(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-20
(54)【発明の名称】プラスチックフィルム及びプラスチックフィルムを使用したパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 81/34 20060101AFI20220413BHJP
B65D 65/40 20060101ALI20220413BHJP
【FI】
B65D81/34 U
B65D65/40 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021547346
(86)(22)【出願日】2020-02-25
(85)【翻訳文提出日】2021-10-13
(86)【国際出願番号】 IB2020051576
(87)【国際公開番号】W WO2020174376
(87)【国際公開日】2020-09-03
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521123002
【氏名又は名称】テクソム インターナショナル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】タン,ルエン シン
【テーマコード(参考)】
3E013
3E086
【Fターム(参考)】
3E013AE12
3E013BA30
3E013BB12
3E013BC11
3E013BC14
3E013BD06
3E013BD07
3E013BD10
3E013BD11
3E013BE01
3E013BF06
3E013BF22
3E086AA01
3E086AB01
3E086AD01
3E086BA04
3E086BA15
3E086BB51
3E086CA01
(57)【要約】
食品を加熱する間にガス及び/又は蒸気が封入部から漏出することを可能にするためにベント開口部を確立できるヒートシールの領域を除いてヒートシールされた、食品を封入部の内側で加熱するための封入部を形成する多層プラスチックフィルム。フィルムは、それ自体に又は別個のパネルに又は容器の周囲リップにヒートシールすることによって封入部を形成する主パネルを有する。主パネルの中間に配置されるように、及び主パネルがそれ自体及び周囲リップ又は周囲ヒートシール領域にヒートシールされるのを防止し、ベント開口部がその部位に確立されるように前記主パネルに当てられる放出パネルも備えられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品の加熱中にガス及び/又は蒸気が封入部から漏出することを可能にするようにベント開口部を確立できるヒートシール領域を除いてヒートシールされた、食品を前記封入部内で加熱するための前記封入部を形成する多層プラスチックフィルムであって、
主パネルそれ自体、他のパネル、又は容器の周囲リップへのヒートシールによって前記封入部を形成するための主パネルと、
前記主パネルの中間に配置され、前記主パネルがそれ自体、前記周囲リップ又は周囲ヒートシール領域に対してヒートシールされることを防止し、前記ベント開口部が非ヒートシール領域に確立されるように前記主パネルに当てられる放出パネルと、
を含む多層プラスチックフィルム。
【請求項2】
前記放出パネルが、前記主パネルの一方の面側で前記主パネルに接着される、
請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記フィルムが、細長い方向を有するロールストックとして提供され、
前記放出パネルが、前記細長い方向に連続的に延びるストリップである、
請求項1又は2に記載のフィルム。
【請求項4】
前記フィルムが、細長い方向を有するロールストックとして提供され、
前記主パネルが、前記フィルムの連続体である、
請求項1~3のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項5】
前記フィルムが、細長い方向を有するロールストックとして提供され、
前記主パネルが、前記フィルムの連続体であり、
前記放出パネルが、前記主パネルの第1の面側に当てられた前記細長い方向に連続的に延びるストリップである、
請求項1~4のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項6】
前記放出パネルは、前記主パネルの第1の面側として露出された放出層又はコーティングを含み、
前記放出層又は前記コーティングは、前記主パネル及び/又は前記周囲リップにヒートシールできない、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項7】
前記コーティングが接着剤である、
請求項6に記載のフィルム。
【請求項8】
前記放出層が、ヒートシール不可能な材料の層である、
請求項6に記載のフィルム。
【請求項9】
前記放出層が、ヒートシール不可能な材料の層であり、コーティングが適用されていない、
請求項8に記載のフィルム。
【請求項10】
前記ヒートシール不可能な材料が、
a.EVA、
b.OPP、
c.CPP、
d.MATT OPP、いずれか
の1つから選択される、
請求項8又は9に記載のフィルム。
【請求項11】
前記放出パネルが、
a.PET、
b.ナイロン、
c.OPP、
d.CPP、
e.EVA、
f.RCPP、
g.PE
の1つから選択される材料の層と、
接着剤から構成された前記主パネルの第1の面側として露出されたコーティングと、を含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項12】
前記放出パネルが、
a.PET、
b.ナイロン、
c.OPP、
d.CPP、
の1つから選択される材料の層と、
接着剤から構成された前記主パネルの第1の面側として露出されたコーティングと、のみを含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項13】
前記放出パネルが、前記主パネルの第1の面側に存在し、接着剤でコーティングされたMATT OPPの層を含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項14】
前記放出パネルがPETの層をさらに含む、
請求項13に記載のフィルム。
【請求項15】
PET及びMATT OPPの前記層の中間層はPEの層である、
請求項14に記載のフィルム。
【請求項16】
前記接着剤が食品グレードの接着剤である、
請求項11に記載のフィルム。
【請求項17】
前記接着剤がSEIKADYNEである、請求項11に記載のフィルム。
【請求項18】
接着剤が使用され、
前記接着剤は前記放出パネルの露出材料として存在する、
請求項1~17のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項19】
前記放出パネルの層が共に接着される、
請求項14又は15に記載のフィルム。
【請求項20】
前記放出パネルと主パネルが共に接着される、
請求項1~19のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項21】
前記主パネルが複数の層を含む、
請求項1~20のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項22】
前記主パネルは、それぞれが互いに同一の広がりを有する複数の層を含む、請求項21に記載のフィルム。
【請求項23】
前記主パネルが、ヒートシールされる前記主パネルの第1の面側の層であって前記放出パネルが埋入される部位に存在しない領域を有する層を除いて、それぞれが互いに同一の広がりを有する複数の層を含む、
請求項21に記載のフィルム。
【請求項24】
前記主パネルの第1の面を画定する前記主パネルの層が、
a.CPP、
b.EVA、
c.RCPP、及び
d.PE、
から選択される層である、
請求項23~34のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項25】
前記第1の面の反対側にある第2の面を画定する前記主パネルの層が、
a.OPP、及び
b.PET、
から選択される層である、
請求項23~25のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項26】
前記主パネルの第1の面が、前記放出パネルが備えられる部位を除いて、前記フィルムによって形成された前記封入部の周囲の領域でそれ自体にヒートシールされる、
請求項1~25のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項27】
前記フィルムの折りたたまれた領域によって形成された前記封入部の周囲の領域で、前記主パネルの第1の面はそれ自体にヒートシールされない、
請求項1~26のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項28】
前記主パネルの第1の面が、前記放出パネルが備えられる部位を除いて、前記容器の周囲リップにヒートシールされる、
請求項1~26のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項29】
前記主パネルの前記第1の面及び反対側の面を画定する層の間に、
a.ナイロン、
b.PET、及び
c.PE、
の少なくとも1つから選択される追加の層が存在し得る、
請求項1~28のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項30】
前記放出パネルは、5mm~70mm幅のストリップである、
請求項1~29のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項31】
前記封入部を画定するためにバッグ状に形成され、
前記フィルムの第1の面側が前記封入部の周囲でそれ自体にヒートシールされる、
請求項1に記載のフィルム。
【請求項32】
前記封入部を画定するためにバック状に形成される請求項1に記載のフィルムであって、
前記フィルムの第1の面側が前記封入部の周囲で及び前記封入部を横切ってそれ自体にヒートシールされて前記封入部を2つの区画に分割し、ただし前記分割の部分に前記放出パネルを設けることにより前記2つの区画間に形成できる通路はヒートシールされない、フィルム。
【請求項33】
前記第1の区画が液体を含み、
前記第2の区画が食品を含み、
前記食品が、前記液体に曝されることによることを含む加熱がなされる、
請求項32に記載のフィルムによって形成されたバッグ。
【請求項34】
前記放出パネルが、前記2つの区画の間に通路を形成するように適合されている、
請求項33に記載のバッグ。
【請求項35】
少なくとも1つの周囲領域は、前記第1のパネルの第1の面においてそれ自体にヒートシールされ、
前記放出パネルが、前記封入部と前記バッグの外側との間の流体の通過を可能にするために備えられる、
請求項1に記載のフィルムによって形成される、又は前記フィルムを含むバッグ。
【請求項36】
前記放出パネルに接着剤が塗布され、
前記接着剤が備えられる場合において、前記放出パネルと前記主パネルの第1の面との離型性のシール界面をもたらす、
請求項35に記載のバッグ。
【請求項37】
前記放出パネルの前記接着剤が備えられる場合において、
前記放出パネルと前記主パネルの前記第1の面との離型性且つ再シール可能なシール界面をもたらす、
請求項36に記載のバッグ。
【請求項38】
前記バッグが、前記バッグの第1のパネルと、封入部を画定するようにその周囲で前記第1のパネルにヒートシールされる第2のパネルとを画定する請求項1に記載の前記フィルムを含み、
前記第1のパネルは、前記バッグを横切って、前記バッグの2つの対向する側の間に延びるストリップとして前記放出パネルを存在させ、前記2つの対向する側は前記ストリップが備えられる部位を除いて共にヒートシールされる、
請求項36に記載のバッグ。
