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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-19
(54)【発明の名称】移動式UV消毒システム
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20220412BHJP
【FI】
A61L2/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549455
(86)(22)【出願日】2020-02-05
(85)【翻訳文提出日】2021-10-06
(86)【国際出願番号】 US2020016792
(87)【国際公開番号】W WO2020176204
(87)【国際公開日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】62/809,969
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520202865
【氏名又は名称】ダイマー・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Dimer LLC
【住所又は居所原語表記】434 S. San Vicente Blvd. Los Angeles,California 90048 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】クレイテンバーグ,アーサー
(72)【発明者】
【氏名】クレイテンバーグ,エリオット エム.
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA14
4C058AA23
4C058BB06
4C058DD01
4C058DD07
4C058EE03
4C058KK02
4C058KK26
4C058KK32
(57)【要約】
表面の衛生化において、衛生装置を使用する。該衛生装置は、移動式本体を備える。衛生装置(102)を移動式本体から、表面にわたって横方向に延長する。UV放射光源(104)は、衛生装置に取り付けられている。衛生装置が表面上を移動し、表面が、光源からのUV放射に晒される。装置が表面上を移動している間、所定量分、UV放射光源を表面に向ける。移動式本体に対して、水平角度とは異なる角度、つまり、移動式本体に対して非水平角度をもって延長し、延長時に衛生化するよう、衛生装置を、移動式本体に対して内側方向および外側方向に移動・配置できる。衛生化を実施している間、装置は、表面上を上方向および下方向に操作可能となっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面の衛生化方法であって、
a)移動式本体を備える衛生装置を準備する、
b)UV放射光源が取り付けれている前記衛生装置を、前記移動式本体から、表面にわたって、横方向に延長する、
c)前記衛生装置を、前記表面上に移動させる、
d)前記表面を、前記光源によるUV放射に晒す、
e)装置が前記表面上を移動している間に、前記移動式本体を移動させる、
f)前記装置が表面上を移動する間に、所定量分、UV放射光源を前記表面に向ける、
g)前記移動式本体および衛生化対象となる水平面に対して、水平角度をもって延長し、延長時に衛生化するよう、前記衛生装置を移動・配置し、衛生化された前記水平面に対して、前記移動式本体を移動させている間、衛生化を実施する、ことを含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
衛生化を実施している間、前記衛生装置は、前記表面上を、前記移動式本体に対して内側方向および外側方向に移動可能であり、
衛生化を実施している間、前記装置は、前記表面上を、上方向および下方向に操作可能である、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記移動式本体に対して、水平角度とは異なる角度、つまり、前記移動式本体に対して非水平角度をもって延長し、延長時に衛生化するよう、前記衛生装置を、前記移動式本体に対して内側方向および外側方向に移動・配置することをさらに含む、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
衛生化を実施している間、前記衛生装置が、前記表面上を上方向および下方向に移動可能なように操作される、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記UV放射光源は、トラックの上方向または下方向に、比較的垂直に位置するよう配置され、
伸縮式アームが、水平または垂直な位置関係に対して、異なる角度となるよう、前記トラックの内外の構造体に直接設けられる、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記UV光源を取り付けた構造体の片側あるいは両側から、一つ以上の方向に選択的にUV放射を実施し、衛生化を行うことをさらに含み、
選択された方向にUV放射を実施し、他の方法に放射がなされないよう、前記UV光源を選択的に覆ってもよい、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記移動式本体に対して、非垂直角度をもって取り付けられたトラックをさらに備え、
