(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-02
(54)【発明の名称】LIDAR送信器/受信器の位置合わせ
(51)【国際特許分類】
G01S 7/497 20060101AFI20220422BHJP
G01S 7/481 20060101ALI20220422BHJP
G01C 3/06 20060101ALI20220422BHJP
【FI】
G01S7/497
G01S7/481 A
G01C3/06 120Q
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549596
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(85)【翻訳文提出日】2021-10-08
(86)【国際出願番号】 US2020021072
(87)【国際公開番号】W WO2020181031
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】ガッサン,ブレイズ
(72)【発明者】
【氏名】モリス,ザッカリー
(72)【発明者】
【氏名】ウーリッヒ,ドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ドロズ,ピエール-イヴ
(72)【発明者】
【氏名】デイビス,ライアン
【テーマコード(参考)】
2F112
5J084
【Fターム(参考)】
2F112AC06
2F112AD01
2F112BA12
2F112CA05
2F112CA12
2F112DA05
2F112DA06
2F112DA13
2F112DA25
2F112DA28
2F112DA32
5J084AA05
5J084AC02
5J084AD01
5J084BA04
5J084BA35
5J084BA36
5J084BA38
5J084BB02
5J084BB04
5J084BB07
5J084BB37
5J084CA65
5J084CA67
5J084DA07
5J084EA19
5J084EA31
(57)【要約】
光検出および測距(LIDAR)デバイスは、送信器、受信器、およびミラーを含む。送信器は、コリメートされた送信光を環境への反射のためにミラーに向けて放射する。受信器は、受信レンズ、アパーチャ、ホルダー、および光センサを含む。受信レンズは、ミラーを介して、環境からのコリメートされた送信光の反射を受信し、その受信した光をアパーチャ内の点に集束するように構成されている。ホルダーは、アパーチャから発散する光を受信するように光センサを位置決めするように構成されている。ホルダーおよびアパーチャは、組立体として、受信レンズに対して一緒に移動させることができる。受信器を送信器に位置合わせするために、光源がアパーチャを通じて受信レンズに向かって光を放射し、送信器および受信器によって放射された光がカメラによって取得された画像内で重なるように組立体が調整される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光検出および測距(LIDAR)デバイスであって、
送信器であって、前記送信器が、
レーザダイオードと、
前記レーザダイオードに光学的に結合された速軸コリメータと、
前記速軸コリメータに光学的に結合された送信レンズであって、前記送信レンズが前記速軸コリメータを通じて前記レーザダイオードによって放射された光を少なくとも部分的にコリメートして第1の光軸に沿って送信光を提供するように構成されている、送信レンズと、を備える送信器と、
受信器であって、前記受信器が、
受信レンズであって、前記受信レンズが前記第1の光軸に実質的に平行な第2の光軸に沿って光を受信し、前記受信した光を集束するように構成されている受信レンズと、
光センサと、
アパーチャおよびホルダーを備える組立体であって、前記アパーチャは前記受信レンズの焦点面に近接し、前記ホルダーは、前記光センサが、前記受信レンズによって集束された後に前記アパーチャから発散する光を受信するように、前記アパーチャに対する位置に前記光センサを保持するように構成され、前記組立体が前記受信レンズに対して調整可能である、組立体と、を備える受信器と、を備えるLIDARデバイス。
【請求項2】
前記アパーチャが、アパーチャプレート内に開口部を備え、前記アパーチャプレートが前記ホルダー上に取り外し可能に取り付けられている、請求項1に記載のLIDARデバイス。
【請求項3】
前記速軸コリメータが、円柱レンズまたは非円柱レンズのうちの少なくとも一方を備える、請求項1に記載のLIDARデバイス。
【請求項4】
前記光センサが、単一光子光検出器のアレイを備える、請求項1に記載のLIDARデバイス。
【請求項5】
前記単一光子光検出器のアレイが、前記アパーチャよりも大きい感光領域を有する、請求項4に記載のLIDARデバイス。
【請求項6】
前記光センサが、シリコン光電子増倍管(SiPM)を備える、請求項4に記載のLIDARデバイス。
【請求項7】
ミラーであって、前記ミラーが、(i)前記送信レンズから前記第1の光軸に沿って送信された前記送信光をLIDARデバイスの環境に反射し、(ii)前記環境からの前記送信光の反射を前記第2の光軸に沿って前記受信レンズに向かって反射するように構成されている、ミラーをさらに備える、請求項1に記載のLIDARデバイス。
【請求項8】
方法であって、
カメラおよび光学系を、前記光学系の少なくとも一部分が前記カメラの視野内にあるように配列することであって、前記光学系が、
第1の光源と、
前記第1の光源に光学的に結合された第1のレンズであって、前記第1のレンズが、前記第1の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第1のビームを提供するように構成されている、第1のレンズと、
第2の光源と、
アパーチャおよびホルダーを備える組立体であって、前記ホルダーは、前記第2の光源が前記アパーチャを通じて光を放射するような位置に前記第2の光源を保持する、組立体と、
前記アパーチャに光学的に結合された第2のレンズであって、前記第2のレンズが、前記アパーチャを通じて前記第2の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第2のビームを提供するように構成され、前記組立体が前記第2のレンズに対して調整可能である、第2のレンズと、を備える、配列することと、
前記カメラを使用して1つ以上の画像を取得することであって、前記1つ以上の画像が、前記コリメート光の第1のビームを示すそれぞれの第1のスポットおよび前記コリメート光の第2のビームを示すそれぞれの第2のスポットを示している、取得することと、を含む方法。
【請求項9】
前記1つ以上の画像に基づいて、前記第1のスポットと前記第2のスポットとの間のオフセットを決定することと、
前記オフセットに基づいて、第2のレンズに対して前記組立体を調整することと、をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記オフセットに基づいて前記第2のレンズに対して前記組立体を調整した後に、前記カメラを使用して1つ以上の後続の画像を取得することと、
前記1つ以上の後続の画像に基づいて、前記第1のスポットおよび前記第2のスポットが少なくとも所定の重なりを有することを判定することと、をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のスポットおよび前記第2のスポットが、少なくとも前記所定の重なりを有することを判定した後に、前記ホルダー内の前記第2の光源を前記光センサと置換することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ホルダー内の前記第2の光源を前記光センサに置換した後に、前記光学系を光検出および測距(LIDAR)デバイス内に取り付ける、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記カメラを使用して1つ以上の画像を取得することが、前記カメラが無限遠に合焦している間に前記カメラを使用して前記1つ以上の画像を取得することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記カメラが前記第1のレンズに合焦するように、追加のレンズを前記カメラに光学的に結合することと、
前記第1のレンズに合焦した前記カメラを使用して、前記第1のレンズの少なくとも1つの画像を取得することと、
前記第1のレンズの前記少なくとも1つの画像に基づいて、前記第1のレンズに対する前記コリメート光の第1のビームのビームプロファイルを決定することと、をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも前記第1のレンズが追加のカメラの視野内にあるように、前記光学系に対して前記追加のカメラを配列することと、
前記追加のカメラを使用して、前記第1のレンズの少なくとも1つの画像を取得することと、
