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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-19
(54)【発明の名称】床取付工具及び床取付装置
(51)【国際特許分類】
   E04F 21/22 20060101AFI20220412BHJP
【FI】
E04F21/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529728
(86)(22)【出願日】2020-09-22
(85)【翻訳文提出日】2021-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2020116797
(87)【国際公開番号】W WO2021189787
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】202010231904.0
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521226174
【氏名又は名称】広東博智林機器人有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG BRIGHT DREAM ROBOTICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】A2-05,2nd Floor,Building A1,No.1,Panpu Road,Country Garden Community,Beijiao Town,Shunde District,Foshan,Guangdong 528311,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】周 偉安
(57)【要約】
床取付工具及び取付装置であって、床取付工具は、伸縮部材と、伸縮部材に枢動可能に配置され、伸縮部材において初期位置を有する掛け鉤であって、掛け鉤の伸縮部材に近い側にはフック部が設けられ、フック部は、床を引っ掛けるように係合溝内に嵌め込まれ、係合溝に対して制限角度範囲内で回転可能に構成される掛け鉤と、掛け鉤と伸縮部材との間に配置され、掛け鉤を駆動して初期位置に向かって回転させるように構成される弾性部材と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床を取り付ける床取付工具であって、前記床の対向する両側には係合突起と係合溝とが設けられており、一つの前記床の前記係合突起が他の前記床の前記係合溝と配合するように構成され、
前記床取付工具は、
伸縮部材と、
前記伸縮部材に枢動可能に配置され、前記伸縮部材において初期位置を有する掛け鉤であって、前記掛け鉤の前記伸縮部材に近い側にはフック部が設けられ、前記フック部は、前記床を引っ掛けるように前記係合溝内に嵌め込まれ、前記係合溝に対し限定された角度範囲内で回転可能に構成される掛け鉤と、
前記掛け鉤と前記伸縮部材との間に配置され、前記掛け鉤を初期位置に向かって回転させるように駆動する弾性部材と、を含む、
ことを特徴とする床取付工具。
【請求項2】
前記伸縮部材は、駆動部材と、伸縮部とを含み、
前記駆動部材は、前記伸縮部に接続され、前記伸縮部が前記床の取り付け方向に沿って延出又は後退ように前記伸縮部を駆動するように構成され、
前記掛け鉤は、前記伸縮部に枢動可能に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の床取付工具。
【請求項3】
前記掛け鉤は、
矩形の板状に形成された本体部と、
前記本体部の長手方向の両端に夫々配置される2つの耳部であって、前記フック部及び前記耳部は、前記本体部上に幅方向に沿って離れて両端部に配置され、2つの前記耳部は、両者ともに前記伸縮部に枢動可能に接続される2つの耳部と、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の床取付工具。
【請求項4】
前記床取付工具は、回転軸をさらに含み、前記回転軸は、前記伸縮部に配置され、2つの前記耳部に取付穴が設けられており、前記回転軸の両端は、2つの前記取付穴内にそれぞれ取り付ける、ことを特徴とする請求項3に記載の床取付工具。
【請求項5】
前記本体部には収容貫通穴が設けられており、前記収容貫通穴は、前記本体部の厚さ方向に沿って配置され、前記弾性部材は、前記収容貫通穴内を通過し配置される、ことを特徴とする請求項3に記載の床取付工具。
