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特表2022-524277投与量計量能力を有する電子式息作動型液滴送達システム、吸入トポグラフィ方法、および関連した使用方法
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  • 特表-投与量計量能力を有する電子式息作動型液滴送達システム、吸入トポグラフィ方法、および関連した使用方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-02
(54)【発明の名称】投与量計量能力を有する電子式息作動型液滴送達システム、吸入トポグラフィ方法、および関連した使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 11/00 20060101AFI20220422BHJP
【FI】
A61M11/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021542364
(86)(22)【出願日】2020-01-23
(85)【翻訳文提出日】2021-09-21
(86)【国際出願番号】 US2020014785
(87)【国際公開番号】W WO2020154497
(87)【国際公開日】2020-07-30
(31)【優先権主張番号】62/796,561
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/803,196
(32)【優先日】2019-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/823,335
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/860,086
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/906,652
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
2.TEFLON
(71)【出願人】
【識別番号】518389853
【氏名又は名称】ニューマ・リスパイラトリー・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】ヘブランク,ジョン・エイチ
(72)【発明者】
【氏名】ハンター,チャールズ・エリック
(57)【要約】
組成物が、制御された様式で、ならびに所望の投与量および/または量、例えば、所望の用量域および/または吸入トポグラフィ以内で、吸入により意図したユーザの肺系統に送達される方法、デバイス、およびシステムが提供される。特定の実施形態において、用量域および/または吸入トポグラフィは、例えば、制御された使用中断を提供するため、または所望の治療域を提供するために使用され得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の投与量および/または量を制御するための方法であって、前記方法は、
ユーザ入力に基づいて、コンピューティングシステムにおいて、吸入による前記ユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の所望の投与量または量についての要求を受信するステップと、
前記コンピューティングシステムにおいて、および前記要求を受信するステップに応答して、吸入による前記ユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の前記要求された所望の投与量または量を提供するために吸入送達デバイス動作パラメータを決定するステップと、
前記コンピューティングシステムにおいて、前記決定された吸入送達デバイス動作パラメータに基づいて前記要求された所望の投与量または量を提供するために吸入送達デバイスの活性化および動作のための命令を生成するステップと、
使用時に前記吸入送達デバイスの活性化および動作を提供するために、前記命令を、前記コンピューティングシステムから、前記吸入送達デバイスにおける実行のための吸入送達デバイスの排出機構に伝送し、それにより吸入による前記ユーザの肺系統への送達のための組成物の前記少なくとも1つの作用剤または成分の投与量および/または量を制御するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
所望の投与量または量についての前記要求は、所望の投与計画を達成するために吸入トポグラフィを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記吸入トポグラフィは、使用中断を促進する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記吸入トポグラフィは、経時的に前記投与量または量を徐々に減少させ、それにより使用中断を促進する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記吸入トポグラフィは、初期負荷投与量にある初期ボーラス投与量、続いて低減された投与量にある維持投与量を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記要求は、少なくとも2つの作用剤または成分における独立して選択された投与量および/または量を含み、その結果として、命令が、前記少なくとも2つの作用剤または成分の各々の投与量および/または量を別々に独立して制御するように前記吸入送達デバイスに提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記組成物は、ニコチンを含み、前記方法は、吸入による前記ユーザの肺系統への送達のためのニコチンの投与量または量を制御するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記組成物は、香料をさらに含み、前記要求は、ニコチンおよび前記香料のための独立して選択された投与量および/または量を含み、その結果として、命令が、ニコチンおよび前記香料の各々の投与量および/または量を別々に独立して制御するように前記吸入送達デバイスに提供される、請求項8に記載の方法。
【請求項9】
前記コンピューティングシステムは、ユーザコンピューティングデバイスであり、前記ユーザ入力は、前記ユーザコンピューティングデバイスのユーザインターフェースを介して受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
吸入送達デバイスは、前記コンピューティングシステムを備え、前記ユーザ入力は、前記吸入送達デバイスのユーザインターフェース、ユーザ吸入流量からの入力、またはそれらの組み合わせを介して受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記吸入送達デバイスの前記ユーザインターフェースは、ユーザ入力ボタン、LCDタッチスクリーン、またはそれらの組み合わせを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納するメモリと
を備える、コンピューティングシステムであって、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
ユーザ入力に基づいて、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の所望の投与量または量についての要求を受信することと、
吸入による前記ユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の前記要求された所望の投与量または量を提供するために吸入送達デバイス動作パラメータを決定することと、
前記決定された吸入送達デバイス動作パラメータに基づいて前記要求された所望の投与量または量を提供するために吸入送達デバイスの活性化および動作のための命令を生成することと、
使用時に前記吸入送達デバイスの活性化および動作を提供するために、前記命令を、前記吸入送達デバイスにおける実行のための吸入送達デバイスの排出機構に伝送し、それにより吸入による前記ユーザの肺系統への送達のための組成物の前記少なくとも1つの作用剤または成分の投与量および/または量を制御することと、を行わせる、コンピューティングシステム。
【請求項13】
所望の投与量または量についての前記要求は、所望の投与計画を達成するために吸入トポグラフィを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記吸入トポグラフィは、使用中断を促進する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記吸入トポグラフィは、経時的に前記投与量または量を徐々に減少させ、それにより使用中断を促進する、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記吸入トポグラフィは、初期負荷投与量にある初期ボーラス投与量、続いて低減された投与量にある維持投与量を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記コンピューティングシステムは、ユーザコンピューティングデバイスであり、前記ユーザ入力は、前記ユーザコンピューティングデバイスのユーザインターフェースを介して受信される、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
吸入送達デバイスは、前記コンピューティングシステムを備え、前記ユーザ入力は、前記吸入送達デバイスのユーザインターフェース、ユーザ吸入流量からの入力、またはそれらの組み合わせを介して受信される、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記吸入送達デバイスの前記ユーザインターフェースは、ユーザ入力ボタン、LCDタッチスクリーン、またはそれらの組み合わせを備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
吸入送達デバイスの使用の履歴データを表示する方法であって、前記方法は、
ユーザコンピューティングデバイスにおいて、ユーザインターフェースから、吸入組成物を送達するための吸入送達デバイスの使用と関連付けられた履歴データの要求を受信するステップであって、前記履歴データが、投与された投与回数、投与された用量および量、平均吸入トポグラフィ、ならびにそれらの組み合わせから選択される要素を含む、ステップと、
前記ユーザコンピューティングデバイスから吸入送達デバイスに、前記履歴データの要求を伝送するステップと、
前記ユーザコンピューティングデバイスにおいて、前記吸入送達デバイスから、前記要求した履歴データを受信するステップと、
前記ユーザコンピューティングデバイスにおいて、前記要求した履歴データのレポートをレンダリングおよび表示するためのグラフィックデータを生成するステップと、
前記ユーザコンピューティングデバイスにおいて、前記グラフィックデータをレンダリングするステップと、
前記ユーザコンピューティングデバイスのディスプレイにレポートを表示するステップであって、前記レポートが、前記履歴データを含むグラフィック要素を含む、ステップと
を含む方法。
【請求項21】
吸入送達デバイスの使用の履歴データを表示する前記ステップは、使用中断を促進する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記グラフィックデータをレンダリングするステップは、前記吸入送達デバイスの使用における減少または増加を例証するために経時的な投与量の変化を表示することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記ユーザコンピューティングデバイスにおいて、前記レポートのグラフィック要素の選択を受信するステップと、
前記選択を受信するステップに応答して、前記選択されたグラフィック要素に関連した追加のグラフィックデータを生成するステップと、
前記ユーザコンピューティングデバイスにおいて、前記追加のグラフィックデータをレンダリングするステップと、
前記ユーザコンピューティングデバイスのディスプレイにレポートを表示するステップであって、前記レポートが、前記選択されたグラフィック要素に関連した追加のグラフィックデータを含む、ステップと、をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記レポートは、使用中断に関連した教育情報を含む、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、米国特許法第119(e)条の下、「ELECTRONIC BREATH ACTUATED DROPLET DELIVERY DEVICE WITH DOSE METERING CAPABILITIES AND METHODS OF USE」という表題の、2019年1月24日に出願された米国特許出願第62/796,561号、「ELECTRONIC BREATH ACTUATED DROPLET DELIVERY DEVICE WITH DOSE METERING CAPABILITIES AND METHODS OF USE」という表題の、2019年2月8日に出願された米国特許出願第62/803,196号、「ELECTRONIC BREATH ACTUATED DROPLET DELIVERY DEVICE WITH DOSE METERING CAPABILITIES AND METHODS OF USE」という表題の、2019年3月25日に出願された米国特許出願第62/823,335号、「ELECTRONIC BREATH ACTUATED DROPLET DELIVERY DEVICE WITH DOSE METERING CAPABILITIES,INHALATION TOPOGRAPHY METHODS AND RELATED METHODS OF USE」という表題の、2019年6月11日に出願された米国特許出願第62/860,086号、および「ELECTRONIC BREATH ACTUATED DROPLET DELIVERY DEVICE WITH DOSE METERING CAPABILITIES,INHALATION TOPOGRAPHY METHODS AND RELATED METHODS OF USE」という表題の、2019年9月26日に出願された米国特許出願第62/906,652号の優先権を主張するものであり、それらの内容全体が、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、液滴送達システムおよび関連方法、より詳細には、肺系統への流体の送達のための、投与量計量能力を有する液滴送達システムおよび関連方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]肺系統への薬物の送達のためのエアロゾル発生デバイスの使用は、大きな関心領域である。主な課題は、正確で、一貫した、検証可能な投与量を、肺系統の標的領域への薬物の送達の成功に好適な液滴サイズで送達するデバイスを提供することである。