前記第1のレンズの前記少なくとも1つの画像に基づいて、前記第1のレンズに対する前記コリメート光の第1のビームのビームプロファイルを決定することと、をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記カメラおよび前記追加のカメラをビームスプリッタを介して前記光学系に光学的に結合することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも前記第1のレンズおよび前記第2のレンズが、前記ビームスプリッタを通じた送信を介して前記カメラの視野内にあり、少なくとも前記第1のレンズが、前記ビームスプリッタからの反射を介して前記追加のカメラの視野内にある、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
システムであって、
第1の光源と、
前記第1の光源に光学的に結合された第1のレンズであって、前記第1のレンズが、前記第1の光源から放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第1のビームを提供するように構成されている、第1のレンズと、
第2の光源と、
アパーチャおよびホルダーを備える組立体であって、前記ホルダーが、前記第2の光源が前記アパーチャを通じて光を放射するような位置に前記第2の光源を保持する、組立体と、
前記アパーチャに光学的に結合された第2のレンズであって、前記第2のレンズが、前記アパーチャを通じて前記第2の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第2のビームを提供するように構成され、前記組立体が前記第2のレンズに対して調整可能である、第2のレンズと、
カメラであって、少なくとも前記第1のレンズおよび前記第2のレンズが前記カメラの視野内にあり、前記カメラが無限遠に合焦する、カメラと、を備える、システム。
【請求項19】
追加のカメラであって、少なくとも前記第1のレンズが前記追加のカメラの視野内にあり、前記追加のカメラが前記第1のレンズに合焦する、追加のカメラをさらに備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
ビームスプリッタであって、前記第1のレンズおよび前記第2のレンズが前記ビームスプリッタを通じた送信を介して前記カメラの視野内にあり、前記第1のレンズが前記ビームスプリッタからの反射を介して前記追加のカメラの視野内にある、ビームスプリッタをさらに備える、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年3月5日に出願された米国仮特許出願第62/814,064号の優先権を主張するものであり、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
従来の光検出および測距(LIDAR)システムは、発光送信器を利用して、環境に光パルスを放射し得る。環境内の物体と相互作用する(例えば、物体によって反射する)放射光パルスは、光検出器を含む受信器によって受信することができる。環境内の物体に関する距離情報は、光パルスが放射された最初の時間と反射された光パルスが受信された後続の時間との間の時間差に基づいて決定することができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、概して、LIDARデバイス、およびLIDARデバイスを製造するときに使用され得るシステムおよび方法に関する。例示的実施形態は、LIDARデバイスの受信器をLIDARデバイスの送信器と位置合わせするための方法およびシステムを含む。
【0004】
第1の態様では、LIDARデバイスが提供される。本LIDARデバイスは、送信器および受信器を含む。送信器は、レーザダイオード、レーザダイオードに光学的に結合された速軸コリメータ、および速軸コリメータに光学的に結合された送信レンズを含む。送信レンズは、速軸コリメータを介してレーザダイオードによって放射された光を少なくとも部分的にコリメートして、第1の光軸に沿って送信光を提供するように構成されている。受信器は、受信レンズ、光センサ、およびアパーチャとホルダーを含む組立体を含む。受信レンズは、第1の光軸と実質的に平行である第2の光軸に沿って光を受信し、受信した光を集束するように構成されている。アパーチャは、受信レンズの焦点面に近接しており、ホルダーは、光センサが、受信レンズによって集束された後にアパーチャから発散する光を受信するように、アパーチャに対して相対的な位置に光センサを保持するように構成されている。この点に関して、アパーチャは、受信レンズと光センサとの間に位置し得る。組立体は、受信レンズに対して調整可能である。
【0005】
第2の態様では、方法が提供される。本方法は、光学系の少なくとも一部分がカメラの視野内にあるようにカメラおよび光学系を配列することを伴う。光学系は、第1の光源と、第1の光源に光学的に結合された第1のレンズであって、第1のレンズが、第1の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第1のビームを提供するように構成されている、第1のレンズと、第2の光源と、アパーチャおよびホルダーを含む組立体であって、ホルダーが、第2の光源がアパーチャを通じて光を放射するような位置に第2の光源を保持している、組立体と、アパーチャに光学的に結合された第2のレンズであって、第2のレンズが、アパーチャを通じて第2の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第2のビームを提供するように構成されている、第2のレンズと、を含む。組立体は、第2のレンズに対して調整可能である。本方法は、カメラを使用して1つ以上の画像を取得することをさらに伴い、1つ以上の画像は、コリメート光の第1のビームを示すそれぞれの第1のスポットおよびコリメート光の第2のビームを示すそれぞれの第2のスポットを示している。カメラを使用して、第1のスポットおよび第2のスポットの1つ以上の画像を取得する。
【0006】
第3の態様では、システムが提供される。本システムは、第1の光源、第1のレンズ、第2の光源、第2のレンズ、組立体、およびカメラを含む。第1のレンズは、第1の光源に光学的に結合され、第1の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第1のビームを提供するように構成されている。組立体は、アパーチャおよびホルダーを含み、ホルダーは、第2の光源がアパーチャを通じて光を放射するような位置に第2の光源を保持している。加えて、組立体は、第2のレンズに対して調整可能である。第2のレンズは、アパーチャに光学的に結合され、アパーチャを通じて第2の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第2のビームを提供するように構成されている。カメラは無限遠に合焦し得、少なくとも第1のレンズおよび第2のレンズはカメラの視野内にある。
【0007】
他の態様、実施形態、および実装形態は、添付図面を適宜参照して、以下の詳細な説明を読み取ることによって、当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】例示的実施形態による、送信器および受信器を含むLIDARデバイスの断面図である。
【
図1B】例示的実施形態による、送信器からLIDARデバイスの環境に放射される光を示す、
図1AのLIDARデバイスの断面図である。
【
図1C】例示的実施形態による、受信器によって受信されるLIDARデバイスの環境からの光を示す、
図1AのLIDARデバイスの断面図である。
【
図3】例示的実施形態による、LIDARデバイスのための送信器および受信器の側断面図である。
【
図4】例示的実施形態による、
図3に示される送信器および受信器の正面図である。
【
図5】例示的実施形態による、
図3に示される受信器の分解図である。
【
図6】例示的実施形態による、
図4および
図5に示される受信器のアパーチャプレートを示す。
【
図7】例示的実施形態による、受信器を送信器と位置合わせするための配列を概略的に示す。
【
図8A】例示的実施形態による、受信器が送信器と適切に位置合わせされていないことを示す画像を示す。
【
図8B】例示的実施形態による、受信器が送信器と適切に位置合わせされていることを示す画像を示す。
【
図9A】例示的実施形態による、送信レンズにおける送信光のビームプロファイルを示す画像を示す。
【
図9B】例示的実施形態による、送信レンズにおける送信光のビームプロファイルを示す画像を示す。
【
図10】例示的実施形態による、受信器を送信器と位置合わせするための配列を概略的に示す。
【
図11】例示的実施形態による、方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
