(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】交通安全早期警報・監視・警報装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20220414BHJP
G01S 17/86 20200101ALI20220414BHJP
G08G 1/04 20060101ALI20220414BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G01S17/86
G08G1/04 A
G08B21/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021520591
(86)(22)【出願日】2020-05-17
(85)【翻訳文提出日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 CN2020075809
(87)【国際公開番号】W WO2021159548
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】202010093851.0
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521150606
【氏名又は名称】深▲せん▼市美舜科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】許剣明
(72)【発明者】
【氏名】範振燦
(72)【発明者】
【氏名】劉国旭
(72)【発明者】
【氏名】曹志穎
(72)【発明者】
【氏名】鐘詩富
【テーマコード(参考)】
5C086
5H181
5J084
【Fターム(参考)】
5C086AA54
5C086CA11
5C086CA28
5C086CB15
5C086CB36
5C086DA08
5C086DA33
5C086FA01
5C086FA11
5H181AA01
5H181AA21
5H181BB04
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL06
5J084AA05
5J084AA07
5J084AA14
5J084AB01
5J084AD05
5J084BA03
5J084CA34
5J084CA65
5J084CA67
5J084EA05
5J084EA29
(57)【要約】
本発明は、交通安全早期警報・監視・警報装置を提供し、該装置は、警報器と、レーザ測
距装置と、制御器と、を含み、警報器とレーザ測距装置は前記制御器に電気接続され、又
は無線接続される。レーザ測距装置は、同軸の光学チャネルを有する複数の測距モジュー
ルを含み、同軸の光学チャネルを有する測距モジュールは、検出できる直線距離が200
~300メートルとなり、かつ各前記測距モジュールは独立して測距し、それにより監視
車道が少なくとも1つの前記測距モジュールにより監視される。制御器は、前記測距モジ
ュールの測距データを取得して解析し、かつリスクがあると解析するとき、前記警報器を
トリガーして警報して早期警報し、例えば、前記制御器は監視範囲内の車両走行速度が所
定の閾値を超えるとき、警報器が警報を発して早期警報するように制御する。本発明に係
る交通安全早期警報・監視・警報装置の自動警報は、自身のレーザ測距装置の信号により
トリガーされ、その作業効率及び信頼性が高い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通安全早期警報・監視・警報装置であって、
警報器と、レーザ測距装置と、制御器と、を含み、前記警報器とレーザ測距装置は前記制
御器に電気接続され、又は無線接続され、
前記レーザ測距装置は、同軸の光学チャネルを有する複数の測距モジュールを含み、それ
ぞれの前記測距モジュールが独立して測距し、
前記制御器は、前記測距モジュールの測距データを取得して解析し、かつリスクがあると
解析するとき、前記警報器をトリガーして警報して早期警報することを特徴とする交通安
全早期警報・監視・警報装置。
【請求項2】
同軸の光学チャネルを有する複数の前記測距モジュールは、完全に平行するのではなく設
置されることを特徴とする請求項1に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項3】
少なくとも2つの前記測距モジュールは、0.5°~5°夾角を形成していることを特徴
とする請求項2に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項4】
前記レーザ測距装置は、それぞれの前記測距モジュールに接続されている光学調節構成を
さらに含むことを特徴とする請求項1に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項5】
