(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-27
(54)【発明の名称】モジュール式で拡張可能な低流量ポンピング・アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B01J 4/02 20060101AFI20220420BHJP
C12M 1/00 20060101ALI20220420BHJP
B01J 4/00 20060101ALI20220420BHJP
【FI】
B01J4/02 B
C12M1/00 A
B01J4/00 103
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021553023
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(85)【翻訳文提出日】2021-11-02
(86)【国際出願番号】 US2020021427
(87)【国際公開番号】W WO2020185576
(87)【国際公開日】2020-09-17
(32)【優先日】2019-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521399906
【氏名又は名称】アドバンスド ソリューションズ ライフ サイエンシズ、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カンブロン、スコット ダグラス
【テーマコード(参考)】
4B029
4G068
【Fターム(参考)】
4B029AA09
4B029BB01
4B029GB03
4B029GB05
4B029HA05
4B029HA09
4G068AA02
4G068AA03
4G068AA07
4G068AC17
4G068AD21
4G068AE01
4G068AF01
4G068AF31
(57)【要約】
本開示によるモジュール式ポンプ・アセンブリは、モジュール構成で相互に積層可能に構成された複数の搭載フレームと、複数の搭載フレームの各々に取り付けられたポンプのアレイであって、ウェルプレート・マニホルドの複数の流体導入通路に流体的に連結されるように構成された導入ポンプのアレイ、若しくはウェルプレート・マニホルドの複数の流体排出通路に流体的に連結されるように構成された流体排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール構成に互いに積層可能に構成された複数の搭載フレームと、
前記複数の搭載フレームの各々に取り付けられたポンプのアレイであって、ウェルプレート・マニホルドの複数の流体導入通路に流体的に連結されるように構成された導入ポンプのアレイ、又は前記ウェルプレート・マニホルドの複数の流体排出通路に流体的に連結されるように構成された流体排出ポンプのアレイ、或いはそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイと
を有する、モジュール式ポンプ・アセンブリ。
【請求項2】
前記ポンプのアレイは、ポンプ対のアレイを有し、各ポンプ対が導入ポンプと排出ポンプとを有する、請求項1に記載のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【請求項3】
前記導入ポンプ及び前記排出ポンプと通信可能に連結された1つ又は複数のプロセッサと、
ロジックを記憶する1つ又は複数のメモリ・モジュールであって、前記ロジックは、前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されたとき、前記1つ又は複数のプロセッサに、
流体リザーバからウェルプレートのウェルへ流体を送るように前記導入ポンプを制御させ、且つ、
前記ウェルプレートの前記ウェルの前記流体リザーバから前記流体を取り除くように前記排出ポンプを制御させる
1つ又は複数のメモリ・モジュールと
をさらに有する、請求項2に記載のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【請求項4】
前記導入ポンプに流体的に連結され、且つ前記1つ又は複数のプロセッサと通信可能に連結された流れ制御弁をさらに有し、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記流れ制御弁を作動させるロジックを実行して、前記導入ポンプから前記ウェルプレートの前記ウェルへの流体の流れを制御する、請求項3に記載のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【請求項5】
前記導入ポンプと前記ウェルプレートの前記ウェルとの間の流体の流量を示す流量信号を出力するように構成された流量センサをさらに有し、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記流量センサから受信した前記流量信号に応じて前記流れ制御弁を作動させるロジックを実行する、請求項4に記載のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【請求項6】
前記導入ポンプから前記ウェルプレートのウェルまで延びる流体導入ライン内の圧力を示す圧力信号を出力するように構成された圧力センサをさらに有し、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記圧力センサから受信した前記圧力信号に応じて前記流れ制御弁を作動させるロジックを実行する、請求項4に記載のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【請求項7】
各ポンプ対を収容する筺体をさらに有する、請求項2に記載のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【請求項8】
ウェルプレート・アセンブリであって、
それぞれが1つ又は複数のウェルを有する複数のウェル・グループを画成するウェルプレート、及び
各ウェル・グループに対応する複数の流体導入通路及び流体排出通路を有するウェルプレート・マニホルド
を有するウェルプレート・アセンブリと、
モジュール式ポンプ・アセンブリであって、
モジュール構成に互いに積層可能に構成された複数の搭載フレーム、及び
前記複数の搭載フレームの各々に取り付けられたポンプのアレイであって、前記複数の流体導入通路に流体的に連結された導入ポンプのアレイ、複数の流体排出通路に流体的に連結された排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイ
を有するモジュール式ポンプ・アセンブリと
を有する、灌流アセンブリ。
【請求項9】
前記ポンプのアレイは、ポンプ対のアレイを有し、各ポンプ対が導入ポンプと排出ポンプとを有する、請求項8に記載の灌流アセンブリ。
【請求項10】
前記導入ポンプ及び前記排出ポンプと通信可能に連結された1つ又は複数のプロセッサと、
ロジックを記憶する1つ又は複数のメモリ・モジュールであって、前記ロジックは、前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されたとき、前記1つ又は複数のプロセッサに、
流体リザーバから前記ウェルプレートのウェル・グループへ流体を送るように前記導入ポンプを制御させ、且つ、
前記ウェルプレートの前記ウェル・グループから前記流体を取り除くように前記排出ポンプを制御させる
1つ又は複数のメモリ・モジュールと
をさらに有する、請求項9に記載の灌流アセンブリ。
【請求項11】
