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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】顕微結像暗視野照明装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/10 20060101AFI20220414BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
G02B21/10
G02B21/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549881
(86)(22)【出願日】2021-01-07
(85)【翻訳文提出日】2021-08-25
(86)【国際出願番号】 CN2021070723
(87)【国際公開番号】W WO2021190079
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】202010232042.3
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020419817.3
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011008475.7
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022112793.X
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521003586
【氏名又は名称】肯維捷斯(武漢)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】胡 慶磊
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲凱▼
(72)【発明者】
【氏名】李 寧
(72)【発明者】
【氏名】李 夢▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】丁 昶杰
【テーマコード(参考)】
2H052
【Fターム(参考)】
2H052AC04
2H052AC05
2H052AC06
2H052AC07
2H052AC08
2H052AC25
2H052AC27
2H052AC33
2H052AD03
2H052AE01
2H052AF14
(57)【要約】
本発明は、顕微結像暗視野照明装置であって、前記暗視野照明装置は、ユニット顕微結像モジュールの調整可能レンズ群の上方に設けられ、調整可能レンズ群に対応し、前記暗視野照明装置の表面は、前記暗視野照明装置と前記調整可能レンズ群との間に位置される試料ガラススライドの裏面に貼合され、前記暗視野照明装置は、明暗視野基板(4017)と、サイズが前記調整可能レンズ群のサイズにマッチングされ、前記明暗視野基板に接近して設けられ、または前記調整可能レンズ群から遠く離れて設けられる暗視野黒色背景パッチ(4018)を含むことを特徴とする顕微結像暗視野照明装置を開示する。好ましくは、明暗視野基板は、白色拡散反射表面を備える凹部構造をさらに有する。当該暗視野照明装置の自身は光源を備えないため、体積を減らす。さらに、好ましくは、明視野照明機能を具備するため、暗視野照明/明視野照明として単独に使用できるし、切り替えて使用することもでき、明暗視野の切り替えが迅速・便利で、暗視野照明装置及び明視野照明装置の一体化と小型化を達成する。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微結像暗視野照明装置であって、
前記暗視野照明装置は、ユニット顕微結像モジュール(101)の調整可能レンズ群の上方に設けられ、調整可能レンズ群に対応し、前記暗視野照明装置の表面は、前記暗視野照明装置と前記調整可能レンズ群との間に位置される試料ガラススライドの裏面に貼合され、
前記暗視野照明装置は、明暗視野基板(4017)と、サイズが前記調整可能レンズ群のサイズにマッチングされ、前記明暗視野基板に接近して設けられ、または、前記調整可能レンズ群から遠く離れて設けられる暗視野黒色背景パッチ(4018)とを含む
ことを特徴とする顕微結像暗視野照明装置。
【請求項2】
暗視野照明の場合、暗視野黒色背景パッチ(4018)の表面全体は、試料ガラススライドの裏面に貼合される
ことを特徴とする請求項1に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【請求項3】
前記暗視野照明装置である反射型暗視野照明装置は、前記暗視野黒色背景パッチ(40
18)を備える白色拡散反射板である
ことを特徴とする請求項2に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【請求項4】
前記暗視野黒色背景パッチ(4018)の周囲は、前記白色拡散反射板である
ことを特徴とする請求項3に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【請求項5】
前記暗視野黒色背景パッチ(4018)は、円形である
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【請求項6】
前記暗視野黒色背景パッチ(4018)のサイズは、前記ユニット顕微結像モジュール
(101)の視野より大きい
ことを特徴とする請求項5に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【請求項7】
前記暗視野黒色背景パッチ(4018)の中心、試料の中心及び前記ユニット顕微結像
モジュール(101)の光軸は、同じ軸に配置される
ことを特徴とする請求項5に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【請求項8】
前記暗視野照明装置の明暗視野基板(4017)は、内部に白色拡散反射表面を備える凹部構造をさらに有するため、前記暗視野照明装置も明視野照明機能を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【請求項9】
明視野照明の場合、前記凹部構造の側面における前記明暗視野基板(4017)の表面は、試料ガラススライドの裏面に貼合され、前記凹部構造の開口部は、前記ユニット顕微結像モジュール(101)に向かう
ことを特徴とする請求項8に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【請求項10】
前記暗視野黒色背景パッチ(4018)及び前記凹部構造は、互いに対向して前記明暗
視野基板(4017)の表裏にそれぞれ設けられる
