(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-19
(54)【発明の名称】高温加熱炉のモジュール化囲い構造及び取付方法
(51)【国際特許分類】
F27D 1/00 20060101AFI20220412BHJP
F27D 1/14 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
F27D1/00 G
F27D1/14 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572699
(86)(22)【出願日】2020-07-08
(85)【翻訳文提出日】2021-08-25
(86)【国際出願番号】 CN2020100838
(87)【国際公開番号】W WO2021047268
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】201910851968.8
(32)【優先日】2019-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521375416
【氏名又は名称】日上(蘇州)軽化紡高科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林文豪
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ジアメイ
(72)【発明者】
【氏名】林武傑
【テーマコード(参考)】
4K051
【Fターム(参考)】
4K051AA03
4K051AB01
4K051AB03
4K051BC01
4K051BC05
4K051BC06
4K051KA03
4K051KA07
4K051KA08
4K051KA10
(57)【要約】
本発明は、高温加熱炉の炉壁内壁の放射係数を大幅に向上させ、炉内伝熱効率を著しく増強させ、エネルギーを節約し、炉壁の老化速度を緩め、炉壁の使用寿命を延長する高温加熱炉のモジュール構造壁体を提供する。予め設置された炉壁メイントラス、炉頂部トラスを含み、前記炉頂部トラスの底面上には対応する接続用H型鋼がそれぞれ固設され、前記接続用H型鋼の底部には吊り下げ雄ねじスクリューの頂部係接構造が掛着接続され、前記セラミック繊維綿モジュールの上面には上へ突出する吊り下げ雄ねじスクリューが均一に分布し、前記セラミック繊維綿モジュールは吊り下げ雄ねじスクリューによって前記炉頂部トラスの下面に取り付けられているとともに、前記接続用H型鋼の下面との間に隙間が残され、前記セラミック繊維綿フェルトは、前記セラミック繊維綿モジュールと接続用H型鋼の下面との間の隙間エリアに舗設され、前記セラミック繊維綿モジュールの下面には炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設置された炉壁メイントラス、炉頂部トラスを含む高温加熱炉のモジュール構造壁体であって、
前記炉頂部トラスの底面上には対応する接続用H型鋼がそれぞれ固設され、前記接続用H型鋼の底部には吊り下げ雄ねじスクリューの頂部係接構造が掛着接続され、前記セラミック繊維綿モジュールの上面には上へ突出する吊り下げ雄ねじスクリューが均一に分布しており、前記セラミック繊維綿モジュールは吊り下げ雄ねじスクリューによって前記炉頂部トラスの下面に取り付けられているとともに、前記接続用H型鋼の下面との間に隙間が残され、前記セラミック繊維綿フェルトは、前記セラミック繊維綿モジュールと接続用H型鋼の下面との間の隙間エリアに舗設され、前記セラミック繊維綿モジュールの下面には炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、
四周にある各組の前記炉壁メイントラス内には第一コネクタがアレイ状に配置され、前記第一コネクタの内側は対応する形状を有する壁体モジュールの外面とそれぞれ固定的に接続され、前記壁体モジュールの内面には炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、前記壁体モジュールは、外側から内側へ順に、ハウジング鋼板、セラミック繊維綿フェルト、セラミック繊維綿モジュールになっていることを特徴とする高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項2】
前記ハウジング鋼板の表面エリア範囲内にはさらにいくつかの鋼桁骨組みが均一に分布しており、隣り合う鋼桁骨組みの厚さ方向の内面には対応するハウジング鋼板が覆われて、各前記鋼桁骨組みの厚さ方向内端は第二コネクタによって対応する位置のセラミック繊維綿モジュールが固定的に接続され、前記セラミック繊維綿モジュールの外面と前記ハウジング鋼板の内面との間には前記セラミック繊維綿フェルトが充填され、前記セラミック繊維綿モジュールの内面には前記炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項3】
前記鋼桁骨組みは、山形鋼、角鋼、平鋼、管材などを用いて、安定した平面トラス構造としてリベット接合又は溶接され、ハウジング鋼板がその内側表面エリアに溶接又はリベット接合され、前記鋼桁骨組みの厚さ方向内端には前記第二コネクタの外端がアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記第二コネクタの内端には対応する位置の前記セラミック繊維綿モジュールが固定的に接続されている
ことを特徴とする請求項2に記載の高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項4】
前記第二コネクタは具体的に、耐高温材からなるボルト又はスクリューである
