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特表2022-523260接続が容易なハウジング部分を備えた電気コードキャップ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】接続が容易なハウジング部分を備えた電気コードキャップ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/502 20060101AFI20220414BHJP
   H01R 13/629 20060101ALI20220414BHJP
   H01R 13/58 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
H01R13/502 A
H01R13/629
H01R13/502 B
H01R13/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021556916
(86)(22)【出願日】2020-03-23
(85)【翻訳文提出日】2021-11-16
(86)【国際出願番号】 US2020024345
(87)【国際公開番号】W WO2020191414
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】62/821,893
(32)【優先日】2019-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521435329
【氏名又は名称】ゾニト ストラクチャード ソリューションズ,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム パチョウド
(72)【発明者】
【氏名】スティーブ チャペル
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FB21
5E021FC32
5E021HC14
5E021HC33
5E021MA19
5E021MB03
5E087EE02
5E087EE10
5E087FF02
5E087FF06
5E087FF27
5E087GG35
5E087JJ05
5E087MM05
5E087PP08
5E087QQ03
5E087RR47
(57)【要約】
成形プラスチックから形成された第1及び第2のハウジング部分を含む電気コネクタボディが提供される。当該ハウジング部分は互いに当接してハウジングを画定するように構成された第1及び第2のインタフェース面を含み、1つ又は複数の電気部品が当該ハウジングの内部に配置されている。当該1つ又は複数の電気部品はオス型又はメス型のコードキャップ、インラインサージサプレッション回路、及び/又は小型の自動トランスファスイッチを備えていてもよい。一実施態様では、当該第1及び第2のコネクタボディ部分の各々の電気コードを係合させるためのひずみリリーフ突起を含んでいてもよく、圧縮部材(3691)を当該ひずみリリーフ突起上に配置して当該第1及び第2のコネクタボディ部分を共に固定することができる。当該圧縮部材は当該電気コードのサイズに基づいて1組の圧縮部材から選択できる。
【選択図】図18FF
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コードコネクタボディを組み立てる方法であって、
互いに当接してハウジングインタフェースを画定するように構成された第1及び第2のインタフェース面をそれぞれ含む、成形プラスチックから形成された第1及び第2のコネクタボディハウジング部分を提供することと、
前記第1のコネクタボディハウジング部分上に1つ又は複数の電気部品を配置することと、前記第1及び第2のインタフェース面が整列した当接関係にあるように、前記第1のコネクタボディハウジングボディ部分上に前記第2のコネクタボディハウジングボディ部分を位置決めすることと、前記第1及び第2のコネクタボディハウジング部分を共に固定することとを含む、電気コードコネクタボディを組み立てる方法。
【請求項2】
前記1つ又は複数の電気部品が電気プラグと電気コンセントとの間に電気接続を形成するための接続接点を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接続接点が前記電気プラグのプロングを備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記接続接点が前記電気コンセントのレセプタクル接点を備える、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ又は複数の電気部品が前記コネクタボディの第1の電気コネクタと、適合するコネクタデバイスの第2の電気コネクタとの間に電気接続を選択的に係止するための係止機構を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ又は複数の電気部品が前記電気コード上に配置されたサージサプレッション回路を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ又は複数の電気部品が自動トランスファスイッチを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1及び第2のハウジング部分が単一の成形片として提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記位置決めすることが前記第2のコネクタボディハウジング部分が前記第1のコネクタボディハウジング部分の上に位置決めされるように前記成形片を折り畳むことを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記位置決めするステップが前記第1及び第2のコネクタボディハウジング部分の嵌合要素を整列させる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記固定することが前記第1及び第2のコネクタボディハウジング部分を共にスナップ嵌めすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1及び第2のコネクタボディ部分が電気コードを係合させるひずみリリーフ突起を備え、前記固定することが、前記圧縮部材が前記第1及び第2のコネクタボディ部分を共に固定するように前記第1及び第2のコネクタボディ部分のひずみリリーフ突起上に前記圧縮部材を押し付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
異なる電気コードを整合させるようなサイズの1組の圧縮部材を提供することと、前記電気コードのサイズに基づいて前記圧縮部材を選択することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
電気コネクタボディであって、
成形プラスチックから形成された第1のコネクタボディハウジング部分と、
前記第1及び第2のコネクタボディハウジング部分が、互いに当接してハウジングインタフェースを画定するように構成された第1及び第2のインタフェース面をそれぞれ含む、成形プラスチックから形成された第2のコネクタボディハウジング部分と、
前記ハウジング部分を共に固定してハウジングを形成するために、前記第1及び第2のコネクタボディハウジング部分を整列させることを補助するための、前記ハウジングインタフェースに配置された1つ又は複数の整列フィーチャと、前記ハウジングの内部に配置された1つ又は複数の電気部品とを備える、電気コネクタボディ。
【請求項15】
前記1つ又は複数の電気部品が前記コネクタボディの第1の電気コネクタと嵌合コネクタデバイスの第2の電気コネクタとの間に選択的に電気接続を係止するための係止機構を含む、請求項14に記載の電気コネクタボディ。
【請求項16】
前記1つ又は複数の電気部品が電気プラグと電気コンセントとの間に電気接続を形成するための接続接点を含む、請求項15に記載の電気コネクタボディ。
【請求項17】
前記接続接点が前記電気プラグのプロングを備える、請求項16に記載の電気コネクタボディ。
【請求項18】
前記接続接点が前記電気コンセントのレセプタクル接点を備える、請求項16に記載の電気コネクタボディ。
【請求項19】
前記1つ又は複数の電気部品が前記コネクタボディの第1の電気コネクタと、適合するコネクタデバイスの第2の電気コネクタとの間に電気接続を選択的に係止するための係止機構を含む、請求項15に記載の電気コネクタボディ。
【請求項20】
前記1つ又は複数の電気部品が前記電気コード上に配置されたサージサプレッション回路を含む、請求項15に記載の電気コネクタボディ。
【請求項21】
前記1つ又は複数の電気部品が自動トランスファスイッチを含む、請求項15に記載の電気コネクタボディ。
【請求項22】
前記第1及び第2のハウジング部分が単一の成形片として提供される、請求項15に記載の電気コネクタボディ。
【請求項23】
前記成形片が、前記第2のコネクタボディハウジング部分が前記第1のコネクタボディハウジング部分上に位置決めされるように、折り畳むことを容易にするように構成された、請求項20に記載の電気コネクタボディ。
【請求項24】
前記第1及び第2のコネクタボディハウジング部分を整列させるための整列構造をさらに備える、請求項15に記載の電気コネクタボディ。
【請求項25】
前記第1及び第2のコネクタボディハウジング部分を共にスナップ嵌めする構造をさらに含む、請求項15に記載の電気コネクタボディ。
【請求項26】
前記第1及び第2のコネクタボディ部分が電気コードを係合させるためのひずみリリーフ突起を備え、前記電気コネクタボディが、圧縮部材が前記第1及び第2のコネクタボディ部分を共に固定するように前記第1及び第2のコネクタボディ部分のひずみリリーフ突起上に配置された前記圧縮部材をさらに備える、請求項15に記載の電気コネクタボディ。
【請求項27】
前記圧縮部材が前記電気コードのサイズに基づいて1組の圧縮部材から選択される、請求項26に記載の電気コネクタボディ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2019年3月21日出願の「ELECTRICAL CORD CAP WITH EASY CONNECT HOUSING PORTIONS」と題された米国特許出願第62/821,893号の通常出願である。また、本出願は、2020年3月12日出願の「RELAY CONDITIONING AND POWER SURGE CONTROL」と題された米国特許出願第16/817,504号(サージ抑制ケース)及び2020年3月19日出願の「INTELLIGENT AUTOMATIC TRANSFER SWITCH MODULE」と題された米国特許出願第16/824,554号に対する優先権を主張する。上記の出願(集合的に「親出願」)の内容は、完全に記載されているものとして参照により本明細書に援用され、これらの出願に対する優先権が米国の法制及び規則の下で許容される最大限度まで主張されている。
【0002】
参照による援用
以下のケースが参照により本明細書に援用される。
1.2013年3月15日出願の「SECURE ELECTRICAL RECEPTACLE」と題された米国特許出願第61/799,971号の仮出願であり2014年2月25日出願の「FRICTIONAL LOCKING RECEPTACLE WITH PROGRAMMABLE RELEASE」と題された米国特許出願第61/944,506号の利益を主張する2014年3月17日出願の「FRICTIONAL LOCKING RECEPTACLE WITH PROGRAMMABLE RELEASE」と題された米国特許出願第14/217,278号。
2.2007年3月14日出願の「LOCKING ELECTRICAL RECEPTACLE」と題された米国仮出願第60/894,849号に対する優先権を主張する、2008年3月14日出願の「LOCKING ELECTRICAL RECEPTACLE」と題されたPCT出願第US2008/57149号の米国国内段階である、2009年9月14日出願の「LOCKING ELECTRICAL RECEPTACLE」と題された米国特許出願第12/531,235号の一部継続出願である、2009年9月28日出願の「LOCKING ELECTRICAL RECEPTACLE」と題された米国特許出願第12/568,444号の一部継続出願であり同出願に対する優先権を主張する2011年9月8日出願の「LOCKING ELECTRICAL RECEPTACLE WITH ELONGATE CLAMPING SURFACES」と題された米国特許出願第13/228,331号。
3.2010年4月15日出願の「LOCKING ELECTRICAL RECEPTACLE SECURE LOCKING MECHANISM」と題された米国仮出願第61/324,557号に対する優先権を主張する2011年4月15日出願の「LOCKING ELECTRICAL RECEPTACLE」と題された米国特許出願第13/088,234号。上記出願の全ての内容は、完全に記載されているものとして参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0003】
電源と電気デバイスとの間の電気的接触を提供する多様な電気コネクタが知られている。コネクタは、通常、概ねプラグと呼ばれるプロング型端子と、しばしば電気コンセント、又は単にコンセントと呼ばれる、概ねレセプタクルと呼ばれる、プロング型端子を受けるメス型コネクタとを含む。最も一般的なタイプのコンセントは、「通電された」「中性の」導体に接続されたプラグのプロングを受ける一対の端子接点を含む。さらに、コンセントはプラグの設置プロングを受ける端子接点を含んでいてもよい。世界の様々な地域でコンセントの様々な標準が策定されている。
【0004】
発行時の標準にかかわらず、上記の最も一般的なプラグ及びレセプタクルシステムは概ねこの両者を嵌合位置に固定する金属接点手段の間にのみ摩擦機構を組み込んでいる。これに限定されないが、製造工程、潤滑剤として作用する異物、及びアセンブリの摩耗及びひずみを含む様々な条件によって摩擦係数値は変化する。この特性により、2つのデバイス間に電力を相互接続する手段は不確実である。これは、ほぼ間違いなくシステムを利用する電気又は電子デバイスへの電力送達システムにおける最弱のリンクである。ただし、これは標準として世界中で採用されており、製造コストの安さ、製造時の品質管理の容易さ、及び実行するよう意図された電力送達のためのスペースが効率的に利用できるため、主に使用されている。
【0005】
この接続技法の主たる制約は、実際、フリクションフィット部品である。データ又は医療分野のような電力の継続性がいくつかの分野では、信頼性向上のために嵌合接続を保証する技法が望ましい。これは、振動が存在する場所、又は外からの力によってプラグ及びレセプタクルに装着されたコードが何らかの形で機械的に曲がり、又はゆがむ可能性がある場合に特に当てはまる。
【0006】
本発明の安全なレセプタクルが開発されたことには上記の背景がある。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、電気コネクタボディ及びそのようなボディを製造する方法に関する。電気コネクタボディは、電気コード上に終端又は介在する電気部品のハウジングを含む。一般的な例は、コードを壁のコンセント、電力ストリップ、別のコード、電気機器、又は別のコネクタに接続するオス型プラグ又はメス型レセプタクルを形成するコードキャップである。本発明は、そのような接続の意図しない切断を防止する係止コードキャップを実施する実施形態を開示する。また本発明は、とりわけ、電気電源コード(通常、少なくとも2本の入力電源コード及びコードに接続可能な出力部、又は1台の機器に直接接続可能な出力部)に搭載されたインラインサージサプレッション回路及び小型自動トランスファスイッチを具現化したコネクタボディを含む。本発明は、PVCオーバーモールドの必要性を低減又は解消し、射出成形されたハウジング部分を接合することによって電気コネクタボディを形成することを可能にすることで製造を簡単にする。一変形例では、ハウジング部分は、ハウジングのひずみリリーフ突起上で圧縮コーンを滑動させることでハウジング部分を同時に接合し、電気コードを圧迫して係合させることで接合することができる。これによって、製造は大幅に簡素化され、複数の製造業者及び地域で製造及び組立方式を共有して、様々なビジネス及び配送ストラテジーが容易になる。
【0008】
本発明の一態様によれば、電気コードコネクタボディを組み立てる方法が提供される。この方法は、射出成形されたプラスチックから形成された第1及び第2のコネクタボディハウジング部分を提供することを含む。第1及び第2のコネクタボディハウジング部分は、ハウジングのインタフェース面を画定するために互いに当接するように構成された第1及び第2のインタフェース面を含む。この方法は、第1のコネクタボディハウジング部分に1つ又は複数の電気部品を配置することと、第1のコネクタボディハウジング部分の上に第2のコネクタボディのハウジング部分を位置決めして、第1及び第2のインタフェース面が整列した当接関係にあるようにすることをさらに含む。次いで、第1及び第2のコネクタボディハウジング部分が共に固定されて電気コードコネクタボディが形成される。
【0009】
上述したように、電気コードコネクタボディは多数の異なるタイプの電気部品を具現化することができる。この点に関して、電気部品は、電気プラグと電気コンセントとの間に電気接続を形成する接続接点を含んでいてもよい。例えば、電気コードコネクタボディは、オス型プラグ又はメス型コンセント用のコードキャップを形成してもよい。コードキャップは、係止コードキャップであってもよい。代替策として又は追加的に、電気部品は、電気コード及び/又は電気コード上に搭載された小型自動トランスファスイッチ上に配置されたサージサプレッション回路を含むことができる。一実施形態では、第1及び第2のハウジング部分は、単一の成形片として提供される。この点に関して、第2のコネクタボディハウジング部分が第1のコネクタボディハウジング部分の上方に位置するように成形片を折り曲げることができる。ハウジング部分は、整列要素又は嵌合コネクタを含んでいてもよい。
【0010】
ハウジング部分は、接着剤、溶接、及び/又は共にスナップ嵌めすることを含む様々な技法によって共に固定することができる。一実施形態では、ハウジング部分の各々は、電気コードを係合するひずみリリーフ突起を含む。ひずみリリーフ部は、ひずみリリーフ突起とコネクタボディ部分とを共に固定し、電気コードを圧縮係合する圧縮要素によって捕捉することができる。この点に関して、異なるサイズの電気コードを適合させるために一組の圧縮要素を提供してもよい。例えば、圧縮要素は、ひずみリリーフ突起上を摺動する際にハウジング部分を共に漸進的に押圧するようにほぼ円錐の形状を有していてもよい。ひずみリリーフ突起及び圧縮要素は、圧縮要素がひずみリリーフ突起上の所望の位置に共にスナップ嵌めされるように構成されてもよい。
【0011】
本発明の別の態様によれば、電気コネクタボディが提供される。コネクタボディは、成形プラスチックから形成された第1及び第2のハウジング部分を含む。ハウジング部分は、互いに当接してハウジングインタフェース面を画定するように構成された第1及び第2インタフェース面を含む。ハウジングインタフェース面には、第1及び第2コネクタボディハウジング部分を整列させて各ハウジング部分を共に固定してハウジングを形成することを補助する1つ又は複数の整列フィーチャが配置されている。さらに、1つ又は複数の電気部品が、ハウジング内部に配置されている。
【0012】
