IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ホフマン・テクノロジーズ・エルエルシーの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-06
(54)【発明の名称】経皮抗微生物叢製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 33/18 20060101AFI20220425BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 9/12 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 31/43 20060101ALI20220425BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 47/14 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 47/18 20060101ALI20220425BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20220425BHJP
【FI】
A61K33/18
A61P17/00 101
A61K45/00
A61K47/10
A61K47/12
A61K9/70 401
A61K9/06
A61K9/08
A61K9/107
A61K9/10
A61K9/12
A61K31/43
A61P31/04
A61K47/14
A61K47/18
A61K47/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552834
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(85)【翻訳文提出日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 US2020021212
(87)【国際公開番号】W WO2020181100
(87)【国際公開日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】16/293,165
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
2.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】520019827
【氏名又は名称】ホフマン・テクノロジーズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100129458
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 剛
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン,スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ロスマン,ジョン
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA06
4C076AA09
4C076AA12
4C076AA16
4C076AA17
4C076AA24
4C076AA25
4C076AA72
4C076BB31
4C076CC18
4C076CC35
4C076DD09N
4C076DD41
4C076DD60
4C076EE23N
4C076FF34
4C084AA17
4C084MA05
4C084MA13
4C084MA17
4C084MA21
4C084MA22
4C084MA27
4C084MA28
4C084MA32
4C084MA63
4C084NA11
4C084ZA901
4C084ZA902
4C084ZB331
4C084ZB332
4C086AA01
4C086AA02
4C086CC04
4C086HA09
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA13
4C086MA17
4C086MA21
4C086MA22
4C086MA27
4C086MA28
4C086MA32
4C086MA63
4C086NA11
4C086ZA90
4C086ZB33
(57)【要約】
本開示は、消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDを含有する経皮組成物に向けられる。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、
・下記を含む第一の成分と
- 式Iの化合物:
R-(OCHCH-OH (I)
式中、Rは、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、又はC2-20アルキニルであり;yは1~25である;
- 第一級ヒドロキシル基を末端に持つ四官能性ブロックコポリマー界面活性剤;
- ソルビタン誘導体;
- C8-10アルキルアンモニウム塩;
- 式IIの化合物:
HO-(CHCHO)-C(CH)(C)-C≡C-C(CH)(C)-(OCHCH-OH (II)
式中、m及びnはそれぞれ独立に1~25である;
- 又はそれらの組合せ;
・下記を含む第二の成分と
- 式IIIのアミド:
-N(R)-C(O)-R (III)
式中、各Rは独立にH又はC1-3アルキルであり;そして
及びRは独立にC1-7アルキルであるか又はそれらが結合している原子と一緒になって3~10個の炭素原子を有するラクタムを形成する;
- スルホキシド;
- 尿素;
- 酢酸エチル;
- 又はそれらの組合せ;
・C1-10アルキルアルコールと;
・1~25個の炭素原子を有する有機酸と;
・任意に水と;そして
・消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤(antihelminth agent)、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬と
を含む組成物。
【請求項2】
治療薬が消毒剤である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
消毒剤が、ヨウ素、クロルヘキシジングルコネート、オクテニジンジヒドロクロリド、ポリヘキサメチレンビグアニド、又はホウ酸、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
消毒剤がヨウ素である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
治療薬が抗生物質である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
抗生物質が、アミカシン、アミノグリコシド系、アモキシシリン、アモキシシリン/クラブラネート、アンピシリン、アンピシリン/スルバクタム、アルスフェナミン、アジスロマイシン、アズロシリン、アズトレオナム、バシトラシン、バクトリウム、カプレオマイシン、カルバペネム系、セファクロル、セファドロキシル、セファレキシン、セファマンドール、セファゾリン、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェピム、セフィキシム、セフメタゾール、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフォテタン、セフォキシチン、セフポドキシム、セフプロジル、セフタロリン、セフタロリン・フォサミル、セフタジジム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトビプロール、セフトビプロール、セフトビプロール、セフトロザン/タゾバクタム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファロチン、セファピリン、セフラジン、クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、クリンダマイシン、クロファジミン、コリスチン、サイクロセリン、ダルババンシン、ダルババンシン、ダプソン、ダプトマイシン、ダプトマイシン、ダプトマイシン、デメクロサイクリン、ジクロキサシリン、ドリペネム、ドキシサイクリン、ドキシサイクリン、エノキサシン、エルタペネム、エリスロマイシン、エタンブトール、エチオナミド、フィダキソマイシン、フルクロキサシリン、フルオロキノロン系、ホスホマイシン、フラゾリドン、フシジン酸、フシジン酸、ガチフロキサシン、ゲルダナマイシン、ゲミフロキサシン、ゲンタマイシン、グレパフロキサシン、ハービマイシン、イミペネム/シラスタチン、イソニアジド、カナマイシン、レボフロキサシン、リンコマイシン、リネゾリド、リネゾリド、リネゾリド、ロメフロキサシン、ロラカルベフ、ロラカルベフ、マフェニド、メロペネム、メタサイクリン、メチシリン、メトロニダゾール、メズロシリン、ミノサイクリン、モキサラクタム、モキシフロキサシン、ムピロシン、ムピロシン、ナジフロキサシン、ナフシリン、ナリジクス酸、ネオマイシン、ネチルマイシン、ニトロフラントイン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オリタバンシン、オリタバンシン、オキサシリン、オキシテトラサイクリン、パロモマイシン、ペニシリンg、ペニシリンg、ペニシリンv、ピペラシリン、ピペラシリン/タゾバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、プラテンシマイシン、ポリミキシンb、ポシゾリド、ピラジナミド、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、ラデゾリド、リファブチン、リファンピシン、リファペンチン、リファキシミン、ロキシスロマイシン、スルファジアジン銀、スパルフロキサシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、ストレプトグラミン系、ストレプトマイシン、ストレプトマイシン、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルイミド、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、スルホンアミドクリソイジン、テジゾリド、テイコプラニン、テラバンシン、テラバンシン、テリスロマイシン、テマフロキサシン、テモシリン、テトラサイクリン、チアンフェニコール、チカルシリン、チカルシリン/クラブラネート、チカルシリン/クラブラン酸、チゲサイクリン、チゲサイクリン、チゲサイクリン、チニダゾール、トブラマイシン、トレゾリド、トリメトプリム、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)(tmp-smx)、トロバフロキサシン、バンコマイシン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
抗生物質が、バンコマイシン、バクトリウム、ドキシサイクリン、セフトビプロール、セフタロリン、クリンダマイシン、ダルババンシン、ダプトマイシン、フシジン酸、リネゾリド、ムピロシン、オリタバンシン、テジゾリド、テラバンシン、又はチゲサイクリン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
治療薬が抗真菌薬である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
抗真菌薬が、アバファンギン、アクリゾルシン、アルバコナゾール、アモロルフィン、ブテナフィン、ナフチフィン、テルビナフィン、アムホテリシンb、アニデュラファンギン、オーロン類、安息香酸、ビホナゾール、ブトコナゾール、カンジシジン、カスポファンギン、カステラニ液、シクロピロクス、クリオキノール、クロトリマゾール、コールタール、硫酸銅(II)、クリスタルバイオレット、エコナゾール、エフィナコナゾール、エポキシコナゾール、フェンチコナゾール(塩基、硝酸塩又はその両方)、フィリピン、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、ハロプロギン、ハマイシン、ヨードキノール、イサブコナゾール、イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ミコナゾール、ミルテホシン、ナタマイシン、ナイスタチン、オモコナゾール、オロトミド、オキシコナゾール、ピロクトンオラミン、ポサコナゾール、ヨウ化カリウム、プロピコナゾール、ラブコナゾール、リモシジン、二硫化セレン、セルタコナゾール、チオ硫酸ナトリウム、スルコナゾール、硫黄、テルコナゾール、チオコナゾール、トルナフタート、トリアセチン、ウンデシレン酸、ボリコナゾール、又はジンクピリチオン(ピリチオン亜鉛)、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
治療薬が抗寄生蠕虫剤である、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
抗寄生蠕虫剤が、アルベンダゾール、アルベンザ、ビルトリシド、ジエチルカルバマジン、エンバーム、ヘトラザン、イベルメクチン、メベンダゾール、ピンリッド、ピンエックス、プラジカンテル、ピランテルパモ酸塩、ストロメクトール、又はベルモックス、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
治療薬が抗ウイルス薬である、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
抗ウイルス薬が、アバカビル、アシクロビル、アデホビル、アマンタジン、アンプレナビル(agenerase)、アンプリゲン、アルビドール、アタザナビル、アトリプラ、バラビル、シドフォビル、コンビビル、ドルテグラビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、エコリエベル、ファムシクロビル、多剤混合薬 (抗レトロウイルス薬)、ホミビルセン、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、融合阻害剤、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インテグラーゼ阻害薬、iii型インターフェロン、ii型インターフェロン、i型インターフェロン、インターフェロン、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネクサビル、ニタゾキサニド、ヌクレオシド類似体、ノービア、オセルタミビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、プロテアーゼ阻害薬、ラルテグラビル、逆転写酵素阻害薬、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、相乗増強剤(抗レトロウイルス薬)、テラプレビル、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル(バルトレックス)、バルガンシクロビル、ビクリビロク、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル(リレンザ)、又はジドブジン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
