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特表2022-524154セルを組み立てるための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-27
(54)【発明の名称】セルを組み立てるための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20220420BHJP
   H01M 10/052 20100101ALN20220420BHJP
   H01M 10/058 20100101ALN20220420BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M10/052
H01M10/058
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021553798
(86)(22)【出願日】2020-03-11
(85)【翻訳文提出日】2021-11-08
(86)【国際出願番号】 IB2020052158
(87)【国際公開番号】W WO2020183391
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】102019000003489
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519293829
【氏名又は名称】マンツ・イタリー・エッセ・エッレ・エッレ
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サーレ マッシミリアーノ
(72)【発明者】
【氏名】サグアッティ ステファノ
(72)【発明者】
【氏名】アロンジ パスカリーノ
(72)【発明者】
【氏名】イノセンティ カルロ
【テーマコード(参考)】
5H028
5H029
【Fターム(参考)】
5H028AA05
5H028BB18
5H028BB19
5H029AJ14
5H029CJ30
(57)【要約】
電力エネルギー蓄積デバイスを製造するための電気化学セルを組み立てるための方法および装置が開示されており、平坦な形状のセルが解放ゾーンに供給され、水平方向の配置構成において解放ゾーン内に配置され、解放ゾーンにおいて、セルが下方に、一度に1つずつ、重ね合わされたセルのスタックが形成される積層ゾーンに向かって押され、各セルの周縁可撓性フラップの一部分が、下降中に少なくとも1つのガイドスライドとの接触の効果によって上方に曲げられ、次いで下降が継続されて、そのような接触が終了し、以て、可撓性フラップの上記部分の弾性復帰が生じる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み立て方法であって、
供給方向(F)において順に配置されている平坦な形状のセル(A)を解放ゾーン(4)に供給するステップと、
前記解放ゾーン(4)に到達しているセル(A)を前記解放ゾーン(4)から、前記セル(A)が互いに積み重ねられたセルのスタックを形成する積層ゾーン(6)へと動かすために押すステップとを含み、
前記押すステップ中に、前記セル(A)の周縁可撓性フラップの少なくとも一部分がガイド手段(12)との接触によって曲げられ、次いで押すステップが継続し、前記接触が終了し、以て前記フラップの部分の弾性復帰が生じる、組み立て方法。
【請求項2】
前記セル(A)は、水平配置構成で前記解放ゾーン(4)に到達し、前記解放ゾーンから前記セル(A)が、前記積層ゾーン(6)に向かって下降するように下方に押し下げられ、以て、前記下降中、前記可撓性フラップ部分は、前記ガイド手段(12)との接触によって上方に曲げられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接触が、前記セル(A)の少なくとも1つの周縁側面上で、前記接触が生じない前記側面の一部分によって互いに離れており、互いに分離されている少なくとも2つのゾーンにおいて生じる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ガイド手段(12)が、前記セル(A)の通過のための開口を少なくとも部分的に画定し、前記接触が、前記セル(A)の移動方向および前記開口の中央領域に向かって傾斜している前記ガイド手段(12)の接触面上で生じる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記接触が、前記セル(A)の少なくとも1つの周縁の第1の側面、および前記第1の側面の反対側の前記セル(A)の少なくとも1つの周縁の第2の側面上で生じる、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記接触が、前記周縁の第1の側面に配置された少なくとも2つの第1のゾーンおよび前記周縁の第2の側面に配置された少なくとも2つの第2のゾーン内で生じ、前記2つの第1のゾーンは、前記接触が生じない側面の一部分によって互いに離れており、互いに分離されており、前記2つの第2のゾーンは、互いに離れており、前記接触が生じない側面の一部分によって互いに分離されている、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記接触が、少なくとも前記セルの周縁の第3の側面および少なくとも前記第3の側面の反対側の前記セルの周縁の第4の側面上で生じる、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記接触が、前記周縁の第3の側面に配置された少なくとも2つの第3のゾーンおよび前記周縁の第4の側面に配置された少なくとも2つの第4のゾーン内で生じ、前記2つの第3のゾーンは、前記接触が生じない側面の一部分によって互いに離れており、互いに分離されており、前記2つの第4のゾーンは、互いに離れており、前記接触が生じない側面の一部分によって互いに分離されている、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記押すステップ中に、最初に前記セル(A)の前記周縁可撓性フラップの対向する2つの側面が前記ガイド手段(12)の初期ガイド部分に接触し始め、後に、前記セル(A)の前記周縁可撓性フラップの対向する2つの側面が前記ガイド手段(12)の後続ガイド部分に接触し始め、以て、前記セル(A)の位置の整定または調整が、最初に第1の調整方向に、次いで第2の調整方向において行われる、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記積層ゾーン(6)は、垂直方向において前記解放ゾーン(4)の下方に配置され、および/または
