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特表2022-523605再生可能エネルギー自動充電システムを統合した無人飛行体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-26
(54)【発明の名称】再生可能エネルギー自動充電システムを統合した無人飛行体
(51)【国際特許分類】
   B64D 27/24 20060101AFI20220419BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20220419BHJP
   H02S 10/40 20140101ALI20220419BHJP
   H02S 30/20 20140101ALI20220419BHJP
【FI】
B64D27/24
B64C39/02
H02S10/40
H02S30/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021510568
(86)(22)【出願日】2019-05-03
(85)【翻訳文提出日】2020-12-28
(86)【国際出願番号】 IB2019053649
(87)【国際公開番号】W WO2019211812
(87)【国際公開日】2019-11-07
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520425741
【氏名又は名称】デュシャン・カンダサミ
(74)【代理人】
【識別番号】100139778
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 潔
(72)【発明者】
【氏名】デュシャン・カンダサミ
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151BA05
5F151JA01
5F151JA28
5F151KA02
5F151KA05
(57)【要約】
太陽光発電ユニットと一体化されたドローンのなどの無人飛行体が開示される。このドローンの太陽光発電ユニットは、ドローンの機体に配置された太陽電池パネルアセンブリから成る。太陽電池パネルアセンブリは、複数の太陽電池が埋め込まれたカーテン型のシャッタで構成されている。シャッタは、各々の間に空間を有する複数のスラットから形成されており、この空間は、ホバリングするドローンの安定性を維持するために風の拡散を効果的に転位させる。シャッタは、さらに、ホバリングするドローンのバランスを取るためにシャッタを捻って回転させるための手段を含み、さらに、太陽光発電ユニットは、前記太陽電池パネルからの電気エネルギーを貯蔵するために、作動可能に結合されたエネルギー貯蔵ユニットを含む。さらに、シャッタは、ホバリングするドローンを安定させるために、風の突風を無害に拡散させるために周期的に回転するように構成されています。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人飛行体のエンクロージャ内に配置された太陽電池パネルアセンブリであって、前記エンクロージャは開口部を含み、前記太陽電池パネルアセンブリは複数の太陽電池が埋め込まれたカーテン型シャッタである太陽電池パネルアセンブリと、
前記太陽電池パネルアセンブリと通信し、前記太陽電池パネルから生成されたエネルギーを貯蔵するように構成されているエネルギー貯蔵ユニットと、
前記エンクロージャの前記開口部に配置された保護カバーアセンブリと、
前記太陽電池パネルアセンブリ、前記エンクロージャエンクロージャ、前記エネルギー貯蔵ユニット、エネルギー貯蔵ユニット、および、前記保護カバーアセンブリと通信し、前記エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルを監視するように構成されたコントローラとを含み、
前記エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが所定の電圧と等しいか、または所定の電圧よりも小さい場合、前記コントローラは、前記保護カバーアセンブリを開き、太陽光エネルギーを収集し、前記エネルギー貯蔵ユニットを充電するために、前記太陽電池パネルアセンブリを係合解除するように構成されており、
前記エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが所定の電圧以上である場合、前記コントローラは、前記解除された太陽電池パネルアセンブリを前記エンクロージャ内に引き込み、前記保護カバーアセンブリを介して前記開口部を閉じるように構成されている、
再生可能エネルギー充電システムと一体化した無人飛行体(UAV)。
【請求項2】
さらに、前記コントローラと通信し、前記太陽電池パネルアセンブリに結合された、シャッタを捻り、または、回転させるための操作部材を含む、