【0004】
[0004]所望の時間における正しい量の投与量確認、送達、および吸入も重要である。問題は、ユーザが、誤用するとき、または吸入器および送達デバイスから物質を誤って投与するときに浮上する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0005]したがって、好適なサイズ範囲の液滴を、制御可能および確認可能である投与量で送達し、デバイスの正確かつ一貫した使用に関するフィードバックを提供する吸入デバイスが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]本開示の1つの態様において、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の投与量および/または量を制御するための方法が提供される。本方法は、概して、ユーザ入力に基づいて、コンピューティングシステムにおいて、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の所望の投与量または量についての要求を受信するステップと、コンピューティングシステムにおいて、および要求を受信するステップに応答して、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の要求された所望の投与量または量を提供するために吸入送達デバイス動作パラメータを決定するステップと、コンピューティングシステムにおいて、決定された吸入送達デバイス動作パラメータに基づいて、要求された所望の投与量または量を提供するために吸入送達デバイスの活性化および動作のための命令を生成するステップと、使用時に吸入送達デバイスの活性化および動作を提供するために、命令を、コンピューティングシステムから、吸入送達デバイスにおける実行のための吸入送達デバイスの排出機構に伝送し、それにより吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の投与量および/または量を制御するステップと、を含む。
【0007】
[0007]特定の実施形態において、所望の投与量または量についての要求は、所望の投与計画を達成するために吸入トポグラフィを含む。吸入トポグラフィは、使用中断を促進し得る。いくつかの実施形態において、吸入トポグラフィは、経時的に投与量または量を徐々に減少させ、それにより使用中断を促進し得る。他の実施形態において、吸入トポグラフィは、初期負荷投与量にある初期ボーラス投与量、続いて低減された投与量にある維持投与量を含み得る。
【0008】
[0008]特定の実施形態において、要求は、少なくとも2つの作用剤または成分における独立して選択された投与量および/または量を含み、その結果として、命令が、少なくとも2つの作用剤または成分の各々の投与量および/または量を別々に独立して制御するように吸入送達デバイスに提供される。
【0009】
[0009]他の実施形態において、組成物は、ニコチンを含み得、本方法は、吸入によるユーザの肺系統への送達のためのニコチンの投与量または量を制御するステップを含み得る。特定の実施形態において、組成物は、香料をさらに含み得、要求は、ニコチンおよび香料のための独立して選択された投与量および/または量を含み得、その結果として、命令が、ニコチンおよび香料の各々の投与量および/または量を別々に独立して制御するように吸入送達デバイスに提供される。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態において、コンピューティングシステムは、ユーザコンピューティングデバイスであり得、ユーザ入力は、ユーザコンピューティングデバイスのユーザインターフェースを介して受信され得る。他の実施形態において、吸入送達デバイスは、コンピューティングシステムを備え、ユーザ入力は、吸入送達デバイスのユーザインターフェース、ユーザ吸入流量からの入力、またはそれらの組み合わせを介して受信される。吸入送達デバイスのユーザインターフェースは、ユーザ入力ボタン、LCDタッチスクリーン、またはそれらの組み合わせを備え得る。
【0011】
[0011]他の態様において、コンピューティングシステムが提供される。コンピュータシステムは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納するメモリとを備え、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、命令は、1つまたは複数のプロセッサに、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の投与量および/または量を制御するための方法を実施させる。
【0012】
[0012]特定の実施形態において、本方法は、ユーザ入力に基づいて、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の所望の投与量または量についての要求を受信するステップと、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の要求された所望の投与量または量を提供するために吸入送達デバイス動作パラメータを決定するステップと、決定された吸入送達デバイス動作パラメータに基づいて、要求された所望の投与量または量を提供するために吸入送達デバイスの活性化および動作のための命令を生成するステップと、使用時に吸入送達デバイスの活性化および動作を提供するために、命令を、吸入送達デバイスにおける実行のための吸入送達デバイスの排出機構に伝送し、それにより吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の投与量および/または量を制御するステップと、を含む。
【0013】
[0013]さらに他の態様において、吸入送達デバイスの使用の履歴データを表示する方法が提供される。本方法は、概して、ユーザコンピューティングデバイスにおいて、ユーザインターフェースから、吸入組成物を送達するための吸入送達デバイスの使用と関連付けられた履歴データの要求を受信するステップであって、履歴データが、投与された投与回数、投与された用量および量、平均吸入トポグラフィ、ならびにそれらの組み合わせから選択される要素を含む、ステップと、ユーザコンピューティングデバイスから吸入送達デバイスに、履歴データの要求を伝送するステップと、ユーザコンピューティングデバイスにおいて、吸入送達デバイスから、要求した履歴データを受信するステップと、ユーザコンピューティングデバイスにおいて、要求した履歴データのレポートをレンダリングおよび表示するためのグラフィックデータを生成するステップと、ユーザコンピューティングデバイスにおいて、グラフィックデータをレンダリングするステップと、ユーザコンピューティングデバイスのディスプレイにレポートを表示するステップであって、レポートが、履歴データを含むグラフィック要素を含む、ステップと、を含む。
【0014】
[0014]特定の実施形態において、吸入送達デバイスの使用の履歴データを表示するステップは、使用中断を促進する。グラフィックデータをレンダリングするステップは、吸入送達デバイスの使用における減少または増加を例証するために経時的な投与量の変化を表示することをさらに含み得る。
【0015】
[0015]他の実施形態において、本方法は、ユーザコンピューティングデバイスにおいて、レポートのグラフィック要素の選択を受信するステップと、選択を受信するステップに応答して、選択されたグラフィック要素に関連した追加のグラフィックデータを生成するステップと、ユーザコンピューティングデバイスにおいて、追加のグラフィックデータをレンダリングするステップと、ユーザコンピューティングデバイスのディスプレイにレポートを表示するステップであって、レポートが、選択されたグラフィック要素に関連した追加のグラフィックデータを含む、ステップと、をさらに含む。特定の実施形態において、レポートは、使用中断に関連した教育情報を含む。
【0016】
[0016]複数の実施形態が開示されるが、依然として本開示の他の実施形態は、本開示の例証的な実施形態を示し、説明する、以下の詳細な説明から、当業者には明らかになるものとする。認識されるように、本発明は、様々な態様における修正が、すべて本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく可能である。したがって、詳細な説明は、本質的に例証的であり、制限的ではないと見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】[0017]本開示の1つの実施形態による、例となる検査結果処理システムを例証するブロック図である。
図2A】[0018]図1に例証されるような、用量およびトポグラフィ管理システムを通じて提供され得る例示的なユーザインターフェースを示す図である。
図2B図1に例証されるような、用量およびトポグラフィ管理システムを通じて提供され得る例示的なユーザインターフェースを示す図である。
図3】[0019]本開示の1つの実施形態による、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の投与量および/または量を制御するための方法を例証するフローチャートである。
図4A】[0020]本開示の実施形態による、例示的な吸入トポグラフィを例証する図であり、最小閾値吸入流量の前に投薬が発生しない、直線関係を例証する図である。
図4B】本開示の実施形態による、例示的な吸入トポグラフィを例証する図であり、肺系統への送達を促進するための最適吸入範囲と共に、非直線関係を例証する図である。
図4C】本開示の実施形態による、例示的な吸入トポグラフィを例証する図であり、最小投与率と一緒に、最小閾値吸入流量の前に投薬が発生しない直線関係を例証する図である。
図4D】本開示の実施形態による、例示的な吸入トポグラフィを例証する図であり、最小投与率および最大投与率の両方と一緒に、最小閾値吸入流量の前に投薬が発生しない類似の直線関係を例証する図である。
図4E】本開示の実施形態による、例示的な吸入トポグラフィを例証する図であり、吸入速度と共により素早く投与率を上昇させる非直線関係を例証する図である。
図4F】本開示の実施形態による、例示的な吸入トポグラフィを例証する図であり、吸入速度と共により緩徐に投与率を上昇させる非直線関係を例証する図である。
図4G】本開示の実施形態による、例示的な吸入トポグラフィを例証する図であり、吸入速度と共に投与率における段階的な増加を例証する図である。
図5】[0021]図5Aは、本開示の実施形態による、所望の投与率を達成するために排出活性化におけるマイクロストロップの使用を例証し、30%投与率を例証する図である。図5Bは、本開示の実施形態による、所望の投与率を達成するために排出活性化におけるマイクロストロップの使用を例証し、80%投与率を例証する図である。
図6】[0022]本開示の1つの実施形態による、グラフィックデータを要求および表示するための方法を例証するフローチャートである。
図7】[0023]本開示の実施形態を実施する際に使用され得るコンピューティングシステムの例を例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0024]本明細書に明記される本開示の前述および他の目的、特徴、および利点は、添付の図面において例証されるように、それらの発明の概念の特定の実施形態の以下の説明から明白であるものとする。また、図面内で、同様の参照文字は、異なる視点を通じた同じ部分を指す。図面は、本開示の典型的な実施形態を描写するにすぎず、したがって、範囲を限定するものと見なされるべきではない。
【0019】
[0025]これらおよび他のニーズに対処するため、組成物が、制御された様式で、ならびに所望の投与量および/または量で、吸入により意図したユーザの肺系統に送達される方法、デバイス、およびシステムが提供される。特定の態様において、本方法、デバイス、およびシステムは、誤用を防ぐ、濫用を防ぐ、制御された使用中断を提供する、または意図したユーザもしくは他の第三者による他の所望の用量および/もしくは量制御もしくは計量を提供するような様式で、吸入組成物を送達する。
【0020】
[0026]特定の態様において、本方法、デバイス、およびシステムは、ぜんそく/COPDおよび腫瘍学のための処方薬、治療用医療マリファナを含む大麻剤、ならびにニコチン剤を含む、吸入組成物のより効果的な使用を通じて人の健康を改善することができる。特定の実施形態において、本方法、デバイス、およびシステムは、ユーザが改善された使用制御および吸入トポグラフィを有し得るように、制御された投薬および投与を可能にしながら、副作用の低減を伴った吸入組成物の送達を提供する。特定の実施形態において、そのような改善された使用制御および吸入トポグラフィは、様々な吸入組成物、例えば、ニコチン、制御薬物などの中断努力を促進し得る。
【0021】
[0027]特定の態様において、本方法、デバイス、およびシステムは、制御された用量および/または量での、例えば、所望の用量域および/または吸入トポグラフィ内での、吸入による意図したユーザの肺系統への組成物の送達を可能にする。特定の実施形態において、本方法、デバイス、およびシステムは、制御された用量または量計量により、所望の用量または量の送達を達成する。特定の実施形態において、用量域および/または吸入トポグラフィは、例えば、制御された使用中断を提供するため、または所望の治療域を提供するために使用され得る。
【0022】
