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特表2022-522995AAV粒子を生成するための方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】AAV粒子を生成するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   C12N 7/01 20060101AFI20220414BHJP
   C12N 15/864 20060101ALI20220414BHJP
   C12N 7/02 20060101ALI20220414BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20220414BHJP
   A61K 35/761 20150101ALI20220414BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20220414BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20220414BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
C12N7/01 ZNA
C12N15/864 100Z
C12N7/02
A61K48/00
A61K35/761
A61P31/12
A61P31/00
A61P25/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021541505
(86)(22)【出願日】2020-01-17
(85)【翻訳文提出日】2021-09-14
(86)【国際出願番号】 US2020014000
(87)【国際公開番号】W WO2020150556
(87)【国際公開日】2020-07-23
(31)【優先権主張番号】62/794,199
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/794,204
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/794,208
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/794,216
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/931,848
(32)【優先日】2019-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
2.BRIJ
(71)【出願人】
【識別番号】517157204
【氏名又は名称】ボイジャー セラピューティクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】VOYAGER THERAPEUTICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】マランガ、ルイス
(72)【発明者】
【氏名】モリソン、クリストファー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】マートゥル、クリシャヌ
(72)【発明者】
【氏名】ルーサー、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ハーウィット、ダニエル エス.
(72)【発明者】
【氏名】カーディナル、ジェイコブ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】カーペス、ロリ ビー.
(72)【発明者】
【氏名】アンソンダリア、アディティア
(72)【発明者】
【氏名】フォースター、ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ディスミューク、デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】シュタイニンガー、ロバート
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C087
【Fターム(参考)】
4B065AA95X
4B065AB01
4B065AC14
4B065AC20
4B065BA02
4B065BD01
4B065BD14
4B065BD18
4B065CA46
4C084AA13
4C084NA14
4C084ZA021
4C084ZA022
4C084ZB321
4C084ZB322
4C084ZB331
4C084ZB332
4C087AA01
4C087AA03
4C087BB21
4C087BB64
4C087BC83
4C087NA14
4C087ZA02
4C087ZB32
4C087ZB33
(57)【要約】
本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)粒子の生成において使用するための方法及びシステムを記載している。所定の実施形態では、生成プロセス及びシステムは、Sf9昆虫細胞をウイルス生成細胞として使用する。所定の実施形態では、生成プロセス及びシステムは、AAV粒子の生成においてバキュロウイルス発現ベクター(BEV)及びバキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を使用する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を生成するための方法であって、
(a)少なくとも1つのウイルス生成細胞(VPC)をバイオリアクターに導入し、前記バイオリアクター内のVPCの数を標的VPC細胞密度まで増殖させることと、
(b)AAVウイルス発現コンストラクトを含む少なくとも1つの発現バキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)及びAAVペイロードコンストラクトを含む少なくとも1つのペイロードBIICを前記バイオリアクターに導入することと、
(c)前記VPCの1つ以上の中で1つ以上のrAAVの前記生成をもたらす条件下で前記バイオリアクター内でVPC、発現BIIC及びペイロードBIICの混合物をインキュベーションすることと、
(d)前記バイオリアクターからウイルス生成プールを収穫することであって、前記ウイルス生成プールは、液体媒体及び前記1つ以上のrAAVを含有する前記1つ以上のVPCを含む、前記収穫することと、
(e)化学的溶解条件下で化学的溶解溶液を使用して前記ウイルス生成プール内の前記1つ以上のVPCを化学的溶解に曝露することであって、前記化学的溶解は、前記1つ以上のrAAVを前記VPCから前記ウイルス生成プールの前記液体媒体に放出する、前記曝露することと、
(f)前記ウイルス生成プールが1つ以上の清澄化濾過システムを介して処理される1つ以上の清澄化濾過工程を介して前記ウイルス生成プールを処理することと、
(g)前記ウイルス生成プールが1つ以上のアフィニティークロマトグラフィーシステムを介して処理される1つ以上のアフィニティークロマトグラフィー工程を介して前記ウイルス生成プールを処理することと、
(h)前記ウイルス生成プールが1つ以上のイオン交換クロマトグラフィーシステムを介して処理される1つ以上のイオン交換クロマトグラフィー工程を介して前記ウイルス生成プールを処理することと、
(i)前記ウイルス生成プールが1つ以上のタンジェンシャルフロー濾過(TFF)システムを介して処理される1つ以上のタンジェンシャルフロー濾過(TFF)工程を介して前記ウイルス生成プールを処理することと、
(j)前記ウイルス生成プールが1つ以上のウイルス保持濾過(VRF)システムを介して処理される1つ以上のウイルス保持濾過(VRF)工程を介して前記ウイルス生成プールを処理することと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記VPCは、Sf9昆虫細胞を含み、前記rAAVは、バキュロウイルス生成系を使用して生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バイオリアクターの容積は、少なくとも5L、10L、20L、50L、100L、または200Lである、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
BIIC導入時の前記標的VPC細胞密度は、2.0~4.0×10細胞/mL、2.5~3.5×10細胞/mL、または約3.0×10細胞/mLである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記バイオリアクターに導入される発現BIICの数に対するBIIC導入時のVPC細胞の比は、1:2.0×10~1:4.0×10v/vの間、1:2.5×10~1:3.5×10v/vの間、約1:2.5×10v/v、約1:3.0×10v/v、約1:3.5×10v/v、または約1:4.0×10v/vである、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記バイオリアクターに導入されるペイロードBIICの数に対するBIIC導入時のVPC細胞の比は、1:5.0×10~2.0×10v/vの間、1:8.0×10~1:1.5×10v/vの間、約1:8.0×10v/v、約1:1.0×10v/v、または約1:1.5×10v/vである、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記バイオリアクターに導入されるペイロードBIICに対する前記バイオリアクターに導入される発現BIICの比は、1:1~5:1の間、2:1~4:1の間、2.5:1~3.5:1の間、または約3:1である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上の清澄化濾過工程は、深層濾過システム、0.2μm精密濾過システム、またはそれらの組み合わせを介して前記ウイルス生成プールを処理することを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上の清澄化濾過工程は、深層濾過システム、及び次いで0.2μm精密濾過システムを介して前記ウイルス生成プールを処理することを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上の清澄化濾過工程は、第1の深層濾過システム、次いで第2の深層濾過システム、及び次いで0.2μm精密濾過システムを介して前記ウイルス生成プールを処理することを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上のアフィニティークロマトグラフィー工程は、1つ以上のイムノアフィニティークロマトグラフィーシステムを介して結合-溶出モードで前記ウイルス生成プールを処理することを含み、前記イムノアフィニティークロマトグラフィーシステムは、1つ以上のAAVカプシドバリアントに結合することが可能な1つ以上の組換え一本鎖抗体を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記アフィニティークロマトグラフィーシステムは、AVBカラム樹脂、AAV9カラム樹脂またはAAVXカラム樹脂を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上のイオン交換クロマトグラフィー工程は、1つ以上の陰イオン交換クロマトグラフィーシステムを介してフロースルーモードで前記ウイルス生成プールを処理することを含み、前記陰イオン交換クロマトグラフィーシステムは、非ウイルス性不純物、非AAVウイルス粒子、またはそれらの組み合わせを結合させる固定相を含み、前記陰イオン交換クロマトグラフィーシステムの前記固定相は、前記ウイルス生成プールにおける前記1つ以上のrAAVに結合しない、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記陰イオン交換クロマトグラフィーシステムの前記固定相は、第4級アミン官能基またはトリメチルアンモニウムエチル(TMAE)官能基を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上のTFF工程の前に、前記ウイルス生成プールに50%スクロース混合物が9~13%v/vの間の濃度で添加される、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上のTFF工程は、前記ウイルス生成プールの前記液体媒体の少なくとも一部が低スクロースダイアフィルトレーション緩衝液に置き換えられる第1のダイアフィルトレーション工程を含み、前記低スクロースダイアフィルトレーション緩衝液は、4~6%w/vの間の糖または糖代用品及び150~250mMの間の塩化アルカリ塩、好ましくは4.5~5.5%w/vの間のスクロース及び210~230mMの間の塩化ナトリウム、より好ましくは5%w/vのスクロース及び220mMの塩化ナトリウムを含む、請求項1~15に記載のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上のTFF工程は、限外濾過濃縮工程を含み、前記ウイルス生成プールにおける前記AAV粒子は、1.0×1012~5.0×1013vg/mLの間、1.0~5.0×1013vg/mLの間、2.0~3.0×1013vg/mLの間、または約2.7×1013vg/mLに濃縮される、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のTFF工程は、前記ウイルス生成プールの前記液体媒体の少なくとも一部が高スクロース製剤化緩衝液に置き換えられる製剤化ダイアフィルトレーション工程を含み、前記高スクロース製剤化緩衝液は、6~8%w/vの間の糖または糖代用品及び90~100mMの間の塩化アルカリ塩、好ましくは7%w/vのスクロース及び90~100mMの間の塩化ナトリウム、より好ましくは7%w/vのスクロース、10mMのリン酸ナトリウム、95~100mMの間の塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPoloxamer 188を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記VRFシステムは、35nm以上である粒子を保持するフィルター媒体、または20nm以上である粒子を保持するフィルター媒体を含む、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
薬学的製剤を生成する方法であって、(i)請求項1~19のいずれか1項に記載の方法によって生成された1つ以上のrAAVを提供することと、(ii)前記1つ以上のrAAVを1つ以上の1つの薬学的賦形剤と組み合わせることと、を含む、前記方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法によって生成された薬学的製剤。
【請求項22】
遺伝子療法製品を生成する方法であって、(i)請求項21に記載の薬学的製剤を提供することと、(ii)前記薬学的製剤を製剤容器に好適に分配することと、を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、METHODS AND SYSTEMS FOR PRODUCING AAV PARTICLESというタイトルの2019年1月18日に出願された米国仮特許出願番号62/794,199;METHODS AND SYSTEMS FOR PRODUCING AAV PARTICLESというタイトルの2019年1月18日に出願された米国仮特許出願番号62/794,204;METHODS AND SYSTEMS FOR PRODUCING AAV PARTICLESというタイトルの2019年1月18日に出願された米国仮特許出願番号62/794,208;BIIC COMPOSITIONS FOR PRODUCING AAV PARTICLESというタイトルの2019年1月18日に出願された米国仮特許出願番号62/794,216;METHODS AND SYSTEMS FOR PRODUCING AAV PARTICLESというタイトルの2019年11月07日に出願された米国仮特許出願番号62/931,848(これらの内容はそれぞれ、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)の利益を主張する。
【0002】
配列票の参照
本出願は、電子フォーマットの配列表とともに出願されている。配列表は、2020年1月17日に作成されたサイズが6,478,295バイトの20571526PCTSL.txtというタイトルのファイルとして提供される。配列表の電子フォーマットの情報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)粒子、組成物及び製剤の生成において使用するための方法及びシステムを記載している。所定の実施形態では、本開示は、rAAV及びrAAV製剤を設計、生成、清澄化、精製、製剤化、濾過及び処理するための方法及びシステムを提供する。所定の実施形態では、生成プロセス及びシステムは、Spodoptera frugiperda昆虫細胞(Sf9またはSf21など)をウイルス生成細胞として使用する。所定の実施形態では、生成プロセス及びシステムは、rAAVの生成においてバキュロウイルス発現ベクター(BEV)及び/またはバキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を使用する。
【背景技術】
【0004】
AAVは、哺乳動物細胞への遺伝子移行のために最も広く研究及び利用されているウイルスベクターの1つとして現れてきた。例えば、非特許文献1及び非特許文献2(その内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターは、治療遺伝子送達のための有望な候補であり、臨床試験において安全で有効であることが証明されている。この目的のための改善されたAAV粒子の設計及び生成は、活発な研究分野である。
【0005】
AAVカプシドタンパク質、AAVカプシド、及び対応するAAVベクター(AAV粒子など)を生成するための改善されたシステム及び方法の必要性が依然として存在する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Tratschin et al.,Mol.Cell Biol.,5(11):3251-3260(1985)
【非特許文献2】Grimm et al.,Hum.Gene Ther.,10(15):2445-2450(1999)
【発明の概要】
【0007】
本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を生成するための方法及びシステムを提供する。
所定の実施形態では、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を生成するための方法は、以下の工程のうちの1つ以上を含む:(a)少なくとも1つのウイルス生成細胞(VPC)をバイオリアクターに導入し、バイオリアクター内のVPCの数を標的VPC細胞密度まで増殖させること、(b)AAVウイルス発現コンストラクトを含む少なくとも1つの発現バキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)及びAAVペイロードコンストラクトを含む少なくとも1つのペイロードBIICをバイオリアクターに導入すること、(c)VPCの1つ以上の中で1つ以上のrAAVの生成をもたらす条件下でバイオリアクター内でVPC、発現BIIC及びペイロードBIICの混合物をインキュベーションすること、(d)バイオリアクターからウイルス生成プールを収穫することであって、ウイルス生成プールは、液体媒体及び1つ以上のrAAVを含有する1つ以上のVPCを含む、収穫すること、(e)化学的溶解条件下で化学的溶解溶液を使用してウイルス生成プール内の1つ以上のVPCを化学的溶解に曝露することであって、化学的溶解は、1つ以上のrAAVをVPCからウイルス生成プールの液体媒体に放出する、曝露すること、(f)ウイルス生成プールが1つ以上の清澄化濾過システムを介して処理される1つ以上の清澄化濾過工程を介してウイルス生成プールを処理すること、(g)ウイルス生成プールが1つ以上のアフィニティークロマトグラフィーシステムを介して処理される1つ以上のアフィニティークロマトグラフィー工程を介してウイルス生成プールを処理すること、(h)ウイルス生成プールが1つ以上のイオン交換クロマトグラフィーシステムを介して処理される1つ以上のイオン交換クロマトグラフィー工程を介してウイルス生成プールを処理すること、(i)ウイルス生成プールが1つ以上のタンジェンシャルフロー濾過(TFF)システムを介して処理される1つ以上のタンジェンシャルフロー濾過(TFF)工程を介してウイルス生成プールを処理すること、及び(j)ウイルス生成プールが1つ以上のウイルス保持濾過(VRF)システムを介して処理される1つ以上のウイルス保持濾過(VRF)工程を介してウイルス生成プールを処理すること。
【0008】
所定の実施形態では、rAAVは、バイオリアクター内でウイルス生成細胞(VPC)において生成される。所定の実施形態では、バイオリアクターの容積は、少なくとも5L、10L、20L、50L、100L、または200Lである。所定の実施形態では、VPCは、昆虫細胞を含む。所定の実施形態では、VPCは、Sf9昆虫細胞を含む。所定の実施形態では、rAAVは、バキュロウイルス生成システムを使用して生成される。
【0009】
所定の実施形態では、BIIC導入時の標的VPC細胞密度は、2.0~4.0×10細胞/mL、2.5~3.5×10細胞/mL、または約3.0×10細胞/mLである。所定の実施形態では、バイオリアクターに導入される発現BIICの数に対するBIIC導入時のVPC細胞の比は、1:2.0×10~1:4.0×10v/vの間、1:2.5×10~1:3.5×10v/vの間、約1:2.5×10v/v、約1:3.0×10v/v、約1:3.5×10v/v、または約1:4.0×10v/vである。所定の実施形態では、バイオリアクターに導入されるペイロードBIICの数に対するBIIC導入時のVPC細胞の比は、1:5.0×10~2.0×10v/vの間、1:8.0×10~1:1.5×10v/vの間、約1:8.0×10v/v、約1:1.0×10v/v、または約1:1.5×10v/vである。所定の実施形態では、バイオリアクターに導入されるペイロードBIICに対するバイオリアクターに導入される発現BIICの比は、1:1~5:1の間、2:1~4:1の間、2.5:1~3.5:1の間、または約3:1である。
【0010】
所定の実施形態では、方法は、ウイルス生成プールが化学的溶解に曝露される1つ以上の化学的溶解工程を含む。所定の実施形態では、方法は、バイオリアクターからウイルス生成プールを収穫することであって、ウイルス生成プールは、液体媒体及び1つ以上のrAAVを含有する1つ以上のVPCを含む、収穫することと、化学的溶解条件下で化学的溶解溶液を使用してウイルス生成プール内の1つ以上のVPCを化学的溶解に曝露することであって、化学的溶解は、1つ以上のrAAVをVPCからウイルス生成プールの液体媒体に放出する、曝露することと、を含む。所定の実施形態では、化学的溶解溶液は、アルギニン及びその塩から選択される安定化添加剤を含む。
【0011】
所定の実施形態では、方法は、ウイルス生成プールが1つ以上の清澄化濾過システムを介して処理される1つ以上の清澄化濾過工程を含む。所定の実施形態では、1つ以上の清澄化濾過工程は、深層濾過システム、0.2μm精密濾過システム、またはそれらの組み合わせを介してウイルス生成プールを処理することを含む。所定の実施形態では、1つ以上の清澄化濾過工程は、深層濾過システム及び次いで0.2μm精密濾過システムを介してウイルス生成プールを処理することを含む。所定の実施形態では、1つ以上の清澄化濾過工程は、ウイルス生成プールを第1の深層濾過システム、次いで第2の深層濾過システム、及び次いで0.2μm精密濾過システムを介して処理することを含む。
【0012】
所定の実施形態では、方法は、ウイルス生成プールが1つ以上のアフィニティークロマトグラフィーシステムを介して処理される1つ以上のアフィニティークロマトグラフィー工程を含む。所定の実施形態では、方法は、1つ以上のイムノアフィニティークロマトグラフィーシステムを介して結合-溶出モードでウイルス生成プールを処理することを含む。所定の実施形態では、イムノアフィニティークロマトグラフィーシステムは、1つ以上のAAVカプシドバリアントに結合することが可能な1つ以上の組換え一本鎖抗体を含む。所定の実施形態では、アフィニティークロマトグラフィーシステムは、AVBカラム樹脂、AAV9カラム樹脂またはAAVXカラム樹脂を含む。
【0013】
所定の実施形態では、方法は、ウイルス生成プールが1つ以上のイオン交換クロマトグラフィーシステムを介して処理される1つ以上のイオン交換クロマトグラフィー工程を含む。所定の実施形態では、方法は、1つ以上の陰イオン交換クロマトグラフィーシステムを介してフロースルーモードでウイルス生成プールを処理することを含む。所定の実施形態では、陰イオン交換クロマトグラフィーシステムは、非ウイルス不純物、非AAVウイルス粒子、またはそれらの組み合わせを結合させる固定相を含む。所定の実施形態では、陰イオン交換クロマトグラフィーシステムは、ウイルス生成プールにおける1つ以上のrAAVと結合しない固定相を含む。所定の実施形態では、陰イオン交換クロマトグラフィーシステムの固定相は、第4級アミン官能基を含む。所定の実施形態では、陰イオン交換クロマトグラフィーシステムは、トリメチルアンモニウムエチル(TMAE)官能基を含む。
【0014】
所定の実施形態では、方法は、ウイルス生成プールが1つ以上のTFFシステムを介して処理される1つ以上のタンジェンシャルフロー濾過(TFF)工程を含む。所定の実施形態では、1つ以上のTFF工程の前にウイルス生成プールに50%スクロース混合物が添加される。所定の実施形態では、1つ以上のTFF工程の前にウイルス生成プールに50%スクロース混合物が9~13%v/vの間の濃度で添加される。所定の実施形態では、1つ以上のTFF工程の前にウイルス生成プールに50%スクロース混合物が10~12%v/vの間の濃度で添加される。所定の実施形態では、1つ以上のTFF工程の前にウイルス生成プールに50%スクロース混合物が11%v/vの濃度で添加される。
【0015】
所定の実施形態では、1つ以上のTFF工程は、ウイルス生成プールの液体媒体の少なくとも一部が低スクロースダイアフィルトレーション緩衝液に置き換えられる第1のダイアフィルトレーション工程を含む。所定の実施形態では、低スクロースダイアフィルトレーション緩衝液は、4~6%w/vの間の糖または糖代用品及び150~250mMの間の塩化アルカリ塩を含む。所定の実施形態では、低スクロースダイアフィルトレーション緩衝液は、4.5~5.5%w/vの間のスクロース及び210~230mMの間の塩化ナトリウムを含む。所定の実施形態では、低スクロースダイアフィルトレーション緩衝液は、5%w/vのスクロース及び220mMの塩化ナトリウムを含む。
【0016】
所定の実施形態では、1つ以上のTFF工程は、ウイルス生成プールにおけるAAV粒子が標的粒子濃度に濃縮される限外濾過濃縮工程を含む。所定の実施形態では、ウイルス生成プールにおけるAAV粒子は、1.0×1012~5.0×1013vg/mLの間に濃縮される。所定の実施形態では、ウイルス生成プールにおけるAAV粒子は、2.0×1012~5.0×1012vg/mLの間に濃縮される。所定の実施形態では、ウイルス生成プールにおけるAAV粒子は、1.0×1013~5.0×1013vg/mLの間に濃縮される。所定の実施形態では、ウイルス生成プールにおけるAAV粒子は、2.0×1013~3.0×1013vg/mLの間に濃縮される。所定の実施形態では、ウイルス生成プールにおけるAAV粒子は、2.7×1013vg/mLに濃縮される。
【0017】
所定の実施形態では、1つ以上のTFF工程は、ウイルス生成プールの液体媒体の少なくとも一部が高スクロース製剤化緩衝液に置き換えられる製剤化ダイアフィルトレーション工程を含む。所定の実施形態では、高スクロース製剤化緩衝液は、6~8%w/vの間の糖または糖代用品及び90~100mMの間の塩化アルカリ塩を含む。所定の実施形態では、高スクロース製剤化緩衝液は、7%w/vのスクロース及び90~100mMの間の塩化ナトリウムを含む。所定の実施形態では、高スクロース製剤化緩衝液は、7%w/vのスクロース、10mMのリン酸ナトリウム、95~100mMの間の塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPoloxamer 188を含む。所定の実施形態では、製剤化ダイアフィルトレーション工程は、1つ以上のTFF工程における最終ダイアフィルトレーション工程である。所定の実施形態では、製剤化ダイアフィルトレーション工程は、1つ以上のTFF工程における唯一のダイアフィルトレーション工程である。
【0018】
所定の実施形態では、方法は、ウイルス生成プールが1つ以上のVRFシステムを介して処理される1つ以上のウイルス保持濾過(VRF)工程を含む。所定の実施形態では、VRFシステムは、50nm以上である粒子を保持するフィルター媒体を含む。所定の実施形態では、VRFシステムは、35nm以上である粒子を保持するフィルター媒体を含む。所定の実施形態では、VRFシステムは、20nm以上である粒子を保持するフィルター媒体を含む。
【0019】
本開示は、(i)本開示の方法またはシステムによって生成された1つ以上のrAAVを提供することと、(ii)1つ以上のrAAVを1つ以上の1つの薬学的賦形剤と組み合わせることとによって薬学的製剤を生成するための方法及びシステムを提供する。本開示は、本開示の方法またはシステムによって生成された薬学的製剤を提供する。
【0020】
本開示は、(i)本開示のrAAVを含む薬学的製剤を提供することであって、薬学的製剤及び/またはrAAVは、本開示の方法またはシステムによって生成される、提供することと、(ii)薬学的製剤を製剤容器に好適に分配することとによって遺伝子療法製品を生成するための方法及びシステムを提供する。
【0021】
本開示は、遺伝子療法様式に有用な薬学的製剤を提供する。所定の実施形態では、薬学的製剤は、本開示のrAAVを含む。所定の実施形態では、薬学的製剤は、rAAVを5×1013vg/ml未満の濃度で含む。所定の実施形態では、薬学的製剤は、rAAVを1.0×1012~5.0×1013vg/mLの間の濃度で含む。所定の実施形態では、薬学的製剤は、rAAVを1.0×1012~5.0×1012vg/mLの間の濃度で含む。所定の実施形態では、薬学的製剤は、rAAVを1.0×1013~5.0×1013vg/mLの間の濃度で含む。所定の実施形態では、薬学的製剤は、rAAVを2.7×1013vg/mLの濃度で含む。
【0022】
前述及び他の目的、特徴及び利点は、添付の図に示されているように、本開示の特定の実施形態の以下の説明から明らかになる。図は、必ずしも縮尺どおりでも包括的でもなく、代わりに本開示の様々な実施形態の原理を説明することに重点を置いている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】ウイルス生成細胞(VPC)及びプラスミドコンストラクトを使用してバキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を生成するための、システムの一実施形態のための概略図、及びプロセスの一実施形態のためのフロー図を示している。
図2】ウイルス生成細胞(VPC)及びバキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を使用してAAV粒子を生成するための、システムの一実施形態のための概略図、及びプロセスの一実施形態のためのフロー図を示している。
図3】AAV粒子及びウイルス生成細胞のバルク収穫物を処理、清澄化及び精製することによって薬物物質を生成するための、システムの一実施形態のための概略図、及びプロセスの一実施形態のためのフロー図を示している。
図4】ウイルス生成細胞(VPC)のBIICトランスフェクションにおけるBIICRep/Cap細胞数(y軸)対BIICRep/Cap対BIICペイロードv/v比(x軸)についてのコンピュータモデリングの結果を示している。Aは、ddPCRを使用したAAV力価(vg/mL)を示しており、Bは、カプシド完全%を示している。
図5】ウイルス生成細胞(VPC)のBIICトランスフェクションにおけるBIICRep/Cap細胞数(y軸)対VPC細胞/mL(x軸、×10)についてのコンピュータモデリングの結果を示している。Aは、ddPCRを使用したAAV力価(vg/mL)を示しており、Bは、カプシド完全%を示している。
図6】ウイルス生成細胞(VPC)のBIICトランスフェクションにおけるBIICRep/Cap対BIICペイロードv/v比(y軸)対VPC細胞/mL(x軸、×10)についてのコンピュータモデリングの結果を示している。Aは、ddPCRを使用したAAV力価(vg/mL)を示しており、Bは、カプシド完全%を示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
I.アデノ随伴ウイルス(AAV)
概要
アデノ随伴ウイルス(AAV)は、一本鎖DNAウイルスゲノムを特徴とするParvoviridaeファミリーの小型非エンベロープ型20面体カプシドウイルスである。Parvoviridaeファミリーウイルスは、2つのサブファミリー:脊椎動物に感染するParvovirinae及び無脊椎動物に感染するDensovirinaeからなる。Parvoviridaeファミリーは、ヒト、霊長類、ウシ、イヌ、ウマ、及びヒツジ種を含むがこれらに限定されない脊椎動物宿主における複製が可能なAAVを含むDependovirus属を含む。
【0025】
パルボウイルス及びParvoviridaeファミリーの他のメンバーは一般に、Kenneth I.Berns,“Parvoviridae:The Viruses and Their Replication,” Chapter 69 in Fields Virology(3d Ed.1996)(その内容は、本開示と矛盾しない限り、パルボウイルスに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0026】
AAVは、それらの比較的単純な構造、宿主ゲノムへのインテグレーションを伴わずに及び複製を伴わずに広い範囲の細胞(静止及び分裂細胞を含む)に感染するそれらの能力、及びそれらの比較的無害な免疫原性プロファイルのため、生物学的ツールとして有用であることが証明されている。そのウイルスのゲノムは、特定の組織を標的とし、所望のペイロードを発現または送達するようにロードまたは修飾された機能的組換えウイルス、またはウイルス粒子の集合のための最小の成分を含有するように操作され得る。
【0027】
AAVウイルスゲノム
野生型AAVウイルスゲノムは、長さがおよそ5,000ヌクレオチド(nt)の線状一本鎖DNA(ssDNA)分子である。末端逆位反復(ITR)は、5’及び3’末端の両方でウイルスゲノムを従来的にキャップし、ウイルスゲノムのための複製の起点を提供する。理論に縛られることを望むものではないが、AAVウイルスゲノムは典型的には、2つのITR配列を含む。これらのITRは、エネルギー的に安定な二本鎖領域を形成するssDNAの5’及び3’末端で自己相補性領域(野生型AAVにおいて145nt)によって定義される特徴的なT型ヘアピン構造を有する。二本鎖ヘアピン構造は、限定されないが、宿主ウイルス複製細胞の内因性DNAポリメラーゼ複合体のためのプライマーとして機能することによってDNA複製のための起点として作用することを含む複数の機能を含む。
【0028】
野生型AAVウイルスゲノムは、2つのオープンリーディングフレーム(1つは4つの非構造Repタンパク質(Rep遺伝子によってコードされるRep78、Rep68、Rep52、Rep40)のためのものであり、1つは3つのカプシド、または構造タンパク質(カプシド遺伝子またはCap遺伝子によってコードされるVP1、VP2、VP3)のためのものである)のためのヌクレオチド配列をさらに含む。Repタンパク質は、複製及びパッケージングに重要であるのに対し、カプシドタンパク質は、集合してAAVのタンパク質シェル、またはAAVカプシドを生成する。選択的スプライシングならびに選択的開始コドン及びプロモーターは、単一のオープンリーディングフレームからの4つの異なるRepタンパク質の産生及び単一のオープンリーディングフレームからの3つのカプシドタンパク質の産生をもたらす。それはAAV血清型によって変わるが、非限定的な例として、AAV9/hu.14(US7,906,111(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAV9/hu.14に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)の配列番号123)の場合、VP1は、アミノ酸1~736を指し、VP2は、アミノ酸138~736を指し、VP3は、アミノ酸203~736を指す。すなわち、VP1は、全長カプシド配列であるのに対し、VP2及びVP3は、全体のより短い成分である。結果として、VP3領域における配列の変化は、VP1及びVP2に対する変化でもあり、しかしながら、親配列と比較した相違率は、VP3について最も高くなるが、その理由はそれが3つのうち最も短い配列であるからである。ここではアミノ酸配列に関して記載されているが、これらのタンパク質をコードする核酸配列が同様に記載され得る。3つのカプシドタンパク質は一緒に集合してAAVカプシドタンパク質を生成する。理論に縛られることを望むものではないが、AAVカプシドタンパク質は典型的には、1:1:10のVP1:VP2:VP3のモル比を含む。本明細書で使用される場合、「AAV血清型」は、主にAAVカプシドによって定義される。いくつかの例では、ITRはまた、AAV血清型(例えば、AAV2/9)によって具体的に表される。
【0029】
生物学的ツールとして使用するため、野生型AAVウイルスゲノムは、rep/cap配列を、少なくとも1つのITR領域を有するペイロード領域を含む核酸配列に置き換えるように改変され得る。典型的には、組換えAAVウイルスゲノムにおいて2つのITR領域が存在する。rep/cap配列は、AAV粒子を産生するための生成中にトランスで提供され得る。
【0030】
コードされる異種ペイロードに加えて、AAVベクターは、任意の天然に存在する及び/または組換えAAV血清型のヌクレオチド配列またはバリアントのウイルスゲノムを全体としてまたは部分的に含み得る。AAVバリアントは、通常、物理的及び機能的な同等物であり、類似するメカニズムによって複製し、類似するメカニズムによって集合するコンストラクトを生成するために、核酸(ゲノムまたはカプシド)及びアミノ酸レベル(カプシド)で大幅に相同する配列を有し得る。Chiorini et al.,J.Vir.71:6823-33(1997);Srivastava et al.,J.Vir.45:555-64(1983);Chiorini et al.,J.Vir.73:1309-1319(1999);Rutledge et al.,J.Vir.72:309-319(1998);及びWu et al.,J.Vir.74:8635-47(2000)(これらの各々の内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVバリアント及び同等物に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0031】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子、ウイルスゲノム及び/またはペイロード、及びそれらの使用方法は、WO2017189963(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAV粒子、ウイルスゲノム及び/またはペイロードに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているとおりであり得る。
【0032】
本開示のAAV粒子は、当業者に明らかなそのような製剤の任意のバリエーションを含む本開示の遺伝子療法製剤のいずれかで製剤化され得る。本出願における「AAV粒子」、「AAV粒子製剤」及び「製剤化されたAAV粒子」に対する言及は、製剤化され得るAAV粒子及びいずれも制限することなく製剤化されたものを指す。
【0033】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、複製欠損性であり、それらのウイルスゲノム内の機能的Rep及びCapタンパク質をコードする配列を欠く組換えAAV(rAAV)ウイルス粒子である。これらの欠損性AAV粒子は、ほとんどまたはすべての親コーディング配列を欠き、1つまたは2つのAAV ITR配列及び細胞、組織、器官または生物への送達のための対象となる核酸(すなわち、ペイロード)のみを本質的に保有し得る。
【0034】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子のウイルスゲノムは、それにコードされるコーディング配列の複製、転写及び翻訳を提供する少なくとも1つの制御要素を含む。コーディング配列が適切な宿主細胞において複製、転写及び/または翻訳されることが可能である限り、制御要素のすべてが常に存在する必要があるわけではない。発現制御要素の非限定的な例は、転写開始及び/または終結のための配列、プロモーター及び/またはエンハンサー配列、効率的なRNA処理シグナル、例えば、スプライシング及びポリアデニル化シグナル、細胞質性mRNAを安定化する配列、翻訳有効性を向上させる配列(例えば、コザックコンセンサス配列)、タンパク質安定性を向上させる配列、及び/またはタンパク質処理及び/または分泌を向上させる配列を含む。
【0035】
本開示によれば、治療剤及び/または診断剤において使用するためのAAV粒子は、対象となる核酸ペイロードまたは搭載物の形質導入に必要な最小成分に抽出または減少されたウイルスを含む。この手法では、AAV粒子は、野生型ウイルスに見られる有害な複製及び/またはインテグレーションの特徴を欠如させつつ、特異的送達のためのビヒクルとして修飾される。
【0036】
本開示のAAV粒子は、組換え的に生成され得、アデノ随伴ウイルス(AAV)親または参照配列に基づき得る。本明細書で使用される場合、「ベクター」は、本明細書に記載の核酸などの異種分子を輸送し、形質導入し、またはそうでなければその担体として作用する任意の分子または部位である。
【0037】
一本鎖AAVウイルスゲノム(例えば、ssAAV)に加えて、本開示はまた、自己相補性AAV(scAAV)ウイルスゲノムを提供する。scAAVベクターゲノムは、二本鎖DNAを形成するために一緒にアニーリングするDNA鎖を含有する。第2の鎖合成をスキップすることによって、scAAVは、細胞における急速発現を可能にする。
【0038】
所定の実施形態では、本開示のAAVウイルスゲノムは、scAAVである。所定の実施形態では、本開示のAAVウイルスゲノムは、ssAAVである。
偽型AAV粒子などのAAV粒子を生成及び/または改変するための方法は、当該技術分野で開示されておいる(PCT特許公開番号WO200028004;WO200123001;WO2004112727;WO2005005610及びWO2005072364(これらの各々の内容は、本開示と矛盾しない限り、AAV粒子の生成及び/または改変に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる))。
【0039】
AAV粒子は、送達の効率を向上させるために改変され得る。そのような改変されたAAV粒子は、効率的にパッケージングされ得、高頻度で最小の毒性で標的細胞を成功裏に感染させるために使用され得る。所定の実施形態では、AAV粒子のカプシドは、米国公開番号US20130195801(その内容は、本開示と矛盾しない限り、送達の効率を向上させるためにAAV粒子を改変することに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法に従って修飾される。
【0040】
所定の実施形態では、AAV粒子は、本開示のポリペプチドまたはタンパク質をコードするペイロード領域を含み、哺乳動物細胞に導入され得る。
末端逆位反復(ITR)
本開示のAAV粒子は、少なくとも1つのITR領域及びペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。所定の実施形態では、ウイルスゲノムは、2つのITRを有する。これらの2つのITRは、5’及び3’末端でペイロード領域を挟んでいる。ITRは、複製のための認識部位を含む複製の起点として機能する。ITRは、相補的であり、対称的に配置され得る配列領域を含む。本開示のウイルスゲノムに組み込まれるITRは、天然に存在するポリヌクレオチド配列または組換え的に誘導されたポリヌクレオチド配列を含み得る。
【0041】
ITRは、カプシドと同じ血清型、またはその誘導体に由来し得る。ITRは、カプシドとは異なる血清型のものであり得る。所定の実施形態では、AAV粒子は、複数のITRを有する。非限定的な例では、AAV粒子は、2つのITRを含むウイルスゲノムを有する。所定の実施形態では、ITRは、互いに同じ血清型のものである。別の実施形態では、ITRは、異なる血清型のものである。非限定的な例は、カプシドと同じ血清型を有するITRが非存在であるか、その一方または両方を含む。所定の実施形態では、AAV粒子のウイルスゲノムの両方のITRは、AAV2のITRである。
【0042】
独立して、各ITRは、長さが約100~約150ヌクレオチドであり得る。ITRは、長さが約100~105ヌクレオチド、長さが106~110ヌクレオチド、長さが111~115ヌクレオチド、長さが116~120ヌクレオチド、長さが121~125ヌクレオチド、長さが126~130ヌクレオチド、長さが131~135ヌクレオチド、長さが136~140ヌクレオチド、長さが141~145ヌクレオチドまたは長さが146~150ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、ITRは、長さが140~142ヌクレオチドである。ITRの長さの非限定的な例は、長さが102、130、140、141、142、145ヌクレオチド、及びそれらと少なくとも95%の同一性を有するものである。
【0043】
所定の実施形態では、各ITRは、長さが141ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、各ITRは、長さが130ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、各ITRは、長さが119ヌクレオチドであり得る。
【0044】
所定の実施形態では、AAV粒子は2つのITRを含み、一方のITRは長さが141ヌクレオチドであり、他方のITRは長さが130ヌクレオチドである。所定の実施形態では、AAV粒子は2つのITRを含み、両方のITRは長さが141ヌクレオチドである。
【0045】
独立して、各ITRは、長さが約75~約175ヌクレオチドであり得る。ITRは、独立して、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、及び175ヌクレオチドなどであるがこれらに限定されない長さを有し得る。ウイルスゲノムについてのITRの長さは、75~80、75~85、75~100、80~85、80~90、80~105、85~90、85~95、85~110、90~95、90~100、90~115、95~100、95~105、95~120、100~105、100~110、100~125、105~110、105~115、105~130、110~115、110~120、110~135、115~120、115~125、115~140、120~125、120~130、120~145、125~130、125~135、125~150、130~135、130~140、130~155、135~140、135~145、135~160、140~145、140~150、140~165、145~150、145~155、145~170、150~155、150~160、150~175、155~160、155~165、160~165、160~170、165~170、165~175、及び170~175ヌクレオチドであり得る。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約105ヌクレオチドであるITRを含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約141ヌクレオチドであるITRを含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約130ヌクレオチドであるITRを含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約105ヌクレオチドであるITR及び長さが約141ヌクレオチドであるITRを含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約105ヌクレオチドであるITR及び長さが約130ヌクレオチドであるITRを含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約130ヌクレオチドであるITR及び長さが約141ヌクレオチドであるITRを含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、2つのITRを含み得、その各々は、長さが約141ヌクレオチドである。
【0046】
プロモーター
所定の実施形態では、ウイルスゲノムのペイロード領域は、導入遺伝子の標的特異性及び発現を向上させる少なくとも1つの要素を含む(例えば、Powell et al.Viral Expression Cassette Elements to Enhance Transgene Target Specificity and Expression in Gene Therapy,2015(その内容は、本開示と矛盾しない限り、ペイロード/導入遺伝子エンハンサー要素に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。導入遺伝子の標的特異性及び発現を向上させる要素の非限定的な例は、プロモーター、内因性miRNA、転写後制御因子(PRE)、ポリアデニル化(ポリA)シグナル配列及び上流エンハンサー(USE)、CMVエンハンサー及びイントロンを含む。
【0047】
当業者は、標的細胞における本開示のポリペプチドの発現が、種特異的、誘導的、組織特異的、または細胞周期特異的であるプロモーターを含むがこれらに限定されない特異的プロモーターを必要とし得ることを認識し得る(Parr et al.,Nat.Med.3:1145-9(1997)(その内容は、本開示と矛盾しない限り、ポリペプチド発現プロモーターに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。
【0048】
所定の実施形態では、プロモーターは、AAV粒子のウイルスゲノムのペイロード領域にコードされるポリペプチド(複数可)の発現を作動させる場合に効率的であると考えられる。所定の実施形態では、プロモーターは、標的とされている細胞における発現を作動させる場合に効率的であると考えられる。所定の実施形態では、プロモーターは、標的とされている細胞に対するトロピズムを有する。所定の実施形態では、プロモーターは、ウイルス生成細胞に対するトロピズムを有する。
【0049】
所定の実施形態では、プロモーターは、標的細胞または組織において所定期間、ペイロードの発現を作動させる。プロモーターによって作動される発現は、1~31日(またはその中の任意の値もしくは範囲)、1~23ヶ月(またはその中の任意の値もしくは範囲)、2~10年(またはその中の任意の値もしくは範囲)、または10年超の期間であり得る。発現は、1~5時間、1~12時間、1~2日間、1~5日間、1~2週間、1~3週間、1~4週間、1~2ヶ月間、1~4ヶ月間、1~6ヶ月間、2~6ヶ月間、3~6ヶ月間、3~9ヶ月間、4~8ヶ月間、6~12ヶ月間、1~2年間、1~5年間、2~5年間、3~6年間、3~8年間、4~8年間または5~10年間であり得る。非限定的な例として、プロモーターは、神経(例えば、CNS)細胞または組織におけるペイロードの持続した発現のための弱いプロモーターであり得る。
【0050】
所定の実施形態では、プロモーターは、少なくとも1~11ヶ月(またはその中の任意の個々の値)、2~65年(またはその中の任意の個々の値)、または65年超の間、本開示のポリペプチドの発現を作動させる。
【0051】
プロモーターは、天然に存在するまたは天然に存在しないものであり得る。プロモーターの非限定的な例は、ウイルスプロモーター、植物プロモーター及び哺乳動物プロモーターを含む。所定の実施形態では、プロモーターは、ヒトプロモーターであり得る。所定の実施形態では、プロモーターは、切断型または変異型であり得る。
【0052】
ほとんどの組織において発現を作動または促進するプロモーターは、ヒト延長因子1α-サブユニット(EF1α)、サイトメガロウイルス(CMV)最初期エンハンサー及び/またはプロモーター、ニワトリβ-アクチン(CBA)及びその誘導体CAG、βグルクロニダーゼ(GUSB)、またはユビキチンC(UBC)を含むがこれらに限定されない。組織特異的発現要素、例えば、限定されないが、筋肉特異的プロモーター、B細胞プロモーター、単球プロモーター、白血球プロモーター、マクロファージプロモーター、膵腺房細胞プロモーター、内皮細胞プロモーター、肺組織プロモーター、星状細胞プロモーター、または発現をニューロンもしくはニューロンのサブタイプ、星状細胞、もしくはオリゴデンドロサイトに制限するために使用され得る神経系プロモーターが、発現を所定の細胞タイプに制限するために使用され得る。
【0053】
筋肉特異的プロモーターの非限定的な例は、哺乳動物筋肉クレアチンキナーゼ(MCK)プロモーター、哺乳動物デスミン(DES)プロモーター、哺乳動物トロポニンI(TNNI2)プロモーター、及び哺乳動物骨格アルファ-アクチン(ASKA)プロモーターを含む(例えば、米国特許公開US20110212529(その内容は、本開示と矛盾しない限り、筋肉特異的プロモーターに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。
【0054】
ニューロンのための組織特異的発現要素の非限定的な例は、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、血小板由来成長因子(PDGF)、血小板由来成長因子B鎖(PDGF-β)、シナプシン(Syn)、メチル-CpG結合タンパク質2(MeCP2)、Ca2+/カルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII(CaMKII)、代謝型グルタミン酸受容体2(mGluR2)、ニューロフィラメント軽鎖(NFL)またはニューロフィラメント重鎖(NFH)、β-グロビンミニ遺伝子nβ2、プレプロエンケファリン(PPE)、エンケファリン(Enk)及び興奮性アミノ酸トランスポーター2(EAAT2)プロモーターを含む。星状細胞のための組織特異的発現要素の非限定的な例は、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)及びEAAT2プロモーターを含む。オリゴデンドロサイトのための組織特異的発現要素の非限定的な例は、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)プロモーターを含む。
【0055】
所定の実施形態では、プロモーターは、1kb未満であり得る。プロモーターは、200~800ヌクレオチド(またはその中の任意の値もしくは範囲)、または800ヌクレオチド超の長さを有し得る。プロモーターは、200~300、200~400、200~500、200~600、200~700、200~800、300~400、300~500、300~600、300~700、300~800、400~500、400~600、400~700、400~800、500~600、500~700、500~800、600~700、600~800または700~800の間の長さを有し得る。
【0056】
本開示のAAV粒子は、少なくとも1つのプロモーター領域を有するウイルスゲノムを含む。プロモーター領域(複数可)は、独立して、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、329、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、388、389、390、391、392、393、394、395、396、397、398、399、400、401、402、403、404、405、406、407、408、409、410、411、412、413、414、415、416、417、418、419、420、421、422、423、424、425、426、427、428、429、430、431、432、433、434、435、436、437、438、439、440、441、442、443、444、445、446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461、462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477、478、479、480、481、482、483、484、485、486、487、488、489、490、491、492、493、494、495、496、497、498、499、500、501、502、503、504、505、506、507、508、509、510、511、512、513、514、515、516、517、518、519、520、521、522、523、524、525、526、527、528、529、530、531、532、533、534、535、536、537、538、539、540、541、542、543、544、545、546、547、548、549、550、551、552、553、554、555、556、557、558、559、560、561、562、563、564、565、566、567、568、569、570、571、572、573、574、575、576、577、578、579、580、581、582、583、584、585、586、587、588、589、590、591、592、593、594、595、596、597、598、599、及び600ヌクレオチドなどであるがこれらに限定されない長さを有し得る。ウイルスゲノムについてのプロモーター領域の長さは、4~10、10~20、10~50、20~30、30~40、40~50、50~60、50~100、60~70、70~80、80~90、90~100、100~110、100~150、110~120、120~130、130~140、140~150、150~160、150~200、160~170、170~180、180~190、190~200、200~210、200~250、210~220、220~230、230~240、240~250、250~260、250~300、260~270、270~280、280~290、290~300、300~310、300~350、310~320、320~330、330~340、340~350、350~360、350~400、360~370、370~380、380~390、390~400、400~410、400~450、410~420、420~430、430~440、440~450、450~460、450~500、460~470、470~480、480~490、490~500、500~510、500~550、510~520、520~530、530~540、540~550、550~560、550~600、560~570、570~580、580~590、及び590~600ヌクレオチドであり得る。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約4ヌクレオチドであるプロモーター領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約17ヌクレオチドであるプロモーター領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約204ヌクレオチドであるプロモーター領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約219ヌクレオチドであるプロモーター領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約260ヌクレオチドであるプロモーター領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約303ヌクレオチドであるプロモーター領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約382ヌクレオチドであるプロモーター領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約588ヌクレオチドであるプロモーター領域を含む。
【0057】
所定の実施形態では、プロモーターは、同じまたは異なる開始または親プロモーター、例えば、限定されないが、CMV及びCBAの2つ以上の成分の組み合わせであり得る。各成分は、200~800ヌクレオチド(またはその中の任意の値もしくは範囲)、または800ヌクレオチド超の長さを有し得る。各成分は、200~300、200~400、200~500、200~600、200~700、200~800、300~400、300~500、300~600、300~700、300~800、400~500、400~600、400~700、400~800、500~600、500~700、500~800、600~700、600~800または700~800の間の長さを有し得る。所定の実施形態では、プロモーターは、382ヌクレオチドのCMV-エンハンサー配列及び260ヌクレオチドのCBA-プロモーター配列の組み合わせである。
【0058】
所定の実施形態では、ウイルスゲノムは、普遍的なプロモーターを含む。普遍的なプロモーターの非限定的な例は、CMV、CBA(誘導体CAG、CBhなどを含む)、EF-1α、PGK、UBC、GUSB(hGBp)、及びUCOE(HNRPA2B1-CBX3のプロモーター)を含む。所定の実施形態では、プロモーター領域は、CBAプロモーター配列に由来する。非限定的な例として、プロモーターは、長さが260ヌクレオチドである。
【0059】
Yuら(Molecular Pain 2011,7:63(その内容は、本開示と矛盾しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)は、レンチウイルスベクターを使用してラットDRG細胞及び初代DRG細胞におけるCAG、EFIα、PGK及びUBCプロモーター下でのeGFPの発現を評価し、他の3つのプロモーターよりも弱い発現を示し、すべてのプロモーターについて10~12%のグリアの発現しか認められなかったことが見出された。Soderblomら(E.Neuro 2015(これらの内容はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)は、運動皮質における注射後のCMV及びUBCプロモーターを有するAAV8及びCMVプロモーターを有するAAV2におけるeGFPの発現を評価した。UBCまたはEFIαプロモーターを含有するプラスミドの鼻腔内投与は、CMVプロモーターでの発現よりも高い持続した気道発現を示した(例えば、Gill et al.,Gene Therapy 2001,Vol.8,1539-1546(その内容は、本開示と矛盾しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。Husain et al.(Gene Therapy 2009(その内容は、本開示と矛盾しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる))は、hGUSBプロモーター、HSV-1LATプロモーター及びNSEプロモーターを有するHβHコンストラクトを評価し、HβHコンストラクトがマウス脳においてNSEよりも弱い発現を示したことが見出された。Passini及びWolfe(J.Virol.2001,12382-12392(その内容は、本開示と矛盾しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる))は、新生マウスにおいて心室内(脳室内)注射の後のHβHベクターの長期効果を評価し、少なくとも1年間の持続した発現があったことを見出した。すべての脳領域における低発現は、CMV-lacZ、CMV-luc、EF、GFAP、hENK、nAChR、PPE、PPE+wpre、NSE(0.3kb)、NSE(1.8kb)及びNSE(1.8kb+wpre)と比較してNFL及びNFHプロモーターが使用された場合にXuら(Gene Therapy 2001,8,1323-1332(その内容は、本開示と矛盾しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる))によって見出された。Xuらは、降順のプロモーター活性が、NSE(1.8kb)、EF、NSE(0.3kb)、GFAP、CMV、hENK、PPE、NFL及びNFHであることを見出した。NFLプロモーターは、650ヌクレオチドのプロモーターであり、NFHプロモーターは、920ヌクレオチドのプロモーターであり、これらはいずれも、肝臓では非存在であるが、NFHプロモーターは、感覚固有受容性ニューロン、脳及び脊髄に多く存在し、NFHプロモーターは、心臓に存在する。SCN8Aプロモーターは、海馬ニューロン及び小脳プルキンエ細胞、皮質、視床及び視床下部に見られる特に高い発現を伴ってDRG、脊髄及び脳の全体を通して発現する470ヌクレオチドのプロモーターである(例えば、Drews et al.Identification of evolutionary conserved,functional noncoding elements in the promoter region of the sodium channel gene SCN8A,Mamm Genome(2007)18:723-731;及びRaymond et al.Expression of Alternatively Spliced Sodium Channel α-subunit genes,Journal of Biological Chemistry(2004)279(44)46234-46241(これらの各々の内容は、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。
【0060】
前述したYu、Soderblom、Gill、Husain、Passini、Xu、DrewsまたはRaymondによって教示されたプロモーターのいずれかが本開示において使用され得る。
【0061】
所定の実施形態では、プロモーターは、細胞特異的ではない。
所定の実施形態では、プロモーターは、ユビキチンc(UBC)プロモーターである。UBCプロモーターは、300~350ヌクレオチドのサイズを有し得る。非限定的な例として、UBCプロモーターは、332ヌクレオチドである。所定の実施形態では、プロモーターは、β-グルクロニダーゼ(GUSB)プロモーターである。GUSBプロモーターは、350~400ヌクレオチドのサイズを有し得る。非限定的な例として、GUSBプロモーターは、378ヌクレオチドである。所定の実施形態では、プロモーターは、ニューロフィラメント軽鎖(NFL)プロモーターである。NFLプロモーターは、600~700ヌクレオチドのサイズを有し得る。非限定的な例として、NFLプロモーターは、650ヌクレオチドである。所定の実施形態では、プロモーターは、ニューロフィラメント重鎖(NFH)プロモーターである。NFHプロモーターは、900~950ヌクレオチドのサイズを有し得る。非限定的な例として、NFHプロモーターは、920ヌクレオチドである。所定の実施形態では、プロモーターは、SCN8Aプロモーターである。SCN8Aプロモーターは、450~500ヌクレオチドのサイズを有し得る。非限定的な例として、SCN8Aプロモーターは、470ヌクレオチドである。
【0062】
所定の実施形態では、プロモーターは、フラタキシン(FXN)プロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、ホスホグリセリン酸キナーゼ1(PGK)プロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、ニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーター、またはそのバリアントである。所定の実施形態では、プロモーターは、CB6プロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、最小CBプロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、H1プロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、CAGプロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、GFAPプロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、シナプシンプロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、修飾されたプロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、肝臓または骨格筋プロモーターである。肝臓プロモーターの非限定的な例は、ヒトα-1-アンチトリプシン(hAAT)及びサイロキシン結合グロブリン(TBG)を含む。骨格筋プロモーターの非限定的な例は、デスミン、MCKまたは合成C5-12を含む。所定の実施形態では、プロモーターは、RNA pol IIIプロモーターである。非限定的な例として、RNA pol IIIプロモーターは、U6である。非限定的な例として、RNA pol IIIプロモーターは、H1である。所定の実施形態では、プロモーターは、心筋細胞特異的プロモーターである。心筋細胞特異的プロモーターの非限定的な例は、αMHC、cTnT、及びCMV-MLC2kを含む。所定の実施形態では、ウイルスゲノムは、2つのプロモーターを含む。非限定的な例として、プロモーターは、EF1αプロモーター及びCMVプロモーターである。
【0063】
所定の実施形態では、ウイルスゲノムは、エンハンサー要素、プロモーター及び/または5’UTRイントロンを含む。エンハンサー要素はまた、本明細書では「エンハンサー」とも称され、限定されないが、CMVエンハンサーであり得、プロモーターは、限定されないが、CMV、CBA、UBC、GUSB、NSE、シナプシン、MeCP2、及びGFAPプロモーターであり得、5’UTR/イントロンは、限定されないが、SV40、及びCBA-MVMであり得る。非限定的な例として、組み合わせて使用されるエンハンサー、プロモーター及び/またはイントロンは、(1)CMVエンハンサー、CMVプロモーター、SV40 5’UTRイントロン;(2)CMVエンハンサー、CBAプロモーター、SV-40 5’UTRイントロン;(3)CMVエンハンサー、CBAプロモーター、CBA-MVM 5’UTRイントロン;(4)UBCプロモーター;(5)GUSBプロモーター;(6)NSEプロモーター;(7)シナプシンプロモーター;(8)MeCP2プロモーター及び(9)GFAPプロモーターであり得る。
【0064】
所定の実施形態では、ウイルスゲノムは、修飾されたプロモーターを含む。
別の実施形態では、ウイルスゲノムは、天然に発現するタンパク質に由来するプロモーターを含む。
【0065】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、少なくとも1つのエンハンサー領域を有するウイルスゲノムを含む。エンハンサー領域(複数可)は、独立して、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、329、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、388、389、390、391、392、393、394、395、396、397、398、399、及び400ヌクレオチドなどであるがこれらに限定されない長さを有し得る。ウイルスゲノムについてのエンハンサー領域の長さは、300~310、300~325、305~315、310~320、315~325、320~330、325~335、325~350、330~340、335~345、340~350、345~355、350~360、350~375、355~365、360~370、365~375、370~380、375~385、375~400、380~390、385~395、及び390~400ヌクレオチドであり得る。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約303ヌクレオチドであるエンハンサー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約382ヌクレオチドであるエンハンサー領域を含む。
【0066】
所定の実施形態では、エンハンサー領域は、CMVエンハンサー配列に由来する。非限定的な例として、CMVエンハンサーは、長さが382ヌクレオチドである。
非翻訳領域(UTR)
定義によれば、遺伝子の野生型非翻訳領域(UTR)は、転写されるが、翻訳されない。通常、5’UTRは、転写開始部位で開始し、開始コドンで終了し、3’UTRは、終止コドンの直後に開始し、転写のための終結シグナルまで続く。
【0067】
特定の標的器官の豊富に発現する遺伝子に典型的に見られる特徴は、安定性及びタンパク質生成を向上させるためにUTRに修飾され得る。非限定的な例として、肝臓において通常発現するmRNA(例えば、アルブミン、血清アミロイドA、アポリポタンパク質A/B/E、トランスフェリン、アルファフェトプロテイン、エリスロポエチン、または第VIII因子)からの5’UTRは、肝臓細胞株または肝臓における発現を向上させるために本開示のAAV粒子のウイルスゲノムにおいて使用され得る。
【0068】
理論に縛られることを望むものではないが、野生型5’非翻訳領域(UTR)は、翻訳開始において役割を果たす特徴を含む。リボソームが多くの遺伝子の翻訳を開始するプロセスに関与することが一般的に知られているコザック配列は通常、5’UTRに含まれる。コザック配列は、コンセンサスCCR(A/G)CCAUGG(Rは、開始コドン(ATG)と、それに続く別の「G」の3塩基上流のプリン(アデニンまたはグアニンである)を有する。所定の実施形態では、ウイルスゲノムにおける5’UTRは、コザック配列を含む。所定の実施形態では、ウイルスゲノムにおける5’UTRは、コザック配列を含まない。
【0069】
理論に縛られることを望むものではないが、野生型3’UTRは、それに埋め込まれたアデノシン及びウリジンの伸長部を有することが知られている。これらのAUリッチシグネチャーは特に、高率のターンオーバーを有する遺伝子において広く見られる。それらの配列特徴及び機能的特性に基づいて、AUリッチエレメント(ARE)は、3つのクラスに分けられ得る(Chen et al,1995(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AUリッチエレメントに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)):クラスIのARE、例えば、限定されないが、c-Myc及びMyoDは、Uリッチ領域内のAUUUAモチーフのいくつかの分散したコピーを含有する。クラスIIのARE、例えば、限定されないが、GM-CSF及びTNF-aは、2つ以上の重複UUAUUUA(U/A)(U/A)九量体を保有する。クラスIIIのARE、例えば、限定されないが、c-Jun及びミオゲニンは、あまりよく定義されていない。これらのUリッチ領域は、AUUUAモチーフを含有しない。AREに結合するほとんどのタンパク質は、メッセンジャーを脱安定化することが知られている一方で、ELAVファミリーのメンバー、最も特にHuRは、mRNAの安定性を増加させることが文書に記載されている。HuRは、3つのクラスすべてのAREに結合する。核酸分子の3’UTRへのHuR特異的結合部位の修飾は、HuR結合、及びこれによるin vivoでのメッセージの安定化をもたらす。
【0070】
3’UTRのAUリッチエレメント(ARE)の導入、除去または改変は、ポリヌクレオチドの安定性を調節するために使用され得る。特定のポリヌクレオチド、(例えば、ウイルスゲノムのペイロード領域)を修飾する場合、安定性がより低いポリヌクレオチドを作製するためにAREの1つ以上のコピーが導入され得、それにより翻訳を抑制し、得られるタンパク質の生成を減少させる。同様に、AREは、細胞内安定性を増加させるために特定され、除去または変異され得、これにより、得られるタンパク質の翻訳及び生成を増加させる。
【0071】
所定の実施形態では、ウイルスゲノムの3’UTRは、ポリAテールのテンプレート化付加のためのオリゴ(dT)配列を含み得る。
所定の実施形態では、ウイルスゲノムは、少なくとも1つのmiRNAシード、結合部位または全配列を含み得る。マイクロRNA(またはmiRNAもしくはmiR)は、核酸標的の部位に結合し、かつ核酸分子安定性を減少させることによってまたは翻訳を阻害することによってのいずれかで遺伝子発現を下方制御する19~25ヌクレオチドのノンコーディングRNAである。マイクロRNA配列は、「シード」領域、すなわち、成熟マイクロRNAの位置2~8の領域における配列を含み、その配列は、核酸のmiRNA標的配列と完全なワトソン・クリック相補性を有する。
【0072】
所定の実施形態では、ウイルスゲノムは、少なくとも1つのmiRNA結合部位、配列またはシード領域を含む、変化させるまたは除去するように修飾され得る。
当該技術分野で知られている任意の遺伝子からの任意のUTRは、AAV粒子のウイルスゲノムに組み込まれ得る。これらのUTR、またはその一部は、それらが選択された遺伝子におけるものと同じ向きで配置され得るか、またはそれらは、向き及び位置において変化され得る。所定の実施形態では、AAV粒子のウイルスゲノムにおいて使用されるUTRは、反転され、短くされ、長くされ、当該技術分野で知られている1つ以上の他の5’UTRまたは3’UTRを用いて作製され得る。本明細書で使用される場合、用語「変化した」は、UTRに関する場合、UTRが参照配列に対して何らかの方法で変更されていることを意味する。例えば、3’または5’UTRは、上記で教示されているように向きまたは位置の変化によって野生型またはネイティブUTRに対して変化され得、または追加のヌクレオチドの包含、ヌクレオチドの欠失、ヌクレオチドのスワッピングまたは転位によって変化され得る。
【0073】
所定の実施形態では、AAV粒子のウイルスゲノムは、野生型UTRのバリアントではない少なくとも1つの人工UTRを含む。
所定の実施形態では、AAV粒子のウイルスゲノムは、タンパク質が一般的な機能、構造、特徴または特性を共有する転写産物のファミリーから選択されたUTRを含む。
【0074】
ポリアデニル化配列
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子のウイルスゲノムは、少なくとも1つのポリアデニル化配列を含む。AAV粒子のウイルスゲノムは、ペイロードコーディング配列の3’末端と3’ITRの5’末端との間にポリアデニル化配列を含み得る。
【0075】
所定の実施形態では、ポリアデニル化配列または「ポリA配列」は、非存在~長さが約500ヌクレオチドの範囲であり得る。ポリアデニル化配列は、限定されないが、長さが1~500ヌクレオチド(またはその中の任意の値または範囲)であり得る。
【0076】
所定の実施形態では、ポリアデニル化配列は、長さが127ヌクレオチドである。所定の実施形態では、ポリアデニル化配列は、長さが477ヌクレオチドである。所定の実施形態では、ポリアデニル化配列は、長さが552ヌクレオチドである。
【0077】
リンカー
本開示のウイルスゲノムは、コーディングまたはノンコーディング領域を分離するために1つ以上のスペーサーまたはリンカー領域で修飾され得る。
【0078】
所定の実施形態では、AAV粒子のペイロード領域は任意に、1つ以上のリンカー配列をコードし得る。いくつかの場合では、リンカーは、ペイロード領域によってコードされるポリペプチドを接続するために使用され得るペプチドリンカーであり得る。いくつかのペプチドリンカーは、ポリペプチドドメインを分離して、成熟タンパク質断片の集合を可能にするために発現後に切断され得る。リンカーの切断は、酵素的であり得る。いくつかの場合では、リンカーは、細胞内または細胞外切断を容易化するための酵素的切断部位を含む。いくつかのペイロード領域は、mRNA転写産物からのリンカー配列の翻訳中にポリペプチド合成を妨げるリンカーをコードする。そのようなリンカーは、単一の転写産物からの別個のタンパク質ドメイン(例えば、重鎖及び軽鎖抗体ドメイン)の翻訳を容易化し得る。いくつかの場合では、2つ以上のリンカーは、ウイルスゲノムのペイロード領域によってコードされる。
【0079】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、フーリン切断部位を含むリンカーをコードする。フーリンは、塩基性アミノ酸標的配列(Arg-X-(Arg/Lys)-Arg)のすぐ下流のタンパク質を切断するカルシウム依存性セリンエンドプロテアーゼである(Thomas,G.,2002.Nature Reviews Molecular Cell Biology 3(10):753-66(その内容は、本開示と矛盾しない限り、リンカー分子または配列に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる))。フーリンは、トランスゴルジネットワークに豊富に存在し、ここで細胞性前駆体タンパク質の処理に関与する。フーリンはまた、多数の病原体の活性化において役割を果たす。この活性は、本開示のポリペプチドの発現のために活用され得る。
【0080】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、2Aペプチドを含むリンカーをコードする。2Aペプチドは、ウイルス、例えば、口蹄疫ウイルス(F2A)、ブタテシオウイルス-1(P2A)、Thoseaasignaウイルス(T2A)、またはウマ鼻炎ウイルス(E2A)に由来する小さな「自己切断」ペプチド(18~22アミノ酸)である。2A称号は、2AペプチドのC末端においてグリシル-プロリル結合でリボソームスキップをもたらすピコルナウイルスポリタンパク質の領域を具体的に指す(Kim,J.H.et al.,2011.PLoS One 6(4):e18556(その内容は、本開示と矛盾しない限り、2Aペプチドリンカーに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる))。このスキップは、2Aペプチドとそのすぐ下流のペプチドとの間の切断をもたらす。IRESリンカーとは対照的に、2Aペプチドは、2Aペプチドを挟むタンパク質の化学量論的発現を生成し、それらのより短い長さは、ウイルス発現ベクターの生成において有利であり得る。
【0081】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、IRESを含むリンカーをコードする。内部リボソーム進入部位(IRES)は、mRNA配列の中で翻訳の開始を可能にするヌクレオチド配列(>500ヌクレオチド)である(Kim,J.H.et al.,2011.PLoS One 6(4):e18556(その内容は、本開示と矛盾しない限り、IRES領域及びリンカーに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる))。IRES配列の使用は、IRESの前及び後の遺伝子の共発現を確保するが、IRESに続く配列は、IRES配列に先行する配列よりも低いレベルで転写及び翻訳され得る。
【0082】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、カテプシン、マトリックスメタロプロテイナーゼまたはレグマイン切断部位を含む1つ以上のリンカーをコードし得る。そのようなリンカーは、国際公開番号WO2008052322(その内容は、本開示と矛盾しない限り、リンカー分子及び配列に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)においてCizeau及びMacdonaldによって記載されている。カテプシンは、特定のタンパク質を切断するための独自のメカニズムを有するプロテアーゼのファミリーである。カテプシンBは、システインプロテアーゼであり、カテプシンDは、アスパルチルプロテアーゼである。マトリックスメタロプロテイナーゼは、カルシウム依存性の亜鉛含有エンドペプチダーゼのファミリーである。レグマインは、タンパク質及び小分子基質の(-Asn-Xaa-)結合の加水分解を触媒する酵素である。
【0083】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、切断されないリンカーをコードし得る。そのようなリンカーは、単純なアミノ酸配列、例えば、グリシンリッチ配列を含み得る。いくつかの場合では、リンカーは、グリシン及びセリン残基を含むフレキシブルペプチドリンカーを含み得る。これらのフレキシブルリンカーは、小さく、側鎖を有さないので、それらは、抗体セグメント間のフレキシブルリンカーを提供しつつ、二次タンパク質構造に影響を及ぼさない傾向がある(George,R.A.,et al.,2002.Protein Engineering 15(11):871-9;Huston,J.S.et al.,1988.PNAS 85:5879-83;及びShan,D.et al.,1999.Journal of Immunology.162(11):6589~95(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、リンカー分子及び配列に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。さらに、セリン残基の極性は、溶解性を改善し、凝集問題を防止する。
【0084】
所定の実施形態では、本開示のペイロード領域は、小さな非分岐セリンリッチペプチドリンカー、例えば、米国特許番号US5525491(その内容は、本開示と矛盾しない限り、リンカー分子及び配列に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)においてHustonらによって記載されているものをコードし得る。セリンリッチリンカーによって連結される本開示のペイロード領域によってコードされるポリペプチドは、増加した溶解性を有する。
【0085】
所定の実施形態では、本開示のペイロード領域は、人工リンカー、例えば、米国特許番号US5856456においてWhitlow及びFilpulaならびに米国特許番号US4946778においてLadnerら(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、リンカー分子及び配列に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)によって記載されているものをコードし得る。
【0086】
所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが1~50、1~100、50~100、50~150、100~150、100~200、150~200、150~250、200~250、200~300、250~300、250~350、300~350、300~400、350~400、350~450、400~450、400~500、450~500、450~550、500~550、500~600、550~600、550~650、または600~650ヌクレオチドであり得る。リンカー領域は、1~650ヌクレオチド(またはその中の任意の値もしくは範囲)、または650超の長さを有し得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが12ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが18ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが45ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが54ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが66ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが75ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが78ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが87ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが108ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが153ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが198ヌクレオチドであり得る。所定の実施形態では、リンカー領域は、長さが623ヌクレオチドであり得る。
【0087】
イントロン及びエクソン
所定の実施形態では、ベクターゲノムは、導入遺伝子の標的特異性及び発現を向上させる少なくとも1つの要素(例えば、Powell et al.Viral Expression Cassette Elements to Enhance Transgene Target Specificity and Expression in Gene Therapy,2015(その内容は、本開示と矛盾しない限り、導入遺伝子標的化エンハンサーに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)、例えば、イントロンを含む。イントロンの非限定的な例は、MVM(67~97bps)、F.IX切断型イントロン1(300bps)、β-グロビンSD/イムノグロブリン重鎖スプライスアクセプター(250bps)、アデノウイルススプライスドナー/イムノグロビンスプライスアクセプター(500bps)、SV40レイトスプライスドナー/スプライスアクセプター(19S/16S)(180bps)及びハイブリッドアデノウイルススプライスドナー/IgGスプライスアクセプター(230bps)を含む。
【0088】
所定の実施形態では、イントロンまたはイントロン部分は、長さが100~500ヌクレオチドであり得る。イントロンは、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490または500の長さを有し得る。イントロンは、80~100、80~120、80~140、80~160、80~180、80~200、80~250、80~300、80~350、80~400、80~450、80~500、200~300、200~400、200~500、300~400、300~500、または400~500の間の長さを有し得る。
【0089】
所定の実施形態では、イントロン領域(複数可)は、独立して、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、329、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、及び350ヌクレオチドなどであるがこれらに限定されない長さを有し得る。ウイルスゲノムについてのイントロン領域の長さは、25~35、25~50、35~45、45~55、50~75、55~65、65~75、75~85、75~100、85~95、95~105、100~125、105~115、115~125、125~135、125~150、135~145、145~155、150~175、155~165、165~175、175~185、175~200、185~195、195~205、200~225、205~215、215~225、225~235、225~250、235~245、245~255、250~275、255~265、265~275、275~285、275~300、285~295、295~305、300~325、305~315、315~325、325~335、325~350、及び335~345ヌクレオチドであり得る。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約32ヌクレオチドであるイントロン領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約172ヌクレオチドであるイントロン領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約201ヌクレオチドであるイントロン領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約347ヌクレオチドであるイントロン領域を含む。
【0090】
所定の実施形態では、イントロン領域は、SV40イントロン配列に由来する。非限定的な例として、イントロンは、長さが172ヌクレオチドである。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、少なくとも1つのエクソン領域を有するウイルスゲノムを含み得る。エクソン領域(複数可)は、独立して、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、及び150ヌクレオチドなどであるがこれらに限定されない長さを有し得る。ウイルスゲノムについてのエクソン領域の長さは、2~10、5~10、5~15、10~20、10~30、10~40、15~20、15~25、20~30、20~40、20~50、25~30、25~35、30~40、30~50、30~60、35~40、35~45、40~50、40~60、40~70、45~50、45~55、50~60、50~70、50~80、55~60、55~65、60~70、60~80、60~90、65~70、65~75、70~80、70~90、70~100、75~80、75~85、80~90、80~100、80~110、85~90、85~95、90~100、90~110、90~120、95~100、95~105、100~110、100~120、100~130、105~110、105~115、110~120、110~130、110~140、115~120、115~125、120~130、120~140、120~150、125~130、125~135、130~140、130~150、135~140、135~145、140~150、及び145~150ヌクレオチドであり得る。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約53ヌクレオチドであるエクソン領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約134ヌクレオチドであるエクソン領域を含む。
【0091】
スタッファー配列
所定の実施形態では、ウイルスゲノムは、パッケージング効率及び発現を改善するための少なくとも1つの要素、例えば、スタッファーまたはフィラー配列を含む。スタッファー配列の非限定的な例は、アルブミン及び/またはアルファ-1アンチトリプシンを含む。任意の既知のウイルス、哺乳動物、または植物配列は、スタッファー配列として使用するために操作され得る。
【0092】
所定の実施形態では、スタッファーまたはフィラー配列は、長さが約100~3500ヌクレオチドであり得る。スタッファー配列は、約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900または3000の長さを有し得る。
【0093】
所定の実施形態では、スタッファー/フィラー領域(複数可)は、独立して、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、329、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、388、389、390、391、392、393、394、395、396、397、398、399、400、401、402、403、404、405、406、407、408、409、410、411、412、413、414、415、416、417、418、419、420、421、422、423、424、425、426、427、428、429、430、431、432、433、434、435、436、437、438、439、440、441、442、443、444、445、446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461、462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477、478、479、480、481、482、483、484、485、486、487、488、489、490、491、492、493、494、495、496、497、498、499、500、501、502、503、504、505、506、507、508、509、510、511、512、513、514、515、516、517、518、519、520、521、522、523、524、525、526、527、528、529、530、531、532、533、534、535、536、537、538、539、540、541、542、543、544、545、546、547、548、549、550、551、552、553、554、555、556、557、558、559、560、561、562、563、564、565、566、567、568、569、570、571、572、573、574、575、576、577、578、579、580、581、582、583、584、585、586、587、588、589、590、591、592、593、594、595、596、597、598、599、600、601、602、603、604、605、606、607、608、609、610、611、612、613、614、615、616、617、618、619、620、621、622、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637、638、639、640、641、642、643、644、645、646、647、648、649、650、651、652、653、654、655、656、657、658、659、660、661、662、663、664、665、666、667、668、669、670、671、672、673、674、675、676、677、678、679、680、681、682、683、684、685、686、687、688、689、690、691、692、693、694、695、696、697、698、699、700、701、702、703、704、705、706、707、708、709、710、711、712、713、714、715、716、717、718、719、720、721、722、723、724、725、726、727、728、729、730、731、732、733、734、735、736、737、738、739、740、741、742、743、744、745、746、747、748、749、750、751、752、753、754、755、756、757、758、759、760、761、762、763、764、765、766、767、768、769、770、771、772、773、774、775、776、777、778、779、780、781、782、783、784、785、786、787、788、789、790、791、792、793、794、795、796、797、798、799、800、801、802、803、804、805、806、807、808、809、810、811、812、813、814、815、816、817、818、819、820、821、822、823、824、825、826、827、828、829、830、831、832、833、834、835、836、837、838、839、840、841、842、843、844、845、846、847、848、849、850、851、852、853、854、855、856、857、858、859、860、861、862、863、864、865、866、867、868、869、870、871、872、873、874、875、876、877、878、879、880、881、882、883、884、885、886、887、888、889、890、891、892、893、894、895、896、897、898、899、900、901、902、903、904、905、906、907、908、909、910、911、912、913、914、915、916、917、918、919、920、921、922、923、924、925、926、927、928、929、930、931、932、933、934、935、936、937、938、939、940、941、942、943、944、945、946、947、948、949、950、951、952、953、954、955、956、957、958、959、960、961、962、963、964、965、966、967、968、969、970、971、972、973、974、975、976、977、978、979、980、981、982、983、984、985、986、987、988、989、990、991、992、993、994、995、996、997、998、999、1000、1001、1002、1003、1004、1005、1006、1007、1008、1009、1010、1011、1012、1013、1014、1015、1016、1017、1018、1019、1020、1021、1022、1023、1024、1025、1026、1027、1028、1029、1030、1031、1032、1033、1034、1035、1036、1037、1038、1039、1040、1041、1042、1043、1044、1045、1046、1047、1048、1049、1050、1051、1052、1053、1054、1055、1056、1057、1058、1059、1060、1061、1062、1063、1064、1065、1066、1067、1068、1069、1070、1071、1072、1073、1074、1075、1076、1077、1078、1079、1080、1081、1082、1083、1084、1085、1086、1087、1088、1089、1090、1091、1092、1093、1094、1095、1096、1097、1098、1099、1100、1101、1102、1103、1104、1105、1106、1107、1108、1109、1110、1111、1112、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1119、1120、1121、1122、1123、1124、1125、1126、1127、1128、1129、1130、1131、1132、1133、1134、1135、1136、1137、1138、1139、1140、1141、1142、1143、1144、1145、1146、1147、1148、1149、1150、1151、1152、1153、1154、1155、1156、1157、1158、1159、1160、1161、1162、1163、1164、1165、1166、1167、1168、1169、1170、1171、1172、1173、1174、1175、1176、1177、1178、1179、1180、1181、1182、1183、1184、1185、1186、1187、1188、1189、1190、1191、1192、1193、1194、1195、1196、1197、1198、1199、1200、1201、1202、1203、1204、1205、1206、1207、1208、1209、1210、1211、1212、1213、1214、1215、1216、1217、1218、1219、1220、1221、1222、1223、1224、1225、1226、1227、1228、1229、1230、1231、1232、1233、1234、1235、1236、1237、1238、1239、1240、1241、1242、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291、2292、2293、2294、2295、2296、2297、2298、2299、2300、2301、2302、2303、2304、2305、2306、2307、2308、2309、2310、2311、2312、2313、2314、2315、2316、2317、2318、2319、2320、2321、2322、2323、2324、2325、2326、2327、2328、2329、2330、2331、2332、2333、2334、2335、2336、2337、2338、2339、2340、2341、2342、2343、2344、2345、2346、2347、2348、2349、2350、2351、2352、2353、2354、2355、2356、2357、2358、2359、2360、2361、2362、2363、2364、2365、2366、2367、2368、2369、2370、2371、2372、2373、2374、2375、2376、2377、2378、2379、2380、2381、2382、2383、2384、2385、2386、2387、2388、2389、2390、2391、2392、2393、2394、2395、2396、2397、2398、2399、2400、2401、2402、2403、2404、2405、2406、2407、2408、2409、2410、2411、2412、2413、2414、2415、2416、2417、2418、2419、2420、2421、2422、2423、2424、2425、2426、2427、2428、2429、2430、2431、2432、2433、2434、2435、2436、2437、2438、2439、2440、2441、2442、2443、2444、2445、2446、2447、2448、2449、2450、2451、2452、2453、2454、2455、2456、2457、2458、2459、2460、2461、2462、2463、2464、2465、2466、2467、2468、2469、2470、2471、2472、2473、2474、2475、2476、2477、2478、2479、2480、2481、2482、2483、2484、2485、2486、2487、2488、2489、2490、2491、2492、2493、2494、2495、2496、2497、2498、2499、2500、2501、2502、2503、2504、2505、2506、2507、2508、2509、2510、2511、2512、2513、2514、2515、2516、2517、2518、2519、2520、2521、2522、2523、2524、2525、2526、2527、2528、2529、2530、2531、2532、2533、2534、2535、2536、2537、2538、2539、2540、2541、2542、2543、2544、2545、2546、2547、2548、2549、2550、2551、2552、2553、2554、2555、2556、2557、2558、2559、2560、2561、2562、2563、2564、2565、2566、2567、2568、2569、2570、2571、2572、2573、2574、2575、2576、2577、2578、2579、2580、2581、2582、2583、2584、2585、2586、2587、2588、2589、2590、2591、2592、2593、2594、2595、2596、2597、2598、2599、2600、2601、2602、2603、2604、2605、2606、2607、2608、2609、2610、2611、2612、2613、2614、2615、2616、2617、2618、2619、2620、2621、2622、2623、2624、2625、2626、2627、2628、2629、2630、2631、2632、2633、2634、2635、2636、2637、2638、2639、2640、2641、2642、2643、2644、2645、2646、2647、2648、2649、2650、2651、2652、2653、2654、2655、2656、2657、2658、2659、2660、2661、2662、2663、2664、2665、2666、2667、2668、2669、2670、2671、2672、2673、2674、2675、2676、2677、2678、2679、2680、2681、2682、2683、2684、2685、2686、2687、2688、2689、2690、2691、2692、2693、2694、2695、2696、2697、2698、2699、2700、2701、2702、2703、2704、2705、2706、2707、2708、2709、2710、2711、2712、2713、2714、2715、2716、2717、2718、2719、2720、2721、2722、2723、2724、2725、2726、2727、2728、2729、2730、2731、2732、2733、2734、2735、2736、2737、2738、2739、2740、2741、2742、2743、2744、2745、2746、2747、2748、2749、2750、2751、2752、2753、2754、2755、2756、2757、2758、2759、2760、2761、2762、2763、2764、2765、2766、2767、2768、2769、2770、2771、2772、2773、2774、2775、2776、2777、2778、2779、2780、2781、2782、2783、2784、2785、2786、2787、2788、2789、2790、2791、2792、2793、2794、2795、2796、2797、2798、2799、2800、2801、2802、2803、2804、2805、2806、2807、2808、2809、2810、2811、2812、2813、2814、2815、2816、2817、2818、2819、2820、2821、2822、2823、2824、2825、2826、2827、2828、2829、2830、2831、2832、2833、2834、2835、2836、2837、2838、2839、2840、2841、2842、2843、2844、2845、2846、2847、2848、2849、2850、2851、2852、2853、2854、2855、2856、2857、2858、2859、2860、2861、2862、2863、2864、2865、2866、2867、2868、2869、2870、2871、2872、2873、2874、2875、2876、2877、2878、2879、2880、2881、2882、2883、2884、2885、2886、2887、2888、2889、2890、2891、2892、2893、2894、2895、2896、2897、2898、2899、2900、2901、2902、2903、2904、2905、2906、2907、2908、2909、2910、2911、2912、2913、2914、2915、2916、2917、2918、2919、2920、2921、2922、2923、2924、2925、2926、2927、2928、2929、2930、2931、2932、2933、2934、2935、2936、2937、2938、2939、2940、2941、2942、2943、2944、2945、2946、2947、2948、2949、2950、2951、2952、2953、2954、2955、2956、2957、2958、2959、2960、2961、2962、2963、2964、2965、2966、2967、2968、2969、2970、2971、2972、2973、2974、2975、2976、2977、2978、2979、2980、2981、2982、2983、2984、2985、2986、2987、2988、2989、2990、2991、2992、2993、2994、2995、2996、2997、2998、2999、3000、3001、3002、3003、3004、3005、3006、3007、3008、3009、3010、3011、3012、3013、3014、3015、3016、3017、3018、3019、3020、3021、3022、3023、3024、3025、3026、3027、3028、3029、3030、3031、3032、3033、3034、3035、3036、3037、3038、3039、3040、3041、3042、3043、3044、3045、3046、3047、3048、3049、3050、3051、3052、3053、3054、3055、3056、3057、3058、3059、3060、3061、3062、3063、3064、3065、3066、3067、3068、3069、3070、3071、3072、3073、3074、3075、3076、3077、3078、3079、3080、3081、3082、3083、3084、3085、3086、3087、3088、3089、3090、3091、3092、3093、3094、3095、3096、3097、3098、3099、3100、3101、3102、3103、3104、3105、3106、3107、3108、3109、3110、3111、3112、3113、3114、3115、3116、3117、3118、3119、3120、3121、3122、3123、3124、3125、3126、3127、3128、3129、3130、3131、3132、3133、3134、3135、3136、3137、3138、3139、3140、3141、3142、3143、3144、3145、3146、3147、3148、3149、3150、3151、3152、3153、3154、3155、3156、3157、3158、3159、3160、3161、3162、3163、3164、3165、3166、3167、3168、3169、3170、3171、3172、3173、3174、3175、3176、3177、3178、3179、3180、3181、3182、3183、3184、3185、3186、3187、3188、3189、3190、3191、3192、3193、3194、3195、3196、3197、3198、3199、3200、3201、3202、3203、3204、3205、3206、3207、3208、3209、3210、3211、3212、3213、3214、3215、3216、3217、3218、3219、3220、3221、3222、3223、3224、3225、3226、3227、3228、3229、3230、3231、3232、3233、3234、3235、3236、3237、3238、3239、3240、3241、3242、3243、3244、3245、3246、3247、3248、3249、及び3250ヌクレオチドなどであるがこれらに限定されない長さを有し得る。ウイルスゲノムについての任意のフィラー領域の長さは、50~100、100~150、150~200、200~250、250~300、300~350、350~400、400~450、450~500、500~550、550~600、600~650、650~700、700~750、750~800、800~850、850~900、900~950、950~1000、1000~1050、1050~1100、1100~1150、1150~1200、1200~1250、1250~1300、1300~1350、1350~1400、1400~1450、1450~1500、1500~1550、155


0~1600、1600~1650、1650~1700、1700~1750、1750~1800、1800~1850、1850~1900、1900~1950、1950~2000、2000~2050、2050~2100、2100~2150、2150~2200、2200~2250、2250~2300、2300~2350、2350~2400、2400~2450、2450~2500、2500~2550、2550~2600、2600~2650、2650~2700、2700~2750、2750~2800、2800~2850、2850~2900、2900~2950、2950~3000、3000~3050、3050~3100、3100~3150、3150~3200、及び3200~3250ヌクレオチドであり得る。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約55ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約56ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約97ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約103ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約105ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約357ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約363ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約712ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約714ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約1203ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約1209ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約1512ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約1519ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約2395ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約2403ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約2405ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約3013ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約3021ヌクレオチドであるフィラー領域を含む。
【0094】
所定の実施形態では、フィラー領域は、長さが714ヌクレオチドである。
マルチクローニングサイト(MCS)領域
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、少なくとも1つのマルチクローニングサイト(MCS)領域を有するウイルスゲノムを含む。MCS領域(複数可)は、独立して、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、及び150ヌクレオチドなどであるがこれらに限定されない長さを有し得る。ウイルスゲノムについてのMCS領域の長さは、2~10、5~10、5~15、10~20、10~30、10~40、15~20、15~25、20~30、20~40、20~50、25~30、25~35、30~40、30~50、30~60、35~40、35~45、40~50、40~60、40~70、45~50、45~55、50~60、50~70、50~80、55~60、55~65、60~70、60~80、60~90、65~70、65~75、70~80、70~90、70~100、75~80、75~85、80~90、80~100、80~110、85~90、85~95、90~100、90~110、90~120、95~100、95~105、100~110、100~120、100~130、105~110、105~115、110~120、110~130、110~140、115~120、115~125、120~130、120~140、120~150、125~130、125~135、130~140、130~150、135~140、135~145、140~150、及び145~150ヌクレオチドであり得る。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約5ヌクレオチドであるMCS領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約10ヌクレオチドであるMCS領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約14ヌクレオチドであるMCS領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約18ヌクレオチドであるMCS領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約73ヌクレオチドであるMCS領域を含む。非限定的な例として、ウイルスゲノムは、長さが約121ヌクレオチドであるMCS領域を含む。
【0095】
所定の実施形態では、MCS領域は、長さが5ヌクレオチドである。
所定の実施形態では、MCS領域は、長さが10ヌクレオチドである。
ゲノムサイズ
所定の実施形態では、本明細書に記載のペイロードを含むAAV粒子は、一本鎖または二本鎖ベクターゲノムであり得る。ベクターゲノムのサイズは、小型、中型、大型または最大型のサイズであり得る。また、ベクターゲノムは、プロモーター及びポリAテールを含み得る。
【0096】
所定の実施形態では、本明細書に記載のペイロードを含むベクターゲノムは、小型一本鎖ベクターゲノムであり得る。小型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが2.1~3.5、例えば、サイズが約2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、及び3.5kbであり得る。非限定的な例として、小型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが3.2kbであり得る。別の非限定的な例として、小型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが2.2kbであり得る。また、ベクターゲノムは、プロモーター及びポリAテールを含み得る。
【0097】
所定の実施形態では、本明細書に記載のペイロードを含むベクターゲノムは、小型二本鎖ベクターゲノムであり得る。小型二本鎖ベクターゲノムは、サイズが1.3~1.7kb、例えば、サイズが約1.3、1.4、1.5、1.6、及び1.7kbであり得る。非限定的な例として、小型二本鎖ベクターゲノムは、サイズが1.6kbであり得る。また、ベクターゲノムは、プロモーター及びポリAテールを含み得る。
【0098】
所定の実施形態では、本明細書に記載のペイロード、例えば、ポリヌクレオチド、siRNAまたはdsRNAを含むベクターゲノムは、中型一本鎖ベクターゲノムであり得る。中型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが3.6~4.3kb、例えば、サイズが約3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2及び4.3kbであり得る。非限定的な例として、中型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが4.0kbであり得る。また、ベクターゲノムは、プロモーター及びポリAテールを含み得る。
【0099】
所定の実施形態では、本明細書に記載のペイロードを含むベクターゲノムは、中型二本鎖ベクターゲノムであり得る。中型二本鎖ベクターゲノムは、サイズが1.8~2.1kb、例えば、サイズが約1.8、1.9、2.0、及び2.1kbであり得る。非限定的な例として、中型二本鎖ベクターゲノムは、サイズが2.0kbであり得る。また、ベクターゲノムは、プロモーター及びポリAテールを含み得る。
【0100】
所定の実施形態では、本明細書に記載のペイロードを含むベクターゲノムは、大型一本鎖ベクターゲノムであり得る。大型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが4.4~6.0kb、例えば、サイズが約4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9及び6.0kbであり得る。非限定的な例として、大型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが4.7kbであり得る。別の非限定的な例として、大型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが4.8kbであり得る。さらに別の非限定的な例として、大型一本鎖ベクターゲノムは、サイズが6.0kbであり得る。また、ベクターゲノムは、プロモーター及びポリAテールを含み得る。
【0101】
所定の実施形態では、本明細書に記載のペイロードを含むベクターゲノムは、大型二本鎖ベクターゲノムであり得る。大型二本鎖ベクターゲノムは、サイズが2.2~3.0kb、例えば、サイズが約2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9及び3.0kbであり得る。非限定的な例として、大型二本鎖ベクターゲノムは、サイズが2.4kbであり得る。また、ベクターゲノムは、プロモーター及びポリAテールを含み得る。
【0102】
AAV血清型
