(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-19
(54)【発明の名称】モノのインターネットを使用した無線周波数識別スキャン
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20220412BHJP
G16Y 10/45 20200101ALI20220412BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
G16Y10/45
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559226
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(85)【翻訳文提出日】2021-12-02
(86)【国際出願番号】 US2020023277
(87)【国際公開番号】W WO2020205239
(87)【国際公開日】2020-10-08
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100211395
【氏名又は名称】鈴木 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー フィード
(72)【発明者】
【氏名】フレディ ラスリ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049CC52
(57)【要約】
ここに記載された技術の態様は、RFID情報を使用して改善された棚卸しシステムのためのシステムを提供する。第1ユーザデバイスは、チームスキャンセッションを開始し得、第2ユーザデバイスは、チームスキャンセッションに参加し得る。第1ユーザデバイスおよび第2のユーザデバイスの各々によって受信されたRFIDスキャンデータは、フィルターされ、集約され、第1IoTトピックを使用して棚卸しシステムに送信され得る。チームスキャンセッション用の棚卸しリストは、第1ユーザデバイスおよび第2のユーザデバイスの各々によって提供された情報を用いて更新され得、第2IoTトピックを使用してユーザデバイスの各々にパブリッシュされ得る。各ユーザデバイスによって受信された追加のRFIDスキャンデータは、特定のRFIDスキャンデータがチームスキャンセッション中にまだスキャンされていないというユーザへの指示をトリガーし得る。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを管理するシステムであって、前記システムは、第1ユーザデバイスを備え、前記第1ユーザデバイスは、第1スキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信し;前記第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第1セットのフィルターされたアイテム識別コード(IIC)を判断し;複数の前記第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成し;前記第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成し;第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して前記第1メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達するように構成される、システム。
【請求項2】
前記第1ユーザデバイスは、前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスから、そして第2IoTトピックを利用して、前記第1スキャンセッションからの前記第1セットのIICからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える比較棚卸しリストを含む棚卸しメッセージを受信するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記棚卸しメッセージは、前記第1セットのIICの前記第1IICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1ユーザデバイスは、前記棚卸しメッセージの少なくとも一部分を前記第1ユーザデバイスのユーザインターフェースに表示するようにさらに構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
第2ユーザデバイスをさらに備え、前記第2ユーザデバイスは、前記第1スキャンセッションに参加し;第2複数のRFIDスキャンデータを受信し;前記第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第2セットのフィルターされたIICを判断し;複数の前記第2セットのフィルターされたIICを集約して第2セットのIICを形成し;前記第2セットのIICに基づいて第2メッセージを生成し;前記第1モノのインターネット(IoT)トピックを使用して前記第2メッセージを前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達し;前記第2IoTトピックを利用して前記比較棚卸しリストを含む前記棚卸しメッセージを受信するように構成され;前記比較棚卸しリストは、前記第1スキャンセッションからの前記第1セットのIICの前記第1IICに対応する前記情報、または前記第2セットのIICからの第2IICに対応する情報をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2ユーザデバイスは、前記第2複数のRFIDスキャンデータから前記第2セットのIICを判断するようにさらに構成され;前記第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第3IICが前記第1セットのIICまたは前記第2セットのIICに含まれるという判断に基づいて、前記第3IICに対応する前記複数のRFIDスキャンデータの一部分を無視することを備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第4IICが前記第1セットのIICまたは前記第2セットのIICに含まれていないという判断に基づいて、前記第1ユーザデバイスへの通知が発行されるようにし、それによって前記第4IICに対応するスキャンアイテムが前記第1スキャンセッション中において以前にスキャンされていなかったことを示すことをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1ユーザデバイスは、前記第1複数のRFIDスキャンデータから前記第1セットのIICを判断するようにさらに構成され;前記第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1IICが前記第1セットのIICに含まれるという判断に基づいて、前記第1IICに対応する前記第1複数のRFIDスキャンデータの第2部分を無視することを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1セットのIICに基づく前記第1メッセージを生成することは、前記第1セットのIICを前記第1メッセージに含めることを備え、前記第1セットのIIC中の各IICは、前記第1スキャンセッションからスキャンされたアイテムに対応する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記フィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータ中の第1RFIDスキャンデータアイテムについて、RFIDスキャンデータアイテムに対応する第1製品識別子を判断することと;以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト中で前記第1製品識別子を検索することと;前記検索することが、前記第1製品識別子は以前に判断された1つ以上の製品識別子の前記リストの中にないと判断した場合に、前記第1製品識別子を前記第1セットのフィルターされたIICに含めることと;を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスをさらに備え、前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、前記第1ユーザデバイスから前記第1メッセージを受信し;前記第1メッセージを利用して、前記第1スキャンセッションからの前記第1セットのIICからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える少なくとも比較棚卸しリストを含む棚卸しメッセージを生成し;前記棚卸しメッセージを前記第1ユーザデバイスに伝達するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、前記第1セットのIICの前記第1IICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む前記棚卸しメッセージを生成するようにさらに構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1メッセージは、前記第1スキャンセッションの場所をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1スキャンセッションの前記場所は、前記第1ユーザデバイスの物理的場所に基づいて判断され、前記第1ユーザデバイスは、前記第1ユーザデバイスに紐付けられたセンサーを利用することで、前記物理的場所を判断するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1ユーザデバイスは、前記第1ユーザデバイスのユーザから前記第1スキャンセッションの前記場所の指示を受信するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記RFIDスキャンデータは、GTIN(Global Trade Identification Number)、SGTIN(Serialized GTIN)、またはEPC(Electronic Product Code)を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して前記第1メッセージを伝達することは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを利用することを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1ユーザデバイスは、第1RFIDスキャナーから前記第1複数のRFIDスキャンデータを受信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを追跡する、コンピュータ化された方法であって、第1デバイスでスキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信することと;前記第1デバイスによって前記第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第1セットのアイテム識別コード(IIC)を判断することと;複数の前記第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成することと;前記第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成することと;第1モノのインターネット(IoT)トピックを使用して前記第1デバイスによって前記第1メッセージを第2デバイスに伝達することと;を備える、コンピュータ化された方法。
【請求項20】
前記第1セットのIICは、前記第1複数のRFIDスキャンデータから判断され;前記フィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1IICが前記第1セットのIICに含まれているという判断に基づいて、前記第1IICに対応する前記第1複数のRFIDスキャンデータの第2部分を無視することを備える、請求項19に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項21】
前記方法は、前記第2デバイスから棚卸しメッセージを受信することをさらに備え;前記棚卸しメッセージは、比較棚卸しリストを含み;前記比較棚卸しリストは、前記第1セットのIICからの少なくとも第1IICを備え;前記棚卸しメッセージは、第2IoTトピックを使用して前記第1デバイスに伝達される、請求項19に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項22】
前記方法は、前記第1デバイスによって前記第2デバイスが前記スキャンセッションを開始することをリクエストすることをさらに備え、前記第1複数のRFIDスキャンデータは、前記スキャンセッションの中において受信される、請求項19に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項23】
前記第1メッセージは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを使用して前記第1デバイスから前記第2デバイスに伝達される、請求項19に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項24】
1つ以上のコンピュータプロセッサと;コンピュータで使用可能な命令が保管されているコンピュータメモリと;を備え、前記コンピュータで使用可能な命令は、前記1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行された場合に、第1IoTトピックを使用して第1ユーザデバイスから第1メッセージを受信することであって、前記第1メッセージは、第1スキャンセッション用の第1セットのアイテム識別コード(IIC)を備える、受信すること;前記第1セットのIICに基づいて、前記第1スキャンセッション用の棚卸しリストを作成すること;第2IoTトピックを使用して、少なくとも前記第1スキャンセッション用の前記棚卸しリストが、第2メッセージで前記第1ユーザデバイスに伝達されるようにすること;を備える操作を、前記1つ以上のコンピュータプロセッサに実施させる、コンピュータ化されたシステム。
【請求項25】
前記操作は、前記第2メッセージの伝達後に、前記第1IoTトピックを使用して前記第1ユーザデバイスから第3メッセージを受信することであって、前記第3メッセージは、第2セットのIICを備え、前記第2セットのIICは、前記第1セットのIICとは区別される、受信することと;前記第1セットのIICおよび前記第2セットのIICに基づいて棚卸しレコードを作成することと;前記第2IoTトピックを使用して、第4メッセージで前記棚卸しレコードが前記第1ユーザデバイスに伝達されるようにすることと;をさらに備える、請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項26】
前記操作は、前記第2IoTトピックを使用して前記棚卸しレコードが第2ユーザデバイスに伝達されるようにすることをさらに備え、前記第2ユーザデバイスは、前記第1スキャンセッションに参加していた、請求項25に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項27】
前記操作は、前記第1ユーザデバイスからリクエストを受信すると、前記第1スキャンセッションを開始することをさらに備える、請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項28】
前記第2メッセージは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを使用して前記第1ユーザデバイスに伝達される、請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項29】
前記操作は、前記第1セットのIICに基づいて、前記第1セットのIICのIICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データセットを判断することと;前記第2メッセージで前記強化データセットが伝達されるようにすることと;をさらに備える、請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項30】
前記操作は、前記第1セットのIICを利用して、前記第1セットのIICのIICに対応するアイテムに紐付けられた分散型台帳上のレコードを更新することをさらに備える、請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線周波数識別(RFID)を使用した棚卸しの追跡に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者はしばしば、特定の小売り場所に訪れる前にその場所で特定のアイテムが在庫されているかどうかを知ろうとする。製造業者がこの質問に解答し得る能力は、そのサプライチェーン全域での最新の正確な棚卸しデータに依存している。棚卸しデータが不正確または古い場合、消費者は、所望のアイテムを見つけるため多数の小売り場所を巡回することを余儀なくされ得る。これは、消費者の体験に悪影響を及ぼす。不正確かつ古い棚卸しデータはまた、製造業者によるサプライチェーンネットワーク全体の運用に悪影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0003】
この概要は、発明を実施するための形態で以下にさらに説明される概念の選択を簡潔な形で案内するために提供されている。この概要は、請求の主題について主要なフィーチャ(feature)または本質的なフィーチャを識別することを意図するものでもなく、請求の主題の範囲を決定する際の補助として単独で使用されることを意図するものでもない。
【0004】
ここに記載された技術は、詳細で低遅延の棚卸しデータを利用して特定の小売り場所で特定の時刻に所望のアイテムが在庫されているかどうかを消費者に通知することで、消費者の買い物体験を改善する。そのような情報は、高度の正確性をもって提供される。これは、複数の小売店を訪問するか、複数の小売店に電話して、所望のアイテムが在庫されているかどうかを問い合わせる不便を緩和する。
【0005】
