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特表2022-523839サラウンドサウンド部材を搭載したスピーカーユニットを有するオーバーイヤー型ヘッドホン
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  • 特表-サラウンドサウンド部材を搭載したスピーカーユニットを有するオーバーイヤー型ヘッドホン 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-26
(54)【発明の名称】サラウンドサウンド部材を搭載したスピーカーユニットを有するオーバーイヤー型ヘッドホン
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20220419BHJP
   H04R 1/34 20060101ALI20220419BHJP
【FI】
H04R1/10 101B
H04R1/34 310
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552938
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(85)【翻訳文提出日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 TR2020050177
(87)【国際公開番号】W WO2020180275
(87)【国際公開日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】2019/03435
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521248682
【氏名又は名称】トゥルグト,メフメト・トゥンチュ
【氏名又は名称原語表記】TURGUT, Mehmet Tunc
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【弁理士】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】トゥルグト,メフメト・トゥンチュ
【テーマコード(参考)】
5D005
5D018
【Fターム(参考)】
5D005BB00
5D018AF12
5D018AF13
(57)【要約】
本発明は、オーバーイヤー型ヘッドホンに設けられたイヤーユニット(1)でサラウンド効果を生み出すサウンド伝送手段を周縁に備えたスピーカーユニット(5)を有するヘッドホンに関するものである。サラウンドサウンド伝送手段を備えたスピーカーユニット(5)をイヤーユニット(1)に使用した場合、ヘッドホン内部にサラウンドサウンドを作り出すことが可能となるため、ヘッドホンにおいてより高性能なサウンドを生成することが可能となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性ヘッドバンド(2)の対向する2つの端部に配置されたイヤーユニット(1)と、前記イヤーユニット(1)のイヤーカップ(4)の方向に音を生成するように配置されたスピーカーユニット(5)と、で形成されたオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
前記イヤーユニット(1)の前記イヤーカップ(4)に設けられた少なくとも1つのスピーカーユニット(5)であって、前記スピーカーユニットは、ユーザーがサラウンド効果を適切に体験できるように、それぞれのイヤーユニット(1)において少なくとも1つの周縁部を有するスピーカーサウンド伝送手段(5.1)と
を備えることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項2】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
それぞれのイヤーユニット(1)の少なくとも1つの円筒形状のスピーカーユニット(5)であって、前記円筒形状のスピーカーユニットの側壁においてスピーカーサウンド伝送手段(5.1)が周縁に設けられていることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項3】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
それぞれのイヤーユニット(1)の少なくとも1つのプリズム形状のスピーカーユニット(5)であって、前記プリズム形状のスピーカーユニットの側壁においてスピーカーサウンド伝送手段(5.1)が周縁に設けられていることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項4】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