【請求項6】
前記伸縮部の前記本体部から離れた一側に固定板が設けられ、前記弾性部材の一端は前記固定板に接続され、且つ、他端は前記収容貫通穴内に配置される、ことを特徴とする請求項5に記載の床取付工具。
【請求項7】
前記弾性部材は、前記本体部の長手方向に沿って2組が配置され、前記収容貫通穴は、前記本体部の長手方向に沿って2つが配置され、2組の前記弾性部材と2つの前記収容貫通穴とは夫々対応するように配置されている、ことを特徴とする請求項6に記載の床取付工具。
【請求項8】
いずれの組の前記弾性部材は、前記収容貫通穴内に間隔を置いて配置される2つ弾性部材である、ことを特徴とする請求項7に記載の床取付工具。
【請求項9】
前記弾性部材はばねであり、前記本体部に前記収容貫通穴と連通する2つの第1の貫通穴が設けられ、前記固定板に2つの第2の貫通穴が設けられ、2つの前記ばねは、いずれも一端がピン軸を介して前記第1の貫通穴に軸設され、且つ、他端が前記第2の貫通穴に引っ掛かる、ことを特徴とする請求項8に記載の床取付工具。
【請求項10】
前記フック部は、前記耳部から離れた前記本体部の底辺に形成される、ことを特徴とする請求項3に記載の床取付工具。
【請求項11】
床取付装置であって、
少なくとも垂直方向及び水平方向に移動するように構成される実行機構と、
前記実行機構に並列的に配置される請求項1から10のいずれか一項に記載の複数の取付工具と、を含む、
ことを特徴とする床取付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年03月27日に中国特許庁に出願された第202010231904.0という出願番号である「床取付工具及び床取付装置」の中国特許出願に基づいて優先権を主張し、その内容はすべて参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、建設工事の技術分野に関し、特に、床取付工具及床取付装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、床は、通常で互いにクリップ止めする方法で地面に取り付けられ、床の一端に係合突起が設けられ、他端に係合溝が設けられ、隣接する2つの床は、係合突起と係合溝との配合により取り付けられる。また、確実にクリップ止めで接続することを確保するために、一部の床は、係合突起上に凸部が設けられ、係合溝に凸部と配合する溝が設けられ、このような床は取り付けられる際に、一定の角度を傾けて取り付ける必要がある。ただし、このような床は、手作業で取り付ける必要があり、労働強度が高くなり、作業効率が低くなる。
【0004】
したがって、手作業を代わりに床取り付ける床取付工具が必要となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術に存在する技術的問題の少なくとも1つを解決することを目的とする。そこで、本発明は、手作業で床を取り付ける際に効率低いという問題を解決するための床取付工具を提案する。
【0006】
本発明は、さらに、上記の床取付工具を応用する床取付装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例に係る床取付工具は、床を取り付けるためのものであって、前記床の対向する両側には係合突起と係合溝とが設けられており、一つの前記床の前記係合突起が他の前記床の前記係合溝と配合するように構成され、前記床取付工具は、伸縮部材と、前記伸縮部材に枢動可能に配置され、前記伸縮部材において初期位置を有する掛け鉤であって、前記掛け鉤の前記伸縮部材に近い側にはフック部が設けられ、前記フック部は、前記床を引っ掛けるように前記係合溝内に嵌め込まれ、前記係合溝に対し限定された角度範囲内で回転可能に構成される掛け鉤と、前記掛け鉤と前記伸縮部材との間に配置され、前記掛け鉤を初期位置に向かって回転させるように駆動する弾性部材と、を含む。
【0008】
本発明の実施例に係る床取付工具によれば、伸縮部材及び伸縮部材に枢動可能に設けられた掛け鉤を介して、機械による操作で、床を予め設定された角度まで傾けて設定された床に取り付けることを実現でき、労働強度が低減され、作業効率は向上する等のメリットがある。伸縮部材は、伸縮動作により、床の取付時の位置決め誤差や角度誤差を解消し、取付精度を向上させることができる。
【0009】
