(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】異なる運動器具及び活動トラッカーから体力を監視するか評価するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/22 20060101AFI20220414BHJP
A63B 22/02 20060101ALI20220414BHJP
A63B 22/06 20060101ALI20220414BHJP
A63B 21/072 20060101ALI20220414BHJP
A61B 5/0245 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
A61B5/22 100
A63B22/02
A63B22/06 G
A63B21/072 Z
A61B5/0245 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544215
(86)(22)【出願日】2020-01-27
(85)【翻訳文提出日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 IB2020000060
(87)【国際公開番号】W WO2020157572
(87)【国際公開日】2020-08-06
(32)【優先日】2019-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519010776
【氏名又は名称】ジャクサモ ユーケー リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン オウス
【テーマコード(参考)】
4C017
【Fターム(参考)】
4C017AA02
4C017AB02
4C017AC26
(57)【要約】
【課題】体力評価システム及び方法並びに健康評価システム及び方法を開示する。
【解決手段】1つの体力評価システムが運動器具とホストコンピュータとを備える。運動器具は、ユーザによる運動器具の移動を追跡し、追跡された移動に少なくとも基づいてユーザの現在の身体活動データを判定し、ユーザの現在の身体活動データを送信するように構成される。ホストコンピュータは、運動器具からユーザの現在の身体活動データを受信し、現在の身体活動データに適用するための体力評価選択を受信し、現在の身体活動データを運動器具に相関するベンチマーク身体活動データと比較し、ユーザの体力評価を判定し、ユーザの体力評価に基づいて体力評価画像を生成し、体力評価画像を提示するように構成される。
【選択図】
図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動器具であって、
ネットワークを通した通信のための運動器具ネットワーク通信インターフェースと、
前記運動器具の移動を追跡するように構成された移動トラッカーと、
運動器具メモリと、
前記運動器具ネットワーク通信インターフェース、前記移動トラッカー及び前記運動器具メモリに結合された運動器具プロセッサと、
前記運動器具メモリ内の運動器具プログラミングであって、前記運動器具プロセッサによる前記運動器具プログラミングの実行は、
前記移動トラッカーを介して、ユーザによる前記運動器具の移動を追跡する機能と、
前記ユーザによる前記運動器具の追跡された移動に少なくとも基づいて、前記ユーザの現在の身体活動データを判定する機能と、
前記運動器具ネットワーク通信インターフェースを介して、前記ネットワークを通して、前記ユーザの現在の身体活動データを送信する機能と、を実行するように少なくとも1つの運動器具を構成する、運動器具プログラミングと、を備える運動器具と、
ホストコンピュータであって、
前記ユーザの追跡された現在の身体活動データに基づいて体力評価画像を提示するための画像ディスプレイと、
前記体力評価画像を提示するための前記画像ディスプレイを制御するために前記画像ディスプレイに結合された画像ディスプレイドライバと、
前記体力評価画像を生成するために現在の身体活動データに適用するための体力評価選択を前記ユーザから受信するためのホストコンピュータユーザ入力装置と、
前記ネットワークを通した通信のためのホストコンピュータネットワーク通信インターフェースと、
ホストコンピュータメモリと、
前記画像ディスプレイドライバ、前記ホストコンピュータユーザ入力装置及び前記ホストコンピュータネットワーク通信インターフェースに結合されたホストコンピュータプロセッサと、
前記ホストコンピュータメモリ内のホストコンピュータプログラミングであって、前記ホストコンピュータプロセッサによる前記ホストコンピュータプログラミングの実行は、
前記ネットワークを通して、前記ホストコンピュータネットワーク通信インターフェースを介して、前記運動器具から前記ユーザの追跡された現在の身体活動データを受信する機能と、
前記ホストコンピュータユーザ入力装置を介して、現在の身体活動データに適用するための前記体力評価選択を受信する機能と、
前記ユーザの現在の身体活動データを、前記運動器具に相関するベンチマーク身体活動データと比較する機能と、
前記比較に基づいて、前記ユーザの体力評価を判定する機能と、
前記ユーザの前記体力評価に基づいて、前記体力評価画像を生成する機能と、
前記画像ディスプレイを介して、前記体力評価画像を提示する機能と、を含む機能を実行するように前記ホストコンピュータを構成する、ホストコンピュータプログラミングと、を備える、ホストコンピュータと、を具備する体力評価システム。
【請求項2】
前記ホストコンピュータプロセッサによる前記ホストコンピュータプログラミングの実行は、
前記ホストコンピュータユーザ入力装置を介して、年齢、性別、身長、体重又は人種を含むプロファイル設定を前記ユーザから受信する機能と、
前記受信したプロファイル設定に応じて、前記ホストコンピュータメモリに保存された前記ユーザのユーザプロファイルを設定する機能と、
前記ユーザ入力装置を介して、前記ユーザからベンチマーク設定水準を受信する機能と、
前記ユーザプロファイル設定と、前記受信したベンチマーク設定水準とに基づいて、前記ベンチマーク身体活動データを目標身体活動データに調整する機能と、を実行するように前記ホストコンピュータをさらに構成する、請求項1に記載の体力評価システム。
【請求項3】
前記ホストコンピュータプロセッサによる前記ホストコンピュータプログラミングの実行は、
前記ホストコンピュータユーザ入力装置を介して、前記ユーザの以前の身体活動データが追跡された、前記ユーザの過去の身体活動データの日付範囲を前記ユーザから受信する機能と、
前記ユーザの前記過去の身体活動データに基づいて、前記ベンチマーク身体活動データを調整する機能と、を実行するように前記ホストコンピュータをさらに構成する、請求項1に記載の体力評価システム。
【請求項4】
前記運動器具は、ウエイトマシン又はフリーウエイトトレーニング機器であり、
前記移動トラッカーは、
(i)前記運動器具の加速度を測定するための少なくとも1つの加速度計、
(ii)前記運動器具の回転を測定するための少なくとも1つのジャイロスコープ、又は
(iii)前記少なくとも1つの加速度計と前記少なくとも1つのジャイロスコープとを有する慣性測定ユニット(IMU)を備え、
前記移動トラッカーを介した前記運動器具の移動を追跡する機能は、
(i)前記少なくとも1つの加速度計を介して、前記運動器具の加速度を測定する機能、
(ii)前記少なくとも1つのジャイロスコープを介して、前記運動器具の回転を測定する機能、又は
(iii)前記慣性測定ユニットを介して、前記運動器具の加速度と回転の両方を測定する機能を含む、請求項1に記載の体力評価システム。
【請求項5】
前記運動器具は前記フリーウエイトトレーニング機器であり、
前記フリーウエイトトレーニング機器は、ダンベル、ケトルベル又はバーベルであり、
前記現在の身体活動データは、前記ユーザによる前記運動器具の追跡された移動に基づいて判定されたいくつかのセット及びいくつかの反復を含む、請求項4に記載の体力評価システム。
【請求項6】
前記フリーウエイトトレーニング機器は、
持ち上げるウエイトの量の選択を前記ユーザから受信するための運動器具ユーザ入力装置と、
継続時間を追跡するためのクロックと、を備え、
運動器具プログラミングの実行は、
前記運動器具ユーザ入力装置を介して、持ち上げるウエイトの量の前記選択を前記ユーザから受信する機能と、
セット数の各セットのそれぞれの継続時間を、前記クロックを介して追跡する機能と、を実行するように前記運動器具をさらに構成し、
前記現在の身体活動データは、持ち上げるウエイトの量の前記選択と、各セットのそれぞれの継続時間とを含む、請求項5に記載の体力評価システム。
【請求項7】
前記運動器具は、トレッドミル、運動用自転車、階段マシン又はエリプティカルマシンであり、
前記移動トラッカーは、回転速度計、作業計又は動力計を備える、請求項1に記載の体力評価システム。
【請求項8】
前記ホストコンピュータはモバイル装置又はサーバシステムであり、
前記ネットワークは無線短距離ネットワーク又は無線ローカルエリアネットワークであり、
前記ホストコンピュータユーザ入力装置はタッチスクリーン又はコンピュータマウスを備える、請求項1に記載の体力評価システム。
【請求項9】
前記ユーザの身体活動を監視する活動トラッカーであって、前記活動トラッカーは、
前記ネットワークを通した通信のための活動トラッカー装置ネットワーク通信インターフェースと、
前記ユーザの心拍数を追跡するように構成された心拍数モニターと、
活動トラッカー装置メモリと、
前記活動トラッカーネットワーク通信インターフェース、前記心拍数モニター及び前記活動トラッカーメモリに結合された活動トラッカープロセッサと、
前記活動トラッカーメモリ内の活動トラッカープログラミングであって、前記活動トラッカープロセッサによる前記活動トラッカープログラミングの実行は、
前記心拍数モニターを介して、継続時間にわたる前記ユーザの心拍数を追跡する機能と、
前記継続時間にわたって監視された心拍数に基づいて、前記ユーザの補足身体活動データを判定する機能と、
前記ネットワークを通して、前記活動トラッカーネットワーク通信インターフェースを介して、前記ユーザの前記補足身体活動データを前記ホストコンピュータに送信する機能と、を実行するように前記活動トラッカーを構成する、活動トラッカープログラミングと、を備える活動トラッカーをさらに具備する、請求項1に記載の体力評価システム。
【請求項10】
前記ホストコンピュータプロセッサによる前記ホストコンピュータプログラミングの実行は、
前記ネットワークを通して、前記ホストコンピュータネットワーク通信インターフェースを介して、前記活動トラッカーから、前記ユーザの追跡された補足身体活動データを受信する機能と、
前記ユーザの前記補足身体活動データを、前記活動トラッカーと相関する補足ベンチマーク身体活動データと比較する機能と、を実行するように前記ホストコンピュータをさらに構成し、
前記ユーザの前記体力評価を判定する機能は、前記補足身体活動データと前記ベンチマーク身体活動データとの前記比較にさらに基づくものである、請求項9に記載の体力評価システム。
【請求項11】
前記活動トラッカーは、前記継続時間にわたって前記ユーザのいくつかの歩数を追跡するように構成された歩数計をさらに備え、
前記活動トラッカープロセッサは前記歩数計に結合され、
前記活動トラッカープロセッサによる前記活動トラッカープログラミングの実行は、
前記歩数計を介して、前記継続時間にわたって前記ユーザの歩数を監視する機能と、
前記継続時間にわたって監視された歩数にさらに基づいて、前記ユーザの前記補足身体活動データを判定する機能と、を実行するように前記活動トラッカーをさらに構成する、請求項10に記載の体力評価システム。
【請求項12】
前記活動トラッカーはウェアラブル装置である、請求項9に記載の体力評価システム。
【請求項13】
ユーザに体力評価を提供する方法であって、
ホストコンピュータ通信インターフェースを介して、運動器具から、前記ユーザの追跡された現在の身体活動データを受信するステップと、
ホストコンピュータユーザ入力装置を介して、体力評価選択を受信するステップと、
受信した体力評価選択によって示すように、前記運動器具と相関するベンチマーク身体活動データに対する現在の身体活動データの判定された関係に基づいて、前記ユーザの体力評価を取得するステップと、
ホストコンピュータユーザインターフェースを介して前記ユーザに前記体力評価を提示するステップと、を含む方法。
【請求項14】
健康状態評価システムであって、前記システムは、
少なくとも1つの運動器具であって、前記少なくとも1つの運動器具のそれぞれは、
ユーザによる前記運動器具の操作に応答して使用状況データを収集するように構成された使用検出器と、
前記使用検出器に結合された記憶装置であって、前記記憶装置は、収集された使用状況データを保存するように構成された、記憶装置と、を有する、少なくとも1つの運動器具と、
前記少なくとも1つの運動器具に結合されたプロセッサと、
前記プロセッサにアクセス可能なメモリであって、前記メモリは、前記プロセッサが実行するためのプログラミングを記憶する、メモリと、を具備する、健康状態評価システムにおいて、
前記プロセッサによる前記プログラミングの実行は、
前記収集した使用状況データを前記記憶装置から読み出す機能と、
前記読み出した使用状況データを、前記少なくとも1つの運動器具の1つ又は複数から以前に受信した使用状況データと比較することにより、前記ユーザの前記健康状態の評価を生成する機能と、
生成された前記評価を前記ユーザに提示する機能と、を含む機能を実行する、健康状態評価システム。
【請求項15】
ユーザの健康状態を評価するためのシステムであって、前記システムは、
前記ユーザのために生成されたユーザデータを収集し、前記ユーザデータを送信するようにそれぞれ構成された複数の装置であって、前記複数の装置のうちの少なくとも1つは運動器具であり、前記複数の装置のうちの少なくとも1つは測定装置である、複数の装置と、
前記複数の装置との通信のために結合されたプロセッサであって、前記プロセッサは、
前記複数の装置から前記ユーザデータを受信し、
前記受信したユーザデータを以前のユーザデータと比較し、
前記受信したユーザデータと前記以前のユーザデータとの前記比較から前記ユーザの前記健康状態の評価を生成し、
前記評価を前記ユーザに伝達するように構成される、プロセッサと、を具備する、システムにおいて、
前記運動器具によって収集された前記ユーザデータは、前記ユーザによる前記運動器具の使用状況を含み、
前記測定装置によって収集された前記ユーザデータは、前記ユーザの体調を含む、システム。
【請求項16】
少なくとも1つの運動器具と共に使用するように構成された体力評価システムであって、前記少なくとも1つの運動器具は、
ネットワークを通した通信のための運動器具ネットワーク通信インターフェースと、
ユーザによる前記少なくとも1つの運動器具の使用を感知するように構成されたセンサと、
運動器具メモリ、前記運動器具ネットワーク通信インターフェースに結合された運動器具プロセッサ、前記センサ及び前記運動器具メモリと、
運動器具プログラミングであって、
前記センサを介して、前記ユーザによる前記少なくとも1つの運動器具の使用を追跡する機能と、
前記ユーザによる前記少なくとも1つの運動器具の前記追跡された使用に少なくとも基づいて、前記ユーザの現在の身体活動データを判定する機能と、
前記運動器具ネットワーク通信インターフェースを介して、前記ネットワークを通して、前記ユーザの前記現在の身体活動データを送信する機能と、を実行するように前記少なくとも1つの運動器具を構成する、運動器具プログラミングと、を備え、
前記体力評価システムは、
前記ユーザの前記追跡された現在の身体活動データに少なくとも基づいて体力評価を提示するための画像ディスプレイと、
前記体力評価を生成するための体力評価要求を前記ユーザから受信するためのユーザ入力装置と、
前記画像ディスプレイ及び前記ユーザ入力装置に結合されたコンピュータプロセッサであって、前記コンピュータプロセッサは、
前記ネットワークを介して、前記運動器具から、前記ユーザの前記追跡された現在の身体活動データを受信し、
前記ユーザ入力装置を介して、前記ユーザから、前記体力評価を生成するための前記要求を受信し、
前記ユーザの前記現在の身体活動データを、前記少なくとも1つの運動器具と相関するベンチマーク身体活動データと比較し、
前記比較に基づいて、前記ユーザの体力評価を判定し、
前記画像ディスプレイを介して、前記体力評価を前記ユーザに提示するように構成される、コンピュータプロセッサと、を具備する、体力評価システム。
【請求項17】
ユーザに体力評価を提供するように構成された製品であって、
機械可読媒体と、
運動器具に通信可能に結合されたホストコンピュータが実行するために機械可読媒体に担持されたプログラミングであって、前記プログラミングの実行は、前記ホストコンピュータに、
ホストコンピュータ通信インターフェースを介して、前記運動器具から、前記ユーザの追跡された現在の身体活動データを受信する機能と、
ホストコンピュータユーザ入力装置を介して、体力評価選択を受信する機能と、
前記受信した体力評価選択によって示すように、前記運動器具と相関するベンチマーク身体活動データに対する前記現在の身体活動データの判定された関係に基づいて、前記ユーザの体力評価を取得する機能と、
ホストコンピュータユーザインターフェースを介して、前記体力評価を前記ユーザに提示する機能と、を含む機能を実行させる、プログラミングと、を具備する製品。
【請求項18】
ユーザに体力評価を提供するように構成された製品であって、
機械可読媒体と、
運動器具に通信可能に結合されたホストコンピュータが実行するために機械可読媒体に担持されたプログラミングであって、前記プログラミングは、
前記ホストコンピュータに、無線通信を介して、前記運動器具から、ユーザの追跡された現在の身体活動データを受信させる実行可能コードと、
前記ホストコンピュータに、前記ホストコンピュータのユーザ入力装置を介して、前記ユーザによる体力評価選択を受信させる実行可能コードと、
前記受信した体力評価選択に応答して、前記運動器具と相関するベンチマーク身体活動データに対する前記現在の身体活動データの関係に基づいて、前記ホストコンピュータに前記ユーザの体力評価を取得させる実行可能コードと、
前記ホストコンピュータに、前記ホストコンピュータの出力装置を介して、前記ユーザに前記体力評価を提示させる実行可能コードと、を含む、プログラミングと、を具備する、製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年1月28日に出願された米国仮特許出願第62/797,794号の優先権を主張する。この仮特許出願の内容は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ウエイトトレーニング運動、さらに具体的には、調整可能なウエイト運動器具、システム及び方法に概ね関する。
【背景技術】
【0003】
従来から、ダンベル、ケトルベルなどのフリーウエイト装置を用いてウエイトトレーニング運動を実施する場合がある。このようなフリーウエイト装置は、固定ウエイトを有する場合もあれば、ユーザがウエイトを手動で追加するか除去することによりウエイトを調整することができる場合もある。
【0004】
フリーウエイト装置でウエイトを調整すると、ユーザの希望するトレーニング活動が実質的に一時停止するか中断するため、ウエイトトレーニングが妨げられる可能性がある。このため、運動器具のウエイトを調整するために、改善された装置、システム及び方法が望まれる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明は、添付の図面と併せて読むと、以下の詳細な説明から最もよく理解される。複数の類似要素が存在する場合、特定の要素を参照する小文字の指定を用いて、単一の参照番号を複数の類似要素に割り当てる場合がある。要素をまとめて参照する場合、あるいは非特定の1つ又は複数の要素を参照する場合は、小文字の指定を削除する場合がある。一般的な慣行によれば、図面のさまざまな特徴は必ずしも縮尺どおりではないことが強調される。それどころか、明確にするために、さまざまな特徴の寸法を任意に拡大するか縮小する場合がある。図面には次の図が含まれる。