たとえば消費者は、新しいシューズ1足を買いものし得る。消費者は、様々な理由でシューズを(オンラインではなく)小売店で直接購入することを希望し得る。消費者はたとえば、新しいスタイルのシューズに興味を持ち得、購入前にシューズを直接見て、履いてみようとし得る。または、消費者は、日常活動の経過中に見たものに興味を触発され得る。消費者は、好みのシューズを履いている、街頭を歩く人に気づき得るか、通勤時に看板の広告または雑誌中の広告を見ることがあり、すぐにシューズを直接見ることを希望し得る。いずれにしても消費者は、特定の時刻に地元のどの販売店が所望のカラーおよびサイズのスタイルを持っているか知りたいと所望し得る。特定のアイテムを在庫している地元の販売店のリストは、モバイルアプリ、たとえばシューズ製造業者によって提供されるモバイルアプリを通して消費者に伝達され得る。モバイルアプリは、任意の数の追加操作、たとえばアイテムを取り置きすること、受取り時刻の予定を決めること、または他の販売店の1つに移動することなどを容易にし得る。街頭を歩いていたときまたは通勤中に興味をそそられた消費者の例において、アプリは、近くのストア(現在地の近くのストアまたは目的地への経路上にあるストア)でシューズを取り置きし、遅滞なくシューズを眺めることができ、可能性として購入できるよう、消費者にそのストアへの経路を教え得る。
【0006】
この消費者体験の向上は、詳細で低遅延の棚卸しデータによって促進される。データは、特定の場所にある特定アイテム(たとえばスタイル、カラー、サイズ)に関するものであるため詳細であり、特定の場所の棚卸しをリアルタイムまたはほぼリアルタイムで反映しているため低遅延である。またデータは、実際には特定の場所に特定のアイテムの在庫がない場合に、在庫していると消費者に誤って告げないよう、正確でなければならない。
【0007】
詳細で最新の正確な棚卸しデータを取得するため、例示的システムは、RFID技術およびモノのインターネット(IoT)アーキテクチャの態様を利用する。とりわけシステムは、小売り場所のネットワーク全域でより高速かつより頻繁な棚卸しを可能にして、任意の所与の時点での包括的な棚卸しの画像を提供し得る。棚卸しは、1つ以上の販売店従業員によって小売り場所でRFIDスキャナーを利用して高レベルで実施され得、このスキャナーは、従業員のデバイス(たとえばスマートフォン)に通信可能に連結されている。小売店の場所の従業員は、スキャナーを利用してRFIDタグをスキャンすることでスキャンセッションを開始し得、このタグは、ストア中の各アイテムに取り付けられている。RFIDスキャナーは、スキャナーから約20フィート内に位置する多くのタグから信号を高速に読み取り得、そのためこのタスクは、特に複数の従業員が一緒に作業している場合短時間で達成され得る。従業員デバイスは、スキャナーからスキャンデータを受信し得、スキャナーにより収集された大量のデータからアイテム識別コードをフィルターし得、次いでコードをグループメッセージにバンドルし得、このメッセージは、IoTプロトコルを使用して棚卸し管理機能を実施する1つ以上のバックエンドサーバ(たとえば製造業者によって制御されるサーバ)に送信される。場所データはまた、特定の小売店の場所、ならびに特定の棚卸しアイテムが売り場または保管庫にあるかどうかを反映するために、メッセージの中に含められ得る。他の従業員は、スキャンセッションに参加し得、同様にスキャナーデバイスおよび従業員デバイスを使用してアイテム識別コードをスキャンおよびフィルターし得、コードをメッセージにバンドルし得、このメッセージは、IoTプロトコルによりバックエンドサーバに送信される。以下に詳細に論じられるように、このコンテキストにおけるIoTプロトコルの使用は、複数の従業員デバイスと複数のバックエンドサーバとの間で高速かつ効率的な通信を容易にする。
【0008】
バックエンドサーバは、従業員デバイスから受信したデータを調整し得(たとえば複数の従業員によって実施された重複スキャンを除外する)、ストア棚卸し中の各アイテムについての最新の包括的リストを集め得る。アイテム識別コードデータにはまた、ストアの棚卸しのユーザフレンドリな画像を提供するため、各アイテムのスタイル、サイズ、およびカラーなどの、強化された製品情報が補足され得る。バックエンドサーバは、各従業員デバイスに戻された包括的棚卸しリスト(強化された製品情報を含み得る)を共有し得、その結果各従業員デバイスは、従業員のすべてによって実施されたスキャンを反映する最新の棚卸しリストを備える。従業員デバイスとバックエンドサーバとの間の通信はほぼリアルタイムに発生し得、その結果従業員デバイスはスキャンセッションの間、更新された棚卸しデータを継続的に受け取る。
【0009】
従来技術を使用すると、ただ1つのストアの完全な棚卸しは数百労働時間かかり得、而してストアが年に1~2回以上棚卸しを実施することは非現実的となる。本適用例において棚卸しデータは、製品ロス、窃盗、または計算エラーにより不正確になり得る。これと対照的にここに記載された技術は、ストアが10労働時間未満に完全棚卸しを実施することを可能にし得、而して毎週(またはさらに頻繁に)の棚卸しを可能にし、棚卸しデータが最新であること保証する。
【0010】
上述の例示的方法で収集された詳細で最新および正確な棚卸しデータは、多数の方法で消費者体験を改善させる。たとえば本概要の冒頭に記載されたシナリオのように、この棚卸しデータは、特定の小売り場所で特定の時刻に所望のアイテムの在庫があるかどうかを消費者に告げるために使用され得る。すでに特定の小売り場所にいる消費者の体験も改善される。たとえば販売店従業員は、従業員が最新で包括的な棚卸しデータを備える場合、顧客をより良く支援し得る。このため従業員は、特定のスタイル、サイズおよびカラーの在庫が売り場または保管庫にあるかどうかを顧客に素早く告げることができる。加えて、棚卸しデータは特定の場所情報(たとえば売り場対保管庫)を含むため、現在売り場に展示されていない製品が保管庫にあると判断され得、是正処置が取られ得る。
【0011】
ここに記載された改良された棚卸しデータは、製造業者によって収集されおよび保守され得、製造業者は、前述のように顧客体験を改善するためばかりでなく製造業者の棚卸し管理および運用全般を改善するために、データを利用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本申請に記載された技術の諸態様は、添付図を参照して以下に詳細に記載される。
【
図1】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティング環境のブロック図である。
【
図2】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティングアーキテクチャを描いた図である。
【
図3】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティングアーキテクチャを描いた図である。
【
図4】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティングアーキテクチャを描いた図である。
【
図5】ここに記載された技術の態様に従ってチームスキャンセッションを実行するための例示的方法のフロー図を示す。
【
図6】ここに記載された技術の態様に従って棚卸し情報を伝達するための方法のフロー図を示す。
【
図7A】ここに記載された技術の態様に従ってユーザデバイスによって表示され得る例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図7B】ここに記載された技術の態様に従ってユーザデバイスによって表示され得る例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図8】ここに記載された技術の態様に従って小売りコンテキストにおける一連の例示的対話式操作を図示する。
【
図9】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティング環境のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の技術は、法定要件を満たすために、本発明の特異性をもって記載される。しかし、記載そのものは、本特許の範囲を制限する意図はない。むしろ本発明者は、請求の主題も他の方式で実装されて、他の現在または将来の技術と関連して、異なるステップ、または本文書に記載されたステップに類似するステップの組み合わせを含み得ると考慮している。さらに、用語「ステップ」および/または「ブロック」は、採用された方法の異なる要素を含意するために本発明において使用され得るにも拘わらず、個々のステップの順序が明示的に記載される場合でない限り、かつその場合を除いて、該用語は、本発明において開示された様々なステップ間の任意の特定の順序という意味を含蓄すると解釈すべきではない。
【0014】
ここに記載された技術は、サプライチェーンネットワーク全体を通して、詳細で低遅延の棚卸しデータの収集し、メンテナンスする。そのようなデータは、消費者の買い物体験を向上させ、棚卸し管理およびサプライチェーン全体を通しての運用全般を改善するために利用され得る。
【0015】
例示的システムはRFID技術およびIoTアーキテクチャの態様を利用して、小売り場所のネットワーク全域でより早くおよびより頻繁な棚卸しを可能にする。そのようなシステムにおいて、RFIDタグは、各々の棚卸しアイテムに連結され得る(たとえばタグは製品が小売り場所に出荷される前にサプライチェーン中で製造業者または別の実体によって取り付けられ得る)。従業員は、ハンドヘルドRFIDスキャンデバイスを使用してRFIDタグをスキャンし得、このデバイスは従業員が操作するユーザデバイス(たとえばスマートフォン)に通信可能に連結される。RFIDタグは読み取るために厳密な指向性を必要としないため、従業員はアイテムをスキャンするために場所を入れ替える必要はない(たとえば従業員は1つのアイテムの背後にある別のアイテムにアクセスするためにそのアイテムを移動する必要はない)。代わりに、従業員はスキャナーから一定の近傍内に位置するすべてのアイテムを迅速にスキャンし得る(たとえば20フィート)。複数のRFIDタグから受信したスキャンデータは、1つ以上のバックエンドコンピューティングシステム(たとえば製造業者によって制御されており、棚卸し管理機能を実施するサーバ)に伝達される前に、ユーザデバイスによってフィルターされ得る。スキャンデータは、様々な棚卸し結果を達成するために様々なレベルの粒度でフィルターされ得る。たとえば第1態様において、事業者はバイナリ棚卸し情報、つまり製品が存在するかどうかの判断を持つことを所望し得る。場所情報を使用すると、その製品アイテムの存在は、在庫ありステータス(たとえばアイテムが保管室にあるかどうか)または展示ステータス(たとえばアイテムが展示されているかどうか)と同じであり得る。そのようなバイナリ棚卸し態様において、システムは以前にスキャンしたアイテムと同じ製品タイプでおよび同じ場所にあるアイテムをフィルターし得る。大きな量の情報が除外される結果として、システムはユーザデバイスと1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムとの間の通信において、より少ない帯域幅を消費し得る。第2態様において、事業者は完全な棚卸し情報、つまりいくつの識別されたアイテムがある場所に存在するかの判断を持つことを所望し得る。この適用例においてシステムは、以前にスキャンしたアイテムと同じ製品タイプのアイテムは除外しない。しかしシステムは同じアイテムの重複したコードを除外して、同じ識別されたアイテムが2回以上カウントされないことを確保し得る。
【0016】
フィルターされたおよび集約されたスキャンデータは、メッセージクエリーテレメトリトランスポート(MQTT)などのIoTプロトコルを使用して、1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムに送信され得る。これは数多くの利益をもたらす。まず、MQTTプロトコルなどのIoTプロトコルは、低帯域幅アプリケーションにおいて限定的情報を伝達する効率的な手段である。ここに記載されたシステムはそのようなプロトコルの使用から利益を得る、なぜならそのプロトコルは帯域幅を大量に消費する通信に伴う困難を回避し、棚卸しデータをスムーズに高速かつ効率的に処理および伝達するからである。さらにIoTプロトコルに基づいて、第1IoTトピックはユーザデバイスからバックエンドコンピューティングシステムへの通信(たとえば「サブスクライブ情報」)に使用され得、第2IoTトピックはバックエンドコンピューティングシステムからユーザデバイスへの通信(たとえば「パブリッシュ情報」)に使用され得る。集約されたスキャンデータをバックエンドコンピューティングシステムの1つのIoTトピックに送信することは、とりわけ棚卸しを完了するために2つ以上のユーザデバイスが使用されている場合に、ユーザデバイスとバックエンドコンピューティングシステムとの間の通信における複雑さを回避する。さらにサブスクライブ情報およびパブリッシュ情報として2つの異なるIoTトピックを使用することは、ユーザデバイスからバックエンドコンピューティングシステムに流れる情報とその逆方向に流れる情報との間の混同を回避する。
【0017】
バックエンドコンピューティングシステムに伝達された集約されたデータはまた、スキャンされたアイテムの場所に関する場所情報を含み得る。そのような情報はたとえば、アイテムがショウルームにあるかまたは在庫/ストレージエリアにあるかどうかを判断することにおいて使用され得る。他の態様において、場所情報はアイテムが当該エリアのどこにあるか判断するために使用され得る。スキャンされたアイテムの場所情報は、アイテムがスキャンされた時のユーザデバイスの場所に基づいて判断され得る。ユーザデバイスの場所は、手動入力されたり(たとえばユーザによるユーザデバイスのユーザインターフェースを用いての対話式操作)、ユーザデバイスの1つ以上のコンポーネント(たとえばGPS)を使用して自動的に取得されたり、またはスキャンされた場所タグに基づいて判断され得る。ユーザデバイスの場所が既知になると、アイテムの大まかな場所はユーザデバイスの場所(たとえばショウルームまたは保管庫の中)であると判断され得るか、アイテムの詳細な場所はユーザデバイスの知りえた情報に基づいて判断され得る(たとえばユーザデバイスの場所、方位線、およびRFIDタグの信号強度)。
【0018】
スキャンデータを1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムに伝達することに続いて、強化された製品情報は、バックエンドコンピューティングシステムによって第2IoTトピックを使用してユーザデバイスにパブリッシュされ得る。棚卸しを完了するために使用されたユーザデバイスにフィードバックを提供することで、ユーザデバイスを使用する従業員は、どのアイテムがスキャン済みであるか、どのアイテムがまだスキャンされていないかに関するほぼリアルタイムの情報を与えられよう。
【0019】
棚卸しの実施に必要な時間をさらに減少させるため、チームスキャンシステムが使用され得る。そのようなシステムにおいて、スキャンセッションは第1ユーザデバイスによって開始され得、スキャンセッションの作成は第2ユーザデバイスにブロードキャストされ得、第2ユーザデバイスはスキャンセッションに参加することを許可され得る。第1セッション開始の一部として、第1IoTトピックが、すべてのスキャンデータに割り当てられて、スキャンセッションの中において1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムに渡され得る。つまり、第1ユーザデバイスが第1識別されたRFIDタグ用のスキャンデータを受信した後、および第2ユーザデバイスが第2識別されたRFIDタグ用のスキャンデータを受信した後、第1ユーザデバイスおよび第2ユーザデバイスの各々は、第1IoTトピックを使用してそれぞれのスキャンに対応するアイテム識別コード(IIC)を1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムに伝達し得る。棚卸しリストまたは棚卸しレコードは、1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムによって作成されおよび保守され得、スキャンセッションに参加しているすべてのユーザデバイスに伝達され得、その結果各ユーザデバイスはどのアイテムがスキャン済みで、どのアイテムがまだスキャンされていないかに関して可視性を備える。伝達されたIISはセッション棚卸しリストに付与され得、このリストは第1従業員および第2従業員の各々のユーザデバイスに戻され得る。いずれかの従業員が第1セッションでスキャンされていないRFIDタグをスキャンすると、セッション棚卸しリストに従ってユーザに知覚可能なフィードバック(たとえば聴覚または触覚による指示)が与えられ得、新しいアイテムおよび而して新しいIICがさらに検出されていることをユーザデバイスのユーザに信号で伝える。このように複数の従業員は、1つの棚卸しセッションの完了に同時に寄与し得る。
【0020】
事業者および顧客によって所望される情報の粒度を提供するため、各々のRFIDタグは、特定の情報を伝達するように構成され得る。たとえば事業者が各々のシリアル化製品を個別に追跡することを希望する場合、RFIDは、SGTIN(Serialized Global Trade Identification Number)またはEPC(Electronic Product Code)をスキャンデバイスに伝達するように構成され得る。諸態様において事業者が特定タイプの製品の在庫数量などの低粒度の棚卸しデータを所望する場合、RFIDはGTIN(Global Trade Identification Number)または統一商品コード(UPC)を伝達するように構成され得る。事業者は、たとえばGTINを使用することで、クォーターバックのショルダーパッド一対の在庫があることを判断し得る(その状態は問わず)。顧客は、任意の当該ショルダーパッド一対を探し求め得、既知の可用性に基づいてストアに訪問し得る。事業者は、SGTINなどのより高粒度の情報を使用することで、完全な棚卸しを実施し得、クォーターバックの中古のショルダーパッド一対の在庫があるがしかし「箱入りの新品」はないことを判断し得る。この例において、顧客は新しい状態のパッドのみ探し求め得、ストアに訪問しないを選択し得る。いずれかの例において、ショルダーパッドの在庫は補充する必要があると判断され得る。このように顧客にはより最新かつ情報に基づく買い物体験が与えられ、およびサプライチェーン中の様々な実体はより早くかつ十分な情報に基づく物流の意思決定が可能になる。
【0021】