本開示のAAV粒子は、任意の天然または組換えAAV血清型を含み得るか、またはそれから誘導され得る。本開示によれば、AAV粒子は、血清型を利用し得るまたは血清型に基づき得るか、または以下のいずれかから選択されるペプチドを含み得る:VOY101、VOY201、AAV9、AAV9 K449R、AAVPHP.B(PHP.B)、AAVPHP.A(PHP.A)、AAVG2B-26、AAVG2B-13、AAVTH1.1-32、AAVTH1.1-35、AAVPHP.B2(PHP.B2)、AAVPHP.B3(PHP.B3)、AAVPHP.N/PHP.B-DGT、AAVPHP.B-EST、AAVPHP.B-GGT、AAVPHP.B-ATP、AAVPHP.B-ATT-T、AAVPHP.B-DGT-T、AAVPHP.B-GGT-T、AAVPHP.B-SGS、AAVPHP.B-AQP、AAVPHP.B-QQP、AAVPHP.B-SNP(3)、AAVPHP.B-SNP、AAVPHP.B-QGT、AAVPHP.B-NQT、AAVPHP.B-EGS、AAVPHP.B-SGN、AAVPHP.B-EGT、AAVPHP.B-DST、AAVPHP.B-DST、AAVPHP.B-STP、AAVPHP.B-PQP、AAVPHP.B-SQP、AAVPHP.B-QLP、AAVPHP.B-TMP、AAVPHP.B-TTP、AAVPHP.S/G2A12、AAVG2A15/G2A3(G2A3)、AAVG2B4(G2B4)、AAVG2B5(G2B5)、PHP.S、AAV1、AAV2、AAV2G9、AAV3、AAV3a、AAV3b、AAV3-3、AAV4、AAV4-4、AAV5、AAV6、AAV6.1、AAV6.2、AAV6.1.2、AAV7、AAV7.2、AAV8、AAV9、AAV9.11、AAV9.13、AAV9.16、AAV9.24、AAV9.45、AAV9.47、AAV9.61、AAV9.68、AAV9.84、AAV9.9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV16.3、AAV24.1、AAV27.3、AAV42.12、AAV42-1b、AAV42-2、AAV42-3a、AAV42-3b、AAV42-4、AAV42-5a、AAV42-5b、AAV42-6b、AAV42-8、AAV42-10、AAV42-11、AAV42-12、AAV42-13、AAV42-15、AAV42-aa、AAV43-1、AAV43-12、AAV43-20、AAV43-21、AAV43-23、AAV43-25、AAV43-5、AAV44.1、AAV44.2、AAV44.5、AAV223.1、AAV223.2、AAV223.4、AAV223.5、AAV223.6、AAV223.7、AAV1-7/rh.48、AAV1-8/rh.49、AAV2-15/rh.62、AAV2-3/rh.61、AAV2-4/rh.50、AAV2-5/rh.51、AAV3.1/hu.6、AAV3.1/hu.9、AAV3-9/rh.52、AAV3-11/rh.53、AAV4-8/r11.64、AAV4-9/rh.54、AAV4-19/rh.55、AAV5-3/rh.57、AAV5-22/rh.58、AAV7.3/hu.7、AAV16.8/hu.10、AAV16.12/hu.11、AAV29.3/bb.1、AAV29.5/bb.2、AAV106.1/hu.37、AAV114.3/hu.40、AAV127.2/hu.41、AAV127.5/hu.42、AAV128.3/hu.44、AAV130.4/hu.48、AAV145.1/hu.53、AAV145.5/hu.54、AAV145.6/hu.55、AAV161.10/hu.60、AAV161.6/hu.61、AAV33.12/hu.17、AAV33.4/hu.15、AAV33.8/hu.16、AAV52/hu.19、AAV52.1/hu.20、AAV58.2/hu.25、AAVA3.3、AAVA3.4、AAVA3.5、AAVA3.7、AAVC1、AAVC2、AAVC5、AAV-DJ、AAV-DJ8、AAVF3、AAVF5、AAVH2、AAVrh.72、AAVhu.8、AAVrh.68、AAVrh.70、AAVpi.1、AAVpi.3、AAVpi.2、AAVrh.60、AAVrh.44、AAVrh.65、AAVrh.55、AAVrh.47、AAVrh.69、AAVrh.45、AAVrh.59、AAVhu.12、AAVH6、AAVLK03、AAVH-1/hu.1、AAVH-5/hu.3、AAVLG-10/rh.40、AAVLG-4/rh.38、AAVLG-9/hu.39、AAVN721-8/rh.43、AAVCh.5、AAVCh.5R1、AAVcy.2、AAVcy.3、AAVcy.4、AAVcy.5、AAVCy.5R1、AAVCy.5R2、AAVCy.5R3、AAVCy.5R4、AAVcy.6、AAVhu.1、AAVhu.2、AAVhu.3、AAVhu.4、AAVhu.5、AAVhu.6、AAVhu.7、AAVhu.9、AAVhu.10、AAVhu.11、AAVhu.13、AAVhu.15、AAVhu.16、AAVhu.17、AAVhu.18、AAVhu.20、AAVhu.21、AAVhu.22、AAVhu.23.2、AAVhu.24、AAVhu.25、AAVhu.27、AAVhu.28、AAVhu.29、AAVhu.29R、AAVhu.31、AAVhu.32、AAVhu.34、AAVhu.35、AAVhu.37、AAVhu.39、AAVhu.40、AAVhu.41、AAVhu.42、AAVhu.43、AAVhu.44、AAVhu.44R1、AAVhu.44R2、AAVhu.44R3、AAVhu.45、AAVhu.46、AAVhu.47、AAVhu.48、AAVhu.48R1、AAVhu.48R2、AAVhu.48R3、AAVhu.49、AAVhu.51、AAVhu.52、AAVhu.54、AAVhu.55、AAVhu.56、AAVhu.57、AAVhu.58、AAVhu.60、AAVhu.61、AAVhu.63、AAVhu.64、AAVhu.66、AAVhu.67、AAVhu.14/9、AAVhu.t 19、AAVrh.2、AAVrh.2R、AAVrh.8、AAVrh.8R、AAVrh.10、AAVrh.12、AAVrh.13、AAVrh.13R、AAVrh.14、AAVrh.17、AAVrh.18、AAVrh.19、AAVrh.20、AAVrh.21、AAVrh.22、AAVrh.23、AAVrh.24、AAVrh.25、AAVrh.31、AAVrh.32、AAVrh.33、AAVrh.34、AAVrh.35、AAVrh.36、AAVrh.37、AAVrh.37R2、AAVrh.38、AAVrh.39、AAVrh.40、AAVrh.46、AAVrh.48、AAVrh.48.1、AAVrh.48.1.2、AAVrh.48.2、AAVrh.49、AAVrh.51、AAVrh.52、AAVrh.53、AAVrh.54、AAVrh.56、AAVrh.57、AAVrh.58、AAVrh.61、AAVrh.64、AAVrh.64R1、AAVrh.64R2、AAVrh.67、AAVrh.73、AAVrh.74、AAVrh8R、AAVrh8R A586R変異体、AAVrh8R R533A変異体、AAAV、BAAV、ヤギAAV、ウシAAV、AAVhE1.1、AAVhEr1.5、AAVhER1.14、AAVhEr1.8、AAVhEr1.16、AAVhEr1.18、AAVhEr1.35、AAVhEr1.7、AAVhEr1.36、AAVhEr2.29、AAVhEr2.4、AAVhEr2.16、AAVhEr2.30、AAVhEr2.31、AAVhEr2.36、AAVhER1.23、AAVhEr3.1、AAV2.5T、AAV-PAEC、AAV-LK01、AAV-LK02、AAV-LK03、AAV-LK04、AAV-LK05、AAV-LK06、AAV-LK07、AAV-LK08、AAV-LK09、AAV-LK10、AAV-LK11、AAV-LK12、AAV-LK13、AAV-LK14、AAV-LK15、AAV-LK16、AAV-LK17、AAV-LK18、AAV-LK19、AAV-PAEC2、AAV-PAEC4、AAV-PAEC6、AAV-PAEC7、AAV-PAEC8、AAV-PAEC11、AAV-PAEC12、AAV-2-pre-miRNA-101、AAV-8h、AAV-8b、AAV-h、AAV-b、AAV SM 10-2、AAVシャッフル 100-1、AAVシャッフル 100-3、AAVシャッフル 100-7、AAVシャッフル 10-2、AAVシャッフル 10-6、AAVシャッフル 10-8、AAVシャッフル 100-2、AAV SM 10-1、AAV SM 10-8、AAV SM 100-3、AAV SM 100-10、BNP61 AAV、BNP62 AAV、BNP63 AAV、AAVrh.50、AAVrh.43、AAVrh.62、AAVrh.48、AAVhu.19、AAVhu.11、AAVhu.53、AAV4-8/rh.64、AAVLG-9/hu.39、AAV54.5/hu.23、AAV54.2/hu.22、AAV54.7/hu.24、AAV54.1/hu.21、AAV54.4R/hu.27、AAV46.2/hu.28、AAV46.6/hu.29、AAV128.1/hu.43、真型AAV(ttAAV)、UPENN AAV 10、日本型AAV 10血清型、AAV CBr-7.1、AAV CBr-7.10、AAV CBr-7.2、AAV CBr-7.3、AAV CBr-7.4、AAV CBr-7.5、AAV CBr-7.7、AAV CBr-7.8、AAV CBr-B7.3、AAV CBr-B7.4、AAV CBr-E1、AAV CBr-E2、AAV CBr-E3、AAV CBr-E4、AAV CBr-E5、AAV CBr-e5、AAV CBr-E6、AAV CBr-E7、AAV CBr-E8、AAV CHt-1、AAV CHt-2、AAV CHt-3、AAV CHt-6.1、AAV CHt-6.10、AAV CHt-6.5、AAV CHt-6.6、AAV CHt-6.7、AAV CHt-6.8、AAV CHt-P1、AAV CHt-P2、AAV CHt-P5、AAV CHt-P6、AAV CHt-P8、AAV CHt-P9、AAV CKd-1、AAV CKd-10、AAV CKd-2、AAV CKd-3、AAV CKd-4、AAV CKd-6、AAV CKd-7、AAV CKd-8、AAV CKd-B1、AAV CKd-B2、AAV CKd-B3、AAV CKd-B4、AAV CKd-B5、AAV CKd-B6、AAV CKd-B7、AAV CKd-B8、AAV CKd-H1、AAV CKd-H2、AAV CKd-H3、AAV CKd-H4、AAV CKd-H5、AAV CKd-H6、AAV CKd-N3、AAV CKd-N4、AAV CKd-N9、AAV CLg-F1、AAV CLg-F2、AAV CLg-F3、AAV CLg-F4、AAV CLg-F5、AAV CLg-F6、AAV CLg-F7、AAV CLg-F8、AAV CLv-1、AAV CLv1-1、AAV Clv1-10、AAV CLv1-2、AAV CLv-12、AAV CLv1-3、AAV CLv-13、AAV CLv1-4、AAV Clv1-7、AAV Clv1-8、AAV Clv1-9、AAV CLv-2、AAV CLv-3、AAV CLv-4、AAV CLv-6、AAV CLv-8、AAV CLv-D1、AAV CLv-D2、AAV CLv-D3、AAV CLv-D4、AAV CLv-D5、AAV CLv-D6、AAV CLv-D7、AAV CLv-


D8、AAV CLv-E1、AAV CLv-K1、AAV CLv-K3、AAV CLv-K6、AAV CLv-L4、AAV CLv-L5、AAV CLv-L6、AAV CLv-M1、AAV CLv-M11、AAV CLv-M2、AAV CLv-M5、AAV CLv-M6、AAV CLv-M7、AAV CLv-M8、AAV CLv-M9、AAV CLv-R1、AAV CLv-R2、AAV CLv-R3、AAV CLv-R4、AAV CLv-R5、AAV CLv-R6、AAV CLv-R7、AAV CLv-R8、AAV CLv-R9、AAV CSp-1、AAV CSp-10、AAV CSp-11、AAV CSp-2、AAV CSp-3、AAV CSp-4、AAV CSp-6、AAV CSp-7、AAV CSp-8、AAV CSp-8.10、AAV CSp-8.2、AAV CSp-8.4、AAV CSp-8.5、AAV CSp-8.6、AAV CSp-8.7、AAV CSp-8.8、AAV CSp-8.9、AAV CSp-9、AAV.hu.48R3、AAV.VR-355、AAV3B、AAV4、AAV5、AAVF1/HSC1、AAVF11/HSC11、AAVF12/HSC12、AAVF13/HSC13、AAVF14/HSC14、AAVF15/HSC15、AAVF16/HSC16、AAVF17/HSC17、AAVF2/HSC2、AAVF3/HSC3、AAVF4/HSC4、AAVF5/HSC5、AAVF6/HSC6、AAVF7/HSC7、AAVF8/HSC8、及び/またはAAVF9/HSC9、及びそれらのバリアントまたはハイブリッド/キメラ/組み合わせ。
【0103】
所定の実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるAAV血清型は、米国特許出願公開番号US20030138772(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV1(US20030138772の配列番号6及び64)、AAV2(US20030138772の配列番号7及び70)、AAV3(US20030138772の配列番号8及び71)、AAV4(US20030138772の配列番号63)、AAV5(US20030138772の配列番号114)、AAV6(US20030138772の配列番号65)、AAV7(US20030138772の配列番号1~3)、AAV8(US20030138772の配列番号4及び95)、AAV9(US20030138772の配列番号5及び100)、AAV10(US20030138772の配列番号117)、AAV11(US20030138772の配列番号118)、AAV12(US20030138772の配列番号119)、AAVrh10(US20030138772の配列番号81のアミノ酸1~738)、AAV16.3(US20030138772の配列番号10)、AAV29.3/bb.1(US20030138772の配列番号11)、AAV29.4(US20030138772の配列番号12)、AAV29.5/bb.2(US20030138772の配列番号13)、AAV1.3(US20030138772の配列番号14)、AAV13.3(US20030138772の配列番号15)、AAV24.1(US20030138772の配列番号16)、AAV27.3(US20030138772の配列番号17)、AAV7.2(US20030138772の配列番号18)、AAVC1(US20030138772の配列番号19)、AAVC3(US20030138772の配列番号20)、AAVC5(US20030138772の配列番号21)、AAVF1(US20030138772の配列番号22)、AAVF3(US20030138772の配列番号23)、AAVF5(US20030138772の配列番号24)、AAVH6(US20030138772の配列番号25)、AAVH2(US20030138772の配列番号26)、AAV42-8(US20030138772の配列番号27)、AAV42-15(US20030138772の配列番号28)、AAV42-5b(US20030138772の配列番号29)、AAV42-1b(US20030138772の配列番号30)、AAV42-13(US20030138772の配列番号31)、AAV42-3a(US20030138772の配列番号32)、AAV42-4(US20030138772の配列番号33)、AAV42-5a(US20030138772の配列番号34)、AAV42-10(US20030138772の配列番号35)、AAV42-3b(US20030138772の配列番号36)、AAV42-11(US20030138772の配列番号37)、AAV42-6b(US20030138772の配列番号38)、AAV43-1(US20030138772の配列番号39)、AAV43-5(US20030138772の配列番号40)、AAV43-12(US20030138772の配列番号41)、AAV43-20(US20030138772の配列番号42)、AAV43-21(US20030138772の配列番号43)、AAV43-23(US20030138772の配列番号44)、AAV43-25(US20030138772の配列番号45)、AAV44.1(US20030138772の配列番号46)、AAV44.5(US20030138772の配列番号47)、AAV223.1(US20030138772の配列番号48)、AAV223.2(US20030138772の配列番号49)、AAV223.4(US20030138772の配列番号50)、AAV223.5(US20030138772の配列番号51)、AAV223.6(US20030138772の配列番号52)、AAV223.7(US20030138772の配列番号53)、AAVA3.4(US20030138772の配列番号54)、AAVA3.5(US20030138772の配列番号55)、AAVA3.7(US20030138772の配列番号56)、AAVA3.3(US20030138772の配列番号57)、AAV42.12(US20030138772の配列番号58)、AAV44.2(US20030138772の配列番号59)、AAV42-2(US20030138772の配列番号9)、またはそれらのバリアントもしくはハイブリッド/キメラ/組み合わせであり得るか、またはそれを含み得る。
【0104】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許出願公開番号US20150159173(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV2(US20150159173の配列番号7及び23)、rh20(US20150159173の配列番号1)、rh32/33(US20150159173の配列番号2)、rh39(US20150159173の配列番号3、20及び36)、rh46(US20150159173の配列番号4及び22)、rh73(US20150159173の配列番号5)、rh74(US20150159173の配列番号6)、AAV6.1(US20150159173の配列番号29)、rh.8(US20150159173の配列番号41)、rh.48.1(US20150159173の配列番号44)、hu.44(US20150159173の配列番号45)、hu.29(US20150159173の配列番号42)、hu.48(US20150159173の配列番号38)、rh54(US20150159173の配列番号49)、AAV2(US20150159173の配列番号7)、cy.5(US20150159173の配列番号8及び24)、rh.10(US20150159173の配列番号9及び25)、rh.13(US20150159173の配列番号10及び26)、AAV1(US20150159173の配列番号11及び27)、AAV3(US20150159173の配列番号12及び28)、AAV6(US20150159173の配列番号13及び29)、AAV7(US20150159173の配列番号14及び30)、AAV8(US20150159173の配列番号15及び31)、hu.13(US20150159173の配列番号16及び32)、hu.26(US20150159173の配列番号17及び33)、hu.37(US20150159173の配列番号18及び34)、hu.53(US20150159173の配列番号19及び35)、rh.43(US20150159173の配列番号21及び37)、rh2(US20150159173の配列番号39)、rh.37(US20150159173の配列番号40)、rh.64(US20150159173の配列番号43)、rh.48(US20150159173の配列番号44)、ch.5(US20150159173の配列番号46)、rh.67(US20150159173の配列番号47)、rh.58(US20150159173の配列番号48)、または、限定されないが、Cy5R1、Cy5R2、Cy5R3、Cy5R4、rh.13R、rh.37R2、rh.2R、rh.8R、rh.48.1、rh.48.2、rh.48.1.2、hu.44R1、hu.44R2、hu.44R3、hu.29R、ch.5R1、rh64R1、rh64R2、AAV6.2、AAV6.1、AAV6.12、hu.48R1、hu.48R2、もしくはhu.48R3を含むそれらのバリアント、またはそれらのバリアントもしくはハイブリッド/キメラ/組み合わせであり得るか、またはそれを含み得る。
【0105】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許番号US7198951(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV9(US7198951の配列番号1~3)、AAV2(US7198951の配列番号4)、AAV1(US7198951の配列番号5)、AAV3(US7198951の配列番号6)、またはAAV8(US7198951の配列番号7)、またはそれらのバリアントもしくはハイブリッド/キメラもしくは組み合わせであり得るか、またはそれを含み得る。
【0106】
所定の実施形態では、AAV血清型は、N Pulicherla et al.(Molecular Therapy 19(6):1070-1078(2011)(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)によって記載されるAAV9配列であり得るか、またはそのバリアント、例えば、限定されないが、AAV9.9、AAV9.11、AAV9.13、AAV9.16、AAV9.24、AAV9.45、AAV9.47、AAV9.61、AAV9.68、またはAAV9.84であり得る。
【0107】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許番号US6156303(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV3B(US6156303の配列番号1及び10)、AAV6(US6156303の配列番号2、7及び11)、AAV2(US6156303の配列番号3及び8)、AAV3A(US6156303の配列番号4及び9)、またはそれらの誘導体もしくはバリアントもしくはハイブリッド/キメラもしくは組み合わせであり得るか、またはそれを含み得る。
【0108】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許出願公開番号US20140359799(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV8(US20140359799の配列番号1)、AAVDJ(US20140359799の配列番号2及び3)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。
【0109】
所定の実施形態では、血清型は、AAVDJまたはそのバリアント、例えば、Grimm et al.(Journal of Virology 82(12):5887-5911(2008)(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる))によって記載されるAAVDJ8(またはAAV-DJ8)であり得る。AAVDJ8のアミノ酸配列は、ヘパリン結合ドメイン(HBD)を除去するために有効な2つ以上の変異を含み得る。非限定的な例として、米国特許番号7,588,772(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)における配列番号1として記載されるAAV-DJ配列は、2つの変異:(1)R587Q(アミノ酸587におけるアルギニン(R;Arg)がグルタミン(Q;Gln)に変化している)及び(2)R590T(アミノ酸590におけるアルギニン(R;Arg)がトレオニン(T;Thr)に変化している)を含み得る。別の非限定的な例として、米国特許番号7,588,772におけるAAV-DJ配列は、3つの変異:(1)K406R(アミノ酸406におけるリシン(K;Lys)がアルギニン(R;Arg)に変化している)(2)R587Q(アミノ酸587におけるアルギニン(R;Arg)がグルタミン(Q;Gln)に変化している)及び(3)R590T(アミノ酸590におけるアルギニン(R;Arg)がトレオニン(T;Thr)に変化している)を含み得る。
【0110】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際公開番号WO1998011244(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるAAV4の配列、例えば、限定されないが、AAV4(WO1998011244の配列番号1~20)であり得るか、またはそれを含み得る。
【0111】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際公開番号WO2014144229(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるAAV2G9を生成するためのAAV2配列における変異であり得るか、またはそれを含み得る。
【0112】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際公開番号WO2005033321(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV3-3(WO2005033321の配列番号217)、AAV1(WO2005033321の配列番号219及び202)、AAV106.1/hu.37(WO2005033321の配列番号10)、AAV114.3/hu.40(WO2005033321の配列番号11)、AAV127.2/hu.41(WO2005033321の配列番号6及び8)、AAV128.3/hu.44(WO2005033321の配列番号81)、AAV130.4/hu.48(WO2005033321の配列番号78)、AAV145.1/hu.53(WO2005033321の配列番号176及び177)、AAV145.6/hu.56(WO2005033321の配列番号168及び192)、AAV16.12/hu.11(WO2005033321の配列番号153及び57)、AAV16.8/hu.10(WO2005033321の配列番号156及び56)、AAV161.10/hu.60(WO2005033321の配列番号170)、AAV161.6/hu.61(WO2005033321の配列番号174)、AAV1-7/rh.48(WO2005033321の配列番号32)、AAV1-8/rh.49(WO2005033321の配列番号103及び25)、AAV2(WO2005033321の配列番号211及び221)、AAV2-15/rh.62(WO2005033321の配列番号33及び114)、AAV2-3/rh.61(WO2005033321の配列番号21)、AAV2-4/rh.50(WO2005033321の配列番号23及び108)、AAV2-5/rh.51(WO2005033321の配列番号104及び22)、AAV3.1/hu.6(WO2005033321の配列番号5及び84)、AAV3.1/hu.9(WO2005033321の配列番号155及び58)、AAV3-11/rh.53(WO2005033321の配列番号186及び176)、AAV3-3(WO2005033321の配列番号200)、AAV33.12/hu.17(WO2005033321の配列番号4)、AAV33.4/hu.15(WO2005033321の配列番号50)、AAV33.8/hu.16(WO2005033321の配列番号51)、AAV3-9/rh.52(WO2005033321の配列番号96及び18)、AAV4-19/rh.55(WO2005033321の配列番号117)、AAV4-4(WO2005033321の配列番号201及び218)、AAV4-9/rh.54(WO2005033321の配列番号116)、AAV5(WO2005033321の配列番号199及び216)、AAV52.1/hu.20(WO2005033321の配列番号63)、AAV52/hu.19(WO2005033321の配列番号133)、AAV5-22/rh.58(WO2005033321の配列番号27)、AAV5-3/rh.57(WO2005033321の配列番号105)、AAV5-3/rh.57(WO2005033321の配列番号26)、AAV58.2/hu.25(WO2005033321の配列番号49)、AAV6(WO2005033321の配列番号203及び220)、AAV7(WO2005033321の配列番号222及び213)、AAV7.3/hu.7(WO2005033321の配列番号55)、AAV8(WO2005033321の配列番号223及び214)、AAVH-1/hu.1(WO2005033321の配列番号46)、AAVH-5/hu.3(WO2005033321の配列番号44)、AAVhu.1(WO2005033321の配列番号144)、AAVhu.10(WO2005033321の配列番号156)、AAVhu.11(WO2005033321の配列番号153)、AAVhu.12(WO2005033321の配列番号59)、AAVhu.13(WO2005033321の配列番号129)、AAVhu.14/AAV9(WO2005033321の配列番号123及び3)、AAVhu.15(WO2005033321の配列番号147)、AAVhu.16(WO2005033321の配列番号148)、AAVhu.17(WO2005033321の配列番号83)、AAVhu.18(WO2005033321の配列番号149)、AAVhu.19(WO2005033321の配列番号133)、AAVhu.2(WO2005033321の配列番号143)、AAVhu.20(WO2005033321の配列番号134)、AAVhu.21(WO2005033321の配列番号135)、AAVhu.22(WO2005033321の配列番号138)、AAVhu.23.2(WO2005033321の配列番号137)、AAVhu.24(WO2005033321の配列番号136)、AAVhu.25(WO2005033321の配列番号146)、AAVhu.27(WO2005033321の配列番号140)、AAVhu.29(WO2005033321の配列番号132)、AAVhu.3(WO2005033321の配列番号145)、AAVhu.31(WO2005033321の配列番号121)、AAVhu.32(WO2005033321の配列番号122)、AAVhu.34(WO2005033321の配列番号125)、AAVhu.35(WO2005033321の配列番号164)、AAVhu.37(WO2005033321の配列番号88)、AAVhu.39(WO2005033321の配列番号102)、AAVhu.4(WO2005033321の配列番号141)、AAVhu.40(WO2005033321の配列番号87)、AAVhu.41(WO2005033321の配列番号91)、AAVhu.42(WO2005033321の配列番号85)、AAVhu.43(WO2005033321の配列番号160)、AAVhu.44(WO2005033321の配列番号144)、AAVhu.45(WO2005033321の配列番号127)、AAVhu.46(WO2005033321の配列番号159)、AAVhu.47(WO2005033321の配列番号128)、AAVhu.48(WO2005033321の配列番号157)、AAVhu.49(WO2005033321の配列番号189)、AAVhu.51(WO2005033321の配列番号190)、AAVhu.52(WO2005033321の配列番号191)、AAVhu.53(WO2005033321の配列番号186)、AAVhu.54(WO2005033321の配列番号188)、AAVhu.55(WO2005033321の配列番号187)、AAVhu.56(WO2005033321の配列番号192)、AAVhu.57(WO2005033321の配列番号193)、AAVhu.58(WO2005033321の配列番号194)、AAVhu.6(WO2005033321の配列番号84)、AAVhu.60(WO2005033321の配列番号184)、AAVhu.61(WO2005033321の配列番号185)、AAVhu.63(WO2005033321の配列番号195)、AAVhu.64(WO2005033321の配列番号196)、AAVhu.66(WO2005033321の配列番号197)、AAVhu.67(WO2005033321の配列番号198)、AAVhu.7(WO2005033321の配列番号150)、AAVhu.8(WO2005033321の配列番号12)、AAVhu.9(WO2005033321の配列番号155)、AAVLG-10/rh.40(WO2005033321の配列番号14)、AAVLG-4/rh.38(WO2005033321の配列番号86)、AAVLG-4/rh.38(WO2005033321の配列番号7)、AAVN721-8/rh.43(WO2005033321の配列番号163)、AAVN721-8/rh.43(WO2005033321の配列番号43)、AAVpi.1(WO2005033321の配列番号28)、AAVpi.2(WO2005033321の配列番号30)、AAVpi.3(WO2005033321の配列番号29)、AAVrh.38(WO2005033321の配列番号86)、AAVrh.40(WO2005033321の配列番号92)、AAVrh.43(WO2005033321の配列番号163)、AAVrh.44(WO2005033321の配列番号34)、AAVrh.45(WO2005033321の配列番号41)、AAVrh.47(WO2005033321の配列番号38)、AAVrh.48(WO2005033321の配列番号115)、AAVrh.49(WO2005033321の配列番号103)、AAVrh.50(WO2005033321の配列番号108)、AAVrh.51(WO2005033321の配列番号104)、AAVrh.52(WO2005033321の配列番号96)、AAVrh.53(WO2005033321の配列番号97)、AAVrh.55(WO2005033321の配列番号37)、AAVrh.56(WO2005033321の配列番号152)、AAVrh.57(WO2005033321の配列番号105)、AAVrh.58(WO2005033321の配列番号106)、AAVrh.59(WO2005033321の配列番号42)、AAVrh.60(WO2005033321の配列番号31)、AAVrh.61(WO2005033321の配列番号107)、AAVrh.62(WO2005033321の配列番号114)、AAVrh.64(WO2005033321の配列番号99)、AAVrh.65(WO2005033321の配列番号35)、AAVrh.68(WO2005033321の配列番号16)、AAVrh.69(WO2005033321の配列番号39)、AAVrh.70(WO2005033321の配列番号20)、AAVrh.72(WO2005033321の配列番号9)、または、限定されないが、AAVcy.2、AAVcy.3、AAVcy.4、AAVcy.5、AAVcy.6、AAVrh.12、AAVrh.17、AAVrh.18、AAVrh.19、AAVrh.21、AAVrh.22、AAVrh.23、AAVrh.24、AAVrh.25、AAVrh.25/42 15、AAVrh.31、AAVrh.32、AAVrh.33、AAVrh.34、AAVrh.35、AAVrh.36、AAVrh.37、またはAAVrh14を含むそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)。バリアントの非限定的な例は、WO2005033321(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)の配列番号13、15、17、19、24、36、40、45、47、48、51、52、53、54、60、61、62、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、79、80、82、89、90、93、94、95、98、100、101、109、110、111、112、113、118、119、120、124、126、131、139、142、151、154、158、161、162、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、18


1、182、183、202、204、205、206、207、208、209、210、211、212、215、219、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235または236を含む。
【0113】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際公開WO2015168666(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAVrh8R(WO2015168666の配列番号9)、AAVrh8R A586R変異体(WO2015168666の配列番号10)、AAVrh8R R533A変異体(WO2015168666の配列番号11)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。
【0114】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許番号US9233131(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAVhE1.1(US9233131の配列番号44)、AAVhEr1.5(US9233131の配列番号45)、AAVhER1.14(US9233131の配列番号46)、AAVhEr1.8(US9233131の配列番号47)、AAVhEr1.16(US9233131の配列番号48)、AAVhEr1.18(US9233131の配列番号49)、AAVhEr1.35(US9233131の配列番号50)、AAVhEr1.7(US9233131の配列番号51)、AAVhEr1.36(US9233131の配列番号52)、AAVhEr2.29(US9233131の配列番号53)、AAVhEr2.4(US9233131の配列番号54)、AAVhEr2.16(US9233131の配列番号55)、AAVhEr2.30(US9233131の配列番号56)、AAVhEr2.31(US9233131の配列番号58)、AAVhEr2.36(US9233131の配列番号57)、AAVhER1.23(US9233131の配列番号53)、AAVhEr3.1(US9233131の配列番号59)、AAV2.5T(US9233131の配列番号42)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。
【0115】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許出願公開番号US20150376607(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV-PAEC(US20150376607の配列番号1)、AAV-LK01(US20150376607の配列番号2)、AAV-LK02(US20150376607の配列番号3)、AAV-LK03(US20150376607の配列番号4)、AAV-LK04(US20150376607の配列番号5)、AAV-LK05(US20150376607の配列番号6)、AAV-LK06(US20150376607の配列番号7)、AAV-LK07(US20150376607の配列番号8)、AAV-LK08(US20150376607の配列番号9)、AAV-LK09(US20150376607の配列番号10)、AAV-LK10(US20150376607の配列番号11)、AAV-LK11(US20150376607の配列番号12)、AAV-LK12(US20150376607の配列番号13)、AAV-LK13(US20150376607の配列番号14)、AAV-LK14(US20150376607の配列番号15)、AAV-LK15(US20150376607の配列番号16)、AAV-LK16(US20150376607の配列番号17)、AAV-LK17(US20150376607の配列番号18)、AAV-LK18(US20150376607の配列番号19)、AAV-LK19(US20150376607の配列番号20)、AAV-PAEC2(US20150376607の配列番号21)、AAV-PAEC4(US20150376607の配列番号22)、AAV-PAEC6(US20150376607の配列番号23)、AAV-PAEC7(US20150376607の配列番号24)、AAV-PAEC8(US20150376607の配列番号25)、AAV-PAEC11(US20150376607の配列番号26)、AAV-PAEC12(US20150376607の配列番号27)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。
【0116】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許番号US9163261(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV-2-pre-miRNA-101(US9163261の配列番号1)、またはそのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。
【0117】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許出願公開番号US20150376240(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV-8h(US20150376240の配列番号6)、AAV-8b(US20150376240の配列番号5)、AAV-h(US20150376240の配列番号2)、AAV-b(US20150376240の配列番号1)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを有し得る。
【0118】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許出願公開番号US20160017295(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV SM 10-2(US20160017295の配列番号22)、AAVシャッフル 100-1(US20160017295の配列番号23)、AAVシャッフル 100-3(US20160017295の配列番号24)、AAVシャッフル 100-7(US20160017295の配列番号25)、AAVシャッフル 10-2(US20160017295の配列番号34)、AAVシャッフル 10-6(US20160017295の配列番号35)、AAVシャッフル 10-8(US20160017295の配列番号36)、AAVシャッフル 100-2(US20160017295の配列番号37)、AAV SM 10-1(US20160017295の配列番号38)、AAV SM 10-8(US20160017295の配列番号39)、AAV SM 100-3(US20160017295の配列番号40)、AAV SM 100-10(US20160017295の配列番号41)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを有し得る。
【0119】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許公開番号US20150238550(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、BNP61 AAV(US20150238550の配列番号1)、BNP62 AAV(US20150238550の配列番号3)、BNP63 AAV(US20150238550の配列番号4)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。
【0120】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許公開番号US20150315612(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAVrh.50(US20150315612の配列番号108)、AAVrh.43(US20150315612の配列番号163)、AAVrh.62(US20150315612の配列番号114)、AAVrh.48(US20150315612の配列番号115)、AAVhu.19(US20150315612の配列番号133)、AAVhu.11(US20150315612の配列番号153)、AAVhu.53(US20150315612の配列番号186)、AAV4-8/rh.64(US20150315612の配列番号15)、AAVLG-9/hu.39(US20150315612の配列番号24)、AAV54.5/hu.23(US20150315612の配列番号60)、AAV54.2/hu.22(US20150315612の配列番号67)、AAV54.7/hu.24(US20150315612の配列番号66)、AAV54.1/hu.21(US20150315612の配列番号65)、AAV54.4R/hu.27(US20150315612の配列番号64)、AAV46.2/hu.28(US20150315612の配列番号68)、AAV46.6/hu.29(US20150315612の配列番号69)、AAV128.1/hu.43(US20150315612の配列番号80)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。
【0121】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際公開番号WO2015121501(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、真型AAV(ttAAV)(WO2015121501の配列番号2)、「UPenn AAV10」(WO2015121501の配列番号8)、「日本型AAV10」(WO2015121501の配列番号9)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。
【0122】
本開示によれば、AAVカプシド血清型の選択または使用は、多様な種からなされ得る。所定の実施形態では、AAVは、トリAAV(AAAV)であり得る。AAAV血清型は、米国特許番号US9238800(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAAV(US9238800の配列番号1、2、4、6、8、10、12、または14)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを有し得る。
【0123】
所定の実施形態では、AAVは、ウシAAV(BAAV)であり得る。BAAV血清型は、米国特許番号US9,193,769(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、BAAV(US9193769の配列番号1及び6)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを有し得る。BAAV血清型は、米国特許番号US7427396(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、BAAV(US7427396の配列番号5及び6)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを有し得る。
【0124】
所定の実施形態では、AAVは、ヤギAAVであり得る。ヤギAAV血清型は、米国特許番号US7427396(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、ヤギAAV(US7427396の配列番号3)、またはそのバリアントであり得るか、またはそれを有し得る。
【0125】
所定の実施形態では、AAVは、2つ以上の親血清型からのハイブリッドAAVとして修飾され得る。所定の実施形態では、AAVは、AAV2及びAAV9からの配列を含むAAV2G9であり得る。AAV2G9 AAV血清型は、米国特許出願公開番号US20160017005(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列であり得るか、またはそれを有し得る。
【0126】
所定の実施形態では、AAVは、Pulicherla et al.(Molecular Therapy 19(6):1070-1078(2011)(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるアミノ酸390~627(VP1ナンバリング)における変異を有するAAV9カプシドライブラリによって生成される血清型であり得る。血清型ならびに対応するヌクレオチド及びアミノ酸置換は、限定されないが、AAV9.1(G1594C;D532H)、AAV6.2(T1418A及びT1436X;V473D及びI479K)、AAV9.3(T1238A;F413Y)、AAV9.4(T1250C及びA1617T;F417S)、AAV9.5(A1235G、A1314T、A1642G、C1760T;Q412R、T548A、A587V)、AAV9.6(T1231A;F411I)、AAV9.9(G1203A、G1785T;W595C)、AAV9.10(A1500G、T1676C;M559T)、AAV9.11(A1425T、A1702C、A1769T;T568P、Q590L)、AAV9.13(A1369C、A1720T;N457H、T574S)、AAV9.14(T1340A、T1362C、T1560C、G1713A;L447H)、AAV9.16(A1775T;Q592L)、AAV9.24(T1507C、T1521G;W503R)、AAV9.26(A1337G、A1769C;Y446C、Q590P)、AAV9.33(A1667C;D556A)、AAV9.34(A1534G、C1794T;N512D)、AAV9.35(A1289T、T1450A、C1494T、A1515T、C1794A、G1816A;Q430L、Y484N、N98K、V606I)、AAV9.40(A1694T、E565V)、AAV9.41(A1348T、T1362C;T450S)、AAV9.44(A1684C、A1701T、A1737G;N562H、K567N)、AAV9.45(A1492T、C1804T;N498Y、L602F)、AAV9.46(G1441C、T1525C、T1549G;G481R、W509R、L517V)、9.47(G1241A、G1358A、A1669G、C1745T;S414N、G453D、K557E、T582I)、AAV9.48(C1445T、A1736T;P482L、Q579L)、AAV9.50(A1638T、C1683T、T1805A;Q546H、L602H)、AAV9.53(G1301A、A1405C、C1664T、G1811T;R134Q、S469R、A555V、G604V)、AAV9.54(C1531A、T1609A;L511I、L537M)、AAV9.55(T1605A;F535L)、AAV9.58(C1475T、C1579A;T492I、H527N)、AAV.59(T1336C;Y446H)、AAV9.61(A1493T;N498I)、AAV9.64(C1531A、A1617T;L511I)、AAV9.65(C1335T、T1530C、C1568A;A523D)、AAV9.68(C1510A;P504T)、AAV9.80(G1441A,;G481R)、AAV9.83(C1402A、A1500T;P468T、E500D)、AAV9.87(T1464C、T1468C;S490P)、AAV9.90(A1196T;Y399F)、AAV9.91(T1316G、A1583T、C1782G、T1806C;L439R、K528I)、AAV9.93(A1273G、A1421G、A1638C、C1712T、G1732A、A1744T、A1832T;S425G、Q474R、Q546H、P571L、G578R、T582S、D611V)、AAV9.94(A1675T;M559L)、またはAAV9.95(T1605A;F535L)であり得る。
【0127】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際公開番号WO2016049230(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAVF1/HSC1(WO2016049230の配列番号2及び20)、AAVF2/HSC2(WO2016049230の配列番号3及び21)、AAVF3/HSC3(WO2016049230の配列番号5及び22)、AAVF4/HSC4(WO2016049230の配列番号6及び23)、AAVF5/HSC5(WO2016049230の配列番号11及び25)、AAVF6/HSC6(WO2016049230の配列番号7及び24)、AAVF7/HSC7(WO2016049230の配列番号8及び27)、AAVF8/HSC8(WO2016049230の配列番号9及び28)、AAVF9/HSC9(WO2016049230の配列番号10及び29)、AAVF11/HSC11(WO2016049230の配列番号4及び26)、AAVF12/HSC12(WO2016049230の配列番号12及び30)、AAVF13/HSC13(WO2016049230の配列番号14及び31)、AAVF14/HSC14(WO2016049230の配列番号15及び32)、AAVF15/HSC15(WO2016049230の配列番号16及び33)、AAVF16/HSC16(WO2016049230の配列番号17及び34)、AAVF17/HSC17(WO2016049230の配列番号13及び35)、またはそれらのバリアントもしくは誘導体であり得るか、またはそれを含み得る。
【0128】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許番号US8734809(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV CBr-E1(US8734809の配列番号13及び87)、AAV CBr-E2(US8734809の配列番号14及び88)、AAV CBr-E3(US8734809の配列番号15及び89)、AAV CBr-E4(US8734809の配列番号16及び90)、AAV CBr-E5(US8734809の配列番号17及び91)、AAV CBr-e5(US8734809の配列番号18及び92)、AAV CBr-E6(US8734809の配列番号19及び93)、AAV CBr-E7(US8734809の配列番号20及び94)、AAV CBr-E8(US8734809の配列番号21及び95)、AAV CLv-D1(US8734809の配列番号22及び96)、AAV CLv-D2(US8734809の配列番号23及び97)、AAV CLv-D3(US8734809の配列番号24及び98)、AAV CLv-D4(US8734809の配列番号25及び99)、AAV CLv-D5(US8734809の配列番号26及び100)、AAV CLv-D6(US8734809の配列番号27及び101)、AAV CLv-D7(US8734809の配列番号28及び102)、AAV CLv-D8(US8734809の配列番号29及び103)、AAV CLv-E1(US8734809の配列番号13及び87)、AAV CLv-R1(US8734809の配列番号30及び104)、AAV CLv-R2(US8734809の配列番号31及び105)、AAV CLv-R3(US8734809の配列番号32及び106)、AAV CLv-R4(US8734809の配列番号33及び107)、AAV CLv-R5(US8734809の配列番号34及び108)、AAV CLv-R6(US8734809の配列番号35及び109)、AAV CLv-R7(US8734809の配列番号36及び110)、AAV CLv-R8(US8734809の配列番号37及び111)、AAV CLv-R9(US8734809の配列番号38及び112)、AAV CLg-F1(US8734809の配列番号39及び113)、AAV CLg-F2(US8734809の配列番号40及び114)、AAV CLg-F3(US8734809の配列番号41及び115)、AAV CLg-F4(US8734809の配列番号42及び116)、AAV CLg-F5(US8734809の配列番号43及び117)、AAV CLg-F6(US8734809の配列番号43及び117)、AAV CLg-F7(US8734809の配列番号44及び118)、AAV CLg-F8(US8734809の配列番号43及び117)、AAV CSp-1(US8734809の配列番号45及び119)、AAV CSp-10(US8734809の配列番号46及び120)、AAV CSp-11(US8734809の配列番号47及び121)、AAV CSp-2(US8734809の配列番号48及び122)、AAV CSp-3(US8734809の配列番号49及び123)、AAV CSp-4(US8734809の配列番号50及び124)、AAV CSp-6(US8734809の配列番号51及び125)、AAV CSp-7(US8734809の配列番号52及び126)、AAV CSp-8(US8734809の配列番号53及び127)、AAV CSp-9(US8734809の配列番号54及び128)、AAV CHt-2(US8734809の配列番号55及び129)、AAV CHt-3(US8734809の配列番号56及び130)、AAV CKd-1(US8734809の配列番号57及び131)、AAV CKd-10(US8734809の配列番号58及び132)、AAV CKd-2(US8734809の配列番号59及び133)、AAV CKd-3(US8734809の配列番号60及び134)、AAV CKd-4(US8734809の配列番号61及び135)、AAV CKd-6(US8734809の配列番号62及び136)、AAV CKd-7(US8734809の配列番号63及び137)、AAV CKd-8(US8734809の配列番号64及び138)、AAV CLv-1(US8734809の配列番号35及び139)、AAV CLv-12(US8734809の配列番号66及び140)、AAV CLv-13(US8734809の配列番号67及び141)、AAV CLv-2(US8734809の配列番号68及び142)、AAV CLv-3(US8734809の配列番号69及び143)、AAV CLv-4(US8734809の配列番号70及び144)、AAV CLv-6(US8734809の配列番号71及び145)、AAV CLv-8(US8734809の配列番号72及び146)、AAV CKd-B1(US8734809の配列番号73及び147)、AAV CKd-B2(US8734809の配列番号74及び148)、AAV CKd-B3(US8734809の配列番号75及び149)、AAV CKd-B4(US8734809の配列番号76及び150)、AAV CKd-B5(US8734809の配列番号77及び151)、AAV CKd-B6(US8734809の配列番号78及び152)、AAV CKd-B7(US8734809の配列番号79及び153)、AAV CKd-B8(US8734809の配列番号80及び154)、AAV CKd-H1(US8734809の配列番号81及び155)、AAV CKd-H2(US8734809の配列番号82及び156)、AAV CKd-H3(US8734809の配列番号83及び157)、AAV CKd-H4(US8734809の配列番号84及び158)、AAV CKd-H5(US8734809の配列番号85及び159)、AAV CKd-H6(US8734809の配列番号77及び151)、AAV CHt-1(US8734809の配列番号86及び160)、AAV CLv1-1(US8734809の配列番号171)、AAV CLv1-2(US8734809の配列番号172)、AAV CLv1-3(US8734809の配列番号173)、AAV CLv1-4(US8734809の配列番号174)、AAV Clv1-7(US8734809の配列番号175)、AAV Clv1-8(US8734809の配列番号176)、AAV Clv1-9(US8734809の配列番号177)、AAV Clv1-10(US8734809の配列番号178)、AAV.VR-355(US8734809の配列番号181)、AAV.hu.48R3(US8734809の配列番号183)、またはそれらのバリアントもしくは誘導体であり得るか、またはそれを含み得る。
【0129】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際公開番号WO2016065001(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV CHt-P2(WO2016065001の配列番号1及び51)、AAV CHt-P5(WO2016065001の配列番号2及び52)、AAV CHt-P9(WO2016065001の配列番号3及び53)、AAV CBr-7.1(WO2016065001の配列番号4及び54)、AAV CBr-7.2(WO2016065001の配列番号5及び55)、AAV CBr-7.3(WO2016065001の配列番号6及び56)、AAV CBr-7.4(WO2016065001の配列番号7及び57)、AAV CBr-7.5(WO2016065001の配列番号8及び58)、AAV CBr-7.7(WO2016065001の配列番号9及び59)、AAV CBr-7.8(WO2016065001の配列番号10及び60)、AAV CBr-7.10(WO2016065001の配列番号11及び61)、AAV CKd-N3(WO2016065001の配列番号12及び62)、AAV CKd-N4(WO2016065001の配列番号13及び63)、AAV CKd-N9(WO2016065001の配列番号14及び64)、AAV CLv-L4(WO2016065001の配列番号15及び65)、AAV CLv-L5(WO2016065001の配列番号16及び66)、AAV CLv-L6(WO2016065001の配列番号17及び67)、AAV CLv-K1(WO2016065001の配列番号18及び68)、AAV CLv-K3(WO2016065001の配列番号19及び69)、AAV CLv-K6(WO2016065001の配列番号20及び70)、AAV CLv-M1(WO2016065001の配列番号21及び71)、AAV CLv-M11(WO2016065001の配列番号22及び72)、AAV CLv-M2(WO2016065001の配列番号23及び73)、AAV CLv-M5(WO2016065001の配列番号24及び74)、AAV CLv-M6(WO2016065001の配列番号25及び75)、AAV CLv-M7(WO2016065001の配列番号26及び76)、AAV CLv-M8(WO2016065001の配列番号27及び77)、AAV CLv-M9(WO2016065001の配列番号28及び78)、AAV CHt-P1(WO2016065001の配列番号29及び79)、AAV CHt-P6(WO2016065001の配列番号30及び80)、AAV CHt-P8(WO2016065001の配列番号31及び81)、AAV CHt-6.1(WO2016065001の配列番号32及び82)、AAV CHt-6.10(WO2016065001の配列番号33及び83)、AAV CHt-6.5(WO2016065001の配列番号34及び84)、AAV CHt-6.6(WO2016065001の配列番号35及び85)、AAV CHt-6.7(WO2016065001の配列番号36及び86)、AAV CHt-6.8(WO2016065001の配列番号37及び87)、AAV CSp-8.10(WO2016065001の配列番号38及び88)、AAV CSp-8.2(WO2016065001の配列番号39及び89)、AAV CSp-8.4(WO2016065001の配列番号40及び90)、AAV CSp-8.5(WO2016065001の配列番号41及び91)、AAV CSp-8.6(WO2016065001の配列番号42及び92)、AAV CSp-8.7(WO2016065001の配列番号43及び93)、AAV CSp-8.8(WO2016065001の配列番号44及び94)、AAV CSp-8.9(WO2016065001の配列番号45及び95)、AAV CBr-B7.3(WO2016065001の配列番号46及び96)、AAV CBr-B7.4(WO2016065001の配列番号47及び97)、AAV3B(WO2016065001の配列番号48及び98)、AAV4(WO2016065001の配列番号49及び99)、AAV5(WO2016065001の配列番号50及び100)、またはそれらのバリアントもしくは誘導体であり得るか、またはそれを含み得る。
【0130】
所定の実施形態では、AAV粒子は、表1に見られるもののいずれかから選択される血清型であり得るか、またはそれを含み得る。
所定の実施形態では、AAV粒子は、表1における任意の配列の配列、断片、またはバリアントを含み得る。
【0131】
所定の実施形態では、AAV粒子は、表1における任意の配列の配列、断片、またはバリアントによってコードされ得る。
本明細書で参照及び/または記載されるDNA及びRNA配列において、単一文字記号は、以下の記述を有する:アデニンについてはA;シトシンについてはC;グアニンについてはG;チミンについてはT;ウラシルについてはU;弱塩基、例えば、アデニンまたはチミンについてはW;強ヌクレオチド、例えば、シトシン及びグアニンについてはS;アミノヌクレオチド、例えば、アデニン及びシトシンについてはM;ケトヌクレオチド、例えば、グアニン及びチミンについてはK;プリンであるアデニン及びグアニンについてはR;ピリミジンであるシトシン及びチミンについてはY;Aではない任意の塩基(例えば、シトシン、グアニン、及びチミン)についてはB;Cではない任意の塩基(例えば、アデニン、グアニン、及びチミン)についてはD;Gではない任意の塩基(例えば、アデニン、シトシン、及びチミン)についてはH;Tではない任意の塩基(例えば、アデニン、シトシン、及びグアニン)についてはV;任意のヌクレオチド(ギャップではない)についてはN;及びゼロについてはZ。
【0132】
本明細書で参照及び/または記載されるアミノ酸配列のいずれかにおいて、単一文字記号は、以下の記述を有する:グリシンについてはG(Gly);アラニンについては(Ala);ロイシンについてはL(Leu);メチオニンについてはM(Met);フェニルアラニンについてはF(Phe);トリプトファンについてはW(Trp);リシンについてはK(Lys);グルタミンについてはQ(Gln);グルタミン酸についてはE(Glu);セリンについてはS(Ser);プロリンについてはP(Pro);バリンについてはV(Val);イソロイシンについてはI(Ile);システインについてはC(Cys);チロシンについてはY(Tyr);ヒスチジンについてはH(His);アルギニンについてはR(Arg);アスパラギンについてはN(Asn);アスパラギン酸についてはD(Asp);トレオニンについてはT(Thr);アスパラギン酸またはアスパラギンについてはB(Asx);ロイシンまたはイソロイシンについてはJ(Xle);ピロリシンについてはO(Pyl);セレノシステインについてはU(Sec);任意のアミノ酸についてはX(Xaa);及びグルタミンまたはグルタミン酸についてはZ(Glx)。
【0133】
【表1-1】
【0134】
【表1-2】
【0135】
【表1-3】
【0136】
【表1-4】
【0137】
【表1-5】
【0138】
【表1-6】
【0139】
【表1-7】
【0140】
【表1-8】
【0141】
【表1-9】
【0142】
【表1-10】
【0143】
【表1-11】
【0144】
【表1-12】
【0145】
【表1-13】
【0146】
【表1-14】
【0147】
【表1-15】
【0148】
【表1-16】
【0149】
【表1-17】
【0150】
【表1-18】
【0151】
【表1-19】
【0152】
【表1-20】
【0153】
【表1-21】
【0154】
【表1-22】
【0155】
【表1-23】
【0156】
【表1-24】
【0157】
【表1-25】
【0158】
【表1-26】
【0159】
【表1-27】
【0160】
【表1-28】
【0161】
【表1-29】
【0162】
【表1-30】
【0163】
【表1-31】
【0164】
【表1-32】
【0165】
【表1-33】
【0166】
【表1-34】
【0167】
表1に列挙される特許、出願、及び/または刊行物の各々の内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際特許公開WO2015038958(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV9(WO2015038958の配列番号2及び11または本明細書の配列番号135及び136)、PHP.B(WO2015038958の配列番号8及び9、本明細書の配列番号3及び4)、G2B-13(WO2015038958の配列番号12、本明細書の配列番号5)、G2B-26(WO2015038958の配列番号13、本明細書の配列番号3)、TH1.1-32(WO2015038958の配列番号14、本明細書の配列番号6)、TH1.1-35(WO2015038958の配列番号15、本明細書の配列番号7)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。さらに、WO2015038958に記載の「標的化ペプチド」または「アミノ酸インサート」(CNS組織への送達を容易化するためにAAVカプシド配列に挿入され得る配列を意味するために本明細書で互換的に使用される)のいずれかは、任意の親AAV血清型、例えば、限定されないが、AAV9(DNA配列については配列番号135及びアミノ酸配列については配列番号136)に挿入され得る。所定の実施形態では、アミノ酸インサートは、親AAV(例えば、AAV9)のアミノ酸586~592の間に挿入される。所定の実施形態では、アミノ酸インサートは、親AAV配列のアミノ酸588~589の間に挿入される。アミノ酸インサートは、限定されないが、以下のアミノ酸配列のいずれかであり得る、TLAVPFK(WO2015038958の配列番号1;本明細書の配列番号1260)、KFPVALT(WO2015038958の配列番号3;本明細書の配列番号1261)、LAVPFK(WO2015038958の配列番号31;本明細書の配列番号1262)、AVPFK(WO2015038958の配列番号32;本明細書の配列番号1263)、VPFK(WO2015038958の配列番号33;本明細書の配列番号1264)、TLAVPF(WO2015038958の配列番号34;本明細書の配列番号1265)、TLAVP(WO2015038958の配列番号35;本明細書の配列番号1266)、TLAV(WO2015038958の配列番号36;本明細書の配列番号1267)、SVSKPFL(WO2015038958の配列番号28;本明細書の配列番号1268)、FTLTTPK(WO2015038958の配列番号29;本明細書の配列番号1269)、MNATKNV(WO2015038958の配列番号30;本明細書の配列番号1270)、QSSQTPR(WO2015038958の配列番号54;本明細書の配列番号1271)、ILGTGTS(WO2015038958の配列番号55;本明細書の配列番号1272)、TRTNPEA(WO2015038958の配列番号56;本明細書の配列番号1273)、NGGTSSS(WO2015038958の配列番号58;本明細書の配列番号1274)、またはYTLSQGW(WO2015038958の配列番号60;本明細書の配列番号1275)。アミノ酸インサートをコードし得るヌクレオチド配列の非限定的な例は、限定されないが、以下を含む、AAGTTTCCTGTGGCGTTGACT(WO2015038958の配列番号3;本明細書の配列番号1276について)、ACTTTGGCGGTGCCTTTTAAG(WO2015038958の配列番号24及び49;本明細書の配列番号1277)、AGTGTGAGTAAGCCTTTTTTG(WO2015038958の配列番号25;本明細書の配列番号1278)、TTTACGTTGACGACGCCTAAG(WO2015038958の配列番号26;本明細書の配列番号1279)、ATGAATGCTACGAAGAATGTG(WO2015038958の配列番号27;本明細書の配列番号1280)、CAGTCGTCGCAGACGCCTAGG(WO2015038958の配列番号48;本明細書の配列番号1281)、ATTCTGGGGACTGGTACTTCG(WO2015038958の配列番号50及び52;本明細書の配列番号1282)、ACGCGGACTAATCCTGAGGCT(WO2015038958の配列番号51;本明細書の配列番号1283)、AATGGGGGGACTAGTAGTTCT(WO2015038958の配列番号53;本明細書の配列番号1284)、またはTATACTTTGTCGCAGGGTTGG(WO2015038958の配列番号59;本明細書の配列番号1285)。
【0168】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際特許公開WO2017100671(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV9 K449R(WO2017100671の配列番号45、本明細書の配列番号9)、PHP.N(WO2017100671の配列番号46、本明細書の配列番号2)、PHP.S(WO2017100671の配列番号47、本明細書の配列番号8)、またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。さらに、WO2017100671に記載の標的化ペプチドまたはアミノ酸インサートのいずれかは、任意の親AAV血清型、例えば、限定されないが、AAV9(配列番号9または配列番号136)に挿入され得る。所定の実施形態では、アミノ酸インサートは、親AAV(例えば、AAV9)のアミノ酸586~592の間に挿入される。所定の実施形態では、アミノ酸インサートは、親AAV配列のアミノ酸588~589の間に挿入される。アミノ酸インサートは、限定されないが、以下のアミノ酸配列のいずれかであり得る、AQTLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号1;本明細書の配列番号1286)、AQSVSKPFLAQ(WO2017100671の配列番号2;本明細書の配列番号1287)、AQFTLTTPKAQ(WO2017100671の配列表における配列番号3;本明細書の配列番号1288)、DGTLAVPFKAQ(WO2017100671の配列表における配列番号4;本明細書の配列番号1289)、ESTLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号5;本明細書の配列番号1290)、GGTLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号6;本明細書の配列番号1291)、AQTLATPFKAQ(WO2017100671の配列番号7及び33;本明細書の配列番号1292)、ATTLATPFKAQ(WO2017100671の配列番号8;本明細書の配列番号1293)、DGTLATPFKAQ(WO2017100671の配列番号9;本明細書の配列番号1294)、GGTLATPFKAQ(WO2017100671の配列番号10;本明細書の配列番号1295)、SGSLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号11;本明細書の配列番号1296)、AQTLAQPFKAQ(WO2017100671の配列番号12;本明細書の配列番号1297)、AQTLQQPFKAQ(WO2017100671の配列番号13;本明細書の配列番号1298)、AQTLSNPFKAQ(WO2017100671の配列番号14;本明細書の配列番号1299)、AQTLAVPFSNP(WO2017100671の配列番号15;本明細書の配列番号1300)、QGTLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号16;本明細書の配列番号1301)、NQTLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号17;本明細書の配列番号1302)、EGSLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号18;本明細書の配列番号1303)、SGNLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号19;本明細書の配列番号1304)、EGTLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号20;本明細書の配列番号1305)、DSTLAVPFKAQ(WO2017100671の表1における配列番号21;本明細書の配列番号1306)、AVTLAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号22;本明細書の配列番号1307)、AQTLSTPFKAQ(WO2017100671の配列番号23;本明細書の配列番号1308)、AQTLPQPFKAQ(WO2017100671の配列番号24及び32;本明細書の配列番号1309)、AQTLSQPFKAQ(WO2017100671の配列番号25;本明細書の配列番号1310)、AQTLQLPFKAQ(WO2017100671の配列番号26;本明細書の配列番号1311)、AQTLTMPFKAQ(WO2017100671の配列番号27、及び34及びWO2017100671の配列表における配列番号35;本明細書の配列番号1312)、AQTLTTPFKAQ(WO2017100671の配列番号28;本明細書の配列番号1313)、AQYTLSQGWAQ(WO2017100671の配列番号29;本明細書の配列番号1314)、AQMNATKNVAQ(WO2017100671の配列番号30;本明細書の配列番号1315)、AQVSGGHHSAQ(WO2017100671の配列番号31;本明細書の配列番号1316)、AQTLTAPFKAQ(WO2017100671の表1における配列番号35;本明細書の配列番号1317)、AQTLSKPFKAQ(WO2017100671の配列番号36;本明細書の配列番号1318)、QAVRTSL(WO2017100671の配列番号37;本明細書の配列番号1319)、YTLSQGW(WO2017100671の配列番号38;本明細書の配列番号1275)、LAKERLS(WO2017100671の配列番号39;本明細書の配列番号1320)、TLAVPFK(WO2017100671の配列表における配列番号40;本明細書の配列番号1260)、SVSKPFL(WO2017100671の配列番号41;本明細書の配列番号1268)、FTLTTPK(WO2017100671の配列番号42;本明細書の配列番号1269)、MNSTKNV(WO2017100671の配列番号43;本明細書の配列番号1321)、VSGGHHS(WO2017100671の配列番号44;本明細書の配列番号1322)、SAQTLAVPFKAQAQ(WO2017100671の配列番号48;本明細書の配列番号1323)、SXXXLAVPFKAQAQ(WO2017100671の配列番号49(Xは任意のアミノ酸であり得る);本明細書の配列番号1324)、SAQXXXVPFKAQAQ(WO2017100671の配列番号50(Xは任意のアミノ酸であり得る);本明細書の配列番号1325)、SAQTLXXXFKAQAQ(WO2017100671の配列番号51(Xは任意のアミノ酸であり得る);本明細書の配列番号1326)、SAQTLAVXXXAQAQ(WO2017100671の配列番号52(Xは任意のアミノ酸であり得る);本明細書の配列番号1327)、SAQTLAVPFXXXAQ(WO2017100671の配列番号53(Xは任意のアミノ酸であり得る);本明細書の配列番号1328)、TNHQSAQ(WO2017100671の配列番号65;本明細書の配列番号1329)、AQAQTGW(WO2017100671の配列番号66;本明細書の配列番号1330)、DGTLATPFK(WO2017100671の配列番号67;本明細書の配列番号1331)、DGTLATPFKXX(WO2017100671の配列番号68(Xは任意のアミノ酸であり得る);本明細書の配列番号1332)、LAVPFKAQ(WO2017100671の配列番号80;本明細書の配列番号1333)、VPFKAQ(WO2017100671の配列番号81;本明細書の配列番号1334)、FKAQ(WO2017100671の配列番号82;本明細書の配列番号1335)、AQTLAV(WO2017100671の配列番号83;本明細書の配列番号1336)、AQTLAVPF(WO2017100671の配列番号84;本明細書の配列番号1337)、QAVR(WO2017100671の配列番号85;本明細書の配列番号1338)、AVRT(WO2017100671の配列番号86;本明細書の配列番号1339)、VRTS(WO2017100671の配列番号87;本明細書の配列番号1340)、RTSL(WO2017100671の配列番号88;本明細書の配列番号1341)、QAVRT(WO2017100671の配列番号89;本明細書の配列番号1342)、AVRTS(WO2017100671の配列番号90;本明細書の配列番号1343)、VRTSL(WO2017100671の配列番号91;本明細書の配列番号1344)、QAVRTS(WO2017100671の配列番号92;本明細書の配列番号1345)、またはAVRTSL(WO2017100671の配列番号93;本明細書の配列番号1346)。
【0169】
アミノ酸インサートをコードし得るヌクレオチド配列の非限定的な例は、以下を含む、GATGGGACTTTGGCGGTGCCTTTTAAGGCACAG(WO2017100671の配列番号54;本明細書の配列番号1347)、GATGGGACGTTGGCGGTGCCTTTTAAGGCACAG(WO2017100671の配列番号55;本明細書の配列番号1348)、CAGGCGGTTAGGACGTCTTTG(WO2017100671の配列番号56;本明細書の配列番号1349)、CAGGTCTTCACGGACTCAGACTATCAG(WO2017100671の配列番号57及び78;本明細書の配列番号1350)、CAAGTAAAACCTCTACAAATGTGGTAAAATCG(WO2017100671の配列番号58;本明細書の配列番号1351)、ACTCATCGACCAATACTTGTACTATCTCTCTAGAAC(WO2017100671の配列番号59;本明細書の配列番号1352)、GGAAGTATTCCTTGGTTTTGAACCCA(WO2017100671の配列番号60;本明細書の配列番号1353)、GGTCGCGGTTCTTGTTTGTGGAT(WO2017100671の配列番号61;本明細書の配列番号1354)、CGACCTTGAAGCGCATGAACTCCT(WO2017100671の配列番号62;本明細書の配列番号1355)、GTATTCCTTGGTTTTGAACCCAACCGGTCTGCGCCTGTGCMNNMNNMNNMNNMNNMNNMNNTTGGGCACTCTGGTGGTTTGTC(WO2017100671の配列番号63(Nは、A、C、T、またはGであり得る);本明細書の配列番号1356)、GTATTCCTTGGTTTTGAACCCAACCGGTCTGCGCMNNMNNMNNAAAAGGCACCGCCAAAGTTTG(WO2017100671の配列番号69(Nは、A、C、T、またはGであり得る);本明細書の配列番号1357)、GTATTCCTTGGTTTTGAACCCAACCGGTCTGCGCCTGTGCMNNMNNMNNCACCGCCAAAGTTTGGGCACT(WO2017100671の配列番号70(Nは、A、C、T、またはGであり得る);本明細書の配列番号1358)、GTATTCCTTGGTTTTGAACCCAACCGGTCTGCGCCTGTGCCTTAAAMNNMNNMNNCAAAGTTTGGGCACTCTGGTGG(WO2017100671の配列番号71(Nは、A、C、T、またはGであり得る);本明細書の配列番号1359)、GTATTCCTTGGTTTTGAACCCAACCGGTCTGCGCCTGTGCCTTAAAAGGCACMNNMNNMNNTTGGGCACTCTGGTGGTTTGTG(WO2017100671の配列番号72(Nは、A、C、T、またはGであり得る);本明細書の配列番号1360)、ACTTTGGCGGTGCCTTTTAAG(WO2017100671の配列番号74;本明細書の配列番号1277)、AGTGTGAGTAAGCCTTTTTTG(WO2017100671の配列番号75;本明細書の配列番号1278)、TTTACGTTGACGACGCCTAAG(WO2017100671の配列番号76;本明細書の配列番号1279)、TATACTTTGTCGCAGGGTTGG(WO2017100671の配列番号77;本明細書の配列番号1285)、またはCTTGCGAAGGAGCGGCTTTCG(WO2017100671の配列番号79;本明細書の配列番号1361)。
【0170】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許番号US9624274(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV1(US9624274の配列番号181)、AAV6(US9624274の配列番号182)、AAV2(US9624274の配列番号183)、AAV3b(US9624274の配列番号184)、AAV7(US9624274の配列番号185)、AAV8(US9624274の配列番号186)、AAV10(US9624274の配列番号187)、AAV4(US9624274の配列番号188)、AAV11(US9624274の配列番号189)、bAAV(US9624274の配列番号190)、AAV5(US9624274の配列番号191)、GPV(US9624274の配列番号192;本明細書の配列番号992)、B19(US9624274の配列番号193;本明細書の配列番号993)、MVM(US9624274の配列番号194;本明細書の配列番号994)、FPV(US9624274の配列番号195;本明細書の配列番号995)、CPV(US9624274の配列番号196;本明細書の配列番号996)またはそれらのバリアントであり得るか、またはそれを含み得る。さらに、米国特許番号US9624274に記載の構造タンパク質インサートのいずれかは、限定されないが、任意の親AAV血清型、例えば、限定されないが、AAV2(US9624274の配列番号183)のI-453及びI-587に挿入され得る。アミノ酸インサートは、限定されないが、以下のアミノ酸配列のいずれかであり得る、VNLTWSRASG(US9624274の配列番号50;本明細書の配列番号1362)、EFCINHRGYWVCGD(US9624274の配列番号55;本明細書の配列番号1363)、EDGQVMDVDLS(US9624274の配列番号85;本明細書の配列番号1364)、EKQRNGTLT(US9624274の配列番号86;本明細書の配列番号1365)、TYQCRVTHPHLPRALMR(US9624274の配列番号87;本明細書の配列番号1366)、RHSTTQPRKTKGSG(US9624274の配列番号88;本明細書の配列番号1367)、DSNPRGVSAYLSR(US9624274の配列番号89;本明細書の配列番号1368)、TITCLWDLAPSK(US9624274の配列番号90;本明細書の配列番号1369)、KTKGSGFFVF(US9624274の配列番号91;本明細書の配列番号1370)、THPHLPRALMRS(US9624274の配列番号92;本明細書の配列番号1371)、GETYQCRVTHPHLPRALMRSTTK(US9624274の配列番号93;本明細書の配列番号1372)、LPRALMRS(US9624274の配列番号94;本明細書の配列番号1373)、INHRGYWV(US9624274の配列番号95;本明細書の配列番号1374)、CDAGSVRTNAPD(US9624274の配列番号60;本明細書の配列番号1375)、AKAVSNLTESRSESLQS(US9624274の配列番号96;本明細書の配列番号1376)、SLTGDEFKKVLET(US9624274の配列番号97;本明細書の配列番号1377)、REAVAYRFEED(US9624274の配列番号98;本明細書の配列番号1378)、INPEIITLDG(US9624274の配列番号99;本明細書の配列番号1379)、DISVTGAPVITATYL(US9624274の配列番号100;本明細書の配列番号1380)、DISVTGAPVITA(US9624274の配列番号101;本明細書の配列番号1381)、PKTVSNLTESSSESVQS(US9624274の配列番号102;本明細書の配列番号1382)、SLMGDEFKAVLET(US9624274の配列番号103;本明細書の配列番号1383)、QHSVAYTFEED(US9624274の配列番号104;本明細書の配列番号1384)、INPEIITRDG(US9624274の配列番号105;本明細書の配列番号1385)、DISLTGDPVITASYL(US9624274の配列番号106;本明細書の配列番号1386)、DISLTGDPVITA(US9624274の配列番号107;本明細書の配列番号1387)、DQSIDFEIDSA(US9624274の配列番号108;本明細書の配列番号1388)、KNVSEDLPLPTFSPTLLGDS(US9624274の配列番号109;本明細書の配列番号1389)、KNVSEDLPLPT(US9624274の配列番号110;本明細書の配列番号1390)、CDSGRVRTDAPD(US9624274の配列番号111;本明細書の配列番号1391)、FPEHLLVDFLQSLS(US9624274の配列番号112;本明細書の配列番号1392)、DAEFRHDSG(US9624274の配列番号65;本明細書の配列番号1393)、HYAAAQWDFGNTMCQL(US9624274の配列番号113;本明細書の配列番号1394)、YAAQWDFGNTMCQ(US9624274の配列番号114;本明細書の配列番号1395)、RSQKEGLHYT(US9624274の配列番号115;本明細書の配列番号1396)、SSRTPSDKPVAHWANPQAE(US9624274の配列番号116;本明細書の配列番号1397)、SRTPSDKPVAHWANP(US9624274の配列番号117;本明細書の配列番号1398)、SSRTPSDKP(US9624274の配列番号118;本明細書の配列番号1399)、NADGNVDYHMNSVP(US9624274の配列番号119;本明細書の配列番号1400)、DGNVDYHMNSV(US9624274の配列番号120;本明細書の配列番号1401)、RSFKEFLQSSLRALRQ(US9624274の配列番号121;本明細書の配列番号1402);FKEFLQSSLRA(US9624274の配列番号122;本明細書の配列番号1403)、またはQMWAPQWGPD(US9624274の配列番号123;本明細書の配列番号1404)。
【0171】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許番号US9475845(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、ネイティブAAV2カプシドタンパク質のアミノ酸位置585~590で1つ以上のアミノ酸の改変を含むAAVカプシドタンパク質であり得るか、またはそれを有し得る。さらに、改変は、限定されないが、アミノ酸配列RGNRQA(US9475845の配列番号3;本明細書の配列番号1405)、SSSTDP(US9475845の配列番号4;本明細書の配列番号1406)、SSNTAP(US9475845の配列番号5;本明細書の配列番号1407)、SNSNLP(US9475845の配列番号6;本明細書の配列番号1408)、SSTTAP(US9475845の配列番号7;本明細書の配列番号1409)、AANTAA(US9475845の配列番号8;本明細書の配列番号1410)、QQNTAP(US9475845の配列番号9;本明細書の配列番号1411)、SAQAQA(US9475845の配列番号10;本明細書の配列番号1412)、QANTGP(US9475845の配列番号11;本明細書の配列番号1413)、NATTAP(US9475845の配列番号12;本明細書の配列番号1414)、SSTAGP(US9475845の配列番号13及び20;本明細書の配列番号1415)、QQNTAA(US9475845の配列番号14;本明細書の配列番号1416)、PSTAGP(US9475845の配列番号15;本明細書の配列番号1417)、NQNTAP(US9475845の配列番号16;本明細書の配列番号1418)、QAANAP(US9475845の配列番号17;本明細書の配列番号1419)、SIVGLP(US9475845の配列番号18;本明細書の配列番号1420)、AASTAA(US9475845の配列番号19、及び27;本明細書の配列番号1421)、SQNTTA(US9475845の配列番号21;本明細書の配列番号1422)、QQDTAP(US9475845の配列番号22;本明細書の配列番号1423)、QTNTGP(US9475845の配列番号23;本明細書の配列番号1424)、QTNGAP(US9475845の配列番号24;本明細書の配列番号1425)、QQNAAP(US9475845の配列番号25;本明細書の配列番号1426)、またはAANTQA(US9475845の配列番号26;本明細書の配列番号1427)をもたらし得る。所定の実施形態では、アミノ酸改変は、ネイティブAAV2カプシドタンパク質におけるアミノ酸位置262から265または標的化配列を有する別のAAVのカプシドタンパク質における対応する位置での置換である。標的化配列は、限定されないが、アミノ酸配列NGRAHA(US9475845の配列番号38;本明細書の配列番号1428)、QPEHSST(US9475845の配列番号39及び50;本明細書の配列番号1429)、VNTANST(US9475845の配列番号40;本明細書の配列番号1430)、HGPMQKS(US9475845の配列番号41;本明細書の配列番号1431)、PHKPPLA(US9475845の配列番号42;本明細書の配列番号1432)、IKNNEMW(US9475845の配列番号43;本明細書の配列番号1433)、RNLDTPM(US9475845の配列番号44;本明細書の配列番号1434)、VDSHRQS(US9475845の配列番号45;本明細書の配列番号1435)、YDSKTKT(US9475845の配列番号46;本明細書の配列番号1436)、SQLPHQK(US9475845の配列番号47;本明細書の配列番号1437)、STMQQNT(US9475845の配列番号48;本明細書の配列番号1438)、TERYMTQ(US9475845の配列番号49;本明細書の配列番号1439)、DASLSTS(US9475845の配列番号51;本明細書の配列番号1440)、DLPNKKT(US9475845の配列番号52;本明細書の配列番号1441)、DLTAARL(US9475845の配列番号53;本明細書の配列番号1442)、EPHQFNY(US9475845の配列番号54;本明細書の配列番号1443)、EPQSNHT(US9475845の配列番号55;本明細書の配列番号1444)、MSSWPSQ(US9475845の配列番号56;本明細書の配列番号1445)、NPKHNAT(US9475845の配列番号57;本明細書の配列番号1446)、PDGMRTT(US9475845の配列番号58;本明細書の配列番号1447)、PNNNKTT(US9475845の配列番号59;本明細書の配列番号1448)、QSTTHDS(US9475845の配列番号60;本明細書の配列番号1449)、TGSKQKQ(US9475845の配列番号61;本明細書の配列番号1450)、SLKHQAL(US9475845の配列番号62;本明細書の配列番号1451)、SPIDGEQ(US9475845の配列番号63;本明細書の配列番号1452)、WIFPWIQL(US9475845の配列番号64及び112;本明細書の配列番号1453)、CDCRGDCFC(US9475845の配列番号65;本明細書の配列番号1454)、CNGRC(US9475845の配列番号66;本明細書の配列番号1455)、CPRECES(US9475845の配列番号67;本明細書の配列番号1456)、CTTHWGFTLC(US9475845の配列番号68及び123;本明細書の配列番号1457)、CGRRAGGSC(US9475845の配列番号69;本明細書の配列番号1458)、CKGGRAKDC(US9475845の配列番号70;本明細書の配列番号1459)、CVPELGHEC(US9475845の配列番号71及び115;本明細書の配列番号1460)、CRRETAWAK(US9475845の配列番号72;本明細書の配列番号1461)、VSWFSHRYSPFAVS(US9475845の配列番号73;本明細書の配列番号1462)、GYRDGYAGPILYN(US9475845の配列番号74;本明細書の配列番号1463)、XXXYXXX(US9475845の配列番号75;本明細書の配列番号1464)、YXNW(US9475845の配列番号76;本明細書の配列番号1465)、RPLPPLP(US9475845の配列番号77;本明細書の配列番号1466)、APPLPPR(US9475845の配列番号78;本明細書の配列番号1467)、DVFYPYPYASGS(US9475845の配列番号79;本明細書の配列番号1468)、MYWYPY(US9475845の配列番号80;本明細書の配列番号1469)、DITWDQLWDLMK(US9475845の配列番号81;本明細書の配列番号1470)、CWDDXWLC(US9475845の配列番号82;本明細書の配列番号1471)、EWCEYLGGYLRCYA(US9475845の配列番号83;本明細書の配列番号1472)、YXCXXGPXTWXCXP(US9475845の配列番号84;本明細書の配列番号1473)、IEGPTLRQWLAARA(US9475845の配列番号85;本明細書の配列番号1474)、LWXXX(US9475845の配列番号86;本明細書の配列番号1475)、XFXXYLW(US9475845の配列番号87;本明細書の配列番号1476)、SSIISHFRWGLCD(US9475845の配列番号88;本明細書の配列番号1477)、MSRPACPPNDKYE(US9475845の配列番号89;本明細書の配列番号1478)、CLRSGRGC(US9475845の配列番号90;本明細書の配列番号1479)、CHWMFSPWC(US9475845の配列番号91;本明細書の配列番号1480)、WXXF(US9475845の配列番号92;本明細書の配列番号1481)、CSSRLDAC(US9475845の配列番号93;本明細書の配列番号1482)、CLPVASC(US9475845の配列番号94;本明細書の配列番号1483)、CGFECVRQCPERC(US9475845の配列番号95;本明細書の配列番号1484)、CVALCREACGEGC(US9475845の配列番号96;本明細書の配列番号1485)、SWCEPGWCR(US9475845の配列番号97;本明細書の配列番号1486)、YSGKWGW(US9475845の配列番号98;本明細書の配列番号1487)、GLSGGRS(US9475845の配列番号99;本明細書の配列番号1488)、LMLPRAD(US9475845の配列番号100;本明細書の配列番号1489)、CSCFRDVCC(US9475845の配列番号101;本明細書の配列番号1490)、CRDVVSVIC(US9475845の配列番号102;本明細書の配列番号1491)、MARSGL(US9475845の配列番号103;本明細書の配列番号1492)、MARAKE(US9475845の配列番号104;本明細書の配列番号1493)、MSRTMS(US9475845の配列番号105;本明細書の配列番号1494)、KCCYSL(US9475845の配列番号106;本明細書の配列番号1495)、MYWGDSHWLQYWYE(US9475845の配列番号107;本明細書の配列番号1496)、MQLPLAT(US9475845の配列番号108;本明細書の配列番号1497)、EWLS(US9475845の配列番号109;本明細書の配列番号1498)、SNEW(US9475845の配列番号110;本明細書の配列番号1499)、TNYL(US9475845の配列番号111;本明細書の配列番号1500)、WDLAWMFRLPVG(US9475845の配列番号113;本明細書の配列番号1501)、CTVALPGGYVRVC(US9475845の配列番号114;本明細書の配列番号1502)、CVAYCIEHHCWTC(US9475845の配列番号116;本明細書の配列番号1503)、CVFAHNYDYLVC(US9475845の配列番号117;本明細書の配列番号1504)、CVFTSNYAFC(US9475845の配列番号118;本明細書の配列番号1505)、VHSPNKK(US9475845の配列番号119;本明細書の配列番号1506)、CRGDGWC(US9475845の配列番号120;本明細書の配列番号1507)、XRGCDX(US9475845の配列番号121;本明細書の配列番号1508)、PXXX(US9475845の配列番号122;本明細書の配列番号1509)、SGKGPRQITAL(US9475845の配列番号124;本明細書の配列番号1510)、AAAAAAAAAXXXXX(US9475845の配列番号125;本明細書の配列番号1511)、VYMSPF(US9475845の配列番号126;本明細書の配列番号1512)、ATWLPPR(US9475845の配列番号127;本明細書の配列番号1513)、HTMYYHHYQHHL(US9475845の配列番号128;本明細書の配列番号1514)、SEVGCRAGPLQWLCEKYFG(US9475845の配列番号129;本明細書の配列番号1515)、CGLLPVGRPDRNVWRWLC(US9475845の配列番号130;本明細書の配列番号1516)、CKGQCDRFKGLPWEC(US9475845の配列番号131;本明細書の配列番号1517)、SGRSA(US9475845の配列番号132;本明細書の配列番号1518)、WGFP(US9475845の配列番号133;本明細書の配列番号1519)、AEPMPHSLNFSQYLWYT(


US9475845の配列番号134;本明細書の配列番号1520)、WAYXSP(US9475845の配列番号135;本明細書の配列番号1521)、IELLQAR(US9475845の配列番号136;本明細書の配列番号1522)、AYTKCSRQWRTCMTTH(US9475845の配列番号137;本明細書の配列番号1523)、PQNSKIPGPTFLDPH(US9475845の配列番号138;本明細書の配列番号1524)、SMEPALPDWWWKMFK(US9475845の配列番号139;本明細書の配列番号1525)、ANTPCGPYTHDCPVKR(US9475845の配列番号140;本明細書の配列番号1526)、TACHQHVRMVRP(US9475845の配列番号141;本明細書の配列番号1527)、VPWMEPAYQRFL(US9475845の配列番号142;本明細書の配列番号1528)、DPRATPGS(US9475845の配列番号143;本明細書の配列番号1529)、FRPNRAQDYNTN(US9475845の配列番号144;本明細書の配列番号1530)、CTKNSYLMC(US9475845の配列番号145;本明細書の配列番号1531)、CXXTXXXGXGC(US9475845の配列番号146;本明細書の配列番号1532)、CPIEDRPMC(US9475845の配列番号147;本明細書の配列番号1533)、HEWSYLAPYPWF(US9475845の配列番号148;本明細書の配列番号1534)、MCPKHPLGC(US9475845の配列番号149;本明細書の配列番号1535)、RMWPSSTVNLSAGRR(US9475845の配列番号150;本明細書の配列番号1536)、SAKTAVSQRVWLPSHRGGEP(US9475845の配列番号151;本明細書の配列番号1537)、KSREHVNNSACPSKRITAAL(US9475845の配列番号152;本明細書の配列番号1538)、EGFR(US9475845の配列番号153;本明細書の配列番号1539)、AGLGVR(US9475845の配列番号154;本明細書の配列番号1540)、GTRQGHTMRLGVSDG(US9475845の配列番号155;本明細書の配列番号1541)、IAGLATPGWSHWLAL(US9475845の配列番号156;本明細書の配列番号1542)、SMSIARL(US9475845の配列番号157;本明細書の配列番号1543)、HTFEPGV(US9475845の配列番号158;本明細書の配列番号1544)、NTSLKRISNKRIRRK(US9475845の配列番号159;本明細書の配列番号1545)、LRIKRKRRKRKKTRK(US9475845の配列番号160;本明細書の配列番号1546)、GGG、GFS、LWS、EGG、LLV、LSP、LBS、AGG、GRR、GGH、またはGTVのいずれかであり得る。
【0172】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許出願公開番号US20160369298(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV2の部位特異的変異カプシドタンパク質(US20160369298の配列番号97;本明細書の配列番号1547)またはそれらのバリアントであって、特異的変異部位が、VP1またはその断片の部位R447、G453、S578、N587、N587+1、S662から選択される少なくとも1つの部位であるものであり得るか、またはそれを有し得る。
【0173】
さらに、US20160369298に記載の変異配列のいずれかは、限定されないが、以下の配列のいずれかであり得るか、またはそれを有し得る:SDSGASN(US20160369298の配列番号1及び配列番号231;本明細書の配列番号1548)、SPSGASN(US20160369298の配列番号2;本明細書の配列番号1549)、SHSGASN(US20160369298の配列番号3;本明細書の配列番号1550)、SRSGASN(US20160369298の配列番号4;本明細書の配列番号1551)、SKSGASN(US20160369298の配列番号5;本明細書の配列番号1552)、SNSGASN(US20160369298の配列番号6;本明細書の配列番号1553)、SGSGASN(US20160369298の配列番号7;本明細書の配列番号1554)、SASGASN(US20160369298の配列番号8、175、及び221;本明細書の配列番号1555)、SESGTSN(US20160369298の配列番号9;本明細書の配列番号1556)、STTGGSN(US20160369298の配列番号10;本明細書の配列番号1557)、SSAGSTN(US20160369298の配列番号11;本明細書の配列番号1558)、NNDSQA(US20160369298の配列番号12;本明細書の配列番号1559)、NNRNQA(US20160369298の配列番号13;本明細書の配列番号1560)、NNNKQA(US20160369298の配列番号14;本明細書の配列番号1561)、NAKRQA(US20160369298の配列番号15;本明細書の配列番号1562)、NDEHQA(US20160369298の配列番号16;本明細書の配列番号1563)、NTSQKA(US20160369298の配列番号17;本明細書の配列番号1564)、YYLSRTNTPSGTDTQSRLVFSQAGA(US20160369298の配列番号18;本明細書の配列番号1565)、YYLSRTNTDSGTETQSGLDFSQAGA(US20160369298の配列番号19;本明細書の配列番号1566)、YYLSRTNTESGTPTQSALEFSQAGA(US20160369298の配列番号20;本明細書の配列番号1567)、YYLSRTNTHSGTHTQSPLHFSQAGA(US20160369298の配列番号21;本明細書の配列番号1568)、YYLSRTNTSSGTITISHLIFSQAGA(US20160369298の配列番号22;本明細書の配列番号1569)、YYLSRTNTRSGIMTKSSLMFSQAGA(US20160369298の配列番号23;本明細書の配列番号1570)、YYLSRTNTKSGRKTLSNLSFSQAGA(US20160369298の配列番号24;本明細書の配列番号1571)、YYLSRTNDGSGPVTPSKLRFSQRGA(US20160369298の配列番号25;本明細書の配列番号1572)、YYLSRTNAASGHATHSDLKFSQPGA(US20160369298の配列番号26;本明細書の配列番号1573)、YYLSRTNGQAGSLTMSELGFSQVGA(US20160369298の配列番号27;本明細書の配列番号1574)、YYLSRTNSTGGNQTTSQLLFSQLSA(US20160369298の配列番号28;本明細書の配列番号1575)、YFLSRTNNNTGLNTNSTLNFSQGRA(US20160369298の配列番号29;本明細書の配列番号1576)、SKTGADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号30;本明細書の配列番号1577)、SKTDADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号31;本明細書の配列番号1578)、SKTEADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号32;本明細書の配列番号1579)、SKTPADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号33;本明細書の配列番号1580)、SKTHADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号34;本明細書の配列番号1581)、SKTQADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号35;本明細書の配列番号1582)、SKTIADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号36;本明細書の配列番号1583)、SKTMADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号37;本明細書の配列番号1584)、SKTRADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号38;本明細書の配列番号1585)、SKTNADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号39;本明細書の配列番号1586)、SKTVGRNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号40;本明細書の配列番号1587)、SKTADRNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号41;本明細書の配列番号1588)、SKKLSQNNNSKYSWQG(US20160369298の配列番号42;本明細書の配列番号1589)、SKPTTGNNNSDYSWPG(US20160369298の配列番号43;本明細書の配列番号1590)、STQKNENNNSNYSWPG(US20160369298の配列番号44;本明細書の配列番号1591)、HKDDEGKF(US20160369298の配列番号45;本明細書の配列番号1592)、HKDDNRKF(US20160369298の配列番号46;本明細書の配列番号1593)、HKDDTNKF(US20160369298の配列番号47;本明細書の配列番号1594)、HEDSDKNF(US20160369298の配列番号48;本明細書の配列番号1595)、HRDGADSF(US20160369298の配列番号49;本明細書の配列番号1596)、HGDNKSRF(US20160369298の配列番号50;本明細書の配列番号1597)、KQGSEKTNVDFEEV(US20160369298の配列番号51;本明細書の配列番号1598)、KQGSEKTNVDSEEV(US20160369298の配列番号52;本明細書の配列番号1599)、KQGSEKTNVDVEEV(US20160369298の配列番号53;本明細書の配列番号1600)、KQGSDKTNVDDAGV(US20160369298の配列番号54;本明細書の配列番号1601)、KQGSSKTNVDPREV(US20160369298の配列番号55;本明細書の配列番号1602)、KQGSRKTNVDHKQV(US20160369298の配列番号56;本明細書の配列番号1603)、KQGSKGGNVDTNRV(US20160369298の配列番号57;本明細書の配列番号1604)、KQGSGEANVDNGDV(US20160369298の配列番号58;本明細書の配列番号1605)、KQDAAADNIDYDHV(US20160369298の配列番号59;本明細書の配列番号1606)、KQSGTRSNAAASSV(US20160369298の配列番号60;本明細書の配列番号1607)、KENTNTNDTELTNV(US20160369298の配列番号61;本明細書の配列番号1608)、QRGNNVAATADVNT(US20160369298の配列番号62;本明細書の配列番号1609)、QRGNNEAATADVNT(US20160369298の配列番号63;本明細書の配列番号1610)、QRGNNPAATADVNT(US20160369298の配列番号64;本明細書の配列番号1611)、QRGNNHAATADVNT(US20160369298の配列番号65;本明細書の配列番号1612)、QEENNIAATPGVNT(US20160369298の配列番号66;本明細書の配列番号1613)、QPPNNMAATHEVNT(US20160369298の配列番号67;本明細書の配列番号1614)、QHHNNSAATTIVNT(US20160369298の配列番号68;本明細書の配列番号1615)、QTTNNRAAFNMVET(US20160369298の配列番号69;本明細書の配列番号1616)、QKKNNNAASKKVAT(US20160369298の配列番号70;本明細書の配列番号1617)、QGGNNKAADDAVKT(US20160369298の配列番号71;本明細書の配列番号1618)、QAAKGGAADDAVKT(US20160369298の配列番号72;本明細書の配列番号1619)、QDDRAAAANESVDT(US20160369298の配列番号73;本明細書の配列番号1620)、QQQHDDAAYQRVHT(US20160369298の配列番号74;本明細書の配列番号1621)、QSSSSLAAVSTVQT(US20160369298の配列番号75;本明細書の配列番号1622)、QNNQTTAAIRNVTT(US20160369298の配列番号76;本明細書の配列番号1623)、NYNKKSDNVDFT(US20160369298の配列番号77;本明細書の配列番号1624)、NYNKKSENVDFT(US20160369298の配列番号78;本明細書の配列番号1625)、NYNKKSLNVDFT(US20160369298の配列番号79;本明細書の配列番号1626)、NYNKKSPNVDFT(US20160369298の配列番号80;本明細書の配列番号1627)、NYSKKSHCVDFT(US20160369298の配列番号81;本明細書の配列番号1628)、NYRKTIYVDFT(US20160369298の配列番号82;本明細書の配列番号1629)、NYKEKKDVHFT(US20160369298の配列番号83;本明細書の配列番号1630)、NYGHRAIVQFT(US20160369298の配列番号84;本明細書の配列番号1631)、NYANHQFVVCT(US20160369298の配列番号85;本明細書の配列番号1632)、NYDDDPTGVLLT(US20160369298の配列番号86;本明細書の配列番号1633)、NYDDPTGVLLT(US20160369298の配列番号87;本明細書の配列番号1634)、NFEQQNSVEWT(US20160369298の配列番号88;本明細書の配列番号1635)、SQSGASN(US20160369298の配列番号89及び配列番号241;本明細書の配列番号1636)、NNGSQA(US20160369298の配列番号90;本明細書の配列番号1637)、YYLSRTNTPSGTTTWSRLQFSQAGA(US20160369298の配列番号91;本明細書の配列番号1638)、SKTSADNNNSEYSWTG(US20160369298の配列番号92;本明細書の配列番号1639)、HKDDEEKF(US20160369298の配列番号93、209、214、219、224、234、239、及び244;本明細書の配列番号1640)、KQGSEKTNVDIEEV(US20160369298の配列番号94;本明細書の配列番号1641)、QRGNNQAATADVNT(US20160369298の配列番号95;本明細書の配列番号1642)、NYNKKSVNVDFT(US20160369298の配列番号96;本明細書の配列番号1643)、SQSGASNYNTPSGTTTQSRLQFSTSADNNNSEYSWTGATKYH(US20160369298の配列番号106;本明細書の配列番号1644)、SASGASNFNSEGGSLTQSSLGFSTDGENNNSDFSWTGATKYH(US20160369298の配列番号107;本


明細書の配列番号1645)、SQSGASNYNTPSGTTTQSRLQFSTDGENNNSDFSWTGATKYH(US20160369298の配列番号108;本明細書の配列番号1646)、SASGASNYNTPSGTTTQSRLQFSTSADNNNSEFSWPGATTYH(US20160369298の配列番号109;本明細書の配列番号1647)、SQSGASNFNSEGGSLTQSSLGFSTDGENNNSDFSWTGATKYH(US20160369298の配列番号110;本明細書の配列番号1648)、SASGASNYNTPSGSLTQSSLGFSTDGENNNSDFSWTGATKYH(US20160369298の配列番号111;本明細書の配列番号1649)、SQSGASNYNTPSGTTTQSRLQFSTSADNNNSDFSWTGATKYH(US20160369298の配列番号112;本明細書の配列番号1650)、SGAGASNFNSEGGSLTQSSLGFSTDGENNNSDFSWTGATKYH(US20160369298の配列番号113;本明細書の配列番号1651)、SGAGASN(US20160369298の配列番号176;本明細書の配列番号1652)、NSEGGSLTQSSLGFS(US20160369298の配列番号177、185、193及び202;本明細書の配列番号1653)、TDGENNNSDFS(US20160369298の配列番号178;本明細書の配列番号1654)、SEFSWPGATT(US20160369298の配列番号179;本明細書の配列番号1655)、TSADNNNSDFSWT(US20160369298の配列番号180;本明細書の配列番号1656)、SQSGASNY(US20160369298の配列番号181、187、及び198;本明細書の配列番号1657)、NTPSGTTTQSRLQFS(US20160369298の配列番号182、188、191、及び199;本明細書の配列番号1658)、TSADNNNSEYSWTGATKYH(US20160369298の配列番号183;本明細書の配列番号1659)、SASGASNF(US20160369298の配列番号184;本明細書の配列番号1660)、TDGENNNSDFSWTGATKYH(US20160369298の配列番号186、189、194、197、及び203;本明細書の配列番号1661)、SASGASNY(US20160369298の配列番号190及び配列番号195;本明細書の配列番号1662)、TSADNNNSEFSWPGATTYH(US20160369298の配列番号192;本明細書の配列番号1663)、NTPSGSLTQSSLGFS(US20160369298の配列番号196;本明細書の配列番号1664)、TSADNNNSDFSWTGATKYH(US20160369298の配列番号200;本明細書の配列番号1665)、SGAGASNF(US20160369298の配列番号201;本明細書の配列番号1666)、CTCCAGVVSVVSMRSRVCVNSGCAGCTDHCVVSRNSGTCVMSACACAA(US20160369298の配列番号204;本明細書の配列番号1667)、CTCCAGAGAGGCAACAGACAAGCAGCTACCGCAGATGTCAACACACAA(US20160369298の配列番号205;本明細書の配列番号1668)、SAAGASN(US20160369298の配列番号206;本明細書の配列番号1669)、YFLSRTNTESGSTTQSTLRFSQAG(US20160369298の配列番号207;本明細書の配列番号1670)、SKTSADNNNSDFS(US20160369298の配列番号208、228、及び253;本明細書の配列番号1671)、KQGSEKTDVDIDKV(US20160369298の配列番号210;本明細書の配列番号1672)、STAGASN(US20160369298の配列番号211;本明細書の配列番号1673)、YFLSRTNTTSGIETQSTLRFSQAG(US20160369298の配列番号212及び配列番号247;本明細書の配列番号1674)、SKTDGENNNSDFS(US20160369298の配列番号213及び配列番号248;本明細書の配列番号1675)、KQGAAADDVEIDGV(US20160369298の配列番号215及び配列番号250;本明細書の配列番号1676)、SEAGASN(US20160369298の配列番号216;本明細書の配列番号1677)、YYLSRTNTPSGTTTQSRLQFSQAG(US20160369298の配列番号217、232及び242;本明細書の配列番号1678)、SKTSADNNNSEYS(US20160369298の配列番号218、233、238、及び243;本明細書の配列番号1679)、KQGSEKTNVDIEKV(US20160369298の配列番号220、225及び245;本明細書の配列番号1680)、YFLSRTNDASGSDTKSTLLFSQAG(US20160369298の配列番号222;本明細書の配列番号1681)、STTPSENNNSEYS(US20160369298の配列番号223;本明細書の配列番号1682)、SAAGATN(US20160369298の配列番号226及び配列番号251;本明細書の配列番号1683)、YFLSRTNGEAGSATLSELRFSQAG(US20160369298の配列番号227;本明細書の配列番号1684)、HGDDADRF(US20160369298の配列番号229及び配列番号254;本明細書の配列番号1685)、KQGAEKSDVEVDRV(US20160369298の配列番号230及び配列番号255;本明細書の配列番号1686)、KQDSGGDNIDIDQV(US20160369298の配列番号235;本明細書の配列番号1687)、SDAGASN(US20160369298の配列番号236;本明細書の配列番号1688)、YFLSRTNTEGGHDTQSTLRFSQAG(US20160369298の配列番号237;本明細書の配列番号1689)、KEDGGGSDVAIDEV(US20160369298の配列番号240;本明細書の配列番号1690)、SNAGASN(US20160369298の配列番号246;本明細書の配列番号1691)、及びYFLSRTNGEAGSATLSELRFSQPG(US20160369298の配列番号252;本明細書の配列番号1692)。アミノ酸変異部位をコードし得るヌクレオチド配列の非限定的な例は、以下を含む、AGCVVMDCAGGARSCASCAAC(US20160369298の配列番号97;本明細書の配列番号1693)、AACRACRRSMRSMAGGCA(US20160369298の配列番号98;本明細書の配列番号1694)、CACRRGGACRRCRMSRRSARSTTT(US20160369298の配列番号99;本明細書の配列番号1695)、TATTTCTTGAGCAGAACAAACRVCVVSRSCGGAMNCVHSACGMHSTCAVVSCTTVDSTTTTCTCAGSBCRGSGCG(US20160369298の配列番号100;本明細書の配列番号1696)、TCAAMAMMAVNSRVCSRSAACAACAACAGTRASTTCTCGTGGMMAGGA(US20160369298の配列番号101;本明細書の配列番号1697)、AAGSAARRCRSCRVSRVARVCRATRYCGMSNHCRVMVRSGTC(US20160369298の配列番号102;本明細書の配列番号1698)、CAGVVSVVSMRSRVCVNSGCAGCTDHCVVSRNSGTCVMSACA(US20160369298の配列番号103;本明細書の配列番号1699)、AACTWCRVSVASMVSVHSDDTGTGSWSTKSACT(US20160369298の配列番号104;本明細書の配列番号1700)、TTGTTGAACATCACCACGTGACGCACGTTC(US20160369298の配列番号256;本明細書の配列番号1701)、TCCCCGTGGTTCTACTACATAATGTGGCCG(US20160369298の配列番号257;本明細書の配列番号1702)、TTCCACACTCCGTTTTGGATAATGTTGAAC(US20160369298の配列番号258;本明細書の配列番号1703)、AGGGACATCCCCAGCTCCATGCTGTGGTCG(US20160369298の配列番号259;本明細書の配列番号1704)、AGGGACAACCCCTCCGACTCGCCCTAATCC(US20160369298の配列番号260;本明細書の配列番号1705)、TCCTAGTAGAAGACACCCTCTCACTGCCCG(US20160369298の配列番号261;本明細書の配列番号1706)、AGTACCATGTACACCCACTCTCCCAGTGCC(US20160369298の配列番号262;本明細書の配列番号1707)、ATATGGACGTTCATGCTGATCACCATACCG(US20160369298の配列番号263;本明細書の配列番号1708)、AGCAGGAGCTCCTTGGCCTCAGCGTGCGAG(US20160369298の配列番号264;本明細書の配列番号1709)、ACAAGCAGCTTCACTATGACAACCACTGAC(US20160369298の配列番号265;本明細書の配列番号1710)、CAGCCTAGGAACTGGCTTCCTGGACCCTGTTACCGCCAGCAGAGAGTCTCAAMAMMAVNSRVCSRSAACAACAACAGTRASTTCTCCTGGMMAGGAGCTACCAAGTACCACCTCAATGGCAGAGACTCTCTGGTGAATCCCGGACCAGCTATGGCAAGCCACRRGGACRRCRMSRRSARSTTTTTTCCTCAGAGCGGGGTTCTCATCTTTGGGAAGSAARRCRSCRVSRVARVCRATRYCGMSNHCRVMVRSGTCATGATTACAGACGAAGAGGAGATCTGGAC(US20160369298の配列番号266;本明細書の配列番号1711)、TGGGACAATGGCGGTCGTCTCTCAGAGTTKTKKT(US20160369298の配列番号267;本明細書の配列番号1712)、AGAGGACCKKTCCTCGATGGTTCATGGTGGAGTTA(US20160369298の配列番号268;本明細書の配列番号1713)、CCACTTAGGGCCTGGTCGATACCGTTCGGTG(US20160369298の配列番号269;本明細書の配列番号1714)、またはTCTCGCCCCAAGAGTAGAAACCCTTCSTTYYG(US20160369298の配列番号270;本明細書の配列番号1715)。
【0174】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際特許公開WO2016134375(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される眼球細胞標的化ペプチド、例えば、限定されないが、WO2016134375の配列番号9、または配列番号10を含み得る。さらに、WO2016134375に記載の眼球細胞標的化ペプチドまたはアミノ酸のいずれかは、任意の親AAV血清型、例えば、限定されないが、AAV2(WO2016134375の配列番号8;本明細書の配列番号1716)、またはAAV9(WO2016134375の配列番号11;本明細書の配列番号1717)に挿入され得る。所定の実施形態では、改変、例えば、挿入は、AAV2タンパク質においてP34~A35、T138~A139、A139~P140、G453~T454、N587~R588、及び/またはR588~Q589でなされる。所定の実施形態では、挿入は、AAV9のD384、G385、1560、T561、N562、E563、E564、E565、N704、及び/またはY705でなされる。眼球細胞標的化ペプチドは、限定されないが、以下のアミノ酸配列のいずれかであり得る、GSTPPPM(WO2016134375の配列番号1;本明細書の配列番号1718)、またはGETRAPL(WO2016134375の配列番号4;本明細書の配列番号1719)。
【0175】
所定の実施形態では、AAV血清型は、米国特許出願公開番号US20170145405(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように改変され得る。AAV血清型は、改変AAV2(例えば、Y444F、Y500F、Y730F及び/またはS662Vでの改変)、改変AAV3(例えば、Y705F、Y731F及び/またはT492Vでの改変)、及び改変AAV6(例えば、S663V及び/またはT492Vでの改変)を含み得る。
【0176】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際公開番号WO2017083722(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように改変され得る。AAV血清型は、AAV1(Y705+731F+T492V)、AAV2(Y444+500+730F+T491V)、AAV3(Y705+731F)、AAV5、AAV5(Y436+693+719F)、AAV6(VP3バリアントY705F/Y731F/T492V)、AAV8(Y733F)、AAV9、AAV9(VP3バリアントY731F)、及びAAV10(Y733F)を含み得る。
【0177】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際特許公開番号WO2017015102(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、アミノ酸SPAKFA(WO2017015102の配列番号24;本明細書の配列番号1720)またはNKDKLN(WO2017015102の配列番号2;本明細書の配列番号1721)を含む修飾されたエピトープを含み得る。エピトープは、AAV8(WO2017015102の配列番号3)のVP1カプシドのナンバリングに基づくアミノ酸665~670及び/またはAAV3B(配列番号3)の残基664~668の領域に挿入され得る。
【0178】
所定の実施形態では、AAV血清型は、国際特許公開番号WO2017058892(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される配列、例えば、限定されないが、AAV1のアミノ酸残基262~268、370~379、451~459、472~473、493~500、528~534、547~552、588~597、709~710、もしくは716~722の任意の組み合わせ、またはAAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAVrh8、AAVrh10、AAVrh32.33、ウシAAV、もしくはトリAAVにおける同等のアミノ酸残基の1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、または7つ)で置換を含み得るカプシドタンパク質を有するAAVバリアントであり得るか、またはそれを有し得る。アミノ酸置換(複数可)は、WO2017058892に記載のアミノ酸配列のいずれかであり得るが、これらに限定されない。所定の実施形態では、AAVは、AAV1(WO2017058892の配列番号1)の任意の組み合わせの256L、258K、259Q、261S、263A、264S、265T、266G、272H、385S、386Q、S472R、V473D、N500E 547S、709A、710N、716D、717N、718N、720L、A456T、Q457T、N458Q、K459S、T492S、K493A、S586R、S587G、S588N、T589R及び/または722T、AAV5(WO2017058892の配列番号5)の任意の組み合わせの244N、246Q、248R、249E、250I、251K、252S、253G、254S、255V、256D、263Y、377E、378N、453L、456R、532Q、533P、535N、536P、537G、538T、539T、540A、541T、542Y、543L、546N、653V、654P、656S、697Q、698F、704D、705S、706T、707G、708E、709Y及び/または710R、AAV5(WO2017058892の配列番号5)の任意の組み合わせの248R、316V、317Q、318D、319S、443N、530N、531S、532Q 533P、534A、535N、540A、541T、542Y、543L、545G、546N、697Q、704D、706T、708E、709Y及び/または710R、AAV6(WO2017058892の配列番号6)の任意の組み合わせの264S、266G、269N、272H、457Q、588S及び/または589I、AAV8(WO2017058892の配列番号8)の任意の組み合わせの457T、459N、496G、499N、500N、589Q、590N及び/または592A、AAV9(WO2017058892の配列番号9)の任意の組み合わせの451I、452N、453G、454S、455G、456Q、457N及び/または458Qでのアミノ酸置換を含み得る。
