(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-20
(54)【発明の名称】光パターンを是正するための方法、自動車用点灯装置、及び自動車用点灯アセンブリ
(51)【国際特許分類】
H05B 45/12 20200101AFI20220413BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20220413BHJP
F21V 14/04 20060101ALI20220413BHJP
B60Q 1/00 20060101ALI20220413BHJP
G01J 1/00 20060101ALI20220413BHJP
【FI】
H05B45/12
F21V7/00 590
F21V14/04
B60Q1/00 C
G01J1/00 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021551796
(86)(22)【出願日】2020-01-30
(85)【翻訳文提出日】2021-10-04
(86)【国際出願番号】 EP2020052366
(87)【国際公開番号】W WO2020177959
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】アリ、カンジ
【テーマコード(参考)】
2G065
3K273
3K339
【Fターム(参考)】
2G065AA10
2G065AB09
2G065AB28
2G065BB49
2G065BC21
2G065DA05
3K273PA07
3K273QA02
3K273QA05
3K273RA11
3K273RA13
3K273SA03
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3K273SA46
3K273TA09
3K273TA15
3K273TA32
3K273TA37
3K273TA77
3K273UA21
3K273UA22
3K339BA01
3K339BA02
3K339BA22
3K339BA25
3K339DA01
3K339DA02
3K339DA05
3K339HA03
3K339KA09
3K339KA18
3K339KA29
3K339MC70
(57)【要約】
発明は、光源(2)のマトリックスを有する点灯装置(1)により提供される第1の光パターンを是正するための方法を提供する。この方法は、ピクセル(4)に分割される光パターンのマップを取得するステップと、各ピクセルの光強度に応じて、較正電力値を各ピクセル(4)に関連付けるステップと、各ピクセルに新しい電力値を割り当てるステップと、を含む。最終的に、是正された光パターンが新しい電力値で投射される。また発明は、この方法のステップを実行する較正器を有する自動車用点灯装置と、この方法のステップを実行する外部較正器を有する自動車用点灯アセンブリを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源(2)のマトリックスを有する点灯装置(1)によって提供される光パターンを是正するための方法であって、
a) ピクセル(4)に分割される光パターンのマップを取得するステップと、
b) 各ピクセルの光強度に応じて、較正電力値を各ピクセル(4)に関連付けるステップと、
c) 各ピクセルに新しい電力値を割り当てるステップと、
d) 新しい電力値で是正された光パターンを投射するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
ステップa)は、
すべての光源(2)を同時に投射し、それにより第1の光パターンを生成するサブステップと、
第1の光パターンをキャプチャーしてピクセル(4)に分割するサブステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップa)は、
一度に1つの光源を投射し、個々の投射を生成するサブステップと、
すべての個々の投射を集めて第1の光パターンを生成し、各ピクセルが個々の投射に対応するサブステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ステップc)において、各新しい電力値は、基準電力値に関して各較正電力値に反比例する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ステップc)は、
各ピクセルに新しい電力値を割り当てるサブステップと、
テスト光パターンを投射し、当該テスト光パターンの均一性をチェックし、各ピクセルに割り当てられる電力値を是正するサブステップと、
