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特表2022-523982冷却モジュールおよび冷却モジュールラック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-27
(54)【発明の名称】冷却モジュールおよび冷却モジュールラック
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/20 20060101AFI20220420BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20220420BHJP
   H05K 5/00 20060101ALI20220420BHJP
   H05K 5/03 20060101ALI20220420BHJP
   H05K 5/06 20060101ALI20220420BHJP
【FI】
G06F1/20 C
G06F1/20 A
H05K7/20 W
H05K7/20 N
H05K5/00 A
H05K5/03 B
H05K5/06 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552643
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(85)【翻訳文提出日】2021-10-25
(86)【国際出願番号】 GB2020050511
(87)【国際公開番号】W WO2020178579
(87)【国際公開日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】1902950.3
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1902949.5
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520018266
【氏名又は名称】アイスオトープ・グループ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ICEOTOPE GROUP LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エドマンズ,ニール
(72)【発明者】
【氏名】ロングハースト,ネイサン
【テーマコード(参考)】
4E360
5E322
【Fターム(参考)】
4E360AB04
4E360AB05
4E360AB08
4E360AB09
4E360AB33
4E360AB51
4E360AB59
4E360AD01
4E360BA08
4E360BB22
4E360BC05
4E360BD03
4E360BD05
4E360CA02
4E360EA18
4E360EA24
4E360EA29
4E360EC05
4E360EC11
4E360EC16
4E360ED03
4E360ED07
4E360ED14
4E360ED28
4E360ED30
4E360EE03
4E360GA08
4E360GA12
4E360GA23
4E360GA24
4E360GA42
4E360GA51
4E360GA52
4E360GB44
4E360GC03
4E360GC04
4E360GC08
4E360GC20
5E322AA02
5E322AA05
5E322AA09
5E322CA02
5E322DA01
5E322DA02
5E322DA04
5E322EA05
5E322FA01
5E322FA02
(57)【要約】
冷却モジュールおよび/または冷却モジュールを備える計算システムが提供される。計算システムは、異なる高さで計算ユニットを保持するためのサーバラック、サーバラックにおいて取り付けるための少なくとも2つの冷却モジュールを含むことができ、冷却モジュールは第1の計算ユニットを囲み込む第1のハウジングを備える。2つの冷却モジュールは、異なる種類の情報技術機器を収容することができるが、同じ高さを有する。冷却モジュールは、電子デバイスおよび液体冷却材を含み得る。それは、補強適合を伴う側壁と、内部容積の他の部分においてよりも自身の外側表面からより遠い内側表面対向壁に近い中央部分を有する下側壁および/または上側壁と、重なった隆起部を有する分離可能な蓋と、側壁を貫通する熱伝導性構成要素とのうちの1つ以上を有することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計算システムであって、
複数の計算ユニットを高さ寸法において異なる高さに保持するためのサーバラックと、
前記サーバラックにおいて取り付けるための第1の冷却モジュールとを備え、前記第1の冷却モジュールは、第1の計算ユニットを囲み込む第1のハウジングを備え、前記第1のハウジングは、前記高さ寸法において第1のサイズを有し、前記計算システムはさらに、
前記サーバラックにおいて取り付けるための第2の冷却モジュールを備え、前記第2の冷却モジュールは、前記第1の計算ユニットとは異なる種類の情報技術機器である第2の計算ユニットを囲み込む第2のハウジングを備え、前記第2のハウジングは、前記高さ寸法において第2のサイズを有し、
前記第1のサイズと前記第2のサイズとは同じである、計算システム。
【請求項2】
前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングのサイズは、すべての寸法において同じである、請求項1に記載の計算システム。
【請求項3】
前記サーバラックに保持される前記計算ユニットの各々は、それぞれの冷却モジュール内に収容され、前記冷却モジュールの各々は、前記高さ寸法において同じサイズを有するか、または前記高さ寸法において2つの異なるサイズのうちの1つを有する、請求項1または2に記載の計算システム。
【請求項4】
前記第1の計算ユニットおよび前記第2の計算ユニットの各々は、少なくとも1つのコンピュータ処理ユニット(CPU)、少なくとも1つのグラフィカル処理ユニット(GPU)、少なくとも1つの電源ユニット(PSU)、1つ以上のネットワーキングスイッチ、および1つ以上のディスクドライブを含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の計算システム。
【請求項5】
前記第1の計算ユニットは、同じ種類の情報技術機器の複数のデバイスから構成され、および/または、前記第2の計算ユニットは、同じ種類の情報技術機器の複数のデバイスから構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載の計算システム。
【請求項6】
前記第1の冷却モジュールおよび前記第2の冷却モジュールは、前記サーバラック内において隣接して取り付けられ、前記第1の計算ユニットは、1つ以上の電源ユニットを備え、前記第2の計算ユニットは、前記第1の計算ユニットとは異なる種類の情報技術機器を備える、先行する請求項のいずれか1項に記載の計算システム。
【請求項7】
前記サーバラックにおいて、前記第1の冷却モジュールに、前記第2の冷却モジュールと対向する側で隣接して取り付けられる第3の冷却モジュールをさらに備え、前記第3の冷却モジュールは、前記第1の計算ユニットの情報技術機器とは異なる種類の情報技術機器である第3の計算ユニットを囲み込む第3のハウジングを備える、請求項6記載の計算システム。
【請求項8】
前記第3のハウジングは、前記高さ寸法において、前記第1のサイズおよび前記第2のサイズと同じである第3のサイズを有する、請求項7記載の計算システム。
【請求項9】
前記サーバラックは、少なくとも4つの計算ユニットを保持するように構成され、各計算ユニットは、それぞれの冷却モジュール内に収容され、前記冷却モジュールの各々は、前記高さ寸法において同じサイズを有する、先行する請求項のいずれか1項に記載の計算システム。
【請求項10】
前記第1の計算ユニットは、少なくとも1つの電源ユニット(PSU)を備え、
前記第1の計算ユニットの前記少なくとも1つのPSUは、少なくとも6つの他の冷却モジュールの各々に収容されたそれぞれの計算ユニットに供給するのに十分な電力を与えるように構成される、
前記第1の計算ユニットの前記少なくとも1つのPSUは、少なくとも25kWの電力を与えるように構成される、
前記第1の計算ユニットの前記少なくとも1つのPSUは、複数のPSUを備え、各PSUは、単一の他の冷却モジュールにおける前記計算ユニットのすべてに供給するのに十分な電力を与えるように構成される、
前記第1の計算ユニットの前記少なくとも1つのPSUは、複数のPSUを備え、前記複数のPSUのPSUの数は、冗長性を与えるように構成される、の少なくとも1つである、請求項9に記載の計算システム。
【請求項11】
前記冷却モジュールのうちの少なくとも2つは、各々、それぞれの電源ユニット(PSU)を備える、請求項9または10に記載の計算システム。
【請求項12】
前記第1の冷却モジュールは、第1の内部容積内に前記第1の計算ユニットとともに封入される第1の冷却液体をさらに収容し、前記第2の冷却モジュールは、第2の内部容積内に前記第2の計算ユニットとともに封入される第2の冷却液体をさらに収容する、先行する請求項のいずれか1項に記載の計算システム。
【請求項13】
前記第1の冷却モジュールは、前記第1の内部容積から前記第1の冷却液体を受け取り、前記第1の液体冷却材から第1のヒートシンク冷却材に熱を伝達するように構成される第1の熱交換器をさらに備え、前記第2の冷却モジュールは、前記第2の内部容積から前記第2の冷却液体を受け取り、前記第2の液体冷却材から第2のヒートシンク冷却材に熱を伝達するように構成される第2の熱交換器をさらに備える、請求項12に記載の計算システム。
【請求項14】