ことを特徴とする請求項3に記載の高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項5】
前記炉壁メイントラスは具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、U字鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラスの炉内側には前記第一コネクタがアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラスは高温加熱炉の四周壁体の外層骨組みである
ことを特徴とする請求項1に記載の高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項6】
前記炉頂部トラスは具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、U字鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉頂部トラスの底面は接続用H型鋼であり、前記炉頂部トラスは炉である高温加熱炉の頂部壁体の外層骨組みであることを特徴とする請求項1に記載の高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項7】
前記炉壁内側保護ライナーは具体的に、複合セラミックシートであり、前記複合セラミックシートはセルフロック式セラミック釘によって前記セラミック繊維綿モジュールに固定的に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項8】
前記吊り下げ雄ねじスクリューの頂部係接構造は具体的に、対称的に配置された上へ突出した内向き折り曲げ付きの蟹足型構造であり、前記蟹足型構造の対となる内向き折り曲げは前記接続用H型鋼の下フランジの両側上面にそれぞれ支持され、吊り下げ雄ねじスクリューが接続用H型鋼の長さ方向に摺動するように設置され、具体的には、吊り下げ雄ねじスクリューの位置によって対応する位置を決める
ことを特徴とする請求項1に記載の高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項9】
複合セラミックシートを頂部壁に取り付ける場合、セルフロック式セラミック釘を先ず複合セラミックシートの取付孔から通して、そして、複合セラミックシートをセラミック繊維綿モジュールの下端面から挿入し、複合セラミックシートを取付案内孔の表面エリアを覆わせて、前記セルフロック式セラミック釘を上へセラミック繊維綿モジュールの厚さを貫通させてから釘先を外へ突出させ、U型クリップによって前記釘先の下端面を係着する
ことを特徴とする請求項7に記載の高温加熱炉のモジュール構造壁体。
【請求項10】
高温加熱炉のモジュール構造壁体の取付方法は、高温加熱炉の設計に要求される他の構造と、噴火口の位置及びその付近の硬質耐火構造とを変えることなく、その四周の炉壁及び頂部炉壁の材料と構造及び取付方式のみを変えて、四周の炉壁は伝統的な炉壁に用いられるキャスタブル又は耐火煉瓦を壁体モジュールに替えて、壁体モジュールを炉壁メイントラスの内側に固定的に取り付けて、且つ壁体モジュールの炉内側に炉壁内側保護ライナーを取り付けて、前記壁体モジュールは、外側から内側へ順に、ハウジング鋼板、セラミック繊維綿フェルト、セラミック繊維綿モジュールになっており、
頂部炉壁は、吊り下げ雄ねじスクリューを炉頂部トラスの内側の接続用H型鋼の下端面から中へスライドさせて、セラミック繊維綿モジュールを吊り下げ雄ねじスクリューによって炉頂部トラスの下面に取り付けることで吊り下げを完成させ、そしてH型鋼の端面を処理し、H型鋼の上層にセラミック繊維綿モジュールフェルトを設置し、最後にセラミック繊維綿モジュールの炉内側に炉壁内側保護ライナーを取り付けて、
設計要求によって高温加熱炉の現場で炉壁メイントラスと炉頂部トラスの建造を完成させてから、壁体モジュールを取り付けて、セラミック繊維綿モジュールを吊り下げて、最後に炉壁内側ライナーを取り付けることを特徴とする高温加熱炉のモジュール構造壁体の取付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は加温加熱炉構造の技術分野に関し、具体的に、高温加熱炉のモジュール構造壁体に関する。本発明はさらに、このモジュール化壁体の取付方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
従来では、エチレン分解炉の炉壁の多くは、セラミック繊維綿が利用され、鉄鋼加熱炉、セラミック加熱炉などの高温加熱炉の炉壁の多くは、耐火煉瓦、耐高温キャスタブルによって構成される。
【0003】
セラミック繊維綿、耐火煉瓦、耐高温キャスタブルのような高温加熱炉の壁体には以下に示すような共通の欠点がある:
1)熱放射係数が小さいため、炉内壁の放射伝熱効率が低い。
2)炉内の高温熱流環境における長期的な作用で、表面から内部まで晶析と粉化が発生し、炉壁の使用寿命が短縮されてしまう。
【0004】
セラミック繊維綿からなる炉壁に比べて、耐火煉瓦、耐高温キャスタブルからなる炉壁はさらに以下の欠点がある:
1)断熱性能が劣り、保温効果が悪く、炉壁の厚さを50%前後増大させなければ、セラミック繊維綿からなる炉壁と同じ保温効果を達成できず、さらに、炉の設置面積を増やし、建築の要求が高く且つ工数が多い。
2)炉壁の厚さが増大すれば、炉壁の総体積も増大するので、炉壁の熱容量が大きくなるため、炉の点火と昇温、運転停止と降温は、熱エネルギーを浪費するだけではなく、消費時間も増やし、炉の通常生産を遅延させてしまう。
3)一定の年限稼働した後に裂け目が発生し、炉室内の高温火炎は裂け目から逃げて、熱エネルギーの浪費をもたらしてしまう。
【0005】
