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特表2022-524005細長い医療装置の電極位置を補正する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-27
(54)【発明の名称】細長い医療装置の電極位置を補正する方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/367 20210101AFI20220420BHJP
   A61B 5/33 20210101ALI20220420BHJP
【FI】
A61B5/367 100
A61B5/33 100
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552713
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(85)【翻訳文提出日】2021-11-02
(86)【国際出願番号】 US2020021026
(87)【国際公開番号】W WO2020181006
(87)【国際公開日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】62/813,996
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511177374
【氏名又は名称】セント・ジュード・メディカル,カーディオロジー・ディヴィジョン,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エイタン オレン
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127EE08
4C127HH13
(57)【要約】
【解決手段】本開示は、医療デバイスの画像を生成する前に、医療デバイスの電極から取得された測定誤差を考慮するシステム及び方法を対象とする。補正モデルは、最初に、電極及び磁気センサの両方を組み込んだ特殊な試験カテーテルを利用して生成される。試験カテーテルは、磁気センサを全く有さないか、又はより少ない磁気センサを有する臨床カテーテルと同一に構成される。試験カテーテルは、磁気センサ及び電極から応答(例えば、位置)を収集するために使用される。より正確な磁気センサから計算した電極位置を、電極応答から決定した潜在的に歪んだ位置にマッピングした。補正モデル(例えば、機械学習アルゴリズム)は、このような関係を用いてトレーニングされる。一旦トレーニングされると、修正モデルは、医療装置の画像を生成する前に生の電極応答を調整するために実装される。補正モデルは、磁気センサを欠く臨床使用カテーテルの生の電極応答を調整することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正する方法であって、
複数の電極と複数の磁気センサとを有するカテーテルから、複数のデータセットを取得するステップであって、各データセットは、前記電極の測定位置と前記磁気センサの測定位置とを含むステップと、
各データセットについて、各電極の測定位置を、磁気センサの測定位置から少なくとも部分的に決定される計算された電極位置にマッピングして補正モデルを生成するステップであって、前記補正モデルは、測定された電極位置を計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
1つの電極セットにつき、測定された電極位置の次のセットを取得するステップであって、前記1つの電極セットは、前記カテーテルの前記複数の電極と同数の及び共通の構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置の次のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状の画像を表示するステップと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記複数のデータセットを取得するステップは、前記カテーテルの前記電極及び前記磁気センサの応答を測定することをさらに含み、
前記カテーテルは、試験カテーテルである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定された電極位置の次のセットを取得するステップは、臨床使用カテーテルの電極の応答を測定するステップを含み、
前記試験カテーテル及び前記臨床使用カテーテルは、共通の形状及び共通の電極構成を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記マッピングするステップは、さらに、前記カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて、前記磁気センサの測定位置に基づく前記カテーテルのカテーテル形状を生成し、前記複数の電極のそれぞれにつき、前記カテーテル形状から計算された電極位置を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記マッピングするステップは、前記複数のデータセットを使用して機械学習アルゴリズムをトレーニングすることを含み、
前記機械学習アルゴリズムは、前記補正モデルを定義する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記機械学習アルゴリズムをトレーニングすることは、深部ニューラルネットワーク(DNN)をトレーニングすることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のデータセットからの前記電極の前記測定された位置及び前記磁気センサの前記測定された位置は、前記機械学習アルゴリズムに入力され、
前記機械学習アルゴリズムは、前記入力を計算された電極位置にマッピングする、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記測定された電極位置の次のセットを前記補正モデルに入力するステップは、前記機械学習アルゴリズムに、前記測定された電極位置の次のセットを入力することを含み、
前記機械学習アルゴリズムは、前記計算された電極位置のセットを出力する、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のデータセットを取得するステップは、前記カテーテルが3次元空間内に配置されている間に前記カテーテルの複数の位置及び向きについてのデータセットを取得することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正するためのシステムであって、
三次元空間における電極及び磁気センサの応答を測定するように構成された医療用位置決めシステムと、
非一時的なコンピュータ可読命令を記憶するためのプロセッサとメモリであって、前記命令は、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された複数のセット測定電極位置及び測定磁気センサ位置でトレーニングされた補正モデルにアクセスするステップであって、前記測定電極位置及び測定磁気位置が前記補正モデルに入力されて、前記測定電極位置が、前記測定磁気センサ位置から決定された前記計算電極位置にマッピングされる、ステップと、
前記医療用位置決めシステムから臨床用カテーテルの測定された電極位置のセットを取得するステップであって、前記臨床用カテーテルは、試験カテーテルとして共通の形状及び電極構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置を臨床使用カテーテルに対応するカテーテルモデルに入力して、前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、を実行する命令である、プロセッサ及びメモリと、
前記カテーテル形状の画像を表示するように構成されたディスプレイと、
を備える、システム。
【請求項11】
前記補正モデルにアクセスするステップを実行するための命令を含む前記非一時的なコンピュータ可読命令は、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された測定された応答の複数のセットにアクセスするステップと、
測定された応答の各セットについて、各電極の測定された位置を、磁気センサ位置から決定された計算された電極位置にマッピングして補正モデルを生成するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記非一時的なコンピュータ可読命令は、
測定された応答の各セットについて、前記複数の磁気センサの測定された位置を、前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルに入力して、前記試験カテーテルのカテーテル形状を生成するステップと、
前記複数の電極の各々について、前記カテーテル形状から前記計算された電極位置を生成するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記非一時的なコンピュータ可読命令は、
機械学習アルゴリズムをトレーニングするために、前記測定された応答の複数のセットを利用するステップを実行する命令を、さらに含み、
前記機械学習アルゴリズムは、前記補正モデルを定義する、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正するための命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
医療位置決めシステムから、複数の電極と複数の磁気センサとを有する試験カテーテルから取得された複数の測定応答のセットを取得するステップであって、測定応答の各セットは、電極の測定位置と磁気センサの測定位置とを含む、ステップと、
測定された応答の各セットについて、磁気センサ位置から決定された計算された電極位置に対する各電極の測定された位置をマッピングして補正モデルを生成するステップであって、前記補正モデルは、測定された電極位置を計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
臨床使用カテーテルから測定された電極位置のセットを取得するステップであって、前記臨床使用カテーテルは、前記試験カテーテルとして共通の形状及び電極構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置のセットを使用してカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状の画像をディスプレイに出力するステップと、
を実行可能である、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルにアクセスして、前記磁気センサの前記測定位置に基づいて前記試験カテーテルのカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状から、複数の前記電極の各々について前記計算された電極位置を生成するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記補正モデルを定義する機械学習アルゴリズムを、測定された応答の前記複数のセットを使用してトレーニングするステップ、
を実行する命令を、さらに含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
電極位置を補正するために機械学習アルゴリズムをトレーニングし使用するための方法であって、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された第1の複数のセットの測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置を用いて機械学習アルゴリズムを初期化するステップであって、前記測定された電極位置及び前記測定された磁気位置は、機械学習アルゴリズムに入力されて、測定された電極位置を、前記測定された磁気センサ位置から決定された計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
前記試験カテーテルから取得され前記測定された電極位置の次のセットを前記機械学習アルゴリズムに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて前記計算された電極位置のセットに基づくカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状に基づいて前記カテーテルの1又は複数の磁気センサの予測された位置を識別するステップと、
前記予測された磁気センサ位置を、前記測定された電極位置の次のセットに対応する測定された磁気センサ位置の次のセットと比較して、前記機械学習アルゴリズムのための誤差値を計算するステップと、
前記機械学習アルゴリズムを精緻化するために前記誤差値を利用するステップと、
を備える、方法。
【請求項18】
前記計算された誤差値が所定の閾値を下回るまで、前記カテーテルについて測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置の追加の次のセットについて、前記入力するステップ、生成するステップ、識別するステップ及び比較するステップを繰り返すステップをさらに含み、
前記機械学習アルゴリズムは、補正モデルを定義する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力するステップであって、前記測定された電極位置は、前記試験カテーテルの前記複数の電極に数及び構成が対応する電極のセットを備える臨床使用カテーテルから取得される、ステップと、
前記補正モデルから、前記使用カテーテルの電極のために計算された電極位置のセットを生成するステップと、
計算された電極位置のセットを用いて前記使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと、
を、さらに含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記機械学習アルゴリズムを初期化するステップは、測定された電極位置と測定された磁気センサ位置との前記第1の複数のセットを供給することを含み、
前記測定された電極位置と前記計算された電極位置との偏差が既知である、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記機械学習アルゴリズムをトレーニングするステップは、深部ニューラルネットワークの出力層が計算された電極位置を出力する、少なくとも第1及び第2の隠れ層を有する深部ニューラルネットワークのトレーニングを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記機械学習アルゴリズムを精緻化するために前記誤差値を利用するステップは、深部ニューラルネットワークのノード間の重みを調整するために、深部ニューラルネットワークを介して前記誤差値を逆伝播することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
トレーニングのための命令を記憶し、機械学習アルゴリズムを使用して電極位置を補正する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置の第1の複数のセットを用いて機械学習アルゴリズムを最初にトレーニングするステップであって、前記測定された電極位置及び前記測定された磁気センサ位置は、前記機械学習アルゴリズムに入力されて、前記測定された電極位置を、測定磁気センサ位置から決定された計算電極位置にマッピングする、ステップと、
