(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-20
(54)【発明の名称】真皮保護剤および担体
(51)【国際特許分類】
A61K 47/34 20170101AFI20220413BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220413BHJP
A61P 17/16 20060101ALI20220413BHJP
A61K 45/06 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/14 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/4425 20060101ALI20220413BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/4164 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/7048 20060101ALI20220413BHJP
A61K 36/886 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/722 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/635 20060101ALI20220413BHJP
A61K 33/38 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/245 20060101ALI20220413BHJP
A61K 38/12 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/7036 20060101ALI20220413BHJP
A61K 38/18 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/573 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/195 20060101ALI20220413BHJP
A61K 38/36 20060101ALI20220413BHJP
A61K 38/02 20060101ALI20220413BHJP
A61K 33/26 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/327 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/194 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/60 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/07 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/137 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/5375 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/352 20060101ALI20220413BHJP
A61K 31/138 20060101ALI20220413BHJP
A61P 31/10 20060101ALI20220413BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20220413BHJP
A61P 7/04 20060101ALI20220413BHJP
A61P 17/10 20060101ALI20220413BHJP
A61P 9/14 20060101ALI20220413BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220413BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20220413BHJP
A61P 31/12 20060101ALI20220413BHJP
A61P 23/02 20060101ALI20220413BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20220413BHJP
【FI】
A61K47/34
A61K45/00
A61P17/16
A61K45/06
A61K31/14
A61K31/4425
A61P43/00 121
A61K31/4164
A61K31/7048
A61K36/886
A61K31/722
A61K31/635
A61K33/38
A61K31/245
A61K38/12
A61K31/7036
A61K38/18
A61K31/573
A61K31/195
A61K38/36
A61K38/02
A61K33/26
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A61K31/194
A61K31/60
A61K31/07
A61K31/137
A61K31/5375
A61K31/352
A61K31/138
A61P31/10
A61P17/02
A61P7/04
A61P17/10
A61P9/14
A61P29/00
A61P31/04
A61P31/12
A61P23/02
A61K47/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021522523
(86)(22)【出願日】2019-11-05
(85)【翻訳文提出日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 US2019059783
(87)【国際公開番号】W WO2020097021
(87)【国際公開日】2020-05-14
(32)【優先日】2019-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521168922
【氏名又は名称】インスパイアド マテリアル ソリューションズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ラッタ,マーク,エー.
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4C076BB31
4C076CC01
4C076CC04
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(57)【要約】
【課題】真皮保護剤および担体に関する。
【解決手段】2つの異なる粘度のジメチコン成分の組み合わせであって、2つの異なる粘度のジメチコン成分の差異が、約200万cP以上である、組み合わせを含み、かつ少なくとも1つの有効成分を含む、真皮保護剤および担体。
【選択図】
図4C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、少なくとも1つの活性剤と、を含む、ジメチコンベースの真皮保護剤および担体。
【請求項2】
前記少なくとも1つの活性剤が、抗微生物剤、麻酔剤、止血剤、抗炎症剤、麻ベースの抽出物、デオドラント、鎮痛剤、UV保護剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項3】
2つ以上の活性剤が、前記真皮保護剤および担体中で一緒に組み合わされる、請求項2に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項4】
前記第1のジメチコンと前記第2のジメチコンとの比率が、100:1~1:10である、請求項1~3に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項5】
前記第1のジメチコンと前記第2のジメチコンとの比率が、50:1~1:2である、請求項1~4に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項6】
前記第1のジメチコンと前記第2のジメチコンとの比率が、40:1~1:1である、請求項1~5に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項7】
前記少なくとも1つの活性剤の濃度が、0.1~10%である、請求項1~6に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項8】
前記抗微生物剤が、抗真菌剤、抗ウイルス剤、または抗菌剤である、請求項2に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項9】
少なくとも1つの精油をさらに含む、請求項1~8に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項10】
塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される薬剤をさらに含む、請求項1~9に記載の真皮保護剤および担体。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1つを配合する方法であって、前記第1のジメチコン成分の全体を混合容器に入れ、それに、ある量の治療剤を添加することと、前記2つの成分を3,000RPMで約10分間、求心ミキサー内で混合し、約10分間混合した後に、前記第2のジメチコンを混合チャンバに添加することであって、前記第2のジメチコンのすべてが添加され、5分間混合されるまで、前記第2のジメチコンの総濃度の5分の1を等しい増分で添加し、続いて、3,000RPMで5分刻みで混合する、添加することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記成分を混合する前に、少なくとも1つの賦形剤を前記第1のジメチコンおよび治療剤とともに添加することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のジメチコンを混合する前に、第1および第2の治療剤、ならびに任意の賦形剤を前記第1のジメチコンに混合することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の抗真菌組成物と、を含む、ジメチコンベースの抗真菌送達組成物。
【請求項15】
前記抗真菌組成物が、クロトリマゾール、エコナゾール、ミコナゾール、テルビナフィン、フルコナゾール、ケトコナゾール、モホテリシン、ナイスタチン、スポラノックス、ジフルカン、テラゾール、イントラコナゾール、ミコスタチン、ホウ酸、チオコナゾール、ウンデシレン酸、トルナフテート、イミダゾール、ルリコナゾール、タバボロール、アリルアミン、アモロルフィン、オキシコナゾール、グルコナゾール、シクロチロックス、ナフチフィン、アンホテリシンB、スルコナゾール、ブテナフィン、セルタコナゾール、エフィナカナゾール、それらの誘導体またはプロドラッグ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記抗真菌組成物が、アロエベラをさらに含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量のスキンケア材料と、有効量の局所麻酔薬と、を含む、熱傷した皮膚を治療するためのジメチコンベースの皮膚組成物。
【請求項18】
前記スキンケア材料が、キトサン、スルファジアジン、スルファジアジン銀、硝酸銀、銀ナノ粒子、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記局所麻酔薬が、ベンゾカイン、ブタンベン、テトラカイン、ベンジルアルコール、カプサイシン、ジブカイン、ジクロフェナク、ジクロニン、塩化エチル、ヘキシルレゾルシノール、リドカイン、プリロカイン、サリチル酸メチル、メントール、プラモキシン、プロパラカイン、トロラミン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の創傷治癒組成物と、を含む、局所創傷治癒のためのジメチコンベースの組成物。
【請求項21】
前記創傷治癒組成物が、バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシンB、上皮成長因子、トリアムシノロン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の止血組成物と、を含む、止血治療のためのジメチコン組成物。
【請求項23】