ことを特徴とする請求項8に記載の顕微結像暗視野照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学顕微結像の技術分野に属しており、具体的には、顕微結像暗視野照明装置及びその顕微結像暗視野照明装置を含む顕微結像システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
光学結像技術の発展に伴い、光学結像モジュールの応用分野はますます広範になり、超微小距離結像及び顕微結像の分野の製品もますます増え、画像処理の分野における人工知能の応用発展及び高性能の結像処理ハードウェアの量産に従い、顕微結像技術は、広視野、高解像度、ハイスループット等の技術的方向へ発展している。例えば、産業検査分野のウェーハ検査技術及びがん検診分野の子宮頸部検診技術では、通常、センチメートルレベルの試料に対してサブミクロンレベルの解像度の結像を実施する必要がある。同時に、モバイルインターネット技術の発展に伴い、ポータブルインテリジェントモバイル端末が既に普及されており、従来の大体積の卓上検出機器をポータブル端末に集成させることは、今後の重要な発展方向の一つである。
【0003】
従来の単一顕微鏡の対物レンズ結像の手段は、製造工程と画像センササイズの制限を受け、センチメートルレベルの結像視野でマイクロメートルレベルの画像解像度を得ることはできない。現在、大面積の試料に対して顕微結像を実施する方法は、従来の顕微鏡に基づいて光学システムまたは観察試料を移動させることである。例えば、出願番号がCN201180009191.2の中国発明特許公開書類では、光学システムを移動させるために、ガイドレールまたはクランクアーム等の電気機械システムを追加する手段を開示している。出願番号がCN201420420879.0の中国実用新案特許及び出願番号がCN201610746297.5の中国発明特許では、観察される試料を配置するためのプラットフォームを移動させるために、電気機械装置または手動装置を追加する方法を開示している。上記の二つの方法は、いずれもセンチメートルレベルの試料に対するマイクロメートルレベルの解像度画像を得ることができるが、単一対物レンズに基づく従来の顕微結像の手段は、直列方式でしか広視野の画像を得ることができなく、従来の顕微光学結像デバイスの制限を受けるため、システム全体の複雑性が高く、安定性が低く、価格が高い。
【0004】
複数の対物レンズによってアレイを構成し、試料の異なる領域を観察することで、観察面積全体を拡大する方法も試料検出の効率を向上させることができる。アレイス型の手段は、並列の結像パターンを使用して、広視野と高解像度の結像を達成できるが、従来の顕微対物レンズの体積が大きいため、アレイパターンは、結像構造の複雑さ、体積の巨大さ、高価格を引き起こす可能性がある。出願番号がCN201910585599.2の中国発明特許は、マルチ視野並列結像に適用される新型対物レンズアレイを開示しているが、その機能の達成は主に公開書類に記載された広視野と高性能を有する小型顕微対物レンズユニットに依存している。出願番号がCN201910743158.0の中国発明特許では、透過照明光源を備えるアレイ型顕微画像収集システムを開示している。出願番号がCN201910743162.7の中国発明特許では、反射型照明光源を備えるアレイ型顕微画像収集システムを開示している。これらの結像手段は、従来の顕微対物レンズの構造を変更することで、小体積で低コストのアレイ手段を達成する。しかしながら、光学結像システムの場合、焦点調節の精度は結像品質を保証するためのキーポイントである。通常、高解像度の顕微結像システムの被写界深度は数十マイクロメートル以内であるが、センチメートルレベルの視野範囲内で数十ミクロンの平坦性を保証するためには、結像システムの設計、加工、組み立て、操作及び安定性に対して非常に高い要件が要求される。また、スタックセル試料等起伏の大きい試料の場合、当該試料自身にムラがあり、アレイ型結像システムが同焦点設計に達したとしても、単一結像プロセスでそのような試料に対する鮮明な結像を完成させることはできない。従って、試料に対して従来の顕微接眼レンズ本体のサイズが大きく、及びこの状況に適した焦点調節可能な顕微鏡製品または組み合わせ方法がないため、このような焦点調節問題は従来の技術的手段でうまく解決されていない。
【0005】
また、出願番号がCN201790000885.2の従来の手段と同様に、暗視野照明装置及び明視野照明装置は、いずれも自身が光源を備え、明暗視野は独立分離されるため、結像構造の複雑さ、体積の巨大さ、明暗視野の切り替えの不便を引き起こし、ポータブル顕微結像の分野での使用は難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のような従来技術の欠点または改善要求の少なくとも1つに対しては、本発明は、自身は光源を備えなく、ユニット顕微結像モジュールの光源を利用することで、体積を減らし、暗視野照明として単独に使用でき、明視野照明構造及び明視野透過照明機能も備え、明視野照明としても単独に使用できるし、暗視野照明と明視野照明を切り替えることもでき、明暗視野の切り替えが迅速・便利で、暗視野照明装置及び明視野照明装置の一体化と小型化を達成する顕微結像暗視野照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明に係る一態様は、顕微結像暗視野照明装置(具体的な実施形態部分、特には、実施例7~8及び図15~16、具体的には、第2暗視野照明装置)であって、前記暗視野照明装置は、ユニット顕微結像モジュールの調整可能レンズ群の上方に設けられ、調整可能レンズ群に対応し、前記暗視野照明装置の表面は、前記暗視野照明装置と前記調整可能レンズ群との間に位置される試料ガラススライドの裏面に貼合され、
前記暗視野照明装置は、明暗視野基板と、サイズが前記調整可能レンズ群のサイズにマッチングされ、前記明暗視野基板に接近して設けられ、または前記調整可能レンズ群から遠く離れて設けられる暗視野黒色背景パッチとを含む顕微結像暗視野照明装置を提供する。
【0008】
好ましくは、暗視野照明の場合、暗視野黒色背景パッチの表面全体は、試料ガラススライドの裏面に貼合される。
【0009】
好ましくは、前記暗視野照明装置である反射型暗視野照明装置は、前記暗視野黒色背景
パッチを備える白色拡散反射板である。
【0010】
好ましくは、前記暗視野黒色背景パッチの周囲は、前記白色拡散反射板である。
【0011】
好ましくは、前記暗視野黒色背景パッチは、円形である。
【0012】
好ましくは、前記暗視野黒色背景パッチのサイズは、前記ユニット顕微結像モジュール
の視野より大きい。
【0013】
好ましくは、前記暗視野黒色背景パッチの中心、試料の中心及び前記ユニット顕微結像
モジュールの光軸は、同じ軸上に配置される。
【0014】
好ましくは、前記暗視野照明装置の明暗視野基板は、内部に白色拡散反射表面を備える凹部構造をさらに有するため、前記暗視野照明装置も明視野照明機能を有する。
【0015】