[0028]制限されることなく、特定の態様において、用量および/または量計量は、所望の吸入トポグラフィを提供し得る。本明細書で使用される場合、吸入トポグラフィは、吸入流量と投与される投与量/量との関係を指す。吸入トポグラフィは、任意の所望の関係、例えば、ゼロ次(すなわち、最小閾値流量が達成されると、流量の変化に伴って、投与される投与量/量の変化がない)、直線、非直線などであり得る。特定の実施形態において、所望の投与計画はまた、投与されるべき特定の投与量(例えば、初期投与量、維持投与量、朝の投与量、夜の投与量、追加の投与量、「ストレス使用」投与量など)に基づいて選択される2つ以上の吸入トポグラフィを要求し得る。
【0023】
[0029]非限定的な例として、特定の実施形態において、吸入トポグラフィは、所望の治療用量域を維持するため、または制御された使用中断を提供するため、初期ボーラス投与量および/または量、続いて維持用量および/または量を含み得る。他の実施形態において、吸入トポグラフィは、時刻または使用のトリガ(例えば、朝の使用、昼間の使用、夜間の使用、「ストレス使用」など)に基づいた投与量/量の投与率における変動を含み得る。本明細書にさらに詳細に説明されるように、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、誤用を防ぐ、濫用を防ぐ、制御された使用中断を提供する、または意図したユーザもしくは他の第三者による他の所望の用量および/もしくは量制御もしくは計量を提供するように、制御された様式で用量および/または量計量を固有に可能にする。
【0024】
[0030]当業者によって認識されるように、所望の治療域を含む所望の投薬または投与は、送達されるべき組成物、および、年齢、体重、性別、健康などの意図したユーザの属性に依存する。非限定的な例として、投薬または投与は、作用剤のμg/対象者体重のkgに基づき得、所望の場合、意図した対象者の特定の薬物動態に基づいて精緻化され得る。
【0025】
[0031]本明細書で論じられる方法、デバイス、およびシステムと関連して、適正かつ反復可能な高い割合の液滴が、使用中、対象者の気道内の所望の場所、例えば口腔、喉、および/または肺胞気道内などに送達されるように規定の吸入量を送達することができる吸入送達デバイスおよびシステムが開示される。吸入送達デバイスおよびシステムは、部分的には、投与の計量を提供すること、ならびに所望の吸入トポグラフィおよび投薬計画を提供することによって、現在利用可能な吸入デバイスおよびベープの制限を克服する。
【0026】
[0032]特定の実施形態において、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、1つもしくは複数の活性剤または活性剤の組み合わせを含む任意の好適な組成物をユーザの肺系統に送達するために使用され得る。一般的に理解されるように、活性剤は、ユーザに投与されるとユーザに生物学的効果を及ぼし得る任意の化合物または薬物である。本開示の文脈において、そのような投与は、吸入を介する。
【0027】
[0033]本開示の特定の態様において、投与されるべき組成物は、単一の組成物としてまたは投与時の結合のための別個の組成物として一緒に製剤される、1つまたは複数の添加剤、香料、または他の賦形剤と組み合わせた1つまたは複数の活性剤を含み得る。本明細書にさらに詳細に説明されるように、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、全体としての組成物の、1つまたは複数の活性剤の、1つまたは複数の添加剤、香料、または他の賦形剤の、用量および/または量の制御および計量を提供するために使用され得、計量は、組成物全体のために同時制御される、成分ごとに独立して制御される、または成分の用量および/もしくは量の制御の任意の所望の割り当て、ならびにそれらの組み合わせである。
【0028】
[0034]例えば、本方法、デバイス、およびシステムは、小分子および大分子など、治療剤を含む組成物を送達するために使用され得る。特定の実施形態において、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、ニコチンおよびその塩、オピオイド鎮痛薬、精神刺激薬、カンナビノイドアゴニスト、ドパミンアゴニスト、ステロイド、および鎮静催眠薬などの、乱用または過剰摂取の可能性を有する活性剤を含む組成物を、医師または薬局からの指示によってのみ可能になる制御された様式で、意図したユーザの肺系統に吸入により送達するために使用され得る。特定の実施形態において、組成物は、要望通りに、添加剤、香料、および他の賦形剤を含み得る。ここでも、そのような添加剤、香料、および他の賦形剤は、単一の組成物として、または投与時の結合のための別個の組成物として、活性剤と一緒に製剤され得る。
【0029】
[0035]いくつかの実施形態において、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、例えば、水-ニコチン共沸混合物を含む、ニコチンまたはその塩を含む組成物を送達するために使用され得る。限定的な例として、ニコチンまたはその塩は、化学名S-3-(1-メチル-2-ピロリジニル)ピリジンを有する自然発生アルカロイド化合物であり得、これは、自然界から単離および純化され得るか、または任意の様式で合成的に生産され得るか、または、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩もしくは重硫酸塩、リン酸塩もしくは酸性リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩もしくは酸性クエン酸塩、酒石酸塩もしくは重酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ピルビン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、樟脳酸塩、およびパモ酸塩など、薬理上許容される陰イオンを含有する、その発生する塩のうちのいずれかであり得る。他の実施形態において、組成物は、ニコチンに類似した薬物療法的特性を呈する、ニコチンの任意の薬理上許容される派生物、代謝物、または類似物をさらに含み得る。そのような派生物および代謝物は、当該技術分野において知られており、コチニン、ノルコチニン、ノルニコチン、ニコチンN-オキシド、コチニンN-オキシド、3-ヒドロキシコチニン、および5-ヒドロキシコチニン、またはそれらの薬学的に許容される塩を含む。
【0030】
[0036]特定の実施形態において、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、大麻から単離または派生され得る1つまたは複数の活性剤を含む組成物を送達するために使用され得る。例えば、作用剤は、天然または合成カンナビノイド、例えば、THC(テトラヒドロカンナビノール)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、CBD(カンナビジオール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBN(カンナビノール)、CBG(カンナビゲロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲロールモノメチルエーテル)、CBE(カンナビエルソイン)、CBT(カンナビシトラン)、およびそれらの様々な組み合わせであり得る。他の実施形態において、作用剤は、カンナビノイド受容体1型(CB1)、カンナビノイド受容体2型2(CB2)、またはそれらの組み合わせを結合するリガンドであり得る。特定の実施形態において、作用剤は、THC、CBD、またはそれらの組み合わせを含み得る。例として、作用剤は、95%THC、98%THC、99%THC、95%CBD、98%CBD、99%CBDなどを含み得る。
【0031】
[0037]特定の態様において、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、例えば、オピオイド鎮痛薬、精神刺激薬、カンナビノイドアゴニスト、ドパミンアゴニスト、ステロイド、および鎮静催眠薬を含む、乱用の可能性を有する1つまたは複数の活性剤を含む組成物を送達するために使用され得る。非限定的な例として、オピオイド鎮痛薬は、モルヒネ、ヘロイン、ヒドロモルフォン、オキシモルフォン、ブプレノルフィン、レボルファノール、ブトルファノール、コデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、オキシコドン、メペリジン、メタドン、ナルブルフィン(nalbulphine)、アヘン、ペンタゾシン、プロポキシフェン、ならびにそれほど広く用いられていない化合物、例えば、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、クロニタゼン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メプタジノール、メタゾシン、メトポン、ミロフィン(myrophine)、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルピパノン、パプブレツム(papvretum)、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、プロピラム、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、ならびにそれらの塩および混合物を含むが、これらに限定されない。
【0032】
[0038]他の実施形態において、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、対象者の肺系統に治療剤を送達することによって、様々な病気、障害、および病態を治療するために使用され得る。この点に関して、本方法、デバイス、およびシステムは、肺系統へ局所的に、および身体へ全身的に送達するために使用され得る。特定の実施形態において、治療剤は、てんかん、けいれん、および他の病態の治療のためのTHC、CBD、または他のカンナビノイドを含み得る。
【0033】
[0039]本開示の特定の態様によると、所望の吸入トポグラフィまたは治療用量域を達成するための制御された用量は、意図したユーザに送達される特定の組成物および治療剤に応じて変化し得、個々のユーザの年齢、体重、および反応によっても変化することになる。
【0034】
[0040]好適な投薬計画は、そのような因子を十分に考慮した上で当業者によって選択され得る。一般に、1日当たりの用量は、1日約1μg/kg~約150mg/kgの範囲に及び得る。特定の実施形態において、1日当たりの投与量範囲は、1日約5μg/kg~約100mg/kg、1日約8μg/kg~約90mg/kg、1日約8μg/kg~約10mg/kgなどの範囲に及び得る。所望の投薬計画および吸入トポグラフィを選択することにおいて、投薬は、より低い投与量で開始され、必要に応じて、ユーザの全体反応に応じて単一投与または分割投与のいずれかとして、増加され得る。代替的に、場合によっては、より大きい初期ボーラス投与量に続いてより小さい維持投与量を投与することが所望され得る。一部の症例においては、当業者には明白であるように、本明細書に開示される範囲外の組成物の用量を使用することが必要な場合がある。さらには、当業者は、個々のユーザ反応と連動して、いつどのように投薬を中止、調整、または終了するかを知っているということに留意されたい。
【0035】
[0041]非限定的な例として、本開示のデバイスおよびシステムは、所望の投与量および/または量を達成するために、所望の増分、例えば、5マイクログラム、10マイクログラム、15マイクログラム、20マイクログラム、25マイクログラム、30マイクログラム、35マイクログラム、40マイクログラム、45マイクログラム、50マイクログラムなどの増分で、投与量および/または量計量を提供するように構成され得る。例えば、そのような増分投薬は、吸入ごとに、例えば、1~1000、10~500、20~100などのマイクログラム投与量(例えば、10マイクログラム増分で)の所望の用量を達成するために使用され得る。本明細書にさらに詳細に説明されるように、本開示のデバイスおよびシステムは、指定の持続時間にわたる排出機構の活性化を通じて所望の投薬増分を提供し得る。
【0036】
[0042]1つの実施形態において、組成物は、単一の1日1回の投与量として投与され得る。別の実施形態において、組成物は、1日を通して分割された投与量として投与され得る。明らかであるように、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、例えば、所望の用量および/または吸入トポグラフィを提供するために、1日を通して分割された投与量の投与を制御された様式で提供するための効率的な機構を提供する。
【0037】
[0043]本開示の特定の態様は、ユーザの肺系統への吸入組成物の送達のためのシステムに関する。いくつかの実施形態において、本システムは、任意選択的に、1つまたは複数のコンピューティングデバイス(例えば、ワイヤレス通信デバイス、サーバ、パーソナルコンピュータなど)とインターフェース接続し得る、またはこれと通信し得る、投与量計量能力を有する1つまたは複数の吸入送達デバイスを含み得る。いくつかの実施形態において、本開示のシステムは、1つまたは複数の吸入送達デバイスおよび1つまたは複数の通信デバイスを含み、吸入送達デバイスのうちの1つまたは複数は、コンピューティングデバイスのうちの1つまたは複数とインターフェース接続されるか、またはこれと通信状態にある。本開示のシステムは、投薬精度、投薬信頼性、およびユーザへの送達を改善することによって、現在の吸入送達システムに勝る著しい改善を提供する。特定の実施形態において、本開示のシステムは、投与量計量および順守を強化するように設計された完全に統合された監視能力を含む。
【0038】
[0044]特定の実施形態において、本デバイスおよびシステムは、ユーザの肺系統内の様々な部位、例えば、口腔、喉、肺胞気道などに液滴を送達するように構成され得る。例として、肺胞気道内の堆積のためには、1~6μmの範囲にある空気動力学的直径を有する液滴が最適であり、約4μm未満の液滴は、肺の肺胞領域により効率的に到達することが示されているが、約6μmを超えるより大きい液滴は、口腔内、舌の上に堆積されるか、または、喉にぶつかり、気管支通路を被覆する。肺の中へより深く浸透する、例えば約1μm未満の、より小さい液滴は、吐き出される傾向を有する。しかしながら、特定の作用剤および用途では、深肺内の素早い吸収のための1μmよりも小さい液滴が望ましい場合があり、例えば、深肺へのニコチンおよび関連薬物の送達のために、4μm未満、2μm未満、および1μm未満の液滴を利用することが所望され得る。
