(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】無線走査装置
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20220414BHJP
A61B 1/227 20060101ALI20220414BHJP
A61B 1/24 20060101ALI20220414BHJP
A61B 1/045 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
A61B1/00 551
A61B1/227
A61B1/24
A61B1/00 682
A61B1/045 610
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540585
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(85)【翻訳文提出日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 EP2019085179
(87)【国際公開番号】W WO2020148041
(87)【国際公開日】2020-07-23
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508158023
【氏名又は名称】3シェイプ アー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100196601
【氏名又は名称】酒井 祐市
(72)【発明者】
【氏名】アナス ゴーオ
(72)【発明者】
【氏名】カスパ クローウ ハンスン
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA08
4C161AA11
4C161CC06
4C161HH51
4C161JJ19
4C161LL03
4C161NN03
4C161SS21
4C161UU06
(57)【要約】
本発明は、第1の2Dフレームレートで2D画像を取得するように構成された画像検出器と、1つ又は複数のプロセッサであって、2D画像をプロセッサによって処理して処理されたデータを形成することができるように画像検出器に結合されたプロセッサと、プロセッサに結合され、プロセッサから処理されたデータを受信し、処理されたデータを無線で送信する無線モジュールとを有する走査筐体を有する無線走査装置を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の3Dモデルのデータを提供するための無線走査装置は、
第1の2Dフレームレートで2D画像を取得するように構成された画像検出器と、
前記画像検出器に結合された1つ又は複数のプロセッサであって、前記2D画像が前記プロセッサによって処理されて、処理されたデータを形成することができるプロセッサと、
前記プロセッサから前記物体の3Dモデルの前記データである前記処理されたデータを受信し、前記処理されたデータを無線送信するように、前記プロセッサに結合されている無線モジュールと、を有する走査筐体を有し、
前記走査装置は、
前記無線モジュールが前記プロセッサによって定義された第1のデータレートで前記処理されたデータを受信する標準モードと、
前記無線モジュールが前記プロセッサによって定義された第2のデータレートで前記処理されたデータを受信する非標準モードであって、前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを維持し、前記画像検出器を特定の時間シャットオフすることによって提供され、第2のデータレートが前記第1のデータレートより低くなることにより無線スロットリングモードとして定義される非標準モードと、の2つの事前定義された走査動作モード間で切り替えられるように構成される無線走査装置。
【請求項2】
前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを第2の2Dフレームレートに切り替えることによって提供され、前記第2の2Dフレームレートは前記第1の2Dフレームレートよりも低くなることにより、前記第2のデータレートが前記第1のデータレートよりも低くなり、無線スロットリングモードとして前記非標準モードを定義する請求項1に記載の無線走査装置。
【請求項3】
前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを維持し、特定の時間の前記画像検出器の空間分解能を低減することによって提供され、第2の2Dフレームレートは前記第1の2Dよりも低くなることにより、無線スロットリングモードとして前記非標準モードを定義する請求項1に記載の無線走査装置。
【請求項4】
前記第1のデータレート及び/又は前記第2のデータレートは、1000~5000フレーム/秒、好ましくは1500~2500フレーム/秒、好ましくは1700~1900フレーム/秒、最も好ましくは約1800フレーム/秒の実効2Dフレームレートで前記プロセッサに提供される2D画像の処理に対応する、請求項1~3のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【請求項5】
前記第2のデータレートは、前記第1のデータレートの90%未満であり、好ましくは前記第1のデータレートの80%未満であり、より好ましくは前記第1のデータレートの約75%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【請求項6】
前記処理されたデータは3Dデータの形式であり、前記標準モードのとき、前記プロセッサは前記第1のデータレートで3Dデータを生成し、前記非標準モードのとき、前記プロセッサは前記第2のデータレートで3Dデータを生成する請求項1~4のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【請求項7】
前記少なくとも2つの事前定義された動作モード間で切り替えられることは、前記プロセッサ及び/又は前記プロセッサに結合された部品の条件に基づく請求項1~6のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【請求項8】
前記条件は、事前定義された温度に関連する温度を測定値とする、請求項7に記載の無線走査装置。
【請求項9】
前記条件は、前記プロセッサによって受信された前記2D画像に基づく、請求項7に記載の無線走査装置。
【請求項10】
前記走査装置は、標準モードにあるとき、前記無線モジュールが前記処理されたデータを前記第1のデータレートで送信し、非標準モードにあるとき、前記無線モジュールが前記処理されたデータを前記第2のデータレートで送信するように更に構成される請求項1~9のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【請求項11】
前記プロセッサ及び前記無線モジュールは、チップ上で、前記チップの第1の部分はハードウェアのプログラム可能性に適合し、前記チップの第2の部分はソフトウェアのプログラム可能性に適合するようにプログラム可能なシステムに統合され、前記第1の部分は、前記処理されたデータを形成するように構成され、前記第2の部分は、前記処理されたデータを前記無線モジュールに送信するように構成される請求項1~10のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【請求項12】
前記第1の部分は、圧縮データの形態で処理データを形成するように更に構成される、請求項に記載の無線走査装置。
【請求項13】
