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特表2022-522967構成ユニット、キット及び構造体の構成方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】構成ユニット、キット及び構造体の構成方法
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/06 20060101AFI20220414BHJP
【FI】
A63H33/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540817
(86)(22)【出願日】2020-03-02
(85)【翻訳文提出日】2021-08-30
(86)【国際出願番号】 US2020020617
(87)【国際公開番号】W WO2020185439
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】16/296,543
(32)【優先日】2019-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521309075
【氏名又は名称】トイッシュ ラボズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エシェット、アサフ
(72)【発明者】
【氏名】バーレブ、ヤーロン
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150BA24
2C150BA28
2C150BB01
2C150EB44
(57)【要約】
構成ユニット(100)は、可撓性材料で形成された本体(102)を有しうる。本体(102)は、第一面(104)と第二面(106)とを有しうる。構成ユニット(100)は、本体(102)に取り付けられた複数の磁性コネクター(108)を有しうる。構造体の構成のためのキット(160)は、複数の構成ユニット(100)と、少なくとも1つの可撓性リンク(180)と、少なくとも1つの作用ユニット(176)と少なくとも1つの制御ユニット(178)とを有しうる。構造体(200)の作成方法は、複数の構成ユニット(100)を設ける第一の工程(202)を含む。構成ユニット(100)のうちの第一の構成ユニット(100)の磁性コネクター(108)の少なくとも1つを、構成ユニット(100)のうちの第一の構成ユニット(100)の磁性コネクター(108)の他の1つ、及び構成ユニット(100)のうちの第二の構成ユニット(100)の磁性コネクター(108)の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つと接続して、構造体を構成する第二の工程(204)がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性材料で形成され、第一面及び第二面を有する本体と、
前記本体に取り付けられた複数の磁性コネクターとを備え、
前記本体が、0.1ミリメートル~5ミリメートルの最大厚さを有する、構成ユニット。
【請求項2】
前記本体が、それを貫通して形成された複数の予め形成された開口を有し、前記予め形成された開口の少なくとも1つが、前記磁性コネクターの1つを受容して、前記磁性コネクターの1つが、前記本体の自由端領域によって完全に囲繞された、請求項1に記載の構成ユニット。
【請求項3】
前記可撓性材料が、紙、合成紙、皮革、合成皮革、エラストマー、プラスチック、ゴム、金属、布、複合材料及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載の構成ユニット。
【請求項4】
前記磁性コネクターのそれぞれが、前記本体の前記最大厚さよりも大きい厚さを有する、請求項1に記載の構成ユニット。
【請求項5】
前記本体が、ハブから外方に延在する4つのアームを有し、前記アームのそれぞれが、自由端領域を有し、前記複数の磁性コネクターが、少なくとも4つの第一ユニット磁性コネクターを含み、前記第一ユニット磁性コネクターのそれぞれが、前記アームのうちの1つの前記自由端領域に隣接して配置され、前記4つのアームのそれぞれが、同一平面上に配置された、請求項1に記載の構成ユニット。
【請求項6】
前記磁性コネクターのそれぞれが、第一部分、第二部分及びマグネットを有し、前記第一部分が、前記本体の前記第一面に隣接して配置され、前記第二部分が、前記本体の前記第二面に隣接して配置され、前記マグネットが、前記第一部分と前記第二部分との間に配置され、前記第一部分及び前記第二部分が、前記マグネットを前記本体に固定し、前記磁性コネクターの前記第一部分及び前記磁性コネクターの前記第二部分のそれぞれが、外側表面及び内側表面を有し、開口が、前記外側表面から前記内側表面に貫通して形成され、前記開口のそれぞれが、前記マグネットを受容し、前記磁性コネクターのそれぞれが、前記本体の前記最大厚さよりも大きい厚さを有する、請求項1に記載の構成ユニット。
【請求項7】
前記磁性コネクターの前記第二部分が、前記第二部分の前記内側表面に配置された少なくとも1つの溶着ブリッジを有し、前記少なくとも1つの溶着ブリッジが、前記第二部分の前記内側表面を、前記第一部分の前記内側表面と接続し、前記磁性コネクターの前記第一部分及び前記第二部分のそれぞれが、熱可塑性材料で形成され、前記少なくとも1つの溶着ブリッジが、超音波溶着によって前記第一部分の前記内側表面に固着された、請求項6に記載の構成ユニット。
【請求項8】
前記第一部分が、前記第一部分の前記開口の周囲における前記外側表面に配置された複数の第一ラチェット歯を有し、前記第二部分が、前記第二部分の前記開口の周囲における前記外側表面に配置された複数の第二ラチェット歯を有し、前記第一部分が、前記第一部分の前記開口の周囲における前記外側表面に形成された環状溝を有し、前記第一ラチェット歯が、前記環状溝内に配置され、前記第二ラチェット歯が、前記第二部分の前記外側表面から外方に突出し、前記磁性コネクターのうちの第一の磁性コネクターの前記第一ラチェット歯が、前記磁性コネクターのうちの第二の磁性コネクターの前記第二ラチェット歯と協働するように構成された、請求項6に記載の構成ユニット。
【請求項9】
前記マグネットが、前記第一部分の前記外側表面から第一距離だけ凹み、前記マグネットが、前記第二部分の前記外側表面から第二距離だけ凹み、前記第一距離が、前記第二距離より大きい、請求項6に記載の構成ユニット。
【請求項10】
前記マグネットが、第一セクション及び第二セクションを有し、前記第一セクションが、第一幅を有すると共に前記第二セクションが、第二幅を有し、前記第一幅が、前記第二幅よりも大きく、前記マグネットの前記第一セクションが、前記磁性コネクターの前記第一部分の前記開口内に配置され、前記マグネットの前記第二セクションが、前記磁性コネクターの前記第二部分の前記開口内に配置された、請求項9に記載の構成ユニット。
【請求項11】
複数の別体の構成ユニットを備え、前記構成ユニットのそれぞれが、可撓性材料で形成された本体を有し、前記本体が、第一面と第二面とを有し、複数の磁性コネクターが、前記本体に取り付けられ、前記本体が、0.1ミリメートル~5ミリメートルの最大厚さを有する、構造体を構成するためのキット。
【請求項12】
前記複数の別体の構成ユニットが、第一ユニットを含み、前記第一ユニットが、ハブから外方に延在する4つのアームを有し、前記アームのそれぞれが、自由端領域を有し、前記複数の磁性コネクターが、少なくとも4つの第一ユニット磁性コネクターを含み、前記第一ユニット磁性コネクターのそれぞれが、前記アームのうちの1つの前記自由端領域に隣接して配置され、前記4つのアームのそれぞれが、同一平面上に配置された、請求項11に記載のキット。
【請求項13】
前記複数の別体の構成ユニットが、第二ユニットを含み、前記第二ユニットが、自由端領域をもつ長尺体を有し、前記複数の磁性コネクターが、少なくとも2つの第二ユニット磁性コネクターを含み、前記第二ユニット磁性コネクターのそれぞれが、前記長尺体の前記自由端領域の1つに隣接して配置された、請求項12に記載のキット。
【請求項14】
