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特表2022-523562神経変性疾患および癌の治療のための化合物
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  • 特表-神経変性疾患および癌の治療のための化合物 図1
  • 特表-神経変性疾患および癌の治療のための化合物 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-25
(54)【発明の名称】神経変性疾患および癌の治療のための化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/04 20060101AFI20220418BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20220418BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20220418BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20220418BHJP
   A61P 21/02 20060101ALI20220418BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20220418BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20220418BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20220418BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20220418BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20220418BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20220418BHJP
【FI】
C07D401/04 CSP
A61P25/00
A61P25/16
A61P25/28
A61P21/02
A61P25/14
A61P35/00
A61P35/04
A61K31/506
A61P35/02
C07D401/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552748
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(85)【翻訳文提出日】2021-11-01
(86)【国際出願番号】 US2020021063
(87)【国際公開番号】W WO2020181026
(87)【国際公開日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】62/814,160
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521395805
【氏名又は名称】ホンイー アンド アソシエイツ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】サン,ウェイリン
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB01
4C063BB09
4C063CC29
4C063DD10
4C063DD12
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC42
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA16
4C086MA17
4C086MA23
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA52
4C086MA55
4C086MA56
4C086MA57
4C086MA59
4C086MA60
4C086MA66
4C086NA14
4C086NA15
4C086ZA01
4C086ZA02
4C086ZA16
4C086ZA94
4C086ZB26
4C086ZB27
(57)【要約】
本発明は、血液脳関門を透過し、神経変性疾患における発病過程を媒介できる新規置換芳香族-脂肪族アミンに関する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】
式(I)
(式中、
環Aは、1個または2個の窒素原子を含み、残りの環原子は炭素である、置換もしくは非置換6員ヘテロアリール環であり、
Lはリンカーであり、-NHC(O)-、-C(O)NH-、-SONH-、-NHSO-、-C(CF)NH-、-NH-C(CF)-、-C(CHCH)-NH-、-NH(CHCH)C-、-C(F)=CH-、-CH=(F)C-、-C(CHOCH)NH-、-NH(CHOCH)C-、-C(CHOCH)O-、-O(CHOCH)C-およびこれらの組み合わせからなる群より選択され;
Yは、CHまたはNであり;
は、水素、ハロゲン、-OMe、-CF、シアノ、およびエチレンからなる群より選択され;および
は、非置換または置換アルキルアミンである)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
環Aが:
【化2】
;
から選択され、式中、RおよびRは、出現毎に独立に、水素、ハロゲン、(C-C)アルキル、アミノ、シアノ、(C-C)アルキニル、モノ(C-C)アルキルアミノ、ジ(C-C)アルキルアミノ、および(C-C)アルキルオキシからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、ジプロピルアミノエチル、2-(ジメチルアミノ)プロピル、3-ピペリジニル、1-メチル-ピロリジン-3-イル、1-エチル-ピロリジン-3-イル、1-プロピルピロリジン-3-イル、1-イソプロピルピロリジン-3-イル、1-イソブチルピロリジン-3-イル、t-ブチルピロリジン-3-イル、1-ネオペンチルピロリジン-3-イル、1-メチルピペリジン-3-イル、1-エチルピペリジン-3-イル、1-プロピルピペリジン-3-イル、1-ブチルピペリジン-3-イル、1-イソプロピルピペリジン-3-イル、1-イソブチルピペリジン-3-イル、1-t-ブチルピペリジン-3-イル、1-ネオペンチルピペリジン-3-イル、1-メチルピペリジン-4-イル、1-エチルピペリジン-4-イル、1-プロピルピペリジン-4-イル、1-イソプロピルピペリジン-4-イル、1-イソブチルピペリジン-4-イル、1-t-ブチルピペリジン-4-イル、1-ネオ-ペンチルピペリジン-4-イル、4-メチルピペラジン-1-イル、4-エチルピペラジン-1-イル、4-プロピルピペラジン-1-イル、4-イソプロピルピペラジン-1-イル、4-イソブチルピペラジン-1-イル、4-t-ブチルピペラジン-1-イル、4-ネオペンチルピペラジン-1-イル、および1-メチルアゼパン-3-イル、1-エチルアゼパン-3-イル、1-プロピルアゼパン-3-イル、1-エチルアゼパン-3-イル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-t-ブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-ネオペンチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-t-ブチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル、4-(1-ネオペンチル-ピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-t-ブチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-ネオペンチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-エチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-t-ブチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-ネオペンチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-エチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-t-ブチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-ネオペンチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-メチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-エチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-t-ブチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-ネオペンチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、からなる群より選択される、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
式(II)
【化3】
式(II)
(式中、
Xは、CHまたはNであり;
は、水素、ハロゲン、(C-C)アルキル、アミノ、シアノ、(C-C)アルキニル、モノ(C-C)アルキルアミノ、ジ(C-C)アルキルアミノ、および(C-C)アルキルオキシからなる群から選択され;
は、水素またはCFであり;
は、非置換または置換アルキルアミンである)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグ。
【請求項5】
が、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、ジプロピルアミノエチル、2-(ジメチルアミノ)プロピル、3-ピペリジニル、1-メチル-ピロリジン-3-イル、1-エチル-ピロリジン-3-イル、1-プロピルピロリジン-3-イル、1-イソプロピルピロリジン-3-イル、1-イソブチルピロリジン-3-イル、t-ブチルピロリジン-3-イル、1-ネオペンチルピロリジン-3-イル、1-メチルピペリジン-3-イル、1-エチルピペリジン-3-イル、1-プロピルピペリジン-3-イル、1-ブチルピペリジン-3-イル、1-イソプロピルピペリジン-3-イル、1-イソブチルピペリジン-3-イル、1-t-ブチルピペリジン-3-イル、1-ネオペンチルピペリジン-3-イル、1-メチルピペリジン-4-イル、1-エチルピペリジン-4-イル、1-プロピルピペリジン-4-イル、1-イソプロピルピペリジン-4-イル、1-イソブチルピペリジン-4-イル、1-t-ブチルピペリジン-4-イル、1-ネオ-ペンチルピペリジン-4-イル、4-メチルピペラジン-1-イル、4-エチルピペラジン-1-イル、4-プロピルピペラジン-1-イル、4-イソプロピルピペラジン-1-イル、4-イソブチルピペラジン-1-イル、4-t-ブチルピペラジン-1-イル、4-ネオペンチルピペラジン-1-イル、および1-メチルアゼパン-3-イル、1-エチルアゼパン-3-イル、1-プロピルアゼパン-3-イル、1-エチルアゼパン-3-イル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-t-ブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-ネオペンチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-t-ブチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル、4-(1-ネオペンチル-ピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-t-ブチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-ネオペンチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-エチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-t-ブチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-ネオペンチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-エチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-t-ブチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-ネオペンチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-メチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-エチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-t-ブチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-ネオペンチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、からなる群より選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
下記からなる群より選択される、請求項4に記載の化合物:
4-(2-ジエチルアミノエチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド
4-(2-ジプロピルアミノエチル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(2-ジメチルアミノプロピル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(1-メチルピロリジン-3-イル)ベンズアミド;
4-(1-エチルピロリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(1-プロピルピロリジン-3-イル)ベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)ベンズアミド;
4-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(1-tert-ブチルピペリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-[1-(2,2-ジメチルプロピル)ピペリジン-3-イル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)ベンズアミド;
4-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(1-tert-ブチルピペリジン-4-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-[1-(2,2-ジメチルプロピル)ピペリジン-4-イル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)ベンズアミド;
4-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(4-tert-ブチルピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-[4-(2,2-ジメチルプロピル)ピペラジン-1-イル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(2-ジメチルアミノプロピル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(1-メチルピロリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