前記モジュール式ポンプ・アセンブリは、流体導入ラインにより前記導入ポンプに流体的に連結され且つ前記1つ又は複数のプロセッサと通信可能に連結された流れ制御弁をさらに有し、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記流れ制御弁を作動させるロジックを実行して、前記導入ポンプから前記ウェルプレートの前記ウェル・グループへの流体の流れを制御する、請求項10に記載の灌流アセンブリ。
【請求項12】
前記モジュール式ポンプ・アセンブリは、前記流体導入ライン内の流体の流量を示す流量信号を出力するように構成された流量センサをさらに有し、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記流量センサから受信した前記流量信号に応じて前記流れ制御弁を作動させるロジックを実行する、請求項11に記載の灌流アセンブリ。
【請求項13】
前記モジュール式ポンプ・アセンブリは、前記導入ポンプから前記ウェルプレートの前記ウェルまで延びる前記流体導入ライン内の圧力を示す圧力信号を出力するように構成された圧力センサをさらに有し、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記圧力センサから受信した前記圧力信号に応じて前記流れ制御弁を作動させるロジックを実行する、請求項11に記載の灌流アセンブリ。
【請求項14】
各ポンプ対は筺体内に配置されている、請求項9に記載の灌流アセンブリ。
【請求項15】
ウェルプレート・アセンブリに流体を送る方法であって、
前記ウェルプレート・アセンブリをモジュール式ポンプ・アセンブリに流体的に連結するステップであって、
前記ウェルプレート・アセンブリは、
それぞれが1つ又は複数のウェルを有する複数のウェル・グループを画成するウェルプレートと、
各ウェル・グループに対応する複数の流体導入通路及び流体排出通路を有するウェルプレート・マニホルドと
を有し、
前記モジュール式ポンプ・アセンブリは、
1つ又は複数の搭載フレームと、
前記1つ又は複数の搭載フレームに取り付けられたポンプのアレイであって、前記複数の流体導入通路に流体的に連結された導入ポンプのアレイ、複数の流体排出通路に流体的に連結された排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイと
を有する、ステップと、
前記モジュール式ポンプ・アセンブリを1つ又は複数の流体リザーバに流体的に連結するステップと、
1つ又は複数のプロセッサにより、前記ウェル・グループの各々に関連する前記ポンプのアレイのポンプを選択的に作動させることによって、前記ウェル・グループの1つ又は複数への、及び/或いは前記ウェル・グループの1つ又は複数からの流体流れを制御するステップと
を含む、方法。
【請求項16】
流体リザーバを前記ウェルプレート・マニホルドに流体的に連結する流体導入ライン内の流体流れパラメータを検出するステップと、
検出された流体流れパラメータに応じて、流体導入通路への流体流れパラメータを調節するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ又は複数の流体リザーバを前記ウェルプレート・マニホルドに流体的に連結する流体導入ライン内の流体圧力を検出するステップと、
前記流体圧力に応じて、前記流体導入ライン内の前記流体圧力を調節するように、前記流体導入ラインに沿って配置された制御弁を調節するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ又は複数の流体リザーバを前記ウェルプレート・マニホルドに流体的に連結する流体導入ライン内の流体流量を検出するステップと、
前記流体流量に応じて、前記流体導入ライン内の前記流体流量を調節するように、前記流体導入ラインに沿って配置された制御弁を調節するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
流体リザーバを前記導入ポンプの前記1つ又は複数の各々に流体的に連結するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記導入ポンプの一部分を第1の流体リザーバに流体的に連結するステップと、前記導入ポンプの第2の部分を、前記第1の流体リザーバとは異なる第2の流体リザーバに流体的に連結するステップとをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年3月8日に出願された米国仮出願第62/815,691号の利益を主張するものである。
【0002】
本明細書は、広義には、モジュール式で拡張可能な低流量ポンピング・アセンブリに関し、より詳細には、離散流れ制御と、多チャンネル灌流ネットワークへの統合とのためのモジュール式で拡張可能な低流量ポンピング手段(low flow pumping solution)に関する。
【背景技術】
【0003】
ウェルプレートは、複数の分離したウェルが形成された平板である場合がある。個々のウェルは、様々な容量で使用することができる。例えば、各ウェルを、生物学的構造を増殖させ且つ/又はプリントするためのペトリ皿として使用することができる。多くの場合、ウェルプレートの様々なウェルでは、流体が加えられ、且つ/又は取り除かれる。例えば、ウェルプレートのウェル内の構造に流体を灌流(perfuse;注入)させることが有益な場合もある。慣例上、ピペット、注射器、又は類似の構造を用いてウェルプレートに流体を加えることができる。しかし、ウェルプレートには96を超えるウェルのアレイ(配列)が形成される場合もあるので、そのような個々のウェルの灌流は、単調なものとなりうる。さらに、離散した各ウェル又はウェルプレート内のウェルの別個のグループに対し独立した流れ制御を行う能力を備えることが望ましい場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第16/135,299号
【特許文献2】米国特許出願第15/202,675号
【特許文献3】米国特許出願第15/726,617号
【特許文献4】米国特許出願第16/502,795号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、離散流れ制御及び多チャンネル灌流ネットワークへの統合のための代替的なモジュール式で拡張可能な低流量ポンピング手段に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例では、モジュール式ポンプ・アセンブリは、モジュール構成で相互に積層可能に構成された複数の搭載フレームと、複数の搭載フレームの各々に取り付けられたポンプのアレイであって、ウェルプレート・マニホルドの複数の流体導入通路に流体的に連結されるように構成された導入ポンプのアレイ、若しくはウェルプレート・マニホルドの複数の流体排出通路に流体的に連結されるように構成された流体排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイとを備える。
【0007】
別の実施例では、灌流アセンブリは、ウェルプレート・アセンブリと、モジュール式ポンプ・アセンブリと、流体導入ラインと、流体排出ラインとを備える。ウェルプレート・アセンブリは、各々1つ又は複数のウェルを有する複数のウェル・グループを形成するウェルプレートと、各ウェル・グループに対応する複数の流体導入通路及び流体排出通路を有するウェルプレート・マニホルドとを備える。モジュール式ポンプ・アセンブリは、モジュール構成で相互に積層可能に構成された複数の搭載フレームと、複数の搭載フレームの各々に取り付けられたポンプのアレイとを備える。ポンプのアレイは、複数の流体導入通路に流体的に連結された導入ポンプのアレイ、複数の流体排出通路に流体的に連結された排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有する。
【0008】
