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特表2022-523354筋電図制御システムおよび体外補綴物ユーザを指導するための方法
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  • 特表-筋電図制御システムおよび体外補綴物ユーザを指導するための方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-22
(54)【発明の名称】筋電図制御システムおよび体外補綴物ユーザを指導するための方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/397 20210101AFI20220415BHJP
   A61B 5/296 20210101ALI20220415BHJP
   A61B 5/313 20210101ALI20220415BHJP
   A61B 5/395 20210101ALI20220415BHJP
   A61B 5/256 20210101ALI20220415BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20220415BHJP
   A61F 2/72 20060101ALN20220415BHJP
【FI】
A61B5/397
A61B5/296
A61B5/313
A61B5/395
A61B5/256 220
G06F3/01 514
G06F3/01 515
A61F2/72
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549189
(86)(22)【出願日】2020-02-19
(85)【翻訳文提出日】2021-08-19
(86)【国際出願番号】 US2020018809
(87)【国際公開番号】W WO2020172261
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】62/807,306
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521367617
【氏名又は名称】コアプト リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100196601
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 祐市
(72)【発明者】
【氏名】ブレア アンドリュー ロック
(72)【発明者】
【氏名】フランク ダニエル カミンズ ザ セカンド
(72)【発明者】
【氏名】レビ ジョン ハーグローブ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン アーサー トンプソン ザ フォース
【テーマコード(参考)】
4C097
4C127
5E555
【Fターム(参考)】
4C097BB06
4C097BB07
4C097CC18
4C127AA04
4C127CC01
4C127DD00
4C127DD01
4C127DD02
4C127EE08
4C127LL08
4C127LL13
5E555AA46
5E555BA22
5E555BB22
5E555BC01
5E555BE08
5E555CB69
5E555CC03
5E555DA01
5E555EA19
5E555FA00
(57)【要約】
筋電補綴コントローラの正常な較正を通じて、ユーザを指導するためのシステムおよび方法が記載される。システムおよび方法は、動作に関連する筋電図(EMG)ベースの信号を入力および分析し、信号についてのフィードバックを較正および出力するために、ハードウェアおよびソフトウェア構成要素を備える、および/またはそれらを利用する。ハードウェアは、EMG信号の検出、補綴物、インジケータ、およびユーザインターフェースのための装置をさらに備える。ソフトウェアは、ユーザインターフェース、パターン認識構成要素、較正手順、およびフィードバックメカニズムをさらに備える。システムおよび方法は、筋電コントローラの較正を容易にし、信号入力および出力の情報、接続されたハードウェアおよび信号データを最適化する方法についてのメッセージを含む、較正についてのフィードバックをユーザに提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
補綴デバイスを較正するように補綴物ユーザを指導するように構成された筋電図制御システムであって、前記筋電図制御システムは、
補綴デバイスを制御するように構成された筋電補綴コントローラと、
ユーザと筋電接触している複数の電極に通信可能に結合された筋電図ソフトウェア構成要素であって、前記ユーザの筋電図(EMG)信号データ、前記複数の電極から受信した前記EMG信号データの分析を実行するように構成されている、筋電図ソフトウェア構成要素と、
前記EMG信号データの前記分析に基づいて、前記EMG信号データの較正品質に関する前記ユーザへのフィードバック指標を提供するように構成されたユーザインターフェースと、を備え、
前記ユーザインターフェースが、前記筋電補綴コントローラを較正するために較正手順を開始するように構成されており、
前記ユーザインターフェースが、
(i)較正ボタンを含むボタンユーザインターフェース、または
(ii)(a)前記EMG信号データの前記較正品質に対応する品質要求基準、もしくは(b)前記EMG信号データの前記較正品質に対応するメッセージのうちの少なくとも1つとしての前記フィードバック指標を表示するように構成された仮想ユーザインターフェースのうちの少なくとも1つを備える、筋電図制御システム。
【請求項2】
前記メッセージが、(a)前記EMG信号データの非最適な信号データ入力の原因の指標、または(b)信号データ入力を最適化するための推奨手順のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の筋電図制御システム。
【請求項3】
前記較正手順が、較正セッション中に開始され、
前記仮想ユーザインターフェースが、信号データ入力を最適化するための推奨手順を提供し、
さらなる較正手順が、前記推奨手順に基づいて前記筋電補綴コントローラを再較正するために、さらなる較正セッション中に前記ユーザインターフェースから開始される、請求項1に記載の筋電図制御システム。
【請求項4】
前記さらなる較正セッションが、(a)1つ以上のデータセットまたは動作に対応するEMG信号データを削除すること、(b)1つ以上のデータセットまたは動作に対応するEMG信号データを追加すること、(c)1つ以上のデータセットまたは動作に対応するEMG信号データを新しいEMG信号データに置き換えること、のうちの少なくとも1つを容易にするように構成されている、請求項3に記載の筋電図制御システム。
【請求項5】
前記筋電補綴コントローラが、前記EMG信号データに基づいて前記補綴デバイスを制御するように較正される、請求項1に記載の筋電図制御システム。
【請求項6】
前記較正ボタンが、聴覚刺激、触覚刺激、または視覚刺激のうちの少なくとも1つによって前記フィードバック指標を提供するように構成されている、請求項1に記載の筋電図制御システム。
【請求項7】
仮想ユーザインターフェースが、リアルタイムで前記EMG信号データの視覚化を表示する、請求項1に記載の筋電図制御システム。
【請求項8】
前記較正手順が、前記補綴デバイスに関連する1つ以上の指標動作を実行するように前記ユーザに命令する前記仮想ユーザインターフェースを備え、
前記1つ以上の指標動作が、前記複数の電極から受信された前記EMG信号データを生成する、請求項1に記載の筋電図制御システム。
【請求項9】
前記仮想ユーザインターフェースが、前記ユーザが実行する前記1つ以上の指標動作のうちの少なくとも1つを示す1つ以上の選択を受信するように構成されている、請求項8に記載の筋電図制御システム。
【請求項10】
前記筋電図ソフトウェア構成要素が、前記ユーザの前記EMG信号データを分析するように構成されたパターン認識構成要素をさらに備え、前記パターン認識構成要素が、前記ユーザによって実行される特定動作に基づいて前記ユーザの前記EMG信号データを識別または分類するようにさらに構成されている、請求項1に記載の筋電図制御システム。
【請求項11】
前記パターン認識構成要素が、前記ユーザの前記EMG信号データに基づいて前記ユーザによって実行される前記特定動作を決定するように構成された適応機械学習構成要素を備える、請求項10に記載の筋電図制御システム。
【請求項12】
前記適応機械学習構成要素が、前記ユーザの前記EMG信号データに基づいて適切なフィードバック指標を決定するようにさらに構成されている、請求項11に記載の筋電図制御システム。
【請求項13】
前記ユーザインターフェースが、前記筋電補綴コントローラを較正するために前記ユーザの較正データをリセットするように構成されている、請求項1に記載の筋電図制御システム。
【請求項14】
補綴デバイスを較正するように補綴物ユーザを指導するための筋電図制御方法であって、前記筋電図制御方法が、
ユーザと筋電接触している複数の電極に通信可能に結合された筋電図ソフトウェア構成要素によって、前記複数の電極から筋電図(EMG)信号データを受信することと、
前記筋電図計ソフトウェア構成要素によって、前記ユーザの前記EMG信号データを分析することと、
前記EMG信号データを分析することに基づいて、前記EMG信号データの較正品質に関する前記ユーザへのフィードバック指標をユーザインターフェースに提供することと、
前記EMG信号データの前記較正品質に基づいて、筋電補綴コントローラを較正するために較正手順を開始することであって、前記筋電補綴コントローラが補綴デバイスを制御するように構成されている、開始することと、を含み、
前記ユーザインターフェースが、
(i)較正ボタンを含むボタンユーザインターフェース、または
(ii)(a)前記EMG信号データの前記較正品質に対応する品質要求基準、もしくは(b)前記EMG信号データの前記較正品質に対応するメッセージのうちの少なくとも1つとしての前記フィードバック指標を表示するように構成された仮想ユーザインターフェースのうちの少なくとも1つを備える、筋電図制御方法。
【請求項15】
前記較正手順が、較正セッション中に開始され、
前記仮想ユーザインターフェースが、信号データ入力を最適化するための推奨手順を提供し、
さらなる較正手順が、前記推奨手順に基づいて前記筋電補綴コントローラを再較正するために、さらなる較正セッション中に前記ユーザインターフェースから開始される、請求項14に記載の筋電図制御方法。
【請求項16】