前記止血組成物が、トラネキサム酸、キトサン、ヒトフィブリノーゲン、ヒトトロンビン、非ヒトフィブリノーゲンもしくはトロンビン、合成フィブリノーゲンもしくはトロンビン、ケラチン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の塩基性硫酸第二鉄材料と、を含む、塩基性硫酸第二鉄の送達のためのジメチコン組成物。
【請求項25】
前記塩基性硫酸第二鉄材料が、モンセル溶液である、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、少なくとも1つの賦形剤と、から本質的になるジメチコンベースの真皮保護剤および担体。
【請求項27】
前記賦形剤が、保湿剤、風味、顔料、精油、酸化亜鉛、湿潤剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項26に記載のジメチコンベースの真皮材料。
【請求項28】
約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、1つ、2つ、または3つの活性剤と、からなるジメチコンベースの真皮保護剤および担体。
【請求項29】
約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、1つ、2つ、または3つの活性剤と、1つ、2つ、または3つの追加の賦形剤と、からなるジメチコンベースの真皮保護剤および担体。
【請求項30】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量のにきび治療剤と、を含む、にきび治療のためのジメチコン組成物。
【請求項31】
前記ニキビ治療剤が、過酸化ベンゾイル、アゼリン酸、サリチル酸、コルチコステロイド、レチノイド、抗生物質、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項30に記載のジメチコン組成物。
【請求項32】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の痔核治療剤と、を含む、痔核治療のためのジメチコン組成物。
【請求項33】
前記痔核治療が、塩酸フェニルフレニー、プラキソミンHCL、コルチコステロイド、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項32に記載のジメチコン組成物。
【請求項34】
1,000cP~25,000cP粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の麻ベースの抽出物と、を含む、麻ベースの抽出物を含むジメチコン組成物。
【請求項35】
前記麻ベースの抽出物が、少なくとも1つのカンナビノイドを含む、請求項34に記載のジメチコン組成物。
【請求項36】
前記麻ベースの抽出物が、少なくとも1つのテルペンを含む、請求項34に記載のジメチコン組成物。
【請求項37】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の抗炎症剤と、を含む、抗炎症のためのジメチコン組成物。
【請求項38】
前記抗炎症剤が、ジフェムヒドラミン、コルチコステロイド、およびそれらの組み合わせを含む群から選択される、請求項37に記載のジメチコン組成物。
【請求項39】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の抗微生物剤と、を含む、爪治療のためのジメチコン組成物。
【請求項40】
前記抗微生物剤が、抗真菌、抗生物質、または抗ウイルス組成物からなる群から選択される、請求項39に記載のジメチコン組成物。
【請求項41】
顔料をさらに含む、請求項39に記載のジメチコン組成物。
【請求項42】
1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の麻酔剤と、を含む、局所用痛み止め剤のためを有するジメチコン組成物。
【請求項43】
抗微生物剤をさらに含む、請求項42に記載のジメチコン組成物。
【請求項44】
抗炎症剤、麻ベースの抽出物、痔核治療剤、にきび治療剤、止血組成物、創傷治癒組成物、スキンケア材料、精油、脂肪、ワックス、油、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される活性剤をさらに含む、請求項42に記載のジメチコン組成物。
【請求項45】
前記ワックスが、食用ワックスである、請求項44に記載のジメチコン組成物。
【請求項46】
前記活性剤が、前記組成物の総重量の0.1~10%を構成する、請求項44に記載のジメチコン組成物。
【請求項47】
第1の粘度を有する第1のジメチコン材料と、第2の粘度を有する第2のジメチコン材料と、を含むジメチコン組成物であって、前記第1と第2の粘度の差異が、少なくとも200万cPであり、前記第1および第2のジメチコンに混合された少なくとも1つの活性剤をさらに含む、ジメチコン組成物。
【請求項48】
前記活性剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、ニスタチン、硫黄化合物、コロイド状銀化合物、塩基性硫酸第二鉄、フィブリノーゲン、トロンビン、およびキチンを含む止血剤、粘膜炎治療、硫黄化合物、抗微生物薬、局所麻酔薬、抗真菌薬、CoQ
10、ビタミンD、クロルヘキシジン、キトサン、止血材料、抗炎症薬、局所ステロイド、抗ヒスタミン剤、THC/CBD、硝酸銀、ペパーミント、シナモン、ウィンターグリーン、塩素、抗真菌薬、皮膚保護、デオドラント、麻酔薬、ステロイド、精油、臭気マスキングまたは予防、皮膚保護剤、抗微生物および抗菌薬、痛み止め剤、酸化亜鉛、哺乳動物の治療処置のための小分子、ニトログリセリン、テストステロン、ニコチン、ホルモン、悪心治療、エストロゲン補充、オピオイド化合物、経皮スコパリン、ハイパーテンシン、MAOI抗鬱薬、ADHD、ビタミンB
12、5-THP、レチンA、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される治療剤である、請求項47に記載のジメチコン組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2018年11月5日に米国特許商標庁に提出された米国仮特許出願第62/755,719号の利益を主張し、2019年5月13日に米国特許商標庁に提出された米国特許出願第62/846,763号の利益を主張し、その各々の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、皮膚を保護するため、および皮膚表面への添加剤または治療薬のための担体を提供するための皮膚表面への局所投与に好適な、賦形剤および他の治療化合物の担体としても機能する、局所的に適用される皮膚保護材料、特に真皮または爪の皮膚保護材料に関する。真皮保護材料は、皮膚表面への適用のための、少なくとも2つの異なる粘度のジメチコン成分と、少なくとも1つの賦形剤と、を含む。
【背景技術】
【0003】
真皮層または皮膚は、外界に対する最初の防衛線である。したがって、皮膚は、しばしば環境危険物質からの最大の課題に直面する要素である。皮膚の最も一般的な苦痛の1つとして、切り傷、打撲傷、発疹、真菌性感染症、細菌性感染症、ウイルス性感染症、および他の異常が挙げられる。皮膚を覆う爪および髪は、ある程度の保護を提供するが、場合によっては、追加の保護が必要である。
【0004】
皮膚保護材料は、典型的には、皮膚にバリアを作成しようとし、それによって、身体がそれ以上の損傷を伴わずに皮膚を治癒することを可能にする。例えば、人が切り傷を負った場合、包帯の適用は、清潔な保護被覆材料で治癒組織を保護し、これらの包帯の多くは、創傷閉鎖もしくは治癒促進化合物、または抗菌材料、あるいはその両方を含む。したがって、包帯は、物理的な保護を提供するだけでなく、下にある損傷した組織の治癒を促進する化合物を追加する。
【0005】
しかしながら、物理的な包帯は、それらの付着材料で皮膚をさらに刺激する可能性があるか、または他の場合には、それらは、単に創傷自体にかぶれを引き起こす。したがって、包帯が付着する代わりに巻かれるか、またはさらなる損傷を防ぐために傷が単に開いたままになっている場合がある。
【0006】
さらに、ほとんどの包帯は、創傷との接触のために、包帯の皮膚に面する表面に限られた一連の化合物を含有する。この制限が存在する理由はいくつかあるが、今日まで、治療材料を含有する包帯は広く使用されていない。
【0007】
本明細書において、本発明者らは、新しい皮膚保護剤および局所皮膚適用材料、ならびに皮膚および爪の保護、および皮膚接触による治療薬の適用に向けた新しく有用なアプローチを提供する、それらを製造する方法を特定した。これらの材料は、クリーム、ペースト、フォーム、ジェル、液体、塗料、研磨剤として、または材料が包帯内に埋め込まれている状態で、皮膚上に適用されるか、または包帯内で提供され、皮膚にもしくは皮膚上に適用することができる。
【発明の概要】
【0008】
本開示の実施形態は、第1および第2のジメチコンベースの製品を含む新しく有用な皮膚適用材料を詳述し、組み合わされると、皮膚適用ための独特の材料を生成する。本明細書の好ましい実施形態では、少なくとも1つの治療薬は、材料に有利に組み合わせることができ、材料が表皮上に適用され、治療薬が患者に経皮的に移される。
【0009】
好ましい実施形態では、真皮保護剤および担体は、25~99%の12,500cPのジメチコンおよび1%~50%の250万cPのジメチコンと、その中に混合される少なくとも1つの治療薬と、を含む。
【0010】
真皮保護剤および担体は、25~99%の1,000cPのジメチコンおよび1%~50%の250万cPのジメチコンと、その中に混合される少なくとも1つの治療薬と、を含む。
【0011】
好ましい実施形態では、皮膚保護剤および担体は、第1および第2のジメチコン製品を有し、該第1および第2のジメチコン製品が、少なくとも200万cPの粘度の差異、好ましくは約250万cPの差異を有する。好ましい実施形態では、差異は、250万cP±1%、2%、3%、5%、10%、またはその範囲内の任意の数である。
【0012】
好ましい実施形態では、真皮保護剤および担体は、第1および第2のジメチコンであって、1,000~25,000cPの粘度を有し該第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、その中に混合される少なくとも1つの治療薬と、を含む。
【0013】
真皮保護剤および担体は、2つのジメチコンポリマーと、治療剤と、を含み、第1のジメチコンポリマーが、Me3-O-[SiMe2]n-Me3の式を有し、式中、nが繰り返し単位の数であり、約1,000~25,000cPの粘度を有し、第2のジメチコンポリマーが、nが第1のジメチコンポリマーよりも大きい式を有し、約200万cP~300万cPのより高い粘度を有し、第1のジメチコンポリマーが、配合物の総質量の10~99パーセントを構成し、該第2のジメチコンポリマーが、配合物の総質量の1~90パーセントを構成する。
【0014】
真皮保護剤および担体は、2つのジメチコンポリマーと、治療剤と、を含み、第1のジメチコンポリマーが、「n」個の繰り返し単位を有するMe3-O-[SiMe2]n-Me3の式を有し、第2のジメチコンポリマーが、第1のジメチコンポリマーよりも大きい粘度およびより多い「n」個の繰り返し単位を有し、第1のジメチコンポリマーと第2のジメチコンポリマーとの比率が、100:1~1:10である。好ましくは、比率は、約75:1~約1:2、または約50:1~約1:1である。
【0015】
真皮保護剤および担体を配合する方法は、第1の量の第1のジメチコン成分および少なくとも1つの賦形剤または活性剤を求心ミキサー内で混合することと、第1のジメチコン成分および少なくとも1つの賦形剤または活性剤を3,000RPMで10分間混合することと、混合材料に、第1のジメチコンよりも200万cP以上高い粘度を有する第2のジメチコン成分の一部を添加することと、を含み、第2のジメチコンが、いくつかの増分で混合され、各増分が、第2のジメチコンの元の量の同等の部分を取り、これは、第2のジメチコンのすべてが混合物に混合されるまで、混合材料に3,000RPMで5分間混合され、その後、第2のジメチコンのさらなる増分部分が混合される。好ましい実施形態では、第2のジメチコンは、第1の混合物への混合物のために2、3、4、5、または10回の増分に分割される。
【0016】
好ましい実施形態では、第1のジメチコンと第2のジメチコンとの組み合わせは、有効成分と組み合わされる。ある特定の実施形態では、有効成分は、店頭販売に好適な投与量で提供される。ある特定の実施形態では、用量または有効成分は、処方箋の下で販売するために必要とされる。
【0017】