前記供給するステップ中、前記セル(A)は、吸引手段を備えた可動コンベヤ手段によって把持されたままであり、および/または
前記セル(A)は、ある配置構成を伴って前記解放ゾーン(4)に到達し、前記解放ゾーンから前記配置構成に直交する押し込み力によって押される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
特に、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を実施するための組み立て装置(1)であって、
順に配置されている平坦な形状のセル(A)を供給するように構成された供給手段(2)と、
前記供給手段(2)によって供給されるセル(A)が到達する解放ゾーン(4)と、
前記解放ゾーン(4)に到達したセル(A)を積載領域(6)に向かって押すように構成された押し込み手段(5)と、
前記解放ゾーン(4)から入来する前記セル(A)が積層される積層ゾーン(6)と、
前記解放ゾーン(4)から前記積層ゾーン(12)への前記セル(A)の変位の一部分内に配置され、前記セルの移動中に前記セル(A)の周縁可撓性フラップの少なくとも一部分に摺動接触し、前記接触の効果によって前記フラップの前記部分を曲げるように構成されたガイド手段(12)であって、前記ガイド手段(12)は、前記セル(A)の移動が継続している状態で前記接触が終了し、結果、前記セル(A)の前記周縁フラップの部分の弾性復帰が生じ得るように、さらに構成されている、ガイド手段(12)と
を備える、組み立て装置。
【請求項12】
前記ガイド手段(12)が、互いに離れて分離されており、前記接触が生じないゾーンによって互いから離れており、互いに分離された少なくとも2つのゾーン内で前記セル(A)の少なくとも1つの周縁側面において接触するように構成された少なくとも2つの接触部分を備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ガイド手段(12)は、前記セル(A)の移動中に前記セル(A)が通過するための開口を少なくとも部分的に画定し、前記ガイド手段(12)は、前記セルの前記可撓性周縁縁部に少なくとも部分的に接触するように構成された接触面を備え、前記接触面は、前記移動方向に向かって、かつ前記開口の中央領域に向かって傾斜している、請求項11または12に記載の装置。
【請求項14】
前記押し込み手段(5)は、少なくとも1つまたは2つのロッド(8)を備えた少なくとも1つの推力ユニットを備え、前記ロッド(8)の各々は、前記解放ゾーン(4)内に配置された前記セル(A)と推力接触するように構成された一端を有し、前記推力ユニットは、特に並進運動によって可動であり、前記推力ユニットは、特に、駆動モータ手段によって可動であり、前記推力ユニットは、特に、前記モータ手段のロータの回転運動を前記推力ユニットの並進運動に変換するように構成された機構(10)によって前記モータ手段に接続されており、前記機構(10)は、特に連結された平行四辺形を含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記ガイド手段(12)が、少なくとも初期ガイド部分と、少なくとも後続ガイド部分とを備え、当該2つのガイド部分は、前記セル(A)の移動中に、前記初期ガイド部分に接触し始める前記セル(A)の前記周縁可撓性フラップの2つの対向する側面が存在し、後に、前記後続ガイド部分に接触し始める前記セル(A)の前記周縁可撓性フラップの2つの対向する側面が存在し、以て、前記セル(A)の位置調整が、最初に第1の調整方向において、次いで第2の調整方向において行われるように構成されている、請求項11~14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記ガイド手段(12)は、少なくとも前記セル(A)の周縁の第1の側面上で、および少なくとも前記第1の側面とは反対側の前記セル(A)の周縁の第2の側面上で、前記セル(A)の前記周縁縁部に接触するように構成されており、および/または
前記ガイド手段(12)は、前記セル(A)の周縁の第1の側面の2つの第1のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第1の接触部分と、前記セル(A)の周縁の第2の側面の2つの第2のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第2の接触部分とを備え、前記2つの第1の接触部分は、接触が生じないゾーンによって互いに離れて分離されており、前記2つの第2の接触部分は、接触が生じないゾーンによって互いに離れて分離されており、および/または
前記ガイド手段(12)は、前記セルの周縁の第3の側面の2つの第3のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第3の接触部分と、前記セルの周縁の第4の側面の2つの第4のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第4の接触部分とを備え、前記2つの第3の接触部分は、接触が生じないゾーンによって互いに離れて分離されており、前記2つの第4の接触部分は、接触が生じないゾーンによって互いに離れて分離されており、および/または
前記積層ゾーン(6)は、垂直方向において前記解放ゾーン(4)の下方に配置されており、および/または
前記供給手段(2)は、前記セル(A)を把持したままにするための吸引手段を備えた可動コンベヤ手段を備える、請求項11~15のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本特許出願は、2019年3月11日に出願されたイタリア特許出願第102019000003489号からの優先権を主張し、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、セルを組み立てるための、特に電気化学セルを上下に積層するための方法および装置に関する。
