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特表2022-522976超音波外科用灌漑スリーブおよび関連アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】超音波外科用灌漑スリーブおよび関連アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/32 20060101AFI20220414BHJP
【FI】
A61B17/32 510
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021541167
(86)(22)【出願日】2020-01-15
(85)【翻訳文提出日】2021-09-14
(86)【国際出願番号】 IB2020050314
(87)【国際公開番号】W WO2020148681
(87)【国際公開日】2020-07-23
(31)【優先権主張番号】62/792,571
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519273267
【氏名又は名称】ストライカー・ユーロピアン・オペレーションズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】山本 雅哉
(72)【発明者】
【氏名】グラ,ギヨーム
(72)【発明者】
【氏名】大田 英史
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ15
4C160JJ44
4C160MM32
(57)【要約】
【解決手段】管腔を画定する灌漑スリーブアセンブリと、灌漑スリーブの管腔内に少なくとも部分的に配置された超音波チップとを含む、超音波手術器具アセンブリ。灌漑スリーブアセンブリは、ハブと、ハブに結合された灌漑スリーブとを備え得る。灌漑スリーブは、両方ともハブから遠位に延びる内側シースおよび外側シースを備え得る。外側シースは、内側シースの少なくとも一部を囲んで、外側シースと内側シースとの間に、手術部位に灌漑流体を送るように構成された灌漑路を画定することができる。内側シースの遠位端は、外側シースの遠位端を超えて延びることができる。内側および外側シースの各々は、ハブとそれぞれの内側および外側シースとの間に液密シールを作成するように構成された環状シーリング部材によってハブに結合され得る。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波外科用アセンブリであって、
近位端および遠位端を有する超音波器具であって、
近位部分および遠位部分を備えるハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に配置されたトランスデューサと、
前記トランスデューサに結合されたホーンと、
前記ホーンに結合されたシャフトを備える超音波チップと
を備える超音波器具と、
灌漑スリーブアセンブリであって、
前記ハウジングの前記遠位部分に解放可能に結合されたハブと、
前記ハブに結合された灌漑スリーブと
を備える灌漑スリーブアセンブリとを備え、前記灌漑スリーブは、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有し、前記超音波チップの前記シャフトを少なくとも部分的に囲む管腔を画定する内側シースと、
前記ハブから遠位に延びる外側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有する外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に灌漑路を画定し、
前記内側シースの前記遠位端は、前記外側シースの前記遠位端を超えて延び、
前記灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される、超音波外科用アセンブリ。
【請求項2】
前記ハブからの流体の流出を防止するように構成された環状シーリング部材をさらに備える、請求項1に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項3】
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える、請求項2に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項4】
前記外側シースは、前記第2のハブ部分と係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、前記環状シーリング部材は、前記外側シース接合部をシールするために、前記外側シース接合部において、前記第2のハブ部分および前記外側シースを少なくとも部分的に囲む、請求項3に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項5】
前記内側シースは、前記第1のハブ部分と係合して内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定し、前記内側シース接合部は、前記環状シーリング部材によって少なくとも部分的に囲まれる、請求項3または4に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項6】
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を係合するように構成されたエラストマーリングを備える、請求項2に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項7】
前記超音波チップと前記ハブとの間をシールするために前記ハブに配置された内側環状シーリング部材をさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項8】
前記シャフトは、吸引路を画定し、
前記シャフトは、前記吸引路と流体連通するように構成された開口部を備え、前記開口部は、前記内側シースの前記遠位端の近位の前記シャフトに位置する、請求項1から7のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項9】
前記超音波チップは、遠位部分および対向する近位部分を備え、前記超音波チップの前記遠位部分は、前記超音波チップの前記近位部分に対して屈曲する、請求項1から8のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項10】
前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの前記遠位部分に対応する屈曲部を有する、請求項9に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項11】
前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの上に前記灌漑スリーブを配置するために、前記超音波チップよりもより可撓性である、請求項1から10のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項12】
前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから半径方向に独立して移動するように構成される、請求項1から9および11のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項13】
前記灌漑スリーブアセンブリの前記内側シースおよび前記外側シースは、前記灌漑路を画定するためにそれらの間に環状ギャップを形成する、請求項1から12のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項14】
前記内側シースの前記管腔は、前記内側シースと前記超音波チップとの間のギャップを画定するようなサイズとされる、請求項1から13のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項15】
前記内側シースは、前記内側シースと前記ハブとの間を液密シールするように構成された第2の環状シーリング部材によって前記ハブに結合される、請求項1から14のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項16】
前記第2の環状シーリング部材は、熱収縮材料を備える、請求項15に記載の超音波外科用アセンブリ。
【請求項17】
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項1から16のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項18】
前記灌漑スリーブアセンブリおよび超音波チップの少なくとも一部を受け入れるために、患者にアクセスポータルを画定するように構成された拡張器をさらに備え、前記拡張器は、20から28ミリメートル(mm)の内径を備える、請求項1から17のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項19】
ツールアセンブリであって、
超音波チップと、
灌漑スリーブアセンブリとを備え、前記灌漑スリーブアセンブリは、
ハブと、
前記ハブに結合された灌漑スリーブとを備え、前記灌漑スリーブは、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有し、前記超音波チップのシャフトを少なくとも部分的に囲む管腔を画定する内側シースと、
前記ハブから遠位に延びる外側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有する外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間の灌漑路を画定し、
前記内側シースの前記遠位端は、前記外側シースの前記遠位端を超えて延び、
前記灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される、ツールアセンブリ。
【請求項20】
前記ハブからの流体の流出を防止するように構成された環状シーリング部材をさらに備える、請求項19に記載のツールアセンブリ。
【請求項21】
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える、請求項20に記載のツールアセンブリ。
【請求項22】
前記外側シースは、前記第2のハブ部分と係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、前記環状シーリング部材は、前記外側シース接合部をシールするために、前記外側シース接合部において、前記第2のハブ部分および前記外側シースを少なくとも部分的に囲む、請求項21に記載のツールアセンブリ。
【請求項23】
前記内側シースは、前記第1のハブ部分と係合して内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定し、前記内側シース接合部は、前記環状シーリング部材によって少なくとも部分的に囲まれる、請求項21または22に記載のツールアセンブリ。
【請求項24】
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を係合するように構成されたエラストマーリングを備える、請求項20に記載のツールアセンブリ。
【請求項25】
前記ハブに配置され、前記超音波チップと前記ハブとの間をシールするように構成された内側環状シーリング部材をさらに備える、請求項19から24のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項26】
前記シャフトは、吸引路を画定し、
前記シャフトは、前記吸引路と流体連通するように構成された開口部を備え、前記開口部は、前記内側シースの前記遠位端の近位の前記シャフトに位置する、請求項19から25のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項27】
前記超音波チップは、遠位部分および対向する近位部分を備え、前記遠位部分は、前記近位部分に対して屈曲する、請求項19から26のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項28】
前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの前記遠位部分に対応する屈曲部を有する、請求項27に記載のツールアセンブリ。
【請求項29】
前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの上に前記灌漑スリーブを配置するために、前記超音波チップよりもより可撓性である、請求項19から27のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項30】
前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから半径方向に独立して移動するように構成される、請求項19から27および29のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項31】