を含む請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記電力値はパルス幅変調値である請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
e) 新しい電力値で較正マップを記録するステップ
を更に含む請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
光パターンを提供することが意図されるソリッドステート光源(2)のマトリックス配置と、
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するための較正器と、
を含む自動車用点灯装置。
【請求項9】
マトリックス配置は、少なくとも2000個のソリッドステート光源(2)を含む請求項11に記載の自動車用点灯装置。
【請求項10】
自動車用点灯装置(1)と、
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するための外部較正器(30)と、
を含む自動車用点灯アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車用点灯装置の分野に関し、より具体的には、光パターンが管理される方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル点灯装置は、自動車メーカーによって中市場製品及び高市場製品に関してますます採用されている。
【0003】
これらのデジタル点灯装置は通常、ピクセル化されたテクノロジーを頼りにしている。そのようなデジタル光源は、LEDのストライプ又はマトリックスから構成される。一部の光学的特徴(光吸収、反射率、吸収、歪みなど)又は熱的特徴(温度変化)により、異なるLEDのレンダリング(rendering)が、同じ量の電力がそれらに供給されているにもかかわらず、異なりうる。この可変レンダリングは、投射された光線に不均一性をもたらす。
【0004】
この問題はこれまでに想定されていたが、それに関する解決が提供される。
【発明の概要】
【0005】
発明は、請求項1による光パターンを是正する方法、請求項8による自動車用点灯装置、及び請求項10による自動車用点灯アセンブリによって、光線における不均一性を改善するための代替解決を提供する。発明の好ましい実施形態は、従属請求項に定められている。
【0006】
別段の定めがない限り、ここで使用されるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、技術分野で慣習的であるものとして解釈されるものである。さらにまた一般的な使用法における用語は、ここでそのように明示的に定められない限り、理想化された又は過度に形式的な意味ではなく、関連技術において慣習的であるものとして解釈されるべきであることがさらに理解される。
【0007】
この文書において、「含む」という用語及びその派生語(「含んでいる」など)は、除外する意味で理解されるべきではなく、つまり、これらの用語は、説明及び定められているものが更なる要素、ステップなどを含みうる可能性を除外するものとして解釈されるべきではない。
【0008】
第1の発明態様において、発明は、光源のマトリックスを具備する点灯装置によって提供される光パターンを是正するための方法を提供し、当該方法は、
a)ピクセルに分割された光パターンのマップを取得するステップと、
b)各ピクセルの光強度に応じて、較正電力値を各ピクセルに関連付けるステップと、
c)新しい電力値を各ピクセルに割り当てるステップと、
d)新しい電力値で是正された光パターンを投射するステップと、
を含む。
【0009】
この方法は、自動車の光パターンの現場較正又は外部較正を可能にし、是正された光パターンの光強度は、元の光パターンよりも均一である。
【0010】
いくつかの特定の実施形態において、ステップa)は、
すべての光源を同時に投射し、それにより第1の光パターンを生成するサブステップと、
第1の光パターンをピクセルでキャプチャーして分割するサブステップと、
を含む。
【0011】
これらの実施形態において、マップは、すべての光源を同時に点灯することによって得られるので、1つの光源の光強度は、隣接するピクセルで知覚される光強度に影響を及ぼしうる。
【0012】
いくつかの特定の実施形態において、ステップa)は、
一度に1つの光源を投射し、個々の投射を生成するサブステップと、
すべての個々の投射を集める第1の光パターンを生成し、各ピクセルが個々の投射に対応するサブステップと、
を含む。
【0013】
これらの異なる実施形態において、マップはピクセルごとに取得される。したがって、個別に点灯される各光源がピクセル自体をマップに提供するので、マップのピクセルでの更なる分割は必要ない。
