(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-20
(54)【発明の名称】検査ステーションおよびシート材料を検査するための方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/892 20060101AFI20220413BHJP
B65H 43/08 20060101ALI20220413BHJP
【FI】
G01N21/892 A
B65H43/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021552207
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(85)【翻訳文提出日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 EP2020055597
(87)【国際公開番号】W WO2020178299
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158469
【氏名又は名称】大浦 博司
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ
(72)【発明者】
【氏名】カリ リカルド
【テーマコード(参考)】
2G051
3F048
【Fターム(参考)】
2G051AA32
2G051AA41
2G051AB02
2G051BA05
2G051BA08
2G051BB02
2G051CA03
2G051CB05
2G051DA06
3F048AA00
3F048AB05
3F048BA08
3F048BB02
3F048BD07
3F048DA06
3F048DC15
3F048EA02
(57)【要約】
本発明は、捲縮したシート材料の検査ステーションに関する。ステーションは、検査場所内の捲縮したシート材料を照射するための光源と、検査場所内の捲縮したシート材料を振動させる振動装置とを備える。振動装置は、振動要素を備え、捲縮したシート材料は、振動要素によって振動される捲縮したシート材料のために、振動要素に沿って、または振動要素の外側に案内可能である。検査ステーションは、振動した捲縮したシート材料から受信した光を検出するための、それによって捲縮したシート材料の画像を提供する検出器と、シート材料の捲縮した表面上のまとめられていない材料を判定するためのコントローラとをさらに備える。本発明はまた、検査方法と、検査ステーションを備える設備とに関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
捲縮したシート材料のための検査ステーションであって、
検査場所内の捲縮したシート材料を照射するように配設された光源と、
前記検査場所内の捲縮したシート材料を振動させるよう適合された振動装置であって、前記振動装置が振動要素を備え、捲縮したシート材料を前記振動要素によって振動させるために、前記捲縮したシート材料を、前記振動要素に沿って、または前記振動要素の外側に案内可能である、振動装置と、
前記振動した捲縮したシート材料から受信した光を検出するための、それによって、前記捲縮したシート材料の画像を提供するための検出器と、
前記捲縮したシート材料の前記捲縮した表面上の前記捲縮したシート材料のまとめられていない材料の画像から判定するように適合されたコントローラと、を備える、検査ステーション。
【請求項2】
前記振動装置が超音波振動子を備える、請求項1に記載の検査ステーション。
【請求項3】
前記振動要素がバー、好ましくは円筒状バーである、請求項1~2のいずれか一項に記載の検査ステーション。
【請求項4】
前記検出器が、前記振動した捲縮したシート材料からの光を検出するように適合されたカメラである、請求項1~3のいずれか一項に記載の検査ステーション。
【請求項5】
前記振動した捲縮したシート材料から受信した光を異なる角度で検出するための二つの検出器または三つ以上の検出器を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の検査ステーション。
【請求項6】
前記光源がUV光源である、請求項1~5のいずれか一項に記載の検査ステーション。
【請求項7】
捲縮した連続的なシート材料を製造および検査するための設備であって、連続的なシート材料を捲縮するための捲縮装置を備え、かつ前記捲縮装置の下流に配設された請求項1~6のいずれか一項に記載の検査ステーションをさらに備える、設備。
【請求項8】
前記捲縮装置の捲縮パラメータが、前記検査ステーションの前記コントローラによって適合可能である、請求項7に記載の設備。
【請求項9】
少なくとも一つのシートパラメータを測定または判定するための少なくとも一つのセンサーを備える、請求項7~8のいずれか一項に記載の設備。
【請求項10】
捲縮したシート材料を検査するための方法であって、
捲縮したシート材料を提供し、かつ検査ステーションの少なくとも検査場所内の前記捲縮したシート材料を振動させることと、
前記検査場所内の前記捲縮したシート材料に光を照射することと、
前記捲縮したシート材料の画像を表す、前記振動した捲縮したシート材料から受信した光を検出することと、
