(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-02
(54)【発明の名称】多血小板血漿を保存するための装置
(51)【国際特許分類】
A61M 1/02 20060101AFI20220422BHJP
A61J 1/14 20060101ALI20220422BHJP
【FI】
A61M1/02
A61J1/14 390Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021553100
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(85)【翻訳文提出日】2021-09-06
(86)【国際出願番号】 GB2020050529
(87)【国際公開番号】W WO2020178593
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521400497
【氏名又は名称】ピープラス スキン ケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ナジャフィ,ミトラ
【テーマコード(参考)】
4C047
4C077
【Fターム(参考)】
4C047AA05
4C047CC01
4C047EE10
4C077AA12
4C077BB10
4C077HH03
4C077JJ03
4C077NN02
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】本開示は、多血小板血漿(PRP)を貯蔵するための装置を提供する。装置は、多血小板血漿(PRP)容器を可逆的に受け取るように構成されている。装置は、その中にPRP容器を受け入れるように構成された少なくとも一つの凹部を規定するプラットフォームと、前記プラットフォームを移動させるように構成された撹拌機と、を有し、それによりPRP容器に貯蔵されたPRPを撹拌する。撹拌機は、毎分10から10000(RPM)の間の頻度で円運動でプラットフォームを移動させるように構成されている。
【選択図】
図7c
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多血小板血漿(PRP)を貯蔵し、多血小板血漿(PRP)容器を可逆的に受容するように構成される装置であって、
その中にPRP容器を受け入れるように構成された少なくとも一つの凹部を規定するプラットフォームと、
前記プラットフォームを移動させるように構成され、それにより前記PRP容器に格納されたPRPを撹拌するように構成された撹拌機と、を有し、
前記撹拌機は、毎分10から10000回転(RPM)の間の頻度で円運動で前記プラットフォームを移動させるように構成される装置。
【請求項2】
前記プラットフォームは、複数の凹部を規定し、各凹部はその中にPRP容器を受け入れるように構成される請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、前記PRP容器を前記凹部に保持するように構成された保持器を有する請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記保持器は、前記PRP容器を前記凹部の第1側に対して付勢するように構成された付勢手段を備える請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記凹部の前記第1側は、10°から35°の間の角度を規定する請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記付勢手段はばねを備え、
前記ばねの近位端は、前記凹部の第2側に固定的に取り付けられ、
前記ばねは前記PRP容器を前記凹部の前記第1側に対して付勢するように構成され、
前記第2側は、前記第1側と反対にある請求項3または請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記ばねは、水平に対して0°から20°の角度を規定する請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記撹拌機は、50から1000rpmの間、100から750rpmの間、150から500rpmの間、200から400rpmの間、または250から450rpmの間の頻度で円運動により前記プラットフォームを移動させるように構成されるいずれかの先立つ請求項に記載に装置。
【請求項9】
前記撹拌機は、前記PRP容器を直線運動で移動させるように構成されることによって、前記PRP容器に格納されたPRPを撹拌するようにさらに構成されているいずれかの先立つ請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記撹拌機は、前記PRP容器に貯蔵されたPRPを継続的に撹拌するように構成されるいずれかの先立つ請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記撹拌機は、前記PRP容器に貯蔵されたPRPを断続的に撹拌するように構成される請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記撹拌機は、前記プラットフォーム上に適合するように構成されたカバーと、その上に配置された任意のPRP容器と、を備えるいずれかの先立つ請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、前記PRP容器に貯蔵されたPRPを15℃から30℃の間、16℃から28℃の間、17℃から27℃の間、18℃から26℃の間、19℃から25℃の間、または20℃から24℃の間の温度に維持するように構成された温度コントローラーを備えるいずれかの先立つ請求項に記載の装置。