【0014】
いくつかの特定の実施形態において、ステップc)において、各新しい電力値は、基準電力値に関して各較正電力値に反比例する。
【0015】
新しい電力値は、光パターンの元のマップの不均一性を埋め合わせようとする。結果として、この目標を達成する1つの方法は、基準値(当該基準値は平均値であってもよいし、平均値でなくてもよい)を確立し、基準値を下回る光強度を有するピクセルでの電力値を増やし、基準値を上回る光強度を有するピクセルでの電力値を減らすことによって電力値を是正することである。
【0016】
いくつかの特定の実施形態において、ステップc)は、
各ピクセルに新しい電力値を割り当てるサブステップと、
テスト光パターンを投射し、テスト光パターンの均一性を確認し;各ピクセルに割り当てられる電力値を是正するサブステップと、
を含む。
【0017】
光パターンに必要な均一性を提供するのに単一のステップでは不十分な場合、必要に応じて、テスト光パターンを使用するプロセスが循環されてもよい。
【0018】
いくつかの特定の実施形態において、電力値は、パルス幅変調値である。
【0019】
パルス幅変調値は、それらが最大値を変更せずに合計電力値を変更する方法を提供するので、光源を制御する際に高い頻度で使用される。
【0020】
いくつかの特定の実施形態において、その方法は、新しい電力値とともに較正マップを記録するステップをさらに含む。
【0021】
この較正マップは、点灯装置の様々な操作においてデフォルトとして使用されるのに役立ちうる。
【0022】
第2の発明態様において、発明は、
光パターンを提供することが意図された、ソリッドステート光源のマトリックス配置と、
第1の発明態様による方法のステップを実行するための較正器と、
を含む自動車用点灯装置を提供する。
【0023】
この点灯装置は、提供される光パターンの均一性を自動較正するという有利な機能を提供する。
【0024】
いくつかの特定の実施形態において、そのマトリックス配置は、少なくとも2000個のソリッドステート光源を含む。
【0025】
「ソリッドステート」という用語は、半導体を使用して電気を光に変換する固体エレクトロルミネッセンスによって発せられる光に言及するものである。白熱電灯と比較して、ソリッドステート点灯は、発熱及びエネルギー散逸が減じられた可視光を生成する。ソリッドステート電子点灯装置の典型的な小さな質量は、脆いガラス管/電球や長くて細いフィラメントワイヤと比較して、衝撃や振動に対するより高い耐性を提供する。また、フィラメント蒸発を排除し、潜在的に照明装置の寿命を延ばす。これらのタイプの点灯のいくつかの例は、電気フィラメント、プラズマ又はガスではなく、照明の源としての半導体発光ダイオード(LEDs)、有機発光ダイオード(OLED)、又はポリマー発光ダイオード(PLED)を含む。
【0026】
マトリックス配置は、この方法に関する典型例である。行(row)は投射距離範囲でグループ化されうるものであり、各グループの各列(column)は角度間隔を表す。この角度値は、そのマトリックス配置の解像度に依存し、それは典型的には、列あたり0.01°~列あたり0.5°で構成される。結果として、各ピクセルの光強度は、より均一なパターンを生成するように適合されうる。
【0027】
第3の発明態様において、発明は、
自動車用点灯装置;と
第1の発明態様による方法のステップを実行するための外部較正器と、
を含む自動車用点灯アセンブリを提供する。
【0028】
このアセンブリは、車両の製造組立ラインで使用されうるものであり、ラインのすぐ外に較正された光パターンを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
説明を完成させるために、そして発明のより良い理解を提供するために、図面のセットが提供される。前記図面は、説明の不可欠な部分を形成し、発明の実施形態を例示し、当該実施形態は、発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではなく、発明をどのように実施できるかの単なる例として解釈されるべきである。図面は次の図を含む:
【
図1】
図1は、発明による自動車用点灯装置の一般的な斜視図を示す。
【
図2a】
図2a~2dは、発明による方法のステップを表す。
【
図2b】
図2a~2dは、発明による方法のステップを表す。
【
図2c】
図2a~2dは、発明による方法のステップを表す。
【
図2d】
図2a~2dは、発明による方法のステップを表す。
【
図3】
図3は、発明による自動車用点灯アセンブリを示す。
【0030】