【
図1A】本発明の態様による例示的な運動器具を示す図。
【
図1B】本発明の態様による例示的な運動器具を示す図。
【
図1C】本発明の態様による例示的な運動器具を示す図。
【
図5A】
図1A~1Cの運動器具の例示的なシャフトを示す図。
【
図5B】
図1A~1Cの運動器具の例示的なシャフトを示す図。
【
図11】本発明の態様による例示的な運動方法を示す図。
【
図12】本発明の態様による例示的な運動システムを示す図。
【
図13】本発明の態様による別の例示的な運動システムを示す図。
【
図14A】本発明の態様による別の例示的な運動器具の等角図を示す図であって、伸縮シャフトを伸長位置にて示す図。
【
図14B】本発明の態様による別の例示的な運動器具の正面図を示す図であって、伸縮シャフトを伸長位置にて示す図。
【
図14C】本発明の態様による別の例示的な運動器具の上面図を示す図であって、伸縮シャフトを伸長位置にて示す図。
【
図14D】本発明の態様による別の例示的な運動器具の底面図を示す図であって、伸縮シャフトを伸長位置にて示す図。
【
図14E】本発明の態様による別の例示的な運動器具の左側面図を示す図であって、伸縮シャフトを伸長位置にて示す図。
【
図14F】線14F-14Fに沿って取得された
図14Bの器具の側断面図を示す図。
【
図14G】線14G-14Gに沿って取得された
図14Eの器具の側断面図を示す図。
【
図17】共に結合された2つのウエイトの側断面図を示す図。
【
図18C】線18C-18Cに沿って取得された
図18Aの器具の側断面図を示す図。
【
図18D】線18D-18Dに沿って取得された
図18Aの器具の側断面図を示す図。
【
図18E】線18E-18Eに沿って取得された
図18Aの器具の側断面図を示す図。
【
図18F】線18F-18Fに沿って取得された
図18Bの器具の側断面図を示す図。
【
図19】さまざまなネットワークを介して接続されたセンサ(例えば、移動トラッカー)を備える運動器具と、モバイル装置と、サーバシステムとを備える体力評価システムの一例のハイレベル機能ブロック図。
【
図20】例えば、運動器具のニューラルネットワークモデルを簡略化されたブロック図の形態で構築し、活動トラッカー(例えば、ウェアラブル装置)を構築するための
図19のサーバシステムのハードウェア構成の一例を示す図。
【
図21】さまざまなネットワークを介して接続された複数の運動器具、モバイル装置、活動トラッカー(例えば、ウェアラブル装置)及びサーバシステムを備える例示的な体力評価システムのハイレベル機能ブロック図。
【
図22】
図19~
図21の体力評価システムのモバイル装置のためのハードウェア構成の一例を示す図。
【
図23】
図20~
図21の体力評価システムの活動トラッカーのためのハードウェア構成の一例を示す図。
【
図25】ユーザに体力評価を提供する方法の一例を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は、特定の実施形態を参照して本明細書に例示され説明されるが、本発明は、図示の詳細に限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明から逸脱することなく、特許請求の範囲の同等物の範囲内及び領域内で詳細にさまざまな修正を施してもよい。
【0007】
本明細書に開示する例示的な運動システム、方法及び装置は主に、ケトルベル及びダンベルに関して説明する。しかし、本発明はそれほど限定されないことが当業者によって理解されるであろう。対照的に、開示した概念、特徴及び実施形態は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、例えば、バーベル、メディシンボール又は他のフリーウエイト及びウエイトシステムを含む、任意のタイプのウエイト装置にて使用可能であってもよい。
【0008】
本明細書に開示する例示的なシステム、装置及び方法は、1つ又は一連のウエイトトレーニング運動の一部として個々のユーザによって使用可能であってもよい。そのような使用では、開示した実施形態は、個々のユーザがウエイトトレーニング運動のために所望のウエイトを選択すること及び/又はウエイトトレーニング運動の前、最中、又は後に運動器具のウエイトを調整することを可能にする場合がある。
【0009】
さらに、本明細書に開示する例示的なシステム、装置及び方法は、調整されたウエイトトレーニング運動の一部として、ユーザのグループによって使用可能である場合がある。そのようなユーザのグループは、単一の場所に共に位置づけられることも、仮想グループ内で遠隔に位置づけられて、技術によって接続されることもあり得る。そのような使用では、ユーザが同じ場所にいるか仮想グループにいるかにかかわらず、開示した実施形態は、グループ内の個々のユーザがウエイトトレーニング運動のために所望のウエイトを選択し、その所望のウエイトを運動システム又はグループ内の他の個人の装置に自動的に伝達することを可能にする場合がある。所望のウエイトは、グループ内の1人又は複数の個人の運動システム又は装置でさらに自動的に選択される場合がある。
【0010】
これとは別に、本明細書に開示する例示的なシステム、装置及び方法は、他のシステム又は装置に接続されることなく、個々のユーザのみが使用可能であってもよい。このため、システム、装置及び方法の使用は拡張可能である。
【0011】
ここで図面を参照すると、
図1A~
図1C、
図2A及び
図2Bは、本発明の態様による例示的な運動器具又は装置100を示す。運動器具100は、例えば、ケトルベルの形態で提供されてもよい。一般的な概要として、装置100は、基部アセンブリ110、シェルアセンブリ140及び複数のウエイト170を備える。装置100の追加の詳細を以下に説明する。
【0012】
基部アセンブリ110は、装置100の構成要素を支持する。基部アセンブリ110は、装置100の特定の構成要素を収容するハウジング112を有する。ハウジング112は、装置100の他の構成要素が載置され得る1つ又は複数の外面を備えてもよい。
【0013】
図2A、
図2B、
図3A及び
図3Bに示すように、基部アセンブリ110のハウジング112は、その上部に第1の表面114及び第2の表面116を備えてもよい。表面114及び116は、シェルアセンブリ140及びウエイト170を支持するように構成された基部を形成する。特に、表面114は、例えば、積み重ねの向きにてウエイト170を支持するように構成され、表面116は、例えば、その下面でシェルアセンブリ140を支持するように構成されてもよい。この例では、表面116は第1の表面114を取り囲む。表面116は、表面114と同じ高さで形成されても、表面114の高さより上又は下の高さで提供されてもよい。
【0014】
基部アセンブリ110は、1つ又は複数のガイド壁118及びガイド突起119をさらに備えてもよい。ガイド壁118は、装置100のユーザが基部アセンブリ110上にシェルアセンブリ140を位置合わせするのを支援するために、表面116から上向きに延びる。ガイド突起119は、装置100のユーザが基部アセンブリ110上でウエイト170を位置合わせするのを支援するために、表面114から上向きに延びる。
【0015】
基部アセンブリ110は、ドライバ120を収容する。ドライバ120は、以下でさらに詳細に説明するように、シェルアセンブリ140のシャフト150に結合され、シャフト150から切り離されるように構成される。ドライバ120は、シェルアセンブリ140のシャフト150を移動させる、例えば回転させるようにさらに構成される。例示的な実施形態では、ドライバ120は、ブラシレス電気モータなどのモータを備える。ドライバ120として使用するのに適したモータが、本明細書の説明からわかるであろう。
【0016】
基部アセンブリ110は、コントローラ122をさらに備えてもよい。コントローラ122は、シャフト150がドライバ120に結合されるときに、シャフト150を動作させる、例えば回転させるようにドライバ120を電気的に制御する。以下でさらに詳細に考察するように、コントローラ122は、ドライバ120を自動的に動作させても、何らかの入力、例えば、運動器具100のユーザからの入力又は別の運動器具100からの送信に応答して動作させてもよい。
【0017】
コントローラ122は、センサ123と通信してもよい。センサ123は、ドライバ120がシェルアセンブリ140のシャフト150に結合されるか切り離されるときを検出するように構成される。このため、コントローラ122は、ドライバ120がシャフト150に結合されること、あるいは表面114及び/又は116などの基部アセンブリ110の1つ又は複数の表面が、シェルアセンブリ140及び/又はウエイト170を支持するか、隣接していることを、センサ123が信号で伝達するときにのみ、ドライバ120を動作させてもよい。センサ123として使用するのに適したセンサには、例えば、光学センサ、圧力センサ又は電気センサが含まれる。
【0018】
基部アセンブリ110は、入力装置124をさらに備えてもよい。入力装置124は、運動器具100のユーザからの入力を受信する。入力装置124は、ドライバ120に電気的及び/又は機械的に結合されて、運動器具100のユーザによる入力に基づいて、ドライバ120にシャフト150を回転させる。入力は、ウエイトトレーニング運動のタイプ、ウエイトの量又はウエイト170の数の選択を含んでもよい。次に、コントローラ122は、入力装置124が受信したウエイトトレーニング運動のタイプ、ウエイトの量又はウエイト170の数に基づいて、ドライバ120を制御してもよい。
【0019】
入力装置124の形態は、限定されることを意図するものではない。入力装置124は、機械的入力、例えば、運動器具100のユーザによって直接操作されるか移動されるように構成されたノブ、ダイヤル、ボタン、スライダ又は他の構造を受容するように構成されてもよい。入力装置124は、電気的入力又は電子的入力、例えば、ユーザの相互作用に応答して機械的信号を生成するように構成された、キー、タッチスクリーン又はタッチパッド又は他の構造を受容するように構成されてもよい。入力装置124として使用するのに適した他の構造が、本明細書の説明からわかるであろう。
【0020】
入力装置124とともに、基部アセンブリ110は、ディスプレイ126をさらに備えてもよい。ディスプレイ126は、ユーザによって入力装置124に提供される入力、例えば、選択された運動、ウエイトの量又はウエイト170の選択された数を表示するように構成される。ディスプレイ126として使用するのに適したディスプレイには、例えば、液晶ディスプレイ又は発光ダイオードディスプレイが含まれる。他のディスプレイが、本明細書の説明からわかるであろう。
【0021】
基部アセンブリ110は、通信装置128をさらに備えてもよい。通信装置128は、以下でさらに詳細に考察するように、別の運動器具100及び/又は他の無線トランシーバと無線通信するように構成されてもよい。通信装置128を介して受信されたデータを、以下でさらに詳細に説明するように、ドライバ120の動作を制御するために使用してもよい。
【0022】
入力装置124及びディスプレイ126は、基部アセンブリ110に連動したり、及び/又は基部アセンブリ110によって収容されたりすると説明されるが、本発明はそのように限定されていないことが理解されよう。例えば、センサ123、入力装置124及び/又はディスプレイ126は、シェルアセンブリ140上に設けられてもよい。一実施形態では、センサ123、入力装置124及びディスプレイ126は、シェル142の外面上に設けられる。この実施形態では、センサ123及び/又は入力装置124は、無線通信によって、あるいはシェルアセンブリ140が基部アセンブリ110上に配置されたときに作成される有線通信インターフェースを介して、基部アセンブリ110内のドライバ120にユーザ入力を通信してもよい。センサ123がシェル142の外面上に設けられる場合には、センサ123は、外部環境からセンサ123を保護するためにセンサカバー129を備えていてもよい。
【0023】
これとは別に、装置100は、ディスプレイ126を備えていなくてもよい。そのような実施形態では、ディスプレイ126によって提示される情報は、装置100と有線通信するか無線通信する(例えば、ユーザのスマートフォン又はタブレットのディスプレイ又はモニター上の)リモート装置を用いて提示されてもよい。
【0024】
装置100の電気部品に電力を供給するために、電源130(充電式電池など)を基部アセンブリ110又はシェルアセンブリ140に設けてもよい。これとは別に、装置100には、基部アセンブリ110上に形成された1つ又は複数の電力/通信端子132を通って、あるいはポート接続又はケーブル接続を介して電力を供給されてもよい。装置100は、主に端子132を介して電力を供給されるように構成されても、例えば、電源130が充電式電池である場合、電源を再充電するために端子132を介した電力接続を使用してもよい。任意選択で他の電源も選択することができる。
【0025】
シェルアセンブリ140は、装置100のユーザによって把持され、持ち上げられる。
図1A~
図1Cに示すように、シェルアセンブリ140は、ケトルベルの形状を有してもよい。しかし、シェルアセンブリ140の形状が限定されることはなく、シェルアセンブリ140は、任意のタイプのフリーウエイト装置として構成されてもよいことが理解されよう。
【0026】
図2A、
図2B及び
図4A~
図4Cに示すように、シェルアセンブリ140はシェル142を備える。シェル142は、ウエイト170を受容する大きさの内部空間144を形成する。シェル142及び内部空間144は、ウエイト170の形状及び大きさに対応するように選択された形状及び大きさを有する。例えば、シェル142及び内部空間144は、
図2Aに示すように、ほぼ円形の断面、あるいは円形の断面を有していない可能性のあるシェル又は支持体の形状に一致する任意の他の形状を有してもよい。シェル142の内部空間144は、1つ又は複数の隆起146をさらに備えてもよい。隆起146は、空間144内のウエイト170を整列させるために使用され、空間144内のウエイト170の回転を防止するために使用されてもよい。
【0027】
シェルアセンブリ140はシャフト150をさらに備える。シャフト150は、シェル142の内部空間144内に延びる。シャフト150は、シェル142などのシェルアセンブリの他の構成要素に対して回転するように結合されてもよい。以下でさらに詳細に説明するように、ウエイト170が内部空間144内で受容されるときのシャフト150の回転が、シャフト150を1つ又は複数のウエイト170と結合してもよい。
【0028】
シャフト150は、シェルアセンブリ140が基部アセンブリ110上で支持されるときにドライバ120に結合されるように構成される。シャフト150はこのほか、シェルアセンブリ140が基部アセンブリ110から取り外されるとき、例えば、ウエイトトレーニング運動中に基部アセンブリ110からシェルアセンブリ140をユーザが持ち上げるときに、ドライバ120から切り離されるように構成される。シャフト150は、以下でさらに詳細に説明するように、ウエイト170上の対応する構造体と係合するための突起152を備える。
【0029】
シャフト150の上端では、シェルアセンブリ140は、シェル142に対するシャフト150の回転を可能にするために、1つ又は複数の軸受153をさらに備えてもよい。軸受153は、
図2Bに示すように、上部固定板154によってシェルアセンブリ150に結合され、固定位置板によってシャフト150に結合される。シャフト150の下端では、シャフト150は、
図2Bに示すように、連接棒156及びバネを有する固定ブロック157を備える連結を介してドライバ120に結合されるように構成される。
【0030】
シェルアセンブリ140は、ウエイトトレーニング運動中にユーザによって把持されるように位置決めされたハンドル160をさらに備えてもよい。
図2A、
図2B及び
図4A~
図4Cに示すように、ハンドル160は、シェル142の外部に結合される。ハンドル160は、シェルアセンブリ140の頂点、シャフト150のシェル142への結合の反対側のシェル142の場所に設けられる。ハンドル160は、シャフト150に対して直交して方向づけられる。しかし、運動器具100を用いて実施されることが望まれるウエイトトレーニングのタイプに基づいて、ハンドル160は、異なる向き又は調整可能な向き、例えば、シャフト150に対して平行又は斜めの向きを有する場合があることが理解されよう。
【0031】
ウエイト170は、シェルアセンブリ140に選択的に結合されて、調整可能なウエイトトレーニング運動の実施を可能にする。
図2A及び
図2Bに示すように、ウエイト170は、例えば、積み重ねの向きで、互いに隣接して位置決めされるように構成される。この向きでは、全ウエイト170は、シェル142の内部空間144に篏合することができる。このため、シェル142は、ウエイト170の上に位置決めすることができ、シェル142の下端148が、基部アセンブリ110の表面116上に載置されてもよい。
【0032】
図6A~
図10Bに示すように、装置100は、5つのウエイト170a、170b、170c、170d及び170eを備えてもよい。しかし、図面に示しているウエイトの数は、例示を目的として提供されており、限定することを意図するものではないことが理解されよう。運動器具100の所望の量、程度又は調整可能性の水準に基づいて、任意の数のウエイトを設けてもよい。非限定的な例では、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ又はそれ以上のウエイト170が、装置100に設けられ、ウエイト170を、1、2、3、4、5、10又は20ポンドの増分で設けてもよい。
【0033】
各ウエイト170は、それぞれの開口部172を有する。ウエイト170が円形の断面を有する場合、開口部172は、各ウエイトの中央又は中央領域に設けられてもよい。ウエイト170が積み重ねられた方向に位置決めされるとき、開口部172は、最上部のウエイト170aから最下部のウエイト170eまで積み重ねられたウエイト170の軸に沿って延びる開口を形成するように、互いに整列されるか重なり合う。
【0034】
各ウエイト170は、それぞれの開口部に延びる1つ又は複数のレッジ174を有する。特定のレッジ174の円周方向の幅は、それぞれのウエイトがウエイト170の積み重ねのどこに位置決めされるかに依存する。積み重ね内のウエイト170が高いほど、レッジ174は広くなる。
図6Aに示すように、レッジ174aが(開口部172aのほぼ半分を覆う)最大の幅を有し、レッジ174eが(開口部172eのごくわずかを覆う)最小の幅を有する。
【0035】
各ウエイト170は、その周囲に1つ又は複数のスロット176を有してもよい。ウエイト170が積み重ねの向きに位置決めされると、スロット176は、シェル142の内部の隆起146に沿って共に摺動することができるように、互いに整列されるか重なり合う。
【0036】
運動器具100の例示的な動作を、本発明の態様に従って、図示の運動器具100の実施形態を概ね参照して、以下に説明する。
【0037】
ウエイトトレーニング運動の前に、ウエイト170を、基部アセンブリ110の表面114上に積み重ねの向きで設ける。この位置では、開口部172によって形成される開口は、最上部のウエイト170aの上面から残りのウエイト170を通って、ドライバ120の領域へと下方に延びる。