前記捲縮したシート材料上に存在する前記捲縮したシート材料のまとめられていない材料の画像から判定し、それによって、前記捲縮したシート材料の前記捲縮した表面の真のステータスを提供することと、を含む、方法。
【請求項11】
前記捲縮したシート材料の前記真のステータスを、参照シート条件とさらに比較することと、
前記参照シート条件からの前記真のステータスの偏差に応じて、シート加工パラメータを適合させること、または前記捲縮したシート材料の加工を中断することと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記振動した捲縮したシート材料からの光を異なる角度で検出することをさらに含む、請求項10~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記捲縮したシート材料をUV光で照射することによって、前記捲縮したシート材料を滅菌することをさらに含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記捲縮したシート材料が、エアロゾル形成物品、例えばポリ乳酸(PLA)箔の製造に使用される連続的な捲縮したシート材料である、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
複数のシートパラメータ、例えば厚さ、搬送速度、または張力を測定することと、追加的に、前記測定されたシートパラメータを使用すること、および前記捲縮したシート材料の拡張したステータスを判定することと、
前記捲縮したシート材料の前記拡張したステータスを参照シート条件と比較することと、前記拡張したステータスおよび前記参照シート条件の差異に応じて、シート加工パラメータを適合させること、または前記捲縮したシート材料の加工を中断することとをさらに含む、請求項10~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材料、特に捲縮したシート材料を検査するための検査ステーションおよび検査方法に関する。本発明はまた、検査ステーションを備える捲縮したシート材料を製造するための設備にも関する。
【背景技術】
【0002】
連続的なシート材料が捲縮され、かつ連続的なロッドへと集合され、そのロッドがその後、個別のセグメントへと切断される方法が知られている。特に、電子装置で使用されるエアロゾル発生物品において、例えばポリ乳酸などの特定の連続的なシート材料が使用される。これらの材料の捲縮は多くの場合、連続的なシート材料を一対の構造化されたローラーに通すことによって実施される。こうした捲縮は、例えば捲縮ローラーの条件、または温度のようなシート条件など、幾つかの要因による影響を受ける場合がある。一方で、捲縮効果は、例えば引き出し抵抗(RTD)、直径もしくは楕円率、またはロッドの硬度などの、最終的なロッドの物理的パラメータに直接的に影響を及ぼす場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
捲縮したシート材料から作製された最終的なロッドにおける品質の問題を低減し、かつ好ましくはこうしたロッドの連続的な製造プロセスを提供することができるようにするために、捲縮したシート材料の製造プロセスを改善することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によると、シート材料用の、好ましくは捲縮したシート材料用の、より好ましくは連続的な捲縮したシート材料用の検査ステーションが提供されている。検査ステーションは、検査場所内のシート材料を照射するように配設された光源を備え、かつ少なくとも部分的に検査場所内に配設されていることが好ましい振動装置を備える。好ましくは、振動装置は、20kHz~70kHzの範囲内の高周波での振動作用の能力を有する。振動装置は、検査場所内のシート材料を振動させるように適合されている。シート材料が連続的なシート材料である場合、連続的なシート材料が検査場所内の振動装置を通過する時に、振動装置は、検査場所内のシート材料を振動するように適合されていることが好ましい。検査ステーションは、振動されたシート材料から受信した光を検出するための、それによってシート材料の画像を提供する検出器、好ましくはカメラをさらに備える。検査ステーションのコントローラは、シート材料の画像から、シート材料の表面上のまとめられていない材料が、捲縮したシート材料の捲縮した表面の真のステータスを得たことを判定するために適合されている。コントローラは、捲縮したシート材料の画像から、まとめられていない材料に関する情報を除去するように適合されている。コントローラは、捲縮した表面上に存在する、まとめられていない材料から計算して、捲縮した表面の画像を判定するように適合されている。それ故に、表面上に何らかのまとめられていない材料が存在する可能性があるにもかかわらず、捲縮したシート材料の捲縮した表面は検査ステーションによって検査される場合がある。これは、まとめられていない材料が捲縮した表面の検査を妨害しないようにするために、検査プロセス中に上記のまとめられていない材料を取り除くことによって行われることが好ましい。
【0005】