治療薬がNSAIDである、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
NSAIDが、イブプロフェン、アスピリン、ケトプロフェン、スリンダク、ナプロキセン、エトドラク、フェノプロフェン、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラク、ピロキシカム、インドメタシン、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、オキサプロジン、ケトプロフェン、メクロフェナメート、トルメチン、又はサルサレート、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記第一の成分が、セトマクロゴール1000;オクタデカン-1-オール、エトキシル化;ポリオキシエチレン(12)トリデシルエーテル;ポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテル;脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレン分岐ノニルシクロヘキシルエーテル、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル、23-{[4-(2,4,4-トリメチル-2-ペンタニル)シクロヘキシル]オキシ}-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-l-オール、又はそれらの組合せである、請求項1~15のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
前記第一の成分が、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテルである、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
第二の成分が式IIIのアミドである、請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
及びRが、それらが結合している原子と一緒になって3~10個の炭素原子を有するラクタムを形成している、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
ラクタムがピロリドンである、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
ピロリドンが1-メチル-2-ピロリジノンである、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
1-10アルキルアルコールが、メタノール、グリセロール、プロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、1-プロパノール、ブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、1-オクタノール、又はそれらの組合せである、請求項1~21のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
有機酸が脂肪酸又はC1-6アルキル酸である、請求項1~22のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項24】
脂肪酸がリノール酸である、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
第一の成分がノナエチレングリコールモノドデシルエーテルであり;第二の成分が1-メチル-2-ピロリジノンであり;そして有機酸がリノール酸である、請求項1~24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項26】
約32~36vol%の第一の成分;
約2~4vol%の第二の成分;
約40~48vol%のC1-10アルキルアルコール;
約6~12vol%の有機酸;及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、請求項1~25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
約32vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;
約3vol%の1-メチル-2-ピロリドン;
約43vol%のエタノール;
約7vol%のリノール酸;及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、請求項1~26のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項28】
約3.2~3.6vol%の第一の成分;
約0.2~0.4vol%の第二の成分;
約4.0~4.8vol%のC1-10アルキルアルコール;
約0.6~1.2vol%の有機酸;85~91vol%のエタノール又は水、及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、請求項1~25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項29】
約0.32~0.36vol%の第一の成分;
約0.02~0.04vol%の第二の成分;
約0.40~0.48vol%のC1-10アルキルアルコール;
約0.06~0.12vol%の有機酸;90~99vol%のエタノール又は水、及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、請求項1~25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項30】
ゲル、経皮パッチ、ローション、クリーム、スプレー、エマルション、又は分散液の形態である、請求項1~29のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項31】
請求項1~30のいずれか1項に記載の組成物を哺乳動物の皮膚に、ヨウ素の少なくとも一部の皮膚への浸透を達成するのに足る時間、適用することを含む方法。
【請求項32】
請求項1~30のいずれか1項に記載の組成物を哺乳動物の皮膚に、前記組成物の少なくとも一部の前記皮膚への通過を達成するのに有効な時間及び条件下で適用することを含む方法。
【請求項33】
微生物叢を、前記微生物叢の殺菌に有効な量の請求項1~30のいずれか1項に記載の組成物と接触させることを含む微生物叢の殺菌法。
【請求項34】
哺乳動物におけるウイルス性皮膚感染症の治療法であって、前記哺乳動物のウイルス感染皮膚に、ウイルス量の減少に有効な量の請求項1~30のいずれか1項に記載の組成物を適用することを含む方法。
【請求項35】
前記ウイルス性皮膚感染症がイボを呈する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
哺乳動物における細菌性皮膚感染症の治療法であって、前記哺乳動物の細菌感染皮膚に、細菌量の減少に有効な量の請求項1~30のいずれか1項に記載の組成物を適用することを含む方法。
【請求項37】
前記細菌性皮膚感染症がMRSA感染である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
ヨウ素とN-メチル-2-ピロリドンを含むヨードフォア。
【請求項39】
ヨウ素とN-メチル-2-ピロリドンを含むヨードフォアをさらに含む、請求項1~30のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項40】
PVP-ヨウ素のヨードフォアをさらに含む、請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
消毒剤である治療薬と、抗生物質である治療薬を含む、請求項1~30、39、又は40のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項42】
消毒剤がヨウ素であり、抗生物質がバンコマイシンである、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
消毒剤がヨウ素であり、抗生物質がアモキシシリンである、請求項41に記載の組成物。
【請求項44】
請求項1~30、又は39~43のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記組成物を哺乳動物の皮膚にヨウ素の少なくとも一部の前記皮膚への浸透を達成するのに足る時間適用することを含む方法における、前記使用。
【請求項45】
請求項1~30、又は39~43のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記組成物を哺乳動物の皮膚に前記組成物の少なくとも一部の前記皮膚への通過を達成するのに有効な時間及び条件下で適用することを含む方法における、前記使用。
【請求項46】
微生物叢の殺菌法における請求項1~30、又は39~43のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記殺菌法が、微生物叢を前記微生物叢の殺菌に有効な量の前記組成物と接触させることを含む、前記使用。
【請求項47】
哺乳動物におけるウイルス性皮膚感染症の治療法における請求項1~30、又は39~43のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記治療法が、前記哺乳動物のウイルス感染皮膚にウイルス量の減少に有効な量の前記組成物を適用することを含む、前記使用。
【請求項48】
前記ウイルス性皮膚感染症がイボを呈する、請求項47に記載の使用。
【請求項49】
哺乳動物における細菌性皮膚感染症の治療法における請求項1~30、又は39~43のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記治療法が、前記哺乳動物の細菌感染皮膚に細菌量の減少に有効な量の前記組成物を適用することを含む、前記使用。
【請求項50】
前記細菌性皮膚感染症がMRSA感染である、請求項49に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
[0001]本願は、2019年3月5日出願の米国特許出願第16/293,165号に基づく優先権の利益を主張し、その全文を引用によって本明細書に援用する。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示は、消毒剤(antiseptic agent)、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤(antihelminth agent)、抗ウイルス薬、又はNSAIDを含有する経皮組成物に向けられる。
【背景技術】
【0003】
[0003]身体の最外保護層である皮膚は、細菌、ウイルス、真菌、アメーバ、及び原虫などの様々な微生物叢による感染を受けやすい。そのような感染の治療は、治療薬を皮膚の表面及び内部に送達する能力に大きく依存している。
【0004】
[0004]例えば、元素状ヨウ素(I)は、それに暴露された細菌、ウイルス、真菌、アメーバ、原虫及びその他の微生物叢を殺菌する優れた局所消毒剤である。Iは、ヨードフォアの発見によって治療上実用可能になった強酸化剤である。ヨードフォアはヨウ素と界面活性剤の組合せで、ヨウ素が身体によって殺菌力のないヨウ化物(I)形に変換される前に感受性組織へのヨウ素の浸透を促進する。ヨードフォアは、Iが皮膚に対して引き起こしかねない即時刺激を低減しつつ、その殺菌特性を促進する。
【0005】
[0005]現在、好適なヨードフォアはポリビニルピロリドン(PVP)とヨウ素の組合せである(PVP-I)。この製剤は、ヨードフォアと会合したままのIと平衡状態で少量のIを放出することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0006]消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬などの治療薬の局所又は皮内送達が可能な製剤を求めるニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007]本開示は、第一の成分と、第二の成分と、C1-10アルキルアルコールと、1~25個の炭素原子を有する有機酸と、そして消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、又は抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬とを含む組成物に向けられる。ここで、前記第一及び第二の成分は本明細書中でさらに定義される。これらの組成物の製造法及び使用法も記載される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0008]本開示は、下記の望ましい態様の詳細な説明及びそれに含まれる実施例を参照することによって、より容易に理解できるであろう。下記の明細書及びそれに続く特許請求の範囲において、いくつかの用語への参照(言及)がなされるが、それらは下記意味を有する。
【0009】
[0009]本明細書及び特許請求の範囲において使用されている用語“含む(comprising)”は、“~からなる(consisting of)”及び“本質的に~からなる(consisting essentially of)”態様を含みうる。本明細書において使用されている用語“含む(comprise(s))”、“含む(include(s))”、“有する(having)”、“有する(has)”、“できる(can)”、“含有する(contain(s))”及びそれらの変形は、指定された成分/工程の存在を必要とし、他の成分/工程の存在も許容する非限定的な移行句、用語、又は語であるものとする。しかしながら、そのような記載は、組成物又は方法が列挙された成分/工程“からなる”及び“本質的に~からなる”、すなわち指定された成分/工程とそれに由来しうる何らかの不純物のみの存在を許容し、他の成分/工程を除外することについても記載していると解釈されるべきである。
【0010】
[0010]特段の指示がない限り、数値は、同じ有効桁数に帰結させた場合に同じである数値、及び記載された値との差がその値を決定するために本願に記載されている種類の従来の測定技術の実験誤差未満である数値も含むと理解されるべきである。
【0011】
[0011]本明細書中に開示されたすべての範囲は、記載された終点を含み、独立に組合せ可能である(例えば、“1から10”の範囲は、終点の1と10、及びすべての中間値を含む)。本明細書中に開示された範囲の終点と任意の値は、正確な範囲又は値に限定されない。それらは、これらの範囲及び/又は値に近い値を含む程度に不正確である。
