(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(54)【発明の名称】消毒溶液内のナノバブル形成を最適化するためのガス注入システム
(51)【国際特許分類】
C02F 1/72 20060101AFI20220414BHJP
C02F 1/70 20060101ALI20220414BHJP
C02F 1/78 20060101ALI20220414BHJP
B01F 23/2326 20220101ALI20220414BHJP
B01F 25/40 20220101ALI20220414BHJP
B01F 25/72 20220101ALI20220414BHJP
B08B 5/00 20060101ALI20220414BHJP
B05B 1/02 20060101ALI20220414BHJP
B05B 1/30 20060101ALI20220414BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
C02F1/72 Z
C02F1/70 Z
C02F1/78
B01F3/04 F
B01F5/06
B01F5/20
B08B5/00 Z
B05B1/02 101
B05B1/30
B05C11/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559505
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(85)【翻訳文提出日】2021-11-16
(86)【国際出願番号】 US2020025515
(87)【国際公開番号】W WO2020198698
(87)【国際公開日】2020-10-01
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521438294
【氏名又は名称】エヌボット システムズ、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドムレーズ、ブライアン シー.
(72)【発明者】
【氏名】ゲアレック、スティーブ
【テーマコード(参考)】
3B116
4D050
4F033
4F042
4G035
【Fターム(参考)】
3B116AA46
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4F042CB27
4G035AB20
4G035AB27
4G035AC15
4G035AE02
4G035AE13
(57)【要約】
消毒溶液内のガス・ナノバブルの形成を最適化するためのシステム、デバイス、及び方法が提示される。汚染水を処理するための例示のシステムにおいて、遠心ポンプは、貯蔵器から水を引き込み、水を、ポンプ内の混合チャンバ、圧力容器、逆流弁、ベンチュリ・インジェクタ、及び貯蔵器内に浸されたノズルのペアを含んだ、要素の回路内を、及びそれを通して循環させる。システムは、ある体積のガス・ナノバブルを含んだ水溶液を生成するように、オゾン富化ガスを流体内に注入する。ノズルは、ガス・ナノバブルを貯蔵器内に放出し、水中の有機化合物及び他の汚染物質を破壊する反応性が高い化合物を作り出す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を貯蔵器から混合チャンバに移動させるための遠心ポンプと、
第1の体積のガス・ナノバブルを含む第1の溶液を生成するために、第1の量のガスを前記混合チャンバの内部の前記流体内に注入するためのガスサプライと、
前記第1の溶液を前記遠心ポンプから受け取るための圧力容器であって、前記圧力容器は、第2の溶液を生成するために、前記第1の溶液を所定の内圧で、選択された持続時間の間、保持するように構成され、前記第2の溶液は、前記第1の体積に加えて、第2の体積のガス・ナノバブルを含む、圧力容器と、
前記第2の溶液を前記貯蔵器内に噴霧するための1つ又は複数のノズルであって、前記体積のガス・ナノバブルの一部分を前記流体内に放出するような寸法及び形状とされた1つ又は複数のノズルと
を有し、
前記遠心ポンプは、所望の量の汚染物が前記流体から取り除かれるまで、前記貯蔵器、前記遠心ポンプ、前記圧力容器、及び前記1つ又は複数のノズルを有する要素の回路内で、及び前記回路を通して、前記流体を循環させるように構成されている、システム。
【請求項2】
前記要素の回路は、
前記第2の溶液を前記圧力容器から受け取るための逆流弁をさらに有し、前記逆流弁は、前記圧力容器の内部の前記内圧を増加させるように、また前記圧力容器の内部の前記選択された持続時間を引き延ばすように構成され、
それにより前記圧力容器は第3の溶液を生成し、前記第3の溶液は、前記第1の体積及び前記第2の体積に加えて、第3の体積のガス・ナノバブルを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記要素の回路は、