前記複数の別体の構成ユニットが、第三ユニットを含み、前記第三ユニットが、第一端及び第二端を有する概略卵形体を有し、前記複数の磁性コネクターが、第三ユニット磁性コネクターを含み、前記第三ユニット磁性コネクターが、前記概略卵形体の前記第一端に隣接して配置された、請求項13に記載のキット。
【請求項15】
少なくとも1つの作用ユニットと少なくとも1つの制御ユニットとを更に含み、前記制御ユニットが、プリント回路基板で形成され且つバッテリーとマイクロプロセッサーとを有し、前記作用ユニット及び前記制御ユニットがそれぞれ、前記構成ユニットのうちの1つの1つに配置されるように構成されて、前記制御ユニットが前記作用ユニットに電力を供給するように構成された、請求項11に記載のキット。
【請求項16】
前記少なくとも1つの作用ユニット及び前記少なくとも1つの制御ユニットが、単一の電子ユニットとして、前記複数の構成ユニットの1つを用いて設けられた、請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記少なくとも1つの作用ユニットが、ライト、モーター、センサー及びスピーカーのうちの1つを含む、請求項15に記載のキット。
【請求項18】
ベアリング、車輪及び装飾クリップのうちの1つを更に含む、請求項15に記載のキット。
【請求項19】
複数の別体の構成ユニットであって、前記構成ユニットのそれぞれが、可撓性材料で形成された本体を有し、前記本体が、第一面と第二面とを有し、複数の磁性コネクターが、前記本体に取り付けられ、前記本体が、0.1ミリメートル~5ミリメートルの最大厚さを有する、複数の別体の構成ユニットを設ける工程と、
前記構成ユニットのうちの第一の構成ユニットの前記磁性コネクターの少なくとも1つを、
前記構成ユニットのうちの前記第一の構成ユニットの前記磁性コネクターの他の1つ、及び
前記構成ユニットのうちの第二の構成ユニットの前記磁性コネクターの少なくとも1つ、
のうちの少なくとも1つと接続して、構造体を形成する工程と
を含む、構造体の構成方法。
【請求項20】
少なくとも1つの作用ユニットと少なくとも1つの制御ユニットとを設ける工程を更に含み、前記制御ユニットが、プリント回路基板で形成され且つバッテリーとマイクロプロセッサーとを有し、前記作用ユニット及び前記制御ユニットがそれぞれ、前記構成ユニットのうちの1つの前記磁性コネクターのうちの1つに配置されるように構成されて、前記作用ユニットがある磁性コネクターに配置されると前記制御ユニットが前記作用ユニットに電力を供給するように構成され、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年3月8日付で出願された米国特許出願第16/296,543号の利益を主張するものである。上記出願の開示の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、構造体を構成するためのシステム及び方法、より具体的には、可撓性シートで形成された構成ユニットに関する。
【背景技術】
【0003】
子供は、組み立てることのできる玩具に魅了されることがよくある。創作活動は、子供が空間認識を構築するのを助け、長時間の娯楽を提供できる。
【0004】
組み立てを必要とする様々な玩具が当該技術分野で知られている。しかしながら、多くの既知の玩具の構成ピースは、硬く可撓性を有さず、多くの場合、特に若い子供にとっては接続・分離が難しい。
【0005】
大抵、これら既知の玩具は、例えば、摩擦嵌合ファスナーや粘着剤、マグネットを使用して互いに接合可能な多くのピースで構成される。ある種類の玩具がSo Young Choiの特許文献1やChristopher Haugheyらの特許文献2に記載されており、それぞれが、ブロックを互いに近づけたときに磁力によって容易にそれらを組み合わせることができるように、内部にマグネットが組み込まれたブロック玩具を教示している。他の既知の玩具がSuferらの特許文献3に記載されており、リブセクション及び組み込まれたマグネットをもつ可撓性構築セグメントを伴う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願第2016/0074766号
【特許文献2】米国特許第8,850,683号明細書
【特許文献3】米国特許第9,914,067号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
様々なやり方で組み立てられて三次元形状及び構造体を容易に形成できる構成ユニットの必要性は尽きない。望ましくは、構成ユニットのコンポーネントは、可撓性を有し容易に接続・分離されるものである。最も望ましくは、構成ユニットが、子供及び大人にとって楽しめ、玩具として使用可能であることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示によれば、驚くべきことに、様々なやり方で組み立てられて三次元形状及び構造体を容易に形成でき、可撓性を有し容易に接続・分離できるコンポーネントを有すると共に、子供及び大人にとって楽しめ、玩具として使用可能な構成ユニットが見出された。
【0009】
一実施形態において、構成ユニットは、本体を有しうる。本体は、可撓性材料の少なくとも1つのシートで形成しうる。本体は、第一面と第二面とを有しうる。構成ユニットは、本体に取り付けられた複数の磁性コネクターを有しうる。
【0010】
他の実施形態において、構造体を構成するためのキットは、複数の構成ユニットを有しうる。複数の構成ユニットは、様々な形状を含みうる。キットは、互いに電子通信するように構成された作用ユニット及び制御ユニットを更に含みうる。作用ユニット及び制御ユニットは、可撓性リンクを介して電子通信させうる。
【0011】
更なる実施形態において、構造体の構成方法は、複数の構成ユニットを設ける第一の工程を含む。この方法は、構成ユニットのうちの第一の構成ユニットの磁性コネクターの少なくとも1つを、構成ユニットのうちの第一の構成ユニットの磁性コネクターの他の1つ、及び構成ユニットのうちの第二の構成ユニットの磁性コネクターのうちの少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つと接続する第二の工程を含む。これにより、構造体が形成される。
【0012】
例示的な実施形態において、構成ユニットは玩具である。玩具は、シートの可撓性材料内部に組み込まれた複数のマグネットをもつ可撓性シートを含みうる。マグネットは、可撓性材料の周辺に位置しうる。
【0013】
第一の可撓性シートのマグネットは、第二の可撓性シートのマグネットに取り外し可能に付着させうる。言い換えると、第一及び第二のシートの接続は永久である必要はなく、第一及び第二の可撓性シートは、要望に応じて、マグネットによって第一の配置で接続させることができ、その後分離して第二の配置へと再び組み立てることができる。第一及び第二のシートは、三次元構造体を形成するように構成しうる。
【0014】
玩具は、可撓性シート状のマグネットにより、あるいは1つ以上の可撓性シートで形成された三次元構造体のマグネットに、取り外し可能に付着させた少なくとも1つのモジュールを含みうる。
【0015】
特に、本開示は、三次元構造体を構成するために、紙又は任意の他の可撓性シートにマグネットを組み込むことに関する。ステープルによる固定、粘着、マスキングテープによる固定等のような、シート片を互いに接続する他の一般的な方法があるが、これらの全ての方法は、容易な分離方法がない。
【0016】
幾つかの目的のために、シートを接続・分離する容易な方法を有することが極めて重要である。複数のシートで三次元形状を作る場合、これらのシートを互いに接続しその後分離する容易な解決手段はない。本開示は、シートを他のシートに容易に接続し且つその後それらを同じく容易に分離することを可能とする、可撓性シートに組み込まれたマグネットを設けることによってこれらの問題に対する解決手段を提供することを図る。可撓性シートに組み込まれたマグネットによって、シートをそれ自体に接続して三次元形状を形成することが可能となる。1つのシートで、実際、要望に応じて、2つ以上の三次元形状を形成できる。また、1つのシートを様々なやり方で他のシートに接続して三次元形状及び構造体を形成することができる。