3-(1-メチルピペリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-3-(1-メチルピロリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
3-(1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピラジン-2-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピラジン-2-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]-ピリミジン-2-イルアミノ}-フェニル)ベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(1-メチルピペリジン-3-イル)ベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(1-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド。
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド。
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(1-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(1-メチルピペリジン-3-イル)ベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)ベンズアミド;
4-(2-ジメチルアミノエチル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)ベンズアミド;
4-(2-ジメチルアミノエチル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(2-ジメチルアミノプロピル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)ベンズアミド;
4-(2-ジメチルアミノプロピル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(1-メチルピロリジン-3-イル)ベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-4-(1-メチルピロリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-3-(1-メチルピロリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)ベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-N-(4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}フェニル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(2-ジメチルアミノエチル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-(2-ジメチルアミノプロピル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-(2-ジエチルアミノエチル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-(2-ジプロピルアミノエチル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-ピロリジン-3-イルベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-(1-メチルピロリジン-3-イル)ベンズアミド;
4-(1-エチルピロリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-(1-プロピルピロリジン-3-イル)ベンズアミド;
4-(1-イソプロピルピロリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-(1-イソブチルピロリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-[1-(2,2-ジメチルプロピル)ピロリジン-3-イル]-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]4-ピペリジン-3-イルベンズアミド;
4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-(1-プロピルペリジン-3-イル)-ベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-ピペリジン-4-イルベンズアミド;
4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)ベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-ピペラジン-1-イルベンズアミド;
4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]ベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)ベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-2-トリフルオロメチルベンズアミド;
3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
3-(4-エチルピペラジン-1-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-3-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-3-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
3-(1-エチルピペリジン-4-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
3-(1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
3-(1-メチルピペリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
3-(1-エチルピペリジン-3-イル)-N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-5-トリフルオロメチルベンズアミド;
N-[6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル]-3-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルベンズアミド;および薬学的に許容可能なこれらの塩、溶媒和物、水和物、共結晶、またはプロドラッグ。
【請求項7】
式(III)
【化4】
式(III)
(式中、
Xは、CHまたはNであり;
Yは、CHまたはNであり;
は、水素、ハロゲン、(C-C)アルキル、アミノ、シアノ、(C-C)アルキニル、モノ(C-C)アルキルアミノ、ジ(C-C)アルキルアミノ、および(C-C)アルキルオキシからなる群から選択され;
は、水素またはCFであり;
は、非置換または置換アルキルアミンである)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグ。
【請求項8】
が、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、ジプロピルアミノエチル、2-(ジメチルアミノ)プロピル、3-ピペリジニル、1-メチル-ピロリジン-3-イル、1-エチル-ピロリジン-3-イル、1-プロピルピロリジン-3-イル、1-イソプロピルピロリジン-3-イル、1-イソブチルピロリジン-3-イル、t-ブチルピロリジン-3-イル、1-ネオペンチルピロリジン-3-イル、1-メチルピペリジン-3-イル、1-エチルピペリジン-3-イル、1-プロピルピペリジン-3-イル、1-ブチルピペリジン-3-イル、1-イソプロピルピペリジン-3-イル、1-イソブチルピペリジン-3-イル、1-t-ブチルピペリジン-3-イル、1-ネオペンチルピペリジン-3-イル、1-メチルピペリジン-4-イル、1-エチルピペリジン-4-イル、1-プロピルピペリジン-4-イル、1-イソプロピルピペリジン-4-イル、1-イソブチルピペリジン-4-イル、1-t-ブチルピペリジン-4-イル、1-ネオ-ペンチルピペリジン-4-イル、4-メチルピペラジン-1-イル、4-エチルピペラジン-1-イル、4-プロピルピペラジン-1-イル、4-イソプロピルピペラジン-1-イル、4-イソブチルピペラジン-1-イル、4-t-ブチルピペラジン-1-イル、4-ネオペンチルピペラジン-1-イル、および1-メチルアゼパン-3-イル、1-エチルアゼパン-3-イル、1-プロピルアゼパン-3-イル、1-エチルアゼパン-3-イル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-t-ブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-ネオペンチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-t-ブチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル、4-(1-ネオペンチル-ピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-t-ブチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-ネオペンチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-エチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-t-ブチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-ネオペンチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-エチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-t-ブチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-ネオペンチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-メチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-エチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-t-ブチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-ネオペンチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、からなる群より選択される請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
下記からなる群より選択される、請求項7に記載の化合物:
N-[4-(2-ジメチルアミノエチル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピロリジン-3-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-エチルピロリジン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-プロピルピロリジン-3-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(2-ジメチルアミノプロピル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(2-ジエチルアミノエチル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(2-プロピルアミノエチル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-(4-ピペリジン-3-イルフェニル)-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)-N-(4-ピロリジン-3-イルフェニル)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-エチルピペリジン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-tert-ブチルピペリジン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-{4-[1-(2,2-ジメチルプロピル)ピペリジン-3-イル]フェニル}-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-(4-ピペリジン-4-イルフェニル)-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-エチルピペリジン-4-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-tert-ブチルピペリジン-4-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-{4-[1-(2,2-ジメチルプロピル)ピペリジン-4-イル]フェニル}-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-{4-[4-(2,2-ジメチルプロピル)ピペラジン-1-イル]フェニル}-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(4-エチルピペラジン-1-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-(4-アゼパン-3-イルフェニル)-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルアゼパン-3-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-エチルアゼパン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-プロピルアゼパン-3-イル)フェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-イソプロピルアゼパン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-イソブチルアゼパン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-{4-[1-(2,2-ジメチルプロピル)アゼパン-3-イル]フェニル}-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-tert-ブチルアゼパン-3-イル)フェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピラジン-2-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピラジン-2-イルピリミジン-2-イルアミノ)-ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピラジン-2-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピラジン-2-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル]-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)フェニル]-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルアゼパン-3-イル)-フェニル]-3-{4-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-メチルアゼパン-3-イル)フェニル]-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)フェニル]ベンズアミド;