【請求項14】
前記装置は、主電源に接続されるように構成されるいずれかの先立つ請求項に記載の装置。
【請求項15】
前記装置は、前記撹拌機に電力を供給するように構成された電池を含むいずれかの先立つ請求項に記載の装置。
【請求項16】
PRPを貯蔵するためであって、いずれかの先立つ請求項に記載の前記装置、およびPRP容器を含むキット。
【請求項17】
PRPを貯蔵する方法であって、PRPをPRP容器に配置し、毎分10から10000rpmの間の頻度で円運動でPRPを撹拌する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多血小板血漿(PRP)の容器を貯蔵するように構成された装置に関する。
本発明は、装置および容器ならびに容器自体を含むキットにまで及ぶ。
本発明はまた、PRPを貯蔵する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
血小板は親細胞である巨核球の循環無核細胞質断片であり、これらは骨の造血区画に制限されている。各巨核球は2000~3000個の血小板を産生します。血小板は止血において主要な役割を果たしていると考えられる傾向がありますが、それらは創傷治癒の開始に複雑に関与しています。
血小板は単なる細胞断片であるにもかかわらず、複雑で特殊な構造と生理機能を持っています。
【発明の概要】
【0003】
血小板の濃縮された供給源として、血漿は組織再生を刺激し、老化防止活性を有するいくつかのサイトカインを含んでいます。血漿は、主な化合物である赤血球、白血球、血漿に分離されるまで血液を遠心分離することで得られます。血漿のより豊富な部分は多血小板血漿(PRP)または画分2(F2)と呼ばれ、血漿のより貧しい部分は乏血小板血漿(PPP)または画分1(F1)と呼ばれます。
【0004】
創傷治癒において血小板が果たす顕著な役割、および診療所または外科的設定におけるPRPの比較的容易な生成および適用は、軟組織および硬組織の再生を促進するためのPRPの使用の増加をもたらしました。特に、自己PRPは、慢性皮膚疾患および軟部組織の潰瘍形成、顎顔面外科手術、整形外科および外傷外科、形成外科、脊椎手術、心臓バイパス手術および火傷の治療に使用されてきました。また、口腔粘膜の治癒、歯根管の血行再建術、再生歯内療法の足場など、歯科のさまざまな場面で使用されています。
【0005】
単一の成長因子、一般的には組換え血小板由来成長因子BB(PDGF-BB)の局所送達も採用されています。ただし、PRPの使用は、自然治癒プロセスとの類似性が高く、生物学的に決定された比率で複数の創傷治癒促進剤を適用することができます。さらに、組換えPDGF-BBの短い保存可能期間、コスト、および副作用に関する懸念により、PRPはより魅力的で費用対効果の高い提案になっています。
【0006】
ただし、一度取得すると、PRPの保存可能期間は比較的短くなります。部分的には、これは血小板が無核であるためであり、そのため、in vivo(生体内)でさえ、それらは8日から10日の寿命しかありません。ただし、in vitro(体外)サンプルは、血小板の凝集により、保存可能期間が短くなる傾向があります。
したがって、PRPを貯蔵するための改善された装置および方法が必要です。
【0007】
本発明は、先行技術に関連する問題を克服しようとする発明者の研究から生じる。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、多血小板血漿(PRP)を貯蔵するための装置が提供され、この装置は、多血小板血漿(PRP)容器を可逆的に受容するように構成され、その中にPRP容器を受け入れるように構成された少なくとも一つの凹部を規定するプラットフォームと、プラットフォームを移動するように構成され、それによりPRP容器に格納されたPRPを撹拌する撹拌機と、を有し、撹拌機は毎分10から10000回転(RPM)の頻度で円運動によりプラットフォームを移動するように構成される。
【0009】
有利なことに、本発明者らは、撹拌機がPRP内の活性化および破片形成を低減することを見出した。
【0010】
プラットフォームは、好ましくは、複数の凹部を規定し、各凹部はその中にPRP容器を受け入れるように構成される。したがって、装置は、複数のPRP容器を可逆的に受け入れるように構成され得る。
【0011】
プラットフォームは、少なくとも2つ、少なくとも4つ、少なくとも6つ、少なくとも8つ、少なくとも10、少なくとも12、または少なくとも8つの凹部を規定することができ、各凹部はその中にPRP容器を受け入れるように構成される。プラットフォームは、1から100の間の凹部、2から50の間の凹部、3から25の間の凹部、または5から15の間の凹部を規定することができ、各凹部はその中にPRP容器を受け入れるように構成される。本発明者らは、第1態様の装置を使用してPRPを最大8日間保存することが可能であることを発見した。したがって、一実施形態では、装置プラットフォームは8つの凹部を規定し、各凹部はその中にPRP容器を受け入れるように構成される。したがって、各容器は人によって別々の日に使用されるPRPを含めることができます。あるいは、装置は14個の凹部を含むことができ、各凹部はその中にPRP容器を受け入れるように構成される。したがって、これにより1日に2回使用される部分でユーザーにPRPの1週間の供給を提供する。