従来の解決法は、数多くの欠点を持つ。たとえば従来、販売店は、特定の場所においてアイテムの棚卸しを完了するために、光学的(たとえば2Dバーコードタグ)棚卸しシステムを使用し得る。光学的棚卸しシステムは、リーダーと光学タグとの間で正確な指向性が必要である(たとえば不透明なバリアがリーダーと光学タグを分離し得ないこと)。スキャン機器は清潔である必要があり、マーキングは明確かつ清潔である必要があり、スキャナーは正面に配置される必要がある。アイテムが積み重ねられ、かつ/または対面する場所(たとえばアイテムのいくつかの棚卸しが顧客と対面するアイテムの背後に配置され得る場合)において、光学系を使用した完全な棚卸しは、従業員は顧客と対面するアイテムの背後にアイテムが1つもないように、各各すべてのアイテムを移動させる必要があるであろう。アイテムは個別にスキャン(しばしば移動)される必要があるため、光学ベースの棚卸しは完了するために有意の数の労働時間がかかる。したがって光学ベースの棚卸しは、棚卸し中のアイテムの数によって月ごと、半年ごと、または毎年ごとにのみ完了され得る。さらにチーム棚卸しは、チームの従業員が以前にスキャンしたアイテムはどれか気づかない場合、非効率であり得る。したがってそのような光学ベースの棚卸しは高遅延であり得、それは仕入れの決断を阻害し、顧客体験を損ない得る。たとえば顧客は、潜在棚卸し、およびそれ以降の販売時点(POS)トランザクションに基づいて、アイテムがない場合に、特定のアイテムがある小売り場所で在庫されているという情報を伝えられ得る。たとえば顧客は、サイズ10の特定のランニングシューズ1足を探し求め得る。販売店は潜在棚卸し、およびそれ以降のPOSトランザクションに基づいて、シューズ1足の在庫があると信じ得る;ただし販売店は一週間前、当該のシューズ1足が盗難にあったことに気付いていない。顧客は販売店に到着し、所望のシューズ1足が実際には在庫されてないことを発見すると、否定的な体験をし得る。
【0022】
従来型のRFID棚卸しシステムの使用は、光学的棚卸しシステムに紐付けられる困難の一部を解決し得る。たとえばRFIDスキャナーは、明確な指向性を必要としない。ただしRFIDの使用は、結果として問題を増加させ得る。RFIDは多数のRFIDタグを瞬時にスキャンし得、これは人的操作の能率を向上させ得るが、しかし結果として大量のデータを得るため、これは様々なコンピューティングシステムによる伝達および処理を行うために長時間かかる。さらにチーム棚卸しは、チームメートはどのRFIDタグがスキャン済みか知り得ないために、困難があり得る。チームスキャンの結果であろうと、または複数のRFIDタグのスキャンによって生み出された情報の洪水の結果であろうと、RFID棚卸しシステムは、顕著な複製を経験し得、これにより不正確であり得る。つまり従来型のRFID技術は人の操作を促進し得るのではあるが、関連するコンピュータ操作はなお非効率および高遅延に苦しみ得(たとえば有意な量のデータおよび通信に必要な高帯域幅による)、データは不正確であり得る。
【0023】
ここに記載された技術の態様は、スムーズに詳細で低遅延の棚卸しデータを収集および保守することで、前述の問題を解決する。棚卸しデータの遅延は、多数の方法で低減され得る。まず、RFID技術は、数時間ですべての棚卸しアイテムを高速にスキャンするために利用され得る(光学的スキャン技術を使用した場合に要する数百時間とは対照的)。次に、RFIDタグによって与えられる大量のデータは、バックエンドコンピューティングシステムに伝達される前に、特定の棚卸しアプリケーションに必要な特定データに絞り込まれ得る。このフィルタリングは、ユーザデバイスとバックエンドシステムとの間で伝達されるデータ量を減少させ、これにより少ない帯域幅しか必要とせずおよび伝達をより高速かつより効率的にする。および前述のように、伝達されるデータタイプおよびデータ量は、特定の棚卸しアプリケーションに即して調整され得る。たとえば「在庫/欠品」を評価するためには小量のデータしか必要とされ得ないが、他方各棚卸しアイテムを個別に追跡するためには多量のデータが必要とされ得る。このためその諸態様は特定の棚卸しアプリケーションに必要とされる量の情報のみ伝達し、それによって伝達効率を最適化する。
【0024】
ここに記載された技術はまた、IoTアーキテクチャの諸態様を利用することで高効率および効率的通信を提供する。前述のようにMQTTプロトコルなどのIoTプロトコルは、低帯域幅アプリケーションにおいて限定的情報を伝達する効率的な手段である。加えてユーザデバイスによって収集されたすべての集約されたスキャンデータをバックエンドコンピューティングシステム用の1つのIoTトピックに送信することは、とりわけ複数のユーザデバイスが1スキャンセッションに参加している場合に、通信を効率化する。さらにサブスクライブ情報およびパブリッシュ情報用に2つの異なるIoTトピックを利用することは、ユーザデバイスからバックエンドコンピューティングシステムに流れる情報とその逆方向に流れる情報との間の混同を回避する。
【0025】
ここに記載された技術の諸態様はまた、チームの棚卸し作業をスムーズにし、これにより棚卸しをさらに早くかつ効率的にする。たとえばIoTアーキテクチャは、複数のユーザデバイスとバックエンドコンピューティングシステムとの間の通信を効率化するために利用される。加えてバックエンドコンピューティングシステムは複数のユーザデバイスから受信したデータを調整し、包括的棚卸しデータを各ユーザデバイスに戻し、これにより各ユーザデバイスが、すべてのユーザデバイスによって収集されたデータから導かれた最新の棚卸し像を持つことを確保する。ユーザデバイスは、どのアイテムがまだスキャンされていないかに関してほぼリアルタイムのフィードバックを与えられ、これにより複数の従業員が棚卸しを協業することが容易となる。
【0026】
加えてここに記載された技術はサプライチェーン全体に詳細で低遅延の棚卸しデータの収集および保守を提供するばかりでなく、消費者の買い物体験を向上させるためにそのようなデータの利用を提供する。前記の例で説明されたように、このデータは製造業者などの実体が、特定の小売り場所に特定の時刻に所望のアイテムの在庫があるかどうかの情報を正確に消費者に伝えることを可能にする。データはまた、小売店がより素早くかつ効率的に顧客にサービス提供することを可能にし(たとえば、特定のスタイル、サイズ、およびカラーの在庫が売り場または保管庫にあるかどうかを顧客に素早く告げる)、これにより顧客の来店体験を向上させる。たとえば従業員デバイスに伝達された棚卸しデータは、ユーザフレンドリなストアの棚卸し像を提供するため強化された製品データ(たとえばスタイル、サイズ、カラー)で補足され得る。詳細で低遅延の棚卸しデータはまた、製造業者が棚卸し管理および運用全般を改善することを可能にし、これは最終的に結果として顧客体験の改善になる。
【0027】
したがってここに記載された技術の諸態様は、RFIDを使用した棚卸し追跡システムを改善させる。棚卸しを完了する効率および正確性は、間違ったおよび/または重複したデータをフィルターすることによって有意に増加し得る。さらに効率向上は、1つのスキャンセッションに参加し、共通のIoTトピックを使用してスキャンデータを伝達する複数のユーザデバイスの能力を通して達成され得る。ユーザデバイスのユーザは、強化された製品フィードバックを提供され得、このフィードバックはスキャンセッションの中においてGUIを介して状況認識能力を向上させる。棚卸し追跡に対する数多くの改善は、低遅延の棚卸しソリューションを提供する必要を満足させ得、このソリューションは事業者および消費者にとって有益である。
【0028】
ここに記載された技術の諸態様の概要を簡潔に記述してきたが、ここでは技術の実装において使用に好適な例示的動作環境が記載される。
図1に関して、例示的動作環境100を示すブロック図が提供され、この動作環境では本開示のいくつかの態様が採用され得る。ここに記載されたこの編成および他の編成は、例としてのみ示されていると理解すべきである。他の編成および要素(たとえばマシン、インターフェース、機能、順序、および機能のグループ化など)は、このように示された編成および要素に加えてまたはそれらの代わりに使用され得、いくつかの要素は、明瞭を期すためにまったく除外され得る。さらにここに記述された要素の多くは機能的実体であり、その実体は別個のコンポーネントまたは分散コンポーネントとして、または他のコンポーネントと関連して、および任意の好適な組み合わせおよび場所において実装され得る。1つ以上の実体によって実施されるここに記述された様々な機能は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアによって実施され得る。たとえばいくつかの機能は、メモリ中に保管されている指示を実行するプロセッサによって実施され得る。
【0029】
例示的動作環境100は、図示されていない他のコンポーネントのうち、ユーザデバイス102aおよびユーザデバイス102b~102nなどの多数のユーザデバイス;データソース104aおよびデータソース104b~104nなどの多数のデータソース;サーバ106;センサー103aおよび107、およびネットワーク110を含む。
図1に示された動作環境100は1つの好適な動作環境の例であることを理解すべきである。
図1に示されたコンポーネントの各々は、たとえば
図9に関連して記載されたコンピューティングデバイス900などの任意のタイプのコンピューティングデバイスを介して実装され得る。このようなコンポーネントは、ネットワーク110を介して相互に通信し得、このネットワークは制限なしで、1つ以上のローカルエリアネットワーク(LAN)および/またはワイドエリアネットワーク(WAN)が含まれ得る。例示的実施形態において、ネットワーク110は多様な考え得るパブリックネットワークおよび/またはプライベートネットワークのうち任意のものの中でもインターネットおよび/またはセルラーネットワークを備える。
【0030】
任意の数のユーザデバイス、サーバ、およびデータソースが、本開示の範囲内の動作環境100内で採用され得ると理解すべきである。各々は、分散環境において協同する1つのデバイスまたは複数のデバイスを備え得る。たとえばサーバ106は、分散環境において配置された複数のデバイスを介して設けられ得、そのデバイスは全体でここに記述された機能を提供する。加えて示されていない他のコンポーネントはまた、分散環境の中に含まれ得る。
【0031】
ユーザデバイス102aおよびユーザデバイス102b~102nは、動作環境100のクライアントサイドのクライアントデバイスであり得、一方サーバ106は動作環境100のサーバサイドにあり得る。サーバ106は、本開示において論じられたフィーチャおよび機能の任意の組み合わせを実装するため、ユーザデバイス102aおよびユーザデバイス102b~102n上のクライアントサイドソフトウェアと連動して稼動するように設計されたサーバサイドソフトウェアを備え得る。動作環境100のこの部門は、好適な環境の一例を示すために設けられ、および各実装について、サーバ106およびユーザデバイス102b~102nの任意の組み合わせが別々の実体として残る必要はない。
【0032】
ユーザデバイス102aおよびユーザデバイス102b~102nは、任意のタイプのユーザによって利用可能なコンピューティングデバイスを備え得る。たとえば一態様において、ユーザデバイス102a~102nは、ここで
図10に関して記述されたコンピューティングデバイスのタイプであり得る。一例を示すがそれに限定されないが、ユーザデバイスは、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、モバイルまたはモバイルデバイス、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、ウェアラブルコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、MP3プレイヤー、全地球測位システム(GPS)またはデバイス、ビデオプレイヤー、ハンドヘルド通信デバイス、ゲームデバイスまたはシステム、エンターテイメントシステム、車両コンピュータシステム、埋め込みシステムコントローラー、カメラ、リモコン、バーコードスキャナー、コンピュータ化測定装置、電気器具、家庭用電子機器、ワークステーション、またはこのように例示されたデバイスまたは他の任意の好適なデバイスの任意の組み合わせとして実装され得る。
【0033】
データソース104aおよびデータソース~104nは、データソースおよび/またはデータシステムを備え得、このデータシステムは、動作環境100または
図2に関連して記述されたシステム200の様々な構成成分のうち任意のものにデータを利用可能にするように構成される。データソース104aおよびデータソース104b~104nは、ユーザデバイス102aおよびユーザデバイス102b~102n、およびサーバ106とは別個であり得るか、このようなコンポーネントの少なくとも1つに一体化および/または統合され得る。一実施形態において1つ以上のデータソース104a~104nは、1つ以上のセンサーを備え、このは、1つ以上のユーザデバイス102aおよびユーザデバイス(複数可)102a、102b、または102nまたはサーバ106に統合されまたは紐付けられ得る。
【0034】
動作環境100は、ユーザデバイス222a、IOT通信マネージャ230、スキャンセッションマネージャ240、分析エンジン250、更新メッセージジェネレータ270、および顧客デバイス280に紐付けられるコンポーネントを含む、
図2に記述されたシステム200の1つ以上のコンポーネントを実装するために利用され得る。ここで
図1と
図2を参照すると、一態様を実装するために好適であり、概してシステム200として示されている例示的コンピューティングシステムアーキテクチャの態様を示すブロック図が与えられる。システム200は、好適なコンピューティングシステムアーキテクチャのうちの1つの例のみ表す。他の編成および要素は、このように示された編成および要素に加えてまたはそれらの代わりに使用され得、いくつかの要素は、明瞭を期すためにまったく除外され得る。さらに動作環境100について、ここに記載された要素の多くは機能的実体であり、その実体は別個のコンポーネントまたは分散コンポーネントとして、または他のコンポーネントと関連して、および任意の好適な組み合わせおよび場所において実装され得る。さらに各要素はここで別個の機能的実体として記載されるが、任意の1つ以上の当該実体は、複数プロセスを実行する共有プロセッサによって配置および/または実行され得る。
【0035】
例示的システム200は、ユーザデバイス222a、IoT通信マネージャ230、スキャンセッションマネージャ240、分析エンジン250、更新メッセージジェネレータ270、および顧客デバイス280を含み、これらデバイスの各々は、
図9に関連して記載されたコンピューティングデバイス900、または
図1に関連して記載されたユーザデバイス102a~102nまたはサーバ106など、任意のタイプまたは任意の数のコンピューティングデバイスを介して実装され得る。たとえばユーザデバイス222a~222nおよび顧客デバイス280は各々、1つ以上のユーザデバイス102a~102nに応答し得る。本開示において用語「バックエンドコンピューティングデバイス(複数可)」は、任意の1つ以上のIoT通信マネージャ230、スキャンセッションマネージャ240、分析エンジン250、更新メッセージジェネレータ270を一括して言うために使用され得る。従って任意の1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、1つ以上のユーザデバイス102a~102nまたはサーバ106に応答し得る。ストレージ260は、コンピュータデータストア、データベース、クラウド/分散ストレージ、または同種のものを備え得、データソース104aなどの1つ以上のデータソースに対応し得る。一態様において、ストレージ260またはそれの一部分は、ブロックチェーンなどの分散型台帳を使用して実装され得る。前述のように任意の1つ以上のユーザデバイス222a、IoT通信マネージャ230、スキャンセッションマネージャ240、分析エンジン250、および更新メッセージジェネレータ270は、同じコンピューティングデバイスまたはコンピューティングシステムの一部であり得る。言い換えると、
図1に関して記述されたように
図2に示された各コンポーネントは、分散環境において協同する1つのデバイスまたは複数のデバイスを備え得る。ユーザデバイス222a、IoT通信マネージャ230、スキャンセッションマネージャ240、分析エンジン250、および更新メッセージジェネレータ270の各々は、そこで動作する1つ以上のコンピューティングソフトウェアアプリケーション、つまりアプリを含み得、このアプリはこのようなデバイスに関連してここに記述された操作をスムーズに実行する。
図2に示されたコンポーネントは、
図1に関して記述されたネットワーク110などの1つ以上のネットワークを介して通信可能に連結される。たとえばコンポーネントは、インターネット、セルラーまたはワイヤレス通信ネットワーク、プライベートネットワーク、仮想プライベートネットワーク(VPN)、仮想プライベートクラウド(VPC)ネットワーク、および任意の他のネットワーク、または前述のものの任意の組み合わせを介して連結され得る。さらに
図2中のラインは、一部のコンポーネントが相互に通信可能に連結されていることを示すが、このようなラインは制限されないことが理解される。たとえばIoT通信マネージャ230は、スキャンセッションマネージャ240と通信可能に連結され得る。
【0036】
システム200は、RFIDを使用して棚卸し追跡に紐付けられる。一態様において、システム200は、シューズの販売店などの販売店によって実装され得る。販売店は、小売り場所で潜在的顧客のために展示可能な、たとえばサイズおよびカラーの異なる数多くのタイプの異なるシューズを備え得る。販売店は、保管庫に様々なシューズの在庫をさらに持ち得、この在庫は販売店の従業員にアクセスされるまで、潜在的顧客によって容易には入手でき得ない。前述のように一態様において、販売店にとってどのシューズが展示されているかを知ることが重要である;第2態様において、販売店にとってどれだけの数の各シューズが在庫されていることを知ることが重要である。さらに潜在的顧客にとって、試行錯誤のアプローチを回避するために特定のシューズが特定の小売り場所で入手可能であると知ることが重要であり、そのことは潜在的顧客に現実世界の小売り場所に懇請することを断念させ得る。したがってシステム200は、販売店のためにより効率的な小売り物流を促進する改善された低遅延棚卸し追跡システムを提供し、顧客のために買い物体験を改善させる。
【0037】
システム200は、ユーザデバイス222aを備えると言われ得る。ユーザデバイス222aは、
図1のユーザデバイス102aなどのユーザデバイスに対応し得る。一態様において、ユーザデバイス222aは、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、または同種のもの、などのモバイルデバイスであり得、その上で1つ以上のアプリケーションつまりアプリを実行する。システム200の使用を開始するため、ユーザデバイス222aは、第1スキャンセッションをローカルに開始し得る。他の諸態様において、ユーザデバイス222aは、スキャンセッションマネージャ240などの1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに、ユーザデバイス222aは第1スキャンセッションが開始されることを希望するという指示を与え得る。第1スキャンセッションがユーザデバイス222aまたは1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスのいずれによって開始されたにしろ、スキャンセッションの作成と同時に、第1IoTトピックは、スキャンセッションの中において伝達されたサブスクライブメッセージ(ユーザデバイスから1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスへのメッセージ)に割り当てられ、および第2IoTトピックはパブリッシュメッセージ(1つ以上のバックエンドコンピューティングコンポーネントからスキャンセッション中のユーザデバイスへのメッセージ)に割り当てられ、そこにおいて第1IoTトピックは第2IoTトピックとは異なる。