さらに別の実施例では、ウェルプレート・アセンブリに流体を送る方法は、ウェルプレート・アセンブリをモジュール式ポンプ・アセンブリに流体的に連結することを含んでいる。ウェルプレート・アセンブリは、各々1つ又は複数のウェルを有する複数のウェル・グループを形成するウェルプレートと、各ウェル・グループに対応する複数の流体導入通路及び流体排出通路を有するウェルプレート・マニホルドとを備える。モジュール式ポンプ・アセンブリは、1つ又は複数の搭載フレームと、1つ又は複数の搭載フレームに取り付けられたポンプのアレイであって、複数の流体導入通路に流体的に連結された導入ポンプのアレイ、複数の流体排出通路に流体的に連結された排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイとを含む。この方法はさらに、モジュール式ポンプ・アセンブリを1つ又は複数の流体リザーバに流体的に連結することと、1つ又は複数のプロセッサにより、ウェル・グループの各々に関連したポンプのアレイのポンプを選択的に作動させることにより、ウェル・グループの1つ若しくは複数の中への、及び/又はウェル・グループの1つ若しくは複数からの流体流れを制御することとを含む。
【0009】
本明細書で説明する実施例により提供される、これら及び付加的な特徴は、以下の詳細な説明を図面と併せて考慮した場合に、より十分に理解される。
【0010】
図面で示される実施例は本来、例証且つ典型であって、請求項により定義される対象を限定するようには意図されていない。以下の例証的実施例に関する詳細な説明は、以下の図面と併せて読み込んだ際に理解することができる。図面において、同様の構造は同様の参照数字により示される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による灌流アセンブリを模式的に示す図である。
【
図2】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による代替的な灌流アセンブリを模式的に示す図である。
【
図3】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、モジュール式ポンプ・アセンブリにより流れを制御するための制御システムを模式的に示す図である。
【
図4】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、ウェルプレート・アセンブリに流体を送る方法を示すフローチャートである。
【
図5】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例によるモジュール式ポンプ・アセンブリを示す図である。
【
図6A】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による拡張されたモジュール式ポンプ・アセンブリを示す図である。
【
図6B】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による別の拡張されたモジュール式ポンプ・アセンブリを示す図である。
【
図7】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による別のモジュール式ポンプ・アセンブリを示す図である。
【
図8A】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、
図7のモジュール式ポンプ・アセンブリのポンプ対のアレイの正面斜視図である。
【
図8B】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、
図8Aのポンプ対のアレイを模式的に示す後面斜視図である。
【
図9】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、
図8Aのポンプ対のアレイの分解図である。
【
図10】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、
図8Aのポンプ対のアレイのカートリッジの分解図である。
【
図11A】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、
図7のモジュール式ポンプ・アセンブリの正面斜視図である。
【
図11B】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、
図11Aのモジュール式ポンプ・アセンブリの後面斜視図である。
【
図11C】本明細書で示し且つ説明される1つ又は複数の実施例による、
図11Aのモジュール式ポンプ・アセンブリの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、離散流れ制御及び多チャンネル灌流ネットワークへの統合のためのモジュール式且つ拡張可能な低流量ポンピング手段を対象とする。そのような多チャンネル灌流ネットワーク(例えば、ウェルプレート及び流体マニホルド・アセンブリ)は、2018年9月19日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「Well-Plate and Fluidic Manifold Assemblies and Methods」という名称の米国特許出願第16/135,299号に、より詳細に記述されている。本明細書に記述されるポンピング手段/アセンブリは、様々な容量(すなわち6、12、24、48、96ウェルなど)のウェルプレート内にプリントされるか又は実験室で増殖させた生物学的構造に、細胞培養液、水、血液、血清などであるが、それらに限定されない流体を配分するために、ウェルプレート/マニホルド・アセンブリ内の離散した各ウェルに対し独立した流れ制御を行う能力を備えている。ウェルプレート内にプリントされるか又は実験室で増殖させた生物学的構造に対する流体配分は本開示の、1つの予期された用途であるが、本ポンピング手段/アセンブリの他の用途も予期されており、且つ実施可能である。
【0013】
ポンピング手段及びアセンブリは、ウェルプレートの各ウェル、又はウェルの所定のグループに離散した流れを供給するポンプ、弁、流量センサ、及び/又は圧力センサのアレイを含んでよいが、それらに限定されない。各ウェルプレート容量(例えば6、12、24、48、96ウェルなど)を収容するために、より大きなハードウェアのアレイに合わせて拡張可能となるようなモジュール式となるようにユニットを考案してもよい。例えば、
図1は、ウェルプレートの様々なウェルに流体を送るための灌流アセンブリを模式的に示している。例えば、ウェルプレートは、各々が1つ又は複数のウェルを有する複数のウェル・グループを形成してもよい。ウェルプレート・マニホルドは、各ウェル・グループ内へ、且つ/又は各ウェル・グループから流体を送るための、ウェル・グループに対応した複数の流体導入及び/又は排出通路を備える。モジュール式ポンプ・アセンブリは、ポンプのアレイを備えてもよい。ポンプのアレイは、ウェルプレートのウェル・グループを通して流体を押し出すように構成された導入ポンプのアレイ、ウェルプレートのウェル・グループを通して流体を引き出すように構成された排出ポンプのアレイ、及び/又はそれらの任意の組合せを含んでもよい。例えば、実施例によっては、ポンプのアレイは、各々が導入ポンプと排出ポンプとを含む1つ又は複数のポンプ対を含む。各対は、ウェルプレートのウェル・グループに対応している。流体導入ラインが導入ポンプをウェルプレート・マニホルドの流体導入通路に連結している。実施例によっては、流体排出ラインが排出ポンプをウェルプレート・マニホルドの流体排出通路に連結している。このようにして、各グループへの流れを独立して制御することができる。従って、実施例によっては、ウェルプレートのウェル内への流体送出、及び/又はウェルプレートのウェルからの流体の抽出を独立して制御することができる。これにより、オペレータは同じウェルプレート内の異なるウェルに対し、様々な条件又はパラメータを適用できるようになりうる。本明細書では、これら及び付加的な実施例をより詳細に説明する。
