(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-19
(54)【発明の名称】キシロース加水分解液の脱色ろ過装置及びその脱色ろ過方法
(51)【国際特許分類】
C13K 13/00 20060101AFI20220412BHJP
B01D 15/00 20060101ALI20220412BHJP
B01D 24/48 20060101ALI20220412BHJP
B01D 36/02 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
C13K13/00 101
B01D15/00 M
B01D29/36 D
B01D36/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021558709
(86)(22)【出願日】2020-09-26
(85)【翻訳文提出日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2020117963
(87)【国際公開番号】W WO2021120770
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】201911316163.X
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520401745
【氏名又は名称】浙江▲華▼康葯▲業▼股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG HUAKANG PHARMACEUTICAL CO., LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】520401930
【氏名又は名称】焦作市▲華▼康糖醇科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIAOZUO HUAKANG POLYOL CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 哲
(72)【発明者】
【氏名】江 雪松
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ ▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ ▲曉▼▲陽▼
(72)【発明者】
【氏名】王 勇▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】傅 ▲衛▼民
(72)【発明者】
【氏名】▲チュー▼ 小▲軍▼
【テーマコード(参考)】
4D017
4D116
【Fターム(参考)】
4D017AA07
4D017BA04
4D017CA03
4D017DA01
4D017EA03
4D116BA01
4D116CC50
4D116FF02A
4D116GG08
4D116HH14A
4D116KK04
4D116QA41C
4D116QA41F
4D116QB41
4D116TT02
4D116TT04
4D116TT06
4D116TT07
4D116VV30
(57)【要約】
本発明のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置において、キシロース加水分解液は洗浄対象フィルターに入ってろ過され、透光率が7%~10%の廃炭液となり、廃炭液はフィルタープレスに入って加圧ろ過され、プレートフレーム液となり、プレートフレーム液は浸透ろ過対象フィルターに入ってろ過され、透光率が30%~35%の予備脱色液となり、予備脱色液は脱色タンクに入って、脱色タンクに加えられた新炭と混合して新炭液を形成し、新炭液はスタンバイフィルターに入ってろ過され、透光率が65%以上の脱色液となる。本発明は、該装置を用いたキシロース加水分解液の脱色ろ過方法をさらに開示する。本発明は、炭粉による周辺環境への汚染を効果的に低減させ、キシロース加水分解液に対して脱色ろ過処理を効果的に実施することができ、設備が集約し、占有空間が少なく、且つ、脱色ろ過過程全体が密封環境にて行われるため、周辺環境に対する汚染を低減させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キシロース加水分解液の脱色ろ過装置であって、