前記第2の溶液を前記圧力容器から受け取るためのベンチュリ・インジェクタをさらに有し、前記ベンチュリ・インジェクタは、第4の溶液を生成するために、所定の補給量のガスを前記流体内に注入するように構成され、前記第4の溶液は、前記第1の体積及び前記第2の体積に加えて、第4の体積のガス・ナノバブルを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記要素の回路は、
前記第2の溶液の選択された部分を、前記ベンチュリ・インジェクタに送達するように構成された再循環弁を含む再循環管と、
前記補給量のガスを供給するために前記ベンチュリ・インジェクタの吸引ポートに接続された補給ガス引入れチューブと
をさらに有し、
前記ベンチュリ・インジェクタは、側壁と、前記側壁内の前記吸引ポートとによって画定される長手方向チャンバを有し、前記長手方向チャンバは、前記補給量のガスを、前記吸引ポートを通して前記第2の溶液の前記選択された部分内に引き込むのに十分な圧力差を作り出すような寸法及び形状とされる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ガスはオゾン富化ガスであり、前記ガスサプライは、
周囲空気を酸素富化ガスに変換するための酸素濃縮器と、
前記酸素富化ガスを前記オゾン富化ガスに変換するための、前記酸素濃縮器と流体連通するオゾン発生器と、
前記オゾン発生器と流体連通し、前記オゾン富化ガスを前記遠心ポンプ内部の前記混合チャンバに送達するように構成されたガス引入れチューブと
を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記圧力容器は、
前記圧力容器の内部で長手方向に、且つベース端から遠位端まで実質的に垂直に延びるチャンバを画定する分流管壁であって、前記チャンバは、前記圧力容器と、前記ポンプからの接続管とに流体連通し、前記分流管壁は、該分流管壁を通る複数の穿孔をさらに画定する、分流管壁と、
過剰体積のオゾン富化ガスを前記圧力容器から放出するように位置決めされた排気口であって、前記過剰体積は、それが前記第1の溶液内に注入されなかった、及び溶解されなかったことによって特徴付けられる、排気口と、
前記排気口内への前記第1の溶液の流れを選択的に抑止するような寸法及び形状とされたデフレクタであって、それにより、前記第1の溶液が前記圧力容器の内部に留まっている前記選択された持続時間を選択的に引き延ばす、デフレクタと
をさらに有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記1つ又は複数のノズルは、互いに間隔が空けられたノズルのペアであって、前記貯蔵器の床面の上の平均高さに位置する深さまで前記貯蔵器内に浸されたノズルのペアを有し、
前記ノズルのペアのそれぞれは、1つ又は複数の出口に向かって収束する1つ又は複数の流路を画定するノズル本体を有する、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「Backflow Device for Optimizing the Formation of Nano-bubbles in a Fluid」という名称の2019年3月28日に出願した米国特許仮出願第62/825,491号、及び「Systems and Methods of Infusing Nano-bubbles of Enriched Gas into a Fluid to Create a Solution for Removing Pollutants」という名称の2020年2月4日に出願した米国特許仮出願第62/969,729号の両方の利益及び優先権を主張するものであり、それぞれが本明細書にその全体を組み込まれる。
【0002】
本開示に記載される実例は、空気及び水処理システムの分野に関する。より詳細には、本開示は、消毒溶液中のガス・ナノバブルの形成を最適化するための方法及びシステムを述べるが、それらに限定するものではない。
【背景技術】
【0003】
従来の水処理システムは、微生物毒素及び病原体を取り除くために、多様な化学薬品を使用し、その殆どは環境に優しいものではない。湖、池、畜産廃棄物プールなどの、大きな開水面の水域を処理することは、現在はコストがかかり過ぎ、技術的に実行可能ではない。未処理の廃棄物はしばしば、環境への影響についての懸念を引き起こす大量のメタン、窒素、及び他の物質を含む。貨物船から放出されるバラスト水は、港の周りの湾及び入り江を汚染し得る。ウォーターサプライ、並びに天然水源及び環境に向けられ得るテロ行為の脅威についての懸念も増大しつつある。室内の空気、表面、医療機器、及び他の構成要素を消毒及び殺菌するための既存のシステムは、コストがかかり、時間がかかり、及び多くの場合に効果が不十分である。ウイルスを含む多くのタイプの微生物及び病原体は、処理されない限り長時間の間、表面上及び閉じられた空間内で生き延びることができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