【0038】
ユーザは、ウエイトトレーニング運動を実施する前に、シェルアセンブリ140を、積み重ねられたウエイト170の上に載置する。これとは別に、シェルアセンブリ140は、シェル142の下面148が基部アセンブリ110の表面116上に支持された状態で、すでにウエイト170の上に位置決めされていてもよい。この位置では、シャフト150は、開口部172によって形成された開口を通って延び、ドライバ120と物理的に結合することができる。
【0039】
ユーザが運動を開始する準備ができているとき、ユーザは、入力装置124を介して適切な入力を提供してもよい。入力は、ウエイトトレーニング運動のタイプ、ウエイトの量、又はウエイト170の数の選択を含んでもよい。この入力の受信に応答して、ドライバ120は、シャフト150を自動的に動かして、ユーザの入力に対応するいくつかのウエイト170と係合する。基部アセンブリ110がコントローラ122を備える場合、コントローラ122は、ドライバ120を制御してシャフトを回転させ、シャフト150を適切な数のウエイト170と選択的に結合する。コントローラ122は、ユーザ入力、例えば、ウエイトトレーニング運動のタイプ又はユーザが選択したウエイトの量に対応する適切な数のウエイト170を判定するようにプログラムされてもよい。ユーザがいくつかのウエイトを選択する場合、コントローラ122は、ドライバ120を制御して、シャフト150を回転させて、選択された数のウエイト170と結合してもよい。
【0040】
これとは別に、あるいは入力装置124に加えて、ドライバ120は、通信装置128による通信の受信に応答して動作してもよい。運動器具100のユーザは、ウエイトトレーニング運動のタイプ、ウエイトの量又はウエイト170の数の選択を、例えば、ユーザのスマートフォンを使用して、運動器具100の通信装置128へ無線で送信する。コントローラ122は、このデータを受信すると、通信装置128から受信したデータに基づいて、シャフト150を回転させるようにドライバ120を電気的に制御する。
【0041】
ドライバ120がシャフト150を回転させると、1つ又は複数の突起152が、ウエイト170上の対応するレッジ174と選択的に係合する。突起152が係合するレッジ174の数は、シャフト150の回転位置に依存する。それにより、ドライバ120は、シャフト150の回転位置を制御することによって、シャフト150と係合するウエイト170の数を制御してもよい。そのような位置決めの一例を以下に説明する。
【0042】
シャフト150の第1の回転位置では、突起152はいずれもレッジ174の下にはない。この位置では、シャフト150は、例えば、連動するウエイト170のない状態でシェルアセンブリ140を持ち上げることができるように、開口部172を通って自由に移動可能である。
【0043】
シャフト150の第2の回転位置では、最上部の突起152aがウエイト170aのレッジ174aの下にあるのに対し、残りの突起152は他のいずれのレッジ174の下にもない。この位置では、シャフト150はウエイト170aと係合する、即ち、シャフト150に対するウエイト170aの軸方向の移動を防止して、ウエイト170aが連動した状態でシェルアセンブリ140を持ち上げることを可能にする。
【0044】
シャフト150の第3の回転位置では、最上部の突起152aがウエイト170aのレッジ174aの下にあり、次の突起152bがウエイト170bのレッジ174bの下にあり、残りの突起152が他のいずれのレッジ174の下にもない。この位置では、シャフト150は、ウエイト170a及び170bと係合し、即ち、シャフト150に対するウエイト170a及び170bの軸方向の移動を防止して、ウエイト170a及び170bが連動した状態でシェルアセンブリ140を持ち上げることを可能にする。
【0045】
シャフト150は、上記とほぼ同じ方法で、ウエイト170c、170d及び170eとの係合を追加するために、第4、第5及び第6の回転位置などに回転してもよいことが理解されよう。同じように、シャフト150は、シャフト150と係合することができるウエイト170の総数に応じて、任意の数の回転位置に回転してもよいことが理解されよう。例えば、運動器具100が計3つのウエイトを備える場合、シャフト150は4つの異なる位置に回転可能であってもよく、一方、運動器具100が計7つのウエイトを備える場合、シャフト150は8つの異なる位置に回転可能であってもよい。
【0046】
シャフト150が正しい回転位置に回転し、適切な数のウエイト170がシャフト150と係合するとき、シェルアセンブリ140を基部アセンブリ110から持ち上げることによって、例えば、ユーザがハンドル160を把持してシェルアセンブリ140を持ち上げることによって、シャフト150をドライバ120から切り離してもよい。次に、運動器具100のユーザは、運動器具100を用いて所望のウエイトトレーニング運動を実施してもよい。有利なことに、シャフト150をドライバ120から切り離すと、シャフト150を回転させる手段が取り除かれ、それによってシャフト150の回転が防止され、それにより、ウエイトトレーニング運動中にウエイト170がシャフト150から分離するのを防止する。
【0047】
図11は、本発明の態様による例示的な運動方法200を示す。一般的な概要として、方法200は、シェルアセンブリを位置決めするステップと、シャフトを回転させてシャフトを1つ又は複数のウエイトと選択的に結合するステップと、シェルアセンブリを持ち上げるステップとを含む。方法200の追加の詳細を、装置100の構成要素に関して以下に説明する。
【0048】
ステップ210では、シェルアセンブリが、基部アセンブリであって、その上に位置決めされた複数のウエイトを有する基部アセンブリ上に位置決めされる。例示的な実施形態では、シェルアセンブリ140は、ウエイト170が載置された基部アセンブリ110の表面116上に位置決めされ、その結果、ウエイト170は、シェルアセンブリ140のシェル142の内部空間144内に受容される。シェルアセンブリ140がウエイト170の上に位置決めされた場合、シャフト150は、ウエイト170の開口部172によって形成された開口内に位置決めされる。
【0049】
ステップ220では、シェルアセンブリのシャフトが回転して、シャフトを複数のウエイトのうちの1つ又は複数と選択的に結合する。例示的な実施形態では、シャフト150は、シェル142及びウエイト170に対して回転する。基部アセンブリ110のドライバ120がシャフト150を回転する。ドライバ120は、運動を実施する個人が入力装置124に提供する入力に基づいて、シャフト150を回転させる。次に、入力はコントローラ122に伝達される。ドライバ120がシャフト150を回転させると、シャフト150が、所望の数のウエイト170、例えば、運動方法200を実施する個人が選択した数と選択的に係合する。追加の実施形態では、この係合には、シャフト150を回転させて、シャフト150上の突起152を、所望の数のウエイト170の(例えば、下にある)それぞれのレッジ174と係合させて、シャフト150の軸に沿った所望の数のウエイト170の移動を防止することが含まれる。
【0050】
ステップ230では、シェルアセンブリが持ち上げられる。例示的な実施形態では、シェルアセンブリ140は、運動方法200を実施する個人によって基部アセンブリ110から持ち上げられる。個人は、シェルアセンブリ140のハンドル160を把持してシェルアセンブリ140を持ち上げてもよい。シェルアセンブリ140は、シャフト150と結合したウエイト170がシェル142の内部空間144に保持された状態で、持ち上げられる。シャフト150上の突起152とウエイト170上のレッジ174との間の係合は、シェルアセンブリ140が基部アセンブリ110から持ち上げられるときに、ウエイト170がシャフト150から分離するのを防止する。
【0051】
図12は、本発明の態様による例示的な運動システム300を示す。一般的な概要として、システム300は、複数の運動器具100を備える。システム300の追加の詳細を、運動器具100の構成要素を参照して以下に説明する。
【0052】
上記のように、運動器具100は、基部アセンブリ110を備える。システム300では、各運動器具100は、それぞれの基部アセンブリ110を備えてもよい。これとは別に、システム300は、複数のシェルアセンブリ及びウエイトの積み重ねを支持するように構成された1つ又は複数の組み合わされた基部アセンブリを備えてもよい。そのような組み合わされた基部アセンブリは、組み合わされた基部アセンブリによって支持される各シェルアセンブリの従属構成要素(例えば、入力装置、ディスプレイ及び通信装置)を備えても、シェルアセンブリ及び組み合わされた基部アセンブリによって支持されるウエイトの積み重ねのそれぞれに関連する単一の従属構成要素を備えてもよい。
【0053】
運動器具100の各基部アセンブリ110のドライバ120(又は組み合わされた基部アセンブリのドライバ120)は、関連する通信装置128を介して受信したデータに基づいて、それぞれのシャフト150を回転させるように構成される。例示的な実施形態では、運動器具100aのうちの1つ(例えば、マスター運動器具)が、いくつかのウエイト170の選択を含むユーザからの入力を(例えば、入力装置124を介して)受信する。次に、マスター運動器具100aに連動する通信装置128は、システム300の他の運動器具100b、100cのうちの1つ又は複数の通信装置128へのユーザからの入力を(
図12の矢印が示すように)送信する。このような他の運動器具100b及び100cは、マスター運動器具100aの通信装置128からデータを受信し、ドライバ120を動作させてシャフト150を回転させて適切な数のウエイト170と係合するように構成される。このようにして、運動システム300の1人のユーザ(例えば、ウエイトトレーナー)が、運動システムの他の各ユーザ(例えば、学生)のウエイト選択を制御してもよい。
【0054】
図13は、本発明の態様による、別の例示的な運動システム、運動システム400を示す。一般に、本発明はこのほか、互いに隣接して位置決めされるように構成された複数のウエイトをそれぞれが有する複数の運動器具を備える運動システムを提供し、運動器具のそれぞれは、選択された数の複数のウエイトと係合するように構成される。運動システムはこのほか、運動器具のうちの少なくとも1つの複数のウエイトを支持するように構成された基部を有する少なくとも1つの基部アセンブリを備え、基部アセンブリは、運動器具の少なくとも1つに結合され、同器具から分離されるように構成される。運動システムは、任意選択で、複数の運動器具のうちの1つ又は複数と通信するように構成されたインターフェースを備える。基部アセンブリは、任意選択で、インターフェースから受信されるか、インターフェースに伝達された情報に基づいて、運動器具のうちの1つ又は複数が係合するウエイトの数を増減するなど、運動器具のうちの1つ又は複数と協働するように構成される。
【0055】
一般的な概要として、システム400は、基部アセンブリ410及び複数のシェルアセンブリ440を備える。基部アセンブリ410及びシェルアセンブリ440は、運動器具100に関して上記の構成要素のいずれかを備えてもよい。システム400の追加の詳細を以下に記載する。
【0056】
基部アセンブリ410は、シェルアセンブリ440のそれぞれをはじめとする、システム400の構成要素を支持する。基部アセンブリ410は、組み合わされた基部アセンブリによって支持された各シェルアセンブリ440又はシェルアセンブリ440のグループに連動する従属構成要素(例えば、ドライバ、入力装置、コントローラ、通信装置など)を備えても、組み合わされた基部アセンブリ410によって支持されたシェルアセンブリ440及びウエイトの積み重ねのそれぞれ又は全部に連動する単一の従属構成要素を備え得る組み合わされた基部アセンブリである。
【0057】
基部アセンブリ410は、基部アセンブリ410上で支持されたシェルアセンブリ440のそれぞれのためのドライバを収容する。各ドライバは、運動器具100に関してこれまでに説明したように、各シェルアセンブリ440のそれぞれのシャフトに結合され、同シャフトから分離されるように構成される。
【0058】
基部アセンブリ410は、1つ又は複数のコントローラをさらに備えてもよい。基部アセンブリ410は、複数のコントローラ、例えば、各ドライバ又はドライバの各グループに対する1つのコントローラを備えても、全ドライバを電気的に制御する単一のマスターコントローラを備えてもよい。
【0059】
システム400は、入力装置424などのユーザインターフェースをさらに備えてもよい。入力装置424は、運動システム400のユーザからの入力を受信する。入力装置424は、運動器具100に関連してこれまでに記載したように、システム400のシェルアセンブリ440のいずれかに対していくつかのウエイトを選択するように動作可能であってもよい。入力装置424は、全シェルアセンブリ440に対して同じウエイトを入力することを可能にしても、各シェルアセンブリ440のウエイトを個別に設定することを可能にしてもよい。
【0060】
入力装置424の形態は、限定することを意図するものではない。
図13に示すように、入力装置424は、基部アセンブリ410とは別に形成されてもよく、有線又は無線によって基部アセンブリ410内のコントローラと通信してもよい。
これとは別に、入力装置424は、基部アセンブリ410を備えた1つの構造に統合されてもよい。全シェルアセンブリ440に対して単一の入力装置424を提供しても、各シェルアセンブリ440に対して入力装置424を提供してもよい。入力装置424として使用するための構造が本明細書の説明からわかるであろう。
【0061】
図13に示すように、入力装置424は、ディスプレイ426と統合されてもよい。ディスプレイ426は、ユーザが入力装置424に提供する入力、例えば、選択された運動、ウエイトの量又は選択された数のウエイトを表示するように構成される。入力装置424と同じように、全シェルアセンブリ440に対して単一のディスプレイ426を提供しても、各シェルアセンブリ440又はシェルアセンブリ440のグループ又はサブグループに対してディスプレイ426を提供してもよい。ディスプレイ426として使用するのに適したディスプレイが本明細書の説明からわかるであろう。
【0062】
シェルアセンブリ440は、システム400のユーザによって把持され、持ち上げられる。各シェルアセンブリ440は、運動器具100に関してこれまでに説明したように、それぞれのシェルアセンブリ440の内部に収容された1つ又は複数のウエイトと選択的に結合され得るシャフトを備える。
【0063】
このため、
図13に示す運動システムなどの複数の台の実施形態には、例えばケトルベルなどの複数の運動器具を1つの台に陳列する能力があり、全部の運動器具を制御する1つの主ディスプレイ又は各ディスプレイが隣接する運動器具を制御する複数のディスプレイのいずれかを有するであろう。各運動器具のウエイトは、各器具ごとに同じウエイトであっても異なるウエイトであっても構わない。例えば、説明のために、(
図13に示す上部ラック上の)運動器具の上半分はそれぞれ最大42ポンドを保持し、下半分は最大90ポンドのウエイトを有することがあり得る。このほか、他のウエイト及びさまざまなウエイトの組み合わせが検討される。
【0064】
本発明による運動器具及びシステムは、任意選択で、消費者の好み、美的考慮、電源識別などの要因に応じて、広範囲の装飾用の形状及び設計及び輪郭を備える。このため、さまざまな装飾用の設計を、本明細書で説明する機能性から独立して選択することができる。例えば、説明の目的で、運動器具の例示的な装飾的特徴が、2018年2月2日に出願された同時係属中の米国意匠特許出願第29/635,801号に示される。この出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0065】
図14A~
図14G、
図15及び
図18A~
図18Fは、本発明の態様による例示的な運動器具又は装置500を示す。運動器具500は、例えば、ダンベルの形態で提供されてもよい。これとは別に、運動器具500はバーベルであってもよい。
【0066】
一般的な概要として、装置500は、基部アセンブリ510、シェルアセンブリ540及び複数のウエイト570を備える。装置500の追加の詳細を以下に説明する。
【0067】
図14A~
図14G及び
図15を概ね参照すると、運動器具500が、互いに隣接して位置決めされるように構成された複数のウエイト570と、内部を形成するハンドルシャフト542を備えるシェルを有するシェルアセンブリ540であって、シェルアセンブリ540はこのほか、シェルに対して移動するように結合され、シェルの内部内に延びるシャフト544を有し、シャフト544のシェルに対する移動が、シャフト544を複数のウエイト570のうちの1つ又は複数と選択的に結合する、シェルアセンブリ540と、複数のウエイト570及びシェルアセンブリ540を支持するように構成されたハウジング512を備える基部を有する基部アセンブリ510であって、基部アセンブリ510はこのほか、シェルアセンブリ540がハウジング512を備える基部によって支持されるときにシェルアセンブリ540のシャフト544に結合されるように構成されたモータ523を備えるドライバを有し、ドライバ523はこのほか、シェルアセンブリ540がハウジング512を備える基部によって支持されないときにシェルアセンブリ540のシャフト544から切り離されるように構成される、基部アセンブリ510と、を備える。ここで、基部アセンブリ510のドライバ523は、ドライバ523がシェルアセンブリ540のシャフト544に結合されてシャフト544を複数のウエイト570のうちの1つ又は複数に選択的に結合するときに、シェルアセンブリ540のシェルに対してシェルアセンブリ540のシャフト544を移動させるように構成される。
【0068】
複数のウエイト570は複数のグループに配置され、複数のグループのそれぞれはシェルアセンブリの反対側に位置決めされる。ここで、シェルアセンブリ540は複数のシャフト544を有し、複数のシャフトのそれぞれはシェルに対して移動するために結合され、シェルの内部に延在する。シェルに対するシャフト544の移動は、シャフト544をウエイト570の各グループ内の1つ又は複数のウエイト570と選択的に結合する。
【0069】
複数のウエイト570のそれぞれは開口部582を有する。複数のウエイト570の開口部582は、複数のウエイト570が互いに隣接しているときに軸「B」に沿って延びる開口582´を少なくとも部分的に形成する。
【0070】
シェルアセンブリ540のシャフト544は、複数のウエイトによって形成される開口582´内に位置決め可能である。複数のウエイト582のそれぞれは、1つ又は複数の係合面580/590を備える。ドライバ523がシャフト544をシェルに対して移動させると、シャフト544は、複数のウエイト570のうちの1つ又は複数と選択的に係合して、開口582の軸Bに直交する方向に沿った複数のウエイト570のうちの1つ又は複数の移動を制限するか防止する。
【0071】
シェルアセンブリ540は、運動器具500のユーザが把持するように位置決めされたハンドル部分542をさらに備える。ドライバ523はモータ523を備え、基部アセンブリ510は、運動器具のユーザからの入力に基づいて、モータ523を電気的に制御してシャフト544を移動させるコントローラをさらに備える。
【0072】
基部アセンブリ510は、運動器具500のユーザからの入力に基づいて、ドライバにシャフト544を回転させるために、ドライバ523に電気的又は機械的に結合された入力装置521をさらに備える。
【0073】