前記試験カテーテルから取得された測定された電極位置の次のセットを前記機械学習アルゴリズムに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて、前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状に基づいて前記カテーテルの1又は複数の磁気センサの予測磁気センサ位置を識別するステップと、
前記予測された磁気センサ位置を、測定された電極位置のセットに対応する次の測定された磁気センサ位置のセットと比較して、前記機械学習アルゴリズムのための誤差値を計算するステップと、
前記誤差値を使用して機械学習アルゴリズムを精緻化するステップと、
を実行可能である、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記計算された誤差値が所定の閾値を下回るまで、前記カテーテルについて測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置の追加の次のセットについて、前記入力するステップ、生成するステップ、識別するステップ及び比較するステップを繰り返すステップを実行する命令をさらに含み、
前記機械学習アルゴリズムは、補正モデルを定義する、請求項23に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項25】
測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力するステップであって、前記測定された電極位置は、前記試験カテーテルの前記複数の電極に数及び構成が対応する電極のセットを備える臨床使用カテーテルから取得されるステップと、
前記補正モデルから、前記使用カテーテルの電極のために計算された電極位置のセットを生成するステップと、
計算された電極位置のセットを用いて前記使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、請求項24に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項26】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正する方法であって、
患者の体内に配置されるように構成された臨床使用カテーテルから複数の測定された電極位置を取得するステップと、
前記測定された電極位置を、測定された磁気センサ位置から生成された計算された電極位置にマッピングするトレーニングされた機械学習アルゴリズムに入力するステップであって、前記機械学習アルゴリズムは、前記臨床使用カテーテルと同一の電極構成を有し、複数の磁気センサをさらに含む試験カテーテルから得られたトレーニングデータによってトレーニングされている、ステップと、
前記機械学習アルゴリズムから計算された電極位置のセットを取得するステップと、
前記計算された電極位置のセットを使用して前記臨床使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと、
を備える、方法。
【請求項27】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正するためのシステムであって
三次元空間における電極及び磁気センサの応答を測定するように構成された医療用位置決めシステムと、
非一時的コンピュータ可読命令を記憶するためのプロセッサとメモリであって、
患者体内に配置されるように構成された臨床使用カテーテルから複数の測定された電極位置を取得するステップと、
前記測定された電極位置を、測定された磁気センサ位置から生成された計算された電極位置にマッピングするトレーニングされた機械学習アルゴリズムに入力するステップであって、前記機械学習アルゴリズムは、臨床使用カテーテルと同一の電極構成を有し、複数の磁気センサをさらに含む試験カテーテルから得られたトレーニングデータに対してトレーニングされている、ステップと、
前記機械学習アルゴリズムから計算された電極位置のセットを得るステップと、
前記計算された電極位置のセットを用いて前記臨床使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、を実行する命令を含むプロセッサとメモリと、
前記カテーテル画像を表示するステップに構成されたディスプレイと、
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願とのクロスレファレンス)
本出願は、2019年3月5日に出願された「A METHOD FOR CORRECTING ELECTRODE POSITIONS OF AN ELONGATED MEDICAL DEVICE」という名称の米国仮出願第62/813,996号の利益及び優先権を主張し、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、細長い医療デバイス上のセンサから取得された位置情報に基づいて、細長い医療デバイスの画像を生成するためのシステム及び方法に関する。より詳細には、本開示は、細長い医療デバイスの画像を生成するために電極位置を使用する前に、細長い医療デバイスの電極位置を補正するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
カテーテルは、医薬及び流体の送達、体液の除去、ならびに外科用工具及び工具の輸送を含む、人体及び他の本文内の種々のタスクを実行するために使用される。心房細動の診断及び治療において、例えば、カテーテルは、他のタスクの中でも、心臓の表面の電気生理学的マッピングのために心臓に電極を送達し、表面に切除エネルギーを送達するために使用され得る。治療を適切に施すためには、体内のカテーテルの位置及び向きを連続的に監視しなければならない。本文内のカテーテルの位置及び向きを決定するための1つの公知の技術は、位置感知及びナビゲーションシステム(ロケーションマッピングシステムと呼ばれることもある)を使用してカテーテル上の複数のセンサを追跡することによるものである。セント・ジュードメディカルインコーポレイテッドによって「ENSITE NAVX」という商標で販売されている1つの例示的なシステムでは、センサは電極を含む。体の外表面上の電極対の励起は、体内に電界を生成する。次いで、カテーテル電極上の電圧測定値を使用して、位置感知及びナビゲーションシステムの座標系内のカテーテル電極の位置及び向きを決定することができる。他の例示的な位置感知及びナビゲーションシステムは、磁気システムを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カテーテルの位置及び向きについての情報を臨床医に提供するために、カテーテルセンサの決定された位置及び向きは、心臓組織を含む周囲の組織に対するカテーテルの画像をレンダリングするためにしばしば使用される。しかしながら、従来のシステムに対する一つの欠点は、カテーテルセンサの決定された位置及び向きは、例えば、センサインピーダンス及び増幅器チャネルの微妙な差に起因するシステム上の誤差にさらされることである。すなわち、電界ベースのナビゲーションシステムは、位置測定の精度に影響を与え得る様々なタイプの干渉を受ける。例えば、患者の体内の電気インピーダンスのレベルは、必ずしも一定ではない。インピーダンスは、ゆっくりとドリフトし得るし、又は、例えば、医療デバイスの検出された位置のドリフト及び/又はシフトにつながる薬剤の変化に起因して、一時的なシフトを受け得る。バイオインピーダンススケーリング、パッチ中心減算、及び基準電極を有する固定基準カテーテルの使用を含む、潜在的なドリフト又はシフトを軽減するための様々な方法が提案されている。バイオインピーダンススケーリング及びパッチ中心減算は、ドリフト及びシフトを低減するのに役立つが、ドリフト及びシフトの全てのケースを排除するわけではない。固定された基準カテーテルの使用は、体内への追加のカテーテルの挿入を必要とし、それによって、処置時間及び合併症の危険性を増大させる。さらに、基準カテーテルは、処置中に取り外されることがある。その結果、位置測定に基づいてレンダリングされる幾何学的形状及び表現(例えば、画像ファイル)は、歪んで見えることがある。すなわち、様々な誤差が、結果として得られる画像における(例えば、患者の体内の)その真の機械的形状から、カテーテルのレンダリングされた形状を歪ませる可能性がある。
【0005】
したがって、上記で特定された欠陥のうちの1つ又は複数を最小限に抑え、及び/又は排除する、医療デバイスをナビゲートするためのシステム及び方法が、継続的に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書の様々な実施形態は、患者の体内に配置されるように構成された医療デバイス(例えば、カテーテル)の電極位置を、それらの電極位置を使用して医療デバイスの形状及び対応する画像を生成する前に補正する際に使用するための命令(すなわち、ユーティリティ)を記憶するシステム、方法、及び/又は非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。ある構成では、補正モデルは、電極及び磁気センサの両方を組み込んだ特殊な試験カテーテルを使用して生成される。試験カテーテルは、磁気センサを全く有さないか、又はより少ない磁気センサを有する臨床使用カテーテルと同一に構成される。試験カテーテルは、磁気センサ及び電極から応答(例えば、位置)を収集するために使用される。より正確な磁気センサから計算した電極位置が電極応答から決定した潜在的に歪んだ電極位置にマッピングされる。補正モデル(例えば、機械学習アルゴリズム)は、このような関係を用いてトレーニングされる。一旦トレーニングされると、補正モデルは、医療デバイスの形状及び/又は画像を生成する前に、生の電極応答を調整するために実行される。補正モデルは、磁気センサを欠く臨床使用カテーテルの生の電極応答を調整することができる。
【0007】
一実施形態では、ユーティリティは、患者の体内に配置されるように構成されたカテーテルなどの医療デバイスの電極位置を補正することを対象とする。最初に、ユーティリティは、複数の電極及び複数の磁気センサを有する第1のカテーテル(例えば、試験カテーテル)から複数のデータセットを取得する。各データセットは、電極の測定位置及び磁気センサの測定位置に関連する情報を含む。ユーティリティは、歪みを含み得る各電極の測定位置を、少なくとも部分的に、磁気センサの測定位置から決定される計算された電極位置にマッピングする。典型的には、計算された電極位置は、測定された位置よりも高い精度を有するであろう。マッピングは、電極位置を計算するために測定された電極位置をマッピングする補正モデルを定義する。補正モデルが生成されると、その後の測定された電極位置のセットが取得される。ある構成において、測定された電極位置の次のセットは、第1のカテーテルと同一の構成を有する第2のカテーテル(例えば、臨床使用カテーテル)から取得される。しかしながら、第2のカテーテルは、第1のカテーテルの磁気センサを欠いていてもよい。しかしながら、第1及び第2のカテーテルは、共通の形状(例えば、偏向されていない状態)及び電極構成を有する。歪みを含み得る、測定された電極位置の後続のセットは、補正モデルに入力され、補正モデルは、第1のカテーテルから得られた以前の既知の関係に基づいて、計算された電極位置のセットを生成する。次いで、計算された電極位置のセットを利用して、第2のカテーテルのカテーテル形状を生成し、これを画像ファイルとしてディスプレイに出力することができる。
【0008】
ある構成では、マッピングは、磁気センサ位置と第1のカテーテル(例えば、試験カテーテル)から取得された電極位置との間の関係を識別するために、機械学習アルゴリズムをトレーニングすることを伴う。そのような構成では、磁気センサ位置は、試験カテーテル(及び臨床使用カテーテル)に対応するカテーテルモデルと共に利用されて、所与の組の磁気応答のための試験カテーテルの形状を生成することができる。次いで、このカテーテル形状を利用して、磁気センサと試験カテーテルの電極との間の既知の間隔に基づいて、計算された電極位置を決定することができる。このような構成では、測定された電極応答と計算された電極応答との間のオフセットが特定され、機械学習アルゴリズムをトレーニングするために利用され得る。マッピングは、3次元空間内に配置されている間に、試験カテーテルの数百、数千、又は数百万の位置及び向きについてのデータセットを取得することを伴ってもよい。
【0009】
別の実施形態では、電極位置を補正するために機械学習アルゴリズムをトレーニング及び使用するために、ユーティリティが提供される。ある構成では、ユーティリティは、最初に、複数の測定された電極位置及び電極及び磁気センサの両方を含む試験カテーテルから取得された測定された磁気センサ位置を使用して機械学習アルゴリズムをトレーニングする。機械学習アルゴリズムは、測定された電極位置と計算された電極位置との間の関係を識別するように構成され、測定された磁気センサ位置から決定される。ある構成では、初期トレーニングは、測定された電極位置と実際の電極位置との間の差が既知である実験室で取得されたデータを利用する。一旦最初にトレーニングされると、機械学習アルゴリズムは、カテーテル使用(例えば、動物試験)の間にさらに洗練され得る(例えば、トレーニングされ得る)。このような構成では、試験カテーテルは、後続の電極応答及び磁気応答を取得する。電極応答は、計算された電極位置の集合を生成する機械学習アルゴリズムに入力される。これらの計算された電極位置は、カテーテル形状を生成するために、カテーテルモデルと共に利用される。予測される磁気センサ位置は、試験カテーテルの電極と磁気センサとの間の既知の空間的関係に基づいてカテーテル形状から決定される。予測した磁気センサ位置と続いて測定した磁気センサ位置の間の差を利用して、機械学習アルゴリズムに対する誤差値を計算した。この誤差値を利用して、機械学習アルゴリズムを改良することができる。
【0010】
ある構成では、初期トレーニング後のプロセスは、多数のカテーテル位置及び向きについて、計算された誤差値が所定の閾値未満になるまで繰り返される。このとき、機械学習アルゴリズムは、臨床使用のためにトレーニングされ、補正モデルを定義する。補正モデルは、対応する数の磁気センサを除いて、試験カテーテルと同一に構成された臨床使用カテーテルと共に利用されてもよい。臨床使用カテーテルは、試験カテーテルよりも少ない磁気センサを有してもよく、又は完全に磁気センサを欠いていてもよい。臨床使用カテーテルは、電極の位置/応答を得るために、(例えば、患者を用いた)臨床手順において利用され得る。これらの電極位置/応答は、補正モデルに入力されてもよく、補正された電極位置のセットが生成される。正確な電極位置は、カテーテルの形状を生成するために利用され得、カテーテルの形状は、ディスプレイへの画像ファイルとして出力され得る。
【0011】
別の実施形態では、臨床使用カテーテルから取得された電極位置を調整するために補正モデルを使用するユーティリティが提供される。配置では、臨床用カテーテルを患者体内に挿入する。医療用位置決めシステムは、臨床使用カテーテルの電極から電極応答を取得することができる。これらの電極応答は、測定された電極応答を計算された電極応答にマッピングするトレーニングされた機械学習アルゴリズムに入力され得る。そのような構成では、機械学習アルゴリズムは、臨床使用カテーテルと同一の形状(例えば、偏向されていないとき)及び同一の電極構成を有する試験カテーテルから得られるトレーニングデータについてトレーニングされ得る。試験カテーテルは、複数の磁気センサをさらに含んでもよい。機械学習アルゴリズムは、測定された電極位置と磁気センサから計算された電極位置との間の関係を決定するために、試験カテーテルの電極と磁気センサからのデータを利用する。機械学習アルゴリズムは、臨床使用カテーテルから得られた入力応答について計算された電極位置を出力する。これらの計算された電極位置は、測定された応答の歪みを調整することができ、表示するために出力することができるカテーテルの形状及び対応する画像を生成するために利用することができる。
