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特表2022-523409食料製品成形インサートのクリーニング
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-22
(54)【発明の名称】食料製品成形インサートのクリーニング
(51)【国際特許分類】
   A22C 7/00 20060101AFI20220415BHJP
   A23P 30/10 20160101ALI20220415BHJP
   A21C 11/04 20060101ALN20220415BHJP
【FI】
A22C7/00 Z
A23P30/10
A21C11/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552232
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(85)【翻訳文提出日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 NL2020050140
(87)【国際公開番号】W WO2020185067
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】2022720
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】2022735
(32)【優先日】2019-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】513295582
【氏名又は名称】マレル ファーザー プロセッシング ビー.ヴィー.
(71)【出願人】
【識別番号】513117066
【氏名又は名称】マレル フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100170184
【弁理士】
【氏名又は名称】北脇 大
(72)【発明者】
【氏名】マウレンディックス、ヨハネス マルティヌス
(72)【発明者】
【氏名】ル ペ、ジャック
(72)【発明者】
【氏名】ピエール、ヨアン ジュリアン ヴィクトール
(72)【発明者】
【氏名】ル パビック、ファブリス
【テーマコード(参考)】
4B011
4B031
4B048
【Fターム(参考)】
4B011AA05
4B031CA15
4B031CF20
4B048PL20
(57)【要約】
ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートのクリーニング。各インサートは、1つ以上の凹んだ型キャビティを有する。内面と1つ以上の型キャビティとの間には透過性ボリュームが存在し、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助する。インサートクリーニングデバイスが用いられ、該インサートクリーニングデバイスは、インサートキャリア(各々のインサート取り付け位置において多数のインサートをそれに一時的に取り付けるように構成されている)を有し、1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、1つ以上の液給送ダクトは、ポンプからインサートキャリアの取り付け位置へと繋がり、該インサートクリーニングデバイスは、クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、かつ、収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートをクリーニングするための方法であって、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは成形される前記製品の形状を定め、前記型キャビティはそれぞれ、前記外面に開口部を有し、該開口部は、前記型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、前記の成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 前記内面と前記の1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、前記インサートの前記の1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
前記インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、前記成形デバイスの作動中、加圧押し出し流体が前記内面から前記透過性ボリュームを通って前記型キャビティへと伝わることを可能にして、前記インサートからの前記型キャビティに形成された前記食料製品の解放を補助するようになっており、
当該方法では、インサートクリーニングデバイスが用いられ、該インサートクリーニングデバイスは:
- インサートキャリアを有し、該インサートキャリアは、各々のインサート取り付け位置において多数のインサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 前記の1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、前記の1つ以上の液給送ダクトは、前記ポンプから前記インサートキャリアの前記取り付け位置へと繋がり、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 前記収集機デバイスから前記ポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 前記再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有し、
当該方法は:
- 前記インサートの前記面(例えば、前記インサートの内面)が前記の1つ以上のクリーニング液給送ダクトに隣接するように、前記インサートキャリアに前記の各々の取り付け位置において前記インサートを取り付けることを有し、になっており、
- 加圧クリーニング液が各インサートの前記透過性ボディーを通ることを強制されるように、前記ポンプを作動させて前記の1つ以上の取り付け箇所へと前記クリーニング液を給送することを有し、
- 前記インサートから外に出る前記クリーニング液を前記収集機デバイスによって収集することを有し、
- 前記再循環アセンブリーを介して前記ポンプへと戻るように前記の収集されたクリーニング液を再循環させることを有し、かつ、前記フィルターデバイスによって前記液をフィルタリングすることを有し、
- 前記クリーニングデバイスの前記インサートキャリアから前記のクリーニングされたインサートを取り外すことを有する、
前記方法。
【請求項2】
前記の移動可能な型部材の基部が、前記成形デバイス上で前記の各々の型部材に連結されたままであり、かつ、前記の1つ以上のインサートが、この移動可能な型部材からその場で除去され、かつ、その後で前記インサートの前記クリーニングのために前記の離れて配置されたインサートクリーニングデバイスへと輸送され、かつ、好ましくは前記インサートクリーニングデバイスとは別個の型部材基部クリーニングデバイスが用いられ、該型部材基部クリーニングデバイスは、一旦その前記インサートが取り外されると、前記型部材基部をクリーニングするために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各インサートキャリア(好ましくは、それぞれの交換可能なインサートキャリア)が多数の分岐ダクトを備え、該多数の分岐ダクトはそれぞれ、1つ以上の(好ましくは、たった1つの)インサートが取り付けられる前記インサートキャリアの対応する取り付け位置へと繋がり、好ましくは交換可能なインサートキャリアが給送ダクトコネクターアセンブリーを有し、該給送ダクトコネクターアセンブリーは、例えばクイックコネクターを介して前記インサートクリーニングデバイスの前記の主たる構造体の給送ダクトに解放可能に連結するように構成されており、好ましくは各インサートキャリア(好ましくは、それぞれの交換可能なインサートキャリア)が、例えば各分岐ダクトを通るクリーニング液の前記流れを制御する1つ以上の弁(例えば、1つ以上の電気的に制御可能な弁)を含む弁装置を備え、かつ、好ましくは、前記インサートの前記クリーニングの1つ以上の段階の最中、インサートキャリアの1つ以上の分岐ダクトが閉じ、一方で同時に同一の共通する給送ダクトに接続された1つ以上のその他の分岐ダクトが開き、例えば前記の1つ以上の段階の最中、1つの分岐ダクトを除くすべての分岐ダクトが閉じ、例えば前記弁装置が、分岐ダクトを、すべてのその他の分岐ダクトを閉じながら、または、閉じたままにしながら、入れ替わり立ち替わりシーケンシャルに開けるように作動する、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
弁装置を有する交換可能なインサートキャリアが用いられ、該弁装置は、個別に各分岐ダクトを通るクリーニング液の前記流れを制御するように構成され、かつ、作動し、前記弁装置は、例えば前記インサートキャリアの各分岐ダクト用の弁であり、例えば前記弁装置は1つ以上の電気的に制御された弁を有する、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記インサートクリーニングデバイスが、共通する給送ダクトおよび多数の分岐ダクトを有し、該多数の分岐ダクトは、前記の共通する給送ダクトに接続され、かつ、それぞれ各々の取り付け位置へと延び、各取り付け位置は、1つの分岐ダクトを通る液の流れがたった1つのインサートに到達するように、たった1つのインサートを受け取るように具現化され、かつ/あるいは、
前記インサートクリーニングデバイスが弁装置を有し、該弁装置は、個別に前記取り付け位置のそれぞれへのクリーニング液の前記流れを制御するように構成され、かつ、作動し、例えば前記インサートクリーニングデバイスが、例えば1つ以上の弁の開閉を含む予めプログラミングされたルーチンを実行するために前記弁装置にリンクされたコンピューター化されたコントローラーを有する、
請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記インサートクリーニングデバイスおよび/または前記インサートキャリアが、前記クリーニング液の前記流れ、および/または、圧力を測定する1つ以上のセンサーを備え、例えば1つ以上の流量センサーがクリーニングの最中に流れを測定し、該流れは前記の1つ以上の透過性ボディーを通る前記流れを表し、例えば前記測定が、クリーニング工程の進行および/またはクリーニング工程の最中に前記透過性ボディーの汚れが残っている程度を判定するために用いられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
1つ以上のハウジングが用いられ、該1つ以上のハウジングは、前記インサートキャリアの1つ以上の第1のチャンバーから見て外側を向いた前記インサートの側にもたれかかるように配置されて、前記インサートと一緒になって1つ以上の第2のチャンバーを形成し、それぞれの第2のチャンバーは、対応する第1のチャンバーとは反対側に配置され、前記取り付け位置における前記の1つ以上のインサートは、前記の第1のチャンバーと第2のチャンバーの間にあり、前記の第1のチャンバーは、クリーニング工程の1つ以上の段階の最中、前記インサートクリーニングデバイスの前記液給送ダクトに接続され、かつ、任意選択的には、前記の1つ以上のハウジングは、前記の第1のチャンバーから前記透過性ボリュームを通って出てくるクリーニング液が、前記の反対側の第2のチャンバーにおいて収集されるように、前記収集機デバイスの一部であり、例えば前記ハウジングは、それぞれの第2のチャンバーについて、前記再循環アセンブリーと、または、前記インサートクリーニングデバイスに存在するときには弁装置を介して多数の再循環アセンブリーと連通した排出ポートを有する、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
例えば先行する請求項のうちの1つ以上に記載の方法を実行するための、食料製品の製造のための設備であり、前記設備は:
- ポンピング可能な食料品の塊から前記食料製品を成形するための成形デバイスを有し、該成形デバイスは、クリーニングのために一時的に取り外し可能な食料製品成形インサートを有する移動可能な型部材を有し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは成形される前記製品の形状を定め、前記型キャビティはそれぞれ、前記外面に開口部を有し、該開口部は、前記型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、前記の成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 前記内面と前記の1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、前記インサートの前記の1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
前記インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められ、前記成形デバイスの作動中、加圧押し出し流体が前記内面から前記透過性ボリュームを通って前記型キャビティへと伝わることを可能にして、前記インサートからの前記型キャビティに形成された前記食料製品の解放を補助するようになっており、
- インサートクリーニングデバイスを有し、該インサートクリーニングデバイスは:
- インサートキャリアを有し、該インサートキャリアは、各々のインサート取り付け位置において、前記の移動可能な型部材から一時的に取り外された多数の食料製品成形インサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 前記の1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、前記の1つ以上の液給送ダクトは、前記ポンプから前記インサートキャリアの前記取り付け位置へと繋がり、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 前記収集機デバイスから前記ポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 前記再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有する、
前記設備。
【請求項9】
当該設備が1つ以上の(好ましくは、多数の)交換可能なインサートキャリアを有し、それぞれの交換可能なインサートキャリアは前記インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に接続可能であり、該主たる構造体は好ましくは、前記クリーニング液ポンプ、前記液給送ダクトの少なくとも一部、前記再循環アセンブリーおよび前記フィルターデバイスを有する、請求項8に記載の設備。
【請求項10】
当該設備が多数の成形デバイスを有し、該多数の成形デバイスはそれぞれ、移動可能な型部材基部を有し、該移動可能な型部材基部から食料製品成形インサートがクリーニングのために一時的に取り外され得、前記の多数の成形デバイスの数より少ない数のインサートクリーニングデバイス(例えば、たった1つ、または、2つのインサートクリーニングデバイス)が当該設備に提供され、かつ、例えば、すべてのインサートキャリアは、それぞれの交換可能なインサートキャリアが各インサートクリーニングデバイスに取り付けられ得るように、すべて前記の1つ以上のインサート成形デバイスの前記の主たる構造体と共通する境界面を有する交換可能なインサートキャリアとして具現化される、請求項8または9に記載の設備。
【請求項11】
前記インサートクリーニングデバイスの主たる構造体が、同時に多数のインサートキャリア(例えば、交換可能なインサートキャリア)を、例えば並んだ、または、積み重ねられた状態で受け取り、1つのインサートキャリアが1つ以上のその他のインサートキャリアの上に積み重ねられるように前記インサートクリーニングデバイスが構成されている、請求項8~10のいずれかに記載の設備。
【請求項12】
各インサートキャリア(好ましくは、それぞれの交換可能なインサートキャリア)が、例えば各分岐ダクトを通るクリーニング液の前記流れを制御する、例えば1つ以上の弁(例えば、1つ以上の電気的に制御可能な弁)を含む、弁装置を備える、請求項8~11のいずれかに記載の設備。
【請求項13】
弁装置が提供され、該弁装置は、個別に各分岐ダクトを通るクリーニング液の前記流れを制御するように構成され、前記弁装置は、例えば前記インサートキャリアの各分岐ダクト用の弁であり、例えば前記弁装置は1つ以上の電気的に制御された弁を有する、請求項8~12のいずれかに記載の設備。
【請求項14】
前記インサートの前記クリーニングの1つ以上の段階の最中、インサートキャリアの1つ以上の分岐ダクトが閉じ、一方で同時に同一の共通する給送ダクトに接続された1つ以上のその他の分岐ダクトが開き、例えば前記の1つ以上の段階の最中、1つの分岐ダクトを除くすべての分岐ダクトが閉じるように、当該設備がコントローラー(例えば、コンピューター化されたコントローラー)によって制御された弁装置を有し、例えば前記弁装置は、分岐ダクトを、すべてのその他の分岐ダクトを閉じながら、または、閉じたままにしながら、入れ替わり立ち替わりシーケンシャルに開けるように作動する、請求項8~13のいずれか一項に記載の設備。
【請求項15】
前記インサートクリーニングデバイスが、個別に前記取り付け位置のそれぞれへのクリーニング液の前記流れを制御するように構成された弁装置を有し、例えば、前記インサートクリーニングデバイスが、例えば1つ以上の弁の開閉を含む予めプログラミングされたルーチンを実行するために前記弁装置にリンクされたコンピューター化されたコントローラーを有する、請求項8~14のいずれかに記載の設備。
【請求項16】
前記インサートクリーニングデバイスが、一方の前記インサートキャリア上の1つ以上のコンポーネントと他方の前記インサートクリーニングデバイスの主たる構造体上の関連付けられた回路との間の無線通信のために構成されている、請求項8~15のいずれかに記載の設備。
【請求項17】
食料製品の製造のための方法であって、請求項8~16のいずれかに記載の設備が用いられ、例えば、食料製品成形インサートのセットの前記使用を伴う製造の停止後(例えば、製造日の終わりに)、インサートの前記セットが前記インサートクリーニングデバイスを用いてクリーニングされ、かつ、前記のクリーニングされたインサートが、例えば次の製造日に前記食料製品の製造を継続するために移動可能な型部材に戻るように配置される、前記方法。
【請求項18】
ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスから一時的に取り外されたインサートをクリーニングするように構成されたインサートクリーニングデバイスであって、前記成形デバイスは、クリーニングのために一時的に取り外し可能である食料製品成形インサートを有する移動可能な型部材を有し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは成形される前記製品の形状を定め、前記型キャビティはそれぞれ、前記外面に開口部を有し、該開口部は、前記型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、前記の成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 前記内面と前記の1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、前記インサートの前記の1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
前記インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められ、前記成形デバイスの作動中、加圧押し出し流体が前記内面から前記透過性ボリュームを通って前記型キャビティへと伝わることを可能にして、前記インサートからの前記型キャビティに形成された前記食料製品の解放を補助するようになっており、
かつ、当該インサートクリーニングデバイスは:
- インサートキャリアを有し、該インサートキャリアは、各々のインサート取り付け位置において、前記の移動可能な型部材から一時的に取り外された多数の食料製品成形インサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 前記の1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、前記の1つ以上の液給送ダクトは、前記ポンプから前記インサートキャリアの前記取り付け位置へと繋がり、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 前記収集機デバイスから前記ポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 前記再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有する、
前記インサートクリーニングデバイス。
【請求項19】
インサートキャリアであって、当該インサートキャリアは、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの前記の移動可能な型部材から一時的に取り外された1つ以上の食料製品成形インサートを各々のインサート取り付け位置においてそれに一時的に取り付けるように構成されており、当該インサートキャリアは、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に永続的または交換可能に接続されるように具現化され、前記の主たる構造体は:
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 前記の1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、前記の1つ以上の液給送ダクトは、前記の主たる構造体に接続されるときに前記インサートキャリアの前記取り付け位置に前記ポンプを接続するように構成されており、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 前記収集機デバイスから前記ポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 前記再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有する、
前記インサートキャリア。
【請求項20】
組み合わせには、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの前記の移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートをクリーニングするためのインサートクリーニングデバイスがあり、該インサートクリーニングデバイスは主たる構造体を有し、該主たる構造体は:
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 前記の1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、前記の1つ以上の液給送ダクトは、前記の主たる構造体に接続されるときに前記インサートキャリアの前記取り付け位置に前記ポンプを接続するように構成されており、
- 任意選択的には、クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 任意選択的には、前記収集機デバイスから前記ポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 任意選択的には、前記再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有し、
当該組み合わせはさらに:
- 多数の交換可能なインサートキャリアを有し、前記キャリアはそれぞれ、各々のインサート取り付け位置において、前記の移動可能な型部材から一時的に取り外された多数の食料製品取り付けインサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、
前記の交換可能なインサートキャリアはそれぞれ、前記インサートクリーニングデバイスの前記の主たる構造体に交換可能に接続可能である、
前記組み合わせ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食料製品の成形の分野に関し、移動可能な型部材を有する成形デバイスが用いられる。成形デバイスは、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成されている。
【背景技術】
【0002】
例えば、国際公開第2004/002229号パンフレットは、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスを開示している。この既知の成形デバイスは:
- フレームを有し、
- 移動可能な型部材を有し、該移動可能な型部材は、フレームによって移動可能に支持されており、
- 型部材ドライブを有し、該型部材ドライブは、移動可能な型部材に連結されて、経路に沿った移動の方向に型部材を駆動させ、
- 前記経路に沿った充填位置に配置された塊給送部材を有し、前記塊給送部材は、食料品の塊のためのポンプに接続された入口を有し、かつ、1つ以上の開口部を有する排出口を有し、前記塊給送部材は、移動可能な型部材の通過型キャビティの中へと塊を移送するように適合しており、前記塊は、前記型キャビティにおいて食料製品を形成する。
【0003】
国際公開第2004/002229号パンフレットは、可動性の型部材が、型部材基部とも呼ばれる可動性の型部材の基部構造体から取り外し可能であるインサートを備える、種々の実施形態を開示している。国際公開第2004/002229号パンフレットには、取り外し可能なインサートが:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、1つ以上の型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、かつ、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記浸透性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開口した微細な開口部を有することが記載されている。例えば、透過性ボリュームは、多孔性焼結金属(例えば、焼結ステンレス鋼)であって、それからインサートの少なくとも一部が製作される前記多孔性焼結金属によって形成される。別の実施形態(これもまた、本発明の文脈内で熟考される)では、透過性ボディーは、内面と型キャビティの範囲を定める面との間で微細なオリフィスを機械加工することによって作成される。さらに別の実施形態(これもまた、本発明の文脈内で熟考される)では、透過性ボリュームは、例えばプラスチック材料の3D印刷技術(例えば、層の上に層を印刷し、かつ、前記印刷工程において透過性を作り出すこと)によって作られ得る。
【0004】
国際公開第2004/002229号パンフレットには、実施形態(これもまた、本発明の文脈内で熟考される)において、成形デバイスが、加圧押し出し流体の使用に基づく食料製品押し出しシステムを有することがさらに開示されている。この押し出しシステムは、加圧押し出し流体源(例えば、加圧空気源(例えば、空気圧縮機と、中に加圧空気が貯蔵される貯蔵タンク))を有する。該システムは、型キャビティが移動可能な型部材の経路に沿った押し出し位置にある瞬間に、可動性の型部材に取り付けられたインサートの内面へと加圧押し出し流体(例えば、空気)を給送するように作動する。このことによって、加圧押し出し流体は、インサートの内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わり、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助し、または、引き起こす。例えば、これもまた本発明の文脈内で、いくつかのインサート(例えば、ドラム型部材において線状の列、または、らせん状の列になっている)が、型部材基部における共通するチャンネルと連通しており、かつ、押し出し位置に到達したときに、加圧押し出し流体のバースト(例えば、システムの弁によって制御される)が前記チャンネルの入口の中へと給送される(前記チャンネルと連通したキャビティにおけるすべての食料製品が、それらの各々のキャビティから解放されるように)。
【0005】
国際公開第2004/002229号パンフレットには、実施形態(これもまた、本発明の文脈内で熟考される)において、設備であって、成形デバイスがその一部をなす前記設備が排出システムを有し、該排出システムは、押し出された食料製品を受け取り、かつ、前記食料製品を排出するように適合することがさらに開示されている。例えば、該設備は、成形デバイスの押し出し位置の下に延びる排出コンベア(例えば、ベルトコンベア)を有する(押し出された製品が、コンベアの上へと落下し、前方へと搬送されるように)。例えば、製品はその後、コーティングデバイス、オーブン、冷凍機および/または包装設備のうちの1つ以上へと給送される。ある実施形態では、コンベアは、食料製品を積み重ね、または、葺くように構成され、かつ、作動する。ある実施形態では、コンベア上に包装容器が配置される(押し出された食料製品が1つ以上の包装容器(例えば、包装容器における1つ以上の積み重ね)において直接受け取られるように)。
【0006】
例えば国際公開第2004/002229号パンフレットに示されているように、実施形態(これもまた、本発明の文脈内で熟考される)において、型部材はドラム成形デバイスの一部であり、型部材は、フレームによって回転可能に支持された回転型ドラムとして具現化されており(例えば、ドラム回転軸は水平である)、型ドラムドライブは、作動中に、ドラムに連結されて、ドラムを回転方向に駆動させる。実施形態では、型ドラムドライブは、継続的な速度にて作動し、一定の速度で型ドラムを回転させる。型部材ドライブが断続的に作動し、型キャビティが、塊給送部材の口の反対側で停止し、または、ほぼ停止し、かつ、型キャビティが充填された後で回転を再開することを可能にすることもまた想像可能である。
【0007】
別の実施形態(これもまた、本発明の文脈内で熟考される)では、移動可能な型部材は、プレートフォーマータイプの成形デバイスの一部であり、型部材は、一般的には水平な平面において充填位置と押し出し位置との間を往復運動する板状の型部材として具現化されている。一般的には、型部材は、板状の型部材の往復運動の方向に対して概して垂直である1列または場合によっては2つの平行な列の型キャビティを有する。実施形態では、キャビティの開口部は、板状の型部材の下側にある(キャビティの中への食料品の塊の移送が、適切な塊給送部材によって下から実行されるように)。後者の実施形態では、押し出し箇所において、押し出し流体(例えば、加圧空気)が板状の型部材の1つ以上のインサートの内面へと給送されて、形成された食料製品の解放を補助する。
【0008】
別の実施形態(これもまた、本発明の文脈内で熟考される)では、移動可能な型部材は、タレットタイプの成形デバイスの一部であり、移動可能な型部材は、鉛直軸の周りを旋回するディスク状の型部材であり(例えば、断続的に運動する)、ディスク状の型部材は、型キャビティの1つ以上の円形アレイを備える(例えば、各キャビティは、各々の取り外し可能なインサートによって形成される)。実施形態では、キャビティの開口部は、旋回するディスク状の型部材の下側にある(各キャビティの中への食料品の塊の移送が、適切な塊給送部材によって下から実行されるように)。後者の実施形態では、押し出し箇所において、押し出し流体(例えば、加圧空気)が型部材のインサートの内面へと給送されて、形成された食料製品の解放を補助する。
【0009】
実施形態(これもまた、本発明の文脈内で熟考される)では、塊給送部材の入口に接続された食料品の塊のためのポンプは、圧力制御(例えば、塊給送部材および/または充填されている型キャビティにおける圧力を検出するセンサー)に基づいて作動する。食料品の塊のためのポンプが、例えば国際公開第2012/161577号パンフレットに記載されているように、型キャビティと塊給送部材の口の相対的な位置に基づいて作動することもまた想像可能である。
【0010】
食料製品の製造は、インサートが経時的に汚れることを引き起こす(例えば、脂肪性物質、または、その他の物質が型キャビティの面の上にこびり付き、または、透過性ボリューム内の(例えば、前記表面に隣接する領域における)汚れが生じさえするため)。このことは、前記表面において、かつ/あるいは、前記表面の近くで、または、その他の場所で透過性ボリュームの詰まりを引き起こすであろう。とりわけ、インサートにおける、その内面とその1つ以上のキャビティとの間の透過性ボリュームの存在に起因して、該透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開口した微細な開口部を有し、例えば製造シフトの間(例えば、製造の夜間中断の最中)に、徹底的な定期的クリーニングが所望されるか、または、必要とされる。
【発明の概要】
【0011】
本発明は、とりわけクリーニングに関して(例えば、クリーニングの質、クリーニングに必要とされる時間、クリーニング液およびクリーニング液の一部をなす任意の剤の使用、製造停止とクリーニング後の製造再開との間の合計時間、本明細書に記載の設備を用いた食料製品の製造の全体的な効率、物流管理、モニタリングならびに/またはクリーニングの記録などのうちの1つ以上に関して)、向上を可能にする手段を提供することを目的とする。
【0012】
本発明は、請求項1に記載されるように、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された設備の成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートをクリーニングするための方法を提供する。
【0013】
各食料製品成形インサートは、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から取り外し可能であるように具現化される。インサートは、
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開口した開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められ、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっている。
【0014】
当該方法では、インサートクリーニングデバイスが用いられ、該インサートクリーニングデバイスは:
- インサートキャリアを有し、該インサートキャリアは、各々のインサート取り付け位置において多数のインサートそれに一時的に取り付けるように構成されており、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、1つ以上の液給送ダクトは、ポンプからインサートキャリアの取り付け位置へと繋がり、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- クリーニング液再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有する。
【0015】
当該方法は:
- インサートキャリア上に各々の取り付け位置においてインサートを取り付けることを有し(その内面または外面(好ましくは、その内面)が1つ以上のクリーニング液給送ダクトに隣接するように)、
- ポンプを作動させて、1つ以上の取り付け箇所へと加圧クリーニング液を給送することを有し(前記クリーニング液が各インサートの透過性ボディーを通過することを強制されるように)、
- インサートから外に出たクリーニング液を収集機デバイスによって収集することを有し、
- 再循環アセンブリーを介してポンプへと戻るように収集されたクリーニング液を再循環させることを有し、かつ、好ましくは、フィルターデバイスによって液をフィルタリングすることを有し、
- インサートクリーニングデバイスのインサートキャリアからクリーニングされたインサートを取り外すことを有する。
【0016】
実施形態では、インサートは、インサートキャリア上の各々の取り付け位置において取り付けられる(その面(好ましくは、その内面)が1つ以上のクリーニング液給送ダクトに隣接するように)。ポンプは、加圧クリーニング液が1つ以上の取り付け箇所へと給送されるように作動する(クリーニング液がその隣接する面(例えば、その内面)を介して各インサートの透過性ボディーを通過するように強制され、かつ、反対側(例えば、型キャビティの範囲を定める表面)において透過性ボディーから外に出るように)。
【0017】
好適とされるように、液は、内面を介して透過性ボリュームの中に入る。この内側から外側へのクリーニング処理(例えば、その他のクリーニング関連処理が実行される1つ以上の追加の段階を含み得る全クリーニング工程のうちの1つ以上の段階の最中に行われる)は、非常に有効であると考えられる。
【0018】
当該方法においては、インサートは、移動可能な型部材の基部構造体から取り外される。したがって、例えば、例えば、上記の設備のドラム型部材の基部構造体または板状の型部材の基部構造体または旋回するディスク状の型部材の基部構造体から。
【0019】
実施形態では、移動可能な型部材の基部構造体は、設備上の所定の位置に保たれて(例えば、各々の型部材ドライブに連結されて)、クリーニングのための取り扱い要件を最小化する。実施形態では、移動可能な型部材の基部構造体は、その場で(したがって、いまだに基部構造体が属する成形デバイス上にある状態で)クリーニングされる。代替的なアプローチでは、基部構造体はまた、クリーニングの目的のために、および/または、別の基部構造体(例えば、それに異なるインサートを取り付けるように具現化されている)に交換するために、各々の成形デバイスから取り外される。
【0020】
実施形態では、移動可能な型部材の基部が、成形デバイス上の各々の型部材に連結されたままであり、かつ、1つ以上のインサートは、この移動可能な型部材からその場で除去され、かつ、その後でインサートのクリーニングのために遠くに配置されたインサートクリーニングデバイスへと輸送される。
【0021】
実施形態では、移動可能な型部材の基部構造体は、少なくとも食料材料との接触および/または食料材料による汚れが予期される場所では、全体が閉じた表面(例えば、非透過性材料(例えば、適切な金属またはプラスチック)の閉じた表面)で作られている(その後で対応するインサートのクリーニングがあまり要求されないように)。このことは、例えば、1つ以上のスプレーノズル(そこからクリーニング液のジェットが放出される)を有するスプレークリーニングデバイス(例えば、手持ちスプレーデバイス)を用いて、移動可能な型部材の基部をクリーニングすることを可能にする。
【0022】
実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、成形デバイスから離れて(例えば、食料製造工場の別の部屋に)配置される。
【0023】
実施形態では、インサートクリーニングデバイスとは別個の型部材基部クリーニングデバイスが用いられ、該型部材基部クリーニングデバイスは、一旦インサートが取り外されれば型部材基部構造体をクリーニングするために用いられる。上記の通り、このことは、その場で(したがって、型部材基部がいまだに成形デバイス上にある状態で)行われ得る。代替手段では、型部材基部クリーニングデバイスは、成形デバイスから離れて(例えば、食料製造工場の別の部屋に)配置される。例えば、型部材基部クリーニングデバイスは、1つ以上のスプレーノズル(そこから1つ以上のクリーニング液のジェットが放出される(例えば、型部材基部の露出した表面上へと方向付けられる))を有するスプレークリーニングデバイスを用いる。型部材基部が1つ以上の押し出し流体チャンネルを含む場合(例えば、型ドラムの実施形態について知られているように)、型部材基部クリーニングデバイスはまた、クリーニング液給送装置を有していてもよく、該クリーニング液給送装置は、これらの1つ以上のチャンネルにクリーニング液を給送して、これらの1つ以上のチャンネルを通してクリーニング液を流し、かつ、そのことによってチャンネルをクリーニングする。型部材基部クリーニングデバイスは、実施形態では、型部材基部上にクリーニング液の1つ以上のジェットを噴霧し、また例えば同時に、1つ以上の押し出し流体チャンネルを通してクリーニング液を流すように具現化され、かつ、作動してもよく、例えば、該デバイスは、ポンプと、作動中に型部材(例えば、型ドラム)の1つ以上の押し出し流体チャンネルと連通する給送ダクトを有する。例えば、クリーニングデバイス上または型部材上(例えば、型ドラムのヘッド端部上)に分配器が提供され、洗い流されてクリーンになるべき1つ以上の押し出し流体チャンネルへとクリーニング液を分配する。
【0024】
本明細書の記載のインサートの使用が、容易にクリーニング可能な型部材の基部構造体(例えば、インサートそのもののような、いかなる透過性の表面構造体も存在しない)を具現化することを可能にするので、型部材の基部構造体のクリーニングは、インサートについてのいっそう要求の多いクリーニングの手間と比べて比較的早く、かつ、容易に行われ得ることが把握されるであろう。
【0025】
実際形態では、最初は(例えば、食料製品の製造停止後)、移動可能な型部材全体が成形デバイスから除去されることが想定される。その後、例えば離れた位置にて(例えば、別の部屋において)、クリーニング工程のために型部材の基部構造体からインサートが取り外される。このことは、例えば、別の移動可能な型部材(例えば、異なる食料製品を製造するために異なる形状のキャビティを備える)と組み合わせて成形デバイスを用いて製造を継続することを可能にし、例えば前記型部材はまた、本明細書に記載の取り外し可能なインサートを有する。
【0026】
実施形態では、その第1の汚れたインサートのセットから外された型部材の基部が既に、その上にクリーンな第2のインサートのセットを備え、一方で先に取り外された第1のインサートのセットはクリーニングされている。そのインサートから外された型部材の基部構造体のクリーニング性を考慮すると、同一の基部が既にその上にクリーンなインサートのセットを備えており、一方で先に取り外されたインサートのセットがいまだにクリーニングされていることが想定される。このことは、例えばその上に新たなインサートのセットを有する型部材基部が成形デバイス上へと戻るように取り付けられる必要がある場合に、向上した作動効率を可能にする。
【0027】
実践的な実施形態では、本明細書に記載のインサートのクリーニング工程は、1時間以上(例えば、2~5時間)かかるであろう(例えば、インサートが異なるクリーニング液(例えば、冷たい真水、加熱液(例えば、加熱水)、例えば酸性、脱スケール性、静菌性、殺菌性のような特性を有する1つ以上の液(例えば、水ベースの液(例えば、クリーニング液の特定の特性を作り出すために1つ以上の剤と混合された水など)))を伴う異なるクリーニング関連処理に供される異なる段階を伴う)。
【0028】
実施形態では、1つ以上の(好ましくは多数の)交換可能なインサートキャリアが用いられ、それぞれの交換可能なインサートキャリアは、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に接続可能であり、該主たる構造体は、クリーニング液ポンプ、液給送ダクトの少なくとも一部、再循環アセンブリーおよびフィルターデバイスを有する。
【0029】
好ましい実施形態では、インサートキャリアは、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に接続可能である、交換可能なインサートキャリアである。主たる構造体は例えば、ハウジング(例えば、車輪付きハウジング)を有する。主たる構造体は好ましくは、ポンプ、液給送ダクトの少なくとも一部、クリーニング液再循環アセンブリーおよびフィルターデバイスを収容する。
【0030】
フィルターデバイスは、いくつかのフィルター(例えば、粗フィルターおよび1つ以上の微細フィルター、ならびに/または、異なるフィルタリング技術に基づくフィルター(例えば、平坦なフィルタリング板として具現化された粗フィルター、および、1つ以上のキャンドルフィルターを有して具現化された微細フィルター))を有していてもよいことが注目される。
【0031】
実施形態では、フィルターデバイスは、クリーニング工程全体のうちの1つ以上の段階の最中に選択的に用いられてもよいことが注目される。したがって、いくつかの段階の最中(例えば、クリーニング液が循環しておらず、かつ、排出されているとき(例えば、液に新たな液または別の液を補充することを考慮して))、フィルタリングが実行されなくてもよい。
【0032】
ある実施形態では、設備は多数の交換可能なインサートキャリアを有し、該多数の交換可能なインサートキャリアはそれぞれ、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に接続可能である。例えば、交換可能なインサートキャリアのうちの1つ以上がインサートクリーニングデバイスに取り付けられてもよい。なぜなら、それによって搬送されるインサートがクリーニングされているからである。一方で、設備には1つ以上のさらなる交換可能なインサートキャリアが存在し(例えば、同時にいまだにクリーニングされる必要があるインサートおよび/または既にクリーニングされたがまだ各々の型部材基部へと戻るように取り付けられていないインサートを搬送し)、かつ/あるいは、いくつかの交換可能なインサートキャリアは、前記時点で空である。
【0033】