請求項1に記載の無人飛行体。
【請求項3】
さらに、前記コントローラと通信し、太陽光エネルギーの方向を検出するように構成されたフォトセンサから成る、
請求項1に記載の無人飛行体。
【請求項4】
前記コントローラが、前記太陽電池パネルアセンブリを前記太陽光エネルギーの方向に向けるように構成されている、
請求項1に記載の無人飛行体。
【請求項5】
前記コントローラが、前記太陽電池パネルアセンブリによって太陽光エネルギーを収集するために、前記太陽光エネルギーの方向に向かって前記無人飛行体をホバリングさせるように構成されている、
請求項1に記載の無人飛行体。
【請求項6】
前記エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが前記所定の電圧を決定的に下回る場合、前記コントローラが、緊急着陸手順を開始し、前記UAVの座標を最寄りのUAV制御ステーションに送信するよう構成されていることを特徴とする、
請求項1に記載の無人飛行体。
【請求項7】
開口部を有するエンクロージャを含む無人飛行体と、
前記無人飛行体の前記エンクロージャ内に配置され、複数の太陽電池が埋め込まれたカーテン式シャッタである、太陽電池パネルと、
前記太陽電池パネルアセンブリと通信し、前記太陽電池パネルアセンブリから生成されたエネルギーを貯蔵するように構成されているエネルギー貯蔵ユニットと、
前記エンクロージャの前記開口部に配置されている、保護カバーアセンブリと、
太陽電池パネルアセンブリ、エンクロージャ、エネルギー貯蔵ユニット、および、エネルギー貯蔵ユニットと通信し、前記保護カバーアセンブリの電圧レベルを監視するように構成されたコントローラとを含み、
前記エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが所定の電圧と等しいか、または所定の電圧よりも小さい場合、前記コントローラは、前記保護カバーアセンブリを開き、太陽光エネルギーを収集し、前記エネルギー貯蔵ユニットを充電するために、前記太陽電池パネルアセンブリを係合解除するように構成されており、
前記エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが所定の電圧以上である場合、前記コントローラは、前記解除された太陽電池パネルアセンブリを前記エンクロージャ内に引き込み、前記保護カバーアセンブリを介して前記開口部を閉じるように構成されている、
飛行中の無人飛行体の充電システム。
【請求項8】
さらに、前記コントローラと通信し、前記太陽電池パネルアセンブリに結合された、シャッタを捻り、または、回転させるための操作部材を含む、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
さらに、太陽光エネルギーの方向を検出するように構成された、前記コントローラと通信するフォトセンサを含む、
請求項7のシステム。
【請求項10】
前記コントローラが、前記太陽電池パネルアセンブリを前記太陽光エネルギーの方向に向けるように構成されている、
請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラが、前記太陽電池パネルアセンブリによって太陽光エネルギーを収集するために、前記太陽光エネルギーの方向に向かって前記無人飛行体をホバリングさせるように構成されている、
請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラが、前記エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが前記所定の電圧を決定的に下回る場合、緊急着陸手順を開始するように構成され、
前記コントローラが、前記UAVの座標を最寄りのUAV制御ステーションに送信するように構成されていることを特徴とする、
請求項7に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、一般に、ドローンなどの無人飛行体(UAV)の分野に関し、より具体的には、太陽光発電装置などの自動再生可能エネルギー充電システムと一体化された無人飛行体に関する。
(関連するアプリケーションへの相互参照)