上述したように、1つ又は複数の電気部品は、オス型又はメス型のコードキャップ、インラインサージサプレッション回路、及び/又は小型自動トランスファスイッチのコネクタを備えていてもよい。整列フィーチャは、第1及び第2のハウジング部分の相対する面上に形成された嵌合構造、又はハウジング部分を共にスナップ嵌めする構造を含むことができる。一実施態様では、ハウジング部分は、第1及び第2のハウジング部分が整列した当接関係にあるように、射出成形プラスチックを折り曲げるための折り目線を含む1個の射出成形プラスチックから形成される。さらに、第1及び第2のコネクタボディ部分のそれぞれは、電気コードを係止するひずみリリーフ突起を含んでいてもよい。この点に関して、コネクタボディは、第1及び第2のコネクタボディ部分を共に固定する、ひずみリリーフ突起の上に配置された圧縮部材をさらに含んでいてもよい。圧縮部材は、電気コードのサイズに基づいて一組の圧縮部材から選択できる。
【0013】
このように、本発明は、射出成形されたプラスチックから形成されたハウジング部分を共に固定することによって容易に構成することができる電気コネクタボディを提供する。ハウジング部分は、圧縮要素を使用して共に固定することができ、それによって、組み立てを複雑にするプラスチック溶接又はその他の技法の必要性を低減又は解消することができる。本発明はまた、安価で容易に入手可能な工具を使用して製造及び組立を実施できるように、PVCオーバーモールドの必要性を低減又は解消する。こうして、製造及び組立方式を複数の製造業者及び地域で共有して、様々なビジネス及び配送ストラテジーを容易にすることができる。
【0014】
本発明のより完全な理解とその更なる利点のために、以下の図面を参照しながら詳細な説明を行う。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】本発明による締結機構の一実施形態の動作を示した図である。
図1B】本発明による締結機構の一実施形態の動作を示した図である。
図1C】本発明による締結機構の一実施形態の動作を示した図である。
図1D】本発明による締結機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図1E】本発明による締結機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図1F】本発明による締結機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図1G】本発明による締結機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図1H】本発明による締結機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図1I】本発明による締結機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図1J】本発明による締結機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図2A図1A~1Cに記載する締結機構を用いる、本発明による係止電気レセプタクルの一実施形態を示した図である。
図2B図1A~1Cに記載する締結機構を用いる、本発明による係止電気レセプタクルの一実施形態を示した図である。
図2C図1D~1F、1H~1J又は1Gに記載する締結機構を用いる、本発明による係止電気レセプタクルの一実施形態を示した図である。
図3A図2A~2Bに示す係止電気レセプタクルの一用途を示した図である。
図3B図2A~2Bに示す係止電気レセプタクルの一用途を示した図である。
図4A】本発明による標準レセプタクルの係止フィーチャを提供する装置を示した図である。
図4B】本発明による標準レセプタクルの係止フィーチャを提供する装置を示した図である。
図4C】本発明による標準レセプタクルの係止フィーチャを提供する装置を示した図である。
図5】本発明による標準2口係止レセプタクルの一実施形態を示した図である。
図6A】本発明によるカム係止を含む係止レセプタクルの一実施形態を示した図である。
図6B】本発明によるカム係止を含む係止レセプタクルの一実施形態を示した図である。
図7A】本発明による、プラグ及びレセプタクルの嵌合アセンブリを係止するデバイスの一実施形態を示した図である。
図7B】本発明による、プラグ及びレセプタクルの嵌合アセンブリを係止するデバイスの一実施形態を示した図である。
図7C】本発明による、プラグ及びレセプタクルの嵌合アセンブリを係止するデバイスの一実施形態を示した図である。
図7D】本発明による、プラグ及びレセプタクルの嵌合アセンブリを係止するデバイスの一実施形態を示した図である。
図8A】本発明によるトグル係止機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図8B】本発明によるトグル係止機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図8C】本発明によるトグル係止機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図9A】本発明による分岐ばね先端係止機構を含むプラグの別の実施形態を示した図である。
図9B】本発明による分岐ばね先端係止機構を含むプラグの別の実施形態を示した図である。
図10A】本発明による係止機構を組み込んだエンドキャップの別の実施形態を示した図である。
図10B】本発明による係止機構を組み込んだエンドキャップの別の実施形態を示した図である。
図11A】コード保持の改良及び全長の増加を可能にする本発明によるばねプロングリテーナの代替形状を示した図である。
図11B】コード保持の改良及び全長の増加を可能にする本発明によるばねプロングリテーナの代替形状を示した図である。
図12】本発明によるばねプロングリテーナの代替実施形態の斜視図である。
図13A】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図13B】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図13C】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図14A】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図14B】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図14C】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図14D】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図15A】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図15B】本発明による、係止ばねプロングリテーナ電気レセプタクル及びばねプロングリテーナの代替実施形態を示した図である。
図16A】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図16B】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図17A】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図17B】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18A】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18B】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18C】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18D】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18E】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18F】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18G】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18H】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18I】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18J】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18K】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18K2】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18K2b】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18K3】本発明による保持機構のいくつかの実施形態の動作を示した図である。
図18L】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18M】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18N】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18O】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18P】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18Q】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18R】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18S】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18T】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18U】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18V】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18W】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18X】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18Y】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18Z】本発明による、保持機構を組み込んだコードキャップ及びそれに関連付けられた製造技法の別の実施形態を示した図である。
図18AA】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18BB】、本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18CC】、本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18DD】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18EE】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18FF】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18GG】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18HH】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18II】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18JJ】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18KK】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18LL】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18MM】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18NN】本発明による圧縮部品を組み込んだ、様々な国際標準によるインラインサージサプレッション回路及びコードキャップを示した図である。
図18OO】本発明による図である。
図18PP】本発明による図である。
図18QQ】本発明による図である。
図18RR】本発明による図である。
図18SS】本発明による図である。
図18TT】本発明による図である。
図19】本発明による保持機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図20】本発明による保持機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図21】本発明による保持機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図22】本発明による保持機構の別の実施形態の動作を示した図である。
図23】本発明によるタブ又はフック保持機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図24A】本発明によるタブ又はフック保持機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図24B】本発明によるタブ又はフック保持機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図24C】本発明によるタブ又はフック保持機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図24D】本発明によるタブ又はフック保持機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図24E】本発明によるタブ又はフック保持機構を含むプラグの一実施形態を示した図である。
図25】本発明による、係止ナットが解除位置まで回った時の外殻の確実な後退を保証する機構の一実施形態を示した図である。
図26A】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26B】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26C】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26A2】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26B2】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26C2】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26D】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26E】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26F】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26G】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26H】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
図26I】本発明による係止プラグストリップの一実施形態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明においては、様々な変更及び代替形態が可能であるが、その特定の実施形態は図面に例示されており、本明細書で詳述されている。しかしながら、本発明は開示された特定の形態に本発明を限定することを意図するものではなく、本発明は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲及び精神を逸脱しないあらゆる変更、均等物、及び代替形態を含むことができる。
【0017】
上述したように、本発明は、コネクタボディハウジングが射出成形されたプラスチックの部分に形成できる様々な電気コネクタボディに関する。当該部分は、電気コネクタボディを形成するために内部の電気部品と共に固定することができる。そのような固定は、圧縮要素をひずみリリーフ突起上で摺動させることによって達成できる。この方法は、とりわけ、コードキャップ、インラインサージサプレッション回路、及びコードに搭載された小型自動トランスファスイッチを含む様々なタイプの部品を形成するために使用することができる。以下の説明は、係止コードキャップ及びその他の係止コネクタの複数の実施形態を記載し、その後、射出成形プラスチックから形成された電気コネクタボディに関連する実施形態及び方法について記載する。
【0018】
図1A図1Cは、本発明の係止レセプタクルに含まれていてもよい嵌合電気接続を固定する締結機構の実施形態の動作を示す。図1A図1Cのそれぞれにおいて、底部は、プロング16及び締結機構12の側面図を表し、頂部は斜視図を表す。まず、図1Aを参照すると、レセプタクル10に挿入されたプラグのプロング16が示されている。プロング16は、標準プラグ(例えば、IEC 320プラグ、NEMA 5~15又は同種のもの)の接地プロングであってもよく、様々なサイズ及び形状であってもよい。さらに、レセプタクル10は、標準プラグを受けるよう作動する標準コンセント(例えば、NEMA標準コードキャップ、IEC320コードキャップ、又は同種のもの)であってもよい。また、レセプタクル10は、枢軸14に結合された締結機構12を含む。締結機構12は、締結機構の長さ方向がプロング16の長さ方向に対してほぼ垂直である場合にのみ、プロング16が開口部を通過するように、プロング16よりもサイズがわずかに大きい開口部を含む。すなわち、締結機構12の設計は、簡素なスライドオン及びキャプチャ技法を利用したものである。
【0019】
図1Bは、レセプタクル10に挿入された時点のプロング16を示す。図示のように、プロング16は、締結機構12の開口部を通ってレセプタクル10に挿入され、結果的に、対応するプラグ及びアウトレットは嵌合位置にある。締結機構12はさらに、締結機構12がプロング16の挿入中に枢動するのを防止する止め具(図示せず)を含んでもよい。この点に関して、プロング16の挿入中、締結機構12の長さ方向はプロング16の長さ方向に対してほぼ垂直に維持され、これによって、プロングが締結機構12の開口部を通過することができる。
【0020】
図1Cは、プロング16をレセプタクル10から引き抜こうとするプロング16に掛かる力に反応する締結機構12の把持機能を示す。プロング16の引き抜きに反応して、締結機構12は、ばね枢軸14周りに角度が偏向(すなわち、回転)し、締結機構12の開口部がプロング16を把持する。こうして、レセプタクルからプロング16を引き抜こうとする力そのものが締結機構12を作動させてプロング16を係合させ、それによりプロング16の引き抜きを防止し、嵌合アセンブリの電気接続を維持するように作用する。締結機構12は、埋め込まれた金属把持ツースを備えた高強度誘電体を含む何れかの好適な材料で製造することができる。プロング16が接地プロングである場合には、全金属締結機構を使用することもできる。この点に関して、全金属締結機構が、例えばその他のプロングのために使用されてもよいが、保険業者の承認を得るために変更が必要とされる場合がある。
