(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-18
(54)【発明の名称】放射線不透過性医療用部品及び医療装置
(51)【国際特許分類】
A61L 29/06 20060101AFI20220411BHJP
A61L 29/02 20060101ALI20220411BHJP
A61L 29/08 20060101ALI20220411BHJP
A61L 29/10 20060101ALI20220411BHJP
A61L 31/02 20060101ALI20220411BHJP
A61L 31/06 20060101ALI20220411BHJP
A61L 31/08 20060101ALI20220411BHJP
A61L 31/10 20060101ALI20220411BHJP
A61L 29/18 20060101ALI20220411BHJP
A61L 31/18 20060101ALI20220411BHJP
【FI】
A61L29/06
A61L29/02
A61L29/08 100
A61L29/10
A61L31/02
A61L31/06
A61L31/08
A61L31/10
A61L29/18
A61L31/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544810
(86)(22)【出願日】2020-02-27
(85)【翻訳文提出日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 US2020020132
(87)【国際公開番号】W WO2020180613
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】DSM IP ASSETS B.V.
【住所又は居所原語表記】Het Overloon 1, NL-6411 TE Heerlen,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】デ ボント, ニコラース フーベルトゥス マリア
(72)【発明者】
【氏名】レボーイレ, ジェローム ジョージ ジョセフ ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィソン, ノエル エル.
【テーマコード(参考)】
4C081
【Fターム(参考)】
4C081AC03
4C081AC08
4C081AC10
4C081BB02
4C081CA211
4C081CA212
4C081CA271
4C081CA272
4C081CG06
4C081CG07
4C081CG08
4C081DA01
4C081DA02
(57)【要約】
開示されるのは、医療用部品、医療用部品を作製するための調合物、医療用部品を形成する方法、及び医療用部品から医療装置を作製する方法である。医療用部品は、放射線不透過性を有する。一実施形態では、医療用部品は、医療用部品の総重量に基づいて5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤とを含み、ここでは、医療用部品は、0.025~1mmの厚さを有する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用部品の総重量に基づいて、5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤とを含む医療用部品であって、0.025~1mmの厚さを有する医療用部品。
【請求項2】
5~100mmの長さ及び1~6mmの幅を有する、請求項1に記載の医療用部品。
【請求項3】
前記ポリウレタンが、8~20重量%の量で存在し、前記放射線不透過剤が、80~92重量%の量で存在する、請求項1又は2に記載の医療用部品。
【請求項4】
前記医療用部品が、長さ30mm×幅3mm×厚さ0.17~0.2mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、3~9Nの縫合糸保持強度を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項5】
前記医療用部品が、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも250%且つ多くとも450%の破断時伸びを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項6】
前記ポリウレタンが、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、鎖延長剤との反応生成物を含む骨格を含み、且つ前記高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールとポリカーボネートジオールとを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項7】
前記ポリウレタンが、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、鎖延長剤との反応生成物を含む骨格を含み、且つポリシロキサンを含む末端基を含み、且つ前記高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールとポリカーボネートジオールとを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項8】
前記ポリウレタンが、ジイソシアネートの残基、ポリシロキサンジオールの残基、ポリカーボネートジオールの残基、及び鎖延長剤の残基からなる骨格からなる、請求項1~7のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項9】
前記放射線不透過剤が、タンタル、金、白金、タングステン、又はその混合物若しくは合金の粒子を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項10】
前記放射線不透過剤が、粒子として存在し、且つ25nm~600nmの平均粒子直径を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項11】
前記医療用部品が、0.14~0.30mmの厚さを有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項12】
前記医療用部品が、その厚さの10~40倍の長さを有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の医療用部品。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の医療用部品を含む医療装置。
【請求項14】
複数の前記医療用部品、又は前記医療用部品の複数の部分が、縫合糸を介して医療装置に付着される、請求項13に記載の医療装置。
【請求項15】
放射線不透過性を含む医療装置を形成する方法であって:
a.請求項1~12のいずれか一項に記載の医療用部品を提供するステップと
b.前記医療用部品を、縫合糸を介して医療装置に付着させるステップと
を含む方法。
【請求項16】
医療用部品を形成する、又はコーティングするための組成物であって:
a.前記組成物の総乾燥重量に基づいて5~50重量%のポリウレタン、
b.前記組成物の総乾燥重量に基づいて50~95重量%の放射線不透過剤、及び
c.前記組成物の総重量に基づいて80~99重量%の溶媒
を含む組成物。
【請求項17】
医療用部品を形成する方法であって:
a.請求項16に記載の組成物を、キャスト成型してフィルムにするステップと
b.溶媒を蒸発させ、それによって、0.025~1mmの厚さを有する医療用部品を得るステップと
を含む方法。
【請求項18】
ポリウレタンが、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、鎖延長剤との反応生成物を含む骨格を含み、且つ前記高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールとポリカーボネートジオールとを含み、且つ放射線不透過剤が、粒子として存在し、且つ25nm~1000nmの平均粒子直径を有する、8~20重量%の前記ポリウレタンと、80~92重量%の前記放射線不透過剤とを含む医療用部品。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、それぞれの内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2019年3月1日に出願された米国仮特許出願第62/812468号明細書、2019年4月12日に出願された米国仮特許出願第62/833102号明細書、及び2019年5月3日に出願された欧州特許出願EP19172531.6号明細書の優先権を主張する国際出願である。
【0002】
[分野]
開示される発明は、放射線不透過性であり得る、且つ医療分野において有用であり得る材料、方法、及び装置に関する。
【0003】
[背景]
医療分野における放射線不透過性は、医用画像処理において使用されるX線又は類似の放射線を阻害する特質である。医療装置は、様々な医療処置中の可視化を増強するために、放射線不透過剤をしばしば含有する。放射線不透過剤を含有することができる装置の例は、カテーテル、ガイドワイヤー、ステント、及び植込み型医療装置である。こうした装置に放射線不透過剤を含めることは、医師が装置を正確に配置する又は永久的に植込まれる装置の位置を観察できるようにする視覚的識別因子としての役割を果たす。
【0004】
放射線不透過剤の例は、白金、チタン、タングステン、硫酸バリウム、及び酸化ジルコニウムである。
【0005】
放射線不透過剤は、いくつかの異なる様式で、医療装置に組み込むことができる。金属装置では、放射線不透過性を加えるために、白金などの放射線不透過性材料を装置上に圧着又はろう着することができる。ポリマー装置では、放射線不透過剤の粒子を、医療装置を射出成形する前に、ポリマーとブレンドすることができる。
【0006】
ポリマー物質に放射線不透過性を与えることを論じている文書の例は、米国特許第5300048号明細書、米国特許第8334524号明細書、米国特許第20060058867号明細書、米国特許第20080221670号明細書、米国特許第20110305881号明細書、国際公開第2005/030284号パンフレット、国際公開第2005/065725パンフレット、及び国際公開第2006/132850パンフレットである。
【0007】
[概要]
放射線不透過性ポリマーを開発するという特定の課題が存在する。第1に、放射線不透過剤の使用は、ポリマー調合物の粘度を増大させることとなる。ポリマー調合物の、より高い粘度は、放射線不透過性成分又はコーティングの形成しやすさに負の影響を与える可能性がある。第2に、放射線不透過剤の添加は、形成された成分又はコーティングの最終的な機械的特性に影響を与える可能性がある。放射線不透過性成分又はコーティングの必要とされる機械的特性は、医療装置の所望される機能に依存することとなり、したがって、放射線不透過性ポリマー成分又はコーティングの得られる機械的特性が十分であるかどうかは、医療装置の意図される用途に依存することとなる。第3に、放射線不透過性は、適切に調整されるべきである。装置の所与の使用に応じて、放射線不透過性部分は、装置の適切な位置決め又は可視化を可能にするために、装置の他の要素と対照をなす必要がある可能性がある。
【0008】
放射線不透過性ポリマーを形成する最も一般的な様式は、放射線不透過剤とベースポリマーとを組み合わせ、次いで、押し出し又は射出成形などの熱に基づく部品製造方法を適用して、部品を製造することを介する。しかし、これらの種類の材料は、一般に、通常は高密度の金属である放射線不透過剤自体の硬い性質と、ポリマーの非弾性の(曲がらない)性質が原因で、硬くてもろい。熱加工による製造方法が、最も明らかな最善の方法であるが、これは、特に大量の吸湿性の放射線不透過剤材料(例えば、硫酸バリウム、三酸化ビスマスなど)が存在する場合、ポリマー分解をもたらす可能性もある。硬く、もろい性質の、組み合わせられる、熱加工される放射線不透過性ポリマーは、天然の組織に対する適応性、又は送達及び機能中の高い圧着性及び弾性を必要とする多くの医療用植込み用途に不適切となる。
【0009】
放射線不透過性ポリマー部品はまた、堅すぎて医療装置の柔軟性又は操作性に影響を与える可能性があるので、ある種の状況には適切でない可能性がある。こうした柔軟性及び操作性は、心血管装置などの薄型の(low-profile)医療装置の経皮送達にとって重要であり得る。例えば、装置のある種の柔軟性及び圧縮性は、カテーテルを使用する処置において装置を標的となる解剖学的位置に送達するために所望される輪郭に装置を圧着するのに必要であり得る。さらに、放射線不透過性ポリマー部品は、融解させる、熱収縮させる、又はそれ以外の方式で医療装置の表面に結合させることによって、医療装置に固定することができる。こうした熱に基づく加工は、装置構成成分に熱応力をもたらし、その疲労寿命を縮め、負荷中の応力亀裂の確率を増大させる可能性がある。
【0010】
放射線不透過性ポリマーのコーティング又は接着剤は、従来の技術にも開示されている。コーティング又は接着剤は、医療装置の特定の形状に形成することができ、また、装置の寸法を実質的に変化させないことが可能であるので、好ましい可能性がある。しかし、体内使用については、ポリマーコーティング又は接着剤は、コーティングの一部が体内で医療装置から分離する可能性の増大を示す。こうしたコーティングの剥離は、コーティングを含有する医療装置の位置及び性質に応じて、塞栓形成又は脳卒中などの臨床的合併症をもたらす可能性がある。一般に、この可能性は、かなりの運動を経験することとなる、又は繰り返しの荷重下で柔軟でなければならない装置について増大する。
【0011】
本発明者らは、従来の技術に対する、機械的特性、縫合糸保持強度、柔らかさ、ヤング率(Young’s modulus)、極限強度、破断時伸び、粘度、加工適性、有用性、構築、利便性、柔軟性、圧着性、摩擦係数、天然の組織に対する適応性、可視化、及び/又は耐久性の改良を与えることができる、組成物中の放射線不透過性材料、及び形状を提供することによって、これらの課題を克服しようと努めた。
【0012】
一実施形態では、医療用部品は、医療用部品の総重量に基づいて、5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤とを含み、ここでは、医療用部品は、0.025~1mmの厚さを有する。医療用部品は、医療装置の構成要素である。例えば、医療用部品は、医療装置に付着させる、又はそれ以外の方式で組み込むことができる。
【0013】
一実施形態では、医療用部品は、5~100mmの長さ及び1~6mmの幅を有する。一実施形態では、医療用部品は、3~10Nの縫合糸保持強度を有する。一実施形態では、ポリウレタンは、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、任意に鎖延長剤との反応生成物を含む骨格を含む。一実施形態では、放射線不透過性を含む医療装置は、医療装置に縫合された医療用部品を含む。
【0014】
一実施形態では、組成物は、組成物の総乾燥重量に基づいて5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤と、組成物の総重量に基づいて80~99重量%の溶媒とを含む。組成物は、医療用部品又はコーティングを形成するのに有用であり得る。
【0015】
本発明の医療用部品の厚さは、典型的には、射出成形又は押し出しプロセスによって達成可能ではない。一実施形態では、医療用部品を形成する方法は、
a.組成物の総乾燥重量に基づいて5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤と、溶媒とを含む組成物を形成するステップと、
b.組成物を、キャスト成型してフィルムにするステップと
c.溶媒を蒸発させ、それによって、0.025~1mmの厚さを有する医療用部品を得るステップと
を含む。
【0016】
一実施形態では、放射線不透過性を含む医療装置を形成する方法は、
a.医療用部品の総重量に基づいて5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤とを含む医療用部品であって、0.025~1mmの厚さを有する医療用部品を提供するステップと
b.この医療用部品を、医療装置に付着させるステップと
を含む。
【0017】
本明細書に開示される組成物、医療用部品、医療装置、及び/又は方法は、フィルム形成、再現性、機械的特性、例えば係数、引張強度、伸び、耐久性、又は引裂強度、縫合糸保持強度、機械的特性の等方性、防汚、医療用部品を形成するために使用することができる組成物の粘度、加工再現性、加工速度、有用性、構築、利便性、可視化、耐久性、表面品質、広範な溶媒との使用、及び/又は健康及び安全性の懸念、例えば残留溶媒のより容易な又はより好都合な除去における利益を呈することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施例2と関連する極限引張強度(MPa)のグラフである。
【