前記トラックにより、構造体が、前記トラック内において、移動式装置に対し、前記移動式本体の角度とは異なる角度で、内側方向および外側方向に移動でき、前記衛生装置が、前記トラックに対して様々な角度位置を取れるようになる、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
保護シールドを配置することを更に含み、
該保護シールドにより、使用者は、同じ部屋にいながら、前記表面に対して、適した位置、高さ、および角度でUV放射を実施することができ、
手術台や手術用器具がある手術室などの院内環境での使用において、浄化作業実施時に、退室することなく、前記シールド、構造体、そして操作によりUV放射を実施する、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
床表面を衛生化することをさらに含み、
衛生化を実施している間、前記装置は、前記表面上を、上方向および下方向に選択的に操作可能であり、
ウィングを、下方向かつ水平方向に選択的に移動させることで、床を衛生化し、
水平モードにおいて、前記ウィングを、衛生化される水平床表面に対して、選択的に約0.5cm~約3cmだけ離して、さらに選択的には約1cmだけ離して、水平方向に近接して配置し、
効果的かつ効率的な使用のため、近接度合いを測るセンサが選択的に設けられている、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
表面を衛生化する衛生機器であって、衛生装置を備え、
該衛生装置は、移動式本体を備え、
前記衛生装置は、前記移動式本体から、表面にわたって、横方向に延長するよう設けられ、
UV放射光源が前記衛生装置に取り付けられ、
前記表面を前記光源からのUV放射に晒すよう、前記衛生装置は前記表面上を移動可能であり、
前記装置が表面上を移動する間、前記表面に対してUV放射を所定量分だけ実施し、
前記移動式本体は、移動式装置に搭載されている電源によって、動力が供給され、
衛生化を実施している間、前記装置は、前記表面上を、上方向および下方向に操作可能である、ことを特徴とする機器。
【請求項11】
衛生化を実施している間、前記衛生装置は、さらに、前記表面上を、前記移動式本体に対して内側方向および外側方向に移動可能である、ことを特徴とする、請求項10に記載の機器。
【請求項12】
トラックをさらに備え、
前記移動式本体に対して、水平角度とは異なる角度、つまり、前記移動式本体に対して非水平角度を持って延長し、延長時に衛生化するするよう、前記トラックにより、前記衛生装置を、前記移動式本体に対して内側方向および外側方向に移動・配置することができる、ことを特徴とする、請求項10に記載の機器。
【請求項13】
トラックをさらに備え、
前記トラックにより、衛生化を実施している間、前記衛生装置を、前記表面上で上方向および下方向に操作できる、ことを特徴とする、請求項10に記載の機器。
【請求項14】
UV放射は、一方の直交方向にのみ向けられ、反対の直交方向には向けられず、衛生装置の一方の面から、該一方の直交方向に、所定の弧を描いて実施され、
前記機器は、前記装置を操作するための操作ハンドルをさらに備え、
前記操作ハンドルは、前記装置が操作者によって操作され、移動している間、前記装置および衛生化動作を制御する、少なくとも一つの操作ハンドル制御スイッチに取り付けられる、ことを特徴とする、請求項10に記載の機器。
【請求項15】
衛生化を実施している間、前記装置は、前記表面上を上方向および下方向に操作可能であり、
可動ウィングが、下方向かつ水平方向に、選択的に向けられることで、床を衛生化し、あるいは、垂直方向に向けられることで、可撓性を有する、ひだのある垂直面を衛生化することができるようになっており、
水平モードにおいて、前記装置は、選択的に、衛生化される水平面に対して、水平方向に近接し、
垂直モードにおいて、前記装置は、近接配置され、
効果的かつ効率的な使用のため、近接度合いを測るセンサが選択的に設けられている、ことを特徴とする、請求項10に記載の機器。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ヘルスケア分野、学校、空港、劇場、厨房、競技会場、拘置所等を非限定的に含む、様々な環境において、表面を素早く消毒する必要性が大いに高まっている。
【0002】
ヘルスケアの現場において、殺菌波長スペクトルの紫外線(UV)光を射出する装置が存在し、院内感染(HAI:Healthcare Associated Infection)リスクを低減することが報告されている。こうした装置は、固定されており、同じ室内の複数個所に設置する際は、手動で動かしたり、同時に複数の装置を使用したりするなどして、共用の接触面に対応していた。操作者の目や皮膚がUVに晒されると、悪影響を受ける可能性があるため、操作者は退室し、消毒中は誰も入室しないよう徹底しなければならなかった。
【0003】
既存のUV射出装置は、UV光源を利用しており、UV光源は、一般的に、主に縦方向を向いた、蛍光ランプやパルスキセノンUV発生器であることが多い。
【0004】
殺菌UV光の効果は、逆二乗法則および空気中のUV光の急激な消散で決定付けられる、UV光源からターゲット面までの距離に大きく依存する。さらに、垂直配向のUV光源は、水平面よりも垂直面に対して、より大きな効果を発揮する。
【0005】
