(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-06
(54)【発明の名称】ビデオ表示システム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/436 20110101AFI20220425BHJP
H04N 21/431 20110101ALI20220425BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20220425BHJP
【FI】
H04N21/436
H04N21/431
G06F3/14 360A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544922
(86)(22)【出願日】2020-01-26
(85)【翻訳文提出日】2021-09-28
(86)【国際出願番号】 CA2020050093
(87)【国際公開番号】W WO2020154796
(87)【国際公開日】2020-08-06
(32)【優先日】2019-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520373268
【氏名又は名称】ヴィゼット インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウトゥクリ、アヴァニンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ランダワ、ブピンダー
【テーマコード(参考)】
5B069
5C164
【Fターム(参考)】
5B069AA01
5B069CA14
5C164FA17
5C164TA07S
5C164UB71P
5C164UB83P
(57)【要約】
ビデオコンテンツを複数のビデオソースから1つまたは複数の共有表示装置に無線に結合するためのビデオ表示システムおよび関連する方法の様々な実施形態が開示される。ビデオ表示システムは、ビデオソースの各々のビデオ出力に結合するためのドングルを含む。いくつかの実施形態では、ビデオソースのうちのいくつかからのオーディオが共有表示装置に結合されてもよく、共有表示装置で再生されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のビデオソースからのビデオコンテンツが1つまたは複数の共有表示装置上で結合され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上のビデオソースドングルを備えるビデオ表示システムであって、各々の前記ビデオソースドングルは、
ビデオソースのビデオ出力ポートに結合されるように適合されたソースビデオ信号を受信するためのビデオソースコネクタと、
ドングルトランシーバと、
前記ドングルトランシーバによってソースビデオ信号を無線送信するためのドングルコントローラと、
前記ソースビデオ信号の各々を受信するためのコントローラトランシーバを有するコントローラドングルと、
1つ以上の出力ビデオ信号を生成するためのビデオ信号プロセッサを有する表示コントローラと、を有し、
各出力ビデオ信号は、1つ以上のリモートビデオ信号を含む
ビデオ表示システム。
【請求項2】
1つ以上のビデオソースドングルの各々において、ビデオソースドングルは対応するソースビデオ信号からビデオ情報を抽出し、
抽出されたビデオ情報をカプセル化するパケット化ビデオ信号で送信するように適合されたビデオソースドングルソフトウェアを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
各パケット化ビデオ信号は、標準ビデオ符号化フォーマットである
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記表示コントローラは、前記コントローラドングルに結合されたコンピュータ上で動作するソフトウェアコントローラである
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記表示コントローラは、前記コントローラドングル上で動作するソフトウェアコントローラである
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記表示コントローラは、1つ以上の出力ビデオ信号における2つ以上のソースビデオ信号の表示の制御を可能にするように動作可能な表示管理モジュールをさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記表示コントローラは中央コンピュータ上で動作し、
前記コントローラドングルは前記中央コンピュータのデータ通信ポートに結合され、
前記表示管理モジュールは前記出力ビデオ信号のうちの1つに表示管理インターフェースを提供して、1つ以上の出力ビデオ信号における2つ以上のソースビデオ信号の表示の制御を可能にする、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
ソース装置上で動作するように適合された表示構成モジュールをさらに含み、
表示構成モジュールは表示管理モジュールと通信し、表示構成モジュールは1つまたは複数の出力ビデオ信号中の2つまたは複数のソースビデオ信号の表示の選択および配置を制御することを可能にする表示管理インターフェースを表示し、
表示管理モジュールは、選択および配置を表示構成モジュールに送信する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
少なくとも1つのソースドングルが対応するビデオソースであるデータ通信ポートに結合されるように適合されたデータコネクタを含み、
表示コントローラは、中央コンピュータでユーザ入力を受け取り、ユーザ入力に対応するリモート入力メッセージを送信し、
ドングルコントローラは、リモート入力メッセージを受信し、データコネクタにおいて入力信号を生成するために、入力信号はユーザ入力に対応するように適合されたコンピュータプログラム命令を用いて構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
表示コントローラ908がコントローラドングル932上で動作し、コントローラドングルがビデオ出力コネクタ986を含み、
表示コントローラがビデオ出力コネクタで出力ビデオ信号938を生成する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
各二次ビデオドングルは、二次ドングルコントローラ928bおよびビデオ出力コネクタ992を含み、各二次ビデオドングルは、コントローラドングルから出力ビデオ信号938bを受信し、受信した出力ビデオ信号をビデオ出力コネクタに提供するために、コントローラドングルと無線通信する、1つまたは複数の二次ビデオドングル990をさらに備える、
請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明される実施形態は、ビデオ表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で説明される例示的な実施形態は、複数のビデオソースから1つまたは複数の共有表示装置にビデオコンテンツを無線に結合するためのシステムおよび方法に関する詳細を提供する。
【発明の概要】
【0003】
