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特表2022-524026トリフルオロ酢酸を使用してトリフルオロヨードメタンを生成するためのプロセス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-27
(54)【発明の名称】トリフルオロ酢酸を使用してトリフルオロヨードメタンを生成するためのプロセス
(51)【国際特許分類】
   C07C 17/361 20060101AFI20220420BHJP
   C07C 19/16 20060101ALI20220420BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20220420BHJP
【FI】
C07C17/361
C07C19/16
C07B61/00 300
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552793
(86)(22)【出願日】2020-03-03
(85)【翻訳文提出日】2021-09-06
(86)【国際出願番号】 US2020020724
(87)【国際公開番号】W WO2020180831
(87)【国際公開日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】62/813,507
(32)【優先日】2019-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/797,696
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】チュンゴン、クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ハイユウ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、テリス
【テーマコード(参考)】
4H006
4H039
【Fターム(参考)】
4H006AA02
4H006AC26
4H006BA02
4H006BA05
4H006BA37
4H006BB23
4H006BC10
4H006BE53
4H006EA02
4H039CA54
4H039CG40
(57)【要約】
【解決手段】 本開示は、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、及び金属フッ化物を金属触媒の存在下で反応させてトリフルオロヨードメタンを生成することにより、トリフルオロヨードメタンを製造するためのプロセスを提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリフルオロヨードメタン(CFI)を生成するためのプロセスであって、
トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属触媒、金属フッ化物及び溶媒を提供する工程と、
前記トリフルオロ酢酸、前記ヨウ素源、及び前記金属フッ化物を、前記金属触媒及び前記溶媒の存在下で反応させて、トリフルオロヨードメタンを生成する工程と、を含む、プロセス。
【請求項2】
前記金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、及びフッ化マグネシウムの群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記提供工程において、前記金属フッ化物が噴霧乾燥粉末の形態である、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記提供工程において、前記トリフルオロ酢酸と前記金属フッ化物とのモル比が約0.1:1~約2.0:1である、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記ヨウ素源が、ヨウ素、一塩化ヨウ素、一フッ化ヨウ素、及び一臭化ヨウ素の群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
前記提供工程において、前記トリフルオロ酢酸と前記ヨウ素源とのモル比が約0.1:1~約2:1である、請求項1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記金属触媒が、ヨウ化銅(I)、塩化第一鉄、及びヨウ化亜鉛(II)の群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記提供工程において、前記金属触媒が、反応のために約0.5%~約50%の前記トリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
前記溶媒が、イオン性液体及び極性非プロトン性溶媒の群から選択される少なくとも1種である、請求項1~8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