したがって、効果を高めるためには、UV光源を、ターゲット面に対して平行に、かつ、出来るだけ近づけて、最適に配置する必要がある。
【0006】
消毒の必要がある表面は、滑らかである場合よりも、凹凸がある場合の方が多く、表面が滑らかな場合と比較し、凹凸がある場合の方が、表面積も大きくなり、UV効果に差が出てしまう。そのため、UV送達量が、より重要となってくる。また、表面に凹凸があると、病原体が凹凸の隙間に入り込めるような「隠れ場所」が多くなってしまう。こうした理由から、水平かつ凹凸のある面を、垂直配向UV光源によって、横から、一定の時間をかけて消毒しようとしても、充分な結果を得ることはできなかった。
【0007】
従来技術としては、本発明者による特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4があり、多くの人が集まり、細菌感染が起こり得る、航空機やその他の環境において消毒を行う、移動式UV装置について説明している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第8907304号明細書
【特許文献2】米国特許第8999238号明細書
【特許文献3】米国特許第9149549号明細書
【特許文献4】米国特許第10195298号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、衛生機器および方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
該方法において、複数個所に、選択的かつ網羅的に配置可能な、単一のウィング部を利用する。これにより、可航性を保ちつつ、表面をUV消毒し、操作者の安全性を確保する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、移動モードの衛生装置の右側面図である。
図2図2は、床消毒モードの衛生装置の上面図である。
図3図3は、移動モードの衛生装置の上面図である。
図4図4は、床消毒モードの衛生装置の側面図である。
図5図5は、垂直消毒モードの衛生装置の側面図である。
図6図6は、移動モードの衛生装置の背面図である。
図7図7は、水平モードの衛生装置の背面図である。
図8図8は、格納扉が開いた状態の衛生装置の背面図である。
図9A図9Aは、衛生装置の制御パネルの図である。
図9B図9Bは、衛生装置の制御パネルの図である。
図10図10は、ウィング側プラグと本体側レセプタを示す上面図である。
図11図11は、嵌合状態にあるシールド上部およびシールド下部を示す、衛生装置の図である。
図12図12は、ウィングの下部を後側に向かって示す、衛生装置の図である。
図13図13は、ウィングの上部を前側に向かって示す、衛生装置の図である。
図14図14は、ウィングの下部を前側に向かって示す、衛生装置の図である。
図15図15は、左側から水平方向に移動するウィングを示す、衛生装置の図である。
図16図16は、右側から水平方向に移動するウィングを示す、衛生装置の図である。
図17図17は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、使用者がシールドで保護され、ウィングが、テーブル上に移動する前の垂直上昇位置にある。
図18図18は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、使用者がシールドで保護され、ウィングが、テーブル表面上に移動した水平位置にある。
図19図19は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、ウィングが、ライトに対して垂直上昇位置にある。
図20図20は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、ウィングは、蛇口上の角度位置にある。
図21図21は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、ウィングは、垂直位置から、角度位置を通って、テーブル上の水平位置まで移動し、装置底部からテーブル底面に向かって、UV放射が実行されている。
図22図22は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、ウィングは、テーブル表面の高さよりも下の水平位置にあり、ウィングから上下に向かって放射が実行され、また、装置底部からテーブル底面に向かって、UV放射が実行されている。
図23図23は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、ウィングが、下向きに移動して、テーブルの底面上にくるよう、水平位置にあり、ウィングから下に向かって放射が実行され、また、装置底部からテーブル底面に向かって、UV放射が実行されている。
図24図24は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、ウィングが水平位置にあり、ウィングから床に対して、下に向かって放射が実行され、また、装置底部から床に向かって、UV放射が実行されている。
図25図25は、衛生装置の図である。該装置は、病院内で使用されており、ウィングが垂直位置にあり、ウィングから壁およびカーテンに向かって、水平方向に放射が実行されている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、操作方法および該操作を実施する装置の両方を含む。