例示的な方法、デバイス、およびシステムが、本明細書に記載されている。「例」および「例示的」という語は、本明細書においては、「例、事例、または例示としての役割を果たす」ことを意味するために使用されることを理解されたい。本明細書において「例」または「例示的」であるとして説明されるいずれの実施形態または特徴も、他の実施形態または特徴よりも好ましい、または有利であると必ずしも解釈されるべきではない。本明細書に提示される主題の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変更を行うことができる。
【0010】
したがって、本明細書に記載される例示的な実施形態は、限定的であることを意味するものではない。本明細書において概して説明され、図に示される本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、分離、および設計されることが可能であり、これらの構成の全てが、本明細で想定されている。
【0011】
さらに、文脈で特に示唆しない限り、各図に示された特徴を、互いに組み合わせて使用することができる。このように、図は概して、図示される全ての特徴が実施形態ごとに必ずしも必要でではないという理解の下に、1つ以上の実施形態全体の構成要素の態様として考えられるべきである。
【0012】
I.概要
LIDARデバイスは、送信経路内の1つ以上の光学素子(例えば、送信レンズ、回転ミラー、および光学窓)を介してLIDARデバイスの環境に光を送信するように構成された光送信器と、受信経路における1つ以上の光学素子(例えば、光学窓、回転ミラー、受信レンズ、およびアパーチャ)を介して送信器から送信され、環境内の物体によって反射された光を検出するように構成された光受信器と、を含む。光送信器は、例えば、速軸および遅軸に沿って発散する光を放射するレーザダイオードを含むことができる。レーザダイオードは、レーザダイオードによって放射された光の速軸をコリメートして、部分的にコリメートされた送信光を提供する速軸コリメータ(例えば、円柱レンズまたは非円柱レンズ)に光学的に結合することができる。光受信器は、例えば、アパーチャ(例えば、ピンホールアパーチャ)を通じて光を受信するシリコン光電子増倍管(SiPM)を含むことができる。この配列では、光送信器からの光が送信経路を通過してLIDARデバイスの環境に入り、次いで環境内の物体によって反射されてLIDARデバイスに戻り、受信経路を通じて光受信器によって受信されるように、光送信器および光受信器が互いに対して位置合わせされることが予想される。しかし、光送信器および光受信器が互いに不正確に位置合わせされている場合、光送信器からの送信光が、環境内の物体からの反射光の一部分のみが光受信器に到達することができる(または、まったく到達できない)ような方向で、送信経路を通過して環境内に入ることがある。
【0013】
光送信器および光受信器は、位置合わせした後にLIDARデバイスに取り付けることができる。位置合わせを容易にするために、アパーチャは、受信レンズに対して調整可能であるように、受信器に取り付けることができる。例えば、受信器は、アパーチャを含むアパーチャプレート、および光センサ(例えば、SiPM)を含む光センサボードを取り付けるように構成されたホルダーを含むことができる。ホルダーは、ホルダーに取り付けられたときにアパーチャが光センサと位置合わせされるように、アパーチャプレート内の対応する穴に嵌合するピンを含むことができる。ホルダーおよびアパーチャプレートは、受信レンズに対して組立体として一緒に移動させることができる。
【0014】
例示的位置合わせ手順では、発光ダイオード(LED)などの光源が、光センサの代わりにホルダーに取り付けられている。この光源は、光センサによって通常占有される位置にあってもよい。光源は、アパーチャを通じて光を放射し、そのため、放射された光は受信レンズを通る。カメラ、または光源によって放射された光を記録するように構成された別のデバイスは、送信器および受信器の両方がカメラの視野内にあるように位置決めされる。カメラは、例えば、無限遠に合焦するか、またはLIDARデバイスの最大作動距離に合焦してもよい。カメラを使用して、光が送信器および受信器の両方によって放射されている間に、1つ以上の画像を取得する。画像は、送信器からの光を示す第1のスポットと、受信器からの光を示す第2のスポットとを含むことができる。ホルダーおよびアパーチャは、受信器が送信器と位置合わせされる(例えば、カメラが2つのスポットの重なる画像を取得することによって示される)まで、組立体として一緒に移動する。次いで、ホルダーに取り付けられた光源を光センサに置換することができ、今や位置合わせされた送信器および受信器をLIDARデバイスに取り付けることができる。
【0015】
II.例示的LIDARデバイス
図1A、
図1B、および
図1Cは、例示的なLIDARデバイス100を示している。この実施例では、LIDARデバイス100は、デバイス軸102を有し、弧状の矢印によって示されるように、デバイス軸102を中心に回転するように構成されている。回転は、LIDARデバイス100に結合された、またはLIDARデバイス100内に含まれる回転可能なステージ104によって提供され得る。いくつかの実施形態では、回転可能なステージ104は、回転可能なステージ104を機械的に回転させるように構成されたステッピングモータまたは別のデバイスによって作動され得る。
【0016】
図1Aは、デバイス軸102を含む第1の平面を通るLIDARデバイス100の断面図である。
図1Bは、デバイス軸102を中心に第1の平面に対して90度回転した平面からわずかにオフセットされた第2の平面を通るLIDARデバイス100の断面図であり、第2の平面がLIDARデバイス100内の送信器を通過する。
図1Cは、デバイス軸102を中心に第1の平面に対して90度回転した平面からわずかにオフセットされた第3の平面を通るLIDARデバイス100の断面図であり、第3の平面がLIDARデバイス100の受信器を通過する。
【0017】
LIDARデバイス100は、光透過性窓112aおよび112bを有するハウジング110を含む。ミラー120および光共振器122は、ハウジング110内に位置する。ミラー120は、デバイス軸102に実質的に垂直であり得るミラー軸124を中心に回転するように構成されている。この実施例では、ミラー120は、回転シャフト128に結合された3つの反射面126a、126b、126cを含む。このように、
図1Bおよび
図1Cに示されるように、ミラー120は、概して三角プリズムの形状である。ただし、ミラー120は、異なる形状であってもよく、異なる数の反射面を有してもよいことを理解されたい。
【0018】
光共振器122は、LIDARデバイス100の環境に反射するために(例えば、窓112aおよび112bを通じて)ミラー120に向けて送信光を放射するように構成されている。光共振器122は、ミラー120によって反射された環境からの光(例えば、窓112aおよび112bを通じてLIDARデバイス100に入る光)を受信するようにさらに構成されている。環境から受信された光は、環境内の1つ以上の物体によって反射された、ミラー120を介して光共振器122から環境に送信された光の一部分を含むことができる。
【0019】
図1Aに示されるように、光共振器122は、送信器130および受信器132を含む。送信器130は、第1の光路134に沿ってミラー120に向かって送信光を提供するように構成されている。受信器132は、第2の光路136に沿ってミラー120から光を受信するように構成されている。光路134および136は、互いに実質的に平行であり、その結果、受信器132は、第2の光路134に沿って提供され、次いで、ミラー120によって環境内に(例えば、窓112aおよび112bを通じて)反射される、送信器140からの送信光の環境内の1つ以上の物体からの反射を第2の光路136に沿って受信することができる。光路134および136は、デバイス軸102に平行(または、実質的に平行)であり得る。加えて、デバイス軸102は、第1の光路134および/または第2の光路136と一致(または、ほぼ一致)し得る。
【0020】
例示的実施形態では、送信器130は、光を(例えば、パルスの形態で)放射する光源、および光源から放射された光をコリメートして第1の光路134に沿ってコリメートされた送信光を提供する送信レンズを含む。光源は、例えば、速軸コリメータに光学的に結合されたレーザダイオードであってもよい。ただし、他の光源を使用することもできる。
図1Bは、コリメートされた送信光140が送信器130から第1の光路134に沿ってミラー120に向かって放射される実施例を示している。この実施例では、コリメートされた送信光140がミラー120の反射面126bによって反射され、その結果、コリメートされた送信光140は、光学窓112aを通過してLIDARデバイス100の環境に入る。
【0021】