前記較正手順が、前記補綴デバイスに関連する1つ以上の指標動作を実行するように前記ユーザに命令する前記仮想ユーザインターフェースを備え、
前記1つ以上の指標動作が、前記複数の電極から受信された前記EMG信号データを生成する、請求項14に記載の筋電図制御方法。
【請求項17】
前記筋電図ソフトウェア構成要素が、前記ユーザの前記EMG信号データを分析するように構成されたパターン認識構成要素をさらに備え、前記パターン認識構成要素が、前記ユーザによって実行される特定動作に基づいて前記ユーザの前記EMG信号データを識別または分類するようにさらに構成されている、請求項14に記載の筋電図制御方法。
【請求項18】
前記パターン認識構成要素が、前記ユーザの前記EMG信号データに基づいて前記ユーザによって実行される前記特定動作を決定するように構成された適応機械学習構成要素を備え、請求項17に記載の筋電図制御方法。
【請求項19】
補綴デバイスを較正するように補綴物ユーザに指導するための命令を格納する、有形の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
ユーザと筋電接触している複数の電極に通信可能に結合された筋電図ソフトウェア構成要素によって、前記複数の電極から筋電図(EMG)データを受信することと、
前記筋電図ソフトウェア構成要素によって、前記ユーザの前記EMG信号データを分析することと、
前記EMG信号データを分析することに基づいて、前記EMG信号データの較正品質に関する前記ユーザへのフィードバック指標をユーザインターフェースに提供することと、
前記EMG信号データの前記較正品質に基づいて、筋電補綴コントローラを較正するために較正手順を開始することであって、前記筋電補綴コントローラが補綴デバイスを制御するように構成されている、開始することと、を行わせ、
前記ユーザインターフェースが、
(i)較正ボタンを含むボタンユーザインターフェース、または
(ii)(a)前記EMG信号データの前記較正品質に対応する品質要求基準、もしくは(b)前記EMG信号データの前記較正品質に対応するメッセージのうちの少なくとも1つとしての前記フィードバック指標を表示するように構成された仮想ユーザインターフェースのうちの少なくとも1つを備える、有形の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記較正手順が、較正セッション中に開始され、
前記仮想ユーザインターフェースが、信号データ入力を最適化するための推奨手順を提供し、
さらなる較正手順が、前記推奨手順に基づいて前記筋電補綴コントローラを再較正するために、さらなる較正セッション中に前記ユーザインターフェースから開始される、請求項19に記載の有形の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月19日に出願された、米国仮出願第62/807,306号の利益を主張する。先の仮出願の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明(例えば、筋電図制御システム)は、概して、筋電図(EMG)および体外補綴物ユーザの指導の分野、より具体的には、筋電図制御システムの使用を通じたこれらのユーザの指導に関する。
【背景技術】
【0003】
補綴物のための制御システムを最初に設定するときは、ユーザによって生成されたEMG信号に基づく制御を較正する必要がある。また、筋電体外補綴物の通常の日常の使用中に、補綴物の制御は、劣化する恐れがある。この劣化は、筋肉疲労、湿気、または補綴物ソケットのずれなど、多くの異なる原因から発生する可能性がある。これらの頻繁に変化する不確定要素のために、筋電補綴物ユーザは、自身のデバイスの正確な制御を取り戻す方法を必要とする。伝統的に、筋電補綴物ユーザが自身のシステムを最初に設定または再較正する必要があるときには、補綴士のところに行き、直接予約することが伴い、これは、システムが自身のEMG信号に正しく応答していることを確認するのに何時間もかかり得る。これは、常に可能であるとは限らず、ユーザにとって非常に不便である。
【0004】
先の理由から、筋電図制御システムおよび体外補綴物ユーザを指導するための方法が必要である。
【発明の概要】
【0005】
本開示の発明の必要性は、筋電補綴コントローラの正常な較正のためにユーザを迅速に指導する方法を有する必要性から生じる。本明細書に記載の実施形態は、筋電補綴物ユーザが専門家のところに行く必要なしに、その場で自身の筋電補綴コントローラを迅速に再較正することを可能にする筋電図制御システムおよび方法を記載する。加えて、本明細書に記載の筋電図制御システムおよび方法は、ユーザが自身の較正に関するフィードバックを受信することを可能にし、これにより、ユーザが自身のデバイスの最も正確な制御を有することを可能にする。本開示の筋電図制御システムおよび方法は、これら、および本明細書に記載される他の実施形態に利用することができ、そのため、筋電図制御システムおよび方法は、筋電補綴コントローラおよび/または筋電補綴制御システムを迅速および正確に(ならびに最初に)較正および再較正するようにユーザを指導する。本明細書に記載の様々な実施形態では、所与の較正セッション中に、筋電図制御システムおよび方法は、筋電補綴制御システムで使用するために、自身の筋肉の動作から生成されるEMG信号を較正するプロセスを通じてユーザを誘導し、次いで、較正セッションから収集された情報に関するフィードバックを提供し得る。ユーザの筋肉の動作から生成されるEMG信号を較正することは、筋電補綴制御システムによって受信される信号の品質を改善するために、特定動作を変化、変更、追加、削除、または拡張することのうちの1つ以上を含む。ユーザの筋肉の動作から生成されるEMG信号を較正することはまた、ユーザが特定動作をしているときに決定するユーザのEMG信号内の特性を認識するために、パターン認識機能を使用する補綴制御システムを含み得る。様々な実施形態では、較正セッションから受信された情報の品質に基づいて、ユーザは、自身がすべての面で正常に較正されたこと、または、追加的もしくは代替的に、特定パラメータを調整して再較正したことをユーザに伝えるフィードバックを受信し得る。いくつかの実施形態では、開示された筋電図制御システムおよび方法を使用する較正の全手順は、5分未満かかり得、1日に何度も実行することができ、補綴物ユーザにより有利になる。
【0006】
本発明の代表的な実施形態は、筋電補綴制御システムを較正するために一般的に使用される方法に勝る多くの利点を提供する。本発明の一般的な目的は、筋電補綴制御システムの簡単および迅速な再較正および訓練のための方法を提供することである。様々な実施形態において、記載された多くの新規の特徴は、ユーザの筋電制御システムのための成功した較正手順を通してユーザを迅速に指導するための新しい方法をもたらす。
【0007】
これを達成するために、本発明は、概して、筋電補綴制御システムの設定および較正を通じてユーザを指導するためのシステムを備える。いくつかの実施形態では、開示されたシステムは、複数の電極からの信号データの入力のためのシステムをさらに備え得る。さらなる実施形態では、開示されたシステムはまた、ハウジングと、インジケータと、触覚インターフェースとを含むボタンをさらに備え得る。加えて、開示されたシステムはまた、ユーザインターフェースと、パターン認識構成要素とを含むソフトウェア構成要素をさらに備え得る。
【0008】
様々な実施形態では、開示されたシステムは、複数の電極の入力から信号データを収集し得る。これらの電極は、導電性材料から作られ得る。複数の電極は、信号データの通信を可能にする方法でソフトウェア構成要素に結合され得る。
【0009】
さらなる実施形態では、システムの一部を備え得るボタン上のインジケータは、ユーザに指標を送信し得る。この指標は、視覚刺激、聴覚刺激、および/または触覚刺激として表示することができる。ボタンの触覚インターフェースは、例えば、構成要素が較正手順を開始するためにユーザによって手動で押されたときに、または加速度計が較正手順を開始するためにユーザによってアクティブ化されたときに、ユーザが較正手順を開始することを可能にする。
【0010】
様々な実施形態では、システムのソフトウェア構成要素は、情報のフィードバックをユーザに提供するために使用されるユーザインターフェース(UI)を含み得る。この情報のフィードバックは、較正品質の客観的レベルを識別する際に使用される品質要求基準、および/または不十分な信号データの1つ以上の考えられる原因を識別するメッセージを備え得る。メッセージは、最適でない信号データ入力の原因の指標として使用されるデータと、信号データ入力を最適化するための推奨手順とを含み得る。ユーザインターフェースはまた、較正手順についての情報と、較正手順を通してユーザを誘導するための一連の命令とを含み得る。ユーザはまた、リアルタイムで信号データを監視するためにユーザインターフェースを利用するこができる。ユーザインターフェースは、ユーザが補綴物の様々な組み合わせを選択し、補綴物によって支持されている様々な動作を選択し、信号データ入力および出力の指標を提供するのを可能にする。ユーザが様々な補綴物および動作を選択できるようにすると共に、ユーザインターフェースは、接続されたハードウェアの識別および接続されたハードウェアの状況をユーザに提供する。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、仮想アプリケーションとして表示される。このアプリケーションは、スマートフォンまたはコンピュータ上に含めることができ、インターネットからのコンテンツ、または物理ディスクもしくはドライブからのアップロード可能なコンテンツを使用してインストールされる。インストール方法は、ほとんどのデジタルオペレーティングシステムと互換性を有する。ソフトウェア構成要素はまた、仮想アプリケーションから較正手順を開始する方法を含む。
【0011】
様々な実施形態において、システムのためのソフトウェアの構成要素は、パターン認識構成要素を含み得る。パターン認識構成要素は、信号データを受信、分析、および出力するために使用され得る。いくつかの実施形態では、パターン認識構成要素はまた、ユーザ固有の信号データを認識するために適応機械学習システムを含む。この適応機械学習システムは、ユーザ固有の信号データを認識し、ユーザによって実行された特定動作にそれを参照する。これは、信号データおよび動作に識別を与え、この情報を分類する。いくつかの実施形態では、パターン認識構成要素は、分類された信号データをユーザに通信するために、ユーザインターフェースに結合され得る。いくつかの実施形態では、適応機械学習システムは、特定動作が他と比較してより多くの較正イベントを必要とするかどうかを決定するためにユーザ経験データのセクションを分類する。実施形態では、機械学習システムまたは構成要素は、特定動作の較正品質を向上させるために、新しい解決策を促すか、もしくは開始する、またはユーザのために、もしくはユーザによる新しい動作を要求し得る。
