(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-27
(54)【発明の名称】尿失禁の管理のためのモノのインターネット(IOT)ソリューション
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20220420BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021553004
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(85)【翻訳文提出日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 US2020021034
(87)【国際公開番号】W WO2020181010
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521399814
【氏名又は名称】ディーアールアイキュー ヘルス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ディーン,グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】ナシス,ヴァシリス
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
本開示は、インテリジェントなモノのインターネット(IoT)監視システムに関し、特に、尿失禁を管理するためのIoTソリューションを実装するための技術(例えば、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能なコードまたは命令を格納するシステム、方法、コンピュータプログラム製品)に関する。いくつかの態様は、医療提供者、介護者、または医療従事者などのエンドユーザが、センサおよびIoTデバイスのネットワークを使用して1つまたは複数のクライアントデバイスを介して1人または複数の対象者を管理および監視することを可能にする管理プラットフォームの概念を対象とする。他の態様は、1人または複数の対象者の健康または福祉のメトリックを分析および追跡するための1つまたは複数の予測モデルを訓練および配置するように構成されたデータ分析システムの概念を対象とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ処理システムが、入力データを取得することと、
前記データ処理システムが、センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースすることと、
前記データ処理システムが、前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することであって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、ことと、
前記データ処理システムが、前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定することと、
前記データ処理システムが、前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することと、
前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記データ処理システムが、前記センサと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生していると判定することと、
前記データ処理システムが、前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定することと、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含まないと判定したことに応答して、前記データ処理システムが、前記対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していると判定することと、
前記データ処理システムが、前記失禁イベントおよび前記対象者と関連付けられた前記下着または吸収パッドが飽和状態に達していることに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記パースすることが、前記センサと関連付けられた固有の識別子に基づいて、一定の時間ウィンドウにわたる前記センサからの前記センサデータをグループ化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のエネルギーレベルが前記湿りイベントと関連付けられていると前記判定することが、前記第1のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの間の変化が前記湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるか、または前記第2のエネルギーレベルが前記湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えると判定することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値であり、前記第2のエネルギーレベルが前記第1のインピーダンス値とは異なる第2のインピーダンス値である、請求項1、2、または3に記載の方法。
【請求項5】
1つまたは複数のデータプロセッサと、
前記1つまたは複数のデータプロセッサ上で実行されると、前記1つまたは複数のデータプロセッサに、
入力データを取得する動作と、
センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースする動作と、
前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較する動作であって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、動作と、
前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定する動作と、
前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定する動作と、
前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記センサと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生していると判定する動作と、
前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定する動作と、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含まないと判定したことに応答して、前記対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していると判定する動作と、
前記失禁イベントおよび前記対象者と関連付けられた前記下着または吸収パッドが飽和状態に達していることに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせる命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体と
を含む、システム。
【請求項6】
1つまたは複数のデータプロセッサに、
入力データを取得する動作と、
センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースする動作と、
前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較する動作であって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、動作と、
前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定する動作と、
前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定する動作と、
前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記センサと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生していると判定する動作と、
前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定する動作と、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含まないと判定したことに応答して、前記対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していると判定する動作と、
前記失禁イベントおよび前記対象者と関連付けられた前記下着または吸収パッドが飽和状態に達していることに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせるように構成された命令を含む、非一時的機械可読記憶媒体において有形に具体化されたコンピュータプログラム製品。
【請求項7】
データ処理システムが、入力データを取得することと、
前記データ処理システムが、センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースすることと、
前記データ処理システムが、前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することであって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、ことと、
前記データ処理システムが、前記第1のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定することと、
前記データ処理システムが、前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することと、
前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記データ処理システムが、前記センサと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生していると判定することと、
前記データ処理システムが、前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定することと、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、前記データ処理システムが、前記第3のエネルギーレベルを前記第2のエネルギーレベルと比較することと、
前記データ処理システムが、前記第3のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの前記比較に基づいて、前記第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定することと、
前記第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記データ処理システムが、前記対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していないと判定することと、
前記データ処理システムが、前記失禁イベントおよび前記対象者と関連付けられた前記下着または吸収パッドが飽和状態に達していないことに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供することと
を含む、方法。
【請求項8】
前記パースすることが、前記センサと関連付けられた固有の識別子に基づいて、一定の時間ウィンドウにわたる前記センサからの前記センサデータをグループ化することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のエネルギーレベルが前記湿りイベントと関連付けられていると前記判定することが、前記第1のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの間の変化が前記湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるか、または前記第2のエネルギーレベルが前記湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えると判定することを含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると前記判定することが、前記第2のエネルギーレベルと前記第3のエネルギーレベルとの間の変化が乾燥イベントと関連付けられた所定の乾燥閾値を超えるか、または前記第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられた所定の乾燥閾値を超えると判定することを含む、請求項7、8、または9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値であり、前記第2のエネルギーレベルが前記第1のインピーダンス値とは異なる第2のインピーダンス値であり、前記第3のエネルギーレベルが前記第1のインピーダンス値および前記第2のインピーダンス値とは異なる第3のインピーダンス値である、請求項7、8、9、または10に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数のデータプロセッサと、
前記1つまたは複数のデータプロセッサ上で実行されると、前記1つまたは複数のデータプロセッサに、
入力データを取得する動作と、
センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースする動作と、
前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較する動作であって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、動作と、
前記第1のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定する動作と、
前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定する動作と、
前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記センサと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生していると判定する動作と、
前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定する動作と、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、前記第3のエネルギーレベルを前記第2のエネルギーレベルと比較する動作と、
前記第3のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの前記比較に基づいて、前記第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定する動作と、
前記第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していないと判定する動作と、
前記失禁イベントおよび前記対象者と関連付けられた前記下着または吸収パッドが飽和状態に達していないことに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせる命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体と
を含む、システム。
【請求項13】
1つまたは複数のデータプロセッサに、
入力データを取得する動作と、
センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースする動作と、
前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較する動作であって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、動作と、
前記第1のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定する動作と、
前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定する動作と、
前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記センサと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生していると判定する動作と、
前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定する動作と、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、前記第3のエネルギーレベルを前記第2のエネルギーレベルと比較する動作と、
前記第3のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの前記比較に基づいて、前記第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定する動作と、
前記第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していないと判定する動作と、
前記失禁イベントおよび前記対象者と関連付けられた前記下着または吸収パッドが飽和状態に達していないことに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせるように構成された命令を含む、非一時的機械可読記憶媒体において有形に具体化されたコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
データ処理システムが、入力データを取得することと、
前記データ処理システムが、センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースすることと、
前記データ処理システムが、前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、静止位置と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することであって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、ことと、
前記データ処理システムが、前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記静止位置と関連付けられていると判定することと、
前記データ処理システムが、前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定することと、
前記第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記データ処理システムが、前記センサと関連付けられた対象者が動いたと判定することと、
前記データ処理システムが、前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定することと、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、前記データ処理システムが、前記第3のエネルギーレベルが前記第2のエネルギーレベルとは異なり、前記第3のエネルギーレベルが、活動と関連付けられた所定の活動閾値を超えると判定することと、
前記データ処理システムの予測モデルが、前記センサデータのパターン、前記運動イベントの前記判定、および前記第3のエネルギーレベルが前記第2のエネルギーレベルとは異なり、前記第3のエネルギーレベルが前記所定の活動閾値を超えるという前記判定に基づいて、前記活動が対象者がベッドで寝返りを打つかまたはベッドから出ることであると予測することと、
前記データ処理システムが、前記対象者がベッドで寝返りを打ったかまたはベッドから出たという前記予測を記録することと
を含む、方法。
【請求項15】
前記パースすることが、前記センサと関連付けられた固有の識別子に基づいて、一定の時間ウィンドウにわたる前記センサからの前記センサデータをグループ化することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のエネルギーレベルが前記運動イベントと関連付けられていると前記判定することが、前記第1のエネルギーレベルと前記第2のエネルギーレベルとの間の変化が前記運動イベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるか、または前記第2のエネルギーレベルが前記運動イベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えると判定することを含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値であり、前記第2のエネルギーレベルが前記第1のインピーダンス値とは異なる第2のインピーダンス値であり、前記第3のエネルギーレベルが前記第1のインピーダンス値および前記第2のインピーダンス値とは異なる第3のインピーダンス値である、請求項14、15、または16に記載の方法。
【請求項18】
1つまたは複数のデータプロセッサと、
前記1つまたは複数のデータプロセッサ上で実行されると、前記1つまたは複数のデータプロセッサに、
入力データを取得する動作と、
センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースする動作と、
前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、静止位置と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較する動作であって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、動作と、
前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記静止位置と関連付けられていると判定する動作と、
前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定する動作と、
前記第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記センサと関連付けられた対象者が動いたと判定する動作と、
前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定する動作と、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、前記第3のエネルギーレベルが前記第2のエネルギーレベルとは異なり、前記第3のエネルギーレベルが、活動と関連付けられた所定の活動閾値を超えると判定する動作と、
予測モデルが、前記センサデータのパターン、前記運動イベントの前記判定、および前記第3のエネルギーレベルが前記第2のエネルギーレベルとは異なり、前記第3のエネルギーレベルが前記所定の活動閾値を超えるという前記判定に基づいて、前記活動が対象者がベッドで寝返りを打つかまたはベッドから出ることであると予測する動作と、
前記対象者がベッドで寝返りを打ったかまたはベッドから出たという前記予測を記録する動作と
を含む動作を行わせる命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体と
を含む、システム。
【請求項19】
1つまたは複数のデータプロセッサに、
入力データを取得する動作と、
センサからのセンサデータを識別するために前記入力データをパースする動作と、
前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、静止位置と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較する動作であって、前記第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、前記第2のエネルギーレベルが、前記第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、動作と、
前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記静止位置と関連付けられていると判定する動作と、
前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定する動作と、
前記第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記センサと関連付けられた対象者が動いたと判定する動作と、
前記第2の時刻の前記第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に前記センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定する動作と、
前記センサデータが前記第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、前記第3のエネルギーレベルが前記第2のエネルギーレベルとは異なり、前記第3のエネルギーレベルが、活動と関連付けられた所定の活動閾値を超えると判定する動作と、
予測モデルが、前記センサデータのパターン、前記運動イベントの前記判定、および前記第3のエネルギーレベルが前記第2のエネルギーレベルとは異なり、前記第3のエネルギーレベルが前記所定の活動閾値を超えるという前記判定に基づいて、前記活動が対象者がベッドで寝返りを打つかまたはベッドから出ることであると予測する動作と、
前記対象者がベッドで寝返りを打ったかまたはベッドから出たという前記予測を記録する動作と
を含む動作を行わせるように構成された命令を含む、非一時的機械可読記憶媒体において有形に具体化されたコンピュータプログラム製品。
【請求項20】
液透過性トップシートと、
前記液透過性トップシートの下に配置された吸収性材料と、
前記液透過性トップシートまたは前記吸収性材料の少なくとも一部分に隣接して配置された非吸収性材料と、
前記吸収性材料が前記液透過性トップシートと液不透過性バックシートとの間に配置されるように、前記吸収性材料の上に配置された前記液不透過性バックシートと、
前記液不透過性バックシートに取り付けられた1つまたは複数の取り付け構造であって、1つまたは複数のセンサを保持する構造である、1つまたは複数の取り付け構造と
を含む、吸収性物品。
【請求項21】
前記1つまたは複数の取り付け構造が、1つまたは複数のスリーブ構造である、請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項22】
前記1つまたは複数の取り付け構造のうちの第1の取り付け構造が、前記下に位置する吸収性材料と前記非吸収性材料との界面の上の前記液不透過性バックシートの前側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項20または21に記載の吸収性物品。
【請求項23】
前記1つまたは複数の取り付け構造のうちの第2の取り付け構造が、前記非吸収性材料の外側周縁部の上で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項20、21、または22に記載の吸収性物品。
【請求項24】
前記1つまたは複数の取り付け構造のうちの第3の取り付け構造が、前記下に位置する吸収性材料の上の前記液不透過性バックシートの前側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項20、21、または22に記載の吸収性物品。
【請求項25】
前記1つまたは複数の取り付け構造のうちの第4の取り付け構造が、前記下に位置する吸収性材料と前記非吸収性材料との界面の上の前記液不透過性バックシートの後側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項20、21、22、23、または24に記載の吸収性物品。
【請求項26】
前記1つまたは複数の取り付け構造が磁気構造である、請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項27】
前記1つまたは複数のセンサをさらに含み、前記1つまたは複数のセンサの各センサが、前記1つまたは複数の取り付け構造のそれぞれの取り付け構造に配置されている、請求項20に記載の吸収性物品。
【請求項28】
前記1つまたは複数のセンサが1つまたは複数の無線周波数識別(RFID)センサである、請求項27に記載の吸収性物品。
【請求項29】
液透過性トップシートと、
前記液透過性トップシートの下に配置された吸収性材料と、
前記液透過性トップシートまたは前記吸収性材料の少なくとも一部分に隣接して配置された非吸収性材料と、
前記吸収性材料が前記液透過性トップシートと液不透過性バックシートとの間に配置されるように、前記吸収性材料の上に配置された前記液不透過性バックシートと、
前記液不透過性バックシートに取り付けられた1つまたは複数のセンサと
を含む、吸収性物品。
【請求項30】
前記1つまたは複数のセンサが1つまたは複数の無線周波数識別(RFID)センサである、請求項29に記載の吸収性物品。
【請求項31】
前記1つまたは複数のセンサのうちの第1のセンサが、前記下に位置する吸収性材料と前記非吸収性材料との界面の上の前記液不透過性バックシートの前側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項29または30に記載の吸収性物品。
【請求項32】
前記1つまたは複数のセンサのうちの第2のセンサが、前記非吸収性材料の外側周縁部の上で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項29、30、または31に記載の吸収性物品。
【請求項33】
前記1つまたは複数のセンサのうちの第3のセンサが、前記下に位置する吸収性材料の上の前記液不透過性バックシートの前側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項29、30、31、または32に記載の吸収性物品。
【請求項34】
前記1つまたは複数のセンサのうちの第4のセンサが、前記下に位置する吸収性材料と前記非吸収性材料との界面の上の前記液不透過性バックシートの後側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項29、30、31、32、または33に記載の吸収性物品。
【請求項35】
液透過性トップシートと、
前記液透過性トップシートの下に配置された吸収性材料と、
前記液透過性トップシートまたは前記吸収性材料の少なくとも一部分に隣接して配置された非吸収性材料と、
前記吸収性材料が前記液透過性トップシートと液不透過性バックシートとの間に配置されるように、前記吸収性材料の上に配置された前記液不透過性バックシートと、
前記液不透過性バックシートに取り付けられた1つまたは複数のセンサと
を含む吸収性物品と、
前記1つまたは複数のセンサと無線通信するモノのインターネット(IoT)デバイスと
を含む、システム。
【請求項36】
前記1つまたは複数のセンサが1つまたは複数の無線周波数識別(RFID)センサである、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記IoTデバイスが、RFIDリーダとコントローラとを含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記1つまたは複数のセンサのうちの第1のセンサが、前記下に位置する吸収性材料と前記非吸収性材料との界面の上の前記液不透過性バックシートの前側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項35または36に記載のシステム。
【請求項39】
前記1つまたは複数のセンサのうちの第2のセンサが、前記非吸収性材料の外側周縁部の上で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項35、36、または38に記載のシステム。
【請求項40】
前記1つまたは複数のセンサのうちの第3のセンサが、前記下に位置する吸収性材料の上の前記液不透過性バックシートの前側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項35、36、38、または39に記載のシステム。