前記反応工程において、前記トリフルオロ酢酸、前記ヨウ素源、前記金属フッ化物、及び前記溶媒が100℃~250℃の温度である、請求項1~9のいずれか一項に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トリフルオロヨードメタン(CFI)を生成するためのプロセスに関する。具体的には、本開示は、トリフルオロ酢酸からトリフルオロヨードメタンを生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トリフルオロヨードメタン(CFI)は、例えば、冷媒又は消火剤として商業用途において有用な化合物である。トリフルオロヨードメタンは、地球温暖化の可能性が低く、オゾン破壊の可能性が低い、環境的に許容可能な化合物である。トリフルオロヨードメタンは、より環境的に害のある材料に取って代わることができる。
【0003】
トリフルオロ酢酸からトリフルオロヨードメタンを調製する方法が知られている。しかしながら、この方法は、第1の工程においてトリフルオロ酢酸が金属トリフルオロ酢酸に変換され、第2の工程において金属トリフルオロ酢酸塩及びヨウ素がトリフルオロヨードメタンに変換される二段階プロセスを必要とする。例えば、中国特許第102992943B号は、第1の工程においてトリフルオロ酢酸を金属酸化物と反応させて、金属トリフルオロ酢酸を生成し、次に、第2の工程において金属トリフルオロ酢酸とヨウ素元素とを反応させて、トリフルオロヨードメタン、二酸化炭素、及び金属ヨウ化物を生成することを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、トリフルオロ酢酸からのトリフルオロヨードメタンの生成においてより効率的かつ経済的な、一段階法を開発する必要がある。
【0005】
本開示は、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、及び金属フッ化物を金属触媒の存在下で反応させてトリフルオロヨードメタンを生成することにより、トリフルオロヨードメタンを製造するための一段階プロセスを提供する。
【0006】
一実施形態では、本発明は、トリフルオロヨードメタン(CFI)を生成するためのプロセスを提供する。本プロセスは、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属触媒、金属フッ化物及び溶媒を提供する工程と、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、及び金属フッ化物を、金属触媒及び溶媒の存在下で反応させて、トリフルオロヨードメタンを生成することと、を含む。
【0007】
別の実施形態では、本発明は、トリフルオロヨードメタン(CFI)を生成するためのプロセスを提供する。本プロセスは、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属触媒、金属フッ化物、及び溶媒を混合することと、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属触媒、金属フッ化物、及び溶媒を加熱して、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、及び金属フッ化物を反応させて、トリフルオロヨードメタン及び金属塩を生成することと、を含む。
【0008】
本開示の上記及びその他の特徴、並びにそれらを達成する形態は、より明白になり、以下の実施形態の説明を参照することによってよりよく理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、以下の等式1による単一段階法において、金属フッ化物及び触媒の存在下で、脱炭酸ヨウ素化によって、トリフルオロ酢酸(CFCOOH)と、ヨウ素(I)又は一塩化ヨウ素(ICl)などのヨウ素源と、から、トリフルオロヨードメタン(CFI))を製造するための液相プロセスを提供する。
【数1】
式中、Mは、リチウム、カリウム、若しくはナトリウムなどのアルカリ金属、又はカルシウム若しくはマグネシウムなどのアルカリ土類金属であり、Xは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素などのハロゲンである。本プロセスは、トリフルオロ酢酸を、別個の工程で金属トリフルオロ酢酸に変換する必要性を排除する。
【0010】
いかなる理論にも束縛されるものではないが、後述の反応条件下では、等式1の単一工程は、トリフルオロ酢酸(CFCOOH)が分解してフッ化水素酸(HF)及びジフルオロカルボニルラジカルを形成するものとして実現されると考えられるが、これは、ジフルオロカルベンを形成するために更に分解する。ジフルオロカルベンは、金属フッ化物(MF)と反応して、トリフルオロメチルアニオン錯体を形成するが、これは、次に、ヨウ素源(IX)と反応してトリフルオロヨードメタン(CFI)を形成する。金属フッ化物(MF)の不存在下で、ジフルオロカルベンは、不均化によって、あったとしても少量のジフルオロカルベンとの競争反応を受けて、トリフルオロヨードメタンを形成する、と考えられている。
【0011】
反応は、金属触媒などの触媒を用いて実施される。液相中の反応を実施するために有用な金属触媒は、ヨウ化銅(I)(Cul)、塩化第一鉄(FeCl)、及びヨウ化亜鉛(II)(ZnI)を含むことが見出されている。ヨウ化銅(I)、塩化第一鉄、及びヨウ化亜鉛(II)は市販されており、Sigma-Aldrich Corp.(ミズーリ州、セントルイス)から入手することができる。
【0012】