脱色タンク(1)、ろ過部(2)、フィルタープレス(3)、及び貯蔵タンク(7)を含み、前記ろ過部(2)は少なくとも3つの互いに並列接続されるフィルターを含み、少なくとも3つのフィルターは、それぞれ、スタンバイ、浸透ろ過対象及び洗浄対象の3種類の作業状態の間でサイクルを繰り返し、少なくとも1つのフィルターは洗浄対象状態にある洗浄対象フィルター(21)であり、少なくとも1つのフィルターは浸透ろ過対象状態にある浸透ろ過対象フィルター(22)であり、少なくとも1つのフィルターはスタンバイ状態にあるスタンバイフィルター(23)であり、前記洗浄対象フィルター(21)の内部に2回使用された廃炭が含有され、前記浸透ろ過対象フィルター(22)の内部に1回使用された古炭が含有され、前記洗浄対象フィルター(21)はさらにろ過に用いられると、洗浄してスタンバイフィルター(23)となり、前記洗浄対象フィルター(21)は、投入されたキシロース加水分解液をろ過して廃炭液が得られ、前記フィルタープレス(3)は、投入された廃炭液を加圧ろ過してプレートフレーム液を生成し、前記浸透ろ過対象フィルター(22)は、投入されたプレートフレーム液をろ過して予備脱色液を形成し、前記予備脱色液は脱色タンク(1)に入り、脱色タンク(1)に加えられた新炭と混合して新炭液を形成し、前記スタンバイフィルター(23)は、投入された新炭液をろ過して脱色液を形成し、前記貯蔵タンク(7)は脱色液を仮貯蔵する、ことを特徴とするキシロース加水分解液の脱色ろ過装置。
【請求項2】
前記洗浄対象フィルター(21)、浸透ろ過対象フィルター(22)、及びスタンバイフィルター(23)には、全て加水分解液配管(41)、新炭液配管(42)、プレートフレーム液配管(43)、予備脱色液配管(44)、脱色液配管(45)、及び廃炭液配管(46)が設けられ、前記加水分解液配管(41)に加水分解液弁(51)が設けられ、前記新炭液配管(42)に新炭液弁(52)が設けられ、前記プレートフレーム液配管(43)にプレートフレーム液弁(53)が設けられ、前記予備脱色液配管(44)に予備脱色液弁(54)が設けられ、前記脱色液配管(45)に脱色液弁(55)が設けられ、前記廃炭液配管(46)に廃炭液弁(56)が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置。
【請求項3】
前記廃炭液配管(46)には、フィルタープレス(3)の入口に連通する第1のポンプ(61)がさらに設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置。
【請求項4】
前記プレートフレーム液配管(43)には、フィルタープレス(3)の出口に連通する第2のポンプ(62)がさらに設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置。
【請求項5】
前記新炭液配管(42)には、脱色タンク(1)の出口に連通する第3のポンプ(63)がさらに設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置。
【請求項6】
前記予備脱色液配管(44)には、脱色タンク(1)の入口に連通する第4のポンプ(64)がさらに設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置。
【請求項7】
前記脱色タンク(1)に撹拌器(8)が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置。
【請求項8】
キシロース加水分解液の脱色ろ過方法であって、
請求項2~7のいずれか1項に記載のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置を使用し、
弁(51)を開いて、キシロース加水分解液が加水分解液配管(41)から洗浄対象フィルター(21)に入り、次に洗浄対象フィルター(21)における廃炭を同伴させて廃炭液弁(56)を介して廃炭液配管(46)に入り、加水分解液が脱色ろ過を経て廃炭液になり、脱色ろ過後の加水分解液の透光率が0から7%~10%に上昇し、洗浄対象フィルター(21)を洗浄して、洗浄対象状態からスタンバイ状態にするステップ1と、
廃炭液配管(46)内の廃炭液をフィルタープレス(3)に送って加圧ろ過を行い、加圧ろ過による清液をプレートフレーム液とするステップ2と、
プレートフレーム液弁(53)を開いて、プレートフレーム液配管(43)内のプレートフレーム液を浸透ろ過対象フィルター(22)に送り、プレートフレーム液が浸透ろ過対象フィルター(22)内の古炭ろ過ケーキを浸透してろ過された後、予備脱色液弁(54)を介して予備脱色液配管(44)に入り、脱色ろ過を経て予備脱色液になり、浸透ろ過対象フィルター(22)の状態が浸透ろ過対象状態から洗浄対象状態に変わり、脱色ろ過後のプレートフレーム液の透光率が7%~10%から30%~35%に上昇するステップ3と、
予備脱色液配管(44)内の予備脱色液を脱色タンク(1)に送り、新炭を添加して所定時間撹拌し、次に新炭液配管(42)内に送り、予備脱色液を添加した新炭と混合して新炭液を形成するステップ4と、
新炭液弁(52)を開いて、新炭液が新炭液配管(42)からスタンバイフィルター(23)に入り、ろ過した清液は透光率が65%以上の脱色液であり、脱色液弁(55)を介して脱色液配管(45)に入り、ろ過した新炭液が脱色液に変わり、スタンバイフィルター(23)の状態がスタンバイ状態から浸透ろ過対象状態に変わるステップ5と、