例示的実施形態では、受信器132は、受信レンズ、アパーチャ、および光センサを含む。受信レンズは、第2の光路136に沿ってコリメート光を受信し、受信したコリメート光をアパーチャ内に位置する点に集束するように構成されている。光センサは、受信レンズによって集束された後にアパーチャから発散する光を受信するように位置決めされる。
図1Cは、受信光142が環境から光学窓112aを通じて受信され、次いで、第2の光路136に沿って受信器132に向かってミラー120の反射面126bによって反射される実施例を示している。
【0022】
図1Cに示される受信光142は、環境内の1つ以上の物体によって反射された、
図1Bに示される送信光140の一部分に対応し得る。送信光140をパルスの形態で送信することによって、受信器132内の光センサによって検出される受信光142内のパルスのタイミングを使用して、送信光のパルスを反射した環境内の1つ以上の物体までの距離を測定することができる。加えて、1つ以上の物体への方向は、光パルスが送信または受信されるときの、デバイス軸102を中心としたLIDARデバイス100の向き、およびミラー軸124を中心としたミラー120の向きに基づいて決定することができる。
【0023】
送信器130および受信器132は、送信光140が環境内の物体によって反射されて、LIDARデバイス100に(例えば、窓112a、112bを通じて)入り、受信器132の受信レンズによって(ミラー120および第2の光路136を介して)受信され、光センサによる検出のためにアパーチャ内の点に集束される受信光142を提供することができるように、互いに位置合わせされ得る。これは、距離および方向を確実に決定するのに役立つ。例えば、受信器132のアパーチャが位置ずれしている場合、受信レンズは、受信光142をアパーチャ内にない点に集束することがあり、その結果、光センサは、受信光140を検出できないことがある。それらの位置合わせを容易にするために、送信器130および受信器132は、以下に説明するように構成され得る。加えて、受信器132を送信器130と位置合わせした後に光共振器122をLIDARデバイス100に取り付けるのに使用され得る方法が以下に説明される。
【0024】
III.例示的車両
図2A~
図2Eは、例示的実施形態による、車両200を示している。車両200は、半自律型車両または完全自律型車両であり得る。
図2A~
図2Eは、車両200を自動車(例えば、バン)として示しているが、車両200は、センサおよびその環境についての他の情報を使用してその環境内で操縦することができる別のタイプの自律型車両、ロボット、またはドローンを含み得ることが理解されよう。
【0025】
車両200は、1つ以上のセンサシステム202、204、206、208、および210を含み得る。例示的実施形態では、センサシステム202、204、206、208、および210はそれぞれ、それぞれのLIDARデバイスを含む。加えて、センサシステム202、204、206、208、および210のうちの1つ以上は、レーダーデバイス、カメラ、または他のセンサを含み得る。
【0026】
センサシステム202、204、206、208、および210のLIDARデバイスは、車両200の周囲の環境の少なくとも一部分を光パルスで照射し、反射された光パルスを検出するように、軸(例えば、
図2A~
図2Eに示されるz軸)を中心に回転するように構成され得る。反射光パルスの検出に基づいて、環境に関する情報が決定され得る。反射光パルスから決定された情報は、車両200の周囲の環境内の1つ以上の物体までの距離および方向を示し得る。例えば、情報を使用して、車両200の環境内の物理的物体に関する点群情報を生成し得る。この情報を使用して、環境内の物体の反射率、環境内の物体の材料組成、または車両200の環境に関する他の情報も決定し得る。
【0027】
システム202、204、206、208、および210のうちの1つ以上から取得された情報を使用して、車両200が自律モードまたは半自律モードで動作しているときなど、車両200を制御し得る。例えば、この情報を使用して、ルート(または、既存のルートを調整する)、速度、加速度、車両の向き、ブレーキ操作、または車両200の他の運転挙動もしくは動作を決定し得る。
【0028】
例示的実施形態では、システム202、204、206、208、および210のうちの1つ以上は、
図1A~
図1Cに示されるLIDARデバイス100と同様のLIDARデバイスであり得る。
【0029】
IV.例示的送信器および受信器の構成
図3は、光共振器122の例示的構成を(側断面図で)示し、送信器130および受信器132の構成要素を示している。この実施例では、送信器130は、送信レンズチューブ302に取り付けられた送信レンズ300を含み、受信器132は、受信レンズチューブ306に取り付けられた受信レンズ304を含む。
図3では、送信レンズチューブ302および受信レンズチューブ306は、互いに接合されたものとして示されている。ただし、チューブ302および306は、離間され得るか、またはそれらは、光共振器122のハウジングと一体であり得ることを理解されたい。
【0030】
送信レンズチューブ302は、光源314から放射された放射光312が送信レンズ300に到達することができる内部空間310を有する。送信レンズ300は、放射光312を少なくとも部分的にコリメートして、第1の光軸134に沿って送信光(例えば、コリメートされた送信光)を提供するように構成されている。
図3に示されるように、光源314は、速軸コリメータ318に光学的に結合されたレーザダイオード316を含む。レーザダイオード316は、複数のレーザダイオード放射領域を含み得、近赤外光(例えば、約905nmの波長を有する光)を放射するように構成され得る。速軸コリメータ318は、レーザダイオード316に取り付けられているか、またはレーザダイオード316から離間されているかのいずれかである円柱レンズまたは非円柱レンズであり得る。ただし、他のタイプの光源が使用され得ること、およびかかる光源が他の波長(例えば、可視または紫外線波長)で光を放射し得ることを理解されたい。
【0031】
光源314は、送信レンズ300の焦点またはその近傍の位置で、取付け構造体320上に取り付けられ得る。取付け構造体320は、送信レンズチューブ302に取り付けられた基部322によって支持され得る。
【0032】
受信レンズチューブ306は、内部空間330を有する。受信レンズ304は、第2の光軸136に沿って光(例えば、環境内の物体によって反射された、送信レンズ300から送信されたコリメート光)を受信し、その受信した光を集束するように構成されている。アパーチャ332は、受信レンズ304によって集束された光がアパーチャ332から発散するように、受信レンズ304に対して配備される。特に、アパーチャ332は、受信レンズ304の焦点面に近接して配備される。
図3に示される実施例では、受信レンズ304の焦点は、アパーチャ332内に位置している。この実施例では、アパーチャ332は、不透明な材料からなるアパーチャプレート334に形成された開口部である。より詳細には、アパーチャ332は、断面積が0.02mm
2~0.06mm
2(例えば、0.04mm
2)である、小さなピンホールサイズのアパーチャであり得る。ただし、他のタイプのアパーチャが可能であり、本明細書において想定されている。さらに、アパーチャプレート334は単一のアパーチャのみを有するように示されているが、複数のアパーチャがアパーチャプレート334内に形成され得ることを理解されたい。
【0033】
アパーチャプレート334は、受信レンズチューブ306とホルダー340との間に挟まれている。ホルダー340は、内部空間342を有し、その中で、光は受信レンズ304によって集束された後にアパーチャ332から発散する。このように、
図3は、内部空間330内の集束光344を示し、受信レンズ300によってアパーチャ332内の焦点に集束された光、および内部空間342内のアパーチャ332から広がる発散光346を表している。
【0034】
光センサ352が配備されるセンサボード350は、光センサ352が内部空間342内にあり、発散光346の少なくとも一部分を受信することができるように、ホルダー340に取り付けられている。光センサ352は、1つ以上のアバランシェフォトダイオード(APD)、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)、または他のタイプの光検出器を含み得る。例示的実施形態では、光センサ352は、並列に接続されたSPADの2次元アレイを含むシリコン光電子増倍管(SiPM)である。光センサ352の感光領域は、アパーチャ332のサイズよりも大きくなり得る。
【0035】
有利には、光センサ352は、ボード350が取り付けられるときにホルダー340が光センサ352の位置を直接制限するようにホルダー340を成形することによって、ホルダー340に対して位置合わせされる。代替的に、光センサ352は、ボード350上に正確に位置決めされ得、ボード350および/またはホルダー340は、ボード350をホルダー340に対して位置合わせする特徴を含み得る。
