(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】パター及びチッパー兼用ゴルフクラブ
(51)【国際特許分類】
A63B 53/04 20150101AFI20220414BHJP
A63B 53/06 20150101ALI20220414BHJP
【FI】
A63B53/04 J
A63B53/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021541305
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(85)【翻訳文提出日】2021-07-15
(86)【国際出願番号】 KR2020018591
(87)【国際公開番号】W WO2021132987
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0173168
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521314002
【氏名又は名称】株式会社ディーアールジー コリア
【氏名又は名称原語表記】DRG KOREA CO., LTD
【住所又は居所原語表記】17-19, Gyoha-ro 425beon-gil Paju-si Gyeonggi-do 10904 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユ ビョン ヨン
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA04
2C002AA09
2C002CH01
2C002CH08
2C002KK06
2C002MM04
2C002SS05
(57)【要約】
シャフトSが連結され、貫通ホールが内部に形成された結合溝部110aを備える本体110と、本体110の一側に配置され、貫通ホールに挿入されながら前記結合溝部110aと噛み合う結合突出部120aを有し、パターフェースまたはチッパーフェースとして機能する可変型フェース120と、結合溝部110aの貫通ホールに収納され、結合突出部120aの一部の周りに配置されるばね130と、ばね130と隣接して配置され、可変型フェース120の結合突出部120aの端部と結合されるフェースキャップ150とを備え、可変型フェース120を本体110から一側に向かって引くことにより、本体110の結合溝部110aと可変型フェース120の結合突出部120aとの間の噛み合いが解除されれば、可変型フェース120の回転によってパター及びチッパーの切り換えが可能であるパター及びチッパー兼用ゴルフクラブが提供される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトSが連結され、貫通ホールが内部に形成された結合溝部110aを備える本体110と、
前記本体110の一側に配置され、前記貫通ホールに挿入されながら前記結合溝部110aと噛み合う結合突出部120aを有し、パターフェースまたはチッパーフェースとして機能する可変型フェース120と、
前記結合溝部110aの貫通ホールに収納され、前記結合突出部120aの一部の周りに配置されるばね130と、
前記ばね130と隣接して配置され、前記可変型フェース120の結合突出部120aの端部と結合されるフェースキャップ150と、
を備え、
前記可変型フェース120を前記本体110から一側に向かって引くことにより、前記本体110の結合溝部110aと前記可変型フェース120の結合突出部120aとの間の噛み合いが解除されれば、前記可変型フェース120の回転によってパター及びチッパーの切り換えが可能であるパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項2】
前記可変型フェース120の前面は、一部高さh1がパター面Pで形成され、さらに他の高さh2がチッパー面Cで形成される請求項1に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項3】
前記本体110の貫通ホールは、小径部及び大径部からなり、
前記可変型フェース120の結合突出部120aは、前記本体110の貫通ホールの小径部側に挿入され、
前記ばね130は、前記本体110の貫通ホールの大径部に収納される請求項1に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項4】
前記パター面Pが上部に位置する場合、パターとして機能し、
前記チッパー面Cが上部に位置する場合、チッパーとして機能する請求項1または2に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項5】
前記パター面Pは、平面または曲面からなる請求項1または2に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項6】
前記パター面Pが平面である場合、前記パター面Pは、垂直線に対して約1゜~3゜のロフト角θを有する請求項5に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項7】
パターとして機能するとき、
前記パター面Pが平面である場合、前記パター面Pが始まる地点の高さは、約17mm~23mmの範囲内で設定される請求項4に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項8】
パターとして機能するとき、
前記パター面Pが曲面である場合、前記パター面Pの前方に最も突出された地点の高さL2は、ゴルフボールBの中心部の高さL0と同じであるか、高く設定される請求項4に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項9】
チッパーとして機能するとき、
前記チッパー面Cと地面との間の角度は、約35゜~65゜である請求項4に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項10】
前記本体110の結合溝部110aの内部輪郭及び前記可変型フェース120の結合突出部120aの外部輪郭は、互いに対応する形状からなり、
前記可変型フェース120が本体110側に軸方向移動するとき、前記本体110の結合溝部110aの内部輪郭と前記可変型フェース120の結合突出部120aの外部輪郭とは、互いに挟み込まれて噛み合う請求項1または2に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項11】
シャフトSが連結される本体310と、
前記本体310の一側に結合される可変型フェース320と、
を備え、
前記可変型フェース320の一面は、一部高さh1がパター面Pで形成され、さらに他の高さh2がチッパー面Cで形成され、
前記可変型フェース320と前記本体310とは、挟み込み方式または摺動方式で結合され、
前記可変型フェース320が本体310に対して装着される位置を変化させて、パターまたはチッパーとして機能するパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項12】