これらの図において、次の参照番号が使用されている:
1 点灯装置
2 LED
3 較正器
4 ピクセル
5 基準値(強度)
7 元の光パターン
8 是正された光パターン
30 外部較正器
50 基準値(PWM)
100 自動車車両
【発明を実施するための形態】
【0031】
例示的な実施形態は、当業者がここに記載されているシステム及びプロセスを具体化及び実施することを可能にするように、十分詳細に説明されている。実施形態が多くの代替形態で提供されることができ、ここに記載されている例に限定されるものとして解釈されるべきではないことを理解することが重要である。
【0032】
したがって、実施形態は、様々な方法で修正されることができ、様々な代替形態をとることができつつ、その特定の実施形態が、図面に示され、例として以下に詳細に説明される。開示された特定の形態に限定する意図はない。それどころか、添付の特許請求の範囲の範囲内にあるすべての修正、同等物、及び代替物が含まれるべきである。
【0033】
図1は、発明による自動車用点灯装置の一般的な斜視図を示す。
【0034】
この点灯装置1は、自動車100に設置され、
光パターンを提供することが意図されたLED2のマトリックス配置;
LED2のマトリックス配置によって提供される光パターンの均一性の現場較正を実行するための較正器3、
を含む。
【0035】
このマトリックス構成は、2000ピクセルを超える解像度を持つ高解像度モジュールである。ただし、投射モジュールの製造のために使用される技術に制限はない。
【0036】
このマトリックス構成の第1の例は、モノリシック源(monolithic source)を含む。このモノリシック源は、いくつかの列にいくつかの行で配置されたモノリシックエレクトロルミネッセンス要素のマトリックスを含む。モノリシックマトリックスにおいて、エレクトロルミネッセンス要素は、共通の基板から成長させられることができ、電気的に接続されて、個別に又はエレクトロルミネッセンス要素のサブセットによって、選択的に動作可能である。基板は主に半導体材料で作られうる。基板は、1つ又は複数の他の材料、例えば非半導体(金属及び絶縁体)、を含みうる。それにより、各エレクトロルミネセンス要素/グループは、光ピクセルを形成することができ、したがって、その材料/それらの材料に電気が供給される場合に光を発することができる。そのようなモノリシックマトリックスの構成は、プリント回路基板にはんだ付けされることが意図された従来の発光ダイオードと比較して、互いに非常に近い選択的に作動可能なピクセルの配置を可能にする。モノリシックマトリックスはエレクトロルミネセンス要素を含みうるものであり、当該エレクトロルミネセンス要素の、共通基板に垂直に測定される高さの主要寸法は、実質的に1マイクロメートルに等しい。
【0037】
モノリシックマトリックスは、マトリックス配置によるピクセル化された光線の生成及び/又は投射を制御するように、コントロールセンターにつながれる。したがって、コントロールセンターは、マトリックス配置の各ピクセルの発光を個別に制御することができる。
【0038】
上に提示されたものの代わりに、マトリックス配置は、ミラーのマトリックスにつながれる主光源を含んでもよい。それによりピクセル化された光源は、光を発する少なくとも1つの発光ダイオードと、オプトエレクトロニクス要素のアレイ、例えば「デジタルマイクロミラーデバイス」に関する略語DMDによっても知られるマイクロミラーのマトリックス、とにより形成される少なくとも1つの主光源のアセンブリによって形成され、当該マイクロミラーのマトリックスは、主光源からの光線を反射によって投射光学要素に方向付ける。必要に応じて、補助光学要素が、少なくとも1つの光源の光線を集めて、それらをマイクロミラーアレイの表面に集束及び方向付けることができる。
【0039】
各マイクロミラーは、2つの固定位置の間で旋回することができ、第1の位置では、光線が投射光学要素に向かって反射され、第2の位置では、光線が投射光学要素とは異なる方向に反射される。2つの固定位置は、すべてのマイクロミラーについて同じように方向付けられ、マイクロミラーのマトリックスを支持する基準面に関して、その仕様で定められるマイクロミラーのマトリックスの特徴的な角度を形成する。そのような角度は一般に20°未満であり、通常は約12°としうる。これにより、マイクロミラーのマトリックスに入射する光線の一部を反射する各マイクロミラーは、ピクセル化された光源の基本的なエミッターを形成する。基本光線を発するように又は発しないようにこの基本的なエミッターを選択的に作動させるためのミラーの位置の変化の作動及び制御は、コントロールセンターによって制御される。
【0040】