耐火煉瓦、耐高温キャスタブルからなる炉壁に対して、伝統的な修復方法としては、損傷した部分を取り外して、新しい煉瓦を積み上げて、或いは低セメントキャスタブルを利用して取り外された部分に対して一体鋳込みを行う。
【0006】
実用新案公開(公告)番号:CN201215439Yは「ウォーキングビーム式加熱炉の壁補修構造」を開示した。それが記載した構造は、修理方法が伝統的な修理方法と比べて大きな一歩前進したが、修理スピードを上げるだけであって、炉壁の本質を変えていない。即ち、炉壁の使用寿命の延長、炉内壁面の放射伝熱効率の向上などの面で貢献していない。
【0007】
実用新案公開(公告)番号:CN205066456Uは「鍛造炉用新型バーンスルー防止耐火断熱炉壁」を開示し、厚さを自由に調節し、必要とする耐火煉瓦の種類を減らし、施工の難易度と人件費を下げて、断熱層のバーンスルーを回避して、炉外の鋼板の温度を低く確保できる鍛造炉用新型バーンスルー防止耐火断熱炉壁を提案する。具体的に、炉壁の横断面において、外側から内側へ順に「鋼板層の内側に順に繊維カーペットからなる第三断熱層、機械製繊維板からなる第二断熱層、珪藻土煉瓦からなる第一断熱層、粘土煉瓦からなる第二耐火層及びキャスタブルからなる第一耐火層を設置する」となる。以上の文献に記載された発明は、炉壁のバーンスルー防止に一定の貢献があるが、キャスタブルからなる耐火層が依然として炉内の高温環境に直面するため、キャスタブルからなる耐火層に亀裂が発生する問題及び表面層の分裂問題を根本的に解決できていないだけではなく、炉内壁の放射伝熱性能を変えていない。
【0008】
高温加熱炉内壁の放射伝熱効率を向上させるために、ここ数十年間、省エネ塗料の種類が多くなって、利用温度、技術的性能及び利用効果が異なるが、それらの明らかな省エネ効果は広く認められている。高温加熱炉の内壁に省エネコーティングをスプレー塗装する一つの問題は、コーティングが剥がれやすいことであり、普及と応用のボトルネックになっている。剥がれの原因として、塗料製品自身の技術水準による問題とは別のもう一つ主要な原因は、セラミック繊維綿、耐火煉瓦、耐高温キャスタブル等の炉壁材料が長期間炉内の高温環境に直面して、徐々に晶析と粉化し、コーティングと炉壁壁面との間のせん断応力が失われて、コーティングの剥がれを引き起こしてしまうことである。
【0009】
特許出願公開番号:CN109535984Aは「超高温赤外赤外放射保温省エネ塗料」を開示した。それに記載された塗料は1800度の高温に耐えられ、採用されるフィラーである電融白色アルミナ微粉と板状アルミナ微粉も強い耐高温性能を有する。一方では、コーティングの耐高温性能を確保でき、他方では、コーティングと炉壁の内壁が密接し合って、塗装が剥がれないのを確保できる。なぜなら、高温炉の内壁の多くはアルミナ中空球煉瓦を積み上げてできており、同じ性質を持つ材料は、共融混合物が発生しない条件では互いに浸透し一体として焼結しやすいからである。しかしながら、上記文献に記載の塗料は依然として、炉壁内壁が長期間炉内の高温環境に直面して、徐々に晶析と粉化し、コーティングの剥がれを引き起こす問題を解決していない。
【0010】
実用新案公報番号:CN2575107Yは「高温加熱炉用隔離スリーブ」を開示した。それがタングステン粉、モリブデン粉またはドープされたタングステン粉、モリブデン粉からなる円弧状のストリップ又は板を積み上げてなる。最後に、壁体を積み上げるように、円筒状に積んで、加熱炉の隔離スリーブを形成することで、焼結材と耐火材を隔離して、焼結材の汚染を避けて、耐火材の摩耗を減らし、耐火材の使用寿命を向上させる。しかしながら、この文献に提案された加熱炉用隔離スリーブは、炉内壁の放射伝熱性能を向上させる効果を有しない上に、その技術的背景は、タングステン、モリブデン誘導式焼結炉に対して提案されたものであって、鉄鋼、セラミック、石油化学工業の高温加熱炉にも適合できるか否かについては言及されなかった。
【0011】
実用新案公開番号:CN2575107Yは管式加熱炉の省エネ方法を提案し、比較的軽く且つ柔らかい耐火繊維炉ライナーに多数の一定の重量を持つ黒体素子を取り付けることが不可能であるという技術的難問を解決することで、省エネ効果が良く、運転コストが低く、実現しやすい発明の目的を実現した。具体的に、内部を中空とし、一端を炉室の中央を指す開口として、他端を錐状として、炉壁の耐火繊維炉ライナー内の黒体素子に嵌め込む。しかしながら、この文献に提案される黒体素子には以下のような欠陥がある:(1) 炉内空間を占めて、生産操作を妨害する。(2) 黒体素子によって、もともと平面であった炉壁の内壁を大幅に凸凹で平らではなくして、かえって炉内の放射伝熱と対流伝熱の効果を低下させるばかりではなく、黒体素子材料及び粘着剤が本分野の従来技術を採用しているので、材質上も省エネ効果を向上させる独創性のある貢献をしていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記課題に対し、本発明は、高温加熱炉のモジュール構造壁体を提供する。それによって、高温加熱炉の炉壁内壁の放射係数を大幅に向上させて、炉内伝熱効率を著しく増強させ、エネルギーを節約し、炉壁の老化速度を緩めて、炉壁の使用寿命を延長する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