触媒は、例えば、低くて約0.5%、約1%、約2%、約5%、約10%、約15%、約20%若しくは約25%から、又は高くて約30%、約35%、約40%、約45%、若しくは約50%まで、又は約0.5%~約50%、約2%~約45%、約5%~約40%、約10%~約35%、約15%~約30%、若しくは約20%~約30%などの、前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の範囲内のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで、反応のために提供されてもよい。好ましくは、触媒は、約0.5%~約35%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される。より好ましくは、触媒は、約10%~約30%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される。最も好ましくは、触媒は、約20%~約30%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される。
【0013】
反応は溶媒中で実施される。液相中の反応を実施するために有用な溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、イオン性液体、極性非プロトン性溶媒、又はこれらの組み合わせが挙げられる。イオン性液体の例としては、イミダゾリウム塩及びカプロラクタム硫酸水素塩が挙げられる。高沸点の極性非プロトン性溶媒の例としては、スルホラン、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、及びジメチルスルホンが挙げられる。
【0014】
溶媒は、水を実質的に含まない。水を実質的に含まないとは、溶媒中の水の量が、約500万分率(ppm)、約300ppm、約200ppm、約100ppm、約50ppm、約30ppm、約20ppm、若しくは約10ppm未満、又は、前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の値未満の量であることを意味する。前述のppm値は、溶媒及び任意の水の重量によるものである。好ましくは、溶媒中の水の量は、約100ppm未満である。より好ましくは、溶媒中の水の量は、約50ppm未満である。最も好ましくは、溶媒中の水の量は、約10ppm未満である。
【0015】
トリフルオロ酢酸及びヨウ素は、商業的な量で容易に入手可能である。例えば、トリフルオロ酢酸及びヨウ素は、Sigma-Aldrich Corp.(ミズーリ州、セントルイス)から入手してもよい。溶媒はまた、商業的な量で容易に入手し得る。例えば、スルホランもまた、Sigma-Aldrich Corp.(ミズーリ州、セントルイス)から入手してもよい。金属フッ化物もまた、商業的な量で容易に入手可能である。金属フッ化物は、噴霧乾燥粉末形態であることが好ましい。噴霧乾燥粉末は、大きな表面積を有し、水分感受性が低下し、反応性が向上している。噴霧乾燥粉末形態ではない金属フッ化物は、反応が僅かであった、又は反応が全く生じなかったということが見出された。例えば、Honeywell Research Chemicalsから、噴霧乾燥粉末形態でフッ化カリウムを得てもよい。
【0016】
ヨウ素源は、ヨウ素元素(I)、一塩化ヨウ素(ICl)、一フッ化ヨウ素(IF)、一臭化ヨウ素(IBr)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。ヨウ素源は、ヨウ素元素(I)、一塩化ヨウ素(ICl)、一フッ化ヨウ素(IF)、一臭化ヨウ素(IBr)、又はこれらの組み合わせから構成されていてもよい。ヨウ素源は、ヨウ素元素(I)を含んでもよい。ヨウ素源は、一塩化ヨウ素(ICl)を含んでもよい。ヨウ素源は、一フッ化ヨウ素(IF)を含んでもよい。ヨウ素源は、一臭化ヨウ素(IBr)を含んでもよい。ヨウ素源は、ヨウ素元素(I)から構成されていてもよい。ヨウ素源は、一塩化ヨウ素(ICl)から構成されていてもよい。ヨウ素源は、一フッ化ヨウ素(IF)から構成されていてもよい。ヨウ素源は、一臭化ヨウ素(IBr)から構成されていてもよい。
【0017】
トリフルオロ酢酸及びヨウ素源は、例えば、低くて約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約0.95:1、約0.99:1、若しくは約1:1、又は高くて約1.01:1、約1.05:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.8:1、若しくは2.0:1、又は約0.1:1~約2.0:1、約0.5:1~約1.5:1、約0.6:1~約1.4:1、約0.7:1~約1.3:1、約0.8:1~約1.2:1、約0.9:1~約1.1:1、約0.95:1~約1.05:1、約0.99:1~約1.01:1、約1:1~約2:1、約0.8:1~約1.5:1、若しくは約0.95:1~約1.2:1などの、前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の範囲内の、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比で、反応のために提供されてもよい。好ましくは、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比は、約0.8:1~約1.5:1である。より好ましくは、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比は、約1:1~約1.2:1である。最も好ましくは、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比は、約1:1である。