【0038】
ユーザデバイス222aは、スキャナー224aに連結され得る。いくつかの態様においてユーザデバイス222aは、スキャナー224aに通信可能に連結され得る;他の諸態様において、ユーザデバイス222aはスキャナー224aに物理的に連結され得るか、ユーザデバイス222aおよびスキャナー224aは1つのデバイスであり得る。スキャナー224aは、RFIDスキャンデータをユーザデバイス222aに提供することの可能な任意のデバイスであり得る。つまりスキャナー224aはRF信号を伝播し得、この信号はパッシブRFIDタグを起動するために使用されて、そこからのRFIDスキャンデータの戻りをトリガーする。他の諸態様において、スキャナー224aは、アクティブRFIDタグから伝送されたRFIDスキャンデータを受信するように構成された1つ以上の受信要素を備え得る。スキャナー224aは、1つ以上のアンテナを備え得、このアンテナはスキャナー224aによって、リードRFIDタグとスキャナー224aとの間の方位線を判断するために使用され得る。スキャナー224aはまた、RFIDスキャンデータの信号強度を判断するために、1つ以上のアンテナを使用し得、その強度は、スキャナー224aまたはユーザデバイス222aによってスキャナー224aとリードRFIDタグとの間の距離を推定するために使用され得る。
図2に示されるように、システム200は、1つのユーザデバイス222aおよび1つのスキャナー224a、または複数のユーザデバイス222a~222nおよび相当数のスキャナー224a~224nを備え得る。
【0039】
ユーザデバイス222aは、場所情報を判断し、場所情報を1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達されるアイテムについての情報に紐付けるように構成され得る。一態様において、デバイスの場所は、ユーザデバイス222のユーザインターフェース上にプロンプトまたは選択可能オプションを与えることで手作業で判断され得る。別の態様においてデバイスの場所情報は、ユーザデバイス222aおよび/またはスキャナー224aのコンポーネントまたは機能を使用して自動的に判断され得る(たとえばGPSコンポーネントまたは既知の場所から受信した信号に基づく三角測量によって与えられる場所)。さらに他の諸態様において、デバイスの場所は、ロケーションRFIDタグをスキャンするスキャナー224aを使用して半自動的に判断され得、そこにおいてロケーションRFIDタグはシステム200またはユーザデバイス222aにとって既知の場所に紐付けられる。デバイスの場所情報は、コースまたは細かさについての任意の程度であり得る。たとえば粗い場所とは、保管庫対ショウルームまたは倉庫対運送中などの高レベルの場所であり得る。細かいまたはより細かい場所とは、「ナイキメンズ、バスケットボールシューズ(Nike Men’s Basketball Shoes)」または「レディース、ランニングシューズ(Women’s Running Shoes)」などのより特定の場所であり得る。
【0040】
デバイスの場所が判断されると、それはIoT通信マネージャ230などの1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに、RFIDスキャンデータに基づいてアイテムを識別する情報と共に伝達され得る。いくつかの態様においてアイテムの場所は、ロケーションRFIDタグとアイテムRFIDタグとの間の任意の1つ以上の関係に基づいて判断され得る。関係は位置的であり得、つまりスキャナー224aは、ユーザデバイス222aにロケーションRFIDタグがアイテムRFIDタグに一しきい値内に近接して検出されていることを伝達し得る。たとえばロケーションRFIDタグは019度の相対方位および+10度の仰角があるとして検出され得、アイテムRFIDタグは020度の相対方位および+12度の仰角があるとして検出され得る。方位の1度の差および仰角の2度の差が、所定のしきい値内であれば、アイテムRFIDタグに紐付けられたアイテムは、ロケーションRFIDタグの場所にあると判断され得る。関係は一時的であり得る。つまり場所は、アイテムRFIDタグがスキャンされたロケーションRFIDタグの所定しきい値時間内でスキャンされた場合に、アイテムRFIDタグに紐付けられたアイテムに割り当てられ得る。たとえばロケーションRFIDタグは、アイテムRFIDタグがスキャンされる4秒前にスキャンされ得る。所定しきい値未満のその時間量に基づいて、アイテムRFIDタグに紐付けられたアイテムはロケーションRFIDタグに紐付けられた場所に位置すると判断され得る。関係はまた、少なくとも部分的にロケーションRFIDタグとアイテムRFIDタグの各々からの返信の1つ以上の特徴に基づき得る。たとえばそれぞれの返信の信号強度は、ロケーションRFIDタグとアイテムRFIDタグはスキャナー224aから同じ様な範囲にあることを示し得る(返信信号強度は所定のしきい値内、たとえば10%または5dbm内にあることに基づく)。
【0041】
ユーザデバイス222aは、スキャナー224aによって与えられたRFIDスキャンデータをIICのセットに変換し得、そこにおいてIICのセットは、1つ以上のIICを備え得る。本開示においてRFIDスキャンデータは、1つのRFIDタグによって与えられるように構成された任意のコード、数値、シーケンス、または同種のものを指し得る(スキャナー224aによって起動されたことに応答したパッシブRFIDタグから、またはアクティブRFIDタグから)。RFIDスキャンデータの非限定的な例としてGTIN(Global Trade Identification Number)、SGTIN(Serialized GTIN)、EPC(Electronic Product Code)、または同種のものが含まれる。IICは、所定のレベルの粒度で確実に特定のアイテムを識別するための、任意のコード、数値、シーケンス、または同種のもの、であり得る。シューズ販売店の例を使用すると、一意のIICは、エアージョーダン(Air Jordan)一般、サイズ10のエアージョーダン、またはレッド、サイズ10のエアージョーダンに対応し得る。一例において、スキャナー224aはRFIDタグをスキャンし得、12桁GTINであり得るシーケンス123456654321を備えるRFIDスキャンデータを備えるRFIDタグから応答を受信し得る。スキャナー224aは、RFIDスキャンデータをユーザデバイス222aに伝達し得、この時点でユーザデバイス222aは当該RFIDスキャンデータを使用してフィルター操作を実施し得る。
【0042】
ユーザデバイス222aは、実行されている棚卸し操作のタイプによって異なるフィルター操作を実施し得る。前述のように棚卸しシステム200は、たとえばバイナリ棚卸しまたは完全棚卸しを実行するために使用され得る。完全棚卸しを実行するために使用された場合、システム200は、いくつの特定のアイテムが特定の場所に存在するか知ろうと試し得る。完全棚卸しは、販売店が保管庫で同じ特定のIICをいくつ入手可能かを判断するために有益であり得る。この情報は、発注/購入の決断を行う場合に、特に価値があり得る。バイナリ棚卸しを実行するために使用された場合、システム200は、特定のアイテムが特定の場所に存在するか否かを知ることのみ気にかける。バイナリ棚卸しは、販売店が効率的にショウルームスペースを利用するために有益であり得る。言い換えると、販売店は同じアイテムが複数個ショウルームの限られたスペースを占めることを所望しない場合がある。バイナリ棚卸しはまた、特定のアイテムが小売り場所に在庫としてあるかどうかを判断しようとしている顧客にとって有益であり得、これは、当該特定のアイテムを購入するため当該小売り場所を訪れた方がよいかどうか決断する手掛かりになり得る。
【0043】
システム200が完全棚卸し操作を実施するのに使用される場合、ユーザデバイス222aは受信した第1複数のRFIDスキャンデータを重複除外することによってRFIDスキャンデータをフィルターし得る。重複除外(デデュープとも言う)は、1つのRFIDタグが2回カウントされないために使用される。完全棚卸しが所望される諸態様において、各個別アイテムに連結されたRFIDタグは、一意のRFIDスキャンデータを用いてスキャナー224aに返信すべきである。これを行うために、各アイテムRFIDタグは、十分な詳細を提供するように構成されるべきである。諸態様において、これは、スキャナー224aによって問い合わせされた場合にSGTINまたはEPCを返信するように各アイテムRFIDタグを構成することで達成され得る。一態様において、スキャナー224aは、1スキャンセッションにつき1回第1RFIDスキャンデータのみユーザデバイス222aに伝達することでデデュープフィルタリングを提供し得、そこにおいて第1RFIDスキャンデータは第1アイテムRFIDタグに紐付けられる。たとえばスキャナー224aが1秒ごとに1回問い合わせを伝播すれば、スキャナー224aからの問い合わせは第1アイテムRFIDタグからの返信を複数回誘発する可能性が非常に高い(たとえば第1アイテムRFIDタグが、スキャナー224aの送信アンテナ(複数可)および/または受信アンテナ(複数可)の伝播パターンの中にいなくなる前)。RFIDスキャンデータをデデュープすることで、第1アイテムRFIDタグは、当該タグからの返信がスキャナー224aによって受信されるたびに1回カウントされる代わりに、1回のみカウントされる。別の態様においてスキャナー224aは、受信したすべてのRFIDスキャンデータをユーザデバイス222aに伝達し得る(つまり、第1RFIDスキャンデータは1つのスキャンセッションにおいて複数回、ユーザデバイス222aに伝達され得る)。そのような一態様において、ユーザデバイス222aは、前述の同じ方法で伝達されたRFIDスキャンデータのデデュープを実施し得る。
【0044】
システム200がバイナリ棚卸し操作の実施に使用される場合、ユーザデバイス222aは、デデュープを実施することに加えて、異なるアイテムRFIDタグからの同様なRFIDスキャンデータを除外することで、RFIDスキャンデータをフィルターし得る。そのような一態様において、第2アイテムRFIDスキャンデータは、第2アイテムRFIDスキャンデータに相関する第2アイテムが、第1アイテムRFIDスキャンデータに相関する第1アイテムと同じアイテムIICを持つと判断される場合に、除外され得る。アイテムコードは1回のみカウントされ得るため、いかに多くのコピーがスキャンされようとも、アイテムRFIDタグはGTIN、SGTIN、EPC、SKU、UPC、または同種のものを備えるように構成され得る。たとえばバイナリ棚卸しスキャンセッションの中において、ユーザデバイス222aはレッドペア、サイズ10ナイキエアジョーダンに対する第1RFIDスキャンデータ、およびブラックペア、サイズ10ナイキエアジョーダンに対する第2RFIDスキャンデータを受信し得る。本例において販売店は、一意のIICについての所望の粒度が、製造業者、モデル、およびサイズであると指定し得る。したがってユーザデバイス222aは、レッドペア、エアジョーダンおよびブラックペア、エアジョーダンが同じIICを備えると判断し得、ユーザデバイス222aは第2RFIDスキャンデータを除外し得、少なくとも1足のサイズ10、ナイキエアジョーダンが特定の場所にあるという情報が販売店に与えられる結果になる。
【0045】
ユーザデバイス222aは、RFIDスキャンデータのフィルタリングに加えて、集約機能を提供し得る。第1アイテムに対する第1IICを受信すると、ユーザデバイス222aは第1IICに対応する製品識別子を判断し得る。たとえばIICは、コード、シーケンス、または数値であり得、ユーザデバイス222aは、IICが製品名に等しいことを判断し得る(たとえばIIC 1234554321はサイズ10、ナイキエアジョーダンに等しくあり得る)。次にユーザデバイス222aは、製品識別子および第1IICを備える集約製品識別子を作成し得、この集約製品識別子は第1メッセージにおいて第1IoTトピックを使用して1つ以上のバックエンドサーバに伝達され得る。
【0046】
受信された複数のRFIDスキャンデータのフィルタリングに続いて、またはフィルタリングおよび集約に続いて、ユーザデバイス222aは、1つ以上のIICの第1グループを備える第1メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達し得る。第1メッセージは前のメッセージのある期間の後にまたは第2メッセージのある期間の前に送信され得るため、第1メッセージは複数のIICを備え得、そのIICは最後のメッセージ以降、ユーザデバイス222aによってフィルターされている。第1メッセージが生成されると、メッセージはMQTTなどのIoTプロトコルに従って第1IoTトピックを使用して、IoT通信マネージャ230に送信され得る。
【0047】
IoT通信マネージャ230は、第1メッセージを分析エンジン250に伝達し得る。分析エンジン250は、1つ以上の機能コンポーネントを備え得、そのコンポーネントはスキャンアイテムリストを受信および/または生成し、スキャンアイテムリストを棚卸しレコード262と比較し、スキャンアイテムリストおよび棚卸しレコード262を調整して、棚卸しレコード262を更新する。諸態様において棚卸しレコード262は1つ以上のレコードであり得、そのレコードは1つ以上のセッションにおよび/または1つ以上の場所で対応する。一態様において、分析エンジンは、第1ユーザデバイスによって伝達された第1セットのIICおよび第1ユーザデバイスまたは第2ユーザデバイスによって伝達された第2セットのIICを組み合わせることで、スキャンアイテムリストを作成し得、この第2ユーザデバイスはスキャンセッションに参加している。たとえば第1ユーザデバイスが第1セットのIICの第1IICを伝達し、第2ユーザデバイスが第2セットのIICの第2IICを伝達すれば、分析エンジン250はスキャンアイテムリストを作成し得、このリストは第1IICと第2IICを備える。分析エンジン250はまた、スキャンアイテムリストを作成するために、第1グループのIICおよび/または第2グループのIICをフィルター/デデュープする操作を実施し得る。たとえば第1ユーザデバイスが第1セットのIICの第1IICを伝達し、第2ユーザデバイスも第2セットのIICの第1IICを伝達する場合(これは、第1ユーザデバイスから1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに第1IICが伝達される前、および/または棚卸しレコードが第1IICを備える第2ユーザデバイスに伝達される前に、第1IICが第2ユーザデバイスによって識別される場合に起き得る)。別の態様において分析エンジン250は、ストレージ260上でアクセスされた1つ以上のルール268に従って、第1グループのIICおよび/または第2グループのIICにフィルターを適用して、特定の情報を目標とし得る(たとえばバスケットボールに係る製品の棚卸しのみ実施することが望ましくあり得る場合)。任意の態様において、スキャンアイテムリストは次に、ストレージ260から得られた棚卸しレコード262と比較され得る。前述のように一態様において、ストレージ260の少なくともいくつかの部分は、ブロックチェーンなどの分散型台帳に実装され得る。したがって棚卸しレコード262は、分散型台帳に保管され得、この台帳はパブリックまたはプライベートのブロックチェーンシステムを備え得る。スキャンアイテムリストが1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達されたIICのまさしく第1グループを備える場合、スキャンアイテムリストは新規棚卸しレコード262を作成するために使用され得、棚卸しレコード262は、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達された、フィルターおよび/または集約されたIICの動作中の表である。スキャンアイテムリストを棚卸しレコード262と比較することで、分析エンジン250はスキャンセッション中に初めて伝達されたIICを識別し得、2つを調整し得、棚卸しレコード262を更新し得る。
【0048】
分析エンジン250は、追加としてまたは代替として1つ以上の比較棚卸しレポートを作成し得る。分析エンジン250は、第1場所にある第1棚卸しを第2場所にある第2棚卸しと比較するために、1つ以上のストレージ260の場所から棚卸しレコード262を取得し得、そこにおいて第1場所は第2場所とは異なる。比較棚卸しレポートは、以降のアクセスのためストレージ260に保管され得、かつ/またはユーザデバイス222aなどのユーザデバイスに伝達され得る。たとえば第1棚卸しは第1スキャンセッション中に実施され得、そこにおいてスキャンセッションは、保管室/保管庫/店舗裏に特有である。別の第2棚卸しは、第2スキャンセッションで実施され得、そこにおいてスキャンセッションはショウルーム/展示エリア/店頭に特有である。比較棚卸しレポートは、第1棚卸しおよび第2棚卸しを使用して生成され得、このレポートは在庫としてある(つまり店舗裏で入手可能)が展示されていない(つまり店頭で入手可能でない)アイテムを識別する。当該比較棚卸しレポートは、ユーザデバイス222aなどのユーザデバイスに伝達され得るか、通知がユーザデバイスに提供され得、この通知は比較棚卸しレポートに基づいて、店頭に在庫する必要のある1つ以上のアイテムのリストを具体的に識別する。
【0049】
分析エンジン250によって棚卸しレコード262が作成または更新されると、更新メッセージジェネレータ270は、スキャンセッションにおいてIoT通信マネージャ230を介して、棚卸しレコード262を充実させ、かつ/または棚卸しレコード262をユーザデバイスに伝達し得る。更新メッセージジェネレータ270は、強化コンポーネントを含み得、このコンポーネントは、ストレージ260から得られた追加アイテム情報266の付いた棚卸しレコード262を付加することで、スキャンセッション中のユーザデバイス(複数可)に提供されるフィードバックを充実させ得る。たとえば強化コンポーネントは、棚卸しレコード262のアイテムに特化したアイテム情報266を取得し得、このレコードは画像/像、説明、またはアイテム名およびIICを超えるアイテムに関する他の情報を備える。更新メッセージジェネレータ270が強化機能を実施する場合、強化アイテム情報は、メッセージジェネレータコンポーネントを介してスキャンセッションのユーザデバイス(複数可)に伝達され得る。強化アイテム情報コンポーネントが利用されない場合、更新メッセージジェネレータ270は、MQTTなどのIoTプロトコルに従って、第2IoTトピックを使用してIoT通信マネージャ230を介して、棚卸しレコード262をスキャンセッションのユーザデバイス(複数可)に伝達し得る。たとえば、第1ユーザデバイスおよび第2ユーザデバイスの各々が同じ第1セッションにおいて棚卸しスキャンを実施しているチームスキャンセッションにおいて、IoT通信マネージャ230は、棚卸しレコード262への個々のエントリが第1ユーザデバイスまたは第2ユーザデバイスのどちらに由来するかにかかわらず、棚卸しレコード全体を第2IoTトピックを使用して第1ユーザデバイスおよび第2ユーザデバイスの各々に伝達する。