開示される様々な実装形態の特徴は、添付の図面の図が参照される、以下の詳しい説明から容易に理解されるであろう。説明において及び図面のいくつかの図にわたって、各要素には参照番号が用いられる。複数の同様な要素があるとき、類似の要素に単一の参照番号が割り当てられることができ、付加される小文字は特定の要素を指す。
【0005】
図に示される様々な要素は、別段の記載がない限り原寸に比例して描かれていない。様々な要素の寸法は、明瞭にするために拡大され又は縮小され得る。いくつかの図は1つ又は複数の実装形態を示し、例のみとして提示され、限定するものと解釈されるべきではない。図面には以下の図が含まれる。
【0006】
【
図1】例示の実装形態による、ガス注入システムの概略説明図である。
【
図2A】
図1のガス注入システムと共に用いるのに適した圧力容器の概略図である。
【
図2B】いくつかの例示の実装形態による、デフレクタの斜視図である。
【
図3A】いくつかの例示の実装形態による、手動制御を有する逆流弁アセンブリの説明図である。
【
図3B】いくつかの例示の実装形態による、電動制御を有する逆流弁アセンブリの説明図である。
【
図4】いくつかの例示の実装形態による、ノズルの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本システム及び装置及び方法は、以下の詳しい説明、実例、及び図面を参照することによって、より容易に理解される。本明細書で用いられる専門用語は、特定の態様を述べるためのみであり、限定するものではない。
【0008】
以下の説明及び図面の全体を通して類似の部分は、同じ参照番号によって記号が付けられる。図面は原寸に比例して描かれていない場合があり、いくつかの特徴は縮尺において誇張されて、又は明瞭さ、簡潔さ、及び情報を伝えるためにいくらか概略された形式で示され得る。
【0009】
以下の説明は、現在知られている実施例において実施可能な開示としてもたらされる。この目的を達するために、当業者は、有益な結果を依然として得ながら、本明細書で述べられる様々な態様に対して多くの変更がなされ得ることを認識及び理解するであろう。また所望の恩恵のいくつかは、他を利用せずに、述べられた特徴のいくつかを選択することによって得られ得ることが明らかになるであろう。従って、当業者は、述べられる実例に対する多くの変更形態及び適合形態は可能であり、さらにはいくつかの状況において望ましい場合があり、及び本開示の一部であることを認識するであろう。従って、以下の説明は、原理の例示として示され、限定するものではない。
【0010】
全体にわたって用いられる、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が異なる解釈を明らかに示す場合を除き、複数の参照対象を含む。従って、例えば、構成要素に対する参照は、文脈が異なる解釈を示す場合を除き、2つ以上のこのような構成要素を含むことができる。
【0011】
範囲は、本明細書では「およそ」1つの特定の値から、及び/又は「およそ」別の特定の値までとして表され得る。このような範囲が表されたとき、他の態様は1つの特定の値から、及び/又は別の特定の値までを含む。同様に、先行詞「約」の使用によって、近似として値が表されるとき、特定の値は別の態様となることが理解されるであろう。さらに、範囲のそれぞれの端点は、他方の端点との関係において、及び/又は他方の端点とは独立という両方で、意味があることが理解されるであろう。
【0012】
本明細書で用いられる「任意選択の」又は「任意選択で」という用語は、それに続いて述べられる事象又は状況が生じても生じなくてもよく、その記述は、前記事象又は状況が生じる場合及び生じない場合を含む。
【0013】
本明細書で用いられる「容易にする」という用語は、支援する、補助する、又はより容易にすることを意味する。「抑止する」という用語は、妨げる、干渉する、妨害する、又は進行を遅らせることを意味する。
【0014】
本明細書で用いられる「近位」及び「遠位」という用語は、それぞれ別の品目又はユーザに対して近くに又は遠くに位置している、品目又は品目の1つ又は複数の部分を記述するために用いられる。従って、例えば、容器に取り付けられた管の遠端は、それが容器に対して遠く離れているので、遠位端と呼ばれ得る。
【0015】
本明細書で用いられる「結合された」又は「接続された」という用語は、1つのシステム要素によって生成された又は供給された電気的又は磁気的信号が、それによって別の結合された又は接続されたシステム要素に伝えられる、リンク又は同様のものを含む、任意の論理的、光学的、物理的、又は電気的接続を指す。別段の記述がない限り、結合された又は接続された要素若しくはデバイスは、必ずしも互いに直接接続されず、その1つ又は複数は電気的信号を変更する、操作する、又は運ぶことができる、中間の構成要素、要素、又は通信媒体によって分離され得る。
