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特表2022-523506倉庫注文履行動作における通い箱誘導
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-25
(54)【発明の名称】倉庫注文履行動作における通い箱誘導
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20220418BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20220418BHJP
【FI】
B65G1/137 G
B65G1/00 501C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544396
(86)(22)【出願日】2020-01-30
(85)【翻訳文提出日】2021-09-28
(86)【国際出願番号】 US2020015840
(87)【国際公開番号】W WO2020160241
(87)【国際公開日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】16/262,315
(32)【優先日】2019-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.UNIX
(71)【出願人】
【識別番号】519067275
【氏名又は名称】ローカス ロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、マイケル チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ウェルティー、ブルース
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ジャケ、ルイス
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022EE09
3F022LL07
3F022MM12
3F022MM36
3F522AA02
3F522BB01
3F522BB29
3F522BB35
3F522CC01
3F522GG03
3F522GG09
3F522GG18
3F522HH02
3F522HH13
3F522JJ02
3F522LL06
3F522LL33
(57)【要約】
複数の作業者の支援を受けて倉庫内で注文を履行する複数のロボットに注文を割り当てるための方法。本方法は、履行されるべき1つ又は複数の注文を含む注文セットを割り当てられるべき、複数のロボットのうちの第1のロボットを与えるステップと、倉庫内の、複数のロボットのうちの少なくとも1つ又は複数の作業者のうちの少なくとも1人のロケーションを評価するステップとを含む。本方法は、倉庫内のアンカー・ロケーションを選択するステップと、倉庫内のアンカー・ロケーションに相関される、第1のロボットのための注文セットを生成するステップとをも含む。本方法は、履行のために第1のロボットに注文セットを割り当てるステップをも含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業者の支援を受けて倉庫内で注文を履行する複数のロボットに注文を割り当てるための方法であって、各注文が1つ又は複数の品物を含み、各品物が前記倉庫内のロケーションにおいて格納され、前記方法は、
履行されるべき1つ又は複数の注文を含む注文セットを割り当てられるべき、前記複数のロボットのうちの第1のロボットを与えるステップと、
前記倉庫内のアンカー・ロケーションを選択するステップと、
前記第1のロボットのための注文セットを生成するステップであって、前記注文セットが、前記倉庫内の前記アンカー・ロケーションに相関される、生成するステップと、
履行のために前記第1のロボットに前記注文セットを割り当てるステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のロボットを前記与えるステップが、前記第1のロボットに注文を割り当てるのを作業者が支援する処理ステーションにおいて前記第1のロボットを位置決めするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記作業者は、前記第1のロボットが前記倉庫内で前記注文セットを履行するとき、前記注文セット中の前記品物を運ぶための通い箱アレイを前記第1のロボットに与える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のロボットが、前記注文セット中の各品物に関連付けられた前記倉庫内のロケーションに進行することと、選択され、前記第1のロボットの前記通い箱アレイ上に配置されるべき前記品物を、各ロケーションに近接した作業者に通信することとによって、前記倉庫内で前記注文セットを履行する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記アンカー・ロケーションを前記選択するステップが、前記倉庫内の、前記複数のロボット、前記複数の作業者、又は複数のアクティブ・ロケーションのうちの1つ又は複数のロケーションを評価するステップを含み、前記倉庫内で互いに近接した、前記複数のロボット、前記複数の作業者、及び/又は前記複数のアクティブ・ロケーションの1つ又は複数のグループを識別するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のアクティブ・ロケーションの各々が、履行のために前記複数のロボットのうちの1つに割り当てられた注文の中の品物に関連付けられたロケーションである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記倉庫内で互いに近接した、前記複数のロボット、前記複数の作業者、及び/又は前記複数のアクティブ・ロケーションの1つ又は複数のグループを前記識別するステップが、グループを選択するステップと、前記選択されたグループ中の前記ロボット、前記作業者、又は前記アクティブ・ロケーションのうちの1つを、アンカー・ロボット、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションとして識別するステップと、前記選択されたアンカー・ロボット、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションのロケーションを前記アンカー・ロケーションとして使用するステップとを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記グループを前記選択するステップが、ロボット、作業者、及び/又はアクティブ・ロケーションの数に基づいて前記グループを選択するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記グループを前記選択するステップが、ロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションのうちの1つと、ロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションのうちの別のものとの比に基づいて前記グループを選択するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
注文セットを前記生成するステップが、注文を、前記アンカー・ロケーションに対する前記注文の近接度に部分的に基づいて選択するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
複数の作業者の支援を受けて倉庫内で注文を履行する複数のロボットに注文を割り当てるためのシステムであって、各注文が1つ又は複数の品物を含み、各品物が前記倉庫内のロケーションにおいて格納され、前記システムは、
履行されるべき1つ又は複数の注文を含む注文セットを割り当てられるべき、前記複数のロボットのうちの第1のロボットと、
前記倉庫内のアンカー・ロケーションを選択することと、
前記第1のロボットのための注文セットを生成することであって、前記注文セットが、前記倉庫内の前記アンカー・ロケーションに相関される、生成することと、
履行のために前記第1のロボットに前記注文セットを割り当てることと
を行うように構成された倉庫管理システムと
を備える、システム。
【請求項12】
前記第1のロボットに注文を割り当てるのを作業者が支援する処理ステーションをさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記作業者は、前記第1のロボットが前記倉庫内で前記注文セットを履行するとき、前記注文セット中の前記品物を運ぶための通い箱アレイを前記第1のロボットに与える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のロボットが、前記注文セット中の各品物に関連付けられた前記倉庫内のロケーションに進行することと、選択され、前記第1のロボットの前記通い箱アレイ上に配置されるべき前記品物を、各ロケーションに近接した作業者に通信することとによって、前記倉庫内で前記注文セットを履行するように構成された、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記アンカー・ロケーションを前記選択するステップを行う際に、前記倉庫管理システムが、前記倉庫内の、前記複数のロボット、前記複数の作業者、又は複数のアクティブ・ロケーションのうちの1つ又は複数のロケーションを評価することと、前記倉庫内で互いに近接した、前記複数のロボット、前記複数の作業者、及び/又は前記複数のアクティブ・ロケーションの1つ又は複数のグループを識別することとを行うように構成された、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数のアクティブ・ロケーションの各々が、履行のために前記複数のロボットのうちの1つに割り当てられた注文の中の品物に関連付けられたロケーションである、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記倉庫内で互いに近接した、前記複数のロボット、前記複数の作業者、及び/又は前記複数のアクティブ・ロケーションの1つ又は複数のグループを前記識別するステップを行う際に、前記倉庫管理システムが、グループを選択することと、前記選択されたグループ中の前記ロボット、前記作業者、又は前記アクティブ・ロケーションのうちの1つを、アンカー・ロボット、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションとして識別することと、前記選択されたアンカー・ロボット、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションのロケーションを前記アンカー・ロケーションとして使用することとを行うように構成された、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記グループを前記選択するステップを行う際に、前記倉庫管理システムが、ロボット、作業者、及び/又はアクティブ・ロケーションの数に基づいて前記グループを選択するように構成された、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記グループを前記選択するステップを行う際に、前記倉庫管理システムが、ロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションのうちの1つと、ロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションのうちの別のものとの比に基づいて前記グループを選択するように構成された、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