【0018】
金属フッ化物は、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。金属フッ化物は、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、又はこれらの組み合わせから本質的に構成されていてもよい。金属フッ化物は、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、又はこれらの組み合わせから構成されていてもよい。金属フッ化物は、フッ化カリウムから構成されていてもよい。金属フッ化物は、フッ化ナトリウムから構成されていてもよい。金属フッ化物は、フッ化リチウムから構成されていてもよい。金属フッ化物は、フッ化ルビジウムから構成されていてもよい。金属フッ化物は、フッ化カルシウムから構成されていてもよい。金属フッ化物は、フッ化マグネシウムから構成されていてもよい。
【0019】
金属フッ化物は、例えば、低くて約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約0.95:1、約0.99:1、若しくは約1:1、又は高くて約1.01:1、約1.05:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.8:1、若しくは2.0:1、又は約0.1:1~約2.0:1、約0.5:1~約1.5:1、約0.6:1~約1.4:1、約0.7:1~約1.3:1、約0.8:1~約1.2:1、約0.9:1~約1.1:1、約0.95:1~約1.05:1、約0.99:1~約1.01:1、約1:1~約2:1、約0.8:1~約1.5:1、若しくは約0.95:1~約1.2:1などの、前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の範囲内の、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比で、反応のために提供されてもよい。好ましくは、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比は、約0.8:1~約1.5:1である。より好ましくは、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比は、約1:1~約1.2:1である。最も好ましくは、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比は、約1:1である。
【0020】
反応は、例えば、低くて約100℃、約110℃、約120℃、約130℃、約140℃、約150℃、約160℃、若しくは約170℃の温度で、又は高くて約180℃、約190℃、約200℃、約210℃、約220℃、約230℃、約240℃、若しくは約250℃の温度で、又は約100℃~約250℃、約110℃~約240℃、約120℃~約230℃、約130℃~約220℃、約140℃~約210℃、約150℃~約200℃、約160℃~約190℃、約170℃~約180℃、約120℃~約130℃、約110℃~約180℃、若しくは約120℃~約250℃などの、前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の範囲内で実施されてもよい。好ましくは、反応物質は、約120℃~約200℃の温度に加熱される。より好ましくは、反応物質は、約150℃~約180℃の温度に加熱される。
【0021】
圧力は重要ではない。都合のよい動作圧力は、約10KPa~約4,000KPa、好ましくは周囲気圧付近、又は約100KPa~約250KPaの範囲であってもよい。
【0022】
反応は、液相反応器内で実施される。液相反応器は、セミバッチ又は連続攪拌槽型反応器(CSTR)であってもよい。反応は、バッチプロセスとして、又は連続プロセスとして実施されてもよい。
【0023】
トリフルオロヨードメタンを含む反応の揮発性生成物は、凝縮及び回収されてもよく、したがって、トリフルオロヨードメタンを不揮発性金属塩副生成物から分離する。(MX、Eq1)。
【0024】
揮発性有機生成物の組成は、ガスクロマトグラフィー(GC)分析及びガスクロマトグラフィー質量分光(GC-MS)分析によって測定されてもよい。揮発性有機化合物のそれぞれに対する全揮発性有機化合物のGC面積百分率(GC面積%)を、反応で生成された揮発性有機化合物の相対濃度の測定値として提供するために、揮発性有機化合物のそれぞれに対してGC分析によって提供されるグラフ面積を組み合わせてもよい。
【0025】
本発明を、例示的な設計に対するものとして説明してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正することができる。更に、本出願は、本発明が関連する技術分野における周知の又は慣習的な実践に属する本開示からのそのような逸脱を包含することが意図されている。
【0026】
本明細書で使用する場合、語句「前述の値のうちのいずれか2つの間で定義される任意の範囲内」とは、それらの値が列挙のより低い部分にあるか又は列挙のより高い部分にあるかにかかわらず、任意の範囲がそのような句の前に列挙された値のうちのいずれかの2つから選択されてもよいことを意味する。例えば、1対の値は、2つのより低い値、2つのより高い値、又はより低い値及びより高い値から選択されてもよい。