高温加熱炉のモジュール構造壁体の技術案は、予め設置された炉壁メイントラス、炉頂部トラスを含み、前記炉頂部トラスの底面上には対応する接続用H型鋼がそれぞれ固設され、前記接続用H型鋼の底部には吊り下げ雄ねじスクリューの頂部係接構造が掛着接続され、前記セラミック繊維綿モジュールの上面には上へ突出する吊り下げ雄ねじスクリューが均一に分布しており、前記セラミック繊維綿モジュールは吊り下げ雄ねじスクリューによって前記炉頂部トラスの下面に取り付けられているとともに、前記接続用H型鋼の下面との間に隙間が残され、前記セラミック繊維綿フェルトは、前記セラミック繊維綿モジュールと接続用H型鋼の下面との間の隙間エリアに舗設され、前記セラミック繊維綿モジュールの下面には炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、四周にある各組の前記炉壁メイントラス内には第一コネクタがアレイ状に配置され、前記第一コネクタの内側は対応する形状を有する壁体モジュールの外面とそれぞれ固定的に接続され、前記壁体モジュールの内面には炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、前記壁体モジュールは、外側から内側へ順に、ハウジング鋼板、セラミック繊維綿フェルト、セラミック繊維綿モジュールになっていることを特徴とする。
【0014】
さらに、前記ハウジング鋼板の表面エリア範囲内にはさらにいくつかの鋼桁骨組みが均一に分布しており、隣り合う鋼桁骨組みの厚さ方向の内面には対応するハウジング鋼板が覆われて、各前記鋼桁骨組みの厚さ方向内端は第二コネクタによって対応する位置のセラミック繊維綿モジュールが固定的に接続され、前記セラミック繊維綿モジュールの外面と前記ハウジング鋼板の内面との間には前記セラミック繊維綿フェルトが充填され、前記セラミック繊維綿モジュールの内面には前記炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、
前記鋼桁骨組みは、山形鋼、角鋼、平鋼、管材などを用いて、安定した平面トラス構造としてリベット接合又は溶接され、ハウジング鋼板がその内側表面エリアに溶接又はリベット接合され、前記鋼桁骨組みの厚さ方向内端には前記第二コネクタの外端がアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記第二コネクタの内端には対応する位置の前記セラミック繊維綿モジュールが固定的に接続され、
前記第二コネクタは具体的に、耐高温材からなるボルト又はスクリューであり、
前記炉壁メイントラスは具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、U字鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラスの炉内側には前記第一コネクタがアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラスは高温加熱炉の四周壁体の外層骨組みであり、
前記炉頂部トラスは具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、U字鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉頂部トラスの底面は接続用H型鋼であり、前記炉頂部トラスは炉である高温加熱炉の頂部壁体の外層骨組みであり、
前記炉壁内側保護ライナーは具体的に、複合セラミックシートであり、前記複合セラミックシートはセルフロック式セラミック釘によって前記セラミック繊維綿モジュールに固定的に取り付けられ、
各前記セラミック繊維綿モジュールには案内取付孔が設けられ、前記案内取付孔の外側が小径貫通孔であり、前記案内取付孔の孔径が前記小径貫通孔より大きく、
セラミック繊維綿モジュールを側壁の取付に利用する場合、前記第二コネクタの内側凸端が前記小径貫通孔を貫通してから前記案内取付孔内に位置して、且つ雌ねじナットにねじ接続され、前記雌ねじナットの外径が前記小径貫通孔より大きく、
セラミック繊維綿モジュールを頂部壁の取付に利用する場合、前記吊り下げ雄ねじスクリューの下部ねじ柱体が前記小径貫通孔を貫通してから前記案内取付孔内に位置して、且つ雌ねじナットにねじ接続され、前記雌ねじナットの外径が前記小径貫通孔より大きいことにより、頂部壁を取り付けるためのセラミック繊維綿モジュールに上へ突出する吊り下げ雄ねじスクリューを設置しやすくし、
前記吊り下げ雄ねじスクリューの頂部係接構造は具体的に、対称的に配置された上へ突出した内向き折り曲げ付きの蟹足型構造であり、前記蟹足型構造の対となる内向き折り曲げは前記接続用H型鋼の下フランジの両側上面にそれぞれ支持され、吊り下げ雄ねじスクリューが接続用H型鋼の長さ方向に摺動するように設置され、具体的には、吊り下げ雄ねじスクリューの位置によって対応する位置を決め、
複合セラミックシートを頂部壁に取り付ける場合、セルフロック式セラミック釘を先ず複合セラミックシートの取付孔から通して、そして、複合セラミックシートをセラミック繊維綿モジュールの下端面から挿入し、複合セラミックシートを取付案内孔の表面エリアを覆わせて、前記セルフロック式セラミック釘を上へセラミック繊維綿モジュールの厚さを貫通させてから釘先を外へ突出させ、U型クリップによって前記釘先の下端面を係着することで、頂部壁上のセルフロック式セラミック釘の脱落を防止し、
前記U型クリップは具体的に、金属ワイヤー又はセラミック材料を加工してなる平面U形であり、U形溝の幅はセルフロック式セラミック釘の直径と締まりばめを実現し、溝の深さがセルフロック式セラミック釘の直径より大きい、ことを特徴とする。
【0015】
高温加熱炉のモジュール構造壁体の取付方法は、高温加熱炉の設計に要求される他の構造と、噴火口の位置及びその付近の硬質耐火構造とを変えることなく、その四周の炉壁及び頂部炉壁の材料と構造及び取付方式のみを変えて、四周の炉壁は伝統的な炉壁に用いられるキャスタブル又は耐火煉瓦を壁体モジュールに替えて、壁体モジュールを炉壁メイントラスの内側に固定的に取り付けて、且つ壁体モジュールの炉内側に炉壁内側保護ライナーを取り付けて、前記壁体モジュールは、外側から内側へ順に、ハウジング鋼板、セラミック繊維綿フェルト、セラミック繊維綿モジュールになっており、