【0013】
表面の衛生化方法であって、該方法は、a)移動式本体を備える衛生装置を準備し、b)UV放射光源が取り付けれている衛生装置を、移動式本体から、表面にわたって、横方向に延長し、c)衛生装置を、表面上に移動させ、d)表面を、光源によるUV放射に晒し、e)装置が表面上を移動している間に、移動式本体を移動させ、f)装置が表面上を移動する間に、所定量分、UV放射光源を表面に向ける、ことを含む。移動式本体は、移動式装置に搭載されている電源によって、動力が供給される。
【0014】
機器は、縦長の直方体構造を有している。衛生装置を使用しない際は、該装置は、実質、長方形の構造体内に収納されている。使用時、衛生装置は、長方形の構造体から上方向に延び、処理対象となる表面に対して、様々な操作位置をとる。
【0015】
衛生化を実施している間、衛生装置は、表面上を、移動式本体に対して内側方向および外側方向に移動可能となっている。
【0016】
機器により、移動式本体に対して、水平角度とは異なる角度、つまり、移動式本体に対して非水平角度をもって延長し、延長時に衛生化するよう、衛生装置を、移動式本体に対して内側方向および外側方向に移動・配置することができる。
【0017】
衛生化を実施している間、装置は、表面上を、上方向および下方向に操作可能である。
【0018】
一形態において、移動式装置の一方側に、衛生装置が一台のみ取り付けられている。移動式装置の残りの側面は、パネルで閉じられているか、扉として機能するパネルを有している。本構成における方法、機器、およびシステムは、片側に取り付けられた、一台の衛生装置、一台の可動アーム、または衛生装置、あるいは、横移動・配置するよう片側に取り付けられた一台の衛生装置を備える。
【0019】
UV放射光源を取り付けるための構造体は、トラックの上方向または下方向に、比較的垂直に位置するよう配置され、伸縮式アームが、水平または垂直な位置関係に対して、異なる角度となるよう、トラックの内外の構造体に直接設けられる。ここでの構造体とは、実質、移動式ハウジングに取り付けられた可動ウィングであり、これにより、使用しない間、または、垂直モードでの使用時において、UV放射光源が目視できる状態、または、ハウジングの側壁の一部として露出している状態となる。トラックアクチュエータまたは伸縮式アームは、移動式装置のベースから、垂直方向に上に向かって取り付けられており、構造体が、ハウジングに配置されたトラック内を、上方向および下方向に摺動する。二本の垂直トラックが設けられていてもよく、そのうち一方は、構造体の片側に設けられ、構造体が移動式装置内をよりスムーズに移動できるようにする。側壁のその他の部品としては、一つ以上のランプを設けてもよい。
【0020】
可動ウィングは、水平方向に向けられるようになっている。ウィングが水平方向に配置される高さを、それぞれ、最も低い高さにすることで、床を消毒することができ、非常に高い高さにすることで、高さのある棚を消毒することができる。ターゲット面に非常に近い距離にウィングを設置するよう、水平位置におけるウィングの高さを、さらに微調節することができる。また、ウィングを垂直方向に向けることができ、さらに水平および垂直間のいかなる角度もとることができる。ウィングの垂直位置の高さを独立して調節することで、垂直面を消毒することができる。ここで、垂直面には、ひだのあるカーテン等、可撓性を有する垂直面が含まれる。ウィングが垂直位置にある場合、ベースが移動して、ランプを垂直面から非常に近い距離まで近づける。効果的かつ効率的な使用のため、近接度合いを測るセンサが設けられていてもよい。また、センサは、ウィングが表面から離れていかないようにすることができ、衛生化対象の表面の形状変化に伴って、ウィングを適切な高さ、場所、角度、そして位置に自動的に移動させることができるものである。なお、平らな、例えば、水平な面に対する距離を、0.5cm~3cmの範囲、好ましくは、約1.0cmにした場合、効果的、迅速、かつ効率的に衛生化を実施することができる。
【0021】
床表面を衛生化する方法、システム、および機器は、衛生装置を備える。該衛生装置は、移動式本体を備える。衛生装置は、移動式本体から、床表面にわたって、横方向に延長できるよう、取付けられる。UV放射光源が、衛生装置に取り付けられている。衛生装置は、表面を光源からのUV放射に晒すよう、床表面上を移動可能となっている。装置が表面上を移動する間に、所定量分、表面に向けてUV放射を実施する。衛生化を実施している間、装置は、表面上を上方向および下方向に選択的に操作可能である。可動ウィングを下方向かつ水平方向に選択的に向けることで、床を衛生化する。水平モードにおいて、ウィングを、衛生化される水平床表面に対して、選択的に約0.5cm~約3cmだけ離して、さらに選択的には約1cmだけ離して、水平方向に近接して配置する。効果的かつ効率的な使用のため、近接度合いを測るセンサが任意に設けられていてもよい。
【0022】
さらに、装置は、UV光源が取り付けられた構造体の片側、あるいは両側から、選択的に一つ以上の方向に向かって、衛生化UV放射を実施することができる。UV光源を囲うことで、UV放射を、他の方向ではなく、選択方向にのみ向けることができる。
【0023】
ほかの形態において、UVは、一方の直交方向にのみ向けられ、反対の直交方向には向けられず、衛生装置の一方側のパネルから、該一方の直交方向に、所定の弧を描いて放射される。衛生装置のパネル上のUV光源は、衛生化対象の表面に対して、様々な所定の高さに制御することができる。