【0036】
図4は、
図3に示される光共振器122の例示的構成の正面図である。
図4に示されるように、送信レンズ300および受信レンズ304はそれぞれ、矩形形状を有し得る。レンズチューブ302および306の内部空間310および330はそれぞれ、対応する矩形形状の断面を有することができる。
【0037】
図3および
図4に示されるように、ホルダー340は、上方に延在する突出部360を有する。以下でより詳細に説明されるように、調整アームは、位置合わせ手順中に突出部360を把持することによって、ホルダー340を保持することができ、この位置合わせ手順において、調整アームはホルダー340およびアパーチャプレート334(アパーチャ332を含む)を一緒に組立体として受信レンズ304に対して動かすことができる。より詳細には、調整アームは、ホルダー340およびアパーチャプレート334を、
図4に示されたx方向およびz方向に移動することができる。
【0038】
図5は、受信器130の分解断面図であり(切断面は、
図3および
図4に示されたz軸に垂直である)、その構成要素のいくつかがどのように一緒に接続され得るかを示している。この実施例では、受信レンズチューブ306は、アパーチャプレート334が間に挟まれるように、ホルダーの対応するフランジ502に接続され得るフランジ500を有する。より詳細には、ホルダー340のフランジ502は、アパーチャプレート334の対応する穴部508および穴部510内に嵌合する取付けピン504および取付けピン506を含む。このようにして、アパーチャプレート334は、アパーチャ324がホルダーの内部空間342に対して明確な位置にあるように(例えば、アパーチャ332が内部空間342の中心線と正確に位置合わせされるように)、ホルダー340上に取り外し可能に取り付けることができる。アパーチャプレート334がホルダー340に取り付けられた状態で、ホルダー340およびアパーチャ332は、受信器132を送信器130と位置合わせするための位置合わせプロセスにおいて、受信レンズ304に対して組立体として一緒に移動することができる。
【0039】
所望の位置合わせが達成されると、アパーチャプレート334がその上に取り付けられたホルダー340は、受信レンズチューブ306に対して固定することができる。これは、対応するワッシャ524および526を有するねじ520および522によって達成され得る。具体的には、ねじ520は、フランジ502、アパーチャプレート334、およびフランジ500のそれぞれの取付け穴530、531、および532を貫通し、ねじ522は、フランジ502、アパーチャプレート334、およびフランジ500のそれぞれの取付け穴533、534、および535を貫通する。
【0040】
取付け穴532および536は、それぞれ、ねじ520および522のシャフト上の対応するねじ山と嵌合するねじ穴であり得る。例示的実施形態では、取付け穴530、531、534、および535は、ねじ520および522のシャフトよりも大きいので、ホルダー340およびアパーチャ332は、フランジ500に対する位置の範囲内(例えば、x方向およびz方向の位置の範囲)で一緒に移動することができ、それでも、ねじ520および522をフランジ500の取付け保持部532および536内に受容することを可能にする。この構成は、実装形態に応じて、1ミリメートル未満であり得るか、または数ミリメートルもしくはそれ以上であり得る、(例えば、位置合わせプロセス中の)受信レンズ304に対するホルダー340およびアパーチャ332の可動範囲を可能にする。この構成では、可動範囲は平面内にある。代替的構成では、可動範囲は、フランジ500および502の球面を使用することなどによって球形状であり得、その球形は受信レンズ304上の中心に置かれる。可動範囲は、他の形状も有し得る。
【0041】
図5はまた、光センサ352が配備されたセンサボード350がどのようにホルダー340に取り付けられ得るかを示している。ホルダー340は、フランジ540(フランジ502からホルダー340の反対側に位置する)を含む。フランジ540およびセンサボード350はそれぞれ、センサボード350をねじによってフランジ540に取り付けることを可能にする取付け穴を含み、
図5では、ねじ546および548によって例示されている。具体的には、ねじ546は、センサボード350およびフランジ540のそれぞれの取付け穴541および542を貫通し、ねじ548は、センサボード350およびフランジ540のそれぞれの取付け穴543および544を貫通する。
【0042】
図5はまた、光センサボード350の代わりにホルダー340のフランジ540に(例えば、ねじ546および548を使用して)取り付けることができる発光体ボード550を示している。光源552は、発光体ボード550上に配備されている。光源552は、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード、または光源314によって放射されるものと同一または類似の波長で光を放射する任意の他の光源を含み得る。
【0043】
発光体ボード550がホルダー340のフランジ540に取り付けられると、光源552は、光源552がアパーチャ332を通じて光を放射することができるように、内部空間342内に位置決めされる。アパーチャ332を通じて放射された光は、受信レンズ304によってコリメートされ、コリメートされた光のビームとして受信器132から送信される。受信器132が送信器130と適切に位置合わせされると、コリメート光のビームは、第2の光軸136に沿って受信器132から送信される。
【0044】
以下でより詳細に説明されるように、例示的な位置合わせプロセスは、光源314および光源552の両方を使用することができ、光源314からの光は、コリメート光の第1のビームとして送信レンズ300を通じて放射され、光源552からの光は、コリメート光の第2のビームとして受信レンズ302を通じて放射される。コリメート光の第1および第2のビームが(例えば、カメラによって取得された画像によって示されるように)重なるときは、受信器132は送信器130と適切に位置合わせされている。
【0045】
図6は、y軸に沿ったホルダー340の図を示す。この図は、内部空間342への開口部600を有するフランジ502を示している。
図6はまた、アパーチャプレート334の対応する穴部508および510に嵌合するフランジ502上のピン504および506によってフランジ502上に取り外し可能に取り付けることができるアパーチャプレート334を示している。
図6に示されるように、穴部508および510は円形状である。代替的に、穴部508および510は細長い形状を有し得る(例えば、穴部508および510は細長い溝であり得る)。このようにしてアパーチャプレート334がフランジ502に取り付けられた状態で、アパーチャ332は開口部600上の中心に置かれる。
【0046】
図3~
図6は、受信器132の様々な構成要素を取り外し可能に取り付けるために使用され得るフランジ、ピン、ねじ、ワッシャ、および取付け穴などの構造の実施例を示している。他の締結具または取り付け手段が使用され得ることを理解されたい。さらに、取り外し可能な方法で構成要素を取り付ける代わりに、構成要素は、恒久的な方法で、例えば、溶接、ろう付け、はんだ付け、または接着剤(エポキシなど)を使用して取り付けられ得る。
【0047】
V.例示的位置合わせ技術
図7は、受信器132を送信器130と位置合わせするために使用することができる配列700を概略的に示している。配列700は、光共振器122がカメラ702の視野内にあるように位置決めされたカメラ702を含む。カメラ702は、無限遠に合焦し得るか、またはカメラ702は、LIDARデバイスの最大作動距離などの所定の距離に合焦し得る。位置合わせプロセスのために、光源552を有する発光体ボード550は、上記のように、ホルダー340のフランジ540に取り付けられ、アパーチャプレート334は、ホルダー340のフランジ502に取り付けられる。ただし、発光体ボード550およびアパーチャ332が取り付けられたホルダー340は、受信レンズチューブ306に取り付けられていない。具体的には、ねじ520および522が、所定の位置にないか、または単に緩く所定の位置にあるかのいずれかである。ホルダー340は、ホルダー340に取り付けられたアパーチャプレート334が受信レンズチューブ306のフランジ500と接触する位置で調整アーム704によって支持されている。調整アーム704は、突出部360を把持することによってホルダー340を支持し得る。
【0048】
調整アーム704は、調整アーム704の位置を調整することができる調整ステージ706に結合され、それによって、ホルダー340およびアパーチャ332をx方向およびz方向に調整することができる。このようにして、ホルダー340およびアパーチャ332は、受信レンズ304に対して調整することができる。例えば、アパーチャ332の位置は、受信レンズ304の焦点面内で調整することができる。この調整を使用して、受信器132を送信器130と位置合わせすることができる。