【0012】
[0012]本明細書においては、関連する基本的機能に変化をもたらすことなく変動しうる何らかの定量的表現を修飾するために近似言語が適用できる。従って、“約”及び“実質的に”などの用語によって修飾されている値は、一部の場合においては、特定された正確な値に限定されなくてもよい。少なくとも一部の場合において、近似言語は値を測定する機器の精度に対応しうる。修飾語“約”も、2つの終点の絶対値によって規定される範囲を開示していると考えるべきである。例えば、“約2から約4”という表現は“2から4”の範囲も開示している。“約”という用語は、示された数字のプラス又はマイナス10%を指しうる。例えば、“約10%”は9%から11%の範囲を示し、“約1”は0.9~1.1を意味しうる。“約”のその他の意味は、丸め(四捨五入)などの文脈から明らかであろう。例えば“約1”は0.5~1.4も意味しうる。
【0013】
[0013]本明細書において、“アルキル”とは、示された数の炭素原子、通常1~20個の炭素原子、例えば1~8個の炭素原子、例えば1~6個又は1~7個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖を指す。例えば、C1-6アルキルは、1~6個の炭素原子の直鎖及び分枝鎖アルキルの両方を包含する。特定の炭素数を有するアルキル残基の名前が挙げられている場合、その炭素数を有するすべての分枝鎖型及び直鎖型が包含されるものとする。従って、例えば、“ブチル”は、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル及びt-ブチルを含み、“プロピル”はn-プロピル及びイソプロピルを含むことを意味する。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、3-メチルペンチルなどである。
【0014】
[0014]本明細書において、“アルケニル”とは、少なくとも一つの炭素炭素二重結合を有する不飽和の分枝鎖又は直鎖アルキル基を指す。該基は二重結合に関してシス又はトランス配置のいずれかでありうる。該基は、芳香族基、例えばフェニル又はフェニレン部分であってもよい。典型的なアルケニル基は、これらに限定されないが、エテニル;プロペニル、例えば、プロパ-1-エン-1-イル、プロパ-1-エン-2-イル、プロパ-2-エン-1-イル(アリル)、プロパ-2-エン-2-イル;ブテニル、例えば、ブタ-1-エン-1-イル、ブタ-1-エン-2-イル、2-メチル-プロパ-1-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル、ブタ-2-エン-2-イル、ブタ-1,3-ジエン-1-イル、ブタ-1,3-ジエン-2-イル;フェニレンなどである。一定の態様において、アルケニル基は2~20個の炭素原子を有する。
【0015】
[0015]本明細書において、“アルキニル”とは、親アルキルの隣接炭素原子から2分子の水素を除去することによって誘導された少なくとも一つの炭素炭素三重結合を有する不飽和の分枝鎖又は直鎖アルキル基を指す。典型的なアルキニル基は、これらに限定されないが、エチニル;プロピニル、例えば、プロパ-1-イン-1-イル、プロパ-2-イン-1-イル;ブチニル、例えば、ブタ-1-イン-1-イル、ブタ-1-イン-3-イル、ブタ-3-イン-1-イルなどである。一定の態様において、アルキニル基は2~20個の炭素原子を有する。
【0016】
[0016]本開示は、皮膚へのヨウ素などの治療薬の皮内及び/又は経皮浸透を増強する組成物に向けられる。本明細書において、“経皮浸透”という用語は、皮内送達、経皮送達、及び経粘膜送達、すなわち、皮膚又は粘膜組織から血流に入る通過を含む。本明細書において、経皮浸透に関連して使用されている用語“増強する”は、治療薬が皮膚の角質外層又は粘膜組織を横断する速度を増すことを指す。これらの組成物は、第一の成分、第二の成分、アルコール、有機酸、及び任意に水を含む。本開示の組成物はさらに治療薬を含む。
【0017】
[0017]本開示に従って、第一の成分は、下記の一つ、すなわち、
- 式Iの化合物:
R-(OCHCH-OH (I)
式中、Rは、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、又はC2-20アルキニルであり;yは1~25である;
- 第一級ヒドロキシル基を末端に持つ四官能性ブロックコポリマー界面活性剤;
- ソルビタン誘導体;
- C8-10アルキルアンモニウム塩;
- 式IIの化合物:
HO-(CHCHO)-C(CH)(C)-C≡C-C(CH)(C)-(OCHCH-OH (II)
式中、m及びnはそれぞれ独立に1~25である;
又はそれらの組合せ
を含む。
【0018】
[0018]本開示の好適な態様において、第一の成分は式Iの化合物である。一部の態様において、Rは、C1-20アルキルで、直鎖又は分枝アルキルのいずれかでありうる。RがC1-20アルキルである式Iの好適な化合物は、例えば、セトマクロゴール1000;オクタデカン-1-オール、エトキシル化;ポリオキシエチレン(12)トリデシルエーテル;ポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテル;脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレン分岐ノニルシクロヘキシルエーテル(TRITON N-101)、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル、23-{[4-(2,4,4-トリメチル-2-ペンタニル)シクロヘキシル]オキシ}-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-l-オール、及びそれらの組合せなどである。ノナエチレングリコールモノドデシルエーテルが特に好適である。
【0019】
[0019]他の態様において、Rは、C2-20アルケニルで、直鎖又は分枝アルケニルのいずれかでありうる。RがC2-20アルケニルである式Iの好適な化合物は、例えば、ポリオキシ(10)オレイルエーテル、ポリエチレングリコールtert-オクチルフェニルエーテル(TRITON X-100)、及びそれらの組合せなどである。
【0020】
[0020]さらに他の態様において、Rは、C2-20アルキニルで、直鎖又は分枝アルキニルのいずれかでありうる。
【0021】
[0021]第一の成分が式Iの化合物である態様において、yは1~25である。好適な態様において、yは、5~15、好ましくは8~10で、9が特に好適である。他の態様において、yは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25である。
【0022】
[0022]本開示の他の側面において、第一の成分は、第一級ヒドロキシル基を末端に持つ四官能性ブロックコポリマー界面活性剤である。そのような化合物は、商品名TETRONICとして市販されており、エチレンジアミンテトラキス(エトキシレート-ブロック-プロポキシレート)を含む。
【0023】
[0023]本開示の他の態様において、第一の成分はソルビタン誘導体、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンテトラオレエート、1,4-アンヒドロ-6-O-パルミトイル-D-グルシトール(ソルビタン、モノヘキサデカノエート)、ポリエチレングリコールソルビタンモノラウレート(例えば、TWEEN 20、TWEEN 40、TWEEN 60、TWEEN 85)、及びそれらの組合せである。
【0024】
[0024]本開示のさらに他の態様において、第一の成分はC8-10アルキルアンモニウム塩、例えば、メチルトリアルキル(C-C10)アンモニウムクロリド(ADOGEN 464)である。
【0025】
[0025]他の態様において、第一の成分は式IIの化合物である。
【0026】
[0026]本開示の組成物は約0.1vol%~約40vol%の第一の成分を含みうる。好適な態様において、当該組成物は約1vol%~約40vol%の第一の成分を含む。他の態様において、当該組成物は約0.1vol%~約5vol%の第一の成分を含む。例えば、当該組成物は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は約40vol%の第一の成分を含みうる。
【0027】
[0027]本開示に従って、当該組成物は、下記の一つ、すなわち
- 式IIIの化合物:
-N(R)-C(O)-R (III)
式中、各Rは独立にH又はC1-3アルキルであり;そして
及びRは独立にC1-7アルキルであるか又はそれらが結合している原子と一緒になって3~10個の炭素原子を有するラクタムを形成する;
- スルホキシド;
- 尿素;
- 酢酸エチル;
又はそれらの組合せを含む第二の成分も含む。
【0028】
[0028]好適な態様において、第二の成分は式IIIの化合物である。一部の態様において、RはHである。他の態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルであり、メチルが特に好適である。
【0029】
[0029]R及びRが独立にC1-7アルキルである態様において、各R及びRは独立に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、又はヘプチルである。
【0030】
[0030]好ましくは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒になって、3~10個の炭素原子を有するラクタムを形成する。例えば、該ラクタムは、3、4、5、6、7、8、9、又は10個の炭素を含みうるが、それはラクタム環の一部であっても又は環外枝を形成していてもよい。好適なラクタムの例は、ピロリドン類、例えば、2-ピロリドン、1-メチル-2-ピロリドン(NMP)、5-メチル-2-ピロリドン、及び1-エチル-2-ピロリドンなどである。好ましくは、ラクタムは1-メチル-2-ピロリジノン(すなわちNMP)又は2-ピロリドンである。
【0031】
[0031]ヨウ素とピロリドンの両方を含有する本発明の組成物の態様は、ヨウ素とピロリドンとの非共有錯体を含有しうる。これらの非共有錯体はヨードフォアと呼ばれる。一部の態様において、ピロリドンはNMPである。一部の態様において、ヨードフォアはNMPとヨウ素を含む。すなわちI-NMPヨードフォアである。ヨードフォアの存在は、当業者に公知の技術を用いて、UV/Vis分光法などの分光学的方法によって立証できる。
【0032】
[0032]一部の態様において、本発明の組成物は、I-NMPヨードフォア及びポリビニルピロリドン(PVP)-ヨウ素(PVP-I)ヨードフォアの両方を含有する。
【0033】
[0033]一部の態様において、第二の成分はスルホキシド、例えばジメチルスルホキシドである。
【0034】
[0034]他の態様において、第二の成分は尿素、例えばイミダゾリジノンである。
【0035】
[0035]本開示の組成物は約0.01vol%~約10vol%の第二の成分を含みうる。好適な態様において、当該組成物は約0.01vol%~約5vol%の第二の成分を含む。他の態様において、当該組成物は約0.01vol%~約4vol%の第二の成分を含む。例えば、当該組成物は、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、又は約10vol%の第二の成分を含みうる。
【0036】
[0036]本開示の一部の態様において、第一の成分と第二の成分の体積による比率は約10:1~約4:1である。
【0037】
[0037]本開示の組成物に使用するためのアルコールは、少なくとも一つの-OH部分又は少なくとも二つの-OH部分を有するC1-10アルキルアルコールを含む。例えば、好適なアルコールは、グリセロール、プロピレングリコール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1-プロパノール、ブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、1-オクタノール、及びそれらの組合せなどで、エタノールが特に好適である。
【0038】
[0038]本開示の組成物は約0.1vol%~約99vol%のC1-10アルキルアルコールを含みうる。一部の好適な態様において、当該組成物は約1vol%~約50vol%のC1-10アルキルアルコールを含む。他の態様において、当該組成物は約0.1vol%~約5vol%のC1-10アルキルアルコールを含む。他の好適な態様において、当該組成物は約90~約99vol%のC1-10アルキルアルコールを含む。例えば、当該組成物は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90、95、98、又は約99vol%のC1-10アルキルアルコールを含みうる。
【0039】
[0039]本開示の組成物は1~25個の炭素原子を有する有機酸も含む。例えば、開示組成物に使用するための有機酸は、酢酸、アスコルビン酸、乳酸、グリコール酸、プロピオン酸、及びそれらの組合せなどである。
【0040】
[0040]本開示で使用するための他の有機酸は脂肪酸などである。本明細書において、用語“脂肪酸”は、当業者によって理解されるようなその通常の意味を有し、カルボキシル基と炭化水素鎖を有する分子を含む。本明細書中での脂肪酸の炭素原子数の記載は、炭化水素が直鎖であるか又は分岐しているかにかかわらず、脂肪酸の炭化水素鎖の炭素原子数を指す。
【0041】
[0041]本明細書において、用語“脂肪酸”は、炭化水素鎖に二重結合又は三重結合を何ら含有しない飽和脂肪酸を含む。飽和脂肪酸は、これらに限定されないが、プロピオン酸(C3)(一例を挙げると、C3はプロピオン酸がその炭化水素鎖に3個の炭素原子を有することを示す;ここでは他の脂肪酸例の炭化水素鎖の炭素原子数も類似の様式で表示されている)、酪酸(C4)、吉草酸(C5)、カプロン酸(C6)、エナント酸(C7)、カプリル酸(C8)、ペラルゴン酸(C9)、カプリン酸(C10)、ウンデシル酸(C11)、ラウリン酸(C12)、トリデシル酸(C13)、ミリスチン酸(C14)、ペンタデシル酸(C15)、パルミチン酸(C16)、マルガリン酸(C17)、ステアリン酸(C18)、イソステアリン酸(C18)、ノナデシル酸(C19)、アラキジン酸(C20)、ヘンイコシル酸(C21)、ベヘン酸(C22)、トリコシル酸(C23)、リグノセリン酸(C24)、ペンタコシル酸(C25)、セロチン酸(C26)、ヘプタコシル酸(C27)、モンタン酸(C28)、ノナコシル酸(C29)、メリシン酸(C30)、ヘントリアコンチル酸(C31)、ラッセル酸(lacceroic acid)(C32)、シリル酸(psyllic acid)(C33)、ゲダ(ゲジ、ゲジン)酸(geddic acid)(C34)、セロプラスチン酸(ceroplastic acid)(C35)及びヘキサトリアコンチル酸(hexatriacontylic acid)(C36)などである。
【0042】