【0050】
ユーザデバイス222aおよびスキャンセッションに参加した任意の他のユーザデバイスは棚卸しレコード262を受信し、このレコードをスキャンセッション中および/または後続のスキャンセッション中に利用して、ここで論じられた任意のフィルター操作を含むフィルター操作を実施する(たとえば新規RFIDスキャンデータおよび/または新規IICを棚卸しレコード262と比較して、特定のアイテム/IICが新規かまたは以前にスキャンされているかどうかを判断する)。一例において、ユーザデバイス222aは、第1ユーザデバイスであると言い得、第2ユーザデバイス222nはスキャンセッションに参加し得る。第2ユーザデバイス222nは、ユーザデバイス222aに関して前述した機能を実施することに加えて、第2複数のRFIDスキャンデータから第2セットのIICを判断し、第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターして、第1ユーザデバイスによって以前にスキャンされ、棚卸しレコード262において第2ユーザデバイスに伝達された任意のIICを除外するように、構成され得る。たとえば第2ユーザデバイスは、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスによって、スキャンセッションの異なるユーザデバイスによって処理されたまたはスキャンセッションにおいて同じユーザデバイスによって以前に処理されたRFIDスキャンデータに基づいて、第1IICが識別されたことを通知され得る。第2ユーザデバイスが、第2セットのIICは第1IICを備えることを識別すると、第2ユーザデバイスは、第1IICおよび/または第1IICに対応する第2複数のRFIDスキャンデータの一部分を無視し(つまり除外する、含めない、または使用しない)得る。いくつかの態様においてユーザデバイス222aは、RFIDスキャンデータが棚卸しレコード262と比較して新しい場合、つまりIICは前述のように無視/フィルターされるべきではないとユーザデバイス222aが判断する場合、ユーザデバイス222aに紐付けられたユーザにかなりのフィードバックを提供し得る。フィードバックは、聴覚的(たとえばビープ音)、視覚的(たとえば新らしくスキャンされたIICがユーザインターフェースに表示される)、触覚的(たとえばバイブレーション)、または同種のものであり得る。このようにして、棚卸しを実施するユーザは、スキャンする新規RFIDタグが続くかどうか、またはRFIDタグはすべて既に伝達され、棚卸しレコード262に追加されたかを判断し得る。
【0051】
いくつかの態様においてシステム200は、少なくとも1つの顧客デバイス280をさらに備え得る。顧客デバイス280は、見込み客または実際の客に紐付けられ得、その客は特定のアイテムが特定の場所で入手可能(つまり展示または在庫として)かどうか判断することを希望するあろう。一態様において、顧客デバイス280は、ストレージ260に問い合わせし得、応答中に棚卸しレコード262を受信し得る。別の態様において顧客デバイスは、ストレージ260に問い合わせして特定の場所で特定のアイテムが入手可能か判断し得る。応答において、ストレージ260は棚卸しレコード262を問い合わせして特定のアイテムを検索し得、それに該当する棚卸し結果を返し得る。場所情報は、多様なレベルの顧客デバイス280に伝達され得る;たとえば場所情報は顧客に所望のアイテムがメインストリート123に位置するShoe Worldで入手可能であることを通知し得、場所情報は所望のアイテムが展示されているかそれとも在庫としてあるか(購入を決断するに先立ってアイテムの展示と対話することを顧客が所望する場合に有益)を顧客に通知し得るか、通り5のベイ2に位置する棚の場所A21で入手可能な在庫としてあることを顧客に通知し得る。顧客デバイスに提供された場所情報の粒度にかかわらず、顧客は改善された低遅延棚卸しステータスを与えられ、このステータスは顧客を勇気づけ得るか、顧客体験を改善し得る。一例が
図8に示され、そこでは見込み客がモバイルデバイス(たとえば顧客デバイス280)を使用して特定のアイテム(レッド、ナイキエアジョーダン、サイズ10)が得られ得る場所を判断するところが目撃され得る。モバイルデバイスは、製造業者または販売店系列のアプリなどのアプリを使用して、ストレージ260上の棚卸しレコード262などのシステム200の任意の1つ以上のコンポーネントを問い合わせ得、特定のアイテムが特定の場所にあるか判断し得るか、入手可能な最も近い場所を判断し得る。例において、モバイルデバイスは、特定のアイテムが地元の小売り場所Shoe Worldで入手可能であるという指示を受信し得、製造業者アプリを使用してデバイスのユーザインターフェースを介して対応する指示をユーザに表示し得る。見込み客は、改善された低遅延棚卸し情報を確信してShoe Worldの場所を訪問し得、説明されたように特定アイテムを眺め/購入し得る。改善された低遅延棚卸し情報を持っていることは、顧客体験を有意に改善し得、見込み客を実際の顧客に切り替えさせ得る。
【0052】
例およびこれまでの議論によって説明されたように、RFID追跡の方法を実施するために、様々なコンポーネントが利用され得、この方法は従来の棚卸し管理活動を改善する。
図2の例示的アーキテクチャに加えて、
図3は例示的コンピューティングアーキテクチャを示し、そのアーキテクチャにおいてコンポーネントは、以前の図に関連して前に論じられた一部のコンポーネントと同様であり得る。
【0053】
第一に、RFID追跡を実施するシステムの例示的諸態様は、
図3の例示的アーキテクチャ300に関連して説明されよう。システム300は、グループ化アーキテクチャに構成されると理解され得、そこにおいてシステムは、ストアグループ320、RFIDマネージドクラウド330、RFIDサービスグループ340、ストア棚卸しサービスグループ350、製品情報サービスグループ360、分析クラウドグループ370、およびイベントサブスクリプションサービスグループ380を備えると言われ得る。「グループ」と名付けられているが、各「グループ」は、コンピューティングデバイス、それにモジュールが付属する1つのコンピューティングデバイス、または1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスのモジュール、または任意のそれらの組み合わせ、の集合であり得る。一態様において、グループメンバーは、クラウドモノのインターネット(IoT)アーキテクチャ内部でクライアントまたはサーバの機能を適宜実施するクラウドアーキテクチャ中のクラウド実体である。IoTアーキテクチャとして、たとえばAmazon Web Services IoTサービスまたはGoogle Cloud IoTが含まれ得る。
【0054】
ストアグループ320はたとえば、物理的な小売り場所に対応し得、第1ユーザデバイス322a~第Nユーザデバイス322nなどの1つ以上のユーザデバイスを備え得、そこにおいてユーザデバイス322の各々は、
図2のユーザデバイス222aの任意の1つ以上のフィーチャを備える。フレーズ「ストアグループ」で使用された用語「ストア」は制限的であることを意図するものではなく、製造業者によって採用されたユーザまたは製造業者と契約したユーザ、アイテムを販売する販売店および販売店の従業員または契約者のうち任意のもの、または他の任意のサードパーティおよびサードパーティの従業員または契約者のうち任意のものを含むと理解され得る。ストアグループ320は、1つ以上のスキャナー324a~324nを備え得、そこにおいて各スキャナーは
図2のスキャナー224aの任意の1つ以上のフィーチャをさらに備える。諸態様において、ユーザデバイス322aは、スキャンセッションコンポーネント346に通信することでスキャンセッションが開始されることをリクエストし得る。スキャンセッションを作成するため、スキャンセッションコンポーネント346は、イベントサブスクリプションコンピューティングデバイス382と通信してスキャンセッションを開始し、サブスクリプション情報に第1IoTトピックをおよびパブリケーション情報に第2IoTトピックを割り当てる。一態様において、マネージドクラウドサービス330中のメッセージブローカーは、MQTT over WebSocketプロトコルをサポートし、MQTTを採用するクライアントもWebSocketプロトコルを使用する。一態様において、トピックハイアラーキーは、単純にStore#¥SessionID¥を備える。イベントサブスクリプションストリーム384はイベントサブスクリプションコンピューティングデバイス382からセッション開始情報を受信し、ストア棚卸しサービスグループ350の補充コンポーネント354などの1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスを介して、この情報をユーザデバイス322aに伝達する。
【0055】
スキャンセッションが開始されると、ユーザデバイス322aは、
図2のユーザデバイス222aおよびスキャナー224aに関して論じられたように、第1スキャナー324aから第1複数のRFIDスキャンデータを受信し得る。ユーザデバイスは、
図2に関して記述されたように任意の1つ以上のフィルタリング機能または集約機能を実施し得、第1グループの1つ以上のIICを備える第1メッセージを生成し得る。ユーザデバイス322aは、MQTTなどのIoTプロトコルに従っておよび第1IoTトピックを使用して、第1メッセージをパブリッシュトピックコンポーネント332に伝達し得る。パブリッシュトピックコンポーネント332は、第1メッセージをビジネスルールエンジン336に伝達し得、このエンジンはアクティブの場合、
図2の分析エンジン250に関して論じられたプロセスなどの任意の1つ以上のバックエンドフィルタリングプロセスを適用し得る。たとえば、特定の業務上の利害(たとえば、大学のバスケットボールトーナメントがストアの近くで開かれる)に特に関係し得る製品棚卸しを具体的に判断するために、特定の棚卸しが特定のトピック(たとえばメンズ、バスケットボール)に限定されていることが好まれ得る。そのような例において、特定のカテゴリに結びつく製品の指示は、スキャンセッションで処理され得、他の製品の指示は無視され得る。特に一態様において、バックエンドサービスは、GTINの分類法としてまたは興味のあるGTINのリストとしてカテゴリ説明を受信し得、サービスは分類法のサブセット内でまたは製品カテゴリに結びつくリスト内でこのようなGTINを考慮する。アクティブでかつ伝達中のバックエンド絞り込みIICか、またはパブリッシュトピックコンポーネント332から受信した非アクティブでかつ伝達中のすべてのIICかを問わず、ビジネスルールエンジン336は、IICのグループを保管するか、またはこのIICのグループを分析クラウドグループ370およびRFIDサービスグループ340のスキャンゲートウェイコンポーネント342の1つ以上に直接伝達し得る。ビジネスルールエンジン336からのデータはまた、店内レポート用のデータストリーム372中に存続され得る。たとえばデータストリームは、KinesisストリームまたはKafkaストリームを備え得る。
【0056】
スキャンゲートウェイコンポーネント342は、即時フィードバックをユーザデバイス(複数可)322a~322nに提供し得るか、IICグループ中の1つのIICに紐付いた1つ以上のストレージコンポーネント362a~362nからアイテム情報をさらに受信し得る。第1態様において、スキャンゲートウェイコンポーネント342は、
図2の分析エンジン250の任意の1つ以上のフィーチャまたはコンポーネントに関して記述されたように、スキャンアイテムリストを判断し得、スキャンアイテムリストを現行棚卸しと比較し得、調整棚卸しレコードを作成し得る。調整棚卸しレコードは、サブスクライブトピックコンポーネント334に伝達され得、このコンポーネントは、MQTTプロトコルに従っておよび第2IoTトピックを使用して、調整棚卸しレコードをストアグループ320の任意の1つ以上のユーザデバイス322a~322nに伝達し得る。追加としてまたは代替として、スキャンゲートウェイコンポーネント342は、アイテム情報および/またはIICのグループを強化スキャンデータコンポーネント344に伝達し得、このデータコンポーネントは、
図2の更新メッセージジェネレータ270に関して論じられたように、アイテム情報およびIICを組み合わせて強化アイテム情報を作成し得る。強化アイテム情報は、第2IoTトピックを使用して、ストアグループ320またはその中の任意の1つ以上のユーザデバイス322a~322nに伝達され得るか、非IoTフォーマットメッセージ中において、ストア棚卸しサービスグループ350のレポートコンポーネント352を介して、ストア棚卸しサービスのレポートコンポーネント352に伝達され得る。
【0057】
分析クラウドグループ370は、棚卸しレポートを保管し得、そのような保管された棚卸しレポートへのアクセスをシステム300外部のデバイスに提供し得る。たとえば企業のオフィスは、特定のアイテムについての在庫分析の実施を所望し得る。分析ストレージ374中にある保管された棚卸しレコードは問い合わせされ得、関連情報が識別され、外部デバイスに伝達され得る。
【0058】
システム300の様々なグループが別々に示されたが、任意の1つ以上のグループまたはそれのコンポーネントは任意の他のグループまたはそれのコンポーネントとリモートにあり得る、またはそれらと同じ場所にあり得ることに注意すべきである一態様において、RFIDマネージドクラウドサービス330は、Amazon Web Services IoTによって提供されるものなどのコンポーネント、デバイス、およびまたはモジュールのベンダー提供グループであることが考えられる。
【0059】
さて
図4に目を向けると、本諸態様に従ってRFID追跡を実施するように構成されたシステム400向けの例示的アーキテクチャが示される。システム400は、
図2のネットワーク210の1つ以上のフィーチャを備えるネットワーク410、
図3のRFIDマネージドクラウドサービス(またはグループ)330の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備えるRFIDクラウドサービスグループ430、
図3のRFIDサービスグループ340中の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備える強化コンポーネント440、
図3のストア棚卸しサービスグループ350中の任意の1つ以上のフィーチャを備える棚卸しサーバコンポーネント450、
図3の製品情報サービスグループ360中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備える製品情報コンポーネント460、
図3の分析グループ370中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備える分析コンポーネント470、
図3のビジネスルールエンジン336の1つ以上のフィーチャを備えるビジネスルールエンジンコンポーネント436、および
図3のイベントサブスクリプションサービスグループ380中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備えるイベントサブスクリプションコンポーネント480を備え得る。
【0060】
システム400は、第1ユーザデバイス422aおよび第2ユーザデバイス422bなどの複数のユーザデバイス422a~422nをさらに備え得る。第1ユーザデバイス424aなどの各ユーザデバイスは、プロセッサ425、入力センサー426、ディスプレイ427、およびスキャンリンク428を備え得、そこにおいてユーザデバイス422aはチームスキャンアプリ(つまりアプリケーション)423をさらに備え得る。一態様において、チームスキャンアプリ423は1つ以上のダイナミックフレームワークまたはライブラリの付属した依存関係マネージャを使用して開発される。たとえばiOSデバイスは、スイフト開発言語用のCocoapod依存関係マネージャを採用し得る。第2実施例として、AndroidデバイスはKotlinプログラミング言語を採用し得る。プロセッサ425は、
図2のシステム200に関して記述されたリソースなど、請求項の技術のフィーチャを実施するための処理リソースを提供する。入力センサー426は、スキャンセッションの開始リクエスト、既存スキャンセッションへの参加リクエスト、または場所情報の入力などのユーザから情報を受信するための手段を提供し得る。入力センサー426は、音声入力用のマイク、テキストベース入力受信用のバーチャルキーボード、またはタッチ入力受信用のタッチスクリーンを備え得る。ディスプレイ427は、ユーザデバイス422aからユーザに情報を伝達する手段を提供する。そのような情報は、スキャンアイテムに関する情報、強化アイテム情報、または新しいRFIDスキャンデータがモバイルデバイス422aに伝達されたという聴覚的、視覚的、または触覚的な指示を含み得る。スキャンリンク428は、スキャナー424a~424nを連繋するブリッジまたは手段を提供する;たとえば第1ユーザデバイス422aは第1スキャナー424aに接続され得、第2ユーザデバイス422bは第2スキャナー424bに接続され得る。いくつかの態様において、スキャンリンク428は、USB接続などの有線接続を備え得る;他の諸態様においてスキャンリンクは、NFC、Bluetooth、または携帯接続、または同種のもの、経由などのワイヤレスであり得る。
【0061】
チームスキャンアプリ423は、現在説明されているRFID追跡プロシージャを実施するための1つ以上のコンポーネント、フィーチャ、またはモジュールを備え得る。特にチームスキャンアプリ423は、モードセレクターを備え得、この新しいセレクターでは、スキャンセッションの開始を所望するか、既に存在するスキャンセッションへの参加を所望するか、またはどんなタイプの棚卸しの実行を希望するか(たとえばバイナリ棚卸しまたは完全棚卸し)をユーザが選択し得る。チームスキャンアプリ423は、ロケーションセレクターを備え得、このセレクターはプロンプトまたは入力を介して場所を手動で選択し得る。チームスキャンアプリ423は、スキャンフィルターおよびバンドラーをさらに備え得、そのフィルターは受信したスキャンデータをフィルターし、そのバンドラーはたとえば