前記内側シースの前記管腔は、前記内側シースと前記超音波チップとの間のギャップを画定するようなサイズとされる、請求項19から30のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項32】
前記灌漑スリーブアセンブリの前記内側シースおよび前記外側シースは、前記灌漑路を画定するためにそれらの間に環状ギャップを形成する、請求項19から31のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項33】
前記内側シースは、前記内側シースと前記ハブとの間を液密シールするように構成された第2の環状シーリング部材によって前記ハブに結合される、請求項19から32のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項34】
前記第2の環状シーリング部材は、熱収縮材料を備える、請求項33に記載のツールアセンブリ。
【請求項35】
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項19から34のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項36】
前記灌漑スリーブアセンブリおよび超音波チップの少なくとも一部を受け入れるために、患者にアクセスポータルを画定するように構成された拡張器をさらに備え、前記拡張器は、20から28ミリメートル(mm)の内径を備える、請求項19から35のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
【請求項37】
超音波器具の超音波チップとともに使用するための灌漑スリーブアセンブリであって、
前記超音波器具に解放可能に結合されるように構成されたハブであって、灌漑導管を含むハブと、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、前記内側シースと、前記超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定する前記内側シースとの間に液密を作成するように構成された第1の環状シーリング部材によって前記ハブに結合された内側シースと、
前記ハブから遠位方向に延びる外側シースであって、前記外側シースと前記ハブとの間に液密を作成するように構成された第2の環状シーリング部材によって前記ハブに結合された外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に、前記ハブの前記灌漑導管と流体連通して手術部位に灌漑流体を送る灌漑路を画定するように構成される、灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項38】
前記第1および前記第2の環状シーリング部材は各々エラストマーを備える、請求項37に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項39】
前記第1および前記第2の環状シーリング部材は各々熱収縮スリーブを備える、請求項37に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項40】
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記第2の環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える、請求項37から39のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項41】
前記外側シースは、前記第2のハブ部分と係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、前記第2の環状シーリング部材は、前記外側シース接合部をシールするために、前記外側シース接合部において、前記第2のハブ部分および前記外側シースを少なくとも部分的に囲む、請求項40に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項42】
前記内側シースは、前記第1のハブ部分と係合して内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定し、前記内側シース接合部は、前記内側シース接合部をシールするために、前記第1の環状シーリング部材によって少なくとも部分的に囲まれる、請求項41に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項43】
前記ハブは、
第2のハブ部分に接続されてハブ接合部を画定する第1のハブ部分と、
前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を係合するように構成されたエラストマーリングとを備える、請求項37に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項44】
前記内側シースおよび前記外側シースは各々、遠位部分および対向する近位部分を備え、前記内側シースおよび前記外側シースの前記遠位部分は、前記内側シース内に前記超音波器具の前記超音波チップを挿入した場合、前記内側シースおよび前記外側シースの前記近位部分に対して屈曲するように構成される、請求項37から43のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項45】
前記内側シースおよび前記外側シースの各々は、前記超音波器具の前記超音波チップを前記内側シース内に配置する場合、前記内側シースおよび前記外側シースの操作を可能にする可撓性材料を備える、請求項37から44のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項46】
前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に画定された前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから独立して移動するように構成される、請求項37から45のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項47】
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項37から46のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項48】
超音波器具の超音波チップとともに使用するために、灌漑流体を手術部位に送るための灌漑路を画定するように構成された灌漑スリーブアセンブリであって、
超音波器具に解放可能に結合されるように構成されたハブであって、灌漑導管を含むハブと、
前記ハブの少なくとも一部を囲む第1の環状シーリング部材および前記灌漑スリーブによって前記ハブに結合された灌漑スリーブであって、前記ハブから遠位に延び、前記超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定する灌漑スリーブとを備え、
前記第1の環状シーリング部材は、前記ハブおよび前記灌漑スリーブによって形成された接合部において流体の流出を防止するように構成される、灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項49】
前記灌漑スリーブは、内側シースおよび外側シースを備え、前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に前記灌漑路を画定するように構成され、
前記第1の環状シーリング部材は、前記灌漑スリーブの前記外側シースを前記ハブに結合して、前記外側シースと前記ハブとの間に液密シールを作成するように構成され、
前記内側シースは、前記内側シースと前記ハブとの間に液密シールを作成するように構成された第2の環状シーリング部材によって前記ハブに結合される、請求項48に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項50】
前記第1および前記第2の環状シーリング部材の各々は、熱収縮材料を備える、請求項49に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項51】
低侵襲手術を実行するために、二重管腔灌漑スリーブを備えた切断チップを有する超音波外科用アセンブリを使用する方法であって、
患者のアクセスポータル内に前記二重管腔灌漑スリーブを配置するステップであって、前記二重管腔灌漑スリーブは、少なくとも部分的に外側シース内に配置された内側シースと、ハブと対応する内側シースおよび外側シースとの間に液密シールを作成するように構成された環状シーリング部材によって前記灌漑スリーブの前記ハブに結合された前記内側シースおよび前記外側シースの各々とを備える、配置するステップと、
前記二重管腔灌漑スリーブが、少なくとも部分的に患者のアクセスポータル内にある間に、前記チップで切断するステップとを備える、方法。
【請求項52】
拡張器を使用して前記患者の前記アクセスポータルを画定するステップをさらに備え、前記拡張器は、20から28ミリメートル(mm)の内径を有する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記患者の頭蓋骨に高速バーを用いて前記患者の前記アクセスポータルを作成するステップをさらに備え、前記アクセスポータルは、10から20ミリメートル(mm)の内径を有するほぼ円形の形状を備える、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
二重管腔灌漑スリーブを備えた前記切断チップを、鼻および/または鼻腔によって画定されるアクセスポータルを通して挿入して、鼻腔内処置を実行する、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項51から54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
低侵襲手術を実行するために超音波手術器具とともに使用するための二重管腔灌漑スリーブを製造する方法であって、
内側シースを前記二重管腔灌漑スリーブのハブに結合するステップと、
第1の環状シーリング部材が前記ハブおよび前記内側シースの上に少なくとも部分的に配置されるように前記第1の環状シーリング部材を配置するステップと、
熱源を前記第1の環状シーリング部材に適用して、前記ハブと前記内側シースとの間に液密シールを画定するステップと、
外側シースを前記二重管腔灌漑スリーブの前記ハブに結合するステップであって、前記外側シースは、管腔と、前記管腔内に少なくとも部分的に配置される前記内側シースとを画定する、結合するステップと、
第2の環状シーリング部材が前記ハブおよび前記外側シースの上に少なくとも部分的に配置されるように前記第2の環状シーリング部材を配置するステップと、
熱源を前記第2の環状シーリング部材に適用して、前記ハブと前記外側シースとの間に液密シールを画定するステップとを備え、
前記内側シースおよび外側シースは、灌漑流体を手術部位に送るための灌漑路を画定する、方法。
【請求項57】
前記ハブは、前記内側シースおよび前記外側シースによって画定される前記灌漑路と流体連通している前記灌漑スリーブの前記ハブに灌漑導管を備える、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項56または57に記載の方法。
【請求項59】
前記第1および前記第2の環状シーリング部材の各々は、熱収縮材料を備える、請求項56から58のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
超音波器具を使用して組織を切断する場合、熱および生物学的破片の蓄積は、超音波器具および/または周囲の組織への損傷、および視界障害などの様々な望ましくない影響をもたらす可能性がある。これらの望ましくない影響を排除または低減するために、灌漑および吸引システムを超音波器具と組み合わせて使用することができる。灌漑および吸引システムは通常、超音波器具とともに手術部位に送られ、手術部位を灌漑し、超音波器具を冷却する灌漑流体を含む。吸引源は、手術部位から余分な流体や生物学的破片を引き抜いて、視認性を高めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
既存の超音波器具は、超音波器具の超音波チップの上に配置された一連のスリーブを利用して、灌漑流体および吸引のための中央吸引路を案内することができる。しかしながら、そのような超音波器具は、特定の手術部位への操作が困難である可能性があり、および/または、超音波チップに沿ってホットスポットを発生させ得る。灌漑流体の漏れを防ぐことも困難であり得る。したがって、これらの課題の1つまたは複数に対処する必要性が当技術分野にある。
【課題を解決するための手段】
【0003】
超音波外科用アセンブリは、近位端および遠位端、ならびに吸引路を有する超音波器具を含む。超音波器具はまた、近位部分および遠位部分を有するハウジングと、ハウジング内に少なくとも部分的に配置されたトランスデューサと、トランスデューサに結合されたホーンと、ホーンに結合されたシャフトを備える超音波チップとを備える。超音波外科用アセンブリは、灌漑スリーブアセンブリをさらに備える。灌漑スリーブアセンブリは、ハウジングの遠位部分に解放可能に結合されたハブと、ハブに結合された灌漑スリーブとを備える。灌漑スリーブは、ハブから遠位に延びる内側シースを備える。内側シースは、近位端および反対側の遠位端を有し、超音波チップのシャフトを少なくとも部分的に囲む管腔を画定する。外側シースは、ハブから遠位に延びている。外側シースは、近位端および反対側の遠位端を有する。外側シースは、内側シースの一部を囲み、外側シースと内側シースとの間の灌漑路を画定する。内側シースの遠位端は、外側シースの遠位端を超えて延びている。灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される。