前記走査装置は、口腔内走査装置及び/又は耳内走査装置である、請求項1~12のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は一般に、無線走査装置に関する。より具体的には、本発明が電力消費及び/又は発熱を管理する無線走査装置に関する。最も具体的には、本発明が口腔内走査及び/又は耳内走査のための無線走査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力消費及び/又は発熱の管理は、コンピュータ及び/又は3D走査装置等の計算装置の技術分野で周知である。例えば、ラップトップで知られているように、バッテリ電力は、CPUのクロック速度が自動的に調整される、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)スロットリングまたは動的周波数スケーリングと呼ばれる技術によって節約される。つまり、バッテリを節約するためにラップトップが減速される。また、CPUのクロック速度の調整は、CPUが発生している熱量に基づいて行うことができることも知られている。たとえば、CPUが熱すぎる、つまり過熱している場合、クロック速度が低下し、その結果CPUが冷却される。このような技術は、熱スロットリングと呼ばれ、CPUスロットリングの分野における特定の技術である。
【0003】
CPUスロットリング内及び熱スロットリング内でさえ、様々な他の技術が知られている。例えば、熱スロットリングでは、CPUやグラフィック処理ユニット(GPU:Graphical Processing Unit)が実行するプロセスをCPUの温度に基づいて構成できることが知られている。電力消費を低減するためにプロセッサをスロットルする以外の技術も知られている。例は、光プロジェクタの電力又は処理を低減することによるもの、及び/又は光プロジェクタ又は画像検出器のデューティサイクルを低減することによるものである。したがって、バッテリ駆動装置の電力管理は、非常に詳細に知られている。
【0004】
しかし、画像が無線で転送される、例えば無線カメラのような無線装置の場合、無線送信は有線送信よりも多くの電力を必要とすることが知られている。無線装置により多くの電力を提供する典型的な解決策は例えば、バッテリから有線電源に切り替えることによって、電力源を切り替えることである。したがって、無線装置、特に無線走査装置のより良好な電力管理が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本願の1つの目的は、電線を設ける必要がないように電力及び/又は熱をより良く管理する無線走査装置を提供することである。
【0006】
本発明の一態様では、第1の2Dフレームレートで2D画像を取得するように構成された画像検出器と、前記画像検出器に結合された1つ又は複数のプロセッサであって、2D画像がプロセッサによって処理されて、処理されたデータを形成することができるプロセッサと、プロセッサから物体の3Dモデルのデータである前記処理されたデータを受信して無線送信するように前記プロセッサに結合されている無線モジュールと、を有する走査筐体を有する、物体の3Dモデルのためのデータを提供する無線走査装置が提供される。
【0007】
走査装置は、好ましくは2つの事前定義された走査動作モード、すなわち、無線モジュールがプロセッサによって定義された第1のデータレートで処理されたデータを受信する標準モードと、無線モジュールがプロセッサによって定義された第2のデータレートで処理されたデータを受信する非標準モードとの間で切り替えられるように構成される。
【0008】
好ましい実施形態では、無線モジュールは、上述のように2つの異なったデータレートで処理されたデータを受信することが有利である、なぜなら、非標準モードに一旦入ると、更に好ましい実施形態の無線モジュールは標準モードよりも少ない処理されたデータを受信することによって、無線モジュール自身が標準モードよりもはるかに少ない熱を生成するからである。
【0009】
本走査装置の発明者は、無線モジュールが無線走査装置内で多くの熱を発生させる役割を果たすことを認識し、したがって、処理されたデータを無線モジュールに限定することによって、本発明者らは、温度の劇的な低下を確認した。本発明を用いて、すなわち標準モードから非標準モードに切り替えることにより、温度が10%程度低下することが観察された。
【0010】
したがって、本願に開示される走査装置の一実施形態では発生する熱量が少なく、使用電力が少ないため、電力が節約される。
【0011】
本発明の別の目的は走査された物体のより多くの細部が提供されるように、電力及び/又は熱をより良く管理する無線走査装置を提供することである。
【0012】
更に、これは、本願に開示される走査装置を使用して達成することができる。別の実施形態では、無線モジュールが標準モードよりも多くの処理されたデータを受信することができ、それによって、無線モジュールは標準モードよりも多くの処理されたデータを送信し、その結果、より正確な3Dモデルを生成することができる。
【0013】
したがって、本発明者らは、本無線モジュールが所与の走査動作状況に適応可能であることを認識した。言い換えれば、いくつかの実施形態では、スキャナーがデータを生成する条件に応じて、走査装置を標準モードから非標準モードに切り替えることができる。
【0014】
本発明に対応する他の実施形態のための走査装置は、より多くの走査の詳細を提供する。
【0015】
概して、本発明は、電力及び/又は熱管理を大幅に改善した無線走査装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示の上記及び/又は追加の目的、特徴及び利点は、添付の図面に関連して、本開示の実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明によってさらに説明される。
【0017】
【
図1】本実施形態に係る無線走査装置を例示する図である。
【
図2】2つの事前定義された走査動作モードを有する走査装置1における発熱の実例を示す図である。
【
図3】2つの事前定義された走査動作モードを有する走査装置1における電力消費の実例を示す図である。
【
図4】2つの事前定義された走査動作モードを有する走査装置1におけるデータ送信の実例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
走査装置は単純なカメラとは異なる。走査装置は、本発明によっても開示されるように、物体の3Dモデルのためのデータを提供するためのものである。カメラは、物体の3Dモデルに関連しない、典型的には非処理データである2D画像を提供する。走査は能動的又は受動的のいずれでもよい、すなわち、能動的走査では光源が典型的には物体上に光を投影するために使用されており、それによって、走査装置は光から表面データを得ることができる。能動的走査のための幾つかの技術は、走査の分野で知られている。例として以下がある。
‐三角測量走査:投影されたパターンが物体に投影され、三角測量の原理に基づいて深度情報が導出されるように画像検出器に画像化される。
‐共焦点走査:1つ又は複数の点光源が物体に焦点を合わせ、画像化された焦点の強度に基づいて深度情報が導出されるように画像検出器に画像化される。
‐構造化光照明走査:投影されたパターンが物体に投影され、パターンの情報に基づいて深度情報が導出されるように画像検出器に画像化される。
‐干渉走査:2つのパターン間の干渉に基づいて深度情報が導出されるように、1つのパターンが物体に投影され、別のパターンを介して画像検出器に画像化される。
【0019】
光源を使用しない受動的も知られている。このような走査技術は、画像自体から導出可能な情報に依存する。ある受動走査装置では画像検出器は、標準的な画像検出器ではないが、例えば、マイクロレンズの配列を含んでもよい。
【0020】
それにもかかわらず、スチルカメラとしても知られているカメラは空間内の1つの位置から一瞬に撮影された物体の2D情報を表示するための2D画像を提供し、一方、走査装置は、時間内のいくつかの瞬間及び/又は空間内のいくつかの位置にわたって撮影された物体の3D情報を表示するためのデータを提供する。
【0021】
したがって、走査装置はカメラよりもはるかに電力を必要とし、したがって、走査装置は、カメラよりもはるかに熱を発生する。
【0022】
更に、上述したように、走査装置は、又、カメラよりもはるかに多くのデータを提供し、例えば外部コンピュータ上に3Dモデルを構築するために、走査装置からデータを転送する必要がある。
【0023】
通常、スキャナーの場合、このようなデータ転送は有線データ転送、例えば、USBケーブル又はイーサネット(登録商標)ケーブルを介して提供される。
【0024】