【0016】
本明細書で用いられる「ナノバブル」という用語は、約10ナノメートルと約400ミクロンの間の気泡直径を指し、及びそれらを含む。ナノメートルは1メートルの10億分の1(10-9メートル)である。ミクロン又はマイクロメートルは1メートルの100万分の1(10-6メートル)に等しい。
【0017】
溶液は、溶質(富化されたガスなど)と呼ばれる微量成分が、溶媒(水溶液に対して、水など)と呼ばれる主成分中に溶解された、液体混合物である。溶媒中に溶解され得る溶質の量は、温度、及び溶質の溶解度などのいくつかの要因に依存して変化する。溶媒中に溶解されるようになる溶質の最大限度は、溶解度として知られる。溶解度は、溶質の化学的性質であり、変化しない。
【0018】
溶液は、通常の条件下で溶媒中に溶解され得る、溶質(富化されたガスなど)の最大限の量を含んだときに飽和する。溶媒中に追加の溶質を注入するためには通常、動力学的混合、より高い圧力での注入、より高い温度、及び/又は長い持続時間など、特別な条件を必要とする。より多くの溶質の強制的な追加は、いくつかの場合、溶液を生成する。液体中のガスの溶液は、通常気泡を形成する。炭酸水は、二酸化炭素ガスによる過飽和状態の水溶液の実例である。
【0019】
本明細書で用いられる「注入される」という用語は、流体(溶媒)内への、追加のガス(溶質)の強制的な注入を意味し、及びそれを指し、これはいくつかの条件下で、過飽和状態の溶液を生成する。本明細書で用いられる「放出される」という用語は、その間に、流体溶液中に溶解されていた気泡が溶解されてない状態になる又は放出される、逆のプロセスを指す。
【0020】
実例のさらなる目的、利点、及び新規な特徴は、一部分において以下の説明に記載され、及び一部分において当業者には、以下について及び添付の図面を考察することで明らかとなり、又は実例の生産及び稼働によって学習され得る。本主題の目的及び利点は、添付の特許請求の範囲で具体的に指摘される方法論、手段、及び組み合わせによって実現され、達成され得る。
【0021】
様々な実施例及び実装形態は、除染用途でのその有用性を改善するために混合流体内の気泡サイズ及び濃度を最適化するための、例示のシステムを参照して述べられるが、本明細書で述べられるシステム及び方法は、多様な他のシステムの任意のものに適用されることができ、及びそれらと共に用いられ得る。
【0022】
次に、添付の図面に示され、以下で論じられる実例を詳しく参照する。
【0023】
図1は、例示の実装形態による、ガス注入システム1000の概略説明図である。システム1000は、要素の回路内及びそれを通して循環させるための遠心ポンプ200を含み、各要素は、その次のものと流体連通する。要素の回路は、この実例において、遠心ポンプ200、圧力容器300、逆流弁500、ベンチュリ・インジェクタ600、及び汚染流体の貯蔵器10内に浸されたノズルのペア700a、700bを含む。汚染流体は、水、塩水、他の液体、又は空気などの流体状態のガスとすることができる。要素の回路は、本明細書で述べられるように、制御ユニット100によって監視され、調整され、及び制御される。要素の回路は閉じられ、所望の量の汚染物が流体から取り除かれるまで、処理のために流体を再循環させる。本明細書で用いられる汚染物という用語は、流体から取り除かれるべき多様な物質の任意のものを含むように、最も広い意味で用いられる。
【0024】
システム1000はまたガスサプライを含み、ガスサプライは1つ又は複数のガス(例えば、オゾン、酸素、水素)を供給することができる。ガスサプライは、いくつかの実装形態において、周囲空気を酸素富化されたガスに変換するための、1つ又は複数の酸素濃縮器110a、110bを含む。いくつかのタイプの酸素濃縮器は、1分当たり約30リットルを処理することができ、約92パーセントの酸素富化を発生することができる。より大きな体積の流体及びガスを取り扱うシステムにスケールアップするために、より大きな濃縮器及び他の機器が用いられ得る。ガスサプライはまた、酸素富化されたガスをオゾン富化ガスに変換するための、1つ又は複数のオゾン発生器120a、120bを含む。オゾン富化ガスは、ポンプ200において、及びベンチュリ・インジェクタ600において、要素の回路に入る。システム1000はまた、過剰オゾンを捕捉し、それを酸素に変換するためのオゾン・デストラクタ400を含む。他の例示の実装形態において、1つ又は複数の異なるガスが用いられ得る。例えば、システムは、最初に水の貯蔵器を清浄にするためにオゾン富化ガスを注入することができ、過剰オゾンを取り除くために酸素富化ガスの注入が続き、追加の酸素及び/又は水素の注入が続いて水中のこのようなガスの濃度を増加させ、それによってこのようなガスが注入された飲料水を作り出す。
【0025】