最後に、脱色液配管(45)内の脱色液を貯蔵タンク(7)に収集し、このように加水分解液の脱色ろ過工程全体を完了するステップ6と、を含む、ことを特徴とするキシロース加水分解液の脱色ろ過方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キシロース脱色の技術分野に属し、特にキシロース加水分解液の脱色ろ過装置及びその脱色ろ過方法に関する。
【背景技術】
【0002】
キシロース製造産業において、トウモロコシの穂軸はキシロースを製造するための主な原材料であり、トウモロコシの穂軸に大量の天然色素が含まれて、キシロース完成品の外観に大きな悪影響を与えるため、加水分解後の加水分解液を脱色処理する必要があり、一般的な脱色工程では、活性炭の利用率が低く、加水分解液に対する脱色が不十分である。開示番号がCN202226866Uである特許において、キシロース加水分解液の脱色システム装置が開示されており、従来の一段脱色装置から三段脱色装置に変更することにより、イオン交換樹脂の負荷が大きく、イオン交換樹脂の使用寿命が短く、原材料や補助材料の消費量が大きく、その結果として、キシロースの生産コストが高まるなどの問題を解決する。しかし、このような設備を配置するには3階が必要とされ、占有空間が大きく、複数の人による補助作業が必要とされ、また、このシステムには3つのプレートフレームフィルタープレスが使用されており、ろ過ケーキを脱去するときに干炭が飛散して周辺の環境を汚染することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、活性炭の利用率を向上させ、加水分解液の脱色が不十分であるという問題を改善し、かつ、設備が集約しており、占有空間が少なく、中間の過程が全て密閉設備の配管にて行われ、それにより周辺環境に対する汚染を低減させるキシロース加水分解液の脱色ろ過装置及びその脱色ろ過方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は以下のように実現される。キシロース加水分解液の脱色ろ過装置を提供し、この脱色ろ過装置は、脱色タンク、ろ過部、フィルタープレス、及び貯蔵タンクを含み、前記ろ過部は少なくとも3つの互いに並列接続されるフィルターを含み、少なくとも3つのフィルターは、それぞれ、スタンバイ、浸透ろ過対象及び洗浄対象の3種類の作業状態の間でサイクルを繰り返し、少なくとも1つのフィルターは洗浄対象状態にある洗浄対象フィルターであり、少なくとも1つのフィルターは浸透ろ過対象状態にある浸透ろ過対象フィルターであり、少なくとも1つのフィルターはスタンバイ状態にあるスタンバイフィルターであり、前記洗浄対象フィルターの内部に2回使用された廃炭が含有され、前記浸透ろ過対象フィルターの内部に1回使用された古炭が含有され、前記洗浄対象フィルターはさらにろ過に用いられると、洗浄してスタンバイフィルターとなり、前記洗浄対象フィルターは、投入されたキシロース加水分解液をろ過して廃炭液が得られ、前記フィルタープレスは、投入された廃炭液を加圧ろ過してプレートフレーム液を生成し、前記浸透ろ過対象フィルターは、投入されたプレートフレーム液をろ過して予備脱色液を形成し、前記予備脱色液は脱色タンクに入り、脱色タンクに加えられた新炭と混合して新炭液を形成し、前記スタンバイフィルターは、投入された新炭液をろ過して脱色液を形成し、前記貯蔵タンクは脱色液を仮貯蔵する。
【0005】
さらに、前記洗浄対象フィルター、浸透ろ過対象フィルター、及びスタンバイフィルターには、全て加水分解液配管、新炭液配管、プレートフレーム液配管、予備脱色液配管、脱色液配管、及び廃炭液配管が設けられ、前記加水分解液配管に加水分解液弁が設けられ、前記新炭液配管に新炭液弁が設けられ、前記プレートフレーム液配管にプレートフレーム液弁が設けられ、前記予備脱色液配管に予備脱色液弁が設けられ、前記脱色液配管に脱色液弁が設けられ、前記廃炭液配管に廃炭液弁が設けられている。
【0006】
さらに、前記廃炭液配管には、フィルタープレスの入口に連通する第1のポンプがさらに設けられている。
【0007】
さらに、前記プレートフレーム液配管には、フィルタープレスの出口に連通する第2のポンプがさらに設けられている。
【0008】
さらに、前記新炭液配管には、脱色タンクの出口に連通する第3のポンプがさらに設けられている。
【0009】
さらに、前記予備脱色液配管には、脱色タンクの入口に連通する第4のポンプがさらに設けられている。
【0010】
さらに、前記脱色タンクに撹拌器が設けられている。
【0011】
本発明は以下のように実現される。キシロース加水分解液の脱色ろ過方法を提供し、この脱色ろ過方法は、前記したキシロース加水分解液の脱色ろ過装置を使用し、