【請求項39】
引き裂きノッチが、前記バッグがユーザによって引き裂かれ得る部位で、前記バッグの前記対向する側の1つ又はそれぞれに備えられる、
請求項38に記載のバッグ。
【請求項40】
本体の周囲リップによって上方に境界を設けられた少なくとも1つの封入領域を画定する前記本体を含む容器であって、
請求項1に記載のフィルムが、前記封入領域を覆うために前記周囲リップにヒートシールされ、前記放出パネルが前記リップに配置されて、前記主パネルの前記リップへのヒートシールを防止し、その結果、流体の通過のために、前記封入領域と前記容器の外側との間に通路が形成されるか、又は形成され得る容器。
【請求項41】
中間リップが前記周囲リップの2つの別個の領域の間で使用され、これにより、前記封入領域の2つの別個の区画が形成され、前記フィルムは、前記中間リップに沿ってヒートシールされ、前記放出パネルは、前記主パネルがそこで前記中間リップにヒートシールすることを防止するために、前記中間リップのある領域に配置される、
請求項40に記載の容器。
【請求項42】
前記フィルムを横切るヒートシールによって互いに分離された第1の区画及び第2の区画を含むバック状に形成された請求項1に記載のフィルムを含む、温かい飲料を作るために加熱することができるバッグであって、
前記主パネルはそれ自体に周囲で結合され、ベント開口部が前記第1及び第2の区画の間に確立されることを可能にするために少なくとも前記ヒートシールを横切って前記第1及び第2の区画の間に延びる前記放出パネルにおいて確立できる前記ベント開口部のための領域が存在し、前記第1の区画は水を含み、前記第2の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含むバッグ。
【請求項43】
折りたたまれ、それ自体に又は同様のヒートシール対応フィルムと周囲でヒートシールされることによってバック状に形成された請求項1に記載のフィルムを含むバッグであって、
請求項1に記載のフィルムからなる前記主パネルをそれ自体に又は同様のヒートシール対応フィルムに結合して、バッグを横切る前記ヒートシールによって互いに分離された前記第1の区画及び第2の区画を有する封入部を画定し、
第1及び第2の区画の間で前記第1及び第2の区画の間に備えられたヒートシールを少なくとも横切って延びる前記放出パネルにおいてベント開口部を確立できる、バッグ。
。
【請求項44】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる、
請求項43に記載のバッグ。
【請求項45】
前記放出パネルが、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、
それにより、前記第2の区画の少なくとも一部の内容物は、前記第2の区画から前記ベントを介して前記第1の区画に漏出する、
請求項43に記載のバッグ。
【請求項46】
前記第1の区画が、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する、
請求項43~45のいずれか一項に記載のバッグ。
【請求項47】
前記第1の区画が水を含み、
前記第2の区画が、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む、
請求項43に記載のバッグ。
【請求項48】
ジップロックのオス型及びメス型のストリップが、前記主パネルによって支持される、 請求項1~32のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項49】
前記ジップロックのオス型及びメス型のストリップが、前記放出パネルの細長い方向に平行に延びる、
請求項48に記載のフィルム。
【請求項50】
前記ジップロックのオス型及びメス型のストリップが、前記放出パネルの細長い方向を横切って延びる、
請求項48に記載のフィルム。
【請求項51】
バッグであって、
a.封入部を画定するために折りたたまれ、それ自体の上に又は同様のヒートシール対応フィルムと周囲でヒートシールされることによってバック状に形成される請求項1に記載のフィルムと、
b.前記封入部を第1の区画及び第2の区画に分割するために前記封入部を横切って延びるジップロックであって、前記第1及び第2の区画は、前記ジップロックによって分離することができるが、前記ジップロックの開放時に接続することができるジップロックと、
を含むバッグ。
【請求項52】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画の少なくとも一方と前記バッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延び、それにより、その部位にベント開口部を確立して、前記第1及び第2の区画の前記少なくとも一方の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる、
請求項51に記載のバッグ。
【請求項53】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画の一方とバッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延び、それにより、その部位にベント開口部を確立して、前記第1又は第2の区画の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる、
請求項51に記載のバッグ。
【請求項54】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる、
請求項51に記載のバッグ。
【請求項55】
前記放出パネルが、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、
それにより、前記第2の区画の少なくとも一部の内容物は、前記第2の区画から、前記ジップロックによって形成することができる前記第1の区画と前記第2の区画との間の開口部を介して前記第1の区画に漏出する、
請求項51に記載のバッグ。
【請求項56】
前記第1の区画が、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する、
請求項51~55のいずれか一項に記載のバッグ。
【請求項57】
前記第1の区画が水を含み、
前記第2の区画が、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む、
請求項51に記載のバッグ。
【請求項58】
前記第2の区画が水を含み、
前記第1の区画が、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む、
請求項51に記載のバッグ。
【請求項59】
封入部を形成するために互いに接続された前面パネル及び背面パネルと、
前記封入部を横切って延び、前記封入部を第1の区画及び第2の区画に分割するジップロックであって、前記第1及び第2の区画は前記ジップロックによって分離されることができるが、前記ジップロックの開放時に接続することができるジップロックと、
を含むバッグ。
【請求項60】
前記フィルムが折りたたまれ、それ自体に、又は同様のヒートシール対応フィルムと周囲でヒートシールされて、封入部を画定する、
請求項59に記載のバッグ。
【請求項61】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画の少なくとも一方と前記バッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延在し、それにより、ベント開口部をその部位に確立して、前記第1及び第2の区画の前記少なくとも一方の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる、
請求項60に記載のバッグ。
【請求項62】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画の一方と前記バッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延在し、それにより、ベント開口部をその部位に確立して、前記第1又は第2の区画の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる、
請求項60に記載のバッグ。
【請求項63】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる、
請求項60に記載のバッグ。
【請求項64】
前記放出パネルが、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、それにより、前記第2の区画の少なくとも一部の内容物は、前記第2の区画から、前記ジップロックによって形成することができる前記第1及び第2の区画の間の開口部を介して前記第1の区画に漏出する、
請求項60に記載のバッグ。
【請求項65】
前記第1の区画が、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する、
請求項59のいずれか一項に記載のバッグ。
【請求項66】
前記第1の区画が水を含み、
前記第2の区画が、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む、
請求項59に記載のバッグ。
【請求項67】
前記第2の区画が水を含み、
前記第1の区画が、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む、
請求項59に記載のバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、プラスチックフィルム及びフィルムによって形成された、又はフィルムを含む関連パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
食品を保持するためのプラスチックバッグはよく知られている。プラスチックバッグは一般に、食品などの製品の保持、輸送、及び保管に使用される。プラスチックバッグは汎用性が高く安価であり、特に食品を入れる用途を含む多種多様な用途で広く使用される。
【0003】
多忙な生活様式の中で、加熱又は料理が必要な食品を調理する際の利便性に対する需要が高まっている。ポップコーンを作るためのトウモロコシが入っているものなどの電子レンジバッグはよく知られている。このようなバッグは、内容物が加熱されると、バッグ内の空気圧の上昇により破裂して開く可能性がある。このような破裂は、他の部分よりも薄いバッグのパネル間のミシン目又はシールなどの脆弱な部分があるバッグの領域で起こる可能性がある。
【0004】
しかしながら、バッグ内の圧力は容易に制御できず、バッグの破裂がランダムな場所で発生し、それによって内容物を望ましくなくこぼす可能性がある。したがって、例えば、従来技術のバッグを電子レンジに入れると、予期しない態様で破断又は爆発する傾向があり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、上記の不利な点を克服する、及び/又は少なくとも有用な選択を公衆に提供するプラスチックバッグ、又はパッケージの製造に使用できるプラスチックフィルムを提供することである。
【0006】
上記の不利な点を克服するのに役立つ、及び/又は少なくとも有用な選択を公衆に提供するプラスチックフィルムを含むパッケージを提供することもまた、本発明の目的であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