図2】実施例2と関連する破断時伸び(%)のグラフである。
【
図3】実施例3と関連するフルオロスコープから得られる画像である。
【0019】
[詳細な説明]
一実施形態によれば、医療用部品は、医療用部品の総重量に基づいて、5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤とを含み、ここでは、医療用部品は、0.025~1mmの厚さを有する。医療装置は、1つ以上の医療用部品を含むことができる。本発明による放射線不透過性医療用部品は、ポリウレタンと放射線不透過剤とを含む組成物から形成することができる。ポリウレタンは、調合物から形成される。
【0020】
[ポリウレタン]
一実施形態では、ポリウレタンは、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、任意に鎖延長剤との反応生成物を含む骨格を含む。一実施形態では、ポリウレタンは、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、任意に鎖延長剤との反応生成物を含む骨格からなる。一実施形態では、ポリウレタンは、末端基をさらに含む。一実施形態では、ポリウレタンは、熱可塑性である。一実施形態では、ポリウレタンは、熱硬化性である。一実施形態では、ポリウレタンは、直鎖状である。一実施形態では、ポリウレタンは、分枝状である。
【0021】
反応生成物とは、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、任意に鎖延長剤とが、同時又は連続的な化学反応に携わることを意味する。例えば、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、鎖延長剤との反応生成物は、i)ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、鎖延長剤が、すべて、同時に共に反応する場合に、又はii)ジイソシアネートと高分子脂肪族ジオールを反応させることによって最初にプレポリマーが形成され、次いで、このプレポリマーが続いて鎖延長剤と反応する場合に形成される。
【0022】
一実施形態では、ポリウレタンは、親水性ポリマー部分を欠いている。親水性ポリマー部分の例は、ポリエチレンオキシド又はポリオキサゾリン部分である。
【0023】
一実施形態では、ポリウレタンは、少なくとも10,000g/モル、50,000g/モル、100,000g/モル、150,000g/モル、200,000g/モル、又は250,000g/モルの数平均分子量(Mn)を有する。一実施形態では、ポリウレタンは、1,000,000g/モル以下、800,000g/モル以下、700,000g/モル以下、600,000g/モル以下、又は500,000g/モル以下のMnを有する。
【0024】
一実施形態では、ポリウレタンは、医療用部品の総重量に基づいて5重量%以上、6重量%以上、8重量%以上、10重量%以上、12重量%以上、15重量%以上、20重量%以上、又は25重量%以上の量で、医療用部品中に存在する。一実施形態では、ポリウレタンは、医療用部品の総重量に基づいて50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、又は10重量%以下の量で、医療用部品中に存在する。
【0025】
一実施形態では、ポリウレタンは、組成物の総乾燥重量に基づいて1重量%以上、2重量%以上、3重量%以上、4重量%以上、5重量%以上、6重量%以上、7重量%以上、又は8重量%以上の量で、組成物中に存在する。乾燥重量とは、いかなる溶媒も除いた組成物の総重量を意味する。一実施形態では、ポリウレタンは、組成物の総乾燥重量に基づいて20重量%以下、15重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、又は5重量%以下の量で、組成物中に存在する。
【0026】
ポリウレタンの、様々な必要とされる任意の構成成分を、以下の段落に、さらに詳細に記載する。
【0027】
[ジイソシアネート]
ポリウレタンの骨格は、ジイソシアネートの残基を含む。一実施形態では、ジイソシアネートは、分子あたり平均で少なくとも1.9個のイソシアネート基と、分子あたり平均で2.7個未満のイソシアネート基を含む。
【0028】
一実施形態では、ジイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネートを含む。一実施形態では、ジイソシアネートは、芳香族ジイソシアネートを含む。一実施形態では、ジイソシアネートは、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、テトラメチレン-1,4-ジイソシアネート、シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート(HMDI)、ジイソシアン酸イソホロン(IPDI)、又はそれらの混合物を含む。一実施形態では、ジイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネート、ジイソシアン酸イソホロン、又はそれらの混合物を含む。一実施形態では、ジイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネート、ジイソシアン酸イソホロン、又はそれらの混合物からなる。一実施形態では、ジイソシアネートは、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、又は1,4-フェニレンジイソシアネートを含む。一実施形態では、ジイソシアネートは、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、又はそれらの混合物からなる。
【0029】
一実施形態では、ジイソシアネートの分子量は、100~500g/モルである。一実施形態では、ジイソシアネートの分子量は、150~260g/モルである。
【0030】
一実施形態では、ポリウレタンがそれから形成される調合物は、調合物の総重量に基づいて少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、又は少なくとも40重量%のジイソシアネートを含む。一実施形態では、ポリウレタンがそれから形成される調合物は、調合物の総重量に基づいて多くとも50重量%、多くとも40重量%、多くとも35重量%、多くとも30重量%、多くとも25重量%、又は多くとも20重量%のジイソシアネートを含む。一実施形態では、ポリウレタンは、ポリウレタンに基づいて少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、又は少なくとも40重量%のジイソシアネートの残基を含む。一実施形態では、ポリウレタンは、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも50重量%、多くとも40重量%、多くとも35重量%、多くとも30重量%、多くとも25重量%、又は多くとも20重量%のジイソシアネートの残基を含む。
【0031】
[高分子脂肪族ジオール]
ポリウレタンは、高分子脂肪族ジオールの残基を含む。高分子脂肪族ジオールは、2つのOH基と骨格を含む。OH基は、骨格に直接的に付着されている可能性もあるし、リンカーによって隔てられている可能性もある。例えば、ヒドロキシアルキル末端のポリジメチルシロキサン(カルビノール末端)は、高分子脂肪族ジオールである。
【0032】
一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリカーボネート、ポリシロキサン、それらのランダム若しくはブロックコポリマー、又はそれらの混合物を含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリカーボネートジオール、ポリシロキサンジオール、ランダム若しくはブロック・ポリカーボネート・ポリシロキサン・コポリマー・ジオール、又はそれらの混合物を含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリカーボネートジオールとポリシロキサンジオールとの混合物を含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリカーボネートジオールとポリシロキサンジオールとの混合物からなる。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリ(アルキレンオキシド)ジオール、ポリカーボネートジオール、又はそれらの混合物を含む。
【0033】
一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリ(エチレンオキシド)ジオール、ポリ(プロピレンオキシド)ジオール、ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオール、ポリ(イソブチレン)ジオール、ポリエステルジオール、例えばアジピン酸若しくはイソフタル酸から形成されるポリエステルジオール、及び単量体ジオール、アルカンジオール、例えば水素化ポリブタジエンジオール若しくはポリエチレンジオール、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール、ポリ(ポリテトラヒドロフランカーボネート)ジオール、ポリシロキサンジオール、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プロピレンオキシド)のランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(テトラメチレンオキシド)のランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、ポリ(エチレンオキシド)及びポリシロキサンのランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、又はそれらの混合物を含む。
【0034】
一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリ(エチレンオキシド)ジオール、ポリ(プロピレンオキシド)ジオール、ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオール、ポリ(イソブチレン)ジオール、ポリシロキサンジオール、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プロピレンオキシド)のランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(テトラメチレンオキシド)のランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、ポリ(エチレンオキシド)及びポリシロキサンのランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、ポリシロキサンを含むランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、又はそれらの混合物を含む。
【0035】
一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリシロキサンジオールと、ポリ(エチレンオキシド)ジオール、ポリ(プロピレンオキシド)ジオール、ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオール、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プロピレンオキシド)のランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、並びにポリ(エチレンオキシド)及びポリ(テトラメチレンオキシド)のランダム若しくはブロックコポリマー・ジオールのうちの1つ以上との混合物を含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール又はポリ(ポリテトラヒドロフランカーボネート)ジオールを含むポリカーボネートジオールを含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリカーボネートジオールからなる。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール、ポリ(ポリテトラヒドロフランカーボネート)ジオール、又はそれらの混合物からなる。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、少なくとも500g/モル、少なくとも750g/モル、少なくとも1000g/モル、又は少なくとも1500g/モルのMnを有するポリカーボネートジオールを含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、多くとも10,000g/モル、多くとも7500g/モル、多くとも5000g/モル、多くとも4000g/モル、多くとも3000g/モル、又は多くとも2500g/モルのMnを有するポリカーボネートジオールを含む。
【0036】
一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリシロキサンジオール、ポリカーボネートジオール、又はポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールを含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリシロキサンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオール、又はそれらの混合物からなる。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリシロキサンジオール、ポリカーボネートジオール、又はポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールのうちの2つ以上の混合物を含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリシロキサンジオール、ポリカーボネートジオール、又はポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールのうちの2つ以上の混合物からなる。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリシロキサンジオールと、ポリカーボネートジオール及びポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールのうちの1つ以上とを含む。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、ポリシロキサンジオールと、ポリカーボネートジオール及びポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールのうちの1つ以上からなる。
【0037】
一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、総重量に基づいて15重量%以下、10重量%以下、5重量%以下、2重量%以下の高分子脂肪族ジオールを含む、又は高分子脂肪族ジオールは、疎水性ポリ(アルキレンオキシド)を欠いている。疎水性ポリ(アルキレンオキシド)は、ポリ(プロピレンオキシド)及びポリ(テトラメチレンオキシド)である。
【0038】
一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、C2~C16フルオロアルキルジオール又はC2~C16フルオロアルキルエーテルジオールを含む。一実施形態では、ポリウレタン骨格は、1H,1H,4H,4H-パーフルオロ-1,4-ブタンジオール、1H,1H,5H,5H-パーフルオロ-1,5-ペンタンジオール、1H,1H,6H,6H-パーフルオロ-1,6-ヘキサンジオール、1H,1H,8H,8H-パーフルオロ-1,8-オクタンジオール、1H,1H,9H,9H-パーフルオロ-1,9-ノナンジオール、1H,1H,10H,10H-パーフルオロ-1,10-デカンジオール、1H,1H,12H,12H-パーフルオロ-1,12-ドデカンジオール、1H,1H,8H,8H-パーフルオロ-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジオール、1H,1H,11H,11H-パーフルオロ-3,6,9-トリオキサウンデカン-1,11-ジオール、フッ素化トリエチレングリコール、又はフッ素化テトラエチレングリコールの残基を含む。
【0039】