しかし、本実施形態による走査装置は、無線モジュールが前記プロセッサから処理されたデータを受信し、処理されたデータを無線で送信するように、前記プロセッサに結合された無線モジュールを有し、処理されたデータは、物体の3Dモデルのためのデータである。
【0025】
これにより、走査装置を無線にすることができ、一部の実施形態では、本発明による走査装置もバッテリ駆動である。これは、ケーブルなしで走査装置を動作させることができることを意味する。これは、例えば、患者の歯又は耳の走査において有利である。本走査装置は、一実施形態では歯科走査の分野及び/又は聴覚のための走査の分野で使用される手持ち式走査装置である。歯科分野における手持ち式走査装置は、典型的には口腔内スキャナーとして知られている。聴覚のための走査の分野における手持ち式走査装置は、典型的には耳内スキャナーとして知られている。
【0026】
本発明の好ましい実施形態によれば、走査装置は、2つの事前定義された動作モード、すなわち、無線モジュールが処理されたデータをプロセッサによって定義された第1のデータレートで受信する標準モードと、無線モジュールが処理されたデータをプロセッサによって事前定義された第2のデータレートで受信する非標準モードとの間で切り替えられるように構成される。
【0027】
2つの事前定義された走査動作モードはそれらの意味によれば、使用前に定義された2つのモードであり、すなわち、走査動作モードは走査装置にプログラムされている。したがって、2つの走査動作モードの間には実質的な差があり、標準モードと非標準モードとの間の差は、プロセッサが熱くなることの結果、及び/又はプロセッサが熱によって減速されることの結果だけではない。好ましい実施例では、走査装置は、例えば自動的な方法で、2つの走査-動作モード間を能動的に切り替える。しかし、走査装置は、例えば、走査装置にあるスイッチを使用して切り替えを手動で行ってもよいし、及び/又は、例えば外部コンピュータ上で走査装置に関連するソフトウェアで行ってもよい。
【0028】
標準モードから非標準モードへの切り替えに関連して、一実施形態は第2データレートが第1のデータレートよりも低くなるように、すなわち事前定義されるように定義される場合に関連する。このようなより低い第2データレートを提供するいくつかの方法があり、これらの実施形態は、無線スロットリングモードと呼ばれ、以下で説明される。その後、本走査装置の他の各種実施形態が続く。
【0029】
無線スロットリングモード
【0030】
一実施形態では、非標準モードは第1の2Dフレームレートを第2の2Dフレームレートに切り替えることによって提供され、第2の2Dフレームレートは第1の2Dフレームレートよりも低くなり、それによって第2データレートは第1のデータレートよりも低くなり、それによって非標準モードを無線スロットリングモードとして定義する。この実施形態では第1の2Dフレームレートが2つの事前定義された走査動作モードの第1の事前定義されたモードに対応し、第2の2Dフレームレートは2つの事前定義された走査動作モードの第2の事前定義された走査動作モードに対応する。非標準モードは実質的にスロットルされる無線モジュールであるため、無線スロットリングモードとして定義される。つまり、無線モジュールは標準モードよりも少なく実行されるように変更される。無線スロットリングモード、すなわち非標準モードは、特に走査装置が所定の2Dフレームレートで画像を取得するので、定義通りに走査動作モードである。したがって、標準モードも又、本質的に走査動作モードである。走査装置が事前定義された第2の2Dフレームレートで走査する(すなわち、複数の画像を経時的に取得する)ように変更されると、走査装置は、標準モードの中のように多くの2D-画像を取得しない。言い換えると、走査装置は走査速度が遅くなるため、長期間に亘って取得されるデータが少なくなり、長期間に亘って処理されるデータも少なくなり、その後無線モジュールによって長期間に亘って受信される処理されたデータも少なくなる。これは、無線モジュールが時間に亘ってより少ない電力を使用するように選択され、時間に亘ってより少ない熱を生成するように選択されるという影響を有する。本実施形態では、時間取得されるデータが少ないため、標準モードほど細かい3Dモデルが生成されていない。しかし、本発明者らは、3Dモデルが非標準モードで操作されたときに、まだ十分な細部を有して生成されていることを認識した。この実施形態の長所は例えば、プロセッサが減速される典型的なCPUスロットリングに比較して、プロセッサが、標準モード内にある2D画像のいくつかを受信することを妨げられることである。したがって、典型的なCPUスロットリングで行われるように、2D画像の形成するもので同量のデータをプロセッサに提供する代わりに、本実施形態によるプロセッサは、処理すべきより少ないデータを提供される。これは、無線モジュールの熱冷却又はスロットリングを効果的に提供する。
【0031】
別の実施形態では、非標準モードが第1の2Dフレームレートを維持し、所定の時間画像検出器を遮断することによって提供され、それによって、第2データレートは第1のデータレートよりも低くなり、それによって、非標準モードを無線スロットリングモードとして定義する。この実施形態では、走査装置が事前定義された第2の2Dフレームレートで走査(すなわち、複数の画像を時間取得する)するように変更されない。しかし、その結果は前の実施形態と同じであり、走査装置は、標準モードほど多くの2D画像を取得しない。言い換えると、走査装置は走査速度が遅くなるため、長期間に亘って取得されるデータが少なくなり、長期間に亘って処理されるデータも少なくなり、その後無線モジュールによって長期間に亘って受信される処理されたデータも少なくなる。これは、無線モジュールが時間に亘ってより少ない電力を使用するように選択され、時間に亘ってより少ない熱を生成するように選択されるという影響を有する。本実施形態では、時間取得されるデータが少ないため、標準モードほど多くのデータで3Dモデルが生成されていない。しかし、本発明者らは、3Dモデルが非標準モードで操作されたときに、依然として十分なデータを用いて生成されることを認識した。この実施形態の長所は例えば、プロセッサが減速される典型的なCPUスロットリングに比較して、プロセッサが、標準モード内にある2D画像のいくつかを受信することを妨げられることである。したがって、典型的なCPUスロットリングで行われるように、2D画像の形成するもので同量のデータをプロセッサに提供する代わりに、本実施形態によるプロセッサは、処理すべきより少ないデータを提供される。これは、無線モジュールの熱冷却又はスロットリングを効果的に提供する。
【0032】
更に別の実施形態では、非標準モードが第1の2Dフレームレートを維持し、画像検出器の空間分解能を所定の時間低減することによって提供され、それによって、第2データレートが第1のデータレートよりも低くなり、それによって、非標準モードを無線スロットリングモードとして定義する。この実施形態では、走査装置が事前定義された第2の2Dフレームレートで走査(すなわち、複数の画像を時間取得する)するように変更されない。しかしながら、結果は先の実施形態と同じであり、時間取得されるデータが少なく、時間処理されるデータが少なく、その後、無線モジュールによって時間受信される処理されたデータが少なくなる。これは、無線モジュールが時間に亘ってより少ない電力を使用するように選択され、時間に亘ってより少ない熱を生成するように選択されるという影響を有する。本実施形態では、時間取得されるデータが少ないため、標準モードほど多くのデータで3Dモデルが生成されていない。しかしながら、本発明者らは、3Dモデルが非標準モードで操作されたときに、依然として十分なデータを用いて生成されることを認識した。この実施形態の長所は例えば、プロセッサが減速される典型的なCPUスロットリングに比較して、プロセッサが、標準モード内にある2D画像のいくつかを受信することを妨げられることである。したがって、典型的なCPUスロットリングで行われるように、2D画像の形成するもので同量のデータをプロセッサに提供する代わりに、本実施形態によるプロセッサは、処理すべきより少ないデータを提供される。これは、無線モジュールの熱冷却又はスロットリングを効果的に提供する。
【0033】