前記可変型フェース320と前記本体310とが摺動方式で結合される場合、
前記可変型フェース320の結合面または前記本体310の結合面にレール突起が形成され、前記レール突起の輪郭に対応するレール溝が前記可変型フェース320の結合面または前記本体310の結合面に形成され、
前記レール突起と前記レール溝とは、摺動方式で噛み合い結合される請求項11に記載のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ。
【請求項13】
ユーザが把持できるグリップ部が装着されるシャフトSが結合されるゴルフパター用パターヘッドにおいて、
前記パターヘッド410は、前方の上側領域のみパター面Pとして機能し、前方の下側領域は、ゴルフボールBと接触しないように空間部で構成されるゴルフパター用パターヘッド。
【請求項14】
前記パターヘッド410の前方のパター面Pの開始地点の高さL5は、約17mm~約23mmの範囲内で設定される請求項13に記載のゴルフパター用パターヘッド。
【請求項15】
請求項13または14に記載のパターヘッドを備えるゴルフパター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブに関する。より詳細には、使用目的に応じてユーザがパターまたはチッパーを選択して使用することができるパター及びチッパー兼用ゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、近年、世界各国で生活水準の向上とともに、ゴルフに対する認識が変わりながら、ゴルフが大衆化されている傾向にある。
【0003】
このようなゴルフクラブの場合、ゴルフボールとともに、ゴルフ装備の中心をなすものであって、使用目的に応じてドライバー、スプーン、アイアン、パターなどに区分される。
【0004】
一方、ゴルフクラブを持ってゴルフゲームを進行する途中、使用目的に応じてパター(putter)とチッパー(chipper)とを各々使用する。一般的に、フィールドにおけるアイアンやドライバーショット後にホールインワンされなかったとき、最終的にホールから近い地点でボールをホールインさせるためにパターを使用し、ボールをグリーンに上げてホールに近くなるようにするためのアプローチショット用としてチッパーを使用している。
【0005】
上記のように、パターとチッパーとは、使用目的が互いに異なり、使用目的に応じてその形態も明確に区分される。これにより、ゴルファーは、円滑なゴルフゲームのために、ゴルフバッグにパターとチッパーとを共に入れて持ち歩くべきなどの面倒かつ不便な問題点がある。
【0006】
上記の問題を解決するために、韓国登録特許公報第10-1178387号は、
図1に示されたように、シャフト30が連結されたパターヘッド10、前後面が各々パター面21とチッパー面22とで形成されるフェース面20、及び前記パターヘッド10と前記フェース面20とを結合させる磁石30を備える多機能ゴルフ用パター1を提供する。前記多機能ゴルフ用パター1は、フェース面20の前面がパター面21である場合、パター1aとして機能し、フェース面20の前面がチッパー面22である場合、チッパー1bとして機能する。しかしながら、このような多機能ゴルフ用パター1は、ヘッド10とフェース面20とが一体型でない完全に分離された構造で構成されているところ、フェース面20の管理が難しく、フェース面20が紛失される危険がある。また、時間の経過によって磁石30の磁力が次第に弱くなり、スイングしながらパターヘッドが受ける打撃による衝撃のため、パターヘッド10とフェース面20との間の結合力が低下するという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解決するためのものであって、ユーザが使用目的に応じてパターまたはチッパーを選択できる一体型のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブを提供するものである。また、一面の一部がパター面で形成され、さらに他の部分がチッパー面で形成される可変型フェースを備えることにより、ゴルフボールの前方直進性及び回転力を向上させるゴルフクラブを提供するものである。ただし、このような課題は、例示的なものであって、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、パター及びチッパー兼用ゴルフクラブは、シャフトが連結され、貫通ホールが内部に形成された結合溝部を備える本体と、前記本体の一側に配置され、前記貫通ホールに挿入されながら前記結合溝部と噛み合う結合突出部を有し、パターフェースまたはチッパーフェースとして機能する可変型フェースと、前記結合溝部の貫通ホールに収納され、前記結合突出部の一部の外周面に配置されるばねと、前記ばねと隣接して配置され、前記可変型フェースの結合突出部の端部と結合されるフェースキャップとを備え、前記可変型フェースを前記本体から一側に向かって引くことにより、前記本体の結合溝部と前記可変型フェースの結合突出部との間の噛み合いが解除されれば、前記可変型フェースの回転によってパター及びチッパーの切り換えが可能でありうる。
【0009】
本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記可変型フェースの前面は、一部高さがパター面で形成され、さらに他の高さがチッパー面で形成されることができる。
【0010】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記本体の貫通ホールは、小径部及び大径部からなり、前記可変型フェースの結合突出部は、前記本体の貫通ホールの小径部側に挿入され、前記ばねは、前記本体の貫通ホールの大径部に収納されることができる。
【0011】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記パター面が上部に位置する場合、パターとして機能し、前記チッパー面が上部に位置する場合、チッパーとして機能することができる。
【0012】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記パター面は、平面または曲面からなることができる。
【0013】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記パター面が平面である場合、前記パター面は、垂直線に対して約1゜~3゜のロフト角θを有することができる。
【0014】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記ゴルフクラブがパターとして機能するとき、前記パター面Pが平面である場合、前記パター面Pが始まる地点の高さは、約17mm~23mmの範囲内で設定されることができる。
【0015】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記ゴルフクラブがパターとして機能するとき、前記パター面が曲面である場合、前記パター面の前方に最も突出された地点の高さは、ゴルフボールの中心部の高さと同じであるか、高く設定されることができる。