【実施例
【0027】
比較実施例1
金属フッ化物を含まないトリフルオロ酢酸の脱炭酸ヨウ素化
本実施例では、金属フッ化物を含まないトリフルオロ酢酸(CFCOOH)及びヨウ素(I)からのトリフルオロヨードメタンの製造を、比較目的のために実証する。46.7gの量のヨウ素及び8.4gのヨウ化銅触媒を、Parr Instrument Company(イリノイ州モリーン)からの300mLの反応器に添加した。反応器に凝縮器を装備した。反応器を300psigまで圧力試験し、次に排気した。60mLの量のスルホランを反応器に添加し、次に、13.4mLのトリフルオロ酢酸を添加して、約0.95:1のトリフルオロ酢酸とヨウ素とのモル比を有する反応混合物を形成した。反応物質、触媒、及び溶媒を、Sigma-Aldrich Corp.(ミズーリ州セントルイス)から入手し、更に精製することなく使用した。
【0028】
反応混合物を約175℃まで加熱した。反応が進行するにつれて、揮発性ガス状生成物及び副生成物が生成された。反応器内の圧力を、圧力の更なる増加がなくなるまで監視し、反応が完了したことを示した。凝縮器を出る揮発性ガスは、ドライアイスで冷却された生成物収集シリンダ内に収集された。
【0029】
生成物収集シリンダ内に収集された揮発性ガス中の有機化合物の組成を、ガスクロマトグラフィー(GC)によって測定した。有機化合物のそれぞれに対するGC分析によって提供されるグラフ領域を組み合わせて、有機化合物の相対濃度の測定値として、有機化合物のそれぞれに対する全有機化合物のGC面積百分率(GC面積%)を提供した。GC分析は、トリフルオロヨードメタンの形成を示さなかった。
【0030】
実施例2
トリフルオロ酢酸と金属フッ化物との脱炭酸ヨウ素化
本実施例では、トリフルオロ酢酸(CFCOOH)及びヨウ素(I)からのトリフルオロヨードメタンの製造を、金属フッ化物の存在下で実証する。46.7gの量のヨウ素、11.2gのフッ化カリウム及び8.4gのヨウ化銅触媒を、Parr Instrument Company(イリノイ州モリーン)からの300mLの反応器に添加した。反応器に凝縮器を装備した。反応器を300psigまで圧力試験し、次に排気した。60mLの量のスルホランを反応器に添加し、次に、13.4mLのトリフルオロ酢酸を添加して、約0.95:1のトリフルオロ酢酸とヨウ素とのモル比と、約0.91:1のトリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比と、を有する反応混合物を形成した。反応物質、触媒、及び溶媒を、Sigma-Aldrich Corp.(ミズーリ州セントルイス)から入手し、更に精製することなく使用した。噴霧乾燥粉末形態のフッ化カリウムを、Honeywell Research Chemicalsから入手し、更に精製することなく使用した。
【0031】
反応混合物を約175℃まで加熱した。反応が進行するにつれて、揮発性ガス状生成物及び副生成物が生成された。反応器内の圧力を、圧力の更なる増加がなくなるまで監視し、反応が完了したことを示した。凝縮器を出る揮発性ガスは、ドライアイスで冷却された生成物収集シリンダ内に収集された。
【0032】
生成物収集シリンダ内に収集された揮発性ガス中の有機化合物の組成を、ガスクロマトグラフィー(GC)によって測定した。有機化合物のそれぞれに対するGC分析によって提供されるグラフ領域を組み合わせて、有機化合物の相対濃度の測定値として、有機化合物のそれぞれに対する全有機化合物のGC面積百分率(GC面積%)を提供した。GC分析は、47.21GC面積%で作製されたトリフルオロヨードメタンと、50.51GC面積%で作製されたトリフルオロメタンと、2.28GC面積%を構成するその他の有機化合物と、を示した。したがって、金属フッ化物の存在は、単一段階法でトリフルオロ酢酸からトリフルオロヨードメタンを有意に生成することを可能にした。トリフルオロメタンの有意な形成は、トリフルオロ酢酸上の水素原子の存在に起因し得る。
【0033】
態様
態様1は、トリフルオロヨードメタン(CFI)の生成するためのプロセスであって、本プロセスは、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属触媒、金属フッ化物及び溶媒を提供する工程と、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、及び金属フッ化物を、金属触媒及び溶媒の存在下で反応させてトリフルオロヨードメタンを生成する工程と、を含む。
【0034】
態様2は、金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、及びフッ化マグネシウムの群から選択される少なくとも1種を含む、態様1に記載のプロセスである。
【0035】
態様3は、金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、及びフッ化マグネシウムの群から選択される少なくとも1種から構成されている、態様1に記載のプロセスである。
【0036】
態様4は、金属フッ化物がフッ化リチウムから構成されている、態様2に記載のプロセスである。
【0037】
態様5は、金属フッ化物がフッ化カリウムから構成されている、態様2に記載のプロセスである。