【0021】
図1D図1F及び1H~IJは、本発明の係止レセプタクルに含まれていてもよい嵌合電気接続を固定する締結機構の別の実施形態の動作を示す。図1Dのイラスト500~505の各々で、図の最上段は締結機構の端面図を表し、最下段は締結機構の側面図を表し、電気接点プロングは以下の状態である:1)分離500、2)挿入途中501、3)完全に挿入502、4)張力下で完全に挿入503、5)完全に解除504、6)接点除去中505。図1Eに示す例示の締結機構は、接点の両側面を把持する2つのチャネル606と、各チャネルを接続するクロスリンクばね603とを有する。締結機構は、電気接点及び締結機構の両方として作用することができ、又は別個の電気接点と一体化された締結機構のみとすることができることに留意されたい。図1H~1Jは、電気接点及び締結機構の両方として作用する締結機構を示し、図1Fは、別個の電気接点と共に使用するのに好適な締結機構を示す。図1Hの詳細は、把持チャネル902、クロスリンクばね901、一体型電気導体圧着部903、解除シャフト904及び解除シャフト接点ナブ905を含む。締結機構の機能性、電気的及び機械的特性、製造の容易さ及びコストを最適化するために、1つの好適な材料又はいくつかの材料(例えば、鋼及び銅)の具現化が可能である。上記材料は、その機能を最適化し、コストを最小限にするために必要な機械的インターロック、締結具、接着剤等の何れかの好適な手段によって共に接合されるか又は固定されて共に機能する。
【0022】
この可能な例は、焼鈍された黄銅又はリン青銅又はその他の好適な材料で製造された電気接点でもある締結機構である。選択された材料の膨張特性のために、リテーナ接点(レセプタクル)の加熱に関連付けられた膨張、より具体的には、クロスリンクばねの膨張は、挿入された電気プロング(プロングは形状が異なっていてもよく、例えば、ピンであってもよい)への接続における何れかの抵抗から、把持機能の漸進的な締め付けに至る。レセプタクルが初期挿入時にプロングに「係止されていない」場合であっても、例えば、把持機構を締め付けるために引抜き力が印加されず、接触面に印加されるベアリング力のみがクロスリンクばねの作用であるとしても、電流が印加されると、ソケットとプロングとの接合部における抵抗はある程度加熱する。抵抗値が充分に大きい場合、例えば、プロングのサイズが足りないか又は損傷していてチャネルと均一に接触しない場合、アセンブリの温度は上昇を開始する。さらに、チャネル間の電気接続は、入線ワイヤに直接接続されたチャネルとクロスリンクばねを介して接続されている相対するチャネルとの間の電気接続は、断面で操作して、クロスリンクばね内でその他の箇所よりも高い加熱が発生するように、より高い電流レベルで追加の加熱を得ることができる。いずれにせよ、クロスリンクばねの加熱は膨張を引き起こす。ヒートシンクは、主として挿入されたプロングを介して行われ、その後、関連付けられた接続のワイヤを介して行われるため、クロスリンクばねの温度は、プロング温度の平均よりも高くなる。それゆえに、プロングの膨張はわずかに小さくなる。何らかの点で、この差によって、ばねの負荷を受けラックに入ったソケットレセプタクルはその本来の傾向から、チャネルとプロング縁部との間の分子ロック(静摩擦)に打ち勝つことができる。チャネルはプロングに関してわずかに移動して、係合が新たに確立される。この時点で、電気抵抗は、新たに確立された、チャネルとプロングとの間のわずかにより緊密な接続によって低下し、全部が冷却を開始する。ここで、クロスリンクばねは短くなり、引き抜き力が印加された時に印加される力と同様に接線方向の力が印加されて電気接続がはるかに効果的に再確立されるため、チャネルとプロングとの間のベアリング点に及ぼされる力は劇的に増加する。これにより、抵抗はさらに減少し、レセプタクルがプロングに効果的に「係止」され、嵌合面が不完全であっても優れた電気接続が保証される。これは、接続不良に応答し、電気接続不良を自ら解決しようとする再生成条件である。
【0023】
図1Eは、締結機構の機械的特性を示す。締結機構601には、電気接点600(又はその他のプラグ構造)が挿入されている。締結機構の寸法は、接点が締結機構を開くように設定されている。この点に関して、締結機構の前方端部(電気接点が最初に接触する端部)は、接点を捕捉し、締結機構の拡張を容易にするために、外方向にフランジを付けてもよい。この拡張作用を図1D 511に示す。横断クロスリンクばね603は、締結機構の拡張する開きに抵抗するように作用する。このことで、電気接点600の縁部が画定された接点609でチャネルに接触するように確実に偏向する。異なる形状の電気接点及び/又は締結機構は、異なる接点及び/又は面を有する。図示の実施形態では、締結が生じる接点/面は、電気接続が通常実行される側面ではなく、主に、又は専らプロングの上面及び底面上にある。このことは、電気接点面の何れかの潜在的な劣化に関する懸念を回避するのみ望ましいが、そのような劣化は締結力がかなりの長さにわたって広がっているとしてそのような劣化の可能性は低いことに留意されたい。電気接点プロング600がいったん締結機構601に挿入されると、締結機構601からプロング600を引き抜くように作用する任意の引張力F(プル)604は、プロング600の両面に及ぼされる締結力F(グリップ)605を生む。締結力は、各チャネルが互いに向かって付勢されるように締結機構の各々の側で、チャネル606で引っ張られる横断クロスリンクばねの作用によって生成される。複数の力の関係は、一般にF(グリップ)=F(プル)/接線(角度θ)である。したがって、締結力F(グリップ)は、締結機構601からプロング600を引き抜こうとする力F(プル)よりも高速で増加する。したがって、プロング600上の締結機構601の把持力は、プロング600を引き抜こうとする力が増加するにつれて、より確実になる。把持機構が引張力604によって作動されると、摩擦によって把持機構は緊密に係合した状態を保とうとする。把持機構を解除する場合、解除ロッド607が押され、力F(リリース)608が生成される。この力は角度θを減少させ、各チャネルを互いに離れる方へ付勢し、把持力(グリップ)605を急激に減少させ、プロング600を把持機構601から容易に取り外すことができる。それにより、解除を行うのに必要な解除力608を非常に小さくすることができる。
【0024】
標準的なNEMA C-13コンセントに関連付けられた可能な一実施形態では、横断クロスリンクばねは、銅又は銅合金から形成されてよく、約50/1000~75/1000インチ(約0.127~0.1905cm)の厚さを有していてもよい。そのような場合、曲線602は、ほぼ円形の形状であり、約75/1000インチ(約0.1905cm)の曲率半径を有する。曲線602は、交差リンクばね603内に半径比でくびれたネックが形成されるようにクロスリンクばね603内部へ延びていてもよい。そのような曲線602は、適宜把持機構の動作特性に影響を与えることに加え、亀裂の起点となり又は金属疲労を加速する鋭角を回避している。くびれたネックはまた、適宜、チャネルに対するクロスリンクばね603の枢動点をより良好に画定する手助けとなる。係止の前に許容されるわずかな移動の量、プロングに及ぼされる締結力の総量及び場所、締結機構が解除する力のレベル(もしあれば)、及び頻繁なサイクルのための締結機構の耐久性等の、特定の動作特性が、(制限なしに)用途固有であり適宜変更できることが理解されよう。上記の動作特性を変更するために、多数のその他の構成変更及び製造技法が可能である。例えば、クロスリンクばね(又はその一部)は、適宜、ばねの枢動点及び屈曲特性に影響するように(例えば、材料のスタンピング平面に対して90°の角度で)ねじれていてもよい。
【0025】
装置の材料、厚さ及び幾何学構造並びに形状の選択は、把持機構601の動作特性に影響を与える。横断クロスリンクばねは、これらの変数の全てによって影響されるばね定数を有することができる。例えば、曲線602の半径、位置及び形状、並びにクロスリンクばね603のネックの厚さは、ばね定数の様々な値を達成するように変更できる。これは、保持機構に挿入された接点にばねが及ぼすプリテンション把持力、又は把持機構が機能できる接点のサイズの範囲を最適化するために望ましい。なお、プリテンション把持力は、何れかの引張力604が接点上に掛かる前に横断クロスリンクばね603の作用によって接点600上に及ぼされる把持力として定義される。
【0026】
図1Gを参照すると、別の可能な実施例が示されている。この実施例では、機構の動作は、(図1D~1F)に記載された動作と同様である。プロング706上の力プル710と反力プル711との間のアセンブリに張力が掛かると、チャネル(704、705)の接点(703、707)及び挿入された接点プロング706(なお、プロングは異なる形状を有していてもよく、例えばピンであってもよい)におけるベアリング力は指数関数的に増加し、チャネルによってプロングは直ちに捕捉される。Fプル710が増加するにつれて、クロスリンクばね701内の張力も増加を続ける。クロスリンクばねは、この実施例では、図1D~1F及び図1H~1Jに記載された直線ばねとは対照的に、クレセント形状である。クレセント形状によって、クロスリンクばねは、今度は、2種類の作用を有することができる。第1に、クロスリンクばねは、チャネル(704、705)との接続点におけるばね作用を有し、第2に、クロスリンクばねは、クロスリンクばね(701)の長軸に沿ったばね作用を有する。長軸に沿ったばね作用が加わることで、クロスリンクばねは、伸長又は伸展する予測可能な能力を有する。Fプル710が増加し続けると、クロスリンクばね701内の張力は、クロスリンクばねが長軸に沿って伸び始める点まで増加し続ける。この時点で、印加されるFプル710と、チャネル(704、705)の接点(703、707)及び挿入された接点プロング706での結果としての把持力との関係は増加をやめる。ここで、増加する力プル710によって、接点703、704での摩擦に打ち勝って、接点ピン706はチャネル(704、705)、すなわち、把持機構700に対して移動する。力プル710が維持されると、接点プロング706はチャネル(704、705)から完全に引き抜かれる。この状態で、アセンブリ700は、プラグとレセプタクルとを、何れかの主要部品、プロング又は把持機構に損傷を与えることなく分離できる引張関係における予測可能な点を有することができる(把持機構は、上述したように、電気接点でもある把持機構でもよいし、一体型の電気接点を備えた把持機構であってもよい)。
【0027】
再び図1Dを参照すると、510で表される電気接点を有するレセプタクルに挿入する前の状態のプラグのプロング530が示されている。プロング530は、標準プラグ(例えば、IEC320プラグ、NEMA 5-15、又は同種のもの)の接地プロング又はその他のプロングであってもよく、様々なサイズ及び形状であってもよい。さらに、電気接点510を含むレセプタクルは、標準プラグを差し込んで動作する、標準コンセント(例えば、NEMA標準コードキャップ、IEC320コードキャップ、又は同種のもの)の接地レセプタクル又はその他のレセプタクルであってもよい。このレセプタクルは、締結機構520を含み、1つのレセプタクルで複数の締結機構を利用することができる。締結機構520の設計は、簡素なスライドオン及びキャプチャ技法を利用したものである。
【0028】
本発明によれば、その他の締結機構も可能である。例えば、接点、プロング又はその他のプラグ構造(集合的に「接点」)を収容するよう形成され、そのような寸法を有するワイヤメッシュを、締結機構を提供するために利用することができる。ワイヤメッシュは、プラグインした時に、接点の少なくとも1つの面に摩擦係合する寸法を有する。その後、接点をレセプタクルから引き抜こうとする力が及ぼされると、ワイヤメッシュは伸張し、同時に断面が収縮して接点上に締結される。接点が解除されるように、Kellem形式の解除機構を用いてメッシュの織りを緩和することができる。そのような把持機構は、例えば、円筒状の接点を把持する際に有用であり得る。
【0029】
図2Cは、係止電気レセプタクル820の可能な一実施形態の断面図である。レセプタクル820は、1つ又は複数の把持機構828を含むIECタイプ320コードキャップレセプタクルである。レセプタクル820は、把持機構及び電気接点826、828を含む内部接点キャリアモジュール824を含む。把持機構及び電気接点ソケットには、コード834を介してレセプタクル820から突き出るワイヤ836及び838が取り付けられている。キャリアモジュール824は、コードがコードキャップから分離する、又はコード834に力が印加された時にアセンブリに損傷を与えることを防止するように機能するコードひずみリリーフ832に取り付けられていてもよい。図2Cは、1つの可能な解除機構作動方法を示す。具体的には、レセプタクル820は、キャリアモジュール824上を摺動する殻822とひずみリリーフ832とを備えて入れ子式に形成されている。殻822上の突起部850は、殻822を摺動させて機構828を解除構成に係合させるように、機構828の解除部851と係合する。図1D図1Jに記載された締結機構は、援用される出願に記載されたその他の解除機構の多くを組み合わせることができる。
【0030】
図2A~2Bは、係止電気レセプタクル20の一実施形態の断面図である。レセプタクル20は、係止機構を含むIECタイプ320コードキャップレセプタクルである。レセプタクル20は、接点ソケット26及び28を収容する内部接点キャリアモジュール24を含む。接点ソケットには、コード34を通ってレセプタクル20から延びるワイヤ36及び38が取り付けられている。キャリアモジュール24は、コードがコードキャップから分離する、又はコード34に力が印加された時にアセンブリに損傷を与えることを防止するように機能するコードひずみリリーフ32に取り付けられていてもよい。ばねプロングリテーナ40は、キャリアモジュール24の面に隣接して配置され、レセプタクル20のプロング受け部44を横切って延びる。ばねプロングリテーナ40の一端は内部接点キャリアモジュール24の端部周りに曲げられ、アセンブリ内(オーバーモールド材料32の下の)に固定される。
【0031】
あるいは、ばねプロングリテーナ40は、ねじ又はその他の締結具によって内部接点キャリアモジュール24に固定されてもよく、且つ/又はモジュール24内に埋め込まれていてもよい。モジュール24に埋め込まれているか、又は代替策として、オーバーモールドされた材料を介してコードキャップ内に固定されているばねプロングリテーナ40の部分が構成されてもよい(例えば、埋め込まれた部分に穴をあけるか、及び/又はエッジにギザギザを付けるか、又はその他の方法で加工することによって、埋め込み部分における定着強度を高めることができる。ばねプロングリテーナ40の他端は、入れ子式解除グリップ22と接触している。図1A~1C)に示す締結機構12と同様に、ばねプロングリテーナ40は、プラグの接地プロングをソケット26内に通すサイズの開口部を含む。ばねプロングリテーナ40の開口部は、係止レセプタクル20の締結機構として機能できるように、標準プラグ内の1つのプロング(例えば、接地プロング)よりもわずかに大きい寸法にすることができる。異なる断面形状を備えたプロング、例えば、円形プロングは、本明細書に記載される保持機構を使用することができ、ばねプロングリテーナの開口部形状及び幾何学的形状を好適に変更できる。そのような変更は、様々なプロングタイプの断面の様々な形状に特有であってもよい。そのような変形例は、本明細書に記載される保持機構とほぼ同じ方法で機能する。ばねプロングリテーナ40は、下記に詳述するように、その他のプロングとの接触を阻止し、所望の解除張力を提供するように成形され、製造されてもよい。さらに、リテーナ40は、モジュール24内に形成された凹チャネル内に保持され、リテーナ40の過渡的又は側方への変位をさらに阻止してもよい。ばねプロングリテーナ40の締結フィーチャの動作について以下に詳述する。
【0032】
図2Aは、コード34にひずみがほとんどないか又は全くない場合の係止レセプタクル20を示す。図示のように、レセプタクル20のプロング受け部44内に配置されたばねプロングリテーナ40の部分は、ほぼ垂直な位置にはない。図1A~1Cに示す締結機構12の動作と同様に、この構成のばねプロングリテーナ40の開口部によって、プロングが挿入された時にプラグのプロングはソケット26内を自由に通過できる。これは、プラグのプロングが作用する時、ばねプロングリテーナ40の位置がほぼ垂直な位置に制限されないことによる。
【0033】
図2Bは、レセプタクル20のコード34に把持解除ハンドル30の反対方向に力が印加された時の係止レセプタクル20を示す。これはレセプタクル20の「解除位置」であり、操作を明確にするために嵌合プロングを省略して示されている。この位置を開始する作用が図3A及び図3Bに示されている。
【0034】
図3Aは、図2A図2Bに示す係止電気レセプタクル20の動作を示す。プラグ50のプロング54が最初に解除グリップ22の開口部を介してレセプタクル20に入ると、この時点では垂直の向きではないばねプロングリテーナ40に到達する。さらに挿入すると、ばねプロングリテーナ40は、プロング54によって印加される力を受けて垂直位置に偏向する。次いで、プロング54は、ばねプロングリテーナ40の開口部を通過して接点ソケット26内に進入し、適宜電気接続を確立する。挿入力が解除されると、嵌合プラグ50及びレセプタクル20に軸線方向のひずみが印加されない時に、ばねプロングリテーナ40は、垂直軸から部分的にのみ変位する。この接続形態では、プラグ50の最前面とプラグ50に隣接するキャリアモジュール24のレセプタクルの端部との間の分離はほとんど起きない、すなわち、プロングはほぼ従来の程度までレセプタクル内に延びていることに留意されたい。
【0035】
図3Bは、レセプタクル20のコード34に軸線方向の張力を印加する状態を誇張して示している。わずかな後退動運動がばねプロングリテーナ40を引っ張り、それによって、ばねプロングリテーナ40及びプロング54のオフセット角の把持角度が増加し、その後、それらのオフセット角度が減少する。レセプタクル20及びプラグ50は、この状態で完全に係止される。把持解除ハンドル30とプラグ50との間に軸線方向の張力を印加すると、ばねプロングリテーナ40の位置は、図3Aに示すようにほぼ垂直位置に戻り、それによって、ばねプロングリテーナ40がプロング54から解除される。解除されると、レセプタクル20はプラグ50から容易に分離される。把持解除ハンドル30は、キャリアモジュール24に対して入れ子式に摺動するように搭載され、把持することで頂部又は側面からのプロングの解除が可能になるので、データセンタのように混み合った又は空間が限られた環境においても、係止機構を容易に解除することができる。
【0036】
図13A図13Cは、代替のばねプロングリテーナを示す。上述の実施形態及び図1A図3Bに示す実施形態では、保持のための把持点は、プロングの狭い軸の平坦な、又は半平坦な面に沿っている。開口部は矩形の形状であり、矩形の頂部及び底部はプロング上の接点位置を備える。それらの接点に印加される力は、穴の寸法に対するプロング寸法の精度の関係に限定される。図13Aの実施形態では、開口部は、矩形の頂部と下方へ狭くなる、すなわちテーパ状の下半分とを有している。この開口部の設計では、プロングの頂部及び底部の各側面上の3つの場所1100、1101、1104(図13A-誇張図参照)でプロングに接触する。
【0037】