前記第1の熱交換器は前記第1のハウジング内にあり、前記第2の熱交換器は前記第2のハウジング内にある、請求項13の計算モジュール。
【請求項15】
前記第1のヒートシンク冷却材および前記第2のヒートシンク冷却材は、両方とも、それぞれの冷却材入口を通して前記第1の冷却モジュールおよび前記第2の冷却モジュールの外部から受け取られる二次冷却材液体であり、前記サーバラックは、前記第1の冷却モジュールおよび前記第2の冷却モジュールの各々のそれぞれの冷却材入口に前記二次冷却材液体を供給するための配管をさらに含む、請求項13または14に記載の計算モジュール。
【請求項16】
前記第1の冷却モジュールは、前記第1の内部容積と前記第1の熱交換器との間で前記第1の液体冷却材を流動させるように構成される第1のポンプをさらに備え、前記第2の冷却モジュールは、前記第2の内部容積と前記第2の熱交換器との間で前記第2の液体冷却材を流動させるように構成される第2のポンプをさらに備える、請求項13~15のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項17】
前記第1の計算ユニットおよび前記第2の計算ユニットのうちの少なくとも1つは、4kWの電力を消費するように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載の計算システム。
【請求項18】
発熱電子デバイスを、内部容積内に、液体冷却材とともに収容するための冷却モジュールであって、前記冷却モジュールは、上側壁と、前記上側壁の反対側の下側壁と、前記下側壁と前記上側壁とを接続する少なくとも1つの側壁とを画定するハウジングを備え、前記上側壁と、前記下側壁と、前記少なくとも1つの側壁とは、前記内部容積を画定し、
(a)前記少なくとも1つの側壁は、第1の材料層と、前記内部容積からの圧力に対する前記第1の材料層の弾性および/または前記第1材料層の断熱能力を向上させる補強適合とを含む、
(b)前記下側壁および/もしくは前記上側壁は、少なくとも1つの周縁部分よりも対向壁に近い中央部分を有し、または、前記下側壁は、前記内部容積の縁部部分においての方が、前記内部容積の別の部分においてよりも、前記下側壁の外側面に近い、前記内部容積の表面を規定する、
(c)前記ハウジングは、前記下側壁および前記少なくとも1つの側壁の第1の部分を画定するベース部分と、前記ベース部分から分離可能であり、前記上側壁および前記少なくとも1つの側壁の第2の部分を画定する蓋とを含み、前記ベース部分および前記蓋は、前記内部容積を形成するように協働して配置され、前記蓋の前記少なくとも1つの側壁の前記第2の部分は、前記協働中に前記内部容積に近い前記ベース部分の前記少なくとも1つの側壁の前記第1の部分と重なるように配置される隆起部を備える、
(d)前記冷却モジュールは、前記内部容積内に位置する第1の部分を有し、前記内部容積の外側に第2の部分を有するように前記少なくとも1つの側壁を通過し、それによって前記内部容積の外側から前記内部容積内への熱の伝導を可能にするように構成される、熱伝導性構成要素をさらに含む、の1つ以上である、冷却モジュール。
【請求項19】
(a)が適用され、前記第1の材料層はプラスチックもしくは金属であるか、または(b)、(c)もしくは(d)が適用され、前記ハウジングはプラスチック、シートメタルまたは鋳造金属から形成される、請求項18に記載の冷却モジュール。
【請求項20】
前記少なくとも1つの側壁は、前記ハウジングが略直方体形状を有するように、4つの側壁を備える、請求項18または19に記載の冷却モジュール。
【請求項21】
(a)が適用され、前記補強適合は、
(i)二重壁ハウジングを形成するように前記第1の材料層から離間した第2の材料層と、
(ii)補強を与えるよう、前記第1の材料層に取り付けられるかまたは前記第1の材料層と一体に形成され、前記第1の材料層に垂直に形成され、前記ハウジングの前記下側壁、前記上側壁、および前記少なくとも1つの側壁のうちの1つ以上に連結される支持構造と、
(iii)補強を与えるよう、前記第1の材料層に取り付けられ、前記ハウジングの前記下側壁および/または前記上側壁に連結されるパネルとのうちの1つ以上を含む、請求項18~20のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項22】
前記第2の材料層はプラスチックもしくは金属であり、または前記補強適合は、(ii)支持構造を備え、前記支持構造は、細長いリブ、十字模様、および格子模様形状の1つ以上を含むパターンを有するように形成される、請求項21に記載の冷却モジュール。
【請求項23】
前記補強適合は、(iii)パネルを含み、前記パネルは、反射性の内側面を有する、請求項21または22に記載の冷却モジュール。
【請求項24】
(b)が適用され、前記上側壁および/または前記下側壁は、前記中央部分と前記少なくとも1つの側壁に隣接する少なくとも1つの縁との間で傾斜している、請求項18~23のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項25】
(b)が適用され、前記周縁部分は、前記少なくとも1つの側壁に隣接する少なくとも1つの縁に沿って形成される溝によって画定され、前記溝は、前記中央部分よりも対向壁からより離間されている、請求項18~24のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項26】
前記内部容積は細長い形状を有し、前記下側壁は前記内部容積の細長い端部で傾斜している、請求項24または25に記載の冷却モジュール。
【請求項27】
(b)が適用され、前記冷却モジュールは、前記下側壁の外側面により近い前記内部容積の表面上に位置決めされるポンプをさらに含む、請求項18~26のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項28】
前記ハウジングは、前記下側壁および前記少なくとも1つの側壁の第1の部分を画定するベース部分と、前記ベース部分から分離可能であり、前記上側壁および前記少なくとも1つの側壁の第2の部分を画定する蓋とを含み、前記ベース部分および前記蓋は、前記内部容積を形成するよう協働のために配置され、
また、前記蓋は突起を備え、前記ベース部分は、前記内部容積が形成されるときに封止を形成するように前記ベース部分と前記蓋とが協働するときに前記蓋の前記突起を受けるように構成される封止部分を備える、請求項18~27のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項29】
前記封止部分は、前記蓋の前記突起によって圧縮可能であり、または前記封止部分は、前記ベース部分と前記蓋とが協働するときに前記蓋の前記突起を受容するように構成される凹部を備える、請求項28に記載の冷却モジュール。
【請求項30】
(c)が適用され、前記隆起部は前記突起よりも長い、請求項28または29に記載の冷却モジュール。
【請求項31】
(d)が適用され、前記熱伝導性構成要素は金属製である、請求項18~30のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項32】
(d)が適用され、前記熱伝導性構成要素は、少なくとも10Wの熱出力を運ぶような大きさである、請求項18~31のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項33】
前記内部容積から液体冷却材を受け取り、前記液体冷却材からヒートシンク冷却材に熱を伝達するように構成される熱交換器をさらに含む、請求項18~32のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項34】
前記熱交換器は前記内部容積内にある、請求項33に記載の冷却モジュール。
【請求項35】
前記ヒートシンク冷却材は、前記冷却モジュールの外部から受け取られる第2の液体冷却材であり、前記冷却モジュールは、さらに、
前記第2の液体冷却材を受け取り、受け取った前記第2の液体冷却材を前記熱交換器に供給するための冷却材入口と、
熱伝達に続いて、前記熱交換器から前記第2の液体冷却材を受け取るための冷却材出口とを含む、請求項33または34に記載の冷却モジュール。
【請求項36】
前記熱交換器と前記内部容積との間に液体冷却材を流動させるように構成されるポンプをさらに含む、請求項33~35のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項37】
前記発熱電子デバイスおよび/または前記液体冷却材を前記内部容積内にさらに含む、請求項18~36のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項38】
前記発熱電子デバイスは、平面回路基板を備え、前記平面回路基板は、前記回路基板の面が前記少なくとも1つの側壁に実質的に平行に延びるように、前記内部容積内に取り付けられる、請求項37に記載の冷却モジュール。
【請求項39】
前記内部容積内の液体冷却材の量は、前記発熱電子デバイスを覆うには不十分である、請求項37または38に記載の冷却モジュール。
【請求項40】
前記発熱電子デバイスは、コンピュータ処理ユニット、グラフィカル処理ユニット、ネットワークスイッチ、コンピュータ記憶装置、1つ以上のディスクドライブ、および電源ユニットのうちの1つ以上を含む、請求項18~39のいずれか1項に記載の冷却モジュール。
【請求項41】
計算システムであって、
複数の計算ユニットを保持するためのサーバラックと、
前記サーバラックにおいて取り付けるための第1の冷却モジュールとを備え、前記第1の冷却モジュールは、第1の計算ユニットとして第1の発熱電子デバイスを備え、前記第1の冷却モジュールは、請求項18~40のいずれか1項に従い、前記計算システムはさらに、