【0014】
図1を参照すると、灌流アセンブリ10は、ウェルプレート・アセンブリ30と、ウェルプレート・アセンブリ30を1つ又は複数の流体リザーバ12に流体的に連結するように構成されたモジュール式ポンプ・アセンブリ15とを備えてもよい。
【0015】
ウェルプレート・アセンブリは、2018年9月19日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「Well-Plate and Fluidic Manifold Assemblies and Methods」という名称の米国特許出願第16/135,299号に、より詳細に記述されている。詳細には、ウェルプレート・アセンブリ30は、複数のウェル・グループ32を形成するウェルプレート31を備える。各ウェル・グループ32は、1つ又は複数のウェルを含んでもよい。本開示によるウェルプレートは、6以上のウェル、12以上のウェル、24以上のウェル、48以上のウェル、96以上のウェルなどを有してもよいことに留意されたい。本明細書でより詳細に説明されるように、モジュール式ポンプ・アセンブリ15は、ウェルプレート31内の任意の数のウェル又はウェル・グループ32に対し、個別の流れ制御を行うため拡張されてもよい。
【0016】
使用事例によっては、生物学的構成物を増殖させ、且つ/又はプリントするためにウェルを使用してもよい。しかしながら、他の使用法も予期されており、且つ実施可能である。プリントされた生物学的構成物及び作製方法は、2016年7月6日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「Vascularized In Vitro Perfusion Devices, Methods of Fabricating, and Applications Thereof」という名称の米国特許出願第15/202,675号に、さらに記述されている。そのようなプリントされた生物学的構成物は、ウェルプレート31のウェル内に直接形成されてもよい。例えば、3-Dプリンタ(例えば、2017年10月6日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「System and Method for a Quick-Change Material Turret in a Robotic Fabrication and Assembly Platform」という名称の米国特許出願第15/726,617号に記述され、ケンタッキー州ルイビル(Louisville)のAdvanced Solutions Life Sciences, LLCから入手可能であるようなbioassemblybot(登録商標)3-Dプリンティング・ロボティクス・システム)を用いて、チャンネル構造を形成したウェルプレート31の各ウェル内に生物学的構成物を作製してもよい。モジュール式ポンプ・アセンブリ15により、このチャンネル構造に培養液又はその他の流体を灌流させてもよい。ウェルプレート31内の個々の構成物に様々な流れ条件を付与することが望ましい場合もある。そのため、モジュール式ポンプ・アセンブリ15は、単一のウェルプレート31内の各ウェル又はウェル・グループ32に対する流れパラメータが相互に異なりうるように、ウェルの別々のグループ及び/又は個々のウェルに対し独立した流れ制御を行うように構成される。
【0017】
ウェルプレート・マニホルド50は、ウェルプレート31を覆って配置され、ウェルプレート31のウェルの各々へ、及び各々からの流体流れ通路を提供してもよい。例えば、ウェルプレート・マニホルド50は、複数の流体導入通路54及び複数の流体排出通路56を提供してもよい。複数の流体導入通路54は、各ウェル・グループ32のウェル内への導入口を提供してもよく、複数の流体排出通路56は、各ウェル・グループ32から容器11又は他の場所へ取り除かれる流体の排出口を提供してもよい。図示の実施例では、各グループに3つのウェルが存在するが、本開示の範囲から逸脱することなく、各グループに、より多数、又はより少数のウェルが存在してもよいことに留意されたい。例えば、個々のウェルがウェル・グループ32であってもよく、且つ、専用の流体導入・排出通路を備え、その結果、個々のウェルに対する流れを個別に制御できるようにしてもよい。
【0018】
導入ポンプ18は各ウェル・グループ32を1つ又は複数の流体リザーバ12に流体的に連結する。各導入ポンプ18は、
図1に示すように同じ流体リザーバ12に流体的に連結されていてもよい。しかしながら、導入ポンプ18は、異なる流体リザーバ12に流体的に連結されてもよいと予期される。例えば、
図2は、第1の流体リザーバ12aに流体的に連結された流体導入ポンプ18の第1の部分と、第2の流体リザーバ12bに流体的に連結された流体導入ポンプ18の第2の部分とを示している。従って、異なるウェル・グループ32に流体を供給するために、異なる流体リザーバを使用することができる。実施例によっては、ウェルプレート31の各ウェル32に別の流体リザーバ12から流体を供給してもよい。
【0019】
再び
図1を参照すると、実施例によっては、流体リザーバ12からの流体をまず1つ又は複数の導入ポンプ18によって流体マニホルド14内に引き込み、そこで流体リザーバ12からの流体を流体導入ライン16に分流してもよい。すなわち、単一の第1の流体導入ライン16が流体リザーバ12を流体マニホルド14に流体的に連結してもよく、そこでさらに様々な流体導入ライン16に分流される。再び
図2を参照すると、各流体リザーバ12a、12bは、第1の流体導入ライン13a、13bによって別個の流体マニホルド14a、14bに流体的に連結されてもよく、そこで流体は、流体が送られる様々な流体導入ライン16へと分流される。しかしながら、
図1及び
図2の双方を参照すると、実施例によっては、導入ポンプ18の上流に流体マニホルドが存在しなくてもよく、代わりに、導入ポンプ18が流体を流体リザーバ(例えば12、12a、及び/又は12b)から直接吸引してもよい。
【0020】
ウェルプレート・マニホルド50を通る流体流れは、モジュール式ポンプ・アセンブリ15により制御してもよい。モジュール式ポンプ・アセンブリ15は、ポンプのアレイを有しうる。ポンプのアレイは、ウェルプレートのウェル・グループを通して流体を押し出すように構成された導入ポンプ18のアレイ、ウェルプレート31のウェル・グループ32を通して流体を引き出すように構成された排出ポンプ19のアレイ、及び/又はそれらの任意の組合せを含んでもよい。例えば、実施例によっては、ポンプのアレイは、ポンプ対のアレイを含む。各ポンプ対は導入ポンプ18と排出ポンプ19とを含んでもよい。流体導入ライン16は、導入ポンプ18をウェルプレート・マニホルド50の流体導入通路54に流体的に連結してもよく、流体排出ライン17は、排出ポンプ19をウェルプレート・マニホルド50の流体排出通路56に流体的に連結してもよい。流体導入及び排出ライン16、17は、流体流れを収容するための、いかなる種類のチューブ、パイプなどであってもよい。導入ポンプ18及び/又は排出ポンプ19は、マイクロポンプ(例えばttpventus BLシリーズ・ポンプ、ttpventus XPシリーズ・ポンプ、ttpventus LTシリーズ・ポンプ、ttpventus HPシリーズ・ポンプ、Bartels Mikrotechnik GmbH mp6マイクロポンプ)を含むが、それらに限定されない、いかなる種類のポンプであってもよい。導入ポンプ18及び排出ポンプ19は、小さな形状因子で機能することが可能であってもよい。例えば、本開示によるポンプは、1~2μl/分の低流量に対応していてもよい。しかしながら、より大きいか、又はより小さい流量も予期されており、且つ実施可能である。