注文セットを前記生成するステップを行う際に、前記倉庫管理システムが、注文を、前記アンカー・ロケーションに対する前記注文の近接度に部分的に基づいて選択するように構成された、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2019年1月30日に出願された米国出願第16/262,315号の優先権の利益を主張する。さらに、本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2019年1月30日に出願された、「OPTIMIZED TOTE RECOMMENDATION PROCESS IN WAREHOUSE ORDER FULFILLMENT OPERATIONS」と題する、米国特許出願第16/262,379号に関する。
【0002】
本発明は、倉庫注文履行動作における通い箱(tote)誘導(induction)に関し、より詳細には、割り当てられている注文セットの特性に基づいて通い箱タイプが選択される通い箱誘導に関する。
【背景技術】
【0003】
注文履行は、一般に、自宅配達のためにインターネット上で注文を行った顧客に出荷されるべき製品で満たされた大きい倉庫内で実施される。いくつかの動作では、生産性及び効率を増加させるために、人間の品物取出しを支援するためにロボットが使用され得る。適時に、正確に、及び効率的な様式でそのような注文を履行することは、控えめに言っても物流的に難しい。バーチャル・ショッピング・カートの「精算する」ボタンをクリックすると「注文」が生じる。注文は、特定の宛先に出荷されるべきである品物のリスティングを含む。「履行」のプロセスは、大きい倉庫からこれらの品物を物理的に取ること又は「ピッキング」することと、それらを梱包することと、指定された宛先にそれらを出荷することとを伴う。したがって、注文履行プロセスの重要な目標は、できるだけ短い時間で、できるだけ多くの品物を出荷することである。
【0004】
倉庫管理システム(WMS:warehouse management system)は、上記で説明されたもののような注文履行倉庫内の日々の動作をサポートするソフトウェア・アプリケーションである。WMSプログラムは、在庫レベル及び在庫品ロケーションを追跡することなど、作業の集中型管理を可能にする。また、倉庫管理システムは、受取り、検査と受入れ、片づけ、ピッキング位置への内部補充、ピッキング、梱包、出荷ドック上での注文組立、文書化、及び出荷(輸送車両への積み込み)など、重要な及び多くの軽微な倉庫作業のすべてをサポート又は指示する。
【0005】
WMSは、一般に、上にあるホスト・システム、通常ERPシステムから注文を受信する。電子商取引注文を介した注文履行の場合、顧客がオンラインで注文を行うとすぐに、その情報が、ホスト・コンピュータ/ERPシステムを介してWMSに伝えられる。次いで、注文を管理するためのすべての必要なステップ(たとえば、注文された品物をピッキングするなど)が、WMS内で処理される。その後、会計トランザクション、顧客への事前出荷通知、在庫管理などをサポートするために、ERPシステムに情報が送られる。
【0006】
WMSからの注文が生じたとき、それらはWMS中の注文キュー中に保持されるか、又は、WMSからの注文データが別個のソフトウェア・システム(たとえば注文サーバ)に与えられ得、倉庫内の注文を実行するために注文キューが確立され、ロボットに配信され得る。注文は、それらが到着した順序で注文キューから順次取られ、誘導として知られるプロセスにおいて注文を実行するためにロボットに割り当てられ得る。注文はまた、顧客契約において規定されたサービス・レベル要件に従って又は顧客出荷要件に基づいて、注文キュー中に配列され、割り当てられ得る。個々のロボットは、単一のロボットが複数の注文を実行することを可能にする通い箱アレイを運搬し得、アレイの各ビン又はコンパートメントに1つの注文が格納される。
【0007】
注文がグループ化され、誘導され(induct)ているロボットに割り当てられたとき、誘導ステーションにおける人間の作業者が、ロボットに割り当てられた注文に好適である通い箱/通い箱アレイを選択することを必要とされ得る。このプロセスでは、間違った数のコンパートメントをもつ、又は注文の中の品物に適合しないサイズの通い箱が作業者によって選択され、ロボット上に配置され得るという点で、誤り及び非効率の余地がある。又は、選択された通い箱は、注文キュー中の注文のセットについて最適化されないことがある。これは、ピッキング・プロセス中に修正される必要がある問題を生じる。したがって、誘導プロセスにおいてロボットに割り当てられている注文セットに基づいて通い箱/通い箱アレイの選択を最適化する必要がある。
【0008】
さらに、注文がグループ化され、誘導されているロボットに割り当てられたとき、注文の中の品物が、多くのロボット/作業者アクティビティがない倉庫内のロケーション中にある場合、ロボットは、それらがサービスされる前に長期間にわたってアイドルのままであり得る。これは、倉庫動作における低減効率をも生じ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国出願第15/712,222号
【特許文献2】米国出願第15/712,256号
【特許文献3】米国特許出願第15/807,672号
【特許文献4】米国特許出願第15/254,321号
【発明の概要】
【0010】
既存のシステムに勝る本発明の利益及び利点は、発明の概要及び以下の発明を実施するための形態から容易に明らかになろう。本教示が、以下で要約又は開示される実施例以外の実施例を用いて実施され得ることを、当業者は諒解されよう。
【0011】
一態様では、本発明は、複数の作業者の支援を受けて倉庫内で注文を履行する複数のロボットに注文を割り当てるための方法を採用し、各注文が1つ又は複数の品物を含み、各品物が倉庫内のロケーションにおいて格納される。本方法は、履行されるべき1つ又は複数の注文を含む注文セットを割り当てられるべき、複数のロボットのうちの第1のロボットを与えるステップと、倉庫内のアンカー・ロケーションを選択するステップとを含む。本方法は、第1のロボットのための注文セットを生成するステップであって、注文セットが、倉庫内のアンカー・ロケーションに相関される、生成するステップと、履行のために第1のロボットに注文セットを割り当てるステップとをも含む。
【0012】
本発明の他の態様では、以下の特徴のうちの1つ又は複数が含まれ得る。第1のロボットを与えるステップは、第1のロボットに注文を割り当てるのを作業者が支援する処理ステーションにおいて第1のロボットを位置決めするステップを含み得る。作業者は、第1のロボットが倉庫内で注文セットを履行するとき、注文セット中の品物を運ぶための通い箱アレイを第1のロボットに与え得る。第1のロボットは、注文セット中の各品物に関連付けられた倉庫内のロケーションに進行することと、選択され、第1のロボットの通い箱アレイ上に配置されるべき品物を、各ロケーションに近接した作業者に通信することとによって、倉庫内で注文セットを履行し得る。アンカー・ロケーションを選択するステップは、倉庫内の、複数のロボット、複数の作業者、又は複数のアクティブ・ロケーションのうちの1つ又は複数のロケーションを評価するステップを含み得、それは、倉庫内で互いに近接した、複数のロボット、複数の作業者、及び/又は複数のアクティブ・ロケーションの1つ又は複数のグループを識別するステップを含み得る。複数のアクティブ・ロケーションの各々は、履行のために複数のロボットのうちの1つに割り当てられた注文の中の品物に関連付けられたロケーションであり得る。倉庫内で互いに近接した、複数のロボット、複数の作業者、及び/又は複数のアクティブ・ロケーションの1つ又は複数のグループを識別するステップは、グループを選択するステップと、選択されたグループ中のロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーションのうちの1つを、アンカー・ロボット、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションとして識別するステップと、選択されたアンカー・ロボット、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションのロケーションをアンカー・ロケーションとして使用するステップとを含み得る。グループを選択するステップは、ロボット、作業者、及び/又はアクティブ・ロケーションの数に基づいてグループを選択するステップを含み得る。グループを選択するステップは、ロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションのうちの1つと、ロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションのうちの別のものとの比に基づいてグループを選択するステップを含み得る。注文セットを生成するステップは、注文を、アンカー・ロケーションに対する注文の近接度に部分的に基づいて選択するステップを含み得る。
【0013】
別の態様では、本発明は、複数の作業者の支援を受けて倉庫内で注文を履行する複数のロボットに注文を割り当てるためのシステムを採用し、各注文が1つ又は複数の品物を含み、各品物が倉庫内のロケーションにおいて格納される。本システムは、履行されるべき1つ又は複数の注文を含む注文セットを割り当てられるべき、複数のロボットのうちの第1のロボットと、倉庫内のアンカー・ロケーションを選択するように構成された倉庫管理システムとを含む。倉庫管理システムはまた、第1のロボットのための注文セットを生成することであって、注文セットが、倉庫内のアンカー・ロケーションに相関される、生成することと、履行のために第1のロボットに注文セットを割り当てることとを行うように構成される。