【0004】
ツールアセンブリは、シャフトを含む超音波チップを備え、シャフトは、吸引路を画定する。ツールアセンブリはまた、灌漑スリーブアセンブリを備える。灌漑スリーブアセンブリは、ハブと、ハブに結合された灌漑スリーブとを備える。灌漑スリーブは、ハブから遠位に延びる内側シースを備える。内側シースは、近位端および反対側の遠位端を有する。内側シースは、超音波チップのシャフトを少なくとも部分的に囲む管腔を画定する。外側シースはハブから遠位に延びている。外側シースは、近位端および反対側の遠位端を有する。外側シースは、内側シースの一部を囲み、外側シースと内側シースとの間の灌漑路を画定する。内側シースの遠位端は、外側シースの遠位端を超えて延びている。灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される。
【0005】
灌漑スリーブアセンブリは、超音波器具の超音波チップとともに使用される。灌漑スリーブアセンブリは、超音波器具に解放可能に結合されるように構成されたハブを備える。灌漑スリーブアセンブリはまた、ハブに結合された灌漑スリーブを備える。灌漑スリーブは、ハブから遠位に延びる内側シースを備える。内側シースは、近位端および反対側の遠位端を有する。内側シースは、超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定する。外側シースはハブから遠位に延びている。外側シースは、近位端および反対側の遠位端を有する。外側シースは、内側シースの一部を囲み、外側シースと内側シースとの間に灌漑路を画定するように構成される。灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される。環状シーリング部材は、ハブおよび外側シースの少なくとも一部を囲む。環状シーリング部材は、ハブおよび外側シースからの流体の流出を防ぐように構成される。
【0006】
本開示のこれらおよび他の例、構成、特徴、および利点は、当業者に明らかであろう。本開示は、これらの例、構成、特徴、および利点に限定されるものではない。
【0007】
本開示の利点は、添付の図面に関連して検討した場合、以下の詳細な説明を参照することによって同じことがよりよく理解されるようになるので、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】超音波外科用アセンブリの斜視図である。
図2】超音波外科用アセンブリの断面図である。
図3】超音波器具および灌漑スリーブアセンブリの部分分解斜視図である。
図4】灌漑スリーブアセンブリ、超音波チップ、および環状シーリング部材の分解図である。
図5】灌漑スリーブアセンブリ、超音波チップ、および環状シーリング部材の断面図である。
図6】線6-6に沿って得られた図5の断面図である。
図7】線7-7に沿って得られた図5の断面図である。
図8】線8-8に沿って得られた図5の断面図である。
図9】線9-9に沿って得られた図5の断面図である。
図10】灌漑スリーブアセンブリ、超音波チップ、および環状シーリング部材の詳細な斜視図および断面図である。
図11】円11内の図5の超音波チップを含む灌漑スリーブアセンブリの詳細図である。
図12】ハブの1つの構成の斜視図である。
図13図12のハブの断面図である。
図14】脊椎手術用の拡張器によって画定される例示的な患者アクセスポータル(patient access portal)を通して挿入される灌漑スリーブおよび超音波チップを含む、図1の超音波外科用アセンブリの概略図である。
図15】鼻の手術または神経外科のために患者の頭蓋骨内の代替の例示的な患者アクセスポータルを通して挿入される灌漑スリーブおよび超音波チップを含む、図1の超音波外科用アセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1および図2は、外科医などのユーザが患者から生物学的物質を除去/切断するために利用できる超音波外科用アセンブリ20を示す。超音波外科用アセンブリ20は、近位端24、遠位端26、および吸引路28を有する超音波器具22を備える。超音波器具22は、近位部分32および遠位部分34を含むハウジング30と、ハウジング30内に少なくとも部分的に配置されたトランスデューサ36(図2を参照)と、トランスデューサ36に結合されたホーン38と、患者から生物学的物質を除去/切断する超音波チップ40とを備える。
【0010】
図2を参照すると、トランスデューサ36は、ハウジング30内に少なくとも部分的に配置されている。トランスデューサ36は、1つまたは複数の圧電素子と、磁歪素子と、またはホーン38に提供され、最終的に超音波チップ40を介して手術部位に送られる機械的エネルギーを生成するように構成された他の適切な素子とを備え得る。
【0011】
ホーン38は、ハウジング30内に少なくとも部分的に配置され得る。ホーン38は、遠位端74および近位端76を備え得る。ホーン38は、トランスデューサ36に結合される。ホーン38はまた、ホーン38の遠位端74から近位端76まで延びるホーン管腔78を画定するように構成され得る。ホーン管腔78は、吸引路28の一部を画定し得る。
【0012】
超音波チップ40は、遠位部分82および近位部分84を有するシャフト42を備え得る。超音波チップ40はまた、シャフト42の近位部分84をホーン38の遠位端74に結合して、ホーン38が超音波チップ40と機械的に連絡するように、シャフト42の近位部分84に配置された結合機構90を備え得る。結合機構90は、ホーン38の遠位端74上の対応するねじ付きカプラと係合するように構成されたねじ付きカプラであり得る。超音波チップ40をホーン38にねじ込み、所定のトルク仕様に締め付けて、超音波チップ40をホーン38に取り外し可能に固定することができる。図示されていないが、結合機構90は、クイック接続、クォータターンフィッティング、または同様の結合メカニズムとして構成され得ることが考えられる。さらに、結合機構90は、超音波チップ40をホーン38に恒久的に固定するように構成され得ることが考えられる。たとえば、超音波チップ40は、溶接、エポキシ、または同様の方法によってホーン38に結合され得る。あるいは、超音波チップ40およびホーン38は、単一の構成要素として形成され得ることもまた考えられる。
【0013】
超音波チップ40のシャフト42はまた、近位部分84から遠位部分82まで延びるシャフト管腔92を画定するように構成され得る。シャフト管腔92は、長手方向軸94に概ね平行になるように配向することができるが、他の形状に形成することもできる。超音波チップ40のシャフト管腔92は、超音波チップ40がホーン38に結合されたときに、ホーン管腔78と連絡する吸引路28の一部を画定するように任意選択で構成され得る。吸引路28は、シャフト42の遠位部分82において開いていてもよい。吸引路28は、手術部位から離れて吸引を提供するように構成され得る。たとえば、吸引路28を使用して、流体および生体組織を超音波チップ40の遠位部分82から引き離すことができる。
【0014】
シャフト42は、用途に応じて、チタン合金、ステンレス鋼などの金属材料、複合材料などの非金属材料、それらの組合せなどで作製することができる。他の適切な材料も考えられる。超音波チップ40は、統合体型、一体型、および一部品であり得るが、複数の構成要素から形成され得る。シャフト42の遠位部分82の直径は、患者の小さな開口部で機能するように、比較的小さい直径、たとえば、1センチメートル(1cm)未満であり得ることが理解されるべきである。さらに、シャフト42は、用途に応じて、より大きくまたはより小さくスケーリングされ得ることが理解されるべきである。
【0015】
図2図3、および図4を参照して示すように、超音波チップ40は、トランスデューサ36から伝達された振動エネルギーを、長手方向振動およびねじれ振動からなる複合振動に変換するための振動変換メカニズム96をさらに備え得る。振動変換メカニズム96に関する詳細は、米国特許第6,497,715号、米国特許第6,955,680号、および米国特許第6,984,220号に見出すことができ、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0016】
超音波チップ40は、超音波チップ40のねじれおよび/または長手方向の動きによる生体組織の効率的な除去を可能にする。しかしながら、超音波チップ40はまた、長手方向に、ねじれ方向に、それらの組合せで振動する、または他の手法で振動するトランスデューサ36とともに使用され得ることが理解されるべきである。さらに、いくつかの構成では、振動変換メカニズム96がない。
【0017】
超音波チップ40は、超音波チップ40の遠位部分82が、超音波チップ40の近位部分84に対して屈曲する屈曲部80を有し得る。超音波チップ40の屈曲部80は、超音波外科用アセンブリ20を使用している間、より良い視線を可能にするように構成され得る。さらに、いくつかの外科的処置において、屈曲部80は、患者内の手術部位へのより容易な接近を可能にする。超音波チップ40は、図示されているような単一の屈曲部80や、複数の屈曲部を有するか、または屈曲部がないなどもある。超音波チップ40の他の形状もまた考えられる。
【0018】
図2に示されるように、ハウジング30は、ハウジングボイド72内に配置された、またはハウジング30の外部にルーティングされた灌漑ライン70を備え得る。灌漑ライン70は、ハウジング30の近位部分32からハウジング30の遠位部分34まで延びるように構成され得る。灌漑ライン70は、超音波器具22に結合された灌漑システムから、ハウジング30を通って灌漑スリーブアセンブリ44に流体を導くように機能し得る。灌漑ライン70は、灌漑源(図示せず)から灌漑スリーブアセンブリ44に直接ルーティングできる(すなわち、灌漑ラインは、必ずしもハウジング30を通ってルーティングされる必要はない)ことを理解されたい。
【0019】
図2図5および図10を参照して示すように、灌漑スリーブアセンブリ44は、ハウジング30の遠位部分34に解放可能に結合されたハブ46と、ハブ46に結合された灌漑スリーブ48とを備える。ハブ46は、ハブ結合メカニズム100を備え得る。ハブ結合メカニズム100は、ハブ46の本体から近位方向に延びる1つまたは複数のフィンガ102を備え得る。1つまたは複数のフィンガ102の各々は、超音波器具22の上に組み立てられたときに、長手方向軸94に対して半径方向外向きの方向に延びるタブを備え得る。フィンガ102は、ハウジング30の遠位部分34上のメスフィッティング/機構と結合して、スナップフィット、締まりばめ、または他の適切な接続を作成するように構成されたオスフィッティング/機構として機能する。他のタイプのハブ結合メカニズム100を使用して、灌漑スリーブアセンブリ44をハウジング30に結合できると考えられる。たとえば、ハブ結合メカニズム100は、ねじ接続として構成され得る。超音波器具および灌漑スリーブの例示的な構成は、出願人が所有する米国特許出願第16/580,639号および国際特許出願PCT/US2019/052609号に記載されており、これらは両方とも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0020】
ハブ46は、灌漑スリーブアセンブリ44がハウジング30に結合されたときに、超音波チップ40のシャフト42の一部を少なくとも部分的に収容するように構成されたハブ管腔98(図5を参照)を画定し得る。灌漑スリーブアセンブリ44と超音波チップ40との組合せは、ツールアセンブリ106と呼ばれることがある。
【0021】
図4図9に最もよく示されるように、灌漑スリーブ48は、ハブ46から遠位に延びる内側シース50を備え得る。内側シース50は、近位端52および反対側の遠位端54を有する。内側シース50は、超音波チップ40のシャフト42を少なくとも部分的に囲む管腔56を画定する。灌漑スリーブ48はまた、ハブ46から遠位に延びる外側シース58を備え得る。外側シース58は、近位端60および反対側の遠位端62を有する。外側シース58の外径サイズは限定されることを意図されていないが、低侵襲(minimally invasive)または鍵穴タイプの手術の場合、灌漑スリーブ48は、外径が10ミリメートル(mm)以下の外側シース58を備え得ることが考えられる。さらに、いくつかの医療処置のために、外側シース58は、7ミリメートル(mm)以下の外径を有するように構成され得る。これにより、低侵襲の鍵穴手術でスリーブを使用できる。
【0022】
外側シース58は、内側シース50の一部を囲み、外側シース58と内側シース50との間に灌漑路64を画定する。灌漑路64は、灌漑流体を手術部位(図示せず)に送るように構成される。内側シース50と外側シース58は、その間に環状ギャップ108を形成して、図6図9に最もよく見られるように、灌漑路64を画定する。灌漑路64の環状ギャップ108は、灌漑スリーブ48の直径を比較的小さくすることを可能にする。直径が小さいため、ユーザは到達が困難な解剖学的領域に接近し、小さなアクセスポータル(access portal)から入ることができるため、回復時間が短縮される可能性がある。外側シース58は、内側シース50と独立して移動して、内側シース50と外側シース58との間に灌漑路64を維持するように構成され得る。内側シース50および外側シース58は各々、任意選択で可撓性材料を備え得る。特定の構成では、外側シース58または内側シース50の1つを省略して、単一のシースのみを利用することができる。