本出願は、2019年5月03日に出願されたPCT特許出願PCT/IB2019/053649「Unmanned Aerial Vehicle Integrated with Automatic Renewable Energy Charging System」に関する利益を主張し、これはさらに、2018年5月03日に出願された英国特許出願GB1807279.3「Unmanned Ariel Vehicle Integrated with Solar Power Unit」の優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ドローンとは、車両を制御する人間のパイロットが搭乗していない飛行体のことである。これらの飛行体は、搭載されたコンピュータによる制御、または、人間のオペレータによる遠隔制御により制御される。ドローンは、センサまたはカメラを搭載することにより、空中で環境を調査することができるため、警備や農業などの用途で人気が出てきている。一般に、ドローンは、推進システム、電源、コントローラおよびリモート通信システムなどの構成要素を含む。さらに、そのような空中調査などの特定の機能を実行するために設計されたドローンは、センシング機能カメラ、センサなどの電子部品を含む。しかし、ドローンが動作し、事前に設定されたすべての機能を実行するためには継続的な電力供給を必要とする。所望の機能を達成するためにドローンを継続的に操作したり、様々な電子部品を追加したりすると、搭載されている電源をすぐに使い果たしてしまう可能性がある。
【0003】
従来、ドローンの電力要求を満たすためには、燃料、充電池、または電源バックアップなどの電源が採用されている。しかしながら、充電式の電源バックアップを利用するには、ドローンを定期的に着陸させる必要がある。ドローンの共通の要件として無尽蔵な電源がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、必要な電力を自動的に補充する電源を内蔵したドローンが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は、太陽光発電装置などな自動再生可能エネルギー充電システムと一体化されたドローンなど無人飛行体に関する。
【0006】
本願発明に係る、ドローンの太陽光発電ユニットは、ドローンの機体に配置された太陽電池パネルアセンブリから成る。太陽電池パネルアセンブリは、複数の太陽電池が埋め込まれたカーテン式シャッタで構成されている。一実施形態では、シャッタは、各々の間に空間を有する複数のスラットから形成されている。一実施形態では、スラットの各々の間の空間は、ホバリングするドローンの安定性を維持するための風の拡散の効果的な方向付けを容易にする。一実施形態では、カーテン型シャッタの構造は、カーテンを降下させることを可能にする。一実施形態では、下降機能は、シャッタが約10メートル延びることを可能にし、最大エネルギーの保存を容易にする。さらに、ドローンは、太陽光エネルギーの吸収を容易にし、吸収されたエネルギーを他のドローン装置に分配するための方法として機能する、広範囲に延びる突出機能を構成する。一実施形態では、カーテン型シャッタは、太陽光エネルギーの最大吸収を容易にするために半球状である。別の実施形態では、カーテン型シャッタは、KevLar(登録商標)のような合成繊維から作られる。
【0007】
一実施形態では、カーテン型シャッタは、シャッタのスラットを捻って回転させるための手段を含む。一実施形態では、シャッタの捻り回転手段は、ホバリングするドローンに静止したバランスを提供する。一実施形態では、ドローンは、突風の最大吸収を容易にするための手段を採用して、被害を避けるようシャッタを内向きおよび外向きに移動させる。一実施形態では、カーテンタイプのシャッタまたはブラインドは、ホバリングするドローンを安定させるために、被害を避けるよう突風を拡散するために周期的に回転するように構成されている。一実施形態では、カーテン型シャッタは、下向きに帆を張るように構成され、太陽光エネルギーを吸収することを可能にする。一実施形態では、カーテン型シャッタは、吹いている風のそれぞれのドローンの西風および東風の軌道を提供するように構成されている。さらに、太陽光発電ユニットは、太陽電池パネルからの電気エネルギーを貯蔵するために、太陽電池パネルアセンブリに作動可能に結合されたエネルギー貯蔵ユニットをさらに含んでよい。
【0008】
別の実施形態では、無人飛行体は、エンクロージャ、保護カバーアセンブリ、およびコントローラを含む。別の実施形態では、太陽電池パネルアセンブリは、複数の太陽電池が埋め込まれたセイル(以下、PVセイルと称する)である。一実施形態では、太陽電池パネルアセンブリは、無人飛行体のエンクロージャ内に配置される。エンクロージャは、開口部を構成する。保護カバーアセンブリは、エンクロージャの開口部に配置される。一実施形態では、太陽電池パネルアセンブリは、複数の太陽電池が埋め込まれたカーテン式シャッタである。PVセイルと通信するエネルギー貯蔵ユニットは、太陽電池パネルから生成されたエネルギーを貯蔵するように構成されている。太陽電池パネルアセンブリ、エンクロージャ、エネルギー貯蔵ユニット、および保護カバーアセンブリと通信するコントローラは、エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルを監視するように構成されている。一実施形態では、エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが所定の電圧と等しいか、または所定の電圧より小さい場合、コントローラは、保護カバーアセンブリを開き、太陽電池パネルを切り離して、太陽電池パネルから太陽光エネルギーを収集して、蓄電ユニットを充電するように構成されている。一実施形態では、エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが所定の電圧以上である場合、コントローラは、係合解除された太陽電池パネルをエンクロージャ内に後退させ、保護カバーアセンブリを介して開口部を閉じるように構成される。