【0021】
ウェルプレート・アセンブリ30を通る流体の流れを制御するために、各流体導入ライン16は、流れ制御弁20、流量センサ(又は流れセンサ)22、及び/又は圧力センサ24を備えてもよい。
図3は、モジュール式ポンプ・アセンブリ15の様々な構成要素間の通信を模式的に示している。灌流アセンブリ10を通る流体流れの制御のため、モジュール式ポンプ・アセンブリ15は、通信経路60と、1つ又は複数のプロセッサ62と、1つ又は複数のメモリ・モジュール64と、1つ又は複数のユーザー・インターフェース装置66と、導入ポンプ18の各々及び/又は排出ポンプ19の各々と、流れ制御弁20と、流量センサ22と、圧力センサ24とを備えてもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、より多数、又はより少数のモジュールを備えてもよいことに留意されたい。すべての導入ライン16が同じセンサを備えなくてもよいことにも留意されたい。さらに、実施例によっては、付加的な流量センサ又は圧力センサなどが、流体排出ライン17を通る流れの特性を計測してもよい。
【0022】
通信経路60は、モジュール式ポンプ・アセンブリ15内に配置された様々なモジュール間におけるデータの相互接続性を提供する。具体的には、モジュールの各々は、データの送信及び/又は受信が可能なノードとして動作可能である。実施例によっては、通信経路60は、モジュール式ポンプ・アセンブリ15全体のプロセッサ、メモリ、センサ、弁、及びポンプに対する電気的データ信号の送信を可能とする導電材料を含む。別の実施例では、通信経路60をバスとすることができる。さらに別の実施例では、通信経路60は無線及び/又は光導波路であってもよい。通信可能に連結された構成要素は、例えば、導電媒質を介した電気信号、空気を介した電磁信号、光導波路を介した光信号などのようなデータ信号を相互に交換可能な構成要素を含んでもよい。
【0023】
1つ又は複数のプロセッサ62は、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された機械可読命令(ロジック)を実行可能な任意の装置を含んでもよい。従って、各プロセッサは、コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ、及び/若しくはその他任意の計算装置、又はそれらの任意の組合せを含んでもよい。
【0024】
1つ又は複数のメモリ・モジュール64は、通信経路60を介して1つ又は複数のプロセッサ62と通信可能に連結されている。1つ又は複数のメモリ・モジュール64は、揮発性及び/又は不揮発性メモリとして構成してもよく、そのようなものとして、ランダム・アクセス・メモリ(SRAM、DRAM、及び/又は他の種類のRAMを含む)、フラッシュ・メモリ、セキュア・デジタル(SD:secure digital)メモリ、レジスタ、コンパクト・ディスク(CD:compact discs)、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile discs)、及び/又は他の種類の非一時的コンピュータ可読媒体を含んでもよい。1つ又は複数のメモリ・モジュール64は、灌流アセンブリ10を通る流れを制御するために、以下でより詳細に説明するように、1つ又は複数のロジックを記憶するように構成してもよい。例えば、1つ又は複数のロジックは、1つ又は複数のメモリ・モジュール64に記憶されているか、さもなければ1つ又は複数のユーザー・インターフェース装置66を通して受信した灌流基準に応じて導入ポンプ18及び/又は排出ポンプ19を動作させる命令を含んでもよい。
【0025】
1つ又は複数のユーザー・インターフェース装置66は、通信経路60を介して1つ又は複数のプロセッサ62と通信可能に連結されていてもよい。1つ又は複数のユーザー・インターフェース装置66は、ユーザーによる灌流アセンブリ10、より具体的には、モジュール式ポンプ・アセンブリ15との相互作用を可能とする任意の装置を含んでもよい。例えば、1つ又は複数のユーザー・インターフェース装置66は、ユーザーとモジュール式ポンプ・アセンブリ15との間の相互作用及び情報の交換を可能とする任意の数のディスプレイ及び/又は入力装置(例えばボタン、トグル、ノブ、キーボード、マイクロホン、タッチスクリーンなど)を含んでもよい。例えば、ユーザーは、様々な導入及び排出ライン16、17を通して流れパラメータ(例えば流量、圧力など)を観測し、且つ/又は流れパラメータ(例えば流量、圧力など)を入力して、導入ポンプ18、排出ポンプ19、及び/又は流れ制御弁20を制御し、個々の導入及び/又は排出ライン16、17を通して流体流れパラメータを調節するようにしてもよい。
【0026】
流れ制御弁20は、流体導入ライン16を介して導入ポンプ18に流体的に連結されていてもよく、且つ、通信経路60を介して1つ又は複数のプロセッサ62と通信可能に連結されていてもよい。流れ制御弁20は、検出された圧力及び/又は流量に応じ、流体導入ライン16を通る流体流れ又は流体の圧力を調整してもよい。例えば、流れ制御弁20は、油圧弁、空気弁、電子弁、電磁弁などを含んでもよいが、それらに限定されない。流れ制御弁20の1つ又は複数は、1つ又は複数のユーザー・インターフェース装置66から受信した入力又は圧力センサ24及び/若しくは流量センサ22からのフィードバックに応じ、1つ又は複数のメモリ・モジュール64に記憶されたロジックを実行する1つ又は複数のプロセッサにより作動させ、流体導入ライン16を通る流れを調節するようにしてもよい。流れ制御弁は、必要に応じて、流体排出ライン17に同様に組み込んでもよい。
【0027】
流体流量センサ22(例えば流量計)は、流体導入ライン16を通る流体流量を示す流量信号を出力するように構成された任意のセンサを含んでもよい。各流体導入ライン16は、通信経路60を介して1つ又は複数のプロセッサ62と通信可能に連結された1つ又は複数の流体流量センサ22を含んでもよい。流体流量センサ22は、導入ポンプ18及び/又は制御弁の下流(例えば流体導入ライン16沿い)に配置してもよい。1つ又は複数のプロセッサ62は、1つ又は複数のメモリ・モジュール64に記憶されたロジックを実行し、流量センサ22から受信した流量信号に応じ流れ制御弁20、導入ポンプ18、及び/又は排出ポンプ136を作動させ、灌流アセンブリ10及びウェル・グループ32を通る所望の流量を確保するようにしてもよい。各流体導入ライン16は、各ウェル・グループ32(及び/又は個々のウェル32)への流れを独立してモニタできるように流体流量センサ22を含んでもよい。実施例によっては、必要に応じて、流体排出ライン17に流体流量センサ22を組み込み、ウェル・グループ32及び/又は個々のウェルからの流体流量を計測するようにしてよいものと予期される。
【0028】
圧力センサ24は、流体導入ライン16内の圧力を示す圧力信号を出力するように構成された任意のセンサを含んでもよい。各流体導入ライン16は、通信経路60を介して1つ又は複数のプロセッサ62と通信可能に連結された1つ又は複数の圧力センサ24を含んでもよい。圧力センサ24は、導入ポンプ18及び/又は制御弁の下流(例えば流体導入ライン16沿い)に配置してもよい。1つ又は複数のプロセッサ62は、1つ又は複数のメモリ・モジュール64に記憶されたロジックを実行し、圧力センサ24から受信した圧力信号に応じ流れ制御弁20、導入ポンプ18、及び/又は排出ポンプ19を作動させ、灌流アセンブリ10及びウェル・グループ32を通る所望の流れを確保するようにしてもよい。各流体導入ライン16は、各ウェル・グループ32(及び/又は個々のウェル32)に対し圧力を独立してモニタできるように圧力センサを含んでもよい。実施例によっては、必要に応じて、流体排出ライン17に圧力センサ24を組み込み、流体排出ライン17内の流体圧力を計測するようにしてよいものと予期される。