したがって、第1の態様において、本発明は、食品の加熱中にガス及び/又は蒸気が封入部から漏出することを可能にするようにベント開口部を確立できるヒートシール領域を除いてヒートシールされた、食品を前記封入部内で加熱するための前記封入部を形成する多層プラスチックフィルムであると広く言うことができ、そのフィルムは、主パネルそれ自体、他のパネル、又は容器の周囲リップへのヒートシールによって前記封入部を形成するための主パネルと、前記主パネルの中間に配置され、前記主パネルがそれ自体、前記周囲リップ又は周囲ヒートシール領域に対してヒートシールされることを防止し、前記ベント開口部が非ヒートシール領域に確立されるように前記主パネルに当てられる放出パネルと、を含む。
【0008】
好ましくは、多層プラスチックフィルムは、主パネルそれ自体又は容器の周囲リップにヒートシールして、シールされた封入部を画定する。
【0009】
好ましくは、主パネルは、それ自体又は別のパネルに、或いは容器の周囲リップに対して(好ましくは周囲に)ヒートシールすることによって封入部を確立する。
【0010】
好ましくは、放出パネルは、主パネルがその部位でヒートシールされるのを防止し、ベント開口部がその部位に確立されるように、主パネル及び周囲リップ又はパネルの周囲ヒートシール領域の中間に配置されるように前記主パネルに当てられる。
【0011】
好ましくは、放出パネルは、前記主パネルの一方の面側で前記主パネルに接着される。
【0012】
好ましくは、放出パネルは、前記主パネルの第1の面側に配置される。
【0013】
好ましくは、フィルムは、細長い方向を有するロールストックとして提供され、前記放出パネルは、細長い方向に連続的に延びるストリップである。
【0014】
好ましくは、フィルムは、細長い方向を有するロールストックとして提供され、前記主パネルは、前記フィルムの連続体である。
【0015】
好ましくは、フィルムは、細長い方向を有するロールストックとして提供され、前記主パネルは、前記フィルムの連続体であり、前記放出パネルは、前記主パネルの第1の面側において当てられた細長い方向に連続的に延びるストリップである。
【0016】
好ましくは、フィルムは、細長い方向を有するロールストックとして提供され、前記主パネルは、前記フィルムの連続体であり、前記放出パネルは、前記主パネルの第1の面側に当てられた細長い方向に連続的に延びるストリップである。
【0017】
好ましくは、主パネル及び/又は周囲リップにヒートシールできない、主パネルの第1の面側として露出された放出層又はコーティングを含む放出パネルである。
【0018】
好ましくは、コーティングは接着剤である。
【0019】
好ましくは、そこでベント開口部が確立されることを可能にするためにヒートシールできない、主パネルの第1の面側として露出された放出層を含む放出パネルである。
【0020】
好ましくは、放出層は、ヒートシール不可能な材料の層である。
【0021】
好ましくは、放出層は、ヒートシール不可能な材料の層であり、コーティングが適用されない。
【0022】
好ましくは、ヒートシール不可能な材料は、
a.EVA、
b.OPP
c.CPP、
d.RCPP及び
e.MATT OPP、
の1つから選択される。
【0023】
好ましくは、放出パネルは、
a.PET、
b.ナイロン、
c.OPP、
d.CPP、
の1つから選択される材料の層と、
接着剤から構成された主パネルの第1の面側として露出されたコーティング、
を含む。
【0024】
好ましくは、放出パネルは、
a.PET、
b.ナイロン、
c.OPP、
d.CPP、
e.EVA、
f.RCPP、
g.PE
の1つから選択される材料の層と、
接着剤から構成された主パネルの第1の面側として露出されたコーティング、
を含む。
【0025】
好ましくは、放出パネルは、
a.PET、
b.ナイロン、
c.OPP、
d.CPP、
の1つから選択される材料の層と、
接着剤から構成された主パネルの第1の面側として露出されたコーティング、
のみを含む。
【0026】
好ましくは、放出パネルは、主パネルの第1の面側に存在し、接着剤でコーティングされたMATT OPPの層を含む。
【0027】
好ましくは、放出パネルはPETの層をさらに含む。
【0028】
好ましくは、PET及びMATT OPPの層の中間層は、PEの層である。
【0029】
好ましくは、接着剤は食品グレードの接着剤である。
【0030】
好ましくは、接着剤はSEIKADYNEである。
【0031】
好ましくは、接着剤が使用され、接着剤は、放出パネルの露出材料として存在する。
【0032】
好ましくは、放出パネルの層は共に接着される。
【0033】
好ましくは、放出パネルと主パネルは共に接着される。
【0034】
好ましくは、主パネルは複数の層を含む。
【0035】
好ましくは、主パネルは、それぞれが互いに同一の広がりを有する複数の層を含む。
【0036】
好ましくは、主パネルは、前記放出パネルが埋入される部位において存在しない領域を有するヒートシールされる主パネルの第1の面側の層を除き、それぞれが互いに同一の広がりを有する複数の層を含む。
【0037】
好ましくは、主パネルの第1の面を画定する主パネルの層は、
a.CPP、
b.EVA、
c.RCPP、及び
d.PE、
から選択される層である。
【0038】
好ましくは、第1の面の反対側にある第2の面を画定する主パネルの層は、
a.OPP、及び
b.PET、
から選択される層である。
【0039】
好ましくは、前記主パネルの第1の面は、放出パネルが備えられる部位を除いて、フィルムによって形成された封入部の周囲の領域でそれ自体にヒートシールされる。
【0040】
好ましくは、フィルムの折りたたまれた領域によって形成された封入部の周囲の領域で、前記主パネルの第1の面は主パネルそれ自体にヒートシールされない。
【0041】
好ましくは、前記主パネルの第1の面は、放出パネルが備えられる部位を除いて、容器の周囲リップにヒートシールされる。
【0042】
好ましくは、前記主パネルの第1の面及び反対側の面を画定する層の中間に、
a.ナイロン
b.PET、及び
c.PE、
の少なくとも1つから選択される追加の層が存在し得る。
【0043】
好ましくは、放出パネルは5mm~50mm幅のストリップである。
【0044】
さらなる態様において、本発明は、封入部を画定するためにバック状に形成され、フィルムの第1の面側が封入部の周囲でそれ自体にヒートシールされる、本明細書に記載のフィルムであると言うことができる。
【0045】
さらなる態様において、本発明は、封入部を画定するためにバック状に形成される本明細書に記載のフィルムであると言うことができ、ここで、フィルムの第1の面側が封入部の周囲で及び封入部を横切ってそれ自体にヒートシールされて封入部を2つの区画に分割し、ただし分割の部分に放出パネルを設けることにより2つの区画間に形成できる通路はヒートシールされない。
【0046】
さらなる態様において、本発明は、第1の区画が液体を含み、第2の区画が食品を含み、前記食品が、前記液体に曝されることによることを含む加熱がなされる食品である、本明細書で前述したようなフィルムによって形成されるバッグであると言うことができる。
【0047】
好ましくは、放出パネルは、2つの区画の間に通路を形成するように適合されている。
【0048】
好ましくは、少なくとも1つの周囲領域は、第1のパネルの第1の面においてそれ自体にヒートシールされ、前記放出パネルは、封入部とバッグの外側との間の流体の通過を可能にするために備えられる。
【0049】
好ましくは、放出パネルに塗布された接着剤は、備えられる場合、放出パネルと主パネルの第1の面との離型性のシール界面をもたらす。
【0050】
好ましくは、放出パネルの接着剤は、備えられる場合、放出パネルと主パネルの第1の面との離型性且つ再シール可能なシール界面をもたらす。
【0051】
好ましくは、バッグは、前記バッグの第1のパネルと、封入部を画定するようにその周囲で第1のパネルにヒートシールされる第2のパネルとを画定する本明細書に記載の前記フィルムを含み、第1のパネルは、バッグを横切って、バッグの2つの対向する側の間に延びるストリップとして放出パネルを存在させ、2つの対向する側は前記ストリップが備えられる部位を除いて共にヒートシールされる。
【0052】
好ましくは、引き裂きノッチが、バッグがユーザによって引き裂かれ得る部位で、バッグの前記対向する側の1つ又はそれぞれに備えられる。
【0053】
さらなる態様において、本発明は、本体の周囲リップによって上方に境界を設けられた少なくとも1つの封入領域を画定する本体を含む容器であると言うことができ、本明細書に記載のフィルムは、封入領域を覆うために周囲リップにヒートシールされ、放出パネルがリップに配置されて、主パネルのリップへのヒートシールを防止し、その結果、流体の通過のために、封入領域と容器の外側との間に通路が形成されるか、又は形成され得る。
【0054】
好ましくは、中間リップが周囲リップの2つの別個の領域の間で使用され、これにより、前記封入領域の2つの別個の区画が形成され、前記フィルムは、中間リップに沿ってヒートシールされ、放出パネルは、主パネルがそこで中間リップにヒートシールすることを防止するために、中間リップのある領域に配置される。
【0055】
さらなる態様において、本発明は、ベント開口部が第1及び第2の区画の間に確立されることを可能にするために少なくともヒートシールを横切って第1及び第2の区画の間に延びる放出パネルにおいてベント開口部を確立できることを除いて、主パネルがフィルムを横切るように、またはフィルム周囲においてそれ自体に結合するヒートシールによって互いに分離された第1の区画及び第2の区画を含むバック状に形成された本明細書に記載のフィルムを含む、温かい飲料を作るために加熱することができるバッグであると言うことができ、第1の区画は水を含み、第2の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む。
【0056】
好ましくは、第1の面側の主パネルの層は、2つのパネルの間に隣接して配置された前記放出パネルによって分離された2つのパネルを含む。
【0057】
好ましくは、第1の面側の主パネルの層は不連続であり、不連続部に放出パネルが備えられる。
【0058】
好ましくは、放出パネルは、第1の面側の主パネルの層に隣接する主パネルの層に接着される。
【0059】
好ましくは、放出パネルは同じ厚さであり、第1の面側の主パネルの層である。
【0060】
さらなる態様において、本発明は、第1及び第2の区画の間で第1及び第2の区画の間に備えられたヒートシールを少なくとも横切って延びる放出パネルにおいてベント開口部を確立できるように、請求項1のフィルムの主パネルがそれ自体に又は同様のヒートシール対応フィルムに結合するバッグを横切るヒートシールによって互いに分離された第1の区画及び第2の区画を有する封入部を画定するために、折りたたまれ、それ自体に又は同様のヒートシール対応フィルムにより周囲でヒートシールされることによってバック状に形成された、本明細書において上述したフィルムを含むバッグであると言うことができる。
【0061】
好ましくは、放出パネルは、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる。
【0062】
好ましくは、放出パネルは、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、それにより、前記第2の区画の内容物は第2の区画からベントを介して第1の区画に漏出する。
【0063】
好ましくは、第1の区画は、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する。
【0064】
好ましくは、第1の区画は水を含み、第2の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む。
【0065】
さらなる態様において、本発明は、第1及び第2の区画の間で第1及び第2の区画の間に備えられたヒートシールを少なくとも横切って延びる放出パネルにおいてベント開口部を確立できるように、請求項1のフィルムの主パネルをそれ自体に又は同様のヒートシール対応フィルムに結合するバッグを横切るヒートシールによって互いに分離された第1の区画及び第2の区画を有する封入部を画定するために、折りたたまれ、それ自体に又は同様のヒートシール対応フィルムと周囲でヒートシールされることによってバック状に形成された、本明細書に記載のフィルムを含むバッグであると言うことができる。