頂部炉壁は、吊り下げ雄ねじスクリューを炉頂部トラスの内側の接続用H型鋼の下端面から中へスライドさせて、セラミック繊維綿モジュールを吊り下げ雄ねじスクリューによって炉頂部トラスの下面に取り付けることで吊り下げを完成させ、そしてH型鋼の端面を処理し、H型鋼の上層にセラミック繊維綿モジュールフェルトを設置し、最後にセラミック繊維綿モジュールの炉内側に炉壁内側保護ライナーを取り付けることを特徴とし、
設計要求によって高温加熱炉の現場で炉壁メイントラスと炉頂部トラスの建造を完成させてから、壁体モジュールを取り付けて、セラミック繊維綿モジュールを吊り下げて、最後に炉壁内側ライナーを取り付ける。
【0016】
さらに、前記壁体モジュール、炉壁内側保護ライナー、吊り下げ雄ねじスクリューは、高温加熱炉の現場以外の生産基地で事前に完成品に加工して、高温加熱炉の建造が必要な現場に搬送して取り付けることで炉壁の建造を完成でき、セラミック繊維綿フェルト、セラミック繊維綿モジュールの型番については、高温加熱炉の温度要求によって市販の製品にすることができ、
前記炉壁内側保護ライナーは具体的に、特許文献CN106839777A、CN103292598A、CN206682111U、CN107726856Aに記載の一連の製品で、主に複合セラミックシートとセルフロック式セラミック釘からなり、前記炉壁内側保護ライナーは鎧のように壁体モジュールと頂部セラミック繊維綿モジュールの炉内側にそれぞれ取り付けられている。
【0017】
上記技術案を採用すれば、高温加熱炉は迅速且つ容易に建造できるだけではなく、炉内伝熱効率の大幅の向上、エネルギーの節約、炉壁の老化速度の遅延、炉壁の使用寿命の延長をも実現できる。特に耐高温キャスタブル炉壁から本発明に乗り換えることで、さらに壁体の重量を下げて、炉の設置面積を小さくできるとともに、壁体に亀裂が発生する問題を避けて、壁体の放熱及び補修費用を大幅に減少させ、点火昇温、運転停止降温の時間を縮めることで、炉の非正常生産時間を減らす効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の天井部炉壁の横断面構造模式図である。
【
図2】本発明の四周炉壁の横断面構造模式図である。
【
図3】本発明の壁体モジュールの横断面構造模式図である。
【
図4】本発明の吊り下げ雄ねじスクリューと接続用H型鋼の取付構造模式図である。
【
図5】本発明のU型クリップとセルフロック式セラミック釘の取付平面模式図である。図における符号に対応する名称は以下になる:炉壁メイントラス1、炉頂部トラス2、セラミック繊維綿フェルト3、接続用H型鋼4、吊り下げ雄ねじスクリュー5、セラミック繊維綿モジュール6、雌ねじナット7、取付案内孔8、小径貫通孔81、複合セラミックシート9、釘先91、セルフロック式セラミック釘10、第一コネクタ11、壁体モジュール12、平面トラス13、ハウジング鋼板14、第二コネクタ15、円柱体16、下部ねじ柱体17、縮径移行部18、蟹足型構造19、U型クリップ20。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1乃至
図5に示すように、高温加熱炉のモジュール構造壁体は、予め設置された炉壁メイントラス1、炉頂部トラス2を含み、前記炉頂部トラス2の底面上には対応する接続用H型鋼4がそれぞれ固設され、前記接続用H型鋼4の底部には吊り下げ雄ねじスクリュー5の頂部係接構造が掛着接続されている。
【0020】
前記セラミック繊維綿モジュール6の上面には上へ突出する吊り下げ雄ねじスクリュー5が均一に分布しており、前記セラミック繊維綿モジュール6は吊り下げ雄ねじスクリュー5によって前記炉頂部トラス2の下面に取り付けられているとともに、前記接続用H型鋼4の下面との間に隙間が残され、前記セラミック繊維綿フェルト3は前記セラミック繊維綿モジュール6と接続用H型鋼4の下面との間の隙間エリアに舗設され、前記セラミック繊維綿モジュール6の下面には炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、
四周にある各組の前記炉壁メイントラス1内には第一コネクタ11がアレイ状に配置され、前記第一コネクタ11の内側は対応する形状を有する壁体モジュール12の外面とそれぞれ固定的に接続され、前記壁体モジュール12の内面には炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、前記壁体モジュール12は、外側から内側へ順に、ハウジング鋼板14、セラミック繊維綿フェルト3、セラミック繊維綿モジュール6になっている。
【0021】
前記ハウジング鋼板14の表面エリア範囲内にはさらにいくつかの鋼桁骨組み13が均一に分布しており、隣り合う鋼桁骨組み13の厚さ方向の内面には対応するハウジング鋼板14が覆われて、各前記鋼桁骨組み13の厚さ方向内端は第二コネクタ15によって対応する位置のセラミック繊維綿モジュール6が固定的に接続され、前記セラミック繊維綿モジュール6の外面と前記ハウジング鋼板14の内面との間には前記セラミック繊維綿フェルト3が充填され、前記セラミック繊維綿モジュール6の内面には前記炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、
前記鋼桁骨組み13は、山形鋼、角鋼、平鋼、管材などを用いて、安定した平面トラス構造としてリベット接合又は溶接され、ハウジング鋼板14がその内側表面エリアに溶接又はリベット接合され、前記鋼桁骨組み13の厚さ方向内端には前記第二コネクタ15の外端がアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記第二コネクタ15の内端には対応する位置の前記セラミック繊維綿モジュール6が固定的に接続され、
前記第二コネクタ15は具体的に、耐高温材からなるボルト又はスクリューであり、