好ましくは、明視野照明の場合、前記凹部構造の側面における前記明暗視野基板の表面は、試料ガラススライドの裏面に貼合され、前記凹部構造の開口部は、前記ユニット顕微結像モジュールに向かう。
【0016】
好ましくは、前記暗視野黒色背景パッチ及び前記凹部構造は、互いに対向して前記明暗
視野基板の表裏にそれぞれ設けられる。
【0017】
上記の目的を達成するために、本発明に係る他の態様は、上記に記載の顕微結像暗視野照明装置とユニット顕微結像モジュールとを含むことを特徴とする顕微結像システムをさらに提供する。
【0018】
上記の目的を達成するために、本発明に係る他の態様は、
所定の規則に従って配置される複数のユニット顕微結像モジュールと、前記複数のユニット顕微結像モジュールに接続されるデータ収集カードとを含み、
ただし、各前記ユニット顕微結像モジュールは、それぞれ、独立に合焦を調整できる調整可能レンズ群と、前記調整可能レンズ群に対応する感光性モジュールとを含み、
前記データ収集カードには、それぞれ、前記複数のユニット顕微結像モジュールに一対一に対応する複数の画像処理モジュールが設けられ、各画像処理モジュールは、対応の前記調整可能レンズ群の合焦を独立に制御し、前記感光性モジュールに対応するデータを取得することを特徴とする顕微結像システムをさらに提供する。
【0019】
好ましくは、前記顕微結像システムは、前記データ収集カードに設けられる固定機構をさらに含み、各前記調整可能レンズ群は、前記固定機構を介して独立にデータ収集カードに固定される。
【0020】
好ましくは、前記調整可能レンズ群は、前記感光性モジュールに接近して設けられる第2レンズ群と、前記感光性モジュールから遠く離れて設けられる第1レンズ群とを含み、
各前記ユニット顕微結像モジュールは、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とのうち一方のレンズ群に接続され、前記調整可能レンズ群の合焦を達成するように前記第1レンズ群と第2レンズ群との相対位置を調整する焦点調節モーターを含む。
【0021】
好ましくは、
前記焦点調節モーターは、接続される前記一方のレンズ群とともに、パッケージモジュールとして一体にパッケージされる。
【0022】
好ましくは、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群のうち他方のレンズ群は、前記固定機構に固定接続され、または、
前記固定機構は、レンズ群固定座を含み、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群のうち他方のレンズ群が前記レンズ群固定座に螺合される。
【0023】
好ましくは、本発明に係る顕微結像システムは、前記複数のユニット顕微結像モジュールに対応して設けられる照明モジュールをさらに含み、前記照明モジュールは、
前記ユニット顕微結像モジュールの上方に設けられる第1照明光源、または、
各前記ユニット顕微結像モジュールを取り囲んで一様に設けられ、その上方の光ガイド構造に固定される第2照明光源を含む。
【0024】
好ましくは、
前記第1照明光源は、蛍光励起光源を含み、前記ユニット顕微結像モジュールは、前記調整可能レンズ群の下端面、内部または上端面に設けられる蛍光励起フィルターをさらに含み、または、
前記第1照明光源は、前記調整可能レンズ群の上方に設けられ、前記調整可能レンズ群に対応する第1暗視野照明装置を含み、
前記第2照明光源は、前記調整可能レンズ群の上方に設けられ、前記調整可能レンズ群に対応する第2暗視野照明装置をさらに含む。
【0025】
好ましくは、
前記第1暗視野照明装置は、ハウジングに第1円形貫通孔が形成されたアレイ状に配列されるLED光源、またはハウジングに第2円形貫通孔が形成された白色光バックライト光源を含み、前記第1円形貫通孔及び前記第2円形貫通孔は、前記調整可能レンズ群に対向して設けられ、
前記第2暗視野照明装置は、明暗視野基板と、サイズが前記調整可能レンズ群のサイズにマッチングされ、対向して前記明暗視野基板に接近して設けられ、または前記調整可能レンズ群から遠く離れて設けられる暗視野黒色背景パッチとを含む。
【0026】
好ましくは、前記白色光バックライト光源は、
前記調整可能レンズ群の上方の両側に設けられ、孔のあけ方向が前記調整可能レンズ群の上表面に平行である孔が形成されたバックライト光源、及び/または
前記調整可能レンズ群の真上に設けられる黒色拡散反射表面の半透明薄片、及び/また

前記黒色拡散反射表面の半透明薄片に設けられ、前記調整可能レンズ群側から遠く離れ
るフルバックライト光源を含む。
【0027】
好ましくは、
前記画像処理モジュールは、画像信号処理ユニット、データキャッシュユニット、モーター制御ユニット及びデータ送信ポートを含み、
前記画像信号処理ユニット及び前記モーター制御ユニットは、それぞれケーブルを介して前記感光性モジュール及び前記焦点調節モーターに対応して接続され、
前記顕微結像システムは、メインコントローラと画像表示ユニットとをさらに含み、前記メインコントローラは、前記データキャッシュユニットを介して前記画像処理ユニットに接続され、前記メインコントローラは、第1バスを介して前記画像信号処理ユニットに接続され、第2バスを介して前記画像表示ユニットに接続される。
【0028】
好ましくは、
前記メインコントローラ及び前記画像表示ユニットは、インテリジェント端末に集成される。
【0029】
上記の好ましい技術的特徴は、互いに矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0030】
以上をまとめると、本発明で考えられる以上のような技術的手段は、従来技術と比べて、以下のような有利な効果を有している。
【0031】
1、本発明の顕微結像暗視野照明装置は、当該暗視野照明装置の自身は光源を備えなく、ユニット顕微結像モジュールの光源を利用することで、体積を減らし、暗視野照明として単独に使用でき、明視野照明構造及び明視野透過照明機能も備え、明視野照明としても単独に使用できるし、暗視野照明と明視野照明を切り替えることもでき、明暗視野の切り替えが迅速・便利で、暗視野照明装置及び明視野照明装置の一体化と小型化を達成する。
【0032】
2、本発明の顕微結像システムは、独立した調整可能な焦点の設計により、ユニットモジュールの組み立ての一貫性要件を減らし、完成品の生産効率を向上する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、本発明の顕微結像システムの第1実施例の構造概略図である。
図2図2は、図1に示すユニット顕微結像モジュールの第1実施例の構造概略図である。
図3図3は、図1に示すユニット顕微結像モジュールの第2実施例の構造概略図である。
図4図4は、図1に示すユニット顕微結像モジュールの第3実施例の構造概略図である。
図5図5は、本発明の顕微結像システムの第2実施例の構造概略図である。