【0003】
具体的には、排他的ではないが、本発明は、例えばリチウム電池などの電気エネルギー貯蔵デバイスを製造するために適用することができる。
【背景技術】
【0004】
国際公開第2018/096435号パンフレットは、複数の電気化学セルを上下に積層して電気エネルギー貯蔵デバイスを形成する組み立て方法および装置を示している。
【0005】
従来技術の課題の1つは、電気化学セルをそれらの間で重ね合わせる際の各誤差が歩留まりの低下および/または電気エネルギー貯蔵デバイス効率の低減をもたらし得るため、電気化学セルを高い幾何学的精度で積層することである。
【0006】
別の課題は、高い生産性で、セル自体にいかなる損傷も与えることなくセルを積層することである。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、従来技術の前述の問題のうちの1つまたは複数を克服することができる方法および/または装置を実現することである。
【0008】
1つの利点は、電気エネルギー貯蔵デバイスを製造するように適合された組み立て方法および/またはデバイスを提供することである。
【0009】
1つの利点は、セルの積層を高精度に行うことができることである。
【0010】
他の利点は、高い生産性で、セル自体にいかなる損傷も与えることなくセルを積層することである。
【0011】
1つの利点は、高品質の電気エネルギー貯蔵デバイスを高い歩留まりで製造することを可能にすることである。
【0012】
1つの利点は、単純で安価な構造の電気化学セルを組み立てるための装置を提供することである。
【0013】
そのような目的および利点ならびにさらに他の目的および利点は、添付の特許請求の範囲の1つまたは複数による方法および/または装置によって達成される。
【0014】
一例では、平坦な形状のセルを組み立てるための方法は、セルを解放ゾーンに供給するステップと、セルを解放ゾーンから、積み重ねられたセルのスタックが形成される積層ゾーンに向かって一度に1つずつ押すステップとを含み、積層ゾーンに向かって移動する間に、各セルの周縁可撓性フラップの少なくとも一部分がガイド手段との接触によって曲げられ、次いで引き続き移動されて、ガイド手段との接触が終了し、以て可撓性フラップの上記部分の弾性復帰が生じる。
【0015】
一例では、組み立て方法は、平坦な形状のセルを解放ゾーンに組み立てるための手段と、セルを解放ゾーンから、積み重ねられたセルのスタックが形成される積層ゾーンに向かって一度に1つずつ押すための手段と、積層ゾーンに向かって移動する間に、各セルの周縁可撓性フラップの少なくとも一部分を接触によって曲げるように構成されているガイド手段であって、ガイド手段は、引き続きセルが移動するときに、可撓性フラップの上記部分との接触が終了し、以て可撓性フラップの当該部分の弾性復帰が生じるように構成されている、ガイド手段とを備える。
【0016】
ガイド手段は、互いに分離されて離れている2つ以上のガイド部分を備えることができ、その各々は、摺動摩擦が過度ではなく、したがって、セルをスタック上に正しく位置付けるためにセルの移動をガイドするようなスライド面を備えることができる。
【0017】
特に、ガイド手段は、セルを精密に位置付けることによってセルを積層ゾーンに向けて方向付けることを可能にし、セルはまた、特にセルの配置面に主に直交する押し込み方向に従って、ガイド手段によってセルを押す押し込み手段の作用によって、ゆっくりと進められる。
【0018】
特に、押し込み手段は、例えば、少なくとも、ガイド手段を越えて位置する自由または空の陥凹ゾーンにセルを案内するために、ガイド手段を通過する行程を実行することができ、ここで、セルの周縁可撓性縁部またはフラップは、非屈曲位置に自由に戻ることができる。特に、押し込み手段は、セルを積層ゾーン内に形成されているスタックの端部に(例えば上部に)に運ぶために、決定された行程を実行することができる。
【0019】
本発明は、その非限定的な実施形態を示す添付の図面を参照して、より良好に理解され実施される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に従って実現される組み立て装置の一例の斜視図である。
図2図1の拡大詳細図である。
図3図1の装置の上方からの平面図である。
図4図3の左側からの側面図である。
図5図3の下方からの側面図である。
図6】セルを供給する吸引ベルトコンベヤ手段の垂直立面正面図である。
図7図1の装置の詳細の斜視図である。
図8】異なる視点による図7の詳細の拡大詳細図である。
図9図4の下方からの側面図である。
図10】セルを積層ゾーンに向かって押す押し込み手段の3つの機能ステップのうちの1つを示す図である。
図11】セルを積層ゾーンに向かって押す押し込み手段の3つの機能ステップのうちの1つを示す図である。
図12】セルを積層ゾーンに向かって押す押し込み手段の3つの機能ステップのうちの1つを示す図である。
図13図10の拡大詳細図である。
図14図11の拡大詳細図である。
図15図12の拡大詳細図である。
図16図1のセル組み立て装置において処理することができるセルの3つの例のうちの1つの断面図である。
図17図1のセル組み立て装置において処理することができるセルの3つの例のうちの1つの断面図である。
図18図1のセル組み立て装置において処理することができるセルの3つの例のうちの1つの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
セルAを組み立てるための、特に電気エネルギー貯蔵デバイス、例えばリチウム電池を製造するために使用することができる電気化学セルのための組み立て装置が、全体として1によって示されている。
【0022】
