(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】収納可能なカウンタートップ調理システム
(51)【国際特許分類】
A47J 37/06 20060101AFI20220414BHJP
【FI】
A47J37/06 321
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549799
(86)(22)【出願日】2020-02-26
(85)【翻訳文提出日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 US2020019855
(87)【国際公開番号】W WO2020176596
(87)【国際公開日】2020-09-03
(32)【優先日】2019-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510053422
【氏名又は名称】シャークニンジャ オペレーティング エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー、ジョシュア ディ.
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン、イーサン ティ.
(72)【発明者】
【氏名】マティアス、リチャード リース
(72)【発明者】
【氏名】バルジャベディアン、ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ラビンス、ナサニエル アール.
(72)【発明者】
【氏名】クラーク、ジャック デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ポッター、ジェームズ リチャード
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA02
4B040AB11
4B040AD16
4B040CB04
4B040GD01
4B040GD30
(57)【要約】
内部加熱コンパートメントと、前述の内部加熱コンパートメントにアクセスするためのハウジング内に形成される開口部とを有するハウジングを含む、支持表面上に配置可能な調理システム。ハウジングは、第一の位置と第二の位置との間で移動可能である。開口部は、前述のハウジングが前述の第一の位置にあるときに第一の平面内に配置され、開口部は、前述のハウジングが前述の第二の位置にあるときに第二の平面内に配置され、前述の第一の平面および前述の第二の平面は別個のものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持表面上に配置可能な調理システムであって、
内部加熱コンパートメントと、前記内部加熱コンパートメントにアクセスするためのハウジング内に形成される開口部とを有するハウジングを含み、
前記ハウジングが、第一の位置と第二の位置との間で移動可能であり、前記開口部が、前記ハウジングが前記第一の位置にあるときに第一の平面内に配置され、前記開口部が、前記ハウジングが前記第二の位置にあるときに第二の平面内に配置され、前記第一の平面および前記第二の平面が別個である、調理システム。
【請求項2】
前記第一の平面が、前記第二の平面に略垂直である、請求項1に記載の調理システム。
【請求項3】
前記第一の位置において、前記内部加熱コンパートメントが、前記支持表面に略平行に配向され、前記第二の位置において、前記内部加熱コンパートメントが、前記支持表面に略垂直に配向される、請求項1に記載の調理システム。
【請求項4】
前記第一の平面が、前記支持表面に略垂直に配向され、前記第二の平面が、前記支持表面に略平行に配向される、請求項1に記載の調理システム。
【請求項5】
前記第一の位置において、前記内部加熱コンパートメントが略水平に配向され、前記開口部が配置される前記第一の平面が略垂直に配向される、請求項1に記載の調理システム。
【請求項6】
前記第二の位置において、前記内部加熱コンパートメントが略垂直に配向され、前記開口部が配置される前記第二の平面が略水平に配向される、請求項1に記載の調理システム。
【請求項7】
前記ハウジングが、前記第一の位置と前記第二の位置との間を軸の周りに回転可能である、請求項1に記載の調理システム。
【請求項8】
前記開口部が、前記ハウジングの第一の範囲に配置され、前記軸が、前記開口部と略対向する前記ハウジングの第二の範囲および前記第一の範囲に近接する前記ハウジングの位置に位置する、請求項7に記載の調理システム。
【請求項9】
前記ハウジングが、底部および後部壁を含む、複数の壁を含み、前記軸が前記後部壁と前記底部との間の境界部分に位置する、請求項7に記載の調理システム。
【請求項10】
前記調理システムが、前記ハウジングの外部に配置される旋回構造をさらに含み、前記軸が前記旋回構造によって画定される、請求項7に記載の調理システム。
【請求項11】
前記旋回構造が丸みのある特徴を含む、請求項10に記載の調理システム。
【請求項12】
前記丸みのある特徴が、前記ハウジングの複数の丸みのある縁とは別個である、請求項11に記載の調理システム。
【請求項13】
前記旋回構造が、基部と、前記ハウジングに接続可能な少なくとも一つの支持アームとを含み、前記少なくとも一つの支持アームが、前記旋回軸を画定するピンコネクターを含む、請求項10に記載の調理システム。
【請求項14】
前記調理システムが、前記内部加熱コンパートメントを加熱するための発熱体をさらに含む、請求項1に記載の調理システム。
【請求項15】
前記発熱体が放射性発熱体である、請求項14に記載の調理システム。
【請求項16】
前記ハウジングが前記第一の位置にあるとき、前記発熱体が動作可能である、請求項14に記載の調理システム。
【請求項17】
前記ハウジングが前記第二の位置にあるとき、前記発熱体が動作しない、請求項14に記載の調理システム。
【請求項18】
支持表面上に取り付け可能な調理システムであって、
内部加熱コンパートメントと、前記内部加熱コンパートメントにアクセスするためのハウジング内に形成される開口部とを有するハウジングと、
前記ハウジングの外部に配置される旋回構造であって、前記旋回構造は旋回軸を画定し、前記ハウジングが、第一の位置と第二の位置との間で前記旋回軸の周りを回転可能である、旋回構造と、を含む、調理システム。
【請求項19】
前記開口部が、前記ハウジングの第一の範囲に配置され、前記旋回軸が、前記開口部と略対向する前記ハウジングの第二の範囲および前記第一の範囲に近接する前記ハウジングの位置に位置する、請求項18に記載の調理システム。
【請求項20】
前記ハウジングが、底部および後部壁を含む、複数の壁を含み、前記旋回軸が前記後部壁と前記底部との間の境界部分に位置する、請求項18に記載の調理システム。
【請求項21】
前記旋回構造が丸みのある特徴を含む、請求項18に記載の調理システム。
【請求項22】
前記丸みのある特徴が、前記ハウジングの複数の丸みのある縁とは別個である、請求項21に記載の調理システム。
【請求項23】
前記旋回構造が、前記ハウジングに接続される少なくとも一つの弓状特徴を含む、請求項18に記載の調理システム。