【0049】
例示的な位置合わせプロセスでは、光源314および552は両方とも光を放射するために使用され、光源314は、送信レンズ300によってコリメートされた光を放射して、コリメートされた光の第1のビームを提供し、光源552は、受信レンズ304によってコリメートされた光をアパーチャ332を通じて放射して、コリメートされた光の第2のビームを提供する。コリメート光の第1のビームおよび第2のビームが、
図7において、概して、光共振器122からカメラ702に向かう破線710によって示されている。
【0050】
カメラ702を使用して、コリメート光の第1のビームおよび第2のビームが画像内のそれぞれのスポットによって示される一連の画像を取得することができる。
図8Aおよび
図8Bは、
図7に示される配列においてカメラ702を使用して取得され得る例示的な画像を示している。
図8Aは、送信器130からのコリメート光の第1のビームを示すスポット802、および受信器132からのコリメート光の第2のビームを示すスポット804を含む例示的な画像800を示している。この画像800では、スポット802および804は重なっておらず、これは、受信器132が送信器130と適切に位置合わせされていないことを示している。さらに、スポット802とスポット804との間のオフセット(例えば、スポット802とスポット804との中心点間の距離)は、位置ずれの程度を示し得る。
【0051】
このオフセットに基づいて、アパーチャ332の位置は、調整ステージ706を使用して調整することができる。カメラ702を使用して、1つ以上の後続の画像を取得することができ、アパーチャ332の位置は、調整ステージを使用して調整して、後続の画像のスポット間のオフセットを低減することができる。スポットが部分的または完全に重なるまで調整を継続してもよい。
図8Bは、スポットが完全に重なっている例示的な画像810を示している。この画像810において、スポット812(送信器130からのコリメート光の第1のビームを示す)は、スポット814(受信器132からのコリメート光の第2のビームを示す)内に包含される。
【0052】
いくつかの実装形態では、画像800は、スポット802およびスポット804の両方を示す単一の画像としてカメラ702によって取得され得る。同様に、画像810は、スポット812およびスポット814の両方を示す単一の画像としてカメラによって取得され得る。他の実装形態では、画像800は、カメラ702によって取得された2つの画像から生成される合成画像であり得、その2つの画像は、スポット802を示す第1の画像およびスポット804を示す第2の画像を含む。同様に、画像810は、カメラ702によって取得された2つの画像から生成される合成画像であり得、画像の一方はスポット812を示し、他方の画像はスポット814を示している。
【0053】
スポットが完全に重なる場合(例えば、
図8Bに示されるように)、受信器132は、送信器130と適切に位置合わせされていると見なされ得る。その時点で、ねじ520および522を締め付けて(例えば、所定のトルクで締め付けて)、アパーチャプレート334を間に挟んだ状態でホルダー340を受信レンズチューブ306に取り付けて、受信器132を送信器130と位置合わせしていることが判明した、受信レンズ304に対するアパーチャ332の位置を維持し得る。次いで、発光体ボード550を光センサボード350と置換することができ、今や位置合わせされた光共振器122をLIDARデバイスに取り付けることができる。
【0054】
例示的実施形態では、ホルダー340およびアパーチャ332は、LIDARデバイスに取り付けられた後も引き続き調整可能であり得る。具体的には、
図3~
図6に示される構成は、アパーチャ332の位置を後で(例えば、ねじ520および522を緩めることによって)再調整することを可能にする。かかる再調整は、例えば、送信器130および受信器132がある程度の使用期間後に位置ずれした場合に実行され得る。
【0055】
スポットの完全な重なり(例えば、
図8Bに示されるような)は、受信器132が送信器130と適切に位置合わせされていることを判定するための1つの可能な基準であるが、他の基準も同様に可能であることを理解されたい。例えば、スポットの部分的な重なり、または重なっていないスポット間の所定の小さなオフセットは、特定の用途にとって十分な位置合わせであることを示し得る。さらに、受信器132と送信器130との位置合わせをもたらすホルダー340およびアパーチャ332の調整は、カメラ702が光共振器122に対して位置決めされる特定の距離に依存し得ることを理解されたい。
【0056】
いくつかの実装形態では、2つのスポットが完全に重ならないが、代わりに所定の量だけ互いにオフセットされている場合、受信器132は送信器130と適切に位置合わせされ得る。例えば、LIDARデバイスは、送信器130から送信された光を、受信器132によって受信された光とは異なるように偏向させる光学素子を含み得る。かかる実装形態では、位置合わせプロセスを実行して、2つのスポットの完全な重なりを達成するのではなく、2つのスポット間の所定のオフセットを達成することができる。
【0057】
カメラ702を使用して、光共振器122の他の態様を評価することもできる。例えば、カメラ702を使用して、送信レンズ300に対するコリメート光(送信光)の第1のビームのビームプロファイルを評価し得る。ビームプロファイルの評価を実行するために、カメラ702は、光源314が光を放射している間、送信レンズ300に合焦し得る。この焦点において、カメラを使用して、レンズ300の汚れを識別することもできる。
【0058】
図9Aおよび
図9Bは、カメラ702を使用して取得され得る送信レンズ300の例示的な画像を示し、2つの異なるビームプロファイルを示している。
図9Aは、第1の実施例による、送信レンズ300における送信光の位置を示すスポット902を有する画像900を示している。この第1の実施例では、スポット902は、概して画像900内の中心に置かれ、送信光が概して送信レンズ300に集中していることを示している。
図9Bは、第2の実施例による、送信レンズ300における送信光の位置を示すスポット912を有する画像910を示している。この第2の実施例では、スポット912は、画像910内の中心に置かれず、代わりに片側にシフトされている。したがって、この第2の実施例では、送信光は、送信レンズ300に集中していない。送信光が送信レンズ300に十分に集中していないという判定に応答して(例えば、
図9Bに示されるように)、光源314は調整または置換され得る。
【0059】
1つ以上の測定基準を使用して、送信光が送信レンズ300に十分に集中しているかどうかを評価し得る。一手法では、画像の異なる部分内の光強度が測定され、比較され得る。例えば、画像900の部分900a~900dの光強度が測定され得、画像910の部分910a~910dの光強度が測定され得る。2つの最も外側の部分における強度間の差分が十分に小さい場合(例えば、総強度または平均強度によって正規化された場合)、コリメート光の第1のビームは、送信レンズ300に十分に集中していると見なされ得る。例えば、画像900の部分900aおよび900dにおける光強度間の差分は、比較的小さくなり得るため、コリメート光の第1のビームが十分に集中していると見なされ得、一方、画像910の部分910aおよび910dにおける光強度間の差分は、比較的大きくなり得るため、コリメート光の第1のビームが不十分に集中していると見なされ得る。
【0060】
図7に示される配列700は、カメラ702によって取得される画像のタイプに応じて、フィルタ、レンズ、および/または他の光学構成要素をカメラ702の視野内または視野外に(例えば、カメラ702が無限遠または他の所定の距離に合焦している間に)移動させるために使用され得る、並進ステージ720を含む。受信器132を送信器130と位置合わせするために使用される画像(
図8Aおよび
図8Bに示される画像など)を取得するために、中性濃度フィルタ722がカメラ702の視野内に配置され得る。合成画像が2つの画像から生成される実装形態では、中性濃度フィルタ722を使用して、両方の画像を取得し得るか、またはそれを使用して画像のうちの一方だけを取得し得る。送信レンズ300における送信光のビームプロファイルを評価するために使用される画像(
図9Aおよび
図9Bに示される画像など)を取得するために、中性濃度フィルタおよび1つ以上のレンズ(例えば、収色性二重レンズ)からなる光学配列724が、カメラ702の視野内に配置され得る。1つ以上のレンズは、カメラ702が無限遠または他の所定の距離に依然として合焦した状態で送信レンズ300が画像化されるように選択される。
【0061】
図10は、
図7に示される配列700の代替として使用することができる配列1000を示している。この配列1000では、2台のカメラを使用して画像を取得する。第1のカメラ1002は、受信器132を送信器130と位置合わせするための画像(