ある特定の実施形態では、異なる目的のために異なる放出プロファイルを識別することが好ましい。したがって、真皮保護剤および担体は、低粘度と高粘度のジメチコンの1:10の比率から低粘度と高粘度のジメチコンの100:1の比率、およびそれらの間のすべての比率を含み得る。異なる濃度は、異なる物理的特徴(固体またはジェル状)および異なる放出速度を含む、異なる物理的特性を可能にする。
【0018】
好ましい実施形態では、材料は、創傷ケア材料であって、それは、第1および第2のジメチコンであって、該第1のジメチコンが、1,000~25,000cPの粘度を有し、第2のジメチコンが、200万cP~300万cPの粘度を有する、第1および第2のジメチコンと、その中に混合される少なくとも1つの治療薬と、を含み、該治療薬が、抗生物質、硫黄化合物、皮膚治癒化合物、骨成長促進化合物、抗微生物剤、局所麻酔薬、抗真菌剤、CoQ10、ビタミンD、クロルヘキシジン、ウェブアドレスhttps://www.fda.gov/downloads/AboutFDA/CentersOffices/CDER/UCM135688.pdfで認識されるFDAモノグラフ化合物、キトサン、止血材料、抗炎症、局所ステロイド、抗炎症化合物、THCおよびCBDを含むがこれらに限定されないカンナビノイドおよびテルペンを含む麻ベースの抽出物、硝酸銀、精油、皮膚保護剤、痛み止め剤もしくは遮断剤、酸化亜鉛、小分子、ニトログリセリン、ニコチン、ホルモン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0019】
ある特定の好ましい実施形態では、材料は、膣適用の治療に適応され、材料が、潤滑剤として提供され得るか、またはその中に混合されるのが、クロトリマゾール、エコナゾール、ミコナゾール、テルビナフィン、フルコナゾール、ケトコナゾール、モホテリシン、ナイスタチン、スポラノックス、ジフルカン、テラゾール、イントラコナゾール、ミコナゾール、ホウ酸、チオコナゾールを含むがこれらに限定されない抗真菌薬、または天然もしくは合成にかかわらず、他の既知の抗真菌薬(以下に記載されているものを含む)、それらの誘導体もしくはプロドラッグ、またはそれらの組み合わせである。ある特定の好ましい実施形態では、抗真菌薬は、いかなる皮膚組織にも好適であり、上記の抗真菌薬、またはウンデシレン酸、トルナフテート、イミダゾール、ルリコナゾール、タバボロール、アリルアミン、アモロルフィン、オキシコナゾール、グルコナゾール、シクロチロックス、ナフチフィン、アンホテリシンB、スルコナゾール、ブテナフィン、セルタコナゾール、エフィナカナゾールのうちの1つ、および天然もしくは合成の他の既知の抗真菌化合物、またはそれらの組み合わせを含み得る。ある特定の実施形態では、材料は、少なくとも1つの皮膚保護剤治療薬をさらに含む。ある特定の実施形態では、材料は、少なくとも1つのデオドラントまたは制汗剤材料をさらに含む。ある特定の好ましい実施形態では、材料は、少なくとも1つの麻酔薬成分を含む。
【0020】
ある特定の好ましい実施形態では、鼻粘膜に適用するための材料および担体は、第1および第2のジメチコンであって、該記第1のジメチコンが、1,000~25,000cPの粘度を有し、第2のジメチコンが、200万cP~300万cPの粘度を有する、第1および第2のジメチコンと、皮膚保護剤、ステロイド、抗炎症薬、抗ヒスタミン剤、または鼻粘膜内への取り込みに好適な治療薬から選択される、その中に混合される少なくとも1つの治療薬と、を含む。
【0021】
ある特定の好ましい実施形態では、材料は、皮膚表面、または爪もしくは毛髪材料に適用され、材料の付着特性が、下にある表面上にバリア層を提供し、また、治療薬を材料から下にある皮膚、爪、または髪に放出することを可能にする。
【0022】
ある特定の好ましい実施形態では、局所適用のいずれかについて、材料は、精油を含む。
【0023】
ある特定の好ましい実施形態では、上記で提供された局所適用のいずれかについて、材料は、抗微生物化合物をさらに含み得る。ある特定の他の実施形態では、材料は、防臭材料、または臭気マスキング材料をさらに含み得る。
【0024】
ある特定の好ましい実施形態では、材料は、皮膚保護材料として定義されており、これは、1つ以上の賦形剤と有利に組み合わされて、バリアを形成し、かつ発疹の治療のための皮膚保護剤の材料を放出するための担体として、抗菌剤として、痛み止め剤のために、酸化亜鉛とともに、小分子のための担体として、THC/CBDの担体として、ニトログリセリンの担体として機能し、さらにテストステロン、ニコチン、ホルモン、抗悪心剤、エストロゲン補充、フェンタニル(または他の痛み止め剤)、経皮スコパリン、ハイパーテンシン、MAOI抗鬱薬、ADHD、ビタミンB12、5-THP、レチンA、またはそれらの組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。
【0025】
ある特定の好ましい実施形態では、材料は、唇のための皮膚保護剤である。好ましい実施形態では、リップケアのための材料は、保湿剤、風味、顔料、精油、酸化亜鉛、リップグロスまたは口紅の輝きを作り出すための湿潤剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される賦形剤をさらに含む。
【0026】
好ましい実施形態では、ジメチコンベースの真皮保護剤および担体は、約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、少なくとも1つの活性剤と、を含む。
【0027】
さらなる実施形態では、上記の実施形態のいずれかのジメチコンベースの皮膚保護剤は、少なくとも1つの活性剤が、抗生物質、抗微生物抗真菌薬、https://www.fda.gov/downloads/AboutFDA/CentersOffices/CDER/UCM135688.pdfで認識されるFDAモノグラフ化合物、止血材料、抗炎症薬、局所ステロイド、THC/CBD、精油、皮膚保護剤、痛み止め剤、酸化亜鉛、ホルモン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0028】
ある特定の好ましい実施形態では、材料は、毛髪、毛包および頭皮、または真皮組織の真菌、イースト菌、カビ、細菌、またはウイルス性感染症を治療するための毛髪および頭皮の治療材料である。
【0029】
ある特定の好ましい実施形態では、材料は、爪の表面への局所適用のための爪の治療である。好ましい実施形態では、ネイル適用は、ジェル、ペースト、フォーム、固体、もしくは液体として適用され、および/またはマニキュアとしての形成を可能にする硬化剤をさらに含み得る。
【0030】
組成物は、約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、少なくとも1つの活性剤と、を含む。
【0031】
一実施形態では、組成物は、真皮保護剤および担体であって、少なくとも1つの活性剤が、抗微生物剤、麻酔剤、止血剤、抗炎症剤、麻ベースの抽出物、デオドラント、鎮痛剤、UV保護剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態では、組成物は、2つ以上の活性剤が、真皮保護剤および担体中で一緒に組み合わされる。
【0032】
一実施形態では、組成物は、第1のジメチコンと第2のジメチコンとの比率が、100:1~1:10である。一実施形態では、組成物は、第1のジメチコンと第2のジメチコンとの比率が、50:1~1:5である。一実施形態では、組成物は、第1のジメチコンと第2のジメチコンとの比率が、40:1~1:2である。一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの活性剤の濃度が、0.5~10%である。
【0033】
一実施形態では、組成物は、第2の活性剤をさらに含む。
【0034】
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの抗真菌剤、抗ウイルス剤、または抗菌剤をさらに含む。
【0035】
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの局所麻酔剤をさらに含む。
【0036】
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つのデオドラントをさらに含む。
【0037】
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの精油をさらに含む。一実施形態では、組成物は、麻植物の抽出物をさらに含む。
【0038】
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの抗微生物剤をさらに含む。好ましい実施形態では、抗微生物剤は、抗菌剤、抗真菌剤、または抗ウイルス特異剤である。さらに好ましい実施形態では、抗微生物剤は、塩化ベンザルコニウムまたは塩化セチルピリジニウムである。
【0039】
さらなる実施形態では、上記の実施形態の皮膚保護剤を配合する方法は、第1のジメチコン成分の全体を混合容器に入れ、それに、ある量の治療剤を添加することと、2つの成分を3,000RPMで約10分間、求心ミキサー内で混合し、10分間混合した後に、前記第2のジメチコンを添加することであって、第2のジメチコンのすべてが添加され、5分間混合されるまで、第2のジメチコンの総濃度の5分の1を等分で添加し、続いて、3,000RPMで5分刻みで混合する、添加することと、を含む。
【0040】
一実施形態では、方法は、成分を混合する前に、少なくとも1つの活性剤を第1のジメチコンおよび治療剤と一緒に添加することをさらに含む。
【0041】
一実施形態では、方法は、第2のジメチコンを混合する前に、第1および第2の治療剤、ならびに任意の賦形剤を第1のジメチコンに混合することをさらに含む。
【0042】
さらなる実施形態では、ジメチコンベースの抗真菌送達組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の抗真菌組成物と、を含む。好ましい実施形態では、抗真菌組成物は、クロトリマゾール、エコナゾール、ミコナゾール、テルビナフィン、フルコナゾール、ケトコナゾール、モホテリシン、ナイスタチン、スポラノックス、ジフルカン、テラゾール、イントラコナゾール、ミコスタチン、ホウ酸、チオコナゾール、ウンデシレン酸、トルナフテート、イミダゾール、ルリコナゾール、タバボロール、アリルアミン、アモロルフィン、オキシコナゾール、グルコナゾール、シクロチロックス、ナフチフィン、アンホテリシンB、スルコナゾール、ブテナフィン、セルタコナゾール、エフィナカナゾール、それらの誘導体またはプロドラッグ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態では、抗真菌組成物は、ナイスタチンである。一実施形態では、抗真菌組成物は、アロエベラをさらに含む。一実施形態では、抗真菌組成物は、クロトリマゾールである。一実施形態では、抗真菌組成物は、皮膚表面、爪の表面、または毛髪に適用される。
【0043】
さらなる実施形態では、ジメチコンベースの抗菌送達組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の抗菌組成物と、を含む。一実施形態では、抗真菌組成物は、皮膚表面、爪の表面、または毛髪に適用される。
【0044】
さらなる実施形態では、熱傷した皮膚を治療するためのジメチコンベースの皮膚組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量のスキンケア材料と、有効量の局所麻酔薬と、を含む。一実施形態では、スキンケア材料は、キトサン、スルファジアジン、スルファジアジン銀、硝酸銀、銀ナノ粒子、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態では、局所麻酔薬は、ベンゾカイン、ブタンベン、テトラカイン、ベンジルアルコール、カプサイシン、ジブカイン、ジクロフェナク、ジクロニン、塩化エチル、ヘキシルレゾルシノール、リドカイン、プリロカイン、サリチル酸メチル、メントール、プラモキシン、プロパラカイン、トロラミン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0045】
さらなる実施形態では、局所創傷治癒のためのジメチコンベースの組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の創傷治癒組成物と、を含む。一実施形態では、該創傷治癒組成物は、ネオマイシン、ポリミキシンB、上皮成長因子、トリアムシノロン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0046】