【0012】
上記に従って、および本明細書の開示により、本開示は、それぞれのユーザに補綴デバイスの較正およびより正確な制御を提供する、開示された筋電図制御システムおよび方法で、例えば、補綴デバイスおよびそれらに関連する様々な構成要素が改善または強化され得ることを少なくとも本開示が記載するため、コンピュータ機能における改善または他の技術における改善を含む。すなわち、本開示は、開示された筋電図制御システムおよび方法が、最適でないEMG信号データを修正するためのユーザ再較正手順を導入することによって補綴デバイスの作動を改善および強化し、エラー率を低減し、そのようなシステムおよび方法を欠く補綴デバイスによって経時的に通常経験されるエラーおよび誤動作を排除するため、補綴デバイス自体または「任意の他の技術もしくは技術分野」(例えば、筋電図の分野)の機能における改善を記載する。これは、少なくとも、そのような以前のシステムが、ユーザの筋電制御システムの正常な較正手順を通じてユーザを迅速に指導するための能力を欠いているのでエラーが生じやすいため、従来技術よりも改善されている。
【0013】
加えて、本開示は、本明細書に記載されるような様々な特徴および機能を、特定機械、例えば、筋電補綴コントローラ、補綴デバイス、ボタン、および/または本明細書に記載される他のハードウェア構成要素と共に、またはそれらの使用によって適用することを含む。
【0014】
さらに、本開示は、特定物品を異なる状態または物に変換または低減すること、例えば、補綴デバイスの較正および/または作動を非最適またはエラー状態から最適または較正された状態に変換または低減することを含む。
【0015】
さらに、本開示は、本分野でよく理解されている、日常的な、従来の活動以外の特定の特徴、または様々な実施形態において、特定の有用な用途、例えば、筋電図制御システムおよび体外補綴物ユーザの指導のための方法を実証する、非従来型のステップを追加することを含む。
【0016】
利点は、例示として示され、説明された好ましい実施形態の以下の説明から、当業者にはより明らかになるであろう。理解されるように、本実施形態は、他の異なる実施形態が可能であり得、それらの詳細は、様々な点で修正が可能である。したがって、図面および説明は、本質的に例示と見なされるべきであり、限定と見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明および追加の実施形態の目的、特徴、および利点は、同様の参照番号が様々な図で同一の構成要素を識別するために使用される、添付の図面と併せて検討されるときに、以下の開示を参照するとより容易に理解される。
【0018】
以下に記載される図は、本明細書で開示されるシステムおよび方法の様々な態様を示す。各図が、開示されたシステムおよび方法の特定の態様の実施形態を示しており、図の各々が、その可能な実施形態と一致することを意図していることを理解されたい。さらに、可能な限り、以下の記載は、以下の図に含まれる参照番号を参照し、複数の図に示される特徴は、一貫した参照番号で指定される。
【0019】
現在考察されている配置が図面に示されているが、本実施形態は、示されている正確な配置および手段に限定されないことが理解される。
【0020】
図1】本明細書に開示される様々な実施形態による、較正手順および筋電図信号のフィードバックを通じてユーザを指導するために筋電図制御システムの使用および作動を表す例示的なフローチャートを示す。
図2】本明細書に開示される様々な実施形態による、電極接続性、較正品質、および仮想腕および/または補綴モード切り替えを実証する仮想ユーザインターフェースの例示的な表現を示す。
図3】本明細書に開示される様々な実施形態による、メッセージおよび訓練の助言を含む、接続された各デバイス、複数の動作の較正強度、および体外補綴物ユーザの指導のための図1のシステムを示す仮想ユーザインターフェースの例示的な表現を示す。
図4A】本明細書に開示される様々な実施形態による、電極を備える補綴手首および手、ならびに図2および/または図3のいずれかの仮想ユーザインターフェース(複数可)にアクセスするための2つの別個のモダリティを備える、図1のユーザの例示的な表現を示す。
図4B】本明細書に開示される様々な実施形態による、ユーザに取り付けられた、電極を備える補綴手首および手を備える図4Aのユーザのさらなる例示的な表現を示す。
図5A】本明細書に開示される様々な実施形態による、ユーザによって較正から受信され、体外補綴物ユーザの指導のために図1のシステムによって分析される信号データの例示的な表現を示す。
図5B図5Aによって示されるような指標動作による信号データの分類を含む、図5Aの信号データのさらなる例示的な表現を示す。
図6A】本明細書に開示される様々な実施形態による、図1および図4Aのシステムの、ハウジング、インジケータ、および触覚インターフェースを含む電子ボタンの表現を示す。
図6B】本明細書に開示される様々な実施形態による、図1および図4Aのシステムと共に示される図6Aのボタンの実施形態を示す。
【0021】
これらの図は、例示のみの目的のための好ましい実施形態を示す。本明細書に例示されるシステムおよび方法の代替的な実施形態は、本明細書に記載の発明の原理から逸脱することなく採用され得る。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、多くの異なる形態の実施形態が可能であるが、本開示は、本発明の原理の例示と見なされるべきであり、本発明を例示された特定の実施形態に限定することを意図するものではないことを理解した上で、その特定の例示的な実施形態が図面に示され、本明細書で詳細に記載される。この点に関して、本発明と一貫する少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、図面に示されている、または実施例に記載されている、構造の詳細、ならびに上記および下記の構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明と一貫する方法および装置は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施および実行することが可能である。また、本明細書で採用される表現法および用語法、ならびに以下に含まれる要約は、記載の目的のためであり、限定的であると見なされるべきではないことを理解されたい。
【0023】
本明細書の様々な実施形態に開示されるように、システム100は、体外補綴物ユーザの指導について記載される。システム100は、本明細書では「システム」および/または「筋電図制御システム」と呼ばれることもある。システム100は、概して、ユーザ(例えば、ユーザ123)の動作に関連してEMGベースの信号を入力および分析し、信号についてのフィードバックを較正および出力するためのハードウェアおよびソフトウェア構成要素を備える。システム100、およびその様々なハードウェアおよびソフトウェア構成要素を含むその一部は、本明細書では、提供された図によって示される。
【0024】
例えば、図4Aは、本明細書に開示される様々な実施形態による、電極122を備える補綴手首および手(例えば、補綴デバイス124)、ならびに図2および/または図3のいずれかの仮想ユーザインターフェース(複数可)125および126にアクセスするための2つの別個のモダリティ(例えば、図2のコンピュータ125aおよび図3のモバイルデバイス126a(図示せず))を備える、ユーザ(例えば、ユーザ123)の例示的な表現を示す。
【0025】
加えて、図4Bは、本明細書に開示される様々な実施形態による、ユーザ123に取り付けられた、電極122を備える補綴手首および手(例えば、補綴デバイス124)を備える、図4Aのユーザのさらなる例示的な表現を示す。
【0026】
少なくとも図4A図4B、および図6Bによって示されるように、システム100は、補綴デバイス124に結合された複数の電極122、ボタン128、およびソフトウェア構成要素136を備える。例えば、システム100は、有線または無線のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素を介して(例えば、接続モジュール132、モバイルアプリケーションベースのUI126、モバイルデバイス126aなどを介して)補綴デバイス124に通信可能に結合され得る。例えば、図6Bに示されるように、接続モジュール132は、BLUETOOTH(登録商標)、WIFI、または他の無線ベースの通信規格を介して通信するUSBベースの無線送信機などの無線通信構成要素132cとして表現されるハードウェア構成要素132cを含み得る。補綴デバイス124は、システム100に結合され、ここで、例えば、図5Aおよび図5Bについて本明細書に示されるような信号データ127は、複数の電極122から収集され得る。様々な実施形態において、電極122は、EMG電極として構成され得る。例えば、図1(118)および図5A(117、118)に示されるように、信号データ127は、信号データ(例えば、経時的なユーザの動作のEMG信号データ)を、「不整合(inconsistent)」、「リフトオフ(liftoff)」、「ノイズがある(noisy)」、「静寂(quiet)」、「不明瞭(indistinct)」、「類似(similar)」、「早い(early)」、「遅い(late)」、「弱い(weak)」、または「強い(strong)」などのうちの任意の1つ以上として示し、定義し、または分類し得る。例えば、図5Aは、ユーザ123によって較正から受信され、体外補綴物ユーザの指導のためにシステム100によって分析された信号データ127の例示的な表現を示している。複数の電極122は、信号データ127を収集し、それをソフトウェア構成要素136に転送し得る。
【0027】
図1は、較正手順および筋電図信号のフィードバックを通じてユーザを指導するためのシステム100の使用および作動を表す例示的なフローチャートを示す。図1に示されているように、ボタン128は、ボタンユーザインターフェース103として実装され得る。加えて、図6Aに示されるように、ボタン128は、インジケータ129(例えば、LEDまたは視覚インジケータ)を含み得、ここで、ユーザ123は、聴覚、触覚、または視覚刺激を通じて信号データ127の品質に関して通知され得る。ボタン128は、ユーザ123による相互作用のために補綴デバイス124に結合され得る。