図2のユーザデバイス222aに関してここに記述された集約操作を実施する。メッセージングコンポーネントは、1つ以上のIICの第1グループを備えるメッセージを生成し、そのメッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達する手段を提供し得る。一態様において、メッセージングコンポーネントはMQTTプロトコルのフィーチャを実装する。一態様において、メッセージングコンポーネントはWebStream WebSocketクライアントの操作を実施する。チームスキャンアプリ423のセキュリティモジュールは、認証承認サービスおよび会計サービス、ならびに暗号化サービスを特にメッセージングコンポーネントに提供し得、その結果傍受されたメッセージは、意図的でない受信者によってメッセージが理解されることから保護され得る。一態様において、認証、承認、および会計のライブラリは、セキュリティモジュールにJotを提供する。セキュリティモジュールは、MQTTトピックにJotを提供し得、MQTTトピックはそのトピックに関連するカスタムオーソライザーを備え得る。Lambdaサーバは、MQTTトピックの呼出しであるJotを検証し得る。
【0062】
さて
図5に目を向けると、ここに記述されたチームスキャンフィーチャを実施するための方法500を図示するフローチャートが与えられる。方法500は、複数のユーザデバイスと、管理サーバ580と、棚卸しサーバ590との間の対話式操作を備える。方法500に関して使用されるように、第1ユーザデバイス522a、第2ユーザデバイス522b、および/または第3ユーザデバイス522cのうちの任意の1つ以上は、
図2のユーザデバイス222aの任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備え得る。管理サーバ580は、
図2のシステム200に関して論じられた任意の1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスと共に記述された任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備え得、具体的には管理サーバ580は、
図2のスキャンセッションマネージャ240であり得る。
【0063】
方法500の第1ステップ530は、管理サーバ580に対する第1ユーザデバイス522aの指示を備え、この指示では、第1ユーザデバイス522aはチームスキャンセッションの作成を所望している。第1ステップ530に応えて、管理サーバ580は、チームスキャンセッション532を作成すること、およびセッションが作成されたと第1ユーザデバイス522aに伝達するによって、応え得る。その後ステップ534、536において、管理サーバ580は、第2ユーザデバイス522bおよび第3ユーザデバイス522cそれぞれの各々に、チームスキャンセッションが作成されたことを通知し得る。第2ユーザデバイス522bは、当該セッションへの参加リクエストを管理サーバ580に伝達することで、ステップ538でチームスキャンセッションに参加し得る。応答において管理サーバ580は、ステップ540で第2ユーザデバイスの参加リクエストを受け入れることで応じ得る。第3ユーザデバイス522cは、管理サーバ580へのリクエストを介して、ステップ542でチームスキャンセッションへの参加をリクエストし得る。第3ユーザデバイス522cへの応答において、管理サーバ580はステップ544で、第3ユーザデバイスの参加リクエストを受け入れ得る。この時点で、第1ユーザデバイス522a、第2ユーザデバイス522b、および第3ユーザデバイス522cの各々は、すべてチームスキャンセッションに参加している。
【0064】
ステップ546で、第1ユーザデバイス522aはRFIDスキャンデータの最初のレポートをこの管理サーバ580に伝達する。管理サーバ580はステップ548で、最初のRFIDスキャンデータレポートを棚卸しサーバ590に転送する。ステップ550で、最初のレポートの内容は棚卸しサーバ590から管理サーバ580に与えられ、およびステップ552、554、556で最初のレポートの内容は第3ユーザデバイス522c、第2ユーザデバイス522b、および第1ユーザデバイス522aそれぞれの各々に与えられる。
【0065】
いくつかの態様において、最初のレポートの内容は、特定のチームスキャンセッション用の棚卸しレコードを備え得、
図2のシステム200のユーザデバイス222a~222nに与えられたフィードバックの任意の1つ以上のファセットを備える。最初のレポートの内容の受信の後、および
図5に示されていないが、第1ユーザデバイス522a、第2ユーザデバイス522b、および/または第3ユーザデバイス522cのうちの任意の1つ以上は、追加のRFIDスキャンデータを管理サーバ580におよび棚卸しサーバ590に伝達し得る。追加して受信されたRFIDスキャンデータへの応答において、棚卸しサーバ590は、
図2のシステム200の分析エンジン250に関して記載された方法で棚卸しレコードを準備し得る。
【0066】
一態様において、棚卸しサーバ590は、Auroraリレーショナルデータベースなどのデータベースを使用してデータの集約の実施する。たとえばバイナリ態様において店頭の製品IDリストは第1リストに集約され、店舗裏の製品IDリストは第2リストに集約される。データベースは、第1リストと第2リストとの間の差分演算を実施し、店頭リスト中になく店舗裏にある製品IDの結果リストを求める。この結果リストは、各製品IDごとの製品説明情報を用いて強化され、得られたデータは比較レポートの一部を形成する。
【0067】
ステップ558、560、562、および564で、比較レポートは棚卸しサーバ590から管理サーバ580に伝達され、次いで第1ユーザデバイス522a、第2ユーザデバイス522b、および第3ユーザデバイス522cの各々に伝達される。このように第1ユーザデバイス522a、第2ユーザデバイス522b、および第3ユーザデバイス522cの各々は、他のユーザデバイスのうち任意の1つ以上のユーザデバイスから得られた任意のRFIDスキャンデータを知らされ得る。
【0068】
さて
図6に目を向けると、ここに記載されたRFID追跡を実施する方法600が与えられる。方法600は、スキャナー624aと、ユーザデバイス622とa、イベントサブスクリプションコンポーネント680と、ビジネスエンジンコンポーネント636と、強化コンポーネント640と、分析コンポーネント670と、製品情報コンポーネント660と、棚卸しコンポーネント650との間の1つ以上の対話式操作を含む。ハンドスキャナー624aは、
図2のスキャナー224aの任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。ユーザデバイス622aは、
図2のユーザデバイス222aの任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。イベントサブスクリプションコンポーネント680は、
図3のイベントサブスクリプションサービスグループ380中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。ビジネスエンジンコンポーネント636は、
図3のビジネスルールエンジン336の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。強化コンポーネント640は、
図3のRFIDサービスグループ340中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。分析コンポーネント670は、
図3の分析クラウドグループ370中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。製品情報コンポーネント660は、
図3の製品情報サービスグループ360中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。最後に、棚卸しコンポーネント650は、
図3のストア棚卸しサービスグループ350中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。
【0069】
第1ステップ602で、ユーザデバイス622aは、強化コンポーネント640にスキャンセッションの開始をリクエストし得る。応答において強化コンポーネント640は、ステップ604でイベントサブスクリプションコンポーネント680との通信において、スキャンセッションリクエストが有効かどうかを判断し得る。セッションリクエストが有効な場合、イベントサブスクリプションコンポーネント680はステップ606で、スキャンセッションを生成し得、スキャンセッションが生成されたことを棚卸しコンポーネント650に伝達し得る。応答において棚卸しコンポーネント650は、ステップ608でスキャンセッションが作成されたことをユーザデバイス622aに伝達し得る。スキャンセッションが作成されると、スキャナー624aはステップ610で、RFIDスキャンデータを第1ユーザデバイス622aに提供し得る。ユーザデバイス622aは、任意の1つ以上のフィルタリングおよび/または集約機能を実施し得、ステップ612でMQTTなどのIoTプロトコルに従って第1IoTトピックを使用して、第1グループのIICを備える第1メッセージをビジネスエンジンコンポーネント636に伝達し得る。ビジネスエンジンコンポーネント636は第1グループのIICを、ステップ614で分析コンポーネント670に、およびステップ616で強化コンポーネント640に渡し得る。強化コンポーネント640はステップ617で、第1グループのIICから特定のアイテムを識別し得、識別されたアイテムを製品情報コンポーネント660に伝達し得る。識別されたアイテムが製品情報コンポーネント660に渡された後、製品情報コンポーネント660は強化アイテム情報を棚卸しコンポーネント650に伝達し得る。棚卸しコンポーネント650は、強化アイテム情報を棚卸しレコードと組み合わせ得、ステップ619で第2IoTトピックを使用してそのような情報をビジネスエンジンコンポーネント636に伝達し得る。ステップ620でビジネスエンジンコンポーネント636は、第2IoTトピックを使用して棚卸しレコードをユーザデバイス622aに送信することで、フィードバックループを完了する。
【0070】
さてに
図7Aおよび
図7Bに目を向けると、例示的ユーザデバイス722のユーザインターフェースの表示が与えられる。
図7Aに関して、第1ユーザインターフェース710は、現在スキャンセッションが実施されていない場合にユーザに表示され得る内容を示す。第1ユーザインターフェース710は、スキャナーなどの連繋デバイスが当該ユーザデバイス722とペアリングされたという指示718を備える。ユーザインターフェース710は、新しいセッション712を開始するという指示をさらに備える。ユーザデバイスは、新しいセッションの開始オプション712と対話することで、
図2のシステム200の第1ユーザデバイス222aおよびスキャンセッションマネージャ240に関して記述されたように、スキャンセッションの開始をリクエストするよう指示され、または独自にスキャンセッションを開始するよう指示される。第1ユーザインターフェース710は、場所を入力するプロンプト716をさらに備え得る。ここで論じられたように、場所情報はプロンプト716などのプロンプトまたはフィールドの表示に対する応答において手動で入力され得る。さて
図7Bに目を向けると、第2ユーザインターフェース720が与えられ、そこにおいて第2ユーザインターフェース720は、現在第1スキャンセッションは異なるユーザデバイスによる作成に応答して進行中であることが検出されると、表示され得る。したがって第2ユーザインターフェース720は、ジョイントスキャンセッションプロンプト714の追加指示を伴う、第1ユーザインターフェース710の任意の1つ以上のフィーチャを備え得る。ユーザデバイス722は、ジョイントスキャンセッションプロンプト714と対話することで、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスと通信して、ユーザデバイス722が既に進行中のスキャンセッションに参加を所望することを伝達し得る。
【0071】
さて
図8に目を向けると、小売りという設定での一連の例示的対話式操作800が図示されている。このような対話式操作は、様々なコンポーネントを含み得、かつ/または前述の様々な方法を実装し得る。
【0072】
対象技術はしばしば、事業者、販売店、および消費者に関連して記述されているが、このようなシナリオはあくまで例示であることが理解される。ここで記述されている技術は任意の文脈に適用され得、その文脈では1実体が、複数の異なる物理的資産を追跡することを所望する。その技術は、どのような物理的資産が存在しおよび存在していないか知ることが望ましい、任意の数の他のシナリオに適用され得る。たとえばエアラインは1つのRFIDタグを複数の手荷物引換えタグにつないで、必要なすべての荷物が貨物室に積み込まれたか、または正しい手荷物受取所に送られているかどうかを判断し得る。したがって本技術は、棚卸しの文脈を越えた類似した問題の解決策を提供する。ここに記載された技術は、棚卸しに似たプロシージャを完了する効率および精度の向上によって、RFIDタグに連結された物理的資産の改善された低遅延の追跡を提供するために使用され得る。
【0073】
様々な実施形態を記載してきたが、ここで開示の諸態様を実装するために好適な例示的コンピューティング環境が記述される。
図9に関して、例示的コンピューティングデバイスが提供され、概してコンピューティングデバイス900と呼ばれる。コンピューティングデバイス900は好適なコンピューティング環境の1つ実施例にすぎず、および開示の諸態様の使用範囲または機能に関して、任意の制限を示唆することを意図しない。またコンピューティングデバイス900は、示されたコンポーネントの任意の1つまたはその組み合わせに関する任意の依存関係または要件を備えると解釈されるべきでもない。
【0074】
開示の諸態様は、個人データアシスタント、スマートフォン、タブレットPC、または他のハンドヘルドデバイスなどのコンピュータまたは他のマシンで実行されるプログラムモジュールなどの、コンピュータで使用可能なまたはコンピュータで実行可能な命令を含むコンピュータコードまたはマシンで使用可能な命令の一般的な文脈中で記述され得る。概して、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、および同種のものを含むプログラムモジュールは、コードを指し、このコードは特定のタスクを実施し、または特定の抽象的なデータタイプを実装する。開示の諸態様は、ハンドヘルドデバイス、家庭電化製品、汎用コンピュータ、より専門的なコンピューティングデバイスなどを含む多様なシステム構成において実践され得る。開示の諸態様はまた、分散コンピューティング環境において実践され得、そこではタスクはリモート処理デバイスによって実施され、そのデバイスは通信ネットワークを通してリンクされる。分散コンピューティング環境において、プログラムモジュールは、メモリストレージデバイスを含むローカルおよびリモート両方のコンピュータストレージメディア内に位置し得る。
【0075】
図9に関して、コンピューティングデバイス900は、バス910を含み、このバスは直接または間接に以下のデバイスを連結する:メモリ912、1つ以上のプロセッサ914、1つ以上のプレゼンテーションコンポーネント916、1つ以上の入出力(I/O)ポート918、1つ以上のI/Oコンポーネント920、および例示的電源922。バス910は、1つ以上のバスであり得るもの(アドレスバス、データバス、またはそれらの組み合わせなど)を表す。
図9の様々なブロックは明瞭を期すためラインを用いて表示されているが、実際にはこのようなブロックは論理的な必ずしも現実に存在しているのでないコンポーネントを表す。たとえば、I/Oコンポーネントであるディスプレイデバイスなどのプレゼンテーションコンポーネントが考えられ得る。また、プロセッサはメモリを備える。本発明者は、それが当技術分野の性質であると認識しており、
図9の図はただ単に例示的コンピューティングデバイスの例示であり、そのデバイスは本開示の1つ以上の態様に関連して使用され得ることを改めて承認する。「ワークステーション」、「サーバ」、「ラップトップ」、「ハンドヘルドデバイス」などなどのカテゴリーの間で区別はなされておらず、すべては
図9の範囲内でおよび「コンピューティングデバイス」に関連して意図されている。
【0076】
コンピューティングデバイス900は一般に、多様なコンピュータ可読メディアを含む。コンピュータ可読メディアは任意の使用可能メディアであり得、そのメディアは、コンピューティングデバイス900によってアクセスされ得、揮発性および不揮発性メディア、取外し可能および取外し不能メディアの両方を含み得る。コンピュータ可読メディアは一例として、コンピュータストレージメディアおよび通信メディアを備え得るが、それだけに限定されない。コンピュータストレージメディアは、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報の記憶のため任意の方法または技術で実装された、揮発性および不揮発性、取外し可能および取外し不能両方のメディアを含む。コンピュータストレージメディアは、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)または他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、または所望の情報を記憶するために使用され得、コンピューティングデバイス900によってアクセスされ得る他の任意のメディアを含むが、これだけに限定されない。コンピュータストレージメディアは信号それ自体は備えない。通信メディアは一般に、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または搬送波または他の搬送メカニズムなどのデータ変調信号中の他のデータを具体化し、任意の情報配信メディアを含む。用語「データ変調信号」は、情報を信号中にエンコードする方法で設定または変更された1つ以上の特徴を持つ信号を意味する。通信メディアは一例として、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線メディア、および音響、RF、赤外線、および他のワイヤレスメディアなどのワイヤレスメディアを含むが、それだけに限定されない。前記のものの任意のものの組み合わせはまた、コンピュータ可読メディアの範囲内に含まれるべきである。
【0077】