【0009】
本願発明の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は単なる例示として本願発明の特定の実施形態を示すものであり、当技術分野に熟練した者にとっては、この詳細な説明から本願発明の精神および範囲内の様々な変更および修正が明らかであることを理解されたい。
【0010】
本願発明、およびその利点および特徴のより完全な理解は、添付の図面と併せて考慮すると、以下の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願発明の実施形態における太陽電池パネルアセンブリと一体化したドローンなどの無人飛行体の正面図である。
【0012】
図2】本願発明の一実施形態におけるドローンの太陽電池パネルアセンブリの正面図である。
【0013】
図3】本願発明の一実施形態におけるドローンの太陽電池パネルアセンブリの透視図である。
【0014】
図4】本願発明の一実施形態における太陽電池パネルアセンブリおよびエネルギー貯蔵ユニットの透視図である。
【0015】
図5】本願発明の一実施形態における、リモートコントロールを介して太陽電池が埋め込まれたカーテン型シャッタの透視図である。
【0016】
図6】本願発明の一実施形態における太陽電池を埋め込んだカーテン型シャッタのローラユニットの透視図である。
【0017】
図7】本願発明の一実施形態における光電池を埋め込んだベニスブラインドの透視図である。
【0018】
図8】本願発明の一実施形態に従った光起電力セイルと一体化されたドローンのコントローラのブロック図である。
【0019】
図9】本願発明の一実施形態における太陽電池の透視図である。
【0020】
図10】本願発明の一実施形態における複数の太陽電池からなるPVセイルを示す。
【0021】
図11】本願発明の一実施形態における複数の太陽電池を構成する穴を有するPVセイルを示す図である。
【0022】
図12】本願発明の別の実施形態におけるカーテン型シャッタ構成のPVセイルを示す。
【0023】
図13】本願発明の実施形態におけるカーテン型シャッタ構成におけるPVセイルの各種構成要素を示す図である。
【0024】
図14】本願発明の実施形態におけるPVセイルの光電池の側面図である。
【0025】
図15】本願発明の実施形態における風方向におけるPVセイルの動きを示す図である。
【0026】
図16】本願発明の実施形態における両面太陽電池パネルを示す。
【0027】
図17】本願発明の実施形態における両面太陽電池パネルの様々な層を示す。
【0028】
図18】本願発明の実施形態におけるPVセイルからの発電を示す。
【0029】
図19】本願発明の実施形態におけるドローン内に統合されたPVセイルを利用した発電を示す。
【0030】
図20】本願発明の実施形態におけるローラユニットの切断面図を例示的に示す。
【0031】
図21】本願発明の実施形態におけるローラユニットの断面図を例示的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に、本願発明の実施形態を説明する。本願発明は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化され得る。記載された実施形態は、すべての点で例示的であり、制限的なものではない。したがって、本願発明の範囲は、ここの説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味および均等の範囲内に入るすべての変更はその範囲内に包含されるべきである。
【0033】
図1を参照する。本願発明は、自動再生可能エネルギー充電システム100と一体化されたドローン102などの無人飛行体に関するものであり、ここで、再生可能エネルギー充電システムは太陽光発電ユニットである。ドローン102の太陽光発電ユニットは、ドローン102の機体に配置された太陽光パネルアセンブリから成る。一実施形態では、太陽光発電ユニットは、PVセイル104と称される複数の光起電力ソーラーコレクタまたは太陽電池110が埋め込まれた帆で構成されている。
【0034】