【0012】
装置は、凹部にPRP容器を保持するように構成された保持器を含み得る。有利なことに、保持器は、PRP容器が外れるのを防ぎ、それによりこぼれまたは漏れを防ぐ。保持器は、凹部の第1の側に対してPRP容器を付勢するように構成された付勢手段を備えてもよい。
有利なことに、付勢手段は、凹部に容器を保持する。凹部の第1の側は、垂直に対して0から90度、より好ましくは垂直に対して5度から45度、垂直に対して10度から35度、または垂直に対して15度から30度、そして最も好ましくは垂直に対して18度から25度、垂直に対して19度から22.5度または20度から21度の角度を規定してもよい。
【0013】
付勢手段は、ばねを有してもよく、ばねの近位端は凹部の第2の側に固定して取り付けられ、ばねは凹部の第1の側に対してPRP容器を付勢するように構成され、第2の側は第1の側と反対側にある。好ましくは、ばねは水平に対して0から20度、より好ましくは水平に対して0から10度、そして最も好ましくは水平に対して0から5度または水平に対して0から2.5度の角度を規定してもよい。
有利なことに、ユーザーが容器をその第2の側によって規定される角度で凹部に挿入すると、容器の基部は、ばねを凹部の第2の側に向かって押し、基部がばねを通過できるようにする。
【0014】
付勢手段は、ばねの遠位端に配置された接触部材をさらに含み得る。接触部材は、PRP容器の輪郭(プロファイル)に一致する表面を規定することができる。したがって、接触部材は平坦または凹面を規定することができる。有利なことに、接触部材は、PRP容器との接触面積を増加させる。表面は垂直に対して0から90度の間、より好ましくは垂直に対して5から45度の間、垂直に対して10度から35度の間、または垂直に対して15度から30度の間そして最も好ましくは垂直に対して18度から25度、19度から22.5度の間または20度から21度の間の角度を規定することができる。
【0015】
上で列挙した角度は、装置が平らで水平な表面に配置されているときに定義され得ることが理解され得る。
【0016】
プラットフォームが複数の凹部を含む実施形態では、装置は各凹部のための保持器を含み得る。各保持器は、上記で規定したようにすることができる。
【0017】
撹拌機は、速度コントローラーを含み得る。撹拌機が作動すると、速度コントローラーは、目標周波数に達するまで撹拌の周波数を徐々に増加させるように構成することができる。速度コントローラーは、撹拌の周波数を、0.001から100秒の間、0.01から10秒の間、または0.1から1秒の間で増加させるように構成することができる。有利なことに、これによりデバイス内のストレスを減少させることができる。
【0018】
撹拌機は、50から1000rpmの間、より好ましくは100から750rpmの間または150から500rpmの間、最も好ましくは200から400rpmの間または250から450rpmの間の周波数で円運動によりプラットフォームを動かすように構成することができる。本発明者らは、約300rpmの撹拌速度がPRPの貯蔵に特に有利であることを見出した。
【0019】
撹拌機は、回転子および固定子を含むモーターを含み得る。撹拌機はローター上に配置されたカムを含み得る。プラットフォームは、カムに結合することができます。
したがって、モーターは、プラットフォームを円運動により動かします。装置は、プラットフォームが回転することを防ぐように構成することができます。装置は、カムとプラットフォームの間に配置されたベアリングを含み得る。有利なことに、ベアリングは、カムとプラットフォームの間の摩擦を低減する。
【0020】
撹拌機は、PRP容器を直線運動により動かすように構成することにより、PRP容器に格納されたPRPを撹拌するようにさらに構成することができる。
【0021】
装置は、PRP容器に貯蔵されたPRPを継続的に撹拌するように構成することができる。あるいは、装置は、PRP容器に貯蔵されたPRPを断続的に撹拌するように構成することができる。したがって、装置は、アクチベーターが作動する第1の構成と、撹拌機が作動しない第2の構成との間を切り替えるように構成できる。装置は、PRP容器に貯蔵されたPRPを貯蔵時間の少なくとも10%、より好ましくは貯蔵時間の少なくとも20%、貯蔵時間の少なくとも30%または貯蔵時間の少なくとも40%、および最も好ましくは貯蔵時間の少なくとも50%撹拌するように構成できる。装置は、PRP容器に貯蔵されたPRPを貯蔵時間の90%未満、より好ましくは貯蔵時間の80%未満または貯蔵時間の70%未満、および最も好ましくは貯蔵時間の60%未満撹拌するように構成できる。装置は、PRP容器に貯蔵されたPRPを貯蔵時間の10から90%の間、より好ましくは20から80%の間または30から70%の間または貯蔵時間、および最も好ましくは貯蔵時間の40から60%の間で撹拌するように構成できる。貯蔵時間は、PRPがPRP容器に貯蔵され、容器がプラットフォーム上に配置される時間として定義することができる。有利なことに、本発明者らは断続的な撹拌が電力消費を低減しながらPRP内の活性化および破片形成を低減することができることを見出した。
【0022】