【0014】
本発明のさらなる態様では、以下の特徴のうちの1つ又は複数が含まれ得る。第1のロボットに注文を割り当てるのを作業者が支援する処理ステーションがさらに含まれ得る。作業者は、第1のロボットが倉庫内で注文セットを履行するとき、注文セット中の品物を運ぶための通い箱アレイを第1のロボットに与え得る。第1のロボットは、注文セット中の各品物に関連付けられた倉庫内のロケーションに進行することと、選択され、第1のロボットの通い箱アレイ上に配置されるべき品物を、各ロケーションに近接した作業者に通信することとによって、倉庫内で注文セットを履行するように構成され得る。アンカー・ロケーションを選択するステップを行う際に、倉庫管理システムは、倉庫内の、複数のロボット、複数の作業者、又は複数のアクティブ・ロケーションのうちの1つ又は複数のロケーションを評価することと、倉庫内で互いに近接した、複数のロボット、複数の作業者、及び/又は複数のアクティブ・ロケーションの1つ又は複数のグループを識別することとを行うように構成され得る。複数のアクティブ・ロケーションの各々は、履行のために複数のロボットのうちの1つに割り当てられた注文の中の品物に関連付けられたロケーションであり得る。倉庫内で互いに近接した、複数のロボット、複数の作業者、及び/又は複数のアクティブ・ロケーションの1つ又は複数のグループを識別するステップを行う際に、倉庫管理システムは、グループを選択することと、選択されたグループ中のロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーションのうちの1つを、アンカー・ロボット、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションとして識別することと、選択されたアンカー・ロボット、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションのロケーションをアンカー・ロケーションとして使用することとを行うように構成され得る。グループを選択するステップを行う際に、倉庫管理システムは、ロボット、作業者、及び/又はアクティブ・ロケーションの数に基づいてグループを選択するように構成され得る。グループを選択するステップを行う際に、倉庫管理システムは、ロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションのうちの1つと、ロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションのうちの別のものとの比に基づいてグループを選択するように構成され得る。注文セットを生成するステップを行う際に、倉庫管理システムは、注文を、アンカー・ロケーションに対する注文の近接度に部分的に基づいて選択するように構成され得る。
【0015】
本発明のこれら及び他の特徴は、以下の発明を実施するための形態及び添付図から明らかであろう。
【0016】
次に、本発明の実施例が、単に実例として、添付の図面を参照しながら説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】注文履行倉庫の上面図である。
図2A図1に示されている倉庫内で使用されるロボットのうちの1つのベースの正面図である。
図2B図1に示されている倉庫内で使用されるロボットのうちの1つのベースの斜視図である。
図3】アーマチュア(armature)を装備し、図1に示されている棚の前に駐機された図2A及び図2B中のロボットの斜視図である。
図4】ロボット上のレーザー・レーダーを使用して作成された図1の倉庫の部分マップである。
図5】倉庫全体にわたって分散された基準マーカーのロケーションを特定し、基準マーカー・ポーズを格納するためのプロセスを表すフロー・チャートである。
図6】基準識別子とポーズとのマッピングの表である。
図7】ビン・ロケーションと基準識別子とのマッピングの表である。
図8】製品SKUとポーズとのマッピング・プロセスを表すフロー・チャートである。
図9】ロボットと、誘導ステーションにおける作業者との斜視図である。
図10A】作業者ディスプレイ・スクリーン上に表示された単一の通い箱の表示である。
図10B】作業者ディスプレイ・スクリーン上に表示された単一の通い箱の別の構成の表示である。
図10C】作業者ディスプレイ・スクリーン上に表示された2位置通い箱アレイの表示である。
図10D】作業者ディスプレイ・スクリーン上に表示された4位置通い箱アレイの表示である。
図10E】作業者ディスプレイ・スクリーン上に表示された3位置通い箱アレイの表示である。
図10F】作業者ディスプレイ・スクリーン上に表示された6位置通い箱アレイの表示である。
図11】利用可能な異なる通い箱/通い箱アレイ・タイプと、寸法、体積及び重量通い箱/通い箱アレイ・タイプに関する情報とを表す表である。
図12】本発明の一態様による、ロボットを誘導するために使用するように作業者に示唆するための通い箱タイプを推奨する方法を表すフロー・チャートである。
図13】倉庫内に配備されたロボット及び作業者のロケーションを表す、注文履行倉庫の一部分の上面図である。
図14】(1つ又は複数の)注文の中の品物の寸法、体積及び重量に関する情報を含む、本発明の一態様による注文キューの一部分を表す表である。
図15】作業者が図12のフロー・チャートに従って推奨される通い箱タイプを選択しなかった場合にロボットを誘導するプロセスの流れ図である。
図16】例示的なコンピューティング・システムのブロック図である。
図17】例示的な分散型ネットワークのネットワーク図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付の図面において説明及び/又は示され、以下の説明において詳述される非限定的な実施例及び実例を参照しながら、本開示並びに本開示の様々な特徴及び有利な詳細が、より十分に説明される。図面に示される特徴は、必ずしも、一定の縮尺で描かれているとは限らず、一実施例の特徴は、本明細書に明示的に記載されていない場合でも、当業者が認識するように他の実施例とともに採用され得ることに留意されたい。よく知られている構成要素及び処理技法の説明は、本開示の実施例を不必要に不明瞭にしないように、省略され得る。本明細書で使用される実例は、本開示が実施され得るやり方の理解を容易にし、さらに当業者が本開示の実施例を実施することを可能にするためのものにすぎない。したがって、本明細書の実例及び実施例は、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。その上、類似の参照番号が、図面のいくつかの図の全体にわたって同様の部分を表すことに留意されたい。
【0019】
本開示は、効率及び生産性を増加させるために自律型可動ロボット又は「AMR:autonomous mobile robot」を使用する倉庫内の注文履行動作に適用され得る、通い箱誘導プロセスを対象とする。説明される適用例では、ロボットは、品物のピッキング及び配置をより効率的に実施するために人間の作業者によって支援されるが、本開示は、ピッキング及び配置動作を実施するための関節アーム(articulated arm)を有するロボットに等しく適用可能である。その上、特定のAMR実装形態が本明細書で説明されるが、それは、本発明による誘導プロセスのためのコンテキストを与えるためにすぎない。任意の適用可能なロボット設計/システムが、本明細書で説明される誘導プロセスと併せて使用され得る。
【0020】
図1を参照すると、一般的な注文履行倉庫10が、注文に含まれ得る様々な品物で満たされた棚12を含む。動作中、倉庫管理サーバ15からの注文16の着信ストリームが、注文サーバ14に到着する。注文サーバ14は、特に、誘導プロセス中のロボット18への割当てのために、注文に優先度を付け、グループ化し得る。ロボットが、作業者によって処理ステーション(たとえばステーション100)において誘導されたとき、注文16は、実行のために、たとえばワイヤレスに、ロボット18に割り当てられ、通信される。本発明の一態様による誘導プロセスが、以下でより詳細に説明される。
【0021】
注文サーバ14は、WMSサーバ15及びWMSソフトウェアと相互動作するように構成された個別ソフトウェア・システムをもつ別個のサーバであり得、又は注文サーバ機能性は、WMSソフトウェアに組み込まれ、WMSサーバ15上で実行され得ることが、当業者によって理解されよう。
【0022】
好ましい実施例では、図2A及び図2Bに示されているロボット18が、レーザー・レーダー22を有する自律型車輪付きベース20を含む。ベース20は、ロボット18が注文サーバ14及び/又は他のロボットから命令を受信することとそれらにデータを送信することとを可能にするトランシーバ(図示せず)と、デジタル光学カメラ24a及び24bのペアとをも採用する。ロボット・ベースは、自律型車輪付きベース20に電力供給するバッテリーを再充電するための電気充電ポート26をも含む。ベース20は、ロボットの環境を表す情報をキャプチャするためにレーザー・レーダーとカメラ24a及び24bとからデータを受信するプロセッサ(図示せず)をさらに採用する。倉庫10内のナビゲーションに関連付けられた様々な作業を行うこと、並びに、図3に示されているように、棚12に配置された基準マーカー30までナビゲートすることを行うために、プロセッサとともに動作するメモリ(図示せず)がある。基準マーカー30(たとえば2次元バー・コード)は、注文された品物のビン/ロケーションに対応する。本発明のナビゲーション手法が、図4図8に関して以下で詳細に説明される。
【0023】
基準マーカーは、(誘導ステーションを含む)処理ステーションを識別するためにも使用され、そのような処理ステーション基準マーカーまでのナビゲーションは、注文された品物のビン/ロケーションまでのナビゲーションと同じであり得る。本明細書で説明されるナビゲーション手法は例示的なものにすぎず、任意の他の適用可能なナビゲーション手法が使用され得ることに留意されたい。
【0024】
再び図2Bを参照すると、ベース20は、品物を運ぶために通い箱又はビンが格納され得る、上部表面32を含む。複数の交換可能なアーマチュア40のうちのいずれか1つを係合させる、連結器34も示されており、アーマチュア40のうちの1つが図3に示されている。図3中の特定のアーマチュア40は、品物を受け取る通い箱44を運ぶための通い箱保持具42(この場合、棚)と、タブレット48を支持するためのタブレット保持具46(又はラップトップ/他のユーザ入力デバイス)とを採用する。いくつかの実施例では、アーマチュア40は、品物を運ぶための1つ又は複数の通い箱を支持する。他の実施例では、ベース20は、受け取られた品物を運ぶための1つ又は複数の通い箱を支持する。本明細書で使用される「通い箱」という用語は、限定はしないが、貨物保持具、ビン、かご、棚、品物をつるすことができるロッド、台車、木枠、ラック、スタンド、架台、容器、箱、缶、入れ物、及び置場を含む。