ばねプロングの角変位だけでなく、嵌合プロング1103の狭い軸の各々の角における2つの隣接する接点1100、1101におけるくさび作用によって、引張りトルクの増幅により把持力の大幅な増加が可能となる。ばねリテーナ1110のフックタブ1106に引張力が及ぼされると、図1A~1Cのばねプロングリテーナに関して記載した初期作用が発生する。嵌合プロング1103を引き抜こうとして、地点1100、1101、1104で初期接触が実行された後、嵌合プロング1103に印加される力は、スロット1100、1001の底部の傾斜面によって増幅される。支点1105周りのばねプロングリテーナ1110の軸線方向変位による把持の初期段階で形成される張力は大幅に増幅され、嵌合プロング1103とばねプロングリテーナの底部の接点1100及び1101との接点に圧縮力を印加する。この力は、支点1105周りのばねプロングリテーナ1110の張力増幅のために約10対1の比率で倍増される。この方法によって全体で約80倍の力の増幅が達成できる。傾斜面1100及び1101の角度と、支点1105を形成する金属1104の幾何学的形状とを調整することによって、力を様々に増幅することができることを理解されたい。また、増幅力を変化させることによって、ばねプロングリテーナを同調させて、様々な嵌合プロング材料及び仕上げに最適に係合させることができることも理解されたい。
【0038】
この増幅と、ばねプロングリテーナ、傾斜面1112(図13C)1110、1101及び嵌合プロング1103の間の比較的小さな接触面積により、少なくとも30,000ポンド(約13,608kg)のpsi(30Kpsi)程度の力が可能になり、これにより、嵌合プロング1103の確実な把持が保証される。嵌合プロング捕捉のこの代替方法の使用はまた、プロング内の製造上のばらつきをより許容することも理解されたい。
【0039】
図13Bは、この代替のばねプロングリテーナの解除方法を示す。これは上述したばねプロングリテーナの解除方法と同様である。外殻1116の面によってばねプロングリテーナ1111の端部に解除力が印加されると、ばねプロングリテーナ1110の面は、嵌合プロング1103に対してより垂直に近づく。次いで、支点1105の接点が解除され、上述の各実施形態のばねプロングリテーナ40に関して記載されているように、嵌合プロングは、当然、自由に引き出すことができる。ただし、この時点では、下側接点(図13Aに示す)1100、1101は、両者の間で嵌合プロング1103が捕捉され、嵌合プロング1103の金属の小さなたわみがそれらの地点で発生している可能性が高い。したがって、嵌合プロング1103はおそらくはまだ解除されていない。外殻1116がばねプロングリテーナ1110の面を圧縮すると、外殻115内の成形されたランプがばねプロングリテーナを下方に押し始め、次いで下側接点1100及び1101(図13Aに示す)を押し下げて嵌合プロング1103から外す。そして、アセンブリ全体が嵌合プロング1103から離脱する。
【0040】
ばねプロングリテーナ(図13Aに示す)の形状が解除特性にも寄与することを理解されたい。ばねプロングリテーナ1107の肩部は、ばねプロングリテーナに印加されている力が解除されると、肩部が外殻1116の内面に接触するような位置にある。ばねプロングリテーナの面が嵌合プロング1103)に対してほぼ垂直に回転し続けると、ばねプロングリテーナ1111の全面が押し下げられる。この作用は、外殻1115)に成形されたランプの作用と相俟って、ばねプロングリテーナに下向きの力を確実に加えて、下側接点1100及び1101(図13Aに示されている)を嵌合プロング1103から離脱させる。
【0041】
図14A図15Bは、代替の捕捉機構を示す。図14Cは、捕捉機構の主要な機械的部品を示す。サドル及びひずみリリーフ部品1401は、射出成形されたレセプタクルのプラスチックコネクタキャリア内に配置される。キャプチャトグル1402)がサドル1401端部の2つの穴に挿入されている。サドル及びひずみリリーフ部品1401の反対側の端部は、コードの設計に応じて、外装の開始位置又はその他の好適な位置のすぐ先でコード端部の周囲を締結する圧着リングである。例えば、製造を容易にするために、キャリア又はその他のコードアタッチメント機構とは異なる特性の金属のような異なる材料からひずみリリーフ及び締結機構を製造するように設計されている場合、これは、コードへの取り付け分離方法、例えば、ひずみリリーフ片から圧着リングを分離し、次いで両者を機械的に接続することによって容易に行うことができる。本明細書に記載するひずみリリーフ機構は、前述した2つの追加の保持機構と共に使用できることを理解されたい。
【0042】
図14Aは、サドル1401及びコードアセンブリ1400、1407の組立を示す。コードアセンブリは、メインのコード1400と、電気的インタフェース面端子1406と、端子1406に接続する上記コードの内部導体1407とを含む。端子1406はサドルの閉じた端部にあり、ひずみリリーフ部品1401及び2つの部品は外部接点キャリア(図示せず)内の逃がし路によって長軸に沿って整列する。所望又は必要に応じて、端子1406は、組立を容易にし、強度を高めるため、又はその他の目的で、サドル及びひずみリリーフ部品1401に機械的に取り付けるか、又は接合することができる。捕捉トグル1402は、製造中にサドル1401内の2つの穴の間に配置される。予圧ばね1403は、解除作動ロッド1404がトグルの反対側に着座している間に、捕捉トグル1402上に押圧される。
【0043】
図14Bは、このアセンブリの側面図である。外部接点部品キャリア1409は、部品の各々を収容し、最終的な外部オーバーモールド工程中に射出成形プラスチックがキャリアの内部に進入するのを防止する。また、図14Bは、捕捉アセンブリの基本的な動作を理解するのに役立つ。挿入されたプラグ1405のプロングは、レセプタクルに挿入されると、プラスチックキャリア1409に進入し、次に端子1406に進入し、そして、完全に挿入され、図示の位置に到達するまで、トグル1402の下を通過する。嵌合されたプラグから引き抜こうとして電源コードに張力が印加されると、その力はコードからプロング1405、すなわち、電気端子1406を通して伝達される、プロング1405の底部のサドル1401の圧力によって、プロング1405の頂部に押し付けられるトグル1402に(ひずみリリーフ部品及びサドル1401を介して)伝達される。トグルは、ばね1403によってプラグコネクタ1405の挿入されたプロングの頂部に対して予圧されている。理解されるように、プロング上に押下げられるトグルの形状は、プロングへの締結力の印加を制御する形状とすることができ、例えば、トグルは、プロングをねじらないようにプロング上の力を制御する溝を有することができる。これは、所望又は必要に応じて、サドル及び嵌合端子の基部に対しても行うことができる。サドル/ひずみリリーフ1401とインサートとに適合する形状の端子との間にある好適な形状のインサートは、この機能を達成することができる。コード1407に印加される力がアセンブリの長軸に沿って微小な動きを生むと、嵌合プロングも後退しようとし始め、プラグコネクタ1405の挿入された嵌合プロングの頂部を押し下げるようにトグルが回転を始め、嵌合プロングを端子1406内にさらに強くねじ込み、したがって、端子はサドル1401内にねじ込まれる。端子1406、プラグコネクタ1405の嵌合プロング及びとサドル1401の間の摩擦は、動きか停止する点まで急速に増加する。電気端子1406上への嵌合プロング1405)の押し下げにより、さらに電気接続の品質が向上する。プラグコネクタ1405のプロングは、サドル及びひずみリリーフ部品1401、すなわち、コード1407に機能的に係止されている。図1SAは、部品の係止に関わる全ての部品の関係の端面図である。挿入されたプラグ1405のプロングは端子1406内に配置され、端子1406はプロング1405とサドル1401との間に挟まれている。
【0044】
図14Bは、トグル1402とプラグコネクタ1405のプロングとの接続を解除する機構を示す。解除ロッド1404の反対側の端部は、レセプタクルの全体を通って延び、ユーザがアクセス可能なコネクタ又はアセンブリの背面から突出することができる。解除ロッド1404はまた、図14Dに示すようなその他の手段によっても作動させることができる。機械的リンケージ1408を含むコードキャップ1412の入れ子部分は、入れ子部分1412がユーザによって引き戻されてプラグアセンブリがレセプタクルアセンブリから分離する時に、解除ロッド1404をトグル1402に押し付けることができる(ライン1413はプラグの前面の完全な挿入深さを示す)。この点に関して、入れ子部1412の動きの範囲は、要素1410及び1411によって制御される。ロッド1404の反対側端部の圧力は、トグル1402の背面側に伝達され、ばね1403をわずかに圧縮する。この作用は、トグル1402の底部を挿入されたプラグコネクタ1405のプロングから上方へ回転させ、トグル1402と嵌合プロング1405との間の接触力を低減又は解消し、嵌合プロングが後退方向に移動することを可能にする。これで、レセプタクルをプラグから分離することができる。システムは、ユーザが入れ子部分1412を解除した時に、ばね1403が入れ子部分1412を係止構成に戻すように機能するよう設計することができる。
【0045】
図15Aは、プラグコネクタ1405の挿入されたプロングの主要部品と、断面におけるレセプタクルの係止部品との端面図である。前述したように、トグル1402は、挿入されたプラグコネクタ1405のプロングに押し付けられるような位置まで回転している。プロング1405は端子1406上に押圧され、次いで端子1406はサドル1401の底部に押圧されている。コード上の軸線方向の張力が増加すると、トグル1402によって及ぼされる下向きの力も増加することを理解されたい。好適な角度が選択され、部品の好適な寸法によって、力の増幅は約10対1になり得る。言い換えれば、コード上の10ポンド(約4.536kg)のひずみ力がプロングに及ぼされる約100ポンド(約45.36kg)の力になる。
【0046】
サドル及びひずみリリーフ部品1401の底部は、図示のようにクラウン形状で製造できることを理解されたい。このクラウン形状は、サドル及びひずみリリーフ部品1401の底部が、プロングによって押し下げられた時に板ばねのように作用することを可能にする。サドルの底部のばねによって、プロング上に押圧されるトグルとプロング及び端子によって伝達される力に抵抗するばねとの組み合わせによって、プロング1405に非常に制御可能かつ予測可能な力を印加することができる。プロング上のトグルの最大締結力は、ばねの抵抗及び移動によって制御される。このフィーチャは、以下のように使用することができる。接続を解除するようにひずみがコード上に掛かると、トグルはプロング上の力を増加させ、そして、サドル及びひずみリリーフ部品1401の底部の(又は、以下に説明する代替実施形態で説明するように、下側の)ばねが押しつぶされ始める点に到達する。この作用によって、サドルとひずみリリーフ部品1401の基部とトグル1402の先端との間の距離が増大し、トグル1402が回転できるようになる。コード上の張力が増加し続けると、サドルとひずみリリーフ部品1401)とトグル1402との間の距離が、トグル1402が回転し、プロングに対して垂直になるのに充分に大きい点に到達する。この時点で、トグル1402上のタブは、プロング1405に追加の圧力を掛けることができず、プロング1405は、プラグとレセプタクルとを分離するコード1407に印加された張力の下で移動する。また、解除が生じる張力の発生を確実に予測でき、当該張力がばねの強度及び移動によって変化させることができることも理解されたい。この設計は、挿入されたコネクタプロングと係止機構の機械的部品の両方の製造上のばらつきを幾分か許容する。また、嵌合接続がひずみの下で解除される張力を確実に予め設定できることも理解されたい。
【0047】
この設計では、図15Aは、コード圧着端が観察者から離れた状態のサドル及びひずみリリーフ部品1401の端面図である。正面図1521に示すクラウンばねは、ひずみ条件下での接続されたアセンブリの解除点を制御する機能を有する。図15Bに、クラウンばねの強度及び移動を変更するために使用される穴1541を備えたクラウンばねが示されている。ただし、使用される材料の厚さ又はタイプ又はテンパー等のその他の手段を選択してばね機能を制御することができる。穴1541の位置がサドル及びひずみリリーフ部品1401のサドル部の直下に位置することを考慮すると、クラウンばね作用の強度が変更されていることを理解されたい。穴がないと、ばねクラウンの圧縮に対する抵抗が最大となり、穴が大きいとばねの強度が大幅に低下する。ばねの強度を低減することにより、嵌合されたコネクタ部品の解除点が続いて減少する。したがって、係止レセプタクルの保持容量を確実に特定の解除張力に設定することができる。この設計は、製造の容易さ及び低コスト化をさらに加速することが理解されよう。ひずみリリーフをスタンピングするダイは、解除張力の値が変化するために板ばねの穴1541のサイズを変化させるように変更可能なインサートを有することができる。ばねの強度及び移動を設定するその他の手段、例えば、材料の厚さ及び形状又はその他の手段を使用することができる。また、トグル1402の直下のサドル1401の底部に押圧可能な好適なタイプ(ヘアピン、リーフ、エラストマー等)の均一又は変動する強度のばねを使用するその他の手段も用いることができる。この場合のサドルは、ばねを組み込む必要がないので、ばねはサドルとは別体である。これによって、ねじのような工場での、且つ/又はエンドユーザによるばね力調整機構を追加できることになる。この機構を用いれば、前述したように、サドル上に押圧されるばねの強度及び移動、すなわち把持機構の解除張力を制御できるであろう。調整範囲を制御して、何れかの必要な要求事項を満たすことができる。解除張力を確実に設定できることは極めて有用であることが理解されよう。このことにより、別の解除機構を必要としない係止コードを製造することができる。解除は、所望の張力レベルで係止機構によって実行される。
【0048】
図14Cは、サドルとひずみリリーフ部品1401との直交図である。サドル及びひずみリリーフ部品1401の端部の把持リング1408が、サドル及びひずみリリーフ部品1401の不可欠の部分として示されている。このリングは、サドル及びひずみリリーフ部品1401の端部に挿入された別体の圧縮リングであってもよく、サドル及びひずみリリーフ部品1402の端部は、前記圧縮リングと取り付けられたコードの端部との間に挟まれるように適当に成形できる。サドル及びひずみリリーフ部品1401の長さ方向の複合熱処理における潜在的な困難のゆえに、サドル及びひずみリリーフ部品1401をコードに取り付ける代替方法が語られる。サドルのサドル端及びひずみリリーフ部品1401は概ね熱処理されるが、一方で圧着リング端部は可鍛性を維持しなければならない。これらの特性を備えたサドル及びひずみリリーフ部品1401を製造することはできるが、代わりの形状のサドル及びひずみリリーフ部品1401を製造し、それを別の圧縮リングでコードに組み付ける方が経済的である。上記の保持機構は、図示された平坦なブレード型プロング以外の形状のプロングと良好に協働することが理解されよう。例えば、保持機構は、NEMA5~15及びその他のプラグに使用される円形プロングと良好に協働する。このトグルの端部を成形して、端部が円形プロングと接触してプロングの材料への力の印加の様子を最適化する好適な整合形状及び厚さを有するようにするといったわずかな変更のみが必要である。このことが望ましいのは、多くの円形プロングが管状の固体でない材料で形成され、それらの材料の小さすぎる面積に過大な力が印加されて変形又は破砕する可能性があることが理由である。同様に、サドル及び/又は電気接点の底部は、締結力を円形プロング上により均等に広げる形状にでき、且つ/又は、サドルと端子との間のインサートをこの目的のために使用することができる。従来のコードキャップに関して図14A~15Bの実施形態を図示し説明してきたが、例えば、参照により本明細書に援用される「AUTOMATIC TRANSFER SWITCH MODULE」と題されたPCT出願PCT/US 2008/57140号に記載されている構造を含むその他のタイプのレセプタクルデバイスにも同様の構造を組み込むことができることが理解されよう。
【0049】
プラグ50の接地プロングのみを捕捉する締結機構(例えば、ばねプロングリテーナ40)を利用することにより、レセプタクル20の安全性を大幅に改善することができる。この点に関して、アセンブリの締結機構への様々な電位の印加の影響が回避され、レセプタクルの製造は簡単化され、その全体の安全性が向上する。
【0050】
図4A図4Cは、標準コードキャップレセプタクルのための係止フィーチャを提供する係止デバイス60を示す。図4Aに示すように、係止デバイス60は、係止デバイス60を標準レセプタクル上に位置決めする頂部保持部材62及び底部保持部材64を含む。係止デバイス60はまた、保持部材62、64を互いに関連して結合してレセプタクルへの確実な取り付けを提供する部分66を含む。係止デバイス60はまた、枢軸70に結合された締結機構68を含む。締結機構68の動作は、図1A~1Cに示す締結機構12の動作と同様である。前述したその他の締結機構も使用できることを理解されたい。前述したように、これらのうちのいくつかは、別個の解除を提供する必要性解消し、オプションとして、工場及び/又はユーザで調整可能な解除張力特性を提供することができる。係止デバイス60はまた、プラグからレセプタクルを取り外すことが望まれる時に、ユーザが締結機構68を外すことを可能にするように動作する解除機構72を含んでいてもよい。
【0051】
図4Bは、標準レセプタクル80上に位置決めされた係止デバイス60を示す。係止デバイス60の装着を容易にするために、保持部材62、64は、ユーザが外側に曲げることができ、デバイス60をレセプタクル80上に位置決めすることができるように、弾性材料で形成されていてもよい。例えば、保持部材62、64は、プラスチック製であってもよい。さらに、図示のように、保持部材62、64は、一旦レセプタクル80に装着されると、ユーザが保持部材62、64を変形させることなくデバイス60を容易に取り外せないような形状である。すなわち、保持部材62、64は、通常の動きがデバイス60をプラグ80から離脱させないように、標準レセプタクルに密着するように形成されてもよい。
【0052】
図4Cは、レセプタクル80が標準プラグ84と嵌合した時の係止デバイス60の動作を示す。プラグ84の接地プロング86は、締結機構68の開口部を通過し、レセプタクル80内に進入する。嵌合接続を終了させようとする引き抜き力が標準プラグ84のコード又はレセプタクル80のコードの何れかに印加されると、締結機構68が回転し、接地を標準プラグ84のプロングに把持させ、それによって電気接続が維持される。ユーザが接続を終了させたい場合、ユーザは解除要素72に係合し、締結機構68は接地プロング86に対してほぼ垂直な位置に維持され、それによって標準プラグ84のプロング86をレセプタクル80から引き抜くことができる。係止デバイス60の特定の一実施形態が図示されているが、本発明の技法を使用する標準レセプタクルに後付け可能な係止デバイスを実施する様々な方法があり得ることを理解されたい。
【0053】
図5は、標準2口係止レセプタクル100の一実施形態を示す。この実施形態では、締結機構112及び114はレセプタクル100と一体化している。レセプタクル100の頂部は、それぞれ、標準プラグ126のプロング128、130を受けるソケット102、104を含む。同様に、レセプタクル100の底部は、第2の標準プラグを受け入れるソケット106、108を含む。締結機構112、114は、それぞれ枢軸116、118周りに回動自在である。さらに、レセプタクル100は、ユーザが所望の時に接続を終了されられるように動作する解除要素120、122も含む。締結機構112、114の動作は、前述した実施形態と同様である。すなわち、プラグ126をレセプタクル100から引き抜く力に応答して、締結機構112はプラグ126の方向に回転し、接地プロング130と係合し、嵌合接続が終了するのを防止する。ユーザがプラグ126をレセプタクル100から意図的に取り外そうとする場合、解除機構120を作動させてプラグ126を引き抜けばよい。前述したその他の締結機構は、標準2口係止レセプタクルに使用することができることを理解されたい。前述したように、これらのうちのいくつかは、別個の解除機構を提供する必要性を解消し、オプションとして、工場及び/又はユーザで調整可能な解除張力フィーチャを提供することができる。
【0054】