一実施形態では、C2~C16フルオロアルキルジオール又はC2~C16フルオロアルキルエーテルジオールは、少なくとも150g/モル、少なくとも250g/モル、又は少なくとも500g/モルのMnを有する。一実施形態では、フルオロアルキルジオール又はフルオロアルキルエーテルジオールは、多くとも1500g/モル、多くとも1000g/モル、又は多くとも850g/モルのMnを有する。一実施形態では、C2~C16フルオロアルキルジオール又はC2~C16フルオロアルキルエーテルジオールは、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、又は少なくとも5重量%の量で存在する。一実施形態では、C2~C16フルオロアルキルジオール又はC2~C16フルオロアルキルエーテルジオールは、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも15重量%、多くとも10重量%、又は多くとも8重量%の量で存在する。
【0040】
一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、少なくとも200g/モル、少なくとも250g/モル、少なくとも300g/モル、少なくとも400g/モル、又は少なくとも500g/モル、少なくとも600g/モル、少なくとも700g/モル、少なくとも800g/モル、少なくとも900g/モル、又は少なくとも1000g/モルのMnを有する。一実施形態では、高分子脂肪族ジオールは、多くとも10,000g/モル、多くとも8500g/モル、多くとも6000g/モル、多くとも5000g/モル、多くとも4000g/モル、多くとも3000g/モル、多くとも2000g/モル、又は多くとも1500g/モルのMnを有する。
【0041】
一実施形態では、ポリウレタンは、調合物の総重量に基づいて少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、又は少なくとも60重量%の高分子脂肪族ジオールを含む調合物から形成される。一実施形態では、ポリウレタンは、調合物の総重量に基づいて多くとも80重量%、多くとも70重量%、多くとも60重量%、又は多くとも50重量%の高分子脂肪族ジオールを含む調合物から形成される。一実施形態では、ポリウレタンは、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、又は少なくとも60重量%の高分子脂肪族ジオールの残基を含む。一実施形態では、ポリウレタンは、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも80重量%、多くとも70重量%、多くとも60重量%、又は多くとも50重量%の高分子脂肪族ジオールの残基を含む。
【0042】
[鎖延長剤]
ポリウレタンは、鎖延長剤の残基を含むことができる。鎖延長剤は、2~20個の炭素原子(ここでは、1つ以上の炭素原子は、酸素で置換されていてもよい)を有するアルカンジオールである。一実施形態では、鎖延長剤は、少なくとも60g/モル、少なくとも70g/モル、少なくとも80g/モル、少なくとも90g/モル、又は少なくとも100g/モルの分子量を有する。一実施形態では、鎖延長剤は、多くとも500g/モル、多くとも400g/モル、多くとも300g/モル、多くとも200g/モル、又は多くとも150g/モルの分子量を有する。一実施形態では、鎖延長剤は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、又は1,8-オクタンジオールを含む。
【0043】
一実施形態では、ポリウレタンは、調合物の総重量に基づいて少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも5重量%、少なくとも8重量%、又は少なくとも10重量%の鎖延長剤を含む調合物から形成される。一実施形態では、ポリウレタンは、調合物の総重量に基づいて多くとも20重量%、多くとも15重量%、多くとも12重量%、多くとも10重量%、多くとも8重量%、又は多くとも5重量%の鎖延長剤を含む調合物から形成される。一実施形態では、ポリウレタンは、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも5重量%、少なくとも8重量%、又は少なくとも10重量%の鎖延長剤の残基を含む。一実施形態では、ポリウレタンは、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも20重量%、多くとも15重量%、多くとも12重量%、多くとも10重量%、多くとも8重量%、又は多くとも5重量%の鎖延長剤の残基を含む。
【0044】
[末端基]
一実施形態では、ポリウレタンは、1つ以上の末端基を含む。末端基は、分子の末端に存在する部分である。一実施形態では、ポリウレタンは、直鎖状であり、骨格の各末端に末端基を含む。一実施形態では、末端基は、直鎖状である。一実施形態では、末端基は、分枝である。一実施形態では、ポリウレタンは、平均で少なくとも0.1個の末端基、少なくとも0.25個の末端基、少なくとも0.5個の末端基、少なくとも1個の末端基、少なくとも1.5個の末端基、少なくとも1.8個の末端基、約2個の末端基、又は少なくとも2個の末端基を含む。一実施形態では、ポリウレタンは、平均で多くとも4個の末端基、平均で多くとも2個の末端基、又は平均で多くとも2個の末端基を含む。
【0045】
末端基は、ポリマー骨格を形成した後に存在する末端イソシアネート基を、単官能部分上の共反応性の(coreactive)基と反応させることによって形成することができる。例えば、末端イソシアネート基を、1-オクタノール又はオクチルアミンと反応させて、C8アルキル末端基を形成することができる。末端基はまた、ポリウレタンの形成に使用される調合物への、単官能アルコールなどの連鎖停止剤の包含によって生じ得る。例えば、ポリウレタンを形成するための調合物は、ジイソシアネート、高分子脂肪族ジオール、鎖延長剤、及び単官能アルコールを含むことができる。
【0046】
一実施形態では、末端基は、疎水性ポリ(アルキレンオキシド)、親水性ポリ(アルキレンオキシド)、親水性ポリ(アルキレンオキシド)と疎水性ポリ(アルキレンオキシド)とを含むコポリマー、ポリシロキサン、C2~C20アルキル、C2~C16フルオロアルキル、C2~C16フルオロアルキルエーテル、又はそれらのコポリマーを含む。一実施形態では、ポリシロキサンは、ポリ(ジメチルシロキサン)である。一実施形態では、親水性ポリ(アルキレンオキシド)は、ポリ(エチレンオキシド)である。一実施形態では、疎水性ポリ(アルキレンオキシド)は、ポリ(プロピレンオキシド)又はポリ(テトラメチレンオキシド)である。一実施形態では、末端基は、疎水性ポリ(アルキレンオキシド)、親水性ポリ(アルキレンオキシド)、親水性ポリ(アルキレンオキシド)と疎水性ポリ(アルキレンオキシド)とを含むコポリマー、C2~C20アルキル、C2~C16フルオロアルキル、C2~C16フルオロアルキルエーテル、又はそれらのコポリマーを含む。こうした末端基は、前述のものの単官能アルコール(カルビノールが含まれる)又はアミンを用いて形成することができる。
【0047】
一実施形態では、末端基は、C2~C16フルオロアルキル又はC2~C16フルオロアルキルエーテルを含む。こうした末端基は、C2~C16フルオロアルキル又はC2~C16フルオロアルキルエーテルを含む単官能アルコール又はアミンを用いて形成することができる。
【0048】
一実施形態では、末端基は、C2~C16フルオロアルキル又はC2~C16フルオロアルキルエーテルを含む単官能アルコール又はアミンから形成される。一実施形態では、末端基は、1H,1H-パーフルオロ-3,6-ジオキサヘプタン-1-オール、1H,1H-ノナフルオロ-1-ペンタノール、1H,1H-パーフルオロ-1-ヘキシルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-3,6,9-トリオキサデカン-1-オール、1H,1H-パーフルオロ-1-ヘプチルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-3,6-ジオキサデカン-1-オール、1H,1H-パーフルオロ-1-オクチルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-1-ノニルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-3,6,9-トリオキサトリデカン-1-オール、1H,1H-パーフルオロ-1-デシルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-1-ウンデシルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-1-ラウリルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-1-ミリスチルアルコール、又は1H,1H-パーフルオロ-1-パルミチルアルコールから形成される。
【0049】
一実施形態では、末端基は、単量体であり、200g/モル以上、300g/モル以上、又は500g/モル以上の分子量を有する。一実施形態では、末端基は、単量体であり、1,000g/モル以下又は800g/モル以下の分子量を有する。一実施形態では、末端基は、重合体であり、10,000g/モル以下、8,000g/モル以下、6,000g/モル以下、又は4,000g/モル以下のMnを有する。一実施形態では、末端基は、重合体であり、500g/モル以上、1,000g/モル以上、又は2,000g/モル以上のMnを有する。
【0050】
一実施形態では、末端基は、ポリウレタンがそれから形成される調合物の総重量に基づいて少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、又は少なくとも0.5重量%の量で存在する。一実施形態では、末端基は、ポリウレタンがそれから形成される調合物の総重量に基づいて多くとも3重量%、多くとも2重量%、又は多くとも1重量%の量で存在する。一実施形態では、末端基は、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、又は少なくとも0.5重量%の量で存在する。一実施形態では、末端基は、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも3重量%、多くとも2重量%、又は多くとも1重量%の量で存在する。
【0051】
[放射線不透過剤]
医療用部品は、放射線不透過剤を含む。放射線不透過剤は、医療用部品に放射線不透過性を与える。
【0052】
一実施形態では、放射線不透過剤は、タンタル、金、白金、タングステン、イリジウム、白金-タングステン、白金-イリジウム、パラジウム、ロジウム、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、三酸化ビスマス、イオン性又は非イオン性造影剤、例えばジアトリゾ酸、ヨージパミド、イオヘキシル(iohexyl)、イオパミドール、イオタラム酸、イオベルソール、イオキサグル酸、及びメトリザミド、又はその組み合わせを含む。一実施形態では、放射線不透過剤は、タンタル、金、白金、タングステン、又はその混合物若しくは合金を含む。
【0053】
一実施形態では、放射線不透過剤は、粒子として存在する。一実施形態では、放射線不透過剤粒子は、1nm以上、5nm以上、10nm以上、25nm以上、50nm以上、100nm以上、又は200nm以上の平均粒子直径を有する。一実施形態では、放射線不透過剤粒子は、3μm以下、2μm以下、1000nm以下、800nm以下、700nm以下、600nm以下、500nm以下、400nm以下、300nm以下、250nm以下、200nm以下、150nm以下、100nm以下、又は75nm以下の平均粒子直径を有する。平均粒子直径は、ISO13321:1996に従って、光子相関分光法(PCS)を使用して測定される。
【0054】
一実施形態では、放射線不透過剤は、ポリウレタンへの接着を促進するために、接着促進剤での表面処理を施される。一実施形態では、医療用部品を形成するために使用される組成物は、接着促進剤をさらに含む。一実施形態では、接着促進剤は、メタクリル酸グリシジル(GMA)修飾ランダムエチレン/アクリレートコポリマー、又はGMA及び無水マレイン酸(MA)修飾ランダムエチレン/アクリレートコポリマーを含む。これらのものの市販品の例は、Arkemaによって製造されているLotader(登録商標)AX8840、AX8900、及びAX8930である。
【0055】
一実施形態では、放射線不透過剤は、医療用部品の総重量に基づいて50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、86重量%以上、87重量%以上、88重量%以上、89重量%以上、又は90重量%以上の量で、医療用部品中に存在する。一実施形態では、放射線不透過剤は、医療用部品の総重量に基づいて95重量%以下、92重量%以下、90重量%以下、88重量%以下、86重量%以下、84重量%以下、82重量%以下、80重量%以下、又は75重量%以下の量で、医療用部品中に存在する。
【0056】
一実施形態では、放射線不透過剤は、組成物の総乾燥重量に基づいて15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、30重量%以上、35重量%以上、40重量%以上、45重量%以上、又は50重量%以上の量で、組成物中に存在する。一実施形態では、放射線不透過剤は、組成物の総乾燥重量に基づいて55重量%以下、50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、又は20重量%以下の量で、組成物中に存在する。
【0057】
[他の任意の構成成分]
一実施形態では、ポリウレタンを形成するための調合物は、触媒を含む。一実施形態では、触媒は、スズオクトエート、ジラウリン酸ジブチルスズ、又はアミン触媒を含む。
【0058】
医療用部品、組成物、又は調合物中に存在することができる追加の構成成分には、粘度安定剤などの安定剤、界面活性剤、抗酸化剤、又は湿潤剤が含まれる。
【0059】
一実施形態では、医療用部品、組成物、又は調合物は、離型剤を含む。一実施形態では、離型剤は、エチレンビス(ステアリン酸アミド)である。
【0060】
[溶媒]
医療用部品を形成するために使用される組成物は、典型的には、溶媒を含む。医療用部品は、典型的には、ポリウレタン、放射線不透過剤、及び溶媒を含む組成物を、フィルムとしてキャスト成型し、溶媒を蒸発させることによって形成される。典型的には、ポリウレタンは、最初にポリウレタンに溶解され、続いて、ポリウレタン中に放射線不透過剤を分散させる。
【0061】
一実施形態では、溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジクロロメタン、クロロホルム、ヘキサフルオロイソプロパノール、又はそれらの混合物を含む。一実施形態では、溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、又はそれらの混合物を含む。一実施形態では、溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)又はメチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)を含む。
【0062】
共溶媒も存在することができる。共溶媒は、溶媒の総量の50重量%未満を占める。一実施形態では、共溶媒が存在し、これは、メタノール、エタノール、イソブタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、又はそれらの混合物である。
【0063】
一実施形態では、溶媒は、40重量%以上、50重量%以上、又は60重量%以上のテトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、又はそれらの混合物を含む。一実施形態では、溶媒は、組成物中の溶媒の総量に基づいて、40重量%以上、50重量%以上、又は60重量%以上のテトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、又はそれらの混合物と、1~60重量%、1~50重量%、又は1~40重量%の量のメタノール、エタノール、イソブタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、又はそれらの混合物とを含む。
【0064】
一実施形態では、溶媒は、組成物の総重量に基づいて少なくとも60重量%、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも88重量%、少なくとも89重量%、少なくとも90重量%、少なくとも91重量%、少なくとも92重量%、少なくとも93重量%、少なくとも94重量%、又は少なくとも95重量%の量で、組成物中に存在する。一実施形態では、溶媒は、組成物の総重量に基づいて多くとも99.5重量%、多くとも99重量%、多くとも98重量%、多くとも97重量%、多くとも96重量%、多くとも95重量%、又は多くとも94重量%の量で、組成物中に存在する。
【0065】
[医療用部品の形成]
ポリウレタンは、当技術分野で一般に知られている通りに形成することができる。触媒を用いることができる。ポリウレタンは、典型的には、ペレット形態で提供され、使用する前に乾燥されるべきである。
【0066】
一実施形態では、医療用部品は、組成物から形成される。一実施形態では、この組成物は、ポリウレタン、放射線不透過剤、及び溶媒を含む。
【0067】