前記サーバラックにおいて取り付けるための第2の冷却モジュールを備え、前記第2の冷却モジュールは、第2の計算ユニットとして第2の発熱電子デバイスを備え、前記第2の冷却モジュールは、請求項18~40のいずれか1項に従い、
前記第1の冷却モジュールの前記ハウジングの高さは、前記第2の冷却モジュールの前記ハウジングの高さと同じである、計算システム。
【請求項42】
さらに、請求項1~17のいずれか1項に従う、請求項41に記載の計算システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野
本開示は、内部容積内に発熱電子デバイスを収容するための冷却モジュール、および/またはサーバラックに取り付けられる複数の冷却モジュールを備える計算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
多くの種類の電気部品は、動作中に熱を発生させる。特に、マザーボード、中央処理ユニット(CPU)、グラフィカル処理ユニット(GPU)、メモリモジュール、ハードディスク、および電源ユニット(PSU)などの電気コンピュータコンポーネントは、使用時にかなりの量の熱を放散し得る。電気部品が高温に加熱されると、損傷を引き起こし、性能に影響を及ぼし、または安全性の危険を引き起こし得る。したがって、電気部品を効果的かつ安全に冷却するための効率的で高性能なシステムを見出すために、かなりの努力がなされている。
【0003】
冷却システムの1つのタイプは、液体冷却を用いる。異なる液体冷却アセンブリが実践されているが、一般に、電気部品は、発熱電気部品と冷却材との間の熱交換のために大きな表面積を与えるように冷却材液体に浸漬される。
【0004】
国際特許公開第WO-2010/130993およびUS特許出願公開2010/0290190号(本願と共通に譲渡され、それらの内容は参照により本明細書に組み込まれる)は、1つ以上の発熱電子部品を、電子部品が浸漬される(一次)液体冷却材とともに収容するための封止可能モジュールを用いる冷却装置を記載する。電子部品を、電子部品から熱を運び去る冷却材に浸漬することは、熱力学的に効率的であり得る。熱は、封止可能モジュールの内側の一次液体冷却材から封止可能モジュールの外側の二次液体冷却材に伝達される。これは、突起を有する伝導面(コールドプレート)を用いて、伝導面と冷却されるデバイスとの間の距離を減少させる。この設計では、一次液体冷却材は対流によって流れ、冷却材の膨張は圧力増加につながり得るので、かなりの量の冷却材が必要である。封止可能モジュール用のハウジングは、通常、金属材料から形成されるが、合成プラスチック材料の使用が、代替の可能性として考察される。複数のモジュールをラックに取り付けてもよい。
【0005】
国際特許公開第WO-2018/096362号は、この設計に対する後の変形を開示しており、一次液体冷却材が封止可能モジュール(エンクロージャ)内で圧送され、熱交換器が、一次液体冷却材から二次液体冷却材への熱の伝達のためにエンクロージャ内に設けられる。この後の変形において必要とされる冷却材の量は、前の設計よりも著しく少ない。圧力増加による著しい膨張を避けるために、一次液体冷却材またはハードウェアによって占有されない(言い換えれば、空気によって占められる)エンクロージャ内の容積は最小に保たれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの既存の設計は、高い冷却効率を与えることができる。しかしながら、各冷却モジュールは、典型的には、1種類の電子部品またはデバイスを冷却するように設計される。異なる種類の電子部品やデバイスを効率的かつ簡単な態様で用いることができる、冷却モジュールおよび複数の冷却モジュールを取り付けるためのラックを提供することが、望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
この背景に対して、請求項1または請求項41による計算システム、および請求項18による内部容積内に発熱電子デバイスを収容するための冷却モジュールが提供される。
【0008】
一態様によれば、概して、計算システムであって、複数の計算ユニットを高さ寸法において異なる高さに保持するためのサーバラックと、サーバラックにおいて取り付けるための第1および第2の冷却モジュールとを備え、第1および第2の冷却モジュールは、各々、それぞれの計算ユニットを取り囲み、高さ寸法において同じサイズを有するそれぞれのハウジングを備える、計算システムが提供される。2つの計算ユニットは、異なる種類の情報技術機器(ITE)のものである。ITEのタイプは、少なくとも1つのコンピュータ処理ユニット(CPU)、少なくとも1つのグラフィカル処理ユニット(GPU)、少なくとも1つの電源ユニット(PSU)、1つ以上のネットワーキングスイッチ、および1つ以上のディスクドライブを含んでもよい。任意選択的に、2つの冷却モジュールのすべての寸法は同じである。
【0009】
いくつかの実施形態では、サーバラック内のすべての冷却モジュールは、少なくとも2つの異なる冷却モジュール内に少なくとも2つの異なるタイプのITEを収容するにもかかわらず、高さ寸法において同じサイズを有してもよい。あるいは、サーバラック内のすべての冷却モジュールは、(少なくとも2つの異なる冷却モジュールにおいて)少なくとも2つの異なる種類のITE、およびより好ましくは(少なくとも3つの異なる冷却モジュールにおいて)少なくとも3つの異なる種類のITEを収容する場合、高さ寸法において2つの異なるサイズのうちの1つを有してもよい。
【0010】
計算ユニットの各々は、任意選択的に、同じ種類の情報技術機器の複数のデバイスから構成される。計算ユニットのうちの1つは、1つ以上の電源ユニット(PSU)を備えてもよく、他のものは他の何か(たとえばCPUまたはGPU)を備えてもよい。第1の冷却モジュールの、第2の冷却モジュールの反対側に、第3の冷却モジュールを設けることができる(任意選択で、第1および第2の冷却モジュールと同じ高さおよび/または同じ他の寸法を有する)。有利なことに、各々が1つ以上のPSUを有する2つの冷却モジュールが、サーバラック内において隣接せずに、設けられてもよい。しかしながら、CPUやGPUを各々が有する2つの冷却モジュールを隣接して設けてもよい。
【0011】
1つ以上のPSUが冷却モジュール内に提供される場合、それは、以下のうちの1つ以上であってもよく、すなわち、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたはすべての他の冷却モジュールの電気的要件(例えば、少なくとも25kWの電力)を供給するのに十分である;各PSUは、単一の他の冷却モジュールの電気的要件を供給するのに十分である;および冗長性(N+1)を与えるのに十分な複数のPSUを含む。各計算ユニットは、最大4kWの電力を消費するように定格化され得る。
【0012】
サーバラック内の冷却モジュールの数は、少なくとも4、6、または8であり、任意選択でより多くてもよい。冷却モジュールのすべては、好ましくは同じ高さを有し、より好ましくはすべて同じ寸法を有する。
【0013】
各冷却モジュールは、それぞれの内部容積内にそれぞれの計算ユニットとともに、それぞれの冷却液体を、封入される状態で、収容することができる。各冷却モジュールは、それぞれの内部容積からそれぞれの冷却液体を受け取り、それぞれの液体冷却材からそれぞれのヒートシンク冷却材に熱を伝達するように構成されたそれぞれの熱交換器(それぞれの内部容積内にあってもよい)をさらに含んでもよい。ヒートシンク冷却材はすべて、サーバラック内において配管を介して冷却モジュールに供給される同じ二次冷却材液体(例えば水)であってもよい。各冷却モジュール内のそれぞれのポンプが、内部容積内のそれぞれの冷却液体の(熱交換器への、および熱交換器からの)流れを促進し得る。
【0014】
本明細書に開示される任意の他の態様と組み合わせることができるさらに別の態様では、発熱電子デバイスを内部容積内に液体冷却材とともに、典型的にはコンピュータサーバ(ブレード)の形態で、収容するための冷却モジュールが考慮され得る。冷却モジュールは、上側壁と、上側壁に対向する下側壁と、下側壁と上側壁とを接続する少なくとも1つの側壁(好ましくは、略直方体形状を画定するよう4つの側壁)とを画定するハウジングを有する。上側壁、下側壁、および少なくとも1つの側壁は、内部容積を画定する。冷却モジュールは、ハウジングを改善するよう、いくつかの適合のうちの1つ以上を有する。ハウジングの一部、大部分、または実質的にすべては、プラスチックおよび/または金属(例えば、鋼および/もしくはアルミニウムを含む鋳造金属またはシートメタル)から形成されてもよい。
【0015】
適合は:(a)側壁は、材料(例えばプラスチック)の層と、内部容積からの圧力に対する弾性および/またはその断熱能力を向上させる何らかの種類の補強適合とから形成される;(b)下側壁および/または上側壁において傾斜または段差が変化して、対向壁の中央部分が周縁よりも近くなるように、または上側もしくは下側壁構造の厚みが、周縁においてのほうが、中央部分においてよりも小さくなるか、または周縁の一部においてのほうが、周縁の他の一部においてよりも大きくなるようにする;(c)ハウジングは、ベースと、内部容積を画定するよう一緒に置くことができる蓋とに分かれ、蓋は、ベース内部容積内に座する張り出し(隆起部)を有する;(d)内部容積の外側から内部(液体冷却材)に熱を伝導する熱伝導性構成要素(プレートなど、典型的には金属)、のうちの1つ以上を含み得る。
【0016】