遠心ポンプ200は、汚染流体がガス(例えば、オゾン富化ガス)と混合する混合チャンバ205を含む。遠心ポンプ200は、混合を助長し、流体内へのガスの注入を容易にするために、混合チャンバ205の内部にインペラと呼ばれる1つ又は複数の駆動ロータを含む。遠心ポンプ200において、流体は、高速で回転するインペラの中心近くの混合チャンバ205に入り、インペラは、外に向かって遠心力によって流体を押し進める(すなわち、インペラの中心に対して半径方向に)。代替的実装形態において、混合チャンバ205は、混合を助長するための1つ又は複数のギア、ギアのペア、又は他の攪拌器を含む。ガスは、比較的高い圧力の下で混合チャンバ205に入り、ガスを流体内に溶解させ、これは気泡を形成させる。流体及びガスの体積及び圧力を制御することで、ますます小さな気泡の形成を容易にし、そのいくつかはナノバブルとなる。ガスサプライは、示されるように、混合チャンバ205の内部で、第1の量のガスを流体に注入して、第1の溶液を生成する。第1の溶液は、ガスで完全に飽和されてもよく、されなくてもよい。第1の溶液は、第1の体積のガス・ナノバブルを含む。
【0026】
ガスは、第1の制御弁540を含み得るガス引入れチューブ140を通って、ポンプ200に流れる。汚染流体は、貯蔵器10からの流れを制御するための入口弁510を含み得る引入れ管210を通って、ポンプ200に流れる。入口弁510はまた、システム1000が不使用のとき、貯蔵器10から流体が徐々に流出するのを防止する。引入れ管210はまた、回路内への流体の流れを開始するためのプライミング・ポンプを含むことができ、これはシステムが動作を始動するときに特に有用である。流体を運ぶ引入れ管210及び他の管は、PVC、フレキシブル・ホース、又はシステム1000の圧力及び/又は温度に耐える能力を有する他の適切な材料から作られ得る。
【0027】
圧力容器300は、この実例においてポンプ200の上に搭載される。圧力容器300は、ポンプ200から第1の溶液を受け取り、第1の溶液を、内圧の下に及び選択された持続時間の間、保持するように構成される。圧力及び持続時間は、制御ユニット100によって設定され、調整され、及び制御される。圧力と時間の組み合わせは、圧力容器300によって発生される逆流圧力による、圧力容器300の内部及び混合チャンバ205の内部の両方での、ガス・ナノバブルの追加の注入を容易にする。圧力と時間の組み合わせは、第2の体積のガス・ナノバブルを含む、第2の溶液を生成する(ポンプ200の混合チャンバ205の内部に注入される第1の体積に加えて)。
【0028】
第2の溶液は、いくつかの実装形態において、圧力容器300を出て、出口管220を通って、第2の溶液を貯蔵器10内に噴霧するように構成されたノズルのペア700a、700bに流れる。
図1に示されるように、Y字形スプリッタ管は、流れをノズルのペア700a、700b内に均等に分流させるように、対称形とすることができる。圧力容器300のように、ノズル700a、700bはシステム内に逆流圧力を発生し、これは上流に位置する要素内のナノバブルの追加の注入を容易にする。ノズル700a、700bは、互いに間隔が空けられ、貯蔵器床面20の上の平均高さ730に位置する深さまで、貯蔵器10内に浸される。ノズル700a、700bは、いくつかの実装形態において、特に潮汐変動又は他の体積に関連する変動を受ける環境において、1つ又は複数のフロート及び釣り合いおもり(図示せず)によって、貯蔵器床面20の上に吊される。ノズル700a、700bは、ガス・ナノバブルの体積の一部分を貯蔵器10内の流体内に放出するように、寸法設定され形作られる。ナノバブルの放出は、第2の溶液に溶解されたガスを注入する。ガスがオゾン富化ガスである実装形態の場合は、ナノバブルの放出は、反応性が高く有機化合物及び他の汚染物質を破壊するのに役立つ、ヒドロキシル・ラジカルを作り出す。
【0029】
第2の溶液は、他の例示の実装形態において、圧力容器300を出て、出口管220を通って、逆流弁500に流れ、その後にノズル700a、700bに流入する。逆流弁500は、出口管220内に位置決めされ、出口管220を通る第2の溶液の流れを選択的に制限するように組み立てられ、及び他の形で構成される。出口管220を通る流れを制限することによって、逆流弁500は、システム内に顕著な逆流圧力を発生し、これは上流に位置する要素内におけるナノバブルの追加の注入を容易にする。逆流圧力は、圧力容器300の内部の内圧を増加させ、圧力容器300の内部の混合のための時間の持続時間を引き延ばす。逆流圧力はまた、ある程度、ポンプ200の混合チャンバ205の内部の圧力及び混合時間に影響を与える。増加された圧力と、より長い混合時間との組み合わせは、圧力容器300に第3の溶液を生成させ、これは第3の体積のガス・ナノバブルを含む(ポンプ200の混合チャンバ205の内部に注入された第1の体積に加えて、及び逆流弁を含まないシステム内の圧力容器300の内部に注入された第2の体積に加えて)。逆流弁500を通過した後、本明細書で述べられるように、第3の溶液がノズル700a、700bを通して貯蔵器10に注入される。
【0030】