弁を開いて、キシロース加水分解液が加水分解液配管から洗浄対象フィルターに入り、次に洗浄対象フィルターにおける廃炭を同伴させて廃炭液弁を介して廃炭液配管に入り、加水分解液が脱色ろ過を経て廃炭液になり、脱色ろ過後の加水分解液の透光率が0から7%~10%に上昇し、洗浄対象フィルターを洗浄して、洗浄対象状態からスタンバイ状態にするステップ1と、
廃炭液配管内の廃炭液をフィルタープレスに送って加圧ろ過を行い、加圧ろ過による清液をプレートフレーム液とするステップ2と、
プレートフレーム液弁を開いて、プレートフレーム液配管内のプレートフレーム液を浸透ろ過対象フィルターに送り、プレートフレーム液が浸透ろ過対象フィルター内の古炭ろ過ケーキを浸透してろ過された後、予備脱色液弁を介して予備脱色液配管に入り、脱色ろ過を経て予備脱色液になり、浸透ろ過対象フィルターの状態が浸透ろ過対象状態から洗浄対象状態に変わり、脱色ろ過後のプレートフレーム液の透光率が7%~10%から30%~35%に上昇するステップ3と、
予備脱色液配管内の予備脱色液を脱色タンクに送り、新炭を添加して所定時間撹拌し、次に新炭液配管内に送り、予備脱色液を添加した新炭と混合して新炭液を形成するステップ4と、
新炭液弁を開いて、新炭液が新炭液配管からスタンバイフィルターに入り、ろ過した清液は透光率が65%以上の脱色液であり、脱色液弁を介して脱色液配管に入り、ろ過した新炭液が脱色液に変わり、スタンバイフィルターの状態がスタンバイ状態から浸透ろ過対象状態に変わるステップ5と、
最後に、脱色液配管内の脱色液を貯蔵タンクに収集し、このように加水分解液の脱色ろ過工程全体を完了するステップ6と、を含む。
【発明の効果】
【0012】
従来技術に比べて、本発明のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置及びその脱色ろ過方法では、加水分解液が洗浄対象フィルターに入ってろ過され、透光率が7%~10%の廃炭液になり、洗浄対象フィルターから排出される廃炭液がフィルタープレスに入って加圧ろ過され、プレートフレーム液になり、フィルタープレスから排出されるプレートフレーム液が浸透ろ過対象フィルターに入ってろ過され、透光率が30%~35%の予備脱色液になり、浸透ろ過対象フィルターから排出される予備脱色液が脱色タンクに入って脱色タンクに加えられた新炭と混合して新炭液を形成し、脱色タンクから排出される新炭液がスタンバイフィルターに入ってろ過され、透光率が65%よりも大きい脱色液になり、脱色液が貯蔵タンクに入って仮貯蔵される。本発明では、フィルタープレスを設けることにより、炭粉による周辺環境への汚染を効果的に低減させ、洗浄対象フィルター、浸透ろ過対象フィルター、及びスタンバイフィルターを設けることにより、キシロース加水分解液を効果的に脱色ろ過処理することができ、設備が集約しており、占有空間が少なく、且つ、脱色ろ過過程全体が密封環境にて行われ、汚染を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置の好適な実施例の構造原理の模式的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明が解決しようとする技術的課題、技術案及び有益な効果をより明確にするために、以下、図面及び実施例を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明する具体的な実施例は本発明を解釈するために過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0015】
図1及び
図2に示すように、本発明のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置の好適な実施例では、キシロース加水分解液の脱色ろ過装置は、脱色タンク1、ろ過部2、フィルタープレス3、及び貯蔵タンク7を含む。
【0016】
前記ろ過部2は、少なくとも3つの互いに並列接続されるフィルターを含む。少なくとも3つのフィルターは、それぞれ、スタンバイ、浸透ろ過対象、及び洗浄対象の3種類の作業状態の間でサイクルを繰り返し、少なくとも1つのフィルターは洗浄対象状態にある洗浄対象フィルター21であり、少なくとも1つのフィルターは浸透ろ過対象状態にある浸透ろ過対象フィルター22であり、少なくとも1つのフィルターはスタンバイ状態にあるスタンバイフィルター23である。前記洗浄対象フィルター21の内部に2回使用された廃炭が含有され、前記浸透ろ過対象フィルター22の内部に1回使用された古炭が含有され、前記洗浄対象フィルター21は、さらに1回のろ過に用いられると、洗浄してスタンバイフィルター23となる。
【0017】