図2を参照する。太陽電池パネルアセンブリは、複数の光起電性太陽集光器または太陽電池110が埋め込まれたカーテン式シャッタ105を含む。一実施形態では、シャッタ105は、スラット108の各々の間に空間を有する複数のスラット108で形成される。一実施形態では、スラット108の各々の間の空間は、ホバリングするドローン102の安定性を維持するための風の拡散の効果的な方向決めを容易にする。一実施形態では、シャッタ105は、2インチの厚さである。一実施形態では、カーテン式シャッタ105の構造は、必要な時(例えば昼間)にカーテンを下ろすことを可能にし、使用しない時(例えば夜間に)は、巻き上げるか、または邪魔にならない位置に移動させることを可能にする。さらに、カーテン式シャッタ105は、カーテン式シャッタ105の巻き上げを容易にし、不使用時には所定の位置に保持するローラユニット112を構成している。
【0035】
一実施形態では、ドロップダウン機能が、シャッタ105が約10メートル延びることを可能にし、最大エネルギーの保存を容易にする。一実施形態では、ドローン102は、太陽電池110で埋め込まれたカーテン式シャッタ105を通して太陽光エネルギーの最大限の吸収を容易にするように自身を操縦するように構成されている。さらに、ドローン102は、太陽光エネルギーの吸収を容易にし、吸収されたエネルギーを他のドローン装置に分配するための手段として機能する、広範囲に延びる突出部を含む。一実施形態では、カーテン式シャッタ105は、Kevlar(登録商標)などの合成繊維から作られている。一実施形態では、カーテン式シャッタ105は、太陽光エネルギーの最大吸収を容易にするために半球状である。一実施形態では、シャッタ105の延長機能は、エネルギー保存が最大であるため、充電時間を無期限に短縮することを可能にする。このように、太陽電池110に埋め込まれたシャッタ105を利用することは、高い信頼性および高い効率を有する経済的な電源を提供する。さらに、この太陽光エネルギー吸収能力は、ドローン102に統合された太陽光充電ステーションを提供する。
【0036】
一実施形態では、カーテン式シャッタ105は、空気の流れの移動を容易にし、ドローン102に安定性を提供するための1つ以上の突起を含む。一実施形態では、カーテン式シャッタ105は、シャッタ105のスラット108のための捻転手段106を含む。一実施形態では、シャッタ105の捻転手段106は、ホバリング中のドローン102のバランスを提供する。一実施形態では、ドローン102は、突風の吸収を可能な限り容易にし、シャッタ105を内向き及び外向きに移動させ、被害を防ぐための手段を採用する。一実施形態では、カーテン式シャッタ105は、ホバリングするドローン102を安定させるために、突風を拡散し、影響をなくすために周期的に回転するように構成されている。
【0037】
一実施形態では、カーテン式シャッタ105は、下向きに帆を張るように構成され、太陽光エネルギーを吸収することを可能にする。一実施形態では、カーテン式シャッタ105の設計は、ドローン102の西風および東風の軌道を、吹いている風にそれぞれ対応して提供するように構成されている。本願発明は、ドア内のヒンジまたは弾性体等のように動作する。さらに、本願発明は、突風がカーテン式シャッタ105を押しのけることにより、所定量の圧縮を容易にする。
【0038】
図3に、シャッタ105の透視図を示す。シャッタ105は、シャッタ105が使用されていないときにカーテン式シャッタ105を巻き上げるのを容易にするローラユニット112を含む。図4に示すように、本願発明に係る太陽光発電ユニットは、本願発明の一実施形態において、エネルギー貯蔵ユニット128をさらに含む。エネルギー貯蔵ユニット128は、電池ユニットと、エネルギーを貯蔵し、電池を充電するための適切な電子部品とから構成される。エネルギー貯蔵ユニット128はさらに、電池内の充電レベルを表示するように構成された電池インジケータ114を含む。一実施形態では、エネルギー貯蔵ユニット128はさらに、電池ユニットからの電力供給を制御するための電源スイッチ120を含む。
【0039】
一実施形態では、エネルギー貯蔵ユニット128は、USBポート122などのドローン102に電力を供給するための手段をさらに含む。一実施形態では、エネルギー貯蔵ユニット128は、太陽電池パネルアセンブリからエネルギー貯蔵ユニット128に電気エネルギーを伝達するためのシャッタ105の電極124を受けるための接続スロット116をさらに含む。一実施形態では、シャッタ105は、太陽電池110に埋め込まれたシャッタ105が使用されていない時(例えば夜間など)に、ローラユニット112を使用して所定の位置に巻かれて保持されるように、リリーススイッチ118を介してリリースされてよい。
【0040】