図8Aおよび
図8Bに示される画像など)を取得することになる。第2のカメラ1004は、送信レンズ300における送信光のビームプロファイルを評価するための画像(
図9Aおよび
図9Bに示される画像など)を取得することになる。第1のカメラ1002は、無限遠(または他の所定の距離)に合焦し得、第2のカメラ1004は、送信レンズ300に合焦し得る。配列1000は、光共振器122から送信された光710の第1の部分(光710は、コリメート光の第1のビームおよびコリメート光の第2のビームを含む)を第1のカメラ1002に向け、光710の第2の部分を第2のカメラ1004に向ける、ビームスプリッタ1006などの光学素子を含むことができる。
【0062】
図11は、
図1A~
図1Cに示されるLIDARデバイス100などのLIDARデバイスを製造するための全体的な手順の一部分として使用され得る例示的な方法1100のフローチャートである。例示的な方法1100は、ブロック1102によって示されるように、光学系がカメラの視野内にあるように、カメラおよび光学系を配列することを伴う。カメラは、例えば、CCDベースのカメラまたは他のタイプのデジタル画像化デバイスであり得る。光学系は、
図3~
図6に示され、上で説明された送信器130および受信器132を有する光共振器122などのLIDARデバイスの構成要素であり得る。例示的な実施形態では、光学系は、第1の光源(例えば、光源314)と、第1の光源に光学的に結合された第1のレンズ(例えば、送信レンズ300)であって、第1のレンズは、第1の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第1のビームを提供するように構成された、第1のレンズと、第2の光源(例えば、光源552)、組立体であって、アパーチャ(例えば、アパーチャプレート334内のアパーチャ332)およびホルダー(例えば、ホルダー340)を備え、ホルダーは第2の光源がアパーチャを通じて光を放射するような位置に第2の光源を保持する、組立体と、アパーチャに光学的に結合された第2のレンズ(例えば、受信レンズ304)であって、アパーチャを通じて第2の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第2のビームを提供するように構成された、第2のレンズと、を含む。
【0063】
カメラおよび光学系の配列は、
図7に示される配列、
図10に示される配列、またはそれ以外の配列に対応し得る。この配列では、光学系の少なくとも一部分がカメラの視野内にある。例えば、少なくとも送信レンズ300および受信レンズ304は、カメラの視野内にあってもよく、その結果、カメラは、送信レンズ300を通じて放射されたコリメート光の第1のビームおよび受信レンズ304を通じて放射されたコリメート光の第2のビームの両方を受信することができる。光学系(またはその一部分)は、1つ以上の光学素子、例えば、1つ以上の中性濃度フィルタ、波長選択フィルタ、レンズ、ミラー、ビームスプリッタ、または偏光子など、を介してカメラの視野内にあってもよい。例えば、偏光子を使用して、レーザダイオードの偏光特性を評価し得る。
【0064】
例示的な方法1100は、カメラを使用して1つ以上の画像を取得することをさらに伴い、ブロック1104によって示されるように、1つ以上の画像は、コリメート光の第1のビームを示すそれぞれの第1のスポットおよびコリメート光の第2のビームを示すそれぞれの第2のスポットを示す。いくつかの実装形態では、カメラは、第1のスポットおよび第2のスポットの両方を示す画像を取得し得る。他の実装形態では、カメラは、第1のスポットを示す第1の画像および第2のスポットを示す第2の画像を取得し得、合成画像が第1のスポットおよび第2のスポットの両方を示すように、第1の画像および第2の画像に基づいて合成画像が生成され得る。したがって、直接または合成によって、第1のスポットおよび第2のスポットの両方を示す画像が取得され得る。場合によっては、画像は、
図8Aに示される画像800のように、第1のスポットおよび第2のスポットが重なっていないことを示し得る。他の場合には、画像ショーは、
図8Bに示される画像810のように、第1のスポットおよび第2のスポットが完全に重なっていることを示し得る。さらに他の場合には、画像は、第1のスポットおよび第2のスポットが部分的に重なっていることを示し得る。このようにして得られた1つ以上の画像を使用して、上記のように、受信器132を送信器130と位置合わせすることができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、方法1100は、カメラによって取得された1つ以上の画像に基づいて(例えば、2つの画像の合成に基づいて)、第1のスポットと第2のスポットとの間のオフセットを決定し、そのオフセットに基づいて第2のレンズに対して組立体を調整することをさらに伴い得る。組立体の調整は、
図7に示される上記の調整アーム704および調整ステージ706と同様のメカニズムを使用し得る。
【0066】
オフセットに基づいて第2のレンズに対して組立体を調整した後、方法1100はさらに、カメラを使用して1つ以上の後続の画像を取得することと、1つ以上の後続の画像に基づいて(例えば、2つの画像の合成に基づいて)、第1のスポットおよび第2のスポットが少なくとも所定の重なりを有することを判定することと、をさらに伴い得る。所定の重なりは、完全な重なり(例えば、
図8Bに示されるように)として選択され得るか、または一定量の部分的な重なり(例えば、少なくとも30%の重なり、50%の重なり、70%の重なり、または90%の重なり)として選択され得る。
【0067】
第1のスポットおよび第2のスポットが後続の画像において少なくとも所定の重なりを有すると判定した後、方法1100は、ホルダー内の第2の光源(例えば、発光体ボード550上の光源552)を光センサ(例えば、光センサボード350上の光センサ352)に置換することをさらに伴い得る。
【0068】
ホルダー内の第2の光源を光センサに置換した後、方法1100は、光学系をLIDARデバイス(例えば、LIDARデバイス100)に取り付けることをさらに伴い得る。
【0069】
方法1100のいくつかの実施形態では、カメラを使用して、カメラが無限遠に、またはLIDARデバイスの最大範囲などの所定の距離に合焦している間に、1つ以上の画像を取得する。
【0070】
いくつかの実施形態では、方法1100は、少なくとも第1のレンズが追加のカメラの視野内にあるように、光学系に対して追加のカメラ(例えば、カメラ1004)を配列することと、追加のカメラを使用して、少なくとも第1のレンズの少なくとも1つの画像を取得することと、をさらに伴う。いくつかの実装形態では、追加のカメラを使用して、(例えば、レンズの汚れを検査するために)第1のレンズおよび第2のレンズの両方の1つ以上の画像を取得し得る。
【0071】
追加のカメラを使用する実施形態では、方法1100は、第1のレンズの少なくとも1つの画像に基づいて、第1のレンズに対するコリメート光の第1のビームのビームプロファイルを決定することをさらに伴い得る。第1の光源は、レーザダイオードおよび速軸コリメータを含み得る。レーザダイオードは、複数のレーザダイオード放射領域を含み得る。代替的に、第1のレンズに対するコリメート光の第1のビームのビームプロファイルは、追加のカメラを使用することなく、カメラによって取得された第1のレンズの少なくとも1つの画像に基づいて決定され得る。
【0072】
画像を取得するように構成された追加のカメラまたは他の追加のデバイスを使用する実施形態では、カメラおよび光学系の配列は、
図10に示される配列1000と同様であり得、そこでは、カメラおよび追加のカメラの両方が、ビームスプリッタ(例えば、ビームスプリッタ1006)を介して光学系に光学的に結合されている。ビームスプリッタを使用する例示的な配列では、少なくとも第1のレンズおよび第2のレンズは、ビームスプリッタを通じた送信を介してカメラの視野内にあり、少なくとも第1のレンズは、ビームスプリッタからの反射を介して追加のカメラの視野内にある。代替的に、カメラの視野は、ビームスプリッタからの反射を介し得、追加のカメラの視野は、ビームスプリッタを通じた送信を介し得る。
【0073】
VI.結論
図に示されている特定の配列は、限定と見なされるべきではない。他の実施形態が、所与の図に示される各要素をより多く、またはより少なく含んでもよいことを理解されたい。さらに、図示された要素のうちのいくつかは、組み合わされ、または省略されてもよい。さらにまた、図示された実施形態は、図示されていない要素を含んでもよい。
【0074】