【0028】
図6Bは、システム100と共に示される図6Aのボタン、および電極122と、補綴デバイス124へのコネクタと、ボタン128と、ボタンハウジング131と、接続モジュール132(例えば、図6Bの実施形態は、様々なハードウェア構成要素132a、132b、および132cを備えるものとして示されている)とを含む様々な構成要素を示す。様々な実施形態において、補綴デバイス124を制御するように構成または較正され得る筋電補綴コントローラは、ハードウェア構成要素132aおよび/または132bに含まれ得る。いくつかの実施形態では、ボタン128は、ユーザ123がシステム100と相互作用し、図1について本明細書に記載されるように補綴デバイス124の較正を制御すること(110)ができる触覚インターフェース130を含み得る。例えば、図1は、ユーザ(例えば、ユーザ123)が、補綴デバイス(例えば、補綴デバイス124)のEMG制御のためにシステム100を較正する、システム100のユーザ較正110を示す。触覚インターフェース130は、そこを通して情報がボタン128とソフトウェア構成要素136との間で通信され得る、入力/出力接続モジュール132に結合されている。いくつかの実施形態では、ボタン128の構成要素は、実質的に剛性材料のハウジング131(例えば、ボタンハウジング)内に収容され得る。
【0029】
ソフトウェア構成要素136は、図1図3図5A、および図5Bによって示され、記載されているように、ユーザインターフェース(例えば、図2によって示されるようなコンピュータベースのユーザインターフェース125、および/または図3によって示さえるようなモバイルアプリケーションベースのユーザインターフェース126)、および分析(111)パターン認識アルゴリズムを備え得る。様々な実施形態では、ユーザインターフェース(例えば、コンピュータベースのUI125および/またはモバイルアプリケーションベースのUI126)は、補綴デバイス124の使用のためのプロセスを開始(101)することによってアクセスされる。図1に示されているように、体外補綴物ユーザの指導のための筋電図制御システム(システム100)の使用の開始(101)が、示されている。例えば、様々な実施形態では、最初に、ユーザ123は、ボタンユーザインターフェース(103)または仮想ユーザインターフェース(102)を通して較正を開始(例えば、リセット較正手順(104)または較正プロトコル(109)を介して)するかを決定しなければならない。
【0030】
インターフェースの方法が選択されると、ユーザ123は、補綴デバイス124の較正データをリセットするか(104)、デバイス(例えば、補綴デバイス124)を完全に較正するか(105)、またはデバイス(例えば、補綴デバイス124)の単一部分を較正するか(106)を決定しなければならない。図1に示されるように、ユーザ123は、ボタンユーザインターフェース103を介して、ユーザの較正データのリセット(104)を開始し得る。いくつかの実施形態では、ボタンユーザインターフェース103を介したユーザの較正データのリセット(104)は、セッションの終了(108)または筋電図制御システム(システム100)の使用を辿り得る。追加的または代替的に、ユーザ123は、ボタンユーザインターフェース(103)または仮想ユーザインターフェース(102)のいずれかを介して、ユーザの信号データの完全な較正(105)を開始し得る。さらに、追加的または代替的に、ユーザ123は、仮想ユーザインターフェース(102)を介して、ユーザの信号データの単一動作の較正(106)を開始し得る。次いで、ユーザ123を誘導するために、ユーザ123は、補綴デバイス124(例えば、体外補綴デバイス)、仮想ユーザインターフェース125、126、または補綴デバイス124と仮想ユーザインターフェース125、126の両方によって誘導されるかどうか(107)を決定し得る。例えば、図2に示されるように、ユーザ123は、補綴腕誘導訓練、仮想腕誘導訓練、または補綴および仮想腕誘導訓練の両方を介して、体外補綴較正を通してユーザを誘導するための誘導方法(107)を選択し得る。
【0031】
加えて、図2は、電極接続性(例えば、電極122がシステム100に接続されていることを示すユーザインターフェースインジケータ(複数可)119を介して)、較正品質(例えば、データ品質要求基準114を介して)、ならびに仮想腕および/または補綴モードの切り替え(例えば、誘導107を介して)を示す仮想ユーザインターフェース102の例示的な表現を示す。いくつかの実施形態では、仮想ユーザインターフェース102は、特定の電極122がシステム100に接続されているか否かを指し示し得るユーザインターフェースインジケータ(複数可)119を含み得る。次いで、図2に示されるように、電極が接続されていない場合、仮想ユーザインターフェース102は、接続された電極122の状況(例えば、「信号接触なし」)に関するユーザインターフェースインジケータ120を表示し得る。
【0032】
ユーザ123が誘導107の方法を選択すると、筋電図制御システム(システム100)は、較正プロトコル109を始めるまたは開始する。次いで、ユーザ123は、選択された一連の動作、すなわち、図3に示されるように、かつ信号データ127を生成し、システム100を較正する誘導107の選択された方法を介して較正プロトコル109によって促されるように、例えば、肘の動作(「曲げる」および/または「伸ばす」)、手首の動作(「回内」および/または「回外」)、および/または手の動作(「開く」、「閉じる」、「道具を使う」、「キーを打つ」、および/または「つまむ」)のいずれか1つ以上を含む、指標動作134などの較正クラスを経る場合がある。例えば、様々な実施形態において、システム100は(例えば、ソフトウェア構成要素136によって、および/またはパターン認識構成要素によって)、補綴デバイス124(例えば、体外補綴デバイス)および較正プロトコル109からの各促された動作(図3に示されるように、例えば、肘の動作(「曲げる」および/または「伸ばす」)、手首の動作(「回内」および/または「回外」)、および/または手の動作(「開く」、「閉じる」、「道具を使う」、「キーを打つ」、および/または「つまむ」))に関連して信号データ127(例えば、EMGデータ)を分析し得る(111)。次いで、システム100は、信号データ127を分類し、それを、較正品質上の意味のあるフィードバック(112)としてユーザ123のために準備し得る。このようにして、システム100は、信号データフィードバック(112)を提供する。
【0033】
図1を参照すると、信号データは、その使用および品質を決定するために、システム100によって(例えば、ソフトウェア構成要素136によって、および/またはパターン認識構成要素によって)分析され得る(111)。信号データ127がシステム100によって(例えば、ソフトウェア構成要素136によって、および/またはパターン認識構成要素によって)、補綴124の使用に適切である(例えば、図1図2図3図5Aおよび/または図5Bのいずれかによって示されるような有用で高品質である)と決定された場合(113)、メッセージは、ユーザ123に提供され得ず(115)、体外補綴システムの較正は終了し得(108)、これは筋電図制御システム(システム100)の現在の使用またはセッションの終了を辿り得る。すなわち、システム100は(例えば、ソフトウェア構成要素136によって、および/またはパターン認識構成要素によって)、信号データが適切であると判断し、ユーザにメッセージを提供しない(115)。いくつかの実施形態では、図2に示されるように、システム100は、適切な信号データ127を示すために、データ品質要求基準114(例えば、「公正な」品質要求基準および/または3つ星評価)をユーザに提供し得る。さらなる例として、図3に示されるように、システム100は、適切な信号データ127を示すために、ユーザにデータ品質要求基準114(例えば、「曲げる」、「伸ばす」、「回内」、「回外」、「閉じる」、「道具を使う」、「キーを打つ」、「つまむ」などの指標動作134のいずれかに対する高い(例えば、5つ)星評価のいずれか)を提供し得る。
【0034】
しかしながら、信号データ127が(例えば、ソフトウェア構成要素136および/または分析パターン認識アルゴリズムによって)不適切であると決定された場合(116)(例えば、図1図2図3図5A、および/または図5Bのいずれかによって示されるように決定された不十分な較正)、ユーザ123は、ボタンユーザインターフェース103または仮想ユーザインターフェース102のいずれかを通じて、不十分な較正の指標(116)で提供され得る。すなわち、システム100は(例えば、ソフトウェア構成要素136によって、および/またはパターン認識構成要素によって)、信号データ127が不適切であると判断し得(116)、不十分な較正の指標またはメッセージをユーザに提供し得る。例えば、図1に示されるように、システム100は、ボタンユーザインターフェース103/ボタン128を介して、不適切/不十分な較正を示している光、音、または戦術フィードバックをユーザに提供し得る。さらなる例として、図3に示されるように、システム100は、仮想ユーザインターフェース102を介して、データ品質要求基準114(例えば、「開く」指標動作について収集された信号データ127のための3つ星品質要求基準)をユーザに提供し、場合によっては、捕捉された信号データ127が不適切であったことを示し得る(116)。
【0035】
様々な実施形態において、信号データ127は、図5A(117、118)および図1(118)に示されているように、例えば、所与の期間にわたって、「ノイズがある」、「静寂」、または「不整合」などとして定義または分類されるため、システム100によって(例えば、ソフトウェア構成要素136によって、および/またはパターン認識構成要素によって)不適切であると決定され得る。例えば、不適切または最適でない信号データ127(例えば、図5Aまたは図1(118)に示されるような「ノイズがある」、「静寂」、または「不整合」など)のいずれか1つ以上は、電極122とユーザ123の不十分な電極皮膚接触(または他の接触)が、不適切なまたは不十分な信号品質を引き起こし、したがって、不適切な信号データ127および不適切な較正を引き起こすことに起因し得る。例えば、図3に示されるように、電極皮膚接触の著しい喪失は、システム100によって検出され得、システム100は、最適な性能のために一貫した電極皮膚接触に依拠し得る。
【0036】