【0038】
態様6は、金属フッ化物がフッ化ナトリウムから構成されている、態様2に記載のプロセスである。
【0039】
態様7は、金属フッ化物がフッ化ルビジウムから構成されている、態様2に記載のプロセスである。
【0040】
態様8は、金属フッ化物がフッ化カルシウムから構成されている、態様2に記載のプロセスである。
【0041】
態様9は、金属フッ化物がフッ化マグネシウムから構成されている、態様2に記載のプロセスである。
【0042】
態様10は、提供工程において、金属フッ化物が噴霧乾燥粉末の形態である、態様1~9のいずれかに記載のプロセスである。
【0043】
態様11は、提供工程において、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比が約0.1:1~約2.0:1である、態様1~10のいずれかに記載のプロセスである。
【0044】
態様12は、提供工程において、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比が約0.8:1~約1.5:1である、態様1~10のいずれかに記載のプロセスである。
【0045】
態様13は、提供工程において、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比が約1:1~約1.2:1である、態様1~10のいずれかに記載のプロセスである。
【0046】
態様14は、供給工程において、ヨウ素源が、ヨウ素、一塩化ヨウ素、一フッ化ヨウ素、及び一臭化ヨウ素の群から選択される少なくとも1種を含む、態様1~13のいずれかに記載のプロセスである。
【0047】
態様15は、供給工程において、ヨウ素源が、ヨウ素、一塩化ヨウ素、一フッ化ヨウ素、及び一臭化ヨウ素の群から選択される少なくとも1種から構成されている、態様1~13のいずれかに記載のプロセスである。
【0048】
態様16は、提供工程において、ヨウ素源がヨウ素から構成されている、態様1~13のいずれかに記載のプロセスである。
【0049】
態様17は、提供工程において、ヨウ素源が一塩化ヨウ素から構成されている、態様1~13のいずれかに記載のプロセスである。
【0050】
態様18は、提供工程において、ヨウ素源が一フッ化ヨウ素から構成されている、態様1~13のいずれかに記載のプロセスである。
【0051】
態様19は、提供工程において、ヨウ素源が一臭化ヨウ素から構成されている、態様1~13のいずれかに記載のプロセスである。
【0052】
態様20は、提供工程において、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比が約0.1:1~約2.0:1である、態様1~19のいずれかに記載のプロセスである。
【0053】
態様21は、提供工程において、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比が約0.8:1~約1.5:1である、態様1~19のいずれかに記載のプロセスである。
【0054】
態様22は、提供工程において、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比が約1:1~約1.2:1である、態様1~19のいずれかに記載のプロセスである。
【0055】
態様23は、提供工程において、金属触媒が、ヨウ化銅(I)、塩化第一鉄、及びヨウ化亜鉛(II)の群から選択される少なくとも1種を含む、態様1~22のいずれかに記載のプロセスである。
【0056】
態様24は、提供工程において、金属触媒が、ヨウ化銅(I)、塩化第一鉄、及びヨウ化亜鉛(II)の群から選択される少なくとも1種から構成されている、態様1~22のいずれかに記載のプロセスである。
【0057】
態様25は、提供工程において、金属触媒がヨウ化銅(I)から構成されている、態様1~22のいずれかに記載のプロセスである。
【0058】
態様26は、提供工程において、金属触媒が塩化第一鉄から構成されている、態様1~22のいずれかに記載のプロセスである。
【0059】
態様27は、提供工程において、金属触媒がヨウ化亜鉛(II)から構成されている、態様1~22のいずれかに記載のプロセスである。
【0060】
態様28は、提供工程において、触媒が、反応のために約0.5%~約50%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様1~27のいずれかに記載のプロセスである。
【0061】
態様29は、提供工程において、触媒が、反応のために約0.5%~約35%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様1~27のいずれかに記載のプロセスである。
【0062】
態様30は、提供工程において、触媒が、反応のために約10%~約30%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様1~27のいずれかに記載のプロセスである。
【0063】
態様31は、提供工程において、触媒が、反応のために約20%~約30%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様1~27のいずれかに記載のプロセスである。
【0064】