図6図6は、本発明の顕微結像システムの第3実施例の構造概略図である。
図7図7は、図5または図6に示すユニット顕微結像モジュールの第1実施例の断面構造概略図である。
図8図8は、図5または図6に示すユニット顕微結像モジュールの第2実施例の断面構造概略図である。
図9図9は、図5または図6に示すユニット顕微結像モジュールの第3実施例の断面構造概略図である。
図10図10は、本発明の顕微結像システムの第4実施例の断面構造概略図である。
図11図11は、本発明の顕微結像システムの第5実施例の断面構造概略図である。
図12図12は、本発明の顕微結像システムの第6実施例の断面構造概略図である。
図13図13は、図12に示す顕微結像システムの一実施例の断面構造概略図である。
図14図14は、図12に示す顕微結像システムの他の実施例の断面構造概略図である。
図15図15は、本発明の顕微結像システムの第7実施例の断面構造概略図である(本発明の顕微結像暗視野照明装置を含む)。
図16図16は、本発明の顕微結像システムの第8実施例の断面構造概略図である(本発明の顕微結像暗視野照明装置を含む)。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の目的、技術的手段及び利点をより明らかにするために、図面及び実施例と組み合わせて本発明をさらに詳細的に説明する。ここで説明される具体的な実施例は、本発明を解釈するためだけであるが、本発明を限定しないことを理解すべきである。なお、以下で説明される本発明の各実施の形態に係る技術的特徴は、互いに矛盾しない限り組み合わせることができる。以下、具体的な実施形態と組み合わせて本発明をさらに詳細的に説明する。
【0035】
図1に示すように、本発明の顕微結像システムの実施例では、所定の規則に従って配置される複数のユニット顕微結像モジュール101と、複数のユニット顕微結像モジュール101に接続されるデータ収集カード102とを含み、ただし、各ユニット顕微結像モジュール101は、それぞれ、独立に合焦を調整できる調整可能レンズ群と、調整可能レンズ群に対応する感光性モジュールとを含み、データ収集カード上102には、それぞれ複数のユニット顕微結像モジュール101に一対一に対応する画像処理モジュールが設けられ、各画像処理モジュールは、独立に、対応の調整可能レンズ群の合焦を制御し、感光性モジュールに対応するデータを取得する。本実施例では、複数のユニット顕微結像モジュール101は、所定方式に排列でき、例えば、アレイ状に配列でき、アレイ状に配列される場合、各ユニット顕微結像モジュールの間隔を合理的に設定してもよい。システム全体の体積を可能な限り低減するとともに、測定対象に対する正確な結像を保証するために、複数のユニット顕微結像モジュール101の間隔が可能な限り小さく設定される必要があり、通常、物理的構造における極小物理間隔に設定される。各ユニット顕微結像モジュール101は、ぞれぞれ、調整可能レンズ群と、調整可能レンズ群に対応する感光性モジュールとを含み、各ユニット顕微結像モジュール101の調整可能レンズ群は、独立に合焦を調整できる。データ収集カード102には、画像処理モジュールが設けられ、当該画像処理モジュールは、ユニット顕微結像モジュール101に一対一に対応し、複数のユニット顕微結像モジュール101の調整可能レンズ群の独立の合焦を制御するとともに、感光性モジュールに対応するデータを取得する。複数のユニット顕微結像モジュール101を用いてセンチメートルレベルの広視野範囲を構築し、各ユニット顕微結像モジュール101に対応する領域焦点面の自由な調整を達成する。また、各焦点面が非同焦点の離散状態であるため、複数のユニット顕微結像モジュール101の組み立てプロセスにおける複数のユニット顕微結像モジュール101の平坦性を保証するための物理的組み立ての要件を低減でき、生産組み立てプロセスの難しさを低減し、組み立て効率が向上する。同時に、ユニット顕微結像モジュールの独立の調整可能な焦点設計により、不均一な試料の高品質の結像に使用でき、単一結像プロセスでの視野内の全ての焦点面が最良の状態にあることを保証する。
【0036】
好ましくは、本発明の顕微結像システムは、データ収集カード102に設けられる固定機構109をさらに含み、各調整可能レンズ群は、固定機構109を介して独立にデータ収集カード102に固定される。具体的には、データ収集カード102には、固定機構109が設けられ、当該固定機構109を介して、調整可能レンズ群が固定される。各調整可能レンズ群は、互いに干渉しなく、当該固定機構109を介して、独立に固定できる。
【0037】
図2~4に示すように、好ましくは、調整可能レンズ群は、感光性モジュールに接近して設けられる第2レンズ群1012と、感光性モジュールから遠く離れて設けられる第1レンズ群1011とを含み、各ユニット顕微結像モジュール101は、焦点調節モーター1013を含み、焦点調節モーター1013は、第1レンズ群1011及び第2レンズ群1012のうち一方のレンズ群に接続され、調整可能レンズ群の合焦を達成するように第1レンズ群1011と第2レンズ群1012との相対位置を調整する。本実施例では、調整可能レンズ群は、感光性モジュールに接近して設けられる第1レンズ群1011と、感光性モジュールから遠く離れて設けられる第2レンズ群1012とを含み、各ユニット顕微結像モジュール101内には、調整可能レンズ群に対応する焦点調節モーター1013が設けられ、焦点調節モーター1013によって第1レンズ群1011と第2レンズ群1012との相対位置が調整されることにより、調整可能レンズ群の合焦を達成する。感光性モジュールは、データ収集カードに固定される回路基板1016と、回路基板1016に設けられる感光性チップ1015とを含み、回路基板1016は、印刷回路基板、可撓性回路基板等を含むが、これらに限定されない。感光性チップ1015は、第2レンズ群1012の像側焦点面に固定に配置され、第2レンズ群1012を経て束ねられた光線は、感光性チップ1015に入射され、感光性チップ1015は、感知された光線に対して光電変換を実行する。感光性チップ1015は、平面アレイ型光電子デバイスである。例えば、感光性チップ1015は、CMOS結像センサまたはCCD結像センサである。第1レンズ群1011と第2レンズ群1012とは、近似無限遠補正顕微鏡構造を構成し、第1レンズ群1011及び第2レンズ群1012は、いずれも正の屈折力を有する。第1レンズ群1011は、顕微鏡の対物レンズに相当し、第2レンズ群1011は、顕微鏡のチューブレンズに相当する。焦点調節モーター1013は、第1レンズ群1011及び第2レンズ群1012のうち一方を駆動して焦点調節を達成し、即ち、当該結像モジュールの物体面または像面の位置を変更する。結像モジュールに最も近い物体面を近焦点物体面と呼び、結像モジュールから最も遠い物体面を遠焦点物体面と呼ぶ。また、モジュールから遠く離れる方向を正方向として定義する。