医療用部品は、こうした組成物から、次の通りに形成することができる。第1に、ポリウレタンを、好ましくは撹拌しながら、最初に溶媒に添加する。次に、放射線不透過剤を、好ましくは撹拌しながら、組成物に添加し、分散させる。撹拌は、気泡を避けるように注意しながら、放射線不透過剤が十分に分散されるまで継続する。
【0068】
医療用部品は、組成物から、例えば、浸漬コーティング又は溶媒キャスト成型によって形成され、それに続いて溶媒を蒸発させ、必要であれば基材からコーティングを分離して、医療用部品を形成することができる。溶媒は、周囲温度で単に空気乾燥させることによって蒸発させることができる。空気乾燥と任意に組み合わせて、高温、真空、及び/又はコンベクションオーブンも使用することができる。典型的な高温は、40~90℃である。一実施形態では、膜は、膜成分を窒素中で24時間乾燥させ、続いて50℃のコンベクションオーブン中で1時間乾燥させた後に、50ppm未満の残留溶媒含有量を有する。
【0069】
[医療用部品]
医療用部品は、基材に束縛されるコーティングとは異なり、独立したものである。医療用部品は、コーティングがもはや基材に束縛されていないように、基材からコーティングを分離することによって形成することができる。本明細書に開示される医療用部品は、長いリボン、テープ、ディスク、又はシリンダー、例えばステントのためのベルトなどの多数の形状で提供することができる。一実施形態では、医療用部品は、その厚さの、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、又は50倍の長さを有する。一実施形態では、医療用部品は、その厚さの、多くとも5000、2000、1000、500、400、300、200、100、75、50、45、40、35、30、25、又は20倍の長さを有する。一実施形態では、医療用部品は、その幅の、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10倍の長さを有する。一実施形態では、医療用部品は、その幅の、多くとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15倍の長さを有する。
【0070】
一実施形態では、医療用部品は、0.025~1mmの厚さを有する。一実施形態では、医療用部品は、少なくとも0.03mm、少なくとも0.04mm、少なくとも0.05mm、少なくとも0.06mm、少なくとも0.07mm、少なくとも0.08mm、少なくとも0.09mm、少なくとも0.10mm、少なくとも0.12mm、少なくとも0.14mm、少なくとも0.16mm、又は少なくとも0.18mmの厚さを有する。一実施形態では、医療用部品は、多くとも1.0mm、多くとも0.90mm、多くとも0.80mm、多くとも0.70mm、多くとも0.60mm、多くとも0.50mm、多くとも0.40mm、多くとも0.30mm、多くとも0.25mm、多くとも0.22mm、多くとも0.20mm、多くとも0.15mm、又は多くとも0.10mmの厚さを有する。
【0071】
一実施形態では、医療用部品は、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、又は少なくとも10mmの長さを有する。一実施形態では、医療用部品は、多くとも100mm、多くとも75mm、多くとも50mm、多くとも30mm、多くとも20mm、多くとも15mm、多くとも10mm、多くとも9mm、多くとも8mm、多くとも7mm、多くとも6mm、又は多くとも5mmの長さを有する。一実施形態では、医療用部品は、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、又は少なくとも5mmの幅を有する。一実施形態では、医療用部品は、多くとも10mm、多くとも8mm、多くとも7mm、多くとも6mm、多くとも5mm、又は多くとも4mmの幅を有する。一実施形態では、医療用部品は、2~10mmの長さと1~6mmの幅を有する。
【0072】
一実施形態では、医療用部品は、リボン又は細片である。この形状は、エンドユーザーに汎用性を与える。エンドユーザーは、リボンを適切な大きさに切り取り、これを、所望される放射線不透過性を提供する形状で、医療装置に付着させることができる。
【0073】
一実施形態では、医療用部品は、土台となる基材から分離可能な一連のタブ(tab)として提供される。それぞれのタブは、土台となる基材から分離し、エンドユーザーによって医療装置に付着させることができる。
【0074】
[医療用部品の特性]
一実施形態では、医療用部品は、長さ29~37mm×幅2.7~3.2mm×厚さ0.17~0.2mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも3N、少なくとも3.5N、少なくとも4N、少なくとも4.5N、少なくとも5N、少なくとも5.5N、少なくとも6N、少なくとも6.5N、少なくとも7N、少なくとも8N、少なくとも9N、又は少なくとも10Nの縫合糸保持強度を有する。一実施形態では、医療用部品は、長さ29~37mm×幅2.7~3.2mm×厚さ0.17~0.2mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも15N、多くとも14N、多くとも13N、多くとも12N、多くとも11N、多くとも10N、多くとも9N、多くとも8N、多くとも7N、又は多くとも6Nの縫合糸保持強度を有する。
【0075】
一実施形態では、医療用部品は、長さ29~37mm×幅2.7~3.2mm×厚さ0.17~0.21mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも3N、少なくとも3.5N、少なくとも4N、少なくとも4.5N、少なくとも5N、少なくとも5.5N、少なくとも6N、少なくとも6.5N、少なくとも7N、少なくとも8N、少なくとも9N、又は少なくとも10Nの縫合糸保持強度を有する。一実施形態では、医療用部品は、長さ29~37mm×幅2.7~3.2mm×厚さ0.17~0.21mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも15N、多くとも14N、多くとも13N、多くとも12N、多くとも11N、多くとも10N、多くとも9N、多くとも8N、多くとも7N、又は多くとも6Nの縫合糸保持強度を有する。
【0076】
一実施形態では、医療用部品は、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも40MPa、少なくとも45MPa、少なくとも50MPa、少なくとも55MPa、少なくとも56MPa、少なくとも57MPa、少なくとも58MPa、少なくとも59MPa、少なくとも60MPa、少なくとも61MPa、少なくとも62MPa、少なくとも63MPa、少なくとも64MPa、又は少なくとも65MPaのヤング率を有する。一実施形態では、医療用部品は、実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも200MPa、多くとも175MPa、多くとも150MPa、多くとも125MPa、多くとも100MPa、多くとも75MPa、多くとも70MPa、多くとも65MPa、多くとも64MPa、多くとも63MPa、多くとも62MPa、多くとも61MPa、又は多くとも60MPaのヤング率を有する。
【0077】
一実施形態では、医療用部品は、37℃のリン酸緩衝生理食塩水に1週間漬けた後に、且つ、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも5MPa、少なくとも6MPa、少なくとも7MPa、少なくとも8MPa、少なくとも9MPa、少なくとも10MPa、少なくとも11MPa、少なくとも12MPa、少なくとも13MPa、少なくとも14MPa、又は少なくとも15MPaのヤング率を有する。一実施形態では、医療用部品は、37℃のリン酸緩衝生理食塩水に1週間漬けた後に、且つ、実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも50MPa、多くとも45MPa、多くとも40MPa、多くとも35MPa、多くとも30MPa、多くとも25MPa、多くとも22.5MPa、多くとも20MPa、多くとも19MPa、多くとも18MPa、多くとも17MPa、多くとも16MPa、又は多くとも15MPaのヤング率を有する。
【0078】
一実施形態では、医療用部品は、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも250%、少なくとも275%、少なくとも300%、少なくとも325%、少なくとも350%、又は少なくとも375%の破断時伸びを有する。一実施形態では、医療用部品は、実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも450%、多くとも425%、多くとも400%、多くとも375%、多くとも370%、多くとも365%、又は多くとも360%の破断時伸びを有する。
【0079】
[医療装置]
医療用部品は、医療装置に付着させる、又はそれ以外の方式で組み込むことができる。一実施形態では、医療用部品は、接着剤の助けなしで医療装置に固定される。一実施形態では、医療用部品は、縫合糸を用いて医療装置に付着される。一実施形態では、複数の医療用部品を医療装置に固定するために、単一の縫合糸が使用される。
【0080】
開示された医療用部品は、使用前に圧着されなければならない医療装置にとっての利益を提供することができることが予測される。一実施形態では、医療装置は、ステント、心臓弁修復又は置換のためのフレーム、又は塞栓保護デバイスのためのフレームを含む。一実施形態では、医療装置は、ヘルニアメッシュを含む。一実施形態では、医療装置は、ステント、心臓弁修復又は置換のためのフレーム、塞栓保護デバイスのためのフレーム、又はヘルニアメッシュに縫合された複数の医療用部品を含む。
【0081】
一実施形態では、医療装置は、ポリウレタンと放射線不透過剤とを含むコーティングを含む。一実施形態では、医療装置を形成するための方法は、ポリウレタンと放射線不透過剤と溶媒とを含む組成物を、医療装置の本体上にコーティングするステップと、溶媒を蒸発させ、それによってコーティングを形成するステップとを含む。所望される放射線不透過性を得るのに十分に厚いコーティングを構築するために、コーティングする及び溶媒を蒸発させるステップを1回以上繰り返すことが必要である可能性がある。一実施形態では、医療装置は、コーティングがステントのストラットにわたるステントを含む。
【0082】
以下の実施例は、本発明の実施形態をさらに明らかにするが、当然、決して特許請求の範囲の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
【0083】
[実施例]
[試験試料の調製]
Carbosil(登録商標)20-80A TSPCUは、80 ShAのショア硬さを有し、DSM Biomedical BV,Sittard-Geleen NLから入手できる熱可塑性シリコーン-ポリカーボネートポリウレタンである。Carbosil(登録商標)20-80A TSPCUは、およそ25~45重量%のジイソシアネート残基、15~25重量%のシリコーンジオール残基、30~50重量%のポリカーボネートジオール残基、5~15重量%の鎖延長剤残基、及び0~3重量%のシリコーンモノ-オール残基を含む。
【0084】
Bionate(登録商標)80A PCUは、80 ShAのショア硬さを有し、DSM Biomedical BV,Sittard-Geleen NLから入手できる熱可塑性ポリカーボネートポリウレタンである。Bionate(登録商標)80A PCUは、およそ20~45重量%のジイソシアネート残基、50~75重量%のポリカーボネートジオール残基、及び5~15重量%の鎖延長剤残基を含む。
【0085】
これらの実施例で使用される医療用部品は、Carbosil(登録商標)80A TSPCU又はBionate(登録商標)80A PCUペレットを使用して、次の通りに形成される。ポリウレタンは、典型的には、0.5~2重量%の吸湿量を有する。均質な溶液及び改善されたフィルム品質を得るために、溶媒に溶解する前に、ポリウレタンペレットを乾燥させることが重要である。0.05重量%未満の含水率までポリマーを乾燥させることが目標とされる。TSPCUの6.56質量%のTHF(Lichrosolve)溶液又はPCUの12質量%のTHF溶液を、最初にポリウレタンペレットを真空オーブン中で70℃で一晩乾燥させ、それに続いてTHFを添加して室温で一晩撹拌することによって調製する。いったん均質な溶液が得られたら、連続的に撹拌しながら、一定比率でタンタル粒子(US NanomaterialsのTaナノ粒子、高純度、99.99%、50~80nm又は約500nmの平均粒径、金属)を添加して、86% w/w(30% v/v)のタンタル/ポリウレタン(乾燥重量による測定)からなる調合物を得る。
【0086】
0.17~0.21mmの厚さの薄いフィルムを、ブレードコーターを使用して溶媒キャスト成型した。所望される厚さを築くために、ブレードの複数回の通過が必要である可能性がある。次の層のコーティングの前に、中間の層を30分間空気乾燥させ、続いて、40℃で1時間乾燥させた。
【0087】
[測定方法]
縫合糸保持強度。試験試料を、この材料を熱変形させないように、超短パルスレーザー(ピコレーザー800kHz、18W、50mm/秒)を使用して、フィルムから、10×30mm又は3×30mmの寸法の細片に切断する。高強度UHMWPE繊維(FiberWire(登録商標))からなる市販品として入手可能な縫合糸(USPサイズ4-0)を、薄型の(low-profile)テーパー(tapered)針を使用して、試料細片の短辺の中央、試料の端から2mmに挿入する。縫合糸を、万能引張試験機(universal mechanical testing machine)の上位置に装着された、縫合糸を保持するために特別に設計された空圧クランプ(Instron部品#2714-040 Pneumatic Action Grips for Cord and Yarns及びInstron部品#2714-044 Clampingブロック(UHMWPE型の紐及び糸(cord and yarns)用))でグリップする。試料の自由端を、試験機の低位置に装着されたフラットクランプでグリップする。グリップとグリップの距離は、それぞれの試験の開始時に200mmにセットする。0.05Nの予荷重を適用し、次いで、縫合糸に、破断まで、50mm/分の速度で張力をかける。降伏点での最大引張力を記録し、縫合糸保持強度として示す。この試験を、n=4~5の試料複製物に対して行う。
【0088】
引張特性。試験試料を、超短パルスレーザー(ピコレーザー800kHz、18W、50mm/秒)を使用して、フィルムから、ISO527-2:2012,part1 BAの推奨寸法に切断する。試料の厚さを、静止状態の試料の中央で測定する。試験は、周囲温度及び湿度、およそ20℃及び相対湿度50%で実施する。試験試料を、フラットクランプを使用して、上部と下部でグリップする。グリップとグリップの距離は、それぞれの試験の開始時に62mmにセットする。0.05Nの予荷重を適用する。試料に、破断まで、500mm/分の速度で張力をかける。降伏点での最大引張力を記録し、極限引張強度を算出する。降伏前の最大の伸びを記録し、破断時伸びとして示す。この試験を、n=3~6の試料複製物に対して繰り返す。
【0089】
[実施例1-縫合糸保持強度]
上の手順に従って、縫合糸保持強度を測定した。10×30mm及び3×30mmの細片を試験した。10×30mm細片についての結果を、次の表1-1に示し、3×30mm細片についての結果を、次の表1-2に示す。Cを用いて称される実施例は、放射線不透過剤を用いていない比較例である。
【0090】
【0091】
【0092】
これらの実施例は、放射線不透過剤を含む細片が、放射線不透過剤を含まない細片と比較して、許容できる縫合糸保持強度を依然として提供することを示す。特に、TSPCU細片は、放射線不透過剤がポリウレタンに添加された場合に、縫合糸保持強度の低下がほとんどないことを示す。
【0093】
[実施例2-引張特性]
上の手順に従って、引張特性を測定した。極限引張強度についての結果を、次の表2-1及び
図1に示す。
【0094】
【0095】
放射線不透過剤を負荷した際のTSPCU試料の極限引張強度の低下は、放射線不透過剤を負荷した際のPCU試料の極限引張強度の低下よりも有意に小さい。
【0096】
破断時伸びについての結果を、次の表2-2及び
図2に示す。
【0097】
【0098】
驚いたことに、放射線不透過剤を負荷した際のTSPCU試料の破断時伸びの低下は、非常に小さく、8%未満である。したがって、放射線不透過剤負荷TSPCU試料の破断時伸びは、驚くほど高い。対照的に、放射線不透過剤を負荷した際のPCU試料の破断時伸びの低下は、かなり高い(35~40%)。
【0099】
[実施例3-放射線不透過性]