概して、シート材料は捲縮プロセス中に、押されるか、または変形され、かつ材料は取り除かれる場合があり、またはダストは集合される場合がある。このまとめられていない材料は、捲縮装置のローラーに留まり、またシート材料上にも留まる。ローラーは、捲縮動作を実施する間に、例えば櫛形状のストリッパーによって掃除されてもよい。しかしながら、シート表面上のまとめられていない材料は簡単には除去されない。加えて、一部の箔材料(例えば、ポリ乳酸(PLA)箔など)は、静電気的に荷電される傾向があり、まとめられていない材料が箔にくっつくことにつながる。
【0006】
シート材料上のまとめられていない材料は、外観検査の質を低減する。これは概して、加工されるシート材料に適用されるが、特にシート材料の捲縮効果の外観検査に適用可能である。
【0007】
捲縮は、シート材料内に表面構造を作り出す。しかしながら、捲縮プロセスはまた、シート材料を損傷する可能性もある。損傷した部品を検出する必要がある。加えて、シート材料の表面上のまとめられていない材料は機械の速度が速いと、シート材料中の不適合と同じ視覚的特徴を有する場合があり、またシート材料中のこうした不適合と間違われる場合がある。
【0008】
検査中にシート材料からまとめられていない材料を除去することを無視できるようにするために、検査ステーションが捲縮の後に提供され、この検査ステーションは、捲縮したシート材料からまとめられていない材料を除去する必要なしに、捲縮効果を外観検査することを可能にする。
【0009】
検査ステーションにおいて、シート材料は光学的に検査され、かつ振動され、これによってシート材料の同一の部分から取られた画像から、あらゆるまとめられていない材料が認識される場合がある。振動に起因して、シート材料が振動している間、シート材料の表面上でまとめられていない材料は変位する。それ故に、その後に取られたシート材料の同一の部分の画像の比較は、捲縮効果を含むシート材料の表面構造に関する情報だけでなく、シート材料に属さない変位した、まとめられていない材料に関する情報も含む。その後、捲縮したシート材料の捲縮した表面の表面品質の判定のために、変位した材料を無視することができる。検査された表面の結果、それ故に、まとめられていない材料を有しない捲縮した表面の判定された表面品質はその後、シート材料の処理プロセス、特にシート材料の捲縮プロセスの適合のために使用されてもよい。
【0010】
適切なデータおよび画像処理によって、表面構造、特に捲縮効果に関する改善された情報を得られる場合がある。この情報は、シート材料加工に使用されてもよい。例えば、コントローラを介して、情報は、シート材料の捲縮プロセスを適合させるために使用されてもよい。情報は一般に、シート材料取り扱いプロセスを適合するために使用されてもよい。情報はまた、例えばシート搬送装置を中断することによって、シート材料加工を中断するためにも使用されてもよい。
【0011】
振動装置は、シート材料を振動するために適した任意の振動装置とすることができる。例えば、振動装置は、シェーカーであってもよく、または超音波振動子を備えてもよい。
【0012】
振動装置は、超音波振動子を備えることが好ましい。
【0013】
振動装置は、シート材料と物理的に直接接触しているのと同時に、シート材料を振動させてもよい。振動装置によるシート材料の振動はまた、振動装置が物理的に直接接触していない一方で、例えばシート材料の支持体を振動させることを介して、間接的に引き起こされてもよい。
【0014】
振動装置は、振動されるシート材料と物理的に直接接触していることが好ましい振動要素を備えることが好ましい。捲縮したシート材料は、シート材料が振動要素によって案内され、かつ振動されるために、振動要素に沿って、または振動要素の外側に案内可能であることが好ましい。振動要素は円筒状バーであることが好ましい。
【0015】
振動要素はまた、シート材料をその搬送方向に沿って、かつ好ましくは検査場所を通して案内するための案内要素としても使用されてもよい。
【0016】
振動装置の振動要素は、検査されるシート材料が検査ステーションの検査場所を通過してもよいように、検査場所内に、または検査場所に近接して配設されてもよい。例えば、振動要素または振動装置は、検査場所の上流または下流に配設されてもよい。
【0017】
検出器は、振動されたシート材料からの光を検出するように適合されたカメラであることが好ましい。検出器は、検査場所の上方に配設されてもよい。検出器はまた、例えば透明なシート材料を検査する時、および検査ステーションのセットアップがこうした検出配設を可能にする場合、検査場所の下方に配設されてもよい。
【0018】
振動装置および検出器の異なる位置付けの選択肢は、スペースが限られている場合に有利である。
【0019】
検査ステーションは、振動されたシート材料から受信した光を異なる角度で検出するための二つ以上の検出器を備えることが好ましい。
【0020】
二つ以上の検出器は、重複する視野を有することが好ましい。
【0021】
検査ステーションは、重複する視野を有する二つの検出器を備えることが好ましい。
【0022】
二つ以上の検出器は、相互に隣接して、シート材料の搬送経路の幅にわたって延びるように配設されていることが好ましい。シート材料が検査ステーション内に配設されている場合、二つ以上の検出器は、シート材料の全幅にわたって延びるように配設されていることが好ましい。
【0023】