基部アセンブリのドライバ523からシェルアセンブリ540のシャフト544を分離させると、シェルに対するシャフト544の移動を防止し、それにより、運動器具500のシャフト544から複数のウエイト570のうちの1つ又は複数が分離するのを防止する。
【0074】
このほか、複数のウエイト570がその上に位置決めされた基部アセンブリ510上にシェルアセンブリ540を位置決めするステップと、シェルアセンブリ540のシャフト544を、シャフト544に結合された基部アセンブリ510のドライバ523と共にシェルに対して移動させて、シャフト544を複数のウエイト570のうちの1つ又は複数と選択的に結合するステップと、複数のウエイト570のうちの1つ又は複数がシェルアセンブリ510のシャフト544に結合された状態で、シェルアセンブリ540を基部アセンブリ510から持ち上げるステップと、を含む運動方法が提供される。
【0075】
複数のウエイト570のそれぞれは開口部582を有し、複数のウエイト570の開口部582は、軸Bに沿って延びる開口582´を少なくとも部分的に形成する。ここで、位置決めステップは、複数のウエイト570によって形成される開口582´内でシェルアセンブリ540のシャフト544を位置決めするステップを含む。複数のウエイト570のそれぞれは1つ又は複数の係合面580/590を備える。ここで、移動ステップは、シャフト544をシェルに対して移動させて、シャフト544が複数のウエイト570のうちのそれぞれのウエイトの係合面580/590と選択的に係合して、開口582´の軸Bに直交する方向への複数のウエイト570のうちの1つ又は複数の移動を防止するステップを含む。シェルアセンブリ540はハンドル部分542をさらに備える。ここで、持ち上げステップは、シェルアセンブリ540のハンドル部分を把持するステップを含む。ドライバ523はモータ523を含み、基部アセンブリ510は、モータ523を電気的に制御するコントローラをさらに備える。ここで、移動ステップは、コントローラに入力を提供して、モータ523を制御してシャフト544を移動させるステップを含む。基部アセンブリ510は、ドライバ523に電気的又は機械的に結合された入力装置521をさらに備える。ここで、移動ステップは、入力装置521を用いて入力を受信し、受信した入力に基づいてドライバ523にシャフト544を移動させるステップを含む。運動方法は、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510から持ち上げられたときに、運動器具のシャフト544から複数のウエイト570のうちの1つ又は複数が分離するのを防止するステップをさらに含む。
【0076】
運動システムが、互いに隣接して位置決めされるように構成された複数のウエイト570をそれぞれが有する複数の運動器具500と、複数のウエイト570に対して移動するように構成されたシャフト544であって、複数のウエイト570に対してシャフト544が移動すると、シャフト544が複数のウエイト570のうちの1つ又は複数と選択的に結合する、シャフト544と、基部アセンブリ510であって、複数のウエイト570を支持するように構成された基部と、シャフト544に結合し、シャフト544から切り離されるように構成されたドライバ523とを有する基部アセンブリ510と、複数の運動器具500のうちの別の1つの通信装置と無線通信するように構成された通信装置であって、複数の運動器具500のうちの1つのドライバ523は、複数の運動器具500のうちの別の1つの通信装置から受信したデータに基づいて、複数の運動器具500のうちの1つのシャフト544を移動させるように構成される、通信装置と、を備える。
【0077】
ドライバ523はモータ523を含み、各基部アセンブリ510は、複数の運動器具500のうちの他方の1つの通信装置から受信したデータに基づいて、モータ523を電気的に制御してシャフト544を移動させるコントローラをさらに備える。複数の運動器具のうちの1つのドライバ523は、運動システムのユーザからの入力に基づいて、複数の運動器具500のうちの1つのシャフト544を移動させるようにさらに構成され、ユーザから複数の運動器具500のうちの別の1つの通信装置に入力を送信するようにさらに構成される。通信装置は、複数の運動器具500のうちの1つのシャフト544に結合されたウエイト570の数に対応するデータを、複数の運動器具500の別の1つに無線通信するように構成される。
【0078】
運動器具が、互いに隣接して位置決めされるように構成された複数のウエイト570と、
複数のウエイト570のうちの1つ又は複数と係合するように構成されたシャフト544と、シャフト544に結合され、シャフト544から切り離されるように構成されたドライバ523を有する基部アセンブリ510と、シャフト544又は基部アセンブリ510に連動する入力装置521であって、入力装置521は、運動器具500のユーザから入力を受信するように構成され、入力は、複数のウエイト570の数に対応する選択を含む、入力装置521と、を備える。ここで、基部アセンブリ510のドライバ523は、ドライバ523がシャフト544に結合され、入力が入力装置521によって受信されて、選択された数の複数のウエイト570を有するシャフト544と選択的に係合するときに、複数のウエイト570に対してシャフト544を自動的に移動させるように構成される。
【0079】
基部アセンブリ510は、複数のウエイト570を支持するように構成された基部をさらに備える。複数のウエイト570のそれぞれは開口部582を有し、複数のウエイト570の開口部582は、複数のウエイト570が互いに隣接しているときに、軸Bに沿って延びる開口582´を少なくとも部分的に形成し、シャフト544は開口582´内に位置決め可能である。複数のウエイト570のそれぞれは、1つ又は複数の係合面580/590を備える。ドライバ523がシャフト544を移動させると、シャフト544は、選択された数の複数のウエイト570の係合面580/590のそれぞれと選択的に係合して、開口部582´の軸Bに直交する方向への複数のウエイト570のうちの1つ又は複数の移動を防止するか制限する。シャフト544は、シャフト544に対して平行に方向づけられたハンドル部分に結合される。
【0080】
ドライバ523はモータ523を含み、基部アセンブリ510は、運動器具500のユーザからの入力に基づいて、モータ523を電気的に制御してシャフト544を移動させるコントローラをさらに含む。運動器具500は、選択された数の複数のウエイト570に対応する値、あるいは選択された数の複数のウエイト570に対応するウエイトを表示するように構成されたディスプレイ519をさらに備える。基部又はシャフト544に連動したセンサ557/559であって、センサ557/559は、ドライバ523がシャフト544に結合するかシャフト544から切り離されたときを検出するように構成される。
【0081】
ハンドル部分542は、シェルアセンブリ540のシェルに沿って提供され、ハンドル軸Bを規定し、複数のウエイト570のそれぞれは、ハンドル軸Bに平行に方向づけられたウエイト軸Bから半径方向外向きに延びる。
【0082】
運動器具は、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510によって支持される場合、ドライバ523及びシェルアセンブリ540のシャフト544に結合された駆動シャフト527をさらに備え、駆動シャフト527は、ドライブシャフト527がシェルアセンブリ540のシャフト544に結合されるとき、シェルアセンブリ540のシェルに対してシャフト544を移動させるために回転するように構成される。駆動シャフト527は、ドライバ523がシェルアセンブリ540のシャフト544に結合され、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510によって支持されるときに、シェルアセンブリ540の内部に延びるように位置決めされる。駆動シャフト527は、シェルアセンブリ540のシャフト544のシャフト軸Bに対して直交して方向づけられる。
【0083】
運動器具は、ダンベルとバーベルとから構成されるグループから選択される。複数のウエイト570は、複数のグループに配置され、グループは、シェルアセンブリ540の反対側に位置決めされる。ここで、シェルアセンブリ540は、複数のシャフト544を有し、複数のシャフト544のそれぞれは、シェルに対して移動するように結合され、シェルの内部に延在する。シェルに対してシャフト544を移動させると、シャフト544が、ウエイト570の各グループ内の1つ又は複数のウエイト570と選択的に結合する。シェルに対してシャフト544を移動させると、シャフト544が、ウエイト570の各グループ内の同数のウエイト570と選択的に結合する。
【0084】
シェルアセンブリ540は、ハンドルシャフト542及びシェルサブアセンブリ545を備え、それぞれがハンドルシャフト542の端部に結合される。シェルサブアセンブリ545のそれぞれは、少なくとも部分的に内部領域を形成する。ドライブシャフトアセンブリ531はそれぞれ、シェルサブアセンブリ545のそれぞれの内部領域内に少なくとも部分的に位置決めされ、各ドライブシャフトアセンブリ531は、シャフト544のそれぞれの1つと係合するように位置決めされる。
【0085】
運動器具は、複数のドライバ523であって、それぞれは、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510によって支持されるときに、シェルアセンブリ540のシャフト544のそれぞれの1つに結合されるように構成され、駆動シャフトアセンブリ531のそれぞれがドライバ523のそれぞれの1つに解放可能に結合可能である、複数のドライバ523をさらに備える。シャフト544のそれぞれが歯車ラック572を有し、ドライブシャフトアセンブリ531のそれぞれのドライブシャフト表面が、シャフト544のそれぞれの1つの歯車ラック572と係合する歯車561を備える。
【0086】
少なくとも2つのウエイト570は、ウエイト570の軸Bに沿って互いに隣接して配置されて、一対のウエイトを形成する。一対のウエイトのうちの第1のウエイトが雄面580を備え、一対のウエイトのうちの第2のウエイトが、第1のウエイトの雄面580が係合し、それにより、軸Bに沿って互いに対する一対のウエイト570のうちの第1のウエイト及びの第2のウエイトの移動を制限するか排除するように構成された雌面590を備える。一対のウエイト570のうちの第1のウエイト及び第2のウエイトはそれぞれ、軸Bに沿って延びる開口582を形成して、シェルアセンブリ540のシャフト544を受容して、シャフト544を第1のウエイト及び第2のウエイトと選択的に結合する。シャフト544は、軸Bに直交する方向にて互いに対する一対のウエイト570のうちの第1のウエイト及び第2のウエイトの移動を制限するか排除する。
【0087】
シェルアセンブリ540は、シェルアセンブリ540の移動に対応するデータを記憶するように構成されたメモリを備える。基部アセンブリ510は、シェルアセンブリ540の移動に対応するデータを受信するように構成されたメモリを備える。
【0088】
基部アセンブリ510及びシェルアセンブリ540は、基部アセンブリ510がシェルアセンブリ540を支持しているときに、シェルアセンブリ540の移動に対応するデータを共有するように構成される。基部アセンブリ510は、シェルアセンブリ540の移動に対応するデータをリモート装置に無線送信するように構成される。
【0089】
ここで、
図14A~
図14G、
図15及び
図18A~
図18Fに示す実施形態の詳細をさらに具体的に参照すると、基部アセンブリ510は、装置500の構成要素に対して支持を提供する。基部アセンブリ510は、半円筒ハウジング512と、ハウジング512の下面に取り外し可能に取り付けられた基部カバー513とを有する。
【0090】
ハウジング512は、装置500の他の構成要素が載置され得る1つ又は複数の外面を備える。
図15に示すように、基部アセンブリ510のハウジング512は、その上部に第1の表面514及び第2の表面516を備える。表面514及び516は、シェルアセンブリ540及びウエイト570を支持するように構成された基部を形成する。各表面514、516は、等間隔に離間され、例えば、積み重ねの向きでウエイト570を支持するように構成された上向き突出リブ517を備える。ウエイト570の下面は、2つの隣接するリブ517の間に適合するような大きさになっている。
【0091】
ハウジング512は、所望のウエイトを選択するための2つのユーザ操作可能ボタン521の形態のユーザ制御インターフェースと、選択されたウエイトを表示するためのボタン521の間に配置されたディスプレイ519とを備える。一方のボタン521は、シェルアセンブリ540に取り外し不可能に取り付けられたウエイトの量(即ち、ウエイト570の数)を増大させるために「+」とラベル付けされ、他方のボタン521は、シェルアセンブリ540に取り外し不可能に取り付けられたウエイトの量(即ち、ウエイト570の数)を減少させるために「-」とラベル付けされる。ボタン521は、本明細書では、ユーザ入力装置と概ね呼ばれる場合がある。
【0092】
内部領域が、装置500の特定の構成要素を収容するハウジング512内に形成される。
図14Gに最もよく示すように、この例示的な実施形態によれば、2つのモータ523の形態のドライバが内部領域内に取り付けられる。ドライバは、シェルアセンブリ540に付与されるウエイトの量を調整するように構成される。各モータ523は、軸回りを回転するように構成される出力シャフト525を有する。当業者は、ドライバが、図示し説明したものとは異なる可能性があることを認識するであろう。例えば、ドライバは、単一のモータ523を備えるものであることがあり得る。
【0093】
各出力シャフト525は、シャフト525及び527が共に回転するように、中間シャフト527に回転不可能に接続される。各中間シャフト527の下端は、シャフト525及び527が共に回転するように出力シャフト525のうちの1つに固定され、各中間シャフト527の上端は、シェルアセンブリ540の一部を形成するシャフト531を解放可能に受容するように構成された開口部529を備える。シャフト527の開口部529は、シャフト531及び527が共に回転するように、シャフト531の下端に連動している。シャフト531及び527は、装置500の動作中に定期的に取り外され、再取り付けすることができることを理解されたい。
【0094】
各中間シャフト527の上端は、ハウジング512の上面から突出する中空円筒533(
図15を参照)内に位置決めされ、その結果、シャフト527の開口部529がハウジング512の外部から視認可能であり、アクセス可能である。バネ535が、シャフト527の上端とシリンダ533の内面との間に位置決めされ、円筒533内のシャフト527を中心とするほか、シャフト527と531との間の明確な接続を確実なものにする。各中間シャフト527の上端は、円筒533の上面と同一平面であってもよい。これとは別に、各中間シャフト527の上端は、円筒533の上面に対してわずかに押し下げられているか、突出していてもよい。
【0095】
ディスプレイ519及びボタン521と相互作用するためのプリント回路基板(PCB)539をハウジング512内に取り付ける。このほか、PCB541を、後述するように、PCB541から受信した信号に基づいてモータ523を制御するためにハウジング512内に取り付ける。PCB541は、Bluetooth又はWi-Fiなどの無線信号を送受信するための(少なくとも)プロセッサ、コントローラ及び無線送信機/受信機を備える。
【0096】
ここでシェルアセンブリ540を参照すると、シェルアセンブリ540は、本質的に、ウエイト570が付与されていないバーベルである。シェルアセンブリ540は、中空円筒の形態のハンドルシャフト542と、ハンドルシャフト542の中空内部内に位置決めされたツーピースの伸縮シャフト544と、シャフト542の両側に取り付けられた2つのシェルサブアセンブリ545とを概ね備える。
【0097】
シェルサブアセンブリ545は実質的に同一であり、シェルサブアセンブリ545のうちの1つのみを以下に説明する。シェルサブアセンブリ545は、シャフト542の端部に最も近く位置決めされたボウル形状の円筒形内側ケース546と、内側ケース546の開放端部に取り付けられた外側ケース548と、外側ケース548の外面に取り付けられた雌型蟻継ぎコネクタ550とを備えるシェルを概ね備える。円形の開口部が各シェルサブアセンブリを貫通して形成され、長手方向軸Bと実質的に位置合わせされる。
【0098】
図14Gに最もよく示すように、外側ケース548は、シャフト542の一端が受容される中空円筒552を備える。シャフト542は、シャフト542の穴553を通過するシャフト531によって円筒552に固定的かつ非回転的に取り付けられる。外側ケース548は、ケース546とケース548を共に締結する内側ケース546の嵌合機能に解放可能に接続された一連のスナップ接続具555を備える。シャフト542、ケース546及びケース548を取り付けるための他の手段が当業者に知られている。
【0099】
一連の機械的構成要素が、ケース546とケース548との間に形成された中空領域内に位置決めされる。さらに具体的には、実質的に同一のシェルサブアセンブリ545のうちの1つのみをさらに参照すると、シャフト531は、中空領域内に回転可能に取り付けられる。シャフト531は、ハンドルシャフト542の対向する穴553及び外側ケース548の円筒552の対向する穴556に位置合わせされる(即ち、通過する)。cクリップ560を、円筒552の上方の場所にてシャフト531に形成された溝に取り付け、別のcクリップ560を、円筒552の下の場所にてシャフト531に形成された溝に取り付け、それにより、ハンドルシャフト542に対するシャフト531の軸方向位置を係止する。シャフト531は穴553と穴556内で回転することができるが、穴553と穴556に対しては並進しないことを理解されたい。
【0100】
歯車561を、シャフト531と歯車561が共に回転するように、シャフト531の中央領域に回転不可能に取り付ける。歯車561とシャフト531は共にドライブシャフトアセンブリを形成する。歯車561は、歯車561と、歯車561が噛み合うシャフト544上の歯車ラック572との間の不整合に対応するために、シャフト531の長さに沿って(即ち、軸Aに沿って)わずかに並進することができてもよい。
【0101】
ここで、シェルアセンブリ540の(集合的又は個別にシャフト544と呼ばれる)伸縮シャフト544a及び544bの特徴を参照すると、各伸縮シャフト544は、シャフト544の長さの大部分に沿った半円筒形断面を形成する切り欠き領域を有する実質的に円筒形の形状を有する。長方形のチャネル574が、半円筒形断面の内向き側(即ち、軸Bに面する側)の長さに沿って形成される。歯車ラック572を形成する歯車の歯が、チャネル574の実質的な部分に沿って形成される。組み立てられた形態では、半円筒形区分の平らな面は、互いに向き合うように位置決めされる。各歯車561は、両方のシャフト544のチャネル574内に位置決めされ、各歯車561の歯は、軸A周りの歯車561のうちの少なくとも1つの回転が両方のシャフト544の軸Bに沿った並進を引き起こすように、両方の歯車ラック572と噛み合う。通常の動作では、両方の歯車561は、モータ523によって同時に回転して、軸Bに沿って両方のシャフト544の並進を引き起こす。軸Aと軸Bは直交していることを理解されたい。歯車561と歯車ラック572との間の歯による係合により、シャフト544は、反対方向に同時に並進するように構成される。シャフト544は、シャフト544がいずれのウエイト570とも係合しない収縮位置(
図18Fを参照)と、シャフト544が1つ又は複数のウエイト570と係合する展開位置(
図14Gを参照)との間を移動するように構成される。