調整可能レンズ群の物体側には一つの位置制限面があり、調整可能レンズ群の物体側に保護ガラスがある場合、保護ガラスの物体側表面が位置制限面になり、レンズ群の物体側に保護ガラスがない場合、結像モジュールのハウジングまたは結像モジュールと配合する他の機械的構造の物体側端面が位置制限面になる。近焦点物体面は、位置制限面±50μm範囲内に位置され、遠焦点物体面と位置制限面との間の距離は、≧220μmである。焦点調節モーター1013のストロークは、≧300μm且つ≦600μmである。焦点調節範囲内で、第1レンズ群1011と第2レンズ群1012との間の極小距離(光学レンズ表面の極小間隔であり、レンズ群の機械的ハウジングパッケージの間隔ではない)は、≧50μmであり、保護ガラスがある場合、第1レンズ群と保護ガラスとの間の極小距離は、≧30μm以上である。上記パラメータを使用する場合、以下の四つの有益な効果を有している。1)近焦点物体面は、保護ガラスの近距離領域をカバーでき、接近する物体を結像できる。同時に、遠焦点物体表面は、顕微鏡で一般的に使用されるカバーガラスを超え、生物医学的結像の要件を満たすとともに、保護ガラスの厚さ公差によって引き起こされる位置制限面のずれを回避できる。2)モーターストロークは、加工と取り付けによって引き起こされるモジュール内の各コンポーネントの寸法公差を効果的にカバーし、量産の製造可能性を向上できる。3)第1レンズ群1011と保護ガラス及び第2レンズ群1012との間に極小間隔が保留され、当該モジュールの信頼性を向上し、モーターが定格ストロークを超える場合のモジュール内部の構成要素の衝突による損傷を回避する。4)上記の2つの有益な効果を達成しながら、モジュールの小型化を達成する。各ユニット顕微結像モジュール101の焦点調節モーター1013を単独に制御して単一顕微画像を読み取ることができ、アレイシステム全体の結像側焦点面が非同焦点の離散状態にあることを保証する。
【0038】
好ましくは、焦点調節モーター1013は、それに接続される一方のレンズ群とともに独立したパッケージモジュールとしてパッケージされる。焦点調節モーター1013は、それに接続される第1レンズ群1011または第2レンズ群1012とともにパッケージされ、独立したパッケージモジュールを形成できる。当該独立にパッケージされたモジュールは、直接または固定機構109を介してデータ収集カード102に固定できる。また、当該独立したパッケージモジュールの保守及び交換を達成するために、当該パッケージモジュールは、係合方式によって固定機構109に固定できる。
【0039】
好ましくは、第1レンズ群1011及び第2レンズ群1012のうち他方のレンズ群は、固定機構109に固定接続される。具体的には、焦点調節モーター1013に接続されていない他方のレンズ群は、固定機構109に固定接続でき、例えば、レンズ群のパッケージを固定機構109と直接に一体化設計できる。
【0040】
好ましくは、固定機構109は、第1レンズ群1011及び第2レンズ群1012のうち他方のレンズ群が螺合されるレンズ群固定座1014を含む。具体的には、固定機構109には、ねじが形成されたレンズ群固定座1014がさらに設けられることができ、焦点調節モーター1013に接続されていない他方のレンズ群には、対応のねじが形成され、レンズ群固定座1014と固定機構109との螺合を達成できる。
【0041】
好ましくは、図1図5図6及び図12に示すように、本発明の顕微結像システムは、複数のユニット顕微結像モジュール101に対応して設けられる照明モジュールをさらに含む。一実施例では、照明モジュールは、ユニット顕微結像モジュール101の上方に設けられる第1照明光源104を含む。即ち、ユニット顕微結像モジュール101の上方に設けられる第1照明光源104によって透過型結像を達成できる。別の実施形態では、照明モジュールは、各ユニット顕微結像モジュール101を取り囲んで一様に設けられる第2照明光源を含み、光ガイド構造202と第2照明光源との位置を合理的に設けることにより、反射型結像または透過型結像を達成できる。
【0042】
好ましくは、第1照明光源は、蛍光励起光源を含み、ユニット顕微結像モジュールは、調整可能レンズ群の下端面、内部、または上端面に設けられる蛍光励起フィルター302をさらに含む。図7図9に示すように、蛍光励起光源を使用する場合、ユニット顕微結像モジュール101内には、対応する蛍光励起フィルター302がさらに設けられ、当該蛍光励起フィルター302は、調整可能レンズ群の下端面、内部、または上端面に設けられることができる。蛍光励起光源は、特定の波長帯を有する斜入射レーザー1041またはLEDランプビーズ1042であり、機械的構造を介して顕微結像システム内に固定され、光源は、透過、斜入射、側入射等の方式によって蛍光検出試料に対して照明を実施し、試料の蛍光を励起し、ユニット顕微結像モジュール101内に蛍光検出用の蛍光励起フィルター302を追加し、試料の励起蛍光は、蛍光励起フィルター302を通過し、感光性モジュールは、試料の蛍光検出画像を採集する。斜入射レーザー1041を光源として使用する場合、レーザーエミッターを使用してすべてのユニット顕微結像モジュール101に透過光源を提供する目的を達成でき、当該斜入射レーザー1041の設置位置は、すべてのユニット顕微鏡画像モジュール101を可能な限りカバーできることを保証できる。幾つかの実施例では、ユニット顕微結像モジュール101の数が多く、配置された後の面積が大きいため、異なる角度から入射されてユニット顕微結像モジュール101の結像光源が要件を満たしていることを保証するために、当該斜入射レーザー1041の数は、複数に設定できる。
【0043】
好ましくは、図10及び11に示すように、第1照明光源は、調整可能レンズ群の上方に設けられ、調整可能レンズ群に対応する第1暗視野照明装置を含む。第1暗視野照明装置を使用する場合、第1暗視野照明装置は、そのハウジングに第1円形貫通孔が形成されたアレイ状に配列されるLED光源4011、または、そのハウジングに第2円形貫通孔が形成された白色光バックライト光源4013を含み、第1円形貫通孔及び第2円形貫通孔は、調整可能レンズ群に対向して設けられる。即ち、透過照明を使用する拡散反射照明装置の具体的な構造は、円形孔が形成されたマットブラックハウジングを有するLED光源4011、または、円形孔が形成された白色光バックライト光源4013であることができる。ハウジングの円形孔は、ユニット顕微結像モジュール101に対応して配置され、各ユニット顕微結像モジュール101の調整可能レンズ群の光軸は、そのハウジングの各円形孔の中心を通過し、各円形孔のサイズは、各ユニット顕微結像モジュール101の視野範囲10111より大きい。LED光源4011は、ハウジングの各円形孔を周回してハウジング4012内部で孔が形成された表面から一定の距離にある平面においてアレイ状に配列される。そのアレイ状に配列される距離範囲は、出射光40111の大部分が広角で試料を斜めに照射した後、各調整可能レンズ群に直接入らないように設定される。