【0012】
本開示の前述及び他の態様、特徴、詳細、有用性、及び利点は、以下の説明及び特許請求の範囲を読むこと、ならびに添付の図面を検討することから明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、医療装置の画像を生成するためのシステムの概略図である。
【0014】
図2図2は、人間の心臓内で図1に示すシステムに使用されるカテーテルの遠位端の概略図である。
【0015】
図3図3は、患者の体内に配置された医療デバイスからの電極応答及び磁気応答を測定するように構成されたシステムの概略図である。
【0016】
図4】4A及び4Bは、試験/マッピングカテーテル及び使用カテーテルの例示的な実施形態である。
【0017】
図5A】実際の電極位置に対する測定された電極位置の歪みを示す図である。
【0018】
図5B】測定された電極位置と実際の電極位置との間の偏差を示す図である。
【0019】
図6】機械学習アルゴリズムの一実施形態を示す図である。
【0020】
図7】機械学習アルゴリズムの初期トレーニングを示す図である。
【0021】
図8図7の機械学習アルゴリズムに対する検証トレーニングを示す図である。
【0022】
図9】医療装置の形状予測を示し、予測されたセンサ位置を測定されたセンサ位置と比較する図である。
【0023】
図10図10は、機械学習アルゴリズムの初期化及び検証のプロセスフローシートを示す。
【0024】
図11】計算された電極位置を出力するための補正モデルの使用を示す図であり、
【0025】
図12図12A~12Cは、図11のプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図を参照するが、類似の数字は、種々の図において同一又は類似の要素を示す。
【0027】
本開示は、体内の細長い医療デバイス(例えば、カテーテル)の画像を生成する際に使用するためのシステム及び方法を提供する。特に、本明細書に記載されるシステム及び方法は、細長い医療デバイス上の電極の位置を測定することによって、様々な細長い医療デバイスの画像を生成するのに適している。
【0028】
より具体的には、本明細書に記載される方法及びシステムは、電極の測定された応答(例えば、位置(position)又は位置(location))の様々な歪みを考慮しながら、(例えば、患者の体内に配置される)細長い医療デバイスの画像を生成することを可能にする。開示される方法及びシステムは、調整された応答を生成するために、(例えば、歪みを含み得る)生の電極応答のセットに補正を適用する。生の応答が補正されると、補正された応答は、患者の体内の医療装置の電極の実際の位置をより正確に表す。このような補正は、画像ファイルの生成前に適用され、それによって生成された画像ファイルの精度が改善される。一実施形態では、補正は、磁気センサから決定された推定された電極位置に基づいて、実際の電極応答にマッピングされた、所定の組の生の電極応答(例えば、測定値)に対する、一組の現在の生の電極応答の比較に基づいて生成される。一実施形態では、補正は、医療機器の磁気センサのための一組の磁気応答と関連して取得される医療機器の電極のための生の電極応答に基づく。このような磁気応答は、典型的には、電極応答よりも高い精度を有する。医療デバイス上に配置されるような電極と磁気センサとの間の既知の相対的な向きを利用して、電極の計算された又は実際の位置/応答は、磁気応答に基づいて決定され得る。一実施形態では、機械学習アルゴリズムは、電極の生の応答に基づいて電極のセットの実際の位置を予測する補正モデル(例えば、所与のカテーテル構成について)を生成するために、所与のカテーテル構成について、複数(例えば、数百、数千又は数百万)の電極のセット及び磁気応答を使用してトレーニングされてもよい。補正モデルが確立されると(例えば、トレーニングされると)、補正モデルを使用して、磁気センサがない場合の電極の実際の応答を予測することができる。
【0029】
ここで、様々な図において同一の構成要素を識別するために同一の参照番号が使用される図面を参照すると、図1は、患者の体内の細長い医療装置の画像を生成するためのシステム10の1つの例示的な実施形態を示す。この実施形態では、システム10は、他の構成要素の中でもとりわけ、細長い医療デバイス及びモデル構築システム14を含む。この実施形態では、細長い医療デバイスはカテーテル12であり、モデル構築システム14は、他の構成要素の中でもとりわけ、処理装置16を含む。処理装置16は、例えば、カテーテル12の画像を生成してレンダリングし、カテーテルの画像をディスプレイ44に出力するように構成された電子制御ユニット(ECU)の形態をとることができる。システムは、カテーテルをレンダリングすることに関して説明されるが、様々な細長い医療デバイス(例えば、イントロデューサシース、ペーシングリードなど)が、システムを使用してレンダリングされ得ることが理解されるべきである。さらに、処理装置16は、少なくとも部分的には、本明細書で論じられるように、補正モデル/機械学習アルゴリズムを生成するために利用されてもよい。
【0030】
図1に示すように、カテーテル12は、患者の身体18、特に患者の心臓20に挿入されるように構成されている。カテーテル12は、ケーブルコネクタ又はインターフェース22、ハンドル24、近位端28及び遠位端30を有する軸26(本明細書で使用される場合、「近位」は、臨床医の近くのカテーテル12の部分に向かう方向を指し、「遠位」は、臨床医から離れる方向、及び(一般に)患者の体内の方向を指す)を含んでもよい。カテーテル12は、心臓表面の幾何学的形状の画像及び関連するEPデータの生成を可能にするために、心臓20に関連するEPデータを収集する際に使用するための電気生理学的(EP)カテーテルを備えてもよい。カテーテル12はまた、体液の除去又は体内への流体及び薬物の注入を可能にし得、そしてペーシング又は組織切除のために使用されるものを含む、体内の外科用工具又は器具を輸送するための手段をさらに提供し得る。カテーテル12は、例示される実施形態においてEPカテーテルとして記載されるが、システムは、例えば、心臓内超音波検査(ICE)カテーテル及び広範な切除エネルギー(例えば、高周波、極低温、超音波、レーザー又は他の光など)を使用する切除カテーテルを含む、種々の異なるタイプのカテーテルを視覚的にレンダリングするために使用され得ることが理解されるべきである。
【0031】
図2を参照すると、カテーテル12は、遠位先端電極32A、近位リング電極32B、及び中間リング電極32C1及び32Cなどの複数のEPマッピング電極32を含むことができる。電極32は、カテーテル12の位置に関する情報を生成するために提供され、したがって、本開示による位置センサとして機能することができる。電極32はまた、心臓20の幾何学的形状に関する情報を提供してもよい。カテーテル12はまた、1つ以上の磁気位置センサ46を含み得る。磁気位置センサ46はまた、体内のカテーテル12の位置を決定する際に使用するために提供される。図示の実施形態では、磁気センサ46は、カテーテルのシャフト内に配置され、コイルで形成される。しかしながら、磁気センサ46は、他の形態をとってもよいことを理解されたい。すなわち、磁気センサは、例えば、ホール効果センサ、磁気抵抗センサ、及び磁気抵抗材料及び圧電材料等から作られたセンサを含む、磁場の変化を検出するための任意の従来の位置センサを含んでもよいことを理解されたい。存在する場合、磁気位置センサ46は、カテーテルの位置に関する情報を提供し、したがって、本開示による位置センサとして機能することができる。カテーテル12は、例えば、温度センサ、追加のセンサ又は電極、アブレーション要素(例えば、RFアブレーションエネルギーを送達するためのアブレーション先端電極、高強度集束超音波アブレーション要素など)、及び対応する導体又はリードなどの他の従来の構成要素をさらに含み得るが、これらに限定されない。
【0032】
コネクタ22は、例えば、モデル構築システム14及び/又はシステム10の他の構成要素(例えば、視覚化、ナビゲーション、及び/又はマッピングシステム(モデル構築システム14とは別個かつ別個である場合)、切除発生器、潅注源など)に延在するケーブル34、36などの、ケーブルのための機械的、流体的、及び電気的接続を提供する。軸26の近位端28に配置されるハンドル24は、臨床医がカテーテル12を保持するための部位を提供し、さらに、患者の本文18内で軸26を操縦又は案内するための手段を提供し得る。例えば、ハンドル24は、軸26を操縦するために、カテーテル12を通ってその遠位端30まで延びる操縦ワイヤの長さを変更するための手段を含み得る。他の実施形態では、カテーテル12は、ロボット駆動又は制御されてもよい。軸26は、本体18内で移動するように構成された細長い管状の可撓性部材であり、例えば、センサ32、関連する導体、及び場合によっては信号処理及び調整に使用される追加の電子機器のような、これに搭載されたセンサ及び/又は電極を支持するが、これらに限定されない。軸26はまた、流体(潅注流体、極低温切除流体、及び体液を含む)、医薬、及び/又は外科用工具もしくは器具の輸送、送達、及び/又は除去を可能にし得る。軸26は、従来の導入器を通して本文18内の血管又は他の構造に導入され得、次いで、当技術分野で周知の手段を使用して、心臓20などの所望の部位に本文18を通して操縦又は誘導され得る。
【0033】
図3を参照すると、処理装置16及びモデル構築システム14に加えて、システム10は、可能な構成要素の中でも、複数のパッチ電極38、マルチプレックススイッチ40、信号発生器42、及び表示装置44を含んでもよい。他の実施形態では、これらの構成要素の一部又は全部は、モデル構築システム14とは別個であり、電気的に接続され、モデル構築システム14と通信するように構成されている。
【0034】
処理装置16は、プログラマブルマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含んでもよく、又は特定用途向け集積回路を含んでもよい。更に、処理装置16は、中央処理装置(CPU)及び入力/出力(I/O)インターフェースを含み得、これを通して、処理装置16は、例えば、電極38及び位置センサ32をパッチすることによって生成される信号を含む複数の入力信号を受け取ることができる。更に、処理装置は、例えば、表示装置44及びスイッチ40にデータを制御及び/又は供給するために使用される信号を含む複数の出力信号を生成することができる。処理装置16は、適切なプログラミング命令又はコード(すなわち、ソフトウェア)を用いて、上及び下でより詳細に説明されるような様々な機能を実行するように構成され得る。したがって、処理装置16は、本明細書で説明する機能を実行するためにコンピュータ記憶媒体上に符号化された1つ又は複数のコンピュータプログラムでプログラムされる。
【0035】
「腹部パッチ電極」と呼ばれるパッチ電極38Bを除いて、パッチ電極38は、例えば、3次元座標系内でのカテーテル12の位置及び向きを決定する際、及び心臓20に関するEPデータを生成する際に使用される電気信号を生成するために設けられる。一実施形態では、パッチ電極38は、本体18の表面上に直交して配置され、本体18内に軸固有の電界を生成するために使用される。例えば、一実施形態では、パッチパッド38X1、38X2 は、第1の(x)軸に沿って配置されてもよい。パッチパッド38Y1、38Y2は、第2の(y)軸に沿って配置されてもよく、パッチパッド38Z1、38Z2は、第3の(z)軸に沿って配置されてもよい。さらに、基準電極(図示せず)を本体18に取り付けることもできる。パッチ電極38の各々は、多重スイッチ40に結合することができる。この実施形態では、処理装置16は、適切なソフトウェアを介して、スイッチ40に制御信号を供給し、それによって電極対38を信号発生器42に順次結合するように構成される。電極38の各対の励起は、本文18内及び心臓20のような関心領域内に電界を発生させる。腹部パッチ電極38Bを基準とする非励起電極38における電位レベルは、フィルタリングされ、変換され、基準値として使用するために加工器具16に供給される。
【0036】
カテーテル12上の電極32は、パッチ電極38を励起することによって、本文18内(例えば、心臓20内)に生成される電界内に配置される。これらの電極32は、パッチ電極38と心臓20の表面に対する電極32の位置との間の位置関係に依存する電圧を経験する。電極32間で行われる電圧測定比較(例えば、インピーダンス応答)を使用して、心臓20内の電極32の位置を決定することができる。心臓20内(例えば、心腔内)の電極32の移動は、心臓20の幾何学的形状に関する情報ならびにEPデータを生成する。パッチ電極38の直交配置に関して説明したが、本開示は、そのように限定されることを意味するものではない。むしろ、他の実施形態では、非直交配置(例えば、非直交双極子の配置)を利用して、電極32のロケーション座標(例えば、位置)を決定することができる。
【0037】
システム10は、カテーテル12のような細長い医療装置上の電極32のような位置センサの位置及び向きを決定するために設けられる。モデル構築システム14は、この位置及び向きのデータを使用して、心臓20内のカテーテル12の画像を生成する。より詳細には、モデル構築システム14の処理装置16は、位置センサ32(すなわち、電極32)を用いて収集された測定データ点(例えば、インピーダンス応答)を取得するように構成され、ここで、測定データ点は、電極32のそれぞれの位置に対応する。本実施形態では、モデル構築システム14は、上述のように、電極32を活性化することによって測定データ点を取得する。しかしながら、他の実施形態では、モデル構築システム14は、単に、測定データ点の収集に積極的に参加することなく、電極32又はシステム10内の別の構成要素、例えば、モデル構築システム14の一部であるか又はそれによってアクセス可能であるメモリ又は他の記憶装置から測定データ点を取得することができる。一般に、モデル構築システム14は、測定されたデータ点をパラメータ形式(例えば、一次元カテーテル12の場合は曲線、二次元カテーテル12の場合は平面)からの偏差として記述し、そのような偏差を使用してカテーテルの画像を生成するように構成される。換言すれば、モデル構築システムは、測定されたデータ点を、電極を支持する特定のカテーテルを記述する数学的モデルと共に利用して、データ点の位置に基づいてそのカテーテルの画像を生成する。
【0038】
図3にさらに示されるように、システム10は、体内のカテーテル及び/又は類似の医療デバイスの位置及び向きを決定するために、磁場ベースのシステムをさらに組み込み得る。このようなシステムでは、磁界発生器48は、3つの直交して配置されたコイルを有し、体内に磁界を生成し、磁界の強度、配向、及び周波数を制御するように配置されたものを採用してもよい。磁界発生器48は、患者の上又は下(例えば、患者テーブルの下)に、又は別の適切な部位に配置されてもよい。磁場は、磁界発生器のコイルによって生成され、カテーテル12に関連する1つ以上の磁気位置センサ46(例えば、磁界センサ)についての電流又は電圧測定値が得られる。測定された電流又は電圧は、コイルからのセンサの距離に比例し、それによって、システムの座標系内のセンサの位置を可能にする。センサの位置は、例えば、単に心臓モデル又は幾何学的形状に対して、ディスプレイ上に医療デバイスの画像を生成するために利用されてもよい。磁場ベースの医療位置決めシステムの例示的な実施形態は、共有の米国特許に記載されている。No.7,386,339及び米国特許。App.No 2013/0066193は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