【0024】
本開示は、UV光特有の物理特性を利用し、その制限を利点に変えている点で、他に類を見ない、新規の発明である。
【0025】
ポリカーボネート、ビニール、ガラス、アクリル等の素材は、可視光を通すが、UV光を通さないため、こうした素材でシールドを作製することで、UV消毒時の室内において、操作者の安全性を保つことができる。これにより、室内を手押しで移動する装置であって、UV光源を、消毒対象となる表面に極限まで近づけることができ、かつ、処理時間を短縮することができる装置を、初めて実現することができる。
【0026】
本開示は、操作者によって制御されるシステムであって、幅広い高さ範囲において、垂直位置から水平位置まで、その位置を変化させてUV光源を向けることができるシステムに関する。これにより、既知の装置ではなしえなかった、垂直面および水平面の両方における、迅速かつ効果的な消毒を実現した。
【0027】
動き、UV光源の向きにおける補正、そして、ターゲット面への接近を組み合わせることがで、病原体が凹凸の隙間に入り込めるような「隠れ場所」を全て排除することができ、完全に殺菌UV光に晒すことができる。そのため、本開示によれば、ヘルスケアの現場やその他の環境においてよく見られるような、凹凸のある表面を、容易に消毒することができる。
【0028】
既知のヘルスケアUV放射装置における、最高数値としては、細菌死滅率で60%~75%、時間にして、病室1室につき、20分以上となっている。こうした死滅率でも、既知の装置を利用した院内感染予防が行われてきた。
【0029】
本開示の新規の特徴により、1室あたり3分足らずで、99.9%の死滅率を実現することができた。こうした驚異的な効率により、感染症を大幅に抑制することができ、罹患や死亡を防ぐことが出来る。
【0030】
使用者用保護シールドを用いることで、使用者が、室内において、ランプを表面に対して最適な位置、高さ、角度に設置することができる。これにより、時間が短縮され、効果的な装置、システム、および方法を提供することができる。例えば、院内環境での使用において、シールドや、UVを放射するウィングの構造体および動作により、衛生化時、必ずしも退室が必須ではなくなるため、その効果は大きい。機器を複数位置に移動させるたびに退室しなくてもよくなるため、かなりの時間短縮が図れる。
【0031】
院内環境において、クロストリジウム・ディフィシレ菌は、特に死滅させることが困難な病原菌である。従来の装置であれば、死滅させるのに充分なUVCを当てるためには、4フィートの距離から10分かけて放射する必要があった。開示の装置、システム、および方法は、至近距離からの放射、ターゲット面に対して平行なランプ、そして、変化のある動きを組み合わせることで、3秒もかからず、こうした作業を終わらせることができる。つまり、従来の200倍の速度で作業が完了することになる。これは、患者の命にかかわる感染症を予防するうえで、この上ない利点であろう。
【0032】
本開示は、ウィングアッセンブリ(101)およびベース(121)の、分離可能な二つの部品からなる。これらの部品は、ベース(121)に取り付けられた、少なくとも一つの斜面(125)、およびウィングフレーム(108)に取り付けられた、少なくとも一つのキャリッジ(109)を介して、機械的に取り付けられている。トラックアクチュエータ(122)は、プラットホーム磁石(124)が取り付けられたウィングフレームプラットホーム(110)を支持する、トラックアクチュエータプラットホーム(123)を有する。
【0033】
ウィングアッセンブリ(101)は、ウィングピボット点(111)およびリニアアクチュエータ(112)によって、ウィングフレーム(108)に取り付けられたウィング(102)を備える。アクチュエータ機構の好ましい位置としては、ウィングの背面あるいは上部である。好ましくは、ピボット点は、ウィングの長さにおける、重心近くに位置する。
【0034】
ウィングは、ソケット(105)と係合する複数のランプ(104)を備え、ソケット(105)がバラスト(113)と接続されることで、ランプ(104)に電力を供給する。ウィング(102)は、ウィング(102)の下面が開口しており、ウィング(102)が水平位置にある場合、ランプ(104)の出力を、略下向きにし、ウィング(102)が垂直位置にある場合、外向きにする。また、ウィング(102)の上面に設けられたウィング貫通部(103)によって、ウィング(102)が水平位置にある場合、数個のランプ(104)の出力を、上に向ける。反射材(106)がランプ(104)の背後に隣接するように設けられ、これにより、ランプ出力の効果がさらに発揮される。
【0035】
ウィング(102)は、バラスト(113)を備え、バラスト(113)は、ベース(121)付近に設けられ、ウィング(102)上のランプ(104)に電力を要求する。ウィングワイヤ/プラグ(107)が、ベース(121)付近のウィング(102)の端から出て、バラスト(113)およびリニアアクチュエータ(112)に電力を供給し、ベース(121)上のプラグレセプタ(126)と接続する。
【0036】
キャリッジ(109)は、ウィングフレーム(108)に取り付けられる。ウィングフレーム(108)は、ベース(121)に取り付けられた、少なくとも一つの斜面(125)に係合する。好ましい実施形態において、フレームプラットホーム(110)は、ウィング(102)の下端に取り付けられることで、ベース(121)に取り付けられるトラックアクチュエータ(122)と係合する。