【0017】
特別な装置を使用して、マグネットをシートに永久に固定するように、マグネットをシート内部に組み込んだり、あるいはマグネットをシートに取り付けたりしうる。2つ以上のマグネットを、同一のシート内部に組み込むことができる。これにより、これらのマグネットを互いに引き付けさせ、シートから三次元形状を形成することができる。また、シートを様々なやり方で他のシートに接続して、三次元構造体を形成できる。
【0018】
シートへの技術的な追加として、シートに組み込まれたマグネットに磁力で引き付けられるとそれぞれ機能する様々なマグネットモジュール(例えば、バッテリー等の電源も含む電子モジュール)がある。モジュールは、電子部品を含み、近接/光センサーや配向センサー、音センサー等の入力センサー、又は、音、光及び/又は移動等の機能をもつ出力コンポーネントのいずれかを有するプラスチックボックスとしうる。モジュールは、例えば、Bluetooth(登録商標)等の無線伝送を使用してインターネットクラウド及び/又はモバイル遠隔装置に接続できる。モジュールはまた、iPhone(登録商標)等のスマートフォンやiPad(登録商標)等のタブレットコンピューターといった遠隔装置から作動させることができる。他の適切な種類のセンサー及び電子部品も、要望に応じて使用できる。このモジュールを三次元構造体と組み立てると、三次元シート構造体の移動や、シートが透光性を有する又は透明な場合にシートを介して発する光といった追加の技術的特徴を、三次元構造体に与える。
【0019】
シートが、孔又は孔パターン(例えば、そこから発せられる光のためや、更なるコネクターとして使用される)を有しうることも理解されたい。孔は、要望に応じて、配光のためのシートの又は透明性の追加として、あるいはそれとは別に使用しうる。
【0020】
マグネットは、可撓性シートの角部に設置しうる。特に、マグネットは、ディスクマグネットとしうる。その大きさは、使用しているシートの種類に応じて選択しうる。より可撓性の低いシート(例えば、厚いポリプロピレン)を使用する場合には、より大きなマグネットが必要となりうる。より可撓性の高いシート(例えば、通常の紙片)を使用する場合には、より小さいマグネットが必要となりうる。
【0021】
これらのマグネットは、製造者が選択する様々なやり方でシートに組み込まれる。それらは、マグネットが取り外し不可能にシートに固定されるようにマグネットがシートに組み込まれる限り、接着したり、積層したり、プラスチック室に含めたり、2つのシート間に介装したり、又は任意の他のやり方で組み込むことができる。
【0022】
マグネットが組み込まれた2つのシートを、互いに引き付けさせることができる。他の選択肢は、シートをそれ自体に磁力で引き付けて、円筒形状等の三次元形状を形成することである。2つ以上のシートをマグネットによって互いに引き付けて、タワー等の三次元構造体を形成できる。2~3つのシートを様々なやり方で互いに接続することによって、動物やロボット、車両等といった多くの異なる物体を構成できる。そのような構成の一例が、要塞である。
【0023】
非限定の例として、例えば大きさが1立法cmのマグネットモジュール(又は1000立法cmまでのもの)を任意の構成に追加することによって、動的な磁性可撓性シートが得られる。適切なモジュールの一例が、Zhengpeng Weiの米国特許公開公報第2015/0325949号明細書に開示されており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。当業者であれば、要望に応じて、他の適切な磁性モジュールも選択しうる。
【0024】
磁性モジュールがマグネットに接続されて「オン」になると、それが構成物を動的な構成物に変化させる。動的な構成物は、例えば、風車の羽根の回転や回転モビールのような移動を含みうる。代替の実施形態において、磁性モジュールは、スイッチの代わりに接続点として働く。モジュールは、インターネット、クラウド及び/又はモバイル遠隔装置に接続することができ、あるいは当業者に理解されるようにネットワーク化しうる。
【0025】
本明細書では主に「玩具」として説明しているが、本開示の新規の構造体が、非限定の例として装飾用や機能性構造体として等、他の用途も有することは理解すべきである。新規の構造体のそのような他の使用の全てが考慮されており、本開示の範囲内に包含されるとみなされる。
【0026】
特定の実施形態において、玩具は、様々な形状及び構造体を形成可能な可撓性シートを含みうる。可撓性シートは、三次元構造体を創作するように折り曲げられうる。
【0027】
可撓性シートは、マグネットを使用して、それ自身又は他のシートに取り外し可能に付着しうる。可撓性シートは、紙、プラスチック、金属、ゴム、シリコーン又は当業者により選択される任意の他の材料で作りうる。更に、マグネットは、ネオジウム-鉄-ホウ素(NdFeB)、サマリウムコバルト(SmCo)、アルニコ、セラミック、フェライト又は当業者により選択される任意の他の種類のマグネットとしうる。例えば、マグネットは、ディスクマグネットとしうる。
【0028】
形状は一般に長方形であるが、可撓性シートは、要望に応じて、これらに限定はされないが円形、正方形、三角形、六角形又は任意の種類の多角形を含む様々な形状としうる。
【0029】
マグネットは、主に、シートの外周上に示されている。しかしながら、マグネットが、当業者によって可撓性シートの任意の適切な位置又は配向に設置しうることは理解されたい。
【0030】
加えて、マグネットの使用が好ましいが、シートが、スナップ、ボタン、ラッチ又は当業者により選択される任意の他の適切な機構を含む他のやり方で取り外し可能に付着させうること、そのようなファスナーも本開示の範囲内で考慮されることは理解すべきである。
【0031】
特別な装置を使用して、マグネットを可撓性シートに組み込むことができ、それによりマグネットがシートに固定される。2つ以上のマグネットを、同一のシートに固着しうる。他の例において、可撓性シートは、2つのシートを互いに積層して、マグネットを、シートを形成する層間に係止することによって形成しうる。その結果、あるマグネットを、同一のシート上の対向するマグネットに付着させることによって、三次元形状を形成しうる。これらのマグネットは、これらに限定はされないが粘着剤、積層、熱固定又は当業者により選択される任意の他の機構を含む様々なやり方でシートに固定しうる。更に、マグネットが組み込まれた複数のシートを、取り外し可能に互いに付着しうる。
【0032】
マグネットは、可撓性シートの周囲に設置しうる。加えて、マグネットの大きさは、シート材料の種類によって決まる。例えば、より厚いシート材料は、より大きい又は強いマグネットを必要とし、可撓性のより高いシート材料は、より小さい又はより弱いマグネットを必要としうる。
【0033】
2つ以上のシートを互いに磁力で引き付けて、タワー等の三次元構造体を形成しうる。複数のシートに配置されたマグネットを様々なやり方で互いに付着させることによって、動物やロボット、車両又は当業者により選択される任意の他の構造体といった多くの異なる物体を構成できる。一例として、マグネットを使用して取り外し可能なシートで構成された要塞がある。
【0034】
加えて、使用者は、モジュールを可撓性シートに取り付けうる。モジュールは、可撓性シートに固着されたマグネットに付着するように構成されたマグネットを有する。ある実施形態において、モジュールに取り付けられたマグネットは、1立法cm、そして最大で1000立法cmとしうる。
【0035】
モジュールは、音、光又は移動を生成しうる。例えば、モジュールは、スピーカー、LEDライト及びモーターの少なくとも1つを含みうる。モジュールはまた、バッテリー等の電源を有しうる。モジュールはまた、マイクロプロセッサー及びメモリを含み、所定のプログラム可能な動作を実行するように構成しうる。
【0036】
モジュールはまた、三次元構造体のシートに取り付けうる。三次元構造体は、モジュールと共に、三次元シート構造体の移動を提供しうる。
【0037】