情報の処理を表すステップまたはブロックは、本明細書に記載の方法または技術の特定の論理機能を実行するように構成することができる回路に対応することができる。代替的または追加的に、情報の処理を表すステップまたはブロックは、モジュール、セグメント、またはプログラムコード(関連データを含む)の一部に対応することができる。プログラムコードは、特定の論理機能または論理動作を方法または技術において実装するための、プロセッサにより実行可能な1つ以上の命令を含むことができる。プログラムコードおよび/または関連データは、ディスク、ハードドライブ、または他の記憶媒体を含む、記憶デバイスなどの任意のタイプのコンピュータ可読媒体に記憶することができる。
【0075】
コンピュータ可読媒体は、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、およびランダムアクセスメモリ(RAM)のような、データを短期間記憶するコンピュータ可読媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体も含むことができる。コンピュータ可読媒体はまた、プログラムコードおよび/またはデータを長期間にわたって記憶する非一時的コンピュータ可読媒体も含むことができる。このように、コンピュータ可読媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、光ディスクもしくは磁気ディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)のような二次的なまたは長期永続的な記憶装置を含むことができる。コンピュータ可読媒体はまた、任意の他の揮発性または不揮発性の記憶システムとすることもできる。コンピュータ可読媒体は、例えばコンピュータ可読記憶媒体、または有形の記憶デバイスと考えることができる。
【0076】
様々な例および実施形態が開示されてきたが、他の例および実施形態が当業者にとって明らかであろう。様々な開示された例および実施形態は、例示の目的のためであり、限定することを意図するものではなく、その真の範囲は、以下の特許請求の範囲により示される。
【0077】
本明細書は、条項1~20の形式で表される次の主題を含む。1.光検出および測距(LIDAR)デバイスであって、送信器であって、送信器が、レーザダイオードと、そのレーザダイオードに光学的に結合された速軸コリメータと、その速軸コリメータに光学的に結合され送信レンズであって、速軸コリメータを通じてレーザダイオードによって放射された光を少なくとも部分的にコリメートして第1の光軸に沿って送信光を提供するように構成されている、送信レンズと、を備える送信器、ならびに、受信器であって、受信器が、受信レンズであって、第1の光軸に実質的に平行である第2の光軸に沿って光を受信し、その受信した光を集束するように構成されている、受信レンズと、光センサと、アパーチャおよびホルダーを備える組立体であって、アパーチャは受信レンズの焦点面に近接し、ホルダーは、光センサが受信レンズによって集束された後にアパーチャから発散する光を受信するように、アパーチャに対する位置に光センサを保持するように構成され、組立体が受信レンズに対して調整可能である、組立体とを備える受信器、を備えるLIDARデバイス。2.アパーチャが、アパーチャプレート内に開口部を備え、アパーチャプレートがホルダーに取り外し可能に取り付けられている、条項1に記載のLIDARデバイス。3.速軸コリメータが、円柱レンズまたは非円柱レンズのうちの少なくとも一方を備える、条項1または2に記載のLIDARデバイス。4.光センサが、単一光子光検出器のアレイを備える、条項1~3のいずれか1項に記載のLIDARデバイス。5.単一光子光検出器のアレイが、アパーチャよりも大きい感光領域を有する、条項4に記載のLIDARデバイス。6.光センサが、シリコン光電子増倍管(SiPM)を備える、条項4または5に記載のLIDARデバイス。7.ミラーであって、そのミラーが、(i)送信レンズから第1の光軸に沿って送信された送信光をLIDARデバイスの環境に反射し、(ii)環境からの送信光の反射を第2の光軸に沿って受信レンズに向かって反射するように構成されている、ミラーをさらに備える、条項1~6のいずれか一項に記載のLIDARデバイス。8.方法であって、カメラおよび光学系を、光学系の少なくとも一部分がカメラの視野内にあるように配列することであって、その光学系が、第1の光源と、その第1の光源に光学的に結合された第1のレンズであって、第1のレンズが、第1の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第1のビームを提供するように構成されている、第1のレンズと、第2の光源と、アパーチャおよびホルダーを備える組立体であって、ホルダーは、第2の光源がアパーチャを通じて光を放射するような位置に第2の光源を保持する、組立体と、アパーチャに光学的に結合された第2のレンズであって、第2のレンズが、アパーチャを通じて第2の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第2のビームを提供するように構成され、組立体が第2のレンズに対して調整可能である、第2のレンズと、を備える、配列することと、カメラを使用して1つ以上の画像を取得することであって、1つ以上の画像が、コリメート光の第1のビームを示すそれぞれの第1のスポットおよびコリメート光の第2のビームを示すそれぞれの第2のスポットを示している、取得することと、を含む方法。9.1つ以上の画像に基づいて、第1のスポットと第2のスポットとの間のオフセットを決定することと、そのオフセットに基づいて、第2のレンズに対して組立体を調整することと、をさらに含む、条項8に記載の方法。10.オフセットに基づいて第2のレンズに対して組立体を調整した後に、カメラを使用して1つ以上の後続の画像を取得することと、その1つ以上の後続の画像に基づいて、第1のスポットおよび第2のスポットが少なくとも所定の重なりを有することを判定することと、をさらに含む、条項9に記載の方法。11.第1のスポットおよび第2のスポットが、少なくとも所定の重なりを有することを判定した後に、ホルダー内の第2の光源を光センサと置換することをさらに含む、条項10に記載の方法。12.ホルダー内の第2の光源を光センサと置換した後に、光学系を光検出および測距(LIDAR)デバイスに取り付けることを含む、条項11に記載の方法。13.カメラを使用して1つ以上の画像を取得することが、カメラが無限遠に合焦している間にカメラを使用して1つ以上の画像を取得することを含む、条項8~12のいずれか一項に記載の方法。14.カメラが第1のレンズに合焦するように、追加のレンズをカメラに光学的に結合することと、第1のレンズに合焦したカメラを使用して、第1のレンズの少なくとも1つの画像を取得することと、その第1のレンズの少なくとも1つの画像に基づいて、第1のレンズに対するコリメート光の第1のビームのビームプロファイルを決定することと、をさらに含む、条項13に記載の方法。15.少なくとも第1のレンズが追加のカメラの視野内にあるように、光学系に対して追加のカメラを配列することと、追加のカメラを使用して、第1のレンズの少なくとも1つの画像を取得することと、その第1のレンズの少なくとも1つの画像に基づいて、第1のレンズに対するコリメート光の第1のビームのビームプロファイルを決定することと、をさらに含む、条項8~14のいずれか一項に記載の方法。16.カメラおよび追加のカメラをビームスプリッタを介して光学系に光学的に結合することをさらに含む、条項15に記載の方法。17.少なくとも第1のレンズおよび第2のレンズが、ビームスプリッタを通じた送信を介してカメラの視野内にあり、少なくとも第1のレンズが、ビームスプリッタからの反射を介して追加のカメラの視野内にある、条項16に記載の方法。18.システムであって、第1の光源と、その第1の光源に光学的に結合された第1のレンズであって、第1のレンズが、第1の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第1のビームを提供するように構成されている、第1のレンズと、第2の光源と、アパーチャおよびホルダーを備える組立体であって、ホルダーが第2の光源がアパーチャを通じて光を放射するような位置に第2の光源を保持する、組立体と、アパーチャに光学的に結合された第2のレンズであって、第2のレンズが、アパーチャを通じて第2の光源によって放射された光をコリメートして、コリメートされた光の第2のビームを提供するように構成され、組立体が第2のレンズに対して調整可能である、第2のレンズと、カメラであって、少なくとも第1のレンズおよび第2のレンズがカメラの視野内にあり、カメラが無限遠に合焦する、カメラ、とを備えるシステム。19.追加のカメラであって、少なくとも第1のレンズが追加のカメラの視野内にあり、追加のカメラが第1のレンズに合焦する、追加のカメラをさらに備える、条項18に記載のシステム。20.ビームスプリッタであって、第1のレンズおよび第2のレンズがビームスプリッタを通じた送信を介してカメラの視野内にあり、第1のレンズがビームスプリッタからの反射を介して追加のカメラの視野内にある、ビームスプリッタをさらに備える、条項19に記載のシステム。
【国際調査報告】