開示された医療用部品の放射線不透過性を、屍体エクスビボモデルで調べた。27mmの直径と、厚さ0.30mmのストラットとを有する一般的な自己拡張型ナイチノールステントを、モデルの心血管装置フレームとして使用した。タンタルナノ粒子(50~80nm)を、Carbosil(登録商標)20-80A TSPCUをテトラヒドロフラン(10% w/w)に溶解したものに機械的に分散させた(これは、複合体の最終固形分における86% w/wタンタルと等しい)。この分散を、0.5cm/秒の延伸速度を使用して、直径24mmのマンドレル上に浸漬被覆させ、周囲温度で少なくとも10分間空気乾燥させ、次いで、40℃に設定したオーブン内で少なくとも10分間乾燥させた。このプロセスを、0.20mmのフィルム厚が得られるまで、あと4回繰り返した。このフィルムを、ナイフを使用してマンドレルから注意深く剥がし、4mm幅且つ0.20mm厚さのリングに切断した。得られたリングを、ステントをわずかに押し、ステントをその完全な直径に戻させ、それによってリングを拡大させることによって、ステントの外側表面にはめた。複合体リングを装着したステントを、試験中に保護するために、ポリエチレンチューブに入れた。ステントとリングを含有するこのチューブを、他の倫理的に承認された研究目的で人道的に安楽死されていた50kgのヒツジの腹部に置いた。臨床用フルオロスコープ(ZKH7、Philips)を、血管-腹部(vascular abdominal)モード(70kV、6.42mA)に設定し、屍体の下の、ステント及びリングの方向の、腹部の反対側から、画像をキャプチャした。代表的な画像を、
図3に示す。ステントと放射線不透過性リングは、ヒツジの骨と共に、フルオロスコープではっきりと見ることができる。
【0100】
[例示的実施形態の追加の説明]
1.医療用部品の総重量に基づいて、5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤とを含む医療用部品であって、0.025~1mmの厚さを有する医療用部品。
【0101】
2.組成物の総乾燥重量に基づいて5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤と、組成物の総重量に基づいて80~99重量%の溶媒とを含む組成物。
【0102】
3.医療用部品を形成する方法であって:
a.組成物の総乾燥重量に基づいて5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤と、組成物の総重量に基づいて80~99重量%の溶媒とを含む組成物の層を、基材上に形成するステップと、
b.溶媒を蒸発させ、それによって、乾いた層を得るステップと、
c.先に形成された層に対してステップa及びbを繰り返すことによって、第2の又はその後の層を任意に形成するステップと、
d.医療用部品と基材を任意に分離するステップと
を含む方法。
【0103】
4.コーティングの総重量に基づいて5~50重量%のポリウレタンと50~95重量%の放射線不透過剤とを含むコーティングであって、0.025~1mmの厚さを有するコーティングを含む医療装置。
【0104】
5.ポリウレタンが、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、鎖延長剤との反応生成物を含む骨格を含み、高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールとポリカーボネートジオールとを含む、8~20重量%のポリウレタンと80~92重量%の放射線不透過剤とを含む医療用部品。
【0105】
6.ポリウレタンが、熱可塑性ポリウレタンである、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0106】
7.ポリウレタンが直鎖状である、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0107】
8.ポリウレタンが、親水性ポリマー部分を欠いている、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0108】
9.ポリウレタンが、ポリエチレンオキシド及びポリオキサゾリンを欠いている、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0109】
10.ポリウレタンが、ポリエチレンオキシドを欠いている、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0110】
11.ポリウレタンが、少なくとも10,000g/モル、50,000g/モル、100,000g/モル、150,000g/モル、200,000g/モル、又は250,000g/モルの数平均分子量(Mn)を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0111】
12.ポリウレタンが、1,000,000g/モル以下、800,000g/モル以下、700,000g/モル以下、600,000g/モル以下、又は500,000g/モル以下のMnを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0112】
13.ポリウレタンが、医療用部品の総重量に基づいて5重量%以上、6重量%以上、8重量%以上、10重量%以上、12重量%以上、15重量%以上、20重量%以上、又は25重量%以上の量で、医療用部品中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0113】
14.ポリウレタンが、医療用部品の総重量に基づいて50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、又は10重量%以下の量で、医療用部品中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0114】
15.ポリウレタンが、組成物の総乾燥重量に基づいて1重量%以上、2重量%以上、3重量%以上、4重量%以上、5重量%以上、6重量%以上、7重量%以上、又は8重量%以上の量で、組成物中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0115】
16.ポリウレタンが、組成物の総乾燥重量に基づいて20重量%以下、15重量%以下、12重量%以下、10重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、又は5重量%以下の量で、組成物中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0116】
17.ポリウレタンが、コーティングの総重量に基づいて5重量%以上、6重量%以上、8重量%以上、10重量%以上、12重量%以上、15重量%以上、20重量%以上、又は25重量%以上の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療装置。
【0117】
18.ポリウレタンが、コーティングの総重量に基づいて50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、又は10重量%以下の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療装置。
【0118】
19.ポリウレタンが、
i.ジイソシアネート;
ii.高分子脂肪族ジオール;及び
iii.鎖延長剤
の反応生成物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0119】
20.ポリウレタンが、
i.ジイソシアネート;
ii.高分子脂肪族ジオール;
iii.鎖延長剤;及び
iv.単官能アルコール
の反応生成物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0120】
21.ポリウレタンが、
i.ジイソシアネート;
ii.高分子脂肪族ジオール;及び
iii.鎖延長剤
の反応生成物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0121】
22.ポリウレタンが、
i.ジイソシアネート;
ii.高分子脂肪族ジオール;
iii.鎖延長剤;及び
iv.単官能アルコール
の反応生成物からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0122】
23.ジイソシアネートが、脂肪族ジイソシアネートを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の膜又は組成物。
【0123】
24.ジイソシアネートが、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、テトラメチレン-1,4-ジイソシアネート、シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート(HMDI)、ジイソシアン酸イソホロン(IPDI)、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0124】
25.ジイソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネート、ジイソシアン酸イソホロン、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0125】
26.ジイソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネート、ジイソシアン酸イソホロン、又はそれらの混合物からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0126】
27.ジイソシアネートが、芳香族ジイソシアネートを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の膜又は組成物。
【0127】
28.ジイソシアネートが、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、又は1,4-フェニレンジイソシアネートを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の膜又は組成物。
【0128】
29.ジイソシアネートが、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、又はそれらの混合物からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の膜又は組成物。
【0129】
30.ジイソシアネートが、分子あたり平均1.9~2.7個のイソシアネート基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0130】
31.ジイソシアネートが、100~500g/モル、又は150~260g/モルの分子量を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0131】
32.ポリウレタンがそれから形成される調合物が、ポリウレタンがそれから形成される調合物の総重量に基づいて少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、又は少なくとも40重量%のジイソシアネートを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0132】
33.ポリウレタンが、調合物の総重量に基づいて多くとも50重量%、多くとも40重量%、多くとも35重量%、多くとも30重量%、多くとも25重量%、又は多くとも20重量%のジイソシアネートを含む調合物から形成される、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0133】
34.ポリウレタンが、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、又は少なくとも40重量%のジイソシアネートの残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0134】
35.ポリウレタンが、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも50重量%、多くとも40重量%、多くとも35重量%、多くとも30重量%、多くとも25重量%、又は多くとも20重量%のジイソシアネートの残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0135】
36.高分子脂肪族ジオールが、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリカーボネート、ポリシロキサン、それらのランダム若しくはブロックコポリマー、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0136】
37.高分子脂肪族ジオールが、ポリカーボネートジオール、ポリシロキサンジオール、ランダム若しくはブロック・ポリカーボネート・ポリシロキサン・コポリマー・ジオール、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0137】
38.高分子脂肪族ジオールが、ポリカーボネートジオールとポリシロキサンジオールとの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0138】
39.高分子脂肪族ジオールが、ポリカーボネートジオールとポリシロキサンジオールとの混合物からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0139】
40.高分子脂肪族ジオールが、ポリ(アルキレンオキシド)ジオール、ポリカーボネートジオール、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0140】
41.高分子脂肪族ジオールが、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリカーボネート、それらのランダム若しくはブロックコポリマー、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0141】
42.高分子脂肪族ジオールが、ポリ(エチレンオキシド)ジオール、ポリ(プロピレンオキシド)ジオール、ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオール、ポリ(イソブチレン)ジオール、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール、ポリ(ポリテトラヒドロフランカーボネート)ジオール、ポリシロキサンジオール、ポリ(エチレンオキシド)とポリ(プロピレンオキシド)のランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、ポリ(エチレンオキシド)とポリ(テトラメチレンオキシド)のランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、ポリ(エチレンオキシド)とポリシロキサンのランダム若しくはブロックコポリマー・ジオール、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0142】
43.高分子脂肪族ジオールが、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール又はポリ(ポリテトラヒドロフランカーボネート)ジオールを含むポリカーボネートジオールを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0143】
44.高分子脂肪族ジオールが、ポリカーボネートジオールを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0144】
45.高分子脂肪族ジオールが、ポリカーボネートジオールからなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0145】
46.高分子脂肪族ジオールが、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール、ポリ(ポリテトラヒドロフランカーボネート)ジオール、又はそれらの混合物からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0146】
47.高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオール、又はポリシロキサンを含むランダム若しくはブロックコポリマー・ジオールを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0147】
48.高分子脂肪族ジオールが、C2~C16フルオロアルキル又はC2~C16フルオロアルキルエーテルを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0148】