更に別の実施形態では、非標準モードが第1の2Dフレームレートを維持し、無線モジュールを一定期間遮断することによって提供され、それによって、無線モジュールは前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第2のデータレートで受信し、それによって、無線スロットリングモードとして非標準モードを定義する。この実施形態では、走査装置が事前定義された第2の2Dフレームレートで走査(すなわち、複数の画像を時間取得する)するように変更されない。更に、結果は前の実施形態とは異なってもよく、走査装置は標準モードと同じ数の2D画像を取得してもよいが、無線モジュールは標準モードほど多くの処理されたデータを受信しない。言い換えれば、この実施形態では、走査装置が標準モードとは無関係に走査することができ、したがって、同じデータが時間取得され、同じデータが時間処理される。ただし、無線モジュールが時間受信する処理されたデータは少なくなる。これはまた、無線モジュールが、経時的により少ない電力を使用するように選択され、経時的により少ない熱を生成するように選択されるという影響を有する。この実施形態では、時間受信されるデータがより少ないので、標準モードほど多くのデータで3Dモデルが生成されない。しかしながら、本発明者らは、3Dモデルが非標準モードで操作されたときに、依然として十分なデータを用いて生成されることを認識した。この実施形態の長所は例えば、プロセッサが減速される典型的なCPUスロットリングに比較して、無線モジュールが、標準モード内にある2D画像のいくつかを受信することを妨げられることである。これは、無線モジュールの熱冷却又はスロットリングを効果的に提供する。
【0034】
更に別の実施形態では、非標準モードが第1の2Dフレームレートを維持し、処理されたデータを所定の時間、別のモジュールにガイドすることによって提供され、それによって、無線モジュールは前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第2のデータレートで受信し、それによって、無線スロットリングモードとして非標準モードを定義する。関連する実施形態では他のモジュールは、例えば、バッファとして動作するように構成されたメモリモジュールであってもよく又は記憶モジュールであってもよく、ここで、処理されたデータは特定の期間バッファされる。この実施形態では、走査装置が事前定義された第2の2Dフレームレートで走査(すなわち、複数の画像を時間取得する)するように変更されない。しかし、その結果は前の実施形態と同じであり、走査装置は標準モードと同じ数の2D画像を取得することができるが、無線は標準モードほど多くの処理されたデータを受信しない。言い換えれば、この実施形態では、走査装置が標準モードとは無関係に走査することができ、したがって、同じデータが時間取得され、同じデータが時間処理される。ただし、無線モジュールが時間受信する処理されたデータは少なくなる。これはまた、無線モジュールが、経時的により少ない電力を使用するように選択され、経時的により少ない熱を生成するように選択されるという影響を有する。この実施形態では、時間受信されるデータがより少ないので、標準モードほど多くのデータで3Dモデルが生成されない。しかしながら、本発明者らは、3Dモデルが非標準モードで操作されたときに、依然として十分なデータを用いて生成されることを認識した。この実施形態の長所は例えば、プロセッサが減速される典型的なCPUスロットリングに比較して、無線モジュールが、標準モード内にある2D画像のいくつかを受信することを妨げられることである。これは、無線モジュールの熱冷却又はスロットリングを効果的に提供する。
【0035】
ハイパーモード
【0036】
いくつかの実施形態では、非標準モードが第1の2Dフレームレートを第2の2Dフレームレートに切り替えることによって提供され、第2の2Dフレームレートは第1の2Dフレームレートよりも高くなり、それによって、第2データレートは第1のデータレートよりも高くなり、それによって、非標準モードを無線ハイパーモードとして定義する。このような方式の技術的な効果は、走査される物体のより詳細を提供することである。
【0037】
2つの事前定義された走査動作モード間の条件/自動切り替え
【0038】
前述したように、2つの所定の走査動作モード間の切り替えは、自動的に行われることが好ましい。ほとんどの実施形態では、切り替えは、例えば、条件に基づく。そのような条件のいくつかを以下に説明する。
【0039】
温度ベースの条件
【0040】
一実施形態では、少なくとも2つの所定の走査動作モード間で切り替えられることは、例えば、前記プロセッサ及び/又は前記プロセッサに結合された部品の条件に基づく。条件は、前記プロセッサ温度に関連してもよい。温度は、例えば、プロセッサへの命令による温度のリクエストに応じて、プロセッサによって提供されてもよい。したがって、プロセッサは、プロセッサの条件を提供するように構成することができる。加えて、及び/又は代替として、条件は、プロセッサの部分、例えば無線モジュールに関連してもよい。したがって、いくつかの実施形態では、条件が無線モジュールの温度に関連してもよい。
【0041】
別の実施形態では、走査装置は、前記プロセッサに結合された電源ユニットを更に有する。電源ユニットは、バッテリであることが好ましい。バッテリから電力を供給することによって、無線走査装置は完全にワイヤレスになる。すなわち、データ伝送のためのワイヤがなく、電力伝送のためのワイヤもなくなる。これにより、走査装置の動きがワイヤによって物理的に制限されない走査が可能になる。したがって、これによって完全な無線走査装置が提供され、これによって、いくつかの実施形態では、より良好な口腔内及び/又は耳内走査が可能になる。電源ユニットが前記プロセッサに結合されるとき、条件は、電源ユニットの温度に関連付けられてもよい。
【0042】
更に別の実施形態では、走査装置が光源、例えば、走査される物体上に光を投影するように構成された光源を更に有する。前述のように、光源を有する走査装置は、能動走査技術に依存するものとして知られている。関連する実施形態では、光源が少なくともある長期間に切り替えられる。これは、電力を節約し、より少ない熱を生成する両方の効果を有する。
【0043】
上述したように、温度は、プロセッサに、及び/又は無線モジュールに、及び/又は走査筐体に、及び/又は電源ユニットに、及び/又は光源に関連してもよい。
【0044】
好ましい実施形態では、条件は、事前定義された温度に関連する温度の測定値である。例えば、条件は、事前定義された温度に対する温度の測定値が事前定義された温度を超えることを定義する条件として定義されてもよく、ここで、事前定義された温度は閾値である。関連する実施形態では、閾値が60度を超え、好ましくは70度を超え、より好ましくは約78度である。
【0045】
関連する実施形態では、閾値が60度を超え、好ましくは70度を超え、より好ましくは約78度である。
【0046】
電力レベルに基づく条件
【0047】
一実施形態では、条件が事前定義された電力レベルに関連する電源ユニットの電力レベルの測定値である。
【0048】
別の実施形態では、電力レベルは、時間に関する電力レベルの絶対測定値、及び/又は、時間に関する電力レベルの1次導関数値、及び/又は、時間に関する電力レベルの2次導関数値である。
【0049】
画像ベースの条件
【0050】
一実施形態では、条件がプロセッサによって受信された2D画像に基づく。例えば、品質パラメータを2D画像に適用することができ、ある画質の場合、走査動作モードを変更することができる。例えば、画質が所望の画質を超えている場合、走査動作モードは標準モードである必要はない。その後、走査装置は標準モードを非標準モードに変更することができ、これにより、非標準モードに切り替わったときに、第1の2Dフレームレートが第2の2Dフレームレートに切り替わり、第2の2Dフレームレートが第1の2Dフレームレートよりも低くなる。
【0051】
一例では、3Dモデルの生成において、走査装置の見かけの視野におけるモデルのデータ密度についてのフィードバックを走査装置に提供することができる。データ密度が、データ密度及び/又はデータの質に関連する所定の閾値よりも高い場合、走査装置は例えば、低2Dフレーム速度を提供する非標準モードに切り替わることができる。あるいは、データ密度がデータ密度及び/又はデータの質に関連する所定の閾値よりも低い場合、走査装置は例えば、高2Dフレーム速度を提供する非標準モードに切り替わることができる。