【0023】
灌漑スリーブ48は、超音波チップ40の上に灌漑スリーブ48を配置するために、超音波チップ40よりもより可撓性であり得る。灌漑スリーブアセンブリ44は、管腔56を維持しながら、超音波チップ40上をスライドして、灌漑スリーブアセンブリ44をハウジング30に結合するように構成され得る。内側シース50の管腔56は、内側シース50と超音波チップ40との間のギャップ110を画定するようなサイズにすることができる。たとえば、ユーザが超音波器具22を用いて鼻の手術を実行していた場合、ユーザは、患者の鼻腔を通して手術部位へ接近しようと試みることができる。灌漑スリーブ48は、患者の鼻腔から半径方向内側に力を受ける可能性がある。外側シース58は、内側シース50が内側シース50と超音波チップ40との間のギャップ110を均一に維持している間、挟むことができる。それに加えて、内側シース50は、超音波チップ40のシャフト42を囲む管腔56を画定し続けることができる一方、外側シース58は、内向きの半径方向の力を受ける。したがって、いくつかの例では、内側シース50は、外側シース58よりもより可撓性であるように構成され得るが、他の例示的な構成では、内側シース50が同じ可撓性を備え得るか、または外側シース58よりも可撓性が低くなるように構成され得ることもまた考えられる。ユーザが患者内の手術部位に到達しようとすると、灌漑スリーブ48が、一時的に挟まれる可能性がある。外側シース58は、内側シース50に向かって一時的に屈曲するか、または変形し得る。挟まれている灌漑スリーブ48の領域は、その領域を流れる灌漑流体が不足しているために、温度が上昇している可能性がある。挟み(the pinch)が解放されると、内側シース50および/または外側シース58の弾力性は、その弾力性のために、挟む前の形状に跳ね返り、流体が再び流れて温度を低下させることができる。内側シース50および外側シース58の可撓性により、挟み(a pinch)は、内側シース50および外側シース58を局所的に圧迫して、それらが互いに接触するが、流体が、超音波チップ40の遠位端近傍の手術部位に移動することを可能にする管腔が依然として存在する。灌漑スリーブ48の挟まれた領域に局所的な冷却が流れることなく、内側シース50が、振動する超音波チップ40とこすり合うと、挟み地点(pinch point)が熱くなる可能性がある。
【0024】
灌漑スリーブアセンブリ44は、ポリマー、たとえば熱可塑性プラスチック、またはプラスチック、それらの組合せなどの他の任意の適切な材料を備え得る。ハブ46および灌漑スリーブ48は、1つまたは複数の異なる種類のポリマーまたは他の材料を備え得る。いくつかの構成では、ハブ46は、熱可塑性、合成ポリマー、ポリオキシメチレン(デリン(R)、POM、アセタール、ポリアセタール、ポリホルムアルデヒド)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、金属、アルミニウム、鋼、チタン、他の適切な材料、およびそれらの組合せから形成され得る。いくつかの構成では、灌漑スリーブ48の内側シース50および外側シース58は、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、他の適切な合成フルオロポリマー、ポリオレフィンなどの熱収縮材料、他の適切な材料、およびそれらの組合せから形成され得る。
【0025】
図5を参照して示すように、内側シース50の遠位端54は、外側シース58の遠位端62を超えて距離(d)まで延びることができる。内側シース50は、内側シース50の遠位端54の近位にある超音波チップ40のシャフト42を、比較的乾燥し、灌漑流体がない状態に保つために、それらの遠位端54、62において、外側シース58よりも長くてもよい。距離(d)は、灌漑路64からの灌漑流体が、内側シース50と超音波チップ40との間のギャップ110に入るのを防ぐことができる。内側シース50と超音波チップ40との間のギャップ110に流れて溜まる灌漑流体は、灌漑流体を過熱させ、さもなければ超音波外科用アセンブリ20を損傷する可能性がある。
【0026】
温度の上昇に関する懸念もある。外科医は灌漑スリーブ48の温度に気付いていない可能性があるため、これは鼻腔内処置における典型的な課題である。図に示されていないが、内側シース50は、内側シースの遠位端54が、外側シース58の遠位端62と同じ位置に配置されるように構成され得ることも考えられる。さらに、内側シース50は、内側シースの遠位端54が外側シース58の遠位端62の近位に配置されるように構成され得ることが考えられる。外側シース58の遠位端62に対する内側シース50の遠位端54の位置の特定の配置は、超音波チップおよび/または手術部位の、遠位部分82に対する流体の好ましい流れパターンおよび/または噴霧方向に基づいて構成され得る。
【0027】
いくつかの例では、灌漑スリーブ48は、灌漑スリーブ48が超音波チップ40を部分的に囲むことを可能にするために、超音波チップ40における屈曲部80に対応するスリーブ屈曲部85を有する。灌漑スリーブ48は、可撓性であり得、遠位部分87および対向する近位部分89を有し得、灌漑スリーブ48を超音波チップ40の上に配置するとき、灌漑スリーブ48の遠位部分87は、灌漑スリーブ48の近位部分89に対して屈曲して、スリーブ屈曲部85を形成するように構成され得る。スリーブ屈曲部85はまた、予め形成された形状の灌漑スリーブ48であり得る。いくつかの例では、灌漑スリーブ48は、追加の屈曲部を有する、屈曲部を有さない、および/または、他の形状で形成され得る。
【0028】
図4および図5に最もよく示されるように、環状シーリング部材66は、ハブ46からの流体の流出を防ぐように構成される。環状シーリング部材66は、ハブ46、内側シース50、外側シース58、それらの組合せ、または他の適切な配置の周りに円周方向に配置されるように構成され得る。たとえば、環状シーリング部材66は、外側シース58をハブ46に結合するように、および/または、外側シース58とハブ46との間に形成される接合部の間に液密を作成するように構成され得る。環状シーリング部材66は、ハブ46に圧入されてもよく、ハブ46に溶接されてもよく、ハブ46にねじ切り結合されてもよく、および/または、他の受入可能な締結技法を使用してハブ46に結合され得る。ハブ46は、外側シース58をハブ46に結合するのを支援するために、溝、くぼみ、棘、ねじ山、または他の同様の特徴を備え得ることも考えられる。たとえば、ハブ46は、ハブ46に結合されたときのように、外側シース58の内面とスナップまたは圧入を作成するように構成された外面に環状溝を備え得る。1つの構成では、環状シーリング部材66は、ハブ46および外側シース58の周囲に配置される。別の構成では、環状シーリング部材は、ハブ46および外側シース58の外面の各々の少なくとも一部を放射状に囲むように配置される。環状シーリング部材66は、ポリマー、エラストマー、またはそれらの組合せを備え得る。環状シーリング部材66は、シーリングスリーブ67を備え得る。環状シーリング部材は、環状シーリング部材66の少なくとも一部が外側シース58およびハブ46の上に配置されるように、外側シース58とハブ46との間に形成される接合部の上に配置され得る熱収縮材料を備え得る。環状シーリング部材66は、熱源が熱収縮材料に加えられると、環状シーリング部材が、外側シース58およびハブ46の周りで収縮し、外側シース58をハブ46に結合し、接合部において液密シールを形成するように構成することができる。熱収縮材料は、フルオロポリマー、架橋フルオロポリマー、ポリオレフィンを伴う架橋ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、医療グレードポリオレフィン、架橋アクリレートオレフィン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、Viton(R)、Neoprene(R)、Kynar(R)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、それらの組合せ、および/または、他の適切なシーリング材料を備え得る。
【0029】
図4図5、および図10に示されるように、灌漑スリーブアセンブリ44は、超音波チップ40とハブ46との間にシールを作成することを支援するために、ハブ46内に配置された内側シール104をさらに備え得る。たとえば、図4および図5に示されるように、内側シール104は、ハブ46のくぼみ内に配置されたOリングを備える。内側シール104は、ハブ46内に、超音波チップ40のシャフト42の周りに円周方向に配置され得る。内側シール104は、内側シース50と超音波チップ40との間に入る可能性のある灌漑流体および/または生物学的物質が、超音波トリップの外面と、内側シース50の内面との間の超音波器具22のハウジング30に入るのを防ぐように構成され得る。内側シール104は、1つまたは複数のポリマー、エラストマー、フルオロエラストマー(FKM)、エチレンプロピレン、エチレンプロピレンジエンモノマ(EPDM)、医療グレードのシリコン、ニトリル、それらの組合せ、または任意の他の適切なシーリング材料を備え得る。
【0030】
図5および図10を参照すると、ハブ46は、第1のハブ部分114と、ハブ接合部118を画定するために第1のハブ部分114に接続された第2のハブ部分116とを備える。第1のハブ部分114は、溶接、締まりばめ、スナップフィット、または他の任意の適切な接続方法によって第2のハブ部分116に接続され得る。第1のハブ部分114は、流体を灌漑ライン70から、内側シース50と外側シース58との間に画定された灌漑路64に送るように構成された灌漑導管120を備え得る。灌漑スリーブ48の灌漑路64は、ハブ46に対する内側シース50および外側シース58の配置によって形成され、その結果、灌漑スリーブ48は、灌漑導管120と結合するための特定のフィッティングまたは導管を必要としない。図6に示されるように、灌漑導管120の遠位開口部は、内側シース50と外側シース58との間のギャップ内に配置され、灌漑導管120を灌漑路64に接続するために、特定の取付メカニズムまたはカプラを必要とせずに、流体を灌漑路64に直接噴霧および/または分散するように構成される。したがって、灌漑ライン70は、任意の適切な流体接続によって灌漑導管120と流体連通し得る。いくつかの例では、灌漑ラインは、灌漑流体がハブ46を通って灌漑路64に送られるように、灌漑導管120の近位端に配置されるように構成され得る(図10を参照)。
【0031】
灌漑流体は、内側シース50と外側シース58との間の灌漑路64に導入することができる。灌漑導管120から灌漑路64に流れる流体は、流体抵抗と、第1のハブ部分114と第2のハブ部分116との間に作用する関連する力をもたらし得る。したがって、シーリングスリーブ67は、ハブ接合部118をシールするために、ハブ接合部118において第1のハブ部分114および第2のハブ部分116を少なくとも部分的に囲み得る。シーリングスリーブ67は、第1のハブ部分114を第2のハブ部分116にシール可能に固定するための構造的強度を提供し得る。
【0032】
いくつかの例では、シーリングスリーブ67は、灌漑スリーブ48に剛性をさらに提供する。シーリングスリーブ67は、ユーザが灌漑スリーブアセンブリ44を把持する場所を有することを可能にする。シーリングスリーブ67を利用して、灌漑スリーブアセンブリ44をパッケージから取り出すときに、灌漑スリーブ48のねじれを防止することができる。それに加えて、ユーザは、シーリングスリーブ67を把持して、灌漑スリーブアセンブリ44を超音波器具22から取り外すことができる。たとえば、シーリングスリーブ67は、ユーザと灌漑スリーブ48との間にバリアを提供することができる。
【0033】
図5および図10に示されるように、外側シース58は、第2のハブ部分116の環状カラーと係合して外側シース接合部124を画定する外側シースフランジ122を備え得る。外側シースフランジ122は、第2のハブ部分116の環状カラーに圧入することができ、環状カラーに溶接することができ、および/または、他の手法で第2のハブ部分116に結合することができる。外側シースフランジ122は、形状が円筒形であり得るか、および/または、第2のハブ部分116と係合するための他の形状を備え得る。環状シーリング部材66は、外側シース接合部124において第2のハブ部分116および外側シース58を少なくとも部分的に囲み、外側シース接合部124をシールする。ハブ接合部118と同様に、外側シース接合部124は、第2のハブ部分116と外側シースフランジ122との間に作用する流体抵抗および関連する力を受け得る。シーリングスリーブ67は、外側シース58を、第2のハブ部分116にシール可能に固定するための強度を提供する。
【0034】