一実施例において、前記伸縮部材は、駆動部材と、伸縮部とを含み、前記駆動部材は、前記伸縮部に接続され、前記伸縮部が前記床の取り付け方向に沿って延出又は後退ように前記伸縮部を駆動するように構成され、前記掛け鉤は、前記伸縮部に枢動可能に配置される。
【0010】
ある実施例において、前記掛け鉤は、矩形の板状に形成された本体部と、前記本体部の長手方向の両端に夫々配置される2つの耳部であって、前記フック部及び前記耳部は、前記本体部上に幅方向に沿って離れて両端部に配置され、2つの前記耳部は、両者ともに前記伸縮部に枢動可能に接続される2つの耳部と、を含む。
【0011】
一実施例において、前記床取付工具は、回転軸をさらに含み、前記回転軸は、前記伸縮部に配置され、2つの前記耳部に取付穴が設けられており、前記回転軸の両端は、2つの前記取付穴内にそれぞれ取り付けてもよい。
【0012】
一実施例において、前記本体部には収容貫通穴が設けられており、前記収容貫通穴は、前記本体部の厚さ方向に沿って配置され、前記弾性部材は、前記収容貫通穴内を通過し配置されてもよい。
【0013】
一実施例において、前記伸縮部の前記本体部から離れた一側に固定板が設けられ、前記弾性部材の一端は前記固定板に接続され、且つ、他端は前記収容貫通穴内に配置されてもよい。
【0014】
一実施例において、前記弾性部材は、前記本体部の長手方向に沿って2組が配置され、前記収容貫通穴は、前記本体部の長手方向に沿って2つが配置され、2組の前記弾性部材と2つの前記収容貫通穴とは夫々対応するように配置されてもよい。
【0015】
一実施例において、いずれの組の前記弾性部材は、前記収容貫通穴内に間隔を置いて配置される2つ弾性部材であってもよい。
【0016】
一実施例において、前記弾性部材はばねであり、前記本体部に前記収容貫通穴と連通する2つの第1の貫通穴が設けられ、前記固定板に2つの第2の貫通穴が設けられ、2つの前記ばねは、いずれも一端がピン軸を介して前記第1の貫通穴に軸設され、且つ、他端が前記第2の貫通穴に引っ掛かってもよい。
【0017】
ある実施例において、前記フック部は、前記耳部から離れた前記本体部の底辺に形成される。
【0018】
本発明の実施例に係る床取付装置は、少なくとも垂直方向及び水平方向に移動するように構成される実行機構と、前記実行機構に並列的に配置される上記のいずれか一つの実施例に記載の複数の取付工具と、を含む。
【0019】
本発明の実施例に係る床取付装置によれば、取付工具の垂直方向及び水平方向の運動を駆動することで、設定された角度を傾けて床を取り付けるように機械による取付工具を操作することが実現される。これで、手作業を代わることができ、労働強度が低減され、作業効率は向上する等のメリットがある。
【0020】
本発明の追加の態様および利点は、一部が以下の記載で説明され、一部が以下の説明から明らかになるか、または本発明を実施することにより理解されるであろう。
【0021】
本発明の上記および/または追加の態様および利点は、以下の添付図面を参照しながら実施例を説明することにより明らかになり、理解しやすくなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の実施例に係る床取付工具の構造概略図である。
図2図2は、床と組み合わせて使用される本発明の実施例に係る床取付工具の概略図一である。
図3図3は、図2のIの部分拡大概略図である。
図4図4は、床と組み合わせて使用される本発明の実施例に係る床取付工具の概略図二である。
図5図5は、本発明の実施例に係る床取付装置の立体構造の概略図である。
図6図6は、本発明の実施例に係る床取付方法の概略的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。実施形態の例は添付した図面に示され、いつも同じまたは類似の符号は、同じまたは類似の要素または同じまたは類似の機能を有する要素を示す。添付した図面を参照して以下に説明する実施形態は例示的なものであり、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するためのものではない。
【0024】
本明細書の記述において、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「トップ」、「ボトム」、「内」及び「外」などの用語で表記される方位や位置関係は、図面に示す方位や位置関係に基づくものである。これらの用語は、本明細書を便利で簡潔に記述するためのものであり、関連する装置や素子が特定された方位や、特定された方位構造と操作でなければならないことを明示し或いは暗黙的に示すものではない。従って、本発明の範囲を限定するためではないと理解されるべきである。