好ましくは撹拌間の時間は24時間未満、より好ましくは20時間未満、15時間未満または10時間未満であり、最も好ましくは5時間未満、2時間未満、1.5時間未満、1.25時間未満または1時間未満である。好ましくは撹拌間の時間は、少なくとも5分、より好ましくは少なくとも10分、少なくとも15分、または少なくとも20分であり、最も好ましくは少なくとも30分、少なくとも40分、少なくとも50分、または少なくとも60分である。好ましくは、撹拌間の時間は、5分から24時間の間、より好ましくは10分から20時間の間、15分から15時間の間、または20分から10時間の間であり、最も好ましくは30分から5時間の間、40分から120分の間、50分から90分の間、60分から75分の間である。撹拌間の時間は、装置が継続的に第2の構成にある時間の長さであるとみなすことができる。
【0023】
したがって、装置は、所定の撹拌パターンを実行するように構成できる。所定の撹拌パターンは、撹拌機が第1の構成にあるように構成されている時間の長さ、および撹拌機が第2の構成にあるように構成されている時間の長さによって規定されると理解され得る。撹拌機は好ましくは所定の撹拌パターンを繰り返すように構成される。
【0024】
装置がPRP容器に貯蔵されたPRPを貯蔵時間の40から60%の間で撹拌するように構成され、撹拌間の時間が4時間未満である実施形態では、デバイスは第1の構成と第2の構成を2時間毎に切り替える、すなわちPRP容器を2時間撹拌し、さらに2時間それらを撹拌しないように構成できる。
【0025】
装置はハウジングを含み得る。撹拌機はハウジング内に配置することができる。プラットフォームはハウジングに実質的に隣接して配置され得る。ハウジングは上端を含み得る。好ましくは、上端は実質的にその円周の周りに延びる突起を規定する。好ましくは、プラットフォームは上端に実質的に隣接して配置される。プラットフォームは、プラットフォームの外周の周りに実質的に延びるフランジを含み得る。好ましくは、フランジは突起に実質的に隣接して配置される。好ましくは、フランジは、実質的に突起の周りに配置される。有利なことに、突起およびフランジはハウジングへのほこりの侵入を低減する。
【0026】
装置は、ハウジング内に配置された減衰手段を含み得る。減衰手段は、振動、好ましくは騒音振動を吸収するように構成され得る。減衰手段は、天然または合成ゴムまたは詰め物材料を含み得る。合成ゴムは、ネオプレンを含み得る。詰め物は脱脂綿を含み得る。減衰手段は、撹拌機とプラットフォームの間に配置され得る。有利なことに、減衰手段は、装置によって生成されるノイズを低減するように構成される。
【0027】
装置は、プラットフォームに適合するように構成されたカバーおよびその上に配置された任意のPRP容器を含み得る。ハウジングは、カバーの一部を可逆的に受け入れるように成形することができる。好ましくは、カバーは気密である。有利なことに、カバーは、空気中に存在する可能性のある汚れおよびその他の環境汚染物質がPRP容器に接触することを防ぐ。カバーは、統合されたハンドルを含み得る。有利なことに、ユーザーはハンドルによって撹拌装置を手に取り、それを輸送することができる。
【0028】
装置は、プラットフォーム上からのカバーの不注意な取り外しを防ぐように構成され得る。カバーは、ねじ山を含み得る。プラットフォームまたはハウジングは、対応するねじ山を含み得る。有利なことに、カバーはある位置にねじ込まれ、不注意による取り外しを防ぐことができる。代替的または追加的に、装置はプラットフォームおよび/またはハウジングからのカバーの取り外しを防ぐように構成されたチャイルドセーフティーロックを備え得る。カバーは、プラットフォームおよび/またはハウジングに対してねじられた際にカバーが取り外され、力がタブに加えられるようにタブを備え得る。
【0029】
あるいは、装置は、攪拌部分と含有部分を含み、攪拌部分は攪拌機を含み、含有部分は攪拌部分を可逆的に受容するように構成される。それが存在する実施形態では攪拌部分は、ハウジングを含みうる。含有部分は、攪拌部分を可逆的に受容するように構成されたベースと、攪拌部分がその中に配置された際にベースに可逆的に適合するように構成された蓋と、を含み得る。有利なことに、含有部分は、空気中に存在する可能性のある汚れその他の環境汚染物質が攪拌部分およびPRP容器に接触することを防ぐ。好ましくは、ケースは気密である。含有部分は、ハンドルを含み得る。有利なことに、ハンドルは、ユーザーが装置をより容易に運び、輸送することを可能にする。
【0030】
ハウジング、プラットフォーム、カバーおよび/または収容部分は、プラスチックを含み得る。ハウジング、プラットフォーム、カバーおよび/または収容部分は、射出成形され得る。プラスチックは、熱可塑性ポリマーを含み得る。プラスチックは、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスチレン、またはポリプロピレンを含み得る。ポリスチレンは、耐衝撃性ポリスチレンであり得る。
【0031】
攪拌機は、アルミニウム、真鍮、および/または鋼を含み得る。
【0032】
装置は、PRP容器に貯蔵されたPRPを少なくとも15℃、より好ましくは少なくとも16℃、少なくとも17℃、または少なくとも18℃、および最も好ましくは少なくとも19℃または少なくとも20℃の温度に維持するように構成された温度コントローラーを含み得る。好ましくは、温度コントローラーは、PRP容器に貯蔵されたPRPを30℃未満、より好ましくは29℃未満、28℃未満、27℃未満または26℃未満、および最も好ましくは25℃未満、または24℃未満の温度に維持するように構成される。温度コントローラーは、PRP容器に貯蔵されたPRPを15℃から30℃の間、より好ましくは16℃から28℃の間、17℃から27℃の間、18℃から26℃の間、および最も好ましくは19℃から25℃の間または20℃から24℃の間の温度に維持するように構成される。