【0025】
ロボット18は、倉庫10を動き回ることにおいて優れているが、現在のロボット技術では、ロボット18は、棚から迅速に及び効率的に品物をピッキングし、それらを通い箱44に配置するのに十分に熟達していない。現在、品物をピッキングする、より効率的なやり方は、注文された品物を棚12から物理的に取り出し、それをロボット18、たとえば通い箱44に配置する作業を行うために、一般に人間である局所作業者50を使用することである。ロボット18は、局所作業者50が読み取ることができるタブレット48(又はラップトップ/他のユーザ入出力デバイス)を介して、又は局所作業者50によって使用されるハンドヘルド・デバイスに注文を送信することによって、注文(すなわち選択すべき(1つ又は複数の)個々の品物)を局所作業者50に通信する。
【0026】
ロボット18は、注文サーバ14から注文16を受信すると、たとえば図3に示されているように、最初の倉庫ロケーションに進む。ロボット18は、メモリに格納され、プロセッサによって行われるナビゲーション・ソフトウェアに基づいて、これを行う。ナビゲーション・ソフトウェアは、レーザー・レーダー22によって収集された環境に関するデータと、特定の品物が見つけられ得る倉庫10内のロケーションに対応する基準マーカー30の基準識別子(「ID」)を識別するメモリ中の内部表と、ナビゲートするためのカメラ24a及び24bとに頼る。
【0027】
ロボット18は、正しいロケーション(ポーズ)に達すると、品物が格納された棚12の前にそれ自体を駐機し、品物情報を局所作業者50に通信し、局所作業者50が棚12から品物を取り出し、それを通い箱44に配置するのを待つ。ロボット18が、取り出すべき他の品物を有する場合、ロボット18はそれらのロケーションに進む。次いで、ロボット18によって取り出された(1つ又は複数の)品物は、図1の処理ステーション100に配達され、それらは梱包され、出荷される。処理ステーション100は、この図に関して、ロボットを誘導すること及び荷下ろし/梱包することが可能であるものとして説明されたが、処理ステーション100は、ロボットが、ステーションにおいて誘導されるか又は荷下ろし/梱包されるかのいずれかであるように、すなわち、ロボットが、単一の機能を実施するように制限され得るように、構成され得る。
【0028】
本発明の説明を簡略化するために、単一のロボット18及び作業者50が説明される。ただし、図1から明らかであるように、一般的な履行動作は、注文の絶え間ないストリームに応じるために、倉庫内で互いの間で働く多くのロボット及び作業者を含む。
【0029】
本発明のナビゲーション手法、並びに取り出されるべき品物のSKUと、品物がある倉庫内の基準マーカーに関連付けられた基準ID/ポーズとの意味マッピング(semantic mapping)が、図4図8に関して以下で詳細に説明される。これは本明細書で説明される例示的なナビゲーション手法であることと、任意の好適なナビゲーション手法が、本明細書で説明される誘導プロセスと併せて使用され得ることとに留意されたい。
【0030】
1つ又は複数のロボット18を使用して、倉庫10のマップが、静的及び動的両方の物体のロケーション並びに倉庫全体にわたって分散された様々な基準マーカーのロケーションを決定するために、作成され、動的に更新されなければならない。ロボット18のうちの1つ又は複数が、そのレーザー・レーダー22並びに同時位置特定及びマッピング(SLAM:simultaneous localization and mapping)を利用して倉庫をナビゲートし、図4のマップ10aを作り/更新し、これは、未知環境の仮想マップを構築又は更新する算出方法である。普及しているSLAM近似解法は、粒子フィルタ及び拡張カルマン・フィルタを含む。SLAM GMapping手法は好ましい手法であるが、任意の好適なSLAM手法が使用され得る。
【0031】
ロボット18は、そのレーザー・レーダー22を利用して、ロボット18が空間全体にわたって進行し、レーザー・レーダーが環境を走査するときに受け取る反射に基づいて、空間内のオープン空間112、壁114、物体116、及び棚12aなどの他の静的障害物を識別するとき、倉庫10のマップ10aを作成/更新する。
【0032】
マップ10aを構築している間、又はその後、1つ又は複数のロボット18は倉庫10中をナビゲートし、カメラ24a及び24bを使用して環境を走査し、品物が格納された図3の32及び34などのビンに近接した棚上の、倉庫全体にわたって分散された基準マーカー(2次元バー・コード)のロケーションを特定する。ロボット18は、原点110など、参照のための知られている参照点又は原点を使用する。図3及び図4の基準マーカー30などの基準マーカーのロケーションが、ロボット18によってそのカメラ24a及び24bを使用して特定されたとき、原点110に対する倉庫内のロケーションが決定される。図2Aに示されているように、2つのカメラ、ロボット・ベースの両側のカメラを使用することによって、ロボット18は、ロボットの両側から外に広がる比較的広い視野(たとえば120度)を有することができる。これにより、ロボットは、それがシェルビング(shelving)の通路を行き来して進行するとき、たとえば、ロボットの両側の基準マーカーを見ることが可能になる。
【0033】
ホイール・エンコーダ及び方位センサーの使用によって、ベクトル120と、倉庫10内のロボットの位置とが決定され得る。基準マーカー/2次元バー・コードのキャプチャされた画像と、その知られているサイズとを使用して、ロボット18は、基準マーカー/2次元バー・コードのロボットに対する配向及びロボットからの距離、すなわちベクトル130を決定することができる。ベクトル120及び130が知られれば、原点110と基準マーカー30との間のベクトル140が決定され得る。ベクトル140と、ロボット18に対する基準マーカー/2次元バー・コードの決定された配向とから、ポーズが決定され得、ポーズは、その配向とともに倉庫内のその位置(x,y,z座標)を備えるか、又は基準マーカー30に対する四元数(x,y,z,ω)を備える。基準ポーズは、一般にフロア上にあり、したがってz座標は0であるので、座標は、x座標及びy座標のみを含み得ることに留意されたい。
【0034】
基準マーカー・ロケーション特定プロセスについて説明する図5のフロー・チャート200が説明される。これは、初期マッピング・モードで実施され、ロボット18が、ピッキングすること、配置すること及び/又は他の作業を実施している間に、倉庫内で新しい基準マーカーに遭遇したとき実施される。ステップ202において、ロボット18は、カメラ24a及び24bを使用して画像をキャプチャし、ステップ204において、キャプチャされた画像内で基準マーカーを探索する。ステップ206において、基準マーカーが画像中で見つけられた場合(ステップ204)、その基準マーカーが、図6の基準表300にすでに格納されているかどうかが決定され、基準表300はロボット18のメモリ34中に及び/又は倉庫管理システム15中にあり得る。基準情報がすでにメモリに格納されている場合、フロー・チャートは、別の画像をキャプチャするためのステップ202に戻る。その基準情報がメモリにない場合、上記で説明されたプロセスに従ってポーズが決定され、ステップ208において、その基準情報は、基準対ポーズのルックアップ表300に追加される。
【0035】
各ロボットのメモリに及び/又は倉庫管理システム15に格納され得るルックアップ表300中に、各基準マーカーについて、基準識別子、1、2、3などと、各基準識別子に関連付けられた基準マーカー/バー・コードについてのポーズとが含まれる。上記のように、ポーズは、配向とともに倉庫内のx,y,z座標からなるか、又は四元数(x,y,z,ω)からなる。
【0036】
同じく各ロボットのメモリに及び/又は倉庫管理システム15に格納され得る図7の別のルックアップ表400中に、特定の基準ID404、たとえば数「11」に相関された倉庫10内のビン・ロケーション(たとえば402a~402f)のリスティングがある。ビン・ロケーションは、この実例では7つの英数文字からなる。最初の6文字(たとえばL01001)は、倉庫内の棚ロケーションに関係し、最後の文字(たとえばA~F)は、棚ロケーションにおける特定のビンを識別する。この実例では、基準ID「11」に関連付けられた6つの異なるビン・ロケーションがある。各基準ID/マーカーに関連付けられた1つ又は複数のビンがあり得る。図1の充電エリア19中にある充電ステーション、及び処理ステーション100も、表400に格納され、基準IDに相関され得る。基準IDから、充電ステーション及び処理ステーションのポーズが、図6の表300において見つけられ得る。
【0037】
英数字のビン・ロケーションは、品物が格納された倉庫10内の物理的ロケーションに対応するものとして、人間、たとえば図3の作業者50にとって理解可能である。しかしながら、英数字のビン・ロケーションはロボット18にとって意味がない。基準IDにロケーションをマッピングすることによって、ロボット18は、図6の表300の情報を使用して基準IDのポーズを決定し、次いで、本明細書で説明されるようにポーズにナビゲートすることができる。
【0038】
本発明による注文履行プロセスが、図8のフロー・チャート500に表されている。ステップ502において、図1の倉庫管理システム15は、取り出されるべき1つ又は複数の品物からなり得る注文を取得する。ステップ504において、倉庫管理システム15によって品物の(1つ又は複数の)SKU番号が決定され、ステップ506において、(1つ又は複数の)SKU番号から(1つ又は複数の)ビン・ロケーションが決定される。次いで、注文に関するビン・ロケーションのリストがロボット18に送信される。ステップ508において、ロボット18はビン・ロケーションを基準IDに相関させ、ステップ510において、基準IDから各基準IDのポーズが取得される。ステップ512において、ロボット18は、図3に示されているようにそのポーズにナビゲートし、作業者は、取り出されるべき品物を適切なビンからピッキングし、それをロボットに配置することができる。
【0039】
倉庫管理システム15によって取得された、SKU番号及びビン・ロケーションなどの品物固有情報は、ロボット18上のタブレット48に送信され得、それにより、作業者50は、ロボットが各基準マーカー・ロケーションに到着したときに取り出されるべき特定の品物を通知され得る。