49.高分子脂肪族ジオールが、1H,1H,4H,4H-パーフルオロ-1,4-ブタンジオール、1H,1H,5H,5H-パーフルオロ-1,5-ペンタンジオール、1H,1H,6H,6H-パーフルオロ-1,6-ヘキサンジオール、1H,1H,8H,8H-パーフルオロ-1,8-オクタンジオール、1H,1H,9H,9H-パーフルオロ-1,9-ノナンジオール、1H,1H,10H,10H-パーフルオロ-1,10-デカンジオール、1H,1H,12H,12H-パーフルオロ-1,12-ドデカンジオール、1H,1H,8H,8H-パーフルオロ-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジオール、1H,1H,11H,11H-パーフルオロ-3,6,9-トリオキサウンデカン-1,11-ジオール、フッ素化トリエチレングリコール、又はフッ素化テトラエチレングリコールを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0149】
50.ポリウレタン骨格が、フルオロアルキル又はフルオロアルキルエーテルジオールの残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0150】
51.ポリウレタン骨格が、フルオロアルキル又はフルオロアルキルエーテルジオール又はジアミンの残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0151】
52.C2~C16フルオロアルキルジオール又はC2~C16フルオロアルキルエーテルジオールが、少なくとも150g/モル、少なくとも250g/モル、又は少なくとも500g/モルのMnを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0152】
53.フルオロアルキルジオール又はフルオロアルキルエーテルジオールが、多くとも1500g/モル、多くとも1000g/モル、又は多くとも850g/モルのMnを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0153】
54.C2~C16フルオロアルキルジオール又はC2~C16フルオロアルキルエーテルジオールが、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、又は少なくとも5重量%の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0154】
55.C2~C16フルオロアルキルジオール又はC2~C16フルオロアルキルエーテルジオールが、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも15重量%、多くとも10重量%、又は多くとも8重量%の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0155】
56.ポリウレタン骨格が、1H,1H,4H,4H-パーフルオロ-1,4-ブタンジオール、1H,1H,5H,5H-パーフルオロ-1,5-ペンタンジオール、1H,1H,6H,6H-パーフルオロ-1,6-ヘキサンジオール、1H,1H,8H,8H-パーフルオロ-1,8-オクタンジオール、1H,1H,9H,9H-パーフルオロ-1,9-ノナンジオール、1H,1H,10H,10H-パーフルオロ-1,10-デカンジオール、1H,1H,12H,12H-パーフルオロ-1,12-ドデカンジオール、1H,1H,8H,8H-パーフルオロ-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジオール、1H,1H,11H,11H-パーフルオロ-3,6,9-トリオキサウンデカン-1,11-ジオール、フッ素化トリエチレングリコール、又はフッ素化テトラエチレングリコールの残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0156】
57.ポリウレタン骨格が、少なくとも150g/モル、少なくとも250g/モル、又は少なくとも500g/モルのMnを有するフルオロアルキル又はフルオロアルキルエーテルを含むブロックを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0157】
58.ポリウレタンの骨格が、骨格の総重量に基づいて少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、又は少なくとも5重量%のC2~C16フルオロアルキル又はC2~C16フルオロアルキルエーテルを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0158】
59.ポリウレタンの骨格が、骨格の総重量に基づいて多くとも15重量%、多くとも10重量%、又は多くとも8重量%のC2~C16フルオロアルキル又はC2~C16フルオロアルキルエーテルを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0159】
60.高分子脂肪族ジオールが、少なくとも200g/モル、少なくとも250g/モル、少なくとも300g/モル、少なくとも400g/モル、又は少なくとも500g/モル、少なくとも600g/モル、少なくとも700g/モル、少なくとも800g/モル、少なくとも900g/モル、又は少なくとも1000g/モルのMnを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0160】
61.高分子脂肪族ジオールが、多くとも10,000g/モル、多くとも8500g/モル、多くとも6000g/モル、多くとも5000g/モル、多くとも4000g/モル、多くとも3000g/モル、多くとも2000g/モル、又は多くとも1500g/モルのMnを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0161】
62.高分子脂肪族ジオールが、少なくとも500g/モル、少なくとも750g/モル、少なくとも1000g/モル、又は少なくとも1500g/モルのMnを有するポリカーボネートジオールを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0162】
63.高分子脂肪族ジオールが、多くとも10,000g/モル、多くとも7500g/モル、多くとも5000g/モル、多くとも4000g/モル、多くとも3000g/モル、又は多くとも2500g/モルのMnを有するポリカーボネートジオールを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0163】
64.高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオール、ポリカーボネートジオール、又はポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0164】
65.高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオール、又はそれらの混合物からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0165】
66.高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオール、ポリカーボネートジオール、又はポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールのうちの2つ以上の混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0166】
67.高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオール、ポリカーボネートジオール、又はポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールのうちの2つ以上の混合物からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0167】
68.高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールと、ポリカーボネートジオール及びポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールのうちの1つ以上を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0168】
69.高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールと、ポリカーボネートジオール及びポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールのうちの1つ以上からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0169】
70.高分子脂肪族ジオールが、親水性の高分子脂肪族ジオールを欠いている、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0170】
71.高分子脂肪族ジオールが、ポリエチレンオキシドを欠いている、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0171】
72.ポリウレタンが、調合物の総重量に基づいて少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、又は少なくとも60重量%の高分子脂肪族ジオールを含む調合物から形成される、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0172】
73.ポリウレタンが、調合物の総重量に基づいて多くとも80重量%、多くとも70重量%、多くとも60重量%、又は多くとも50重量%の高分子脂肪族ジオールを含む調合物から形成される、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0173】
74.ポリウレタンが、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、又は少なくとも60重量%の高分子脂肪族ジオールの残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0174】
75.ポリウレタンが、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも80重量%、多くとも70重量%、多くとも60重量%、又は多くとも50重量%の高分子脂肪族ジオールの残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0175】
76.鎖延長剤が、少なくとも60g/モル、少なくとも70g/モル、少なくとも80g/モル、少なくとも90g/モル、又は少なくとも100g/モルの分子量を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0176】
77.鎖延長剤が、多くとも500g/モル、多くとも400g/モル、多くとも300g/モル、多くとも200g/モル、又は多くとも150g/モルの分子量を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0177】
78.鎖延長剤が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、又は1,8-オクタンジオールを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0178】
79.鎖延長剤が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、又は1,8-オクタンジオールのうちの1つ以上からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0179】
80.ポリウレタンが、調合物の総重量に基づいて少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも5重量%、少なくとも8重量%、又は少なくとも10重量%の鎖延長剤を含む調合物から形成される、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0180】
81.ポリウレタンが、調合物の総重量に基づいて多くとも20重量%、多くとも15重量%、多くとも12重量%、多くとも10重量%、多くとも8重量%、又は多くとも5重量%の鎖延長剤を含む調合物から形成される、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0181】
82.ポリウレタンが、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも5重量%、少なくとも8重量%、又は少なくとも10重量%の鎖延長剤の残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0182】
83.ポリウレタンが、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも20重量%、多くとも15重量%、多くとも12重量%、多くとも10重量%、多くとも8重量%、又は多くとも5重量%の鎖延長剤の残基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0183】
84.ポリウレタンが、末端基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0184】
85.ポリウレタンが、直鎖状末端基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0185】
86.ポリウレタンが、分枝状末端基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0186】
87.ポリウレタンが、平均で少なくとも0.1個の末端基、少なくとも0.25個の末端基、少なくとも0.5個の末端基、少なくとも1個の末端基、少なくとも1.5個の末端基、少なくとも1.8個の末端基、又は少なくとも2個の末端基を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0187】
88.ポリウレタンが、直鎖状であり、且つ骨格の各末端に末端基をさらに含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0188】
89.末端基が、疎水性ポリ(アルキレンオキシド)、親水性ポリ(アルキレンオキシド)、親水性ポリ(アルキレンオキシド)と疎水性ポリ(アルキレンオキシド)とを含むコポリマー、ポリシロキサン、C2~C20アルキル、C2~C16フルオロアルキル、C2~C16フルオロアルキルエーテル、又はそれらのコポリマーを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0189】
90.ポリシロキサンが、ポリ(ジメチルシロキサン)である、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0190】
91.親水性ポリ(アルキレンオキシド)が、ポリ(エチレンオキシド)である、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0191】
92.疎水性ポリ(アリレンオキシド)が、ポリ(プロピレンオキシド)又はポリ(テトラメチレンオキシド)である、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0192】
93.末端基が、疎水性ポリ(アルキレンオキシド)、親水性ポリ(アルキレンオキシド)、親水性ポリ(アルキレンオキシド)と疎水性ポリ(アルキレンオキシド)とを含むコポリマー、C2~C20アルキル、C2~C16フルオロアルキル、C2~C16フルオロアルキルエーテル、又はそれらのコポリマーを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0193】
94.末端基が、C2~C16フルオロアルキル若しくはC2~C16フルオロアルキルエーテルを含む単官能アルコール又はアミンから形成される、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0194】
95.末端基が、1H,1H-パーフルオロ-3,6-ジオキサヘプタン-1-オール、1H,1H-ノナフルオロ-1-ペンタノール、1H,1H-パーフルオロ-1-ヘキシルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-3,6,9-トリオキサデカン-1-オール、1H,1H-パーフルオロ-1-ヘプチルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-3,6-ジオキサデカン-1-オール、1H,1H-パーフルオロ-1-オクチルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-1-ノニルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-3,6,9-トリオキサトリデカン-1-オール、1H,1H-パーフルオロ-1-デシルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-1-ウンデシルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-1-ラウリルアルコール、1H,1H-パーフルオロ-1-ミリスチルアルコール、又は1H,1H-パーフルオロ-1-パルミチルアルコールから形成される、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0195】