【0033】
温度コントローラーは、プラットフォームとカバーとの間の領域の温度を制御するように構成され得、それによりPRP容器に貯蔵されたPRPをここで規定される所望の温度に維持する。あるいは、またはさらに、温度コントローラーは、収容部分内の温度を制御するように構成され得る。
【0034】
温度コントローラーは、温度を感知するように構成された温度センサーを含み得る。温度センサーは、凹部内の温度を感知するように構成され得る。したがって、温度センサーは、凹部に開示され得る。代替的に、または追加的に、温度センサーはプラットフォームとカバーとの間の温度を感知するように構成され得る。
【0035】
温度コントローラーは、比例-積分-微分(PID)コントローラーを備えていてもよい。
【0036】
装置は、時計を備えていてもよい。時計は、時間を維持するように構成されたマイクロチップを含み得る。時計はハウジング内に配置することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、温度コントローラーはヒーターを含み得る。ヒーターは、所定の最低温度より低い温度が感知された際に作動するように構成され得る。ヒーターは、アクティブなときに凹部および/またはプラットフォームとカバーの間の領域を加熱するように構成され得る。所定の最低温度は少なくとも15℃の温度であり得る。より好ましくは、所定の最低温度は16℃から24℃の間の温度、17℃から23℃の間の温度または18℃から22℃の間の温度であり、そして最も好ましくは所定の最低温度は19℃から21℃の間の温度である。ヒーターは、所定の最低温度に達した際に非アクティブになるように構成され得る。
【0038】
しかし、本発明者らは撹拌機が熱を発生することを見出した。したがって、いくつかの実施形態では別個のヒーターは必要とされない。PRP容器に貯蔵されたPRPを断続的に撹拌するように装置が構成される実施形態では、装置は所定の最低温度未満の温度が感知された場合に装置を第1の構成に切り替えるように構成され得る。したがって、撹拌機は所定の最低温度未満の温度が感知された場合に所定の撹拌パターンを無効にし、撹拌機を作動させるように構成し得る。所定の最低温度は、上記で規定された通りであり得る。装置は、所定の最低温度に達した際に所定の撹拌パターンに戻るように構成され得る。
【0039】
温度コントローラーは冷却器を含んでもよい。冷却器は、所定の最高温度を超える温度が感知されたときに作動するように構成することができる。冷却器はファンを含むことができる。ファンは収容部分、好ましくは収容部分の基部に配置することができる。したがって、冷却器は、収容部分内で空気を循環させるように構成することができる。冷却器は、作動時に凹部および/またはプラットフォームとカバーとの間の領域を冷却するように構成することができる。所定の最高温度は、20℃から30℃の間の温度、21℃から28℃の間の温度、22℃から26℃の間の温度、および最も好ましくは23℃から25℃の間の温度であり得る。冷却器は、所定の最高温度に達したときに停止するように構成することができる。
【0040】
したがって、装置はPRP容器に貯蔵されたPRPを15℃から29℃の間の温度、より好ましくは16℃から28℃の間、17℃から27℃の間、または18℃から26℃の間、及び最も好ましくは19℃から25℃の間または20℃または24℃の間の温度に維持することができる。
【0041】
装置は、主電源に接続されるように構成することができる。
有利なことに、主電源は、撹拌機および/または温度コントローラーに電力を供給することができる。好ましくは、主電源は、撹拌機および温度コントローラーに電力を供給することができる。
【0042】
代替的に、または追加的に、装置は撹拌機および/または温度コントローラーに電力を供給するように構成されたバッテリーを含む。好ましくは、バッテリーは撹拌機および温度コントローラーに電力を供給するように構成される。
【0043】
好ましい実施形態では、装置は、主電源に接続されるように構成され、バッテリーを含む。好ましくは、バッテリーは充電可能なバッテリーであり、主電源はバッテリーを再充電することができる。有利なことに、装置はバッテリーを交換または再充電する必要なく、長期間にわたって主電源によって電力を供給することができる。しかし、停電が発生した場合または装置が主電源から離れた場合、バッテリーを使用することができる。これにより、撹拌機と温度コントローラーは中断することなく継続的に動作することが保証されます。
【0044】
装置は、情報をユーザーに伝えるように構成されたディスプレイを備えることができる。ディスプレイは、装置が(a)主電源を使用しているか、(b)バッテリー電源を使用しているか、(c)目標周波数で撹拌しているか、および/または(d)PRPが目標温度に保持されているかどうかをユーザーに通知するように構成されていてもよい。ディスプレイは1以上のLEDライトを備えていてもよい。
【0045】
装置は、送信モジュールを備えることができる。送信モジュールは、通知を受信機に送信するように構成することができる。送信モジュールはワイヤレス送信モジュールであってもよく、通知をワイヤレスで受信機に送信するように構成していてもよい。送信モジュールは、Bluetooth(登録商標)技術、無線周波数(RF)信号、ワイヤレスインターネットネットワークおよび/または近距離無線通信(NFC)技術を使用して通知を送信するように構成してもよい。受信機はモバイル通信機器であってもよい。
【0046】