補強適合は、(i)二重壁ハウジングを形成するように第1の層から離間した第2の材料層、(ii)補強のために層に取り付けられるかまたはそれと一体に形成された支持構造体(肋体、ピン、フィン、または隆起部など)、および(iii)第1の材料層に取り付けられるパネル、のうちの1つ以上であり得る。支持構造は、細長い肋体、十文字模様、および格子模様形状のうちの1つ以上を含むパターンを有するように形成されてもよい。パネルは、反射性の内側面を有することができる。
【0017】
内部容積の周縁の一部または全部は、少なくとも1つの側壁に隣接する少なくとも1つの縁に沿って形成される溝によって画定されてもよい。溝は、中央部分よりも対向壁から離間され得る。
【0018】
蓋からの突起は、ベース上の封止部分(一例では変形可能または圧縮可能であってもよく、または別の例では凹部によって形成されてもよい)と嵌合して封止を形成することができる。蓋上の張り出しまたは隆起部は、突起よりも長い(または少なくとも蓋の主部分からさらに延びて出る)ことが好ましい。
【0019】
熱交換器(内部容積内にあってもよい)が、液体冷却材からヒートシンク冷却材に熱を伝達する。ヒートシンク冷却材は、冷却モジュールの外部から受け取られ得る二次液体冷却材であり得る。ポンプが、内部容積内で液体冷却材の流動を引き起こし得る。ポンプは、内部容積の高さ寸法がより大きい、外側部分または細長い端部に配置されてもよい。
【0020】
電子デバイスは、水平(上側壁および/または上側壁に平行)または垂直(側壁に平行)に取り付けられ得る平面回路基板を備え得る。電子デバイスは、コンピュータ処理ユニット、グラフィカル処理ユニット、ネットワークスイッチ、コンピュータ記憶装置、1つ以上のディスクドライブ、および電源ユニットのうちの1つ以上であってもよい。液体冷却材の量は、発熱電子デバイスを覆うのに不十分な量であることが好ましい。
【0021】
別の態様では、計算システムであって、複数の計算ユニットを保持するためのサーバラックと、サーバラックにおいて取り付けるための、同じ高さを有する2つの冷却モジュールとを備える計算システムが考慮され得る。任意選択的に、冷却モジュールの寸法はすべて同じである。各冷却モジュールは、それぞれの電子デバイスを計算ユニットとして備える。2つの計算ユニットは、異なる種類の情報技術機器であることが好ましい。
【0022】
本発明は、いくつかの方法で実施することができ、好適な実施形態は、例としてのみ、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本開示による冷却モジュールハウジングの一実施形態の正面斜視図である。
図2図1の実施形態の背面斜視図である。
図3】第1の設計による図1の実施形態の分解背面斜視図である。
図4】第2の設計による図1の実施形態の正面斜視図である。
図5】第3の設計による図1の実施形態の正面斜視図である。
図6図1の実施形態の断面図である。
図7図6の一部をより詳細に示す。
図8】蓋部がベース部分から分離された図1の実施形態の正面斜視図である。
図9】本開示による冷却モジュールハウジングの第2の実施形態の正面斜視図である。
図10図9の実施形態の背面斜視図である。
図11図9の実施形態の分解背面斜視図である。
図12】本開示の別の実施形態による概略断面図である。
図13】本開示の実施形態による、冷却モジュールで埋められたサーバラックの正面図である。
図14図13の実施形態の正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
同一の特徴が異なる図面に示されている場合、同一の参照番号が用いられる。
好ましい実施形態の詳細な記載
本開示は、冷却モジュール(すなわち、電子部品または電子デバイスを収容および冷却するためのモジュール)および複数の冷却モジュールを取り付けるためのラックの改良に関する。両方の態様がつながっており、実際には一緒に用いられ得るが、それらは以下で個々に説明される。1つの態様からの特徴が別の態様において用いられ得ることを理解されたい。
【0025】
最初に図1を参照すると、冷却モジュールハウジングの一実施形態の正面斜視図が示される。冷却モジュールハウジング10は、ベース部分20および蓋30を備える。ベース部分20は、略直方体形状であり、内部容積(後述する図に示す)を画定し、内部容積は、冷却用の電子デバイスおよび液体冷却材を収容することができる。液体冷却材は、以降、一次液体冷却材と称される。これは、以下で説明するように、冷却モジュールによって用いられる他の冷却材と区別するためのものである。電子デバイスは、情報技術機器(ITE)のアイテムであり得、その例を以下に述べる。
【0026】
図1に示されるように、ベース部分20は、ラック取り外しハンドル21、担持ハンドル22、クリップ29、ならびに通信およびユーザインターフェースパネル55を含む。ベース部分20は、典型的にはプラスチック材料から形成され、成形されてもよい。そのようなプラスチック材料は、有利なことに、断熱性であり、それにより、冷却モジュール10内での電子部品または電子デバイスの動作中にベース部分が過度に熱くなりすぎて触れられなくなることがない。蓋30は、クリップ29が蓋30の対応する嵌合部分上に嵌合すると、内部容積を密閉するよう封止が形成されるように、ベース部分20と嵌合するサイズおよび形状である。
【0027】
通信およびユーザインターフェースパネル55は、(以下で説明するように)冷却モジュール10内に収容された電子デバイスとインターフェース接続するための少なくとも1つの、典型的には複数の通信コネクタ、例えばユニバーサルシリアルバス(USB)タイプのコネクタ(ソケット)を備える。さらに、パネル55は、冷却モジュール10内に収容された電子デバイスがユーザとインターフェースをとるための任意の視覚的インジケータおよび/またはボタン(電源ボタンなど)を含む。
【0028】
次に図2を参照すると、図1の実施形態の背面斜視図が示される。前の図と同じ特徴が示されている場合、同じ参照番号が用いられる。この図では、ベース部分20のさらなる特徴が見られる。具体的には、ベース部分は、流体コネクタ23および電源コネクタ24を含む。流体コネクタ23は、二次冷却流体を一般に二次冷却材液体(例えば水)の形態で冷却モジュール10の外部で受け取り、それを冷却モジュール10内の熱交換器(図示せず)に供給するように設計されている。熱交換器は、内部容積内の一次液体冷却材から二次冷却材液体に熱を伝達する。したがって、二次冷却材液体は、熱交換器から熱を受け取り、それぞれの流体コネクタ23を介して冷却モジュール10から出る。流体コネクタ23は、冷却モジュール10がラック内に配置されたときに、二次冷却材液体を与え、それに応じて二次冷却材液体を除くために、ラック内の好適なコネクタとブラインド嵌合するように構成されてもよい。
【0029】
ベース部分20および/または蓋30は、強度(特に内部容積からの圧力に対する弾性に関して)および断熱性の両方を与えるように設計される。内部容積からの圧力は、電子デバイスが一次液体冷却材を加熱し、それによって一次液体冷却材および/または同じく内部容積に収容された空気の膨張を引き起こすことによって、生じ得る。特に、内部容積内の一次液体冷却材の高さは、特に内部容積内に収容された電子デバイスが沈まないように、比較的低いことが意図される。一般に、これは、一次液体冷却材が、電子デバイスによって占められない内部容積の20%、15%、10%、またはさらには5%以下を占める結果となり得る。結果として、動作中、内部容積内にはかなりの量の空気が存在し、空気の熱膨張係数は、典型的には、一次液体冷却材の熱膨張係数と比較して高い。これにより、内部容積内に高圧が生じることになる。ベース部分20はプラスチック材料から形成されているが、これは、ベース部分20の断熱性が高いことを必ずしも意味しない。内部容積内の一次液体冷却材(およびすべての空気)の温度は、動作中に著しく上昇するので、ハウジングの断熱が望ましい。強度および断熱性の点で同じ考慮事項が蓋30に当てはまる。ベース部分20および蓋30の両方において、ハウジングの弾性および/または断熱性を向上させるいくつかの補強適合について、少なくとも図3図5を参照して以下で説明する。
【0030】
図3を参照すると、第1の設計による図1の実施形態の分解背面斜視図が示される。前の図面と同じ特徴が示されている場合、同じ参照番号が用いられている。この第1の設計では、ベース部分20および蓋30は、二重壁構造を用いて形成される。具体的には、内側のプラスチック層26は、第1のプラスチック層26に取り付けられるかまたは第1のプラスチック層26と一体に形成される支持構造とともに形成され、支持構造は第1のプラスチック層に対して垂直に形成される。この場合、支持構造は、格子模様の六角形(ハニカム)形状に配置されたリブの形態をとる。支持構造は、ベース部分20の下側壁に連結される。支持構造は、第1のプラスチック層26が、他の態様では必要であろうよりも薄くなることを可能にし得る。第2のプラスチック層25は、支持構造および第1のプラスチック層26上に(それに平行に)嵌合して、二重壁を形成する。冷却モジュール10の後壁には、第2の別のプラスチック層27を用いて同様の構造が設けられる。この第2の別のプラスチック層27は、第2のプラスチック層25と同じ材料から(典型的には同じ厚みで)形成されるが、流体コネクタ23および空気コネクタ24が嵌合できる穴を有する。
【0031】
蓋30は、特に冷却モジュール10の上側壁を形成する蓋30の部分に関して、ベース部分20と同様の構造で形成される。第1のプラスチック層36は、それに取り付けられるかまたはそれと一体に形成される支持構造とともに形成される。再び、格子模様の六角形(ハニカム)支持構造が用いられる。第2のプラスチック層35が、第1のプラスチック層36上に嵌合する。
【0032】
蓋30の側部は、支持構造を用いず、上側壁を形成する部分とわずかに異なるように形成される。プラスチックの二重層34が提供される。プラスチックの二重層34の間の隙間は、クリップ29が蓋30と嵌合することを可能にする。これは、以下により詳細に示される。