【0016】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、チッパーとして機能するとき、前記チッパー面と地面との間の角度は、約35゜~65゜であることができる。
【0017】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記本体の結合溝部の内部輪郭及び前記可変型フェースの結合突出部の外部輪郭は、互いに対応する形状からなり、前記可変型フェースが本体側に軸方向移動するとき、前記本体の結合溝部の内部輪郭と前記可変型フェースの結合突出部の外部輪郭とは、互いに挟み込まれて噛み合うことができる。
【0018】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、ゴルフクラブの重心調節のために、前記本体にサイドウェイト及び/又はローウェイトが装着され得る。
【0019】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記本体にサイドウェイトが装着される場合、前記本体の両方外側面にはレール突起が形成され、前記サイドウェイトの結合内側面にはレール溝が形成され、前記本体のレール突起及び前記サイドウェイトのレール溝は、互いに噛み合い結合されることができる。
【0020】
一方、本発明の他の実施形態によれば、パター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、シャフトが連結される本体と、前記本体の一側に結合される可変型フェースとを備え、前記可変型フェースの一面は、一部高さがパター面で形成され、さらに他の高さがチッパー面で形成され、前記可変型フェースと前記本体とは、挟み込み方式または摺動方式で結合され、前記可変型フェースが本体に対して装着される位置を変化させて、パターまたはチッパーとして機能することができる。
【0021】
本発明の他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記可変型フェースと前記本体とが摺動方式で結合される場合、前記可変型フェースの結合面または前記本体の結合面にレール突起が形成され、前記レール突起の輪郭に対応するレール溝が前記可変型フェースの結合面または前記本体の結合面に形成され、前記レール突起と前記レール溝とは、摺動方式で噛み合い結合されることができる。
【0022】
また、本発明のさらに他の実施形態によれば、ユーザが把持できるグリップ部が装着されるシャフトが結合されるゴルフパター用パターヘッドにおいて、前記パターヘッドは、前方の上側領域のみパター面として機能し、前方の下側領域は、ゴルフボールと接触しないように空間部で構成されることができる。
【0023】
本発明のさらに他の実施形態に係るゴルフパター用パターヘッドにおいて、前記パターヘッドの前方のパター面の開始地点の高さは、約17mm~約23mmの範囲内で設定されることができる。
【0024】
一方、本発明のさらに他の実施形態によれば、前述したゴルフパター用パターヘッドを備えるゴルフパターが提供され得る。
【0025】
本発明のさらに他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブにおいて、前記本体と前記可変型フェースとは、磁石結合または回転結合されることができる。
【発明の効果】
【0026】
上記したようになされた本発明の一実施形態によれば、ゴルフクラブは、使用目的に応じてパターまたはチッパーとして機能することができる。また、本発明のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブは、一面の一部がパター面で形成され、さらに他の部分がチッパー面で形成される可変型フェースを備えることにより、ゴルフボールの前方直進性及び回転力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】従来技術のゴルフ用パターの概略的な斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブの概略的な斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブの拡大図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブの分解斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブの本体の斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブの本体を概略的に示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブの結合過程を概略的に示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブの断面図である。
【
図9】本発明の他の実施形態に係るゴルフクラブの概略的な斜視図である。
【
図10】本発明の他の実施形態に係るゴルフクラブの拡大図である。
【
図11】本発明の他の実施形態に係るゴルフクラブの分解斜視図である。
【
図12】本発明の他の実施形態に係るゴルフクラブの本体の斜視図である。
【
図13】本発明の他の実施形態に係るゴルフクラブの本体を概略的に示す図である。
【
図14】本発明の実施形態に係る可変型フェースを概略的に示す図である。
【
図15】本発明の実施形態に係るゴルフクラブとゴルフボールとの関係を概略的に示す図である。
【
図16】本発明の実施形態に係るゴルフクラブの動作を概略的に示す動作図である。
【
図17】本発明の他の実施形態に係る可変型フェースを備えたゴルフクラブを概略的に示す図である。
【
図18】本発明のさらに他の実施形態に係るゴルフパター用パターヘッドを概略的に示す図である。
【
図19】
図18のパターヘッドのII-II線に沿う概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
上述した本発明の目的、特徴、及び長所は、添付された図面と関連した次の実施形態によってさらに明らかになるであろう。
【0029】
以下の特定の構造ないし機能的説明等は、単に本発明の概念による実施形態を説明するための目的として例示されたものであって、本発明の概念による実施形態は、様々な形態で実施されることができ、本明細書または出願に説明された実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。
【0030】
本発明の概念による実施形態は、様々な変更を加えることができ、種々の形態を有することができるので、特定実施形態は、図面に例示し、本明細書または出願に詳細に説明しようとする。しかしながら、これは、本発明の概念による実施形態を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むことと理解されるべきである。
【0031】