【0179】
所定の実施形態では、AAVは、国際公開番号WO2017066764(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、VP1の位置155、156、及び157またはVP2の位置17、18、19、及び20でアミノ酸の配列を含み得る。アミノ酸の配列は、限定されないが、N-S-S、S-X-S、S-S-Y、N-X-S、N-S-Y、S-X-Y、またはN-X-Y(N、X、及びYは、限定されないが、独立して、非セリンまたは非トレオニンのアミノ酸であり、AAVは、限定されないが、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、またはAAV12である)であり得る。所定の実施形態では、AAVは、VP1の位置(複数可)156、157、または158またはVP2の位置19、20、または21で少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含み得、AAVは、限定されないが、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、またはAAV12であり得る。
【0180】
所定の実施形態では、AAVは、Deverman et al.,(Nature Biotechnology 34(2):204-209(2016))、Chan et al.,(Nature Neuroscience 20(8):1172-1179(2017))、及び国際特許出願公開番号WO2015038958及びWO2017100671(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるCre組換え系AAV標的進化(CREATE)によって生成される血清型であり得る。所定の実施形態では、この手法で生成されるAAV血清型は、この手法で生成されていないAAV血清型と比較して改善したCNS形質導入及び/またはニューロン及び星状細胞トロピズムを有する。非限定的な例として、AAV血清型は、標的化ペプチド、例えば、限定されないが、PHP.B、PHP.B2、PHP.B3、PHP.A、PHP.S、PHP.N、G2A12、G2A15、G2A3、G2B4、またはG2B5を含み得る。所定の実施形態では、これらのAAV血清型は、アミノ酸588と589との間にアミノ酸インサートを有するAAV9(配列番号136)またはAAV9 K449R(配列番号9)の誘導体であり得る。これらのアミノ酸インサートの非限定的な例は、TLAVPFK(PHP.B;配列番号1260)、SVSKPFL(PHP.B2;配列番号1268)、FTLTTPK(PHP.B3;配列番号1269)、YTLSQGW(PHP.A;配列番号1275)、QAVRTSL(PHP.S;配列番号1319)、LAKERLS(G2A3;配列番号1320)、MNSTKNV(G2B4;配列番号1321)、VSGGHHS(G2B5;配列番号1322)、及び/またはDGTLAVPFKAQ(PHP.N;配列番号1289)を含む。
【0181】
所定の実施形態では、AAV血清型は、Jackson et al(Frontiers in Molecular Neuroscience 9:154(2016))(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているとおりであり得る。
【0182】
所定の実施形態では、AAV血清型は、AAV9(配列番号135または136)である。所定の実施形態では、AAV血清型は、ペプチドインサートを有するAAV9である。
【0183】
所定の実施形態では、AAV血清型は、K449R AAV9バリアント(配列番号9)である。AAV9 K449Rは、野生型AAV9と同じ機能を有する。所定の実施形態では、AAV血清型は、ペプチドインサートを有するAAV9 K449Rである。
【0184】
所定の実施形態では、AAV血清型は、PHP.B(例えば、WO2015038958に記載されている)である。所定の実施形態では、AAV血清型は、より普遍的なプロモーター(すなわち、CBAまたはCMV)が使用される場合と比較して、ニューロン形質導入を向上させるためのシナプシンプロモーターと組み合わされる。
【0185】
所定の実施形態では、AAV血清型は、PHP.N(例えば、WO2017100671に記載されている)である。
所定の実施形態では、AAV血清型は、AAVPHP.N(PHP.N)ペプチドを含む血清型またはそのバリアントである。
【0186】
所定の実施形態では、AAV血清型は、AAVPHP.B(PHP.B)ペプチドを含む血清型またはそのバリアントである。
所定の実施形態では、AAV血清型は、AAVPHP.A(PHP.A)ペプチドを含む血清型またはそのバリアントである。
【0187】
所定の実施形態では、AAV血清型は、PHP.Sペプチドを含む血清型またはそのバリアントである。
所定の実施形態では、AAV血清型は、PHP.B2ペプチドを含む血清型またはそのバリアントである。
【0188】
所定の実施形態では、AAV血清型は、PHP.B3ペプチドを含む血清型またはそのバリアントである。
所定の実施形態では、AAV血清型は、G2B4ペプチドを含む血清型またはそのバリアントである。
【0189】
所定の実施形態では、AAV血清型は、G2B5ペプチドを含む血清型またはそのバリアントである。
所定の実施形態では、AAV血清型は、VOY101またはそのバリアントである。所定の実施形態では、VOY101は、配列番号1のアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、カプシド配列は、配列番号1722の核酸配列を含む。
【0190】
所定の実施形態では、AAV血清型は、VOY201またはそのバリアントである。所定の実施形態では、VOY201は、配列番号1724のアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、カプシド配列は、配列番号1723の核酸配列を含む。
【0191】
所定の実施形態では、AAVカプシドは、静脈内投与の後の血液脳関門通過を可能にする。そのようなAAVカプシドの非限定的な例は、ペプチドインサート、例えば、限定されないが、AAVPHP.N(PHP.N)、AAVPHP.B(PHP.B)、PHP.S、G2A3、G2B4、G2B5、G2A12、G2A15、PHP.B2、PHP.B3、またはAAVPHP.A(PHP.A)を含むAAV9、AAV9 K449R、VOY101、VOY201、またはAAVカプシドを含む。
【0192】
所定の実施形態では、AAV血清型は、上述したもののいずれかと50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するカプシドアミノ酸配列を含み得る。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号1、2、3、9、136、または1724と少なくとも80%同一のカプシドアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号1、2、3、9、136、または1724と少なくとも85%同一のカプシドアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号1、2、3、9、136、または1724と少なくとも90%同一のカプシドアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号1、2、3、9、136、または1724と少なくとも95%同一のカプシドアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号1、2、3、9、136、または1724と少なくとも99%同一のカプシドアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号1、2、3、9、136、または1724のカプシドアミノ酸を含む。
【0193】
所定の実施形態では、AAV血清型は、上述したもののいずれかと50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するカプシド核酸配列によってコードされ得る。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号4、135、1722、または1723と少なくとも80%同一のカプシド核酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号4、135、1722、または1723と少なくとも85%同一のカプシド核酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号4、135、1722、または1723と少なくとも90%同一のカプシド核酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号4、135、1722、または1723と少なくとも95%同一のカプシド核酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号4、135、1722、または1723と少なくとも99%同一のカプシド核酸配列を含む。所定の実施形態では、AAV血清型は、配列番号4、135、1722、または1723のカプシド核酸配列を含む。
【0194】
所定の実施形態では、AAVのVP1カプシドタンパク質の翻訳のための開始コドンは、米国特許番号US8163543(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシド及び開始コドンに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるCTG、TTG、またはGTGであり得る。
【0195】
本開示は、カプシド(Cap)遺伝子によってコードされる構造カプシドタンパク質(VP1、VP2、及びVP3を含む)に言及する。これらのカプシドタンパク質は、ウイルスベクター、例えば、AAVの外側タンパク質構造シェル(すなわち、カプシド)を形成する。Capポリヌクレオチドから合成されるVPカプシドタンパク質は通常、ペプチド配列における最初のアミノ酸としてメチオニン(Met1)を含み、これは、対応するCapヌクレオチド配列における開始コドン(AUGまたはATG)に関連する。しかしながら、1番目のメチオニン(Met1)残基または通常は任意の1番目のアミノ酸(AA1)は、タンパク質処理酵素、例えば、Met-アミノペプチダーゼによるポリペプチド合成の後またはその間に切断されることが一般的である。この「Met/AA切除」プロセスはしばしば、ポリペプチド配列における2番目のアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、セリン、トレオニンなど)の対応するアセチル化と相関する。Met切除は一般的に、VP1及びVP3カプシドタンパク質で生じるが、VP2カプシドタンパク質でも生じ得る。
【0196】
Met/AA切除が不完全である場合、ウイルスカプシドを含む1つ以上(1、2、または3つ)のVPカプシドタンパク質の混合物が生成され得、その一部は、Met1/AA1アミノ酸を含み得(Met+/AA+)、その一部は、Met/AA切除の結果としてのMet1/AA1アミノ酸を欠き得る(Met-/AA-)。カプシドタンパク質におけるMet/AA切除に関するさらなる論述については、Jin,et al.Direct Liquid Chromatography/Mass Spectrometry Analysis for Complete Characterization of Recombinant Adeno-Associated Virus Capsid Proteins.Hum Gene Ther Methods.2017 Oct.28(5):255-267;Hwang,et al.N-Terminal Acetylation of Cellular Proteins Creates Specific Degradation Signals.Science.2010 February 19.327(5968):973-977(その内容は、本開示と矛盾しない限り、カプシドタンパク質におけるMet/AA切除に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0197】
本開示によれば、カプシドタンパク質への言及は、切除された(Met-/AA-)または切除されていない(Met+/AA+)配列のいずれかに限定されず、文脈の中で、独立したカプシドタンパク質、カプシドタンパク質の混合物を含むウイルスカプシド、及び/または本開示のカプシドタンパク質をコードする、記載する、生成する、またはもたらすポリヌクレオチド配列(またはその断片)を指し得る。「カプシドタンパク質」または「カプシドポリペプチド」(例えば、VP1、VP2、またはVP3)への直接的言及はまた、Met1/AA1アミノ酸を含むVPカプシドタンパク質(Met+/AA+)ならびにMet/AA切除の結果としてMet1/AA1アミノ酸を欠く対応するVPカプシドタンパク質(Met-/AA-)を含み得る。
【0198】
さらに、本開示によれば、Met1/AA1アミノ酸を含む1つ以上のカプシドタンパク質(Met+/AA+)をそれぞれ含むまたはコードする特定の配列番号(タンパク質または核酸にかかわらない)への言及は、Met1/AA1アミノ酸を欠くVPカプシドタンパク質を教示していることが理解されるべきであるが、それは、配列の確認時に、第1の列挙されたアミノ酸(メチオニンであるかどうかにかかわらない)を欠いているに過ぎない任意の配列であることが直ちに明らかであるからである。
【0199】
非限定的な例として、長さが736アミノ酸であり、かつAUG/ATG開始コドンによってコードされる「Met1」アミノ酸を含む(Met+)VP1ポリペプチド配列への言及はまた、長さが735アミノ酸であり、かつ736アミノ酸Met+配列の「Met1」アミノ酸を含まない(Met-)VP1ポリペプチド配列を教示することが理解され得る。第2の非限定的な例として、長さが736アミノ酸であり、かつ任意のNNN開始コドンによってコードされる「AA1」アミノ酸を含む(AA1+)VP1ポリペプチド配列への言及はまた、長さが735アミノ酸であり、かつ736アミノ酸AA1+配列の「AA1」アミノ酸を含まない(AA1-)VP1ポリペプチド配列を教示することが理解され得る。
【0200】
VPカプシドタンパク質から形成されるウイルスカプシドへの言及(例えば、特定のAAVカプシド血清型への言及)は、Met1/AA1アミノ酸を含むVPカプシドタンパク質(Met+/AA1+)、Met/AA1切除の結果としてMet1/AA1アミノ酸を欠く対応するVPカプシドタンパク質(Met-/AA1-)、またはそれらの組み合わせ(Met+/AA1+及びMet-/AA1-)を包含し得る。
【0201】
非限定的な例として、AAVカプシド血清型は、VP1(Met+/AA1+)、VP1(Met-/AA1-)、またはVP1(Met+/AA1+)及びVP1(Met-/AA1-)の組み合わせを含み得る。AAVカプシド血清型はまた、VP3(Met+/AA1+)、VP3(Met-/AA1-)、またはVP3(Met+/AA1+)及びVP3(Met-/AA1-)の組み合わせを含み得、また、VP2(Met+/AA1)及びVP2(Met-/AA1-)の類似する任意の組み合わせを含み得る。
【0202】
ペイロード
本開示のAAV粒子は、少なくとも1つのペイロード領域を含む少なくとも1つのペイロードコンストラクトを含み得るか、またはそれを使用して生成され得る。所定の実施形態では、ペイロード領域は、ペイロードコンストラクトウイルスゲノムなどのウイルスゲノム内に位置し得る。ペイロード領域の5’及び/または3’末端では、少なくとも1つの末端逆位反復(ITR)が存在し得る。ペイロード領域内では、プロモーター領域、イントロン領域及びコーディング領域が存在し得る。
【0203】
所定の実施形態では、本開示のペイロードコンストラクトは、バキュロウイルスプラスミドまたは組換えバキュロウイルスゲノムとしても知られているバクミドであり得る。
所定の実施形態では、AAV粒子のペイロード領域は、対象となるポリペプチドまたはタンパク質をコードする1つ以上の核酸配列を含む。
【0204】
所定の実施形態では、AAV粒子は、対象となる複数のポリペプチドをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。所定の実施形態では、1つ以上のポリペプチドをコードするウイルスゲノムが複製され、ウイルス粒子にパッケージングされ得る。ベクターゲノムを含むウイルス粒子で形質導入された標的細胞は、単一の標的細胞において1つ以上のポリペプチドの各々を発現し得る。
【0205】
AAV粒子のペイロード領域がポリペプチドをコードする場合、ポリペプチドは、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質であり得る。非限定的な例として、ペイロード領域は、対象となる少なくとも1つの治療用タンパク質をコードし得る。本明細書に記載のポリペプチドをコードするAAVウイルスゲノムは、ヒト疾患、ウイルス、感染症、獣医学的用途ならびに多様なin vivo及びin vitro環境において有用であり得る。
【0206】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子(ウイルスゲノムを含む)の対象への投与は、対象におけるタンパク質の発現を増加させる。所定の実施形態では、タンパク質の発現の増加は、ペイロードによってコードされるポリペプチドに関連する疾患または疾病の作用及び/または症状を減少させる。
【0207】
所定の実施形態では、AAV粒子は、対象となるタンパク質(すなわち、ペイロードタンパク質、治療用タンパク質)をコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。
【0208】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、限定されないが、抗体、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、ApoE2、フラタキシン、生存運動ニューロン(SMN)タンパク質、グルコセレブロシダーゼ、N-スルホグルコサミンスルホヒドロラーゼ、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ、イズロン酸2-スルファターゼ、アルファ-L-イズロニダーゼ、パルミトイル-タンパク質チオエステラーゼ1、トリペプチジルペプチダーゼ1、バッテニン、CLN5、CLN6(リンクリン)、MFSD8、CLN8、アスパルトアシラーゼ(ASPA)、プログラニュリン(GRN)、MeCP2、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)及び/またはギガキソニン(GAN)を含むタンパク質をコードする核酸配列を含む。
【0209】
所定の実施形態では、AAV粒子は、以下の国際公開のいずれか1つに記載の疾患関連タンパク質(及びその断片またはバリアント)のいずれかをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む:WO2016073693、WO2017023724、WO2016077687、WO2016077689、WO2018204786、WO2017201258、WO2017201248、WO2018204803、WO2018204797、WO2017189959、WO2017189963、WO2017189964、WO2015191508、WO2016094783、WO20160137949、WO2017075335(これらの内容はそれぞれ、それらが本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0210】
本開示のウイルスゲノムのペイロード領域によってコードされるアミノ酸配列は、ポリペプチド全体、複数のポリペプチドまたはポリペプチドの断片として翻訳され得、これらは、独立して、1つ以上の核酸、核酸の断片または前述したもののいずれかのバリアントによってコードされ得る。本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」は、ほとんどの場合ペプチド結合によって互いに連結されたアミノ酸残基(天然または非天然)のポリマーを意味する。その用語は、本明細書で使用される場合、任意のサイズ、構造、または機能のタンパク質、ポリペプチド、及びペプチドを指す。いくつかの例では、コードされるポリペプチドは、約50アミノ酸よりも短く、そのときはポリペプチドはペプチドと称される。ポリペプチドがペプチドである場合、それは少なくとも約2つ、3つ、4つ、または少なくとも5つのアミノ酸残基長となる。よって、ポリペプチドは、遺伝子生成物、天然に存在するポリペプチド、合成ポリペプチド、ホモログ、オーソログ、パラログ、断片ならびに前述のものの他の同等物、バリアント、及びアナログを含む。ポリペプチドは、単一分子であり得、または複数分子複合体、例えば、二量体、三量体または四量体であり得る。それらはまた、一本鎖または多連鎖のポリペプチドを含み得、会合または連結されていてもよい。ポリペプチドという用語はまた、1つ以上のアミノ酸残基が、対応する天然に存在するアミノ酸の人工化学的アナログであるアミノ酸ポリマーにも適用され得る。
【0211】
所定の実施形態では、「ポリペプチドバリアント」が提供される。用語「ポリペプチドバリアント」は、ネイティブまたは参照配列に由来するそれらのアミノ酸配列とは異なる分子を指す。アミノ酸配列バリアントは、ネイティブまたは参照配列と比較して、アミノ酸配列内の所定の位置で置換、欠失、及び/または挿入を保有し得る。通常、バリアントは、ネイティブまたは参照配列と少なくとも約50%の同一性(相同性)を保有し、所定の実施形態では、それらは、ネイティブまたは参照配列と少なくとも約80%、または少なくとも約90%同一(相同)である。
【0212】
本開示は、ベクターゲノムが調節性ポリヌクレオチド、例えば、RNAまたはDNA分子を治療剤としてコードする製剤化されたAAV粒子の使用を含む。したがって、本開示は、対象となる遺伝子を標的とする低分子二本鎖RNA(dsRNA)分子(低分子干渉RNA、siRNA、miRNA、プレmiRNA)にプロセシングされるポリヌクレオチドをコードするベクターゲノムを提供する。本開示はまた、疾患、障害、及び/または病態を処置するための、対象となる遺伝子のアレルの遺伝子発現及びタンパク質生成を阻害するためのそれらの使用方法を提供する。
【0213】
所定の実施形態では、AAV粒子は、1つ以上の調節性ポリヌクレオチドをコードするまたは含む核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。所定の実施形態では、AAV粒子は、対象となる調節性ポリヌクレオチドをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。本開示の所定の実施形態では、調節性ポリヌクレオチド、例えば、RNAまたはDNA分子は、治療剤として提供される。RNA干渉媒介遺伝子サイレンシングは、標的遺伝子発現を特異的に阻害し得る。
【0214】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、標的遺伝子発現及び/または標的タンパク質生成と干渉する調節性ポリヌクレオチドをコードする核酸配列を含む。所定の実施形態では、阻害/改変される遺伝子発現またはタンパク質生成は、限定されないが、スーパーオキシドジスムターゼ1(SOD1)、染色体9オープンリーディングフレーム72(C9ORF72)、TAR DNA結合タンパク質(TARDBP)、アタキシン-3(ATXN3)、ハンチンチン(HTT)、アミロイド前駆体タンパク質(APP)、アポリポタンパク質E(ApoE)、微小管関連タンパク質タウ(MAPT)、アルファ-シヌクレイン(SNCA)、電位依存性ナトリウムチャネルアルファサブユニット9(SCN9A)、及び/または電位依存性ナトリウムチャネルアルファサブユニット10(SCN10A)を含み得る。
【0215】
所定の実施形態では、AAV粒子は、以下の国際公開のいずれか1つに記載の調節性ポリヌクレオチド、RNAi分子、siRNA分子、dsRNA分子、及び/またはRNA二本鎖のいずれかをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む:WO2016073693、WO2017023724、WO2016077687、WO2016077689、WO2018204786、WO2017201258、WO2017201248、WO2018204803、WO2018204797、WO2017189959、WO2017189963、WO2017189964、WO2015191508、WO2016094783、WO20160137949、WO2017075335(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0216】
所定の実施形態では、そのようなsiRNA分子、またはsiRNA分子の一本鎖をコードする核酸配列がアデノ随伴ウイルスベクターに挿入され、細胞、具体的には中枢神経系における細胞に導入される。
【0217】
AAV粒子は、いくつかの独自の特徴のため、siRNA送達のために調査されてきた。特徴の非限定的な例は、(i)分裂及び非分裂細胞の両方に感染する能力;(ii)ヒト細胞を含む、感染性に関する広い宿主範囲;(iii)野生型AAVは、いずれの疾患にも関連しておらず、感染した細胞において複製することは示されていないこと;(iv)ベクターに対する細胞媒介免疫反応の欠如及び(v)宿主染色体における非組み込み特質による長期発現の潜在性の減少を含む。その上、AAV粒子での感染は、細胞遺伝子発現のパターンの変化に対する最小の影響を有する(Stilwell and Samulski et al.,Biotechniques,2003,34,148)。
【0218】
所定の実施形態では、本開示のコードされるsiRNA二本鎖は、互いにハイブリダイズされて二本鎖構造を形成するアンチセンス鎖及びセンス鎖を含有し、アンチセンス鎖は、対象となる標的遺伝子の核酸配列に相補的であり、センス鎖は、対象となる標的遺伝子の核酸配列と相同である。他の態様では、各鎖の3’末端で0、1または2ヌクレオチドのオーバーハングが存在する。
【0219】
本開示の製剤化されたAAV粒子のペイロードは、遺伝子発現のRNA干渉(RNAi)誘導阻害に供される1つ以上の薬剤をコードし得る。本明細書では、対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖またはコードされるdsRNA(本明細書ではまとめて「siRNA分子」と称される)が提供される。そのようなsiRNA分子、例えば、コードされるsiRNA二本鎖、コードされるdsRNAまたはコードされるsiRNAまたはdsRNA前駆体は、細胞、例えば、星状細胞またはミクログリア、皮質、海馬、嗅内、視床、感覚または運動ニューロンにおける遺伝子発現を減少または沈静させ得る。
【0220】
RNAi(転写後遺伝子サイレンシング(PTGS)、クエリング、または共抑制としても知られている)は、RNA分子が、配列特異的様式で、典型的には特定のmRNA分子の破壊を引き起こすことによって、遺伝子発現を阻害する転写後遺伝子サイレンシングプロセスである。RNAiの活性成分は、典型的には15~30ヌクレオチド(例えば、19~25、19~24または19~21ヌクレオチド)及び2ヌクレオチド3’オーバーハングを含有し、かつ標的遺伝子の核酸配列と合致する、低分子干渉RNA(siRNA)と呼ばれる短鎖/低分子二本鎖RNA(dsRNA)である。これらの短鎖RNA種は、より大きなdsRNAのDicer媒介切断によってin vivoで自然に生成され得、それらは哺乳動物細胞において機能的である。
【0221】
マイクロRNA(miRNA)として知られている天然に発現する低分子RNA分子は、mRNAの発現を調整することによって遺伝子サイレンシングを誘発する。miRNAを含有するRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)は、シード領域と呼ばれるmiRNAの5’領域におけるヌクレオチド2~7と完全な配列相補性、及びその3’領域との他の塩基対を提供するmRNAを標的とする。遺伝子発現のmiRNA媒介下方制御は、標的mRNAの切断、標的mRNAの翻訳阻害、またはmRNA減衰によって引き起こされ得る。miRNA標的化配列は通常、標的mRNAの3’UTRに位置する。単一のmiRNAは、様々な遺伝子からの100種を超える転写産物を標的とし得、1つのmRNAは、異なるmiRNAによって標的とされ得る。
【0222】
特定のmRNAを標的とするsiRNA二本鎖またはdsRNAは、AAV粒子のペイロードとして設計され得、RNAiプロセスを活性化するために細胞に導入される。Elbashirらは、21ヌクレオチドsiRNA二本鎖(低分子干渉RNAと称される)が、哺乳動物細胞において免疫反応を誘導せずに強力で特異的な遺伝子ノックダウンを達成することが可能であることを実証した(Elbashir SM et al.,Nature,2001,411,494-498)。この最初の報告以来、siRNAによる転写後遺伝子サイレンシングは、哺乳動物細胞における遺伝子分析のための強力なツールとして直ちに出現し、新規治療剤を生成するための潜在性を有する。
【0223】
標的mRNAと相同なセンス鎖及び標的mRNAに相補的であるアンチセンス鎖を含むsiRNA二本鎖は、一本鎖(ss)-siRNA(例えば、アンチセンス鎖RNAまたはアンチセンスオリゴヌクレオチド)の使用と比較して、標的RNA破壊のための効率の観点から多大な利点を提供する。多くの場合、それは、対応する二本鎖の有効な遺伝子サイレンシング効力を達成するためにより高い濃度のss-siRNAを必要とする。
【0224】
所定の実施形態では、siRNA分子は、分子骨格も含む調節性ポリヌクレオチドにおいてコードされ得る。本明細書で使用される場合、「分子骨格」は、次の分子を設計または作製するための配列または構造的基礎を形成するフレームワークまたは開始分子である。
【0225】
所定の実施形態では、ペイロード(例えば、siRNA、miRNAまたは本明細書に記載の他のRNAi剤)を含む調節性ポリヌクレオチドは、任意の長さのものであり得、かつ野生型マイクロRNA配列に全体としてまたは部分的に由来し得るまたは完全に人工であり得るリーディング5’フランキング配列を含む分子骨格を含む。3’フランキング配列は、サイズ及び起源が5’フランキング配列を反映している場合がある。所定の実施形態では、5’及び3’フランキング配列の一方または両方は、非存在である。
【0226】
所定の実施形態では、分子骨格は、当該技術分野で知られている1つ以上のリンカーを含み得る。リンカーは、領域を分離し得、または一方の分子骨格を他方のものから分離し得る。非限定的な例として、分子骨格は、ポリシストロン性であり得る。
【0227】
所定の実施形態では、調節性ポリヌクレオチドは、以下の特性のうちの少なくとも1つを使用して設計される:ループバリアント、シードミスマッチ/バルジ/ゆらぎバリアント、ステムミスマッチ、ループバリアント及び基礎ステムミスマッチバリアント、シードミスマッチ及び基礎ステムミスマッチバリアント、ステムミスマッチ及び基礎ステムミスマッチバリアント、シードゆらぎ及び基礎ステムゆらぎバリアント、またはステム配列バリアント。
【0228】
ペイロード:ポリペプチド及びバリアント
所定の実施形態では、AAV粒子のペイロード領域は、対象となるポリペプチドまたはタンパク質をコードする1つ以上の核酸配列を含む。
【0229】
所定の実施形態では、AAV粒子は、対象となる複数のポリペプチドをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。所定の実施形態では、1つ以上のポリペプチドをコードするウイルスゲノムが複製され、ウイルス粒子にパッケージングされ得る。ベクターゲノムを含むウイルス粒子で形質導入された標的細胞は、単一の標的細胞において1つ以上のポリペプチドの各々を発現し得る。
【0230】
AAV粒子ペイロード領域がポリペプチドをコードする場合、ポリペプチドは、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質であり得る。非限定的な例として、ペイロード領域は、対象となる少なくとも1つの治療用タンパク質をコードし得る。本明細書に記載のポリペプチドをコードするAAVウイルスゲノムは、ヒト疾患、ウイルス、感染症、獣医学的用途ならびに多様なin vivo及びin vitro環境において有用であり得る。
【0231】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子(ウイルスゲノムを含む)の対象への投与は、対象におけるタンパク質の発現を増加させる。所定の実施形態では、タンパク質の発現の増加は、ペイロードによってコードされるポリペプチドに関連する疾患または疾病の作用及び/または症状を減少させる。
【0232】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子は、標準的な評価システム、例えば、限定されないが、総機能的能力(TFC)スケールによって測定される日常生活の機能的能力及び活動の低下を減少させるために使用され得る。
【0233】
所定の実施形態では、AAV粒子は、対象となるタンパク質(すなわち、ペイロードタンパク質、治療用タンパク質)をコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。
【0234】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、限定されないが、抗体、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、ApoE2、フラタキシン、生存運動ニューロン(SMN)タンパク質、グルコセレブロシダーゼ、N-スルホグルコサミンスルホヒドロラーゼ、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ、イズロン酸2-スルファターゼ、アルファ-L-イズロニダーゼ、パルミトイル-タンパク質チオエステラーゼ1、トリペプチジルペプチダーゼ1、バッテニン、CLN5、CLN6(リンクリン)、MFSD8、CLN8、アスパルトアシラーゼ(ASPA)、プログラニュリン(GRN)、MeCP2、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)及び/またはギガキソニン(GAN)を含むタンパク質をコードする核酸配列を含む。
【0235】
所定の実施形態では、AAV粒子は、AADCをコードする核酸配列を含むペイロード領域またはパーキンソン病を処置するための当該技術分野で知られている任意の他のペイロードを有するウイルスゲノムを含む。非限定的な例として、ペイロードは、NM_001082971.1(GI:132814447)、NM_000790.3(GI:132814459)、NM_001242886.1(GI:338968913)、NM_001242887.1(GI:338968916)、NM_001242888.1(GI:338968918)、NM_001242889.1(GI:338968920)、NM_001242890.1(GI:338968922)ならびにそれらの断片またはバリアントなどの配列を含み得る。
【0236】
所定の実施形態では、AAV粒子は、フラタキシンをコードする核酸配列を含むペイロード領域またはフリードライヒ運動失調症を処置するための当該技術分野で知られている任意の他のペイロードを有するウイルスゲノムを含む。非限定的な例として、ペイロードは、NM_000144.4(GI:239787167)、NM_181425.2(GI:239787185)、NM_001161706.1(GI:239787197)ならびにそれらの断片またはバリアントなどの配列を含み得る。
【0237】
所定の実施形態では、AAV粒子は、SMNをコードする核酸配列を含むペイロード領域または脊髄性筋萎縮症(SMA)を処置するための当該技術分野で知られている任意の他のペイロードを有するウイルスゲノムを含む。非限定的な例として、ペイロードは、NM_001297715.1(GI:663070993)、NM_000344.3(GI:196115055)、NM_022874.2(GI:196115040)ならびにそれらの断片またはバリアントなどの配列を含み得る。
【0238】
所定の実施形態では、AAV粒子は、米国特許公開番号20180258424(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の疾患関連タンパク質(及びその断片またはバリアント)のいずれかをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。
【0239】
所定の実施形態では、AAV粒子は、以下の国際公開のいずれか1つに記載の疾患関連タンパク質(及びその断片またはバリアント)のいずれかをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む:WO2016073693、WO2017023724、WO2016077687、WO2016077689、WO2018204786、WO2017201258、WO2017201248、WO2018204803、WO2018204797、WO2017189959、WO2017189963、WO2017189964、WO2015191508、WO2016094783、WO20160137949、WO2017075335(これらの内容はそれぞれ、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0240】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子は、神経変性障害/疾患の症状を測定するために使用される任意の評価に対する性能を改善するために使用され得る。そのような評価は、限定されないが、ADAS-cog(アルツハイマー病評価尺度-認知)、MMSE(ミニ精神状態検査)、GDS(老年期うつ尺度)、FAQ(機能活性質問票)、ADL(日常生活活動)、GPCOG(一般開業医認知評価)、Mini-Cog、AMTS(簡易精神試験尺度)、時計描画試験、6-CIT(6項目認知障害試験)、TYM(自己記憶試験)、MoCa(モントリオール認知評価)、ACE-R(アデンブルックズ認知評価)、MIS(記憶障害スクリーニング)、BADLS(ブリストル日常生活活動尺度)、バーセル指数、機能的自立度評価法、手段的日常生活活動、IQCODE(高齢者における認知低下のインフォーマント質問票)、神経精神症状インベントリ、コーエン-マンスフィールド動揺インベントリ、BEHAVE-AD、EuroQol、ショートフォーム-36及び/またはMBR介護者負担指数、またはSheehan B Ther Adv Neurol Disord 5(6):349-358(2012)(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される他の試験のいずれかを含む。
【0241】
所定の実施形態では、「バリアント模倣体」が提供される。本明細書で使用される場合、用語「バリアント模倣体」は、活性化配列を模倣するであろう1つ以上のアミノ酸を含有するものである。例えば、グルタミン酸は、ホスホロ-トレオニン及び/またはホスホロ-セリンの模倣体として機能し得る。代替的には、バリアント模倣体は、脱活性化または模倣体を含有する不活性化した生成物をもたらす。例えば、フェニルアラニンは、チロシンの不活性化置換として機能し得る;またはアラニンは、セリンの不活性化置換として機能し得る。
【0242】
所定の実施形態では、「アミノ酸配列バリアント」が提供される。用語「アミノ酸配列バリアント」は、ネイティブまたは開始配列と比較して、それらのアミノ酸配列におけるいくつかの相違を有する分子を指す。アミノ酸配列バリアントは、アミノ酸配列内の所定の位置で置換、欠失、及び/または挿入を保有し得る。「ネイティブ」または「開始」配列は、野生型配列と混同されるべきではない。本明細書で使用される場合、ネイティブまたは開始配列は、比較がなされ得るオリジナルの分子を指す相対的用語である。「ネイティブ」または「開始」配列または分子は、野生型(天然に見られるその配列)を表し得るが、野生型配列である必要はない。
【0243】
通常、バリアントは、ネイティブ配列と少なくとも約70%の相同性を保有し、所定の実施形態では、それらは、ネイティブ配列と少なくとも約80%または少なくとも約90%相同である。「相同性」は、アミノ酸配列に適用される場合、配列をアライメントし、必要に応じてギャップを導入して、最大相同率を達成した後の第2の配列のアミノ酸配列における残基と同一である候補アミノ酸配列における残基の百分率として定義される。アライメントのための方法及びコンピュータプログラムは、当該技術分野でよく知られている。相同性は、同一率の計算に依存するが、計算に導入されるギャップ及びペナルティにより値が異なり得ることが理解される。
【0244】
「ホモログ」は、アミノ酸配列に適用される場合、第2の種の第2の配列と実質的な同一性を有する他の種の対応する配列を意味する。
「アナログ」は、親ポリペプチドの特性を依然として維持するアミノ酸残基の1つ以上のアミノ酸変化、例えば、置換、付加または欠失によって異なるポリペプチドバリアントを含むことを意味する。
【0245】
配列タグまたはアミノ酸、例えば、1つ以上のリシンが、本開示のペプチド配列に(例えば、N末端またはC末端の端部で)付加され得る。配列タグは、ペプチド精製または局在化のために使用され得る。リシンは、ペプチド溶解性を増加させるためまたはビオチン化を可能とするために使用され得る。代替的には、ペプチドまたはタンパク質のアミノ酸配列のカルボキシ及びアミノ末端領域に位置するアミノ酸残基は、任意に欠失され、切断型配列を提供し得る。所定のアミノ酸(例えば、C末端またはN末端残基)は代替的に、例えば、可溶性であるか、または固体支持体に連結されたより大きな配列の一部としての配列の発現として、配列の使用に応じて欠失され得る。
【0246】
所定の実施形態では、「置換型バリアント」が提供される。「置換型バリアント」は、タンパク質に言及する場合、ネイティブまたは開始配列における少なくとも1つのアミノ酸が除去され、同じ位置でその箇所に異なるアミノ酸が挿入されたものである。置換は、分子における1つのアミノ酸のみが置換された単独のものであり得、またはそれらは、同じ分子において2つ以上のアミノ酸が置換された複数のものであり得る。
【0247】
本明細書で使用される場合、用語「保存的アミノ酸置換」は、配列に通常存在するアミノ酸の、類似するサイズ、電荷、または極性の異なるアミノ酸での置換を指す。保存的置換の例は、非極性(疎水性)残基、例えば、イソロイシン、バリン及びロイシンでの別の非極性残基の置換を含む。同様に、保存的置換の例は、1つの極性(親水性)残基での別の極性残基の置換、例えば、アルギニンとリシンの間、グルタミンとアスパラギンの間、及びグリシンとセリンの間の置換を含む。また、塩基性残基、例えば、リシン、アルギニンまたはヒスチジンでの別の塩基性残基の置換、または1つの酸性残基、例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸での別の酸性残基の置換は、保存的置換の追加の例である。非保存的置換の例は、非極性(疎水性)アミノ酸残基、例えば、イソロイシン、バリン、ロイシン、アラニン、メチオニンでの極性(親水性)残基、例えば、システイン、グルタミン、グルタミン酸またはリシンの置換及び/または極性残基での非極性残基の置換を含む。
【0248】
所定の実施形態では、「挿入バリアント」が提供される。「挿入バリアント」は、タンパク質に言及する場合、ネイティブまたは開始配列における特定の位置でアミノ酸に直接隣接して挿入された1つ以上のアミノ酸を有するものである。アミノ酸に「直接隣接する」は、アミノ酸のアルファ-カルボキシまたはアルファ-アミノ官能基のいずれかに接続されていることを意味する。
【0249】
所定の実施形態では、「欠失バリアント」が提供される。「欠失バリアント」は、タンパク質に言及する場合、ネイティブまたは開始アミノ酸配列における1つ以上のアミノ酸が除去されたものである。通常、欠失バリアントは、分子の特定の領域において欠失した1つ以上のアミノ酸を有する。
【0250】
本明細書で使用される場合、用語「誘導体」は、用語「バリアント」と同義的に使用され、参照分子または開始分子に対して任意の方法で改変または変更された分子を指す。所定の実施形態では、誘導体は、有機タンパク質性または非タンパク質性誘導体化剤、及び翻訳後修飾で改変されたネイティブまたは開始タンパク質を含む。共有結合修飾は、タンパク質の標的アミノ酸残基を、選択された側鎖または末端残基と反応することが可能な有機誘導体化剤と反応させることによって、または選択された組換え宿主細胞において機能する翻訳後修飾のメカニズムを利用することによって従来的に導入される。得られる共有結合誘導体は、生物学的活性のため、イムノアッセイのため、または組換え糖タンパク質のイムノアフィニティー精製用の抗タンパク質抗体の調製のために重要な残基を同定する場合に仕向けられたプログラムにおいて有用である。そのような修飾は、当該技術分野における通常の技術の範囲内であり、過度の実験をせずに実施される。
【0251】
所定の翻訳後修飾は、発現したポリペプチドに対する組換え宿主細胞の作用の結果である。グルタミニル及びアスパラギニル残基は、対応するグルタミル及びアスパルチル残基に頻繁に翻訳後に脱アミド化される。代替的には、これらの残基は、弱酸性条件下で脱アミド化される。これらの残基のいずれかの形態は、本開示に従って使用されるタンパク質に存在し得る。
【0252】
他の翻訳後修飾は、プロリン及びリシンのヒドロキシル化、セリルまたはトレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リシン、アルギニン、及びヒスチジン側鎖のアルファ-アミノ基のメチル化を含む(T.E.Creighton,Proteins:Structure and Molecular Properties,W.H.Freeman & Co.,San Francisco,pp.79-86(1983))。
【0253】
「特徴」は、タンパク質に言及する場合、分子の区別可能なアミノ酸配列に基づく成分として定義される。本開示のタンパク質の特徴は、表面発現、局所コンフォメーション形状、折り畳み、ループ、ハーフループ、ドメイン、ハーフドメイン、部位、末端またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0254】
本明細書で使用される場合、タンパク質に言及する場合、用語「表面発現」は、最も外側の表面上に現れるタンパク質のポリペプチドに基づく成分を指す。
本明細書で使用される場合、タンパク質に言及する場合、用語「局所コンフォメーション形状」は、タンパク質の定義可能な空間内に位置するタンパク質のポリペプチドに基づく構造的発現を意味する。
【0255】
本明細書で使用される場合、タンパク質に言及する場合、用語「折り畳み」は、エネルギー最小化時に得られるアミノ酸配列のコンフォメーションを意味する。折り畳みは、折り畳みプロセスの二次または三次レベルで生じ得る。二次レベルの折り畳みの例は、ベータシート及びアルファヘリックスを含む。三次折り畳みの例は、エネルギー力の凝集または分離により形成されるドメイン及び領域を含む。このように形成される領域は、疎水性及び親水性ポケットなどを含む。
【0256】
本明細書で使用される場合、用語「ターン」は、タンパク質コンフォメーションに関する場合、ペプチドまたはポリペプチドの骨格の方向を変化させ、かつ1、2、3つまたはそれ以上のアミノ酸残基を含み得る屈曲を意味する。
【0257】
本明細書で使用される場合、タンパク質に言及する場合、用語「ループ」は、ペプチドまたはポリペプチドの骨格の方向を逆転させ、かつ4つ以上のアミノ酸残基を含むペプチドまたはポリペプチド構造的特徴を指す。Olivaらは、少なくとも5つのクラスのタンパク質ループを同定した(J.Mol Biol 266(4):814-830;1997)。
【0258】
本明細書で使用される場合、タンパク質に言及する場合、用語「ハーフループ」は、それが誘導されたループとしてのアミノ酸残基の数の少なくとも半分を有する同定されたループの一部を指す。ループは、必ずしも偶数のアミノ酸残基を含有するわけではない場合があることが理解される。そのため、ループが奇数のアミノ酸を含有するか、または含むことが同定されているそれらの場合、奇数のループのハーフループは、ループの整数部分または次の整数部分(ループのアミノ酸の数/2+/-0.5アミノ酸)を含むことになる。例えば、7アミノ酸のループとして同定されたループは、3アミノ酸または4アミノ酸のハーフループを生成し得る(7/2=3.5+/-0.5は3または4である)。
【0259】
本明細書で使用される場合、タンパク質に言及する場合、用語「ドメイン」は、1つ以上の同定可能な構造的または機能的な特徴または特性(例えば、タンパク質-タンパク質相互作用のための部位として機能する結合能力)を有するポリペプチドのモチーフを指す。
【0260】
本明細書で使用される場合、タンパク質に言及する場合、用語「ハーフドメイン」は、それが誘導されたドメインとしてのアミノ酸残基の数の少なくとも半分を有する同定されたドメインの一部を意味する。ドメインは、必ずしも偶数のアミノ酸残基を含有するわけではない場合があることが理解される。そのため、ドメインが奇数のアミノ酸を含有するか、または含むことが同定されているそれらの場合、奇数のドメインのハーフドメインは、ドメインの整数部分または次の整数部分(ドメインのアミノ酸の数/2+/-0.5アミノ酸)を含むことになる。例えば、7アミノ酸のドメインとして同定されたドメインは、3アミノ酸または4アミノ酸のハーフドメインを生成し得る(7/2=3.5+/-0.5は3または4である)。サブドメインは、ドメインまたはハーフドメイン内で同定され得、これらのサブドメインは、それらが誘導されたドメインまたはハーフドメインにおいて同定された構造的また機能的特性のすべてよりも少ないものを保有することも理解される。本明細書におけるドメインタイプのいずれかを含むアミノ酸は、ポリペプチドの骨格に沿って連続的である必要はない(すなわち、非隣接アミノ酸が構造的に折り畳まれてドメイン、ハーフドメインまたはサブドメインが生成され得る)ことも理解される。
【0261】
本明細書で使用される場合、タンパク質に言及する場合、用語「部位」は、アミノ酸に基づく実施形態に関する場合、「アミノ酸残基」及び「アミノ酸側鎖」と同義で使用される。部位は、本開示のポリペプチド系分子内で改変、操作、変化、誘導体化または変更され得るペプチドまたはポリペプチド内の位置を表す。
【0262】
本明細書で使用される場合、用語「末端(複数)または末端(単数)」は、タンパク質に言及する場合、ペプチドまたはポリペプチドの先端を指す。そのような先端は、ペプチドまたはポリペプチドの最初または最後の部位に限定されないが、末端領域における追加のアミノ酸を含み得る。本開示のポリペプチドに基づく分子は、N末端(遊離アミノ基(NH2)を有するアミノ酸によって終結される)及びC末端(遊離カルボキシル基(COOH)を有するアミノ酸によって終結される)の両方を有するものとして特性化され得る。本開示のタンパク質は、所定の実施形態では、ジスルフィド結合によってまたは非共有結合性力によって一緒にもたらされる複数のポリペプチド鎖(多量体、オリゴマー)から構成される。これらの種類のタンパク質は、複数のN及びC末端を有することになる。代替的には、ポリペプチドの末端は、場合によって、非ポリペプチド系部位、例えば、有機コンジュゲートで開始または終了するように改変され得る。
【0263】
特徴のいずれかが本開示の分子の成分として同定または定義されると、これらの特徴のいくつかの操作及び/または改変のいずれかは、移動、交換、反転、欠失、ランダム化または複製によって実施され得る。さらに、特徴の操作は、本開示の分子に対する改変と同じアウトカムをもたらし得ることが理解される。例えば、ドメインを欠失させることを含む操作は、全長に満たない分子をコードするように核酸を改変する場合と同じように、分子の長さの変化をもたらすであろう。
【0264】
改変及び操作は、当該技術分野で知られている方法、例えば、部位特異的変異誘発によって達成され得る。生じた改変された分子は次いで、in vitroまたはin vivoアッセイ、例えば、本明細書に記載のものまたは当該技術分野で知られている任意の他の好適なスクリーニングアッセイを使用して活性について試験され得る。
【0265】
ペイロード:対象となる遺伝子を標的とする調節性ポリヌクレオチド
概要
所定の実施形態では、本開示は、ベクターゲノムが調節性ポリヌクレオチド、例えば、RNAまたはDNA分子を治療剤としてコードする製剤化されたAAV粒子の使用を提供する。したがって、本開示は、対象となる遺伝子を標的とする低分子二本鎖RNA(dsRNA)分子(低分子干渉RNA、siRNA、miRNA、プレmiRNA)にプロセシングされるポリヌクレオチドをコードするベクターゲノムを提供する。本開示はまた、疾患、障害、及び/または病態を処置するための、対象となる遺伝子のアレルの遺伝子発現及びタンパク質生成を阻害するためのそれらの使用方法を提供する。
【0266】
所定の実施形態では、AAV粒子は、1つ以上の調節性ポリヌクレオチドをコードするまたは含む核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。所定の実施形態では、AAV粒子は、対象となる調節性ポリヌクレオチドをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む。本開示の所定の実施形態では、調節性ポリヌクレオチド、例えば、RNAまたはDNA分子は、治療剤として提供される。RNA干渉媒介遺伝子サイレンシングは、標的遺伝子発現を特異的に阻害し得る。
【0267】
所定の実施形態では、ペイロード領域は、標的遺伝子発現及び/または標的タンパク質生成と干渉する調節性ポリヌクレオチドをコードする核酸配列を含む。所定の実施形態では、阻害/改変される遺伝子発現またはタンパク質生成は、限定されないが、スーパーオキシドジスムターゼ1(SOD1)、染色体9オープンリーディングフレーム72(C9ORF72)、TAR DNA結合タンパク質(TARDBP)、アタキシン-3(ATXN3)、ハンチンチン(HTT)、アミロイド前駆体タンパク質(APP)、アポリポタンパク質E(ApoE)、微小管関連タンパク質タウ(MAPT)、アルファ-シヌクレイン(SNCA)、電位依存性ナトリウムチャネルアルファサブユニット9(SCN9A)、及び/または電位依存性ナトリウムチャネルアルファサブユニット10(SCN10A)を含み得る。
【0268】
本開示は、SOD1のmRNAを標的としてSOD1の遺伝子発現及び/またはタンパク質生成と干渉する低分子干渉RNA(siRNA)二本鎖(及びそれらをコードする調節性ポリヌクレオチド)を提供する。本開示はまた、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置するための、SOD1のアレルの遺伝子発現及びタンパク質生成を阻害するためのそれらの使用方法を提供する。所定の実施形態では、本開示のsiRNA二本鎖は、それぞれのヌクレオチド配列の任意のセグメントに沿ってSOD1を標的とし得る。所定の実施形態では、本開示のsiRNA二本鎖は、ヌクレオチド配列内のSNPまたはバリアントの位置でSOD1を標的とし得る。
【0269】
本開示は、HTTのmRNAを標的としてHTTの遺伝子発現及び/またはタンパク質生成と干渉する低分子干渉RNA(siRNA)二本鎖(及びそれらをコードする調節性ポリヌクレオチド)を提供する。本開示はまた、ハンチントン病(HD)を処置するための、HTTのアレルの遺伝子発現及びタンパク質生成を阻害するためのそれらの使用方法を提供する。所定の実施形態では、本開示のsiRNA二本鎖は、それぞれのヌクレオチド配列の任意のセグメントに沿ってHTTを標的とし得る。所定の実施形態では、本開示のsiRNA二本鎖は、ヌクレオチド配列内のSNPまたはバリアントの位置でHTTを標的とし得る。
【0270】
所定の実施形態では、AAV粒子は、以下の国際公開のいずれか1つに記載の調節性ポリヌクレオチド、RNAi分子、siRNA分子、dsRNA分子、及び/またはRNA二本鎖のいずれかをコードする核酸配列を含むペイロード領域を有するウイルスゲノムを含む:WO2016073693、WO2017023724、WO2016077687、WO2016077689、WO2018204786、WO2017201258、WO2017201248、WO2018204803、WO2018204797、WO2017189959、WO2017189963、WO2017189964、WO2015191508、WO2016094783、WO20160137949、WO2017075335(これらの内容はそれぞれ、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0271】
所定の実施形態では、そのようなsiRNA分子をコードする核酸配列、またはsiRNA分子の一本鎖は、アデノ随伴ウイルスベクターに挿入され、細胞、具体的には中枢神経系における細胞に導入される。
【0272】
AAV粒子は、いくつかの独自の特徴のため、siRNA送達のために調査されてきた。特徴の非限定的な例は、(i)分裂及び非分裂細胞の両方に感染する能力;(ii)ヒト細胞を含む、感染性に関する広い宿主範囲;(iii)野生型AAVは、いずれの疾患にも関連しておらず、感染した細胞において複製することは示されていないこと;(iv)ベクターに対する細胞媒介免疫反応の欠如及び(v)宿主染色体における非組み込み特質による長期発現の潜在性の減少を含む。その上、AAV粒子での感染は、細胞遺伝子発現のパターンの変化に対する最小の影響を有する(Stilwell and Samulski et al.,Biotechniques,2003,34,148)。
【0273】
所定の実施形態では、本開示のコードされるsiRNA二本鎖は、二本鎖構造を形成するために互いにハイブリダイズされたアンチセンス鎖及びセンス鎖を含有し、アンチセンス鎖は、対象となる標的遺伝子の核酸配列に相補的であり、センス鎖は、対象となる標的遺伝子の核酸配列と相同である。他の態様では、各鎖の3’末端で0、1または2つのヌクレオチドオーバーハングが存在する。
【0274】
本開示によれば、対象となる遺伝子を標的とするsiRNA二本鎖の各鎖は、長さが約19~25、19~24または19~21ヌクレオチド、例えば、長さが約19ヌクレオチド、20ヌクレオチド、21ヌクレオチド、22ヌクレオチド、23ヌクレオチド、24ヌクレオチド、または25ヌクレオチドであり得る。
【0275】
所定の実施形態では、siRNAまたはdsRNAは、互いに相補的である少なくとも2つの配列を含む。dsRNAは、第1の配列を有するセンス鎖及び第2の配列を有するアンチセンス鎖を含む。アンチセンス鎖は、対象となる遺伝子をコードするmRNAの少なくとも一部に実質的に相補的であるヌクレオチド配列を含み、相補性の領域は、長さが30ヌクレオチド以下、及び少なくとも15ヌクレオチドである。通常、dsRNAは、長さが19~25、19~24または19~21ヌクレオチドである。所定の実施形態では、dsRNAは、長さが約15~約25ヌクレオチドであり、所定の実施形態では、dsRNAは、長さが約25~約30ヌクレオチドである。
【0276】
対象となる遺伝子によってコードされるタンパク質を発現する細胞との接触の際に発現ベクターにおいてコードされるdsRNAは、当該技術分野で知られているまたは本明細書に記載される方法によってアッセイされた場合、対象となる遺伝子によってコードされるタンパク質の発現を少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、またはそれ以上阻害する。
【0277】
本開示によれば、対象となる遺伝子を標的とするsiRNA二本鎖の核酸、siRNA二本鎖の一方の鎖またはdsRNAを含む製剤化されたAAV粒子が生成され、AAV粒子血清型は、PHP.B、PHP.A、G2B-26、G2B-13、TH1.1-32、TH1.1-35、AAV1、AAV2、AAV2G9、AAV3、AAV3a、AAV3b、AAV3-3、AAV4、AAV4-4、AAV5、AAV6、AAV6.1、AAV6.2、AAV6.1.2、AAV7、AAV7.2、AAV8、AAV9、AAV9.11、AAV9.13、AAV9.16、AAV9.24、AAV9.45、AAV9.47、AAV9.61、AAV9.68、AAV9.84、AAV9.9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV16.3、AAV24.1、AAV27.3、AAV42.12、AAV42-1b、AAV42-2、AAV42-3a、AAV42-3b、AAV42-4、AAV42-5a、AAV42-5b、AAV42-6b、AAV42-8、AAV42-10、AAV42-11、AAV42-12、AAV42-13、AAV42-15、AAV42-aa、AAV43-1、AAV43-12、AAV43-20、AAV43-21、AAV43-23、AAV43-25、AAV43-5、AAV44.1、AAV44.2、AAV44.5、AAV223.1、AAV223.2、AAV223.4、AAV223.5、AAV223.6、AAV223.7、AAV1-7/rh.48、AAV1-8/rh.49、AAV2-15/rh.62、AAV2-3/rh.61、AAV2-4/rh.50、AAV2-5/rh.51、AAV3.1/hu.6、AAV3.1/hu.9、AAV3-9/rh.52、AAV3-11/rh.53、AAV4-8/r11.64、AAV4-9/rh.54、AAV4-19/rh.55、AAV5-3/rh.57、AAV5-22/rh.58、AAV7.3/hu.7、AAV16.8/hu.10、AAV16.12/hu.11、AAV29.3/bb.1、AAV29.5/bb.2、AAV106.1/hu.37、AAV114.3/hu.40、AAV127.2/hu.41、AAV127.5/hu.42、AAV128.3/hu.44、AAV130.4/hu.48、AAV145.1/hu.53、AAV145.5/hu.54、AAV145.6/hu.55、AAV161.10/hu.60、AAV161.6/hu.61、AAV33.12/hu.17、AAV33.4/hu.15、AAV33.8/hu.16、AAV52/hu.19、AAV52.1/hu.20、AAV58.2/hu.25、AAVA3.3、AAVA3.4、AAVA3.5、AAVA3.7、AAVC1、AAVC2、AAVC5、AAV-DJ、AAV-DJ8、AAVF3、AAVF5、AAVH2、AAVrh.72、AAVhu.8、AAVrh.68、AAVrh.70、AAVpi.1、AAVpi.3、AAVpi.2、AAVrh.60、AAVrh.44、AAVrh.65、AAVrh.55、AAVrh.47、AAVrh.69、AAVrh.45、AAVrh.59、AAVhu.12、AAVH6、AAVLK03、AAVH-1/hu.1、AAVH-5/hu.3、AAVLG-10/rh.40、AAVLG-4/rh.38、AAVLG-9/hu.39、AAVN721-8/rh.43、AAVCh.5、AAVCh.5R1、AAVcy.2、AAVcy.3、AAVcy.4、AAVcy.5、AAVCy.5R1、AAVCy.5R2、AAVCy.5R3、AAVCy.5R4、AAVcy.6、AAVhu.1、AAVhu.2、AAVhu.3、AAVhu.4、AAVhu.5、AAVhu.6、AAVhu.7、AAVhu.9、AAVhu.10、AAVhu.11、AAVhu.13、AAVhu.15、AAVhu.16、AAVhu.17、AAVhu.18、AAVhu.20、AAVhu.21、AAVhu.22、AAVhu.23.2、AAVhu.24、AAVhu.25、AAVhu.27、AAVhu.28、AAVhu.29、AAVhu.29R、AAVhu.31、AAVhu.32、AAVhu.34、AAVhu.35、AAVhu.37、AAVhu.39、AAVhu.40、AAVhu.41、AAVhu.42、AAVhu.43、AAVhu.44、AAVhu.44R1、AAVhu.44R2、AAVhu.44R3、AAVhu.45、AAVhu.46、AAVhu.47、AAVhu.48、AAVhu.48R1、AAVhu.48R2、AAVhu.48R3、AAVhu.49、AAVhu.51、AAVhu.52、AAVhu.54、AAVhu.55、AAVhu.56、AAVhu.57、AAVhu.58、AAVhu.60、AAVhu.61、AAVhu.63、AAVhu.64、AAVhu.66、AAVhu.67、AAVhu.14/9、AAVhu.t19、AAVrh.2、AAVrh.2R、AAVrh.8、AAVrh.8R、AAVrh.10、AAVrh.12、AAVrh.13、AAVrh.13R、AAVrh.14、AAVrh.17、AAVrh.18、AAVrh.19、AAVrh.20、AAVrh.21、AAVrh.22、AAVrh.23、AAVrh.24、AAVrh.25、AAVrh.31、AAVrh.32、AAVrh.33、AAVrh.34、AAVrh.35、AAVrh.36、AAVrh.37、AAVrh.37R2、AAVrh.38、AAVrh.39、AAVrh.40、AAVrh.46、AAVrh.48、AAVrh.48.1、AAVrh.48.1.2、AAVrh.48.2、AAVrh.49、AAVrh.51、AAVrh.52、AAVrh.53、AAVrh.54、AAVrh.56、AAVrh.57、AAVrh.58、AAVrh.61、AAVrh.64、AAVrh.64R1、AAVrh.64R2、AAVrh.67、AAVrh.73、AAVrh.74、AAVrh8R、AAVrh8R A586R変異体、AAVrh8R R533A変異体、AAAV、BAAV、ヤギAAV、ウシAAV、ヒツジAAV、AAVhE1.1、AAVhEr1.5、AAVhER1.14、AAVhEr1.8、AAVhEr1.16、AAVhEr1.18、AAVhEr1.35、AAVhEr1.7、AAVhEr1.36、AAVhEr2.29、AAVhEr2.4、AAVhEr2.16、AAVhEr2.30、AAVhEr2.31、AAVhEr2.36、AAVhER1.23、AAVhEr3.1、AAV2.5T、AAV-PAEC、AAV-LK01、AAV-LK02、AAV-LK03、AAV-LK04、AAV-LK05、AAV-LK06、AAV-LK07、AAV-LK08、AAV-LK09、AAV-LK10、AAV-LK11、AAV-LK12、AAV-LK13、AAV-LK14、AAV-LK15、AAV-LK16、AAV-LK17、AAV-LK18、AAV-LK19、AAV-PAEC2、AAV-PAEC4、AAV-PAEC6、AAV-PAEC7、AAV-PAEC8、AAV-PAEC11、AAV-PAEC12、AAV-2-pre-miRNA-101、AAV-8h、AAV-8b、AAV-h、AAV-b、AAV SM 10-2、AAVシャッフル100-1、AAVシャッフル100-3、AAVシャッフル100-7、AAVシャッフル10-2、AAVシャッフル10-6、AAVシャッフル10-8、AAVシャッフル100-2、AAV SM 10-1、AAV SM 10-8、AAV SM 100-3、AAV SM 100-10、BNP61 AAV、BNP62 AAV、BNP63 AAV、AAVrh.50、AAVrh.43、AAVrh.62、AAVrh.48、AAVhu.19、AAVhu.11、AAVhu.53、AAV4-8/rh.64、AAVLG-9/hu.39、AAV54.5/hu.23、AAV54.2/hu.22、AAV54.7/hu.24、AAV54.1/hu.21、AAV54.4R/hu.27、AAV46.2/hu.28、AAV46.6/hu.29、AAV128.1/hu.43、真型AAV(ttAAV)、UPENN AAV 10、日本型AAV10血清型、AAV CBr-7.1、AAV CBr-7.10、AAV CBr-7.2、AAV CBr-7.3、AAV CBr-7.4、AAV CBr-7.5、AAV CBr-7.7、AAV CBr-7.8、AAV CBr-B7.3、AAV CBr-B7.4、AAV CBr-E1、AAV CBr-E2、AAV CBr-E3、AAV CBr-E4、AAV CBr-E5、AAV CBr-e5、AAV CBr-E6、AAV CBr-E7、AAV CBr-E8、AAV CHt-1、AAV CHt-2、AAV CHt-3、AAV CHt-6.1、AAV CHt-6.10、AAV CHt-6.5、AAV CHt-6.6、AAV CHt-6.7、AAV CHt-6.8、AAV CHt-P1、AAV CHt-P2、AAV CHt-P5、AAV CHt-P6、AAV CHt-P8、AAV CHt-P9、AAV CKd-1、AAV CKd-10、AAV CKd-2、AAV CKd-3、AAV CKd-4、AAV CKd-6、AAV CKd-7、AAV CKd-8、AAV CKd-B1、AAV CKd-B2、AAV CKd-B3、AAV CKd-B4、AAV CKd-B5、AAV CKd-B6、AAV CKd-B7、AAV CKd-B8、AAV CKd-H1、AAV CKd-H2、AAV CKd-H3、AAV CKd-H4、AAV CKd-H5、AAV CKd-H6、AAV CKd-N3、AAV CKd-N4、AAV CKd-N9、AAV CLg-F1、AAV CLg-F2、AAV CLg-F3、AAV CLg-F4、AAV CLg-F5、AAV CLg-F6、AAV CLg-F7、AAV CLg-F8、AAV CLv-1、AAV CLv1-1、AAV Clv1-10、AAV CLv1-2、AAV CLv-12、AAV CLv1-3、AAV CLv-13、AAV CLv1-4、AAV Clv1-7、AAV Clv1-8、AAV Clv1-9、AAV CLv-2、AAV CLv-3、AAV CLv-4、AAV CLv-6、AAV CLv-8、AAV CLv-D1、AAV CLv-D2、AAV CLv-D3、AAV CLv-D4、AAV CLv-D5、AAV CLv-D6、AAV CLv-D7、AAV CLv-D8、AAV CLv-E1、AAV CLv-K1、AAV CLv-K3、AAV CLv-K6、AAV CLv-L4、AAV CLv-L5、AAV CLv-L6、AAV CLv-M1、AAV CLv-M11、AAV CLv-M2、AAV CLv-M5、AAV CLv-M6、AAV CLv-M7、AAV CLv-M8、AAV CLv-M9、AAV CLv-R1、AAV CLv-R2、AAV CLv-R3、AAV CLv-R4、AAV CLv-R5、AAV CLv-R6、AAV CLv-R7、AAV CLv-R8、AAV CLv-R9、AAV CSp-1、AAV CSp-10、AAV CSp-11、AAV CSp-2、AAV CSp-3、AAV CSp-4、AAV CSp-6、AAV CSp-7、AAV CSp-8、AAV CSp-8.10、AAV CSp-8.2、AAV CSp-8.4、AAV CSp-8.5、AAV CSp-8.6、AAV CSp-8.7、AAV CSp-8.8、AAV CSp-8.9、AAV CSp-9、AAV.hu.48R3、AAV.VR-355、AAV3B、AAV4、AAV5、AAVF1/HSC1、AAVF11/HSC11、AAVF12/H


SC12、AAVF13/HSC13、AAVF14/HSC14、AAVF15/HSC15、AAVF16/HSC16、AAVF17/HSC17、AAVF2/HSC2、AAVF3/HSC3、AAVF4/HSC4、AAVF5/HSC5、AAVF6/HSC6、AAVF7/HSC7、AAVF8/HSC8、及び/またはAAVF9/HSC9ならびにそれらのバリアントであり得る。
【0278】
本開示によれば、siRNA分子は、培養細胞におけるmRNAレベルの減少におけるそれらの能力のために設計及び試験される。
所定の実施形態では、siRNA分子は、培養細胞における対象となる遺伝子のレべルの減少におけるそれらの能力のために設計及び試験される。
【0279】
本開示はまた、対象となる遺伝子を標的とする少なくとも1つのsiRNA二本鎖及び薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物を提供する。いくつかの態様では、siRNA二本鎖は、AAV粒子におけるベクターゲノムによってコードされる。
【0280】
所定の実施形態では、本開示は、細胞における遺伝子発現を阻害する/沈静させるための方法を提供する。いくつかの態様では、遺伝子発現の阻害は、少なくとも約20%、例えば、少なくとも約30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%、または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~100%、30~40%、35~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~100%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~100%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~100%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~100%、70~80%、70~90%、70~95%、70~100%、80~90%、80~95%、80~100%、90~95%、90~100%または95~100%の阻害を指す。したがって、標的遺伝子のタンパク質生成物は、少なくとも約20%、例えば、少なくとも約30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%、または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~100%、30~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~100%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~100%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~100%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~100%、70~80%、70~90%、70~95%、70~100%、80~90%、80~95%、80~100%、90~95%、90~100%または95~100%阻害され得る。
【0281】
所定の実施形態では、コードされるsiRNA二本鎖は、対象となる遺伝子によってコードされるタンパク質の発現を少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%、または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~100%、30~40%、35~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~100%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~100%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~100%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~100%、70~80%、70~90%、70~95%、70~100%、80~90%、80~95%、80~100%、90~95%、90~100%または95~100%減少させるために使用され得る。非限定的な例として、タンパク質の発現は、50~90%減少し得る。非限定的な例として、タンパク質の発現は、30~70%減少し得る。非限定的な例として、タンパク質の発現は、40~70%減少し得る。
【0282】
所定の実施形態では、コードされるsiRNA二本鎖は、対象となる遺伝子から転写されるmRNAの発現を少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%、または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~100%、30~40%、35~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~100%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~100%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~100%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~100%、70~80%、70~90%、70~95%、70~100%、80~90%、80~95%、80~100%、90~95%、90~100%または95~100%減少させるために使用され得る。非限定的な例として、mRNA発現の発現は、50~90%減少し得る。
【0283】
所定の実施形態では、コードされるsiRNA二本鎖は、CNSの少なくとも1つの領域における対象となる遺伝子によってコードされるタンパク質及び/または転写されるmRNAの発現を減少させるために使用され得る。タンパク質及び/またはmRNAの発現は、CNSの少なくとも1つの領域において少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%、または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~100%、30~40%、35~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~100%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~100%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~100%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~100%、70~80%、70~90%、70~95%、70~100%、80~90%、80~95%、80~100%、90~95%、90~100%または95~100%減少する。非限定的な例として、領域は、ニューロン(例えば、皮質ニューロン)である。
【0284】
所定の実施形態では、そのようなコードされるsiRNA分子を含む製剤化されたAAV粒子は、例えば、被殻への注入によって、対象の中枢神経系に直接的に導入され得る。
所定の実施形態では、そのようなコードされるsiRNA分子を含む製剤化されたAAV粒子は、例えば、対象の視床への注入によって、対象の中枢神経系に直接的に導入され得る。
【0285】
所定の実施形態では、そのようなコードされるsiRNA分子を含む製剤化されたAAV粒子は、例えば、対象の白質への注入によって、対象の中枢神経系に直接的に導入され得る。
【0286】
所定の実施形態では、そのようなコードされるsiRNA分子を含む製剤化されたAAV粒子は、例えば、対象への静脈内投与によって、対象の中枢神経系に導入され得る。
所定の実施形態では、本開示の薬学的組成物は、単独療法として使用される。所定の実施形態では、本開示の薬学的組成物は、併用療法で使用される。併用療法は、1つ以上の神経保護剤、例えば、運動ニューロン変性に対するそれらの神経保護効果について試験された小分子化合物、成長因子及びホルモンとの組み合わせであり得る。
【0287】
siRNA分子
本開示の製剤化されたAAV粒子のペイロードは、遺伝子発現のRNA干渉(RNAi)誘導阻害に供される1つ以上の薬剤をコードし得る。本明細書では、対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖またはコードされるdsRNA(本明細書ではまとめて「siRNA分子」と称される)が提供される。そのようなsiRNA分子、例えば、コードされるsiRNA二本鎖、コードされるdsRNAまたはコードされるsiRNAまたはdsRNA前駆体は、細胞、例えば、星状細胞またはミクログリア、皮質、海馬、嗅内、視床、感覚または運動ニューロンにおける遺伝子発現を減少または沈静させ得る。
【0288】
RNAi(転写後遺伝子サイレンシング(PTGS)、クエリング、または共抑制としても知られている)は、RNA分子が、配列特異的様式で、典型的には特定のmRNA分子の破壊を引き起こすことによって、遺伝子発現を阻害する転写後遺伝子サイレンシングプロセスである。RNAiの活性成分は、典型的には15~30ヌクレオチド(例えば、19~25、19~24または19~21ヌクレオチド)及び2ヌクレオチド3’オーバーハングを含有し、かつ標的遺伝子の核酸配列と合致する、低分子干渉RNA(siRNA)と呼ばれる短鎖/低分子二本鎖RNA(dsRNA)である。これらの短鎖RNA種は、より大きなdsRNAのDicer媒介切断によってin vivoで自然に生成され得、それらは哺乳動物細胞において機能的である。
【0289】
マイクロRNA(miRNA)として知られている天然に発現する低分子RNA分子は、mRNAの発現を調整することによって遺伝子サイレンシングを誘発する。miRNAを含有するRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)は、シード領域と呼ばれるmiRNAの5’領域におけるヌクレオチド2~7と完全な配列相補性、及びその3’領域との他の塩基対を提供するmRNAを標的とする。遺伝子発現のmiRNA媒介下方制御は、標的mRNAの切断、標的mRNAの翻訳阻害、またはmRNA減衰によって引き起こされ得る。miRNA標的化配列は通常、標的mRNAの3’UTRに位置する。単一のmiRNAは、様々な遺伝子からの100種を超える転写産物を標的とし得、1つのmRNAは、異なるmiRNAによって標的とされ得る。
【0290】
特定のmRNAを標的とするsiRNA二本鎖またはdsRNAは、AAV粒子のペイロードとして設計され得、RNAiプロセスを活性化するために細胞に導入される。Elbashirらは、21ヌクレオチドsiRNA二本鎖(低分子干渉RNAと称される)が、哺乳動物細胞において免疫反応を誘導せずに強力で特異的な遺伝子ノックダウンを達成することが可能であることを実証した(Elbashir SM et al.,Nature,2001,411,494-498)。この最初の報告以来、siRNAによる転写後遺伝子サイレンシングは、哺乳動物細胞における遺伝子分析のための強力なツールとして直ちに出現し、新規治療剤を生成するための潜在性を有する。
【0291】
標的mRNAと相同なセンス鎖及び標的mRNAに相補的であるアンチセンス鎖を含むsiRNA二本鎖は、一本鎖(ss)-siRNA(例えば、アンチセンス鎖RNAまたはアンチセンスオリゴヌクレオチド)の使用と比較して、標的RNA破壊のための効率の観点から多大な利点を提供する。多くの場合、それは、対応する二本鎖の有効な遺伝子サイレンシング効力を達成するためにより高い濃度のss-siRNAを必要とする。
【0292】
前述の分子のいずれかは、AAV粒子またはベクターゲノムによってコードされ得る。
対象となる遺伝子を標的とするsiRNA二本鎖の設計及び配列
siRNA(例えば、本明細書ではベクターゲノムにおけるペイロードとしてコードされる)を設計するためのいくつかのガイドラインが当該技術分野で提案されている。これらのガイドラインは通常、沈静される遺伝子における領域を標的とする19ヌクレオチドの二本鎖領域、対称的な2~3ヌクレオチドの3’オーバーハング、5-リン酸基及び3-水酸基を生成することを推奨している。siRNA配列選好を既定し得る他のルールは、限定されないが、(i)アンチセンス鎖の5’末端でのA/U;(ii)センス鎖の5’末端でのG/C;(iii)アンチセンス鎖の5’末端側の1/3における少なくとも5つのA/U残基;及び(iv)長さが9ヌクレオチドを超える任意のGC伸長部の非存在を含む。そのような考慮事項に従って、標的遺伝子の特定の配列と共に、哺乳動物の標的遺伝子発現を抑制するのに必須の非常に有効なsiRNA分子が容易に設計され得る。
【0293】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子は、センス鎖及び相補的アンチセンス鎖であって、両方の鎖が互いにハイブリダイズされて二本鎖構造を形成するものを含む。アンチセンス鎖は、標的特異的RNAiを指示するのに十分なmRNA配列に対する相補性を有する、すなわち、siRNA分子は、RNAi機構またはプロセスによって標的mRNAの破壊を誘発するのに十分な配列を有する。
【0294】
所定の実施形態では、アンチセンス鎖及び標的mRNA配列は、100%の相補性を有する。アンチセンス鎖は、標的mRNA配列の任意の部分に相補的であり得る。
所定の実施形態では、アンチセンス鎖及び標的mRNA配列は、少なくとも1つのミスマッチを含む。非限定的な例として、アンチセンス鎖及び標的mRNA配列は、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~99%、30~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~99%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~99%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~99%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~99%、70~80%、70~90%、70~95%、70~99%、80~90%、80~95%、80~99%、90~95%、90~99%または95~99%の相補性を有する。
【0295】
本開示によれば、コードされるsiRNA分子は、約10~50またはそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、すなわち、各鎖は、10~50ヌクレオチド(またはヌクレオチドアナログ)を含む。所定の実施形態では、siRNA分子は、各鎖が約15~30、例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30ヌクレオチドの長さを有し、鎖の一方は、標的領域に十分に相補的である。所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、約19~25、19~24または19~21ヌクレオチドの長さを有する。
【0296】
所定の実施形態では、本開示のコードされるsiRNA分子は、対象となる遺伝子のヌクレオチド配列の領域またはそれをコードする領域(例えば、センスまたはパッセンジャー配列)を含み得る。非限定的な例として、本開示のsiRNA分子において使用されるセンス配列は、対象となる遺伝子のまたは対象となる遺伝子をコードするヌクレオチド配列の一部と少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~99%、30~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~99%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~99%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~99%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~99%、70~80%、70~90%、70~95%、70~99%、80~90%、80~95%、80~99%、90~95%、90~99%または95~99%の同一性を有する。別の非限定的な例として、本開示のsiRNA分子において使用されるセンス配列は、対象となる遺伝子のまたは対象となる遺伝子をコードするヌクレオチド配列の少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または21超の連続ヌクレオチドを含む。
【0297】
所定の実施形態では、本開示のコードされるsiRNA分子は、対象となる遺伝子のまたは対象となる遺伝子をコードするヌクレオチド配列の領域(例えば、アンチセンスまたはガイド配列)、例えば、限定されないが、対象となる遺伝子のヌクレオチド配列またはその断片もしくはバリアントの逆相補体である少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または21超ヌクレオチドを含み得る。非限定的な例として、本開示のコードされるsiRNA分子において使用されるアンチセンス配列は、対象となる遺伝子のまたは対象となる遺伝子をコードするヌクレオチド配列の一部に対して少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~99%、30~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~99%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~99%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~99%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~99%、70~80%、70~90%、70~95%、70~99%、80~90%、80~95%、80~99%、90~95%、90~99%または95~99%である逆相補体を有する。別の非限定的な例として、本開示のsiRNA分子において使用されるアンチセンス配列は、対象となる遺伝子のまたは対象となる遺伝子をコードするヌクレオチド配列の逆相補体である少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または21超の連続ヌクレオチドを含む。
【0298】
所定の実施形態では、本開示のコードされるsiRNA分子は、アンチセンス配列及びセンス配列、またはそれらの断片もしくはバリアントを含み得る。非限定的な例として、アンチセンス配列及びセンス配列は、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~99%、30~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~99%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~99%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~99%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~99%、70~80%、70~90%、70~95%、70~99%、80~90%、80~95%、80~99%、90~95%、90~99%または95~99%の相補性を有する。
【0299】
一態様では、コードされるsiRNA二本鎖のセンス及びアンチセンス鎖は、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)と称されるステムループ構造の発現をもたらす短いスペーサー配列によって連結されている。ヘアピンは、Dicerによって認識及び切断され、これにより成熟siRNA分子を生成する。
【0300】
所定の実施形態では、本開示のコードされるsiRNA二本鎖は、標的mRNAを抑制(または分解)する。したがって、コードされるsiRNA二本鎖は、細胞、例えば、ニューロンまたは星状細胞における遺伝子発現を実質的に阻害するために使用され得る。いくつかの態様では、遺伝子発現の阻害は、少なくとも約20%、例えば、少なくとも約30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%、または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~100%、30~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~100%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~100%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~100%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~100%、70~80%、70~90%、70~95%、70~100%、80~90%、80~95%、80~100%、90~95%、90~100%または95~100%の阻害を指す。したがって、標的遺伝子のタンパク質生成物は、少なくとも約20%、例えば、少なくとも約30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%、または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~100%、30~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~100%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~100%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~100%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~100%、70~80%、70~90%、70~95%、70~100%、80~90%、80~95%、80~100%、90~95%、90~100%または95~100%阻害され得る。
【0301】
本開示によれば、(AAVベクターゲノムにおいてコードされていない標準的な構造としての)siRNA分子は、培養細胞における標的mRNAのレベルの減少におけるそれらの能力のために設計及び試験される。
【0302】
所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、ガイド鎖のためのmiRNAシードマッチを含む。別の実施形態では、siRNA分子は、パッセンジャー鎖のためのmiRNAシードマッチを含む。さらに別の実施形態では、対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖またはコードされるdsRNAは、ガイドまたはパッセンジャー鎖のためのシードマッチを含まない。
【0303】
所定の実施形態では、対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖またはコードされるdsRNAは、ガイド鎖についての有意な完全長オフターゲットをほとんど有さない場合がある。別の実施形態では、対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖は、パッセンジャー鎖についての有意な完全長オフターゲットをほとんど有さない場合がある。対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖は、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%未満、1~5%、2~6%、3~7%、4~8%、5~9%、5~10%、6~10%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、10~20%、10~30%、10~40%、10~50%、15~30%、15~40%、15~45%、20~40%、20~50%、25~50%、30~40%、30~50%、35~50%、40~50%、45~50%のパッセンジャー鎖についての完全長オフターゲットを有し得る。さらに別の実施形態では、対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖は、ガイド鎖またはパッセンジャー鎖についての有意な完全長オフターゲットをほとんど有さない場合がある。対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖は、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%未満、1~5%、2~6%、3~7%、4~8%、5~9%、5~10%、6~10%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、10~20%、10~30%、10~40%、10~50%、15~30%、15~40%、15~45%、20~40%、20~50%、25~50%、30~40%、30~50%、35~50%、40~50%、45~50%のガイドまたはパッセンジャー鎖についての完全長オフターゲットを有し得る。
【0304】
所定の実施形態では、対象となる遺伝子を標的とするコードされるsiRNA二本鎖は、in vitroで高い活性を有し得る。別の実施形態では、siRNA分子は、in vitroで低い活性を有し得る。さらに別の実施形態では、対象となる遺伝子を標的とするsiRNA二本鎖またはdsRNAは、in vitroで高いガイド鎖活性及び低いパッセンジャー鎖活性を有し得る。
【0305】
所定の実施形態では、siRNA分子は、in vitroで高いガイド鎖活性及び低いパッセンジャー鎖活性を有する。ガイド鎖による標的ノックダウン(KD)は、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、99.5%または100%であり得る。ガイド鎖による標的ノックダウンは、60~65%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、60~99%、60~99.5%、60~100%、65~70%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、65~99%、65~99.5%、65~100%、70~75%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、70~99%、70~99.5%、70~100%、75~80%、75~85%、75~90%、75~95%、75~99%、75~99.5%、75~100%、80~85%、80~90%、80~95%、80~99%、80~99.5%、80~100%、85~90%、85~95%、85~99%、85~99.5%、85~100%、90~95%、90~99%、90~99.5%、90~100%、95~99%、95~99.5%、95~100%、99~99.5%、99~100%または99.5~100%であり得る。非限定的な例として、ガイド鎖による標的ノックダウン(KD)は、70%を超える。
【0306】
所定の実施形態では、最も近いオフターゲットについてのパッセンジャー鎖のIC50は、標的についてのガイド鎖のIC50の100倍よりも高い。非限定的な例として、最も近いオフターゲットについてのパッセンジャー鎖のIC50が、標的についてのガイド鎖のIC50の100倍よりも高い場合、そのときは、siRNA分子は、in vitroでの高いガイド鎖活性及び低いパッセンジャー鎖活性を有すると称される。
【0307】
所定の実施形態では、ガイド鎖の5’プロセシングは、in vitroまたはin vivoで少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、99%または100%の確率で5’末端で正しい開始(n)を有する。非限定的な例として、ガイド鎖の5’プロセシングは、正確であり、in vitroで少なくとも99%の確率で5’末端で正しい開始(n)を有する。非限定的な例として、ガイド鎖の5’プロセシングは、正確であり、in vivoで少なくとも99%の確率で5’末端で正しい開始(n)を有する。
【0308】
所定の実施形態では、発現するガイド対パッセンジャー(G:P)(アンチセンス対センスとも称される)鎖比は、in vitroまたはin vivoで1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1;1、2:10、2:9、2:8、2:7、2:6、2:5、2:4、2:3、2:2、2:1、3:10、3:9、3:8、3:7、3:6、3:5、3:4、3:3、3:2、3:1、4:10、4:9、4:8、4:7、4:6、4:5、4:4、4:3、4:2、4:1、5:10、5:9、5:8、5:7、5:6、5:5、5:4、5:3、5:2、5:1、6:10、6:9、6:8、6:7、6:6、6:5、6:4、6:3、6:2、6:1、7:10、7:9、7:8、7:7、7:6、7:5、7:4、7:3、7:2、7:1、8:10、8:9、8:8、8:7、8:6、8:5、8:4、8:3、8:2、8:1、9:10、9:9、9:8、9:7、9:6、9:5、9:4、9:3、9:2、9:1、10:10、10:9、10:8、10:7、10:6、10:5、10:4、10:3、10:2、10:1、1:99、5:95、10:90、15:85、20:80、25:75、30:70、35:65、40:60、45:55、50:50、55:45、60:40、65:35、70:30、75:25、80:20、85:15、90:10、95:5、または99:1である。ガイド対パッセンジャー比は、ガイド鎖の切除の後のガイド鎖のパッセンジャー鎖に対する比を指す。例えば、80:20のガイド対パッセンジャー比は、2つのパッセンジャー鎖毎に8つのガイド鎖が前駆体から切除されるであろう。非限定的な例として、ガイド対パッセンジャー鎖比は、in vitroで80:20である。非限定的な例として、ガイド対パッセンジャー鎖比は、in vivoで80:20である。非限定的な例として、ガイド対パッセンジャー鎖比は、in vitroで8:2である。非限定的な例として、ガイド対パッセンジャー鎖比は、in vivoで8:2である。非限定的な例として、ガイド対パッセンジャー鎖比は、in vitroで9:1である。非限定的な例として、ガイド対パッセンジャー鎖比は、in vivoで9:1である。
【0309】
所定の実施形態では、発現するパッセンジャー対ガイド(P:G)(センス対アンチセンスとも称される)鎖比は、in vitroまたはin vivoで1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1;1、2:10、2:9、2:8、2:7、2:6、2:5、2:4、2:3、2:2、2:1、3:10、3:9、3:8、3:7、3:6、3:5、3:4、3:3、3:2、3:1、4:10、4:9、4:8、4:7、4:6、4:5、4:4、4:3、4:2、4:1、5:10、5:9、5:8、5:7、5:6、5:5、5:4、5:3、5:2、5:1、6:10、6:9、6:8、6:7、6:6、6:5、6:4、6:3、6:2、6:1、7:10、7:9、7:8、7:7、7:6、7:5、7:4、7:3、7:2、7:1、8:10、8:9、8:8、8:7、8:6、8:5、8:4、8:3、8:2、8:1、9:10、9:9、9:8、9:7、9:6、9:5、9:4、9:3、9:2、9:1、10:10、10:9、10:8、10:7、10:6、10:5、10:4、10:3、10:2、10:1、1:99、5:95、10:90、15:85、20:80、25:75、30:70、35:65、40:60、45:55、50:50、55:45、60:40、65:35、70:30、75:25、80:20、85:15、90:10、95:5、または99:1である。パッセンジャー対ガイド比は、ガイド鎖の切除の後のパッセンジャー鎖のガイド鎖に対する比を指す。例えば、80:20のパッセンジャー対ガイド比は、2つのガイド鎖毎に8つのパッセンジャー鎖が前駆体から切除されるであろう。非限定的な例として、パッセンジャー対ガイド鎖比は、in vitroで80:20である。非限定的な例として、パッセンジャー対ガイド鎖比は、in vivoで80:20である。非限定的な例として、パッセンジャー対ガイド鎖比は、in vitroで8:2である。非限定的な例として、パッセンジャー対ガイド鎖比は、in vivoで8:2である。非限定的な例として、パッセンジャー対ガイド鎖比は、in vitroで9:1である。非限定的な例として、パッセンジャー対ガイド鎖比は、in vivoで9:1である。
【0310】
所定の実施形態では、dsRNAをコードするベクターゲノムの全体性は、コンストラクトの全長の少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%または99%超である。非限定的な例として、ベクターゲノムの全体性は、コンストラクトの全長の80%である。
【0311】
所定の実施形態では、パッセンジャー及び/またはガイド鎖は、欧州特許公開番号EP1752536(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に概説される方法及び規則に基づいて設計される。非限定的な例として、配列の3’-末端塩基は、アデニン、チミンまたはウラシルである。非限定的な例として、配列の5’-末端塩基は、グアニンまたはシトシンである。非限定的な例として、3’-末端配列は、アデニン、チミン及びウラシルのうちの1つ以上の塩基に富む7つの塩基を含む。非限定的な例として、塩基数は、細胞毒性を発現せずにRNA干渉を引き起こすようなレベルである。
【0312】
分子骨格
所定の実施形態では、siRNA分子は、分子骨格も含む調節性ポリヌクレオチドにおいてコードされ得る。本明細書で使用される場合、「分子骨格」は、次の分子を設計または作製するための配列または構造的基礎を形成するフレームワークまたは開始分子である。
【0313】
所定の実施形態では、ペイロード(例えば、siRNA、miRNAまたは本明細書に記載の他のRNAi剤)を含む調節性ポリヌクレオチドは、任意の長さのものであり得、かつ野生型マイクロRNA配列に全体としてまたは部分的に由来し得るまたは完全に人工であり得るリーディング5’フランキング配列を含む分子骨格を含む。3’フランキング配列は、サイズ及び起源が5’フランキング配列を反映している場合がある。所定の実施形態では、5’及び3’フランキング配列の一方または両方は、非存在である。
【0314】
所定の実施形態では、5’及び3’フランキング配列は、同じ長さである。
所定の実施形態では、5’フランキング配列は、長さが1~10ヌクレオチド、長さが5~15ヌクレオチド、長さが10~30ヌクレオチド、長さが20~50ヌクレオチド、長さが40ヌクレオチド超、長さが50ヌクレオチド超、長さが100ヌクレオチド超または長さが200ヌクレオチド超である。
【0315】
所定の実施形態では、5’フランキング配列は、長さが1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、329、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、388、389、390、391、392、393、394、395、396、397、398、399、400、401、402、403、404、405、406、407、408、409、410、411、412、413、414、415、416、417、418、419、420、421、422、423、424、425、426、427、428、429、430、431、432、433、434、435、436、437、438、439、440、441、442、443、444、445、446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461、462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477、478、479、480、481、482、483、484、485、486、487、488、489、490、491、492、493、494、495、496、497、498、499、または500ヌクレオチドであり得る。
【0316】
所定の実施形態では、3’フランキング配列は、長さが1~10ヌクレオチド、長さが5~15ヌクレオチド、長さが10~30ヌクレオチド、長さが20~50ヌクレオチド、長さが40ヌクレオチド超、長さが50ヌクレオチド超、長さが100ヌクレオチド超または長さが200ヌクレオチド超である。
【0317】
所定の実施形態では、3’フランキング配列は、長さが1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、329、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、388、389、390、391、392、393、394、395、396、397、398、399、400、401、402、403、404、405、406、407、408、409、410、411、412、413、414、415、416、417、418、419、420、421、422、423、424、425、426、427、428、429、430、431、432、433、434、435、436、437、438、439、440、441、442、443、444、445、446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461、462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477、478、479、480、481、482、483、484、485、486、487、488、489、490、491、492、493、494、495、496、497、498、499、または500ヌクレオチドであり得る。
【0318】
所定の実施形態では、5’及び3’フランキング配列は、同じ配列である。所定の実施形態では、それらは、互いにアライメントされた場合、2%、3%、4%、5%、10%、20%または30%超異なる。
【0319】
3’フランキング配列は任意に、1つ以上のCNNCモチーフ(「N」は任意のヌクレオチドを表す)を含有し得る。
ステムループ構造のステムの形成は、少なくとも1つのペイロード配列の最小限のものである。所定の実施形態では、ペイロード配列は、標的配列に部分的に相補的であるか、またはハイブリダイズする少なくとも1つの核酸配列を含む。所定の実施形態では、ペイロードは、siRNA分子またはsiRNA分子の断片である。
【0320】
所定の実施形態では、ステムループの5’アームは、センス配列を含む。
所定の実施形態では、ステムループの3’アームは、アンチセンス配列を含む。アンチセンス配列は、いくつかの例では、5’最末端で「G」ヌクレオチドを含む。
【0321】
所定の実施形態では、センス配列は、3’アームに存在し得るのに対し、アンチセンス配列は、ステムループ構造のステムの5’アームに存在する。
センス及びアンチセンス配列は、それらの長さの相当な部分にわたって完全に相補的であり得る。所定の実施形態では、センス配列及びアンチセンス配列は、独立して、鎖の長さの少なくとも50、60、70、80、85、90、95、または99%にわたって少なくとも70、80、90、95または99%相補的であり得る。
【0322】
センス配列の同一性もアンチセンス配列の相同性も、標的に対して100%相補性である必要はない。
ステムループ構造のセンス及びアンチセンス配列の分離は、ループ(ループモチーフとしても知られている)である。ループは、任意の長さ、4~30ヌクレオチドの間、4~20ヌクレオチドの間、4~15ヌクレオチドの間、5~15ヌクレオチドの間、6~12ヌクレオチドの間、6ヌクレオチド、7ヌクレオチド、8ヌクレオチド、9ヌクレオチド、10ヌクレオチド、11ヌクレオチド、及び/または12ヌクレオチドのものであり得る。
【0323】
所定の実施形態では、ループは、少なくとも1つのUGUGモチーフを含む。所定の実施形態では、UGUGモチーフは、ループの5’末端に位置する。
スペーサー領域は、1つ以上のモジュールを互いに分離するために調節性ポリヌクレオチドに存在し得る。1つ以上のそのようなスペーサー領域が存在し得る。
【0324】
所定の実施形態では、8~20の間、すなわち、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ヌクレオチドのスペーサー領域が、センス配列とフランキング配列との間に存在し得る。
【0325】
所定の実施形態では、スペーサーは、13ヌクレオチドであり、センス配列の5’末端とフランキング配列の間に位置する。所定の実施形態では、スペーサーは、配列のおよそ1つのヘリカルターンを形成するのに十分な長さのものである。
【0326】
所定の実施形態では、8~20の間、すなわち、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ヌクレオチドのスペーサー領域が、アンチセンス配列とフランキング配列との間に存在し得る。
【0327】
所定の実施形態では、スペーサー配列は、10~13の間、すなわち、10、11、12または13ヌクレオチドであり、アンチセンス配列の3’末端とフランキング配列の間に位置する。所定の実施形態では、スペーサーは、配列のおよそ1つのヘリカルターンを形成するのに十分な長さのものである。
【0328】
所定の実施形態では、調節性ポリヌクレオチドは、5’から3’方向で5’フランキング配列、5’アーム、ループモチーフ、3’アーム及び3’フランキング配列を含む。非限定的な例として、5’アームは、センス配列を含み得、3’アームは、アンチセンス配列を含む。別の非限定的な例では、5’アームは、アンチセンス配列を含み、3’アームは、センス配列を含む。
【0329】
所定の実施形態では、5’アーム、ペイロード(例えば、センス及び/またはアンチセンス配列)、ループモチーフ及び/または3’アーム配列は変化し得る(例えば、1つ以上のヌクレオチドの置換、ヌクレオチドの付加及び/またはヌクレオチドの欠失)。変化は、コンストラクトの機能に有益な変更を引き起こし得る(例えば、標的配列のノックダウンを増加させ、コンストラクトの分解を減少させ、オフターゲット効果を減少させ、ペイロードの効率を増加させ、ペイロードの分解を減少させ得る)。
【0330】
所定の実施形態では、ガイド鎖の切除の速度をパッセンジャー鎖の切除の速度よりも高くするために、調節性ポリヌクレオチドの分子骨格が配列される。ガイドまたはパッセンジャー鎖の切除の速度は、独立して、1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%または99%超であり得る。非限定的な例として、ガイド鎖の切除の速度は、少なくとも80%である。別の非限定的な例として、ガイド鎖の切除の速度は、少なくとも90%である。
【0331】
所定の実施形態では、ガイド鎖の切除の速度は、パッセンジャー鎖の切除の速度を超える。一態様では、ガイド鎖の切除の速度は、パッセンジャー鎖よりも少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%または99%超高い場合がある。
【0332】
所定の実施形態では、ガイド鎖の切除の効率は、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%または99%超である。非限定的な例として、ガイド鎖の切除の効率は、80%を超える。
【0333】
所定の実施形態では、ガイド鎖の切除の効率は、分子骨格からのパッセンジャー鎖の切除を超える。ガイド鎖の切除は、分子骨格からのパッセンジャー鎖の切除よりも2、3、4、5、6、7、8、9、10倍または10倍超効率的であり得る。
【0334】
所定の実施形態では、分子骨格は、二重機能標的化調節性ポリヌクレオチドを含む。本明細書で使用される場合、「二重機能標的化」調節性ポリヌクレオチドは、ガイド及びパッセンジャー鎖の両方が同じ標的をノックダウンするまたはガイド及びパッセンジャー鎖が異なる標的をノックダウンするポリヌクレオチドである。
【0335】
所定の実施形態では、本明細書に記載の調節性ポリヌクレオチドの分子骨格は、5’フランキング領域、ループ領域及び3’フランキング領域を含む。本明細書に記載の分子骨格において使用され得る5’フランキング領域、ループ領域及び3’フランキング領域のための配列の非限定的な例が表2~4において示されている。
【0336】
【表2】
【0337】
【表3】
【0338】
【表4】
【0339】
表2~4に記載の領域のいずれかは、本明細書に記載の分子骨格において使用され得る。
所定の実施形態では、分子骨格は、当該技術分野で知られている1つ以上のリンカーを含み得る。リンカーは、領域を分離し得、または一方の分子骨格を他方のものから分離し得る。非限定的な例として、分子骨格は、ポリシストロン性であり得る。
【0340】
所定の実施形態では、調節性ポリヌクレオチドは、以下の特性のうちの少なくとも1つを使用して設計される:ループバリアント、シードミスマッチ/バルジ/ゆらぎバリアント、ステムミスマッチ、ループバリアント及び基礎ステムミスマッチバリアント、シードミスマッチ及び基礎ステムミスマッチバリアント、ステムミスマッチ及び基礎ステムミスマッチバリアント、シードゆらぎ及び基礎ステムゆらぎバリアント、またはステム配列バリアント。
【0341】
細胞への導入
本開示のコードされるsiRNA分子(例えば、siRNA二本鎖)は、AAV粒子のベクターゲノムによってコードされることによって細胞に導入され得る。これらのAAV粒子は、トランスフェクション/形質導入に対して容易に修正可能ではない細胞への侵入を容易化するように修飾及び最適化される。また、いくつかの合成ウイルスベクターは、shRNAを細胞ゲノムに組み込み、それにより安定なsiRNA発現及び標的遺伝子の長期ノックダウンをもたらす能力を保有する。このように、ウイルスベクターは、野生型ウイルスに見られる有害な複製及び/または組み込みの特徴を欠如させつつ、特異的送達のためのビヒクルとして修飾される。
【0342】
所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、細胞において転写された場合にsiRNA分子を生成することが可能な核酸配列を含むAAV粒子で細胞をトランスフェクション、感染または形質導入することによって細胞に導入される。所定の実施形態では、siRNA分子は、細胞において転写された場合にsiRNA分子を生成することが可能な核酸配列を含むAAV粒子を細胞または組織に注射することによって細胞に導入される。
【0343】
所定の実施形態では、トランスフェクション/形質導入の前に、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子が細胞にトランスフェクションされ得る。
本明細書に記載のsiRNA分子のための核酸配列を含むAAV粒子を導入するための他の方法は、米国特許公開番号20120264807(その内容は、本開示と矛盾しない限り、光化学的内在化に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される光化学的内在化を含み得る。
【0344】
所定の実施形態では、本明細書に記載の製剤は、本明細書に記載のsiRNA分子をコードする核酸配列を含む少なくとも1つのAAV粒子を含有し得る。所定の実施形態では、siRNA分子は、対象となる遺伝子を1つの標的部位で標的とし得る。別の実施形態では、製剤は、複数のAAV粒子を含み、各AAV粒子は、対象となる遺伝子を異なる標的部位で標的とするsiRNA分子をコードする核酸配列を含む。対象となる遺伝子は、2つ、3つ、4つ、5つまたは5つを超える部位で標的とされ得る。
【0345】
所定の実施形態では、任意の関連種、例えば、限定されないが、ヒト、ブタ、イヌ、マウス、ラットまたはサルからのAAV粒子が細胞に導入され得る。
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、処置される疾患に関連する細胞または組織に導入され得る。
【0346】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、標的配列の高レベルの内因性発現を有する細胞に導入され得る。
別の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、標的配列の低レベルの内因性発現を有する細胞に導入され得る。
【0347】
所定の実施形態では、細胞は、高効率のAAV形質導入を有するものであり得る。
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含む製剤化されたAAV粒子は、siRNA分子を中枢神経系に送達するために使用され得る(例えば、米国特許番号6,180,613(その内容は、本開示と矛盾しない限り、siRNA分子及びAAV粒子の送達及び治療的使用に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる))。
【0348】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含む製剤化されたAAV粒子は、非ウイルス起源に由来するペプチドを含む改変されたカプシドをさらに含み得る。他の態様では、AAV粒子は、コードされるsiRNA二本鎖の脳及び脊髄への送達を容易化するためのCNS特異的キメラカプシドを含有し得る。例えば、CNSトロピズムを示すAAVバリアントからのcapヌクレオチド配列のアライメントが、可変領域(VR)配列及び構造を同定するために構築され得る。
【0349】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含む製剤化されたAAV粒子は、ポリシストロン性分子であるsiRNA分子をコードし得る。siRNA分子は追加的に、siRNA分子の領域間に1つ以上のリンカーを含み得る。
【0350】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、本明細書に記載のsiRNA配列または二本鎖の少なくとも1つをコードする調節性ポリヌクレオチドの少なくとも1つを含み得る。
【0351】
所定の実施形態では、発現ベクターは、ITRからITRまで列挙された5’から3’まで、ITR、プロモーター、イントロン、調節性ポリヌクレオチド、ポリA配列及びITRを含み得る。
【0352】
所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーター、例えば、限定されないが、CMV、U6、H1、CBAまたはSV40イントロンを有するCBAプロモーターの下流に位置し得る。さらに、コードされるsiRNA分子はまた、発現ベクターにおけるポリアデニル化配列の上流に位置し得る。非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーターの下流及び/またはポリアデニル化配列の上流の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30または30超ヌクレオチド以内に位置し得る。別の非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーターの下流及び/またはポリアデニル化配列の上流の1~5、1~10、1~15、1~20、1~25、1~30、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、10~15、10~20、10~25、10~30、15~20、15~25、15~30、20~25、20~30または25~30ヌクレオチド以内に位置し得る。非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーターの下流及び/またはポリアデニル化配列の上流のヌクレオチドの最初の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%または25%超以内に位置し得る。別の非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーターの下流及び/またはポリアデニル化配列の上流の最初の1~5%、1~10%、1~15%、1~20%、1~25%、5~10%、5~15%、5~20%、5~25%、10~15%、10~20%、10~25%、15~20%、15~25%、または20~25%以内に位置し得る。
【0353】
所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるポリアデニル化配列の上流に位置し得る。さらに、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーター、例えば、限定されないが、CMV、U6、CBAまたはSV40イントロンを有するCBAプロモーターの下流に位置し得る。非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーターの下流及び/またはポリアデニル化配列の上流の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30または30超ヌクレオチド以内に位置し得る。別の非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーターの下流及び/またはポリアデニル化配列の上流の1~5、1~10、1~15、1~20、1~25、1~30、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、10~15、10~20、10~25、10~30、15~20、15~25、15~30、20~25、20~30または25~30ヌクレオチド以内に位置し得る。非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーターの下流及び/またはポリアデニル化配列の上流のヌクレオチドの最初の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%または25%超以内に位置し得る。別の非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるプロモーターの下流及び/またはポリアデニル化配列の上流の最初の1~5%、1~10%、1~15%、1~20%、1~25%、5~10%、5~15%、5~20%、5~25%、10~15%、10~20%、10~25%、15~20%、15~25%、または20~25%以内に位置し得る。
【0354】
所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、scAAVに位置し得る。
所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、ssAAVに位置し得る。
所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるフリップITRの5’末端の近くに位置し得る。別の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるフリップITRの3’末端の近くに位置し得る。さらに別の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるフロップITRの5’末端の近くに位置し得る。さらに別の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるフロップITRの3’末端の近くに位置し得る。所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるフリップITRの5’末端とフロップITRの3’末端との間に位置し得る。所定の実施形態では、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるフリップITRの3’末端とフリップITRの5’末端との間(例えば、フリップITRの5’末端とフロップITRの3’末端との間またはフロップITRの3’末端とフリップITRの5’末端との間の中途)に位置し得る。非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるITR(例えば、フリップまたはフロップITR)の5’または3’末端から下流の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30または30超ヌクレオチド以内に位置し得る。非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるITR(例えば、フリップまたはフロップITR)の5’または3’末端から上流の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30または30超ヌクレオチド以内に位置し得る。別の非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるITR(例えば、フリップまたはフロップITR)の5’または3’末端の下流の1~5、1~10、1~15、1~20、1~25、1~30、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、10~15、10~20、10~25、10~30、15~20、15~25、15~30、20~25、20~30または25~30ヌクレオチド以内に位置し得る。別の非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるITR(例えば、フリップまたはフロップITR)の5’または3’末端の上流の1~5、1~10、1~15、1~20、1~25、1~30、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、10~15、10~20、10~25、10~30、15~20、15~25、15~30、20~25、20~30または25~30以内に位置し得る。非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるITR(例えば、フリップまたはフロップITR)の5’または3’末端の上流のヌクレオチドの最初の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%または25%超以内に位置し得る。別の非限定的な例として、コードされるsiRNA分子は、発現ベクターにおけるITR(例えば、フリップまたはフロップITR)の5’または3’末端の下流の最初の1~5%、1~10%、1~15%、1~20%、1~25%、5~10%、5~15%、5~20%、5~25%、10~15%、10~20%、10~25%、15~20%、15~25%、または20~25%以内に位置し得る。