いずれの場合でも(すなわち、適切な較正または不適切な較正の場合)、図1図2、および/または図3のいずれかによって示されるように、ユーザ123には、収集された信号データ127に基づく品質要求基準114が提供される。例えば、図5Bは、図5Aの例示的な指標動作134によるEMG信号データの分類を含む、図5Aの信号データ127の例示的な表現を示す。例えば、図5Bに示されているように、システム100のソフトウェア構成要素136は、パターン認識構成要素を含み得る。パターン認識構成要素は、信号データ127を受信、分析、および出力するために使用され得る。いくつかの実施形態では、パターン認識構成要素はまた、ユーザの固有の信号データ127を認識するための適応機械学習システムまたはモデルを含み得る。適応機械学習システムは、ユーザ(例えば、ユーザ123)の固有の信号データ127を認識し、それを、ユーザによって実行される特定動作(例えば、較正クラス)に参照することができる(例えば、図5Aおよび図5Bに示されるように、「開く」、「回内」、「閉じる」、および/または「回外」のいずれか)。パターン認識構成要素は、信号データ127および関連する動作(例えば、指標動作134)に識別を与え、例えば、図5Bによって表現されるように、所与のユーザに固有の固有信号データ127の値にわたって、この情報を分類またはグループ化(127a)し得る。パターン認識構成要素は、1つ以上のメッセージを介して、分類された信号データ127のユーザ123への通信のために、ユーザインターフェース(例えば、125または126)に結合され得る。
【0037】
様々な実施形態において、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)は、本明細書に記載の推奨事項を提供するための較正中にEMG信号データから統計を決定するように構成される。例えば、EMG信号データ(例えば、信号データ127)の統計分析に基づいて、一般的なユーザエラー(例えば、「リフトオフ」)が識別され、解決策が提案される。パターン認識構成要素によって決定および分析される統計は、時間領域の特徴の共分散、信号の大きさ、経時的な信号の大きさの変化、動作クラス間の分離指数、電極リフトオフの頻度、および様々な他のものを含み得る。追加的または代替的に、ファジーロジックは、特定の、しかし広く観察されているエラーが、例えば、ユーザエラーおよび/またはユーザと電極122との接触によって引き起こされる可能性が高いときを示すために、これらの統計に適用され得る。そのような実施形態では、ファジーロジックは、各統計に適用され得る。追加的または代替的に、EMG信号データから生成された統計は、統計が期待される範囲外であるという信頼度を示す確率的値を割り当てることによって、ファジーロジックと互換性のある値に変換され得る。これらの値(例えば、図5Bについて説明されているように)は、一般的な問題(例えば、「リフトオフ」)を示す特定の組み合わせについて、パターン認識構成要素によって分析され得る。例えば、そのような問題は、例えば、図1(118)、図5A(117、118)、および/または表1~表6について本明細書に記載および示されているように、信号の明瞭さの問題、記録中の筋肉収縮、過度の運動、および不十分な電極接続を示す問題、較正中のタイミングの問題、ノイズの問題、ならびに信号の類似性の問題を含み得る。各問題は、記載されているように、ユーザに表示される評価(例えば、データ品質要求基準114)が共にまたは個別に、割り当てられる較正クラスに対応し得る。概して、パターン認識構成要素は、ユーザに送信するメッセージタイプ、そうでなければメッセージを選択するために、一般的な問題ごとの重大度、および所与の問題が不十分な制御の根本原因であるという信頼度を分析する。本明細書に記載されるように、そのようなメッセージは、期待される性能を示す評価(例えば、データ品質要求基準114)、ならびに何が検出され、その後の較正における誤りを修正するために何ができるかを示す指示メッセージ(例えば、メッセージ117)を含む。
【0038】
パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)によるユーザのEMG信号データ127の分析は、信号データ収集、派生機能(統計)、ファジーロジックスケーリング、ファジーロジック実装、ならびに評価および問題の選択を記載する以下の表1~5に関してさらに記載され得る。
【0039】
データ収集
パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)は、例えば、較正品質アルゴリズムを実装する場合、分析するために、較正セッションタスクからの入力EMG信号データ127を必要とする。このようなデータは、パターン認識構成要素のための分類子を構築するために使用され得るが、他のデータは、較正品質アルゴリズムの実装のために収集され得る。追加的または代替的に、単一クラスの較正(例えば、1つのクラスのみが較正される)の場合、一部のデータは、関連するクラスからのみ必要とされるが、他のデータは、とにかくすべてのクラスから必要とされる。以下の表1は、本明細書に記載されるように収集、決定、またはそうでなければ受信され得るデータもしくはデータタイプ(例えば、EMG信号データ127)の例を提供する。以下の表のデータまたはデータタイプは、例としてのみ提供されており、限定するものではないことを理解されたい。追加のまたは異なるデータ、サイズなどは、本明細書の開示と一貫して利用され得る。
【表1】
【0040】
上記の表1では、Kは、分類子によって認識されるクラスの総数(例えば、通常は、K=2~20)であり、kは、較正に使用されるクラスの数(例えば、通常は、1またはK)であり、fは、チャネルごとの測定データ特徴の数(例えば、7標準)であり、cは、電極122および/または電極122を介して受信されたEMG信号データ127に関連付けられ得るチャネルの数(例えば、8チャネル)であり、Bは、バイト数(本明細書に記載されるように、メモリ内)であり、各値は、フロートまたはユニット32(例えば、各4バイト)のいずれかであり得る。上記の「サイズ」列に示されているように、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつ一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)が、例えば、較正品質アルゴリズムを実装している場合、最小量のメモリ(例えば、場合によっては数バイトの情報)を必要とし、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)を、最小のメモリおよび/または処理リソースを有するデバイスに実装することを可能にする。このデータの各々は、本明細書に記載されている較正セッション広告の間に収集され得る。
【0041】
派生機能(統計)
較正品質アルゴリズムの追加部分に関して、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)は、例えば、本明細書に記載のファジーロジックの実装によって使用される統計を含む、派生データ特徴を生成するために、EMG信号データ127を処理することができる。
【表2】
【0042】
上記の表2では、表1に関して同様に、Kは、分類子によって認識されるクラスの総数(例えば、通常はK=2~20)であり、kは、較正に使用されるクラスの数(例えば、通常、1またはK)であり、k_mは、較正における図3に示されるように、動作クラス(例えば、動作を検出するためのクラス、例えば、(「開く」、「閉じる」、「道具を使う」、「キーを打つ」、および/または「つまむ」)の数(通常、0m、1、またはK-1)であり、Bは、バイト数(本明細書に記載されるように、メモリ内)であり、各値は、フロートまたはユニット32(例えば、各4バイト)のいずれかであり得る。
【0043】
表2(項7)について説明したように、分離指数は、以下の式を用いて、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)によって計算され得る。
【数1】
【0044】
ファジーロジック変換
較正品質アルゴリズムの追加部分に関して、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)は、表Iのデータ、および/または表IIの特徴データを含む、EMG信号データ127のうちの任意の1つ以上を含むEMG信号データ127を隠蔽し得る。変換は、本明細書でさらに記載されるように、ファジーロジック実装(複数可)のためのデータを準備する。概して、ファジーロジックは、0~1を含むすべての変数に依拠し、所与の特徴が適用される尤度、信頼度、または重大度をヒューリスティックに表し得る。場合によっては、2つの極性の反対の特徴は、-1~1の1つの変数で表され得、ここで、0は、どちらの特徴も適用されないことを表す。変換は、例えば、次の関数を含む、区分的線形関数によって実装され得る。
x<aの場合、f(x)=0
またはx>bの場合、1
またはa<x<bの場合、
【数2】
【0045】
上記の関数では、aは、下限であり、bは、上限である。以下の表3は、パターン認識構成要素の較正品質アルゴリズムによって使用され得るファジー機能を表す。
【表3】
【0046】
上記の表3において、表1および表2に関して同様に、Kは、分類子によって認識されるクラスの総数(例えば、通常はK=2~20)であり、kは、較正に使用されるクラスの数(例えば、通常、1またはK)であり、k_mは、較正における図3に示されるように、動作クラス(例えば、動作を検出するためのクラス、例えば、(「開く」、「閉じる」、「道具を使う」、「キーを打つ」、および/または「つまむ」)の数(通常、0m、1、またはK-1)であり、sは、分離指数スケーリング係数(表2の項8)であり、Bは、バイト数(本明細書に記載されるように、メモリ内)であり、各値は、フロートまたはユニット32(例えば、各4バイト)のいずれかであり得る。
【0047】
ファジーロジックの実装
較正品質アルゴリズムの追加部分に関して、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)は、表3のファジー機能にファジーロジック演算を実装することによってデータ信号に蔓延している一般的な問題(例えば、「弱すぎる」)を決定し得る。パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)は、表3のファジー機能全体にわたって以下のファジーロジック演算を実装し得る。
NOT(X)=1-X(1)
AND(X、Y)=X*Y(2)
OR(X、Y)=X+YX*Y(3)
【0048】
これらのファジーロジック演算の実装は、次のファジー機能の結果および関連する結論をもたらす(所与の指標作動について)。これらのファジー機能の結果および関連する結論は、概して、本明細書に記載されている図1(118)および図5A(117、118)の分類に対応している。