止血治療のためのジメチコン組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の止血組成物と、を含む。一実施形態では、該止血組成物は、トラネキサム酸、キトサン、ヒトフィブリノーゲン、ヒトトロンビン、非ヒトフィブリノーゲンまたはトロンビン、合成フィブリノーゲンまたはトロンビン、ケラチン、塩化アルミニウム、硫酸第二鉄、塩基性硫酸第二鉄、キトサン、カオリネートまたは他の粘土、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0047】
にきびの治療のためのジメチコン組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、過酸化ベンゾイル、アゼリン酸、サリチル酸、テトラサイクリン、クリンダマイシン、およびエリスロマイシンを含むがこれらに限定されない抗生物質と組み合わせたレチノイド、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される有効量の有効成分と、を含む。
【0048】
痔核の治療のためのジメチコン組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、フェニレフリン塩酸塩、プラモキシンHCl、コルチコステロイド、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される有効量の有効成分と、を含む。
【0049】
麻抽出物を真皮表面に送達するためのジメチコン組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の麻抽出物と、を含む。好ましい実施形態では、麻抽出物は、CBD、THC、テルペン、またはそれらの組み合わせを含む。
【0050】
カンナビノイド送達システムのためのジメチコン組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、その中に混合される少なくとも1つの治療薬と、を含み、治療薬が、麻ベースの抽出物である。好ましい実施形態では、第1のジメチコンは、組成物の総重量の10~99%を構成し、第2のジメチコンは、組成物の総重量の1~90%を構成する。好ましい実施形態では、麻ベースの抽出物は、カンナビノイド(THCまたはCBDを含むがこれらに限定されない)またはテルペノイドを含む。
【0051】
抗炎症材料の治療のためのジメチコン組成物は、1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、ジフェンヒドラミン、コルチコステロイド、または他の抗炎症化合物、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される有効量の有効成分と、を含む。
【0052】
塩基性硫酸第二鉄の送達のためのジメチコン組成物は、1,000cP~12,500cPの粘度を有する第1のジメチコンおよび200万cP~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンと、有効量の塩基性硫酸第二鉄材料と、を含む。一実施形態では、塩基性硫酸第二鉄材料は、モンセル溶液である。
【0053】
ジメチコン組成物は、第1の粘度を有する第1のジメチコン材料および第2の粘度を有する第2のジメチコン材料を含み、第1と第2の粘度の差異が、少なくとも200万cPであり、第1および第2のジメチコンに混合された少なくとも1つの活性剤をさらに含む。好ましい実施形態では、活性剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、ニスタチン、硫黄化合物、コロイド状銀化合物、塩基性硫酸第二鉄、フィブリノーゲン、トロンビン、およびキチンを含む止血剤、粘膜炎治療、硫黄化合物、抗菌薬、局所麻酔薬、抗真菌薬、CoQ10、ビタミンD、クロルヘキシジン、キトサン、止血材料、抗炎症薬、局所ステロイド、抗ヒスタミン剤、THC/CBD、硝酸銀、ペパーミント、シナモン、ウィンターグリーン、塩素、抗真菌薬、皮膚保護、デオドラント、麻酔薬、ステロイド、精油、臭気マスキングまたは予防、皮膚保護剤、抗微生物および抗菌薬、痛み止め剤、酸化亜鉛、哺乳動物の治療処置のための小分子、ニトログリセリン、テストステロン、ニコチン、ホルモン、悪心治療、エストロゲン置換、オピオイド化合物、経皮スコパリン、ハイパーテンシン、MAOI抗鬱薬、ADHD、ビタミンB12、5-THP、レチン-A、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療剤である。
【0054】
真皮保護剤および担体を製造する方法は、約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、少なくとも1つの活性剤と、を含み、第1のジメチコン成分を混合容器に入れ、それに、ある量の活性剤を添加し、組み合わせを3,000RPMで約10分間、求心ミキサー内で混合することと、少なくとも1つの活性剤を第1のジメチコンに混合した後、第2のジメチコンを混合チャンバに添加することであって、第2のジメチコンのすべてが添加され、5分間混合されるまで、第2のジメチコンの総濃度の5分の1を等しい増分で添加し、続いて、3,000RPMで5分刻みで混合する、添加することと、を含む。
【0055】
提供された実施形態のいずれかの真皮保護剤および担体の使用は、真皮保護剤および担体を真皮表面に適用することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】繰り返しシロキサン単位をn個有するPDMS(ジメチコン)の式の図を示す。
【
図2】24時間にわたる塩化ベンザルコニウムの放出に関して、本開示のいくつかの異なるブレンドの放出プロファイルを示す。
【
図3】24時間にわたるCBDの放出に関して、本開示のいくつかの異なるブレンドの放出プロファイルを示す。
【
図4】
図4A~4Cは、皮膚保護剤を中に含む、材料のある特定の層を示す包帯を含む実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0057】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、記載された数の10%以内を意味する。
【0058】
本明細書では、真皮保護剤および担体、ならびに苦痛の治療のための賦形剤用の担体、ならびに皮膚保護を提供するためのバリア材料を提供する保護剤製品が記載される。
【0059】
好ましい実施形態では、真皮保護剤および担体ならびに保護剤は、第1の粘度を有する第1のジメチコン製品を含む。
図1は、「n」個の繰り返し単位を有するジメチコンの一般式を詳述する。繰り返し単位の数「n」が多いほど、材料の粘度が高くなる。真皮保護剤および担体ならびに保護剤は、第2の粘度を有する第2のジメチコン製品をさらに含み、第2のジメチコン製品の粘度が、第1のジメチコン製品の粘度より少なくとも200万cP大きい。cP単位(センチポアズ)は、動粘度の単位である。2つの粘度の組み合わせは、皮膚表面に適用されたときにバリアを提供し、強い粘膜付着特性を有する材料を提供し、材料は、皮膚の皮膚表面に付着し、強い付着により除去されることに対して抵抗を有する。この材料は、皮膚表面にジメチコン材料で構成されるバリアを形成する。しかしながら、それはまた、本明細書に記載される苦痛のうちの1つまたは多くの治療のための賦形剤用の貯蔵所としても機能する。
【0060】
皮膚上への材料の適用は、元素曝露に対する一定レベルの保護を提供するバリアを提供する。例えば、真皮保護剤および担体ならびに保護剤は、直接的適用のためのペースト、ジェル、フォーム、液体、固体、研磨剤、ワニス、ラッカー、クリーム、軟膏などの形態であり得るか、または包帯、創傷被覆材に添加するか、または坐剤、タンポンもしくはパッドなどの女性用衛生製品に添加するか、または固体粉末形態であり得る。これらの形態の各々は、皮膚表面への適用を可能にし、真皮保護剤および担体ならびに保護剤が、皮膚表面上に保護コーティングを形成する。その後、ジメチコンに混合(または溶解)された材料が真皮組織に放出され、そのような製品の有効性により、下にある皮膚の苦痛の治療が可能になる。
【0061】
本明細書で使用される場合、「活性剤」、「添加剤」、または「賦形剤」という用語は、ジメチコン成分以外の本実施形態の局所担体製品に添加される任意の材料を意味するために一緒に使用される。この用語には、追加の賦形剤および治療剤が含まれるが、材料からの分散に、または1つ以上の様々な形態での意図された使用に好適な組成物を配合するのに好適であり得る香味料、着色剤、防腐剤、結合剤、担体、増粘材料なども含まれる。
【0062】
本明細書で使用される場合、「治療薬」という用語は、皮膚、爪、または毛髪に何らかの治療反応を起こすために、適用の表面または皮膚に送達するために材料に添加される1つの化合物または複数の化合物を意味する。
【0063】
例えば、ある特定の実施形態では、治療薬には、非限定的な例として、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、ニスタチン、硫黄化合物、コロイド状銀化合物、塩基性硫酸第二鉄、フィブリノーゲン、トロンビン、およびキチンを含む止血剤、粘膜炎治療、硫黄化合物、治癒の促進、骨成長、抗菌薬、ベンゾカインまたはリドカインを含むがこれらに限定されない局所麻酔薬、抗真菌薬、CoQ10、ビタミンDなどのビタミン、クロルヘキシジン、FDAによって承認されたモノグラフ化合物、キトサン(止血/抗微生物特性)、止血材料、抗炎症薬、局所ステロイド、抗ヒスタミン剤、THC/CBD、硝酸銀、ペパーミント、シナモン、ウィンターグリーン、香りおよび抗真菌または抗菌油に使用される塩素、抗真菌薬、皮膚保護、デオドラント、麻酔薬、ステロイド、精油、臭気マスキングまたは予防、皮膚保護剤、抗微生物および抗菌薬、痛み止め剤、酸化亜鉛、哺乳動物の治療処置のための小分子、ニトログリセリン、テストステロンまたは他のステロイド、ニコチン、ホルモン、悪心治療、エストロゲン置換、フェンタニルパッチ、経皮スコパリン、ハイパーテンシン、MAOI抗鬱薬、ADHD、ビタミンB12、5-THP、レチンA、およびこれらの組み合わせが含まれる。
【0064】
本開示の真皮保護剤および担体の重要な成分は、シリコーンベースのポリマーである、ポリジメチルシロキサンまたはPDMSとしても知られているジメチコンである。ジメチコンは、制汗剤、スキンクリーム、スキンローション、日焼け止めローション、バスオイル、ヘアケア製品、潤滑剤、および経口製品のコーティングなど、幅広い用途を有する。スキンケア製品は、幅広い用途を有し、ジメチコンは、幅広い化粧品配合物のベースとしての特性、その疎水性、粘度の範囲、潤滑特性、低表面張力、透明、無臭、不活性のため、それが他の広範囲の他の材料と混和性であるため、信頼されている。
【0065】
実際には、様々な粘度のジメチコンは、多くの化粧品配合物において信頼されており、プライマー、ファンデーション、またはローションなどの不均一な質感および細い線を埋めるために使用される。さらに、シリコーン油としては、それは、日焼け止めローションまたは他のスキンローションなどで、皮膚上に保護カバーを提供する。
【0066】
ジメチコンは、ヘアケア製品にも使用されて、特にコンディショナーまたはもつれをほどく製品において滑らかさを提供する。実際には、ジメチコンは、髪を滑らかにし、髪のからまりを減らす、または除去することを援助する。さらに、多くのヘアケア製品では、ジメチコンを使用して、髪に輝きまたは光沢を残す。
【0067】
PDMSは、典型的な式を有し、
【化1】
「n」の繰り返し単位の数が材料の粘度に影響を与える。ジメチコン製品は、それらの粘度によって様々な配合で販売されることがよくある。ここで、我々は、少なくとも2つの異なる粘度のジメチコンを組み合わせ、1つ目は、約1,000cP~50,000cPの粘度を有し、2つ目は、約200万cP~300万cP、好ましくは約250万cPの粘度を有する。これらの材料を購入するとき、典型的な分析証明書は、回転試験によって決定された粘度を提供し、各分析証明書は、通常、記載された仕様の約10%、または約5%、または約1%以内の材料の仕様限界を提供するであろう。例えば、250万cPの粘度の場合、本明細書の実施形態で使用される材料は、固体材料の実際の分析に基づいて、2,312,500~2,687,500cPの仕様範囲を含んだ。
【0068】
FDAは、パーソナルケア製品用のジメチコンを承認しており、一般的に安全に使用できると見なされている。実際には、FDAは、局所、経皮、および経口適用について少なくとも16のエントリをリストしている。したがって、ジメチコンは、FDAとの間で既知の予想される安全性プロファイルを有する。