【0039】
[0045]特定の実施形態において、本デバイスおよびシステムは、制御可能な規定の液滴サイズ範囲の液滴を送達するように構成され得る。例として、液滴サイズ範囲は、約4μm未満、約3μm未満、約2.5μm未満、約2μm未満、約0.7μm~約4μm、約0.7μm~約3μm、約0.7μm~約2.5μm、約0.7μm~約2.0μm、約0.7μm~約1.5μm、約0.7μm~約1.0μmなどの呼吸可能な範囲にある排出液滴の、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、約50%~約90%、約60%~約90%、約70%~約90%などを含む。
【0040】
[0046]本開示の特定の実施形態は、本明細書にさらに詳細に説明されるように、ユーザの肺系統内の複数の部位、例えば、口腔(舌を含む)および肺胞気道を標的とするように構成され得る。本明細書にさらに詳細に説明されるように、本開示のデバイスおよびシステムは、制御された液滴サイズの液滴の排出を通じて肺系統内の特定の部位に液滴を送達し得る。
【0041】
[0047]他の実施形態において、本デバイスおよびシステムは、互いに対して複数の直径を有する液滴が気道内の複数の領域(口腔、舌、喉、上方気道、下方気道、深肺など)を標的とするように、互いに対して1つまたは複数の直径を有する液滴を送達するように構成され得る。例として、液滴直径は、約0.7μm~約200μm、約0.7μm~約100μm、約0.7μm~約60μm、約0.7μm~約40μm、約0.7μm~約20μm、約0.7μm~約5μm、約0.7μm~約4.7μm、約0.7μm~約4μm、約0.7μm~約3.0μm、約0.7μm~約2.5μm、約0.7μm~約2.0μm、約0.7μm~約1.5μm、約0.7μm~約1.0μm、約5μm~約20μm、約5μm~約10μm、およびそれらの組み合わせに及び得る。特定の実施形態において、液滴の少なくとも一部分は、呼吸可能な範囲にある直径を有する一方、他の液滴は、非呼吸性の場所を標的とするように他のサイズにある(例えば、約5μmよりも大きい)直径を有し得る。この点に関して、例証的な排出液滴流は、呼吸可能な範囲にある液滴の50%~70%(約5μm未満)、および呼吸可能な範囲の30%~50%外側(約5μm~約10μm、約5μm~約20μmなど)を有し得る。
【0042】
[0048]本開示の他の態様において、本開示のデバイスおよびシステムを使用したユーザの肺系統への送達のための液滴の排出流を生成するための方法が提供される。
【0043】
[0049]本明細書にさらに詳細に説明されるように、特定の実施形態において、本開示の吸入送達デバイスは、ハウジング、1つまたは複数の流体リザーバ、1つまたは複数の液滴排出機構、および所望の投薬増分を提供するようにプログラムされ得るプロセッサを有するコントローラを含み得る。例えば、プロセッサは、所望の投薬増分するために液滴を排出するように指定の持続期間にわたって排出機構を活性化し得る。プロセッサは、任意の好適な様式でプログラムされ得る。特定の実施形態において、プロセッサは、他のデバイス構成要素(本明細書にさらに詳細に説明されるような)から命令を「読み出す」ことによってプログラムされ得る、マイクロプロセッサは、工場、薬局、または診療所でハードプログラムされ得る、プロセッサは、外部デバイス(例えば、スマートデバイスまたは他のポータブルワイヤレスデバイス)からワイヤレスインターフェースを介してプログラムされ得る、マイクロプロセッサは、「クラウドベース」の命令からワイヤレスでプログラムされ得る、などである。
【0044】
[0050]特定の態様において、本開示の吸入送達デバイスは、1つまたは複数のコンピューティングデバイス(例えば、スマートデバイスまたは他のポータブルワイヤレスデバイスなどのワイヤレス通信デバイス、サーバ、パーソナルコンピュータなど)とインターフェース接続するか、またはこれと通信し得る。そのような実施形態において、ユーザは、所望の投与量および/または量レベルを設定するために、ソフトウェアまたは他のアプリケーション(例えば、スマートフォン上のアプリ)とインターフェース接続し得る。特定の実施形態において、ユーザは、例えば、時刻に応じて、異なる投与量レベルを設定し得る(例えば、職場では低い投与量、夜または週末は高い投与量)。さらに、ユーザは、異なる作用剤および/または成分のために異なる投与量および/または量レベルを設定し得る。さらに他の実施形態において、デバイスが、1時間当たり、1日当たり、1か月当たりなど、特定の投与回数のみを分注し得るように、予め設定された投与量限界が、デバイス内、例えば、コントローラ、排出機構、リザーバ/アンプルなどにプログラムされ得る。そのような特徴は、不正および/または乱用抑止対策を提供し得る。
【0045】
[0051]本開示の前述および他の態様は、図面を参照してさらに詳細に論じられる。図1は、本開示の1つの実装形態による、例となる吸入送達システム100を例証するブロック図である。しかしながら、図1に例証される実施形態は、例証の目的にすぎず、本開示の範囲を制限しない。例えば、吸入送達デバイスは、用量およびトポグラフィ管理システムを備え得、また様々なユーザインターフェースを含み得る(実施形態は示されない)。
【0046】
[0052]一般に、システム100は、用量およびトポグラフィ管理システム102ならびに任意選択の変換層122を含むユーザコンピューティングデバイス122を含む。用量およびトポグラフィ管理システム102は、1つまたは複数のインターフェース接続された吸入送達デバイス104からの使用法、用量およびデバイスメトリック、ならびに他のユーザ情報の検索を促進し、検索したデータおよび情報を格納し、吸入送達デバイス104動作パラメータを決定し、吸入送達デバイス104の活性化および動作のための命令を生成し、用量制御、使用法および吸入トポグラフィデータ、ならびに関連情報を生成して、ユーザインターフェース、ウェブサイト、または他のアプリケーションAPI124などを通じてユーザに提示する。用量およびトポグラフィ管理システム102はまた、コンピューティングデバイス122のAPI124を介したユーザからの入力に応答して、吸入送達デバイス104にデータおよび命令を返し得る。
【0047】
[0053]用量およびトポグラフィ管理システム102は、様々な方式で実装され得るが、一般的には、ユーザコンピューティングデバイス122の1つまたは複数のプロセッサを介して実行可能な、プログラミング命令およびコードを含むソフトウェアモジュールを含み得る。
【0048】
[0054]データおよび情報は、用量およびトポグラフィ管理システム102によって1つまたは複数の吸入送達デバイス104から獲得され、1つまたは複数の吸入送達デバイス104に提供され得る。一般に、吸入送達デバイス104は、様々な形態をとり、例えば、ブルートゥース(登録商標)、WiFi、セルラなどの様々な様式で用量およびトポグラフィ管理システムへ通信し得る。しかし、一般に、吸入送達デバイス104は、ユーザデータおよびユーザ情報を用量およびトポグラフィ管理システム102に提供するために、ユーザコンピューティングデバイスと通信し、用量およびトポグラフィ管理システム102は、ユーザコンピューティングデバイス122を介したユーザからの入力に応答して、吸入送達デバイス104にデータおよび命令を返すことができる。任意の好適なワイヤレス通信様式、例えば、ワイヤレス通信チップ/送受信機、ブルートゥース(登録商標)チップ、WiFiチップ、セルラチップなどが使用され得る。
【0049】
[0055]データは様々な形式で、様々なプロトコルを使用して収集され得るため、本開示の特定の実装形態は、吸入送達デバイス104とユーザコンピューティングデバイス122の用量およびトポグラフィ管理システム102との間の通信を促進するように構成される任意選択の変換層112を含み得る。特定の実装形態において、変換層112は、吸入送達デバイス104のうちの1つまたは複数からのデータを通信および受信するように、ならびに受信したデータを、用量およびトポグラフィ管理システム102による格納および使用のための標準化形式へ変換するように構成される1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含み得る。特定の実装形態において、変換層112は、Representational State Transfer(REST)ベースのアーキテクチャを使用して実装され得る。他の実装形態において、変換層112は、代わりに、1つまたは複数のリモートプロシージャコール(RPC)、ウェブサービス(SOAPまたはWSDLなど)、またはコンピューティングデバイス間および/もしくはソフトウェアモジュール間の通信を促進するための他の手法を使用して実装され得る。
【0050】
[0056]用量およびトポグラフィ管理システム102は、1つもしくは複数のデータベースもしくは類似のデータストアを含み得るか、またはこれに通信可能に結合され得るか、または別途これへのアクセスを有し得る。そのようなデータストアは、一般的に、用量およびトポグラフィ管理システム102による使用のための情報を格納するために使用される。例えば、システム100は、ユーザ情報データストア114、吸入流量/用量関係データストア116、物理的特性データストア118、および使用中断プラットフォームデータストア120の各々を含む。
【0051】
[0057]ユーザ情報データストア114には、システム100のユーザに関する情報が取り込まれ得る。そのような情報は、制限なしに、システムのユーザのログイン証明書およびコンタクト情報を含み得る。ユーザ情報データストア114内に含まれる情報は、格納されたデータが、研究室または臨床ユーザまたは患者に対応するかによって様々であり得る。吸入流量/用量関係データストア116は、例えば、投与の持続期間などを提供するために、内部デバイスセンサからの読み出しに基づいた吸入流量と用量率との間の1つまたは複数の直線または非直線関係を含み得る。同様に、物理的特性データストア118は、投与される投与量、残っている投与量、濃度などの計算を支援するために、組成物の物理的特性を提供し得る。使用中断プラットフォームデータストア120は、所望の使用中断プロファイル要求のための好ましい投薬計画、および/または使用中断に関連したコンテンツを提供し得る。そのようなコンテンツは、教育的な情報または他の情報をユーザに伝達するために使用され得るテキスト、画像、動画、オーディオ、または任意の他の類似のコンテンツを含み得る。
【0052】
[0058]図1では別個のデータオブジェクトとして例証されるが、データストア114~120は、より多くのまたはより少ないデータオブジェクトとして実装されてもよく、その結果、図1に例証される実装形態は、単に非限定的な例であることを目的とする。例えば、より多くのまたはより少ないデータソースが、用量およびトポグラフィ管理システム102による使用のためのデータを格納するために使用され得、特定のタイプのデータが、任意の数のデータソースにわたって、格納され得るか、または別途分散され得る。特定の実装形態において、複数のデータストアが、冗長性、改善されたアクセス可能性、または同様の利益を提供するために、同じデータを格納するために使用され得る。さらには、ユーザ情報、データストア、およびコンテンツは、用量およびトポグラフィ管理システム102に格納され、またこれによってアクセス可能であり得るデータの特定の例として提供されるが、本開示の他の実装形態は、システム100のユーザにとって有益であり得る他のデータの格納、保守、および検索を含み得るということを理解されたい。
【0053】
[0059]データストア114~120は、システム102を実装するために使用され得るデータベースまたは他のデータオブジェクトの例にすぎないということも理解されたい。例えば、上で論じられるユーザ、データ、およびコンテンツに加えて、追加のデータオブジェクトが、システムの他の機能を促進するために実装され得る。他の実施形態において、より少ないデータソースが利用され得る。
【0054】
[0060]先に記載されるように、ユーザコンピューティングデバイス122は、制限なしに、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、または任意の他の類似のコンピューティングデバイスを含む、いくつかのコンピューティングデバイスのうちのいずれかであり得る。特定の実装形態において、ユーザは、アプリケーション、ブラウザ、またはコンピューティングデバイス122上で実行される類似のソフトウェアを通じて、用量およびトポグラフィ管理システム102にアクセスし、また場合によっては、吸入送達デバイス104への高速かつ容易なアクセスを提供するモバイルデバイスであり得る。
【0055】
[0061]特定の態様において、吸入送達デバイス104は、所望のパラメータに従って、例えば、所望の用量および/または量を達成するために圧電性の活性化の持続期間に基づくなど、排出機構のタイミングおよび活性化を確実にするようにプログラムされ得るプロセッサ106を含む。プロセッサ106は、工場においてプログラムされ得るか、またはプロセッサ106は、本明細書に説明されるように、吸入制御デバイス104またはユーザコンピューティングデバイス122を介してユーザ入力からの命令を受信し得る。投与量集計およびロックアウトもまた、マイクロプロセッサ内にプログラムされ得るか、または吸入送達デバイスもしくはユーザコンピューティングデバイスからのユーザ命令によって提供され得る。
【0056】
[0062]特定の実施形態において、吸入送達デバイス104は、各排出イベントの日時、ならびに、ユーザ監視ならびにリザーバ使用監視を促進するために投与量吸入中のユーザの吸入流量を記録するために、メモリ108を含むか、またはこれとインターフェース接続する。図1では吸入送達デバイス104に搭載されるものとして例証されるが、吸入送達デバイス104は、代替的に、例えば、ユーザコンピューティングデバイス内に位置するリモートメモリストアと通信し得る(図示せず)。
【0057】