検査ステーションの光源は、可視領域内の光であってもよい。別の方法として、光は、光スペクトルの赤外線、すなわちUV範囲内である。光源は、検査されたシート材料から得られるべき情報に応じて選ばれてもよい。光は、シート材料の捲縮した表面上のダストまたは破片粒子による良好な吸収または反射を有する波長の光であることが好ましい。
【0024】
可視光またはUV光は、シート材料を検査するために使用されることが好ましい。光源はUV光源であることが最も好ましい。有利なことに、加えてUV光は、シート材料にUV光を照射する時にシート材料上に滅菌効果を及ぼす。この滅菌効果、特に殺菌効果は、シート材料が例えば食品または医療産業で使用される時に、特に有利である。
【0025】
検査ステーションの好ましい実施形態において、二つ以上の光源は、互いから距離を置いて、かつ好ましくはシート材料の搬送経路に沿って配設されている。二つ以上の光源は、二つ以上の異なる角度から検査場所内のシート材料を照射するように配設されている。第一の照明角度は、シート材料の搬送方向であり、第二の照明角度は、シート材料の輸送方向に向かっていることが好ましい。これによってシート材料は、検査場所内のシート材料の照明が最適化され、かつ外部光源からの干渉効果が低減されるまたは失われるように、搬送場所内の少なくとも二つの側から照射される。
【0026】
本発明によると、シート材料、好ましくは捲縮したシート材料または連続的なシート材料、より好ましくは捲縮した連続的なシート材料を検査するための方法も提供されている。方法は、シート材料を提供することと、当該シート材料を少なくとも検査ステーションの検査場所で振動させることと、検査場所内のシート材料に光を照射することとを含む。本方法は、振動されたシート材料から受信した光を、好ましくはカメラで検出することと、シート材料の画像を表すことと、シート材料の画像からシート材料上に存在する、まとめられていない材料を判定することとをさらに含み、それによって、まとめられていない材料の情報が除去された、捲縮したシート材料の捲縮した表面の真のステータスを提供することを可能にする。それ故に、方法において、まとめられていない材料からもたらされる画像における情報は、画像から計算される。これによって、捲縮した表面の画像が提供される場合があり、この画像では、まとめられていない材料に基づくゆがんだ情報が除去されている。
【0027】
本方法は、捲縮したシート材料の真のステータスが連続的に判定されてもよいように、また所望する場合には、モニターされてもよいように、連続的な捲縮したシート材料を検査場所を通して連続的に案内することを含むことが好ましい。
【0028】
本方法は、捲縮したシート材料の真のステータスを参照シート条件と比較することと、参照シート条件からの真のステータスの偏差に応じて、シート加工パラメータを適合させること、または捲縮したシート材料の加工を中断することとを含むことが好ましい。捲縮したシート材料の真のステータスの偏差、特にシート材料の捲縮効果の偏差が、参照シート条件から逸脱する場合、シート加工パラメータを適合させてもよい。例えば、搬送速度、張力、加熱温度、シート材料の形成または類似物が適合されてもよい。特に、シート材料の捲縮パラメータは適合されてもよい。例えば、一対の捲縮ローラーなどの一対の捲縮要素の二つの捲縮要素間の距離を適合させてもよい。特に、二つの捲縮ローラーの間のニップを、より小さくしてもよく、またはより大きくしてもよい。別の方法として、または追加的に、シート材料の真のステータスの偏差、特にシート材料の捲縮効果が参照シート条件から逸脱する場合、シート加工は中断されてもよい。これによって、さらなる欠陥のあるシート材料または低品質のシート材料が製造されることが防止される場合がある。
【0029】
プロセスの適合または中断は、偏差の大きさに応じてなされることが好ましい。例えば、偏差の大きさがある特定の閾値を上回るか、または下回るが、しかし依然として、ある特定の範囲内である場合、プロセスは適合されるか、または好ましくは少なくとも偏差が記録される。偏差の大きさが前述の範囲外である場合、プロセスは中断されることが好ましい。
【0030】
本方法は、振動した捲縮したシート材料からの光を異なる角度で検出することをさらに含むことが好ましい。異なる角度での光検出は、シート材料表面の三次元画像を判定することを可能にする。
【0031】
本方法は、シート材料にUV光を照射することによってシート材料を滅菌することをさらに含むことが好ましい。UV光は、シート材料の検査の目的のためにも使用されることが好ましい。
【0032】
本発明による方法は基本的に、シート材料が処理および加工され、かつ材料加工の結果が改善されるべきである、任意のシート材料加工方法において使用されてもよい。特に、方法は、シート材料の表面構造の質の検出または評価が、例えばダストおよび破片のような、まとめられていない材料によって少なくとも部分的に妨害される場合に、使用されてもよい。本方法は、シート材料が、例えば捲縮されるような機械的に処理される、シート材料加工方法で使用されることが好ましい。本方法は、エアロゾル形成物品、例えばポリ乳酸(PLA)箔の製造に使用される連続的なシート材料の検査のために使用されることが好ましい。
【0033】
本方法は、捲縮したシート材料を振動させる前に連続的なシート材料を捲縮することと、捲縮した振動されたシート材料が検査される検査ステーションに捲縮したシート材料を提供することとを含むことが好ましい。
【0034】