いくつかの実施形態は2つ以上のビデオソースドングルを備えるビデオ表示システムを提供し、各ビデオソースドングルはビデオソースのビデオ出力ポートに結合されるように適合されたソースビデオ信号を受信するためのビデオソースコネクタと、ドングルトランシーバと、ドングルトランシーバによってソースビデオ信号を無線送信するためのドングルコントローラと、ソースビデオ信号のそれぞれを受信するためのコントローラトランシーバを有するコントローラドングルと、1つ以上の出力ビデオ信号を生成するためのビデオ信号プロセッサを有する表示コントローラと、を有し、各出力ビデオ信号は、リモートビデオ信号のうちの1つ以上を含む。
【0004】
いくつかの実施形態では、ビデオソースドングルのそれぞれにおいて、ビデオソースドングルは対応するソースビデオ信号からビデオ情報を抽出し、抽出されたビデオ情報をカプセル化するパケット化ビデオ信号に送信するように適合されたビデオソースドングルソフトウェアを含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、各パケット化ビデオ信号が標準ビデオ符号化フォーマットである。
【0006】
いくつかの実施形態では、表示コントローラがコントローラドングルに結合されたコンピュータ上で動作するソフトウェアコントローラである。
【0007】
いくつかの実施形態では、表示コントローラがコントローラドングル上で動作するソフトウェアコントローラである。
【0008】
いくつかの実施形態では、表示コントローラが1つまたは複数の出力ビデオ信号における2つまたは複数のソースビデオ信号の表示の制御を可能にするように動作可能な表示管理モジュールをさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では表示コントローラが中央コンピュータ上で動作し、コントローラドングルは中央コンピュータのデータ通信ポートに結合され、表示管理モジュールは出力ビデオ信号のうちの1つに表示管理インターフェースを提供して、1つまたは複数の出力ビデオ信号における2つまたは複数のソースビデオ信号の表示の制御を可能にする。
【0010】
いくつかの実施形態ではビデオ表示システムがソース装置上で動作するように適合された表示構成モジュールをさらに含み、表示構成モジュールは表示管理モジュールと通信し、表示構成モジュールは1つまたは複数の出力ビデオ信号中の2つまたは複数のソースビデオ信号の表示の選択および配置を制御することを可能にするために、表示管理インターフェースを表示し、表示管理モジュールは選択および配置を表示構成モジュールに送信する。
【0011】
いくつかの実施形態では少なくとも1つのソースドングルが対応するビデオソースのデータ通信ポートに結合されるように適合されたデータコネクタを含み、表示コントローラは中央コンピュータでユーザ入力を受信し、ユーザ入力に対応するリモート入力メッセージを送信するように適合されたコンピュータプログラム命令を用いて構成され、ドングルコントローラはリモート入力メッセージを受信し、データコネクタで入力信号を生成するようにコンピュータプログラム命令を用いて構成され、入力信号はユーザ入力に対応する。
【0012】
いくつかの実施形態では表示コントローラ908がコントローラドングル932上で動作し、コントローラドングルはビデオ出力コネクタ986を含み、表示コントローラはビデオ出力コネクタで出力ビデオ信号938を生成する。
【0013】
いくつかの実施形態では、ビデオ表示システムが1つまたは複数の2次ビデオドングル990をさらに含み、各2次ビデオドングルは2次ドングルコントローラ928bおよびビデオ出力コネクタ992を含み、各2次ビデオドングルはコントローラドングルから出力ビデオ信号938bを受信し、受信した出力ビデオ信号をビデオ出力コネクタに供給するために、コントローラドングルと無線通信する。
【0014】
本明細書に記載される実施形態は、例示的なものにすぎず、他の実装および構成も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、第1の例示的な表示システムを示す。
【
図2】
図2は、第1の例示的な表示システムを示す。
【
図3a】
図3aは、例示的な出力ビデオ信号を示す。
【
図3b】
図3bは、例示的な出力ビデオ信号を示す。
【
図3c】
図3cは、例示的な出力ビデオ信号を示す。
【
図3d】
図3dは、例示的な出力ビデオ信号を示す。
【
図3e】
図3eは、例示的な出力ビデオ信号を示す。
【
図4】
図4は、表示管理インターフェースを示している。
【
図5】
図5は、第2の例示的な表示システムを示す。
【
図6】
図6は、第2の例示的な表示システムを示す。
【
図7】
図7は、ソースビデオ信号と出力ビデオ信号を示す図である。
【
図8】
図8は、第3の例示的な表示システムを示す。
【
図9】
図9は、第4の例示的な表示システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面は、以下に示され説明される実施形態の単なる例示である。これらは限定的なものではなく、一定の縮尺で描かれていない。
【0017】
本明細書に記載される例示的な実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載される。しかしながら、本明細書に記載された実施形態はこれらの特定の詳細なしに実施されてもよいことが、当業者によって理解されるであろう。他の例では、周知の方法、手順、および構成要素は本明細書で説明される実施形態を曖昧にしないように、詳細には説明されていない。さらに、この説明および図面は、本明細書に記載された実施形態の範囲を限定するものとみなされるべきではなく、むしろ、本明細書に記載された様々な実施形態の実施を単に記載するものとみなされるべきである。
【0018】
「実質的に」、「約」および「およそ」などの程度の用語は本明細書で使用される場合、最終結果が有意に変化しないように、修正された用語の妥当な量の逸脱を意味する。これらの程度の用語は、この偏差が、修正する用語の意味を否定しない場合、修正された用語の偏差を含むと解釈されるべきである。
【0019】
「接続された」および「結合された」などの用語は、第1の要素が直接接続を介して、または中間装置を介して、別の装置と通信するか、さもなければ相互作用することができることを意味する。接続または結合は対応するハードウェアポートに差し込まれたコネクタと同様に、物理的であっても、別のオブジェクトにデータを送信するソフトウェアオブジェクトと同様に、仮想的であってもかまわない。接続または結合は、物理ケーブルを使用して、または無線ネットワークまたは通信手段を介して達成される。
【0020】
「および/または」という用語は包括的、すなわち「Xおよび/またはY」は、例えば、XまたはYまたはその両方を意味することが意図され、さらなる例として、「X、Y、および/またはZ」は、XまたはYまたはZまたはそれらの任意の組み合わせを意味することが意図される。
【0021】
本明細書で説明されるシステムおよび方法の実施形態は、ハードウェアまたはソフトウェア、あるいは両方の組合せで実装され得る。これらの実施形態はプログラマブルコンピュータ上で実行するコンピュータプログラムで実現することができ、各コンピュータは、少なくとも1つのプロセッサ、データ記憶システム(揮発性メモリまたは不揮発性メモリまたはその他のデータ記憶要素またはそれらの組み合わせを含む)、および少なくとも1つの通信インターフェースを含む。例えば、限定されるものではないが、プログラム可能なコンピュータ(以下、コンピューティング装置と呼ぶ)はサーバ、ネットワークアプライアンス、組み込み装置、コンピュータ拡張モジュール、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、パーソナルデータアシスタント、セルラ電話、スマートフォン装置、タブレットコンピュータ、無線装置、または本明細書に記載する方法を実行するように構成できる他の任意のコンピューティング装置であってもよい。