前記交通安全早期警報・監視・警報装置は、カメラと画像解析器をさらに含み、
前記カメラは、そのうちの1つの測距モジュールに接続され、前記レーザ測距モジュール
の同軸光路から監視範囲内のリアルタイム画像を取得し、かつ前記カメラ及び前記画像解
析器は前記制御器に電気接続され、又は無線接続され、前記制御器は前記カメラが取得し
たリアルタイム画像を取得して前記画像解析器に伝送し、
前記画像解析器は、取得したリアルタイム画像に基づいて前記監視範囲をリスク解析し、
かつリスク信号を前記制御器にバックフィードし、前記制御器は前記画像解析器がバック
フィードしたリスク信号に基づいて前記警報器をトリガーして警報して早期警報すること
を特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項6】
前記画像解析器は、
前記カメラが取得した画像画面を表示するための表示モジュールと、
前記カメラが取得した画像を解析し、監視範囲内の移動体の移動速度を算出し、所定の閾
値に基づいてリスクランクを評価して、かつリスク信号を前記制御器にバックフィードす
る解析モジュールと、
前記リアルタイム画像を記憶するための記憶モジュールと、を含むことを特徴とする請求
項5に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項7】
前記解析モジュールは、
前記監視範囲内の車道を識別するための車道識別サブモジュールと、
前記監視範囲内の車両を識別するための物体識別サブモジュールと、を含むことを特徴と
する請求項6に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項8】
前記交通安全早期警報・監視・警報装置は、前記レーザ測距装置が搭載される電動移動台
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項9】
前記電動移動台は、前記制御器に電気接続される駆動器をさらに含み、
前記画像解析器は、角度調節モジュールをさらに含み、車道範囲を監視し、かつ1つの調
整信号を前記制御器にバックフィードし、前記制御器は前記調整信号に基づいて前記駆動
器を制御して前記電動移動台が移動するように駆動し、それにより前記レーザ測距装置の
監視範囲を調整することを特徴とする請求項8に記載の交通安全早期警報・監視・警報装
置。
【請求項10】
前記警報器は、前記制御器に無線接続される手持ち式警報器と、前記制御器又は前記レー
ザ測距モジュールに設けられる非手持ち式警報器とを含むことを特徴とする請求項5に記
載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通安全の技術分野に関し、具体的には安全早期警報の分野に関し、特に交通
安全早期警報・監視・警報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
交通道路工事・メンテナンス、例えば、路面の補修、交通施設のメンテナンス、故障車の
取り扱いなどの時、往来車両の速度は一般的に非常に速く(80km/h又は25m/s
よりも大きい)、作業者の人身安全の保障を強化するために、警戒領域は、交通道路工事
作業員に対して十分な早期警報及び回避時間(5~8秒)を提供するために一般的に20
0メートル以上に設置される。従来、交通安全管理者によりトラフィックコーンを配置し
、その占める車道において200~300メートルのトラフィックコーンを配置して警戒
線とし、向けてくる車両が工事領域に衝突しないように提示する。しかしながら、この方
法は、多くの人力及び物力がかかり、効率が比較的低く、特に一時駐車して工事し、及び
小さい規模で快速に工事する時に非常に不便になる。
【0003】
現在、レーザーレーダー検知技術、例えば、Lidar、ミリ波レーダーなどは、自動車
知能交通の分野に応用されている。Lidarは、近距離・全方向型の検出及び点群デー
タ出力SLAMモデリング技法に属し、しかしながら、現在、SLAM技術による直線検
知は、200メートルに達することができない。ミリ波レーダーの探測距離は周波数帯域
の損耗に直接的に制限され、遠距離検知のために、必ず高周波数帯域の電磁波を使用する
。また、交通道路工事を検知するとき、工事車道における範囲のみを検知し、ミリ波レー
ダーは、遠距離検知が正確ではなく、そのミリ波のビーム幅が70メートル外になると、
2本の車道(約6メートル)よりも大きく、誤検出率が非常に大きく、他の技術により修
正する必要があり、そのため、道路に占めて工事することに応用して遠距離に車両を識別
して衝突を防止するために早期警報しにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本発明の実施例は、既存の交通安全早期警報・監視・警報装置は、監視で