[0063]用量およびトポグラフィ管理システム102とユーザコンピューティングデバイス122との間の通信は、1つまたは複数のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)124を通じて促進され得る。1つの例となる実装形態において、そのようなAPIは、用量およびトポグラフィ管理システム102とユーザコンピューティングデバイス122との間のデータの伝送のために、JavaScript Object Notation(JSON)または類似の規格に依拠し得るが、用量およびトポグラフィ管理システム102とユーザコンピューティングデバイス122との間の通信は、現在知られている、または今後開発されるいくつかの通信プロトコルのうちのいずれかを使用して発生し得るということを理解されたい。
【0058】
[0064]API124は、用量およびトポグラフィ管理システム102、吸入送達デバイス104、およびユーザコンピューティングデバイス122の間の相互作用を促進するために様々な機能をサポートし得る。以下の例は、API124に含まれ得る機能およびサブルーチンの例証にすぎず、制限として見なされるべきではない。
【0059】
[0065]1つの態様において、ユーザは、ユーザ名、パスワード、多因子認証コード、生体情報(例えば、顔スキャン、指紋)、または任意の他の同様の識別情報のうちの1つまたは複数を含み得る、適切な証明書を提供することによって、用量およびトポグラフィ管理システム102へログインすることができる。
【0060】
[0066]ユーザ認証はまた、吸入送達デバイス104を介した認証を含み得る。この点に関して、吸入送達デバイス104は、活性化、ロック/アンロック、およびユーザ証明書をさらに認証するための用量およびトポグラフィ管理システム102との相互作用に関連して、様々な生体セキュリティ構成要素、例えば、指紋スキャナを含み得る。特定の実施形態において、吸入送達デバイス104は、用量およびトポグラフィ管理システム102を介して、1つまたは複数のユーザコンピューティングデバイス122とペアリングされ得る。例えば、吸入送達デバイス102は、様々な生体情報(例えば、指紋)により、ユーザによって開始および/または活性化され得る。開始時、吸入送達デバイス104は、ユーザコンピューティングデバイス122上のアプリケーションとペアリングするためにワイヤレス通信ネットワーク(例えば、ブルートゥース(登録商標)、WiFi、セルラなど)を介してユーザコンピューティングデバイス122と通信し得る。一旦ペアリングされると、用量およびトポグラフィ管理システム102は、吸入送達デバイス104とユーザコンピューティングデバイス122との間のさらなる相互作用を促進することができる。
【0061】
[0067]API124は、ユーザ認証を促進するために使用され得る。そのような側面は、ユーザによって提供されるログインおよびパスワード情報を検証することによってなど、ユーザに権限を与えるための機能性を含み得る。API124は、ユーザの登録および事前登録をさらにサポートし得、後者は、テキストメッセージ、電話、または他の通信方法によってユーザに伝送され得る確認番号または同様の検証トークンの伝送および検証を含む。
【0062】
[0068]他の態様において、本開示は、例えば、THCおよび/またはCBDを含むカンナビノイド組成物、またはニコチン組成物などの本開示の様々な組成物のための所望の吸入トポグラフィを達成するために、制御された投与量および/または量計量を促進する方法、デバイス、およびシステムに関する。
【0063】
[0069]本開示の他の実施形態において、ユーザは、所望の吸入トポグラフィおよび/または治療域を達成するために、自分の内部状態または感覚の自己監視に基づいて投与量/量レベルを微調整し得る。特定の実施形態において、投与量/量調整は、制御された中断努力を支援するために総用量制限を含み得る。例えば、単位時間当たりの総用量制限は、投与量計量を維持しながら、制御された、段階的に減少した総用量を可能にし、それにより総用量制限を下回る所望の用量レベルを達成するように設定され得る。
【0064】
[0070]理論により制限されることは意図しないが、本開示の特定の態様において、THCおよび/またはCBDを含むカンナビノイドなどの本開示の作用剤の効果的な投与のために標的域が存在する。例えば、あまりにも少ない量の投与は、効果的な痛みの軽減を提供せず、あまりに多すぎれば、望ましくない精神作用効果を引き起こし得るか、または患者に体調不良をもたらし得る。同様に、ニコチン投薬では、特に中断努力中に、最小の副作用で所望の結果を提供するために、ユーザの所望の投薬の標的域がしばしば存在する。多くの調剤のように、効果的な投与は、所望の血液レベルを確立するためにより大きい初期ボーラス投与量、続いて、血液内で所望のレベルを維持するために後続のより小さい投与量を必要とし得る。本開示の方法、デバイス、およびシステムは、投与の標的域を達成するために、制御された投与量および/または量計量を可能にする。
【0065】
[0071]そのような作用剤では、効果的な投薬は、しばしば、患者の自らの認知および経験によって最も正確に監視および規制される。例えば、これは、初めに1または複数回の長く深い吸入をし、典型的にはその後、満足のいく用量レベルに到達するようにより短くより緩徐な吸入が続く常用者によって実証され得る。より短くより緩徐な吸入は、より少ない量の薬物がユーザに到達することを結果としてもたらす。
【0066】
[0072]API124は、吸入送達デバイス104の高度な機能性をさらに促進し得る。例えば、図2Aに例証されるように、API124は、独立して制御され計量された活性剤(例えばニコチン)および香料レベルを容易に調整および選択するためにユーザインターフェースを提供し得る。用量および量レベルは、任意の好適な様式で、例えば、増分(10増分の指定の選択、20増分の指定の選択、40増分の指定の選択、50増分の指定の選択など)、作用剤/成分の指定の濃度、作用剤/成分指定の重量などによって選択され得る。要求された用量および/または量レベルに関するAPI124への入力に基づいて、用量およびトポグラフィ管理システム102は、次いで、吸入送達デバイス104とインターフェース接続し、吸入送達デバイス104に命令を提供して、それに応じて組成物の送達を調整し得る。代替的に、吸入送達デバイス104は、吸入送達デバイス104から投与量および/または量計量を制御するために用量/量調整インターフェースを含み得る。そのようなインターフェースは、例えば、トグルボタン、LCDタッチスクリーン、声認識、または当該技術分野において知られている任意の他の好適な機構を含み得る。
【0067】
[0073]API124は、投与量および量計量を促進するためにさらに追加の高度なユーザインターフェースおよび機能性を提供し得る。例えば、図2Bを参照すると、複数の予めプログラムされたおよび/またはカスタマイズ可能な使用モードが、提供され、またユーザによって選択可能であり得る。特定の実施形態において、そのような使用モードは、特定の環境、用途、時刻などに合わせられた様々な用量および/または量計量を提供し得る。非限定的な例として、使用モードは、日中、ソーシャル、夜、ステルス、カスタムなどを含み得る。各使用モードは、差別化された作用剤(例えば、ニコチン、THC、CBDなど)および添加剤/香料レベルで構成され得る。制限されることは意図しないが、ステルスモードは、知覚可能なベープ「煙」またはエアロゾルが生成されないように作用剤(例えば、ニコチン、THC、CBDなど)および香料のために独立した投与量/量調整を可能にするように構成され得る。日中モードは、より高い投与量の作用剤(例えば、ニコチン、THC、CBDなど)を提供するように構成され得る一方、夜モードは、より低い投与量の作用剤を提供するように構成され得、またはその逆も然りである。ソーシャルモード設定は、低侵襲性のユーザおよび第三者体験を提供するように、適度な投与量の作用剤および適度な量の添加剤/香料を提供し得る。
【0068】
[0074]例えば、図3を参照すると、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の投与量および/または量を制御するための例示的な方法300を例証するフローチャートが提供される。
【0069】
[0075]以下の例となる実装形態の目的のため、および文脈を提供するため、図1の検査結果処理システム100の様々なシステム要素について言及される。例えば、方法300は、一般的に、図1の用量およびトポグラフィ管理システム102、ユーザコンピューティングデバイス122、および/または吸入送達デバイス104によって実行されるものとして説明される。しかしながら、図1の要素に対するいかなる言及も、単に例として見なされるべきであり、本開示の実装形態は、図1のシステム100の特定の要素、アーキテクチャなどに必ずしも限定されないということを理解されたい。
【0070】
[0076]例として、図3を参照すると、方法300は、コンピューティングシステムの観点からの、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の投与量および/または量を制御するための例示的な方法に関する。特定の実施形態において、コンピューティングシステムは、ユーザコンピューティングデバイス122および/または吸入デバイス104を備え得る。第1のステップにおいて、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の所望の投与量または量についての要求が、ユーザ入力に基づいて、コンピューティングシステム、例えば、ユーザコンピューティングデバイス122および/または吸入送達デバイス104において受信される(動作302)。ユーザ入力は、ユーザインターフェース、例えばAPI124を介して、またはユーザアクション、例えば、使用中の吸入流量からの入力に基づいて、受信され得る。
【0071】
[0077]特定の実施形態において、組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の所望の投与量または量についての要求は、本明細書に説明されるように、吸入送達デバイス104において受信され得る。そのような実施形態において、要求は、処理のために吸入送達デバイス104からユーザコンピューティングデバイス122へ伝送され得る。他の実施形態において、吸入送達デバイスは、特定の用量要求のための予め設定された実行可能な命令を有し得、ユーザコンピューティングデバイス122との通信または相互作用なしに投薬を調整および計量し得る。
【0072】
[0078]他の実施形態において、API124または吸入送達デバイス104を介した制御を使用するのではなく、ユーザは、使用中の吸入流速を制御することによって投薬および量計量を規制し得、これがひいては、速度およびデバイスの排出機構の活性化の持続時間を制御することを介して送達される総量を規制する。そのような細かい用量調整は、例えば、制御された使用中断を含む、所望の投与量監視および吸入トポグラフィを提供するために使用され得る。
【0073】
[0079]要求を受信することに応答して、コンピューティングシステムは、例えば、用量およびトポグラフィ管理システム102、吸入送達デバイス104動作パラメータを介して、吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の要求された所望の投与量または量を提供することを決定する(動作304)。そのような動作パラメータは、所望の用量/量を達成するための任意の好適な吸入送達デバイス動作パラメータであり得る。特定の実施形態において、本明細書に説明されるように、動作パラメータは、吸入送達デバイスの圧電性アクチュエータの活性化の持続時間を含み得る。好適な活性化時間は、例えば、排出時間/用量曲線、および用量およびトポグラフィ管理システム102のメモリに格納され得る関連した物理的データに基づいて、決定され得る。
【0074】
[0080]次いで、コンピューティングシステムは、決定された吸入送達デバイス動作パラメータに基づいて、要求された所望の投与量または量を提供するために、吸入送達デバイス104の活性化および動作のためのコンピュータ実行可能命令を生成し(動作306)、コンピュータ実行可能命令は、使用時に吸入送達デバイスの活性化および動作を提供し、それにより吸入によるユーザの肺系統への送達のための組成物の少なくとも1つの作用剤または成分の投与量および/または量を制御するために、吸入送達デバイスにおける実行のための吸入送達デバイス104の排出機構に伝送される(動作308)。
【0075】
[0081]本明細書に説明されるように、特定の実施形態において、「ハンズフリー」投薬/量計量を可能にする方法、デバイス、およびシステムが提供される。特定の実施形態において、ユーザは、ユーザコンピューティングデバイス上で、または吸入送達デバイス上のボタンもしくはユーザインターフェースを介して、投与量を選択する必要がない。代わりに、投与量/量計量は、吸入流の持続時間および/または強度に従ってユーザによって制御され得る。特定の実施形態において、吸入流量の長さおよび/または強度に基づいた投与量/量計量の制御は、吸入送達デバイス内の圧力または流れセンサを介して吸入流を監視することによって達成され得る。
【0076】
[0082]いくつかの実施形態において、最大用量/量または吸入流量と持続時間との関係を含む吸入トポグラフィは、投与量/量制御に関して上に説明されるものと同様の様式で、ユーザコンピューティングデバイスまたは吸入送達デバイスを介して規定、設定、または修正され得る。非限定的な例として、吸入流量と用量との間の様々な、ゼロ次、直線、非直線、段階的、および他の既知の関係が、例えば、ユーザコンピューティングデバイスのAPIを介して、吸入送達デバイスにアップロードされ得る。これらの関係は、次いで、吸入流量に基づいて投与量/量計量を調整するために吸入送達デバイスによって使用され得る。
【0077】
[0083]図4A図4Gは、吸入流量と組成物分注速度(投与量/量計量)との間の例示的な吸入トポグラフィ関係を例証する。例えば、図4Aを参照すると、直線関係が例証され、例えば、吸入速度は、最大分注速度、例えば、1秒当たり10uLを分注する60SLM(1分当たりの標準リットル)であることを示す。吸入速度で、投与率は、線形に減少し得る。例えば、30SLMで、投与速度は、1秒当たり4uLであり得る。図4Aに示されるように、非常に小さい吸入流量では、投与速度は遮断し得、その結果として、例えば10SLM未満の吸入流量では、組成物分注速度は0となる。故に、ユーザがより低い用量を望むとき、ユーザは、単純に自分の吸入の速度および/または持続時間を減少させることができる。吸入速度が最小レベルより下に降下するときに液滴分注を中断する、システムにとっての追加の利益は、ユーザが非常に少ない投与量のみを望み、短い吸入をするだけのときの無駄の防止である。