【表4】
【0049】
評価および問題の選択
較正品質アルゴリズムの追加部分に関して、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)は、表示されるものを選択し得る。各クラスについて、信号は、パターン認識構成要素(または、代替的に、かつより一般的に、本明細書に記載の筋電図ソフトウェア構成要素)から、ソフトウェア構成要素136に送信され、ソフトウェア構成要素136は、本明細書に記載されるように、ユーザインターフェース(例えば、図2によって示されるようなコンピュータベースのユーザインターフェース125、および/または図3によって示されるようなモバイルアプリケーションベースのユーザインターフェース126)上に、評価(値または評価1~5から)(例えば、データ品質要求基準114))および/または1つ以上のメッセージ、結果をレンダリングまたは表示し得る。
【0050】
上記のように、各問題は、ファジーロジック実装を介して識別され得るが、いくつかの実施形態では、いくつかの問題またはクラスは、他のものよりも重大であると決定または設定され得る。そのような実施形態では、パターン認識構成要素は、その最終的な優先順位および最大の評価ペナルティを決定するために、問題またはクラスにスケーリング係数を乗算し得る。スケーリング係数およびペナルティスケーリングの例は、以下の表5に示される。表5のファジー機能および項は、スケーリング係数および/またはペナルティスケーリングが表4のファジー機能の出力値に適用される、表4のものに対応している。追加のおよび/または異なるそのようなスケーリング係数およびペナルティスケーリングが使用され得ることが理解されるべきである。
【表5】
【0051】
概して、各メッセージ(例えば、本明細書の表6、ならびに、図1(118)および図5A(117および118)に記載されているように)は、独自の評価および問題閾値を有する。表5および表6について上記で記載されたファジー機能の値(優先度および/またはペナルティスケーリングの有無にかかわらず決定される)が、評価の閾値およびメッセージの問題閾値を超える場合、メッセージは、本明細書に記載されるように、ソフトウェア構成要素136によって表示され、これは、結果(評価(値または評価1~5から)(例えば、データ品質要求基準114))および/または1つ以上のメッセージ)をユーザインターフェース(例えば、図2によって示されるようなコンピュータベースのユーザインターフェース125、および/または図3によって示さえるようなモバイルアプリケーションベースのユーザインターフェース126)上にレンダリングまたは表示し得る。
【0052】
表4および表5のファジー機能の各々は、概して、本明細書に記載される図1(118)および図5A(117、118)の分類に対応し、表1~5に関して記載されるように分析される信号データ127は、最終的に、信号データ(例えば、経時的なユーザの動作のEMG信号データ)を、「不整合」、「リフトオフ」、「ノイズがある」、「静寂」、「不明瞭」、「類似」、「早い」、「遅い」、「弱い」、または「強い」などのうちのいずれか1つ以上として示し、定義し、または分類し得る。
【0053】
様々な実施形態において、ユーザ123が不十分な較正の指標(116)を受信した場合、メッセージ118は、分析および分類された信号データ127に基づいてユーザ123に生成される。例えば、システム100は、信号データ127に基づいて、信号データ127に関連する1つ以上のメッセージ(117)をユーザ123に提供し得る。メッセージ118は、収集された信号データ127が不適切である(116)とシステム100が決定した後に、ユーザ123に提供されるであろう1つ以上の可能なメッセージクラスのリストである。図1の実施形態によって示されるように、メッセージ118は、以下のメッセージ118、「不整合」、「リフトオフ」、「ノイズがある」、「静寂」、「不明瞭」、「類似」、「早い」、「遅い」、「弱い」、「強い」、および/または「クラスオフ」(図示せず)のうちの1つ以上であり得る。各メッセージ118は、信号データ127の分析に基づいて生成され、仮想ユーザインターフェース102を通じてユーザ123にフィードバック(112)として提供され得る。例えば、図3は、本明細書に開示される様々な実施形態による、メッセージおよび訓練の助言を含む、体外補綴物ユーザの指導のためのシステム100の複数の動作(例えば、指示された動作134、すなわち、促された動作)の較正強度、各接続補綴デバイス(121)を示す仮想ユーザインターフェース102の例示的な表現を示す。例えば、図3は、システム100に各接続補綴デバイス(121)のユーザインターフェースインジケータを示し、図3の実施形態については、補綴デバイス、例えば、補綴デバイス124の「肘」、「手首」、および「手」の各々を含む。較正のためのEMG信号データは、仮想ユーザインターフェース102上でオレンジ(または他の色)の円(複数可)によって示される期間または較正セッション中に測定され得、ユーザは、仮想ユーザインターフェース102上で、オレンジ色の円が現れるか、またはそうでなければそのアニメーションを完了する期間中に、指標動作/促された行動を行うように要求される。
【0054】
仮想ユーザインターフェース102は、信号データ127をデータ品質要求基準114として表し得、メッセージ118が、最適化のための推奨手順(133)と共にユーザ123に提供され得る。例えば、図3に示されるように、メッセージ118(117)は、「電極皮膚接触の著しい喪失が検出された」をこと示す「リフトオフメッセージ」を含み得る。図1のメッセージ118(ならびに関連する問題、説明、推奨事項、および助言)に対応するリフトオフメッセージ、および追加のサンプルメッセージを以下の表6に示す。
【表6-1】
【表6-2】
【表6-3】
【0055】
上記の表6では、様々な指標動作/促された行動(例えば、図3によって示されるように、肘の動作(「曲げる」および/もしくは「伸ばす」)、手首の動作(「回内」および/もしくは「回外」)、ならびに/または手の動作(「開く」、「閉じる」、「道具を使う」、「キーを打つ」、および/もしくは「つまむ」))は、「[X]」、「[Y]」、および/または「[Z]」に提供されるか、またはそうでなければそれらによって表され、様々な指標動作/促された行動はメッセージに書き込まれ、(プレースホルダの場所として「[X]」、「[Y]」、および/または「[Z]」を介して)、ユーザに提示され得る。加えて、上記の表6に示される各メッセージタイプ(較正問題クラスタイプ)は、データ品質要求基準114ペナルティに関連付けられ得、データ品質要求基準114は、メッセージタイプ(較正問題クラスタイプ)が検出されときに減少するか、またはそうでなければ変更もしくは更新され得る。例えば、TOO_WEAKメッセージタイプ(較正問題クラスタイプ)の検出は、最大4つのデータ品質要求基準114の損失を引き起こし得、例えば、本明細書に記載されているように、ユーザインターフェース(例えば、125または126)に表示される対応する最大4つ星の評価の損失を引き起こし得る。別の例として、MISSING_LATEメッセージタイプ(較正問題クラスタイプ)の検出は、最大2つのデータ品質要求基準114の損失を引き起こし得、例えば、本明細書に記載されているように、ユーザインターフェース(例えば、125または126)に表示される対応する最大2つ星の評価の損失を引き起こし得る。データ品質要求基準114/星評価の変更が、対応するメッセージタイプ(較正が発行するクラスタイプ)によって示されるように、ユーザの不十分な較正セッションが較正のためのEMGデータの収集、および/または結果として生じる補綴デバイス、例えば、補綴デバイス124自体の較正を引き起こす重大度、またはそうでなければ影響に基づいて調整されるか、またはそうでなければ設定される場合があることを理解されたい。
【0056】
メッセージ118は、信号データ127の最適化のための推奨手順133をさらに含み得る。最適化のための所与の推奨手順133は、システムに接続された各接続補綴デバイス(121)およびそれに関連する指標動作134に対応する。例えば、図3に示すように、「手」デバイスの「開く」動作が、最低の信号データ127の品質または品質要求基準114(例えば、3つ星の品質要求基準)を有するので、最適化の推奨手順は、「手」補綴デバイス(121)(例えば、補綴デバイス124の)およびそれに関連する「開く」指標動作134を較正することである。さらに、図3に示されるように、最適化のための推奨手順133は、メッセージクラスに基づく助言であるか、または助言を生成させ得る。例えば、図3に示すように、メッセージクラスは、「リフトオフ」であり、ユーザ123への助言は「良好な制御性能は、電極皮膚接触の問題が解決されるまで期待されません…」のように、生成され、および/または表示される。
【0057】
次いで、図1に示されるように、システム100は、較正プロトコル109を終了(108)し得る。最適化のための推奨手順133は、システムメモリ135(例えば、補綴デバイス124、コンピュータ125a、モバイルデバイス126a、接続モジュール132、筋電補綴コントローラ、またはそうでなければシステム100などのコンピューティングもしくは電子デバイスの、またはそれらに通信可能に結合されたシステムメモリ)に記録され得るので、ユーザ123は、後日、最適化のための推奨手順133にアクセスし、本明細書に示され、記載されるように、および/または本明細書の図のいずれかによって示されているように、所与の補綴または指標動作134に関連して自身の収集された信号データ127をレビューすることができる。
【0058】
本開示の態様
1.体外補綴物ユーザを指導するためのシステムであって、信号データを収集するための装置と、ボタンと、ソフトウェア構成要素と、を備える、システム。
【0059】
2.複数の電極を備える、信号データの入力のためのシステム。
【0060】
3.ハウジングと、インジケータと、触覚インターフェースと、を備える、ボタン。
【0061】
4.ユーザインターフェース、およびパターン認識構成要素を備える、ソフトウェア構成要素。
【0062】
5.複数の電極が、導電性材料の組成物を含む、態様2に記載の信号データを入力するためのシステム。
【0063】
6.態様4に記載のソフトウェア構成要素に信号データを通信するための方法をさらに含む、態様2に記載の信号データを入力するためのシステム。
【0064】
7.インジケータが、視覚刺激のための装置、聴覚刺激のための装置、および/または触覚刺激のための装置を備える、態様3に記載のボタンインジケータ。
【0065】