方法は、例えばシート材料の厚さ、搬送速度、または張力などの複数のシートパラメータを測定することをさらに含んでもよい。本方法において、測定されたシートパラメータは、シート材料の拡張したステータスを判定するために、すなわちシート材料の拡張したステータスを参照シート条件と比較するために、また拡張したステータスと参照シート条件との差異に応じて、シート加工パラメータを適合させること、またはシート材料の加工を中断するために、追加的に使用されてもよい。
【0035】
方法のこれらの実施形態において、検査ステーションで判定されたデータに加えて、追加的なシートパラメータ(例えば、シート処理方法で提供される一つ以上のセンサーから得られた追加的なデータ)も、シート処理を適合するまたは中断するために使用されてもよい。
【0036】
こうした追加的なシートパラメータは、検査ステーション内または検査ステーションに近接して得られることが好ましい。シート材料の特定の部分のシートパラメータを、検査ステーションで検査されたシート材料の同一の部分に割り当てるために、シートパラメータには時間情報が提供されることが好ましい。
【0037】
次いで、プロセスの適合または中断は、より広範な利用可能なシート情報に依存して行われてもよく、それ故に表面画像ならびにさらなるシートパラメータに依存して行われてもよい。プロセスの中断は例えば、測定または判定された値のうちの三つが特定の範囲外である場合に初期化されてもよい一方で、測定または判定された値のうちの二つのみが特定の範囲外である場合に、中断は初期化されない。
【0038】
検査ステーションおよび異なるシートパラメータから判定された情報は、例えば重み付けされた関連性も有してもよく、例えば測定または判定された値のうちの一つは、達成されるべき最終的な結果に対してより多くの関連性を有する場合があり、別の判定または測定された値は、関連性がより少ない場合がある。それに応じて、より重要なパラメータの関連性は、より重要ではないパラメータよりも、プロセスが中断されるべきかどうかの判定により大きい影響を及ぼすことができる。例えば、より重要なパラメータの場合、標的値からの2%の逸脱は中断をトリガーする場合がある。より重要ではないパラメータの場合、例えば、より重要度ではないパラメータが標的値から5パーセントだけ逸脱する時に、または二つのより重要度ではないパラメータが4パーセントだけ逸脱する時にのみ、中断がトリガーされることになる。
【0039】
シート材料のステータスは、真のステータスに対応してもよい。シート材料の真のステータスは、シート材料の表面からの画像に基づいて検査ステーションによって判定されたシート材料のステータスに対応する。真のステータスは、シート材料の表面、好ましくは捲縮した表面のステータスを、いかなるまとめられていない材料の存在なく表すことが好ましい。まとめられていない材料に関する情報は、捲縮したシート材料の表面の真のステータスを得るために、検出または判定された画像データから除去される。真のステータスは特に、シート材料の捲縮プロセスの質の表示である。
【0040】
シート材料のステータスはまた、シート材料の拡張したステータスにも対応してもよい。シート材料の拡張したステータスは、少なくとも一つの追加的なシートパラメータによって判定された、好ましくは一つのセンサーまたは幾つかのセンサーによって測定されたシート材料のステータスと組み合わされた、(検査ステーションによって判定された)シート材料の真のステータスに対応する。シート材料の拡張したステータスはそれ故に、シート材料の外観検査から得られた情報だけでなく、例えば温度、張力、または速度などの追加的なシートパラメータの情報も含む。
【0041】
シート材料は、検査ステーションの中に連続的にまたは段階的に導入されてもよい。シート材料は、検査ステーションを自動的に通過してもよく、または手動で通過してもよい。
【0042】
シート材料は、検査ステーションの中に連続的にかつ自動的に導入されることが好ましい。
【0043】
本発明はまた、捲縮した連続的なシート材料を製造および検査するための設備、好ましくは捲縮した連続的なシート材料からロッド状の連続的な物品を製造するための設備に関する。
【0044】
設備は、連続的なシート材料を捲縮するための捲縮装置を備え、かつ本発明による、かつ本明細書に記載の通りの検査ステーションをさらに備える。検査ステーションは、捲縮装置の下流に配設されている。
【0045】
設備はまた、捲縮した連続的なシート材料の連続的なロッドを形成するためのロッド形成装置を備えることが好ましい。これらの実施形態において、検査ステーションは、捲縮装置とロッド形成装置の間に配設されている。
【0046】
設備はシート搬送装置を備えることが好ましい。シート搬送装置は、検査ステーションのコントローラによって中断可能であることが好ましい。こうした中断は、シート材料の画像に由来するシート材料の真のステータスに依存することが好ましい。追加的に、または別の方法として、中断は、参照シート条件からのシート材料の画像の偏差の大きさ、または測定もしくは判定されたシートパラメータの偏差の大きさに依存する。追加的に、または別の方法として、中断は、シート材料の真のステータスを考慮に入れた、加えて、測定または判定されたシートパラメータも考慮に入れた、シート材料の拡張したステータスに依存する。
【0047】