【0040】
SLAMマップ及び基準IDのポーズが知られれば、ロボット18は、様々なロボット・ナビゲーション技法を使用して、基準IDのうちのいずれか1つに容易にナビゲートすることができる。好ましい手法は、倉庫10内のオープン空間112、及び壁114、棚(棚12など)及び他の障害物116の知識を与えられて、基準マーカー・ポーズへの初期ルートを設定することを伴う。ロボットがそのレーザー・レーダー22を使用して倉庫をあちこち動き始めたとき、ロボットは、固定の障害物、或いは他のロボット18及び/又は作業者50などの動的障害物のいずれかがその経路にあるかどうかを決定し、基準マーカーのポーズへのその経路を繰り返し更新する。ロボットは、障害物を避けながら最も効率的及び効果的な経路を常に探索して、約50ミリ秒ごとにそのルートを再計画する。
【0041】
概して、倉庫10a内のロボットの位置特定は、SLAM仮想マップ上で動作する多対多多重解像度走査マッチング(M3RSM:many-to-many multiresolution scan matching)によって達成される。ブルート・フォース方法と比較して、M3RSMは、SLAMループ・クロージャ及び走査マッチング、すなわちロボット・ポーズ及び位置を決定する際の2つの重要なステップをロボットが実施するための算出時間を劇的に低減する。ロボット位置特定は、2017年9月22日に出願され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Multi-Resolution Scan Matching with Exclusion Zones」と題する関連の米国出願第15/712,222号において開示された方法によれば、M3SRM探索空間を最小限に抑えることによってさらに改善される。
【0042】
本明細書で両方とも説明される、SLAMナビゲーション技法と組み合わせられた製品SKU/基準IDと基準ポーズとのマッピング技法を用いて、ロボット18は、倉庫内のロケーションを決定するためのグリッド線及び中間基準マーカーを伴う、一般に使用されるより複雑なナビゲーション手法を使用する必要なしに、極めて効率的及び効果的に倉庫空間をナビゲートすることが可能である。
【0043】
概して、倉庫内の他のロボット及び移動している障害物の存在下でのナビゲーションが、ダイナミック・ウィンドウ・アプローチ(DWA:dynamic window approach)及び最適相互衝突回避(ORCA:optimal reciprocal collision avoidance)を含む衝突回避方法によって達成される。DWAは、障害物との衝突を回避し、ターゲット基準マーカーへの所望の経路を選好する、実現可能なロボット動き軌跡間の増分移動を算出する。ORCAは、(1つ又は複数の)他のロボットとの通信を必要とすることなしに、他の移動しているロボットとの衝突を最適に回避する。ナビゲーションは、約50ms更新間隔で算出された軌跡に沿った一連の増分移動として進む。衝突回避は、2017年9月22日に出願され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Dynamic Window Approach Using Optimal Reciprocal Collision Avoidance Cost-Critic」と題する関連の米国出願第15/712,256号において説明された技法によってさらに改善され得る。
【0044】
次に図9図14を参照しながら、本発明の一態様によるロボット誘導プロセスが説明される。作業者602によって担当される図9の誘導ステーション600が、誘導のために位置決めされたロボット604とともに示されている。ロボット604は、倉庫内で「ピッキング」すべき注文又は注文セットを「誘導される」か又は割り当てられるために、上記で説明された様式で、誘導ステーション600に関連付けられたポーズ(x,y座標)にナビゲートした。
【0045】
誘導中に、WMS又は注文サーバ(これらの用語は本明細書では互換的に使用され得る)によってほぼリアルタイムで着手され得る4つのプロセス・ステップがある。これらのステップは、1)ロボットを誘導する作業者を識別するステップと、2)注文キュー中の注文に基づいて作業者が選択すべき通い箱/通い箱アレイ・タイプを推奨するステップと、3)作業者によって選択された通い箱をロボットに関連付けるステップと、4)ロボットに注文キューからの注文グループ/セットを割り当てるステップとを含む。これらのステップは、以下で説明される。
【0046】
作業者識別
誘導の第1のステップにおいて、どの作業者が次のロボット、すなわちロボット604を誘導しようとしているかをWMSが知るように、ニアフィールドBluetooth RFIDバッジ、たとえばバッジ603を介して、通い箱誘導者(inductor)(たとえば作業者/提携者602)が識別され得る。もちろん、bluetooth低エネルギー・ビーコン、又はコンピュータ606を介したWMSへの手動ログインを介してを含む、作業者を識別する他のやり方が採用され得る。好ましい実施例では、コンピュータ606は、コンピュータ606及び誘導されているロボット604に近接した誘導ステーション600におけるゾーン614に作業者602が入ったときに作業者602のバッジ603を検知するBluetooth RFIDバッジ・リーダー612など、統合された又はスタンドアロン近接度センサーを有する。ゾーン614のサイズは、特定の実装形態に応じて変動し得るが、一般に、コンピュータ606又はバッジ・リーダー612のロケーションを中心とする直径約1~2メートルであり得る。コンピュータ606の代わりに、作業者は、タブレット又はスマート・フォンを含む任意の好適なハンドヘルド・デバイスを使用し得ることに留意されたい。
【0047】
作業者602がゾーン614に入ったとき、バッジ・リーダー612は、局所作業者602によって装着されたバッジ603を読み取り、次いで、コンピュータ606は、バッジ603に関する情報をWMSに通信する。次いで、WMSは、バッジ情報に関連付けられた作業者に関するデータを取り出し得る。データは、言語選好など、コンピュータ606を介して(又はハンドヘルド・デバイスを介して)WMSと対話するための作業者選好を含み得る。WMSはまた、作業者アクティビティを追跡し、作業者パフォーマンスに関する統計値を維持し得る。作業者602がゾーン614を出たとき、WMSは、この作業者がステーション600において通い箱誘導者としてもはや動作しておらず、その作業者の誘導セッションを終了することができることを示す。別の作業者がその後ゾーン614に入る(又は作業者602がゾーン614に再び入る)場合、その作業者はステーション600のための通い箱誘導者として識別され、新しい誘導セッションが始まる。
【0048】
通い箱タイプ推奨
誘導プロセスの第2のステップにおいて、特定の通い箱タイプ(たとえば単一の通い箱又は複数のコンパートメントを有する通い箱アレイ)が、WMSの注文プール中の最良の利用可能な注文又は注文のセットに基づいて推奨され得る。注文を注文セット又はグループにグループ化し、作業者に推奨すべき通い箱タイプを識別するための例示的なプロセスが、以下でより詳細に説明される。通い箱タイプは、たとえば、コンピュータ606のディスプレイ上に、又はハンドヘルド・デバイスのディスプレイ上に、作業者のために表示され得る。ディスプレイ上に、推奨される通い箱タイプの名前/説明及び/又は推奨される通い箱タイプの画像があり得る。
【0049】
通い箱アレイの2つのタイプの実例、すなわち、2つのコンパートメントを含み、注文セット中の2つの注文を扱うことが可能である通い箱アレイ608と、4つのコンパートメントを含み、注文セット中の4つの注文を扱うことが可能である通い箱アレイ610とが、誘導ステーション600上に示される。コンピュータ606上に表示され得るような、いくつかの通い箱タイプの実例が、図10A図10Fに表される。
【0050】
図10Aでは、上部621が完全に開いた、矩形の容器の形態のものである単一の通い箱620が示されている。通い箱620の高さは、その長さよりも小さく、その幅とほぼ同じである。この通い箱は、1つのより大きい品物、又はより大きい体積の容器をともに必要とするいくつかのより小さい品物を伴う、単一の注文のために使用され得る。図10Bの通い箱622も単一の通い箱であり、これは単一の注文のために使用され得る。通い箱622は、上部においてより小さい円形開口623を有し、したがって、この通い箱は、単一のより高い/より長い及びより薄い品物により好適である。
【0051】
図10Cの通い箱アレイ624は、ピッキングされた品物がそこを通って配置され得る前面/側面開口を有する2つの容器625a及び625bから形成された、2位置アレイである。このアレイは、各注文からの品物が2つの容器625a及び625bのうちの1つに配置される、2注文セットに好適である。図10Dの通い箱アレイ628は、同じく、ピッキングされた品物がそこを通って配置され得る前面/側面開口を有する2つの容器627a及び627bから形成された、4位置アレイである。このアレイはまた、それぞれ、容器627a及び627bの各々を2つのコンパートメントに分ける、仕切り629a及び629bを含む。したがって、このアレイは、各注文からの品物が4つのコンパートメントの各々に配置される、4注文セットに好適である。
【0052】
図10Eの通い箱アレイ628は、ピッキングされた品物がそこを通って配置され得る前面/側面開口を有する3つの容器631a、631b、及び631cから形成された、3位置アレイである。このアレイは、各注文からの品物が3つの容器631a、631b、及び631cのうちの1つに配置される、3注文セットに好適である。図10Fの通い箱アレイ630は、同じく、ピッキングされた品物がそこを通って配置され得る前面/側面開口を有する3つの容器633a、633b、及び633cから形成された、6位置アレイである。このアレイはまた、それぞれ、容器633a、633b、及び633cの各々を3つのコンパートメントに分ける、仕切り635a、635b、及び635cを含む。したがって、このアレイは、各注文からの品物が6つのコンパートメントの各々に配置される、6注文セットに好適である。
【0053】
上記で説明された通い箱/容器は、運ぶべきである品物のタイプに応じて、任意の所望の寸法及び体積を有し得る。
【0054】
次に図11を参照すると、誘導のために作業者が選択すべき、利用可能な通い箱タイプと、異なる通い箱タイプに関するいくつかの物理的特性とを含む表650がメモリに保存され得る。物理的特性は、通い箱番号又は識別子(列652)と、通い箱タイプ(列654)と、コンパートメントの各々及び/又は開口の寸法(高さ、幅及び長さ)(列656)と、コンパートメントの各々の体積(列658)とを含み得る。これらの特性の一部又は全部が表650に含まれ得、追加の特性が含まれ得る。