【請求項24】
前記旋回構造が、基部と、前記ハウジングに接続可能な少なくとも一つの支持アームとを含み、前記少なくとも一つの支持アームが、前記旋回軸を画定するピンコネクターを含む、請求項18に記載の調理システム。
【請求項25】
前記開口部が、前記ハウジングが前記第一の位置にあるときに第一の平面内に配置され、前記開口部が、前記ハウジングが前記第二の位置にあるときに第二の平面内に配置され、前記第一の平面および前記第二の平面が別個のものである、請求項18に記載の調理システム。
【請求項26】
前記第一の位置において、前記内部加熱コンパートメントが略水平に配向され、前記開口部を含む平面が略垂直に配向される、請求項18に記載の調理システム。
【請求項27】
前記第二の位置において、前記内部加熱コンパートメントが略垂直に配向され、前記開口部を含む平面が略水平に配向される、請求項18に記載の調理システム。
【請求項28】
前記第一の位置において、前記内部加熱コンパートメントが、前記支持表面に略平行に配向され、前記第二の位置において、前記内部加熱コンパートメントが、前記支持表面に略垂直に配向される、請求項18に記載の調理システム。
【請求項29】
調理システムであって、
内部加熱コンパートメントを画定する複数の側面を有するハウジングと、
前記内部加熱コンパートメントにアクセスするための前記ハウジング内に形成される第一の開口部と、
前記内部加熱コンパートメントにアクセスするために前記ハウジング内に形成される第二の開口部であって、前記第一の開口部が前記複数の側面の第一の側面に位置し、前記第二の開口部が前記複数の側面の第二の側面に位置する、第二の開口部と、
前記第二の開口部を選択的に封止するために、前記ハウジングに対して移動可能なクリーニングドアと、を含む、調理システム。
【請求項30】
前記ハウジングが、第一の位置と第二の位置との間で移動可能であり、前記ハウジングが前記第二の位置にあるときに前記第二の開口部がアクセス可能である、請求項29に記載の調理システム。
【請求項31】
前記第二の開口部が、前記クリーニングドアが開位置にあるときにアクセス可能である、請求項29に記載の調理システム。
【請求項32】
前記第二の開口部が、前記クリーニングドアが閉位置にあるときにアクセス不可能である、請求項29に記載の調理システム。
【請求項33】
前記第二の開口部の面積が、前記第一の開口部の面積よりも大きい、請求項29に記載の調理システム。
【請求項34】
前記第一の開口部を選択的に閉じるように前記ハウジングに対して移動可能なドアをさらに含む、請求項29に記載の調理システム。
【請求項35】
前記複数の側面が、左側壁、右側壁、上部、底部、後部壁、および前部壁を含み、前記第一の側面が前記前部壁を含む、請求項29に記載の調理システム。
【請求項36】
前記第二の側面が前記底部を含む、請求項35に記載の調理システム。
【請求項37】
前記ハウジングが、第一の位置と第二の位置との間で移動可能であり、前記ハウジングが前記第二の位置にあるとき、前記クリーニングドアが閉位置と開位置との間で移動可能である、請求項29に記載の調理システム。
【請求項38】
前記内部加熱コンパートメントを加熱するよう動作可能な発熱体をさらに含み、前記発熱体が、前記クリーニングドアが前記開位置にあるときに非通電状態になる、請求項37に記載の調理システム。
【請求項39】
調理システムの内部加熱コンパートメントにアクセスする方法であって、
前記内部加熱コンパートメントを画定するハウジングを第一の位置から第二の位置に移動させることであって、前記ハウジングが前記ハウジングの第一の側面に位置する第一の開口部を有する、移動させることと、
前記ハウジングの第二の側面に位置する第二の開口部と重複する配置で配置されるクリーニングドアを開いて、前記内部加熱コンパートメントにアクセスすることと、を含む、方法。
【請求項40】
前記ハウジングを前記第一の位置から前記第二の位置へ移動させることが、前記ハウジングを旋回軸の周りで回転させることをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
旋回軸の周りで前記ハウジングを回転させることが、前記ハウジングを水平構成から垂直構成に回転させることをさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記ハウジングを前記第一の位置から前記第二の位置へ移動させることが、前記内部加熱コンパートメントを加熱するよう動作可能な発熱体を非通電化することをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記発熱体を非通電状態にすることが、前記ハウジングを前記第一の位置から前記第二の位置へ移動させることに応答して発生する、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
調理システムであって、
内部加熱コンパートメントを画定する複数の側面を有するハウジングと、
前記内部加熱コンパートメントにアクセスするための前記ハウジング内に形成される第一の開口部と、を含み、
前記内部加熱コンパートメントが、前記加熱コンパートメントの中の熱分布を最適化するように前記加熱コンパートメント内に位置し、かつそれに含まれる構造を含み、前記構造が、反射板、その長さに沿って変化する熱出力を有する少なくとも一つの発熱体、およびその長さに沿って望ましい開口分布を有する少なくとも一つの発熱体ガードのうちの少なくとも一つを含む、調理システム。
【請求項45】
その長さに沿って変化する熱出力を有する前記少なくとも一つの発熱体が、第一の熱出力を有する第一の領域と、第二の熱出力を有する第二の領域とを含む、請求項44に記載の調理システム。
【請求項46】
前記第一の領域が、前記発熱体の少なくとも一つの端部に隣接して配置され、前記第二の領域が、前記発熱体の中心に配置される、請求項45に記載の調理システム。
【請求項47】
前記少なくとも一つの発熱体の第一の端部および第二の端部が、前記第一の領域であり、前記少なくとも一つの発熱体の長さの1/8を含み、前記発熱体の前記中心が、前記第二の領域であり、前記発熱体の前記長さの3/4を含む、請求項45に記載の調理システム。
【請求項48】
前記発熱体がコイル状ワイヤを含み、前記第一の領域内の前記コイル状ワイヤが第一の間隔を有し、前記第二の領域内の前記コイル状ワイヤが第二の間隔を有する、請求項47に記載の調理システム。
【請求項49】
前記第一の間隔が、前記第二の間隔の1.5倍である、請求項48に記載の調理システム。
【請求項50】
前記第一の間隔が、前記第二の間隔の1.25倍である、請求項48に記載の調理システム。
【請求項51】
所望の開口分布を有する前記少なくとも一つの発熱体ガードが、変化する開口分布を有する少なくとも一つの発熱体ガードであり、変化する開口分布を有する、前記少なくとも一つの発熱体ガードが、第一の開口分布を有する第一の部分と、第二の開口分布を有する第二の部分とを含む、請求項44に記載の調理システム。
【請求項52】
前記第一の開口分布が前記第二の開口分布よりも大きい、請求項51に記載の調理システム。
【請求項53】