【0355】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子のための核酸配列を含むAAV粒子は、CNS送達のために製剤化され得る。血液脳関門を通過する薬剤が使用され得る。例えば、siRNA分子を血液脳関門内皮に対して標的化し得るいくつかの細胞侵入ペプチドは、対象となる遺伝子を標的とするsiRNA二本鎖を製剤化するために使用され得る。
【0356】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含む製剤化されたAAV粒子は、CNSに直接的に投与され得る。非限定的な例として、ベクターは、対象となる遺伝子を標的とするsiRNA分子をコードする核酸配列を含む。
【0357】
特定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含む製剤化されたAAV粒子の組成物は、ベクターまたはsiRNA分子が中枢神経系に侵入し、運動ニューロン内に入り込むことを容易化する方法で投与され得る。
【0358】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、siRNA二本鎖またはdsRNAが脊髄及び/または脳幹における運動ニューロン及び星状細胞を標的とするための治療的有効量で対象に(例えば、髄腔内投与を介して対象のCNSに)投与され得る。非限定的な例として、siRNA二本鎖またはdsRNAは、タンパク質またはmRNAの発現を減少させ得る。
【0359】
II.AAV生成
一般的ウイルス生成プロセス
rAAV粒子の生成のためのウイルス生成細胞は通常、哺乳動物細胞タイプを含む。しかしながら、哺乳動物細胞は、複製細胞当たりのウイルス粒子の全般的に低い収率及びウイルス生成細胞における他の哺乳動物の生物物質からの不要なコンタミネーションの高いリスクを含む、rAAV粒子の大規模生成に対するいくつかの複雑な要因を提供する。結果として、昆虫細胞は、rAAV粒子の大規模生成のための代替的媒体になっている。
【0360】
昆虫細胞を使用するAAV生成システムも様々な複雑な要因を提供する。例えば、rAAV粒子の高収率生成はしばしば、Rep52と比較してより低いRep78の発現を必要とする。よって、昆虫細胞におけるRep78及びRep52の相対的発現の制御は、Repオペロン内の慎重に設計された制御メカニズムを必要とする。これらの制御メカニズムは、個々に修飾された昆虫細胞プロモーター、例えば、Rep78のためのΔIE1プロモーター及びRep52のためのPolHプロモーター、またはRepをコードするヌクレオチド配列を独立して修飾された配列またはコンストラクトに分割することを含み得る。しかしながら、これらの制御メカニズムの実行はしばしば、rAAV粒子収率の減少または構造的に不安定なビリオンにつながる。
【0361】
別の例では、rAAV粒子の生成は、AAVカプシドを形成するために集合するVP1、VP2及びVP3タンパク質を必要とする。rAAV粒子の高収率生成は、VP1、VP2及びVP3の調整された比を必要とし、これは通常、それぞれ約1:1:10であるべきであるが、10コピーのVP3に対して、VP1については1~2及び/またはVP2については1~2で変化し得る。この比はカプシドの質にとって重量であるが、その理由は、過度に多いVP1は、カプシドを脱安定化させ、過度に少ないVP1は、ウイルスの感染性を低下させるからである。
【0362】
野生型AAVは、VP1発現を制御するための欠損性スプライシング方法;VP2を制御するための特別な周囲(「コザック」配列)を有する弱い開始コドン(ACG);及びVP3発現のための標準的な開始コドン(ATG)を使用する。しかしながら、いくつかのバキュロウイルスシステムでは、哺乳動物のスプライシング配列は、常に認識されるわけではなく、VP1、VP2及びVP3の生成を適切に制御することができない。結果的に、隣接ヌクレオチド及びVP2からのACG開始配列が、カプシドタンパク質生成を作動させるために使用され得る。不運なことに、AAV血清型のほとんどにとって、この方法は、VP2と比較してより低い比のVP1(10コピーのVP3に対して<1)を有するカプシドを生成する。VPタンパク質の生成をより効果的に制御するために、非標準または開始コドン(TTG、GTGまたはCTGなど)が使用されてきた。しかしながら、これらの開始コドンは、野生型ATGまたはACG開始コドンと比べて当業者によって準最適と考えられ得る(WO2007046703及びWO2007148971(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドタンパク質の生成に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。
【0363】
別の例では、バキュロウイルス/Sf9システムを使用するrAAV粒子の生成は通常、大規模なAAV生成に最適化されていない広く使用されているバクミドベースのバキュロウイルス発現ベクターシステム(BEV)を必要とする。バクミドベースのBEVにおけるウイルスタンパク質の異常なタンパク質分解は、バキュロウイルス/Sf9システムを使用するAAVカプシドタンパク質の信頼性のある大規模生成を不可能にする予想外の問題である。
【0364】
哺乳動物及び昆虫細胞におけるrAAV粒子の有効かつ効率的な大規模(商業的)生成を可能にする方法及びシステムが継続して必要とされている。
本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、以下の添付の明細書において示される。本開示の他の特徴、目的、及び利点は、明細書、図面、及び特許請求の範囲から明らかになる。明細書において、単数形はまた、文脈が別段明らかに示さない限り、複数を含む。別段定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本開示が属する分野における当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。参照により組み込まれる開示と矛盾する場合は、本表現の説明が優先される。
【0365】
所定の実施形態では、本開示のコンストラクト、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、ベクター、血清型、カプシド製剤、または粒子は、以下の国際公開のうちの1つに記載の任意の配列、要素、コンストラクト、システム、標的またはプロセスであり得る、それを含み得る、それによって改変され得る、それによって使用され得る、そのために使用され得る、それを用いて使用され得る、またはそれを用いて生成され得る:WO2016073693、WO2017023724、WO2016077687、WO2016077689、WO2018204786、WO2017201258、WO2017201248、WO2018204803、WO2018204797、WO2017189959、WO2017189963、WO2017189964、WO2015191508、WO2016094783、WO20160137949、WO2017075335(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0366】
本開示のAAV生成は、標的細胞を接触させてペイロード分子をコードするヌクレオチドを含むペイロード、例えば、組換えウイルスコンストラクトを送達し得るAAV粒子及びウイルスベクターを生成するためのプロセス及び方法を含む。所定の実施形態では、ウイルスベクターは、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、例えば、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターである。所定の実施形態では、AAV粒子は、アデノ随伴ウイルス(AAV)粒子、例えば、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子である。
【0367】
本開示は、(a)ウイルス生成細胞を、少なくとも1つのAAVカプシドタンパク質及び/または少なくとも1つのAAV複製タンパク質をコードする1つ以上のウイルス発現コンストラクト、及び1つ以上のペイロードコンストラクトベクターと接触させることであって、前記ペイロードコンストラクトベクターは、導入遺伝子、タンパク質をコードするポリヌクレオチド、及び調節性核酸からなる群から選択されるペイロード分子をコードするペイロードコンストラクトを含む、接触させることと、(b)少なくとも1つのAAV粒子またはウイルスベクターが生成されるような条件下で前記ウイルス生成細胞を培養することと、(c)前記少なくとも1つのAAV粒子またはウイルスベクターを単離することとによってAAV粒子またはウイルスベクターを生成する方法を提供する。
【0368】
これらの方法では、ウイルス発現コンストラクトは、少なくとも1つの構造タンパク質及び/または少なくとも1つの非構造タンパク質をコードし得る。構造タンパク質は、ネイティブまたは野生型カプシドタンパク質VP1、VP2及び/またはVP3またはキメラタンパク質のいずれかを含み得る。非構造タンパク質は、ネイティブまたは野生型Rep78、Rep68、Rep52及び/またはRep40タンパク質またはキメラタンパク質のいずれかを含み得る。
【0369】
所定の実施形態では、接触は、一過性トランスフェクション、ウイルス形質導入及び/またはエレクトロポレーションを介して行われる。
所定の実施形態では、ウイルス生成細胞は、哺乳動物細胞及び昆虫細胞からなる群から選択される。所定の実施形態では、昆虫細胞は、Spodoptera frugiperda昆虫細胞を含む。所定の実施形態では、昆虫細胞は、Sf9昆虫細胞を含む。所定の実施形態では、昆虫細胞は、Sf21昆虫細胞を含む。
【0370】
本開示のペイロードコンストラクトベクターは、少なくとも1つの末端逆位反復(ITR)を含み得、哺乳動物DNAを含み得る。
また、本明細書に記載の方法に従って生成されるAAV粒子及びウイルスベクターが提供される。
【0371】
本開示のAAV粒子は、1つ以上の許容可能な賦形剤を有する薬学的組成物として製剤化され得る。
所定の実施形態では、AAV粒子またはウイルスベクターは、本明細書に記載の方法によって生成され得る。
【0372】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(例えば、昆虫細胞または哺乳動物細胞)を、少なくとも1つのカプシドタンパク質及び少なくとも1つのAAV複製タンパク質をコードする少なくとも1つのウイルス発現コンストラクト、及び少なくとも1つのペイロードコンストラクトベクターと接触させることによって生成され得る。ウイルス生成細胞は、一過性トランスフェクション、ウイルス形質導入及び/またはエレクトロポレーションによって接触され得る。ペイロードコンストラクトベクターは、ペイロード分子、例えば、限定されないが、導入遺伝子、タンパク質をコードするポリヌクレオチド、及び調節性核酸をコードするペイロードコンストラクトを含み得る。ウイルス生成細胞は、少なくとも1つのAAV粒子またはウイルスベクターが生成、単離(例えば、温度誘導溶解、機械的溶解及び/または化学的溶解を使用する)及び/または精製(例えば、濾過、クロマトグラフィー及び/またはイムノアフィニティー精製を使用する)されるような条件下で培養され得る。非限定的な例として、ペイロードコンストラクトベクターは、哺乳動物DNAを含み得る。
【0373】
所定の実施形態では、AAV粒子は、本明細書に記載の方法を使用して昆虫細胞(例えば、Spodoptera frugiperda(Sf9)細胞)において生成される。非限定的な例として、昆虫細胞は、バキュロウイルス形質導入を含み得るウイルス形質導入を使用して接触される。
【0374】
別の実施形態では、AAV粒子は、本明細書に記載の方法を使用して哺乳動物細胞において生成される。非限定的な例として、哺乳動物細胞は、一過性トランスフェクションを使用して接触される。
【0375】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、少なくとも1つの構造タンパク質及び少なくとも1つの非構造タンパク質をコードし得る。非限定的な例として、構造タンパク質は、VP1、VP2及び/またはVP3を含む。別の非限定的な例として、非構造タンパク質は、Rep78、Rep68、Rep52及び/またはRep40を含む。
【0376】
所定の実施形態では、本明細書に記載のAAV粒子生成方法は、ウイルス生成細胞において10個を超え、10個を超え、10個を超え、10個を超えまたは10個を超えるAAV粒子を生成する。
【0377】
所定の実施形態では、本開示のプロセスは、少なくとも1つのウイルス発現コンストラクト及び少なくとも1つのペイロードコンストラクトを含むウイルス生成システムを使用するウイルス生成細胞におけるウイルス粒子の生成を含む。少なくとも1つのウイルス発現コンストラクト及び少なくとも1つのペイロードコンストラクトは、ウイルス生成細胞にコトランスフェクション(例えば、二重トランスフェクション、三重トランスフェクション)され得る。トランスフェクションは、既知の標準的な分子生物学的技術を使用して完遂され、当業者によって慣用的に実施される。ウイルス生成細胞は、タンパク質の発現に必要な細胞機構ならびにペイロードコンストラクトを複製するRepタンパク質及び複製されたペイロードコンストラクトを封入するカプシドを形成するために集合するCapタンパク質を含むAAV粒子を生成するのに必要な他の生物物質を提供する。生じたAAV粒子は、ウイルス生成細胞から抽出され、投与のための薬学的調製物へと処理される。
【0378】
AAV粒子は、投与されると、標的細胞と接触し、エンドソームにおいて細胞に侵入する。AAV粒子は、エンドソームから放出し、その後、標的細胞の核と接触してペイロードコンストラクトを送達する。ペイロードコンストラクト、例えば、組換えウイルスコンストラクトは、標的細胞の核に送達され、そこでペイロードコンストラクトによってコードされるペイロード分子が発現し得る。
【0379】
所定の実施形態では、ウイルス粒子の生成のためのプロセスは、1つ以上のバキュロウイルス(例えば、ウイルス発現コンストラクト及びペイロードコンストラクトベクターでトランスフェクションされたバキュロウイルス発現ベクター(BEV)またはバキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC))を含むウイルス生成細胞のシード培養物を利用する。所定の実施形態では、シード培養物は、収穫され、アリコートに分割され、凍結され、生成細胞のナイーブ集団の感染を開始させるために後の時点で使用され得る。
【0380】
AAV粒子の大規模生成は、バイオリアクターを利用し得る。バイオリアクターの使用により、ウイルス生成細胞の成長及び活性をサポートする可変要素、例えば、質量、温度、混合条件(インペラのRPMまたは波振動)、CO濃度、O濃度、ガス散布速度及び体積、ガスオーバーレイ速度及び体積、pH、生存性細胞密度(VCD)、細胞生存性、細胞直径、及び/または光学密度(OD)の正確な測定及び/または制御が可能になる。所定の実施形態では、バイオリアクターは、培養物全体が実験的に決定された時点で収穫され、AAV粒子が精製されるバッチ生成のために使用される。別の実施形態では、バイオリアクターは、培養物の一部がAAV粒子の精製のために実験的に決定された時点で収穫され、バイオリアクター内の残りの培養物が追加の成長培地成分でリフレッシュされる連続的生成のために使用される。
【0381】
AAVウイルス粒子は、細胞溶解、清澄化、滅菌及び精製を含むプロセスにおいてウイルス生成細胞から抽出され得る。細胞溶解は、ウイルス生成細胞の構造を破壊し、それによりAAV粒子を放出する任意のプロセスを含む。所定の実施形態では、細胞溶解は、熱ショック、化学的、または機械的溶解方法を含み得る。清澄化は、溶解した細胞、培地成分、及びAAV粒子の混合物の粗雑な精製を含み得る。所定の実施形態では、清澄化は、限定されないが、深層部門、タンジェンシャルフロー、及び/または中空糸濾過を含む遠心分離及び/または濾過を含む。
【0382】
ウイルス生成の最終結果は、2つの成分:(1)ペイロードコンストラクト(例えば、組換えウイルスゲノムコンストラクト)及び(2)ウイルスカプシドを含むAAV粒子の精製された集合物である。
【0383】
所定の実施形態では、図1に提供される実施形態のように、本開示のウイルス生成システムまたはプロセスは、ウイルス生成細胞(VPC)及びプラスミドコンストラクトを使用してバキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を生成するための工程を含む。細胞バンク(CB)からのウイルス生成細胞(VPC)は、解凍され、増殖されて標的機能体積及びVPC濃度を提供する。生じたVPCのプールは、Rep/Cap VPCプール及びペイロードVPCプールに分割される。1つ以上のRep/Capプラスミドコンストラクト(ウイルス発現コンストラクト)は、Rep/Capバクミドポリヌクレオチドにプロセシングされ、Rep/Cap VPCプールにトランスフェクションされる。1つ以上のペイロードプラスミドコンストラクト(ペイロードコンストラクト)は、ペイロードバクミドポリヌクレオチドにプロセシングされ、ペイロードVPCプールにトランスフェクションされる。2つのVPCプールは、P1 Rep/Capバキュロウイルス発現ベクター(BEV)及びP1ペイロードBEVを生成するためにインキュベーションされる。2つのBEVプールは、プラークの集合物に増殖されると共に、単一のプラークがクローン性プラーク(CP)精製(単一プラーク増殖とも称される)のために選択される。プロセスは、単一のCP精製工程を含み得、または連続したまたは他の処理工程によって分離された複数のCP精製工程を含み得る。1つ以上のCP精製工程は、CP Rep/Cap BEVプール及びCPペイロードBEVプールを提供する。これらの2つのBEVプールは次いで、将来の生成工程のために保存及び使用され得、またはそれらは次いで、VPCにトランスフェクションされてRep/Cap BIICプール及びペイロードBIICプールが生成され得る。
【0384】
図2に提供される実施形態などの所定の実施形態では、本開示のウイルス生成システムまたはプロセスは、ウイルス生成細胞(VPC)及びバキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を使用してAAV粒子を生成するための工程を含む。細胞バンク(CB)からのウイルス生成細胞(VPC)は、解凍され、増殖されて標的機能体積及びVPC濃度を提供する。機能体積のウイルス生成細胞は、生成バイオリアクターに播種され、BIIC感染のための標的VPC濃度を有する200~2000Lの機能体積までさらに増殖され得る。次いで生成バイオリアクター内の機能体積のVPCは、Rep/Cap BIIC及びペイロードBIICで標的VPC:BIIC比及び標的BIIC:BIIC比で共感染される。VCD感染はまた、BEVを利用し得る。共感染したVPCは、生成バイオリアクター内でインキュベーション及び増殖されてAAV粒子及びVPCのバルク収穫物を生成する。
【0385】
図3に提供される実施形態などの所定の実施形態では、本開示のウイルス生成システムまたはプロセスは、AAV粒子及びウイルス生成細胞のバルク収穫物を処理、清澄化及び精製することによって薬物物質を生成するための工程を含む。(生成バイオリアクター内の)AAV粒子及びVPCのバルク収穫物は、細胞破壊及び溶解(例えば、化学的溶解及び/または機械的溶解)、続いて溶解プールのヌクレアーゼ処置を介して処理され、それにより粗ライセートプールを生成する。粗ライセートプールは、深層濾過及び精密濾過を含む1つ以上の濾過及び清澄化工程を介して処理されて、清澄化されたライセートプールを提供する。清澄化されたライセートプールは、アフィニティークロマトグラフィー(AFC)及びイオン交換クロマトグラフィー(AEXまたはCEX)を含む1つ以上のクロマトグラフィー及び精製工程を介して処理されて、精製された生成物プールを提供する。次いで精製された生成物プールは、ナノ濾過を介して、次いでタンジェンシャルフロー濾過(TFF)を介して任意に処理され得る。TFFプロセスは、1つ以上のダイアフィルトレーション(DF)工程及び1つ以上の限外濾過(UF)工程を連続してまたは交互にのいずれかで含む。生成物プールは、ウイルス保持濾過(VRF)及び別の濾過工程を介してさらに処理されて薬物物質プールを提供する。薬物物質プールは、さらに濾過され、次いで保存及び処置のためのバイアルに分配され得る。
【0386】
ウイルス発現コンストラクト
本開示のウイルス生成システムは、ウイルス生成細胞にトランスフェクション/形質導入され得る1つ以上のウイルス発現コンストラクトを含む。所定の実施形態では、本開示のウイルス発現コンストラクトまたはペイロードコンストラクトは、バキュロウイルスプラスミドまたは組換えバキュロウイルスゲノムとしても知られているバクミドであり得る。所定の実施形態では、ウイルス発現は、タンパク質コーディングヌクレオチド配列及びウイルス生成細胞における発現のための少なくとも1つの発現制御配列を含む。所定の実施形態では、ウイルス発現は、ウイルス生成細胞における発現のための少なくとも1つの発現制御配列に機能可能に連結されたタンパク質コーディングヌクレオチド配列を含む。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、1つ以上のプロモーターの制御下のパルボウイルス遺伝子を含有する。パルボウイルス遺伝子は、非構造AAV複製タンパク質をコードするヌクレオチド配列、例えば、Rep52、Rep40、Rep68またはRep78タンパク質をコードするRep遺伝子を含み得る。パルボウイルス遺伝子は、構造AAVタンパク質をコードするヌクレオチド配列、例えば、VP1、VP2及びVP3タンパク質をコードするCap遺伝子を含み得る。
【0387】
本開示のウイルス生成システムは、パルボウイルス機能をウイルス複製細胞に導入するために使用されるウイルス発現ベクターによって制限されない。ウイルス複製細胞におけるウイルス発現コンストラクトの存在は、永続的である必要はない。ウイルス発現コンストラクトは、既知の任意の手段、例えば、細胞の化学的処置、エレクトロポレーション、または感染によって導入され得る。
【0388】
本開示のウイルス発現コンストラクトは、核酸での細胞の形質転換、トランスフェクション、または形質導入を容易化する生物学的または化学的な任意の化合物または製剤を含み得る。例示的な生物学的ウイルス発現コンストラクトは、バキュロウイルスを含むプラスミド、線状核酸分子、及び組換えウイルスを含む。例示的な化学的ベクターは、脂質複合体を含む。ウイルス発現コンストラクトは、本開示に従ってウイルス複製細胞に核酸配列を導入するために使用される。(O’Reilly,David R.,Lois K.Miller,and Verne A.Luckow.Baculovirus expression vectors:a laboratory manual.Oxford University Press,1994.);Maniatis et al.,eds.Molecular Cloning.CSH Laboratory,NY,N.Y.(1982);及び、Philiport and Scluber,eds.Liposoes as tools in Basic Research and Industry.CRC Press,Ann Arbor,Mich.(1995)(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、ウイルス発現コンストラクト及びその使用に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0389】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、非構造AAV複製タンパク質、構造AAVカプシドタンパク質、またはそれらの組み合わせをコードする1つ以上のヌクレオチド配列を含むAAV発現コンストラクトである。
【0390】
所定の実施形態では、本開示のウイルス発現コンストラクトは、プラスミドベクターであり得る。所定の実施形態では、本開示のウイルス発現コンストラクトは、バキュロウイルスコンストラクトであり得る。
【0391】
本開示は、AAV粒子またはウイルスベクターを生成するために用いられるウイルス発現コンストラクトの数によって制限される。所定の実施形態では、1、2、3、4、5、6、またはそれ以上のウイルス発現コンストラクトは、本開示に従ってウイルス生成細胞においてAAV粒子を生成するために用いられ得る。1つの非限定的な例では、5つの発現コンストラクトは、ペイロードポリヌクレオチド及び少なくとも1つのAAV ITRを含むペイロードコンストラクトを伴って、AAV VP1、AAV VP2、AAV VP3、Rep52、Rep78を個々にコードし得る。別の実施形態では、発現コンストラクトは、例えば、Rep52及びRep40、またはRep78及びRep68を発現するために用いられ得る。発現コンストラクトは、VP1、VP2、VP3、Rep52/Rep40、及びRep78/Rep68をコードする配列の任意の組み合わせを含み得る。
【0392】
本開示の所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、昆虫細胞におけるAAV粒子の生成のために使用され得る。所定の実施形態では、ウイルス粒子の特質、例えば、増加した感染性または特異性を改善するために、または生成収率を向上させるために、カプシド及び/またはrep遺伝子の野生型AAV配列に対して改変がなされ得る。
【0393】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、米国特許出願20110171262(その内容は、本開示と矛盾しない限り、パルボウイルスカプシドタンパク質に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、免疫浸潤配列として機能し得る、組み込まれたGly-Alaリピート領域を有するパルボウイルスカプシドの成分をコードし得る。
【0394】
本開示の所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、昆虫細胞におけるAAV粒子の生成のために使用され得る。所定の実施形態では、ウイルス粒子の特質、例えば、増加した感染性または特異性を改善するために、または昆虫細胞からの生成収率を向上させるために、カプシド及び/またはrep遺伝子の野生型AAV配列に対して改変がなされ得る。
【0395】
所定の実施形態では、VPコーディング領域は、特定のAAV血清型の1つ以上のAAVカプシドタンパク質をコードする。VPコーディング領域のためのAAV血清型は、同じであり得るか、または異なり得る。所定の実施形態では、VPコーディング領域は、最適化されたコドンであり得る。所定の実施形態では、VPコーディング領域またはヌクレオチド配列は、哺乳動物細胞のために最適化されたコドンであり得る。所定の実施形態では、VPコーディング領域またはヌクレオチド配列は、昆虫細胞のために最適化されたコドンであり得る。所定の実施形態では、VPコーディング領域またはヌクレオチド配列は、Spodoptera frugiperda細胞のために最適化されたコドンであり得る。所定の実施形態では、VPコーディング領域またはヌクレオチド配列は、Sf9またはSf21細胞株のために最適化されたコドンであり得る。
【0396】
所定の実施形態では、1つ以上のVPカプシドタンパク質をコードするヌクレオチド配列は、100%未満の参照ヌクレオチド配列とのヌクレオチド相同性を有するように最適化されたコドンであり得る。所定の実施形態では、コドン最適化VPヌクレオチド配列と参照VPヌクレオチド配列との間のヌクレオチド相同性は、100%未満、99%未満、98%未満、97%未満、96%未満、95%未満、94%未満、93%未満、92%未満、91%未満、90%未満、89%未満、88%未満、87%未満、86%未満、85%未満、84%未満、83%未満、82%未満、81%未満、80%未満、78%未満、76%未満、74%未満、72%未満、70%未満、68%未満、66%未満、64%未満、62%未満、60%未満、55%未満、50%未満、及び40%未満である。
【0397】
VPコーディング領域
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、VPコーディング領域を含み得、VPコーディング領域は、VP1、VP2、VP3、またはそれらの組み合わせをコードするVPヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列である。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、VP1コーディング領域を含み得、VP1コーディング領域は、VP1タンパク質をコードするVP1ヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列である。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、VP2コーディング領域を含み得、VP2コーディング領域は、VP2タンパク質をコードするVP2ヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列である。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、VP3コーディング領域を含み得、VP3コーディング領域は、VP3タンパク質をコードするVP3ヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列である。
【0398】
ウイルス発現コンストラクトの構造VPタンパク質であるVP1、VP2、及びVP3は、選択的スプライスアクセプター及び非標準的翻訳開始コドンの両方の利用によって調整される単一のオープンリーディングフレームにおいてコードされ得る。VP1、VP2及びVP3は、転写され、インフレーム及び/またはアウトフレーム開始コドンの両方が、ヌクレオチド転写産物によって生成されるVP1:VP2:VP3比を制御するために修飾された単一の転写産物から翻訳され得る。所定の実施形態では、VP1は、VP1のみをコードする配列から生成され得る。本明細書で使用される場合、用語「VP1のためにのみ」または「VP1のみ」は、VP1カプシドタンパク質をコードし、かつ(i)同じ配列からのVP2及びVP3の完全な転写または翻訳のためのVP1配列内の必要な開始コドンを欠く(すなわち、欠失または変異している);(ii)同じ配列からのVP2及びVP3の転写または翻訳を防止するVP1配列内の追加のコドンを含む;または(iii)VP1のための開始コドン(例えば、ATG)を含むことで、VP1が、ヌクレオチド転写産物によって生成される主要VPタンパク質となるヌクレオチド配列または転写産物を指す。
【0399】
所定の実施形態では、VP2は、VP2のみをコードする配列から生成され得る。本明細書で使用される場合、用語「VP2のためにのみ」または「VP2のみ」は、VP2カプシドタンパク質をコードし、かつ(i)ヌクレオチド転写産物が、VP2及びVP3カプシドタンパク質のみをコードする完全なVPカプシド配列の切断型バリアントである;及び(ii)VP2のための開始コドン(例えば、ATG)を含むことで、VP2が、ヌクレオチド転写産物によって生成される主要VPタンパク質となるヌクレオチド配列または転写産物を指す。
【0400】
所定の実施形態では、VP1及びVP2は、VP1及びVP2のみをコードする配列から生成され得る。本明細書で使用される場合、用語「VP1及びVP2のためにのみ」または「VP1及びVP2のみ」は、VP1及びVP2カプシドタンパク質をコードし、かつ(i)同じ配列からのVP3の完全な転写または翻訳のためのVP配列内の必要な開始コドンを欠く(すなわち、欠失または変異している);(ii)同じ配列からのVP3の転写または翻訳を防止するVP配列内の追加のコドンを含む;(iii)VP1(例えば、ATG)及びVP2(例えば、ATG)のための開始コドンを含むことで、VP1及びVP2が、ヌクレオチド転写産物によって生成される主要VPタンパク質となる;または(iv)IRES領域などのリンカーによって接続されたVP1のみのヌクレオチド転写産物及びVP2のみのヌクレオチド転写産物を含むヌクレオチド配列または転写産物を指す。
【0401】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、開始コドン領域を含むヌクレオチド配列、例えば、1つ以上の開始コドン領域を含むAAVカプシドタンパク質をコードする配列を含有し得る。所定の実施形態では、開始コドン領域は、発現制御配列内に存在し得る。開始コドンは、ATGまたは非ATGコドン(すなわち、準最適開始コドン(AAVのVP1カプシドタンパク質の開始コドンは非ATGである))であり得る。所定の実施形態では、AAV生成のために使用されるウイルス発現コンストラクトは、AAVカプシドタンパク質をコードするヌクレオチド配列であって、AAVのVP1カプシドタンパク質の開始コドンが、生成システムにおいてウイルスカプシドタンパク質の改変された比の発現を可能にする非ATG、すなわち、準最適開始コドンであることで、宿主細胞の改善された感染性を提供する、ヌクレオチド配列を含有し得る。非限定的な例では、ウイルスコンストラクトベクターは、AAVのVP1、VP2、及びVP3カプシドタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸コンストラクトであって、AAVのVP1カプシドタンパク質の翻訳のための開始コドンが、米国特許番号US8,163,543(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAVカプシドタンパク質及びその生成に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、CTG、TTG、またはGTGである、核酸コンストラクトを含有し得る。
【0402】
Repコーディング領域
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、Rep52コーディング領域を含み得、Rep52コーディング領域は、Rep52タンパク質をコードするRep52ヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列である。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、Rep78コーディング領域を含み得、Rep78コーディング領域は、Rep78タンパク質をコードするRep78ヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列である。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、Rep40コーディング領域を含み得、Rep40コーディング領域は、Rep40タンパク質をコードするRep40ヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列である。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、Rep68コーディング領域を含み得、Rep68コーディング領域は、Rep68タンパク質をコードするRep68ヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列である。
【0403】
ウイルス発現コンストラクトの非構造タンパク質であるRep52及びRep78は、選択的スプライスアクセプター及び非標準的翻訳開始コドンの両方の利用によって調整される単一のオープンリーディングフレームにおいてコードされ得る。
【0404】
Rep78及びRep52の両方は、単一の転写産物から翻訳され得る:Rep78の翻訳は、第1の開始コドン(AUGまたは非AUG)で開始し、Rep52の翻訳は、Rep78配列内のRep52開始コドン(例えば、AUG)から開始する。Rep78及びRep52はまた、独立した開始コドンを有する別個の転写産物から翻訳され得る。Rep78配列内のRep52開始コドンは、変異、改変または除去され得ることで、改変されたRep78配列のプロセシングは、Rep52タンパク質を生成しないことになる。
【0405】
所定の実施形態では、本開示のウイルス発現コンストラクトは、昆虫細胞における発現のためのパルボウイルスrepタンパク質をコードするプラスミドベクターまたはバキュロウイルスコンストラクトであり得る。所定の実施形態では、単一のコーディング配列がRep78及びRep52タンパク質のために使用され、その場合、Rep78タンパク質の翻訳のための開始コドンは、米国特許番号8,512,981(その内容は、本開示と矛盾しない限り、高いベクター収率を促進するためのRep52と比較してより少ないRep78の発現の促進に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、昆虫細胞における発現時に部分的エクソンスキッピングに影響を及ぼすACG、TTG、CTG及びGTGからなる群から選択される準最適開始コドンである。
【0406】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、米国特許番号8,697,417(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAV複製タンパク質及びその生成に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に教示されているように、例えば、Repタンパク質、例えば、Rep78及びRep52の改善された比を達成し、それにより昆虫細胞におけるウイルス発現コンストラクト及び/またはペイロードコンストラクトベクターの大規模(商標的)生成を改善するために、区別的なコドンバイアスを有するリピートコドンを含有する、昆虫細胞における発現のためのプラスミドベクターまたはバキュロウイルスコンストラクトであり得る。
【0407】
所定の実施形態では、repタンパク質の改善された比は、米国特許番号8,642,314(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAV複製タンパク質及びその生成に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法及びコンストラクトを使用して達成され得る。
【0408】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、それらの対応する野生型Repポリペプチドと比較して改善された1つ以上の特性、例えば、大規模生成のためのより高いウイルス力価の生成を有する変異型パルボウイルスRepポリペプチドをコードし得る。代替的には、それらは、より良好な質のウイルス粒子の生成を可能にし、またはウイルスのより安定な生成を持続させることが可能であり得る。非限定的な例では、ウイルス発現コンストラクトは、特許出願US20130023034(その内容は、本開示と矛盾しない限り、AAV複製タンパク質及びその生成に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、変異した核局在化配列またはジンクフィンガードメインを有する変異型Repポリペプチドをコードし得る。
【0409】
RENアクセス点及びポリヌクレオチドインサート
所定の実施形態では、本開示のウイルス発現コンストラクトまたはペイロードコンストラクトは、バキュロウイルスプラスミドまたは組換えバキュロウイルスゲノムとしても知られているバクミドであり得る。所定の実施形態では、本開示のウイルス発現コンストラクトまたはペイロードコンストラクト(例えば、バクミド)は、当業者に知られており、実施される標準的な分子生物学技術によってバクミドに相同組換え(トランスポゾンドナー/アクセプターシステム)によって組み込まれたポリヌクレオチドを含み得る。
【0410】
所定の実施形態では、バクミドに組み込まれたポリヌクレオチド(すなわち、ポリヌクレオチドインサート)は、タンパク質コーディングヌクレオチド配列に機能可能に連結された発現制御配列を含み得る。所定の実施形態では、バクミドに組み込まれたポリヌクレオチドは、p10またはpolHなどのプロモーターを含み、かつ構造AAVカプシドタンパク質(例えば、VP1、VP2、VP3またはそれらの組み合わせ)をコードするヌクレオチド配列に機能可能に連結されている発現制御配列を含み得る。所定の実施形態では、バクミドに組み込まれたポリヌクレオチドは、p10またはpolHなどのプロモーターを含み、かつ非構造AAVカプシドタンパク質(例えば、Rep78、Rep52またはそれらの組み合わせ)をコードするヌクレオチド配列に機能可能に連結されている発現制御配列を含み得る。
【0411】
所定の実施形態では、ポリヌクレオチドインサートは、バキュロウイルス遺伝子の位置でバクミドに組み込まれ得る。所定の実施形態では、ポリヌクレオチドインサートは、非必須バキュロウイルス遺伝子の位置でバクミドに組み込まれ得る。所定の実施形態では、ポリヌクレオチドインサートは、バキュロウイルス遺伝子またはバキュロウイルス遺伝子の一部をポリヌクレオチドインサートに置き換えることによってバクミドに組み込まれ得る。所定の実施形態では、ポリヌクレオチドインサートは、バキュロウイルス遺伝子またはバキュロウイルス遺伝子の一部を、ポリヌクレオチドインサート及び置き換えられるバキュロウイルス遺伝子(またはその一部)を含む融合ポリヌクレオチドに置き換えることによってバクミドに組み込まれ得る。
【0412】
所定の実施形態では、ポリヌクレオチドインサートは、バキュロウイルス遺伝子をポリヌクレオチドインサートで分割することによってバクミドに組み込まれ得る(すなわち、ポリヌクレオチドインサートは、遺伝子の中に組み込まれ、バクミド遺伝子の3’部分から遺伝子の5’部分を分離する)。所定の実施形態では、ポリヌクレオチドインサートは、ポリヌクレオチドインサート及び分割されたバキュロウイルス遺伝子の一部を含む融合ポリヌクレオチドでバキュロウイルス遺伝子を分割することによってバクミドに組み込まれ得る。所定の実施形態では、融合ポリヌクレオチドの3’末端は、融合ポリヌクレオチドにおける遺伝子の5’部分及びバクミドに残る遺伝子の3’部分がバキュロウイルス遺伝子の全体または機能的部分を形成するように、分割された遺伝子の5’部分を含む。所定の実施形態では、融合ポリヌクレオチドの5’末端は、融合ポリヌクレオチドにおける遺伝子の3’部分及びバクミドに残る遺伝子の5’部分がバキュロウイルス遺伝子の全体または機能的部分を形成するように、分割された遺伝子の3’部分を含む。
【0413】
所定の実施形態では、ポリヌクレオチドは、バキュロウイルス遺伝子に関連する制限エンドヌクレアーゼ(REN)切断部位の位置(すなわち、RENアクセス点)でバクミドに組み込まれ得る。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、FseI(gtaバキュロウイルス遺伝子と対応する)(ggccggcc)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、SdaI(DNAポリメラーゼバキュロウイルス遺伝子と対応する)(cctgcagg)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、MauBI(lef-4バキュロウイルス遺伝子と対応する)(cgcgcgcg)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、SbfI(gp64/gp67バキュロウイルス遺伝子と対応する)(cctgcagg)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、I-CeuI(v-cathバキュロウイルス遺伝子と対応する)(配列番号1752)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、AvrII(egtバキュロウイルス遺伝子と対応する)(cctagg)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、NheI(gctagc)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、SpeI(actagt)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、BstZ17I(gtatac)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、NcoI(ccatgg)である。所定の実施形態では、バクミドにおけるRENアクセス点は、MluI(acgcgt)である。
【0414】
バクミドが二本鎖コンストラクトである所定の実施形態では、REN切断部位は、一方の鎖における切断配列及び他方の鎖におけるその切断配列の逆相補体(これも切断配列として機能する)を含み得る。よって、ポリヌクレオチドインサート(またはその鎖)は、REN切断配列または逆相補体REN切断配列(これらは通常、機能的に互換可能である)を含み得る。非限定的な例として、ポリヌクレオチドインサートの鎖は、FseI切断配列(ggccggcc)またはその逆相補体REN切断配列(ccggccgg)を含み得る。
【0415】
ポリヌクレオチドは、(i)標的REN切断配列を含むように修飾されたポリヌクレオチドインサート(例えば、ポリヌクレオチドの両末端でFseI REN配列を含むように修飾されたポリヌクレオチドインサート)を提供すること、(ii)ポリヌクレオチド挿入のための標的RENアクセス点を含むバクミド(例えば、FseI切断部位を含むAcMNPVバクミドのバリアントbMON14272)を提供すること、(ii)REN修飾ポリヌクレオチドを適切なREN酵素で消化すること(例えば、ポリヌクレオチド-FseIインサートを生成するために両末端でFseI領域を含むREN修飾ポリヌクレオチドを消化するためのFseI酵素を使用する)、(iii)RENアクセス点でシングルカットバクミドを生成するために同じREN酵素でバクミドを消化すること(例えば、FseI位置でシングルカットバクミドを生成するためのFseI酵素を使用する)、及び(iv)適切なライゲーション酵素、例えば、T4リガーゼ酵素を使用してシングルカットバクミドにポリヌクレオチドインサートをライゲーションすることによってこれらのRENアクセス点に組み込まれ得る。結果物は、標的RENアクセス点で修飾されたポリヌクレオチドインサートを含む修飾されたバクミドDNAである。
【0416】
挿入プロセスは、異なるRENアクセス点で同じバクミドに他の修飾されたポリヌクレオチドインサートを組み込むために1回以上繰り返され得る(例えば、egtにおけるAvrII RENアクセス点での第1の修飾されたポリヌクレオチドインサートの挿入と、それに続くcath遺伝子におけるI-CeuI RENアクセス点での第2の修飾されたポリヌクレオチドインサートの挿入と、それに続くgta遺伝子におけるFseI RENアクセス点での第3の修飾されたポリヌクレオチドインサートの挿入)。
【0417】
所定の実施形態では、制限エンドヌクレアーゼ(REN)切断は、バクミドから1つ以上の野生型遺伝子を除去するために使用され得る。所定の実施形態では、制限エンドヌクレアーゼ(REN)切断は、バクミドに既に挿入された1つ以上の修飾されたポリヌクレオチドインサートを除去するために使用され得る。所定の実施形態では、制限エンドヌクレアーゼ(REN)切断は、1つ以上の修飾されたポリヌクレオチドインサートを同じREN切断配列を含む異なる修飾されたポリヌクレオチドインサートに置き換えるために使用され得る(例えば、FseI RENアクセス点における修飾されたポリヌクレオチドインサートは、FseI REN切断配列を含む異なる修飾されたポリヌクレオチドインサートに置き換えられ得る)。
【0418】
発現制御
発現制御領域
本開示のウイルス発現コンストラクトは、発現制御配列によってコードされる1つ以上の発現制御領域を含み得る。所定の実施形態では、発現制御配列は、ウイルス生成細胞、例えば、昆虫細胞における発現のためのものである。所定の実施形態では、発現制御配列は、タンパク質コーディングヌクレオチド配列に機能可能に連結されている。所定の実施形態では、発現制御配列は、VPコーディングヌクレオチド配列またはRepコーディングヌクレオチド配列に機能可能に連結されている。
【0419】
本明細書において、用語「コーディングヌクレオチド配列」、「タンパク質をコードする遺伝子」または「タンパク質コーディングヌクレオチド配列」は、タンパク質生成物、例えば、VPタンパク質またはRepタンパク質をコードするまたはそれに翻訳されるヌクレオチド配列を指す。「機能的に連結された」は、発現制御配列が、コードされる遺伝子生成物の発現を促進し得るようにコーディング配列に対して配置されていることを意味する。
【0420】
「発現制御配列」は、それが機能的に連結されたヌクレオチド配列の発現を調整する核酸配列を指す。発現制御配列は、発現制御配列がヌクレオチド配列の転写及び/または翻訳を制御及び調整する場合、ヌクレオチド配列に「機能的に連結されている」。よって、発現制御配列は、プロモーター、エンハンサー、非翻訳領域(UTR)、内部リボソーム進入部位(IRES)、転写ターミネーター、タンパク質をコードする遺伝子の前の開始コドン、イントロンのためのスプライシングシグナル、及び終止コドンを含み得る。用語「発現制御配列」は、存在が発現に影響を及ぼすように設計されており、また、追加の有利な成分を含み得る配列を最低限でも含むことが意図されている。例えば、リーダー配列及び融合パートナー配列は、発現制御配列である。その用語はまた、フレームの中または外における不要な潜在的開始コドンが配列から除去されるような核酸配列の設計を含み得る。それはまた、不要な潜在的スプライス部位が除去されるような核酸配列の設計を含み得る。それは、ポリAテール、すなわち、ポリA配列と称される配列であるmRNAの3’末端におけるアデニン残基のストリングの付加を仕向ける配列またはポリアデニル化配列(pA)を含む。それはまた、mRNAの安定性を向上させるために設計され得る。昆虫細胞において転写及び翻訳安定性に影響を及ぼす発現制御配列、例えば、プロモーター、ならびに翻訳に影響を及ぼす配列、例えば、コザック配列が知られている。発現制御配列は、より低い発現レベルまたはより高い発現レベルが達成されるように機能可能に連結されるヌクレオチド配列を調節するような特質のものであり得る。
【0421】
所定の実施形態では、発現制御配列は、1つ以上のプロモーターを含み得る。プロモーターは、限定されないが、バキュロウイルスメジャーレートプロモーター、昆虫ウイルスプロモーター、非昆虫ウイルスプロモーター、脊椎動物ウイルスプロモーター、核遺伝子プロモーター、ウイルス及び非ウイルス要素を含む1つ以上の種からのキメラプロモーター、及び/または合成プロモーターを含み得る。所定の実施形態では、プロモーターは、Ctx、Op-EI、EI、ΔEI、EI-1、pH、PIO、polH(ポリヘドロン)、ΔpolH、Dmhsp70、Hr1、Hsp70、4xHsp27 EcRE+最小Hsp70、IE、IE-1、ΔIE-1、ΔIE、p10、Δp10(p10の改変されたバリエーションまたは誘導体)、p5、p19、p35、p40、p6.9、及びそれらのバリエーションまたは誘導体であり得る。所定の実施形態では、プロモーターは、Ctxプロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、p10プロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、polHプロモーターである。所定の実施形態では、プロモーターは、組織特異的プロモーター、細胞タイプ特異的プロモーター、細胞周期特異的プロモーター、及びそれらのバリエーションまたは誘導体から選択され得る。所定の実施形態では、プロモーターは、CMVプロモーター、アルファ1-アンチトリプシン(α1-AT)プロモーター、甲状腺ホルモン結合グロブリンプロモーター、サイロキシン結合グロブリン(LPS)プロモーター、HCR-ApoCIIハイブリッドプロモーター、HCR-hAATハイブリッドプロモーター、アルブミンプロモーター、アポリポタンパク質Eプロモーター、α1-AT+EaIbプロモーター、腫瘍選択的E2Fプロモーター、単核血液IL-2プロモーター、及びそれらのバリエーションまたは誘導体であり得る。所定の実施形態では、プロモーターは、低発現プロモーター配列である。所定の実施形態では、プロモーターは、向上発現プロモーター配列である。所定の実施形態では、プロモーターは、米国特許出願20110136227(その内容は、本開示と矛盾しない限り、発現プロモーターに関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているようにRepまたはCapプロモーターを含み得る。
【0422】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、すべてのヌクレオチド配列において同じプロモーターを含み得る。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、2つ以上のヌクレオチド配列において同じプロモーターを含み得る。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、2つ以上のヌクレオチド配列において異なるプロモーターを含み得る。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、すべてのヌクレオチド配列において異なるプロモーターを含み得る。
【0423】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、所定の細胞タイプにおいて発現を改善するための要素をコードする。さらなる実施形態では、発現コンストラクトは、哺乳動物または昆虫細胞における所望の遺伝子の発現のためのpolh及び/またはΔIE-1昆虫転写プロモーター、CMV哺乳動物転写プロモーター、及び/またはp10昆虫特異的プロモーターを含み得る。
【0424】
複数の発現制御配列は、所与のヌクレオチド配列と機能可能に連結され得る。例えば、プロモーター配列、翻訳開始配列、及び終止コドンは、ヌクレオチド配列と機能可能に連結され得る。
【0425】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、タンパク質コーディングヌクレオチド配列間に1つ以上の発現制御配列を含み得る。所定の実施形態では、発現制御領域は、内部リボソーム進入部位(IRES)をコードするIRESヌクレオチド配列を含むIRES配列領域を含み得る。内部リボソーム進入部位(IRES)は、口蹄疫ウイルスに由来するFMDV-IRES、脳心筋炎ウイルスに由来するEMCV-IRES、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0426】
所定の実施形態では、発現制御領域は、ウイルス2Aペプチドをコードする2Aヌクレオチド配列を含む2A配列領域を含み得る。その配列により、単一のオープンリーディングフレーム(ORF)内の複数のポリペプチドの共翻訳が可能になる。ORFが翻訳されると、2A配列を有するグリシン及びプロリン残基は、正常なペプチド結合の形成を防止し、ポリペプチド鎖内のリボソーム「スキッピング」及び「自己切断」をもたらす。ウイルス2Aペプチドは、口蹄疫ウイルスに由来するF2A、Thosea asignaウイルスに由来するT2A、Equine rhinitis Aウイルスに由来するE2A、porcine teschovirus-1に由来するP2A、細胞質多角体病ウイルスに由来するBmCPV2A、B.mori軟化病ウイルスに由来するBmIFV 2A、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0427】
所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、開始コドン領域を含むヌクレオチド配列、例えば、1つ以上の開始コドン領域を含むAAVカプシドタンパク質をコードする配列を含有し得る。所定の実施形態では、開始コドン領域は、発現制御配列内に存在し得る。
【0428】
本開示の方法は、特定の発現制御配列の使用によって限定されない。しかしながら、所定の化学量論量のVP生成物が達成される(VP1、VP2、及びVP3についてそれぞれ1:1:10に近い)場合、また、Rep52またはRep40(p19Repとも称される)のレベルがRep78またはRep68(p5Repとも称される)よりも有意に高い場合、生成細胞(昆虫細胞など)におけるAAVの改善された収率が得られ得る。所定の実施形態では、p5/p19比は、0.6未満、0.4未満、または0.3未満であるが、常に少なくとも0.03である。これらの比は、タンパク質のレベルで測定され得、または特定のmRNAの相対的レベルから暗示され得る。
【0429】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約1:1:10または1:1:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0430】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約2:2:10または2:2:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0431】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約2:0:10または2:0:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0432】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約1~2:0~2:10または1~2:0~2:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0433】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約1~2:1~2:10または1~2:1~2:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0434】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約2~3:0~3:10または2~3:0~3:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0435】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約2~3:2~3:10または2~3:2~3:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0436】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約3:3:10または3:3:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0437】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約3~5:0~5:10または3~5:0~5:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0438】
所定の実施形態では、AAV粒子は、ウイルス生成細胞(哺乳動物または昆虫細胞など)において生成され、その場合、3つすべてのVPタンパク質は、約3~5:3~5:10または3~5:3~5:10(VP1:VP2:VP3)の化学量論的アプローチで発現される。
【0439】
所定の実施形態では、発現制御領域は、約または正確には1:0:10;約または正確には1:1:10;約または正確には2:1:10;約または正確には2:1:10;約または正確には2:2:10;約または正確には3:0:10;約または正確には3:1:10;約または正確には3:2:10;約または正確には3:3:10;約または正確には4:0:10;約または正確には4:1:10;約または正確には4:2:10;約または正確には4:3:10;約または正確には4:4:10;約または正確には5:5:10;約または正確には1~2:0~2:10;約または正確には1~2:1~2:10;約または正確には1~3:0~3:10;約または正確には1~3:1~3:10;約または正確には1~4:0~4:10;約または正確には1~4:1~4:10;約または正確には1~5:1~5:10;約または正確には2~3:0~3:10;約または正確には2~3:2~3:10;約または正確には2~4:2~4:10;約または正確には2~5:2~5:10;約または正確には3~4:3~4:10;約または正確には3~5:3~5:10;及び約または正確には4~5:4~5:10からなる群から選択されるVP1:VP2:VP3比を生成するように修飾される。
【0440】
本開示の所定の実施形態では、Rep52またはRep78は、バキュロウイルス由来多面体プロモーター(polh)から転写される。Rep52またはRep78はまた、より弱いプロモーター、例えば、IE-1プロモーターの欠失変異体であるΔIE-1プロモーターから転写され得、ΔIE-1プロモーターは、そのIE-1プロモーターの転写活性の約20%を有する。ΔIE-1プロモーターと実質的に相同なプロモーターが使用され得る。プロモーターに関して、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%またはそれ以上の相同性が、実質的に相同なプロモーターとみなされる。
【0441】
修飾された非翻訳領域(UTR)
本開示は、5’UTRとして機能する修飾されたUTRポリヌクレオチドを含む修飾された非翻訳領域(UTR)を提供する。非翻訳領域(UTR)における特徴の修飾は、本開示のウイルス生成コンストラクトの安定性及びタンパク質生成能力を改善し得る。
【0442】
本開示は、本開示の修飾された非翻訳領域(UTR)を含むウイルス発現コンストラクトを提供する。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、本開示の修飾された非翻訳領域(UTR)を含む。所定の実施形態では、ウイルス発現コンストラクトは、本開示の修飾された5’UTRを含む。
【0443】
天然5’UTRは、翻訳開始において重要な役割を果たす特徴を含む。それらは、リボソームが多くの遺伝子の翻訳を開始するプロセスに関与することが知られているコザック配列などのシグネチャーを保有する。本開示は、少なくとも1つの5’UTR機能を含む修飾されたポリヌクレオチド配列を提供する。そのような「修飾された5’UTRポリヌクレオチド」または「修飾された5’UTR」はまた、発現が作動されているタンパク質、例えば、構造AAVカプシドタンパク質(VP1、VP2またはVP3)または非構造AAV複製タンパク質(Rep78またはRep52)の開始コドンを含み得る。
【0444】
本開示によれば、修飾された5’UTRポリヌクレオチドは、独立して、長さが15~1,000ヌクレオチド(例えば、30、40、45、50、55、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、及び900ヌクレオチドを超えまたは少なくとも30、40、45、50、55、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、900、及び1,000ヌクレオチド)の範囲であり得る。非UTR配列が、修飾された5’UTRに組み込まれ得る。例えば、イントロンまたはイントロン配列の一部が、本開示のポリヌクレオチドに組み込まれ得る。イントロン配列の組み込みはまた、AAV血清型AAV血清型タンパク質(例えば、カプシド)生成を増加させ得る。
【0445】
リーダー配列は、修飾されたポリヌクレオチドに含まれ得る。そのようなリーダー配列は、本明細書で教示されているものから選択される任意のAAV血清型のすべてまたは一部に由来し得、またはそれと同一であり得る。
【0446】
本開示によれば、ポリヌクレオチドは、繰り返しの実験を介して発見されたコンセンサス配列を含み得る。本明細書で使用される場合、「コンセンサス」配列は、1つ以上の部位でばらつきを許容する配列の集合的集団を表す単一配列である。
【0447】
所定の実施形態では、本開示のポリヌクレオチドのバリアントが生成され得る。これらのバリアントは、参照ポリヌクレオチドと同じまたは類似する活性を有し得る。代替的には、バリアントは、参照ポリヌクレオチドに対して変化(例えば、増加または低下)した活性を有し得る。通常、本開示の特定のポリヌクレオチドのバリアントは、本明細書に記載されている及び当業者に知られている配列アライメントプログラム及びパラメータによって決定されるその特定の参照ポリヌクレオチドと少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%であるが100%未満の配列同一性を有する。アライメントのためのそのようなツールは、BLAST suiteのものを含む(Stephen F.Altschul,Thomas L.Madden,Alejandro A.Schaffer,Jinghui Zhang,Zheng Zhang,Webb Miller,and David J.Lipman(1997),“Gapped BLAST and PSI-BLAST:a new generation of protein database search programs”,Nucleic Acids Res.25:3389-3402)。他のツールは、本明細書、特に「同一性」の定義に記載されている。
【0448】
本開示の修飾されたポリヌクレオチドは、単独で、または他のポリヌクレオチド配列もしくは特徴、例えば、国際公開WO2007046703及びWO2007148971(選択的開始コドン及び昆虫細胞で生成されるAAVベクターを開示している);WO2009104964(昆虫細胞におけるAAVタンパク質の発現の最適化及びプロモーター強度、エンハンサー要素、温度制御の変化の関与を開示している);及びWO2015137802(選択的開始コドン、開始コドンの除去及び昆虫細胞において生成される及びAAVベクターを開示している)(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているものと組み合わせてベクターまたはプラスミドに組み込まれ得る。
【0449】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、80~120ヌクレオチドの間、90~110ヌクレオチドの間、95~105ヌクレオチドの間、98~100ヌクレオチドの間、または約99ヌクレオチドを含むか、またはそれからなる。所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、24ヌクレオチドを含むか、またはそれからなる。
【0450】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、AAV2に由来する。所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、AAV2に由来する。所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、AAV9に由来する。所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、AAVRh10に由来する。所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、AAVPHP.Bに由来する。所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、表1に提供されるAAV血清型に由来する。
【0451】
5’UTRヘアピン構造
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、ヘアピン構造を含む。所定の実施形態では、修飾された5’UTR領域は、ヘアピンの5’(上流)である「A」領域(5’フランキング領域)、ステムループからの3’(下流)である「B領域」(開始コドン及び開始コドンの周囲のコザックヌクレオチドを含み得る3’フランキング領域)、ステム-ループ構造のステムを表す「C」領域、ならびにループ(4~16ヌクレオチドの範囲であり得る)を含む5’UTRのプロモーター5’(上流)を含む。所定の実施形態では、ヘアピン構造は、コザック配列のすべてまたは一部、例えば、TTTを含み得る。プロモーター及び5’UTRは、CAP遺伝子(構造カプシドタンパク質VP1、VP2及び/またはVP3をコードする)またはREP遺伝子(非構造複製タンパク質Rep78及びRep52をコードする)のいずれかに関連し得る。
【0452】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、ヘアピンヌクレオチド配列によってコードされるヘアピン構造を含む。所定の実施形態では、ヘアピンヌクレオチド配列は、リーダー配列を含む。所定の実施形態では、ヘアピンヌクレオチド配列は、リーダー配列及び開始コドン(例えば、ATG)を含む。所定の実施形態では、ヘアピンヌクレオチド配列は、リーダー配列、及びコザック配列または改変されたコザック配列内の開始コドン(例えば、ATG)を含む。
【0453】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、5’フランキング配列によってコードされる5’フランキング領域(すなわち、上流領域)を有するヘアピン構造を含む。所定の実施形態では、5’フランキング配列は、任意の長さのものであり得、野生型AAV配列に全体としてまたは部分的に由来し得るか、または完全に人工であり得る。
【0454】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、3’フランキング配列によってコードされる3’フランキング領域(すなわち、下流領域)を有するヘアピン構造を含む。所定の実施形態では、3’フランキング配列は、任意の長さのものであり得、野生型AAV配列に全体としてまたは部分的に由来し得るか、または完全に人工であり得る。
【0455】
5’フランキング配列及び3’フランキング配列は、同じサイズ及び起源、異なるサイズ、異なる起源、または異なるサイズ及び起源を有し得る。いずれかのフランキング配列は、非存在であり得る。5’フランキング配列は、2~50、2~40、2~30、2~20、または2~15ヌクレオチドを含み得るか、またはそれからなり得る。3’フランキング配列は、2~50、2~40、2~30、2~20、または2~15ヌクレオチドを含み得るか、またはそれからなり得る。3’フランキング配列は任意に、AAVタンパク質またはタンパク質の開始コドン及び他の配列、例えば、コザックまたは改変されたコザック配列を含有し得る。
【0456】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、工程-ループ構造を含むヘアピン構造を含む。所定の実施形態では、ヘアピン構造は、ステム領域及びループ領域を含む。所定の実施形態では、ヘアピン構造は、ステム領域、ループ領域、及びステム相補性領域を含む。ステム-ループ構造は、ステム配列によってコードされるステム領域を含み得る。ステム-ループ構造は、ループ配列によってコードされるループ領域を含み得る。ステム-ループ構造は、ステム相補性配列によってコードされるステム相補性領域を含み得る。ヘアピンのステム-ループ構造のステムの形成は、2~50対の間の対形成されたまたは実質的に対形成されたヌクレオ塩基である。ステムは、1つ以上のミスマッチ、バルジまたはループを含有し得る。所定の実施形態では、ステム配列及びステム相補的配列は、100%相補性(すなわち、ゼロミスマッチ)である。所定の実施形態では、ステム配列及びステム相補的配列は、0、1、2、3、4、または5つのミスマッチを含む。
【0457】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、表5に提供されるヘアピン構造、または表5に列挙される上流、ステム(上流)、ループ、ステム(下流)及び/または下流成分の組み合わせを含む。ヘアピンのループ部分の位置において、大文字の標準的ATG開始コドンを有する配列で下線が引かれている。
【0458】
【表5-1】
【0459】
【表5-2】
【0460】
【表5-3】
【0461】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、配列番号1753~1768から選択されるヘアピンヌクレオチド配列によってコードされるヘアピン構造、またはその成分を含む。所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、配列番号1753~1768と少なくとも60%の同一性、少なくとも65%の同一性、少なくとも70%の同一性、少なくとも75%の同一性、少なくとも80%の同一性、少なくとも85%の同一性、少なくとも90%の同一性または少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされるヘアピン構造、またはその成分を含む。
【0462】
G:C含有量
所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、リーダー配列などのヌクレオチド配列を含み得、これは変化したG:C含有量または割合を有する。所定の実施形態では、5’UTRの5’フランキング領域は、変化したG:C含有量を有する。所定の実施形態では、5’UTRのステムは、変化したG:C含有量を有する。所定の実施形態では、5’UTRの3’フランキング領域は、変化したG:C含有量を有する。所定の実施形態では、修飾された5’UTRのG:C含有量は、10~80%、20~70%、25%~65%、または30%~60%である。所定の実施形態では、修飾された5’UTRのG:C含有量は、約25%、約30%、34%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、58%、約60%、62%または約65%である。
【0463】
所定の実施形態では、修飾された5’UTRは、98~100の間のヌクレオチドを含むか、またはそれからなり、約25%、約30%、34%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、58%、約60%、62%または約65%のG:C含有量を含む。
【0464】
改変されたコザック配列
真核mRNAの翻訳開始部位は、Kozak,M Cell.1986 Jan 31;44(2):283-92およびKozak,M.J Cell Biol.1989 Feb;108(2):229-41(その内容は、本開示と矛盾しない限り、コザック配列及びその使用に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるコザック配列と称されるヌクレオチド配列によって部分的に制御される。コザック形態の天然に存在する及び合成の(すなわち、改変または修飾された)翻訳開始部位はいずれとも、Kozak,M.Mamm Genome.1996 Aug;7(8):563-74(その内容は、本開示と矛盾しない限り、コザック配列及びその使用に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、分子遺伝子的技術によってポリペプチドの生成において使用され得る。コザックコンセンサス配列は通常、GCCRCC(NNN)GC(配列番号1788)(Rは、プリン(すなわち、AまたはG)であり、(NNN)は、翻訳が始まる開始コドン、例えば、準最適開始コドンを表す)として定義される。所定の実施形態では、コザック配列は、VPコーディング領域のリボソームスキャニング漏れを提供するように改変される。任意の対応するVP1生成の増加は、VP1開始速度のわずかな変化が、VP1/VP3比の大きな変化を誘導し得るようにVP3翻訳を逆に減少させる。本明細書で使用される場合、用語「改変されたコザック配列」または「修飾されたコザック配列」は、例えば、ヌクレオチド変異、付加、または欠失を含むコザック配列などの変化したコザック配列を表す。
【0465】
所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、改変されたコザック配列、例えば、改変された弱いコザック配列を含み得る。所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、VP開始コドン及び/またはVP翻訳開始領域を含むか、またはそれに関連する改変されたコザック配列を含み得る。所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、VP1開始コドン及び/またはVP1翻訳開始領域を含むか、またはそれに関連する改変されたコザック配列を含み得る。所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、VP2開始コドン及び/またはVP2翻訳開始領域を含むか、またはそれに関連する改変されたコザック配列を含み得る。所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、VP3開始コドン及び/またはVP3翻訳開始領域を含むか、またはそれに関連する改変されたコザック配列を含み得る。
【0466】
所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、表6から選択される改変されたコザック配列を含み得る。
【0467】
【表6】
【0468】
所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、配列番号1789~1791から選択される改変されたコザック配列を含み得る。所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、配列番号1789~1791から選択される改変されたコザック配列と少なくとも60%の同一性、少なくとも65%の同一性、少なくとも70%の同一性、少なくとも75%の同一性、少なくとも80%の同一性、少なくとも85%の同一性、少なくとも90%の同一性または少なくとも95%の同一性を有する改変されたコザック配列を含み得る。
【0469】
所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、配列番号1789の改変されたコザック配列を含み得る。所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、配列番号1790の改変されたコザック配列を含み得る。所定の実施形態では、本開示の修飾された5’UTRは、配列番号1791の改変されたコザック配列を含み得る。
【0470】
所定の実施形態では、改変されたコザック配列は、約または正確には1:1:10;約または正確には2:2:10;約または正確には3:3:10;約または正確には4:4:10;約または正確には5:5:10;約または正確には1~2:1~2:10;約または正確には1~3:1~3:10;約または正確には1~4:1~4:10;約または正確には1~5:1~5:10;約または正確には2~3:2~3:10;約または正確には2~4:2~4:10;約または正確には2~5:2~5:10;約または正確には3~4:3~4:10;約または正確には3~5:3~5:10;及び約または正確には4~5:4~5:10から選択されるVP1:VP2:VP3比を生成するように修飾または選択される。
【0471】
所定の実施形態では、本開示は、ウイルス生成細胞、例えば、昆虫細胞においてrAAV粒子を生成する方法を提供する。所定の実施形態では、方法は、(i)ウイルス生成細胞(例えば、Sf9昆虫細胞)を、ペイロードコンストラクトならびに改変されたコザック配列をコードするヌクレオチド配列及びVP1、VP2、及び/またはVP3カプシドタンパク質をコードする配列を含むウイルス発現コンストラクトでトランスフェクションすることと、(ii)rAAV粒子を生成するのに好適な条件下で昆虫細胞を培養することと、を含む。
【0472】
ウイルス生成細胞及びベクター
哺乳動物細胞
本開示のウイルス生成は、標的細胞を接触させてペイロード分子をコードするヌクレオチドを含むペイロードコンストラクト、例えば、組換えAAV粒子またはウイルスコンストラクトを送達するAAV粒子またはウイルスベクターを生成するためのプロセス及び方法を記載する。ウイルス生成細胞は、原核生物(例えば、細菌)細胞、ならびに昆虫細胞、酵母細胞及び哺乳動物細胞を含む真核細胞を含む任意の生物学的生物から選択され得る。
【0473】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、哺乳動物細胞を含むウイルス生成細胞において生成され得る。ウイルス生成細胞は、哺乳動物細胞、例えば、A549、WEH1、3T3、10T1/2、BHK、MDCK、COS1、COS7、BSC1、BSC40、BMT10、VERO.W138、HeLa、HEK293、HEK293T(293T)、Saos、C2C12、L細胞、HT1080、HepG2ならびに哺乳動物に由来する初代線維芽細胞、肝細胞及び筋芽細胞を含み得る。ウイルス生成細胞は、ヒト、サル、マウス、ラット、ウサギ、及びハムスターを含むがこれらに限定されない哺乳動物種に由来する細胞または線維芽細胞、肝細胞、腫瘍細胞、細胞株形質転換細胞などを含むがこれらに限定されない細胞タイプを含み得る。
【0474】
組換えAAV粒子の生成のために一般的に使用されるAAVウイルス生成細胞は、HEK293細胞、COS細胞、C127、3T3、CHO、HeLa細胞、KB細胞、BHK、ならびに米国特許番号6,156,303、5,387,484、5,741,683、5,691,176、6,428,988及び5,688,676;米国特許出願2002/0081721、及び国際特許公開番号WO00/47757、WO00/24916、及びWO96/17947(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される他の哺乳動物細胞株を含むがこれらに限定されない。所定の実施形態では、AAVウイルス生成細胞は、複製欠損性ヘルパーウイルスから欠失した機能を提供するトランス補完性パッケージング細胞株、例えば、HEK293細胞または他のEaトランス補完性細胞である。
【0475】
所定の実施形態では、パッケージング細胞株293-10-3(ATCCアクセッション番号PTA-2361)が、米国特許番号US6,281,010(その内容は、本開示と矛盾しない限り、293-10-3包装細胞株及びその使用に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、AAV粒子を生成するために使用され得る。
【0476】
本開示の所定の実施形態では、米国特許番号6365394(その内容は、本開示と矛盾しない限り、HeLA細胞株及びその使用に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)プロモーターの制御下でアデノウイルスE1a及びアデノウイルスE1bをコードする、E1欠失アデノウイルスベクターをトランス補完するための細胞株、例えば、HeLA細胞株がAAV粒子生成のために使用され得る。
【0477】
所定の実施形態では、AAV粒子は、三重トランスフェクション方法を使用して哺乳動物細胞において生成され、その場合、ペイロードコンストラクト、パルボウイルスRep及びパルボウイルスCap及びヘルパーコンストラクトが3つの異なるコンストラクト内に含まれる。AAV粒子生成の3つの成分の三重トランスフェクション方法は、形質導入効率、標的組織(トロピズム)評価、及び安定性を含むアッセイのための少しのロットのウイルスを生成するために利用され得る。
【0478】
製剤化されるAAV粒子は、三重トランスフェクションまたはバキュロウイルス媒介ウイルス生成、または当該技術分野で知られている任意の他の方法によって生成され得る。当該技術分野で知られている任意の好適な許容またはパッケージング細胞が、ベクターを生成するために用いられ得る。所定の実施形態では、複製欠損性ヘルパーウイルスから欠失された機能を提供するトランス補完性パッケージング細胞株、例えば、293細胞または他のE1aトランス相補性細胞が使用される。
【0479】
遺伝子カセットは、パルボウイルス(例えば、AAV)のcap及びrep遺伝子の一部またはすべてを含有し得る。所定の実施形態では、cap及びrep機能の一部またはすべては、カプシド及び/またはRepタンパク質をコードするパッケージングベクター(複数可)を細胞に導入することによってトランスで提供される。所定の実施形態では、遺伝子カセットは、カプシドまたはRepタンパク質をコードしない。代替的には、cap及び/またはrep遺伝子を発現するように安定的に形質転換されたパッケージング細胞株が使用される。
【0480】
組換えAAVウイルス粒子は、所定の実施形態では、US2016/0032254(その内容は、本開示と矛盾しない限り、組換えAAVウイルス粒子の生成及び処理に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される手順に従って培養上清から生成及び精製され得る。生成はまた、293T細胞を使用するもの、三重トランスフェクションまたは任意の好適な生成方法を含む、当該技術分野で知られている方法を含み得る。
【0481】
所定の実施形態では、哺乳動物ウイルス生成細胞(例えば、293T細胞)は、付着/接着状態(例えば、リン酸カルシウムを用いる)または浮遊状態(例えば、ポリエチレンイミン(PEI)を用いる)であり得る。哺乳動物ウイルス生成細胞は、AAVの生成に必要とされるプラスミド(すなわち、AAV rep/capコンストラクト、アデノウイルスヘルパーコンストラクト、及び/またはITR隣接ペイロードコンストラクト)でトランスフェクションされる。所定の実施形態では、トランスフェクションプロセスは、任意の培地交換(例えば、接着状態の細胞のための培地交換、浮遊形態の細胞のための培地交換なし、所望の場合は浮遊形態の細胞のための培地交換)を含み得る。所定の実施形態では、トランスフェクションプロセスは、トランスフェクション培地、例えば、DMEMまたはF17を含み得る。所定の実施形態では、トランスフェクション培地は、血清を含み得るか、または無血清であり得る(例えば、リン酸カルシウム及び血清を用いる接着状態の細胞、PEIを用い、血清を用いない浮遊状態の細胞)。
【0482】
細胞はその後、擦り落とし(接着形態)及び/またはペレット化(浮遊形態及び擦り落とされた接着形態)によって収集され、容器に移され得る。収集工程は、生成された細胞の完全な収集のために必要に応じて繰り返され得る。次に、細胞溶解は、連続的凍結-解凍サイクル(-80Cから37C)、化学的溶解(洗浄剤トライトン(登録商標)の添加など)、機械的溶解によって、または約0%の生存性に達した後に細胞培養物が分解することによって達成され得る。細胞デブリは、遠心分離及び/または深層濾過によって除去される。サンプルは、DNA qPCRによるDNase耐性ゲノム力価測定によってAAV粒子について定量される。
【0483】
AAV粒子力価は、ゲノムコピー数に従って測定される(ミリリットル当たりのゲノム粒子)。ゲノム粒子濃度は、先に報告されているようにベクターDNAのDNA qPCRに基づく(Clark et al.(1999)Hum.Gene Ther.,10:1031-1039;Veldwijk et al.(2002)Mol.Ther.,6:272-278(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、粒子濃度の測定に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0484】
昆虫細胞
本開示のウイルス生成は、標的細胞を接触させてペイロード分子をコードするヌクレオチドを含むペイロードコンストラクト、例えば、組換えウイルスコンストラクトを送達するAAV粒子またはウイルスベクターを生成するためのプロセス及び方法を含む。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子またはウイルスベクターは、昆虫細胞を含むウイルス生成細胞において生成され得る。
【0485】
培養下の昆虫細胞のための成長条件、及び培養下の昆虫細胞における異種生成物の生成は、当該技術分野でよく知られている、米国特許番号6,204,059(その内容は、本開示と矛盾しない限り、ウイルス生成における昆虫細胞の成長及び使用に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0486】
パルボウイルスの複製を可能にし、かつ培養下で維持され得る任意の昆虫細胞が、本開示に従って使用され得る。組換えAAV粒子の生成のために一般的に使用されるAAVウイルス生成細胞は、限定されないが、Sf9またはSf21細胞株を含むがこれに限定されないSpodoptera frugiperda、Drosophila細胞株、または蚊細胞株、例えば、Aedes albopictus由来細胞株を含む。異種タンパク質の発現のための昆虫細胞の使用は、ベクター、例えば、昆虫細胞適合性ベクターなどの核酸をそのような細胞に導入する方法及びそのような細胞を培養下で維持する方法のように、十分に文書に記載されている。例えば、Methods in Molecular Biology,ed.Richard,Humana Press,NJ(1995);O’Reilly et al.,Baculovirus Expression Vectors,A Laboratory Manual,Oxford Univ.Press(1994);Samulski et al.,J.Vir.63:3822-8(1989);Kajigaya et al.,Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 88:4646-50(1991);Ruffing et al.,J.Vir.66:6922-30(1992);Kimbauer et al.,Vir.219:37-44(1996);Zhao et al.,Vir.272:382-93(2000);及びSamulski et al.,米国特許番号6,204,059(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、ウイルス生成における昆虫細胞の使用に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0487】
一実施形態では、AAV粒子は、WO2015/191508(その内容は、本開示と矛盾しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法を使用して作製される。
【0488】
所定の実施形態では、バキュロウイルスシステムと組み合わされた昆虫宿主細胞システム(例えば、Luckow et al.,Bio/Technology 6:47(1988)によって記載されている)が使用され得る。所定の実施形態では、キメラペプチドを調製するための発現システムは、米国特許番号6660521(その内容は、本開示と矛盾しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、高レベルのタンパク質のために使用され得るTrichoplusia ni、Tn 5B1-4昆虫細胞/バキュロウイルスシステムである。
【0489】
昆虫細胞の増殖、培養、トランスフェクション、感染及び保存は、Hyclone SFX昆虫細胞培地、Expression System ESF AF昆虫細胞培地、Basal IPL-41昆虫細胞培地、ThermoFisher Sf900II培地、ThermoFisher Sf900III培地、またはThermoFisherグレース昆虫培地を含む、当該技術分野で知られている任意の細胞培地、細胞トランスフェクション培地または保存培地において行われ得る。本開示の昆虫細胞混合物はまた、(限定されないが)塩、酸、塩基、緩衝液、界面活性剤(Poloxamer 188/Pluronic F-68など)、及び他の既知の培地要素を含む、本開示に記載の製剤添加剤または要素のいずれかを含み得る。製剤添加剤は、徐々にまたは「スパイク」(短時間での大量の組み込み)として組み込まれ得る。
【0490】
バキュロウイルス生成システム
所定の実施形態では、本開示のプロセスは、ウイルス発現コンストラクト及びペイロードコンストラクトベクターを使用するバキュロウイルスシステムにおけるAAV粒子またはウイルスベクターの生成を含み得る。所定の実施形態では、バキュロウイルスシステムは、バキュロウイルス発現ベクター(BEV)及び/またはバキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を含む。所定の実施形態では、本開示のウイルス発現コンストラクトまたはペイロードコンストラクトは、バキュロウイルスプラスミドまたは組換えバキュロウイルスゲノムとしても知られているバクミドであり得る。所定の実施形態では、本開示のウイルス発現コンストラクトまたはペイロードコンストラクトは、当業者に知られており、実施される標準的な分子生物学技術によってバクミドに相同組換え(トランスポゾンドナー/アクセプターシステム)によって組み込まれたポリヌクレオチドであり得る。別個のウイルス複製細胞集団のトランスフェクションは、2つ以上の群(例えば、2つ、3つ)のバキュロウイルス(BEV)を生成し、1つ以上の群は、ウイルス発現コンストラクト(発現BEV)を含み得、1つ以上の群は、ペイロードコンストラクト(ペイロードBEV)を含み得る。バキュロウイルスは、AAV粒子またはウイルスベクターの生成のためのウイルス生成細胞を感染させるために使用され得る。
【0491】
所定の実施形態では、プロセスは、ウイルス発現コンストラクト及びペイロードコンストラクトの両方を含む単一バキュロウイルス(BEV)群を生成するための単一ウイルス複製細胞集団のトランスフェクションを含む。これらのバキュロウイルスは、AAV粒子またはウイルスベクターの生成のためのウイルス生成細胞を感染させるために使用され得る。
【0492】
所定の実施形態では、BEVは、バクミドトランスフェクション剤、例えば、Promega FuGENE HD、WFI水、またはThermoFisher Cellfectin II試薬を使用して生成される。所定の実施形態では、BEVは、ウイルス生成細胞、例えば、昆虫細胞において生成及び増殖される。
【0493】
所定の実施形態では、方法は、バキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を含む、1つ以上のBEVを含むウイルス生成細胞のシード培養物を利用する。シードBIICは、ウイルス発現コンストラクトを含む発現BEV、及びさらにペイロードコンストラクトを含むペイロードBEVでトランスフェクション/形質導入/感染されている。所定の実施形態では、シード培養物は、収穫され、アリコートに分割され、凍結され、生成細胞のナイーブ集団のトランスフェクション/形質導入/感染を開始させるために後の時点で使用され得る。所定の実施形態では、シードBIICのバンクは、-80℃でまたはLN蒸気中で保存される。
【0494】
バキュロウイルスは、バキュロウイルスの機能及び複製に必須であるいくつかの必須タンパク質、例えば、複製タンパク質、エンベロープタンパク質及びカプシドタンパク質から作製される。よって、バキュロウイルスゲノムは、必須タンパク質をコードするいくつかの必須遺伝子ヌクレオチド配列を含む。非限定的な例として、ゲノムは、バキュロウイルスコンストラクトのための必須タンパク質をコードする必須遺伝子ヌクレオチド配列を含む必須遺伝子領域を含み得る。必須タンパク質は、GP64バキュロウイルスエンベロープタンパク質、VP39バキュロウイルスカプシドタンパク質、またはバキュロウイルスコンストラクトのための他の類似する必須タンパク質を含み得る。
【0495】
限定されないが、Spodoptera frugiperda(Sf9)細胞を含む昆虫細胞においてAAV粒子を生成するためのバキュロウイルス発現ベクター(BEV)は、高い力価のウイルスベクター生成物を提供する。ウイルス発現コンストラクト及びペイロードコンストラクトをコードする組換えバキュロウイルスは、ウイルスベクター複製細胞の生産的感染を開始させる。一次感染から放出された感染性バキュロウイルス粒子は、培養物中のさらなる細胞に二次感染し、初期感染多重度の関数である所定回数の感染サイクルで細胞培養物集団全体に指数関数的に感染する。Urabe,M et al,J Virol.2006 Feb;80(4):1874-85(その内容は、本開示と矛盾しない限り、BEV及びウイルス粒子の生成及び使用に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。
【0496】
昆虫細胞システムにおけるバキュロウイルスを用いたAAV粒子の生成は、既知のバキュロウイルスの遺伝子的及び物理的不安定性に対処し得る。
所定の実施形態では、本開示の生成システムは、タイターレス感染細胞保存及び規模拡大システムを利用することによって複数の継代にわたってバキュロウイルスの不安定性に対処する。ウイルス生成細胞の小規模シード培養物は、AAV粒子の構造及び/または非構造成分をコードするウイルス発現コンストラクトでトランスフェクションされる。バキュロウイルスに感染したウイルス生成細胞は、液体窒素中で凍結保存され得るアリコートに収穫され;アリコートは、大規模ウイルス生成細胞培養の感染のための生存性及び感染性を保持するWasilko DJ et al.Protein Expr Purif.2009 Jun;65(2):122-32(その内容は、本開示と矛盾しない限り、BEV及びウイルス粒子の生成及び使用に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0497】
遺伝子的に安定なバキュロウイルスは、無脊椎動物細胞においてAAV粒子を生成するための成分の1つ以上のソースを生成するために使用され得る。所定の実施形態では、欠損性バキュロウイルス発現ベクターは、昆虫細胞においてエピソームとして維持され得る。そのような実施形態では、対応するバクミドベクターは、限定されないが、プロモーター、エンハンサー、及び/または細胞周期調整複製要素を含む複製制御要素で修飾されている。
【0498】
所定の実施形態では、バキュロウイルスは、キチナーゼ/カテプシン遺伝子座への組換えのためのマーカーで修飾され得る。chia/v-cath遺伝子座は、組織培養においてバキュロウイルスを増殖させるために必須ではなく、V-cath(EC 3.4.22.50)は、Arg-Argジペプチド含有基質に対して最も活性なシステインエンドプロテアーゼである。Arg-Argジペプチドは、デンソウイルス及びパルボウイルスのカプシド構造タンパク質に存在するが、ディペンドウイルスのVP1において稀に生じる。
【0499】
所定の実施形態では、バキュロウイルス感染が可能な安定なウイルス生成細胞は、限定されないが、AAVゲノム全体、Rep及びCap遺伝子、Rep遺伝子、Cap遺伝子、分離転写カセットとしての各Repタンパク質、分離転写カセットとしての各VPタンパク質、AAP(集合活性化タンパク質)、またはネイティブもしくは非ネイティブプロモーターを有するバキュロウイルスヘルパー遺伝子の少なくとも1つを含有する、AAV複製及びベクター生成に必要な要素のいずれかの少なくとも1つの安定な組み込まれたコピーで修飾される。
【0500】
所定の実施形態では、バキュロウイルス発現ベクター(BEV)は、AcMNPVバキュロウイルスまたはBmNPVバキュロウイルスBmNPVに基づく。所定の実施形態では、本開示のバクミドは、AcMNPVバクミド(すなわち、その修飾されたバリアント)、例えば、bmon14272、vAce25koまたはvAclef11KOに基づく。
【0501】
所定の実施形態では、バキュロウイルス発現ベクター(BEV)は、バキュロウイルスv-cath遺伝子が、部分的または完全に欠失(「v-cath欠失BEV」)または変異したBEVである。所定の実施形態では、BEVは、v-cath遺伝子を欠き、またはv-cath遺伝子の変異的に不活性化した型を含む。所定の実施形態では、BEVは、v-cath遺伝子を欠く。所定の実施形態では、BEVは、v-cath遺伝子の変異的に不活性化した型を含む。
【0502】
本開示のウイルス生成バクミドは、所定のバキュロウイルス遺伝子または遺伝子座の欠失を含み得る。
バキュロウイルス/Sf9システムは、rAAV生成のために確立されたcGMP適合性の拡大可能な製造プラットフォームである。バキュロウイルス接種材料は、この製造プロセスのための重要な原料であり、プロセス収率及び生成物品質に対する有意な影響を有し得る。しかしながら、任意の他の生物学に基づく生成プロセスと同様に、バキュロウイルス接種材料の生成においてバッチ毎のばらつきの大きな潜在性が存在する。バキュロウイルス接種材料の各バンクは、rAAV生成において最適に使用するために広範な分析特性化及び最適化されたバイオリアクター生成パラメータを必要とする(これは大規模製造のための時間及び費用を増やす)。そのため、バキュロウイルス接種材料の大きなバンクを生成することが有利であるが、その理由は、これらの大きなバンクは、同じバキュロウイルス接種材料バンクからの複数の製造過程にわたって大規模バイオリアクターにおけるrAAVの一定かつ繰り返し可能な生成を可能とするからである。
【0503】
所定の実施形態では、バキュロウイルス接種材料バンクは、小規模振盪フラスコ、例えば、3Lまたは5L振盪フラスコを使用して生成され得る。しかしながら、このプロセスは、生成され得るBIIC細胞の最大細胞密度が通常は制限され、よって、生じた細胞を機能可能な濃度に濃縮するための遠心分離を必要とする。これは対応して、この方法を使用して生成及び保存され得るバキュロウイルス接種材料バンクの体積(すなわち、量)(約600mL)を制限する。このプロセスはまた、開放的オペレーションのために無菌状態の懸案を提供する。
【0504】
所定の実施形態では、バキュロウイルス接種材料バンクは、バイオリアクター、例えば、20~50Lのバイオリアクターを使用して生成され得る。しかしながら、このプロセスも通常、生成され得るBIIC細胞の最大細胞密度が制限され、よって、生じた細胞を機能可能な濃度に濃縮するためのタンジェンシャルフロー濾過(TFF)及び/または遠心分離を介する重要な処理を必要とする(3Lの培養物質は、約600mLの濃縮したBIIC製剤を生成することが必要とされ、これは15~25%の収率に相当する)。これは対応して、この方法を使用して生成及び保存され得るバキュロウイルス接種材料バンクの体積(すなわち、量)(約3000mL)を制限する。このプロセスはまた、開放的オペレーションのために無菌状態の懸案を提供する。
【0505】
所定の実施形態では、灌流技術が、バキュロウイルス接種材料バンクの生成において使用され得る。灌流システムは、ポンプ、フィルター及びスクリーンの組み合わせを使用してバイオリアクター内の細胞を保持する一方で、細胞消費生成物を継続的に除去し、細胞代謝によって栄養素が枯渇した培地を置き換える流体循環システムである。所定の実施形態では、灌流システムは、交互タンジェンシャルフロー(ATF)灌流システムである。所定の実施形態では、灌流システムは、バキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)の生成中にバイオリアクター内で細胞培地を管理及び循環させるためにバイオリアクターと連携して使用され得る。所定の実施形態では、灌流システムは、大規模で予期しないほど高い細胞密度を有する高品質のBIICバンクの生成をサポートするために使用され得る。所定の実施形態では、灌流システムは、70%超(例えば、75~80%、80~85%、85~90%、90~95%または95~100%)の感染細胞対生成物細胞収率を提供するために使用され得る。所定の実施形態では、灌流システムは、バイオリアクター内での培地交換、例えば、BIIC細胞を凍結及び保存することを可能にする凍結保存培地での細胞培地の置き換えを実施するために使用され得る。
【0506】
本開示は、バキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を生成するための方法を提供する。所定の実施形態では、本開示は、以下の工程を含む、バキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を生成するための方法を提供する:(a)所定体積の細胞培地をバイオリアクターに導入すること;(b)少なくとも1つのウイルス生成細胞(VPC)をバイオリアクターに導入し、バイオリアクター内のVPCの数を標的VPC細胞密度まで増殖させること;(c)少なくとも1つのバキュロウイルス発現ベクター(BEV)をバイオリアクターに導入することであって、BEVは、AAVウイルス発現コンストラクトまたはAAVペイロードコンストラクトを含む、導入すること;(d)少なくとも1つのBEVを少なくとも1つのVPCに感染させることを可能にする条件下でバイオリアクター内でVPC及びBEVの混合物をインキュベーションして、バキュロウイルス感染昆虫細胞(BIIC)を生成すること;(e)バイオリアクター内のBIICの数を標的BIIC細胞密度に到達させることを可能にする条件下でバイオリアクターをインキュベーションすること;及び(f)バイオリアクターからBIICを収穫すること。所定の実施形態では、バイオリアクターは、少なくとも5L、10L、20L、50L、100L、または200Lの体積を有する。所定の実施形態では、バイオリアクター内の細胞培地の体積(すなわち、機能体積)は、少なくとも5L、10L、20L、50L、100L、または200Lである。
【0507】
所定の実施形態では、BEV導入時のVPC密度は、1.0×10~2.5×10、2.5×10~5.0×10、5.0×10~7.5×10、7.5×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、1.0×10~2.0×10、1.5×10~2.5×10、2.0×10~3.0×10、2.5×10~3.5×10、3.0×10~4.0×10、3.5×10~4.5×10、4.0×10~5.0×10、4.5×10~5.5×10、5.0×10~1.0×10、5.0×10~6.0×10、5.5×10~6.5×10、6.0×10~7.0×10、6.5×10~7.5×10、7.0×10~8.0×10、7.5×10~8.5×10、8.0×10~9.0×10、8.5×10~9.5×10、9.0×10~1.0×10、9.5×10~1.5×10、1.0×10~5.0×10、または5.0×10~1.0×10細胞/mLである。所定の実施形態では、BEV導入時のVPC密度は、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、1.5×10、2.0×10、2.5×10、3.0×10、3.5×10、4.0×10、4.5×10、5.0×10、5.5×10、6.0×10、6.5×10、7.0×10、7.5×10、8.0×10、8.5×10、9.0×10、9.5×10、1.0×10、1.5×10、2.0×10、2.5×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10細胞/mLである。
【0508】
所定の実施形態では、BEV導入時の標的VPC細胞密度は、1.5~4.0×10細胞/mLである。所定の実施形態では、BEV導入時の標的VPC細胞密度は、2.0~3.5×10細胞/mLである。
【0509】
所定の実施形態では、BEVは、VPCに対するBEVの標的感染多重度(MOI)でバイオリアクターに導入される。所定の実施形態では、BEVのMOIは、0.0005~0.003、またはより具体的には0.001~0.002である。
【0510】
所定の実施形態では、バイオリアクターは、バイオリアクター内の細胞培地を管理するための灌流システムを含み得る。所定の実施形態では、灌流システムは、交互タンジェンシャルフロー(ATF)灌流システムである。所定の実施形態では、灌流システムは、バイオリアクター内のVPC及びBIICSの少なくとも90%を保持しつつ、バイオリアクターにおける培地の少なくとも一部を置き換える。所定の実施形態では、灌流システムは、バイオリアクター内の細胞培地から細胞消費生成物を除去する。所定の実施形態では、灌流システムは、細胞代謝によって栄養素が枯渇した細胞培地を置き換える。所定の実施形態では、灌流システムは、培地を、BIIC細胞の凍結及び貯蔵を可能にする凍結保存媒体に置き換える。所定の実施形態では、灌流システムは、細胞培地を、成長または生成強化因子で補充された細胞培地に置き換えて、AAV生成物の質及び量を増大させる。
【0511】
所定の実施形態では、BIICは、特定のBIIC細胞密度でバイオリアクターから収穫される。所定の実施形態では、バイオリアクターから収穫されたBIICは、特定のBIIC細胞密度を有する。所定の実施形態では、収穫時のBIIC細胞密度は、6.0~18.0×10細胞/mL、8.0~16.5×10細胞/mL、10.0~16.5×10細胞/mLである。
【0512】
その他
所定の実施形態では、発現宿主は、限定されないが、Escherichia、Bacillus、Pseudomonas、またはSalmonella属内の細菌種を含む。
【0513】
所定の実施形態では、細胞の染色体内に安定的に組み込まれたAAVのrep及びcap遺伝子を含む宿主細胞は、AAV粒子生成のために使用され得る。非限定的な例では、AAVのrep遺伝子及びAAVのcap遺伝子の少なくとも2つのコピーをその染色体に安定的に組み込まれた宿主細胞は、米国特許番号7238526(その内容は、本開示と矛盾しない限り、ウイルス粒子の生成に関してその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法及びコンストラクトに従ってAAV粒子を生成するために使用され得る。
【0514】
所定の実施形態では、AAV粒子は、US20030092161及びEP1183380(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、ウイルス粒子の生成に関してそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、宿主細胞における稀な制限酵素の発現の調整を可能にする核酸配列を含む分子で安定的に形質転換された宿主細胞において生成され得る。
【0515】
所定の実施形態では、AAV粒子を生成するための生成方法及び細胞株は、限定されないが、PCT/US1996/010245、PCT/US1997/015716、PCT/US1997/015691、PCT/US1998/019479、PCT/US1998/019463、PCT/US2000/000415、PCT/US2000/040872、PCT/US2004/016614、PCT/US2007/010055、PCT/US1999/005870、PCT/US2000/004755、米国特許出願番号US08/549489、US08/462014、US09/659203、US10/246447、US10/465302、米国特許番号US6281010、US6270996、US6261551、US5756283(NIHに譲渡された)、US6428988、US6274354、US6943019、US6482634、(NIHに譲渡された:US7238526、US6475769)、US6365394(NIHに譲渡された)、US7491508、US7291498、US7022519、US6485966、US6953690、US6258595、EP2018421、EP1064393、EP1163354、EP835321、EP931158、EP950111、EP1015619、EP1183380、EP2018421、EP1226264、EP1636370、EP1163354、EP1064393、US20030032613、US20020102714、US20030073232、US20030040101(NIHに譲渡された)、US20060003451、US20020090717、US20030092161、US20070231303、US20060211115、US20090275107、US2007004042、US20030119191、US20020019050(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に教示されているものを含み得る。
【0516】
ウイルス生成システム
大規模生成
所定の実施形態では、AAV粒子生成は、生成の規模を増加させるために改変され得る。本開示に従う大規模ウイルス生成方法は、米国特許番号5,756,283、6,258,595、6,261,551、6,270,996、6,281,010、6,365,394、6,475,769、6,482,634、6,485,966、6,943,019、6,953,690、7,022,519、7,238,526、7,291,498及び7,491,508または国際公開番号WO1996039530、WO1998010088、WO1999014354、WO1999015685、WO1999047691、WO2000055342、WO2000075353及びWO2001023597(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により参照により本明細書に組み込まれる)に教示されているプロセスまたは処理工程のいずれかを含み得る。
【0517】
AAV粒子生成規模を増加させる方法は典型的には、ウイルス生成細胞の数を増加させることを含む。所定の実施形態では、ウイルス生成細胞は、接着細胞を含む。接着ウイルス生成細胞によってAAV粒子生成の規模を増加させるために、より大きな細胞培養表面が必要とされる。所定の実施形態では、大規模生成方法は、細胞培養表面を増加させるためのローラーボトルの使用を含む。増加した表面積を有する他の細胞培養基材は、当該技術分野で知られている。増加した表面積を有する追加の接着細胞培養生成物の例は、限定されないが、iCELLis(Pall Corp,Port Washington,NY)、CellSTACK(登録商標)、CellCube(登録商標)(Corning Corp.,Corning,NY)及びNunc(商標)Cell Factory(商標)(Thermo Scientific,Waltham,MA)を含む。所定の実施形態では、大規模接着細胞表面は、約1,000cm~約100,000cmを含み得る。
【0518】
所定の実施形態では、本開示の大規模ウイルス生成方法は、浮遊細胞培養物の使用を含み得る。浮遊細胞培養は、細胞の数の有意な増加を可能にし得る。典型的には、約10~50cmの表面積上で成長し得る接着細胞の数は、浮遊状態で約1cmの体積で成長し得る。
【0519】
所定の実施形態では、大規模細胞培養物は、約10~約10細胞、約10~約1010細胞、約10~約1012細胞または少なくとも1012細胞を含み得る。所定の実施形態では、大規模培養物は、約10~約1012、約1010~約1013、約1011~約1014、約1012~約1015または少なくとも1015個のAAV粒子を生成し得る。
【0520】
大規模培養形式での複製細胞のトランスフェクションは、当該技術分野で知られている任意の方法に従って行われ得る。大規模接着細胞培養物のため、トランスフェクション方法は、限定されないが、無機化合物(例えば、リン酸カルシウム)、有機化合物(例えば、ポリエチレンイミン(PEI))の使用または非化学的方法(例えば、エレクトロポレーション)の使用を含み得る。浮遊状態で成長する細胞を用いる場合、トランスフェクション方法は、限定されないが、無機化合物(例えば、リン酸カルシウム)、有機化合物(例えば、ポリエチレンイミン(PEI))の使用または非化学的方法(例えば、エレクトロポレーション)の使用を含み得る。所定の実施形態では、大規模浮遊培養物のトランスフェクションは、Feng,L.et al.,2008.Biotechnol Appl Biochem.50:121-32(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の「Transfection Procedure」というタイトルのセクションに従って行われ得る。そのような実施形態によれば、PEI-DNA複合体が、トランスフェクションされるプラスミドの導入のために形成され得る。所定の実施形態では、PEI-DNA複合体を用いてトランスフェクションされている細胞は、トランスフェクションの前に「ショック」を受け得る。これは、細胞培養温度を約1時間の期間4℃に低下させることを含む。所定の実施形態では、細胞培養物は、約10分~約5時間の期間ショックを受け得る。所定の実施形態では、細胞培養物は、約0℃~約20℃の温度でショックを受け得る。
【0521】
所定の実施形態では、トランスフェクションは、1つ以上のペイロードコンストラクトからの核酸の発現を減少させるためのRNAエフェクター分子の発現のための1つ以上のベクターを含み得る。そのような方法は、発現するペイロードコンストラクトに消費される細胞リソースを減少させることによってAAV粒子の生成を向上させ得る。所定の実施形態では、そのような方法は、米国公開番号US2014/0099666(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で教示されているものに従って行われ得る。
【0522】
バイオリアクター
所定の実施形態では、細胞培養バイオリアクターが、AAV粒子の大規模生成のために使用され得る。所定の実施形態では、バイオリアクターは、撹拌タンクリアクターを含む。そのようなリアクターは通常、撹拌機(例えば、インペラ)を有する典型的には形状が円筒の容器を含む。所定の実施形態では、そのようなバイオリアクター容器は、容器温度を制御するために及び/または周囲温度変化からの影響を最小化するためにウォータージャケット内に配置され得る。
【0523】
バイオリアクター容器の容積は、約500ml~約2L、約1L~約5L、約2.5L~約20L、約10L~約50L、約25L~約100L、約75L~約500L、約250L~約2,000L、約1,000L~約10,000L、約5,000L~約50,000Lまたは少なくとも50,000Lのサイズの範囲であり得る。容器の底は、丸型または平坦であり得る。所定の実施形態では、動物細胞培養物は、丸型の容器の底を有するバイオリアクター内で維持され得る。
【0524】
所定の実施形態では、バイオリアクター容器は、サーモサーキュレーターの使用により温められ得る。サーモサーキュレーターは、ウォータージャケットの周りの加熱された水を圧送する。所定の実施形態では、加熱された水は、バイオリアクター容器内に存在するパイプ(例えば、コイルパイプ)を介して圧送され得る。所定の実施形態では、暖かい空気が、限定されないが、培地の直上の空気スペースを含む、バイオリアクターの周りで循環され得る。また、pH及びCOレベルは、細胞生存性を最適化するために維持され得る。
【0525】
所定の実施形態では、バイオリアクターは、中空糸リアクターを含み得る。中空糸バイオリアクターは、足場依存性細胞及び足場非依存性細胞の両方の培養をサポートし得る。さらにバイオリアクターは、限定されないが、充填床または固定床バイオリアクターを含み得る。そのようなバイオリアクターは、接着細胞付着のためのガラスビーズを有する容器を含み得る。さらに充填床リアクターは、セラミックビーズを含み得る。
【0526】
所定の実施形態では、ウイルス粒子は、使い捨て可能なバイオリアクターの使用を介して生成される。所定の実施形態では、バイオリアクターは、GE WAVEバイオリアクター、GE Xcelleraxバイオリアクター、Sartorius Biostatバイオリアクター、ThermoFisher Hycloneバイオリアクター、またはPall Allegroバイオリアクターを含み得る。
【0527】
所定の実施形態では、細胞バイオリアクター培養におけるAAV粒子生成は、米国特許番号5,064764、6,194,191、6,566,118、8,137,948または米国特許出願番号US2011/0229971(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で教示されている方法またはシステムに従って行われ得る。
【0528】
所定の実施形態では、灌流技術が、ウイルス粒子の生成において使用され得る。灌流システムは、フィルター及びスクリーンを使用してバイオリアクター内の細胞を保持する一方で、細胞消費生成物及び細胞代謝によって栄養素が枯渇した培地を継続的に除去する流体循環システムである。所定の実施形態では、灌流システムは、交互タンジェンシャルフロー(ATF)灌流システムである。所定の実施形態では、灌流システムは、ウイルス粒子、例えば、AAVウイルス粒子の生成の生成中にバイオリアクター内で細胞培地を管理及び循環させるためにバイオリアクターと連携して使用され得る。所定の実施形態では、灌流システムは、大規模で予期しないほど高い細胞密度を有する高品質のAAVウイルス粒子の生成をサポートするために使用され得る。所定の実施形態では、灌流システムは、バイオリアクター内での培地交換、例えば、AAV生成物の質及び量を増加させるために成長または生成強化因子が補充された培地での細胞培地の置き換えを実施するために使用され得る。
【0529】
治療物質の大きなバッチは、臨床研究一貫性を保証し、複数のより小さな製造過程に起因する治療的及び統計的ばらつきを最小限にするので、遺伝子療法臨床開発活動のための単一生成過程においてAAV粒子の大きなバッチを生成することが有利である。治療物質の大きなバッチは、複数のより小さな製造過程に起因するばらつきならびに小バッチ生成に関連する品質制御及び生成物分析における対応する複雑な要因を最小限にするので、商業的製品開発活動のための単一生成過程においてAAV粒子の大きなバッチを生成することが有利である。
【0530】
ウイルス生成細胞(VPC)混合物の増殖
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子またはウイルスベクターは、ウイルス生成細胞(VPC)、例えば、昆虫細胞において生成され得る。生成細胞は、細胞バンク(CB)から調達され得、しばしば凍結細胞バンクにおいて保存される。
【0531】
所定の実施形態では、細胞バンクからのウイルス生成細胞は、凍結形態で提供される。凍結細胞のバイアルは、典型的には氷結晶が消散するまで解凍される。所定の実施形態では、凍結細胞は、10~50℃、15~40℃、20~30℃、25~50℃、30~45℃、35~40℃、または37~39℃の間の温度で解凍される。所定の実施形態では、凍結ウイルス生成細胞は、加熱水浴を使用して解凍される。
【0532】
所定の実施形態では、解凍されたCB細胞混合物は、1.0×10~1.0×10細胞/mLの細胞密度を有する。所定の実施形態では、解凍されたCB細胞混合物は、1.0×10~2.5×10細胞/mL、2.5×10~5.0×10細胞/mL、5.0×10~7.5×10細胞/mL、7.5×10~1.0×10細胞/mL、1.0×10~2.5×10細胞/mL、2.5×10~5.0×10細胞/mL、5.0×10~7.5×10細胞/mL、7.5×10~1.0×10細胞/mL、1.0×10~2.5×10細胞/mL、2.5×10~5.0×10細胞/mL、5.0×10~7.5×10細胞/mL、7.5×10~1.0×10細胞/mL、1.0×10~2.5×10細胞/mL、2.5×10~5.0×10細胞/mL、5.0×10~7.5×10細胞/mL、7.5×10~1.0×10細胞/mL、1.0×10~2.5×10細胞/mL、2.5×10~5.0×10細胞/mL、5.0×10~7.5×10細胞/mL、または7.5×10~1.0×10細胞/mLの細胞密度を有する。
【0533】
所定の実施形態では、CB細胞混合物の体積が増大される。このプロセスは一般的に、シードトレイン、シード増殖、またはCB細胞増殖と称される。細胞/シード増殖は、逐次より多くなる機能体積を使用する複数の増殖工程を介して細胞混合物を播種し、増殖させる逐次工程を含み得る。所定の実施形態では、細胞増殖は、1、2、3、4、5、6、7つまたは7つを超える増殖工程を含み得る。所定の実施形態では、細胞増殖における機能体積は、以下の機能体積または機能体積範囲のうちの1つ以上を含み得る:5mL、10mL、20mL、5~20mL、25mL、30mL、40mL、50mL、20~50mL、75mL、100mL、125mL、150mL、175mL、200mL、50~200mL、250mL、300mL、400mL、500mL、750mL、1000mL、250~1000mL、1250mL、1500mL、1750mL、2000mL、1000~2000mL、2250mL、2500mL、2750mL、3000mL、2000~3000mL、3500mL、4000mL、4500mL、5000mL、3000~5000mL、5.5L、6.0L、7.0L、8.0L、9.0L、10.0L、及び5.0~10.0L。
【0534】
所定の実施形態では、第1の増殖した細胞混合物からの所定体積の細胞は、第2の別個のシードトレイン/シード増殖を(解凍されたCB細胞混合物を使用する代わりに)播種するために使用され得る。このプロセスは一般的に、回転式(rolling)接種と称される。所定の実施形態では、ローリング接種は、一連の2つ以上の(例えば、2つ、3つ、4つまたは5つの)分離したシードトレイン/シード増殖において使用される。
【0535】
所定の実施形態では、大体積細胞増殖は、バイオリアクター、例えば、GE WAVEバイオリアクター、GE Xcelleraxバイオリアクター、Sartorius Biostatバイオリアクター、ThermoFisher Hycloneバイオリアクター、またはPall Allegroバイオリアクターの使用を含み得る。
【0536】
所定の実施形態では、機能体積内の細胞密度は、標的アウトプット細胞密度まで増殖される。所定の実施形態では、増殖工程のアウトプット細胞密度は、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10細胞/mLである。
【0537】
所定の実施形態では、機能体積のアウトプット細胞密度は、より多い逐次機能体積のための播種細胞密度を提供する。所定の実施形態では、増殖工程の播種細胞密度は、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10細胞/mLである。
【0538】
所定の実施形態では、細胞増殖は、1~50日間持続し得る。各細胞増殖工程または総細胞増殖は、1~10日、1~5日、1~3日、2~3日、2~4日、2~5日、2~6日、3~4日、3~5日、3~6日、3~8日、4~5日、4~6日、4~8日、5~6日、または5~8日の間持続し得る。所定の実施形態では、各細胞増殖工程または総細胞増殖は、1~100世代、1~1000世代、100~1000世代、100世代以上、または1000世代以上の間持続し得る。
【0539】
所定の実施形態では、感染またはトランスフェクションされた生成細胞は、本開示に示されているように、CB細胞混合物と同じ様式で増殖され得る。
ウイルス生成細胞の感染
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、ウイルス生成細胞(VPC)、例えば、昆虫細胞において、AAV発現コンストラクトを含むウイルスベクター及び/またはAAVペイロードコンストラクトを含むウイルスベクターでVPCを感染させることによって生成される。所定の実施形態では、VPCは、AAV発現コンストラクトを含む発現BEV及びAAVペイロードコンストラクトを含むペイロードBEVで感染される。
【0540】
所定の実施形態では、AAV粒子は、AAV発現コンストラクト及びAAVペイロードコンストラクトの両方を含むウイルスベクターでVPCを感染させることによって生成される。所定の実施形態では、VPCは、AAV発現コンストラクト及びAAVペイロードコンストラクトの両方を含む単一のBEVで感染される。
【0541】
所定の実施形態では、VPC(昆虫細胞など)は、以下の工程を含む感染プロセスにおいて感染BIICを使用して感染される:(i)VPCの集合物が生成バイオリアクターに播種される;(ii)播種されたVPCは任意に標的機能体積及び細胞密度まで増殖され得る;(iii)発現BEVを含む感染BIIC及びペイロードBEVを含む感染BIICが生成バイオリアクターに注入され、感染したウイルス生成細胞がもたらされる;及び(iv)感染したウイルス生成細胞をインキュベーションしてウイルス生成細胞内のAAV粒子を生成する。
【0542】
所定の実施形態では、感染時のVPC密度は、1.0×10~2.5×10、2.5×10~5.0×10、5.0×10~7.5×10、7.5×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、1.0×10~2.0×10、1.5×10~2.5×10、2.0×10~3.0×10、2.5×10~3.5×10、3.0×10~3.4×10、3.0×10~4.0×10、3.5×10~4.5×10、4.0×10~5.0×10、4.5×10~5.5×10、5.0×10~1.0×10、5.0×10~6.0×10、5.5×10~6.5×10、6.0×10~7.0×10、6.5×10~7.5×10、7.0×10~8.0×10、7.5×10~8.5×10、8.0×10~9.0×10、8.5×10~9.5×10、9.0×10~1.0×10、9.5×10~1.5×10、1.0×10~5.0×10、または5.0×10~1.0×10細胞/mLである。所定の実施形態では、感染時のVPC密度は、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、1.5×10、2.0×10、2.5×10、3.0×10、3.1×10、3.2×10、3.3×10、3.4×10、3.5×10、4.0×10、4.5×10、5.0×10、5.5×10、6.0×10、6.5×10、7.0×10、7.5×10、8.0×10、8.5×10、9.0×10、9.5×10、1.0×10、1.5×10、2.0×10、2.5×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10細胞/mLである。所定の実施形態では、感染時のVPC密度は、2.0~3.5×10細胞/mLである。所定の実施形態では、感染時のVPC密度は、3.5~5.0×10細胞/mLである。所定の実施形態では、感染時のVPC密度は、5.0~7.5×10細胞/mLである。所定の実施形態では、感染時のVPC密度は、5.0~10.0×10細胞/mLである。