【0022】
いくつかの実施形態において、通信インターフェースは、ネットワーク通信インターフェースであってもよい。要素が組み合わされる実施形態では、通信インターフェースがプロセス間通信のためのもののような、ソフトウェア通信インターフェースであってもよい。さらに他の実施形態では、ハードウェア、ソフトウェア、およびそれらの任意の組合せとして実装される通信インターフェースの組合せが存在し得る。
【0023】
プログラムコードは本明細書に記載する機能を実行し、出力情報を生成するために、入力情報およびデータに適用することができる。出力情報は、既知の方法で、1つ以上の出力装置に適用される。
【0024】
プログラムはコンピュータシステムと通信するために、高レベルの手続き型またはオブジェクト指向プログラミングおよび/またはスクリプト言語、あるいはその両方で実装することができる。しかし、プログラムは、必要に応じて、アセンブリ言語または機械語で実装されてもよい。いずれの場合も、言語は、コンパイルされた言語または解釈された言語であってもよい。このような各コンピュータプログラムは記憶媒体または装置が本明細書に記載する手順を実行するためにコンピュータによって読み取られるときに、コンピュータを構成し、動作させるために、汎用または特殊目的のプログラム可能なコンピュータによって読み取り可能な記憶媒体または装置(例えば、ROM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶することができる。本システムの実施形態はコンピュータプログラムで構成された、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として実施されるものと考えることもでき、この場合、構成された記憶媒体は、コンピュータを特定の、かつ所定の方法で動作させて、本明細書に記載する機能を実行させる。
【0025】
さらに、説明された実施形態のシステム、プロセス、および方法は、1つまたは複数のプロセッサのためのコンピュータ使用可能命令を担持するコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品中で分散させることができる。媒体は、1つまたは複数のディスケット、コンパクトディスク、テープ、チップ、有線伝送、衛星伝送、インターネット伝送またはダウンロード、磁気および電子記憶媒体、デジタルおよびアナログ信号などを含む様々な形態で提供され得る。また、コンピュータ使用可能命令は、コンパイルされたコードおよびコンパイルされていないコードを含む様々な形態であり得る。
【0026】
図1および
図2を参照すると、これらの図は、複数のビデオソース102からのビデオ出力を1つまたは複数の共有表示装置104に無線で結合するための第1のビデオデ表示システム100を示している。システム100は、複数のビデオソースドングル106と、表示コントローラ108とを含む。各ビデオソースドングル106は、それぞれのビデオソース102に結合される。
【0027】
様々な実施形態では、ビデオソースがコンピュータ、ゲーム装置、DVDプレーヤ、ブルーレイプレーヤ、または任意の他のタイプのビデオソース、またはビデオソースの任意の組合せとすることができる。各ビデオソース102は、通常、コンポジットビデオ、ビデオグラフィックスアレイ(VGA)、デジタルビジュアルインターフェース(DVI)、高精細度マルチメディアインターフェース(HDMI(登録商標))、ディスプレイポート又は他のビデオ標準のようなビデオ標準に準拠するビデオ出力ポート103を有する。いくつかのビデオ規格は1つまたは複数の標準ビデオポートまたはビデオコネクタ設計を指定することもでき、そのようなビデオポートまたはコネクタの仕様は、ビデオコネクタ規格と呼ばれることがある。
【0028】
ビデオソースの場合、ノートパソコン102cのように、統合された又は他の第一表示画面110を備えたもので、出力ビデオポートに連結された表示画面を、外部、第二表示又は周辺表示画面と呼ぶことができる。一部のラップトップコンピュータ(およびその他のビデオソース)は「ミラーモード」で主要な表示画面上と同じコンテンツを外部表示画面上に表示するように構成されている場合があり、一部のラップトップコンピュータは「拡張モード」と呼ばれる場合があるが、主要な表示画面に隣接する視覚空間内で、主要な表示画面上とは異なるコンテンツを外部表示画面上に表示するように構成されている場合がある。さまざまなノートブックコンピュータには、これらのモードと、外部モニタ専用モードなどのその他のモードがある。
【0029】
表示コントローラ108は、ソフトウェアまたはハードウェアコントローラであってもよい。この例では、表示コントローラ108が多目的または汎用コンピュータ112上で動作するソフトウェアコントローラである。ハードウェア表示コントローラは、組み込みソフトウェア、ファームウェアおよび他のソフトウェアコンポーネントを含むことができる。
【0030】
各ビデオソースドングル106は、ビデオソースコネクタ114と、ドングルプロセッサ116と、ドングルトランシーバ118とを有する。
【0031】
各ビデオソース102において、ビデオソースコネクタ114は、それぞれのビデオソース102上の互換性のあるビデオ出力ポート103に接続することができる。たとえば、コンピュータドングルには、VGA、DVI、HDMI(登録商標)、ディスプレイポート、またはビデオソースの対応するビデオポートに接続されたその他のビデオコネクタがある。典型的にはビデオコネクタおよび対応するビデオポートがビデオコネクタ規格に準拠するが、いくつかの実施形態では非規格のビデオコネクタが使用されてもよい。任意の特定の実施形態におけるビデオソースドングルは、異なるビデオコネクタ規格に準拠するビデオ信号コネクタを有することができる。例えば、実施形態におけるビデオソースドングルのいくつかはDVIコネクタ標準と互換性があり、他のものはHDMI(登録商標)またはディスプレイポートまたは他のビデオコネクタ標準と互換性がある。
【0032】
各ビデオソース102において、対応するビデオソースドングル106は、出力ビデオポート103に結合され、ソースビデオ信号122を受信する。ドングルプロセッサ116は、ビデオソースコネクタ114を介してソースビデオ信号122を受け取る。ドングルプロセッサ116は、対応するビデオ規格に応じて、ビデオソース内のグラフィックスプロセッサまたはグラフィックスモジュールと双方向に通信して、ビデオソースからの適切なソースビデオ信号の伝送を容易にしてもよい。例えば、いくつかのビデオ規格は、外部表示画面のモニタサイズまたは解像度を識別するために使用される、対応するビデオコネクタ内の特定のピンを提供する。いくつかのビデオ規格は、外部モニタ情報(モデル、推奨解像度、アクティブ解像度など)、デジタル権利保護情報、および他の情報の交換を提供する通信またはハンドシェイクプロトコルを含む。ドングルプロセッサ116はビデオ規格に従ってビデオソース102と通信し、許可されているかまたは要求されているように、出力ビデオ信号の解像度および他の特性を制御する。各ビデオソースドングル106は、外部モニタとして対応するビデオソース102と接続する。