態様32は、提供工程において、触媒が、反応のために約25%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様1~27のいずれかに記載のプロセスである。
【0065】
態様33は、提供工程において、溶媒が、イオン性液体及び極性非プロトン性溶媒の群から選択される少なくとも1種である、態様1~32のいずれかに記載のプロセスである。
【0066】
態様34は、提供工程において、溶媒が、イミダゾリウム塩、カプロラクタム硫酸水素塩、スルホラン、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、及びジメチルスルホンの群から選択される少なくとも1種である、態様1~33のいずれかに記載のプロセスである。
【0067】
態様35は、提供工程において、触媒がスルホランから構成されている、態様34に記載のプロセスである。
【0068】
態様36は、反応工程において、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属フッ化物、及び溶媒が100℃~250℃の温度である、態様1~35のいずれかに記載のプロセスである。
【0069】
態様37は、反応工程において、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属フッ化物、及び溶媒が120℃~200℃の温度である、態様1~35のいずれかに記載のプロセスである。
【0070】
態様38は、反応工程において、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属フッ化物、及び溶媒が150℃~180℃の温度である、態様1~35のいずれかに記載のプロセスである。
【0071】
態様39は、トリフルオロヨードメタン(CFI)を生成するプロセスであって、本プロセスは、トリフルオロ酢酸と、ヨウ素源と、金属触媒と金属フッ化物と、溶媒と、を混合することと、トリフルオロ酢酸と、ヨウ素源と、金属触媒と金属フッ化物と、溶媒と、を加熱して、トリフルオロ酢酸と、ヨウ素源と、金属フッ化物と、を反応させて、トリフルオロヨードメタンと金属塩と、を生成することと、を含む。
【0072】
態様40は、トリフルオロヨードメタンを金属塩から分離することを更に含む、態様39に記載のプロセスである。
【0073】
態様41は、プロセスが連続プロセスである、態様39又は40のいずれかに記載のプロセスである。
【0074】
態様42は、プロセスがバッチプロセスである、態様39又は40のいずれかに記載のプロセスである。
【0075】
態様43は、金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、及びフッ化マグネシウムの群から選択される少なくとも1種を含む、態様39~42のいずれかに記載のプロセスである。
【0076】
態様44は、金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、及びフッ化マグネシウムの群から選択される少なくとも1種から構成されている、態様39~42のいずれかに記載のプロセスである。
【0077】
態様45は、金属フッ化物がフッ化リチウムから構成されている、態様39~42のいずれかに記載のプロセスである。
【0078】
態様46は、金属フッ化物がフッ化カリウムから構成されている、態様39~42のいずれかに記載のプロセスである。
【0079】
態様47は、金属フッ化物がフッ化ナトリウムから構成されている、態様39~42のいずれかに記載のプロセスである。
【0080】
態様48は、金属フッ化物がフッ化ルビジウムから構成されている、態様39~42のいずれかに記載のプロセスである。
【0081】
態様49は、金属フッ化物がフッ化カルシウムから構成されている、態様39~42のいずれかに記載のプロセスである。
【0082】
態様50は、金属フッ化物がフッ化マグネシウムから構成されている、態様39~42のいずれかに記載のプロセスである。
【0083】
態様51は、金属フッ化物が噴霧乾燥粉末の形態である、態様39~50のいずれかに記載のプロセスである。
【0084】
態様52は、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比が約0.1:1~約2.0:1である、態様39~51のいずれかに記載のプロセスである。
【0085】
態様53は、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比が約0.8:1~約1.5:1である、態様39~51のいずれかに記載のプロセスである。
【0086】
態様54は、トリフルオロ酢酸と金属フッ化物とのモル比が約1:1~約1.2:1である、態様39~51のいずれかに記載のプロセスである。
【0087】
態様55は、ヨウ素源が、ヨウ素、一塩化ヨウ素、一フッ化ヨウ素、及び一臭化ヨウ素の群から選択される少なくとも1種を含む、態様39~54のいずれかに記載のプロセスである。
【0088】
態様56は、ヨウ素源が、ヨウ素、一塩化ヨウ素、一フッ化ヨウ素、及び一臭化ヨウ素の群から選択される少なくとも1種から構成されている、態様39~54のいずれかに記載のプロセスである。
【0089】
態様57は、ヨウ素源がヨウ素から構成されている、態様39~54のいずれかに記載のプロセスである。
【0090】
態様58は、ヨウ素源が一塩化ヨウ素から構成されている、態様39~54のいずれかに記載のプロセスである。
【0091】