二重電界ベースのシステム(例えば、インピーダンスベースのシステム)及び磁場ベースのシステムを利用する場合、システム10は、例えば、セント・ジュード・メディカル・インコーポレイテッドから市販されており、米国特許に関連して一般的に示されているEnSiteTM VelocityTMシステムを利用することができる。「心臓におけるカテーテルナビゲーション及び位置マッピングのための方法及び装置」と題する他の実施形態では、システム10は、例えば、限定するものではないが、バイオセンスウェブスターから入手可能なCartoTMシステム、及び「医学的診断、治療及び画像システム」と題する米国特許第6,788,967号、及び「侵襲性医学装置の位置及び方向を決定するためのシステム及び方法」と題する米国特許第6,690,963号の1つ又は複数を参照して一般的に示されるような、他のタイプのシステムを含むことができる。米国特許第6,233,476号 .「カテーテルの位置及び方向を決定するためのシステム」と題する7,197,354号、及び「医用画像及びナビゲーションシステム」と題する米国特許第7,386,339号、その開示全体が本明細書に参考として援用される;Biosense Websterからも入手可能なCar3のような電界ベース及び磁場ベースの組合せシステム;ならびに他のインピーダンスベースの位置特定システム、音響又は超音波ベースのシステム、及び一般に利用可能な蛍光透視、コンピュータ断層撮影、及び磁気共鳴画像(MRI)ベースのシステム。
【0040】
要約すると、カテーテル12の電極32及び/又は磁気センサ46は、処理装置16に電気的に結合され、位置感知機能を果たすように構成される。電極の場合、電極32は、パッチ電極38を励起することによって、本文18内(例えば、心臓内)に生成される電界内に配置される。様々な既知のアルゴリズムを使用して、処理装置16は、次いで、各電極32の位置(位置及び向き)を決定し、それを、処理装置16に関連するか又はアクセス可能なメモリ47などのメモリ又は記憶装置内の各電極32のそれぞれの位置に対応する測定データ点として記録することができる。次いで、これらのデータ点は、カテーテルの画像を生成するために、モデル構築システムによって利用され得る。
【0041】
電界ベースのシステムは、比較的多数の電極を同時に配置する能力を提供し、産業界において広く受け入れられ、使用されていることが分かっている。しかしながら、電界ベースのシステムは、人体内の電流を使用するので、これらのシステムは、様々な生理学的現象(例えば、局所的な導電率の変化、汗/パッチの相互作用など)によって引き起こされるシフト及び/又はドリフトに起因する測定の不正確さにさらされる可能性がある。加えて、電界ベースのシステムは、電気的干渉を受け得る。その結果、そのような電界ベースのシステムの電極の生の応答に基づく電極位置、レンダリング、幾何学的形状及び/又は表現が歪んでいる可能性がある。したがって、このような歪みを考慮して生の応答を調整することが望ましい。
【0042】
電界ベースのシステムを、患者の解剖学的構造から独立しており、一般に、電界ベースのシステムと比較してより高い精度を提供する磁場ベースのシステムと組み合わせることによって、電界ベースのシステムに関連するそのような歪み又は誤差を考慮する努力がなされてきた。磁界ベースのシステムは、センサが制御された低強度の交流(AC)領域(例えば、磁気)場内に配置されている間に、磁気位置センサから受信した信号を捕捉して処理することに基づいて、磁気座標系内の磁気位置センサ位置(例えば、位置及び向き)を決定する。各磁気位置センサは、典型的にはコイルを備える。電磁的な観点からは、変化する磁場又はAC磁場は、コイルが磁場内にあるときにコイル内に電流を誘導する。したがって、磁気位置センサは、それが配置される磁場の1つ又は複数の特性(たとえば、磁束)を検出し、それらの特性を示す信号を生成するように構成され、その信号は、たとえば、磁場発生器に対する磁気センサのためのそれぞれのP&Oを取得するために、医療位置決めシステムによってさらに処理される。
【0043】
一実施形態では、組み合わせ医療位置決めシステムは、電界ベースのシステムと磁界ベースのシステムを組み合わせる。そのような構成では、電極の位置は、磁気ベースの座標系における1つ又は複数の磁気センサの位置を識別することと併せて、インピーダンスベースの座標系において識別され得る。一実施形態によると、電極及び磁気センサの少なくとも一部が、基準点対を規定するように同一位置にあってもよい。この共位置により、座標系間の変換(例えば、変換行列)を決定することができる。変換は、一旦、変換が決定されると、磁気ベースの座標系にこれらの位置を登録するために、任意の電極の位置に適用されてもよい。従って、電気インピーダンスにベース電極は、磁場にベース位置決めシステムの座標系において識別することができ、それによって、電極に対する位置決め精度を高めることができる。この複合システムは、改良された精度を提供しながら、多くの欠点を有している。例えば、磁気センサのサイズのために、典型的には、各電極と磁気センサを同時配置することは不可能である。したがって、ほとんどのシステムは、カテーテル又は他の医療装置の画像を生成するために、電極から取得されたデータ点を利用し続けている。
【0044】
カテーテルの画像を生成するためにデータ点を利用するための1つのシステム及び方法が、米国特許に記載されている。「Methods and Systems for Generating Soothed Images of an Elongate Medical Device」と題する公開第2018/0014751号は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。概して、2018/0014751によって記載された記載された方法及びシステムは、医療デバイスの画像を生成するために利用される生データポイントに誤差項を適用することによって、測定されたデータポイントを平滑化する。米国特許に記載されているような画像を生成するためのプロセスの第1のステップ。公開第2018/0014751号では、カテーテル上の各電極の測定位置に対応する測定データ点が取得される。電極位置測定値は、真の位置プラス測定誤差として表される:
【数1】
ただし、Xは、カテーテル12上の電極32の測定位置を表し(例えば、図2参照)、電極32の真の位置を表し、測定位置における測定誤差、又は理想化された、又は真のパラメータ形式からの偏差を表す。
【0045】
他の電極32の測定位置のような、同じカテーテル12上の他の点の測定位置は、測定された電極位置における残りの誤差を減少させるために使用される。電極32が配置されるカテーテル12の真の位置、向き、及び/又は形状は知られていないが、これらは、カテーテル12上の電極32の測定された位置の集合から推測され得る。一般に、「パラメータ化されたカテーテル」は、一組のパラメータ(例えば、位置、向き、形状、長さ、電極32の数、隣接する電極32間の距離など)が電極32の真の位置を決定するカテーテル12を指すことができる。すなわち、数学的モデルがカテーテルを定義し、この数学的モデルを使用して、測定された電極位置の誤差を低減することができる。
【0046】
次に、カテーテル12に関連する座標系(「カテーテル座標系」)が確立される。次いで、個々の電極測定誤差は、パラメータ化されたカテーテル(例えば、カテーテルモデル)によって決定される真の位置からの偏差、及び各電極32の測定誤差が独立しており、正規分布していると仮定すると、真のパラメータの推定値として記述することができる。一実施形態では、真のパラメータは、パラメータ化された位置と測定された位置との間の二乗測定誤差の和を最小化するそれらのパラメータであると推定又は推測される。
【数2】
ただし、Xiは、電極iの真位置を表し、pは、真のパラメータの集合を表し、Uiは、極iのカテーター座標系における座標を表す。
【0047】
次の工程では、それぞれの電極32に対する座標Uiが計算される。湾曲した又は直線状の一次元カテーテル12の場合、Uiは、カテーテル12の軸26に沿った最遠位電極(例えば、電極32A)と電極iとの間の弧長を表すスカラであり、pは、曲線パラメータ及びアフィン変換{Θ、M}から構成される。次に、電極32の真の位置が存在し得る可能な領域を規定する、カテーテル12のパラメータ形式を説明することができる。湾曲した、又は直線状の一次元カテーテルの場合、真の位置は、一定の曲率の単一の曲線によって記述され、その結果、それぞれの電極の真の位置は、曲線パラメータΘ及びアフィン射影Mによって定義される曲線に適合しなければならない。例示的な平面カテーテル12’(例えば、図4参照)の場合、U1は、カテーテル12’の面によって定義される平面内の二次元座標である。第1の項(U1,1)は、カタログ12’の中心軸に沿った遠方から近方への距離を指定し、第2の項(U1,2)は、例えば、方向U2のように、中心軸に垂直な中心軸からの距離を指定する。さらに、pは、曲率項、ねじれ項、及びアフィン変換から構成される: {κ、τ、M}、κ及びτは、カテーテル12’の表面によって画定される平面にわたる定数である。2次元カテーテルの場合、真の位置は、曲率(κ)及びねじれ(τ)項を含む例示的な2次元パラメトリック形式によって記述される。
【0048】
さらなる工程で、真のパラメータの推定値が、元の測定値に対する非線形最小二乗解として計算される。Levenberg-Marquardtのようなソルバをこの目的のために使用することができる。すべてのパラメータ化モデルについて、計測誤差は、λiによって指定される電極当たりの剛性を有する、Uiの次元における薄板スプラインによって記述される。「剛性」は、さらに、それぞれの電極32の測定された位置におけるどれだけの変動が許容されるかを定義するパラメータとして記述されてもよい。各電極32の測定誤差(すなわち、各電極32の測定位置における測定誤差)は、剛性パラメータλiに少なくとも部分的に基づいて計算される。平滑化されたデータ点が計算され、画像を生成し、画像を表示するために使用される。
【0049】
測定誤差を考慮するための手段を提供する一方で、この以前のシステム及び方法は、画像を生成するためにデータ点を利用する前に、測定された応答(例えば、データ点)に対する調整を提供しない。すなわち、測定された位置は、真の位置に測定誤差を加えたものとして定義される。本明細書に提示されたシステム及び方法は、画像を生成する際に使用する前に、測定された位置に対して補正を提供する。すなわち、測定された位置は、画像を生成する際に後で使用される前に調整/補正される。これらの線に沿って、本システムは、米国特許に記載されているようなモデル構築システムで使用する前に、測定された位置を調整するために利用することができる。公開第2018/0014751号は、生成された画像ファイルの全体的な精度をさらに改善する。
【0050】
本開示は、磁気センサを有さない又は少なくてもよいカテーテル及び他の医療機器のための電界ベースのシステムによる磁界ベースのシステムのより高い精度を利用することが可能であるという実現に部分的に基づいている。具体的には、補正モデルは、電極及び磁気センサの両方を組み込む特殊な試験又はマッピングデバイス(例えば、試験カテーテル又はマッピングカテーテル)を利用して生成され得ることが決定されている。マッピングカテーテルは、磁気センサを有さないか、又はより少ない磁気センサを有する臨床使用カテーテル(例えば、標準カテーテル)と同一に構成されてもよい。そのような実施例では、マッピングカテーテルの電極及び臨床使用カテーテルの電極は、共通の構成又はレイアウト(例えば、数及び間隔)で配置される。マッピングカテーテルは、より正確な磁気センサに関連する位置及び方向(例えば、測定された磁気センサ位置に基づいて推定又は計算された実際の電極位置)が、潜在的に歪んだ位置及び方向にマッピングされ得るように、磁気センサ及び電極から応答を収集するために利用され得る。すなわち、磁気センサ及び電極の関係が特定され得る。補正モデルは、そのような関係を使用してトレーニングされてもよい。一旦トレーニングされると、補正モデルを使用して、電極応答(例えば、位置)と磁気センサ応答(例えば、位置)との間の既知の関係に基づいて一組の電極応答を調整し、医療装置の画像を生成する前に、電極応答の精度を改善することができる。さらに、そのような補正モデルは、医療デバイス(例えば、臨床使用カテーテル)が磁気センサを欠く場合であっても、そのデバイスの生の電極応答に適用され得る。
【0051】
図4A及び4Bは、平面カテーテル12’(例えば、臨床使用カテーテル又は標準カテーテル)及び対応して構成されたマッピングカテーテル12’’(例えば、試験カテーテル)の一実施形態を示す。これらの対応するカテーテル及びそれらの対応する構成は、本明細書の残りの部分を通して論じられる。しかし、本明細書に提示されるシステム及び方法は、任意の特定のカテーテル構成に限定されず、本明細書に記載されるシステム及び方法は、他のカテーテル(例えば、シングルスプライン、バスケット型カテーテルなど)に適用されてもよいことが理解されるであろう。図4Aに示すように、臨床用カテーテル12’は、パドル50に連結されたカテーテルシャフト26を備えている。図示の実施形態では、カテーテル軸26は、第1の軸電極32A及び第2の軸電極32Bを含む。軸電極間には、磁気センサ/コイル46Aが配置されている。図示されるように、パドル50は、近位結合器(図示せず)によってカテーテルシャフト26に結合され、パドル50の遠位端において遠位コネクタ60によって互いに結合される4つのスプライン52、54、56、及び58を含む。一実施形態では、第1及び第4のスプライン52、58は、1つの連続セグメントとすることができ、第2及び第3のスプライン54、56は、別の連続セグメントとすることができる。他の実施形態では、様々なスプラインは、互いに結合された別個のセグメントとすることができる。複数のスプラインは、様々な数の電極62A~62NN(以下、特に言及しない限り62)をさらに含むことができる。図示の実施形態における電極62は、スプラインに沿って等間隔に配置された16個のリング電極(例えば、スプライン当たり4個の電極)を含む。他の実施形態では、電極62は、均等に又は不均等に離間させることができ、電極は、点又は他のタイプの電極を含むことができる。
【0052】
スプライン52~58は、臨床用カテーテル12’のパドル50が偏向されていない状態にあるとき、一般に共通平面内に並んでいる。この平面は、パドル50の表面を規定し、パドルが偏向されていないときにシャフト26と一直線に並んだ中心軸A-A’を含む。パドル50は、図4Aでは平坦又は平面として示されているが、パドル50は、曲がり、カールし、座屈し、ねじれ、及び/又は他の形で変形することができることを理解されたい。従って、パドル50によって画定される平面は、それに対応して、平面が平坦でない位相幾何非平面であるように変形し得る。それぞれの電極62A~NNの位置は、中心軸A-A’に沿った遠位から近位方向に向かう方向であるU1に沿った距離、及び第1のスプライン52から第4のスプライン58に向かう方向であるU2方向を使用して説明することができる。さらに、曲率及び/又はねじれパラメータは、3次元における電極の位置を規定するために、各電極について規定され得る。
【0053】