前記第一の部分が、前記少なくとも一つの発熱体ガードの少なくとも一つの端部に隣接して配置され、前記第二の部分が、前記少なくとも一つの発熱体ガードの中心に配置される、請求項51に記載の調理システム。
【請求項54】
望ましい開口分布を有する前記少なくとも一つの発熱体ガードが、複数の発熱体ガードであり、前記複数の発熱体ガードの各々が、複数の開口を含み、前記複数の開口は、前記内部加熱コンパートメントの奥行きにわたって、発熱体ガードによって異なる、請求項44に記載の調理システム。
【請求項55】
複数の発熱体ガードが、前記内部加熱コンパートメントの前面に隣接する第一の発熱体ガードと、前記内部加熱コンパートメントの中心または後方に隣接する第二の発熱体ガードとを含み、前記第一の発熱体ガードの前記複数の開口が、前記第二の発熱体ガードの前記複数の開口よりも大きい、請求項54に記載の調理システム。
【請求項56】
前記システムが調理モードにある時、前記少なくとも一つの反射板が、前記内部加熱コンパートメントの比較的高い部分に配置される、請求項44に記載の調理システム。
【請求項57】
前記システムが前記調理モードにある時、前記少なくとも一つの反射板が、複数の比較的上部表面と、複数の傾斜面によって連結される複数の比較的下部表面とを含む、請求項56に記載の調理システム。
【請求項58】
前記複数の上部表面の構成が、前記内部加熱コンパートメントの奥行きにわたって変化する、請求項57に記載の調理システム。
【請求項59】
前記複数の上部表面の各々の奥行きが変化する、請求項58に記載の調理システム。
【請求項60】
前記複数の上部表面が、前記内部加熱コンパートメントの前面の近くの第一の上部表面と、前記内部加熱コンパートメントの中心の第二の上部表面と、前記内部加熱コンパートメントの後部に隣接する第三の上部表面とを含み、前記第二の上部表面の奥行きが、前記第一の上部表面よりも大きく、かつ前記第三の上部表面よりも短い、請求項59に記載の調理システム。
【請求項61】
前記少なくとも一つの反射板の第一の端部に配置される下部表面が、前記内部加熱コンパートメントの前部壁に当接する、請求項58に記載の調理システム。
【請求項62】
前記少なくとも一つの発熱体が、前記複数の上部表面と前記複数の下部表面との間に形成される、開口部内に配置され、上部フランジに略隣接する請求項55に記載の調理システム。
【請求項63】
調理システムを動作させる方法であって、
内部加熱コンパートメントを画定する複数の側面を有するハウジングを提供することと、
前記内部加熱コンパートメント内の熱分布を最適化するように前記加熱コンパートメント内に位置し、かつそれに含まれる一つまたは複数の構造を介して、前記内部加熱コンパートメント内の熱分布を最適化することであって、前記構造が、反射板、その長さに沿って変化する熱出力を有する少なくとも一つの発熱体、およびその長さに沿って望ましい開口分布を有する少なくとも一つの発熱体ガードのうちの少なくとも一つを含む、最適化することと、を含む、方法。
【請求項64】
前記内部加熱コンパートメント内に配置される前記少なくとも一つの反射板が、前記内部加熱コンパートメント内の熱を方向転換する、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記少なくとも一つの反射板が、前記内部加熱コンパートメントの上部表面に隣接して配置される、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記反射板が、複数の傾斜面によって連結される複数の上部表面および複数の下部表面を含み、前記少なくとも一つの発熱体が、前記複数の上部表面と前記複数の下部表面との間に形成される開口部内に配置され、上部フランジに略隣接する、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
その長さに沿って変化する熱出力を有する前記少なくとも一つの発熱体が、第一の熱出力を有する第一の領域と、第二の熱出力を有する第二の領域とを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項68】
前記第一の領域が、前記発熱体の少なくとも一つの端部に隣接して配置され、前記第二の領域が、前記発熱体の中心に配置される、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記少なくとも一つの発熱体の第一の端部および第二の端部が、前記第一の領域であり、前記少なくとも一つの発熱体の長さの1/8を含み、前記発熱体の前記中心が、前記第二の領域であり、前記発熱体の前記長さの3/4を含む、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記発熱体がコイル状ワイヤを含み、前記第一の領域内の前記コイル状ワイヤが第一の間隔を有し、前記第二の領域内の前記コイル状ワイヤが第二の間隔を有する、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記第一の間隔が、前記第二の間隔の1.5倍である、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記第一の間隔が、前記第二の間隔の1.25倍である、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
所望の開口分布を有する前記少なくとも一つの発熱体ガードが、変化する開口分布を有する少なくとも一つの発熱体ガードであり、変化する開口分布を有する前記少なくとも一つの発熱体ガードが、第一の開口分布を有する第一の部分と、第二の開口分布を有する第二の部分とを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項74】
前記第一の開口分布が、前記第二の開口分布よりも大きい、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記第一の部分が、前記少なくとも一つの発熱体ガードの少なくとも一つの端部に隣接して配置され、前記第二の部分が、前記少なくとも一つの発熱体ガードの中心に配置される、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
望ましい開口分布を有する前記少なくとも一つの発熱体ガードが、複数の発熱体ガードであり、前記複数の発熱体ガードの各々が、複数の開口を含み、前記複数の開口は、前記内部加熱コンパートメントの奥行きにわたって、発熱体ガードによって異なる、請求項63に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して調理システムに関し、より具体的には、最小のカウンタースペースを必要とする収納位置を有するカウンタートップ調理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばトースターオーブンなどの既存のカウンタートップ調理システムは、より大きな壁に取り付けられるオーブンまたは範囲の代わりに食品を便利に温めるまたは調理するために使用され得る。カウンタートップ調理システムは、通常、相当量のカウンタースペースを覆う。カウンタースペースが限定されたキッチンでは、使用されていないときにカウンタートップ調理システムが占有するスペースは、ユーザーにとって不便である。結果として、ユーザーは、カウンタートップ調理システムを別の場所に保管してもよく、カウンタートップ調理システムのアクセス性および使いやすさを低減する。従って、使用していないときに最小限のカウンタースペースを占めるカウンタートップ調理システムを開発することが望ましい。