前記炉壁メイントラス1は具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、U字鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラス1の炉内側には前記第一コネクタ11がアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラス1は高温加熱炉の四周壁体の外層骨組みであり、
前記炉頂部トラス2は具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、U字鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉頂部トラス2の底面は接続用H型鋼4であり、前記炉頂部トラス2は炉である高温加熱炉の頂部壁体の外層骨組みであり、
前記炉壁内側保護ライナーは具体的に複合セラミックシート10であり、前記複合セラミックシート10はセルフロック式セラミック釘9によって前記セラミック繊維綿モジュール6に固定的に取り付けられ、
各前記セラミック繊維綿モジュール6には案内取付孔8が設けられ、前記案内取付孔8の外側が小径貫通孔81であり、前記案内取付孔8の孔径が前記小径貫通孔81より大きく、
セラミック繊維綿モジュール6を側壁の取付に利用する場合、前記第二コネクタ15の内側凸端が前記小径貫通孔81を貫通してから前記案内取付孔8内に位置して、且つ雌ねじナット7にねじ接続され、前記雌ねじナット7の外径が前記小径貫通孔81より大きく、
セラミック繊維綿モジュール6を頂部壁の取付に利用する場合、前記吊り下げ雄ねじスクリュー5の下部ねじ柱体17が前記小径貫通孔81を貫通してから前記案内取付孔8内に位置して、且つ雌ねじナット7にねじ接続され、前記雌ねじナット7の外径が前記小径貫通孔81より大きいことにより、頂部壁を取り付けるためのセラミック繊維綿モジュール6に上へ突出する吊り下げ雄ねじスクリュー5を設置しやすくし、
前記吊り下げ雄ねじスクリュー5の頂部係接構造は具体的に、対称的に配置された上へ突出した内向き折り曲げ付きの蟹足型構造19であり、前記蟹足型構造19の対となる内向き折り曲げは前記接続用H型鋼4の下フランジの両側上面にそれぞれ支持され、吊り下げ雄ねじスクリュー5が接続用H型鋼4の長さ方向に摺動するように設置され、具体的には、吊り下げ雄ねじスクリュー5の位置によって対応する位置を決め、
前記吊り下げ雄ねじスクリュー5は上から下へ順に、蟹足型構造19、円柱体16、縮径移行部18、下部ねじ柱体17を含み、前記下部ねじ柱体17の外径が前記円柱体16より小さいことにより、小径貫通孔81に挿入装着しやすいことを確保し、
複合セラミックシート10を頂部壁に取り付ける場合、セルフロック式セラミック釘9を先ず複合セラミックシート10の取付孔から通して、そして、複合セラミックシート10をセラミック繊維綿モジュール6の下端面から挿入し、複合セラミックシート10を取付案内孔8の表面エリアを覆わせて、前記セルフロック式セラミック釘9を上へセラミック繊維綿モジュール6の厚さを貫通させてから釘先91を外へ突出させ、U型クリップ20によって前記釘先91の下端面を係着することで、頂部壁上のセルフロック式セラミック釘9の脱落を防止し、
前記U型クリップ20は具体的に、金属ワイヤー又はセラミック材料を加工してなる平面U形であり、U形溝の幅はセルフロック式セラミック釘9の直径と締まりばめを実現し、溝の深さがセルフロック式セラミック釘の直径より大きい。
【0022】
高温加熱炉のモジュール構造壁体の取付方法は、高温加熱炉の設計に要求される他の構造と、噴火口の位置及びその付近の硬質耐火構造とを変えることなく、その四周の炉壁及び頂部炉壁の材料と構造及び取付方式のみを変えて、四周の炉壁は伝統的な炉壁に用いられるキャスタブル又は耐火煉瓦を壁体モジュールに替えて、壁体モジュールを炉壁メイントラスの内側に固定的に取り付けて、且つ壁体モジュールの炉内側に炉壁内側保護ライナーを取り付けて、前記壁体モジュールは、外側から内側へ順に、ハウジング鋼板、セラミック繊維綿フェルト、セラミック繊維綿モジュールになっており、
頂部炉壁は、吊り下げ雄ねじスクリューを炉頂部トラスの内側の接続用H型鋼の下端面から中へスライドさせて、セラミック繊維綿モジュールを吊り下げ雄ねじスクリューによって炉頂部トラスの下面に取り付けることで吊り下げを完成させ、そしてH型鋼の端面を処理し、H型鋼の上層にセラミック繊維綿モジュールフェルトを設置し、最後にセラミック繊維綿モジュールの炉内側に炉壁内側保護ライナーを取り付けることを特徴とし、
設計要求によって高温加熱炉の現場で炉壁メイントラスと炉頂部トラスの建造を完成させてから、壁体モジュールを取り付けて、セラミック繊維綿モジュールを吊り下げて、最後に炉壁内側ライナーを取り付ける。
【0023】
前記壁体モジュール、炉壁内側保護ライナー、吊り下げ雄ねじスクリューは、高温加熱炉の現場以外の生産基地で事前に完成品に加工して、高温加熱炉の建造が必要な現場に搬送して取り付けることで炉壁の建造を完成でき、セラミック繊維綿フェルト、セラミック繊維綿モジュールの型番については、高温加熱炉の温度要求によって市販の製品にすることができ、
前記炉壁内側保護ライナーは具体的に、特許文献CN106839777A、CN103292598A、CN206682111U、CN107726856Aに記載の一連の製品で、主に複合セラミックシートとセルフロック式セラミック釘からなり、前記炉壁内側保護ライナーは鎧のように壁体モジュールと頂部セラミック繊維綿モジュールの炉内側にそれぞれ取り付けられている。
【0024】