【0033】
図3に示す第1の設計の代替形態が可能である。次に図4を参照すると、第2の設計による図1の実施形態の正面斜視図である。これは、単一壁構造を用いる。前の図に示されるものと同じ特徴が描かれる場合、同一の参照番号が採用されている。この第2の設計は、第1の設計(図3に示される)と同様であるが、少なくともベース部分20において、第2のプラスチック層(第1のプラスチック層に対して平行)を用いない。しかしながら、強度(圧力弾性)および断熱性を改善するために、第1のプラスチック層26上に支持構造が依然として提供される。
【0034】
ここで図5を参照すると、第3の設計による図1の実施形態の正面斜視図が示される。前の図面に示された特徴が再び示されている場合、同一の参照番号が用いられている。この構造では、ベース部分120のためのハウジングは、第1のプラスチック層126およびパネル125を用いて形成される。パネルは、有利に剛性であり、プラスチックで形成されてもよいが、木材または別の材料で形成されてもよい。それは、第1のプラスチック層126よりも著しく厚く、したがって、弾性および断熱性の両方を与える。パネル126は、接着剤によって第1のプラスチック層126に固定される。パネル126の内側面(冷却モジュール10を基準とする)は、金属箔および/または別個の支持構造板などの反射材料で被覆されてもよい。反射材料は、(家屋中空壁および屋根構造に見られるものと同様に)放射熱が逃げるのを反射してもよい。
【0035】
ここで、冷却モジュール10の他の特徴を、そのハウジングの構造に関係なく、説明する。ここで図6を参照すると、図1の実施形態の断面図が示される。前の図面の特徴が示されている場合、同じ参照番号が用いられている。特に、ベース部分の側壁およびベース部分20の下側壁41について、第1のプラスチック層26を見ることができる。背面取外しハンドル21、流体接続部23、および電源コネクタ24も見える。加えて、内部容積50が示される。内部容積50内には、熱交換器60および一次冷却材マニホルド70が設けられている。圧力解放弁45も示される。
【0036】
内部容積50は、冷却モジュール10内に収容される電子部品または電子デバイスのための多種多様な情報技術機器(ITE)タイプおよび構成用の標準化された封体を画定する。これは、内部容積50のサイズおよび形状によって見ることができる。電子デバイスは、(特に、回路基板に実装されるとき、またはそうでなければ細長いとき、)概して平面状であり得、その場合、それらは、水平(デバイスの面が下側壁および/または上側壁に平行である場合)または垂直(デバイスの面が下側壁および/または上側壁に対して垂直である場合)に実装され得る。デバイスは、内部容積50内で一方または両方の次元で積み重ねられ得る。
【0037】
冷却モジュール10の性能を個々にかつ集合的に増大させる、いくつかのさらなる適合が示される。蓋30は、蓋30の上側壁40の内面が傾斜するように適合されている。その結果、上側壁40は、内部容積50の中央部分では下側壁41に近づき、内部容積50の周縁部分では下側壁41から遠ざかる。これは、圧力管理の改善を可能にし、凝縮のための戻り経路も与える。これは、蓋30の特定の(二重壁)構造について示されているが、代替の構造で冷却モジュール10の上側壁に適用されてもよい。
【0038】
ベース部分20は、蓋30がベース部分20に連結されたときに封止を与えるように適合される。変形可能(好ましくはゴム)封止28がベース部分に設けられる。突起36が、蓋30から延在し、封止28内に嵌合し、封止内に食い込み、一次液体冷却材が封止を通って出るのを防止することによって、ベース部分20と蓋30との間の封止の品質を向上させる。蓋30の一部として張り出し37も示される。この張り出し37は、多数の有利な特性を有する。第1に、それは、ベース部分20によって提供される開口部内に蓋30を正確に位置決めする能力を向上させる。第2に、それは、蓋30がベース部分20上に配置されるとき、一次液体冷却材のための凝縮戻り経路を方向付け、この経路が封止28に直接流れるのを防止する。第3に、それは、蓋30がベース部分20から離れた平坦な面(例えば机)上に置かれた際に、蓋30は、他の態様ではそうであろうよりもその平坦な面からさらに延在する。これにより、蓋30は、安全かつ制御された態様で平坦な面上に座することができる。この点に関して、張り出し37は、有利には、突起36よりも長い。
【0039】
参考のために、一次冷却材52の典型的な高さが示される。適合が、下側壁41になされてもよく、それは、一次液体冷却材の流れを改善し得る。例えば、下側壁41は、上側壁40と同様の態様で、同様の利点を伴って、形状化されてもよい(これは、上側壁40がそのように形状化されていない場合でも、有利に実現され得る)。追加的および代替的に、(後述するように)冷却材ウェル(図示せず)を下側壁41の縁に沿って設けて、熱交換器60に向かう改善された冷却材収集および方向転換を可能にしてもよい。
【0040】
圧力解放弁45は、通常の圧力管理に対して意図または構成はされず、特に、なぜならば、それは蒸発した一次冷却材の損失をもたらし得るからである。そうではなく、圧力解放弁45は、極端な圧力、例えば暴走事象の場合にのみ開くように構成される。
【0041】
また、図6には、内部容積50内の電子部品または電子デバイス(図示せず)とコネクタおよびユーザインターフェースパネル55との間の接続を可能にする入力/出力(I/O)インターフェースボード80も示される。このI/Oインターフェースボード80は、WO-2018/096360として公開され、「浸漬冷却される電子機器のためのI/O回路基板(I/O Circuit Board for Emersion-Cooled Electronics)」と題され、2017年11月27日に出願された同時係属中の国際特許出願PCT/GB2017/053553に記載されているものに従うことができ、その内容は参照によりその全体が組み込まれる。代替物(例えば、同時係属中の国際特許出願に記載されているボードの設計の変形物)も可能である。
【0042】
次に図7を参照すると、図6の一部分がより詳細に示される。上述の特徴に加えて、図7は、金属板90も示す。金属板90は、冷却モジュール10の一部を形成するが内部容積50内に位置していない電子機器からの熱の伝達を可能にする。これらは、例えばI/Oインターフェースボード80によって連結される、コネクタおよびユーザインターフェースパネル55の一部を形成する回路基板とを含み得る。熱は、金属板90によって、冷却モジュールの「乾燥」領域(一次液体冷却材がこの領域に流れることができないか、そうでなければ一次液体冷却材によってアクセスできないように構成される)から効果的に一次液体冷却材に伝達される。したがって、金属板90は、有利には、下側壁41に向かって、または下側壁41に隣接して、好ましくは、一次液体冷却材の高さ52より下に位置決めされる。これは、大抵の場合において、熱が一次液体冷却材に伝わることを可能にする。
【0043】
次に図8を参照すると、蓋部分30がベース部分20から分離された図1の実施形態の正面斜視図が示される。示される特徴の多くは、前の図面に示されており、同一の参照番号が用いられている。特に、クリップ29を受けるための蓋30上の協働部品39が見える。クリップ29および協働部品39は、ツールを必要とせずに、蓋30を迅速に開くこと(高速アクセス)を可能にする。また、この図には、直流電力コネクタ24の内部部分が示される。
【0044】
熱交換器60および一次冷却材マニホルド70も、この図においては、より明瞭である。熱交換器60は、プレート式熱交換器であり、典型的には5kWのサイズである。冷却材の経路は、例えば、WO-2018/096362として、公開され、「流体冷却システム(Fluid Cooling System)」と題され、2017年11月27日に出願された同時係属中の国際特許出願PCT/GB2017/053556に記載されているものに準拠し、その内容は参照によりその全体が組み込まれる。このアプローチでは、一次液体冷却材が熱交換器60で受け取られ、そこで、熱が一次液体冷却材から二次液体冷却材に伝達される。一次液体冷却材は、その後、マニホルド70に与えられ、そこから一次冷却材は、内部容積50の特定の部分に、内部容積50に提供される電子デバイスに基づいて、伝達される。ヒートシンク(図示せず)を、電子デバイス上またはその周囲に、特に、WO-2019/048864として公開され、「ヒートシンク、ヒートシンク構成、および液浸冷却用のモジュール(Heat Sink, Heat Sink Arrangement and Module for Liquid Emersion Cooling)」と題され、2018年9月6日に出願された、同時係属中の国際特許出願PCT/GB2018/052526に記載されている形態で設けることができ、その内容全体がここに参照により組み込まれる。そのようなヒートシンクは、電子デバイスから一次液体冷却材への熱の効率的な伝達を補助し得る。ポンプ65は、一次液体冷却材を流動させる。一次液体冷却材は、内部容積50から熱交換器60に圧送され、次いで、上述の経路に従う。この点に関して、冷却材ウェル(上述の通り)が、効果的に、圧送のために一次液体冷却材のためのリザーバを画定することによって、一次液体冷却材の効率的な流動を可能にし得る。特に冗長性のために、第2のポンプ(図示せず)を内部容積内に設けてもよい。換言すれば、提供されるポンプのうちの1つが故障しても、第2のポンプは、効率的な冷却(フェールオーバー機能)を可能にするのに必要な程度までであっても、一次液体冷却材の流れが継続することを可能にする。第2のポンプは、いくつかの実施形態または場合によっては、第1のポンプ65と並行して動作するように構成されてもよい。