【0066】
好ましくは、放出パネルは、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる。
【0067】
好ましくは、放出パネルは、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、その結果、前記第2の区画の少なくとも一部の内容物は、第2の区画からベントを介して第1の区画に漏出する。
【0068】
好ましくは、第1の区画は、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する。
【0069】
好ましくは、第1の区画は水を含み、第2の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む。
【0070】
好ましくは、ジップロックのオス型及びメス型のストリップが、前記主パネルに支持される。
【0071】
好ましくは、前記ジップロックのオス型及びメス型のストリップは、放出パネルの細長い方向に平行に延びる。
【0072】
好ましくは、前記ジップロックのオス型及びメス型のストリップは、放出パネルの細長い方向を横切って延びる。
【0073】
さらなる態様において、本発明は、以下を含むバッグであると言うことができる:
a.封入部を画定するために折りたたまれ、それ自体の上に又は同様のヒートシール対応フィルムと周囲でヒートシールされることによってバック状に形成される本明細書に記載のフィルム、
b.封入部を第1の区画及び第2の区画に分割するために封入部を横切って延びるジップロックであって、第1及び第2の区画は、前記ジップロックによって分離することができるが、ジップロックの開放時にそれを接続することができるジップロック。
【0074】
好ましくは、放出パネルは、前記第1及び第2の区画の少なくとも一方とバッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延び、それにより、ベント開口部をその部位に確立して、前記第1及び第2の区画の前記少なくとも一方の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる。
【0075】
好ましくは、放出パネルは、前記第1及び第2の区画の一方とバッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延び、それにより、ベント開口部をその部位に確立して、前記第1又は第2の区画の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる。
【0076】
好ましくは、放出パネルは、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる。
【0077】
好ましくは、放出パネルは、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、その結果、前記第2の区画の少なくとも一部の内容物は、第2の区画から、前記ジップロックによって形成することができる第1の区画と第2の区画との間の開口部を介して第1の区画に漏出する。
【0078】
好ましくは、第1の区画は、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する。
【0079】
好ましくは、第1の区画は水を含み、第2の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む。
【0080】
好ましくは、第2の区画は水を含み、第1の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む。
【0081】
好ましくは、第1の区画及び第2の区画は、同様のサイズの容量のものである。
【0082】
好ましくは、第1の区画は、第2の区画の容量の5%以上である。
【0083】
好ましくは、第1の区画は、第2の区画の容量の10%以上である。
【0084】
好ましくは、第1の区画は、第2の区画の容量の20%以上である。
【0085】
好ましくは、第1の区画は、第2の区画の容量の50%以上である。
【0086】
好ましくは、第2の区画は、第1の区画の容量の5%以上である。
【0087】
好ましくは、第2の区画は、第1の区画の容量の10%以上である。
【0088】
好ましくは、第2の区画は、第1の区画の容量の20%以上である。
【0089】
好ましくは、手綱第2の区画は、第1の区画の容量の50%以上である。
【0090】
好ましくは、第1の区画及び第2の区画は両方とも食用材料を含む。
【0091】
さらなる態様において、本発明は、封入部を形成するために互いに接続された前面パネル及び背面パネルを含むバッグであると言うことができ、ジップロックが封入部を横切って延び、封入部を第1の区画及び第2の区画に分割し、第1及び第2の区画は前記ジップロックによって分離することができるが、ジップロックの開放時に接続することができる。
【0092】
好ましくは、前面パネル及び/又は背面パネルは、本明細書に記載されるようなフィルムを含む。
【0093】
好ましくは、フィルムは折りたたまれ、それ自体に、又は同様のヒートシール対応フィルムと周囲でヒートシールされて、封入部を画定する。
【0094】
好ましくは、放出パネルは、前記第1及び第2の区画の少なくとも一方とバッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延在し、それにより、ベント開口部をその部位に確立して、前記第1及び第2の区画の前記少なくとも一方の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる。
【0095】
好ましくは、放出パネルは、前記第1及び第2の区画の一方とバッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延在し、それにより、ベント開口部をその部位に確立して、前記第1又は第2の区画の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる。
【0096】
好ましくは、放出パネルは、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる。
【0097】
好ましくは、放出パネルは、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、それにより、前記第2の区画の少なくとも一部の内容物は、第2の区画から、前記ジップロックによって形成することができる第1及び第2の区画の間の開口部を介して第1の区画に漏出する。
【0098】
好ましくは、第1の区画は、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する。
【0099】
好ましくは、第1の区画は水を含み、第2の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む。
【0100】
好ましくは、第2の区画は水を含み、第1の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む。
【0101】
本発明はまた、本出願の明細書において個別に又は組み合わせとして言及又は示された部品、要素及び特徴、並びに任意の2つ以上の前記部品、要素又は特徴のあらゆる組み合わせに係るものと大まかに言うことができ、及び本発明が関係する技術分野で既知の同等物を有する特定の整数が本明細書で言及されている場合、そのような既知の同等物は、個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれると見なされる。
【0102】
図面の簡単な説明
ここで、添付の図面を参照して、本発明に言及する。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【
図1】ロールストックとして提供される本発明の一例のフィルムの斜視図である。
【
図2】本発明の一例のフィルムの
図1の方向Aの端面図を示す。
【
図3A】それ自体の上に折りたたまれ2つの周囲領域でヒートシールされた
図1のフィルムを示す。
【
図3B】
図3Aの変形例を示し、バッグの折り目8Aとは反対側の縁の開口部300で内容物を事前充填しているバッグが示されている。
【
図4】
図3Aのバッグの端部領域Bのヒートシールを示す。
【
図5】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図6】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図7】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図8】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図8A】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図8B】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図8C】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図8D】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図8E】ジップロックストリップが組み込まれたバッグを示す。
【
図8G】ジップロックが破裂して開いている断面AAでの断面における
図8Eのバッグを示す。
【
図8I】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図8J】本発明によるプラスチックフィルムの例の断面図である。
【
図9】本発明のフィルムを使用して周囲でヒートシールされたバッグの斜視図である。
【
図10】バッグの代替構成を示し、ここでは、分離された状態で食品を保持するために2つの区画が備えられるが、材料の混合を容易にするために食品又は材料がバッグの封入領域内の一方の区画から別の区画に移動することが可能である。
【
図11】本発明のフィルムが適用された容器の断面図である。
【
図13A】本発明のフィルムを同じくシールすることができるリップを備えた中間壁を有する容器の代替図の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0104】
本発明の詳細な説明
図1を参照すると、本発明の例としてフィルムが示されている。フィルム1Aは、主パネル2A及び放出パネル3Aを含む。主パネル2Aは、プラスチックの複数の層を含み得、放出パネル3Aもまた、本明細書で以下に記載される複数の層を含み得る。
【0105】
プラスチックフィルムは、
図3Aに見られるような領域6Aなどの封入領域を有し、その中に食品又は材料が配置され得るプラスチックバック状に形成され得る。
【0106】
バッグは、好ましくは、ヒートシールなどによってその1つ又は複数の周囲でシールすることによって前出のフィルムによって形成することができ、また、主パネル2Aの折り目8Aなどそれ自体の上への折りたたみによって形成することもできる。
【0107】
主パネル1Aの第1の面側9Aには、放出パネル3Aが設けられている。主パネルの第1の面側9Aは、好ましくは、ヒートシール可能なプラスチックの層である。
【0108】
主パネル1Aは、好ましくは、本発明のフィルム1Aを使用してバッグの形成、充填及びシールに使用するためのロールストックとして存在させることができるように、細長い形態で備えられる。好ましい形態では、放出パネル3Aは、そのような主パネル2Aの細長い方向LLと連続するストリップの形態である。