【0033】
ドングルプロセッサ116は以下に説明するように、ソースビデオ信号122を、その元の形成で、またはソースビデオ信号の変換された形成で、ドングルトランシーバ118を介して表示コントローラ108に送信する。ソースビデオ信号122は、任意のフォーマットで表示コントローラに送信されてもよい。例えば、ソースビデオ信号122は、パケット化されたデータ信号にカプセル化されてもよく、無線周波数(RF)信号にカプセル化されてもよく、異なるビデオフォーマットに変換されてもよく、さもなければデ表示コントローラに送信されてもよい。ソースビデオ信号122は、任意の標準または独自の無線通信プロトコルを使用して送信され得る。
【0034】
この実施形態では、各ドングルプロセッサ116が上述のように、ビデオ信号規格に従って、対応するビデオソース102に結合されたビデオソースコネクタ114からソースビデオ信号122を受信する。任意の特定のソースビデオ信号122は典型的にはビデオモニタ上に直接表示されるように適合され、典型的にはコンポジットビデオ、HDMI(登録商標)、DVI、ディスプレイポート、SDI等のようなビデオ表示インターフェースと一致する。ドングルプロセッサ116はビデオ信号からビデオ情報を抽出し、抽出されたビデオ情報のカプセル化に対応するパケット化ビデオ信号を生成するビデオソースドングルソフトウェアでプログラムされる。いくつかの実施形態では、パケット化されたビデオ信号が標準的なデジタルビデオまたはマルチメディアコンテナフォーマットで生成されてもよい。例えば、対応するパケット化されたビデオ信号は例えば、MP4、AVCHD、または他のビデオ符号化フォーマットであってもよい。パケット化されたビデオ信号のビデオコンテンツはソースビデオ信号122に対応するが、パケット化されたビデオ信号は対応するビデオ符号化フォーマットに従って、任意選択で圧縮されるか、または他の方法で修正されてもよい。ソースビデオ信号122は、無線ビデオ信号にカプセル化されて表示コントローラ108に送信される。
【0035】
中央コンピュータ112は、データ通信ポート126、表示コントローラ108、および1つ以上のビデオディスプレイポート130を含む。この実施形態では、コントローラドングル132が通信ポートに結合される。データ通信ポート126は、USB又は他のシリアルポートのような任意のタイプのデータ通信ポート、又は任意のタイプのパラレル又は他の通信ポートとすることができる。コントローラドングル132は、データ通信ポート126を介してビデオ信号プロセッサに結合されたコントローラトランシーバ134を含む。コントローラトランシーバ134は、各ドングルトランシーバ118と通信して、各ビデオソース102からそれぞれのソースビデオ信号122を受信する。ドングルトランシーバ118およびコントローラトランシーバ134は、任意の無線通信プロトコルを使用して通信することができる。
【0036】
この実施形態では、表示コントローラ108が表示管理モジュール124およびビデオ信号プロセッサ128を含む。表示管理モジュール124及びビデオ信号プロセッサ128の各々は、中央コンピュータ112上で動作するソフトウェアコンポーネントの形成で提供され、中央コンピュータ112内のグラフィックプロセッサを利用することができる。表示管理モジュール124は、表示装置104上のソースビデオ信号122の表示がユーザによって制御されることを可能にするように動作可能である。表示コントローラ108は、コントローラトランシーバ134に結合されて、ソースビデオ信号122の各々を受信する。
【0037】
中央コンピュータ112において、ビデオ信号プロセッサ128は、各ビデオソースドングル106から送信されたソースビデオ信号122の各々を受信する。中央コンピュータ112は、1つまたは複数の表示装置104に結合される。典型的には中央コンピュータ112が1つ以上のビデオ出力ポート130を含み、各表示装置104は典型的にはビデオケーブル136を介して、表示装置104の1つに結合される。この実施形態では、中央コンピュータがキーボードおよびマウスを含む様々なヒューマンインターフェース装置(HID)を備えた典型的なスタンドアロンコンピュータである。中央コンピュータは、各表示装置104に表示される出力ビデオ信号138を生成する。各表示装置は例えば、テレビ受像機、モニタ、ビデオヘッドセット、または視覚表示を生成することができる他のシステムであってもよい。中央コンピュータユーザは、中央コンピュータを使用して、表示装置104の各々に示される画像を制御することができる。
【0038】
システム100では
図1および
図2に示すように、中央コンピュータ112は有線ケーブル136を介して表示装置104に結合される。他の実施形態では、中央コンピュータ112が無線通信チャネルを介して表示装置104のうちの1つまたは複数に結合され得る。
【0039】
また、
図3a~3eを参照すると、各出力ビデオ信号138は、ソースビデオ信号122のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0040】
図3aは、出力ビデオ信号138aが表示される表示装置104aを示す。出力ビデオ信号138aは、完全にソースビデオ信号122aからなる。この例ではビデオソース102aによって生成されたソースビデオ信号122a(文字Aによって表されるコンテンツを有する)が表示画面104a全体に示され、実際には表示画面104aがビデオソース102aのための外部表示であるように見える。
【0041】
図3bは、出力ビデオ信号138bが表示される表示装置104bを図示する。出力ビデオ信号138bは中央コンピュータ112においてローカルに生成された中央ビデオコンテンツ140を含み、また、表示ウィンドウ144にソースビデオ信号122aを含む。この例では、中央ビデオコンテンツ140(文字Lによって表されるコンテンツを有する)が全画面層142に表示される。ビデオソース102aから発生するソースビデオ信号122aは、ウィンドウ144aに適合するようにスケーリングされ、中央ビデオコンテンツ140の前で全画面層142上に重ねて表示される。
【0042】
別のウィンドウまたはバックグラウンド全画面層の前に表示されるか、またはその上に重ねて表示されるウィンドウは他のウィンドウまたはバックグラウンド全画面層よりも高い視覚層にあると言うことができ、またはz次元において高い層と呼ぶことができる層にあると言うことができる。バックグラウンド全画面層は典型的にはコンピュータのオペレーティングシステムによって生成され、典型的には最下位の視覚層において、他のすべてのウィンドウの後ろにある。その他のコンテンツは、バックグラウンドの全画面層よりも前、または上位のビジュアル層のウィンドウに表示される。このような他のコンテンツは、ビデオソース102からのビデオコンテンツを表示するウィンドウ144に加えて、中央コンピュータ上で動作する他のアプリケーションを含んでもよい。
【0043】
一般に、ビデオソースまたは中央コンピュータのいずれかからのビデオコンテンツは、バックグラウンド全画面層または上位層の表示ウィンドウのいずれかにおいて、任意の出力ビデオ信号に表示され得る。
【0044】