ある実施形態では、多数の成形デバイスを有する設備が用いられ、各成形デバイスは、移動可能な型部材(そこから食料製品成形インサートがクリーニングのために一時的に取り外され得る)を有し、該設備はさらに、かかる成形デバイスの数より少ない数のインサートクリーニングデバイス(例えば、たった1つまたは2つのインサートクリーニングデバイス)を有する。例えば、第2のインサートクリーニングデバイスは主として、余剰性を作り出すのに役立つ。なぜなら、かかるインサートのクリーニングが、製造継続性を考慮して非常に関連するからである。インサートクリーニングデバイスより多い成形デバイスを有するこの設定では、交換可能なインサートキャリアの使用が非常に有利である。設備のすべての交換可能なインサートキャリアが1つ以上のインサートクリーニングデバイスの主たる構造体と共通する境界面を有するときに、格別の利点が達成される。このことは、交換可能なインサートキャリアがそれぞれ、設備の1つ以上のインサートクリーニングデバイスのそれぞれに取り付けられ得る作動を可能にする。例えば、境界面は単に、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体への機械的結合を有し、該結合はまた、インサートキャリアとクリーニングデバイスの主たる構造体の液ダクト装置との間の流体接続を有していてもよい。以下に記載されるように、境界面はまた、例えばインサートキャリア上の弁装置および/または1つ以上のセンサーの存在を考慮して、いっそう広大なものであってもよい。
【0034】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体は、同時に多数のインサートキャリア(例えば、並んでいるか、または、1つのインサートキャリアが1つ以上のその他のインサートキャリアの上に積み重なった状態で積み重なっている)を受け取るように構成されている。別の実施形態では、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体は、一度にたった1つのインサートキャリアを受け取るように構成されている。
【0035】
例えば、ドラム成形デバイスおよびタレットタイプの成形デバイスの両方を有する設備が用いられる(例えば、ドラム成形デバイスの型部材基部から一時的に取り外されたインサートおよびタレットタイプの成形デバイスの型部材基部から一時的に取り外されたインサートの両方をクリーニングするのに役立つ1つのインサートクリーニングデバイスと関連して)。かかる配置構成は、財政投資を減らすことを可能にすることが把握されるであろう。
【0036】
実施形態では、食料製造設備はさらに、食料品の塊の調製のために構成された1つ以上のデバイス(例えば、肉挽き機、塊を1つ以上の原料と混合するためのミキサー)を有することが注目される。塊は、例えば冷凍機または冷却施設において、例えば車輪付きの容器に貯蔵されていてもよい。設備は、本明細書に記載の成形デバイスのうちの1つ以上を有する。顧客需要に基づいて、適切な成形デバイスがその後で選択され、かつ、型部材基部構造体およびインサートの正確な組み合わせを備え、かつ、その後で食料製品を成形するように作動する。製品はその後、例えば、排出コンベアによって前方へと搬送される。設備はさらに、バッター適用デバイス、コーティング機デバイス(例えば、パン粉の層で食料製品をコーティングするための)、揚げ鍋デバイス、オーブン、冷凍機および/または包装デバイスを有していてもよい。顧客需要に基づいて、成形された食料製品はさらに、本技術分野で知られているように、これらの下流のデバイスのうちの1つ以上によって取り扱われる。
【0037】
ある実施形態では、関連付けられた型部材から一時的に取り外されたインサートは、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体から離れた箇所にて1つ以上の交換可能なインサートキャリアに取り付けられる。その後、これらの1つ以上のローディングされたインサートキャリアは、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体へと輸送され、かつ、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に接続される。本明細書で説明されるように、インサートキャリアを輸送するために1つ以上のカート(例えば、専用のカート)が用いられてもよい(例えば、カートは、1つ以上の支持構造体を有し、1つ以上のインサートキャリアをその上で支持する)。
【0038】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、共通する給送ダクトおよび多数の分岐ダクトを有し、該多数の分岐ダクトは、前記の共通する給送ダクトに接続され、かつ、それぞれインサートキャリア上の1つ以上のインサートについての各々の取り付け位置へと延びる。共通する給送ダクトは、ポンプによってクリーニング液を供給される。
【0039】
好ましい実施形態では、各インサートキャリア(好ましくは、それぞれの交換可能なインサートキャリア)は、多数の分岐ダクトを備え、該多数の分岐ダクトはそれぞれ、1つ以上の(好ましくはたった1つの)インサートが取り付けられるべきインサートキャリアの対応する取り付け位置へと繋がる。実践的な実施形態では、この構成の交換可能なインサートキャリアが、例えば、クイックコネクターを介してインサートクリーニングデバイスの主たる構造体の給送ダクトに解放可能に連結するように構成された給送ダクトコネクターアセンブリーを有する。給送ダクトコネクターアセンブリーはまた、給送ダクトのさらなる部分および/または分岐ダクトが始まる分配マニホールドを有していてもよい。
【0040】
好ましい実施形態では、各分岐ダクトを通り、かつ/または、インサートキャリアの各取り付け位置へと向かうクリーニング液の流れを制御するために、弁装置(例えば、1つ以上の弁(例えば、1つ以上の電気的に制御可能な弁)を含む)が提供される。例えば、各分岐ダクトにこの弁装置の弁が配置されるか、または、給送ダクトの端部に弁装置が取り付けられ、かつ、別個の分岐ダクトに接続する。
【0041】
例えば、インサートキャリア上の各取り付け位置への液の流れを制御する弁装置の能力が個別に、取り付け位置間のクリーニング工程の期間を変えることを可能にする。例えば、ドラムの長さに沿ってレーンにて配置された型キャビティを有する型ドラムにおいては、いくつかの型キャビティが、その他のキャビティより激しい汚れを示すことが観察された。弁装置は、一旦インサートキャリアの取り付け位置における1つ以上のインサートが十分にクリーンであると(例えば、1つ以上のインサートを通る流れの圧力および/または流量に基づく測定(例えば、自動測定)を通して)判定されると、前記位置におけるクリーニングを停止するために用いられてもよい。同時に、1つ以上のインサートのクリーニングは、必要とされる限り、インサートのさらなるクリーニングが必要とされる取り付け位置において継続し得る。したがって、弁装置は、実施形態では、一旦取り付け位置における1つ以上のインサートが十分にクリーニングされたことがモニタリングされると、前記位置におけるクリーニングを停止するために用いられてもよい。
【0042】
好ましくは、インサートのクリーニングの1つ以上の段階の最中、インサートキャリアの1つ以上の分岐ダクトは閉じており、一方で同時に、同一の共通する給送ダクトに接続された1つ以上のその他の分岐ダクトは開いている(例えば、前記の1つ以上の段階の最中、1つの分岐ダクトを除いたすべての分岐ダクトが閉じている(例えば、弁装置が、分岐ダクトを、その他の分岐ダクトを閉じながら、または、閉じたままにしながら、入れ替わり立ち替わりシーケンシャルに開けるように作動する))。
【0043】
ある実施形態では、交換可能なインサートキャリアが、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体のダクト装置に接続するための結合器(例えば、クイックコネクター)を有し、かつ、多数の分岐ダクト(それぞれ、インサートキャリア上の1つ以上のインサートについての各々の取り付け位置へと延びる)を有する。好ましくは、インサートキャリアは、個別に各分岐ダクトを通るクリーニング液の流れを制御するように構成された弁装置(例えば、インサートキャリアの各分岐ダクトについての弁)を備える。ある実施形態では、弁装置は、1つ以上の電気的に制御された弁を有する。例えば、インサートキャリアは、1つ以上のコネクターを有する1つ以上の電気ケーブルを有し、1つ以上のケーブルをインサートクリーニングデバイスの主たる構造体の対応する電気回路に接続して、弁装置の1つ以上の弁を制御することを可能にするか、または、インサートキャリア上の1つ以上の電気的コンポーネントをインサートクリーニングデバイスの主たる構造体の回路に接続することを可能にする(例えば、インサートキャリア(例えば、本明細書に記載されるような)の1つ以上の圧力センサーおよび/または1つ以上の流量センサーおよび/または1つ以上の温度センサーのような)。
【0044】
共通する給送ダクトに接続された分岐ダクトおよび弁装置の提供は、革新的なクリーニング方法を実行するための種々の有利なアプローチを可能にする。
【0045】
例えば、インサートのクリーニングの1つ以上の段階の最中、インサートキャリアの1つ以上の分岐ダクトは閉じており、一方で同時に、同一の共通する給送ダクトに接続された1つ以上のその他の分岐ダクトは開いている(例えば、前記の1つ以上の段階の最中、1つの分岐ダクトを除いたすべての分岐ダクトが閉じている(例えば、弁装置が、分岐ダクトを、その他の分岐ダクトを閉じながら、または、閉じたままにしながら、入れ替わり立ち替わりシーケンシャルに開けるように作動する))。
【0046】
例えば、1つ以上の分岐ダクトが閉じられ得、一方で同時に、同一の共通する給送ダクトに接続された1つ以上のその他の分岐ダクトが開いている。このことは例えば、1つ以上のインサートの選択されたグループへとポンプの全出力を伝えることを可能にする(例えば、前記の1つ以上のインサートを通る強力なクリーニングの流れを可能にする)。
【0047】
例えば、1つの分岐ダクトを除いてすべての分岐ダクトを閉じて、前記の1つの分岐ダクトへと(したがって、前記の1つの開いた分岐ダクトに隣接する1つ以上の(好ましくは、たった1つの)インサートへと)全ポンプ能力を伝えることも可能である。
【0048】
例えば、以下で説明されるように、装置は、前記の1つの開いた分岐ダクトを通る流れに関連する1つ以上のパラメーターをモニタリングすることを可能し、このことは、例えば、前記の1つの開いた分岐ダクトに関連する1つ以上のインサート(好ましくは、たった1つのインサート)のクリーニングの進行を判定することを可能にするであろう。
【0049】
弁装置が、分岐ダクトを、すべてのその他の分岐ダクトを閉じながら、または、閉じたままにしながら、入れ替わり立ち替わりシーケンシャルに開けるように作動する実施形態を想定し得る。このアプローチは、共通する給送ダクトを通る(例えば、共通する給送ダクトのみを通る)流れをモニタリングすることを可能にするであろう。なぜなら、1つの開いた分岐ダクトと関連付けられた1つ以上のインサートについての関連情報を提供するからである。
【0050】
例えば、クリーニング液の流れのモニタリングは、クリーニング液の流れ(例えば、共通する給送ダクトを通り、かつ/あるいは、1つ以上の分岐ダクトを通る)の圧力および/もしくは流量をモニタリングすること、ならびに/または、インサートキャリアの1つ以上の取り付け位置における圧力をモニタリングすることを伴う。また、あるいは代替的には、給送ダクトの中へと(例えば、共通する給送ダクトの中へと)クリーニング液を給送する液ポンプのパワー消費をモニタリングしてもよく、例えばポンプは電気的に駆動されるポンプである。
【0051】
ある実施形態では、ポンプは流れが可変であるポンプ(例えば、速度が可変である電気モーターを有する)である。
【0052】
ある実施形態では、ポンプはピストンポンプ(例えば、斜板ピストンポンプ)である。
【0053】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、共通する給送ダクトと多数の分岐ダクトを有し、該多数の分岐ダクトは、前記の共通する給送ダクトに接続されており、かつ、それぞれ各々の取り付け位置へと延び、各取り付け位置は、たった1つのインサートを受け取るように具現化される(1つの分岐ダクトを通る液の流れがたった1つのインサートに到達するように)。例えば、好適とされるように、各分岐ダクトを選択的に開閉することを可能にする弁装置が提供される。例えば、弁(例えば、ボール弁)が各分岐ダクトと関連付けられる(例えば、弁は電気的に制御される(例えば、弁装置のコントローラー(例えば、コンピューター化されたコントローラー)によって))。このデザインは、インサートをクリーニングするための有利なアプローチを可能にする。例えば、上記されたように、たった1つのインサートへとポンプの出力のすべてを伝えることが今や可能である(例えば、クリーニングサイクルの1つ以上の段階の最中に、すべてのその他の分岐がそのときは閉じているため、1つのインサートを通るクリーニング液の最大化された流れを作り出すことを考慮して)。液の1つの能動的な流れをモニタリングし、かつ、前記のモニタリングからインサートのクリーニングの進行を導き出すこともまた、今や可能である。
【0054】
例えば、インサートクリーニングデバイスは、弁装置にリンクされた、コンピューター化されたコントローラーを有していてもよい(例えば、1つ以上の弁の開閉を含む、予めプログラミングされたルーチンを実行するために(例えば、該ルーチンは、予めプログラミングされたルーチンのセットから選択される))。例えば、コンピューター化されたコントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、多数の別個のインサートおよび/または多数の別個のインサートキャリアについて、各々の予めプログラミングされたクリーニングルーチンが格納されている。
【0055】
例えば、各インサートおよび/または各インサートキャリアは、各々の識別子を備える(例えば、光学的に読み取り可能なコード、RFIDタグなどが、設備のインサートおよび/またはインサートキャリアを識別することを可能にする)。識別子は好ましくは、各コンポーネント(例えば、各インサート)について固有である(例えば、経時的に各インサートおよび/もしくはインサートキャリアのクリーニングならびに/または使用を記録することを可能にする)。識別子の提供はまた、インサートクリーニングデバイスによってその後で遂行される適切なクリーニングルーチンを自動化された様式で選択するために用いられてもよい(例えば、関連付けられた、コンピューター化されたコントローラーによって操作される)。
【0056】
例えば、インサートキャリアおよび/またはインサートクリーニングデバイスは、インサート上および/またはインサートキャリア上の識別子を読み取るように構成されたリーダー(例えば、近接場リーダー)を備える。
【0057】
例えば、インサートクリーニングデバイスおよび/またはインサートキャリアは、クリーニング液の流れおよび/または圧力を測定する1つ以上のセンサーを備える。例えば、クリーニングの最中に1つ以上の透過性ボディーを通る流れについて表す流れを測定する1つ以上の流量センサーが提供される(例えば、前記測定は、クリーニング工程の進行および/またはクリーニング工程の最中の透過性ボディーの汚れが残っている程度を判定するために用いられる)。
【0058】
例えば、ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスおよび/またはインサートキャリアは、クリーニング液の温度を測定する1つ以上の温度センサーを備える。例えば、インサートキャリアに1つ以上の温度センサーが取り付けられる(例えば、その取り付け位置のそれぞれの近傍に(例えば、前記取り付け位置において各インサートが曝される温度を測定することを可能にする))。このことは、所望されれば、インサートの熱衝撃および/または過熱を回避することに鑑み関連するであろう。例えば、少なくとも一部がプラスチック材料で作られた(例えば、3D印刷技術を用いて作られた)透過性ボリュームを有するインサートに関して、インサートキャリア上への1つ以上の温度センサーの提供は有利であろう。例えば、インサートがクリーニング工程の最中に曝される実際の温度のモニタリングを(場合によっては、記録さえ)想定し得る。温度の測定は、各取り付け位置について別個に行われてもよい(例えば、各取り付け位置へのクリーニング液の流れが個別に制御され得る実施形態において有利であり、かつ、同一のインサートキャリア上のインサートが同時に異なる液(例えば、異なる温度の)に曝される実施形態においてさらにいっそう有利である)。
【0059】
実施形態では、インサートは、クリーニング工程の最中にそれらの外面が下になるように方向付けられるように、または、下方に傾斜して方向付けられるようにインサートキャリアに取り付けられる。このことは例えば、インサート上(例えば、そのキャビティ(単数)またはキャビティ(複数))に残る残余の汚れを回避するであろう。
【0060】
実施形態では、インサートキャリアは、その取り付け位置において、1つ以上の封止部材を有し、該1つ以上の封止部材は、1つ以上のインサートに、それらの各々の取り付け位置において封止して係合する。封止部材は、クリーニング液がインサートの透過性ボリュームを迂回すること(このことは、クリーニング効率が下がることをもたらし得、かつ/あるいは、液の圧力および/または流れのモニタリング、ならびに、前記モニタリングに基づくクリーニングされたインサートについての情報を導き出すことを害するであろう)を回避する。例えば、各封止部材は、激しいクリーニング液への曝露に鑑み、圧縮可能な弾力材(例えば、エラストマー)または偏向可能な金属部材(例えば、金属封止部材)で作られる。別の実施形態では、または、これと組み合わされて、各インサートは、型部材の基部およびインサートキャリア(それに取り付けられるときには)の両方と封止する様式で協働する1つ以上の封止部材を備える。ある実施形態では、型部材の基部および/またはインサートキャリアは、インサートと封止して相互作用するいかなる封止部材も有さず、1つ以上の封止部材(圧縮可能かつ/あるいは偏向可能)は、インサートに取り付けられているか、または、インサートと一体化している。
【0061】
例えば、インサートが、少なくとも1つのすぐに除去可能な封止部材(例えば、エラストマー封止リング)を備え、インサートキャリアにインサートを取り付ける前に、この少なくとも1つの封止部材が除去される。例えば、除去された封止部材は、インサートとは別個にクリーニングされ(例えば、超音波浴にて)、かつ、両方がクリーニングされた後でインサート上に戻るように配置される。
【0062】
ある実施形態では、インサートは、1つ以上のクランプアセンブリーを有するか、または、1つ以上のクランプアセンブリーと関連付けられ、該1つ以上のクランプアセンブリーは、インサートキャリアの取り付け位置にインサートを解放可能にクランプするように適合する。クランプアセンブリーは、インサートの弾性クランプを提供するであろう(例えば、クリーニング工程の最中のインサートの寸法変化(例えば、厚さ、および/または、直径の変化)の補償に鑑み(例えば、インサートが、有意な寸法変化を示すプラスチックで作られていてもよいため(例えば、摂氏60度を超えて加熱され、かつ、冷水で洗い流されることに起因して、その後で冷却されるとき)))。例えば、クランプアセンブリーが弾性部材を有し、該弾性部材は、クランプアセンブリーの剛性部分とインサートとの間に取り付けられて、クリーニングの最中のインサートの寸法変化を可能にする。インサートが取り付け位置に取り付けられたときに過度に引っ張られないように、インサートに係合するクランプ部材の力の制御された(例えば、空気圧)起動もまた提供し得る。
【0063】
ある実施形態では、各インサートは円形の周辺部を有し、かつ、各クランプ部材は、リングを有するか、または、リングによって形成され、該リングは、インサートの周りに配置され得る。例えば、リングは、インサートキャリア上に固定されるように具現化される(例えば、インサートキャリアの取り付け箇所が、ネジ山付きの部分を有し、かつ、リングが、相手のネジ山付きの部分を有する)。
【0064】
ある実施形態では、インサートキャリアは、その各取り付け位置において、1つの側において開いたチャンバーを有し、インサートキャリアは、それに1つ以上のインサート(例えば、単一のインサート)を取り付けるように具現化され、その内面または外面がチャンバーの前記の開いた側を覆い、かつ、チャンバーが前記の1つの側において封止されるようになっている。好ましくは、インサートと、インサートキャリア上の取り付け位置は、インサートの内面がチャンバーの前記の開いた側を覆うように構成されており、かつ、チャンバーが前記の1つの側において封止されるようになっている。このことは、チャンバーからのクリーニング液が、内側から外側へと透過性ボリュームを通過することを強制することを可能にし、このことは、透過性ボリュームから、かつ/または、インサートの1つ以上の型キャビティの面から食料品を移動させるために有効であるように思われる。
【0065】
給送ダクト(例えば、取り付け位置と関連付けられた分岐ダクト)はチャンバーと連通している(前記チャンバーへと給送された液が、前記取付け位置においてインサートの透過性ボディーを通過することを強制されるように)。
【0066】
例えば、インサートキャリアは多数のチャンバーを有し、該多数のチャンバーは、共通の平面にそれらの開いた側を有する。
【0067】
例えば、インサートキャリアは、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、または、いっそう多くチャンバーを有する。
【0068】
好ましくは、液について透過性である内面の部分の少なくとも75%が、インサートキャリアのチャンバーにおいて液に妨げられずに曝されて、液が各インサートの透過性ボリュームの中へとその内面を介して相対的に妨げられずに入ることを可能にする。
【0069】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、クリーニング工程の1つ以上の段階の最中に、それに取り付けられた1つのキャリアまたは複数のキャリア(交換可能)を移動させるように構成され、かつ、作動し(例えば、水平軸の周り(例えば、インサートキャリアの平面に対して垂直である軸の周り)を回転して)、その多数のチャンバーは、クリーニングされるべき1つ以上の(好ましくは、たった1つの)インサートによって覆われたそれらの各々の開いた側を有する。
【0070】
実施形態では、インサートクリーニングデバイスはさらに、1つ以上のスプレーデバイスを有し、各スプレーデバイスは、少なくともインサートキャリアに取り付けられたインサートの外面上へとクリーニング液を噴霧するように構成され、かつ、作動する。ある実施形態では、1つ以上のスプレーデバイスはそれぞれ、クリーニングの最中にインサートに関して動かされる1つ以上の可動性のスプレーノズルを有する(例えば、インサートキャリアは静止したままであり、かつ、1つ以上のスプレーノズルは移動する)。例えば、1つ以上のスプレーデバイスは、クリーニング工程の1つ以上の段階の最中に、本明細書に記載のポンプによって給送されたクリーニング液によるインサートのクリーニングと同時に作動する。例えば、1つ以上のスプレーデバイスは、インサートキャリアによって運搬されるインサートの外面上へとジェットを方向付けるスプレーノズルを有する。1つ以上のスプレーデバイスの提供はとりわけ、インサートがインサートキャリア上で保持され、インサートの一方の面(好ましくは、内面)がインサートキャリアのチャンバーに向けて方向付けられ、一方で他方の面(例えば、インサートの外面)が自由に露出するようになっている実施形態について想定される(1つ以上のスプレーデバイスが、少なくともインサートの前記の露出した面の上へと噴霧するように構成され得るように)。