[0042]本明細書において、用語“脂肪酸”は、炭化水素鎖に一つの二重又は三重結合を含有するモノ不飽和脂肪酸、及び炭化水素鎖に二つ以上の二重及び/又は三重結合を含有するポリ不飽和脂肪酸も含む。そのような酸は、これらに限定されないが、オメガ3、オメガ6、オメガ9脂肪酸、その他の脂肪酸、例えばミリストレイン酸及びパルミトレイン酸ならびに共役脂肪酸などである。モノ不飽和及びポリ不飽和脂肪酸の例は、これらに限定されないが、(a)オメガ3脂肪酸、例えば、ヘキサデカトリエン酸(C16:3)(一例を挙げると、C16:3はヘキサデカトリエン酸がその炭化水素鎖に16個の炭素原子と3つの二重結合を有することを示す;ここでは他の不飽和脂肪酸例の炭化水素鎖中の炭素原子と二重結合の数が類似の様式で表示されている)、アルファリノレン酸(C18:3)及びエイコサペンタエン酸(20:5)、(b)オメガ6脂肪酸、例えば、リノール酸(18:2)、ドコサジエン酸(C22:2)、アラキドン酸(C20:4)及びテトラコサテトラエン酸(C24:5)、(c)オメガ9脂肪酸、例えば、オレイン酸(C18:1)、エイコセン酸(C20:1)及びネルボン酸(C24:1)、及び(d)共役脂肪酸、例えば、ルーメン酸(C18:2)、エレオスタチン酸(eleostatic acid)(Cl 8:3)、及びルメレン酸(C18:3)などである。
【0043】
[0043]本明細書において、用語“脂肪酸”は分枝脂肪酸も含む。分枝脂肪酸の例は、これらに限定されないが、モノメチル分枝脂肪酸、例えば、14-メチルペンタデカン酸、6-メチルカプリル酸、4-メチル-3-ペンテン酸(ピロテレブ酸)、2-メチル-2E-ブテン酸(チグリン酸)、2-メチル-2Z-ブテン酸(アンゲリカ酸)、マルチメチル分枝酸、イソプレノイド脂肪酸(ビッタタラクトン、オールトランス型レチノイン酸)、分枝メトキシ脂肪酸、ならびにヒドロキシ脂肪酸及びその他の脂肪酸、例えば、2-ヒドロキシオクタン酸及び4-オキソペンタン酸などである。
【0044】
[0044]本開示の組成物は約0.01vol%~約15vol%の有機酸を含みうる。一部の態様において、当該組成物は約1vol%~約15vol%の有機酸を含む。好適な態様において、当該組成物は約0.01vol%~約5vol%の有機酸を含む。他の態様において、当該組成物は約0.01vol%~約3vol%の有機酸を含む。例えば、当該組成物は、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、14.5、又は約15vol%の有機酸を含みうる。
【0045】
[0045]本開示の組成物は無水でありうる。本明細書において、“無水”とは、1vol%未満の水、好ましくは0.05vol%未満又は0.025vol%未満の水を含む組成物のことを言う。水分含量の決定法は当該技術分野で公知である。
【0046】
[0046]本開示の組成物は水を含みうる。一部の態様において、当該組成物は最大99vol%の水を含みうる。さらに他の側面において、当該組成物は、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99、又は99.2vol%の水を含みうる。他の態様において、当該組成物は、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、又は99.2vol%の水を含みうる。
【0047】
[0047]水を含む本開示の組成物は任意に一つ又は複数の生理学的に許容可能な塩を含有していてもよい。何らかの特定理論に束縛されるのではないが、存在する塩の量を制御することにより、本組成物が皮膚に浸透する深さを制御することが可能になると考えられている。塩の濃度は一般的に浸透深さと反比例の関係を有する。当該組成物に使用するための塩は、これらに限定されないが、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、及びそれらの混合物などである。塩化ナトリウムの好適な形態は静菌性塩化ナトリウム溶液である。
【0048】
[0048]一部の態様において、本発明の組成物は、約32~36vol%の第一の成分;約2~4vol%の第二の成分;約40~48vol%のC1-10アルキルアルコール;約6~12vol%の有機酸;及び治療薬を含む。
【0049】
[0049]他の態様において、当該組成物は、約3.2~3.6vol%の第一の成分;約0.2~0.4vol%の第二の成分;約4.0~92vol%のC1-10アルキルアルコール;約0.6~1.2vol%の有機酸;及び治療薬を含む。
【0050】
[0050]他の態様において、当該組成物は、約3.2~3.6vol%の第一の成分;約0.2~0.4vol%の第二の成分;約4.0~4.8vol%のC1-10アルキルアルコール;約0.6~1.2vol%の有機酸;約80~92vol%の水、及び治療薬を含む。
【0051】
[0051]他の態様において、当該組成物は、約0.32~0.36vol%の第一の成分;約0.02~0.04vol%の第二の成分;約0.40~99.2vol%のC1-10アルキルアルコール;約0.06~0.12vol%の有機酸;及び治療薬を含む。
【0052】
[0052]他の態様において、当該組成物は、約0.32~0.36vol%の第一の成分;約0.02~0.04vol%の第二の成分;約0.40~0.48vol%のC1-10アルキルアルコール;約0.06~0.12vol%の有機酸;約80~92vol%の水、及び治療薬を含む。
【0053】
[0053]他の態様において、本発明の組成物は、約32vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約3vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約43vol%のエタノール;約7vol%のリノール酸;及び治療薬を含む。
【0054】
[0054]他の態様において、本発明の組成物は、約3.2vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約0.3vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約94.3vol%のエタノール;約0.7vol%のリノール酸;及び約1.5vol%の治療薬を含む。
【0055】
[0055]他の態様において、本発明の組成物は、約3.2vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約0.3vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約88.8vol%のエタノール;約0.7vol%のリノール酸;及び約7vol%の治療薬を含む。
【0056】
[0056]他の態様において、本発明の組成物は、約3.2vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約0.3vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約4.3vol%のエタノール;約0.7vol%のリノール酸;約90vol%の水、及び約1.5vol%の治療薬を含む。
【0057】
[0057]他の態様において、本発明の組成物は、約3.2vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約0.3vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約4.3vol%のエタノール;約0.7vol%のリノール酸;約84.5vol%の水、及び約7vol%の治療薬を含む。
【0058】
[0058]他の態様において、本発明の組成物は、約0.32vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約0.03vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約98.1vol%のエタノール;約0.07vol%のリノール酸;及び約1.5vol%の治療薬を含む。
【0059】
[0059]他の態様において、本発明の組成物は、約0.32vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約0.03vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約92.6vol%のエタノール;約0.07vol%のリノール酸;及び約7vol%の治療薬を含む。
【0060】
[0060]他の態様において、本発明の組成物は、約0.32vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約0.03vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約0.43vol%のエタノール;約0.07vol%のリノール酸;約97.7vol%の水、及び約1.5vol%の治療薬を含む。
【0061】
[0061]他の態様において、本発明の組成物は、約0.32vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;約0.03vol%の1-メチル-2-ピロリドン;約0.43vol%のエタノール;約0.07vol%のリノール酸;約92.2vol%の水、及び約7vol%の治療薬を含む。本開示の組成物は治療薬を含む。本明細書において、用語“治療薬”は、患者に治療上有効量を投与すると患者に治療的利益を提供する消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、又は抗ウイルス薬、又はNSAIDを指す。当業者であれば、“治療薬”は規制当局の承認を得ている物質に限定されないことは理解されるであろう。
【0062】
[0062]治療薬が、消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、又は抗ウイルス薬である本開示の組成物は、微生物叢の殺菌に適切な量の治療薬を含有する。一部の態様において、本開示の組成物は、約0.01vol%~約10vol%の治療薬を含む。例えば、当該組成物は、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、又は10vol%の治療薬を含みうる。
【0063】
[0063]治療薬がNSAIDである本開示の組成物は、炎症又は疼痛の軽減に適切な量の治療薬を含有する。一部の態様において、本開示の組成物は、約0.01vol%~約10vol%のNSAIDを含む。例えば、当該組成物は、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、又は10vol%のNSAIDを含みうる。
【0064】
[0064]本開示の組成物中の治療薬は、消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、又は抗ウイルス薬、又はNSAIDである。
【0065】
[0065]一部の態様において、治療薬は、消毒剤、例えば、ヨウ素、クロルヘキシジングルコネート、オクテニジンジヒドロクロリド、ポリヘキサメチレンビグアニド、又はホウ酸、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である。一部の態様において、消毒剤はヨウ素である。
【0066】
[0066]ヨウ素(I)を含む本開示の組成物の一部の態様において、ヨウ素は、約0.01vol%~約7vol%のヨウ素量で存在する。例えば、該組成物は、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7vol%のヨウ素を含みうる。
【0067】
[0067]一部の態様において、治療薬は抗生物質、例えば、アミカシン(amikacin)、アミノグリコシド系(aminoglycosides)、アモキシシリン(amoxicillin)、アモキシシリン/クラブラネート(amoxicillin/clavulanate) 、アンピシリン(ampicillin)、アンピシリン/スルバクタム(ampicillin/sulbactam)、アルスフェナミン(arsphenamine)、アジスロマイシン(azithromycin)、アズロシリン(azlocillin)、アズトレオナム(aztreonam)、バシトラシン(bacitracin)、バクトリウム(bactrium)、カプレオマイシン(capreomycin)、カルバペネム系(carbapenems)、セファクロル(cefaclor)、セファドロキシル(cefadroxil)、セファレキシン(cefalexin)、セファマンドール(cefamandole)、セファゾリン(cefazolin)、セフジニル(cefdinir)、セフジトレン(cefditoren)、セフェピム(cefepime)、セフェピム(cefepime)、セフィキシム(cefixime)、セフメタゾール(cefmetazole)、セフォニシド(cefonicid)、セフォペラゾン(cefoperazone)、セフォタキシム(cefotaxime)、セフォテタン(cefotetan)、セフォキシチン(cefoxitin)、セフポドキシム(cefpodoxime)、セフプロジル(cefprozil)、セフタロリン(ceftaroline)、セフタロリン・フォサミル(ceftaroline fosamil)、セフタジジム(ceftazidime)、セフタジジム(ceftazidime)、セフチブテン(ceftibuten)、セフチゾキシム(ceftizoxime)、セフトビプロール(ceftobiprole)、セフトビプロール(ceftobiprole)、セフトビプロール(ceftobiprole)、セフトロザン/タゾバクタム(ceftolozane/tazobactam)、セフトリアキソン(ceftriaxone)、セフロキシム(cefuroxime)、セファロチン(cephalothin)、セファピリン(cephapirin)、セフラジン(cephradine)、クロラムフェニコール(chloramphenicol)、シプロフロキサシン(ciprofloxacin)、クラリスロマイシン(clarithromycin)、クリンダマイシン(clindamycin)、クリンダマイシン(clindamycin)、クロファジミン(clofazimine)、コリスチン(colistin)、サイクロセリン(cycloserine)、ダルババンシン(dalbavancin)、ダルババンシン(dalbavancin)、ダプソン(dapsone)、ダプトマイシン(daptomycin)、ダプトマイシン(daptomycin)、ダプトマイシン(daptomycin)、デメクロサイクリン(demeclocycline)、ジクロキサシリン(dicloxacillin)、ドリペネム(doripenem)、ドキシサイクリン(doxycycline)、ドキシサイクリン(doxycyline)、エノキサシン(enoxacin)、エルタペネム(ertapenem)、エリスロマイシン(erythromycin)、エタンブトール(ethambutol)、エチオナミド(ethionamide)、フィダキソマイシン(fidaxomicin)、フルクロキサシリン(flucloxacillin)、フルオロキノロン系(fluoroquinolones)、ホスホマイシン(fosfomycin)、フラゾリドン(furazolidone)、フシジン酸(fusidic