【0109】
バッグ10Aは、主パネル2Aを折りたたんで折り目8Aを形成し、細長いエッジ11A及び12Aに沿って主パネルをそれ自体にヒートシールし、ヒートシール13Aをエッジ11A及び12A及び横方向シール14Aに沿って形成し、それらを結合することによって、フィルム1Aから形成することができる。
【0110】
横方向ヒートシール14Aは、折りたたまれたフィルムを横切ってシールするように備えられ得、次いで、14Aの横方向ヒートシールとは反対側の端部に追加の横方向ヒートシール(図示せず)がバッグを閉鎖するようにシールして、バッグの閉鎖された封入領域6Aを提供し得、その中に食品材料が入れられる、又は食品材料を入れることができる。
【0111】
好ましくは連続ストリップである放出パネル3Aはまた、バッグ形成プロセス中に横方向ヒートシール14Aに配置されるようになる。それはヒートシールを横切って延び、これはバッグのベント領域16Aを形成することができる部位である。このベント領域は、
図4を参照するとより明確に示されている。
【0112】
放出パネル3Aの1つ又は複数の材料、及び/又は第1の面側9Aを画定する主パネル2Aの層の適切な選択は、放出パネル3Aを除いて、バッグの幅全体にわたって横方向ヒートシール14Aが確立されることを確実にする。放出パネル3A及び主パネル2Aはヒートシールを防止され、ベント開口部17Aはその部位に確立され、封入領域6Aの少なくとも一部の内容物がベント開口部17Aを介してバッグから漏出することを可能にすることができる。
【0113】
図3Bは
図3Aの変形例を示しており、ここでは、バッグの折り目8Aとは反対側の端部に開口部300を備えた内容物の事前充填用のバッグが示されている。
【0114】
バッグはこのように製造可能であり、別の場所でバッグの内容物を装填する可能性のある会社に出荷可能である。そのような会社によるバッグのファイリング及び最終シールは、開口部300を横切ってバッグをヒートシールすることによって完了する。そのようなその後のシール、放出パネルを含まないバッグの領域のシール。バッグの放出パネル領域は、既に事前にシールされている。そうすることには利点があり、放出パネルを含むバッグのシールが望ましい状態で確立されることを確実にすることができ、この望ましい状態は、シールプロセスの正確な設定(例えば温度及び滞留時間)に依存し得る。
【0115】
一部の型式では、放出パネルがストリップフォームではない場合がある。代わりに、それはバッグのヒートシール全体にのみ配置されるパッチとして備えられる場合がある。
【0116】
バッグ10Aは、加熱されるエビ又は肉などの食品を含み得る。バッグの内容物は凍結される可能性があり、その後加熱される可能性がある。
【0117】
バッグ10Aは、例えば、電子レンジで加熱される水を含み得る。バッグはまた、バッグの内容物の加熱中に生成される、バッグに同様に含まれる水又は蒸気によって、同水又は蒸気の中で、又は同水又は蒸気と一緒に加熱され得る他の材料を含み得る。
【0118】
食品はバッグの中で料理される場合がある。
【0119】
加熱中、封入領域6Aにおけるガス/蒸気の膨張は、バッグの柔軟性によってある程度適応されることができる。しかしながら、封入領域からの流体のベントは、バッグが破裂して開くことを防ぐ一助となり得、ベント開口部17Aによってこのベントは促進される。
【0120】
図9に見られるように、2つのベント開口領域17Bは、該図に示されるようにバッグを横切って延びるストリップの形態である放出パネル3Bにより、バッグの両端に備えられ得る。
図9のバッグ1Bは、
図1のフィルムから形成され得る。或いは、
図9のバッグは、バッグの片側を画定する放出パネルを備えた主パネルを有し得、主パネルとヒートシール適合性がある異なるパネルによって画定されたバッグの反対側を有し得る。
【0121】
バッグの周囲のヒートシールされた領域13Bは、バッグの内容物の加熱中に変化しないままであり、バッグの膨張は少なくとも部分的に起こるが、それ以上の膨張は、流体が封入領域から漏出することを可能にするベント17Bを介した圧力放出により防止される。
【0122】
図10は、本発明のバッグの変形例を示しており、周囲ヒートシールに加えて中間ヒートシール18Cが備えられている。
図10のバッグは、依然として周囲ベント17Cを含むが、中間ヒートシール18Cは、ヒートシール18Cによって分離された封入領域の2つの区画20C及び21Cを形成する。ヒートシール18Cは、バッグを横切ってバッグの2つの面パネルを共に結合して、2つの区画20C及び21Cを画定する。放出パネルは、ヒートシール18Cを横切って延びる。第1の区画20Cは水を含み得、第2の区画21Cは茶葉を含み得る。電子レンジ加熱などによってバッグとその内容物を加熱すると、水が温まり始め、沸騰する可能性があり、バッグ内の空気が膨張する。これにより、区画20C内の圧力が上昇する。中間ヒートシール18Cを横切る放出パネル3Cの提供により、ベント開口部23Cが確立され、それにより、流体が区画220Cから区画21Aに流れることが可能になる。これにより、飲用のお茶を作る目的で、移動したお湯又は沸騰水に茶葉が浸される可能性がある。本明細書で後述するように、放出パネルは、(a)シールが解放されベント開口部が確立される点にバッグの内圧が到達するまで、及び/又は(b)ユーザがベント開口部を開け始めるまで、隣接する層によりシールが確立されることを保証するように構成することができる。
【0123】
3つ以上の区画も想定される。例えば、3つ又は4つ又は5つの区画が備えられ得る。
【0124】
引き裂きノッチ26Aをバッグの周囲領域に設けて、ユーザがその部位でバッグの引き裂きを開始して、封入領域21Aにアクセスしてバッグから茶を分配できるようにすることができる。ユーザによって開始される区画間の移送のためにいくつかの区画に分離されたバッグ内に他の材料を提供できることが理解されるであろう。
【0125】
材料の他の例には、乾燥麺と水、又はコーヒーと水が含まれる。一部の材料は、それ自体が包装され、区画内に配置され得る。例えば、お茶は、バッグの区画に含まれるティーバッグに含まれ得る。
【0126】
図11に示されているのは、食品を配置することができる封入領域31Dを含む容器30Dである。容器は、例えば、熱成形プラスチック製であり得る。本発明のフィルム1Dは、容器の周囲32Dにヒートシールすることができる。周囲は、容器の周囲周り又は周囲で連続している周囲リップによって画定することができる。放出パネル3Dは、リップに、及びリップのヒートシールを横切って位置するように備えられる。これは、区画31D内の膨張する流体が確実に漏出することができるようにベント領域17Dを確立できることを意味する。
【0127】
図13A及びBは、2つの区画20E及び21Eを画定するために、容器の封入領域を横切る中間壁60Eを有する容器30Eを示す。フィルム1Eの主パネルのヒートシール18Eは、中間壁60Eに沿って確立され得るが、放出パネル3Eが壁を横切って延びる部位を除く。したがって、流体が一方の区画から他方の区画に移動することを可能にするために、その部位にベント開口部を確立することができる。流体はまた、両側の17Eの容器の周囲のベント開口部を介しても排出し得る。
【0128】
1つの変形では、1つの周囲ベント開口部17Eのみが備えられ、容器の一方の区画で膨張する流体が、1つの周囲ベント開口部17Eを介して出る前に、ベント開口部23Eを介して他方の区画に流入するようにする。これにより、例えば、蒸気又は水蒸気が一方の区画から他方の区画に移動し、次に容器から出るように促される。或いは、周囲ベント17Eは、それが形成されるために、内部ベント23Eと比較して区画内により多くの圧力を必要とし得る。
図10のバッグのベントにも同じことが当てはまる場合がある。
【0129】
容器リップは、主パネルと、ヒートシール適合性のある材料であることが好ましく、特に、主パネルの第1の面9Eとリップが接触し、容器リップにヒートシールできるものである。
【0130】
フィルムとその構造の例が、
図5~8を参照して示されている。
【0131】
図5を参照すると、本発明のフィルムの一実施形態が示されている。
【0132】
このフィルムは、例えば
図3Aに示されるように折りたたまれてもよく、
図5では、そのように折りたたまれたフィルムの2つのパネルセクション80A/81Aが断面で示され(折り目は示されていない)、一方のセクションは放出パネルを含み、他方は放出パネルを含まない。
【0133】
フィルム1Aは、例えば、バッグの内側領域6Aを画定するために、2つの重なり合うパネルセクション80A/81Aに形成することができる。
【0134】
底部パネル80Aを参照すると、フィルム1Aは、主パネル及び放出パネル3Aを含む。主パネルは、外層210Aと内層211Aとを含む。内層211Aは、バッグの内面9Aを画定する。外層210Aは、好ましくは、OPP又はPETから選択された材料のものである。
【0135】
内層211Aは、好ましくはPEのものである。これらの2つの層は、主パネル2Aを画定し、好ましくは接着剤によって共に結合される。それらは共にヒートシールされないが、パネル80A及び81Aは、それらの周囲で共にヒートシールされてバッグを形成する。
【0136】
放出パネル3Aが内側層211Aに埋め込まれていることが分かる。放出パネル3Aは、好ましくは、内側層211Aと同じ厚さのものである。したがって、層211Aは、好ましくは、パネル80Aの全表面積にわたって連続している。
【0137】
放出パネル3Aのストリップは、好ましくは、フィルム1Aに沿って延在し、それは、
図5に見られるように、内側層211Aのくぼみ又はギャップに存在する。
【0138】
放出パネル3Aの材料は、好ましくは、(a)PET、又は(b)ナイロン、又は(c)OPP、又は(d)CPP又は(e)PEから選択されるものであり、好ましくは、放出パネル3Aの露出面に当てられた接着剤の層82Aを有する。
【0139】
接着剤は、SEIKADYNEとして知られている接着剤であると好ましい。それはグラビアポリマーであり得る。それはホットプレス接着剤として機能できる可能性がある。それは、25~30%の樹脂、10~20%のトルエン、5~10%のアルコール、及び1~5%の顔料を含み得る。
【0140】
接着剤は、好ましくは、インクジェット印刷によって放出パネル3Aの表面に追加される。これは放出パネル3Aの露出面全体に塗布することができる、又はスポット的に塗布することができる。それは主パネルがヒートシールされている部位にのみ当てることができる。
【0141】
本明細書のいくつかの実施形態に記載されるように、食品グレードの接着剤を放出パネルの表面に追加することができる。接着剤は、放出パネルがそこでヒートシールされるのを防ぐのに役立つ。接着剤はオイルのように機能し、ヒートシールを防ぐ。したがって、放出パネルの外層がヒートシール可能な材料から作製されている場合でも、接着剤はそこでのヒートシールを防ぐのに役立つ。
【0142】
内側層211A(PE層)のストリップを取り除いて放出パネル用のスペースを確保し、放出パネルをチャネルに配置して、領域83Aで外側層210Aの内向きの表面に固定することができる。これは、接着剤のみを使用することによって達成されることが好ましい。
【0143】
好ましい形態では、バッグの内面に隆起がないように、放出パネルは内層よりも厚くない。
【0144】
好ましくは、放出パネルは、内層と同じか又はわずかに薄い厚さを有する。
【0145】
代わりに、放出パネルの厚さを内側よりわずかに厚くすることが好ましい。放出パネル及び/又は内層は、それらに熱及び圧力が加えられたときに、それらが互いに順応するのに十分に柔らかい場合がある。
【0146】
バッグの適切な周囲がヒートシールされると(すなわち、PEの内層が共に溶接されると)、放出パネルがPEの反対側の層にヒートシールされるのを防いでいる放出パネル上の接着剤が当てられている部位を除いて、バッグはヒートシールされる。接着剤は剥離剤のように作用し、そのようなヒートシールがそこで発生するのを防ぐ。