【0078】
[0084]吸入流量と分注速度との代替的な関係の例は、図4B図4Gに示される。例として、図4Bは、ユーザがより緩徐に吸入することを奨励して肺内のより良好な堆積を可能にする非直線関係を例証する。より緩徐な吸入を奨励するために、最大液滴分注速度は、肺内の液滴堆積のための予め設定された最適流量で飽和するように設定され得る。流量の最適帯域を上回るまたは下回る吸入流量では、用量は、最適流量へとユーザを「訓練する」ために少なくなる(または多くなる)場合がある。そのような訓練は、ユーザに指示しフィードバックを供給する、吸入送達デバイスまたはユーザコンピューティングデバイスからの光またはボイスメッセージによってサポートされ得る。
【0079】
[0085]図4C図4D図4E図4F、および図4Gは各々、吸入流量と作用剤分注速度との様々な関係を例証する。図4Cは、最小閾値吸入流量が達成されるまで投薬が開始されず、その後投薬が予め設定された最小投与率で開始される、単純な関係を示す。図4Dは、同様の関係を示すが、この関係は、予め設定された最大投与率を含む。図4Eおよび図4Fは、予め設定された最小および最大投与率と共に非線形関係を例証し、図4Eは、増大した吸入流量に伴ってより素早く上昇する投薬をもたらす関係を示し、図4Fは、増大した吸入流量に伴ってより緩徐に上昇する投薬を示す。図4Gは、予め設定された最大投与率と共に段階的に増大する関係を例証する。
【0080】
[0086]特定の実施形態において、分注速度は、連続した分注に微小の停止(非アクティブな排出時間)を置くことによって制御され得る。予め設定されたレベルを下回る流れ(この場合は10SLM)では、排出は発生しない。図5Aおよび図5Bに示されるように、排出器を短い時間間隔でオンおよびオフにすることによって、最大分注速度未満の平均分注速度が、電動アクチュエータを制御するために使用されるパルス幅変調と同様の様式で達成され得る。説明される排出速度を達成するため、圧電アクチュエータの高周波数駆動が、規定の出力パターンに従ってオンおよびオフにされ得る。例えば、1秒当たり10uL(1秒当たりマイクロリットル)の連続速度で分注する排出器プレートは、0.01秒間排出し、次いで0.01秒間停止することによって、1秒当たり5uLの分注速度を有し得る。図4Aおよび図4Bは、3uL(30%分注速度)および8uL(80%分注速度)を達成するための活性化シーケンスを例証する。駆動信号が典型的には約100kHzである圧電駆動メッシュなどの排出システムは、この形式の分注制御を容易に達成することができる。圧電システムは、典型的には、共鳴で駆動され、また完全共鳴に到達するには10~100サイクルを必要とし得ることから、いくつかの実施形態において、マイクロプロセッサは、マイクロ分注の開始時に排出の欠如があった場合に誤差補正を提供するようにプログラムされ得る。
【0081】
[0087]場合によっては、ユーザは、分注が肺内へ組成物を輸送することを停止した後に、自分の吸入の最後の部分を許すように固定される分注持続時間を望み得る。例えば、分注持続時間は、2秒の吸入がボーラス全体を肺へ輸送するように、1秒に制限され得る。そのような場合、薬物分注は、1秒で、または吸入流量が予め設定されたレベルよりも降下するときに中断する。
【0082】
[0088]限定されることを意図するものではないが、ユーザ吸入流量を検知し、吸入速度に基づいて投与量/量計量を調整または活性化する能力に起因して、本開示の方法、デバイス、およびシステムは、例えば、ユーザが用量および/または量計量を制御することを可能にすること、ユーザがもはや効果的に吸入していない間の分注からの無駄を回避すること、吸入パターンまたは好みに合うように分注速度のユーザ調整または事前設定を可能にすること、ユーザ吸入なしに室内の空気内へ液滴を分注し続けるデバイスに起因する間接の「煙」を防ぐこと、ユーザが自分の吸入による分注の時間を計る必要性を回避すること、いかなる排出も開始する前に最小吸入速度を要求することによって未認証のユーザアクセス(例えば、子ども)を防ぐこと(例えば、小さな子どもは、分注を活性化するために必要とされる吸入流量を達成することができない)を含む、追加の利点を有する。
【0083】
[0089]API124はまた、例えば、バッテリ寿命、リザーバ充填状態、投与回数、および使用レベル(例えば、消費されるニコチンのタバコ等価)などに関する通知および情報を提供することによって、ユーザに追加の機能性を提供し得る。他の態様において、ユーザは、ユーザインターフェースを通じて過去の使用レポートにアクセスし得る。結果は、例えば、新しい順に配置され得、ユーザは、追加のデータおよび情報を「掘り下げて」、受信するために、列挙された結果のうちのいずれかをクリック、または別途選択し得る。
【0084】
[0090]本開示の特定の態様によると、本開示のシステムは、自己監視を通じて、または介護者および家族の関与を通じて、ユーザに利益をもたらすために、送達される投与量および量を含む、組成物の送達の日時刻印をすることができる信頼性の高い監視システムを提供する。本明細書にさらに詳細に説明されるように、本開示の吸入送達デバイスは、吸気流を検出し、メモリ(吸入送達デバイスおよび/またはユーザコンピューティングデバイス上の)に吸気流を記録/格納することができる。送達がトリガされる回数が、組み込まれ、吸入送達デバイスおよび/またはユーザコンピューティングデバイス122のAPI124上の投与量カウンタにより表示され得る。
【0085】
[0091]いくつかの実施形態において、吸入送達デバイスおよび/またはユーザコンピューティングデバイスは、例えば、プロセッサおよびメモリを介して、投与される投与量および特定のリザーバ内に残っている投与量を監視することができる。特定の実施形態において、リザーバは、識別可能な情報を含む構成要素を備え得、吸入送達デバイスは、各々個々のアンプルの固有の電気抵抗、RFIDチップ、または他の読み取り可能なマイクロチップ(例えば、Cryptoauthenticationマイクロチップ)に基づいて、リザーバが吸入送達デバイスに挿入されるときを検知するために、識別可能な情報を「読み出し」得る構成要素を備え得る。
【0086】
[0092]本開示のさらに他の態様において、本方法、デバイス、およびシステムは、以下を含む。
【0087】
[0093]活性化のための個人識別-本開示の方法、デバイス、およびシステムはまた、デバイスの未認証の活性化、および意図したユーザ以外への組成物の送達を防ぐために、個人識別鍵を含み得る。特定の実施形態において、個人識別鍵は、例えば、搭載されたGPSにより識別される特定の場所のみでの活性化;PKI、ブロックチェーンPKI、または同様の公開鍵認証法による認証;例えば、搭載された指紋認識または顔認識による生体認証;ユーザコンピューティングデバイスがユーザ認証時に活性化信号を吸入送達デバイスに送信するように、生体認証、例えば、指紋または顔認証を用いたユーザコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォンまたはスマートデバイス)へのテザリングを含み得る。
【0088】
[0094]認証ベースのロックアウト-本開示の方法、デバイス、およびシステムは、例えば、投与量、投薬計画、有効期限、または不正使用、誤用、または濫用を示す他の情報に基づいた既定の「ロックアウト」設定を用いた、組成物を送達するための能力を含み、この「このロックアウト」設定は、永続的、または予め設定された時間量が経過するまで一時的(例えば、過剰摂取を防ぐため)のいずれかで、関連リザーバおよび/またはデバイスを休止または動作不能にする。特定の実施形態において、リザーバは、読み取り可能なチップ、メモリ付きのプロセッサ、または他の好適な機構を含むように、スマートアンプルとして構成されて、アンプルがロックアウト設定に対して識別可能であるように、識別/活性化情報がユーザ特有のスマートアンプルに組み込まれることを可能にし得る。
【0089】
[0095]耐タンパー性-本開示の方法、デバイス、およびシステムはまた、リザーバ内に収容される組成物の不正使用および誤用ならびに物理的なアンプル自体の不正使用または誤用を低減するように構成される耐タンパー性リザーバを含む。特定の実施形態において、リザーバは、穴があいた、または開口した場合、リザーバ内に収容された組成物が、リザーバの構造体内へ統合される乱用抑止剤、例えば、ポリマー、ゲル化剤、および/または拮抗薬などにより、使用不能にされるように構成され得る。他の実施形態において、吸入送達デバイスおよび/またはリザーバは、リザーバの物理的な不正使用、組成物の化学的もしくは物理的な不正使用、および/またはそれらの組み合わせを検出するように構成され得る。そのような不正使用が検知される場合、リザーバ、吸入送達デバイス、および/またはユーザコンピューティングデバイスは、永続的、または不正使用のないリザーバが検出されるまで一時的のいずれかで、リザーバ内に収容された組成物を使用不能にし得、および/または吸入送達デバイスを不活性化し得る。
【0090】
[0096]使用中断-本開示の方法、デバイス、およびシステムは、制御された使用中断および使用中断を促進するための関連した監視方法を提供する。特定の実施形態において、所望の用量または量の送達は、制御された用量または量計量により達成され得る。用量または量は、全体的な減少または使用中断を達成するように、既定の間隔で、および、例えばユーザ入力に基づいた既定の量で、徐々に減少され得る。非限定的な例として、用量または量は、ここでも、ユーザ入力および全体的な減少または使用中断のための所望の時間フレームに基づいて、設定された日数、週数、または月数にわたって段階的な様式で、例えば、活性化当たり、1日当たり、1週間当たり、または1か月当たりの投与量の5%、10%、25%、50%、75%減少など、徐々に減少され得る。他の態様において、制御された用量または量計量は、増大された「使用ストレス因子」(例えば、朝、職場、通勤時間中)の時間に増大した量を提供して、他の時には減少した投与量および量を提供するように、既定の時間間隔および量で調整され得る。そのような調整は、使用における全体的な減少をもたらすために、単独で、または投与量/量における段階的減少と合わせて使用され得る。本方法、デバイス、およびシステムはまた、使用中断、例えば、デバイス使用およびメトリック情報の監視および表示を促進するために、ユーザ監視特徴を提供し得る。
【0091】
[0097]例えば、図6を参照すると、例えば、使用中断努力を支援するためにデバイス使用およびメトリック情報をユーザに表示するための例示的な方法600を例証するフローチャートが提供される。
【0092】
[0098]以下の例となる実装形態の目的のため、および文脈を提供するため、図1の検査結果処理システム100の様々なシステム要素について言及される。例えば、方法600は、一般的に、図1の吸入送達デバイス104、ユーザコンピューティングデバイス122、および用量およびトポグラフィ管理システム102によって実行されるものとして説明される。しかしながら、図1の要素に対するいかなる言及も、単に例として見なされるべきであり、本開示の実装形態は、図1のシステム100の特定の要素、アーキテクチャなどに必ずしも限定されないということを理解されたい。
【0093】
[0099]より詳細には、方法600は、一般的には、用量および量情報を含む吸入送達デバイス使用データを要求および提示するためのステップを含む。方法600は、例えば、サーバまたは同様の中央コンピューティングシステム(例えば、図1の用量およびトポグラフィ管理システム102)によって、ユーザコンピューティングデバイス(例えば、図1のユーザコンピューティングデバイス122)上への表示のための図を生成するために実行され得る。方法600は、履歴データを生成および表示することを対象にするステップを越える、報告および/または教育的内容の要求および提供を対象にする追加ステップをさらに含み得る。
【0094】
[00100]動作602で始まり、ユーザコンピューティングデバイス122は、デバイス使用/メトリックレポートの選択をユーザから受信する。例えば、ユーザコンピューティングデバイス122は、アプリケーション(または「アプリ」)、プログラム、ウェブサイト、またはユーザコンピューティングデバイス122のユーザにユーザインターフェースを提示する他のソフトウェアを実行し得る。
【0095】
[00101]少なくとも特定の実装形態において、ユーザインターフェースは、利用可能なレポートタイプのリスト、例えば、過去24時間、過去7日間、過去30日間、過去60日間などにわたって投与された投与量;過去7日間、過去10日間、過去30日間、過去60日間などにわたる投薬における変化のチャーティング;過去7日間、過去10日間、過去30日間、過去60日間などにわたる平均吸入トポグラフィプロファイルのチャーティングをユーザに提示し得る。そのような実装形態において、ユーザコンピューティングデバイス122において選択を受信することは、表示されたレポートタイプのうちの1つをユーザが(例えば、表示されたレポートタイプのうちの1つをタップまたはクリックすることによって)選択することの結果であり得る。他の実装形態において、レポートタイプを選択することは、利用可能なレポートタイプのレポート結果を表示するように構成されるユーザインターフェースのページまたは同様の部分へナビゲートすることを含み得る。
【0096】
[00102]選択がどのように行われるかにかかわらず、ユーザコンピューティングデバイス122は、次いで、履歴データの対応する要求を生成し、格納されたデータの場所に応じて、用量およびトポグラフィ管理システム102(動作604)または吸入送達デバイス104に伝送する。
【0097】
[00103]用量およびトポグラフィ管理システム102および/または吸入送達デバイス104によって受信される要求は、数ある中でも、問題となっているユーザの識別子、結果が検索されることになる特定のレポートタイプに対応する識別子のうちの1つまたは複数を含み得る。要求を受信することに応答して、および要求の内容に基づいて、用量およびトポグラフィ管理システム102および/または吸入送達デバイス104は、その要求に対応する関連履歴データを検索する(動作506)。データが吸入送達デバイスのメモリ内に位置する場合、データは、用量およびトポグラフィ管理システム102に伝送されて戻され、これにより受信される(図示せず)。