図4Bは、マッピングカテーテル12’’が、電極62A~NNに加えてスプライン52~58上に配置された複数の磁気センサ46B~46E(必ずしも縮尺通りではない)を含むことを除いて、図4Aの臨床使用カテーテル12’’と実質的に同一である「マッピングカテーテル」12’’(例えば、試験カテーテル)を図示し、マッピングカテーテル12’’は、他の点では、臨床使用カテーテル12’’と同一に構成され、同様の構成要素のために同様の図を利用する。マッピングカテーテル12’’は、その一般的な構造により、平面カテーテル12’と実質的に同一の方法で曲がり、カールし、曲がり、ねじれ、及び/又は変形する。図示の実施形態では、スプライン磁気センサ46B~46Eは、個々のスプライン52~58の長さに沿って異なる位置に配置されている。このような磁気センサの異なる間隔は、マッピングカテーテルの形状をより良く決定することを可能にする。マッピングカテーテル12’’の電極は、臨床使用カテーテル12’の電極と共通の構成(例えば、数及び間隔)で配置されている。
【0054】
前述したように、磁気センサは、電極に影響を及ぼす様々な歪み及び/又は誤差を受けない。これらの線に沿って、磁気センサの測定位置は、電極の測定位置(例えば、応答)よりも高い精度を有する。しかしながら、電極32と比較して典型的により大きなサイズの磁気センサ46のために、医療用途で使用される臨床使用カテーテルに完全な組の磁気センサを組み込むことは実現可能ではないかもしれない。しかしながら、電極及び磁気センサの両方を利用するマッピング/試験カテーテルを実験室及び動物試験で実施して、磁気センサに対する電極の関係によって決定される、より正確な位置に対する電極の歪んだ応答/位置をモデル化する際に使用するためのデータを収集することができることが認識されている。
【0055】
図5A及び5Bは、電極32A、32B及び62A-NNならびに磁気センサ46A-46Eの両方からデータセット又はデータポイント(例えば、応答/位置)を取得するためのマッピングカテーテル12’’の使用を図示する。最初に、マッピングカテーテル12’’は、三次元空間(例えば、動物の体)内に配置されてもよく、電界ベース及び磁場ベースのシステムは、電極及び磁気センサそれぞれのためのデータポイント(例えば、位置)を取得するために操作されてもよい。図示のように、前述のように電極に関連する様々な歪みのために、破線の楕円によって表される電極応答/位置64は、図5Bの実線の楕円によって表されるように、それらの実際の位置66からオフセットされ得る(例えば、磁気センサの位置に基づいて推定されるか、又はそうでなければ計算される)。対照的に、磁気応答/位置68は、図5Aに示されるように、それらの磁気センサ46の実際の位置に、又はその近くに位置することが期待される。磁気センサ46の実際の位置68に基づいて、電極32、62の実際の位置66を、例えばカテーテルの数学的モデルに基づいて計算することができる。例えば、磁気センサの応答/位置は、カテーテルの形状を生成するためにカテーテルモデルと共に使用されてもよい。次いで、磁気センサの位置から生成されたカテーテル形状を利用して、生成されたカテーテル形状についての電極と磁気センサとの間の既知の向きに基づいて、電極の位置(例えば、実際の位置)を予測又は計算することができる。例えば、カテーテルのそのような数学的モデルは、カテーテルに関連する仕様を利用することができる。そのような仕様は、磁気センサに対する電極の位置(例えば、磁気センサと隣接する電極との間の距離)を規定してもよい。さらに、このようなカテーテルモデルは、3次元空間における磁気センサの位置を利用して、カテーテルの正確な偏向を決定することができる。この情報は、間隔情報に加えて、3次元空間内の各電極の実際の位置を決定(例えば、計算)するために利用されてもよい。言い換えると、電極応答から生成されたカテーテル形状を、磁気応答から生成されたカテーテル形状と比較して、電極位置の差を決定することができる。
【0056】
前述のように、このようなカテーテルモデルは、1組のパラメータ(例えば、位置、向き、形状、長さ、電極32の数、隣接する電極32間の距離など)が、電極の実際の位置(例えば、計算された位置)が決定され得るように定義されるカテーテル12’又は12’’を指す。典型的には、このような数学的モデルは、カテーテル12に関連する座標系において、カテーテル及び電極及び/又は磁気センサの位置を規定する。一例として、湾曲した又は直線状の一次元カテーテル12(例えば、図2参照)の場合、Uiは、電極iのカテーテル座標系における座標を表すことができる。この値Uiは、カテーテル12の軸26に沿った最遠位電極(例えば、電極32A)と電極iとの間の弧長を表すスカラ値であってもよい。曲線パラメータは、カテーテルの曲率を表すことができる。次に、電極32の実際の位置が存在する可能な領域を定義する、カテーテル12のパラメータ形式(例えば、カテーテルモデル)を説明することができる。湾曲した、又は直線状の一次元カテーテルの場合、真の位置は、一定の曲率の単一の曲線によって記述され、その結果、各電極の真の位置は、曲線パラメータによって定義される曲線に適合しなければならない。例示的なマッピング又は平面カテーテル12’(例えば、図4Aを参照のこと)について、Uiは、カテーテル12’の表面によって規定される平面内の二次元座標であり得る。第1の項(Ui,1)は、カテーテル12’の中心軸に沿った遠位から近位方向Uiまでの距離を指定し、第2の項(Ui,2)は、中心軸に垂直な中心軸からの距離、例えば、方向U2を指定する。また、曲率は、曲率項とねじれ項とから構成される。曲率κ及びねじれτは、カテーテル12’の表面によって画定される平面にわたって一定であってもよい。2次元カテーテルの場合、真の位置は、曲率(κ)及びねじれ(τ)項を含む例示的な2次元パラメトリック形式によって記述される。リニアカテーテル12(例えば、図2)及び図示の平面カテーテル12’又は12’’の両方のモデルは、米国特許に記載されている。Pub.No.20180014751(上記に援用される)。
【0057】
個々の電極の測定された位置と実際の位置との間の差は、磁気センサ及び/又はカテーテルモデルによって決定されるように、それらの実際の位置(例えば、計算された位置)からの偏差70として記述されてもよい。各偏差70は、測定された位置をその実際の位置にマッピングする三次元情報(例えば、ベクトル)を表してもよい。マッピングカテーテル12’’のパドル50が平面構成にある間に、測定された電極と実際の電極の位置との間の偏差70を識別するものとして示されているが、パドル50が曲げられ、カールされ、又はそうでなければその平面形状から偏向されるマッピングカテーテルの複数の構成(配向及び偏向)について同様の測定値を得ることができることが理解されるであろう。任意の配向及び/又は偏向において、電極の測定された位置及び実際の位置は、磁気センサの位置に基づいて決定され得る。このプロセスは、例えば、実験室設定において、数百又は数千のマッピングカテーテルの向き及び/又は偏向について繰り返されてもよい。各配向及び/又は偏向に対して、測定された電極位置と実際の電極位置との間に「マップ」が生成され得る。そのようなマップのデータベースは、その後、測定された電極位置をそれらの実際の位置にマッピングするために使用されてもよい。すなわち、このようなデータベースは、標準的なカテーテル(例えば、パドル上に磁気センサを含まない図4Aの平面カテーテル12’)から得られる生の電極位置を、より正確な位置に補正するために利用され得る。
【0058】
生の電極位置(例えば、臨床使用カテーテルから)を実際の位置に補正する際に使用するために、測定された位置を実際の位置に直接相関させるマップデータベースを生成することは理論的に可能であるが、カテーテルの多数の可能な配向及び/又は偏向は、このようなマップデータベースを実行不可能にするか、又はそうでなければ実行不可能にし得る。すなわち、三次元空間(例えば、患者の身体)における測定された電極位置の所与のセットは、測定された位置と実際の位置との間の既知のマッピングに直接対応しないことがある。したがって、本開示は、機械学習アルゴリズムをトレーニングするために、マッピングカテーテルから得られた測定された位置及び実際の位置を利用することを対象とする。一旦トレーニングされると、このような機械学習アルゴリズムは、臨床使用カテーテルから任意のセットの測定電極位置を取得し、これらの位置を実際の位置にマッピングし得る。別の言い方をすれば、機械学習アルゴリズムは、アルゴリズムのトレーニングに基づいて、測定された電極位置の任意のセットの実際の電極位置を推論又は予測することができる。電極の絶対的又は真の位置を表す可能性はないが、推測又は計算された位置(例えば、実際の位置)は、測定された位置単独よりも高い精度を有する。
【0059】
本開示の実施形態は、機械学習アルゴリズムを採用して、入力パラメータ(例えば、生の電極測定値/位置)と関心のある出力パラメータ(例えば、実際の電極測定値/位置)との間の複雑なマッピングを学習する。機械学習アルゴリズムは、入力と出力との間の関係を記述する先験的仮定モデルに依存しない。むしろ、機械学習アルゴリズムは、トレーニングデータからマッピングを学習するための統計的アプローチを介して入力パラメータと出力パラメータとの間の最適なマッピングを決定する。
【0060】
一実施形態では、入力パラメータと出力パラメータとの間のマッピングをモデル化するための機械学習ベースの方法は、3つのフェーズ、すなわち、トレーニング/学習フェーズ、検証フェーズ、及び使用フェーズを含む。学習フェーズは、例えば、ラボデータ及び/又はラボで生成されたデータセットを使用して実行されるオフライン処理であってもよい。一実施形態では、学習フェーズは、グランドトゥルース値(例えば、実際の位置及び/又は測定位置と実際の位置との間の偏差)を有する注釈付きトレーニングデータ(例えば、データベース)のセットを使用する。一実施形態では、対応する実際の電極位置(例えば、磁気センサ位置及び/又はカテーテルモデルから計算される)を有する測定された電極位置(例えば、電極応答)のデータベースが生成される。データベースは、磁気センサ位置をさらに含むことができる。そのようなデータベースは、上述のようにマッピングカテーテルで収集された実験室データから生成されてもよい。このデータベースでは、各トレーニングセット(例えば、グラウンドトゥルース値)は、各測定電極位置の3次元位置、各実際の電極位置の3次元位置(例えば、磁気センサ位置から決定される)、及び/又はそれらの間の偏差(例えば、ベクトル)など、いくつかの特徴によって表されてもよい。例えば、図5Bを参照されたい。さらに、各トレーニングセットは、磁気センサの位置を含むことができる。さらに、トレーニングセットは、位置データ(例えば、デカルト、極、球など)を利用するのではなく、生の電極応答(例えば、インピーダンス応答)及び/又は生の磁気測定値を利用することができる。トレーニングデータの制限は推論されるべきではない。トレーニングフェーズは、次に、トレーニングデータベース全体にわたる特徴とグラウンドトゥルース値との間の最良適合を最小化することによって、特徴(例えば、測定された位置)とグラウンドトゥルース値との間のマッピングを学習又はトレーニングする。注目すべきこととして、このようなデータベースには、数千又は数万のトレーニングセットが含まれる場合がある。このとき、数学的モデルが初期化されて、生の又は測定された電極位置の入力に基づいて実際の電極位置を予測する。
【0061】
初期学習フェーズが完了すると、初期化された数学モデルが検証され、数学モデルがさらに洗練される。一実施形態では、追加のデータは、例えば、マッピングカテーテルを利用する動物試験中に収集されてもよい。このような実施形態では、マッピングカテーテルの電極(例えば、生体内に配置することができる)から受け取った生/測定電極位置を数学モデルに適用して、電極の実際の位置を予測又は計算することができる。次いで、電極の計算された位置(例えば、実際の位置)を利用して、カテーテルの形状を予測することができる。すなわち、計算された位置は、3次元空間におけるカテーテルの画像を生成するために、カテーテルモデルにおけるデータ点として利用されてもよい。次いで、マッピングカテーテルから受け取った磁気センサ位置を使用して、数学モデルの誤差を最小限に抑えることができる。一例として、カテーテルの形状を予測すると、予測された形状上の各磁気センサの予測された位置又は位置を生成することができる。これらの予測位置を対応する磁気センサの実際の測定位置と比較して、数学モデルの誤差を決定することができる。そのような誤差は、臨床使用のために動作可能な補正モデルを定義するために、数学的モデルをさらに更新し、精緻化するために利用されてもよい。
【0062】
使用段階は、処置中に患者に利用される操作プロセスである。適用において、生の/測定された電極位置のセットは、矯正を生成するために利用されるマッピングカテーテル(例えば、図4Bのカテーテル12’’)に形状及び構造において対応する臨床使用カテーテル(例えば、図4Aのカテーテル12’)によって取得される。測定された電極位置は、トレーニングされ洗練された数学モデル(すなわち、補正モデル)に入力される。補正モデルは、電極の実際の位置を出力し、これは、臨床使用カテーテルの画像を生成するためにモデル構築システムによって利用される。
【0063】
マッピングをトレーニングするために使用される機械学習アルゴリズムのタイプは、とりわけ、監督された、半監督された、トランスダクティブな、又は強化に基づく学習アルゴリズムであってもよい。例えば、回帰アルゴリズム(線形、非線形、又はロジスティック)、決定木又はグラフ、関連付け規則学習、人工ニューラルネットワーク、サポートベクトルマシン、誘導論理プログラミング、ベイズネットワーク、インスタンスベース学習、マニホルド学習、サブ空間学習、深い学習、辞書学習などの機械学習アルゴリズムを使用することができる。以下の議論は、深い学習ニューラルネットワークを利用する。しかしながら、本開示は、深い学習ニューラルネットワークに限定されず、他の機械学習アルゴリズムが、記載されたシステム及び方法で埋め込まれてもよいことが理解されるであろう。
【0064】
図6は、フィードフォワードニューラルネットワーク80の実施例を示す。この実施形態では、ニューラルネットワーク80は、数学的モデル(例えば、補正モデル)を形成する。ニューラルネットワーク80は、各々が複数の入力と単一の出力(複数の順方向ノードに出力されてもよい)とを有するニューロン又はノード82と呼ばれる多数の計算ユニットからなる。ノードは、通常、層「1」(例えば、層90~96)で接続され、1つの層内のノードの出力は、順方向層内のすべてのノードに接続される。深い学習は、少なくとも2つの隠れ層(例えば、入力層90と出力層96との間の層92、94)を有するニューラルネットワークを表す。ディープ・ラーニングは、入力層90に入力された生の入力データから階層的特徴を学習して出力層96で予測を行うことを含む学習を記述する。深い学習モデルには、深いニューラルネットワーク(DNN)、畳み込み深いニューラルネットワーク、深い信念ネットワークなどが含まれる。どのような配置でも、DNNは、上述のように、階層的特徴学習を可能にする複数の層を持っている。
【0065】
概して、ニューラルネットワーク80は、入力と出力との間の相関を見つけることによって、入力を出力にマッピングすることによって特徴又はパターンを認識するように設計される。各ノードは、入力データを、アルゴリズムが学習しているタスクの入力に有意性を割り当てる入力を増幅又は減衰させる係数又は重み(例えば、ノード間の接続)のセットと組み合わせる。入力重み積は合計され、活性化関数を通過して、次の層の入力を形成する出力を生成する。一般に、ニューラルネットワークの各サイクルは、推定(例えば、出力)、誤差測定、及び重み及び/又は係数の更新を含む。一実施形態によると、誤差は、推定値と接地真理値との間の差に基づいて計算されてもよい。ニューラルネットワークは、誤差を測定し、誤差に寄与する程度に重みを調整しようとする。このプロセスは、誤差を最小限に抑えるために繰り返される。