【0147】
この実施形態では、接着剤は食品グレードの接着剤であり、バッグは、バッグの内部に真空が形成されていない場合に使用することができる。
【0148】
次に、
図6を参照して、本発明のフィルムの代替の実施形態について記載する。
【0149】
図6には、バッグのフィルム、又はバッグを形成するためのフィルムの多層構造が示されている。ここでも、バッグ内部6Bを画定する2つのパネル81B及び80Bが存在する。
【0150】
パネル80Bは放出パネル3Bを含み、フィルムの構造は以下の通りであり得る。層210Bは、フィルムの最も外側の層を規定し得、PETを含み得る。PET層は、フィルムの伸縮に対する抵抗を加えることができる。次の層212Bはナイロンであり得る。ナイロンは、封入領域からの蒸気又はガスの損失に対する優れたシールドとして機能することができ、伸縮に対する抵抗を同じく提供することができる。次の層213Bは、PEから作製され得る。PEは、穴及び隙間を埋めるセメント系材料のように機能することができ、バッグの形成及び/又はヒートシールするという結果をもたらすと思われる。最も内側の層211BはRCPPのものであると好ましい。フィルムのこれらの4つの層は、主パネルを画定し、接着剤で共に接着することができる。それらは、共にヒートシールにより結合される周囲領域以外の部位では、共にシールされない。更にもっと、正確に、パネル80B及び81Bがとても強く共に結合していたとしても然りである。
放出パネルは、多層構造のものであり得る。最も外側の層90BはMATT OPPのものであると好ましい。MATT OPPの使用は、不規則、又は、はじけるスタイルの開口部が形成されるのではなく、バッグ内から蒸気又はガスを徐々に放出するのに役立つため、好ましい。これを促すのを助けるために、外層はまた、SEIKADYNEなどの接着剤の層82Bを含み得る。この接着剤は食品グレードの接着剤である。放出パネルの第2の層91Bは、好ましくはPEである。放出パネルの最も内側の層92BはPETであると好ましい。PETの使用は、放出パネルをより堅固にし、製造中の取り扱い及びパネルの層213Bへの取り付けを容易にすることができる。堅固さは、バッグ内の真空を形成及び維持するのにも適している。
【0151】
放出パネルの3つの層は、好ましくはグルーによって共に結合されるが、共にヒートシールされない。この場合も、外側接着剤を、インクジェット印刷又は他の方法によって放出パネルに塗布することができる。
【0152】
フィルムの形成において、バッグの内層211Bのストリップを最初に除去し、次に放出パネルで置き換えることができる。
【0153】
放出パネルは、接着剤によってバッグPE層213Bに固定される。この場合も、好ましい形態では、放出パネルは、バッグのフィルムの滑らかな内面を提供するような厚さであるべきである。外側接着剤は、好ましくは食品グレードの接着剤であり、放出パネルに追加され、このフィルムの構造において、バック状に形成されると、バッグの内部に真空を形成することができる。
【0154】
図7を参照すると本発明のフィルムのさらなる例が示されており、ここではフィルム1Cは箱又は容器99Cに適用することができる。箱又は容器は、例としてPPから形成することができる。フィルム1Cは、容器にヒートシールすることができる。内部封入領域6Cを画定することができる。容器に係合するためのフィルム1Cは、PETから作製された外層210Cを含む主パネルを含み得、内層211Cは、EVAから作製され得る。放出パネル3Cは、好ましくは、(a)OPP又は(b)CPPのいずれかから作製される。放出パネルは、その露出面の全部又は一部に塗布され、好ましくは、フィルムのヒートシールが容器に対して生じる放出パネルの露出面の領域に塗布される接着剤82Cを有し得る。その場合、接着剤は、本明細書で前述したように、SEIKADYNEであり得る。接着剤は食品グレードであることが好ましく、食品グレードの接着剤の使用は、放出パネルが容器のPP材料にヒートシールされるのを防ぐのに役立つ。接着剤は剥離剤のように作用し、ヒートシールの発生を防ぐ。放出パネルは、好ましくは、その後放出パネルで置き換えられるEVA層211Cの取り除かれたストリップ内に配置される。放出パネルは、好ましくは、接着剤によって外層210Cに取り付けられる。
【0155】
この場合も、好ましい形態では、放出パネルは、フィルム1Cの滑らかな内面を画定するように、好ましくは、内層211Cと同じ厚さである。フィルムの強度を高めるために、外側のPET層に層を追加又は削除することが可能である。
【0156】
PET層210Cを使用する理由は、それがOPP又はEVAよりも硬い材料であるため、フィルムの製造により適しているためである。PETは高温に耐えることができ、バッグのユーザがバッグに食品を詰める際に非常にうまく機能できるため、PETの方が優れている可能性がある。この実施形態、バッグ、食品グレードの接着剤が放出パネルに追加され、好ましくは箱の区画の内部に真空が形成されない。
【0157】
次に、
図8を参照して本発明のフィルムのさらなる変形例を記載する。図中、第1のパネル80D及び第2のパネル81Dを画定するためにフィルム1Dが再び使用され得る。ここでも、フィルム1Dは、バッグの内部6Dを画定するために形成され得る。この実施形態では、本明細書に記載されているように、ティーバッグを水と混合するためにバッグを使用することができる。フィルム1Dは、好ましくはPETから作製された外層210Dを含むと好ましい主パネルを有する。第2の層212Dは、外層210Dの内側に備えられ得、この層もPETで作製され得る。内層211Dは、好ましくは、PE又はCPPで作製される。主パネルの3つの層は、好ましくは、グルーによって共に結合される。この場合、形成され得るバッグは、水及びティーバッグを含み得、電子レンジで加熱され得る。大気圧での水の沸騰温度が100℃であることを考えると、高温の要件はない。バッグ内に真空を形成する必要はなく、PE又はCPPを使用するだけで十分である。放出パネル3Dは、好ましくは、材料90D及び92Dの2つの層を含む。層90Dは、本明細書で前述したように、SEIKADYNEなどの食品グレードの接着剤で部分的又は全体的に覆われ得る露出表面を提供する。層90Dは好ましくはMATT OPPのものであり、層92Dは好ましくはPETのものである。
【0158】
バッグにおける適切な周囲がヒートシールされる場合(すなわち、PE/CPP層が反対側のPE/CPP層にヒートシールされ、食品グレードの接着剤が、テープがバッグの反対側のPE/CPP層にヒートシールされるのを防ぐ)。接着剤は、このようなヒートシールを防ぐのに役立つ剥離剤として機能する。3つの層210D~211Dは、好ましくは、接着剤によって共に結合される。
【0159】
次に、フィルム1Eが示されている
図8Aを参照して、さらなる実施形態について記載する。フィルム1Eは、2つのパネル80E及び81Eを画定して、好ましくはバッグの内部に真空が形成される種類のバッグを形成するように形成され得る。フィルム1Eは、好ましくはPET又はOPPの外層210Eを含み得る主パネルを含み、内層211Eは、好ましくはEVAを含む。EVA層に埋め込まれているのは放出パネル3Eである。前述のような放出パネルが、好ましくは、内層211Eに隣接する層、この場合は層210Eに結合される。フィルムのEVA層のストリップが最初に除去され、次にそれを放出パネル3Eのストリップで置き換えることができる。放出パネルは、好ましくは、接着剤のみによってバッグのPET又はOPP層210Eに取り付けられる。この場合も、放出パネル3Eの厚さは、バッグの滑らかな内面が確実に備えられるように、好ましくは内層211Eと同じである。
図8Aに示される実施形態は、
図5の実施形態と非常に似ているが、(a)バッグのPE層がEVA層によって置き換えられていること、及び(b)放出パネルが好ましくは代わりにOPP又はCPP又はRCPP又はMATT OPPで作製されるが放出パネル3Eの露出面に接着剤は備えられないことが異なる。放出パネルは、OPP、CPP、RCPP、又はMATT OPPから作製されると好ましい。バッグにおける適切な周囲はヒートシールすることができる(すなわち、EVA層は反対側のEVA層にヒートシールされ、これはそれらの層が同じ材料であることによって可能になる)。しかしながら、放出パネルの材料はEVA層とは異なる材料であるため、放出パネルは、バッグの反対側のEVA層にヒートシールされることが防止される。代わりに、周囲ヒートシールにおいて放出パネル3Eと反対側の内層211Eとの間に粘着関係が確立される。言い換えれば、EVAの特性のため、及び放出パネルの材料がEVAではないために、EVA層を放出パネルにヒートシールすることができない。これらの材料は、通常、ヒートシール適合性がなく、その結果、前述のような種類のものなどの接着剤を塗布する必要はない。結果として、材料費及び製造時間を削減することができる。
【0160】
次に本発明のさらなる実施形態を、
図8Bを参照して記載する。図中、フィルム1Fが提供され、好ましくは内部に真空が形成されない種類のバッグの2つのパネル80F及び81Fを画定するように形成され得る。フィルム1Fは、好ましくはPET材料の外層210Fの主パネルを含み得る。PET材料は、伸縮に対する抵抗を追加することができる。第2の層212Fが備えられてもよく、これはナイロンのものである。後続の層213Fが備えられ得、これはPEのものであり得る。PEは、フィルムの形成中及び/又はヒートシール中に確立又は存在する可能性のある穴及びギャップを埋めるセメント系材料のように機能する。RCPPのさらなる層214Fを提供することができる。これは任意選択である。内層211Fが備えられ、これはEVAから作製され得る。放出パネル3Fは、好ましくは、OPP又はCPP又はRCPP又はMATT OPPから作製されることが好ましい外層90Fを含む。最も内側の層92FはPETを含み得る。中間層91FはPEを含み得る。
【0161】
この実施形態は、
図6に示される実施形態に似ているが、(a)EVA層がバッグのRCPP層の上に追加されること、及び(b)放出パネルの露出層がOPP又はCPP又はRCPP又はMATT OPPであり得ることが異なる。この構造では、放出パネルの露出面に接着剤を塗布する必要はなく、動作のメカニズムは、
図8Aに示される実施形態のメカニズムと同様又は同じである。
【0162】
次に、本発明のさらなる実施形態を、
図8Cを参照して記載する。図中、フィルム1Gは、封入部又は区画6Gを提供するために容器99Gと係合するように示されている。フィルム1Gは、好ましくは、外層210Gを含み、好ましくはPETから作製される。フィルム1Gはまた、EVAのものであり得る内層211Gを含み得る。フィルム1Gはまた、好ましくは前述したのと同様の方法で内層211Gに設置される放出パネル3Gを含む。放出パネル3Gは好ましくはEVAのものである。この実施形態では、接着剤を追加する必要はない。
【0163】
この実施形態は、
図7に示される実施形態と似ているが、(a)放出パネルが代わりにEVAから作製され、したがって食品グレードの接着剤を必要としないこと、及び(b)PPボックスに対するEVA層の接着強度がEVA放出パネル3Gの接着強度よりも強い(約2倍)ことが異なる。
【0164】
放出パネルのEVA材料の接着強度は、内層211GのEVA材料の接着強度よりも弱い。
【0165】
例えば電子レンジで食品を加熱する際に、容器の区画内で圧力が一定のレベルまで蓄積すると、ベントが開かれるが、PPボックスに付着したEVA層はPPボックスの縁に取り付けられたままである。EVAの接着強度は、EVA材料の組成を変えることで調整することができる。
【0166】
次に、本発明のさらなる実施形態を、
図8Dを参照して記載する。図中、第1のパネル80H及び第2のパネル81Hを備えたバッグを提供するために形成され得るフィルム1Hが示されている。