【0102】
シェルサブアセンブリ545の特徴に戻って参照すると、シェルサブアセンブリ545のうちの1つについて、電子部品をこのほか、ケース546とケース548との間に形成された中空領域に収容する。電子部品は、(i)装置500の動きを感知する(例えば)加速度計の形態のセンサ552と、(ii)センサ552に電力を供給するための充電式電池と、(iii)メモリと、装置500の合体状態にてセンサ552の読み取り値を基部アセンブリ510に通信するためのプロセッサとを備えるPCBと、を備える。(接点とも呼ばれる)バネピン557を、シェルサブアセンブリ545のPCBに接続して、シェルアセンブリ540の合体状態にて基部アセンブリ510のPCB541との間で信号及び電力を転送する。
【0103】
シェルサブアセンブリ545の雌型蟻継ぎコネクタ550が、外側ケース548の外向き面に取り付けられ、隣接するウエイト570上に配置された雄型蟻継ぎコネクタ580上に解放可能に取り付けられるように構成される。雌型蟻継ぎコネクタ550は、例えば、留め具によってケース548に取り付けられても、これとは別に、雌型蟻継ぎコネクタ550は、ケース548と共に単一の部材として形成されてもよい。
【0104】
雌型蟻継ぎコネクタ550は、下面に開放端を有する半円形の雌形蟻継ぎ凹部576を備える。開放端は、隣接するウエイト570上の雄型蟻継ぎコネクタ580を摺動可能に受容するように構成される。このほか、
図17を参照して説明するように、ウエイト570の雌型コネクタ550と雄型蟻継ぎコネクタ580との間に形成される蟻継ぎは、外側ケース548が(シェルアセンブリ540全体と共に)、取り付けられたウエイト570に対して軸B回りを回転するのを防止する。蟻継ぎはこのほか、取り付けられたウエイト570が外側ケース548(及びシェルアセンブリ540全体)に対して上方に移動するのを防止する。蟻継ぎは、取り付けられたウエイト570がシェルアセンブリ540に対して軸Aに沿って下向きに移動するのを妨げない-そのような下向きの並進は、伸縮シャフト544のうちの1つが、取り付けられたウエイト570に形成された開口部582内に位置決めされる場合にのみ防止される。さらに具体的には、伸縮シャフト544が、取り付けられた(取付済み?)ウエイト570に形成された開口部582内に位置決めされる場合、取り付けられたウエイト570は、シャフト544と、外側ケース548の中央穴と、取り付けられたウエイト570の開口部582との間の相互係合により、垂直方向にシェルアセンブリ540から外れることが防止される。取り付けられたウエイト570は、雌型蟻継ぎコネクタ550と雄型蟻継ぎコネクタ580との間の相互係合により、水平方向にシェルアセンブリ540から外れるのを防止される。
【0105】
ここで、ウエイト570の特徴を参照すると、ウエイト570は実質的に同一であり、
図16A~
図16Gを参照して、1つのウエイト570のみを以下に説明する。ウエイト570は、第1の面581と、第1の面581の反対側の第2の面583と、2つの面581及び583の間に延在し、2つの面を相互接続する回転表面584とを有する円板である。回転表面584の基部584aは、ハウジング512の表面514、516上に据え付けるために平坦である。円形の開口部582が、ウエイト570の中心に形成され、ウエイト570の長手方向軸Bと実質的に整列している。
【0106】
ウエイト570は、第1の面581の雌型蟻継ぎコネクタ590と、第2の面583の雄型蟻継ぎコネクタ580とを備える。第1のウエイト570の雌型蟻継ぎコネクタ590は、第1のウエイトの第1の面581に隣接する第2のウエイト570bの雄型蟻継ぎコネクタ580と嵌合するように構成されるのに対し、第1のウエイト570の雄型蟻継ぎコネクタ580は、第1のウエイト570の第2の面583に隣接する第3のウエイト570の雌型蟻継ぎコネクタ590と嵌合するように構成される。
図17は、ウエイト570bの雌型蟻継ぎコネクタ590とウエイト570aの雄型蟻継ぎコネクタ580との間の相互接続を示す。
図17のさまざまな特徴を、相互接続の理解を容易にするために簡略化された形態で示している。
【0107】
雄型蟻継ぎコネクタ580及び雌型蟻継ぎコネクタ590は、本明細書では係合面と概ね呼ばれる場合がある。当業者は、2つの本体間の接続及び分離を達成するために他のコネクタの方式が存在することを認識するであろう。このため、コネクタ580及び590は、図示され説明されたものとは異なる場合がある。
【0108】
図16Aに最もよく示すように、ウエイト570の面581は、面581から平面591まで延びるU字形の切り欠き部分を備える。開口部585を、ウエイト570の基部584aと交差する切り欠き部分の基部に形成する。シェルアセンブリ540を基部アセンブリ510に合体させた時点で、開口部585は、基部アセンブリ510にすでに合体されている隣接するウエイト570の雄型蟻継ぎ580を最初に受容するような大きさに設定され、その後、ハウジング512のリブ517のうちの1つを受容するような大きさにも設定される。開口部585及びリブ517の形状は、ウエイト517が単一の向きでのみハウジング512に設置することができることを確実なものにするために相補的であり、それにより、ウエイト517のハウジング512への不適切な設置を防止する。
【0109】
傾斜した壁586がA字形に延びる。さらに具体的には、傾斜した壁586は、開口部585の両端から遠位方向に延在し、ウエイト570の長手方向軸Bに向かって傾斜している。装置500の組み立てられた形態では、隣接するウエイト570の雄型蟻継ぎコネクタ580は、傾斜した壁586間に位置決めされる。このため、傾斜した壁586は、嵌合する隣接ウエイト570の回転を防ぐように構成される。
【0110】
雌型蟻継ぎコネクタ590は、傾斜した壁586の遠位端の間を延在し、同遠位端を接続する。雌型蟻継ぎコネクタ590は、軸B周りに延びる雌型蟻継ぎ面587を備える。雌型蟻継ぎ面587は、軸B周りにU字形であり、傾斜した壁586の遠位端を接続する。雌型蟻継ぎ面587はこのほか、第1の面581から第2の面583までの深さ方向に(即ち、軸Bに沿って)傾斜して、長手方向軸Bを取り囲み、同軸に面する。
図16Gにて最もよくわかるように、ウエイト570の第1の面581から第2の面583への方向から見た場合、雌型蟻継ぎ面587は、ウエイト570の長手方向軸Bから離れる方向に(例えば、45度の角度で)外向きに延びる。
図17にて最もよくわかるように、1つのウエイト570bの雌型蟻継ぎコネクタ590は、雌型蟻継ぎ面587の傾斜面とウエイト570aの平面591との間に、嵌合ウエイト570aの嵌合する雄型蟻継ぎコネクタ580を捕捉するように設計される。
【0111】
雌型蟻継ぎコネクタ590は、
図16Aに示すように、ウエイト570の第1の側面581に締結される別個のインサートの一部を形成しても、これとは別に、雌型蟻継ぎコネクタ590は、
図17に示すように、ウエイト570の第1の面581とユニット化されてもよい。
【0112】
図16C~
図16Gに最もよく示すように、各ウエイト570の面583は、雄型蟻継ぎコネクタ580を備える。雄型蟻継ぎコネクタ580は、軸Bに沿って側面583から外向きに延びる墓石形状の突起である。雄型蟻継ぎコネクタ580は、ウエイト570の基部面584aに実質的に平行である平坦底面597を備える。蟻継ぎ面595が、平坦底面597の両端から延在し、両端を接続する。蟻継ぎ面595はU字形であり、軸Bを取り囲む。
図16Dに最もよく示すように、蟻継ぎ面595は、第2の面583から鋭角(例えば、45度)で、軸Bから離れる方向に外向きに延びる。
図17に最もよく示すように、1つのウエイト570aの雄型蟻継ぎ面595は、雌型蟻継ぎ面587の傾斜面と嵌合ウエイト570bの平面591との間で捕捉されるように設計される。
【0113】
雄型蟻継ぎコネクタ580は、ウエイト570の第2の面583に締結される別個のインサートの一部を形成しても、これとは別に、雄型蟻継ぎコネクタ580は、ウエイト570の第2の面583と共にユニット化されてもよい。
【0114】
2つの篏合ウエイト570の雌型蟻継ぎコネクタ590と雄型蟻継ぎコネクタ580との間に形成された蟻継ぎは、その噛み合ったウエイトが互いに対して軸B周りに回転するのを防止する。
図17に示すように、蟻継ぎはこのほか、取り付けられたウエイト570aが他の取り付けられたウエイト570bに対して軸Aに沿って上方に移動するのを防止する。蟻継ぎは、取り付けられたウエイト570aが下向きに移動するのを妨げることも、取り付けられたウエイト570bが上向きに移動することを妨げることもない。そのような並進は、伸縮シャフト544のうちの1つがウエイト570a及び570bに形成された開口部582内に位置決めされる場合にのみ防止される。整列した開口部582の積み重ねは、一緒になって、シャフト544が通過することができる開口582´を形成することを理解されたい。さらに具体的には、伸縮シャフト544が、取り付けられたウエイト570a及び570bに形成された開口部582内に位置決めされる場合、取り付けられたウエイト570a及び570bが互いから外れるのが防止される。別の言い方をすれば、蟻継ぎは、互いに嵌合する2つのウエイト570に対して1自由度を提供し、伸縮シャフト544がこの2つのウエイトの開口部582内に位置決めされた時点で、1自由度が排除される。
【0115】
ここで、
図14A、
図14G、
図18F及び
図17を参照して、装置500の動作を説明する。装置500の動作は、装置100の動作とほぼ同じであり、主な違いを以下に説明する。
【0116】
図14Aに最もよく示すように、装置500の組み立てられて合体された状態では、ウエイト570は共に入れ子にされ、基部アセンブリ510上に位置決めされる。入れ子状態では、少なくとも部分的に
図17に示すように、ウエイト570のいずれもが互いに相互接続され、その結果、ウエイト570は、雄型蟻継ぎコネクタ580及び雌型蟻継ぎコネクタ590の嵌合配置によって、互いに対して回転するのが防止される。
【0117】
装置500の合体状態では、シェルアセンブリ540は基部アセンブリ510に合体され、シェルアセンブリ540上のバネピン557は、基部アセンブリ510の上面上の電気接点559と直接物理的に接触して位置決めされる。電力及び信号がバネピン557と電気接点559との間を通過する。さらに具体的には、センサ552の読み取り値が基部アセンブリ510のメモリにアップロードされるように、センサ552の読み取り値に対応する信号を、シェルアセンブリ540のPCBから、バネピン557、電気接点559及び基部アセンブリ510のPCB541に送信する。このほか、電力を、基部アセンブリ510のPCB541から、次に電気接点559に伝達し、次にバネピン557に伝達し、次にシェルアセンブリ540のPCBに伝達し、次に充電式電池を再充電するためにシェルアセンブリ540の充電式電池に伝達する。充電式電池は、シェルアセンブリ540のセンサ552のほか、電力を必要とするシェルアセンブリ540の他の任意の構成要素に電力を供給する。バネピン557と電気接点559との間の相互接続の結果として、基部アセンブリ510のPCB541は、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510に合体されていることを理解する。基部アセンブリ510の電気接点559がバネピン557から信号を受信しない場合、基部アセンブリ510は、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510から取り外されていることを理解し、基部アセンブリ510は、ユーザがボタン521を押したことに応答してモータ523を動作させないことになる。シェルアセンブリ540と基部アセンブリ510との間の上記の通信及び電気的インターフェースはこのほか、装置100のシェルアセンブリ140及び基部アセンブリ110に適用可能である。
【0118】
装置500が使用される前に、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510に合体されている間に、基部アセンブリ510上のボタン521のうちの1つを押すことによって、装置500を使用する特定の運動の経路設定に必要なウエイトの量をユーザが最初に選択する。ボタン521のうちの1つを押すと、所望のウエイトがディスプレイ519に表示されるほか、モータ523を作動させ、同モータの出力シャフト525を同じ方向に回転させる。出力シャフト525を回転させると、シャフト531及びその歯車561が回転する。歯車561は、その軸回りに同じ方向に回転し、これにより、歯車561と伸縮シャフト544の歯車の歯572との間の歯車構成により、伸縮シャフト544は、軸Bに沿って外向きに(即ち、ハンドル542から離れて)並進するか、軸Bに沿って内向きに(即ち、ハンドル542に向かって)並進する。
【0119】
さらに具体的には、ユーザが、以前に使用されてディスプレイ519に表示されたよりも軽いウエイトを使用したいことを示す「-」ボタン521を選択すると、歯車561は、伸縮シャフト544を軸Bに沿って内向きに反対方向に並進させる方向に(即ち、ハンドル542に向かって)回転する。伸縮シャフト544は、軸Bに沿って離間距離を移動し、1つ又は複数のウエイト570では開口部582から外れる。モータ523の回転によって引き起こされ、シャフト544が移動する距離は、基部アセンブリ510のPCB541上のプロセッサによって制御される。シャフト544が移動する距離は、ボタン521を使用してユーザによって選択されたウエイトに正比例する。
【0120】
伸縮シャフト544がウエイト570の開口部582から外れると、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510から取り外された時点で、そのウエイト570はシェルアセンブリ540から外れることになる。言い換えれば、そのウエイト570は、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510から取り外された時点で、基部アセンブリ510に合体されたままになることになる。例えば、
図17を参照すると、伸縮シャフト544が最初にウエイト570a及び570bの両方と係合し、伸縮シャフト544が、ウエイト570aの開口部582内にこれ以上位置決めされないように並進する場合、ユーザがシェルアセンブリ540を基部アセンブリ510から取り外すと、ウエイト570bがシェルアセンブリ540に取り付けられるのに対し、ウエイト570aは基部アセンブリ510に合体されたままになることになる。言い換えると、蟻継ぎは、隣接するウエイトが、そのようなウエイトのうちの1つの開口部582内にシャフト544が位置決めされていないときに、取り外されることを可能にするように構成される。
【0121】
次に、ユーザは、シェルアセンブリ540を、同シェルアセンブリに取り付けられたウエイト570とともに取り外し、運動ルーチンを実施する。基部アセンブリ510の電気接点559がシェルアセンブリ540のバネ接点557から切り離された時点で、基部アセンブリ510のプロセッサは、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510から取り外され、運動ルーチンが進行中であることを認識する。
【0122】
これとは別に、ユーザが、以前に使用してディスプレイ519に表示されたよりも多くのウエイトを使用したいことを示す「+」ボタン521を選択すると、歯車561が回転して、伸縮シャフト544を軸Bに沿って外向きに(即ち、ハンドル542から離れるように)並進させる。伸縮シャフト544は、軸Bに沿って離間距離を移動し、1つ又は複数の追加のウエイト570の開口部582と係合する。モータ523の回転によって引き起こされ、シャフト544が移動する距離は、基部アセンブリ510のPCB541上のプロセッサによって制御される。シャフト544が移動する距離は、ユーザが選択したウエイトに正比例する。伸縮シャフト544がウエイト570の開口部582に係合した時点で、シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510から取り外されると、そのウエイト570はシェルアセンブリ540から取り外すことができない。次に、ユーザは、シェルアセンブリ540を、同シェルアセンブリに取り付けられたウエイト570と共に取り外し、運動ルーチンを実施する。
【0123】
別の代替案として、ユーザが、以前に使用してディスプレイ519に表示されたものからウエイトの量を変更したくない場合、ユーザは、シェルアセンブリ540を(同シェルアセンブリに接続されたウエイト570と共に)基部アセンブリ510から単に取り外すことができ、シェルアセンブリ540及び同シェルアセンブリに接続された任意のウエイト570を使用して運動ルーチンを開始する。
【0124】
ユーザは、運動ルーチンの後に、シェルアセンブリ540を基部アセンブリ510に戻す(即ち、シェルアセンブリ540を合体する)。シェルアセンブリ540を基部アセンブリ510に戻すと、シェルアセンブリ540に取り付けられた最も外側のウエイトの開口部585は、基部アセンブリ510に合体される最も内側のウエイト570の雄型蟻継ぎコネクタ580上を移動する。シェルアセンブリ540が下向きにさらに並進すると、シェルアセンブリ540上の各シャフト531の下端が、基部アセンブリ510の中間シャフト527上のそれぞれの開口部529に係合する。次に、バネ接点557は、基部アセンブリ510上の電気接点559に物理的に係合する。
【0125】
シェルアセンブリ540が基部アセンブリ510に合体された時点で、接点557及び559の相互接続により、データがシェルアセンブリ540のPCBから基部アセンブリ510のPCB541に送信される。基部アセンブリ510は、そのデータを解釈したり、及び/又はPCB541の無線送信機/受信機を介してスマートフォン又はコンピュータなどのリモート装置に送信したりするように構成される。データは、例えば、運動ルーチンで使用されるウエイトの量と、(シェルアセンブリ540の加速度計によって測定された)運動ルーチンでのカール、反復又は動作の数と、運動ルーチンの継続時間とに関連する情報を含む。スマートフォン又はコンピュータには、各運動ルーチンのためのデータを追跡するように構成されたプログラムが含まれている。
【0126】
ここで
図19~
図24に目を向けると、異種の運動器具及び活動トラッカーからユーザの体力を監視したり、及び/又は評価したりするためのシステム及び方法の例が示される。システム及び方法は、例えば、1つ又は複数の運動器具又は装置100及び/又は1つ又は複数の運動器具又は装置500などの運動器具を含むことができる。さまざまな例では、運動器具100を採用するシステム及び方法が参照されるが、運動器具500又は任意の他の運動器具が、任意選択で、これに加えて、あるいはこれとは別に、システム又は方法に含まれることが検討される。
【0127】
一般に、一例によるシステムが、ユーザの健康状態を評価するために提供される。システムは、ユーザのために生成されたユーザデータを収集し、ユーザデータを送信するようにそれぞれが構成された複数の装置を備える。装置のうちの少なくとも1つが運動器具であり、装置のうちの少なくとも1つが測定装置である。装置との通信用にプロセッサが結合される。プロセッサは、複数の装置からユーザデータを受信し、受信したユーザデータを以前又は他のユーザデータと比較し、受信したユーザデータと以前又は他のユーザデータとの比較からユーザの健康状態の評価を生成し、評価をユーザに通信するように構成される。運動器具が収集したユーザデータには、ユーザによる運動器具の使用が含まれる。測定装置が収集したユーザデータには、ユーザの体調が含まれる。
【0128】