4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド;
4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド;
4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-N-[3-(1-メチルピロリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド;
4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-N-[4-(1-メチルピロリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド;
4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル]ベンズアミド;
4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]ベンズアミド;
4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド;
N-[4-(2-ジメチルアミノエチル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
N-[4-(2-ジメチルアミノエチル)フェニル]-4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
N-[4-(2-ジメチルアミノプロピル)フェニル]-4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
N-[4-(2-ジメチルアミノプロピル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-4-メチル-3-{4-[5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)ピリジン-3-イル]-ピリミジン-2-イルアミノ}ベンズアミド;
N-[4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[3-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[3-(1-エチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[3-(1-エチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[3-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-[3-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[3-(4-エチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
N-[4-(2-ジメチルアミノエチル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(2-ジメチルアミノプロピル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(2-ジエチルアミノエチル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(2-ジプロピルアミノエチル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)-N-(4-ピロリジン-3-イルフェニル)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-メチルピロリジン-3-イル)フェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(1-エチルピロリジン-3-イル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-プロピルピロリジン-3-イル)フェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(1-イソプロピルピロリジン-3-イル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(1-イソブチルピロリジン-3-イル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-{4-[1-(2,2-ジメチルプロピル)ピロリジン-3-イル]フェニル}-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(1-tert-ブチルピロリジン-3-イル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-(4-ピペリジン-3-イルフェニル)-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)フェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(1-エチルピペリジン-3-イル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)フェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-(4-ピペリジン-4-イルフェニル)-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(1-エチルピペリジン-4-イル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)フェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-(4-ピペラジン-1-イルフェニル)-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[4-(4-エチルピペラジン-1-イル)フェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)フェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[3-(1-メチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[3-(1-メチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[3-(4-エチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[3-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[3-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[3-(1-エチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
N-[3-(1-エチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-6-メチル-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;
6-メチル-N-[3-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル]-5-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ニコチンアミド;および薬学的に許容可能なこれらの塩、溶媒和物、水和物、共結晶、またはプロドラッグ。
【請求項10】
式(IV)
【化5】
式(IV)
(式中、
、X、またはXは独立して、CHまたはNであり;
Yは、CHまたはNであり;
は、水素またはCFであり;
またはRは独立して、H、
【化6】
およびこれらの組み合わせからなる群から選択される)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグ。
【請求項11】
下記からなる群より選択される、請求項10に記載の化合物:
3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸エチルエステル;
3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸1-(2,2-ジメチルプロピオニルオキシ)エチルエステル;
3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピロリジン-1-カルボン酸1-(2,2-ジメチルプロピオニルオキシ)エチルエステル;
3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルオキシメチルエステル;
2,2-ジメチル酪酸3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
炭酸イソプロピルエステル3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
イソプロピルカルバミン酸3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)-フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
4-[1-(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イルメチル)ピペリジン-3-イル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸エチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸1-(2,2-ジメチルプロピオニルオキシ)エチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルオキシメチルエステル;
イソプロピルカルバミン酸4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
炭酸イソプロピルエステル4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
2,2-ジメチルプロピオン酸4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
4-[1-(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-[4-(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル]-N-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニル]ベンズアミド;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}-ピペラジン-1-カルボン酸エチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸1-(2,2-ジメチルプロピオニルオキシ)エチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸ベンジルオキシメチルエステル;
イソプロピルカルバミン酸4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペラジン-1-イルメチルエステル;
炭酸イソプロピルエステル4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペラジン-1-イルメチルエステル;
2,2-ジメチルプロピオン酸4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)フェニルカルバモイル]フェニル}ピペラジン-1-イルメチルエステル;および薬学的に許容可能なこれらの塩、溶媒和物、水和物、共結晶、またはプロドラッグ。
【請求項12】
式(V)
【化7】
式(V)
(式中、
、X、またはXは独立して、CHまたはNであり;
Yは、CHまたはNであり;
は、水素またはCFであり;
またはRは独立して、H、
【化8】
およびこれらの組み合わせからなる群から選択される)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグ。
【請求項13】
下記からなる群より選択される、請求項12に記載の化合物:
2,2-ジメチルプロピオン酸4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペラジン-1-イルメチルエステル;
2,2-ジメチルプロピオン酸4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
炭酸ソプロピルエステル4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
炭酸イソプロピルエステル4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペラジン-1-イルメチルエステル;
(4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペラジン-1-イルメチル)カルバミン酸イソプロピルエステル;
(4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-イルメチル)カルバミン酸イソプロピルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルオキシメチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸ベンジルオキシメチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸1-(2,2-ジメチルプロピオニルオキシ)エチルエステル;
3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピロリジン-1-カルボン酸1-(2,2-ジメチルプロピオニルオキシ)エチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)-ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸1-(2,2-ジメチルプロピオニルオキシ)エチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸エチルエステル;
4-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸エチルエステル;
4-メチル-N-{4-[4-(5-メチル-2-オキソ[1,3]ジオキソール-4-イル)ピペラジン-1-イル]フェニル}-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-{4-[1-(5-メチル-2-オキソ[1,3]ジオキソール-4-イル)ピペリジン-4-イル]フェニル}-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