acid)、フシジン酸(fusidic acid)、ガチフロキサシン(gatifloxacin)、ゲルダナマイシン(geldanamycin)、ゲミフロキサシン(gemifloxacin)、ゲンタマイシン(gentamicin)、グレパフロキサシン(grepafloxacin)、ハービマイシン(herbimycin)、イミペネム/シラスタチン(imipenem/cilastatin)、イソニアジド(isoniazid)、カナマイシン(kanamycin)、レボフロキサシン(levofloxacin)、リンコマイシン(lincomycin)、リネゾリド(linezolid)、リネゾリド(linezolid)、リネゾリド(linezolid)、ロメフロキサシン(lomefloxacin)、ロラカルベフ(loracarbef)、ロラカルベフ(loracarbef)、マフェニド(mafenide)、メロペネム(meropenem)、メタサイクリン(metacycline)、メチシリン(methicillin)、メトロニダゾール(metronidazole)、メズロシリン(mezlocillin)、ミノサイクリン(minocycline)、モキサラクタム(moxalactam)、モキシフロキサシン(moxifloxacin)、ムピロシン(mupirocin)、ムピロシン(mupirocin)、ナジフロキサシン(nadifloxacin)、ナフシリン(nafcillin)、ナリジクス酸(nalidixic acid)、ネオマイシン(neomycin)、ネチルマイシン(netilmicin)、ニトロフラントイン(nitrofurantoin)、ノルフロキサシン(norfloxacin)、オフロキサシン(ofloxacin)、オリタバンシン(oritavancin)、オリタバンシン(oritavancin)、オキサシリン(oxacillin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、パロモマイシン(paromomycin)、ペニシリンg(penicillin g)、ペニシリンg(penicillin g)、ペニシリンv(penicillin v)、ピペラシリン(piperacillin)、ピペラシリン/タゾバクタム(piperacillin/tazobactam)、ピペラシリン/タゾバクタム(piperacillin/tazobactam)、プラテンシマイシン(platensimycin)、ポリミキシンb(polymyxin b)、ポシゾリド(posizolid)、ピラジナミド(pyrazinamide)、キヌプリスチン/ダルホプリスチン(quinupristin/dalfopristin)、ラデゾリド(radezolid)、リファブチン(rifabutin)、リファンピシン(rifampicin)、リファペンチン(rifapentine)、リファキシミン(rifaximin)、ロキシスロマイシン(roxithromycin)、スルファジアジン銀(silver sulfadiazine)、スパルフロキサシン(sparfloxacin)、スペクチノマイシン(spectinomycin)、スピラマイシン(spiramycin)、ストレプトグラミン系(streptogramins)、ストレプトマイシン(streptomycin)、ストレプトマイシン(streptomycin)、スルファセタミド(sulfacetamide)、スルファジアジン(sulfadiazine)、スルファジメトキシン(sulfadimethoxine)、スルファメチゾール(sulfamethizole)、スルファメトキサゾール(sulfamethoxazole)、スルファニルイミド(sulfanilimide)、スルファサラジン(sulfasalazine)、スルフイソキサゾール(sulfisoxazole)、スルホンアミドクリソイジン(sulfonamidochrysoidine)、テジゾリド(tedizolid)、テイコプラニン(teicoplanin)、テラバンシン(telavancin)、テラバンシン(telavancin)、テリスロマイシン(telithromycin)、テマフロキサシン(temafloxacin)、テモシリン(temocillin)、テトラサイクリン(tetracycline)、チアンフェニコール(thiamphenicol)、チカルシリン(ticarcillin)、チカルシリン/クラブラネート(ticarcillin/clavulanate)、チカルシリン/クラブラン酸(ticarcillin/clavulanic acid)、チゲサイクリン(tigecycline)、チゲサイクリン(tigecycline)、チゲサイクリン(tigecycline)、チニダゾール(tinidazole)、トブラマイシン(tobramycin)、トレゾリド(torezolid)、トリメトプリム(trimethoprim)、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(trimethoprim-sulfamethoxazole)(コトリモキサゾール(co-trimoxazole))(tmp-smx)、トロバフロキサシン(trovafloxacin)、バンコマイシン(vancomycin)、又はバンコマイシン(vancomycin)、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である。
【0068】
[0068]一部の態様において、抗生物質は、バンコマイシン、バクトリウム、ドキシサイクリン、セフトビプロール、セフタロリン、クリンダマイシン、ダルババンシン、ダプトマイシン、フシジン酸、リネゾリド、ムピロシン、オリタバンシン、テジゾリド、テラバンシン、又はチゲサイクリン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である。
【0069】
[0069]一部の態様において、本発明の組成物は、二つ以上の異なるクラスの治療薬を含む。一部の態様において、本発明の組成物は消毒剤と抗生物質を含む。一部の態様において、消毒剤はヨウ素であり、抗生物質はバンコマイシンである。他の態様において、消毒剤はヨウ素であり、抗生物質はアモキシシリンである。
【0070】
[0070]一部の態様において、治療薬は抗真菌薬、例えば、アバファンギン(abafungin)、アクリゾルシン(acrisorcin)、アルバコナゾール(albaconazole)、アモロルフィン(amorolfin)、ブテナフィン(butenafine)、ナフチフィン(naftifine)、テルビナフィン(terbinafine)、アムホテリシンb(amphotericin b)、アニデュラファンギン(anidulafungin)、オーロン類(aurones)、安息香酸、ビホナゾール(bifonazole)、ブトコナゾール(butoconazole)、カンジシジン(candicidin)、カスポファンギン(caspofungin)、カステラニ液(castellani's paint)、シクロピロクス(ciclopirox)、クリオキノール(clioquinol)、クロトリマゾール(clotrimazole)、コールタール、硫酸銅(II)、クリスタルバイオレット、エコナゾール(econazole)、エフィナコナゾール(efinaconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、フェンチコナゾール(fenticonazole)(塩基、硝酸塩又はその両方)、フィリピン(filipin)、フルコナゾール(fluconazole)、フルシトシン(flucytosine)、グリセオフルビン(griseofulvin)、ハロプロギン(haloprogin)、ハマイシン(hamycin)、ヨードキノール(iodoquinol)、イサブコナゾール(isavuconazole)、イソコナゾール(isoconazole)、イトラコナゾール(itraconazole)、ケトコナゾール(ketoconazole)、ルリコナゾール(luliconazole)、ミコナゾール(miconazole)、ミルテホシン(miltefosine)、ナタマイシン(natamycin)、ナイスタチン(nystatin)、オモコナゾール(omoconazole)、オロトミド(orotomide)、オキシコナゾール(oxiconazole)、ピロクトンオラミン(piroctone olamine)、ポサコナゾール(posaconazole)、ヨウ化カリウム、プロピコナゾール(propiconazole)、ラブコナゾール(ravuconazole)、リモシジン(rimocidin)、二硫化セレン、セルタコナゾール(sertaconazole)、チオ硫酸ナトリウム、スルコナゾール(sulconazole)、硫黄、テルコナゾール(terconazole)、チオコナゾール(tioconazole)、トルナフタート(tolnaftate)、トリアセチン(triacetin)、ウンデシレン酸、ボリコナゾール(voriconazole)、又はジンクピリチオン(ピリチオン亜鉛)、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である。
【0071】
[0071]一部の態様において、治療薬は抗寄生蠕虫剤、例えば、アルベンダゾール(albendazole)、アルベンザ(albenza)、ビルトリシド(biltricide)、ジエチルカルバマジン(diethylcarbamazine)、エンバーム(emverm)、ヘトラザン(hetrazan)、イベルメクチン(ivermectin)、メベンダゾール(mebendazole)、ピンリッド(pin rid)、ピンエックス(pin x)、プラジカンテル(praziquantel)、ピランテルパモ酸塩(pyrantel pamoate)、ストロメクトール(stromectol)、又はベルモックス(vermox)、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である。
【0072】
[0072]一部の態様において、治療薬は抗ウイルス薬、例えば、アバカビル(abacavir)、アシクロビル(acyclovir(aciclovir))、アデホビル(adefovir)、アマンタジン(amantadine)、アンプレナビル(amprenavir(agenerase))、アンプリゲン(ampligen)、アルビドール(arbidol)、アタザナビル(atazanavir)、アトリプラ(atripla)、バラビル(balavir)、シドフォビル(cidofovir)、コンビビル(combivir)、ドルテグラビル(dolutegravir)、ダルナビル(darunavir)、デラビルジン(delavirdine)、ジダノシン(didanosine)、ドコサノール(docosanol)、エドクスジン(edoxudine)、エファビレンツ(efavirenz)、エムトリシタビン(emtricitabine)、エンフビルチド(enfuvirtide)、エンテカビル(entecavir)、エコリエベル(ecoliever)、ファムシクロビル(famciclovir)、多剤混合薬(fixed dose combination)(抗レトロウイルス薬)、ホミビルセン(fomivirsen)、ホスアンプレナビル(fosamprenavir)、ホスカルネット(foscarnet)、ホスホネット(fosfonet)、融合阻害剤(fusion inhibitor)、イバシタビン(ibacitabine)、イムノビル(imunovir)、イドクスウリジン(idoxuridine)、イミキモド(imiquimod)、インジナビル(indinavir)、イノシン、インテグラーゼ阻害薬、iii型インターフェロン、ii型インターフェロン、i型インターフェロン、インターフェロン、ラミブジン(lamivudine)、ロピナビル(lopinavir)、ロビリド(loviride)、マラビロク(maraviroc)、モロキシジン(moroxydine)、メチサゾン(methisazone)、ネルフィナビル(nelfmavir)、ネビラピン(nevirapine)、ネクサビル(nexavir)、ニタゾキサニド(nitazoxanide)、ヌクレオシド類似体、ノービア(norvir)、オセルタミビル(oseltamivir)、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル(penciclovir)、ペラミビル(peramivir)、プレコナリル(pleconaril)、ポドフィロトキシン、プロテアーゼ阻害薬、ラルテグラビル(raltegravir)、逆転写酵素阻害薬、リバビリン(ribavirin)、リマンタジン(rimantadine)、リトナビル(ritonavir)、ピラミジン(pyramidine)、サキナビル(saquinavir)、ソホスブビル(sofosbuvir)、スタブジン(stavudine)、相乗増強剤(抗レトロウイルス薬)、テラプレビル(telaprevir)、テノホビル(tenofovir)、テノホビルジソプロキシル(tenofovir disoproxil)、チプラナビル(tipranavir)、トリフルリジン(trifluridine)、トリジビル(trizivir)、トロマンタジン(tromantadine)、ツルバダ(truvada)、バラシクロビル(valaciclovir)(バルトレックス(valtrex))、バルガンシクロビル(valganciclovir)、ビクリビロク(vicriviroc)、ビダラビン(vidarabine)、ビラミジン(viramidine)、ザルシタビン(zalcitabine)、ザナミビル(zanamivir)(リレンザ(relenza))、又はジドブジン(zidovudine)、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である。
【0073】
[0073]一部の態様において、治療薬はNSAIDである。本明細書において、頭字語“NSAID”は“非ステロイド性抗炎症薬”のことである。一部の態様において、NSAIDは、イブプロフェン、アスピリン、ケトプロフェン、スリンダク、ナプロキセン、エトドラク、フェノプロフェン、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラク、ピロキシカム、インドメタシン、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、オキサプロジン、ケトプロフェン、メクロフェナメート、トルメチン、又はサルサレート、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である。
【0074】