上記技術案を採用すれば、高温加熱炉は迅速且つ容易に建造できるだけではなく、炉内伝熱効率の大幅の向上、エネルギーの節約、炉壁の老化速度の遅延、炉壁の使用寿命の延長をも実現できる。特に耐高温キャスタブル炉壁から本発明に乗り換えることで、さらに壁体の重量を下げて、炉の設置面積を小さくできるとともに、壁体に亀裂が発生する問題を避けて、壁体の放熱及び補修費用を大幅に減少させ、点火昇温、運転停止降温の時間を縮めることで、炉の非正常生産時間を減らす効果を有する。
【0025】
当業者にとって、本発明は上記例示的な実施例の詳細に限定されず、本発明の精神又は基本特徴を反することなく、他の具体的な形式によって本発明を実現できることは、明らかである。このため、どの点においても、実施例を例示的且つ非限定的に見なすべきであって、本発明の範囲は上記説明ではなく、添付された特許請求の範囲によって制限されているので、請求項の均等要件の意味及び範囲内に入る全ての変化が本発明に含まれることが意図される。請求項の中の何れの符号も、関連する請求項に対する制限として見なすべきではない。
【0026】
また、本明細書では実施形態で説明しているが、各実施形態が一つの独立した技術案のみを含んでいるわけではなく、明細書のこのような記載方法は明確のためだけであって、当業者は明細書を一つの全体として見なすべきであることは、理解しておく必要がある。各実施例における技術案は、適切に組み合わせることで、当業者が理解できる他の実施形態を形成することも可能である。
【手続補正書】
【提出日】2021-08-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
さらに、
前記ハウジング鋼板の表面エリア範囲内にはさらにいくつかの鋼桁骨組みが均一に分布しており、隣り合う鋼桁骨組みの厚さ方向の内面には対応するハウジング鋼板が覆われて、各前記鋼桁骨組みの厚さ方向内端は第二コネクタによって対応する位置のセラミック繊維綿モジュールが固定的に接続され、前記セラミック繊維綿モジュールの外面と前記ハウジング鋼板の内面との間には前記セラミック繊維綿フェルトが充填され、前記セラミック繊維綿モジュールの内面には前記炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、
前記鋼桁骨組みは、山形鋼、角鋼、平鋼、管材などを用いて、安定した平面トラス構造としてリベット接合又は溶接され、ハウジング鋼板がその内側表面エリアに溶接又はリベット接合され、前記鋼桁骨組みの厚さ方向内端には前記第二コネクタの外端がアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記第二コネクタの内端には対応する位置の前記セラミック繊維綿モジュールが固定的に接続され、
前記第二コネクタは具体的に、耐高温材からなるボルト又はスクリューであり、
前記炉壁メイントラスは具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラスの炉内側には前記第一コネクタがアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラスは高温加熱炉の四周壁体の外層骨組みであり、
前記炉頂部トラスは具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、管
材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉頂部トラスの底面は接続用H型鋼であり、前記炉頂部トラスは炉である高温加熱炉の頂部壁体の外層骨組みであり、
前記炉壁内側保護ライナーは具体的に、複合セラミックシートであり、前記複合セラミックシートはセルフロック式セラミック釘によって前記セラミック繊維綿モジュールに固定的に取り付けられ、
各前記セラミック繊維綿モジュールには案内取付孔が設けられ、前記案内取付孔の外側が小径貫通孔であり、前記案内取付孔の孔径が前記小径貫通孔より大きく、
セラミック繊維綿モジュールを側壁の取付に利用する場合、前記第二コネクタの内側凸端が前記小径貫通孔を貫通してから前記案内取付孔内に位置して、且つ雌ねじナットにねじ接続され、前記雌ねじナットの外径が前記小径貫通孔より大きく、
セラミック繊維綿モジュールを頂部壁の取付に利用する場合、前記吊り下げ雄ねじスクリューの下部ねじ柱体が前記小径貫通孔を貫通してから前記案内取付孔内に位置して、且つ雌ねじナットにねじ接続され、前記雌ねじナットの外径が前記小径貫通孔より大きいことにより、頂部壁を取り付けるためのセラミック繊維綿モジュールに上へ凸出する吊り下げ雄ねじスクリューを設置しやすくし、
前記吊り下げ雄ねじスクリューの頂部係接構造は具体的に、対称的に配置された上へ凸出した内向き折り曲げ付きの蟹足型構造であり、前記蟹足型構造の対となる内向き折り曲げは前記接続用H型鋼の下フランジの両側上面にそれぞれ支持され、吊り下げ雄ねじスクリューが接続用H型鋼の長さ方向に摺動するように設置され、具体的には、吊り下げ雄ねじスクリューの位置によって対応する位置を決め、
複合セラミックシートを頂部壁に取り付ける場合、セルフロック式セラミック釘を先ず複合セラミックシートの取付孔から通して、そして、複合セラミックシートをセラミック繊維綿モジュールの下端面から挿入し、複合セラミックシートを取付案内孔の表面エリアを覆わせて、前記セルフロック式セラミック釘を上へセラミック繊維綿モジュールの厚さを貫通させてから釘先を外へ凸出させ、U型クリップによって前記釘先の下端面を係着することで、頂部壁上のセルフロック式セラミック釘の脱落を防止し、
前記U型クリップは具体的に、金属ワイヤー又はセラミック材料を加工してなる平面U形であり、U形溝の幅はセルフロック式セラミック釘の直径と締まりばめを実現し、溝の深さがセルフロック式セラミック釘の直径より大きい、ことを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
【