【請求項41】
前記1つまたは複数のセンサのうちの第4のセンサが、前記下に位置する吸収性材料と前記非吸収性材料との界面の上の前記液不透過性バックシートの後側で前記液不透過性バックシートに取り付けられている、請求項35、36、38、39、または40に記載のシステム。
【請求項42】
前記IoTデバイスに取り付けられた第1の端部と、前記IoTデバイスに接続された外部アンテナに取り付けられた第2の端部とを含むアングルブラケットをさらに含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項43】
容器と、
前記容器に取り付けられた直線センサ配列であって、前記センサ配列の各センサが、それぞれの液量インジケータに対して前記容器上に位置決めされている、直線センサ配列と、
プロセッサとメモリ・ストレージ・デバイスとを含むコンピューティングデバイスであって、前記メモリ・ストレージ・デバイスにデータテーブルが格納されており、前記テーブルが、前記センサ配列の各センサの固有の識別子と、前記固有の識別子でインデックス付けされたそれぞれの液量とを含む、コンピューティングデバイスと
を含む、測定システム。
【請求項44】
(i)データ処理システムが、入力データを取得することと、
(ii)前記データ処理システムが、収集デバイス上に配置された複数のセンサからモノのインターネット(IoT)デバイスによって収集されたすべてのセンサデータを識別するために前記入力データをパースすることであって、前記パースすることが、前記センサの各々と関連付けられた固有の識別子に基づいて、前記センサデータを、時間ウィンドウにわたって前記複数のセンサの各センサから受信されたセンサデータのサブセットにグループ化することを含み、前記複数のセンサのうちのセンサから受信されたセンサデータの少なくとも1つのサブセットが、第1の時刻に取得された第1のエネルギーレベルと、前記第1の時刻の後または前記第1の時刻よりも遅い第2の時刻に取得された第2のエネルギーレベルとを含む、ことと、
(iii)前記データ処理システムが、前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記複数のセンサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することと、
(iv)前記データ処理システムが、前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定することと、
(v)前記データ処理システムが、前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することと、
(vi)前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、前記データ処理システムが、センサデータの前記少なくとも1つのサブセットと関連付けられている前記センサと関連付けられた液量を識別することと、
前記データ処理システムが、前記複数のセンサの他のセンサと関連付けられたセンサデータの他のすべてのサブセットについてステップ(iii)~ステップ(vi)を繰り返して、前記他のセンサと関連付けられた追加の液量を識別することと、
前記データ処理システムが、前記センサと関連付けられた前記液量および前記他のセンサと関連付けられた前記追加の液量を分析して、前記収集デバイスの総液量を決定することと、
前記データ処理システムが、前記収集デバイスの前記総液量を表示するユーザインターフェースを提供することと
を含む、方法。
【請求項45】
1つまたは複数のデータプロセッサと、
前記1つまたは複数のデータプロセッサ上で実行されると、前記1つまたは複数のデータプロセッサに、
(i)入力データを取得する動作と、
(ii)収集デバイス上に配置された複数のセンサからモノのインターネット(IoT)デバイスによって収集されたすべてのセンサデータを識別するために前記入力データをパースする動作であって、前記パースすることが、前記センサの各々と関連付けられた固有の識別子に基づいて、前記センサデータを、前記時間ウィンドウにわたって前記複数のセンサの各センサから受信されたセンサデータのサブセットにグループ化することを含み、前記複数のセンサのうちのセンサから受信されたセンサデータの少なくとも1つのサブセットが、第1の時刻に取得された第1のエネルギーレベルと、前記第1の時刻の後または前記第1の時刻よりも遅い第2の時刻に取得された第2のエネルギーレベルとを含む、動作と、
(iii)前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記複数のセンサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較する動作と、
(iv)前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定する動作と、
(v)前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定する動作と、
(vi)前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、センサデータの前記少なくとも1つのサブセットと関連付けられている前記センサと関連付けられた液量を識別する動作と、
前記複数のセンサの他のセンサと関連付けられたセンサデータの他のすべてのサブセットについてステップ(iii)~ステップ(vi)を繰り返して、前記他のセンサと関連付けられた追加の液量を識別する動作と、
前記センサと関連付けられた前記液量および前記他のセンサと関連付けられた前記追加の液量を分析して、前記収集デバイスの総液量を決定する動作と、
前記収集デバイスの前記総液量を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせる命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体と
を含む、システム。
【請求項46】
1つまたは複数のデータプロセッサに、
(i)入力データを取得する動作と、
(ii)収集デバイス上に配置された複数のセンサからモノのインターネット(IoT)デバイスによって収集されたすべてのセンサデータを識別するために前記入力データをパースする動作であって、前記パースすることが、前記センサの各々と関連付けられた固有の識別子に基づいて、前記センサデータを、前記時間ウィンドウにわたって前記複数のセンサの各センサから受信されたセンサデータのサブセットにグループ化することを含み、前記複数のセンサのうちのセンサから受信されたセンサデータの少なくとも1つのサブセットが、第1の時刻に取得された第1のエネルギーレベルと、前記第1の時刻の後または前記第1の時刻よりも遅い第2の時刻に取得された第2のエネルギーレベルとを含む、動作と、
(iii)前記センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、前記複数のセンサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較する動作と、
(iv)前記比較に基づいて、前記第1のエネルギーレベルが前記乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定する動作と、
(v)前記比較に基づいて、前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定する動作と、
(vi)前記第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、センサデータの前記少なくとも1つのサブセットと関連付けられている前記センサと関連付けられた液量を識別する動作と、
前記複数のセンサの他のセンサと関連付けられたセンサデータの他のすべてのサブセットについてステップ(iii)~ステップ(vi)を繰り返して、前記他のセンサと関連付けられた追加の液量を識別する動作と、
前記センサと関連付けられた前記液量および前記他のセンサと関連付けられた前記追加の液量を分析して、前記収集デバイスの総液量を決定する動作と、
前記収集デバイスの前記総液量を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせるように構成された命令を含む、非一時的機械可読記憶媒体において有形に具体化されたコンピュータプログラム製品。
【請求項47】
データ処理システムが、対象者と関連付けられた複数の無線周波数識別(RFID)センサからセンサデータを取得することと、
前記データ処理システムが前記センサデータを使用して、ある期間にわたる複数の失禁イベントを判定することと、
前記データ処理システムが前記判定された複数の失禁イベントを使用して、前記対象者の平均排尿間隔を決定することと、
前記データ処理システムが、前記平均排尿間隔に基づいて、前記判定された複数の失禁イベントにおける統計的異常を判定することと、
予測モデルが、前記センサデータおよび前記統計的異常に基づいて、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症するリスクを予測することと、
前記データ処理システムが、前記対象者が前記尿路感染症を患っているかまたは発症する前記予測されるリスクに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供することと
を含む、方法。
【請求項48】
前記統計的異常を判定したことに応答して、前記データ処理システムが、前記対象者に対して尿検査および尿培養が行われるよう求める要求をトリガすること、をさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記データ処理システムが、前記尿検査および尿培養の結果を取得することをさらに含み、前記対象者が前記尿路感染症を患っているかまたは発症する前記リスクを前記予測することが、前記センサデータと、前記統計的異常と、前記尿検査および尿培養の前記結果とに基づくものである、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記データ処理システムが、食事の時間間隔、IV速度、g経管栄養速度、またはそれらの組み合わせを含む追加データを取得することをさらに含み、前記対象者が前記尿路感染症を患っているかまたは発症する前記リスクを前記予測することが、前記センサデータと、前記統計的異常と、前記尿検査および尿培養の結果と、前記追加データとに基づくものである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
1つまたは複数のデータプロセッサと、
前記1つまたは複数のデータプロセッサ上で実行されると、前記1つまたは複数のデータプロセッサに、
対象者と関連付けられた複数の無線周波数識別(RFID)センサからセンサデータを取得する動作と、
前記センサデータを使用して、ある期間にわたる複数の失禁イベントを判定する動作と、
前記判定された複数の失禁イベントを使用して、前記対象者の平均排尿間隔を決定する動作と、
前記平均排尿間隔に基づいて、前記判定された複数の失禁イベントにおける統計的異常を判定する動作と、
予測モデルが、前記センサデータおよび前記統計的異常に基づいて、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症するリスクを予測する動作と、
前記対象者が前記尿路感染症を患っているかまたは発症する前記予測されるリスクに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせる命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体と
を含む、システム。
【請求項52】
1つまたは複数のデータプロセッサに、
対象者と関連付けられた複数の無線周波数識別(RFID)センサからセンサデータを取得する動作と、
前記センサデータを使用して、ある期間にわたる複数の失禁イベントを判定する動作と、
前記判定された複数の失禁イベントを使用して、前記対象者の平均排尿間隔を決定する動作と、
前記平均排尿間隔に基づいて、前記判定された複数の失禁イベントにおける統計的異常を判定する動作と、
予測モデルが、前記センサデータおよび前記統計的異常に基づいて、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症するリスクを予測する動作と、
前記対象者が前記尿路感染症を患っているかまたは発症する前記予測されるリスクに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせるように構成された命令を含む、非一時的機械可読記憶媒体において有形に具体化されたコンピュータプログラム製品。
【請求項53】
データ処理システムが、対象者と関連付けられた複数の無線周波数識別(RFID)センサからセンサデータを取得することと、
前記データ処理システムが前記センサデータを使用して、ある期間にわたる複数の運動イベントを判定することと、
第1の予測モデルが、前記判定された複数の運動イベントを使用して、運動活動のパターンを決定することと、
第2の予測モデルが、前記センサデータと前記運動活動のパターンとに基づいて、対象者が褥瘡を患っているかまたは発症するリスクを予測することと、
前記データ処理システムが、前記対象者が前記褥瘡を患っているかまたは発症する前記予測されたリスクに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供することと
を含む、方法。
【請求項54】
前記データ処理システムが、前記対象者とのスタッフの関与の頻度を含む追加データを取得することをさらに含み、前記対象者が前記褥瘡を患っているかまたは発症するリスクを前記予測することが、前記センサデータと、前記運動活動のパターンと、前記追加データとに基づくものである、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
1つまたは複数のデータプロセッサと、
前記1つまたは複数のデータプロセッサ上で実行されると、前記1つまたは複数のデータプロセッサに、
対象者と関連付けられた複数の無線周波数識別(RFID)センサからセンサデータを取得する動作と、
前記センサデータを使用して、ある期間にわたる複数の運動イベントを判定する動作と、
第1の予測モデルが、前記判定された複数の運動イベントを使用して、運動活動のパターンを決定する動作と、
第2の予測モデルが、前記センサデータと前記運動活動のパターンとに基づいて、対象者が褥瘡を患っているかまたは発症するリスクを予測する動作と、
前記対象者が前記褥瘡を患っているかまたは発症する前記予測されるリスクに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせる命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体と
を含む、システム。
【請求項56】
1つまたは複数のデータプロセッサに、
対象者と関連付けられた複数の無線周波数識別(RFID)センサからセンサデータを取得する動作と、
前記センサデータを使用して、ある期間にわたる複数の運動イベントを判定する動作と、
第1の予測モデルが、前記判定された複数の運動イベントを使用して、運動活動のパターンを決定する動作と、
第2の予測モデルが、前記センサデータと前記運動活動のパターンとに基づいて、対象者が褥瘡を患っているかまたは発症するリスクを予測する動作と、
前記対象者が前記褥瘡を患っているかまたは発症する前記予測されるリスクに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供する動作と
を含む動作を行わせるように構成された命令を含む、非一時的機械可読記憶媒体において有形に具体化されたコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2020年2月23日に出願された、「INTERNET OF THINGS(IOT)SOLUTION FOR MANAGEMENT OF URINARY INCONTINENCE」と題する米国仮出願第62/980,416号、2019年10月25日に出願された、「REMOTE VOLUME MEASUREMENT USING A PASSIVE LINEAR RFID TAG ARRAY IN CONJUNCTION WITH A UHF RFID TRANSCEIVER AND IOT GATEWAY」と題する米国仮出願第62/926,054号、および2019年3月4日に出願された、「INTERNET OF THINGS ENABLED BED-WETTING AND MOBILITY ALARM」と題する米国仮出願第62/813,318号の優先権の利益を主張し、これらの内容はあらゆる目的のために参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
分野
[0002]本開示は、インテリジェントなモノのインターネット(IoT)監視システムに関し、特に、尿失禁を管理するためのIoTソリューションを実装するための技術(例えば、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能なコードまたは命令を格納するシステム、方法、コンピュータプログラム製品)に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]尿失禁は、一般に、膀胱制御の喪失および結果として生じる不随意の尿漏れとして定義することができる。多数の身体障害が尿失禁の一因となっており、これらには、泌尿器系障害、婦人科系障害および神経系障害、ならびに認知症や運動性の喪失(ベッド拘束を含む)などの機能障害が含まれる。特に、切迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、混合型尿失禁、溢流性尿失禁、および機能性尿失禁を含むいくつかの異なるタイプの尿失禁がある。切迫性尿失禁は、切迫性を伴うかまたは直後に切迫性が続く不随意の漏れであり、排尿筋過活動を示す。腹圧性尿失禁は、努力や労作による、またはくしゃみや咳による不随意の漏れであり、通常、尿道可動性の増加、内在する括約筋機能の低下、または骨盤底筋の弱さに関連している。混合型尿失禁は、切迫性尿失禁と腹圧性尿失禁との組み合わせである。溢流性尿失禁は、閉塞(例えば、前立腺肥大)または神経学的疾患(例えば、脊髄損傷)によって引き起こされる膀胱の過膨張と関連付けられる。機能性尿失禁は、無傷の下部尿路系の存在下での漏れであり、運動性の低下、認知障害、または着衣失行などの機能的制限によるものである。
【0004】
[0004]尿失禁は、一般に、介護施設入居者(例えば、介護施設入居者の50%超が罹患している)で遭遇され、かなりの罹患率および医療資源の利用と関連付けられる。介護施設入居者は、典型的には、慢性疾患、認知障害、および機能的制限を含む様々な病気を患っている。長期介護入居者における尿失禁の病因は通常多因子性であるが、認知症および不動を含む機能障害が主な危険因子である。不動は、介護施設入居者がトイレに行くのを妨げることによって、介護施設入居者の失禁の可能性を高めるのに対して、認知症は、入居者らがトイレに行こうとする意欲を低下させる。他の潜在的に修正可能な危険因子としては、骨盤底筋収縮の低下、便秘、糖尿病のコントロール不良、せん妄、収縮期高血圧、パーキンソニズム、関節炎、腰痛、難聴および視力障害、反復性尿路感染症、薬物(例えば、ベンゾジアゼピン、精神安定剤、抗うつ薬、催眠薬、利尿薬)、高カフェイン摂取、喫煙、ならびに肥満が挙げられる。
【0005】
[0005]尿失禁管理は、典型的には、排尿筋の不安定性、尿路感染症、食事性下痢または薬剤誘発の下痢、便秘および宿便などの根本原因の特定および治療に重点を置く。適切な管理にもかかわらず、入居者が、認知症および健康または拘束関連の不動のために失禁状態のままの場合もある。典型的には、介護施設は、入居者に十分に頻繁な排泄介助(排尿自覚刺激行動療法(prompted voiding)を含む)を提供するためのスタッフおよび財源を欠いている。特殊な下着および吸収パッドの使用は、尿失禁管理のための通常の慣行である。診療ガイドラインは、入居者の汚れた衣類を適時に交換し、皮膚を洗浄すべきであると規定している。しかしながら、失禁管理の活動を実施するのに必要な時間量を記述するデータはほとんど存在せず、皮膚洗浄がどれほど良好に結果を改善し得るかについてのデータはさらに少ない。それにもかかわらず、入居者の下着および吸収パッドの交換回数が少なすぎることによる皮膚の尿への暴露は、皮膚湿潤の著しい増加をもたらし、摩擦および摩耗が増加し、会陰部が皮膚刺激を受けやすくなり、褥瘡の治癒過程を損なう可能性がある。したがって、尿失禁を管理するための改善された技術が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
[0006]1台または複数のコンピュータのシステムを、稼働に際してシステムに動作を行わせるソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせがシステムにインストールすることによって、特定の作業または動作を行うように構成することができる。1つまたは複数のコンピュータプログラムを、データ処理装置によって実行されると、装置に動作を行わせる命令を含めることによって、特定の作業または動作を行うように構成することができる。1つの一般的な態様は、データ処理システムが、入力データを取得することと、データ処理システムが、センサからのセンサデータを識別するために入力データをパースすることと、データ処理システムが、センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することであって、第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、第2のエネルギーレベルが、第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、ことと、を含む方法を含む。この方法はまた、データ処理システムが、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定することと、データ処理システムが、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することと、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、データ処理システムが、センサと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生していると判定することとを含む。この方法はまた、データ処理システムが、第2の時刻の第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内にセンサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定することと、センサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定したことに応答して、データ処理システムが、対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していると判定することと、データ処理システムが、失禁イベントおよび対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していることに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供することとを含む。この態様の他の実施形態は、各方法の動作を行うように各々構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイスに記録されたコンピュータプログラムを含む。
【0007】
[0007]実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。パースすることが、センサと関連付けられた固有の識別子に基づいて、一定の時間ウィンドウにわたるセンサからのセンサデータをグループ化することを含む、方法。第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することが、第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるか、または第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えると判定することを含む、方法。第1のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値であり、第2のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値とは異なる第2のインピーダンス値である、方法。記載の技術の実装形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0008】
[0008]1つの一般的な態様は、データ処理システムが、入力データを取得することと、データ処理システムが、センサからのセンサデータを識別するために入力データをパースすることと、データ処理システムが、センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することであって、第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、第2のエネルギーレベルが、第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、ことと、を含む方法を含む。この方法はまた、データ処理システムが、第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの比較に基づいて、第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定することと、データ処理システムが、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することと、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、データ処理システムが、センサと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生していると判定することとを含む。この方法はまた、データ処理システムが、第2の時刻の第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内にセンサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定することと、センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、データ処理システムが、第3のエネルギーレベルを第2のエネルギーレベルと比較することとを含む。この方法はまた、データ処理システムが、第3のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの比較に基づいて、第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定することと、第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、データ処理システムが、対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していないと判定することと、データ処理システムが、失禁イベントおよび対象者と関連付けられた下着または吸収パッドが飽和状態に達していないことに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供することとを含む。この態様の他の実施形態は、各方法の動作を行うように各々構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイスに記録されたコンピュータプログラムを含む。
【0009】
[0009]実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。パースすることが、センサと関連付けられた固有の識別子に基づいて、一定の時間ウィンドウにわたるセンサからのセンサデータをグループ化することを含む、方法。第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することが、第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるか、または第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えると判定することを含む、方法。第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられていると判定することが、第2のエネルギーレベルと第3のエネルギーレベルとの間の変化が乾燥イベントと関連付けられた所定の乾燥閾値を超えるか、または第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられた所定の乾燥閾値を超えると判定することを含む、方法。第1のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値であり、第2のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値とは異なる第2のインピーダンス値であり、第3のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値および第2のインピーダンス値とは異なる第3のインピーダンス値である、方法。記載の技術の実装形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0010】
[0010]1つの一般的な態様は、データ処理システムが、入力データを取得することと、データ処理システムが、センサからのセンサデータを識別するために入力データをパースすることと、データ処理システムが、センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、静止位置と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することであって、第1のエネルギーレベルが第1の時刻に取得され、第2のエネルギーレベルが、第1の時刻の後の第2の時刻に取得される、ことと、を含む方法を含む。この方法はまた、データ処理システムが、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルが静止位置と関連付けられていると判定することを含む。この方法はまた、データ処理システムが、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定することを含む。この方法はまた、第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、データ処理システムが、センサと関連付けられた対象者が動いたと判定することと、データ処理システムが、第2の時刻の第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内にセンサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定することとを含む。この方法はまた、センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、データ処理システムが、第3のエネルギーレベルが第2のエネルギーレベルとは異なり、第3のエネルギーレベルが、活動と関連付けられた所定の活動閾値を超えると判定することを含む。この方法はまた、データ処理システムの予測モデルが、センサデータのパターン、運動イベントの判定、および第3のエネルギーレベルが第2のエネルギーレベルとは異なり、第3のエネルギーレベルが所定の活動閾値を超えるという判定に基づいて、活動が、対象者がベッドで寝返りを打つかまたはベッドから出ることであると予測することを含む。この方法はまた、データ処理システムが、対象者がベッドで寝返りを打ったかまたはベッドから出たという予測を記録することを含む。この態様の他の実施形態は、各方法の動作を行うように各々構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイスに記録されたコンピュータプログラムを含む。
【0011】