[0074]本発明の組成物は、それを必要とする患者の皮膚又は粘膜組織に投与されるように設計できる。本発明の組成物は、ゲル、経皮パッチ、ローション、クリーム、スプレー、ミスト、エマルション、又は分散液として製剤化できる。ゲル、経皮パッチ、ローション、クリーム、スプレー、又はミストを製造するための適切な賦形剤は当業者には容易に明らかで、これらに限定されないが、安定剤、乳化剤、増粘剤、抗菌剤、湿潤剤、推進剤、展着剤、ポリマー、及び感圧接着剤のような接着剤などである。特に、経皮ゲルを形成するために使用できる賦形剤は、これらに限定されないが、アルコール、グリコール、グリセリン、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、及び水などである。
【0075】
[0075]また、本開示の範囲内には、記載組成物のいずれかを哺乳動物の皮膚に、該組成物の少なくとも一部の皮膚への通過を達成するのに有効な時間及び条件下で適用することを含む方法も含まれる。皮膚浸透は当該技術分野で公知の技術を用いて測定できる。
【0076】
[0076]理論に束縛されるつもりはないが、特許請求された組成物の一部の態様は、皮膚の表面上又は皮膚の層内で微生物叢を殺菌すると考えられている。従って、本開示の組成物は、消毒剤(例えばヨウ素)、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、又は抗ウイルス薬を哺乳動物に投与するために使用できる。例えば、好適な態様において、これらの方法は、記載組成物のいずれかを哺乳動物の皮膚に、消毒剤(例えばヨウ素)、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、又は抗ウイルス薬の少なくとも一部の皮膚への浸透を達成するのに足る時間、適用することを含む。治療薬が皮膚に浸透する程度は当該技術分野で公知の技術を用いて測定できる。
【0077】
[0077]本発明は微生物叢の殺菌法も提供し、該方法は、微生物叢を、該微生物叢の殺菌に有効な量の記載組成物と接触させることを含む。本明細書において、微生物叢とは、細菌、古細菌、原生生物、真菌及びウイルスの一つ又は複数を指す。
【0078】
[0078]本発明はウイルス又は細菌感染の治療法も提供する。一部の態様において、本発明は哺乳動物におけるウイルス性皮膚感染症の治療法を提供し、前記方法は、ウイルス量の減少に有効な量の記載組成物を、感染を起こした皮膚に適用することを含む。本明細書において、用語“ウイルス量(viral load)”とは、単位量の皮膚組織あたりのウイルス量を指す。皮膚組織中のウイルス量の決定法は当業者には公知である。本発明の方法は皮膚組織中のウイルス量を減少させる。すなわち、本発明の組成物の適用後のウイルス量は組成物適用前のウイルス量より少ないことを意味する。一部の態様において、ウイルス量は、本開示のいずれかの組成物の適用前の初期ウイルス量と比べて、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%減少する。他の態様において、ウイルス量はウイルスが検出できないほど減少する。
【0079】
[0079]一部の態様において、ウイルス性皮膚感染症は疣贅(イボ)を呈する。一部の態様において、本発明は哺乳動物の皮膚からイボを削減又は除去する方法を提供し、前記方法は、イボの削減又は除去に有効な量の記載組成物をイボに適用することを含む。一部の態様において、イボは尋常性疣贅である。他の態様において、イボは陰部疣贅である。一部の態様において、イボは陰茎疣贅である。
【0080】
[0080]他の態様において、本発明は哺乳動物における細菌性皮膚感染症の治療法を提供し、前記方法は、細菌量の減少に有効な量の記載組成物を、感染を起こした皮膚に適用することを含む。本明細書において、用語“細菌量(bacterial load)”とは、単位量の皮膚組織あたりの細菌量を指す。皮膚組織中の細菌量の決定法は当業者には公知である。本発明の方法は皮膚組織中の細菌量を減少させる。すなわち、本発明の組成物の適用後の細菌量は組成物適用前の細菌量より少ないことを意味する。一部の態様において、細菌量は、本開示のいずれかの組成物の適用前の初期細菌量と比べて、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%減少する。他の態様において、細菌量は細菌が検出できないほど減少する。
【0081】
[0081]一部の態様において、本発明は、哺乳動物の皮膚からMRSA感染を削減又は排除する方法を提供し、前記方法は、MRSAの削減又は排除に有効な量の記載組成物を、感染を起こした皮膚に適用することを含む。本明細書において、MRSAとはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌のことを言い、通常のブドウ球菌感染症の治療に使用される抗生物質の多くに耐性を示すブドウ球菌の一種である。
【0082】
[0082]本明細書に記載された組成物は任意のアクセス可能(利用可能)な皮膚表面に適用できる。対象の皮膚表面は、これらに限定されないが、腕、脚、胴体、頭、首などである。適用後に経皮製剤で覆われる表面積は、一般的に所望量の薬剤投与を提供するのに足る面積であり、一定の態様においては約1cm~約200cmの範囲である。
【0083】
[0083]本明細書に記載された組成物は、所与の期間にわたって、例えば治療される病状の経過にわたって1回又は複数回適用できる。所与の期間にわたって複数回のパッチが投与される場合の投与スケジュールは、毎日、毎週、隔週、毎月などでありうる。一部の態様において、治療は7日間である。
【0084】
[0084]本開示の組成物は、一部の態様において、上記成分に加えて、一つ又は複数の追加成分を含む。追加成分は、これらに限定されないが、経皮吸収増進剤、保存剤(例えばパラベン)、抗酸化剤、安定剤、親水性ポリマーを含有する充填剤;架橋剤;及び可塑剤などである。
【0085】
[0085]本開示の組成物、方法、及び特性を例示するために下記の実施例を提供する。これらの実施例は単に説明を目的としたものであって、本開示を本明細書中に示されている材料、条件、又はプロセスパラメーターに限定することを意図したものではない。
【実施例
【0086】
実施例1.ヨウ素組成物
[0086]ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル(100%;3mL;32vol%)、1-メチル-2-ピロリドン(99.5%;0.3mL;3vol%)、エタノール(無水;4mL;43vol%)、リノール酸(67%;1mL;7vol%);及びヨウ素(1mL;ヨウ化カリウム溶液中7%)を合わせて混合物を形成する。得られた組成物をウイルス又は細菌に感染した皮膚の領域に適用する。
【0087】
実施例2.抗生物質入りヨウ素組成物
[0087]ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル(100%;3mL;32vol%)、1-メチル-2-ピロリドン(99.5%;0.3mL;3vol%)、エタノール(無水;4mL;43vol%)、リノール酸(67%;1mL;7vol%);ヨウ素(1mL;ヨウ化カリウム溶液中7%);及びアモキシシリン(20mg/mL)を合わせて混合物を形成する。得られた組成物を細菌に感染した皮膚の領域に適用する。
【0088】
実施例3.ヨウ素組成物
[0088]ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル(100%;3mL)、1-メチル-2-ピロリドン(99.5%;0.3mL)、エタノール(無水;4mL)、及びリノール酸(67%;1mL)を合わせて混合物を形成する。該溶液1ミリリットルを9mLのエタノール又は水で希釈する。ヨウ素を加えて混合物中1.5vol%になるようにする。得られた組成物をウイルス又は細菌に感染した皮膚の領域に適用する。
【0089】
実施例4.抗生物質入り組成物
[0089]ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル(100%;3mL)、1-メチル-2-ピロリドン(99.5%;0.3mL)、エタノール(無水;4mL)、及びリノール酸(67%;1mL)を合わせて混合物を形成する。該混合物1ミリリットルを9mLのエタノール又は水と混合する。アモキシシリン(20mg/mL)を該混合物に加える。得られた組成物を細菌に感染した皮膚の領域に適用する。
【0090】
実施例5.ヨウ素組成物
[0090]ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル(100%;3mL)、1-メチル-2-ピロリドン(99.5%;0.3mL)、エタノール(無水;4mL)、及びリノール酸(67%;1mL)を合わせて混合物を形成する。該溶液1ミリリットルを99mLのエタノール又は水で希釈する。ヨウ素を加えて混合物中1.5vol%になるようにする。得られた組成物をウイルス又は細菌に感染した皮膚の領域に適用する。
【0091】
実施例6.抗生物質入り組成物
[0091]ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル(100%;3mL)、1-メチル-2-ピロリドン(99.5%;0.3mL)、エタノール(無水;4mL)、及びリノール酸(67%;1mL)を合わせて混合物を形成する。該混合物1ミリリットルを99mLのエタノール又は水と混合する。アモキシシリン(20mg/mL)を該混合物に加える。得られた組成物を細菌に感染した皮膚の領域に適用する。
【0092】
実施例7.イボの治療
[0092]10指中8指に尋常性疣贅を有する個人が実施例1の組成物をそれらのイボに連続7日間毎日局所適用する。7日後、イボは著しく削減又は完全に除去された。
【0093】
実施例8.MRSAの治療
[0093]皮膚にMRSA感染を有する個人が実施例1の組成物を感染皮膚に連続7日間局所適用する。7日後、MRSA感染は著しく削減又は完全に排除された。
【0094】
[0094]本開示はさらに、下記側面に向けられる。
【0095】
側面1.組成物であって、
・下記を含む第一の成分と
- 式Iの化合物:
R-(OCHCH-OH (I)
式中、Rは、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、又はC2-20アルキニルであり;yは1~25である;
- 第一級ヒドロキシル基を末端に持つ四官能性ブロックコポリマー界面活性剤;
- ソルビタン誘導体;
- C8-10アルキルアンモニウム塩;
- 式IIの化合物:
HO-(CHCHO)-C(CH)(C)-C≡C-C(CH)(C)-(OCHCH-OH (II)
式中、m及びnはそれぞれ独立に1~25である;
- 又はそれらの組合せ;
・下記を含む第二の成分と
- 式IIIのアミド:
-N(R)-C(O)-R (III)
式中、各Rは独立にH又はC1-3アルキルであり;そして
及びRは独立にC1-7アルキルであるか又はそれらが結合している原子と一緒になって3~10個の炭素原子を有するラクタムを形成する;
- スルホキシド;
- 尿素;
- 酢酸エチル;
- 又はそれらの組合せ;
・C1-10アルキルアルコールと;
・1~25個の炭素原子を有する有機酸と;
・任意に水と;そして
・消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬と
を含む組成物。
【0096】
側面2.治療薬が消毒剤である、側面1の組成物。
【0097】
側面3.消毒剤が、ヨウ素、クロルヘキシジングルコネート、オクテニジンジヒドロクロリド、ポリヘキサメチレンビグアニド、又はホウ酸、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、側面2の組成物。
【0098】
側面4.消毒剤がヨウ素である、側面3の組成物。
【0099】
側面5.治療薬が抗生物質である、側面1の組成物。
【0100】
側面6.抗生物質が、アミカシン、アミノグリコシド系、アモキシシリン、アモキシシリン/クラブラネート、アンピシリン、アンピシリン/スルバクタム、アルスフェナミン、アジスロマイシン、アズロシリン、アズトレオナム、バシトラシン、バクトリウム、カプレオマイシン、カルバペネム系、セファクロル、セファドロキシル、セファレキシン、セファマンドール、セファゾリン、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェピム、セフィキシム、セフメタゾール、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフォテタン、セフォキシチン、セフポドキシム、セフプロジル、セフタロリン、セフタロリン・フォサミル、セフタジジム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトビプロール、セフトビプロール、セフトビプロール、セフトロザン/タゾバクタム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファロチン、セファピリン、セフラジン、クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、クリンダマイシン、クロファジミン、コリスチン、サイクロセリン、ダルババンシン、ダルババンシン、ダプソン、ダプトマイシン、ダプトマイシン、ダプトマイシン、デメクロサイクリン、ジクロキサシリン、ドリペネム、ドキシサイクリン、ドキシサイクリン、エノキサシン、エルタペネム、エリスロマイシン、エタンブトール、エチオナミド、フィダキソマイシン、フルクロキサシリン、フルオロキノロン系、ホスホマイシン、フラゾリドン、フシジン酸、フシジン酸、ガチフロキサシン、ゲルダナマイシン、ゲミフロキサシン、ゲンタマイシン、グレパフロキサシン、ハービマイシン、イミペネム/シラスタチン、イソニアジド、カナマイシン、レボフロキサシン、リンコマイシン、リネゾリド、リネゾリド、リネゾリド、ロメフロキサシン、ロラカルベフ、ロラカルベフ、マフェニド、メロペネム、メタサイクリン、メチシリン、メトロニダゾール、メズロシリン、ミノサイクリン、モキサラクタム、モキシフロキサシン、ムピロシン、ムピロシン、ナジフロキサシン、ナフシリン、ナリジクス酸、ネオマイシン、ネチルマイシン、ニトロフラントイン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オリタバンシン、オリタバンシン、オキサシリン、オキシテトラサイクリン、パロモマイシン、ペニシリンg、ペニシリンg、ペニシリンv、ピペラシリン、ピペラシリン/タゾバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、プラテンシマイシン、ポリミキシンb、ポシゾリド、ピラジナミド、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、ラデゾリド、リファブチン、リファンピシン、リファペンチン、リファキシミン、ロキシスロマイシン、スルファジアジン銀、スパルフロキサシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、ストレプトグラミン系、ストレプトマイシン、ストレプトマイシン、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルイミド、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、スルホンアミドクリソイジン、テジゾリド、テイコプラニン、テラバンシン、テラバンシン、テリスロマイシン、テマフロキサシン、テモシリン、テトラサイクリン、チアンフェニコール、チカルシリン、チカルシリン/クラブラネート、チカルシリン/クラブラン酸、チゲサイクリン、チゲサイクリン、チゲサイクリン、チニダゾール、トブラマイシン、トレゾリド、トリメトプリム、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)(tmp-smx)、トロバフロキサシン、バンコマイシン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、側面5の組成物。