4-メチル-N-{4-[1-(5-メチル-2-オキソ[1,3]ジオキソール-4-イル)ピペリジン-3-イル]フェニル}-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンズアミド;
3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]-フェニル}-ピペリジン-1-カルボン酸エチルエステル;
3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸1-(2,2-ジメチルプロピオニルオキシ)エチルエステル;
3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルオキシメチルエステル;
(3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-イルメチル)カルバミン酸イソプロピルエステル;
炭酸イソプロピルエステル3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;
2,2-ジメチルプロピオン酸3-{4-[4-メチル-3-(4-ピリジン-3-イルピリミジン-2-イルアミノ)ベンゾイルアミノ]フェニル}ピペリジン-1-イルメチルエステル;および薬学的に許容可能なこれらの塩、溶媒和物、水和物、共結晶、またはプロドラッグ。
【請求項14】
パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症およびハンチントン病を含む神経変性疾患の治療または予防方法であって、請求項1~13のいずれか1項に記載の化合物の薬学的有効量をそれを必要としている対象に投与することを含む、方法。
【請求項15】
前記対象がヒトである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
癌の治療方法であって、請求項1~13のいずれか1項に記載の化合物の薬学的有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
【請求項17】
前記対象がヒトである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記癌が、膀胱癌、頭頸部癌、膵管腺癌(PDA)、膵臓癌、結腸癌、乳癌(mammary carcinoma)、乳癌(breast cancer)、線維肉腫、中皮腫、腎細胞癌、肺癌、胸腺腫、前立腺癌、結腸直腸癌、卵巣癌、脳癌、扁平上皮細胞癌、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、黒色腫、眼内黒色種、口腔および中咽頭癌、胃癌(gastric cancer)、胃癌(stomach cancer)、子宮頸癌、腎臓癌、肝臓癌、食道癌、精巣癌、婦人科の癌、甲状腺癌、カポジ肉腫、ウイルス誘導癌、神経膠芽腫、多形神経膠芽腫、非小細胞肺癌、肝細胞癌、転移性結腸癌、多発性骨髄腫、小細胞肺癌、黒色腫、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項16に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2019年3月5日出願の米国仮特許出願第62/814,160号に対する優先権を主張する。この仮特許出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、血液脳関門を透過し、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)およびハンチントン病(HD)などの神経変性疾患における発病過程を媒介できる新規置換芳香族-脂肪族アミンに関する。さらに、本発明の化合物は、特定のキナーゼを阻害し、それにより、癌の治療に有用である。
【背景技術】
【0003】
神経変性疾患は、神経細胞およびニューロンの漸進的進行性消失を特徴とし、最終的に運動および/または認知機能の傷害に繋がる一群の不均一障害である。神経変性疾患の原因はほとんど解らないままである。
【0004】
最も多い神経変性疾患であるADの証しは、漸進的ニューロンの消失、細胞外アミロイドプラークおよび細胞内神経原線維濃縮体の蓄積ならびに神経炎症を特徴とする。
【0005】
PDは2番目に多い神経変性疾患である。脳中の黒質緻密部におけるドーパミン作動性神経の変性および黒質線条体DA経路のDAレベルの低下がPDの主要な特徴である。PDの分子機序は、捕らえどころがないままである。毒性の誤って折り畳まれたα-シヌクレインの凝集と、その後のレビー小体の形成が、PDの病理学的進行にいくつかの役割を果たしている。ADおよびPDの病因は異なるが、これらの2種の神経変性疾患は、タンパク質ミスフォールディングおよび凝集体の蓄積を含む共通の病理学的イベントを共有する。
【0006】
神経変性疾患の患者およびその家族に対する壊滅的状況を考慮すると、新規治療または治療薬は、重大な未充足の医療ニーズである。
【0007】
Ablキナーゼ阻害剤イマチニブは、ノッチのγ-セクレターゼ切断に影響を与えることなくアミロイドβ(Aβ)ペプチドの産生を抑制し、ニューロン毒性を示さないことが明らかになった(Netzer,PNAS 2003)。しかし、イマチニブは、血液脳関門を通過しない。理由は、おそらく、それがp-糖タンパク質の基質として機能するためであろう。第二世代Ablキナーゼ阻害剤ニロチニブは、前臨床モデルで改善された脳透過性およびアミロイドおよびpタウの低減を示した(Hebron,et al.Tyrosine Kinase Inhibition Regulates Early Systemic Immune Changes and Modulates the Neuroimmune Response in α-Synucleinopathy.J Clin Cell Immunol,5,259.;Lonskaya,et al.Nilotinib-induced autophagic changes increase endogenous parkin level and ubiquitination,leading to amyloid clearance.J Mol Med,92,373-386)。ニロチニブは、前臨床PD動物モデルでインビボ有効性を示し、ドーパミン作動性神経消失および行動欠陥を防ぐことも報告された(Senthilkumar et al.The c-Abl inhibitor,Nilotinib,protects dopaminergic neurons in a preclinical animal model of Parkinson’s disease.Scientific Reports 2014,1-8)。PDの治療のための小規模の非対照パイロット臨床試験で、ニロチニブは、6ヶ月の治療後のPD患者の運動および認知機能に対するいくつかのわずかな薬効を示す可能性がある(Pagan,et al.Nilotinib Effects in Parkinson’s disease and Dementia with Lewy Bodies.Journal of Parkinson’s Diseases.6(2016)503-517)。2つの最近の完了したPD臨床試験から、ニロチニブは、いくつかのバイオマーカーに対し効果を示したが、おそらく、その限られた脳透過性および低刺激性が原因で、試験でPD患者の運動能力の改善が出来なかった(Pagan et al.Nilotinib effects on safety,tolerability,and potential biomarkers in Parkinson Disease.JAMA Neurology.2019.doi:10.1001/jamaneurol.2019.4200)。Tasigna(登録商標)、ニロチニブの商品名、は、これが、重度心臓副作用に関連する可能性があることに関し、黒枠警告を発している。ポナチニブは、黒枠警告付き慢性骨髄性白血病(AML)および急性リンパ芽球性白血病(ALL)のための承認キナーゼ阻害剤であり、神経変性疾患の治療または予防も対象としている(国際公開第2012/139029A1号)。従って、神経変性疾患のための、より脳透過性で、安全な新規化合物を開発する必要性がますます高くなっている(Brahmachari,et al.c-Abl and Parkinson’s Disease:Mechanisms and Therapeutic Potential.Journal of Parkinson’s Disease 7(2017)589-601)。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグを提供する。式(I)の化合物は、単一立体異性体(例えば、存在する全ての立体異性体の総量に対して少なくとも95%の純度に濃縮された)、ラセミ体または鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の比率の混合物として存在し得る。
【化1】
式(I)
式中、
環Aは、1個または2個の窒素原子を含み、残りの環原子は炭素である、置換もしくは非置換6員ヘテロアリール環であり、
Lはリンカーであり、-NHC(O)-、-C(O)NH-、-SONH-、-NHSO-、-C(CF)NH-、-NH-C(CF)-、-C(CHCH)-NH-、-NH(CHCH)C-、-C(F)=CH-、-CH=(F)C-、-C(CHOCH)NH-、-NH(CHOCH)C-、-C(CHOCH)O-、-O(CHOCH)C-およびこれらの組み合わせからなる群より選択され;
Yは、CHまたはNであり;
は、水素、ハロゲン、-OMe、-CF、シアノ、およびエチレンからなる群より選択され;および
は、非置換または置換アルキルアミンである。
【0009】
本発明は、血液脳関門を通過し、Aβの形成および蓄積、ならびにタウの過剰リン酸化を抑制し、ドーパミン作動性神経消失および行動欠陥を防止し、α-シヌクレインの蓄積およびレビー小体の形成を低減し、神経変性疾患、特にPDおよびADの治療に有用である新規化合物に関する。
前述の概要、ならびに以下の発明を実施するための形態は、添付図面と併せて読むことで、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】イマチニブに比べて、Aβ40およびAβ42のレベルの低減に対するイマチニブ類似体1の効力を示す。
図2】イマチニブ類似体1の構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
定義
用語「H」は、1個の水素原子を意味する。このラジカルは、例えば、酸素原子と結合してヒドロキシルラジカルを形成し得る。
【0012】
用語「アルキル」が、単独で、または「ハロアルキル」または「アルキルアミノ」などの他の用語内で使用される場合、それは、1~約12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖ラジカルを包含する。より好ましいアルカリラジカルは、1~約6個の炭素原子を有する「低級アルキル」ラジカルである。このようなラジカルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシルなどが挙げられる。なおさらに好ましいのは、1~2個の炭素原子を有する低級アルキルラジカルである。用語「アルキレニル」または「アルキレン」は、メチレニルまたはエチレニルなどの架橋二価アルキルラジカルを包含する。用語「Rで置換された低級アルキル」は、アセタール部分を含まない。用語「アルキル」は、鎖中の1個または複数の炭素原子が酸素、窒素、または硫黄から選択されるヘテロ原子で置換されているアルキルラジカルをさらに含む。
【0013】
用語「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する2~約12個の炭素原子の直鎖または分岐鎖ラジカルを包含する。より好ましいアルケニルラジカルは、2~約6個の炭素原子を有する「低級アルケニル」ラジカルである。より好ましい低級アルケニルラジカルは、2~約4個の炭素原子を有するラジカルである。アルケニルラジカルの例としては、エテニル、プロペニル、アリル、プロペニル、ブテニルおよび4-メチルブテニルが挙げられる。用語「アルケニル」および「低級アルケニル」は、「シス」および「トランス」配向、あるいは、「E」および「Z」配向を有するラジカルを包含する。
【0014】
用語「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有し、2~約12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖ラジカルを意味する。より好ましいアルキニルラジカルは、2~約6個の炭素原子を有する「低級アルキニル」ラジカルである。最も好ましいのは、2~約4個の炭素原子を有する低級アルキニルラジカルである。このようなラジカルの例としては、プロパルギル、およびブチニル、などが挙げられる。
【0015】
アルキル、アルキレニル、アルケニル、アルキニルラジカルは、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクロなどの1個または複数の官能基で任意に置換されてもよい。
【0016】
用語「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子などのハロゲンを意味する。
【0017】
用語「ハロアルキル」は、アルキル炭素原子のいずれか1個または複数が上記で定義のハロで置換されているラジカルを包含する。特に含まれるのは、モノハロアルキル、ジハロアルキルおよびポリハロアルキルラジカルを包含し、ペルハロアルキルを含む。モノハロアルキルラジカルは、ラジカル内に、例えば、ヨード、ブロモ、クロロまたはフルオロ原子を有し得る。ジハロおよびポリハロアルキルラジカルは、2個以上の同じハロ原子または異なるハロラジカルの組み合わせを有し得る。「低級ハロアルキル」は、1~6個の炭素原子を有するラジカルを包含する。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級ハロアルキルラジカルである。ハロアルキルラジカルの例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチルおよびジクロロプロピルが挙げられる。
【0018】
用語「ペルフルオロアルキル」は、全ての水素原子がフルオロ原子で置換されたアルキルラジカルを意味する。例としては、トリフルオロメチルおよびペンタフルオロエチルが挙げられる。
【0019】
用語「ヒドロキシアルキル」は、1~約10個の炭素原子を有し、これらのいずれか1個が、1個または複数のヒドロキシルラジカルで置換されてもよい、直鎖または分岐鎖アルキルラジカルを包含する。より好ましいヒドロキシアルキルラジカルは、1~6個の炭素原子および1個または複数のヒドロキシルラジカルを有する「低級ヒドロキシアルキル」ラジカルである。このようなラジカルの例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルおよびヒドロキシヘキシルが挙げられる。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級ヒドロキシアルキルラジカルである。
【0020】
用語「アルコキシ」は、1~約10個の炭素原子のアルキル部分をそれぞれ有する直鎖または分岐鎖オキシ含有ラジカルを包含する。より好ましいアルカリラジカルは、1~6個の炭素原子を有する「低級アルコキシ」ラジカルである。このようなラジカルの例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert-ブトキシが挙げられる。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級アルコキシラジカルである。アルコキシラジカルは、1個または複数のハロ原子、例えば、フルオロ、クロロまたはブロモでさらに置換されて、「ハロアルコキシ」ラジカルを形成し得る。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級ハロアルコキシラジカルである。このようなラジカルの例としては、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシおよびフルオロプロポキシが挙げられる。
【0021】