出力ビデオ信号138は、中央コンピュータ112によって、または中央コンピュータで生成された様々なコンテンツを含むことができる。バックグラウンド表示を含むことができる全画面層に加えて、中央コンピュータで生成された他のコンテンツを、出力ビデオ信号のウィンドウに表示することができる。ソースビデオ信号122も、本明細書では、表示ウィンドウ144と呼ばれ、ウィンドウに表示される。ウィンドウは(ローカルに生成されたコンテンツを含むか、ソースビデオ信号を含む表示ウィンドウであるかに関わらず)、中央コンピュータ112のオペレーティングシステムに従って、任意の順序でz層に配置されてもよい。
【0045】
図3cは、2つのソースビデオ信号122aおよび122b(それぞれ文字AおよびBで表される内容を有する)がバックグラウンド全画面層142にある中央ビデオコンテンツ140の前の別々の表示ウィンドウ144aおよび144bにそれぞれ表示される出力ビデオ信号138cを示す。ソースビデオ信号122の各々は、その対応する表示ウィンドウ144に適合するようにスケーリング又はクロッピングされてもよい。表示ウィンドウ144は
図3cに示すように、等しい又は等しくないサイズを有することができる。表示ウィンドウは、中央コンピュータ112のHID装置を使用して、または中央コンピュータ112のオペレーティングシステムによって許可される他の方法でサイズ変更することができる。
【0046】
図3dは出力ビデオ信号138dを示し、出力ビデオ信号138全体は、表示装置の表示画面をファイルするためにタイル張りされた(文字A~Dによって表される内容を有する)いくつかのソースビデオ信号122a~dからなる。
【0047】
図3eは、2つの出力ビデオ信号138e1および138e2を示す。2つの出力ビデオ信号は、種々の層における種々のソースビデオ信号122を含む。出力ビデオ信号138e1は、バックグラウンド全画面層における中央ビデオコンテンツ140a(文字Laによって表されるコンテンツを有する)と、表示ウィンドウ144に表示されるいくつかのソースビデオ信号122aおよび122bとを含む。出力ビデオ信号138e2はそのバックグラウンド全画面層に別々の中央ビデオコンテンツ140b(文字Laで表される内容を有する)を含み、また、いくつかのソースビデオ信号122b及び122d(文字B及びDでそれぞれ表現される内容を有する)が表示ウィンドウ144に表示されている。この例は、同じソースビデオ信号122bが異なる出力ビデオ信号138の一部として、複数の表示装置104上に表示され得ることを示している。
【0048】
ソースビデオ信号122の多くの他の構成を出力ビデオ信号138に表示することができる。表示ウィンドウ144は、典型的には中央コンピュータ112のオペレーティングシステムまたは他の構成と一貫性のある方法で表示される。
【0049】
次に、表示管理インターフェース176を示す
図4を参照する。表示管理インターフェース176は、典型的には表示管理モジュール124の制御下で中央コンピュータ112に結合された表示装置104に表示される出力ビデオ信号138に表示される。表示管理インターフェース176は、典型的には中央コンピュータ112のオペレーティングシステムまたは他の構成と一致する表示ウィンドウに表示される。表示管理インターフェースは、中央コンピュータ112に結合された表示装置104と、表示装置144の各々におけるビデオ信号122のレイアウトとを示す。
図4の例では領域178において、表示装置104a及び104bはそれぞれ、
図3eの配置において、それぞれのソースビデオ信号122が表示されるいくつかの表示ウィンドウ144を有するものとして図示されている。
【0050】
表示装置104上に表示されることが可能なソースビデオ信号は、領域180に示される。表示管理インターフェース176は中央コンピュータ112のユーザがソースビデオ信号を選択し、表示装置104上に配置することを可能にする。ユーザは、ソースビデオ信号を領域180から領域178内の表示装置104にドラッグアンドドロップすることによって、ソースビデオ信号122を表示104に追加することができる。表示ウィンドウ144はソースビデオ信号122をそれぞれの表示装置104上に表示するために、表示コントローラ108によって生成される。表示ウィンドウ144は、表示ウィンドウをクリックすることによってサイズを変更することができる。表示ウィンドウがクリックされると、表示コントローラ108は、ウィンドウのサイズと形状を変更することができるサイズ変更ツールを示す。表示ウィンドウ144は、表示ウィンドウをドラッグアンドドロップすることによって、表示装置104の出力ビデオ信号内で移動され得る。表示ウィンドウ144は、表示装置104からドラッグオフすることによって、表示装置104から除去することができる。表示装置104上のそれぞれの出力ビデオ信号138内のソースビデオ信号122の表示はユーザが表示管理インターフェース176内で変更を行うときに、表示コントローラ108によってリアルタイムで変更することができる。他の実施形態では、例えば、182に示されるように、表示コントローラは「適用」または「OK」ボタンをクリックすることによって、それらを最終決定した後にのみ、表示装置104上のソースビデオ信号122の表示に変更を加えてもよい。
【0051】
この例ではローカルに生成されたコンテンツは表示管理インターフェースに表示されないが、他の実施形態ではそのようなローカルに生成されたコンテンツが示されてもよく、ユーザは表示ウィンドウ144を選択し、配置しながら、ローカルに生成されたコンテンツが表示されるウィンドウを選択し、配置することができる。
【0052】
表示装置104上のソース表示信号122を選択し、配置するための特定のジェスチャおよびアクションは単なる例であり、ユーザが表示装置104上に表示されるソースビデオ信号122を選択し、配置することを可能にするために、任意の他のジェスチャまたはアクションを提供することができる。
【0053】
次に、別のビデオ表示システム500を示す
図5および
図6を参照する。システム100および400の要素に対応するシステム500の要素は、対応する参照番号で識別される。ソースドングル506aはソースドングル106と同様に、ビデオソース502上のビデオ出力ポート503、ドングルプロセッサ516、およびドングルトランシーバ518に接続またはプラグ接続することができるビデオソースコネクタ514を有する。さらに、ドングル506は、ビデオソース上のデータ通信ポート548に接続可能なデータコネクタ546を有する。例えば、データコネクタ546は、任意のタイプのシリアルまたはパラレルデータ通信コネクタとすることができる。データコネクタ546はケーブル550でドングル506に結合され、データコネクタ546を必要に応じてデータ通信ポート548に接続するように位置決めすることができ、ビデオソースコネクタ514はビデオソース502のビデオ出力ポート503に接続される。
【0054】
データ通信ポート548は、ビデオソース502aのデータ入出力システムに連結される。例えば、各ビデオソース502は通常、ビデオソース上で動作するオペレーティングシステムの一部であるデータ入力およびデータ出力モジュールを介して、データ通信ポート548から入力を受け取り、それに入力を供給することができるプロセッサを含む。例えば、この例では、データ通信ポート548がマウスまたはキーボードなどのHID装置を含む外部装置がビデオソース502に入力を提供するために使用されることを可能にするUSBポートである。他の実施形態では、データ通信ポート548が、入力がビデオソース502に提供されることを可能にする任意の他のタイプのポートであってもよい。典型的には、データ通信ポート548が、ドングルコネクタ546がデータ通信ポートに結合されているとき、ビデオソース502とドングルプロセッサ516との間の双方向通信を可能にするのであろう。