別の例では、体力評価システムが、ネットワークを通した通信のための運動器具ネットワーク通信インターフェースと、ユーザによる少なくとも1つの運動器具の使用を感知するように構成されたセンサと、運動器具メモリと、運動器具ネットワーク通信インターフェースに結合された運動器具プロセッサと、センサと、運動器具メモリと、運動器具プログラミングとを備える少なくとも1つの運動器具と共に使用されるように構成される。プログラミングは、センサを介して、ユーザによる少なくとも1つの運動器具の使用を追跡し、ユーザによる少なくとも1つの運動器具の追跡された使用に少なくとも基づいてユーザの現在の身体活動データを判定し、ユーザの現在の身体活動データを、運動器具ネットワーク通信インターフェースを介して、ネットワークを通して通信する機能を実行するように少なくとも1つの運動器具を構成する。体力評価システムは、ユーザの追跡された現在の身体活動データに少なくとも基づいて体力評価を提示するための画像ディスプレイと、体力評価を生成するための体力評価要求をユーザから受信するためのユーザ入力装置と、画像ディスプレイ及びユーザ入力装置に結合されたコンピュータプロセッサと、を備える。コンピュータプロセッサは、ネットワークを介して、運動器具から、ユーザの追跡された現在の身体活動データを受信し、ユーザ入力装置を介して、ユーザから体力評価を生成する要求を受信し、ユーザの現在の身体活動データを、少なくとも1つの運動器具と相関するベンチマーク身体活動データと比較し、比較に基づいて、ユーザの体力評価を判定し、画像ディスプレイを介して、体力評価をユーザに提示するように構成される。
【0129】
図19は、(例えば、神経ネットワークモデルを含む)運動器具プログラミング1945と、モバイル装置1990と、さまざまなネットワークを介して接続されたサーバシステム1998とに基づいて現在の身体活動を識別するための移動トラッカー118を有する運動器具100を備える例示的な体力評価システム1900のハイレベル機能ブロック図である。運動器具100はホストコンピュータに接続される。例えば、運動器具100は、高速無線接続1937を介してモバイル装置1990と対にされるか、ネットワーク1995を介してサーバシステム1998に接続される。いくつかの例では、ホストコンピュータは、以下でさらに詳細に説明する活動トラッカー2010のために示される例示的なスマートウォッチのようなウェアラブル装置であってもよい。
【0130】
体力評価システム1900は、
図19の例では、フリーウエイトトレーニング機器(例えば、ダンベル、ケトルベル又はバーベル)を備えることができる少なくとも1つの運動器具100を備える。運動器具100は、移動トラッカー1918及び画像ディスプレイ180を備える。運動器具100はこのほか、画像ディスプレイドライバ1942、画像プロセッサ1912及びマイクロコントロールユニット(MCU)1930を備えるか、そうでなければ直接的又は間接的に連動する。画像ディスプレイ1980は、一連の画像を含むことがある画像及び動画を提示するためのものである。画像ディスプレイドライバ1942は、画像を提示するための画像ディスプレイ1980に結合される。運動器具100、2100A-Dのための
図19~
図21に示す構成要素は、1つ又は複数の回路基板、例えば、PCB又はフレキシブルPCBに位置づけられる。
【0131】
移動(movt)トラッカー1918は、慣性測定ユニット(IMU)などの電子装置であり、加速度計と、ジャイロスコープと、時にはこのほか磁力計との組み合わせを使用して、例えば、身体の特定の力と、角速度と、時には身体を取り囲む磁場とを測定し、報告する。例えば、これまでに記載したように、加速度計をケトルベル又はダンベルに包含することができる。ニューラルネットワークモデルを使用して、運動器具に対して実施されるか、運動器具によって感知された反復の数、セットの数又は他の操作を追跡することができる。運動器具(例えば、ケトルベル及び/又はダンベル)自体が操作を追跡する場合、反復の数、セットの数又は他の操作を追跡するために、別個の計算装置(例えば、モバイル装置)上でそのような加速度計の測定値を処理することができる。
【0132】
磁力計が存在する場合、磁場を入力として使用して、地球の磁場又は人工磁場に依存する特定の身体活動(例えば、重量挙げ-反復回数、セット数など)を検出することができる。この例では、慣性測定ユニットは、運動器具100、2100A-D、モバイル装置1990又はウェアラブル装置2010の回転加速度を判定する。移動トラッカー1918は、1つ又は複数の加速度計を使用して線形加速度を検出したり、及び/又は1つ又は複数のジャイロスコープを使用して回転速度を検出したりすることによって機能する。慣性測定ユニットは、3つの軸、即ち、左右移動に対する水平軸(X)、上部-底部移動に対する垂直軸(Y)及び上下移動に対する深度軸又は距離軸(Z)のそれぞれについて、軸ごとに1つの加速度計、ジャイロスコープ及び磁力計を備えることができる。ジャイロスコープは、3つの軸(X、Y及びZ)周りの回転速度を検出する。磁力計は、地球の磁場と他の人工磁場(電力線によって生成されたものなど)の混合物である方位基準を生成するコンパスのような(例えば、南、北などに面している)磁場を検出する。3つの加速度計は、上記で定義した水平軸(X)、垂直軸(Y)及び深度軸又は距離軸(Z)に沿った加速度を検出する。このような軸は、地面、運動器具100、2100A-D、モバイル装置1990、ウェアラブル装置2010、あるいは運動器具100、2100A-D又は活動トラッカー2010を移動させるか、モバイル装置990を保持する(あるいは携帯する)ユーザに対して定義することができる。
このため、加速度計は3軸の加速度ベクトルを検出し、このベクトルを使用して地球の重力ベクトルを検出することができる。
【0133】
一般に、ニューラルネットワークは、ラベル付けされたデータセットを用いて、次に、運動器具100上で事前に訓練され、ニューラルネットワークは、入力(モデル入力層1959A-N)が提示され、訓練されたウエイトが出力(モデル出力層1968A-N)の計算に使用されるフォワードパス機構を介して実行される。出力は、運動器具100がユーザによって持ち上げられたときに追跡される各セット及び反復の確率を表す。
【0134】
体力評価システム1900では、運動器具100は、運動器具100の期間1960にわたる追跡された移動であるモデル入力層359A-Nを備える。期間1960にわたる追跡された移動には、加速度計測定値361A-Nが含まれる。これには、測定された加速度(MA)1962A-Nと、測定された加速度1962A-Nがいつ取得されたかを示す、測定された加速時間座標1963A-Nとが含まれる。期間1960にわたる追跡された移動には、測定された回転(MR)1965A-Nと、測定された回転1965A-Nがいつ取得されたかを示す測定された回転時間座標1966A-Nと、動作中断時間座標1967A-N(例えば、動作が検出された時間)と、を含むジャイロスコープ測定値1964A-Nがさらに含まれる。
【0135】
図示のように、メモリ1934は、運動器具100について本明細書に記載する機能のサブセット又は全部を実行するための運動器具プログラミング1945をさらに含む。ニューラルネットワークモデルは、入力層、隠れ層及び出力層を備えることができるが、この例では、運動器具プログラミング1945のニューラルネットワークモデルには、(いくつかの)畳み込み層、(非表示層であった)完全接続層及び単一の出力層が含まれる。運動器具プログラミング1945は、(例えば、重量挙げモデル1946として示す)訓練された運動器具モデルと、ウエイトのセット1947A-Nと、隠れ層1948とを有する。メモリ1934は、モデル出力層1968A-Nをさらに含む。モデル出力層1968A-Nは、識別されたセット数1969A-Nと、識別された反復数1970A-Nと、識別されたセット数1969A-Nのためのセット信頼水準1971A-Nと、セットごとの識別された反復数1970A-Nのための反復信頼水準1972A-Nと、を有する。
【0136】
一例では、移動トラッカー1918が取得した期間1960にわたる追跡された移動の測定値などの入力-モデル入力層1959A-Nは、運動器具100からモバイル装置1990又はウェアラブル装置2010に送信されてもよい。モバイル装置1990又はウェアラブル装置2010は、(例えば、重量挙げモデル1946として示す)訓練された運動器具モデルと、ウエイトのセット1947A-Nと、隠れ層1948とを備える。次に、モバイル装置1990又はウェアラブル装置2010は、現在の身体活動データ1975Aを判定するための入力からの出力(モデル出力層1968A-N)を計算することができる。
【0137】
MCU1930は、プロセッサ1932、メモリ1934及び高速無線回路1936を備える。この例では、画像ディスプレイドライバ1942は、画像ディスプレイ1980を駆動するために、高速回路1930に結合され、高速プロセッサ1932によって動作する。プロセッサ1932は、高速通信と、低速通信と、運動器具100に必要な任意の一般的な計算システムの動作と、を管理することができる任意のプロセッサであってもよい。プロセッサ1932は、高速無線回路1936を使用した、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)への高速無線接続1937上での高速データ転送を管理するために必要な処理リソースを備える。特定の実施形態では、プロセッサ1932は、運動器具プログラミング345と、運動器具100のLINUXオペレーティングシステム及び他のそのようなオペレーティングシステムなどのオペレーティングシステムとを備えるファームウェアを実行し、オペレーティングシステムは実行のためにメモリ1934に保存される。任意の他の信頼性に加えて、運動器具100のためのソフトウェアアーキテクチャを実行するプロセッサ1932は、高速無線回路1936(ネットワーク通信インターフェース又はトランシーバ)によるデータ転送を管理するために使用される。特定の実施形態では、高速無線回路1936は、本明細書ではWi-Fiとも呼ばれる、電気電子技術者協会(IEEE)802.11通信規格を実装するように構成される。他の実施形態では、他の高速通信規格が高速無線回路1936によって実装されてもよい。
【0138】
運動器具100の低電力無線回路1924(ネットワーク通信インターフェース又はトランシーバ)及び高速無線回路1936は、短距離トランシーバ(Bluetooth(商標))及び無線ワイド、ローカル又はワイドエリアネットワークトランシーバ(例えば、セルラー又はWiFi)を備えることができる。低電力無線接続1925及び高速無線接続1937を介して通信するトランシーバを備えるモバイル装置1990は、ネットワーク395の他の要素がそうであるように、運動器具100のアーキテクチャの詳細を使用して実装されてもよい。
【0139】
モバイル装置1990は、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、アクセスポイント、あるいは低電力無線接続1925及び高速無線接続1937の両方を使用して運動器具100と接続することができる他の任意のそのような装置であってもよい。モバイル装置1990はサーバシステム1998及びネットワーク1995に接続される。ネットワーク1995は、有線接続及び無線接続の任意の組み合わせを備えてもよい。
【0140】
体力評価システム1900は、活動トラッカー2010(例えば、ウェアラブル装置)を備える。活動トラッカー2010は、
図20に示すような時計、リストバンド、あるいはモバイル装置1990又はサーバシステム1998との1つ又は複数の無線ネットワーク又は無線リンクを介して通信するためにユーザが着用するか、ユーザに連動するように設計された他の携帯用装置であることがある。
【0141】
メモリ1934は、とりわけ、モデル入力層1959A-N、運動器具プログラミング1945、モデル出力層1968A-N、ユーザから持ち上げるウエイトの選択1973A-N、さまざまな継続時間1974A-Nのほか、画像ディスプレイドライバ1942によって画像ディスプレイ1980上に表示するために生成された画像及び動画を含む、さまざまなデータ及びアプリケーションを保存することができる任意の記憶装置を備える。メモリ1934は、MCU1930と統合されたものとして示されるが、他の実施形態では、メモリ1934は、装置100の単独の独立型要素であってもよい。特定のそのような実施形態では、電気引き回し線が、プロセッサ1932を備えるチップを介した接続を提供してもよい。他の実施形態では、プロセッサ1932は、メモリ1934を伴う読み取り操作又は書き込み操作が必要であるメモリ1934のアドレス指定を常に管理してもよい。
【0142】
図19に示すように、運動器具100は、ネットワーク1925、1937を通して通信するための運動器具ネットワーク通信インターフェース1924、1936を備える。運動器具100は、運動器具100の移動を追跡するように構成された移動トラッカー1918と、運動器具メモリ1934と、運動器具プロセッサ1932とをさらに備える。運動器具プロセッサ1932は、運動器具ネットワーク通信インターフェース1924、1936と、移動トラッカー1918と、運動器具メモリ1934とに結合される。運動器具100は、運動器具メモリ1934に運動器具プログラミング1945を含む。
【0143】
運動器具100は、運動器具100のプロセッサ1932によるメモリ1934内の運動器具プログラミング1945の実行の結果として、以下に説明する以下の機能の全部又はいずれかのサブセットを実行することができる。
図4Aに示すように、モバイル装置1990は、モバイル装置1990のプロセッサ2230によるメモリ2240A内の体力評価モバイルプログラミング2140の実行の結果として、以下に説明する以下の機能の全部又はいすれかのサブセットを実行することができる。
【0144】
プロセッサ1932による運動器具プログラミング1945の実行は、移動トラッカー1918を介して、ユーザによる運動器具100の移動を追跡する機能をはじめとする機能を実行するように運動器具100を構成する。運動器具100は、ユーザによる運動器具100の期間1960にわたって追跡された移動に少なくとも基づいて、ユーザの現在の身体活動データ1975Aを判定する。運動器具100は、運動器具ネットワーク通信インターフェース1924、1936を介して、ネットワーク1925、1937を通して現在の身体活動データ1975Aを送信する。
【0145】
図19の例では、運動器具100は、ウエイトマシン又はフリーウエイトトレーニング機器、あるいは他の形態の運動機器又はフィットネス機器であることがある。
図19に示すように、移動トラッカー1918は、(i)運動器具100の加速度を測定するための少なくとも1つの加速度計1920、(ii)運動器具100の回転を測定するための少なくとも1つのジャイロスコープ1921又は(iii)少なくとも1つの加速度計1920及び少なくとも1つのジャイロスコープ1921を有する慣性測定ユニット(IMU)1919を備える。移動トラッカー1918を介して運動器具100の移動を追跡する機能は、(i)少なくとも1つの加速度計1920を介して運動器具100の加速度を測定するステップ、(ii)少なくとも1つのジャイロスコープ1921を介して運動器具100の回転又は回転運動を測定するステップ又は(iii)慣性測定ユニット1919を介して運動器具100の加速度と回転又は回転運動の両方を測定するステップを含む。
【0146】
一例では、運動器具100がフリーウエイトトレーニング機器である場合、フリーウエイトトレーニング機器は、ダンベル、ケトルベル又はバーベルである。現在の身体活動データ1975Aは、ユーザによる運動器具100の期間1960にわたって追跡された移動に基づいて判定されたいくつかのセット1969A-N及びいくつかの反復1970A-Nを含む。ここで、表記A-Nは、身体活動が分割される各区分に対応する。例えば、重量挙げの例では、区分は重量挙げセットであり、各重量挙げセットは、身体活動の急上昇、その後、移動トラッカー1918によって測定された大幅な低下又は経過時間の一区切りとしてのクロック(例えば、セット間の60秒又は90秒の休憩)に基づいて分割される。
【0147】
上記のように、フリーウエイトトレーニング機器タイプの運動器具100は、持ち上げるウエイトの量1973A-Nの選択をユーザから受信するための運動器具ユーザ入力装置124を備える。運動器具100は、継続時間1974A-Nを追跡するためのクロックをさらに備えることができる。運動器具プログラミング1945の実行は、運動器具ユーザ入力装置124を介して、持ち上げるウエイトの量1973A-Nの選択をユーザから受信する機能を実行するように運動器具をさらに構成する。運動器具100は、クロックを介して、セット数1969A-Nの各セットのそれぞれの継続時間1974A-Nを追跡する。現在の身体活動データ1975Aは、持ち上げるウエイトの量1973A-Nの選択と、各セット1969A-Nのそれぞれの継続時間1974A-Nとを含む。
【0148】
運動器具100及び2100A-D、モバイル装置1990及びウェアラブル装置2010の出力部品は、任意選択で、画像ディスプレイ1980、2280、2380などの視覚部品(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(PDP)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、プロジェクター又は導波路)を含む。画像ディスプレイ1980、2280、2380は、動画などで画像を提示することができる。画像ディスプレイ1980、2280は、画像ディスプレイドライバ1942、2290、2390によって駆動される。運動器具100、モバイル装置1990及びウェアラブル装置2010の出力部品は、音響部品(例えば、スピーカ)、触覚部品(例えば、振動モータ)、他の信号発生器などをさらに含むことができる。運動器具100、モバイル装置1990、活動トラッカー2010及びサーバシステム1998の入力部品(ユーザ入力装置124、2291、2391)は、英数字入力部品(例えば、キーボード、英数字入力を受信するように構成されたタッチスクリーン、撮影光学キーボード又は他の英数字入力部品)、ポイントベースの入力部品(例えば、コンピュータのマウス、タッチパッド、トラックボール、ジョイスティック、運動センサ又は他のポインティング機器)、触覚入力部品(例えば、物理的なボタン、接触又は接触動作の場所及び力を提供するタッチスクリーン、あるいは他の触覚入力部品)、音声入力部品(例えば、マイク)などを備えてもよい。
【0149】
運動器具100及び2100A-D、モバイル装置1990、活動トラッカー2010(例えば、ウェアラブル装置)及びサーバシステム1998は、任意選択で、追加の周辺装置要素を備えてもよい。そのような周辺装置要素は、生体認証センサ、追加のセンサ又は統合されたディスプレイ要素を備えてもよい。例えば、周辺装置要素は、出力部品、運動部品、位置部品、あるいは本明細書で説明した任意の他のそのような要素を備える任意のI/O部品を備えてもよい。
【0150】
例えば、運動器具100及び2100A-D、モバイル装置1990及び活動トラッカー2010(例えば、ウェアラブル装置)の生体認証部品は、表情(例えば、手の表現、顔の表情、声の表現、身振り又は目の動き)を検出し、生体信号(例、血圧、心拍数、体温、呼吸/呼吸数、発汗又は脳波)を測定し、人の識別(例、音声識別、網膜識別、顔識別、指紋識別又は脳波に基づく識別)を実施するなどのための部品を備える。
【0151】