【0025】
なお、「第1」および「第2」で定義された特徴は、順番や重要度にかかわらず、機能を区別するためのものであり、1つ又は複数の特徴を明示し或いは暗黙的に含んでもよい。
【0026】
本明細書の記述において、特に明記しない限り、「複数」は、2つ又は2つ以上を意味する。
【0027】
本発明の記述において、特に明確に特定および限定されない限り、「取り付ける」、「接続する」および「接続される」という用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続または一体接続、或いは、機械的接続または電気的接続、或いは、直接接続または中間媒体を介して間接的に接続すること、又は2つのコンポーネントの内部を連通することを意味する。当業者にとって、本発明における上記の用語の特定の意味は、特定の状況に従って理解することができる。
【0028】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施例に係る床取付工具100について説明する。
【0029】
図1に示されるように、本発明の実施例に係る床取付工具100は、伸縮部材10と、掛け鉤20と、弾性部材30とを含む。
【0030】
床取付工具100は、床200を取り付けるためのものであり、床200の対向する両側には係合突起210と係合溝220とが設けられており、一方の床200の係合突起210は、他方の床200の係合溝220に嵌め込まれるように構成される。
【0031】
掛け鉤20は、伸縮部材10に枢動可能に配置され、伸縮部材10において初期位置を有し、掛け鉤20の伸縮部材10に近い側にはフック部201が設けられている。フック部201は、床200を引っ掛けるように係合溝220内に嵌め込まれ、係合溝220に対して制限角度範囲内で回転可能に構成される。弾性部材30は、掛け鉤20と伸縮部材10との間に配置され、掛け鉤20が初期位置に向かって回転するように掛け鉤20を駆動するように構成される。
【0032】
なお、図2及び図3に示されるように、床200の係合突起210には凸部211が設けられ、係合溝220には溝221が設けられているので、取り付けようとする床200は、水平方向に沿って取り付けた床200に組み立てることができず、一定の角度を傾けて隣接する2つの床200を取り付ける必要があるため、手作業で取り付けなければならない。
【0033】
図2に示されるように、本発明により床200を取り付ける際に、伸縮部材10を取り付けようとする床200に移動し、伸縮部材10が収縮して掛け鉤20を移動させることにより、フック部201が取り付けようとする床200の係合溝220内に嵌め込まれる。このとき、係合突起210と係合溝220との間にまだ隙間があるので、2つの床200は完全に組み立てられないが、推力下で、伸縮部材10によって、取り付けようとする床200の側辺は、取り付けた床200の側辺と同一平面上にあるため、位置決め誤差や角度誤差が解消され、取付精度が向上する。伸縮部材10を上方に持ち上げると、掛け鉤20のフック部201と取り付けようとする床200の係合溝220との間に隙間が生じ、取り付けようとする床200は、先に取り付けた床200まわりに回転する。伸縮部材10が一定の高さに上昇して床200が回転するのに十分な隙間がない場合、弾性部材30は引っ込められ、掛け鉤20は、伸縮部材10において制限角度範囲内で回転可能となり、すなわち、一定の角度で回転することができる。角度が十分にある場合、床200の側辺を位置合わせて取り付けを完成させる。伸縮部材10を押し下げると同時に、伸縮部材10は、掛け鉤20を介して取り付けようとする床200に横方向の力を加えることにより、床200の間に隙間がないことが確保される。
【0034】
また、掛け鉤20は、係合溝220において制限角度範囲内で回転可能であるため、掛け鉤20は、伸縮部材10において回転することができる。これにより、追加の回転角度を提供して、取り付けようとする床200を予め設定された角度まで回転させ、取り付けようとする床200の側辺を取り付けた床200に係合し、床200を予め設定された回転角度まで引っ張ることができないという問題を解決することができる。
【0035】
なお、本発明の床取付工具100は、手作業の代わりに床200を取り付けることができ、機械的な取付作業を実現するとともに、ロボットと組み合わせて自動作業を実現することができる。ロボットには一定の位置決め誤差と角度誤差があるため 、位置決め誤差は、通常、プラスマイナス5mmであり、角度誤差は、通常、プラスマイナス1度以内である。本発明は、ロボットと組み合わせた場合、位置決め誤差および角度誤差を解消し、取付精度を向上させることができる。