(a)主電源からの電力供給が遮断された場合、(b)バッテリーが所定の電力量を下回った場合、(c)温度センサーが所定の最高温度を超える温度を検出した場合、および/または(d)温度センサーが所定の最低温度を下回る温度を検出した場合、送信モジュールは受信機に通知を送信するように構成される。所定の最高温度および最低温度は上で定義した通りである。所定の充電は、フル充電の50%以下、フル充電の40%以下、フル充電の30%以下、フル充電の20%以下またはフル充電の10%以下であってもよい。受信機は、送信モジュールから通知を受信したときにメッセージを表示するように構成してもよい。有利なことに、装置が電力を失うリスクがあるか、および/または温度が高すぎるか、冷たすぎるかがユーザーに通知され、ユーザーは適切な措置を講じることができる。
【0047】
代替的に、または追加的に、装置に電力が供給されている間に、送信モジュールは受信機に常に通知を送信するように構成してもよい。受信機は、通知が遮断された場合にメッセージを表示するように構成することができる。有利なことに、ユーザーは装置が電力を失ったかどうか通知を受け、ユーザーは適切な行動をとることができる。
【0048】
代替的に、または追加的に、(a)主電源からの電力供給が遮断された場合、(b)バッテリーが所定の充電量を下回った場合、(c)温度センサーが所定の最高温度を超える温度を検出した場合、および/または(d)温度センサーが所定の最低温度未満の温度を検出した場合に、装置はオフになるように構成されたアラームを備えることができる。
【0049】
装置は、メモリを含んでもよい。メモリは、ハウジングの内部に配置されたメモリカードを含むことができる。あるいは、装置は、装置を外部メモリに接続するように構成されたコネクタを備えてもよい。コネクタはUSBポートを含むことができる。あるいはコネクタは送信モジュールであってもよい。外部メモリは、USBメモリスティック、サーバー、またはモバイル通信デバイスで構成される。装置はメモリにデータを格納するように構成されます。データは温度センサーによって検知された温度を含むことができる。データは、温度が検知された時間をさらに含むことができる。装置は、特定の時間間隔で温度センサーによって検知された温度を保存するように構成することができる。特定の時間間隔は、48時間未満、より好ましくは24時間未満、18時間未満または12時間未満であり、最も好ましくは10時間未満であり、8時間未満または6時間未満である。特定の時間間隔は、少なくとも5分であり、より好ましくは少なくとも30分、少なくとも1時間または少なくとも2時間であり、最も好ましくは少なくとも3時間、少なくとも4時間または5時間である。特定の時間間隔は5分から48時間の間であり、より好ましくは30分から24時間の間、1時間から18時間の間または2時間から12時間の間であり、最も好ましくは3時間から10時間の間、4時間から8時間の間または5時間から6時間の間である。有利なことに、ユーザーは所望の範囲内で温度が留まることを確認することができる。
【0050】
装置は、平らな表面上に座るように構成されたベースを備え得る。好ましい実施形態では、ベースは滑り止め材料を含む。滑り止め材料はゴムであってもよい。有利なことに、ゴムベースは装置が滑るのを防ぎ、撹拌機によって引き起こされる騒音を低減する。
【0051】
装置はおもりを備えていてもよい。おもりはハウジングのベースに向かって、または実質的に隣接して配置することができる。有利なことに、おもりは装置を安定させるだろう。装置が安定していることを確認するために撹拌機はどのくらいの重さであるべきでしょうか。
【0052】
第2の態様によれば、PRPを貯蔵するためのキットが提供され、このキットは第1の態様の装置とPRP容器を含む。
【0053】
PRP容器はプラスチックを含み得る。プラスチックはポリプロピレン製であり得る。
【0054】
PRP容器はその中に酸素が浸透することを可能にするように構成され得る。あるいは、容器は酸素の浸透を防ぐように構成され得る。好ましい実施形態では、PRP容器はその中に酸素が浸透することを可能にするように構成される。
【0055】
PRP容器は蓋を含み得る。蓋は取り外し可能である。
【0056】
キットは複数のPRP容器を含み得る。好ましくは、キットは、各凹部に対して少なくとも一つのPRP容器を含む。有利なことに、各PRP容器は、一回の治療に適切な量のPRPを含むように構成され得る。適切な量のPRPは、0.01mlから10mlの間、より好ましくは0.5mlから5mlの間、または0.1mlから2.5mlの間、最も好ましくは0.2mlから1mlの間または0.4mlから0.6mlの間であり得る。
【0057】
キットは、PRPを活性化するように構成された活性剤を含む容器を含み得る。活性剤はコラーゲンを含み得る。
【0058】
キットは、活性剤を含む複数の活性剤容器を含み得る。キットは、同数のPRP容器と活性剤容器を含み得る。各活性剤容器は、一回の治療に適切な量の活性剤を含み得る。適切な量の活性剤は、0.01mlから25mlの間、より好ましくは0.5mlから10mlの間または0.1mlから5mlの間、そして最も好ましくは0.25mlから3mlの間または0.5mlから2mlの間でありうる。有利なことに、ユーザーは特定の量を測定する必要なく使用の直前に1つのPRP容器の内容物を1つの活性剤容器と組み合わせることができる。
【0059】
第3の態様によればPRPを貯蔵する方法が提供され、当該方法は、PRP容器にPRPを配置し、毎分10~10000回転(RPM)の頻度で円運動でPRPを撹拌することを含む。
【0060】