それぞれのイヤーユニット(1)の少なくとも1つの球形状を有するスピーカーユニット(5)であって、前記円筒形状のスピーカーユニットの外部領域全体にわたってスピーカーサウンド伝送手段(5.1)が周縁に設けられていることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項5】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
音の反射を助けるまたは可能にする要素によって完全にまたは部分的に覆われている配置開口部(6)および/またはイヤーカップ(4)を備えることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項6】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
地表面に対してイヤーカップ(4)上に垂直に配置されたスピーカーユニット(5)を備えることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項7】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
イヤーユニット(1)に着脱不能に取り付けられたスピーカーユニット(5)を備えることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項8】
前記請求項のいずれか1項に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
データ接続を可能にするとともに、スピーカーユニット(5)を前記配置開口部(6)に固定する接続部材を備えた配置開口部(6)と、
接続部材を備えたスピーカーユニット(5)であって、前記接続部材は、前記スピーカーユニットが前記配置開口部(6)に固定されることを可能にするとともに、前記スピーカーユニットにデータ接続を提供するスピーカーユニット(5)と
を備えることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項9】
請求項8に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
USB接続部材を備えることを特徴とするオーバーイヤー型ヘッドホン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドホンのイヤーユニットでサラウンドサウンドを確立するためにサラウンドサウンド要素を搭載したスピーカーユニットを含むオーバーイヤー型ヘッドホンに関するものである。
【0002】
イヤーユニット内においてサラウンドサウンドを搭載したスピーカーユニットを使用することで、ヘッドホンでサラウンドサウンドを生成することができ、ヘッドホン内部で高性能なサウンドを生成することが可能になる。
【0003】
ヘッドホン機構がユーザーの耳に装着して個別に聞くのに適していることに加えて、ヘッドホン内のスピーカーの配置面は、ユーザーが位置する環境にサウンドが聞こえるように開放することができる。そのため、本発明の対象となる実施形態は、ヘッドホンとは独立して使用することができる。
【背景技術】
【0004】
パーソナルデジタルデバイスの普及に伴い、それらのデバイスとともに使用されるヘッドホンの使用も増加している。ヘッドホンは、ユーザーが個々のリスニングセッションを楽しむためのものであると同時に、多様なサウンドのオプション(選択肢)を提供することが期待されている。
【0005】
特に、耳を囲んで装着するオーバーイヤー型と呼ばれるヘッドホンには、ユーザーに様々なサウンドの選択肢を保証するために、様々なサウンドユニットが提供されている。
【0006】
例えば、ヘッドホンのスピーカー部分にセンター、サブ、フロント、およびサラウンドのサウンド伝送機器を配置し、ユーザが5.1サラウンドサウンド(マルチチャンネルサラウンド効果)を体験できるようにしている。これらのコンポーネントにより、ヘッドホンはユーザーに5.1サラウンドサウンドを体験させることができる。
【0007】
しかし、これやいくつかの同様の機能は、非常に多くの様々なスピーカーコンポーネントおよび/または部品を使用して動作させる必要がある。5.1サラウンドサウンド体験と同様のサウンド効果は、基本的にユーザーの耳に様々なサラウンドサウンド効果を生成することを目的としている。先行技術では、そのような効果は、複数のスピーカーユニットまたはコンポーネントを使用することによってのみ生成できる。
【0008】
ヘッドホンのサイズは限られており、部品を追加するたびにヘッドホンのサイズが大きくなってしまうことを考えると、ヘッドホンのメーカーにとってもユーザーにとっても深刻な問題となる。
【0009】
既に使用されているヘッドホンは、ヘッドホンの耳の部分でサウンドを生成することを目的としている。それ以外の方向にサウンドを生成することは不要と考えられているため、望まれていない。その一方で、耳から離れた方向に向かってサウンドを生成すると、様々な種類のサウンド効果を生成することができる。したがって、現在のヘッドホンシステムでは、様々な方向にサウンドが広がる可能性の結果として生じるサウンド効果を単純に作り出すことはできない。
【0010】