態様59は、ヨウ素源が一フッ化ヨウ素から構成されている、態様39~54のいずれかに記載のプロセスである。
【0092】
態様60は、ヨウ素源が一臭化ヨウ素から構成されている、態様39~54のいずれかに記載のプロセスである。
【0093】
態様61は、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比が約0.1:1~約2.0:1である、態様39~60のいずれかに記載のプロセスである。
【0094】
態様62は、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比が約0.8:1~約1.5:1である、態様39~60のいずれかに記載のプロセスである。
【0095】
態様63は、トリフルオロ酢酸とヨウ素源とのモル比が約1:1~約1.2:1である、態様39~60のいずれかに記載のプロセスである。
【0096】
態様64は、金属触媒が、ヨウ化銅(I)、塩化第一鉄、及びヨウ化亜鉛(II)の群から選択される少なくとも1種を含む、態様39~63のいずれかに記載のプロセスである。
【0097】
態様65は、金属触媒が、ヨウ化銅(I)、塩化第一鉄、及びヨウ化亜鉛(II)の群から選択される少なくとも1種から構成されている、態様39~63のいずれかに記載のプロセスである。
【0098】
態様66は、金属触媒がヨウ化銅(I)から構成されている、態様39~63のいずれかに記載のプロセスである。
【0099】
態様67は、金属触媒が塩化第一鉄から構成されている、態様39~63のいずれかに記載のプロセスである。
【0100】
態様68は、金属触媒がヨウ化亜鉛(II)から構成されている、態様39~63のいずれかに記載のプロセスである。
【0101】
態様69は、触媒が、反応のために約0.5%~約50%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様39~68のいずれかに記載のプロセスである。
【0102】
態様70は、触媒が、反応のために約0.5%~約35%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様39~68のいずれかに記載のプロセスである。
【0103】
態様71は、触媒が、反応のために約10%~約30%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様39~68のいずれかに記載のプロセスである。
【0104】
態様72は、触媒が、反応のために約20%~約30%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様39~68のいずれかに記載のプロセスである。
【0105】
態様73は、触媒が、反応のために約25%のトリフルオロ酢酸のモルパーセントで提供される、態様39~68のいずれかに記載のプロセスである。
【0106】
態様74は、溶媒が、イオン性液体及び極性非プロトン性溶媒の群から選択される少なくとも1種である、態様39~73のいずれかに記載のプロセスである。
【0107】
態様75は、溶媒が、イミダゾリウム塩、カプロラクタム硫酸水素塩、スルホラン、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、及びジメチルスルホンの群から選択される少なくとも1種である、態様39~73のいずれかに記載のプロセスである。
【0108】
態様76は、触媒がスルホランから構成されている、態様75に記載のプロセスである。
【0109】
態様77は、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属フッ化物、及び溶媒が100℃~250℃の温度まで加熱される、態様39~76のいずれかに記載のプロセスである。
【0110】
態様78は、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属フッ化物、及び溶媒が120℃~200℃の温度まで加熱される、態様39~76のいずれかに記載のプロセスである。
【0111】
態様79は、トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属フッ化物、及び溶媒が150℃~180℃の温度まで加熱される、態様39~76のいずれかに記載のプロセスである。
【手続補正書】
【提出日】2021-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリフルオロヨードメタン(CFI)を生成するためのプロセスであって、
トリフルオロ酢酸、ヨウ素源、金属触媒、金属フッ化物及び溶媒を提供する工程と、
前記トリフルオロ酢酸、前記ヨウ素源、及び前記金属フッ化物を、前記金属触媒及び前記溶媒の存在下で反応させて、トリフルオロヨードメタンを生成する工程と、を含む、プロセス。
【請求項2】
前記金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化ルビジウム、フッ化カルシウム、及びフッ化マグネシウムの群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記金属触媒が、ヨウ化銅(I)、塩化第一鉄、及びヨウ化亜鉛(II)の群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載のプロセス。

【国際調査報告】