【0037】
ベース(121)は、複数の車輪(138)上にある。そのうち、少なくとも二つの車輪により、床に平行な任意の面において、ベースを移動させることができる。少なくとも一つの斜面(125)がベース(121)に取り付けられ、ウィングフレーム(108)に取り付けられたキャリッジ(109)と係合している。トラックアクチュエータ(122)は、ベースに取り付けられたており、略垂直方向に向いている。トラックアクチュエータ(122)は、プラットホーム磁石(124)を有する、トラックアクチュエータプラットホーム(123)を備えており、それにより、ウィング(102)の鉄製フレームプラットホーム(110)と係合している。プラグレセプタ(126)は、ベースに取り付けられ、ウィングワイヤ/プラグ(107)を受容する。
【0038】
ベース(121)は、収納用格納部(127)を備えており、収納用格納部(127)は、装置カバー、ランプ故障キット、充電器、グローブ、マニュアル等の図示しない用具を収容するキャパシティを有する。
【0039】
電子部品格納部(139)が設けられ、その内部には、図示しないが、電力コンバータ/インバータ、ランプ(104)用バラスト(113)、回路遮断器、ワイヤ、プラグ、マイクロプロセッサ等の、装置の操作に必要な構成要素が収容される。
【0040】
ベース(121)は、操作者の手が届く位置に、ブーツカバー格納部(131)を備え、ブーツカバー格納部(131)は、市販の使い捨てブーツカバーを収納するキャパシティを有している。バッテリ格納部(132)が設けられ、バッテリ格納部(132)は、操作者のニーズに合わせた種々の蓄電が可能なバッテリを収納するキャパシティを有している。バッテリ格納部(132)内には、回路遮断器(133)が配置されており、これにより、過負荷を避け、マスタ遮断および緊急遮断としての機能を備えている。
【0041】
また、ベース(121)は、ソケット(105)に接続されたランプ(104)と、電子部品格納部(139)内に配置されたバラスト(113)とを備える。フロアランプ(130)用のガードを備えたベースフロアランプ(129)等の複数のランプが、ベース(121)上に設けられており、このガードによって破損が防がれる。ベースサイドランプ(130)が戦略的に配置・配向されることで、水平面も有する目標構造体の垂直面に対して、UVを放射することができる。ベースサイドランプ(128)は、ターゲット面に向けて光線を放射する。また、ベースフロアランプ(129)は、図示された方向に向けて光線を放射するが、床および四つの車輪(138)全てに対しても、光線を直接放射する。車輪が消毒されることで、部屋間の廊下や、次の部屋を汚染しないようにしている。
【0042】
ベース(121)の後上面には、移動ハンドル(135)が配置されている。操作ハンドル(136)は、移動ハンドル(135)の下に、床からのちょうどよい高さで、移動ハンドル(135)と平行になるよう配置されている。操作ハンドル(136)は、両手それぞれ用に、「タクトスイッチ」タイプの押圧可能なランプ電源スイッチ(137)を備えている。同タイプは、継続して押圧することで、回路を形成し、スイッチを解放すると、回路も解放される。
【0043】
操作ハンドル(136)上には、操作者から視認しやすく、手が届きやすい位置に、制御パネル(140)が配置されている。制御パネル(140)には、バッテリメータ(142)や速度計表示(143)の表示が含まれている。制御パネルは、主電源スイッチ(141)と、ウィング上下制御(144)と、ウィング垂直/水平制御(145)とを備える。
【0044】
シールド上部(151)およびシールド下部(154)が、ベース(121)に取り付けられている。これらの部位は、可視光を通し、紫外線を通さない、ポリカーボネート等の素材からなる。
【0045】
シールド上部(151)は、ベース(121)に、上部ピボット点(152)において、回転可能に取り付けられている。これにより、高い操作位置において、制御パネル(140)および操作ハンドル(136)に手が届きやすく、シールド上部(151)が、操作者がUVCに晒されないよう、おおよそ肩から頭部にかけて保護することができる。シールド上部が下/格納/移動位置にある際、移動ハンドル(135)に手が届くようになっており、制御パネル(140)および操作ハンドル(136)には手が届かなくなっている。下/格納/移動位置において、シールド上部(151)が物理的障害となり、ランプ(104)が損傷するのを防ぐことができる。シールド上部は、ベース(121)上の鉄製構成要素と並んで配置されるシールド保持磁石(153)によって、下/格納/移動位置に保持される。
【0046】
シールド下部(154)は、ベース(121)に対して回転可能に取り付けられている。これにより、開/操作位置において、操作者がUVCに晒されないよう、おおよそ肩から脚部にかけて保護することができる。シールド下部(154)はまた、嵌合溝(155)を有し、シールド上部(151)の下縁を受容できるようになっている。このように係合させることで、シールド上部(151)を高い操作位置で、シールド下部(154)を開/操作位置位置で保持することができる。好ましい実施形態において、シールド下部は、ベース(121)の足元に収まるよう、折りたたみ式になっている。
【0047】