図6A図6Bは、プラグ160のプロング162を係止してレセプタクル150とプラグ160との間の嵌合接続を維持するカム係止部152を含むレセプタクル150の側面図である。図6Aは、プラグ160挿入前のレセプタクルを示し、カム係止部152は枢軸153から自由に吊るされていてもよい。この点に関して、カム係止部152の端部は、プラグ160のプロング162を受けるように構成されたレセプタクル150の開口内に配置されている。
【0055】
図6Bは、プラグ160とレセプタクル150との嵌合接続を示す。図示のように、嵌合位置では、プロング162はカム係止部152を枢軸153周りに偏向させ、カム係止部152をプラグ160から離れるように傾斜させ、プロング162と当接させる。こうして、軸線方向のひずみがプラグ160又はレセプタクル150に及ぼされると、カム係止部152とプロング162との間の摩擦は、カム係止部152をプロング162に向かって下方に付勢し、プラグ160をその嵌合位置に保持するように機能する。ユーザがプラグ160をレセプタクル150から意図的に取り外そうとする場合、作動機構154を押下すればよく、作動機構154はカム係止部152をプロング162から外れて回転させるように動作し、それによって、ユーザはプラグ160をレセプタクル150から自由に引き抜くことができる。カム係止部152及び作動機構は、任意の好適な材料から製造されてもよいことを理解されたい。一実施形態では、カム係止部152は金属から製造され、作動機構154はプラスチック等の絶縁材料から製造される。
【0056】
図7A図7Dは、プラグとレセプタクルとの間の嵌合接続を保証するために使用できるデバイス170を示す。図示のように、デバイス170は、上面173と、底面175と、前面171とを含む。3つの面171、173、175は、概ね、コードの端部(すなわち、コードキャップ)で標準レセプタクル178の外周に適合するサイズ及び向きを有する。上面173及び底面175は、各々、デバイス170をレセプタクル178(図7Dに示す)に固定するために使用されるフック174及び176をそれぞれ含む。フック174及び176の動作は、本明細書では、レセプタクル178の外周に設置された時のデバイス170の側面図である図7Dを参照して説明される。フック174、176は、互いに向かって内部に曲げられ、レセプタクル178の端部179に巻き付けられて、デバイス170をレセプタクル178に固定していてもよい。レセプタクル178の他端(すなわち、プラグのプロングを受ける開口181を備えた端部)は、デバイス170の面171に当接していてもよい。
【0057】
デバイスは、プロングをプラグイン位置に固定するために使用されるタブ172をさらに含む。タブ172の動作は、プラグ180のプロング182、184上に設置された時のデバイス170を示す。図7Bに最もよく示されている。プラグ180は、電気データ処理機器の背面に配置された通常のプラグを含むプロングを含む任意のプラグであってもよい。図示のように、デバイス170がプラグ180に向かって軸線方向に摺動することで設置される時、タブ172は、プロング182、184の端部に向かってわずかに偏向する。この点に関して、プラグ180からデバイス170を引き抜こうとする軸線方向の力が印加されると、タブ172は、プロング182、184に下向きの力を印加する。デバイス170の開口はプロング182、184よりもわずかに大きいので、この下向きの力は、プロング182、184をデバイス170に対してその位置に保持する。さらに、デバイス170は、図7Cに示すように標準レセプタクルに固定されてもよいので、タブ172は、レセプタクル178とプラグ180との間の接続が終了するのを防止する。デバイス170は、何れかの好適な非導電性材料で製造することができる。一実施形態では、デバイス170は、半硬質プラスチックから製造される。この点に関して、デバイス170は、ユーザがプラグ180のプロング182、184から設置されたデバイス170を強制的に引き抜かなければならず、結果としてプラスチックが変形し且つ/又はタブ172が破損する使い捨てデバイスであってもよい。ユーザがレセプタクル178からプラグを抜きたいと思う場合、ユーザはフック174、176を端部179から剥がし、嵌合接続を解除して、デバイス170をプラグ上に設置されたままにするだけでよいことを理解されたい。
【0058】
図8Aは、レセプタクル210への挿入の前の係止機構を含むプラグ190を示す。簡単化された方法で示されるように、レセプタクル210は、凹部212及び214を含み、最も標準のレセプタクルは、プラグのプロングを受けるように構成された開口の内部の凹部又は肩部を含む。この凹部は、レセプタクルを製造するために使用される成形工程のような製造要求事項のために存在してもよい。さらに、レセプタクル内の様々な部品(例えば、電気配線、ねじ等)を含む必要性がある場合、小さな凹部が必要になることがある。凹部が元々存在していない場合、レセプタクル内に設計することができる。
【0059】
プラグ190は凹部214を使用して係止機構を製造する際の補助をする。図示のように、プラグ190の中空のプロング194(例えば、接地プロング)は、プロング194の内側部分193に枢軸を介して取り付けられたトグル196を含む。ばね198、ピストン199、及び作動機構200は、トグル196が係止構成(図8Bに示す)及び解除構成(図8Cに示す)に配向されることを可能にするように共に機能する。一実施形態では、ばね198は、タブ198を、プロング194内で水平位置とほぼ整列していてもよい解除位置に付勢するように作用する。さらに、作動機構200は、トグル196がプロング190のボディとほぼ平行な角度プロング194内に後退する解除位置(図8Cに示す)に回転させるように動作可能であってもよい。ユーザは、プラグ190の前面に配置されていてもよい制御スイッチ202を介して作動機構200を制御してもよい。
【0060】
図8Bは、レセプタクル210との嵌合位置にある時のプラグ190を示す。図示のように、タブ196は、ばね198及びピストン199によって加えられた圧力によって係止位置に配置されている。この構成では、タブ196は、プラグ190をレセプタクル210から引き抜こうとする任意の軸線方向の力に抵抗する。これがもっともであるのは、凹部214がタブ196のための止め具として作用するためである。したがって、プラグ190をレセプタクル210にしっかりと締結することができる。図8Cは、ユーザがプラグ190をレセプタクル210から取り外そうとする場合、プラグ190の前面にある制御スイッチ202を押下してよく、これにより、作動機構200及びばね198がタブ196を解除位置まで回転する。
【0061】
図9A図9Bは、レセプタクル240に挿入される前の異なるばね先端係止機構を含むプラグ220の別の実施形態を示す。図8A~8Bに示すプラグ190と同様に、プラグ220は、凹部242及び244を含む標準レセプタクル240と協働するように構成されていてもよい。プラグ220は、中空のプロング224(例えば、接地プロング)の内部に配置されたヘアピンばね226を含んでいてもよい。解除位置では、ばね226の端部227は、プロング224の開口に隣接してプロング224の内部に配置されている。プラグ220はさらに、ばね226を係止位置に付勢するための、プラグ220の前面の制御スイッチ230に結合された作動機構228を含んでいてもよく、ばね226の端部227は、プロング224(図9B参照)の開口の外側に突出している。
【0062】
図9Bは、標準プラグ240に装着された時のプラグ220を示す。図示のように、作動機構228は、ばね226に向かって軸線方向に標準レセプタクル240内へ移動し、端部227はプロング224内の開口からその外側に分かれて広がる。プロング224の開口は、ばね226の端部が係止位置にある時に凹部242及び244内に配置されるように、凹部242及び244と整列している。したがって、理解されるように、レセプタクル240からプラグ220を引き抜こうとする軸力が印加されると、ばね226の端部227が凹部242及び244に押し付けられ、それによって、プロング224をレセプタクル240から取り外すことが不可能になる。ユーザがプラグ220をレセプタクル240から取り外そうとする場合、制御スイッチ230を操作することで作動機構をばね226から軸線方向に引き抜くことができる。次いで、ばね226の端部227がプロング224内に後退し、ユーザはプラグ220をレセプタクル240から容易に取り外すことができる。
【0063】
図10A及び10Bは、本発明の別の実施形態による係止電気レセプタクル1000を示す。レセプタクル1000は、概ね、図2A図2Bの構造と同様に構成されている。この点に関し、図示のレセプタクル1000は、内部接点キャリアモジュール1004上に摺動可能に搭載された外部解除グリップ1002から形成されたエンドキャップを含む。内部接点キャリアモジュールは、概ね、参照番号1006で識別される複数のソケット又はレセプタクルを担持する。図示されたレセプタクル1000は、さらに、コードひずみリリーフ1010及びばねプロングリテーナ1008を含む。
【0064】
図10Bは、ばねプロングリテーナ1008の斜視図である。図示のように、リテーナ1008は、接点キャリアモジュール1004を把持する複数の把持タブ1012を含む。この点に関して、把持タブ1012は、リテーナ1008をキャリアモジュール1004にさらに強固に固定するように、成形された接点キャリアモジュール1004内に埋め込まれてもよい。あるいは、タブ1012は、キャリアモジュール1004内に圧入されてもよいし、接着剤又は同種のものによってモジュール1004に取り付けられていてもよい。このようにして、タブ1012は、ばねプロングリテーナ1008を接点キャリアモジュール1004に固定し、ばねプロングリテーナ1008と接点キャリアモジュール1004との間の相対的な位置決めを維持する際の手助けをする。上記説明から、この相対的な位置決めは、係止機構の好適な機能を保証し、解除張力を制御する上で重要であることが理解されよう。係止電気レセプタクル1000は、図2A図3Bに関連して上述したように別様に機能する。
【0065】
図11A及び図11Bは、係止電気レセプタクル1100の別の実施形態を示す。この場合もやはり、レセプタクル1100は、概ね、図2A及び図2Bに関連して上述した構造と同様であり、外部解除グリップ1102と、複数のレセプタクル1106及びコードひずみリリーフ構造1110を含む内部接点キャリアモジュール1104とを含む。図示された実施例は、ひずみリリーフ構造を組み込んだばねプロングリテーナ1108をさらに含む。本発明の係止機構では、係止機構に対してプラグに大きな引張力が印加された場合にエンドキャップに大きなひずみ力が印加されることが理解されよう。そのような力は、エンドキャップの設計においてそのような力が考慮されていない場合には、端部キャップを損傷し、露出したワイヤに関連付けられた潜在的な危険性をもたらす可能性がある。
【0066】
したがって、図示された実施形態では、ばねプロングリテーナ1108は、そのようなひずみ力を電源コードに直接に伝達するひずみリリーフ構造を含む。具体的には、図示されたばねプロングリテーナ1108は、長くなり、後端にコード把持構造1114を含む。コードアタッチメント把持構造1114は、電源コードに取り付けられているか、又は、そうでなければ、圧着及び/又は溶接等、又は同種のものを介して電源コードに固定可能な圧着バンド1112と接続されている。このようにして、プラグのプロングを把持するばねプロングリテーナ1108の動作に関連するひずみ力が直接電源コードに伝達される。
【0067】
本発明の係止電気レセプタクルの様々な特性を変更して、係止電気レセプタクルの解除応力を制御することができる。この点に関して、把持部品の幾何学的形状、厚さ、材料品質及び詳細な形状を用いて係止機構の解除張力を制御することができる。一例として、把持部品の材料の厚さ及び/又は剛性を増加させると、係止機構の解除張力が増加する。
【0068】
これらのばねプロングリテーナの幾何学的形状も変化させて安全性及び性能を改善することができる。図12は、この点に関する一例を示す。例えば、図2A図2B、10A~10B、又は11A-11Bの各実施形態に組み込むことができる図示のばねプロングリテーナ1200は、ばねプロングリテーナの屈曲点1204とプロング係合開口との間のくびれたネック部分1202を含む。このネック部分は、複数の望ましい機能を提供できる。例えば、ネック部分1202は、ばねプロングリテーナ1200とプラグのその他のプロングとの間により大きな隙間を提供するように位置決めされてもよい。さらに、狭い部分1202は、構造上の欠陥がある場合に規定されたブレークポイントを提供するように設計されてもよい。すなわち、応力や材料の疲労によって破損が発生した場合には、ネック部分1202は、電気接続の電気的危険性や故障を生じない安全な故障点を提供する。
【0069】
設計パラメータを変化させることでその解除張力を変化させることができる本明細書に記載される保持機構は、全て、コードキャップ又はレセプタクルが破損してワイヤの潜在的に危険な露出を招くことがないことを保証するために、レセプタクルの設計或いは標準又は仕様に調和した解除張力を有することができることを理解されたい。したがって、例えば、エンドキャップ又はレセプタクル構造、規制の要求事項、又は設計仕様の分析に基づいて、40ポンド(約18.144kg)の剥離応力を提供することが望ましい。係止機構は、例えば、図2A~2B、図10A~10B及び図11A~11Bに示すように、ばねプロングリテーナによって実施されてもよい。次に、ばねプロングリテーナの材料及び厚さ並びにばねプロングリテーナの特定の幾何学的形状は、40ポンド(約18.144kg)の解除応力を提供するように選択できる。40ポンド(約18.144kg)の解除応力を備えた係止機構は、また、例えば、図14A~14D及び15A~15Bに示すトグル及びサドル機構でも実施することができる。これらの様々な設計パラメータの値は、理論的に又は経験的に決定されて、所望の解除点を提供することができる。
【0070】
図16A図16Bは、本発明の確実な接続に含まれる嵌合電気接続を固定する保持機構の実施形態を示す。図16A図16Bでは、頂部は、嵌合プラグとレセプタクル100)と保持機構1020)との上面図を表し、底部は斜視図を表す。電気プロング1030は、複数(例えば、IEC320プラグ、NEMA5~15、又は同種のもの)、様々なサイズ及び形状であってもよい。さらに、プラグ及びレセプタクル1000は、標準コンセント(例えば、IEC320コードキャップ、又は同種のもの)のプラグ及びレセプタクルであってもよい。プラグはさらに保持機構1020を含む。確実な保持機構1020の設計は、簡単なスライドインを行い、その後、確実な接続技法が利用されるようになっている。次に図17Aを参照すると、プラグとレセプタクルとが嵌合しているものの接続が固定される前の状態が示されている。この実施形態は、前述したように、固定するためにユーザが手動で選択しなければならない実施形態である。
【0071】
図17A図17Bは、レセプタクル2020に挿入された時のプラグ2010を示す。図示のように、プラグとレセプタクルは嵌合しているがまだ固定されていない位置にある。手動作動ナット2030は、ユーザによってねじられて、接続を固定及び解除する。ナットは、前述したオプションのラチェット機構を有することができるが、これは図示されていない。外殻2040は、ナット2030が締め付けられると、ナット2030の作用によりエラストマー2050内に圧入される。外殻は、締め付けた時にエラストマーを圧縮し、ナットが緩められた時にエラストマーの膨張によって押し戻される。オプションとして、好適な機構(例えば、ナット内の半円形スロットを貫通するマッシュルーム型端部ピン等の)を使用してシェルをナットに確実に取り付けて、ナットが緩められた時に確実に後退することを保証できる。これは図示されていないオプションの構成である。図2100及び2200の拡大部分は、この機構のこの部分の2つの異なる可能な実施例を示す。詳細図2030は、エラストマーがほぼ矩形として圧縮される機構の領域の形状を示す。詳細図2040は、エラストマーを圧縮するために傾斜したランプを利用する形状にエラストマーが圧縮される機構の領域の形状を示す。2100及び2200の両方の材料及び詳細な幾何学的形状は、前述したようにその機能を最適化するために変更できることが理解されよう。
【0072】
図18A図18Bは、レセプタクル3020に挿入された時のプラグ3010を示す。図示のように、プラグ及びレセプタクルは嵌合され固定された位置にある。手動作動ナット3030は、ユーザによってねじられて接続が固定されている。外殻304は、下方に締め付けられたナット3030の作用によりエラストマー3050に圧入される。外殻はエラストマーを圧縮し、エラストマーは当接するレセプタクル3020の壁3060に対してしっかりと押圧される。この様子が、図3100及び3200の拡大部分でより詳細に示されている。外殻3040は、ナット3030が緩められた時にエラストマーの膨張によって押し戻される。オプションとして、外殻3040は、好適な機構(例えば、ナット内の半円形スロットを貫通するマッシュルーム型端部ピン等の)を使用してナットに確実に取り付けて、ナットが緩められた時に確実に後退することを保証できる。これは、図示されていないオプションの構成である。詳細図3100は、エラストマーがほぼ矩形状に圧縮されている機構の領域の形状を示す。詳細図3200は、エラストマーを圧縮するために傾斜したランプを利用する形態にエラストマーが圧縮される機構の領域の形状を示す。3100及び3200の両方の材料及び詳細な幾何学的形状は、前述したようにその機能を最適化するために変更できることが理解されよう。
【0073】
図18Cは、本発明の別の可能な実施例の拡大図である。外殻3310上に配置されたタブ3300は、ナット3340が締め付けられると、ナット3340の作用によって軸線方向前方に駆動される。タブ3300は、整合レセプタクルに挿入されたアセンブリの部分のランプ3320上を前方に押し進む。図18Cに示す例は、オス型C13であるが、図18Dに示すように、同じコンセプト及び機構がメス型C13についても当てはまる。図18Cに示すオス型C13と図18Dに示すメス型C13との間の構成の唯一の実質的な差は、電気接点の配置方法であり、メス型では、接点キャリア3480(通常は安全機関が認可する部分)がコードキャップ内に成形される。外殻3470は、接点キャリア上にオーバーモールドすることができるが、図3Dに示す構造である接点キャリア上にスナップ嵌めされる別の部分として製造することができる。その他の製造方法も可能である。タブ3300、3400及びランプ3320、3420の幾何学的形状、材料、位置、数及び機械的作用を変更して嵌合レセプタクルに接触するランプによって及ぼされる最大の力の面積が適宜配置されることを保証することができる。これは、保持力を最大限にし、レセプタクルが損傷することなくタブ3300、3400によって印加される力に耐えることを保証するために重要であり得る。タブ3300、3400は、1つ又は複数とすることができ、機構の保持力を最大限にするように配置できる。タブは互いに相対するように配置されていてもなくてもよいが、この構成を用いて、レセプタクルに印加される力が保持力を最大限にすることを保証できる。図示のように、タブ3300、3400はレセプタクルに力を印加しようとし、レセプタクルの壁が、レセプタクルの材料に応じて望ましい張力で応力を受ける。嵌合レセプタクルの壁に接触するタブ3350、3450の面は、好適な機械的及び摩擦特性を有する1つ又は複数の材料から作成することができる。可能な実施例の例は、外殻3310、3410をより硬い、機械的に強い材料で形成し、その後、高摩擦係数エラストマーでタブ面3350、3450を被覆することである。これは、例えば、同時注入(“サンドイッチ”)成形工程を介して経済的に行うことができる。コード3380、3480に印加される引抜き力3385、3485に反応して、図18C、18Dに示す保持機構は、コード3380、3480を介してコードキャップ3390、3490の端部に力を伝達することが理解されよう。これによって、電気コードを製造するために普通使用されるエラストマー射出成形材料が圧縮され、その結果、コードキャップの端部は外殻3310、3410のわずかに近くまで移動し、タブ3300、3400をランプ3340、3440のさらに上方に移動させ、これにより、タブ3350、3450の接触領域はレセプタクルの壁にますます緊密に接触し、プラグとレセプタクルとの間の摩擦インターロックが増加する。このように、レセプタクルからプラグを引き抜こうとする力そのもの3385、3485は、保持機構と係合してレセプタクルの壁と摩擦係合し、その結果、プラグの引き抜きが防止され、嵌合アセンブリの電気接続が維持するように作用する。また、タブ3300、3400及びランプ3320、3420の幾何学的形状、材料及び機械的作用は、嵌合レセプタクルの壁に印加される力、すなわち、タブ3350、3450の接触面と嵌合レセプタクルの壁との間の摩擦インターロックを制限することによってプログラム可能な解除機構を提供するために変更できる。摩擦インターロックを制限することは、固定接続が耐えることができる最大力を制限することである。そのレベルの力が印加されると、プラグとレセプタクルとは分離する。前述したように、最大力のレベルは、プラグ及びレセプタクルの損傷を防止するために、且つ/又は適用可能な標準と、前述したように、ナット3340、3440の作用を介してユーザが調整可能な保持力の値の範囲とを満足するように指定できる。