用語「アリール」は、単独または組み合わせて、1個または2個の環を含む炭素環式芳香族系を意味し、このような環は、融合形式で一緒に結合し得る。用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、インデニル、テトラヒドロナフチルおよびインダニルなどの芳香族ラジカルを包含する。より好ましくはアリールはフェニルである。「アリール」基は、低級アルキル、ヒドロキシル、ハロ、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、および低級アルキルアミノなどなどの1個または複数の置換基を有し得る。-O-CH-O-で置換されたフェニルは、アリールベンゾジオキソリル置換基を形成する。
【0022】
用語「ヘテロシクリル」(または「ヘテロシクロ」)は、飽和、部分飽和および不飽和ヘテロ原子含有環ラジカルを包含し、ヘテロ原子は窒素、硫黄および酸素から選択され得る。それは、-O-O-、-O-S-または-S-S-部分を含有する環を含まない。「ヘテロシクリル」基は、ヒドロキシル、Boc、ハロ、ハロアルキル、シアノ、低級アルキル、低級アラルキル、オキソ、低級アルコキシ、アミノおよび低級アルキルアミノなどの1~4個の置換基を有し得る。
【0023】
飽和ヘテロ環式ラジカルの例としては、1~4個の窒素原子を含む飽和3~6員ヘテロ単環式基[例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、ピペラジニル];1~2個の酸素原子および1~3個の窒素原子を含む飽和3~6員ヘテロ単環式基[モルホリニル];1~2個の硫黄原子および1~3個の窒素原子を含む飽和3~6員ヘテロ単環式基[例えば、チアゾリジニル]が挙げられる。部分飽和ヘテロシクリルラジカルの例としては、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリルおよびジヒドロチアゾリルが挙げられる。
【0024】
「ヘテロアリール」ラジカルとも呼ばれる、不飽和の飽和ヘテロ環式ラジカルの例としては、1~4個の窒素原子を含む不飽和の5~6員ヘテロモノシクリル基、例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル[例えば、4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル];酸素原子を含む不飽和の5~6員ヘテロ単環式基、例えば、ピラニル、2-フリル、3-フリル、など;硫黄原子を含む不飽和の5~6員ヘテロ単環式基、例えば、2-チエニル、3-チエニル、など;1~2個の酸素原子および1~3個の窒素原子を含む不飽和の5~6員ヘテロ単環式基、例えば、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル[例えば、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル];1~2個の硫黄原子および1~3個の窒素原子を含む不飽和の5~6員ヘテロ単環式基、例えば、チアゾリル、チアジアゾリル[例えば、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル]が挙げられる。
【0025】
用語ヘテロシクリル(またはヘテロシクロ)はまた、飽和ヘテロ環式ラジカルがアリールラジカルと融合/縮合されているラジカル:1~5個の窒素原子を含む不飽和縮合複素環基、例えば、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル[例えば、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジニル];1~2個の酸素原子および1~3個の窒素原子を含む不飽和の縮合複素環基[例えば、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル];および1~2個の酸素または硫黄原子を含む飽和、部分不飽和および不飽和の縮合複素環基[例えば、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニルおよびジヒドロベンゾフリル]を包含する。好ましい飽和ヘテロ環式ラジカルとしては、5~10員融合または非融合ラジカルが挙げられる。ヘテロアリールラジカルのより好ましい例としては、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ピリジル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、フリルおよびピラジニルが挙げられる。他の好ましいヘテロアリールラジカルは、硫黄、窒素および酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロアリールで、チエニル、フリル、ピロリル、インダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピペリジニルおよびピラジニルから選択される。
【0026】
窒素非含有ヘテロアリールの特定の例には、ピラニル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、ベンゾフリル、およびベンゾチエニルなどが挙げられる。
【0027】
部分飽和および飽和ヘテロシクリルの特定の例には、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキサニル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフリル、イソクロマニル、クロマニル、1,2-ジヒドロキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリル、2,3,4,4a,9,9a-ヘキサヒドロ-1H-3-アザ-フルオレニル、5,6,7-トリヒドロ-1,2,4-トリアゾロ[3,4-a]イソキノリル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル、ベンゾ[1,4]ジオキサニル、2,3-ジヒドロ-1H-1λ’-ベンゾ[d]イソチアゾール-6-イル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリルおよびジヒドロチアゾリル、などが挙げられる。
【0028】
用語「ヘテロシクロ」は従って、次の環系を包含する:
【化2】
など。
【0029】
用語「スルホニル」は、単独で、またはアルキルスルホニルなどの他の用語と連結して使用される場合、それぞれ二価のラジカル-SO-を意味する。
【0030】
用語「スルファミル」、「アミノスルホニル」および「スルホンアミジル」は、アミンラジカルで置換されて、スルホンアミド(-SONH)を形成するスルホニルラジカルを意味する。
【0031】
用語「アルキルアミノスルホニル」は、「N-アルキルアミノスルホニル」を含み、この場合、スルファミルラジカルは、1個または2個のアルキルラジカルで独立に置換される。より好ましいアルキルアミノスルホニルラジカルは、1~6個の炭素原子を有する「低級アルキルアミノスルホニル」ラジカルである。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級アルキルアミノスルホニルラジカルである。このような低級アルキルアミノスルホニルラジカルの例としては、N-メチルアミノスルホニル、およびN-エチルアミノスルホニルが挙げられる。
【0032】
用語「カルボキシ」または「カルボキシル」は、単独で、または「カルボキシアルキル」などの他の用語と共に使用されるにかかわらず、-COHを意味する。
【0033】
用語「カルボニル」は、単独で、または「アミノカルボニル」などの他の用語と共に使用されるにかかわらず、-(C=O)-を意味する。
【0034】
用語「アミノカルボニル」は、式C(=O)NHのアミド基を意味する。
【0035】
用語「N-アルキルアミノカルボニル」および「N、N-ジアルキルアミノカルボニル」は、それぞれ、1個または2個のアルキルラジカルで独立に置換されたアミノカルボニルラジカルを意味する。より好ましいのは、上記のアミノカルボニルラジカルに結合した低級アルキルラジカルを有する「低級アルキルアミノカルボニル」である。
【0036】
用語「N-アリールアミノカルボニル」および「N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル」は、それぞれ、1個のアリールラジカル、または1個のアルキルおよび1個のアリールラジカルで置換されたアミノカルボニルラジカルを意味する。
【0037】
用語「ヘテロシクリルアルキレニル」および「ヘテロシクリルアルキル」は、飽和ヘテロ環式置換アルキルラジカルを包含する。より好ましいヘテロシクリルアルキルラジカルは、1~6個の炭素原子のアルキル部分および5または6員ヘテロアリールラジカルを有する「5または6員ヘテロアリールアルキル」ラジカルである。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子のアルキル部分を有する低級ヘテロアリールアルキレニルラジカルである。例としては、ピリジルメチルおよびチエニルメチルなどのラジカルが挙げられる。
【0038】
用語「アラルキル」は、アリール置換アルキルラジカルを包含する。好ましいアラルキルラジカルは、1~6個の炭素原子を有するアルキルラジカルに結合したアリールラジカルを有する「低級アラルキル」ラジカルである。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有するアルキル部分に結合した「フェニルアルキレニル」である。このようなラジカルの例としては、ベンジル、ジフェニルメチルおよびフェニルエチルが挙げられる。上記アラルキル中のアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシでさらに置換されてもよい。
【0039】
用語「アルキルチオ」は、二価のイオウ原子に結合した、1~10個の炭素原子の直鎖または分岐鎖アルキルラジカルを含むラジカルを包含する。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級アルキルチオラジカルである。「アルキルチオ」の例は、メチルチオ(CHS-)である。
【0040】
用語「ハロアルキルチオ」は、二価のイオウ原子に結合した、1~10個の炭素原子のハロアルキルラジカルを含むラジカルを包含する。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級ハロアルキルチオラジカルである。「ハロアルキルチオ」の例は、トリフルオロメチルチオである。
【0041】
用語「アルキルアミノ」は、「N-アルキルアミノ」および「N,N-ジアルキルアミノ」を包含し、それぞれ、1個のアルキルラジカルおよび2個のアルキルラジカルで独立に置換される。より好ましいアルキルアミノラジカルは、窒素原子に結合した1~6個の炭素原子の1個または2個のアルキルラジカルを有する「低級アルキルアミノ」ラジカルである。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級アルキルアミノラジカルである。好適なアルキルアミノラジカルは、N-メチルアミノ、N-エチルアミノ、N,N-(ジメチルアミノ)、およびN,N-ジエチルアミノなどのモノまたはジ(C1-C6)アルキルアミノであり得る。
【0042】
用語「アリールアミノ」は、N-フェニルアミノなどの1個または2個のアリールラジカルで置換されているアミノ基を意味する。アリールアミノラジカルは、ラジカルのアリール環部でさらに置換されてもよい。
【0043】
用語「ヘテロアリールアミノ」は、N-チエニルアミノなどの1個または2個のヘテロアリールラジカルで置換されているアミノ基を意味する。「ヘテロアリールアミノ」は、ラジカルのアリール環部でさらに置換されてもよい。
【0044】
用語「アラルキルアミノ」は、1個または2個のアラルキルラジカルで置換されているアミノ基を意味する。より好ましいのは、N-ベンジルアミノなどのフェニル-C-C-アルキルアミノラジカルである。アラルキルアミノラジカルは、アリール環部でさらに置換されてもよい。
【0045】
用語「N-アルキル-N-アリールアミノ」および「N-アラルキル-N-アルキルアミノ」は、アミノ基を意味し、これらは、それぞれ、アミノ基に対し、1個のアラルキルおよび1個のアルキルラジカル、または1個のアリールおよび1個のアルキルラジカルで独立に置換されている。
【0046】
用語「アミノアルキル」は、1~約10個の炭素原子を有し、これらのいずれか1個が、1個または複数のアミノラジカルで置換されてもよい、直鎖または分岐鎖アルキルラジカルを包含する。より好ましいアミノアルキルラジカルは、1~6個の炭素原子および1個または複数のアミノラジカルを有する「低級アミノアルキル」ラジカルである。このようなラジカルの例としては、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチルおよびアミノヘキシルが挙げられる。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有する低級アミノアルキルラジカルである。
【0047】
用語「アラルキルアミノアルキル」は、アルキルアミノラジカルで置換されたアルキルラジカルを包含する。より好ましいアラルキルアミノアルキルラジカルは、1~6個の炭素原子のアルキルラジカルを有する「低級アラルキルアミノアルキル」ラジカルである。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子のアルキルラジカルを有する低級アラルキルアミノアルキルラジカルである。好適なアラルキルアミノアルキルラジカルは、例えば、N-メチルアミノメチル、N,N-ジメチルアミノエチル、およびN,N-ジエチルアミノメチルなどのように、モノまたはジアルキル置換されてもよい。
【0048】
用語「アルキルアミノアルコキシ」は、アルキルアミノラジカルで置換されたアルコキシラジカルを包含する。より好ましいアルキルアミノアルコキシラジカルは、1~6個の炭素原子のアルコキシラジカルを有する「低級アルキルアミノアルコキシ」ラジカルである。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子のアルキルラジカルを有する低級アルキルアミノアルコキシラジカルである。好適なアルキルアミノアルコキシラジカルは、例えば、N-メチルアミノエトキシ、N,N-ジメチルアミノエトキシ、およびN,N-ジエチルアミノエトキシなどのように、モノまたはジアルキル置換されてもよい。
【0049】
用語「アルキルアミノアルコキシアルコキシ」は、アルキルアミノアルコキシラジカルで置換されたアルコキシラジカルを包含する。より好ましいアルキルアミノアルコキシアルコキシラジカルは、1~6個の炭素原子のアルコキシラジカルを有する「低級アルキルアミノアルコキシアルコキシ」ラジカルである。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子のアルキルラジカルを有する低級アルキルアミノアルコキシアルコキシラジカルである。好適なアルキルアミノアルコキシアルコキシラジカルは、例えば、N-メチルアミノメトキシエトキシ、N-メチルアミノエトキシエトキシ、N,N-ジメチルアミノエトキシエトキシ、およびN,N-ジエチルアミノメトキシメトキシなどのように、モノまたはジアルキル置換されてもよい。
【0050】
用語「カルボキシアルキル」は、1~約10個の炭素原子を有し、これらのいずれか1個が、1個または複数のカルボキシラジカルで置換されてもよい、直鎖または分岐鎖アルキルラジカルを包含する。より好ましいカルボキシアルキルラジカルは、1~6個の炭素原子および1個のカルボキシラジカルを有する「低級カルボキシアルキル」ラジカルである。このようなラジカルの例としては、カルボキシメチル、およびカルボキシプロピル、などが挙げられる。なおさらに好ましいのは、1~3個のCH基を有する低級カルボキシアルキルラジカルである。
【0051】
用語「ハロスルホニル」は、ハロゲンラジカルで置換されたスルホニルラジカルを包含する。このようなハロスルホニルラジカルの例としては、クロロスルホニルおよびフルオロスルホニルが挙げられる。
【0052】
用語「アリールチオ」は、二価のイオウ原子に結合した、6~10個の炭素原子のアリールラジカルを包含する。「アリールチオ」の例は、フェニルチオである。
【0053】