【0055】
ドングルプロセッサ516は中央コンピュータ512上で動作する表示コントローラ508と双方向通信し、ドングルプロセッサ516が、ドングルプロセッサによって表示コントローラに送信されたソースビデオ信号522を含む表示コントローラ508とデータを交換することを可能にする。
【0056】
図7をさらに参照すると、
図7は例えば
図3cに示されるように、表示装置上に全画面で表示された場合に現れるようなソースビデオ信号522sと、出力装置上のウィンドウに現れるようなソースビデオ信号522cの対応するスケーリングされたバージョンとを示す。(
図7において、下付き文字「s」はソースビデオ信号内の要素を識別し、下付き文字「c」は、中央コンピュータ512に結合された表示装置504上の出力ビデオ信号138に示された対応する要素を識別する)この例ではソースビデオ信号522sが1920×1080ピクセルのフル解像度を有する。
図7はまた、ソースビデオ信号が表示ウィンドウ544aに表示される表示装置504を示す。表示ウィンドウ544は800×450ピクセルのサイズを有し、ソースビデオ信号522cは、表示ウィンドウ544aに適合するようにスケーリングされる。ソースビデオ信号522は中央コンピュータ512のユーザがダイアログボックス562に回答を入力することができる質問560(クイズ内の一連の質問の一部であってもよい)と、「前」および「次」とラベル付けされた2つのボタン564および566とを含み、ユーザがクイズ内の前または次の質問に移動することを可能にする。
【0057】
ユーザは、中央コンピュータ512のオペレーティングシステムの機能に従って、ウィンドウ544を選択して、それをアクティブウィンドウにすることができる。例えば、ユーザは、中央コンピュータに接続されたマウスを使用してウィンドウをクリックすることによって、ウィンドウをアクティブウィンドウにすることができる。中央コンピュータ512のオペレーティングシステムおよび構成に応じて、ユーザは中央コンピュータに接続されたキーボードを使用して、ウィンドウをアクティブウィンドウにすることができ、ウィンドウ上にマウスカーソルをローリングすることによって、ウィンドウ上にマウスカーソルをローリングし、次にマウスボタンをクリックすることによって、アクティブウィンドウを作ることができる。様々なオペレーティングシステムおよび入力装置は、ウィンドウをアクティブウィンドウにする様々な方法を提供することができる。
【0058】
ユーザはそれがアクティブウィンドウであるとき、ウィンドウに入力を提供することができる。例えば、ユーザはウィンドウ544a内のダイアログボックス562cまたは前のボタン564cまたはネクストボタン566cに、クリックする際に、クリックすることができる。ウィンドウ544aがアクティブである間、ユーザは中央コンピュータ512に連結されたキーボード上にテキストを入力することもできる。ウィンドウ544a内のユーザ入力(すなわち、ウィンドウ544aがアクティブである間)は、中央コンピュータ512のオペレーティングシステムによって表示コントローラ508に向けられる。表示コントローラ508はユーザがマウス入力を行ったウィンドウ544内の位置を決定し、入力の位置をソース表示信号522sの元の解像度にスケーリングする。例えば、ユーザがウィンドウ544内の画素位置520×280(ウィンドウ544内の矢印570cの位置)をクリックすると、表示コントローラは矢印570sによって示されるように、そのクリック位置をソースビデオ信号122sのフル1920×1080画素解像度内の対応するフルスケール画素位置1248×672にスケーリングする。
【0059】
表示コントローラ508は、「マウスクリック」の入力タイプおよびフルスケールピクセル位置を識別するリモート入力メッセージ572をドングルプロセッサ516に送信する。
【0060】
リモート入力メッセージの例には、次のものがある:
【0061】
マウスの動き-中央コンピュータのユーザがウィンドウ544内のスケーリングされたソース入力信号522c内でマウスカーソル570cを動かすと、表示コントローラは、フルスケールソース表示信号内のマウスカーソルの対応する位置を示すリモート入力メッセージを生成することができる。あるいは、リモート入力メッセージがウィンドウ544内のマウスカーソルの方向、およびオプションで運動速度を示すことができる。
【0062】
マウスクリック-ユーザがマウスボタンをクリックすると、リモート入力メッセージはボタン(すなわち、左ボタン、右ボタン、ホイールボタン、バックボタン)およびボタンがクリックされたことを識別することができる。いくつかの実施形態において、リモート入力メッセージはモーメンタリクリック、ロングクリック(例えば、ボタンがクリックされてから離されるまでの時間を提供することによって)、ダブルクリック、ボタン押下、およびボタン解放イベントを識別することができる。
【0063】
キーボード入力-表示ウィンドウ544がアクティブである間に、ユーザが中央コンピュータ512に結合されたキーボードのキーを押すと、キーのアイデンティティが対応するソースドングルプロセッサ516に渡される。
【0064】
リモート入力メッセージ572に応答して、ドングルプロセッサ516は、データコネクタ546において対応する入力信号574を生成する。入力信号574は、ビデオソース502のデータ入力/出力システムに渡される。ビデオソースは、(中央コンピュータ512上で実際に発生した)ユーザ入力がビデオソース502で発生したかのように入力信号に応答する(ビデオソース502に結合されたキーボード、マウス、または他のヒューマンインターフェース装置の使用を模倣する)。ユーザ入力に応じて、ビデオソース502によって生成されるソースビデオ信号522sは変化し、この変化は、ウィンドウ544内のソースビデオ信号のスケーリングされたバージョン522cに表示される。これにより、中央コンピュータのユーザは、ビデオソース502を効果的に使用または制御することができる。例えば、ユーザは、ソースビデオ信号522に示される質問に答え、次の質問に移動することができる。
【0065】
中央コンピュータ512上のウィンドウ544を起動する。
【0066】
カーソルをダイアログボックス562cに移動する。ユーザコントローラ508はマウスの動きをビデオソース502に送信し、ソースビデオ信号は、ダイアログボックス562上にカーソルを示す。2つのカーソルがウィンドウ544に表示されてもよいことに留意されたい。第1は中央コンピュータの入力/出力システムのカーソルであり、出力ビデオ信号538上のどこにでも表示することができる。第2はソースビデオ信号522内のカーソルであり、これはウィンドウ544内にのみ表示することができる。システム500がビデオソース502を制御するために使用されるとき、中央コンピュータのカーソルはソースビデオ信号のカーソルの上に重なり、不明瞭にすることがあるが、2つのカーソルはウィンドウ544内で位置合わせされることがある。
【0067】
「ダイアログボックス562c」をクリックすると、カーソルは「ダイアログボックス562c」に表示される。ユーザコントローラ508はクリックをビデオソース502に送信し、その後、ダイアログボックス562をユーザ入力に対してアクティブにする。ダイアログボックスは、アクティブになると外観が変わる場合がある。たとえば、テキストカーソルがダイアログボックスに表示される場合がある。