【発明の概要】
【0003】
実施形態によれば、支持表面上に配置可能な調理システムは、内部加熱コンパートメントと、前述の内部加熱コンパートメントにアクセスするために前述のハウジング内に形成される開口部とを有するハウジングを含む。ハウジングは、第一の位置と第二の位置との間で移動可能である。開口部は、前述のハウジングが前述の第一の位置にあるときに第一の平面内に配置され、開口部は、前述のハウジングが前述の第二の位置にあるときに第二の平面内に配置され、前述の第一の平面および前述の第二の平面は別個のものである。
【0004】
実施形態によれば、支持表面上に取り付け可能な調理システムは、内部加熱コンパートメントと、前述の内部加熱コンパートメントにアクセスするための前述のハウジング内に形成される開口部とを有するハウジングを含む。旋回構造は、前述のハウジングの外部に配置され、前述の旋回構造は、旋回軸を画定する。ハウジングは、第一の位置と第二の位置との間の前述の旋回軸の周りを回転可能である。
【0005】
別の実施形態によれば、調理システムは、内部加熱コンパートメントを画定する複数の側面と、前述の内部加熱コンパートメントにアクセスするために前述のハウジング内に形成される第一の開口部と、前述の内部加熱コンパートメントにアクセスするために前述のハウジング内に形成される第二の開口部とを有するハウジングを含む。第一の開口部は、前述の複数の側面の第一の側面に位置し、第二の開口部は、前述の複数の側面の第二の側面に位置する。クリーニングドアは、前述のハウジングに対して移動可能であり、前述の第二の開口部を選択的に封止する。
【0006】
さらに別の実施形態によれば、調理システムの内部加熱コンパートメントにアクセスする方法は、前述の内部加熱コンパートメントを画定するハウジングを第一の位置から第二の位置に移動させることであって、前述のハウジングが前述のハウジングの第一の側面に位置する第一の開口部を有する、移動させることと、前述のハウジングの第二の側面に位置する第二の開口部と重複する配置で配置されるクリーニングドアを開放して、内部加熱コンパートメントにアクセスすることとを含む。
【0007】
実施形態によれば、調理システムは、内部加熱コンパートメントを画定する複数の側面と、前述の内部加熱コンパートメントにアクセスするための前述のハウジング内に形成される第一の開口部とを有するハウジングを含む。内部加熱コンパートメントは、その中の熱分布を最適化するように、前述の加熱コンパートメント内に位置し、それに含まれる構造を含む。構造は、反射板、その長さに沿って変化する熱出力を有する少なくとも一つの発熱体、およびその長さに沿って所望の開口分布を有する少なくとも一つの発熱体ガードのうちの少なくとも一つを含む。
【0008】
さらに別の実施形態によれば、調理システムを動作させる方法は、内部加熱コンパートメントを画定する複数の側面を有するハウジングを提供することと、前述の内部加熱コンパートメント内の熱分布を最適化するように、その中の熱分布を最適化するように前述の加熱コンパートメント内に位置し、かつそれに含まれる一つまたは複数の構造を介して、前述の内部加熱コンパートメント内の熱分布を最適化することとを含む。構造は、反射板、その長さに沿って変化する熱出力を有する少なくとも一つの発熱体、およびその長さに沿って所望の開口分布を有する少なくとも一つの発熱体ガードのうちの少なくとも一つを含む。
【0009】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示のいくつかの態様を含み、本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、一実施形態による、調理システムの正面斜視図である。
【
図2】
図2は、一実施形態による、開位置のドアを有する調理システムの正面斜視図である。
【
図3】
図3は、一実施形態による、調理システムの概略図である。
【
図4】
図4は、一実施形態による、調理システムの制御システムの概略図である。
【
図5】
図5は、一実施形態による、調理システムのリッドの後部斜視図である。
【
図6】
図6は、一実施形態による、調理システムの旋回支持部の詳細斜視図である。
【
図7】
図7Aは、一実施形態による、第一のアクティブ構成の調理システムの概略図である。
図7Bは、一実施形態による、第二の収納構成における
図7Aの調理システムの概略図である。
【
図8】
図8は、一実施形態による、調理システムの旋回支持部とハウジングとの間の境界部分の概略図である。
【
図9】
図9は、一実施形態による、第二の収納構成における調理システムの斜視図である。
【
図10】
図10は、一実施形態による、開構成のクリーニングドアを有する第二の収納構成における調理システムの斜視図である。
【
図11】
図11は、一実施形態による、開構成のクリーニングドアおよび部分的に取り外された内部加熱コンパートメントの内部ライナーを有する第二の収納構成の調理システムの斜視図である。
【
図12】
図12は、一実施形態による、調理システムの斜視断面図である。
【
図13】
図13は、一実施形態による、調理システムの斜視断面図である。
【
図16】
図16は、一実施形態による、発熱体の概略図である。
【
図17】
図17は、一実施形態による、調理システムの内部加熱コンパートメント内の熱分布の斜視図である。
【
図18】
図18は、一実施形態による、調理システムの内部加熱コンパートメント内の熱分布の断面のモデルである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明は、図面を参照しながら、本開示の実施形態について、利点および特徴とともに説明する。
ここで図を参照すると、例えばカウンタートップなどの支持表面22上での使用に適した調理システム20の例が図示される。調理システム20は、内部加熱コンパートメントまたは調理ボリューム26を画定する熱絶縁ハウジング24を含む。図示した非限定的な実施形態では、ハウジング24は、内部加熱コンパートメント26をその間に画定するために一緒に接続される左側壁28、右側壁30、上部32、底部34、および後壁または後部壁36を含む。一実施形態では、ハウジング24は、さらに、内部加熱コンパートメント26がユーザーによってアクセスされる前部壁38を含む。しかし、ハウジング24が前部壁38を含まない実施形態も本開示の範囲内であることが理解されるべきである。
【0012】
ハウジング24の前部壁38は、ハウジング24の残りの部分に対して移動可能なドア40を含んで、内部加熱コンパートメント26へのアクセスを選択的に提供し得る。図示した非限定的実施形態に示すように、ドア40は透明パネルを含み、開位置(
図2)と閉位置(