[0011]実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。パースすることが、センサと関連付けられた固有の識別子に基づいて、一定の時間ウィンドウにわたるセンサからのセンサデータをグループ化することを含む、方法。第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定することが、第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が運動イベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるか、または第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えると判定することを含む、方法。第1のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値であり、第2のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値とは異なる第2のインピーダンス値であり、第3のエネルギーレベルが第1のインピーダンス値および第2のインピーダンス値とは異なる第3のインピーダンス値である、方法。記載の技術の実装形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0012】
[0012]1つの一般的な態様は、液透過性トップシート、を含む吸収性物品を含む。吸収性物品はまた、液透過性トップシートの下に配置された吸収性材料を含む。吸収性物品はまた、液透過性トップシートまたは吸収性材料の少なくとも一部分に隣接して配置された非吸収性材料を含む。吸収性物品はまた、吸収性材料が液透過性トップシートと液不透過性バックシートとの間に配置されるように、吸収性材料の上に配置された液不透過性バックシートを含む。吸収性物品はまた、液不透過性バックシートに取り付けられた1つまたは複数の取り付け構造を含み、1つまたは複数の取り付け構造は、1つまたは複数のセンサを保持する構造である。
【0013】
[0013]実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。1つまたは複数の取り付け構造が、1つまたは複数のスリーブ構造である、吸収性物品。1つまたは複数の取り付け構造のうちの第1の取り付け構造が、下に位置する吸収性材料と非吸収性材料との界面の上の液不透過性バックシートの前側で液不透過性バックシートに取り付けられている、吸収性物品。1つまたは複数の取り付け構造のうちの第2の取り付け構造が、非吸収性材料の外側周縁部の上で液不透過性バックシートに取り付けられている、吸収性物品。1つまたは複数の取り付け構造のうちの第4の取り付け構造が、下に位置する吸収性材料と非吸収性材料との界面の上の液不透過性バックシートの後側で液不透過性バックシートに取り付けられている、吸収性物品。1つまたは複数の取り付け構造のうちの第3の取り付け構造が、下に位置する吸収性材料の上で液不透過性バックシートの前側の液不透過性バックシートに取り付けられている、吸収性物品。1つまたは複数の取り付け構造が磁気構造である、吸収性物品。1つまたは複数のセンサをさらに含み、1つまたは複数のセンサの各センサが、1つまたは複数の取り付け構造のそれぞれの取り付け構造に配置されている、吸収性物品。1つまたは複数のセンサが、1つまたは複数の無線周波数識別(RFID)センサである、吸収性物品。
【0014】
[0014]1つの一般的な態様は、液透過性トップシート、を含む吸収性物品を含む。吸収性物品はまた、液透過性トップシートの下に配置された吸収性材料を含む。吸収性物品はまた、液透過性トップシートまたは吸収性材料の少なくとも一部分に隣接して配置された非吸収性材料を含む。吸収性物品はまた、吸収性材料が液透過性トップシートと液不透過性バックシートとの間に配置されるように、吸収性材料の上に配置された液不透過性バックシートを含む。吸収性物品はまた、液不透過性バックシートに取り付けられた1つまたは複数のセンサを含む。
【0015】
[0015]実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。1つまたは複数のセンサが、1つまたは複数の無線周波数識別(RFID)センサである、吸収性物品。1つまたは複数のセンサのうちの第1のセンサが、下に位置する吸収性材料と非吸収性材料との界面の上の液不透過性バックシートの前側で液不透過性バックシートに取り付けられている、吸収性物品。1つまたは複数のセンサのうちの第2のセンサが、非吸収性材料の外側周縁部の上で液不透過性バックシートに取り付けられている、吸収性物品。1つまたは複数のセンサのうちの第3のセンサが、下に位置する吸収性材料の上で液不透過性バックシートの前側の液不透過性バックシートに取り付けられている、吸収性物品。1つまたは複数のセンサのうちの第4のセンサが、下に位置する吸収性材料と非吸収性材料との界面の上の液不透過性バックシートの後側で液不透過性バックシートに取り付けられている、吸収性物品。
【0016】
[0016]1つの一般的な態様は、液透過性トップシートと、液透過性トップシートの下に配置された吸収性材料と、液透過性トップシートまたは吸収性材料の少なくとも一部分に隣接して配置された非吸収性材料と、吸収性材料が液透過性トップシートと液不透過性バックシートとの間に配置されるように、吸収性材料の上に配置された液不透過性バックシートと、液不透過性バックシートに取り付けられた1つまたは複数のセンサと、を含む吸収性物品、を含むシステムを含む。システムはまた、1つまたは複数のセンサと無線通信するモノのインターネット(IoT)デバイスを含む。
【0017】
[0017]実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。1つまたは複数のセンサが1つまたは複数の無線周波数識別(RFID)センサである、システム。IoTデバイスがRFIDリーダおよびコントローラを含む、システム。1つまたは複数のセンサのうちの第1のセンサが、下に位置する吸収性材料と非吸収性材料との界面の上の液不透過性バックシートの前側で液不透過性バックシートに取り付けられている、システム。1つまたは複数のセンサのうちの第2のセンサが、非吸収性材料の外側周縁部の上で液不透過性バックシートに取り付けられている、システム。1つまたは複数のセンサのうちの第3のセンサが、下に位置する吸収性材料の上で液不透過性バックシートの前側の液不透過性バックシートに取り付けられている、システム。1つまたは複数のセンサのうちの第4のセンサが、下に位置する吸収性材料と非吸収性材料との界面の上の液不透過性バックシートの後側で液不透過性バックシートに取り付けられている、システム。IoTデバイスに取り付けられた第1の端部と、IoTデバイスに接続された外部アンテナに取り付けられた第2の端部とを含むアングルブラケットをさらに含む、システム。
【0018】
[0018]1つの一般的な態様は、容器、を含む測定システムを含む。測定システムはまた、容器に取り付けられた直線センサ配列を含み、センサ配列の各センサは、それぞれの液量インジケータに対して容器上に位置決めされる。測定システムはまた、プロセッサと、メモリ・ストレージ・デバイスとを含むコンピューティングデバイスを含み、メモリ・ストレージ・デバイスにはデータテーブルが格納され、テーブルは、センサ配列の各センサの固有の識別子と、固有の識別子でインデックス付けされたそれぞれの液量とを含む。
【0019】
[0019]1つの一般的な態様は、(i)データ処理システムが、入力データを取得すること、を含む方法を含む。この方法はまた、(ii)データ処理システムが、収集デバイス上に配置された複数のセンサからモノのインターネット(IoT)デバイスによって収集されたすべてのセンサデータを識別するために入力データをパースすることであって、パースすることが、センサの各々と関連付けられた固有の識別子に基づいて、センサデータを、時間ウィンドウにわたって複数のセンサの各センサから受信されたセンサデータのサブセットにグループ化することを含み、複数のセンサのうちのセンサから受信されたセンサデータの少なくとも1つのサブセットが、第1の時刻に取得された第1のエネルギーレベルと、第1の時刻の後または第1の時刻よりも遅い第2の時刻に取得された第2のエネルギーレベルとを含む、こと、を含む。この方法はまた、(iii)データ処理システムが、センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、複数のセンサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと比較すること、を含む。この方法はまた、(iv)データ処理システムが、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定すること、を含む。この方法はまた、(v)データ処理システムが、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定すること、を含む。この方法はまた、(vi)第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、データ処理システムが、センサデータの少なくとも1つのサブセットと関連付けられているセンサと関連付けられた液量を識別すること、を含む。この方法はまた、データ処理システムが、複数のセンサの他のセンサと関連付けられたセンサデータの他のすべてのサブセットについてステップ(iii)~ステップ(vi)を繰り返して、他のセンサと関連付けられた追加の液量を識別することを含む。この方法はまた、データ処理システムが、センサと関連付けられた液量および他のセンサと関連付けられた追加の液量を分析して、収集デバイスの総液量を決定することを含む。この方法はまた、データ処理システムが、収集デバイスの総液量を表示するユーザインターフェースを提供することを含む。この態様の他の実施形態は、各方法の動作を行うように各々構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイスに記録されたコンピュータプログラムを含む。
【0020】
[0020]1つの一般的な態様は、データ処理システムが、対象者と関連付けられた複数の無線周波数識別(RFID)センサからセンサデータを取得すること、を含む方法を含む。この方法はまた、データ処理システムがセンサデータを使用して、ある期間にわたる複数の失禁イベントを判定することを含む。この方法はまた、データ処理システムが判定された複数の失禁イベントを使用して、対象者の平均排尿間隔を決定することを含む。この方法はまた、データ処理システムが、平均排尿間隔に基づいて、判定された複数の失禁イベントにおける統計的異常を判定することを含む。この方法はまた、予測モデルが、センサデータおよび統計的異常に基づいて、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症するリスクを予測することを含む。この方法はまた、データ処理システムが、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症する予測されたリスクに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供することを含む。この態様の他の実施形態は、各方法の動作を行うように各々構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイスに記録されたコンピュータプログラムを含む。
【0021】
[0021]実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。統計的異常を判定したことに応答して、データ処理システムが、対象者に対して尿検査および尿培養が行われるよう求める要求をトリガすること、をさらに含む方法。データ処理システムが、尿検査および尿培養の結果を取得することをさらに含み、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症するリスクを予測することが、センサデータと、統計的異常と、尿検査および尿培養の結果とに基づくものである、方法。データ処理システムが、食事の時間間隔、iv速度、g経管栄養速度、またはそれらの組み合わせを含む追加データを取得することをさらに含み、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症するリスクを予測することが、センサデータと、統計的異常と、尿検査および尿培養の結果と、追加データとに基づくものである、方法。記載の技術の実装形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0022】
[0022]1つの一般的な態様は、データ処理システムが、対象者と関連付けられた複数の無線周波数識別(RFID)センサからセンサデータを取得すること、を含む方法を含む。この方法はまた、データ処理システムがセンサデータを使用して、ある期間にわたる複数の運動イベントを判定することを含む。この方法はまた、第1の予測モデルが、判定された複数の運動イベントを使用して、運動活動のパターンを決定すること、を含む。この方法はまた、第2の予測モデルが、センサデータと運動活動のパターンとに基づいて、対象者が褥瘡を患っているかまたは発症するリスクを予測すること、を含む。この方法はまた、データ処理システムが、対象者が褥瘡を患っているかまたは発症する予測されたリスクに関する情報を表示するユーザインターフェースを提供することを含む。この態様の他の実施形態は、各方法の動作を行うように各々構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイスに記録されたコンピュータプログラムを含む。
【0023】
[0023]実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。データ処理システムが、対象者とのスタッフの関与の頻度を含む追加データを取得することをさらに含み、対象者が褥瘡を患っているかまたは発症するリスクを予測することが、センサデータと、運動活動のパターンと、追加データとに基づくものである、方法。記載の技術の実装形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0024】
[0024]いくつかの実施形態では、1つまたは複数のデータプロセッサと、1つまたは複数のデータプロセッサ上で実行されると、1つまたは複数のデータプロセッサに、本明細書に開示される1つまたは複数の方法の一部または全部を行わせる命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体とを含むシステムが提供される。
【0025】
[0025]いくつかの実施形態では、非一時的機械可読記憶媒体に有形に具体化され、1つまたは複数のデータプロセッサに、本明細書に開示される1つまたは複数の方法の一部または全部を行わせるように構成された命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。
【0026】
[0026]本開示のいくつかの実施形態は、1つまたは複数のデータプロセッサを含むシステムを含む。いくつかの実施形態では、このシステムは、1つまたは複数のデータプロセッサ上で実行されると、1つまたは複数のデータプロセッサに、本明細書に開示される1つもしくは複数の方法の一部もしくは全部および/または1つもしくは複数のプロセスの一部もしくは全部を行わせる命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。本開示のいくつかの実施形態は、非一時的機械可読記憶媒体に有形に具体化された、1つまたは複数のデータプロセッサに、本明細書に開示される1つもしくは複数の方法の一部もしくは全部および/または1つもしくは複数のプロセスの一部もしくは全部を行わせるように構成された命令を含むコンピュータプログラム製品を含む。
【0027】
[0027]使用されている用語および表現は限定ではなく説明の用語として使用されており、そのような用語および表現の使用に際して、図示され、説明されている特徴またはそれらの特徴の部分の均等物を除外することは意図されていないが、特許請求される発明の範囲内で様々な改変が可能であることが理解される。よって、特許請求される本発明は、実施形態および任意選択の特徴によって具体的に開示されているが、当業者によれば本明細書に開示される概念の改変および変形が用いられ得ること、ならびにそのような改変および変形は添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内であるとみなされることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】様々な実施形態による管理プラットフォームを示す図である。
【
図2】様々な実施形態による管理システムを示す簡略ブロック図である。
【
図3A】一実施形態による医療デバイスおよびセンサ配置を示す図である。
【
図3B】別の実施形態による医療デバイスおよびセンサ配置を示す図である。
【
図3C】さらに別の実施形態による医療デバイスおよびセンサ配置を示す図である。
【
図3D】さらに別の実施形態による医療デバイスおよびセンサ配置を示す図である。
【
図3E】さらに別の実施形態による医療デバイスおよびセンサ配置を示す図である。
【
図4A】様々な実施形態による無線ソリューションを示す簡略ブロック図である。
【
図4B】様々な実施形態による、IoTデバイス、および対象者のベッド上のIoTデバイスの例示的な配置を示す図である。
【
図4C】様々な実施形態による、IoTデバイス、および対象者のベッド上のIoTデバイスの例示的な配置を示す図である。
【
図5A】様々な実施形態による医療デバイスのための無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図5B】様々な実施形態による医療デバイスのための無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図5C】様々な実施形態による医療デバイスのための無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図5D】様々な実施形態による医療デバイスのための無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図5E】様々な実施形態による医療デバイスのための無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図5F】様々な実施形態による医療デバイスのための無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図6A】一実施形態による医療デバイスのための別の無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図6B】別の実施形態による医療デバイスのための別の無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図6C】さらに別の実施形態による医療デバイスのための別の無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図6D】さらに別の実施形態による医療デバイスのための別の無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図6E】さらに別の実施形態による医療デバイスのための別の無線ソリューションおよびセンサ配置を示す図である。
【
図7】様々な実施形態による、健康および福祉のメトリックを分析および追跡するために機械学習ネットワークを訓練および実行するための分析システムを示す図である。
【
図8】いくつかの実施形態による、感湿イベントを判定し、識別された対象者の活動を予測するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図9】いくつかの実施形態による、感湿イベントを判定し、活動を予測するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図10】様々な実施形態による、対象者の健康または福祉を予測するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図11】いくつかの実施形態による、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症するリスクを予測するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図12】様々な実施形態による、運動イベントを判定し、識別された対象者の活動を予測するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図13】様々な実施形態による、対象者が褥瘡を患っているかまたは発症するリスクを予測するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図14】様々な実施形態による、人員を予測し、人員管理を最適化するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図15】様々な実施形態による、在庫を予測し、在庫制御管理を最適化するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図16】様々な実施形態による例示的なコンピューティングデバイスを示す図である。
【
図17】様々な実施形態による、IoTソリューション視覚化システムの機能コンポーネントの一部を示すブロック図である。
【
図18A】様々な実施形態による、様々な対象者のセンサおよびIoTデバイスデータのための統合グラフィック・ユーザ・インターフェースを示す図である。
【
図18B】様々な実施形態による、様々な対象者のセンサおよびIoTデバイスデータのための統合グラフィック・ユーザ・インターフェースを示す図である。
【
図19A】様々な実施形態による、対象者のセンサおよびIoTデバイスデータのための統合グラフィック・ユーザ・インターフェースを示す図である。
【
図19B】様々な実施形態による、対象者のセンサおよびIoTデバイスデータのための統合グラフィック・ユーザ・インターフェースを示す図である。
【
図20】様々な実施形態による、様々な対象者のセンサおよびIoTデバイスデータのための統合グラフィック・ユーザ・インターフェースを示す図である。
【
図21】様々な実施形態による、複数の対象者についての失禁イベントの統合ビューを提供するためのプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
I.導入
[0050]本開示は、IoT監視システムに関し、特に、尿失禁を管理するためのIoTソリューションを実装するための技術(例えば、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能なコードまたは命令を格納するシステム、方法、コンピュータプログラム製品)に関する。より具体的には、本開示のいくつかの実施形態は、尿失禁、排尿パターン、対象者の動き(例えば、褥瘡を緩和するためのベッドでの対象者の動きや、潜在的な転倒分析のためのベッドからの対象者の動き)、人員(例えば、医療提供者)管理および在庫管理のためのロジスティックス目的、ならびに医療デバイス管理(例えば、フォーリーバッグケア)の分析のために様々な電子デバイス(例えば、湿度センサ、温度センサなど)からデータを受信する集中型の計算および記憶システムを提供する。
【0030】
[0051]従来の失禁監視システムは、典型的には、液体イベントおよび便イベントを検出し、液体イベントおよび便イベントについての感知されたデータをコンピューティングデバイス(例えば、サーバ)に転送することができるセンサを有し、コンピューティングデバイスは、転送されたデータを対処可能な情報(例えば、入居者が交換を必要とするときに医療提供者に知らせる)に処理し、転送されたデータを安全なサーバ環境に格納する。センサは、典型的には、対象者(例えば、患者や介護施設入居者)が使用する下着または吸収パッドに組み込まれており、受信機は、典型的には、対象者の環境から離れて、医療提供者が占有する場所に位置する。そこから、センサは水分データ、場合によっては、地理的位置データを取り込み、代表データを受信機に転送し、その時点でデータは対処可能な情報について分析される。このようにして、医療提供者は、システムを使用して、対象者の湿りおよび位置を監視することができる。ある例では、失禁監視システムは、データを処理して、医療提供者に、対象者が下着または吸収パッドを濡らしていることを通知し得る。下着または吸収パッドの湿潤を遠隔位置から監視するのに一般には有効であるが、現在使用されている大部分の従来の失禁監視システムは、多くの欠点を抱えている。これらの欠点には以下が含まれる。(i)単一の電子デバイス(例えば、湿度センサ)から入力されたデータのみを取り込むこと、(ii)医療提供者が、排尿の頻度などの観察を直接観察し、手動で分析する必要性、(iii)湿度センサが、水分検出のための複雑な製造技術および電気伝導性または抵抗に依拠し、(iv)センサと電気的に接続された読み出しデバイスを利用し、(v)下着もしくは吸収パッドと一体化された電源、プロセッサ、および/もしくはドッキングステーションを必要とすること、ならびに/または(vi)下着もしくは吸収パッドを交換するための分析が、通常、濡れているか濡れていないかの二元判定に基づくものであること。
【0031】
[0052]これらの問題に対処するために、様々な実施形態は、尿失禁を管理するためのIoTソリューションを実装するための技術を対象とする。例えば、本開示の1つの例示的な実施形態は、入力データを取得することと、センサデータを識別するために入力データをパースすることと、センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することと、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定することと、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することと、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内にセンサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定することと、センサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定したことに応答して、予測モデルが、センサデータと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生しており、下着または吸収パッドが飽和状態に達していると予測することと、を含む。
【0032】
[0053]本開示の別の例示的な実施形態は、入力データを取得することと、センサデータを識別するために入力データをパースすることと、センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することと、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルが運動の欠如と関連付けられていると判定することと、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定することと、第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられていると判定したことに応答して、第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内にセンサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定することと、センサデータが第3のエネルギーレベルを含まないと判定したことに応答して、予測モデルが、センサデータと関連付けられた対象者がベッドで寝返りを打ったと予測することと、を含む。
【0033】
[0054]本開示の別の例示的な実施形態は、入力データを取得することと、センサデータを識別するために入力データをパースすることと、センサデータからの第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルを、1つまたは複数のエネルギーレベルと比較することと、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられていると判定することと、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定することと、第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられていると判定したことに応答して、第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内にセンサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定することと、センサデータが第3のエネルギーレベルを含むと判定したことに応答して、予測モデルが、センサデータと関連付けられた対象者に失禁イベントが発生しており、下着または吸収パッドが飽和状態ではないと予測することと、を含む。
【0034】
II.管理システム
[0055]
図1に、医療提供者、介護者、または医療従事者などのエンドユーザが、センサ110およびIoTデバイス115のネットワークを使用して1つまたは複数のクライアントデバイス105を介して1人または複数の対象者を管理および監視することを可能にする管理プラットフォーム100を示す。
図1にはいくつかのクライアントデバイス105、センサ110、およびIoTデバイス115が示されているが、当業者であれば、任意の数のクライアントデバイス105、センサ110、およびIoTデバイス115が管理プラットフォーム100内に存在し得ることを理解するであろう。クライアントデバイス105は、センサ110およびIoTデバイス115のネットワークと通信するための通信ネットワーク120へのアクセスを可能にするネットワーク接続機能を有する任意のヒューマン・マシン・インターフェースを含む。例えば、クライアントデバイス105は、スタンドアロンインターフェース(例えば、携帯電話、スマートフォン、家庭用コンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、コンピューティングデバイス、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイス、壁パネル、キーパッドなど)、機器その他のデバイスに組み込まれたインターフェース(例えば、テレビ、冷蔵庫、セキュリティシステム、ゲーム機、ブラウザなど)、音声またはジェスチャインターフェース(例えば、Kinect(商標)センサ、Wiimote(商標)など)、IoTデバイスインターフェース(例えば、医療デバイス、制御インターフェース、またはその他の適切なインターフェースなどのインターネット対応機器)などを含み得る。ある例では、ユーザは、アプリケーション(例えば、管理アプリケーション)、ウェブブラウザ、独自のプログラム、またはクライアントデバイス105によって実行および操作される任意の他のプログラムを使用して、IoTデバイス115と対話し得る。
【0035】
[0056]いくつかの実施形態では、クライアントデバイス105は、セルラーまたはその他の広帯域ネットワーク送受信無線機またはインターフェースを含み、セルラーまたはその他の広帯域ネットワーク送受信無線機を使用してセルラーまたはその他の広帯域通信ネットワーク120と通信するように構成される。いくつかの実施形態では、クライアントデバイス105は、Wi-Fiまたはその他の無線ネットワーク送受信無線機またはインターフェースを含み、Wi-Fiまたは無線ネットワーク送受信無線機を使用してローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはその他の無線通信ネットワーク120と通信するように構成される。いくつかの実施形態では、クライアントデバイス105は、セルラーまたはその他の広帯域通信送受信無線機またはインターフェースおよびWi-Fiまたはその他の無線ネットワーク送受信無線機またはインターフェースを含み、セルラーまたは広帯域ネットワーク送受信無線機を使用してセルラーまたはその他の広帯域通信ネットワーク120と、Wi-Fiまたは無線ネットワーク送受信無線機を使用してLANまたはその他の無線通信ネットワーク120と通信するように構成される。例えば、クライアントデバイス105は、Zigbee(商標)信号、Bluetooth(商標)信号、Wi-Fi信号、赤外線(IR)信号、超広帯域(UWB)信号、Wi-Fi Direct信号、Bluetooth(商標)Low Energy(BLE)信号、音声周波数信号、セルラーデータ信号などを使用して、センサ110およびIoTデバイス115のネットワークと通信し得る。
【0036】