LED光源4011とモジュールとの回路接続を形成するPCB基板40112の表面は、マットブラックである必要があるか、各調整可能なレンズ群の視野円錐角10111がハウジングの円形孔を通過して回路基板上に到着する範囲内に円形貫通孔を形成し、ハウジング4012のマットブラック表面を露出する必要がある。円形孔が形成されたバックライト光源4013を使用して照明する場合、バックライト光源4013の有効な発光平面からの出射光が観察試料とモジュールレンズ方向を指すように、バックライト光源板をハウジング内で円形孔が形成されたハウジング表面から一定の距離範囲にある平面上に配置するとともに、迷光遮蔽バッフル4014によって遮蔽する。バックライト光源4013に形成された円形貫通孔は、モジュールのアレイ形態に対応して配置され、ハウジング表面の円形孔と同軸であり、ハウジングのマットブラック表面は、バックライト光源の円形貫通孔を介してレンズ視野内に露出され、レンズ円錐角がハウジングの円形孔を通過した後、各孔の縁はバックライト光源表面の範囲外になる。円形孔が形成されたバックライト光源4013の裏面にフルバックライト光源4016が取り付けられる場合、その光強度が強く、フルバックライト光源4016の有効発光表面が半透明の黒色拡散反射シート材料4015をカバーして試料及びレンズ方向に向き、円形貫通孔形成されたバックライト光源の円形孔に露出されたフルバックライト光源4016発光面部分領域からの発射光線は、半透明の黒色拡散反射シート4015を通過し、試料に対して透過及び照明を実施できる。この場合、このような暗視野照明装置は、明視野透過照明機能を同時に備え、暗視野照明装置と明視野照明装置の一体化・小型化を達成する。上記の照明光源は、ワイヤ等の方式によって各ユニット顕微結像モジュール101と回路接続を形成する。
【0044】
好ましくは、図13図16に示すように、第2照明光源は、固定機構109の上端面に設けられる。第2照明光源は、ユニット顕微結像モジュール101の周囲にアレイ状に配列されるLEDランプビーズ201であることができ、その発射光線は、透明または半透明材料の光ガイド構造202を介して伝播される。光ガイド構造202の物体側端面には、試料表面が調整可能レンズ群の物体側焦点面に位置されるように、試料を限位するための位置決め面が設けられる。調整可能レンズ群の周囲には、特殊な表面形状を有する光ガイド面が設けられるため、物体の観察領域の光が十分で均一で柔らかく、光線が試料表面によって反射され、ユニット顕微結像モジュール101が反射された試料の照明画像を収集する。
【0045】
好ましくは、前記第2照明光源は、調整可能レンズ群の上方に設けられ、調整可能レンズ群に対応する第2暗視野照明装置をさらに含む。それに使用される第2暗視野照明装置は、明暗視野基板4017と、サイズが調整可能レンズ群のサイズにマッチングされ、明暗視野基板4017に接近して設けられ、または、調整可能レンズ群から遠く離れて設けられる暗視野黒色背景パッチ4018とを含む。具体的には、第2暗視野照明装置である
反射型暗視野照明装置は、黒色拡散反射円形表面を有する白色拡散反射板を使用できる。複数の黒色拡散反射円形表面は、ユニット顕微結像モジュール101のアレイ形態に対応して配置される。その各黒色拡散反射表面の円形の円心は、各調整可能レンズ群の光軸を通過する。円形のサイズは、ユニット顕微結像モジュール101の視野範囲より大きい。反射板は、観測試料の裏面に近くにある。上記の反射型照明光源を共に使用して、黒色円
形領域の周囲の白色拡散反射表面を照らしたら、広角の拡散反射光線2011の一部は、調整可能レンズ群に直接入ることなく再び観測試料を照らし、観測試料表面で生成された拡散反射は、レンズに入り、試料の暗視野照明画像を生成する。
【0046】
好ましくは、画像処理モジュールは、画像信号処理ユニット、データキャッシュユニット、モーター制御ユニット及びデータ送信ポートを含む。画像信号処理ユニットは、データ収集カード102のオンボード回路と直接に回路接続を形成し、データ収集カード102及びモーター制御ユニットは、それぞれ、ケーブル106を介して感光性モジュール及び焦点調節モーター1013に対応して接続される。顕微結像システムは、メインコントローラ105と画像表示ユニット103とをさらに含み、メインコントローラ105は、データキャッシュユニットを介して画像処理ユニットに接続され、メインコントローラ105は、第1バス108を介して画像信号処理ユニットに接続され、第2バスを介して画像表示ユニットに接続される。また、画像信号処理ユニットは、感光性モジュールに集成されてもよく、感光性モジュールは、ケーブル106を介してデータ収集カード102に接続され、そのケーブル108のポート回路を介してメインコントローラ105に直接接続されることができる。
【0047】
好ましくは、メインコントローラ105及び画像表示ユニット103は、インテリジェント端末に集成される。即ち、インテリジェント端末を介して画像データを受信して処理及び表示することができる。
【0048】
以下、図1図16を参照しながら、本発明の顕微結像システムの具体的な実施例を詳細に説明する。
【0049】
実施例1
図1に示すように、本実施例では、顕微結像システムは、6つのユニット顕微結像モジュール101を含み、当該6つのユニット顕微結像モジュール101は、極小の物理的間隔でアレイ型構造に配置され、固定機構109を介してデータ収集カード102に固定される。当該6つのユニット顕微結像モジュール101は、それぞれ、オンボードケーブルポート106を介してデータ収集カード102に接続される。ユニット顕微結像モジュール101の上方には、試験される試料を載せるためのキャリングプラットフォーム(図1には示されていない)が設けられ、試験される試料107は、当該キャリングプラットフォーム上に設けられることができる。同時に、キャリングプラットフォームの上方には、照明光源104が設けられる。データ収集カード102上には、6つのユニット顕微鏡画像モジュール101内の感光性モジュール及び焦点調節モーター1013(図1には示されていない)をそれぞれ独立に制御するための6つの独立した画像処理チップが設けられる(図1には示されていない)。画像処理チップは、感光性モジュールを介して感光性データを取得し、対応の処理を実行する。データ収集カード102には、ポートバス108が設けられ、データ収集カード102は、当該ポートバス108を介してメインコントローラ105に接続され、メインコントローラ105は、当該ポートバス108を介して6つのユニット顕微結像モジュール101の感光性データを取得して対応の処理を実行し、画像表示ユニット103によって結像する。データ収集カード102における画像処理チップは、独立したRAMとISPチップとを含む。メインコントローラ105は、画像データを分析及び記憶して画像表示ユニット103を駆動して結果を表示するためのMTK6797チップとデータ記憶ROMから構成される。画像表示ユニット103は、解像度が1920*1080である5.5インチOLED画面を使用する。本実施例では、照明光源104は、色温度が5000kであり、電力が0.06Wである2つのLED発光チップに基づくLCDバックライト光源板を使用して試料107に透過照明を提供できる。