【0071】
ある実施形態では、革新的なインサートクリーニングデバイスおよび方法の一部として、1つ以上のハウジングが用いられることが想定され、該1つ以上のハウジングは、インサートキャリアのチャンバーから見て外側を向いたインサートの側にもたれかかるように配置され、これらの1つ以上のチャンバーは今や第1のチャンバーと呼ばれ、1つ以上のハウジングはまた、インサートの1つ以上の型キャビティをまたいで、インサートと一緒になって1つ以上の第2のチャンバーを形成し、第2のチャンバーはそれぞれ、対応する第1のチャンバーとは反対側に配置され、前記取り付け位置における1つ以上のインサートは、前記の第1のチャンバーと第2のチャンバーとの間にある。したがって、効果的に、インサートキャリアの各取り付け位置において、1つ以上のインサートが、その後で第1のチャンバーと第2のチャンバーとの間に配置される。本明細書では、第1のチャンバーは、クリーニング工程の最中、クリーニングデバイスの液給送ダクトに接続される(例えば、本明細書の種々の実施形態において記載されるように)。
【0072】
1つ以上のハウジングは、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体の一部であってもよい。例えば、ハウジングおよびインサートクリーニングデバイスに取り付けられた任意のインサートキャリアは、言及された第1および第2のチャンバーが確立されるようにインサートキャリアによって保持されたインサートを配置するために、互いに関して移動可能である(例えば、互いに向かうように、かつ、互いから離れるように)。
【0073】
別の実施形態では、1つ以上のハウジングは、(交換可能な)インサートキャリアと一体化している。
【0074】
ハウジングは、単純な実施形態では、第1のチャンバーから透過性ボリュームを通って出てくる液が第2のチャンバーにおいて収集されるように、収集機デバイスの一部であってもよい。ハウジングはそのとき、それぞれの第2のチャンバーについて、再循環アセンブリー、または、弁装置を介して多数の再循環アセンブリー(インサートクリーニングデバイスに存在しているとき)と連通している排出ポートを有する。この配置構成は例えば、クリーニング液の流出の減少を可能にする。ある実施形態では、この配置構成は、第1のクリーニング液がインサートキャリア上に保持された第1のインサートを通過するように強制され、第1のクリーニング液が各々の第2のチャンバーにおいて収集され、かつ、第1の再循環アセンブリーを介して再循環し、一方で第1のクリーニング液とは異なる第2のクリーニング液がインサートキャリア上に保持された第2のインサートを通過することを強制されるクリーニング工程を実行するために用いられてもよい。この第2の液はその後、別の第2のチャンバーにおいて収集され、かつ、第2の再循環アセンブリーを介して再循環する。
【0075】
1つ以上のインサートに1つ以上の第2のチャンバーを確立する1つ以上のハウジングを提供することは、クリーニング工程の最中に、第2のチャンバーから1つ以上のインサートの透過性ボリュームを通って第1のチャンバーの中に入るクリーニング液の流れを確立するために用いられてもよい。このことは、1つ以上のハウジングが、ポンプによってクリーニング液が給送されるクリーニング液給送ダクトと流体連通している、または、流体連通へと至らされ得る第2のチャンバーポートを有することを必然的に伴う。それはまた、今やインサートの透過性ボリュームを介して第1のチャンバーの中に入る液が、例えばクリーニングデバイスの再循環システムへと排出され得ることを必然的に伴う。例えば、各インサートキャリアは、その1つ以上の第1のチャンバーからの汚れたクリーニング液の排出を引き起こすために開かれ得る排出弁を有する。実施形態では、クリーニング方法が、クリーニング液が一方向に透過性ボリュームを通過するように強制される段階を有し、かつ、別の段階では、クリーニング液は、反対方向に透過性ボリュームを通過するように強制される。この変化は一度行われ得るが、所望されれば1つ以上のインサートのクリーニング工程の最中に何度も行われ得る。
【0076】
ある実施形態では、インサートキャリアは、インサートキャリアの各取り付け位置において(例えば、各チャンバーにおける)クリーニング液の圧力を測定する(例えば、1つ以上のインサートがインサートクリーニングデバイスにおいて供されるクリーニング工程の最中の選択された瞬間に)ように構成された1つ以上の圧力センサーを有する。例えば、前記液圧は、液が取り付け位置(例えば、チャンバーと連通した)において取り付けられた1つ以上のインサートを通過するよう強制することによって、クリーニングの開始時に測定され、かつ、前記圧力は、後に1つ以上の瞬間において測定される(例えば、規則的な時間間隔にて)(例えば、1つ以上のインサートについてのクリーニング工程の進行をモニタリングすることを可能にする)。例えば、圧力のかかる測定は、取り付け位置(例えば、チャンバー)と連通して取り付けられた1つ以上のインサートを通るクリーニング液の既知の流量と関連して行われる(例えば、ポンプが、クリーニング液の一定の、かつ/あるいは、既知の流量を提供するため)。
【0077】
各取り付け位置における圧力および/または流量を測定することによって与えられる別の可能性は、インサートの取り付けに伴う問題が存在するか否かを検出する能力である。例えば、インサートとキャリアとの間を封止するために封止部材が採用されるとき、かかる封止部材の不具合または不存在が検出され得る(例えば、流量がその他の取り付け位置と比べて過度に大きいため)。同一の測定がまた、インサートのクランプが適切に行われたか否か(これもまた、取り付け位置におけるクリーニング液の望ましくない漏れに繋がり得る)を検出し得る。このアプローチは、インサートの不完全な、または、満足のいかないクリーニングを回避するために役立つであろう(例えば、1つ以上のセンサーにリンクされたコントローラーがかかる漏れの存在を検出したときに、警報が発せられる)。本発明はまた、方法であって、前記測定が、インサートの取り付けに関連する問題の検出のために用いられる前記方法に関する。
【0078】
ある実施形態では、インサートキャリアは、各取り付け位置(例えば、そのそれぞれの開いた側のチャンバー)へのクリーニング液の流量を測定するように構成された1つ以上の流量センサーを有する。インサートキャリアは、各取り付け位置におけるクリーニング液の圧力を測定するように構成された1つ以上の圧力センサーを有してもよく、かつ、各取り付け位置へのクリーニング液の流量を測定するように構成された1つ以上の流量センサーを有してもよいことが把握されるであろう。
【0079】
本明細書に記載の1つ以上のハウジングの提供(該提供は、1つ以上のインサートと一緒になって1つ以上の第2のチャンバーを確立する)はまた、クリーニング液の圧力および/またはクリーニング液の流れのモニタリングの過程でクリーニング工程の最中に用いられてもよい。例えば、実施形態では、第1のチャンバーおよび第2のチャンバーにおける圧力を両方測定して、1つ以上のインサートを通じた圧力低下を判定するために圧力センサーを提供し得る。この圧力低下測定値は、クリーニング工程の進行を表し、かつ、クリーニングデバイスのコントローラーのための入力として用いられるであろう。
【0080】
クリーニング液は、洗剤(食料材料の残余物を除去するように適合した任意のタイプの適切な洗剤であり得る)を含有する液(例えば、水)を有していてもよい。カルシウムを除去するためには、酸性液が適用されてもよい。クリーニング液が、クリーニング工程の1つ以上の段階の最中、純水であることもまた想到可能である。実施形態では、1つ以上の段階の最中、ガス(例えば、二酸化炭素ガス、オゾン、二酸化硫黄など)がクリーニングされているインサートを通過することを強制されることなどが想到可能である。
【0081】
ある実施形態では、クリーニング液にガス(例えば、オゾン)が追加されて、例えば殺菌作用が取得される。
【0082】
ある実施形態では、クリーニング液は、例えば再循環の最中、殺菌光(例えば、UV光)での処理に供される。
【0083】
実施形態では、クリーニング液に回路に、加熱要素(および、場合によっては温度センサーもまた)が提供される。したがって、加熱液または過熱ガスが透過性ボリュームを通って流れることが可能とされる。
【0084】
有利なことに、インサートクリーニングデバイスのクリーニング液回路はさらに、例えばクリーニング液のバッファーを有するためにタンク(雰囲気下であっても加圧されていてもよい)を有する(例えば、再循環アセンブリーの一部として)。
【0085】
場合によっては、クリーニング液回路は、制御デバイスに接続された圧力弁を備え、加圧クリーニング液の圧力が制御可能であるようになっている(例えば、ポンプの下流で、または、弁がポンプと一体化して)。
【0086】
実施形態では、第2のチャンバー(本明細書に記載されるように第1のチャンバーの反対側に存在するとき)における圧力を判定するために、圧力センサーが提供される。有利なことに、圧力センサーは、インサートクリーニングデバイスのコントローラーに接続可能である。実施形態では、加圧クリーニング液の流れの圧力は、この圧力センサーからの入力に基づいて、かつ/または、インサートを通じた圧力低下の判定に基づいて制御可能である。例えば、透過性ボリュームが詰まったとき、第1のチャンバーにおける圧力は、比較的高いであろう。圧力弁は、結果的に、加圧クリーニング液の圧力を増大させるために設定されるであろう。
【0087】
ある実施形態では、インサートキャリアは、電気エネルギーを貯蔵するバッテリーを備え、該バッテリーは、インサートキャリア上の1つ以上の電気的コンポーネント(例えば、1つ以上の弁および/または1つ以上の圧力センサーおよび/または1つ以上の流量センサー)に接続される。このことは、インサートキャリアとインサートクリーニングデバイスの主たる構造体との間の電気ケーブルおよび/またはコネクターを回避することを可能にする。好ましい実施形態では、インサートキャリアは、本明細書に記載の交換可能なインサートキャリアである。
【0088】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、一方のインサートキャリア上の1つ以上のコンポーネントと、他方のクリーニングデバイスの主たる構造体上の関連付けられた回路との間の無線通信のために構成されている。例えば、ある実施形態では、それ、または、インサートキャリアの弁は、クリーニングデバイスの主たる構造体における関連するコントローラーと無線で通信する。例えば、ある実施形態では、1つ以上の圧力センサーおよび/または1つ以上の流量センサーは、クリーニングデバイスの主たる構造体における関連するコントローラーと無線で通信する。
【0089】
ある実施形態では、それぞれの交換可能なインサートキャリア(例えば、バッテリーを備える)は、無線通信回路を備え、該無線通信回路は、インサートキャリアの1つ以上のコンポーネントにリンクされ、かつ、外部システム(例えば、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体上にあるか、食料製造設備に関連する総合データシステムであるか、かつ/あるいは、(例えば、食料製造工程におけるオペレーターによって保持される)手持ちデバイス(例えば、スマートフォン)である)との通信を提供する。通信は、一方向でも双方向でもあり得る。例えば、インサートキャリア上の無線通信回路は、例えば有線および/または無線で、例えば1つ以上の弁および/または1つ以上のセンサーおよび/または電子的識別子(例えば、本明細書に記載の)にリンクされる。例えば、無線通信は、Bluetooth、Zigbeeなどに基づく。
【0090】
ある実施形態では、交換可能なインサートキャリアの無線通信回路は、手持ちデバイス(例えば、コンピュータープログラム(例えば、app)を実行するスマートフォン)とデータを交換するために用いられる(例えば、手持ちデバイスは、オペレーターによって保持される)。このことは例えば、オペレーターが、インサートキャリア、インサートキャリアのバッテリーの作動ステータス、インサートキャリアの任意の弁および/またはセンサーの作動ステータス、インサートキャリアに取り付けられる特定のインサートについてのその適合性の識別などのような1つ以上のタスクを実行することを可能にするために用いられてもよい。
【0091】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体は、設備の1つ以上のインサートキャリアとの無線通信(例えば、1つ以上のインサートキャリアがインサートクリーニングデバイスの主たる構造体の近くにあるか、または、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に設置されてさえいるときには近接無線通信)を確立するように構成された無線通信回路を備える。
【0092】
ある実施形態では、設備は、1つ以上のインサートを通る実際の流れを表す圧力を検出する1つ以上の圧力センサーにリンクされたコントローラー(例えば、コンピューター化されたコントローラー)を有する。このコントローラーは、全クリーニング工程の最中の1つ以上の瞬間において(例えば、規則的な時間間隔で)、1つ以上の圧力センサーによって提供される信号に基づいて、各取り付け位置へと供給されるクリーニング液の圧力を判定するように構成されていてもよい。例えば、比較的高い圧力が、さらなるクリーニングを必要とする汚れたインサートを表すものと見做されてもよく、比較的低い圧力が、クリーンなインサートを表すものと見做されてもよい。例えば、コントローラーは、圧力センサーがインサートが適切にクリーニングされたことを表す予め設定された圧力レベルに対応する圧力を信号で知らせるまで、取り付け箇所へとクリーニング液を給送することを継続するように構成されている。
【0093】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、1つ以上の第1のクリーニング液給送ダクト(例えば、本明細書に記載の分岐ダクトを有する)および1つ以上の第2のクリーニング液給送ダクト(例えば、本明細書に記載の分岐ダクトを有する)を有し、第1および第2の給送ダクトはそれぞれ、1つ以上の取り付け位置、ならびに、第1のポンプおよび第2のポンプ(各々、第1および第2の液給送ダクトに接続される)へと繋がる。この配置構成は概して、作動方法であって、第1のポンプが1つ以上の取り付け位置へと第1のクリーニング液を給送するために用いられ、かつ、第2のポンプが1つ以上の取り付け位置へと第2のクリーニング液を給送するために用いられ、第1および第2の液が圧力、流量、温度、組成のようなその少なくとも1つの特性において互いに異なる前記作動方法を可能にするであろう。ある実施形態では、クリーニング工程の段階の最中、第1の液のみが1つ以上の取り付け位置へと給送され、かつ、クリーニング工程の別の段階の最中、第2の液のみが1つ以上の取り付け位置へと給送される。例えば、第1の液は淡水または純水(例えば、加熱水または冷水)であり、かつ、第2の液は1つ以上のクリーニング剤(例えば、酸性剤、静菌剤など)と混合された水である。別の実施形態では、第1および第2のクリーニング液は両方とも、水ベースのクリーニング剤(例えば、異なるpHレベルの)である。
【0094】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、収集機デバイスを含む第1の収集機システムおよび収集機デバイスを含む第2の収集機システムを有し、これらのシステムはそれぞれ、1つ以上のインサートの透過性ボリュームを通過するように強制された各々の第1のクリーニング液および第2のクリーニング液を収集するように作動する。このことは例えば、第1および第2のクリーニング液をそれぞれ、これらの液が再循環工程において混合されるようになることを伴わずに再循環させることを可能にする。
【0095】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、クリーニング工程の最中(例えば、その1つ以上の段階の最中)、1つ以上のインサートキャリアの1つ以上の取り付け位置へと加圧ガスを供給するように構成された加圧ガス(例えば、加圧空気)システムを備える。例えば、ある実施形態では、まず加圧ガス(例えば、空気)がインサートキャリアに取り付けられた1つ以上のインサートを通過するように強制される(例えば、1つ以上のインサートの透過性ボリュームを通過するように液を強制する前に)。例えば、ガスは冷たい(例えば、インサート中またはインサート上にあるあらゆる汚れ物質の凍結さえ引き起こす)。例えば、クリーニング工程の多数の段階の最中、ガスが透過性ボリュームを吹き抜ける。例えば、クリーニング工程の最終段階で、ガスが透過性ボリュームを吹き抜ける(例えば、透過性ボリュームから液を排出するため、および/または、透過性ボリュームを乾燥させるため)。例えば、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体は、加圧ガス源(例えば、場合によっては圧縮空気用のバッファータンクを有する空気圧縮機)を備える。インサートキャリアが、1つ以上の液用のダクト装置に加えて、例えば本明細書に記載されるように、インサートキャリアに取り付けられた1つ以上のインサートを吹き抜けるガスのための専用のガスダクト装置、および、場合によっては弁装置も備えていてもよい。
【0096】
実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、クリーニング工程の完了後に1つ以上のインサートを乾かすように構成された乾燥アセンブリー(例えば、温風乾燥アセンブリー)を有する。乾燥アセンブリーは、温風送風機、赤外線ヒーターなどを有していてもよい。
【0097】
ある実施形態では、設備は、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体から取り外し可能な、多数の交換可能なインサートキャリアを有し、方法は、インサートキャリアがインサートクリーニングデバイスから取り外される(例えば、インサートクリーニングデバイスから離れた箇所にて)一方で、前記インサートキャリアに成形デバイスの型部材基部から除去されたインサートを取り付けることを有する(例えば、このアクティビティーは、各々の成形デバイスの近傍で行われる)。方法はその後、クリーニングデバイスにインサートキャリア(それにはインサートが取り付けられている)を取り付けること(例えば、間にあるカートを用いて輸送して)によって継続する。
【0098】
ある実施形態では、設備は、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体から取り外し可能な、多数の交換可能なインサートキャリアを有し、方法は、クリーニングデバイスから前記インサートキャリアのうちの1つ以上を取り外して、離れた箇所にてそれにインサートを取り付けることを有し、かつ、インサートクリーニングデバイスに1つ以上のインサートキャリアを取り付けて、それによって運搬されるインサートをクリーニングすることを同時に有する。
【0099】
ある実施形態では、設備は、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体から取り外し可能な、多数の交換可能なインサートキャリアを有し、かつ、1つ以上のカートを有し、該1つ以上のカートはそれぞれ、インサートクリーニングデバイスと離れた箇所との間で1つ以上のインサートキャリアを輸送するように構成されている。同一のカートがまた、貯蔵施設(例えば、クリーンルーム)において、用いられていないインサートキャリア(例えば、それに取り付けられたインサートを有しさえする)の貯蔵のために用いられ得る。カートは、食料製品施設内で手動で変位可能な車輪付きカートであってもよい。カートの使用は、オペレーターによる取り扱いの手間を容易にし、かつ、インサートへの損傷を回避してもよい。
【0100】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、1つ以上のクリーニング液を(例えば、摂氏60~95度の温度まで)加熱するように構成された1つ以上のヒーターを有する。ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスはヒーターを欠き、かつ、熱源(例えば、蒸気および/または温水(例えば、その他の目的で食料製造施設に既に存在している))に接続されることが想定される。
【0101】
ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは、1つ以上のクリーニング剤を水と混合して1つ以上のクリーニング液を形成するように構成された1つ以上のミキサーデバイスを有する。
【0102】
好ましくは、各インサートの外面は、食料製品の製造の最中に、インサートの型キャビティ(単数)またはキャビティ(複数)を通り越える押し出し液の迂回が存在しないように液密である。インサート上に液密の外面を作り出すための技術は、本技術分野で知られている。
【0103】
成形される製品の形状は、実施形態においては、円形の製品(例えば、肉のパテ(例えば、ハンバーガー))を成形するためにはディスク状のものである。ナゲット(例えば、鳥肉ベースの出発材料製の)は、むしろ小さいキャビティ(例えば、多かれ少なかれ長方形の)において形成される。代替的には、いっそう不規則な形状の1つ以上のキャビティを有するインサートが知られている(例えば、不規則な外周および/または不規則な厚さを有する製品を成形するために)。製品は、例えば鶏のヒレ肉、ソーセージ様製品などのように細長くてもよい。型キャビティは、外表面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中に食料品の塊を導入するためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものである。
【0104】
成形デバイスおよびインサートを用いて成形される製品の例は、ハンバーガー、ナゲット、シュニッツェル、テンダーロイン、ステーキ、(肉)団子およびヒレ肉である。適切に設計された成形デバイスが、赤肉または白肉、魚、ジャガイモ、および、その他の植物ベースの食料品の塊だけでなく、食用菌類ベースの塊、豆ベースの塊および食用昆虫ベースの塊などのような異なる食料品の塊を扱い得る。しばしば、塊は、肉挽機によって挽かれる(例えば、挽肉)。
【0105】
既知の実施形態であり、かつ、本発明の文脈における実施形態では、型キャビティは、キャビティのレーンを有する型キャビティパターンにて、型ドラムの外面に配置される。本明細書では、レーンにおいて、型ドラムの長手方向に見たときに、多数の長手方向位置においてキャビティが配置される。レーンが、本技術分野で知られているように、直線状(したがって、型ドラム軸に対して平行)であってもよく、らせん状であってもよい。
【0106】
既知の実施形態であり、かつ、本発明の文脈における実施形態では、周方向に見たときに、例えば型ドラム上に多数のレーンが提供される。実施形態では、ドラム表面は、主に製品のサイズに依拠して、4つ、5つ、6つ、8つ、10個、12個、または、いっそう多くのキャビティのレーンを有していてもよい。レーンには、多数のキャビティが配置される(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、または、さらにいっそう多い)。明白なことに、ドラムの長さおよびキャビティのサイズは、レーンにおけるキャビティの数に影響を与える。例えば、ドラムは、50~120センチメートル(例えば、60、70または100センチメートル)の長さを有する。