昨今では、ユーザーは購入した1つのヘッドホンを様々な用途に使用したいと考えている。しかし、用途が違えばヘッドホンに求められる機能も異なるため、使用中に所望の性能が得られないことも多い。
【0011】
このような場合、ユーザーは、音楽鑑賞、映画鑑賞、ゲーム、通信(有線/無線)、ステージパフォーマンス(モニター/DJ)のために、それぞれ別の種類のヘッドホンを購入しなければならないことがある。
【0012】
例えば、音楽を聴きたいユーザーは迫力のある低音システムを備えたヘッドホンを持ちたいと思う一方で、映画やゲームを楽しみたいユーザーはより優れた5.1サウンド効果を備えたヘッドホンを求めると考えられる。このような場合、ユーザーは複数のヘッドホンを購入して保持する必要がある。
【0013】
同様に、周波数帯域/応答(Hz)や音響感度(db)が不十分なヘッドホンを所有しているユーザーがより高い能力のヘッドホンを望む場合は、現在使用しているヘッドホンを捨てて、新しいヘッドホンを購入する必要がある。
【0014】
様々なサウンド機能を備えたヘッドホンを購入しようとするユーザーは、システムの技術的な機能が強化されているため、そのコストに見合うだけの予算を相対的に増やす必要がある。そのため、消費者は購入時にそのような経済的な違いを考慮して、価格の安いヘッドホンを好む傾向が強い。また、使用後により高音質のヘッドホンを求める場合には、現在使用しているヘッドホンの代わりに新しいヘッドホンを購入する必要がある。
【発明の概要】
【0015】
本発明の目的は、ヘッドホン内にスピーカーユニットを設け、前記スピーカーユニットの少なくとも一部にスピーカーサウンド伝送手段を設けることで、ヘッドホン内でのサラウンドサウンド効果を生成することを可能にするオーバーイヤー型ヘッドホンを提供することである。
【0016】
また、前記スピーカーユニットは、前記スピーカーユニット上にサラウンドスピーカーサウンド伝送手段を形成するのに適した幾何学的構造を有している。
【0017】
そのため、ヘッドホン内部のイヤーユニットごとに単一のスピーカーユニットを使用しても、ユーザーの耳にサラウンド効果を伝えることができる。様々なレベルのサウンド効果を生成できるヘッドホンを実現するために、イヤーユニットに使用するスピーカーユニットの数やパワーを増やすことで、システムの性能を向上させることができる。
【0018】
1つのスピーカーユニットを使用してヘッドホンでサラウンドサウンドを生成しようとする試みにおいて、本発明の対象となるヘッドホンは、ヘッドホンのコストを削減するとともに、誤動作のリスクを低減してヘッドホンを操作することを可能にする。
【0019】
本発明の対象となるヘッドホンを使用することにより、ユーザーの耳の方向だけでなく、他の方向にもサウンドを生成することが可能となる。したがって、様々なサウンド効果をユーザーの耳に伝えることができる。これにより、サウンドがヘッドホンのあちこちを移動することができる可能性がある。
【0020】
このように、様々なサウンドレベルや効果に対する要求に対して、新しいヘッドホンを購入することなく、同じヘッドホンに形成された開口部に様々なサウンドや効果の手段を配置することで、満足のいくサウンドや効果の機能を備えたモジュラー型のヘッドホンシステムを提供することができる。
【0021】
ヘッドホンは、ユーザーの耳に乗せてユーザーが個々のリスニングセッションを体験するのに適した設計になっており、さらに、ヘッドホンに設けられたスピーカー配置開口部を開放して、ユーザーがいる環境からサウンドが聞こえるようにすることも可能である。
【0022】
一方で、ヘッドホンとの接続に使用できるスピーカーユニットは、外部環境でサウンドを出すためにも使用できる。スピーカーユニットは、ヘッドホンがなくても外部で使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】1つのスピーカーユニットを備えたヘッドホンの斜視図である。
図2】3つのスピーカーユニットを備えたヘッドホンの斜視図である。
図3】円筒形状のスピーカーユニットの斜視図である。
図4】プリズム形状のスピーカーユニットの斜視図である。
図5】円形状に設計された3つの配置開口部を備えたヘッドホンの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
オーバーイヤーヘッドホンは、基本的に、弾性ヘッドバンド(2)の両端に配置されたイヤーユニット(1)、前記イヤーユニット(1)に配置され、サウンドをイヤーカップ(4)に向けて伝送するスピーカーユニット(5)を備える。
【0025】
また、ヘッドホンは、サウンド伝送手段と通信するための伝送線や無線接続部を備え得る。
【0026】
イヤークッション(3)は、イヤーユニット(1)の周囲に形成される部分を規定するもので、主には遮音性を確保するものである。また、イヤークッション(3)は、耳および耳の近傍を傷つけることなく、イヤーユニット(1)を配置することを可能にする。
【0027】