図1に示されるシステム1000はまた、溶液を遠心ポンプ200内に戻るように再循環させるための回路を含む。示されるように、再循環管230は、溶液の選択された部分を出口管220から引入れ管210に戻るように、送達するように構成される。再循環管230は、流れを制御するため、言い換えれば、再循環されるべき溶液の選択された部分を制御するための、再循環弁520を含む。再循環管230は、ベンチュリ・インジェクタ600を含み、これはその名称が示すように、溶液がそれを通って流れるのに従って、ベンチュリ効果を作り出すように寸法設定され形作られる。ベンチュリ・インジェクタ600は、溶液がそれを通って流れる長手方向チャンバの側壁内に、吸引ポートを含む。補給ガス引入れチューブ130は、吸引ポートに接続され、オゾン富化ガスを運ぶように構成される。ガス引入れチューブ130は、いくつかの実装形態において、制御弁を含まず、代わりに、引入れチューブ130を通ってガスを引き込むために、ベンチュリ・インジェクタ600によって発生される吸引力に依存する。ポンプ200へのガス供給チューブ140内のガス弁540は、ベンチュリ・インジェクタ600が動作しているとき、ガスの供給を平衡させるために調整され得る。
【0031】
長手方向チャンバは、吸引ポートを通って溶液の選択された部分内へ、補給量のガスを引き込むのに十分な圧力差を作り出すように寸法設定され形作られる。補給ガスの注入は、第4の溶液を生成し、これは第4の体積のガス・ナノバブルを含む(ポンプ200の混合チャンバ205の内部に注入された第1の体積に加えて、及び圧力容器300の内部に注入された第2の体積に加えて)。第4の溶液は次に、追加のガスの追加の混合及び注入のために、主引入れ管210内へ、及び遠心ポンプ200内に戻るように流れる。
【0032】
システム1000は、いくつかの実装形態において、以下のいずれかによりオゾン富化ガスを送達することができ、(a)引入れチューブ140のみを通って、直接遠心ポンプ200内へ、(b)補給ガス引入れチューブ130のみを通って、直接ベンチュリ・インジェクタ600内へ、又は(c)両方の引入れチューブ140、130を通って、この場合はポンプ200及びベンチュリ・インジェクタ600は、溶液内のナノバブルの品質及び量を改善するように協働する。
【0033】
制御ユニット100は、システム1000を設定する、監視する、調整する、及び他の形で制御するように接続され及び構成され、システム1000は本明細書で述べられるように、ガスサプライ、遠心ポンプ200、圧力容器300、逆流弁500、ベンチュリ・インジェクタ600、及び酸素デストラクタ400、並びにシステム1000の要素を接続する配管及びチュービング内に位置する弁を含む。
【0034】
例えば、制御ユニット100は、いくつかの実装形態において、酸素濃縮器110a、110b、オゾン発生器120a、120b、及びシステム1000内のガスの流れを制御するガス弁530、540を制御する。制御ユニット100は、ポンプ200を駆動するモータの速度、圧力容器300の内部の内圧、逆流弁500、及びベンチュリ・インジェクタ600、並びにシステム1000内の流体の流れを制御する流体弁510、520を制御する。
【0035】
システム1000へのそれの接続によって、又はそれを通して、制御ユニット100はまた、流速、圧力、温度、及び他の条件についての情報を収集し、記憶する。システム1000内の弁及び他の要素を調整することによって、制御ユニット100は、システム要素の間及びそれらの中での流速、圧力、及び温度を平衡させて、ナノバブルの発生を最適化する。この態様において、制御ユニット100によってなされるシステム・パラメータの調整は、システム1000を全体として、より大きな量及び濃度のナノバブル、より高い品質のナノバブル、及びナノバブルがそれらがノズル700a、700bに到達するまで溶液内に保持されるように回路全体にわたる様々な段階でより安定な溶液を、発生させるようにする。
【0036】
制御ユニット100は、いくつかの実装形態において、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC:programmable logic controller)を含み、これは電源、タイマ及びカウンタ、メモリ(例えば、プログラミングを記憶し、温度及び圧力のログを維持するための)に接続されたプロセッサ(例えば、CPU)、PLCがそれを通してデータを外部デバイスから受信及びそれに送信する複数の入出力インターフェース、及びデータをコンピュータ及びモバイル・デバイスなどの、リモート・デバイスに送信及びそれから受信するための通信インターフェース(例えば、データ及び設定に対するリモート制御及びリモート・アクセスを容易にするための)を動作させ、及び制御する。
【0037】
PLCはそれの入出力インターフェースを通して、逆流弁アセンブリ500b(