【0101】
側面7.抗生物質が、バンコマイシン、バクトリウム、ドキシサイクリン、セフトビプロール、セフタロリン、クリンダマイシン、ダルババンシン、ダプトマイシン、フシジン酸、リネゾリド、ムピロシン、オリタバンシン、テジゾリド、テラバンシン、又はチゲサイクリン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、側面5の組成物。
【0102】
側面8.治療薬が抗真菌薬である、側面1の組成物。
【0103】
側面9.抗真菌薬が、アバファンギン、アクリゾルシン、アルバコナゾール、アモロルフィン、ブテナフィン、ナフチフィン、テルビナフィン、アムホテリシンb、アニデュラファンギン、オーロン類、安息香酸、ビホナゾール、ブトコナゾール、カンジシジン、カスポファンギン、カステラニ液、シクロピロクス、クリオキノール、クロトリマゾール、コールタール、硫酸銅(II)、クリスタルバイオレット、エコナゾール、エフィナコナゾール、エポキシコナゾール、フェンチコナゾール(塩基、硝酸塩又はその両方)、フィリピン、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、ハロプロギン、ハマイシン、ヨードキノール、イサブコナゾール、イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ミコナゾール、ミルテホシン、ナタマイシン、ナイスタチン、オモコナゾール、オロトミド、オキシコナゾール、ピロクトンオラミン、ポサコナゾール、ヨウ化カリウム、プロピコナゾール、ラブコナゾール、リモシジン、二硫化セレン、セルタコナゾール、チオ硫酸ナトリウム、スルコナゾール、硫黄、テルコナゾール、チオコナゾール、トルナフタート、トリアセチン、ウンデシレン酸、ボリコナゾール、又はジンクピリチオン(ピリチオン亜鉛)、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、側面8の組成物。
【0104】
側面10.治療薬が抗寄生蠕虫剤である、側面1の組成物。
【0105】
側面11.抗寄生蠕虫剤が、アルベンダゾール、アルベンザ、ビルトリシド、ジエチルカルバマジン、エンバーム、ヘトラザン、イベルメクチン、メベンダゾール、ピンリッド、ピンエックス、プラジカンテル、ピランテルパモ酸塩、ストロメクトール、又はベルモックス、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、側面10の組成物。
【0106】
側面12.治療薬が抗ウイルス薬である、側面1の組成物。
【0107】
側面13.抗ウイルス薬が、アバカビル、アシクロビル、アデホビル、アマンタジン、アンプレナビル(agenerase)、アンプリゲン、アルビドール、アタザナビル、アトリプラ、バラビル、シドフォビル、コンビビル、ドルテグラビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、エコリエベル、ファムシクロビル、多剤混合薬 (抗レトロウイルス薬)、ホミビルセン、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、融合阻害剤、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インテグラーゼ阻害薬、iii型インターフェロン、ii型インターフェロン、i型インターフェロン、インターフェロン、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネクサビル、ニタゾキサニド、ヌクレオシド類似体、ノービア、オセルタミビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、プロテアーゼ阻害薬、ラルテグラビル、逆転写酵素阻害薬、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、相乗増強剤(抗レトロウイルス薬)、テラプレビル、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル(バルトレックス)、バルガンシクロビル、ビクリビロク、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル(リレンザ)、又はジドブジン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、側面12の組成物。
【0108】
側面14.治療薬がNSAIDである、側面1の組成物。
【0109】
側面15.NSAIDが、イブプロフェン、アスピリン、ケトプロフェン、スリンダク、ナプロキセン、エトドラク、フェノプロフェン、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラク、ピロキシカム、インドメタシン、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、オキサプロジン、ケトプロフェン、メクロフェナメート、トルメチン、又はサルサレート、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、側面14の組成物。
【0110】
側面16.前記第一の成分が、セトマクロゴール1000;オクタデカン-1-オール、エトキシル化;ポリオキシエチレン(12)トリデシルエーテル;ポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテル;脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレン分岐ノニルシクロヘキシルエーテル、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル、23-{[4-(2,4,4-トリメチル-2-ペンタニル)シクロヘキシル]オキシ}-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-l-オール、又はそれらの組合せである、側面1の組成物。
【0111】
側面17.前記第一の成分が、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテルである、側面16の組成物。
【0112】
側面18.第二の成分が式IIIのアミドである、側面1の組成物。
【0113】
側面19.R及びRが、それらが結合している原子と一緒になって3~10個の炭素原子を有するラクタムを形成している、側面18の組成物。
【0114】
側面20.ラクタムがピロリドンである、側面19の組成物。
【0115】
側面21.ピロリドンが1-メチル-2-ピロリジノンである、側面20の組成物。
【0116】
側面22.C1-10アルキルアルコールが、メタノール、グリセロール、プロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、1-プロパノール、ブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、1-オクタノール、又はそれらの組合せである、側面1の組成物。
【0117】
側面23.有機酸が脂肪酸又はC1-6アルキル酸である、側面1の組成物。
【0118】
側面24.脂肪酸がリノール酸である、側面23の組成物。
【0119】
側面25.第一の成分がノナエチレングリコールモノドデシルエーテルであり;第二の成分が1-メチル-2-ピロリジノンであり;そして有機酸がリノール酸である、側面1の組成物。
【0120】
側面26.
約32~36vol%の第一の成分;
約2~4vol%の第二の成分;
約40~48vol%のC1-10アルキルアルコール;
約6~12vol%の有機酸;及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、側面1の組成物。
【0121】
側面27.
約32vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;
約3vol%の1-メチル-2-ピロリドン;
約43vol%のエタノール;
約7vol%のリノール酸;及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、側面1の組成物。
【0122】
側面28.
約3.2~3.6vol%の第一の成分;
約0.2~0.4vol%の第二の成分;
約4.0~4.8vol%のC1-10アルキルアルコール;
約0.6~1.2vol%の有機酸;85~91vol%のエタノール又は水、及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、側面1の組成物。
【0123】
側面29.
約0.32~0.36vol%の第一の成分;
約0.02~0.04vol%の第二の成分;
約0.40~0.48vol%のC1-10アルキルアルコール;
約0.06~0.12vol%の有機酸;90~99vol%のエタノール又は水、及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、側面1の組成物。
【0124】
側面30.ゲル、経皮パッチ、ローション、クリーム、スプレー、エマルション、又は分散液の形態である、側面1の組成物。
【0125】
側面31.側面1の組成物を哺乳動物の皮膚に、ヨウ素の少なくとも一部の皮膚への浸透を達成するのに足る時間、適用することを含む方法。
【0126】
側面32.側面1の組成物を哺乳動物の皮膚に、前記組成物の少なくとも一部の前記皮膚への通過を達成するのに有効な時間及び条件下で適用することを含む方法。
【0127】
側面33.微生物叢を、前記微生物叢の殺菌に有効な量の側面1の組成物と接触させることを含む微生物叢の殺菌法。
【0128】
側面34.哺乳動物におけるウイルス性皮膚感染症の治療法であって、前記哺乳動物のウイルス感染皮膚に、ウイルス量の減少に有効な量の側面1の組成物を適用することを含む方法。
【0129】
側面35.前記ウイルス性皮膚感染症がイボを呈する、側面34の方法。
【0130】
側面36.哺乳動物における細菌性皮膚感染症の治療法であって、前記哺乳動物の細菌感染皮膚に、細菌量の減少に有効な量の側面1の組成物を適用することを含む方法。
【0131】
側面37.前記細菌性皮膚感染症がMRSA感染である、側面36の方法。
【0132】
側面38.ヨウ素とN-メチル-2-ピロリドンを含むヨードフォア。
【0133】
側面39.ヨウ素とN-メチル-2-ピロリドンを含むヨードフォアをさらに含む、側面1の組成物。
【0134】
側面40.PVP-ヨウ素のヨードフォアをさらに含む、側面39の組成物。
【0135】
側面41.消毒剤である治療薬と、抗生物質である治療薬を含む、側面1の組成物。
【0136】
側面42.消毒剤がヨウ素であり、抗生物質がバンコマイシンである、側面41の組成物。
【0137】
側面43.消毒剤がヨウ素であり、抗生物質がアモキシシリンである、側面41の組成物。
【手続補正書】
【提出日】2020-08-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、
・下記を含む第一の成分と
- 式Iの化合物:
R-(OCHCH-OH (I)
式中、Rは、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、又はC2-20アルキニルであり;yは1~25である;
- 第一ヒドロキシル基を末端に持つ四官能性ブロックコポリマー界面活性剤;
- ソルビタン誘導体;
- C8-10アルキルアンモニウム塩;
- 式IIの化合物:
HO-(CHCHO)-C(CH)(C)-C≡C-C(CH)(C)-(OCHCH-OH (II)
式中、m及びnはそれぞれ独立に1~25である;
- 又はそれらの組合せ;
・下記を含む第二の成分と
- 式IIIのアミド:
-N(R)-C(O)-R (III)
式中、各Rは独立にH又はC1-3アルキルであり;そして
及びRは独立にC1-7アルキルであるか又はそれらが結合している原子と一緒になって3~10個の炭素原子を有するラクタムを形成する;
- スルホキシド;
- 尿素;
- 酢酸エチル;
- 又はそれらの組合せ;
・C1-10アルキルアルコールと;
・1~25個の炭素原子を有する有機酸と;
・任意に水と;そして
・消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬と
を含む組成物。
【請求項2】
治療薬が消毒剤、好ましくは、ヨウ素、クロルヘキシジングルコネート、オクテニジンジヒドロクロリド、ポリヘキサメチレンビグアニド、又はホウ酸、又はそれらの薬学的に許容可能な塩;最も好ましくはヨウ素である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