【0069】
ジメチコンの粘度の差異は、単に分子の繰り返しポリマー単位の数にある。例えば、繰り返し単位の数が多いポリマーは、動作を制限する傾向があり、したがって、繰り返し単位の数が少ないポリマーよりも粘度が高くなるであろう。しかしながら、これらのジメチコン製品を商業的に購入する場合、ほとんどすべての例で、材料は、記載された粘度の約1~10%の範囲または変動で、それらの粘度によって販売されている。したがって、我々は、本明細書では、当業者によって理解されるように、それらの粘度によってそれらを定義する。
【0070】
本発明の真皮保護剤および担体製品のための配合物を作成する際には、いくつかの考慮事項を評価する必要があり、すなわち、有効成分の速度または放出、付着力、ならびに優れた製品を生成するための材料の美的および触感的応答である。以下の配合物1~9および表3に詳述されているように、我々は、2つの異なる基本配合物を試験し、1つ目は、250万cPのジメチコンとともに1,000cPのジメチコン成分を使用し、2つ目は、1,000cPのジメチコンを12,500のジメチコンに置き換えたものである。また、我々は、250万cPのジメチコンと混合した25,000および50,000cPを使用して変形体も試験した。最後に、我々は、150万cPより低いジメチコンとともに1,000および12,500のジメチコンを試験した。
【0071】
我々は、第2のジメチコンと混合したジメチコンの変形体を様々な比率で試験して、最大および最小の付着力を提供する組み合わせを評価した。
【0072】
付着性および放出プロファイルは両方とも、皮膚への適切な付着性およびその付着性に基づく適切な放出速度を有する皮膚保護材料を生成するのに役立つ。例えば、材料が迅速に洗い流される可能性が高い場合、以下の表3は、本開示のいくつかの異なる配合物を詳述し、各々がその付着力に関して各材料の値を提供する異なる量の力(ピーク付着力)および(総付着作用)を有する。これらの値は、塩化ベンザルコニウムを有効成分として使用して計算されているが、我々の試験では、追加の賦形剤または塩化ベンザルコニウムの除去によってこれらの値が大きく変わらないことが確認されたため、表3の値を使用して、2つの異なる量のジメチコン材料が組み合わされた場合の影響を理解することができる。付着力がより大きいものは、典型的には、ピーク付着力がより低いものよりも、皮膚表面に長時間留まる。したがって、250万cPのジメチコンのより大きな割合を使用する配合物は、はるかに大きなピーク付着力を有し、したがって、皮膚表面へのより大きな付着性を有するであろう。
【0073】
同時に、多くの用途では、ピーク付着力と、材料からの塩化ベンザルコニウム(または他の有効成分)の溶解速度とのバランスがなければならない。
図2は、3つの異なる配合物からの活性剤、この場合は塩化ベンザルコニウムの溶解速度を詳述し、250万cPのジメチコンの量が多いものは、担体からの塩化ベンザルコニウムの溶解速度が遅いことを提供する。1:1の比率では、塩化物放出速度は、本開示の他の2つの試験された放出プロファイルの速度のほぼ半分である。したがって、1,000cPのジメチコンのみを含む製品は、0~5時間で最も速い放出プロファイル有したが、24時間では、その総放出量は、1:4の比率の製品とほぼ同一であった。また、1:4の比率の製品は、1,000cPの材料と比較して、付着性において劇的かつ大幅な改善を有する。
【0074】
24時間で、1:1の比率の製品の放出プロファイルは、真皮保護剤1グラムあたり40ppmを超える塩化物に達した。これらの放出プロファイルの重要性は、皮膚表面に材料を維持するための付着の必要性のバランスを取ると同時に、放出された塩化ベンザルコニウム(活性剤)の取り込みを可能にする放出速度の2つの懸念を評価することである。例えば、1,000cPの材料だけでは、皮膚表面から簡単に洗い流され、例えば、30分以内の場合、活性剤の放出を可能にする、または望ましい皮膚保護特性を提供するのに十分な時間がないため、その速い放出速度は、不十分である。したがって、皮膚表面上に材料を維持すること、および有効成分の持続放出を可能にすることの両方が必要であるため、強い付着性を有する皮膚保護剤が望ましい。
【0075】
放出プロファイルを確認するために、第2の活性剤を試験して、
図3に示されるような放出プロファイル、すなわち、材料からのCBDの放出を判定した。
図3は、
図2のものと比較して非常に類似した一連の研究結果を詳述し、すなわち、最低粘度の材料は、より速い放出プロファイルを有するが、総放出プロファイルは、低粘度と高粘度のジメチコンの4:1の比率を使用する製品のそれとほぼ同一である。実際には、図には示されていないが、フッ化物の放出も類似の研究で試験され、放出に関して同じ一般原則が確認された。したがって、いくつかの異なる材料はすべて、材料からの類似した、一貫した放出プロファイルを示す。
【0076】
皮膚表面に適用するためのクリーム、ペースト、ジェル、液体、固体、またはフォームの目的のために、本開示の真皮保護剤および担体はまた、室温での材料の適用を可能にするプロファイルを有さなければならない。実際には、材料が正しく適用されることを保証するだけでなく、その最終的な使用を補助するためにも、適用の容易さが必要である。加熱もしくは冷却、または特殊なアプリケーターで適用する必要のある材料は、専門家の負担に直面する可能性があるか(医療専門家によって適用される材料の場合)、または市販の製品が適用のための特別な取り扱いを必要とする場合、より低い受け入れに直面する可能性がある。実際には、多くの製品と同様に、材料を適切に使用するにはシンプルさが不可欠である。したがって、材料は、好ましくは、皮膚表面に直接適用することができるジェル状またはペースト状の稠度の形態である。例えば、アプリケーターは、固体またはジェル状のデオドラント製品のような、材料の薄膜を適用することができる。あるいは、材料は、チューブに入れられ、適用のために絞り出されるか、または局所クリームのように瓶に入れられてもよい。最後に、材料は、皮膚表面に適用されると、ジメチコンが皮膚表面に付着する。材料は通常、摩擦および衣服または他の表面との接触によって意図的または意図せずに拭き取られるまで表面に残る。
【0077】
第1と第2のシリコーンジメチコン材料との組み合わせは、皮膚表面上に滑らかできれいな触感コーティングを提供する。実際には、ジメチコン製品の組み合わせは、皮膚表面に潤滑性または滑らかな質感を形成することも補助するバリア皮膚保護剤を生成する。したがって、皮膚表面上の保護バリア層の形成は、保護剤層が下にある皮膚の治癒を可能にすることができる。さらに、保護剤層が皮膚表面上にあるため、賦形剤または特定の活性治療剤が保護剤層から皮膚に放出され、組織の緩和または治療を補助する。賦形剤(および/または治療剤)は、ジメチコン自体と絡み合う高分子添加剤でない限り、担体材料から放出されるであろう。
【0078】
皮膚保護剤および担体材料の主成分は、第1および第2のジメチコン材料である。ある特定の実施形態では、第3またはそれ以上のジメチコン(複数可)をさらに添加することができる。好ましい実施形態では、ジメチコン材料のこの組み合わせに、少なくとも1つの賦形剤が添加される。例えば、所望の質感および所望の適用形態に応じて、増量剤または質感化剤、流動剤を添加することが好適であり得る。ある特定の例には、一度形成された材料の質感および物理的特性を補助するために添加された、蜜蝋もしくは植物ベースのワックスなどの天然もしくは合成ワックス、脂肪、油、Gantrez(登録商標)(メチルビニルエーテル(MVE)と無水マレイン酸との合成交互共重合体)、または他の賦形剤が含まれ得る。
【0079】
塩化ベンザルコニウムはまた、防腐剤および消毒剤としてのその使用のために、またその保存特性のために、治療材料として添加され得る。しかしながら、十分な濃度で使用すると、皮膚組織上での防腐剤としてのその使用は、例えば、創傷上に存在し得る細菌集団を減らすのに役立つことができる。
【0080】
したがって、本材料を皮膚表面に使用する場合、覆い、コーティングし、バリアを提供する能力に加えて、ある特定の治癒促進剤を含めることにより、皮膚の治癒および改善速度を改善することができる。当業者は、材料に有利に混合することができる、本明細書に特定されているような治癒を促進するための薬剤の数を認識するであろう。
【0081】
開放創または痂皮創のある皮膚表面での材料の使用を検討する場合、その損傷した組織のケアは、治癒の速度および感染症の減少の両方に関して、ならびに瘢痕組織の存在の減少に関して、治癒のために重要である。本明細書では、我々は、記載されているような材料を利用し、追加の有効成分を混合して、治癒の促進、感染症の減少、および瘢痕組織の減少を補助する、ある特定の材料の使用において補助することができる。例えば、当業者は、抗菌材料が局所感染症を減らし、他の材料が創傷を浄化する可能性があることを認識するであろう。さらに、ある特定の精油、シアバター、および同様の材料を含む、ある特定の材料は、傷をコーティングし、保護し、治癒させるだけでなく、コラーゲン形成を促進して、しわまたは瘢痕組織を減らす。
【0082】
場合によっては、創傷も痛みを伴う可能性があるため、痛みを減らすために材料内に麻酔成分を利用することは理にかなっている。例えば、ベンゾカインおよびリドカイン、ならびに同様の材料を接触または持続放出のために添加して、表面の痛みを減らすことができる。確かに、これらの材料は、皮膚表面での痛みを即座に緩和するために、創傷がなくても、皮膚表面への放出に好適であり得る。
【0083】
ある特定の態様では、痛みは、創傷からだけでなく生じるが、痛みが長期の筋肉骨格の問題に起因する場合、痛みを減らすために追加の鎮痛薬が適応される。例えば、オピオイドは、痛みを減らすために何世紀にもわたって使用されている。これには、何千年もの間栽培されてきたアヘンの使用が含まれる。最初のケシ栽培およびアヘン使用への初期の言及は、メソポタミアの紀元前3,400年頃にさかのぼることがよくある。古代シュメール人は、真っ赤なポピーが著しい医療力を有することを理解し、この植物をハルギルまたは「喜びの植物」と呼んでいた。アヘンの栽培は、その時からエジプトの古代の種類の時代を通して、古代ギリシャ人、ペルシャ人、およびエジプト人に広がった。ホメロスでさえ、オデッセイの中でアヘンの力に言及した。アヘンは、シルクロードに沿って中国および東アジアに広がり、その使用は、現在もその栽培を続けている多くの国々に広がった。実際には、1700年代には、この植物の成長のための土地および領土をめぐって戦争が繰り広げられた。
【0084】
現代社会では、オピオイドは、例えば、アメリカ西部で苦労した労働者、1849年のゴールドラッシュ、ならびに1700年代および1800年代の他の同様の事業として、アヘンを吸うことによって頻繁に消費された。最終的に、生のアヘンは、モルヒネおよびヘロインを含む、より現代的な医学で我々が知っている材料に合成された。しかしながら、モルヒネは、医療業界で使用され続けているが、ヘロインは、乱用の可能性が高いため、あまり使用されていない。ケシからの他の類似体が開発されており、いくつかの合成誘導体を含めて使用されている。これらの薬剤の各々は、それらが材料に与えられ、活性剤として放出することが可能な、ある特定の用途で使用することができる。例えば、徐放は、ある特定の使用者にとって長期間にわたってより良い疼痛管理が可能になる場合がある。他の用途では、即時の鎮痛薬が必要な場合に、より速い放出プロファイルを利用することができる。
【0085】
場合によっては、別の材料との付着を可能にするために、皮膚表面を乾燥させる必要がある。したがって、当業者は、そのような追求を補助するための乾燥剤の必要性および使用を認識するであろう。
【0086】
上に示されたように、皮膚組織上での本明細書に示された材料の使用は、開放創の問題がある場合に適用可能である。したがって、ある特定の止血材料を創傷に適用して、出血を止め、創傷の治癒を高める能力を増大させることが有利である。したがって、止血活性成分をジメチコン材料に適用することにより、これらの止血成分の放出が可能になる。
【0087】
例えば、
図4A~4Cに示されるように、
図4Aには、創傷被覆要素(102)を挟む2つの付着要素(101)を含む包帯(100)が示される。
図4Bは、バッキング層(103)、付着性(101)または
図4Cのような非付着性取り付け方法(106)、上部コーティング(104)および中間コーティング(105)を含む被覆要素(102)を含む包帯(100)の層の側面プロファイルを提供する。次に、
図4Cは、より明確にするために分離された被覆要素(102)のこれらの層を示す。
【0088】