[0057]本明細書で使用される場合、センサ110とは、イベント(例えば、物理的特性)またはその環境の変化を検出し、情報を他の電子デバイス(例えば、IoTデバイス)に送信することを目的とするデバイス、モジュール、機械、またはサブシステムである。センサ110は、任意の数およびタイプのイベントまたは環境の変化を感知するための任意の数およびタイプのセンサを含み得、イベントまたは環境の変化に関するデータをIoTデバイス115に伝達するように構成される。ある例では、センサは、1つまたは複数の湿度センサを含む。1つまたは複数の湿度センサは、下着または吸収パッドに取り付けられ、水分データをIoTデバイス115に伝達するように構成され得る。他の例では、センサは、1つまたは複数の湿度センサおよび任意選択の圧力センサを含む。1つまたは複数の湿度センサおよび任意選択の圧力センサは、下着、吸収パッド、またはそれらの組み合わせに取り付けられ、水分データおよび任意選択の圧力データをIoTデバイス115に伝達するように構成され得る。IoTデバイス115は、水分データおよび任意選択の圧力データを受信し、このデータを通信ネットワーク120を介してゲートウェイ125、クラウドネットワーク130、および/またはクライアントデバイス105に送信する。
【0037】
[0058]本明細書で使用される場合、IoTデバイス115とは、感知、制御、および/もしくは分析機能、ならびにWi-Fi(商標)送受信無線機またはインターフェース、Bluetooth(商標)送受信無線機もしくはインターフェース、Zigbee(商標)送受信無線機もしくはインターフェース、UWB送受信無線機もしくはインターフェース、Wi-Fi Direct送受信無線機もしくはインターフェース、BLE送受信無線機もしくはインターフェース、無線周波数識別(RFID)もしくはインターフェース、セルラー無線またはインターフェース、ならびに/または、IoTデバイス115がLAN、広域ネットワーク(WAN)、セルラーネットワークなどと、および/もしくは1つもしくは複数の他のデバイス(例えば、センサやその他のIoTデバイス)と通信することを可能にする任意の他の無線ネットワーク送受信無線機もしくはインターフェースを含むデバイスである。いくつかの実施形態では、IoTデバイス115は、セルラー送受信無線機を含み、セルラーネットワーク送受信無線機を使用してセルラーネットワークと通信するように構成される。いくつかの実施形態では、IoTデバイス115は、無線送受信無線機を含み、無線ネットワーク送受信無線機を使用して無線ネットワークと通信するように構成される。IoTデバイス115は、RFIDリーダを含み、RFID信号ブロードキャストまたはインターフェースを使用してRFIDセンサと通信するように構成される。いくつかの実施形態では、IoTデバイス115は、セルラー送受信無線機、無線送受信無線機、およびRFIDリーダを含む。IoTデバイス115は、応答時間を向上させ、帯域幅を節約するために、計算およびデータストレージをそれが必要とされる場所(データのソース、例えばセンサ、またはその近く)により近づけるエッジコンピューティングなどの分析のために構成された1つまたは複数のプロセッサをさらに含む。
【0038】
[0059]ある例では、IoTデバイス115は、ユーザが、環境もしくは現場内(例えば、センサ、加湿器、人工呼吸器、病院のベッド、バスルームリフト、電動カート、プリンタ、コンピュータなど)、または環境もしくは現場外(例えば、運動センサ、輸送システムなど)に配置された様々な医療デバイス、センサ110、またはツールのアクセス、通信、制御、および/または構成を行うことを可能にする自動化ネットワークデバイスを含み得る。例えば、IoTデバイス115は、対象者を、通信ネットワーク120、ゲートウェイ125、および/またはクラウドネットワーク130に「接続」する1つまたは複数のセンサ110(例えば、RFID湿度センサ)と通信するハブデバイスであり得る。いくつかの実施形態では、IoTデバイス115は、病院、介護施設、施設、パーソナル・ケア・ホーム、対象者の家、またはIoTデバイス115との通信を可能にするために管理プラットフォーム100をサポートすることができる任意の場所などの様々な環境または現場で使用され得る。例えば、IoTデバイス115は、ユーザが、医療デバイス(例えば、骨盤底刺激装置、フォーリーバッグ、輸液ポンプ、失禁制御デバイス、湿度センサなど)、コンピューティングデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、コンピューティングデバイス、ウェアラブルデバイスなど)、照明デバイス(例えば、ランプ、埋め込み型照明など)、セキュリティシステムと関連付けられたデバイス、アラームシステムと関連付けられたデバイスなどのデバイスのアクセス、通信、制御、および/または構成を行うことを可能にすることができる。ある例では、IoTデバイス115は、受信されたセンサデータ(例えば、水分データや任意選択の圧力データ)から判定された所定のイベントに応答して可聴アラームが発せられること、および可聴アラーム、所定のイベント、または所定のイベントに対する対象者または医療提供者の応答が、接触センサ、機械的インターフェースボタン、グラフィカル・ユーザ・インターフェース・ボタンなどによって確認されることを可能にするハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを含む。
【0039】
[0060]通信ネットワーク120は、無線ネットワーク、有線ネットワーク、または有線ネットワークと無線ネットワークとの組み合わせであり得る。無線ネットワークは、任意の無線インターフェースまたは無線インターフェース(例えば、Zigbee(商標)、Bluetooth(商標)、Wi-Fi(商標)、IR、UWB、Wi-Fi Direct、BLE、セルラー、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、WiMax(商標)など)の組み合わせを含み得る。有線ネットワークは、任意の有線インターフェース(例えば、ファイバ、イーサネット、電力線イーサネット、同軸ケーブル上のイーサネット、デジタル信号線(DSL)など)を含み得る。通信ネットワーク120は、様々なルータ、アクセスポイント、ブリッジ、ゲートウェイなどを使用して管理プラットフォーム100内のデバイスを接続することによって実装され得る。例えば、通信ネットワーク120は、クライアントデバイス105、センサ110、IoTデバイス115、ゲートウェイ125、およびクラウドネットワーク130を接続し得る。
【0040】
[0061]ある例では、1つまたは複数のゲートウェイ125は、別々のデバイスとしてIoTデバイス115と統合される。他の例では、1つまたは複数のゲートウェイ125は、IoTデバイス115から分離される。どちらの場合も、1つまたは任意選択のゲートウェイ125は、IoTデバイス115に通信、位置、および/または他のサービスを提供するために、無線信号を介してIoTデバイス115および/またはクライアントデバイス105に通信機能を提供することができる。ゲートウェイ125によって提供されるネットワークアクセスは、様々な商用のプロトコルのいずれかを使用してデータ通信をサポートすることができる、当業者によく知られている任意のタイプのネットワークであり得る。例えば、ゲートウェイ125は、Wi-Fi(商標)、Zigbee(商標)、Bluetooth(商標)、赤外線(IR)、RFID、セルラー、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、WiMax(商標)、もしくは他の無線通信技術、またはそれらの任意の組み合わせなどの特定の通信プロトコルを使用して、通信ネットワーク120に無線通信機能を提供し得る。ある例では、ゲートウェイ125は、クライアントデバイス105およびIoTデバイス115に、クラウドネットワーク130、インターネット、および/または他の広域ネットワークなどの1つまたは複数の外部ネットワークへのアクセスを提供し得る。
図1には単一のゲートウェイ125が示されているが、管理プラットフォーム100内には任意の数のゲートウェイが存在し得ることを当業者は理解するであろう。
【0041】
[0062]クラウドネットワーク130は、クラウドサービスを提供するクラウド・インフラストラクチャ・システムを含み得る。特定の実施形態では、クラウドネットワーク130によって提供されるサービスは、登録、IoTデバイス115のアクセス制御、および分析など、要求に応じてクラウド・インフラストラクチャ・システムのユーザに供される多くのサービスを含む。クラウド・インフラストラクチャ・システムによって提供されるサービスは、システムのユーザのニーズを満たすように動的に拡張することができる。クラウドネットワーク130は、1台または複数のコンピュータ、サーバ、および/またはシステムを含み得る。いくつかの実施形態では、クラウドネットワーク130を構成するコンピュータ、サーバ、および/またはシステムは、ユーザ自身のオンプレミスのコンピュータ、サーバ、および/またはシステムとは異なる。例えば、クラウドネットワーク130は、アプリケーションをホストしてもよく、ユーザは、インターネットなどの通信ネットワーク120を介して、要求に応じて、アプリケーションを注文し使用し得る。
【0042】
[0063]いくつかの実施形態では、クラウドネットワーク130は、クラウドネットワーク130とIoTデバイス115のうちの1つまたは複数との間のセキュアな接続を確立するために、ゲートウェイまたはデバイスにわたってインターネットプロトコル接続を確立し維持するための技術(例えば、ネットワークアドレス変換(NAT)トラバーサルアプリケーション)を実装し得る。例えば、IoTデバイス115の各々とクラウドネットワーク130との間で通信するために、IoTデバイス115の各々によって別個のセキュアな伝送制御プロトコル(TCP)接続が確立され得る。いくつかの実施形態では、クラウドネットワーク130がいつでもそれぞれのIoTデバイス115との通信を開始できるように、各セキュアな接続が無期限に開いたままにされ得る。場合によっては、クラウドネットワーク130とIoTデバイス115および/またはクライアントデバイス105との間の他のタイプの通信が、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)プロトコル、ハイパーテキスト転送プロトコルセキュア(HTTPS)プロトコルなどの他のタイプの通信プロトコルを使用してサポートされてもよい。いくつかの実施形態では、クラウドネットワーク130によって開始される通信はTCP接続を介して行われ得、ネットワークデバイスによって開始される通信はHTTPまたはHTTPS接続を介して行われ得る。特定の実施形態では、クラウドネットワーク130は、セルフサービスで、サブスクリプション方式で、弾力的に拡張可能であり、信頼性があり、可用性が高く、セキュアな方法で顧客に配信される一連のアプリケーション、ミドルウェア、およびデータベースサービスの提供を含み得る。
【0043】
[0064]本明細書で詳細に説明されるように、センサ110およびIoTデバイス115のネットワークを使用してクライアントデバイス105を介して1人または複数の対象者を管理および監視することは、(i)RFID信号などのストリーミングまたはバッチ・センサ・データ(例えば、インピーダンス値)、および(ii)履歴RFID信号や病歴データなどのローカルまたはリモートに格納されたセンサデータまたは医療データを含む様々な形態のデータを分析および閲覧することを含み得る。センサ110およびIoTデバイス115は、典型的には、介護施設入居者の部屋、病室、寝室、または1人もしくは複数の対象者によって占有された他の環境に配置される。ある例では、センサ110および/またはIoTデバイス115のうちの1つまたは複数は、1人または複数の対象者の部屋に配置され得、クライアントデバイス105のうちの1つまたは複数は、例えば、ナースステーションや医療提供者の施設など、その部屋から離れていてもよい。いずれの場合でも、センサ110および/またはIoTデバイス115は、(対象者の病状(例えば、尿失禁)を含む)1人または複数の対象者の健康および福祉を継続的に、半継続的に、または定期的に監視するために、1人または複数の対象者が存在する任意の場所に配置され得ることを理解されたい。
【0044】
[0065]クライアントデバイス105は、ディスプレイ(例えば、モニタ画面、LCDまたはLEDディスプレイ、プロジェクタなど)上に提供されるグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)またはブラウザアプリケーションを含み得る。クライアントデバイス105を操作するエンドユーザは、エンドユーザが通信ネットワーク120を介して管理プラットフォーム100と対話することを可能にするために入力を受け入れるこれらのインターフェースのうちの1つまたは複数を提示され得る。クライアントデバイス105上で実行される1つまたは複数のインターフェースは、管理アプリケーションを使用してアクセス可能であり得る。1つまたは複数のインターフェースおよび管理アプリケーションは、クライアントデバイス105と、センサ110およびIoTデバイス115のネットワークと、(1つまたは複数の)リモートサーバ140との間で、例えば、テキストコンテンツ、マルチメディアコンテンツ(例えば、画像)などのコンテンツデータを伝達するように実装され得る。ある例では、管理アプリケーションは、センサ110およびIoTデバイス115のネットワークからデータを収集し、データを表示し、(その機能の大部分について(1つまたは複数の)リモートサーバ140に接続する必要なく)データを分析および追跡するために、クライアントデバイス105上で独立して動作する。他の例では、管理アプリケーションは、センサ110およびIoTデバイス115のネットワークからデータを収集し、データを表示し、(その機能の少なくとも一部について(1つまたは複数の)リモートサーバ140に接続する必要がある)データを分析および追跡するために、クライアントデバイス105上で従属的に動作する。
【0045】
[0066]1つまたは複数のインターフェースおよび管理アプリケーションは、センサ110およびIoTデバイス115のネットワークにアクセスするため、例えば、ライブ・データ・フィードにアクセスし、1人または複数の対象者を監視するために、エンドユーザによって実装され得る。追加的または代替的に、エンドユーザは、クライアントデバイス105またはIoTデバイス115によって取得され、データストア145に保存されたデータをレビューするなどのために、1つまたは複数のインターフェースおよび管理アプリケーションを使用してリモートサーバ140にアクセスしてもよい。例えば、監視中に、IoTデバイス115は、データ(例えば、1人または複数の対象者からのセンサデータ)を取り込み、そのデータを1つまたは複数のクライアントデバイス105および/またはリモートサーバ140に送信する。1つまたは複数のクライアントデバイス105は、データを処理し、クライアントデバイス105のディスプレイなどの1つまたは複数のディスプレイや、クライアントデバイス105などの他の場所に出力する。リモートサーバ140は、クライアントデバイス105がリモートサーバ140にアクセスして、取得され、データストア145に保存されたデータをレビューすることができるように、データを処理してデータストア145に保存する。
【0046】
[0067]1つまたは複数のクライアントデバイス105および/またはリモートサーバ140において、分析システムは、1つまたは複数の訓練された機械学習(ML)技術を使用して、尿失禁を含む対象者の福祉のメトリックなどの医療データを識別、分析、および追跡するために、入ってくるコンテンツデータを処理し得る。いくつかの例では、入ってくるデータはリアルタイムまたはほぼリアルタイムで処理される。あるいは、処理は、リアルタイム(またはほぼリアルタイム)で行われない場合もあり、代わりに、より広い範囲のデータを収集し、おそらくは分析を改善するために、分析を要求した後またはある期間の監視セッションの後に処理されてもよい。ある例では、1つまたは複数のインターフェースおよび管理アプリケーションは、(i)コンテンツデータの検索およびブラウジング、(ii)医療データの分析およびレビュー、(iii)在庫管理、ならびに(iv)人員管理など、(1人または複数の対象者の監視を超える)様々な追加のタスクを行うためにエンドユーザによって実装され得る。
【0047】
[0068]
図2に、1人または複数の対象者の尿失禁を含む医療を管理するためのIoTソリューションを実装するための管理システム200(例えば、
図1に関して説明された管理プラットフォーム100内に実装されたコンピューティングシステム)を示す。ある例では、管理システム200は、IoTデバイス210およびセンサ215のネットワークと通信する1つまたは複数のクライアントデバイス205を含む。クライアントデバイス205は、IoTデバイス210にアクセスするために、インターフェース220(例えば、GUI)およびコントローラ225を介してエンドユーザによって操作され得る。ある例では、エンドユーザは、インターフェース220を使用してコントローラ225にアクセスして、アプリケーション・プログラミング・インターフェース240(API)を介してIoTデバイスコントローラ235に対応する制御信号230を送信することによってIoTデバイス210を制御する。IoTデバイス210は、コントローラ225で1人または複数の対象者245の健康および福祉を監視するために制御され得る。例えば、エンドユーザは、センサ215からのデータ250の取得を開始するためにIoTデバイス210をオンにし、構成し、または操作し、もしくはIoTデバイス210に命令し得る。他の例では、エンドユーザは、インターフェース220を使用してコントローラ225にアクセスして、クライアントデバイス205および/またはリモートサーバ265の収集器255を構成する。収集器255は、エンドユーザによって、IoTデバイス210を自動的にオンにし、構成し、または操作する(例えば、予定などに従ってIoTデバイス210にデータ250(例えば、センサデータ)の取得を開始するよう命令する)ように構成され得る。収集器255は、API240を介してIoTデバイスコントローラ235に対応する制御信号230を送信することによって、IoTデバイス210を制御し得る。コントローラ225および収集器255は、エンドユーザによって、IoTデバイス210にアクセスするために、例えば、ライブ・データ・フィードにアクセスし、1人または複数の対象者245を監視し、分析またはメトリック260を取得するために実装された管理アプリケーションの一部であり得る。
【0048】
[0069]クライアントデバイス205および/またはリモートサーバ265の収集器255は、ライブ・ストリーミング・プロトコルを介してリアルタイムでデータ250を収集および処理して、(アプリケーションとして、またはウェブインターフェースへのウェブブラウザ接続を介して)クライアントデバイス205にセンサデータをストリーミングし得る。ある例では、リモートサーバ265は、クラウドネットワーク(例えば、
図1に関して説明されたクラウドネットワーク130)などの分散環境内に実装される。ライブストリーミングは、収集器255で受信されたデータ250からエンドユーザがダウンロードするためのライブ・ストリーミング・データを生成するフォーマット機能を提供する。クライアントデバイス205でエンドユーザによって受信されたライブ・ストリーミング・データは、センサ215からの読み取り値を含むリアルタイム・センサ・ストリームを含み得る。リアルタイム・センサ・ストリームは、1つまたは複数のインターフェース220を介してイベントのリアルタイムまたはタイムラプスのストリームとして観察、記録、一時停止、および閲覧され得る。あるいは、クライアントデバイス205またはリモートサーバ265システムの収集器255は、バッチデータ処理によってある期間にわたってデータ250を収集および処理して、(アプリケーションとして、またはウェブインターフェースへのウェブブラウザ接続を介して)クライアントデバイス205にセンサデータを提供してもよい。ある例では、バッチデータは、1つまたは複数のメモリデバイスまたはデータストア270に保存され得る。バッチデータ処理は、収集器255で受信されたデータ250からエンドユーザがダウンロードするためのバッチデータを生成するフォーマット機能を提供する。クライアントデバイス205でエンドユーザによって取得されたバッチデータは、記録されたセンサ読み取り値を含み得る。記録されたセンサ読み取り値は、1つまたは複数のインターフェース220を介してオンラインまたはオフラインで観察、記録、一時停止、および閲覧され得る。
【0049】
[0070]収集器255は、データ250を、クライアントデバイス205および/またはリモートサーバ265の分析システム275に送信して、データ250を処理し、医療または福祉の分析およびメトリック260を提供し得る。データ250は、IoTデバイス210から収集器255に送信され得、そこでセンサ読み取り値の全部または一部が処理され、訓練データセットまたは入力データセットとしてデータストア270に格納され、スタンドアロンデータとして、または、他のデータ、例えば、医療提供者もしくは医療デバイスからの医療データや、画像やビデオなどのメディアデータなどへの補足として、分析システム275を使用して分析される。医療デバイスの測定値などの他のデータ250もまた、IoTデバイス210から収集器255に送信され得、そこで測定値の全部または一部が処理され、データストア270に格納され、スタンドアロンデータとして、または、他のデータ、例えば、医療提供者もしくは医療デバイスからの医療データや、画像やビデオなどのメディアデータなどへの補足として、分析システム275を使用して分析される。ある例では、IoTデバイス210のコントローラ235は、データ250を前処理し、部分的に処理し、または完全に処理し、1人または複数の対象者の医療または福祉の分析およびメトリック260を任意選択的に提供するための論理、メモリ、および処理コンポーネントを含む。例えば、IoTデバイス210のコントローラ235は、センサ読み取り値をパースし、パターン認識に応じてセンサ読み取り値をビンに入れ、パターン認識に基づいておむつの飽和などの失禁イベントを任意選択的に識別するように構成され得る。
【0050】
[0071]分析システム275は、論理、メモリ、および1つまたは複数の機械学習モデルやサービスモジュールなどの処理コンポーネントを含む。分析システム275は、データ250ならびに任意の他の関連情報(例えば、対象者プロファイル、製品在庫、人員データ、またはユーザ入力、アカウント、もしくは第三者ソースからの医療データ)を受信し、論理および/または1つもしくは複数の機械学習モデルを使用してデータ250を処理し、処理されたデータ250を分析し、出力データを生成するように構成され得る。ある例では、出力データは、サービスモジュールによって提供されるサービスを提供するために使用され得る。ある例では、出力データは、1人または複数の対象者245の失禁のパターンを検出し、下着および吸収パッドの使用パターンを検出し、1人または複数の対象者245に関する場所または位置情報を取得または決定し、1人または複数の対象者245の福祉を予測し、人員状況および潜在的なスタッフ配置の問題を決定および予測するための1つまたは複数の動作で使用され得る。1つまたは複数の動作の結果は、サービスモジュールによって提供されるサービスを提供するために、個別に、または他のモデルもしくはソースからの出力と組み合わせて使用され得る。
【0051】
[0072]例えば、論理および機械学習モデルによる(オンライン(リアルタイム)またはオフラインの)分析結果は、エンドユーザによって要求されたサービス、例えば、アラート、通知、活動の概要、および対象者プロファイル情報などを提供するために使用され得る。サービスモジュールが提供することができる例示的なサービスには、経時的な対象者の尿失禁の概要、1人または複数の対象者の経時的な下着および吸収パッドの使用の概要、1人または複数の対象者の経時的な動きまたは位置の概要、特定の尿失禁イベント(例えば、下着および吸収パッドの湿潤または飽和)が発生したときの要求に応じた通知、特定の活動(例えば、対象者がベッドから出る、部屋から出るなど)が検出されたときの要求に応じた通知、特定のレベルの製品在庫が発生した(例えば、下着、吸収パッド、または使い捨てセンサの数が所定の閾値に達した)ときの要求に応じた通知、ならびに過去の期間にわたる対象者の健康状態の概要が含まれ得る。他のサービスには、ユーザが、他のユーザ、医療提供者、介護者、家族、または医療従事者のデータおよび/または概要を閲覧および共有できるようにすることが含まれ得る。別のサービスは、ユーザが、共有されたデータおよび/または概要にコメントを書き込めるようにし得る。
【0052】
[0073]サービスモジュールは、マシンツーマシンインタラクションを提供し得、クライアントデバイス205とリモートサーバ265との間でデータ250およびサービスデータ280を伝達するように動作する。ユーザは、インターフェース220を使用してプロファイルまたはアカウントを識別することによってサービスモジュールにログインし得る。ある例では、プロファイルまたはアカウントにログインしてサービスモジュールを使用するために、ユーザの認証および/または許可が要求され得る。クライアントデバイス205は、サービスモジュールにサービスデータ280を要求し得る。サービスモジュールは、要求を処理し、要求元クライアントデバイス205にサービスデータ280を提供し得る。サービスデータ280は、メッセージ、アラート、統計、チャート、およびリモート機能を含み得る。ある例では、サービスデータ280は、IoTデバイス210からのデータ250と共に、またはデータ250から独立して送信され得る。例えば、クライアントデバイス205は、LAN接続上のルータを介してIoTデバイス210からデータ250を受信し、クライアントデバイス205上で実行されている管理アプリケーションから、またはリモートサーバ265からWANを介してサービスデータ280を受信し得る。あるいは、クライアントデバイス205は、リモートサーバ265からWANを介して単一のデータストリームとしてデータ250とサービスデータ280の両方を受信してもよい。様々な実施形態によるデータ送信構成は、記載の例に限定されず、データ250およびサービスデータ280がクライアントデバイス205によって受信されることを可能にする他の構成を含み得る。
【0053】
[0074]データストア270(例えば、データベース)は、任意の所与の期間にわたる1人または複数の対象者についてのプロファイルまたは医療データ(例えば、対象者の年齢、体温、体重など)、データ250、サービスデータ280、医療または福祉のメトリックを含む分析データを含み得る。例えば、対象者ごとの失禁チャートを、測定時の他の健康または医療関連データ(例えば、輸液パラメータの温度)と共に。分析データはまた、ある対象者のサービスデータ280またはメトリックを別の対象者と比較した統計、または1人もしくは複数の対象者と対象者の集団(例えば、同じ年齢範囲および/または性別の集団)との比較も含み得る。例えば、これらの統計は、特定の作業シフト中の失禁イベント、下着および吸収パッドの交換前の失禁イベントおよび時間の長さ、または失禁イベントのパターンの比較を含み得る。分析データは、プロファイルまたは医療データ間の相関を表示するために使用され得る。
【0054】
[0075]
図2は、1人または複数の対象者の尿失禁を含む医療を監視するための技術を管理システム200の文脈で示しているが、この技術を他のタイプのシステムおよび設定で実施することもできることを理解されたい。例えば、この技術を、管理システム200とは別のコンピューティングデバイスに実装することもでき、かつ/または監視が完了した後もしくは対象者の非活動期間中にオフラインで行うこともできる。
図2は、センサ記録を使用して1人または複数の対象者の尿失禁を含む医療を監視するための技術を示しているが、この技術を、1つまたは複数の医療デバイスからの追加または代替のデータ、例えば、心電図(EKG)や輸液ポンプパラメータを使用して実装することができることも理解されたい。
【0055】
III.吸収性物品、センサ、およびIoTデバイス
[0076]
図3Aに、本開示の少なくとも1つの実施形態による吸収性物品300(例えば、下着や吸収パッド)を示す(おむつなどの下着が示されているが、同様の特徴を吸収パッドまたは他の吸収性物品において使用できることを理解されたい)。本明細書で使用される場合、「下着」という用語は、脚の間に配置され、液体を吸収して保持することができる、失禁者によって一般に着用される衣類を指す。いくつかの実施形態では、吸収性物品300は、液透過性トップシート305(例えば、親水性ポリプロピレン不織布)、吸収性材料310、非吸収性材料312、液不透過性バックシート315、および留め具320を含む。トップシート305、吸収性材料310、非吸収性材料312、液不透過性バックシート315、および留め具320は、様々な周知の構成で組み立てられ得る。例えば、図示のように、吸収性材料310は、液透過性トップシート305の下に配置され、非吸収性材料312は、液透過性トップシート305または吸収性材料310の少なくとも一部分に隣接して配置され得る。液不透過性バックシート315は、液透過性トップシート305と液不透過性バックシート315との間に吸収性材料310が配置されるように、吸収性材料310の上に配置されている。
【0056】
[0077]吸収性材料310は、一般的に、圧縮性で、順応性があり、着用者の皮膚に対して非刺激性であり、液体を吸収して保持することができる任意の材料であり得る。吸収性材料310は、多種多様なサイズおよび形状(例えば、長方形、砂時計形など)で、一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕木材パルプなどの使い捨ておむつに一般に使用される多種多様な液体吸収性材料から製造され得る。吸収性材料310の製造には、クレープ加工されたセルロース詰め綿、ポリマーゲル化剤、吸収性発泡体もしくはスポンジ、または任意の同等の材料もしくは材料の組み合わせの多数の層などの他の液体吸収性材料も使用され得る。しかしながら、吸収性材料310の総吸収容量は、吸収性物品300の意図された使用における設計液体充填量と適合する必要がある。さらに、吸収性材料310のサイズおよび吸収容量は、幼児から大人にまで及ぶ着用者に適応するように変更され得る。
【0057】
[0078]様々な実施形態において、吸収性物品300には、1つまたは複数のセンサ325(例えば、パッシブ型RFIDセンサやアクティブ型RFIDセンサなど)が配置されている。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサ325は、(例えば、接着剤、磁石などのコネクタ、またはスリーブなどの取り付け構造を用いて)吸収性物品300に取り付けることができる再利用可能タグおよび/または使い捨てタグとして形成される。他の実施形態では、1つまたは複数のセンサ325は、吸収性物品300に直接印刷される(例えば、導電性ポリマーや金属で3D印刷される)。1つまたは複数のセンサ325は、1つまたは複数の機能を達成するように設計された任意の配置またはパターンで取り付けられるか、または印刷され得る。例えば、失禁イベントを判定するために、1つまたは複数のセンサ325は、吸収性材料310または非吸収性材料312と(断面の視点から見て)垂直平面(A)において位置合わせされる領域で(すなわち、断面の視点から見て吸収性材料310または非吸収性材料312の上または下で)液不透過性バックシート315上の吸収性物品300の裏側に取り付けられるか、または直接印刷され得る。この配置は、失禁イベントを示す水分を検出する機能を維持しながら、センサ325が対象者の皮膚と接触するのを防ぐ。他の例では、対象者の湿りおよび動きを検出するために、センサ325の第1のサブセットは、吸収性材料310と(断面の視点から見て)垂直平面(A)において位置合わせされる領域で吸収性物品300の裏側に取り付けられるか、または直接印刷され得、センサの第2のサブセットは、吸収性材料310と(断面の視点から見て)垂直平面(A)において位置合わせされない領域で吸収性物品300の裏側(例えば、
図3Aに示されるように、非吸収性材料312と垂直平面(A)において位置合わせされるウエストライン上にあるおむつの背面)に取り付けられるか、または直接印刷され得る。この配置は、(吸収性材料中の水分がセンサ325の第1のサブセットを非アクティブ化するか、または動きと一致する信頼できるデータを報告することができない場合であっても)失禁イベントを示す水分を検出し、対象者の運動を検出する機能を維持しながら、センサ325が対象者の皮膚と接触するのを防ぐ。
【0058】
[0079]1つまたは複数のセンサ325は、2つのデバイス(例えば、センサおよびIoTデバイス)間で信号を送信および/または受信するために使用される送受信機または無線通信モジュールを有する集積回路330を含み得る。集積回路330は、検出器335で感知された電気的状態(例えば、インピーダンス)および/またはその電気的状態の変化を検出し、電気的状態または電気的状態の変化を量子化するように構成された検出回路と、電気的状態または電気的状態の変化の量子化された値(例えば、インピーダンス値)などのセンサ記録を格納するためのメモリ・ストレージ・デバイスとをさらに有し得る。1つまたは複数のセンサ325は、パラメータ、信号、センサ記録または量子化された値を含む情報を集積回路および/またはアンテナ345に伝達するための伝送線340をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、アンテナはダイポール設計であり、検出器335は、伝送線340を使用して電気的状態をアンテナ345に伝達し、よってアンテナ345の電気的状態に直接影響を及ぼす。検出回路は、アンテナ345における電気的状態または結果として生じる電気的状態の変化を検出し、その電気的状態または電気的状態の変化を量子化する。