捲縮装置の捲縮パラメータ、特に一対の捲縮要素の捲縮要素の距離は、検査ステーションのコントローラによって適合可能であることが好ましい。捲縮要素間の距離は、それが及ぼす効果の中でも、とりわけシート材料の捲縮深さに効果を及ぼす。
【0048】
こうした適合は、シート材料の画像に由来するシート材料の真のステータス、または参照シート条件からのシート材料の画像の偏差の大きさに依存することが好ましい。適合はまた、シート材料の真のステータスと、シート材料の画像の偏差の大きさとの組み合わせに依存してもよい。
【0049】
それに応じて、適合はまた、シート材料の拡張したステータス、または参照シート条件からの測定もしくは判定されたシートパラメータの偏差の大きさ、または拡張したステータスと、参照シート条件からの測定されたシートパラメータの偏差の大きさとの組み合わせに依存してもよい。
【0050】
設備は、少なくとも一つのシートパラメータを測定または判定するための少なくとも一つのセンサーを備えることが好ましい。幾つかのシートパラメータが測定または判定されることが好ましい。例えば、複数のシートパラメータ(例えば、シート材料の張力、速度、または厚さなど)を測定または判定するために、複数のセンサーが提供されている。
【0051】
一つ以上のセンサーは、検査ステーション内に、または検査ステーションに近接して配設されていることが好ましい。一つ以上のセンサーは、検査ステーションの上流に配設されていることがより好ましい。
【0052】
検査ステーションに関して述べられた、かつ記述された特徴および要素は、本発明の方法および設備にも関し、また適用可能な場合にはその逆も可能である。
【0053】
「捲縮」は本明細書において、シート材料の規則的な長軸方向の構造として理解され、一対または数対の構造化されたローラーの間にシート材料を通すことによって引き起こされることが好ましい。シート材料はまた、例えば二つの構造化されたプレートの間を通されてもよい。その結果、「捲縮効果」は、捲縮装置を通った後のシート材料の表面上の構造である。捲縮したシート材料は、画定された深さを有する溝を備える。この深さは捲縮深さと呼ばれる。
【0054】
画像処理および画像評価は、画像処理および画像評価のための周知の手段を用いて実施されてもよい。例えば、画像処理は、白黒、コントラスト、輝度、または彩度などのフィルターを使用してもよい。こうした画像処理の後、まとめられていない材料は、二つのカメラの画像を比較すること、および変位した、まとめられていない材料および背景を識別することによって、デジタル的に除去されてもよい。画像評価は、コンピュータによって、およびオンラインで、または参照サンプルとの比較によって手動で実施されてもよい。ユーザーのニーズに応じて、適切な評価方法を選んでもよい。
【0055】
オンライン画像評価は、例えば各捲縮線の密度、捲縮線の密度、捲縮線間の距離などを測定することを含んでもよい。次に、この画像評価の結果は、捲縮のためのパラメータをセットアップするために、シート材料加工設備、特に捲縮装置にフィードバックを与えるために使用されてもよい。
【0056】
本発明を実施形態に関してさらに記述し、それらの実施形態を以下の図面によって図示する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図2】
図2は、
図1の検査ステーションの側面図の概略図である。
【
図5】
図5は、シート材料用の制御プロセスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図1は、振動装置と、照明および検出装置とを備える検査ステーション2を示す。連続的なシート材料5、例えばPLA箔の捲縮したシートは、振動装置の円筒状バー20と照明および検出装置との間に案内されている。
【0059】
振動装置は、超音波振動子24と、移行セクション25と、円筒状バー20とを備える。円筒状バー20は、シート材料5と接触していて、シート材料を振動させる。移行セクションは典型的に、低い振幅で振動するが、一方でシート材料と接触している円筒状バーは、高い振幅で、好ましくは約5マイクロメートル~10マイクロメートルで振動する。円筒状バー20は、金属で作製された中実体であってもよい。移行セクション25は、20kHz~70kHz(例えば、35kHz)の共鳴周波数を、最大200nmの波長で増幅するように選ばれることが好ましい。円筒状バー20はまた、異なる形状、例えば長方形のブロック形状で実現されてもよい。
【0060】
照明および検出装置は、円筒状バー20の上方に、かつ円筒状バー20と距離を置いて配設されている。
【0061】
二つの直線状に配設されたカメラ34、35を有する直線状のカメラアレイは、二つの発光バー31、32、好ましくはUV発光バーの間に配設されている。カメラアレイおよび二つの発光バー31、32は、円筒状バー20に対して平行に、かつシート材料5の搬送経路に対して横断方向に配設されている。
【0062】
好ましくは、カメラアレイは、照射されたシート材料5から一連の画像をキャプチャする。シート材料5から反射された、かつカメラ34、35に進行する光は、参照符号37によって示されている。各カメラ34、35は、表面の異なる斜視図を得るために、異なる角度からシート材料5の表面をキャプチャする。二つのUV発光バー31、32は、異なる角度からシート材料5を照射し、それによって別の光源との光干渉を低減する。