【0029】
図4は、1つ又は複数の実施例による、上述のようなウェルプレート・アセンブリ30に流体を送る方法200を示すフローチャートを示している。3つのステップ(例えばステップ202、204、及び206)のみが示されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、より多数、又はより少数のステップを任意の順序で含めてもよいことに留意されたい。
【0030】
ステップ202において、方法200は、ウェルプレート・アセンブリ30をモジュール式ポンプ・アセンブリ15に流体的に連結することを含んでいる。またウェルプレート・マニホルド50の流体導入通路54を導入ポンプ18に流体的に連結するために、流体導入ライン16をウェルプレート・マニホルド50の流体導入通路54に取り付けることを含んでもよい。ステップ204において、方法200は、モジュール式ポンプ・アセンブリ15を1つ又は複数の流体リザーバ12に流体的に連結することをさらに含んでいる。上記で留意したように、モジュール式ポンプ・アセンブリ15の各導入ポンプ18は、別個の流体リザーバ12又は同じ流体リザーバ12に流体的に連結してもよい。実施例によっては、導入ポンプ18の一部分を第1の流体リザーバ12aに流体的に連結してもよく、導入ポンプ18の第2の部分を、
図2に示すような、第1の流体リザーバ12aとは異なる第2の流体リザーバ12bに流体的に連結してもよい。実施例によっては、1つ又は複数の流体マニホルド14が1つ又は複数の流体リザーバ12をモジュール式ポンプ・アセンブリ15の導入ポンプ18に流体的に連結する。
【0031】
ステップ206は、ウェルプレート・アセンブリ30内へ/からの流体流れを制御することを含む。すなわち、導入/排出ポンプ19には、例えば実験手順のための所望の培地/溶液を注入してもよい。従って、排出ポンプ19は、流体排出ライン17を介してモジュール式ポンプ・アセンブリ15の排出ポンプ19に流体的に連結してもよい。排出ポンプ19は、流体を、さらなる処理のための容器11(例えば廃棄物容器)又は他の場所へ送ってもよい。例えば、1つ又は複数のプロセッサ62は、1つ若しくは複数のユーザー・インターフェース装置66を介して受信した命令を実行し、且つ/又は1つ若しくは複数のメモリ・モジュール64に記憶されたロジックを実行することによって、1つ又は複数のウェル・グループ32に関連したポンプ対のポンプ(例えば導入ポンプ18及び/又は排出ポンプ19)を選択的に作動させ、ウェル・グループ32の1つ又は複数を通して流体を流すようにしてもよい。実施例によっては、流体流れを制御することはさらに、導入ポンプ18をウェルプレート・マニホルド50の流体導入通路54に流体的に連結する流体導入ライン16内の流体流れパラメータ(例えば流体流量センサ22による流量及び/又は流体圧力センサ24による圧力)を検出することと、検出された流体流れパラメータに応じ、流体導入通路54に対する(例えば、導入ポンプ18、排出ポンプ19、及び/又は制御弁20による)流体流れパラメータを(例えば自動的に)調節することとを含む。すなわち、流体流量及び/又は圧力を、所定の限界内に留まるように調節してもよい。例えば、流体流量は、約6ml/分未満又は約1nl/分から約1000μl/分の間となるよう制御してもよい。特に、流体流量は、生理学的な脈管構造内の流体流量と同様になるよう制御してもよい。例えば、実施例によっては、流量を約150μl/分から約300μl/分の間となるよう制御してもよい。しかしながら、他の流量も予期されており、且つ実施可能である。同様に、圧力パラメータは、生理学的な血圧(例えば180/120、110/70など)と合わせるように制御してもよい。実施例によっては、圧力パラメータを、生理学的な毛細血管血圧(例えば0.5から22.5mmHg)と同様としてもよい。しかしながら、他の圧力パラメータも予期されており、且つ実施可能である。
【0032】
例えば、方法200は、導入ポンプ18をウェルプレート・マニホルド50の流体導入通路54に流体的に連結する流体導入ライン16内の流体圧力を検出することと、検出された流体圧力に応じ、流体導入ライン16内の流体圧力を調節するために、流体導入ライン16に沿って配置された流れ制御弁20を調節することとを含んでもよい。別の実例として、方法200は、導入ポンプ18をウェルプレート・マニホルド50の流体導入通路54に流体的に連結する流体導入ライン16内の流体流量を検出することと、流体流量に応じ、流体導入ライン16内の流体流量を調節するために、流体導入ライン16に沿って配置された流れ制御弁20を調節することとを含んでもよい。
【0033】
図5は、流体リザーバ12をウェルプレート・マニホルド50に流体的に連結するモジュール式ポンプ・アセンブリ15の実施例を模式的に示している。この特定の実施例では、モジュール式ポンプ・アセンブリ15は、ポンプ対102のアレイが取り付けられる搭載フレーム70を備えている。ポンプ対の各々は導入ポンプ18と排出ポンプ19とを含んでいる。フレーム70は、ポンプ対のアレイを物理的且つ電子的に取り付け可能なプリント基板であってもよい。モジュール式ポンプ・アセンブリ15は、フレーム70の第1の辺沿いの導入ポンプ18とフレーム70の第2の辺沿いに配列された排出ポンプ19とを示しているが、実施例によっては、導入ポンプ18をフレーム70の上面沿いに配列してもよく、その一方、排出ポンプ19は導入ポンプ18の反対側のフレーム70の底面沿いに配列されることに留意されたい。フレーム70は、任意の数のポンプ対(例えば6ポンプ対、8ポンプ対、12ポンプ対など)を収容するような大きさであってもよいことに留意されたい。実施例によっては、導入及び排出ポンプ18、19は、フレーム70上に配列されるポンプ対102の数のカスタマイズを可能にするために、フレーム70上にプラグ着脱可能であってもよい。
【0034】
図6A及び
図6Bに示すように、付加的なフレーム(例えば70a、70b、70c、及び70d)をモジュール構成で相互に積層可能としてもよく、それにより、任意の所望の数のフレームを一緒に積層可能とし、形状因子を調節可能としてもよい。例えば、
図6Aは、第2のフレーム70bを積層した第1のフレーム70aを示している。
図6Bは、相互に垂直に積層した第1のフレーム70a、第2のフレーム70b、第3のフレーム70c、及び第4のフレーム70dを示している。従って、ウェルプレート・アセンブリ30の灌流のための小型の構造において任意の数のポンプを設けることができる。例えば、12ポンプ対を備えたフレームを、12ウェル、24ウェル、48ウェル、96ウェルなどへの灌流を個別に制御する能力を提供するように積層することができる。
【0035】
図7は、流体リザーバ12をウェルプレート・マニホルド50に流体的に連結するための代替的なモジュール式ポンプ・アセンブリ100を示している。別段の言及がない限り、
図1から
図4に関する上記の説明は、別段の具体的言及がない限り、又は当該説明及び/若しくは図から明白でない限り、本実施例に適用可能である。
【0036】
特に、モジュール式ポンプ・アセンブリ100は、ハウジング110と、ポンプ対102a及び/又は102bのアレイとを備え、各ポンプ対は搭載フレーム112a、112bにプラグ接続可能な筺体内に配列されている。
【0037】
図8A及び
図8Bは、搭載フレーム112に取り付けられたポンプ対102のアレイのより詳細な図を示している。ポンプ対102のアレイは、各ポンプ対を収容する複数のカートリッジ130を備えてもよい。フレーム112は、上記1つ又は複数のプロセッサ62及び/又はメモリ・モジュール64の一部を形成可能なマイクロポンプ・ドライブボード118に複数のカートリッジ130を連結するプリント基板132であってもよい。フレーム112は、上記流体導入及び排出ライン16、17(図示せず)にカートリッジ130を流体的に連結するための複数の流体継手116(例えばノズル、クイックコネクト・ポートなど)を備える。