キシロース加水分解液が前記洗浄対象フィルター21に入ってろ過され、廃炭液となり、前記廃炭液がフィルタープレス3に入って加圧ろ過され、プレートフレーム液を形成し、前記プレートフレーム液が浸透ろ過対象フィルター22に入ってろ過され、予備脱色液となり、前記予備脱色液が脱色タンク1に入って脱色タンク1に加えられた新炭と混合して新炭液を形成し、前記新炭液がスタンバイフィルター23に入ってろ過され、脱色液となり、前記脱色液が貯蔵タンク7に入って仮貯蔵される。
【0018】
前記洗浄対象フィルター21、浸透ろ過対象フィルター22、及びスタンバイフィルター23には、全て加水分解液配管41、新炭液配管42、プレートフレーム液配管43、予備脱色液配管44、脱色液配管45、及び廃炭液配管46が設けられる。前記加水分解液配管41に加水分解液弁51が設けられ、前記新炭液配管42に新炭液弁52が設けられ、前記プレートフレーム液配管43にプレートフレーム液弁53が設けられ、前記予備脱色液配管44に予備脱色液弁54が設けられ、前記脱色液配管45に脱色液弁55が設けられ、前記廃炭液配管46に廃炭液弁56が設けられている。
【0019】
加水分解液弁51、新炭液弁52、及びプレートフレーム液弁53、並びに予備脱色液弁54と廃炭液弁56を設けて制御することにより、少なくとも3つのフィルターは、異なる作業状態で切り替わり、洗浄対象フィルター21、浸透ろ過対象フィルター22及びスタンバイフィルター23の役割として順次切り替えられる。
【0020】
前記廃炭液配管46には、フィルタープレス3の入口に連通する第1のポンプ61がさらに設けられている。前記プレートフレーム液配管43には、フィルタープレス3の出口に連通する第2のポンプ62がさらに設けられている。前記新炭液配管42には、脱色タンク1の出口に連通する第3のポンプ63がさらに設けられている。前記予備脱色液配管44には、脱色タンク1の入口に連通する第4のポンプ64がさらに設けられている。
【0021】
前記脱色タンク1には、撹拌器8がさらに設けられ、新炭と液体材料を十分に混合することを容易にする。
【0022】
以下、具体的な実施例にて本発明のキシロース加水分解液の脱色ろ過装置の使用方法をさらに説明する。
【0023】
(実施例1)
本発明は、キシロース加水分解液の脱色ろ過方法をさらに開示し、この脱色ろ過方法は前記したキシロース加水分解液の脱色ろ過装置を使用し、以下のステップを含む。
【0024】
ステップ1、洗浄対象フィルター21の弁51を開いて、キシロース加水分解液が、
図2における矢印に示すように加水分解液配管41を介して洗浄対象フィルター21に入り、次に、洗浄対象フィルター21内の廃炭を同伴させて廃炭液弁56を経て廃炭液配管46に入る。この過程において、加水分解液は廃炭で一回目の脱色を行われ、脱色ろ過を経て廃炭液となり、脱色ろ過後の加水分解液の透光率が0から7%~10%に上昇し、洗浄対象フィルター21を洗浄して洗浄対象状態からスタンバイ状態に変更する。
【0025】
ステップ2、廃炭液配管46内の廃炭液をフィルタープレス3に送って加圧ろ過を行い、この過程は、廃炭液に含まれる廃炭を除去するためであり、加圧ろ過による清液はプレートフレーム液である。
【0026】
ステップ3、浸透ろ過対象フィルター22のプレートフレーム液弁53を開いて、プレートフレーム液配管43内のプレートフレーム液を浸透ろ過対象フィルター22に送り、プレートフレーム液が浸透ろ過対象フィルター22内の古炭ろ過ケーキを浸透してろ過された後、予備脱色液弁54を介して予備脱色液配管44に入る。この過程において、プレートフレーム液は古炭ろ過ケーキで二回目の脱色を行われ、脱色ろ過を経て予備脱色液となり、浸透ろ過対象フィルター22の状態は浸透ろ過対象状態から洗浄対象に変わり、脱色ろ過後のプレートフレーム液の透光率が7%~10%から30%~35%に上昇する。
【0027】
ステップ4、予備脱色液配管44内の予備脱色液を脱色タンク1に送り、
図2における矢印に示すように新炭を添加して、所定時間撹拌し、次に新炭液配管42に送る。この過程において、予備脱色液は添加した新炭で三回目に脱色され、新炭液となる。
【0028】
ステップ5、スタンバイフィルター23の新炭液弁52を開いて、新炭液が新炭液配管42を介してスタンバイフィルター23に入り、ろ過された清液は透光率65%以上の脱色液であり、脱色液弁55を介して脱色液配管45に入る。この過程は、新炭液内の古炭を除去し、古炭がフィルターのろ過板でろ過ケーキとなるためであり、ろ過後の新炭液は脱色液となり、スタンバイフィルター23の状態はスタンバイ状態から浸透ろ過対象状態に変わる。
【0029】
ステップ6、最後に、脱色液配管45内の脱色液を貯蔵タンク7に収集し、このように、加水分解液の脱色ろ過工程全体を完了する。
【0030】
以上は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するものではなく、本発明の精神及び原則を逸脱することなく行われる修正、等同置換や改良などであれば、本発明の特許範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】