【0063】
円筒状バー20は、シート材料5に周波数を伝達する。振動は一般的に不可視であるが、しかしながら、半分まとめられていないまたは完全にまとめられていない材料は、シート材料5の張力を通して影響を受け、振動によって攪拌される。まとめられていない材料の振動は、まとめられていない材料によって以前に覆われていた捲縮の隆起部を明らかにする。これは、シート材料5の表面の視覚的な画像の誤解釈のリスクを低減する。
【0064】
キャプチャされた画像は、コンピュータシステム(図示せず)で処理されてもよく、または以下に記述の通りの設備のコントローラで直接処理されてもよい。カメラ34、35の両方からの写真は、検査されたシート材料5の捲縮効果の幾何学的形状を判定するために、およびシート材料5の表面上のまとめられていない材料、またはシート材料5の汚染および欠陥を識別するためにも組み合わせられている。
【0065】
UV光は、100nm~300nm、例えば180nmの波長を有することが好ましい。UV光は、細菌および他の病原体に殺菌効果を及ぼす。従って、シート材料は、好ましくは連続モードで、検査中に滅菌されてもよい。
【0066】
図1から分かる通り、検査ステーションはまた、さらなる製造工程またはシート加工工程とは無関係に実現されてもよく、また適用されてもよい。例えば、事前に製造された箔のシートは検査ステーションの中に手動で挿入されてもよく、この検査ステーションで検査されうる。
【0067】
図2において、
図1の検査ステーション2の概略的に描かれた側面図が示されている。同一の参照番号が同一の要素に使用されている。
【0068】
シート材料5は、搬送方向100で円筒状バー20の外側に案内されている。それによって、シート材料5は、バー20の下方から案内され、バー20と接触し、またバー20の周りで検査場所39に案内されている。
図2において、搬送方向100は、円筒状バー20に上向きに導かれ、検査場所39に入る時、および検査ステーション2を離れた後、基本的に水平に配設されている。検査場所39は、円筒状バー20の中心から下流方向にわずかにずれて配設されている。画像キャプチャの区域38は、検査場所39の中心に配設されていて、かつ搬送方向100で見た時に、バー20の中心に近接し、かつ下流に配設されている。画像キャプチャの区域38は、シート材料5とバー20との接触区域の下流に実質的に配設されている。二重線として描かれたシート材料5の超音波励起の区域26は、シート材料5が円筒状バー20に接触する少し前から、シート材料5が円筒状バー20ともはや物理的に接触していない時にバー20の位置の少し下流まで本質的に延びる。
【0069】
二つの光源31、32は、検査場所39の上流および下流からシート材料5を照射する。
【0070】
検査場所から、およびシート材料5上の領域からの光37は、二つの光源31、32からの光が干渉する場合、放射された光が検出されるカメラ34、35に放射する。カメラ34、35は、二つの光源31、32の間に配設されている。
【0071】
シート材料5がPLA箔などの半透明材料である場合、箔の下側上の捲縮効果は、カメラ34、35によってキャプチャされる。
【0072】
図3に示す設備は概して、電子エアロゾル発生装置に使用されるエアロゾル発生物品のフィルターまたは他のセグメントの製造に使用されるPLA材料または別のシート材料の連続的なシートを提供するための供給手段と、連続的なシート材料を捲縮するための捲縮手段と、連続的な捲縮したシート材料を集合し、かつ材料の集合体をラッパーで囲んで連続的なロッドを形成するためのロッド形成手段と、連続的なロッドを複数の個別のロッドへと切り離すための切断手段とを備える。設備はまた、供給手段からロッド形成手段へと捲縮手段を経由して、設備を通して下流に、材料の連続的なシート材料を搬送するための搬送手段を備える。
【0073】
他の適切な材料は、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ペットポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、またはセルロースアセテートフィルムである。
図3に示す通り、例えばPLA材料の連続的なシートを提供するための供給手段は、ボビン10上に据え付けられた連続的なシート材料5を備える。捲縮手段は一対の回転可能な捲縮ローラー11を備える。使用時に、連続的なシート材料5はボビン10から引き出され、かつ例えば一連のガイドローラーおよびテンションローラー(図示せず)を経由して搬送機構によって、一対の捲縮ローラー11まで下流に搬送される。連続的なシート材料5が捲縮ローラーの対11の間に供給されるにつれて、捲縮ローラーは噛み合い、かつ連続的なシート材料5を捲縮して、設備を通してシート材料の長軸方向軸に対して実質的に平行な複数の離隔した隆起または波型を有する、連続的な捲縮したシート材料を形成する。
【0074】
連続的な捲縮したシート材料5は、捲縮ローラーの対11からロッド形成手段に向かって下流に搬送される。連続的なシート材料5は、収斂する漏斗または角状部12を通して供給される。収斂する漏斗12は、連続的なシート材料5を、その長軸方向軸に対して横断方向に集合させる。連続的な材料のシート5は、収斂する漏斗12を通過するにつれて実質的に円筒状の構成になると想定される。