【0050】
図2図4は、図1に示すユニット顕微結像モジュール101の異なる実施例である。
【0051】
図2に示すように、本実施例では、調整可能レンズ群は、感光性モジュールに接近される第1レンズ群1011と、感光性モジュールから遠く離れる第2レンズ群1012とを含む。第1レンズ群1011の焦点距離は、f1=2.2mmであり、第2レンズ群1012の焦点距離は、f2=3mmである。光軸における調整可能レンズ群の物体面から像面までの距離TLTは、8mmであり、光軸におけるその物体側(測定される物体に接近される)から像側(感光性モジュールに接近される)までの距離TDは、6mmである。第1レンズ群1011は、接着剤のディスペンスまたは他の固定手段を介して焦点調節モーター1013の可動キャリア上に取り付けられる。焦点調節モーター1013は、ボイスコイルモーター、超音波モーター、記憶合金モーター等であることができる。焦点調節モーター1013のストロークは、300μmである。ユニット顕微結像モジュール内には、内部に雌ねじが設けられるレンズ固定座1014が設けられ、第2レンズ群1012には、雄ねじが設けられ、両者は螺合される。実際の結像時、焦点調節モーター1013は、第1レンズ群1011の移動を駆動して焦点調節を達成し、結像光路における第2レンズ群1012の位置は固定されている。感光性モジュールは、回路基板1016に設けられ、回路基板は、プリント回路基板、可撓性回路基板等を含むが、これらに限定されない。感光性モジュールは、第2レンズ群1012の像側焦点面に固定的に配置され、第2レンズ群1012を経て束ねられた光線は、感光性モジュールに入射され、感光性モジュールは、感知された光線に対して光電変換を実行する。感光性モジュールで使用される感光性チップ1015は、平面アレイ型光電素子であり、感光性チップ1015は、CMOS画像センサまたはCCD画像センサを選択できる。
【0052】
図3に示すように、本実施例では、上記の実施例に基づいて、焦点調節モーター1013は下に設けられ、第2レンズ群1012は、接着剤のディスペンスまたは他の固定手段を介して焦点調節モーター1013の可動キャリア上に取り付けられる。雄ねじを有する第1レンズ群1012は、雌ねじを有するレンズ固定座1014に螺合される。実際の結像時、焦点調節モーター1013は、第2レンズ群1012の移動を駆動して焦点調節を達成し、結像光路における第1レンズ群1011の位置は固定されている。図4に示すように、本実施例では、上記の実施形態に基づいて、第1レンズ群1011は、そのパッケージを介して機械的固定機構109に接続され、焦点調節モーター1013によって駆動される第2レンズ群1012はそれとは別個のモジュールとなり、物体側の焦点調節範囲に一定の影響を与えるが、実際の用途要件によって、異なる第1レンズ群1011及び第2レンズ群1012を組み合わせることができ、既存の一体型パッケージ化顕微カメラモモジュールに限定されない。
【0053】
実施例2
図5に示すように、実施形態1に基づいて、キャリングプラットフォームの上方に設けられる照明光源は、蛍光励起光源である。当該蛍光励起光源は、斜入射レーザー1041を使用でき、488nm波長のレーザーを使用できる。蛍光励起光源を使用する場合、各ユニット顕微結像モジュール101中に対応する蛍光励起フィルター302を追加する。
【0054】
実施例3
図6に示すように、実施形態1に基づいて、キャリングプラットフォームの上方に設けられる照明光源は、蛍光励起光源である。当該蛍光励起光源は、LED発光チップ1042を使用でき、488nm波長のLED発光チップを使用できる。蛍光励起光源を使用する場合、各ユニット顕微結像モジュール101に対応する蛍光励起フィルター302を追加する。
【0055】
図7図9は、図5及び図6に示す実施例におけるユニット顕微結像モジュール101の異なる実施例である。
【0056】
図7に示すように、本実施例では、蛍光励起フィルター302は、ユニット顕微結像モジュール101内で第1レンズ群1011と試料107との間に位置される。図8に示すように、本実施例では、蛍光励起フィルター302は、ユニット顕微結像モジュール101内で第1レンズ群1011と第2レンズ群1012との間に位置される。図9に示すように、蛍光励起フィルター302は、ユニット顕微結像モジュール101内で第2レンズ群1012と感光性モジュールとの間に位置される。
【0057】
実施例4
図10に示すように、実施形態1に基づいて、キャリングプラットフォームの上方に設けられる照明光源は、暗視野照明装置である。ただし、暗視野照明装置は、ハウジングに円形孔が形成されたアレイ状に配列されるLED光源4011を使用する。その各ユニットモジュール群を周回して一様にアレイ状に配列されるLEDランプビーズの数は3以上である。その発光角度の小角領域の大部分の光線は、ハウジング4012を介して遮蔽され、広角領域の光線の一部は、ハウジングの円形孔を通過して試料を照射し、出射後にレンズに直接入射しない。試料部分領域における階段がある縁を介して生成された拡散反射光線は、レンズモジュールに入り、試料の暗視野照明画像を取得するために、モジュール内の視野背景は、LED光源プリント回路基板40112の円形貫通孔に露出されたハウジング背板の黒色マット表面である。
【0058】
実施例5
図11に示すように、実施形態1に基づいて、キャリングプラットフォームの上方に設けられる照明光源は、暗視野照明装置である。暗視野照明装置は、孔が形成された高輝度の白色光バックライト光源4013を使用しており、孔底部表面は、黒色拡散反射表面と
同様の材料であり、孔底部の黒色背景への直接照射を避けながら、発光領域及び光線が試
料を照射する角度を制御するために、孔壁の発光リング面の一部に迷光遮蔽バッフル4014を追加して遮断を行うことができる。試料が照射された後、一部領域に階段がある縁を介して生成された拡散反射光線がレンズモジュールに入り、暗視野照明画像が取得される。当該暗視野照明装置の孔が形成されたバックライト光源4013の孔底部表面が黒色拡散反射表面の半透明シート4015である場合、その裏面にフルバックライト光源4016を追加し、孔が形成されたバックライト光源4013を点灯し、フルバックライト光源4013を消灯ことで、試料に対して透過照明を実施できる。即ち、暗視野照明装置は明視野照明機能も有する。
【0059】
実施例6