本発明の対象となるヘッドホンは、ユーザーがサラウンドサウンドを適切に体験できるように、それぞれのイヤーユニット(1)において、少なくとも1つの周縁部を有し、スピーカーサウンド伝送手段(5.1)が設けられたスピーカユニット(5)を備え、前記スピーカーユニットがイヤーユニット(1)のイヤーカップ(4)に設けられている。
【0028】
前記スピーカーユニット(5)は、イヤーユニット(1)に分離不能に取り付けられていてもよい。
【0029】
前記スピーカーユニット(5)は、周縁のスピーカーサウンド伝送手段(5.1)を前記スピーカーユニット上に形成するのに適した幾何学的形状に設計されている。プリズム形状、円筒形状、球形状に設計されたスピーカーユニットは、当該スピーカーユニットの周縁においてスピーカーサウンド伝送手段を形成することが可能であり、これらのスピーカーユニットは、そのような幾何学的形状に設計することが好適な実施形態の一例となり得る。
【0030】
本発明の対象となるヘッドホンは、ユーザーの耳にサラウンド効果を伝送することを目的としているため、当該ヘッドホンの内部のスピーカーユニット(5)の少なくとも一部において周縁に形成されているスピーカーサウンド伝送手段(5.1)を備えていることを特徴とする。本発明の様々な実施形態によれば、スピーカーユニット(5)の周縁面全体にスピーカーサウンド伝送手段(5.1)を設けてもよい。
【0031】
図3は、円筒形状に設計されたスピーカーユニット(5)を示している。図3を参照すると、円筒形状のスピーカーユニット(5)の側壁には、その周縁にスピーカーサウンド伝送手段(5.1)が設けられている。
【0032】
同様に、図4は、スピーカーユニット(5)が、サラウンド効果が得られるようなプリズム形状に設計されている例を示している。
【0033】
本発明の対象となるスピーカーユニット(5)は、イヤーユニット(1)において、サウンドをユーザーの耳の方向のみならず他の方向にも生成することを目的としている。ユーザーの耳の外の他の方向に生成されたサウンドは、これらのサウンドがヘッドホンの他のコンポーネントから反射された後、ユーザーの耳の方向に向けることができる。環境におけるサウンドの広がりと、このサウンドの壁からの反射によってユーザーの耳に伝送されるサウンド効果は、実際にはヘッドホンの内部で作られることを目的としている。
【0034】
一方、それぞれのイヤーユニット(1)が、その中において少なくとも1つのスピーカーユニット(5)を有し、周縁のスピーカーサウンド伝送手段(5.1)を備えていれば、様々なサウンド効果をユーザーの耳に伝えることができる。例えば、ユーザーの耳に伝送されたこの効果により、5.1と同様のサウンド効果を生成することも可能になる。
【0035】
図1は、イヤーカップ(4)上に垂直に配置されたスピーカーユニット(5)を示している。本発明の異なる実施形態では、スピーカーユニット(5)は、水平方向、角度をつけた方向、無秩序な方向などを含む様々な方向でイヤーカップ(4)上に配置されることができる。
【0036】
スピーカーユニット(5)は、サラウンドサウンド効果を生成するのに適した様々な幾何学的形状に設計することができる。本発明の別の実施形態によれば、スピーカーユニット(5)は、スピーカーサウンド伝送手段(5.1)を周縁に備えることにより、球形状に設計することができる。図6は、前記ヘッドホンが球形状に設計されたスピーカーユニット(5)を有するヘッドホンの実施形態を示す。
【0037】
本発明の範囲内で説明したスピーカーユニット(5)の目的は、サラウンドサウンド効果を生成することである。この目的を達成するために、スピーカーユニット(5)はそれぞれ、周縁に形成された少なくとも1つのスピーカーサウンド伝送手段(5.1)を備えることができる。スピーカーサウンド伝送手段(5.1)は、単一の周縁ラインを規定してもよいが、図3に示すように、スピーカーユニット(5)の横方向の全周をカバーするように適切に設計され得る。
【0038】
スピーカーユニット(5)がスピーカーサウンド伝送手段(5.1)を周縁に備えていれば、サウンドを周縁に生成することができるので、配置開口部(6)に向かって配置されたスピーカーサウンド伝送手段(5.1)で生成されたサウンドも、当該配置開口部(6)を通してユーザーの耳に向かって反射させることができる。
【0039】
サラウンドサウンドを生成することができるスピーカーユニット(5)は、生成されたサウンドを配置開口部(6)および/またはイヤーカップ(4)に向けて反射させるため、このようなサウンドはユーザーの耳にも作用することになる。このようにして、ユーザーの耳にサラウンドサウンド効果を伝えることができる。この耳への反射効果により、例えば、コンサートホールにいるような雰囲気を体験することができる。
【0040】
本発明の別の実施形態によれば、配置開口部(6)には、データ接続を可能にするとともに、スピーカーユニット(5)を配置開口部(6)に固定する接続部材が設けられている。本発明のさらなる実施形態では、接続部材は、USB接続である。
【0041】
本発明の様々な実施形態では、様々な接続部材が本発明の範囲に含まれるであろう。
【0042】