【0075】
収斂する漏斗12を出る際に、PLA50のシートの集合体は、ラッピング材料の連続的なシートの中に包まれる。ラッピング材料の連続的なシートはボビン13から供給され、かつエンドレスベルトコンベアまたはガルニチュール14によって、連続的に捲縮したシート材料の集合体の周りを包む。
図3に示す通り、ロッド形成手段は、ラッピング材料の連続的なシートの長軸方向の端のうちの一方に接着剤を塗布する接着剤塗布手段15を備え、これによって、ラッピング材料の連続的なシートの反対側の長軸方向の端が接触した時に、これらは互いに接着して連続的なロッドを形成する。
【0076】
ロッド形成手段は、接着剤塗布手段15の下流に乾燥手段16をさらに備え、これは使用時に、連続的なロッドがロッド形成手段から切断手段17に下流に搬送される際に、連続的なロッドの継ぎ目に塗布された接着剤を乾燥させる。乾燥手段は、シート材料51の包まれたロッドがその最終的なロッド形状で固定されるように、加熱手段および圧縮手段を備えることが好ましい。
【0077】
切断手段17は通常、包まれた連続的なロッド51を、複数の単位長さまたは複数の単位長さの個別のロッド52に切り離す、ロータリーカッターを備える。
【0078】
図3に示す設備は、捲縮した連続的なシート材料を収斂する漏斗12によってその長軸方向軸に対して横断方向に集合する前に、捲縮した連続的なシート材料を検査するための、捲縮手段とロッド形成手段と間に位置する検査ステーション2をさらに含む。
【0079】
好ましくは、検査ステーション2は、
図1および
図2に記述され示された通りの検査ステーションである。連続的なシート材料5は、ガイドロール18を介して案内され、かつ偏向され、それによってシート材料5がその後、検査ステーション2の円筒形状の振動要素20の外側に下方から供給される。シート材料5は、検査ステーション2の照明および検出ユニット30の下方の検査場所を通して進む。検査ステーション2によって、捲縮したシート材料5上で得られた情報は、制御ユニット(図示せず)に送信される。
【0080】
図3に示す設備はまた、捲縮ローラー11の上流に配設されたセンサーユニット40を備える。センサーユニット40は、シート材料5の物理的パラメータを測定または検出するための、一つの、好ましくは幾つかのセンサーを備えてもよい。こうしたパラメータは、例えばシート材料の厚さ、張力、またはシート材料5の速度であってもよい。その結果、センサーユニット40は、厚さセンサーおよび速度センサーを備えてもよい。センサーユニット40のセンサーによって測定されたデータには、タイムスタンプが提供され、これはまた、さらなる処理のために制御ユニットに送信される。
【0081】
図4は、ロッド形成プロセスを示すが、しかしながら二つの検査ステーション2、22は直列に配置されている。もう一方の設備部は、
図3を参照して示され、かつ記述された設備の設備部品と基本的に同一である。
図3に示す設備のガイドロール18は、振動装置の円筒状バー21によって置き換えられる。シート材料5が円筒形バー18の水平下方に案内されていて、かつさらに下流に配設されたもう一方の検査ステーションの円筒状バー20と接触するようにバー18の周りに案内されているので、円筒状バー21に割り当てられた照明および検出ユニット33は、シート材料5の搬送経路の下方に配設されている。
【0082】
図4において、同一の要素および同一の設備部品に対して、同一の参照番号が使用される。
【0083】
第二の検査ステーションは、材料が不透明であるか、または単一の検査ステーションが両方の表面を検査するためには不十分である場合、PLAのもう一方の側を下方から検査している。
【0084】
第二の検査ステーション22は、約20センチメートル~50センチメートルの検査ステーション間の好ましい距離を有して、円筒状バー21の下方で、かつ円筒状バー20の上流に配設されていることが好ましい。
【0085】
図5において、制御ループの例が、簡略化された様態で示されている。
【0086】
オンライン検査ステーション2、22からのデータは、データ評価のためにコンピュータシステム81に送信される。また、標的値(例えば、参照シート条件)も、コンピュータシステム81に送信される。この評価の結果は、シート加工設備、特に捲縮装置へのフィードバックのために使用されてもよい。コンピュータシステム81における評価の結果が、所望の結果からの逸脱を示す場合、この情報はコントローラ83に送信される。次に、コントローラは、捲縮ローラー間のニップ110の変更を開始する。結果として得られる適合された捲縮したシート材料84は、検査ステーション2、22で検査され、またループが新たに開始される。機器パラメータを変更することによって所望の結果からの逸脱を修正できない、許容できない不適合の場合に、コンピュータシステム81からのデータもまたコントローラ83に送信されることになり、このコントローラはその後、不適合製品が製造されないように製造機器を停止する。
【0087】
コンピュータシステム81は、例えばセンサーデータおよび画像の収集に関するステータスレポートを生成してもよい。これは設備のダウンタイムを短縮する場合がある。
【0088】
コンピュータシステムは、コントローラの一体型の部品であってもよく、または検査ステーション2、22の検出システムの中に部分的に配設されてもよい。
【国際調査報告】