第1及び/又は第2などの用語は、様々な構成要素を説明するのに使用されることができるが、上記構成要素は、上記用語に限定されるものではない。上記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ、例えば、本発明の概念による権利範囲から離脱されなかったまま、第1構成要素は、第2構成要素と命名されることができ、同様に、第2構成要素は、第1構成要素と命名されることもできる。
【0032】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されている」とか「接続されている」と言及されたときには、その他の構成要素に直接連結されているか、または接続されていることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されるべきであろう。それに対し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されている」とか、または「直接接続されている」と言及されたときには、中間に他の構成要素が存在しないことと理解されるべきであろう。構成要素間の関係を説明するための他の表現、すなわち、「~間に」と「すぐ~間に」または「~に隣接する」と「~に直接隣接する」などの表現も同様に解釈されなければならない。
【0033】
本明細書において使用する用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において「含む」または「有する」などの用語は、説明された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部分品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部分品、またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性を予め排除しないことと理解されなければならない。
【0034】
異なるように定義されない限り、ここで使用される全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されることと同じ意味を有している。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有することと解釈されなければならず、本明細書において明らかに定義しない限り、理想的であるか、過度に形式的な意味と解釈されない。
【0035】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明することで、本発明を詳細に説明する。各図面に提示された同じ参照符号は、同じ部材を示す。
【0036】
図2は、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブの全体斜視図であり、
図3(a)は、パター100aとして機能するゴルフクラブの図であり、
図3(b)は、チッパー100bとして機能するゴルフクラブの図であり、
図4は、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブの分解斜視図であり、
図5(a)は、本体の前面を示す図であり、
図5(b)は、本体の後面を示す図であり、
図6(a)は、本体の概略的な正面図であり、
図6(b)は、本体の概略的な後面図であり、
図6(c)は、本体の概略的な平面図であり、
図6(d)は、本体の概略的な底面図であり、
図6(e)は、本体の概略的な側面図である。
【0037】
本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ100、100a、100bは、本体110、可変型フェース120、ばね130、及びフェースキャップ150を備えることができる。本発明によれば、ユーザが使用目的に応じて前記可変型フェース120を操作することで、前記ゴルフクラブ100は、パター100aまたはチッパー100bとして機能することができる。
図3に示されたように、ユーザの選択によって1つのゴルフクラブ100がパター100aまたはチッパー100bに切り換えられるので、ユーザがパター及びチッパーを個別的に携帯しなければならないという面倒さを防止できる。
【0038】
図2に示されたように、本発明に係るゴルフクラブ100は、グリップGに挟まれたシャフトSが一定長さで形成され、シャフトSが本体110と連結されることができる。前記シャフトSは、本体110と一体に形成されることができ、本体110と別個の構成で形成されて、前記本体110に結合されることができる。また、本体110とシャフトSとが別個の構成である場合、例えば、前記本体110は、シャフトSを固定させる固定部190を備えることができる。前記グリップGとシャフトSとは、様々な形状及び構造からなることができる。
【0039】
図5及び
図6に示されたように、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ100において、本体110は、本体部110bと、前記本体部110bから延びるテール部110cとで構成されることができる。前記テール部110cは、スイングの際、地面との摩擦を最小化するためにカーブc形状を含むことができる。ただし、これは例示であり、形状がこれに限定されるものではない。また、可変型フェース120と結合されるように前記本体110の前面一部に凹部114が形成され得る。前記凹部114により、前記可変型フェース120と前記本体110とは、一部が接触する部分及び一部が接触しない部分が生じ得る。
図7及び
図8に示されたように、前記一部が接触しない部分間に空間部Aが形成され得るが、前記空間部Aを介してユーザが可変型フェース120の下端部を握って、可変型フェース120と本体110との間の結合または結合解除を試みることができる。
【0040】
一方、前記凹部114上に結合溝部110aが形成され得る。このような結合溝部110aは、例えば、第1の対応部111、第2の対応部112、本体110内部を貫通する貫通ホール、突出部115などを備えることができる。前記貫通ホールは、小径部113及び大径部116からなることができる。前記結合溝部110aによって可変型フェース120が本体110の一側に結合されることができる。また、前記本体110は、サイドウェイト170及びローウェイト180が装着される溝117、118を選択的に備えることができる。
【0041】
本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ100において可変型フェース120は、前記本体110の一側に配置されることができる。
図14(a)に示されたように、このような可変型フェース120の前面120bは、一部高さh1がパター面Pで形成され、さらに他の高さh2がチッパー面Cで形成されることができる。前記パター面Pは、平面または曲面からなることができる。前記パター面Pが平面からなる場合に、パター面Pは、垂直線に対して約1゜~3゜のロフト角θを有することができる。また、チッパー面Cと地面との間の角度は、約35゜~65゜であることができる。ただし、これに限定されない。
【0042】