【0107】
概して、実施形態では、インサートの型キャビティは、厚さが3~40mm(とりわけ、10~30mm)の食料製品が製造され得るような形状であることが想定される。製品の長さおよび/もしくは幅または直径は、例えば5~250mmの間で異なっていてもよい(例えば、直径8~15センチメートル(例えば、ハンバーガーの肉のパテについて))。
【0108】
回転型ドラムの、その長手方向の長さは、実践的な実施形態では、400~1100mm(例えば、約600または700または1000mm)である。
【0109】
実施形態では、食料製品を形成するために用いられる各型ドラムは、多数の取り外し可能なインサートを備える。例えば、インサートの定期的なクリーニングを可能にするために解放可能な様式で、型ドラムの基部構造体(例えば、中実で非透過性の金属基部)上に多数のインサートが提供される(例えば、任意の知られた解放可能に留める技術(例えば、ボルトまたはネジを用いて)によって)。
【0110】
ある実施形態では、各インサートは、1つ以上のキャビティのレーンを有し、各レーンは、長手方向に(例えば直線状に)延びる(例えば、インサートは、型ドラムの長さまたは型ドラム長さの少なくとも大部分を超えて延びる)。
【0111】
ある実施形態では、インサートが、単一の型キャビティのみを有し、または、2つ、もしくは、3つ、もしくはいっそう多くの型キャビティを有する。先行技術から、回転型ドラムの中にかかるインサートを位置させるか、または、回転型ドラムとかかるインサートを一体化させる技術が知られている。
【0112】
インサートが、流体(とりわけ、型キャビティからの成形された製品の押し出しを補助するために用いられる押し出し流体)について透過性である透過性ボリュームを有する。透過性は、ボディーを通る押し出し流体の通過が、製品の押し出しを引き起こし、または、補助することを可能にするために役立つ。型キャビティの表面における透過性ボリュームの開口部は概して、食料製品の製造の最中に食料品の塊が開口部の中に有意に入るには小さ過ぎることが好適とされる。把握されるように、汚れは、それでもなお発生するであろう。なぜなら、食料が透過性ボリュームに接触し、かつ、例えば、食料の塊の任意の液体成分(例えば、タンパク質含有物質および/または脂肪性物質を運搬する)が、透過性ボリュームの中に入るからである。
【0113】
上記に示されたように、透過性インサートまたはインサートの透過性部分が、多孔性材料製であり得る。例えば、インサートの透過性ボリュームは、ステンレス鋼、アルミニウム、銅または青銅のような多孔性焼結金属を有する。インサートの透過性ボリュームが1つ以上のポリマーを有することもまた、想到可能である。既知の焼結粉末は、100pm~50μの粒子サイズを有する(焼結された)。透過性ボリュームを有するインサートを製造するために、考え得る、等方加圧および/または同軸圧縮が適用される。
【0114】
透過性ボリュームは、3~30%(有利には5~15%)の多孔性を有していてもよい。実践的な実施形態における微細な開口部または微小な開口部は、多孔性材料の透過性ボリュームと関連して、概して「孔」と呼ばれる。
【0115】
インサートまたは1つ以上の追加のコンポーネントと一緒になってインサートを形成するコンポーネントが少なくとも、中実で非多孔性の材料またはクローズドセル材料製であることもまた想到可能である(例えば、キャビティにおいて開いた微細な開口部を有する微細な通路(例えば、マイクロ通路またはナノ通路)を用いる機械加工ステップにおいて提供される)。
【0116】
場合によっては、インサートまたは1つ以上の追加のコンポーネントと一緒になってインサートを形成するインサートコンポーネントが少なくとも、急速プロトタイピング技術(例えば、金属3D印刷またはポリマー3D印刷)を用いて作られる。好ましくは、急速プロトタイピング工程において、型ボディーの微細な通路が形成される(したがって、好適とされるように、押し出し流体のためのこれらの通路を形成するためにさらなる機械加工ステップを必要とすることを伴わずに)。例えば、3D印刷された透過性インサートにおいては、かかる通路の平均直径(例えば、その長さを超える)は、0.05mm~0.8mm(例えば、0.05mm~0.3mm)である。隣接する通路間の距離は、例えば1mm~5mmであってもよい。微細な開口部がインサートコンポーネントの穿孔によって作り出されることもまた、想到可能である(例えば、レーザー穿孔、高圧ジェット穿孔などを用いて)。
【0117】
例えば、急速プロトタイピングまたは3D技術を用いて、透過性ボディーにおいて、先細りする(したがって、該通路の入口側から型キャビティの表面における微細な開口部へと(例えば、通路の全長、または、その一部にわたって))微細な通路が作られる。この製造は好ましくは、押し出し流体のためのこれらの通路を形成するためにさらなる機械加工ステップを必要とすることを伴わずに行われる。
【0118】
実施形態では、成形デバイスの回転型ドラムがさらに、一群の型キャビティ(そこから、成形された食料製品が同時に押し出される)と関連付けられた少なくとも1つの押し出し流体入口を有する。実施形態では、キャビティのレーン毎に1つの押し出し流体入口が提供される(好ましくは、ドラムのヘッド端部(軸方向端部とも呼ばれる)に)。任意選択的には、同一のレーンに共通する押し出し流体入口が、ドラムの反対側のヘッド端部に提供される。代替的な実施形態では、例えば、キャビティ毎に1つの押し出し流体入口が提供される。1つ以上の押し出し流体入口が、外側ドラム表面に(例えば、ドラムのヘッド端部の近傍に)提供されることもまた、想到可能である。
【0119】
実施形態では、1つ以上のチャンネルが、型部材の各押し出し流体入口から一群の型キャビティの1つ以上の透過性ボリュームへと延びる。1つ以上のチャンネルは、少なくとも1つの押し出し流体入口からチャンネルを介して、かつ、透過性ボリュームを介して型キャビティの中へと入る連通を提供して、一群の型キャビティからの成形された製品の押し出しを補助する。
【0120】
実施形態では、1つ以上のインサートは周辺部を有し、該周辺部は、開いており、したがって、開いた周辺部を介して透過性ボディーを通ってその中で1つ以上のキャビティの範囲を定めるインサートの面への、クリーニング液の通過を可能にする(例えば、クリーニング液が内面を介して透過性ボディーを通ってインサートの型キャビティ面へと伝わるのと同時に)。ある実施形態では、クリーニングデバイスは、取り付け位置へと給送されるクリーニング液がインサートの開いた周辺部を介して透過性ボディーを通過するように構成されている。
【0121】
本発明はまた、食料製品の製造用の設備(例えば、本明細書に記載の方法を実行するための)(例えば、請求項40に記載の設備)に関し、前記設備は:
- ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスを有し、該成形デバイスは、クリーニングのために一時的に取り外し可能な食料成形インサートを有する移動可能な型部材を有し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっており、
- インサートクリーニングデバイスを有し、該インサートクリーニングデバイスは:
- インサートキャリアを有し、該インサートキャリアは、各々のインサート取り付け位置において、多数の食料製品成形インサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、該多数の食料製品成形インサートは、移動可能な型部材から一時的に取り外されたものであり、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、該1つ以上の液給送ダクトは、ポンプからインサートキャリアのインサートの取り付け位置へと繋がり、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有する。
【0122】
革新的な設備は、本明細書に記載の1つ以上の特徴を有していてもよい(例えば、従属請求項41~71に開示されるような)。
【0123】
本発明はまた、本明細書に記載の設備が用いられる、食料製品の製造のための方法に関する。例えば、前記方法では、食料製品成形インサートのセットの使用を伴う製造を停止した後で(例えば、製造日の最後に)、インサートのセットがインサートクリーニングデバイスを用いてクリーニングされる。クリーニングされたインサートは、食料製品の製造を継続するために(例えば、次の製造日に)、移動可能な型部材上に戻るように配置されてもよく、後の使用のために貯蔵されてもよい。例えば、インサートの別のセット(例えば、異なる製品を製造するために異なる形状の型キャビティを有する)が、その後、型部材基部上に設置される。
【0124】
本発明はまた、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスから一時的に取り外されたインサートをクリーニングするように構成されたインサートクリーニングデバイスに関し、該成形デバイスは、クリーニングのために一時的に取り外し可能な食料製品成形インサートを有する移動可能な型部材を有し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっており、
かつ、インサートクリーニングデバイスが:
- インサートキャリアを有し、該インサートキャリアは、各々のインサート取り付け位置において、多数の食料製品成形インサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、該多数の食料製品成形インサートは、移動可能な型部材から一時的に取り外されたものであり、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、該1つ以上の液給送ダクトは、ポンプからインサートキャリアのインサートの取り付け位置へと繋がり、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有する。
【0125】
本発明はまた、インサートキャリアに関し、該インサートキャリアは、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された1つ以上の食料製品成形インサートを各々のインサート取り付け位置においてそれに一時的に取り付けるように構成されており、該インサートキャリアは、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に、永続的に、または、交換可能に接続されるように具現化されており、前記の主たる構造体は:
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、該1つ以上の液給送ダクトは、主たる構造体に接続されるときにインサートキャリアの取り付け位置にポンピを接続するように構成されており、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有する。
【0126】
本発明はまた、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートをクリーニングするためのインサートクリーニングデバイスの組み合わせに関し、該インサートクリーニングデバイスは主たる構造体を有し、該主たる構造体は:
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、該1つ以上の液給送ダクトは、主たる構造体に接続されるときにインサートキャリアの取り付け位置にポンピを接続するように構成されており、
- 任意選択的には、クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 任意選択的には、収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 任意選択的には、再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有し、
該組み合わせはさらに:
- 多数の交換可能なインサートキャリアを有し、前記キャリアはそれぞれ、各々のインサート取り付け位置において、多数の食料製品成形インサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、該多数の食料製品成形インサートは、移動可能な型部材から一時的に取り外されたものであり、
前記の交換可能なインサートキャリアはそれぞれ、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に交換可能に接続可能である。
【0127】
本発明はまた、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートをクリーニングするための方法に関し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっており、
該方法では、インサートクリーニングデバイスが用いられ、該インサートクリーニングデバイスは、開口部を有する第1のチャンバーの範囲を定める第1のコンポーネント(例えば、本明細書に記載のインサートキャリア)を有し、かつ、開口部を有する第2のチャンバーの範囲を定める第2のコンポーネント(例えば、本明細書に記載のハウジング)を有し、クリーニングされるインサートは、第1および第2のチャンバーが互いに反対側にあるように、第1および第2のチャンバーの間にその透過性ボリュームを少なくとも有して配置され、かつ、少なくとも第1のチャンバーは、クリーニング液給送ダクトに接続され、かつ、該方法は、クリーニング液給送ダクトを介して第1のチャンバーへとポンプによってクリーニング液を給送することを有し、該クリーニング液は、第1のチャンバーの開口部を介してインサートの透過性ボリュームの中へと伝わり、かつ、インサートの透過性ボリュームを通過し、かつ、透過性ボリュームから出て、その開口部を介して第2のチャンバーに到達し、クリーニング液は、第2のチャンバーから排出される(例えば、本明細書に記載の再循環アセンブリーを介して再循環する)。
【0128】
ある実施形態では、第1のコンポーネントは、本明細書に記載のインサートキャリアによって形成される。例えば本明細書では、第2のコンポーネントは、インサートキャリアの1つ以上の第1のチャンバーから見て外側を向いたインサートの側にもたれかかるように配置されるように構成された1つ以上のハウジングによって形成されて、インサートと一緒になって1つ以上の第2のチャンバーを形成し、作動中の第2のチャンバーはそれぞれ、対応する第1のチャンバーとは反対側に配置され、前記取り付け位置における1つ以上のインサートは、前記の第1および第2のチャンバーの間にあり、第1のチャンバーは、クリーニング工程の1つ以上の段階の最中、インサートクリーニングデバイスの液給送ダクトに接続されるように構成されている。
【0129】
ある実施形態では、第2のチャンバー(例えば、1つ以上のハウジングによって具現化される)は、第1のチャンバーから透過性ボリュームを通って出てくるクリーニング液が反対側の第2のチャンバーにおいて収集されるように、インサートクリーニングデバイスの収集機デバイスの一部である(例えば、ハウジングは、それぞれの第2のチャンバーについて、インサートクリーニングデバイスに存在するときには再循環アセンブリーと、または、弁装置を介して多数の再循環アセンブリーと連通した排出ポートを有する)。
【0130】
ある実施形態では、前記の第1および第2のコンポーネントを有するインサートクリーニングデバイスは、クリーニング工程の1つ以上の段階の最中に、第2のチャンバーから1つ以上のインサートの透過性ボリュームを通って第1のチャンバーの中に入るクリーニング液の流れが確立されるように構成され、かつ、作動する。
【0131】
本発明はまた、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスから一時的に取り外されたインサートをクリーニングするように構成されたインサートクリーニングデバイスに関し、該成形デバイスは、クリーニングのために一時的に取り外し可能な食料製品成形インサートを有する移動可能な型部材を有し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっており、
かつ、インサートクリーニングデバイスは、開口部を有する第1のチャンバーの範囲を定める第1のコンポーネント(例えば、本明細書に記載のインサートキャリア)を有し、かつ、開口部を有する第2のチャンバーの範囲を定める第2のコンポーネント(例えば、本明細書に記載のハウジング)を有し、クリーニングされるインサートは、第1および第2のチャンバーが互いに反対側にあるように、第1および第2のチャンバーの間にその透過性ボリュームを少なくとも有して配置され得るように構成されており、かつ、少なくとも第1のチャンバーは、クリーニング液給送ダクトに接続され、そのことによってクリーニング液給送ダクトを介して第1のチャンバーへとインサートクリーニングデバイスのポンプによってクリーニング液を給送することを可能にし、該クリーニング液はその後、インサートの透過性ボリュームを通過し、かつ、透過性ボリュームから外に出て第2のチャンバーに到達し、クリーニング液は、第2のチャンバーから排出される(例えば、本明細書に記載の再循環アセンブリーを介して再循環する)。
【0132】
本発明はまた、例えば本明細書に記載の方法を実行するための食料製品の製造のための設備に関し、前記設備は:
- ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスを有し、該成形デバイスは、クリーニングのために一時的に取り外し可能な食料製品成形インサートを有する移動可能な型部材を有し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっており、
- インサートクリーニングデバイスを有し、該インサートクリーニングデバイスは:
- インサートキャリアを有し、該インサートキャリアは、各々のインサート取り付け位置において、多数の食料製品成形インサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、該多数の食料製品成形インサートは、移動可能な型部材から一時的に取り外されたものであり、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクトに接続されたポンプを有し、該1つ以上の液給送ダクトは、ポンプからインサートキャリアのインサートの取り付け位置へと繋がり、
- 任意選択的には、クリーニング液を収集するための収集機デバイスを有し、
- 任意選択的には、収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 任意選択的には、再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有し、
該設備は、1つ以上の(好ましくは多数の)交換可能なインサートキャリアを有し、それぞれの交換可能なインサートキャリアは、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体に接続可能であり、該主たる構造体は好ましくは、ポンプを有し、かつ、液給送ダクトの少なくとも一部を有し、任意選択的には再循環アセンブリーも有し、かつ、任意選択的にはフィルターデバイスも有する。
【0133】
本発明はまた、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートをクリーニングするための方法に関し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いたに微細な開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっており、
該方法では、インサートクリーニングデバイスが用いられ、該インサートクリーニングデバイスは:
- 1つ以上のインサートキャリアを有し、該1つ以上のインサートキャリアはそれぞれ、インサートキャリアの各々のインサート取り付け位置において、移動可能な型部材から一時的に取り外された多数の食料製品成形インサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、
- インサートキャリアの各々の取り付け位置上に各インサートを解放可能にクランプするように適合し、かつ、用いられる、1つ以上のクランプアセンブリーを有する。
【0134】
例えば、各インサートは円形の周辺部を有し、かつ、各クランプ部材は、インサートの周りに配置され得るリングを有するか、または、該リングによって形成される。例えば、リングは、インサートキャリア上に固定されるように具現化される(例えば、インサートキャリアの取り付け位置が、ネジ山付きの部分を有し、かつ、リングが、相手のネジ山付きの部分を有する)。
【0135】
本発明はまた、本明細書に記載の交換可能なインサートキャリアに関する。
【0136】
本発明はまた、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートをクリーニングするための方法に関し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた微細な開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっており、
該方法は、本明細書に記載の1つ以上の交換可能なインサートキャリアの使用を有する。
【0137】
本発明の第2の態様が、食料製品の製造用の設備に関し、前記設備は:
- ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスを有し、該成形デバイスは、クリーニングのために一時的に取り外し可能な食料製品成形インサートを有する移動可能な型部材を有し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
成形デバイスは、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わり、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助することを引き起こすように構成されており、
- インサートクリーニングシステムを有し、該インサートクリーニングシステムは:
- 1つ以上のインサートキャリアを有し、該1つ以上のインサートキャリアはそれぞれ、インサートキャリアの各々のインサート取り付け位置において、移動可能な型部材から一時的に取り外された多数の食料製品成形インサートをそれに一時的に取り付けるように構成されており、
- 多数のクリーニングステーションを有し、インサートクリーニングシステムは、各クリーニングステーションにおいて、前記の1つ以上のインサートキャリアのうちの少なくとも1つによって運搬されるインサートをクリーニング関連処理に供するように構成されており、