図5に示すように、本願発明の一実施形態では、シャッタ105型の太陽電池パネルアセンブリは、遠隔制御ユニットを介してシャッタ105を下降させるか、または巻き上げるかのいずれかを遠隔制御することができる。図6は、本願発明の一実施形態における、太陽電池110が埋め込まれたカーテン式シャッタ105のローラユニット112の透視図を示す。図7は、本願発明の一実施形態における、太陽電池110が埋め込まれたベニシアブラインド109の透視図を示す。
【0041】
他の実施形態では、無人飛行体は、エンクロージャ、保護カバーアセンブリ、およびコントローラを含む。別の実施形態では、太陽電池パネルアセンブリは、複数の太陽電池110が埋め込まれた帆状の部材(以下、PVセイル104と称する)である。一実施形態では、太陽電池パネルアセンブリは、無人飛行体のエンクロージャ内に配置される。エンクロージャは、開口部を含む。保護カバーアセンブリは、エンクロージャの開口部に配置される。一実施形態では、太陽電池パネルアセンブリは、複数の太陽電池110が埋め込まれたカーテン型シャッタである。
【0042】
PVセイル104と通信するエネルギー貯蔵ユニット128は、太陽電池パネルから生成されたエネルギーを貯蔵するように構成されている。太陽電池パネルアセンブリ、エンクロージャ、エネルギー貯蔵ユニット、および保護カバーアセンブリと通信するコントローラは、エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルを監視するように構成されている。一実施形態では、エネルギー貯蔵ユニット128の電圧レベルが所定の電圧と等しいか、または所定の電圧よりも小さい場合、コントローラは、保護カバーアセンブリを開くための情報を送信し、太陽電池パネルを係合解除して、太陽光エネルギーを収集して蓄電ユニット128を充電するように構成されている。一実施形態では、PVセイル104の駆動回路は、保護カバーを開き、BLDCモータを所定の方向に駆動するように構成されている。突出部を有する複雑な機械的構造からなるPVセイル104は、下方に離脱し、BLDCのロータによって制御される。PVセイル104が正常に「落下」されると、太陽光エネルギーの収集を開始し、内部バッテリまたはエネルギー貯蔵ユニット128を充電する。
【0043】
一実施形態では、エネルギー貯蔵ユニットの電圧レベルが所定の電圧以上である場合、コントローラは、係合解除された太陽電池パネルをエンクロージャ内に引き込み、保護カバーアセンブリを介して開口部を閉じるように構成されている。一実施形態では、PVセイル104は、BLDCタイプのモータのロータに結合されている。一実施形態では、無人飛行体はさらに、太陽光エネルギーの方向を検出するように構成されたコントローラと通信するフォトセンサを構成する。さらに、コントローラは、太陽電池パネルアセンブリによって太陽光エネルギーを収集するために、太陽光エネルギーの方向に向かって無人飛行体をホバリングするように構成されている。
【0044】
一実施形態では、ドローン102のバッテリが臨界的に低いバッテリ電圧に達した(完全に消耗した)場合、コントローラは、緊急着陸手順を開始するように構成されている。ドローン102は、残りのバッテリ寿命(LP)を節約するために、低電力モードに入る前に、スムーズに着陸し、そのローカル座標を最寄りのドローン制御局に送信する。
【0045】
図8に、PVセイルモータ駆動基板142の電気回路図が示されている。PVセイルモータ駆動ボード142は、8ピンコネクタ、CPU144、BLDCモータコントローラ146、BLDCモータ146、およびPVセイル104を含む。8ピンコネクタは、すべてのルーティングされた電力および制御信号を受信するように構成されている。CPU144は、コントローラボードのCPUから送信された駆動情報をローカルに処理し、2つのIC間のPWMまたはSPIタイプの接続機能を介してデータストリームをBLDCモータコントローラ146に提供する小型の低消費電力CPUである。BLDCモータコントローラ146のICは、BLDCモータ148を駆動するように構成されている。PVセイル104は、接続された内部バッテリを充電するように構成されている。
【0046】
一実施形態では、PVセイルモータ駆動ボード142とコントローラは、CANバスインターフェースおよび複数の追加信号を利用した有線インターフェースを介して通信する。PVセイルモータ駆動ボード142は、特定の制御信号および電源に接続された8ピンコネクタを構成する。一実施形態では、コントローラはまた、このようなコネクタを7個含み、これにより、無人飛行体が、これらのコネクタから各モータボードに接続する単純なケーブルを介して、すべての可動部分(ジョイント、プロペラ、およびPVセイル104)を別々に、かつ容易に制御するための柔軟性を有することを容易にする。
【0047】