【0074】
図18E図18Kは、本発明の別の可能な実施例を示し、新規の保持機構を利用するIEC-13レセプタクルの代替係止方法を表す。この実施例は、主として、このコネクタの把持に関連付けられた3つの主要な部品、例えばIEC-14を備える。なお、この機構はIEC直列コネクタに限定されず、レセプタクル上のシールドバリア外殻を利用する用途を含む様々なコネクタ嵌合用途に合わせて構成できる。そのようなシールドバリアレセプタクルの場合には、シールドバリアを嵌合レセプタクルの壁に対する摩擦要素として用いることによって把持が達成でき、コネクタそれ自体の内部で利用される電気伝導方法には依存しない。
【0075】
図18Eを参照すると、コネクタ1の内部コアは、寸法及び電気的インタフェース部品に関して従来のIEC-13(又はその他の標準)のコードキャップレセプタクル(メス型端部)と極めて類似した成形アセンブリを備える。この成形アセンブリは、誘電オーバーモールドがシェルの内部に貫通する外殻を貫通する2つの矩形穴3551を有する点で異なっている。さらに、好適な材料で作られた係止タブシャトル2は、係止ナット3から受ける力を、穴3551を介して内部コア1のシェル領域内部に伝達する係止タブ3553及び構造を提供する。
【0076】
嵌合コネクタへの係止は、タブ3553がナットによって駆動され、それにより嵌合コネクタの上下の外面と内部コアシェル1の上下の内面との間にくさび止めされることによって達成され。接続を解除しようとする場合、ナット3が緩められ、タブ3353は確実に後退する。この動作は、タブ3553を引き抜く係止タブシャトル2のスロット3554内で回転するナット3上の係合カラー3555によって達成される。ナット3を係止タブシャトル2に取り付けるため、その他の方法も使用することができ、一例が図25に示されている。この係止方法は、プログラム可能な解除力を用いて良好な把持を提供する。使用される形状、幾何学形状及び材料を慎重に選択することで、最大保持力を望ましい範囲の値に制限することができる。さらに、オーバーモールド(例えば、係止タブ3553上に直接形成された外面)は、外殻3551とレセプタクルの嵌合壁との間の摩擦力を増大させるようにオプションとして被覆し、仕上げ、又はその他の方法で設計できる。選択された範囲の値に解除力を制御する能力は、過剰な引張力が嵌合接続におけるプラグ及びコードキャップを損傷する可能性を防止するのに望ましい。また、一定の機関の承認を満足するのにも有用である。さらに、この方法は、製造が簡単で、可動部品の数が最小限である。
【0077】
図18Fを参照すると、2つの主要部分の断面が示されており、従来のコードキャッププラグ(オス型コネクタ)1の上面図、及び嵌合コードキャップコネクタ(メス型レセプタクル)2の上面図が示されている。プラグ1は、電気接続を固定する方法の説明の一部として説明されているが、重要な点は、プラグが標準の非改造プラグであってよいことである。嵌合レセプタクル2のみが従来の標準とは異なり、独自のものである。これは、本発明が、データセンタでのプラグストリップに使用されるような、標準プラグが大量に設置された環境に適用可能であることを意味する。IEC C14プラグストリップは、世界中の200V+の電気サービスの分配で極めて人気がある。従来のプラグは、図18Fに示す3つの主要な部品、すなわち、オーバーモールド誘電体3561、必要な導電体3562を含む接続コード、及び電気嵌合コネクタピン3563を備えている。この例は、従来のIEC-14型プラグであるが、外部ピン誘電体バリア3569を利用するその他のタイプであってもよい。この外部ピンバリア3569は、概ねピン3563周りに同心であり、設置されると嵌合レセプタクルによる把持の対象となる。
【0078】
本出願の焦点は、外殻3564を備えたコアと、その一部として係止タブ3567を含むシャトル3565とを含むレセプタクルアセンブリ2である。これは上面図であるため、タブの輪郭が確認できるが、2つのタブ、すなわち、1つがコネクタの頂部、1つが底部に存在し、各タブは、図中の成形されたシャトル部品の一体部分である。図示のタブは、好ましい実施例であるが、記載された方法は、タブの数、形状、及び位置が変わっても有効である。コア3564はまた、係止ナット3566と係合する何らかのタイプのねじ山3570が切ってあり、このねじ切りナットは、コア3564のねじを相手として作用し、可動シャトル3565に力を印加し、軸力をタブ3567に伝達する。
【0079】
図18Gは、図18Fの上記部品の断面側面図である。この図は、上側及び下側係止タブ3567の関係をより明確に示し、両方のタブがシャトル3565の一部であることを示している。図18Gでは、レセプタクルアセンブリ2は、係止ナット3570が係止位置まで回され、シャトル3565が前方に押され、係止タブ3567がシェル及びコア3564に完全に挿入された状態で示されている。図18Hは、レセプタクルアセンブリ2の拡大断面側面図である。この図では、タブ3567がコア及びシェル3564の穴3551を通って貫通していることがより明確に示されている。穴3551は、コア及びシェル3564のキャビティ内にテーパ状の入口3571を有し、この入口3571は、シャトル3565がこの例で右から左へ移動する時に、タブ3567を中心線に向かって押す。この例はシャトル3565、すなわち、図で解除位置にあるタブ3567を有する。タブ3567は、キャビティから大幅に後退し、その結果、嵌合プラグのシェルを挿入するため利用可能な領域をキャビティ内に残している。本出願の焦点を説明するために、プラグとレセプタクルとの両方の適用不可能な部品にはこれ以上言及しない。それらの部品は、ピン及びソケットのような電気部品と、コードとを含む。
【0080】
図18Iは、図18Fのレセプタクルアセンブリを示し、ここで係止ナット206は、シャトル3565に軸線方向の力を印加するように回転し、タブ3567をコア及びシェル3564のキャビティに押し込む。タブ3567とテーパ入口3571との関係に留意することが重要である。タブ3567上のテーパとテーパ入口3571との組み合わせは、タブ3567がアセンブリの中心線に向かって内側に曲がるように構成されている。図18Jは、標準嵌合プラグ1を含む係止されていない位置にあるレセプタクル2の嵌合を表す。詳細な拡大図が、係止タブ3551と嵌合プラグバリアシェル3569との非干渉をより明確に示すように右下に示されている。図示のようにシャトル3565を後退させると、タブ3551と、コア及びシェル3571の内壁ランプと、嵌合プラグのバリアシェル3569の外面との間にはほとんど又は全く接触がない。
【0081】
図18Kは、プラグ1とレセプタクル2の組み合わせの嵌合及び係止状態を示す。ナット3566はシャトル3565を前方に強制的に回転させている。右下に示す詳細な拡大図は、タブ3567と嵌合プラグバリアシェル3569との間の新しい関係をより明確に示す。図示のようにシャトル3565が前方に押されると、タブ3551と、コア及びシェル3571の内壁ランプと、嵌合プラグのバリアシェル3569の外面との間に大きな接触がある。係止ナット3566がさらに締め付けられると、タブ151と、コア及びシェル3571の内壁ランプと、嵌合プラグのバリア殻3569の外面との間の半径方向の力が、タブ3567とコア及びシェル3571の内壁ランプとのの漸進的なテーパの力の増幅のために極めて急激に増加する。これと同じ作用が、プラグのバリアシェルの反対側で、その側の反対方向で発生している。これらの相対する力は、レセプタクル2内のプラグ1のセンタリングの維持に役立つ。
【0082】
図18K2、18K2b及び18K3は、係止機能を作動させ解除する異なる人間工学的方法を組み込んだ本発明のいくつかのその他の実施例を示す。これらの変形例は、IEC C14、C20及びその他のモデル等の誘電性絶縁シェル又はバリアを備えたプラグに極めて適している。
【0083】
図18K2に示す第1の設計は、シャトル3580を移動させるためにナットを使用せず、代わりに、ユーザがシャトルを押し、又は引いて、プラグをレセプタクル接続に係止し、解除する。シャトルタブの幾何学形状は、この過程が所望のように機能できるように変更することができる。変更された誘電体シェル3581と変更されたシャトルタブ形状との間の係合方法の詳細は、断面C-Cに示されている。この断面は、図18K2の係止位置及び図18K2bにおける解除位置にあるプラグ及びレセプタクルを示す。ユーザは最初にシャトルを介してプラグを押し、レセプタクルに着座させ、次いでシャトルを押し続け、さらにシャトル保持フィーチャ3582が誘電シェル上の整合フィーチャに着座したことを手で触れて調べる。これは、今や接続が係止状態にあることを示すのに有用である。逆に、接続を解除する時、ユーザはシャトルを引っ張り、次に、シャトル保持フィーチャが、取り外される時に、誘電体シェル上の整合フィーチャから脱座したことを手で触れて調べる。これでユーザは、プラグをレセプタクルから取り外すことができる。断面E-Eは、追加の詳細3583を示す。このフィーチャは、製造中に接点を挿入するためのアクセス機構を有することができる接点キャリアを組み込んだ後部の断面に単一の誘電体シェル部品を取り付ける方法を示す。この方法は、目に見える繋ぎ線がほとんどないか又は全然ないコードをユーザに提供する、すなわち、堅牢性及び信頼性の印象を提供するのに有用である。
【0084】
上述のシャトルの係止タブ(図18K2)3580は、図18K2の断面C-Cに示されているように変更されており、シャトル3580のタブ3584は、プロファイル3582を組み込み、このプロファイルは、変更された外殻3581の対のフィーチャと組み合わせて、プラグとレセプタクルとを分離するためにより多くの力が印加された時に、プラグとレセプタクルとの間の接続を維持する摩擦力を増大させようとする。これは、プラグとレセプタクルとを分離しようとする力が、シャトルタブプロングではなく外部バリアシェルを移動させるように作用するからである。その結果、係止接続を引き離そうとより多くの力が印加された時に係止接続はより確実にされようとする。人間工学的なプッシュ/プル解除機構は、いくつかの用途での貴重なフィーチャである。係止されたプラグ及びレセプタクルに分離力が印加された時により確実になるという係止機構の能力は、いくつかの用途において望ましい特性でもあり得る。この特性は、オプションとして、本出願及びその他の援用される出願内の前述したプログラム可能な解除のための規定を含むことができる。
【0085】
図18K3は、係止機能を作動及び解除する異なる人間工学的方法を組み込んだ本発明の別の実施例を示す。図18K3に示すこの設計は、ナットを使用してシャトル3590を移動させず、その代わりに、ユーザが後部突起を介して誘電体シェル3591を押し、又は引いて、プラグをレセプタクル接続に係止し、解除する。この場合のシャトルはユーザインタフェースではない。シャトルタブの幾何学形状は、この構成が所望のように機能することを可能にするように変更できる。変更された誘電体シェル3590と変更されたシャトルタブの幾何学形状3592との間の係合方法の詳細が示されている。整合係合フィーチャはシャトル3592及び誘電体シェル3594上にある。ユーザは最初に誘電体シェルの後部突起を押し、それを挿入し、保持フィーチャがシャトル上の整合フィーチャに着座したことを手で触れて調べる。これは、今や接続が係止状態にあることを示すのに有用である。逆に、接続を解除する時、ユーザは誘電体シェルの後部突起を引っ張り、次に、保持フィーチャが、取り外される時に、シャトル上の整合フィーチャから脱座したことを手で触れて調べる。これでユーザは、プラグをレセプタクルから取り外すことができる。その他の点では、この実施例は、図18K2に記載された実施例と同様の方法で機能する。
【0086】
図18L~Xは、異なる特性を有する係止機能を組み込んだ別のタブ形状を組み込んだ本発明の別の実施例を示す。この例は、従来のIEC-14又はIEC-20タイプのプラグであるが、外部ピン誘電体バリア(図18K)3569を利用するその他のタイプであってもよい。図18Lでは、外部ピンバリアは、概ねピン周りに同心であり、設置されると嵌合レセプタクルによる把持の対象となる。
【0087】
上述のシャトルの係止タブ(図18K)3567は、図18L~Oに示されるように変更されており、シャトル3603のタブ3609は、変更された外殻3602のミラーランプフィーチャ3607と組み合わせて、より多くの力が印加された時に、プラグとレセプタクルとの間の接続を維持する摩擦力を増加させようとする傾斜プロファイル3608を含む。これは、より多くの力が印加されると、係止接続をより確実にしようとする。これは、いくつかの用途において望ましい特性であり得る。この特性は、オプションとして、本出願及びその他の援用される出願内の前述したプログラム可能な解除のための規定を含むことができる。
【0088】
この新しい先端設計機能を適切に機能させるために、係止ナット(図18K)3566は、動作の挿入及び係止シーケンスが次のようになるように変更される。1)ユーザは、先端が最大挿入深さ又は最大挿入深さになるようにナットを回転させる。2)ユーザは、コードキャップを整合レセプタクルに挿入する。3)ユーザはナットを回転させ、これでプロング先端が引き抜かれ、次いでミラーランプの作用を介して漸進的に摩擦係止して接続が確保される。この実施態様に関する注記を以下に述べる。1)ユーザインタフェースを使いやすくするために、ナット3566のねじ山を逆にして、ユーザがナットを時計回りに回転させて接続を確保し、反時計回りに回転させて解除するようにしてもよい。もっとも、タブは、ナットを時計回りに回転させると後退し、反時計回りに回転させると挿入される。2)ナットのねじ山は、オプションとして、プラグをレセプタクル接続に係止又は解除するために、いずれの方向にも少ない回転数を必要とするはるかに粗いピッチで製造することができる。ユーザが操作するのがより迅速かつ簡単であるために、このことは望ましい。好ましい一実施例では、ナットは、接続を固定し、解除するために、ナットを1-3/4回転以上回転させる必要はない。
【0089】
図18Mは、図18Lで最初に説明したように、上述した代替実施例の基本的な機能性を詳細に示す。この図では、プラグとレセプタクルとは完全に嵌合されている。摩擦係止に関与するプラグアセンブリ部品は、プラグバリア外殻3602とシャトル3603とからなる。図を見やすくするために、バリアとシェルの断面のみが示されている。また、嵌合レセプタクル3605も、簡単化された断面として示されている。簡単化された断面は、この係止代替実施例の必須の部品を示す。
【0090】
図18Nは、図18Lに最初に説明したように、上述した代替実施例の基本的な機能性を詳細に示す。解除位置では、嵌合対3610は、他の多数の好ましい実施例と同様、4つの挿入タブを有し、そのうち3つが図3610に示されている。4番目のタブは図示の中央のタブ3609によって基本的に隠されている。解除位置で示す拡大断面3611はアセンブリの各部品の相互作用を示す。シャトル3603の係止先端3608は、外殻3602の同様の鏡像傾斜面3607と嵌合する例示的な傾斜面を有するプラスチックチップを備えて示されている。外殻3602は、嵌合レセプタクル3605に向かって押された状態で示されており、シャトル3603もまた、解除位置に移動した状態で示され、シャトル3603は、基本的に嵌合レセプタクルに向かって可能な限り先まで押される。したがって、ランプ面は最小係合位置にある。
【0091】
嵌合対3612の係止された位置の概略図は、シャトル3603を嵌合レセプタクル3605から引き離すように(左方へ)移動させるように、シャトル3603がバリア外殻3602に対して移動されたことを示す。同時に、外殻3602は、嵌合レセプタクル3605から離れていない。バリアシェル3602に対するシャトル3603の移動は、前記の作動手段の何れかによって達成される。手動で回転されたナットを備えたねじアセンブリは上述した。シャトルの移動は、図3612に矢印で示す図示の方法で、カムレバーの作用又はシャトル3602と外殻3503とを一緒に引き出すのに好適なその他の手段によっても達成できる。
【0092】
バリアシェルとシャトルに印加される力は対称であるが相対しており、互いに相互作用するだけであるので、挿入/引抜きの軸線に対して垂直でない嵌合レセプタクル3605には力は直接には印加されない。したがって、係止機構が係合された時、レセプタクル内の最適な電気的に接続された位置からプラグを取り出そうとする傾向はほとんどないか、全くない。
【0093】
係止位置3613のための拡大部は、シャトル3603の先端の傾斜面と外殻3602の嵌合傾斜面との関係について詳細に示す。係止位置では、シャトル傾斜面3608の関係は、嵌合レセプタクル3605から離れており、シャトル3603の反転先端3606は傾斜面に沿って摺動し、先端3606を嵌合レセプタクル3605のコアの内面に圧入する。3606で示される干渉点は、シャトルが嵌合レセプタクル3605から離れていく際のシャトル動作の結果である。これは、プラグをレセプタクル内に「係止」する作用がプラグとレセプタクルとを一緒に引き込もうとするために重要である。これによって、プラグとレセプタクルとの完全な係合関係が確実になり、したがって良好な電気的及び機械的接続が保証される。
【0094】
同時に、シャトル先端傾斜面3608のヒールが嵌合レセプタクル3605から離れるように(左方へ)移動する際、ヒールは外殻3602の傾斜面3607の先端に沿って摺動し、外殻傾斜面3607の先端と嵌合レセプタクル3605のプラスチック外殻の内面との間に干渉を引き起こす。先端半体は、基本的には、嵌合レセプタクル内のスロット内にくさび状に形成されている。係合した時に外殻を受ける嵌合レセプタクル内のスロットの4つの平坦な面と係合するバリアシェルの4つの平坦な面の各々の上に先端半体がある(外殻から4つ、シャトルプロングから4つ、総計8つ)。
【0095】
簡単に言うと、摩擦のみを利用して2つの嵌合コネクタを固定(係止)する代替方法が示されている。レセプタクルの機械的特性の説明は、同一規格の標準及び未変更の嵌合プラグにレセプタクルを固定(係止)する機構を示す。電気接続を確保するこの方法は、用途又は規制機関によって必要とされる様々な解除張力範囲に合わせて容易に構成することができる。タブの形状、配置及び幾何学的形状の小規模の変更、テーパ状の開口及びねじ山のピッチは、全て、プラグとレセプタクルの「係止された」嵌合を解除するのに必要な固定力及び力のタイプに様々な影響を及ぼすことができる。この設計の単純な性質は堅牢であり、しかも製造が容易であるということである。全ての射出成形可能な材料の減少された部品の数及び使用は、製造コストを低減する。