【0059】
[0080]いくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサ325を吸収性物品300に取り付けるために、スリーブやストラップなどの1つまたは複数の取り付け構造350が吸収性物品300の一部分に形成されるか、または一体化されている。吸収性物品300は、吸収性物品300が1つまたは複数のセンサ325を予め構成された配置に保持するよう設計されるように、1つまたは複数の取り付け構造350を備えて製造され得る。使用前に、1つまたは複数のセンサ325が予め構成された配置で実装されるように、1つまたは複数の取り付け構造350を使用して1つまたは複数のセンサ325を吸収性物品300に取り付けることができる。ある例では、1つまたは複数の取り付け構造350は、1つまたは複数のセンサ325を予め構成された配置に配置するために製造レベルで使用され得る。1つまたは複数の取り付け構造350を、特定の吸収性物品300のタイプおよびサイズ情報を示すセンサ325に対応する特定のサイズのセンサ325のみを受け入れるようなサイズとすることもできる。例えば、センサ325を、吸収性物品300の情報と一致する基礎となる電子製品コード(EPC)情報を有する様々なサイズで製造することもできる。1つまたは複数の取り付け構造350の位置は、理想的なセンサ位置が達成されることを確実にする。この位置は、アンテナ応答を最大にするために、周囲の水分の縁と乾燥ゾーンとの接合部とすることができる。最大の感度で単一の排尿イベントを検出する吸収性物品300では、その位置は中央前方の吸収性材料310の上であり得る。便失禁の測定では、その位置は中央後部の吸収性材料310の上であり得る。最大容量測定値を追跡し、ジオフェンシングまたは動き検出の機能を有する吸収性物品300では、信号劣化を防止するために、非吸収性材料312の上に追加のスリーブを配置することができる。
【0060】
[0081]吸収性物品300はまた、1つまたは複数の取り付け構造350の取り付けと比較して、1つまたは複数のセンサ325のための理想的な部位または予め構成された配置がすでに予め決められているかまたは1つもしくは複数の印刷された輪郭もしくはロケータでマークされた「RFIDタグ対応」として製造および販売することもできる。その後、1つまたは複数のセンサ325を、理想的な配置のために、または予め構成された配置で、接着剤などによって1つまたは複数の印刷された輪郭またはロケータに直接取り付けることができる。あるいは、吸収性物品300は、1つまたは複数の取り付け構造350なしで製造されてもよい。使用前に、1つまたは複数の取り付け構造350を、所望の配置で(例えば、接着剤やテープなどを用いて)吸収性物品に取り付けることもできる。ある例では、1つまたは複数のセンサ325を、磁石やVelcro(面ファスナ)システムなどのコネクタで取り付けることができる(例えば、鉄を含む吸収性物品要素とRFIDと関連付けられた磁気要素とを使用することができる)。他の例では、1つまたは複数のセンサ325を、前述のソリューションのうちの1つまたは複数によって吸収性物品300に取り付け可能な恒久的なプラスチックまたはポリマー構造の内部に配置することができ、よって、1つまたは複数のセンサ325の再利用および洗浄が可能になる。
【0061】
[0082]
図3Bに、本開示の少なくとも1つの実施形態による吸収性物品300の平面図を示す。センサ325aは、下に位置する吸収性材料310と非吸収性材料312との界面355(界面355と垂直平面(A)において位置合わせされる物品300の領域)の上、近傍に、またはこれに隣接して、液不透過性バックシート315の前(前面)側に配置されており、センサ325bは、液不透過性バックシートの非吸収性材料312の外側周縁部(非吸収性材料312と垂直平面(A)において位置合わせされる物品300の領域)の上に配置されている。この文脈では、界面付近または界面に隣接するとは、下に位置する吸収性材料310の縁部から1~5cm以内を意味する。外側周縁部におけるセンサ325bによる測定は、最大容量の先行指標となり、飽和状態で定常状態に達し、一方、吸収性材料界面でのセンサ325aによる測定は、湿潤イベント、乾燥イベント、および/または吸収性材料の不飽和状態の開始の先行指標となる。経時的なエネルギー状態の変化は、毛細管モデルを使用した湿潤および乾燥の速度を表す。このエネルギー状態が平衡数に達すると、これはデバイス飽和状態と相関する。全容量に達すると、飽和状態になり、吸収性物品300に漏れのリスクがある。これは、下着もしくは吸収パッドの周囲でセンサ325bによって測定される静的エネルギー状態、または液体フロントが全周おむつ容量と一致するRFIDアンテナを妨げることによるセンサ325aからのRFID信号の完全な喪失によって明らかになる。
【0062】
[0083]
図3Cに、本開示の代替の実施形態による吸収性物品300の平面図を示す。センサ325aは、下に位置する吸収性材料310と非吸収性材料312との界面355を乗り越えて液不透過性バックシート315の前(前面)側に配置されている。これにより、センサアンテナの一部分を非吸収性材料312の上に配置してRFIDリーダとの無線通信を最大化しながら、吸収性材料310の上の湿り感知を達成する能力が提供される。界面355でのセンサ325aによる測定は、最大容量の先行指標となり、飽和状態で定常状態に達する。経時的なエネルギー状態の変化は、毛細管モデルを使用した湿潤および乾燥の速度を表す。このエネルギー状態が平衡数に達すると、これはデバイス飽和状態と相関する。全容量に達すると、飽和状態になり、吸収性物品300に漏れのリスクがある。これは、下着または吸収パッドの周囲のセンサ325bによって測定される静的エネルギー状態によって明らかになる。
【0063】
[0084]
図3Dに、本開示の代替の実施形態による吸収性物品300の平面図を示す。センサ325aは、下に位置する吸収性材料310と非吸収性材料312との界面355を乗り越えて液不透過性バックシート315に配置されている。この例では、センサ325aは、吸湿性領域の外側の領域に配置される、例えば、非吸収性材料312と垂直平面(A)において位置合わせされる関連付けられた拡張アンテナ365を有する、湿りフロント(下に位置する吸収性材料310と垂直平面(A)において位置合わせされる物品300の領域)の任意の点に配置された水分検出構成要素360によって変更されている。これにより、センサアンテナの一部分を非吸収性材料312の上に配置してRFIDリーダとの無線通信を最大化しながら、吸収性材料310の上の湿り感知を達成する能力が提供される。界面355でのセンサ325aによる測定は、最大容量の先行指標となり、飽和状態で定常状態に達する。経時的なエネルギー状態の変化は、毛細管モデルを使用した湿潤および乾燥の速度を表す。このエネルギー状態が平衡数に達すると、これはデバイス飽和状態と相関する。全容量に達すると、飽和状態になり、吸収性物品300に漏れのリスクがある。これは、下着または吸収パッドの周囲でセンサ325bによって測定される静的エネルギー状態によって明らかになる。
【0064】
[0085]
図3Eに、尿失禁と便失禁とを区別するように設計された、本開示の代替の実施形態による吸収性物品300の平面図を示す。尿失禁の検出は、液不透過性バックシート315の前(前面)側のセンサ325aの配置に依存し、便失禁の検出は、液不透過性バックシート315の後(背面)側のセンサ325bの配置に依存する。センサ325aおよびセンサ325bは、非吸収性材料312の上の外側周縁部(非吸収性材料312と垂直平面(A)において位置合わせされる物品300の領域)に、または下に位置する吸収性材料310と非吸収性材料312との界面355を乗り越えて配置することができる。センサ325aによる測定は、最大容量の先行指標となり、尿飽和状態で、定常状態に達するか、または液体フロントがRFIDアンテナを妨げることによるセンサ325aからのRFID信号のまたは完全な喪失に至る。経時的なエネルギー状態の変化は、毛細管モデルを使用した湿潤および乾燥の速度を表す。
【0065】
[0086]センサ325bによる測定は、便失禁イベントの先行指標となり、定常状態に達するか、または糞便がRFIDアンテナを妨げることによるセンサ325aからのRFID信号の完全な喪失に至る。経時的なエネルギー状態の変化は、便失禁イベントを表す。便イベント(失禁または我慢)は、典型的には、規則的な日周パターンに従う。データロギングに続いてエッジ/クラウドプラットフォームに基づくデータ分析を使用して、将来の便イベントの予測モデルを作成することができる。予測モデルは次いで、便失禁イベントの前の介入の可能性に関して医療提供者または介護提供者に通知するために使用され得る。便イベントの管理は、対象者が吸収性物品300に排便するのではなくトイレ設備を使用するよう支援することによって大幅に簡素化され得る。摂食間隔および量を含む追加データを予測モデルへの入力として提供して、将来の便イベントおよび排泄の時間の予測を最適化することができる。
【0066】
[0087]
図4Aに、本開示の少なくとも1つの実施形態による無線ソリューション400のブロック図を示す。尿失禁のための従来の湿度センサシステムでは、センサは、水分を引き付ける吸湿性(水分吸収)材料の容量測定または抵抗測定によって水分または湿度を測定するように構成され、水分が金属板または導電路と接触すると、水分は電圧変化または抵抗変化を生じる。これらの従来のシステムは、通常かさばり、容量測定値または抵抗測定値を得るためにセンサの金属板または導電路に接続するドッキング要素に取り付けられた読み出しデバイスを必要とする。次いで、読み出しデバイスをセンサから切り離し、続いて分析システムに接続するか、またはセンサデータを分析システムに無線送信することができる。対照的に、本開示の無線ソリューション400は、1つまたは複数のRFIDセンサ405(例えば、
図3Aおよび
図3Bに関して説明されたセンサ325)と、1つまたは複数のRFIDセンサ405と無線通信することができるRFIDリーダ415および制御ユニット420を含む別個のIoTデバイス410とを含む。ただ1つのIoTデバイス410が示されているが、第2のまたは複数のIoTデバイス410が使用され、1つまたは複数のRFIDセンサ405と無線通信し得ることを理解されたい。1つまたは複数のRFIDセンサ405およびIoTデバイス410は、電波を使用してデバイスを識別、判定、および追跡する無線通信の形態を使用する。1つまたは複数のRFIDセンサ405およびIoTデバイス410は、低周波(LF)、高周波(HF)、超高周波(UHF)、またはそれらの組み合わせを有する電波を使用し得る。IoTデバイス410は、複数のRFIDセンサ405と同時に無線通信することができる。IoTデバイス410のRFIDリーダ415および制御ユニット420は、1つまたは複数のRFIDセンサ405からセンサデータを取得し、センサデータを処理し、かつ/またはセンサデータを分析システムに無線で伝達することができる。したがって、IoTデバイス410は、1つまたは複数のRFIDセンサと直接ドッキングされる必要はなく、代わりにIoTデバイス410は、1つまたは複数のRFIDセンサ405からセンサデータを能動的または受動的に取得することができる。
【0067】
[0088]IoTデバイス410の制御ユニット420は、RFIDリーダ415を介して、偏波アンテナを使用して1つまたは複数のRFIDセンサ405に向けられる信号(電波)を送信することができる。ある例では、制御ユニット420および/またはRFIDリーダ415は、RFID暴露を制限するために動的電力変動を組み込んでいる。最大の法的電力出力を有するRFIDシステムには、単純さという利点があるが、RFIDへの過度の対象者暴露、ならびに過剰な後方散乱からの潜在的な読み取り範囲減少という欠点がある。IoTデバイス410は、離散的な読み取り間隔とそれに続く非読み取り期間とを含む電力戦略を採用し得る。これらの離散的な読み取り間隔中に、電力は、読み取りが達成されるまで最低レベルから変化する。リーダ電力は次いで、読み取りが行われるかまたはタイムアウトイベントが発生するまで増加する。電力レベルは決してFCCの法定限度を超えない。別個のリストバンドが装着されている場合、接続電力レベルは、より高い電力レベルをしばしば必要とし得る最後の非読み取りセンサ(おむつ)によって駆動される。
【0068】
[0089]1つまたは複数のRFIDセンサ405の各々が、メモリ・ストレージ・デバイス430と、無線通信モジュール440を備えたコントローラ435とを有する集積回路425と、アンテナ450を含む検出器445とを含む。1つまたは複数のRFIDセンサ405は、1つまたは複数のRFIDセンサ405の各々を励磁するRFIDリーダ415によって送信された信号からエネルギーを得る。励磁されると、集積回路425は、アンテナ450と関連付けられたエネルギー状態変化(例えば、インピーダンス変化)を介して、検出器445に近接した環境周縁部の変化(例えば、水分変化)を感知することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のRFIDセンサ405は、アンテナ450と関連付けられたエネルギー状態変化(例えば、インピーダンス変化)を介して、RFIDセンサ405のRFIDリーダ415への近接をさらに感知することができる。例えば、所与のRFIDセンサ405が水分またはRFIDリーダ415に近接しているとき、RFIDセンサ405は、水分が近接していないとき、またはRFIDセンサ405がRFIDセンサ405から遠ざかっているときと比較して異なるエネルギー状態を達成する。メモリ・ストレージ・デバイス430は、コントローラ435、無線通信モジュール440、および検出器445と結合されている。メモリ・ストレージ・デバイス430は、検出器によって収集された情報およびセンサデータを格納し、無線通信モジュール440を介してRFIDリーダ415とセンサデータを伝達することができる。例えば、RFIDセンサ405のエネルギー状態は、RFIDリーダ415によって受信された反射エネルギーの変化と共にRFIDリーダ415に返され得る。各RFIDセンサ405は、RFIDセンサ405とRFIDセンサ405と関連付けられる状態との関係がIoTデバイス410によって識別され維持されるように、固有の識別子を有する。さらに、無線通信モジュール440および検出器445は、IoTデバイス410との無線の方法によって完全にプログラム可能である。
【0069】
[0090]いくつかの実施形態では、集積回路425は、検出器445によって検出されたエネルギー状態(例えば、メモリ・ストレージ・デバイス430に格納された定量インピーダンス値)のデジタル表現などのセンサデータを含み、センサデータは、RFIDタグが暴露される相対的な環境情報(例えば、乾燥状態または湿潤状態)を判別するために、RFIDセンサ405によって内部で使用されるか、またはRFIDリーダ415によって読み取られて使用され得る。例えば、RFIDリーダ415は、集積回路425および/または検出器445を起動し、集積回路425および/または検出器445のそれぞれの動作に続いて、エネルギー状態(例えば、定量インピーダンス値)のデジタル表現を受信するようにRFIDセンサ405にコマンドを発行し得る。エネルギー状態のデジタル表現は、RFIDセンサ405が暴露される相対的な環境情報を判別するために、RFIDセンサ405によって内部で使用されるか、または制御ユニット420によって読み取られて使用され得る。ある例では、RFIDセンサ405は、関連する環境情報を判定するためにアクセスされ得る、集積回路425のメモリ・ストレージ・デバイス430内の較正されたルックアップテーブルを含み得る。追加的または代替的に、RFIDリーダ415は、集積回路425に含まれるエネルギー状態(例えば、メモリ・ストレージ・デバイス430に格納された定量インピーダンス値)のデジタル表現を取得するためのコマンドを発行してもよい。制御ユニット420は、取得されたデジタル表現を、RFIDセンサ405が暴露される環境を評価するために使用し得る。評価は、すでに格納および較正されたメモリ内の固定データを参照するのと同程度に簡単であり得るか、または解釈的評価を行うためにリーダまたはリーダに接続されたシステム上でソフトウェアアプリケーションが実行されるのと同程度に複雑であり得る。よって、これらの技術を組み合わせることにより、ユーザは、RFIDセンサ405が暴露される環境を感知するとともに、その同じ環境への変化も感知することができる。
【0070】
[0091]ある例では、
図4AのRFIDセンサ405は、IoTデバイス410に送り返され得るデータを収集するためのスマートセンサまたはエージェントの配列として配置され得る。例えば、一連のRFIDセンサ405が配置され得、各センサ405は、内部の無線通信モジュール440を介してIoTデバイス410の制御ユニット420に伝達することができる、メモリ・ストレージ・デバイス430内に格納された固有の識別番号を有する。RFIDリーダ415は、集積回路425および/または検出器445を起動し、集積回路425および/または検出器445のそれぞれの動作に続いて、固有の識別番号およびエネルギー状態(例えば、定量インピーダンス値)のデジタル表現を受信するようにRFIDセンサ405にコマンドを発行し得る。IoTデバイス410の制御ユニット420は次いで、さらなる処理または分析のために、固有の識別番号、エネルギー状態のデジタル表現、および任意の評価結果を、リモートのデータ処理ユニット455(例えば、
図1に関して説明されたクラウドネットワーク130またはクライアントデバイス105)に通信し得る。よって、センサ配列は、情報が感知されRFIDリーダ415に伝達されることを可能にし得、この情報は、システムのニーズに応じて、RFIDリーダ415で前処理され、かつ/またはIoTデバイス410の制御ユニット420および/もしくはリモートのデータ処理ユニット455でリモート処理され得る。
【0071】
[0092]当然理解されるように、IoTデバイス410は、無線通信を円滑化し維持するために、RFIDセンサ405から所定の距離内に配置されるべきである。IoTデバイス410とRFIDセンサ405との間で達成可能な最大距離は、IoTデバイス410の動作周波数、設定またはパラメータ、IoTデバイス410およびRFIDセンサ405のアンテナ、RFIDセンサ405の特性、RFIDセンサを取り付けるために使用される材料、RFIDソリューションが使用されている環境などを含む多くの要因によって影響される。一般に、低周波(LF)パッシブ型RFIDタグは、30cm(1フィート)以下の最大読み取り距離を有し、高周波(HF)パッシブ型RFIDタグは、1.5メートル(4フィート11インチ)の最大読み取り距離を有し、超高周波(UHF)パッシブ型RFIDタグは、16メートルまたは52フィートを超える最大読み取り距離を有する。
【0072】
[0093]様々な例において、IoTデバイス410は、IoTデバイス410がRFIDセンサ405から所定の距離内にあるように、RFIDセンサ405が主に使用されることになる同じ部屋(例えば、寝室や病院のベッドルーム)に配置される。IoTデバイス410を、患者の下のベッドスプリングもしくはフレームを含む部屋内、ベッドの下の床、ナイトスタンド、ドレッサ、または天井の複数の位置に配置することもできる。
図4Bおよび
図4Cに、様々な実施形態による、IoTデバイス410および対象者のベッド460上へのIoTデバイス410の例示的な配置を示す。例えば、IoTデバイス410を、ベッド460のフットボードに覆い被さるアングルブラケット465の第1の端部に取り付けることができる。これにより、IoTデバイス410と接続された外部アンテナ470をアングルブラケット465の第2の端部に取り付けることが可能になり、次いでこの外部アンテナ470をRFIDセンサ405に最適に向けることができる。アングルブラケット465は、外部アンテナ470とRFIDセンサ405とのインターフェース角度のカスタマイズを容易にするために、調整可能なグースネック構造または多角構造を有する。
【0073】
[0094]他の例では、RFIDセンサ405およびIoTデバイス410は、対象者が環境を移動する際にIoTデバイス410がRFIDセンサ405から所定の距離内に維持されるようなウェアラブルを作成するように構築される。この配置は、RFIDリーダ415および制御ユニット420を含む積層型または単一のデータボード(すなわち、プリント回路基板)を含み得る。(例えば、複数の処理チップのためにIoTデバイス410内で利用可能な実装面積がより大きい、部屋やベッドの実施形態における)RFIDリーダ415と制御ユニット420とが別々のチップを使用する代替のソリューションと比較して、制御ユニット420を、RFIDリーダ415に処理を提供するために使用することができる。ウェアラブル用の電源は、充電式リチウムバッテリーに基づくものとすることができるが、他の電源は、太陽光、体の動き(摩擦帯電、圧電充電)を含むことができる。他の代替形態は、搭載されたバッテリーまたはコンデンサ蓄電デバイスを充電するための整流器の有無にかかわらず、ダイナモまたはマグネトに給電する車輪の回転による車椅子の動きからの充電を含み得る。
【0074】
[0095]いくつかの実施形態では、無線ソリューション400は、下着または吸収パッドの容量などの1つまたは複数のタイプの活動、イベント、またはパラメータを決定するために、RFIDセンサデータの絶対エネルギー状態ではなく、経時的なRFIDセンサデータのエネルギー状態変化を使用する。下着および吸収パッド技術は、水分に反応して、最初に湿潤段階を経、続いて吸上段階を経る、不織布吸収性コアおよび高吸水性ポリマー(SAP)を含む吸収性材料の存在に依拠している。この吸上段階は、不織布材料の毛細管作用および液体がSAPによって吸収されることによって明らかになる。標準量の湿潤に対する初期応答は、時間当たりのほぼ線形速度の重量での吸収性であり、続いて平衡および最大容量に達するにつれて傾斜が減少する。この容量の表示は傾斜の肩部で発生する。下着または吸収パッドの容量ではない湿潤イベントが発生した場合、液体の吸収が発生し、線形速度が続き、おむつ内の湿潤の位置に応じて、毛細管運動が下着または吸収パッド全体に水分を分配するにつれて乾燥が発生する。すなわち、下着または吸収パッド全体にわたる水分の移動および再分配が発生する。無線ソリューション400は、経時的な吸収度のこの動的変化を利用して、下着または吸収パッドの容量を決定することができる。具体的には、RFIDセンサが検出する様々なエネルギー状態は、全容量に達するまで発生する下着または吸収パッド内の液体の動的な移動および再分配と相関する。全容量に達すると、飽和状態になり、下着または吸収パッドに漏れるリスクがある。これは、下着もしくは吸収パッドの周囲で測定された静的エネルギー状態、または液体フロントが全周おむつ容量と一致するRFIDアンテナを妨げることによるRFID信号の完全な喪失によって明らかになる。無線ソリューション400は、RFIDセンサが検出する変動するエネルギー状態と、信号変動の減少または信号喪失とを測定することができ、それを下着または吸収パッドの容量(例えば、不飽和状態または飽和状態)のイベント表示として記録する。
【0075】
[0096]
図5A~
図5Fに、関連する環境情報を取得するために、1つまたは複数のセンサ505a~505n(例えば、
図3および
図4に関して説明されたUHFセンサ、パッシブ型またはアクティブ型RFIDセンサなど)がデバイス510(例えば、下着や吸収パッド)上に個別にまたは様々な配置/パターンの配列として配置されている、様々なエネルギー状態を検出するための無線システム500を示す。いくつかの実施形態では、無線システム500は、下に位置する吸収性材料512と非吸収性材料514との界面で液不透過性バックシート上に配置された少なくとも1つのセンサ505aと、非吸収性材料514の外側周縁部(吸収性材料512の上ではないデバイス510の領域)で液不透過性バックシート上に配置された少なくとも1つのセンサ505bとを含む。外側周縁部におけるセンサ505bによる測定は、最大容量の先行指標となり、飽和状態で定常状態に達し、一方、吸収性材料界面でのセンサ505aによる測定は、湿潤イベント、乾燥イベント、および/または吸収性材料の不飽和状態の開始の先行指標となる。経時的なエネルギー状態の変化は、毛細管モデルを使用した湿潤および乾燥の速度を表す。このエネルギー状態が平衡数に達すると、これはデバイス飽和状態と相関する。無線システム500は、単一の失禁エピソードまたは複数の失禁エピソードのいずれかを検出するように調整することができる。さらに、無線システム500は、単一の湿潤エピソード、ならびに1つまたは複数の湿潤エピソードに続くデバイス飽和状態を検出することができる。特定の例では、IVポンプやgチューブポンプなどの別の医療デバイスの能動制御を、システム500を介して対象者の水分補給状態を評価することから得られる分析に応答して作動させることができる。
【0076】
[0097]本明細書で論じられるように、1つまたは複数のセンサ505a~505nは、環境内に存在する水分の量に応じて様々なエネルギー状態をとることができる。
図5Aに示されるように、環境の乾燥状態または正規化状態(時刻(T)=0)において、センサ505a~505nは、平衡状態の第1のエネルギー状態(デジタル表現値=A)を検出し得る。
図5Bに示されるように、第1の湿りイベント515(T=1)時に、湿りフロント520がデバイス510上の初期接触525点からセンサ505a~505bの方へ移動する際に、センサ505aは、環境内の初期水分変化を示す第2のエネルギー状態(デジタル表現=B、式中、BはAとは異なる)を検出し得る。エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505aまたはIoTデバイスによって関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化が所定の閾値よりも大きい場合には、その変化は、失禁イベントの開始時を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態Bが所定の閾値よりも大きい場合に、エネルギー状態Bは、失禁イベントの開始時を示すと判定されてもよい。
【0077】
[0098]
図5Cに示されるように、湿りフロント520が初期接触525点からセンサ505aを横切って移動する際に、センサ505aは、環境内の漸進的な水分変化を示す第3のエネルギー状態(デジタル表現=C、式中、CはAおよびBとは異なる)を検出し得る。エネルギー状態Bからエネルギー状態Cへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505aまたはIoTデバイスによってさらなる関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Bからエネルギー状態Cへの変化が所定の閾値よりも大きい場合には、その変化は、失禁イベントの継続を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態Cが所定の閾値よりも大きい場合に、エネルギー状態Cは、失禁イベントの継続を示すと判定されてもよい。ある例では、それぞれ、T=0~2におけるエネルギー状態A、B、およびCを使用して、対象者から排出された液体(例えば、尿)の量を概算することができる。
【0078】
[0099]
図5Dに示されるように、湿りフロント520が初期接触525点からセンサ505aを横切ってセンサ505bの方へ移動する際に、センサ505aは、環境内の漸進的な水分変化を示す第4のエネルギー状態(デジタル表現=D、式中、DはA、BおよびCとは異なる)を検出し得る。エネルギー状態Cからエネルギー状態Dへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505aまたはIoTデバイスによってさらなる関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Cからエネルギー状態Dへの変化が所定の閾値よりも大きい場合には、その変化は、失禁イベントの継続を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態Dが所定の閾値よりも大きい場合に、エネルギー状態Dは、失禁イベントの継続を示すと判定されてもよい。ある例では、それぞれ、T=0~3におけるエネルギー状態A、B、CおよびDを使用して、対象者から排出された液体(例えば、尿)の量を概算することができる。加えて、湿りフロント520がセンサ505bの方へ移動する際に、センサ505bは、環境内の初期水分変化を示す第2のエネルギー状態(デジタル表現=B、式中、BはAとは異なる)を検出し得る。エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505bまたはIoTデバイスによって関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化が所定の閾値よりも大きい場合には、その変化は、(センサ505aおよび初期接触525点に対するセンサ505bの識別および位置を所与として)環境内の漸進的な水分変化を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態Bが所定の閾値よりも大きい場合に、エネルギー状態Bは、(センサ505aおよび初期接触525点に対するセンサ505bの識別および位置を所与として)環境内の漸進的な水分変化を示すと判定されてもよい。ある例では、それぞれ、T=2およびT=3におけるセンサ505bからのエネルギー状態AおよびBと、センサ505bからのエネルギー状態CおよびDとを使用して、対象者から排出された液体(例えば、尿)の量を概算することができる。
【0079】
[0100]あるいは、湿りフロント520が初期接触525点からセンサ505aを横切ってセンサ505bの方へ移動する際に、センサ505aはエネルギー状態の報告を停止し得る(単一の喪失またはエネルギー状態*)。ある例では、センサ505a~505nは、湿りフロント520がアンテナ530の上を通過するときにエネルギー状態の報告を停止し得る(液体フロントがRFIDアンテナを妨げ、センサデータの通信を妨害することによるRFID信号の本質的に完全な喪失)。通信可能なセンサデータの喪失は、IoTデバイス(図示されず)によって認識され、IoTデバイスによってさらなる関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、通信可能なセンサデータの喪失は、失禁イベントの継続を示すと判定され得る。ある例では、それぞれ、T=0~2におけるエネルギー状態A、B、およびCと、T=3における通信可能なセンサデータの喪失とを使用して、対象者から排出された液体(例えば、尿)の量を概算することができる。加えて、湿りフロント520がセンサ505bの方へ移動する際に、センサ505bは、環境内の初期水分変化を示す第2のエネルギー状態(デジタル表現=B、式中、BはAとは異なる)を検出し得る。エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505bまたはIoTデバイスによって関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化が所定の閾値よりも大きい場合には、その変化は、(センサ505aからのセンサデータの喪失と、センサ505aおよび初期接触525点に対するセンサ505bの識別および位置とを所与として)環境内の漸進的な水分変化を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態Bが所定の閾値よりも大きい場合に、エネルギー状態Bは、(センサ505aからのセンサデータの喪失と、センサ505aおよび初期接触525点に対するセンサ505bの識別および位置とを所与として)環境内の漸進的な水分変化を示すと判定されてもよい。ある例では、それぞれ、T=0~3におけるセンサ505bからのエネルギー状態AおよびBと、センサ505aからのエネルギー状態A、B、およびC、ならびに通信可能なセンサデータの喪失とを使用して、対象者から排出された液体(例えば、尿)の量を概算することができる。
【0080】
[0101]