【0098】
[00104]用量およびトポグラフィ管理システム102はまた、レポートタイプと関連付けられた図表テンプレートデータを検索し、過去の試験結果データのグラフィック表現を生成することに使用するため、要求されたレポートを作成するためのグラフィックデータを生成し得る(動作608)。一般に、図表テンプレートは、全体的なレイアウトおよび試験タイプと関連付けられた図表のスタイルに関連した、様々な値およびパラメータを含む。例えば、および制限なしに、そのような値およびパラメータは、図表のマージン、ならびに、試験タイプと関連付けられた図表の様々なテキストまたはグラフィック要素のサイズ、配置、色、および内容に対応し得る。図表テンプレートは、図表のための表示可能な値の全範囲、および全範囲の一部分に対応する図表部分範囲をさらに指定し得る。少なくとも特定の実装形態において、全範囲は、一般的に、図表の垂直軸の視覚的に表示された範囲に対応し得る一方、図表部分範囲は、垂直軸の一部分に対応する。
【0099】
[00105]それに応じて、ユーザコンピューティングデバイス122は、次いで、図表を表示するために、グラフィックデータをレンダリングして表示する(動作610)。図表をレンダリングし表示することに続いて、ユーザコンピューティングデバイス122は、ユーザに表示される図表のグラフィック要素に対応する別の選択を受信し得る(動作612)。それに応じて、ユーザコンピューティングデバイス122は、要素選択メッセージを生成して、追加のデータおよび/または教育的内容を要求する用量およびトポグラフィ管理システム102に伝送し得る(動作614)。上に論じられるように、および単に非限定的な例として、追加データは、より詳細な使用および/または用量データ、中断努力に関連した教育的内容などを含み得る。したがって、要素選択メッセージを伝送することに応答して、ユーザコンピューティングデバイス122は、追加データまたはキュレートされた内容を受信および表示する(動作616)。
【0100】
[00106]図7は、上に開示されるシステムの構成要素の実施形態を実施することに使用され得るユーザコンピューティングデバイスまたはコンピュータシステム700の例を例証するブロック図である。ユーザコンピューティングデバイスまたはコンピュータシステム(システム)は、1つまたは複数のプロセッサ702~706を含む。プロセッサ702~706は、1つまたは複数の内部キャッシュレベル(図示せず)、およびプロセッサバス712との相互作用を指示するためにバスコントローラまたはバスインターフェースユニットを含み得る。ホストバスまたはフロントサイドバスとしても知られるプロセッサバス712は、プロセッサ702~706をシステムインターフェース714と結合するために使用され得る。システムインターフェース714は、プロセッサバス712を用いてシステム700の他の構成要素にインターフェース接続するために、プロセッサバス712に接続され得る。例えば、システムインターフェース714は、メインメモリ716をプロセッサバス712とインターフェース接続するためのメモリコントローラ718を含み得る。メインメモリ716は、典型的には、1つまたは複数のメモリカードおよび制御回路(図示せず)を含む。特定の実施形態において、本明細書に説明される用量およびトポグラフィ管理システムの態様は、1つまたは複数のプロセッサ702~706による実行のため、メインメモリ716に格納され得る。システムインターフェース714はまた、1つまたは複数のI/OブリッジまたはI/Oデバイスをプロセッサバス712とインターフェース接続するために入力/出力(I/O)インターフェース720を含み得る。例証されるように、I/Oコントローラ728およびI/Oデバイス730など、1つまたは複数のI/Oコントローラおよび/またはI/Oデバイスは、I/Oバス726と接続され得る。システムインターフェース714は、プロセッサバス712および/またはI/Oバス726と相互作用するために、バスコントローラ722をさらに含み得る。
【0101】
[00107]I/Oデバイス730はまた、情報および/またはコマンド選択をプロセッサ702~706に通信するための英数字および他の鍵を含む、英数字入力デバイスなどの入力デバイス(図示せず)を含み得る。別のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ702~706に通信するため、ならびにディスプレイデバイス上でのカーソル運動を制御するため、マウス、トラックボール、またはカーソル方向鍵などのカーソル制御を含む。
【0102】
[00108]システム700は、情報、およびプロセッサ702~706によって実行されるべき命令を格納するため、プロセッサバス712に結合される、メインメモリ716と称される動的ストレージデバイス、またはランダムアクセスメモリ(RAM)もしくは他のコンピュータ可読デバイスを含み得る。メインメモリ716はまた、プロセッサ702~706による命令の実行中にテンポラリ変数または他の中間情報を格納するために使用され得る。システム700は、プロセッサ702~706のための静的情報および命令を格納するためにプロセッサバス712に結合されるリードオンリメモリ(ROM)および/または他の静的ストレージ記憶デバイスを含み得る。しかし、図7に明記されるシステムは、本開示の態様を採用し得る、またはこれに従って構成され得るコンピュータシステムの1つの可能な例である。
【0103】
[00109]1つの実施形態によると、上の技術は、プロセッサ704がメインメモリ716に含まれる1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンス(例えば、用量およびトポグラフィ管理システムに関連した命令)を実行することに応答して、コンピュータシステム700によって実施され得る。これらの命令は、ストレージデバイスなどの別の機械可読媒体から、メインメモリ716内へ読み出され得る。メインメモリ716に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ702~706に、本明細書に説明されるプロセスステップを実施させ得る。代替の実施形態において、回路が、ソフトウェア命令の代わりに、またはこれと組み合わせて使用され得る。故に、本開示の実施形態は、ハードウェアおよびソフトウェア構成要素の両方を含み得る。
【0104】
[00110]機械可読媒体は、情報を、機械(例えば、コンピュータ)によって読むことが可能な形態(例えば、ソフトウェア、処理アプリケーション)で格納または伝送するための任意の機構を含む。そのような媒体は、限定されるものではないが、不揮発性媒体および揮発性媒体の形態をとり得る。不揮発性媒体は、光学および磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリ716などのダイナミックメモリを含む。機械可読媒体の共通形態は、限定されるものではないが、磁気記憶媒体、光学記憶媒体(例えば、CD-ROM)、光磁気記憶媒体、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能なプログラマブルメモリ(例えば、EPROMおよびEEPROM)、フラッシュメモリ、または電子命令を格納するのに好適な他のタイプの媒体を含み得る。
【0105】
[00111]本開示の方法、デバイス、およびシステムは、WO2017/192767 A1およびWO2019/071008 A1に開示されるものなどの、任意の好適な吸入送達デバイスと共に使用され得、これらの両方が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。非限定的な例として、本方法、デバイス、およびシステムは、以下の吸入送達デバイスと関連して使用され得る。しかしながら、本開示は、そのように限定されず、任意の好適な吸入送達デバイスが、本システムおよび方法の様々な態様と組み合わせて使用され得る。1つの実施形態において、本開示の吸入送達デバイスは、一般的に、ハウジング、マウスピース、ハウジングおよびマウスピース内に配設されるか、これに接続されるか、またはこれと流体連通状態にある少なくとも1つの流体リザーバ、ならびにリザーバと流体連通状態にある少なくとも1つの排出機構を含む。本デバイスはまた、ハウジング内の既定の圧力変化を検知した際に排出機構を電子的に呼気活性化するように構成される、ハウジング内に位置付けられる少なくとも1つの差圧センサを含み得る。本デバイスは、ハウジングの内側の少なくとも一部分を通じた乱れのない流れを促進するために1つまたは複数の空気流入要素をさらに含み得る。排出機構は、液滴の排出流の制御可能なプルームを生成するように構成され得る。液滴の排出流は、排出機構を使用して液滴形成が可能である範囲内で粘度および表面張力を有し得る、制限なしに、溶液、懸濁液、または乳濁液を含む、組成物から生成され得る。各排出機構は、開口プレートに直接的または間接的に結合される圧電性アクチュエータを含み得、開口プレートは、その厚さを通って形成される複数の開口部を有する。圧電性アクチュエータは、開口プレートをある周波数で直接的または間接的に振動させ、それにより液滴の排出流を生成するように動作可能である。特定の実施形態において、開口プレートは、少なくともその流体取込表面上に親水性コーティングを、およびその流体出口表面上に任意選択の疎水性コーティングを有し得る。
【0106】
[00112]本明細書にさらに詳細に説明されるように、液滴送達デバイスは、小型のハンドヘルドデバイスを形成するために、ハウジング、その内部構成要素、および様々なデバイス構成要素(例えば、マウスピース、空気流入要素など)が実質的に直列または並列構成で(例えば、気流経路に沿って)配向されるような配向で構成される。
【0107】
[00113]特定の実施形態において、ハウジングおよび排出機構は、開口プレートの出口側が気流の方向に垂直であり、液滴の流れが気流の方向に平行に排出されるように配向される。他の実施形態において、ハウジングおよび排出機構は、開口プレートの出口側が気流の方向に平行であり、液滴の流れが気流の方向に実質的に垂直に排出されるように配向され、その結果として、液滴の排出流が、ハウジングからの排除前に軌道のおよそ90度変化でハウジングを通って方向付けられる。
【0108】
[00114]特定の実施形態において、排出機構は、マウスピースおよび/またはハウジング内の既定の圧力変化を検知すると、吸入送達デバイスのハウジングおよび/またはマウスピース内に位置する少なくとも1つの差圧センサによって電子的に呼気活性化される。特定の実施形態において、そのような既定の圧力変化は、デバイスのユーザによる吸気サイクル中に検知され得る。
【0109】
[00115]排出機構は、圧電性アクチュエータに間接的または直接的に結合される開口プレートからなり得る。特定の実装形態において、開口プレートは、圧電性アクチュエータに結合されるアクチュエータプレートに結合され得る。開口プレートは、一般的に、その厚さを通して形成される複数の開口部を含み、圧電性アクチュエータは、開口プレートの開口部を通る肺内への液滴の有向のエアロゾル流を生成するための周波数および電圧で、開口プレートの1つの表面が流体と接触した状態で、直接的または間接的に(例えば、アクチュエータプレートを介して)開口プレートを振動させる。開口プレートがアクチュエータプレートに結合される他の実装形態において、アクチュエータプレートは、有向のエアロゾル流またはエアロゾル液滴のプルームを生成するための周波数および電圧で、圧電発信器によって振動される。
【0110】
[00116]本デバイスのいくつかの特徴は、特定の液滴サイズの精密な投薬を可能にする。液滴サイズは、部分的に、開口プレートの直径によって設定され、これは高い正確性で形成され得る。例として、開口プレート内の開口部は、サイズが約0.7μm~約200μm、約0.7μm~約100μm、約0.7μm~約60μm、約0.7μm~約40μm、約0.7μm~約20μm、約0.7μm~約5μm、約0.7μm~約4.7μm、約0.7μm~約4μm、約0.7μm~約3.0μm、約0.7μm~約2.5μm、約0.7μm~約2.0μm、約0.7μm~約1.5μm、約0.7μm~約1.0μm、約5μm~約20μm、約5μm~約10μm、およびそれらの組み合わせの範囲に及び得る。単一の開口プレートは、同じ平均直径(製作公差以内)の直径を有する開口部を含み得るか、単一の開口プレートは、異なる平均直径の直径を有する開口部を有し得る。非限定的な例として、同じ開口プレートが、約0.7μm~約5μmの平均直径を有する開口部、および約5μm~約20μmの平均直径を有する開口部を有し得る。同じデバイスが、複数の排出機構も、したがって、各々が独自の距離開口部サイズ分布を有する複数の開口プレートを、得る。しかしながら、開口サイズの他の組み合わせが、本開示の範囲内として想定される。
【0111】
[00117]他の態様において、1秒当たりの液滴での排出速度は、一般的に、排出サイクルの活性化の際(例えば、デバイスの1つまたは複数の圧力センサによる吸入の検出の際)にデバイスマイクロプロセッサによって活性化される開口プレート振動の周波数、例えば、108kHz、によって固定される。特定の実施形態において、吸入の開始の検出と完全な液滴発生との間には50ミリ秒未満のラグが存在する。
【0112】
[00118]いくつかの態様において、吸入送達デバイスは、ハウジングの気流内に位置付けられ、ハウジングの内側の少なくとも一部分を通った、例えば、開口プレートの出口側をまたいだ、乱れのない(すなわち、層流および/または遷移)気流を促進するように、および液滴の排出流が、使用中、液滴送達デバイスを通って流れることを確実にするために十分な気流を提供するように構成される1つまたは複数の空気流入要素をさらに含む。いくつかの実施形態において、空気流入要素は、マウスピース内および/またはハウジングの気流入り口に位置付けられ得る。特定の実施形態において、1つまたは複数の空気流入要素は、気流の方向に沿って開口プレートの出口側の裏に、気流の方向に沿って開口プレートの出口側と直列もしくはその前に、および/またはマウスピース内に位置付けられ得る。特定の実施形態において、空気流入要素は、それを通して形成され、使用中、吸入送達デバイス内の内部圧力抵抗を増加または減少させるように構成される1つまたは複数の開口部を備え得る。例えば、空気流入要素は、1つまたは複数の開口部のアレイを備え得る。特定の実施形態において、空気流入要素は、1つまたは複数のバッフルを備え得、例えば、1つまたは複数のバッフルは、1つまたは複数の気流開口部を備える。