図3B)を制御するモータ500、及びガス弁及び流体弁に対する設定を制御するモータなどの、外部コントローラと相互作用するように適合される。制御ユニット100及び/又はそれのPLCは、いくつかの実装形態において、ポンプ200のモータ駆動を制御するための可変周波数駆動装置(VFD:variable-frequency drive)を含み、これはシステム始動及びパワー・ダウンの間に特に有用である。
【0038】
制御ユニット100及び/又はそれのPLCは、ハードウェア故障又は停電によるシステム1000の完全な又は部分的なシャットダウンを防止するための1つ又は複数の冗長又はバックアップ・モジュールを含み得る。非常遮断シーケンス及び警報は、ハードウェア故障、過剰圧力若しくは温度、又は他のタイプのシステム過負荷の場合に活動化され得る。
【0039】
図2Aは、本明細書で述べられる例示のガス注入システムと共に用いるのに適した圧力容器300の概略図である。圧力容器300は、第1の溶液の流れを、ポンプ200から接続管215を通して受け取る。示されるように、圧力容器300の底部において、第1の溶液は分流管(diverter pipe)310を通って流れる。分流管310は、長手方向に、及び圧力容器300の底部のベース端から遠位端まで、実質的に垂直に延びる。分流管310の遠位端は、混合を容易にするように、圧力容器300の中心近くに配置され得る。示されるように、分流管310の側壁は、複数の穿孔315を含む。第1の溶液は、穿孔315を通して管310から出て、圧力容器300に入る。穿孔315は、混合及び注入を容易にするように設計された多様な寸法及び形状のうちの任意のものとすることができる。
【0040】
圧力容器300は、オゾン富化ガスの過剰体積を放出するための排気口330を含む。この過剰なオゾン富化ガスを大気に放出する代わりに、
図1に示されるように、過剰体積は蒸気チューブ150を通って、オゾン・デストラクタ400内に移動する。
【0041】
図2に示されるように、圧力容器300はまたデフレクタ320を含む。デフレクタ320は、第1の溶液の到来する流れが、排気口330に流入するのを選択的に抑止するように寸法設定され形作られ、位置決めされる。この態様において、デフレクタ320は、流体ではなく過剰ガスを捕捉するように設計された排気口330内に、到来する溶液が飛び散る(噴霧される)又は他の形で流入するのを防止する。流体は出口管220を通って出る。デフレクタ320はまた、オゾン富化ガスの流れが排気口330に入るのが早くなり過ぎるのを選択的に抑止するように、寸法設定され形作られ、及び位置決めされる。圧力容器300は、本明細書で述べられるように、第1の溶液を圧力下で、選択された持続時間の間、保持するように設計される。
【0042】
図2Bは、金属板から作られ、0.318cm(1/8インチ)の厚さで、全体に矩形の形状である、例示のデフレクタ320の斜視図である。例示のデフレクタ320は、排気口330の近くの圧力容器300の内部の天井又は上面にその四隅が溶接された、曲面板である。オゾン富化ガスの過剰な流れは、この実例において、例示のデフレクタ320の側縁部の周りを、排気口330内へ流れることができる。デフレクタ320は、いくつかの実装形態において、他の材料から作られ、他の形状及び寸法に形成されることができ、オゾン富化ガスの過剰な流れが排気口330に入るのを可能にするように、穿孔又は他の開口を含み得る。圧力容器300の内部の圧力は、追加の混合及び注入を容易にするように選択される。選択された圧力を超過したとき、オゾン富化ガスの過剰な流れは、排気口330に入るようになる。
【0043】
図1を再び参照すると、システム1000は、いくつかの実装形態において、圧力容器300からオゾン富化ガスの過剰体積を捕捉するためのオゾン・デストラクタ400を含む。この過剰体積は、それが第1の溶液中に注入されていないことで特徴付けられる。オゾン・デストラクタ400は、過剰体積内の実質的にすべてのオゾンを酸素に変換するための触媒と、酸素を排出(いくつかの実装形態では、大気に直接)するための出口401とを含む。触媒は、二酸化マンガン、酸化銅などの化合物、若しくは他の適切な化合物、又はそれらの混合物とすることができる。オゾン・デストラクタ400は、様々な実装形態において、加熱器、チャンバを通るガスの流れを方向付けるための1つ又は複数の羽根又は他の構造体、触媒に加えて濾過材、及びチャンバを通してガスを引き込む及び/又は出口401を通して酸素を吐き出すためのファンを含み得る。ガスがオゾン富化ガスではないシステムの場合は、オゾン・デストラクタ400は、過剰ガスを、それが大気に放出される前に、安全に取り扱うための他のタイプのシステムに置き換えられ得る。
【0044】