各セルは、特に平坦な形状を有することができる。セルAは、特に、電気エネルギー貯蔵デバイスを形成するために上下に積み重ねられるように意図することができる。各セルAは、特に、少なくとも部分的に互いに重ね合わされた少なくとも1つの電極E(例えば、電極シート)および/または少なくとも1つのセパレータS(例えば、セパレータシート)を備えることができる。セルAは、1つまたは複数のセパレータSおよび1つまたは複数の電極Eを備えることができる。特に、セルAは、少なくとも1つのセパレータSによって分離された2つの電極Eを備えることができる。各電極Eは、カソードまたはアノードを含むことができる。各電極Eは、電気エネルギー貯蔵デバイス内に電気接続を形成するように意図された少なくとも1つの突出タブBを含むことができる。図16の例では、セルAは、2つのセパレータSおよび2つの電極E(アノードおよびカソード)を備える。図17の例では、セルAは、1つのセパレータSおよび1つの電極E(アノードまたはカソード)を備える。図18の例では、セルAは、2つのセパレータSおよび1つの電極E(アノードまたはカソード)を備える。
【0023】
各セルAは、特に、少なくとも1つの弾性的に可撓性の周縁フラップD、例えば電極を分離するための材料から作成されているフラップを備えることができる。セパレータS(セパレータシート)は、特に、電極E(電極シート)よりも大きい表面延在量を有し得る。セルAの周縁フラップDは、特に、電極(シート)Eの縁部を越えて突出するセパレータ(シート)Sの周縁フラップを含んでもよい。セルAは、この特定の場合のように、直線、曲線または混合(部分的に直線および部分的に曲線)の縁部を有する正方形、多角形、円形、楕円形であるセルを提供することが可能であり、セルが、多かれ少なかれ複雑な形状を有する、などの可能であっても、長方形の形状を有することができる。可撓性周縁フラップDは、特に、セルAの周縁全体にわたって延在してもよい。可撓性周縁フラップDは、特に、突出タブ(複数可)Bにおいて中断されてもよい。
【0024】
分配装置1は、特に、供給経路に沿って供給方向Fに順に配置される平坦な形状のセルAを供給するように構成された供給手段2を備えることができる。供給経路は、この例のように、少なくとも1つの水平部分を含むことができる。供給経路は、この例のように、少なくとも1つの直線的で水平な部分を含むことができる。供給手段2は、特に、供給経路の少なくとも一部分において水平に配置されたセルAを供給するように構成することができる。いずれの場合も、図示の例とは異なる配置構成、特に斜めまたは垂直の配置構成に構成された供給セルAを提供することが可能である。
【0025】
供給手段2は、特に、セルAを把持し続けるための吸引手段を備えた可動コンベヤ手段を含んでもよい。コンベヤ手段は、特に、凹部と、凹部が生じている少なくとも1つの液密陥凹ゾーンとを生じさせるように適合された作動手段を備えることができ、セルAは、供給経路に沿って前進しながら前述の陥凹ゾーンと連通することができる。
【0026】
供給手段2は、特に、少なくとも1つの閉ループスライド式可撓性コンベヤ要素3を有するコンベヤ手段を含んでもよい。この特定の例では、コンベヤ手段は、互いに平行に離間して配置された2つの可撓性コンベヤ要素3を備える。可撓性コンベヤ要素3は、例えば、テープまたはベルトを含んでもよい。
【0027】
コンベヤ手段は、この例のように、セルの前進方向と一致する方向(この例では水平)に沿って延在する少なくとも1つの可動部分を備えることができる。前述の可動部分は、特に、可撓性コンベヤ要素3の閉ループの少なくとも1つの下側分岐を備えてもよい。コンベヤ手段、特に吸引タイプのコンベヤ手段は、特にセルが上方から懸垂し続けるように、セル自体の側面(例えば上側)に配置された凹部を起点としてセルAを把持し続けるように構成され得る。コンベヤ手段は、この例のように、セルAの(上側)表面の一部分内の各セルAに係合し、(上側)表面の別の部分を自由なままにして、以下でよりよく説明するように、前述の表面の自由部分に接触することができる押し込み手段によってセルAを(特に下方に)押すように構成することができる。
【0028】
分配装置1は、特に、供給手段2によって供給されたセルAが到着する少なくとも1つの解放ゾーン4を備えることができる。特に、解放ゾーン4に到達したときに、平坦な形状のセルAを水平配置構成に配置することができる。
【0029】
分配装置1は、特に、供給手段2によって輸送された解放ゾーン4内のセルAを(特に下方に)押すように構成された押し込み手段5を備えることができる。
【0030】
分配装置1は、解放ゾーン4よりも低い割当量に特に配置された少なくとも1つの積層ゾーン6を特に備えることができる。セルAは、積層ゾーン6内で上下に積層される。積層ゾーン6は、例えば、セルAのスタックを収容するための容器7を備えることができる。容器7は、例えば、電気化学セルAの(垂直)スタックを収容するための通常のホッパを備えてもよい。積層ゾーン6は、特に、解放ゾーン4の下方に垂直に配置されてもよい。
【0031】
積層ゾーン6は、特に、セルAのスタックを支持し、形成されているスタックの端部(上部)が実質的に同じ位置(割当量)を維持するようにスタックを形成しながら、移動(特に下降)を行うように構成された可動支持手段(例えば、垂直)を備えることができる。可動支持手段は、特に、セルAのスタックをベースとして受け入れるように適合された少なくとも1つの(垂直)可動ベース面を備えることができる。可動ベース面は、運動(例えば、垂直下方運動)、特に断続的な(または連続的な)運動を実行するように、(例えば、装置1の制御プログラム可能な電子手段によって制御されるモータ手段によって)制御することができる。特に、可動ベース面は、セルAがスタックの端部(上部)に配置されてから後続のセルAが配置されるまでの間の時間経過において、セルAの厚さに等しい行程(下降)を実行するように制御されてもよい。
【0032】
押し込み手段5は、特に、少なくとも1つまたは2つのロッド8(またはさらにはセルAの幅に応じて3つ以上のロッド)、特に垂直ロッドを備える少なくとも1つの可動推力ユニットを備えることができ、それらのロッドの各々は、解放ゾーン4に配置されたセルAを押すように構成された(下側)端部を有する。押し込み手段5は、この例のように、解放ゾーン4に位置するセルAの側面(例えば上面)に対して動作するように配置構成することができる。特に、ロッド8の各接触端部は、セルAの(上側)表面の前述の自由部分、すなわち吸引コンベヤ手段によって係合されない表面部分と相互作用するように構成することができる。この特定の例では、可動ユニットは、2つのコンベヤ要素3の間の空間内に配置された中央ロッド8と、2つのコンベヤ要素3の側方の外側に配置された横方向ロッドと、2つのコンベヤ要素3の反対側の外側に配置されたもう1つの横方向ロッドとを含む3つの(垂直)押し込みロッド8を備える。