【0068】
中央コンピュータのキーボードの「8」キーを押す。ユーザコントローラ508は
図7に示すように、キー押下をビデオソース502に送信し、ダイアログボックス562にキー値を表示する。
【0069】
マウスカーサを「次へ」ボタン566cに移動する。ユーザコントローラはマウスの動きをビデオソース502に送信し、ソースビデオ信号は、
図7のようにカーソル566cの位置を示す(
図7がこのプロセスのこのステップで示される)
【0070】
マウスボタンをクリックする。ユーザコントローラ508はマウスクリックをビデオソースに送信し、これは、クリックされているボタン570として解釈される。対応する動作が行われ、この場合、問題4のクイズがソースビデオ信号に表示される。
【0071】
システム500を使用して、中央コンピュータ512のユーザは、そのビデオソースからのソースビデオ信号522が中央コンピュータに結合された任意の表示装置544上に表示される場合、任意のビデオソース502を制御することができる。複数のビデオソースからのソースビデオ信号522が、中央コンピュータに結合された任意の表示装置504上の対応するウィンドウ544に表示される場合、特定のウィンドウ544がアクティブである間にユーザコンピュータによって受信されるユーザ入力(典型的にはマウスおよびキーボード入力であるが、任意の他のタイプの入力装置からの入力も含む)を、リモート入力メッセージで対応するビデオソース502に送信することができる。次いで、ビデオソース502は、中央コンピュータ512でユーザに見えるソースビデオ信号522の任意の変更を含み、その構成およびプログラミングに従ってユーザ入力を処理することができる。
【0072】
システム500では、双方向データ通信チャネルが各ドングルプロセッサ516と表示コントローラ508との間に確立され、リモートユーザ入力が表示コントローラ508から対応するビデオソースドングル502に送信されることを可能にする。典型的には、データ通信チャネルはまた、ハンドシェーク、同期、構成および他のデータを含む、ビデオソースと中央コンピュータとの間の他のデータ交換のために使用されてもよい。(ソースビデオ信号の送信を超えて)データをビデオソースから中央コンピュータに送信する必要がないシステムでは、中央コンピュータからビデオソースへのリモート入力メッセージの送信を可能にする一方向データチャネルを使用することができる。いくつかの実施形態では、補助データチャネル、バックホールデータチャネル、またはソースビデオ信号の送信に関連する他のデータ通信チャネルを使用して、リモート入力メッセージを送信することができる。
【0073】
次に、別のビデオ表示システム800を示す
図8を参照する。システム100、400および500の要素に対応するシステム800の要素は、対応する参照番号で識別される。上述のシステムは、複数のビデオソースからのソースビデオ信号が中央コンピュータに結合された出力装置上に表示されることを可能にする。いくつかの実施形態では、ビデオ表示システムがビデオソースのユーザが中央コンピュータに結合された1つまたは複数の表示装置上で、ユーザのビデオソースから提供される1つまたは複数のソースビデオ信号を含み、複数のビデオソースからのソースビデオ信号の表示を制御することを可能にすることができる。システム800は、そのような実施形態を示す。
【0074】
システム800では、表示コントローラ808内の表示管理モジュール824が上述のように、ソースドングル806aおよびコントローラドングル832を介してソース装置802a上で動作または実行する表示構成モジュール884と通信する。表示構成モジュール884はソフトウェアモジュールであり、ソース装置802aの表示に表示管理インターフェース176と同様の表示管理インターフェースを提供する。ユーザは、ソース装置802aに結合されたマウスまたはキーボードなどのヒューマンインターフェース装置を使用して、中央コンピュータ812に結合された表示装置804上に表示される選択および配置ソースビデオ信号を制御することができる。ユーザによって選択された選択および配置は表示構成モジュール884から表示管理モジュール824に送信され、表示コントローラ808は表示装置804上に示される出力ビデオ信号838において、これらの選択および配置を実施する。システム800は、ビデオソース802のユーザが表示装置804上の様々なビデオソースからの複数のソースビデオ信号822の表示を制御することを可能にする。
【0075】
次に、別の表示制御システム900を示す
図9を参照する。システム100、400、500および800の要素に対応するシステム900の要素は、対応する参照番号で識別される。システム900では、コントローラドングル932が表示コントローラ908を含み、表示装置904a上に表示される出力ビデオ信号938aを生成する。コントローラドングル932は
図9に示すように直接に、またはビデオケーブル136(
図2)などのビデオケーブルを介して、表示装置904上のビデオ入力に結合することができるビデオ出力コネクタ986を含む。
図9の例では、コントローラドングル932が表示装置904a上の相補的なビデオ入力ポート988aに直接差し込まれるビデオインターフェースと一致する一体化されたビデオコネクタを有する。上述の表示制御システムにおけるように、表示コントローラ908は、ソースビデオ信号922を受信するためにドングルプロセッサ916と通信する。ビデオソース902aで動作する表示構成モジュール984を、システム800に関連して上述したように使用して、表示装置904a上の様々なビデオソースからの複数のソースビデオ信号922の表示を制御してもよい。
【0076】
コントローラドングル932は表示装置904bのような追加の表示装置上に表示するために、複数のソースビデオ信号922の表示を制御するために使用することもできる。
図9の例示的な実施形態では、二次ビデオドングル990が表示装置904b上のビデオ入力ポート988bに結合される。二次ビデオドングル988は、二次ドングルトランシーバ994およびコントローラトランシーバ934を介して表示コントローラ908と通信する二次ドングルコントローラ928bを有する。表示コントローラ908は出力ビデオ信号938bを生成し、それを二次ドングルコントローラ928に送信する。二次ドングルコントローラ928は出力ビデオ信号938bを表示コントローラ909から受信し、出力ビデオ信号938bを、表示装置904b上の相補的ビデオ入力ポート988bに差し込まれるビデオ出力コネクタ992を通して、表示装置904bに提供する。
【0077】
ビデオソース902aで動作する表示構成モジュール984を使用して、ビデオ表示システム800に関して上述したように、表示装置904b上の様々なビデオソースからの複数のソースビデオ信号922の表示を制御することができる。
【0078】
図9の例では、コントローラドングル932が第1の表示装置904aに差し込まれ、第2のビデオドングルと無線通信する。他の実施形態では、コントローラドングル932および二次ビデオドングルが有線ケーブルを介して通信することができる。他の実施形態では、コントローラドングルがセカンダリビデオドングルと通信するための第2の無線トランシーバを有することができる。
【0079】
システム900は中央コンピュータを必要とせずに、複数のソースビデオ信号が表示装置904上に選択的かつ制御可能に表示されることを可能にする、統合されたコントローラドングルおよび任意選択で1つまたは複数の2次ビデオドングル990を提供する。