【0036】
本発明の実施例に係る床取付工具100によれば、伸縮部材10及び伸縮部材10に枢動可能に設けられた掛け鉤20を介して、機械的操作により床200を予め設定された角度まで傾けて取り付けた床200に取り付けることができ、労働強度を低減し、作業効率を向上させるために有益である。伸縮部材10は、伸縮動作により、床200の取付時の位置決め誤差や角度誤差を解消し、取付精度を向上させることができる。
【0037】
一実施例において、伸縮部材10は、駆動部材102と、伸縮部101とを含み、駆動部材102は、伸縮部101に接続され、床200の取付方向に沿って延出又は後退ように伸縮部101を駆動し、掛け鉤20は、伸縮部101に枢動可能に設けられている。例えば、駆動部材102は、伸縮動作を行うことができるエアシリンダである。もちろん、駆動部材102は、これに限定されるものではなく、オイルシリンダ、油圧シリンダ、電動プッシュロッドのいずれかであってもよい。ここで、繰り返す説明が省略する。
【0038】
一実施例において、図1に示されるように、掛け鉤20は、矩形の板状に形成された本体部21と、2つの耳部22と、を含む。2つの耳部22は、本体部21の長手方向の両端に設けられ、両方とも伸縮部101に枢動可能に接続される。例えば、本体部21の長手方向は、床200の長手方向と同一であり、2つの耳部22は、伸縮部101の左右両側に設けられることにより、掛け鉤20と伸縮部101との接続が安定しており、信頼できる。フック部201及び耳部22は、本体部21の幅方向の両端に設けられている。例えば、耳部22は、掛け鉤20が伸縮部101に対して回転しやすいように、本体部21の上端に設けられている。フック部201は、本体部21の下端に設けられているため、フック部201は、床200の係合溝220内に嵌め込まれやすくなり、本体部21は、矩形の板状に形成されるため、フック部201は、矩形の板状の長辺に設けられ、フック部201と係合溝220との間の接触面積は比較的大きく、床200を回転させるプロセスは安定しており、信頼できる。
【0039】
一実施例において、図1に示されるように、床取付工具100は、回転軸40をさらに含み、回転軸40は、伸縮部101に配置され、2つの耳部22には取付穴22aが設けられており、回転軸40の両端は、それぞれ2つの取付穴22a内に嵌め込まれている。換言すれば、掛け鉤20は、回転軸40を介して伸縮部101に接続されるので、伸縮部101に対する掛け鉤20の回転はより信頼できる。
【0040】
一実施例において、図1に示されるように、本体部21には、収容貫通穴21aが設けられ、収容貫通穴21aは、本体部21の厚さ方向に沿って配置され、弾性部材30は、収容貫通穴21a内を通過するように配置される。収容貫通穴21aは、本体部21を貫通し、弾性部材30の取付スベースを提供するため、本体部21と弾性部材30との接続端と伸縮部101との間の距離を短くし、伸縮部101及び掛け鉤20から構成された構造の体積を小さくすることができ、機構を簡素化する役割を果たしている。
【0041】
一実施例において、図1に示されるように、伸縮部101の本体部21から離れた側に固定板50が設けられ、弾性部材30の一端は固定板50に接続され、且つ、他端は収容貫通穴21a内に配置される。伸縮部101上に別個の固定板50を配置することにより、弾性部材30との接続が容易になり、固定板50及び収容貫通穴21aは、伸縮部101の対向する両側に配置されるため、固定板50と収容貫通穴21aの内部との間の距離が長く、弾性部材30を配置するのに便利である。
【0042】
一実施例において、弾性部材30は、本体部21の長手方向に沿って2組が配置され、収容貫通穴21aは、本体部21の長手方向に沿って2つが配置され、2組の弾性部材30と2つの収容貫通穴21aとは一々対応である。換言すれば、弾性部材30は、本体部21の両側、例えば、本体部21の左側及び右側に配置されるため、本体部21の両側は、バランスのとれた弾性力を受けて、弾性部材30の作用により、伸縮部101における掛け鉤20の回転は安定しており、信頼できる。
【0043】