例えば、上部コーティング(104)は、綿または他の好適天然もしくは合成ポリマーなどの吸収性材料であり得る。この付着性材料は、ジメチコン成分を含む本開示の材料をさらに含むか、埋め込まれるか、またはコーティングされ得る。あるいは、ジメチコン材料は、この層に添加されない。
【0089】
中間コーティング(105)は、上部コーティング(104)と同様に、吸収性材料を含み得るか、または本開示のジメチコン材料を含み得る。そのような実施形態では、ジメチコン材料は、創傷を覆い、創傷の治癒を可能にし、創傷からの流体の流れを吸収するのを補助するために、本明細書に開示される多数の有効成分および賦形剤を含み得る。
【0090】
ある特定の実施形態では、体内の炎症は、非常に痛みを伴うか、または動くことを困難もしくは不可能にする。抗炎症活性成分のための担体としてジメチコン材料を利用して、損傷部位での抗炎症成分の放出を可能にすることができる。本明細書の材料が皮膚に付着したままであるという長期的な効果および能力のために、抗炎症成分が皮膚に放出されるであろう。賦形剤、各ジメチコンの量、および各ジメチコンの相対粘度を変更することで、放出速度を制御でき、これにより、抗炎症薬の長期放出が可能になり、損傷部位での腫れ、かぶれ、および炎症が減るであろう。
【0091】
しかしながら、ある特定の場合では、抗炎症成分は、根本的な問題に対処するのに十分なほど強力ではない。次に強力な材料として頻繁に使用される1つの薬は、局所ステロイドの適用である。放出のためにジメチコン材料に混合することができる多くの承認されたステロイド化合物、コルチコステロイドがある。例えば、ヒドロコルチゾン、デソニド、フルオシノロンアセトニド、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、吉草酸ヒドロコルチゾン、プレドニカルベート、プロピオン酸フルチカゾン、フルランドレノリド、デスオキシメタゾン、プロピオン酸モメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、フルオシノニド、ハリシノニド(halicinonide)、ジフロラゾン酢酸エステル、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プロピオン酸ハロベタゾール、プロピオン酸クロベタゾール、フルドロキシコルチド、および他の同様のコルチコステロイド、塩、またはそれらの誘導体である。
【0092】
炎症を減らすことに加えて、コルチコステロイド化合物は、発疹、皮膚炎、かゆみ、湿疹、乾癬、および他の同様の傷害との闘いを含む他の用途に使用される可能性がある。テストステロン、プロゲステロン、エストロゲンなどの他のステロイド、および同様のステロイドは、他の治療用途を有し、これらも局所目的に使用することができる。
【0093】
確かに、これらのステロイドまたはコルチコステロイドは、固体、液体、ジェル、クリーム、エアロゾル、または本明細書に示される他の形態として適用することができる。これらは、皮膚表面への適用を可能にし、次に皮膚を通しての、または皮膚上への材料の放出を可能にする。例えば、鼻への適用は、鼻腔のコーティングを可能にし、鼻腔への潤滑剤を提供するが、この場所への薬の標的化された送達も可能にする。例えば、ジェル、香油、エアロゾル、液体などは、鼻への適用のために配合することができる。固形物を鼻の先端または鼻腔の開口部に適用して、これらの特性を与えることができ、他の賦形剤、例えば、ある特定の精油、UV保護材料、または単に乾燥、赤くなった、およびひび割れしている鼻の組織を防ぐための追加の皮膚保護材料も含め得る。
【0094】
真菌性感染症は、一般的に、いんきんたむし、水虫と呼ばれるもの、または他の同様の名前を含む、体のいくつかの領域で起こりやすい。さらに、追加の真菌性、細菌性、および/またはウイルス性感染症は、爪の上もしくは下、または足、つま先、および体の関節の周りに蔓延する。本発明のジメチコンベースの材料の適用および抗真菌組成物を含むことは、皮膚かぶれの影響を減らし、下にある真菌を排除するための抗真菌薬を提供することができる。さらに、水分を減らし、皮膚かぶれを鎮静させ、皮膚を治癒するための追加の賦形剤を、治療薬の使用目的に合わせて適切に調整することができる。
【0095】
手足の爪自体は、爪に隣接する、または爪の下の皮膚と同様に、真菌、細菌、またはウイルスの攻撃から感染しやすい。爪母基は、爪細胞が増殖し、角質化してから、指の爪または足の爪に組み込まれる場所である。キューティクルは、指またはつま先が爪と出会う皮膚のひだであり、母基、爪のひだの下にある皮膚の下の領域を保護し、爪半月を覆う。爪甲は、爪そのものであり、その下には爪床、または爪の下の軟組織がある。爪感染症、特に爪の感染症には、爪真菌症などの様々な真菌性感染症が含まれ、これには、真菌が皮膚から広がり、爪の下側に侵入する遠位外側爪下爪真菌症(DLSO)が含まれる。白い表在性爪真菌症(WSO)は、真菌が爪甲の表面に直接侵入し、二次的に爪床に感染することによって引き起こされる別の感染症である。近位爪下爪真菌症(PSO)では、真菌がキューティクルおよび爪のひだに侵入する。全層性爪真菌症(EO)では、真菌が皮膚を介して爪に到達し、爪甲に侵入する。さらなる真菌性感染症は、イースト菌(カンジダ)に起因する場合があり、これは、爪自体だけでなく、爪を取り囲み、支えている真皮組織にも影響を及ぼす。
【0096】
爪囲炎を含むがこれに限定されない爪の細菌性感染症は、細菌の攻撃を通じて、爪甲および周囲の組織の両方に影響を与える可能性がある。緑膿菌を含む細菌は、緑色爪症候群を含むある特定の感染症の原因となる場合がある。他の細菌性感染症には、ブドウ球菌感染症が含まれ得る。
【0097】
爪の組織にもイースト菌およびカビの胞子が氾濫している可能性がある。ある特定の用途では、カビもしくはイースト菌の胞子を排除するか、またはそれがある特定の爪組織にコロニーを形成することを防ぐことができる治療材料を提供する必要がある。
【0098】
多くの爪の治療の場合、目標は、視覚的な感染症を治療するだけでなく、爪の下または隣接する真皮組織に形成される微生物の集まりを根絶することである。爪および隣接する真皮に適用された材料は、治療薬が損傷した組織または感染した組織に到達し、問題を治療することを可能にする。ある特定の材料は、真菌性、細菌性、カビ、イースト菌、またはウイルス性感染症を治療するための広域スペクトル抗微生物剤(複数可)を組み込んだマニキュアとして適用することができる。例えば、シクロピロックスは、以前、局所適用のためのマニキュアに利用されており、それは、下にある真菌を治療するために、爪甲を通って爪床に浸透することを可能にする。本明細書の実施形態は、ラッカーまたはマニキュアの用途で利用することができ、根底にある問題を治療するための治療薬を放出するために、爪および爪の周囲または下の真皮組織への追加の付着を作り出す。
【0099】
例えば、カンジダ症の場合、さらなる真菌性感染症も唇および口の中および周りに蔓延する。本開示の実施形態は、これらの皮膚表面に適用され、唇および口の外面に治療薬を放出して、これ、および他の真菌性感染症を治療することができる。同様に、ヘルペスを含む細菌性およびウイルス性感染症は、抗菌または抗ウイルス治療薬で治療することができ、または症状が本明細書に記載の真皮材料を介して適用することができるある特定の材料で軽減される。さらに、唇ベースのケアには、保湿剤および日焼け止剤が含まれ、それは、舌および唇の動きによって容易に除去される傾向のために、これらの材料からの皮膚保護剤および賦形剤の放出と同様に、本開示の実施形態の付着性の恩恵を受けるであろう。
【0100】
膣真菌も蔓延しており、世界中で主要なかぶれの原因となっている。現在の多くの治療薬では、坐剤の使用が必要であり、場合によっては、真菌性感染症を減らし、排除するために追加の局所適用が必要である。本明細書に開示される材料は、真菌性感染症の低減および付随するかぶれの治療のために、外部および内部の両方で利用することができる。例えば、材料は、潤滑特性、かゆみの減少、臭気の軽減、および生またはかぶれの影響からの皮膚の保護において補助する同時に、かぶれの原因を治療するための抗真菌材料を提供することもできる。
【0101】
ある特定の実施形態では、感染症は、真菌性ではないが、本質的に細菌性である。真菌剤の代わりに、細菌剤を治療するために異なる治療材料が必要であるが、真菌性感染症および細菌性感染症の両方に対して有効であり得る広域スペクトル抗微生物剤であるいくつかの薬剤がある。爪のこれらの細菌感染は、上で扱われているが、多くの抗生物質が追加の真皮および粘膜の皮膚表面を治療するために知られている。これらの抗菌剤は、石鹸、クリーム、ローションなどに含まれており、簡単に適用されることが多い。しかしながら、多くの場合、それらは、治療される表面から容易に除去もされるため、有効性が制限されることがある。したがって、本開示の真皮保護材料への抗菌剤の添加は、皮膚表面上の材料の滞留時間を補助することができ、そうでなければ、皮膚表面上の細菌形成を治療または防止するために利用することができる。
【0102】
したがって、実施形態で認識されるように、本明細書の材料は、皮膚表面上のバリアの形成を通じて皮膚保護特性を提供し、次いで、追加の賦形剤および/または有効成分の放出を通じてさらなる特性を与える。皮膚かぶれ、乾燥肌、発疹、虫刺され、細菌性、ウイルス性、および真菌性感染症などの典型的な皮膚の問題に対して、この材料は、皮膚へのさらなる損傷を保護および防止するための物理的バリアを提供すると同時に、治療への全身的(経口)アプローチとは対照的に、個人へ、ならびにその領域で、および真皮層を介した活性成分の取り込みを介しての両方での皮膚への治療薬の放出も与える。
【0103】
ある特定の実施形態では、材料は、UV保護材料を含む皮膚バリアとして有利に利用される。当業者は、市販の日焼け止めで頻繁に利用されるUV材料を認識し、ジメチコン材料が、皮膚にバリア保護およびコーティングを提供し、さらに、皮膚表面へのさらなるUV損傷を防ぐための賦形剤として添加された材料を認識する。そのような実施形態では、酸化亜鉛、PABA、エカムスル、桂皮酸塩、ベンゾフェノン、アバベンゾン、および他の材料を利用することができる。
【0104】
ある特定の実施形態では、防虫剤賦形剤をジメチコン材料に与えることもさらに有利であり得る。例えば、材料は、スプレー、固体、液体、ジェルとして適用することができ、皮膚へのバリアを提供し、DEET、シフルトリン、ペルメトリン、ピレスロイド、アントラニル酸メチル、ベンズアルデヒド、ジメチルカルベート、ジメチルフタレート、エチルヘキサンジオール、イカルディン、インダロン、IR3535、メトフルトリン、SS220、トリシクロデセンチルアリルエーテル、2-ウンデカノン、バーチ、ビューティーベリー(カリカルパ)、ミリカゲイル、キャットニップ油、ネペタラクトン、シトロネラ、レモンユーカリ、ニーム油、レモングラス、ティーツリー油、タバコ、ならびに害虫および昆虫を撃退するための他の既知の天然油を含む、防虫剤の1つ以上の成分を含むことができる。
【0105】
ある特定の実施形態では、麻抽出物の一部を含む。麻抽出物とは、ある特定のカンナビノイドまたはテルペン分子の少なくとも1つ以上を含有する、麻植物から抽出された材料の一部を含む材料を意味するものとする。具体的には、麻抽出物は、カンナビジオール(CBD)またはデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)のうちのいずれか1つを含むと考えられる。ある特定の実施形態では、低THC麻抽出物は、0.30%未満のTHCを有するものを意味する。高THC麻抽出物とは、0.30%を超えるTHCを含むTHCを意味する。典型的には、麻抽出物は、大麻植物から抽出されたエタノールまたはCO2であり、複数のカンナビノイドおよびテルペン分子を含む。これらは、必要に応じて、別の担体油または溶剤で希釈することができる。
【0106】
CBDおよびTHCを注入した局所用カンナビノイドは、皮膚層に容易に入る。したがって、本明細書で定義される担体材料は、カンナビノイド化合物および他の化合物を皮膚に送達するのに効果的であり、それらが適用される領域の痛みおよび炎症を緩和するのに効果的である。この摂取方法ではカンナビノイドは血流に入らないため、局所的に適用されたTHCは、血液脳関門を通過する能力が非常に限られているため(内部に適用されない限り)、精神活性特性はほとんど、またはまったくない。したがって、これらの局所的に適用される材料は、真皮層を治療し、治療薬および他の材料を局所的に、およびこれらの皮膚層に送達するのに、例えば、本質的に局所的および真皮のそれらの苦痛を治療するため、および皮膚上またはその中の苦痛などの病気を軽減するために効果的である。
【0107】