【0033】
推力ユニットは、モータ手段(図示せず、例えば電気エンジン)の駆動を受けて可動であり得る。推力ユニットは、往復の周期的な交互運動(下降および上昇)、特にスタックの端部までセルAを(下方に)押す前方ステップ(下降)、および、初期位置への戻りステップ(上昇)によって可動であってもよい。推力ユニットは、特に並進運動によって可動であってもよい。
【0034】
推力ユニットは、特に、セルAの配置構成に直交またはほぼ直交する押し込み方向によってセルAに押す力を加えるように構成することができる。
【0035】
推力ユニットは、この例のように、回転運動(例えば、モータ手段のロータの動き)を並進運動(例えば、推力ユニットの動き)に変換するように構成された機構10(図に概略的にのみ示されている)によってモータ手段に接続することができる。前述の機構10は、特に、推力ユニットを保持する接続ロッドを備える接合された平行四辺形の機構を備えることができる。接続ロッドは、特に、2つのバランスホイールに接合された2つの端部を備えることができ、それらの端部の各々は、装置1のフレームに接合することができる。2つのバランスホイールのうちの少なくとも1つは、モータ手段のロータの連続的な回転運動をバランスホイールの交互の回転運動に変換する機構によってモータ手段に接続することができる。
【0036】
分配装置1は、特に、解放ゾーン4から積層ゾーン6までセルAによって実行される(下降)経路の一部分内に配置されたガイド手段12を備えることができる。ガイド手段12は、セル自体の移動(下降)中にセルAの周縁可撓性フラップの少なくとも一部分に接触し、この接触の効果によって前述のフラップ部分を(この例では上方に)曲げるように構成することができる。ガイド手段12は、フラップ部分の弾性復帰(この場合は下向き)が自由に生じ得るように、セルAの移動(下降)を依然として維持しながら接触が終了するように構成することができる。実質的に、ガイド手段12は、セルAの移動(下降)を停止させないが、移動の一部分のためにセルAの周縁可撓性縁部またはフラップの一部分と係合して、摺動接触によるその縁部またはフラップの屈曲を案内し、その後、前述の縁部分の係合を解除し、可撓性縁部またはフラップの弾性復帰を可能にすることができる。
特に、ガイド手段12を通過した後のセルAの可撓性フラップが、弾性戻りにより、非屈曲状態に実質的に戻る非屈曲位置を自由にとり、したがってガイド手段12に対する摺動接触の前にそれ自体の構成を再びとることを可能にする自由ゾーンまたは空きゾーンを画定するように、ガイド手段12を越えて(この例では下方に)配置された少なくとも1つの空洞13を設けることができる。
【0037】
ガイド手段12は、特に、互いに離れて分離された少なくとも2つの接触部分を備えることができる。前述の2つの接触部分は、摺動接触が生じない周縁側面のゾーンによって互いに離れており、互いに分離されている少なくとも2つのゾーンにおいて、セルAの少なくとも1つの周縁側面に摺動接触するように構成することができる。ガイド手段12は、特に、セルAの各側の少なくとも1つの接触部分を備えることができる。
【0038】
ガイド手段12は、解放ゾーン4から積層ゾーン6への移動経路におけるセルAの通過のための開口を少なくとも部分的に画定するように構成することができる。
【0039】
ガイド手段12は、この例のように、セルAの周縁可撓性フラップに少なくとも部分的に接触するように構成された少なくとも1つの接触面を備えることができる。前述の接触面は、特に、通路断面を漸進的に縮小するように、セルAの移動方向(この場合は下向き)に向かって、およびセルAの前述の通路開口の中央領域に向かって傾斜してもよい。
【0040】
接触面は、特に、セルAの周縁可撓性フラップを案内するための摺動ガイド面を画定することができる。
【0041】
摺動ガイド面は、少なくとも1つの傾斜平面を含むことができる。摺動ガイド面は、特に、少なくとも1つの湾曲面を含むことができる。摺動ガイド面は、特に、少なくとも1つの凹面または凸面を含むことができる。摺動ガイド面は、特に、凹部(上流側)を凸部(下流側)から分離する変曲を有する、少なくとも1つの部分的に凹状かつ部分的に凸状の面を備えてもよい。
【0042】
ガイド手段12は、特に、少なくともセルAの第1の周縁側面および第1の側面とは反対側のセルAの少なくとも第2の周縁側面上でセルAの周縁フラップに接触するように構成することができる。
【0043】
ガイド手段12は、特に、セルAの周縁の第1の側面の2つの第1のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第1の接触部分と、セルAの周縁の第2の側面(第1の側面の反対側)の2つの第2のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第2の接触部分とを備えることができる。2つの第1の接触部分は、接触が生じない領域によって互いに離れ、分離することができる。2つの第2の接触部分は、接触が生じない領域によって互いに離れ、分離することができる。
【0044】
ガイド手段12は、特に、セルAの周縁の第3の側面の2つの第3のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第3の接触部分と、セルAの周縁の第4の側面(第1の側面の反対側)の2つの第4のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第4の接触部分とを備えることができる。2つの前述の第3の接触部分は、接触が生じない領域によって互いに離れ、分離することができる。2つの前述の第4の接触部分は、接触が生じない領域によって互いに離れ、分離することができる。
【0045】
ガイド手段12は、この特定の例のように、セルAの4つの側面(この場合、矩形形状)に2×2で摺動接触することによって相互作用するように配置された8つの接触部分を備えることができる。特に、いくつかの接触部分には、傾斜平面形状を有する摺動ガイド面が設けられ、他の接触部分には、湾曲形状、例えば凹状もしくは凸状、または分離変曲を有する部分的に凹状かつ部分的に凸状の摺動ガイド面が設けられることが可能にされ得る。
【0046】