【0052】
プロセッサベース、画像検出器ベース、及びセンサベースの条件
【0053】
一実施形態では、1つ又は複数の外部プロセッサがプロセッサの条件を提供するように構成される。例えば、外部プロセッサは走査装置のフレームレートを管理するためのコンピュータ実装方法を実行することができ、この方法は、第1の2Dフレームレートで2D画像を取得するように画像検出器に通知する命令を送信するステップであって、それにより走査装置が標準モードで動作するステップと、走査装置の1つ又は複数のプロセッサの条件を受信する及び/又は走査装置のプロセッサに結合された部品の条件を受信するステップと、条件が完全に満たされているか否かをチェックする条件を監視するステップでたって、条件が完全には満たされない場合に、走査装置内の無線モジュールが第1の2Dフレームレートで2D画像を受信できないように動作するように画像検出器に通知する命令を送信し、それによって走査装置が非標準モードで動作するように切り替えられ、条件が完全に満たされる場合に、画像検出器に第1の2Dフレームレートで2D画像を取得するように画像検出器に通知する命令を送信し続け、それによって走査装置は標準モードで動作し続けるステップと、を有するステップを有する。
【0054】
別の実施形態では、走査装置が条件を提供するように構成されたセンサを更に備える。このようなセンサは、温度センサであってもよい。
【0055】
データ伝送
【0056】
一実施形態では、走査装置が標準モードのとき第1のデータレートで処理されたデータを無線モジュール送信し、非標準モードのとき第2データレートで処理されたデータを無線モジュール送信するように更に構成される。
【0057】
処理されたデータ及び処理レート
【0058】
好ましい実施形態では、第1のデータレートと第1の2Dフレームレートとの間の比率が1:50~1:150、好ましくは1:80~1:120、最も好ましくは約1:90である。例えば、第1のデータレートは3フレームレート、すなわち、一緒になって時間3フレームの集合を形成する経時的な2フレームの集合に類似してもよい。例えば、本画像検出器は、一実施形態では2000フレーム/秒を取得することができる。したがって、1秒当たりでは、画像検出器は2000個の画像を取得する。これらの2000個の画像のうち、20個の画像のブロックがあってもよく、そのようなブロックの各々は3D画像を形成する。これは、第1の2Dフレームレートが1秒当たり2000フレーム/画像であり、対応する3Dフレームレート(ここでは第1のデータレートに等しい)が1秒当たり20フレーム/画像である場合に対応する。
【0059】
より好ましい実施形態では、第1のデータレートが10フレーム/秒を超える、より好ましくは10~30フレーム/秒の間、好ましくは16フレーム/秒を超える、最も好ましくは約20フレーム/秒の3Dフレームレートと同一である。
【0060】
一実施形態では、プロセッサが画像プロセッサによって提供されるのと同じ速度でデータを処理するように構成される。例えば、別の又は関連する実施形態では、第1のデータレート及び/又は第2のデータレートが1000~5000フレーム/秒、好ましくは1500~2500年フレーム/秒、好ましくは1700~1900年フレーム/秒、最も好ましくは約1800フレーム/秒の実効2Dフレームレートでプロセッサに提供される2D画像を処理することに対応する。これは、例えば、画像検出器によって提供されるのと同じデータレートでデータを処理するようにプロセッサを構成することによって提供されてもよい。又、画像検出器は、それに応じて、プロセッサのデータレートに一致するフレームレートで2D画像を取得するように設定されてもよい。
【0061】
好ましい実施形態では、第2のデータレートが第1のデータレートの90%未満であり、好ましくは第1のデータレートの80%未満であり、より好ましくは第1のデータレートの約75%である。データ速度をこのような速度に切り替える効果は、電力及び/又は発熱の劇的な減少である。それは、プロセッサの電力消費及び/又は発熱を低減するだけでなく、無線モジュールの電力消費及び/又は発熱も低減する。無線モジュールがプロセッサに結合されているため、効果は結合された効果になる。
【0062】
先に説明したように、処理されたデータは、ほとんどの実施形態では3Dデータの形式、例えば3D画像であってもよい。幾つかの実施形態では、3Dデータが例えばテクスチャ情報を伴う又は伴わない点群データであってもよい。したがって、標準モードにあるとき、前記プロセッサは第1のデータレートで3Dデータを生成し、非標準モードにあるとき、前記プロセッサは、第2のデータレートで3Dデータを生成する。
【0063】
処理されたデータに処理するには、プロセッサを設定する必要がある。ほとんどの走査装置では、データ処理がリモートコンピュータ等の外部プロセッサで実行される。その後、走査装置は処理するデータのみを送信する。したがって、ほとんどの走査装置には、処理されたデータに処理するプロセッサがない。詳細な説明の冒頭で説明したように、奥行き情報は、いくつかの技法によって導出することができる。したがって、これらの技術のそれぞれは、データを処理することによって奥行き情報を導出する。いくつかの技法は、他の技法よりも処理要求が高い。例えば、共焦点走査データから奥行き情報を導出することは、構造化光照明走査データに比較してかなり簡単である。共焦点走査からの深度情報は追加処理を必要としないか、又はほとんど追加処理を必要としない強度の比較のみを必要とするのに対して、構造化光照明からの深度情報は検出された画像及び投影されたパターンの処理を必要とする。しかし、例えば奥行き情報を導出するため及び/又は3Dデータを生成するためのデータの処理が走査装置上で実行され得る場合、走査装置自身によって送信される必要があるデータはより少なくなる。このように、無線モジュールの負担を軽減するためには、走査装置上でできるだけ多くの情報を処理することが有効である。データを処理するための様々なプロセッサが知られているが、強度を比較するため、又はより一般的には乗算及び/又は加算等の演算を実行するため等の、むしろ簡単な処理のために、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)プロセッサが望まれている。したがって、好ましい実施形態では、プロセッサはFPGAプロセッサを含む。より好ましい実施形態では、プロセッサが奥行きを導出するため、及び/又は3Dデータを生成するために構成される。3Dデータは、空間ドメインで分散されている必要はない場合がある。例えば、3Dデータは部分的に空間領域にあり、部分的に時間領域にあってもよい。次いで、3Dデータを純粋に空間領域データに変換するために、3Dデータに更に処理を適用することができる。本実施形態によれば、処理されたデータは物体の3Dモデルのためのデータであり、本明細書で説明するように、これは、空間領域又は時間領域の3Dデータ、又はそれらの混合であってもよい。奥行き情報は、典型的には3Dデータが空間領域のみにある場合に関連すると理解される。
【0064】
電力を節約することができる無線走査装置を提供するために、走査装置は、好ましくは無線モジュール送信するができるだけ少量のデータを有するように構成される。先ほど説明したように、深度情報を導き出したり、3Dデータを生成したりするためにプロセッサが設定されているFPGAプロセッサ等のプロセッサのインプリメンテーションは、無線モジュールが少量のデータを送信する手段になる。
【0065】
最も好ましい実施形態では、プロセッサが処理されたデータを圧縮するように更に構成され、無線モジュールは処理されたデータを圧縮データの形態でプロセッサから受信し、無線で送信する。したがって、いくつかの実施形態では、FPGAプロセッサがデータを処理し、圧縮する。
【0066】