【0045】
(上記の実施形態においては)プラスチックハウジングが好ましく、上記のように、ハウジングは、一部の実施形態では、部分的にのみプラスチックから形成されてもよい。他の実施形態では、ハウジングはプラスチックを含む必要はない。プラスチックとともに、またはプラスチックの代わりに用いられ得る材料の選択肢は、鋳造鋼、シートメタル、またはアルミニウムなどの金属を含み得る。金属または他の一般に熱伝導性の材料が用いられる場合、熱損失を防ぐために、外部においてハウジングの周りに(例えば発泡材料を用いて)断熱材を設けることができる。構造用のリブおよび二重壁構成などの、本明細書に記載されるいくつかの特徴は、構築材料としてプラスチックを使用するなどの材料選択の結果として用いられ得るため、外部断熱パネルを伴って金属から形成されるかまたはそれを含むハウジングにおいては、必要とされない場合がある。
【0046】
ここで、さらなる実施形態を、冷却モジュール100の第2の実施形態の正面斜視図である図9を参照して論ずる。また、図10を参照して、図9の実施形態の背面斜視図が示される。冷却モジュール100は、各々が鼻隠し板である、頂部外側面105、第1の側部外側面106、第2の側部外側面107、および後側外側面108を有する。鼻隠し板は、成型されるか、プラスチックから製造されるか、またはシートメタル(例えば、鋼またはアルミニウム)から製造されることができる。
【0047】
重要なことに(および前述の実施形態とは異なり)、冷却モジュール100の主要部分は、例えば鋼またはアルミニウムなどのシートメタル加工を用いる。これは、図11を参照して説明され、図11には、図9および図10の実施形態の分解背面斜視図が示される。この図では、冷却モジュール100のさらなる内部特徴が見られる。特に、冷却モジュール100は、頂部断熱材110、第1の側部断熱材111、第2の側部断熱材112、後側断熱材113、内側箱構造120、および肋材130を含む。
【0048】
内側箱構造120は、冷却されるITを保持し、上述したようにシートメタル構造を用いて製造される。内側箱構造120は、外側肋材130(変形例では省略されてもよい)を有する。この肋材130は、付加的な構造的完全性および剛性を与えるだけでなく、内側箱120全体を覆う断熱材110、111、112、113を適所に保持しもする。断熱材110、111、112、113の目的は、熱を周囲空気中へと伝達することとは対照的に、内側箱120内でできるだけ多くの熱を保持することである。これは、前述の実施形態でとったアプローチと同様である。外側面鼻隠し板105、106、107、108は、断熱材110、111、112、113を適所で挟み、(例えば、シャーシが定期的にラックから出し入れされる場合に)断熱材110、111、112、113をいかなる損傷からも保護し、美観のよいカバーを提供する。断熱材110、111、112、113は、肋材130のみによって、内側箱120と外側面鼻隠し板105、106、107、108との間の挟み込みによって、および/または接着剤もしくは固定具などの他の方法によって、適所に保持されてもよい。
【0049】
冷却モジュール100の第2の実施形態のその他の詳細は、上述の冷却モジュール1の第1の実施形態と同じであり得る。あるいは、これらを変更してもよい。
【0050】
(本明細書で論じる任意の実施形態に関して)本開示による冷却モジュールのさらなる態様をここで詳細に説明する。この目的のために、ここで図12を参照すると、本開示の別の実施形態による概略断面図が示される。冷却モジュール150は、(例えば、上記のように内側箱構造を有する)内側壁160と、外側壁170と、内側壁160と外側壁170との間の断熱材165と、水脚182を画定する、角度を付けられたベース構造180と、ポンプ190とを備える。内側壁160、外側壁170および断熱材165の詳細は、本明細書で説明される他の任意の実施形態(冷却モジュールのシートメタル、成形プラスチックまたはダイキャスト版を含む)と同様(または同じ)であってもよい。
【0051】
冷却モジュールの内側壁160は、角度を付けられたベース部分180を画定し、これは、冷却モジュール150の後部(または前部、つまり冷却モジュール150の細長い端部)に(例えば、溝の形態の)水脚182を形成する。ポンプ190は、水脚182内に取り付けられる。これは、ポンプ190がその周囲に高い冷却材高さ185を有することを可能にする。これは、冷却モジュール150全体にわたって高い冷却材高さを有する必要なく、ポンプ190のプライミングを補助し得る。換言すれば、水脚182から離れた冷却材187の高さは低くてもよい。これは、角度が付けられていないベースの使用と比較して、使用される必要がある冷却材の量を低減する。
【0052】
一般的に、発熱電子デバイスを内部容積内に液体冷却材とともに収容するための冷却モジュールが考えられる。冷却モジュールは、上側壁と、上側壁に対向する下側壁と、下側壁と上側壁とを接続する少なくとも1つの側壁とを画定するハウジングを備える。上側壁、下側壁、および少なくとも1つの側壁は、内部容積を画定する。本質的に、これは、電子デバイス用であって、液体冷却材を含むように封止可能である容器を画定し得る。好ましい実施形態では、少なくとも1つの側壁は、例えば、ハウジングが略直方体形状を有するように、4つの側壁を含む。一実施形態では、前記ハウジングは、前記下側壁および前記少なくとも1つの側壁の第1の部分を画定するベース部分と、前記ベース部分から分離可能であり、前記上側壁および前記少なくとも1つの側壁の第2の部分を画定する蓋とを含む。有利なことに、ベース部分および蓋は、内部容積を形成するように(例えば嵌合または関連付けによって)協働するように構成される。換言すると、容器は、ベース部分から分離する蓋を有してもよいが、ベース部分と蓋とを組み合わせると、内部容積が封止されてもよい。一実施形態では、発熱電子デバイスは、ITE、たとえば、コンピュータ処理ユニット、グラフィカル処理ユニット、ネットワークスイッチ、コンピュータ記憶装置、1つ以上のディスクドライブ、および電源ユニットのうちの1つ以上を含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、ハウジングは(実質的に)プラスチックで形成される。プラスチックは、断熱特性を可能にしながら、製造の容易さを有益に提供する。追加的または代替的に、ハウジングは、金属、例えばシートメタルまたは鋳造金属から形成されてもよい。好適な金属としては、鋼および/またはアルミニウムが挙げられる。
【0054】
任意選択的に、冷却モジュールは、内部容積内に発熱電子デバイスおよび/または液体冷却材を備えてもよい。本開示のいくつかの態様によると、前記蓋は任意選択で突起を備え、前記ベース部分は、前記内部容積が形成されるときに封止を形成するように前記ベース部分と前記蓋とが協働するときに前記蓋の前記突起を受けるように構成される封止部分を備える。この場合、封止部分は、蓋の突起によって圧縮可能であることが好ましい。あるいは、封止部分は、ベース部分と蓋とが協働するときに蓋の突起を受容するように構成された凹部を備える。
【0055】
本開示は、ハウジングに関連して考慮される多数の有利な特徴(アプローチ)を提供する。本開示によれば、これらのうちの任意の1つ以上が提供されてもよい(任意の組み合わせにおいて、いくつかの組み合わせは相乗的利点も与える)。これらの有利な特徴は、弾性、堅牢性、柔軟性(より広い範囲の電子デバイスを内部容積内に収容することができるという点において)、および/または熱効率を向上させ得る。
【0056】
第1のアプローチ(a)では、少なくとも1つの側壁は、第1のプラスチック層と、(第1のプラスチック層単独と比較して)内部容積からの圧力に対する第1のプラスチック層の弾性および/または第1のプラスチック層の断熱能力を向上させる補強適合(プラスチックで形成されてもよい)とを含む。これは、特に、弾性、柔軟性および熱効率を向上させ得る。例えば、補強適合は、(i)二重壁ハウジングを形成するように第1のプラスチック層から離間した第2のプラスチック層と、(ii)(例えば、リブ、ピンおよび/またはフィンを形成する)補強を与えるよう、前記第1のプラスチック層に取り付けられるかまたは前記第1のプラスチック層と一体に形成され、前記第1のプラスチック層に垂直に形成され、前記ハウジングの前記下側壁、前記上側壁、および前記少なくとも1つの側壁のうちの1つ以上に連結され、任意選択で、細長いリブ、十字模様、および格子模様形状の1つ以上を含むパターンを有するように形成される支持構造と、(iii)補強を与えるよう、前記第1のプラスチック層に取り付けられ(および第1の層よりも厚くてもよく)、前記ハウジングの前記下側壁および/または前記上側壁に連結されるパネルとのうちの1つ以上を含んでもよい。パネルは、反射性の内側面を有することができる。
【0057】
第2のアプローチ(b)では、前記下側壁および/もしくは前記上側壁は、少なくとも1つの周縁部分よりも対向壁に近いか、または前記内部容積の外側部分もしくは縁部部分(すなわち周縁)においての方が、前記内部容積の別の部分(例えば、内側部分もしくは中央部分、もしくは別の縁部分)においてよりも、前記下側壁の外側面に近い前記内部容積の表面を規定する、中央部分を有する。1つの点において、これは特に可撓性および熱効率を改善することができる。他の点では、液体冷却材が異なる高さで内部容積内に落ち着くことを可能にし、例えば、水脚または溝を画定する。実施形態では、上側壁および/または下側壁は、中央部分と少なくとも1つの側壁に隣接する少なくとも1つの縁との間で傾斜している。追加的または代替的に、周縁部分は、少なくとも1つの側壁に隣接する少なくとも1つの縁に沿って形成される溝によって画定されてもよい。そのような場合、溝は、中央部分よりも対向壁から離間され得る。内部容積は、細長い形状を有してもよく、上側壁および/または下側壁は、例えば、内部容積の細長い端部で傾斜してもよい。1つ以上のポンプは、下側壁の外側面により近い内部容積の表面(例えば、下側壁の水脚、溝、またはより薄い部分)に配置することができる。特に、これは、内部容積全体にわたって高い冷却材高さを有する必要なく、ポンプのプライミングを補助し得る。下側壁は単一の部分でなくてもよく、内側面を規定する第1の壁と、外側面を規定する(第1の壁から分離された)第2の壁とを含んでもよい。