【0080】
次に、別のビデオ表示システム1000を示す
図10を参照する。システム500、800および900の要素に対応するシステム1000の要素は、対応する参照番号で識別される。システム1000において、ビデオソースドングル1006は複数のビデオ信号1022が1つ以上の表示装置1004上に表示されることを可能にするために、上述のビデオ表示システムに関連して説明されるように動作可能であるドングルプロセッサを有する。さらに、ドングルプロセッサ1016はシステム500に関して上述したように、表示コントローラ1008とデータを交換し、中央コンピュータ1012からユーザ入力を受信するために、表示コントローラ1008と双方向通信する。ビデオソースドングル1006は、ビデオソース1002aの無線ソース装置トランシーバ1048と通信する無線データ通信トランシーバ1050を有する。無線ソース装置トランシーバ1048は、ビデオソース1002aのデータ入力/出力システムに結合される。中央コンピュータ1012からドングルコントローラ1016によって受信されたユーザ入力は、トランシーバ1050と1048との間の無線通信を介してビデオソース1002aに送信されてもよい。これにより、中央コンピュータ1012におけるリモートユーザ入力を、ケーブルを介してビデオソースドングルに結合されたデータコネクタ(データコネクタ546など)なしで、かつビデオソース上のデータ通信ポートを占有することなく、ビデオソースに提供することが可能になる。無線データ通信トランシーバ1050および無線ソース装置トランシーバ1048は、データを通信するために任意の適切なプロトコルを使用することができる。例えば、Bluetooth(登録商標)プロトコルを使用することができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、無線ソース装置トランシーバ1048がデータ通信ポートに接続された外部無線ドングルとすることができる。例えば、外部無線ドングルは、USBデータ通信ポートに差し込むUSBコネクタを有してもよく、ソースドングル1006内の無線データ通信トランシーバ1050と通信可能な無線トランシーバを有する可能性がある。
【0082】
いくつかの実施形態では、ビデオソースドングルがユーザ入力を提供し、有線接続または無線接続のいずれか、あるいはその両方を介してビデオソースと他のデータを交換するために、有線データコネクタ(システム500に関連して説明したよう)と、ビデオソースドングルへの無線データ通信トランシーバ1050との両方を含むことができる。
【0083】
次に、別のビデオ表示システム1100を示す
図11を参照する。本明細書で説明される他のビデオ表示システムの要素に対応するシステム1100の要素は、対応する参照番号で識別される。システム1100は、オーディオポート1141を介して中央コンピュータに結合されたオーディオスピーカなどの複数のオーディオ出力装置1140を含む。さらに、表示装置1104のいくつかは、オーディオ出力を提供するために使用されてもよく、オーディオ対応表示装置と呼ばれてもよいスピーカを含む。オーディオ出力装置1140およびオーディオ対応表示装置は、まとめてオーディオ再生装置1142と称することができる。
【0084】
HDMI(登録商標)やディスプレイポートなどの一部のビデオインターフェースでは、ビデオと一緒にオーディオを伝送できる。いくつかのビデオソース1102は、ソースオーディオデータを含むソースビデオ信号をソースドングル1106に提供することができる。ドングルプロセッサ116は、中央コンピュータ1112に送信される無線ビデオ信号1122を有するソースオーディオデータを含む。中央コンピュータ1112では、表示コントローラ1108はオーディオデータをオーディオ再生装置1142に送信することができる。例えば、特定のソースビデオ信号1122と共に受信されたオーディオは、対応するビデオ出力ポートを介して表示装置1104に送信され得る。別の例として、特定のソースビデオ信号1122から受信されたオーディオは、独立したオーディオ出力装置1140に提供され得る。
【0085】
表示コントローラ1108は、特定の無線ビデオ信号に対応するオーディオをオーディオ再生装置1142に結合するように構成され得る。典型的には、表示コントローラが、中央コンピュータユーザが任意の特定のオーディオ再生装置1142に結合されたオーディオを選択することを可能にするインターフェースを有する。いくつかの実施形態では、表示コントローラが特定のソース装置1102からのオーディオを、いくつかまたはすべてのオーディオ再生装置に自動的に結合するように構成または構成可能であってもよい。例えば、ソース装置1102のみがオーディオを表示コントローラ1108に送信している場合、表示コントローラ1108は、そのオーディオをいくつかのまたはすべてのオーディオ再生装置に自動的に結合することができる。他の実施形態では、表示コントローラが中央コンピュータ1112でローカルに生成されたオーディオを、ソース装置1102の1つからのオーディオに優先して、またはそれがない場合に、1つ以上のオーディオ再生装置に自動的に結合するように構成または構成可能である。
【0086】
システム1100は上述の他のビデオ表示システムに関連して説明したように、表示装置およびオーディオ出力装置上で、ソースビデオ信号の様々な組合せ(対応するオーディオデータを伴う、および伴わない)およびローカルに生成されたコンテンツ(オーディオも含み得る)を再生するために使用され得る。
【0087】
次に、別のビデオ表示システム1200を示す
図12を参照する。上述のビデオ表示システムは、各ソースドングルと各システム内の表示コントローラとの間の無線通信リンクを記述する。
【0088】
システム1200において、ソースドングル1206と表示コントローラ1208との間の通信リンクは、通信ハブ1296を介して提供される。通信ハブは、ケーブル1298を介して中央コンピュータ1212に結合される。各ソースドングル1206は、表示コントローラ1208(および中央コンピュータ1212上の他の要素)とビデオソース1202との間の通信を可能にするために中央コンピュータ1212に結合された通信ハブ1296と通信する。通信ハブ1296は、ケーブルを介して、ローカル無線ネットワークのような通信ネットワーク、インターネットのような広域ネットワークを介して、中央コンピュータに結合することができる。中央コンピュータは、ビデオソース1202のいくつかまたはすべてから離れた場所にあってもよく、異なる場所のビデオソースが表示装置1204上にソースビデオ信号を提供することを可能にする。
【0089】
システム1200のハブは、上述のシステムのいずれかと共に使用することができる。様々な実施形態では、様々な方法で、異なるソース装置を中央コンピュータまたはコントローラドングルに結合することができる。たとえば、一部のソース装置は、有線または無線ネットワークを介して中央コンピュータまたはコントローラドングルに接続され、その他のソース装置はハブを介して接続される場合がある。
【0090】
本発明の様々な例示的な実施形態を、単に例として本明細書で説明した。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、これらの例示的な実施形態に対して様々な修正および変形を行うことができる。
【国際調査報告】