また、モジュールは、送受信機を有することができ、パーソナルコンピューターや携帯装置等の使用者の様々な装置と無線通信するように構成しうる。モジュールは、要望に応じて、Bluetooth、WiFi又は他の適切な形態の無線通信を使用しうる。更に、協働するように構成された複数のモジュールがあってもよい。複数のモジュールは、シートに取り付けられて、ロボット、ドローン又は当業者により選択される任意の他の玩具を形成しうる。例えば、モジュールは、ロボットのアーム、レッグ及びヘッド、無線制御されて遠隔制御車を形成する車輪、ダンシングドールを形成するアーム及びレッグとしうる。更なる例において、回転するスピニングアームをもつモジュールが、要塞に取り付けられる。
【0038】
モジュールはまた、他のマグネットに付着させたときのみ「オンになる」ようにしうる。モジュールが磁力で引き付けられると、それが作動して、モジュールに入力センサーを作動させたり、発光させたり、音を生成させたり、移動を生じさせたりする。
【0039】
有利には、上述の玩具は、様々なやり方で組み立てられて、三次元形状及び構造体を容易に形成することができる。上述の玩具が、可撓性を有して操作時容易に接続・分離できる可撓性シートの形態のコンポーネントを有することは理解すべきである。
【0040】
本開示の上述の利点及び他の利点は、特に以下に説明する図面に鑑み、以下の詳細な説明を考慮することで、当業者には容易に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る構成装置の上面斜視図である。
図2図2は、図1に示す構成ユニットの底面斜視図である。
図3図3は、図1に示す構成ユニットの上面平面図である。
図4図4は、図1に示す構成ユニットの底面平面図である。
図5図5は、図1に示す構成ユニットの側面図である。
図6図6は、図1におけるコールアウトAで取られた構成ユニットの磁性コネクターの上面斜視図である。
図7図7は、図2におけるコールアウトBで取られた磁性コネクターの底面斜視図である。
図8図8は、図6における切断線C-Cに沿った磁性コネクターの側断面図である。
図9図9は、図6における切断線D-Dに沿った磁性コネクターの側断面図である。
図10】は、図6に示す磁性コネクターの第一部分の上面斜視図である。
図11図11は、図6に示す磁性コネクターの第二部分の上面斜視図である。
図12図12は、図11に示す磁性コネクターの第二部分の底面斜視図である。
図13図13は、図1に示す磁性コネクターに予め形成された複数の開口の上面平面図である。
図14図14は、本開示の一実施形態に係るキットの複数の構成ユニットを例示する。
図15A図15Aは、図14に示し第一の構造的構成で図示されるキットの作用ユニット、制御ユニット及び可撓性リンクの概略図である。
図15B図15Bは、図14に示し第二の構造的構成で図示されるキットの作用ユニット及び制御ユニットの概略図である。
図16図16は、図1に示し、操作時において図示され、第一の工程で互いに接続された複数の構成ユニットを例示する。
図17図17は、図16に示し、操作時において図示され、第二の工程で互いに接続・配置されて構造体を形成する複数の構成ユニットを例示する。
図18図18は、図17に示す複数の構成ユニットにより形成された完成した構造体を例示する。
図19図19は、本開示の更なる実施形態に係る構成ユニットの上面斜視図である。
図20図20は、図19における切断線E-Eに沿った、本開示の一実施形態に係る組み込まれたマグネットを図示する構成ユニットの側断面図である。
図21図21は、本開示の更なる実施形態に係る構成ユニットの上面斜視図である。
図22図22は、図21における切断線F-Fに沿った、本開示の一実施形態に係る固定されたハウジング内部で自由に回転するマグネットを図示する構成ユニットの側断面図である。
図23図23は、本開示の更なる実施形態に係る構成ユニットの上面斜視図である。
図24図24は、図23における切断線G-Gに沿った、本開示の一実施形態に係る回転するハウジングに固定されたマグネットを図示する構成ユニットの側断面図である。
図25図25は、ライトを更に図示する、図14のキットの電子ユニットの上面斜視図である。
図26図26は、モーターを更に図示する、図14のキットの電子ユニットの上面斜視図である。
図27図27は、磁性コネクターの1つに配置されたベアリングを更に図示する、図1の構成ユニットの上面斜視図である
図28図28は、ベアリングに配置された他の磁性コネクターと共に更に図示する、図27の構成ユニット及びベアリングの上面斜視である。
図29図29は、図14のキットの車輪の上面斜視図である。
図30図30は、図30に示す車輪の側面図である。
図31図31は、磁性コネクターの1つに配置されたクリップを更に図示する、図1の構成ユニットの上面斜視図である。
図32図32は、図31のキットのクリップの上面斜視図である。
図33図33は、図31のクリップの底面斜視図である。
図34図34は、構造体に取り付けられた複数の図29の車輪を更に図示する、本開示の構成装置で形成された構造体の上面斜視である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下の説明は、本質的に単なる例示であり、本開示や用途、使用を限定することを意図するものではない。また、図面を通じて、対応する参照符号が、同様の又は対応する部分及び特徴を示すことを理解すべきである。開示の方法に関して、提示される工程の順序は、本質的に例示であり、従って特に開示しない限り、必須又は極めて重要というわけではない。
【0043】
図1~21に示すように、構成ユニット100は、本体102を有しうる。本体102は、可撓性材料で形成しうる。本体102は、第一面104と第二面106とを有しうる。構成ユニット100は、本体102に取り付けられた複数の磁性コネクター108を有しうる。
【0044】
本明細書で使用される際、「本体」という用語は、幅及び長さがその厚さよりも略大きい任意のボティを含むように定義される。本体102は、本明細書で更に説明するように、可撓性材料の1つ以上の層又はシートを含みうる。本体102が、本明細書で更に説明するように、磁性コネクター108をそれに組み込む又は取り付けることを許容し、あるいは、本体102の2つ以上の層又はシート間への磁性コネクター108の設置を容易にすることは理解されたい。「本体」という用語は、特に開示しない限り、何らかの特定の形状や最大寸法を示唆するものと解釈されるべきではなく、任意の且つ全ての可能な形状及び寸法を含むことを意図している。
【0045】
本開示の可撓性材料は、変形させたり曲げたりした後に大きな折れや裂けなくその可撓性材料が元の形状に戻るように、曲げやすいが弾力がある。ある実施形態において、可撓性材料は、曲げたり変形させたりした後にその形状を維持してもよいことは理解すべきである。可撓性材料はまた、耐水性であり、水に触れても大きく劣化しない。可撓性材料はまた、油に触れることでの劣化に対して耐性を有してもよい。ある実施形態において、本体102を形成する可撓性材料は、紙、合成紙、皮革、合成皮革、エラストマー、プラスチック、ゴム、金属、布、複合材料及びそれらの組み合わせから成る群から選択される。
【0046】
特定の実施形態において、可撓性材料は、防水合成紙であってもよい。例えば、可撓性材料は、ポリエステル系又はポリオレフィン系合成紙であってもよい。ポリエステル系又はポリオレフィン系合成紙は、非限定の例として、約3.7mil(約0.09398mm)~約13.7mil(0.34798mm)の厚さと、約125gsm~約510gsmの重量とを有しうる。ポリエステル系又はポリオレフィン系合成紙はまた、他の例として、約285°F(約140.556℃)~約450°F(約232.222℃)の融点を有しうる。有利には、ポリエステル系又はポリオレフィン系合成紙で本体102を製造することによって、望ましくない裂けや折れなく繰り返し使用しうる軽量且つ防水性の構成ユニット100が提供される。ポリエステル系又はポリオレフィン系合成紙が本体102に対して特に適切であることが分かっているが、任意の他の適切な材料も、要望に応じて当業者によって選択しうる。
【0047】