96.末端基が、単量体であり、且つ200g/モル以上、300g/モル以上、又は500g/モル以上の分子量を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0196】
97.末端基が、単量体であり、且つ1,000g/モル以下又は800g/モル以下の分子量を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0197】
98.末端基が、重合体であり、且つ10,000g/モル以下、8,000g/モル以下、6,000g/モル以下、又は4,000g/モル以下のMnを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0198】
99.末端基が、重合体であり、且つ500g/モル以上、1,000g/モル以上、又は2,000g/モル以上のMnを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0199】
100.末端基が、ポリウレタンがそれから形成される調合物の総重量に基づいて少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、又は少なくとも0.5重量%の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0200】
101.末端基が、ポリウレタンがそれから形成される調合物の総重量に基づいて多くとも3重量%、多くとも2重量%、又は多くとも1重量%の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0201】
102.末端基が、ポリウレタンの総重量に基づいて少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、又は少なくとも0.5重量%の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0202】
103.末端基が、ポリウレタンの総重量に基づいて多くとも3重量%、多くとも2重量%、又は多くとも1重量%の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0203】
104.放射線不透過剤が、タンタル、金、白金、タングステン、イリジウム、白金-タングステン、白金-イリジウム、パラジウム、ロジウム、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、三酸化ビスマス、イオン性又は非イオン性造影剤、例えばジアトリゾ酸、ヨージパミド、イオヘキシル(iohexyl)、イオパミドール、イオタラム酸、イオベルソール、イオキサグル酸、及びメトリザミド、又はその組み合わせを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0204】
105.放射線不透過剤が、タンタル、金、白金、タングステン、又はその混合物若しくは合金を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0205】
106.放射線不透過剤が、粒子として存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0206】
107.放射線不透過剤粒子が、1nm以上、5nm以上、10nm以上、25nm以上、50nm以上、100nm以上、又は200nm以上の平均粒子直径を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0207】
108.放射線不透過剤粒子が、3μm以下、2μm以下、1000nm以下、800nm以下、700nm以下、600nm以下、500nm以下、400nm以下、300nm以下、250nm以下、200nm以下、150nm以下100nm以下、又は75nm以下の平均粒子直径を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0208】
109.放射線不透過剤が、ポリウレタンへの接着を促進するための表面処理を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0209】
110.組成物が、接着促進剤をさらに含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0210】
111.接着促進剤が、メタクリル酸グリシジル(GMA)修飾ランダムエチレン/アクリレートコポリマー、又はGMA及び無水マレイン酸(MA)修飾ランダムエチレン/アクリレートコポリマーを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0211】
112.放射線不透過剤が、医療用部品の総重量に基づいて50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、86重量%以上、87重量%以上、88重量%以上、89重量%以上、又は90重量%以上の量で医療用部品中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0212】
113.放射線不透過剤が、医療用部品の総重量に基づいて95重量%以下、92重量%以下、90重量%以下、88重量%以下、86重量%以下、84重量%以下、82重量%以下、80重量%以下、又は75重量%以下の量で医療用部品中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0213】
114.放射線不透過剤が、組成物の総乾燥重量に基づいて15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、30重量%以上、35重量%以上、40重量%以上、45重量%以上、又は50重量%以上の量で組成物中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0214】
115.放射線不透過剤が、組成物の総乾燥重量に基づいて55重量%以下、50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、又は20重量%以下の量で組成物中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0215】
116.放射線不透過剤が、コーティングの総重量に基づいて50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、86重量%以上、87重量%以上、88重量%以上、89重量%以上、又は90重量%以上の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療装置。
【0216】
117.放射線不透過剤が、コーティングの総重量に基づいて95重量%以下、92重量%以下、90重量%以下、88重量%以下、86重量%以下、84重量%以下、82重量%以下、80重量%以下、又は75重量%以下の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療装置。
【0217】
118.ポリウレタンを形成するための調合物が、触媒を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0218】
119.触媒が、スズオクトエート、ジラウリン酸ジブチルスズ、又はアミン触媒を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0219】
120.ポリウレタン又は組成物を形成するための調合物が、安定剤、例えば粘度安定剤、界面活性剤、抗酸化剤、又は湿潤剤を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0220】
121.医療用部品、組成物、又は調合物が、離型剤を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0221】
122.医療用部品、組成物、又は調合物が、エチレンビス(ステアリン酸アミド)を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0222】
123.ポリウレタンが、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、任意に鎖延長剤との反応生成物を含む骨格を含み、且つ高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールとポリカーボネートジオールとを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0223】
124.ポリウレタンが、ジイソシアネートの残基、ポリシロキサンジオールの残基、ポリカーボネートジオールの残基、及び鎖延長剤の残基からなる骨格を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0224】
125.ポリウレタンが、ジイソシアネートの残基、ポリシロキサンジオールの残基、ポリカーボネートジオールの残基、及び鎖延長剤の残基からなる骨格からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0225】
126.ポリウレタンが、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、鎖延長剤との反応生成物を含む骨格を含み、且つポリシロキサンを含む末端基を含み、且つ高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールとポリカーボネートジオールとを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0226】
127.ポリウレタンが、ジイソシアネートと、高分子脂肪族ジオールと、鎖延長剤との反応生成物、並びに、ポリシロキサンを含む末端基からなる骨格からなり、且つ高分子脂肪族ジオールが、ポリシロキサンジオールとポリカーボネートジオールとを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品、組成物、方法、又は医療装置。
【0227】
128.溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジクロロメタン、クロロホルム、ヘキサフルオロイソプロパノール、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0228】
129.溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、又はジメチルスルホキシド(DMSO)を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0229】
130.溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、又はそれらの混合物からなる、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0230】
131.溶媒が、50重量%以上又は60重量%以上のテトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0231】
132.溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、又はそれらの混合物を含み、且つ共溶媒が存在し、共溶媒がメタノール、エタノール、イソブタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、又はそれらの混合物である、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0232】
133.溶媒が、50重量%未満、40重量%未満、30重量%未満、20重量%未満、又は10重量%未満のメタノール、エタノール、イソブタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、又はそれらの混合物を含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0233】
134.溶媒が、50重量%以上のテトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、又はそれらの混合物と、50重量%未満のメタノール、エタノール、イソブタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、又はそれらの混合物とを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0234】
135.溶媒が、組成物中の溶媒の総量に基づいて、40重量%以上のテトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、又はそれらの混合物と、1~60重量%の量のメタノール、エタノール、イソブタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、又はそれらの混合物とを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0235】
136.溶媒が、組成物中の溶媒の総量に基づいて、少なくとも40重量%のTHF、メチル-THF、又はそれらの混合物と、1~60重量%の量のメタノール、エタノール、又はそれらの混合物とを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0236】
137.溶媒が、組成物中の溶媒の総量に基づいて、少なくとも40重量%のTHFと、1~60重量%の量のメタノール、エタノール、又はそれらの混合物とを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0237】
138.溶媒が、組成物中の溶媒の総量に基づいて、少なくとも70重量%のTHFと、1~30重量%の量のプロパノール、イソブタノール、メチル-THF、又はメチルエチルケトン、又はそれらの混合物とを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0238】
139.溶媒が、組成物中の溶媒の総量に基づいて、少なくとも80重量%のTHFと、1~20重量%の量のプロパノール、イソブタノール、メチル-THF、又はメチルエチルケトン、又はそれらの混合物とを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0239】
140.溶媒が、組成物中の溶媒の総量に基づいて、少なくとも85重量%のTHFと、1~15重量%の量のプロパノール、イソブタノール、メチル-THF、又はメチルエチルケトン、又はそれらの混合物とを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0240】
141.溶媒が、組成物中の溶媒の総量に基づいて、40重量%以上、50重量%以上、又は60重量%以上のテトラヒドロフラン(THF)、メチル-テトラヒドロフラン(メチル-THF)、又はそれらの混合物と、1~60重量%、1~50重量%、又は1~40重量%の量のメタノール、エタノール、イソブタノール、プロパノール、メチルエチルケトン、又はそれらの混合物とを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0241】
142.溶媒が、組成物の総重量に基づいて少なくとも60重量%、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも88重量%、少なくとも89重量%、少なくとも90重量%、少なくとも91重量%、少なくとも92重量%、少なくとも93重量%、少なくとも94重量%、又は少なくとも95重量%の量で、組成物中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0242】
143.溶媒が、組成物の総重量に基づいて多くとも99.5重量%、多くとも99重量%、多くとも98重量%、多くとも97重量%、多くとも96重量%、多くとも95重量%、又は多くとも94重量%の量で、組成物中に存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0243】
144.溶媒が、組成物の総重量に基づいて85重量%~99.5重量%又は90重量%~99重量%の量で存在する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物又は方法。