1つの面にパター面P及びチッパー面Cが同時に形成されているので、前記パター面P及びチッパー面Cの位置切換を介して、ユーザが容易にパター100aまたはチッパー100bの機能を選択できる。すなわち、前記本体110に対して装着される可変型フェース120の位置を変化させることにより、本発明のゴルフクラブ100は、パター100aまたはチッパー100bとして機能することができる。本発明によれば、前記パター面Pが上部に位置する場合、ゴルフクラブは、パター100aとして機能し、前記チッパー面Cが上部に位置する場合、ゴルフクラブは、チッパー100bとして機能することができる。
【0043】
また、
図14(b)に示されたように、前記可変型フェース120の後面120cは、結合突出部120aを備えることができる。前記結合突出部120aは、前記本体110の貫通ホールの小径部113側に挿入されながら、前記本体110の結合溝部110aと噛み合うことができる。例えば、前記結合突出部120aは、第1の部分121、第2の部分122、及び結合軸123を備えることができる。
【0044】
また、前記可変型フェース120は、前面120bに角度表示部124を備えることができる。このような角度表示部124は、例えば、チッパーの角度(地面とチッパー面Cとの間の角度)を表示することができる。これにより、ユーザは、ゴルフクラブのチッパー角度を容易に識別することができ、好みによって適した可変型フェースを選択できる。
【0045】
前記本体110と前記可変型フェース120とは、金属材質からなることができる。ただし、これに限定されず、様々な材質からなることができる。
【0046】
図7及び
図8に示されたように、ばね130は、前記結合溝部110aの貫通ホールの大径部116に収納されることができる。また、前記ばね130は、前記結合突出部120aの一部の外周面に配置されることができる。例えば、前記ばね130は、前記結合突出部120aの結合軸120aの少なくとも一部を囲む形状からなることができる。このようなばね130は、圧縮コイルばねが望ましいが、これに限定されるものではなく、引張コイルばねであることもできる。
【0047】
また、
図7及び
図8に示されたように、フェースキャップ150は、前記結合溝部110aの貫通ホールの大径部116に収納されて、前記ばね130と隣接して配置されることができる。また、前記フェースキャップ150は、本体110の内部に形成された貫通ホール113、116を介して挿入される可変型フェース120の結合突出部120aの結合軸123端部と結合することができる。この場合に、前記フェースキャップ150に突出形成された突起部が前記結合軸123の端部に形成された挿入溝部に締まり嵌めにて結合されることができる。
【0048】
また、本発明のゴルフクラブ100は、本体110と結合されるボディキャップ160をさらに備えることができる。例えば、前記ボディキャップ160は、本体110の突出部115端部に挟まれることができる。基本的に、本発明のゴルフクラブ100は、完全な脱着式構造でない一体型構造であって、パターまたはチッパーを選択するようになされているが、前記ボディキャップ160及びフェースキャップ150を取り出して可変型フェース120を脱着させることができる。したがって、ユーザは、自分の好みによって適したチッパー角度、フェースサイズなどを有する可変型フェース120を選択できる。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、パター及びチッパー兼用ゴルフクラブ100において、前記本体110の結合溝部110aの内部輪郭と前記可変型フェース120の結合突出部120aの外部輪郭とは、互いに対応する形状からなることができる。これにより、前記可変型フェース120が本体110側に軸方向移動するとき、前記本体110の結合溝部110aの内部輪郭と前記可変型フェース120の結合突出部120aの外部輪郭とは、互いに挟み込まれて噛み合いながら結合されることができる。例えば、
図7に示されたように、前記結合突出部120aの第2の部分122は、前記結合溝部110aの第2の対応部112に挿入されることができ、前記結合突出部120aの結合軸123は、前記結合溝部110aの小径部113側に挿入されながら、一部は小径部113に挟まれ、一部は大径部116に配置されることができる。前記大径部116に配置される結合軸123の一部の外周面には、ばね130が配置され、端部には、フェースキャップ150が結合され得る。
【0050】
一方、
図15は、ゴルフボールB可変型フェース120間相関関係を図示し、
図16は、パットの際の動作を概略的に図示する。
【0051】
一般的に、ゴルフボール100と通常のゴルフ用パターヘッドとのサイズを比較すると、ゴルフボールBの直径は、約42.67mmであり、パターヘッドのフェース面の高さは、ゴルフボールBの高さ(約21.33mm)より低い。そして、パターでゴルフボールBをパットするとき、パターのフェース面がゴルフボールBの中心部を打撃し、パターがゴルフボールBを打撃した地点を通りながらパターヘッドは上昇運動をするようになる。
【0052】
このような点などに鑑みるとき、本発明に係るパターとして機能するゴルフクラブ100、100aの可変型フェース120のパター面Pが平面である場合、
図15(a)に示されたように、前記パター面Pが始まる地点の高さL1は、ゴルフボールBの中心部の高さL0と同じであるか、高く設定されることができる。ここで、高さは、ゴルフボールBと可変型フェース120とが置かれた地面を基準に測定する。この場合、前記パター面Pが始まる地点の高さL1は、約22~23mmであり、パター面Pが終わる地点の高さは、例えば、約28~29mmまたはそれ以上の高さとなることができる。実際に、ゴルファーがパターを使用してパットをする場合に、ゴルフボールBが置かれている地点の後方でパターがゴルフボールBに向かって移動してパターのパター面PがゴルフボールBの後方に接触するときには、一般的にパターの底面が地面から少し離れた状態で上昇運動をする軌跡に沿ってパターが移動するようになる。したがって、パターヘッド410の前方のパター面Pの開始地点の高さが約17mmに設定される場合にも、パターのパター面PがゴルフボールBの後方に接触する瞬間にパター面Pの開始地点は、ゴルフボールBの中心部の高さ(約21.33mm)または中心部の高さより少し上方に位置するようになるので、パット動作の際、自然にゴルフボールBをローリングさせながら前方へ前進させる作用をすることができる。
【0053】
本発明に係るパターの可変型フェース120のパター面Pが平面である場合、
図15(a)の拡大図に示されたように、パター面Pは、垂直線に対して約1゜~3゜のロフト角θを有することができる。また、前記パター面Pが始まる地点の高さは、ゴルフボールBの中心部の高さL0と同一に設定されることができる。また、前記パター面Pが曲面である場合、
図15(b)に示されたように、前記パター面Pが始まる地点の高さL2は、ゴルフボールBの中心部の高さL0と同じであるか、高く設定されることができる。また、
図15(c)に示されたように、前記パター面Pが始まる地点の高さL3は、ゴルフボールBの中心部の高さL0より低く設定されることができる。この場合、前記パター面Pが始まる地点の高さL3は、約17~18mmであり、パター面Pが終わる地点の高さは、例えば、約23~24mmまたはそれ以上の高さとなることができる。また、前記パター面Pは、垂直線に対して約1゜~3゜のロフト角θを有することができる。