本開示の本体102はまた、操作時、本体102を手で変形したり曲げたりするのを容易にする寸法を有しうる。ある実施形態において、本体102の可撓性材料は、約0.1ミリメートル~約25ミリメートルの厚さを有しうる。より特定の実施形態において、本体102の可撓性材料は、約0.1ミリメートル~約5ミリメートルの厚さを有しうる。最も特定の実施形態において、本体102の可撓性材料は、約0.1ミリメートル~約1.0ミリメートルの厚さを有しうる。具体的な実施形態において、本体102の厚さは、約0.3ミリメートルとしうる。当業者であれば、本開示の範囲内で、本体102の他の適切な厚さを選択できよう。
【0048】
図1~5に示すように、本体102は、中心ハブ110を有しうる。中心ハブ110は、それに配置された複数のアーム112を有しうる。複数のアーム112のそれぞれは、中心ハブ110から放射状に外方へ延在し、自由端114を有しうる。ある実施形態において、図1~5及び15~18に例示するように、本体102は、中心ハブ110に配置された4つのアーム112をもつ略X字状としうる。本明細書において、1つの特定の例として、X字形状を有する本体102を示して説明するが、本開示が本体102のための任意の他の適切な形状も考慮していることは理解すべきである。
【0049】
磁性コネクター108は、本体102に配置しうる。例えば、磁性コネクター108は、本体のアーム112に配置しうる。磁性コネクター108は、例えば、アーム112の自由端114に隣接して配置しうる。所定の場合において、磁性コネクター108は、中心ハブ110に配置しうる。更なる例において、磁性コネクター108は、本体102の領域に亘って互いに離間させてもよい。特に、磁性コネクター108は、構成ユニット100の使用を最も容易にするために、少なくとも約60mm~70mm離して本体102に配置すべきであることが分かっている。磁性コネクター108のための他の適切な位置及び配置を採用してもよい。
【0050】
図6~12に図示するように、磁性コネクター108のそれぞれは、第一部分116、第二部分118及びマグネット120を有しうる。第一部分116は、本体102の第一面104に隣接して配置しうる。第二部分118は、本体102の第二面106に隣接して配置しうる。マグネット120は、第一部分116と第二部分118との間に配置しうる。第一部分116及び第二部分118は、これにより、マグネット120を本体102に固定しうる。
【0051】
図1~4、6~7及び10~12に示すように、本開示の磁性コネクター108は、概略六角形状を有しうる。六角形状が、操作時、磁性コネクター108に接続されうる様々な部品の望ましくない回転を防止しうることは理解されたい。六角形状にはまた、丸められた角を設けて、本明細書で更に説明するように本体102が変形したり曲げられたりしているときに本体102の意図しない引っ掛かり(catching)や切断を防止しうる。しかしながら、磁性コネクター108は、非限定の例として、円や正方形を含む任意の他の適切な形状としうる。
【0052】
磁性コネクター108は、非限定の例として、射出成形等の成形プロセスによって、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)等の軽量プラスチック材料からしうる。磁性コネクター108が、例えばポリエチレン等の他の熱可塑性材料を含む任意の他の適切な材料で形成できることは理解すべきである。また、要望に応じて、磁性コネクター108を形成するための任意の適切なプロセスを採用しうる。
【0053】
図6~12に示すように、磁性コネクター108の第一部分116は、外側表面122と内側表面124とを有しうる。第一部分116は、貫通して形成された中心開口126を有しうる。中心開口126は、外側表面122から内側表面124まで延在しうる。中心開口126は、マグネット120を受容するように構成しうる。ある実施形態において、中心開口126は、内側表面124に形成されるが第一部分116の外側表面122まで通して延在しないようにしうる。言い換えると、中心開口126は、内側表面124にのみ開口し外側表面122には開口しない閉じた凹部の形態で設けうる。
【0054】
図7及び11~12に示すように、磁性コネクター108の第二部分118は、外側表面128と内側表面130とを有しうる。第二部分118は、外側表面128から内側表面130まで貫通して形成された中心開口132を有しうる。中心開口132も、マグネット120を受容するように構成しうる。ある実施形態において、中心開口132は、第二部分118を貫通して外側表面128まで通じることなく、内側表面130に形成しうる。磁性コネクター108の第一部分116の場合と同様に、中心開口132は、内側表面130にのみ開口し外側表面128には開口しない閉じた凹部の形態で設けうる。
【0055】
図11及び12に更に示すように、第二部分118は、その内側表面130に形成されたレッジ(ledge)133を有しうる。レッジは、中心開口132の周囲を取り囲むようにしうる。第二部分118は、環状リング135を有しうる。環状リング135は、外側表面128上に形成しうる。環状リングは、中心開口132の周囲を取り囲むようにしうる。
【0056】
ここで図10を参照し、磁性コネクター108のそれぞれの第一部分116は、少なくとも1つの雌コンポーネント134を有する。雌コンポーネント134は、外側表面122から内側表面124まで第一部分116を貫通して配置された孔としうる。また、雌コンポーネント134が、内側表面124側にのみ開口し外側表面122側では閉じた(不図示)ものとしうることは理解すべきである。より詳細には、第一部分116は、第一部分116の中心開口126の周囲に配置された複数の雌コンポーネント134を有しうる。
【0057】
最も具体的な例において、図10に例示するように、雌コンポーネント134は、外側表面122から内側表面124まで第一部分116を貫通して形成された4つの孔を含みうる。これら4つの孔は、第一部分116の中心開口126の周囲において略均等に離間させうる。
【0058】
図11を参照し、磁性コネクター108のそれぞれの第二部分118は、少なくとも1つの雄コンポーネント136を有しうる。第二部分118の雄コンポーネント136は、第一部分116の雌コンポーネント134に大きさ及び形状を対応させうる。雄コンポーネント136は、第二部分118の内側表面130から外方に延在しうる。要望に応じて、雄コンポーネント136は、別体として形成しその後内側表面130に取り付けてもよいし、あるいは雄コンポーネント136は、内側表面130上の第二部分118の残りの部分と共に形成してもよい。
【0059】
最も具体的な例において、図11にも示すように、雄コンポーネント136は、4つのペグを含みうる。ペグは、第二部分118の内側表面130上に形成される。雄コンポーネント136はまた、内側表面130の周囲に略均等に離間させうる。
【0060】
雄コンポーネント136が、磁性コネクター108を組み立てると、雌コンポーネント134によって受容されるようになっていてもよいことは理解すべきである。例えば、雄コンポーネント136は、第一部分116及び第二部分118が一緒に保持されるように、雌コンポーネント134内に摩擦嵌合又は圧入しうる。他の例において、雄コンポーネント136及び雌コンポーネント134は、本明細書で更に説明するように、圧入されるのではなく代わりに、追加の接続手順のために、第一部分116と第二部分118とを整列させるように働いてもよい。
【0061】
有利には、雄及び雌コンポーネント134、136は、第一及び第二部分116、118に固い連結を与え、使用中、第一及び第二部分116、118が望ましくない形で分離するのを防止しうる。当業者であれば、要望に応じて、雌及び雄コンポーネント134、136のための任意の適切な大きさ及び形状、並びに、第一及び第二部分116、118上の雌及び雄コンポーネント134、136の任意の適切な設置又は構成を選択しうることは理解すべきである。
【0062】