特に、通路開口の第1の側面に配置されたガイド手段12の少なくとも1つまたは2つの接触部分が傾斜平面形状を有し、通路開口の第1の側面とは反対側の第2の側面に配置されたガイド手段12の少なくとも1つまたは2つの接触部分も傾斜平面形状を有することが可能にされ得る。特に、通路開口の第3の側面(第1の側面および第2の側面に対して横断方向)に配置されたガイド手段12の少なくとも1つまたは2つの接触部分が湾曲形状(凹状もしくは凸状、または分離変曲を有する部分的に凹状かつ部分的に凸状)を有し、第3の側面の反対側の、通路開口の第4の側面に配置されたガイド手段12の少なくとも1つまたは2つの接触部分も湾曲形状(凹状もしくは凸状、または分離変曲を有する部分的に凹状かつ部分的に凸状)を有することが可能にされ得る。
【0047】
ガイド手段12は、特に、セルAの2つの対向する周縁側面上でセルAの周縁フラップに接触し、続いてセルAの他の2つの対向する周縁側面上でセルAの周縁フラップに接触するように構成することができる。ガイド手段12は、セルAの2つの対向する周縁側面上で動作するように配置された初期部分(例えば、2対の接触部分)と、セルAの他の2つの対向する周縁側面上で動作するように配置された後続部分(例えば、他の2対の接触部分)とを備えることができ、ガイド手段12の後続部分は、初期部分を(例えば、数ミリメートルまたは10分の数ミリメートル)越えて配置され、「越えて」とは、セルAの移動方向を参照される(この特定の例では、「越えて」とは、「より低い割当量において」を意味する)。特に、ガイド手段12の後続部分は、初期部分が依然としてセルAの周縁フラップと接触しているときにセルAの周縁フラップとの接触を開始するように配置することができる。
【0048】
ガイド手段12は、特に、比較的低い摩擦係数を有する材料から作成されている摺動ガイド面、例えば、摩擦係数を減少させる(また、摺動摩耗抵抗を増加させる)ように適合されている表面硬化処理を施された金属面を含むことができる。
【0049】
解放ゾーン4と積層ゾーン6との間に配置されたセルAの通路開口は、特に、タブBの接触なしの自由な通路を可能にするように適合された少なくとも1つの陥凹部13を含むことができる。各セルAが2つの電極E(カソードおよびアノード)、および、したがって2つのタブB(セルAの2つの対向する側面に)を含むこの特定の例では、セルAの通過開口は、2つのタブBの自由通過に適した2つの陥凹部13を含む。
【0050】
組み立て装置1の機能は、特に、供給方向Fに順に配置される平坦な形状のセルAを解放ゾーン4に供給するステップを含むことができるセルAの組み立て方法を実施する。
【0051】
組み立て方法は、特に、セルが互いに重ね合わされたセルのスタックを形成する積層ゾーン6に向かってセルが移動(下降)を実施するようにするために、セルAが解放ゾーン4に到達したときに、セルAを(例えば、下方に)押すステップを含むことができる。
【0052】
組み立て方法は、特に、ガイド手段12との摺動接触の効果によって、移動中にセルAの周縁可撓性フラップの少なくとも一部分を、その移動とは反対の方向に曲げること(この例では、上向きに曲げること)によって、曲げるステップを含むことができる。組み立て方法は、特に、可撓性フラップの上記部分の弾性復帰が起こり得るように(自由空間または空き空間において)、セルAの動きを引き続き維持しながら、前述の摺動接触を終了させる後続のステップを含むことができる。
【0053】
見て分かるように、セルAの可撓性縁部またはフラップの曲げを引き起こし、セルAの移動を精密に案内し、積層ゾーン6内に形成されているスタック上に正確に位置付けることを可能にする前述の摺動またはスリップ接触は、セルAの少なくとも周縁側面上で、例えば、接触が生じない側部によって互いに離れており、互いに分離されている少なくとも2つのゾーン内で生じ得る。
【0054】
また、ガイド手段12が、積層ゾーン6に向かう連続的な移動の間にセルの通過のための開口を少なくとも部分的に画定することができ、セルAの移動を案内する摺動接触が、セル(A)の移動方向に向かって、かつセルの前述の通過開口の中央ゾーンに向かって傾斜しているガイド手段12の接触面またはスライド面上で生じ得ることも分かった。
【0055】
前述の摺動接触および案内は、セルAの少なくとも1つの第1の周縁側面および第1の側面とは反対側のセルAの少なくとも1つの第2の周縁側面上で生じ得る。前述の摺動接触および案内は、セルAの第1の周縁側面上に配置されている少なくとも2つの第1のゾーン内、および、セルAの第2の周縁側面上に配置されている少なくとも2つの第2のゾーン内で生じ得る。2つの第1のゾーンは、前述の接触が生じない側部によって互いに離れていることができ、互いに分離することができる。2つの第2のゾーンは、接触が生じない側部によって互いに離れていることができ、互いに分離することができる。
【0056】
前述の摺動接触および案内は、セルAの少なくとも第3の周縁側面および第3の側面とは反対側のセルAの少なくとも1つの第4の周縁側面上で生じ得る。前述の摺動接触および案内は、第3の周縁側面上に配置された少なくとも2つの第3のゾーン内、および第4の周縁側面上に配置された少なくとも2つの第4のゾーン内で生じ得る。2つの第3のゾーンは、接触が生じない側部によって互いに離れていることができ、互いに分離することができる。2つの第4のゾーンは、前述の接触が生じない側部によって互いに離れていることができ、互いに分離することができる。
【0057】
組み立て方法は、特に、セルを解放ゾーン4に向かって供給するステップ中、セル自体が、吸引手段を備えた可動コンベア手段によって把持された状態のままにされることを可能にし得る。
【0058】
組み立て方法は、特に、各セルAが解放ゾーン4に到達し(水平に配置され)、形成されているスタック上に位置付けられるまで(垂直な)押し込み力によって(下方に)押されることを可能にし得る。押し込み力(セルAの配置面に直交する)は、特に、並進運動を有する可動推力ユニットを備えた押し込み手段5によって確保することができる。
【0059】
推力ユニットは、この例のように、解放ゾーン4に配置されたセルAを押しながら接触するように構成された(下側)端部を有する少なくとも1つのロッド8を備えることができる。押し込み手段5の移動は、セルAが解放ゾーン4に到達したときに、押し込み手段5が、セルを把持したままにする(吸引)把持手段からセルを分離し、セルAをガイド手段12によって画定される通過開口に向かって、したがって積層ゾーン6に向かって方向付けるように押すことができるように、供給手段2によって操作されるセルAの前進と協調される。図10図15は、ガイド手段12を通過して積層ゾーン6に向かってセルAを導くための押し込み手段5の一連の移動の3つの段階を示す。