【0113】
[00119]特定の実施形態において、吸入送達デバイスは、別個のリザーバおよび排出機構結合体からなり、排出機構は、流体リザーバ(例えば、リザーバ/排出器アンプル)、ならびにマイクロプロセッサおよび電源(例えば、バッテリ)を含むハンドヘルドベースユニット(例えば、ハウジング)とインターフェース接続される。特定の実施形態において、マイクロプロセッサは、投与量送達、投与量集計、およびブルートゥース(登録商標)技術を通じて伝送され得るパラメータを監視するように設計されるソフトウェアを制御する。
【0114】
[00120]特定の実施形態において、例えば、意図した使用のために好適であり得るように、毎日、毎週、毎月、必要に応じてなど、定期的に交換可能または廃棄可能であり得るリザーバ/排出機構(例えば、リザーバ/排出器アンプル)結合体。リザーバは、好適な注入または充填機構により、予め充填され得るか、または使用時に充填され得る。特定の態様において、そのような廃棄可能/交換可能なリザーバ/排出機構結合体は、その短い使用時間に起因して、開口プレート上の表面堆積または表面微生物汚染の蓄積を最小限にし、またこれを防ぎ得る。
【0115】
[00121]特定の実施形態において、マウスピースは、ハウジングとインターフェース接続され得るか(また任意選択的に取り外し可能および/または交換可能)、これと一体化され得るか、またはこれの部分であり得る。他の実施形態において、マウスピースは、リザーバまたはリザーバ/排出機構結合体とインターフェース接続され得るか(また任意選択的に取り外し可能および/または交換可能)、これと一体化され得るか、またはこれの部分であり得る。さらに、呼気活性化圧力センサは、マウスピースおよび/またはハウジング内に位置し得る。
【0116】
[00122]特定の実施形態において、吸入送達デバイスは、高度感受性がないように構成される。例えば、吸入送達デバイスは、一般的に、ユーザが海面レベルから海中レベルへ行くとき、および高い高度で、例えば、圧力差が4psiくらい大きくなり得る飛行機での旅行中、発生し得る圧力差に感受性がない。特定の実装形態において、吸入送達デバイスは、任意選択的にらせん状の防湿層と組み合わせて、超疎水性フィルタを含み得、これが、水分または流体がリザーバ内へ入ることを防ぎながらリザーバ内外への空気の自由交換をもたらし、それにより開口プレート表面上の流体漏出または堆積を低減する、または防ぐ。
【0117】
[00123]特定の実施形態において、液滴送達デバイスは、リザーバ/排出器アンプルをベースユニット内へ挿入し、マウスピースカバーを開き、および/またはスイッチ/スライドバーをオン/オフに切り替えることなどによって、使用のためにオンにされ、活性化され得る。特定の実施形態において、視覚および/または音声インジケータが、この点に関するデバイスの状態、例えば、オン、オフ、スタンドバイ、準備中などを示すために使用され得る。例として、1つまたは複数のLED光が、緑色になり、および/または緑色を点滅して、デバイスが使用の準備が整っていることを示し得る。他の実施形態において、視覚および/または音声インジケータは、行われた投与の回数、残っている投与の回数、使用の指示などを含む、リザーバ/排出器アンプルの状態を示すために使用され得る。例えば、LED視覚スクリーンは、リザーバ内の残っている投与の回数を伴う、投与量集計数値表示を示し得る。
【0118】
[00124]本明細書にさらに詳細に説明されるように、使用中、ユーザがデバイスのマウスピースを通じて吸入すると、デバイス内の差圧センサが、例えば、マウスピースの裏のベンチュリプレートにわたる圧力低下を測定することによって、吸気流を検出し得る。閾値圧力減退(例えば、8SLM)が達成されるとき、マイクロプロセッサは、排出機構を活性化し得、そしてこの排出機構が、ユーザがマウスピースを通じて吸入するデバイスの気流内へ液滴の排出流を生成する。特定の実施形態において、音声および/または視覚インジケータは、投薬が開始されたことを示すために使用され得、例えば、1つまたは複数のLEDが緑色を照明し得る。次いで、マイクロプロセッサは、所望の投与量を達成するように、開始後指定の時間に、例えば、1~1.45秒で、排出器を不活性化する。代替的に、マイクロプロセッサは、閾値圧力変化がデバイス内でもはや検出されなくなる(ユーザがもはやデバイスを通じて呼気流を適用していないことを示す)まで排出機構を活性化し得る。特定の実施形態において、本デバイスは、投薬を示すために視覚および/または音声インジケータを提供し得る。
【0119】
[00125]投薬の後、液滴送達デバイスは、任意の好適な様式で、例えば、マウスピースカバーを閉じること、スイッチ/スライドバーをオン/オフに切り替えること、不使用からタイムアウトすること、リザーバ/排出器アンプルを取り除くことなどによって、オフにされ、不活性化され得る。所望の場合、音声および/または視覚インジケータは、例えば、1つまたは複数の赤色LED光を点滅すること、マウスピースカバーを閉じるように音声コマンドを提供することなどによって、デバイスを不活性化することをユーザに促し得る。
【0120】
[00126]特定の実施形態において、吸入送達デバイスは、開口プレートの完全性を保護するため、ならびにリザーバ内の流体の汚染および蒸発を最小限する、および防ぐために、使用していないときに開口プレートを密閉する排出機構閉口システムを含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、本デバイスは、マウスピースカバーを含み得、このマウスピースカバーは、カバーが閉じているときに開口プレートの出口側表面を密閉するようにサイズ決定および成形されるゴム栓を備える。他の実施形態において、マウスピースカバーは、カバーが閉じているときに開口プレートの出口側表面を密閉するようにスライドをトリガし得る。例えば、手動スライド、カバー、および栓などの他の実施形態および構成もまた想定される。特定の態様において、マイクロプロセッサは、排出機構閉口、開口プレート密閉などが整っているときを検出するように構成され得、その後にデバイスを不活性化し得る。
【0121】
[00127]特定の液滴サイズの精密な投薬を可能にする本開示のデバイスの他の態様は、吸入サイクル内の早期に呼吸可能な範囲内の液滴を生成し、それにより、吸入の終わりに口腔または上方気道に堆積される組成物の量を最小限にすることを含む。加えて、流体アンプルの設計は、開口プレート表面が湿潤され、ユーザ介入なしに排出の準備が整うことを可能にし、こうして揺動およびプライミングの必要性を取り除く。さらに、排出機構閉口システムと一緒の流体アンプル通気口構成の設計は、リザーバからの流体蒸発を月に150μL~350μL未満に制限する。
【0122】
[00128]本デバイスは、FDAの認可を受けたデバイスにおいて現在使用される材料で構築され得る。標準製造方法が、抽出物を最小限にするために採用され得る。
【0123】
[00129]任意の好適な材料が、液滴送達デバイスのハウジングを形成するために使用され得る。特定の実施形態において、材料は、それがデバイスの構成要素または排出されるべき流体(例えば、ニコチン、THC、活性剤など)と相互作用しないように選択されなければならない。例えば、例えば、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリウレタン、フェノール類、ポリカーボネート、ポリイミド、芳香族ポリエステル(PET、PETG)などのガンマ放射線準拠のポリマー材料を含む、医薬用途での使用に好適なポリマー材料が使用され得る。
【0124】
[00130]リザーバ/排出器アンプルは、意図した組成物使用のための任意の好適な材料で構築され得る。特に、流体接触部分は、所望の作用剤、例えば、ニコチン、THC、活性剤などに適合する材料から作製され得る。例として、特定の実施形態において、組成物は、流体リザーバの内側、ならびに開口プレートおよび圧電要素の内面のみと接触する。圧電性排出機構をベースユニットに含まれるバッテリに接続するワイヤは、組成物との接触を回避するためにアンプルシェルに埋め込まれ得る。圧電性排出器は、可撓性バッシングによって流体リザーバに装着され得る。バッシングが組成物に接触し得る限りでは、それは、例えば、圧電性吸入器で使用されるものなど、そのような目的のために当該技術分野で知られている任意の好適な材料であり得る。
【0125】
[00131]特定の実施形態において、デバイスマウスピースは、取り外し可能、交換可能であり得、また清浄可能であり得る。同様に、デバイスハウジングおよびアンプルは、湿った布で拭くことによって清浄され得る。特定の実施形態において、マウスピースは、ハウジングとインターフェース接続され得るか(また任意選択的に取り外し可能および/または交換可能)、これと一体化され得るか、またはこれの部分であり得る。他の実施形態において、マウスピースは、リザーバ/排出器アンプルとインターフェース接続され得るか(また任意選択的に取り外し可能および/または交換可能)、これと一体化され得るか、またはこれの部分であり得る。
【0126】
[00132]ここでも、任意の好適な材料が、吸入送達デバイスのマウスピースを形成するために使用され得る。特定の実施形態において、材料は、それがデバイスの構成要素または排出されるべき流体(例えば、ニコチン、THC、活性剤など)とマイナスに相互作用しないように選択されなければならない。例えば、例えば、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリウレタン、フェノール類、ポリカーボネート、ポリイミド、芳香族ポリエステル(PET、PETG)などのガンマ放射線準拠のポリマー材料を含む、医薬用途での使用に好適なポリマー材料が使用され得る。特定の実施形態において、マウスピースは、取り外し可能、交換可能、および滅菌可能であり得る。この特徴は、マウスピース内でのエアロゾル化された組成物の蓄積を最小限にするための機構を提供することによって、ならびに交換、消毒、および洗浄のし易さを提供することによって、液滴送達の衛生を改善する。1つの実施形態において、マウスピース管は、本明細書で論じられるように、ポリカーボネート、ポリエチレン、またはポリプロピレンなどの滅菌可能かつ透明なポリマー組成物から形成され得る。
【0127】
[00133]本開示の特定の態様において、静電コーティングが、帯電立ち上がりに起因する使用中の排出液滴の堆積を減少させることを支援するために、ハウジングの1つまたは複数の部分、例えば、マウスピースなどの気流経路に沿ったハウジングの内表面に適用され得る。代替的に、ハウジングの1つまたは複数の部分は、電荷消散ポリマーから形成され得る。例えば、導電性フィルタが、市販されており、医療用途に使用されるより一般的なポリマー、例えば、PEEK、ポリカーボネート、ポリオレフィン(ポリプロピレンまたはポリエチレン)、またはポリスチレンもしくはアクリル系ブタジエンスチレン(ABS)共重合体などのスチレンに組み合わせられ得る。代替的に、特定の実施形態において、ハウジングの1つまたは複数の部分、例えば、マウスピースなどの気流経路に沿ったハウジングの内表面は、抗菌コーティングで被覆され得るか、または使用中の排出液滴の堆積を減少させることを支援するために疎水性コーティングで被覆され得る。そのような目的のために知られている任意の好適なコーティング、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(Teflon)が使用され得る。
【0128】
[00134]例えば、±5SLM、10SLM、20SLMなど、標準吸入サイクル中に得られる圧力変化を測定するために適度な感受性を有する任意の好適な差圧センサが使用され得る。例えば、センシリオン社からの圧力センサ、SDP31またはSDP32(米国特許第7,490,511 B2号)は、これらの用途に特によく適している。
【0129】
[00135]本開示の実施形態は、本明細書に説明される様々なステップを含む。ステップは、ハードウェア構成要素によって実施され得るか、または、機械実行可能命令において具現化され得、この機械実行可能命令は、この命令を用いてプログラムされた汎用または特殊目的プロセッサにステップを実施させるために使用され得る。代替的に、ステップは、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの組み合わせによって実施され得る。
【0130】
[00136]上の説明は、本開示の技法を具現化する例となるシステム、方法、技法、命令シーケンス、および/またはコンピュータプログラム製品を含む。しかしながら、説明された開示は、これらの特定の詳細なしに実践され得るということを理解されたい。本開示において、開示される方法は、デバイスによって読み出し可能な命令またはソフトウェアのセットとして実装され得る。さらに、開示される方法におけるステップの特定の順序または階層は、例となる手法の事例であるということを理解されたい。設計の好みに基づいて、方法におけるステップの特定の順序または階層は、開示された主題に留まりながら再配置され得るということを理解されたい。添付の方法クレームは、サンプル順序で様々なステップの要素を提示し、提示される特定の順序または階層に制限されることは必ずしも意味しない。
【0131】
[00137]本開示は、様々な実施形態を参照して説明されているが、これらの実施形態は例証的であり、本開示の範囲がそれらに限定されないことを理解されたい。多くの変異形、修正形態、追加、および改善が可能である。より一般的には、本開示に従う実施形態は、特定の実装形態の文脈で説明されている。機能性は、本開示の様々な実施形態において異なってブロック内で分離または結合され得るか、または異なる用語で説明され得る。これらおよび他の変異形、修正形態、追加、および改善は、以下に続くクレーム内で規定されるような本開示の範囲内に入り得る。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図5
図6
図7
【国際調査報告】