一実施例において、各組の弾性部材30は、収容貫通穴21a内でいずれも間隔を置いて配置される2つあり、各組の弾性部材30の数を増やすことで、掛け鉤20が初期位置に向かって回転してリセットする能力を強化するとともに、掛け鉤20が回転するときに形成される床200にかかる横方向の力を増大させることができる。もちろん、各組の弾性部材30の数はこれに限定されなく、例えば、収容貫通穴21a内の弾性部材30の数は、3つ以上であってもよい。ここでは繰り返す説明は省略する。
【0044】
一実施例において、弾性部材30はばねであり、本体部21には、収容貫通穴21aと連通する2つの第1の貫通穴21bが設けられており、固定板50には、2つの第2の貫通穴50aが設けられており、2つのばねは、両方とも一端がピン軸を介して第1の貫通穴21bに軸設され、他端が第2の貫通穴50aに引っ掛かる。ばねの両端は、第1の貫通穴21b及び第2の貫通穴50aに引っ掛かるように取り付けられることにより、弾性部材30の取り付けや分解がより便利になり、保守および交換が容易になる。
【0045】
一実施例において、図1に示されるように、フック部201は、本体部21の耳部22から離れた底辺に配置される。換言すれば、フック部201は、本体部21の底辺に沿って分布しているので、掛け鉤20が伸縮部101と共に引っ込められると、フック部201は、最初に床200に接触し、係合溝220中に容易に引っ掛かる。また、フック部201は、本体部21の底辺に位置するため、フック部201は、長い帯状に形成され、係合溝220との接触面が大きくなり、床200を連れて安定に上方に回転させることができる。
【0046】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の床取付工具100の一具体的な実施例について説明する。
【0047】
図1に示されるように、床取付工具100は、伸縮部材10と、掛け鉤20と、弾性部材30と、を含む。
【0048】
伸縮部材10は、上下に昇降可能なエアシリンダであり、伸縮部101を有している。
【0049】
掛け鉤20は、伸縮部101に枢動可能に配置され、伸縮部101において初期位置を有し、掛け鉤20の伸縮部101に近い側にはフック部201が設けられている。フック部201は、床200を引っ掛けるように係合溝220内に嵌め込まれ、係合溝220に対して制限角度範囲内で回転可能に構成される。
【0050】
掛け鉤20は、本体部21と、2つの耳部22とを含み、本体部21は矩形の板状に形成され、2つの耳部22は本体部21の左右両端に配置され、フック部201及び耳部22は、それぞれ本体部21の上下両端に配置され、且つ、フック部201は、本体部21の耳部22から離れる底辺に形成され、2つの耳部22にはそれぞれ取付穴22aが設けられ、伸縮部101に回転軸40が設けられ、回転軸40の両端は、それぞれ2つの取付穴22a内に嵌め込まれる。本体部21には収容貫通穴21aが設けられ、収容貫通穴21aは、本体部21の前后方向に沿って貫通するように配置され、収容貫通穴21aは、2つあり、2つの収容貫通穴21aは、本体部21の左側及び右側にそれぞれ配置される。
【0051】
弾性部材30は、掛け鉤20と伸縮部101との間に配置され、初期位置に向かって回転するように掛け鉤20を駆動するように構成される。弾性部材30はばねであり、ばねは2組あり、2組のばねは、それぞれ2つの収容貫通穴21a中に配置され、伸縮部101の後側に固定板50が設けられ、固定板50に2つの第2の貫通穴50aが設けられており、本体部21に収容貫通穴21aと連通する2つの第1の貫通穴21bが設けられており、ばねは、一端がピン軸を介して第1の貫通穴21bに軸接続され、且つ、他端が第2の貫通穴50aに引っ掛かる。各組のばねは2つあり、収容貫通穴21aに対応する第1の貫通穴21bは2つあり、固定板50に対応する第2の貫通穴50aは2つある。
【0052】
図5に示されるように、本発明の実施例に係る床取付装置1000は、少なくとも垂直方向および水平方向に移動するように構成される実行機構300と、実行機構300に並べて配置される上記のいずれか一項に記載の複数の取付工具100と、を含む。
【0053】
本発明の実施例に係る床取付装置1000によれば、取付工具100の垂直方向及び水平方向の運動を駆動することで、取付工具100に対する操作の機械化を実現し、一定の角度を傾けて床200を取り付ける。これは、手作業の代わりに、労働強度を大幅に低減し、床200の取付效率を向上させることに有益である。
【0054】
一実施例において、実行機構300は、6自由度マニピュレータであるマニピュレータである。
【0055】
図6に示されるように、本発明の実施例に係る床取付方法について説明する。