例えば、配置開口部(6)にUSBインレットが設けられている場合、スピーカーユニット(5)にも、当該USBインレットに適合するUSBコンセントを設けて接続することができる。USB接続により、スピーカーユニット(5)がデータを受信することができるとともに、スピーカーユニット(5)を配置開口部(6)に固定することもできる。
【0043】
本発明によるヘッドホンは、当該ヘッドホンを耳に乗せて使用することができる一方で、イヤーユニット(1)またはスピーカーユニットを開放して、ユーザーがいる環境にサウンドを発することで、外部のサウンド伝送機器として使用することができる。
【0044】
この場合、ユーザーは、本発明の対象となる実施形態をヘッドホンとして使用することができ、また一方で、所与の環境にサウンドを発する外部のサウンドジェネレーターとして当該実施形態を利用することができる。
【符号の説明】
【0045】
1…イヤーユニット、2…ヘッドバンド、3…イヤークッション、4…イヤーカップ、5…スピーカーユニット、5.1…スピーカーサウンド伝送手段、6…配置開口部
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021-11-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性ヘッドバンド(2)の対向する2つの端部に配置されたイヤーユニット(1)と、前記イヤーユニット(1)のイヤーカップ(4)の方向に音を生成するように配置されたスピーカーユニット(5)と、で形成されたオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
音の反射を助けるまたは可能にする要素によって完全にまたは部分的に覆われている配置開口部(6)および/またはイヤーカップ(4)と、
前記イヤーユニット(1)の前記イヤーカップ(4)および/または配置開口部(6)に設けられた少なくとも1つのスピーカーユニット(5)であって、前記スピーカーユニットは、ユーザーがサラウンド効果を適切に体験できるように、それぞれのイヤーユニット(1)において少なくとも1つの周縁部を有するスピーカーサウンド伝送手段(5.1)と
を備えることを特徴とする、オーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項2】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
それぞれのイヤーユニット(1)の少なくとも1つの円筒形状のスピーカーユニット(5)であって、前記円筒形状のスピーカーユニットの側壁においてスピーカーサウンド伝送手段(5.1)が周縁に設けられていることを特徴とする、オーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項3】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
それぞれのイヤーユニット(1)の少なくとも1つのプリズム形状のスピーカーユニット(5)であって、前記プリズム形状のスピーカーユニットの側壁においてスピーカーサウンド伝送手段(5.1)が周縁に設けられていることを特徴とする、オーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項4】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
それぞれのイヤーユニット(1)の少なくとも1つの球形状を有するスピーカーユニット(5)であって、前記円筒形状のスピーカーユニットの外部領域全体にわたってスピーカーサウンド伝送手段(5.1)が周縁に設けられていることを特徴とする、オーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項5】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
地表面に対してイヤーカップ(4)上に垂直に配置されたスピーカーユニット(5)を備えることを特徴とする、オーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項6】
請求項1に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
イヤーユニット(1)に着脱不能に取り付けられたスピーカーユニット(5)を備えることを特徴とする、オーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
データ接続を可能にするとともに、スピーカーユニット(5)を前記配置開口部(6)に固定する接続部材を備えた配置開口部(6)と、
接続部材を備えたスピーカーユニット(5)であって、前記接続部材は、前記スピーカーユニットが前記配置開口部(6)に固定されることを可能にするとともに、前記スピーカーユニットにデータ接続を提供するスピーカーユニット(5)と
を備えることを特徴とする、オーバーイヤー型ヘッドホン。
【請求項8】
請求項7に記載のオーバーイヤー型ヘッドホンであって、
USB接続部材を備えることを特徴とする、オーバーイヤー型ヘッドホン。
【国際調査報告】