- モーションシステムを有し、該モーションシステムは、前記の1つ以上のインサートキャリア(各々のインサート取り付け位置において、それにインサートが取り付けられている状態にある)のうちの少なくとも1つを、各クリーニングステーションに関する機能的位置へと至らせ(インサートキャリアの前記機能的位置において、クリーニングシステムが、それに取り付けられたインサートをクリーニング関連処理に供するように作動可能であるように、かつ、モーションシステムは、インサートキャリア(それにインサートが取り付けられている)を、前記クリーニングステーションのうちの1つに関する機能的位置から前記クリーニングステーションのうちの別の1つに関する機能的位置へと移動させて、前記インサートキャリアに取り付けられたインサートを、インサートクリーニングシステムによる一連のクリーニング関連処理に供するように構成されている。
【0138】
本発明の第2の態様の設備は、多くの魅力的な構成および作動方法を可能にする(例えば、物流管理、クリーニング液の節約などに鑑み)。例えば、ある実施形態では、クリーニングステーションの第1のクリーニングステーションが、インサート(1つ以上のインサートキャリアによって運搬され、かつ、第1のステーションに関する機能的位置に位置する)を、第1のクリーニング液を伴うクリーニング処理に供するように構成されており、かつ、第2のクリーニングステーションが、インサート(1つ以上のインサートキャリアによって運搬され、かつ、第2のステーションに関する機能的位置に位置する)を、第1のクリーニング液とは少なくとも1つの特性において異なる第2のクリーニング液を伴うクリーニング処理に供するように構成されている。例えば、第1のステーションは、1つ以上の剤(例えば、本明細書に記載の)と混合された水でインサートを処理するために用いられ、一方で第2のステーションは、いかなる剤も含まない水(例えば、温水または冷水)でインサートを処理するために用いられる(例えば、最終液処理として(例えば、システムの別のステーションにおける乾燥が後に続く))。
【0139】
異なるクリーニング液を用いるクリーニングシステムにおいて専用のステーションを有する可能性は、例えば、1つ以上の液の最適な使用を可能にする。また、加熱用エネルギーの観点では減少が達成されるであろう(例えば、1つのステーションが、加熱液でインサートを処理するように構成されており、一方で別のステーションが、ステーションによって扱われる液用のいかなるヒーターも有しないであろう)。
【0140】
本発明の第2の態様のある実施形態では、インサートクリーニングシステムは、前記クリーニングステーションのうちの少なくとも1つにおいて、本明細書に記載のインサートクリーニングデバイスを有する。ある実施形態では、インサートクリーニングデバイスは:
- クリーニング液給送ダクト、
- クリーニング液給送ダクトに接続されたポンプ、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイス、
- 収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリー、
- 再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイス
を有し、
インサートクリーニングデバイスおよび前記インサートキャリアは、前記インサートキャリアの機能的位置において、インサートクリーニングデバイスが、インサートキャリアの取り付け位置に取り付けられたインサートに前記ポンプによってクリーニング液を給送するように作動可能であり、前記クリーニング液は、透過性ボリュームを通過するように強制され、かつ、前記透過性ボリュームから出て、かつ、前記収集機デバイスによって収集され、場合によってはフィルタリングされ、かつ、ポンプへと再循環する。
【0141】
本発明の第2の態様のある実施形態では、インサートクリーニングシステムは、第1のクリーニングステーションおよび第2のクリーニングステーションにおいて、各々の第1のインサートクリーニングデバイスおよび第2のインサートクリーニングデバイスを有し、第1のインサートクリーニングデバイスは:
- 第1のクリーニング液給送ダクト、
- 第1のクリーニング液給送ダクトに接続された第1のポンプ、
- 第1のクリーニング液を収集するための第1の収集機デバイス、
- 第1の収集機デバイスから第1のポンプへと延びる第1のクリーニング液再循環アセンブリー、
- 第1の再循環アセンブリーに配置された第1のフィルターデバイス
を有し、
第1のインサートクリーニングデバイスおよび前記インサートキャリアは、前記インサートキャリアの前記機能的位置において、第1のインサートクリーニングデバイスが、インサートキャリアの取り付け位置に取り付けられたインサートに前記の第1のポンプによって第1のクリーニング液を給送するように作動可能であり、前記の第1のクリーニング液は、透過性ボリュームを通過するように強制され、前記透過性ボリュームから出て、かつ、前記の第1の収集機デバイスによって収集され、かつ、前記の第1のポンプへと再循環し、
かつ、第2のインサートクリーニングデバイスは:
- 第2のクリーニング液給送ダクト、
- 第2のクリーニング液給送ダクトに接続された第2のポンプ、
- 第2のクリーニング液を収集するための第2の収集機デバイス、
- 第2の収集機デバイスから第2のポンプへと延びる第2のクリーニング液再循環アセンブリー、
- 第2の再循環アセンブリーに配置された第2のフィルターデバイス
を有し、
第2のインサートクリーニングデバイスおよび前記インサートキャリアは、前記インサートキャリアの前記機能的位置において、第2のインサートクリーニングデバイスが、インサートキャリアの取り付け位置に取り付けられたインサートに前記の第2のポンプによって第2のクリーニング液を給送するように作動可能であり、前記の第2のクリーニング液は、透過性ボリュームを通過するように強制され、前記透過性ボリュームから出て、かつ、前記の第2の収集機デバイスによって収集され、かつ、前記の第2のポンプへと再循環する。
【0142】
本発明の第2の態様による設備の1つ以上のインサートクリーニングデバイスおよび/またはインサートキャリアはそれぞれ、本明細書に記載の(例えば、添付の請求の範囲において提示された)特徴のうちの1つ以上を有していてもよいことが把握されるであろう。
【0143】
好ましくは、本明細書に記載されるように、本発明の第2の態様の設備は、多数のインサートキャリア(例えば、多数の交換可能なインサートキャリア(例えば、それぞれ本明細書に記載の実施形態を有する(例えば、各インサートキャリアは、分岐ダクトを有し、場合によっては本明細書に記載の弁装置、センサー、無線通信、バッテリーなども有する)))を有する。
【0144】
モーションシステムは好ましくは、前記機能的位置へと、または、前記機能的位置の間で扱われる1つ以上のインサートキャリアを自動的に移動させるように構成されている。ある実施形態では、モーションシステムは、単一の経路(したがって、セットシーケンス)を有するように構成されている。別の実施形態では、モーションシステムは、ステーションに沿って多数の経路を有するように構成されている(例えば、経路がクリーニング処理の異なるシーケンスを表す)。例えば、モーションシステムは、それによってインサートクリーニングシステムに関して扱われるインサートキャリアの異なる経路を実行するために、プログラミング可能であるように構成されている(例えば、コンピューター化されたコントローラーを有する)。
【0145】
本発明の第2の態様による設備のある実施形態では、インサートクリーニングシステムは、クリーニングステーションのうちの少なくとも1つにおいて、1つ以上のスプレーデバイス(例えば、本明細書に記載の)を有する。例えば、設備のたった1つのステーションが、1つ以上のスプレーデバイスのみを有し、該1つ以上のスプレーデバイスは、インサートの露出した表面上に噴霧するように構成され、かつ、作動する(例えば、クリーニング工程の第1の段階において)。
【0146】
本発明の第2の態様による設備のある実施形態では、インサートクリーニングシステムは、前記クリーニングステーションのうちの少なくとも1つにおいて(例えば、たった1つのステーションにおいて)、インサートを乾かす(例えば、クリーニング工程の最終段階において)ように構成され、かつ、作動する乾燥デバイス(例えば、たった1つの乾燥デバイス)を有する。
【0147】
本発明の第2の態様による設備のある実施形態では、モーションシステムは、レールアセンブリーと、前記レールアセンブリーに沿って変位可能な1つ以上のレシーバーを有し、前記レールアセンブリーは、前記クリーニングステーションのそれぞれへと延び、かつ、前記レシーバーはそれぞれ、インサートキャリア(各々のインサート取り付け位置において、それにインサートが取り付けられている)が前記クリーニングステーションのそれぞれに関する前記機能的位置へと移動可能であるように、インサートキャリアを受け取るように構成されている。
【0148】
本発明の第2の態様による設備のある実施形態では、モーションシステムは、1つ以上のレシーバーを有するインサートキャリア取り扱いロボットを有し(例えば、ロボットが少なくとも1つのレシーバーを支持する空間的に可動性のロボットアームを備え)、前記レシーバーはそれぞれ、インサートキャリアを受け取るように構成されており、取り扱いロボットは、インサートキャリア(各々のインサート取り付け位置において、それにインサートが取り付けられている)が前記クリーニングステーションのそれぞれに関する前記機能的位置へと前記取り扱いロボットによって移動可能であるような作動的範囲を有する。
【0149】
本発明の第2の態様による設備のある実施形態では、モーションシステムは、旋回するレシーバー支持構造体(例えば、タレット構造体)を有し、該旋回するレシーバー構造体はその上に1つ以上のレシーバーを有し、前記の旋回する構造体は、円形経路に沿って1つ以上のレシーバーを移動させるために、例えば、インデキシング駆動機構によって軸(例えば、鉛直軸)の周りを回転可能であり、かつ、前記クリーニングステーションは、インサートキャリア(各々のインサート取り付け位置において、それにインサートが取り付けられている)が前記クリーニングステーションのそれぞれに関して前記機能的位置へと前記の旋回する構造体によって移動可能であるように、前記円形経路に沿って離間した箇所に配置される。
【0150】
本発明の第2の態様はまた、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するように構成された成形デバイスの移動可能な型部材から一時的に取り外された食料製品成形インサートをクリーニングするための方法に関し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは、成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ、外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
インサートの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイスの作動中に、加圧押し出し流体が内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わることを可能にして、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助するようになっており、
該方法では、本発明の第2の態様による設備が用いられ、かつ、モーションシステムは、設備の前記の1つ以上のインサートキャリア(各々のインサート取り付け位置において、それにインサートが取り付けられている状態にある)のうちの少なくとも1つを、各クリーニングステーションに関する機能的位置へと至らせ、かつ、インサートキャリアの前記機能的位置では、クリーニングシステムは、それに取り付けられたインサートをクリーニング関連処理に供するように作動し、かつ、モーションシステムは、インサートキャリア(それにインサートが取り付けられている)を、前記クリーニングステーションのうちの1つに関する機能的位置から前記クリーニングステーションのうちの別の1つに関する機能的位置へと移動させて、前記インサートキャリアに取り付けられたインサートを、インサートクリーニングシステムによる一連のクリーニング関連処理に供する。
【0151】
本発明の第2の態様の前記方法のある実施形態では、第1および第2のインサートクリーニングデバイス(例えば、本明細書に記載の)が用いられ、第1のインサートクリーニングデバイスは、インサートを、第1のクリーニング液によるクリーニング処理に供し、かつ、第2のインサートクリーニングデバイスは、インサートを、異なる第2の液によるクリーニング処理に供する。
【0152】
本明細書に記載の任意の方法、設備、インサートクリーニングデバイス、ステーションおよび/または(交換可能な)インサートキャリアが、本発明の第2の態様に関しても、任意選択的な特徴として本明細書に記載の特徴(例えば、請求項のいずれかにおいて言及される特徴)のうちの1つ以上を有していてもよいことが把握されるであろう。
【0153】
本発明はまた、本明細書に記載の任意の方法、設備、インサートクリーニングデバイス、ステーションおよび/または(交換可能な)インサートキャリア、ならびに、その使用(例えば、本明細書に記載の食料製品成形インサートのクリーニングのための方法における)に関する。
【図面の簡単な説明】
【0154】
本発明は、図面に関連してさらに説明されるであろう。
【0155】
図1図1は、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形設備における回転円筒形型ドラムの斜視図である。
図2図2aは、図1の型ドラムの詳細な斜視図である。図2bは、図2aの詳細を表す。
図3-4】図3は、図1の型ドラムの断面図である。図4は、図3の型ドラムの型キャビティの詳細である。
図5図5は、本発明のある態様による型キャビティの詳細である。
図6図6は、型キャビティを有する透過性型ボディーの代替的な実施形態の斜視図的な詳細を示す。
図7図7は、本発明による設備の型ドラムの代替的な実施形態を、斜視図において示す。
図8図8は、図7の型ドラムの一部の断面を示す。
図9図9は、本発明によるインサートクリーニングデバイスを示す。
図10図10は、本発明によるローディングされたインサートキャリアについての図を示す。
図11図11は、図10のローディングされたインサートキャリアの断面を示す。
図12図12は、大縮尺で図11の詳細を示す。
図13図13は、図10のインサートキャリアを後ろから示す。
図14図14は、図9のクリーニングデバイスのスプレーデバイスを示す。
図15図15は、本発明によるインサートクリーニングデバイス、または、そのインサートキャリアの実施形態を示す。
図16図16は、図15のインサートクリーニングデバイスまたはインサートキャリアの断面を示す。
図17図17は、本発明のインサートクリーニングデバイスの実施形態を、概略的に部分的に断面で示す。
図18図18は、本発明のインサートクリーニングデバイスのさらに別の実施形態を、概略的に部分的に断面で示す。
図19図19は、本発明による、1つ以上のインサートキャリアの輸送用の1つ以上のカートの提供を概略的に示す。
図20図20は、本発明による、クリーニングされる取り外し可能なインサートを備える移動可能な型部材を有するタレットタイプの成形デバイスを概略的に示す。
図21図21は、本発明の第2の態様による設備を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0156】
図1には、成形設備10が示されている。設備は例えば、挽肉(例えば、挽かれた鳥肉、挽かれた牛肉、挽かれた豚肉、挽肉の混合物など)由来の成形された食料製品の製造のためのものであることが想定される。例えば、設備は、パテ、ナゲット、ドラムスティックに似た肉製品などを成形するように具現化される。
【0157】
設備は、この実施形態では、成形デバイス1とポンプデバイス20(例えば、肉ポンプデバイス20)を有する。
【0158】
成形デバイス1はフレーム14(ここでは、車輪12を有する車輪付きフレーム)を有し、製造工場の床全体にわたってデバイス1を運ぶことを可能にする。
【0159】
デバイス1はさらに、移動可能な型部材(ここでは、外周ドラム表面17および長手方向ドラム回転軸7を有する型ドラム16として具現化される)を有する。ドラム16は、ドラム回転軸7(ここでは、好適とされるように水平軸7)の周りを旋回するために、フレーム14によって回転可能に支持される。
【0160】
透過性食料製品成形インサート(図1には詳細に示されていない)が提供され、該透過性食料製品成形インサートは、移動可能な型部材から一時的に取り外され得る。各インサートは液密外面および1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各型キャビティは成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものである。多数の凹んだ型キャビティは例えば、直線状、または、らせん状のレーンにて存在し、各レーンは一群の多数のキャビティを有する。各型キャビティは、型キャビティの中への食料品の塊の導入のための充填開口部を有する。
【0161】
型ドラムドライブ15がドラム16に連結されて、回転方向Dにドラムを駆動させる(例えば、一定の速度で、または、いくつかのその他の様式(断続的に、または、可変の速度で(例えば、型キャビティの列の充填が起こったときに遅くなるか、または、停止し、かつ、型キャビティの2つの連続するレーンの間では速くなる)))。
【0162】
外周ドラム表面に関する充填位置には、塊給送部材18が配置される。この塊給送部材はチャンバー23を有し、該チャンバー23は、チャンバーの中へと食料品の塊を導入するために前記の食料品の塊用の入口を有し、ドラム表面17の方を向いた口を有する。塊給送部材18は、型キャビティまたは型キャビティのレーンの充填開口部がこの充填位置において口と連通するときに、旋回する型ドラム16の通過型キャビティの中へと食料品の塊を移送する(例えば、レーン毎の様式で)ように適合する。食料品の塊は、型キャビティにおいて食料製品を形成する。
【0163】
口は例えば、ドラム軸7に対して平行に延びる細長い(例えば、直線状の)スロットの形状を有し得、スロットの幅は、型キャビティの対応する円周寸法より小さい。
【0164】
別の既知の実施形態では、口は、多数のオリフィスを有するオリフィス付きの出口構造体を有して具現化される(例えば、型キャビティの充填開口部のサイズとほぼ一致する表面にわたって)。通過キャビティ(例えば、列にて、または、その他の様式で配置された)を充填するために多数のオリフィスを有するオリフィス付きの口を備えるある実施形態では、塊に奏される圧力は、オリフィスを通るときに塊が経験する抵抗に起因して比較的高いであろう。
【0165】
設備の食料品の塊の給送および加圧システムの一部として、ポンプデバイス20は、ドライブモーターMPを備えたポンプ25(例えば、ここで概略的に描かれているような、電気的に駆動され、RPMが可変である回転ベーンポンプ)を有する。
【0166】
設備は、ホッパー29(その中へと食料品の塊(挽肉の塊のバッチ)が導入される)を有していてもよい。ホッパー29は、ポンプ25の入口に接続される。ある実施形態では、ホッパー29は、前記ポンプ入口へと塊を前進させる1つ以上のオーガーを装備する。
【0167】
ポンプPは、塊給送部材の入口へと塊を給送し、かつ、この例では、型キャビティの中への移送前に塊を加圧し得るいかなるその他の手段も存在しないので、このポンプPはチャンバーにおける塊の圧力を制御する。塊はその後、型キャビティにおける口を介して、例えば型キャビティのレーンの中へと流れる。
【0168】
実施形態では、塊給送部材の口は、単一の細長いスロット状の口(例えば、ドラム上の一連の型キャビティをまたぐ)であってもよい。その他の実施形態では、口は、塊のむしろ小さい副次的な流れが型キャビティの中に入るように、多数の出口オリフィスによって形成されたオリフィス付きの口であってもよい。口のその他の実施形態もまた、考え得る。
【0169】
成形ドラム16の下側の近くには、排出ベルト26が存在し、その上に押し出された食料製品がドラム16から落下し、かつ、それを介して押し出された製品が前方に搬送され得る。例えば、製品はその後、コーティングデバイス、オーブン、冷凍機および/または包装設備のうちの1つ以上へと給送される。
【0170】
成形設備10はまた、設備の種々のコンポーネントおよび機能を制御するように構成されたコントローラー28を有する。
【0171】
この例における設備10の食料製品押し出しシステムは、加圧空気源30(例えば、加圧空気貯蔵タンク32を備え、かつ、圧力調整弁33を備え、かつ、タンク32の出口に空気制御弁34を備える圧縮機31)を有する。この源30は、加圧空気を、その調整された押し出し圧力にて、旋回するドラム16の近く(ここでは、そのヘッド端部)に配置された空気エミッター35へと給送するように作動可能である。作動中、ドラムの押し出し流体入口は、空気エミッター35をシーケンシャルに通過し、かつ、それと位置合わせされる;弁34はその後、簡潔に開いて、入口および接続されたチャンネルの中へと空気のバーストを放出する。この空気はその後、透過性ボリュームの透過性表面から流れ、かつ、本技術分野で知られているように、製品押し出しまたは解放位置における1つ以上の型キャビティからの成形された食料製品の押し出しを容易にする、かつ/あるいは、引き起こす。
【0172】
設備のコンピューター化されたコントローラー28は、ポンプデバイス20にリンクされる(例えば、ケーブルによって、かつ/あるいは、無線で)。コントローラー28は、例えばグラフィックユーザーインターフェースを備えるタッチスクリーンを介して、塊給送部材の口を介した食料品の塊での型キャビティの充填に関連する少なくとも1つの標的パラメーターの入力(例えば、設備のオペレーターによる)を可能にするように適合する。コントローラー28に入力され得る言及された少なくとも1つの標的パラメーターは、例えば:
- 前記の食料品の塊給送および加圧システムによって(ここでは、ポンプ25の作動によって)引き起こされる塊給送部材のチャンバーおよび/または型キャビティにおける食料品の塊についての標的充填圧力であり、
- 前記の食料品の塊給送および加圧システムによって引き起こされる塊給送部材のチャンバーおよび/または型キャビティの中に入る食料品の塊についての標的体積流量であり、かつ/または、
- 型ドラムの標的回転速度(RPM)である。
【0173】
コンピューター化されたコントローラー28は、入力された標的パラメーターに基づいて加圧空気源30による押し出し空気圧力を自動的に設定するようにプログラミングされていてもよい(例えば、コンピューター上にローディングされ、かつ、コンピューター上で実行される専用のソフトウェアに基づいて)。
【0174】
図2~4には、塊給送部材18および凹んだ型キャビティ60を備える多数のインサートを有するドラム表面17の実施形態が、いっそう詳細に示されている。
【0175】
塊給送部材18は、作動中、ドラム表面17に関する充填位置に配置されることが示されている。塊給送部材はチャンバー23を有し、該チャンバー23は、チャンバーの中へと食料品の塊を導入するための前記の食料品の塊用の入口を備え、かつ、ドラム表面17の方を向いた口24を備え、前記塊給送部材は、型キャビティの開口部が前記充填位置において口24と連通するときに、回転する型ドラムの通過型キャビティ60の中へと塊を移送するように適合し、前記塊は、前記型キャビティにおいて食料製品を形成する。