きる直線距離が短く、かつ監視範囲が正確ではなく、信頼性が低い問題を解決する交通安
全早期警報・監視・警報装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例は、上記技術問題を解決するために以下の技術案を採用する。
【0006】
交通安全早期警報・監視・警報装置であって、警報器と、レーザ測距装置と、制御器と、
を含み、前記警報器とレーザ測距装置は前記制御器に電気接続され、又は無線接続され、
前記レーザ測距装置は、同軸の光学チャネルを有する複数の測距モジュールを含み、それ
ぞれの前記測距モジュールが独立して測距し、
前記制御器は、前記測距モジュールの測距データを取得して解析し、かつリスクがあると
解析するとき、前記警報器をトリガーして警報して早期警報する。
【0007】
好ましい実施形態において、同軸の光学チャネルを有する複数の前記測距モジュールは、
完全に平行するのではなく設置される。
【0008】
好ましい実施形態において、少なくとも2つの前記測距モジュールは、0.5°~5°夾
角を形成している。
【0009】
好ましい実施形態において、前記レーザ測距装置は、それぞれの前記測距モジュールに接
続されている光学調節構成をさらに含む。
【0010】
好ましい実施形態において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置は、カメラと画像解
析器をさらに含み、
前記カメラは、そのうちの1つの測距モジュールに接続され、前記レーザ測距モジュール
の同軸光路から監視範囲内のリアルタイム画像を取得し、かつ前記カメラ及び前記画像解
析器は前記制御器に電気接続され、又は無線接続され、前記制御器は前記カメラが取得し
たリアルタイム画像を取得して前記画像解析器に伝送し、
前記画像解析器は、取得したリアルタイム画像に基づいて前記監視範囲をリスク解析し、
かつリスク信号を前記制御器にバックフィードし、前記制御器は前記画像解析器がバック
フィードしたリスク信号に基づいて前記警報器をトリガーして警報して早期警報する。
【0011】
好ましい実施形態において、前記画像解析器は、
前記カメラが取得した画像画面を表示するための表示モジュールと、
前記カメラが取得した画像を解析し、監視範囲内の移動体の移動速度を算出し、所定の閾
値に基づいてリスクランクを評価して、かつリスク信号を前記制御器にバックフィードす
る解析モジュールと、
前記リアルタイム画像を記憶するための記憶モジュールと、を含む。
【0012】
好ましい実施形態において、前記解析モジュールは、
前記監視範囲内の車道を識別するための車道識別サブモジュールと、
前記監視範囲内の車両を識別するための物体識別サブモジュールと、を含む。
【0013】
好ましい実施形態において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置は、前記レーザ測距
装置が搭載される電動移動台をさらに含む。
【0014】
好ましい実施形態において、前記電動移動台は、前記制御器に接続される駆動器をさらに
含み、
前記画像解析器は、角度調節モジュールをさらに含み、車道範囲を監視し、かつ1つの調
整信号を前記制御器にバックフィードし、前記制御器は前記調整信号に基づいて前記駆動
器を制御して前記電動移動台が移動するように駆動し、それにより前記レーザ測距装置の
監視範囲を調整する。
【0015】
好ましい実施形態において、前記警報器は、前記制御器に無線接続される手持ち式警報器
と、前記制御器又は前記レーザ測距モジュールに設けられる非手持ち式警報器とを含む。
【0016】
好ましい実施形態において、前記警報器は、
少なくとも1種の色以上の指示灯又は点滅灯を含む灯光早期警報モジュール、
少なくとも1種の警告音が設けられる音声早期警報モジュール、及び/又は
早期警報情況を表示するための表示早期警報モジュールを含む。
【0017】
好ましい実施形態において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置は、前記制御器に電
気接続されるフィルライトをさらに含む。
【0018】
好ましい実施形態において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置は、前記制御器に接
続されるジャイロをさらに含む。
【0019】
本発明の実施例に係る交通安全早期警報・監視・警報装置は、警報器と、レーザ測距装置
と、制御器とを含み、前記警報器とレーザ測距装置は前記制御器に電気接続され、又は無
線接続される。また、前記レーザ測距装置は同軸の光学チャネルを有する複数の測距モジ
ュールを含み、同軸の光学チャネルを有する測距モジュールは、検出可能な直線距離が2
00~300メートルとなり、かつ各前記測距モジュールは独立して測距し、監視車道が