内側シース50は、第1のハブ部分114の環状カラーと係合して内側シース接合部128を画定する内側シースフランジ126を画定し得る。内側シースフランジ126は、第1のハブ部分114の環状カラーに圧入することができ、環状カラーに溶接することができ、および/または、他の手法で第1のハブ部分114に結合することができる。たとえば、内側シースフランジ126は、第2の環状シーリング部材53によって第1のハブ部分114に結合され得る。第2の環状シーリング部材53は、内側シースの内側シースフランジ126を少なくとも部分的に囲み、第1のハブ部分114の環状カラーに圧入されて、内側シース接合部128を画定するように構成され得る。第2の環状シーリング部材53は、溶接、エポキシ、または同様の接着剤によって第1のハブ114部分に結合され得ることもまた考えられる。第2の環状シーリング部材53は、内側シース50をハブにねじ留め可能に結合するように構成され得ることもまた考えられる。ハブ46は、内側シース50をハブ46に結合するのを支援するために、溝、くぼみ、棘、ねじ山、または他の同様の特徴を備え得る。たとえば、ハブ46は、ハブ46に結合されたときのように、内側シース50の内面とスナップまたは圧入を作成するように構成された外面に環状溝を備え得る。第2の環状シーリング部材53は、内側シースフランジ126の上に配置され、内側シース50をハブ46に結合するように熱処理されるように構成された熱収縮材料を備え得ることがさらに考えられる。内側シースフランジ126は、形状が円筒形であり得るか、および/または、第1のハブ部分114と係合するための他の形状を備え得る。内側シース接合部128は、環状シーリング部材66によって少なくとも部分的に囲まれ得る。内側シースフランジ126は、第1のハブ部分114と第2のハブ部分116との間に半径方向に捕捉され、それらの間でシールされ得る。第2の環状シーリング部材53は、第2の環状シーリング部材53の少なくとも一部が、内側シース50およびハブ46の上に配置されるように、内側シース50とハブ46との間に形成される内側シース接合部128の上に配置され得る熱収縮材料を備え得る。第2の環状シーリング部材53は、熱源が熱収縮材料に加えられると、第2の環状シーリング部材53が、内側シース50およびハブ46の周りで収縮し、内側シース50をハブ46に結合し、内側シース接合部128において液密シールを形成するように構成され得る。上記のように、ハブ46は、ハブ46と内側シースとの間のシールの結合および作成を容易にするための溝または同様の特徴を備え得る。熱収縮材料は、フルオロポリマー、架橋フルオロポリマー、ポリオレフィンを伴う架橋ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、医療グレードポリオレフィン、架橋アクリレートオレフィン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、Viton(R)、Neoprene(R)、Kynar(R)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、それらの組合せ、および/または、他の適切なシーリング材料を備え得る。
【0035】
いくつかの例では、灌漑路64は、毛細管作用を利用することによって、流体を灌漑導管120から内側シース50および外側シース58の遠位端54、62に移動させるように構成され得る。毛細管現象、毛細管運動、毛細管効果、またはウィッキングとしても知られる毛細管作用は、重力などの外力の助けを借りずに、またはそれに反対してさえ、狭い空間を流れる液体の能力であり得る。灌漑路64を通る流体の毛細管作用は、超音波チップ40によって生成された熱を均一に分散し、超音波外科用アセンブリ20に損傷をもたらす可能性のある熱の蓄積を防ぐことができるので、有利であり得る。
【0036】
超音波チップ40は、図5および図11に示されるように、シャフト42に配置され、吸引路28と流体連通するように構成された開口部112を備え得る。開口部112は、内側シース50の遠位端54の近位に、振動変換メカニズム96の遠位に配置することができる。開口部112の軸は、吸引路28を横切ることができる。いくつかの構成では、開口部112の軸は、吸引路28に垂直であり得る。開口部112の直径は、吸引路28の直径よりも小さくてもよい。開口部112は、吸引路28への流体の吸引によって、流体が超音波チップ40と内側シース50との間を流れるのを防ぐことができる。いくつかの例では、追加の開口部112が存在する場合があり、いくつかの例では、開口部112がない場合がある。
【0037】
図12および図13は、それぞれ、ハブ46の斜視図および断面図を示し、第1のハブ部分114は、第1のハブ部品130および第2のハブ部品132などの複数のハブ部品を備える。第1のハブ部品130は、第2のハブ部品132に接続されて、第2のハブ接合部134を画定する。少なくとも1つの環状シーリング部材66を利用して、第1のハブ部分114を第2のハブ部分116に液密することができる。それに加えて、少なくとも1つの環状シーリング部材66を利用して、第2のハブ接合部134において、第1のハブ部品130を第2のハブ部品132に液密することができる。
【0038】
いくつかの例では、環状シーリング部材66は、ハブ接合部118において第1のハブ部分114および第2のハブ部分116と係合および液密して、ハブ接合部118をシールするように構成されたリング136を備え得る。さらに、別のリング136は、図12および図13に示されるように、第1のハブ部品130を第2のハブ部品132に係合し、液密するように構成され得る。いくつかの例では、リング136は、ハブ46からの流体の流出を防ぐために、第1のハブ部分114を第2のハブ部分116に密封可能に固定するように構成されたエラストマーリングである。上記のように、ハウジング30から灌漑スリーブ48に移動する流体は、圧力降下および抵抗の増加を受ける。リング136は、第1のハブ部分114を第2のハブ部分116に係合およびシールして、圧力降下および増加した抵抗に打ち勝つために液密されたままである。いくつかの例では、他のリング136は、ハブ46からの流体の流出をさらに防止するために、第1のハブ部品130を第2のハブ部品132に密封可能に固定するように構成されたエラストマーリングである。リング136は、1つまたは複数のポリマー、エラストマー、フルオロエラストマー(FKM)、エチレンプロピレン、エチレンプロピレンジエンモノマ(EPDM)、医療グレードのシリコン、ニトリル、それらの組合せ、または任意の他の適切なシーリング材料を備え得る。
【0039】
いくつかの構成では、第1のハブ部品130、第2のハブ部品132、第1のハブ部分114、および第2のハブ部分116は、環状シーリング部材66の任意の組合せによってシール可能に固定され得ることが考えられる。たとえば、第1のハブ部分114および第2のハブ部分116は、少なくとも1つのリング136および少なくとも1つのシーリングスリーブ67、またはそれらの任意の組合せによってシール可能に固定され得る。本明細書に記載の実施例で使用するために、他の形態のシーリング部材も考えられる。さらに、環状シーリング部材66は、ハブ46、および/または内側シース50、および/または外側シース58を部分的または完全に囲むために、部分的にのみ環状または完全に環状であり得る。シーリング部材66の他の形状もまた考えられる。
【0040】
図14を参照して示すように、患者10から生物学的物質12Aを除去/切断するために医療専門家によって利用される灌漑スリーブアセンブリ48および超音波チップ40を含む超音波外科用アセンブリ20の例示的な配置が示されている。低侵襲手術または鍵穴手術などの医療処置を実行する際に、医療専門家は、超音波チップ40および/または超音波外科用アセンブリ20の灌漑スリーブアセンブリ48の少なくとも一部を、患者から切断および/または除去される生物学的物質に接近するために、アクセスポータル(access portal)216を通して患者10内に挿入することができる。アクセスポータル216は、超音波外科用アセンブリ20によって切断および/または除去される生物学的物質12Aへの接近を提供する、患者10における任意のタイプの開口部を備え得る。アクセスポータル216は、既存の開口部を拡張するために拡張器/開創器200を使用して形成され得る。たとえば、図14に示されるように、医療専門家は、拡張器200を利用して、アクセスポータル216を作成および/または定義することができる。上記のように、灌漑スリーブアセンブリ48の外側シース58の外径は、一般に、7ミリメートル(mm)以下になるように構成され得る。拡張器200は、超音波外科用アセンブリ20が、患者10への影響を制限し、治癒時間を短縮するために、患者10において画定/切断された開口部を最小化しながら、切断および/または除去される生体組織12Aに接近することを可能にするために、約20から28ミリメートル(mm)の内径を有するアクセスポータル216を画定するように構成され得る。
【0041】
あるいは、アクセスポータル16A,16Bは、高速バーまたは他の同様の医療用切断デバイスを使用して患者を切断できることも考えられる。図15を参照して示すように、頭蓋に開口部を切断することによって画定されるアクセスポータル16A,16Bのバリエーションが示される。たとえば、医療専門家は、高速バーを利用して、頭蓋骨の後部のポータル16Aを切断してアクセスし、脳上の腫瘍12Bへの接近を提供することができる。あるいは、医療専門家は、高速バーを利用して、患者10の鼻腔を通してポータル16Bを切断してアクセスし、患者の鼻腔から除去される腫瘍12Cへ接近できる。アクセスポータル16Bは、患者の既存の開口部を備え得ることが考えられる。たとえば、鼻腔内手術の場合、アクセスポータルは、患者の鼻および/または鼻腔を備え、患者の頭蓋底に接近することができる。上記のように、灌漑スリーブアセンブリ48の外側シース58の外径は、一般に、7ミリメートル(mm)以下になるように構成され得る。患者への影響を制限し、治癒時間を短縮するために、高速バーを利用して、内径が約12から20ミリメートル(mm)を有するアクセスポータル16A,16Bを切断/画定して、患者において画定/切断される開口部を最小限に抑えながら、超音波外科用アセンブリを、切断および/または除去される生体組織に接近させることができる。
【0042】
低侵襲手術を実行するために二重管腔灌漑スリーブを備えた切断チップを有する超音波外科用アセンブリを使用する方法は、患者のアクセスポータル内に二重管腔灌漑スリーブを配置することを備え得る。二重管腔灌漑スリーブは、少なくとも部分的に外側シース内に配置された内側シースを備え得、内側シースおよび外側シースの各々は、ハブと、対応する内側シースおよび外側シースとの間に液密シールを作成するように構成された環状シーリング部材によって、灌漑スリーブのハブに結合され得る。この方法は、二重管腔灌漑スリーブが少なくとも部分的に患者のアクセスポータル内に配置されている間に、切断チップで切断することをさらに備え得る。この方法は、拡張器を使用して患者のアクセスポータルを画定することをさらに備え得る。拡張器は、20から28ミリメートル(mm)の内径を有し得る。必要に応じて、より大きなまたはより小さな拡張器を使用することができる。この方法はまた、患者の頭蓋骨に高速バーを用いて患者のアクセスポータルを作成することを備え得、アクセスポータルは、10から20ミリメートル(mm)の内径を有するほぼ円形の形状を備える。アクセスポータルは、概して正方形、三角形、長方形、または同様の多角形を備え得ることも考えられる。さらに、必要に応じて、高速バーを使用して、より小さなまたはより大きなアクセスポータルを切断することができる。さらに別の例示的な構成では、二重管腔灌漑スリーブを含む切断チップを、前記鼻および/または鼻腔によって画定されるアクセスポータルを通して挿入して、鼻腔内処置を実行することができる。灌漑スリーブは、外側シースの外径が7ミリメートル(mm)以下になるように構成され得る。
【0043】
低侵襲手術を実行するために超音波手術器具とともに使用するための二重管腔灌漑スリーブを製造する方法は、内側シースを二重管腔灌漑スリーブのハブに結合することを備え得る。この方法はさらに、第1の環状シーリング部材がハブおよび内側シースの上に少なくとも部分的に配置されるように第1の環状シーリング部材を配置することと、熱源を第1の環状シーリング部材に適用して、ハブと内側シースとの間に液密シールを画定することとを備え得る。この方法はまた、外側シースを二重管腔灌漑スリーブのハブに結合することを備え得、外側シースは、管腔を画定し、内側シースは少なくとも部分的に管腔内に配置される。この方法はさらに、第2の環状シーリング部材がハブおよび外側シースの上に少なくとも部分的に配置されるように第2の環状シーリング部材を配置することと、熱源を第2の環状シーリング部材に適用して、ハブと外側シースとの間に液密シールを画定することとを備え得る。内側シースおよび外側シースは、灌漑流体を手術部位に送るための灌漑路を画定し得る。ハブは、内側シースおよび外側シースによって画定される灌漑路と流体連通している灌漑スリーブのハブに灌漑導管を備え得る。外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下になるように構成され得る。前記第1および前記第2の環状シーリング部材の各々は、熱収縮材料を備え得る。
【0044】
条項:
I. 超音波外科用アセンブリであって、
近位端および遠位端を有する超音波器具であって、
近位部分および遠位部分を備えるハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に配置されたトランスデューサと、
前記トランスデューサに結合されたホーンと、
前記ホーンに結合されたシャフトを備える超音波チップと
を備える超音波器具と、
灌漑スリーブアセンブリであって、
前記ハウジングの前記遠位部分に解放可能に結合されたハブと、