図11を続けて参照し、磁性コネクター108の第二部分118は、少なくとも1つの溶着ブリッジ138を有しうる。溶着ブリッジ138は、上述の雄コンポーネント136に加えて設けることができ、別体として形成しその後内側表面130に追加するか、あるいは第二部分118の残りの部分と共に形成しうる。溶着ブリッジ138は、例えば、図9に示すように、第一部分116の内側表面124に溶着されるように構成された上側の最頂点部分を有する長尺リブによって定義しうる。特に、図11に示すように、少なくとも1つの溶着ブリッジ138は、互いに対して離間して第二部分118の中心開口132の周囲に配置された4つの溶着ブリッジ138を含みうる。当業者であれば、要望に応じて、少なくとも1つの溶着ブリッジ138のための任意の他の適切な大きさ、形状、数及び配置を選択しうる。
【0063】
図9に示すように、少なくとも1つの溶着ブリッジ138は、第二部分118の内側表面130を、第一部分116の内側表面124と接続しうる。少なくとも1つの溶着ブリッジ138が、本体102を貫通して配置されて磁性コネクター108を本体102にしっかりと固定することは理解すべきである。特定の例において、少なくとも1つの溶着ブリッジ138は、第一部分116と第二部分118とを連結するために、第一部分116の内側表面124に超音波溶着される。当業者であれば本開示の範囲内で第一部分116と第二部分118とを連結する任意の適切な手段を選択しうることは理解すべきである。
【0064】
ここで図13を参照し、本体102は、それに貫通して形成された複数の予め形成された開口140を有しうる。予め形成された開口140の少なくとも1つは、磁性コネクター108の1つを受容しうる。ある実施形態において、予め形成された開口140は、中心ハブ110、複数のアーム112、アーム112の自由端114、又はそれらの任意の組み合わせに形成しうる。当業者であれば、要望に応じて、複数の予め形成された開口140のための任意の適切な位置を選択しうる。
【0065】
予め形成された開口140の大きさ及び形状は、それらが共に使用されることを意図した磁性コネクター108の構造に基づき選択しうる。特に、複数の予め形成された開口140は、マグネット開口142、溶着ブリッジ開口144及び雄コンポーネント開口146を含みうる。マグネット開口142は、マグネット120を受容しうる。溶着ブリッジ開口144は、第二部分118の溶着ブリッジ138を受容しうる。雄コンポーネント開口146は、雄コンポーネント136を受容しうる。予め形成された開口140の異なる大きさ及び形状を含む他の適切な種類も採用しうる。
【0066】
最も特定の実施形態において、溶着ブリッジ開口144及び雄コンポーネント開口146は、互いに離間させて、概してマグネット開口142の周囲を取り囲むようにしうる。溶着ブリッジ開口144及び雄コンポーネント開口146は、交互に配置して、マグネット開口142の周囲に略均等に配置しうる。他の適切な配置も使用しうる。
【0067】
予め形成された開口140を作成する手段は、1つの非限定の例として、打ち抜きプロセスが挙げられる。打ち抜きによる可撓性材料への予め形成された開口140の作成によって、組み立てた際に、第二部分118の雄コンポーネント136及び溶着ブリッジ138による本体102の制御不可能な裂けや突き刺しを必要とすることなく、第二部分118が本体102を通過できるようになることは理解されたい。同様に、従って、予め形成された開口140の使用が、本体102に存在したはずの制御不可能な裂けや突き刺しがないことで、変形や曲げが繰り返される経時的な構成ユニット100の優れた寿命に寄与することは理解すべきである。要望に応じて、可撓性材料を過剰に裂くことなく予め形成された開口140を作成する他の適切な手段も採用しうる。
【0068】
新たに図6及び10を参照し、第一部分116は、複数の第一ラチェット歯148を有する。第一ラチェット歯148は、第一部分116の中心開口126の周囲における外側表面122に配置しうる。ある実施形態において、第一部分116は、第一部分116の中心開口126の周囲における外側表面122に形成された環状溝150を有しうる。第一ラチェット歯148は、外側表面122の環状溝150内部に配置しうる。
【0069】
所定の例において、第一ラチェット歯148はそれぞれ、先端152を有する。第一ラチェット歯148の先端152は、外側表面122の残りの部分が配置される平面から離間させうる。例えば、先端152は、先端152のそれぞれが外側表面122の全体の下方に配置されるように、環状溝150内において凹ませうる。
【0070】
図7及び12に示すように、第二部分118も、複数の第二ラチェット歯154を有する。第二ラチェット歯154は、外側表面128に配置し、第二部分118の開口132の周囲に環状リングとして配置しうる。第二ラチェット歯154は、第二部分の外側表面から外方に突出しうる。
【0071】
操作時、磁性コネクター108のうちの第一の磁性コネクター108の第一ラチェット歯148は、磁性コネクター108のうちの第二の磁性コネクター108の第二ラチェット歯154と協働するように構成しうる。有利には、第一ラチェット歯148及び第二ラチェット歯154の協働は、磁気的接続された構成ユニット100の望ましくない回転を防止する。更に、第一及び第二ラチェット歯148、154の協働は、磁気的接続された磁性コネクター108を互いに対して回動させたときに望ましい触感を与える。
【0072】
また、第一部分116の環状溝150における第一ラチェット歯148の先端152の凹みは、第二部分118の第二ラチェット歯154の外方への突出と共に、操作時における第一及び第二の磁性コネクター108のより固い又は安定した接続も提供しうることも理解されたい。
【0073】
上述のように、磁性コネクター108のそれぞれは、隣接する磁性コネクター108への磁気的接続を生じさせるようになっているマグネット120を含む。マグネット120は、子供等の使用者による磁性コネクター108の手による選択な分離をも許容しながら、手で磁性コネクター10を互いに隣接して配置する場合の選択的な磁気的接続を許容するのに十分な磁気強度又は磁場を有する。特に、マグネット120は、希土類型のマグネット又はマグネット合金としうる。非限定の例として、マグネット120としては、ネオジウム-鉄-ホウ素(NdFeB)、サマリウムコバルト(SmCo)、アルニコ、セラミック、フェライト又はそれらの組み合わせが挙げられる。任意の他の適切な種類のマグネット120が、当業者により選択しうる。
【0074】
所定の例において、図1~5及び20に示すように、マグネット120は、本体102に移動不可能なように固定される。マグネット120は、例えば、摩擦嵌合又は圧入によって移動不可能なように固定できる。接着剤を採用して、マグネット120を磁性コネクター108に固着してもよい。しかしながら、図21~22に示す他の例において、マグネット120はまた、磁性コネクター108内部で自由に回転しうる。自由に回転するマグネット120によって、使用者は、磁極の位置に関わらず隣接する磁性コネクター108を接続して、正しい配向に自由に回転させられる。自由に回転するマグネット120は、例えば磁性コネクター108又は本体102内部に封入されたプラスチックや金属のハウジング153の内部に緩く配置しうる。移動不可能な又は移動可能な形態で、マグネット120を磁性コネクター108又は本体102の方向に固着する他の適切な手段も採用しうる。
【0075】
図8~9に図示するように、マグネット120は、第一セクション156と第二セクション158とを有する。第一セクション156は、第一幅(W1)を有しうる。第二セクション158は、第二幅(W2)を有しうる。第一幅(W1)は、第二幅(W2)よりも大きい。マグネット120の第一セクション156は、磁性コネクター108の第二部分118のレッジ133に設置又は当接しうる。マグネット120の第二セクション158は、磁性コネクター108の第二部分158の中心開口132によって受容しうる。
【0076】
ある実施形態において、図8~9にも示すように、マグネット120は、第一部分116の外側表面122からある距離(D1)だけ離間させることができ、第一部分116の周囲領域と共に凹部159を画成する。操作時、磁性コネクター108のうちの第一の磁性コネクター108の環状リング135は、外側表面122上に載置されて磁性コネクター108のうちの第二の磁性コネクター108の凹部159によって受容されるように構成しうる。凹部159は、所定の例において環状リング135に摩擦嵌合又は圧入されるような輪郭に形成しうる。有利には、環状リング135と外側表面122の凹部159との協働によって、操作時、磁性コネクター108のうちの第一及び第二の磁性コネクター108のより固い又は安定した接続が与えられる。