少なくとも1つの前記測距モジュールにより監視されることを保証する。前記制御器は前
記測距モジュールの測距データを取得して解析し、かつリスクがあると解析するとき前記
警報器をトリガーして警報して早期警報する。例えば、前記制御器は監視範囲内の車両走
行速度が所定の閾値を超えると算出するとき、警報器が警報を出して早期警報するように
制御する。本発明に係る交通安全早期警報・監視・警報装置の自動警報は自身のレーザ測
距装置の信号によりトリガーされ、その作業効率及び信頼性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0020】
ここでの図面は、明細書に追加して本明細書の一部を構成し、本発明の実施例を示し、か
つ明細書と共に本発明の原理を説明する。
【0021】
以下、本発明の実施例又は既存技術における技術案を明瞭に説明するために、実施例又は
既存技術の説明のに使用する必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、当業者にとって
は、創意工夫を要しない前提で、これらの図面に基づいて他の図面が得られる。
【
図1】本発明の実施例に係る交通安全早期警報・監視・警報装置の一実施形態の構成模式図である。
【
図2】本発明の実施例に係る交通安全早期警報・監視・警報装置の一実施形態の応用シーンの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
ここで説明した具体的な実施例は、本発明を解釈するためのもののみであり、本発明を限
定しないと理解すべきである。
【0023】
後続きの説明において、素子を示すための「モジュール」や、「部材」、「ユニット」の
ような用語を使用するのは、本発明の説明の便宜のためのものであり、その自体が特定の
意味を有しない。従って、「モジュール」や、「部材」、「ユニット」は、混合して使用
されることができる。
【0024】
図1に示すように、本発明の各実施例を実現するための交通安全早期警報・監視・警報装
置の構成模式図である。該交通安全早期警報・監視・警報装置100は、警報器30と、
レーザ測距装置10と、制御器20とを含み、前記警報器30とレーザ測距装置10は、
前記制御器20に電気接続され、又は無線接続される。
【0025】
制御器20は、交通安全早期警報・監視・警報装置の制御センターであり、各種のインタ
ウェース及び線路を利用して交通安全早期警報・監視・警報装置全体の各部分、例えば、
警報器30とレーザ測距装置10を接続する。制御器20は、記憶器に記憶されるソフト
ウエアプログラム及び/又はモジュールを実行し、記憶器に記憶されるデータを呼び出し
、交通安全早期警報・監視・警報装置の各種機能及び処理データを実行し、それにより交
通安全早期警報・監視・警報装置全体を監視する。制御器20は、1つ又は複数の処理ユ
ニットを含むことができる。好ましくは、制御器20は、主に操作システムや、ユーザイ
ンタフェース、アプリケーションなどを処理するアプリケーションプロセッサと、主に無
線通信を処理するモデムプロセッサとを集積することができる。また、上記モデムプロセ
ッサは制御器20に集積されなくてもよい。
【0026】
制御器20は、無線接続モジュールなどを含むことができるが、ここで重複して説明しな
い。交通安全早期警報・監視・警報装置100は、ブルートゥースなどの無線接続方式を
介して、警報器30、レーザ測距装置10などのほかの端末設備に接続し、通信及び情報
の交流を実現する。
前記レーザ測距装置10は、同軸の光学チャネルを有する複数の測距モジュールを含む
。同軸の光学チャネルを有する測距モジュールは、検出可能な直線距離が200~300
メートルとなり、監視範囲が広く、安全早期警報の反応時間を向上することができ、道路
工事者に対して十分な早期警報及び回避時間(5~8秒)を提供する。かつ、それぞれの
前記測距モジュールは独立して測距し、監視車道は少なくとも1つの前記測距モジュール
により監視され、本実施例に係る交通安全早期警報・監視・警報装置の信頼性をさらに向
上する。前記制御器20は、前記測距モジュールの測距データを取得して解析し、リスク
があると解析するとき、前記警報器30をトリガーして警報して早期警報する。前記制御
器20は監視範囲内の車両走行速度が所定の閾値を超えると算出するとき、警報器30が
警報を出して早期警報するように制御する。本発明に係る交通安全早期警報・監視・警報
装置の自動警報は自身のレーザ測距装置10の信号によりトリガーされ、その作業効率及
び信頼性が高い。
【0027】
一実施形態において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置100は道路メンテナンス
作業に応用され、メンテナンス車道の往来車両又は他の移動体の工事領域に対する衝突防
止早期警報を監視する。また、前記測距モジュールは、複数の検出ヘッドを含み、前記測