図1)の間でヒンジ軸Xの周りの回転のためその縁に沿ってヒンジ付きである。ヒンジ軸Xは、ドア40の底縁部42に位置するものとして図示されるが、ヒンジ軸Xがドア40の上縁部または側縁部で画定される実施形態も、開示の範囲内である。さらに、ドア40はヒンジ軸Xの周りで旋回可能であると記述されるが、ドア40がハウジング24に対して並進するように構成される、またはドア40がハウジング24に取り外し可能に連結される実施形態も本明細書で意図されることが理解されるべきである。
【0013】
いくつかの実施形態では、ドア40は、ハウジング24の前部壁38全体を画定し得る。しかしながら、他の実施形態では、ドア40は、前部壁38の一部分のみを画定してもよく、前部壁38は、ドア40の一つまたは複数の側面に隣接して位置するパネル44をさらに含み得る。示されるように、パネル44は、それぞれ、ハウジング24の左右の側壁28、30の間、および上部32、底部34の間に延在し得る。こうした実施形態では、ハウジング24の内部加熱コンパートメント26へのアクセスを提供するための開口部46(
図2に最もよく示される)は、パネル44内に形成され、ドア40は開口部46と重複する配置で取り付けられる。ハウジング24の前部壁38がパネル44のみを含み、ドア40がない実施形態も本開示の範囲内であることが理解されるべきである。
【0014】
ここで
図3を参照すると、ハウジング24の内部加熱コンパートメント26内に取り付けられるのは、少なくとも一つの固定具48である。図示した非限定的な実施形態では、一対の対向する固定具48は、それぞれ、左側壁28および右側壁30の内部表面に取り付けられる。一つまたは複数の固定具48は、例えば、取り外し可能な調理ラック、バスケット、スピット、またはドリップトレイなどの一つまたは複数の調理付属品50を、内部加熱コンパートメント26内の所望の位置で支持するように配置される。
【0015】
ハウジング24の内部加熱コンパートメント26は、少なくとも一つの発熱体によって加熱される。一実施形態では、調理システム20は、例えば、ハウジング24の上部32に隣接して、内部加熱コンパートメント26内に配置される一つまたは複数の第一の発熱体52を含む。図示した非限定的な実施形態では、調理システム20は、例えば、ヒンジ軸に概ね平行に配向され、ハウジング24の上部32の奥行きにわたって間隔を置いた3つの第一の発熱体などの、複数の第一の発熱体52を含む。任意の数の第一の発熱体52および第一の発熱体52の任意の構成が本明細書で意図されることが理解されるべきである。あるいは、または追加的に、少なくとも一つの第二の発熱体54は、例えば、ハウジング24の底部34に隣接して、内部加熱コンパートメント26内に配置されてもよい。
図10~11の図示した非限定的な実施形態では、調理システム20は、例えば、ヒンジ軸に概ね平行に配向され、ハウジングの底部34の深さにわたって間隔を置いた、3つの第二の発熱体などの複数の第二の発熱体54を含む。第一の発熱体52および第二の発熱体54は、略整列されてもよく、または互いに対して互い違いにずらされ得る。
【0016】
調理システム20の発熱体52、54は、ハウジング24の上部32および底部34に概ね隣接して位置するものとして図示および説明されるが、調理システム20が、代替的にまたは追加的に、内部加熱コンパートメント26の側面に隣接して、または内部加熱コンパートメント26の中心内に配置される一つまたは複数の発熱体(図示せず)を具備する実施形態も本明細書で意図されることが理解されるべきである。
【0017】
調理システム20の一つまたは複数の発熱体52、54は、伝導、対流、放射、および誘導を含む、任意の適切なタイプの加熱を実施するように選択され得るが、これに限定されるものではない。従って、少なくとも一つの発熱体52、54は、管状、石英、タングステン、およびハロゲン発熱体などの任意のタイプの発熱体であり得る。内部加熱コンパートメント26内の複数の位置に配置される複数の発熱体52、54を有する調理システム20の実施形態では、複数の発熱体52、54は、実質的に同一であってもよく、または代替的に異なってもよく、さらに、類似のまたは別個のタイプの加熱を実施するように動作可能であり得ることが理解されるべきである。一実施形態では、第一および第二の発熱体の両方が放射性発熱体である。しかしながら、加熱の他の組み合わせを実施するように動作可能な発熱体が本明細書で意図される。さらに、いくつかの実施形態では、調理システム20は、発熱体52、54と併せて、または独立して動作可能なファン56を追加的に含み、内部加熱コンパートメント26を通して空気または別の流体を循環させてもよい。
【0018】
図12~
図16を参照すると、調理システム20の内部加熱空洞26の構成は、その中に位置し、および含まれる一つまたは複数の構造を介してその中に熱分布を最適化するように選択され得る。この最適化は、さまざまな方法で実施され得る。実施形態では、調理システム20は、内部加熱空洞26内に位置し、内部加熱空洞26全体にわたって均等な熱分布を達成するために、例えば、第一の発熱体52などの複数の発熱体から放射される熱の一部分を方向転換するように構成される、反射板110を含む。一実施形態では、反射板110は、内部加熱空洞26と略等しい幅および奥行きを有する。しかし、反射板110が内部加熱空洞よりも小さい実施形態も本明細書で意図される。
【0019】
反射板110は、任意の適切な材料から作製されてもよく、表面反射板110の表面に接触する熱または光の少なくとも一部が、全てではないにしても、表面の跳ね返り、内部加熱コンパートメント26内で方向転換されるように表面特性を有する。
図12および13の図示した非限定的な実施形態では、反射板110は、傾斜面116によって連結される複数の上部フランジ112および複数の底部フランジ114を含む波形構成を有する。隣接する上部表面112と下部表面114との間に延在する傾斜面116は、類似していてもよく、または代替的に異なってもよい。示されるように、複数の上部表面112は、第一の平面U内に配置されてもよく、複数の底部フランジ114は、第二の平面B内に配置され得る。第一の平面Uおよび第二の平面Bは、互いに平行であり得るが、平行である必要はない。実施形態では、第一の平面および第二の平面は、第一の発熱体52の高さと略等しい距離だけオフセットされる。複数の第一の発熱体52は、上部表面112の平面Uと下部表面114の平面Bとの間に画定される開口部118内に一般に配置され、上部フランジ114に隣接する。
【0020】
内部加熱コンパートメント26内の発熱体52の位置に応じて、各発熱体52と関連付けられる上部フランジ112の深さ、および上部フランジ114に対する発熱体52の位置は変化し得る。示されるように、後部壁36に隣接する上部フランジ114の奥行きは、前部壁に隣接する上部フランジ114の奥行きよりも大きい、内部加熱コンパートメント26の中心における上部フランジ114の奥行きより大きい。同様に、前部壁38に隣接して位置する発熱体52は、対応する上部フランジ114の中心から、前部壁38に向かう方向にオフセットされる。中央発熱体52は、対応する上部フランジ114に対して略中心であり、後部壁36に隣接する発熱体52は、対応する上部フランジ114の中心から、例えば、前部壁38に向かう方向に同様にオフセットされる。一実施形態では、前部壁38に延在する反射板120の第一の端部は、部分底部フランジ114を含み、反射板110の第二の対向する端部122は、上部フランジ112から延在する下向きに傾斜した表面を介して後部壁36に当接する。