【0543】
図5A図5B図6A及び図6Bは、約1:300Kv/vのVPC対BIICRep/Cap比で組み合わされた3.0~3.4×10細胞/mLの間、特に3.2×10細胞/mLのトランスフェクション/感染時のVPC密度が、有益なAAV力価(vg/mL)及びカプシド完全%を提供することを示している。
【0544】
所定の実施形態では、感染BIICは、VPC対BIICの標的比でVPCと組み合わされる。所定の実施形態では、VPC対BIIC感染比(体積対体積)は、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10BIIC/VPCである。所定の実施形態では、VPC対BIIC感染比(細胞対細胞)は、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10BIIC/VPCである。
【0545】
所定の実施形態では、発現BEVを含む感染BIICは、VPC対BIICの標的比でVPCと組み合わされる。所定の実施形態では、VPC対BIIC感染比(体積対体積)は、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10BIIC/VPCである。所定の実施形態では、VPC対BIIC感染比(細胞対細胞)は、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10BIIC/VPCである。
【0546】
所定の実施形態では、ペイロードBEVを含む感染BIICは、VPC対BIICの標的比でVPCと組み合わされる。所定の実施形態では、VPC対BIIC感染比(体積対体積)は、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10BIIC/VPCである。所定の実施形態では、VPC対BIIC感染比(細胞対細胞)は、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10~5.0×10、5.0×10~1.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10、1.0×10、2.0×10、3.0×10、4.0×10、5.0×10、6.0×10、7.0×10、8.0×10、または9.0×10BIIC/VPCである。
【0547】
所定の実施形態では、発現BEVを含む感染BIIC及びペイロードBEVを含む感染BIICは、標的BIIC対BIIC比でVPCと組み合わされる。所定の実施形態では、ペイロードBIICに対する発現(Rep/Cap)BIICの比は、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4.5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、2:1、1.5:1、1:1、1:1.5、1:2、1:2.5、1:3、1:3.5、1:4、1:4.5、1:5、1:5.5、1:6、1:6.5、1:7、1:7.5、1:8、1:9、1:10、3.5~4.5:1、3~4:1、2.5~3.5:1、2~3:1、1.5~2.5:1、1~2:1、1~1.5:1、1:1~1.5、1:1~2、1:1.5~2.5、1:2~3、1:2.5~3.5、1:3~4、1:3.5~4.5、1:4~5、1:4.5~5.5、1:5~6、1:5.5~6.5、1:6~7、または1:6.5~7.5である。
【0548】
図4A図4B図6A及び図6Bは、約1:300Kv/vのVPC対BIICRep/Cap比及び約1:100Kv/vのVPC対BIICペイロード比(3:1のBIIC対BIIC比)で組み合わされた3.0~3.4×10細胞/mLの間、特に3.2×10細胞/mLのトランスフェクション/感染時のVPC密度が、有益なAAV力価(vg/mL)及びカプシド完全%を提供することを示している。
【0549】
所定の実施形態では、感染したウイルス生成細胞は、所定の溶解酸素(DO)含有量(DO%)下でインキュベーションされる。所定の実施形態では、感染したウイルス生成細胞は、10%~50%、20%~40%、10%~20%、15%~25%、20%~30%、25%~35%、30%~40%、35%~45%、40%~50%、10%~15%、15%~20%、20%~25%、25%~30%、30%~35%、35%~40%、40%~45%、または45%~50%の間のDO%下でインキュベーションされる。所定の実施形態では、感染したウイルス生成細胞は、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%のDO%下でインキュベーションされる。所定の実施形態では、感染したウイルス生成細胞は、20%~30%の間または約25%のDO%下でインキュベーションされる。所定の実施形態では、感染したウイルス生成細胞は、25%~35%の間または約30%のDO%下でインキュベーションされる。所定の実施形態では、感染したウイルス生成細胞は、30%~40%の間または約35%のDO%下でインキュベーションされる。所定の実施形態では、感染したウイルス生成細胞は、35%~45%の間または約40%のDO%下でインキュベーションされる。
【0550】
細胞溶解
限定されないが、ウイルス生成細胞を含む本開示の細胞は、当該技術分野で知られている任意の方法に従って細胞溶解に供され得る。細胞溶解は、本開示の任意の細胞内に存在する1つ以上の薬剤(例えば、ウイルス粒子)を得るために行われ得る。所定の実施形態では、AAV粒子及びウイルス生成細胞のバルク収穫物は、本開示による細胞溶解に供される。
【0551】
所定の実施形態では、細胞溶解は、米国特許番号7,326,555、7,579,181、7,048,920、6,410,300、6,436,394、7,732,129、7,510,875、7,445,930、6,726,907、6,194,191、7,125,706、6,995,006、6,676,935、7,968,333、5,756,283、6,258,595、6,261,551、6,270,996、6,281,010、6,365,394、6,475,769、6,482,634、6,485,966、6,943,019、6,953,690、7,022,519、7,238,526、7,291,498及び7,491,508または国際公開番号WO1996039530、WO1998010088、WO1999014354、WO1999015685、WO1999047691、WO2000055342、WO2000075353及びWO2001023597(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で提供される方法またはシステムのいずれかに従って行われ得る。
【0552】
細胞溶解方法及びシステムは、化学的または機械的であり得る。化学的細胞溶解は典型的には、化学的溶解条件下で1つ以上の細胞を1つ以上の化学的溶解剤と接触させることを含む。機械的溶解は典型的には、1つ以上の細胞を、機械力によって行われる細胞溶解に供することを含む。溶解はまた、約0%の生存性に到達した後に細胞を分解することによって完了し得る。
【0553】
所定の実施形態では、化学的溶解は、細胞を溶解するために使用され得る。本明細書で使用される場合、用語「化学的溶解剤」は、細胞の破壊を補助し得る任意の薬剤を指す。所定の実施形態では、溶解剤は、溶解溶液または溶解緩衝液と称される溶液に導入される。本明細書で使用される場合、用語「化学的溶解溶液」は、1つ以上の溶解剤を含む溶液(典型的には水性)を指す。溶解剤に加えて、溶解溶液は、1つ以上の緩衝剤、可溶化剤、界面活性剤、防腐剤、抗凍結剤、酵素、酵素阻害剤及び/またはキレート剤を含み得る。溶解緩衝液は、1つ以上の緩衝剤を含む溶解溶液である。溶解溶液の追加の成分は、1つ以上の可溶化剤を含み得る。本明細書で使用される場合、用語「可溶化剤」は、溶液の1つ以上の成分の溶解性及び/または溶液が適用される1つ以上の実体の溶解性を向上させる化合物を指す。所定の実施形態では、可溶化剤は、タンパク質溶解性を向上させる。所定の実施形態では、可溶化剤は、タンパク質のコンフォメーション及び/または活性を維持しつつ、タンパク質溶解性を向上させるそれらの能力に基づいて選択される。
【0554】
例示的な溶解剤は、米国特許番号8,685,734、7,901,921、7,732,129、7,223,585、7,125,706、8,236,495、8,110,351、7,419,956、7,300,797、6,699,706及び6,143,567(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているもののいずれかを含み得る。所定の実施形態では、溶解剤は、溶解塩、両性剤、陽イオン性剤、イオン性洗浄剤及び非イオン性洗浄剤から選択され得る。溶解塩は、限定されないが、塩化ナトリウム(NaCl)及び塩化カリウム(KCl)を含み得る。さらに溶解塩は、米国特許番号8,614,101、7,326,555、7,579,181、7,048,920、6,410,300、6,436,394、7,732,129、7,510,875、7,445,930、6,726,907、6,194,191、7,125,706、6,995,006、6,676,935及び7,968,333(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているもののいずれかを含み得る。
【0555】
所定の実施形態では、細胞ライセート溶液は、安定化添加剤を含む。所定の実施形態では、安定化添加剤は、トレハロース、グリシンベタイン、マンニトール、クエン酸カリウム、CuCl、プロリン、キシリトール、NDSB201、CTAB及びKPOを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、アルギニンなどのアミノ酸、またはアルギニンHClなどの酸性化アミノ酸混合物を含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.1MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.2MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.25MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.3MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.4MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.5MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.6MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.7MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.8MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、0.9MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。所定の実施形態では、安定化添加剤は、1.0MアルギニンまたはアルギニンHClを含み得る。
【0556】
塩の濃度は、細胞膜の破壊のための有効濃度を得るために増加または低下され得る。本明細書で称される両性剤は、酸または塩基として反応することが可能な化合物である。両性剤は、限定されないが、リソホスファチジルコリン、3-((3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニウム)-1-プロパンスルホネート(CHAPS)、ZWITTERGENT(登録商標)などを含み得る。陽イオン性剤は、限定されないが、セチルトリメチルアンモニウム臭化物(C(16)TAB)及び塩化ベンザルコニウムを含み得る。洗浄剤を含む溶解剤は、イオン性洗浄剤または非イオン性洗浄剤を含み得る。
【0557】
洗浄剤は、限定されないが、細胞膜、細胞壁、脂質、炭水化物、リポタンパク質及び糖タンパク質を含む細胞構造を分裂または溶解する働きをし得る。例示的なイオン性洗浄剤は、米国特許番号7,625,570及び6,593,123または米国公開番号US2014/0087361(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で教示されているもののいずれかを含む。所定の実施形態では、溶解溶液は、1つ以上のイオン性洗浄剤を含む。溶解溶液において使用するためのイオン性洗浄剤の例は、限定されないが、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、コール酸塩及びデオキシコール酸塩を含む。所定の実施形態では、イオン性洗浄剤は、可溶化剤として溶解溶液に含まれ得る。所定の実施形態では、溶解溶液は、1つ以上の非イオン性洗浄剤を含む。溶解溶液において使用するための非イオン性洗浄剤は、限定されないが、オクチルグルコシド、ジギトニン、ルブロール、C12E8、TWEEN(登録商標)-20、TWEEN(登録商標)-80、Triton X-100、Triton X-114、Brij-35、Brij-58、及びNoniodet P-40を含み得る。非イオン性洗浄剤は、典型的には、より弱い溶解剤であるが、細胞性及び/またはウイルス性タンパク質を可溶化するための可溶化剤として含まれ得る。所定の実施形態では、溶解溶液は、1つ以上の双性イオン性洗浄剤を含む。溶解溶液において使用するための双性イオン性洗浄剤は、限定されないが、ラウリルジメチルアミンN-オキシド(LDAO);N,N-ジメチル-N-ドデシルグリシンベタイン(Empigen(登録商標)BB);3-(N,N-ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホネート(Zwittergent(登録商標)3-10);n-ドデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート(Zwittergent(登録商標)3-12);n-テトラデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート(Zwittergent(登録商標)3-14);3-(N,N-ジメチルパルミチルアンモニオ)プロパンスルホネート(Zwittergent(登録商標)3-16);3-((3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ)-1-プロパンスルホネート(CHAPS);及び3-([3-コラミドプロピル]ジメチルアンモニオ)-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホネート(CHAPSO)を含み得る。
【0558】
所定の実施形態では、溶解溶液は、Triton X-100、例えば、0.5%w/vのTriton X-100を含む。所定の実施形態では、溶解溶液は、ラウリルジメチルアミンN-オキシド(LDAO)、例えば、0.184%w/v(4×CMC)のLDAOを含む。所定の実施形態では、溶解溶液は、種油界面活性剤、例えば、Ecosurf(商標)SA-9を含む。所定の実施形態では、溶解溶液は、N,N-ジメチル-N-ドデシルグリシンベタイン(Empigen(登録商標)BB)を含む。所定の実施形態では、溶解溶液は、Zwittergent(登録商標)洗浄剤、例えば、Zwittergent(登録商標)3-12(n-ドデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート)、Zwittergent(登録商標)3-14(n-テトラデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート)、またはZwittergent(登録商標)3-16(3-(N,N-ジメチルパルミチルアンモニオ)プロパンスルホネート)を含む。
【0559】
さらに溶解剤は、酵素及び尿素を含み得る。所定の実施形態では、1つ以上の溶解剤は、細胞溶解及びタンパク質溶解性の1つ以上を向上させるために、溶解溶液中で組み合わされ得る。所定の実施形態では、酵素阻害剤は、細胞膜破壊によって誘発され得るタンパク質分解を防止するために溶解溶液に含まれ得る。
【0560】
所定の実施形態では、溶解溶液は、0.1~1.0%w/vの間、0.2~0.8%w/vの間、0.3~0.7%w/vの間、0.4~0.6%w/vの間、または約0.5%w/vの細胞溶解剤(例えば、洗浄剤)を含む。所定の実施形態では、溶解溶液は、0.3~0.35%w/vの間、0.35~0.4%w/vの間、0.4~0.45%w/vの間、0.45~0.5%w/vの間、0.5~0.55%w/vの間、0.55~0.6%w/vの間、0.6~0.65%w/vの間、または0.65~0.7%w/vの間の細胞溶解剤(例えば、洗浄剤)を含む。
【0561】
所定の実施形態では、接着細胞培養物から生成される細胞ライセートは、1つ以上のヌクレアーゼ、例えば、ベンゾナーゼヌクレアーゼ(グレードI、99%純粋)またはc-LEcta Denaraseヌクレアーゼ(正式にはSartorius Denarase)で処置され得る。所定の実施形態では、ヌクレアーゼは、遊離したDNAによって引き起こされるライセートの粘性を低下させるために添加される。
【0562】
所定の実施形態では、化学的溶解は、単一の化学的溶解混合物を使用する。所定の実施形態では、化学的溶解は、最終化学的溶解混合物を提供するために連続して添加されるいくつかの溶解剤を使用する。
【0563】
所定の実施形態では、化学的溶解混合物は、酸性化アミノ酸混合物(アルギニンHClなど)、非イオン性洗浄剤(Triton X-100など)、及びヌクレアーゼ(ベンゾナーゼヌクレアーゼなど)を含む。所定の実施形態では、化学的溶解混合物は、標的溶解pHを提供するために酸または塩基を含み得る。
【0564】
所定の実施形態では、化学的溶解は、化学的溶解条件下で行われる。本明細書で使用される場合、用語「化学的溶解条件」は、標的細胞が化学的溶解剤によって溶解され得る環境条件(例えば、温度、圧力、pHなど)の任意の組み合わせを指す。
【0565】
所定の実施形態では、溶解pHは、3.0~3.5、3.5~4.0、4.0~4.5、4.5~5.0、5.0~5.5、5.5~6.0、6.0~6.5、6.5~7.0、7.0~7.5、または7.5~8.0の間である。所定の実施形態では、溶解pHは、6.0~7.0、6.5~7.0、6.5~7.5、または7.0~7.5の間である。
【0566】
所定の実施形態では、溶解温度は、15~35℃の間、20~30℃の間、25~39℃の間、20~21℃の間、20~22℃の間、21~22℃の間、21~23℃の間、22~23℃の間、22~24℃の間、23~24℃の間、23~25℃の間、24~25℃の間、24~26℃の間、25~26℃の間、25~27℃の間、26~27℃の間、26~28℃の間、27~28℃の間、27~29℃の間、28~29℃の間、28~30℃の間、29~30℃の間、29~31℃の間、30~31℃の間、30~32℃の間、31~32℃の間、または31~33℃の間である。
【0567】
所定の実施形態では、機械的細胞溶解が行われる。機械的細胞溶解方法は、1つ以上の溶解条件及び/または1つ以上の溶解力の使用を含み得る。本明細書で使用される場合、用語「溶解条件」は、細胞破壊を促進する状態または状況を指す。溶解条件は、所定の温度、圧力、浸透圧純度、塩分濃度などを含み得る。所定の実施形態では、溶解条件は、上昇または低下した温度を含む。所定の実施形態によれば、溶解条件は、細胞破壊を促進するための温度の変化を含む。そのような実施形態に従って行われる細胞溶解は、凍結-解凍溶解を含み得る。本明細書で使用される場合、用語「凍結-解凍溶解」は、細胞溶液が1つ以上の凍結-解凍サイクルに供される細胞溶解を指す。凍結-解凍溶解方法によれば、溶液中の細胞が凍結されて、氷結晶の形成及び膨張によって引き起こされる細胞膜の機械的破壊が誘導される。凍結-解凍溶解方法に従って使用される細胞溶液は、1つ以上の溶解剤、可溶化剤、緩衝剤、抗凍結剤、界面活性剤、防腐剤、酵素、酵素阻害剤及び/またはキレート剤をさらに含み得る。凍結に供された細胞溶液が解凍されると、そのような成分は、所望の細胞生成物の回収を向上させ得る。所定の実施形態では、1つ以上の抗凍結剤は、凍結-解凍溶解を受ける細胞溶液に含まれる。本明細書で使用される場合、用語「抗凍結剤」は、凍結による損傷から1つ以上の物質を保護するために使用される薬剤を指す。抗凍結剤は、米国公開番号US2013/0323302または米国特許番号6,503,888、6,180,613、7,888,096、7,091,030(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で教示されているもののいずれかを含み得る。所定の実施形態では、抗凍結剤は、限定されないが、ジメチルスルホキシド、1,2-プロパンジオール、2,3-ブタンジオール、ホルムアミド、グリセロール、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール及びn-ジメチルホルムアミド、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルデンプン、アガロース、デキストラン、イノシトール、グルコース、ヒドロキシエチルデンプン、ラクトース、ソルビトール、メチルグルコース、スクロース及び尿素を含み得る。所定の実施形態では、凍結-解凍溶解は、米国特許番号7,704,721(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法のいずれかに従って行われ得る。
【0568】
本明細書で使用される場合、用語「溶解力」は、細胞を破壊するために使用される物理的活性を指す。溶解力は、限定されないが、機械力、超音波力、重力、光学力、電気力などを含み得る。機械力によって行われる細胞溶解は、本明細書では「機械的溶解」と称される。機械的溶解に従って使用され得る機械力は、高剪断流体力を含み得る。機械的溶解のそのような方法に従って、マイクロフルイダイザーが使用され得る。マイクロフルイダイザーは典型的には、細胞溶液が適用され得る注入リザーバを含む。次いで細胞溶液は、ポンプ(例えば、高圧ポンプ)を介して高速及び/または高圧で相互作用チャンバに圧送されて剪断流体力が生じ得る。次いで生じたライセートは、1つ以上のアウトプットリザーバに収集され得る。ポンプ速度及び/または圧力は、細胞溶解を調節し、生成物(例えば、ウイルス粒子)の回収を向上させるために調整され得る。他の機械的溶解方法は、擦り落としによる細胞の物理的破壊を含み得る。
【0569】
細胞溶解方法は、溶解される細胞の細胞培養形式に基づいて選択され得る。例えば、接着細胞培養物では、いくつかの化学的及び機械的溶解方法が使用され得る。そのような機械的溶解方法は、凍結-解凍溶解または擦り落としを含み得る。別の例では、接着細胞培養物の化学的溶解は、界面活性剤、例えば、Triton-X-100を含む溶解溶液を用いたインキュベーションを介して行われ得る。
【0570】
所定の実施形態では、溶解をせずにAAV粒子を収穫するための方法は、効率的で拡大可能なAAV粒子生成のために使用され得る。非限定的な例では、AAV粒子は、米国特許出願20090275107(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、ヘパリン結合部位を欠くAAV粒子を培養し、それによりAAV粒子が細胞培養物中で上清に移行することを可能にし、培養物から上清を収集すること;及び上清からAAV粒子を単離することによって生成され得る。
【0571】
清澄化及び精製:概要
ウイルス粒子を含む細胞ライセートは、清澄化及び精製に供され得る。清澄化は通常、細胞ライセートからのウイルス粒子の精製に取り入れられる初期工程を指し、バルク溶解収穫物からより大きな不溶性デブリを除去することによってさらなる精製のためにライセートを準備する機能をする。ウイルス生成は、ウイルス生成プロセスにおける任意の時点で清澄化工程を含み得る。清澄化工程は、限定されないが、遠心分離及び濾過を含み得る。清澄化の間、遠心分離は、より大きなデブリのみを除去するために低速度で行われ得る。同様に、濾過は、より大きなデブリが除去されるように、より大きな孔サイズを有するフィルターを使用して行われ得る。
【0572】
精製は通常、最終のプールされた薬物物質の調製において清澄化された溶解収穫物からより小さなデブリを除去することによって細胞ライセートからのウイルス粒子の精製及び濃縮において採用される最終工程を指す。ウイルス生成は、ウイルス生成プロセスにおける任意の時点で精製工程を含み得る。精製工程は、限定されないが、濾過及びクロマトグラフィーを含み得る。濾過は、生成物からより小さなデブリを除去するためのより小さな孔サイズ又生成物からより大きなデブリを保持するためのより大きな孔サイズを有するフィルターを使用して行われ得る。濾過は、ウイルス生成プールまたはストリームの濃度及び/または含有量を変化させるために使用され得る。クロマトグラフィーは、不純物のプールから標的粒子を選択的に分離するために行われ得る。
【0573】
高濃度AAV製剤の大規模生成は、高濃度のAAV粒子が凝集するまたは塊になる傾向によって複雑化される。小規模清澄化及び濃縮システム、例えば、透析カセットまたは回転遠心分離は通常、大規模生成のために十分に拡大可能ではない。本開示は、大量の高濃度AAV生成製剤を処理するための清澄化、精製及び濃縮システムの実施形態を提供する。所定の実施形態では、大量清澄化システムは、以下の処理工程のうちの1つ以上を含む:深層濾過、精密濾過(例えば、0.2μm濾過)、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、例えば、陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)または陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)、タンジェンシャルフロー濾過システム(TFF)、ナノ濾過(例えば、ウイルス保持濾過(VRF))、最終濾過(FF)、及び充填濾過。
【0574】
ウイルス清澄化及び精製の目的は、細胞ライセートのハイスループット処理及び最終的ウイルス回収を最適化することを含む。本開示の清澄化及び精製工程を含める利点は、より大量のライセートの処理のための拡大可能性を含む。所定の実施形態では、清澄化及び精製は、米国特許番号8,524,446、5,756,283、6,258,595、6,261,551、6,270,996、6,281,010、6,365,394、6,475,769、6,482,634、6,485,966、6,943,019、6,953,690、7,022,519、7,238,526、7,291,498、7,491,508、米国公開番号US2013/0045186、US2011/0263027、US2011/0151434、US2003/0138772、及び国際公開番号WO2002012455、WO1996039530、WO1998010088、WO1999014354、WO1999015685、WO1999047691、WO2000055342、WO2000075353及びWO2001023597(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で提供されている方法またはシステムのいずれかに従って行われ得る。
【0575】
所定の実施形態では、少なくとも1つのAAV粒子を含む組成物は、米国特許番号US6146874、US6660514、US8283151またはUS8524446(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法またはシステムを使用して単離または精製され得る。
【0576】
清澄化及び精製:遠心分離
所定の実施形態によれば、細胞ライセートは、1つ以上の遠心分離工程によって清澄化され得る。遠心分離は、ライセート中の不溶性粒子をペレット化するために使用され得る。清澄化の間、遠心分離強度(標準重力の倍数を表す重力単位(g)の観点から表され得る)は、後の精製工程よりも低い場合がある。所定の実施形態では、遠心分離は、約200g~約800g、約500g~約1500g、約1000g~約5000g、約1200g~約10000gまたは約8000g~約15000gの重力で細胞ライセートに対して行われ得る。所定の実施形態では、細胞ライセートの遠心分離は、8000gで15分間行われる。所定の実施形態では、沈降速度によって細胞ライセートにおける粒子状物を区分化するために、密度勾配遠心分離が行われ得る。本開示の方法またはシステムに従って使用される勾配は、限定されないが、塩化セシウム勾配及びイオジキサノール工程勾配を含み得る。所定の実施形態では、遠心分離は、デカンタ遠心分離システムを使用する。所定の実施形態では、遠心分離は、ディスクスタック遠心分離システムを使用する。所定の実施形態では、遠心分離は、超遠心分離、例えば、2サイクルCsCl勾配超遠心分離またはイオジキサノール非連続的密度勾配超遠心分離を含む。
【0577】
清澄化及び精製:濾過
所定の実施形態では、1つ以上の精密濾過、ナノ濾過及び/または限外濾過工程が、清澄化、精製及び/または滅菌の間に使用され得る。1つ以上の精密濾過、ナノ濾過または限外濾過工程は、濾過システム、例えば、EMD Millipore Express SHC XL10 0.5/0.2μmフィルター、EMD Millipore Express SHCXL6000 0.5/0.2μmフィルター、EMD Millipore Express SHCXL150フィルター、EMD Millipore Millipak Gamma Gold 0.22μmフィルター(二重インライン滅菌グレードフィルター)、Pall Supor EKV、0.2μm滅菌グレードフィルター、Asahi Planova 35N、Asahi Planova 20N、Asahi Planova 75N、Asahi Planova BioEx、Millipore Viresolve NFRまたはSartorius Sartopore 2XLG、0.8/0.2μmの使用を含み得る。
【0578】
所定の実施形態では、1つ以上の精密濾過工程が、清澄化、精製及び/または滅菌の間に使用され得る。精密濾過は、典型的には0.1μm~10μmの間の孔サイズを有する精密濾過膜を利用する。精密濾過は通常、微粒子の一般的な清澄化、滅菌、及び除去のために使用される。所定の実施形態では、精密濾過は、ウイルス粒子の凝集塊を除去するために使用される。所定の実施形態では、本開示の生成プロセスまたはシステムは、少なくとも1つの精密濾過工程を含む。1つ以上の精密濾過工程は、深層濾過システム、例えば、EMD Millipore Millistak PODフィルター(D0HC媒体シリーズ)、Millipore MC0SP23CL3フィルター(C0SP媒体シリーズ)、またはSartorius Sartoporeフィルターシリーズを用いた深層濾過工程を含み得る。本開示の精密濾過システムは、本開示のAAV薬学的、処理及び保存製剤を含む、当業者に知られている製剤で事前すすぎ、装填、平衡化、フラッシュ、処理、溶出、洗浄または清澄化され得る。
【0579】
所定の実施形態では、1つ以上の限外濾過工程が、清澄化及び精製の間に使用され得る。限外濾過工程は、本開示の処理及び/または製剤化溶液のいずれかを濃縮、製剤化、脱塩または脱水するために使用され得る。限外濾過は、典型的には0.001~0.1μmの間の孔サイズを有する限外濾過膜を利用する。限外濾過膜はまた、それらの分子量カットオフ(MWCO)によって定義され得、1kD~500kDの範囲を有し得る。限外濾過は通常、溶解した生物分子、例えば、タンパク質、ペプチド、プラスミド、ウイルス粒子、核酸、及び炭水化物を濃縮及び製剤化するために使用される。本開示の限外濾過システムは、本開示のAAV薬学的、処理及び保存製剤を含む、当業者に知られている製剤で事前すすぎ、装填、平衡化、フラッシュ、処理、溶出、洗浄または清澄化され得る。
【0580】
所定の実施形態では、1つ以上のナノ濾過工程が、清澄化及び精製の間に使用され得る。ナノ濾過は、典型的には100nm未満の孔サイズを有するナノ濾過膜を利用する。ナノ濾過は通常、不要な内因性ウイルス不純物(例えば、バキュロウイルス)の除去のために使用される。所定の実施形態では、ナノ濾過は、ウイルス除去濾過(VRF)を含み得る。VRFフィルターは、典型的には15nm~100nmの間の濾過サイズを有し得る。VRFフィルターの例は、(限定されないが)、Planova 15N、Planova 20N、及びPlanova 35N(Asahi-Kasei Corp,Tokyo,Japan);ならびにViresolve NFP及びViresolve NFR(Millipore Corp,Billerica,MA,USA)を含む。本開示のナノ濾過システムは、本開示のAAV薬学的、処理及び保存製剤を含む、当業者に知られている製剤で事前すすぎ、装填、平衡化、フラッシュ、処理、溶出、洗浄または清澄化され得る。所定の実施形態では、ナノ濾過は、ウイルス粒子の凝集塊を除去するために使用される。
【0581】
所定の実施形態では、1つ以上のタンジェンシャルフロー濾過(TFF)(クロスフロー濾過としても知られている)工程が、清澄化及び精製の間に使用され得る。タンジェンシャルフロー濾過は、供給ストリーム(清澄化及び濃縮される標的薬剤/粒子を含む)が供給タンクから濾過モジュールまたはカートリッジに流れる膜濾過の形態である。TFF濾過モジュール内で、供給ストリームは、ストリームの一部が膜を通過する(透過液/濾液)一方で、ストリームの残り(保持液)は、濾過システムを介して戻されて供給タンクに再循環されるように、膜表面に対して並行に通過する。
【0582】
所定の実施形態では、TFF濾過モジュールは、フラットプレートモジュール(積層された平坦なカセット)、渦巻き形モジュール(渦巻き形膜層)、または中空糸モジュール(膜チューブの束)であり得る。本開示において使用するためのTFFシステムの例は、限定されないが、Spectrum mPES中空糸TFFシステム(0.5mmの糸ID、100kDAのMWCO)またはPellicon-3カセットを有するMillipore Ultracel PLCTKシステム(0.57m、30kDAのMWCO)を含む。
【0583】
新たな緩衝液物質は、供給ストリームがTFF濾過システムを介して循環されるときにTFF供給タンクに添加され得る。所定の実施形態では、緩衝液物質は、フローストリームがTFF濾過システムを介して循環するときに十分に補充され得る。この実施形態では、緩衝液物質は、透過液において失われた緩衝液物質に等しい量でストリームに添加され、一定濃度をもたらす。所定の実施形態では、緩衝液物質は、フローストリームが濾過システムを介して循環するときに減少され得る。この実施形態では、透過液において失われた緩衝液物質と比べて減少した量の緩衝液物質がストリームに添加され、増加した濃度をもたらす。所定の実施形態では、緩衝液物質は、フローストリームが濾過システムを介して循環するときに置き換えられ得る。この実施形態では、ストリームに添加される緩衝液は、透過液において失われた緩衝液物質とは異なり、ストリームにおける緩衝液物質の最終的な置き換えがもたらされる。本開示のTFFシステムは、本開示のAAV薬学的、処理及び保存製剤を含む、当業者に知られている製剤で事前すすぎ、装填、平衡化、フラッシュ、処理、溶出、洗浄または清澄化され得る。
【0584】
所定の実施形態では、TFFロードプールには、濾過の前に賦形剤または希釈剤がスパイクされ得る。所定の実施形態では、TFFロードプールには、濾過の前に高塩混合物(塩化ナトリウムまたは塩化カリウムなど)がスパイクされ得る。所定の実施形態では、TFFロードプールには、濾過の前に高糖混合物(50%w/vのスクロースなど)がスパイクされ得る。
【0585】
TFF処理の有効性は、(限定されないが)フロー設計からの剪断ストレス、クロスフロー速度、濾液フロー制御、膜貫通圧力(TMP)、膜コンディショニング、膜組成(例えば、中空糸コンストラクトション)及び設計(例えば、表面積)、システムフロー設計、リザーバ設計、及び混合方策を含むいくつかの要素に依存し得る。所定の実施形態では、濾過膜は、プレTFF膜コンディショニングに曝露され得る。
【0586】
所定の実施形態では、TFF処理は、1つ以上の精密濾過段階を含み得る。所定の実施形態では、TFF処理は、1つ以上の限外濾過段階を含み得る。所定の実施形態では、TFF処理は、1つ以上のナノ濾過段階を含み得る。
【0587】
所定の実施形態では、TFF処理は、1つ以上の濃縮段階、例えば、限外濾過(UF)または精密濾過(MF)濃縮段階を含み得る。濃縮段階では、(透過液として失われた緩衝液物質の量に対して)減少した量の緩衝液物質が、ストリームが濾過システムを介して循環するときに置き換えられる。透過液において失われた緩衝液物質のすべてを完全に置き換えない場合、濾過ストリーム内でウイルス粒子の増加した濃度をもたらす。所定の実施形態では、増加した量の緩衝液物質が、ストリームが濾過システムを介して循環するときに置き換えられる。透過液において失われた緩衝液物質の量に対する過剰の緩衝液物質の組み込みは、濾過ストリーム内のウイルス粒子の低下した濃度をもたらす。
【0588】
所定の実施形態では、TFF処理は、1つ以上のダイアフィルトレーション(DF)段階を含み得る。ダイアフィルトレーション段階は、第1の緩衝液物質(高塩物質など)を第2の緩衝液物質(低塩または無塩物質など)に置き換えることを含む。この実施形態では、透過液において失われた第1の緩衝液物質とは異なる第2の緩衝液がフローストリームに添加され、ストリームにおける緩衝液物質の最終的な置き換えがもたらされる。
【0589】
所定の実施形態では、TFF処理は、複数の段階を連続して含み得る。所定の実施形態では、TFF処理プロセスは、限外濾過(UF)濃縮段階と、それに続くダイアフィルトレーション段階(DF)を含み得る。所定の実施形態では、TFF処理は、ダイアフィルトレーション段階と、それに続く限外濾過濃縮段階を含み得る。所定の実施形態では、TFF処理は、第1のダイアフィルトレーション段階と、それに続く限外濾過濃縮段階と、それに続く第2のダイアフィルトレーション段階を含み得る。所定の実施形態では、TFF処理は、高塩低糖緩衝液物質をフローストリームに組み込む第1のダイアフィルトレーション段階、続いてフローストリームにおいて高濃度のウイルス物質をもたらす限外濾過/濃縮段階、続いて低塩高糖または無塩高糖緩衝液物質をフローストリームに組み込む第2のダイアフィルトレーション段階を含み得る。所定の実施形態では、塩は、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、またはそれらの組み合わせであり得る。所定の実施形態では、糖は、スクロース、例えば、5%w/vのスクロース混合物または7%w/vのスクロース混合物であり得る。
【0590】
所定の実施形態では、1つ以上のTFF工程は、ウイルス生成プールの液体媒体の少なくとも一部が高スクロース製剤化緩衝液に置き換えられる製剤化ダイアフィルトレーション工程を含み得る。所定の実施形態では、高スクロース製剤化緩衝液は、6~8%w/vの間の糖または糖代用品及び90~100mMの間の塩化アルカリ塩を含む。所定の実施形態では、高スクロース製剤化緩衝液は、7%w/vのスクロース及び90~100mMの間の塩化ナトリウムを含む。所定の実施形態では、高スクロース製剤化緩衝液は、7%w/vのスクロース、10mMのリン酸ナトリウム、95~100mMの間の塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPoloxamer 188を含む。所定の実施形態では、製剤化ダイアフィルトレーション工程は、1つ以上のTFF工程における最終ダイアフィルトレーション工程である。所定の実施形態では、製剤化ダイアフィルトレーション工程は、1つ以上のTFF工程における唯一のダイアフィルトレーション工程である。
【0591】
所定の実施形態では、TFF処理は、同時に行われる複数の段階を含み得る。非限定的な例として、TFF清澄化プロセスは、濃縮段階と同時に行われる限外濾過段階を含み得る。
【0592】
濾過による細胞ライセート清澄化及び精製の方法は、当該技術分野でよく理解されており、限定されないが、受動濾過及びフロー濾過を含む多様な利用可能な方法に従って行われ得る。使用されるフィルターは、多様な物質及び孔サイズを含み得る。例えば、細胞ライセートフィルターは、約1μM~約5μM、約0.5μM~約2μM、約0.1μM~約1μM、約0.05μM~約0.05μM及び約0.001μM~約0.1μMの孔サイズを含み得る。細胞ライセートフィルターのための例示的な孔サイズは、限定されないが、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.95、0.9、0.85、0.8、0.75、0.7、0.65、0.6、0.55、0.5、0.45、0.4、0.35、0.3、0.25、0.2、0.15、0.1、0.05、0.22、0.21、0.20、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、0.01、0.02、0.019、0.018、0.017、0.016、0.015、0.014、0.013、0.012、0.011、0.01、0.009、0.008、0.007、0.006、0.005、0.004、0.003、0.002、0.001及び0.001μMを含み得る。所定の実施形態では、清澄化は、大きなデブリを除去するための2.0μMの孔サイズを有するフィルターを介する濾過と、それに続くインタクト細胞を除去するための0.45μMの孔サイズを有するフィルターを介する通過を含み得る。
【0593】
フィルター物質は、多様な物質から構成され得る。そのような物質は、限定されないが、ポリマー物質及び金属物質(例えば、焼結金属及び有孔アルミニウム)を含み得る。例示的な物質は、限定されないが、ナイロン、セルロース物質(例えば、セルロースアセテート)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリプロピレン、及びポリエチレンテレフタレートを含み得る。所定の実施形態では、細胞ライセートの清澄化に有用なフィルターは、限定されないが、ULTIPLEAT PROFILE(商標)フィルター(Pall Corporation,Port Washington,NY)、SUPOR(商標)膜フィルター(Pall Corporation,Port Washington,NY)を含み得る。
【0594】
所定の実施形態では、フロー濾過は、濾過速度及び/または有効性を増加させるために行われ得る。所定の実施形態では、フロー濾過は、真空濾過を含み得る。そのような方法によれば、真空は、濾過される細胞ライセートの側とは反対のフィルターの側に形成される。所定の実施形態では、細胞ライセートは、遠心力によってフィルターに通過され得る。所定の実施形態では、ポンプは、細胞ライセートを清澄化フィルターを介して押し入れるために使用される。1つ以上のフィルターを介する細胞ライセートの流速は、チャネルサイズ及び/または流体圧のうちの1つ以上を調整することによって調節され得る。
【0595】
清澄化及び精製:クロマトグラフィー
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子は、クロマトグラフィーの1つ以上の異なる方法を使用して1つ以上のクロマトグラフィー工程を介して細胞ライセートから清澄化及び精製され得る。クロマトグラフィーは、混合物から1つ以上の要素を選択的に分離除外するための当該技術分野で知られている多数の方法を指す。そのような方法は、限定されないが、イオン交換クロマトグラフィー(例えば、陽イオン交換クロマトグラフィー及び陰イオン交換クロマトグラフィー)、アフィニティークロマトグラフィー(例えば、イムノアフィニティークロマトグラフィー、金属アフィニティークロマトグラフィー、シュードアフィニティークロマトグラフィー、例えば、Blue Sepharose樹脂)、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、サイズ排除クロマトグラフィー、及びマルチモードクロマトグラフィー(MMC)(固定相と分析物との間の複数の形態の相互作用を利用するクロマトグラフィー方法)を含み得る。所定の実施形態では、ウイルスクロマトグラフィーの方法またはシステムは、米国特許番号5,756,283、6,258,595、6,261,551、6,270,996、6,281,010、6,365,394、6,475,769、6,482,634、6,485,966、6,943,019、6,953,690、7,022,519、7,238,526、7,291,498及び7,491,508または国際公開番号WO1996039530、WO1998010088、WO1999014354、WO1999015685、WO1999047691、WO2000055342、WO2000075353及びWO2001023597(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で教示されているもののいずれかを含み得る。
【0596】
本開示のクロマトグラフィーシステムは、本開示のAAV薬学的、処理及び保存製剤を含む、当業者に知られている製剤で事前すすぎ、装填、平衡化、フラッシュ、処理、溶出、洗浄または清澄化され得る。
【0597】
所定の実施形態では、1つ以上のイオン交換(IEX)クロマトグラフィー工程は、ウイルス粒子を単離するために使用され得る。イオン交換工程は、陰イオン交換(AEX)クロマトグラフィー、陽イオン交換(CEX)クロマトグラフィー、またはそれらの組み合わせを含み得る。所定の実施形態では、イオン交換クロマトグラフィーは、結合/溶出モードで使用される。結合/溶出IEXは、ウイルス粒子のカプシドタンパク質(または他の帯電した成分)と固定相上に存在する帯電した部位との間の電荷-電荷相互作用に基づいて固定相にウイルス粒子を結合させることによって使用され得るこのプロセスは、ウイルス調製物(例えば、清澄化したライセート)を通過させるカラムの使用を含み得る。ウイルス調製物を帯電した固定相(例えば、カラム)に適用した後、結合したウイルス粒子は次いで、溶出溶液を適用して電荷-電荷相互作用を破壊することによって固定相から溶出され得る。溶出溶液は、結合したウイルス粒子の回収を向上させるために塩濃度及び/またはpHを調整することによって最適化され得る。所定の実施形態では、溶出溶液は、ヌクレアーゼ、例えば、ベンゾナーゼヌクレアーゼを含み得る。単離されているウイルスカプシドの電荷に応じて、陽イオンまたは陰イオン交換クロマトグラフィー法が選択され得る。所定の実施形態では、イオン交換クロマトグラフィーは、フロースルーモードで使用される。フロースルーIEXは、非ウイルス性不純物または不要なウイルス粒子を固定相に(電荷-電荷相互作用に基づいて)結合させ、ウイルス調製物中の標的ウイルス粒子が、IEXシステムを「介して流れて(フロースルーして)」収集プールに入ることを可能にすることによって使用され得る。
【0598】
イオン交換クロマトグラフィーの方法またはシステムは、限定されないが、米国特許番号7,419,817、6,143,548、7,094,604、6,593,123、7,015,026及び8,137,948(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に教示されているもののいずれかを含み得る。
【0599】
所定の実施形態では、IEXプロセスは、AEXクロマトグラフィーシステム、例えば、Sartorius Sartobind Q膜、Sartorius Sartobind STIC膜、Millipore Fractogel TMAE HiCap(m)Flow-Through膜、GE Q Sepharose HP膜、Poros XQまたはPoros HQを使用する。所定の実施形態では、IEXプロセスは、CEXシステム、例えば、Poros XS膜を使用する。所定の実施形態では、AEXシステムは、トリメチルアンモニウムエチル(TMAE)官能基を含む固定相を含む。所定の実施形態では、IEXプロセスは、マルチモードクロマトグラフィー(MMC)システム、例えば、Nuvia aPrime 4A膜を使用する。
【0600】
所定の実施形態では、1つ以上のアフィニティークロマトグラフィー工程、例えば、イムノアフィニティークロマトグラフィーが、ウイルス粒子を単離するために使用され得る。イムノアフィニティークロマトグラフィーは、1つ以上の免疫化合物(例えば、抗体または抗体関連構造)を利用してウイルス粒子を保持するクロマトグラフィーの形態である。免疫化合物は、限定されないが、1つ以上のウイルス被覆タンパク質を含む、ウイルス粒子表面上の1つ以上の構造に特異的に結合し得る。所定の実施形態では、免疫化合物は、特定のウイルスバリアントについて特異的であり得る。所定の実施形態では、免疫化合物は、複数のウイルスバリアントに結合し得る。所定の実施形態では、免疫化合物は、組換え一本鎖抗体を含み得る。そのような組換え一本鎖抗体は、Smith,R.H.et al.,2009.Mol.Ther.17(11):1888-96(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものを含み得る。そのような免疫化合物は、限定されないが、AAV1、AAV2、AAV6及びAAV8または本明細書に教示されているもののいずれかを含むいくつかのAAVカプシドバリアントに結合することが可能である。所定の実施形態では、AFCプロセスは、GE AVB Sepharose HPカラム樹脂、Poros CaptureSelect AAV8樹脂(ThermoFisher)、Poros CaptureSelect AAV9樹脂(ThermoFisher)及びPoros CaptureSelect AAVX樹脂(ThermoFisher)を使用する。
【0601】
所定の実施形態では、1つ以上のサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)工程が、ウイルス粒子を単離するために使用され得る。SECは、サイズに応じて粒子を分離するためのゲルの使用を含み得る。ウイルス粒子精製において、SEC濾過は、時に「最終精製(polishing)」と称される。所定の実施形態では、SECは、ほぼ均質である最終生成物を生成するために行われ得る。そのような最終生成物は、所定の実施形態では、前臨床研究及び/または臨床研究で使用され得る(Kotin,R.M.2011.Human Molecular Genetics.20(1):R2-R6(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる))。所定の実施形態では、SECは、米国特許番号6,143,548、7,015,026、8,476,418、6,410,300、8,476,418、7,419,817、7,094,604、6,593,123、及び8,137,948(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で教示されている方法のいずれかに従って行われ得る。
【0602】
III.組成物及び製剤
概要
遺伝子療法薬物生成物(rAAV粒子など)は、液体状態でのそれらの限られた安定性及び低濃度で大規模凝集する高い傾向のため、組成物及び製剤に組み込むことが困難である。遺伝子療法薬物生成物はしばしば、処置領域(CNS組織を含む)に直接的に送達される;これは、賦形剤及び製剤パラメータが、組織機能、微小環境、及び体積制限と適合することを必要とする。
【0603】
本開示によれば、AAV粒子は、薬学的組成物として調製され得、または薬学的組成物に含まれ得る。そのような組成物は必然的に、1つ以上の活性成分及び、最も多くの場合、1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含むことが理解される。
【0604】
本開示に従う薬学的組成物における活性成分(例えば、AAV粒子)、薬学的に許容可能な賦形剤、及び/または任意の追加の成分の相対量は、処置されている対象の同一性、サイズ、及び/または状態に応じて及びさらに組成物が投与される経路に応じて変化し得る。例えば、組成物は、0.1%~99%(w/w)の間の活性成分を含み得る。例として、組成物は、0.1%~100%の間、例えば、.5~50%の間、1~30%の間、5~80%の間、または少なくとも80%(w/w)の活性成分を含み得る。
【0605】
所定の実施形態では、本明細書に記載のAAV粒子の薬学的組成物は、本開示の少なくとも1つのペイロードを含み得る。非限定的な例として、薬学的組成物は、1、2、3、4または5つのペイロードを有するAAV粒子を含有し得る。
【0606】
本明細書で提供される薬学的組成物の説明は、ヒトへの投与に好適である薬学的組成物を原理的に対象としているが、そのような組成物は通常、任意の他の動物、例えば、非ヒト動物、例えば、非ヒト哺乳動物への投与に好適であることが当業者によって理解される。組成物を様々な動物への投与に好適なものとするためのヒトへの投与に好適な薬学的組成物の改変はよく理解されており、通常の知識を有する獣医薬理学者は、もし行う場合は、単なる普通の実験を用いてそのような改変を設計及び/または実施し得る。薬学的組成物の投与が企図される対象は、限定されないが、ヒト及び/または他の霊長類;商業的に関連する哺乳動物、例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、商業的に関連するトリ、例えば、家禽、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、及び/またはシチメンチョウを含むトリを含む哺乳動物を含む。
【0607】
所定の実施形態では、組成物は、ヒト、ヒト患者または対象に投与される。
本開示の製剤は、限定されないが、生理食塩水、リポソーム、脂質ナノ粒子、ポリマー、ペプチド、タンパク質、AAV粒子でトランスフェクションされた細胞(例えば、対象への移行または移植のため)及びそれらの組み合わせを含み得る。
【0608】
本明細書に記載の薬学的組成物の製剤は、薬理学の分野において知られているまたは後に開発される任意の方法によって調製され得る。本明細書で使用される場合、用語「薬学的組成物」は、少なくとも1つの活性成分及び任意に1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含む組成物を指す。
【0609】
通常、そのような調製方法は、活性成分を賦形剤及び/または1つ以上の他の付属成分と会合させる工程を含む。本明細書で使用される場合、語句「活性成分」は通常、本開示のポリヌクレオチドまたはポリペプチドをコードするペイロード領域を保有するAAV粒子または本明細書に記載されるAAV粒子のウイルスゲノムによってコードされる最終生成物のいずれかを指す。
【0610】
所定の実施形態では、製剤は、少なくとも1つの不活性成分を含み得る。本明細書で使用される場合、用語「不活性成分」は、製剤に含まれる1つ以上の不活性剤を指す。所定の実施形態では、本開示の製剤において使用され得る不活性成分のすべてが、米国食品医薬品局(FDA)によって承認されている場合があり、そのいずれもが承認されていない場合があり、またはその一部が承認されている場合がある。
【0611】
本明細書に記載のAAV粒子及び薬学的組成物の製剤は、薬理学の分野において知られているまたは後に開発される任意の方法によって調製され得る。通常、そのような調製方法は、活性成分を賦形剤及び/または1つ以上の他の付属成分と会合させ、次いで、必要な及び/または所望の場合、生成物を所望の単回または複数用量単位に分割、成形及び/または包装する工程を含む。
【0612】
本開示に従う薬学的組成物は、バルクで、単回単位用量として、及び/または複数の単回単位用量として調製、包装、及び/または販売され得る。本明細書で使用される場合、「単位用量」は、既定の量の活性成分を含む薬学的組成物の別個の量を指す。活性成分の量は通常、対象に投与されるであろう活性成分の投薬量及び/またはそのような投薬量の好都合な分数、例えば、そのような投薬量の2分の1または3分の1などに等しい。
【0613】
所定の実施形態では、本開示の製剤は、水性製剤(すなわち、水を含む製剤)である。所定の実施形態では、本開示の製剤は、水、消毒された水、または注射用水(WFI)を含む。
【0614】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、約7.0のpHで0.001%~0.1%(w/v)のPoloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を有するPBS中で製剤化され得る。
【0615】
所定の実施形態では、本明細書に記載のAAV製剤は、少なくとも1つの発現する機能的ペイロードの発現に十分なAAV粒子を含有し得る。非限定的な例として、AAV粒子は、1、2、3、4または5つの機能的ペイロードをコードするウイルスゲノムを含有し得る。
【0616】
本開示によれば、AAV粒子は、CNS送達のために製剤化され得る。血液脳関門を通過する薬剤が使用され得る。例えば、血液脳関門内皮に分子を標的化し得るいくつかの細胞侵入ペプチドが製剤化のために使用され得る(例えば、Mathupala,Expert Opin Ther Pat.,2009,19,137-140(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる))。
【0617】
所定の実施形態では、本明細書に記載のAAV製剤は、リン酸塩、トリス、及び/またはヒスチジンを含む緩衝系を含み得る。リン酸塩、トリス、及び/またはヒスチジンの緩衝剤は、独立して、2~12mMの範囲で製剤において使用され得る。
【0618】
本開示の製剤は、本開示のAAV粒子及びウイルスベクターを生成、処理、調製、保存、増殖、または投与する任意の工程において使用され得る。所定の実施形態では、薬学的製剤及び成分は、本開示のAAV生成、AAV処理、AAV清澄化、AAV精製、及びAAV仕上げシステムにおいて使用され得、これらのすべては、本開示のAAV薬学的、処理及び保存製剤を含む、当該技術分野で知られている製剤で事前すすぎ、包装、平衡化、フラッシュ、処理、溶出、洗浄または清澄化され得る。
【0619】
賦形剤及び希釈剤
本開示のAAV粒子は、(1)安定性を増加させる;(2)細胞トランスフェクションまたは形質導入を増加させる;(3)ペイロードの持続または遅延放出を可能にする;(4)生物分布を変化させる(例えば、ウイルス粒子を特定の組織または細胞タイプに標的化する);(5)コードされるタンパク質の翻訳を増加させる;(6)コードされるタンパク質の放出プロファイルを変化させる及び/または(7)本開示のペイロードの調整可能な発現を可能にするために1つ以上の賦形剤または希釈剤を含む薬学的組成物に製剤化され得る。
【0620】
本開示に従う薬学的組成物における活性成分(例えば、AAV粒子)、薬学的に許容可能な賦形剤、及び/または任意の追加の成分の相対量は、処置されている対象の同一性、サイズ、及び/または状態に応じて及びさらに組成物が投与される経路に応じて変化し得る。所定の実施形態では、組成物は、0.001%~99%(w/w)の間の活性成分を含み得る。例として、組成物は、0.001%~100%の間、例えば、0.5~50%の間、1~30%の間、5~80%の間、または少なくとも80%(w/w)の活性成分を含み得る。所定の実施形態では、組成物は、0.001%~99%(w/w)の間の賦形剤及び希釈剤を含み得る。例として、組成物は、0.001%~100%の間、例えば、0.5~50%の間、1~30%の間、5~80%の間、または少なくとも80%(w/w)の賦形剤及び希釈剤を含み得る。
【0621】
所定の実施形態では、薬学的に許容可能な賦形剤は、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%純粋であり得る。所定の実施形態では、賦形剤は、ヒトのための使用及び獣医学的使用のために承認されている。所定の実施形態では、賦形剤は、米国食品医薬品局によって承認されていてもよい。所定の実施形態では、賦形剤は、薬学的グレードのものであり得る。所定の実施形態では、賦形剤は、米国薬局方(USP)、欧州薬局方(EP)、英国薬局方、及び/または国際薬局方の基準を満たし得る。
【0622】
賦形剤は、本明細書で使用される場合、限定されないが、所望の特定の投薬形態に好適であるような任意の及びすべての溶媒、分散媒、希釈剤、または他の液体ビヒクル、分散または懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、増粘または乳化剤、防腐剤などを含む。薬学的組成物を製剤化するための様々な賦形剤及び組成物を調製するための技術は、当該技術分野で知られている(Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,A.R.Gennaro,Lippincott,Williams & Wilkins,Baltimore,MD,2006(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。任意の従来の賦形媒体、例えば、任意の不要な生物学的効果を生み出すことによってまたはそうでなければ薬学的組成物の任意の他の成分(複数可)と有害な様式で相互作用することによって物質またはその誘導体と不適合であり得る場合を除き、従来の賦形媒体の使用が本開示の範囲内で企図され得る。
【0623】
本開示の製剤に含まれ得る例示的な賦形剤及び希釈剤は、限定されないが、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウムラクトース、スクロース、セルロース、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、コーンデンプン、粉末糖など、及び/またはそれらの組み合わせを含む。
【0624】
本開示の製剤に含まれ得る例示的な賦形剤及び希釈剤は、限定されないが、1,2,6-ヘキサントリオール;1,2-ジミリストイル-Sn-グリセロ-3-(ホスホ-S-(1-グリセロール));1,2-ジミリストイル-Sn-グリセロ-3-ホスホコリン;1,2-ジオレオイル-Sn-グリセロ-3-ホスホコリン;1,2-ジパルミトイル-Sn-グリセロ-3-(ホスホ-Rac-(1-グリセロール));1,2-ジステアロイル-Sn-グリセロ-3-(ホスホ-Rac-(1-グリセロール));1,2-ジステアロイル-Sn-グリセロ-3-ホスホコリン;1-O-トリルビグアニド;2-エチル-1,6-ヘキサンジオール;酢酸;氷酢酸;無水酢酸;アセトン;アセトン重亜硫酸ナトリウム;アセチル化ラノリンアルコール;アセチル化モノグリセリド;アセチルシステイン;アセチルトリプトファン,DL-;アクリレートコポリマー;アクリル酸-アクリル酸イソオクチルコポリマー;アクリル接着剤788;活性炭;Adcote72A103;接着テープ;アジピン酸;Aerotex樹脂3730;アラニン;凝集アルブミン;コロイドアルブミン;ヒトアルブミン;アルコール;無水アルコール;変性アルコール;希釈アルコール;アルファデクス;アルギン酸;アルキルアンモニウムスルホン酸ベタイン;アルキルアリールスルホン酸ナトリウム;アラントイン;アリル.アルファ.-イオノン;アーモンド油;アルファテルピネオール;アルファ-トコフェロール;アルファ-トコフェロールアセテート,Dl-;アルファ-トコフェロール,Dl-;酢酸アルミニウム;アルミニウムクロルヒドロキシアラントイネート;水酸化アルミニウム;水和水酸化アルミニウム-スクロース;水酸化アルミニウムゲル;水酸化アルミニウムゲルF500;水酸化アルミニウムゲルF5000;モノステアリン酸アルミニウム;酸化アルミニウム;アルミニウムポリエステル;ケイ酸アルミニウム;オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム;ステアリン酸アルミニウム;塩基性酢酸アルミニウム;無水硫酸アルミニウム;アメルコールC;アメルコール-Cab;アミノメチルプロパノール;アンモニア;アンモニア溶液;濃アンモニア溶液;酢酸アンモニウム;水酸化アンモニウム;ラウリル硫酸アンモニウム;アンモニウムノノキシノール-4スルフェート;C-12-C-15直鎖第一級アルコールエトキシレートのアンモニウム塩;硫酸アンモニウム;アンモニックス;アンホテリック-2;アンホテリック-9;アネトール;無水クエン酸;無水デキストロース;無水ラクトース;無水クエン酸三ナトリウム;アニス油;アノキシドSbn;消泡剤;アンチピリン;アパフルラン;杏仁油Peg-6エステル;アクアホール;アルギニン;アルラセル;アスコルビン酸;アスコルビン酸パルミテート;アスパラギン酸;ペルーバルサム;硫酸バリウム;みつろう;合成みつろう;ベヘネス-10;ベントナイト;塩化ベンザルコニウム;ベンゼンスルホン酸;塩化ベンゼトニウム;臭化ベンゾドデシニウム;安息香酸;ベンジルアルコール;安息香酸ベンジル;塩化ベンジル;ベータデクス;ビバプシチド;次没食子酸ビスマス;ホウ酸;ブロクリナト;ブタン;ブチルアルコール;ビニルメチルエーテルのブチルエステル/無水マレイン酸コポリマー(125000Mw);ステアリン酸ブチル;ブチル化ヒドロキシアニソール;ブチル化ヒドロキシトルエン;ブチレングリコール;ブチルパラベン;酪酸;C20-40パレス-24;カフェイン;カルシウム;炭酸カルシウム;塩化カルシウム;グルセプト酸カルシウム;水酸化カルシウム;乳酸カルシウム;カルコブトロール;カルジアミドナトリウム;カロキセト酸三ナトリウム;カルテリドールカルシウム;カナダバルサム;カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド;カプリル酸/カプリン酸/ステアリン酸トリグリセリド;カプタン;カプチゾール;カラメル;カルボマー1342;カルボマー1382;カルボマー934;カルボマー934p;カルボマー940;カルボマー941;カルボマー980;カルボマー981;カルボマーホモポリマーB型(アリルペンタエリトリトール架橋);カルボマーホモポリマーC型(アリルペンタエリトリトール架橋);二酸化炭素;カルボキシビニルコポリマー;カルボキシメチルセルロース;カルボキシメチルセルロースナトリウム;カルボキシポリメチレン;カラギナン;カラギナン塩;ヒマシ油;ニオイヒバ油;セルロース;微晶質セルロース;Cerasynt-Se;セレシン;セテアレス-12;セテアレス-15;セテアレス-30;セテアリルアルコール/セテアレス-20;エチルヘキサン酸セテアリル;セテス-10;セテス-2;セテス-20;セテス-23;セトステアリルアルコール;塩化セトリモニウム;セチルアルコール;セチルエステルワックス;パルミチン酸セチル;塩化セチルピリジウム;クロロブタノール;クロロブタノール半水和物;無水クロロブタノール;クロロクレゾール;クロロキシレノール;コレステロール;コレス;コレス-24;クエン酸塩;クエン酸;クエン酸一水和物;含水クエン酸;コカミドエーテルスルフェート;コカミンオキシド;ココベタイン;ココジエタノールアミド;ココモノエタノールアミド;カカオ脂;ココ-グリセリド;ヤシ油;水素化ヤシ油;水素化ヤシ油/パーム核油グリセリド;ココイルカプリロカプラート;コラノキ種子抽出物;コラーゲン;着色料懸濁剤;トウモロコシ油;綿実油;クリーム基材;クレアチン;クレアチニン;クレゾール;クロスカルメロースナトリウム;クロスポビドン;硫酸銅;無水硫酸銅;シクロメチコーン;シクロメチコーン/ジメチコーンコポリオール;システイン;塩酸システイン;無水塩酸システイン;システイン,Dl-;D&CレッドNo.28;D&CレッドNo.33;D&CレッドNo.36;D&CレッドNo.39;D&CイエローNo.10;ダルファムプリジン;Daubert1-5 Pestr(Matte)164z;デシルメチルスルホキシド;DehydagワックスSx;デヒドロ酢酸;Dehymuls E;安息香酸デナトニウム;デオキシコール酸;デキストラン;デキストラン40;デキストリン;デキストロース;デキストロース一水和物;デキストロース溶液;ジアトリゾ酸;ジアゾリジニル尿素;ジクロロベンジルアルコール;ジクロロジフルオロメタン;ジクロロテトラフルオロエタン;ジエタノールアミン;ピロ炭酸ジエチル;セバシン酸ジエチル;ジエチレングリコールモノエチルエーテル;ジエチルヘキシルフタレート;ジヒドキシアルミニウムアミノアセテート;ジイソプロパノールアミン;ジイソプロピルアジペート;ジイソプロピルジリノレエート;ジメチコン350;ジメチコンコポリオ-ル;ジメチコンMdx4-4210;ジメチコン医療用流体360;ジメチルイソソルビド;ジメチルスルホキシド;ジメチルアミノエチルメタクリレート-ブチルメタクリレート-メチルメタクリレートコポリマー;ジメチルジオクタデシルアンモニウムベントナイト;ジメチルシロキサン/ジメチルビニルシロキシコポリマー;ジノセブアンモニウム塩;ジパルミトイルホスファチジルグリセロール,Dl-;ジプロピレングリコール;ジナトリウムココアンホジアセテート;ジナトリウムラウレススルホスクシネート;ジナトリウムラウリルスルホスクシネート;ジナトリウムスルホサリチネート;ジソフェニン;ジビニルベンゼンスチレンコポリマー;Dmdmヒダントイン;ドコサノール;ドクセートナトリウム;Duro-Tak280-2516;Duro-Tak387-2516;Duro-Tak80-1196;Duro-Tak87-2070;Duro-Tak87-2194;Duro-Tak87-2287;Duro-Tak87-2296;Duro-Tak87-2888;Duro-Tak87-2979;エデト酸カルシウム二ナトリウム;エデト酸二ナトリウム;無水エデト酸二ナトリウム;エデト酸ナトリウム;エデト酸;卵リン脂質;エンツホン;エンツホンナトリウム;エピラクトース;エピテトラサイクリン塩酸塩;エッセンスブーケット9200;エタノールアミン塩酸塩;酢酸エチル;オレイン酸エチル;エチルセルロース;エチレングリコール;エチレン酢酸ビニルコポリマー;エチレンジアミン;エチレンジアミン二塩酸塩;エチレン-プロピレンコポリマー;エチレン-酢酸ビニルコポリマー(28%酢酸ビニル);エチレン-酢酸ビニルコポリマー(9%酢酸ビニル);ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル;エチルパラベン;オイカリプトール;エキサメタジム;食用脂肪;固形脂肪;脂肪酸エステル;脂肪酸ペンタエリスリオールエステル;脂肪酸;クエン酸脂肪アルコール;脂肪アルコール;Fd&CブルーNo.1;Fd&CグリーンNo.3;Fd&CレッドNo.4;Fd&CレッドNo.40;Fd&CイエローNo.10(脱リスト済);Fd&CイエローNo.5;Fd&CイエローNo.6;塩化第二鉄;酸化第二鉄;香味料89-186;香味料89-259;香味料Df-119;香味料Df-1530;香味増強剤;香味料イチジク827118;香味料ラズベリーPfc-8407;医薬用香味料ロディアNo.Rf451;フルオロクロロ炭化水素;ホルムアルデヒド;ホルムアルデヒド溶液;分留ヤシ油;芳香剤3949-5;芳香剤520a;芳香剤6.007;芳香剤91-122;芳香剤9128-Y;芳香剤93498g;芳香剤マツバルサムNo.5124;芳香剤Bouquet10328;芳香剤Chemoderm6401-B;芳香剤Chemoderm6411;芳香剤Cream No.73457;芳香剤Cs-28197;芳香剤Felton066m;芳香剤Firmenich47373;芳香剤Givaudan Ess9090/1c;芳香剤H-6540;芳香剤Herbal10396;芳香剤Nj-1085;芳香剤P O Fl-147;芳香剤Pa52805;芳香剤Pera Derm D;芳香剤Rbd-9819;芳香剤Shaw Mudge U-7776;芳香剤Tf044078;芳香剤Ungerer Honeysuckle K2771;芳香剤Ungerer N5195;フルクトース;ガドリニウム酸化物;ガラクトース;ガンマシクロデキストリン;ゼラチン;架橋ゼラチン;ゲルフォームスポンジ;ジェランガム(低アシル);Gelva737;ゲンチシン酸;ゲンチシン酸エタノールアミド;グルセプト酸ナトリウム;グルセプト酸ナトリウム二水和物;グルコノラクトン;グルクロン酸;グルタミン酸,Dl-;グルタチオン;グリセリン;水素化ロジンのグリセロールエステル;クエン酸グリセリル;イソステアリン酸グリセリル;ラウリン酸グリセリル;モノステアリン酸グリセリル;オレイン酸グリセリル;オレイン酸グリセリル/プロピレングリコール;パルミチン酸グリセリル;リシノール酸グリセリル;ステアリン酸グリセリル;ステアリン酸グリセリル-ラウレス-23;ステアリン酸グリセリル/Pegステアレート;ステアリン酸グリセリル/Peg-100ステアレート;ステアリン酸グリセリル/Peg-40ステアレート;ステアリン酸グリセリル-ステアルアミドエチルジエチルアミン;トリオレイン酸グリセリル;グリシン;グリシン塩酸塩;ジステアリン酸グリコール;ステアリン酸グリコール;グアニジン塩酸塩;グアーガム;ヘアコンディショナー(18n195-1m);ヘプタン;ヘタスターチ;ヘキシレングリコール;高密度ポリエチレン;ヒスチジン;ヒトアルブミンマイクロスフェア;ヒアルロン酸ナトリウム;炭化水素;可塑化炭化水素ゲル;塩酸;希塩酸;ヒドロコルチゾン;ヒドロゲルポリマー;過酸化水素;水素化ヒマシ油;水素化パーム油;水素化パーム/パーム核油Peg-6エステル;水素化ポリブテン635-690;水酸化イオン;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシエチルピペラジンエタンスルホン酸;ヒドロキシメチルセルロース;ヒドロキシオクタコサニルヒドロキシステアレート;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロース


2906;ヒドロキシプロピル-ベータ-シクロデキストリン;ヒプロメロース2208(15000Mpa.S);ヒプロメロース2910(15000Mpa.S);ヒプロメロース;イミド尿素;ヨウ素;ヨードキサム酸;イオフェタミン塩酸塩;アイリッシュモス抽出物;イソブタン;イソセテス-20;イソロイシン;アクリル酸イソオクチル;イソプロピルアルコール;イソステアリン酸イソプロピル;ミリスチン酸イソプロピル;ミリスチン酸イソプロピル-ミリスチルアルコール;パルミチン酸イソプロピル;ステアリン酸イソプロピル;イソステアリン酸;イソステアリルアルコール;等張食塩溶液;ジェレン;カオリン;カトンCg;カトンCgII;ラクテート;乳酸;乳酸,Dl-;乳酸,L-;ラクトビオン酸;ラクトース;ラクトース一水和物;含水ラクトース;ラネス;ラノリン;ラノリンアルコール-鉱油;ラノリンアルコール;無水ラノリン;ラノリンコレステロール;ラノリン非イオン性誘導体;エトキシル化ラノリン;水素化ラノリン;塩化ラウラルコニウム;酸化ラウラミン;ラウルジモニウム加水分解動物コラーゲン;硫酸ラウレス;ラウレス-2;ラウレス-23;ラウレス-4;ラウリン酸ジエタノールアミド;ラウリン酸ミリスチン酸ジエタノールアミド;ラウロイルサルコシン;乳酸ラウリル;硫酸ラウリル;Lavandula Angustifolia花頂部;レシチン;無漂白レシチン;卵レシチン;水素化レシチン;水素化大豆レシチン;大豆レシチン;レモン油;ロイシン;レブリン酸;リドフェニン;軽油;軽油(85Ssu);リモネン,(+/-)-;リポコールSc-15;リジン;酢酸リジン;リジン一水和物;ケイ酸アルミニウムマグネシウム;ケイ酸アルミニウムマグネシウム水和物;塩化マグネシウム;硝酸マグネシウム;ステアリン酸マグネシウム;マレイン酸;マンニトール;マプロフィックス;メブロフェニン;医療用接着剤改変型S-15;医療用消泡剤A-Fエマルション;メドロン酸二ナトリウム;メドロン酸;メグルミン;メントール;メタクレゾール;メタリン酸;メタンスルホン酸;メチオニン;メチルアルコール;メチルグルセス-10;メチルグルセス-20;セスキステアリン酸メチルグルセス-20;セスキステアリン酸メチルグルコース;ラウリン酸メチル;メチルピロリドン;サリチル酸メチル;ステアリン酸メチル;メチルボロン酸;メチルセルロース(4000Mpa.S);メチルセルロース;メチルクロロイソチアゾリノン;メチレンブルー;メチルイソチアゾリノン;メチルパラベン;微結晶性ワックス;鉱油;モノ及びジグリセリド;クエン酸モノステアリル;モノチオグリセロール;マルチステロール抽出物;ミリスチルアルコール;乳酸ミリスチル;ミリスチル-.ガンマ.-ピコリニウムクロリド;N-(カルバモイル-メトキシPeg-40)-1,2-ジステアロイル-セファリンナトリウム;N,N-ジメチルアセトアミド;ナイアシンアミド;ニオキシム;硝酸;窒素;ノノキシノールヨード;ノノキシノール-15;ノノキシノール-9;ノルフルラン;オートミール;オクタデセン-1/マレイン酸コポリマー;オクタン酸;オクチサレート;オクトキシノール-1;オクトキシノール-40;オクトキシノール-9;オクチルドデカノール;オクチルフェノールポリメチレン;オレイン酸;オレス-10/オレス-5;オレス-2;オレス-20;オレイルアルコール;オレイン酸オレイル;オリーブ油;オキシドロン酸二ナトリウム;オキシキノリン;パーム核油;パルミタミンオキシド;パラベン;パラフィン;白色軟質パラフィン;香料クレーム45/3;ピーナッツ油;精製ピーナッツ油;ペクチン;Peg6-32ステアレート/ステアリン酸グリコール;Peg植物油;Peg-100ステアレート;Peg-12ラウリン酸グリセリル;Peg-120ステアリン酸グリセリル;Peg-120ジオレイン酸メチルグルコース;Peg-15コカミン;Peg-150ジステアレート;Peg-2ステアレート;Peg-20ソルビタンイソステアレート;Peg-22メチルエーテル/ドデシルグリコールコポリマー;Peg-25プロピレングリコールステアレート;Peg-4ジラウレート;Peg-4ラウレート;Peg-40ヒマシ油;Peg-40ソルビタンジイソステアレート;Peg-45/ドデシルグリコールコポリマー;Peg-5オレエート;Peg-50ステアレート;Peg-54水素化ヒマシ油;Peg-6イソステアレート;Peg-60ヒマシ油;Peg-60水素化ヒマシ油;Peg-7メチルエーテル;Peg-75ラノリン;Peg-8ラウレート;Peg-8ステアレート;ペゴキソール7ステアレート;ペンタデカラクトン;ペンタエリトリトールココエート;ペンテト酸五ナトリウム;ペンテト酸カルシウム三ナトリウム;ペンテト酸;ハッカ油;ペルフルトレン;香料25677;香料Bouquet;香料E-1991;香料Gd5604;香料Tana90/42Scba;香料W-1952-1;ワセリン;白色ワセリン;石油蒸留物;フェノール;液化フェノール;フェノニップ;フェノキシエタノール;フェニルアラニン;フェニルエチルアルコール;酢酸フェニル水銀;硝酸フェニル水銀;卵ホスファチジルグリセロール;リン脂質;卵リン脂質;ホスホリポン90g;リン酸;松葉油(Pinus Sylvestris);ピペラジン六水和物;プラスチベース-50w;ポラクリリン;塩化ポリドロニウム;ポロキサマー124;ポロキサマー181;ポロキサマー182;ポロキサマー188;ポロキサマー237;ポロキサマー407;ポリ(ビス(P-カルボキシフェノキシ)プロパン無水物):セバシン酸;末端ブロック化ポリ(ジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサン/メチルヒドロゲンシロキサン)ジメチルビニルまたはジメチルヒドロキシまたはトリメチル;ポリ(Dl-乳酸-コ-グリコール酸)、(50:50;ポリ(Dl-乳酸-コ-グリコール酸)、エチルエステル終端、(50:50;ポリアクリル酸(250000Mw));ポリブテン(1400Mw);ポリカルボフィル;ポリエステル;ポリエステルポリアミンコポリマー;ポリエステルレーヨン;ポリエチレングリコール1000;ポリエチレングリコール1450;ポリエチレングリコール1500;ポリエチレングリコール1540;ポリエチレングリコール200;ポリエチレングリコール300;ポリエチレングリコール300-1600;ポリエチレングリコール3350;ポリエチレングリコール400;ポリエチレングリコール4000;ポリエチレングリコール540;ポリエチレングリコール600;ポリエチレングリコール6000;ポリエチレングリコール8000;ポリエチレングリコール900;酸化第二鉄ブラック含有(<1%)高密度ポリエチレン;硫酸バリウム含有(20~24%)低密度ポリエチレン;ポリエチレンT;ポリエチレンテレフタレート;ポリグラクチン;ポリグルセリル-3オレエート;ポリグルセリル-4オレエート;ポリヒドロキシエチルメタクリレート;ポリイソブチレン;ポリイソブチレン(1100000Mw);ポリイソブチレン(35000Mw);ポリイソブチレン178-236;ポリイソブチレン241-294;ポリイソブチレン35-39;低分子量ポリイソブチレン;中分子量ポリイソブチレン;ポリイソブチレン/ポリブテン接着剤;ポリラクチド;ポリオール;ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン1800;ポリオキシエチレンアルコール;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンプロピレン;ポリオキシル20セトステアリルエーテル;ポリオキシル35ヒマシ油;ポリオキシル40水素化ヒマシ油;ステアリン酸ポリオキシル40;ステアリン酸ポリオキシル400;パルミトステアリン酸ポリオキシル6及びポリオキシル32;ジステアリン酸ポリオキシル;ポリオキシルグリセリルステアレート;ポリオキシルラノリン;パルミチン酸ポリオキシル;ステアリン酸ポリオキシル;ポリプロピレン;ポリプロピレングリコール;ポリクオタニウム-10;ポリクオタニウム-7(70/30アクリルアミド/ダドマック;ポリシロキサン;ポリソルベート20;ポリソルベート40;ポリソルベート60;ポリソルベート65;ポリソルベート80;ポリウレタン;ポリ酢酸ビニル;ポリビニルアルコール;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニル-ポリ酢酸ビニルコポリマー;ポリビニルピリジン;ケシ油;炭酸カリウム;酢酸カリウム;カリウムミョウバン;炭酸水素カリウム;亜硫酸水素カリウム;塩化カリウム;クエン酸カリウム;水酸化カリウム;メタ重亜硫酸カリウム;二塩基性リン酸カリウム;一塩基性リン酸カリウム;カリウム石鹸;ソルビン酸カリウム;ポビドンアクリレートコポリマー;ポビドンヒドロゲル;ポビドンK17;ポビドンK25;ポビドンK29/32;ポビドンK30;ポビドンK90;ポビドンK90f;ポビドン/エイコサエンコポリマー;ポビドン;Ppg-12/Smdiコポリマー;Ppg-15ステアリルエーテル;Ppg-20メチルグルコースエーテルジステアレート;Ppg-26オレエート;プロダクトワット(Product Wat);プロリン;プロムルゲンD;プロムルゲンG;プロパン;噴霧剤A-46;没食子酸プロピル;炭酸プロピレン;プロピレングリコール;プロピレングリコールジアセテート;プロピレングリコールジカプリレート;プロピレングリコールモノラウレート;プロピレングリコールモノパルミトステアレート;プロピレングリコールパルミトステアレート;プロピレングリコールリシノレレート;プロピレングリコール/ジアゾリジニル;尿素/メチルパラベン/プロピルパルベン;プロピルパラベン;硫酸プロタミン;タンパク質加水分解物;Pvm/Maコポリマー;クアテルニウム-15;クアテルニウム-15シス型;クアテルニウム-52;Ra-2397;Ra-3011;サッカリン;サッカリンナトリウム;無水サッカリンナトリウム;サフラワー油;Sdアルコール3a;Sdアルコール40;Sdアルコール40-2;Sdアルコール40b;セピネオP600;セリン;ゴマ油;シアバター;シラスティックブランドの医療用管材料;シラスティック医療用接着剤、シリコーンA型;歯科用シリカ;ケイ素;二酸化ケイ素;コロイド状二酸化ケイ素;シリコーン;シリコーン接着剤4102;シリコーン接着剤4502;シリコーン接着剤Bio-Psa Q7-4201;シリコーン接着剤Bio-Psa Q7-4301;シリコーンエマルション;シリコーン/ポリエステルフィルムストリップ;シメチコン;シメチコンエマルジョン;Sipon Ls 20np;ソーダ灰;酢酸ナトリウム;無水酢酸ナトリウム;アルキル硫酸ナトリウム;アスコルビン酸ナトリウム;安息香酸ナトリウム;重炭酸ナトリウム;重硫酸ナトリウム;亜硫酸水素ナトリウム;ホウ酸ナトリウム;ホウ酸ナトリウム十水和物;炭酸ナトリウム;炭酸ナトリウム十水和物;炭酸ナトリウム一水和物;セトステアリル硫酸ナトリウム;塩素酸ナトリウム;塩化ナトリウム;塩化ナトリウム注射剤;静菌性塩化ナトリウム注射剤;ナトリウムコレステリルスルフェート;クエン酸ナトリウム;ナトリウムココイルサルコシネート;デソキシコール酸ナトリウム;亜ジチオン酸ナトリウム;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム;グルコン酸ナトリウム;水酸化ナトリウム;次亜塩素酸ナトリウム;ヨウ化ナトリウム;乳酸ナトリウム;乳酸ナトリウム,L-;ナトリウムラウレス-2スルフェート;ナトリウムラウレス-3スルフェート;ナトリウムラウレス-5スルフェート;ナトリウムラウロイルサルコシネート;ラウリル硫酸ナトリウム;ラウリルスルホ酢酸ナトリウム;メタ重亜硫酸ナトリウム;硝酸ナトリウム;リン酸ナトリウム;リン酸ナトリウム二水和物;二塩基性リン酸ナトリウム;無水二塩基性リン酸ナトリウム;二塩基性リン酸ナトリウム二水和物;二塩基性リン酸ナトリウム十二水和物;二塩基性リン酸ナトリウム七水和物;一塩基性リン酸ナトリウ


ム;無水一塩基性リン酸ナトリウム;一塩基性リン酸ナトリウム二水和物;一塩基性リン酸ナトリウム一水和物;ポリアクリル酸ナトリウム(2500000Mw);ピロリン酸ナトリウム;ピロリドンカルボン酸ナトリウム;デンプングリコール酸ナトリウム;コハク酸ナトリウム六水和物;硫酸ナトリウム;無水硫酸ナトリウム;硫酸ナトリウム十水和物;亜硫酸ナトリウム;ナトリウムスルホスクシネート化ウンデシレンモノアルキロールアミド;酒石酸ナトリウム;チオグリコール酸ナトリウム;チオマリン酸ナトリウム;チオ硫酸ナトリウム;無水チオ硫酸ナトリウム;トリメタリン酸ナトリウム;キシレンスルホン酸ナトリウム;Somay44;ソルビン酸;ソルビタン;イソステアリン酸ソルビタン;モノラウリン酸ソルビタン;モノオレイン酸ソルビタン;モノパルミチン酸ソルビタン;モノステアリン酸ソルビタン;セスキオレイン酸ソルビタン;トリオレイン酸ソルビタン;トリステアリン酸ソルビタン;ソルビトール;ソルビトール溶液;大豆粉;大豆油;スペアミント油;鯨ろう;スクアラン;安定化オキシクロロ錯体;2-エチルヘキサン酸第一スズ;塩化第一スズ;無水塩化第一スズ;フッ化第一スズ;酒石酸第一スズ;デンプン;アルファ化デンプン1500;トウモロコシデンプン;塩化ステアラルコニウム;ステアラルコニウムヘクトライト/炭酸プロピレン;ステアルアミドエチルジエチルアミン;ステアレス-10;ステアレス-100;ステアレス-2;ステアレス-20;ステアレス-21;ステアレス-40;ステアリン酸;ステアリン酸ジエタノールアミド;ステアロキシトリメチルシラン;ステアルトリモニウム加水分解動物コラーゲン;ステアリルアルコール;吸入用滅菌水;スチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマー;サクシマー;コハク酸;スクラロース;スクロース;ジステアリン酸スクロース;スクロースポリエステル;スルファセタミドナトリウム;スルホブチルエーテル.ベータ.-シクロデキストリン;二酸化硫黄;硫酸;亜硫酸;スルファクトールQs;タガトース,D-;タルク;トール油;獣脂グリセリド;酒石酸;酒石酸,Dl-;テノックス;テノックス-2;Tert-ブチルアルコール;Tert-ブチルヒドロペルオキシド;Tert-ブチルヒドロキノン;テトラキス(2-メトキシイソブチルイソシアニド)銅(I)テトラフルオロボレート;オルトケイ酸テトラプロピル;テトロホスミン;テオフィリン;チメロサール;トレオニン;チモール;スズ;二酸化チタン;トコフェロール;トコフェルソラン;完全非経口栄養剤、脂質エマルション;トリアセチン;トリカプリリン;トリクロロモノフルオロメタン;トリデセス-10;ラウリル硫酸トリエタノールアミン;トリフルオロ酢酸;中鎖トリグリセリド;トリヒドロキシステアリン;トリラネス-4リン酸;トリラウレス-4リン酸;クエン酸三ナトリウム二水和物;トリナトリウムヘドタ;Triton720;Triton X-200;トロラミン;トロマンタジン;トロメタミン(TRIS);トリプトファン;チロキサポール;チロシン;ウンデシレン酸;ユニオン76Amsco-Res6038;尿素;バリン;植物油;水素化植物油グリセリド;水素化植物油;ベルセタミド;ビスカリン;ビスコース/コットン;ビタミンE;乳化ワックス;ウェコビーFs;白色セレシンワックス;白ろう;キサンタンガム;亜鉛;酢酸亜鉛;炭酸亜鉛;塩化亜鉛;ならびに酸化亜鉛を含む。
【0625】
本明細書に開示されるAAV粒子の薬学的製剤は、陽イオンまたは陰イオンを含み得る。所定の実施形態では、製剤は、金属陽イオン、例えば、限定されないが、Zn2+、Ca2+、Cu2+、Mn2+、Mg及びそれらの組み合わせを含む。非限定的な例として、製剤は、ポリマー及び金属陽イオンとの複合体を含み得る(例えば、米国特許番号6,265,389及び6,555,525(これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。
【0626】
本開示の製剤はまた、1つ以上の薬学的に許容可能な塩を含み得る。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容可能な塩」は、開示される化合物の誘導体であって、親化合物が、既存の酸または塩基部位をその塩形態に変換することによって(例えば、遊離塩基基を好適な有機酸と反応させることによって)改変されたものを指す。
【0627】
所定の実施形態では、薬学的組成物の製剤化において使用され得る追加の賦形剤は、塩化マグネシウム(MgCl)、アルギニン、ソルビトール、及び/またはトレハロースを含み得る。
【0628】
本開示の製剤は、AAV粒子に加えて少なくとも1つの賦形剤及び/または希釈剤を含み得る。製剤は、AAV粒子に加えて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10種、または10種を超える賦形剤及び/または希釈剤を含み得る。
【0629】
所定の実施形態では、製剤は、限定されないが、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含み得る。非限定的な例として、PBSは、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一カリウム、及び蒸留水を含み得る。いくつかの例では、PBSは、カリウムまたはマグネシウムを含有しない。他の例では、PBSは、カルシウム及びマグネシウムを含有する。
【0630】
リン酸ナトリウム
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、リン酸ナトリウムである。製剤は、一塩基性、二塩基性または一塩基性及び二塩基性の両方の組み合わせのリン酸ナトリウムを含み得る。
【0631】
所定の実施形態では、製剤におけるリン酸ナトリウムの濃度は、限定されないが、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mM、0.5mM、0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2mM、2.1mM、2.2mM、2.3mM、2.4mM、2.5mM、2.6mM、2.7mM、2.8mM、2.9mM、3mM、3.1mM、3.2mM、3.3mM、3.4mM、3.5mM、3.6mM、3.7mM、3.8mM、3.9mM、4mM、4.1mM、4.2mM、4.3mM、4.4mM、4.5mM、4.6mM、4.7mM、4.8mM、4.9mM、5mM、5.1mM、5.2mM、5.3mM、5.4mM、5.5mM、5.6mM、5.7mM、5.8mM、5.9mM、6mM、6.1mM、6.2mM、6.3mM、6.4mM、6.5mM、6.6mM、6.7mM、6.8mM、6.9mM、7mM、7.1mM、7.2mM、7.3mM、7.4mM、7.5mM、7.6mM、7.7mM、7.8mM、7.9mM、8mM、8.1mM、8.2mM、8.3mM、8.4mM、8.5mM、8.6mM、8.7mM、8.8mM、8.9mM、9mM、9.1mM、9.2mM、9.3mM、9.4mM、9.5mM、9.6mM、9.7mM、9.8mM、9.9mM、10mM、10.1mM、10.2mM、10.3mM、10.4mM、10.5mM、10.6mM、10.7mM、10.8mM、10.9mM、11mM、11.1mM、11.2mM、11.3mM、11.4mM、11.5mM、11.6mM、11.7mM、11.8mM、11.9mM、12mM、12.1mM、12.2mM、12.3mM、12.4mM、12.5mM、12.6mM、12.7mM、12.8mM、12.9mM、13mM、13.1mM、13.2mM、13.3mM、13.4mM、13.5mM、13.6mM、13.7mM、13.8mM、13.9mM、14mM、14.1mM、14.2mM、14.3mM、14.4mM、14.5mM、14.6mM、14.7mM、14.8mM、14.9mMまたは15mMであり得る。
【0632】
製剤は、0~0.5mM、0.1~0.6mM、0.2~0.7mM、0.3~0.8mM、0.4~0.9mM、0.5~1mM、0.6~1.1mM、0.7~1.2mM、0.8~1.3mM、0.9~1.4mM、1~1.5mM、1.1~1.6mM、1.2~1.7mM、1.3~1.8mM、1.4~1.9mM、1.5~2mM、1.6~2.1mM、1.7~2.2mM、1.8~2.3mM、1.9~2.4mM、2~2.5mM、2.1~2.6mM、2.2~2.7mM、2.3~2.8mM、2.4~2.9mM、2.5~3mM、2.6~3.1mM、2.7~3.2mM、2.8~3.3mM、2.9~3.4mM、3~3.5mM、3.1~3.6mM、3.2~3.7mM、3.3~3.8mM、3.4~3.9mM、3.5~4mM、3.6~4.1mM、3.7~4.2mM、3.8~4.3mM、3.9~4.4mM、4~4.5mM、4.1~4.6mM、4.2~4.7mM、4.3~4.8mM、4.4~4.9mM、4.5~5mM、4.6~5.1mM、4.7~5.2mM、4.8~5.3mM、4.9~5.4mM、5~5.5mM、5.1~5.6mM、5.2~5.7mM、5.3~5.8mM、5.4~5.9mM、5.5~6mM、5.6~6.1mM、5.7~6.2mM、5.8~6.3mM、5.9~6.4mM、6~6.5mM、6.1~6.6mM、6.2~6.7mM、6.3~6.8mM、6.4~6.9mM、6.5~7mM、6.6~7.1mM、6.7~7.2mM、6.8~7.3mM、6.9~7.4mM、7~7.5mM、7.1~7.6mM、7.2~7.7mM、7.3~7.8mM、7.4~7.9mM、7.5~8mM、7.6~8.1mM、7.7~8.2mM、7.8~8.3mM、7.9~8.4mM、8~8.5mM、8.1~8.6mM、8.2~8.7mM、8.3~8.8mM、8.4~8.9mM、8.5~9mM、8.6~9.1mM、8.7~9.2mM、8.8~9.3mM、8.9~9.4mM、9~9.5mM、9.1~9.6mM、9.2~9.7mM、9.3~9.8mM、9.4~9.9mM、9.5~10mM、9.6~10.1mM、9.7~10.2mM、9.8~10.3mM、9.9~10.4mM、10~10.5mM、10.1~10.6mM、10.2~10.7mM、10.3~10.8mM、10.4~10.9mM、10.5~11mM、10.6~11.1mM、10.7~11.2mM、10.8~11.3mM、10.9~11.4mM、11~11.5mM、11.1~11.6mM、11.2~11.7mM、11.3~11.8mM、11.4~11.9mM、11.5~12mM、11.6~12.1mM、11.7~12.2mM、11.8~12.3mM、11.9~12.4mM、12~12.5mM、12.1~12.6mM、12.2~12.7mM、12.3~12.8mM、12.4~12.9mM、12.5~13mM、12.6~13.1mM、12.7~13.2mM、12.8~13.3mM、12.9~13.4mM、13~13.5mM、13.1~13.6mM、13.2~13.7mM、13.3~13.8mM、13.4~13.9mM、13.5~14mM、13.6~14.1mM、13.7~14.2mM、13.8~14.3mM、13.9~14.4mM、14~14.5mM、14.1~14.6mM、14.2~14.7mM、14.3~14.8mM、14.4~14.9mM、14.5~15mM、0~1mM、1~2mM、2~3mM、3~4mM、4~5mM、5~6mM、6~7mM、7~8mM、8~9mM、9~10mM、10~11mM、11~12mM、12~13mM、13~14mM、14~15mM、15~16mM、0~2mM、1~3mM、2~4mM、3~5mM、4~6mM、5~7mM、6~8mM、7~9mM、8~10mM、9~11mM、10~12mM、11~13mM、12~14mM、13~15mM、0~3mM、1~4mM、2~5mM、3~6mM、4~7mM、5~8mM、6~9mM、7~10mM、8~11mM、9~12mM、10~13mM、11~14mM、12~15mM、0~4mM、1~5mM、2~6mM、3~7mM、4~8mM、5~9mM、6~10mM、7~11mM、8~12mM、9~13mM、10~14mM、11~15mM、0~5mM、1~6mM、2~7mM、3~8mM、4~9mM、5~10mM、6~11mM、7~12mM、8~13mM、9~14mM、10~15mM、0~6mM、1~7mM、2~8mM、3~9mM、4~10mM、5~11mM、6~12mM、7~13mM、8~14mM、9~15mM、0~7mM、1~8mM、2~9mM、3~10mM、4~11mM、5~12mM、6~13mM、7~14mM、8~15mM、0~8mM、1~9mM、2~10mM、3~11mM、4~12mM、5~13mM、6~14mM、7~15mM、0~9mM、1~10mM、2~11mM、3~12mM、4~13mM、5~14mM、6~15mM、0~10mM、1~11mM、2~12mM、3~13mM、4~14mM、5~15mM、0~11mM、1~12mM、2~13mM、3~14mM、4~15mM、0~12mM、1~13mM、2~14mM、3~15mM、0~13mM、1~14mM、2~15mM、0~14mM、1~15mM、または0~15mMの範囲のリン酸ナトリウムを含み得る。
【0633】
所定の実施形態では、製剤は、0~10mMのリン酸ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2~12mMのリン酸ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2~3mMのリン酸ナトリウムを含み得る。
【0634】
所定の実施形態では、製剤は、9~10mMのリン酸ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、10~11mMのリン酸ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2.7mMのリン酸ナトリウムを含み得る。
【0635】
所定の実施形態では、製剤は、10mMのリン酸ナトリウムを含み得る。
リン酸カリウム
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、リン酸カリウムである。製剤は、一塩基性、二塩基性または一塩基性及び二塩基性の両方の組み合わせのリン酸カリウムを含み得る。
【0636】
所定の実施形態では、製剤におけるリン酸カリウムの濃度は、限定されないが、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mM、0.5mM、0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2mM、2.1mM、2.2mM、2.3mM、2.4mM、2.5mM、2.6mM、2.7mM、2.8mM、2.9mM、3mM、3.1mM、3.2mM、3.3mM、3.4mM、3.5mM、3.6mM、3.7mM、3.8mM、3.9mM、4mM、4.1mM、4.2mM、4.3mM、4.4mM、4.5mM、4.6mM、4.7mM、4.8mM、4.9mM、5mM、5.1mM、5.2mM、5.3mM、5.4mM、5.5mM、5.6mM、5.7mM、5.8mM、5.9mM、6mM、6.1mM、6.2mM、6.3mM、6.4mM、6.5mM、6.6mM、6.7mM、6.8mM、6.9mM、7mM、7.1mM、7.2mM、7.3mM、7.4mM、7.5mM、7.6mM、7.7mM、7.8mM、7.9mM、8mM、8.1mM、8.2mM、8.3mM、8.4mM、8.5mM、8.6mM、8.7mM、8.8mM、8.9mM、9mM、9.1mM、9.2mM、9.3mM、9.4mM、9.5mM、9.6mM、9.7mM、9.8mM、9.9mM、10mM、10.1mM、10.2mM、10.3mM、10.4mM、10.5mM、10.6mM、10.7mM、10.8mM、10.9mM、11mM、11.1mM、11.2mM、11.3mM、11.4mM、11.5mM、11.6mM、11.7mM、11.8mM、11.9mM、12mM、12.1mM、12.2mM、12.3mM、12.4mM、12.5mM、12.6mM、12.7mM、12.8mM、12.9mM、13mM、13.1mM、13.2mM、13.3mM、13.4mM、13.5mM、13.6mM、13.7mM、13.8mM、13.9mM、14mM、14.1mM、14.2mM、14.3mM、14.4mM、14.5mM、14.6mM、14.7mM、14.8mM、14.9mMまたは15mMであり得る。
【0637】
製剤は、0~0.5mM、0.1~0.6mM、0.2~0.7mM、0.3~0.8mM、0.4~0.9mM、0.5~1mM、0.6~1.1mM、0.7~1.2mM、0.8~1.3mM、0.9~1.4mM、1~1.5mM、1.1~1.6mM、1.2~1.7mM、1.3~1.8mM、1.4~1.9mM、1.5~2mM、1.6~2.1mM、1.7~2.2mM、1.8~2.3mM、1.9~2.4mM、2~2.5mM、2.1~2.6mM、2.2~2.7mM、2.3~2.8mM、2.4~2.9mM、2.5~3mM、2.6~3.1mM、2.7~3.2mM、2.8~3.3mM、2.9~3.4mM、3~3.5mM、3.1~3.6mM、3.2~3.7mM、3.3~3.8mM、3.4~3.9mM、3.5~4mM、3.6~4.1mM、3.7~4.2mM、3.8~4.3mM、3.9~4.4mM、4~4.5mM、4.1~4.6mM、4.2~4.7mM、4.3~4.8mM、4.4~4.9mM、4.5~5mM、4.6~5.1mM、4.7~5.2mM、4.8~5.3mM、4.9~5.4mM、5~5.5mM、5.1~5.6mM、5.2~5.7mM、5.3~5.8mM、5.4~5.9mM、5.5~6mM、5.6~6.1mM、5.7~6.2mM、5.8~6.3mM、5.9~6.4mM、6~6.5mM、6.1~6.6mM、6.2~6.7mM、6.3~6.8mM、6.4~6.9mM、6.5~7mM、6.6~7.1mM、6.7~7.2mM、6.8~7.3mM、6.9~7.4mM、7~7.5mM、7.1~7.6mM、7.2~7.7mM、7.3~7.8mM、7.4~7.9mM、7.5~8mM、7.6~8.1mM、7.7~8.2mM、7.8~8.3mM、7.9~8.4mM、8~8.5mM、8.1~8.6mM、8.2~8.7mM、8.3~8.8mM、8.4~8.9mM、8.5~9mM、8.6~9.1mM、8.7~9.2mM、8.8~9.3mM、8.9~9.4mM、9~9.5mM、9.1~9.6mM、9.2~9.7mM、9.3~9.8mM、9.4~9.9mM、9.5~10mM、9.6~10.1mM、9.7~10.2mM、9.8~10.3mM、9.9~10.4mM、10~10.5mM、10.1~10.6mM、10.2~10.7mM、10.3~10.8mM、10.4~10.9mM、10.5~11mM、10.6~11.1mM、10.7~11.2mM、10.8~11.3mM、10.9~11.4mM、11~11.5mM、11.1~11.6mM、11.2~11.7mM、11.3~11.8mM、11.4~11.9mM、11.5~12mM、11.6~12.1mM、11.7~12.2mM、11.8~12.3mM、11.9~12.4mM、12~12.5mM、12.1~12.6mM、12.2~12.7mM、12.3~12.8mM、12.4~12.9mM、12.5~13mM、12.6~13.1mM、12.7~13.2mM、12.8~13.3mM、12.9~13.4mM、13~13.5mM、13.1~13.6mM、13.2~13.7mM、13.3~13.8mM、13.4~13.9mM、13.5~14mM、13.6~14.1mM、13.7~14.2mM、13.8~14.3mM、13.9~14.4mM、14~14.5mM、14.1~14.6mM、14.2~14.7mM、14.3~14.8mM、14.4~14.9mM、14.5~15mM、0~1mM、1~2mM、2~3mM、3~4mM、4~5mM、5~6mM、6~7mM、7~8mM、8~9mM、9~10mM、10~11mM、11~12mM、12~13mM、13~14mM、14~15mM、15~16mM、0~2mM、1~3mM、2~4mM、3~5mM、4~6mM、5~7mM、6~8mM、7~9mM、8~10mM、9~11mM、10~12mM、11~13mM、12~14mM、13~15mM、0~3mM、1~4mM、2~5mM、3~6mM、4~7mM、5~8mM、6~9mM、7~10mM、8~11mM、9~12mM、10~13mM、11~14mM、12~15mM、0~4mM、1~5mM、2~6mM、3~7mM、4~8mM、5~9mM、6~10mM、7~11mM、8~12mM、9~13mM、10~14mM、11~15mM、0~5mM、1~6mM、2~7mM、3~8mM、4~9mM、5~10mM、6~11mM、7~12mM、8~13mM、9~14mM、10~15mM、0~6mM、1~7mM、2~8mM、3~9mM、4~10mM、5~11mM、6~12mM、7~13mM、8~14mM、9~15mM、0~7mM、1~8mM、2~9mM、3~10mM、4~11mM、5~12mM、6~13mM、7~14mM、8~15mM、0~8mM、1~9mM、2~10mM、3~11mM、4~12mM、5~13mM、6~14mM、7~15mM、0~9mM、1~10mM、2~11mM、3~12mM、4~13mM、5~14mM、6~15mM、0~10mM、1~11mM、2~12mM、3~13mM、4~14mM、5~15mM、0~11mM、1~12mM、2~13mM、3~14mM、4~15mM、0~12mM、1~13mM、2~14mM、3~15mM、0~13mM、1~14mM、2~15mM、0~14mM、1~15mM、または0~15mMの範囲のリン酸カリウムを含み得る。
【0638】
所定の実施形態では、製剤は、0~10mMのリン酸カリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1~3mMのリン酸カリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1~2mMのリン酸カリウムを含み得る。
【0639】
所定の実施形態では、製剤は、2~3mMのリン酸カリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2~12mMのリン酸カリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1.5mMのリン酸カリウムを含み得る。非限定的な例として、製剤は、1.54mMのリン酸カリウムを含み得る。
【0640】
所定の実施形態では、製剤は、2mMのリン酸カリウムを含み得る。
塩化ナトリウム
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、塩化ナトリウムである。
【0641】
所定の実施形態では、製剤における塩化ナトリウムの濃度は、限定されないが、75mM、76mM、77mM、78mM、79mM、80mM、81mM、82mM、83mM、84mM、85mM、86mM、87mM、88mM、89mM、90mM、91mM、92mM、93mM、94mM、95mM、96mM、97mM、98mM、99mM、100mM、101mM、102mM、103mM、104mM、105mM、106mM、107mM、108mM、109mM、110mM、111mM、112mM、113mM、114mM、115mM、116mM、117mM、118mM、119mM、120mM、121mM、122mM、123mM、124mM、125mM、126mM、127mM、128mM、129mM、130mM、131mM、132mM、133mM、134mM、135mM、136mM、137mM、138mM、139mM、140mM、141mM、142mM、143mM、144mM、145mM、146mM、147mM、148mM、149mM、150mM、151mM、152mM、153mM、154mM、155mM、156mM、157mM、158mM、159mM、160mM、161mM、162mM、163mM、164mM、165mM、166mM、167mM、168mM、169mM、170mM、171mM、172mM、173mM、174mM、175mM、176mM、177mM、178mM、179mM、180mM、181mM、182mM、183mM、184mM、185mM、186mM、187mM、188mM、189mM、190mM、191mM、192mM、193mM、194mM、195mM、196mM、197mM、198mM、199mM、200mM、201mM、202mM、203mM、204mM、205mM、206mM、207mM、208mM、209mM、210mM、211mM、212mM、213mM、214mM、215mM、216mM、217mM、218mM、219mM、または220mMであり得る。
【0642】
製剤は、75~85mM、80~90mM、85~95mM、90~100mM、95~105mM、100~110mM、105~115mM、110~120mM、115~125mM、120~130mM、125~135mM、130~140mM、135~145mM、140~150mM、145~155mM、150~160mM、155~165mM、160~170mM、165~175mM、170~180mM、175~185mM、180~190mM、185~195mM、190~200mM、75~95mM、80~100mM、85~105mM、90~110mM、95~115mM、100~120mM、105~125mM、110~130mM、115~135mM、120~140mM、125~145mM、130~150mM、135~155mM、140~160mM、145~165mM、150~170mM、155~175mM、160~180mM、165~185mM、170~190mM、175~195mM、180~200mM、75~100mM、80~105mM、85~110mM、90~115mM、95~120mM、100~125mM、105~130mM、110~135mM、115~140mM、120~145mM、125~150mM、130~155mM、135~160mM、140~165mM、145~170mM、150~175mM、155~180mM、160~185mM、165~190mM、170~195mM、175~200mM、75~105mM、80~110mM、85~115mM、90~120mM、95~125mM、100~130mM、105~135mM、110~140mM、115~145mM、120~150mM、125~155mM、130~160mM、135~165mM、140~170mM、145~175mM、150~180mM、155~185mM、160~190mM、165~195mM、170~200mM、75~115mM、80~120mM、85~125mM、90~130mM、95~135mM、100~140mM、105~145mM、110~150mM、115~155mM、120~160mM、125~165mM、130~170mM、135~175mM、140~180mM、145~185mM、150~190mM、155~195mM、160~200mM、75~120mM、80~125mM、85~130mM、90~135mM、95~140mM、100~145mM、105~150mM、110~155mM、115~160mM、120~165mM、125~170mM、130~175mM、135~180mM、140~185mM、145~190mM、150~195mM、155~200mM、75~125mM、80~130mM、85~135mM、90~140mM、95~145mM、100~150mM、105~155mM、110~160mM、115~165mM、120~170mM、125~175mM、130~180mM、135~185mM、140~190mM、145~195mM、150~200mM、75~125mM、80~130mM、85~135mM、90~140mM、95~145mM、100~150mM、105~155mM、110~160mM、115~165mM、120~170mM、125~175mM、130~180mM、135~185mM、140~190mM、145~195mM、150~200mM、75~135mM、80~140mM、85~145mM、90~150mM、95~155mM、100~160mM、105~165mM、110~170mM、115~175mM、120~180mM、125~185mM、130~190mM、135~195mM、140~200mM、75~145mM、80~150mM、85~155mM、90~160mM、95~165mM、100~170mM、105~175mM、110~180mM、115~185mM、120~190mM、125~195mM、130~200mM、75~155mM、80~160mM、85~165mM、90~170mM、95~175mM、100~180mM、105~185mM、110~190mM、115~195mM、120~200mM、75~165mM、80~170mM、85~175mM、90~180mM、95~185mM、100~190mM、105~195mM、110~200mM、75~175mM、80~180mM、85~185mM、90~190mM、95~195mM、100~200mM、80~220mM、90~220mM、100~220mM、110~220mM、120~220mM、130~220mM、140~220mM、150~220mM、160~220mM、170~220mM、180~220mM、190~220mM、200~220mM、または210~220mMの範囲の塩化ナトリウムを含み得る。
【0643】
所定の実施形態では、製剤は、80~220mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、80~150mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、75mMの塩化ナトリウムを含み得る。
【0644】
所定の実施形態では、製剤は、83mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、92mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、95mMの塩化ナトリウムを含み得る。
【0645】
所定の実施形態では、製剤は、98mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、100mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、107mMの塩化ナトリウムを含み得る。
【0646】
所定の実施形態では、製剤は、109mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、118mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、125mMの塩化ナトリウムを含み得る。
【0647】
所定の実施形態では、製剤は、127mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、133mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、142mMの塩化ナトリウムを含み得る。
【0648】
所定の実施形態では、製剤は、150mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、155mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、180mMの塩化ナトリウムを含み得る。
【0649】
所定の実施形態では、製剤は、192mMの塩化ナトリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、210mMの塩化ナトリウムを含み得る。
塩化カリウム
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、塩化カリウムである。
【0650】
所定の実施形態では、製剤における塩化カリウムの濃度は、限定されないが、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mM、0.5mM、0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2mM、2.1mM、2.2mM、2.3mM、2.4mM、2.5mM、2.6mM、2.7mM、2.8mM、2.9mM、3mM、3.1mM、3.2mM、3.3mM、3.4mM、3.5mM、3.6mM、3.7mM、3.8mM、3.9mM、4mM、4.1mM、4.2mM、4.3mM、4.4mM、4.5mM、4.6mM、4.7mM、4.8mM、4.9mM、5mM、5.1mM、5.2mM、5.3mM、5.4mM、5.5mM、5.6mM、5.7mM、5.8mM、5.9mM、6mM、6.1mM、6.2mM、6.3mM、6.4mM、6.5mM、6.6mM、6.7mM、6.8mM、6.9mM、7mM、7.1mM、7.2mM、7.3mM、7.4mM、7.5mM、7.6mM、7.7mM、7.8mM、7.9mM、8mM、8.1mM、8.2mM、8.3mM、8.4mM、8.5mM、8.6mM、8.7mM、8.8mM、8.9mM、9mM、9.1mM、9.2mM、9.3mM、9.4mM、9.5mM、9.6mM、9.7mM、9.8mM、9.9mM、10mM、10.1mM、10.2mM、10.3mM、10.4mM、10.5mM、10.6mM、10.7mM、10.8mM、10.9mM、11mM、11.1mM、11.2mM、11.3mM、11.4mM、11.5mM、11.6mM、11.7mM、11.8mM、11.9mM、12mM、12.1mM、12.2mM、12.3mM、12.4mM、12.5mM、12.6mM、12.7mM、12.8mM、12.9mM、13mM、13.1mM、13.2mM、13.3mM、13.4mM、13.5mM、13.6mM、13.7mM、13.8mM、13.9mM、14mM、14.1mM、14.2mM、14.3mM、14.4mM、14.5mM、14.6mM、14.7mM、14.8mM、14.9mMまたは15mMであり得る。
【0651】
製剤は、0~0.5mM、0.1~0.6mM、0.2~0.7mM、0.3~0.8mM、0.4~0.9mM、0.5~1mM、0.6~1.1mM、0.7~1.2mM、0.8~1.3mM、0.9~1.4mM、1~1.5mM、1.1~1.6mM、1.2~1.7mM、1.3~1.8mM、1.4~1.9mM、1.5~2mM、1.6~2.1mM、1.7~2.2mM、1.8~2.3mM、1.9~2.4mM、2~2.5mM、2.1~2.6mM、2.2~2.7mM、2.3~2.8mM、2.4~2.9mM、2.5~3mM、2.6~3.1mM、2.7~3.2mM、2.8~3.3mM、2.9~3.4mM、3~3.5mM、3.1~3.6mM、3.2~3.7mM、3.3~3.8mM、3.4~3.9mM、3.5~4mM、3.6~4.1mM、3.7~4.2mM、3.8~4.3mM、3.9~4.4mM、4~4.5mM、4.1~4.6mM、4.2~4.7mM、4.3~4.8mM、4.4~4.9mM、4.5~5mM、4.6~5.1mM、4.7~5.2mM、4.8~5.3mM、4.9~5.4mM、5~5.5mM、5.1~5.6mM、5.2~5.7mM、5.3~5.8mM、5.4~5.9mM、5.5~6mM、5.6~6.1mM、5.7~6.2mM、5.8~6.3mM、5.9~6.4mM、6~6.5mM、6.1~6.6mM、6.2~6.7mM、6.3~6.8mM、6.4~6.9mM、6.5~7mM、6.6~7.1mM、6.7~7.2mM、6.8~7.3mM、6.9~7.4mM、7~7.5mM、7.1~7.6mM、7.2~7.7mM、7.3~7.8mM、7.4~7.9mM、7.5~8mM、7.6~8.1mM、7.7~8.2mM、7.8~8.3mM、7.9~8.4mM、8~8.5mM、8.1~8.6mM、8.2~8.7mM、8.3~8.8mM、8.4~8.9mM、8.5~9mM、8.6~9.1mM、8.7~9.2mM、8.8~9.3mM、8.9~9.4mM、9~9.5mM、9.1~9.6mM、9.2~9.7mM、9.3~9.8mM、9.4~9.9mM、9.5~10mM、9.6~10.1mM、9.7~10.2mM、9.8~10.3mM、9.9~10.4mM、10~10.5mM、10.1~10.6mM、10.2~10.7mM、10.3~10.8mM、10.4~10.9mM、10.5~11mM、10.6~11.1mM、10.7~11.2mM、10.8~11.3mM、10.9~11.4mM、11~11.5mM、11.1~11.6mM、11.2~11.7mM、11.3~11.8mM、11.4~11.9mM、11.5~12mM、11.6~12.1mM、11.7~12.2mM、11.8~12.3mM、11.9~12.4mM、12~12.5mM、12.1~12.6mM、12.2~12.7mM、12.3~12.8mM、12.4~12.9mM、12.5~13mM、12.6~13.1mM、12.7~13.2mM、12.8~13.3mM、12.9~13.4mM、13~13.5mM、13.1~13.6mM、13.2~13.7mM、13.3~13.8mM、13.4~13.9mM、13.5~14mM、13.6~14.1mM、13.7~14.2mM、13.8~14.3mM、13.9~14.4mM、14~14.5mM、14.1~14.6mM、14.2~14.7mM、14.3~14.8mM、14.4~14.9mM、14.5~15mM、0~1mM、1~2mM、2~3mM、3~4mM、4~5mM、5~6mM、6~7mM、7~8mM、8~9mM、9~10mM、10~11mM、11~12mM、12~13mM、13~14mM、14~15mM、15~16mM、0~2mM、1~3mM、2~4mM、3~5mM、4~6mM、5~7mM、6~8mM、7~9mM、8~10mM、9~11mM、10~12mM、11~13mM、12~14mM、13~15mM、0~3mM、1~4mM、2~5mM、3~6mM、4~7mM、5~8mM、6~9mM、7~10mM、8~11mM、9~12mM、10~13mM、11~14mM、12~15mM、0~4mM、1~5mM、2~6mM、3~7mM、4~8mM、5~9mM、6~10mM、7~11mM、8~12mM、9~13mM、10~14mM、11~15mM、0~5mM、1~6mM、2~7mM、3~8mM、4~9mM、5~10mM、6~11mM、7~12mM、8~13mM、9~14mM、10~15mM、0~6mM、1~7mM、2~8mM、3~9mM、4~10mM、5~11mM、6~12mM、7~13mM、8~14mM、9~15mM、0~7mM、1~8mM、2~9mM、3~10mM、4~11mM、5~12mM、6~13mM、7~14mM、8~15mM、0~8mM、1~9mM、2~10mM、3~11mM、4~12mM、5~13mM、6~14mM、7~15mM、0~9mM、1~10mM、2~11mM、3~12mM、4~13mM、5~14mM、6~15mM、0~10mM、1~11mM、2~12mM、3~13mM、4~14mM、5~15mM、0~11mM、1~12mM、2~13mM、3~14mM、4~15mM、0~12mM、1~13mM、2~14mM、3~15mM、0~13mM、1~14mM、2~15mM、0~14mM、1~15mM、または0~15mMの範囲の塩化カリウムを含み得る。
【0652】
所定の実施形態では、製剤は、0~10mMの塩化カリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1~3mMの塩化カリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1~2mMの塩化カリウムを含み得る。
【0653】
所定の実施形態では、製剤は、2~3mMの塩化カリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1.5mMの塩化カリウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2.7mMの塩化カリウムを含み得る。
【0654】
塩化マグネシウム
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、塩化マグネシウムである。
【0655】
所定の実施形態では、塩化マグネシウムの濃度は、限定されないが、1mM、2mM、3mM、4mM、5mM、6mM、7mM、8mM、9mM、10mM、11mM、12mM、13mM、14mM、15mM、16mM、17mM、18mM、19mM、20mM、21mM、22mM、23mM、24mM、25mM、26mM、27mM、28mM、29mM、30mM、31mM、32mM、33mM、34mM、35mM、36mM、37mM、38mM、39mM、40mM、41mM、42mM、43mM、44mM、45mM、46mM、47mM、48mM、49mM、50mM、51mM、52mM、53mM、54mM、55mM、56mM、57mM、58mM、59mM、60mM、61mM、62mM、63mM、64mM、65mM、66mM、67mM、68mM、69mM、70mM、71mM、72mM、73mM、74mM、75mM、76mM、77mM、78mM、79mM、80mM、81mM、82mM、83mM、84mM、85mM、86mM、87mM、88mM、89mM、90mM、91mM、92mM、93mM、94mM、95mM、96mM、97mM、98mM、99mM、または100mMであり得る。
【0656】
製剤は、0~5mM、1~5mM、2~5mM、3~5mM、4~5mM、0~10mM、1~10mM、2~10mM、3~10mM、4~10mM、5~10mM、6~10mM、7~10mM、8~10mM、9~10mM、0~25mM、1~25mM、2~25mM、3~25mM、4~25mM、5~25mM、6~25mM、7~25mM、8~25mM、9~25mM、10~25mM、11~25mM、12~25mM、13~25mM、14~25mM、15~25mM、16~25mM、17~25mM、18~25mM、19~25mM、20~25mM、21~25mM、22~25mM、23~25mM、24~25mM、0~50mM、1~50mM、2~50mM、3~50mM、4~50mM、5~50mM、6~50mM、7~50mM、8~50mM、9~50mM、10~50mM、11~50mM、12~50mM、13~50mM、14~50mM、15~50mM、16~50mM、17~50mM、18~50mM、19~50mM、20~50mM、21~50mM、22~50mM、23~50mM、24~50mM、25~50mM、26~50mM、27~50mM、28~50mM、29~50mM、30~50mM、31~50mM、32~50mM、33~50mM、34~50mM、35~50mM、36~50mM、37~50mM、38~50mM、39~50mM、40~50mM、41~50mM、42~50mM、43~50mM、44~50mM、45~50mM、46~50mM、47~50mM、48~50mM、49~50mM、0~75mM、1~75mM、2~75mM、3~75mM、4~75mM、5~75mM、6~75mM、7~75mM、8~75mM、9~75mM、10~75mM、11~75mM、12~75mM、13~75mM、14~75mM、15~75mM、16~75mM、17~75mM、18~75mM、19~75mM、20~75mM、21~75mM、22~75mM、23~75mM、24~75mM、25~75mM、26~75mM、27~75mM、28~75mM、29~75mM、30~75mM、31~75mM、32~75mM、33~75mM、34~75mM、35~75mM、36~75mM、37~75mM、38~75mM、39~75mM、40~75mM、41~75mM、42~75mM、43~75mM、44~75mM、45~75mM、46~75mM、47~75mM、48~75mM、49~75mM、50~75mM、51~75mM、52~75mM、53~75mM、54~75mM、55~75mM、56~75mM、57~75mM、58~75mM、59~75mM、60~75mM、61~75mM、62~75mM、63~75mM、64~75mM、65~75mM、66~75mM、67~75mM、68~75mM、69~75mM、70~75mM、71~75mM、72~75mM、73~75mM、74~75mM、50~100mM、60~100mM、75~100mM、80~100mM、または90~100mMの範囲の塩化マグネシウムを含み得る。
【0657】
所定の実施形態では、製剤は、0~75mMの塩化マグネシウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~5mMの塩化マグネシウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、50~100mMの塩化マグネシウムを含み得る。
【0658】
所定の実施形態では、製剤は、2mMの塩化マグネシウムを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、75mMの塩化マグネシウムを含み得る。
トリス
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トロメタミンまたはTHAMとも呼ばれる)。
【0659】