【0056】
図6に示されるように、床取付方法では、上記のいずれか一項に記載の床取付工具100を用いて取り付けようとする床200を取り付ける。
【0057】
図5に示されるように、床取付工具100は、実行機構300の実行端310に取り付けられ、床取付工具100は、実行端310に並べて複数が設けられている。
【0058】
図6に示されるように、床200の取付は、以下のステップを含む。
ステップS1において、取り付けようとする床200の係合溝220をフック部201に引っ掛けた後、伸縮部101を収縮させて掛け鉤20を動かし、取り付けようとする床200の係合突起210のある側辺を、取り付けた床200の係合溝220のある側辺と位置合わせするまで、取り付けようとする床200の係合突起210のある側辺を地面に沿ってスライドさせる。具体的には、
【0059】
まず、図4に示されるように、伸縮部材10の伸縮部101は、伸長状態にある場合、伸縮部101は、取り付けようとする床200の前方に位置し、伸縮部101は収縮すると、掛け鉤20を連れて後方に移動させ、フック部201は係合溝220中に係合される。伸縮部101は収縮し続けると、取り付けようとする床200は後方に移動し、最終的に取り付けようとする床200の側辺を、取り付けた床200の側辺と位置合わせし、取り付けようとする床200の係合突起210の一部は取り付けた床200の係合溝220内に嵌め込まれる。同時に、掛け鉤20は、伸縮部101上で回転軸40を介して前方に回転し、初期位置からずれ、弾性部材30が引き伸ばされる。
【0060】
ステップS2において、伸縮部材10を上方に持ち上げて、取り付けようとする床200を連れて取り付けた床200に対して回転させ、フック部101が係合溝220内で回転できない場合、伸縮部材10を上昇させ続けて、弾性部材30を収縮させ、掛け鉤20を連れて伸縮部101に対して回転させ、掛け鉤20の回転により、取り付けようとする床200の係合突起210は、取り付けた床200の係合溝220内に押し込まれると、係合突起210の凸部211は、係合溝220の溝221に嵌め込まれる。
【0061】
ステップS3において、伸縮部材10を下方に移動させて、掛け鉤20を弾性部材30の作用で回転させ、回転中、取り付けようとする床200に対して取り付けた床200に向く横方向の力を加える。これにより、取り付けようとする床200の係合突起210と取り付けた床200の係合溝220との間の隙間を解消し、床200を隙間なく取り付けることが確保される。
【0062】
本発明の実施例に係る床取付方法によれば、床取付工具100は、手作業の代わりに、床200に対して機械化の取付を実現することができ、作業効率を大幅に向上させ、さらに、ロボットによる取付の位置決めおよび角度誤差を解消し、床200の取付精度を向上させることができる。
【0063】
本発明の実施例に係る床取付工具100の他の構造および操作は、当業者に知られており、本明細書では詳細に説明しない。
【0064】
本明細書の記述において、「実施例」、「例」などの用語を参照する説明は、実施例または例に記載される具体的な特徴、構造、材料または特性が本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書では、上記の用語に対する概略的な説明は、必ずしも同じ実施例または例を指すとは限らない。さらに、記載された具体的な特徴、構造、材料、または特性は、いずれか1つまたは複数の実施例または例において適切な形態で組み合わせることができる。
【0065】
本発明の実施例が示され、説明されてきたが、当業者にとって、本発明の原理および趣旨から逸脱しないかぎり、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換および変形を行うことができる。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲およびそれらの同等物によって定義される。
【符号の説明】
【0066】
取付工具100、伸縮部材10、伸縮部101、駆動部材102、掛け鉤20、フック部201、本体部21、収容貫通穴21a、2つの第1の貫通穴21b、耳部22、取付穴22a、弾性部材30、回転軸40、固定板50、第2の貫通穴50a、取付装置1000、実行機構300、実行端310、床200、係合突起210、凸部211、係合溝220、溝221。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】