様々な実施形態において、マトリックス配置は走査レーザーシステムを含みうるものであり、レーザー光源は走査要素に向けてレーザービームを発し、当該走査要素は、レーザービームで波長コンバーターの表面を探索するように構成される。この表面の画像は、投射光学要素によってキャプチャーされる。
【0041】
走査要素の探索は、人間の目が投射された画像におけるいかなる変位も知覚しないように、十分に速い速度で実行されうる。
【0042】
レーザー光源の点火及びビームの走査移動の同期された制御により、基本的なエミッターのマトリックスを生成することが可能になり、当該基本的なエミッターのマトリックスは、波長コンバーター要素の表面で選択的に駆動されることができる。走査手段は、レーザービームの反射によって波長コンバーター要素の表面を走査するための可動マイクロミラーであってもよい。走査手段として言及されているマイクロミラーは、例えば、「微小電気機械システム」に関するMEMSタイプである。しかしながら、発明は、そのような走査手段に限定されず、回転要素に配置された一連のミラーなどの他の種類の走査手段を使用することができ、その要素の回転は、レーザービームによる透過面の走査をもたらす。
【0043】
別の変形例において、光源は複雑であってもよく、発光ダイオードなどの光要素の少なくとも1つのセグメントと、モノリシック光源の表面部分との両方を含みうる。
【0044】
【0045】
図2aは、第1のステップを示す。このステップでは、すべての光源が同時に投射され、それにより第1の光パターンを生成する。この第1の光パターンはキャプチャーされてピクセル4に分割される。この第1の光パターンは、較正前の光パターンであるため、それは、視覚的な不快感や光が当たっている物体の知覚にエラーを与えるいくつかの不均一性を含みうる。
【0046】
その方法のいくつかの代替において、この第1の光パターンは、各光源の個々の投射の並列によって計算されうる。各ピクセルは、単一の光源によって投射された光に対応するであろう。これは、この第1のマップを取得する別の方法であり、一方の方法又は別の方法の利便性は、自動車メーカーによって左右される。
【0047】
図2bは、この不均一性のある例を示す。この図では、ピクセルの行の光強度が、各ピクセルに関連付けられた角度で表されるピクセルの位置の関数として分析される。この図では、すべてのピクセルが同じ光強度を持っているわけではないことが示されている。この図には、基準値5も示されている。この基準値5は、この不均一な光パターンを是正するための更なるステップで使用されることになる。
【0048】
各ピクセルでキャプチャーされた光強度に応じて、較正電力値が各ピクセルに関連付けられる。この較正電力値は、前のステップで検出された光強度に正比例する。結果として、各ピクセルは較正電力値を有することになる。
【0049】
図2cは、各ピクセルに割り当てられた新しい電力値を示す図を示す。%PWMとして表されるこれらの新しい電力値は、不均一性を補償しようとし、光強度の基準値を取得するために必要な%PWMを表す基準値50と比較される(
図2b)。1つのピクセルが、基準値よりも低い較正電力値を有する場合、新しい電力値は基準電力値よりも高くなり、光強度の低下を引き起こしている他の現象を補償する。
【0050】
図2dは、
図2bのものと同様の図を示すが、このケースでは、各ピクセルが新しい電力値で投射されると、是正された光パターンを持つピクセルの行の光強度が追加で示される。見られるように、是正された光パターン8は、元の光パターン7よりもはるかに均一である。この光パターンが十分に均一である場合、新しい電力値を持つ較正マップが記録され、是正された光パターンが投射されるように使用される。
【0051】
是正された光パターンが十分に均一でない場合、各ピクセルに新しい電力値を割り当てるステップは、これらの新しい電力値を使用してテスト光パターンをチェックすることで繰り返されうる。この繰り返しは、次のサブステップを含む:
各ピクセルに新しい電力値を割り当てること;
テスト光パターンを投射し、テスト光パターンの均一性をチェックし;各ピクセルに割り当てられる電力値を是正する。
【0052】
これらの特定の例において、電力値はパルス幅変調値である。各光源を制御することを担当する光ドライバーは、パルス幅変調値を変化させて、各ピクセルに前述の較正方法により定められる適切な値が供給されるようにする。
【0053】
図3は、発明による自動車用点灯アセンブリを示す。このケースにおいて、自動車用点灯装置は標準的な自動車用点灯装置であり、上記の方法のステップを実行するのに適した外部較正器30がある。これは、埋め込まれた較正器を含まない標準的な点灯装置においてもこの発明を使用することを可能にする。
【国際調査報告】