本実施形態によれば、無線モジュールはプロセッサから処理されたデータを受信し、処理されたデータを無線送信する。無線モジュールが処理されたデータをプロセッサから受信するには、無線モジュールに処理されたデータを送信するようにプロセッサを設定する必要がある。一実施形態では無線モジュールへのデータ伝送がプロセッサによって実行され、好ましくは縮小命令集合コンピュータアーキテクチャを含む中央処理装置によって実行される。例えば、無線モジュールにデータを送信するために、前記プロセッサは、32ビット又は64ビット命令に基づくようなアドバンスドRISC(reduced instruction set computer)マシン(ARM)プロセッサの形成するのであってもよい。言い換えると、プロセッサはARMプロセッサを含むことができる。ARMプロセッサはFPGAプロセッサとは異なり、2種類のプロセッサはさまざまな作業用に設計されている。したがって、最も好ましい実施形態では、前記プロセッサがFPGAプロセッサとARMプロセッサの両方を含む。
【0067】
しかし、本発明者らは、FPGAプロセッサとARMプロセッサの両方を無線モジュールと併用した無線走査装置では電力が急速に消費され、大量の発熱が生じることに気付いた。
【0068】
したがって、一実施形態では、生成される熱量を更に制限し、プロセッサ及び無線モジュールの両方によって消費される電力を制限することが望ましい。一実施形態では、プロセッサ及び無線モジュールがチップの第1部分がハードウエアプログラム可能性に適合し、チップの第2部分がソフトウェアプログラム可能性に適合し、第1部分が処理されたデータを形成するように構成され、第2部分が無線モジュールに処理されたデータを送信するように構成されるように、プログラマブルシステムオンチップ(PSoC:Programmable System-on-Chip)に集積される。
【0069】
言い換えれば、本発明者らは生成される熱量を制限し、前記プロセッサ及び無線モジュールによって消費される電力を制限するために、PSoCを走査装置内に実装することができ、PSoCは、FPGAプロセッサ及びARMプロセッサの両方によって定義されるタスクを実行することができることを理解した。PSoCは、ARMベースのプロセッサのソフトウェアプログラム可能性をFPGAのハードウエアプログラム可能性と統合する。
【0070】
関連する実施形態では、第1部分が、圧縮データの形態で処理されたデータを形成するように更に構成される。
【0071】
例1-無線走査装置
【0072】
【0073】
物体の3Dモデルのためのデータを提供する無線走査装置1は、走査筐体2を備え、これは、第1の2Dフレームレートで2D画像を取得する構成された画像検出器3と、画像検出器3に、ここでは主プリント基板(PCB)5を介して結合された1つ又は複数のプロセッサ4を有し、2D画像は前記プロセッサ4によって処理されて、処理されたデータを形成することができる。走査装置は無線モジュール6が前記プロセッサ4から処理されたデータを受信し、処理されたデータを無線で送信するように、ここでも主プリント回路基板5を介して前記プロセッサに結合された無線モジュール6を更に含み、処理されたデータは物体の3Dモデルのためのデータである。更に、走査装置1は2つの事前定義された走査動作モード、すなわち、無線モジュール6が前記プロセッサ4によって定義された処理されたデータを第1のデータレートで受信する標準モードと、無線モジュール6が前記プロセッサ4によって定義された処理されたデータを第2のデータレートで受信する非標準モードとの間で切り替えられるように構成される。走査装置1は更に、ここでも主プリント回路基板5を介して前記プロセッサ4に結合された電源ユニット7を備える。電源ユニット7は、この例ではバッテリである。したがって、無線走査装置は完全にワイヤレスであり、外部電源からの電力を必要としない。この実施形態にも示されるように、これは、ハンドヘルド走査装置を提供する。ここに示される走査装置は、スキャニングチップ9を介して物体上に(様々な分野で)光を投射するためにここに示される光源8も含む。走査装置は、この例では口腔内走査装置として構成されており、スキャニングチップ9は例えば歯を走査することができるように、被験者の口腔内に挿入することができる。走査中に、走査筐体2の内側のレンズ10が前後に移動される。
【0074】
例2-事前定義された2つの走査動作モードを持つ走査装置での発熱
【0075】
図2は、2つの事前定義された走査動作モードを有する走査装置1における発熱の実例を示す。走査装置1は
図1に示す装置と同様に、完全に無線走査装置1として、すなわちバッテリ7と共に設定される。走査装置は2つの事前定義された走査動作モード、すなわち、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第1のデータレートで受信する標準モードと、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第2のデータレートで受信する非標準モードとの間で切り替えられるように構成される。
【0076】
図2のスキャナー#1と呼ばれる標準モードでは、無線モジュール6が前記プロセッサ4によって定義される処理されたデータを第1のデータレートで受信する。より具体的には、第1のデータレートが約1800フレーム/秒の実効2Dフレームレートでプロセッサ4に提供される2D画像を処理することに対応する。言い換えると、プロセッサは画像プロセッサによって提供されるのと同じ速度でデータを処理するように構成され、ここでは約1800フレーム/秒で動作するように設定される。
図1に示すレンズ10は、10Hz(毎秒回の20掃引)で前後に移動する。1回の掃引は、1つの3D画像に等しい。プロセッサ4が(いくつかの2D画像から構成される)3D走査を処理するためには、画像検出器3上に、準備されなければならないトリガが存在する。この準備は、外部コンピュータ上で実行されるデータサービスによって連続的に行われる。言い換えれば、画像検出器3上のトリガの準備は第1のデータレートを定義し、この場合、1800フレーム/秒に設定される。したがって、この実施形態では前記プロセッサ4によって定義される第1のデータレートが画像検出器3を介して定義され、画像検出器は外部コンピュータ上で実行される外部プロセッサによってトリガされる。
【0077】
図2のスキャナー#2と呼ばれる非標準モードでは、無線モジュール6が前記プロセッサ4によって定義される処理されたデータを第2のデータレートで受信する。より具体的には第2のデータレートが第1の2Dフレームレートよりも低い実効2Dフレームレートでプロセッサ4に提供される2D画像を処理することに対応し、それによって、第2のデータレートは第1のデータレートよりも低くなる。言い換えると、プロセッサは画像プロセッサによって提供されるのと同じ速度でデータを処理するように構成され、ここでは約1350フレーム/秒で動作するように設定される。
図1に示すレンズ10は、10Hz(毎秒20回の掃引)で前後に移動する。標準モードに関しては、1回の掃引は1つの3D画像に等しい。プロセッサ4が3D走査(いくつかの2D画像から構成される)を処理するためには、標準モードと同様に、画像検出器3上に、準備されなければならないトリガが存在する。この準備は標準モードと同様に、外部コンピュータ上で実行されるデータサービスによって連続的に行われる。言い換えれば、画像検出器3上のトリガの準備は第2のデータレートを定義し、この例では1350フレーム/秒に設定される。したがって、この実施形態では前記プロセッサ4によって定義される第2のデータレートが画像検出器3を介して定義され、画像検出器は外部コンピュータ上で実行される外部プロセッサによってトリガされる。
【0078】
この実例から推論することができるように、第2のデータレートは、第1のデータレートの75%であるように予め定義される。上述したように、準備は、時間の75%だけ行われる。このようにして、画像検出器3は一時停止されるか、又はスイッチが切られる。つまり、レンズの動きとの関連では、4回の掃引ごとに画像検出器3のスイッチがオフに切り替えられる。つまり、掃引全体が処理されてコンピュータに送信されるわけではないことを意味する。画像検出器3がオフのときは、プロセッサは画像の計算を行わず、プロセッサからの出力がないときは無線モジュールに転送されない。これは、
図2に見られるように、無線モジュール上の経時的な発熱を減少させるものである。正規化された走査時間は、約30分以上である。走査装置はまず標準モードで走査し、次に非標準モードで走査させ、様々なスキャナー構成要素の温度を測定し、測定結果を時間的に調整した。
【0079】