【0176】
型キャビティ60はそれぞれ、インサートの外表面に開口部61を有し、該開口部61は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものである。
【0177】
塊給送部材18の図示された実施形態は、好ましくはプラスチック材料製である1つ以上の可撓性プレート18aを有し、該1つ以上の可撓性プレート18aは、作動中、圧力デバイス(例えば、空気圧デバイス(例えば、プレート18aのための空気圧的に駆動される剛性支持体(例えば、ラメラ18b)を有する))によって生成された圧力下でドラムの外周17にもたれかかるように保持される。
【0178】
ドラムに対する圧力下で可撓性プレート18aを保持する空気圧的クッションまたはアクチュエーターが、例えば、塊給送部材の剛性ハウジングまたはデバイス1とプレート18a(その上にそれが圧力を奏する)との間にある細長い膨張可能な部材として具現化される。代替的には、空気圧的クッションは、空気圧的シリンダーとして具現化される。好ましくは、ビームまたはラメラ18bは、ドラムの回転方向に関して横方向に位置し、かつ、圧力クッションとプレート18aとの間に配置される。これらのラメラは、ドラムの軸方向に高い剛性を有する線を提供してもよく、一方でプレート18aは、ドラムの直径の偏差に追従し得る。
【0179】
図示された実施形態では、可撓性プレート18aは、ドラムの円周方向に見たときに、口24の両側に延びる。
【0180】
図2a~7に示されている実施形態では、円筒形型ドラム16は多数のインサート14を有する。成形ドラム16の外周17には、長方形の凹み42が提供される。これらの凹み42には、対応する寸法の交換可能な多孔性インサート44が固定され得る。
【0181】
ここで、インサート44の角には内腔46が提供され、凹み42の基部48においてネジ山付きの穴47と位置合わせされ、それらの中にはボルト50が嵌め込まれ得る。凹み44は透過性ボリューム44aによって範囲を定められた型キャビティ60を有し、一方でスペーサー62は平板であり、該平板には貫通開口部72が存在し、その寸法は型キャビティ60より大きい。
【0182】
凹み44はそれぞれ、外周ドラム表面の少なくとも一部を形成する湾曲した外表面44bを有し、透過性インサートの該湾曲した外面は液密である。図2a~7の実施形態のインサートはそれぞれ、型キャビティ60において開いた微細な開口部を有する透過性ボリューム44aによって囲まれた1つの型キャビティ60のみを有し、透過性型ボディーの各型キャビティが、透過性ボリュームによって少なくとも部分的に範囲を定められるようになっている。本明細書で説明されるように、実施形態では、型ボディーが、その中に多数の型キャビティを適切に有していてもよい(例えば、キャビティのレーンにて)。
【0183】
回転円筒形型ドラム16はさらに、多数の押し出し流体入口54を有し、該多数の押し出し流体入口54はそれぞれ、型キャビティまたはキャビティのレーン60と関連付けられる。入口54は、ここではドラムのヘッド端部56に提供される。
【0184】
押し出し流体入口54がドラム16の旋回に起因して線36を介してシステム30の残部に接続された空気エミッター35の箇所に到達したとき、入口54には、加圧押し出し流体(ここでは、圧縮空気)のバーストが給送される。このバーストは、弁によって支配され得るか、または、入口54がエミッター35と連通するに至った結果であり得る。
【0185】
チャンネル76(その例が図3および4における断面にて視認可能である)は、前記の少なくとも1つの押し出し流体入口54から透過性ボリューム44aへと延びる。チャンネル76は、少なくとも1つの押し出し流体入口54からチャンネル76を介して、かつ、透過性ボリューム44aを介して型キャビティ60の中へと入る連通を提供して、型キャビティ60からの成形された製品78の押し出しを補助する。
【0186】
押し出し流体入口54は、体積流量で加圧流体が入ることを可能にし、該体積流量は、チャンネルの数および長さを通して、かつ、透過性ボリュームを通って自然に減少する。
【0187】
図2aおよび2bの実施形態では、凹み42の基部48に開口部52が存在し、該開口部52は、成形ドラム16のヘッド端部56にて押し出し流体入口54と、チャンネル76を介して連通している。
【0188】
図5に示されている透過性インサート44では、凹んだ型キャビティ60が、透過性ボリューム44aによって範囲を定められる。微細な開口部73は、型キャビティ60において(図示されている実施形態では、型キャビティ60の鉛直壁部66および基部68において)開いている。不規則な形状の型キャビティは、はっきりとした壁部および基部を有さないであろう。
【0189】
図6には、型キャビティ160を有する透過性インサート144の代替的な実施形態が示されている。この図に示されている成形ドラム116は、支持部材150(その外壁に、広がった基部148を有する凹み142を備え、長手方向に延びる)を有する。対応する広がった基部145を有し、かつ、型キャビティ160を有するインサート144が、成形ドラム116の端部から凹み142の中へと押し込まれ得る。
【0190】
図7には、型ドラム200(例えば、上記の成形デバイス1に取り付けられるための)が示されている。
【0191】
型ドラム200は、基部構造体201(例えば、基部構造体の中央内腔を通って延びるスピンドルに取り付けられるように適合する(例えば、本技術分野で知られているように))を有する。
【0192】
基部構造体201は、取り付け構造体(その中に、取り外し可能なインサート210を取り付けるための)(例えば、凹み)を備える。図8にいっそう詳細に示されているように、各インサート210は、対応する保持部材220によって保持される(例えば、基部構造体201と保持部材220との間にクランプされる)。図示されているように、実施形態では、保持部材220は、基部構造体201に解放可能に固定される(ここでは、1つ以上のボルト222を用いて)。この例では、ボルト222は、基部構造体201における関連するボルト穴にねじ込まれる。
【0193】
ここでは、封止部材(ここでは、エラストマー封止リング216)がインサート210の周辺部の周りに取り付けられて、インサート210と保持部材220との間に流体シールを作り出すことが示されている。ここでは、封止部材(ここでは、エラストマー封止リング217)がインサート210と基部構造体201との間に配置されることもまた示されている。
【0194】
実施形態では、インサート210および保持部材220が、本明細書に記載の様式でインサート210が扱われるように扱われる(とりわけ、基部201から取り外され、かつ、その後でクリーニングされる)一体化したユニットを形成することが把握されるであろう。
【0195】
図示されている配置構成では、封止部材216,217は、インサート210が基部構造体210上に固定されるにつれて圧縮される(ここでは、ボルト222によって)。
【0196】
保持部材220と基部構造体201との間には、さらなる封止部材(ここでは、エラストマー封止リング218)が提供される。
【0197】
好適とされるように、保持部材220および基部構造体201は、それらが容易にクリーニングされ得るように、いかなる透過性表面またはボリュームを有さない。例えば、保持部材220をクリーニングするためには、スプレーデバイス(例えば、家庭用食器洗い機装置と同様のもの)のみが必要とされる。別のアプローチは、洗車装置と同様の装置であり得る。例えば、クリーニングデバイスは、多数のステーションを有し、基部構造体および/または任意の保持部材は、1つのステーションから隣のステーションへと搬送され、各ステーションにおいて特定のアクションに供される(例えば、異なるクリーニング液および/または強度での異なるステーションにおける噴霧、ならびに、最終ステーションにおける乾燥など)。基部構造体201および/または任意の保持部材のクリーニングは、所望されれば、携帯可能なクリーニングデバイスによって行われてもよい(例えば、ジェットクリーナーが、クリーニングのために食料業界において通常用いられる)。
【0198】
この図7には、いくつかのインサート210が、型ドラム200の回転軸に対して平行である直線状の列にて取り付けられることが示されている。ドラム200の円周にわたって(したがって、回転方向に)、かかる列のうちのいくつか(ここでは、6つ)が存在する。インサート210の各列について、ドラム200は、1つ以上の押し出し流体入口230を有する。ここでは、ドラムのヘッド端部に入口230が提供され、かつ、各入口230は、ドラムの基部構造体201によって範囲を定められる各々のチャンネル235に接続する。チャンネル235は、ここではインサート210の列の下を延びる。チャンネル235は、押し出し流体入口230からチャンネル235を介し、かつ、透過性ボリュームを介して型キャビティ210の中に入る連通を提供して、各型キャビティからの成形された製品の押し出しを補助する。
【0199】
図8にいっそう詳細に示されているように、各インサート210は、略円形デザインのものである。本発明の範囲内で、周辺部のその他の形状もまた、もちろん熟考される。インサート210は、外面211(ここでは、液密外面)を有する。インサート201はここでは、成形される製品(例えば、円形の肉のパテ(例えば、ハンバーガー))の形状を定める単一の凹んだ型キャビティ212を有する。型キャビティ212は外面に開口部213を有し、該開口部213は、型キャビティ212の中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものである。インサートはまた、内面214を有する。内面214と型キャビティ212との間には、透過性ボリューム215(例えば、多孔性焼結金属または3D印刷されたプラスチックの)が存在し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた微細な開口部を有する。
【0200】
上述されたように、インサートの各型キャビティは、透過性ボリューム215によって少なくとも部分的に範囲を定められて、成形デバイス1の作動中に、加圧押し出し流体が内面214から透過性ボリューム215を通って型キャビティ212へと伝わることを可能にして、インサート210からの型キャビティにおいて形成された食料製品の解放を補助する。
【0201】
型ドラム200を用いた食料製品の製造が完了したとき(例えば、シフトの最後または製造日の最後に停止したとき)、型ドラム200を徹底的にクリーニングすることが所望されるか、または、必要とされるであろう。革新的な方法のある実施形態として、オペレーターがまず、デバイス1から型ドラム200全体を除去することが想定される(例えば、持上および輸送トロリーを用いて)。その後、オペレーターは、ボルト222を外すことによってインサート210を除去する。把握されるように、ボルト222を外すために動力工具が用いられてもよい。
【0202】
ある実施形態では、型部材200の基部構造体201からインサート210を解放するために、自動化されたデバイス(例えば、動力工具を保持するロボット)が用いられる。
【0203】
図9は、インサートクリーニングデバイス300の例を示している。このデバイス300は:
- インサートキャリア400を有し、該インサートキャリア400は、各々のインサート取り付け位置401,402,403,404において、多数のインサート210をそれに一時的に取り付けるように構成されており、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクト310を有し、
- 1つ以上のクリーニング液給送ダクト310に接続されたポンプ320を有し、該1つ以上の液給送ダクト310は、ポンプ320からインサートキャリア400の取り付け位置401,402,403,404へと繋がり、
- スプレーデバイス330を有し、
- クリーニング液を収集するための収集機デバイス350を有し、
- 収集機デバイス350からポンプ320へと延びるクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- デバイス300において液を加熱するためのヒーター355を有し、
- 水(例えば、クリーンな加熱されていない水)用の入口361を有し、
- デバイス300から(例えば、下水道および/または廃棄物処理施設へと)クリーニング液を排出するための排出出口362を有し、
- 再循環アセンブリーに配置された1つ以上のフィルター(ここでは、フィルター370およびフィルター371)を有するフィルターデバイスを有し、
- 貯蔵容器380,385(例えば、使い捨てのプラスチック貯蔵容器)を有し、該貯蔵容器380,385の中には、水と混合されて1つ以上のクリーニング液を作り出す剤が貯蔵され、
- 各々の貯蔵容器から剤をポンピングするように構成されたクリーニング液剤ポンプ390,395を有し、
- 水と1つ以上の貯蔵容器380,385からの1つ以上の剤を混合するように構成された混合デバイス375を有する。
【0204】
ここで示されているように、デバイス300は、ハウジング301を含む主たる構造体(ここでは、地面に足のせ台を有する)を有する。
【0205】
ハウジング301は、開閉可能なコンパートメント(その中でインサート210のクリーニングが起こる)を有する。このコンパートメント302は、その閉じた状態ではコンパートメントが実質的に周囲から封止されるように、ドアもしくはフード303、または、その他の開閉可能な閉鎖体を有する(例えば、周囲へのクリーニング液、蒸気および/または匂いの漏れを回避するため)。
【0206】
このコンパートメントの底部ゾーンが、収集機デバイス350(その中にクリーニング液が収集される)を形成することが、ここでは示されている。前記底部ゾーンには、第1のフィルター370(例えば、フィルター板)が粗フィルターとして配置されてもよい。第2のフィルター371が、いっそう微細であり、かつ/または、異なったフィルター技術で作動する。
【0207】
デバイス300は、コンピューター化されたコントローラー500を有する(以下でその実施形態がいっそう詳細に説明されるであろう)。
【0208】
図10~13は、インサートキャリア400の実施形態を示している。キャリアは、デバイス300に永続的に取り付けられてもよいが、本明細書に記載の交換可能なインサートキャリア400としても具現化され得る。
【0209】
インサートキャリア400は、各々のインサート取り付け位置401,402,403,404において多数の(ここでは、4つの)インサート201をそれに一時的に取り付けるように構成されている。
【0210】
インサートキャリア400は、その各取り付け位置に、1つの側において開いたチャンバー410を有する。インサートキャリア400は、それに1つ以上のインサート(ここでは、好適とされる単一のインサート210)を取り付けるように具現化され、かつ、用いられ、その内面または外面(ここでは、好適とされる内面)がチャンバー410の前記の開いた側を覆い、かつ、チャンバー410が前記の開いた側において封止されるようになっている。概して、給送ダクトは、前記チャンバー410に給送される液が取り付け位置においてインサート210の透過性ボディーを通過することを強制されるように、チャンバー410と連通し得る。
【0211】
図10~13は、クランプアセンブリー430の存在を示しており、該クランプアセンブリー430は、インサートキャリアの取り付け位置に各インサート210を解放可能にクランプするように適合し、かつ、用いられる。ここに示されているように、各インサート210は円形の周辺部を有していてもよく、かつ、各クランプ部材は、インサートの周りに配置され得るリング431を有していてもよく、該リング431によって形成されていてもよい(図示されているように)。例えば、リング431は、インサートキャリア上に固定されるように具現化される(例えば、インサートキャリアの取り付け位置が、ネジ山付きの部分を有し、かつ、リングが、相手のネジ山付きの部分を有する)。
【0212】
インサートキャリア400は、その取り付け位置に、1つ以上の封止部材400を有し、該1つ以上の封止部材400は、1つ以上のインサート210(それらの各々の取り付け位置において取り付けられている)に封止して係合することが、ここに示されている。
【0213】
図10~13は、インサートキャリアが給送ダクト部分310aおよび分配マニホールド450(そこで分岐ダクトが始まる)を有することを示している。
【0214】
インサートキャリア400は多数の分岐ダクト415,416,417,418を備え、該多数の分岐ダクト415,416,417,418はそれぞれ、インサートキャリアの対応する取り付け位置401,402,403,404へと(ここでは、各取り付け位置における各々のチャンバー410へと)繋がることが示されている。
【0215】
マニホールド450は弁がなくてもよいが、マニホールドはまた、弁と一体化され得る。
【0216】
実践的な実施形態では、この構成の交換可能なインサートキャリアが、インサートクリーニングデバイス300の主たる構造体の給送ダクトに解放可能に連結する(例えば、クイックコネクターを介して)ように構成された給送ダクトコネクターアセンブリーを有する。
【0217】
給送ダクト(例えば、取り付け位置と関連付けられた分岐ダクト)は、各々のチャンバー410へと給送されるクリーニング液が、前記取り付け位置においてインサート210の透過性ボディーを通過することを強制されるように、前記チャンバー410と連通する。
【0218】
インサートキャリア400は、多数のチャンバー(共通の平面において、それらの開いた側を有する)を有することが示されている。
【0219】
例えば、インサートキャリアは、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、または、いっそう多くのチャンバー410を有する。
【0220】
好ましくは、液について透過性である内面の部分の少なくとも75%が、インサートキャリアのチャンバーにおいて液に妨げられずに曝されて、液が各インサートの透過性ボリュームの中へとその内面を介して相対的に妨げられずに入ることを可能にする。
【0221】
図14は、スプレーデバイス330(これもまた、好適とされるように、デバイス300のハウジング301のコンパートメント302内に配置される)を示している。
【0222】
スプレーデバイス330は、例えば少なくともインサートキャリア400に取り付けられたインサート210の露出した面(ここでは、外面)にクリーニング液を噴霧するように構成され、かつ、作動する。ある実施形態では、図示されているように、スプレーデバイスが、1つ以上の可動性のスプレーノズル331を有し、該1つ以上の可動性のスプレーノズル331は、クリーニングの最中、インサート210に関して動かされる(例えば、インサートキャリア400は静止したままであり、かつ、1つ以上のスプレーノズルは動いている(図示されているように))。ここでは、ノズル331は、軸333(例えば、水平軸33)の周りを旋回し得る回転構造体(ここでは、スプレーアーム332を有する)に取り付けられる。所望されるときには、スプレーデバイス330のクリーニング液給送ダクトが、ポンプ320または異なるポンプに接続する。スプレーデバイスへのクリーニング液の流れを制御するために、弁が提供されてもよい。
【0223】
例えば、スプレーデバイス330は、クリーニング工程の1つ以上の段階の最中、本明細書に記載のポンプ320によって給送されるクリーニング液によるインサートのクリーニングと同時に作動する。例えば、スプレーデバイスは、インサートキャリア400によって運搬されるインサート210の外面上へとジェットを方向付けるスプレーノズル331を有する。1つ以上のスプレーデバイス330の提供は、インサートがインサートキャリア上で保持され、インサートの1つの面(好ましくは、内面)がインサートキャリア400のチャンバーの方へと方向付けられ、一方で他方の面(例えば、インサートの外面)が自由に露出し、1つ以上のスプレーデバイスが少なくともインサートの前記の露出した面上へ噴霧するように構成され得るようになっている実施形態について、とりわけ想定される。
【0224】
インサート210上に噴霧されたクリーニング液は、インサートクリーニングデバイス300の収集機デバイスによって収集されることが把握されるであろう。
【0225】
図15および16は、本明細書に記載の弁装置の提供の実施形態を示している。
【0226】
概して、インサートクリーニングデバイスは、共通する給送ダクト310および多数の分岐ダクト415,416,417,418を有し、該多数の分岐ダクト415,416,417,418は、共通する給送ダクトに接続され、かつ、それぞれインサートキャリアの各々の取り付け位置402,403,404へと延びることが示されている。本明細書では、好適とされるように、各取り付け位置は、1つの分岐ダクトを通る液の流れがたった1つのインサートに到達するように、たった1つのインサート210を受け取るように具現化される。
【0227】
好適とされるように、各分岐ダクト415,416,417,418を選択的に開閉することを可能にする弁装置600が提供される。例えばクリーニングデバイス300のコントローラー500(例えば、コンピューター化されたコントローラー)によって各弁610,611,612,613が電気的に制御されることが、ここでは示されている。このデザインは、インサート210をクリーニングするための有利なアプローチを可能にする。例えば、上述のように、今やたった1つのインサート210へとポンプの出力のすべてを伝え得る(例えば、クリーニングサイクルの1つ以上の段階の最中、すべての他の分岐はそのとき閉じているので、1つのインサートを通る最大化された流れを作り出すことに鑑み)。今やまた、液の1つの能動的な流れをモニタリングし、かつ、インサートのクリーニングの進行を前記モニタリングから導き出し得る。
【0228】
インサートクリーニングデバイス300はコンピューター化されたコントローラー500を有し、該コンピューター化されたコントローラー500は、弁装置600へとリンクされて、弁610,611,612,613のうちの1つ以上の開閉を含む予めプログラミングされたルーチンを実行する(例えば、ルーチンは、予めプログラミングされたルーチンのセットから選択される)。例えば、コンピューター化されたコントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、多数の別個のインサートおよび/または多数の別個のインサートキャリアについて、各々の予めプログラミングされたクリーニングルーチンが格納される。
【0229】
図15,16には、インサートキャリア400がデバイス300に永続的に取り付けられ、弁もまたデバイス300の主たる構造体の一部であることが示されている。しかしながら、弁610,611,612,613(取り付け位置および分岐ダクトを有する部分に過ぎない)を含み得る交換可能なキャリア440もまた提供し得る(例えば、連結が、キャリア400とデバイス300の主たる構造体との間の、図16における矢印Aに提供される)。
【0230】