【0058】
第3のアプローチ(c)では、蓋の少なくとも1つの側壁の第2の部分は、ベース部分と蓋との協働中に、内部容積に近いベース部分の少なくとも1つの側壁の第1の部分と重なるように配置される隆起部を備える。これは、堅牢性、弾性、柔軟性および熱効率を向上させ得る。そのような場合、蓋の隆起部は、蓋の突起よりも有利に長い。これは、蓋の隆起部が蓋を表面から突出させることを可能にし得る。
【0059】
第4のアプローチ(d)では、前記冷却モジュールは、前記内部容積内に位置する第1の部分を有し、前記内部容積の外側に第2の部分を有するように前記少なくとも1つの側壁を通過し、それによって前記内部容積の外側から前記内部容積内への熱の伝導を可能にするように構成される、熱伝導性構成要素をさらに含む。これは、特に、弾性、柔軟性および熱効率を向上させ得る。好ましくは、熱伝導性構成要素は、金属(アルミニウムなど)から形成される。いくつかの実施形態では、熱伝導性構成要素は、少なくとも10Wの熱出力を運ぶような大きさである。
【0060】
ここで、本明細書で提供される任意の態様またはアプローチに従って、いくつかの任意選択の特徴および/または実現例の詳細を説明する。例えば、冷却モジュールは、有利には、内部容積から液体冷却材(一次冷却材と見なされ得る)を受け取り、液体冷却材からヒートシンク冷却材(二次冷却材と見なされ得る)に熱を伝達するように構成された熱交換器をさらに含む。好ましくは、熱交換器は内部容積内にある。これは、より効率的な冷却を可能にし得る。有利なことに、熱交換器は、内部容積内の液体冷却材の実質的な相変化を回避するように構成される(ただし、実質的な相変化はなくてもいくらかの蒸発はあり得る)。いくつかの実施形態では、ヒートシンク冷却材は、冷却モジュールの外部から受け取られる第2の液体冷却材、例えば水(建物の主給水から提供されてもよい)である。次いで、冷却モジュールは、有益なことに、さらに、前記第2の液体冷却材を受け取り(または受け取るように構成され)、受け取った前記第2の液体冷却材を前記熱交換器に供給するための冷却材入口と、熱伝達に続いて、前記熱交換器から前記第2の液体冷却材を受け取るための(または受け取るように構成される)冷却材出口とを含む。好ましくは、冷却モジュールは、熱交換器と内部容積(の残部)との間で液体冷却材を流動させるように構成されたポンプをさらに備える。有利なことに、ポンプは内部容積内に配置または設けられる。
【0061】
発熱電子デバイスは、平面回路基板(例えば、CPUの場合、GPUまたはネットワークスイッチである)を備えてもよい。いくつかの実施形態では、平面回路基板は、回路基板の面が少なくとも1つの側壁に実質的に平行に延びるように、内部容積内に取り付けられる。例えば、回路基板の面は、上側壁または下側壁に実質的に垂直に延びることができる。あるいは、平面回路基板は、回路基板の面が上側壁または下側壁に実質的に平行に(例えば、少なくとも1つの側壁に実質的に垂直に)延びるように、内部容積内に取り付けられる。双方の選択肢は、冷却モジュールが複数の平面回路基板を備え、そのうちの少なくとも1つが、1つの態様で配向され、そのうちの少なくとも別のものが多の態様で配向される場合に可能である。
【0062】
好ましくは、内部容積内の液体冷却材の量は、発熱電子デバイスを覆うには不十分である(したがって、発熱電子デバイスは完全に水没しない)。実施形態において、発熱電子デバイスの表面積の少なくとも20%、25%、50%、または75%は、液体冷却材によって覆われない。冷却モジュール内の液体冷却材の高さは、(水平に配向されるとき、)冷却モジュールの高さの20%、15%、10%、または5%以下であってもよい。
【0063】
上記の説明は、冷却モジュール10に焦点を当てた。そのような冷却モジュールは、有益なことに、多種多様なITEを内部に収容することを可能にする。冷却モジュール内に異なるタイプのITEを配置することは、典型的にはラックに取り付けられるサーバ構成に有利であり得る。次に、サーバラック内における冷却モジュールの提供に関する本開示の態様について説明する。図13を参照すると、冷却モジュールで埋められたサーバラックの正面図が示される。サーバラック200は、8つの冷却モジュール、すなわち、第1の冷却モジュール210、第2のモジュール220、第3の冷却モジュール230、第4の冷却モジュール240、第5の冷却モジュール250、第6の冷却モジュール260、第7の冷却モジュール270、および第8の冷却モジュール280で埋められている。
【0064】
サーバラック200の高さ寸法(H)における各(すべての)冷却モジュールのサイズは同一である(ただし、代替案では、高さ寸法における各またはすべての冷却モジュールのサイズは、2つの選択肢のうちの1つだけから選択されてもよい)。すべての冷却モジュールの他の外形寸法も同じである。実際、冷却モジュールの各々は、図1図8の実施形態に従うが、これは厳密に必要ではない。しかしながら、冷却モジュールは、すべて同じ種類のITEを内部に収容するわけではない。この実施形態では、第1の冷却モジュール210はネットワークスイッチを備え、第2の冷却モジュール220はグラフィック処理ユニット(GPU)を備え、第3の冷却モジュール230は電源ユニット(PSU)を備え、第4の冷却モジュール240はディスクドライブ(JBODとも称される、独立したディスクドライブの冗長アレイとして動作するように構成されていないディスクドライブの集まり)を備え、第5の冷却モジュール250は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれるマザーボードを備え、第6の冷却モジュール260はPSUを備え、第7の冷却モジュール270はCPUを備え、第8の冷却モジュール280はCPUを備える。
【0065】
これは単なる例であり、他の構成も可能である。しかしながら、いくつかの原理が理解され得る。まず、2つの計算ユニットが隣接する冷却モジュール(CPU、GPU、ネットワークスイッチ、ディスクドライブ)、次いで1つの電源ユニット(PSU)において設けられる。また、各計算ユニットの電力要件は、好ましくは同じ(この場合、約4kW)である。電力を供給する冷却モジュール(この場合、第3冷却モジュール230および第6冷却モジュール260)は、同じ量の電力、この場合は25kWを供給するように構成される。これらの冷却モジュールの各々は、冗長電源(N+1)を備える。具体的には、各冷却モジュールに6つのPSUデバイスが設けられ、各PSUは5kWの電力を供給する。しかしながら、冷却モジュールは、25kWの電力を提供することのみを意図している。さらに、計算モジュール(第1の冷却モジュール210、第2の冷却モジュール220、第4の冷却モジュール240、第5の冷却モジュール250、第7の冷却モジュール270および第8の冷却モジュール280)の各々の総電力要件は24kWであることに留意されたい。したがって、すべての計算冷却モジュールに必要な電力のすべてを供給するために、ただ1つの電力冷却モジュールが必要とされるはずである。しかしながら、再び、冗長性のために、2つの電力冷却モジュールが設けられる。
【0066】
図14を参照すると、図13の実施形態の正面斜視図が示される。この図には、高さ寸法(H)、幅寸法(W)、深さ寸法(D)が示される。この形態では、サーバラック200は、液体冷却モジュール用の標準化されたプラットフォームを与えることができる。特に、(図1図8に示されるように)冷却材コネクタ23および電力コネクタ24に一致するように、標準化された電力および二次冷却材コネクタを各モジュールに設けることができる。
【0067】
サーバラック200構造は、ラックベースではなくモジュールベースで規模変更される。これにより、ラック効率を向上させ、コストを低減することができる。
【0068】
本開示の態様の利点は、改善された熱効率(これは、第2の液体冷却材の温度を、他の態様において可能な温度より高い温度にすることを可能にし得る);改善された品質および信頼性;低減されたコスト;冷却モジュール10を一次液体冷却材なしで輸送しやすくし、一次液体冷却材は、動作前に加えることができる;環境への熱損失を低減する;改善されたサービスおよび/または修理能力;大規模でのよりよい製造能力、を含み得る。
【0069】
概して、本開示の別の態様によれば、計算システムであって、複数の計算ユニットを高さ寸法において異なる高さに保持するためのサーバラックと、前記サーバラックにおいて取り付けるための第1の冷却モジュールとを備え、前記第1の冷却モジュールは、第1の計算ユニットを囲み込む第1のハウジングを備え、前記第1のハウジングは、前記高さ寸法において第1のサイズを有し、前記計算システムはさらに、前記サーバラックにおいて取り付けるための第2の冷却モジュールを備え、前記第2の冷却モジュールは、前記第1の計算ユニットとは異なる種類の情報技術機器である第2の計算ユニットを囲み込む第2のハウジングを備え、前記第2のハウジングは、前記高さ寸法において第2のサイズを有する、計算システムを提供することができる。有利には、第1および第2のサイズは同じである。同じ正面プロファイルの異なる冷却モジュール内の異なるタイプのITEをサーバラック内に収容することは、冷却モジュールのための既存のサーバラックからの著しい脱却を印す。そのようなアプローチは、柔軟性、拡張性および熱効率を改善することを可能にする。