メモリ912は、揮発性および/または不揮発性メモリの形状のコンピュータストレージメディアを含む。メモリは、取外し可能、取外し不能、またはそれらの組み合わせ、であり得る。例示的ハードウェアデバイスとして、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光学ディスクドライブなどが含まれる。コンピューティングデバイス900は、1つ以上のプロセッサ914を含み、このプロセッサはメモリ912またはI/Oコンポーネント920などの様々な実体からデータを読み込む。プレゼンテーションコンポーネント(複数可)916は、ユーザまたは他のデバイスへのデータ指示を表す。プレゼンテーションコンポーネントの実施例として、ディスプレイデバイス、スピーカー、印刷コンポーネント、バイブレーションコンポーネント、および同種のものが含まれ得る。
【0078】
I/Oポート918は、コンピューティングデバイス900がI/Oコンポーネント920を含む他のデバイスに論理的に連結されることを可能にし、そのポートの一部は組み込まれ得る。例示的コンポーネントとして、マイク、ジョイスティック、ゲームパッド、サテライトディッシュ、スキャナー、プリンター、ワイヤレスデバイスなどが含まれる。I/Oコンポーネント920は、ナチュラルユーザインターフェース(NUI)を提供し得、このインターフェースは、エアジェスチャー、音声、またはユーザによって生成された他の生理学的入力を処理する。いくつかの適用例において、それ以上の処理のため、入力は適切なネットワーク要素に伝送され得る。NUIは、音声認識、タッチおよびスタイラス認識、顔認識、生体認識、画面上および画面近接の両方のジェスチャー認識、エアジェスチャー、ヘッドおよびアイトラッツキング、およびコンピューティングデバイス900上の表示に紐付けられたタッチ認識、の任意の組み合わせを実装し得る。コンピューティングデバイス900は、ジェスチャーの検知および認識のため、立体カメラシステムなどの深度カメラ、赤外線カメラシステム、RGBカメラシステム、およびこれらの組み合わせを装備され得る。加えて、コンピューティングデバイス900は、加速度計またはジャイロスコープを装備され得、これらは動作の検知を可能にする。加速度計またはジャイロスコープの出力は、コンピューティングデバイス900のディスプレイに提供されて、実体験に似た拡張現実つまりバーチャルリアリティを描画し得る。
【0079】
コンピューティングデバイス900のいくつかの実施形態は、1つ以上の無線(複数可)924(または同様なワイヤレス通信コンポーネント)を含み得る。ラジオ924は、ラジオつまりワイヤレス通信を送信および受信する。コンピューティングデバイス900は、通信を受信することに適したワイヤレスターミナルおよび様々なワイヤレスネットワーク上のメディアであり得る。コンピューティングデバイス900は、符号分割多重アクセス(「CDMA」)、モバイル用グローバルシステム(「GSM」)、または時間分割多重アクセス(「TDMA」)、ならびにその他など、のワイヤレスプロトコルを介して通信して、他のデバイスと通信し得る。無線通信は、近距離接続、長距離接続、または短距離と長距離両方のワイヤレス通信接続の組み合わせ、であり得る。「近」および「長」タイプの接続を言う場合、2つのデバイス間の空間的関係について言っているのではない。むしろ短距離および遠距離は概して、接続の異なるカテゴリーつまりタイプ(つまりプライマリ接続およびセカンダリ接続)を指す。短距離接続の一例として、デバイス(たとえばモバイルホットスポット)へのWi-Fi(登録商標)接続を含み得るが、それだけに限定されず、このWi-Fi接続は802.11プロトコルを使用するWLAN接続などのワイヤレス通信ネットワークへのアクセスを提供する;別のコンピューティングデバイスへのBluetooth接続は、短距離接続、つまり近距離通信接続の第2実施例である。長距離接続の一例として、CDMA、GPRS、GCM、TDMA、および802.16プロトコルの1つ以上を使用する接続を含み得るが、それだけに限定されない。
【0080】
先行する議論は、任意の1つ以上の様々な制限されないユースケース実施例に実際に適用され得る。第1ユースケースにおいて、見込み客は、特定のアイテムをどこで購入し得るか、またはそのアイテムが展示されているか知ろうと所望し得る。ここに記載された技術は、モバイルデバイスのユーザインターフェースを介して、関連する棚卸しおよび場所の情報が取得され、見込み客に表示されるように使用され得る。低遅延の棚卸しおよび場所の情報は、見込み客を顧客に変え得、かつ/または見込み客の買い物体験を改善し得る。
【0081】
別のユースケースにおいて、特定のアイテムが大量に必要とされ得、複数の場所での棚卸し更新が、ニーズに先立って追加的棚卸しを計画すべきかどうかを判断するために所望され得る。1実施例においてバスケットボールトーナメントの開催が数週間内に期待され得、5万個のレギュラーサイズのバスケットボールがトーナメントの需要を満たすために必要とされるであろう。トーナメントの場所の近隣にある販売店は、何個のバスケットボールがそこで入手可能かを判断するため特別に問い合わせされ得る。その個数が500未満の場合、想定される需要を満たすため、任意の1つ以上のそのエリアの販売店に、バスケットボールが追加提供され得る。さらに別のユースケースにおいて、ここに記載された技術は、特定のアイテムの在庫がある場合にそれがショウルームに展示されているかどうかに関する情報を販売店に提供し得る。たとえば保管庫の棚卸しは、少なくともエアフォースワン1足の在庫があることを示し得、ショウルームの棚卸しは、現在エアフォースワンの展示はないことを示し得、エアフォースワンが見込み客によって眺められ得、かつ/または購入され得るように、少なくともエアフォースワン1足を保管庫からショウルームに移動すべきことを示し得る。
【0082】
別のユースケースにおいて、販売店は、ショウルームおよび/または保管庫の棚卸しを行うことで、サイズ10、エアズームシューズなどの特定のアイテムの在庫が少なくあり得る、またはまったくあり得ないことを判断し得る。販売店は、ここに記載された技術によって提供された改善された低遅延システムを使用することで、シューズが見込み客によってより早くまたはシームレスに購入可能であるように、追加のシューズを先行的(在庫少)または反射的(在庫なし)に発注し得る。
【0083】
次に続く条項では、本発明で考慮されているコンセプトについて例示的態様を示す。以下の条項のうちいずれか1つは、複数の依存し合う方式で組み合わされて1つ以上の他の条項に従属し得る。さらに、依存し合う条項(前の条項に明示的に従属する条項)の任意の組み合わせは、本開示で考慮されている態様の範囲内にとどまりながら、組み合わされ得る。以下の条項は例であり、制限的ではない。
【0084】
条項1.無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを管理するシステムであって、システムは、第1ユーザデバイスを備え、第1ユーザデバイスは、第1スキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信し、第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第1セットのフィルターされたアイテム識別コード(IIC)を判断し、複数の第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成し、第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成し;第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して第1メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達するように構成される、システム。
【0085】
条項2.第1デバイスは、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスから、そして第2IoTトピックを利用して、第1スキャンセッションからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える棚卸しリストを含む比較棚卸しメッセージを受信するようにさらに構成される、条項1に記載のシステム。
【0086】
条項3.棚卸しメッセージは、第1セットのIICの第1IICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む、条項1または条項2に記載のシステム。
【0087】
条項4.第1ユーザデバイスは、第2メッセージの少なくとも一部分を第1ユーザデバイスのユーザインターフェースに表示するようにさらに構成される、条項1~条項3のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0088】
条項5.システムは、第1スキャンセッションに参加し、第2複数のRFIDスキャンデータを受信し、第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第2セットのフィルターされたIICを判断し;複数の第2セットのフィルターされたIICを集約して第2セットのIICを形成し;第2セットのIICに基づいて第2メッセージを生成し、第1モノのインターネット(IoT)トピックを使用して第2メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達し、第2IoTトピックを利用して棚卸しリストを含む比較棚卸しメッセージを受信するように構成される第2ユーザデバイスをさらに備え、比較棚卸しリストは、第1スキャンセッションからの第1セットのIICの第1IICに対応する情報、または第2セットのIICからの第2IICに対応する情報をさらに備える、条項1~条項4のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0089】
条項6.第2ユーザデバイスは、第2複数のRFIDスキャンデータから第2セットのIICを判断するようにさらに構成され;第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第3IICが第1セットのIICまたは第2セットのIICに含まれるという判断に基づいて、第3IICに対応する複数のRFIDスキャンデータの一部分を無視することを備える、条項5に記載のシステム。
【0090】
条項7.第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第4IICが第1セットのIICまたは第2セットのIICに含まれていないという判断に基づいて、第1ユーザデバイスへの通知が発行されるようにし、それによって第4IICに対応するスキャンアイテムが第1スキャンセッション中において以前にスキャンされていなかったことを示すことをさらに備える、条項6に記載のシステム。
【0091】
条項8.第1ユーザデバイスは、第1複数のRFIDスキャンデータから第1セットのIICを判断するようにさらに構成され;第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1IICが第1セットのIICに含まれるという判断に基づいて、第1IICに対応する第1複数のRFIDスキャンデータの第2部分を無視することを備える、条項1~条項7のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0092】
条項9.第1セットのIICに基づく第1メッセージの生成は、第1セットのIICを第1メッセージに含めることを備え、第1セットのIIC中の各IICは、第1スキャンセッションからスキャンされたアイテムに対応する、条項1~条項8のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0093】
条項10.集約は、第1セットのフィルターされたIIC中の第1IICについて、第1IICに対応する製品識別子を判断することと、製品識別子および第1IICを備える集約製品識別子を生成することと、を備え、第1メッセージは、集約製品識別子を含む、条項1~条項9のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0094】
条項11.システムは、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスをさらに備え、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、第1ユーザデバイスから第1メッセージを受信し、第1メッセージを利用して、第1スキャンセッションからの第1セットのIICからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える少なくとも比較棚卸しリストを含む棚卸しメッセージを生成し、棚卸しメッセージを第1ユーザデバイスに伝達するように構成される、条項1~条項10のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0095】
条項12.1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、第1セットのIICの第1IICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む棚卸しメッセージを生成するようにさらに構成される、条項11に記載のシステム。
【0096】
条項13.第1メッセージは、第1スキャンセッションの場所をさらに備える、条項1~条項12のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0097】
条項14.第1スキャンセッションの場所は、第1ユーザデバイスの物理的場所に基づいて判断され、第1ユーザデバイスは、第1ユーザデバイスに紐付けられたセンサーを利用することで、物理的場所を判断するようにさらに構成される、条項13に記載のシステム。
【0098】
条項15.第1ユーザデバイスは、第1ユーザデバイスのユーザから第1スキャンセッションの場所の指示を受信するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【0099】
条項16.RFIDスキャンデータは、GTIN(Global Trade Identification Number)、SGTIN(Serialized GTIN)、またはEPC(Electronic Product Code)を備える、条項1~条項15のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0100】
条項17.第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して第1メッセージを伝達することは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを利用することを備える、条項1~条項16のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0101】
条項18.第1ユーザデバイスは、第1RFIDスキャナーから第1複数のRFIDスキャンデータを受信する、条項1~条項17のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0102】
条項19.無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを追跡する、コンピュータ化された方法であって、第1デバイスでスキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信することと、第1デバイスによって第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第1セットのフィルターされたアイテム識別コード(IIC)を判断することと、複数の第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成することと;第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成することと、第1モノのインターネット(IoT)トピックを使用して第1デバイスによって第1メッセージを第2デバイスに伝達することと、を備える、方法。
【0103】
条項20.第1セットのIICは、第1複数のRFIDスキャンから判断され;フィルターすることは、第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1IICが第1セットのIICに含まれているという判断に基づいて、第1IICに対応する第1複数のRFIDスキャンデータの第2部分を無視することを備える、条項19に記載の方法。
【0104】
条項21.方法は、第2デバイスから棚卸しメッセージを受信することをさらに備え;棚卸しメッセージは、比較棚卸しリストを含み;比較棚卸しリストは、第1セットのIICからの少なくとも第1IICを備え;棚卸しメッセージは、第2IoTトピックを使用して第1ユーザデバイスに伝達される、条項19または条項20に記載の方法。
【0105】
条項22.方法は、第1デバイスによって第2デバイスがスキャンセッションを開始することをリクエストすることをさらに備え、第1複数のRFIDスキャンデータは、スキャンセッションの中において受信される、条項19~条項21のうちいずれか1つに記載の方法。
【0106】
条項23.第1メッセージは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを使用して第1デバイスから第2デバイスに伝達される、条項19~条項22のうちいずれか1つに記載の方法。
【0107】
条項24.コンピュータで使用可能な命令が保管されている1つ以上のコンピュータプロセッサを備え、コンピュータで使用可能な命令は、1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行された場合に、第1IoTトピックを使用して第1ユーザデバイスから第1メッセージを受信することであって、第1メッセージは、第1スキャンセッション用の第1セットのアイテム識別コード(IIC)を備える、受信すること、第1セットのIICに基づいて、第1スキャンセッション用の棚卸しリストを作成すること、第2IoTトピックを使用して、第1スキャンセッション用の少なくとも棚卸しリストが、第2メッセージで第1ユーザデバイスに伝達されるようにすること、を備える操作を、1つ以上のコンピュータプロセッサに実施させる、コンピュータ化されたシステム。
【0108】
条項25.操作は、第2メッセージの伝達後に、第1IoTトピックを使用して第1ユーザデバイスから第3メッセージを受信することであって、第3メッセージは、第2セットのIICを備え、第2セットのIICは、第1セットのIICとは区別される、受信することと、第1セットのIICおよび第2セットのIICに基づいて棚卸しレコードを作成することと、第2IoTトピックを使用して、第4メッセージで更新された棚卸しリストが第1ユーザデバイスに伝達されるようにすることと、をさらに備える、条項24に記載のシステム。
【0109】