8.ユーザインターフェースが、ユーザへの情報のフィードバックのためのシステムをさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0066】
9.ユーザへの情報のフィードバックのためのシステムが、較正品質の客観的レベルを識別する品質要求基準、および/または不十分な信号データの考えられる原因を識別するメッセージをさらに備える、態様8に記載のユーザインターフェース。
【0067】
10.メッセージが、最適でない信号データ入力の原因の指標、および信号データ入力を最適化するための推奨手順をさらに備える、態様9に記載のユーザへの情報のフィードバックのためのシステム。
【0068】
11.ユーザインターフェースが、ユーザによって対話されることができる仮想アプリケーションをさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0069】
12.ユーザインターフェースが、較正手順、および較正手順を通じてユーザを誘導する一連の命令をさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0070】
13.ユーザインターフェースが、補綴物接続の選択、1つ以上の動作の選択、信号データ入力の指標、または、信号データ出力の指標をさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0071】
14.信号データ入力の指標が、接続されたハードウェアの識別、および接続されたハードウェアの状況の識別をさらに備える、態様13に記載のユーザインターフェース。
【0072】
15.ユーザインターフェースが、ユーザが信号データをリアルタイムで直接監視するためのシステムをさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0073】
16.パターン認識構成要素が、信号データの受信のためのシステム、信号データの分析のためのシステム、および信号データの出力のためのシステムをさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0074】
17.パターン認識構成要素が、ユーザ固有の信号データを認識するための適応機械学習システムさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0075】
18.適応機械学習システムが、ユーザによる特定動作を参照するユーザ固有の信号データを認識するためのシステムをさらに備える、態様17に記載のパターン認識構成要素。
【0076】
19.パターン認識構成要素が、ユーザからの信号データを識別および分類するためのシステムさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0077】
20.パターン認識構成要素が、分類された信号データをユーザに通信するためのシステムをさらに備える、態様4に記載のソフトウェア構成要素。
【0078】
21.仮想アプリケーションが、インターネットからダウンロードされたコンテンツを伴うインストール方法、物理ディスクまたはドライブからアップロード可能なコンテンツを伴うインストール方法、およびデジタルオペレーティングシステムと互換性のあるインストール方法をさらに含む、態様11に記載のユーザインターフェース。
【0079】
22.触覚インターフェースが、補綴物から態様12に記載の較正手順を開始するためのシステムをさらに備える、態様3に記載のボタン。
【0080】
23.仮想アプリケーションが、仮想アプリケーションから態様12に記載の較正手順を開始するためのシステムをさらに備える、態様11に記載のユーザインターフェース。
【0081】
本開示の先の態様は、単に例示的なものであり、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0082】
本開示の追加の態様
1.補綴デバイスを較正するように補綴物ユーザを指導するように構成された筋電図制御システムであって、筋電図制御システムは、補綴デバイスを制御するように構成された筋電補綴コントローラと、ユーザと筋電接触している複数の電極に通信可能に結合された筋電図ソフトウェア構成要素であって、ユーザの筋電図(EMG)信号データ、複数の電極から受信したEMG信号データの分析を実行するように構成された筋電図ソフトウェア構成要素と、EMG信号データの分析に基づいて、EMG信号データの較正品質に関してユーザにフィードバック指標を提供するように構成されたユーザインターフェースと、を備え、ユーザインターフェースが、筋電補綴コントローラを較正するために較正手順を開始するように構成されており、ユーザインターフェースが、(i)較正ボタンを含むボタンユーザインターフェース、または(ii)(a)EMG信号データの較正品質に対応する品質要求基準、もしくは(b)EMG信号データの較正品質に対応するメッセージのうちの少なくとも1つとしてのフィードバック指標を表示するように構成された仮想ユーザインターフェースのうちの少なくとも1つを備える、筋電図制御システム。
【0083】
2.メッセージが、(a)EMG信号データの非最適な信号データ入力の原因の指標、または(b)信号データ入力を最適化するための推奨手順のうちの少なくとも1つを含む、追加の態様1に記載の筋電図制御システム。
【0084】
3.較正手順が、較正セッション中に開始され、仮想ユーザインターフェースが、信号データ入力を最適化するための推奨手順を提供し、さらなる較正手順が、推奨手順に基づいて筋電補綴コントローラを再較正するために、さらなる較正セッション中にユーザインターフェースから開始される、追加の態様1または2のいずれかに記載の筋電図制御システム。
【0085】
4.さらなる較正セッションが、(a)1つ以上のデータセットまたは動作に対応するEMG信号データを削除すること、(b)1つ以上のデータセットまたは動作に対応するEMG信号データを追加すること、(c)1つ以上のデータセットまたは動作に対応するEMG信号データを新しいEMG信号データに置き換えること、のうちの少なくとも1つを容易にするように構成された、追加の態様3に記載の筋電図制御システム。
【0086】
5.筋電補綴コントローラが、EMG信号データに基づいて補綴デバイスを制御するように較正される、先の追加の態様のいずれかに記載の筋電図制御システム。
【0087】
6.較正ボタンが、聴覚刺激、触覚刺激、または視覚刺激のうちの少なくとも1つによってフィードバック指標を提供するように構成された、先の追加の態様のいずれかに記載の筋電図制御システム。
【0088】
7.仮想ユーザインターフェースが、リアルタイムでEMG信号データの視覚化を表示する、先の追加の態様のいずれかに記載の筋電図制御システム。
【0089】
8.較正手順が、補綴デバイスに関連する1つ以上の指標動作を実行するようにユーザに命令する仮想ユーザインターフェースを備え、1つ以上の指標動作が、複数の電極から受信されたEMG信号データを生成する、先の追加の態様のいずれかに記載の筋電図制御システム。
【0090】
9.仮想ユーザインターフェースが、ユーザが実行する1つ以上の指標動作のうちの少なくとも1つを示す1つ以上の選択を受信するように構成されている、追加の態様8に記載の筋電図制御システム。
【0091】
10.筋電図ソフトウェア構成要素が、ユーザのEMG信号データを分析するように構成されたパターン認識構成要素をさらに備え、パターン認識構成要素が、ユーザによって実行される特定動作に基づいてユーザのEMG信号データを識別または分類するようにさらに構成されている、先の追加の態様のいずれかに記載の筋電図制御システム。
【0092】
11.パターン認識構成要素が、ユーザのEMG信号データに基づいてユーザによって実行される特定動作を決定するように構成された適応機械学習構成要素を備える、追加の態様10に記載の筋電図制御システム。
【0093】
12.適応機械学習構成要素が、ユーザのEMG信号データに基づいて適切なフィードバック指標を決定するようにさらに構成されている、追加の態様11に記載の筋電図制御システム。
【0094】
13.ユーザインターフェースが、筋電補綴コントローラを較正するためにユーザの較正データをリセットするように構成されている、先の追加の態様のいずれかに記載の筋電図制御システム。
【0095】
14.補綴デバイスを較正するように補綴物ユーザを指導するための筋電図制御方法であって、筋電図制御方法が、ユーザと筋電接触している複数の電極に通信可能に結合された筋電図ソフトウェア構成要素によって、複数の電極から筋電図(EMG)信号データを受信することと、筋電図ソフトウェア構成要素によって、ユーザのEMG信号データを分析することと、EMG信号データを分析することに基づいて、EMG信号データの較正品質に関するユーザへのフィードバック指標をユーザインターフェースに提供することと、EMG信号データの較正品質に基づいて、筋電補綴コントローラを較正するために較正手順を開始することであって、筋電補綴コントローラは補綴デバイスを制御するように構成されている、開始することと、を含み、ユーザインターフェースが、(i)較正ボタンを含むボタンユーザインターフェース、または(ii)(a)EMG信号データの較正品質に対応する品質要求基準、もしくは(b)EMG信号データの較正品質に対応するメッセージのうちの少なくとも1つとしてのフィードバック指標を表示するように構成された仮想ユーザインターフェースのうちの少なくとも1つを備える、筋電図制御方法。
【0096】
15.較正手順が、較正セッション中に開始され、仮想ユーザインターフェースが、信号データ入力を最適化するための推奨手順を提供し、さらなる較正手順が、推奨手順に基づいて筋電補綴コントローラを再較正するために、さらなる較正セッション中にユーザインターフェースから開始される、追加の態様14に記載の筋電図制御方法。
【0097】
16.較正手順が、補綴デバイスに関連する1つ以上の指標動作を実行するようにユーザに命令する仮想ユーザインターフェースを備え、1つ以上の指標動作が、複数の電極から受信されたEMG信号データを生成する、追加の態様14または15に記載の筋電図制御方法。
【0098】
17.筋電図ソフトウェア構成要素が、ユーザのEMG信号データを分析するように構成されたパターン認識構成要素をさらに備え、パターン認識構成要素が、ユーザによって実行される特定動作に基づいてユーザのEMG信号データを識別または分類するようにさらに構成されている、追加の態様14~17のいずれかに記載の筋電図制御方法。
【0099】
18.パターン認識構成要素が、ユーザのEMG信号データに基づいてユーザによって実行される特定動作を決定するように構成された適応機械学習構成要素を備える、追加の態様17に記載の筋電図制御方法。