距モジュールは前記検出ヘッドに設けられる。同軸の光学チャネルを有する複数の測距モ
ジュールは、完全に平行するのではなく設置され、それによりレーザーの発射角度を拡大
し、前記測距モジュールの検出範囲が監視される車道を完全にカバーすることを保証し、
監視車道における移動体がいずれも検出される。
【0028】
好ましくは、2つの前記検出ヘッドは0.5°~5°夾角を形成し、前記レーザ測距装置
10のレーザー検出範囲が少なくとも監視車道及び相隣車道の境界をカバーするが、2本
の車道幅よりも小さく、相隣車道における移動体を関して干渉を引き起こすことを回避す
る。
【0029】
好ましい実施例において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置100は、警報器30
と、レーザ測距装置10と、制御器20と、を含み、前記警報器30とレーザ測距装置1
0は前記制御器20に電気接続され、又は無線接続される。前記レーザ測距装置10は、
同軸の光学チャネルを有する2つの測距モジュールを含み、かつ両者が0.5°夾角を形
成し、両者がレーザーにより300メートルの監視車道、監視車道及びその相隣車道の境
界範囲内の移動体を検出し、該範囲が早期警報領域となる。かつ制御器20は検出した移
動体の早期警報領域における移動速度を算出する。運動物体が早期警報領域内にあり、か
つ運動速度が20km/hより大きいとき、前記制御器20は前記警報器30にリスク信
号をバックフィードし、警報を出して早期警報する。
【0030】
さらに、前記レーザ測距装置10は、それぞれの前記測距モジュールに接続され、レーザ
ー発生器の射出角度を調節するための光学調節構成をさらに含む。測距モジュールのレー
ザー射出角度を調節することにより、監視車道におけるいずれかの位置の車両が少なくと
も1つのレーザ測距モジュールにより検出され、レーザー検出能力を1つの車道の範囲水
平に固定する。
【0031】
前記警報器30は、前記制御器20に無線接続される手持ち式警報器31と、前記制御器
20又は前記レーザ測距モジュールに設けられる非手持ち式警報器とを含む。
【0032】
さらに、前記警報器30は、灯光早期警報モジュール、音声早期警報モジュール及び表示
早期警報モジュールが設置されることができ、それぞれ灯光や、音声、文字、ビデオなど
の方式を介して作業者に通知して早期警報を実現する。具体的には、灯光早期警報モジュ
ールは、少なくとも1種の色以上の指示灯又は点滅灯を含み、異なる早期警報等級に応じ
て異なる色の灯光を点灯し又は点滅させることができる。音声早期警報モジュールは、少
なくとも1種の警告音が設置され、異なる早期警報等級に応じて、異なる早期警告音を放
送する。前記表示早期警報モジュールは、表示パネルなどを含み、文字又は画像により早
期警報し、具体的なリスク情況を表示パネルなどの表示器を介して表示し、工事作業員に
伝送して具体的なリスク事項を了解させる。
【0033】
なお、灯光早期警報モジュール及び表示早期警報モジュールは、警報器30の不可欠な構
成ではなく、必要に応じて、本発明の主旨を逸脱しない範囲に省略することができる。表
示早期警報モジュールは、独立に音声早期警報モジュールを介して早期警報を実現するこ
とができ、本発明の実施例はこれに限定しない。
【0034】
図1に図示しないが、交通安全早期警報・監視・警報装置100は、各部材に給電するた
めの電源(例えば、バッテリー)を含むことができ、好ましくは、電源は電源管理システ
ムを介して制御器20に論理接続し、それにより電源管理システムを介して充放電管理、
電力消耗管理などの機能を実現する。
【0035】
別の実施例において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置100は、警報器30と、
制御器20と、レーザ測距装置10と、カメラ50と、画像解析器40とを含む。また、
前記警報器30、レーザ測距装置10、カメラ50及び画像解析器40は、前記制御器2
0に無線又は電気接続される。
【0036】
前記カメラ50は前記レーザ測距装置10のうちの1つの測距モジュールに接続し、前記
レーザ測距モジュールの同軸光路から監視範囲内のリアルタイム画像を取得する。前記制
御器20は前記カメラ50が取得したリアルタイム画像を受信して前記画像解析器40に
伝送する。前記画像解析器40は取得したリアルタイム画像に基づいて前記監視範囲の移
動体をリスク解析し、かつリスク信号を前記制御器20にバックフィードする。前記制御
器20は前記画像解析器40がバックフィードしたリスク信号に基づいて前記警報器30
をトリガーして警報して早期警報する。
【0037】
一実施形態において、前記画像解析器40は、表示モジュール43として、タッチパネル
、表示パネルなどを含み、前記カメラ50が取得した画像画面を表示し、レーザーの探測