用語「アラルキルチオ」は、二価のイオウ原子に結合した、上述のアルキルラジカルを包含する。より好ましいのは、フェニル-C-C-アルキルチオラジカルである。「アラルキルチオ」の例は、ベンジルチオである。
【0054】
用語「アリールオキシ」は、酸素原子に結合した、上記で定義の任意に置換されてもよいアリールラジカルを包含する。このようなラジカルの例としては、フェノキシが挙げられる。
【0055】
用語「アラルコキシ」は、酸素原子を介して他のラジカルに結合した、オキシ含有アラルキルラジカルを包含する。より好ましいアラルコキシラジカルは、上述の低級アルコキシラジカルに結合した任意に置換されてもよいフェニルラジカルを有する「低級アラルコキシ」ラジカルである。
【0056】
用語「ヘテロアリールオキシ」は、酸素原子に結合した、上記で定義の任意に置換されてもよいヘテロアリールラジカルを包含する。
【0057】
用語「ヘテロアリールアルコキシ」は、酸素原子を介して他のラジカルに結合した、オキシ含有ヘテロアリールアルキルラジカルを包含する。より好ましいヘテロアリールアルコキシラジカルは、上述の低級アルコキシラジカルに結合した任意に置換されてもよいヘテロアリールラジカルを有する「低級ヘテロアリールアルコキシ」ラジカルである。
【0058】
用語「シクロアルキル」は、飽和炭素環基を含む。好ましいシクロアルキル基には、C-C環が挙げられる。より好ましい化合物には、シクロペンチル、シクロプロピル、およびシクロヘキシルが挙げられる。
【0059】
用語「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル置換アルキルラジカルを包含する。好ましいシクロアルキルアルキルラジカルは、1~6個の炭素原子を有するアルキルラジカルに結合したシクロアルキルラジカルを有する「低級シクロアルキルアルキル」ラジカルである。なおさらに好ましいのは、1~3個の炭素原子を有するアルキル部分に結合した「5~6員シクロアルキルアルキル」である。このようなラジカルの例としては、シクロヘキシルメチルが挙げられる。上記アラルキル中のシクロアルキルは、ハロ、アルキル、アルコキシおよびハヒドロキシでさらに置換されてもよい。
【0060】
用語の「シクロアルケニル」は、「シクロアルキルジエニル」化合物を含む1個または複数の炭素-炭素二重結合を有する炭素環基を含む。好ましいシクロアルケニル基には、C-C環が挙げられる。より好ましい化合物には、例えば、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニルおよびシクロヘプタジエニルが挙げられる。
【0061】
用語「含む(comprising)」は、オープンエンド型が意図され、示した要素を含むが、他の要素を排除しない。
【0062】
水素原子を置換する基または原子も同様に、置換基と呼ばれる。
【0063】
いずれかの特定の分子または基は、置換できる水素原子の数に応じて、1個または複数の置換基を有し得る。
【0064】
記号「-」は、共有結合であり、ラジカル基にも使用して、別の基への結合点を示すことができる。化学構造では、この記号は、分子中のメチル基を表すためによく使用される。
【0065】
用語「治療有効量」は、特定の疾患、疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状を回復する、弱めるもしくは解消する、または特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の発症を予防するもしくは遅らせる化合物の量を意味する。
【0066】
用語「患者」および「対象」は同義に使用され、イヌ、ネコ、雌ウシ、ウマ、ヒツジおよびヒトなどの動物を意味する。特定の患者は哺乳動物である。用語の患者は、雄(男性)および雌(女性)を含む。
【0067】
用語「薬学的に許容可能な」は、言及した物質、例えば、式Iの化合物または式Iの化合物の塩、または式Iの化合物を含む製剤、または特定の賦形剤が、患者への投与に好適することを意味する。
【0068】
「置換された」は、言及した基が、例えば、アシル、アルキル、アルキルアリール、シクロアルキル、アラルキル、アリール、炭水化物、カルボネート、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロ、カルボニル、エステル、チオカルボニル、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、オキソ、ペルハロアルキル、ペルフルオロアルキル、ホスフェート、シリル、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミジル、スルホキシル、スルホネート、尿素、およびモノおよびジ置換アミノ基を含むアミノ 、ならびにこれらの保護誘導体から個別におよび独立に選択される、結合された1個または複数の追加の基、ラジカルまたは部分を有することを意味する。置換基それ自体が置換されてもよく、例えば、シクロアルキル置換基はそれ自体、その1個または複数の環炭素でハライド置換基を有する。用語「任意に置換されてもよい」は、指定された基、ラジカルまたは部分による任意置換を意味する。
【0069】
用語「治療すること(treating)」、「治療する(treat)」または「治療(treatment)」などは、予防的治療(予防療法)および対症療法治療を含む。
【0070】
用語「賦形剤」は、任意の薬学的に許容可能な添加物、担体、希釈剤、補助剤、またはその他の成分で、製剤および/または患者への投与のために通常含有される、医薬有効成分(API)以外の成分を意味する。
【0071】
本発明の化合物は、治療有効量で患者に投与される。化合物は単独で、または薬学的に許容可能な組成物または製剤の一部として投与できる。加えて、化合物または組成物は、1回で全てを、例えば、ボーラス注入により、一連の錠剤などにより複数回で投与でき、または一定の期間にわたり、例えば、経皮送達を用いて、実質的に均一に送達できる。また、化合物の用量は、時間と共に変動し得ることに留意されたい。
【0072】
加えて、本発明の化合物は、単独で、本発明の他の化合物を組み合わせて、または他の薬学的に活性な化合物と共に投与できる。他の薬学的に活性な化合物は、本発明の化合物と同じ疾患もしくは状態または異なる疾患もしくは状態の治療を目的とし得る。患者が、複数の薬学的活性化合物を受ける予定であるか、または受けている場合、化合物を同時にまたは順次に投与できる。例えば、錠剤の場合、活性化合物は、1つの錠剤中にあっても、別々の錠剤中にあってもよく、これは、一度にまたは任意の順で順次に投与できる。加えて、組成物は異なる形態であってよいことを認識されたい。例えば、1種または複数の化合物は、錠剤を介して投与され得、他方、別の化合物は注射で、またはシロップとして経口で投与される。全ての組み合わせ、送達法および投与順序が考慮されている。
【0073】
化合物
本発明の化合物は、式(I)またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグで提供される。
【化3】
式(I)
式(I)の化合物は、単一立体異性体(例えば、存在する全ての立体異性体の総量に対して少なくとも95%の純度に濃縮された)、ラセミ体または鏡像異性体もしくはジアステレオマーの任意の比率の混合物として存在し得る。
環Aは、1個または2個の窒素原子を含み、残りの環原子は炭素である、6員ヘテロアリール環である。環Aは、環上で非置換であるか、または置換されている。置換基は、ハロゲン、置換および非置換アリール、置換および非置換ヘテロアリール、および置換および非置換ヘテロシクリルから選択される。
【0074】
特定の実施形態では、環Aは、
【化4】
から選択され、式中、
およびRは、出現毎に独立に、水素、ハロゲン、(C-C)アルキル、アミノ、シアノ、(C-C)アルキニル、モノ(C-C)アルキルアミノ、ジ(C-C)アルキルアミノ、および(C-C)アルキルオキシからなる群から選択され;
Lはリンカーであり、-NHC(O)-、-C(O)NH-、-SONH-、-NHSO-、-C(CF)NH-、-NH-C(CF)-、-C(CHCH)-NH-、-NH(CHCH)C-、-C(F)=CH-、-CH=(F)C-、-C(CHOCH)NH-、-NH(CHOCH)C-、-C(CHOCH)O-、-O(CHOCH)C-およびこれらの組み合わせからなる群より選択され;
Yは、CHまたはNであり;
は、水素、ハロゲン、-OMe、-CF、シアノ、およびエチレンからなる群より選択され;
は、非置換または置換アミンである。いくつかの実施形態では、Rは、非置換または置換アルキルアミンである。いくつかの実施形態では、Rは、適切には、一級アミノアルキル、二級または三級アルキル-アミノ-アルキル、または非芳香族ヘテロ環アミノアルキルである。特定のR基としては、限定されないが、下記が挙げられる:ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、ジプロピルアミノエチル、2-(ジメチルアミノ)プロピル、3-ピペリジニル、1-メチル-ピロリジン-3-イル、1-エチル-ピロリジン-3-イル、1-プロピルピロリジン-3-イル、1-イソプロピルピロリジン-3-イル、1-イソブチルピロリジン-3-イル、t-ブチルピロリジン-3-イル、1-ネオペンチルピロリジン-3-イル、1-メチルピペリジン-3-イル、1-エチルピペリジン-3-イル、1-プロピルピペリジン-3-イル、1-ブチルピペリジン-3-イル、1-イソプロピルピペリジン-3-イル、1-イソブチルピペリジン-3-イル、1-t-ブチルピペリジン-3-イル、1-ネオペンチルピペリジン-3-イル、1-メチルピペリジン-4-イル、1-エチルピペリジン-4-イル、1-プロピルピペリジン-4-イル、1-イソプロピルピペリジン-4-イル、1-イソブチルピペリジン-4-イル、1-t-ブチルピペリジン-4-イル、1-ネオ-ペンチルピペリジン-4-イル、4-メチルピペラジン-1-イル、4-エチルピペラジン-1-イル、4-プロピルピペラジン-1-イル、4-イソプロピルピペラジン-1-イル、4-イソブチルピペラジン-1-イル、4-t-ブチルピペラジン-1-イル、4-ネオペンチルピペラジン-1-イル、および1-メチルアゼパン-3-イル、1-エチルアゼパン-3-イル、1-プロピルアゼパン-3-イル、1-エチルアゼパン-3-イル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-エチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-t-ブチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(4-ネオペンチルピペラジン-1-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-エチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-t-ブチルピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル、4-(1-ネオペンチル-ピペリジン-4-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-メチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-エチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-t-ブチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、4-(1-ネオペンチルピペリジン-3-イル)-2-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-エチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-プロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-イソブチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-t-ブチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(4-ネオペンチルピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-エチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソブチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-t-ブチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-ネオペンチルピペリジン-4-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-メチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-エチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-プロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソプロピルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-イソブチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-t-ブチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル、3-(1-ネオペンチルピペリジン-3-イル)-5-トリフルオロメチルフェニル。
【0075】
いくつかの実施形態では、Rは、置換アルキルアミンであり、これは、プロドラッグとして生物学的利用度および脳透過性を改善するために、アミドまたはカルバメートとしてマスクされる。マスキング基は、限定されないが、下記の例から選択される。
【化5】
【0076】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、式(II)またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、またはプロドラッグとして提供され、式中、XはCHまたは窒素であり;Rは水素またはCFであり;RおよびRは式(I)での定義と同じである。式(II)の化合物の例を表1に記載する。
【化6】
式(II)
【表1】
【0077】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、式(III)またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグで提供され、式中、XはCHまたは窒素であり;YはCHまたはNであり;Rは水素またはCFであり;RおよびRは式(I)での定義と同じである。式(III)の化合物の例を表2に記載する。
【化7】
式(III)
【表2】
【0078】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、式(IV)またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグで提供され、式中、X、X、またはXは独立にCHまたはNであり;YはCHまたはNであり;RまたはRは独立に水素または上記で定義のマスキング基であり;Rは式(I)での定義と同じである。ある実施形態では、Rは水素またはCFである。
【化8】
式(IV)
【0079】
ある実施形態では、RまたはRは独立して、H、
【化9】
およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
式(IV)の化合物の例を表3に記載する。
【表3】
【0080】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、式(V)またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグで提供され、式中、X、X、またはXは独立にCHまたはNであり;RまたはRは独立に水素または上記で定義のマスキング基であり;Rは式(I)での定義と同じである。ある実施形態では、Rは水素またはCFである。
【0081】
ある実施形態では、RまたはRは独立して、H、