図5Eに示されるように、特定の例では、特定の時間(T=4)の後に、湿りフロント520は、センサ505aを横切って初期接触点の方へ後退し得、そこでセンサ505aは、環境内の乾燥または吸着イベントを示す第3のエネルギー状態(デジタル表現=C)または第5のエネルギー状態(デジタル表現=E、式中、EはA、B、およびDとは異なり、Cとは異なる)への戻りを検出し得る。エネルギー状態Dからエネルギー状態CまたはEへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505aまたはIoTデバイスによってさらなる関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Dからエネルギー状態CまたはEへの変化が所定の閾値より小さい場合には、その変化は、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態CまたはEが所定の閾値より小さい場合に、エネルギー状態CまたはEは、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定されてもよい。ある例では、時間成分をエネルギー状態またはエネルギー状態の変化と併せて使用して、その後の水分の乾燥または吸収を決定することができる。例えば、エネルギー状態Dからエネルギー状態CまたはEへの変化が所定の閾値より小さく、所定の時間閾値を超えない期間で発生する場合には、その変化は、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態CまたはEが所定の閾値より小さく、所定の時間閾値を超えない期間で発生する場合に、エネルギー状態CまたはEは、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定されてもよい。ある例では、それぞれ、T=3およびT=4におけるエネルギー状態Dおよび(CまたはE)の変動を使用して、吸収性材料が飽和状態に達していない(すなわち、より多くの水分を保持することができる)と判定することができる。
【0081】
[0102]加えて、湿りフロント520がセンサ505bから離れる際に、センサ505bは、環境の乾燥状態または正規化状態を示す第1のエネルギー状態(デジタル表現=A)への戻りを検出し得る。エネルギー状態Bからエネルギー状態Aへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505bまたはIoTデバイスによって関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Bからエネルギー状態Aへの変化が所定の閾値より小さい場合には、その変化は、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態Aが所定の閾値より小さい場合には、エネルギー状態Aは、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定されてもよい。ある例では、それぞれ、(任意選択的に時間成分に応じた)T=3およびT=4におけるセンサ505aからのエネルギー状態AおよびBと、センサ505bからのエネルギー状態Dおよび(CまたはE)との変動を使用して、吸収性材料が飽和状態に達していない(すなわち、より多くの水分を保持することができる)と判定することができる。
【0082】
[0103]あるいは、湿りフロント520がセンサ505aを横切って初期接触点の方に後退する際に、センサ505aは、湿りフロント520がアンテナ530と接触している状態から後退した(本質的にセンサデータのアンテナ通信を可能にする)ときにエネルギー状態の報告を再開し得る。通信可能なセンサデータの再開(例えば、第3のエネルギー状態(デジタル表現=C))または第5のエネルギー状態(デジタル表現=E、式中、EはA、B、およびDとは異なり、Cとは異なる)は、IoTデバイス(図示されず)によって認識され、さらなる関連する環境情報を取得するためにIoTデバイスによって使用され得る。例えば、通信可能なセンサデータの再開は、環境内の乾燥または吸着イベントを示すと判定され得る。ある例では、時間成分を通信可能なセンサデータの再開と併せて使用して、その後の水分の乾燥または吸収を決定することができる。例えば、通信可能なセンサデータの再開が所定の時間閾値を超えない期間内に発生した場合には、その変化は、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定され得る。ある例では、それぞれ、T=3およびT=4におけるエネルギー状態Dおよび(CまたはE)と、通信可能なセンサデータの再開とを使用して、吸収性材料が飽和状態に達していない(すなわち、より多くの水分を保持することができる)と判定することができる。
【0083】
[0104]加えて、湿りフロント520がセンサ505bから離れる際に、センサ505bは、環境の乾燥状態または正規化状態を示す第1のエネルギー状態(デジタル表現=A)への戻りを検出し得る。エネルギー状態Bからエネルギー状態Aへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505bまたはIoTデバイスによって関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Bからエネルギー状態Aへの変化が所定の閾値より小さい場合には、その変化は、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定され得る。あるいは、エネルギー状態Aが所定の閾値より小さい場合には、エネルギー状態Aは、失禁イベントの終了およびその後の水分の乾燥または吸収を示すと判定されてもよい。ある例では、それぞれ、(任意選択的に時間成分に応じた)T=3およびT=4におけるセンサ505aからのエネルギー状態AおよびBと、センサ505bからのエネルギー状態Dおよび(CまたはE)および通信可能なセンサデータの再開とを使用して、吸収性材料が飽和状態に達していない(すなわち、より多くの水分を保持することができる)と判定することができる。
【0084】
[0105]
図5Fに示されるように、特定の例では、特定の時間(T=4)の後に、湿りフロント520は同じ状態にとどまり得(例えば、平衡に達し)、そこでセンサ505aは、環境内の水分の定常状態を示す第4のエネルギー状態(デジタル表現=D)を検出し続ける。定常エネルギー状態Dは、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505aまたはIoTデバイスによってさらなる関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Dが所定の閾値よりも大きい期間(T=4)にわたって変化しなかった場合には、エネルギー状態の変化の欠如は、環境内の水分の定常状態を示すと判定され得る。ある例では、それぞれ、(任意選択的に時間成分に応じた)T=2、T=3、およびT=4におけるエネルギー状態CおよびDを使用して、吸収性材料が飽和状態に達している(すなわち、それ以上水分を保持することができない)と判定することができる。加えて、湿りフロント520が同じままにとどまる場合、センサ505bは、環境内の水分の定常状態を示す第2のエネルギー状態(デジタル表現=B)を検出し続け得る。定常エネルギー状態Bは、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505bまたはIoTデバイスによってさらなる関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態BおよびDが所定の閾値よりも大きい期間(T=4)にわたって変化しなかった場合には、エネルギー状態の変化の欠如は、環境内の水分の定常状態を示すと判定され得る。ある例では、それぞれ、(任意選択的に時間成分に応じた)T=2、T=3、およびT=4におけるエネルギー状態B、CおよびDを使用して、吸収性材料が飽和状態に達している(すなわち、それ以上水分を保持することができない)と判定することができる。
【0085】
[0106]あるいは、特定の例では、特定の時間(T=4)の後に、湿りフロント520は同じままにとどまり得(例えば、平衡に達し)、そこでセンサ505aはエネルギー状態(エネルギー状態*)を報告しない状態を継続する。一定期間にわたる通信可能なセンサデータの喪失は、IoTデバイス(図示されず)によって認識され、IoTデバイスによってさらなる関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、通信可能なセンサデータの喪失が所定の閾値よりも大きい期間(T=4)にわたって継続した場合には、通信可能なセンサデータの喪失は、環境内の水分の定常状態を示すと判定され得る。ある例では、それぞれ、(任意選択的に時間成分に応じた)T=2、T=3、およびT=4におけるエネルギー状態Cおよび*を使用して、吸収性材料が飽和状態に達している(すなわち、それ以上水分を保持することができない)と判定することができる。加えて、湿りフロント520が同じままにとどまる場合、センサ505bは、環境内の水分の定常状態を示す第2のエネルギー状態(デジタル表現=B)を検出し続け得る。定常エネルギー状態Bは、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ505bまたはIoTデバイスによってさらなる関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Bおよび*が所定の閾値よりも大きい期間(T=4)にわたって変化しなかった場合には、エネルギー状態の変化の欠如は、環境内の水分の定常状態を示すと判定され得る。ある例では、それぞれ、(任意選択的に時間成分に応じた)T=2、T=3、およびT=4におけるエネルギー状態B、Cおよび*を使用して、吸収性材料が飽和状態に達している(すなわち、それ以上水分を保持することができない)と判定することができる。
【0086】
[0107]
図5A~
図5Fは、2つのセンサの配置を使用して1人または複数の対象者の尿失禁を監視するための技術を示しているが、この技術は、任意の数および配置のセンサを使用して実装することができることを理解されたい。例えば、この技術は、複数のセンサが、下に位置する吸収パッドの上の液不透過性バックシート上に配列として配置されている場合に実装することができる。この配置は、様々なエネルギー状態の検出(例えば、単一のデバイスによって吸収された多数の失禁イベントからのパターンの検出)においてより粒度の細かい詳細が必要な場合に有用であり得る。追加的または代替的に、センサが濡れて潜在的にエネルギー状態の報告を停止する(エネルギー状態*)可能性が低いように、複数のセンサが非吸収性材料の外側周縁部の液不透過性バックシート上に配置される。この配置は、対象者の動きが継続的に監視される場合に有用であり得る。
【0087】
[0108]
図6A~
図6Eに、1つまたは複数のセンサ605a~605n(例えば、
図3および
図4に関して論じられたパッシブ型またはアクティブ型RFIDセンサなど)が、関連する流体量情報を取得するために直線配列としてデバイス610(例えば、フォーリーバッグ)上に配置されている様々なエネルギー状態を検出するための別の無線システム600を示す。ある例では、流体出力(例えば、尿出力)を、コンドームカテーテル(男性)、吸上装置(女性)またはカテーテルのいずれかを介して対象者に取り付けられた流体収集デバイスや壁吸引装置などのデバイス610を介して記録することができる。このデバイス610を使用して、一連の位置合わせされたRFIDセンサを介して流体量を経時的に記録することができる。RFIDセンサは、液体と密接と関連付けられているときのタグのエネルギー状態の変化に依拠する特定の感湿タグ、または液体が密接な関係にあるかまたはアンテナを遮るときに信号を失う標準タグのいずれかとすることができる。次いで、この信号の変化または信号の喪失を使用して、経時的量の情報を決定することができる。特定の例では、IoTデバイスと接続されたIVポンプやgチューブポンプなどの別の医療デバイスの能動制御を、システム600を介して対象者の水分補給状態を評価することから得られる分析に応答して作動させることができる。
【0088】
[0109]
図6Aに示されるように、1つまたは複数のセンサ605a~605nは、デバイス610に取り付けるための接着剤または他の取り付け媒体もしくは構造を有する基材615(例えば、ポリマーや紙製品)上に配置されている。本明細書で論じられるように、1つまたは複数のセンサ605a~605nは、環境内に存在する水分の量に応じて様々なエネルギー状態をとることができる。1つまたは複数のセンサ605a~605nを外部から適用することより、既存のデバイス610の改造が可能になる。他の実施形態では、1つまたは複数のセンサ605a~605nは、接着性の外部基材が必要とされないように、デバイス610の製造に直接組み込まれる。いずれの場合も、センサ605a~605nは、それぞれのデバイス容量間隔625と一致するように一定の間隔620でデバイス610上に配置される。加えて、1つまたは複数のセンサ605a~605nの複数の直線配列をデバイス610に取り付けることもできる。例えば、1つまたは複数のセンサ605a~605nの2つ以上の直線配列を、オフセット平行パターンでデバイス610に取り付けることができる(例えば、
図6Bを参照)。これにより、別個の高密度の直線センサ配列605a~605nを必要とせずに、必要に応じて容量測定の精度を高めることができる。このソリューションに適するはずの医療容量測定の例には、尿量、経鼻胃排出量、胸腔チューブ量、静脈内輸液排出量、および胃チューブ栄養排出量が含まれる。
【0089】
[0110]
図6Cに示されるように、環境の乾燥状態または正規化状態(時刻(T)=0)において、センサ605a~605nは、第1のエネルギー状態(デジタル表現値=A)を検出し得る。
図6Dに示されるように、第1の湿りイベント630(T=1)時に、湿りフロント635がデバイス610内の初期保持640点からセンサ605a~605bの方へ移動する際に、センサ605aは、環境内の初期水分変化を示す第2のエネルギー状態(デジタル表現=B、式中、BはAとは異なる)を検出し得る。エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ605aまたはIoTデバイスによって関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化が所定の閾値よりも大きい場合には、その変化は、失禁イベントの開始時を示すと判定され得る。追加的または代替的に、容量測定値を、センサ605aの固有の識別子、対応するAからBへのエネルギー状態の変化、およびセンサ605a~605nの各々に対応するデバイス容量間隔625の知識(例えば、デバイス容量間隔は、メモリ・ストレージ・デバイスのテーブルに格納され得る)、ならびに経時的な容量測定値およびkg当たりの容量測定値に基づいて計算することもできる。ある例では、患者の医療記録に患者のアラートを生成するために、(尿量データについての)患者の水分補給状態に関するデータ分析を、論理または1つもしくは複数の予測モデルを介して自動化することができる。
【0090】
[0111]
図6Eに示されるように、第1の湿りイベント630または後続の湿りイベント(T=2、3、4など)の継続時に、湿りフロント635がデバイス610内の初期保持640点からセンサ605b~605nの方へ移動する際に、センサ605b~605n(例えば、センサ605cやセンサ605f)は、環境内の初期水分変化を示す第1のエネルギー状態(デジタル表現=B、式中、BはAとは異なる)を検出し得る。エネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化は、IoTデバイス(図示されず)に伝達され、センサ605b~605nまたはIoTデバイスによって関連する環境情報を取得するために使用され得る。例えば、センサ605fのエネルギー状態Aからエネルギー状態Bへの変化が所定の閾値よりも大きい場合には、その変化は、デバイス610を排液または交換する必要を示すと判定され得る。追加的または代替的に、さらなる容量測定値を、センサ605b~605nの固有の識別子、対応するAからBへのエネルギー状態の変化、およびセンサ605b~605nの各々に対応するデバイス容量間隔625の知識(例えば、デバイス容量間隔は、メモリ・ストレージ・デバイスのテーブルに格納され得る)、ならびに経時的な容量測定値およびkg当たりの容量測定値に基づいて計算することもできる。ある例では、患者の医療記録に患者のアラートを生成するために、(尿量データについての)患者の水分補給状態に関するさらなるデータ分析を、論理または1つもしくは複数の予測モデルを介して自動化することができる。
【0091】
[0112]
図6A~
図6Eは、複数のセンサの直線配置を使用して1人または複数の対象者の尿排泄および量を監視するための技術を示しているが、この技術は、経鼻胃管および胸腔チューブの排液排出を含む任意の他のタイプの医療ソリューションのために、任意の数および配置のセンサおよび/またはIoTデバイスを使用して実装することができることを理解されたい。例えば、単一のRFIDセンサを使用して、フォーリーバッグなどのデバイスがいつ満杯になるか、または排液もしくは交換が必要になるかをより簡単に判定することができる。直接RFID測定の代わりに、感湿ストリップをデバイス内に製造されたコンダクタンス機能と共に使用して容量を決定することもできる。次いで、外部電源が結果として得られる情報と共に、取り付けられたIoTデバイスに向けて、またはIoTデバイスへの無線接続を介して使用される。別の実施形態は、IoTデバイスに直接または無線接続を介して取り付けられたひずみゲージを用いることができ、これは次いで、これらの測定値をクラウドネットワークにアップロードするために使用される。エッジコンピューティングまたはクラウドネットワークのどちらかを介して、バッグの重量がこれらの重量から差し引かれて液量測定値が得られる。この情報はまた、患者の電子医療記録にアップロードすることができる容量対時間測定値を生成するために使用することもできる。
【0092】
[0113]
図6A~
図6Eは、医療ソリューションを対象とした技術を示しているが、これらの技術を他の産業で実装することができることも理解されたい。例えば、複数のセンサの配置(例えば、直線)を、タンクまたはその他の格納装置内の液体の工業的測定(例えば、燃料レベル)のための任意の数および配置のセンサおよび/またはIoTデバイスソリューションを使用して実装することができる。これらの技術を、タンクが不透明であるか、または直接的な現物検査によって監視されていない場合に使用することができる。本明細書に記載される技術の他の用途には、封じ込めパイプ(例えば、HVAC凝縮やドリップパイプ)などの封じ込めシステム内の、または周囲の土壌への直接の、または輸送システムもしくは排液を伴うパイプを直接貫通した周囲環境への液体漏れの監視が含まれ得る。
【0093】
IV.対象者の健康または福祉のメトリックを測定および追跡するための論理および機械学習に基づく技術
[0114]様々な実施形態において、センサおよびIoTデバイスから取得されたデータに基づいて、対象者の健康または福祉のメトリックを測定および追跡するための技術が提供される。データは、
図1および
図2に関して説明されたように、管理プラットフォームおよびシステムを使用して収集および分析され得る。よって、データは、人間の目に依拠する観察と比較して、複数のセンサおよびIoTデバイスからより頻繁に、より正確に取り込まれ得る。さらに、湿度センサ、圧力センサ、重量もしくは温度センサ、IoTデバイスと通信する医療デバイス、セキュリティカメラ、ウェブカメラ、および/または医療施設で使用される検査機器などの医療デバイスセンサを含む、多くの異なるタイプのセンサおよびIoTデバイスを使用してデータを提供することができる。本明細書で開示される技術は、様々なソースからのデータを利用するので、本明細書で提供される技術は、データからの所与の対象者および/またはデバイスの識別を可能にして、所与の対象者および/またはデバイスに固有の分析が、場合によっては、やはりデータ内で識別された他の対象者および/またはデバイスと比較して提供され得るようにする。これらの技術は、サービスとして、1人または複数の対象者の排尿間隔を1人または複数の対象者の現在の失禁状況と共に示すチャートなどの健康または福祉情報を表示し、情報との対話を可能にすることができるダッシュボードやインターフェースなどの消耗品を提供することができる。
【0094】
[0115]
図7に、データ705(例えば、センサおよび/またはIoTデバイスデータ)に基づいて対象者の健康または福祉のメトリックを測定および追跡するように構成されたデータ分析システム700(例えば、
図2に関して説明されたデータ分析モジュール275)の態様を示すブロック図を示す。
図7に示されるように、この例でデータ分析システム700によって行われる健康または福祉の検出および分析は、いくつかの段階、すなわち、予測モデル訓練段階710、対象者および/またはデバイス識別段階715、活動識別段階720、測定決定段階725、任意選択の検証段階730、健康または福祉の状態判定段階735、人員管理評価段階740、在庫管理段階745、ならびに最適化予測段階750を含む。予測モデル訓練段階710は、その他の段階(本明細書では個別に予測モデル750と呼ばれるか、またはまとめて予測モデル750と呼ばれ得る)によって使用されるべき1つまたは複数の予測モデル750a~750n(「n」は任意の自然数を表す)を構築および訓練する。例えば、予測モデル750は、メトリックを測定および追跡するための関心対象の対象者またはデバイスなど、特定の対象者またはデバイスを、他の対象者またはデバイスから認識または識別するためのモデルを含むことができる。予測モデル750はまた、尿を排泄する、ベッドから出る、トイレにアクセスする、ジオフェンス領域に入る、またはベッドで寝返りを打つなどの、1人または複数の対象者の行動を認識または識別するためのモデルを含むことができる。予測モデル750はまた、対象者の健康または福祉を予測するためのモデルを含むことができる。本開示による他の例では、さらに他のタイプの予測モデルが実装され得る。
【0095】
[0116]予測モデル750は、畳み込みニューラルネットワーク(「CNN」)、例えば、インセプション・ニューラル・ネットワーク、カリフォルニア州マウンテンビューのGOOGLE LLCから提供される残差ニューラルネットワーク(「Resnet」)またはNASNET、リカレント・ニューラル・ネットワーク、例えば、長・短期記憶(「LSTM」)モデル、ゲート付き回帰型ユニット(「GRU」)モデルなどといった機械学習(「ML」)モデルとすることができる。予測モデル750はまた、ナイーブ・ベイズ・モデル、ロジスティック回帰モデル、ランダム・フォレスト・モデル、三次元CNN(「3DCNN」)、動的時間伸縮(「DTW」)技術、隠れマルコフモデル(「HMM」)など、またはそのような技術のうちの1つもしくは複数の組み合わせ、例えばCNN-HMMやMCNN(マルチスケール畳み込みニューラルネットワーク)など、センサもしくはIoTデバイスデータから対象者の存在、対象者もしくはデバイスの識別、または活動を予測するように訓練された任意の他の適切なMLモデルとすることもできる。データ分析システム700は、識別予測、活動予測、および最適化予測のために、同じタイプの予測モデルまたは異なるタイプの予測モデルを使用し得る。
【0096】
[0117]この例では、様々な予測モデル750を訓練するために、予測モデル750ごとの訓練サンプル755が生成される。特定の予測モデル750の訓練サンプル755は、入力センサまたはIoTデバイスデータ(またはセンサもしくはIoTデバイスデータの入力特徴)と、入力センサまたはIoTデバイスデータ(または入力特徴)に対応するラベル757とを含むことができる。例えば、早期尿路感染症のリスクがある対象者を予測するために利用されるべき予測モデル750の場合、入力は、湿度センサもしくはIoTデバイスからのデータ、経時的に排出された尿の量などの決定された測定値、または失禁イベントの検出などのセンサもしくはIoTデバイスデータから決定された特徴を含むことができ、ラベル757は、尿路感染症の存在を示すデータまたはデータが尿路感染症を示す確率を示すベクトルから抽出された排尿の頻度および/または尿の量を含むことができる。同様に、センサまたはIoTデバイスデータに基づいて対象者がベッドで反転または回転するなどの活動を識別するために利用されるべき予測モデル750の場合、入力は、センサもしくはIoTデバイスデータ自体、またはセンサもしくはIoTデバイスデータから抽出された特徴とすることができ、ラベル757は、その活動がセンサまたはIoTデバイスデータ内で発生しているか否かを示すエネルギー状態を含むことができる。
【0097】
[0118]ある例では、訓練プロセスは、予測モデル750の損失関数を最小化する予測モデル750のパラメータセットを見つけるための反復動作を含む。各反復は、そのパラメータセットを使用した損失関数の値が前の反復における別のパラメータセットを使用した損失関数の値よりも小さくなるような予測モデル750のパラメータセットを見つけることを伴い得る。損失関数は、予測モデル750を使用して予測された出力と訓練サンプル755に含まれるラベル757との間の差を測定するように構築することができる。パラメータセットが識別されると、予測モデル750は訓練されており、設計通りの予測に利用することができる。
【0098】
[0119]訓練サンプル755に加えて、予測モデル750の訓練プロセスを改良するために他の情報も使用することができる。例えば、センサまたはIoTデバイス情報(例えば、センサまたはIoTデバイスの位置)、プロファイル情報(例えば、対象者の特徴や医療デバイスの動作パラメータ)、または医療記録(例えば、測定された重量)は、対象者の健康または福祉などの予測の手がかりを提供することができる。例えば、既知のIoTデバイスが対象者の部屋に配置され得る。領域内の人間の活動を示すIoTデバイスによって受信されたセンサデータは、活動が、部屋と関連付けられていると以前に識別された対象者からのものである可能性が高いことを示し得る。別の例では、医療提供者によって行われた対象者の身体測定値を含む医療記録を使用して、対象者の予測される健康および福祉を確認することができる。さらに別の例では、特定の医療業務(例えば、RFIDタグブレスレットを用いた医療業務)の存在もまた、特定の活動の指標となり得る。例えば、IoTデバイスデータから検出された医療従事者は、その医療従事者が対象者の部屋に入ったことを示すことができ、湿度センサデータと組み合わせて、交換またはチェックされようとしている下着または吸収パッドの予測因子として使用することができる。
【0099】
[0120]代表的なセンサまたはIoTデバイスデータを、それらの代表性を示す追加のラベルでマークすることができる。識別、活動、および最適化の予測モデル750の訓練中に、この代表データに対応する損失関数の項により高い重みを割り当てることができる。その結果、訓練された予測モデル750は、識別、活動、および最適化を予測するときに、代表データに類似する入力データにより多くの重みを与えることができる。加えて、予測モデル750によって予測された活動または最適化が活動または最適化論理760に違反しないようにするために、予測モデル訓練段階710に発展論理760を組み込むことができる。対象者の健康または福祉は、一般に固有の論理を有する。例えば、下着または吸収パッドを交換する必要性は、典型的には、対象者に1回または複数回の失禁イベントがあった後にのみ生じる。これらのイベント間の固有の論理関係を利用して、活動または最適化予測を容易にすることができる。
【0100】
[0121]本明細書に提示される本開示のいくつかの態様によれば、論理関係を、予測モデル750を訓練するための上記の最適化問題に対する1つまたは複数の制約として定式化することができる。制約の違反にペナルティを科す訓練損失関数を、訓練が関係論理制約を考慮に入れることができるように構築することができる。代替的または追加的に、現在の特徴および予測出力の時間依存性を記述する有向グラフなどの構造を使用して、予測モデル750の特徴および予測を調整または改良することもできる。1つの例示的な実装形態では、特徴が現在の湿度センサデータから抽出され、有向グラフに示されるように、前の湿度センサデータおよび後の湿度センサからの特徴と組み合わされる。このようにして生成された特徴は本質的に、訓練サンプル755におけるセンサとIoTデバイスデータとの間の時間関係、よって論理関係を組み込むことができる。したがって、これらの特徴を使用して訓練された予測モデル750は、様々なメトリックと対象者の健康または状態との間の論理関係を取り込むことができる。
【0101】
[0122]当然理解されるように、水分データなどのセンサおよびIoTデバイスデータは、典型的には膨大であり、数時間以上をカバーすることができる。訓練サンプル755内のラベル757を取得することは、このデータを手動でレビューすることを必要とする場合があり、したがって、時間のかかる作業となり得る。その結果、すべてのセンサおよびIoTデバイスデータにラベル付けすることが非現実的となり得、よって大量のデータがラベル付けされないままであり得る。ラベル付きデータよりも安価で取得し得るこのラベルなしデータも、予測モデル750を訓練するために使用することができる。例えば、ラベルなしの訓練センサまたはIoTデバイスデータについて、予測モデル750を適用して、活動および/または最適化を予測することができる。予測された活動または最適化が対象者の健康または福祉の固有の論理に違反する場合、損失関数に項を導入することによってこのラベルなしデータにペナルティを科すことができる。すなわち、その予測された活動および/または最適化が対象者の健康または福祉の固有の論理に違反するラベルなし訓練データを利用して、訓練損失関数を再定義することができる。結果として、ある例では、訓練損失関数は、上述のようなラベル付きデータと、ラベルなしデータに基づく発展論理損失との組み合わせとすることができる。
【0102】
[0123]他方、予測モデル750を使用したラベルなしデータの予測された活動および/または発展レベルが対象者の健康および福祉の固有の論理に違反しない場合、損失関数を不変のままとすることができる。結果として、ラベルなしデータは、対象者の健康および福祉の固有の論理に違反する場合にのみ損失関数に影響を及ぼし得ることになる。対照的に、ラベル付きデータは、対象者の健康および福祉の固有の論理の違反にかかわらず、損失関数に影響を与える可能性がある。上記の例は単なる例示であることを理解されたい。ラベルなしデータは、予測モデル訓練段階710中に様々な他の方法で利用することができる。例えば、ラベルなしデータを訓練サンプル755として、例えば、予測の滑らかさなどの教師なしの損失を含めるため、ならびに対象者の健康および福祉の固有の論理を強制するために利用することができる。このようにして、ラベルなしデータは、その予測される相が対象者の健康および福祉の固有の論理に違反しない場合でも、損失関数に対応する項を有し得る。
【0103】
[0124]同様に、識別および活動予測モデル750の訓練中に補助情報を利用することができる。訓練サンプル755を作成することは、識別されるべき活動のタイプについて入力データに手動でラベル付けすることを含むことができる。データ内の対象者の存在、識別、または活動のあらゆる発生にラベル付けすることは困難であり、面倒である。例えば、対象者がベッドで寝返りを打つことは、一度に数秒から数分までの範囲で持続可能性があり、一晩の間に、または監視セッションを通して複数回起こり得る。本明細書で説明される訓練メカニズムは、開発者またはエンドユーザが、管理可能な数のこれらのタイプの行動の発生にラベル付けし、残りを「未知」としてマークすることを可能にする。予測モデル750の訓練中、「未知」ラベルは使用されず、これらの特定のラベルの訓練損失関数の一部として除外されない。これにより、ラベルなしデータが否定的な例として扱われることを防ぐことができ、例えば、対象の活動は入力ビデオフレームに存在しないと識別されるが、これらの「未知」ラベルは、分析のために訓練済みモデルにデータを提供することによって後で判定され得る。代替的または追加的に、肯定的な例および否定的な例の選択されたセットを生成することもでき、これらの肯定的な例および否定的な例を使用してモデルを微調整することができる。
【0104】
[0125]加えて、本明細書に記載される訓練メカニズムは、階層的または多重のラベリングも可能にする。複数の対象者および複数の活動が重複することができ、1つの活動は複数の活動を含むことができる。その結果、同じデータセットに対して複数のラベルをマークすることができる。例えば、複数のIoTデバイスが、複数のRFIDタグの存在を検出してもよく、複数の活動が同じデータセットに現れ得る。よって、複数の対象者または活動が、可能な付随イベントを伴って、同じデータセットにおいて同時に発生し得る。所与のデータセットにおいて複数のラベルを許容することにより、訓練データセットに含まれる潜在的な知識を、コンテンツデータ分析システム700によって完全に活用して予測モデル750を訓練することができる。
【0105】
[0126]本明細書で説明される訓練メカニズムは、主に予測モデル750を訓練することに焦点を当てている。これらの訓練メカニズムを、他のデータセットから訓練された既存の予測モデル750を微調整するために利用することもできる。例えば、場合によっては、予測モデル750は、非対象者監視データを使用して事前訓練されていてもよい。これらの場合、本明細書で論じられるように、対象者監視データおよび他の補助情報を含む訓練サンプル755を使用して予測モデル750を再訓練することができる。
【0106】