【0055】
図12を参照すると、本発明の一態様による、通い箱推奨プロセスについて説明するフロー・チャート700が示されている。図9に関して上記で説明されたように、ロボットが、誘導されるべきステーション600にナビゲートする。ステップ702において、システムは、ステーション600の構成を評価する。誘導ステーションは、制限を有し、倉庫から製品を出荷する1つ又はいくつかの指定された小売業者のみからの注文を割り当てるように構成され得る。代替的に、ステーションは、制限を有せず、任意の小売業者からの注文を割り当てることが可能であり得る。
【0056】
ステップ704において、誘導ステーションから割り当てられ得る小売業者のいずれかが他の小売業者に対する優先度レベルを有するかどうかが決定される。言い換えれば、倉庫作業者の、小売業者との契約に基づいて、いくつかの小売業者が他の小売業者よりも高い優先度を有し得る。調整すべき小売業者優先度レベルがない場合、優先度に基づいて他の小売業者に優先していくつかの小売業者注文を選択するのではなく、誘導ステーションのために利用可能なすべての小売業者からの注文が等しく考慮され得る。ステップ706において、通い箱推奨プロセスが始まり、ステップ708において、ステップ704において決定された利用可能な小売業者からの注文キューからの注文が、もしあれば、小売業者優先度に基づいて編成される。小売業者に関する制限がなく、優先度レベルをもつ小売業者がない場合、注文キューは、たとえば、注文の時期(age)によって編成され、最も古い注文がキューの最上位にあり得る。
【0057】
ステップ710において、誘導ステーションのための利用可能な小売業者が、小売業者が必要とする1つ又は複数の指定された通い箱タイプ、すなわち通い箱タイプ/コンパートメントの数、コンパートメントの体積又は立方体を有するかどうかが決定される。小売業者が1つ又は複数の指定された通い箱タイプを有する場合、システムは、好ましい通い箱タイプのみから、推奨のために選択する。小売業者が1つ又は複数の指定された通い箱タイプを有しない場合、システムは、利用可能な通い箱タイプのいずれかから選択し得る。
【0058】
ステップ712において、倉庫内にすでに配備されているロボットが、それを中心にして注文セットを作るべきいわゆる「アンカー・ロボット」になるように選択される。アンカー・ロボットは、たとえば、より高いレベルのピッキング・アクティビティがある、倉庫の特定のエリアにおいて注文セットを作るために選択される。アンカー・ロボットのロケーションの近くにおいて、誘導されているロボットに注文セットを割り当てることによって、迅速にロボットをサービスし、ロボットのためのピッキング・プロセスの効率を増加させるために、エリア中に作業者がいる可能性がより高くなる。
【0059】
代替的に、アンカー作業者が選択され得、注文セットがアンカー作業者のロケーションを中心にして作られ得る。アンカー作業者は、同じく、より高いレベルのピッキング・アクティビティがある、倉庫の特定のエリアにおいて注文セットを作るために選択され得る。また別の代替は、ピッキングされるべきいくつかの品物がロボットにすでに割り当てられている倉庫内のエリアに基づいて、それに関して注文セットを作るべきロケーションを選択することである。これは、次のロボット/作業者アクティビティの指示を与える。ピッキングされるべき各品物が倉庫内のロケーション又はポーズに関連付けられ、そのようなロケーションはアクティブ・ロケーションと呼ばれることがある。1つのそのようなアクティブ・ロケーションは、アンカー・アクティブ・ロケーションに指定され得る。アクティブ・ロケーションのためのポーズは、上記で説明されたような、ピッキングされるために割り当てられた品物に対応する基準マーカー/2次元バー・コードに関連付けられたロケーションであることに留意されたい。
【0060】
図13を参照すると、一般的な注文履行倉庫10aの一部分が、注文の中に含まれ得る様々な品物で満たされた棚、たとえば棚12aと、注文を実行するために、たとえば、注文をピッキングするために倉庫内に配備された複数のロボット、たとえば18aとを含む。棚から品物をピッキングする際にロボットをサービスするために倉庫全体にわたって分散された何人かの作業者、たとえば50aも示されている。本発明の一態様によれば、倉庫内の、注文をピッキングするために配備されたロボット、及び/又は作業者が、倉庫内のそれらのロケーションに従ってグループ化され得る。代替的に、ロボットに割り当てられたがまだピッキングされていない倉庫内の品物のロケーション(ポーズ)(いわゆる「アクティブ・ロケーション」)が識別され、グループ化され得る。これらのグループ化のうちの1つ又は複数を使用して、アンカー・ロボット、アンカー作業者、又はアンカー・アクティブ・ロケーションが選択され得る。
【0061】
グループ化プロセスの一実例が、5つのグループ、すなわち、グループ730、732、734、736、及び738を含むことが、図13に示されている。グループは、たとえば、ロボット/作業者/アクティブ・ロケーションのクラスタを探し、あらかじめ定義された半径の円でそれらを囲むことによってを含む、様々なやり方で選択され得る。又は、倉庫内のあらかじめ定義されたエリアが、グループを確立するために使用され得る。たとえば、倉庫は、4つの等しいサイズの領域に分けられ得、その各々がグループをなす。どちらにしても、グループが設定されると、アンカー・グループとしてあるグループが選択され得、アンカー・グループ中のロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーションのうちの1つが、それを中心にして注文セットを作るべきアンカー・ロボット/作業者/アクティブ・ロケーションとして選択され得る。
【0062】
アンカー・グループを選択するためのプロセスは、グループ内のロボット/作業者/アクティブ・ロケーション・ファクタに基づいてグループを選択することを含み得る。ファクタは、集団(population)又は比、或いはその両方の組合せであり得る。これは、最も高いロボット/作業者/アクティブ・ロケーション密度(すなわち、グループのエリアのサイズが異なる場合の、各グループ化のエリア上のロボット/作業者/アクティブ・ロケーションの数)をもつ領域を選択すること、又は、グループがすべて同じサイズであるとき、最も大きい数のロボット/作業者/アクティブ・ロケーションをもつ領域を選択することを含む、様々なやり方で行われ得る。たとえば、グループ738が他のグループと比較して最も高い数(11個)のロボット、作業者、及びアクティブ・ロケーションを有するので、グループ738がアンカー・グループとして選定され得る。
【0063】
代替的に、アンカー・グループは、5つのロボットをもつグループ736など、最も高い数のロボットをもつグループであり得るか、又は、4つの作業者をもつ同じくグループ738である、最も高い数の作業者をもつグループが選択され得る。アンカー・グループはまた、作業者対ロボット比、又はロボット/作業者密度の組合せに、及び作業者対ロボット比に基づいて選択され得る。アンカー・グループを選択するための別のやり方は、グループ内のアクティブ・ロケーションの数を評価することによってであり得る。アクティブ・ロケーション741、743及び744が、738中に示されている。グループ736中には、2つのアクティブ・ロケーション、すなわち745及び746がある。グループ730、732、及び734中には、各々の中にただ1つのアクティブ・ロケーション、すなわち、アクティブ・ロケーション747、748、及び749がある。したがって、アンカー・グループがアクティブ・ロケーション集団に基づいて選択されていた場合、グループ738が再び選択される。
【0064】
目標は、誘導されているロボットによって迅速に及び効率的に注文を実行する見込みが増加されるように、高レベルのアクティビティをもつグループを選択することである。この実例では、グループ738がアンカー・グループとして選択されたと仮定する。アンカー・ロボット、作業者、又はアクティブ・ロケーションが選択され得、その既知のロケーション(アンカー・ロケーション)が、ロボットに割り当てられるべき注文を選択し、グループ化するために使用され得る。グループ中の任意のロボット/作業者/アクティブ・ロケーションがアンカーとして使用され得るが、アンカー・グループの中心の近くのものを選択することが好ましい。この場合、ロボット740がアンカー・ロボットとして選択され得る。代替的に、アンカー作業者742などのアンカー作業者が選択され得るか、又は、アクティブ・ロケーション743などのアンカー・アクティブ・ロケーションが選択され得る。
【0065】
図12のフロー・チャート700を再び参照すると、ステップ708からの編成された注文キュー、ステップ710からの小売業者構成情報、ステップ712において決定された、選択されたアンカー・ロボット/アンカー注文/アンカー・アクティブ・ロケーション、及びそこからの知られているアンカー・ロケーションを用いて、ステップ714において注文セットが確立され得る。概して、たとえば、先入れ先出し(「FIFO:first in first out」)手法を含む、注文を注文セットにグループ化するための任意の方法が使用され得る。しかしながら、倉庫のアクティブ・エリア中にあると決定されたアンカー・ロケーションを有する場合、そのアンカー・ロケーションに近接している注文のセットを確立することは、全体的なピッキング効率を改善するので、望ましい手法である。使用され得る「類似(likeness)」(すなわち互いに対する近接度)に基づいて注文を注文セットにグループ化するための1つの手法は、2016年9月1日に出願された、「Order Grouping in Warehouse Order Fulfillment Operations」と題する、同時係属米国特許出願第15/807,672号に記載されている。本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0066】
上述の特許出願に記載されている注文グループ化プロセスは、ロボットが注文セットを実行するために必要とされる進行の量を低減するために「類似」の(like)注文を一緒にクラスタ化又はグループ化するための機会を与える。たとえば、注文の個々の品物又は「ピッキング」が、倉庫内で互いに近くにある場合、注文は、互いに「類似」であると決定され得る。ロボットへの割当てのために類似の注文をグループ化する際に、ロボットは、注文を履行するためにより少ない距離を進行し、したがって、倉庫動作のピッキング・レート及び全体的な効率/生産性を増加させる。
【0067】