PRPを撹拌することは、PRP容器を円運動で動かすことを含み得る。PRP容器は、50~1000RPMの間、より好ましくは100~750RPMの間または150~500RPMの間、そして最もは200~400RPMの間または250~450RPMの間の頻度で円運動により動かされ得る。
【0061】
あるいは、またはさらに、PRPを撹拌することは、PRP容器を直線運動で動かすこと含み得る。
【0062】
この方法は、PRPを少なくとも15℃、少なくとも16℃、少なくとも17℃、または少なくとも18℃の温度で、そして最も好ましくは少なくとも19℃、または少なくとも20℃の温度で維持することを含み得る。この方法は、PRPを30℃未満、29℃未満、または28℃未満の温度で、そしてより好ましくは27℃未満、または26℃未満の温度で、そして最も好ましくは25℃未満、または24℃未満の温度で維持することを含み得る。
【0063】
この方法は、PRPを15℃から29℃の間の温度、より好ましくは16℃から28℃の間、17℃から27℃の間、または18℃から26℃の間の温度、そして最も好ましくは19℃から25℃の間または20℃から24℃の温度で維持することを含み得る。
【0064】
PRPは撹拌され、同時に所望の温度に維持され得る。PRPは、少なくとも12時間、より好ましくは少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、または少なくとも4日、そして最も好ましくは少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、または少なくとも8日撹拌され、所望の温度で維持され得る。
【0065】
PRP容器は、第2の態様に関して規定されたとおりである。
【0066】
本明細書(付随する特許請求の範囲、要約、および図面を含む)に記載されたすべての特徴および/またはそのように開示される任意の方法またはプロセスの全てのステップは、少なくともそのような特徴および/またはステップが相互に排他的である組み合わせを除く組み合わせにおいて上記態様のいずれかと組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
本発明をよりよく理解するために、そして同様の実施形態がどのように実施されるかを示すために、ここで例示的に添付の図を参照する。
【
図1】
図1は多血小板血漿(PRP)の容器を格納するために構成された装置を示す斜視図である。
【
図4】
図4は上記装置のさらなる構成部品の側面図である。
【
図7a】
図7aはPRPの4つの容器を格納するように構成された装置の斜視図である。
【
図7b】
図7bはPRPの8つの容器を格納するように構成された装置の斜視図である。
【
図7c】
図7cはPRPの15の容器を格納するように構成された装置の斜視図である。
【
図8】
図8はPRPの14個の容器を格納するように構成された装置の斜視図である。
【0068】
例1 ストレージデバイス
PRPを含む容器4を格納するように構成された装置2を
図1~
図6に示す。
図1に示すように、装置2はケーシング6、上部クレードル8、および蓋10を備える。上部クレードル8はケーシング6の上部に隣接して配置され、以下で詳細に論述されるように、その中に容器4を受け入れるサイズの凹部12を規定する。蓋10は、上部クレードル8に可逆的に適合するように構成される。
【0069】
ケーシングは、2つの部分、上部ケーシング部材14、および下部ケーシング部材16を含み、これらは一緒にスロットをつけてケーシング6を規定する。下部ケーシング16は、装置2を平坦な表面上に置くことを可能にする実質的に平坦なベース18を備える。ベース18は、装置が滑ることを防ぐためにベース18の外側に配置されたゴムパッド20を備える。
【0070】
図2に見られるように、上部ケーシング部材16は、外壁22および内壁24を含む。下部ケーシング14および上部ケーシング部材16の外壁22、24は下部チャンバ26を規定する。同様に、上部クレードル8および上部ケーシング部材16の内壁24は、上部チャンバ28を規定する。下部ケーシング部材14は、下部ケーシング部材16のベース18と上部ケーシング部材16の内壁24との間に延在する接続部材27を備える。接続部材27は、ねじ25を使用して内壁24に固定される。
【0071】
上部ケーシング部材16は、上部ケーシング部材16の上面の周りに延びる壁を規定する。上部クレードル8の縁部は、突起29の外側の周囲に延びるサイズのリップ31を規定する。突起29とリップ31の組み合わせは、汚れやほこりが装置2に入ることを防ぐ。
【0072】
装置2は、固定子32および回転子34を含むモーター30を備える。固定子32は、モーター30の固定構成要素であり、実質的に下部チャンバ26内に配置される。回転子34は、モーター30の回転構成要素であり、固定子32から内壁24の開口36を通って上部チャンバ28内に延びる。モーターは、固定子32に連結されたモータープレート38をさらに備える。本発明者らは、振動を減衰させるために固定子32とモータープレート38との間に減衰層(図示せず)を配置することが有利であることを見出した。例えば、いくつかの実施形態では、本発明者らは、減衰層としてネオプレンパッドを使用した。これは振動を減衰させ、撹拌運動に対する柔軟性と抵抗を可能にします。モータープレート38は、上部チャンバー28内に配置され、開口36を横切って延びる。モータープレート38は、ねじ40によって内壁24に固定され、これにより固定子32を上部ケーシング部材14に連結する。カム42はローター34に取り付けられ、上部チャンバー28に配置される。カム42は円筒形を規定し、ローター34はカム42の中心から1.25mm離れた位置に取り付けられている。