[0127]予測モデル訓練段階710は、訓練された対象者および/またはデバイス識別モデル765、活動識別モデル770、健康および福祉判定モデル775、人員管理モデル780、在庫管理モデル785、ならびに最適化モデル787を含む訓練された予測モデル750を出力する。訓練された対象者および/またはデバイス識別モデル765は、対象者および/またはデバイス識別予測段階715において、入力データ705の対象者またはデバイス識別予測を生成するために使用され得る。訓練された活動識別モデル770は、活動識別段階720において、対象者またはデバイス識別予測と組み合わせて入力データ705から1人または複数の識別された対象者またはデバイスの活動を識別するために使用され得る。測定決定段階725を使用して、識別された対象者、デバイス、および/または活動について測定を決定することができる。決定された測定値は、検証段階730において1人または複数の識別された対象者、デバイス、または活動の既知測定値または論理的な測定値に従って検証され得る。訓練された健康および福祉判定モデル775は、測定決定段階725(および任意選択の検証段階730)からの測定値と組み合わせて健康および福祉判定段階735において、対象者および活動識別段階715/720に従ってコンテンツデータ705で識別された、識別された1人または複数の対象者、デバイス、および/または活動の健康および福祉790を予測または判定するために使用され得る。
【0107】
[0128]訓練された人員管理モデル780は、入力データ705および他の段階、例えば健康および福祉段階735の結果と組み合わせて人員管理段階740において、人員管理要件795を予測するために使用され得る。例えば、看護助手のピーク時間要件は、ピーク時間イベントに対応するためにスタッフ配置比率を最適化するように決定され得る。在庫管理モデル785は、入力データ705および他の段階、例えば活動識別段階720の結果と組み合わせて在庫管理段階745において、在庫要求797を予測するために使用され得る。例えば、施設内の累積湿潤イベントに関するセンサおよびIoTデバイスデータからの分析を、事業のパートナーを介した直接注文を含む、下着または吸収パッド在庫の管理のためのロジスティックス目的に使用することができる。最適化モデル787は、入力データ705および他の段階、例えば、測定段階725や健康および福祉判定段階735の結果と組み合わせて、最適化段階780において、最適状態を予測するために使用され得る。例えば、センサおよびIoTデバイスデータからの分析を使用して、職員が下着または吸収パッドを交換するための許容可能な期間の最良慣行を決定することができる。緩和するためのターゲットとして最適化に使用することができる臨床エンドポイントには、尿路感染率、褥瘡率、転倒率、および患者満足度が含まれ得る。
【0108】
[0129]
図8Aに、感湿イベントを判定し、識別された対象者の活動を予測するための方法800を示す。ステップ805で、入力データが取得される。例えば、データは、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、および
図6A~
図6Eに関して説明されたように、IoTデバイスから取得される。ステップ810で、入力データがパースされて、一定の時間ウィンドウにわたって対象者と関連付けられたセンサからIoTデバイスによって収集されたすべてのセンサデータが識別される。センサからのセンサデータは、第1の時刻に得られた第1のエネルギーレベルと、第1の時刻の後または第1の時刻よりも遅い第2の時刻に得られた第2のエネルギーレベルとを含む。パースすることは、センサと関連付けられた固有の識別子に基づいて、時間ウィンドウにわたるセンサからのすべてのセンサデータをグループ化することを含み得る。固有の識別子は、センサによってセンサデータと関連付けられたメタデータとして提供され得る。ステップ815で、第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルは、センサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルのテーブルと比較される。ステップ820で、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルは環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致するという判定が行われる。本明細書で使用される場合、動作が何かに「基づく」場合、これは、その動作が何かの少なくとも一部に少なくとも部分的に基づくことを意味する。
【0109】
[0130]ステップ825で、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルは環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致しないという判定が行われる。第2のエネルギーレベルは乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致しないと判定したことに、応答して、第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるかどうか、または第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるかどうかを判定する。第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が所定のエネルギー閾値を超えるか、または第2のエネルギーレベルが所定のエネルギー閾値を超える場合、センサと関連付けられた対象者について湿りイベントが識別され、処理はステップ830に進む。第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が所定のエネルギー閾値を超えないか、または第2のエネルギーレベルが所定のエネルギー閾値を超えない場合、センサと関連付けられた対象者について湿りイベントが発生していないと判定され、処理は、残りのセンサデータのためにステップ810に進み、あるいは、残りのセンサデータがない場合には、ステップ845に進む。
【0110】
[0131]ステップ830で、第2の時刻後の規定の期間内にIoTデバイスによって収集されたセンサからのセンサデータが、処理のための第3のエネルギーレベル(第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルと同じかまたは異なるエネルギーレベルであるが、第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルの記録と比較して別個のエネルギーレベルの記録として識別される)を含むかどうかに関する判定が行われる。いくつかの実施形態では、規定の期間は、3分、5分、10分、15分、または30分である。センサからのセンサデータが処理のための第3のエネルギーレベルを含む場合、処理はステップ835に進む。センサからのセンサデータが処理のための第3のエネルギーレベルを含まない場合、処理はステップ845に進む。
【0111】
[0132]ステップ835で、第3のエネルギーレベルが第2のエネルギーレベルと比較される。ステップ840で、比較に基づいて、第3のエネルギーレベルは第2のエネルギーレベルと一致しないという判定が行われる。第3のエネルギーレベルは第2のエネルギーレベルと一致しないと判定したことに、応答して、第2のエネルギーレベルと第3のエネルギーレベルとの間の変化が乾燥イベントと関連付けられた所定の乾燥閾値を超えるかどうか、または第3のエネルギーレベルが乾燥イベントと関連付けられた所定の乾燥閾値を超えるかどうかを判定する。第2のエネルギーレベルと第3のエネルギーレベルとの間の変化が所定の乾燥閾値を超えないか、または第3のエネルギーレベルが所定の乾燥閾値を超えない場合、センサと関連付けられた対象者について湿りイベントの継続が識別され、処理は、残りのセンサデータのためにステップ830に進んで規定の期間内の第4、第5、第6などのエネルギーレベルを探し、あるいは、規定の期間内に残りのセンサデータがない場合には、ステップ845に進む。第2のエネルギーレベルと第3のエネルギーレベルとの間の変化が所定の乾燥閾値を超えるか、または第3のエネルギーレベルが所定の乾燥閾値を超える場合、センサと関連付けられた対象者について乾燥イベントが発生していると判定され、処理は、残りのセンサデータのためにステップ810に進み、あるいは、残りのセンサデータがない場合には、ステップ845に進む。
【0112】
[0133]ステップ845で、ステップ815~ステップ840からの論理結果に基づいて、(1)非イベント、(2)失禁イベント、(3)飽和状態の下着または吸収パッド、および(4)飽和状態ではない下着または吸収パッド、のうちの1つまたは複数が判定される。ステップ815~ステップ840の論理は、湿りイベントの欠如、湿りイベントの存在、センサによるさらなる記録の欠如、および/または乾燥イベントの存在の判定である。ある例では(例えば、2つまたは3つを超えるエネルギーレベルを有する複雑なエネルギーレベルパターンがある場合には)、(1)非イベント、(2)失禁イベント、(3)飽和状態の下着または吸収パッド、および(4)飽和状態ではない下着または吸収パッドのうちの1つまたは複数は、ステップ815~ステップ840からのセンサデータおよび論理結果のパターンに基づいて、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された活動識別段階720で使用される訓練された活動識別モデル770)によって判定される。ステップ850で、管理プログラムのサービスの一部として、以下の活動、すなわち、(1)非イベント、(2)失禁イベント、(3)飽和状態の下着または吸収パッド、および(4)飽和状態ではない下着または吸収パッドのうちの1つまたは複数に関する情報を表示するユーザインターフェースが提供される。ステップ855で、管理プログラムのサービスの追加部分として、判定された活動の結果としての通知がエンドユーザに提供され得る。
【0113】
[0134]ある例では、比較に基づいて第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられ、比較に基づいて第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられない場合、論理または予測モデルによって非イベントが判定され得る。ある例では、比較に基づいて第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられ、比較に基づいて第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられる場合、論理または予測モデルによって失禁イベントが判定され得る。ある例では、比較に基づいて第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられ、比較に基づいて第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられ、センサデータが第2の時刻の第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に第3のエネルギーレベルを含まない場合、論理または予測モデルによって飽和状態の下着または吸収パッドが判定され得る。ある例では、比較に基づいて第1のエネルギーレベルが乾燥状態または正規化状態と関連付けられ、比較に基づいて第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられ、センサデータが第2の時刻の第2のエネルギーレベルの受信後の規定の期間内に第3のエネルギーレベルを含み、乾燥イベントが発生していると判定される場合、論理または予測モデルによって飽和状態ではない下着または吸収パッドが判定され得る。
【0114】
[0135]例示的なユースケースでは、方法800で行われた予測および臨床エンドポイントに基づいて、臨床スタッフが下着または吸収パッドを交換するための許容可能な期間の最良慣行を決定するために、1つまたは複数の追加の予測モデルを使用することもできる。緩和するためのターゲットとして最適化に使用することができる臨床エンドポイントには、尿路感染率、褥瘡率、転倒率、および患者満足度が含まれ得る。室内IoTデバイスによって読み取られる、臨床スタッフによって装着された追加のRFIDセンサを使用するためのデータ分析を使用して、臨床スタッフによる湿潤イベント支援を文書化することができる。これを、臨床スタッフが下着または吸収パッドを交換するための臨床スタッフの追跡および確認を提供するために使用することができる。
【0115】
[0136]
図9に、感湿イベントを判定し、活動を予測するための方法900を示す。ステップ905で、入力データが取得される。例えば、データは、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、および
図6A~
図6Eに関して説明されたように、IoTデバイスから取得される。ステップ910で、入力データがパースされて、一定の時間ウィンドウにわたって収集デバイス(例えば、対象者と関連付けられたフォーリーバッグ)上に配置された複数のセンサからIoTデバイスによって収集されたすべてのセンサデータが識別される。パースすることは、センサの各々と関連付けられた固有の識別子に基づいて、センサデータを、時間ウィンドウにわたって複数のセンサの各センサから受信されたセンサデータのサブセットにグループ化することを含み得る。固有の識別子は、複数のセンサによってセンサデータと関連付けられたメタデータとして提供され得る。センサから受信されたセンサデータの少なくとも1つのサブセットが、第1の時刻に取得された第1のエネルギーレベルと、第1の時刻の後または第1の時刻よりも遅い第2の時刻に取得された第2のエネルギーレベルとを含む。ステップ915で、第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルは、複数のセンサが配置されている環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルのテーブルと比較される。ステップ920で、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルは環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致するという判定が行われる。
【0116】
[0137]ステップ925で、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルは環境の乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致しないという判定が行われる。第2のエネルギーレベルは乾燥状態または正規化状態と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致しないと判定したことに、応答して、第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるかどうか、または第2のエネルギーレベルが湿りイベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるかどうかを判定する。第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が所定のエネルギー閾値を超えるか、または第2のエネルギーレベルが所定のエネルギー閾値を超える場合、センサデータのサブセットと関連付けられたセンサについて湿りイベントが識別され、処理はステップ930に進む。第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が所定のエネルギー閾値を超えないか、または第2のエネルギーレベルが所定のエネルギー閾値を超えない場合、センサデータの少なくとも1つのサブセットと関連付けられたセンサについて湿りイベントが発生していないと判定され、処理は、センサデータの残りのサブセットのためにステップ910に進み、あるいは、残りのセンサデータがない場合には、ステップ935に進む。
【0117】
[0138]ステップ930で、センサデータの少なくとも1つのサブセットと関連付けられているセンサと関連付けられた液量が識別される。ある例では、湿りイベントを記録していると識別されたセンサの固有の識別子は、複数のセンサの各センサの固有の識別子でインデックス付けされた増分液量を提供するテーブルで検索される。増分液量は、収集デバイス上の各センサの位置に基づいて、複数のセンサの各センサと関連付けられる。処理は、センサデータの残りのサブセットのためにステップ910に進み、あるいは、残りのセンサデータがない場合には、ステップ935に進む。
【0118】
[0139]ステップ935で、収集デバイスの総液量を決定するためにステップ930で識別された液量が分析される。例えば、ステップ930で識別された最大液量が、収集デバイスの総液量を示していると判定され得る。あるいは、ステップ930で識別されたすべての液量の合計が、収集デバイスの総液量を示していると判定され得る。
【0119】
[0140]ステップ940で、ステップ915~ステップ935からの論理結果に基づいて、(1)満杯の収集デバイス、(2)脱水状態の対象者、(3)経時的な異常な液量、および(4)経時的な正常な量、のうちの1つまたは複数が判定される。ステップ915~ステップ935の論理は、湿りイベントの欠如、湿りイベントの存在、各センサと関連付けられた液量、および収集デバイスの総液量の判定である。ある例では(例えば、2つまたは3つを超えるエネルギーレベルを有する複雑なエネルギーレベルパターンがある場合には)、(1)満杯の収集デバイス、(2)脱水状態の対象者、(3)経時的な異常な液量、および(4)経時的な正常な量のうちの1つまたは複数は、ステップ915~ステップ935からのセンサデータおよび論理結果のパターンに基づいて、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された活動識別段階720で使用される訓練された活動識別モデル770)によって判定される。ステップ945で、管理プログラムのサービスの一部として、以下の活動、すなわち、(1)湿りイベント、(2)収集デバイスの総液量、(3)満杯の収集デバイス、(4)脱水状態の対象者、(5)経時的な異常な液量、および(6)経時的な正常な量のうちの1つまたは複数に関する情報を表示するユーザインターフェースが提供される。ステップ950で、管理プログラムのサービスの追加部分として、判定された活動の結果としての通知がエンドユーザに提供され得る。
【0120】
[0141]
図10に、対象者の健康または福祉を予測するための方法1000を示す。ステップ1005で、入力データが取得される。例えば、データは、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、および
図6A~
図6Eに関して説明されたように、IoTデバイスから取得される。ある例では、入力データは、予測モデルによって行われた(1つまたは複数の)予測も含む。例えば、
図8に関して説明されたような、対象者についてある期間にわたって取得された、(1)非イベント、(2)失禁イベント、(3)飽和状態の下着または吸収パッド、および(4)飽和状態ではない下着または吸収パッド、のうちの1つまたは複数に関する予測が、入力データの一部として使用され得る。ステップ1010で、活動(例えば、排尿イベントや失禁イベント)のパターンが、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された活動識別段階720で使用される訓練された活動識別モデル770)によって入力データ内で識別される。ステップ1015で、排尿のパターンからの特徴が抽出され、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された健康または福祉判定段階735で使用される訓練された健康または福祉予測モデル775)によって対象者の健康または福祉に関する予測を行うために使用される。ステップ1020で、予測モデルによる予測に基づいて管理プログラムのサービスの一部として対象者の健康または福祉の予測を表示するユーザインターフェースが提供される。ステップ1025で、管理プログラムのサービスの追加部分として、対象者の健康または福祉の予測の結果としての通知がエンドユーザに提供され得る。
【0121】
[0142]例示的なユースケースでは、感湿イベントのデータ分析は、早期尿路感染症のリスクがある個人を識別するプロセスを使用し得る。例えば、正常な排尿パターン間隔が、履歴データによって所与の患者について決定される。頻尿の発症に伴ってパターンに新たな変化がある場合には、尿分析および尿培養を取得し、必要な場合には続いて抗生物質治療を行うために、IoTデバイスを介して施設の臨床スタッフに通知が提供される。新たな頻度パターンの特定は、最初は、90分未満での2回以上の排尿間隔の新たな発生などの設定規則に基づくものになる。続いて、
図7に関して説明されたような訓練を使用する予測モデルの手法が使用される。例えば、尿路感染症の臨床的に文書化されたエピソードが、RFID供給データ分析を使用して先行する排尿頻度と相関される。次いで、これらのパターンを使用して、将来の予測能力および臨床スタッフの通知を改善することができる。
【0122】
[0143]
図11に、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症するリスクを予測するための方法1100を示す。ステップ1105で、入力データが取得される。例えば、データは、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、および
図6A~
図6Eに関して説明されたように、IoTデバイスから取得される。ある例では、入力データは、予測モデルによって行われた(1つまたは複数の)予測も含む。例えば、
図8および
図9に関して説明されたような、対象者についてある期間にわたって取得された、(1)非イベント、(2)失禁イベント、(3)飽和状態の下着または吸収パッド、(4)飽和状態ではない下着または吸収パッド、(5)湿りイベント、(6)収集デバイスの総液量、(7)満杯の収集デバイス、(8)脱水状態の対象者、(9)経時的な異常な液量、および(10)経時的な正常な量のうちの1つまたは複数に関する予測が、入力データの一部として使用され得る。ステップ1110で、入力データを使用して一定の時間ウィンドウにわたって、対象者の平均排尿間隔が決定される。排尿間隔は、各排尿インスタンス間の時間、例えば、FIDセンサによる第1の失禁イベントと第2の失禁イベントとの認識間の時間である。例えば、対象者の排尿間隔が5日間にわたって1~4時間である場合には、平均排尿間隔は3時間(例えば、(2+2+3+3+4+4)/6)として決定され得る。ステップ1115で、決定された平均排尿間隔に統計的異常があるかどうかに関する判定が行われる。例えば、患者の平均排尿間隔が5日間にわたって1~4時間である場合、分析はこの間隔からの統計的異常を探す。一例として、1時間以内に3回の別々の排尿を有する患者は、統計的異常をトリガし得る。ある例では、統計的異常は、標準偏差またはクラスタリングアルゴリズムに基づいて判定され得る。
【0123】
[0144]任意選択のステップ1120で、尿検査および尿培養が検査室で行われることを推奨する通知がトリガまたは生成されてもよい。ユーザ・インターフェース・ダッシュボードは、ユーザが尿検査および尿培養から得られた臨床状態(感染/非感染)のデータ入力を入力することを可能にし得る。このデータ入力は、手動入力によって、または電子医療記録の直接統合によって行われる。データポイントは、尿検査、尿培養、または感染の遺伝子シグネチャの直接検出(PCR解析など)を使用する方法論を含み得る。任意選択のステップ1125で、尿検査および尿培養の結果ならびに追加データが、1つまたは複数の予測モデルへの入力のために取得され得る。尿路感染症のリスクの判定を作成するために使用することができる追加データ入力には、食事の時間間隔、ならびにIV速度およびg経管栄養が含まれる。例えば、g経管栄養が特定の時間に行われた場合、システムは、排尿間隔が短縮された期間の後に続いて起こると予測し、アラームイベントを回避し得る。評価することができる他のパラメータには、脱水と潜在的に一致する長期化された排尿間隔が含まれる。
【0124】
[0145]ステップ1125で、入力データからの特徴、対象者の平均排尿間隔、ならびに任意選択で尿検査および尿培養の結果ならびに追加データが抽出され、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された健康または福祉判定段階735で使用される訓練された健康または福祉予測モデル775)によって対象者の健康または福祉に関する予測を行うために使用される。ある例では、健康または福祉に関する予測は、対象者が尿路感染症を患っているかまたは発症することを示す尿路感染症リスクスコアを含む。ステップ1130で、予測モデルによる予測に基づいて管理プログラムのサービスの一部として対象者の健康または福祉の予測を表示するユーザインターフェースが提供される。ステップ1135で、管理プログラムのサービスの追加部分として、対象者の健康または福祉の予測の結果としての通知がエンドユーザに提供され得る。
【0125】
[0146]
図12に、運動イベントを判定し、識別された対象者の活動を予測するための方法1200を示す。ステップ1205で、入力データが取得される。例えば、データは、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、および
図6A~
図6Eに関して説明されたように、IoTデバイスから取得される。ステップ1210で、入力データがパースされて、一定の時間ウィンドウにわたって対象者と関連付けられたセンサからIoTデバイスによって収集されたすべてのセンサデータが識別される。センサからのセンサデータは、第1の時刻に得られた第1のエネルギーレベルと、第1の時刻の後の第2の時刻に判定された第2のエネルギーレベルとを含む。パースすることは、センサと関連付けられた固有の識別子に基づいて、時間ウィンドウにわたるセンサからのすべてのセンサデータをグループ化することを含み得る。固有の識別子は、センサによってセンサデータと関連付けられたメタデータとして提供され得る。ステップ1215で、第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルは、センサが配置されている環境内の静止位置と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルのテーブルと比較される(すなわち、センサがIoTデバイスに近づいたり遠ざかったりする際に、エネルギー状態の変化が生じるが、エネルギーレベルは、静止している間に平衡を得る)。ステップ1220で、比較に基づいて、第1のエネルギーレベルは環境内の静止位置と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致するという判定が行われる。
【0126】
[0147]ステップ1225で、比較に基づいて、第2のエネルギーレベルは環境内の静止位置と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致しないという判定が行われる。第2のエネルギーレベルは環境の静止位置と関連付けられた1つまたは複数のエネルギーレベルと一致しないと判定したことに、応答して、第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が運動イベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるかどうか、または第2のエネルギーレベルが運動イベントと関連付けられた所定のエネルギー閾値を超えるかどうかを判定する。第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が所定のエネルギー閾値を超えるか、または第2のエネルギーレベルが所定のエネルギー閾値を超える場合、センサと関連付けられた対象者について運動イベントが識別され、処理はステップ1230に進む。第1のエネルギーレベルと第2のエネルギーレベルとの間の変化が所定のエネルギー閾値を超えないか、または第2のエネルギーレベルが所定のエネルギー閾値を超えない場合、センサと関連付けられた対象者について運動イベントが発生していないと判定され、処理は、残りのセンサデータのためにステップ1210に進み、あるいは、残りのセンサデータがない場合には、ステップ1245に進む。
【0127】
[0148]ステップ1230で、第2の時刻後の規定の期間内にIoTデバイスによって収集された第1のセンサからのセンサデータが、処理のための第3のエネルギーレベル(第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルと同じかまたは異なるエネルギーレベルであるが、第1のエネルギーレベルおよび第2のエネルギーレベルの記録と比較して別個のエネルギーレベルの記録として識別される)を含むかどうかに関する判定が行われる。いくつかの実施形態では、規定の期間は、3分、5分、10分、15分、または30分である。第1のセンサからのセンサデータが処理のための第3のエネルギーレベルを含む場合、処理はステップ1235に進む。第1のセンサからのセンサデータが処理のための第3のエネルギーレベルを含まない場合、処理はステップ1245に進む。
【0128】
[0149]ステップ1235で、第3のエネルギーレベルが第2のエネルギーレベルと比較される。ステップ1240で、比較に基づいて、第3のエネルギーレベルは第2のエネルギーレベルと一致しないという判定が行われる。第3のエネルギーレベルが第2のエネルギーレベルと一致しないと判定したことに、応答して、第2のエネルギーレベルと第3のエネルギーレベルとの間の変化が、ベッドで寝返りを打つ、ベッドから出るなどの活動と関連付けられた所定の乾燥閾値を超えるかどうか、または第3のエネルギーレベルが活動と関連付けられた所定の活動閾値を超えるかどうかを判定する。第2のエネルギーレベルと第3のエネルギーレベルとの間の変化が所定の活動閾値を超えないか、または第3のエネルギーレベルが所定の活動閾値を超えない場合、センサと関連付けられた対象者について活動の欠如が識別され、処理は、残りのセンサデータのためにステップ1230に進んで規定の期間内の第4、第5、第6などのエネルギーレベルを探し、あるいは、規定の期間内に残りのセンサデータがない場合、ステップ1245に進む。第2のエネルギーレベルと第3のエネルギーレベルとの間の変化が所定の活動閾値を超えるか、または第3のエネルギーレベルが所定のエネルギー閾値を超える場合、センサと関連付けられた対象者について活動イベントが発生していると判定され、処理は、残りのセンサデータのためにステップ1210に進み、あるいは、残りのセンサデータがない場合には、ステップ1245に進む。
【0129】
[0150]ステップ1245で、センサデータおよびステップ1215~ステップ1240の論理結果に基づいて、(1)活動の欠如、(2)ベッドで寝返りを打つ活動、(3)ベッドから出る活動、(4)床に転倒する活動、および(5)トイレに入る活動に(例えば、
図7に関して説明された活動識別段階720で使用される訓練された活動識別モデル770)のうちの1つまたは複数。ステップ1215~ステップ1240の論理結果は、運動もしくは活動イベントの欠如、活動イベントの存在、および/または活動イベントの継続の判定である。ステップ1250で、以下の活動、すなわち、(1)活動の欠如、(2)ベッドで寝返りを打つ活動、(3)ベッドから出る活動、(4)床に転倒する活動、および(5)トイレに入る活動のうちの1つまたは複数を表示するユーザインターフェースが提供される。ステップ1255で、管理プログラムのサービスの追加部分として、判定された活動の結果としての通知がエンドユーザに提供され得る。
【0130】
[0151]例示的なユースケースでは、転倒リスクのデータ分析は、RFIDセンサおよび1つまたは複数のIoTデバイスを使用し得る。例えば、RFIDは、無線周波数、送受信機の電力、および送受信機とセンサタグとの間の距離を含むいくつかの要因によって決定される最適な信号範囲を有する。送受信機の範囲制限を利用して、下着に付いているか、または個人識別システムの一部としてRFIDタグを有する患者が特定の送受信機(例えば、IoTデバイス)の範囲内にいなくなったときに看護スタッフに通知するジオフェンシングの形態を提供することができる。次いで、この情報をIoTデバイスを介して臨床スタッフに送信して、ベッドまたは部屋から離れる動向または移動について警告することができる。またこれを一般的な原理として使用することもでき、湿潤分析を含める必要がない。この情報は、転倒のリスクがある患者に介入して支援するために使用することができる。またこれを、湿潤イベントの最近の通知と組み合わせて、患者に湿潤イベントが発生し、ベッドを離れており、トイレに行こうとしている間に転倒するリスクがあるというスタッフの確信を高めることができる。これにより、スタッフが支援するための重要な通知がトリガされる。