【0054】
一方、本発明によってゴルフクラブ100、100bがチッパーとして機能する場合、
図15(d)に示されたように、本発明に係るゴルフクラブ100、100bの可変型フェース120がチッパーとして機能する場合、チッパー面Cが始まる地点の高さL4は、ゴルフボールの中心部の高さL0より低く設定される。
【0055】
また、
図16に示されたように、打撃動作を説明すれば、パットの際、上部に位置するパター面Pが先にゴルフボール100の中心部または中心部に隣接した上端または下端を打撃した後、上昇しつつ、ゴルフボールBをローリングさせながら前方へ前進させることができる。仮に、パター面Pが曲面からなる場合には、パター面Pの最も突出された地点が先にゴルフボール100の中心部または中心部に隣接した上端または下端を打撃できる。本発明の実施形態に係るゴルフクラブの可変型フェース120をパターに切り換えた場合には、所定の高さL1、L2、L3を有したパター面Pの下端部がゴルフボールBの中心部(高さ:L0)部分や中心部の真上または真下部分を打撃することになるので、
図16に示されたように、パット動作の際、パター面PがゴルフボールBを打撃しつつ、上昇する運動によりゴルフボールBをローリングさせながら前方へ前進させる作用をすることができる。このような作用により、ゴルフボールBがパターにより前方へ滑りながら押し出される現象、いわゆる、スキッド(skid)現象を防止でき、ゴルフボールBに回転力をより円滑かつ正確に付与できるようになる。したがって、従来技術に比べて、本発明は、ゴルフボールBの前方直進性及び回転力を向上させることができる。
【0056】
また、本発明の一実施形態によれば、ワッシャ140がばね130とフェースキャップ150との間にさらに配置されることができる。
図8(a)は、ワッシャ140がない場合のゴルフクラブ断面図を図示し、
図8(b)は、ワッシャ140がある場合のゴルフクラブ断面図を図示する。
【0057】
図8(a)に示されたように、ばね130とフェースキャップ150との間にワッシャ140がない場合、可変型フェース120が軸方向に移動しつつ、本体110から噛み合いが解除されながら分離されるとき、フェースキャップ150は、軸方向に移動しながら、ばね130を直接加圧し、このような加圧により前記ばね130は圧縮される。このとき、フェースキャップ150は、大径部116内で自由に軸方向移動しなければならないので、前記フェースキャップ150の頭部の最大径d3は、大径部の内径d2と同じであるか、小さいことができる。また、フェースキャップ150は、ばね130の逸脱を防止し、ばね130を安定的に支持しなければならないので、前記フェースキャップ150の頭部の最大径d3は、ばねの平均径d4より大きいことができる。
【0058】
図8(b)に示されたように、ばね130とフェースキャップ150との間にワッシャ140がある場合、可変型フェース120が軸方向に移動しながら本体110から分離されるとき、フェースキャップ150は、軸方向に移動しながら係止部としての役割をするワッシャ140を加圧する。前記ワッシャ140も、フェースキャップ150により軸方向に移動しつつ、ばね130を接触しながら加圧し、このような加圧により前記ばね130は圧縮される。このとき、ワッシャ140は、大径部116内で自由に軸方向移動しなければならないので、前記ワッシャ140の最大径d5は、大径部の内径d2と同じであるか、小さいことができる。また、ワッシャ140は、ばね130の逸脱を防止し、ばね130を安定的に支持しなければならないので、前記ワッシャ140の最大径d5は、ばねの平均径d4より大きいことができる。
【0059】
また、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ100は、重心調節のために、サイドウェイト(side weight)170及びローウェイト(low weight)180のうち、少なくとも1つを備えることができる。サイドウェイト170は、本体110の可変型フェース120が結合される側面に装着されることができる。ローウェイト180は、本体110の底面に装着されることができる。前記サイドウェイト170及びローウェイト180により左右下端に重心が分配されて、パット及びチップの際、誤差範囲を最小化できる。また、このようなサイドウェイト170及びローウェイト180は、様々な重さで構成されることができ、ユーザ好みによって自由な脱着が可能である。
【0060】
一方、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ100において、可変型フェース120は、インサート(図示せず)を備えることができる。インサートは、複数のラバーまたは合成樹脂であることができる。このような複数のラバーまたは合成樹脂は、金属材質からなるゴルフヘッド面の摩擦力を向上させて、ゴルフボールBにより円滑にローリングを付与できる。これにより、パター及びチッパー兼用ゴルフクラブは、ゴルフボールBの前進回転力を増大させて直進性を向上させることができる。また、可変型フェース120は、パター面P上に複数の小さい突起(図示せず)を備えることができる。例えば、複数の小さい突起は、ミーリング工程で形成されることができる。このような複数の小さい突起は、ゴルフボールBとの摩擦力をより向上させて、ゴルフボールBにより円滑なローリングを付与でき、ゴルフボールBの直進性を向上させることができる。
【0061】
次いで、本発明の一実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ100の結合及び結合解除過程について説明する。
図7(a)は、本体110と可変型フェース120とが噛み合った状態のゴルフクラブ(パターとして機能する場合)の概略的な断面図であり、
図7(b)は、可変型フェース120が本体110から離脱して、本体110と可変型フェース120との噛み合いが解除された状態におけるゴルフクラブの概略的な断面図であり、
図7(c)は、可変型フェース120がチッパーに切り換えられたゴルフクラブの断面図である。
【0062】
図7(a)に示されたように、可変型フェース120は、本体110内部に形成された貫通ホールに挿入され、結合されることができる。具体的に、可変型フェース120の結合突出部120aと本体110の結合溝部110aとが互いに対応し、噛み合うことができる。このとき、本体の貫通ホールの小径部113には、結合突出部120aの結合軸123の一部が挟まれることができ、貫通ホールの大径部116には、結合突出部120aの結合軸123のさらに他の一部が配置されることができる。ばね130及びフェースキャップ150は、大径部116に配置され、このとき、大径部116に位置する結合軸123の周りにばね130が配置され得る。また、結合軸123の端部には、フェースキャップ150が結合され得る。
【0063】
次に、
図7(b)に示されたように、可変型フェース120は、本体110との噛み合いが解除され得る。ユーザなどは、例えば、空間部Aを介して可変型フェース120を引っ張ることができる。