条項26.操作は、第2IoTトピックを使用して更新された棚卸しリストが第2ユーザデバイスに伝達されるようにすることをさらに備え、第2ユーザデバイスは、第1スキャンセッションに参加していた、条項24または条項25に記載のシステム。
【0110】
条項27.操作は、第1ユーザデバイスからリクエストを受信すると、第1スキャンセッションを開始することをさらに備える、条項24~条項26のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0111】
条項28.第2メッセージは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを使用して第1ユーザデバイスに伝達される、条項24~条項27のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0112】
条項29.操作は、第1セットのIICに基づいて、第1セットのIICのIICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データセットを判断することと;第2メッセージで強化データセットが伝達されるようにすることと;をさらに備える、条項24~条項28うちいずれか1つに記載のシステム。
【0113】
条項30.操作は、第1セットのIICを利用して、第1セットのIICのIICに対応するアイテムに紐付けられた分散型台帳上のレコードを更新することをさらに備える、条項24~条項29のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0114】
条項31.1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスから受信されたメッセージは、更新された棚卸しリストおよび/または強化アイテム情報に加えて、店頭(ショウルーム)対店舗裏(保管室)の比較レポートなどの1つ以上の棚卸しレポートを含み得る、条項1~条項30のうちいずれか1つに記載のシステムまたは方法。
【0115】
条項32.1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスから受信されたメッセージは、更新された棚卸しリストおよび/または強化アイテム情報に加えて、比較棚卸しレポートを含み得、このレポートは、第1場所での第1棚卸しと第2場所での第2棚卸しとの比較を提供し、第1場所は、第2場所とは異なる場所にある、条項1~条項31のうちいずれか1つに記載の方法のシステム。
【0116】
条項33.複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第1複数のRFIDスキャンデータ中の第1RFIDスキャンデータアイテムについて、RFIDスキャンデータアイテムに対応する第1製品識別子を判断することと;以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト中で第1製品識別子を検索することと;検索することが、第1製品識別子は以前に判断された1つ以上の製品識別子のリストの中にないと判断した場合に、第1製品識別子を第1セットのフィルターされたIICに含めることと;を備える、条項1~条項32のうちいずれか1つに記載のシステムまたは方法。
【0117】
示された様々なコンポーネントの多くの異なる編成および図示されていないコンポーネントは、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく可能である。本開示の実施形態は、限定的ではなく例示的であるという意図の元に記述されている。代替の実施形態は、本開示を読んだ後および本開示を読むことで、本開示の閲覧者にとって明らかであろう。前述の形態を実施することの代替手段は、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく完了され得る。特定のフィーチャおよび下位組み合わせは実用的であり、他のフィーチャおよび下位組み合わせに関係なく採用され得、特許請求の範囲内で考慮される。
【手続補正書】
【提出日】2021-12-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを管理するシステムであって、前記システムは、
第1ユーザデバイスを備え、前記第1ユーザデバイスは、
第1スキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信し;
前記第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第1セットのフィルターされたアイテム識別コード(IIC)を判断し
(ここで、前記フィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータ中の第1RFIDスキャンデータアイテムに対応する第1製品識別子を判断することと、以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト中で前記第1製品識別子を検索することと、を備える);
複数の前記第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成し
(ここで、前記第1セットのフィルターされたIICは、前記第1製品識別子が、前記以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト中にないという判断に基づいて、前記第1製品識別子を備える);
前記第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成し;
第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して前記第1メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達するように構成される、システム。
【請求項2】
前記第1ユーザデバイスは、前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスから、そして第2IoTトピックを利用して、前記第1スキャンセッションからの前記第1セットのIICからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える比較棚卸しリストを含む棚卸しメッセージを受信するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記棚卸しメッセージは、前記第1セットのIICの前記第1IICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1ユーザデバイスは、前記棚卸しメッセージの少なくとも一部分を前記第1ユーザデバイスのユーザインターフェースに表示するようにさらに構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
第2ユーザデバイスをさらに備え、前記第2ユーザデバイスは、
前記第1スキャンセッションに参加し;
第2複数のRFIDスキャンデータを受信し;
前記第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第2セットのフィルターされたIICを判断し;
複数の前記第2セットのフィルターされたIICを集約して第2セットのIICを形成し;
前記第2セットのIICに基づいて第2メッセージを生成し;
前記第1モノのインターネット(IoT)トピックを使用して前記第2メッセージを前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達し;
前記第2IoTトピックを利用して前記比較棚卸しリストを含む前記棚卸しメッセージを受信するように構成され;
前記比較棚卸しリストは、前記第1スキャンセッションからの前記第1セットのIICの前記第1IICに対応する前記情報、または前記第2セットのIICからの第2IICに対応する情報をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2ユーザデバイスは、前記第2複数のRFIDスキャンデータから前記第2セットのIICを判断するようにさらに構成され;前記第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第3IICが前記第1セットのIICまたは前記第2セットのIICに含まれるという判断に基づいて、前記第3IICに対応する前記複数のRFIDスキャンデータの一部分を無視することを備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第4IICが前記第1セットのIICまたは前記第2セットのIICに含まれていないという判断に基づいて、前記第1ユーザデバイスへの通知が発行されるようにし、それによって前記第4IICに対応するスキャンアイテムが前記第1スキャンセッション中において以前にスキャンされていなかったことを示すことをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1ユーザデバイスは、前記第1複数のRFIDスキャンデータから前記第1セットのIICを判断するようにさらに構成され;前記第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1IICが前記第1セットのIICに含まれるという判断に基づいて、前記第1IICに対応する前記第1複数のRFIDスキャンデータの第2部分を無視することを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1セットのIICに基づ
いて前記第1メッセージを生成することは、前記第1セットのIICを前記第1メッセージに含めることを備え、前記第1セットのIIC中の各IICは、前記第1スキャンセッションからスキャンされたアイテムに対応する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスをさらに備え、前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、
前記第1ユーザデバイスから前記第1メッセージを受信し;
前記第1メッセージを利用して、前記第1スキャンセッションからの前記第1セットのIICからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える少なくとも比較棚卸しリストを含む棚卸しメッセージを生成し;
前記棚卸しメッセージを前記第1ユーザデバイスに伝達するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、前記第1セットのIICの前記第1IICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む前記棚卸しメッセージを生成するようにさらに構成される、請求項
10に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1メッセージは、前記第1スキャンセッションの場所をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1スキャンセッションの前記場所は、前記第1ユーザデバイスの物理的場所に基づいて判断され、前記第1ユーザデバイスは、前記第1ユーザデバイスに紐付けられたセンサーを利用することで、前記物理的場所を判断するようにさらに構成される、請求項
12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1ユーザデバイスは、前記第1ユーザデバイスのユーザから前記第1スキャンセッションの前記場所の指示を受信するようにさらに構成される、請求項
12に記載のシステム。
【請求項15】
前記RFIDスキャンデータは、GTIN(Global Trade Identification Number)、SGTIN(Serialized GTIN)、またはEPC(Electronic Product Code)を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して前記第1メッセージを伝達することは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを利用することを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1ユーザデバイスは、第1RFIDスキャナーから前記第1複数のRFIDスキャンデータを受信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを追跡する、コンピュータ化された方法であって、
第1デバイスでスキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信することと;
第1セットのアイテム識別コード(IIC)を判断するように、前記第1デバイスによって前記第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることであって、前記フィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータ中の第1RFIDスキャンデータアイテムに対応する第1製品識別子を判断することと、以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト中で前記第1製品識別子を検索することと、を備える、フィルターすることと;
複数の前記第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成すること
であって、前記第1セットのフィルターされたIICは、前記第1製品識別子が、前記以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト中にないという判断に基づいて、前記第1製品識別子を備える、形成することと;
前記第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成することと;
第1モノのインターネット(IoT)トピックを使用して前記第1デバイスによって前記第1メッセージを第2デバイスに伝達することと;を備える、コンピュータ化された方法。
【請求項19】
前記方法は、前記第2デバイスから棚卸しメッセージを受信することをさらに備え;前記棚卸しメッセージは、比較棚卸しリストを含み;前記比較棚卸しリストは、前記第1セットのIICからの少なくとも第1IICを備え;前記棚卸しメッセージは、第2IoTトピックを使用して前記第1デバイスに伝達される、請求項
18に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項20】
前記方法は、前記第1デバイスによって前記第2デバイスが前記スキャンセッションを開始することをリクエストすることをさらに備え、前記第1複数のRFIDスキャンデータは、前記スキャンセッションの中において受信される、請求項
18に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項21】
前記第1メッセージは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを使用して前記第1デバイスから前記第2デバイスに伝達される、請求項
18に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項22】
1つ以上のコンピュータプロセッサと;
コンピュータで使用可能な命令が保管されているコンピュータメモリと;を備え、前記コンピュータで使用可能な命令は、前記1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行された場合に、
第1
モノのインターネット(IoT
)トピックを使用して第1ユーザデバイスから第1メッセージを受信することであって、前記第1メッセージは、第1スキャンセッション用の第1セットのアイテム識別コード(IIC)を備える、受信すること;
前記第1セットのIICに基づいて、前記第1スキャンセッション用の棚卸しリストを作成すること;
第2IoTトピックを使用して、少なくとも前記第1スキャンセッション用の前記棚卸しリストが、第2メッセージで前記第1ユーザデバイスに伝達されるようにすること;を備える操作を、前記1つ以上のコンピュータプロセッサに実施させる、コンピュータ化されたシステム。
【請求項23】
前記操作は、
前記第2メッセージの伝達後に、前記第1IoTトピックを使用して前記第1ユーザデバイスから第3メッセージを受信することであって、前記第3メッセージは、第2セットのIICを備え、前記第2セットのIICは、前記第1セットのIICとは区別される、受信することと;
前記第1セットのIICおよび前記第2セットのIICに基づいて棚卸しレコードを作成することと;
前記第2IoTトピックを使用して、第4メッセージで前記棚卸しレコードが前記第1ユーザデバイスに伝達されるようにすることと;をさらに備える、請求項
22に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項24】
前記操作は、前記第2IoTトピックを使用して前記棚卸しレコードが第2ユーザデバイスに伝達されるようにすることをさらに備え、前記第2ユーザデバイスは、前記第1スキャンセッションに参加していた、請求項
23に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項25】
前記操作は、前記第1ユーザデバイスからリクエストを受信すると、前記第1スキャンセッションを開始することをさらに備える、請求項
22に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項26】
前記第2メッセージは、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)プロトコルを使用して前記第1ユーザデバイスに伝達される、請求項
22に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項27】
前記操作は、前記第1セットのIICに基づいて、前記第1セットのIICのIICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データセットを判断することと;前記第2メッセージで前記強化データセットが伝達されるようにすることと;をさらに備える、請求項
22に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項28】
前記操作は、前記第1セットのIICを利用して、前記第1セットのIICのIICに対応するアイテムに紐付けられた分散型台帳上のレコードを更新することをさらに備える、請求項
22に記載のコンピュータ化されたシステム。
【国際調査報告】