図12に示すように、実施形態1に基づいて、その照明光源は、反射照明光源を使用する。反射照明光源は、白色光LEDランプビーズ201を光源と使用する。PCB回路基板全体は、各ユニットモジュールから形成されるモジュールアレイに固定される。また、各ユニットモジュールの視野における試料の照明条件の一貫を保証するために、LEDランプビーズは、各ユニットモジュールを周回してPCB上に一様に配置される。光ガイド構造202は、反射照明光源の上方に固定されており、本体材料は、光透過率が高く、その表面が霧化処理され、レンズ群の周囲を周回して円錐面が設けられるため、照明効果を改善し、迷光を低減し、照明がより一様になる。その上方端面は、試料位置決め面である。反射照明を介して光透過率の低い試料を観察し、良好な結像効果を達成する。
【0060】
図13図14は、図12に示すユニット顕微結像モジュール101の異なる実施例である。
【0061】
図13に示すように、本実施例では、そのユニット顕微結像モジュール101は、焦点調節モーター1013を使用して第1レンズ群1011の一体型パッケージ化モジュールを駆動し、反射照明光源201は、機械的固定構造190の上端面に接続され、その発射光線2011は、光ガイド構造202の円錐形孔の表面を通過して出射された後、試料表面(試料表面は、光ガイド構造202の上端面によって限位される)を照射する。試料画像は、カメラモジュールによって取得される。焦点調節モーター103が下に設けられるユニット顕微結像モジュールを当該反射照明の一実施例とすることもできる。
【0062】
図14に示すように、本実施例では、そのユニット顕微結像モジュールは、非一体型パッケージ化モジュールを使用する。本実施例では、機械的固定構造109は、下方のオート焦点調節モジュールを固定して反射照明光源201を接続するためにのみ使用される。第1レンズ群1011は、パッケージを介してライトガイド構造202に接続される。
【0063】
実施例7
図15に示すように、実施例6に基づいて、暗視野照明装置は、中央領域に円形の黒色
背景を有する反射板であり、そのサイズは、ユニット顕微結像モジュールの視野よりも大きく、周囲は、白色拡散反射表面である。暗視野照明の場合、板全体の黒色領域を有する
表面は、試料ガラススライドの裏面に貼合され、円形の黒色背景の中心、試料の中心及び
レンズの中心は同じ軸上にある。光源は、反射型照明ユニットモジュールのLEDランプビーズ201であり、その発射光線2011は、光ガイド構造202、エアギャップ及び試料ガラススライドを通過した後、円形黒色背景の周囲の白色拡散反射表面に照射され、
その拡散反射光の一部がガラススライドに入った後、試料を照射する。試料が照射された後、一部領域の階段のある縁によって生成された拡散反射光線がレンズモジュールに入り、ガラススライドにおける残り大部分の反射板を介して生成された拡散反射光線は、大きな出射角度によりガラススライドの表面で完全に反射され、ガラススライドから出射されず、代わりにレンズに入らずにガラススライド内での縁まで伝播されることで、システムは暗視野照明画像を取得する。
【0064】
実施例8
図16に示すように、実施形態6に基づいて、当該明視野拡散反射は、凹部構造であり、その白色拡散反射表面は、位置決め面から0.5~5mmの距離で下へ凹まれる。この場合、このような暗視野照明装置は、明視野透過照明機能を同時に有し、暗視野照明装置と明視野照明装置との一体化と小型化を達成する。
【0065】
要約すると、先行技術と比べて、本発明の手段は以下の明らかな利点を有する。
【0066】
1、本発明の顕微結像暗視野照明装置は、自身は光源を備えなく、ユニット顕微結像モジュールの光源を利用することで、体積を減らし、暗視野照明として単独に使用でき、明視野照明構造及び明視野透過照明機能も備え、明視野照明としても単独に使用できるし、暗視野照明と明視野照明を切り替えることもでき、明暗視野の切り替えが迅速・便利で、暗視野照明装置及び明視野照明装置の一体化と小型化を達成する。
【0067】
2、本発明の顕微結像システムは、独立した調整可能な焦点の設計により、ユニットモジュールの組み立ての一貫性要件を減らし、完成品の生産効率を向上する。
【0068】
上記のシステムの実施形態は、例示にすぎないことが理解できる。個別の構成要素として説明された要素は物理的に分離されてもされなくてもよく、一箇所に配置されてもよく、または異なるネットワーク要素に分散されてもよい。実際の要件に従って、モジュールの一部またはすべてを選択して本実施例手段の目的を達成できる。当業者は、創造的な作業なしでそれを理解して実行できる。
【0069】
また、当業者は、本発明の実施例の出願書類における「含む」、「含有する」、またはそれらの任意に変形された他の用語は、非排他的な含有を網羅することを意図することに理解すべきである。これにより、要素の一連のプロセス、方法、物品、または装置は、それらの要素だけではなく、明示的にリストされていないその他の要素、またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置の固有の要素も含む。さらなる制限がない場合、「…を含む」という文句を介して定義される要素は、前記要素のプロセス、方法、物品、または装置における他の同一の要素の存在を排除するものではない。
【0070】
本発明の実施例の明細書では、大量の具体的な細部が説明される。しかしながら、本発明の実施例は、これらの具体的な細部がなくても実施できることに理解すべきである。いくつかの実施例では、本明細書の理解に対する理解を曖昧にしないために、周知の方法、構造及び技術は詳細に示されていない。同様に、本発明の実施例の開示を簡素化し、本発明の様々な態様のうちの1つまたは複数を理解するのに役立つために、本発明の実施例の例示的な実施例に関する上記の説明で、本発明の実施例の様々な特徴は、単一実施例、図、またはそれに対する説明と一緒にグループ化されることがある。
【0071】
しかしながら、本発明の実施例が各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴の保護を求めているという意図を反映していると、この開示方法を解釈すべきではない。より具体的には、特許請求の範囲に反映されているように、本発明の態様は、上記に開示された単一実施例のすべての特徴よりも少ない。従って、具体的な実施形態に従う特許請求の範囲は、当該具体的な実施形態に明示的に組み込まれ、各請求項自身は、本発明の実施例の個別実施例として機能される。
【0072】
最後に、上記の実施例は、本発明の実施例の技術的手段を説明するためにのみ使用され、それを限定するものではないことに留意すべきである。前述の実施例を参照して本発明の実施例を詳細に説明したが、当業者は、前述の各実施例に記載されている技術的手段は依然として修正され得るまたは部分の技術的特徴は同等に置き換えられることに理解すべきである。なお、これらの修正または置き換えは、対応する技術的手段の本質が本発明の実施例による技術的手段の精神及び範囲から逸脱することを引き起こさない。
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【国際調査報告】