【0077】
図19~20に示す代替の実施形態によれば、本体102は、複数のシート103、105を含みうる。複数のシート103、105は、第一シート103及び第二シート105を含みうる。磁性コネクター108は、可撓性材料の第一シート103と、磁性材料の第二シート105との間に配置しうる。磁性コネクター108の1つを、同じ本体102内部に配置された他の磁性コネクター108に接続しうる。ある1つの本体102の磁性コネクター108を、別体で異なる本体102に配置された磁性コネクター108に接続しうる。これにより、構成ユニット100は、それら自身に又は他の構成ユニットに接続しうることは理解すべきである。他の構成ユニットは、任意の大きさ又は形状としうる。また当業者であれば、要望に応じて、第一及び第二のシート103、105間の磁性コネクター108のための大きさ、形状、数及び配置を選択しうる。
【0078】
図23~24に示す他の代替の実施形態において、マグネット120は、回転するマグネットハウジング151内に配置しうる。マグネット120は、マグネットハウジング151に隣接して存在する他のマグネットと接続させられるように、回転するマグネットハウジング151から外方に延出しうる。例えば、操作時、第一の構成ユニット100のマグネット120は、他の構成ユニット100のマグネット120のマグネット120に直接接続しうる。
【0079】
回転するマグネットハウジング151は、一対の車軸155を有しうる。一対の車軸155のそれぞれは、回転するマグネットハウジング151の一端に配置しうる。一対の車軸155のそれぞれは、例えば、マグネットハウジング151が自由に回転しうるように、車軸155が磁性コネクター108に形成された対応する穴の内部に回転可能に配置されることによって、磁性コネクター108に回転可能に連結しうる。この実施形態において、磁性コネクター108は、本体開口157を有しうる。本体開口157は、本体102を受容しうる。本体102の磁性コネクター108への固定は、例えば、摩擦嵌合によって与えられる。あるいは、この固定は、他の種類の磁性コネクター108に関して上述した手段を含む任意の他の適切な手段によって与えられる。接着剤を採用して、本体102を磁性コネクター108に固着してもよい。この特定のマグネット120の構成は構成ユニット100の可撓性本体102上に図示しているが、このマグネット120構成が、要望に応じて、任意の構成ユニット100や可撓性リンク180に対して使用できることは理解すべきである。
【0080】
図14に示すように、構造体200を構成するためのキット160は、複数の別体の構成ユニット100を含みうる。構成ユニット100のそれぞれは、可撓性材料で形成された本体102を有しうる。上述のように、本体102は、第一面102と第二面104とを有しうる。構成ユニット100のそれぞれは、本体102に取り付けられた少なくとも1つの磁性コネクター108を有しうる。
【0081】
例えば、複数の別体の構成ユニット100は、第一ユニット162を含む。第一ユニット162は、ハブ110から外方に延在する4つのアーム112を有しうる。アーム112のそれぞれは、自由端114を有しうる。複数の磁性コネクター108は、少なくとも4つの第一ユニット磁性コネクター108を含みうる。第一ユニット磁性コネクター108のそれぞれは、アーム112のうちの1つの自由端114に隣接して配置しうる。ある実施形態において、第一ユニット162は、第五磁性コネクター108を含みうる。第五磁性コネクター108は、ハブ110に配置しうる。
【0082】
複数の別体の構成ユニット108は、第二ユニット164を含みうる。第二ユニット164は、自由端114をもつ長尺体166を有しうる。複数の磁性コネクター108は、少なくとも2つの第二ユニット磁性コネクター108を含みうる。第二ユニット磁性コネクター108のそれぞれは、長尺体166の自由端114の1つに隣接して配置しうる。ある実施形態において、第二ユニット164は3つの磁性コネクター108を含みうる。
【0083】
複数の別体の構成ユニットは、第三ユニット168を含む。第三ユニット168は、概略卵形体170を有しうる。卵形体170は、第一端172と第二端174とを有しうる。複数の磁性コネクター108は、第三ユニット磁性コネクター108を含みうる。第三ユニット磁性コネクター108は、概略卵形体170の第一端172に隣接して配置しうる。
【0084】
本開示で考慮されるキット160が、図14に図示する形状以外の任意の適切な形状を含みうることは理解すべきである。キット160は、非限定の例として、正方形、長方形、三角形及び円形を含みうる。
【0085】
ここで図15A及び15Bを参照し、キット160は、少なくとも1つの作用ユニット176と少なくとも1つの制御ユニット178とを更に含みうる。作用ユニット176は、制御ユニット176と電子通信するように構成しうる。作用ユニット174及び制御ユニット176はそれぞれ、構成ユニット100のうちの1つの磁性コネクター108のうちの1つに配置されるように更に構成しうる。作用ユニット176及び制御ユニット178が、キット160の単一のコンポーネントでも良いし、2つの別体のコンポーネントでも良いことは理解すべきである。
【0086】
作用ユニット176は、近接又は光センサーや配向センサー、音センサー等の入力センサー、又は、音、光及び移動のうち少なくとも1つ等の機能をもつ出力コンポーネントを含みうる。有利には、作用ユニット176を作動させると、複数の構成ユニット108が、移動や光等の技術的特徴が追加されて「活動を始める」。
【0087】
制御ユニット178は、バッテリー(不図示)と電気通信しうる。バッテリーは、制御ユニット178の組立体に含められてもよいし、独立ユニットとして設けられてもよい。制御ユニット178はまた、マイクロプロセッサーとメモリとを有しうる。非限定の例において、制御ユニット178は、プリント回路基板(PCB)に形成しうる。PCBは、非導電性基板のシート層上及び/又は間に積層された銅の1つ以上のシート層からエッチングされた導電路、パッド及び他の特徴を含みうる。PCBは、片面(1つの銅層)であっても、両面(1つの基板層の両側に2つの銅層)であっても、又は多層(基板の層と交互に配された銅の外側及び内側層)であってもよい。本開示の範囲内で、PCBのための他の適切な構成も採用しうる。
【0088】
メモリは、マイクロプロセッサーと通信する有形の非一時的なプロセッサー読み取り可能媒体の形態で設けうる。マイクロプロセッサーは、メモリに明確にコードされたソフトウェアの形態で命令を実行するようにしうる。制御ユニット176は、操作時、作用装置176を選択的に又は自動的に作動させるように構成しうる。制御ユニット178はまた、所定のプログラム可能な動作を実行、且つ、使用者にプログラム可能な命令を入力させそれを制御ユニット178のメモリに保存するのを許容するように構成しうる。特に、制御ユニット178は、要望に応じて、使用者が制御ユニット178と相互作用するのを許容するボタンやダイアル、タッチスクリーン等といったヒューマンインターフェースを含みうる。
【0089】
追加の実施形態において、例えば、図25~26に示すように、作用ユニット176及び制御ユニット178は、電子ユニット179等の単一の組立体として設けうる。電子ユニット179は、図26に図示するように、作用ユニット176及び制御ユニット178のそれぞれの構造及び機能をも含む構成ユニットの1つとしうる。より具体的に、電子ユニット179は、全て統合された組立体又は本体に含まれるバッテリー、CPUをもつPCB、磁気センサー及び作用ユニットを有しうる。ある実施形態において、作用ユニット及び制御ユニットは、構成ユニット101の1つに固着されて電子ユニット179を形成しうる。作用ユニット及び構成ユニットは、非限定の例として、機械的ファスナー又は化学的ファスナーを介して固着しうる。有利には、電子ユニット179の単一の組立体は、使用者にとって構造体において実行するのがより容易である。