【0066】
一実施形態では、アクティベーションと呼ばれるレイヤ内のノードiの出力は、次のように、その入力の機能として計算される:
【数3】
ただし、wij はノードiとj及びbi の間のコネクションに関連する重みで、ノードi に関連するバイアス項である。重み及びバイアス項は、指定されたタスクを達成するために学習されるネットワークのパラメータを構成する。ネットワーク内の個々のノードに関連する起動関数Fは、予め定義された非線形関数である。いくつかの実施形態では、活性化関数は、S字状又は双曲線接線を含む。
【0067】
一実施形態では、ニューラルネットワーク80は、(例えば、誤差を最小化するために)勾配降下を使用して逆伝播によってトレーニングされてもよい。確率勾配降下は、トレーニング入力がランダムな順序で処理される場合に使用されることがある変形例である。入力は、モデル重みを更新するために、各入力に対して以下のステップが実行されて、一度に1つずつ処理されてもよい。
【0068】
アクティベーションは、所与のレイヤ内の各ノードiの出力を記述する。活性化aは、フィードフォワード評価と呼ばれるプロセスによって計算することができる。活性化aは、第1のレイヤが入力データを利用するが、先行するレイヤ(例えば、l-1)におけるノードjからのk個の入力に応じて計算されてもよい。wij (l-1,l) がレイヤl-1のノードj とレイヤl のノードi の間のコネクションに関連する重みである場合、フィードフォワード評価は次のようになる:
【数4】
ただし、bはノードiのバイアス項である。誤差項πは、最初に次のようにして、アウトプット層lnの節点i ごとに計算される:
【数5】
ただし、t(x)は出力の真の値であり、F’(x)はF(x)の導関数である。これらの誤差項は、次のように、レイヤl+1 のノードm に接続されたレイヤl の各ノードi に対して逆伝搬される:
【数6】
誤差項は、以下のように重み(及び同様にバイアス)を更新するために使用される:
【数7】
ただし、αは学習率パラメータである。
【0069】
このプロセスは、トレーニング・サイクル又はエポックを構成するトレーニング・データセット全体が処理されるまで、各入力について繰り返すことができる。トレーニングサイクルの端部に、モデル予測誤差を検証セット上で計算することができる。典型的には、トレーニングは、検証セット誤差が所定の閾値未満の所望の値に収束するまで、毎回トレーニングデータセットを再処理して、複数のサイクルにわたって継続する。次いで、トレーニングされたモデルを試験データで評価することができる。
【0070】
図7は、数学モデル180(例えば、機械学習アルゴリズム、フィードフォワードニューラルネットワーク80など)のためのトレーニング又は学習フェーズの実施形態を示す。図示の実施形態では、数学的モデルは、図4Bに示されるマッピングカテーテル12’’から情報(例えば、入力値)を受け取るが、異なる構成のカテーテルと共に使用される場合、そのような数学的モデルは、そのようなカテーテルに対応する異なる入力値でトレーニングされてもよいことが理解されるであろう。図示の実施形態では、数学的モデル180は、マッピングカテーテル12’’のパドル電極62A~62NNから受信される生のパドル電極応答又は位置に対応する情報を受け取る。数学的モデル180はまた、軸電極32A、32B、軸磁気センサ46A、及びマッピングカテーテル12’’のパドル上に配置される磁気センサ46B~46Eから入力を受け取る。
【0071】
入力の単一セットとして図示されているが、学習フェーズ中に、数千又は数万の入力セットが数学モデル180に入力され得ることは理解されよう。実施形態において、各入力セットのデータに注釈を付けて、磁気センサに基づいて、電極の測定位置と、その実際の位置との間の偏差を識別してもよい。例えば、図5Bを参照されたい。そのような実施例では、数学モデル180は、教師付き学習プロセスにおいてラベル付きデータについてトレーニングされてもよい。モデルは、予測された電極位置と、ラベル付けされたトレーニングセットから分かる実際の電極位置との間の誤差(例えば、モデルを調整する)を最小化する。しかしながら、そのようなラベル付きデータは、数学モデル180をトレーニングするために必要ではないことが理解されるであろう。すなわち、数学モデル180は、教師なし学習プロセスにおいて、ラベルなしデータに対してトレーニングされてもよい。さらに、カテーテルモデル190は、数学的モデルによって生成されるマッピングがカテーテルの物理的構造によって決定されるような現実的な境界内にあるように、数学的モデル180を制約するために利用されてもよい。いずれの構成においても、トレーニングデータセット(例えば、数百、数千、又は数万のデータセット)に対するトレーニングを完了すると、補正されたモデルデータセット182(例えば、最初にトレーニングされた数学的モデル)が生成されて、測定された電極位置と実際の電極位置との間の初期マッピングを識別し得る。
【0072】
図8は、最初にトレーニングされた数学モデル180(例えば、以前に修正されたモデルデータセット)を精緻化するための検証段階を示す。図示のように、トレーニング段階において、マッピングカテーテル12’’の全ての電極及び磁気センサからのデータを使用して最初にトレーニングされると、検証段階における数学モデルへの入力は、パドル電極62A~62NN、軸電極32A~B、及び軸磁気センサ46A(存在する場合)に限定され、図4Bを参照されたい。マッピングカテーテル12’’のパドル磁気センサ46B~Eからのデータ点(例えば、位置)は、数学モデル180を調整するためにのみ利用され、数学モデル180にはもはや入力されない。数学的モデルからのパドル磁気センサデータの省略は、実際の医療用途(例えば、図4Aを参照のこと)において利用され、そのパドル上に磁気センサを欠く、臨床使用カテーテル12’に対応するモデルを生じる。図4Bを参照すると、本実施形態の最初にトレーニングされた数学モデル180は、パドル電極62A~62NN及びシャフト電極32A、32Bの位置を予測する。これは、図9に示されており、16の予測されたパドル電極位置162A~162NN及び2つのシャフト電極位置132A、132Bが示されている。これらの位置又はデータ点は、カテーテルモデル190と共に利用されて、図9に破線で示されるようなカテーテルの予測形状112を生成し得る。カテーテルの予測形状112に基づいて、パドル及び/又はシャフト(図示せず)上の磁気センサの予測位置168A~Dを同様に生成することができる。例えば、磁気センサベースの予測位置(例えば、位置168E)は、2つの隣接する予測電極位置162Aと162Bとの間の中間(例えば、カテーテルモデルに基づく曲線に潜在的に基づく)であることが知られ得る。磁気センサの予測位置168Aとその磁気センサの測定位置68Eとの間の差又は偏差70(例えば、誤差)を利用して、数学モデルをさらに調整して、補正されたモデルデータセット182をもたらしてもよい。次いで、補正されたモデルデータセット182は、次のサイクルのための数学モデル180になり得る。このプロセスは、誤差が所定の閾値未満になるまで、誤差をさらに最小限に抑えるために繰り返すことができる。
【0073】
一実施形態では、検証フェーズは、マッピングカテーテル12’’を使用するインビボデータ収集中に行われ、一実施形態では、マッピングカテーテル12’’は、動物試験中にデータを収集し、数学モデルの検証又は改良が同時に行われる。マッピングカテーテル12’’を使用するこのような生体内データ収集は、数学的モデルのトレーニング及び精密化に使用するための数千、数十万及び/又は数百万の入力の収集を可能にする。一実施形態では、マッピングカテーテル12’’は、3次元空間心臓(例えば、心腔)に挿入され、磁気センサ及び電極からのデータを収集及び相関させながら空間の周りを掃引される。データ収集は、複数の向き及び偏向について行われる。データ収集及び検証段階の端部に、数学的モデル182は、典型的には、医療処置中に使用するための補正モデルを定義する所定の誤差閾値未満に収束する。
【0074】
図10は、初期学習フェーズ及び検証フェーズの全体プロセス300のプロセスフローシートを示す。最初に、測定された電極位置と実際の電極位置との間の既知の関係を有するトレーニングデータセット302が(例えば、マッピングカテーテルから)取得される。訓トレーニングデータセットは、モデルを初期化するために数学的モデル(例えば、深部ニューラルネットワーク)に入力される(304)。一旦初期化されると、データは、使用中(例えば、動物試験中)にマッピングカテーテルから取得され得る(306)。マッピングカテーテルからの測定された電極位置は、予測された電極位置のセットを生成する(308)ために、数学的モデルに入力されてもよい。これらの予測された位置(例えば、計算された位置)は、カテーテル形状を予測し(例えば、実際の位置をカテーテルモデルに入力し)、磁気センサ位置を予測する(310)ために使用される。予測された磁気センサ位置を312と測定された磁気センサ位置と比較して、モデルに対する誤差を決定する。誤差が所定の閾値を超える場合、それはモデルを通って逆伝播されてもよく、プロセスは継続してもよい。所定のサイクル数の後、及び/又は誤差が所定の閾値未満になると、数学モデルは収束し得る。すなわち、数学モデルは、医療用途で使用するための正確さで実際の電極位置を予測し、それによって補正モデル200を規定することができる。
【0075】
図11及び図12A図12Cは、補正モデル200の動作又は使用段階を示す。図示の実施形態では、補正モデル200は、図4Aの臨床使用カテーテル12’から入力を受け取る。臨床使用カテーテル12’は、医療処置に使用するように構成され、そのパドル50上に磁気センサはないが、他の点では、矯正モデルを生成するために利用されるマッピングカテーテル12’’と実質的に同一に構成される。測定された16個のパドル電極62A~NNからの生電極応答/位置64A~NN、シャフト電極32A、32Bからの生応答、及び磁気シャフトセンサ46Aからの磁気応答/位置は、補正モデル200への入力を形成する。これは図12Aに示されている。補正モデル200は、これらの応答を、それらの測定された位置から、それらの調整された又は実際の位置66にマッピングする。図12Bを参照されたい。次に、実際の位置をカテーテルモデル(例えば、モデル構築システム14)と共に利用して、カテーテル12’の形状112をレンダリングし、これを画像ファイルとしてディスプレイに出力することができる。図12Cを参照されたい。
【0076】
上述のように、システム10、モデル構築システム14、及び処理装置16は、関連するメモリに格納された事前にプログラムされた命令を実行することができ、すべて本明細書に記載の機能に従って実行することができる、当技術分野で知られている従来の処理装置を含むことができることを理解されたい。本発明の実施形態の方法ステップを含むがこれに限定されない、本明細書で説明する方法は、いくつかの実施形態でプログラムされ、結果として得られるソフトウェアは、関連するメモリに格納され、そのように説明される場合、そのような方法を実行するための手段も構成することができることを理解されたい。前述の実施可能な説明に鑑みて、ソフトウェアでの本発明の実施は、当業者によるプログラミング技能の日常的な適用を必要とするにすぎない。このようなシステムは、さらに、ROM、RAM、不揮発性メモリと揮発性(変更可能)メモリとの組合せを有するタイプのものであってもよく、その結果、ソフトウェアを記憶することができ、さらに、動的に生成されたデータ及び/又は信号の記憶及び処理を可能にする。
【0077】
本開示の特定の実施形態は、特定の程度の特殊性を伴って上記で説明されてきたが、当業者は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多数の変更を行うことができる。全ての方向に関する言及(例えば、プラス、マイナス、上、下、上方向、下方向、左、右、左方向、右方向、頂部、底部、上方、下方、垂直、水平、時計回り、及び反時計回り)は、本開示の読者の理解を助けるための識別目的のためにのみ使用され、特に本開示の任意の態様の位置、向き、又は使用に関して限定を作り出すものではない。本明細書で使用されるように、「構成される」、「構成される」という語句、及び同様の語句は、対象デバイス、装置、又はシステムが、対象目的を単に実行することができるだけではなく、1つ又は複数の特定の対象目的を満たすように(例えば、適切なハードウェア、ソフトウェア、及び/又は構成要素を介して)設計及び/又は構築されることを示す。接合に関する参照(例えば、固着される、取り付けられる、結合される、接続されるなど)は、広く解釈されるべきであり、要素の接続間の中間部材および要素間の相対移動を含むことができる。そのため、接合に関する参照は、2つの要素が直接接続され、互いに対して固定の関係にあることを必ずしも推論するものではない。上述の説明に含まれるかまたは添付図面に示される全ての事項は、限定的ではなく単なる例示と解釈されるべきものとする。添付の特許請求の範囲で定義されるような本開示の趣旨から逸脱することなく、詳細または構造の変更を行うことができる。
【0078】
本明細書に参照により組み込まれると説明されているいずれの特許、出版物、または他
の開示資料も、全体的または部分的に、組み込まれた資料が本開示に説明されている既存
の定義、記述、または他の開示資料と矛盾しない程度でのみ、本明細書に組み込まれる。
そのため、必要な程度において、本明細書に明示的に説明されるような本開示は、参照に
より本明細書に組み込まれるいずれの矛盾する資料にも優先する。本明細書に参照により
組み込まれると説明されているが、本明細書に説明される既存の定義、記述、または他の
開示資料と矛盾する、いずれの資料またはその一部分も、組み込まれる資料と既存の開示
資料との間に矛盾が生じない程度でのみ組み込まれる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
【手続補正書】
【提出日】2021-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正する方法であって、
複数の電極と複数の磁気センサとを有するカテーテルから、複数のデータセットを取得するステップであって、各データセットは、前記電極の測定位置と前記磁気センサの測定位置とを含む、ステップと、
各データセットについて、各電極の測定位置を、磁気センサの測定位置から少なくとも部分的に決定される計算された電極位置にマッピングして補正モデルを生成するステップであって、前記補正モデルは、測定された電極位置を計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
1つの電極セットにつき、測定された電極位置の次のセットを取得するステップであって、前記1つの電極セットは、前記カテーテルの前記複数の電極と同数の及び共通の構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置の次のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状の画像を表示するステップと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記複数のデータセットを取得するステップは、前記カテーテルの前記電極及び前記磁気センサの応答を測定することをさらに含み、前記カテーテルは、試験カテーテルであり、