範囲を観察して車道状況を監視しやすい。
【0038】
一実施形態において、前記画像解析器40は、ビデオ処理チップなどを含み、ビデオ処理
チップはその解析モジュール42の主な素子として、前記カメラ50が取得した画像を解
析し、監視範囲内の移動体の移動速度を算出し、所定の閾値に基づいて該移動体が引き起
こす可能な危険のリスクランクを評価し、かつリスク信号を前記制御器20にバックフィ
ードし、警報器30が相応等級の警報を出すように制御する。
【0039】
さらに、前記解析モジュール42は、車道識別サブモジュールと物体識別サブモジュール
を含み、前記車道識別サブモジュールは前記監視範囲内の車道を識別し、前記物体識別サ
ブモジュールは、前記監視範囲内の車両を識別する。ビデオ処理チップは知能識別アルゴ
リズムにより、まず検出車道と相隣車道を識別し、車道を確認した後、車両が位置する車
道及び距離を検出し、車両が工事監視車道に進入した後に、車両距離に基づいて、ビデオ
処理チップは異なる等級の警報信号を前記制御器20に送信し、その後に制御器20は警
報優先等級に応じて、信号を前記警報器30に送信して警報を出す。
【0040】
なお、前記画像解析器40は姿勢検知機能を有し、前記交通安全早期警報・監視・警報装
置100の信頼性をさらに向上する。前記解析モジュール42はリアルタイム画像に基づ
いて相隣車道の境界を渡って監視車道に進入する車両又は他の移動体を解析し、工事領域
との距離及び移動速度を算出し、工事領域に対して引き起こすリスクランクを解析するこ
とができる。或いは、早期警報範囲内に監視車道から離れる車両を監視し、警報を解除す
る。
【0041】
本実施例において、前記レーザ測距装置10と前記画像解析器40とは協作し、前記画像
解析器40により、前記交通安全早期警報・監視・警報装置の識別範囲角度はレーザ測距
装置10を単に使用する場合の監視角度よりも大く、レーザー発生器の識別死角を補償す
ることができる。光路と回路とは両情報源が伝送し、いずれの情報源がトリガーされると
早期警報し、装置の冗長性を向上し、侵入車両に対する識別正確性を向上する。
【0042】
一実施形態において、前記画像解析器40は、記憶モジュール41を含むことができ、作
動するときのビデオデータを圧縮してコーディングし、工事するときの交通監視リアルタ
イム画像を記憶し、工事過程において車道を監視するリスク記録とし、特定の情況で証拠
又は他の記録として使用されることができる。
【0043】
一実施形態において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置100は、前記レーザ測距
装置10が搭載される電動移動台80をさらに含み、前記電動移動台80を制御して前記
レーザ測距装置10の方向及び位置を調節することにより、レーザーの射出角を調整する
。
【0044】
一実施形態において、前記電動移動台80は、前記制御器20に接続される駆動器70を
さらに含む。前記画像解析器40は、角度調節モジュール44を含み、車道範囲を監視し
、監視位置と監視車道とが対応するか否かを解析し、かつ信号を前記制御器20にバック
フィードし、前記駆動器70が前記電動移動台80を駆動して移動するように制御し、前
記レーザ測距装置10の監視範囲を調整する。
【0045】
なお、本実施例では、表示パネルなどにより前記レーザ測距装置10の監視範囲が監視車
道に対応するか否かを観察し、かつ前記角度調節モジュール44により前記駆動器70が
前記電動移動台80の方向及び位置を自動調整するように制御し、それによりレーザーの
射出角度を調整する。
一実施形態において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置100は、フィルライト
60、例えば、赤外LEDフィルライト60などを含む。前記フィルライト60は前記制
御器20に電気接続される。光線が不足であるとき、前記制御器20は赤外LEDフィル
ライト60をオンして、ビデオ画像の画質を増強し、画像解析器40が物体を正確的に識
別することができるように確保する。
【0046】
一実施形態において、前記カメラ50は赤外線カメラが設けられ、ナイトショット機能を
有し、夜間に工事するとき、灯光がなく、或いは光線が弱くても、鮮明な画面を形成する
こともでき、画像解析器40が物体を正確的に識別することができるように確保する。
【0047】
一実施形態において、前記交通安全早期警報・監視・警報装置100は、前記制御器20
に接続されるジャイロ90をさらに含む。風外乱などの振動で、前記ジャイロ90はレー
ザ測距装置10全体の振動状況を検出し、制御器20により電動移動台80を制御し、レ
ーザ測距装置10の姿勢を安定にするように保持すると共に、画像解析器40は車道を識
別し、レーザーの射出方向を解析し、レーザーが監視車道に合わせるか否かを判断し、レ