図11および12に示すような、外枠反射板を使用して達成された熱分布のモデルの例を
図17および18に示す。
【0021】
代替的に、または追加的に、内部加熱コンパートメント26内の熱分布は、例えば、第二の発熱体54などの発熱体と重複する配置で一つまたは複数のガード要素124を含むことによって制御され得る。示されるように、各ガード124は、発熱体54の少なくとも3つの側面の周りに延在する本体126を含む。発熱体54によって放射される熱が内部加熱コンパートメント26に透過することを可能にするために、一つまたは複数の開口部128が本体126内に形成される。一実施形態では、ガード本体126のそれぞれに形成される開口部128の構成は、内部加熱コンパートメント26内の対応する発熱体54の位置に基づいて変化する。開口部128の構成は、各発熱体54の長さにわたって同様に変化し得る。前部壁38に隣接して配置される発熱体54と併用するためのガード124の実施例を
図14A~14Bに示す。示されるように、複数の大きな開口部128は、本体126の複数の側面上に略均一に延在する。内部加熱コンパートメント26内の熱は、前部壁38内に形成される開口部を通して失われるため、前部壁38に隣接して配置される発熱体54用のガード124は、内部加熱コンパートメント26の中心に、かつ後部壁36に隣接して配置される発熱体54に連結されたガード124よりも多くの熱がそこを通過することを可能にする。
【0022】
内部加熱コンパートメント26の中心に配置される、または代替的に、後部壁36に隣接する発熱体54と使用するためのガード124の例を
図15A~15Bに示す。示されるように、本体124は、本体124の上部表面上に形成される複数のより小さな開口部128を含む。さらに、開口部128の密度は、本体124の長さにわたって変化する。図示した非限定的な実施形態では、発熱体54の中心よりも、本体124の端部130、132、および従って発熱体54の端部に隣接して、より大きな数の開口部128が形成される。ガード124の中心に隣接するこの減少された開口部128の数は、中央および後部発熱体54の中心から放射される熱を減少させることを意図している。従って、ガード124内に形成される開口部128は、内部加熱コンパートメント26を画定する、前部壁38と後部壁36との間の、および左右の側壁28、30との間の発熱体54によって放射される熱の分布を制御することが意図される。
【0023】
さらに、
図17を参照すると、一実施形態では、発熱体52、54のうちの一つまたは複数にわたって出力される熱は変化し得る。実施形態では、発熱体52、54のうちの一つまたは複数は、電力が供給されるときに放射線を加熱および放射する管内に配置されるコイル状ワイヤを使用して構築される。発熱体52、54の長さにわたって隣接するコイル間の間隔を変化させることによって、発熱体52、54のさまざまな部分で放射される熱の量は、他のものよりも大きくてもよい。図示した非限定的な実施形態では、発熱体52、54は、例えば、発熱体52、54の中心などの発熱体52、54の第一の領域内のワイヤコイルの間隔が、発熱体54の端部に隣接するなど、発熱体52、53の第二の領域内のコイル間隔よりも広いように構成される。例えば、発熱体52、54の長さの第一の12.5%内のコイルは、第一のコイル間隔を有してもよく、発熱体52、54の次の75%は、第二のコイル間隔を有してもよく、発熱体52、54の最終的な12.5%はまた、第一のコイル間隔とともに構成され得る。さらに、第一の発熱体52と第二の発熱体54の構成は、別個のものであり得る。一実施形態では、複数の第一の発熱体52のうちの一つまたは複数は、第二のコイル間隔の1.25倍に等しい第一のコイル間隔を有し、複数の第二の発熱体54のうちの一つまたは複数は、第二のコイル間隔の1.5倍に等しい第一のコイル間隔を有する。異なるコイル間隔の3つ以上の領域、およびコイル間隔の異なる比を有する発熱体52、54も本明細書で意図されることが理解されるべきである。
【0024】
ここで
図4を参照すると、調理システム20を操作するための制御パネルまたはユーザーインターフェイス62は、ハウジング24の外部部分、例えば、パネル44または上部に取り付けられる。制御パネル62は、一つまたは複数の発熱体52、54に電気的に接続される制御システム60の一部である。制御パネル62は、調理システム20の一つまたは複数の発熱体52、54を通電することに関連し、および調理システム20のさまざまな動作モードを選択するための一つまたは複数の入力部64を含む。一つまたは複数の入力部64は、それぞれの入力部64が選択されたことを示すための光または他のインジケーターを含み得る。制御パネル62は、少なくとも一つの入力部64とは別個の、かつ少なくとも一つの入力部64に関連付けられる表示部66をさらに含み得る。しかし、表示部66が少なくとも一つの入力部64に組み込まれる実施形態も本明細書で意図される。
【0025】
一つまたは複数の入力部64の動作は、以下でより詳細に説明される。
図4に示すように、制御システム60は、一つまたは複数の入力部64を介して提供されるユーザー入力に応答して、発熱体52、54の動作を制御し、アルゴリズムを使用して加熱動作の保存されたシーケンスを実行するためのコントローラーまたはプロセッサー68を含む。調理システム20が複数の発熱体52を含む実施形態では、発熱体52、54は独立して動作可能であり得る。さらに、一つまたは複数の発熱体52、54の発熱出力は、発熱体52、54に供給される電力に応答して可変であり得る。制御システム60は、プロセッサー68と通信して配置され、例えば、内部加熱コンパートメント26内の温度など、一つまたは複数のパラメーターを監視するように動作可能な、一つまたは複数のセンサーSを含み得る。
【0026】
一実施形態では、制御パネル62上の少なくとも一つの入力部64は、ユーザーに制御パネル62を起動または停止させることができるオン/オフボタンである。制御パネル62が停止されると、発熱体52、54のいずれも通電されない。例示的な実施形態では、少なくとも一つの入力部64は、少なくとも一つの発熱体52、54の一つまたは複数の手動動作モードを選択するように動作可能である。別の方法として、または追加的に、少なくとも一つの入力部64は、少なくとも一つの発熱体52、54の動作の保存されたシーケンスを選択するように動作可能である。一部の事例では、保存されたシーケンスは、食品の準備の所定の方法、および/または特定の材料または材料の種類に特に適し得る。少なくとも一つの入力部64に関連付けられる複数の保存されたシーケンスは、プロセッサー68によってアクセス可能なメモリー内に保存され得る。別の方法として、複数の保存されたシーケンスは、調理システム20から遠隔に保存されてもよく、例えば無線通信を介してプロセッサー68によってアクセスされ得る。