図2には、無線モジュール6の発熱のみならず、他の種々のスキャナー構成要素の発熱も示されている。
図2に示されるような他のスキャナー構成要素はARMプロセッサ及びFPGAプロセッサと呼ばれる2つのプロセッサであり、両方ともプリント回路基板上に存在する。
【0080】
全ての構成要素の発熱に関して、2つの所定のモードにおいて、WI-FIモジュールはARMプロセッサよりも多くの熱を生成し、FPGAプロセッサよりも多くの熱を生成し、PCB(プリント基板)よりも多くの熱を生成することがわかる。
【0081】
図2から、「スキャナー#1」と呼ばれる標準モードと比較して、「スキャナー#2」と呼ばれる非標準モードについては、すべての構成要素の発熱が実質的に低いことが明らかである。
【0082】
言い換えれば、
図2は、本発明による2つのモードでスキャナーを動作させることによる、全ての構成要素の発熱への影響を示している。本発明による標準モードから非標準モードへの定量化された熱的影響は、PCB及びFPGAプロセッサの3.2%低い温度現像及びARMプロセッサ及びWI-FIモジュールの5.1%低い温度現像である。
【0083】
例3-事前定義された2つの走査動作モードを持つ走査装置での電力消費
【0084】
図3は、2つの事前定義された走査動作モードを有する走査装置1における電力消費の実例を示す。走査装置1は
図1に示す装置と同様に、完全に無線走査装置1として、すなわちバッテリ7と共に設定される。走査装置は2つの事前定義された走査動作モード、すなわち、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第1のデータレートで受信する標準モードと、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第2のデータレートで受信する非標準モードとの間で切り替えられるように構成される。
【0085】
図3において、左側のy軸は、スキャナーの正規化された電力消費を、走査時間の機能として、x軸に沿って表示する。2走査動作モードがグラフに表示される。赤色点は「スキャナー#1」と呼ばれる標準モードを表し、青色データ点は「スキャナー#2」と呼ばれる非標準モードを表す。走査装置は最初に標準モードで走査し、次に非標準モードで走査しながら、電力消費を測定し、そこで測定結果を時間的に調整させた。両方の走査モードの電力プロファイルから、モードは同一の電力消費率で出発するが、短期間の後、スキャナー#2は電力消費の急激な低下によって電力プロファイルに影響を与え、その結果、スキャナー#1に対して平行変位が生じる。非標準モード時の電力消費は、標準モードより16.7%低くなっている。
【0086】
図3において、右側のy軸は、バッテリ7から供給される電圧に関して、バッテリの正規化された電力レベルを示している。非標準モードのバッテリ寿命は、標準モードに比較して15.5%増加する。
【0087】
例4-2つの事前定義された走査動作モードを持つ走査装置でのデータ送信
【0088】
図4は、2つの事前定義された走査動作モードを有する走査装置1におけるデータ送信の実例を示す。走査装置1は
図1に示す装置と同様に、完全に無線走査装置1として、すなわちバッテリ7と共に設定される。走査装置は2つの事前定義された走査動作モード、すなわち、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第1のデータレートで受信する標準モードと、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第2のデータレートで受信する非標準モードとの間で切り替えられるように構成される。
【0089】
図4において、左側のy軸は、x軸に沿って、スキャナーにおける無線モジュールの正規化されたデータ送信を走査タイムに応じて示す。2走査動作モードがグラフに表示される。赤色点は「スキャナー#1」と呼ばれる標準モードを表し、青色データ点は「スキャナー#2」と呼ばれる非標準モードを表す。走査装置は最初に標準モードで走査し、次に非標準モードで走査しながら、データ送信を測定し、そこで測定結果を時間的に調整させた。両方の走査モードのデータ送信プロファイルから、モードは同一のデータ送信速度で開始するが、短期間の後、スキャナー#2は伝送の急激な低下によってデータ送信プロファイルに影響を与え、スキャナー#1に対して平行な変位をもたらす。非標準モード時のデータ送信は標準モードより57.2%低い。
【0090】
例5-2つの事前定義された走査動作モードを持つ走査装置
【0091】
この実施形態では、走査装置が2つの事前定義された走査動作モード、すなわち、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第1のデータレートで受信する標準モードと、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第2のデータレートで受信する非標準モードとの間で切り替えられるように構成される。本実施例で説明した走査装置は、走査中に前後に移動する移動レンズ10を含む。
【0092】
焦点レンズ掃引中、レンズ10は、その初期位置からその最高速度まで加速され、終了位置で静止するよう減速される。レンズ10が全長を移動するたびに、「掃引」と呼ばれるレンズを前後に動かす動きが繰り返される。焦点レンズ掃引中、画像検出器3は、例えば1800フレーム、つまり毎秒一定のフレームレート(fps)で2D画像を取得している。これは第1のデータレートを定義する。
【0093】
レンズが速度を変えて進行しているため、画像密度すなわち2D画像の数を示したmm焦点深度は均一ではない。掃引中の焦点レンズの終端位置近傍の狭い深度間隔内で、相対的に高い数の2D画像を取得する。
【0094】
このようなとき、焦点レンズ移動幅の終端位置付近の2D画像を破棄することにより、第2のデータレートを求めることができる。これは全体的な3D画像フレームレートに影響を及ぼさないが、各副走査に含まれる3D情報はわずかに少なくなる。
【0095】
レンズ位置システムからのエンコーダフィードバックを画像検出器の制御ソフトウェアに適用することにより、画像検出器は終了位置でオフになり、それによって画像検出器、プロセッサ、およびワイヤレスモジュールのデューティサイクルを下げる。
【0096】
焦点レンズを単純な調和振動子とみなすと、焦点掃引長の6%内で20%以上の画像が取得される。したがって、焦点掃引長を6%低減することによって、画像検出器によって記録される必要がある画像が20%少なくなり、プロセッサによって処理される必要がある画像が20%少なくなり、それによって、無線モジュールが受ける処理されたデータが少なくなる。
【0097】
例6-2つの事前定義された走査動作モードを持つ走査装置
【0098】
この実施形態では、走査装置が2つの事前定義された走査動作モード、すなわち、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第1のデータレートで受信する標準モードと、無線モジュールが前記プロセッサによって定義された処理されたデータを第2のデータレートで受信する非標準モードとの間で切り替えられるように構成される。走査装置は一連の投影パターンを投影し、1つ又は複数の画像検出器によって反射光を捕捉することに基づいて、3Dデータ及び/又は色情報を取得する。
【0099】
この例では、第2のデータレートは、3Dフレームを生成するためのシーケンス内の、投影パターンの数及び/又は各パターンの照射期間(露光時間)を変化させることによって、達成される。
【0100】
コード化されたパターンのいくつかをスキップして投影されるパターンの数を減少させることによって、3フレーム捕捉シーケンス全体がより短くなり、少なくともプロセッサのデータレートが減少する。
【0101】
更に詳細は以下の項目によって提供される。
【0102】
項目
【0103】
項目1
物体の3Dモデルのデータを提供するための無線走査装置は、
第1の2Dフレームレートで2D画像を取得するように構成された画像検出器と、
前記画像検出器に結合された1つ又は複数のプロセッサであって、前記2D画像が前記プロセッサによって処理されて、処理されたデータを形成することができるプロセッサと、