【0131】
[0152]別の例示的なユースケースでは、対象者のベッド内の動き(例えば、寝返り)を追跡するためのデータ分析は、RFIDセンサおよび1つまたは複数のIoTデバイスを使用し得る。センサの向きの変動を含む、送受信機RFIDセンサの位相シフトデータの使用、または対象者もしくは下着上の2つ以上のRFIDセンサの使用。センサ間の信号の変動が、対象者がベッドで移動する際に発生する。これは、対象者のベッド内の動きを追跡するために使用される。このデータは、床擦れ(褥瘡)のリスクを軽減するために使用することができる。特定の運動閾値を下回る対象者では、褥瘡を最小限に抑えるために、臨床スタッフが介入して寝返りまたは位置変更を容易にすることができる。予測モデルを、対象者のベッド内の動きの安全な正常範囲および(例えば、褥瘡のリスクがある)対象者の全体的な健康または福祉の予測を予測するために、褥瘡の有無にかかわらず、履歴の動きデータと共に使用することができる。室内IoTデバイスによって読み取られる、臨床スタッフによって装着された追加のRFIDセンサを使用するためのデータ分析を使用して、臨床スタッフによる対象者の転倒イベントまたは動きの支援を文書化することができる。これを、臨床スタッフの追跡および確認を提供して、転倒イベントまたは褥瘡を回避する動きを支援するために使用することができる。
【0132】
[0153]
図13に、対象者が褥瘡を患っているかまたは発症するリスクを予測するための方法1300を示す。ステップ1305で、入力データが取得される。例えば、データは、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、および
図6A~
図6Eに関して説明されたように、IoTデバイスから取得される。ある例では、入力データは、予測モデルによって行われた(1つまたは複数の)予測も含む。例えば、
図8、
図9、および
図12に関して説明されたような、対象者について一定期間にわたって取得された、(1)非イベント、(2)失禁イベント、(3)飽和状態の下着または吸収パッド、(4)飽和状態ではない下着または吸収パッド、(5)湿りイベント、(6)収集デバイスの総液量、(7)満杯の収集デバイス、(8)脱水状態の対象者、(9)経時的な異常な液量、(10)経時的な正常な量、(11)活動の欠如、(12)ベッドで寝返りを打つ活動、(13)ベッドから出る活動、(14)床に転倒する活動、および(15)トイレに入ること、のうちの1つまたは複数に関する予測が、入力データの一部として使用され得る。ステップ1310で、活動(例えば、排尿イベントや失禁イベント)のパターンが、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された活動識別段階720で使用される訓練された活動識別モデル770)によって入力データ内で識別され得る。ある例では、予測される活動パターンは、尿失禁イベントの頻度、失禁イベントの持続時間(持続時間は、対象者が汚れた下着または吸収パッドを着用したままであった時間の長さである)、一定の時間ウィンドウにわたるベッド内での平均の患者の動き、便失禁イベントの頻度、および便失禁イベントの持続時間(持続時間は、対象者が汚れた下着または吸収パッドを着用したままであった時間の長さである)、のうちの1つまたは複数である。
【0133】
[0154]任意選択のステップ1315で、追加データが、1つまたは複数の予測モデルへの入力のために取得され得る。褥瘡リスクの判定を作成するために使用することができる追加データ入力には、(スタッフのRFID/Bluetooth近接データによって測定された)スタッフの関与の頻度が含まれる。ある例では、スタッフの関与は、患者がベッドで寝返りを打ったかまたは位置変更されていることを示す失禁が発生していないかどうかに応じて異なって重み付けされ得る。
【0134】
[0155]ステップ1320で、予測された活動からの特徴、および任意選択で追加データが抽出され、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された健康または福祉判定段階735で使用される訓練された健康または福祉予測モデル775)によって対象者の健康または福祉に関する予測を行うために使用される。ある例では、健康または福祉に関する予測は、対象者が尿路感染症を患っているかまたは尿路感染症を発症していることを示す褥瘡リスクスコアを含む。例えば、患者がベッドで寝返りを打ったかまたは位置変更されていることを示す(スタッフRFID/Bluetooth近接データによって測定された)スタッフ関与の頻度(リスクスコアを減少させる特徴であり得る)、尿失禁イベントの頻度(イベントがより多く、より長く尿中に座位または臥位でいることは、リスクスコアを増加させる特徴であり得る)、失禁イベントの持続時間(尿中に座位または臥位でいる持続時間が長いことは、リスクスコアを増加させる特徴であり得る)、一定の時間ウィンドウにわたるベッドでの平均の患者の動き(より多くの運動はリスクスコアを減少させる特徴であり得る)、便失禁イベントの頻度(イベントがより多く、より長く尿中に座位または臥位でいることは、リスクスコアを増加させる特徴であり得る)、便失禁イベントの持続時間(便中に座位または臥位でいる持続時間が長いことは、リスクスコアを増加させる特徴であり得る)。ステップ1330で、予測モデルによる予測に基づいて管理プログラムのサービスの一部として対象者の健康または福祉の予測を表示するユーザインターフェースが提供される。ステップ1335で、管理プログラムのサービスの追加部分として、対象者の健康または福祉の予測の結果としての通知がエンドユーザに提供され得る。
【0135】
[0156]
図14に、人員を予測し、人員管理を最適化するための方法1400を示す。ステップ1405で、入力データが取得される。例えば、データは、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、および
図6A~
図6Eに関して説明されたように、IoTデバイスから取得される。ある例では、入力データは、予測モデルによって行われた(1つまたは複数の)予測も含む。例えば、
図8、
図9、および
図10に関して説明されたような、1人または複数の対象者について一定期間にわたって得られた、(1)非イベント、(2)失禁イベント、(3)飽和状態の下着または吸収パッド、および(4)飽和状態ではない下着または吸収パッド、(5)活動の欠如、(6)ベッドで寝返りを打つ活動、(7)ベッドから出る活動、(8)床に転倒する活動、(9)トイレに入る活動、および(10)対象者の健康または福祉、のうちの1つまたは複数に関する予測が、入力データの一部として使用され得る。ステップ1410で、活動のパターン(例えば、午前6時から午前9時までの間の失禁を含む対象者による活動の増加)が、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された活動識別段階720で使用される訓練された活動識別モデル770)によって入力データ内で識別される。ステップ1415で、活動のパターンからの特徴が抽出され、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された人員管理段階740で使用される訓練された人員管理モデル780)によって人員および/または人員管理の最適化に関する予測を行うために使用される。ステップ1420で、予測モデルによる予測に基づいて管理プログラムのサービスの一部として、人員および/または人員管理の最適化の予測を表示するユーザインターフェースが提供される。ステップ1425で、管理プログラムのサービスの追加部分として、人員および/または人員管理の最適化の予測の結果としての通知がエンドユーザに提供され得る。
【0136】
[0157]例示的なユースケースでは、施設内の累積湿潤イベントに関する感湿イベントのデータ分析は、人員管理のためのロジスティックス目的に使用され得る。看護助手のピーク時間要件は、これらのイベントに対応するためにスタッフ配置比率を最適化するように決定され得る。室内IoTデバイスによって読み取られる、臨床スタッフによって装着された追加のRFIDセンサを使用するためのデータ分析を使用して、臨床スタッフによる湿潤イベント支援を文書化することができる。これを、人員管理のためのロジスティックス目的で臨床スタッフの追跡およびより高い効率性を提供するために使用することができる。
【0137】
[0158]
図15に、在庫を予測し、在庫制御管理を最適化するための方法1500を示す。ステップ1505で、入力データが取得される。例えば、データは、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、および
図6A~
図6Eに関して説明されたように、IoTデバイスから取得される。ある例では、入力データは、予測モデルによって行われた(1つまたは複数の)予測も含む。例えば、
図8、
図9、
図10、および
図11に関して説明されたような、1人または複数の対象者について一定期間にわたって得られた、(1)非イベント、(2)失禁イベント、(3)飽和状態の下着または吸収パッド、および(4)飽和状態ではない下着または吸収パッド、(5)活動の欠如、(6)ベッドで寝返りを打つ活動、(7)ベッドから出る活動、(8)床に転倒する活動、(9)トイレに入る活動、(10)対象者の健康または福祉、および(11)人員、のうちの1つまたは複数に関する予測が、入力データの一部として使用され得る。ステップ1510で、活動のパターン(例えば、夏の間の吸収パッドの使用の増加)が、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された活動識別段階720で使用される訓練された活動識別モデル770)によって入力データ内で識別される。ステップ1515で、活動のパターンからの特徴が抽出され、予測モデル(例えば、
図7に関して説明された在庫管理段階745で使用される訓練された在庫管理モデル785)によって在庫および在庫制御管理の最適化に関する予測を行うために使用される。ステップ1520で、予測モデルによる予測に基づいて管理プログラムのサービスの一部として、在庫および在庫管理の最適化の予測を表示するユーザインターフェースが提供される。ステップ1525で、管理プログラムのサービスの追加部分として、在庫および在庫管理の最適化の予測の結果としての通知がエンドユーザに提供され得る。
【0138】
[0159]例示的なユースケースでは、事業のパートナーを介した直接注文を含む、下着または吸収パッド在庫の管理のためのロジスティックス目的に使用されるべき施設内の累積湿潤イベントに関する感湿イベントについてのデータ分析。下着または吸収パッドのピーク時間要件は、これらのイベントに対応するために在庫を最適化するように決定され得る。
【0139】
[0160]
図16に、本開示による1人または複数の対象者の健康および福祉のメトリックを分析および追跡するためのシステムおよび方法での使用に適した例示的なコンピューティングデバイス1600(例えば、
図1に関して説明されたクライアントデバイス105)を示す。例示的なコンピューティングデバイス1600は、1つまたは複数の通信バス1615を使用してメモリ1610およびコンピューティングデバイス1600の他の構成要素と通信するプロセッサ1605を含む。プロセッサ1605は、メモリ1610に格納されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
図8に関して上述された例示的な方法800の一部または全部など、様々な例に従って1人または複数の対象者の健康および福祉のメトリックを分析および追跡するための1つまたは複数の方法を行うように構成される。この例では、メモリ1610は、
図1、
図2、
図3A~
図3E、
図4A~
図4C、
図5A~
図5F、
図6A~
図6E、および
図8~
図15に関して上述されたように、コンテンツデータ分析1620ならびにメトリックおよび最適化予測1625を提供するプロセッサ実行可能命令を格納する。コンピューティングデバイス1600は、この例では、ユーザ入力を受け入れるために、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロフォンなどの1つまたは複数のユーザ入力デバイス1630も含む。コンピューティングデバイス1600はまた、ユーザインターフェースなどのユーザに視覚出力を提供するためのディスプレイ1635も含む。
【0140】
[0161]コンピューティングデバイス1600はまた、通信インターフェース1640も含む。いくつかの例では、通信インターフェース1640は、ローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)、インターネットなどの広域ネットワーク(「WAN」)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(「MAN」)、ポイントツーポイントもしくはピアツーピアまたはピアツーピア接続などを含む、1つまたは複数のネットワークを使用した通信を可能にし得る。他のデバイスとの通信は、任意の適切なネットワーキングプロトコルを使用して達成され得る。例えば、1つの適切なネットワーキングプロトコルは、インターネットプロトコル(「IP」)、伝送制御プロトコル(「TCP」)、ユーザ・データグラム・プロトコル(「UDP」)、またはTCP/IPやUDP/IPなどのそれらの組み合わせを含み得る。
【0141】
[0162]本明細書の方法およびシステムのいくつかの例は、様々な機械で実行されるソフトウェアに関して説明されているが、これらの方法およびシステムはまた、本開示による様々な方法を特に実行するためのフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などの特別の構成されたハードウェアとして実装されてもよい。例えば、例は、デジタル電子回路、またはコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアにおいて、またはそれらの組み合わせにおいて実装することができる。一例では、デバイスは、1つまたは複数のプロセッサを含み得る。プロセッサは、プロセッサに結合されたランダム・アクセス・メモリ(RAM)などのコンピュータ可読媒体を含む。プロセッサは、1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行するなど、メモリに格納されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。そのようなプロセッサには、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、および状態機械が含まれ得る。そのようなプロセッサには、PLC、プログラマブル割り込みコントローラ(PIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、電子的プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMもしくはEEPROM)、または他の同様のデバイスなどのプログラマブル電子デバイスがさらに含まれ得る。
【0142】
[0163]そのようなプロセッサは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、プロセッサによって実行されるか、または支援される本開示による方法を行わせることができるプロセッサ実行可能命令を格納し得る媒体、例えば、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含み得るか、またはそのような媒体と通信し得る。非一時的コンピュータ可読媒体の例には、ウェブサーバ内のプロセッサなどのプロセッサにプロセッサ実行可能命令を提供することができる電子的、光学的、磁気的、またはその他の記憶デバイスが含まれ得るが、これらに限定されない。非一時的コンピュータ可読媒体の他の例には、フロッピーディスク、CD-ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成されたプロセッサ、すべての光学媒体、すべての磁気テープもしくは他の磁気媒体、またはコンピュータプロセッサが読み取ることができる任意の他の媒体が含まれるが、これらに限定されない。記載のプロセッサおよび処理は、1つまたは複数の構造内にあってもよく、1つまたは複数の構造に分散されていてもよい。プロセッサは、本開示による方法(または方法の一部)を実行するためのコードを含み得る。
【0143】
V.統合ユーザインターフェース
[0164]
図17は、様々な実施形態によるIoTソリューション視覚化システム1700の機能コンポーネントの一部を示すブロック図である。図示のシステムは、プレゼンテーション層1705、アプリケーション層1710、およびデータベース層1715の3つの層を含む。プレゼンテーション層1705は、ユーザ(例えば、顧客や管理者)が、リアルタイムベースで対象者の活動およびイベントを検出するために、センサおよびIoTデバイスのネットワークを使用して対象者の活動を監視するための複数のユーザインターフェース(例えば、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI))を含む。これらは、複数のUI1720、1725、1730、および1735(例えば、統合ユーザインターフェース)を含む。いくつかの実施形態では、UI1720、1725、1730、および1735は、1つまたは複数のワークステーションまたはクライアントデバイス上に存在する。他の実施形態では、UI1720、1725、1730、および1735は、1つまたは複数のパーソナルコンピュータ上に存在する。一般に、UI1720、1725、1730、および1735は、任意の計算システム上に存在することができ、
図17には4つのUIが示されているが、本明細書に記載される態様に従って任意の数のUIを開発および提供することができることを理解されたい。
【0144】
[0165]UI1720、1725、1730、および1735は、アプリケーション層1710内の1つまたは複数のアプリケーションサーバ1740および1745(例えば、
図2に関して説明されたデータ分析モジュール275やリモートサーバ265)に結合されている。アプリケーションサーバ1740および1745は、基礎となる通信ネットワーク上での対象者の活動のリアルタイムの監視および評価を容易にする動作を実装し、そうする際に、UI1720、1725、1730、および1735と通信ネットワークとの間で情報を通信し、処理する。様々な実施形態において、アプリケーションサーバ1740および1745は、本明細書に記載される一連の機構を介して対象者の活動の監視および評価を容易にする。アプリケーションサーバ1740および1745は、計算サーバまたはデータベースサーバを含む分散コンピューティングシステム内のいくつかの位置に配置され得、プレゼンテーション層内のUIのいずれかと通信し得る。
【0145】
[0166]アプリケーションサーバ1740および1745は、データベース層1715内のデータベース管理システム1750(例えば、
図2に関して説明されたデータストア270)に結合されている。データベース管理システム1750は、データの記憶および取得を管理するための任意のタイプのカスタムメイドまたは市販のデータベースシステムとすることができる。いくつかの実施形態では、データベース管理システム1750は、データベースサーバなどを含む。例示的なデータベースサーバには、Oracle、Microsoft、Sybase、IBMなどから市販されているものが含まれるが、これらに限定されない。データベース管理システム1750は、キャッシュおよびデータベース1755(例えば、
図2に関して説明されたデータストア270)と結合される。キャッシュおよびデータベース1755は、データを格納および取得することができる任意のタイプのキャッシュまたはデータベースとすることができる。これには、階層データベースおよびリレーショナルデータベースが含まれるが、これらに限定されない。
【0146】
[0167]様々な実施形態において、プレゼンテーション層1705、アプリケーション層1710、およびデータベース層1715は、対象者識別子、生センサおよびIoTデバイスデータ、判定または予測された活動、デバイスのオンライン状況、関連付けられる傾向などを含むUI1720、1725、1730、および1735を提供するように動作する。
図18Aおよび
図18Bに示されるように、いくつかの実施形態は、センサおよびIoTデバイスデータならびに時間データに基づいて、様々な対象者1810に対する臨床スタッフ応答1805の統合UI1800を提供し得る。本明細書で論じられているように、センサおよびIoTデバイスデータならびに時間データは、予測を行うために分類または使用され得る。例えば、データ分析モジュール275およびデータ分析システム700は、失禁、水分検出の持続時間、失禁イベントに対するスタッフ応答を動的に判定し、失禁イベントに対するスタッフ応答のパターンに基づいて対象者の健康または福祉を予測することができる。この失禁の判定、水分検出の持続時間、失禁イベントに対するスタッフ応答の判定、および対象者の健康または福祉の予測を、アプリケーション層1710が、センサの現在の湿り状態1815、IoTデバイスのオンライン状況1820、湿りイベントの持続時間1825、および時間間隔に基づくスタッフ応答の分類1830を含む様々な情報を有する統合UI1800のダッシュボード1702を表示するために使用することができる。いくつかの実施形態はまた、対象者の健康または福祉についての判定を行う際の予測モデルも含み得る。さらに、単に対象者が濡れていることを示すデータを提供するだけではなく、センサの現在の状況およびイベントの現在の持続時間の統合UI1800を関連付けられたスタッフ応答時間と一緒に提供することにより、患者が濡れていることを臨床スタッフに単に知らせるだけではなく、臨床スタッフが分類および関連付けられた応答時間に基づいて識別されたイベントおよび対象者に集中して、応答時間を改善し、湿潤の持続時間を短縮するのに役立ち得る。
【0147】
[0168]
図19Aおよび
図19Bに示されるように、いくつかの実施形態は、センサおよびIoTデバイスデータならびに時間データに基づいて、対象者の湿潤および排尿間隔の統合UI1900を提供し得る。本明細書で論じられているように、センサおよびIoTデバイスデータならびに時間データは、予測を行うために分類または使用され得る。例えば、データ分析モジュール275およびデータ分析システム700は、失禁、水分検出の持続時間、失禁イベントのパターンを動的に決定し、失禁イベントのパターンに基づいて対象者の健康または福祉を予測することができる。この失禁、水分検出の持続時間、失禁イベントのパターンの判定、および対象者の健康または福祉の予測を、アプリケーション層1710が、経時的な対象者の湿り状態1905対経時的な対象者の乾燥状態1910、および排尿間の時間1920に基づいてプロットされた排尿イベント1915を含む様々な情報を有する統合UI1900のダッシュボード1702を表示するために使用することができる。いくつかの実施形態はまた、対象者の健康または福祉についての判定を行う際の予測モデルも含み得る。さらに、単に対象者が濡れていることを示すデータを提供するだけではなく、湿り状態および排尿間隔の統合UI1900を提供することにより、患者が濡れていることを臨床スタッフに単に知らせるだけではなく、臨床スタッフが典型的な排尿時間および排尿の頻度に基づいて識別された対象者に集中して、濡れ時間、および、尿路感染症と一致する排尿間隔の減少などの健康上の懸念の可能性の特定を改善するのに役立ち得る。
【0148】
[0169]
図20に示されるように、いくつかの実施形態は、センサおよびIoTデバイスデータならびに時間データに基づいて、時間的制約と重ね合わされた対象者の現在の状況の統合UI2000を提供し得る。本明細書で論じられているように、センサおよびIoTデバイスデータならびに時間データは、予測を行うために分類または使用され得る。例えば、データ分析モジュール275およびデータ分析システム700は、失禁、水分検出の持続時間、および対象者を濡れた状態から解放して健康および福祉を維持するための最適応答時間を動的に判定し、失禁イベントのパターンに基づいて対象者の健康または福祉を予測することができる。この失禁、水分検出の持続時間、対象者を濡れた状態から解放するための最適応答時間の判定、および対象者の健康または福祉の予測を、アプリケーション層1710が、時間的制約2010と重ね合わされた複数の対象者の現在の湿り状態2005を含む様々な情報を有する統合UI2000のダッシュボード1702を表示するために使用することができる。例えば、予測モデルは、失禁イベントの最適応答時間は15分であると判定し、この予測時間を閾値として使用して、様々な対象者の失禁イベントを、即時の対処が必要2015(>15分)、注意が必要2020(<15分)、および対処不要またはオフラインデバイス2025を含むバケットに入れることができる。いくつかの実施形態はまた、対象者の健康または福祉についての判定を行う際の予測モデルも含み得る。さらに、単に対象者が濡れていることを示すデータを提供するだけではなく、湿り状態の統合UI2000に時間的制約を提供することにより、患者が濡れていることを臨床スタッフに単に知らせるだけではなく、臨床スタッフが分類および関連付けられた必要な対処のレベルに基づいて識別されたイベントおよび対象者に集中して、応答時間を改善し、湿潤の持続時間を短縮するのに役立ち得る。
【0149】
[0170]
図21に、複数の対象者についての失禁イベントの統合ビューを提供するためのプロセスを示すフローチャート2100を示す。いくつかの実施形態では、フローチャート2100に示されるプロセスは、
図1に関して論じられた管理プラットフォーム100によって実装され得る。ステップ2105で、ユーザデバイス、複数のセンサ、および1つまたは複数のIoTデバイスを含む分散環境が提供またはインスタンス化される。いくつかの実施形態では、分散環境は、分析サーバおよび予測モデルコンポーネントと、分析サーバおよび予測モデルコンポーネントによって作成された訓練済みモデルとをさらに含む。特定の実施形態では、分散環境は、1つまたは複数のライブ情報フローで受信されたセンサおよびIoTデータと、分析および予測結果と、履歴データとを格納するためのメモリをさらに含む。
【0150】
[0171]ステップ2110で、失禁イベントを含む活動について、複数のセンサおよび1つまたは複数のIoTデバイスを使用して1人または複数の対象者が監視され得る。ステップ2115で、複数のバケットを含むユーザインターフェースが提供され得る。各バケットは、注意レベルと関連付けられ得、各バケットは、現在リアルタイムでトリガされている失禁イベントを含む活動を表示する。本質的に、バケットは、活動(例えば、失禁イベント、転倒イベントなど)に対する最適応答時間の予測モデル予測に基づいて定義されたスキームに従って分類された活動のグラフィカルな貯蔵庫である。単に活動を表示するだけではなく、注意レベルバケットに基づく活動の統合UIを提供することにより、臨床スタッフに患者が濡れていることを単に知らせるだけではなく、臨床スタッフが、分類および関連付けられた必要な対処のレベルに基づいて識別されたイベントおよび対象者に集中して、応答時間を改善し、湿潤の持続時間を短縮するのに役立ち得る。
【0151】
[0172]ステップ2120で、分析サーバまたは予測モデルからの判定に基づいて1つまたは複数のライブ情報フロー内で活動の発生が判定される。ステップ2125で、活動に必要な注意レベルと関連付けられた複数のバケットからバケットを識別し、判定された活動をバケットに割り当てることによって、活動の発生を反映するようにユーザインターフェースが更新され得る。任意選択で、ステップ2130で、複数のバケットからのバケットの選択に対応してユーザ入力が受け取られてもよい。いくつかの実施形態では、選択に応答して、活動に関する詳細、例えば下着や吸収パッドの飽和レベルを示す拡張UIが表示され得る。
【0152】
VI.追加的考察
[0173]以上の説明では実施形態の十分な理解を提供するために具体的詳細が示されている。しかし、実施形態をこれらの具体的詳細なしで実施することができることを理解されたい。例えば、回路は、不要な詳細で実施形態を不明瞭にしないようにブロック図で示すことができる。他の例では、実施形態を不明瞭にしないように、周知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技術が不要な詳細なしで示されることもある。
【0153】
[0174]上述の技術、ブロック、ステップおよび手段の実装は、様々な方法で行うことができる。例えば、これらの技術、ブロック、ステップおよび手段を、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせとして実装することができる。ハードウェア実装の場合、処理ユニットを、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、上記の機能を果たすように設計された他の電子ユニット、および/またはそれらの組み合わせ内に実装することができる。
【0154】
[0175]また、実施形態を、フローチャート、フロー図、データフロー図、構造図、またはブロック図として描かれたプロセスとして記述することができることにも留意されたい。フローチャートは各動作を順次的なプロセスとして記述することができるが、動作の多くは、並列に、または同時に行うことができる。加えて、動作の順序を並べ替えることもできる。プロセスは、その操作が完了したときに打ち切られるが、図には含まれていない追加のステップを有する可能性もある。プロセスは、方法、関数、プロシージャ、サブルーチン、サブプログラムなどに対応することができる。プロセスが関数に対応する場合、その打ち切りは呼び出し関数またはメイン関数への関数の戻りに対応する。
【0155】
[0176]さらに、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、スクリプト言語、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、および/またはそれらの任意の組み合わせによって実装することもできる。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、スクリプト言語、および/またはマイクロコードで実装される場合、必要なタスクを行うプログラムコードまたはコードセグメントを、記憶媒体などの機械可読媒体に格納することができる。コードセグメントまたは機械実行可能命令は、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、スクリプト、クラス、または命令、データ構造、および/もしくはプログラム文の任意の組み合わせを表すことができる。コードセグメントを、情報、データ、引数、パラメータ、および/またはメモリコンテンツを渡し、かつ/または受け取ることによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合することができる。情報、引数、パラメータ、データなどを、メモリ共有、メッセージ受け渡し、チケット受け渡し、ネットワーク伝送などを含む任意の適切な手段によって受け渡し、転送し、または伝送することができる。
【0156】
[0177]ファームウェアおよび/またはソフトウェア実装の場合、方法を、本明細書に記載される機能を果たすモジュール(例えば、プロシージャ、関数など)を用いて実装することができる。本明細書に記載される方法の実装に際しては命令を有形に具体化する任意の機械可読媒体を使用することができる。例えば、ソフトウェアコードをメモリに格納することができる。メモリは、プロセッサ内で、またはプロセッサの外部に実装することができる。本明細書で使用される場合、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性またはその他の記憶媒体を指し、いかなる特定のタイプのメモリにも特定の数のメモリにも、メモリが格納される媒体のタイプにも限定されない。
【0157】
[0178]さらに、本明細書で開示されるように、「記憶媒体」、「ストレージ」または「メモリ」という用語は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、磁気RAM、コアメモリ、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュ・メモリ・デバイス、および/または情報を格納するための他の機械可読媒体を含む、データを格納するための1つまたは複数のメモリを表すことができる。「機械可読媒体」という用語は、携帯式または固定式の記憶デバイス、光記憶デバイス、無線チャネル、ならびに/または(1もしくは複数の)命令および/もしくはデータを収容もしくは搬送する格納することができる様々な他の記憶媒体を含むが、これらに限定されない。
【0158】
[0179]本開示の原理は特定の装置および方法に関連して上述されているが、この記述は、本開示の範囲の限定としてではなく例示としてなされているにすぎないことを明確に理解されたい。
【国際調査報告】