一実施形態では、少なくとも2つのコネクタ(すなわち、有線ピン1および2)は、モータボードモジュールに電力を供給するように構成されている。一実施形態では、少なくとも2つのコネクタ(すなわち、有線ピン3および4)は、マスタコントローラCPUから各モジュールにデータを転送するように構成されている。一実施形態では、データ転送インターフェースとして、その信頼性および相対的な単純性のために、CANインターフェースが使用される。CANインタフェースは、スタートビット、識別情報、コアデータ、チェックサム、およびストップビットを含む、所定のフォーマットおよびサイズのデータパケットをマスタコントローラCPUとの間で送受信するために使用される。
【0048】
一実施形態では、少なくとも3つのピン(すなわち、有線ピン5,6,7)が、ドローン102の各セグメントを制御する各モータボードを識別する。A0、A1およびA2ラインを使用して、マスタCPUまたはコントローラは、3ビットアドレス(合計8つの可能なバイナリアドレス)を生成し、各モータボードに独自のIDを提供するように構成されている。初期電源投入時とモジュールの初期化手順では、CPUは各ChX出力ラインを順次トグルし、固有の3ビットアドレスをAXラインに配置する。受信側では、ChX入力ラインがトグルされたことを読み取ると、モータボードは送信された3ビットアドレスを読み取って内部レジスタ(メモリ)に「記憶」する。完全な初期化プロセスが正常に完了した後、各モジュールは、データパケットのID部分を読み取ることで、CANデータ転送中にCPUからアドレスを指定されているかどうかを知るために必要不可欠な識別情報を知ることができ、どの周辺機器への送信を意図しているかを記述する。
【0049】
一実施形態では、少なくとも1つのピン(ピン8)またはChX(チャネルX)ピンが、コントローラボードCPUの各コネクタに個別に接続されている。初期電源投入時に、ChXは、上述したように、ドローン102の各セグメントを制御する各モータボードを識別するように構成されている。通常の動作時には、ChXは、各モータボードをトリガ(ポーリングまたは割り込み)して、その側から追加の動作を要求するように構成されている。使用されるシナリオの一つは以下の通りである。このようなシナリオでは、ChXはモータモジュールの1つの動作を割り込み、モータモジュール側の適切な割り込みソフトウェア手順をトリガするために使用される。この手順の間に、マスタCPUは、それに取り付けられた機械部品のタイプ(例えば、PVセイル104)、モータのタイプなどのパラメータを記述した、モータボード識別データを、通信チャネルを介して送信するようにモータボードから要求する。
【0050】
このようにして各プロペラモーターモジュールのステータス情報をポーリング(チェック)することで、CPUは、左右のプロペラが一致しているか(例えば、ユーザーのミスでプロペラのサイズやモータに違いがあり、飛行中にドローンが不安定になる可能性がある)、どのプロペラが使用されているかなど、ADの動作中に必要不可欠な複数の情報を得られる。これらのデータはすべて、CPUが各プロペラに正確な駆動指令を提供できるようにするために必要不可欠である。不一致が検出された場合、CPUは、ドローン102の離陸を停止し、更なる行動を取る(例えば、LoRaゲートウェイコントローラモジュールにステータスメッセージを送信する)権限を有する。この制御は、ドライブコマンドを正確に送信し、PVセイル104を制御するために使用される。
【0051】
図9は、本願発明の一実施形態による太陽電池110の透視図である。光電素子152および圧電素子154からなる太陽電池110が図示されている。図10に、本願発明の一実施形態における、複数の太陽電池110の配置から成るPVセイル104を示す。図11に示すように、一実施形態では、PVセイル104は、風がセイルまたはカーテンを通過することを可能にするために、複数の穴156を有する。図12に示すように、別の実施形態では、PVセイル104は、複数の太陽電池110を含むカーテン型シャッタ158の形態で設計されてよい。図13に示すように、別の実施形態では、カーテン型シャッタ158は、アルミニウムロッド160、プランジャ端部162およびプランジャ端部ブラケット164から成る。図14は、本願発明の一実施形態におけるPVセイル104の太陽電池110の側面図である。
【0052】
図15に、本願発明の一実施形態における風の方向に応じたPVセイル104の動きを示す。一実施形態では、ドローン102は、好ましくは、少なくとも約180度(すなわち垂直に対して±90度)の総角度によりPVセイル104を回転させるための手段を含み、それによって、たとえば、静止した楕円形の飛行経路上を「ロイター」モードで旋回し、日中に飛行体によって収集される太陽光エネルギーを最大化する位置に配向させた状態に維持する。このような構成により、所定のパネルサイズに対して冬の高緯度地域で収集され得る太陽光エネルギーを最大化し、その結果、パネルの追加の重量と抗力によって使用されるよりも多くの太陽光エネルギーを収集できるという有利な効果をもたらす。
【0053】