【0167】
このフィルムは、PETから作製された外層210H、ナイロンの隣接層212H、及びRCPPの内層211Hを含み得る。
【0168】
放出パネル3Hは、好ましくは、EVAの外層90H及びPETの内層92Hを含む2層構造のものである。
【0169】
この実施形態は、
図8の実施形態に似ているが、(a)1つのPET層及びPE/CPP層がそれぞれナイロン層及びRCPP層で置き換えられること、(b)放出パネルのMATT OPP層がEVA層で置き換えられているため、層90Hとパネル81Hの層211Hとの間の結合を回避するために放出パネルに接着剤を塗布する必要はないことが異なる。
図8Dに示される実施形態によって定義され得るバッグは、接着剤が放出パネルに塗布されることを必要とせず、バッグの内部に真空は形成されない。このバッグは、ティーバッグを水と混合するのに特に適している場合がある。
【0170】
図8Dの実施形態は、任意選択のジップロック900を示している。ジップロックは、本明細書では、開閉可能なジップクロージャと呼ばれることもある。ジップロック900は、2つの相補的なストリップ901及び902を含み得る。ストリップ901は、メス型レセプタクル903を含み、ストリップ902は、メス型レセプタクル903において離型性に役立ち得るオス型レセプタクル904を含む。ストリップ901/902は相互に接続できる位置で内層211Hに結合され得る。ストリップはPP又はPEから作製され得る。開閉可能なジップクロージャ900は、フィルムから形成され得るバッグの2つの区画920及び921の間の開閉可能な分離を形成する。これは、例えば
図8Eに示されている。フィルムは、周囲ヒートシールによってバック状に形成することができ、ジップロックは、2つの区画920及び921を画定する位置でフィルムを横切って延びる。放出パネル3Hは、バッグの縁の近くに配置され、バッグ内に十分な内圧が蓄積すると、940/941のベント開口部が、周囲のヒートシールを介して形成されることを可能にする。バッグは各区画に異なる物質を有する場合がある。一方の区画には水が含まれ、もう一方の区画にはお茶が含まれる場合がある。ジップロックは、ユーザによって開始される行為が区画を互いに開放し合うまで、2つの物質が混合するのを防ぐことができる。例えば水とお茶の場合、ユーザはバッグを電子レンジに入れて水を加熱し得る。水が沸騰し始め、それによりその区画を膨張させる。この膨張により、ジップロックはこじ開けられる。これにより、お茶と水を混ぜ合わせて温かいお茶の飲み物を作ることができる。区画921は、水を加熱すると、最初のバッグの膨張がジップロックの開口部によって起こるように、水を含み得る。任意に加熱を継続し、その結果バッグの内圧が上昇すると、バッグの周囲にある放出パネルのベント開口部を介して圧力が排出される。バッグは、バッグが自立することを可能にし得るベース形成部をエッジ945に含み得る。その下部区画921内の水によりバッグが電子レンジ内で自立することを可能にし得る。区画921内で圧力を上げながら水が沸騰すると、ジップロックが開き、区画920内のお茶が上から水の中に落下する。これにより、お茶とお湯の混合が容易になる。自立型バッグの例を
図8Hに示す。
【0171】
ジップロックは、ストリップの形態である場合、放出パネルの方向に平行な方向に延び得る。他の形態では、放出パネルストリップは、ジップロックストリップに対して垂直に延び得る。
【0172】
ジップロックの使用は、
図8Dのフィルムを参照して示されているが、本明細書に記載されている他のフィルムの実施形態で使用できることが理解される。
【0173】
次に、本発明のさらなる実施形態を、
図8Iを参照して記載する。図中、示されるように2つのパネル80I及び81Iを画定するためにバック状に形成できるフィルム1Iが示されている。フィルム1Iは、OPP又はPETの外層210I及びPEの内層211Iを含み得る。放出パネル3Iは、EVAを含み得る。バッグは形成されてもよく、放出パネルに塗布された接着剤を使用しなくてもよく、内部に真空が形成されない種類のものであり得る。
図8Iのこの実施形態は、
図5の実施形態に似ているが、EVAベントテープが、放出テープ3Iとパネル81Iの層211Iとの間の剥離を確実にするために接着剤の使用を必要としないことが異なる。
【0174】
次に、
図8Jを参照して、さらなる実施形態について記載する。
【0175】
図8Jには、2つのパネル80J及び81Jを画定するためにバック状に形成され得るフィルム1Jが示されている。フィルム1Jは、PETからなるものであり得る外層210Jを含み得る。PET層は、バッグの伸縮に対する抵抗を追加することができる。隣接層212Jはナイロンのものであり得る。さらなる隣接層213Jは、PEのものであり得る。PEは、形成される可能性のある穴及び隙間を埋めるセメント系材料のように機能することができる。内層211JはRCPPを含み得る。RCPPのヒートシール温度はより高いため、CPPと比較してRCPPは好ましい。CPPは、水の沸点に近い約130℃から溶融して粘着性になる可能性がある。
【0176】
3つの層、すなわちEVAの外層90J及びPETからなるものであり得る内層92Jから構成され得る放出パネル3Jが備えられ得る。中間層91Jは、PEを含み得る。放出パネル3Jの3つの層は、好ましくは接着剤によって共に結合される。
図8Jの実施形態は、
図6の実施形態と似ているが、放出層のMatt OPP層がEVA層で置き換えられ、したがって、EVA層90Jとパネル81Jの内層211Jとの間にベント開口部が確立されることを保証するためにEVA層に接着剤を塗布する必要がないことが異なる。
【0177】
蒸気ガスの放出をより遅くすることができるため、MATT OPP接着剤の使用が好ましい。EVAを使用する場合、ベントを開くためにより高い内圧が必要であり、EVAを使用すると、ベントがはじけるように開く。一方、MATT OPP接着剤では、ベントはこじ開けられるように又は鳴り響くような音を立てて開く。
【0178】
ナイロンの提供は、真空を維持するのに役立つ。それはまた、バッグが真空下にあるときに内容物によって破裂する可能性が少ない丈夫な主パネルを提供するのに役立つ。
【0179】
内容物が加熱されているときに流体が漏出することを許容するのと同様に、状況によっては、バッグ又は容器に含まれている食品が熟成ガスを発生する可能性がある。ガスは少なくとも部分的にバッグから排出することができ、それによってそれらを食品との接触付近から追い出すことができ、これは食用形態の食品の寿命を延ばすのに役立ち得る。
【0180】
図5~8に示す例では、放出パネルは主パネルの最も内側の層に埋め込まれる。他の実施形態では、放出パネルは、主パネルの内層の内面に当てることができる。
【0181】
バッグの縁に沿って放出パネルを配置することも可能である。上の記載のほとんどは、排気が行われるバッグ又はフィルムの縁まで横切るように配置された放出パネルを示している。しかし代わりに、放出パネルは、ストリップ構成において、平行に延びて、その縁において大きなベントを形成し得る。
【0182】
本発明は、その利点の1つとして、例えば、電子レンジで加熱されたときにバッグの爆発又は予期せぬ破裂を回避することができ得ることが理解されるであろう。バッグ内の内圧が上昇したときに形成されることができるベント開口部は、圧力の放出を提供することができる。
【0183】
略語及び注釈
CPP=キャストポリプロピレン(これは例えば、CPP材料の厚さに大きく依存するが、摂氏約130~150度でヒートシール可能である)。
PET=ポリエチレンテレフタレート(これは例えばヒートシール不可能であるが、摂氏約200度で軟化することができる)
PE=ポリエチレン(これは例えば低熱でヒートシール可能である。摂氏約110度で溶融するため、セメント質材料のように機能することができる)
OPP=配向ポリプロピレン(これは例えばヒートシール不可能であるが、摂氏約160度で軟化することができる)
EVA=エチレン酢酸ビニル(これは例えば、接着特徴ではなくその粘着性のため、容器の引き裂きやすいオープンフィルムとしてよく使用される)
RCPP=レトルト可能なキャストポリプロピレン(これは例えば摂氏約160~200度でヒートシール可能である)
MATT OPP=ポリトリメチレンテレフタレート(これはOPPのマット形態である)
PP=ポリプロピレン
ナイロン(これはヒートシール不可能である。容器からの蒸気又はガスの漏れを防ぐ優れたシールドとして機能することができる)
【手続補正書】
【提出日】2021-03-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品の加熱中にガス及び/又は蒸気が封入部から漏出することを可能にするようにベント開口部を確立できるヒートシール領域を除いてヒートシールされた、食品を前記封入部内で加熱するための前記封入部を形成する多層プラスチックフィルムであって、
主パネルそれ自体、他のパネル、又は容器の周囲リップへのヒートシールによって前記封入部を形成するための主パネルと、
前記主パネルの中間に配置され、前記主パネルがそれ自体、前記周囲リップ又は周囲ヒートシール領域に対してヒートシールされることを防止し、前記ベント開口部が非ヒートシール領域に確立されるように前記主パネルに当てられる放出パネルと、を含み、
前記放出パネルは、前記主パネルの第1の面側で露出された接着剤を含み、
前記接着剤は、前記主パネル及び/又は前記周囲リップにヒートシールできない、
多層プラスチックフィルム。
【請求項2】
前記放出パネルが、前記主パネルの一方の面側で前記主パネルに接着される、
請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記フィルムが、細長い方向を有するロールストックとして提供され、
前記放出パネルが、前記細長い方向に連続的に延びるストリップである、
請求項1又は2に記載のフィルム。
【請求項4】
前記フィルムが、細長い方向を有するロールストックとして提供され、
前記主パネルが、前記フィルムの連続体である、
請求項1~3のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項5】
前記フィルムが、細長い方向を有するロールストックとして提供され、
前記主パネルが、前記フィルムの連続体であり、
前記放出パネルが、前記主パネルの第1の面側に当てられ前記細長い方向に連続的に延びるストリップである、
請求項1~4のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項6】
接着剤であるコーティングは、前記主パネルの第1の面側で露出され、
前記放出層又は前記コーティングは、前記主パネル及び/又は前記周囲リップにヒートシールできない、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項7】
前記放出パネルが、
a.PET、
b.ナイロン、
c.OPP、
d.CPP、
e.EVA、
f.RCPP、
g.PE
の1つから選択される材料の層と、
前記接着剤から構成された前記主パネルの第1の面側で露出されたコーティングと、を含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項8】
前記放出パネルが、
a.PET、
b.ナイロン、
c.OPP、
d.CPP、
の1つから選択される材料の層と、
前記接着剤から構成された前記主パネルの前記第1の面側で露出されたコーティングと、のみを含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項9】
前記放出パネルが、前記主パネルの前記第1の面側に存在し、前記接着剤でコーティングされたMATT OPPの層を含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項10】