図9は、搭載フレーム112からの複数のカートリッジ130の分解図を示している。図示の実施例では、フレーム112は、
図8Bに示す複数の流体継手116に、カートリッジ130の(
図10に示す)導入及び排出開口144及び/又はフロー・コネクタ138を流体的に連結する流体配分ボード114を備える。
【0038】
図10を参照すると、複数のカートリッジ130のうちのあるカートリッジ130が分解図で図示されている。この図では、カートリッジ130は筺体131と、導入ポンプ134と、排出ポンプ136と、プリント基板132とを備えている。図示を簡潔にするために、チューブは除かれていることに留意されたい。
【0039】
筺体131は、第1の側壁140aと第2の側壁140bとに分離可能であってもよい。ハウジング131は、流体連通端壁142をさらに備えている。第1の側壁140a、第2の側壁140b、及び流体連通端壁142は全体として、導入ポンプ134、排出ポンプ136、及びプリント基板132を囲む筺体131を形成する。流体連通端壁142は、導入及び排出ラインを貫通させて装着可能な複数の開口144を備えてもよい。例えば、導入ポンプ134は、流体リザーバ12から第1の流体導入ライン13(又は
図1に示す流体マニホルド14からのライン)を通して流体を吸引してもよく、流体導入ライン16及び上記ウェルプレート・マニホルド50へ流体をポンプ送りしてもよい。排出ポンプ136は、ウェルプレート・マニホルド50から排出ライン内へ流体を吸引してもよく、さらにその流体を容器11内へ放出してもよい。これを実現するために、流体連通端壁の複数の開口144内には、簡潔化のためチューブが図示されないポンプ134、136の導入口及び排出口に流体的に連結されたフロー・コネクタ138を配置してもよい。フロー・コネクタ138は、
図9に示すフレーム112の流体配分ボード114にプラグ接続されてもよい。
【0040】
次に
図11Aから
図11Cを参照すると、ポンプ対102a、102bのアレイを、複数のスタンドオフ・ピン108を介してハウジング110に取り付けてもよい。スタンドオフ・ピンは、様々なカートリッジ130へチューブを延ばす余地を持たせるための、ハウジング110と搭載フレーム112aとの間の空間を形成してもよい。
【0041】
図11Cを参照すると、ハウジング110は、上部フランジ111と、第1及び第2の側部フランジ115a、115bと、基部フランジ113と、後壁117とを備えている。付加的なポンプ対のアレイを支持するために、複数のハウジング110を任意の方向で互いに接着又は積層してもよいことに留意されたい。例えば、付加的なハウジングを、上部フランジ111、第1及び/若しくは第2の側部フランジ115a、115b、並びに/又は基部フランジ113に沿って相互に連結してもよい。実施例によっては、ポンプ対102a、102bのアレイが次の層のモジュール式ポンプ・アセンブリ100を支持するように、付加的なハウジング110を単純に相互に積層してもよい。実施例によっては、本明細書で説明したように、上部フランジ111が、1つ若しくは複数のプロセッサ62及び/又は1つ若しくは複数のメモリ・モジュール64を支持する支持面となってもよい。
【0042】
上記で留意したように、ポンプ対102a、102bのアレイをハウジング110に取り付けてもよい。特に、ポンプ対102、102bのアレイの搭載フレーム112a、112bが後壁117から離間するように、ポンプ対102a、102bのアレイを複数のスタンドオフ・ピン108によって後壁117に隣接させてもよい。
【0043】
実施例によっては、ポンプ対102a、102bのアレイとは反対の、後壁117の反対側に取り付けるのは、1つ又は複数の流体マニホルド146a、146bであってもよい。これらの流体マニホルド146a、146bは、
図1又は
図2に関して説明したものと同様としてもよく、第1の流体導入ライン13が流体マニホルド146a、146bに流体を送り、そこで個々の導入ポンプへと分流される。
【0044】
本明細書で提供されるいかなる実施例も、自動アセンブリ(例えば、2017年10月6日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「System and Method for a Quick-Change Material Turret in a Robotic Fabrication and Assembly Platform」という名称の米国特許出願第15/726,617号に記述され、ケンタッキー州ルイビルのAdvanced Solutions Life Sciences, LLC)から入手可能であるようなBioAssemblyBot(登録商標)3-Dプリンティング・ロボティクス・システム、及び/又は2019年7月3日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「Modular Storage Units for Perfusion and/or Incubation of One or More Specimens and Storage Assemblies」という名称の米国特許出願第16/502,795号に記述されているような自動貯蔵アセンブリ)に統合可能であることに留意されたい。しかしながら、本明細書で説明したようなアセンブリは、手動のベンチトップ用途でも使用可能である。
【0045】
本明細書で説明した様々な実施例において、様々な部分、例えばポンプ、フレーム、チューブ、センサ、弁などは、反復使用及び/又は異なる実験における使用のため滅菌可能であってもよいことに留意されたい。
【0046】
さらに、本開示の実施例の全体的大きさは、モジュール式ポンプ・アセンブリ100全体がウェルプレート・アセンブリ30の上若しくはその下、又は別の限定された保管領域内に位置できるように小さなものであってもよい。しかしながら、より大きなアセンブリも予期されており、且つ実施可能であることに留意されたい。
【0047】
以下の番号付けされた項目を参照し、従属した項目において好適な特徴を提示して、実施例を説明することができる。
【0048】
1. モジュール構成で相互に積層可能に構成された複数の搭載フレームと、複数の搭載フレームの各々に取り付けられたポンプのアレイであって、ウェルプレート・マニホルドの複数の流体導入通路に流体的に連結されるように構成された導入ポンプのアレイ、若しくはウェルプレート・マニホルドの複数の流体排出通路に流体的に連結されるように構成された流体排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイとを有する、モジュール式ポンプ・アセンブリ。
【0049】
2. ポンプのアレイはポンプ対のアレイを有し、各ポンプ対は導入ポンプと排出ポンプとを有する、項目1のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【0050】
3. 導入ポンプ及び排出ポンプと通信可能に連結された1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプロセッサにより実行された時に1つ又は複数のプロセッサに、流体リザーバからウェルプレートのウェルへ流体を送るように導入ポンプを制御させ、且つ、ウェルプレートのウェルの流体リザーバから流体を取り除くように排出ポンプを制御させるロジックを記憶する1つ又は複数のメモリ・モジュールとをさらに有する、前記いずれかの項目のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【0051】