運動部品には、加速度センサ部品(例えば、加速度計)、重力センサ部品、回転センサ部品(例えば、ジャイロスコープ)などが含まれる。位置部品には、位置座標を生成するための位置センサ部品(例えば、全地球測位システム(GPS)受信機部品)、位置決めシステム座標を生成するためのWiFi又はBluetooth(商標)トランシーバ、高度センサ部品(例えば、高度計又は気圧を検出する気圧計であって、気圧から高度を導き出し得る気圧計)、方向センサ部品(例えば、磁気計)などが含まれる。そのような位置決めシステム座標はこのほか、無線接続1925及び1937を通して、モバイル装置1990から、低電力無線回路1924又は高速無線回路1936を介して受信することができる。
【0152】
配電回路1920が、電源、無線トランシーバ1924、1936及び他の部品からMCU330に電力及び接地電圧を分配して、チップ上のさまざまな回路の信頼できる動作を提供する。電源130が電源によって駆動される。電源130は、ACコンセント、バッテリ、ソーラーパネル又は他の任意のAC又はDC電源などの電源から電力を受け取る。電源130は、入力電力信号を運動器具100に適した電力信号に変換するための磁気変圧器、電子変圧器、スイッチング変換器、整流器又は他の任意の類似のタイプの回路を備えてもよい。
図20は、
図19のサーバシステム1998のためのハードウェア構成であって、例えば、簡略化されたブロック図形式で運動器具のためのニューラルネットワークモデルを構築するためのハードウェア構成の一例を示す。活動トラッカー2010(例えば、ウェアラブル装置)は、低電力無線接続1925Eを介してモバイル装置1990に接続される。
【0153】
図20にさらに示すように、サーバシステム1998は、サービス又はネットワークコンピューティングシステムの一部としての1つ又は複数の計算装置であって、例えば、メモリ2050と、プロセッサ2060と、ネットワーク1995を通してモバイル装置1990と通信するためのネットワーク通信インターフェース2061と、運動器具100と、スマートウォッチなどの活動トラッカー2010とを備える計算装置であってもよい。メモリ2050は、重量挙げトレーニングデータ(TD)2076A-Nを含み、既知のセット及び反復2077A-Nの時間間隔にわたる追跡された移動を含む。重量挙げトレーニングデータ2076A-Nには、加速度計トレーニングデータ(TD)2078A-Nが含まれる。加速度計トレーニングデータ2078A-Nは、加速度測定値2079A-Nと、加速度測定値2079A-Nがいつ取得されたかを示す加速度時間座標2080A-Nとを有する。重量挙げトレーニングデータ2076A-Nには、ジャイロスコープトレーニングデータ2081A-Nが含まれる。ジャイロスコープトレーニングデータ2081A-Nは、回転測定値2082A-Nと、回転測定値2082A-Nがいつ取得されたかを示す回転時間座標2083A-Nとを有する。重量挙げトレーニングデータ2076A-Nにはこのほか、動作中断時間座標2084A-N(例えば、動作が検出された時間)が含まれる。
【0154】
メモリ2050はこのほか、運動器具ニューラルネットワークプログラミング2075として示す運動器具モデル生成器を含む。メモリ2050はこのほか、入力された重量挙げトレーニングデータ2076A-Nに運動器具ニューラルネットワークプログラミング2075を適用することに応答して出力される訓練された重量挙げモデル1946を含む。図示のように、運動器具ニューラルネットワークプログラミング2075の出力は、ウエイトのセット1947A-Nと、反復及びセット事象1949A-Nなどの隠れ層1948とを含む。訓練された重量挙げモデル1946、ウエイトのセット1947A-N及び隠れ層1948は、反復及びセット検出のために運動器具100に読み込まれる。これとは別に、運動器具モデル-訓練された重量挙げモデル1946、ウエイトのセット1947A-N及び隠れ層1948は、モバイル装置1990に読み込むことができ、モバイル装置1990は、モデル入力層1959A-N(例えば、期間1960にわたる追跡された移動)を運動器具から無線接続1925、1937を介して受信してもよい。次に、訓練された重量挙げモデル1946などの運動器具モデルを、モバイル装置1990上で実行してもよい。
【0155】
プロセッサ2060による運動器具ニューラルネットワークプログラミング2075の実行は、運動器具100のプロセッサ1932による運動器具モデル(例えば、訓練された重量挙げモデル1946)の実行の前に、本明細書に記載の機能の一部又は全部を実行するように、サーバシステム1998を構成する。まず、(i)加速度1978A-N、(ii)回転1981A-N又は(iii)既知のセット及び反復1977A-Nのための1つ又は複数の時間間隔にわたる運動器具100の加速度1976A-Nと回転1981A-Nの両方の運動器具(例、重量挙げトレーニングデータ1976A-N)を取得する。次に、訓練された運動器具モデル(例えば、訓練された重量挙げモデル1946)を構築して、取得された訓練データ1976A-Nに基づいて、運動器具100と相関する身体活動データ(例えば、セット及び反復)を識別する。運動器具モデル(例えば、訓練された重量挙げモデル1946)を構築するための機能は、身体活動の取得された訓練データ1976A-Nからウエイトのセット1947A-Nを較正するための機能と、較正されたウエイトのセット1947A-Nを、身体活動データに関連した運動器具モデル(例えば、訓練された重量挙げモデル1946)に保存する機能と、を含む。
【0156】
図21は、複数の運動器具2100A-Dと、モバイル装置1990と、活動トラッカー2010(例えば、ウェアラブル装置)と、さまざまなネットワーク1925A-D、1995、2109を介して接続されたサーバシステム1998とを備える、例示的な体力評価システム1900のハイレベル機能ブロック図である。運動器具2100A-Dは、固定量又は調整可能な量の抵抗を提供するか、そうでなければ運動ルーチンの経験又は結果を強化する。体力評価システム1900では、異なるタイプの運動器具を利用することができ、例えば、運動器具2100A-Nには、トレッドミル、運動用自転車、階段機械又はエリプティカルマシンを含むことができる。運動器具2100A-Nのタイプに応じて、移動トラッカー1918は変化することができ、例えば、移動トラッカー1918は、(例えば、トレッドミル又は運動用自転車のベルトの毎分回転数を測定するための)タコメータを備えることができる。トレッドミルベルトの長さがわかっている場合は、移動距離を測定することができ、速度は、継続時間を追跡するためにクロックを使用して判定された移動距離から容易に判定することができる。運動器具2100A-Dがローイングマシン又はハンドグリップである場合、移動トラッカー1918は、作業計又は動力計であってもよい。
【0157】
図示のように、運動器具は、ケトルベル2100A、ダンベル2100B、トレッドミル2100C及び運動用自転車2100Dを含む。運動器具2100A-D及び活動トラッカー2010は、それぞれの低電力無線接続1925A-D(短距離)を介してモバイル装置1990に接続することができる。しかし、それぞれの高速無線接続1937A-E(例えば、WiFi)は、無線アクセスポイント2108にアクセスすることによって、無線通信ネットワーク2109を通して実施することができる。高速無線接続1937A-Eが運動器具2100A-D及び活動トラッカー2010にて実施される場合、システムサーバ1998には、モバイル装置1990なしで直接アクセスすることができる。しかし、
図21の描写では、運動器具2100A-D及び活動トラッカー2010は、モバイル装置1990が無線通信ネットワーク2109への高速無線接続2137(例えば、WiFi)を有するため、モバイル装置1990を通してサーバシステム1998にアクセスすることができる。無線通信ネットワーク2109は、ネットワークリンク2135を介してネットワーク1995に接続される。
【0158】
図示のように、サーバシステム1998はメモリ2050を備え、メモリは体力評価サーバプログラミング2150を含む。体力評価サーバプログラミング2150は、体力評価システム1900のバックエンドサーバプログラミングである。メモリ2050は、体力評価システム2155A-Nの多くの異なるユーザのための複数のユーザプロファイル2155A-Nをさらに含む。メモリ2050は、比較の目的で、多くの異なるタイプの運動器具2100A-D及び活動トラッカー2010のためのベンチマーク身体活動データ2160A-Nをさらに含む。
【0159】
運動器具1900は、運動器具100のプロセッサ1932によるメモリ1934内の運動器具1945の実行の結果として、本明細書に記載の機能の全部又はいずれかのサブセットを実行することができる。モバイル装置1990は、モバイル装置1990のプロセッサ2230によるメモリ2240A内の体力モバイルプログラミング2145の実行の結果として、本明細書に記載の機能の全部又はいずれかのサブセットを実行することができる。サーバシステム1998は、サーバシステム1998のプロセッサ2060によるメモリ2050内の体力サーバプログラミング2150の実行の結果として、本明細書に記載の機能の全部又はいずれかのサブセットを実行することができる。体力評価システム1900にて機能を分割することができ、その結果、ホストコンピュータ機能がモバイル装置1990とサーバシステム1998との間で異なって分割されるか、モバイル装置1990にて全体的に生じるか、サーバシステム1998にて全体的に生じるか、活動トラッカー2010用に示すスマートウォッチのようなウェアラブル装置でさえも全体的に生じるように組み合わされる。さらに、モバイル装置1990に起因する機能のいくつかが、運動器具2100A-D又は活動トラッカー2010にて生じてもよい。
【0160】
体力評価2261は、(それぞれの現在の身体活動データ1975A-Dを追跡する)複数の運動器具2100A-D及び活動トラッカー2010からの活動入力に基づいており、米国スポーツ医学会のガイドラインを保存することができるベンチマーク身体活動データ2160A-Nに対して測定することができる。ベンチマーク身体活動データ2160A-Nは、例えば、人口統計(年齢、性別、人種など)、身長及び体重などに基づいて、ユーザプロファイル2155A-Nに基づくものであることがある特定のカテゴリの人々のためのガイドラインを提供する。さらに、ベンチマーク身体活動データ2160A-Nは、初心者、中級者又は上級者(達成する目標身体活動フィットネス水準)などのユーザが設定した(活動水準などの)ベンチマーク設定水準2281に対して測定することができ、平均的な人と競技者との間の差を説明することができる。
【0161】
ユーザの現在の身体活動データ1975Aと補足身体活動データ2375Aとユーザプロファイル設定2256A-Eの量が多いほど、体力評価2261は正確になる。モバイル装置1990には、(
図21の運動器具2100Aとしてさらに示す)
図19の運動器具100から送信されたそれぞれの現在の身体活動データ1975Aが含まれるほか、
図21のそれぞれの運動器具2100B-Dから送信されたそれぞれの現在の身体活動データ1975B-Dが含まれる。体力評価2261は、毎日のデータ、毎月のデータ又は毎年のデータに基づくものであることがあり、時間の経過とともに累積することができる。体力評価2261は、体力評価画像2262として画像ディスプレイ2280を介して表示される。例えば、現在の反復×ウエイトが以前のトレーニングからのものに近づくか超えると、インジケータバーが増大する。
【0162】
ベンチマーク身体活動2160A-Nは、ユーザプロファイル設定2256A-Eに基づいて個人向けに設定することができる。例えば、ユーザプロファイル設定2256A-Eを評価して、ユーザの健康リスクプロファイルを判定することができる。人種2256Eは、例えば、糖尿病などの状態に寄与する重要なリスク因子となる可能性があり、任意選択で、ユーザの健康リスクプロファイルを評価する際に重み付けされる場合がある。ユーザの健康リスクプロファイルが特定の状態に対して高い場合、ベンチマーク身体活動データ2160A-Nは、ユーザのリスクプロファイルを補償するために追加の身体活動、さもなければ修正された身体活動を必要とするように調整されてもよい。例えば、運動器具100、2100A-B(ケトルベル及びダンベル)の場合、セット1969A-Nの数及び反復の数1970A-Nの設定を増大させることができる。運動器具2100C(トレッドミル)及び運動器具2100D(自転車)の場合、運動時間と移動距離の設定を増大させるか、別の方法で変更することができる。活動トラッカー2010の場合、歩数2378A-N、移動距離2405A-N、消費カロリー2406A-N、継続時間2377A-N及び心拍数2376A-Nの設定を増大させるか、別の方法で変更することができる。
【0163】
体力評価2261は、例えば、ダッシュボードとしての画像ディスプレイ2280に提示される体力画像2262では、ユーザの体力の全体的な指標をユーザに提供し、事前設定された目標を追跡することができる。事前設定された目標は、目標身体活動データ2160Aとしてユーザプロファイル2155Aに保存することができる。体力評価2261は、運動器具2100A-Dのタイプに応じて変化することができる事前設定された目標を追跡することができる。運動器具2100A-B(例えば、ケトルベル2100A又はダンベル2100B)の場合、事前設定された目標は、毎日又は毎週の反復数、毎日又は毎週のセット数、あるいは毎日又は毎週の体重を含む。活動トラッカー2010又は運動器具2100C(トレッドミル)の場合、事前設定された目標には毎日の歩数、活動トラッカー2010のみのための毎日の睡眠の時間(分単位又は時間単位)を含めることができる。
図24に示すように、高性能体重計2410の場合、体力評価2261は、体重2411、体脂肪2412、体内水分2413、筋肉量2414、肥満度指数(BMI)2415、基礎代謝率2416(BMR-例えば、キロカロリー単位のもの)、骨量2417及び内臓脂肪2418を追跡することができる。体力評価2261は、活動トラッカー201又は運動器具2100C(トレッドミル)からの歩数、距離、カロリー、継続時間及び心拍数を追跡することができるほか、運動器具100D(運動用自転車)などの他の心臓血管運動器具からの距離、カロリー、継続時間及び心拍数を追跡することができる。このような測定基準は、体力評価画像2261に、スピーカーなどを通した音声(聴覚)を介した通信又は目標のパーセンテージとして表示することができる。運動器具2100A(ケトルベル)の場合、トレーニング全体に向けて継続時間を表示することができる。
【0164】
図22は、
図19~
図21の体力評価システム1900のモバイル装置1990のためのハードウェア構成の一例を示す。
図22に示すように、モバイル装置2140は、運動器具100、2100A-D及び活動トラッカー2010に接続するホストコンピュータである。図示のように、モバイル装置1990は、ユーザの追跡された現在の身体活動データ1975Aに基づいて体力評価画像2262を提示するための画像ディスプレイ2280を備える。モバイル装置1990は、画像ディスプレイ2280に結合された画像ディスプレイドライバ2290を備え、画像ディスプレイ2280を制御して、体力評価画像2262を提示する。モバイル装置1990は、ユーザから体力評価選択2140を受信するためのユーザ入力装置2291を備え、現在の身体活動データ1975Aに適用されて体力評価画像2262を生成する。モバイル装置1990は、ネットワークを通した通信のためのネットワーク通信インターフェースと、ホストコンピュータメモリ2240A-Bと、画像ディスプレイドライバ2290に結合されたプロセッサ2230と、ユーザ入力装置2291と、ネットワーク通信インターフェース(短距離トランシーバ2220及び無線エリアネットワークトランシーバ2210)とを備える。モバイル装置1990は、メモリ2250A内の体力評価モバイルプログラミング2140として示されるホストコンピュータプログラミングを含む。
【0165】
プロセッサ2230による体力評価モバイルプログラミング2140の実行は、諸機能を実行するようにモバイル装置1990を構成する。モバイル装置1990は、ネットワーク1925、1937を通して、ネットワーク通信インターフェース2220を介して、運動器具100から、ユーザの追跡された現在の身体活動データ1975Aを受信する。モバイル装置1990は、ユーザ入力装置2291を介して、現在の身体活動データ1975Aに適用するための体力評価選択2259を受信する。モバイル装置1990は、ユーザの現在の身体活動データ1975Aを、運動器具2100A-Dと相関する、目標身体活動データ2160A及び過去の身体活動データ2160Bとして示されるベンチマーク身体活動データと比較する。比較に基づいて、モバイル装置1990は、ユーザの体力評価2261を判定する。モバイル装置1990は、ユーザの体力評価2261に基づいて、体力評価画像2262を生成する。モバイル装置1990は、画像ディスプレイ2280を介して、体力評価画像2262を提示する。
【0166】
一例では、プロセッサ2230による体力モバイルプログラミング2140の実行は、ユーザ入力装置2291を介して、年齢2256A、性別2256B、身長2256C、体重2256D又は人種2256Eを含むプロファイル設定2256A-Eをユーザから受信する機能を実行するようにモバイル装置1990をさらに構成する。モバイル装置1990は、受信したプロファイル設定2256A-Eに応答して、メモリ2240Aに保存されたユーザのユーザプロファイル2155Aを設定する。モバイル装置1990は、ユーザ入力装置2291を介して、ユーザからベンチマーク設定水準2281(初級、中級又は上級-達成するための目標身体活動フィットネス水準)を受信する。モバイル装置1990は、ユーザプロファイル設定2256A-E及び受信したベンチマーク設定水準2281に基づいて、ベンチマーク身体活動データを目標身体活動データ2160Aに調整する。
【0167】
プロセッサ2230による体力モバイルプログラミング2140の実行は、ユーザ入力装置2291を介して、ユーザの過去の身体活動データ2160Bの日付範囲2263をユーザから受信する機能を実行するようにモバイル装置1990をさらに構成する。この日付範囲では、ユーザの以前の身体活動データが追跡された。モバイル装置1990は、ユーザの過去の身体活動データ2160Bに基づいてベンチマーク身体活動データを調整する。
【0168】
図23は、
図20~
図21の体力評価システム1900の活動トラッカー2010のためのハードウェア構成の一例を示す。体力評価システム1900は、ユーザの身体活動を監視するための活動トラッカー2010を備える。図示のように、活動トラッカー2010は、ネットワーク1995を通した通信のための活動トラッカー装置ネットワーク通信インターフェース(例えば、ネットワーク1925Eを通した通信のための短距離XCVR2320)を備える。活動トラッカー2010は、ユーザの心拍数2376A-Nを追跡するように構成された心拍数モニター2325を備える。活動トラッカー2010は、活動トラッカー装置メモリ2340Aと、活動トラッカーネットワーク通信インターフェース2320に結合された活動トラッカープロセッサ2330と、心拍数モニター2325と、活動トラッカーメモリ2240Aとをさらに備える。活動トラッカー2010は、活動トラッカーメモリ2340Aの活動トラッカープログラミング2315をさらに備える。
【0169】
活動トラッカープロセッサ2330による活動トラッカープログラミング2315の実行は、心拍数モニター2325を介して、継続時間2377A-Nにわたってユーザの心拍数2376A-Nを追跡する機能を実行するように活動トラッカー2010を構成する。活動トラッカー2010は、継続時間2377A-Nにわたって監視された心拍数2376A-Nに基づいて、ユーザの補足身体活動データ2375Aを判定する。活動トラッカー2010は、ネットワーク1925Eを通して、活動トラッカーネットワーク通信インターフェース2320を介して、ユーザの補足身体活動データ2375Aをモバイル装置1990に送信する。