前記プロセッサから前記物体の3Dモデルの前記データである前記処理されたデータを受信し、前記処理されたデータを無線送信するように、前記プロセッサに結合されている無線モジュールと、を有する走査筐体を有し、
前記走査装置は、
前記無線モジュールが前記プロセッサによって定義された第1のデータレートで前記処理されたデータを受信する標準モードと、
前記無線モジュールが前記プロセッサによって定義された第2のデータレートで前記処理されたデータを受信する非標準モードであって、前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを維持し、前記画像検出器を特定の時間シャットオフすることによって提供され、第2のデータレートが前記第1のデータレートより低くなることにより無線スロットリングモードとして定義される非標準モードと、の2つの事前定義された走査動作モード間で切り替えられるように構成される無線走査装置。
【0104】
項目2
前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを第2の2Dフレームレートに切り替えることによって提供され、前記第2の2Dフレームレートは前記第1の2Dフレームレートよりも低くなることにより、前記第2のデータレートが前記第1のデータレートよりも低くなり、無線スロットリングモードとして前記非標準モードを定義する項目1に記載の無線走査装置。
【0105】
項目3
前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを維持し、特定の時間の前記画像検出器の空間分解能を低減することによって提供され、第2の2Dフレームレートは前記第1の2Dよりも低くなることにより、無線スロットリングモードとして前記非標準モードを定義する項目1に記載の無線走査装置。
【0106】
項目4
前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを維持し、前記画像検出器の空間分解能を特定の期間短縮することにより、前記第2のデータレートが前記第1のデータレートよりも低くなり、前記非標準モードを無線スロットリングモードとして定義する項目1に記載の無線走査装置。
【0107】
項目5
前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを維持し、前記無線モジュールを一定時間遮断することによって提供され、前記無線モジュールは、前記プロセッサによって定義された前記処理されたデータを前記第2のデータレートで受信し、前記非標準モードを無線スロットリングモードとして定義する、項目1に記載の無線走査装置。
【0108】
項目6
前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを維持し、前記処理されたデータを特定の時間、別のモジュールにガイドすることによって提供され、それによって、前記無線モジュールは前記プロセッサによって定義された前記処理されたデータを第2のデータレートで受信し、それによって、前記非標準モードを無線スロットリングモードとして定義する、項目1に記載の無線走査装置。
【0109】
項目7
前記第1のデータレート及び/又は前記第2のデータレートは、1000~5000フレーム/秒、好ましくは1500~2500フレーム/秒、好ましくは1700~1900フレーム/秒、最も好ましくは約1800フレーム/秒の実効2Dフレームレートで前記プロセッサに提供される2D画像の処理に対応する、項目1~6のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【0110】
項目8
前記第2のデータレートは、前記第1のデータレートの90%未満であり、好ましくは前記第1のデータレートの80%未満であり、より好ましくは前記第1のデータレートの約75%である、項目1~7のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【0111】
項目9
前記処理されたデータは3Dデータの形式であり、前記標準モードのとき、前記プロセッサは前記第1のデータレートで3Dデータを生成し、前記非標準モードのとき、前記プロセッサは前記第2のデータレートで3Dデータを生成する項目1~8のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【0112】
項目10
前記非標準モードは、前記第1の2Dフレームレートを前記第2の2Dフレームレートに切り替えることによって提供され、前記第2の2Dフレームレートは前記第1の2Dフレームレートよりも高くなり、それによって、前記第2のデータレートは前記第1のデータレートよりも高くなり、それによって、前記非標準モードをワイヤレスハイパーモードとして定義する、項目1に記載の無線走査装置。
【0113】
項目11
前記少なくとも2つの事前定義された動作モード間で切り替えられることは、前記プロセッサ及び/又は前記プロセッサに結合された部品の条件に基づく項目1~10のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【0114】
項目12
前記条件は、事前定義された温度に関連する温度を測定値とする、項目11に記載の無線走査装置。
【0115】
項目13
前記温度は、前記プロセッサに関連する、及び/又は、前記無線モジュールに関連する、及び/又は、前記走査筐体に関連する、及び/又は、電源ユニットに関連する、及び/又は、光源に関連する、項目12に記載の無線走査装置。
【0116】
項目14
前記条件は、前記事前定義された温度との関係における前記温度の測定値が、前記温度の測定値が前記事前定義された温度を超えることを定義する条件として定義され、前記事前定義された温度は閾値である、項目12に記載の無線走査装置。
【0117】
項目15
前記閾値は、60度を超え、好ましくは70度を超え、より好ましくは約78度である、項目12に記載の無線走査装置。
【0118】
項目16
前記条件は、事前定義された電力レベルに対する電源ユニットの電力レベルの測定値である、項目11に記載の無線走査装置。
【0119】
項目17
前記電力レベルは、時間に関する電力レベルの絶対測定値、及び/又は、時間に関する電力レベルの1次導関数値、及び/又は、時間に関する電力レベルの2次導関数値である、項目16に記載の無線走査装置。
【0120】
項目18
前記条件は、前記プロセッサによって受信された前記2D画像に基づく、項目11に記載の無線走査装置。
【0121】
項目19
前記プロセッサは、前記プロセッサの前記条件を提供するように構成される、項目11に記載の無線走査装置。
【0122】
項目20
1つ又は複数の外部プロセッサは、前記プロセッサの前記条件を提供するように構成される、項目11に記載の無線走査装置。
【0123】
項目21
前記走査装置は、前記条件を提供するように構成されたセンサを更に備える、項目11に記載の無線走査装置。
【0124】
項目22
前記走査装置は、標準モードにあるとき、前記無線モジュールが前記処理されたデータを前記第1のデータレートで送信し、非標準モードにあるとき、前記無線モジュールが前記処理されたデータを前記第2のデータレートで送信するように更に構成される、項目1~21のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【0125】
項目23
前記プロセッサ及び前記無線モジュールは、チップ上で、前記チップの第1の部分はハードウェアのプログラム可能性に適合し、前記チップの第2の部分はソフトウェアのプログラム可能性に適合するようにプログラム可能なシステムに統合され、前記第1の部分は、前記処理されたデータを形成するように構成され、前記第2の部分は、前記処理されたデータを前記無線モジュールに送信するように構成される項目1~22のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【0126】
項目24
前記第1の部分は、圧縮データの形態で処理データを形成するように更に構成される、項目22に記載の無線走査装置。
【0127】
項目25
前記走査装置は、口腔内走査装置及び/又は耳内走査装置である、項目1~24のいずれか一項に記載の無線走査装置。
【国際調査報告】