【0090】
電子ユニット179は、Bluetooth(登録商標)等の無線伝送を介して。例えばインターネットクラウド及び/又はモバイル遠隔装置に接続するように構成しうる。電子ユニット179には、この目的のために、例えば無線送受信機を設けうる。電子ユニット179はまた、非限定の例として、スマートフォン等の遠隔装置から作動させうる。電子伝送のための他の適切な手段を、要望に応じて採用しうる。
【0091】
キット160は、例えば、図15Aに示すように、少なくとも1つの可撓性リンク180を更に含みうる。可撓性リンク180は、制御ユニット178を作用ユニット176と電気通信させるように構成された絶縁ワイヤを含みうる。一例において、可撓性リンク180は、PCBに接続するように構成されたフラットPCBコネクターケーブルとしうる。しかしながら、可撓性リンク180はまた、本開示の範囲内で他の適切な材料及び構成で製造しうる。可撓性リンク180が、電気及び信号又はデータを伝送しうることは理解すべきである。
【0092】
可撓性リンク180が作用ユニット176を制御ユニット178と電気通信させるように構成されることに加えて、可撓性リンク180は、構成ユニット100の磁性コネクター108に配置されるように更に構成しうる。例えば、可撓性リンク180の端部が、少なくとも1つの磁性コネクター108を有してもよく、あるいは、構成ユニットの磁性コネクター108に磁力で引き付けられる材料で形成してもよい。これにより、可撓性リンク180は、作用ユニット176に直接接続することができ、あるいは作用ユニットが磁性コネクター108により構成ユニット100に接続される場合、作用ユニット176と構成ユニット100との間に配置しうる。作用ユニット176を制御ユニット178と通信させるための他の適切な手段も考慮されており、採用しうる。
【0093】
可撓性リンク180が、例えば、図15Aに示すように、他の可撓性リンク180、制御ユニット178及び構成ユニット100に様々な構成で接続しうることは理解すべきである。可撓性リンク180には、例えば、スプリットを設けうる。スプリットによって、可撓性リンクを複数の構成ユニット100に接続しうる。更に、2つ以上の可撓性リンク180又は2つ以上の作用ユニット176が、1つの制御ユニット178と電気通信してもよい。これらのユニットが接続される場合、いずれかのユニットの磁性コネクター周りの回転が電気又は信号又はデータの伝送を阻害しないことは理解すべきである。例えば、電気は、可撓性リンク180から、可撓性リンクに取り付けうる複数の磁性コネクター108に伝搬しうる。要望に応じて、他の適切な構成も使用しうる。
【0094】
キット160は、キット160で構成された最終構造体を向上させる複数の付属品を含みうる。付属品を使用して、その使用を拡張し、より多くの構築及び遊びの選択肢を使用者に与えうる。
【0095】
第一の付属品は、例えば、図27~28に示すようにベアリング182としうる。ベアリング182は、プラスチックカバーを含みうる。より具体的には、ベアリング182は、プラスチックカバー内部に配置されて露出部分を有しうる。要望に応じて、ベアリング182は、プラスチックカバー内部で固着してもよく、あるいはベアリングは、プラスチックカバー内部で回転するように構成しうる。プラスチックカバーは、構成ユニット100のうちの1つの磁性コネクター108のうちの1つに配置しうる。ベアリング182の露出部分は、他の構成ユニット100に接続するように構成しうる。有利には、ベアリング182は、装飾用に、又は、2つの構成ユニット100を互いに接続して、例えば、図28に示すように、構成ユニット100の1つがベアリング182の上部周りに回転するように使用しうる。
【0096】
図29~30及び34に図示するように、第二の付属品は、車輪184としうる。車輪184は、ホイールベースと磁性コアとを有しうる。磁性コアは、構成ユニット100のうちの1つの磁性コネクター108に配置しうる。例えば、図34に示すように、スペーサー185を、構成ユニット100及び車輪184の1つ以上と共に利用しうる。スペーサー185は、例えば、略U字状として、車輪184を離間構成で保持するように構成しうる。スペーサー185は、車輪184を取り付けるための剛性ベースを設けるように構成しうる。有利には、車輪184及びスペーサー185によって、使用者は、非限定の例として、自動車やヘリコプター等の移動構造体を形成できる。スペーサー185のための他の適切な種類、形状及び材料も、本開示の範囲内で当業者によって採用しうる。
【0097】
第三の付属品は、例えば、図31~33に示すように、装飾クリップ186としうる。装飾クリップは、金属コアを有しうる。金属コアは、構成ユニット100のうちの1つの磁性コネクター108のうちの1つに接続するように構成しうる。装飾クリップはまた、他の構成ユニット100の本体102を含む紙又は他の薄いエレメントを保持するように構成しうる。有利には、装飾クリップ186によって、使用者は、構造体を追加の非金属又は非磁性エレメントで装飾できる。
【0098】
本開示は、例えば、図16~18に示すように、構造体200を構成する方法を更に含む。構造体200は、使用者の意図に応じて、平坦若しくは二次元又は三次元としうる。構造体200を図16~18を通じて簡素な円筒として示すが、構造体200が、様々な複雑さの多くの異なる構造を含みうることは理解すべきである。例えば、構造体200としては、建築物、動物像、ロボット及び車両が挙げられる。当業者であれば、要望に応じて、構成ユニット100を用いて構築される任意の他の適切な構造体200を選択しうる。
【0099】
操作時、この方法は、上述のように、複数の構成ユニット100を設ける第一の工程を含みうる。第二の工程において、構成ユニット100のうちの第一の構成ユニット100の磁性コネクター108の少なくとも1つが、構成ユニット100のうちの第一の構成ユニット100の磁性コネクター108の他の1つ、及び構成ユニット100のうちの第二の構成ユニット100の磁性コネクター108の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つと接続されることにより、構造体が形成される。言い換えると、構成ユニット100のうちの第一の構成ユニット100を、それ自体に接続して三次元構造体200を形成するか、構成ユニット100のうちの第一の構成ユニット100を、構成ユニット100のうちの他の1つに接続して三次元構造体200を形成しうる。
【0100】
構造体200が、任意の数、大きさ又は形状の構成ユニット100で形成できることは理解すべきである。この方法において、複数の別体の構成ユニット100を、キット160の形態で使用者に提供しうる。
【0101】
この方法は、上述の少なくとも1つの作用ユニット176及び少なくとも1つの制御ユニット178を設ける更なる工程を有しうる。例えば、作用ユニット176及び制御ユニット178の1つを、構成ユニット100の1つに配置しうる。その後、作用ユニット176及び制御ユニット178を電気通信させて作用ユニット176を作動させうる。他の実施形態において、作用ユニット176及び制御ユニット178は、単一の統合された電子ユニット179として共に設けうる。電子ユニット179は、構成ユニット100の少なくとも1つに接続しうる。
【0102】
有利には、本開示の構成ユニット100、キット160及び方法は、上述のように様々なやり方で使用して、三次元形状及び構造体200を容易に形成又は組み立てることができる。構成ユニット100を含むキット160の様々なコンポーネントは、可撓性を有し容易に接続・分離できる。構成ユニット100が、子供及び大人にとって楽しめ、玩具として使用可能であることが分かっている。
【0103】
本発明を例示する目的で、所定の代表的実施形態な及び詳細を示してきたが、以下の添付の特許請求の範囲に更に詳細する本開示の範囲から逸脱することなく様々な変更を加えてもよいことが、当業者にとって明らかとなろう。
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【国際調査報告】