【0060】
ガイド手段12は、特にセルAの周縁可撓性フラップと摺動接触するように意図された少なくとも1つのスライド面を含むという事実に起因して、セルの移動を積層ゾーン6に向かって効率的に案内し、積層ゾーン6内に形成されているスタックの端部にセル自体を非常に精密に定置することを可能にし、したがってセルAの正確な重ね合わせ、ひいてはセルAのスタックの正確な形成を保証し、それによって電気エネルギー貯蔵デバイスが製造される。
【0061】
位置付けの精度は、ガイド手段が、互いに分離されて離れたいくつかのガイド部分を備え、各々がスライド面を備え、それによって摺動摩擦が過度でなく、いかなる場合にも、セル自体のスタック上での所望の位置付けを実行するためにセルAの下降を効率的に案内するのに十分であるという点で改善される。
【0062】
位置付けの精度は、ガイド手段が、セルAの2つの対向する側面で動作する少なくとも1つの初期ガイド部分と、セルAの反対側の他の2つの側面で動作し、ガイド部分が動作を開始した後に動作を開始する少なくとも後続ガイド部分とを備えることができ、それによって、セル(A)の位置の整定または調整が、最初に第1の調整方向において行われ、次いで、セルAの位置の整定または調整が、第1の調整方向に対して横断方向(直交)である第2の調整方向において行われるという点でさらに改善される。
【0063】
ガイド手段12は、最初に調整方向において、次いで別の調整方向において動作することによってセルAをセル自体の配置面に対して整列させるように構成することができ、2つの調整方向はそれらの間で、かつ前述の配置面に対して同一平面上にある。
【0064】
押し込み手段5は、セルAをセル自体の配置面に直交する方向に移動させるように構成することができる。
【0065】
セルAを積層ゾーン6に向かって精密に位置付けるように方向付けるガイド手段12の作用はまた、特にセルAの配置面に直交または主に直交する押し込み力で、ガイド手段12によってセルAを(上方から下方に)押す押し込み手段5の作用によって促進される。
【0066】
押し込み手段5は、特に、例えば、セルAの可撓性縁部またはフラップが非屈曲位置において自由に弾性的に戻ることができる(ガイド端の自由空間または間隙を画定するように適合された)ガイド手段12の下にある空洞(複数可)に到達するために、ガイド手段12を通過するまで行程(特に下向き)を実行するように構成することができる。
【0067】
押し込み手段5は、特に、セルAを積層ゾーン6内に形成されているスタックの端部(上部)に運ぶ(下方)移動を実行するように構成することができる。
【0068】
押し込み手段5は、特に、解放ゾーン4から積層ゾーン6への移動においてセルAの加速度を決定する力をセルAに加えるように構成される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2021-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み立て方法であって、
供給方向(F)において順に配置されている平坦な形状のセル(A)を解放ゾーン(4)に供給するステップと、
前記解放ゾーン(4)に到達しているセル(A)を前記解放ゾーン(4)から、前記セル(A)が互いに積み重ねられたセルのスタックを形成する積層ゾーン(6)へと動かすために押すステップとを含み、
前記押すステップ中に、前記セル(A)の周縁可撓性フラップの少なくとも一部分がガイド手段(12)との接触によって曲げられ、次いで押すステップが継続し、前記接触が終了し、以て前記フラップの部分の弾性復帰が生じる、組み立て方法。
【請求項2】
前記セル(A)は、水平配置構成で前記解放ゾーン(4)に到達し、前記解放ゾーンから前記セル(A)が、前記積層ゾーン(6)に向かって下降するように下方に押し下げられ、以て、前記下降中、前記可撓性フラップ部分は、前記ガイド手段(12)との接触によって上方に曲げられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ガイド手段(12)が、前記セル(A)の通過のための開口を少なくとも部分的に画定し、前記接触が、前記セル(A)の移動方向および前記開口の中央領域に向かって傾斜している前記ガイド手段(12)の接触面上で生じる、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記接触が、前記接触が生じない前記側面の一部分によって互いに離れ、互いに分離されている少なくとも2つのゾーン内で前記セル(A)の少なくとも1つの周縁側面上で生じ、特に、前記接触が、前記セル(A)の少なくとも1つの周縁の第1の側面、および、前記第1の側面の反対側の前記セル(A)の少なくとも1つの周縁の第2の側面で生じる、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記接触が、前記周縁の第1の側面に配置された少なくとも2つの第1のゾーンおよび前記周縁の第2の側面に配置された少なくとも2つの第2のゾーン内で生じ、前記2つの第1のゾーンは、前記接触が生じない側面の一部分によって互いに離れ、互いに分離されており、前記2つの第2のゾーンは、互いに離れ、前記接触が生じない側面の一部分によって互いに分離されている、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記接触が、少なくとも前記セルの周縁の第3の側面および少なくとも前記第3の側面の反対側の前記セルの周縁の第4の側面で生じる、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記接触が、前記周縁の第3の側面に配置された少なくとも2つの第3のゾーンおよび前記周縁の第4の側面に配置された少なくとも2つの第4のゾーン内で生じ、前記2つの第3のゾーンは、前記接触が生じない側面の一部分によって互いに離れており、互いに分離されており、前記2つの第4のゾーンは、互いに離れており、前記接触が生じない側面の一部分によって互いに分離されている、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記押すステップ中に、最初に前記セル(A)の前記周縁可撓性フラップの対向する2つの側面が前記ガイド手段(12)の初期ガイド部分に接触し始め、後に、前記セル(A)の前記周縁可撓性フラップの対向する2つの側面が前記ガイド手段(12)の後続ガイド部分に接触し始め、以て、前記セル(A)の位置の整定または調整が、最初に第1の調整方向に、次いで第2の調整方向において行われる、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記積層ゾーン(6)は、垂直方向において前記解放ゾーン(4)の下方に配置され、および/または