一般的な倉庫管理システムは、倉庫内の、そこに格納された品物の物理的ロケーションに関する情報を含んでいない。本発明の一態様による、及び同時係属米国特許出願第15/807,672号に記載されているような、注文グループ化プロセスは、倉庫内に格納された品物のすべてのロケーション(x,y座標)の知識を有する。この注文グループ化プロセスは、以下のように説明される。
【0068】
図14を参照すると、以下で説明されるように、アンカー・ロケーションに対する近接度に基づいてソートされる、図12のステップ714から確立された例示的な注文キュー750の一部分が示されている。注文キューは、実行のためのロボットへの割当てのためにキューイングされた注文のリスティング(列752)を含む。列752中の各注文について、座標(x,y)、(x,y)、及び(x,y)を含む、列の3つのセット754、756、及び758がある。これらの座標は、クラスタ領域の中点に対応する。クラスタ領域は、品物のロケーションを座標グラフ上にプロットすることと、品物を互いに近く近接している1つ又は複数の品物のクラスタにグループ化することとによって形成される。
【0069】
注文キューが、各注文におけるクラスタ領域についての中点でポピュレートされると、システムは、次いで、注文キューを使用して、「類似」の注文を一緒にグループ化し、それらを実行のために割り当てる。言い換えれば、注文キューは、ロケーションからの計算された距離に基づいてスコアを割り当てる、同時係属米国特許出願第15/807,672号に詳細に記載されている類似スコアリング・システムに基づいて配列され得る。この場合、そのロケーションは、アンカー・ロケーションである。キューの最上位の注文は、キュー750の実例では、注文760であり、それは「アンカー注文」に指定され得、これは、それが最も低いスコア、すなわち「5」を有するので、それがアンカー・ロケーションに最も近い注文であることを意味する。
【0070】
注文キュー750中の列780は、アンカー・ロケーションに対する各注文についての類似スコアを含んでいる。注文キューは、誘導されているロボットへの割当てのためにアンカー注文とグループ化するために、注文の各々又は注文の部分についての類似スコアによって、昇順でソートされる。アンカー・ロケーション/アンカー注文に対する注文についてのスコアリングは、11から226にわたり、それは、他の注文が、アンカー注文と、したがってアンカー・ロケーションとどれくらい「類似」するかを示す。類似は、各注文がアンカー注文及びアンカー・ロケーションにどれくらい近く近接しているかとして定義され得る(数が小さい程、より近い)。注文キューが類似に従って編成されると、注文は、この実例では3注文セットである、注文セット782など、注文セットにグループ化され得る。
【0071】
注文セットを形成するためにグループ化すべき注文の数は、使用のために利用可能である通い箱タイプに従ってそれを設定することを含む、様々なやり方で決定され得る。又は、システムは、常に、最も大きい数のコンパートメント、たとえば6つのコンパートメントをもつ通い箱を使用し、注文をそのように(すなわち各注文セットについて6つの注文)グループ化することを試み得る。代替的に、システムは、利用可能な最も一般的な通い箱タイプ、たとえば、3注文セットが確立される上記の実例の場合のような、3コンパートメント通い箱に基づいて、グループ化し得る。注文の数は、互いに対するそれらの類似又は近接度に基づいてグループ化され得る。言い換えれば、表750を参照すると、ベース注文は、「20」以下の類似をもつ注文とグループ化され得、それにより、その実例では、3つの代わりに、注文セット中の最初の4つの注文のグループ化を生じる。もちろん、これは、指定された数のコンパートメントをもつ通い箱タイプが利用可能であると仮定する。
【0072】
キューを順序付け、注文セットを選択するために使用される手法にかかわらず、キュー中の各注文が、通い箱タイプの推奨において使用され得る注文の特性に関する情報を含んでいることがある。注文の特性は、列784に示されているような、注文の中の品物の寸法(H、W、又はL)と、列786中の、各注文の中の(1つ又は複数の)品物の体積又は立方体とを含み得る。特性は、合計量、すなわち注文の中のすべての品物の全体積/立方体として定義され得る。寸法の場合、注文の中のすべての品物のための各寸法(x,y,z)についての最も大きい値が使用され得る。以下で説明されるように、この情報は、注文セット中のすべての品物が選択された通い箱タイプに適合し得ることを保証するように、注文セットのための適切な通い箱タイプを選択するのに役立ち得る。
【0073】
再び図12を参照すると、ステップ716において、注文セット中の各注文の寸法又は体積の一方又は両方が決定され得、ステップ718において、注文セットに最も良く適合する利用可能な通い箱の通い箱タイプ(たとえば図11に示されているようなメモリに保存される通い箱タイプ)を決定するために、最良適合分析が実施される。注文セット782の実例では、注文の寸法及び/又は体積の一方又は両方は、注文セット782が3つの注文を有し、各々がそれ自体のコンパートメントを有するとき、3つのコンパートメントをもつ(1つ又は複数の)利用可能な通い箱タイプの寸法/体積と比較される。必須の数のコンパートメントをもつ1つの通い箱タイプのみがある場合、注文がその通い箱アレイに適合することを保証するために、依然として、分析が行われる。必須の数のコンパートメントをもつ複数の通い箱タイプがある場合、分析が行われ、最も近い適合又は最も多い余分の容量など、所望の標準に基づいて、通い箱タイプが選択され得る。必要とされる容量をもつ通い箱タイプがない場合、注文キューが再編成され得るか、又は、注文セットが既存の注文キュー中の異なる注文から再確立され得、次いで、同じ通い箱タイプ最良適合分析が再実施される。
【0074】
最良適合分析が実施され、通い箱タイプが決定されると、ステップ720において、最良適合通い箱タイプの画像又は説明が、推奨された通い箱タイプとして図9の作業者602に表示され得る。ステップ722において、システムはステップ706にループ・バックして、次のロボットのための次の注文セットのために再びプロセスを始める。
【0075】
代替実施例では、図12のフロー・チャート700のステップ714、716、及び718は、通い箱アレイのその時の利用可能性を考慮に入れて、注文キューに対して実行されるべきいくつかの所望のパラメータとともにクエリを構築することによって、単一のステップにまとめられ得る。たとえば、システムは、利用可能な最も高い密度の通い箱アレイ(すなわち最も大きい数のコンパートメントをもつ通い箱アレイ)、次いで、(サービス・レベル・アグリーメントによって決定された)顧客優先度と、注文の類似/アンカー・ロケーションに対する近接度と、知られている最も高い密度の通い箱アレイのコンパートメントに対する適合(寸法及び/又は体積)とに基づくクエリにデフォルト設定されるように構成され得る。
【0076】
上記で説明されたタイプのクエリを使用して、最も高い密度の利用可能な通い箱アレイ中のコンパートメントの数に等しい複数の注文を有する注文セットが、最も高い顧客優先度と、アンカー・ロケーションに対する近接度と、通い箱アレイのコンパートメント・サイズに対する適合とに基づいて取り出される。一実例として、ある体積(すなわち液状立方体)を有するコンパートメントをもつ6コンパートメント通い箱アレイの場合、クエリは、最初に顧客優先度、次に類似(アンカー・ロケーションに対する近接度)に基づいて、6つの注文のセットを返し、その各々が、通い箱アレイ中のコンパートメントの体積に適合する合計体積(注文の中の各品物の体積の和)を有する。
【0077】
選択された通い箱をロボットに関連付けること
通い箱タイプ推奨の後に、作業者は、通い箱/通い箱アレイを選択し、通い箱/通い箱アレイ上のバー・コードを走査する。このプロセスは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2016年9月1日に出願された、「Item Storage Array for Mobile Base in Robot Assisted Order-Fulfillment Operations」と題する、米国特許出願第15/254,321号に記載されている様式で実装され得る。走査されると、WMSは、ロボットが誘導されている現在のピッキング・プロセスのために、選択された通い箱/通い箱アレイをロボット604に関連付けるか又は割り当てる。バー・コードから、WMSは、選択された通い箱/通い箱アレイが推奨された通い箱タイプに一致するかどうかを決定するために、選択された通い箱/通い箱アレイに関する情報を取り出すことが可能である。好ましくは、作業者に推奨される通い箱タイプは、選択された通い箱タイプであるが、それは、様々な理由のために、常にそうであるとは限らない。ロボットに注文セットを割り当てる最終ステップは、以下で説明されるように着手される。
【0078】
ロボットに注文セットを割り当てること
バー・コードから、WMSは、誘導されているロボットに関連付けられた/割り当てられた、選択された通い箱/通い箱アレイ・タイプを知る。システムは、選択された通い箱タイプが推奨された通い箱タイプに一致するかどうかを決定し、選択された通い箱タイプが推奨された通い箱タイプに一致する場合、図12のフロー・チャート700のステップ714において決定された注文セットが、使用され、ロボットに割り当てられる。誘導プロセスは完了し、ロボットは、割り当てられた注文セットを履行するために誘導ステーションを出る。
【0079】
システムが、誘導されているロボットに関連付けられた/割り当てられた、選択された通い箱タイプが、推奨された通い箱タイプに一致しないと決定した場合、図12のフロー・チャート700のステップのサブセットである図15のフロー・チャート800を使用して、選択された通い箱タイプのために新しい注文セットが生成されなければならない。
【0080】
フロー・チャート700において説明されたプロセスから、システムは、ステーション600の構成をすでに評価し、何らかの制限、たとえば、誘導ステーションが専用化されるいくつかの小売業者のみがあるかどうか、又は、考慮されなければならない優先度レベルをもつ小売業者があるかどうかに気づいている。これに基づいて、図15のステップ810において、すでに編成/ソートされた注文キューが、作業者によって選択された実際の通い箱タイプに基づいて注文セットを割り当てるために、再びアクセスされ、使用され得る。又は、注文キューは、同じ標準を使用して再編成/再ソートされ得、再ソートされた注文キューは、ステップ810においてアクセスされ得る。
【0081】