【0027】
さらに、ユーザーは、所望の手動モードで調理システム20の動作に関連付けられる時間を入力できてもよい。時間は、同じ入力部64、または動作モードを選択するために使用される別個の入力部64を介して入力され得る。さらに、調理システム20が入力部の一つの選択に応答して保存されたシーケンスを実行するように構成されるモードにある実施形態では、表示部66は、表示部66上に残っている時間を示し得る。例えば、トースト色などの温度または他のパラメーターも、入力部64を介して入力され得る。
【0028】
少なくとも一つの入力部64は、所望のモードで動作を開始するように意図された別個の開始ボタン、全ての動作を中止する別個の停止ボタン、または機能を開始および中止するための停止/開始ボタンを含み得る。別の方法として、調理システム20は、入力部が選択されて、必要な情報が制御パネル62に提供されると、所定の時間経過後に自動的に動作を開始するように動作可能であり得る。別の方法として、例えば、ノブなどの一つまたは複数の他の入力部64は、ノブを制御パネル62に向かって押すなどして、動作可能であり、調理システム20が保存されたシーケンスに従っているか、またはマニュアルモードであるかにかかわらず、調理システム20の動作を開始および停止し得る。
【0029】
一つまたは複数の入力部64は、複数の調理モードで調理システム20の動作を開始するよう動作可能である。調理システム20の動作モードの例としては、トースト、ベイク、ブロイル、グリル、温かい、再加熱、および蒸気調理が挙げられるが、これに限定されるものではない。発熱体52、54の独立した制御は、内部加熱コンパートメント26内に配置される食品品目のタイプに基づいて、調理/加熱サイクルをユーザーが構成することを可能にする。
【0030】
一実施形態では、調理システム20のハウジング24は、第一の動作位置または「アクティブ」位置(
図7A参照)、および第二の非動作位置または「収納」位置(
図7B参照)間で移動可能である。第一のアクティブ位置では、制御システム60は、調理システム20の一つまたは複数の発熱体52、54およびファン56に通電するように動作可能である。調理システム20が第二の収納位置にあるとき、一つまたは複数の発熱体52、54およびファン56は、通電されなくてもよい。例えば、調理システム20は、調理システム20が第二の収納位置にあるとき、スイッチ70が開放され、それによって発熱体52、54およびファン56のいずれかに電力が供給されることを阻止するように、
図4に70で概略的に図示されたスイッチを含み得る。しかし、ハウジングが格納される構成にある時に発熱体52、54および/またはファン56が通電され得る実施形態も本明細書で意図されることが理解されるべきである。
【0031】
図示した非限定的な実施形態では、調理システム20のハウジング24は、第一の位置と第二の位置との間の旋回軸Sの周りを回転可能である。旋回軸Sは、ハウジング24に連結されるか、または一体的に形成される旋回支持部72によって画定される。従って、旋回支持部72は、支持表面22に対してハウジング24の少なくとも一部分に位置する。第一のアクティブ位置では、ハウジング24およびその中で画定される内部加熱コンパートメント26は、略水平な配向を有する。示されるように、第一のアクティブ位置では、ハウジング24の上部32および底部34のうちの少なくとも一つは、調理システム20が位置する支持表面22に略平行に配置され、その中に形成される開口部46を含む前部壁38は、支持表面22に略垂直に配向される。一実施形態では、調理システム20は、ハウジング24から、例えばその底部34から延在する、一つまたは複数の第一の足74を含む。こうした実施形態では、第一の足74は、旋回支持部72と協働して、調理システム20を支持表面22上に配置する。しかしながら、他の実施形態では、調理システム20のハウジング24は、例えば、第一のアクティブ位置にあるときに、片持ち構成で、旋回支持部72によって完全に支持され得る。
【0032】
調理システム20は、第二の収納位置に向かって、矢印Aで示される第一の方向に旋回軸Sの周りを回転可能である。実施形態では、調理システム20は、第一の位置と第二の位置との間で約90度回転可能である。
図7Bに示すように、第二の収納位置において、ハウジング24および内部加熱コンパートメント26は、略垂直に配向される。第二の収納位置では、後部壁36および前部壁38のうちの少なくとも一つは、支持表面22に対して略平行に配向され、底部34は支持表面22に対して垂直に配向される。実施形態では、調理システム20は、その後部壁36からなど、ハウジング24から延在する一つまたは複数の第二の足76を含む。こうした実施形態では、第二の足76は、旋回支持部72と協働して、調理システム20を第二の収納位置に支持表面22上に配置する。しかしながら、他の実施形態では、調理システム20のハウジング24は、例えば、第二の収納位置にあるときに、片持ち構成で、旋回支持部72によって完全に支持され得る。
【0033】
収納位置から、調理システム20のハウジング24は、第一のアクティブ位置に向かって、矢印Bで示される第二の方向の旋回軸Sの周りを回転可能である。調理システム20のハウジング24が第一の位置と第二の位置との間で変形すると、前部壁38および/またはそれに関連付けられる開口部46またはドア40は、平面外、すなわち第一の平面から第一の平面とは異なる第二の平面へと回転する。第二の位置のハウジング24の投影表面積は、第一の位置のハウジング24の投影表面積よりも実質的に小さいため、調理システム20が使用されていないときに調理システム20によって占有される支持表面22の表面積は最小化される。
【0034】
一実施形態では、旋回軸Sは、ハウジング24の縁部の近くに位置する。例えば、旋回軸Sは、ハウジング24の底部34と後部壁36との間の境界部分の近くで、ハウジング24の後隅に隣接して配置される。しかしながら、例えば、底部と側壁28、30との間の境界部分に隣接するなど、旋回軸Sがハウジング24の別の縁部に沿って配置される実施形態も本明細書では意図されることが理解されるべきである。
【0035】
ここで
図6~8を参照すると、図示した非限定的実施形態では、旋回支持部70は、基部80の第一の端部84から延在する第一の支持アーム82と、基部80の第二の端部88から延在する第二の支持アーム86とを有する基部80を含む。しかしながら、単一の支持アームのみ、または3つ以上の支持アームを含む旋回支持部70も本開示の範囲内であることが理解されるべきである。第一の支持アーム82および第二の支持アーム86は、基部80と一体的に形成されてもよく、または代替的に、それに固定される別個の構成要素であり得る。図示した実施形態では、基部80は略水平な構成を有し、第一および第二の支持アーム82、86は基部80に略垂直に配向されるが、支持アーム82、86が別の角度で延在する実施形態も本明細書で意図される。基部80は、第二の位置にあるハウジング24の投影された表面積と表面積が等しいかまたはそれ以下の略長方形の本体を有し得る。あるいは、一実施形態では、基部80の奥行きは、基部80の幅にわたって変化し得る。例えば、