図1】本発明の天井部炉壁の横断面構造模式図である。
【
図2】本発明の四周炉壁の横断面構造模式図である。
【
図3】本発明の壁体モジュールの横断面構造模式図である。
【
図4】本発明の吊り下げ雄ねじスクリューと接続用H型鋼の取付構造模式図である。
【
図5】本発明のU型クリップとセルフロック式セラミック釘の取付平面模式図である。 図における符号に対応する名称は以下になる: 炉壁メイントラス1、炉頂部トラス2、セラミック繊維綿フェルト3、接続用H型鋼4、吊り下げ雄ねじスクリュー5、セラミック繊維綿モジュール6、雌ねじナット7、取付案内孔8、小径貫通孔81、
セルフロック式セラミック釘9、釘先91、
複合セラミックシート10、第一コネクタ11、壁体モジュール12、
鋼桁トラス13、ハウジング鋼板14、第二コネクタ15、円柱体16、下部ねじ柱体17、縮径移行部18、蟹足型構造19、U型クリップ20。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
前記ハウジング鋼板14の表面エリア範囲内にはさらにいくつかの鋼桁骨組み13が均一に分布しており、隣り合う鋼桁骨組み13の厚さ方向の内面には対応するハウジング鋼板14が覆われて、各前記鋼桁骨組み13の厚さ方向内端は第二コネクタ15によって対応する位置のセラミック繊維綿モジュール6が固定的に接続され、前記セラミック繊維綿モジュール6の外面と前記ハウジング鋼板14の内面との間には前記セラミック繊維綿フェルト3が充填され、前記セラミック繊維綿モジュール6の内面には前記炉壁内側保護ライナーが固定的に取り付けられ、
前記鋼桁骨組み13は、山形鋼、角鋼、平鋼、管材などを用いて、安定した平面トラス構造としてリベット接合又は溶接され、ハウジング鋼板14がその内側表面エリアに溶接又はリベット接合され、前記鋼桁骨組み13の厚さ方向内端には前記第二コネクタ15の外端がアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記第二コネクタ15の内端には対応する位置の前記セラミック繊維綿モジュール6が固定的に接続され、
前記第二コネクタ15は具体的に、耐高温材からなるボルト又はスクリューであり、
前記炉壁メイントラス1は具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラス1の炉内側には前記第一コネクタ11がアレイ状にリベット接合又は溶接され、前記炉壁メイントラス1は高温加熱炉の四周壁体の外層骨組みであり、
前記炉頂部トラス2は具体的に、設計要求によって、U字鋼、H型鋼、山形鋼、角鋼、管材を用いて、安定したトラス構造としてリベット接合又は溶接され、前記炉頂部トラス2の底面は接続用H型鋼4であり、前記炉頂部トラス2は炉である高温加熱炉の頂部壁体の外層骨組みであり、
前記炉壁内側保護ライナーは具体的に複合セラミックシート10であり、前記複合セラミックシート10はセルフロック式セラミック釘9によって前記セラミック繊維綿モジュール6に固定的に取り付けられ、
各前記セラミック繊維綿モジュール6には案内取付孔8が設けられ、前記案内取付孔8の外側が小径貫通孔81であり、前記案内取付孔8の孔径が前記小径貫通孔81より大きく、
セラミック繊維綿モジュール6を側壁の取付に利用する場合、前記第二コネクタ15の内側凸端が前記小径貫通孔81を貫通してから前記案内取付孔8内に位置して、且つ雌ねじナット7にねじ接続され、前記雌ねじナット7の外径が前記小径貫通孔81より大きく、
セラミック繊維綿モジュール6を頂部壁の取付に利用する場合、前記吊り下げ雄ねじスクリュー5の下部ねじ柱体17が前記小径貫通孔81を貫通してから前記案内取付孔8内に位置して、且つ雌ねじナット7にねじ接続され、前記雌ねじナット7の外径が前記小径貫通孔81より大きいことにより、頂部壁を取り付けるためのセラミック繊維綿モジュール6に上へ凸出する吊り下げ雄ねじスクリュー5を設置しやすくし、
前記吊り下げ雄ねじスクリュー5の頂部係接構造は具体的に、対称的に配置された上へ凸出した内向き折り曲げ付きの蟹足型構造19であり、蟹足型構造19は、基台と、前記
基台の対応する両側から鉛直方向に上向きに伸びてなる二つの側壁と、前記二つの側壁が
それぞれ水平方向に内向きに伸びてなる二つの折り曲げ部と、を含み、前記二つの折り曲
げ部が前記接続用H型鋼4の下フランジの上面に支持され、前記吊り下げ雄ねじスクリュ
ー5が接続用H型鋼4の長さ方向に摺動するように設置されている。前記蟹足型構造19の対となる内向き折り曲げは前記接続用H型鋼4の下フランジの両側上面にそれぞれ支持され、吊り下げ雄ねじスクリュー5が接続用H型鋼4の長さ方向に摺動するように設置され、具体的には、吊り下げ雄ねじスクリュー5の位置によって対応する位置を決め、
前記吊り下げ雄ねじスクリュー5は上から下へ順に、蟹足型構造19、円柱体16、縮径移行部18、下部ねじ柱体17を含み、前記下部ねじ柱体17の外径が前記円柱体16より小さいことにより、小径貫通孔81に挿入装着しやすいことを確保し、
複合セラミックシート10を頂部壁に取り付ける場合、セルフロック式セラミック釘9を先ず複合セラミックシート10の取付孔から通して、そして、複合セラミックシート10をセラミック繊維綿モジュール6の下端面から挿入し、複合セラミックシート10を取付案内孔8の表面エリアを覆わせて、前記セルフロック式セラミック釘9を上へセラミック繊維綿モジュール6の厚さを貫通させてから釘先91を外へ凸出させ、U型クリップ20によって前記釘先91の下端面を係着することで、頂部壁上のセルフロック式セラミック釘9の脱落を防止し、
前記U型クリップ20は具体的に、金属ワイヤー又はセラミック材料を加工してなる平面U形であり、U形溝の幅はセルフロック式セラミック釘9の直径と締まりばめを実現し、溝の深さがセルフロック式セラミック釘の直径より大きい。
【国際調査報告】