【0100】
19.補綴デバイスを較正するように補綴物ユーザに指導するための命令を格納する、有形の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が1つ以上のプロセッサによって実行されるときに1つ以上のプロセッサに、ユーザと筋電接触している複数の電極に通信可能に結合された筋電図ソフトウェア構成要素によって、複数の電極から筋電図(EMG)データを受信することと、筋電図ソフトウェア構成要素によって、ユーザのEMG信号データを分析することと、EMG信号データを分析することに基づいて、EMG信号データの較正品質に関するユーザへのフィードバック指標をユーザインターフェースに提供することと、EMG信号データの較正品質に基づいて、筋電補綴コントローラを較正するために較正手順を開始することであって、筋電補綴コントローラが補綴デバイスを制御するように構成されている、開始することと、を行わせ、ユーザインターフェースが、(i)較正ボタンを含むボタンユーザインターフェース、または(ii)(a)EMG信号データの較正品質に対応する品質要求基準、もしくは(b)EMG信号データの較正品質に対応するメッセージのうちの少なくとも1つとしてのフィードバック指標を表示するように構成された仮想ユーザインターフェースのうちの少なくとも1つを備える、有形の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0101】
20.較正手順が、較正セッション中に開始され、仮想ユーザインターフェースが、信号データ入力を最適化するための推奨手順を提供し、さらなる較正手順が、推奨手順に基づいて筋電補綴コントローラを再較正するために、さらなる較正セッション中にユーザインターフェースから開始される、追加の態様19に記載の有形の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0102】
本開示の先の追加の態様は、例示的なものであり、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0103】
追加の検討
本明細書の開示は、多数の異なる実施形態の詳細な説明を記載しているが、記載の法的範囲は、本特許の最後に記載された特許請求の範囲および同等物の文言によって定義されることを理解されたい。詳細な説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、すべての可能な実施形態を記載することは非現実的であるため、すべての可能な実施形態を説明していない。多くの代替的な実施形態は、現在の技術またはこの特許の出願日の後に開発された技術のいずれかを使用して実装され得るが、依然として特許請求の範囲の範囲内に収まるであろう。
【0104】
以下の追加の検討事項が、上記の考察に適用される。本明細書を通して、複数の事例は、単一の事例として記載された構成要素、動作、または構造を実装し得る。1つ以上の方法の個々の動作が別個の動作として例示および記載されたが、個々の動作のうちの1つ以上が同時に実行されてもよく、例示された順序で動作が実行される必要はない。例示的な構成内で別個の構成要素として提示された構造および機能は、組み合わされた構造または構成要素として実装されてもよい。同様に、単一の構成要素として提示された構造および機能は、別個の構成要素として実装されてもよい。これらのおよび他の変形、修正、追加、および改善は、本明細書の主題の範囲内に含まれる。
【0105】
さらに、特定の実施形態は、ロジックもしくは多数のルーチン、サブルーチン、アプリケーション、または命令を含むものとして本明細書に記載される。これらはソフトウェア(例えば、機械可読媒体上または伝送信号中にて具現化されるコード)またはハードウェアのいずれかを構成することができる。ハードウェアでは、ルーチンなどは、特定の動作を実行することができる有形の単位であり、特定の方法で構成もしくは配置され得る。例示的な実施形態では、1つ以上のコンピュータシステム(例えば、スタンドアローン、クライアント、もしくはサーバコンピュータシステム)、またはコンピュータシステムの1つ以上のハードウェアモジュール(例えば、プロセッサまたはプロセッサ群)は、ソフトウェア(例えば、アプリケーションまたはアプリケーションの一部)によって、本明細書に記載の特定の動作を実行するように動作するハードウェアモジュールとして構成され得る。
【0106】
様々な実施形態では、ハードウェアモジュールは、機械的にまたは電子的に実装され得る。例えば、ハードウェアモジュールは、特定の動作を実行するために、恒久的に構成された専用の回路またはロジック(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用のプロセッサとして)を備え得る。またハードウェアモジュールは、特定の動作を実行するため、ソフトウェアによって一時的に構成されるプログラマブルなロジックまたは回路(例えば、汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサ内に包含される)も備え得る。ハードウェアモジュールを機械的に実装するのか、専用かつ恒久的に構成された回路で実装するのか、または一時的に構成された回路で(例えば、ソフトウェアにより構成される)実装するのかの判断は、コストおよび時間を考慮して決定され得ることが理解されよう。
【0107】
したがって、「ハードウェアモジュール」または「ハードウェア構成要素」という用語は、ある特定の方法で動作するように、または本明細書に記載の特定の動作を実行するように物理的に構築されているか、恒久的に構成されているか(例えば、ハードウェアで実現されている)、または一時的に構成されている(例えば、プログラムされている)エンティティである有形エンティティを包含すると理解されるべきである。ハードウェアモジュールが一時的に構成されている(例えば、プログラムされている)実施形態を考えると、ハードウェアモジュールのそれぞれは、どの時点においても構成またはインスタンス化されている必要はない。例えば、ハードウェアモジュールが、ソフトウェアを使用して構成された汎用プロセッサを備える場合には、汎用プロセッサは、異なる時点においてそれぞれ異なるハードウェアモジュールとして構成され得る。したがって、ソフトウェアは、例えば、ある時点では特定ハードウェアモジュールを構成し、異なる時点では別のハードウェアモジュールを構成するように、プロセッサを構成し得る。
【0108】
ハードウェアモジュールは、他のハードウェアモジュールに情報を提供し、それから情報を受信し得る。したがって、記載されたハードウェアモジュールは、通信可能に結合されていると見なすことができる。複数のかかるハードウェアモジュールが同時に存在する場合には、ハードウェアモジュールを接続する(例えば、適切な回路およびバスを通じた)信号伝送を介して通信が達成され得る。複数のハードウェアモジュールが異なる時点で構成またはインスタンス化される実施形態では、例えば、複数のハードウェアモジュールがアクセスするメモリ構造における情報の記憶および検索を介して、かかるハードウェアモジュール間の通信は達成され得る。例えば、あるハードウェアモジュールは、動作を実行し、その動作の出力を、それが通信可能に結合しているメモリデバイスに記憶し得る。次いで、さらなるハードウェアモジュールが後でメモリデバイスにアクセスして、記憶された出力を検索して、処理することができる。ハードウェアモジュールはまた、入力または出力デバイスとの通信を開始し得、リソース上で動作(例えば、情報の収集)し得る。
【0109】
本明細書に記載の例示的な方法の様々な動作は、少なくとも部分的には、関連する動作を実行するように一時的に(例えば、ソフトウェアにより)構成されたか、または恒久的に構成された1つ以上のプロセッサによって実行され得る。一時的に構成されたか、または恒久的に構成されたかにかかわらず、このようなプロセッサは、1つ以上の動作または機能を実行するように動作するプロセッサ実装モジュールを構成し得る。本明細書において言及されるモジュールは、いくつかの例示的な実施形態においては、プロセッサ実装モジュールを備え得る。
【0110】
同様に、本明細書に記載の方法またはルーチンは、少なくとも部分的にはプロセッサ実装型とすることができる。例えば、ある方法の動作の少なくとも一部は、1つ以上のプロセッサまたはプロセッサ実装型ハードウェアモジュールにより実行され得る。特定の動作の実行は、単一のマシン内に存在するのみならず、いくつかのマシンにわたって展開される1つ以上のプロセッサの間で分散され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のプロセッサは、単一の場所に位置し得るが、他の実施形態では、プロセッサは、多数の場所にわたって分散され得る。
【0111】
特定の動作の実行は、単一のマシン内に存在するのみならず、いくつかのマシンにわたって展開される1つ以上のプロセッサの間で分散され得る。いくつかの例示的な実施形態では、1つ以上のプロセッサまたはプロセッサ実装型モジュールは、(例えば、家庭環境内の、職場環境内の、またはサーバファーム内の)単一の地理的場所に位置することができる。他の実施形態では、1つ以上のプロセッサまたはプロセッサ実装型モジュールは、多数の地理的場所にわたって分散され得る。
【0112】
この詳細な説明は、単に例示的なものとして解釈されるべきであり、すべての可能な実施形態を説明することは、不可能ではない場合でも非現実的であるので、すべての可能な実施形態を説明しない。当業者は、現在の技術または本出願の出願日の後に開発される技術のいずれかを使用して、多くの代替の実施形態を実装し得る。
【0113】
当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に関して多種多様な修正、変更、および組み合わせを行うことができ、そのような修正、変更、および組み合わせは、本発明の概念の範囲内にあると見なされるべきであることを認識するであろう。
【0114】
また、本特許出願の最後にある特許請求項は、請求項(複数可)において明示的に列挙される「~するための手段」または「~するためのステップ」などの、伝統的な手段・プラス・機能用語が明示的に列挙されていない限り、米国特許法第112(f)に基づいて解釈されることを意図するものではない。本明細書に記載のシステムおよび方法は、コンピュータ機能の改善、および従来のコンピュータの機能の改善を対象とする。
図1
図2
図3
図4
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
【国際調査報告】