前記測定された電極位置の次のセットを取得するステップは、臨床使用カテーテルの電極の応答を測定するステップを含み、前記試験カテーテル及び前記臨床使用カテーテルは、共通の形状及び共通の電極構成を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マッピングするステップは、さらに、前記カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて、前記磁気センサの測定位置に基づく前記カテーテルのカテーテル形状を生成し、前記複数の電極のそれぞれにつき、前記カテーテル形状から計算された電極位置を生成することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記マッピングするステップは、前記複数のデータセットを使用して機械学習アルゴリズムをトレーニングすることを含み、前記機械学習アルゴリズムは、前記補正モデルを定義する、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記機械学習アルゴリズムをトレーニングすることは、深部ニューラルネットワーク(DNN)をトレーニングすることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のデータセットからの前記電極の前記測定された位置及び前記磁気センサの前記測定された位置は、前記機械学習アルゴリズムに入力され、前記機械学習アルゴリズムは、前記入力を計算された電極位置にマッピングする、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記測定された電極位置の次のセットを前記補正モデルに入力するステップは、前記機械学習アルゴリズムに、前記測定された電極位置の次のセットを入力することを含み、前記機械学習アルゴリズムは、前記計算された電極位置のセットを出力する、請求項4~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正するためのシステムであって、
三次元空間における電極及び磁気センサの応答を測定するように構成された医療用位置決めシステムと、
非一時的なコンピュータ可読命令を記憶するためのプロセッサとメモリであって、前記命令は、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された複数のセット測定電極位置及び測定磁気センサ位置でトレーニングされた補正モデルにアクセスするステップであって、前記測定電極位置及び測定磁気位置が前記補正モデルに入力されて前記測定電極位置が、前記測定磁気センサ位置から決定された前記計算電極位置にマッピングされる、ステップと、
前記医療用位置決めシステムから臨床用カテーテルの測定された電極位置のセットを取得するステップであって、前記臨床用カテーテルは、試験カテーテルとして共通の形状及び電極構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置を臨床使用カテーテルに対応するカテーテルモデルに入力して、前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、を実行する命令である、プロセッサ及びメモリと、
前記カテーテル形状の画像を表示するように構成されたディスプレイと、
を備える、システム。
【請求項9】
前記補正モデルにアクセスするステップを実行するための命令を含む前記非一時的なコンピュータ可読命令は、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された測定された応答の複数のセットにアクセスするステップと、
測定された応答の各セットについて、各電極の測定された位置を、磁気センサ位置から決定された計算された電極位置にマッピングして前記補正モデルを生成するステップと、
測定された応答の各セットについて、前記複数の磁気センサの測定された位置を、前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルに入力するステップと、
前記試験カテーテルのカテーテル形状を生成し、前記複数の電極の各々について、前記カテーテル形状から前記計算された電極位置を生成するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正するための命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
医療位置決めシステムから、複数の電極と複数の磁気センサとを有する試験カテーテルから取得された複数の測定応答のセットを取得するステップであって、測定応答の各セットは、電極の測定位置と磁気センサの測定位置とを含む、ステップと、
測定された応答の各セットについて、磁気センサ位置から決定された計算された電極位置に対する各電極の測定された位置をマッッピングして補正モデルを生成するステップであって、前記補正モデルは、測定された電極位置を計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
臨床使用カテーテルから測定された電極位置のセットを取得するステップであって、前記臨床使用カテーテルは、前記試験カテーテルとして共通の形状及び電極構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置のセットを使用してカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状の画像をディスプレイに出力するステップと、
を実行可能である、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルにアクセスするステップと、
前記磁気センサの前記測定位置に基づいて前記試験カテーテルのカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状から、複数の前記電極の各々について前記計算された電極位置を生成するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記補正モデルを定義する機械学習アルゴリズムを、測定された応答の前記複数のセットを使用してトレーニングする、命令を、さらに含む、請求項10又は11に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
電極位置を補正するために機械学習アルゴリズムをトレーニングし使用するための方法であって、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された第1の複数のセットの測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置を用いて機械学習アルゴリズムを初期化するステップであって、前記測定された電極位置及び前記測定された磁気位置は、機械学習アルゴリズムに入力されて、測定された電極位置を、前記測定された磁気センサ位置から決定された計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
前記試験カテーテルから取得され前記測定された電極位置の次のセットを前記機械学習アルゴリズムに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて前記計算された電極位置のセットに基づくカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状に基づいて前記カテーテルの1又は複数の磁気センサの予測された位置を識別するステップと、
前記予測された磁気センサ位置を、前記測定された電極位置の次のセットに対応する測定された磁気センサ位置の次のセットと比較して、前記機械学習アルゴリズムのための誤差値を計算するステップと、
前記機械学習アルゴリズムを精緻化するために前記誤差値を利用するステップと、
を備える、方法。
【請求項14】
前記計算された誤差値が所定の閾値を下回るまで、前記カテーテルについて測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置の追加の次のセットについて、前記入力するステップ、生成するステップ、識別するステップ及び比較するステップを繰り返すステップであって、前記機械学習アルゴリズムは、補正モデルを定義する、ステップと、
測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力するステップであって、前記測定された電極位置は、前記試験カテーテルの前記複数の電極に数及び構成が対応する電極のセットを備える臨床使用カテーテルから取得されるステップと、
前記補正モデルから、前記使用カテーテルの電極のために計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置のセットを用いて前記使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと
をさらに、備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】

前記機械学習アルゴリズムを初期化するステップは、測定された電極位置と測定された磁気センサ位置との前記第1の複数のセットを供給することを含み、前記測定された電極位置と前記計算された電極位置との偏差が既知である、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記機械学習アルゴリズムをトレーニングするステップは、深部ニューラルネットワークの出力層が計算された電極位置を出力する、少なくとも第1及び第2の隠れ層を有する深部ニューラルネットワークのトレーニングを含む、請求項13~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記機械学習アルゴリズムを精緻化するために前記誤差値を利用するステップは、深部ニューラルネットワークのノード間の重みを調整するために、深部ニューラルネットワークを介して前記誤差値を逆伝播することを含む、請求項13~16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
トレーニングのための命令を記憶し、機械学習アルゴリズムを使用して電極位置を補正する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置の第1の複数のセットを用いて機械学習アルゴリズムを最初にトレーニングするステップであって、前記測定された電極位置及び前記測定された磁気センサ位置は、前記機械学習アルゴリズムに入力されて、前記測定された電極位置を、測定磁気センサ位置から決定された計算電極位置にマッピングする、ステップと、
前記試験カテーテルから取得された測定された電極位置の次のセットを前記機械学習アルゴリズムに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて、前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状に基づいて前記カテーテルの1又は複数の磁気センサの予測磁気センサ位置を識別するステップと、
前記予測された磁気センサ位置を、測定された電極位置のセットに対応する次の測定された磁気センサ位置のセットと比較して、前記機械学習アルゴリズムのための誤差値を計算するステップと、
前記誤差値を使用して機械学習アルゴリズムを精緻化するステップと。
を実行可能である、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力するステップであって、前記測定された電極位置は、前記試験カテーテルの前記複数の電極に数及び構成が対応する電極のセットを備える臨床使用カテーテルから取得されるステップと、
前記補正モデルから、前記使用カテーテルの電極のために計算された電極位置のセットを生成するステップと、
計算された電極位置のセットを用いて前記使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、請求項18に記載の非一時的コンピュータ可読媒体:
【請求項20】
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正する方法であって、
患者の体内に配置されるように構成された臨床使用カテーテルから複数の測定された電極位置を取得するステップと、
前記測定された電極位置を、測定された磁気センサ位置から生成された計算された電極位置にマッピングするトレーニングされた機械学習アルゴリズムに入力するステップであって、前記機械学習アルゴリズムは、前記臨床使用カテーテルと同一の電極構成を有し、複数の磁気センサをさらに含む試験カテーテルから得られたトレーニングデータによってトレーニングされている、ステップと、
前記機械学習アルゴリズムから計算された電極位置のセットを取得するステップと、
前記計算された電極位置のセットを使用して前記臨床使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと、
を備える、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0078】
本明細書に参照により組み込まれると説明されているいずれの特許、出版物、または他の開示資料も、全体的または部分的に、組み込まれた資料が本開示に説明されている既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾しない程度でのみ、本明細書に組み込まれる。そのため、必要な程度において、本明細書に明示的に説明されるような本開示は、参照により本明細書に組み込まれるいずれの矛盾する資料にも優先する。本明細書に参照により組み込まれると説明されているが、本明細書に説明される既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾する、いずれの資料またはその一部分も、組み込まれる資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない程度でのみ組み込まれる。
以下の項目[1]~[27]は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
[項目1〕
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正する方法であって、
複数の電極と複数の磁気センサとを有するカテーテルから、複数のデータセットを取得するステップであって、各データセットは、前記電極の測定位置と前記磁気センサの測定位置とを含むステップと、
各データセットについて、各電極の測定位置を、磁気センサの測定位置から少なくとも部分的に決定される計算された電極位置にマッピングして補正モデルを生成するステップであって、前記補正モデルは、測定された電極位置を計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
1つの電極セットにつき、測定された電極位置の次のセットを取得するステップであって、前記1つの電極セットは、前記カテーテルの前記複数の電極と同数の及び共通の構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置の次のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状の画像を表示するステップと、
を備える、方法。
[項目2〕
前記複数のデータセットを取得するステップは、前記カテーテルの前記電極及び前記磁気センサの応答を測定することをさらに含み、
前記カテーテルは、試験カテーテルである、項目1に記載の方法。