前記供給するステップ中、前記セル(A)は、吸引手段を備えた可動コンベヤ手段によって把持されたままであり、および/または
前記セル(A)は、ある配置構成を伴って前記解放ゾーン(4)に到達し、前記解放ゾーンから前記配置構成に直交する押し込み力によって押される、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
特に、請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実施するための組み立て装置(1)であって、
順に配置されている平坦な形状のセル(A)を供給するように構成された供給手段(2)と、
前記供給手段(2)によって供給されるセル(A)が到達する解放ゾーン(4)と、
前記解放ゾーン(4)に到達したセル(A)を積載領域(6)に向かって押すように構成された押し込み手段(5)と、
前記解放ゾーン(4)から入来する前記セル(A)が積層される積層ゾーン(6)と、
前記解放ゾーン(4)から前記積層ゾーン(12)への前記セル(A)の変位の一部分内に配置され、前記セルの移動中に前記セル(A)の周縁可撓性フラップの少なくとも一部分に摺動接触し、前記接触の効果によって前記フラップの前記部分を曲げるように構成されたガイド手段(12)であって、前記ガイド手段(12)は、前記セル(A)の移動が継続している状態で前記接触が終了し、結果、前記セル(A)の前記周縁フラップの部分の弾性復帰が生じ得るように、さらに構成されている、ガイド手段(12)と
を備える、組み立て装置。
【請求項11】
前記ガイド手段(12)が、互いに離れて分離されており、前記接触が生じないゾーンによって互いに離れており、互いに分離された少なくとも2つのゾーン内で前記セル(A)の少なくとも1つの周縁側面において接触するように構成された少なくとも2つの接触部分を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ガイド手段(12)は、前記セル(A)の移動中に前記セル(A)が通過するための開口を少なくとも部分的に画定し、前記ガイド手段(12)は、前記セルの前記可撓性周縁縁部に少なくとも部分的に接触するように構成された接触面を備え、前記接触面は、前記移動方向に向かって、かつ前記開口の中央領域に向かって傾斜している、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記押し込み手段(5)は、少なくとも1つまたは2つのロッド(8)を備えた少なくとも1つの推力ユニットを備え、前記ロッド(8)の各々は、前記解放ゾーン(4)内に配置された前記セル(A)と推力接触するように構成された一端を有し、前記推力ユニットは、特に並進運動によって可動であり、前記推力ユニットは、特に、駆動モータ手段によって可動であり、前記推力ユニットは、特に、前記モータ手段のロータの回転運動を前記推力ユニットの並進運動に変換するように構成された機構(10)によって前記モータ手段に接続されており、前記機構(10)は、特に連結された平行四辺形を含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記ガイド手段(12)が、少なくとも初期ガイド部分と、少なくとも後続ガイド部分とを備え、当該2つのガイド部分は、前記セル(A)の移動中に、前記初期ガイド部分に接触し始める前記セル(A)の前記周縁可撓性フラップの2つの対向する側面が存在し、後に、前記後続ガイド部分に接触し始める前記セル(A)の前記周縁可撓性フラップの2つの対向する側面が存在し、以て、前記セル(A)の位置調整が、最初に第1の調整方向において、次いで第2の調整方向において行われるように構成されている、請求項10~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記ガイド手段(12)は、少なくとも前記セル(A)の周縁の第1の側面上で、および前記第1の側面とは反対側の前記セル(A)の周縁の第2の側面上で、前記セル(A)の前記周縁縁部に接触するように構成されており、および/または
前記ガイド手段(12)は、前記セル(A)の周縁の第1の側面の2つの第1のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第1の接触部分と、前記セル(A)の周縁の第2の側面の2つの第2のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第2の接触部分とを備え、前記2つの第1の接触部分は、接触が生じないゾーンによって互いに離れて分離されており、前記2つの第2の接触部分は、接触が生じないゾーンによって互いに離れて分離されており、および/または
前記ガイド手段(12)は、前記セルの周縁の第3の側面の2つの第3のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第3の接触部分と、前記セルの周縁の第4の側面の2つの第4のゾーンに接触するように構成された少なくとも2つの第4の接触部分とを備え、前記2つの第3の接触部分は、接触が生じないゾーンによって互いに離れて分離されており、前記2つの第4の接触部分は、接触が生じないゾーンによって互いに離れて分離されており、および/または
前記積層ゾーン(6)は、垂直方向において前記解放ゾーン(4)の下方に配置されており、および/または
前記供給手段(2)は、前記セル(A)を把持したままにするための吸引手段を備えた可動コンベヤ手段を備える、請求項10~14のいずれか一項に記載の装置。

【国際調査報告】