【化10】
およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0082】
式(IV)の化合物の例を表4に記載する。

【化11】
式(V)
【表4】
【0083】
本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心を有してよく、従って、異なる立体異性型で存在し得る。化合物の全ての立体異性体型ならびにラセミ混合物を含むそれらの混合物は、本発明の一部を構成することが意図されている。さらに、本発明は、全ての幾何学的および位置異性体を意図している。例えば、化合物が二重結合を含む場合、シスおよびトランス(それぞれ、SおよびEとして表される)の両方、ならびに混合物が意図されている。
【0084】
ジアステレオマー混合物などの立体異性体の混合物は、それらの物理的化学的差異に基づいて、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶などの既知の方法によってそれらの個々の立体化学的成分に分離することができる。エナンチオマーは、適切な光学活性化合物(例えば、アルコール)を用いた反応によりエナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに変換する(例えば、加水分解する)ことにより同様に分離できる。また、一部の化合物は、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であり得る。
【0085】
本発明の化合物特定の化合物は、非溶媒和型で、ならびに水(水和物)、エタノール、などの薬学的に許容可能な溶媒と共に溶媒和型で存在し得る。本発明は、溶媒和型および非溶媒和型の両方を意図し、包含する。
【0086】
本発明の化合物は、異なる互変異性型で存在し得ることもさらに可能である。本発明の化合物の全ての互変異性体が意図されている。例えば、テトラゾール部分の全ての互変異性型が本発明に含まれる。また、例えば、本化合物の全てのケト-エノールおよびイミン-エナミン型の化合物も本発明に包含される。
【0087】
当業者なら、本明細書に含まれる化合物名および構造は、特定の化合物の互変異性体に基づき得ることを理解するであろう。特定の互変異性体に対する名称または構造を使用し得るが、特に断りのない限り、全ての互変異性体が本発明に包含されることが意図されている。
【0088】
また、本発明は、合成化学者に周知の技術などの実験室技術を用いてインビトロで合成される;または代謝、発酵、消化などを介するなどのインビボ技術を用いて合成される、化合物を包含することも意図されている。また、本発明の化合物は、インビトロおよびインビボ技術の組み合わせを使用して合成され得ることも意図されている。
【0089】
本発明はまた、同位体標識化合物を含み、これは、1個または複数の原子が、通常天然で認められる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により置換されているという事実を除いて、本明細書で記述されたものと同じである。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体、例えばそれぞれH、H、13C、14C、15N、16O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Clが挙げられる。一態様では、本発明は、1個または複数の水素原子が重水素(H)原子により置換されている化合物に関する。
【0090】
本発明の方法
本発明の化合物、および薬学的に許容可能なその塩は、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、またはハンチントン病を罹患している対象の治療に有用である。例えば、化合物は、アルツハイマー病の治療のために、アルツハイマー病の発症の防止または遅延を支援するために、MCI(軽度認知障害)の患者を治療およびMCIからADに進行することが想定される患者のアルツハイマー病の発症を防止または遅延させるために、脳アミロイド血管症の治療およびその潜在的重要性、すなわち、単回および反復性脳葉出血の防止のために、混合型の血管および変性起源の認知症、パーキンソン病関連認知症、進行性核上麻痺関連認知症、大脳皮質基底核変性症関連認知症を含む他の変性認知症、およびびまん性レビー小体型アルツハイマー病の治療のために、有用である。本発明の化合物および組成物は、アルツハイマー病の治療と予防に特に有用である。これらの疾患の治療または予防の場合、本発明の化合物は、患者にとって最善となるように、個別に、または組み合わせて使用できる。
【0091】
本明細書で使用される場合、「治療(treating)」という用語は、本発明の化合物が少なくとも一時的な疾患の診断のために人において使用できることを意味する。本発明の化合物は、疾患の進行を遅らせるまたは遅くすることにより、個体により有益な寿命を与える。
【0092】
用語「防止(preventing)」は、投与時点で疾患の可能性が診断されていなかったが、通常疾患を発症することが予測される、または疾患のリスクが増大するはずである患者に投与される場合、本発明の化合物が有用であることを意味する。本発明の化合物は、病徴の発生を遅らせる、疾患の開始を遅らせる、または個体の疾患の発生を完全に防止する。予防はまた、年齢、家族歴または遺伝的または染色体異常に起因する疾患、および/または脳組織または脳液中のAPPまたはAPP切断産物の既知の遺伝子変異などの1個または複数の生物学的疾患マーカーの存在に起因する疾患、に罹りやすいと想定される個体への本発明の化合物の投与を含む。
【0093】
上記疾患の治療または予防では、本発明の化合物は、治療有効量で患者に投与される。治療有効量は、当業者には既知であるように、使用される特定の化合物および投与経路に応じて変化する。
【0094】
診断された上記状態のいずれかを示す患者の治療では、医師は、本発明の化合物を直ちに投与し、必要に応じ、無期限に投与を継続する。アルツハイマー病と診断されていないが、アルツハイマー病のかなりのリスクがあると考えられる患者の治療では、医師は、好ましくは、患者が、加齢に関連する記憶または認知上の問題などの早期プレアルツハイマー症状を最初に経験したときに、治療を開始すべきである。加えて、アルツハイマー病を予測するAPOE4などの遺伝子マーカーまたは他の生物指標の検出により、アルツハイマー病を発症するリスクがあると判定され得る一部の患者が存在する。これらの状況では、たとえ、患者に疾患の症状がない場合でも、症状が現れる前に、本発明の化合物の投与を開始して、治療を無期限に継続して、疾患の開始を防ぐまたは遅らせ得る。
【0095】
別の態様では、本開示は、癌の治療方法を提供し、該方法は、薬学的有効量の本明細書で記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、またはプロドラッグを、それを必要としている対象に投与することを含む。
【0096】
別の態様では、本開示は、癌の治療方法を提供し、該方法は、薬学的有効量の本明細書で記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、共結晶、またはプロドラッグを含む組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む。
【0097】
一実施形態では、対象はヒトである。
【0098】
一実施形態では、癌は、膀胱癌、頭頸部癌、膵管腺癌(PDA)、膵臓癌、結腸癌、乳癌(mammary carcinoma)、乳癌(breast cancer)、線維肉腫、中皮腫、腎細胞癌、肺癌、胸腺腫、前立腺癌、結腸直腸癌、卵巣癌、脳癌、扁平上皮細胞癌、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、黒色腫、眼内黒色種、口腔および中咽頭癌、胃癌(gastric cancer)、胃癌(stomach cancer)、子宮頸癌、腎臓癌、肝臓癌、食道癌、精巣癌、婦人科の癌、甲状腺癌、カポジ肉腫、ウイルス誘導癌、神経膠芽腫、多形神経膠芽腫、非小細胞肺癌、肝細胞癌、転移性結腸癌、多発性骨髄腫、小細胞肺癌、黒色腫、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0099】
一実施形態では、癌は、リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、マントル細胞リンパ腫、およびT細胞リンパ腫、血液学的新生物、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞中心リンパ腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、B細胞非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、および骨髄増殖性疾患からなる群より選択される血液系腫瘍である。
【0100】
剤形および量
本発明の化合物は、経口で、非経口的に(IV、IM、デポIM、SQ、およびデポSQ)、舌下に、鼻腔内に(吸入)、くも膜下腔内に、局所に、または直腸内に投与できる。当業者に既知の他の剤形は、本発明の化合物の送達に好適する。
【0101】
治療有効量の本発明の化合物を含む組成物が提供される。化合物は、好ましくは、経口投与用に錠剤、カプセル、もしくはエリキシル剤、または非経口投与用に無菌液剤または懸濁剤などの好適な製剤に処方される。通常、上述の化合物は、当該技術分野において周知の技術および手順を用いて医薬組成物に処方される。
【0102】
約1~500mgの本発明の化合物もしくは化合物の混合物または生理学的に許容可能な塩もしくはエステルが、生理学的に許容可能なビークル、担体、賦形剤、結合剤、防腐剤、安定化剤、風味料などと共に、一般に認められている薬務により求められているように、単位剤形に調合される。これらの組成物または製剤中の活性物質の量は、示された範囲の好適な投与量が達成されるような量である。用語の「単位剤形」は、ヒト対象およびそのほかの哺乳動物用の単位投与量として適する物理的に別々の単位を意味し、各単位は、適切な医薬品賦形剤と組み合わせて、所望の治療効果が得られるように計算された所定量の活性物質を含む。
【0103】
組成物を調製するために、1種または複数の本発明の化合物が好適な薬学的に許容可能な担体と共に混合される。化合物を混合または添加する場合には、得られる混合物は、液剤、懸濁剤、乳剤、などであり得る。リポソーム懸濁液もまた薬学的に許容可能な担体として適切であり得る。これらは、当業者に既知の方法により調製され得る。得られた混合物の形態は、目的の投与方法および選択された担体またはビークル中での化合物の溶解度を含む、いくつかの因子に依存する。有効濃度は、治療される疾患、障害または状態の少なくとも1つの症状を軽減または回復するために十分な濃度であり、実験的に決定され得る。
【0104】
本明細書で提供される化合物の投与に好適する医薬担体またはビークルは、特定の投与方法に好適する当業者に既知の任意の担体を含む。加えて、活性物質は、所望の作用を低下させない他の活性物質、または所望の作用を補充する、または別の作用を有する物質と混合できる。化合物は、組成物中で唯一の薬学的有効成分として処方してもよく、または他の有効成分と組み合わせてもよい。
【0105】
化合物が不十分な溶解度を示す場合、可溶化法を使用し得る。このような方法は既知であり、限定されないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの共溶媒を使用し、ツイーン(Dなどの界面活性剤の使用、および重炭酸ナトリウム水溶液中への溶解を含む。塩またはプロドラッグなどの化合物の誘導体も効果的な医薬組成物の処方に使用し得る。
【0106】
化合物の濃度は、投与時に、化合物の投与目的の傷害の少なくとも1つの症状を軽減または回復する量の送達に効果的な濃度である。通常、組成物は、一回用量投与用として処方される。
【0107】
本発明の化合物は、徐放製剤またはコーティングなどの、化合物が身体から急速に排泄されるのを防ぐ担体と共に調製され得る。このような担体には、制御放出製剤、例えば、限定されないが、マイクロカプセル化送達系が挙げられる。活性化合物は、治療される患者に対する望ましくない副作用が存在することなく、治療的に有用な効果を発揮するのに十分な量で、薬学的に許容可能な担体中に包含される治療に有効な濃度は、治療される障害のための既知のインビトロおよびインビボモデル系で化合物を試験することにより実験的に決定し得る。
【0108】
本発明の化合物および組成物は、複数または単一用量容器中に封入できる。封入された化合物および組成物は、例えば、使用時に組み立てることができる構成要素を含むキットとして提供できる。例えば、凍結乾燥形態の化合物阻害剤および好適な希釈剤が使用前に組み合わせるための別々の要素として提供され得る。キットは、化合物阻害剤および同時投与用の第2の治療薬を含み得る。阻害剤および第2の治療薬は、別々の構成要素として提供され得る。キットは、複数の容器を含み、各容器は1個または複数の単位用量の本発明の化合物を保持し得る。容器は、限定されないが、経口投与用として、錠剤、ジェルカプセル、徐放カプセルなど;非経口投与用として、デポ製品、プレフィルシリンジ、アンプル、バイアルなど;および局所投与用として、貼付剤、メディパッド(medipads)、クリームなどのように、所望投与方法に適合されるのが好ましい。
【0109】
薬物組成物中の活性化合物の濃度は、活性化合物の吸収、不活性化および排泄速度、投与スケジュール、および投与量、ならびに当業者に既知の他の因子に依存する。
【0110】
有効成分は、一度に投与でき、またはいくつかのより小さい投与量に分割して種々の時間間隔で投与し得る。正確な投与量および治療期間は、治療される疾患の関数であり、既知の試験プロトコルを用いて、またはインビボまたはインビトロの試験データからの外挿により実験的に決定し得ることは理解されよう。濃度および投与量値はまた、軽減されるべき状態の重症度により変化し得ることに留意されたい。それぞれ特定の対象に対する具体的な投与計画は、個別の必要性および組成物を投与する人または投与を監督する人の専門的判断に従って経時的に調節されるべきであること、および本明細書で記載される濃度範囲は、例示的なものに過ぎず、請求された組成物の範囲または実施を限定することを意図するものではないことをさらに理解されたい。
【0111】
経口投与が望ましい場合は、化合物は、胃の酸性環境から化合物を保護する組成物中に入れて提供されるべきである。例えば、組成物は、胃中で健全性を維持し、腸中で活性化合物を放出する、腸溶コーティング中に入れて処方できる。組成物はまた、制酸薬または他のこのような成分と組み合わせて処方し得る。
【0112】
経口組成物には、一般に、不活性希釈剤または食用担体が含まれ、錠剤に圧縮されるか、またはゼラチンカプセルに封入され得る。経口治療投与では、活性化合物または化合物は、賦形剤と共に組み込み、錠剤、カプセル剤、またはトローチ剤の形態で使用することができる。薬学的に適合性のある結合剤および補助物質を、組成物の一部として含めることができる。
【0113】
錠剤、丸薬、カプセル、トローチ剤などは、次の成分または類似の性質の化合物のいずれかを含み得る:限定されないが、トラガカントガム、アラビアゴム、コーンスターチ、またはゼラチンなどの結合剤;微結晶セルロース、デンプン、またはラクトースなどの賦形剤;限定されないが、アルギン酸およびコーンスターチなどの崩壊剤;限定されないが、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤;限定されないが、コロイド状二酸化ケイ素などの滑剤;スクロースまたはサッカリンなどの甘味剤;およびペパーミント、サリチル酸メチル、または果実フレーバなどの香味料。
【0114】
投与単位剤形がカプセルの場合には、上記タイプの材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含み得る。加えて、単位剤形は、投与単位の物理的形態を変える種々の他の材料、例えば、糖、または他の腸溶剤のコーティングを含むことができる。化合物は、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ、ウェハ、チューインガムなどの成分としても投与できる。シロップは、活性化合物に加えて、甘味剤としてのスクロースおよび特定の保存剤、染料および着色剤および香味料を含み得る。