ーザーの合わせ情況を評価し、電動移動台80を制御してレーザ測距モジュールの角度を
調整し、装置が風外乱などの振動の影響を補償することを保証する。
【0048】
別の実施例において、本発明の実施例に係る交通安全早期警報・監視・警報装置100は
、道路メンテナンスのシーンに応用され、
図2に示すように、本発明の実施例に係る交通
安全早期警報・監視・警報装置100は、ホルダと、マルチトーンの防水警報器32と、
手持ち式警報器31と、レーザ測距装置10と、カメラ50と、画像解析器40と、制御
器20とを含み、前記手持ち式警報器31は前記交通安全早期警報・監視・警報装置10
0と独立し、工事作業員により携帯して配置され、前記制御器20に無線接続される。前
記マルチトーンの防水警報器32、レーザ測距装置10、カメラ50及び制御器20は前
記ホルダに搭載され、マルチトーンの防水警報器32とレーザ測距装置10は有線又は無
線の方式により前記制御器20に接続される。
【0049】
前記レーザ測距装置10は、同軸光路を有する2組の測距モジュールを含み、2組の測距
モジュールの夾角は1°である。監視車道の幅が1本の車道よりも大きく、1.5本の車
道よりも小さい。直線早期警報領域は200メートルであり、即ち、前記レーザ測距装置
10の直線カバー範囲が200メートルである。前記カメラ50は、その内の1組の測距
モジュールに接続し、前記画像解析器40は前記制御器20に無線又は電気接続され、前
記カメラ50が捉えた画面を表示し、かつ前記画面内の移動体、例えば、歩行者、動物及
び車両などを識別し、移動体と工事地点との距離及び走行速度を解析する。前記移動体の
早期警報領域における移動速度が20km/h又は他の所定の閾値を超えるとき、移動体
の距離に基づいて異なる等級の早期警報信号を発する。200m内にあると3級警報にな
り、150m内にあると2級警報になり、100m内に1級警報になる。
【0050】
なお、前記レーザ測距装置10とカメラ50は、交通安全早期警報・監視・警報装置にお
いて早期警報領域内の移動体を検出するセンサとして、それぞれの前記レーザ測距モジュ
ールが移動体、特に、車両の距離を高頻度に測量し、かつ測量した車両距離データを前記
制御器20に送信し、制御器20は、大量の車両距離データにより各モジュールが検出し
た車両速度及び距離を算出する。監視される高速道路本線における車両に対してレーザ測
距及び画像識別検出を行うことにより、危険が検出して判断するとき、マルチトーンの防
水警報器32及び無線警報ユニットにより音声・光警報を発し、工事作業員に対して回避
するように提示する。
【0051】
なお、前記レーザ測距装置10とカメラ50とは、独立して監視してもよく、共同に監視
してもよい。しかしながら、前記レーザ測距装置10は、点状監視し、相隣車道からの車
両の入侵を解決することができ、カーブ場合での車両監視に適応することもできず、前記
制御器20のデータ処理能力は、一般的には簡単な演算を対処するだけであり、監視結果
が精確ではない。前記画像解析器40は、高級な演算処理能力を有し、画像を解析するこ
とにより、監視車道における移動体のリスクを判断するだけでなく、相隣車道から監視車
道に進入する車両又は他の移動体が早期警報領域に進入するリスクを判断することもでき
、リスク判断の正確度がより高く、信頼性がより強い。
【0052】
一実施形態において、前記手持ち式警報器31は、表示早期警報モジュールと音声早期警
報モジュールとを含み、前記音声早期警報モジュールは、直接的に制御器20が送信する
信号に基づいて相応等級の早期警告音を放送し、工事作業員にリスクがあると提示する。
前記表示早期警報モジュールは、文字の方式、例えば、「車両XXXから100m距離、
時速40Km/h、リスク等級が高い」によりリスク情况を表示し、文字の方式により工
事作業員に具体的な状況を了解させ、即時に予防しやすい。
【0053】
一実施形態において、前記ホルダには、電動移動台80及びその駆動器70が設けられ、
前記電動移動台80は前記レーザ測距装置10が搭載される。本発明は、前記電動移動台
80を機械的に制御して調節することができ、制御器20に接続される駆動器70を制御
して前記レーザ測距装置10の方向及び位置を知能調整することもでき、それによりレー
ザーの射出角を調整する。例えば、前記画像解析器40は監視範囲と監視車道範囲とが対
応しないと監視して解析されるとき、その内の角度調節モジュール44により信号を前記
制御器20に送信して前記駆動器70を制御して前記電動移動台80を駆動することによ
り、前記レーザ測距装置10の監視範囲を調整する。
【0054】
さらに、前記ホルダには、前記制御器20に電気接続されるジャイロ90がさらに設けら
れる。風外乱などの振動で、前記ジャイロ90はレーザ測距装置10全体の振動状況を検
出し、制御器20により電動移動台80を制御し、レーザ測距装置10の姿勢を安定にす