図16は、本願発明の一実施形態における両面太陽電池パネル130を示す。図17は、本願発明の一実施形態における両面太陽電池パネル130の層を示す。一実施形態では、両面太陽電池パネル130は、上部および下部に光電素子152を含み、中間部に圧電素子154を含む。
【0054】
図18は、本願発明の一実施形態におけるPVセイル104による発電を示す。一実施形態では、PVセイル104は、自由な回転運動を可能にし、回転エネルギーの効率的な獲得を可能にする回転機構に取り付けられている。この機構は、ナセル140内に配置された発電機138に連結されたギアボックス136に結合されている。図19に、本願発明の一実施形態におけるドローン102内に組み込まれたカーテン型シャッタ構成を有するPVセイル104による発電を示す。
【0055】
図20に、本願発明の一実施形態におけるローラユニット112の切断面図を例示的に示す。図21に、本願発明の一実施形態におけるローラユニット112の断面図を例示的に示す。さらに、ドローン102の回転機構を図示する。一実施形態では、各スラット108は、エネルギーを生成するための圧電機構を含む。別の実施形態では、各スラット108は、エネルギーを生成するために、モータを利用した回転機構を含む。さらに別の実施形態では、各スラット108は、エネルギーを生成するために、圧電機構または回転機構の少なくとも一方を含む。さらに別の実施形態では、各スラット108は、エネルギーを生成するために、風の方向に応じて左右に移動するように構成されている。風が強い場合、PVセイル104のスラット108は、開いてドローン102への空力的安定性を維持するように構成されている。回転機構は、電磁場を生成する操縦中の動きによって生成されたエネルギーを獲得することを可能にする。さらに別の実施形態では、各スラット108は、スラット108の突出を可能にするモータを含む。この機能により、スラット108の日光への露出が最大化され、最大のエネルギー生成がもたらされる。
【0056】
一実施形態では、ドローン102は、センサアセンブリを含む。一実施形態では、センサアセンブリは、操縦センサと、下方セイルをトリガするセンサとを含んでよいが、これらに限定されない。ドローン102のバッテリが所定の容量以下、例えば20%以下に達すると、センサは、ドローン102の下方への帆の突出を起動する。別の実施形態では、日射の方向および内部時計のデータに基づいて、操縦センサは、ドローン102を特定の方向に方向付ける。
【0057】
一実施形態では、ローラユニットは、磁石170と、周期的に取り付けられた複数の磁気スラット172とで構成されている。複数の磁気スラット172は、周期的に回転するように構成されており、風の方向と連動して、行き交うように構成されている。また、同じ容量で、それぞれの銅コイル174によって吸収される電磁場を生成する。別の実施形態では、太陽電池110はまた、風の力の圧縮が効果的にハーネスを吸収し、収集することを可能にする圧電ストリップ154に接続されている。別の実施形態では、PVセイル104は、ドローン102の構成要素を包含するのに適しており、運動の安定性を提供することができる任意の材料で作られてよい。
【0058】
有利な効果として、本願発明に係る無人飛行体は、作業実施、垂直離着陸、充電、待機を必要に応じて繰り返しながら、24時間連続して作業を遂行することができる。さらに、バッテリが自動的に充電されるため、バッテリ交換などの手動操作が不要となり、人件費の削減と無人飛行体関連作業の自動化が可能となる。また、ドローン102は、太陽光エネルギーをエネルギー源としてUAVのエネルギー供給源を充電するため、充電目的でUAVが基地の場所に戻る必要がない。
【0059】
本願発明の一つの実施形態が添付図面により図示され、上記の詳細な説明に記載されているが、本願発明は、本明細書に記載された実施形態に限定されるものではなく、本願発明の精神および範囲から逸脱することなく、部品および要素の多様な再配置、変更、置換が可能であることを理解されたい。
【0060】
前述の説明は、本願発明の例示的な実施形態を示す。当技術分野に熟練した者は、これらの開示は例示的なものに過ぎず、本願発明の範囲内で他の様々な代替案、適応案、および修正がなされ得ることに留意すべきである。特定の順序で方法のステップをリストアップまたは番号付けしたことは、その方法のステップの順序を制限するものではない。本願発明が属する技術に熟練した者は、前記の説明で示された教示に基づき、本願発明の多くの修正および他の実施形態を想到するであろう。本明細書で採用された特定の用語は、一般的かつ記述的な意味でのみ使用され、限定の目的のために使用されるものではない。したがって、本願発明の範囲は、本明細書に例示される特定の実施形態に限定されない。

図1
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【国際調査報告】