前記放出パネルがPETの層をさらに含む、
請求項9に記載のフィルム。
【請求項11】
PET及びMATT OPPの前記層の中間層はPEの層である、
請求項10に記載のフィルム。
【請求項12】
前記接着剤が食品グレードの接着剤である、
請求項1に記載のフィルム。
【請求項13】
前記接着剤がSEIKADYNEである、請求項1に記載のフィルム。
【請求項14】
前記接着剤は前記放出パネルの露出材料として存在する、
請求項1~13のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項15】
前記放出パネルの層が共に接着される、
請求項10又は11に記載のフィルム。
【請求項16】
前記放出パネルと主パネルが共に接着される、
請求項1~15のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項17】
前記主パネルが複数の層を含む、
請求項1~16のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項18】
前記主パネルは、それぞれが互いに同一の広がりを有する複数の層を含む、請求項17に記載のフィルム。
【請求項19】
前記主パネルが、ヒートシールされる前記主パネルの第1の面側の層であって前記放出パネルが埋入される部位に存在しない領域を有する層を除いて、それぞれが互いに同一の広がりを有する複数の層を含む、
請求項17に記載のフィルム。
【請求項20】
前記主パネルの第1の面を画定する前記主パネルの層が、
a.CPP、
b.EVA、
c.RCPP、及び
d.PE、
から選択される層である、
請求項19に記載のフィルム。
【請求項21】
前記第1の面の反対側にある第2の面を画定する前記主パネルの層が、
a.OPP、及び
b.PET、
から選択される層である、
請求項19又は20に記載のフィルム。
【請求項22】
前記主パネルの第1の面が、前記放出パネルが備えられる部位を除いて、前記フィルムによって形成された前記封入部の周囲の領域でそれ自体にヒートシールされる、
請求項1~21のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項23】
前記フィルムの折りたたまれた領域によって形成された前記封入部の周囲の領域で、前記主パネルの第1の面はそれ自体にヒートシールされない、
請求項1~22のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項24】
前記主パネルの第1の面が、前記放出パネルが備えられる部位を除いて、前記容器の周囲リップにヒートシールされる、
請求項1~22のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項25】
前記主パネルの前記第1の面及び反対側の面を画定する層の中間に、
a.ナイロン、
b.PET、及び
c.PE、
の少なくとも1つから選択される追加の層が存在し得る、
請求項1~24のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項26】
前記放出パネルは、5mm~70mm幅のストリップである、
請求項1~25のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項27】
前記封入部を画定するためにバッグ状に形成され、
前記フィルムの第1の面側が前記封入部の周囲でそれ自体にヒートシールされる、
請求項1に記載のフィルム。
【請求項28】
前記封入部を画定するためにバッグ状に形成される請求項1に記載のフィルムであって、
前記フィルムの第1の面側が前記封入部の周囲で及び前記封入部を横切ってそれ自体にヒートシールされ、前記封入部を2つの区画に分割し、ただし前記分割の部分に前記放出パネルを設けることにより前記2つの区画間に形成できる通路はヒートシールされない、フィルム。
【請求項29】
前記第1の区画が液体を含み、
前記第2の区画が食品を含み、
前記食品が、前記液体に曝されることによることを含む加熱がなされる、
請求項28に記載のフィルムによって形成されたバッグ。
【請求項30】
前記放出パネルが、前記2つの区画の間に通路を形成するように適合されている、
請求項29に記載のバッグ。
【請求項31】
少なくとも1つの周囲領域は、前記第1のパネルの第1の面においてそれ自体にヒートシールされ、
前記放出パネルが、前記封入部と前記バッグの外側との間の流体の通過を可能にするために備えられる、
請求項1に記載のフィルムによって形成される、又は前記フィルムを含むバッグ。
【請求項32】
前記放出パネルに接着剤が塗布され、
前記接着剤が備えられる場合において、前記放出パネルと前記主パネルの第1の面との離型性のシール界面をもたらす、
請求項31に記載のバッグ。
【請求項33】
前記放出パネルの前記接着剤が備えられる場合において、
前記放出パネルと前記主パネルの前記第1の面との離型性且つ再シール可能なシール界面をもたらす、
請求項32に記載のバッグ。
【請求項34】
前記バッグが、前記バッグの第1のパネルと、封入部を画定するようにその周囲で前記第1のパネルにヒートシールされる第2のパネルとを画定する請求項1に記載の前記フィルムを含み、
前記第1のパネルは、前記バッグを横切って、前記バッグの2つの対向する側の間に延びるストリップとして前記放出パネルを存在させ、前記2つの対向する側は前記ストリップが備えられる部位を除いて共にヒートシールされる、
請求項32に記載のバッグ。
【請求項35】
引き裂きノッチが、前記バッグがユーザによって引き裂かれ得る部位で、前記バッグの前記対向する側の1つ又はそれぞれに備えられる、
請求項34に記載のバッグ。
【請求項36】
本体の周囲リップによって上方に境界を設けられた少なくとも1つの封入領域を画定する前記本体を含む容器であって、
請求項1に記載のフィルムが、前記封入領域を覆うために前記周囲リップにヒートシールされ、前記放出パネルが前記リップに配置されて、前記主パネルの前記リップへのヒートシールを防止し、その結果、流体の通過のために、前記封入領域と前記容器の外側との間に通路が形成されるか、又は形成され得る容器。
【請求項37】
中間リップが前記周囲リップの2つの別個の領域の間で使用され、これにより、前記封入領域の2つの別個の区画が形成され、前記フィルムは、前記中間リップに沿ってヒートシールされ、前記放出パネルは、前記主パネルがそこで前記中間リップにヒートシールすることを防止するために、前記中間リップのある領域に配置される、
請求項36に記載の容器。
【請求項38】
前記フィルムを横切るヒートシールによって互いに分離された第1の区画及び第2の区画を含むバッグ状に形成された請求項1に記載のフィルムを含む、温かい飲料を作るために加熱することができるバッグであって、
前記主パネルはそれ自体に周囲で結合され、ベント開口部が前記第1及び第2の区画の間に確立されることを可能にするために少なくとも前記ヒートシールを横切って前記第1及び第2の区画の間に延びる前記放出パネルにおいて確立できる前記ベント開口部のための領域が存在し、前記第1の区画は水を含み、前記第2の区画は、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含むバッグ。
【請求項39】
折りたたまれ、それ自体に又は同様のヒートシール対応フィルムと周囲でヒートシールされることによってバッグ状に形成された請求項1に記載のフィルムを含むバッグであって、
請求項1に記載のフィルムからなる前記主パネルをそれ自体に又は同様のヒートシール対応フィルムに結合して、バッグを横切る前記ヒートシールによって互いに分離された前記第1の区画及び第2の区画を有する封入部を画定し、
第1及び第2の区画の間で前記第1及び第2の区画の間に備えられたヒートシールを少なくとも横切って延びる前記放出パネルにおいてベント開口部を確立できる、バッグ。
【請求項40】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる、
請求項39に記載のバッグ。
【請求項41】
前記放出パネルが、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、
それにより、前記第2の区画の少なくとも一部の内容物は、前記第2の区画から前記ベントを介して前記第1の区画に漏出する、
請求項39に記載のバッグ。
【請求項42】
前記第1の区画が、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する、
請求項39~41のいずれか一項に記載のバッグ。
【請求項43】
前記第1の区画が水を含み、
前記第2の区画が、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む、
請求項39に記載のバッグ。
【請求項44】
ジップロックのオス型及びメス型のストリップが、前記主パネルに備わる、
請求項1~28のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項45】
前記ジップロックのオス型及びメス型のストリップが、前記放出パネルの細長い方向に平行に延びる、
請求項44に記載のフィルム。
【請求項46】
前記ジップロックのオス型及びメス型のストリップが、前記放出パネルの細長い方向を横切って延びる、
請求項44に記載のフィルム。
【請求項47】
バッグであって、
a.封入部を画定するために折りたたまれ、それ自体の上に又は同様のヒートシール対応フィルムと周囲でヒートシールされることによってバッグ状に形成される請求項1に記載のフィルムと、
b.前記封入部を第1の区画及び第2の区画に分割するために前記封入部を横切って延びるジップロックであって、前記第1及び第2の区画は、前記ジップロックによって分離することができるが、前記ジップロックの開放時に接続することができるジップロックと、
を含むバッグ。
【請求項48】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画の少なくとも一方と前記バッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延び、それにより、その部位にベント開口部を確立して、前記第1及び第2の区画の前記少なくとも一方の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる、
請求項47に記載のバッグ。
【請求項49】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画の一方とバッグの外側との間の周囲シールの一部を横切って延び、それにより、その部位にベント開口部を確立して、前記第1又は第2の区画の内容物が前記バッグから漏出することを可能にすることができる、
請求項47に記載のバッグ。
【請求項50】
前記放出パネルが、前記第1及び第2の区画のうちの少なくとも一方の周囲ヒートシールを横切って延びる、
請求項47に記載のバッグ。
【請求項51】
前記放出パネルが、前記第1の区画の周囲ヒートシールを横切ってのみ延在し、
それにより、前記第2の区画の少なくとも一部の内容物は、前記第2の区画から、前記ジップロックによって形成することができる前記第1の区画と前記第2の区画との間の開口部を介して前記第1の区画に漏出する、
請求項47に記載のバッグ。
【請求項52】
前記第1の区画が、周囲ヒートシール領域に放出パネルを有する、
請求項47~51のいずれか一項に記載のバッグ。
【請求項53】
前記第1の区画が水を含み、
前記第2の区画が、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む、
請求項47に記載のバッグ。
【請求項54】
前記第2の区画が水を含み、
前記第1の区画が、前記水と混合して少なくとも部分的に前記水に溶解する材料を含む、
請求項47に記載のバッグ。
【国際調査報告】