【0070】
別の意味では、計算システムであって、複数の計算ユニットを保持するためのサーバラックと、サーバラックにおいて取り付けるために本明細書に開示され、第1の発熱電子デバイスを第1の計算ユニットとして備える、第1の冷却モジュールと、サーバラックにおいて取り付けるために本明細書に開示され、第2の発熱電子デバイスを第2の計算ユニットとして備える、第2の冷却モジュールとを備える、計算システムが考えられ得る。有益なことに、第1の冷却モジュールのハウジングの高さは、第2の冷却モジュールのハウジングの高さと同じである。有利なことに、第1の計算ユニットおよび第2の計算ユニットは、異なる種類の情報技術機器である。冷却モジュールが本開示に記載されるもののいずれかに従うことは特に有益であり得る(ただし、これは、冷却モジュールの任意の特定の実施形態のすべての特徴を有する必要があることを意味するものではない)。
【0071】
さらに別の意味では、計算システムであって、複数の計算ユニットを高さ寸法において異なる高さに保持するためのサーバラックと、計算ユニットのそれぞれ1つを各々が収容する複数の冷却モジュールとを備える、計算システムが考えられ得る。冷却モジュールのすべては、高さ寸法において同じサイズを有するか、または高さ寸法において2つの異なるサイズのうちの1つを有する。計算ユニットは、少なくとも2つの異なるタイプのITE(および、2つの異なるサイズが用いられる場合、好ましくは少なくとも3つの異なるタイプのITE)を含む。換言すれば、異なる種類のITEが、同じ高さの冷却モジュール、またはわずか2つの異なる高さの冷却モジュールに収容されてもよい(ある拡張実施形態は、異なる種類のITEが、わずか3つの異なる高さの冷却モジュールに収容されていると考えることができるが、これはあまり好ましくない)。特定の実施形態では、冷却モジュールの他の(少なくとも外側の)寸法は、すべての冷却モジュールについて同じである。
【0072】
好ましくは、3つ以上の冷却モジュールがある。その場合、サーバラックに保持される各計算ユニットは、それぞれの冷却モジュールに収容されることが考えられる。次いで、冷却モジュールの各々は、有利には、高さ寸法において同じサイズを有する。換言すれば、サーバラックは、すべて同じ高さを有するモジュールにおいて異なる種類のITEを保持する。好ましい実施形態では、すべての(外側および/または内側)寸法における第1および第2のハウジングのサイズは同じである。これは、サーバラックに保持されるすべての冷却モジュールに適用されてもよい。サーバラックは、少なくとも4つ、6つ、または8つの計算ユニットを保持するように構成されてもよい。第1の計算ユニットおよび第2の計算ユニットのうちの少なくとも1つ(好ましくは、サーバラック内の、両方、より好ましくはすべての冷却モジュール)は、4kWの電力を消費するように構成され(すなわち、それに対して定格化され)てもよい。
【0073】
有利には、第1および第2の計算ユニットの各々(および好ましくは、複数の計算ユニットのすべては、各々)、少なくとも1つのコンピュータ処理ユニット(CPU)、少なくとも1つのグラフィカル処理ユニット(GPU)、少なくとも1つの電源ユニット(PSU)、1つ以上のネットワーキングスイッチ、および1つ以上のディスクドライブを含む。いくつかの実施形態では、前記第1の計算ユニットは、同じ種類の情報技術機器の複数のデバイスから構成され、および/または、前記第2の計算ユニットは、同じ種類の情報技術機器の複数のデバイスから構成される。任意選択的に、サーバラックに保持される冷却モジュールのいずれも、同じ種類の情報技術機器の複数のデバイスから構成されてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、第1の冷却モジュールおよび第2の冷却モジュールは、サーバラック内に隣接して取り付けられる。次いで、第1の計算ユニットは、1つ以上の電源ユニットを備えてもよく、第2の計算ユニットは、第1の計算ユニットのものとは異なるタイプの情報技術機器を備えてもよい(またはその逆もまた同様である)。その場合、計算システムは、前記サーバラックにおいて、前記第1の冷却モジュールに、前記第2の冷却モジュールと対向する側で隣接して取り付けられる第3の冷却モジュールをさらに備えてもよい。前記第3の冷却モジュールは、有益には、前記第1の計算ユニットの情報技術機器とは異なる種類の情報技術機器である第3の計算ユニットを囲み込む第3のハウジングを含む。好ましくは、第3のハウジングは、高さ寸法が第1および第2のサイズと同じ第3のサイズを有する。
【0075】
いくつかの実施形態では、第1の計算ユニットは、少なくとも1つの電源ユニット(PSU)を備える。次いで、いくつかの任意選択的特徴のうちの1つ以上を設けることができる。例えば、第1の計算ユニットの少なくとも1つのPSUは、少なくとも6つの他の冷却モジュールの各々に収容されたそれぞれの計算ユニットに供給するのに十分な電力を与えるように構成されてもよい。別の場合において、第1の計算ユニットの少なくとも1つのPSUは、少なくとも25kWの電力を与えるように構成される。追加または代替として、第1の計算ユニットの少なくとも1つのPSUは、複数のPSUを含む。任意選択的に、その場合、各PSUは、好ましくは、単一の他の冷却モジュールにおいてすべての計算ユニットに供給するのに十分な電力を与えるように構成される。第1の計算ユニットの少なくとも1つのPSUが複数のPSUを含む別の選択肢では、複数のPSUにおけるPSUの数は、冗長性を与えるように構成されてもよい。好ましくは、そのようなすべての選択肢が適用される。一実施形態では、冷却モジュール(サーバラックに保持される冷却モジュールは、少なくとも3つまたは4つある)のうちの少なくとも2つの各々は、それぞれの電源ユニット(PSU)を備える。
【0076】
冷却モジュールは、本開示の任意の態様に従ってもよい。例えば、前記第1の冷却モジュールは、第1の内部容積内に前記第1の計算ユニットとともに封入される第1の冷却液体をさらに収容し、および/または前記第2の冷却モジュールは、第2の内部容積内に前記第2の計算ユニットとともに封入される第2の冷却液体をさらに収容してもよい。任意選択で、前記第1の冷却モジュールは、さらに、前記第1の内部容積から前記第1の冷却液体を受け取り、前記第1の液体冷却材から第1のヒートシンク冷却材に熱を伝達するように構成される第1の熱交換器(第1のハウジング内にあってもよい)を備え、および/または、前記第2の冷却モジュールは、さらに、前記第2の内部容積から前記第2の冷却液体を受け取り、前記第2の液体冷却材から第2のヒートシンク冷却材に熱を伝達するように構成される第2の熱交換器(第2のハウジング内にあってもよい)を備える。
【0077】
好ましい実施形態では、第1および第2のヒートシンク冷却材は両方とも、それぞれの冷却材入口を通して第1および第2の冷却モジュールの外部から受け取られる二次冷却材液体である。次いで、サーバラックは、好ましくは、第1および第2の冷却モジュールの各々のそれぞれの冷却材入口に二次冷却材液体を供給するための配管をさらに含む。
【0078】
任意選択で、前記第1の冷却モジュールは、前記第1の内部容積と前記第1の熱交換器との間で前記第1の液体冷却材を流動させるように構成される第1のポンプをさらに備え、および/または、前記第2の冷却モジュールは、前記第2の内部容積と前記第2の熱交換器との間で前記第2の液体冷却材を流動させるように構成される第2のポンプをさらに備える。
【0079】
特定の実施形態をここで説明してきたが、当業者は、様々な修正および変更が可能であることを理解するであろう。冷却モジュール10を参照すると、多種多様な異なる構造が可能であり得る。例えば、ハウジングは、冷却モジュールに補強および/または断熱性を与えるよう任意の適合を伴うプラスチックの単層を備えてもよい。(図3図4示されるように)支持構造が設けられている場合には、ピンまたはフィンに基づく構造など、リブの代替物が可能である。支持構造の形状は、格子模様の六角形に基づく必要はない。例えば、垂直線、水平線、十字線または他の形状が与えられてもよい。異なる形状の組み合わせも可能である。
【0080】
以上、2段階の液冷(一次液体冷却材および二次液体冷却材)について説明した。しかしながら、液冷を含み得る他の冷却段階(すなわち、1つ以上のさらなる液体冷却材)が提供されてもよい。冗長性は、熱交換器、冷却材マニホルド、または配管に関して、どの段階で提供されてもよい。
【0081】
すべてのタイプのITEが本開示において言及されたと考えられるが、当業者は、明示的に特定されなくても、他のタイプのITEが本開示によって包含されることを認識するであろう。
【0082】
本明細書に開示される特徴のすべては、そのような特徴および/またはステップのうちの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わせることができる。特に、本開示の各態様の好ましい特徴は、概して本開示のすべての態様に適用可能であり、態様のすべての特徴が、任意の組み合わせで用いられ得る。同様に、非必須の組み合わせで説明される特徴は、別々に(組み合わせてではなく)用いられてもよい。
【0083】
本明細書に開示されるデバイスのいずれかを製造および/または動作させる方法も提供される。本方法は、開示される特徴の各々を提供するステップ、および/またはその述べられた機能のためにそれぞれの特徴を構成するステップを含み得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】