[項目3〕
前記測定された電極位置の次のセットを取得するステップは、臨床使用カテーテルの電極の応答を測定するステップを含み、
前記試験カテーテル及び前記臨床使用カテーテルは、共通の形状及び共通の電極構成を有する、項目2に記載の方法。
[項目4〕
前記マッピングするステップは、さらに、前記カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて、前記磁気センサの測定位置に基づく前記カテーテルのカテーテル形状を生成し、前記複数の電極のそれぞれにつき、前記カテーテル形状から計算された電極位置を生成することを含む、項目1に記載の方法。
[項目5〕
前記マッピングするステップは、前記複数のデータセットを使用して機械学習アルゴリズムをトレーニングすることを含み、
前記機械学習アルゴリズムは、前記補正モデルを定義する、項目1に記載の方法。
[項目6〕
前記機械学習アルゴリズムをトレーニングすることは、深部ニューラルネットワーク(DNN)をトレーニングすることを含む、項目5に記載の方法。
[項目7〕
前記複数のデータセットからの前記電極の前記測定された位置及び前記磁気センサの前記測定された位置は、前記機械学習アルゴリズムに入力され、
前記機械学習アルゴリズムは、前記入力を計算された電極位置にマッピングする、項目5に記載の方法。
[項目8〕
前記測定された電極位置の次のセットを前記補正モデルに入力するステップは、前記機械学習アルゴリズムに、前記測定された電極位置の次のセットを入力することを含み、
前記機械学習アルゴリズムは、前記計算された電極位置のセットを出力する、項目5に記載の方法。
[項目9〕
前記複数のデータセットを取得するステップは、前記カテーテルが3次元空間内に配置されている間に前記カテーテルの複数の位置及び向きについてのデータセットを取得することを含む、項目1に記載の方法。
[項目10〕
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正するためのシステムであって、
三次元空間における電極及び磁気センサの応答を測定するように構成された医療用位置決めシステムと、
非一時的なコンピュータ可読命令を記憶するためのプロセッサとメモリであって、前記命令は、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された複数のセット測定電極位置及び測定磁気センサ位置でトレーニングされた補正モデルにアクセスするステップであって、前記測定電極位置及び測定磁気位置が前記補正モデルに入力されて、前記測定電極位置が、前記測定磁気センサ位置から決定された前記計算電極位置にマッピングされる、ステップと、
前記医療用位置決めシステムから臨床用カテーテルの測定された電極位置のセットを取得するステップであって、前記臨床用カテーテルは、試験カテーテルとして共通の形状及び電極構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置を臨床使用カテーテルに対応するカテーテルモデルに入力して、前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、を実行する命令である、プロセッサ及びメモリと、
前記カテーテル形状の画像を表示するように構成されたディスプレイと、
を備える、システム。
[項目11〕
前記補正モデルにアクセスするステップを実行するための命令を含む前記非一時的なコンピュータ可読命令は、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された測定された応答の複数のセットにアクセスするステップと、
測定された応答の各セットについて、各電極の測定された位置を、磁気センサ位置から決定された計算された電極位置にマッピングして補正モデルを生成するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、項目10に記載のシステム。
[項目12〕
前記非一時的なコンピュータ可読命令は、
測定された応答の各セットについて、前記複数の磁気センサの測定された位置を、前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルに入力して、前記試験カテーテルのカテーテル形状を生成するステップと、
前記複数の電極の各々について、前記カテーテル形状から前記計算された電極位置を生成するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、項目11に記載のシステム。
[項目13〕
前記非一時的なコンピュータ可読命令は、
機械学習アルゴリズムをトレーニングするために、前記測定された応答の複数のセットを利用するステップを実行する命令を、さらに含み、
前記機械学習アルゴリズムは、前記補正モデルを定義する、項目11に記載のシステム。
[項目14〕
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正するための命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
医療位置決めシステムから、複数の電極と複数の磁気センサとを有する試験カテーテルから取得された複数の測定応答のセットを取得するステップであって、測定応答の各セットは、電極の測定位置と磁気センサの測定位置とを含む、ステップと、
測定された応答の各セットについて、磁気センサ位置から決定された計算された電極位置に対する各電極の測定された位置をマッピングして補正モデルを生成するステップであって、前記補正モデルは、測定された電極位置を計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
臨床使用カテーテルから測定された電極位置のセットを取得するステップであって、前記臨床使用カテーテルは、前記試験カテーテルとして共通の形状及び電極構成を有する、ステップと、
前記測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記計算された電極位置のセットを使用してカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状の画像をディスプレイに出力するステップと、
を実行可能である、非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目15〕
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルにアクセスして、前記磁気センサの前記測定位置に基づいて前記試験カテーテルのカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状から、複数の前記電極の各々について前記計算された電極位置を生成するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、項目14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目16〕
前記補正モデルを定義する機械学習アルゴリズムを、測定された応答の前記複数のセットを使用してトレーニングするステップ、
を実行する命令を、さらに含む、項目14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目17〕
電極位置を補正するために機械学習アルゴリズムをトレーニングし使用するための方法であって、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された第1の複数のセットの測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置を用いて機械学習アルゴリズムを初期化するステップであって、前記測定された電極位置及び前記測定された磁気位置は、機械学習アルゴリズムに入力されて、測定された電極位置を、前記測定された磁気センサ位置から決定された計算された電極位置にマッピングする、ステップと、
前記試験カテーテルから取得され前記測定された電極位置の次のセットを前記機械学習アルゴリズムに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて前記計算された電極位置のセットに基づくカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状に基づいて前記カテーテルの1又は複数の磁気センサの予測された位置を識別するステップと、
前記予測された磁気センサ位置を、前記測定された電極位置の次のセットに対応する測定された磁気センサ位置の次のセットと比較して、前記機械学習アルゴリズムのための誤差値を計算するステップと、
前記機械学習アルゴリズムを精緻化するために前記誤差値を利用するステップと、
を備える、方法。
[項目18〕
前記計算された誤差値が所定の閾値を下回るまで、前記カテーテルについて測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置の追加の次のセットについて、前記入力するステップ、生成するステップ、識別するステップ及び比較するステップを繰り返すステップをさらに含み、
前記機械学習アルゴリズムは、補正モデルを定義する、項目17に記載の方法。
[項目19〕
測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力するステップであって、前記測定された電極位置は、前記試験カテーテルの前記複数の電極に数及び構成が対応する電極のセットを備える臨床使用カテーテルから取得される、ステップと、
前記補正モデルから、前記使用カテーテルの電極のために計算された電極位置のセットを生成するステップと、
計算された電極位置のセットを用いて前記使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと、
を、さらに含む、項目18記載の方法。
[項目20〕
前記機械学習アルゴリズムを初期化するステップは、測定された電極位置と測定された磁気センサ位置との前記第1の複数のセットを供給することを含み、
前記測定された電極位置と前記計算された電極位置との偏差が既知である、項目17に記載の方法。
[項目21〕
前記機械学習アルゴリズムをトレーニングするステップは、深部ニューラルネットワークの出力層が計算された電極位置を出力する、少なくとも第1及び第2の隠れ層を有する深部ニューラルネットワークのトレーニングを含む、項目17に記載の方法。
[項目22〕
前記機械学習アルゴリズムを精緻化するために前記誤差値を利用するステップは、深部ニューラルネットワークのノード間の重みを調整するために、深部ニューラルネットワークを介して前記誤差値を逆伝播することを含む、項目17に記載の方法。
[項目23〕
トレーニングのための命令を記憶し、機械学習アルゴリズムを使用して電極位置を補正する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
複数の電極及び複数の磁気センサを有する試験カテーテルから取得された測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置の第1の複数のセットを用いて機械学習アルゴリズムを最初にトレーニングするステップであって、前記測定された電極位置及び前記測定された磁気センサ位置は、前記機械学習アルゴリズムに入力されて、前記測定された電極位置を、測定磁気センサ位置から決定された計算電極位置にマッピングする、ステップと、
前記試験カテーテルから取得された測定された電極位置の次のセットを前記機械学習アルゴリズムに入力して、計算された電極位置のセットを生成するステップと、
前記試験カテーテルに対応するカテーテルモデルを用いて、前記計算された電極位置のセットに基づいてカテーテル形状を生成するステップと、
前記カテーテル形状に基づいて前記カテーテルの1又は複数の磁気センサの予測磁気センサ位置を識別するステップと、
前記予測された磁気センサ位置を、測定された電極位置のセットに対応する次の測定された磁気センサ位置のセットと比較して、前記機械学習アルゴリズムのための誤差値を計算するステップと、
前記誤差値を使用して機械学習アルゴリズムを精緻化するステップと、
を実行可能である、非一時的なコンピュータ可読媒体。
[項目24〕
前記計算された誤差値が所定の閾値を下回るまで、前記カテーテルについて測定された電極位置及び測定された磁気センサ位置の追加の次のセットについて、前記入力するステップ、生成するステップ、識別するステップ及び比較するステップを繰り返すステップを実行する命令をさらに含み、
前記機械学習アルゴリズムは、補正モデルを定義する、項目23に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
[項目25〕
測定された電極位置のセットを前記補正モデルに入力するステップであって、前記測定された電極位置は、前記試験カテーテルの前記複数の電極に数及び構成が対応する電極のセットを備える臨床使用カテーテルから取得されるステップと、
前記補正モデルから、前記使用カテーテルの電極のために計算された電極位置のセットを生成するステップと、
計算された電極位置のセットを用いて前記使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと、
を実行する命令を、さらに含む、項目24に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目26〕
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正する方法であって、
患者の体内に配置されるように構成された臨床使用カテーテルから複数の測定された電極位置を取得するステップと、
前記測定された電極位置を、測定された磁気センサ位置から生成された計算された電極位置にマッピングするトレーニングされた機械学習アルゴリズムに入力するステップであって、前記機械学習アルゴリズムは、前記臨床使用カテーテルと同一の電極構成を有し、複数の磁気センサをさらに含む試験カテーテルから得られたトレーニングデータによってトレーニングされている、ステップと、
前記機械学習アルゴリズムから計算された電極位置のセットを取得するステップと、
前記計算された電極位置のセットを使用して前記臨床使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、
前記カテーテル画像を表示するステップと、
を備える、方法。
[項目27〕
患者の体内に配置されるように構成された医療装置の電極位置を補正するためのシステムであって
三次元空間における電極及び磁気センサの応答を測定するように構成された医療用位置決めシステムと、
非一時的コンピュータ可読命令を記憶するためのプロセッサとメモリであって、
患者体内に配置されるように構成された臨床使用カテーテルから複数の測定された電極位置を取得するステップと、
前記測定された電極位置を、測定された磁気センサ位置から生成された計算された電極位置にマッピングするトレーニングされた機械学習アルゴリズムに入力するステップであって、前記機械学習アルゴリズムは、臨床使用カテーテルと同一の電極構成を有し、複数の磁気センサをさらに含む試験カテーテルから得られたトレーニングデータに対してトレーニングされている、ステップと、
前記機械学習アルゴリズムから計算された電極位置のセットを得るステップと、
前記計算された電極位置のセットを用いて前記臨床使用カテーテルのカテーテル画像を生成するステップと、を実行する命令を含むプロセッサとメモリと、
前記カテーテル画像を表示するステップに構成されたディスプレイと、
を備える、システム。
【国際調査報告】