ステップ812において、倉庫内にすでに配備されているロボットを使用して、それを中心にして注文セットが作られ得るアンカー・ロボットが選択される。代替的に、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションが選択され得、注文セットが、アンカー作業者又はアンカー・アクティブ・ロケーションを中心にして作られ得る。ステップ814において、アンカー・ロボット/作業者/アクティブ・ロケーションを使用して、注文セットが作られ得る。これらのプロセス・ステップは、フロー・チャート700に関して上記で説明された。
【0082】
ステップ816において、注文セット中の各注文の寸法、体積又は重量容量のうちの1つ又は複数が決定され、ステップ818において、注文セット寸法が、作業者によって選択された通い箱タイプ(図11に示されている、メモリに保存された通い箱タイプを参照)の寸法と比較されて、それが注文セット中の品物を収容することが可能であるかどうかが決定される。通い箱タイプが注文セットを収容することができる場合、注文セットは、ステップ820においてロボットに割り当てられる。選択された通い箱タイプが注文セットを収容することができない場合、システムは、ステップ810に戻り、キューを並べ替えること及び/又は異なるアンカー・ロボットを選択することによって、再びプロセスを始める。
【0083】
非限定的なコンピューティング・デバイス実例
図16は、図1図15を参照しながら上記で説明された様々な実施例に従って使用され得るような例示的なコンピューティング・デバイス1010、又はそれの部分のブロック図である。コンピューティング・デバイス1010は、例示的な実施例を実装するための1つ又は複数のコンピュータ実行可能命令又はソフトウェアを格納するための1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含む。非一時的コンピュータ可読媒体は、限定はしないが、1つ又は複数のタイプのハードウェア・メモリ、非一時的有形媒体(たとえば、1つ又は複数の磁気ストレージ・ディスク、1つ又は複数の光ディスク、1つ又は複数のフラッシュ・ドライブ)などを含むことができる。たとえば、コンピューティング・デバイス1010中に含まれるメモリ1016は、本明細書で開示される動作を実施するためのコンピュータ可読及びコンピュータ実行可能命令又はソフトウェアを格納することができる。たとえば、メモリは、図1図15に関して説明されるように、様々な開示される動作を実施するようにプログラムされたソフトウェア・アプリケーション1040を格納することができる。コンピューティング・デバイス1010はまた、メモリ1016に格納されたコンピュータ可読及びコンピュータ実行可能命令又はソフトウェア並びにシステム・ハードウェアを制御するための他のプログラムを実行するために、構成可能な及び/又はプログラム可能なプロセッサ1012及び関連付けられたコア1014と、随意に、(たとえば、複数のプロセッサ/コアを有する計算デバイスの場合)1つ又は複数の追加の構成可能な及び/又はプログラム可能な処理デバイス、たとえば(1つ又は複数の)プロセッサ1012’及び関連付けられた(1つ又は複数の)コア1014’とを含むことができる。プロセッサ1012及び(1つ又は複数の)プロセッサ1012’は、各々、単一コア・プロセッサ又は複数コア・プロセッサ(1014及び1014’)であり得る。
【0084】
コンピューティング・デバイス1010において仮想化が採用され得、それにより、コンピューティング・デバイスにおけるインフラストラクチャ及びリソースが動的に共有され得る。複数のプロセッサ上で実行するプロセスを扱うために仮想マシン1024が与えられ得、それにより、プロセスは、複数のコンピューティング・リソースではなく1つのコンピューティング・リソースのみを使用しているように見える。また、複数の仮想マシンが1つのプロセッサとともに使用され得る。
【0085】
メモリ1016は、限定はしないが、DRAM、SRAM、EDO RAMなど、計算デバイス・メモリ又はランダム・アクセス・メモリを含むことができる。メモリ1016は、同様に他のタイプのメモリ、又はそれらの組合せを含むことができる。
【0086】
ユーザは、例示的な実施例に従って与えられ得る1つ又は複数のユーザ・インターフェース1002を表示することができる、コンピュータ・モニタなど、視覚ディスプレイ・デバイス1001、111A~Dを通してコンピューティング・デバイス1010と対話することができる。コンピューティング・デバイス1010は、ユーザからの入力を受信するための他のI/Oデバイス、たとえば、キーボード又は任意の好適なマルチ・ポイント・タッチ・インターフェース1018、ポインティング・デバイス1020(たとえば、マウス)を含むことができる。キーボード1018及びポインティング・デバイス1020は、視覚ディスプレイ・デバイス1001に結合され得る。コンピューティング・デバイス1010は、他の好適な従来のI/O周辺機器を含むことができる。
【0087】
コンピューティング・デバイス1010は、本明細書で開示される動作を実施するデータ及びコンピュータ可読命令及び/又はソフトウェアを格納するための、限定はしないが、ハード・ドライブ、CD-ROM、又は他のコンピュータ可読媒体など、1つ又は複数のストレージ・デバイス1034をも含むことができる。例示的なストレージ・デバイス1034はまた、例示的な実施例を実装するために必要とされる任意の好適な情報を格納するための1つ又は複数のデータベースを格納することができる。データベースは、データベース中の1つ又は複数の品物を追加、削除、及び/又は更新するために任意の好適な時間において手動で又は自動的に更新され得る。
【0088】
コンピューティング・デバイス1010は、限定はしないが、標準電話回線、LAN又はWANリンク(たとえば、802.11、T1、T3、56kb、X.25)、ブロードバンド接続(たとえば、ISDN、フレーム・リレー、ATM)、ワイヤレス接続、コントローラ・エリア・ネットワーク(CAN:controller area network)、又は上記のいずれか又はすべての何らかの組合せを含む、様々な接続を通して、1つ又は複数のネットワーク・デバイス1032を介して、1つ又は複数のネットワーク、たとえば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:Local Area Network)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN:Wide Area Network)又はインターネットとインターフェースするように構成されたネットワーク・インターフェース1022を含むことができる。ネットワーク・インターフェース1022は、内蔵ネットワーク・アダプタ、ネットワーク・インターフェース・カード、PCMCIAネットワーク・カード、カード・バス・ネットワーク・アダプタ、ワイヤレス・ネットワーク・アダプタ、USBネットワーク・アダプタ、モデム、又は通信が可能な任意のタイプのネットワークにコンピューティング・デバイス1010をインターフェースし、本明細書で説明される動作を実施するのに好適な任意の他のデバイスを含むことができる。その上、コンピューティング・デバイス1010は、ワークステーション、デスクトップ・コンピュータ、サーバ、ラップトップ、ハンドヘルド・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、或いは、通信が可能であり、本明細書で説明される動作を実施するために十分なプロセッサ・パワー及びメモリ容量を有する他の形式のコンピューティング又は電気通信デバイスなど、任意の計算デバイスであり得る。
【0089】
コンピューティング・デバイス1010は、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)オペレーティング・システム(Microsoft、ワシントン州レドモンド)のバージョンのいずれか、Unix及びLinux(登録商標)オペレーティング・システムの異なるリリース、MacintoshコンピュータのためのMAC OS(登録商標)(Apple,Inc.、カリフォルニア州クパチーノ)オペレーティング・システムの任意のバージョン、任意の埋込みオペレーティング・システム、任意のリアルタイム・オペレーティング・システム、任意のオープン・ソース・オペレーティング・システム、任意のプロプライエタリ・オペレーティング・システム、又は、コンピューティング・デバイス上で実行し、本明細書で説明される動作を実施することが可能な任意の他のオペレーティング・システムなど、任意のオペレーティング・システム1026を実行することができる。例示的な実施例では、オペレーティング・システム1026は、ネイティブ・モード又はエミュレートされたモードで実行され得る。例示的な実施例では、オペレーティング・システム1026は、1つ又は複数のクラウド・マシン・インスタンス上で実行され得る。
【0090】
図17は、いくつかの分散型実施例の例示的な計算デバイス・ブロック図である。図1図15、及び上記の例示的な説明の部分は、個々の又は共通のコンピューティング・デバイス上で各々動作する、倉庫管理システム15、注文サーバ14、及びゾーン・サーバを参照するが、倉庫管理システム15、注文サーバ14、及び/又はゾーン・サーバのうちのいずれか1つが、代わりに、別個のサーバ・システム1101a~dにおいて、及び場合によっては、キオスク、デスクトップ・コンピュータ・デバイス1102、又はモバイル・コンピュータ・デバイス1103など、ユーザ・システムにおいて、ネットワーク1105にわたって分散され得ることを認識されよう。たとえば、注文サーバ14及び/又はゾーン・サーバは、ロボット18のタブレット48の間で分散され得る。いくつかの分散型システムでは、倉庫管理システム・ソフトウェア、注文サーバ・ソフトウェア、及びゾーン・エンジンのうちのいずれか1つ又は複数のモジュールが、サーバ・システム1101a~d上に別個にあり得、ネットワーク1105にわたって互いと通信していることがある。
【0091】
本発明の上記の説明は、当業者が、それの最良の形態であると現在見なされるものを製作及び使用することを可能にし、当業者は、本明細書の特定の実施例及び実例の変形形態、組合せ、及び等価物の存在を理解し、諒解する。本発明の上記で説明された実施例は、実例にすぎないものとする。本明細書に添付された特許請求の範囲によって単独で定義される、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって特定の実施例に対して改変、変更及び変形が実施され得る。したがって、本発明は、上記で説明された実施例及び実例によって限定されない。
【0092】
本発明及びその好ましい実施例について説明したが、新規のものとして特許請求され、特許証によって保護されるものは以下の通りである。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】