本開示は、初期状態において、電源が切られ、格納されており、ウィング(102)は、下方垂直位置にある。既知の装置カバー(不図示)を収納用格納部(127)内に格納してもよい。シールド下部(154)がベース(121)後部に対して折りたたまれ、シールド上部(151)が下/格納/移動位置にあることで、ランプ(104)が保護されている。既知の充電器(不図示)が充電器レセプタ(134)に取り付けられているが、使用時には、プラグを抜いておく。充電器が、収納用格納部(127)に格納されていてもよい。
【0048】
本開示では、移動ハンドル(135)を押して操舵することで、車輪(138)を回転させ、ベース(121)を消毒対象となる領域まで移動させ、複数の消毒箇所間を移動する。シールド上部(151)は、手動で上方向に回転し、高い操作位置において片手で保持される。シールド下部(154)は、開/操作位置にあり、嵌合溝(155)によってシールド上部(151)と係合されている。操作者は、ブーツカバーをブーツカバー格納部(131)から取り出して身に着ける。
【0049】
垂直配向表面を消毒する際は、ウィング(102)を垂直位置で保持する。制御パネル(140)上のウィング上下制御(144)で、ウィングアッセンブリ(101)の高さを、所望の高さに調節する。操作ハンドル(136)の両方のランプ電源スイッチ(137)を押して、ランプ(104)に電力を供給すると、ターゲット面に可能な限り近づいた状態で、装置がターゲット面に沿って押される。場合によっては、ターゲット面に沿って装置を引いてもよい。
【0050】
水平面を消毒する際は、制御パネル(140)上のウィング垂直/水平制御(145A)で、ウィング(102)を水平位置まで回転させる。ウィングアッセンブリ(101)の高さを、制御パネル(140)のウィング上下制御(144A)で調整し、ウィングを出来る限り水平面に近づける。操作ハンドル(136)上の両方のランプ電源スイッチ(137)を押して、ランプ(104)に電力を供給すると、ターゲット面に可能な限り近づいた状態で、装置がターゲット面に沿って押される。新しく図示するように、操作バー136には二つのハンドルがついている。スイッチ(144B)および(145B)は、親指で操作される。これにより、操作者は、手を動かすことなく、また、ターゲットから目を離すことなく、ウィングを調節することができる。バー(136)として、両方のハンドルを示されている。手の親指が、スイッチ145Bを押している。ランプ電源スイッチ(137)は、ハンドル背面にあるため、親指が他の動作をしている間は、人差し指や中指で押すことが出来る。場合によっては、ターゲット面に沿って装置を引いてもよい。他の水平面同様、ウィングアッセンブリ(101)の高さを最も低くすることで、床を処理することもできる。
【0051】
水平面の下側を消毒する際は、ウィング(102)を水平面の下に配置し、水平面下のウィングを、可能な限り、表面下に近づけるよう、上昇させる。続いて、ランプ(104)を点けて、装置を水平面に沿って、押すか引く動作をする。ウィング貫通部(103)によって、UV光が水平面の下側を消毒する。ベース(121)および/またはウィングアッセンブリ(101)に、ファンを配置してもよい。これにより、室内の空気がUVの光路内を通り、UVランプが表面と同時に空気も消毒するよう、空気を循環させることができる。また、こうしたファンは、最適なUV出力のため、ランプ温度をより一定に保つよう、機能してもよい。
【0052】
傾斜面を消毒する際は、ウィング(102)を回転させ、ターゲット面と平行になるような向きにして、上述のように電力を供給する。
【0053】
トイレのような特定の対象物を消毒する際は、一般的には3秒以内の設定時間中、ランプ(104)を点灯し、そして装置を移動させることなく、消灯する。
【0054】
UVCの放射量は、装置の速度と反比例の関係にある。速度計表示(143)を見ることで、操作者は、所定の適当量を確認することができる。病原菌のなかには、より多くのUVC放射量が必要なものもあるため、速度を鈍化させたり、照射時間を延ばしたりする場合があり、それを速度計表示(143)で確認することができる。
【0055】
好ましい実施形態では、操作者の体を、シールドによってUVC照射から保護した状態を保つために、操作ハンドル(136)上に二つのランプ電源スイッチが使用されている。
【0056】
適切な充電器を充電器レセプタ(134)につなぐことにより、バッテリ格納部(132)内のバッテリを充電してもよい。また、バッテリをバッテリ格納部(132)から取り出して、装置外で充電を行ってもよい。
【0057】
回路遮断器(133)は、バッテリ格納部(132)内の手の届きやすい位置にあり、電気過負荷から保護する役割を果たす。手動で緊急遮断を行ってもよく、また、長時間格納する場合は、システム自体の電源を完全に切った状態としてもよい。
【0058】
移動やメンテナンス目的において、ウィングワイヤ/プラグ(107)をベース(121)上のプラグレセプタ(126)から引き抜くことで、ウィングアッセンブリ(101)をベース(121)から取り外してもよい。下側キャリッジ(109)が斜面(125)から離れるまで、トラックアクチュエータプラットホーム(123)をウィングフレームプラットホーム(110)に保持している、プラットホーム磁石(124)の磁力を解消するよう、ウィングアッセンブリ(101)を手動で持ち上げることができる。また、ウィングアッセンブリ(101)は、これとは逆の手順によって、再び、ベースに係合することができる。