図6に最もよく示されるように、基部80の中心の奥行きは、基部80の端部84、88の奥行きよりも大きい。この増加した奥行きは、第二の収納位置にあるとき、調理システム20の安定性を強化し得る。
【0036】
図8に最もよく示されるように、第一の支持アーム82および第二の支持アーム86の各々は、例えば、ハウジング24の側壁28および30などの側面に形成される対応する開口部92内に収容可能なピンコネクター90を含む。図示した非限定的実施形態では、第一の支持アーム82および第二の支持アーム86のピンコネクター90はそれぞれ、同軸に配向される。一緒に、ピンコネクター90は、旋回軸Sを画定するように協働する。ピンコネクター90は、開口部92の内部表面に直接接触してもよく、または別の方法として、ベアリング(図示せず)が、ピンコネクター90と開口部92との間の境界部分に位置して、ピンコネクター90に対するハウジング24の移動を容易にし得る。一実施形態では、ピンコネクター90および/または開口部92は、第一の位置および第二の位置を超える旋回軸Sの周りのハウジング24の回転を制限するように構成され得る。しかしながら、旋回軸Sの周りのハウジング24の回転は、任意の適切な機構を介して制御または制限され得る。
【0037】
一実施形態では、ピンコネクター90は、第一および第二のアーム82、86のそれぞれの遠位端94の近くに位置する。結果として、第一の位置にあるときにハウジング24の底部34、および第二の位置にあるときにハウジング24の後部壁36などのハウジング24の隣接表面は、基部80および支持表面22からオフセットされる。基部80とハウジング24との間に画定されるこの隙間96は、ハウジング24が干渉なく旋回軸Sの周りを自由自在に回転することを可能にする。
【0038】
別の実施形態では、
図9に最もよく示されるように、旋回支持部70は、ハウジングの縁に配置される丸みのある特徴であり得る。しかしながら、旋回支持部72の丸みのある特徴は、ハウジングの丸みのある縁とは異なっている。実施形態では、旋回支持部72は、例えば、ハウジング24の外表面に位置し、底部34と後部壁36との間に延在するリブなどの一つまたは複数の弓状特徴98を含む。弓状特徴98のそれぞれの基点は、旋回軸Sを画定し、弓状特徴98の輪郭は、第一の位置と第二の位置との間のユーザーによるハウジング24の回転を促進する。
【0039】
実施形態では、調理システム20は、ドア40とは異なる二次ドア、または内部加熱コンパートメント26にアクセスするために、ハウジング24の前部壁38に関連付けられるまたは開口部46を含み得る。
図9を引き続き参照し、
図10~11をさらに参照すると、一実施形態では、クリーニングドア100は、ハウジング24、より具体的には、後部壁36内に形成される。クリーニングドア100は、後部壁36の一部分の上に延在してもよく、または代替的に、図に示すように、後部壁の実質全体を覆ってもよい。
【0040】
調理システム20が第一の位置に対して回転するとき、すなわち、底部が支持表面22と平行にかつ直接隣接して配置されないとき、クリーニングドア100は、閉位置(
図9)と開位置(
図10)の間を移動可能である。クリーニングドアは、閉位置と開位置との間で変換するために、回転、並進運動、分離、またはそれらの任意の組み合わせをすることができる。実施形態では、ラッチ機構は、少なくとも部分的に102で図示され、クリーニングドア100をハウジング24の残りの部分に選択的に連結する。ラッチ機構への力の印加時に、クリーニングドア100が開位置との間で移動できるように、クリーニングドアはハウジング24から分離される。クリーニングドアが閉位置に戻る時、ラッチ機構は、クリーニングドアに自動的に係合し、連結し、それによってハウジングに対するクリーニングドアの移動を制限するように構成され得る。
【0041】
ドア40に対するクリーニングドアのサイズの増加に起因して、ユーザーは、クリーニングドア100を介して内部加熱コンパートメント26により簡単にアクセスすることができる。結果として、例えば、ハウジング24の一部分の内部とオーバーラップする配置で位置するライナー104など、内部加熱コンパートメント26内に取り付けられる一つまたは複数の構成要素の取り外しは、クリーニングドア100を介してより良好に実施される。
【0042】
本明細書に図示および説明される調理システム20は、調理システムが使用されていないときに調理システムによって占有されるカウンタースペースの総量を減少させることによって、向上するユーザー体験を提供する。
【0043】
本明細書に引用された刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参考文献は、あたかも各参考文献が個別におよび具体的に参照により組み込まれることが示され、その全体が本明細書に示されるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0044】
用語「一つの(a)」、「一つの(an)」、「前述の(the)」および開示内容を説明する文脈中(特に、以下の特許請求の範囲における文脈中)の類似する指示対象は、本明細書中で特に示したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、単数および複数の両方を包含するものと解釈される。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含む(containing)」という用語は、別段の記載がない限り、開放端の用語として解釈されるものとする(すなわち、「含むが、これに限定されない」を意味する)。本明細書の値の範囲の列記は、本明細書中で特に示さない限り、前述の範囲内の個々の値を個別に参照する簡略な方法として機能することが意図されるものであり、個々の値はそれぞれ本明細書に個別に記載されるものとして本明細書に組み込まれる。本明細書中で特に示したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、本明細書に記載の全ての方法は、任意の適切な順序で実行可能である。本明細書で設けられるありとあらゆる例、または例示的な言語(例えばなど)の使用は、単に本開示をよりよく明らかにするためのものであり、特にクレームされていない限り、本開示の範囲を制限するものではない。本明細書中のいずれの語句も、特許請求しない任意の要素を本開示の実施に必須であると示すとは解釈されない。
【0045】
本開示を実施するための発明者に公知の最良のモードを含む、本開示の実施例示的な実施形態を本明細書に記載する。これらの実施形態の変形は、前述の説明を読んで当業者にとって明らかとなり得る。発明者らは、当業者がこのような変形を適切なものとして採用することを期待しており、発明者は本開示を本明細書に特に記載されるもの以外に実施する意図を有する。従って、本開示は、適用法により許可される特許請求の範囲に記載された主題の全ての修正および等価物を含む。さらに、本明細書に別段の指示がない限り、または別途文脈によって明らかに矛盾しない限り、その可能性のある全ての変形における上述の要素の任意の組み合わせは、本開示によって包含される。
【国際調査報告】