【0115】
活性物質はまた、所望の作用を低下させない他の活性物質、または所望の作用を補充する物質と混合できる。
【0116】
非経口、皮内、皮下、もしくは局所投与に使用される溶液または懸濁液として次の成分のいずれかを含めることができる:注射用蒸留水、生理食塩水、不揮発性油、ゴマ油、ヤシ油、ピーナッツオイル、綿実油、などの天然起源植物油、またはオレイン酸エチルなどの合成脂肪質ビークル、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、もしくは他の合成溶媒などの無菌希釈剤;ベンジルアルコールもしくはメチルパラベンなどの抗菌薬;アスコルビン酸もしくは亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレート化剤;アセテート、シトレート、もしくはホスフェートなどの緩衝剤;および塩化ナトリウムもしくはデキストロースなどの張性調節用薬剤。非経口用調製剤は、ガラスもしくはプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器、または複数回投与用バイアルに封入できる。緩衝剤、防腐剤、抗酸化剤、などを、必要に応じ、組み込むことができる。
【0117】
静脈内に投与される場合、好適な担体としては、生理食塩水、リン酸緩衝食塩水(PBS)、およびグルコース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびこれらの混合物などの粘稠化剤および可溶化剤を含む溶液が挙げられる。組織標的化リポソームを含む懸濁液もまた薬学的に許容可能な担体として適切であり得る。これらは、例えば、米国特許第4,522,811号に記載のように、既知の方法に従って調製され得る。
【0118】
活性化合物は、徐放製剤またはコーティングなどの、化合物が身体から急速に排泄されるのを防ぐ担体を用いて調製され得る。このような担体には、限定されないが、留置剤およびマイクロカプセル化送達系などの制御放出製剤、およびコラーゲン、エチレン酢酸ビニール、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、ポリ乳酸などの生分解性、生体適合性ポリマーが挙げられる。このような製剤の調製方法は、当業者には自明である。
【0119】
本発明の化合物は、経腸的にまたは非経口的に投与され得る。経口投与される場合、本発明の化合物は、当業者に周知の経口投与のための通常の剤形で投与できる。これらの剤形には、錠剤およびカプセルの通常の固体単位剤形、ならびに液剤、懸濁剤、およびエリキシル剤などの液体剤形が挙げられる。固形剤形が用いられる場合、それらは、本発明の化合物が1日に1回または2回のみで投与されるのが必要となるように徐放型であるのが好ましい。
【0120】
経口剤形は、毎日1、2、3、または4回患者に投与される。本発明の化合物が、毎日3回以下、より好ましくは、毎日1回または2回投与されるのが好ましい。従って、本発明の化合物は、経口剤形で投与されるのが好ましい。どのような経口剤形が使われるにしても、本発明の化合物が胃の酸性環境から保護されるように設計されるのが好ましい。腸溶コーティング錠剤は、当業者に周知である。加えて、それぞれコーティングして酸性の胃から保護された、小さい球で満たされたカプセルも、当業者によく知られている。
【0121】
経口投与される場合、ADを治療または予防するために投与される治療有効量は、約0.1mg/日~約1,000mg/日である。経口投与量は、約1mg/日~約100mg/日であるのが好ましい。経口投与量は、約5mg/日~約50mg/日であるのがより好ましい。患者は、1用量で開始され得るが、投与量は患者状態変化と共に時間と共に変化し得ること張化されよう。
【0122】
本発明の化合物はまた、好都合にも、ナノ結晶分散製剤に入れて送達し得る。このような製剤の調製は、例えば、米国特許第5,145,684号に記載されている。HIVプロテアーゼ阻害剤のナノ結晶分散およびそれらの使用方法は、米国特許第6,045,829号に記載されている。ナノ結晶製剤は通常、薬物化合物のより高い生物学的利用度をもたらす。
【0123】
本発明の化合物は、非経口で、例えば、IV、IM、デポIM投与、SC、またはデポSCで投与できる。非経口的に投与される場合、治療有効量の約0.5~約100mg/日、好ましくは、約5~約50mg/日が送達されるべきである。デポ製剤が月1回または2週毎に1回、注入のために使用される場合、投与量は、約0.5mg/日~約50mg/日、または約15mg~約1,500mgの毎月投与量であるべきである。一部は、アルツハイマー病の患者のもの忘れの理由で、非経口剤形はデポ製剤であるのが好ましい。
【0124】
本発明の化合物は、舌下に投与できる。舌下に投与される場合、本発明の化合物は、IM投与のために上記した量を毎日1~4回投与されるべきである。
【0125】
本発明の化合物は、鼻腔内に投与できる。この経路で投与される場合、適切な剤形は、当業者に既知のように、鼻内噴霧または乾燥粉末である。鼻腔内投与のための本発明の化合物の投与量は、IM投与のために上記した量である。
【0126】
本発明の化合物は、くも膜下腔内に投与できる。この経路で投与される場合、適切な剤形は、当業者に既知のように、非経口剤形であり得る。くも膜下腔内投与のための本発明の化合物の投与量は、IM投与のために上記した量である。
【0127】
本発明の化合物は、局所に投与できる。この経路で投与される場合、適切な剤形は、クリーム、軟膏、または貼付剤である。投与されるべき本発明の化合物の量のために、貼付剤が好ましい。局所に投与される場合、投与量は、約0.5mg/日~約200mg/日である。貼付剤により送達できる量が制限されるので、2枚以上の貼付剤が使用され得る。貼付剤の数とサイズは重要ではなく、重要なのは、送達されるべき本発明の化合物の治療有効量が当業者に解っていることである。本発明の化合物は、当業者に既知の坐剤により直腸内に投与できる。坐剤により投与される場合には、治療有効量は、約0.5mg~約500mgである。
【0128】
本発明の化合物は、当業者に既知の留置剤により投与できる。本発明の化合物を留置剤により投与する場合は、治療有効量は、デポ投与のために上記した量である。
【0129】
本発明の化合物は、MCI(軽度認知障害)の患者を予防または治療し、およびMCIからADに進行することが想定される患者のアルツハイマー病の発症を防止または遅延させるために、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血を有するヒトを治療するために、脳アミロイド血管症を治療し、その潜在的重要性、すなわち、単回および反復性脳葉出血の防止のために、混合型の血管および変性起源の認知症、パーキンソン病関連認知症、進行性核上麻痺関連認知症、大脳皮質基底核変性症関連認知症を含む他の変性認知症、およびびまん性レビー小体型アルツハイマー病の治療のために、上記と同じ方式で、同じ投与経路により、同じ医薬剤形を用いて、および同じ投与スケジュールで使用される。
【0130】
本発明の化合物は、相互に組み合わせて、または他の治療薬と組み合わせて、または上記状態を治療または予防するのに使われる他の手法と組み合わせて、使用できる。このような薬剤または手法には、タクリン(テトラヒドロアミノアクリジン、COGNEX(登録商標)として市販)、ドネペジル塩酸塩(アリセプト(登録商標)として市販)、およびリバスチグミン(Exelon(登録商標)として市販)などのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤;ガンマセクレターゼ阻害剤;シクロオキシゲナーゼII阻害剤などの抗炎症剤;ビタミンEおよびギンコリドなどの酸化防止剤;例えば、Aβペプチドでの免疫化または抗Aβペプチド抗体の投与などの免疫学的な手法;スタチン系薬剤;およびCerebrolysin(登録商標)、AIT-082(Emilieu,2000,Arch.Neurol.57:454)などの直接的または間接的神経分化誘導物質、および他の将来の神経分化誘導物質が挙げられる。
【0131】
正確な投与量および投与頻度は、投与される本発明の特定の化合物、治療される特定の条件、治療される状態の重症度、特定の患者の年齢、体重、全身健康状態、およびこの技術で熟練の投与医師によく知られている個体が摂取してもよい他の薬物、に依存することは当業者には自明でなければならない。
【0132】
実施例
合成方法
式(I)の化合物は、以下の方法の適用により作製出来る。
スキーム1:表1の非置換ピリド-4-イル化合物の一般合成
【化12】
スキーム2:逆アミド連結化合物の一般合成
【化13】
スキーム3:表1の置換ピリド-4-イル化合物の一般合成
【化14】
スキーム4:表3および4の化合物のための実例としてのMe-POM置換化合物の合成
【化15】
【0133】
実施例1:N-(4-(2-(ジメチルアミノ)プロピル)フェニル)-4-メチル-3-((2-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル)アミノ)ベンズアミド
【化16】
ステップ1:ジメチル[1-メチル-2-(4-ニトロフェニル)エチル]アミン
1-(4-ニトロフェニル)プロパン-2-オン(0.7g、4mmol)の100mLのCHCl中溶液に、MeOH(1M、6mL)中のジメチルアミンを窒素保護下、室温で加え、30分撹拌した後、NaBH(OAc)(1.5g)を何度かに分けて3時間かけて添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、水でクエンチした。分離させた水層を4NのNaOHでpH=8~9に中和し、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮した。残留物をMTBE中で撹拌し、ジオキサン(5mL)中の4NのHClを加えた。沈殿物を濾過により集めて、ジメチル[1-メチル-2-(4-ニトロフェニル)エチル]アミン(HCl塩)を灰色がかった白色の固体として得た(0.8g、81%)。
ステップ2:4-(2-ジメチルアミノプロピル)フェニルアミン
ジメチル[1-メチル-2-(4-ニトロフェニル)エチル]アミン(0.8g)の100mLのMeOH中溶液に、Pd(c)10%(100mg)を窒素保護下で添加した。反応混合物をHで3回パージし、H雰囲気下で一晩撹拌した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、濾液を濃縮して、4-(2-ジメチルアミノプロピル)フェニルアミン(0.7g)を得た。
ステップ3:N-(4-(2-(ジメチルアミノ)プロピル)フェニル)-4-メチル-3-((2-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル)アミノ)ベンズアミド
3-(2-ピリジン-3-イルピリミジン-4-イルアミノ)安息香酸(0.7g)の100mLのDMF中の懸濁液に、0℃で4-(2-ジメチルアミノプロピル)フェニルアミン(0.5g)、HATU(0.8g)、およびDIPEA(1.2mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、氷水(800mL)中に注ぎ込んだ。混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥後、濃縮した。収集した粘着性微細固体をMTBE中でスラリー化して、室温で2時間撹拌し、濾過、乾燥して、化合物1を黄色固体として得た(0.9g、74%)。MS:[M+H]:467.2;HPLC純度:100.0%
【0134】
実施例2:4-メチル-N-(4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニル)-3-((2-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル)アミノ)ベンズアミド
【化17】

3-(2-ピリジン-3-イルピリミジン-4-イルアミノ)安息香酸(0.7g)の100mLのDMF中の懸濁液に、0℃で4-(1-メチルピペリジン-4-イル)フェニルアミン(0.6g)、HATU(0.9g)、およびDIPEA(1.3mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、氷水中に注ぎ込んだ。スラリーを室温で撹拌し、濾過し、MTBEで洗浄して、化合物2を薄茶色固体として得た(1.1g、81%)。MS:[M+H]:479.2;HPLC純度:97.9%。
【0135】
実施例3:Aβ40およびAβ42レベルのアッセイ
Aβ40およびAβ42は、毒性Aβの形成のための主要な構成単位である。Aβ40およびAβ42の産生の阻害および/またはAβ40およびAβ42のクリアランスの増大は、ADの治療のための薬物開発の重要な戦略である。開発途上のγ-セクレターゼ阻害剤、BACE阻害剤およびAβ抗体は、このカテゴリーに属する。抗癌剤イマチニブおよびニロチニブは、ADの2つの病原性特徴であるAβおよびタウ凝集体を低減できることが明らかになっている。イマチニブおよびニロチニブは、Aβ40およびAβ42の産生を抑制することによりAβ40およびAβ42のレベルを下げ、オートファジー分解経路を媒介する。限られた脳透過性および軽度の効力のために、改善された脳透過性を有するより効力の高いイマチニブおよびニロチニブ類似体が開発され、本明細書で開示される。例えば、ELISAアッセイでは、イマチニブ類似体1は、Aβ40およびAβ42レベルの低減に関し、イマチニブより効力が高い(図1および2)。これらのイマチニブ類似体はまた、AD動物試験でインビボ有効性を示した(Sun.J.Med.Chem.2019,3122-3134)。
【0136】
細胞ベースアッセイでは、6ウェル組織培養プレート(Corning)に4.0x10~4.5x10個のN2a695細胞/mLの2mL/ウェルを用いた一晩のインキュベーションにより播種した。培地を注意深く取り出し、一定の濃度の化合物を含む新しい培地を接着細胞上に静かに層状に重ねた(>95%集密的)。化合物と共に細胞を5%CO下、37℃で5時間インキュベートした後、培地を収集した。培地中の可溶性Aβ濃度を測定するために、これらをヒトAβ40ペプチド用の96ウェルプレートのストリップに、またはAb Peptide Panel 1(6E10)Kit(カタログ番号K15200G)用の96ウェルV-Plex Plus MSD(Mesoscale Discovery)プレートに移し、製造業者説明書に従って処理した。AbのシグナルをPerkin Elmer EnvisionおよびSQ120 MSD ELISAリーダーを用いて測定した。
【0137】
化合物2は、ニロチニブ類似体である。インビボPK試験で示されるように、本明細書で記載の化合物1および2および他のニロチニブ類似体は、ニロチニブおよびイマチニブに比べて、遙かに改善された脳透過性を示した。
【0138】
実施例4:インビボPK試験:
PKプロファイリング試験では、化合物1および2は、3匹のスプラーグドーリーラットに経口投与された。薬物投与を行う前に、動物を一晩絶食させた。食物供給を投与の4時間後に再開した。血液試料を投与後8つの時点:0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間および24時間、で収集した。各時点に対し、3つの試料とした。血液試料収集の24時間後に、脳組織を収集した。血液および脳中の薬物濃度をLC-MS/MSで分析した。アッセイ内変動のために、分析結果を品質管理試料を用いて確認した。品質管理試料の66.7%を超える精度は、既知の値の80~120%の間にあるべきである。曲線下面積(AUC(0-t)およびAUC(0-∞))、排出半減期(T1/2)、最大血漿中濃度(Cmax)、最大血漿中濃度に到達するまでの時間(Tmax)を含む標準パラメーターセットを、FDA認証薬物動態学的プログラムPhoenix WinNonlin 7.0(Pharsight,USA)のノンコンパートメント分析モジュールを用いて計算した。血漿中濃度に対する脳中濃度の比率を、脳組織中の濃度の血漿中濃度に対して計算した。動物試験および臨床試験では、患者におけるニロチニブの血漿に対するCSFの比率は、約0.5~1%にすぎない。より高い効力および有意に改善された脳透過性により、これらのニロチニブ類似体は、AD、PDおよび他の疾患を含む神経変性疾患の治療に対する大きな可能性を有する。
【表5】
図1
図2
【国際調査報告】