【0073】
図2および
図3に示されるように、下部クレードル44は上部チャンバ28に配置され、ねじ46によって上部クレードル8に固定される。本発明者らは、上部クレードル8と下部クレードル44との間にパディング材料(図示せず)を配置することによって装置2によって生成されるノイズが低減されることを見出した。例えば、パディングは脱脂綿を含み得る。
【0074】
下部クレードル44とカム42との間に配置されたベアリング48は、カム42の回転による摩擦を最小限にする一方で、部品を互いに連結する。
図4は、わかりやすくするためにケーシング6と下部クレードル40を取り外した状態で、上部クレードル8がモーター30に対してどのように配置されているかを示している。
【0075】
図3に示すように、下部クレードル44は、2つの突起49を備える。突起49は、下部クレードル44の反対側に配置され、下部クレードル44の底面からモータープレート38の対応する円形開口部51まで延びる。開口部51は、カム42が回転するときに下部クレードル44が円運動で動くことを可能にするが、下部クレードル44の回転を防ぐのに十分大きい。
【0076】
上記のように、上部クレードル8は、その中に容器4を受け入れるサイズの凹部12を規定する。
図5に示すように、上部クレードル8は、ばね52および接触部材54を含むロック50を備える。ばね52は水平に平行に設けられ、接触部材54を凹部12の前側56から離れるように付勢するように構成される。したがって、容器4が凹部12に配置されると、ばね52は接触部材54に、凹部12の後ろ側58に対して容器4を付勢させる。これは、ユーザーが容器4にそれを取り除くのに十分な力を示すまで、コンテナ4を所定の位置に保持する。
【0077】
凹部12の後ろ側58は、垂直に対して20.7°の角度を規定する。したがって、容器4を凹部の後ろ側58に対して配置すると、容器4のベース60は水平に対して20.7°の角度を定義する。容器4がこの角度で凹部12に挿入されると、ベース60は、容器4のベース60が接触部材54を通過するまで接触部材54を凹部12の前面56に向かって押すだろう。この時点で、接触部材54は、上で説明したように、容器4の側面62に力を加えて、容器4を凹部12の後ろ側58に対して付勢し、所定の位置に保持する。容器4の側面62との最大の接触を確実にするために、接触部材54の接触側64はまた、垂直に対して20.7°の角度を規定する。
【0078】
装置2は、電気アダプタ66と、装置を電源に取り付けることを可能にする電源スイッチとを備える。アダプタ66は、モーター30に電気的に接続されたプリント回路基板(PCB)68に電気的に接続されている(図示せず)。したがって、装置2が電源に接続されてスイッチが入ると、モーター30はカム42を回転させ、それによって下部クレードルおよび上部クレードル44,8を円形に動かせる。本発明者らは、毎分300回転(RPM)の速度で動作するようにモーター30を構成することによって、凹部12に配置された容器4に格納されたPRPの凝集を低減するための理想的な撹拌を提供することを見出した。
【0079】
例2 代替的および/または追加的な特徴
実施例2に記載の装置2は、いくつかの追加的な特徴を備えることができる。特に、装置2は下部チャンバ26に配置された電池(バッテリー)を含むことができる。バッテリーは、電源に取り付けられていないときに、装置2に電力を供給するように構成されている。これは自宅でPRPを使用している人にとって特に便利であり得る。例えば、彼らが臨床医を訪問して彼らのPRPサンプルを受け取るとき、彼らは彼らと一緒に装置2を持っていくことができる。その人が自分のPRPを含む容器4を受け取るとすぐに、それを装置に入れて家に運ぶことができ得る。PRP容器は装置2内に配置され、受け取られるとすぐに撹拌されるため、人がサンプルを受け取ってから帰るまでの間に時間がかかっても構わない。
【0080】
装置はまた、温度制御要素を含み得る。これは、温度を感知するように構成された温度センサー、装置の温度を20から24℃の間に維持するように構成されたヒーターおよび/またはクーラーを含むことができる。温度センサーは、凹部12の基部(ベース)に向かって開示され得る。本発明者らは、この温度がPRPの貯蔵に理想的であることを見出した。
【0081】
さらに、一つの凹部12を定義する代わりに、上部クレードル8は、装置が複数の容器4を格納することを可能にする複数の凹部を定義するように構成することができる。例えば、
図7aは4つの容器4を格納するように交際された装置2´を示し、
図7bは8つの容器4を格納するように構成された装置2´´を示し、
図7cは15個の容器を格納するように構成された装置2´´´を示します。これは、化粧品の適用など、PRPを複数回適用したいユーザーにとって特に便利であり得る。各容器4は、1つの適用に十分な量を含むことができ、それが適用される度にユーザーが正しい量のPRPを受け取ることを確実にする。
【0082】
さらなる装置2´´´´が
図8に示されている。この装置では、上部クレードル8は14個の凹部12を規定し、装置が14個の容器4を格納することを可能にする。したがって、これはユーザーが1日2回1週間にわたって皮膚に活性化されたPRPを適用することを可能にするのに十分な別個のPRPの含有物を提供することができる。この実施形態では蓋10は、上部クレードル8およびケーシング6の上部に可逆的に適合するように構成される。
【国際調査報告】