所定の実施形態では、製剤におけるトリスの濃度は、限定されないが、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mM、0.5mM、0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2mM、2.1mM、2.2mM、2.3mM、2.4mM、2.5mM、2.6mM、2.7mM、2.8mM、2.9mM、3mM、3.1mM、3.2mM、3.3mM、3.4mM、3.5mM、3.6mM、3.7mM、3.8mM、3.9mM、4mM、4.1mM、4.2mM、4.3mM、4.4mM、4.5mM、4.6mM、4.7mM、4.8mM、4.9mM、5mM、5.1mM、5.2mM、5.3mM、5.4mM、5.5mM、5.6mM、5.7mM、5.8mM、5.9mM、6mM、6.1mM、6.2mM、6.3mM、6.4mM、6.5mM、6.6mM、6.7mM、6.8mM、6.9mM、7mM、7.1mM、7.2mM、7.3mM、7.4mM、7.5mM、7.6mM、7.7mM、7.8mM、7.9mM、8mM、8.1mM、8.2mM、8.3mM、8.4mM、8.5mM、8.6mM、8.7mM、8.8mM、8.9mM、9mM、9.1mM、9.2mM、9.3mM、9.4mM、9.5mM、9.6mM、9.7mM、9.8mM、9.9mM、10mM、10.1mM、10.2mM、10.3mM、10.4mM、10.5mM、10.6mM、10.7mM、10.8mM、10.9mM、11mM、11.1mM、11.2mM、11.3mM、11.4mM、11.5mM、11.6mM、11.7mM、11.8mM、11.9mM、12mM、12.1mM、12.2mM、12.3mM、12.4mM、12.5mM、12.6mM、12.7mM、12.8mM、12.9mM、13mM、13.1mM、13.2mM、13.3mM、13.4mM、13.5mM、13.6mM、13.7mM、13.8mM、13.9mM、14mM、14.1mM、14.2mM、14.3mM、14.4mM、14.5mM、14.6mM、14.7mM、14.8mM、14.9mMまたは15mMであり得る。
【0660】
製剤は、0~0.5mM、0.1~0.6mM、0.2~0.7mM、0.3~0.8mM、0.4~0.9mM、0.5~1mM、0.6~1.1mM、0.7~1.2mM、0.8~1.3mM、0.9~1.4mM、1~1.5mM、1.1~1.6mM、1.2~1.7mM、1.3~1.8mM、1.4~1.9mM、1.5~2mM、1.6~2.1mM、1.7~2.2mM、1.8~2.3mM、1.9~2.4mM、2~2.5mM、2.1~2.6mM、2.2~2.7mM、2.3~2.8mM、2.4~2.9mM、2.5~3mM、2.6~3.1mM、2.7~3.2mM、2.8~3.3mM、2.9~3.4mM、3~3.5mM、3.1~3.6mM、3.2~3.7mM、3.3~3.8mM、3.4~3.9mM、3.5~4mM、3.6~4.1mM、3.7~4.2mM、3.8~4.3mM、3.9~4.4mM、4~4.5mM、4.1~4.6mM、4.2~4.7mM、4.3~4.8mM、4.4~4.9mM、4.5~5mM、4.6~5.1mM、4.7~5.2mM、4.8~5.3mM、4.9~5.4mM、5~5.5mM、5.1~5.6mM、5.2~5.7mM、5.3~5.8mM、5.4~5.9mM、5.5~6mM、5.6~6.1mM、5.7~6.2mM、5.8~6.3mM、5.9~6.4mM、6~6.5mM、6.1~6.6mM、6.2~6.7mM、6.3~6.8mM、6.4~6.9mM、6.5~7mM、6.6~7.1mM、6.7~7.2mM、6.8~7.3mM、6.9~7.4mM、7~7.5mM、7.1~7.6mM、7.2~7.7mM、7.3~7.8mM、7.4~7.9mM、7.5~8mM、7.6~8.1mM、7.7~8.2mM、7.8~8.3mM、7.9~8.4mM、8~8.5mM、8.1~8.6mM、8.2~8.7mM、8.3~8.8mM、8.4~8.9mM、8.5~9mM、8.6~9.1mM、8.7~9.2mM、8.8~9.3mM、8.9~9.4mM、9~9.5mM、9.1~9.6mM、9.2~9.7mM、9.3~9.8mM、9.4~9.9mM、9.5~10mM、9.6~10.1mM、9.7~10.2mM、9.8~10.3mM、9.9~10.4mM、10~10.5mM、10.1~10.6mM、10.2~10.7mM、10.3~10.8mM、10.4~10.9mM、10.5~11mM、10.6~11.1mM、10.7~11.2mM、10.8~11.3mM、10.9~11.4mM、11~11.5mM、11.1~11.6mM、11.2~11.7mM、11.3~11.8mM、11.4~11.9mM、11.5~12mM、11.6~12.1mM、11.7~12.2mM、11.8~12.3mM、11.9~12.4mM、12~12.5mM、12.1~12.6mM、12.2~12.7mM、12.3~12.8mM、12.4~12.9mM、12.5~13mM、12.6~13.1mM、12.7~13.2mM、12.8~13.3mM、12.9~13.4mM、13~13.5mM、13.1~13.6mM、13.2~13.7mM、13.3~13.8mM、13.4~13.9mM、13.5~14mM、13.6~14.1mM、13.7~14.2mM、13.8~14.3mM、13.9~14.4mM、14~14.5mM、14.1~14.6mM、14.2~14.7mM、14.3~14.8mM、14.4~14.9mM、14.5~15mM、0~1mM、1~2mM、2~3mM、3~4mM、4~5mM、5~6mM、6~7mM、7~8mM、8~9mM、9~10mM、10~11mM、11~12mM、12~13mM、13~14mM、14~15mM、15~16mM、0~2mM、1~3mM、2~4mM、3~5mM、4~6mM、5~7mM、6~8mM、7~9mM、8~10mM、9~11mM、10~12mM、11~13mM、12~14mM、13~15mM、0~3mM、1~4mM、2~5mM、3~6mM、4~7mM、5~8mM、6~9mM、7~10mM、8~11mM、9~12mM、10~13mM、11~14mM、12~15mM、0~4mM、1~5mM、2~6mM、3~7mM、4~8mM、5~9mM、6~10mM、7~11mM、8~12mM、9~13mM、10~14mM、11~15mM、0~5mM、1~6mM、2~7mM、3~8mM、4~9mM、5~10mM、6~11mM、7~12mM、8~13mM、9~14mM、10~15mM、0~6mM、1~7mM、2~8mM、3~9mM、4~10mM、5~11mM、6~12mM、7~13mM、8~14mM、9~15mM、0~7mM、1~8mM、2~9mM、3~10mM、4~11mM、5~12mM、6~13mM、7~14mM、8~15mM、0~8mM、1~9mM、2~10mM、3~11mM、4~12mM、5~13mM、6~14mM、7~15mM、0~9mM、1~10mM、2~11mM、3~12mM、4~13mM、5~14mM、6~15mM、0~10mM、1~11mM、2~12mM、3~13mM、4~14mM、5~15mM、0~11mM、1~12mM、2~13mM、3~14mM、4~15mM、0~12mM、1~13mM、2~14mM、3~15mM、0~13mM、1~14mM、2~15mM、0~14mM、1~15mM、または0~15mMの範囲のトリスを含み得る。
【0661】
所定の実施形態では、製剤は、0~10mMのトリスを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2~12mMのトリスを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、10mMのトリスを含み得る。
【0662】
ヒスチジン
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、ヒスチジンである。
所定の実施形態では、製剤におけるヒスチジンの濃度は、限定されないが、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mM、0.5mM、0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2mM、2.1mM、2.2mM、2.3mM、2.4mM、2.5mM、2.6mM、2.7mM、2.8mM、2.9mM、3mM、3.1mM、3.2mM、3.3mM、3.4mM、3.5mM、3.6mM、3.7mM、3.8mM、3.9mM、4mM、4.1mM、4.2mM、4.3mM、4.4mM、4.5mM、4.6mM、4.7mM、4.8mM、4.9mM、5mM、5.1mM、5.2mM、5.3mM、5.4mM、5.5mM、5.6mM、5.7mM、5.8mM、5.9mM、6mM、6.1mM、6.2mM、6.3mM、6.4mM、6.5mM、6.6mM、6.7mM、6.8mM、6.9mM、7mM、7.1mM、7.2mM、7.3mM、7.4mM、7.5mM、7.6mM、7.7mM、7.8mM、7.9mM、8mM、8.1mM、8.2mM、8.3mM、8.4mM、8.5mM、8.6mM、8.7mM、8.8mM、8.9mM、9mM、9.1mM、9.2mM、9.3mM、9.4mM、9.5mM、9.6mM、9.7mM、9.8mM、9.9mM、10mM、10.1mM、10.2mM、10.3mM、10.4mM、10.5mM、10.6mM、10.7mM、10.8mM、10.9mM、11mM、11.1mM、11.2mM、11.3mM、11.4mM、11.5mM、11.6mM、11.7mM、11.8mM、11.9mM、12mM、12.1mM、12.2mM、12.3mM、12.4mM、12.5mM、12.6mM、12.7mM、12.8mM、12.9mM、13mM、13.1mM、13.2mM、13.3mM、13.4mM、13.5mM、13.6mM、13.7mM、13.8mM、13.9mM、14mM、14.1mM、14.2mM、14.3mM、14.4mM、14.5mM、14.6mM、14.7mM、14.8mM、14.9mMまたは15mMであり得る。
【0663】
製剤は、0~0.5mM、0.1~0.6mM、0.2~0.7mM、0.3~0.8mM、0.4~0.9mM、0.5~1mM、0.6~1.1mM、0.7~1.2mM、0.8~1.3mM、0.9~1.4mM、1~1.5mM、1.1~1.6mM、1.2~1.7mM、1.3~1.8mM、1.4~1.9mM、1.5~2mM、1.6~2.1mM、1.7~2.2mM、1.8~2.3mM、1.9~2.4mM、2~2.5mM、2.1~2.6mM、2.2~2.7mM、2.3~2.8mM、2.4~2.9mM、2.5~3mM、2.6~3.1mM、2.7~3.2mM、2.8~3.3mM、2.9~3.4mM、3~3.5mM、3.1~3.6mM、3.2~3.7mM、3.3~3.8mM、3.4~3.9mM、3.5~4mM、3.6~4.1mM、3.7~4.2mM、3.8~4.3mM、3.9~4.4mM、4~4.5mM、4.1~4.6mM、4.2~4.7mM、4.3~4.8mM、4.4~4.9mM、4.5~5mM、4.6~5.1mM、4.7~5.2mM、4.8~5.3mM、4.9~5.4mM、5~5.5mM、5.1~5.6mM、5.2~5.7mM、5.3~5.8mM、5.4~5.9mM、5.5~6mM、5.6~6.1mM、5.7~6.2mM、5.8~6.3mM、5.9~6.4mM、6~6.5mM、6.1~6.6mM、6.2~6.7mM、6.3~6.8mM、6.4~6.9mM、6.5~7mM、6.6~7.1mM、6.7~7.2mM、6.8~7.3mM、6.9~7.4mM、7~7.5mM、7.1~7.6mM、7.2~7.7mM、7.3~7.8mM、7.4~7.9mM、7.5~8mM、7.6~8.1mM、7.7~8.2mM、7.8~8.3mM、7.9~8.4mM、8~8.5mM、8.1~8.6mM、8.2~8.7mM、8.3~8.8mM、8.4~8.9mM、8.5~9mM、8.6~9.1mM、8.7~9.2mM、8.8~9.3mM、8.9~9.4mM、9~9.5mM、9.1~9.6mM、9.2~9.7mM、9.3~9.8mM、9.4~9.9mM、9.5~10mM、9.6~10.1mM、9.7~10.2mM、9.8~10.3mM、9.9~10.4mM、10~10.5mM、10.1~10.6mM、10.2~10.7mM、10.3~10.8mM、10.4~10.9mM、10.5~11mM、10.6~11.1mM、10.7~11.2mM、10.8~11.3mM、10.9~11.4mM、11~11.5mM、11.1~11.6mM、11.2~11.7mM、11.3~11.8mM、11.4~11.9mM、11.5~12mM、11.6~12.1mM、11.7~12.2mM、11.8~12.3mM、11.9~12.4mM、12~12.5mM、12.1~12.6mM、12.2~12.7mM、12.3~12.8mM、12.4~12.9mM、12.5~13mM、12.6~13.1mM、12.7~13.2mM、12.8~13.3mM、12.9~13.4mM、13~13.5mM、13.1~13.6mM、13.2~13.7mM、13.3~13.8mM、13.4~13.9mM、13.5~14mM、13.6~14.1mM、13.7~14.2mM、13.8~14.3mM、13.9~14.4mM、14~14.5mM、14.1~14.6mM、14.2~14.7mM、14.3~14.8mM、14.4~14.9mM、14.5~15mM、0~1mM、1~2mM、2~3mM、3~4mM、4~5mM、5~6mM、6~7mM、7~8mM、8~9mM、9~10mM、10~11mM、11~12mM、12~13mM、13~14mM、14~15mM、15~16mM、0~2mM、1~3mM、2~4mM、3~5mM、4~6mM、5~7mM、6~8mM、7~9mM、8~10mM、9~11mM、10~12mM、11~13mM、12~14mM、13~15mM、0~3mM、1~4mM、2~5mM、3~6mM、4~7mM、5~8mM、6~9mM、7~10mM、8~11mM、9~12mM、10~13mM、11~14mM、12~15mM、0~4mM、1~5mM、2~6mM、3~7mM、4~8mM、5~9mM、6~10mM、7~11mM、8~12mM、9~13mM、10~14mM、11~15mM、0~5mM、1~6mM、2~7mM、3~8mM、4~9mM、5~10mM、6~11mM、7~12mM、8~13mM、9~14mM、10~15mM、0~6mM、1~7mM、2~8mM、3~9mM、4~10mM、5~11mM、6~12mM、7~13mM、8~14mM、9~15mM、0~7mM、1~8mM、2~9mM、3~10mM、4~11mM、5~12mM、6~13mM、7~14mM、8~15mM、0~8mM、1~9mM、2~10mM、3~11mM、4~12mM、5~13mM、6~14mM、7~15mM、0~9mM、1~10mM、2~11mM、3~12mM、4~13mM、5~14mM、6~15mM、0~10mM、1~11mM、2~12mM、3~13mM、4~14mM、5~15mM、0~11mM、1~12mM、2~13mM、3~14mM、4~15mM、0~12mM、1~13mM、2~14mM、3~15mM、0~13mM、1~14mM、2~15mM、0~14mM、1~15mM、または0~15mMの範囲のヒスチジンを含み得る。
【0664】
所定の実施形態では、製剤は、0~10mMのヒスチジンを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2~12mMのヒスチジンを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、10mMのヒスチジンを含み得る。
【0665】
アルギニン
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、アルギニンである。
所定の実施形態では、アルギニンの濃度は、限定されないが、1mM、2mM、3mM、4mM、5mM、6mM、7mM、8mM、9mM、10mM、11mM、12mM、13mM、14mM、15mM、16mM、17mM、18mM、19mM、20mM、21mM、22mM、23mM、24mM、25mM、26mM、27mM、28mM、29mM、30mM、31mM、32mM、33mM、34mM、35mM、36mM、37mM、38mM、39mM、40mM、41mM、42mM、43mM、44mM、45mM、46mM、47mM、48mM、49mM、50mM、51mM、52mM、53mM、54mM、55mM、56mM、57mM、58mM、59mM、60mM、61mM、62mM、63mM、64mM、65mM、66mM、67mM、68mM、69mM、70mM、71mM、72mM、73mM、74mM、75mM、76mM、77mM、78mM、79mM、80mM、81mM、82mM、83mM、84mM、85mM、86mM、87mM、88mM、89mM、90mM、91mM、92mM、93mM、94mM、95mM、96mM、97mM、98mM、99mM、または100mMであり得る。
【0666】
製剤は、0~5mM、1~5mM、2~5mM、3~5mM、4~5mM、0~10mM、1~10mM、2~10mM、3~10mM、4~10mM、5~10mM、6~10mM、7~10mM、8~10mM、9~10mM、0~25mM、1~25mM、2~25mM、3~25mM、4~25mM、5~25mM、6~25mM、7~25mM、8~25mM、9~25mM、10~25mM、11~25mM、12~25mM、13~25mM、14~25mM、15~25mM、16~25mM、17~25mM、18~25mM、19~25mM、20~25mM、21~25mM、22~25mM、23~25mM、24~25mM、0~50mM、1~50mM、2~50mM、3~50mM、4~50mM、5~50mM、6~50mM、7~50mM、8~50mM、9~50mM、10~50mM、11~50mM、12~50mM、13~50mM、14~50mM、15~50mM、16~50mM、17~50mM、18~50mM、19~50mM、20~50mM、21~50mM、22~50mM、23~50mM、24~50mM、25~50mM、26~50mM、27~50mM、28~50mM、29~50mM、30~50mM、31~50mM、32~50mM、33~50mM、34~50mM、35~50mM、36~50mM、37~50mM、38~50mM、39~50mM、40~50mM、41~50mM、42~50mM、43~50mM、44~50mM、45~50mM、46~50mM、47~50mM、48~50mM、49~50mM、0~75mM、1~75mM、2~75mM、3~75mM、4~75mM、5~75mM、6~75mM、7~75mM、8~75mM、9~75mM、10~75mM、11~75mM、12~75mM、13~75mM、14~75mM、15~75mM、16~75mM、17~75mM、18~75mM、19~75mM、20~75mM、21~75mM、22~75mM、23~75mM、24~75mM、25~75mM、26~75mM、27~75mM、28~75mM、29~75mM、30~75mM、31~75mM、32~75mM、33~75mM、34~75mM、35~75mM、36~75mM、37~75mM、38~75mM、39~75mM、40~75mM、41~75mM、42~75mM、43~75mM、44~75mM、45~75mM、46~75mM、47~75mM、48~75mM、49~75mM、50~75mM、51~75mM、52~75mM、53~75mM、54~75mM、55~75mM、56~75mM、57~75mM、58~75mM、59~75mM、60~75mM、61~75mM、62~75mM、63~75mM、64~75mM、65~75mM、66~75mM、67~75mM、68~75mM、69~75mM、70~75mM、71~75mM、72~75mM、73~75mM、74~75mM、50~100mM、60~100mM、75~100mM、80~100mM、または90~100mMの範囲のアルギニンを含み得る。
【0667】
所定の実施形態では、製剤は、0~75mMのアルギニンを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、50~100mMのアルギニンを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、75mMのアルギニンを含み得る。
【0668】
塩酸
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、塩酸である。
所定の実施形態では、製剤における塩酸の濃度は、限定されないが、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mM、0.5mM、0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2mM、2.1mM、2.2mM、2.3mM、2.4mM、2.5mM、2.6mM、2.7mM、2.8mM、2.9mM、3mM、3.1mM、3.2mM、3.3mM、3.4mM、3.5mM、3.6mM、3.7mM、3.8mM、3.9mM、4mM、4.1mM、4.2mM、4.3mM、4.4mM、4.5mM、4.6mM、4.7mM、4.8mM、4.9mM、5mM、5.1mM、5.2mM、5.3mM、5.4mM、5.5mM、5.6mM、5.7mM、5.8mM、5.9mM、6mM、6.1mM、6.2mM、6.3mM、6.4mM、6.5mM、6.6mM、6.7mM、6.8mM、6.9mM、7mM、7.1mM、7.2mM、7.3mM、7.4mM、7.5mM、7.6mM、7.7mM、7.8mM、7.9mM、8mM、8.1mM、8.2mM、8.3mM、8.4mM、8.5mM、8.6mM、8.7mM、8.8mM、8.9mM、9mM、9.1mM、9.2mM、9.3mM、9.4mM、9.5mM、9.6mM、9.7mM、9.8mM、9.9mM、10mM、10.1mM、10.2mM、10.3mM、10.4mM、10.5mM、10.6mM、10.7mM、10.8mM、10.9mM、11mM、11.1mM、11.2mM、11.3mM、11.4mM、11.5mM、11.6mM、11.7mM、11.8mM、11.9mM、12mM、12.1mM、12.2mM、12.3mM、12.4mM、12.5mM、12.6mM、12.7mM、12.8mM、12.9mM、13mM、13.1mM、13.2mM、13.3mM、13.4mM、13.5mM、13.6mM、13.7mM、13.8mM、13.9mM、14mM、14.1mM、14.2mM、14.3mM、14.4mM、14.5mM、14.6mM、14.7mM、14.8mM、14.9mMまたは15mMであり得る。
【0669】
製剤は、0~0.5mM、0.1~0.6mM、0.2~0.7mM、0.3~0.8mM、0.4~0.9mM、0.5~1mM、0.6~1.1mM、0.7~1.2mM、0.8~1.3mM、0.9~1.4mM、1~1.5mM、1.1~1.6mM、1.2~1.7mM、1.3~1.8mM、1.4~1.9mM、1.5~2mM、1.6~2.1mM、1.7~2.2mM、1.8~2.3mM、1.9~2.4mM、2~2.5mM、2.1~2.6mM、2.2~2.7mM、2.3~2.8mM、2.4~2.9mM、2.5~3mM、2.6~3.1mM、2.7~3.2mM、2.8~3.3mM、2.9~3.4mM、3~3.5mM、3.1~3.6mM、3.2~3.7mM、3.3~3.8mM、3.4~3.9mM、3.5~4mM、3.6~4.1mM、3.7~4.2mM、3.8~4.3mM、3.9~4.4mM、4~4.5mM、4.1~4.6mM、4.2~4.7mM、4.3~4.8mM、4.4~4.9mM、4.5~5mM、4.6~5.1mM、4.7~5.2mM、4.8~5.3mM、4.9~5.4mM、5~5.5mM、5.1~5.6mM、5.2~5.7mM、5.3~5.8mM、5.4~5.9mM、5.5~6mM、5.6~6.1mM、5.7~6.2mM、5.8~6.3mM、5.9~6.4mM、6~6.5mM、6.1~6.6mM、6.2~6.7mM、6.3~6.8mM、6.4~6.9mM、6.5~7mM、6.6~7.1mM、6.7~7.2mM、6.8~7.3mM、6.9~7.4mM、7~7.5mM、7.1~7.6mM、7.2~7.7mM、7.3~7.8mM、7.4~7.9mM、7.5~8mM、7.6~8.1mM、7.7~8.2mM、7.8~8.3mM、7.9~8.4mM、8~8.5mM、8.1~8.6mM、8.2~8.7mM、8.3~8.8mM、8.4~8.9mM、8.5~9mM、8.6~9.1mM、8.7~9.2mM、8.8~9.3mM、8.9~9.4mM、9~9.5mM、9.1~9.6mM、9.2~9.7mM、9.3~9.8mM、9.4~9.9mM、9.5~10mM、9.6~10.1mM、9.7~10.2mM、9.8~10.3mM、9.9~10.4mM、10~10.5mM、10.1~10.6mM、10.2~10.7mM、10.3~10.8mM、10.4~10.9mM、10.5~11mM、10.6~11.1mM、10.7~11.2mM、10.8~11.3mM、10.9~11.4mM、11~11.5mM、11.1~11.6mM、11.2~11.7mM、11.3~11.8mM、11.4~11.9mM、11.5~12mM、11.6~12.1mM、11.7~12.2mM、11.8~12.3mM、11.9~12.4mM、12~12.5mM、12.1~12.6mM、12.2~12.7mM、12.3~12.8mM、12.4~12.9mM、12.5~13mM、12.6~13.1mM、12.7~13.2mM、12.8~13.3mM、12.9~13.4mM、13~13.5mM、13.1~13.6mM、13.2~13.7mM、13.3~13.8mM、13.4~13.9mM、13.5~14mM、13.6~14.1mM、13.7~14.2mM、13.8~14.3mM、13.9~14.4mM、14~14.5mM、14.1~14.6mM、14.2~14.7mM、14.3~14.8mM、14.4~14.9mM、14.5~15mM、0~1mM、1~2mM、2~3mM、3~4mM、4~5mM、5~6mM、6~7mM、7~8mM、8~9mM、9~10mM、10~11mM、11~12mM、12~13mM、13~14mM、14~15mM、15~16mM、0~2mM、1~3mM、2~4mM、3~5mM、4~6mM、5~7mM、6~8mM、7~9mM、8~10mM、9~11mM、10~12mM、11~13mM、12~14mM、13~15mM、0~3mM、1~4mM、2~5mM、3~6mM、4~7mM、5~8mM、6~9mM、7~10mM、8~11mM、9~12mM、10~13mM、11~14mM、12~15mM、0~4mM、1~5mM、2~6mM、3~7mM、4~8mM、5~9mM、6~10mM、7~11mM、8~12mM、9~13mM、10~14mM、11~15mM、0~5mM、1~6mM、2~7mM、3~8mM、4~9mM、5~10mM、6~11mM、7~12mM、8~13mM、9~14mM、10~15mM、0~6mM、1~7mM、2~8mM、3~9mM、4~10mM、5~11mM、6~12mM、7~13mM、8~14mM、9~15mM、0~7mM、1~8mM、2~9mM、3~10mM、4~11mM、5~12mM、6~13mM、7~14mM、8~15mM、0~8mM、1~9mM、2~10mM、3~11mM、4~12mM、5~13mM、6~14mM、7~15mM、0~9mM、1~10mM、2~11mM、3~12mM、4~13mM、5~14mM、6~15mM、0~10mM、1~11mM、2~12mM、3~13mM、4~14mM、5~15mM、0~11mM、1~12mM、2~13mM、3~14mM、4~15mM、0~12mM、1~13mM、2~14mM、3~15mM、0~13mM、1~14mM、2~15mM、0~14mM、1~15mM、または0~15mMの範囲の塩酸を含み得る。
【0670】
所定の実施形態では、製剤は、0~10mMの塩酸を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、6.2~6.3mMの塩酸を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、8.9~9mMの塩酸を含み得る。
【0671】
所定の実施形態では、製剤は、6.2mMの塩酸を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、6.3mMの塩酸を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、8.9mMの塩酸を含み得る。
【0672】
所定の実施形態では、製剤は、9mMの塩酸を含み得る。

所定の実施形態では、製剤は、少なくとも1つの糖及び/または糖代用品を含み得る。
【0673】
所定の実施形態では、製剤は、製剤の安定性を増加させるための少なくとも1つの糖及び/または糖代用品を含み得る。この安定性の増加は、インプロセスのプールのためのより長い保持時間を提供し、より長い「保存可能期間」を提供し、溶液中のAAV粒子の濃度を増加させ(例えば、製剤は、rAAVが溶液から欠乏することなく、より高い濃度のAAV粒子を有することが可能である)及び/または製剤における凝集の生成または形成を減少させ得る。
【0674】
所定の実施形態では、製剤における少なくとも1つの糖及び/または糖代用品の包含は、糖及び/または糖代用品を有さない同じ製剤と比較して、製剤の安定性を1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、1~5%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%増加させ得る。
【0675】
所定の実施形態では、糖及び/または糖代用品は、安定性の増加のためにリン酸緩衝液と組み合わせて使用される。糖及び/または糖代用品とリン酸緩衝液との組み合わせは、糖及び/または糖代用品を有さない同じ製剤と比較して、安定性を1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、1~5%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%増加させ得る。非限定的な例として、糖は、スクロースである。別の非限定的な例として、糖は、トレハロースである。別の非限定的な例として、糖代用品は、ソルビトールである。
【0676】
所定の実施形態では、製剤の保持時間は、糖及び/または糖代用品を有さない同じ製剤と比較して、1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、1~5%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%増加し得る。
【0677】
所定の実施形態では、製剤の保存可能期間は、糖及び/または糖代用品を有さない同じ製剤と比較して、1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、1~5%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%増加し得る。保存可能期間は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24時間、または1、2、3、4週、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24ヶ月、または1、2、3、4、5、6、7年もしくは7年超であり得る。
【0678】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、糖及び/または糖代用品を有さない同じ製剤と比較して、1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、1~5%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%増加し得る。
【0679】
所定の実施形態では、糖及び/または糖代用品の添加の結果として、製剤における凝集物の形成または生成は、糖及び/または糖代用品を有さない同じ製剤と比較して、1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、1~5%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%減少し得る。
【0680】
所定の実施形態では、糖及び/または糖代用品の添加の結果として、凝集物の形成または生成は、糖及び/または糖代用品を有さない同じ製剤と比較して、当該技術分野で知られている方法によって(例えば、DLS測定によって)決定して、1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、1~5%、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%であり得る。非限定的な例として、製剤の凝集は、少なくとも1つの糖及び/または糖代用品の製剤への添加によって2%未満となり得る。さらなる凝集物は、当該技術分野で知られている方法によって除去され得る。
【0681】
所定の実施形態では、製剤は、糖及び/または糖代用品を0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、5%、5.1%、5.2%、5.3%、5.4%、5.5%、5.6%、5.7%、5.8%、5.9%、6%、6.1%、6.2%、6.3%、6.4%、6.5%、6.6%、6.7%、6.8%、6.9%、7%、7.1%、7.2%、7.3%、7.4%、7.5%、7.6%、7.7%、7.8%、7.9%、8%、8.1%、8.2%、8.3%、8.4%、8.5%、8.6%、8.7%、8.8%、8.9%、9%、9.1%、9.2%、9.3%、9.4%、9.5%、9.6%、9.7%、9.8%、9.9%、または10%w/vで含み得る。
【0682】
所定の実施形態では、製剤は、0~1%、0.1~1%、0.2~1%、0.3~1%、0.4~1%、0.5~1%、0.6~1%、0.7~1%、0.8~1%、0.9~1%、0~1.5%、0.1~1.5%、0.2~1.5%、0.3~1.5%、0.4~1.5%、0.5~1.5%、0.6~1.5%、0.7~1.5%、0.8~1.5%、0.9~1.5%、1~1.5%、1.1~1.5%、1.2~1.5%、1.3~1.5%、1.4~1.5%、0~2%、0.1~2%、0.2~2%、0.3~2%、0.4~2%、0.5~2%、0.6~2%、0.7~2%、0.8~2%、0.9~2%、1~2%、1.1~2%、1.2~2%、1.3~2%、1.4~2%、1.5~2%、1.6~2%、1.7~2%、1.8~2%、1.9~2%、0~2.5%、0.1~2.5%、0.2~2.5%、0.3~2.5%、0.4~2.5%、0.5~2.5%、0.6~2.5%、0.7~2.5%、0.8~2.5%、0.9~2.5%、1~2.5%、1.1~2.5%、1.2~2.5%、1.3~2.5%、1.4~2.5%、1.5~2.5%、1.6~2.5%、1.7~2.5%、1.8~2.5%、1.9~2.5%、2~2.5%、2.1~2.5%、2.2~2.5%、2.3~2.5%、2.4~2.5%、0~3%、0.1~3%、0.2~3%、0.3~3%、0.4~3%、0.5~3%、0.6~3%、0.7~3%、0.8~3%、0.9~3%、1~3%、1.1~3%、1.2~3%、1.3~3%、1.4~3%、1.5~3%、1.6~3%、1.7~3%、1.8~3%、1.9~3%、2~3%、2.1~3%、2.2~3%、2.3~3%、2.4~3%、2.5~3%、2.6~3%、2.7~3%、2.8~3%、2.9~3%、0~3.5%、0.1~3.5%、0.2~3.5%、0.3~3.5%、0.4~3.5%、0.5~3.5%、0.6~3.5%、0.7~3.5%、0.8~3.5%、0.9~3.5%、1~3.5%、1.1~3.5%、1.2~3.5%、1.3~3.5%、1.4~3.5%、1.5~3.5%、1.6~3.5%、1.7~3.5%、1.8~3.5%、1.9~3.5%、2~3.5%、2.1~3.5%、2.2~3.5%、2.3~3.5%、2.4~3.5%、2.5~3.5%、2.6~3.5%、2.7~3.5%、2.8~3.5%、2.9~3.5%、3~3.5%、3.1~3.5%、3.2~3.5%、3.3~3.5%、3.4~3.5%、0~4%、0.1~4%、0.2~4%、0.3~4%、0.4~4%、0.5~4%、0.6~4%、0.7~4%、0.8~4%、0.9~4%、1~4%、1.1~4%、1.2~4%、1.3~4%、1.4~4%、1.5~4%、1.6~4%、1.7~4%、1.8~4%、1.9~4%、2~4%、2.1~4%、2.2~4%、2.3~4%、2.4~4%、2.5~4%、2.6~4%、2.7~4%、2.8~4%、2.9~4%、3~4%、3.1~4%、3.2~4%、3.3~4%、3.4~4%、3.5~4%、3.6~4%、3.7~4%、3.8~4%、3.9~4%、0~4.5%、0.1~4.5%、0.2~4.5%、0.3~4.5%、0.4~4.5%、0.5~4.5%、0.6~4.5%、0.7~4.5%、0.8~4.5%、0.9~4.5%、1~4.5%、1.1~4.5%、1.2~4.5%、1.3~4.5%、1.4~4.5%、1.5~4.5%、1.6~4.5%、1.7~4.5%、1.8~4.5%、1.9~4.5%、2~4.5%、2.1~4.5%、2.2~4.5%、2.3~4.5%、2.4~4.5%、2.5~4.5%、2.6~4.5%、2.7~4.5%、2.8~4.5%、2.9~4.5%、3~4.5%、3.1~4.5%、3.2~4.5%、3.3~4.5%、3.4~4.5%、3.5~4.5%、3.6~4.5%、3.7~4.5%、3.8~4.5%、3.9~4.5%、4~4.5%、4.1~4.5%、4.2~4.5%、4.3~4.5%、4.4~4.5%、0~5%、0.1~5%、0.2~5%、0.3~5%、0.4~5%、0.5~5%、0.6~5%、0.7~5%、0.8~5%、0.9~5%、1~5%、1.1~5%、1.2~5%、1.3~5%、1.4~5%、1.5~5%、1.6~5%、1.7~5%、1.8~5%、1.9~5%、2~5%、2.1~5%、2.2~5%、2.3~5%、2.4~5%、2.5~5%、2.6~5%、2.7~5%、2.8~5%、2.9~5%、3~5%、3.1~5%、3.2~5%、3.3~5%、3.4~5%、3.5~5%、3.6~5%、3.7~5%、3.8~5%、3.9~5%、4~5%、4.1~5%、4.2~5%、4.3~5%、4.4~5%、4.5~5%、4.6~5%、4.7~5%、4.8~5%、4.9~5%、0~5.5%、0.1~5.5%、0.2~5.5%、0.3~5.5%、0.4~5.5%、0.5~5.5%、0.6~5.5%、0.7~5.5%、0.8~5.5%、0.9~5.5%、1~5.5%、1.1~5.5%、1.2~5.5%、1.3~5.5%、1.4~5.5%、1.5~5.5%、1.6~5.5%、1.7~5.5%、1.8~5.5%、1.9~5.5%、2~5.5%、2.1~5.5%、2.2~5.5%、2.3~5.5%、2.4~5.5%、2.5~5.5%、2.6~5.5%、2.7~5.5%、2.8~5.5%、2.9~5.5%、3~5.5%、3.1~5.5%、3.2~5.5%、3.3~5.5%、3.4~5.5%、3.5~5.5%、3.6~5.5%、3.7~5.5%、3.8~5.5%、3.9~5.5%、4~5.5%、4.1~5.5%、4.2~5.5%、4.3~5.5%、4.4~5.5%、4.5~5.5%、4.6~5.5%、4.7~5.5%、4.8~5.5%、4.9~5.5%、5~5.5%、5.1~5.5%、5.2~5.5%、5.3~5.5%、5.4~5.5%、0~6%、0.1~6%、0.2~6%、0.3~6%、0.4~6%、0.5~6%、0.6~6%、0.7~6%、0.8~6%、0.9~6%、1~6%、1.1~6%、1.2~6%、1.3~6%、1.4~6%、1.5~6%、1.6~6%、1.7~6%、1.8~6%、1.9~6%、2~6%、2.1~6%、2.2~6%、2.3~6%、2.4~6%、2.5~6%、2.6~6%、2.7~6%、2.8~6%、2.9~6%、3~6%、3.1~6%、3.2~6%、3.3~6%、3.4~6%、3.5~6%、3.6~6%、3.7~6%、3.8~6%、3.9~6%、4~6%、4.1~6%、4.2~6%、4.3~6%、4.4~6%、4.5~6%、4.6~6%、4.7~6%、4.8~6%、4.9~6%、5~6%、5.1~6%、5.2~6%、5.3~6%、5.4~6%、5.5~6%、5.6~6%、5.7~6%、5.8~6%、5.9~6%、0~6.5%、0.1~6.5%、0.2~6.5%、0.3~6.5%、0.4~6.5%、0.5~6.5%、0.6~6.5%、0.7~6.5%、0.8~6.5%、0.9~6.5%、1~6.5%、1.1~6.5%、1.2~6.5%、1.3~6.5%、1.4~6.5%、1.5~6.5%、1.6~6.5%、1.7~6.5%、1.8~6.5%、1.9~6.5%、2~6.5%、2.1~6.5%、2.2~6.5%、2.3~6.5%、2.4~6.5%、2.5~6.5%、2.6~6.5%、2.7~6.5%、2.8~6.5%、2.9~6.5%、3~6.5%、3.1~6.5%、3.2~6.5%、3.3~6.5%、3.4~6.5%、3.5~6.5%、3.6~6.5%、3.7~6.5%、3.8~6.5%、3.9~6.5%、4~6.5%、4.1~6.5%、4.2~6.5%、4.3~6.5%、4.4~6.5%、4.5~6.5%、4.6~6.5%、4.7~6.5%、4.8~6.5%、4.9~6.5%、5~6.5%、5.1~6.5%、5.2~6.5%、5.3~6.5%、5.4~6.5%、5.5~6.5%、5.6~6.5%、5.7~6.5%、5.8~6.5%、5.9~6.5%、6~6.5%、6.1~6.5%、6.2~6.5%、6.3~6.5%、6.4~6.5%、0~7%、0.1~7%、0.2~7%、0.3~7%、0.4~7%、0.5~7%、0.6~7%、0.7~7%、0.8~7%、0.9~7%、1~7%、1.1~7%、1.2~7%、1.3~7%、1.4~7%、1.5~7%、1.6~7%、1.7~7%、1.8~7%、1.9~7%、2~7%、2.1~7%、2.2~7%、2.3~7%、2.4~7%、2.5~7%、2.6~7%、2.7~7%、2.8~7%、2.9~7%、3~7%、3.1~7%、3.2~7%、3.3~7%、3.4~7%、3.5~7%、3.6~7%、3.7~7%、3.8~7%、3.9~7%、4~7%、4.1~7%、4.2~7%、4.3~7%、4.4~7%、4.5~7%、4.6~7%、4.7~7%、4.8~7%、4.9~7%、5~7%、5.1~7%、5.2~7%、5.3~7%、5.4~7%、5.5~7%、5.6~7%、5.7~7%、5.8~7%、5.9~7%、6~7%、6.1~7%、6.2~7%、6.3~7%、6.4~7%、6.5~7%、6.6~7%、6.7~7%、6.8~7%、6.9~7%、0~7.5%、0.1~7.5%、0.2~7.5%、0.3~7.5%、0.4~7.5%、0.5~7.5%、0.6~7.5%、0.7~7.5%、0.8~7.5%、0.9~7.5%、1~7.5%、1.1~7.5%、1.2~7.5%、1.3~7.5%、1.4~7.5%、1.5~7.5%、1.6~7.5%、1.7~7.5%、1.8~7.5%、1.9~7.5%、2~7.5%、2.1~7.5%、2.2~7.5%、2.3~7.5%、2.4~7.5%、2.5~7.5%、2.6~7.5%、2.7~7.5%、2.8~7.5%、2.9~7.5%、3~7.5%、3.1~7.5%、3.2~7.5%、3.3~7.5%、3.4~7.5%、3.5~7.5%、3.6~7.5%、3.7~7.5%、3.8~7.5%、3.9~7.5%、4~7.5%、4.1~7.5%、4.2~7.5%、4.3~7.5%、4.4~7.5%、4.5~7.5%、4.6~7.5%、4.7~7.5%、4.8~7.5%、4.9~7.5%、5~7.5%、5.1~7.5%、5.2~7.5%、5.3~7.5%、5.4~7.5%、5.5~7.5%、5.6~7.5%、5.7~7.5%、5.8~7.5%、5.9~7.5%、6~7.5%、6.1~7.5%、6.2~7.5%、6.3~7.5%、6.4~7.5%、6.5~7.5%、6.6~7.5%、6.7~7.5%、6.8~7.5%、6.9~7.5%、7~7.5%、7.1~7.5%、7.2~7.5%、7.3~7.5%、7.4~7.5%、0~8%、0.1~8%、0.2~8%、0.3~8%、0.4~8%、0.5~8%、0.6~8%、0.7~8%、0.8~8%、0.9~8%、1~8%、1.1~8%、1.2~8%、1.3~8%、1.4~8%、1.5~8%、1.6~8%、1.7~8%、1.8~8%、1.9~8%、2~8%、2.1~8%、2.2~8%、2.3~8%、2.4~8%、2.5~8%、2.6~8%、2.7~8%、2.8~8%、2.9~8%、3~8%、3.1~8%、3.2~8%、3.3~8%、3.4~8%、3.5~8%、3.6~8%、3.7~8%、3.8~8%、3.9~8%、4~8%、4.1~8%、4.2~8%、4.3~8%、4.4~8%、4.5~8%、4.6~8%、4.7~8%、4.8~8%、4.9~8%、5~8%、5.1~8%、5.2~8%、5.3~8%、5.4~8%、5.5~8%、5.6~8%、5.7~8%、5.8~8%、5.9~8%、6~8%、6.1~8%、6.2~8%、6.3~8%、6.4


~8%、6.5~8%、6.6~8%、6.7~8%、6.8~8%、6.9~8%、7~8%、7.1~8%、7.2~8%、7.3~8%、7.4~8%、7.5~8%、7.6~8%、7.7~8%、7.8~8%、7.9~8%、0~8.5%、0.1~8.5%、0.2~8.5%、0.3~8.5%、0.4~8.5%、0.5~8.5%、0.6~8.5%、0.7~8.5%、0.8~8.5%、0.9~8.5%、1~8.5%、1.1~8.5%、1.2~8.5%、1.3~8.5%、1.4~8.5%、1.5~8.5%、1.6~8.5%、1.7~8.5%、1.8~8.5%、1.9~8.5%、2~8.5%、2.1~8.5%、2.2~8.5%、2.3~8.5%、2.4~8.5%、2.5~8.5%、2.6~8.5%、2.7~8.5%、2.8~8.5%、2.9~8.5%、3~8.5%、3.1~8.5%、3.2~8.5%、3.3~8.5%、3.4~8.5%、3.5~8.5%、3.6~8.5%、3.7~8.5%、3.8~8.5%、3.9~8.5%、4~8.5%、4.1~8.5%、4.2~8.5%、4.3~8.5%、4.4~8.5%、4.5~8.5%、4.6~8.5%、4.7~8.5%、4.8~8.5%、4.9~8.5%、5~8.5%、5.1~8.5%、5.2~8.5%、5.3~8.5%、5.4~8.5%、5.5~8.5%、5.6~8.5%、5.7~8.5%、5.8~8.5%、5.9~8.5%、6~8.5%、6.1~8.5%、6.2~8.5%、6.3~8.5%、6.4~8.5%、6.5~8.5%、6.6~8.5%、6.7~8.5%、6.8~8.5%、6.9~8.5%、7~8.5%、7.1~8.5%、7.2~8.5%、7.3~8.5%、7.4~8.5%、7.5~8.5%、7.6~8.5%、7.7~8.5%、7.8~8.5%、7.9~8.5%、8~8.5%、8.1~8.5%、8.2~8.5%、8.3~8.5%、8.4~8.5%、0~9%、0.1~9%、0.2~9%、0.3~9%、0.4~9%、0.5~9%、0.6~9%、0.7~9%、0.8~9%、0.9~9%、1~9%、1.1~9%、1.2~9%、1.3~9%、1.4~9%、1.5~9%、1.6~9%、1.7~9%、1.8~9%、1.9~9%、2~9%、2.1~9%、2.2~9%、2.3~9%、2.4~9%、2.5~9%、2.6~9%、2.7~9%、2.8~9%、2.9~9%、3~9%、3.1~9%、3.2~9%、3.3~9%、3.4~9%、3.5~9%、3.6~9%、3.7~9%、3.8~9%、3.9~9%、4~9%、4.1~9%、4.2~9%、4.3~9%、4.4~9%、4.5~9%、4.6~9%、4.7~9%、4.8~9%、4.9~9%、5~9%、5.1~9%、5.2~9%、5.3~9%、5.4~9%、5.5~9%、5.6~9%、5.7~9%、5.8~9%、5.9~9%、6~9%、6.1~9%、6.2~9%、6.3~9%、6.4~9%、6.5~9%、6.6~9%、6.7~9%、6.8~9%、6.9~9%、7~9%、7.1~9%、7.2~9%、7.3~9%、7.4~9%、7.5~9%、7.6~9%、7.7~9%、7.8~9%、7.9~9%、8~9%、8.1~9%、8.2~9%、8.3~9%、8.4~9%、8.5~9%、8.6~9%、8.7~9%、8.8~9%、8.9~9%、0~9.5%、0.1~9.5%、0.2~9.5%、0.3~9.5%、0.4~9.5%、0.5~9.5%、0.6~9.5%、0.7~9.5%、0.8~9.5%、0.9~9.5%、1~9.5%、1.1~9.5%、1.2~9.5%、1.3~9.5%、1.4~9.5%、1.5~9.5%、1.6~9.5%、1.7~9.5%、1.8~9.5%、1.9~9.5%、2~9.5%、2.1~9.5%、2.2~9.5%、2.3~9.5%、2.4~9.5%、2.5~9.5%、2.6~9.5%、2.7~9.5%、2.8~9.5%、2.9~9.5%、3~9.5%、3.1~9.5%、3.2~9.5%、3.3~9.5%、3.4~9.5%、3.5~9.5%、3.6~9.5%、3.7~9.5%、3.8~9.5%、3.9~9.5%、4~9.5%、4.1~9.5%、4.2~9.5%、4.3~9.5%、4.4~9.5%、4.5~9.5%、4.6~9.5%、4.7~9.5%、4.8~9.5%、4.9~9.5%、5~9.5%、5.1~9.5%、5.2~9.5%、5.3~9.5%、5.4~9.5%、5.5~9.5%、5.6~9.5%、5.7~9.5%、5.8~9.5%、5.9~9.5%、6~9.5%、6.1~9.5%、6.2~9.5%、6.3~9.5%、6.4~9.5%、6.5~9.5%、6.6~9.5%、6.7~9.5%、6.8~9.5%、6.9~9.5%、7~9.5%、7.1~9.5%、7.2~9.5%、7.3~9.5%、7.4~9.5%、7.5~9.5%、7.6~9.5%、7.7~9.5%、7.8~9.5%、7.9~9.5%、8~9.5%、8.1~9.5%、8.2~9.5%、8.3~9.5%、8.4~9.5%、8.5~9.5%、8.6~9.5%、8.7~9.5%、8.8~9.5%、8.9~9.5%、9~9.5%、9.1~9.5%、9.2~9.5%、9.3~9.5%、9.4~9.5%、0~10%、0.1~10%、0.2~10%、0.3~10%、0.4~10%、0.5~10%、0.6~10%、0.7~10%、0.8~10%、0.9~10%、1~10%、1.1~10%、1.2~10%、1.3~10%、1.4~10%、1.5~10%、1.6~10%、1.7~10%、1.8~10%、1.9~10%、2~10%、2.1~10%、2.2~10%、2.3~10%、2.4~10%、2.5~10%、2.6~10%、2.7~10%、2.8~10%、2.9~10%、3~10%、3.1~10%、3.2~10%、3.3~10%、3.4~10%、3.5~10%、3.6~10%、3.7~10%、3.8~10%、3.9~10%、4~10%、4.1~10%、4.2~10%、4.3~10%、4.4~10%、4.5~10%、4.6~10%、4.7~10%、4.8~10%、4.9~10%、5~10%、5.1~10%、5.2~10%、5.3~10%、5.4~10%、5.5~10%、5.6~10%、5.7~10%、5.8~10%、5.9~10%、6~10%、6.1~10%、6.2~10%、6.3~10%、6.4~10%、6.5~10%、6.6~10%、6.7~10%、6.8~10%、6.9~10%、7~10%、7.1~10%、7.2~10%、7.3~10%、7.4~10%、7.5~10%、7.6~10%、7.7~10%、7.8~10%、7.9~10%、8~10%、8.1~10%、8.2~10%、8.3~10%、8.4~10%、8.5~10%、8.6~10%、8.7~10%、8.8~10%、8.9~10%、9~10%、9.1~10%、9.2~10%、9.3~10%、9.4~10%、9.5~10%、9.6~10%、9.7~10%、9.8~10%、または9.9~10%w/vの範囲の糖及び/または糖代用品を含み得る。
【0683】
所定の実施形態では、製剤は、0~10%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~9%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
【0684】
所定の実施形態では、製剤は、1%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、3%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
【0685】
所定の実施形態では、製剤は、4%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、5%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、6%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
【0686】
所定の実施形態では、製剤は、7%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、8%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、9%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
【0687】
所定の実施形態では、製剤は、10%w/vの糖及び/または糖代用品を含み得る。
所定の実施形態では、本明細書に記載の薬学的組成物の製剤は、二糖を含み得る。本明細書に記載の製剤において使用され得る好適な二糖は、スクロース、ラクツロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、キトビオース、コージビオース、ニゲロース、イソマルトース、β,β-トレハロース、α,β-トレハロース、ソホロース、ラミナリビオース、ゲンチオビオース、ツラノース、マルツロース、パラチノース、ゲンチオビウロース、マンノビオース、メリビオース、メリビウロース、ルチノース、ルチヌロース、及びキシロビオースを含み得る。製剤において使用される二糖(w/v)の濃度は、1%~15%の間、例えば、1%~5%の間、3%~6%の間、5%~8%の間、7%~10%の間、または10%~15%の間であり得る。
【0688】
所定の実施形態では、本明細書に記載の薬学的組成物の製剤は、糖アルコールを含み得る。非限定的な例として、本明細書に記載の製剤において使用され得る糖アルコールは、ソルビトールを含み得る。製剤において使用される糖アルコールの濃度(w/v)は、1%~15%、例えば、1%~5%の間、3%~6%の間、5%~8%の間、7%~10%の間、または10%~15%の間であり得る。
【0689】
スクロース
所定の実施形態では、製剤は、二糖、例えば、限定されないが、スクロースである少なくとも1つの糖を含み得る。
【0690】
所定の実施形態では、製剤は、スクロースを0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、5%、5.1%、5.2%、5.3%、5.4%、5.5%、5.6%、5.7%、5.8%、5.9%、6%、6.1%、6.2%、6.3%、6.4%、6.5%、6.6%、6.7%、6.8%、6.9%、7%、7.1%、7.2%、7.3%、7.4%、7.5%、7.6%、7.7%、7.8%、7.9%、8%、8.1%、8.2%、8.3%、8.4%、8.5%、8.6%、8.7%、8.8%、8.9%、9%、9.1%、9.2%、9.3%、9.4%、9.5%、9.6%、9.7%、9.8%、9.9%、または10%w/vで含み得る。
【0691】
所定の実施形態では、製剤は、0~1%、0.1~1%、0.2~1%、0.3~1%、0.4~1%、0.5~1%、0.6~1%、0.7~1%、0.8~1%、0.9~1%、0~1.5%、0.1~1.5%、0.2~1.5%、0.3~1.5%、0.4~1.5%、0.5~1.5%、0.6~1.5%、0.7~1.5%、0.8~1.5%、0.9~1.5%、1~1.5%、1.1~1.5%、1.2~1.5%、1.3~1.5%、1.4~1.5%、0~2%、0.1~2%、0.2~2%、0.3~2%、0.4~2%、0.5~2%、0.6~2%、0.7~2%、0.8~2%、0.9~2%、1~2%、1.1~2%、1.2~2%、1.3~2%、1.4~2%、1.5~2%、1.6~2%、1.7~2%、1.8~2%、1.9~2%、0~2.5%、0.1~2.5%、0.2~2.5%、0.3~2.5%、0.4~2.5%、0.5~2.5%、0.6~2.5%、0.7~2.5%、0.8~2.5%、0.9~2.5%、1~2.5%、1.1~2.5%、1.2~2.5%、1.3~2.5%、1.4~2.5%、1.5~2.5%、1.6~2.5%、1.7~2.5%、1.8~2.5%、1.9~2.5%、2~2.5%、2.1~2.5%、2.2~2.5%、2.3~2.5%、2.4~2.5%、0~3%、0.1~3%、0.2~3%、0.3~3%、0.4~3%、0.5~3%、0.6~3%、0.7~3%、0.8~3%、0.9~3%、1~3%、1.1~3%、1.2~3%、1.3~3%、1.4~3%、1.5~3%、1.6~3%、1.7~3%、1.8~3%、1.9~3%、2~3%、2.1~3%、2.2~3%、2.3~3%、2.4~3%、2.5~3%、2.6~3%、2.7~3%、2.8~3%、2.9~3%、0~3.5%、0.1~3.5%、0.2~3.5%、0.3~3.5%、0.4~3.5%、0.5~3.5%、0.6~3.5%、0.7~3.5%、0.8~3.5%、0.9~3.5%、1~3.5%、1.1~3.5%、1.2~3.5%、1.3~3.5%、1.4~3.5%、1.5~3.5%、1.6~3.5%、1.7~3.5%、1.8~3.5%、1.9~3.5%、2~3.5%、2.1~3.5%、2.2~3.5%、2.3~3.5%、2.4~3.5%、2.5~3.5%、2.6~3.5%、2.7~3.5%、2.8~3.5%、2.9~3.5%、3~3.5%、3.1~3.5%、3.2~3.5%、3.3~3.5%、3.4~3.5%、0~4%、0.1~4%、0.2~4%、0.3~4%、0.4~4%、0.5~4%、0.6~4%、0.7~4%、0.8~4%、0.9~4%、1~4%、1.1~4%、1.2~4%、1.3~4%、1.4~4%、1.5~4%、1.6~4%、1.7~4%、1.8~4%、1.9~4%、2~4%、2.1~4%、2.2~4%、2.3~4%、2.4~4%、2.5~4%、2.6~4%、2.7~4%、2.8~4%、2.9~4%、3~4%、3.1~4%、3.2~4%、3.3~4%、3.4~4%、3.5~4%、3.6~4%、3.7~4%、3.8~4%、3.9~4%、0~4.5%、0.1~4.5%、0.2~4.5%、0.3~4.5%、0.4~4.5%、0.5~4.5%、0.6~4.5%、0.7~4.5%、0.8~4.5%、0.9~4.5%、1~4.5%、1.1~4.5%、1.2~4.5%、1.3~4.5%、1.4~4.5%、1.5~4.5%、1.6~4.5%、1.7~4.5%、1.8~4.5%、1.9~4.5%、2~4.5%、2.1~4.5%、2.2~4.5%、2.3~4.5%、2.4~4.5%、2.5~4.5%、2.6~4.5%、2.7~4.5%、2.8~4.5%、2.9~4.5%、3~4.5%、3.1~4.5%、3.2~4.5%、3.3~4.5%、3.4~4.5%、3.5~4.5%、3.6~4.5%、3.7~4.5%、3.8~4.5%、3.9~4.5%、4~4.5%、4.1~4.5%、4.2~4.5%、4.3~4.5%、4.4~4.5%、0~5%、0.1~5%、0.2~5%、0.3~5%、0.4~5%、0.5~5%、0.6~5%、0.7~5%、0.8~5%、0.9~5%、1~5%、1.1~5%、1.2~5%、1.3~5%、1.4~5%、1.5~5%、1.6~5%、1.7~5%、1.8~5%、1.9~5%、2~5%、2.1~5%、2.2~5%、2.3~5%、2.4~5%、2.5~5%、2.6~5%、2.7~5%、2.8~5%、2.9~5%、3~5%、3.1~5%、3.2~5%、3.3~5%、3.4~5%、3.5~5%、3.6~5%、3.7~5%、3.8~5%、3.9~5%、4~5%、4.1~5%、4.2~5%、4.3~5%、4.4~5%、4.5~5%、4.6~5%、4.7~5%、4.8~5%、4.9~5%、0~5.5%、0.1~5.5%、0.2~5.5%、0.3~5.5%、0.4~5.5%、0.5~5.5%、0.6~5.5%、0.7~5.5%、0.8~5.5%、0.9~5.5%、1~5.5%、1.1~5.5%、1.2~5.5%、1.3~5.5%、1.4~5.5%、1.5~5.5%、1.6~5.5%、1.7~5.5%、1.8~5.5%、1.9~5.5%、2~5.5%、2.1~5.5%、2.2~5.5%、2.3~5.5%、2.4~5.5%、2.5~5.5%、2.6~5.5%、2.7~5.5%、2.8~5.5%、2.9~5.5%、3~5.5%、3.1~5.5%、3.2~5.5%、3.3~5.5%、3.4~5.5%、3.5~5.5%、3.6~5.5%、3.7~5.5%、3.8~5.5%、3.9~5.5%、4~5.5%、4.1~5.5%、4.2~5.5%、4.3~5.5%、4.4~5.5%、4.5~5.5%、4.6~5.5%、4.7~5.5%、4.8~5.5%、4.9~5.5%、5~5.5%、5.1~5.5%、5.2~5.5%、5.3~5.5%、5.4~5.5%、0~6%、0.1~6%、0.2~6%、0.3~6%、0.4~6%、0.5~6%、0.6~6%、0.7~6%、0.8~6%、0.9~6%、1~6%、1.1~6%、1.2~6%、1.3~6%、1.4~6%、1.5~6%、1.6~6%、1.7~6%、1.8~6%、1.9~6%、2~6%、2.1~6%、2.2~6%、2.3~6%、2.4~6%、2.5~6%、2.6~6%、2.7~6%、2.8~6%、2.9~6%、3~6%、3.1~6%、3.2~6%、3.3~6%、3.4~6%、3.5~6%、3.6~6%、3.7~6%、3.8~6%、3.9~6%、4~6%、4.1~6%、4.2~6%、4.3~6%、4.4~6%、4.5~6%、4.6~6%、4.7~6%、4.8~6%、4.9~6%、5~6%、5.1~6%、5.2~6%、5.3~6%、5.4~6%、5.5~6%、5.6~6%、5.7~6%、5.8~6%、5.9~6%、0~6.5%、0.1~6.5%、0.2~6.5%、0.3~6.5%、0.4~6.5%、0.5~6.5%、0.6~6.5%、0.7~6.5%、0.8~6.5%、0.9~6.5%、1~6.5%、1.1~6.5%、1.2~6.5%、1.3~6.5%、1.4~6.5%、1.5~6.5%、1.6~6.5%、1.7~6.5%、1.8~6.5%、1.9~6.5%、2~6.5%、2.1~6.5%、2.2~6.5%、2.3~6.5%、2.4~6.5%、2.5~6.5%、2.6~6.5%、2.7~6.5%、2.8~6.5%、2.9~6.5%、3~6.5%、3.1~6.5%、3.2~6.5%、3.3~6.5%、3.4~6.5%、3.5~6.5%、3.6~6.5%、3.7~6.5%、3.8~6.5%、3.9~6.5%、4~6.5%、4.1~6.5%、4.2~6.5%、4.3~6.5%、4.4~6.5%、4.5~6.5%、4.6~6.5%、4.7~6.5%、4.8~6.5%、4.9~6.5%、5~6.5%、5.1~6.5%、5.2~6.5%、5.3~6.5%、5.4~6.5%、5.5~6.5%、5.6~6.5%、5.7~6.5%、5.8~6.5%、5.9~6.5%、6~6.5%、6.1~6.5%、6.2~6.5%、6.3~6.5%、6.4~6.5%、0~7%、0.1~7%、0.2~7%、0.3~7%、0.4~7%、0.5~7%、0.6~7%、0.7~7%、0.8~7%、0.9~7%、1~7%、1.1~7%、1.2~7%、1.3~7%、1.4~7%、1.5~7%、1.6~7%、1.7~7%、1.8~7%、1.9~7%、2~7%、2.1~7%、2.2~7%、2.3~7%、2.4~7%、2.5~7%、2.6~7%、2.7~7%、2.8~7%、2.9~7%、3~7%、3.1~7%、3.2~7%、3.3~7%、3.4~7%、3.5~7%、3.6~7%、3.7~7%、3.8~7%、3.9~7%、4~7%、4.1~7%、4.2~7%、4.3~7%、4.4~7%、4.5~7%、4.6~7%、4.7~7%、4.8~7%、4.9~7%、5~7%、5.1~7%、5.2~7%、5.3~7%、5.4~7%、5.5~7%、5.6~7%、5.7~7%、5.8~7%、5.9~7%、6~7%、6.1~7%、6.2~7%、6.3~7%、6.4~7%、6.5~7%、6.6~7%、6.7~7%、6.8~7%、6.9~7%、0~7.5%、0.1~7.5%、0.2~7.5%、0.3~7.5%、0.4~7.5%、0.5~7.5%、0.6~7.5%、0.7~7.5%、0.8~7.5%、0.9~7.5%、1~7.5%、1.1~7.5%、1.2~7.5%、1.3~7.5%、1.4~7.5%、1.5~7.5%、1.6~7.5%、1.7~7.5%、1.8~7.5%、1.9~7.5%、2~7.5%、2.1~7.5%、2.2~7.5%、2.3~7.5%、2.4~7.5%、2.5~7.5%、2.6~7.5%、2.7~7.5%、2.8~7.5%、2.9~7.5%、3~7.5%、3.1~7.5%、3.2~7.5%、3.3~7.5%、3.4~7.5%、3.5~7.5%、3.6~7.5%、3.7~7.5%、3.8~7.5%、3.9~7.5%、4~7.5%、4.1~7.5%、4.2~7.5%、4.3~7.5%、4.4~7.5%、4.5~7.5%、4.6~7.5%、4.7~7.5%、4.8~7.5%、4.9~7.5%、5~7.5%、5.1~7.5%、5.2~7.5%、5.3~7.5%、5.4~7.5%、5.5~7.5%、5.6~7.5%、5.7~7.5%、5.8~7.5%、5.9~7.5%、6~7.5%、6.1~7.5%、6.2~7.5%、6.3~7.5%、6.4~7.5%、6.5~7.5%、6.6~7.5%、6.7~7.5%、6.8~7.5%、6.9~7.5%、7~7.5%、7.1~7.5%、7.2~7.5%、7.3~7.5%、7.4~7.5%、0~8%、0.1~8%、0.2~8%、0.3~8%、0.4~8%、0.5~8%、0.6~8%、0.7~8%、0.8~8%、0.9~8%、1~8%、1.1~8%、1.2~8%、1.3~8%、1.4~8%、1.5~8%、1.6~8%、1.7~8%、1.8~8%、1.9~8%、2~8%、2.1~8%、2.2~8%、2.3~8%、2.4~8%、2.5~8%、2.6~8%、2.7~8%、2.8~8%、2.9~8%、3~8%、3.1~8%、3.2~8%、3.3~8%、3.4~8%、3.5~8%、3.6~8%、3.7~8%、3.8~8%、3.9~8%、4~8%、4.1~8%、4.2~8%、4.3~8%、4.4~8%、4.5~8%、4.6~8%、4.7~8%、4.8~8%、4.9~8%、5~8%、5.1~8%、5.2~8%、5.3~8%、5.4~8%、5.5~8%、5.6~8%、5.7~8%、5.8~8%、5.9~8%、6~8%、6.1~8%、6.2~8%、6.3~8%、6.4


~8%、6.5~8%、6.6~8%、6.7~8%、6.8~8%、6.9~8%、7~8%、7.1~8%、7.2~8%、7.3~8%、7.4~8%、7.5~8%、7.6~8%、7.7~8%、7.8~8%、7.9~8%、0~8.5%、0.1~8.5%、0.2~8.5%、0.3~8.5%、0.4~8.5%、0.5~8.5%、0.6~8.5%、0.7~8.5%、0.8~8.5%、0.9~8.5%、1~8.5%、1.1~8.5%、1.2~8.5%、1.3~8.5%、1.4~8.5%、1.5~8.5%、1.6~8.5%、1.7~8.5%、1.8~8.5%、1.9~8.5%、2~8.5%、2.1~8.5%、2.2~8.5%、2.3~8.5%、2.4~8.5%、2.5~8.5%、2.6~8.5%、2.7~8.5%、2.8~8.5%、2.9~8.5%、3~8.5%、3.1~8.5%、3.2~8.5%、3.3~8.5%、3.4~8.5%、3.5~8.5%、3.6~8.5%、3.7~8.5%、3.8~8.5%、3.9~8.5%、4~8.5%、4.1~8.5%、4.2~8.5%、4.3~8.5%、4.4~8.5%、4.5~8.5%、4.6~8.5%、4.7~8.5%、4.8~8.5%、4.9~8.5%、5~8.5%、5.1~8.5%、5.2~8.5%、5.3~8.5%、5.4~8.5%、5.5~8.5%、5.6~8.5%、5.7~8.5%、5.8~8.5%、5.9~8.5%、6~8.5%、6.1~8.5%、6.2~8.5%、6.3~8.5%、6.4~8.5%、6.5~8.5%、6.6~8.5%、6.7~8.5%、6.8~8.5%、6.9~8.5%、7~8.5%、7.1~8.5%、7.2~8.5%、7.3~8.5%、7.4~8.5%、7.5~8.5%、7.6~8.5%、7.7~8.5%、7.8~8.5%、7.9~8.5%、8~8.5%、8.1~8.5%、8.2~8.5%、8.3~8.5%、8.4~8.5%、0~9%、0.1~9%、0.2~9%、0.3~9%、0.4~9%、0.5~9%、0.6~9%、0.7~9%、0.8~9%、0.9~9%、1~9%、1.1~9%、1.2~9%、1.3~9%、1.4~9%、1.5~9%、1.6~9%、1.7~9%、1.8~9%、1.9~9%、2~9%、2.1~9%、2.2~9%、2.3~9%、2.4~9%、2.5~9%、2.6~9%、2.7~9%、2.8~9%、2.9~9%、3~9%、3.1~9%、3.2~9%、3.3~9%、3.4~9%、3.5~9%、3.6~9%、3.7~9%、3.8~9%、3.9~9%、4~9%、4.1~9%、4.2~9%、4.3~9%、4.4~9%、4.5~9%、4.6~9%、4.7~9%、4.8~9%、4.9~9%、5~9%、5.1~9%、5.2~9%、5.3~9%、5.4~9%、5.5~9%、5.6~9%、5.7~9%、5.8~9%、5.9~9%、6~9%、6.1~9%、6.2~9%、6.3~9%、6.4~9%、6.5~9%、6.6~9%、6.7~9%、6.8~9%、6.9~9%、7~9%、7.1~9%、7.2~9%、7.3~9%、7.4~9%、7.5~9%、7.6~9%、7.7~9%、7.8~9%、7.9~9%、8~9%、8.1~9%、8.2~9%、8.3~9%、8.4~9%、8.5~9%、8.6~9%、8.7~9%、8.8~9%、8.9~9%、0~9.5%、0.1~9.5%、0.2~9.5%、0.3~9.5%、0.4~9.5%、0.5~9.5%、0.6~9.5%、0.7~9.5%、0.8~9.5%、0.9~9.5%、1~9.5%、1.1~9.5%、1.2~9.5%、1.3~9.5%、1.4~9.5%、1.5~9.5%、1.6~9.5%、1.7~9.5%、1.8~9.5%、1.9~9.5%、2~9.5%、2.1~9.5%、2.2~9.5%、2.3~9.5%、2.4~9.5%、2.5~9.5%、2.6~9.5%、2.7~9.5%、2.8~9.5%、2.9~9.5%、3~9.5%、3.1~9.5%、3.2~9.5%、3.3~9.5%、3.4~9.5%、3.5~9.5%、3.6~9.5%、3.7~9.5%、3.8~9.5%、3.9~9.5%、4~9.5%、4.1~9.5%、4.2~9.5%、4.3~9.5%、4.4~9.5%、4.5~9.5%、4.6~9.5%、4.7~9.5%、4.8~9.5%、4.9~9.5%、5~9.5%、5.1~9.5%、5.2~9.5%、5.3~9.5%、5.4~9.5%、5.5~9.5%、5.6~9.5%、5.7~9.5%、5.8~9.5%、5.9~9.5%、6~9.5%、6.1~9.5%、6.2~9.5%、6.3~9.5%、6.4~9.5%、6.5~9.5%、6.6~9.5%、6.7~9.5%、6.8~9.5%、6.9~9.5%、7~9.5%、7.1~9.5%、7.2~9.5%、7.3~9.5%、7.4~9.5%、7.5~9.5%、7.6~9.5%、7.7~9.5%、7.8~9.5%、7.9~9.5%、8~9.5%、8.1~9.5%、8.2~9.5%、8.3~9.5%、8.4~9.5%、8.5~9.5%、8.6~9.5%、8.7~9.5%、8.8~9.5%、8.9~9.5%、9~9.5%、9.1~9.5%、9.2~9.5%、9.3~9.5%、9.4~9.5%、0~10%、0.1~10%、0.2~10%、0.3~10%、0.4~10%、0.5~10%、0.6~10%、0.7~10%、0.8~10%、0.9~10%、1~10%、1.1~10%、1.2~10%、1.3~10%、1.4~10%、1.5~10%、1.6~10%、1.7~10%、1.8~10%、1.9~10%、2~10%、2.1~10%、2.2~10%、2.3~10%、2.4~10%、2.5~10%、2.6~10%、2.7~10%、2.8~10%、2.9~10%、3~10%、3.1~10%、3.2~10%、3.3~10%、3.4~10%、3.5~10%、3.6~10%、3.7~10%、3.8~10%、3.9~10%、4~10%、4.1~10%、4.2~10%、4.3~10%、4.4~10%、4.5~10%、4.6~10%、4.7~10%、4.8~10%、4.9~10%、5~10%、5.1~10%、5.2~10%、5.3~10%、5.4~10%、5.5~10%、5.6~10%、5.7~10%、5.8~10%、5.9~10%、6~10%、6.1~10%、6.2~10%、6.3~10%、6.4~10%、6.5~10%、6.6~10%、6.7~10%、6.8~10%、6.9~10%、7~10%、7.1~10%、7.2~10%、7.3~10%、7.4~10%、7.5~10%、7.6~10%、7.7~10%、7.8~10%、7.9~10%、8~10%、8.1~10%、8.2~10%、8.3~10%、8.4~10%、8.5~10%、8.6~10%、8.7~10%、8.8~10%、8.9~10%、9~10%、9.1~10%、9.2~10%、9.3~10%、9.4~10%、9.5~10%、9.6~10%、9.7~10%、9.8~10%、または9.9~10%w/vの範囲のスクロースを含み得る。
【0692】
所定の実施形態では、製剤は、0~10%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~9%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~8%w/vのスクロースを含み得る。
【0693】
所定の実施形態では、製剤は、0~7%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~6%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~5%w/vのスクロースを含み得る。
【0694】
所定の実施形態では、製剤は、0~4%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~3%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~2%w/vのスクロースを含み得る。
【0695】
所定の実施形態では、製剤は、0~1%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2%w/vのスクロースを含み得る。
【0696】
所定の実施形態では、製剤は、3%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、4%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、5%w/vのスクロースを含み得る。
【0697】
所定の実施形態では、製剤は、6%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、7%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、8%w/vのスクロースを含み得る。
【0698】
所定の実施形態では、製剤は、9%w/vのスクロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、10%w/vのスクロースを含み得る。
トレハロース
所定の実施形態では、製剤は、二糖、例えば、限定されないが、トレハロースである少なくとも1つの糖を含み得る。
【0699】
所定の実施形態では、製剤は、トレハロースを0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、5%、5.1%、5.2%、5.3%、5.4%、5.5%、5.6%、5.7%、5.8%、5.9%、6%、6.1%、6.2%、6.3%、6.4%、6.5%、6.6%、6.7%、6.8%、6.9%、7%、7.1%、7.2%、7.3%、7.4%、7.5%、7.6%、7.7%、7.8%、7.9%、8%、8.1%、8.2%、8.3%、8.4%、8.5%、8.6%、8.7%、8.8%、8.9%、9%、9.1%、9.2%、9.3%、9.4%、9.5%、9.6%、9.7%、9.8%、9.9%、または10%w/vで含み得る。
【0700】
所定の実施形態では、製剤は、0~1%、0.1~1%、0.2~1%、0.3~1%、0.4~1%、0.5~1%、0.6~1%、0.7~1%、0.8~1%、0.9~1%、0~1.5%、0.1~1.5%、0.2~1.5%、0.3~1.5%、0.4~1.5%、0.5~1.5%、0.6~1.5%、0.7~1.5%、0.8~1.5%、0.9~1.5%、1~1.5%、1.1~1.5%、1.2~1.5%、1.3~1.5%、1.4~1.5%、0~2%、0.1~2%、0.2~2%、0.3~2%、0.4~2%、0.5~2%、0.6~2%、0.7~2%、0.8~2%、0.9~2%、1~2%、1.1~2%、1.2~2%、1.3~2%、1.4~2%、1.5~2%、1.6~2%、1.7~2%、1.8~2%、1.9~2%、0~2.5%、0.1~2.5%、0.2~2.5%、0.3~2.5%、0.4~2.5%、0.5~2.5%、0.6~2.5%、0.7~2.5%、0.8~2.5%、0.9~2.5%、1~2.5%、1.1~2.5%、1.2~2.5%、1.3~2.5%、1.4~2.5%、1.5~2.5%、1.6~2.5%、1.7~2.5%、1.8~2.5%、1.9~2.5%、2~2.5%、2.1~2.5%、2.2~2.5%、2.3~2.5%、2.4~2.5%、0~3%、0.1~3%、0.2~3%、0.3~3%、0.4~3%、0.5~3%、0.6~3%、0.7~3%、0.8~3%、0.9~3%、1~3%、1.1~3%、1.2~3%、1.3~3%、1.4~3%、1.5~3%、1.6~3%、1.7~3%、1.8~3%、1.9~3%、2~3%、2.1~3%、2.2~3%、2.3~3%、2.4~3%、2.5~3%、2.6~3%、2.7~3%、2.8~3%、2.9~3%、0~3.5%、0.1~3.5%、0.2~3.5%、0.3~3.5%、0.4~3.5%、0.5~3.5%、0.6~3.5%、0.7~3.5%、0.8~3.5%、0.9~3.5%、1~3.5%、1.1~3.5%、1.2~3.5%、1.3~3.5%、1.4~3.5%、1.5~3.5%、1.6~3.5%、1.7~3.5%、1.8~3.5%、1.9~3.5%、2~3.5%、2.1~3.5%、2.2~3.5%、2.3~3.5%、2.4~3.5%、2.5~3.5%、2.6~3.5%、2.7~3.5%、2.8~3.5%、2.9~3.5%、3~3.5%、3.1~3.5%、3.2~3.5%、3.3~3.5%、3.4~3.5%、0~4%、0.1~4%、0.2~4%、0.3~4%、0.4~4%、0.5~4%、0.6~4%、0.7~4%、0.8~4%、0.9~4%、1~4%、1.1~4%、1.2~4%、1.3~4%、1.4~4%、1.5~4%、1.6~4%、1.7~4%、1.8~4%、1.9~4%、2~4%、2.1~4%、2.2~4%、2.3~4%、2.4~4%、2.5~4%、2.6~4%、2.7~4%、2.8~4%、2.9~4%、3~4%、3.1~4%、3.2~4%、3.3~4%、3.4~4%、3.5~4%、3.6~4%、3.7~4%、3.8~4%、3.9~4%、0~4.5%、0.1~4.5%、0.2~4.5%、0.3~4.5%、0.4~4.5%、0.5~4.5%、0.6~4.5%、0.7~4.5%、0.8~4.5%、0.9~4.5%、1~4.5%、1.1~4.5%、1.2~4.5%、1.3~4.5%、1.4~4.5%、1.5~4.5%、1.6~4.5%、1.7~4.5%、1.8~4.5%、1.9~4.5%、2~4.5%、2.1~4.5%、2.2~4.5%、2.3~4.5%、2.4~4.5%、2.5~4.5%、2.6~4.5%、2.7~4.5%、2.8~4.5%、2.9~4.5%、3~4.5%、3.1~4.5%、3.2~4.5%、3.3~4.5%、3.4~4.5%、3.5~4.5%、3.6~4.5%、3.7~4.5%、3.8~4.5%、3.9~4.5%、4~4.5%、4.1~4.5%、4.2~4.5%、4.3~4.5%、4.4~4.5%、0~5%、0.1~5%、0.2~5%、0.3~5%、0.4~5%、0.5~5%、0.6~5%、0.7~5%、0.8~5%、0.9~5%、1~5%、1.1~5%、1.2~5%、1.3~5%、1.4~5%、1.5~5%、1.6~5%、1.7~5%、1.8~5%、1.9~5%、2~5%、2.1~5%、2.2~5%、2.3~5%、2.4~5%、2.5~5%、2.6~5%、2.7~5%、2.8~5%、2.9~5%、3~5%、3.1~5%、3.2~5%、3.3~5%、3.4~5%、3.5~5%、3.6~5%、3.7~5%、3.8~5%、3.9~5%、4~5%、4.1~5%、4.2~5%、4.3~5%、4.4~5%、4.5~5%、4.6~5%、4.7~5%、4.8~5%、4.9~5%、0~5.5%、0.1~5.5%、0.2~5.5%、0.3~5.5%、0.4~5.5%、0.5~5.5%、0.6~5.5%、0.7~5.5%、0.8~5.5%、0.9~5.5%、1~5.5%、1.1~5.5%、1.2~5.5%、1.3~5.5%、1.4~5.5%、1.5~5.5%、1.6~5.5%、1.7~5.5%、1.8~5.5%、1.9~5.5%、2~5.5%、2.1~5.5%、2.2~5.5%、2.3~5.5%、2.4~5.5%、2.5~5.5%、2.6~5.5%、2.7~5.5%、2.8~5.5%、2.9~5.5%、3~5.5%、3.1~5.5%、3.2~5.5%、3.3~5.5%、3.4~5.5%、3.5~5.5%、3.6~5.5%、3.7~5.5%、3.8~5.5%、3.9~5.5%、4~5.5%、4.1~5.5%、4.2~5.5%、4.3~5.5%、4.4~5.5%、4.5~5.5%、4.6~5.5%、4.7~5.5%、4.8~5.5%、4.9~5.5%、5~5.5%、5.1~5.5%、5.2~5.5%、5.3~5.5%、5.4~5.5%、0~6%、0.1~6%、0.2~6%、0.3~6%、0.4~6%、0.5~6%、0.6~6%、0.7~6%、0.8~6%、0.9~6%、1~6%、1.1~6%、1.2~6%、1.3~6%、1.4~6%、1.5~6%、1.6~6%、1.7~6%、1.8~6%、1.9~6%、2~6%、2.1~6%、2.2~6%、2.3~6%、2.4~6%、2.5~6%、2.6~6%、2.7~6%、2.8~6%、2.9~6%、3~6%、3.1~6%、3.2~6%、3.3~6%、3.4~6%、3.5~6%、3.6~6%、3.7~6%、3.8~6%、3.9~6%、4~6%、4.1~6%、4.2~6%、4.3~6%、4.4~6%、4.5~6%、4.6~6%、4.7~6%、4.8~6%、4.9~6%、5~6%、5.1~6%、5.2~6%、5.3~6%、5.4~6%、5.5~6%、5.6~6%、5.7~6%、5.8~6%、5.9~6%、0~6.5%、0.1~6.5%、0.2~6.5%、0.3~6.5%、0.4~6.5%、0.5~6.5%、0.6~6.5%、0.7~6.5%、0.8~6.5%、0.9~6.5%、1~6.5%、1.1~6.5%、1.2~6.5%、1.3~6.5%、1.4~6.5%、1.5~6.5%、1.6~6.5%、1.7~6.5%、1.8~6.5%、1.9~6.5%、2~6.5%、2.1~6.5%、2.2~6.5%、2.3~6.5%、2.4~6.5%、2.5~6.5%、2.6~6.5%、2.7~6.5%、2.8~6.5%、2.9~6.5%、3~6.5%、3.1~6.5%、3.2~6.5%、3.3~6.5%、3.4~6.5%、3.5~6.5%、3.6~6.5%、3.7~6.5%、3.8~6.5%、3.9~6.5%、4~6.5%、4.1~6.5%、4.2~6.5%、4.3~6.5%、4.4~6.5%、4.5~6.5%、4.6~6.5%、4.7~6.5%、4.8~6.5%、4.9~6.5%、5~6.5%、5.1~6.5%、5.2~6.5%、5.3~6.5%、5.4~6.5%、5.5~6.5%、5.6~6.5%、5.7~6.5%、5.8~6.5%、5.9~6.5%、6~6.5%、6.1~6.5%、6.2~6.5%、6.3~6.5%、6.4~6.5%、0~7%、0.1~7%、0.2~7%、0.3~7%、0.4~7%、0.5~7%、0.6~7%、0.7~7%、0.8~7%、0.9~7%、1~7%、1.1~7%、1.2~7%、1.3~7%、1.4~7%、1.5~7%、1.6~7%、1.7~7%、1.8~7%、1.9~7%、2~7%、2.1~7%、2.2~7%、2.3~7%、2.4~7%、2.5~7%、2.6~7%、2.7~7%、2.8~7%、2.9~7%、3~7%、3.1~7%、3.2~7%、3.3~7%、3.4~7%、3.5~7%、3.6~7%、3.7~7%、3.8~7%、3.9~7%、4~7%、4.1~7%、4.2~7%、4.3~7%、4.4~7%、4.5~7%、4.6~7%、4.7~7%、4.8~7%、4.9~7%、5~7%、5.1~7%、5.2~7%、5.3~7%、5.4~7%、5.5~7%、5.6~7%、5.7~7%、5.8~7%、5.9~7%、6~7%、6.1~7%、6.2~7%、6.3~7%、6.4~7%、6.5~7%、6.6~7%、6.7~7%、6.8~7%、6.9~7%、0~7.5%、0.1~7.5%、0.2~7.5%、0.3~7.5%、0.4~7.5%、0.5~7.5%、0.6~7.5%、0.7~7.5%、0.8~7.5%、0.9~7.5%、1~7.5%、1.1~7.5%、1.2~7.5%、1.3~7.5%、1.4~7.5%、1.5~7.5%、1.6~7.5%、1.7~7.5%、1.8~7.5%、1.9~7.5%、2~7.5%、2.1~7.5%、2.2~7.5%、2.3~7.5%、2.4~7.5%、2.5~7.5%、2.6~7.5%、2.7~7.5%、2.8~7.5%、2.9~7.5%、3~7.5%、3.1~7.5%、3.2~7.5%、3.3~7.5%、3.4~7.5%、3.5~7.5%、3.6~7.5%、3.7~7.5%、3.8~7.5%、3.9~7.5%、4~7.5%、4.1~7.5%、4.2~7.5%、4.3~7.5%、4.4~7.5%、4.5~7.5%、4.6~7.5%、4.7~7.5%、4.8~7.5%、4.9~7.5%、5~7.5%、5.1~7.5%、5.2~7.5%、5.3~7.5%、5.4~7.5%、5.5~7.5%、5.6~7.5%、5.7~7.5%、5.8~7.5%、5.9~7.5%、6~7.5%、6.1~7.5%、6.2~7.5%、6.3~7.5%、6.4~7.5%、6.5~7.5%、6.6~7.5%、6.7~7.5%、6.8~7.5%、6.9~7.5%、7~7.5%、7.1~7.5%、7.2~7.5%、7.3~7.5%、7.4~7.5%、0~8%、0.1~8%、0.2~8%、0.3~8%、0.4~8%、0.5~8%、0.6~8%、0.7~8%、0.8~8%、0.9~8%、1~8%、1.1~8%、1.2~8%、1.3~8%、1.4~8%、1.5~8%、1.6~8%、1.7~8%、1.8~8%、1.9~8%、2~8%、2.1~8%、2.2~8%、2.3~8%、2.4~8%、2.5~8%、2.6~8%、2.7~8%、2.8~8%、2.9~8%、3~8%、3.1~8%、3.2~8%、3.3~8%、3.4~8%、3.5~8%、3.6~8%、3.7~8%、3.8~8%、3.9~8%、4~8%、4.1~8%、4.2~8%、4.3~8%、4.4~8%、4.5~8%、4.6~8%、4.7~8%、4.8~8%、4.9~8%、5~8%、5.1~8%、5.2~8%、5.3~8%、5.4~8%、5.5~8%、5.6~8%、5.7~8%、5.8~8%、5.9~8%、6~8%、6.1~8%、6.2~8%、6.3~8%、6.4


~8%、6.5~8%、6.6~8%、6.7~8%、6.8~8%、6.9~8%、7~8%、7.1~8%、7.2~8%、7.3~8%、7.4~8%、7.5~8%、7.6~8%、7.7~8%、7.8~8%、7.9~8%、0~8.5%、0.1~8.5%、0.2~8.5%、0.3~8.5%、0.4~8.5%、0.5~8.5%、0.6~8.5%、0.7~8.5%、0.8~8.5%、0.9~8.5%、1~8.5%、1.1~8.5%、1.2~8.5%、1.3~8.5%、1.4~8.5%、1.5~8.5%、1.6~8.5%、1.7~8.5%、1.8~8.5%、1.9~8.5%、2~8.5%、2.1~8.5%、2.2~8.5%、2.3~8.5%、2.4~8.5%、2.5~8.5%、2.6~8.5%、2.7~8.5%、2.8~8.5%、2.9~8.5%、3~8.5%、3.1~8.5%、3.2~8.5%、3.3~8.5%、3.4~8.5%、3.5~8.5%、3.6~8.5%、3.7~8.5%、3.8~8.5%、3.9~8.5%、4~8.5%、4.1~8.5%、4.2~8.5%、4.3~8.5%、4.4~8.5%、4.5~8.5%、4.6~8.5%、4.7~8.5%、4.8~8.5%、4.9~8.5%、5~8.5%、5.1~8.5%、5.2~8.5%、5.3~8.5%、5.4~8.5%、5.5~8.5%、5.6~8.5%、5.7~8.5%、5.8~8.5%、5.9~8.5%、6~8.5%、6.1~8.5%、6.2~8.5%、6.3~8.5%、6.4~8.5%、6.5~8.5%、6.6~8.5%、6.7~8.5%、6.8~8.5%、6.9~8.5%、7~8.5%、7.1~8.5%、7.2~8.5%、7.3~8.5%、7.4~8.5%、7.5~8.5%、7.6~8.5%、7.7~8.5%、7.8~8.5%、7.9~8.5%、8~8.5%、8.1~8.5%、8.2~8.5%、8.3~8.5%、8.4~8.5%、0~9%、0.1~9%、0.2~9%、0.3~9%、0.4~9%、0.5~9%、0.6~9%、0.7~9%、0.8~9%、0.9~9%、1~9%、1.1~9%、1.2~9%、1.3~9%、1.4~9%、1.5~9%、1.6~9%、1.7~9%、1.8~9%、1.9~9%、2~9%、2.1~9%、2.2~9%、2.3~9%、2.4~9%、2.5~9%、2.6~9%、2.7~9%、2.8~9%、2.9~9%、3~9%、3.1~9%、3.2~9%、3.3~9%、3.4~9%、3.5~9%、3.6~9%、3.7~9%、3.8~9%、3.9~9%、4~9%、4.1~9%、4.2~9%、4.3~9%、4.4~9%、4.5~9%、4.6~9%、4.7~9%、4.8~9%、4.9~9%、5~9%、5.1~9%、5.2~9%、5.3~9%、5.4~9%、5.5~9%、5.6~9%、5.7~9%、5.8~9%、5.9~9%、6~9%、6.1~9%、6.2~9%、6.3~9%、6.4~9%、6.5~9%、6.6~9%、6.7~9%、6.8~9%、6.9~9%、7~9%、7.1~9%、7.2~9%、7.3~9%、7.4~9%、7.5~9%、7.6~9%、7.7~9%、7.8~9%、7.9~9%、8~9%、8.1~9%、8.2~9%、8.3~9%、8.4~9%、8.5~9%、8.6~9%、8.7~9%、8.8~9%、8.9~9%、0~9.5%、0.1~9.5%、0.2~9.5%、0.3~9.5%、0.4~9.5%、0.5~9.5%、0.6~9.5%、0.7~9.5%、0.8~9.5%、0.9~9.5%、1~9.5%、1.1~9.5%、1.2~9.5%、1.3~9.5%、1.4~9.5%、1.5~9.5%、1.6~9.5%、1.7~9.5%、1.8~9.5%、1.9~9.5%、2~9.5%、2.1~9.5%、2.2~9.5%、2.3~9.5%、2.4~9.5%、2.5~9.5%、2.6~9.5%、2.7~9.5%、2.8~9.5%、2.9~9.5%、3~9.5%、3.1~9.5%、3.2~9.5%、3.3~9.5%、3.4~9.5%、3.5~9.5%、3.6~9.5%、3.7~9.5%、3.8~9.5%、3.9~9.5%、4~9.5%、4.1~9.5%、4.2~9.5%、4.3~9.5%、4.4~9.5%、4.5~9.5%、4.6~9.5%、4.7~9.5%、4.8~9.5%、4.9~9.5%、5~9.5%、5.1~9.5%、5.2~9.5%、5.3~9.5%、5.4~9.5%、5.5~9.5%、5.6~9.5%、5.7~9.5%、5.8~9.5%、5.9~9.5%、6~9.5%、6.1~9.5%、6.2~9.5%、6.3~9.5%、6.4~9.5%、6.5~9.5%、6.6~9.5%、6.7~9.5%、6.8~9.5%、6.9~9.5%、7~9.5%、7.1~9.5%、7.2~9.5%、7.3~9.5%、7.4~9.5%、7.5~9.5%、7.6~9.5%、7.7~9.5%、7.8~9.5%、7.9~9.5%、8~9.5%、8.1~9.5%、8.2~9.5%、8.3~9.5%、8.4~9.5%、8.5~9.5%、8.6~9.5%、8.7~9.5%、8.8~9.5%、8.9~9.5%、9~9.5%、9.1~9.5%、9.2~9.5%、9.3~9.5%、9.4~9.5%、0~10%、0.1~10%、0.2~10%、0.3~10%、0.4~10%、0.5~10%、0.6~10%、0.7~10%、0.8~10%、0.9~10%、1~10%、1.1~10%、1.2~10%、1.3~10%、1.4~10%、1.5~10%、1.6~10%、1.7~10%、1.8~10%、1.9~10%、2~10%、2.1~10%、2.2~10%、2.3~10%、2.4~10%、2.5~10%、2.6~10%、2.7~10%、2.8~10%、2.9~10%、3~10%、3.1~10%、3.2~10%、3.3~10%、3.4~10%、3.5~10%、3.6~10%、3.7~10%、3.8~10%、3.9~10%、4~10%、4.1~10%、4.2~10%、4.3~10%、4.4~10%、4.5~10%、4.6~10%、4.7~10%、4.8~10%、4.9~10%、5~10%、5.1~10%、5.2~10%、5.3~10%、5.4~10%、5.5~10%、5.6~10%、5.7~10%、5.8~10%、5.9~10%、6~10%、6.1~10%、6.2~10%、6.3~10%、6.4~10%、6.5~10%、6.6~10%、6.7~10%、6.8~10%、6.9~10%、7~10%、7.1~10%、7.2~10%、7.3~10%、7.4~10%、7.5~10%、7.6~10%、7.7~10%、7.8~10%、7.9~10%、8~10%、8.1~10%、8.2~10%、8.3~10%、8.4~10%、8.5~10%、8.6~10%、8.7~10%、8.8~10%、8.9~10%、9~10%、9.1~10%、9.2~10%、9.3~10%、9.4~10%、9.5~10%、9.6~10%、9.7~10%、9.8~10%、または9.9~10%w/vの範囲のトレハロースを含み得る。
【0701】
所定の実施形態では、製剤は、0~10%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~9%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~8%w/vのトレハロースを含み得る。
【0702】
所定の実施形態では、製剤は、0~7%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~6%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~5%w/vのトレハロースを含み得る。
【0703】
所定の実施形態では、製剤は、0~4%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~3%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~2%w/vのトレハロースを含み得る。
【0704】
所定の実施形態では、製剤は、0~1%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2%w/vのトレハロースを含み得る。
【0705】
所定の実施形態では、製剤は、3%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、4%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、5%w/vのトレハロースを含み得る。
【0706】
所定の実施形態では、製剤は、6%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、7%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、8%w/vのトレハロースを含み得る。
【0707】
所定の実施形態では、製剤は、9%w/vのトレハロースを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、10%w/vのトレハロースを含み得る。
ソルビトール
所定の実施形態では、製剤は、ソルビトールである少なくとも1つの糖代用品(例えば、糖アルコール)を含み得る。
【0708】
所定の実施形態では、製剤は、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、5%、5.1%、5.2%、5.3%、5.4%、5.5%、5.6%、5.7%、5.8%、5.9%、6%、6.1%、6.2%、6.3%、6.4%、6.5%、6.6%、6.7%、6.8%、6.9%、7%、7.1%、7.2%、7.3%、7.4%、7.5%、7.6%、7.7%、7.8%、7.9%、8%、8.1%、8.2%、8.3%、8.4%、8.5%、8.6%、8.7%、8.8%、8.9%、9%、9.1%、9.2%、9.3%、9.4%、9.5%、9.6%、9.7%、9.8%、9.9%、または10%w/vでソルビトールを含み得る。
【0709】
所定の実施形態では、製剤は、0~1%、0.1~1%、0.2~1%、0.3~1%、0.4~1%、0.5~1%、0.6~1%、0.7~1%、0.8~1%、0.9~1%、0~1.5%、0.1~1.5%、0.2~1.5%、0.3~1.5%、0.4~1.5%、0.5~1.5%、0.6~1.5%、0.7~1.5%、0.8~1.5%、0.9~1.5%、1~1.5%、1.1~1.5%、1.2~1.5%、1.3~1.5%、1.4~1.5%、0~2%、0.1~2%、0.2~2%、0.3~2%、0.4~2%、0.5~2%、0.6~2%、0.7~2%、0.8~2%、0.9~2%、1~2%、1.1~2%、1.2~2%、1.3~2%、1.4~2%、1.5~2%、1.6~2%、1.7~2%、1.8~2%、1.9~2%、0~2.5%、0.1~2.5%、0.2~2.5%、0.3~2.5%、0.4~2.5%、0.5~2.5%、0.6~2.5%、0.7~2.5%、0.8~2.5%、0.9~2.5%、1~2.5%、1.1~2.5%、1.2~2.5%、1.3~2.5%、1.4~2.5%、1.5~2.5%、1.6~2.5%、1.7~2.5%、1.8~2.5%、1.9~2.5%、2~2.5%、2.1~2.5%、2.2~2.5%、2.3~2.5%、2.4~2.5%、0~3%、0.1~3%、0.2~3%、0.3~3%、0.4~3%、0.5~3%、0.6~3%、0.7~3%、0.8~3%、0.9~3%、1~3%、1.1~3%、1.2~3%、1.3~3%、1.4~3%、1.5~3%、1.6~3%、1.7~3%、1.8~3%、1.9~3%、2~3%、2.1~3%、2.2~3%、2.3~3%、2.4~3%、2.5~3%、2.6~3%、2.7~3%、2.8~3%、2.9~3%、0~3.5%、0.1~3.5%、0.2~3.5%、0.3~3.5%、0.4~3.5%、0.5~3.5%、0.6~3.5%、0.7~3.5%、0.8~3.5%、0.9~3.5%、1~3.5%、1.1~3.5%、1.2~3.5%、1.3~3.5%、1.4~3.5%、1.5~3.5%、1.6~3.5%、1.7~3.5%、1.8~3.5%、1.9~3.5%、2~3.5%、2.1~3.5%、2.2~3.5%、2.3~3.5%、2.4~3.5%、2.5~3.5%、2.6~3.5%、2.7~3.5%、2.8~3.5%、2.9~3.5%、3~3.5%、3.1~3.5%、3.2~3.5%、3.3~3.5%、3.4~3.5%、0~4%、0.1~4%、0.2~4%、0.3~4%、0.4~4%、0.5~4%、0.6~4%、0.7~4%、0.8~4%、0.9~4%、1~4%、1.1~4%、1.2~4%、1.3~4%、1.4~4%、1.5~4%、1.6~4%、1.7~4%、1.8~4%、1.9~4%、2~4%、2.1~4%、2.2~4%、2.3~4%、2.4~4%、2.5~4%、2.6~4%、2.7~4%、2.8~4%、2.9~4%、3~4%、3.1~4%、3.2~4%、3.3~4%、3.4~4%、3.5~4%、3.6~4%、3.7~4%、3.8~4%、3.9~4%、0~4.5%、0.1~4.5%、0.2~4.5%、0.3~4.5%、0.4~4.5%、0.5~4.5%、0.6~4.5%、0.7~4.5%、0.8~4.5%、0.9~4.5%、1~4.5%、1.1~4.5%、1.2~4.5%、1.3~4.5%、1.4~4.5%、1.5~4.5%、1.6~4.5%、1.7~4.5%、1.8~4.5%、1.9~4.5%、2~4.5%、2.1~4.5%、2.2~4.5%、2.3~4.5%、2.4~4.5%、2.5~4.5%、2.6~4.5%、2.7~4.5%、2.8~4.5%、2.9~4.5%、3~4.5%、3.1~4.5%、3.2~4.5%、3.3~4.5%、3.4~4.5%、3.5~4.5%、3.6~4.5%、3.7~4.5%、3.8~4.5%、3.9~4.5%、4~4.5%、4.1~4.5%、4.2~4.5%、4.3~4.5%、4.4~4.5%、0~5%、0.1~5%、0.2~5%、0.3~5%、0.4~5%、0.5~5%、0.6~5%、0.7~5%、0.8~5%、0.9~5%、1~5%、1.1~5%、1.2~5%、1.3~5%、1.4~5%、1.5~5%、1.6~5%、1.7~5%、1.8~5%、1.9~5%、2~5%、2.1~5%、2.2~5%、2.3~5%、2.4~5%、2.5~5%、2.6~5%、2.7~5%、2.8~5%、2.9~5%、3~5%、3.1~5%、3.2~5%、3.3~5%、3.4~5%、3.5~5%、3.6~5%、3.7~5%、3.8~5%、3.9~5%、4~5%、4.1~5%、4.2~5%、4.3~5%、4.4~5%、4.5~5%、4.6~5%、4.7~5%、4.8~5%、4.9~5%、0~5.5%、0.1~5.5%、0.2~5.5%、0.3~5.5%、0.4~5.5%、0.5~5.5%、0.6~5.5%、0.7~5.5%、0.8~5.5%、0.9~5.5%、1~5.5%、1.1~5.5%、1.2~5.5%、1.3~5.5%、1.4~5.5%、1.5~5.5%、1.6~5.5%、1.7~5.5%、1.8~5.5%、1.9~5.5%、2~5.5%、2.1~5.5%、2.2~5.5%、2.3~5.5%、2.4~5.5%、2.5~5.5%、2.6~5.5%、2.7~5.5%、2.8~5.5%、2.9~5.5%、3~5.5%、3.1~5.5%、3.2~5.5%、3.3~5.5%、3.4~5.5%、3.5~5.5%、3.6~5.5%、3.7~5.5%、3.8~5.5%、3.9~5.5%、4~5.5%、4.1~5.5%、4.2~5.5%、4.3~5.5%、4.4~5.5%、4.5~5.5%、4.6~5.5%、4.7~5.5%、4.8~5.5%、4.9~5.5%、5~5.5%、5.1~5.5%、5.2~5.5%、5.3~5.5%、5.4~5.5%、0~6%、0.1~6%、0.2~6%、0.3~6%、0.4~6%、0.5~6%、0.6~6%、0.7~6%、0.8~6%、0.9~6%、1~6%、1.1~6%、1.2~6%、1.3~6%、1.4~6%、1.5~6%、1.6~6%、1.7~6%、1.8~6%、1.9~6%、2~6%、2.1~6%、2.2~6%、2.3~6%、2.4~6%、2.5~6%、2.6~6%、2.7~6%、2.8~6%、2.9~6%、3~6%、3.1~6%、3.2~6%、3.3~6%、3.4~6%、3.5~6%、3.6~6%、3.7~6%、3.8~6%、3.9~6%、4~6%、4.1~6%、4.2~6%、4.3~6%、4.4~6%、4.5~6%、4.6~6%、4.7~6%、4.8~6%、4.9~6%、5~6%、5.1~6%、5.2~6%、5.3~6%、5.4~6%、5.5~6%、5.6~6%、5.7~6%、5.8~6%、5.9~6%、0~6.5%、0.1~6.5%、0.2~6.5%、0.3~6.5%、0.4~6.5%、0.5~6.5%、0.6~6.5%、0.7~6.5%、0.8~6.5%、0.9~6.5%、1~6.5%、1.1~6.5%、1.2~6.5%、1.3~6.5%、1.4~6.5%、1.5~6.5%、1.6~6.5%、1.7~6.5%、1.8~6.5%、1.9~6.5%、2~6.5%、2.1~6.5%、2.2~6.5%、2.3~6.5%、2.4~6.5%、2.5~6.5%、2.6~6.5%、2.7~6.5%、2.8~6.5%、2.9~6.5%、3~6.5%、3.1~6.5%、3.2~6.5%、3.3~6.5%、3.4~6.5%、3.5~6.5%、3.6~6.5%、3.7~6.5%、3.8~6.5%、3.9~6.5%、4~6.5%、4.1~6.5%、4.2~6.5%、4.3~6.5%、4.4~6.5%、4.5~6.5%、4.6~6.5%、4.7~6.5%、4.8~6.5%、4.9~6.5%、5~6.5%、5.1~6.5%、5.2~6.5%、5.3~6.5%、5.4~6.5%、5.5~6.5%、5.6~6.5%、5.7~6.5%、5.8~6.5%、5.9~6.5%、6~6.5%、6.1~6.5%、6.2~6.5%、6.3~6.5%、6.4~6.5%、0~7%、0.1~7%、0.2~7%、0.3~7%、0.4~7%、0.5~7%、0.6~7%、0.7~7%、0.8~7%、0.9~7%、1~7%、1.1~7%、1.2~7%、1.3~7%、1.4~7%、1.5~7%、1.6~7%、1.7~7%、1.8~7%、1.9~7%、2~7%、2.1~7%、2.2~7%、2.3~7%、2.4~7%、2.5~7%、2.6~7%、2.7~7%、2.8~7%、2.9~7%、3~7%、3.1~7%、3.2~7%、3.3~7%、3.4~7%、3.5~7%、3.6~7%、3.7~7%、3.8~7%、3.9~7%、4~7%、4.1~7%、4.2~7%、4.3~7%、4.4~7%、4.5~7%、4.6~7%、4.7~7%、4.8~7%、4.9~7%、5~7%、5.1~7%、5.2~7%、5.3~7%、5.4~7%、5.5~7%、5.6~7%、5.7~7%、5.8~7%、5.9~7%、6~7%、6.1~7%、6.2~7%、6.3~7%、6.4~7%、6.5~7%、6.6~7%、6.7~7%、6.8~7%、6.9~7%、0~7.5%、0.1~7.5%、0.2~7.5%、0.3~7.5%、0.4~7.5%、0.5~7.5%、0.6~7.5%、0.7~7.5%、0.8~7.5%、0.9~7.5%、1~7.5%、1.1~7.5%、1.2~7.5%、1.3~7.5%、1.4~7.5%、1.5~7.5%、1.6~7.5%、1.7~7.5%、1.8~7.5%、1.9~7.5%、2~7.5%、2.1~7.5%、2.2~7.5%、2.3~7.5%、2.4~7.5%、2.5~7.5%、2.6~7.5%、2.7~7.5%、2.8~7.5%、2.9~7.5%、3~7.5%、3.1~7.5%、3.2~7.5%、3.3~7.5%、3.4~7.5%、3.5~7.5%、3.6~7.5%、3.7~7.5%、3.8~7.5%、3.9~7.5%、4~7.5%、4.1~7.5%、4.2~7.5%、4.3~7.5%、4.4~7.5%、4.5~7.5%、4.6~7.5%、4.7~7.5%、4.8~7.5%、4.9~7.5%、5~7.5%、5.1~7.5%、5.2~7.5%、5.3~7.5%、5.4~7.5%、5.5~7.5%、5.6~7.5%、5.7~7.5%、5.8~7.5%、5.9~7.5%、6~7.5%、6.1~7.5%、6.2~7.5%、6.3~7.5%、6.4~7.5%、6.5~7.5%、6.6~7.5%、6.7~7.5%、6.8~7.5%、6.9~7.5%、7~7.5%、7.1~7.5%、7.2~7.5%、7.3~7.5%、7.4~7.5%、0~8%、0.1~8%、0.2~8%、0.3~8%、0.4~8%、0.5~8%、0.6~8%、0.7~8%、0.8~8%、0.9~8%、1~8%、1.1~8%、1.2~8%、1.3~8%、1.4~8%、1.5~8%、1.6~8%、1.7~8%、1.8~8%、1.9~8%、2~8%、2.1~8%、2.2~8%、2.3~8%、2.4~8%、2.5~8%、2.6~8%、2.7~8%、2.8~8%、2.9~8%、3~8%、3.1~8%、3.2~8%、3.3~8%、3.4~8%、3.5~8%、3.6~8%、3.7~8%、3.8~8%、3.9~8%、4~8%、4.1~8%、4.2~8%、4.3~8%、4.4~8%、4.5~8%、4.6~8%、4.7~8%、4.8~8%、4.9~8%、5~8%、5.1~8%、5.2~8%、5.3~8%、5.4~8%、5.5~8%、5.6~8%、5.7~8%、5.8~8%、5.9~8%、6~8%、6.1~8%、6.2~8%、6.3~8%、6.4


~8%、6.5~8%、6.6~8%、6.7~8%、6.8~8%、6.9~8%、7~8%、7.1~8%、7.2~8%、7.3~8%、7.4~8%、7.5~8%、7.6~8%、7.7~8%、7.8~8%、7.9~8%、0~8.5%、0.1~8.5%、0.2~8.5%、0.3~8.5%、0.4~8.5%、0.5~8.5%、0.6~8.5%、0.7~8.5%、0.8~8.5%、0.9~8.5%、1~8.5%、1.1~8.5%、1.2~8.5%、1.3~8.5%、1.4~8.5%、1.5~8.5%、1.6~8.5%、1.7~8.5%、1.8~8.5%、1.9~8.5%、2~8.5%、2.1~8.5%、2.2~8.5%、2.3~8.5%、2.4~8.5%、2.5~8.5%、2.6~8.5%、2.7~8.5%、2.8~8.5%、2.9~8.5%、3~8.5%、3.1~8.5%、3.2~8.5%、3.3~8.5%、3.4~8.5%、3.5~8.5%、3.6~8.5%、3.7~8.5%、3.8~8.5%、3.9~8.5%、4~8.5%、4.1~8.5%、4.2~8.5%、4.3~8.5%、4.4~8.5%、4.5~8.5%、4.6~8.5%、4.7~8.5%、4.8~8.5%、4.9~8.5%、5~8.5%、5.1~8.5%、5.2~8.5%、5.3~8.5%、5.4~8.5%、5.5~8.5%、5.6~8.5%、5.7~8.5%、5.8~8.5%、5.9~8.5%、6~8.5%、6.1~8.5%、6.2~8.5%、6.3~8.5%、6.4~8.5%、6.5~8.5%、6.6~8.5%、6.7~8.5%、6.8~8.5%、6.9~8.5%、7~8.5%、7.1~8.5%、7.2~8.5%、7.3~8.5%、7.4~8.5%、7.5~8.5%、7.6~8.5%、7.7~8.5%、7.8~8.5%、7.9~8.5%、8~8.5%、8.1~8.5%、8.2~8.5%、8.3~8.5%、8.4~8.5%、0~9%、0.1~9%、0.2~9%、0.3~9%、0.4~9%、0.5~9%、0.6~9%、0.7~9%、0.8~9%、0.9~9%、1~9%、1.1~9%、1.2~9%、1.3~9%、1.4~9%、1.5~9%、1.6~9%、1.7~9%、1.8~9%、1.9~9%、2~9%、2.1~9%、2.2~9%、2.3~9%、2.4~9%、2.5~9%、2.6~9%、2.7~9%、2.8~9%、2.9~9%、3~9%、3.1~9%、3.2~9%、3.3~9%、3.4~9%、3.5~9%、3.6~9%、3.7~9%、3.8~9%、3.9~9%、4~9%、4.1~9%、4.2~9%、4.3~9%、4.4~9%、4.5~9%、4.6~9%、4.7~9%、4.8~9%、4.9~9%、5~9%、5.1~9%、5.2~9%、5.3~9%、5.4~9%、5.5~9%、5.6~9%、5.7~9%、5.8~9%、5.9~9%、6~9%、6.1~9%、6.2~9%、6.3~9%、6.4~9%、6.5~9%、6.6~9%、6.7~9%、6.8~9%、6.9~9%、7~9%、7.1~9%、7.2~9%、7.3~9%、7.4~9%、7.5~9%、7.6~9%、7.7~9%、7.8~9%、7.9~9%、8~9%、8.1~9%、8.2~9%、8.3~9%、8.4~9%、8.5~9%、8.6~9%、8.7~9%、8.8~9%、8.9~9%、0~9.5%、0.1~9.5%、0.2~9.5%、0.3~9.5%、0.4~9.5%、0.5~9.5%、0.6~9.5%、0.7~9.5%、0.8~9.5%、0.9~9.5%、1~9.5%、1.1~9.5%、1.2~9.5%、1.3~9.5%、1.4~9.5%、1.5~9.5%、1.6~9.5%、1.7~9.5%、1.8~9.5%、1.9~9.5%、2~9.5%、2.1~9.5%、2.2~9.5%、2.3~9.5%、2.4~9.5%、2.5~9.5%、2.6~9.5%、2.7~9.5%、2.8~9.5%、2.9~9.5%、3~9.5%、3.1~9.5%、3.2~9.5%、3.3~9.5%、3.4~9.5%、3.5~9.5%、3.6~9.5%、3.7~9.5%、3.8~9.5%、3.9~9.5%、4~9.5%、4.1~9.5%、4.2~9.5%、4.3~9.5%、4.4~9.5%、4.5~9.5%、4.6~9.5%、4.7~9.5%、4.8~9.5%、4.9~9.5%、5~9.5%、5.1~9.5%、5.2~9.5%、5.3~9.5%、5.4~9.5%、5.5~9.5%、5.6~9.5%、5.7~9.5%、5.8~9.5%、5.9~9.5%、6~9.5%、6.1~9.5%、6.2~9.5%、6.3~9.5%、6.4~9.5%、6.5~9.5%、6.6~9.5%、6.7~9.5%、6.8~9.5%、6.9~9.5%、7~9.5%、7.1~9.5%、7.2~9.5%、7.3~9.5%、7.4~9.5%、7.5~9.5%、7.6~9.5%、7.7~9.5%、7.8~9.5%、7.9~9.5%、8~9.5%、8.1~9.5%、8.2~9.5%、8.3~9.5%、8.4~9.5%、8.5~9.5%、8.6~9.5%、8.7~9.5%、8.8~9.5%、8.9~9.5%、9~9.5%、9.1~9.5%、9.2~9.5%、9.3~9.5%、9.4~9.5%、0~10%、0.1~10%、0.2~10%、0.3~10%、0.4~10%、0.5~10%、0.6~10%、0.7~10%、0.8~10%、0.9~10%、1~10%、1.1~10%、1.2~10%、1.3~10%、1.4~10%、1.5~10%、1.6~10%、1.7~10%、1.8~10%、1.9~10%、2~10%、2.1~10%、2.2~10%、2.3~10%、2.4~10%、2.5~10%、2.6~10%、2.7~10%、2.8~10%、2.9~10%、3~10%、3.1~10%、3.2~10%、3.3~10%、3.4~10%、3.5~10%、3.6~10%、3.7~10%、3.8~10%、3.9~10%、4~10%、4.1~10%、4.2~10%、4.3~10%、4.4~10%、4.5~10%、4.6~10%、4.7~10%、4.8~10%、4.9~10%、5~10%、5.1~10%、5.2~10%、5.3~10%、5.4~10%、5.5~10%、5.6~10%、5.7~10%、5.8~10%、5.9~10%、6~10%、6.1~10%、6.2~10%、6.3~10%、6.4~10%、6.5~10%、6.6~10%、6.7~10%、6.8~10%、6.9~10%、7~10%、7.1~10%、7.2~10%、7.3~10%、7.4~10%、7.5~10%、7.6~10%、7.7~10%、7.8~10%、7.9~10%、8~10%、8.1~10%、8.2~10%、8.3~10%、8.4~10%、8.5~10%、8.6~10%、8.7~10%、8.8~10%、8.9~10%、9~10%、9.1~10%、9.2~10%、9.3~10%、9.4~10%、9.5~10%、9.6~10%、9.7~10%、9.8~10%、または9.9~10%w/vの範囲でソルビトールを含み得る。
【0710】
所定の実施形態では、製剤は、0~10%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~9%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~8%w/vのソルビトールを含み得る。
【0711】
所定の実施形態では、製剤は、0~7%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~6%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~5%w/vのソルビトールを含み得る。
【0712】
所定の実施形態では、製剤は、0~4%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~3%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、0~2%w/vのソルビトールを含み得る。
【0713】
所定の実施形態では、製剤は、0~1%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、1%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、2%w/vのソルビトールを含み得る。
【0714】
所定の実施形態では、製剤は、3%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、4%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、5%w/vのソルビトールを含み得る。
【0715】
所定の実施形態では、製剤は、6%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、7%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、8%w/vのソルビトールを含み得る。
【0716】
所定の実施形態では、製剤は、9%w/vのソルビトールを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、10%w/vのソルビトールを含み得る。
界面活性剤
所定の実施形態では、本明細書に記載の薬学的組成物の製剤は、界面活性剤を含み得る。界面活性剤は、浮遊培養物における剪断力の制御を補助し得る。本明細書で使用される界面活性剤は、陰イオン性、双性イオン性、または非イオン性であり得、薬学的製剤において使用するのに好適である当該技術分野で知られているものを含み得る。
【0717】
陰イオン性界面活性剤の例は、限定されないが、スルフェート、スルホネート、ホスフェートエステル、及びカルボキシレートを含む。
非イオン性界面活性剤の例は、限定されないが、エトキシレート、脂肪アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート(例えば、ノノキシノール、Triton X-100)、脂肪酸エトキシレート、エトキシル化アミン及び/または脂肪酸アミド(例えば、ポリエトキシル化獣脂アミン、コカミドモノエタノールアミン、コカミドジエタノールアミン)、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー(例えば、ポロキサマー、例えば、Pluronic(登録商標)F-68またはF-127)、脂肪酸及び多価アルコールのエステル、脂肪酸アルカノールアミド、エトキシル化脂肪族酸、エトキシル化脂肪族アルコール、エトキシル化ソルビトール脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリド、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)を有するエトキシル化ブロックコポリマー、エトキシル化環状エーテルアダクト、エトキシル化アミド及びイミダゾリンアダクト、エトキシル化アミンアダクト、エトキシル化メルカプタンアダクト、アルキルフェノールを有するエトキシル化縮合物、エトキシル化窒素系疎水性物質、エトキシル化ポリオキシプロピレン、シリコーンポリマー、フッ素化界面活性剤、及び重合性界面活性剤を含む。
【0718】
双性イオン性界面活性剤の例は、限定されないが、アルキルアミドベタイン及びそのアミンオキシド、アルキルベタイン及びそのアミンオキシド、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタイン、アンフォグリシネート、アンフォプロピオネート、バランス型アンフォポリカルボキシグリシネート、及びアルキルポリアミノグリシネートを含む。タンパク質は、pHに応じて帯電するまたは帯電しない能力を有し、よって、適切なpHでは、好ましくは約8~9のpIを有するタンパク質、例えば、改変ウシ血清アルブミンまたはキモトリプシノーゲンは、双性イオン性界面活性剤として機能し得る。界面活性剤の様々な混合物が所望の場合に使用され得る。
【0719】
コポリマー
所定の実施形態では、製剤における成分の少なくとも1つは、コポリマーである。
所定の実施形態では、製剤は、少なくとも1つのコポリマーを0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、または1%w/vの濃度で含み得る。
【0720】
所定の実施形態では、製剤は、0.00001%~0.0001%、0.00001%~0.001%、0.00001%~0.01%、0.00001%~0.1%、0.00001%~1%、0.0001%~0.001%、0.0001%~0.01%、0.0001%~0.1%、0.0001%~1%、0.001%~0.01%、0.001%~0.1%、0.001%~1%、0.01%~0.1%、0.01%~1%、または0.1~1%w/vの範囲の少なくとも1つのコポリマーを含み得る。
【0721】
所定の実施形態では、製剤は、0.001%w/vのコポリマーを含み得る。
所定の実施形態では、コポリマーは、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマーである。
【0722】
所定の実施形態では、製剤は、少なくとも1つのエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマーを0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、または1%w/vの濃度で含み得る。
【0723】
所定の実施形態では、製剤は、0.00001%~0.0001%、0.00001%~0.001%、0.00001%~0.01%、0.00001%~0.1%、0.00001%~1%、0.0001%~0.001%、0.0001%~0.01%、0.0001%~0.1%、0.0001%~1%、0.001%~0.01%、0.001%~0.1%、0.001%~1%、0.01%~0.1%、0.01%~1%、または0.1~1%w/vの範囲の少なくとも1つのエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマーを含み得る。
【0724】
所定の実施形態では、製剤は、0.001%w/vのエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマーを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、ポロキサマー(Poloxamer)である少なくとも1つのエチレンオキシド/プロピレンコポリマーを含み得る。所定の実施形態では、製剤は、Poloxamerを0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、または1%w/vの濃度で含み得る。
【0725】
所定の実施形態では、製剤は、0.00001%~0.0001%、0.00001%~0.001%、0.00001%~0.01%、0.00001%~0.1%、0.00001%~1%、0.0001%~0.001%、0.0001%~0.01%、0.0001%~0.1%、0.0001%~1%、0.001%~0.01%、0.001%~0.1%、0.001%~1%、0.01%~0.1%、0.01%~1%、または0.1~1%w/vの範囲のPoloxamerを含み得る。
【0726】
所定の実施形態では、製剤は、0.001%w/vのPoloxamerを含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、Poloxamer 188である少なくとも1つのエチレンオキシド/プロピレンコポリマーを含み得る。所定の実施形態では、製剤は、Poloxamer 188を0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、または1%w/vの濃度で含み得る。
【0727】
所定の実施形態では、製剤は、0.00001%~0.0001%、0.00001%~0.001%、0.00001%~0.01%、0.00001%~0.1%、0.00001%~1%、0.0001%~0.001%、0.0001%~0.01%、0.0001%~0.1%、0.0001%~1%、0.001%~0.01%、0.001%~0.1%、0.001%~1%、0.01%~0.1%、0.01%~1%、または0.1~1%w/vの範囲のPoloxamer 188を含み得る。
【0728】
所定の実施形態では、製剤は、0.001%~0.1w/vのPoloxamer 188を含み得る。
所定の実施形態では、製剤は、Pluronic(登録商標)F-68である少なくとも1つのエチレンオキシド/プロピレンコポリマーを含み得る。所定の実施形態では、製剤は、Pluronic(登録商標)F-68を0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、または1%w/vの濃度で含み得る。
【0729】
所定の実施形態では、製剤は、0.00001%~0.0001%、0.00001%~0.001%、0.00001%~0.01%、0.00001%~0.1%、0.00001%~1%、0.0001%~0.001%、0.0001%~0.01%、0.0001%~0.1%、0.0001%~1%、0.001%~0.01%、0.001%~0.1%、0.001%~1%、0.01%~0.1%、0.01%~1%、または0.1~1%w/vの範囲のPluronic(登録商標)F-68を含み得る。
【0730】
所定の実施形態では、製剤は、0.001%~0.1%w/vのPluronic(登録商標)F-68を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、0.001%w/vのPluronic(登録商標)F-68を含み得る。
【0731】
製剤特性
所定の実施形態では、製剤は、特定のpH、オスモル濃度、濃度、AAV粒子の濃度、及び/またはAAV粒子の総用量を有するように最適化されている。
【0732】
pH
所定の実施形態では、製剤は、特定のpHのために最適化され得る。所定の実施形態では、製剤は、弱酸または弱塩基であるpH緩衝剤(本明細書では「緩衝剤」とも称される)であって、製剤において使用される場合、別の酸または塩基が製剤に添加された後であっても選択された値に近い製剤のpHを維持するものを含み得る。製剤のpHは、限定されないが、0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10、10.1、10.2、10.3、10.4、10.5、10.6、10.7、10.8、10.9、11、11.1、11.2、11.3、11.4、11.5、11.6、11.7、11.8、11.9、12、12.1、12.2、12.3、12.4、12.5、12.6、12.7、12.8、12.9、13、13.1、13.2、13.3、13.4、13.5、13.6、13.7、13.8、13.9、及び14であり得る。
【0733】
所定の実施形態では、製剤は、特定のpH範囲のために最適化され得る。pH範囲は、限定されないが、0~4、1~5、2~6、3~7、4~8、5~9、6~10、7~11、8~12、9~13、10~14、0~1.5、1~2.5、2~3.5、3~4.5、4~5.5、5~6.5、6~7.5、7~8.5、8~9.5、9~10.5、10~11.5、11~12.5、12~13.5、0~1、1~2、2~3、3~4、4~5、5~6、6~7、7~8、8~9、9~10、10~11、11~12、12~13、13~14、0~0.5、0.5~1、1~1.5、1.5~2、2~2.5、2.5~3、3~3.5、3.5~4、4~4.5、4.5~5、5~5.5、5.5~6、6~6.5、6.5~7、7~7.5、7.2~8.2、7.2~7.6、7.3~7.7、7.5~8、7.8~8.2、8~8.5、8.5~9、9~9.5、9.5~10、10~10.5、10.5~11、11~11.5、11.5~12、12~12.5、12.5~13、13~13.5、または13.5~14であり得る。
【0734】
所定の実施形態では、製剤のpHは、6~8.5の間である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、7~8.5の間である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、7~7.6の間である。
【0735】
所定の実施形態では、製剤のpHは、7である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.1である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.2である。
【0736】
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.3である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.4である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.5である。
【0737】
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.6である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.7である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.8である。
【0738】
所定の実施形態では、製剤のpHは、7.9である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、8である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、8.1である。