前記ハブに結合された灌漑スリーブと
を備える灌漑スリーブアセンブリとを備え、
前記灌漑スリーブは、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有し、前記超音波チップの前記シャフトを少なくとも部分的に囲む管腔を画定する内側シースと、
前記ハブから遠位に延びる外側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有する前記外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に灌漑路を画定し、
前記灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される。
【0045】
II. 条項Iの超音波外科用アセンブリであって、前記ハブからの流体の流出を防止するように構成された環状シーリング部材をさらに備える。
【0046】
III. 条項IIの超音波外科用アセンブリであって、前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える。
【0047】
IV. 条項IIIの超音波外科用アセンブリであって、前記外側シースは、前記第2のハブ部分と係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、前記環状シーリング部材は、前記外側シース接合部をシールするために、前記外側シース接合部において、前記第2のハブ部分および前記外側シースを少なくとも部分的に囲む。
【0048】
V. 条項IIIまたはIVの超音波外科用アセンブリであって、前記内側シースは、前記第1のハブ部分と係合して内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定し、前記内側シース接合部は、前記環状シーリング部材によって少なくとも部分的に囲まれる。
【0049】
VI. 条項IIの超音波外科用アセンブリであって、前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を係合するように構成されたエラストマーリングを備える。
【0050】
VII. 条項IからVIのいずれかの超音波外科用アセンブリであって、前記超音波チップと前記ハブとの間をシールするために前記ハブに配置された内側環状シーリング部材をさらに備える。
【0051】
VIII. 条項IからVIIのいずれかの超音波外科用アセンブリであって、前記シャフトは、前記吸引路と流体連通するように構成された開口部を備え、前記開口部は、前記内側シースの前記遠位端の近位に位置する。
【0052】
IX. 条項IからVIIIのいずれかの超音波外科用アセンブリであって、前記超音波チップは、遠位部分および対向する近位部分を備え、前記超音波チップの前記遠位部分は、前記超音波チップの前記近位部分に対して屈曲する。
【0053】
X. 条項IXの超音波外科用アセンブリであって、前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの前記遠位部分に対応する屈曲部を有する。
【0054】
XI. 条項IからXのいずれかの超音波外科用アセンブリであって、前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの上に前記灌漑スリーブを配置するために、前記超音波チップよりもより可撓性である。
【0055】
XII. 条項IからIXおよびXIのいずれかの超音波外科用アセンブリであって、前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから半径方向に独立して移動するように構成される。
【0056】
XIII. 条項IからXIIのいずれかの超音波外科用アセンブリであって、前記灌漑スリーブアセンブリの前記内側シースおよび前記外側シースは、前記灌漑路を画定するためにそれらの間に環状ギャップを形成する。
【0057】
XIV. 条項IからXIIIのいずれかの超音波外科用アセンブリであって、前記内側シースの前記管腔は、前記内側シースと前記超音波チップとの間のギャップを画定するようなサイズとされる。
【0058】
XV. 条項IからXIVのいずれかの超音波外科用アセンブリであって、前記超音波器具は、吸引路を画定する。
【0059】
XVI. ツールアセンブリであって、
超音波チップと、
灌漑スリーブアセンブリとを備え、前記灌漑スリーブアセンブリは、
ハブと、
前記ハブに結合された灌漑スリーブとを備え、前記灌漑スリーブは、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有し、前記超音波チップの前記シャフトを少なくとも部分的に囲む管腔を画定する内側シースと、
前記ハブから遠位に延びる外側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有する外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に灌漑路を画定し、
前記灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される。
【0060】
XVII. 条項XVIのツールアセンブリであって、前記ハブからの流体の流出を防止するように構成された環状シーリング部材をさらに備える。
【0061】
XVIII. 条項XVIIのツールアセンブリであって、前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える。
【0062】
XIX. 条項XVIIIのツールアセンブリであって、前記外側シースは、前記第2のハブ部分と係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、前記環状シーリング部材は、前記外側シース接合部をシールするために、前記外側シース接合部において、前記第2のハブ部分および前記外側シースを少なくとも部分的に囲む。
【0063】
XX. 条項XVIIIまたはXIXのツールアセンブリであって、前記内側シースは、前記第1のハブ部分と係合して内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定し、前記内側シース接合部は、前記環状シーリング部材によって少なくとも部分的に囲まれる。
【0064】
XXI. 条項XVIIのツールアセンブリであって、前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を係合するように構成されたエラストマーリングを備える。
【0065】
XXII. 条項XVIからXXIのいずれかのツールアセンブリであって、前記ハブに配置され、前記超音波チップと前記ハブとの間をシールするように構成された内側環状シーリング部材をさらに備える。
【0066】
XXIII. 条項XVIからXXIIのいずれかのツールアセンブリであって、前記シャフトは、前記吸引路と流体連通するように構成された開口部を備え、前記開口部は、前記内側シースの前記遠位端の近位に位置する。
【0067】
XXIV. 条項XVIからXXIIIのいずれかのツールアセンブリであって、前記超音波チップは、遠位部分および対向する近位部分を備え、前記遠位部分は、前記近位部分に対して屈曲する。
【0068】
XXV. 条項XXIVのツールアセンブリであって、前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの前記遠位部分に対応する屈曲部を有する。
【0069】
XXVI. 条項XVIからXXIVのいずれかのツールアセンブリであって、前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの上に前記灌漑スリーブを配置するために、前記超音波チップよりもより可撓性である。
【0070】
XXVII. 条項XVIからXXIVおよびXXVIのいずれかのツールアセンブリであって、前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから半径方向に独立して移動するように構成される。
【0071】
XXVIII. 条項XVIからXXVIIのいずれかのツールアセンブリであって、前記内側シースの前記管腔は、前記内側シースと前記超音波チップとの間のギャップを画定するようなサイズとされる。
【0072】
XXIX. 条項XVIからXXVIIIのいずれかのツールアセンブリであって、前記灌漑スリーブアセンブリの前記内側シースおよび前記外側シースは、前記灌漑路を画定するためにそれらの間に環状ギャップを形成する。
【0073】
XXX. 条項XVIからXXIXのいずれかのツールアセンブリであって、超音波チップは、吸引路を画定するシャフトを備える。
【0074】
XXXI. 超音波外科用アセンブリであって、
近位端および遠位端を有し、吸引路を画定する超音波器具であって、
近位部分および遠位部分を備えるハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に配置されたトランスデューサと、
前記トランスデューサに結合されたホーンと、
前記ホーンに結合されたシャフトを備える超音波チップと
を備える超音波器具と、
灌漑スリーブアセンブリであって、
前記ハウジングの前記遠位部分に解放可能に結合されたハブを備え、
前記ハブに結合され、灌漑路を画定するように構成された灌漑スリーブは、灌漑流体を手術部位に送るように構成され、前記灌漑スリーブは、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有し、前記超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定する前記内側シースと、
前記ハブおよび前記灌漑スリーブの少なくとも一部を囲む環状シーリング部材であって、前記ハブおよび前記灌漑スリーブからの流体の流出を防止するように構成された前記環状シーリング部材とを備える。
【0075】
XXXII. ツールアセンブリであって、
吸引路を画定するシャフトを備える超音波チップと、
灌漑スリーブアセンブリとを備え、前記灌漑スリーブアセンブリは、
ハブを備え、
前記ハブに結合され、灌漑路を画定するように構成された灌漑スリーブは、灌漑流体を手術部位に送るように構成され、前記灌漑スリーブは、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有し、超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定する内側シースと、
前記ハブおよび前記灌漑スリーブの少なくとも一部を囲む環状シーリング部材であって、前記ハブおよび前記灌漑スリーブからの流体の流出を防止するように構成された環状シーリング部材とを備える。
【0076】
いくつかの構成が前述の説明において議論された。しかしながら、本明細書で論じられる構成は、網羅的であること、または本発明を特定の形態に限定することを意図するものではない。たとえば、例示的な構成は、外科用ツールを超音波外科用アセンブリとして説明しているが、超音波外科用アセンブリに関して説明されている特徴および概念は、他の医療または外科用器具に適用され得ることがさらに考えられる。これは同様に、ブレード、ドリルビット、回転バー、オープンウィンドウシェーバなどをさらに含み得る超音波チップにも当てはまる。使用されている用語は、限定ではなく説明の用語の性質を意図している。上記の教示に照らして多くの変更および変形が可能であり、本発明は、具体的に記載されている以外の方法で実現され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2021-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波器具の超音波チップとともに使用するための灌漑スリーブアセンブリであって、
前記超音波器具に解放可能に結合されるように構成されたハブであって、灌漑導管を含むハブと、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、前記超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定し、前記内側シースと前記ハブとの間に液密シールを作成するように前記ハブに結合された内側シースと、
前記ハブから遠位方向に延びる外側シースであって、前記外側シースと前記ハブとの間に液密シールを作成するように構成された第の環状シーリング部材によって前記ハブに結合された外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に、前記ハブの前記灌漑導管と流体連通して手術部位に灌漑流体を送る灌漑路を画定するように構成される、灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項2】
前記内側シースの近位端に配置される第2の環状シーリング部材であって、前記内側シースと前記ハブとの間に液密シールを作成するように構成された第2の環状シーリング部材を、さらに備える、請求項1に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項3】
前記第2の環状シーリング部材の少なくとも一部が前記内側シースおよび前記ハブの上に配置されている、請求項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項4】