設備のすべての交換可能なインサートキャリア400が、1つ以上のインサートクリーニングデバイス300の主たる構造体と共通する境界面を有するとき、格別な利点が達成される。このことは、それぞれの交換可能なインサートキャリア400が設備の1つ以上のインサートクリーニングデバイス300のそれぞれに取り付けられ得る作動を可能にする。例えば、境界面は単に、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体への機械的連結を有し、該連結はまた、インサートキャリアとクリーニングデバイスの主たる構造体の液ダクト装置との間に流体接続を有してもよい。上述のように、境界面はまた、いっそう広範囲であってもよい(例えば、インサートキャリア上の弁装置および/または1つ以上のセンサーなどの存在に鑑み)。
【0231】
具体的には1つ以上の弁および/またはセンサーがインサートキャリアに取り付けられるとき、かつ、いっそう具体的には前記キャリア400が交換可能であるとき、インサートクリーニングデバイス300は、一方のインサートキャリア400上の1つ以上のコンポーネントと他方のクリーニングデバイス300の主たる構造体上の関連付けられた回路との間の無線通信のために構成されていてもよい。
【0232】
図15,16はまた、インサートクリーニングデバイスおよび/またはインサートキャリア(ここで示されるように)が、クリーニング液の流れ、および/または、圧力を測定する1つ以上のセンサー700を備えることを示すために役立つ。例えば、1つ以上の流量センサーが、クリーニングの最中に1つ以上の透過性ボディーを通る流れを表す流れを測定する(例えば、前記測定は、クリーニング工程の進行および/またはクリーニング工程の最中の透過性ボディーの汚れの残っている程度を判定するために用いられる)。
【0233】
図15,16はまた、インサートクリーニングデバイスおよび/またはインサートキャリア(ここで示されるように)が、クリーニング液の温度を測定する1つ以上の温度センサー700を備えることを示すために役立つ(例えば、1つ以上の温度センサーが、インサートキャリア400に取り付けられる(例えば、その取り付け位置のそれぞれの近傍に(例えば、前記取り付け位置における各インサート210が曝される温度を測定する)))。
【0234】
例えば、インサートキャリア400は、インサートキャリアの各取り付け位置における(例えば、各チャンバー410における)クリーニング液の圧力を測定するように構成された1つ以上の圧力センサー700を有する。このことは、1つ以上のインサートがインサートクリーニングデバイスにおいて供されるクリーニング工程の最中の選択された瞬間における圧力を測定するために用いられ得る(例えば、これらの圧力の測定は、取り付け位置(例えば、チャンバー410)と連通して取り付けられた1つ以上のインサートを通るクリーニング液の既知の流量と関連して行われる(例えば、ポンプがクリーニング液の一定の、および/または、既知の流量を提供するので))。測定された圧力は、その後、クリーニング工程の進行を表すものと見做されてもよい(例えば、インサート210が特定の圧力にて十分にクリーンであると考えられる)。
【0235】
図17は、インサートクリーニングデバイス800が1つ以上の第1のクリーニング液給送ダクト810(例えば、本明細書の記載の分岐ダクトを有する)および1つ以上の第2のクリーニング液給送ダクト820(例えば、本明細書の記載の分岐ダクトを有する)を有する実施形態を示している。第1および第2の給送ダクト810,820はそれぞれ、インサートキャリア400の1つ以上の取り付け位置へと繋がる。第1のポンプ830および第2のポンプ840が、第1および第2の液給送ダクト810,820に各々接続されて提供される。この配置構成は概して、第1のポンプ830が1つ以上の取り付け位置へと第1のクリーニング液を給送するために用いられ、かつ、第2のポンプが1つ以上の取り付け位置へと第2のクリーニング液を給送するために用いられる作動方法を可能にするであろう。本明細書では、第1および第2の液は、その少なくとも1つの特性(圧力、流量、温度、組成のような)において互いに異なっていてもよい。
【0236】
ある実施形態では、クリーニング工程の段階の最中、第1の液のみが1つ以上の取り付け位置へと給送され、かつ、クリーニング工程の別の段階の最中、第2の液のみが1つ以上の取り付け位置へと給送される。例えば、第1の液は淡水または純水(例えば、加熱水または冷水)であり、かつ、第2の液は1つ以上のクリーニング剤(例えば、酸性剤、静菌剤など)と混合された水である。別の実施形態では、第1および第2のクリーニング液は両方とも、水ベースのクリーニング剤(例えば、異なるpHレベルの)である。
【0237】
各チャンバー410は給送ダクト810,820の両方に接続され、チャンバーと給送ダクトとの各接続部のために弁装置600が提供されて、各チャンバー410と各給送ダクトとの間の接続部を選択的に開閉することが、ここでは示されている。したがって、弁610,611,612,613は二重構成にて提供される。
【0238】
本明細書に記載されるように、1つ以上のセンサーが提供されることもまた示されている。例えば、流量センサー701および圧力センサー702。
【0239】
図17はまた、インサートクリーニングデバイスが、収集機デバイスを含む第1の収集機システムおよび収集機デバイスを含む第2の収集機システムを有し、これらの第1および第2の収集機システムがそれぞれ、1つ以上のインサートの透過性ボリュームを通過するように強制される各々の第1のクリーニング液および第2のクリーニング液を収集するように作動することを示している。
【0240】
収集機デバイス850は、各取り付け位置について収集機部材851,852を有し、前記位置にて1つ以上のインサート210から流れを受け取る。各収集機部材851,852は、ポンプ830,840のうちの1つに戻るように繋がる再循環アセンブリーに、各々の弁853,854を介して接続され得る。
【0241】
図18は、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスから一時的に取り外されたインサート210をクリーニングするように構成された、インサートクリーニングデバイス900を示している。
【0242】
インサートクリーニングデバイス900は、開口部を有する第1のチャンバー910の範囲を定める第1のコンポーネント901(例えば、本明細書に記載のインサートキャリア400)および開口部を有する第2のチャンバー920の範囲を定める第2のコンポーネント902(例えば、本明細書に記載のハウジング)を有する。第1および第2のコンポーネント901,902は、クリーニングされるインサート210が、第1および第2のチャンバー910,920の間に少なくともその透過性ボリューム215を有して配置され得るように構成されている(第1および第2のチャンバーが互いに反対側にあるように)。少なくとも第1のチャンバー910はクリーニング液給送ダクト810に接続され、そのことによってクリーニング液給送ダクトを介して第1のチャンバー810へとインサートクリーニングデバイス900のポンプ830によってクリーニング液を給送することを可能にし、該クリーニング液はその後、インサート210の透過性ボリュームを通過し、かつ、透過性ボリュームから外に出て第2のチャンバー820に到達する。クリーニング液は、第2のチャンバーから排出される(例えば、本明細書に記載の再循環アセンブリーを介して再循環する)。
【0243】
見られ得るように、各コンポーネント901,902が本明細書に記載の給送装置と関連付けられることが可能である(例えば、図17を参照)。作動中、流れは、一方のコンポーネントと関連付けられた給送装置がクリーニング液の給送機として作用し、かつ、他方の装置が液用の再循環アセンブリーとして作用するように一方向であろう。
【0244】
図18は、インサートクリーニングデバイス900が、さらにタンク870(雰囲気下であっても加圧されていてもよい)を有するクリーニング液回路を有していてもよく、例えばクリーニング液のバッファーを有することを示している(例えば、再循環アセンブリーおよび/または給送アセンブリーの一部として)。
【0245】
図19は、多数の交換可能なインサートキャリア400が用いられ、該多数の交換可能なインサートキャリア400がそれぞれインサートクリーニングデバイスの主たる構造体に接続可能であり、かつ、インサートクリーニングデバイスの主たる構造体から取り外し可能であり、1つ以上のカート950が用いられ、該1つ以上のカート950がそれぞれ、インサートクリーニングデバイスと離れた箇所との間で1つ以上のインサートキャリア400を輸送するように構成され、かつ、用いられることが示されている。
【0246】
図20は、タレットタイプの成形デバイス1000を示している。本明細書では、移動可能な型部材は、例えば間欠的な運動で鉛直軸1002の周りを旋回するディスク状の成形部材1001である。ディスク状の型部材は、1つ以上の型キャビティの円形アレイを有し、各キャビティは、各々の取り外し可能なインサート210によって形成される。実施形態では、ここに記載されるように、インサート210のキャビティの開口部は、各キャビティの中への食料品の塊の移送が適切な塊給送部材1005およびポンプ1006によって下から実行されるように、旋回するディスク状の型部材1002の下側にある。押し出し箇所1010において、インサート210の内面へと押し出し流体(例えば、加圧空気)が給送されて(ここでは、源1011から)、形成された食料製品の解放を補助する。押し出された食料製品1020は、排出コンベア1030上で受け取られ、かつ、排出される。
【0247】
図21は、本発明の第2の態様による設備の一部を概略的に示している。
【0248】
設備は、ポンピング可能な食料品の塊から食料製品を成形するための成形デバイスを有し、該成形デバイスは、クリーニングのために一時的に取り外し可能な食料製品成形インサートを有する移動可能な型部材を有し、各食料製品成形インサートは:
- 外面を有し、
- 1つ以上の凹んだ型キャビティを有し、各キャビティは成形される製品の形状を定め、型キャビティはそれぞれ外面に開口部を有し、該開口部は、型キャビティの中への食料品の塊の導入のためのものであり、かつ、成形された製品の押し出しのためのものであり、
- 内面を有し、
- 内面と1つ以上の型キャビティとの間に透過性ボリュームを有し、前記透過性ボリュームは、インサートの1つ以上の型キャビティにおいて開いた開口部を有し、
成形デバイスは、成形デバイスの作動中、加圧押し出し流体がインサートの内面から透過性ボリュームを通って型キャビティへと伝わり、インサートからの型キャビティに形成された食料製品の解放を補助することを引き起こす。かかる型デバイスの例は、多くの実施形態において本明細書に記載されている(例えば、図1~7および20を参照)。
【0249】
この図においては、インサート210(例えば、本明細書に記載の実施形態の)は、成形デバイスの各々の型部材からのそれらの取り外し後にクリーニングされることが仮定される。
【0250】
この図には、インサートキャリア400(例えば、本明細書に記載の実施形態の)が示されている。クリーニングされるインサート210は、インサートキャリア400の取り付け位置に取り付けられていた。説明されるように、インサートキャリア400は、本発明の第2の態様の文脈では設備のモーションシステムからのそれらの解放性もまた必然的に伴うであろう、交換可能なインサートキャリア400であってもよい。このことは、説明されるように、例えば、クリーニングシステムの箇所といくつかの離れた箇所(例えば、成形デバイスの近傍および/または貯蔵施設)との間のインサート210の輸送のためにもキャリア400を用いることを可能にする。
【0251】
この例では、インサートクリーニングシステムは、3つのクリーニングステーション(ここでは、A、BおよびCとして示されている)を有する。もちろん、別の数の多数のクリーニングステーションが提供され得る。インサートクリーニングシステムは、各クリーニングステーションにおけるクリーニング関連処理へと、前記の1つ以上のインサートキャリア400のうちの少なくとも1つによって運搬されるインサートを供するように構成されている。
【0252】
この例では、ステーションAに、1つ以上のスプレーデバイス1050が提供される(例えば、本明細書に記載されるように)。例えば、ここに記載されるように、設備のたった1つのステーションAのみが、例えばクリーニング工程の第1の段階においてインサートの露出した表面上に噴霧するように構成され、かつ、作動する、1つ以上のスプレーデバイス1050を有する。ステーションAは、好適とされるように、ポンプ、収集機デバイス、収集機デバイスからポンプへと延びるクリーニング液再循環アセンブリーおよび第1の再循環アセンブリーに配置されたフィルターデバイスを有していてもよい。
【0253】
ステーションBにおいては、第1のインサートクリーニングデバイス300は例えば概して、図9を参照して記載された構造体を有する。インサートクリーニングデバイス300は:
- 第1のクリーニング液給送ダクト310を有し、
- 第1のクリーニング液給送ダクトに接続された第1のポンプ320を有し、
- 第1のクリーニング液を収集するための第1の収集機デバイス350を有し、
- 第1の収集機デバイスから第1のポンプ320へと延びる第1のクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 第1の再循環アセンブリーに配置された第1のフィルターデバイス371を有する。
【0254】
第1のインサートクリーニングデバイス300およびインサートキャリア400は、ステーションBに関するインサートキャリア400の機能的位置において、第1のインサートクリーニングデバイス300が、インサートキャリア400の取り付け位置に取り付けられたインサート210へと第1のポンプ320によって第1のクリーニング液を給送するように作動可能であるように構成されている。この第1のクリーニング液はその後、透過性ボリューム215を通過するように強制され、例えば型キャビティの側において透過性ボリュームから外に出て、かつ、第1の収集機デバイス350によって収集され、かつ、第1のポンプ320へと再循環する(例えば、フィルターデバイス370によってフィルタリングされる)。
【0255】
例えば、本明細書に記載されるように、ステーションBにおいて、キャリア400は、インサートクリーニングデバイス300の主たる構造体に接続可能である(例えば、ポンプ320からキャリア400に取り付けられた各インサート210(ここでは、4つ)へとクリーニング液を供給するために)。例えば、モーションシステムは、自動化された様式で前記接続を引き起こすように構成されている。
【0256】
ステーションCにおいて、第2のインサートクリーニングデバイス300’は、構造がデバイス300および図9を参照して記載されたデバイスと概して同様である。したがって、このデバイス300’の主たる特徴は、図21には示されていない。デバイス30’は例えば:
- 第2のクリーニング液給送ダクトを有し、
- 第2のクリーニング液給送ダクトに接続された第2のポンプを有し、
- 第2のクリーニング液を収集するための第2の収集機デバイスを有し、
- 第2の収集機デバイスから第2のポンプへと延びる第2のクリーニング液再循環アセンブリーを有し、
- 第2の再循環デバイスに配置された第2のフィルターデバイスを有する。
【0257】
第2のインサートクリーニングデバイス300’およびインサートキャリア400は、ステーションCにおけるインサートキャリアの機能的位置において、第2のインサートクリーニングデバイス300’が、インサートキャリア400の取り付け位置に取り付けられたインサート210へと第2のポンプによって第2のクリーニング液を給送するように作動可能であるように構成されている。この第2のクリーニング液は、透過性ボリュームを通過するように強制され、かつ、例えば型キャビティの側において透過性ボリュームから外に出て、かつ、第2の収集機デバイス300’によって収集され、かつ、第2のポンプへと再循環する(例えば、再循環装置においてフィルタリングされる)。
【0258】
例えば、本明細書に記載されるように、ステーションCにおいて、キャリア400は、インサートクリーニングデバイス300’の主たる構造体に接続可能である(例えば、ポンプ320からキャリア400に取り付けられた各インサート210(ここでは、4つ)へとクリーニング液を供給するために)。例えば、モーションシステムは、自動化された様式で前記接続を引き起こすように構成されている。
【0259】
本発明の第2の態様の設備はまた、モーションシステム1200を有し、該モーションシステム1200は、各クリーニングステーションA,B,Cに関する機能的位置へと、各インサートキャリア400(インサート210が各々のインサート取り付け位置においてそれに取り付けられている状況にある)を至らせるように構成され、かつ、作動する(インサートキャリア400の前記機能的位置において、クリーニングシステムが、クリーニング関連処理へと、それに取り付けられたインサート210を供するように作動可能であるように)。
【0260】
モーションシステム1200はまた、前記クリーニングステーションのうちの1つに関する機能的位置から前記クリーニングステーションのうちの別の1つに関する機能的位置へとインサートキャリア400(インサート210がそれに取り付けられている)を移動させて、インサートクリーニングシステムによる一連のクリーニング関連処理へと、前記インサートキャリアに取り付けられたインサートを供するように構成されている。
【0261】
例えば、キャリア400に取り付けられたインサート210はまず、ステーションAにおいて噴霧処理に供され、該噴霧処理では、ステーションAにおける1つ以上のスプレーデバイスがインサートの露出した表面上に噴霧する。一旦ステーションAにおける処理が完了すると、モーションシステム1200は、ステーションBへとキャリア400を移動させる。
【0262】
例えば、インサート210は、作動中、ステーションBにおける第1のクリーニングデバイスが、インサート210の透過性ボリュームを通過するように第1のクリーニング液を強制するように、図10~13,15~17を参照して記載されるように配置される。
【0263】
例えば、第1のクリーニング液は、例えば本明細書に記載されるように、1つ以上の剤と混合された水である。
【0264】
例えば、ステーションBまたは任意のその他のステーションは、本明細書に記載の配置構成を有するように構成されており、液は、例えば図18を参照して記載されるように、透過性ボリュームを通るように2つの方向に強制され得る。
【0265】
一旦ステーションBにおけるクリーニング処理が完了すれば(例えば、前記完了が本明細書に記載されるように検出されれば)、システム1200は、ステーションCにおける機能的位置へとキャリア400を移動させる。
【0266】
例えば、インサート210は、作動中、ステーションCにおける第2のインサートクリーニングデバイスが、インサート210の透過性ボリュームを通るように第2のクリーニング液を強制するように、図10~13,15~17を参照して記載されるように配置される。
【0267】
例えば、第2のクリーニング液は、例えば本明細書に記載されるように純水である(したがって、1つ以上の剤と混合されていない)。
【0268】
設備のさらなるクリーニングステーション(ここでは、図示せず)が、例えばステーションCの下流で、例えばクリーニング工程の最終段階としてキャリア400によって保持されたインサートを乾かす乾燥ステーションとして具現化され得る。
【0269】
クリーニングステーションはそれぞれ、各々のハウジングを有し得ることが把握されるであろうが、多数のステーション(場合によっては、すべてのステーション)が共通するハウジングを共有することもまた想定される。
【0270】
図21には、モーションシステム1200が、レールアセンブリー1210および1つ以上のレシーバー1220,1230,240(それぞれ、レールアセンブリー1200に沿って変位可能である)を有することが、概略的に示されている。図示されているように、レールアセンブリー1210は、多数のクリーニングステーション(ここでは、A、BおよびC)のそれぞれへと延びる。各レシーバー1220,1230,240は、インサートキャリア400(インサート210が各々のインサート取り付け位置においてそれに取り付けられている)が各クリーニングステーションに関する機能的位置へと移動可能であるように、1つ以上のインサートキャリア(ここでは、たった1つ)を受け取るように構成されている。
【0271】
設備はさらに、トンネルまたは別の遮蔽装置(それを通して、または、その中で、モーションシステムが1つのステーションから別のステーションへと1つ以上のキャリアを移動させる)を有していてもよい。
【0272】
各クリーニングステーションには、1つ以上の閉鎖デバイスまたはバリア、分離帯などが存在し得、コンパートメント(その中で、インサート210が、クリーニング処理に供される)を形成する(例えばクリーニング液および/または煙などが環境へと漏れることを回避するために)。
【0273】
設備は、実施形態では、インサートキャリアがモーションシステムのレシーバーと係合し、かつ/あるいは、レシーバーから脱係合する、1つ以上のローディングおよび/またはアンローディングステーションを有し得る。
【0274】
説明されるように、本発明の第2の態様の有利な効果の1つは、ステーションB,Cがそれぞれ、インサートを処理するためにそれら自体の液を有することである。したがって、ステーションおよび液の取り扱いは、例えばインサートクリーニングデバイスの作動中に液を切り替える必要性を回避するために、各ステーションについて最適化されるであろう。かかる切り替えには時間がかかり、かつ、その他の液の導入に先立って、クリーニングデバイスのダクトを空にするか、または、すすぐ必要があるであろう。本発明の第2の態様は、かかる切り替えの必要性を回避し、または、少なくとも減少させるために適用されてもよい。
【0275】
図示されているように、本発明の第2の態様の設備(すなわち、そのクリーニングデバイス)は、クリーニングについての向上した性能が達成されるように、多数の(例えば、すべての)ステーションにおいてインサートを同時に処理するように作動してもよい。
【0276】
本発明の第2の態様の設備(すなわち、そのクリーニングシステム)は、少なくとも2つのステーションが同一のインサートクリーニングデバイスを有するように構成されていてもよい。このことは、重複性の観点で利益があるであろう。
【0277】
図21はまた、各インサートキャリア400が、各々の識別子430(例えば、光学的に読み取り可能なコード、RFIDタグなど)を備えることを示している。設備は、例えばインサートキャリア400を識別するためにこれらの識別子430を読み取るように構成されたリーダーを有する。例えば、1つ以上のステーション(例えば、クリーニングシステムの第1のステーション、ここではA)には、リーダー440が配置される。1つ以上のリーダー440が例えば、設備のローディングおよび/またはアンローディングステーションに配置され得る。レシーバー1220,1230,1240もまた、例えばリーダー440を備え得る。設備は、クリーニングイベントならびに/または経時的な各インサートおよび/もしくは各インサートキャリアの使用を記録するために識別が用いられるように作動し得る。
図1
図2
図3-4】
図5
図6
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図21
【国際調査報告】