【0739】
所定の実施形態では、製剤のpHは、8.2である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、8.3である。
所定の実施形態では、製剤のpHは、8.4である。
【0740】
所定の実施形態では、製剤のpHは、8.5である。
所定の実施形態では、pHは、製剤が5℃である場合に決定される。
所定の実施形態では、pHは、製剤が25℃である場合に決定される。
【0741】
好適な緩衝剤は、限定されないが、トリスHCl、トリス塩基、リン酸ナトリウム(リン酸一ナトリウム及び/またはリン酸二ナトリウム)、リン酸カリウム(リン酸一カリウム及び/またはリン酸二カリウム)、ヒスチジン、ホウ酸、クエン酸、グリシン、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、及びMOPS(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)を含み得る。
【0742】
製剤における緩衝剤の濃度は、1~50mMの間、1~25mMの間、5~30mMの間、5~20mMの間、5~15mMの間、10~40mMの間、または15~30mMの間であり得る。製剤における緩衝剤の濃度は、約1mM、5mM、7.5mM、10mM、12.5mM、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、または50mMであり得る。
【0743】
所定の実施形態では、製剤は、限定されないが、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含み得る。非限定的な例として、PBSは、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一カリウム、及び蒸留水を含み得る。いくつかの例では、PBSは、カリウムまたはマグネシウムを含有しない。他の例では、PBSは、カルシウム及びマグネシウムを含有する。
【0744】
所定の実施形態では、本明細書に記載の薬学的組成物の製剤において使用される緩衝剤は、リン酸ナトリウム(リン酸一ナトリウム及び/またはリン酸二ナトリウム)を含み得る。非限定的な例として、リン酸ナトリウムは、7.4±0.2の範囲内のpH(5℃で)に調整され得る。所定の実施形態では、本明細書に記載の薬学的組成物の製剤において使用される緩衝剤は、トリス塩基を含み得る。トリス塩基は、7.1~9.1の範囲内の任意のpHに塩酸で調整され得る。非限定的な例として、本明細書に記載の製剤において使用されるトリス塩基は、8.0±0.2に調整され得る。非限定的な例として、本明細書に記載の製剤において使用されるトリス塩基は、7.5±0.2に調整され得る。
【0745】
オスモル濃度
所定の実施形態では、製剤は、特定のオスモル濃度のために最適化され得る。製剤のオスモル濃度は、限定されないが、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、388、389、390、391、392、393、394、395、396、397、398、399、400、401、402、403、404、405、406、407、408、409、410、411、412、413、414、415、416、417、418、419、420、421、422、423、424、425、426、427、428、429、430、431、432、433、434、435、436、437、438、439、440、441、442、443、444、445、446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461、462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474、475、476、477、478、479、480、481、482、483、484、485、486、487、488、489、490、491、492、493、494、495、496、497、498、499、または500mOsm/kg(ミリオスモル/kg)であり得る。
【0746】
所定の実施形態では、製剤は、特定のオスモル濃度の範囲のために最適化され得る。範囲は、限定されないが、350~360、360~370、370~380、380~390、390~400、400~410、410~420、420~430、430~440、440~450、450~460、460~470、470~480、480~490、490~500、350~370、360~380、370~390、380~400、390~410、400~420、410~430、420~440、430~450、440~460、450~470、460~480、470~490、480~500、350~375、375~400、400~425、425~450、450~475、475~500、350~380、360~390、370~400、380~410、390~420、400~430、410~440、420~450、430~460、440~470、450~480、460~490、470~500、350~390、360~400、370~410、380~420、390~430、400~440、410~450、420~460、430~470、440~480、450~490、460~500、350~400、360~410、370~420、380~430、390~440、400~450、410~460、420~470、430~480、440~490、450~500、350~410、360~420、370~430、380~440、390~450、400~460、410~470、420~480、430~490、440~500、350~420、360~430、370~440、380~450、390~460、400~470、410~480、420~490、430~500、350~430、360~440、370~450、380~460、390~470、400~480、410~490、420~500、350~440、360~450、370~460、380~470、390~480、400~490、410~500、350~450、360~460、370~470、380~480、390~490、400~500、350~460、360~470、370~480、380~490、390~500、350~470、360~480、370~490、380~500、350~480、360~490、370~500、350~490、360~500、または350~500mOsm/kgであり得る。
【0747】
所定の実施形態では、製剤のオスモル濃度は、350~500mOsm/kgの間である。
所定の実施形態では、製剤のオスモル濃度は、400~500mOsm/kgの間である。
【0748】
所定の実施形態では、製剤のオスモル濃度は、400~480mOsm/kgの間である。
所定の実施形態では、オスモル濃度は、395mOsm/kgである。
【0749】
所定の実施形態では、オスモル濃度は、413mOsm/kgである。
所定の実施形態では、オスモル濃度は、420mOsm/kgである。
所定の実施形態では、オスモル濃度は、432mOsm/kgである。
【0750】
所定の実施形態では、オスモル濃度は、447mOsm/kgである。
所定の実施形態では、オスモル濃度は、450mOsm/kgである。
所定の実施形態では、オスモル濃度は、452mOsm/kgである。
【0751】
所定の実施形態では、オスモル濃度は、459mOsm/kgである。
所定の実施形態では、オスモル濃度は、472mOsm/kgである。
所定の実施形態では、オスモル濃度は、490mOsm/kgである。
【0752】
所定の実施形態では、オスモル濃度は、496mOsm/kgである。
AAV粒子の濃度
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、約1×10VG/ml~約1×1016VG/mlの間であり得る。本明細書で使用される場合、「VG/ml」は、ミリリットル(ml)当たりのベクターゲノム(VG)を表す。VG/mlはまた、1ミリリットル当たりのゲノムコピーまたは1ミリリットル当たりのDNase耐性粒子を表し得る。
【0753】
所定の実施形態では、製剤は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、2.1×1011、2.2×1011、2.3×1011、2.4×1011、2.5×1011、2.6×1011、2.7×1011、2.8×1011、2.9×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、7.1×1011、7.2×1011、7.3×1011、7.4×1011、7.5×1011、7.6×1011、7.7×1011、7.8×1011、7.9×1011、8×1011、9×1011、1×1012、1.1×1012、1.2×1012、1.3×1012、1.4×1012、1.5×1012、1.6×1012、1.7×1012、1.8×1012、1.9×1012、2×1012、2.1×1012、2.2×1012、2.3×1012、2.4×1012、2.5×1012、2.6×1012、2.7×1012、2.8×1012、2.9×1012、3×1012、4×1012、4.1×1012、4.2×1012、4.3×1012、4.4×1012、4.5×1012、4.6×1012、4.7×1012、4.8×1012、4.9×1012、5×1012、6×1012、7×1012、7.1×1012、7.2×1012、7.3×1012、7.4×1012、7.5×1012、7.6×1012、7.7×1012、7.8×1012、7.9×1012、8×1012、8.1×1012、8.2×1012、8.3×1012、8.4×1012、8.5×1012、8.6×1012、8.7×1012、8.8×1012、8.9×1012、9×1012、1×1013、1.1×1013、1.2×1013、1.3×1013、1.4×1013、1.5×1013、1.6×1013、1.7×1013、1.8×1013、1.9×1013、2×1013、2.1×1013、2.2×1013、2.3×1013、2.4×1013、2.5×1013、2.6×1013、2.7×1013、2.8×1013、2.9×1013、3×1013、3.1×1013、3.2×1013、3.3×1013、3.4×1013、3.5×1013、3.6×1013、3.7×1013、3.8×1013、3.9×1013、4×1013、5×1013、6×1013、6.7×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016VG/mlのAAV粒子濃度を含み得る。
【0754】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、1×1011~5×1013の間、1×1012~5×1012の間、2×1012~1×1013の間、5×1012~1×1013の間、1×1013~2×1013の間、2×1013~3×1013の間、2×1013~2.5×1013の間、2.5×1013~3×1013の間、または5×1013VG/ml以下である。
【0755】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、2.7×1011VG/mlである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、9×1011VG/mlである。
【0756】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、1.2×1012VG/mlである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、2.7×1012VG/mlである。
【0757】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、4×1012VG/mlである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、6×1012VG/mlである。
【0758】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、7.9×1012VG/mlである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、8×1012VG/mlである。
【0759】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、1×1013VG/mlである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、1.8×1013VG/mlである。
【0760】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、2.2×1013VG/mlである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、2.7×1013VG/mlである。
【0761】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、3.5×1013VG/mlである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、2.7~3.5×1013VG/mlである。
【0762】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、7.0×1013VG/mlである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、5.0×1012VG/mLである。
【0763】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の濃度は、約1×10総カプシド/mL~約1×1016総カプシド/mlの間であり得る。所定の実施形態では、送達は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、1.1×1012、1.2×1012、1.3×1012、1.4×1012、1.5×1012、1.6×1012、1.7×1012、1.8×1012、1.9×1012、2×1012、2.1×1012、2.2×1012、2.3×1012、2.4×1012、2.5×1012、2.6×1012、2.7×1012、2.8×1012、2.9×1012、3×1012、3.1×1012、3.2×1012、3.3×1012、3.4×1012、3.5×1012、3.6×1012、3.7×1012、3.8×1012、3.9×1012、4×1012、4.1×1012、4.2×1012、4.3×1012、4.4×1012、4.5×1012、4.6×1012、4.7×1012、4.8×1012、4.9×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、2.1×1013、2.2×1013、2.3×1013、2.4×1013、2.5×1013、2.6×1013、2.7×1013、2.8×1013、2.9×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、6.7×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016総カプシド/mlの組成物濃度を含み得る。
【0764】
AAV粒子の総用量
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、約1×10VG~約1×1016VGの間であり得る。所定の実施形態では、製剤は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、2.1×1011、2.2×1011、2.3×1011、2.4×1011、2.5×1011、2.6×1011、2.7×1011、2.8×1011、2.9×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、7.1×1011、7.2×1011、7.3×1011、7.4×1011、7.5×1011、7.6×1011、7.7×1011、7.8×1011、7.9×1011、8×1011、9×1011、1×1012、1.1×1012、1.2×1012、1.3×1012、1.4×1012、1.5×1012、1.6×1012、1.7×1012、1.8×1012、1.9×1012、2×1012、2.1×1012、2.2×1012、2.3×1012、2.4×1012、2.5×1012、2.6×1012、2.7×1012、2.8×1012、2.9×1012、3×1012、4×1012、4.1×1012、4.2×1012、4.3×1012、4.4×1012、4.5×1012、4.6×1012、4.7×1012、4.8×1012、4.9×1012、5×1012、6×1012、7×1012、7.1×1012、7.2×1012、7.3×1012、7.4×1012、7.5×1012、7.6×1012、7.7×1012、7.8×1012、7.9×1012、8×1012、8.1×1012、8.2×1012、8.3×1012、8.4×1012、8.5×1012、8.6×1012、8.7×1012、8.8×1012、8.9×1012、9×1012、1×1013、1.1×1013、1.2×1013、1.3×1013、1.4×1013、1.5×1013、1.6×1013、1.7×1013、1.8×1013、1.9×1013、2×1013、2.1×1013、2.2×1013、2.3×1013、2.4×1013、2.5×1013、2.6×1013、2.7×1013、2.8×1013、2.9×1013、3×1013、3.1×1013、3.2×1013、3.3×1013、3.4×1013、3.5×1013、3.6×1013、3.7×1013、3.8×1013、3.9×1013、4×1013、5×1013、6×1013、6.7×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016VGのAAV粒子の総用量を含み得る。
【0765】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、1×1011~5×1013VGの間であり得る。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、1×1011~2×1014VGの間であり得る。
【0766】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、1.4×1011VGである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、4.5×1011VGである。
【0767】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、6.8×1011VGである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、1.4×1012VGである。
【0768】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、2.2×1012VGである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、4.6×1011VGである。
【0769】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、9.2×1012VGである。
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、1.0×1013VGである。
【0770】
所定の実施形態では、製剤におけるAAV粒子の総用量は、2.3×1013VGである。
例示的な製剤
本開示の例示的で非限定的な製剤を以下に記載する。製剤は、AAV粒子製剤を含み得る。表7は、本開示の所定の例示的な製剤の成分及び特性の概要を提供する。各製剤は任意に、0.001%~0.1%(w/v)のPoloxamer 188(例えば、Pluronic F-68(登録商標))を含み得る。
【0771】
【表7-1】
【0772】
【表7-2】
【0773】
所定の実施形態では、製剤は、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、スクロース、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、10mMのリン酸ナトリウム、1.5mMのリン酸カリウム、100mMの塩化ナトリウム、5%w/vのスクロース、及び任意にPoloxamer 188(pH7.5の緩衝液)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、10mMのリン酸ナトリウム、1.5mMのリン酸カリウム、220mMの塩化ナトリウム、5%w/vのスクロース、及び任意にPoloxamer 188(pH7.5の緩衝液)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、10mMのリン酸ナトリウム、1.5mMのリン酸カリウム、100mMの塩化ナトリウム、7%w/vのスクロース、及び任意にPoloxamer 188(pH7.5の緩衝液)を含み得る。
【0774】
所定の実施形態では、製剤は、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、スクロースまたはトレハロース、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0775】
所定の実施形態では、製剤は、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヒスチジン、糖、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えばPluronic F-68)を含み得る。
【0776】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、スクロース、トリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0777】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、スクロース、トリス、塩酸、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0778】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、スクロース、トリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0779】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、スクロース、トリス、塩化マグネシウム、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0780】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、スクロース、トリス、アルギニン及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0781】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、ソルビトール、トリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0782】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、スクロース、ヒスチジン及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0783】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、スクロース、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、105mMの塩化ナトリウム、5%(w/v)のスクロース、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、95mMの塩化ナトリウム、5%(w/v)のスクロース、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、220mMの塩化ナトリウム、5%(w/v)のスクロース、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188を含み得る。
【0784】
所定の実施形態では、製剤は、リン酸カリウム、スクロース、トリス及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含み得る。
【0785】
所定の実施形態では、製剤は、塩化カリウム、スクロース、トリス及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えばPluronic F-68)を含み得る。
【0786】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、トリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えばPluronic F-68)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、100mMの塩化ナトリウム、20mMのトリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH8.0の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、220mMの塩化ナトリウム、20mMのトリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH7.0~8.0の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、290mMの塩化ナトリウム、20mMのトリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH8.0の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、305mMの塩化ナトリウム、20mMのトリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH8.0の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、2Mの塩化ナトリウム、20mMのトリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH8.0の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、170mMの塩化ナトリウム、40mMのトリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH8.5の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、2Mの塩化ナトリウム、1Mのトリス、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH7.5の混合物)を含み得る。
【0787】
所定の実施形態では、製剤は、塩化ナトリウム、トリス-ビスプロパン、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(例えばPluronic F-68)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、200mMの塩化ナトリウム、50mMのトリス-ビスプロパン、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH9.0の混合物)を含み得る。
【0788】
所定の実施形態では、製剤は、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、10mMのリン酸ナトリウム、180mMの塩化ナトリウム及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH7.3の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、10mMのリン酸ナトリウム、180mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPoloxamer 188(pH7.3の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、20mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH7.4の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、50mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH7.4の混合物)を含み得る。
【0789】
所定の実施形態では、製剤は、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、10mMのリン酸ナトリウム、2mMのリン酸カリウム、2.7mMの塩化カリウム、192mMの塩化ナトリウム、及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH7.5の混合物)を含み得る。
【0790】
所定の実施形態では、製剤は、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、20mMのクエン酸ナトリウム、1Mの塩化ナトリウム及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH6.0の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、10mMのクエン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH6.0の混合物)を含み得る。所定の実施形態では、製剤は、20mMのクエン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び任意にコポリマー、例えば、Poloxamer 188(pH3.0の混合物)を含み得る。
【0791】
所定の実施形態では、製剤は、PBSを含み得る。所定の実施形態では、製剤は、PBS及び糖及び/または糖代用品を含み得る。製剤は、製剤の安定性を増加させるために3~5%(w/v)の糖及び/または糖代用品を含み得る。非限定的な例として、製剤は、PBS及び3%(w/v)スクロースである(VYFORM30)。別の非限定的な例として、製剤は、PBS及び5%(w/v)スクロースである(VYFORM31)。別の非限定的な例として、製剤は、PBS及び7%(w/v)スクロースである。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー(プルロニック(登録商標)またはポロキサマーとしても知られている)と組み合わせて、PBS中で製剤化され得る。
【0792】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、3%(w/v)のスクロース及び0.001%~0.1%(w/v)のPoloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を有するPBS中で製剤化され得る。
【0793】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、5%(w/v)のスクロース及び0.001%~0.1%(w/v)のPoloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を有するPBS中で製剤化され得る。
【0794】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、約7.0のpHで0.001%~0.1%(w/v)のPoloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を有するPBS中で製剤化され得る。
【0795】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、約7.3のpHで0.001%~0.1%(w/v)のPoloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を有するPBS中で製剤化され得る。
【0796】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、約7.4のpHで0.001%~0.1%(w/v)のPoloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を有するPBS中で製剤化され得る。
【0797】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム及びエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマーを含む溶液中で製剤化され得る。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、95mMの塩化ナトリウム、5mMの二塩基性リン酸ナトリウム、5mMの一塩基性リン酸ナトリウム、1.5mMのリン酸カリウム、7%w/vのスクロース、及び.001%のpoloxamer 188(例えば、Pluronic F-68)を含む溶液中で製剤化され得る。
【0798】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、約7.3のpHで約180mMの塩化ナトリウム、約10mMのリン酸ナトリウム及び約0.001%のpoloxamer 188を含む溶液中で製剤化され得る。最終溶液における塩化ナトリウムの濃度は、150mM~200mMであり得る。非限定的な例として、最終溶液における塩化ナトリウムの濃度は、150mM、160mM、170mM、180mM、190mMまたは200mMであり得る。最終溶液におけるリン酸ナトリウムの濃度は、1mM~50mMであり得る。非限定的な例として、最終溶液におけるリン酸ナトリウムの濃度は、1mM、2mM、3mM、4mM、5mM、6mM、7mM、8mM、9mM、10mM、15mM、20mM、25mM、30mM、40mM、または50mMであり得る。poloxamer 188(Pluronic F-68)の濃度は、0.0001%~1%(w/v)であり得る。非限定的な例として、poloxamer 188(Pluronic F-68)の濃度は、0.0001%、0.0005%、0.001%、0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、または1%(w/v)であり得る。最終溶液は、6.8~7.7のpHを有し得る。最終溶液のpHについての非限定的な例は、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、または7.7のpHを含む。
【0799】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、約7.4のpHで、約1.05%(w/v)の塩化ナトリウム、約0.212%(w/v)の二塩基性リン酸ナトリウム七水和物、約0.025%(w/v)の一塩基性リン酸ナトリウム一水和物、及び0.001%(w/v)のpoloxamer 188を含む溶液中で製剤化され得る。非限定的な例として、この製剤化溶液におけるAAV粒子の濃度は、約0.001%(w/v)であり得る。最終溶液における塩化ナトリウムの濃度は、0.1~2.0%(w/v)であり得、非限定的な例は、0.1%、0.25%、0.5%、0.75%、0.95%、0.96%、0.97%、0.98%、0.99%、1.00%、1.01%、1.02%、1.03%、1.04%、1.05%、1.06%、1.07%、1.08%、1.09%、1.10%、1.25%、1.5%、1.75%、または2%(w/v)である。最終溶液における二塩基性リン酸ナトリウムの濃度は、0.100~0.300%(w/v)であり得、非限定的な例は、0.100%、0.125%、0.150%、0.175%、0.200%、0.210%、0.211%、0.212%、0.213%、0.214%、0.215%、0.225%、0.250%、0.275%、0.300%(w/v)を含む。最終溶液における一塩基性リン酸ナトリウムの濃度は、0.010~0.050%(w/v)であり得、非限定的な例は、0.010%、0.015%、0.020%、0.021%、0.022%、0.023%、0.024%、0.025%、0.026%、0.027%、0.028%、0.029%、0.030%、0.035%、0.040%、0.045%、または0.050%(w/v)である。poloxamer 188(Pluronic F-68)の濃度は、0.0001%~1%(w/v)であり得る。非限定的な例として、poloxamer 188(Pluronic F-68))の濃度は、0.0001%、0.0005%、0.001%、0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、または1%(w/v)であり得る。最終溶液は、6.8~7.7のpHを有し得る。最終溶液のpHについての非限定的な例は、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、または7.7のpHを含む。
【0800】
所定の実施形態では、製剤は、以下のCAS(Chemical Abstracts Services)登録番号、7647-14-15(塩化ナトリウム)、7782-85-6(二塩基性リン酸ナトリウム七水和物)、10049-21-5(一塩基性リン酸ナトリウム一水和物)、及び9003-11-6(poloxamer 188)を有する成分を含む。
【0801】
注射用製剤
注射用調製物、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液は、好適な分散剤、湿潤剤、及び/または懸濁剤を使用して既知の技術に従って製剤化され得る。滅菌注射用調製物は、非毒性の非経口で許容可能な希釈剤及び/または溶媒中の滅菌注射用溶液、懸濁液、及び/またはエマルション、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液であり得る。用いられ得る許容可能なビヒクル及び溶媒の一部は、水、リンゲル溶液、U.S.P.、及び等張性塩化ナトリウム溶液である。滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来から用いられている。この目的のため、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無菌固定油が用いられ得る。脂肪酸、例えば、オレイン酸は、注射剤の調製において使用され得る。
【0802】
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを介する濾過によって、及び/または使用前に滅菌水または他の滅菌注射用媒体に溶解または分散され得る滅菌固体組成物の形態の滅菌剤を組み込むことによって滅菌され得る。
【0803】
活性成分の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射剤からの活性成分の吸収を遅延させることがしばしば望ましい。これは、不十分な水溶解性を有する結晶性または非晶質性物質の液体懸濁液の使用によって達成され得る。活性成分の吸収の速度は、溶解の速度に依存し、これは今度は、結晶サイズ及び結晶形態に依存し得る。代替的には、非経口で投与される薬物形態の吸収の遅延は、油ビヒクルに薬物を溶解または懸濁させることによって達成され得る。注射用デポ形態は、生分解性ポリマー、例えば、ポリラクチド-ポリグリコリドにおいて薬物のマイクロカプセル化されたマトリックスを形成することによって作製される。薬物のポリマーに対する比及び用いられる特定のポリマーの特質に応じて、薬物放出の速度が制御され得る。他の生分解性ポリマーの例は、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)を含む。デポ注射用製剤は、身体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルションに薬物を捕捉させることによって調製される。
【0804】
デポ製剤
本開示の所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、延長放出のためのデポ剤で製剤化される。通常、特定の器官または組織(「標的組織」)が投与のために標的とされる。
【0805】
本開示の所定の実施形態では、本開示の薬学的組成物であるAAV粒子製剤は、標的組織の中でまたはそれに近接して空間的に保持される。薬学的組成物であるAAV粒子製剤を哺乳動物対象の標的組織に提供する方法であって、それらが標的組織において実質的に保持される(組成物の少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、85、90、95、96、97、98、99、99.9、99.99または99.99%超が標的組織において保持されることを意味する)ような条件下で、標的組織(1つ以上の標的細胞を含む)を薬学的組成物であるAAV粒子製剤と接触させることによって提供する方法が提供される。有利には、保持は、1つ以上の標的細胞に侵入する薬学的組成物であるAAV粒子製剤の量を測定することによって決定される。例えば、対象に投与される薬学的組成物であるAAV粒子製剤の少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.9%、99.99%または99.99%超が、投与後の所定期間で細胞内に存在する。
【0806】
本開示の所定の態様は、本開示の薬学的組成物であるAAV粒子製剤を哺乳動物対象の標的組織に提供する方法であって、それらがそのような標的組織において実質的に保持されるような条件下で標的組織(1つ以上の標的細胞を含む)を薬学的組成物であるAAV粒子製剤と接触させることによって提供する方法を対象とする。薬学的組成物であるAAV粒子は、対象となる効果が少なくとも1つの標的細胞において生み出されるように十分に活性な成分を含む。
【0807】
IV.投与
投与
本開示は、本開示に従うAAV粒子を、それを必要とする対象に投与する方法を提供する。所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、様々な疾患、障害及び/または病態の処置のために対象に投与され得る。所定の実施形態では、AAV粒子は、対象の疾患の症状を減少させるための治療的有効量(例えば、既知の評価方法を使用して決定される)で対象に投与され得る。
【0808】
本開示は、本開示のAAV粒子を細胞または組織に送達する方法であって、細胞もしくは組織を前記AAV粒子と接触させることまたは細胞もしくは組織を前記AAV粒子を含む製剤と接触させること、または細胞もしくは組織を薬学的組成物を含む記載される組成物のいずれかと接触させることを含む、方法を提供する。AAV粒子を細胞または組織に送達する方法は、in vitro、ex vivo、またはin vivoで達成され得る。
【0809】
本開示は、哺乳動物対象を含む対象に本開示のAAV粒子を送達する方法であって、前記AAV粒子を対象に投与すること、または前記AAV粒子を含む製剤を対象に投与すること、または薬学的組成物を含む記載される組成物のいずれかを対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0810】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子及び製剤は、治療的に有効なアウトカムをもたらす任意の送達経路によって投与され得る。これらは、限定されないが、腸内(腸の中)、胃腸内、硬膜上(硬膜の中)、経口(口を介して)、経皮、大脳内(大脳の中)、脳室内(脳室の中)、軟膜下(軟膜とCNS実質との間)、頸動脈内(頸動脈の中)、経皮(皮膚への塗布)、皮内(皮膚自体の中)、皮下(皮膚の下)、鼻腔投与(鼻を通じて)、静脈内(静脈の中)、静脈内ボーラス、静脈内点滴、動脈内(動脈の中)、全身性、筋肉内(筋肉の中)、心臓内(心臓の中)、骨内注入(骨髄の中)、髄腔内(脊柱管の中)、実質内(組織または器官、例えば、脳、脊髄などの本体部)、腹腔内(腹膜への注入または注射)、膀胱内注入、硝子体内(眼を通じて)、海綿体内注射(病的腔の中)、腔内(陰茎の基部の中)、腟内投与、子宮内、羊膜外投与、経皮(全身分布のためのインタクトな皮膚を通じた拡散)、経粘膜(粘膜を通じた拡散)、経腟、送気(鼻から吸い込む)、舌下、唇下、浣腸、点眼薬(結膜上)、または点耳薬で、耳介(耳内または耳を介して)、頬側(頬の方に向けて)、結膜、皮膚、歯(1本または複数の歯に対して)、電気浸透、子宮頚管内、副鼻腔内、気管内、体外、血液透析、浸潤、間質内、腹部内、羊膜内、関節内、胆管内、気管支内、嚢内、軟骨内(軟骨の内部)、尾内(ウマ尾の内部)、嚢内(大槽小脳延髄槽の内部)、角膜内(角膜の範囲内)、歯冠内、冠内(冠動脈の内部)、海綿体内(陰茎の海綿体の可膨張性空間の範囲内)、椎間板内(椎間板の内部)、管内(腺管の内部)、十二指腸内(十二指腸の内部)、硬膜内(硬膜の内部または真下)、表皮内(表皮に対して)、食道内(食道に対して)、胃内(胃の内部)、歯肉内(歯肉の内部)、回腸内(小腸の遠位部分の内部)、病巣内(局所病変の内部、またはそこに直接導入される)、管腔内(管の内腔の内部)、リンパ内(リンパの内部)、髄内(骨の髄腔の内部)、髄膜内(髄膜の内部)、心筋内(心筋の内部)、眼内(眼の内部)、卵巣内(卵巣の内部)、心膜内(心膜の内部)、胸膜内(胸膜の内部)、前立腺内(前立腺の内部)、肺内(肺、またはその気管支の内部)、洞内(鼻洞または眼窩周囲洞の内部)、脊髄内(脊柱の内部)、滑液嚢内(関節の滑膜腔の内部)、腱内(腱の内部)、精巣内(精巣の内部)、髄腔内(脳脊髄軸の任意のレベルでの脳脊髄液の内部)、胸腔内(胸郭の内部)、細管内(臓器の細管の内部)、腫瘍内(腫瘍の内部)、鼓室内(中耳の内部)、血管内(1つまたは複数の血管の内部)、脳室内(脳室の内部)、イオントフォレシス(可溶性塩のイオンが体の組織に移動する電流を用いるもの)、潅注(開放創または体腔を浸すまたはフラッシュする)、喉頭(喉頭に対して直接)、経鼻胃(鼻を通じて胃の中に)、密封包帯技術(局所経路投与の後に区域を閉塞する包帯で覆われる)、眼(外眼部に対して)、口腔咽頭(口及び咽頭に対して直接)、非経口、経皮、関節周囲、硬膜外、神経周囲、歯周、直腸、呼吸器(局所または全身作用のため経口的または鼻腔的に吸入することにより気道の内部に)、球後(橋の後ろまたは眼球の後ろ)、軟部組織、くも膜下、結膜下、粘膜下、局所、経胎盤(胎盤を通じてまたは越えて)、経気管(気管の壁を通じて)、経鼓室(鼓室を越えてまたは通じて)、尿管(尿管に対して)、尿道(尿道に対して)、腟、仙骨ブロック、診断的、神経ブロック、胆管灌流、心灌流、フォトフェレーシス及び脊髄を含む。
【0811】
所定の実施形態では、組成物は、それが血液脳関門、血管障壁、または他の上皮障壁を通過することを可能にする手法で投与され得る。本開示のAAV粒子は、液体溶液または懸濁液として、液体溶液中の液体溶解または懸濁に好適な固体形態としてのいずれかで、任意の好適な形態で投与され得る。AAV粒子は、任意の適切な及び薬学的に許容可能な賦形剤を用いて製剤化され得る。所定の実施形態では、本開示の組成物は、必要とする対象に静脈内に、筋肉内に、皮下に、腹腔内に、実質内に、髄腔内に及び/または脳室内に投与され、製剤化されたAAV粒子が血液脳関門及び血液脊髄関門の一方または両方を通過することを可能にする。
【0812】
本開示は、本開示に従うAAV粒子を、それを必要とする対象のCNSに投与する方法を提供する。所定の実施形態では、AAV粒子は、既知の評価方法を使用して決定される、対象の神経疾患の症状を減少させるための治療的有効量で対象のCNSに投与され得る。
【0813】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子を含む組成物は、全身性投与を介して対象の中枢神経系に投与される。所定の実施形態では、全身性投与は、静脈内注射である。
【0814】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子を含む組成物は、実質内注射を介して対象の中枢神経系に投与される。実質内注射の非限定的な例は、視床内、線条体内(例えば、被殻内)、海馬内または嗅内皮質を標的とすることを含む。
【0815】
所定の実施形態では、CNSへの投与は、複数の投与、例えば、1つを超える経路及び/または箇所を介する。そのような投与は、逐次または同時であり得る。所定の実施形態では、投与は、複数の経路、例えば、実質内注射及び髄腔内注射を介する対象の中枢神経系内へのものである。
【0816】
所定の実施形態では、投与は、複数の投与、例えば、1つを超える経路及び/または箇所を介する。そのような投与は、逐次または同時であり得る。
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子は、限定されないが、海馬、皮質、運動または嗅内ニューロン;オリゴデンドロサイト、星状細胞及びミクログリアを含むグリア細胞;及び/またはニューロンを包囲する他の細胞、例えば、T細胞を含む特定のタイプの標的細胞に送達され得る。
【0817】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、米国特許番号8,999,948、または国際公開番号WO2014178863(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の疾患の処置のための方法を使用して投与または送達され得る。
【0818】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、米国出願番号20150126590(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるアルツハイマー病または他の神経変性状態における遺伝子療法を送達するための方法を使用して投与または送達され得る。
【0819】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、米国特許番号6,436,708、及び8,946,152、及び国際公開番号WO2015168666(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるCNS遺伝子療法の送達のための方法を使用して投与または送達され得る。
【0820】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、欧州特許出願番号EP2678433(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のAAV粒子を使用してタンパク質を送達するための方法を使用して投与または送達され得る。
【0821】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、米国特許番号US6,211,163(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のDNAを血流に送達するための方法を使用して投与または送達され得る。
【0822】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、米国特許番号US7,588,757(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のペイロードを中枢神経系に送達するための方法を使用して投与または送達され得る。
【0823】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、米国特許番号US8,283,151(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のペイロードを送達するための方法を使用して投与または送達され得る。
【0824】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、国際特許公開番号WO2001089583(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のグルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)送達ベクターを使用してペイロードを送達するための方法を使用して投与または送達され得る。
【0825】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、国際特許公開番号WO2012057363(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のペイロードを神経細胞に送達するための方法を使用して投与または送達され得る。
【0826】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、国際特許出願番号PCT/US2018/042391(その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のペイロードを神経細胞に送達するための方法を使用して投与または送達され得る。
【0827】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子または薬学的組成物は、米国特許番号6,506,379(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の筋肉内送達経路によってペイロードを送達するための方法を使用して投与または送達され得る。筋肉内投与の非限定的な例は、静脈内注射または皮下注射を含む。
【0828】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、経口投与によって送達され得る。経口投与の非限定的な例は、消化管投与及びバッカル投与を含む。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、眼内送達経路によって送達され得る。眼内投与の非限定的な例は、硝子体内注射を含む。
【0829】
所定の実施形態では、AAV粒子は、末梢注射によって対象に投与され得る。末梢注射の非限定的な例は、腹腔内、筋肉内、静脈内、結膜または関節注射を含む。AAV粒子の末梢投与は、中枢神経系、例えば、運動ニューロンに輸送され得ることが当該技術分野で開示されている(例えば、米国特許公開番号20100240739;及び20100130594(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0830】
所定の実施形態では、AAV粒子製剤は、CSF経路への注射によって送達され得る。CSF経路への送達の非限定的な例は、髄腔内及び脳室内投与を含む。
所定の実施形態では、AAV粒子製剤は、全身性送達によって送達され得る。非限定的な例として、全身性送達は、血管内投与によるものであり得る。
【0831】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、頭蓋内送達によって対象に投与され得る(例えば、米国特許番号8,119,611(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)。
【0832】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、注射によって投与され得る。非限定的な例として、本開示のAAV粒子は、注射によって対象に投与され得る。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、筋肉注射によって投与され得る。非限定的な例として、本開示のAAV粒子は、筋肉投与によって対象に投与され得る。
【0833】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、筋肉内投与によって投与され得る。非限定的な例として、本開示のAAV粒子は、筋肉内投与によって対象に投与され得る。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、対象に投与され、対象の筋肉を形質導入する。
【0834】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、実質内注射を介して投与され得る。非限定的な例として、本開示のAAV粒子は、実質内投与によって対象に投与され得る。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、静脈内投与によって投与され得る。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、単回用量静脈内送達を介して投与され得る。非限定的な例として、単回用量静脈内送達は、1回の処置であり得る。遺伝子療法の文脈において、単回用量静脈内送達は、対象のための継続的な緩和を生み出し得る。緩和は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59分または59分超などであるがこれらに限定されない分;1、2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48時間、または48時間超などであるがこれらに限定されない時間;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31日、または31日超などであるがこれらに限定されない日;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16週、または16週超などであるがこれらに限定されない週;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24ヶ月、または24ヶ月超などであるがこれらに限定されない月;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15年、または15年超などであるがこれらに限定されない年の間持続し得る。
【0835】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、静脈内送達を介してDRG侵害ニューロンに投与され得る。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、単回用量静脈内送達を介してDRG侵害ニューロンに投与され得る。非限定的な例として、単回用量静脈内送達は、1回の処置であり得る。緩和は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59分または59分超などであるがこれらに限定されない分;1、2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48時間、または48時間超などであるがこれらに限定されない時間;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31日、または31日超などであるがこれらに限定されない日;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16週、または16週超などであるがこれらに限定されない週;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24ヶ月、または24ヶ月超などであるがこれらに限定されない月;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15年、または15年超などであるがこれらに限定されない年の間持続し得る。
【0836】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、髄腔内に、例えば、髄腔内注射によって投与され得る。所定の実施形態では、AAV粒子製剤は、脊髄運動ニューロン及び/または星状細胞を形質導入するために大槽に治療的有効量で投与され得る。非限定的な例として、AAV粒子製剤は、髄腔内に投与され得る。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、単回用量髄腔内注射を介して投与され得る。非限定的な例として、単回用量髄腔内注射は、1回の処置であり得、単回用量髄腔内注射は、対象のための継続的な緩和を生み出し得る。緩和は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59分または59分超などであるがこれらに限定されない分;1、2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48時間、または48時間超などであるがこれらに限定されない時間;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31日、または31日超などであるがこれらに限定されない日;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16週、または16週超などであるがこれらに限定されない週;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24ヶ月、または24ヶ月超などであるがこれらに限定されない月;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15年、または15年超などであるがこれらに限定されない年の間持続し得る。
【0837】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、髄腔内注射を介してDRG侵害ニューロンに投与され得る。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、単回用量髄腔内注射を介してDRG侵害ニューロンに投与され得る。非限定的な例として、単回用量髄腔内注射は、1回の処置であり得る。遺伝子療法の文脈において、単回用量髄腔内注射は、対象のための継続的な緩和を生み出し得る。緩和は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59分または59分超などであるがこれらに限定されない分;1、2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48時間、または48時間超などであるがこれらに限定されない時間;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31日、または31日超などであるがこれらに限定されない日;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16週、または16週超などであるがこれらに限定されない週;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24ヶ月、または24ヶ月超などであるがこれらに限定されない月;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15年、または15年超などであるがこれらに限定されない年の間持続し得る。
【0838】
所定の実施形態では、本明細書に記載の製剤化されたAAV粒子は、髄腔内(IT)注入を介してC1で投与される。注入は、1、2、3、4、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15時間または15時間超であり得る。
【0839】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、実質内注射によって投与され得る。所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、脊髄運動ニューロン及び/または星状細胞を形質導入するために実質内注射を介して大槽に治療的有効量で投与され得る。
【0840】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、実質内注射及び髄腔内注射によって投与され得る。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、皮下注射によって投与され得る。
【0841】
所定の実施形態では、AAV粒子製剤は、脳への直接的注射によって送達され得る。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、1つ以上の被殻への注射を含む線条体内注射を介して投与され得る。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、線条体内注射及び本明細書に記載の別の投与経路を介して投与され得る。
【0842】
所定の実施形態では、AAV粒子製剤は、複数の投与経路によって送達され得る。組み合わせ投与の非限定的な例として、AAV粒子は、髄腔内及び脳室内投与によって、または静脈内及び実質内投与によって送達され得る。
【0843】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、対象のための機能及び/または生存を改善するための治療的有効量でCNSに投与され得る。非限定的な例として、ベクターは、線条体への直接的注入によって投与され得る。
【0844】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子は、「治療的有効」量、すなわち、疾患に関連する少なくとも1つの症状を軽減及び/または予防するのにまたは対象の状態の改善を提供するのに十分な量で投与され得る。
【0845】
所定の実施形態では、多部位送達のために脊椎における複数の部位でカテーテルが配置され得る。製剤化されたAAV粒子は、連続及び/またはボーラス注入で送達され得る。送達の各部位は、異なる投薬レジメンであり得、または同じ投薬レジメンが、送達の各部位のために使用され得る。非限定的な例として、送達の部位は、頸部及び腰部領域であり得る。別の非限定的な例として、送達の部位は、頸部領域であり得る。別の非限定的な例として、送達の部位は、腰部領域であり得る。
【0846】
所定の実施形態では、対象は、本明細書に記載のAAV粒子の送達前に脊椎構造及び病理について分析され得る。非限定的な例として、脊柱側彎症を有する対象は、脊柱側彎症を有さない対象と比較して、異なる投薬レジメン及び/またはカテーテル位置を有し得る。
【0847】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子の送達中の対象の脊椎の向きは、地面に対して垂直であり得る。
別の実施形態では、製剤化されたAAV粒子の送達中の対象の脊椎の向きは、地面に対して水平であり得る。
【0848】
所定の実施形態では、対象の脊椎は、AAV粒子製剤の送達中に地面と比較した所定角度であり得る。地面と比較した対象の脊椎の角度は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150または180度であり得る。
【0849】
所定の実施形態では、送達方法及び継続期間は、脊髄における広い形質導入を提供するように選択される。非限定的な例として、髄腔内送達は、脊髄の前後軸の長さに沿って広い形質導入を提供するように使用される。別の非限定的な例として、多部位注入は、脊髄の前後軸の長さに沿ってより均一な形質導入を提供する。さらに別の非限定的な例として、長期注入は、脊髄の前後軸の長さに沿ってより均一な形質導入を提供する。
【0850】
投薬量及びレジメン
本開示の薬学的、診断用、または予防用AAV粒子、製剤及び組成物は、疾患、障害及び/または病態を予防、処置、管理、または診断するのに有効な任意の量及び任意の投与経路を使用して対象に投与され得る。必要とされる正確な量は、対象の種、年齢、及び全般的状態、疾患の重症度、特定の組成物、その投与様式、その活性様式などに応じて対象毎に変化し得る。対象は、ヒト、哺乳動物、または動物であり得る。本開示に従う組成物は典型的には、投与の容易性及び投薬量の均一性のために単位投薬形態で製剤化される。しかしながら、本開示の組成物の総1日用法は、合理的な医学的判断の範囲内で担当医によって決定され得ることが理解される。任意の特定の個体のための特定の治療的に有効な、予防的に有効な、または適切な診断用量レベルは、処置されている障害及び障害の重症度;用いられる特定のペイロードの活性;用いられる特定の組成物;患者の年齢、体重、全般的健康状態、性別及び食餌;投与の時間、投与の経路、及び用いられる特定のAAV粒子の排泄速度;処置の継続期間;用いられる特定のAAV粒子と組み合わせて使用されるまたは同時に存在する薬物;及び医学分野でよく知られている同様の要因を含む多様な要因に依存する。所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子の送達は、製剤化されたAAV粒子の送達の結果として最小の重大有害事象(SAE)をもたらす。
【0851】
従来的には、標準的な治療剤の十分に多い量(長く持続する治療効果を確保する)を達成するために、多くの療法は、反復または延長投与によって、例えば、複数回の注射または長期注入によって送達される。しかしながら、これらの延長投薬レジメンは、所定のAAV遺伝子療法様式、例えば、単回用量パラダイムによって作動されるものにとって十分に好適ではない。延長AAV投薬レジメンは、製剤流体のための限られた体積空間、賦形剤の量及び効力に対する厳格な制限、CNS微小環境に対するイオン性粒子の影響、ならびに延長CNS処置に関連する外科的及び臨床的合併症のため、CNS疾患の処置において特に問題となり得る。製剤内の治療剤の十分に高い濃度を達成するために遺伝子療法様式の新規製剤が必要である。
【0852】
所定の実施形態では、本開示に従う製剤化されたAAV粒子の薬学的組成物は、所望の治療的、診断的、または予防的効果を得るために、1日当たり約0.0001mg/kg~約100mg/kg、約0.001mg/kg~約0.05mg/kg、約0.005mg/kg~約0.05mg/kg、約0.001mg/kg~約0.005mg/kg、約0.05mg/kg~約0.5mg/kg、約0.01mg/kg~約50mg/kg、約0.1mg/kg~約40mg/kg、約0.5mg/kg~約30mg/kg、約0.01mg/kg~約10mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、または約1mg/kg~約25mg/kg対象体重を送達するのに十分な投薬量レベルで、1日1回以上投与され得る。上記投薬濃度は、当業者によって1kg当たりのvgまたはウイルスゲノムまたは投与される総ウイルスゲノムに変換され得ることが理解される。
【0853】
所定の実施形態では、本開示に従う製剤化されたAAV粒子の薬学的組成物は、約10~約600μl/部位、50~約500μl/部位、100~約400μl/部位、120~約300μl/部位、140~約200μl/部位、約160μl/部位で投与され得る。非限定的な例として、AAV粒子は、50μl/部位及び/または150μl/部位で投与され得る。
【0854】
所定の実施形態では、本開示に従う組成物の細胞への送達は、[VG/時間=mL/時間*VG/mL](式中、VGは、ウイルスゲノムであり、VG/mLは、組成物濃度であり、mL/時間は、長期送達の速度である)によって定義される送達の速度を含む。
【0855】
所定の実施形態では、本開示に従う組成物の細胞への送達は、約1×10VG~約1×1016VGの間の対象当たりの総濃度を含み得る。所定の実施形態では、送達は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、2.1×1011、2.2×1011、2.3×1011、2.4×1011、2.5×1011、2.6×1011、2.7×1011、2.8×1011、2.9×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、7.1×1011、7.2×1011、7.3×1011、7.4×1011、7.5×1011、7.6×1011、7.7×1011、7.8×1011、7.9×1011、8×1011、9×1011、1×1012、1.1×1012、1.2×1012、1.3×1012、1.4×1012、1.5×1012、1.6×1012、1.7×1012、1.8×1012、1.9×1012、2×1012、3×1012、4×1012、4.1×1012、4.2×1012、4.3×1012、4.4×1012、4.5×1012、4.6×1012、4.7×1012、4.8×1012、4.9×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、8.1×1012、8.2×1012、8.3×1012、8.4×1012、8.5×1012、8.6×1012、8.7×1012、8.8×1012、8.9×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、6.7×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016VG/対象またはVG/用量の組成物濃度を含み得る。
【0856】
所定の実施形態では、本開示に従う組成物の細胞への送達は、約1×10VG/kg~約1×1016VG/kgの間の対象当たりの総濃度を含み得る。所定の実施形態では、送達は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、2.1×1011、2.2×1011、2.3×1011、2.4×1011、2.5×1011、2.6×1011、2.7×1011、2.8×1011、2.9×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、7.1×1011、7.2×1011、7.3×1011、7.4×1011、7.5×1011、7.6×1011、7.7×1011、7.8×1011、7.9×1011、8×1011、9×1011、1×1012、1.1×1012、1.2×1012、1.3×1012、1.4×1012、1.5×1012、1.6×1012、1.7×1012、1.8×1012、1.9×1012、2×1012、3×1012、4×1012、4.1×1012、4.2×1012、4.3×1012、4.4×1012、4.5×1012、4.6×1012、4.7×1012、4.8×1012、4.9×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、8.1×1012、8.2×1012、8.3×1012、8.4×1012、8.5×1012、8.6×1012、8.7×1012、8.8×1012、8.9×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、6.7×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016VG/kgの組成物濃度を含み得る。
【0857】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子の中枢神経系(例えば、実質)の細胞への送達は、約1×10VG~約1×1016VGの間の総用量を含み得る。所定の実施形態では、送達は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、1.9×1010、2×1010、3×1010、3.73×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、2.5×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016VGの総用量を含み得る。非限定的な例として、総用量は、1×1013VGである。別の非限定的な例として、総用量は、2.1×1012VGである。
【0858】
所定の実施形態では、用量当たり約10~10ウイルスゲノム(単位)が投与され得る。
所定の実施形態では、本開示に従う組成物の細胞への送達は、約1×10VG/mL~約1×1016VG/mLの間の総濃度を含み得る。所定の実施形態では、送達は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、1.1×1012、1.2×1012、1.3×1012、1.4×1012、1.5×1012、1.6×1012、1.7×1012、1.8×1012、1.9×1012、2×1012、2.1×1012、2.2×1012、2.3×1012、2.4×1012、2.5×1012、2.6×1012、2.7×1012、2.8×1012、2.9×1012、3×1012、3.1×1012、3.2×1012、3.3×1012、3.4×1012、3.5×1012、3.6×1012、3.7×1012、3.8×1012、3.9×1012、4×1012、4.1×1012、4.2×1012、4.3×1012、4.4×1012、4.5×1012、4.6×1012、4.7×1012、4.8×1012、4.9×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、6.7×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016VG/mLの組成物濃度を含み得る。本明細書で使用される場合、「VG/mL」は、1ミリリットル(mL)当たりのベクターゲノム(VG)を表す。VG/mLはまた、1ミリリットル当たりのゲノムコピーまたは1ミリリットル当たりのDNase耐性粒子を表し得る。
【0859】
所定の実施形態では、本開示に従う組成物の細胞への送達は、約1×10総カプシド/mL~約1×1016総カプシド/mLの間の総濃度を含み得る。所定の実施形態では、送達は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、1.1×1012、1.2×1012、1.3×1012、1.4×1012、1.5×1012、1.6×1012、1.7×1012、1.8×1012、1.9×1012、2×1012、2.1×1012、2.2×1012、2.3×1012、2.4×1012、2.5×1012、2.6×1012、2.7×1012、2.8×1012、2.9×1012、3×1012、3.1×1012、3.2×1012、3.3×1012、3.4×1012、3.5×1012、3.6×1012、3.7×1012、3.8×1012、3.9×1012、4×1012、4.1×1012、4.2×1012、4.3×1012、4.4×1012、4.5×1012、4.6×1012、4.7×1012、4.8×1012、4.9×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、6.7×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016総カプシド/mLの組成物濃度を含み得る。
【0860】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子の中枢神経系(例えば、実質)の細胞への送達は、約1×10VG/mL~約1×1016VG/mLの間の組成物濃度を含み得る。所定の実施形態では、送達は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013、9×1013、1×1014、2×1014、3×1014、4×1014、5×1014、6×1014、7×1014、8×1014、9×1014、1×1015、2×1015、3×1015、4×1015、5×1015、6×1015、7×1015、8×1015、9×1015、または1×1016VG/mLの組成物濃度を含み得る。所定の実施形態では、送達は、1×1013VG/mLの組成物濃度を含む。所定の実施形態では、送達は、2.1×1012VG/mLの組成物濃度を含む。
【0861】
本開示の製剤化されたAAV粒子の所望の投薬量は、単一の投与プロトコルで1回のみ、1日3回、1日2回、1日1回または1回超で送達され得る。所定の実施形態では、所望の投薬量は、複数回の投与(例えば、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回、13回、14回、またはそれ以上の投与)を使用して送達され得る。複数回の投与が用いられる場合、分割投薬レジメン、例えば、本明細書に記載されるものが使用され得る。本明細書で使用される場合、「分割用量」は、「単回単位用量」または総1日用量の2回以上の用量への分割、例えば、「単回単位用量」の2回以上の投与である。本明細書で使用される場合、「単回単位用量」は、1つの用量/1回で/単一経路/単一接触点、すなわち、単一投与事象で投与される任意の治療剤の用量である。
【0862】
本開示の製剤化されたAAV粒子の所望の投薬量は、「パルス用量」としてまたは「連続流」として投与され得る。本明細書で使用される場合、「パルス用量」は、所定期間にわたって規定の頻度で投与される任意の治療剤の一連の単回単位用量である。本明細書で使用される場合、「連続流」は、単一経路/単一接触点で所定期間で連続的に投与される治療剤の用量、すなわち、連続投与事象である。24時間の期間で与えられるまたは処方される量である総1日用量は、これらの方法のいずれかによって、またはこれらの方法の組み合わせとして、または薬学的投与に好適な任意の他の方法によって投与され得る。
【0863】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子の対象への送達は、対象における対象となる遺伝子の活性を調整することを提供する。活性を調整することは、対象における対象となる遺伝子の生成の増加または対象における対象となる遺伝子の生成の減少であり得る。活性を調整することは、少なくとも1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、1年、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月、16ヶ月、17ヶ月、18ヶ月、19ヶ月、20ヶ月、20ヶ月、21ヶ月、22ヶ月、23ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年または10年超の間であり得る。
【0864】
所定の実施形態では、本開示の製剤化されたAAV粒子は、単回用量、1回の処置を使用して対象に投与され得る。1回の処置の用量は、当該技術分野で知られている及び/または本明細書に記載されている任意の方法によって投与され得る。本明細書で使用される場合、「1回の処置」は、1回のみ投与される組成物を指す。必要な場合、適切な効力に到達することを確保するためにブースター用量が対象に投与され得る。ブースターは、1回の処置の後、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、1年、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月、16ヶ月、17ヶ月、18ヶ月、19ヶ月、20ヶ月、21ヶ月、22ヶ月、23ヶ月、24ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、または10年超投与され得る。
【0865】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、単一の投与経路を介して対象に送達され得る。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、多部位の投与経路を介して対象に送達され得る。対象は、2つ、3つ、4つ、5つまたは5つを超える部位で投与され得る。
【0866】
所定の実施形態では、対象には、ボーラス注入を使用して本開示のAAV粒子製剤が投与され得る。
所定の実施形態では、対象には、数分、数時間または数日の期間にわたって持続送達を使用して本開示のAAV粒子製剤が投与され得る。注入速度は、対象、分布、製剤または別の送達パラメータに応じて変更され得る。
【0867】
所定の実施形態では、本明細書に記載のAAV粒子は、被殻及び尾状(caudate)注入を介して投与される。非限定的な例として、二重注入は、広い線条体分布ならびに前頭及び側頭皮質分布を提供する。
【0868】
所定の実施形態では、本明細書に記載のAAV粒子の投与のための対象の選択及び/または用量、投与経路及び/または投与体積の有効性は、ウィルヒョウ・ロビン腔としても知られている血管周囲腔(PVS)の画像化を使用して評価され得る。PVSは、脳実質を穿孔しており、脳脊髄液(CSF)/間質液で満たされているとともに、細動脈及び小静脈を囲んでいる。PVSは、中脳、基底核、及び半卵円中心において一般的である。理論に縛られることを望むものではないが、PVSは、代謝産物の正常なクリアランスにおいて役割を果たし得、より悪い認知力及びパーキンソン病を含むいくつかの疾患状態に関連している。PVSは通常、サイズは正常であるが、それらは、多数の疾患状態においてサイズが増加し得る。Potter et al.(Cerebrovasc Dis.2015 Jan;39(4):224-231(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)は、等級付け方法を開発し、その方法において、彼らは完全な範囲のPVSを研究し、基底核、半卵円中心及び中脳のPVSを格付けした。彼らは、Mac and Lullich et al.(J Neurol Neurosurg Psychiatry.2004 Nov;75(11):1519-23(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる))によって使用されたPVSの頻度及び範囲を使用し、Potterらは、基底核及び半卵円中心のPVSに対する5つの格付け:0(なし)、1(1~10)、2(11~20)、3(21~40)及び4(>40)及び中脳のPVSに対する2つの格付け:0(不可視)または1(可視)を提供した。Potterらによる格付けシステムのためのユーザガイドは、www.sbirc.ed.ac.uk/documents/epvs-rating-scale-user-guide.pdfで見ることができる。
【0869】
組み合わせ
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子製剤は、1つ以上の他の治療、予防、研究または診断剤と組み合わせて使用され得る。「と組み合わせて」は、薬剤が同じ時間に投与されなければならない及び/または一緒に送達するために製剤化されなければならないことを意味することは意図されていないが、これらの送達方法は本開示の範囲内である。組成物は、1つ以上の他の所望の治療剤または医学的処置と同時に、その前にまたは後に投与され得る。通常、各薬剤は、その薬剤のために決定された用量で及び/または時間スケジュールで投与される。所定の実施形態では、本開示は、薬学的、予防、研究、または診断組成物の送達であって、それらのバイオアベイラビリティを改善し、それらの代謝を減少及び/または改変し、それらの排泄を阻害し、及び/または体内のそれらの分布を改変し得る薬剤と組み合わせた送達を包含する。
【0870】
本開示の製剤化されたAAV粒子と組み合わせて使用され得る治療剤は、抗酸化剤、抗炎症剤、抗アポトーシス剤、カルシウム調整剤、抗グルタミン酸剤、構造タンパク質阻害剤、筋肉機能に関与する化合物、及び金属イオン調整に関与する化合物である小分子化合物であり得る。
【0871】
所定の実施形態では、本明細書に記載の製剤化されたAAV粒子と組み合わせて使用され得る疾患を処置するために試験される化合物は、限定されないが、コリンエステラーゼ阻害剤(ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン)、メマンチンなどのNMDA受容体アンタゴニスト、抗精神病剤、抗うつ剤、抗痙攣剤(例えば、ミオクローヌスに対するバルプロ酸ナトリウム及びレベチラセタム)、セクレターゼ阻害剤、アミロイド凝集阻害剤、銅または亜鉛調節剤、BACE阻害剤、例えば、メチレンブルー、フェノチアジン、アントラキノン、n-フェニルアミンまたはローダミン、微小管安定化剤、例えば、NAP、タキソールまたはパクリタキセル、キナーゼまたはホスファターゼ阻害剤、例えば、GSK3βを標的とするもの(リチウム)またはPP2Aを標的とするもの、Aβペプチドによる免疫化またはドーパミン枯渇剤(例えば、舞踏病に対するテトラベナジン)、ベンゾジアゼピン(例えば、ミオクローヌス、舞踏病、ジストニア、こわばり、及び/または痙縮に対するクロナゼパム)、ドーパミンのアミノ酸前駆体(例えば、こわばりに対するレボドパ)、骨格筋弛緩剤(例えば、こわばり及び/または痙縮に対するバクロフェン、チザニジン)、筋肉まひを引き起こす神経筋接合部でのアセチコリン放出の阻害剤(例えば、歯ぎしり及び/またはジストニアに対するボツリヌス毒素)、非典型神経遮断剤(例えば、精神病及び/または被刺激性に対するオランザピン及びクエチアピン、精神病、舞踏病及び/または被刺激性に対するリスペリドン、スルピリド及びハロペリドール、処置抵抗性精神病に対するクロザピン、顕著な陰性症状を有する精神病に対するアリピプラゾール)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(例えば、うつ、不安、妄想強迫行動及び/または被刺激性に対するシタロプラム、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、ミルタザピン、ベンラファキシン)、催眠剤(例えば、睡眠-覚醒サイクルの変化に対するキソピクロン及び/またはゾルピデム)、抗痙攣剤(例えば、躁病または軽躁病に対するバルプロ酸ナトリウム及びカルバマゼピン)及び気分安定剤(例えば、躁病または軽躁病に対するリチウム)を含む。
【0872】
所定の実施形態では、神経栄養因子が、本開示の製剤化されたAAV粒子との併用療法において使用され得る。通常、神経栄養因子は、ニューロンの生存、成長、分化、増殖及び/または成熟を促進する、またはニューロンの活性の増加を刺激する物質として定義される。所定の実施形態では、本方法は、処置を必要とする対象への1つ以上の栄養因子の送達をさらに含む。栄養因子は、限定されないが、IGF-I、GDNF、BDNF、CTNF、VEGF、コリベリン、キサリプロデン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン及びADNF、ならびにそれらのバリアントを含み得る。
【0873】
一態様では、本明細書に記載の製剤化されたAAV粒子は、神経栄養因子、例えば、AAV-IGF-I(例えば、Vincent et al.,Neuromolecular medicine,2004,6,79-85(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)及びAAV-GDNF(例えば、Wang et al.,J Neurosci.,2002,22,6920-6928(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照)を発現するAAV粒子(製剤化されているかどうかにかかわらない)と共投与され得る。
【0874】
測定及び分析
ペイロードの発現またはウイルスゲノムからのそのようなペイロードの下方制御効果は、当該技術分野で知られている様々な方法、例えば、限定されないが、免疫化学(例えば、IHC)、in situハイブリダイゼーション(ISH)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、親和性ELISA、ELISPOT、フローサイトメトリー、免疫細胞学、表面プラズモン共鳴分析、結合平衡除外アッセイ、液体クロマトグラフィー-質量分析(LCMS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、BCAアッセイ、免疫電気泳動、ウェスタンブロット、SDS-PAGE、タンパク質免疫沈降、及び/またはPCRを使用して決定され得る。
【0875】
バイオアベイラビリティ
所定の実施形態では、本明細書に記載される送達剤と共に組成物中に製剤化されるAAV粒子は、本明細書に記載される送達剤を欠く組成物と比較して、バイオアベイラビリティの増加を示し得る。本明細書で使用される場合、用語「バイオアベイラビリティ」は、哺乳動物に投与されるAAV粒子または発現されるペイロードの所与の量の全身的利用可能性を指す。バイオアベイラビリティは、後の組成物の曲線下面積(AUC)または最大血清もしくは血漿濃度(Cmax)を測定することによって評価され得る。AUCは、横座標(X軸)に沿った時間に対する縦座標(Y軸)に沿った化合物(例えば、AAV粒子または発現したペイロード)の血清または血漿濃度をプロットした曲線下面積の決定である。通常、特定の化合物についてのAUCは、当業者に知られている及びG.S.Banker,Modern Pharmaceutics,Drugs and the Pharmaceutical Sciences,v.72,Marcel Dekker,New York,Inc.,1996(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される方法を使用して計算され得る。
【0876】
max値は、哺乳動物へのAAV粒子の投与の後に哺乳動物の血清または血漿において達成されるAAV粒子または発現したペイロードの最大濃度である。Cmax値は、当業者に知られている方法を使用して測定され得る。語句「バイオアベイラビリティを増加させること」または「薬物動態を改善すること」は、本明細書で使用される場合、哺乳動物においてAUC、Cmax、またはCminとして測定される第1のAAV粒子または発現したペイロードの全身的利用可能性が、本明細書に記載される送達剤と共に共投与された場合、そのような共投与が行われない場合よりも高いことを意味する。所定の実施形態では、バイオアベイラビリティは、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または約100%増加し得る。
【0877】
治療ウインドウ
本明細書で使用される場合、「治療ウインドウ」は、治療効果を引き起こす高い可能性を伴う、血漿濃度の範囲、または作用の部位での治療的活性物質のレベルの範囲を指す。所定の実施形態では、本明細書に記載されるAAV粒子製剤の治療ウインドウは、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または約100%増加し得る。
【0878】
分布容積
本明細書で使用される場合、用語「分布容積」は、血液または血漿中と同じ濃度で体内の薬物の総量を含有することが必要とされるであろう流体容積を指す:Vdistは、体内の薬物の量/血液または血漿中の薬物の濃度に等しい。例えば、10mgの用量及び10mg/Lの血漿濃度の場合、分布容積は1リットルになるであろう。分布容積は、薬物が血管外組織に存在する程度を反映する。大きな分布容積は、血漿タンパク質結合と比較した組織成分に結合する化合物の傾向を反映する。臨床的状況では、Vdistは、定常状態濃度を達成するための負荷用量を決定するために使用され得る。所定の実施形態では、本明細書に記載されるAAV粒子製剤の分布容積は、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%低下し得る。
【0879】
生物学的効果
所定の実施形態では、動物に送達されるAAV粒子製剤の生物学的効果は、動物におけるペイロード発現を分析することによって分類され得る。ペイロード発現は、本開示のAAV粒子製剤が投与された哺乳動物から収集された生物学的サンプルを分析することから決定され得る。例えば、哺乳動物に送達されるAAV粒子によってコードされるタンパク質についての50~200pg/mlのタンパク質発現は、哺乳動物におけるタンパク質の治療的有効量として認められ得る。
【0880】
V.処置
概要
本開示は、ヒト対象を含む哺乳動物対象における疾患、障害及び/または病態を処置するための方法であって、本明細書に記載のウイルス粒子または製剤のいずれかを対象に投与することまたは本明細書に記載の薬学的組成物または製剤を含む記載される組成物のいずれかを対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0881】
所定の実施形態では、製剤化されたAAV粒子の対象への投与は、基礎疾患の過程を変化させないが、対象における症状を好転させる。
所定の実施形態では、本開示のウイルス粒子は、対象に予防的に投与される。
【0882】
所定の実施形態では、本開示のウイルス粒子は、本明細書に記載の疾患の少なくとも1つを有する対象に投与される。
所定の実施形態では、本開示のウイルス粒子は、本明細書に記載の疾患または障害を処置するために対象に投与される。対象は、疾患または障害を有し得るか、または疾患または障害を発症するリスクがあり得る。
【0883】
本開示は、疾患進行を遅延、停止または逆行させるために治療的有効量の本開示のAAV粒子を、ヒト対象を含む、それを必要とする対象に投与するための方法を提供する。非限定的な例として、疾患進行は、当業者に知られている試験または診断ツール(複数可)によって測定され得る。別の非限定的な例として、疾患進行は、対象の脳、CSFまたは他の組織の病理学的特徴の変化によって測定され得る。
【0884】
所定の実施形態では、神経疾患を含む様々な非感染性疾患が、本開示の薬学的組成物で処置され得る。AAV粒子、特に血液脳関門を通過する本開示のAAV粒子は、様々な神経疾患の処置において特に有用である。非限定的な例として、神経疾患は、透明中隔欠損、酸性リパーゼ病、酸性マルターゼ欠損症、後天性てんかん様失語症、急性散在性脳脊髄炎、注意欠陥多動性障害(ADHD)、アディー瞳孔、アディー症候群、副腎白質ジストロフィー、脳梁欠損症、失認症、エカルディ症候群、エカルディ・グティエール症候群障害、AIDS神経合併症、アレキサンダー病、アルパース病、交代性片まひ、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、無脳症、動脈瘤、アンジェルマン症候群、血管腫症、無酸素症、抗リン脂質症候群、失語症、失行症、くも膜嚢胞、くも膜炎、アーノルド・キアリ奇形、動静脈奇形、アスペルガー症候群、運動失調、毛細血管拡張性運動失調症、運動失調及び小脳または脊髄小脳変性症、心房細動及び脳卒中、注意欠陥多動性障害、自閉スペクトラム障害、自律神経機能障害、背痛、バース症候群、バッテン病、ベッカーミオトニー、ベーチェット病、ベルまひ、良性特発性眼瞼けいれん、良性限局性筋萎縮症、良性頭蓋内圧亢進症、ベルナール・ロス症候群、ビンスワンガー病、眼瞼けいれん、ブロッホ・サルツバーガー症候群、腕神経叢分娩損傷、腕神経叢損傷、ブラッドベリ・エグルストン症候群、脳及び脊髄腫瘍、脳動脈瘤、脳損傷、ブラウン・セカール症候群、延髄脊髄性筋萎縮症、皮質下梗塞及び白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、カナバン病、手根管症候群、灼熱痛、海綿腫、海綿状血管腫、海綿状奇形、中心性頸髄症候群、中心性脊髄症候群、中心性疼痛症候群、橋中央ミエリン溶解、頭部障害、セラミダーゼ欠損症、小脳変性症、小脳形成不全、脳動脈瘤、脳動脈硬化症、脳萎縮症、脳性脚気、脳海綿状奇形、脳性巨人症、脳低酸素症、脳性まひ、脳-眼-顔-骨格症候群(COFS)、シャルコー・マリー・トゥース病、キアリ奇形、コレステロールエステル保存疾患、舞踏病、有棘赤血球舞踏病、慢性炎症性脱髄性多発性神経炎(CIDP)、慢性起立不耐症、慢性疼痛、コケイン症候群II型、コフィンローリー症候群、側脳室後角拡大症、昏睡、複合性局所疼痛症候群、先天性顔面両まひ、先天性筋無力症、先天性ミオパシー、先天性血管海綿状奇形、大脳皮質基底核変性症、頭部動脈炎、頭蓋骨癒合症、クリー脳炎、クロイツフェルト・ヤコブ病、蓄積外傷障害、クッシング症候群、巨大細胞性封入体症、サイトメガロウイルス感染症、ダンシングアイズ-ダンシングフィート症候群症候群、ダンディ・ウォーカー症候群、ドーソン病、ドモルシア症候群、デジェリン-クルンプケまひ、認知症、多発梗塞性認知症、意味性認知症、皮質下認知症、レビー小体を伴う認知症、歯状小脳性運動失調、歯状核赤核萎縮症、皮膚筋炎、発達性統合運動障害、デビック症候群、糖尿病性ニューロパシー、びまん性硬化症、ドラベ症候群、自律神経障害、書字障害、失読症、嚥下障害、ディスプラキシア、ミオクローヌス性小脳性共同運動障害、進行性小脳性共同運動障害、ジストニア、早期乳児てんかん性脳症、エンプティセラ症候群、脳炎、嗜眠性脳炎、脳ヘルニア、脳障害、脳障害(家族性乳児)、脳三叉神経領域血管腫症、てんかん、てんかん性片まひ、エルブまひ、エルブ・デュシェンヌ及びデジェリン・クルンプケまひ、本態性振戦、橋外髄鞘崩壊症、ファブリー病、ファール症候群、失神、家族性自律神経失調症、家族性血管腫、家族性特発性基底核石灰化症、家族性周期性まひ、家族性けいれん性まひ、ファーバー病、熱性けいれん、線維筋性形成異常症、フィッシャー症候群、フロッピーインファント症候群、下垂足、フリードライヒ運動失調症、前頭側頭型認知症、ゴーシェ病、全身性ガングリオシドーシス、ゲルストマン症候群、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病、巨大軸索性ニューロパシー、巨細胞動脈炎、巨細胞封入病、球様細胞白質ジストロフィー、舌咽神経痛、グリコーゲン蓄積症、ギラン・バレー症候群、ハレルフォルデン・スパッツ病、頭部損傷、頭痛、持続性片頭痛、片側顔面けいれん、交代性片まひ、遺伝性ニューロパシー、遺伝性痙性対まひ、遺伝性多発神経炎性失調、帯状疱疹、耳帯状疱疹、平山症候群、ホームズ・アディー症候群、全前脳症、HTLV-1関連ミエロパシー、ヒューズ症候群、ハンチントン病、水無脳症、水頭症、正常圧水頭症、水脊髄症、副腎皮質機能亢進症、過眠症、筋緊張亢進症、低血圧症、低酸素症、免疫媒介脳脊髄炎、封入体筋炎、色素失調症、乳児低血圧症、乳児神経軸索性ジストロフィー、乳児フィタン酸蓄積症、乳児レフサム病、乳児けいれん、炎症性ミオパシー、後頭孔脳脱出症、腸性リポジストロフィー、頭蓋内嚢胞、頭蓋内高血圧症、アイザックス症候群、ジュベール症候群、キーンズ・セイアー症候群、ケネディ病、キンスボーン症候群、クライネ・レヴィン症候群、クリペル・ファイル症候群、クリッペル・トレノネイ症候群(KTS)、クリューバー・ビューシー症候群、コルサコフ記憶喪失症候群、クラッベ病、クーゲルバーグ・ウェランダー病、クールー、ランバート・イートン筋無力症候群、ランドウ・クレフナー症候群、外側大腿皮神経絞扼、外側髄症候群、学習障害、リー病、レノックス・ガストー症候群、レッシュ・ナイハン症候群、白質ジストロフィー、レビン・クリッチリー症候群、レビー小体認知症、脂質蓄積症、リポイドタンパク症、脳回欠損、閉じ込め症候群、ルー・ゲーリック病、ループス-神経学的後遺症、ライム病-神経学的合併症、マチャド・ジョセフ病、巨大脳症、巨大脳髄症、メルカーソン・ローゼンタール症候群、髄膜炎、髄膜炎及び脳炎、メンケス病、知覚異常性大腿神経痛、異染性白質ジストロフィー、小頭症、片頭痛、ミラーフィッシャー症候群、軽度脳卒中、ミトコンドリアミオパシー、メビウス症候群、単肢筋萎縮症、運動ニューロン疾患、モヤモヤ病、ムコリピドーシス、ムコ多糖症、多発梗塞性認知症、多巣性運動ニューロパシー、多発性硬化症、多系統萎縮症、起立性低血圧症を伴う多系統萎縮症、筋ジストロフィー、先天性筋無力症、重症筋無力症、ミエリン分解性びまん性硬化症、乳児のミオクロニー脳症、ミオクローヌス、ミオパシー、先天性ミオパシー、甲状腺中毒性ミオパシー、ミオトニー、先天性ミオトニー、ナルコレプシー、神経有棘赤血球症、脳鉄蓄積を伴う神経変性症、神経線維腫症、神経弛緩性悪性症候群、AIDSの神経学的合併症、ライム病の神経学的合併症、サイトメガロウイルス感染症の神経学的帰結、ポンぺ病の神経学的兆候、ループスの神経学的後遺症、視神経脊髄炎、ニューロミオトニア、ニューロンセロイドリポフスチン症、ニューロン移動障害、遺伝性ニューロパシー、ニューロサルコイドーシス、神経梅毒、神経毒性、海綿状母斑、ニーマン・ピック病、オサリバン・マクラウド症候群、後頭部神経痛、大田原症候群、オリーブ橋小脳萎縮症、オプソクローヌスミオクローヌス、起立性低血圧症、使い過ぎ症候群、慢性疼痛、パントテン酸キナーゼ関連神経変性症、腫瘍随伴症候群、錯感覚、パーキンソン病、発作性舞踏アテトーゼ、発作性片頭痛、パリー・ロンベルグ、ペリツェウス・メルツバッハー病、ペナ・ショッカーII症候群、神経周囲嚢胞、周期性まひ、末梢神経障害、脳室周囲白質軟化症、遷延性植物状態、広汎性発達障害、フィタン酸蓄積症、ピック病、神経圧迫、梨状筋症候群、下垂体腫瘍、多発性筋炎、ポンぺ病、孔脳症、ポリオ後症候群、ヘルペス後神経痛、感染後脳脊髄炎、体位性低血圧、体位性起立性頻脈症候群、体位性頻脈症候群、原発性歯状核萎縮症、原発性側索硬化症、原発性進行性失語症、プリオン病、進行性片側顔面萎縮症、進行性歩行運動失調症、進行性多巣性白質脳症、進行性硬化性ポリオジストロフィー、進行性核上まひ、相貌失認、偽トーチ症候群、偽トキソプラズマ症候群、偽脳腫瘍、心因性運動、ラムゼイハント症候群I、ラムゼイハント症候群II、ラスムッセン脳炎、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、レフサム病、乳児レフサム病、反復運動障害、反復ストレス損傷、レストレスレッグス症候群、レトロウイルス関連ミエロパシー、レット症候群、ライ症候群、リウマチ性脳炎、リレイ・デイ症候群、仙髄神経根嚢胞、舞踏病、唾液腺疾患、サンドホフ病、シルダー病、裂脳症、ザイテルベルガー病、発作障害、意味性認知症、中隔視神経形成異常症、乳児重症ミオクロニーてんかん(SMEI)、揺さぶられっ子症候群、帯状疱疹、シャイ・ドレーガー症候群、シェーグレン症候群、睡眠時無呼吸、睡眠病、ソトス症候群、痙縮、二分脊椎、脊髄梗塞、脊髄損傷、脊髄腫瘍、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳萎縮症、脊髄小脳変性症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー症候群、スティッフ・パーソン症候群、線条体黒質変性症、脳卒中、スタージ・ウェーバー症候群、亜急性硬化性全脳炎、皮質下動脈硬化性脳症、短時間型片側性神経痛様(SUNCT)頭痛、嚥下障害、シデナム舞踏病、気絶、梅毒性脊髄硬化症、水脊髄空洞症、脊髄空洞症、全身性エリテマトーデス、脊髄癆、遅発性ジスキネジー、ターロフ嚢胞、テイ・サックス病、側頭動脈炎、脊髄係留症候群、トムセンミオトニー、胸郭出口症候群、甲状腺中毒性ミオパシー、疼痛性チック、トッドまひ、トゥレット症候群、一過性脳虚血発作、伝達性海綿状脳症、横断性脊髄炎、外傷性脳損傷、振戦、三叉神経痛、熱帯性痙性不全対まひ、トロイヤー症候群、結節性硬化症、血管隆起腫瘍、中枢及び末梢神経系の血管炎症候群、フォンエコノモ病、フォンヒッペル・リンドウ病(VHL)、フォンレックリングハウゼン病、ワレンベルグ症候群、ウェルドニッヒ・ホフマン病、ウェルニッケ・コルサコフ症候群、ウェスト症候群、むち打ち、ウィップル病、ウィリアムズ症候群、ウィルソン病、ウォルマン病、X連鎖性脊髄及び延髄性筋萎縮症であり得る。
【0885】
本開示は追加的に、ヒト対象を含む哺乳動物対象における神経障害を処置するための方法であって、本開示のAAV粒子または薬学的組成物のいずれかを対象に投与することを含む、方法を提供する。所定の実施形態では、AAV粒子は、血液脳関門通過粒子である。所定の実施形態では、本明細書に記載の方法に従って処置される神経障害は、限定されないが、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病(HD)、パーキンソン病(PD)、及び/またはフリードライヒ運動失調症(FA)を含む。
【0886】
キット及びデバイス
キット
いくつかの実施形態では、本開示は、本開示の方法を好都合に及び/または効率的に行うための多様なキットを提供する。典型的には、キットは、使用者が対象(複数可)の複数の処置を実施すること及び/または複数の実験を実施することを可能にするための十分な量及び/または数の成分を含む。
【0887】
本開示のAAV粒子のいずれかは、キットに含まれ得る。いくつかの実施形態では、キットは、本開示の化合物及び/または組成物を生成及び/または合成するための試薬及び/または指示書をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、キットはまた、1つ以上の緩衝液を含み得る。いくつかの実施形態では、本開示のキットは、タンパク質または核酸アレイまたはライブラリを作製するための成分を含み得、よって、例えば、固体支持体を含み得る。
【0888】
いくつかの実施形態では、キットの成分は、水性媒体中にまたは凍結乾燥形態のいずれかで包装され得る。キットの容器手段は通常、成分が配置され得る、好ましくは好適に分配され得る少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、ボトル、シリンジまたは他の容器手段を含む。複数のキット成分が存在する場合、(標識試薬及び標識は一緒に包装され得る)、キットはまた通常、追加の成分が別々に配置され得る第2、第3または他の追加の容器を含有し得る。いくつかの実施形態では、キットはまた、滅菌の薬学的に許容可能な緩衝液及び/または他の希釈剤を含有するための第2の容器手段を含み得る。いくつかの実施形態では、成分の様々な組み合わせが1つ以上のバイアルに含まれ得る。本開示のキットはまた、典型的には、本開示の化合物及び/または組成物、例えば、タンパク質、核酸を含有させるための手段、及び商業的販売のために閉じ込められた任意の他の試薬容器を含み得る。そのような容器は、所望のバイアルが保持される射出またはブロー成型されたプラスチック容器を含み得る。
【0889】
いくつかの実施形態では、キット成分は、1つ及び/またはそれ以上の液体溶液で提供される。いくつかの実施形態では、液体溶液は、水溶液であり、滅菌水溶液が特に好ましい。いくつかの実施形態では、キット成分は、乾燥粉末(複数可)として提供され得る。試薬及び/または成分が乾燥粉末として提供される場合、そのような粉末は、好適な体積の溶媒の添加によって再構成され得る。いくつかの実施形態では、溶媒はまた、別の容器手段で提供され得ることが想定される。いくつかの実施形態では、標識色素が、乾燥粉末として提供される。いくつかの実施形態では、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、120、130、140、150、160、170、180、190、200、300、400、500、600、700、800、900、1000マイクログラムまたは少なくとももしくは多くともそれらの量の乾燥色素が、本開示のキットにおいて提供されることが企図される。そのような実施形態では、色素は次いで、任意の好適な溶媒、例えば、DMSO中で再懸濁され得る。
【0890】
いくつかの実施形態では、キットは、キット成分を用いるための、及びキットに含まれない任意の他の試薬の使用のための指示書を含み得る。指示書は、実行され得る類型を含み得る。
【0891】
デバイス
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、AAV粒子を送達するためのデバイスび頭部固定アセンブリを使用して対象に送達され得る。頭部固定アセンブリは、限定されないが、MRI interventionsによって販売されている頭部固定アセンブリのいずれかであり得る。非限定的な例として、頭部固定アセンブリは、米国特許番号8,099,150、8,548,569及び9,031,636ならびに国際特許公開番号WO201108495及びWO2014014585(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により組み込まれる)に記載のアセンブリのいずれかであり得る。頭部固定アセンブリは、MRI適合性ドリル、例えば、限定されないが、国際特許公開番号WO2013181008及び米国特許公開番号US20130325012(これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のMRI適合性ドリルと組み合わせて使用され得る。
【0892】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、対象の標的ポイントに装置を配置してAAV粒子を送達するための方法、システム及び/またはコンピュータプログラムを使用して送達され得る。非限定的な例として、方法、システム及び/またはコンピュータプログラムは、米国特許番号8,340,743(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載の方法、システム及び/またはコンピュータプログラムであり得る。その方法は、身体における標的点及び参照点を決定することであって、標的点及び参照点は、各々を介して伸長する計画された軌道ライン(PTL)を画定する、決定することと、可視化平面を決定することであって、PTLは、観測点で可視化平面と交差する、決定することと、PTLについて移動するように身体に対して案内デバイスを搭載することであって、案内デバイスは、可視化平面と交差しない、搭載することと、案内軸と可視化平面との間の交差点(GPP)を決定することと、GPPを可視化平面における観測点とアライメントすることと、を含み得る。
【0893】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、対流向上送達デバイスを使用して対象に送達され得る。対流を使用する薬物の標的化送達の非限定的な例は、米国特許公開番号US20100217228、US20130035574及びUS20130035660ならびに国際特許公開番号WO2013019830及びWO2008144585(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0894】
いくつかの実施形態では、対象は、AAV粒子の送達の前、間及び/または後に画像化され得る。画像化方法は、当該技術分野で知られている及び/または本明細書に記載されている方法、例えば、限定されないが、磁気共鳴映像法(MRI)であり得る。非限定的な例として、画像化は、治療効果を評価するために使用され得る。別の非限定的な例として、画像化は、AAV粒子の送達の支援のために使用され得る。
【0895】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、MRIガイドデバイスを使用して送達され得る。MRIガイドデバイスの非限定的な例は、米国特許番号9,055,884、9,042,958、8,886,288、8,768,433、8,396,532、8,369,930、8,374,677及び8,175,677及び米国特許出願番号US20140024927(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。非限定的な例として、MRIガイドデバイスは、米国特許番号8,886,288及び8,768,433(これらの各々の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるを提供する)に記載されているものなどのリアルタイムのデータを提供することが可能であり得る。別の非限定的な例として、MRIガイドデバイスまたはシステムは、米国特許番号8,175,677及び8,374,677(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のシステムなどの標的化カニューレを用いて使用され得る。さらなる別の非限定的な例では、MRIガイドデバイスは、例えば、米国特許番号9,055,884及び米国特許出願番号US20140024927(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される介入装置をガイドするための軌道ガイドフレームを含む。
【0896】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、MRI適合性チップアセンブリを使用して送達され得る。MRI適合性チップアセンブリの非限定的な例は、米国特許公開番号US20140275980(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0897】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、MRI適合性であるカニューレを使用して送達され得る。MRI適合性カニューレの非限定的な例は、国際特許公開番号WO2011130107(その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)で教示されているものを含む。いくつかの実施形態では、カニューレもしくはその一部またはカニューレに付属するチューブが、手術部位/領域を包囲する組織に付着され、搭載され、接着され、固定され、またはそうでなければと可逆的に接触される。そのような接触は、手順のすべてまたは一部の間に1つの位置で局在化及び/または安定化され得る。
【0898】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、MRI適合性であるカテーテルを使用して送達され得る。MRI適合性カテーテルの非限定的な例は、国際特許公開番号WO2012116265、米国特許公開番号8,825,133及び米国特許公開番号US20140024909(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に教示されているものを含む。
【0899】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、米国特許公開番号US20140276582及びUS20140276614(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される伸長管状体及び隔壁を有するデバイスを使用して送達され得る。
【0900】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、MRI適合性局在化及び/または案内システム、例えば、限定されないが、米国特許公開番号US20150223905及びUS20150230871(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものを使用して送達され得る。非限定的な例として、MRI適合性局在化及び/または案内システムは、患者への固定のために適合されたマウント、少なくとも3次元で制御可能に転換することができるように取り付けるよう構成された内腔を有する標的化カニューレ、及び標的化カニューレの内腔におけるスライド及び後退を介してぴったりと前進するように構成された細長いプローブを含み得、細長いプローブは、刺激または導出電極のうちの少なくとも1つを含む。
【0901】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、米国特許公開番号US20150031982及びUS20140066750ならびに国際特許公開番号WO2015057807及びWO2014039481(これらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される軌道フレームを使用して対象に送達され得る。
【0902】
いくつかの実施形態では、AAV粒子は、遺伝子銃を使用して対象に送達され得る。
タンパク質ペイロードをコードするAAV粒子の使用
本開示では、本開示の方法及びシステムに従って製造されたAAV粒子を細胞に導入するための方法であって、方法は、ベクターのいずれかを、標的mRNA及びタンパク質の生成の増加が生じるのに十分な量で前記細胞に導入することを含む、方法が提供される。いくつかの態様では、細胞は、筋肉細胞、幹細胞、ニューロン、例えば、限定されないが、運動、海馬、嗅内、視床または皮質ニューロン、及びグリア細胞、例えば、星状細胞またはミクログリアであり得る。
【0903】
本開示では、処置を必要とする対象における標的タンパク質の不十分な機能/存在と関連する神経疾患を処置するための方法が開示される。方法は任意に、本開示のAAV粒子を含む治療的有効量の組成物を対象に投与することを含む。非限定的な例として、AAV粒子は、標的遺伝子発現を増加させ、標的タンパク質生成を増加させ、これにより対象が治療的に処置されるように対象における神経疾患の1つ以上の症状を減少させ得る。
【0904】
所定の実施形態では、タンパク質ペイロードをコードする核酸を含む本開示のAAV粒子は、静脈内投与の後に血液脳関門への通過を可能にするAAVカプシドを含む。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子を含む組成物は、全身性投与を介して対象の中枢神経系に投与される。所定の実施形態では、全身性投与は、静脈内注射である。
【0905】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子を含む組成物は、対象の中枢神経系に投与される。所定の実施形態では、本開示のAAV粒子を含む組成物は、対象の組織(例えば、対象の脳)に投与される。
【0906】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子を含む組成物は、実質内注射を介して対象の中枢神経系に投与される。実質内注射の非限定的な例は、視床内、線条体内、海馬内または嗅内皮質を標的とすることを含む。
【0907】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子を含む組成物は、実質内注射及び髄腔内注射を介して対象の中枢神経系に投与される。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、限定されないが、海馬、皮質、運動または嗅内ニューロン;オリゴデンドロサイト、星状細胞及びミクログリアを含むグリア細胞;及び/またはニューロンを包囲する他の細胞、例えば、T細胞を含む特定のタイプの標的細胞に送達され得る。
【0908】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、線条体(例えば、被殻)及び/または皮質におけるニューロンに送達され得る。
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、神経疾患のための療法として使用され得る。
【0909】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、標的タンパク質を増加させ、対象における神経疾患の症状を減少させるために使用され得る。標的タンパク質の増加及び/または神経疾患の症状の減少は、独立して、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%変化(標的タンパク質の生成について増加及び神経疾患の症状について減少)し得る。
【0910】
RNAiポリヌクレオチドを含むAAV粒子の使用
本開示では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子を細胞に導入するための方法であって、方法は、ベクターのいずれかを標的mRNAの分解が生じるのに十分な量で前記細胞に導入し、それにより細胞における標的特異的RNAiを活性化することを含む、方法が提供される。いくつかの態様では、細胞は、筋肉細胞、幹細胞、ニューロン、例えば、限定されないが、運動、海馬、嗅内、視床または皮質ニューロン、及びグリア細胞、例えば、星状細胞またはミクログリアであり得る。
【0911】
本開示では、処置を必要とする対象における標的タンパク質の機能不全に関連する神経疾患を処置するための方法が開示される。方法は任意に、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子を含む治療的有効量の組成物を対象に投与することを含む。非限定的な例として、siRNA分子は、対象が治療的に処置されるように、標的遺伝子発現を沈静させ、標的タンパク質生成を阻害し、対象における神経疾患の1つ以上の症状を減少させ得る。
【0912】
所定の実施形態では、siRNA分子をコードする核酸配列を含む本開示のAAV粒子を含む組成物は、静脈内投与の後に血液脳関門の通過を可能にするAAVカプシドを含む。
【0913】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子を含む組成物は、対象の中枢神経系に投与される。所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子を含む組成物は、対象の組織(例えば、対象の脳)に投与される。
【0914】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子を含む組成物は、全身性投与を介して対象の中枢神経系に投与される。所定の実施形態では、全身性投与は、静脈内注射である。
【0915】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子を含む組成物は、実質内注射を介して対象の中枢神経系に投与される。実質内注射の非限定的な例は、視床内、線条体内、海馬内または嗅内皮質を標的とすることを含む。
【0916】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子を含む組成物は、実質内注射及び髄腔内注射を介して対象の中枢神経系に投与される。
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子は、限定されないが、海馬、皮質、運動または嗅内ニューロン;オリゴデンドロサイト、星状細胞及びミクログリアを含むグリア細胞;及び/またはニューロンを包囲する他の細胞、例えば、T細胞を含む特定のタイプの標的細胞に送達され得る。
【0917】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子は、線条体及び/または皮質におけるニューロンに送達され得る。
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子は、神経疾患のための療法として使用され得る。
【0918】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子は、筋萎縮性側索硬化症のための療法として使用され得る。
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子は、ハンチントン病のための療法として使用され得る。
【0919】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子は、パーキンソン病のための療法として使用され得る。
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子は、フリードライヒ運動失調症のための療法として使用され得る。
【0920】
所定の実施形態では、本開示のsiRNA分子をコードする核酸配列を含むAAV粒子は、神経疾患を処置するために標的を抑制するために使用され得る。星状細胞における標的タンパク質は、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%によって抑制され得る。星状細胞における標的タンパク質は、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または95%超、5~15%、5~20%、5~25%、5~30%、5~35%、5~40%、5~45%、5~50%、5~55%、5~60%、5~65%、5~70%、5~75%、5~80%、5~85%、5~90%、5~95%、10~20%、10~25%、10~30%、10~35%、10~40%、10~45%、10~50%、10~55%、10~60%、10~65%、10~70%、10~75%、10~80%、10~85%、10~90%、10~95%、15~25%、15~30%、15~35%、15~40%、15~45%、15~50%、15~55%、15~60%、15~65%、15~70%、15~75%、15~80%、15~85%、15~90%、15~95%、20~30%、20~35%、20~40%、20~45%、20~50%、20~55%、20~60%、20~65%、20~70%、20~75%、20~80%、20~85%、20~90%、20~95%、25~35%、25~40%、25~45%、25~50%、25~55%、25~60%、25~65%、25~70%、25~75%、25~80%、25~85%、25~90%、25~95%、30~40%、30~45%、30~50%、30~55%、30~60%、30~65%、30~70%、30~75%、30~80%、30~85%、30~90%、30~95%、35~45%、35~50%、35~55%、35~60%、35~65%、35~70%、35~75%、35~80%、35~85%、35~90%、35~95%、40~50%、40~55%、40~60%、40~65%、40~70%、40~75%、40~80%、40~85%、40~90%、40~95%、45~55%、45~60%、45~65%、45~70%、45~75%、45~80%、45~85%、45~90%、45~95%、50~60%、50~65%、50~70%、50~75%、50~80%、50~85%、50~90%、50~95%、55~65%、55~70%、55~75%、55~80%、55~85%、55~90%、55~95%、60~70%、60~75%、60~80%、60~85%、60~90%、60~95%、65~75%、65~80%、65~85%、65~90%、65~95%、70~80%、70~85%、70~90%、70~95%、75~85%、75~90%、75~95%、80~90%、80~95%、または90~95%減少し得る。
【0921】