【0096】
現在製造されている従来の電源コードの大部分は、ポリ塩化ビニール(PVC)オーバーモールドとして知られる製造技法を、一般に好まれる製造方法として使用している。これは、接点キャリア、ワイヤ等のような、射出成形機内で、PVCプラスチック材料でオーバーモールドされて、最終形状及び寸法が与えられ、それらが機械的に1つのアセンブリに接続され、堅牢であることが保証される精密成形金属部品及びアセンブリが存在しないか、又は少数である、成熟した製造技法である。PVCオーバーモールドは、普通、多くのコードキャップにおいて、外部カバー及びひずみリリーフなど要素を形成するために使用される。オーバーモールドは、意図する用途に適したナイロン等のその他のプラスチックで通常製造される精密成形部品の一部又は全部をカバーしていてもよいし、カバーしていなくてもよい。精密成形部品は、さらに、そのような材料の部品を接合するために普通に使用されている接着、超音波溶接又はその他の技法によって接合されるように設計されてもよい。この接合作業は、通常、事前に行われてもよいが、PVCオーバーモールド処理が行われた後であってもよい。
【0097】
PVCオーバーモールド製造は、電源コード製造技法において1960年代末から1970年代初頭に支配的になった。この技法はより労働集約的であり、射出成形機を用いることでより大きな投資及び専門知識を必要とする。射出成形型の適当なツーリングは、この製造技法の一要求事項であり、これは、新しい設計を市場に導入する高価かつ長いリードタイムを要する事柄である。この技法の経済的意義は、2000年代初頭までにこのタイプのコードのほぼ全ての製造が、台湾及び中国内のアジアの製造業者に移行していたというものである。また、この製造方法は、異なるSKUを実行するたびに必要なセットアップ時間が追加コストを生む可能性があるので、SKUあたりの大規模な製造ランに最適であるということも事実である。海洋経由の出荷が、重量を大きくしてかさばることがある電源コードのような製品の合理的なコスト選択であったため、製品配送のためのリードタイムが長くなった。その結果、「たかが電源コードだ」と考え、これらの独自の製品のサプライチェーンの複雑さと制約とを理解しないクライアントによる、データセンタ及びその他のミッションクリティカルな用途に必要とされるZonit zLock(商標)のような、付加価値型の独自の電源コードの設計のための最適なサプライチェーンよりも長いサプライチェーンが生まれた。また、zLockのようなスペシャルティデザインは、通常、製造ラン当たりの数量がはるかに少ないので、時間とコストの両方がかさむ。さらに、グローバル資源のための長期間の競合及び結果として起きる取引の争いは、製造場所の選択をますます重要なものとしている。zLockのリードタイムを低減することと、生産ライン上のSKUモデルを変更するために必要とされる時間とコストとを最小限に抑えることとの両方によって、売上高は増加し利益は改善される。
【0098】
最終アセンブリを製作するためにスナップ嵌め又はプレスすることができる、全て又は大半が高精度金属及びプラスチック部部品からなるzLock電源コードの製造技法を変更することには、以下の大きな利点がある。
1)部品の製造は、最終組立工程から完全に分離することができる。さらに、部品の製造を、あるプラスチック射出製造業者から別のプラスチック射出製造業者に容易に移すことができ、最終顧客が通常所有する金型を動かすだけでよい。このことは、製造工程のこのステップにおいて単一故障点が存在しないことを保証する。
2)最終的な組立を行うのに必要な資源は非常に簡単であり、人手と治具及び機械プレス機(必要に応じて)のような極めて簡単な組立機械であり、手又は動力で操作することができる。これらは広く入手可能である。
3)電源コードの様々なモデルを実施するためのセットアップコストは最小限であるが、主なセットアップコストはワイヤのロールを切り替えることであり、迅速に実施される自動型抜き装置/クリンパ装置上の接点のリールかもしれない。また、その機械は大きな投資ではなく、多くのワイヤハーネスショップはそれらを所有している。部品を組み立て、それらを接続して電源コードを形成する最終組立作業は、コード当たりほぼ一定のコストであり、さらなる経済的利益のために自動化することができる。
4)最終アセンブリの場所は、最良の輸送物流、低労働コスト及び税/規制/関税の利益のために必要とされる場所にすることができる。この方法はまた、製造工程のこのステップにおいて単一の故障点が存在しないことを保証する。1つの契約製造業者が要求されたデッドライン、コストポイント又は品質要求事項を満たすことができない場合、最終製造プログラムをそれが可能な別の契約製造業者に移行することは非常に簡単である。これは、契約を勝ち取るための契約製造業者によるより競争的な入札への動機付けとなり、プログラムを実行してそれを維持する際に詳細内容に注目が集まる。
【0099】
以下に論じる新しい製造技法を用いるzLockの実施例は、様々な設計技法を使用することができる。比較的明白な実施例について触れる。それらの多くは、本明細書に援用される、様々な製造方法を含むその他のzLock出願に記載されている。
1.これらの設計に含まれる、又は、設計で使用できる部品接合方法。
なお、必要に応じて1つ又は複数の方法を組み合わせることができる。
a.有刺ポスト及び整合開口部
b.マッシュルーム型プラスチックポストリベッティング
c.整列ポスト及び穴との接着
d.整列溝付き/なしの部品エッジの接着
e.超音波溶接
f.その他の好適な方法
2.これらの方法を設計セットで使用することができる部品
a.半体の内殻接点キャリア
b.オプションの別個の接点キャリア
c.内殻の裏側にある同心リング又はスリーブ
d.本出願に記載のその他の部品又はアセンブリ内殻接点キャリアは、半体を接合する
3.ひずみリリーフオプション、内殻及び任意のその他の必要な部品は、選択された方法に適合するように変更される。
図18Q~Tを参照されたい。
a.電源コード用の追加のブッシング付き/なしのラビリンス経路
b.プルスルー防止用のフランジその他が付いた接点/プロングクリンプ
c.プルスルー防止用の電源コード上の把持リング
d.電源コードのひずみリリーフとの接着
e.内殻半体を共にしっかりと締結するための同心リング又はスリーブ。
内殻半体上を通過する
f.同心円状のとげ
g.オプションのひずみリリーフコード半径制御スリーブと、コード上に配置でき、コードが出る内殻の後ろ側半体によって締結できる追加要素。所望であれば、内殻半体とは異なる、おそらくより可撓性のある材料で製造できる。これは様々な方法で行うことができる。一つの簡単な方法は、内殻半体の内部の整合溝によって捕捉されるコード半径制御スリーブ上にフランジを有することである。別の方法は、内殻半体の後部の外側の整合溝によって捕捉されるコード半径スリーブの内部にリブを有することである。
4.内殻の構造-図示された1つの内殻は、接合された時に折り畳まれ、自己整合する一片として設計されている。内殻は有刺ポスト及び整合開口部を使用して共に結合する。また、上記の接合方法の何れかによって接合された1つの折り曲げ片又は2つの別個の片として設計することもできる。これらの使用方法のうちの1つ又は複数を選択することは、コスト及び製造業者の能力及び機械に動機付けられる。図示の設計は接点キャリアを一体化するが、構造及び/又は安全適合の理由から必要であれば、内殻によって保持される別個の部分として実施することができる。内殻は、ひずみリリーフ機能を組み込むか又は以下に説明するいくつかの利点を有する外部同心リング又はスリーブと組み合わせてその機能を実施することができる。これは、前述したように、オプションのひずみリリーフ半径制御スリーブを組み込むこともできる。
5.シャトルとナットの構造-シャトル及びナットは、可能であれば単一の部品であるように設計され、理想的には単一のアクションモールド内に形成される。これは好ましい実施例であるが、その他の実施例も可能である。
6.外殻構造-外殻は、可能であれば、理想的には単一のアクションモールド内に形成される単一部品であるように設計されている。これは、好ましい実施例であり、その他の実施例、例えば、2つの部品等が可能である。
7.ひずみリリーフの構造-好適なひずみリリーフを形成するために使用することができるいくつかの方法がある。この作業は、内殻によって、又は内殻と同心の外部リング又はスリーブとの組み合わせによって完全に実施できる。以下に説明するzLockの実施例の1つで選択された方法を以下に説明する。図18P~Tは、様々な可能な方法を示す。図18Qは、接地接点突起を用いてプラグ及び整合レセプタクルを電源コード側に引き離そうとする力を伝達する方法を示す。この力は、ばねリテーナ(図18U参照)から接地キャリア上のフランジに伝達され、したがって、延長された接地接点の電源コードへのクリンプを介して電源コードに伝達される。このクリンプは、図18Q)及び図18Q)に示されているように、接合されて閉じられた時に、それが内殻アセンブリを通って引っ張られるのを防止するフランジを有する。この方法の利点は、保持ばねの強力かつ潜在的に脆い材料が、(適当な材料を使用して可能な設計変形である)電源コード上に圧着される必要がないことであり、圧着は、接点のより展性のある金属を使用して行われることである。
【0100】
使用することができる別のひずみ緩和方法は、閉じた時にコードを把持する内殻アセンブリの裏側にラビリンス又は蛇行経路フィーチャを挿入することである。これを図18Rに示す。
【0101】
使用することができる別のひずみ緩和方法は、閉じた時にコードを把持する内殻アセンブリの裏側に同心の有刺フィーチャを挿入することである。これを図18Sに示す。
【0102】
ラビリンス通路ひずみリリーフの機能は、内殻アセンブリの背面側を、円筒状又はわずかにテーパ状の円錐のような好適な形状にし、内殻アセンブリの外面上に同心の溝又はリングを整合させることによって整合される同心の保持リング又は溝を備えた金属又はプラスチックスリーブの同心リングを使用することによって改善することができる。外部リング又はスリーブは、内殻の組み立てられた半体の上に押圧され、電源コードの優れた圧縮が、内殻半体の内部のラビリンス通路によって達成されることを保証する。
【0103】
また同心圧縮部品は、電源コードが入るコードキャップの後部から見たアセンブリの外面である短いスリーブ(しばしば、好適な形状の円錐台状に成形されている)であるように変更することができる。電源コード直径のサイズに厳密に適合し、エンドユーザが電源コードの出口をコードキャップ側から見た時に目にする穴を設けることができる。この場合、1つの可能な変形例は、同心リングをより長いスリーブの形にし、次いで、整合保持リングと両方の部品上の溝とが強固に接合されることを保証する内殻アセンブリのテーパ壁上にそれを押し付けることである。テーパスリーブはまた、有刺ポスト及び整合開口部、接着又は超音波溶接、又は前述の接合方法の何れかを介して取り付けることもできる。これらの変形例のいくつかは図18Pに示されている。ひずみリリーフ半径制御スリーブは、同心スリーブ内に一体化することができ、スリーブの大端部を通して挿入され、次いで保持フランジ及びスリーブの内面上の整合溝によって所定の位置に保持される。あるいは、上記のように、内殻半体によって保持されてもよい。この技法はまた、図18W及び図18Xに示すような、係止オス型プラグのタイプで使用されるナットのためのねじを提供するためにも使用できる。その場合、使用される材料は、ねじとして使用するのに最適であるように選択することができる。この設計変形例の利点は、同心リングスリーブと内殻アセンブリとの間の接合部が、メス型バリアント(例えば、IEC C13/15/19)内の外殻オーバーハングによって覆われ、いくつかのオス型係止モデル(例えば、IEC C14/20)においてナットによって覆われているので、繋ぎ線がほとんど又は全く存在しないことである。これは、エンドユーザの心に堅牢性と信頼性の印象を形成するのに望ましい。
【0104】
本発明のさらに別の態様では、多くの用途で使用することができる新規なひずみリリーフが、図18AA~NNに示されている。本発明のこの実施例では、同心圧縮部品(3691)は、電源コード直径の範囲をカバーするような大きさの範囲で作ることができ、ひずみリリーフ機構として有効に機能することができる。この設計の利点は、同心圧縮要素3691が簡単で安価に製造できる部品であり、アセンブリのその他の要素にその他の変更を必要としないことである。圧縮部品3691によって捕捉されたひずみリリーフ突起を使用する様々な国際標準(例えば、C13、C14、C15等)に準拠するコードキャップの実施例が図18EE-18NNに示されている。圧縮要素3691によって捕捉されたひずみリリーフ突起を使用するインラインサージサプレッション回路の一例が、図18AA図18DDに示されている。サージサプレッション回路の様々な実施形態及び詳細は、参照により本明細書に援用されるサージ抑制の事例に記載されている。
【0105】
図18U~Xは、本発明のいくつかの可能な実施例を示す。これらの実施例は、本発明に記載するその他の実施例の何れかのように機能することができ、それらの記載されたフィーチャの何れかを使用することができるが、それらの製造方法は異なるので、前述の利点を実現することができる。
【0106】
図18U図Xは、上記の製造技法を使用することができるzLock設計の例のいくつかの実施形態の例を示す。示された設計は、IEC C13/15/19及びC14/20コードキャップを係止するものであるが、記載された方法は、係止及び非係止の両方のコードキャップ設計及び標準に使用することができる。ここで、例示のために、新しい製造方法を用いたIEC 13/15アセンブリ(C13及びC15アセンブリは、図18Uに示すように、外殻C15のくぼみを除いて同じである)の詳細を説明する(図18U参照)。C19アセンブリ、図18Vは、新しい製造方法を共有し、基本的に同様に機能し、接点及び保持ばねは90度回転した状態である。アセンブリは、内部ハウジング3900に挿入する電源コード3800と、電源コードの好適に剥離された内部ワイヤ3801に圧着される電気接点3810、3830とからなる。接点キャリアスロット3920は、インナーハウジング3900に一体化されている。内部ハウジングはまたひずみリリーフ機能を組み込んでいるが、この例では、内殻3900の2つの半体が閉じられた時に形成された開口部を通る電源コード上の接地圧着3830を防止する止め具3930を介して行われる。フランジ又はその他のフィーチャ(図18Q参照)は、接地圧着の一部として含まれてもよく、閉じた内殻半体の開口部を通って引っ張られるのを防止するのを助ける。内部ハウジングの2つの半体が接合された時にリップ又はその他の好適な方法を介して捕捉された、電源コード上を滑動するオプションの外部ひずみ逃がしコード半径制御スリーブ(図示せず)も、UL又はその他の規制機関への適合のために必要に応じて使用できる。電気接点、この場合、整合コードキャップの接地プロングを把持するばねリテーナ3840は、プラグ及びレセプタクルを引き離そうとする力を、接地接点上のフランジ3831を介して接地接点3830に伝達し、したがって、電源コード3800上の接地クリンプ3832に伝達する。外殻3950は、内殻アセンブリの閉じた半体の上に押し付けられ、外殻の1つ又は複数の形成された開口部3951に適合する内殻アセンブリの側面上の1つ又は複数の形成されたペグ3901によって保持される。外殻の後ろ側半体の1つ又は複数の溝3952に嵌合する1つ又は複数の弾性リング3960は、外殻を把持する補助と、データセンタオペレータにとって重要な電源、位相又は優先順位又はその他の特性のような電源コード接続のある種の特性をマーキングするのに使用するデータセンタオペレータに有用であり得る識別方法との両方を提供する。この設計は、本出願に援用される過去の出願に記載されているように、外殻上の引き戻しによって係止位置から解除される。ここで、例示のために、新しい製造方法を用いたIEC C14アセンブリの1つの可能な実施例の詳細を説明する(図18W参照)。C20アセンブリ(図18X)は、新しい製造方法を共有し、接点が90度回転した状態で基本的に同じ方法で機能する。このアセンブリは、電源コード4100と、電源コード4100が挿入され電気プロングの周りを囲む誘電体シールドを組み込んだ内殻4200とからなる。内殻は、電気プロング4102を取り囲み、配置し、支持する。電気プロング4102は、電源コードの好適に剥離された内部ワイヤ4101に圧着される。電気プロングキャリア4203は、内殻ハウジングに一体化されている。シャトル4210は、内殻ハウジング4200内のスロット4250を貫通する形状の先端4212を有する1つ又は複数のプロング4211を有する。シャトルは、シャトル内の1つ又は複数のスロット4217によって捕捉される1つ又は複数のフランジ4216を有するナット4215を介して前後に移動され、これによってシャトル及びナットは装着された状態のままであり、両者はナットが回転したときに一緒に移動する。
【0107】
この実施例では、内殻の2つの半体が閉じられた時に形成された支持フィーチャを通って引き出される電源コード上の接地プロングの圧着を防止する止め具を介してひずみの緩和が行われる。前述したその他のひずみ緩和方法も使用できる。
【0108】
内殻は、図示したように、組み合わせのナットねじ及びひずみ緩和機能を組み込むことができ、あるいは別の一部品4110とすることができる。この設計オプションでは、内殻4200に接続されたねじ切りスリーブによって形成することができる。内殻は、内殻ハウジングの後方突起上で押されることで接続でき、内殻アセンブリの外面上の同心溝又はリングに整合することによって整合される同心保持リング又は溝によって保持できる。また、同心スリーブ上のフランジを捕捉する内殻に保持溝を有するか、又は上に詳述したその他の任意の接合方法によって保持することもできる。内殻は、保持ピン又はその他のフィーチャを組み込むことにより、一度押圧されると回転しないことを保証できる。スリーブはまた、繋ぎ線を含まないように製造することができるので、滑らかなナット回転機能を提供することができる。
【0109】
シャトル4210のプロング4211は、嵌合レセプタクルの壁と、プラグとレセプタクルとの間の接続を確保する誘電体シェルとの間で移動され、留められる。これは、前述したいくつかの方法で行うことができる。内殻、外殻及びナット付きシャトルのアセンブリは、プラグ及びレセプタクルを引き離そうとする力を、圧着された接地プロング又は内殻アセンブリ内の電源コードを固定するために使用される任意のその他のひずみ緩和フィーチャを介して電源コード4100に伝達するように作用する。図示されたシャトル4210は、内殻アセンブリ上に取り付けられ、前述したように、その背後のナットによって保持される。シャトルの後の半体の1つ又は複数の溝4218に進入して、シャトルを把持する補助と、データセンタオペレータにとって重要な電源、位相又は優先順位又はその他の特性のような電源コード接続のある種の特性をマーキングするのに用いることができる色識別方法との両方を提供する1つ又は複数の弾性リングを設けることができる。この設計は、本明細書及び本出願に援用される過去の出願で説明したように、ナットを回転させて係止された接続を解除することにより、係止位置から解除する。
【0110】
特定の機器の問題のために作成した新しいフィーチャを以下に説明する。電源コードレセプタクルのいくつかのモデルは、エンドユーザが係止電源コードを簡単に除去することを防止するシュラウドを備えで販売されている。一例の写真については、図18Yを参照されたい。
【0111】
簡単な解決策は、ユーザが外殻を引き抜き、係止プラグを解除することを可能にするツールを介して外部ハウジングを拡張する方法を提供することである。ツールは、以下の方法で使用するように設計することができる。
1.挿入され、使用され、その後除去される。この場合、図18Zに示す単純な板金工具が作用する。これはレセプタクルシュラウド内に押し込まれ、そこで2つの弾性リングが着座する外殻上の分割リブを捕捉し、ユーザが外殻を引き戻してプラグを取り外すことを可能にする。