【0059】
既存システム(第1世代のUVC装置として記載)および本発明の装置および方法(UVハンマーとして記載)の比較結果を示す。
【0060】
【表1】
【0061】
その他の実施形態
以上、本開示の詳細を説明したが、これらは発明の範囲を限定するものではなく、むしろ、それに含まれる複数の実施形態の例示に過ぎず、その他、種々の変更が可能である。
【0062】
254nmの波長で最も効果を発揮する殺菌ライトが一般的に使用されるが、複数の波長を含む、その他の波長を有する光を本装置に採用してもよい。さらなる代替としては、静電による手段、化学物質による手段、その他殺菌物質による手段が、環境に合わせて用いられる。
【0063】
好ましい実施形態において、一枚の短いウィングが使用されているが、一つ以上の追加ウィングや、延長部、または、種々の部位および長さを有するウィングを設けて、同様の、あるいはそれ以上の効果を得ることができる。さらに、変形シールドや複数のシールドを必要に応じて使用してもよい。
【0064】
人に害を及ぼさないであろう、いわゆる安全な化学物質や、物質、または光線などが本発明で使用される場合、シールドは省略してもよい。
【0065】
リニアアクチュエータおよび斜面が図示されているが、電動斜面や、当業者にとっては既知の、その他移動/ガイド装置を設けることで、高さやウィングの向きを変更する際に、同様の効果を得ることができる
【0066】
便宜上、本明細書では蛍光灯を使用しているが、殺菌光線や殺菌物質を生成する代替手段としては、キセノン、LED、その他既存の技術が非限定的に含まれる。
【0067】
本明細書は、操作者による操作を必要とする装置を例示したが、半自動あるいは完全自動型の装置によっても、ターゲット面に対して平行かつ近接した位置にUV光源を配置するという課題を、同様に実現することができる。操作者を必要としない無人装置の場合、プログラミング、人工知能、センサ、モータ、その他装置が必要となるが、本明細書に記載したシールドの必要性はなくなる。
【0068】
本明細書の車輪は、ロボットオムニホイールであるが、代替車輪構成としては、回動自在なキャスターが含まれ、これによっても、記載の操縦性と同様の性能が実現できる。
【0069】
装置にソフトウェアを追加することにより、使用時間、使用場所、通路マッピング、その他記載のない事項等のパラメータをモニタリングすることができる。
【0070】
操作者等の安全性の観点から、本装置は熟練の操作者によって使用されることが好ましい。条件を満たした者のみが装置を使用するよう、装置操作時には、コードや、網膜スキャナや指紋スキャナ等の生体認証装置を必須としてもよい。
【0071】
その他実施形態において、トラックは、移動式本体に対して、非垂直角度をもって取り付け可能である。そのため、トラックにより、構造体は、移動式装置から内側方向および外側方向に、移動式本体に対して異なる角度をもって移動することができた。こうした構造体において、衛生装置は、トラックに対して、種々の角度位置をとることができる。
【0072】
請求の範囲は、上記実施の形態によって定義されるものではなく、添付の請求項および法的に同等と認められるものによって、適宜、定義されるものとする。
【0073】
本開示は、種々の形態によって実現され得る。したがって、添付の請求項による請求の範囲を逸脱しない限りにおいて、本開示が、記載とは異なる形態で実現され得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0074】
101 ウィングアッセンブリ
102 ウィング
103 ウィング貫通部
104 ランプ
105 ソケット
106 反射材
107 ウィングワイヤ/プラグ
108 ウィングフレーム
109 キャリッジ
110 ウィングフレームプラットホーム
111 ウィングピボット点
112 リニアアクチュエータ
113 バラスト
121 ベース
122 トラックアクチュエータ
123 トラックアクチュエータプラットホーム
124 磁石
125 斜面
126 プラグレセプタ
127 収納用格納部
128 ベースサイドランプ
129 ベースフロアランプ
130 フロアランプガード
131 ブーツカバー格納部
132 バッテリ格納部
133 回路遮断器
134 充電器レセプタ
135 移動ハンドル
136 操作ハンドル
137 ランプ電源スイッチ
138 車輪
139 電子部品格納部
140 制御パネル
141 主電源スイッチ
142 バッテリメータ
143 速度計表示
144 ウィング上下制御
145 ウィング垂直/水平制御
151 シールド上部
152 シールド上部ピボット点
153 シールド保持磁石
154 シールド下部
155 シールド下部嵌合溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
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図15
図16
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図19
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図21
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【国際調査報告】