所定の実施形態では、本開示のsiRNAをコードするAAV粒子の対象への投与は、対象における標的タンパク質レベルを低下させ得る。標的タンパク質レベルは、対象、例えば、限定されないが、CNS、CNSの領域、または対象のCNSの特定の細胞において約30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%、または少なくとも20~30%、20~40%、20~50%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、20~100%、30~40%、30~50%、30~60%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、30~100%、40~50%、40~60%、40~70%、40~80%、40~90%、40~95%、40~100%、50~60%、50~70%、50~80%、50~90%、50~95%、50~100%、60~70%、60~80%、60~90%、60~95%、60~100%、70~80%、70~90%、70~95%、70~100%、80~90%、80~95%、80~100%、90~95%、90~100%または95~100%低下し得る。非限定的な例として、AAV粒子は、標的タンパク質のタンパク質レベルを少なくとも50%低下させ得る。非限定的な例として、AAV粒子は、標的タンパク質のタンパク質レベルを少なくとも40%低下させ得る。
【0922】
治療適応症
パーキンソン病
パーキンソン病(PD)は、特に脳の黒質に影響を及ぼす神経系の進行性障害である。PD発症は、ドーパミン生成脳細胞の喪失の結果である。PDの典型的な早期症状は、四肢、例えば、手、腕、脚、足及び顔の振動または振戦を含む。さらなる特徴的症状は、四肢及び胴部の硬直、運動遅延または運動不能、バランス及び協調不全、認知変化、及び精神病態、例えば、鬱病及び視覚的幻覚である。PDは、家族性及び特発性の両方の形態を有し、遺伝的及び環境的原因を伴うことが示唆される。PDは、世界で4百万人を超える人々に影響を及ぼしている。米国では、およそ60,000件の症例が毎年同定されている。通常、PDは、50歳以上の年齢で開始する。病態の早期発症形態は、50歳よりも若い年齢で開始し、若年性発症PDは、20歳より前に開始する。
【0923】
PDに関連するドーパミン生成脳細胞の死は、アルファ-シヌクレインタンパク質の凝集、沈着及び機能不全に関連している(例えば、Marques and Outeiro,2012,Cell Death Dis.3:e350,Jenner,1989,J Neurol Neurosurg Psychiatry.Special Supplement,22-28、及びその参考文献参照)。研究は、シナプス前シグナル伝達、膜トラフィッキングならびにドーパミン放出及び輸送の調整において役割を有することを示唆している。アルファ-シヌクレインは、例えば、オリゴマーの形態で凝集し、ニューロンの機能不全及び死の原因となる種であることが示唆されている。アルファ-シヌクレイン遺伝子(SNCA)の変異は、家族性形態のPDにおいて同定されているが、環境的要因、例えば、神経毒もアルファ-シヌクレイン凝集に影響を及ぼす。PDにおける脳細胞死の他の示唆される原因は、プロテアソーム及びリソソーム系の機能不全、ミトコンドリア活性の減少である。
【0924】
PDは、「シヌクレイノパチー」と称されるアルファ-シヌクレイン凝集に関連する他の疾患に関連する。そのような疾患は、限定されないが、パーキンソン病認知症(PDD)、多系統萎縮症(MSA)、レビー小体型認知症、若年発症全身性神経軸索ジストロフィー(ハラーフォルデン・シュパッツ病)、純粋自律神経不全症(PAF)、脳鉄蓄積を伴う神経変性症1型(NBIA-1)及びアルツハイマー病とパーキンソン病の組み合わせを含む。
【0925】
今日現在で、PDのための治癒または予防療法は特定されていない。利用可能な多様な薬物療法は、症状に対する緩和を提供する。医学的対症療法の非限定的な例は、硬直及び遅延運動を減少させるカルビドパ及びレボドパの組み合わせ、ならびに振戦及び硬直を減少させるための抗コリン剤を含む。他の任意の療法は、例えば、深部脳刺激及び手術を含む。根底にある病態生理に影響を及ぼす療法が依然として必要とされている。例えば、アルファ-シヌクレインタンパク質、またはPDにおける脳細胞死に関連する他のタンパク質を標的とする抗体が、PDを予防及び/または処置するために使用され得る。
【0926】
所定の実施形態では、本開示の方法は、PD及び他のシヌクレイノパチーに罹患している対象を処置するために使用され得る。所定の実施形態では、本開示の方法は、PD及び他のシヌクレイノパチーを発症していることが疑われる対象を処置するために使用され得る。
【0927】
本開示に記載されるAAV粒子、薬学的製剤及びウイルス粒子を使用する方法は、PDを予防、管理及び/または処置するために使用され得る。
脊髄性筋萎縮症
脊髄性筋萎縮症(SMA)は、幼児及び小児の腕及び脚における随意筋の遺伝性疾患を原因とする虚弱及び衰弱である。SMAは、生存運動ニューロン遺伝子1(SMN1)のタンパク質生成における異常に関連している。そのタンパク質の欠如は、下位運動ニューロンの変性及び死に影響を及ぼす。典型的な症状は、柔軟な四肢及び胴体、腕及び脚の衰弱運動、嚥下及び摂食困難、ならびに呼吸不全を含む。SMAは、2歳未満の小児の死亡につながる最も一般的な遺伝的障害である。SMAは、6,000~10,000人に1人に影響を及ぼす。
【0928】
今日現在で、SMAの治癒法はない。利用可能な療法は、症状の管理及びさらなる合併症の予防を目的としている。そのような療法は、例えば、心臓病学、運動管理、呼吸ケア及び精神保健に関連している。SMAならびに関連する疾患及び病気の根底にある病態生理に影響を及ぼす療法が依然として必要とされている。
【0929】
所定の実施形態では、本開示のAAV粒子及び方法は、SMAならびに関連する疾患及び病気に罹患している対象を処置するために使用され得る。所定の実施形態では、本開示の方法は、SMAならびに関連する疾患及び病気を発症していることが疑われる対象を処置するために使用され得る。
【0930】
本開示に記載されるAAV粒子、薬学的製剤及びウイルス粒子を使用する方法は、SMAならびに関連する疾患及び病気を予防、管理及び/または処置するために使用され得る。
【0931】
アルツハイマー病
アルツハイマー病(AD)は、衰弱性神経変性疾患であり、記憶、思考及び挙動に影響を及ぼす最も一般的な形態の認知症である。典型的な早期症状は、新たに学んだ情報を思い出すことの困難性である。疾患が進行するにつれて、症状は、失見当識、睡眠の変化、気分及び挙動の変化、混乱、根拠のない疑念ならびに最終的には発話、嚥下及び歩行の困難性を含む。ADは現在、世界で3,500万人超が罹患しており、その数は今後数十年で倍増すると予想されている。
【0932】
今日現在で、ADのための治癒または予防療法は特定されていない。記憶喪失、行動変化及び睡眠変化を処置するための、及びADの進行を遅らせるための薬物療法が利用可能である。しかしながら、これらの対症処置は、根底にある病態生理を対処するものではない。
【0933】
所定の実施形態では、本開示の方法は、ADならびに関連する疾患及び病気に罹患している対象を処置するために使用され得る。所定の実施形態では、本開示の方法は、ADならびに関連する疾患及び病気を発症していることが疑われる対象を処置するための療法として使用され得る。
【0934】
本開示に記載されるAAV粒子、薬学的製剤及びウイルス粒子を使用する方法は、ADならびに関連する疾患及び病気を予防、管理及び/または処置するために使用され得る。
筋萎縮性側索硬化症
ルーゲーリッグ病または古典的運動ニューロン疾患としても知られている筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、急速進行性の致命的な神経疾患である。ALSは、筋肉運動の使用可能性をもたらす上位及び下位運動ニューロンの細胞変性及び死、自発性筋肉運動にわたる制御の減退、衰弱及び喪失に関連している。早期症状は、手、脚及び嚥下筋肉の筋力低下を含み、最終的に横隔膜不全による呼吸不能に進行する。疾病管理予防センター(CDC)によれば、ALSは、米国において推定12,000~15,000人に影響を及ぼしている。約5~10%の症例は家族性である。
【0935】
ALSは、他の非感染性神経変性疾患のように、ミスフォールドタンパク質の存在によって特性化されている。家族性ALSは、TAR DNA結合タンパク質43(TDP-43)及びRNA結合タンパク質FUS/TLSの変異に関連している。いくつかのタンパク質、例えば、限定されないが、成長因子、例えば、インスリン様成長因子1(IGF-1)、グリア細胞株由来成長因子、脳由来成長因子、血管内皮成長因子及び毛様体神経栄養因子、または筋肉成長を促進する成長因子、例えば、ミオスタチンがALSの進行を遅らせることが特定されている。
【0936】
今日現在で、ALSの予防または治癒法はない。FDAが承認した薬物であるリルゾールは、寿命を延ばすために承認されているが、症状に対して効果を有さない。また、薬物及び医学的デバイスが、ALSに関連する疼痛及び発作に耐容するために利用可能である。根底にある病態生理に影響を及ぼす療法が依然として必要とされている。
【0937】
所定の実施形態では、本開示の方法は、ALSならびに関連する疾患及び病気に罹患している対象を処置するために使用され得る。所定の実施形態では、本開示の方法は、ALSならびに関連する疾患及び病気を発症していることが疑われる対象を処置するために使用され得る。
【0938】
本開示に記載されるAAV粒子、薬学的製剤及びウイルス粒子を使用する方法は、ALSならびに関連する疾患及び病気を予防、管理及び/または処置するために使用され得る。
【0939】
ハンチントン病
ハンチントン病(HD)は、脳の運動制御領域、ならびに他の領域におけるニューロンの変性を引き起こす稀な遺伝性障害である。疾患の典型的な症状は、制御不能な動作(舞踏病)、異常な姿勢、協調不全、不明瞭な発語ならびに挙動、判断及び認知の変化に付随する摂取及び嚥下の困難性を含む。HDは、ハンチンチン(HTT)タンパク質に関連する遺伝子における変異によって引き起こされる。変異は、DNAの(CAG)ブロックが異常に多くの回数繰り返すことを引き起こす。HDは、米国でおよそ30,000人に影響を及ぼしている。
【0940】
HDは、ポリグルタミン鎖の異常な拡大、例えば、CAGリピートによってコードされるグルタミン残基の長さの拡大を有するハンチンチン(HTT)タンパク質の変異を特徴とする。疾患の発生についての拡大閾値は、およそ35~40残基であると考えられる。HDはまた、HTTのN末端領域によって形成される線条体ニューロンにおけるベータシートリッチ凝集物に関連している。HDが進行するにつれて、膨張物及凝集物はニューロンのゆるやかな喪失をもたらす。また、HDにおける細胞死は、アポトーシスを誘導することが知られている死受容体6(DR6)に関連している。
【0941】
今日現在で、その疾患の進行を治癒、または予防する療法はない。利用可能な薬物療法は、症状の管理を目的としている。例えば、FDAは、舞踏病の予防のために処方されるテトラベネジンを承認した。また、例えば、抗精神病薬は、妄想、幻覚及び暴力的突発を制御することを補助し得る。根底にある病態生理、例えば、HTTタンパク質、DR6タンパク質、及び/または他のHD関連タンパク質を標的とする抗体療法に影響を及ぼす療法が依然として必要とされている。
【0942】
所定の実施形態では、本開示の方法は、HDならびに関連する疾患及び病気に罹患している対象を処置するために使用され得る。所定の実施形態では、本開示の方法は、HDならびに関連する疾患及び病気を発症していることが疑われる対象を処置するために使用され得る。
【0943】
本開示に記載されるAAV粒子、薬学的製剤及びウイルス粒子を使用する方法は、HDならびに関連する疾患及び病気を予防、管理及び/または処置するために使用され得る。
VI.定義
本開示における様々な箇所で、本開示の化合物の置換基または特性は、群または範囲で開示される。本開示は、そのような群及び範囲のメンバーの各々及びすべての個体または副次的組み合わせを含むことが特に意図されている。
【0944】
別段記述されない限り、以下の用語及び語句は、以下に記載される意味を有する。定義は、事実上限定することを意味しておらず、本開示の所定の態様のより明確な理解を提供する働きをする。
【0945】
アデノ随伴ウイルス:用語「アデノ随伴ウイルス」または「AAV」は、本明細書で使用される場合、それに由来する任意の粒子、配列、遺伝子、タンパク質、または成分を含むディペンドウイルス属のメンバーを指す。
【0946】
AAV粒子:本明細書で使用される場合、「AAV粒子」は、カプシドならびに少なくとも1つのペイロード領域及び少なくとも1つのITR領域を有するウイルスゲノムを含むウイルスである。本開示のAAV粒子は、組換え的に生成され得、アデノ随伴ウイルス(AAV)親または参照配列に基づき得る。AAV粒子は、血清型の組み合わせ(すなわち、「偽型」AAV)を含む、本明細書に記載されるまたは当該技術分野で知られている任意の血清型または様々なゲノム(例えば、一本鎖または自己相補性)に由来し得る。また、AAV粒子は、複製欠損性であり得、及び/または標的化され得る。
【0947】
活性:本明細書で使用される場合、用語「活性」は、物事が起こっているまたは行われている状態を指す。本開示の組成物は、活性を有し得、この活性は、1つ以上の生物学的事象を含み得る。
【0948】
投与すること:本明細書で使用される場合、用語「投与すること」は、薬学的薬剤または組成物を対象に提供することを指す。
組み合わせて投与される:本明細書で使用される場合、用語「組み合わせて投与される」または「組み合わされた投与」は、2つ以上の薬剤が、同時に、または各薬剤の患者に対する効果の重複が存在し得るような間隔内で対象に投与されることを意味する。所定の実施形態では、それらは、互いに約60、30、15、10、5、または1分以内に投与される。所定の実施形態では、薬剤の投与は、組み合わせの(例えば、相乗的な)効果が達成されるように、互いに十分に近接して間隔が空けられる。
【0949】
好転:本明細書で使用される場合、用語「好転」または「好転すること」は、病態または疾患の少なくとも1つの指標の重症度の減少を指す。例えば、神経変性障害に関して、好転は、ニューロン損失の減少を含む。
【0950】
動物:本明細書で使用される場合、用語「動物」は、動物界の任意のメンバーを指す。所定の実施形態では、「動物」は、任意の発達段階のヒトを指す。所定の実施形態では、「動物」は、任意の発達段階の非ヒト動物を指す。所定の実施形態では、非ヒト動物は、哺乳動物(例えば、げっ歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、またはブタ)である。所定の実施形態では、動物は、限定されないが、哺乳動物、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、及びワームを含む。所定の実施形態では、動物は、トランスジェニック動物、遺伝子修飾動物、またはクローンである。
【0951】
アンチセンス鎖:本明細書で使用される場合、siRNA分子の「アンチセンス鎖」または「第1の鎖」または「ガイド鎖」という用語は、サイレンシングについて標的とされた遺伝子のmRNAの約10~50ヌクレオチド、例えば、約15~30、16~25、18~23または19~22ヌクレオチドのセクションに実質的に相補的である鎖を指す。アンチセンス鎖または第1の鎖は、標的特異的サイレンシングを指示するための所望の標的mRNA配列に十分に相補的な配列、例えば、RNAi機構またはプロセスによって所望の標的mRNAの破壊を誘発するのに十分な相補性を有する。
【0952】
およそ:本明細書で使用される場合、用語「およそ」または「約」は、対象となる1つ以上の値に適用される場合、記述された参照値に類似する値を指す。本明細書で使用される場合、用語「約」は、記述された値の+/-10%を指す。所定の実施形態では、用語「およそ」は、別段記述されない限り、または別段文脈から明らか出ない限り、記述された参照値のいずれかの方向(超または未満)の25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ未満の範囲内に入る値の範囲を指す(そのような数が、可能な値の100%を超えるであろう場合を除く)。
【0953】
と会合した:本明細書で使用される場合、用語「と会合した」、「コンジュゲートされた」、「連結された」、「付着された」、及び「つながれた」は、2つ以上の部位に関して使用される場合、部位が直接的にまたは連結剤として機能する1つ以上の追加の部位を介してのいずれかで互いに物理的に会合または接続されて、構造が使用される条件、例えば、生理的条件下で部位が物理的に会合したままであるように十分に安定な構造を形成することを意味する。「会合」は、直接的な共有結合性化学的結合を介した厳密なものである必要はない。それはまた、「会合した」実体が物理的に会合したままであるように十分に安定なイオン性もしくは水素結合またはハイブリダイゼーションに基づく接続性を示唆し得る。
【0954】
バキュロウイルス発現ベクター(BEV):本明細書で使用される場合、BEVは、バキュロウイルス発現ベクター、すなわち、バキュロウイルス起源のポリヌクレオチドベクターである。BEVを使用するシステムは、バキュロウイルス発現ベクターシステム(BEVS)として知られている。
【0955】
mBEVまたは改変されたBEV:本明細書で使用される場合、改変されたBEVは、1つ以上の遺伝子;遺伝子断片;切断部位;制限部位;配列領域;対象となるペイロードまたは遺伝子をコードする配列(複数可);または前述のものの組み合わせの付加及び/または欠失及び/または複製及び/または逆位によって開始BEV(野生型であるか人工であるかにかかわらない)から変化したバキュロウイルス起源の発現ベクターである。
【0956】
二機能性:本明細書で使用される場合、用語「二機能性」は、少なくとも2つの機能を可能とするまたはそれを維持する任意の物質、分子または部位を指す。機能は、同じアウトカムまたは異なるアウトカムに影響を及ぼし得る。機能を生成する構造は、同じであり得るか、または異なり得る。
【0957】
BIIC:本明細書で使用される場合、BIICは、バキュロウイルスに感染した昆虫細胞である。
生体適合性:本明細書で使用される場合、用語「生体適合性」は、免疫系による傷害、毒性または拒絶のリスクをほとんどまたは全く引き起こさずに生存細胞、組織、器官またはシステムと適合することを意味する。
【0958】
生分解性:本明細書で使用される場合、用語「生分解性」は、生存物の作用によって無害の生成物への分解が可能であることを意味する。
生物学的に活性:本明細書で使用される場合、語句「生物学的に活性」は、生物学的システム及び/または生物において活性を有する任意の物質の特徴を指す。例えば、生物に投与された場合にその生物に対して生物学的作用を有する物質は、生物学的に活性と考えられる。特定の実施形態では、本開示のAAV粒子は、コードされるペイロードの一部が生物学的に活性であるか、または生物学的に関連すると考えられる活性を模倣する場合であっても、生物学的に活性であると考えられ得る。
【0959】
カプシド:本明細書で使用される場合、用語「カプシド」は、ウイルス粒子のタンパク質シェルを指す。
コドン最適化された:本明細書で使用される場合、用語「コドン最適化された」または「コドン最適化」は、親/参照配列と同じアミノ酸配列をコードするが、改変された核酸配列のコドンが、特定の系(特定の種または種の群など)における発現のための最適化または改善されるように変化した、改変された核酸配列を指す。非限定的な例として、AAVカプシドタンパク質を含む核酸配列は、昆虫細胞またはSpodoptera frugiperda細胞などの特定の昆虫細胞における発現のためにコドン最適化され得る。コドン最適化は、当業者に知られている方法及びデータベースを使用して完成され得る。
【0960】
相補的及び実質的に相補的:本明細書で使用される場合、用語「相補的」は、ポリヌクレオチドが互いに塩基対を形成する能力を指す。塩基対は典型的には、逆平行ポリヌクレオチド鎖におけるヌクレオチド単位間の水素結合によって形成される。相補的ポリヌクレオチド鎖は、ワトソン・クリック様式(例えば、AとT、AとU、CとG)、または二本鎖の形成を可能とする任意の他の様式で塩基対を形成し得る。当業者が知っているように、DNAとは対照的にRNAを使用する場合、チミンではなくウラシルがアデノシンに相補的と考えられる塩基である。しかしながら、Uが本開示の文脈において示される場合、別段記述されない限り、Tを置換する能力が黙示されている。完全相補性または100%相補性は、あるポリヌクレオチド鎖の各ヌクレオチド単位が、第2のポリヌクレオチド鎖のヌクレオチド単位と水素結合を形成し得る状況を指す。完全未満の相補性は、2つの鎖のすべてではないが一部のヌクレオチド単位が、互いに水素結合を形成し得る状況を指す。例えば、2つの20量体の場合、各鎖の2つの塩基対のみが互いに水素結合を形成し得る場合、ポリヌクレオチド鎖は10%相補性を示す。同じ例において、各鎖の18塩基対が互いに水素結合を形成し得る場合、ポリヌクレオチド鎖は90%相補性を示す。本明細書で使用される場合、用語「実質的に相補的」は、siRNAが、所望の標的mRNAを結合させ、標的mRNAのRNAサイレンシングを誘発するのに十分な(例えば、アンチセンス鎖における)配列を有することを意味する。
【0961】
化合物:本開示の化合物は、中間体または最終化合物で生じる原子の同位体のすべてを含む。「同位体」は、同じ原子番号を有するが、原子核における中性子の異なる数に起因する異なる質量数を有する原子を指す。例えば、水素の同位体は、トリチウム及び重水素を含む。
【0962】
本開示の化合物及び塩は、慣用の方法によって溶媒和物及び水和物を形成するための溶媒または水分子と組み合わせて調製され得る。
条件的に活性:本明細書で使用される場合、用語「条件的に活性」は、野生型ポリペプチドの変異体またはバリアントであって、その変異体またはバリアントが、親ポリペプチドと比べて生理的条件で多かれ少なかれ活性であるものを指す。さらに、条件的に活性なポリペプチドは、親ポリペプチドと比較して異常な条件で増加または低下した活性を有し得る。条件的に活性なポリペプチドは、正常な生理的条件または異常な条件で可逆的または不可逆的に不活性化され得る。
【0963】
保存された:本明細書で使用される場合、用語「保存された」は、それぞれポリヌクレオチド配列またはポリペプチド配列のヌクレオチドまたはアミノ酸残基であって、比較されている2つ以上の配列の同じ位置において変化が生じていないものを指す。相対的に保存されているヌクレオチドまたはアミノ酸は、配列における他の個所に現れるヌクレオチドまたはアミノ酸よりも関連した配列の中で保存されているものである。
【0964】
所定の実施形態では、2つ以上の配列は、それらが互いに100%同一である場合、「完全に保存されている」と称される。所定の実施形態では、2つ以上の配列は、それらが互いに少なくとも70%同一、少なくとも80%同一、少なくとも90%同一、または少なくとも95%同一である場合、「高度に保存されている」と称される。所定の実施形態では、2つ以上の配列は、それらが互いに約70%同一、約80%同一、約90%同一、約95%、約98%、または約99%同一である場合、「高度に保存されている」と称される。所定の実施形態では、2つ以上の配列は、それらが互いに少なくとも30%同一、少なくとも40%同一、少なくとも50%同一、少なくとも60%同一、少なくとも70%同一、少なくとも80%同一、少なくとも90%同一、または少なくとも95%同一である場合、「保存されている」と称される。所定の実施形態では、2つ以上の配列は、それらが互いに約30%同一、約40%同一、約50%同一、約60%同一、約70%同一、約80%同一、約90%同一、約95%同一、約98%同一、または約99%同一である場合、「保存されている」と称される。配列の保存は、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの全長に適用され得、またはその部分、領域もしくは特徴に適用され得る。
【0965】
制御要素:本明細書で使用される場合、「制御要素」、「調整性制御要素」または「調整性配列」は、レシピエント細胞におけるコーディング配列の複製、転写及び翻訳を提供するプロモーター領域、ポリアデニル化シグナル、転写終結配列、上流調整性ドメイン、複製の起点、内部リボソーム進入部位(「IRES」)、エンハンサーなどを指す。選択されたコーディング配列が適切な宿主細胞において複製、転写及び/または翻訳されることが可能である限り、これらの制御要素のすべてが常に存在する必要があるわけではない。
【0966】
制御放出:本明細書で使用される場合、用語「制御放出」は、治療アウトカムに影響を及ぼすための放出の特定のパターンに従う薬学的組成物または化合物の放出プロファイルを指す。
【0967】
細胞増殖抑制性:本明細書で使用される場合、「細胞増殖抑制性」は、細胞(例えば、哺乳動物細胞(例えば、ヒト細胞))、細菌、ウイルス、真菌、原生動物、寄生生物、プリオン、またはそれらの組み合わせの成長、分裂、または増殖を阻害、減少、抑制することを指す。
【0968】
細胞毒性:本明細書で使用される場合、「細胞毒性」は、細胞(例えば、哺乳動物細胞(例えば、ヒト細胞))、細菌、ウイルス、真菌、原生動物、寄生生物、プリオン、またはそれらの組み合わせを殺傷すること、またはそれに対して有害、毒性、または致命的な作用を引き起こすことを指す。
【0969】
送達:本明細書で使用される場合、「送達」は、AAV粒子、化合物、物質、実体、部位、搭載物またはペイロードを送達する作用または様式を指す。
送達剤:本明細書で使用される場合、「送達剤」は、AAV粒子の標的細胞へのin vivo送達を少なくとも部分的に容易化する任意の物質を指す。
【0970】
脱安定化した:本明細書で使用される場合、用語「脱安定化する」または「脱安定化領域」は、同じ領域または分子の開始、野生型またはネイティブ形態よりも安定性が低い領域または分子を意味する。
【0971】
検出可能な標識:本明細書で使用される場合、「検出可能な標識」は、ラジオグラフィー、蛍光、化学発光、酵素活性、吸光度などを含む当該技術分野で知られている方法によって容易に検出される別の実体に付着された、組み込まれた、または関連する1つ以上のマーカー、シグナル、または部位を指す。検出可能な標識は、放射性同位体、フルオロフォア、発色団、酵素、色素、金属イオン、リガンド、例えば、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン及びハプテン、量子ドットなどを含む。検出可能な標識は、本明細書に開示されるペプチドまたはタンパク質において任意の位置に位置し得る。それらは、アミノ酸、ペプチド、またはタンパク質内に存在し得るか、またはNもしくはC末端に位置し得る。
【0972】
消化する:本明細書で使用される場合、用語「消化する」は、より小さな部分または成分に分裂することを意味する。ポリペプチドまたはタンパク質に言及する場合、消化は、ペプチドの生成をもたらす。
【0973】
遠位:本明細書で使用される場合、用語「遠位」は、中心から離れてまたは対象となる点または領域から離れて位置することを意味する。
投薬レジメン:本明細書で使用される場合、「投薬レジメン」は、処置、予防、または緩和ケアの投与または医師が決定したレジメンのスケジュールである。
【0974】
封入する:本明細書で使用される場合、用語「封入する」は、囲むこと、包囲することまたは包むことを意味する。
修飾された:本明細書で使用される場合、本開示の実施形態は、それらが構造的または化学的にかかわらず、開始点、野生型またはネイティブ分子から変化する特徴または特性を有するように設計されている場合、「修飾されている」。
【0975】
有効量:本明細書で使用される場合、薬剤の「有効量」という用語は、有益なまたは所望の結果、例えば、臨床的結果を達成するのに十分な量であり、このように、「有効量」は、それが適用される文脈に依存する。例えば、がんを処置する薬剤を投与することの文脈では、薬剤の有効量は、例えば、薬剤の投与をせずに得られる反応と比較して、がんの本明細書で定義される処置を達成するのに十分な量である。
【0976】
発現:本明細書で使用される場合、核酸配列の「発現」は、以下の事象のうちの1つ以上を指す:(1)DNA配列からのRNAテンプレートの生成(例えば、転写による);(2)RNA転写産物のプロセシング(例えば、スプライシング、編集、5’キャップ形成、及び/または3’末端プロセシングによる);(3)RNAのポリペプチドまたはタンパク質への翻訳;及び(4)ポリペプチドまたはタンパク質の翻訳後修飾。
【0977】
特徴:本明細書で使用される場合、「特徴」は、特質、特性、または区別可能な要素を指す。
製剤:本明細書で使用される場合、「製剤」は、少なくとも1つのAAV粒子及び送達剤または賦形剤を含む。
【0978】
断片:「断片」は、本明細書で使用される場合、部分を指す。例えば、タンパク質の断片は、培養細胞から単離された全長タンパク質を消化することによって得られたポリペプチドを含み得る。
【0979】
機能的:本明細書で使用される場合、「機能的」生物学的分子は、それが特徴となる特性及び/または活性を示す形態の生物学的分子である。
遺伝子発現:用語「遺伝子発現」は、核酸配列が、成功裏の転写及びほとんどの例ではタンパク質またはペプチドを生成するための翻訳を受けるプロセスを指す。明確性のため、「遺伝子発現」の測定に言及される場合、これは、測定が、転写の核酸生成物、例えば、RNAもしくはmRNAまたは翻訳のアミノ酸生成物、例えば、ポリペプチドまたはペプチドのものであり得ることを意味することが理解されるべきである。RNA、mRNA、ポリペプチド及びペプチドの量またはレベルを測定する方法は、当該技術分野でよく知られている。
【0980】
相同性:本明細書で使用される場合、用語「相同性」は、ポリマー分子間、例えば、ポリヌクレオチド分子(例えば、DNA分子及び/またはRNA分子)間及び/またはポリペプチド分子間の全体的関連性を指す。所定の実施形態では、ポリマー分子は、それらの配列が少なくとも25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%同一または類似する場合、互いに「相同」であるとみなされる。用語「相同」は必然的に、少なくとも2つの配列(ポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列)の間の比較を指す。本開示によれば、2つのポリヌクレオチド配列は、それらがコードするポリペプチドが少なくとも約20アミノ酸の少なくとも1つの伸長部について少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、またはさらに99%である場合、相同であるとみなされる。所定の実施形態では、相同ポリヌクレオチド配列は、少なくとも4~5個の独自に特定されたアミノ酸の伸長部をコードする能力を特徴とする。長さが60ヌクレオチド未満のポリヌクレオチド配列の場合、相同性は、少なくとも4~5個の独自に特定されたアミノ酸の伸長部をコードする能力によって決定される。本開示によれば、2つのタンパク質配列は、タンパク質が少なくとも約20アミノ酸の少なくとも1つの伸長部について少なくとも約50%、60%、70%、80%、または90%同一である場合、相同であるとみなされる。
【0981】
異種領域:本明細書で使用される場合、用語「異種領域」は、相同領域とはみなされないであろう領域を指す。
相同領域:本明細書で使用される場合、用語「相同領域」は、位置、構造、進化起源、性質、形態または機能が類似する領域を指す。
【0982】
同一性:本明細書で使用される場合、用語「同一性」は、ポリマー分子間、例えば、ポリヌクレオチド分子(例えば、DNA分子及び/またはRNA分子)間及び/またはポリペプチド分子間の全体的関連性を指す。2つのポリヌクレオチド配列の同一率の計算は、例えば、最適な比較目的のための2つの配列をアライメントすることによって実施され得る(例えば、最適なアライメントのために第1及び第2の核酸配列の一方または両方にギャップが導入され得、非同一配列は比較目的のために無視され得る)。所定の実施形態では、比較目的のためにアライメントされる配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%である。次いで対応するヌクレオチド位置におけるヌクレオチドが比較される。第1の配列における位置が第2の配列における対応する位置と同じヌクレオチドによって占有されている場合、そのときは分子はその位置で同一である。2つの配列間の同一率は、2つの配列の最適なアライメントのために導入する必要があるギャップの数、及び各ギャップの長さを考慮に入れて、配列によって共有される同一位置の数に依存する。2つの配列間の配列の比較及び同一率の決定は、数学的アルゴリズムを使用して達成され得る。例えば、2つのヌクレオチド配列間の同一率は、Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed.,Oxford University Press,New York,1988;Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.,ed.,Academic Press,New York,1993;Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987;Computer Analysis of Sequence Data,Part I,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.,Humana Press,New Jersey,1994;及びSequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.,M Stockton Press,New York,1991;これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものなどの方法を使用して決定され得る。例えば、2つのヌクレオチド配列間の同一率は、PAM120重み付け残基表、12のギャップレングスペナルティ及び4のギャップペナルティを使用してALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれた、Meyers and Miller(CABIOS,1989,4:11-17)のアルゴリズムを使用して決定され得る。2つのヌクレオチド配列間の同一率は、代替的に、NWSgapdna.CMPマトリックスを使用してGCGソフトウエアパッケージにおけるGAPプログラムを使用して決定され得る。配列間の同一率を決定するために一般的に用いられる方法は、限定されないが、Carillo,H.,and Lipman,D.,SIAM J Applied Math.,48:1073(1988)(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているものを含む。同一性を決定するために技術は、公共に利用可能なコンピュータプログラムにおいて体系化されている。2つの配列間の相同性を決定するための例示的なコンピュータソフトウエアは、限定されないが、GCGプログラムパッケージ、Devereux,J.,et al.,Nucleic Acids Research,12(1),387(1984))、BLASTP、BLASTN、及びFASTA Altschul,S.F.et al.,J.Molec.Biol.,215,403(1990))を含む。
【0983】
遺伝子の発現を阻害する:本明細書で使用される場合、語句「遺伝子の発現を阻害する」は、遺伝子の発現生成物の量の減少を引き起こすことを意味する。発現生成物は、遺伝子から転写されるRNA(例えば、mRNA)または遺伝子から転写されるmRNAから翻訳されるポリペプチドであり得る。典型的には、mRNAのレベルの減少は、それから翻訳されるポリペプチドのレベルの減少をもたらす。発現のレベルは、mRNAまたはタンパク質を測定するための標準的な技術を使用して決定され得る。
【0984】
In vitro:本明細書で使用される場合、用語「in vitro」は、生物(例えば、動物、植物、または微生物)内ではなく、人工環境、例えば、試験管または反応容器、細胞培養、ペトリ皿などにおいて生じる事象を指す。
【0985】
In vivo:本明細書で使用される場合、用語「in vivo」は、生物(例えば、動物、植物、もしくは微生物またはそれらの細胞もしくは組織)内で生じる事象を指す。
【0986】
単離された:本明細書で使用される場合、用語「単離された」は、物質または実体であって、それが関連していた成分の少なくとも一部から分離されたもの(自然におけるものであるかまたは実験的状況におけるものであるかにかかわらない)を指す。単離された物質は、それらが関連していた物質に関する純度の様々なレベルを有し得る。単離された物質及び/または実体は、それらが最初に関連していた他の成分の少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、またはそれ以上から分離され得る。所定の実施形態では、単離された薬剤は、約80%超、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%超純粋である。本明細書で使用される場合、物質は、それが他の成分を実質的に含まない場合、「純粋」である。本明細書で使用される場合、用語「実質的に単離された」は、物質が、形成または検出された環境から実質的に分離されていることを意味する。部分的分離は、例えば、本開示の物質またはAAV粒子が豊富に存在する組成物を含み得る。実質的分離は、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約97%、または少なくとも約99重量%の本開示の化合物、またはその塩を含有する組成物を含み得る。化合物及びそれらの塩を単離するための方法は、当該技術分野で慣用である。
【0987】
リンカー:本明細書で使用される場合、「リンカー」は、2つの分子を接続する分子または分子の群を指す。リンカーは、2つの異なるポリペプチドをコードする2つの核酸分子を接続する核酸配列であり得る。リンカーは、翻訳されてもされなくてもよい。リンカーは、切断可能なリンカーであり得る。
【0988】
マイクロRNA(miRNA)結合部位:本明細書で使用される場合、マイクロRNA(miRNA)結合部位は、少なくともmiRNAの「シード」領域が結合する核酸転写産物のヌクレオチド位置または領域を表す。
【0989】
改変された:本明細書で使用される場合、「改変された」は、本開示の分子の変化した状態または構造を指す。分子は、化学的、構造的、及び機能的を含む多くの方法で改変され得る。本明細書で使用される場合、本開示の実施形態は、それらが構造的または化学的にかかわらず、開始点、野生型またはネイティブ分子から変化する特徴または特性を有するまたは保有する場合、「改変されている」。
【0990】
変異:本明細書で使用される場合、用語「変異」は、後の世代に伝えられ得るバリアント(「変異体」とも呼ばれる)形態をもたらす遺伝子の構造の任意の変化を指す。遺伝子における変異は、DNAにおける単一塩基の変化、または遺伝子もしくは染色体のより大きなセクションの欠失、挿入もしくは再配列によって引き起こされ得る。
【0991】
天然に存在する:本明細書で使用される場合、「天然に存在する」または「野生型」は、人工的補助、または人間の手の関与を伴わずに天然に存在することを意味する。
非ヒト脊椎動物:本明細書で使用される場合、「非ヒト脊椎動物」は、野生及び家畜種を含む、Homo sapiensを除くすべての脊椎動物を含む。非ヒト脊椎動物の例は、限定されないが、哺乳動物、例えば、アルパカ、バンテン、バイソン、ラクダ、ネコ、ウシ、シカ、イヌ、ロバ、ガヤル、ヤギ、モルモット、ウマ、リャマ、ラバ、ブタ、ウサギ、トナカイ、ヒツジスイギュウ、及びヤクを含む。
【0992】
核酸:本明細書で使用される場合、用語「核酸」、「ポリヌクレオチド」及び「オリゴヌクレオチド」は、ポリデオキシリボヌクレオチド(2-デオキシ-D-リボースを含有する)、またはポリリボヌクレオチド(D-リボースを含有する)、またはプリンもしくはピリミジン塩基、または改変されたプリンもしくはピリミジン塩基のNグリコシドである任意の他のタイプのポリヌクレオチドのいずれかから構成される任意の核酸ポリマーを指す。用語「核酸」、「ポリヌクレオチド」及び「オリゴヌクレオチド」の間の長さの区別は意図されておらず、これらの用語は互換的に使用される。これらの用語は、分子の一次構造のみを指す。よって、これらの用語は、二本鎖及び一本鎖DNA、ならびに二本鎖及び一本鎖RNAを含む。
【0993】
オフターゲット:本明細書で使用される場合、「オフターゲット」は、任意の1つ以上の標的、遺伝子、または細胞転写産物に対する任意の意図的ではない効果を指す。
オープンリーディングフレーム:本明細書で使用される場合、「オープンリーディングフレーム」または「ORF」は、所与のリーディングフレーム内で、リーディングフレームの端部以外で終止コドンを含有しない配列を指す。
【0994】
機能可能に連結された:本明細書で使用される場合、語句「機能可能に連結された」は、2つ以上の分子、コンストラクト、転写産物、実体、部位などの間の機能的接続を指す。非限定的な例として、プロモーターは、プロモーター配列がヌクレオチド配列の転写を制御及び/または調整する場合、ヌクレオチド配列に「機能可能に連結されている」。
【0995】
患者:本明細書で使用される場合、「患者」は、処置を求め得るまたは必要とし得る、処置を必要とする、処置を受けている、処置を受ける予定がある対象、または特定の疾患もしくは病態のために熟練した専門家によるケア下にある対象を指す。
【0996】
ペイロード:本明細書で使用される場合、「ペイロード」または「ペイロード領域」は、ウイルスゲノムによってコードされるもしくはウイルスゲノム内の1つ以上のポリヌクレオチドもしくはポリヌクレオチド領域、またはそのようなポリヌクレオチドもしくはポリヌクレオチド領域の発現生成物、例えば、導入遺伝子、ポリペプチドもしくはマルチポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、または調節性核酸もしくは調整性核酸を指す。
【0997】
ペイロードコンストラクト:本明細書で使用される場合、「ペイロードコンストラクト」は、末端逆位反復(ITR)配列と一方または両方の側で隣接したペイロードをコードするまたは含むポリヌクレオチド領域を含む1つ以上のベクターコンストラクトである。ペイロードコンストラクトは、治療用ウイルスゲノムを生成するためにウイルス生成細胞において複製されるテンプレートを提供する。
【0998】
ペイロードコンストラクトベクター:本明細書で使用される場合、「ペイロードコンストラクトベクター」は、ペイロードコンストラクト、及び細菌細胞におけるペイロードコンストラクトの複製及び発現のための調整性領域をコードするまたは含むベクターである。
【0999】
ペイロードコンストラクト発現ベクター:本明細書で使用される場合、「ペイロードコンストラクト発現ベクター」は、ペイロードコンストラクトをコードするまたは含むベクターであって、ウイルス複製細胞におけるウイルス発現のための成分をコードするまたは含む1つ以上のポリヌクレオチド領域をさらに含むベクターである。
【1000】
ペプチド:本明細書で使用される場合、「ペプチド」は、50アミノ酸長未満またはそれに等しく、例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50アミノ酸長である。
【1001】
薬学的に許容可能な:語句「薬学的に許容可能な」は、合理的な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに、妥当な利益/リスク比に見合った、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適なそれらの化合物、物質、組成物、及び投薬形態を指すために本明細書で用いられる。
【1002】
薬学的に許容可能な賦形剤:語句「薬学的に許容可能な賦形剤」は、本明細書で使用される場合、本明細書に記載の化合物以外の任意の成分(例えば、活性化合物を懸濁または溶解することが可能なビヒクル)であって、患者において実質的に非毒性及び非炎症性である特性を有するものを指す。賦形剤は、例えば、抗付着剤、抗酸化剤、結合剤、コーティング剤、圧縮補助剤、崩壊剤、色素(着色剤)、皮膚軟化剤、乳化剤、充填剤(希釈剤)、フィルム形成剤またはコーティング剤、香味剤、芳香剤、流動促進剤(流動性向上剤)、滑沢剤、防腐剤、印刷インク、吸着剤、懸濁または分散剤、甘味剤、及び水和水を含み得る。例示的な賦形剤は、限定されないが、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基性)、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶性セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポビドン、アルファ化デンプン、プロピルパラベン、パルミチン酸レチニル、シェラック、二酸化ケイ素、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クエン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ソルビトール、デンプン(コーン)、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、及びキシリトールを含む。
【1003】
薬学的に許容可能な塩:本開示はまた、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容可能な塩を含む。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容可能な塩」は、開示される化合物の誘導体であって、親化合物が、既存の酸または塩基部位をその塩形態に変換することによって(例えば、遊離塩基基を好適な有機酸と反応させることによって)改変されたものを指す。薬学的に許容可能な塩の例は、限定されないが、塩基性残基、例えば、アミンの鉱酸または有機酸塩;酸性残基、例えば、カルボン酸のアルカリまたは有機塩などを含む。代表的な酸付加塩は、酢酸塩、酢酸、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などを含む。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、ならびに非毒性アンモニウム、第4級アンモニウム、及び限定されないが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンを含むアミンカチオンなどを含む。本開示の薬学的に許容可能な塩は、例えば、非毒性無機または有機酸から形成された親化合物の従来の非毒性塩を含む。本開示の薬学的に許容可能な塩は、従来の化学的方法によって塩基性または酸性部位を含有する親化合物から合成され得る。通常、そのような塩は、水もしくは有機溶媒、またはその2つの混合物中でこれらの化合物の遊離酸または塩基形態を化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製され得る;通常、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体が使用され得る。好適な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418,Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use,P.H.Stahl and C.G.Wermuth(eds.),Wiley-VCH,2008、及びBerge et al.,Journal of Pharmaceutical Science,66,1-19(1977)(これらの内容はそれぞれ、本開示と矛盾しない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)で見られる。
【1004】
薬学的に許容可能な溶媒和物:用語「薬学的に許容可能な溶媒和物」は、本明細書で使用される場合、本開示の化合物であって、好適な溶媒の分子が結晶格子に組み込まれているものを指す。好適な溶媒は、投与される投薬量で生理的に耐容可能である。例えば、溶媒和物は、有機溶媒、水、またはそれらの混合物を含む溶液からの結晶化、再結晶化、または析出によって調製され得る。好適な溶媒の例は、エタノール、水(例えば、一、二、及び三水和物)、N-メチルピロリジノン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N’-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’-ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMEU)、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2-(1H)-ピリミジノン(DMPU)、アセトニトリル(ACN)、プロピレングリコール、酢酸エチル、ベンジルアルコール、2-ピロリドン、安息香酸ベンジルなどである。水が溶媒である場合、溶媒和物は、「水和物」と称される。
【1005】
薬物動態:本明細書で使用される場合、「薬物動態」は、生存生物に投与される物質の結末の決定に関する場合、分子または化合物の任意の1つ以上の特性を指す。薬物動態は、吸収、分布、代謝及び排泄の程度及び速度を含むいくつかの領域に分けられる。これは一般的に、ADMEと称される:(A)吸収は、血液循環に入る物質のプロセスである;(D)分布は、身体の流体及び組織全体にわたる物質の分散または行きわたりである;(M)代謝(または生体内変化)は、親化合物から娘代謝物への不可逆的変換である;及び(E)排泄(または排除)は、身体から物質の排除を指す。稀な場合では、いくつかの薬物は、身体組織において不可逆的に蓄積する。
【1006】
物理化学的:本明細書で使用される場合、「物理化学的」は、物理的及び/または化学的特性を意味し、またはそれに関する。
予防すること:本明細書で使用される場合、用語「予防すること」または「予防」は、感染症、疾患、障害及び/または病態の発症を部分的または完全に遅延させること;特定の感染症、疾患、障害、及び/または病態の1つ以上の症状、特徴、または臨床的徴候の発症を部分的または完全に遅延させること;特定の感染症、疾患、障害、及び/または病態の1つ以上の症状、特徴、または兆候の発症を部分的または完全に遅延させること;感染症、特定の疾患、障害及び/または病態からの進行を部分的または完全に遅延させること;及び/または感染症、疾患、障害、及び/または病態に関連する病状を発症するリスクを低下させることを指す。
【1007】
増殖する:本明細書で使用される場合、用語「増殖する」は、成長する、増えるもしくは増加するまたは急速に成長する、増える、もしくは増加することを引き起こすことを意味する。「増殖性」は、増殖する能力を有することを意味する。「抗増殖性」は、増殖特性に対して逆のまたは不適切な特性を有することを意味する。
【1008】
予防的:本明細書で使用される場合、「予防的」は、疾患の広がりを防止するために使用される治療剤または作用過程を指す。
予防:本明細書で使用される場合、「予防」は、健康を維持するために及び疾患の広がりを防止するために取られる手段を指す。
【1009】
対象となるタンパク質:本明細書で使用される場合、用語「対象となるタンパク質」または「所望のタンパク質」は、本明細書で提供されるものならびにその断片、変異体、バリアント、及び変化体を含む。
【1010】
近接する:本明細書で使用される場合、用語「近接する」は、中心に対してまたは対象となる点もしくは領域に対してより近く配置されていることを意味する。
精製された:本明細書で使用される場合、「精製する」、「精製された」、「精製」は、不要な成分、物質汚染、混和または欠陥から実質的に純粋または清澄にすることを意味する。「精製された」は、純粋である状態を指す。「精製」は、純粋にするプロセスを指す。
【1011】
領域:本明細書で使用される場合、用語「領域」は、区域または一般的場所を指す。所定の実施形態では、タンパク質またはタンパク質モジュールに言及する場合、領域は、タンパク質またはタンパク質モジュールに沿うアミノ酸の線状配列を含み得、または三次元領域、エピトープ及び/またはエピトープのクラスターを含み得る。所定の実施形態では、領域は、末端領域を含む。本明細書で使用される場合、用語「末端領域」は、所与の薬剤の端部または末端に位置する領域を指す。タンパク質に言及する場合、末端領域は、N及び/またはC末端を含み得る。N末端は、遊離アミノ基を有するアミノ酸を含むタンパク質の端部を指す。C末端は、遊離カルボキシル基を有するアミノ酸を含むタンパク質の端部を指す。N及び/またはC末端領域は、そのため、N及び/またはC末端ならびに周囲のアミノ酸を含み得る。所定の実施形態では、N及び/またはC末端領域は、約3アミノ酸~約30アミノ酸、約5アミノ酸~約40アミノ酸、約10アミノ酸~約50アミノ酸、約20アミノ酸~約100アミノ酸及び/または少なくとも100アミノ酸を含む。所定の実施形態では、N末端領域は、N末端を含むが、C末端を含まない任意の長さのアミノ酸を含み得る。所定の実施形態では、C末端領域は、C末端を含むが、N末端を含まない任意の長さのアミノ酸を含み得る。
【1012】
所定の実施形態では、ポリヌクレオチドに言及する場合、領域は、ポリヌクレオチドに沿って核酸の線状配列を含み得、または三次元領域、二次構造、または三次構造を含み得る。所定の実施形態では、領域は、末端領域を含む。本明細書で使用される場合、用語「末端領域」は、所与の薬剤の端部または末端に位置する領域を指す。ポリヌクレオチドに言及する場合、末端領域は、5’及び3’末端を含み得る。5’末端は、遊離リン酸基を有する核酸を含むポリヌクレオチドの端部を指す。3’末端は、遊離ヒドロキシル基を有する核酸を含むポリヌクレオチドの端部を指す。5’及び3’領域は、そのため、5’及び3’末端及び周囲の核酸を含み得る。所定の実施形態では、5’及び3’末端領域は、約9核酸~約90核酸、約15核酸~約120核酸、約30核酸~約150核酸、約60核酸~約300核酸及び/または少なくとも300核酸を含む。所定の実施形態では、5’領域は、5’末端を含むが、3’末端を含まない任意の長さの核酸を含み得る。所定の実施形態では、3’領域は、3’末端を含むが、5’末端を含まない任意の長さの核酸を含み得る。
【1013】
RNAまたはRNA分子:本明細書で使用される場合、用語「RNA」または「RNA分子」または「リボ核酸分子」は、リボヌクレオチドのポリマーを指し、用語「DNA」または「DNA分子」または「デオキシリボ核酸分子」は、デオキシリボヌクレオチドのポリマーを指す。DNA及びRNAは、例えば、それぞれ、DNA複製及びDNAの転写によって天然に合成され得るか、または化学的に合成され得る。DNA及びRNAは、一本鎖(すなわち、それぞれ、ssRNAまたはssDNA)または多重鎖(例えば、二本鎖、すなわち、それぞれ、dsRNA及びdsDNA)であり得る。用語「mRNA」または「メッセンジャーRNA」は、本明細書で使用される場合、1つ以上のポリペプチド鎖のアミノ酸配列をコードする一本鎖RNAを指す。
【1014】
RNA干渉またはRNAi:本明細書で使用される場合、用語「RNA干渉」または「RNAi」は、対応するタンパク質をコードする遺伝子の発現の阻害または干渉または「サイレンシング」をもたらすRNA分子によって媒介される配列特異的調整性メカニズムを指す。RNAiは、植物、動物及び真菌を含む多くのタイプの生物において観察されている。RNAiは、外来RNA(例えば、ウイルスRNA)を除去するために細胞において自然に生じる。自然のRNAiは、分解メカニズムを他の類似するRNA配列に指示する、遊離dsRNAから切断された断片を介して進行する。RNAiは、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)によって制御され、細胞質において短鎖/低分子dsRNA分子によって開始され、そこでそれらは、触媒的RISC成分アルゴノートと相互作用する。dsRNA分子は、外因的に細胞に導入され得る。外因性dsRNAは、リボヌクレアーゼタンパク質であるDicerを活性化することによってRNAiを開始させ、DicerはdsRNAと結合し、それを切断して、各末端に数個の不対オーバーハング塩基を有する21~25塩基対の二重鎖断片を生成する。これらの短鎖二本鎖断片は、低分子干渉RNA(siRNA)と呼ばれる。
【1015】
サンプル:本明細書で使用される場合、用語「サンプル」または「生物学的サンプル」は、その組織、細胞または成分部分(例えば、限定されないが、血液、粘液、リンパ液、滑液、脳脊髄液、唾液、羊水、羊膜帯血液、尿、膣液及び精液を含む体液)のサブセットを指す。サンプルはさらに、限定されないが、例えば、血漿、血清、髄液、リンパ液、皮膚の外部切片、気道、腸管、及び尿生殖路、涙、唾液、母乳、血液細胞、腫瘍、器官を含む、生物全体またはその組織、細胞もしくは成分部分のサブセット、またはその画分もしくは部分から調製されたホモジネート、ライセートまたは抽出物を含み得る。サンプルはさらに、タンパク質または核酸分子などの細胞成分を含有し得る栄養素ブロスまたはゲルなどの媒体を指す。
【1016】
自己相補性ウイルス粒子:本明細書で使用される場合、「自己相補性ウイルス粒子」は、少なくとも2つの成分、すなわち、タンパク質カプシド及びカプシド内に封入された自己相補性ゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含む粒子である。
【1017】
センス鎖:本明細書で使用される場合、siRNA分子の「センス鎖」または「第2の鎖」または「パッセンジャー鎖」という用語は、アンチセンス鎖または第1の鎖に相補的である鎖を指す。siRNA分子のアンチセンス及びセンス鎖は、二本鎖構造を形成するためにハイブリダイズされる。本明細書で使用される場合、「siRNA二本鎖」は、サイレンシングについて標的とされた遺伝子のmRNAの約10~50ヌクレオチドのセクションに対して十分な相補性を有するsiRNA鎖及び他方のsiRNA鎖と二本鎖を形成するのに十分な相補性を有するsiRNA鎖を含む。
【1018】
短鎖干渉RNAまたはsiRNA:本明細書で使用される場合、用語「短鎖干渉RNA」、「低分子干渉RNA」または「siRNA」は、RNAiを指向または媒介することが可能な約5~60の間のヌクレオチド(またはヌクレオチドアナログ)を含むRNA分子(またはRNAアナログ)を指す。所定の実施形態では、siRNA分子は、約15~30個の間のヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログ、例えば、約16~25個の間のヌクレオチド(またはヌクレオチドアナログ)、約18~23個の間のヌクレオチド(またはヌクレオチドアナログ)、約19~22個の間のヌクレオチド(またはヌクレオチドアナログ)(例えば、19、20、21または22ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログ)、約19~25個の間のヌクレオチド(またはヌクレオチドアナログ)、及び約19~24個の間のヌクレオチド(またはヌクレオチドアナログ)を含む。用語「短鎖」siRNAは、5~23ヌクレオチド、例えば、21ヌクレオチド(またはヌクレオチドアナログ)、例えば、19、20、21または22ヌクレオチドを含むsiRNAを指す。用語「長鎖」siRNAは、24~60ヌクレオチド、例えば、約24~25ヌクレオチド、例えば、23、24、25または26ヌクレオチドを含むsiRNAを指す。短鎖siRNAは、いくつかの例では、より短鎖のsiRNAがRNAiを媒介する能力を保持する限り、19未満のヌクレオチド、例えば、16、17または18ヌクレオチド、またはわずか5ヌクレオチドを含み得る。同様に、長鎖siRNAは、いくつかの例では、26超のヌクレオチド、例えば、27、28、29、30、35、40、45、50、55、またはさらに60ヌクレオチドであって、但し、より長鎖のsiRNAが、RNAiを媒介する能力または短鎖siRNAへのさらなるプロセシング、例えば、酵素的プロセシングを欠く翻訳抑制を保持する、ヌクレオチドを含み得る。siRNAは、一本鎖RNA分子(ss-siRNA)またはsiRNA二本鎖と呼ばれる二本鎖構造を形成するためにハイブリダイズされたセンス鎖及びアンチセンス鎖を含む二本鎖RNA分子(ds-siRNA)であり得る。
【1019】
シグナル配列:本明細書で使用される場合、語句「シグナル配列」は、タンパク質の輸送または局在化を指示し得る配列を指す。
単回単位用量:本明細書で使用される場合、「単回単位用量」は、1つの用量/1回で/単一経路/単一接触点、すなわち、単一投与事象で投与される任意の治療剤の用量である。所定の実施形態では、単回単位用量は、別個の投薬形態(例えば、錠剤、カプセル、パッチ、装填されたシリンジ、バイアルなど)として提供される。
【1020】
類似性:本明細書で使用される場合、用語「類似性」は、ポリマー分子間、例えば、ポリヌクレオチド分子(例えば、DNA分子及び/またはRNA分子)間及び/またはポリペプチド分子間の全体的関連性を指す。ポリマー分子の互いの類似率の計算は、類似率の計算が当該技術分野で理解されるように保存的置換を考慮に入れることを除き、同一率の計算と同じ手法で実施され得る。
【1021】
分割用量:本明細書で使用される場合、「分割用量」は、単回単位用量または総1日用量の2つ以上の用量への分割である。
安定な:本明細書で使用される場合、「安定な」は、反応混合物から有用な程度の純度への単離を乗り切るのに十分に頑強であり、所定の実施形態では、有効な治療剤への製剤化が可能である化合物を指す。
【1022】
安定化された:本明細書で使用される場合、用語「安定化する」、「安定化された」、「安定化された領域」は、安定にするまたは安定になることを意味する。
対象:本明細書で使用される場合、用語「対象」または「患者」は、本開示に従う組成物が、例えば、実験、診断、予防、及び/または治療の目的のために投与され得る任意の生物を指す。典型的な対象は、動物(例えば、哺乳動物、例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、及びヒト)及び/または植物を含む。対象または患者は、処置を求め得るまたは必要とし得る、処置を必要とする、処置を受けている、処置を受ける予定がある、または特定の疾患もしくは病態のために熟練した専門家によるケア下にある。
【1023】
実質的に:本明細書で使用される場合、用語「実質的に」は、対象となる特徴または特性の全体または全体に近い程度または度合いの定量的状態を指す。当業者は、生物学的及び化学的現象が、完成に進むこと及び/または完了まで進行することまたは絶対的結果を達成もしくは回避することは、仮にあるとしても、ほとんどないことを理解する。そのため、用語「実質的に」は、多くの生物学的及び化学的現象において固有の完全性の潜在的欠如を捉えるために本明細書で使用される。
【1024】
実質的に等しい:本明細書で使用される場合、用量間の時間差に関する場合、その用語はプラス/マイナス2%を意味する。
実質的に同時に:本明細書で使用される場合及びそれが複数の用量に関する場合、その用語は、2秒以内を意味する。
【1025】
に罹患している:疾患、障害、及び/または病態「に罹患している」個体は、疾患、障害、及び/または病態の1つ以上の症状を有すると診断されているまたはそれを示す。
にかかりやすい:疾患、障害、及び/または病態に「かかりやすい」個体は、疾患、障害、及び/または病態の症状を有すると診断されていない及び/またはそれを示さない場合があるが、疾患またはその症状を発症する傾向を保有する。所定の実施形態では、疾患、障害、及び/または病態(例えば、がん)にかかりやすい個体は、以下の1つ以上によって特性化され得る:(1)疾患、障害、及び/または病態の発症に関連する遺伝子変異;(2)疾患、障害、及び/または病態の発症に関連する遺伝子多型;(3)疾患、障害、及び/または病態に関連するタンパク質及び/または核酸の発現及び/または活性の増加及び/または低下;(4)疾患、障害、及び/または病態の発症に関連する習慣及び/または生活様式;(5)疾患、障害、及び/または病態の家族歴;及び(6)疾患、障害、及び/または病態の発症に関連する微生物への曝露及び/または感染。所定の実施形態では、疾患、障害、及び/または病態にかかりやすい個体は、疾患、障害、及び/または病態を発症する。所定の実施形態では、疾患、障害、及び/または病態にかかりやすい個体は、疾患、障害、及び/または病態を発症しない。
【1026】
持続放出:本明細書で使用される場合、用語「持続放出」は、特定の期間にわたって放出速度が一致する薬学的組成物または化合物放出プロファイルを指す。
合成:用語「合成」は、人間の手によって生成される、調製される、及び/または製造されることを意味する。本開示のポリヌクレオチドもしくはポリペプチドまたは他の分子の合成は、化学的または酵素的であり得る。
【1027】
標的とする:本明細書で使用される場合、「標的とする」は、標的核酸にハイブリダイズし、所望の効果を誘導する核酸配列の設計及び選択のプロセスを意味する。
標的細胞:本明細書で使用される場合、「標的細胞」は、対象となる任意の1つ以上の細胞を指す。細胞は、in vitro、in vivo、in situでまたは生物の組織もしくは器官において見られ得る。生物は、動物、例えば、哺乳動物、ヒト、またはヒト患者であり得る。
【1028】
末端領域:本明細書で使用される場合、用語「末端領域」は、連結されたヌクレオシドまたはアミノ酸(それぞれ、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド)の領域の5’または3’端部上の領域を指す。
【1029】
末端最適化されている:用語「末端最適化されている」は、核酸に言及する場合、核酸の末端領域が、ネイティブまたは野生型末端領域にわたって何らかの方法で改善されている、例えば、コドン最適化されていることを意味する。
【1030】
治療剤:用語「治療剤」は、対象に投与された場合、治療的、診断的、及び/または予防的効果を有する及び/または所望の生物学的及び/または薬理学的効果を引き起こす任意の薬剤を指す。
【1031】
治療的有効量:本明細書で使用される場合、用語「治療的有効量」は、感染症、疾患、障害、及び/または病態に罹患しているまたはかかりやすい対象に投与される場合、感染症、疾患、障害、及び/または病態を処置する、その症状を改善する、その発症を診断する、予防する、及び/または遅延させるのに十分な、送達される薬剤(例えば、核酸、薬物、治療剤、診断剤、予防剤など)の量を意味する。所定の実施形態では、治療的有効量は、単回用量で提供される。所定の実施形態では、治療的有効量は、複数の用量を含む投薬レジメンで投与される。当業者は、所定の実施形態では、単位投薬形態が、そのような投薬レジメンの一部として投与される場合に有効な量を含む場合、特定の薬剤または実体の治療的有効量を含むとみなされ得ることを理解する。
【1032】
治療的に有効なアウトカム:本明細書で使用される場合、用語「治療的に有効アウトカム」は、感染症、疾患、障害、及び/または病態を処置する、その症状を改善する、診断する、予防する、及び/またはその発症を遅延させるために、感染症、疾患、障害、及び/または病態に罹患しているまたはかかりやすい対象において十分なアウトカムを意味する。
【1033】
総1日用量:本明細書で使用される場合、「総1日用量」は、24時間の期間で与えれるまたは処方される量である。それは、単回単位用量として投与され得る。
トランスフェクション:本明細書で使用される場合、用語「トランスフェクション」は、外因性核酸を細胞に導入するための方法を指す。トランスフェクションの方法は、限定されないが、化学的方法、物理的処置及び陽イオン性脂質または混合物を含む。
【1034】
処置すること:本明細書で使用される場合、用語「処置すること」は、特定の感染症、疾患、障害、及び/または病態の1つ以上の症状または特徴を部分的または完全に軽減する、好転させる、改善する、緩和する、その発症を遅延させる、その進行を阻害する、その重症度を減少させる、及び/またはその発生率を減少させることを指す。例えば、がんを「処置すること」は、腫瘍の生存、成長、及び/または広がりを阻害することを指し得る。処置は、疾患、障害、及び/または病態に関連する病状を発症するリスクを減少させる目的のため、疾患、障害、及び/または病態の兆候を示さない対象及び/または疾患、障害、及び/または病態の早期徴候のみを示す対象に投与され得る。
【1035】
改変されていない:本明細書で使用される場合、「改変されていない」は、任意の方法で変更される前の任意の物質、化合物または分子を指す。改変されていないは、常にではないが、生物分子の野生型またはネイティブ形態を指し得る。分子は、一連の改変を受け得ることにより、各々の改変された分子が、後の改変のための「改変されていない」開始分子として機能し得る。
【1036】
ベクター:本明細書で使用される場合、「ベクター」は、異種分子を輸送し、形質導入し、またはそうでなければその担体として作用する任意の分子または部位である。本開示のベクターは、組換え的に生成され得、及び/またはアデノ随伴ウイルス(AAV)親または参照配列に基づき得、及び/またはそれを含み得る。そのような親または参照AAV配列は、ベクターを修飾するためのオリジナルの、2番目の、3番目のまたはその後の配列として機能し得る。非限定的な例では、そのような親または参照AAV配列は、以下の配列のうちの任意の1つ以上を含み得る:ポリペプチドまたはマルチポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列であって、その配列が、野生型であり得、または野生型から改変され得、かつその配列が、タンパク質、タンパク質ドメイン、またはタンパク質の1つ以上のサブユニットの全長または部分配列をコードし得るもの;野生型であり得、または野生型から改変され得る調節性または調整性核酸を含むポリヌクレオチド;及び野生型配列から改変されていてもいなくてもよい導入遺伝子。これらのAAV配列は、1つ以上のコドン(核酸レベルで)もしくはアミノ酸(ポリペプチドレベルで)の「ドナー」配列または1つ以上のコドン(核酸レベルで)もしくはアミノ酸(ポリペプチドレベルで)の「アクセプター」配列のいずれかとして機能し得る。
【1037】
ウイルスゲノム:本明細書で使用される場合、「ウイルスゲノム」または「ベクターゲノム」は、AAV粒子に封入された核酸配列(複数可)を指す。
VII.均等物及び範囲
当業者は、本明細書に記載の本開示に従う特定の実施形態に対する多くの均等物を認識するか、または慣用の実験を超えないものを使用して確認することができる。本開示の範囲は、上記の説明に限定されることは意図されておらず、むしろ添付の特許請求の範囲に示されるとおりである。
【1038】
特許請求の範囲において、「a」、「an」、「the」などの冠詞は、逆に示されない限り、または別段文脈から明らかでない限り、1つまたは複数を意味し得る。群の1つ以上のメンバーの間に「または」を含む請求項または記載は、逆に示されない限りまたは別段文脈から明らかでない限り、群のメンバーの1つ、複数、またはすべてが所与の生成物またはプロセスに存在し、用いられ、またはそうでなければ関連する場合に満たされるとみなされる。本開示は、群の正確に1つのメンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在する、用いられる、またはそうでなければ関連する実施形態を含む。本開示は、複数の群メンバー、またはその全体が、所与の生成物またはプロセスに存在する、用いられる、またはそうでなければ関連する実施形態を含む。
【1039】
それはまた、用語「含む」が、オープンであり、追加の要素または工程の包含を許可するが必要としないことが留意される。よって、用語「含む」が本明細書で使用される場合、用語「からなる」も包含及び開示される。
【1040】
範囲が与えられる場合、端点が含まれる。さらに、別段示されない限りまたは別段文脈及び当業者の理解から明らかでない限り、範囲として表される値は、文脈が別段明らかに示さない限り、本開示の異なる実施形態における記述された範囲内の任意の特定の値または副次的範囲を、範囲の下限の単位の10分の1まで想定し得ることを理解されたい。
【1041】
また、先行技術に入る本開示の任意の特定の実施形態は、特許請求の範囲の任意の1つ以上から明示的に除外され得ることを理解されたい。そのような実施形態は、当業者に知られているとみなされるので、それらは、除外が本明細書で明示的に示されていない場合でも除外され得る。本開示の組成物の任意の特定の実施形態(例えば、任意の抗生物質、治療または活性成分;任意の生成方法;任意の使用方法など)は、先行技術の存在に関連するかどうかにかかわらず、任意の理由で、任意の1つ以上の請求項から除外され得る。
【1042】
使用されている言葉は、限定ではなく説明の言葉であること、及び本開示のその広い態様における真の範囲及び趣旨から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲の範囲内で変更がなされ得ることを理解されたい。
【1043】
本開示は、記載されているいくつかの実施形態に関してある程度の長さ及びある程度の特殊性をもって記載されているが、それは任意のそのような詳細もしくは実施形態または任意の特定の実施形態に限定されるべきではないことが意図されているが、先行技術に鑑みてそのような請求項の最も広い可能性のある解釈を提供し、これにより本開示の意図された範囲を効果的に包含するように添付の請求項を参照して解釈されるべきである。
【1044】
本明細書で挙げられたすべての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、それらの全体が参照により組み込まれる。矛盾する場合、定義を含む本明細書が優先する。また、セクションの見出し、物質、方法、及び例は、例示にすぎず、限定することは意図されていない。
【実施例
【1045】
VIII.実施例
実施例1.ソースRep/Cap BIICの生成(A)
CP BEVプール
Sf9 CBの1つのバイアルを125mLの振盪フラスコ内で解凍し(水浴を使用して37℃、氷結晶が消散するまで1~5分)、次いで19~20mLの機能体積のHyclone SFX昆虫細胞培地に希釈した。振盪フラスコを、Sf9細胞混合物の細胞密度が4.0×10細胞/mLに増殖するまで最初の増殖(P0、3~4日)で27℃でインキュベーションした(135rpmの振盪、0%v/vのCO)。
【1046】
細胞混合物を、複数の追加の増殖工程を介してより大きな振盪フラスコを使用して、後の増殖工程において0.5~1.5×10細胞/mLの一定播種密度を可能とするために各増殖工程について4.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度で播種し、増殖させた。増殖を、135rpmの振盪(≦2Lの機能体積)または90rpmの振盪(>2Lの機能体積)で27℃で3~5日間(0%v/vのCO)で完了させた。以下の追加の増殖を完了させた:(i)1.0Lのフラスコ内で200mLの機能体積までの増殖;及び(ii)3Lのフラスコ内で1000mLの機能体積までの増殖。
【1047】
5μgのRep/Capバクミド物質を375μLのWFI水と組み合わせることによってRep/Capトランスフェクション混合物を調製した。希釈したバクミド混合物を30μLのPromega FuGENE HD(トランスフェクション剤)及び追加の345μLのWFI水と組み合わせ、次いで27℃で15分間インキュベーションしてトランスフェクションカクテルを提供した。
【1048】
25mLの増殖したSf9細胞混合物を125mLのフラスコに播種し(1.0×10細胞/mLの播種濃度)、2.5~4.0×10細胞/mLの標的感染密度まで増殖させた。トランスフェクションカクテルを125mLのフラスコに添加し、27℃で5~7日間(0%v/vのCO、135rpmの撹拌)インキュベーションした。生じた混合物を50mLの円錐チューブ内で5分間遠心分離し、P1 BEVを含有する上清を収集し、他のP1 BEV上清と共にプールした。P1 BEVプールを5℃で保存した。
【1049】
増殖したSf9細胞混合物を、細胞を均一に分布させるために穏やかに揺動しながらCellstar6ウェル細胞ポリスチレン培養プレートに播種し(ウェル当たり2mL、0.5~1.0×10細胞/mLの播種濃度)、続いて27℃で90分間インキュベーションした(0%v/vのCO、0rpmの撹拌)。P1 BEVを1.0×10BEV/mLの標的希釈物までHyclone SFX昆虫細胞培地で段階希釈し、次いで1mLの希釈したP1 BEV混合物を、P1 BEVを均一に分布させるために穏やかに揺動しながら各ウェルに添加した。感染混合物を27℃で90分間インキュベーションした(0%v/vのCO、0rpmの撹拌)。
【1050】
4%w/vのアガロースをLife Technologies Sf-900培地オーバーレイと1:3で組み合わせることによってアガロースゲルを調製した(組み合わせのためにアガロースを70℃で溶融、37℃に冷却)。次いで2mLのアガロースオーバーレイを各ウェルに添加し、アガロースゲルを硬化させるためにプレートを室温で15~20分間維持した。次いでオーバーレイされたプレートを、プラーク形成が観察されるまで27℃で5~14日間インキュベーションした(0%v/vのCO、0rpmの撹拌)。各ウェルにおけるプラークを試験及びプラーク採取を介して処理して、クローン性プラーク精製(すなわち、単一プラーク増殖)のための単一のプラークを提供した。単一のプラークをSf9細胞混合物を使用して増殖させ、27℃で3~5日間インキュベーションした(0%v/vのCO、0rpmの撹拌)。生じたCP1 BEVを、50mLの円錐チューブ内での5分間の遠心分離及びCP1 BEVを含有する上清のCP1 BEVプールへの収集を使用して収穫した。
【1051】
BEV感染/BIIC生成
Sf9細胞混合物を、複数の増殖工程を介してより大きな振盪フラスコを使用して、後の増殖工程において0.5~1.0×10細胞/mLの一定播種密度を可能とするために各増殖工程について4.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度で播種し、増殖させた。増殖を、135rpmの振盪(≦2Lの機能体積)または90rpmの振盪(>2Lの機能体積)で27℃で3~5日間(0%v/vのCO)で完了させた。以下の増殖を完了させた:(i)1.0Lのフラスコ内で200mLの機能体積まで増殖;(ii)3Lのフラスコ内で1000mLの機能体積まで増殖;及び(iii)2.0×10細胞/mLの最終アウトプット密度で、5Lのフラスコ内で2500mLの機能体積まで増殖。
【1052】
200mLの増殖したSf9細胞混合物を1.0Lのフラスコに播種し(1.0×10細胞/mLの播種密度)、≧2.0×10細胞/mLの生存性細胞密度まで増殖させ、次いで0.01MOIのCP1 BEVで感染させた。次いで感染した細胞を、細胞が≧2.0×10細胞/mL(VCD)、≧16.5μmの細胞直径及び≧75%の細胞生存性に達するまで27℃で48~80時間(0%v/vのCO、135rpm)インキュベーションし、増殖させた。感染した細胞を、遠沈し(ポリプロピレン遠心分離チューブ、5分)、細胞ペレットを4.0×10細胞/mLでHyclone SFX昆虫細胞培地に再懸濁することによって収穫し、続いて300mMのトレハロース、14%v/vのDMSO、及び追加のSFX培地を添加して2.0×10細胞/mLの標的VCDを提供した。Rep/CapソースBIICを2mLまたは5mLのクライオバイアルに分配し、制御速度冷凍庫を使用して≦-65℃まで凍結し、次いで-80℃でまたはLN蒸気中で保存した。
【1053】
実施例2.ソース導入遺伝子BIICの生成(A)
導入遺伝子ソースBIICを、実施例1に従って、Rep/Capバクミド物質の代わりにP1 BEV生成のために使用される導入遺伝子バクミド物質を用いて生成した。
【1054】
実施例3.ソースRep/Cap BIICの生成(B)
CP BEVプール
Sf9 CBの1つのバイアルを125mLの振盪フラスコ内で解凍し(水浴を使用して37℃、氷結晶が消散するまで1~5分)、次いで40mLの機能体積のHyclone SFX昆虫細胞培地に希釈した。振盪フラスコを、Sf9細胞混合物の細胞密度が4.0×10細胞/mLに増殖するまで最初の増殖(P0、3~4日)のためにインキュベーションした。
【1055】
次いで培養物を、複数の追加の増殖工程を介してより大きな振盪フラスコを使用して、後の増殖工程において0.5~1.0×10細胞/mLの一定播種密度を可能とするために各増殖工程について4.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度で播種し、増殖させた。増殖は、27℃で3~5日間で完了させ、(i)1.0Lのフラスコ内で200mLの機能体積までの増殖(P1);及び(ii)3Lのフラスコ内で1000mLの機能体積までの増殖(P2)を含んでいた。
【1056】
30μgのRep/Capバクミド物質を0.6mLのThermoFisherグレース昆虫培地(トランスフェクション培地)と組み合わせることによってRep/Capトランスフェクション混合物を調製した。希釈したバクミド混合物を、30μLのThermoFisher Cellfectin II試薬(トランスフェクション剤)及び追加の0.6mLのトランスフェクション培地と組み合わせ、続いて18~25℃で25~35分間インキュベーションし、次いでさらに4.8mLのトランスフェクション培地で希釈してトランスフェクションカクテルを提供した。
【1057】
60mLの増殖したSf9細胞混合物を125mLのフラスコに播種し、1.0×10細胞/mLの播種濃度まで増殖させた。次いでSf9細胞混合物を6ウェル細胞培養プレートに播種した(ウェル当たり2mL、1.0×10細胞/mLの播種濃度)。1mLのトランスフェクションカクテルを各ウェルに添加し、プレートを27℃で4~5時間インキュベーションした。2mLのHyclone SFX昆虫細胞培地を各ウェルに添加し、次いでプレートを27℃で3~4日間インキュベーションした。生じた混合物を50mLの円錐チューブ内で5分間遠心分離し、P1 BEVを含有する上清を収集し、他のP1 BEV上清と共にプールした。P1 BEVプールを4~8℃で保存した。
【1058】
増殖したSf9細胞混合物を、細胞を均一に分布させるために穏やかに揺動しながら6ウェル細胞培養プレートに播種し(ウェル当たり2mL、0.5~1.0細胞/mLの播種濃度)、続いて27℃で90分間インキュベーションした。P1 BEVを1.0~5.0×10BEVの標的希釈物までHyclone SFX昆虫細胞培地で段階希釈し、次いで1mLの希釈したP1 BEV混合物を、P1 BEVを均一に分布させるために穏やかに揺動しながら各ウェルに添加した。感染混合物を27℃で90分間インキュベーションした。
【1059】
4%w/vのアガロースをLife Technologies Sf-900培地オーバーレイと1:3で組み合わせることによってアガロースゲルを調製した。アガロースオーバーレイを各ウェルに添加し、アガロースゲルを硬化させるためにプレートを室温で15~20分間維持した。次いでオーバーレイされたプレートを、プラーク形成が観察されるまで27℃で10日間インキュベーションした。各ウェルにおけるプラークを試験及びプラーク採取を介して処理して、クローン性プラーク精製(すなわち、単一プラーク増殖)のための単一のプラークを提供した。単一のプラークを、27℃で4日間のインキュベーションで、500mLのフラスコ内で120mLのプールのSf9細胞の混合物を使用して増殖させた。生じたCP2 BEVを、50mLの円錐チューブ内での5分間の遠心分離及びCP2 BEVを含有する上清のCP2 BEVプールへの収集を使用して収穫した。
【1060】
BEV感染/BIIC生成
Sf9細胞混合物を、1.0×10細胞/mLの最終感染密度で、5Lのフラスコ内で3000mLの機能体積まで複数の増殖工程を介して播種し、増殖させた。次いで増殖したSf9細胞混合物を0.01MOIのCP2 BEVで感染させた。感染した細胞をインキュベーションし、27℃で48~36時間増殖させ、次いで遠沈し(ポリプロピレン遠心分離チューブ、5分)、細胞ペレットを2.0×10細胞/mLでHyclone SFX昆虫細胞培地に再懸濁することによって収穫し、続いて300mMのトレハロース、14%v/vのDMSO、及び追加のSFX培地を添加して2.0×10細胞/mLの標的VCDを提供した。Rep/CapソースBIICを2mLまたは5mLのクライオバイアルに分配し、制御速度冷凍庫を使用して≦-65℃まで凍結し、次いで-80℃でまたはLN蒸気中で保存した。
【1061】
実施例4.ソース導入遺伝子BIICの生成(B)
導入遺伝子ソースBIICを、実施例3に従って、Rep/Capバクミド物質の代わりにP1 BEV生成のために使用される導入遺伝子バクミド物質を用いて生成した。
【1062】
実施例5.ソースBIICからの感染BIICの生成
Sf9 9f4 CBの1つのバイアルを125mLの振盪フラスコ内で解凍し(水浴を使用して37℃、氷結晶が消散するまで1~5分)、次いで20mLの機能体積のESF-AF培地に希釈した。振盪フラスコを、細胞密度が5.0~8.0×10細胞/mLの間に増殖するまで最初の増殖で非加湿の周囲空気の温度調整されたインキュベーター内で27℃でインキュベーションした(100rpmの振盪、2インチの軌道直径)。
【1063】
次いで培養物を、複数の追加の増殖工程を介してより大きな振盪フラスコを使用して、後の増殖工程において1.0~1.5×10細胞/mLの一定播種密度を可能とするために各増殖工程について5.0~8.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度で播種し、増殖させた。増殖を100rpmの振盪(≦2Lの機能体積)または80rpmの振盪(>2Lの機能体積)で27℃で3~5日間で完了させた。
【1064】
以下の追加の増殖を完了させた:(i)500mLのフラスコ内で100mLの機能体積までの増殖;(ii)1.0Lのフラスコ内で400mLの機能体積までの増殖;(iii)3Lのフラスコ内で1500mLの機能体積までの増殖;及び(iv)2つの5Lの生成フラスコ(Rep/Cap生成フラスコ及び導入遺伝子生成フラスコ)の各々において2500mLの機能体積までの増殖。
【1065】
Rep/Cap生成フラスコを、細胞濃度が1.8~2.5×10細胞/mLに増殖するまでインキュベーションし、次いでRep/CapソースBIICで感染させた(1.0×10の細胞対細胞(c/c)のSf9:BIIC感染比、1.0×10v/vの感染比と同等)。感染した細胞を72時間インキュベーションし(≧19.0μmの標的細胞直径、≧3.0×10細胞/mLの細胞培養密度標的)、次いで遠沈し(ポリプロピレン遠心分離チューブ、4.0℃で5分)、細胞ペレットを50%の2×凍結培地(858mL/LのESF-AF培地、140mL/Lのジメチルスルホキシド、113mL/Lのトレハロース二水和物)及び50%のESF-AF培地に2.0×10細胞/mLで再懸濁することによって収穫した。Rep/Cap感染BIICの再懸濁した培養物を2mLまたは5mLのクライオバイアルに分配し、LN蒸気中で保存した。
【1066】
導入遺伝子生成フラスコを、細胞濃度が1.8~2.5×10細胞/mLに増殖するまでインキュベーションし、次いで導入遺伝子ソースBIICで感染させた(1.0×10の細胞対細胞(c/c)のSf9:BIIC感染比、1.0×10v/vの感染比と同等)。感染した細胞を96~100時間インキュベーションし(≧19.0μmの標的細胞直径、≧3.0×10細胞/mLの細胞培養密度標的)、次いで遠沈し(ポリプロピレン遠心分離チューブ、4.0℃で5分)、細胞ペレットを50%の2×凍結培地(858mL/LのESF-AF培地、140mL/Lのジメチルスルホキシド、113mL/Lのトレハロース二水和物)及び50%のESF-AF培地に2.0×10細胞/mLで再懸濁することによって収穫した。導入遺伝子感染BIICの再懸濁した培養物を2mLまたは5mLのクライオバイアルに分配し、LN蒸気中で保存した。
【1067】
実施例6.上流-バルク粒子プールの生成(A)
Sf9 9f4 CBの1つのバイアルを125mLの振盪フラスコ内で解凍し(水浴を使用して37℃、氷結晶が消散するまで1~5分)、次いで20mLの機能体積のESF-AF培地に希釈した。振盪フラスコを、細胞密度が5.0~8.0×10細胞/mLの間に増殖するまで最初の増殖で非加湿の周囲空気の温度調整されたインキュベーター内で27℃で(130~150rpmの振盪、25mmの軌道直径)48時間インキュベーションした。
【1068】
次いで培養物を、複数の追加の増殖工程を介してより大きな振盪フラスコを使用して、後の増殖工程において1.0~1.5×10細胞/mLの一定標的播種密度を可能とするために各増殖工程について5.0×10~1.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度で播種し、増殖させた。増殖を130~150rpmの振盪(≦400mLの機能体積)または100~120rpmの振盪(>400mLの機能体積)で27℃で3~5日間で完了させた。
【1069】
以下の追加の増殖を完了させた:(i)250または500mLのフラスコ内で100mLの機能体積までの増殖;(ii)1.0Lのフラスコ内で400mLの機能体積までの増殖;(iii)3Lのフラスコ内で1500mLの機能体積までの増殖;及び(iv)2つの5Lのフラスコの各々における2500mLの機能体積までの増殖(5000mLの総機能体積)。
【1070】
増殖した培養混合物を、5.0~8.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度を有する25Lの機能体積までの追加の増殖(27℃で3~5日)のために50LのGE WAVEバイオリアクターに移した(0.25mL/分の固定空気散布、最大で40%の溶解Oの要求に応じた酸素、20rpmの揺動、9の揺動角度、250mL/分の空気注入)。次いで培地を撹拌タンクGE Xcelleraxバイオリアクター(68rpmの撹拌、0.5mL/分の固定空気散布、最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、0.5mL/分のヘッドスペース流速)に播種し、1.5~2.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度を有する125Lの機能体積まで増殖させた(N-1バイオリアクター工程、27℃で2~3日)。
【1071】
培養混合物を0.8~1.5×10細胞/mLの播種密度及び200Lの機能体積で単回使用生成バイオリアクターに播種した。培地をバイオリアクター内で(6W/mのインペラ、0.8mL/分の固定空気散布、最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、0.8mL/分のヘッドスペース流速)200Lの機能体積で3.0~3.2×10細胞/mLまでさらに増殖させた。
【1072】
次いでバイオリアクター内の細胞をRep/Cap感染BIIC(1:250k v/v)及び導入遺伝子感染BIIC(1:80k v/v)で共感染させた。感染した細胞を144時間(6日間)インキュベーションし、バルク収穫物を下流処理を介した溶解及び処理のために収集した。
【1073】
サンプルを増殖及び生物反応工程の各々を介して取得して上流プロセス全体にわたる細胞密度及び生存性をモニタリングした。
1つの代替法では、増殖バイオリアクターは、35rpmの撹拌、1.3mL/分の固定空気散布、最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、及び0.8mL/分のヘッドスペース流速として維持されるPall 200L Allegroバイオリアクターであった。
【1074】
1つの代替法では、生成バイオリアクターのための処理パラメータは、200Lの機能体積における3.2~3.4×10細胞/mLまでの標的増殖で、41撹拌rpm(感染前)、51撹拌rpm(感染後)、2.5mL/分の固定空気散布、最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、及び1.2mL/分のヘッドスペース流速であった。
【1075】
1つの代替法では、増殖した培養混合物を、5.0×10~1.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度を有する10Lの機能体積までの追加の増殖のためのPall Allegro XRS 25Lバイオリアクターに移した(25cpmの撹拌、最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、0.3mL/分の固定空気散布、0.5mL/分のヘッドスペース流速、27℃で3~5日)。
【1076】
1つの代替法では、N-1バイオリアクターは、5.0×10~1.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度でのPall 125L Allegroバイオリアクター(45rpmの撹拌、最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、0.8L/分の空気オーバーレイ、27℃の容器温度、1.5L/分のO流速)であった。
【1077】
1つの代替法では、N生成バイオリアクターは、PD 200L Allegroバイオリアクター(60rpmの撹拌、最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、1.2L/分の空気オーバーレイ、27±1℃の容器温度、2.5L/分のO流速)であった。培養混合物を約1.0×10細胞/mLの標的播種密度及び200Lの機能体積で生成バイオリアクターに播種した。培地をバイオリアクター内で200Lの機能体積中で約3.2×10細胞/mLまでさらに増殖させた。次いでバイオリアクター内の細胞をRep/Cap感染BIIC(1:300k v/v)及び導入遺伝子感染BIIC(1:100k v/v)で共感染させた。感染した細胞を168時間(7日)インキュベーションした。感染後、バイオリアクター条件を以下のように調整した:70rpmの撹拌、最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、1.2L/分の空気オーバーレイ、27℃の容器温度、3.0L/分のO流速。バルク収穫物を下流処理を介した溶解及び処理のために収集した。
【1078】
実施例7.上流-バルク粒子プールの生成(B)
Sf9 9f4 CBの1つのバイアルを125mLの振盪フラスコ内で解凍し(水浴を使用して37℃、氷結晶が消散するまで1~5分)、次いで20mLの機能体積のESF-AF培地に希釈した。振盪フラスコを、細胞密度が5.0~8.0×10細胞/mLの間に増殖するまで最初の増殖で非加湿の周囲空気の温度調整されたインキュベーター内で27℃でインキュベーションした(100rpmの振盪、2インチの軌道直径)。
【1079】
次いで培養物を、複数の追加の増殖工程を介してより大きな振盪フラスコを使用して、後の増殖工程において0.5×10細胞/mLの一定播種密度を可能とするために各増殖工程について4.0~5.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度で播種し、増殖させた。増殖を100rpmの振盪(≦2Lの機能体積)または80rpmの振盪(>2Lの機能体積)で27℃で3~5日間で完了させた。
【1080】
以下の追加の増殖を完了させた:(i)1Lのフラスコ内で200mLの機能体積まで増殖;(ii)3Lのフラスコ内で1000mLの機能体積まで増殖;及び(iii)5Lのフラスコ内で3000mLの機能体積まで増殖。
【1081】
5Lの増殖した培養混合物に10%w/vのPluronic F-68(2.045v/vのスパイク)をスパイクし、これを次いで3.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度を有する25Lの機能体積までの追加の増殖(27℃で3~5日)のために50LのGE WAVEバイオリアクター(0.25mL/分の固定空気散布、最大で40%の溶解Oの要求に応じた酸素、9の角度までの20rpmの揺動)に移した。
【1082】
培地に10%w/vのPluronic F-68(2.045v/vのスパイク)を再度スパイクし、次いで0.8×10細胞/mLの播種密度及び125Lの機能体積(Hyclone SFX昆虫細胞培地)でGE 250 L Xcelleraxバイオリアクターに播種した。培地を、200Lの機能体積で3.0×10細胞/mLまでバイオリアクター内で2~4日間増殖させた(最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、1L/分の空気オーバーレイ、27℃の容器温度、60℃の通気ヒーター温度、80rpmの下方ミキサー方向)。
【1083】
次いでバイオリアクター内の細胞をRep/Cap感染BIIC及び導入遺伝子感染BIIC(1:1のBIIC比、5.0×10のSF9:BIIC比)で共感染させた。感染した細胞を5~7日間インキュベーションし、バルク収穫物を下流処理を介した溶解及び処理のために収集した。
【1084】
サンプルを増殖及び生物反応工程の各々を介して取得して上流プロセス全体にわたる細胞密度及び生存性をモニタリングした。
実施例8.上流-バルク粒子プールの生成(C)
Sf9 9f4 CBの1つのバイアルを125mLの振盪フラスコ内で解凍し(水浴を使用して37℃、氷結晶が消散するまで1~5分)、次いで20mLの機能体積のESF-AF培地に希釈した。振盪フラスコを、細胞密度が5.0~8.0×10細胞/mLの間に増殖するまで最初の増殖で非加湿の周囲空気の温度調整されたインキュベーター内で27℃でインキュベーションした(100rpmの振盪、2インチの軌道直径)。
【1085】
次いで培養物を、複数の追加の増殖工程を介してより大きな振盪フラスコを使用して、後の増殖工程において0.5×10細胞/mLの一定播種密度を可能とするために各増殖工程について4.0~5.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度で播種し、増殖させた。増殖を100rpmの振盪(≦2Lの機能体積)または80rpmの振盪(>2Lの機能体積)で27℃で3~5日間で完了させた。
【1086】
以下の追加の増殖を完了させた:(i)1Lのフラスコ内で200mLの機能体積まで増殖;(ii)3Lのフラスコ内で1000mLの機能体積まで増殖;及び(iii)5Lのフラスコ内で3000mLの機能体積まで増殖。
【1087】
5Lの増殖した培養混合物に10%w/vのPluronic F-68(2.045v/vのスパイク)をスパイクし、これを次いで3.0×10細胞/mLの標的アウトプット密度を有する25Lの機能体積までの追加の増殖(27℃で3~5日)のために50LのGE WAVEバイオリアクター(0.25mL/分の固定空気散布、最大で40%の溶解Oの要求に応じた酸素、9の角度までの20rpmの揺動)に移した。
【1088】
培地に10%w/vのPluronic F-68(2.5v/vのスパイク)を再度スパイクし、次いで1.0~2.0×10細胞/mLの播種密度及び125Lの機能体積(Hyclone SFX昆虫細胞培地)でThermofisher 250L HyPerformaバイオリアクターに播種した。培地を、200Lの機能体積中で2.5~2.75×10細胞/mLまでバイオリアクター内で2~3日増殖させた(最大で40%の溶解Oの要求に応じたカスケード式酸素、0.25L/分の空気散布、7L/分の空気オーバーレイ、27℃の容器温度、65℃の通気ヒーター温度、60rpmのミキサー)。
【1089】
次いでバイオリアクター内の細胞をRep/Cap感染BIIC(1:250k v/v)及び導入遺伝子感染BIIC(1:50k v/v)で共感染させた。感染した細胞を1~2日間インキュベーションし、バルク収穫物を下流処理を介した溶解及び処理のために収集した。
【1090】
サンプルを増殖及び生物反応工程の各々を介して取得して上流プロセス全体にわたる細胞密度及び生存性をモニタリングした。
実施例9.下流-細胞溶解
生成バイオリアクター内のバルク収穫物について0.2MのアルギニンHCl(pH7.5、11.43%v/v)を添加し、続いて10%のTriton X-100界面活性剤(2.86%v/v、最終溶解混合物中で0.25%w/vのTriton X-100のため)を添加し、続いてベンゾナーゼヌクレアーゼ(グレードI、99%純粋、10U/mL)を添加し、最後に2Mのトリス塩基を添加して6.9~7.1の溶解pHを提供することによって化学的溶解を開始させた。溶解混合物を、粗ライセートプールが生成されるまで6W/mの撹拌で37℃で4.0~6.0時間保持した。粗ライセートプールを室温にし、さらなる処理の前に無菌的にサンプリングした。
【1091】
1つの代替法では、生成バイオリアクター内の200Lのバルク収穫物について0.2MのアルギニンHCl(pH7.5、11.43%v/v)を添加し、続いて10%のTriton X-100界面活性剤(5.3%v/v、最終溶解混合物中で0.5%w/vのTriton X-100のため)を添加して6.8~7.5の溶解pHを提供することによって化学的溶解を開始させた。溶解混合物を、粗ライセートプールが生成されるまで6W/mの撹拌で27℃で4.0~6.0時間保持した。
【1092】
1つの代替法では、生成バイオリアクター内のバルク収穫物(225Lの機能体積)について6.9~7.1の溶解pHを提供するために2Mのトリス塩基を添加し、続いて0.2MのアルギニンHCl(pH7.5、1.18kg/Lの30kg)、次いでSartorius Denaraseヌクレアーゼ(5U/mL)、最後にPBSバックグラウンド中の20%のTriton X-100界面活性剤(1.00kg/Lの3.25%kg)を添加することによって化学的溶解を開始させた。溶解混合物を、粗ライセートプールが生成されるまで60rpmの撹拌で37℃で3~4時間保持した。
【1093】
1つの代替法では、生成バイオリアクター内のバルク収穫物について10%のTriton X-100界面活性剤(2.57%v/vのスパイク)を添加し、続いてベンゾナーゼヌクレアーゼ(グレードI、99%純粋、10U/mL)を添加することによって化学的溶解を開始させた。溶解混合物を、粗ライセートプールが生成されるまで撹拌しながら37℃で6~12時間保持した。
【1094】
1つの代替法では、0.5MのアルギニンまたはアルギニンHClを0.2MのアルギニンHClの代わりに使用する。
実施例10.下流-深層濾過
化学的溶解からの粗ライセートプールを、EMD Millipore MillistakPODフィルター(D0HC媒体シリーズ)(≦250L/mのロード負荷、150~200LMHのロード流束)を使用して30psid未満の差圧及び50psig未満の注入圧力で深層濾過を介して処理した。20mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68(pH7.4の混合物)を使用したフィルター回収フラッシュを深層フィルターに通過させると共に、フラッシュされた回収物を深層濾過されたプールに添加した。
【1095】
1つの代替法では、化学的溶解からの粗ライセートプールをEMD Millipore Millistak PODフィルター(C0SP媒体シリーズ)(≦250L/mのロード負荷)を使用して深層濾過を介して処理した。
【1096】
1つの代替法では、回収フラッシュ(10~20L/mのロード負荷、150~200LMHのロード流束)は、50mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68(pH7.4の混合物)を使用した。1つの代替法では、回収フラッシュ(9~12L/mのロード負荷)は、PBSを使用した。
【1097】
実施例11.下流-0.2μm濾過
深層濾過からの深層濾過されたプールを、EMD Millipore Express SHC XL10 0.5/0.2μmフィルター(≦250L/mのロード負荷、300LMHのロード流束)を使用して72.5psid未満の差圧、80psig未満の注入圧力及び29psig未満の背圧で0.2μm濾過を介して処理した。20mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68(pH7.4の混合物)を使用したフィルター回収フラッシュを0.2μmフィルターに通過させると共に、フラッシュされた回収物を0.2μm濾過されたプールに添加した。生じた0.2μm濾過されたプールに5MのNaCl(7.0~7.5%v/v)をスパイクし、1~2日間保持して清澄化されたライセートプールを形成した。清澄化されたライセートプールを2~8℃で保存した。
【1098】
1つの代替法では、0.2μm濾過は、300L/mのロード負荷でSartorius Sartopore 2XLG,0.8/0.2μmフィルターを使用した。別の代替法では、0.2μm濾過は、50mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68(pH7.4の混合物)を使用する回収フラッシュを含んでいた。
【1099】
実施例12.下流-アフィニティークロマトグラフィー
深層濾過及び0.2μm濾過からの清澄化されたライセートプールを、GE AVB Sepharose HPカラム樹脂(3.0~3.5Lのカラム容積)を使用してアフィニティークロマトグラフィー(AFC)を介して処理した。カラム樹脂を20mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH7.4の混合物)で平衡化した(3~7カラム体積(CV)、150cm/hr)。次いでカラム樹脂に、清澄化されたライセートプール(≦5.0×1013VG/mL-rのロード負荷)を18~25℃でロードし、次いで20mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH7.4の混合物)でフラッシュした(1~3CV、150cm/hr)。これに続いて、20mMのクエン酸ナトリウム、1Mの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH6.0の混合物)でのカラム樹脂の第1の洗浄(5CV、150cm/hr)、及び10mMのクエン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH6.0の混合物)でのカラム樹脂の第2の洗浄(5CV、150cm/hr)を行った。次いで濾過された生成物を、20mMのクエン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68(pH3.0の混合物)の混合物を使用して、2.5~3.0CVの標的溶出プールでカラム樹脂から溶出させた(2~3CV、150cm/hr)。
【1100】
生じた溶出プールを0.5Mのトリス塩基及び0.001%w/vのPluronic F-68(8~12%v/v、8.0の標的最終pH)で中和した。次いで中和した溶出プールを、EMD Millipore Express SHC XL6000 0.5/0.2μmフィルターを使用して0.2μm濾過を介して処理し(≦1000L/mのロード負荷、≦30psi、≦400L/m/hrの流速)、8.5~9.0Lの機能プール体積を有するAFCプール(AVBプールとも称される)をもたらした。
【1101】
1つの代替法では、清澄化されたライセートプールに5MのNaCl(7.53%v/v)をスパイクしてから、アフィニティークロマトグラフィーを介して処理した。
1つの代替法では、カラム樹脂を50mMのリン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH7.4の混合物)で平衡化し(5~7CV、150cm/hr)、フラッシュした(2CV、150cm/hr)。
【1102】
1つの代替法では、第1及び第2の洗浄工程の前にカラム樹脂をフラッシュしなかった。
1つの代替法では、生じた溶出プールを2Mのトリス塩基及び0.001%w/vのPluronic F-68(3.0%v/vのスパイク、8.0~8.5の標的最終pH)で中和した。
【1103】
1つの代替法では、清澄化されたライセートプールを、クエン酸塩の代わりに溶出のために使用されるグリシンを用いて、Poros AAVXまたはPoros AAV9樹脂を使用してAFCを介して処理した。1つの代替法では、洗浄溶液は、350mMの塩化ナトリウムの代わりに150mMの塩化ナトリウムを含んでいた。1つの代替法では、洗浄溶液は、350mMの塩化ナトリウムの代わりに0mMの塩化ナトリウムを含んでいた。
【1104】
1つの代替法では、清澄化されたライセートプールを、上記で開示されている第1の洗浄ならびに50mMのクエン酸ナトリウム、350mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH5.5の混合物)を含む第2の洗浄、続いて200mMのグリシンを含む溶出混合物(pH2)を用いてPoros AAV9樹脂を使用してAFCを介して処理した(≦5.0×1013VG/mL-rのロード負荷、4分の滞留)。
【1105】
1つの代替法では、クエン酸塩の代わりにグリシンを溶出のために使用した。1つの代替法では、洗浄溶液は、350mMの塩化ナトリウムの代わりに150mMの塩化ナトリウムを含んでいた。1つの代替法では、洗浄溶液は、350mMの塩化ナトリウムの代わりに0mMの塩化ナトリウムを含んでいた。
【1106】
1つの代替法では、清澄化されたライセートプールを以下の条件下で疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を介して処理した:2Mの硫酸アンモニウム、0.001%のF68、pH7中の5%のバルクAAV薬物生成物の標的実行ロード;約2.5~10.0×1012vg/mL-rの標的ロード負荷;2Mの硫酸アンモニウム、50mMのトリス、.001%のF68、pH7.75での平衡化;及び250mMの硫酸アンモニウム、50mMのトリス、.001%のF68、pH7.75での溶出。1つの代替法では、清澄化されたライセートプールを以下の条件下で疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を介して処理した:1Mの硫酸アンモニウム、0.001%のF68、pH7中の5%のバルクAAV薬物生成物の標的実行ロード;約2.5~10.0×1012vg/mL-rの標的ロード負荷;1Mの硫酸アンモニウム、50mMのトリス、.001%のF68、pH7.75での平衡化;及び250mMの硫酸アンモニウム、50mMのトリス、.001%のF68、pH7.75での溶出。使用したHIC樹脂は、Tosoh PPG 600M、Tosoh Phenyl 650M、Tosoh Butyl 650M、またはPoros Benzyl HICであった。
【1107】
実施例13.下流-イオン交換クロマトグラフィー
中和したAFC/AVBプールを、Sartorius Sartobind Q Membrane(150mLの膜体積、結合及び溶出モード)を使用して陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)を介して処理した。AEX膜を、20mMのトリス、2Mの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の第1の混合物(pH8.0の混合物)、次いで20mMのトリス、100mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の第2の混合物(pH8.0の混合物)で平衡化した(20膜体積(MV)、5~7MV/分)。AFCプールを、10mS/cmの標的プール導電率及び8.0の標的プールpHで、300~320%v/vの20mMのトリス及び0.001%w/vのPluronic F-68(pH8.0の混合物)での1:4希釈によってロード調整した。次いでAEX膜システムに、希釈したAFCプールを18~25℃及び5MV/分でロードした(4.0×1013VG/mL-rのロード負荷)。システムを20mMのトリス、100mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH8.0の混合物)でフラッシュした(20MV、5MV/分)。次いで生成物を、20mMのトリス、220mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH8.0の混合物)でAEX膜システムから溶出させ(20MV、5MV/分)、溶出物全体を収集した。次いでAEX溶出プールを、EMD Millipore Express SHCXL150フィルターを使用して0.2μm濾過を介して処理し(≦1000L/mのロード負荷、≦30psi)、1.5~2.0Lの機能プール体積を有するAEXプールをもたらした。
【1108】
1つの代替法では、中和したAFC/AVBプールを、Millipore Fractogel TMAE HiCap(m)フロースルー膜樹脂を使用してAEXを介して処理した。AEX膜に、20mMのトリス、2Mの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の第1の混合物(pH8.0の混合物)、次いで40mMのトリス、170mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の第2の混合物(pH8.5の混合物)をチャージし、平衡化した(5CV、150cm/hr)。AFCプールを、17mS/cmの標的プール導電率(5MのNaClで調整した)及び8.5の標的プールpH(2Mのトリス塩基で調整した)で、10mMのトリス及び0.001%w/vのPluronic F-68(pH8.0~8.5の混合物)の100~110%v/vのスパイクによってロード調整した。次いでAEX膜システムに、調整されたAFCプールを18~25℃でロードした(1.0~5.0×1013VG/mL-rのロード負荷)。システムを、40mMのトリス、170mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH8.5の混合物)でフラッシュし、溶出させ(2CV、150cm/hr)、溶出物全体を収集した。次いでAEX溶出プールを、EMD Millipore Express SHCXL150フィルターを使用して0.2μm濾過を介して処理し(≦1000L/mのロード負荷、≦30psi)、AEXプールをもたらした。
【1109】
1つの代替法では、中和したAFC/AVBプールをGE Q Sepharose HP膜樹脂を使用してAEXを介して処理した。AEX膜を50mMのビス-トリスプロパン、200mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH9.0の混合物)で平衡化した(5~20MV、150cm/hr)。AFCプールを0.5mMのビス-トリスプロパン及び0.001%w/vのPluronic F-68で9.0のpHまでロード調整し、続いて100mMのビス-トリスプロパン、20mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68(pH9.0の混合物)で1:1で希釈した。次いでAEX膜システムに、希釈したAFCプールを18~25℃及び150cm/hrでロードした(≦1.0×1014VG/mLrのロード負荷)。システムを、50mMのビス-トリスプロパン、200mMの塩化ナトリウム及び0.001%w/vのPluronic F-68の混合物(pH9.0の混合物)でフラッシュし、溶出させた(3CV、150cm/hr)。AEX溶出プールを1Mのトリス、2MのNaCl、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68(pH7.5の混合物pH)の10%v/vのスパイクで中和した。次いでAEX溶出プールを、EMD Millipore Express SH CXL150フィルターを使用して0.2μm濾過を介して処理し(≦1000L/mのロード負荷、≦30psi)、AEXプールをもたらした。
【1110】
1つの代替法では、中和したAFC/AVBプールを、Sartorius Sartobind STIC Menbraneを使用してAEXを介して処理した(250Lのバッチ当たり<2.5Lの膜体積、結合及び溶出モード、≦1.0×1014VG/mLrのロード負荷)。システムを、20mMのリン酸ナトリウム、50mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68の混合物(pH6.8の混合物)でフラッシュし、溶出させた。1つの代替法では、深層濾過(実施例10)及び0.2μm濾過(実施例11)からの清澄化されたライセートプールをAEXを介して処理してから、アフィニティークロマトグラフィー(AFC)(実施例12)を介して処理する。
【1111】
1つの代替法では、中和したAFC/AVBプールをPoros XS膜樹脂を使用して陽イオン交換クロマトグラフィー(CEX)を介して処理した。CEX膜に1MのNaClをチャージし(6~10CV、500cm/hr)、次いで20mMのトリス、100mMのNaCl、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68(pH8.5の混合物pH)で平衡化した。AFCプールを2Mのトリス塩基で8.5のpHまでロード調整し、続いてWFI水で15mS/cmの標的プール導電率まで希釈し、次いで0.001%w/vの1%のPluronic F-68を添加した。次いでCEX膜システムに、希釈したAFCプールをロードした(≦1.0×1014VG/mL-rのロード負荷、3.3分の滞留)。システムを20mMのトリス及び0.001%(w/v)のPluronic F-68(pH8.5の混合物)で洗浄し(6CV、3.3分の滞留);続いて20mMのトリス、290mMのNaCl、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68(pH8.5の混合物pH)での第1の溶出(10CV、≦500cm/hr);次いで20mMのトリス、305mMのNaCl、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68(pH8.5の混合物pH)での第2の溶出(10CV、≦500cm/hr)を行った。CEX溶出プールを1Mの酢酸で中和してpH7.0の混合物とした。次いでAEX溶出プールをEMD Millipore Express SHC XL150フィルター(50 L/mのロード負荷)を使用して0.2μm濾過を介して処理し、AEXプール同等物としてCEXプールをもたらした。
【1112】
1つの代替法では、中和したAFC/AVBプールを、pH7.8~8.2で16~20mS/cmの標的プール導電率で、Poros HQ膜樹脂(3.4mLのCV)を使用してAEXを介して処理した。1つの代替法では、中和したAFC/AVBプールを以下のパラメータを使用してAEXを介して処理した:約1×1013vgs/ml-rの標的ロード負荷、<5~6mS/cmの標的ロード導電率、8~10のロードpH、塩化ナトリウム及び酢酸ナトリウム塩での8~10の溶出pH。1つの代替法では、中和したAFC/AVBプールを以下のパラメータを使用してNuvia aPrime 4A膜を使用してマルチモードクロマトグラフィー(MMC)を介して処理した:約1×1013vgs/ml-rの標的ロード負荷、<5~6mS/cmの標的ロード導電率、8~10のロードpH、塩化ナトリウム及び酢酸ナトリウム塩での8~10の溶出pH。1つの代替法では、中和したAFC/AVBプールを9.5以上のpHを使用してAEXまたはMMCを介して処理した。
【1113】
実施例14.下流-TFF濾過
中和したAEXプールを、Spectrum mPES中空糸TFFシステムを使用してタンジェンシャルフロー濾過(TFF)を介して処理した(0.5mmの糸ID、100kDAのMWCO、20~30L/mのロード負荷、4~5psiのTMP、2000秒-1の剪断)。TFFシステムを最初にWFI水ですすぎ(20L/m)、次いで0.1MのNaOHで消毒し(20L/m、45分保持)、次いで20mMのトリス、220mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68を含むAEX溶出緩衝液(pH8.0)で平衡化し(20L/m)、透過液及び保持液流出物の両方がpH8.0になるまで平衡化を継続した。AEXプールを、一定圧力での単一ロード連続フロープロセスとしてAsahi Kasei Planova 35Nフィルターを使用してプレTFFナノ濾過を介して処理し(12.5L/mのロード負荷、10psi)、TFFロードプールを生成した。TFFロードプールに50%スクロース混合物をスパイクし(11%v/v)、次いで10mMのリン酸ナトリウム、1.5mMのリン酸カリウム、220mMの塩化ナトリウム、5%w/vのスクロース、及び0.001%(w/v)のPoloxamer 188を含む第1のダイアフィルトレーション緩衝液(高塩、低スクロース)(pH7.5の緩衝液)を使用して第1のダイアフィルトレーション(DF)工程(5~6ダイアフィルトレーション体積(DV)、低剪断)を介して処理した。生成物プールのダイアフィルトレーションに続いて、7.0×1013VG/mL(ddPCRによって確認した)の標的濃度まで限外濾過を介して濃縮し、及び次いで10mMのリン酸ナトリウム(二塩基性)、1.5mMのリン酸カリウム(一塩基性)、100mMの塩化ナトリウム、7%w/vのスクロース、及び0.001%(w/v)のPoloxamer 188を含む最終製剤化緩衝液(低塩、高スクロース)(pH7.5の緩衝液)を使用する第2のダイアフィルトレーション工程(7~8DV、低剪断)を行った。生成物及び最終製剤化緩衝液を含む保持液を最終TFFプールに収集した。最終TFFプールのウイルス力価をddPCRを使用して一晩分析した。
【1114】
TFFシステムを、10mMのリン酸ナトリウム(二塩基性)、1.5mMのリン酸カリウム(一塩基性)、100mMの塩化ナトリウム、7%w/vのスクロース、及び0.001%(w/v)のPoloxamer 188を含む最終製剤化緩衝液(低塩、高スクロース)(pH7.5の緩衝液)を使用する回収フラッシュ(110%v/vのシステムホールドアップ、10分の再循環)に供した。最終TFF回収フラッシュを最終TFFプールから分離して収集する。最終TFF回収フラッシュのウイルス力価をddPCRを使用して一晩分析した。最終TFF回収フラッシュを最終TFFプールに添加して、3.5×1013VG/mLのウイルス濃度を有するVRFロードプールを提供した。追加の最終製剤化緩衝液(低塩、高スクロース)を必要に応じて添加して、VRFロードプールのための標的ウイルス濃度を達成した。
【1115】
1つの代替法では、中和したAEXプールをMillipore Pellicon-3 Ultracel PLCTKシステムを使用してTFFを介して処理した(30kDAのMWCO、2~3L/mのロード負荷)。TFFシステムを、20mMのトリス、290mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68で平衡化し(20L/m、5分の接触)、透過液及び保持液流出物の両方がpH7.0になるまで平衡化を継続した。TFFロードプールを20mMのトリス、290mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68で希釈して2.0~3.0×1012VG/mLのウイルス濃度とした。TFFロードプールをプレTFFナノ濾過を介して処理したのではなく、代わりに10mMのリン酸ナトリウム、180mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68を含むダイアフィルトレーション緩衝液(pH7.3の混合物)を使用してダイアフィルトレーション工程に直接的に処理した(6DV、5~10psiのTMP、10~20psiの注入、80LMH)。次いでプールを限外濾過(10~20psiの注入、80LMH)を介して濃縮して5.0×1012VG/mLの標的濃度とした。生成物及び製剤化緩衝液を含む保持液を最終TFFプールに収集した。プロセスは、第2のダイアフィルトレーション工程も回収フラッシュも含まなかった。
【1116】
1つの代替法では、中和したAEXプールを、Pellicon-3カセットを有するMillipore Ultracel PLCTKシステムを使用してTFFを介して処理した(0.57m、30kDAのMWCO、2~3L/mのロード負荷、6psiのTMP、5~10psiの注入供給)。TFFシステムを最初にWFI水ですすぎ(25L/m)、次いで0.25MのNaOHで消毒し(25L/m、45分保持)、次いで40mMのトリス、170mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68を含む平衡化緩衝液(pH8.5)で平衡化し(25L/m)、透過液及び保持液流出物の両方がpH8.5になるまで平衡化を継続した。TFFロードプールをプレTFFナノ濾過または第1のダイアフィルトレーション工程を介して処理したのではなく、代わりに5.0×1012VG/mLの標的濃度(ddPCRによって確認した)までの限外濾過(2.6L/分)、及び次いで10mMのリン酸ナトリウム、180mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68を含むダイアフィルトレーション緩衝液(pH7.3の混合物)を使用するダイアフィルトレーション工程(8DV、2.6L/分)を介して濃縮した。TFFシステムを、同じダイアフィルトレーション緩衝液を使用する回収フラッシュ(110%v/vのシステムホールドアップ、5~10分の再循環)に供した。最終TFF回収フラッシュを最終TFFプールから分離して収集し、各プールをEMD Millipore Express SHCXL150フィルターを使用して0.2μm濾過を介して分離して処理した(≦1000L/mのロード負荷、≦400L/m/hrの流速、≦30psi)。濾過したTFF回収フラッシュを濾過したTFFプールに添加し、次いで必要に応じてダイアフィルトレーション緩衝液で希釈して、2.0~6.0×1012VG/mLのウイルス濃度を有するVRFロードプールを提供した。
【1117】
1つの代替法では、システムは、Pellicon-3カセットを有するMillipore Ultracel PLCTKシステムを使用した(0.57m、30kDAのMWCO、2~3L/mのロード負荷、供給TMPで25psig、350LMH、7ダイアフィルトレーション体積、<6.0×1016VG/mのロード)。
【1118】
1つの代替法では、TFFシステムを、10mMのリン酸ナトリウム、2mMのリン酸カリウム、2.7mMの塩化カリウム、192mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68の混合物(pH7.5の混合物)で平衡化した(10~15L/m)。TFFロードプールをプレTFFナノ濾過または第1のダイアフィルトレーション工程を介して処理したのではなく、代わりに5.0×1012VG/mL(qPCRによって確認した)の標的濃度までの限外濾過(0.5mmの糸ID、100kDAのMWCO、60L/mのロード負荷、4~5psiのTMP、4000秒-1の剪断)、及び次いで10mMのリン酸ナトリウム、2mMのリン酸カリウム、2.7mMの塩化カリウム、192mMの塩化ナトリウム、0.001%(w/v)のPluronic F-68を含むダイアフィルトレーション緩衝液(pH7.5の混合物)を使用するダイアフィルトレーション工程(5DV、4~5psiのTMP、4000秒-1の剪断)を介して濃縮した。TFFシステムを、10mMのリン酸ナトリウム、2mMのリン酸カリウム、2.7mMの塩化カリウム、192mMの塩化ナトリウム、及び0.001%(w/v)のPluronic F-68を含む緩衝液を使用する回収フラッシュ(110%v/vのシステムホールドアップ、5分の再循環)に供した。最終TFF回収フラッシュを最終TFFプールに添加して、3.0~5.0×1012VG/mLのウイルス濃度を有するVRFロードプールを提供した。
【1119】
実施例15.下流-ウイルス保持濾過
VRFロードプールを、10mMのリン酸ナトリウム(二塩基性)、1.5mMのリン酸カリウム(一塩基性)、100mMの塩化ナトリウム、7%w/vのスクロース、及び0.001%(w/v)のPoloxamer 188の製剤化緩衝液(pH7.5の緩衝液)での使用前フラッシュ(10.0L/mのロード負荷、10psi)を介して処理されたAsahi Kasei Planova 35Nフィルター(50.0~100.0L/mのロード負荷、10psi)を使用してウイルス保持濾過(VRF)を介して処理した。VRF濾過に続いてEMD Millipore Express SHCXL150フィルターを使用して0.2μm濾過を介して処理し(≦1000L/mのロード負荷、≦30psi)、3.5~5.0×1012VG/mLの機能ウイルス濃度を有するVRFプールをもたらした。
【1120】
次いでVRFプールを、EMD Millipore Sterile Millipak 0.22μmを使用してミリポア最終濾過(FF)を介して処理し(製剤化緩衝液での使用前フラッシュ、≧10.0L/mのロード負荷;≦1000L/mのロード負荷、200LMHのロード流束、≦60psiの差圧、≦75psiの注入圧力でのFFプロセス)、3.5~5.0×1012VG/mLの機能ウイルス濃度を有する薬物物質プールを提供した。薬物物質プールの一部を大気に対して密閉された無菌バイオプロセスバッグ内で2~8℃で≦1ヶ月の間保存した。薬物物質プールの一部を大気に対して密閉された無菌ポリプロピレン容器内で≦-60℃で≧1ヶ月の間保存した。
【1121】
1つの代替法では、VRFフィルター及びFFフィルターをWFI水で使用前フラッシュし(10L/m、240~300LMH、14psi)、10mMのリン酸ナトリウム、180mMの塩化ナトリウム、及び0.001%のPluronic F68(pH7.3の混合物)で2回目の使用前フラッシュをする。
【1122】
1つの代替法では、VRFフィルターを、10mMのリン酸ナトリウム、2mMのリン酸カリウム、2.7mMの塩化カリウム、192mMの塩化ナトリウム、及び0.001%のPluronic F68の混合物(pH7.5の混合物)で使用前フラッシュする(10~20L/m)。
【1123】
1つの代替法では、VRFフィルターは、Millipore NFRフィルターである。
実施例16.下流-充填及び仕上げ
プールされた薬物物質をバイオセーフティキャビネット(BSC)に移し、EMD Millipore Millipak Gamma Gold 0.22μmフィルターを介して濾過した(二重インライン無菌グレードフィルター、≦1000L/mのロード負荷、200LMHのロード流束、≦60psiの差圧、≦75psiの注入圧力)。濾過した薬物物質プールは、10mMのリン酸ナトリウム、180mMの塩化ナトリウム、及び0.001%のPluronic F68(pH7.3の混合物)を含んでおり、3.0~5.0×1012VG/mLの標的AAV濃度を有していた。次いで濾過した薬物物質プールを、BSC内のプログラム可能な蠕動分注ポンプを利用して2mlのクライオバイアルに無菌的に充填した(1.8mlの充填体積、1.6ml抽出可能)。生成物バイアルを栓で塞ぎ、シールでキャップし、100%視覚的に検査し、ラベルを付け(25℃で)、次いで≦-65℃で保存した。
【1124】
1つの代替法では、プールされた薬物物質をPall Supor EKV、0.2μm滅菌グレードフィルターを介して濾過した。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【配列表】
2022522995000001.app
【国際調査報告】