したがって、本明細書の実施形態は、局所適用のための材料を利用して、身体の治療のためにジメチコン担体から活性カンナビノイドまたはテルペンをゆっくりと放出することができる。例えば、皮膚表面への局所真皮材料の適用は、治療効果のために皮膚表面へのCBD分子の放出を可能にする。さらに、CBDは、鼻粘膜を通して摂取するために鼻腔に適用することができる。しかしながら、真皮材料は、身体に適用することができ、麻抽出物の使用、およびその中の様々な濃度の様々なカンナビノイド材料が、麻抽出物成分が身体に送達されることを可能にする。例えば、発作の減少におけるその使用のために、身体への適用は、適切なゆっくりとした投薬を可能にし得る。悪心、頭痛、またはうずきおよび痛みを減らすために、局所適用は、本明細書に記載されるような材料において治療領域を標的にすることができる。
【0108】
ニコチンパッチ、ガム、および他の投薬形態は、禁煙製品として広く利用されている。本明細書の実施形態の材料は、ニコチンの担体として利用することができ、ニコチン置換を提供するために局所的に適用することができる。ある特定の配合物は、徐放を提供できるが、他の配合物は、速放出を提供することができる。ある特定の実施形態では、ニコチンは、ガムまたはトローチなどの食品材料であり得るか、または身体に局所的に適用することができる。
【0109】
ホルモン補充療法は、不足しているか、または何らかの理由で増強する必要がある性ホルモンの補充が必要な男性および女性の両方を援助する。多くのホルモンは、避妊のために提供され、他のホルモンは、低いテストステロンまたは低いかもしくは不全なエストロゲンの理由で提供されるが、ホルモンは、性転換する人の用途にも利用される。この場合も、療法は、本明細書に記載されるような投薬形態のように提供することができる。
【0110】
吐き気は、薬および環境問題の両方によって、人々にとって引き続き大きな問題である。ある特定の薬または治療には、頻繁な副作用として吐き気が含まれる。同時に、船酔い、乗り物酔い、高山病を含む環境の問題は、他の治療を受けていない人が直面する。各問題は、悪心症状の発生を減らすため、または例えば、経皮スコパリンで発生する症状をより良く管理するために、様々な有効成分によって解決される場合がある。
【0111】
高血圧は、現代社会の生活のペースがますます高まっている中で、依然として蔓延している問題である。好適な治療材料または伝統的なハーブ油および精油の使用は、高血圧を減らす、または緩和することができるストレスの低減につながる可能性がある。他の場合では、血圧を制御するために、より的を絞った薬が必要である。
【0112】
血圧の上昇、および他の健康要因も狭心症につながる可能性があり、制御するために薬が必要になる場合がある。例えば、ある特定のニトログリセリン分子の適用のために、ジメチコン送達ビヒクルを利用することができる。
【0113】
したがって、当業者は、本明細書で定義される例のかなりのリスト、ならびに以下の非限定的な試験された実施形態で定義される例から、多くの小分子が本開示のジメチコン送達ビヒクルからの治療的送達に好適であることを認識するであろう。実際には、想定されるように、本明細書の材料は、担体および貯蔵所として機能することができ、皮膚または粘膜表面に局所的に適用され、治療薬は、身体による取り込みのために皮膚に経皮的に移される。
【0114】
しかしながら、実施形態はまた、非治療目的を認識し、材料が、風味、色、光沢、UV保護、防虫剤などの担体である。例えば、唇ケアは、光沢、風味、顔料、または別の鎮静剤またはコーティング材料を含み得る。したがって、それは、現在のリップケア製品ラインで一般的な市販の材料のように、単純なバリアにすることも、有効成分とともに添加することもできる。
【0115】
ジメチコン材料の配合
真皮保護剤および担体ならびに保護剤材料は、細菌の増殖を防止するか、または腐敗を防止する条件下で配合することができる。確かに、特定の処理もしくは後処理ステップを通じて、またはある特定の抗菌剤を含めることにより、安全性の向上および貯蔵寿命の向上が提供され得る。材料は、熱、オゾン、エチレンオキシド、放射線などを含む、真皮ケア製品の分野の当業者に知られている通常の手順の下で配合され、次いで滅菌することができる。あるいは、滅菌プロセスは必要とされない。
【0116】
好ましい実施形態では、材料は、各々の場合において、皮膚表面に適用されるのに十分な稠度を有する液体、ペースト、またはジェルとして配合される。他の配合物は、より堅固な稠度を有し得、アプリケーターが、デオドラントまたは唇保護剤の適用と同様に、薄層の適用を可能にし得る。他の用途には、エアロゾルが含まれる場合があり、小さな粒子が圧力下に置かれ、皮膚表面に噴霧され得る。当業者に知られている他の形態を利用して、皮膚表面上に材料の保護層を生成することができる。
【0117】
ジメチコン真皮保護剤および担体製品の製造方法
2つの異なる粘度のジメチコン製品、特にそのような劇的な粘度の差異を有する製品の混合物は、成分の製造および混合において重大な障害を提供する。実際には、単にすべての成分を混合ボウルに添加し、成分を混合/攪拌して、インスタント配合物を作成することはできない。適切なプロセスが生成されるまで、成分を完全に混合できるように、いくつかの異なるプロトコルが試験された。
【0118】
例として、以下の実施例1の成分をいくつかの異なる混合の適用で試験した。最初に、すべての成分を単一の混合容器に一緒に入れ、磁性混合棒で混合した。材料の粘性のため、混合は不可能であった。さらなる試験では、スピン/回転する混合ブレードを使用しようとした。しかしながら、最小量の250万cPの材料を除いて、材料の粘度がこれを困難にし、ブレードが製品に大量の空気を導入した。求心力を利用して混合を補助するブレードレス混合システムに決め、これらの戦略は、以下の実施例における2つの異なる粘度のシリコーン材料と追加の賦形剤との混合に効果的であることが証明された。
【実施例】
【0119】
実施例1
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、塩化ベンザルコニウム。最初に、17.1グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、1グラムの塩化ベンザルコニウムを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、1.9グラムの250万cPのジメチコンを0.38グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0120】
その後の配合例を、実施例1と同じ手順に従って調製した。次の表に、特定の配合例で使用されている成分の比率を列挙する。
【0121】
【0122】
実施例6
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(12,500cP)、塩化ベンザルコニウム。最初に、17.1グラムの12,500cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、1グラムの塩化ベンザルコニウムを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、1.9グラムの250万cPのジメチコンを0.38グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0123】
【0124】
上記の9つのジメチコン配合物の粘膜付着は、文献に記載されている引張試験法を使用して測定した。Brookfield CT3 Texture Analyzer機器を室温(23±1℃)で使用した。20グラムの試料を容器内で使用し、測定は、容器を満たしてから2分以内に行った。ピーク付着力は、各配合物について測定した(n=6)。これらの値は、以下の表3に報告する。総付着作用は、各配合物について測定した(n=6)。これらの値は、以下の表3に報告する。より大きい負の数は、これらの試験下でのより大きいピーク付着力またはより大きい総付着作用を示す。
【0125】
【0126】
ジメチコン抗真菌剤送達の実施例
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、ナイスタチン。最初に、10.1グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.4グラムのナイスタチンを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0127】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、ナイスタチン;アロエ。最初に、10.1グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.1グラムのナイスタチンを混合カップに添加した。次に、0.2グラムのアロエベラを混合カップに添加した。3つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0128】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、クロトリマゾール。最初に、10.1グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.1グラムのクロトリマゾールを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0129】
ジメチコン熱傷治療送達の実施例
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、キトサン、スルファジアジン、硝酸銀;銀ナノ粒子、ベンゾカイン。最初に、10.1グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.1グラムのキトサンを混合カップに添加した。次に、40ミリグラムのスルファジアジンを混合カップに添加した。次に、40ミリグラムの硝酸銀を混合カップに添加した。次に、40ミリグラムの銀ナノ粒子を混合カップに添加した。次に、1グラムのベンゾカインを混合カップに添加した。6つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0130】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、スルファジアジン銀。最初に、10.1グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、40ミリグラムのスルファジアジン銀を混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0131】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、硝酸銀。最初に、18.1グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、40ミリグラムの硝酸銀を混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、1.5グラムの250万cPのジメチコンを0.3グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0132】
ジメチコン創傷治癒治療送達の実施例
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシンB。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、1.45グラムのバシトラシンを混合カップに添加した。次に、70mgのネオマイシンを混合カップに添加した。次に、14mgのポリミキシンBを混合カップに添加した。4つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0133】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、バシトラシン、ポリミキシンB。最初に、17.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、1.45グラムのバシトラシンを混合カップに添加した。次に、14mgのポリミキシンBを混合カップに添加した。3つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、1.5グラムの250万cPのジメチコンを0.75グラムずつ2回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0134】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、バシトラシン、表皮成長因子、ポリミキシンB。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、1.45グラムのバシトラシンを混合カップに添加した。次に、1mgの表皮成長因子を混合カップに添加した。次に、14mgのポリミキシンBを混合カップに添加した。4つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0135】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、トリアムシノロン。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、100ミリグラムのトリアムシノロンを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0136】