図3Aは、出口管220内に配置された、手動制御を有する逆流弁アセンブリ500aの断面図である。逆流弁アセンブリ500aは、いくつかの実装形態において、ハンドル501を含み、これは翼板502を管220内に下げて及び上げて、それを通る流体の流れを変更するように構成され、本明細書で述べられるように、それによって上流に位置する要素内の逆流圧力を発生する。翼板502は、約0.318cm(1/8インチ)と0.635cm(1/4インチ)の間の厚さを有する中実のステンレス製の板から構築され得る。中実の翼板502は、上流板503と下流板504との間に適合するように寸法設定され形作られる。板503、504は、示されるように、1つ又は複数のドリル穴又は開口を含む。
【0045】
図3Bは、出口管220内に配置された、電動制御を有する逆流弁アセンブリ500bの断面図である。逆流弁アセンブリ500bは、この実例において、シャフト560に接続されたモータ550を含み、これは翼板560を管220内に下げて及び上げて、それを通る流体の流れを変更するように構成され、本明細書で述べられるように、それによって上流に位置する要素内の逆流圧力を発生する。翼板560は、約0.318cm(1/8インチ)と0.635cm(1/4インチ)の間の厚さを有する中実のステンレス製の板から構築され得る。中実の翼板560は、上流板573と下流板574との間に適合するように寸法設定され形作られる。板573、574は、示されるように、1つ又は複数のドリル穴又は開口を含む。モータ550は、制御ユニット100に接続され、それによって制御され、又は別個に制御され得る。
【0046】
手動であるか電動であるかに関わらず、逆流弁アセンブリ500a、500bは、いくつかの実装形態において、上流に位置する要素内に所望の大きさの逆流圧力を発生するように調整可能である。逆流弁アセンブリ500a、500bが閉じられるのに従って、流量制限が増加し、ひいてはより高い逆流圧力を発生する。逆流圧力は、圧力容器300の内部の内圧を増加させ、圧力容器300の内部の混合のための時間の持続時間を引き延ばす。逆流圧力はまた、ある程度、ポンプ200の混合チャンバ205の内部の圧力及び混合時間に影響を与える。
【0047】
他の実装形態において、逆流弁アセンブリ500は手動又は電動制御を用いて調整可能ではない。この実例において、逆流弁アセンブリ500は、特注であり、弁を通る流体の流れを制限又は変更し、それによって本明細書で述べられるように、上流に位置する要素内の逆流圧力を発生させるように設計された1つ又は複数の内部構成要素を含む。
【0048】
図4は、いくつかの例示の実装形態によるノズル・アセンブリ700cの説明図である。ノズル・アセンブリ700cは、出口管220に結合するように構成されたねじが切られたコネクタ710を含む。圧力容器300及び逆流弁アセンブリ500と同様に、ノズル・アセンブリ700cはシステム内に逆流圧力を発生し、これは上流に位置する要素内のナノバブルの追加の注入を容易にする。この態様において、ノズル・アセンブリ700cの寸法及び形状は、システム1000全体にわたって一貫した動作圧力を維持することを容易にし、それに役立つ。
【0049】
弁本体702は、示されるように、流体入口(コネクタ710を通して)と、1つ又は複数の流体出口725との間で流体連通する、1つ又は複数の流路720を画定する。流路720は、流体出口725に向かって収束する。言い換えれば、流路720の断面積は、流体が出口725に向かって流れるのに従って減少する。流路720の収束形状は、多様なノズル要素及び市販の設計の、任意のものによって形成され得る。流路720の収束形状は、流速の急速な増加及び圧力の急速な減少を引き起こす。急速な圧力低下は、ガス・ナノバブルの少なくとも一部分の、貯蔵器10内の流体内への放出を引き起こす。第2の溶液に溶解されていたガス・ナノバブルは、それらが収束するノズル・アセンブリ700cを通過するのに従って、第2の溶液から放出され、貯蔵器10内の流体内に注入される。このガスの放出は、流体中の汚染物及び他の汚染物質の破壊を容易にする。ガスがオゾン富化ガスであり、流体が汚染水である実装形態の場合は、ナノバブルの放出は、反応性が高く水中の有機化合物及び他の汚染物質を破壊するのに役立つヒドロキシル・ラジカルを作り出す。
【0050】
本明細書で述べられる方法及びシステムの応用は、湖、湿地、畜産廃棄物用の穴、船舶内のバラスト水、及び廃水池又はタンクなど、水域を消毒するために役立つ。本明細書で述べられる方法及びシステムの応用は、室内の表面、機器、及び他の品目を含む、部屋又は他の囲まれた空間内の空気を消毒するために、高圧蒸気殺菌の代わりに又はそれに加えて医療機器を消毒するために、及び果物、野菜、及び他の生鮮食品を殺菌するために役立つ。
【0051】
いくつかの実装形態及び実施例が本明細書で述べられたが、当業者は、本開示の教示の恩恵を受けて、本技術の多くの他の実施例及び変形形態を理解及び把握するであろう。本開示は、本明細書で開示され又は論じられた特定の実施例に限定されず、多くの他の実施例及び変形形態が本記述の範囲に含まれるものである。さらに、しばしば特定の用語が本明細書で用いられるが、このような用語は、一般的及び記述的な意味のみにおいて用いられ、述べられるシステム及び方法を限定するものと解釈されるべきではない。
【国際調査報告】