図7(b)において「a」矢印で示されたように、可変型フェース120が一側(または、前方)に軸方向移動しながら、前記本体110と一部分離されることができる。このとき、結合軸123端部に結合されたフェースキャップ150が一側に軸方向移動しながら、ばね130(または、ばね130とフェースキャップ150との間にワッシャ140が配置される場合、ワッシャ140)を加圧することになり、これにより、前記ばね130は、圧縮されることができる。次に、
図7(b)の「b」矢印で示されたように、前記可変型フェース120の回転によって、可変型フェース120の一面に形成されるパター面Pとチッパー面Cとの位置を相互切り換えることができる。例えば、本発明において可変型フェース120を本体110から前方軸方向に移動させた状態で可変型フェース120を約180゜回転させることにより、パターまたはチッパーを選択できる。次に、
図7(b)の「c」回転方向で示されたように、パター面Pまたはチッパー面Cの位置が180゜回転されて切り換えられた可変型フェース120を再度本体110側に軸方向移動させることができる。このとき、圧縮されたばねが再度伸びながら、可変型フェース120が他側に移動することができる。
【0064】
本発明によれば、噛み合い形状及びばねの圧縮・伸長作用により、
図7(c)に示されたように、チッパー100bとして機能するゴルフクラブに切り換えられることができる。すなわち、可変型フェース120を引っ張って回転させれば、ばねの伸長によりパター及びチッパーの切り換えがなされ得る。チッパー100bからパター100aへの切り換えも前記過程と同様に進まれる。
【0065】
次いで、本発明の他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ200について説明する。本実施形態のパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ200は、本体210の形状及びサイドウェイト220装着構成のみ相違し、その他の構成、機能、結合過程などは、前述した実施形態のゴルフクラブ100と同様である。本実施形態の構成要素の説明において、前述した実施形態の構成要素と共通する部分については、その説明を省略する。
【0066】
図9は、本発明の他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブの全体斜視図であり、
図10(a)は、パター200aとして機能するゴルフクラブの図であり、
図10(b)は、チッパー200bとして機能するゴルフクラブの図であり、
図11は、本発明の他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブの分解斜視図であり、
図12(a)は、本体の前面を示す図であり、
図12(b)は、本体の後面を示す図であり、
図13(a)は、本体の概略的な正面図であり、
図13(b)は、本体の概略的な後面図であり、
図13(c)は、本体の概略的な平面図であり、
図13(d)は、本体の概略的な底面図であり、
図13(e)は、本体の概略的な側面図である。
【0067】
本発明の他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ200は、
図11に示されたように、本体210、可変型フェース120、ばね130、フェースキャップ150、及び一対のサイドウェイト220を備えることができる。前記サイドウェイト220を介して重心が分配されて、パット及びチップの際、誤差範囲を最小化できる。また、ワッシャ140またはボディキャップ160をさらに備えることができる。
【0068】
このようなパター及びチッパー兼用ゴルフクラブ200の本体210は、結合溝部210a、本体部210b、及び前記本体部から延びるテール部210cで構成されることができる。また、前記本体210の前面一部に凹部214が形成され得る。重心調節のために、前記凹部214上にさらに他のウェイトが装着されることもできる。前記結合溝部210aは、例えば、第1の対応部211、第2の対応部212、貫通ホール、突出部215などを備えることができる。前記貫通ホールは、小径部213及び大径部216からなることができる。このような結合溝部210aは、可変型フェース120と噛み合う形状からなることができる。例えば、可変型フェース120の結合突出部120aの第1の部分121、第2の部分121、及び結合軸123は、各々結合溝部210aの第1の対応部211、第2の対応部212、及び貫通ホールの小径部213と対応することができる。ただし、これに限定されるものではなく、様々な形状からなることができる。
【0069】
本発明によれば、前記本体210に対して装着される前記可変型フェース120の位置を変化させることにより、前記ゴルフクラブ200は、パター200aまたはチッパー200bとして機能することができる。このとき、前記可変型フェース120を回転させて位置を変化させることができる。例えば、パター面Pが上部に位置する場合、パター200aとして機能し(
図10(a))、チッパー面Cが上部に位置する場合、チッパー200bとして機能することができる(
図10(b))。
【0070】
また、本発明の一実施形態によれば、
図11に示されたように、前記本体210の結合外側面にレール突起210dが形成され、前記サイドウェイト220の結合内側面にレール溝221が形成され得る。例えば、前記レール突起210dは、本体210のテール部210cの外側面に形成されることができる。また、前記本体210のレール突起210d及び前記サイドウェイト220のレール溝221は、例えば、摺動方式または挟み込み方式で互いに結合されることができる。ただし、これに限定されるものではなく、様々な方式の結合が可能である。
【0071】
次いで、本発明のさらに他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブについて説明する。本発明のゴルフクラブは、シャフトSが連結される本体110及び前記本体110の一側に結合される可変型フェース120を備えることができる。前記可変型フェース120の一面は、一部高さh1がパター面Pで形成され、さらに他の高さh2がチッパー面Cで形成されることができる。前述したように、可変型フェース120の1つの面(例えば、前面)にパター面Pとチッパー面Cとが共に形成されるので、簡単な操作(例えば、回転)によってパターまたはチッパーに切り換えることができる。また、パット動作の際、パター面PがゴルフボールBを打撃しつつ、上昇する運動によりゴルフボールBをローリングさせながら前方へ前進させる作用をすることができる。このような作用により、ゴルフボールBがパターにより前方に滑りながら押し出される現象、いわゆる、スキッド(skid)現象を防止でき、ゴルフボールBに回転力をより円滑かつ正確に付与できるようになる。
【0072】
次いで、
図17(a)~(d)を参照して、本発明のさらに他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブについて説明する。
【0073】