ジメチコン止血治療送達の実施例
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、トラネキサム酸。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、1グラムのトラネキサム酸を混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0137】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、キトサン。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、1グラムのキトサンを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0138】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、ヒトフィブリノーゲン、ヒトトロンビン。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.5グラムのヒトフィブリノーゲンを混合カップに添加した。次に、1.5グラムのヒトトロンビンを混合カップに添加した。3つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0139】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、カオリン。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、1グラムのカオリンを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0140】
ジメチコンモンセル塩基性硫酸第二鉄送達の実施例
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、塩基性硫酸第二鉄粉末。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、4グラムの塩基性硫酸第二鉄粉末を混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合し、その後、250万cPのジメチコンの次の増分量を添加した。
【0141】
ジメチコンにきび治療
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、サリチル酸。最初に、15.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.4グラムのサリチル酸を混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、3.5グラムの250万cPのジメチコンを1.67グラムずつ3回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0142】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、過酸化ベンゾイル。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.4グラムの過酸化ベンゾイルを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0143】
ジメチコン痔治療
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、フェニレフリンHCl、プラモキシンHCl。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.1グラムのフェニレフリンHClを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、0.1グラムのHClプラキソミンを混合カップに添加した。3つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0144】
ジメチコン麻ベースの抽出物送達システム
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、THC。最初に、18.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.4グラムのTHCを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、0.5グラムの250万cPのジメチコンを1回で添加し、配合物を5分間混合した。
【0145】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、THC、CBD。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.4グラムのTHCを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、0.4グラムのCBDを混合カップに添加した。3つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0146】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、CBD。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.4グラムのCBDを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
ジメチコン抗炎症送達システム
【0147】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、ジフェンヒドラミン。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.2グラムのジフェンヒドラミンを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0148】
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、ヒドロコルチゾン。最初に、9.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.2グラムのヒドロコルチゾンを混合カップに添加した。2つの化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、9.5グラムの250万cPのジメチコンを1.9グラムずつ5回に分けて添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0149】
ジメチコンベースの唇治療
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、ジフェンヒドラミン。最初に、18.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.2グラムのビタミンEを混合カップに添加し、続いて1グラムのひまわり油、および0.1グラムのペパーミント油を添加した。化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、0.5グラムの250万cPのジメチコンを1回で添加し、配合物を5分間混合した。
【0150】
さらなる実施形態では、ヒマワリ油の代わりにココナッツ油を使用し、ペパーミント油の代わりに柑橘油を使用した。
【0151】
さらなる実施例では、0.2グラムの酸化亜鉛をペパーミント油とともにさらに混合した。さらなる実施例では、ティーツリー油がペパーミント油の代わりをした。
【0152】
爪治療
Flacktekミキサーを使用して、次の化合物を混合した:ジメチコン(250万cP)、ジメチコン(1,000cP)、ジフェンヒドラミン。最初に、17.5グラムの1,000cPのジメチコンを混合カップに添加した。次に、0.2グラムのビタミンEを混合カップに添加し、続いて1グラムのひまわり油、および0.1グラムのペパーミント油を添加した。化合物を3,000RPMで10分間混合した。次に、1.5グラムの250万cPのジメチコンを0.5グラムずつ3回ずつ添加した。各増分を添加した後、配合物を5分刻みで混合した。
【0153】
議論
各配合物を評価すると、高粘度の250万cPのジメチコンをより多く配合物に混合すると、液体、ジェル、およびフォーム材料の配合に関して、材料を作用する能力が低下するというパターンが生じた。しかしながら、250万cPのジメチコンの量の増加に伴い、粘度が増加するにつれて、固体ベースの製品の配合が増加し、例えば、多くのデオドラント製品のようなスティック状アプリケーターの形態で好適に適用される材料を配合するための、ゼラチンを組み込んだ材料、または固体もしくはほぼ固体の材料の形成である。流動性材料の場合、100:1~4:1の混合物(低粘度:高粘度のジメチコン)で、混合物は、例えば、クリーム、ペースト、またはジェルとして皮膚表面に容易に適用された。稠度により、材料のチューブもしくはタブ型容器からの適用、またはポンプボトルからの取り出しが可能になる。その後、石油ベースの製品またはローションが適用されるのと同じように、材料を皮膚表面に適用することができる。
【0154】
しかしながら、1,000cPと250万cPのジメチコンの比率が1:1の試料では、液体、ジェル、ペースト、またはフォームのような用途では、材料の一貫性と使いやすさが大幅に低下した。1:1の比率であれば、材料は、好ましくは、固体のような材料として、皮膚表面に適用されるであろう。しかしながら、他の賦形剤およびさらなる量の250万cPのジメチコンを含めると、新しい材料が生成され、それは、固体アプリケーターを提供するか、または包帯もしくはパッキング材料に含めるための改善された材料を提供する。
【0155】
したがって、第1および第2のジメチコン製品の各々の量の変動は、液体、ジェル、ペースト、フォーム、グミのような、または固体の稠度であるかどうかにかかわらず、最終的な配合に依存した。
【0156】
したがって、データに基づいて、最適な配合物は、1~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコンと、200~300万cPの粘度を有する第2のジメチコンとを含み、材料が、配合物の質量の約10~99%を構成するより低粘度の材料、および配合物の質量の約90~1%を構成するより高粘度の材料と混合される。
【0157】
配合物をより高粘度のジメチコンの90%以上に増加しようとすると、単に加工不可能な材料がもたらされた。したがって、これは、容易に操作することができない材料をもたらし、これは、有効成分を添加する能力、または皮膚保護剤としての任意のバリア値を提供する能力を低下させた。したがって、本明細書の実施形態は、好ましくは、より高粘度のジメチコンの1~90%の範囲を使用し、好ましい範囲は、配合物の総質量の1~75%、または5~70%、または10~65%、または10~60、または35~55%、または40~50%である。
【0158】
ある特定の実施形態では、ジメチコンベースの真皮保護剤および担体は、約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、少なくとも1つの活性剤と、から本質的になる。ある特定の実施形態では、少なくとも1つの賦形剤も存在する。
【0159】
ある特定の実施形態では、ジメチコンベースの真皮保護剤および担体は、約1,000cP~25,000cPの粘度を有する第1のジメチコン材料および約200万~300万cPの粘度を有する第2のジメチコン材料と、1つ、2つ、または3つの活性剤からなる。ある特定の実施形態では、担体は、1つ、2つ、または3つの追加の賦形剤を含む。
【国際調査報告】