【0244】
145.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物から形成される医療用部品。
【0245】
146.医療用部品を形成する方法であって:
a.組成物を、キャスト成型してフィルムにするステップと
b.溶媒を蒸発させ、それによって、0.025~1mmの厚さを有する医療用部品を得るステップと
を含む方法。
【0246】
147.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の方法から形成される医療用部品。
【0247】
148.長いリボン、テープ、ディスク、又はシリンダーの形状である、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0248】
149.リボン又は細片である、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0249】
150.土台となる基材から分離可能な一連のタブとして提供するための、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品を含む医療用部品のパッケージ。
【0250】
151.その厚さの、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、又は50倍の長さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0251】
152.その厚さの、多くとも5000、2000、1000、500、400、300、200、100、75、50、45、40、35、30、25、又は20倍の長さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0252】
153.その幅の、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10倍の長さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0253】
154.その幅の、多くとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15倍の長さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0254】
155.0.025~1mmの厚さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0255】
156.少なくとも0.3mm、少なくとも0.4mm、少なくとも0.05mm、少なくとも0.06mm、少なくとも0.07mm、少なくとも0.08mm、少なくとも0.09mm、少なくとも0.10mm、少なくとも0.12mm、少なくとも0.14mm、少なくとも0.16mm、又は少なくとも0.18mmの厚さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0256】
157.多くとも1.0mm、多くとも0.90mm、多くとも0.80mm、多くとも0.70mm、多くとも0.60mm、多くとも0.50mm、多くとも0.40mm、多くとも0.30mm、多くとも0.25mm、多くとも0.22mm、多くとも0.20mm、多くとも0.15mm、又は多くとも0.10mmの厚さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0257】
158.少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、又は少なくとも10mmの長さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0258】
159.多くとも100mm、多くとも75mm、多くとも50mm、多くとも30mm、多くとも20mm、多くとも15mm、多くとも10mm、多くとも9mm、多くとも8mm、多くとも7mm、多くとも6mm、又は多くとも5mmの長さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0259】
160.少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、又は少なくとも5mmの幅を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0260】
161.多くとも10mm、多くとも8mm、多くとも7mm、多くとも6mm、多くとも5mm、又は多くとも4mmの幅を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0261】
162.2~10mmの長さ及び1~6mmの幅を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0262】
163.長さ30mm×幅3mm×厚さ0.17~0.2mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも3N、少なくとも3.5N、少なくとも4N、少なくとも4.5N、少なくとも5N、少なくとも5.5N、少なくとも6N、少なくとも6.5N、少なくとも7N、少なくとも8N、少なくとも9N、又は少なくとも10Nの縫合糸保持強度を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0263】
164.長さ30mm×幅3mm×厚さ0.17~0.2mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも15N、多くとも14N、多くとも13N、多くとも12N、多くとも11N、多くとも10N、多くとも9N、多くとも8N、多くとも7N、又は多くとも6Nの縫合糸保持強度を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0264】
165.長さ30mm×幅3mm×厚さ0.17~0.21mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも3N、少なくとも3.5N、少なくとも4N、少なくとも4.5N、少なくとも5N、少なくとも5.5N、少なくとも6N、少なくとも6.5N、少なくとも7N、少なくとも8N、少なくとも9N、又は少なくとも10Nの縫合糸保持強度を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0265】
166.長さ30mm×幅3mm×厚さ0.17~0.21mmの細片に対して、実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも15N、多くとも14N、多くとも13N、多くとも12N、多くとも11N、多くとも10N、多くとも9N、多くとも8N、多くとも7N、又は多くとも6Nの縫合糸保持強度を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0266】
167.実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも40MPa、少なくとも45MPa、少なくとも50MPa、少なくとも55MPa、少なくとも56MPa、少なくとも57MPa、少なくとも58MPa、少なくとも59MPa、少なくとも60MPa、少なくとも61MPa、少なくとも62MPa、少なくとも63MPa、少なくとも64MPa、又は少なくとも65MPaのヤング率を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0267】
168.実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも200MPa、多くとも175MPa、多くとも150MPa、多くとも125MPa、多くとも100MPa、多くとも75MPa、多くとも70MPa、多くとも65MPa、多くとも64MPa、多くとも63MPa、多くとも62MPa、多くとも61MPa、又は多くとも60MPaのヤング率を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0268】
169.37℃のリン酸緩衝生理食塩水に1週間漬けた後に、且つ、実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも5MPa、少なくとも6MPa、少なくとも7MPa、少なくとも8MPa、少なくとも9MPa、少なくとも10MPa、少なくとも11MPa、少なくとも12MPa、少なくとも13MPa、少なくとも14MPa、又は少なくとも15MPaのヤング率を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0269】
170.37℃のリン酸緩衝生理食塩水に1週間漬けた後に、且つ、実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも50MPa、多くとも45MPa、多くとも40MPa、多くとも35MPa、多くとも30MPa、多くとも25MPa、多くとも22.5MPa、多くとも20MPa、多くとも19MPa、多くとも18MPa、多くとも17MPa、多くとも16MPa、又は多くとも15MPaのヤング率を有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0270】
171.実施例における手順に従って測定される場合に、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも250%、少なくとも275%、少なくとも300%、少なくとも325%、少なくとも350%、又は少なくとも375%の破断時伸びを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0271】
172.実施例における手順に従って測定される場合に、多くとも450%、多くとも425%、多くとも400%、多くとも375%、多くとも370%、多くとも365%、又は多くとも360%の破断時伸びを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品。
【0272】
173.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分を含む医療装置。
【0273】
174.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分を付着させることによって形成される医療装置。
【0274】
175.接着剤の助けなしで医療装置の本体に付着された、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分を含む医療装置。
【0275】
176.縫合糸を介して医療装置の本体に付着された、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分を含む医療装置。
【0276】
177.縫合糸を介して医療装置の本体に付着された、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の複数の医療用部品、又はその複数の部分を含む医療装置。
【0277】
178.単一の縫合糸を介して医療装置の本体に付着された、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の複数の医療用部品、又はその複数の部分を含む医療装置。
【0278】
179.ステント、心臓弁修復又は置換のためのフレーム、又は塞栓保護デバイスのためのフレームと、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分とを含む医療装置。
【0279】
180.ヘルニアメッシュと、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分とを含む医療装置。
【0280】
181.ステント、心臓弁修復又は置換のためのフレーム、塞栓保護デバイスのためのフレーム、又はヘルニアメッシュに縫合された、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の複数の医療用部品、又はその複数の部分を含む医療装置。
【0281】
182.ステント、心臓弁修復又は置換のためのフレーム、塞栓保護デバイスのためのフレーム、又はヘルニアメッシュを含む、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療装置。
【0282】
183.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物から形成されるコーティングを含む医療装置。
【0283】
184.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分を、医療装置の本体に付着させるステップを含む、医療装置を形成する方法。
【0284】
185.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分を、縫合糸を介して医療装置の本体に付着させるステップを含む、医療装置を形成する方法。
【0285】
186.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の医療用部品又はその部分を、医療装置の本体に縫合するステップを含む、医療装置を形成する方法。
【0286】
187.医療装置を形成する方法であって、
a.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物を、医療装置の本体上にコーティングするステップと、
b.溶媒を蒸発させるステップと
を含む方法。
【0287】
188.コーティングが、スプレーコーティング又は浸漬コーティングによって形成される、先行する例示的実施形態に記載の方法。
【0288】
189.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物から形成されるコーティング。
【0289】
190.0.025~1mmの厚さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物から形成されるコーティング。
【0290】
191.先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物から形成されるコーティングを含む医療装置。
【0291】
192.0.025~1mmの厚さを有する、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載の組成物から形成されるコーティングを含む医療装置。
【0292】
193.コーティングが、ステントのストラットにわたる、ステントと、先行する例示的実施形態のいずれか1つに記載のコーティングと含む医療装置。
【0293】
本発明を説明する状況では(特に、次の特許請求の範囲の状況では)、用語「a」及び「an」及び「the」並びに同様の指示物の使用は、本明細書内でそうではないと示される又は文脈によって明確に否定されるのではない限り、単数と複数の両方を包含すると解釈されるべきである。用語「~を含むこと」、「~を有すること」、「~が含まれること」、及び「~を含有すること」は、そうではないと記述されない限り、制約のない用語(すなわち、「限定はされないが、~が含まれる」を意味する)と解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記述は、本明細書内でそうではないと示されない限り、単に、範囲内にあるそれぞれ別の値に個々に言及する簡便表記方法としての役割を果たすことを意図するに過ぎず、それぞれ別の値は、あたかもそれが本明細書に個々に列挙されるかのように本明細書に組み込まれる。本明細書で提供される、ありとあらゆる例、又は例示的な言葉(例えば「などの」)の使用は、単に、本発明をより明らかにするためのものであり、他に主張されない限り、本発明の範囲に対する制限を与えない。本明細書中の言葉は、本発明の実施に不可欠であるものとしてのいずれかの主張されていない要素を示すと解釈されるべきではない。
【0294】
本発明者らが知る本発明を実施するための最良形態を含めた、本発明の好ましい実施形態が、本明細書に記載される。これらの好ましい実施形態の変形は、前述の説明を読むことにより、当業者に明らかとなり得る。本発明者らは、当業者が適宜こうした変形を用いることを予測し、また、本発明者らは、本発明が、本明細書に具体的に記載された以外の方式で実施されることを意図する。したがって、本発明には、適用法によって認められる、本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙した対象物のすべての改変及び等価物が含まれる。ある種の任意選択的特徴を、本発明の実施形態として記載するが、この記載は、そうではないと具体的に示される又は物理的に不可能であるのではない限り、これらの実施形態のすべての組み合わせを包含する及び具体的に開示することを意図する。
【国際調査報告】