【0170】
プロセッサ2230による体力モバイルプログラミング2140の実行は、ネットワーク1925Eを通して、ネットワーク通信インターフェース2220を介して、ユーザの追跡された補足身体活動データ2375Aを活動トラッカー2010から受信する機能を実行するようにモバイル装置1990をさらに構成する。モバイル装置1990は、ユーザの補足身体活動データ2375Aを、活動トラッカー2010と相関するものと比較する。ユーザの体力評価2261を判定する機能は、補足身体活動データ2375Aと補足ベンチマーク身体活動データ2160Cとの比較にさらに基づくものである。
【0171】
この例では、活動トラッカー2010は、継続時間2377A-Nにわたってユーザのいくつかの歩数2378A-Nを追跡するように構成された歩数計2335をさらに備える。活動トラッカープロセッサ2010は歩数計2335に結合される。活動トラッカープロセッサ2330による活動トラッカープログラミング2310の実行は、歩数計2335を介して、継続時間2377A-Nにわたるユーザの歩数2378A-Nを監視する機能を実行するように活動トラッカー2010をさらに構成する。活動トラッカー2010は、継続時間2377A-Nにわたって監視された歩数2378A-Nにさらに基づいて、ユーザの補足身体活動データ2375Aを判定する。
【0172】
図22~
図23に示すように、活動トラッカー2010又はモバイル装置1990は、画像ディスプレイ2280、2380と、画像ディスプレイ2280、2380を制御するための画像ディスプレイドライバ2290、2390とを備える。画像ディスプレイ2280、2380及びユーザ入力装置2291、2391は共に、タッチスクリーンディスプレイに統合される。使用し得るタッチスクリーンタイプのモバイル装置の例には、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ又は他の携帯用装置が含まれる(ただし、ここに挙げたものに限定されない)。しかし、タッチスクリーンタイプの装置の構造及び動作は、例として提供されるものであり、本明細書に記載の主題技術は、提供されるものに限定されることを意図するものではない。このため、この考察の目的のために、
図22~
図23は、コンテンツを表示し、ユーザインターフェースとして(又はその一部として)ユーザ入力を受信するためのタッチスクリーンディスプレイを有する例示的なモバイル装置390及び活動トラッカー2010のブロック図を提供する。
【0173】
ここでの考察の焦点となる活動は、典型的には、運動器具100、2100A-Dと、活動トラッカー2010(例えば、ウェアラブル装置)と、体力評価2261を提供するためのモバイル装置1990のユーザの身体活動の検出に関連するデータ通信を伴う。
図22~
図23に示すように、モバイル装置2290及び活動トラッカー2010は、広域無線モバイル通信ネットワークを介したデジタル無線通信のために、WWAN XCVR2210、2310として示される少なくとも1つのデジタルトランシーバ(XCVR)を備える。モバイル装置1990及び活動トラッカー2010はこのほか、NFC、VLC、DECT、ZigBee、Bluetooth(商標)又はWiFiを介するなどの短距離ネットワーク通信用の短距離XCVR2220、2320などの追加のデジタルトランシーバ又はアナログトランシーバを備える。例えば、短距離XCVR2220、2320は、IEEE802.11及びWiMAXに基づくWi-Fi規格のうちの1つのような無線ローカルエリアネットワークに実装された1つ又は複数の標準通信プロトコルと互換性のあるタイプの利用可能な双方向無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバの形態をとってもよい。
【0174】
モバイル装置1990及び活動トラッカー2010の位置決めのための位置座標を生成するために、モバイル装置1990及び活動トラッカー2010は、全地球測位システム(GPS)受信機を備えることができる。これとは別に、あるいはこれに加えて、モバイル装置1990及び活動トラッカー2010は、位置決めのための位置座標を生成するために、短距離XCVR2220、2320及びWWAN XCVR2210、2310のいずれか又は両方を利用することができる。例えば、セルラーネットワーク、WiFi又はBluetooth(商標)に基づく測位システムが、特に組み合わせて使用された場合に、非常に正確な位置座標を生成することができる。そのような位置座標は、XCVR2210、2220、2310、2320を介して1つ又は複数のネットワーク接続を通して運動器具100、2100A-Dに送信することができる。
【0175】
トランシーバ2210、2220、2310、2320(ネットワーク通信インターフェース)は、最新のモバイルネットワークによって利用されるさまざまなデジタル無線通信規格のうちの1つ又は複数に準拠している。WWANトランシーバ2210、2310の例には、例えば、限定されないが、3GPPタイプ2(又は3GPP2)と、「4G」と呼ばれることもあるLTEとを含む符号分割多元接続(CDMA)及び第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワーク技術に従って動作するように構成されたトランシーバが含まれる(ただし、ここに挙げたものに限定されない)。例えば、トランシーバ2210、2220、2310、2320は、デジタル化された音声信号と、静止画像及び動画信号と、表示用のウェブページ情報並びにウェブ関連入力と、体力評価システム1900のためのモバイル装置1990又は活動トラッカー2010との間のさまざまなタイプのモバイルメッセージ通信とを含む情報の双方向無線通信を提供する。
【0176】
トランシーバ2210、2220、2310、2320及びネットワークを介したこのようなタイプの通信のいくつかは、これまで考察したように、運動器具100、2100A-Dと、活動トラッカー2010(例えば、ウェアラブル装置)と、体力評価2261を提供するモバイル装置1990のユーザの身体活動を検出するために通信を支援するプロトコル及び手順に関する。そのような通信は、例えば、
図19~
図21に示すように、運動器具100、2100A-Dとの間の無線接続1925及び1937を通して短距離XCVR2220を介してパケットデータを転送してもよい。そのような通信はこのほか、例えば、
図19~
図21に示すネットワーク(例えば、インターネット)1995を通して、WWAN XCVR2210、2310を介してIPパケットデータ転送を利用してデータを転送してもよい。WWAN XCVR2210、2310及び短距離XCVR2220、2320はいずれも、(図示しない)無線周波数(RF)送受信増幅器を介して(図示しない)関連するアンテナに接続される。
【0177】
フィットネストラッカー2010及びモバイル装置1990は、本明細書でホストコントローラと呼ばれることもあるCPU2230、2330として示されるマイクロプロセッサをさらに備える。プロセッサとは、1つ又は複数の処理機能、典型的にはさまざまなデータ処理機能を実行するように構成され配置された要素を備えた回路である。個別ロジック部品を使用することがあり得るが、上記の例では、プログラム可能なCPUを形成する部品を利用している。例えば、マイクロプロセッサが、CPUの機能を実行するために電子要素を組み込んだ1つ又は複数の集積回路(IC)チップを備える。例えば、プロセッサ2230、2330は、モバイル装置をはじめとする携帯型電子装置にて今日一般的に使用される、ARMアーキテクチャを使用する縮小命令セットコンピューティング(RISC)などの任意の既知であるか利用可能なマイクロプロセッサアーキテクチャに基づくものであってもよい。もちろん、他のプロセッサ回路を使用して、スマートフォン、ラップトップコンピュータ及びタブレットのCPU 2230、2330又はプロセッサハードウェアを形成してもよい。
【0178】
マイクロプロセッサ2230、2330は、例えば、プロセッサ2230、2330によって実行可能な命令又はプログラミングに従って、さまざまな動作を実施するようにモバイル装置1990及び活動トラッカー2010を構成することによって、モバイル装置1990及び活動トラッカー2010のためのプログラム可能なホストコントローラとして機能する。例えば、そのような動作には、モバイル装置1990及び活動トラッカー2010のさまざまな一般的な動作のほか、体力モバイルプログラミング2140、活動トラッカープログラミング2310及び運動器具100、2100A-D及びサーバシステム1998との通信に関連する動作が含まれてもよい。配線論理を使用してプロセッサを構成してもよいが、モバイル装置の典型的なプロセッサとは、プログラミングの実行によって構成された一般的な処理回路である。
【0179】
モバイル装置1990及び活動トラッカー2010は、データを記憶し、プログラミングするためにメモリシステム又は記憶装置システムを備える。この例では、メモリシステムは、フラッシュメモリ2240A、2340A及びランダムアクセスメモリ(RAM)2240B、2340Bを含んでもよい。RAM2240B、2340Bは、例えば、作業データ処理メモリとして、プロセッサ2230、2330によって処理される命令及びデータのための短期記憶として機能する。フラッシュメモリ2240A、2340Aは典型的には、これより長期間の記憶を提供する。モバイル装置1990及び活動トラッカー2010は、
図22のモバイル装置1990について示されるもののように、可視光カメラ2270及び移動トラッカー1918を備えることができる。
【0180】
このため、モバイル装置1990及び活動トラッカー2010の例では、フラッシュメモリ2240A、2340Aは、プロセッサ2230によって実行するためのプログラミング又は命令を保存するために使用される。装置のタイプに応じて、モバイル装置1990及び活動トラッカー2010は、特定のアプリケーションを実行するモバイルオペレーティングシステムを保存し、実行する。体力評価プログラミング2140及び活動トラッカープログラミング2310などのアプリケーションが、モバイル装置1990又は活動トラッカー2010にて実行されるネイティブアプリケーション、ハイブリッドアプリケーション又はウェブアプリケーション(例えば、ウェブブラウザによって実行される動的ウェブページ)であってもよい。モバイルオペレーティングシステムの例には、Google Android、Apple iOS(i-Phone又はiPad装置)、Windows Mobile、Amazon Fire OS、RIM BlackBerryオペレーティングシステムなどが含まれる。
【0181】
モバイル装置1990は、体力評価システム1900の1つのタイプのホストコンピュータに過ぎず、他の構成を利用し得ることが理解されよう。例えば、
図19~
図21に示すようなサーバシステム998を利用してもよい。
【0182】
図24は、
図19~
図21の体力評価システム1900の情報アーキテクチャの概略図を示す。図示のように、モバイル装置1900が実装する体力評価モバイルプログラミング2140は、ソーシャルメディアアカウント(例えば、Facebook又はGoogle+)又は直接サインインアカウントを利用する新規ユーザのための体力評価システム1900へのサインアップを可能にする。サインアップ中に、ユーザは新たなユーザプロファイル2155Aを作成する。ユーザによるサインイン後、体力評価モバイルプログラミング2140は、既存のユーザの既存のユーザプロファイル2155Aを読み込む。
【0183】
ユーザプロファイル2155Aには、ユーザの年齢2256A、性別2256B、身長2256C、体重2256D、人種2256E又は身体又は他の状態又は特性に関連する別のプロファイル指定子などの基本情報を含むことができるプロファイル設定2256A-Eが含まれる。プロファイルは、目標身体活動データ2160Aなどのフィットネス事前設定目標又はベンチマーク身体活動データを含んでもよい。さまざまな運動器具100、2100A-Dから送信された現在の身体活動データ1975A-Dのほか、過去の身体活動データ2160Bなどの体力統計データを生成し、モバイル装置1990の画像ディスプレイ2280上でユーザに提示することができる。フィットネスIQスコアとして示される体力評価2261は、運動器具2100A-Dのタイプに応じて変化する可能性のある事前設定目標を追跡することができる。
【0184】
さらに図示するように、製品主体の体力追跡が、現在の身体活動データ1975A-Nを運動器具100、2100A-D、活動トラッカー2010及び高性能体重計2410によって追跡し、次にモバイル装置1990に送信することを可能にする。次に、現在の身体活動データ1975A-Nは、モバイル装置1990によって受信され、現在の身体活動データ1975A-D及び過去の身体活動データ2160Bを含むことができる体力統計データとして、モバイル装置1990の画像ディスプレイ2280上でユーザに提示される。これとは別に、モバイル装置1990は、ユーザの現在の身体活動データ1975A-Nを、運動器具、活動トラッカー2010又は高性能体重計と相関するベンチマーク身体活動データと比較し、この比較に基づいて、モバイル装置1990は、ユーザの体力評価2261を判定する。
【0185】
活動トラッカー2010の場合、現在の身体活動データ2470には、例えば、歩数2378A-N、移動距離2405A-N、消費カロリー2406A-N、継続時間2377A-N、心拍数2376A-Nが含まれる。ここで、A-Nは、分割された身体活動の(例えば、身体活動のバースト又は時間によって分割されたものとしての)さまざまなセグメントに対応する。ケトルベル運動器具100、2100A(又はダンベル運動2100B)の場合、現在の身体活動データ1975Aには、セット数1969A-N、反復数1970A-N、継続時間1974A-N及びウエイトの量1973A-Nが含まれる。
【0186】
高性能体重計2410の場合、現在の身体活動データ2475には、さまざまな物理的属性が含まれる。例えば、現在の身体活動データ2475には、任意選択で、体重2411、体脂肪2412、体内水分2413、筋肉量2414、肥満度指数(BMI)2415、基礎代謝率2416(BMR-例えば、キロカロリー単位のもの)、骨量2416及び/又は内臓脂肪2418が含まれる。
【0187】
図25は、モバイル装置1990の体力モバイルプログラミング2140にて実行することができる体力評価2261をユーザに提供する方法の一例を示す流れ図である。ブロック2500から開始して、この方法は、運動器具100、2100A-Dから、ホストコンピュータ通信インターフェース2220を介して、ユーザの追跡された現在の身体活動データ1975A-Nを受信するステップを含む。ブロック2510に進むと、この方法は、ホストコンピュータユーザ入力装置2291を介して、体力評価選択2259を受信するステップをさらに含む。ブロック2520に続いて、この方法は、受け取った体力評価選択2259によって示されるように運動器具100、2100A-Dと相関するベンチマーク身体活動データ2160A-Nに対する現在の身体活動データ1975A-Nの判定された関係に基づいて、ユーザの体力評価2261を取得するステップをさらに含む。
【0188】
ここで、ブロック2530にて終了すると、この方法は、ホストコンピュータユーザインターフェース2280を介してユーザに体力評価2261を提示するステップをさらに含む。いくつかの例では、ブロックのサブセット又は全部が、運動器具プログラミング1945、体力評価サーバプログラミング2150又は活動トラッカープログラミング2315に実装されてもよい。
【0189】
運動器具100、2100A-D、活動トラッカー2010、モバイル装置1990、サーバシステム1998及び高性能体重計2410について本明細書にて説明する機能のいずれも、これまでに説明したように1つ又は複数のアプリケーション又はファームウェアにて具体化し、機械可読媒体に保存することができる。いくつかの実施形態によれば、「機能」、「複数の機能」、「アプリケーション」、「複数のアプリケーション」、「命令」、「複数の命令」又は「プログラミング」とは、プログラムであり、このようなプログラムは、プログラムで定義された機能を実行する。さまざまなプログラミング言語を採用して、オブジェクト指向プログラミング言語(例えば、Objective-C、Java又はC++)又は手続き型プログラミング言語(例えば、C言語又はアセンブリ言語)など、さまざまな方法で構築された1つ又は複数のアプリケーションを作成することができる。特定の例では、サードパーティのアプリケーション(例えば、特定のプラットフォームの供給業者以外の組織体によってANDROID(商標)又はIOS(商標)ソフトウェア開発キット(SDK)を使用して開発されたアプリケーション)が、IOS(商標)、ANDROID(商標)、WINDOWS(登録商標)電話又は別のモバイルオペレーティングシステムなどのモバイルオペレーティングシステムで実行されるモバイルソフトウェアである場合がある。この例では、サードパーティアプリケーションは、オペレーティングシステムによって提供されるAPIコールを呼び出して、本明細書にて説明する機能を支援することができる。
【0190】
このため、機械可読媒体は、多くの有形記憶媒体の形態をとってもよい。不揮発性記憶媒体には、例えば、図示の運動器具100、2100A-D、活動トラッカー2010、モバイル装置1990、サーバシステム1998及び高性能体重計2410を実装するために使用され得るなどの任意のコンピュータなどの記憶装置のいずれかなどの光ディスク又は磁気ディスクが含まれる。揮発性記憶媒体には、そのようなコンピュータプラットフォームのメインメモリなどの動的メモリが含まれる。有形の伝送媒体には同軸ケーブルが含まれ、コンピュータシステム内のバスを構成するワイヤを含む銅線及び光ファイバが含まれる。搬送波伝送媒体が、電気信号又は電磁信号、あるいは無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるような音響波又は光波の形態をとってもよい。このため、コンピュータ可読媒体の一般的な形態には、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、DVD又はDVD-ROM、他の任意の光学媒体、パンチカード紙テープ、穴のパターンを有する他の任意の物理記憶媒体、RAM、PROM及びEPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジ、データ又は命令を転送する搬送波、そのような搬送波を転送するケーブル又はリンク、あるいはコンピュータがプログラミングコード及び/又はデータを読み取り得る他の任意の媒体が含まれる。このような形態のコンピュータ可読媒体の多くが、実行のために1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスをプロセッサに担持させることに関与してもよい。
【0191】
本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し、説明してきたが、そのような実施形態は、例としてのみ提供されることが理解されよう。本発明の精神又は原理から逸脱することなく、当業者には多くの変形、変更及び置換が想起されるであろう。このため、添付の特許請求の範囲は、本発明の精神、範囲又は原理の範囲内にあるようなあらゆる変形を網羅することが意図される。
【国際調査報告】