るように保持すると共に、画像解析器40は識別車道を識別し、レーザーの射出方向を解
析し、レーザーが監視車道に合わせるか否かを判断し、レーザーの合わせ情況を評価し、
電動移動台80を制御してレーザ測距モジュールの角度を調整し、装置が風外乱などの振
動の影響を補償することを保証する。
【0055】
以上、図面を参照しながら本発明の好ましい実施例を説明したが、本出願の権利の範囲を
限定しない。当業者は、本出願の範囲及び実質を逸脱しない範囲で行ったいずれかの修正
、同等置換及び改良は、いずれも本出願の権利範囲に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2021-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通安全早期警報・監視・警報装置であって、
警報器と、レーザ測距装置と、制御器と、を含み、前記警報器とレーザ測距装置は前記制
御器に電気接続され、又は無線接続され、
前記レーザ測距装置は、同軸の光学チャネルを有する複数の測距モジュールを含み、それ
ぞれの前記測距モジュールが独立して測距し、
前記制御器は、前記測距モジュールの測距データを取得して解析し、かつリスクがあると
解析するとき、前記警報器をトリガーして警報して早期警報し、
前記交通安全早期警報・監視・警報装置は、カメラと画像解析器をさらに含み、
前記カメラは、そのうちの1つの測距モジュールに接続され、前記レーザ測距モジュール
の同軸光路から監視範囲内のリアルタイム画像を取得し、かつ前記カメラ及び前記画像解
析器は前記制御器に電気接続され、又は無線接続され、前記制御器は前記カメラが取得し
たリアルタイム画像を取得して前記画像解析器に伝送することを特徴とする交通安全早期
警報・監視・警報装置。
【請求項2】
同軸の光学チャネルを有する複数の前記測距モジュールは、完全に平行するのではなく設
置されることを特徴とする請求項1に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項3】
少なくとも2つの前記測距モジュールは、0.5°~5°夾角を形成していることを特徴
とする請求項2に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項4】
前記レーザ測距装置は、それぞれの前記測距モジュールに接続されている光学調節構成を
さらに含むことを特徴とする請求項1に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項5】
前記画像解析器は、取得したリアルタイム画像に基づいて前記監視範囲をリスク解析し、
かつリスク信号を前記制御器にバックフィードし、前記制御器は前記画像解析器がバック
フィードしたリスク信号に基づいて前記警報器をトリガーして警報して早期警報すること
を特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項6】
前記画像解析器は、
前記カメラが取得した画像画面を表示するための表示モジュールと、
前記カメラが取得した画像を解析し、監視範囲内の移動体の移動速度を算出し、所定の閾
値に基づいてリスクランクを評価して、かつリスク信号を前記制御器にバックフィードす
る解析モジュールと、
前記リアルタイム画像を記憶するための記憶モジュールと、を含むことを特徴とする請求
項5に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項7】
前記解析モジュールは、
前記監視範囲内の車道を識別するための車道識別サブモジュールと、
前記監視範囲内の車両を識別するための物体識別サブモジュールと、を含むことを特徴と
する請求項6に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項8】
前記交通安全早期警報・監視・警報装置は、前記レーザ測距装置が搭載される電動移動台
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【請求項9】
前記電動移動台は、前記制御器に電気接続される駆動器をさらに含み、
前記画像解析器は、角度調節モジュールをさらに含み、車道範囲を監視し、かつ1つの調
整信号を前記制御器にバックフィードし、前記制御器は前記調整信号に基づいて前記駆動
器を制御して前記電動移動台が移動するように駆動し、それにより前記レーザ測距装置の
監視範囲を調整することを特徴とする請求項8に記載の交通安全早期警報・監視・警報装
置。
【請求項10】
前記警報器は、前記制御器に無線接続される手持ち式警報器と、前記制御器又は前記レー
ザ測距モジュールに設けられる非手持ち式警報器とを含むことを特徴とする請求項5に記
載の交通安全早期警報・監視・警報装置。
【国際調査報告】