本発明のさらに他の実施形態に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブは、シャフトSが連結される本体310と、前記本体310の一側に結合される可変型フェース320とを備え、前記可変型フェース320の一面は、一部高さh1がパター面Pで形成され、さらに他の高さh2がチッパー面Cで形成される。
【0074】
図17(a)及び(b)は、本発明に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブは、可変型フェース320と本体310とが摺動方式で結合されることを示し、
図17(c)及び(d)は、
図17(a)におけるI-I線に沿う断面図を示す。
図17(a)及び(b)に示されたように、本発明に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブは、前記可変型フェース320が本体310に対して装着される位置を摺動結合方式で変化させて、パターまたはチッパーとして機能することができる。
図17(b)に示されたように、前記可変型フェース320と前記本体310とが摺動方式で結合される場合、前記可変型フェース320の結合面または前記本体310の結合面にレール突起320aが形成され、前記レール突起の輪郭に対応するレール溝310aが前記可変型フェース320の結合面または前記本体310の結合面に形成されることができ、前記レール突起320aと前記レール溝310aとは、摺動方式で噛み合い結合されることができる。前記可変型フェース320と前記本体310とを摺動方式で噛み合い結合させる場合、結合状態が堅固に維持され得るようにストッパ(図示せず)を備えることができる。このように、可変型フェース320と本体310とを摺動噛み合い方式で構成する場合、本発明に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブの構造が簡単になり得る。
【0075】
また、本発明に係るパター及びチッパー兼用ゴルフクラブは、可変型フェースと本体とを互いに挟み込む方式で結合されることもできる。
【0076】
図17に示されたパター及びチッパー兼用ゴルフクラブをパターとして使用する場合、
図17(c)に示されたように、パター面Pが上側に配置され、チッパー面Cが下側に配置されるように、可変型フェース320を本体310に対して摺動移動させて噛み合い結合させる。この場合、パター面Pが始まる地点の高さは、約17mm~約23mmの範囲に設定されることができる。すると、パター面Pが始まる地点の高さは、ゴルフボールBの中心高さ(約21.33mm)より少し低い高さで少し高い範囲内に決められることができる。
【0077】
また、
図17に示されたパター及びチッパー兼用ゴルフクラブをチッパーとして使用する場合、
図17(d)に示されたように、チッパー面Cが上側に配置され、パター面Pが下側に配置されるように可変型フェース320を本体310に対して摺動移動させて噛み合い結合させる。この場合、チッパー面Cが始まる地点の高さは、ゴルフボールBの中心部の高さより低く設定される。
【0078】
また、本発明のさらに他の実施形態によれば、本体と可変型フェースとは、例えば、磁石結合または回転結合されることができる。ただし、このような方式等は、例示的なものに過ぎず、様々な方式の結合が可能である。
【0079】
次いで、
図18及び
図19を参照して、本発明のさらに他の実施形態に係るゴルフクラブについて説明する。
【0080】
図18に示された実施形態によれば、パターヘッドの前方上側領域のみパター面として機能するようにパターヘッドが構成される。
【0081】
具体的に、ユーザが把持できるグリップ部が装着されるシャフトSが結合されるゴルフパター用パターヘッドにおいて、前記パターヘッド410は、前方の上側領域のみパター面Pとして機能し、前方の下側領域は、ゴルフボールBと接触しないように空間部で構成されることができる。この場合に、
図18及び
図19に示されたように、前記パターヘッド410の前方のパター面Pの開始地点の高さL5は、約17mm~約23mmの範囲内で設定されることができる。すると、パター面Pが始まる地点の高さは、ゴルフボールBの中心高さ(約21.33mm)より少し低い高さで少し高い範囲内に決められることができる。実際に、ゴルファーがパターを使用してパットをする場合に、ゴルフボールBが置かれている地点の後方でパターがゴルフボールBに向かって移動してパターのパター面PがゴルフボールBの後方に接触するときには、一般的にパターの底面が地面に沿ってストロークされるか、パターの底面が地面から少し離れた状態でストロークされてから、ゴルフボールBとの接触地点付近から上昇運動をする軌跡に沿ってパターが移動するようになることができる。したがって、パターヘッド410の前方のパター面Pの開始地点の高さが約17mmに設定される場合にも、パターのパター面PがゴルフボールBの後方に接触する瞬間にパター面Pの開始地点は、ゴルフボールBの中心部の高さ(約21.33mm)または中心部の高さより少し上端に位置することになるので、パット動作の際、自然にゴルフボールBをローリングさせながら前方へ前進させる作用をすることができる。
【0082】
したがって、前記パターヘッド410の前方のパター面Pの開始地点の高さL5が約17mm~約23mmの範囲内で設定される場合には、
図16に示されたように、パット動作の際、パター面PがゴルフボールBを打撃しつつ、上昇する運動によりゴルフボールBをローリングさせながら前方へ前進させる作用をすることができる。このような作用により、ゴルフボールBがパターにより前方に滑りながら押し出される現象、いわゆる、スキッド現象を防止でき、ゴルフボールBに回転力をより円滑かつ正確に付与できるようになる。
【0083】
図18に示された実施形態に係るパターヘッドでは、パット動作の際、パター面PがゴルフボールBの中心部高さより上方を打撃できるように、パターの前方の下側領域は、ゴルフボールBと接触しないように空間部で構成される。例えば、パターヘッド410の空間部は、
図18のパターヘッドのII-II線に沿う断面図で示した
図19の(a)に示されたように、パターヘッド410の上側部分が前方に突出延長されてパター面Pを形成し、パター面Pの下側部分が空間で構成されることができ、
図19の(b)に示されたように、パター面Pの下側部分に凹んだ円弧の輪郭を有する空間部が形成されることができ、
図19の(c)に示されたように、パター面Pの下側部分に凸んだ円弧の輪郭を有する空間部が形成されることもできる。
【0084】
図18に示された実施形態に係るパターヘッドにおいてパター面Pは、平面または凸んだ曲面からなることができ、パター面Pが平面である場合に、パター面Pは、垂直線に対して約1゜~3゜のロフト角θを有することができる。
【0085】
本発明は、図面に図示された実施形態を参考として説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。したがって、本発明の本当の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって決められるべきであろう。
【国際調査報告】