2.挿入され、使用され、取り付けた状態のままにする。この場合、プラグの内殻及び外殻はわずかに変更される。1つ又は複数のチャネルが内殻の外面に成形される。くぼみは、外殻の1つ又は複数の面に成形され、壁は後方で垂直に最も近く、前壁は45度に傾斜している。凹部は、内殻のチャネルに整列されている。このツールは、内殻のチャネルに挿入され、フック先端が拡大して外殻の垂直壁に引っ掛かるまで押し込まれる、先端にフックを備えた1つ又は複数のプロングを有する。次いで、ユーザは、ツールを引き戻し、係止プラグを解除することができる。所望であれば、ツールを取り付けておくことができる。ツールを取り外す場合、ユーザは、ツールを少し押し込み、これによってツールが外れ、フック先端が密着するので、ユーザはツールを少し握ると外れた状態になるので、プロングを内殻のチャネルから引き出してツールを取り外すことができる。
【0112】
図19図22は、本発明の確実な接続に含まれる嵌合電気接続を固定する機構の別の実施形態の動作を示す。この実施形態は、接続を引き離そうとする力6070に応答してそれ自体を自動的に固定するものである。図20~22は、1)完全に挿入された5000、2)張力の下で完全に挿入された6000、3)解除された7000、の各状態の保持機構の上面図である。図19は、プラグ、レセプタクル、及び保持機構の要素を示す。図20は、プラグがレセプタクルに挿入されたが接続を引き離そうとする力は印加されていない接続を示す。図21は、プラグ6010をレセプタクル6020から引き抜こうとするプラグ601上の力に反応する保持機構6000の動作を示す。プラグ6010の引き抜きに反応して、詳細な拡大部6100に示す保持機構は、傾斜ランプ6040の作用を介して、エラストマー6050をレセプタクル6060の壁にますます密着させ、プラグ6010とレセプタクル6020との間の摩擦インターロックを増大させる。このようにして、プラグ6010をレセプタクル6020から引き抜こうとする力6070そのものが、保持機構6000と係合してレセプタクル6060の壁と摩擦係合し、それによってプラグ6010の引き抜きを防止し、嵌合アセンブリの電気接続を維持するように作用する。保持機構6000は、前述した何れかの好適な材料で製造することができる。図22は、確実な接続の解除中の保持機構の動作を示す。ユーザが接続を解除しようとする場合、外殻7030を把持して引っ張ると、外殻7030は、引張7070し、外殻7060の突起を介して、エラストマー7040をランプ7050に沿って引っ込め、エラストマー7040を圧縮解除して接続を解除する。
【0113】
図23図24は、本発明の確実な接続部に含まれる嵌合電気接続を固定する機構の別の実施形態の動作を示す。この実施例は、接続を引き離そうとする力に応答してそれ自体を自動的に固定するものである。図23は、安全機構を組み込んだプラグ8000の側方上面図と、通常の標準レセプタクルの側面図8010及び斜視図8020である。レセプタクルは、パネルにスナップ嵌めされた時にレセプタクル8020を固定するために使用されるフィンガ8030を有する。これらのフィンガ8030は、通常、個別に成形されたスナップ嵌めレセプタクル8020に提供され、通常、プラグストリップへのスナップ嵌め挿入のために1つの成形されたユニット内に2、3又はそれ以上のレセプタクルを提供するレセプタクルの成形モデル内に設けられている。フィンガ8030は、レセプタクル8020が挿入されると大きく広がり、レセプタクル8020のボディに開口を残す。フィンガが提供されていない場合、製造業者は、成形品を変更して、フィンガ又は同様に成形され、配置されたスロット又は穴が、規制機関の承認にほとんど又は全く影響を与えずに低コストで、個々の又は複数のレセプタクルのあらゆるモデルに提供され、容易かつ安価に提供することができることを保証する。プラグ8000は、プラグ8000がレセプタクル8020に挿入された時に、レセプタクル8020のボディの開口に拡張して挿入されるタブ8040(オプションとして、フックとして成形できる)を有する。タブ8040の端部は、レセプタクル8020の壁に挿入され、レセプタクルの壁への接続を引き離そうとする力を伝達するが、レセプタクル8020の壁の開口を通過しないような位置に配置し、成形することができる。これにより、タブ8020は、接続を引き離そうとする力に応答してレセプタクルの壁によって係留することができず、プラグ8000とレセプタクル8020とを分離することが確実になる。タブ8020をこのように成形することにより、確実な接続が好適に機能し、必要に応じて常に解除されることが保証される。接続を解除する場合、ユーザは外殻805を把持し、それを引き戻してプラグ8000をレセプタクル8020から引き抜く。
【0114】
図24A~24Eは、1)部分的に挿入された(図24A)、2)挿入されているがまだ固定されていない(図24B)、3)完全に挿入され、固定されている、9020(図24C)、4)完全に挿入されているが解除されている、9030(図24D)、5)取り外され、接続が終了している、9040(図24E)、の各状態における電気接点プロングを有する保持機構の上面図である。前述し、24A~24Eに示すように、プラグ8000は、プラグがレセプタクル8020に挿入された時、レセプタクル8020のボディの開口に拡張して挿入するタブ8040(オプションとして、フックとして成形できる)を有する。接続を解除する場合、図24D及び図24Eに示すように、ユーザは外殻8050を把持し、それを引き戻して(8060)、プラグ8000をレセプタクル8020から引き抜く。外殻8050は、タブ8040が延びるために好適に成形されたほぼ長方形の開口を備え、ユーザによって外殻8050が引っ張られると(8060)、オス型プラグの前面に最も近い矩形開口の縁8070がタブ8040を押し下げ、プラグ8000を解除してレセプタクル8020から離脱させる。保持機構は、前述した何れかの好適な材料で製造することができる。この機構のこの実施形態は、ユーザが作動させた手動保持機構を使用する前述のバージョンと容易に組み合わせることができることに留意されたい。この実施例は、外殻の位置及び移動を制御するための前述した作動ナットを使用する。作動ナットの解除位置は、外殻を位置決めしてタブを押下させ、レセプタクルとの係合を防止するが、プラグがレセプタクルに挿入されたり、レセプタクルから取り外されたりするのを防止することはない。作動ナットの確実な位置は、タブがレセプタクルと係合して接続を確保することを可能にする。このバージョンは、いくつかの状況において有用であり得る。
【0115】
図26A~Iは、コードをプラグストリップに固定するその他の可能な方法を示す。係止機構はプラグストリップに組み込まれているので、全てのコードが一度に係止され、一度に全てのコードを解除することができる。図26Iは、12、例えば、一列に配向され狭いプロファイルの長尺「ストリップ」に組み立てられた国家電気製造業者協会(NEMA)タイプ5-15レセプタクル(その他のレセプタクルタイプも使用することができ、5-15タイプを一例として用いた)を備えた多口電気コンセントアセンブリ4040を示す。この構成は電子機器ラックに普通に利用されており、しばしばプラグストリップと呼ばれ、本明細書では、これ以降、その呼称を用いる。この方法を使用して、1つから何れかの実際の限界までの任意の数のレセプタクルを製造することができる。本発明の目的であるプラグストリップは、プラグストリップに取り付けられる電気コードのプラグを固定するための係止フィーチャを組み込んだという点で独特である。装着された電気プラグへのレセプタクルの係止又は解除は、小さなツールでパネルの前面に六角ソケットねじ4021を回転させる操作によって達成される。これは、必ずしも六角ソケットである必要はなく、アセンブリに一体化されたノブ又はハンドルであってもよいし、内部機構を作動させる何らかのその他の手段であってもよい。これは、プラグストリップを解除し、再度係止する能力を有資格の要員に制限する、整合ツール、ノブ、又はレバー等を備えた独自仕様のコネクタであってもよい。ツールは、ローカルに制御された(ボタン又はスイッチ又はセキュアなキー作動スイッチ又はセキュアなディジタル認証データフォブ又は自動車ドア、又は例えばディジタルパスキー、IDカード、又はその他の好適な物理アクセス制御機構によって)又は遠隔制御されたモータ駆動装置の何れかによって制御されるモータ又はソレノイド駆動係止機構であってもよい。遠隔制御は、必要に応じて、セキュリティフィーチャを備えた、又は備えない何れかの好適な通信機構を介して、例えば、インターネット、社内データネットワーク上で、無線ネットワーク(それらの何れも暗号化、認証、トークン等を用いたセキュアな接続として実施できる)を介して、又はその他の任意の好適手段を介して、暗号化、認証、トークン等を使用して達成することができる。
【0116】
本発明の独特の概念は、単一の簡単な操作によって、取り付けられたプラグから全てのレセプタクルを係止又は解除する能力である。さらに、この設計は、アセンブリが係止された位置にある時に、取り付けられたプラグを引き出すための予測可能な引き抜き力(プログラマブルリリース)を可能にする。これは、米国保険業者安全試験所(UL)のような機関の要求事項を満たすために必要であり得る。この設計は、取り付けられたプラグの製造公差の幅広い変動を可能にする。さらに、このアセンブリの設計は、設計の簡単さのために、製造コストの低減及び信頼性の向上を可能にする。この設計は、様々なプラグタイプに合わせて構成することができ、NEMAタイプ5-15プラグの例に限定されるものではない。
【0117】
詳細な説明
係止アセンブリの主要な設計の特徴は、プラグストリップが供給しているレセプタクルの数に対応する任意の数の捕捉ポイントで任意の長さで組み立てることができる独自のプロング捕捉機構である。図26A及び図26A2は、各プロング捕捉アセンブリの3つの基本的な部品を概略的に示す。これらのアセンブリは、レセプタクルごとに少なくとも1つのアセンブリの組み合わせで各レセプタクルに配置されるが、何れか1つのレセプタクルの全てのプロング捕捉位置、及び全てのレセプタクルに適用される可能性が高い。これらのアセンブリは、電気的分離のために、電気導体の各々に対して別個に維持されなければならない。図26A及び図26A2に示す部品は、全て本質的に金属であり、真鍮、ベリリウム銅、又はその他の合理的な引張強度の材料のような良好な導電性金属から製造できるが、これらの材料に限定されるものではない。一次電気プロング受け4001が、図の左側に示されている。これは、マシンスタンピングされ、ダイ成形された部品を備える。プロングワイプ4010は、ベーススタンピングされた金属から形成され、当業界で普通に実施されているように内側に圧延されて、嵌合プロングが合理的に容易に出入りすることができるが、嵌合プロングとの電気接続が極めて確実である。スタンピング4012の穴は、電気ワイプ4010の背後に配置され、嵌合コネクタのプロングがアセンブリを完全に貫通することを可能にする。第1の穴の真上の金属4011には追加の穴が穿設されている。この穴4011は、完成したアセンブリの追加部品のばねのための動作空間を可能にする。把持アセンブリの第2の部品は、作動された時に挿入されたプロングを実際に保持する機能を実行するプロングベアリングスタンピング4002である。それもやはり導電性金属であり、ある程度の脆性を有していなければならない。このことは、スタンピングに形成された一体のばね4017があるので、必要である。部品の側面図を参照すると、ばね4017の金属がアーク内で左に偏向されることが分かる。このばねの目的は、後程、組み立てられた部品を説明する時に説明する。さらに、この部品4015に穴をスタンピングして、この穴によって、干渉されることなく嵌合プラグのプロングをこのスタンピングに貫通させることができる。第3の部品、後ろ側プロング支持部4003が図示されており、下部開口部4012におけるプロング受け4001上と同じ相対的位置にある穴4020を有する簡素なスタンピングである。
【0118】
図26B及び図26B2は、アセンブリに対する3つの部品4001、4002、4003の直交図4051及び側面図4052である。穴4011がプロング受け部品4001に必要であったのは明らかであり、ばね4017の突出部は、干渉を受けない位置を有している。この図では、3つの下部開口部が整列して、装着されるプラグの係合するプロングによる貫通を可能にすることも理解できる。
【0119】
図26C及び図26C2には追加の部品であるプロングが示されており、単一のプロング4013を有する代表的なプラグの部分図が示されており、本発明の完成したアセンブリの一部ではなく、部分図は2つの部品4052、4053を共に係止する工程における部品の機能を明らかにするために使用される。代表的なプラグ及びプロング4053のアセンブリは、プロング4017と絶縁性キャリア4020とを備える。このアセンブリ、概ね、3プロングプラグアセンブリの一部であるが、プロングの任意の組み合わせの部材であってもよい。このシステムは、捕捉されるべき所望のプロングに様々なサブ部品の開口部の形状を整合させることによって、任意の形状のプロングについて作用する。プロング受けアセンブリ4052が図に示されており、一次電気プロング受け4001と、プロングベアリングスタンピング4002と、後ろ側プロング支持部4003とを備える。この時、電気プロングワイプ4010は、嵌合プロング4017によってまだ係合されていない。
【0120】
図26Dは、プロング受けアセンブリ4052内に完全に入った電気プラグ4053を示す。3つの部品4001、4002、4003の整列された開口部は、プロング4017をそれらの開口部を介して電気的ワイプ4010に挿入することを可能にする。この時点で、3つの開口部は基本的に整列され、プロング4017を自由に通過させることができる。ばね4017は、緩んだ状態で示されている。
【0121】
図26Eで、プロングベアリングスタンピング4002が、下方向に力が印加された状態で示されている。このスタンピングにおける開口部の頂部は、ここで、プロング4017の頂部に押し付けられている。同時に、一次電気プロング受け4001及びプロングベアリングスタンピング4002の開口部の底部は、プロング4017と反対方向に反力を印加し、剪断作用を生じる。プロングの相対的な強度は大きいので、剪断力はプロングを捕捉するようにだけ作用し、プロングを損傷しない。この時、バネ4017は圧縮された状態で示されている。この構成で、プロング4017との最初の接触後に、プロングベアリングスタンピング4002に対する測定可能な運動範囲が確保される。これは製造業者間でプロング寸法が変化するので必要であり、ラインに複数のプロング受けを配置する場合には、小さな製造のばらつきを補償する手段が必要になる。このばね4017はまた、プロングベアリングスタンピング4002の垂直偏向の所与の範囲について、プロング4017に予め定められたレベルの力を印加することを可能にする働きをする。この時点で、プロングは捕捉され、「係止」される。
【0122】
図26Fは、線形構成で連続して配置された複数の上記のプロング受けアセンブリ4052を示す。部品4052の3つの全部品は、3つのスタンピングの単一のセット上に一列に複製される。最終的な複数のプロング捕捉アセンブリ4054は、共に組み立てられた3つの金属部品を備える。
【0123】
図26Gは、嵌合プラグのプロングの配置に適合して各々の開口部の場所を生成するように互いに隣接して配置された3つの多種プロング捕捉アセンブリ4054を示す。この構成は3つの導体に限定されるものではなく、1つの捕獲プレートと2つの電気的ワイププレートのみを含む変形例は可能な変形例の一例に過ぎない。プラグを捕捉するために、少なくとも1つの捕捉プレートアセンブリが必要である。このアセンブリは、電気伝導及び捕獲サブアセンブリ4055である。
【0124】
図26Hは、プロングベアリングスタンピング4002に力を提供する1つの可能な方法を表す。カムプレート4022の縁部に掛けられたプロングベアリングスタンピングのフック端4020に留意されたい。カムプレート4022のベアリング穴4023に力が印加されると、力は3つのプロングベアリングスタンピングフック4020に伝達される。カムプレート4022は、カム動作に関連付けられた短手方向の作用を可能にするために、プロングベアリングスタンピングフック4020に対してプレートの一定の左右の動きを可能にする形状である。カム4024は、ベアリング4025内の所定位置に保持され、この実施例では、受け口六角ソケット4027によって作動される。カム4024及びベアリング4025は、後述するCフレームに担持されている。六角ソケット4027に挿入されたツールを介してカム4024が回転すると、ベアリング4025の軸線周りに偏心回転する。偏心運動はカムベアリング4002に伝達されてカムベアリング受け4023に伝達され、カムプレート4022内の運動に伝達される。小さな偏向のみが必要であるので、ツール(ノブ又は前記のカムを回転させるためのその他の手段)に印加される力は何倍にも増幅されるので、全てのプラグを係止するのに必要な力は、達成するのが容易なレベルに維持される。
【0125】
図26Iは、組み立てられたプラグストリップ4040(図26I)のサブアセンブリ部品、誘電体レセプタクル面4058、導電及び捕捉サブアセンブリ4055、カムアクチュエータ4056、カム支持Cフレーム4057、誘電体分離器4059、及びバックハウジング4050を示す。エンドキャップ、コードアセンブリ及び電気的アタッチメントは図示されていないが、最終的なアセンブリには含まれており、伝統的な手段によって取り付けられている。
【0126】
本発明は、いくつかの新規な特徴を有するが、特筆すれば、全てのレセプタクルを同時に係止及び解除すること、捕捉されたプラグのための予測可能な引出張力を生む特性を有するばねを製造することができること、1つの作動ポイントからの任意の実用上の長さ及び数のレセプタクルが可能であること、レセプタクルの面の背後のプロファイル領域が絶対最小限であること、単純なスタンピングは、より低コストの組立及び製造を可能にし、前述したツール又はその他の手段の何れかによる単純なツイスト操作がアセンブリを係止及び解除するのに必要な全てであることが挙げられる。
【0127】
本発明の前述の説明は、例示及び説明の目的のために提示されている。さらに、説明は、本発明を本明細書に開示された形態に限定することを意図するものではない。したがって、関連技術上記の教示並びに技能及び知識に見合った変形及び修正は、本発明の範囲内である。上述した実施形態は、本発明を実施する周知の最良の形態を説明し、他の当業者が、本発明の特定の用途又は使用によって必要とされる様々な修正を加えつつ、本発明を上記実施形態又はその他の実施形態で利用することを可能にすることを意図している。添付の特許請求の範囲は、従来技術によって許容される程度に代替実施形態を含むように解釈されることが意図されている。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図14D
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図18G
図18H
図18I
図18J
図18K
図18K2
図18K2b
図18K3
図18L
図18M
図18N
図18O
図18P
図18Q
図18R
図18S
図18T
図18U
図18V
図18W
図18X
図18Y
図18Z
図18AA
図18BB
図18CC
図18DD
図18EE
図18FF
図18GG
図18HH
図18II
図18JJ
図18KK
図18LL
図18MM
図18NN
図18OO
図18PP
図18QQ
図18RR
図18SS
図18TT
図19
図20
図21
図22
図23
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図25
図26A
図26A2
図26B
図26B2
図26C
図26C2
図26D
図26E
図26F
図26G
図26H
図26I
【国際調査報告】