4. 導入ポンプに流体的に連結され、且つ、1つ又は複数のプロセッサと通信可能に連結された流れ制御弁をさらに有し、1つ又は複数のプロセッサは、流れ制御弁を作動させるロジックを実行し、導入ポンプからウェルプレートのウェルへの流体の流れを制御する、項目3のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【0052】
5. 導入ポンプとウェルプレートのウェルとの間の流体の流量を示す流量信号を出力するように構成された流量センサをさらに有し、1つ又は複数のプロセッサは、流量センサから受信した流量信号に応じて流れ制御弁を作動させるロジックを実行する、項目4のモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【0053】
6. 導入ポンプからウェルプレートのウェルまで延びる流体導入ライン内の圧力を示す圧力信号を出力するように構成された圧力センサをさらに有し、1つ又は複数のプロセッサは、圧力センサから受信した圧力信号に応じて流れ制御弁を作動させるロジックを実行する、項目3から5までのいずれかのモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【0054】
7. 各ポンプ対を収容する筺体をさらに有する、項目2から6までのいずれかのモジュール式ポンプ・アセンブリ。
【0055】
8. 各々1つ又は複数のウェルを有する複数のウェル・グループを形成するウェルプレートと、各ウェル・グループに対応する複数の流体導入通路及び流体排出通路を有するウェルプレート・マニホルドとを有するウェルプレート・アセンブリと、モジュール構成で相互に積層可能に構成された複数の搭載フレームと、複数の搭載フレームの各々に取り付けられたポンプのアレイであって、複数の流体導入通路に流体的に連結された導入ポンプのアレイ、複数の流体排出通路に流体的に連結された排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイとを有するモジュール式ポンプ・アセンブリとを有する、灌流アセンブリ。
【0056】
9. ポンプのアレイはポンプ対のアレイを有し、各ポンプ対は導入ポンプと排出ポンプとを有する、項目8の灌流アセンブリ。
【0057】
10. 導入ポンプ及び排出ポンプと通信可能に連結された1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプロセッサにより実行された時に1つ又は複数のプロセッサに、流体リザーバからウェルプレートのウェル・グループへ流体を送るように導入ポンプを制御させ、且つ、ウェルプレートのウェル・グループから流体を取り除くように排出ポンプを制御させるロジックを記憶する1つ又は複数のメモリ・モジュールとをさらに有する、項目8又は9の灌流アセンブリ。
【0058】
11. モジュール式ポンプ・アセンブリは、流体導入ラインにより導入ポンプに流体的に連結され、且つ、1つ又は複数のプロセッサと通信可能に連結された流れ制御弁をさらに有し、1つ又は複数のプロセッサは、流れ制御弁を作動させるロジックを実行して、導入ポンプからウェルプレートのウェル・グループへの流体の流れを制御する、項目10の灌流アセンブリ。
【0059】
12. モジュール式ポンプ・アセンブリは、流体導入ライン内の流体の流量を示す流量信号を出力するように構成された流量センサをさらに有し、1つ又は複数のプロセッサは、流量センサから受信した流量信号に応じて流れ制御弁を作動させるロジックを実行する、項目10又は11の灌流アセンブリ。
【0060】
13. モジュール式ポンプ・アセンブリは、導入ポンプからウェルプレートのウェルまで延びる流体導入ライン内の圧力を示す圧力信号を出力するように構成された圧力センサをさらに有し、1つ又は複数のプロセッサは、圧力センサから受信した圧力信号に応じて流れ制御弁を作動させるロジックを実行する、項目10から12までのいずれかの灌流アセンブリ。
【0061】
14. 各ポンプ対は筺体内に配列されている、項目9から12までのいずれかの灌流アセンブリ。
【0062】
15. ウェルプレート・アセンブリに流体を送る方法であって、ウェルプレート・アセンブリをモジュール式ポンプ・アセンブリに流体的に連結することであって、ウェルプレート・アセンブリは、各々1つ又は複数のウェルを有する複数のウェル・グループを形成するウェルプレートと、各ウェル・グループに対応する複数の流体導入通路及び流体排出通路を有するウェルプレート・マニホルドとを有し、モジュール式ポンプ・アセンブリは、1つ又は複数の搭載フレームと、1つ又は複数の搭載フレームに取り付けられたポンプのアレイであって、複数の流体導入通路に流体的に連結された導入ポンプのアレイ、複数の流体排出通路に流体的に連結された排出ポンプのアレイ、又はそれらの任意の組合せを有するポンプのアレイとを有する、流体的に連結することと、モジュール式ポンプ・アセンブリを1つ又は複数の流体リザーバに流体的に連結することと、1つ又は複数のプロセッサにより、ウェル・グループの各々に関連したポンプのアレイのポンプを選択的に作動させることにより、ウェル・グループの1つ若しくは複数の中への、及び/又はウェル・グループの1つ若しくは複数からの流体流れを制御することとを有する、方法。
【0063】
16. 流体リザーバをウェルプレート・マニホルドに流体的に連結する流体導入ライン内の流体流れパラメータを検出することと、検出された流体流れパラメータに応じ、流体導入通路に対する流体流れパラメータを調節することとをさらに有する、項目15の方法。
【0064】
17. 1つ又は複数の流体リザーバをウェルプレート・マニホルドに流体的に連結する流体導入ライン内の流体圧力を検出することと、流体圧力に応じ、流体導入ライン内の流体圧力を調節するために、流体導入ラインに沿って配置された制御弁を調節することとをさらに有する、項目15又は16の方法。
【0065】
18. 1つ又は複数の流体リザーバをウェルプレート・マニホルドに流体的に連結する流体導入ライン内の流体流量を検出することと、流体流量に応じ、流体導入ライン内の流体流量を調節するために、流体導入ラインに沿って配置された制御弁を調節することとをさらに有する、項目15から17までのいずれかの方法。
【0066】
19. 流体リザーバを導入ポンプの1つ又は複数の各々に流体的に連結することをさらに有する、項目15から18までのいずれかの方法。
【0067】
20. 導入ポンプの一部分を第1の流体リザーバに流体的に連結することと、導入ポンプの第2の部分を、第1の流体リザーバとは異なる第2の流体リザーバに流体的に連結することとをさらに有する、項目15から19までのいずれかの方法。
【0068】
ここで、本明細書で説明した実施例は、離散流れ制御及び、多チャンネル灌流ネットワークへの統合のためのモジュール式且つ拡張可能な低流量ポンピング手段を対象としていることを理解されたい。ポンピング手段及びアセンブリは、ウェルプレートの各ウェル、又は、ウェルプレート内のウェルの離散したグループに離散した流れを供給するために、ポンプ、弁、流量センサ、及び/又は圧力センサのアレイを包含してよいが、それらに限定されない。各ウェルプレート容量を収容するために、ハードウェアのより大きなアレイに合わせて拡張可能となりうるようなモジュール構成物となるようにユニットを考案してもよい。これにより、ウェルプレート内の任意の数のウェルに関する個別の灌流制御を実現できる。
【0069】
本明細書では、特定の実施例を示し且つ説明してきたが、請求の対象の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な他の変更及び変形をなしうることを理解されたい。さらに本明細書では、請求の対象の様々な態様を説明してきたが、当該態様は組み合わせて利用する必要はない。従って、附属する請求は、請求の対象の範囲内にある当該すべての変更及び変形を包含することが意図されている。
【国際調査報告】