前記第1および前記第2の環状シーリング部材は各々熱収縮スリーブを備える、請求項2又は3に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項5】
前記内側シースは、前記ハブと係合して前記第2の環状シーリング部材によってシールされる内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定する、請求項2から4のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の環状シーリング部材は、前記外側シースを前記ハブにシールするために、前記ハブおよび前記外側シースを少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項7】
前記ハブは、カラーを画定し、
前記外側シースは、前記カラーと係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、
前記第1の環状シーリング部材は、前記ハブおよび前記外側シースを少なくとも部分的に囲んで前記外側シース接合部をシールする、請求項1から6のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項8】
前記内側シースは前記外側シースよりも可撓性である、請求項1から7のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項9】
前記内側シースおよび前記外側シースは、前記超音波チップの上に前記灌漑スリーブを配置するために、前記超音波チップよりもより可撓性である、請求項1から8のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項10】
前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから半径方向に独立して移動するように構成される、請求項1から9のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項11】
前記内側シースの前記管腔は、前記内側シースと前記超音波チップとの間のギャップを画定するようなサイズとされる、請求項1から10のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項12】
前記ハブ内に配置され、前記ハブと前記超音波チップとの間をシールするように構成された内側シールをさらに備える、請求項1から11のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項13】
前記外側シースの遠位端は前記内側シースの遠位端の遠位に配置される、請求項1から12のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項14】
超音波器具の超音波チップとともに使用するために、灌漑流体を手術部位に送るための灌漑路を画定するように構成された灌漑スリーブアセンブリであって、
超音波器具に解放可能に結合されるように構成されたハブであって、灌漑導管を含むハブと、
灌漑スリーブであって、前記ハブおよび前記灌漑スリーブの少なくとも一部を囲む環状シーリング部材によって前記ハブに結合され、前記ハブから遠位に延び、前記超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定する灌漑スリーブと
を備え、
記環状シーリング部材は、前記ハブおよび前記灌漑スリーブによって形成された接合部において流体の流出を防止するように構成される、灌漑スリーブアセンブリ。
【請求項15】
低侵襲手術を実行するために超音波手術器具とともに使用するための二重管腔灌漑スリーブを製造する方法であって、
内側シースを前記二重管腔灌漑スリーブのハブに結合するステップと、
熱源を前記内側シースの近位端に配置される第1の環状シーリング部材に適用して、前記ハブと前記内側シースとの間に液密シールを画定するステップと、
外側シースを前記二重管腔灌漑スリーブの前記ハブに結合するステップであって、前記外側シースは、管腔と、前記管腔内に少なくとも部分的に配置される前記内側シースとを画定する、結合するステップと、
熱源を前記外側シースの近位端に配置される第2の環状シーリング部材に適用して、前記ハブと前記外側シースとの間に液密シールを画定するステップとを備え、
前記内側シースおよび外側シースは、灌漑流体を手術部位に送るための灌漑路を画定する、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
いくつかの構成が前述の説明において議論された。しかしながら、本明細書で論じられる構成は、網羅的であること、または本発明を特定の形態に限定することを意図するものではない。たとえば、例示的な構成は、外科用ツールを超音波外科用アセンブリとして説明しているが、超音波外科用アセンブリに関して説明されている特徴および概念は、他の医療または外科用器具に適用され得ることがさらに考えられる。これは同様に、ブレード、ドリルビット、回転バー、オープンウィンドウシェーバなどをさらに含み得る超音波チップにも当てはまる。使用されている用語は、限定ではなく説明の用語の性質を意図している。上記の教示に照らして多くの変更および変形が可能であり、本発明は、具体的に記載されている以外の方法で実現され得る。
出願当初の特許請求の範囲に記載されていた各請求項は、以下の通りであった。
請求項1:
超音波外科用アセンブリであって、
近位端および遠位端を有する超音波器具であって、
近位部分および遠位部分を備えるハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に配置されたトランスデューサと、
前記トランスデューサに結合されたホーンと、
前記ホーンに結合されたシャフトを備える超音波チップと
を備える超音波器具と、
灌漑スリーブアセンブリであって、
前記ハウジングの前記遠位部分に解放可能に結合されたハブと、
前記ハブに結合された灌漑スリーブと
を備える灌漑スリーブアセンブリとを備え、前記灌漑スリーブは、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有し、前記超音波チップの前記シャフトを少なくとも部分的に囲む管腔を画定する内側シースと、
前記ハブから遠位に延びる外側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有する外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に灌漑路を画定し、
前記内側シースの前記遠位端は、前記外側シースの前記遠位端を超えて延び、
前記灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される、超音波外科用アセンブリ。
請求項2:
前記ハブからの流体の流出を防止するように構成された環状シーリング部材をさらに備える、請求項1に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項3:
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える、請求項2に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項4:
前記外側シースは、前記第2のハブ部分と係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、前記環状シーリング部材は、前記外側シース接合部をシールするために、前記外側シース接合部において、前記第2のハブ部分および前記外側シースを少なくとも部分的に囲む、請求項3に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項5:
前記内側シースは、前記第1のハブ部分と係合して内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定し、前記内側シース接合部は、前記環状シーリング部材によって少なくとも部分的に囲まれる、請求項3または4に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項6:
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を係合するように構成されたエラストマーリングを備える、請求項2に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項7:
前記超音波チップと前記ハブとの間をシールするために前記ハブに配置された内側環状シーリング部材をさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項8:
前記シャフトは、吸引路を画定し、
前記シャフトは、前記吸引路と流体連通するように構成された開口部を備え、前記開口部は、前記内側シースの前記遠位端の近位の前記シャフトに位置する、請求項1から7のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項9:
前記超音波チップは、遠位部分および対向する近位部分を備え、前記超音波チップの前記遠位部分は、前記超音波チップの前記近位部分に対して屈曲する、請求項1から8のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項10:
前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの前記遠位部分に対応する屈曲部を有する、請求項9に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項11:
前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの上に前記灌漑スリーブを配置するために、前記超音波チップよりもより可撓性である、請求項1から10のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項12:
前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから半径方向に独立して移動するように構成される、請求項1から9および11のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項13:
前記灌漑スリーブアセンブリの前記内側シースおよび前記外側シースは、前記灌漑路を画定するためにそれらの間に環状ギャップを形成する、請求項1から12のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項14:
前記内側シースの前記管腔は、前記内側シースと前記超音波チップとの間のギャップを画定するようなサイズとされる、請求項1から13のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項15:
前記内側シースは、前記内側シースと前記ハブとの間を液密シールするように構成された第2の環状シーリング部材によって前記ハブに結合される、請求項1から14のいずれか1項に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項16:
前記第2の環状シーリング部材は、熱収縮材料を備える、請求項15に記載の超音波外科用アセンブリ。
請求項17:
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項1から16のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項18:
前記灌漑スリーブアセンブリおよび超音波チップの少なくとも一部を受け入れるために、患者にアクセスポータルを画定するように構成された拡張器をさらに備え、前記拡張器は、20から28ミリメートル(mm)の内径を備える、請求項1から17のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項19:
ツールアセンブリであって、
超音波チップと、
灌漑スリーブアセンブリとを備え、前記灌漑スリーブアセンブリは、
ハブと、
前記ハブに結合された灌漑スリーブとを備え、前記灌漑スリーブは、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有し、前記超音波チップのシャフトを少なくとも部分的に囲む管腔を画定する内側シースと、
前記ハブから遠位に延びる外側シースであって、近位端および反対側の遠位端を有する外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間の灌漑路を画定し、
前記内側シースの前記遠位端は、前記外側シースの前記遠位端を超えて延び、
前記灌漑路は、灌漑流体を手術部位に送るように構成される、ツールアセンブリ。
請求項20:
前記ハブからの流体の流出を防止するように構成された環状シーリング部材をさらに備える、請求項19に記載のツールアセンブリ。
請求項21:
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える、請求項20に記載のツールアセンブリ。
請求項22:
前記外側シースは、前記第2のハブ部分と係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、前記環状シーリング部材は、前記外側シース接合部をシールするために、前記外側シース接合部において、前記第2のハブ部分および前記外側シースを少なくとも部分的に囲む、請求項21に記載のツールアセンブリ。
請求項23:
前記内側シースは、前記第1のハブ部分と係合して内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定し、前記内側シース接合部は、前記環状シーリング部材によって少なくとも部分的に囲まれる、請求項21または22に記載のツールアセンブリ。
請求項24:
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を係合するように構成されたエラストマーリングを備える、請求項20に記載のツールアセンブリ。
請求項25:
前記ハブに配置され、前記超音波チップと前記ハブとの間をシールするように構成された内側環状シーリング部材をさらに備える、請求項19から24のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項26:
前記シャフトは、吸引路を画定し、
前記シャフトは、前記吸引路と流体連通するように構成された開口部を備え、前記開口部は、前記内側シースの前記遠位端の近位の前記シャフトに位置する、請求項19から25のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項27:
前記超音波チップは、遠位部分および対向する近位部分を備え、前記遠位部分は、前記近位部分に対して屈曲する、請求項19から26のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項28:
前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの前記遠位部分に対応する屈曲部を有する、請求項27に記載のツールアセンブリ。
請求項29:
前記灌漑スリーブは、前記超音波チップの上に前記灌漑スリーブを配置するために、前記超音波チップよりもより可撓性である、請求項19から27のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項30:
前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから半径方向に独立して移動するように構成される、請求項19から27および29のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項31:
前記内側シースの前記管腔は、前記内側シースと前記超音波チップとの間のギャップを画定するようなサイズとされる、請求項19から30のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項32:
前記灌漑スリーブアセンブリの前記内側シースおよび前記外側シースは、前記灌漑路を画定するためにそれらの間に環状ギャップを形成する、請求項19から31のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項33:
前記内側シースは、前記内側シースと前記ハブとの間を液密シールするように構成された第2の環状シーリング部材によって前記ハブに結合される、請求項19から32のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項34:
前記第2の環状シーリング部材は、熱収縮材料を備える、請求項33に記載のツールアセンブリ。
請求項35:
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項19から34のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項36:
前記灌漑スリーブアセンブリおよび超音波チップの少なくとも一部を受け入れるために、患者にアクセスポータルを画定するように構成された拡張器をさらに備え、前記拡張器は、20から28ミリメートル(mm)の内径を備える、請求項19から35のいずれか1項に記載のツールアセンブリ。
請求項37:
超音波器具の超音波チップとともに使用するための灌漑スリーブアセンブリであって、
前記超音波器具に解放可能に結合されるように構成されたハブであって、灌漑導管を含むハブと、
前記ハブから遠位に延びる内側シースであって、前記内側シースと、前記超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定する前記内側シースとの間に液密を作成するように構成された第1の環状シーリング部材によって前記ハブに結合された内側シースと、
前記ハブから遠位方向に延びる外側シースであって、前記外側シースと前記ハブとの間に液密を作成するように構成された第2の環状シーリング部材によって前記ハブに結合された外側シースとを備え、
前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に、前記ハブの前記灌漑導管と流体連通して手術部位に灌漑流体を送る灌漑路を画定するように構成される、灌漑スリーブアセンブリ。
請求項38:
前記第1および前記第2の環状シーリング部材は各々エラストマーを備える、請求項37に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項39:
前記第1および前記第2の環状シーリング部材は各々熱収縮スリーブを備える、請求項37に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項40:
前記ハブは、ハブ接合部を画定するために、第1のハブ部分と、前記第1のハブ部分に接続された第2のハブ部分とを備え、前記第2の環状シーリング部材は、前記ハブ接合部をシールするために、前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を少なくとも部分的に囲むシーリングスリーブを備える、請求項37から39のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項41:
前記外側シースは、前記第2のハブ部分と係合して外側シース接合部を画定する外側シースフランジを備え、前記第2の環状シーリング部材は、前記外側シース接合部をシールするために、前記外側シース接合部において、前記第2のハブ部分および前記外側シースを少なくとも部分的に囲む、請求項40に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項42:
前記内側シースは、前記第1のハブ部分と係合して内側シース接合部を画定する内側シースフランジを画定し、前記内側シース接合部は、前記内側シース接合部をシールするために、前記第1の環状シーリング部材によって少なくとも部分的に囲まれる、請求項41に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項43:
前記ハブは、
第2のハブ部分に接続されてハブ接合部を画定する第1のハブ部分と、
前記ハブ接合部において、前記第1のハブ部分および前記第2のハブ部分を係合するように構成されたエラストマーリングとを備える、請求項37に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項44:
前記内側シースおよび前記外側シースは各々、遠位部分および対向する近位部分を備え、前記内側シースおよび前記外側シースの前記遠位部分は、前記内側シース内に前記超音波器具の前記超音波チップを挿入した場合、前記内側シースおよび前記外側シースの前記近位部分に対して屈曲するように構成される、請求項37から43のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項45:
前記内側シースおよび前記外側シースの各々は、前記超音波器具の前記超音波チップを前記内側シース内に配置する場合、前記内側シースおよび前記外側シースの操作を可能にする可撓性材料を備える、請求項37から44のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項46:
前記外側シースは、前記内側シースと前記外側シースとの間に画定された前記灌漑路を維持するために、前記内側シースから独立して移動するように構成される、請求項37から45のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項47:
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項37から46のいずれか1項に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項48:
超音波器具の超音波チップとともに使用するために、灌漑流体を手術部位に送るための灌漑路を画定するように構成された灌漑スリーブアセンブリであって、
超音波器具に解放可能に結合されるように構成されたハブであって、灌漑導管を含むハブと、
前記ハブの少なくとも一部を囲む第1の環状シーリング部材および前記灌漑スリーブによって前記ハブに結合された灌漑スリーブであって、前記ハブから遠位に延び、前記超音波チップを少なくとも部分的に囲むように構成された管腔を画定する灌漑スリーブとを備え、
前記第1の環状シーリング部材は、前記ハブおよび前記灌漑スリーブによって形成された接合部において流体の流出を防止するように構成される、灌漑スリーブアセンブリ。
請求項49:
前記灌漑スリーブは、内側シースおよび外側シースを備え、前記外側シースは、前記内側シースの一部を囲み、前記外側シースと前記内側シースとの間に前記灌漑路を画定するように構成され、
前記第1の環状シーリング部材は、前記灌漑スリーブの前記外側シースを前記ハブに結合して、前記外側シースと前記ハブとの間に液密シールを作成するように構成され、
前記内側シースは、前記内側シースと前記ハブとの間に液密シールを作成するように構成された第2の環状シーリング部材によって前記ハブに結合される、請求項48に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項50:
前記第1および前記第2の環状シーリング部材の各々は、熱収縮材料を備える、請求項49に記載の灌漑スリーブアセンブリ。
請求項51:
低侵襲手術を実行するために、二重管腔灌漑スリーブを備えた切断チップを有する超音波外科用アセンブリを使用する方法であって、
患者のアクセスポータル内に前記二重管腔灌漑スリーブを配置するステップであって、前記二重管腔灌漑スリーブは、少なくとも部分的に外側シース内に配置された内側シースと、ハブと対応する内側シースおよび外側シースとの間に液密シールを作成するように構成された環状シーリング部材によって前記灌漑スリーブの前記ハブに結合された前記内側シースおよび前記外側シースの各々とを備える、配置するステップと、
前記二重管腔灌漑スリーブが、少なくとも部分的に患者のアクセスポータル内にある間に、前記チップで切断するステップとを備える、方法。
請求項52:
拡張器を使用して前記患者の前記アクセスポータルを画定するステップをさらに備え、前記拡張器は、20から28ミリメートル(mm)の内径を有する、請求項51に記載の方法。
請求項53:
前記患者の頭蓋骨に高速バーを用いて前記患者の前記アクセスポータルを作成するステップをさらに備え、前記アクセスポータルは、10から20ミリメートル(mm)の内径を有するほぼ円形の形状を備える、請求項51に記載の方法。
請求項54:
二重管腔灌漑スリーブを備えた前記切断チップを、鼻および/または鼻腔によって画定されるアクセスポータルを通して挿入して、鼻腔内処置を実行する、請求項51に記載の方法。
請求項55:
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項51から54のいずれか1項に記載の方法。
請求項56:
低侵襲手術を実行するために超音波手術器具とともに使用するための二重管腔灌漑スリーブを製造する方法であって、
内側シースを前記二重管腔灌漑スリーブのハブに結合するステップと、
第1の環状シーリング部材が前記ハブおよび前記内側シースの上に少なくとも部分的に配置されるように前記第1の環状シーリング部材を配置するステップと、
熱源を前記第1の環状シーリング部材に適用して、前記ハブと前記内側シースとの間に液密シールを画定するステップと、
外側シースを前記二重管腔灌漑スリーブの前記ハブに結合するステップであって、前記外側シースは、管腔と、前記管腔内に少なくとも部分的に配置される前記内側シースとを画定する、結合するステップと、
第2の環状シーリング部材が前記ハブおよび前記外側シースの上に少なくとも部分的に配置されるように前記第2の環状シーリング部材を配置するステップと、
熱源を前記第2の環状シーリング部材に適用して、前記ハブと前記外側シースとの間に液密シールを画定するステップとを備え、
前記内側シースおよび外側シースは、灌漑流体を手術部位に送るための灌漑路を画定する、方法。
請求項57:
前記ハブは、前記内側シースおよび前記外側シースによって画定される前記灌漑路と流体連通している前記灌漑スリーブの前記ハブに灌漑導管を備える、請求項56に記載の方法。
請求項58:
前記外側シースの外径は、7ミリメートル(mm)以下である、請求項56または57に記載の方法。
請求項59:
前記第1および前記第2の環状シーリング部材の各々は、熱収縮材料を備える、請求項56から58のいずれか1項に記載の方法。
【国際調査報告】