治療薬が抗生物質、好ましくは、アミカシン、アミノグリコシド系、アモキシシリン、アモキシシリン/クラブラネート、アンピシリン、アンピシリン/スルバクタム、アルスフェナミン、アジスロマイシン、アズロシリン、アズトレオナム、バシトラシン、バクトリウム、カプレオマイシン、カルバペネム系、セファクロル、セファドロキシル、セファレキシン、セファマンドール、セファゾリン、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェピム、セフィキシム、セフメタゾール、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフォテタン、セフォキシチン、セフポドキシム、セフプロジル、セフタロリン、セフタロリン・フォサミル、セフタジジム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトビプロール、セフトビプロール、セフトビプロール、セフトロザン/タゾバクタム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファロチン、セファピリン、セフラジン、クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、クリンダマイシン、クロファジミン、コリスチン、サイクロセリン、ダルババンシン、ダルババンシン、ダプソン、ダプトマイシン、ダプトマイシン、ダプトマイシン、デメクロサイクリン、ジクロキサシリン、ドリペネム、ドキシサイクリン、ドキシサイクリン、エノキサシン、エルタペネム、エリスロマイシン、エタンブトール、エチオナミド、フィダキソマイシン、フルクロキサシリン、フルオロキノロン系、ホスホマイシン、フラゾリドン、フシジン酸、フシジン酸、ガチフロキサシン、ゲルダナマイシン、ゲミフロキサシン、ゲンタマイシン、グレパフロキサシン、ハービマイシン、イミペネム/シラスタチン、イソニアジド、カナマイシン、レボフロキサシン、リンコマイシン、リネゾリド、リネゾリド、リネゾリド、ロメフロキサシン、ロラカルベフ、ロラカルベフ、マフェニド、メロペネム、メタサイクリン、メチシリン、メトロニダゾール、メズロシリン、ミノサイクリン、モキサラクタム、モキシフロキサシン、ムピロシン、ムピロシン、ナジフロキサシン、ナフシリン、ナリジクス酸、ネオマイシン、ネチルマイシン、ニトロフラントイン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オリタバンシン、オリタバンシン、オキサシリン、オキシテトラサイクリン、パロモマイシン、ペニシリンg、ペニシリンg、ペニシリンv、ピペラシリン、ピペラシリン/タゾバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、プラテンシマイシン、ポリミキシンb、ポシゾリド、ピラジナミド、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、ラデゾリド、リファブチン、リファンピシン、リファペンチン、リファキシミン、ロキシスロマイシン、スルファジアジン銀、スパルフロキサシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、ストレプトグラミン系、ストレプトマイシン、ストレプトマイシン、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルイミド、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、スルホンアミドクリソイジン、テジゾリド、テイコプラニン、テラバンシン、テラバンシン、テリスロマイシン、テマフロキサシン、テモシリン、テトラサイクリン、チアンフェニコール、チカルシリン、チカルシリン/クラブラネート、チカルシリン/クラブラン酸、チゲサイクリン、チゲサイクリン、チゲサイクリン、チニダゾール、トブラマイシン、トレゾリド、トリメトプリム、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)(tmp-smx)、トロバフロキサシン、バンコマイシン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩;最も好ましくは、バンコマイシン、バクトリウム、ドキシサイクリン、セフトビプロール、セフタロリン、クリンダマイシン、ダルババンシン、ダプトマイシン、フシジン酸、リネゾリド、ムピロシン、オリタバンシン、テジゾリド、テラバンシン、又はチゲサイクリン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
治療薬が抗真菌薬、好ましくは、アバファンギン、アクリゾルシン、アルバコナゾール、アモロルフィン、ブテナフィン、ナフチフィン、テルビナフィン、アムホテリシンb、アニデュラファンギン、オーロン類、安息香酸、ビホナゾール、ブトコナゾール、カンジシジン、カスポファンギン、カステラニ液、シクロピロクス、クリオキノール、クロトリマゾール、コールタール、硫酸銅(II)、クリスタルバイオレット、エコナゾール、エフィナコナゾール、エポキシコナゾール、フェンチコナゾール(塩基、硝酸塩又はその両方)、フィリピン、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、ハロプロギン、ハマイシン、ヨードキノール、イサブコナゾール、イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ミコナゾール、ミルテホシン、ナタマイシン、ナイスタチン、オモコナゾール、オロトミド、オキシコナゾール、ピロクトンオラミン、ポサコナゾール、ヨウ化カリウム、プロピコナゾール、ラブコナゾール、リモシジン、二硫化セレン、セルタコナゾール、チオ硫酸ナトリウム、スルコナゾール、硫黄、テルコナゾール、チオコナゾール、トルナフタート、トリアセチン、ウンデシレン酸、ボリコナゾール、又はジンクピリチオン(ピリチオン亜鉛)、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
治療薬が抗寄生蠕虫剤、好ましくは、アルベンダゾール、アルベンザ、ビルトリシド、ジエチルカルバマジン、エンバーム、ヘトラザン、イベルメクチン、メベンダゾール、ピンリッド、ピンエックス、プラジカンテル、ピランテルパモ酸塩、ストロメクトール、又はベルモックス、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
治療薬が抗ウイルス薬、好ましくは、アバカビル、アシクロビル、アデホビル、アマンタジン、アンプレナビル(agenerase)、アンプリゲン、アルビドール、アタザナビル、アトリプラ、バラビル、シドフォビル、コンビビル、ドルテグラビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、エコリエベル、ファムシクロビル、多剤混合薬 (抗レトロウイルス薬)、ホミビルセン、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、融合阻害剤、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インテグラーゼ阻害薬、iii型インターフェロン、ii型インターフェロン、i型インターフェロン、インターフェロン、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネクサビル、ニタゾキサニド、ヌクレオシド類似体、ノービア、オセルタミビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、プロテアーゼ阻害薬、ラルテグラビル、逆転写酵素阻害薬、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、相乗増強剤(抗レトロウイルス薬)、テラプレビル、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル(バルトレックス)、バルガンシクロビル、ビクリビロク、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル(リレンザ)、又はジドブジン、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
治療薬がNSAID、好ましくは、イブプロフェン、アスピリン、ケトプロフェン、スリンダク、ナプロキセン、エトドラク、フェノプロフェン、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラク、ピロキシカム、インドメタシン、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、オキサプロジン、ケトプロフェン、メクロフェナメート、トルメチン、又はサルサレート、又はそれらの薬学的に許容可能な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記第一の成分が、セトマクロゴール1000;オクタデカン-1-オール、エトキシル化;ポリオキシエチレン(12)トリデシルエーテル;ポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテル;脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレン分岐ノニルシクロヘキシルエーテル、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル、23-{[4-(2,4,4-トリメチル-2-ペンタニル)シクロヘキシル]オキシ}-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-l-オール、又はそれらの組合せ;好ましくは、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテルである、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
第二の成分が式IIIのアミドであり、好ましくは、その場合にR及びRは、それらが結合している原子と一緒になって3~10個の炭素原子を有するラクタムを形成し、好ましくは、前記ラクタムはピロリドンであり、最も好ましくは前記ピロリドンは1-メチル-2-ピロリジノンである、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
1-10アルキルアルコールが、メタノール、グリセロール、プロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、1-プロパノール、ブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、1-オクタノール、又はそれらの組合せである、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
有機酸が脂肪酸又はC1-6アルキル酸であり、好ましくは前記脂肪酸がリノール酸である、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
第一の成分がノナエチレングリコールモノドデシルエーテルであり;第二の成分が1-メチル-2-ピロリジノンであり;そして有機酸がリノール酸である、請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
約32~36vol%の第一の成分;
約2~4vol%の第二の成分;
約40~48vol%のC1-10アルキルアルコール;
約6~12vol%の有機酸;及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
約32vol%のノナエチレングリコールモノドデシルエーテル;
約3vol%の1-メチル-2-ピロリドン;
約43vol%のエタノール;
約7vol%のリノール酸;及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
約3.2~3.6vol%の第一の成分;
約0.2~0.4vol%の第二の成分;
約4.0~4.8vol%のC1-10アルキルアルコール;
約0.6~1.2vol%の有機酸;85~91vol%のエタノール又は水、及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
約0.32~0.36vol%の第一の成分;
約0.02~0.04vol%の第二の成分;
約0.40~0.48vol%のC1-10アルキルアルコール;
約0.06~0.12vol%の有機酸;90~99vol%のエタノール又は水、及び
消毒剤、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生蠕虫剤、抗ウイルス薬、又はNSAIDである治療薬
を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
ゲル、経皮パッチ、ローション、クリーム、スプレー、エマルション、又は分散液の形態である、請求項1~16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
請求項2又は8~17のいずれか1項に記載の組成物を哺乳動物の皮膚に、ヨウ素の少なくとも一部の皮膚への浸透を達成するのに足る時間、適用することを含む方法。
【請求項19】
請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物を哺乳動物の皮膚に、前記組成物の少なくとも一部の前記皮膚への通過を達成するのに有効な時間及び条件下で適用することを含む方法。
【請求項20】
微生物叢を、前記微生物叢の殺菌に有効な量の請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物と接触させることを含む微生物叢の殺菌法。
【請求項21】
哺乳動物におけるウイルス性皮膚感染症の治療法であって、前記哺乳動物のウイルス感染皮膚に、ウイルス量の減少に有効な量の請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物を適用することを含み、好ましくは、前記ウイルス性皮膚感染症がイボを呈している、前記治療法。
【請求項22】
哺乳動物における細菌性皮膚感染症の治療法であって、前記哺乳動物の細菌感染皮膚に、細菌量の減少に有効な量の請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物を適用することを含み、好ましくは、前記細菌性皮膚感染症がMRSA感染である、前記治療法。
【請求項23】
ヨウ素とN-メチル-2-ピロリドンを含むヨードフォア。
【請求項24】
ヨウ素とN-メチル-2-ピロリドンを含むヨードフォアをさらに含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項25】
PVP-ヨウ素のヨードフォアをさらに含む、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
消毒剤である治療薬と、抗生物質である治療薬を含み、好ましくは、消毒剤がヨウ素であり、抗生物質がバンコマイシンであるか、又は消毒剤がヨウ素であり、抗生物質がアモキシシリンである、請求項1~17、24、又は25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
請求項2、8~17、又は24~26のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記組成物を哺乳動物の皮膚にヨウ素の少なくとも一部の皮膚への浸透を達成するのに足る時間適用することを含む方法における、前記使用。
【請求項28】
請求項1~17、又は24~26のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記組成物を哺乳動物の皮膚に前記組成物の少なくとも一部の前記皮膚への通過を達成するのに有効な時間及び条件下で適用することを含む方法における、前記使用。
【請求項29】
微生物叢の殺菌法における請求項1~17、又は24~26のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記殺菌法が、微生物叢を前記微生物叢の殺菌に有効な量の前記組成物と接触させることを含む、前記使用。
【請求項30】
哺乳動物におけるウイルス性皮膚感染症の治療法における請求項1~17、又は24~26のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記治療法が、前記哺乳動物のウイルス感染皮膚にウイルス量の減少に有効な量の前記組成物を適用することを含み、好ましくは、前記ウイルス性皮膚感染症がイボを呈している、前記使用。
【請求項31】
哺乳動物における細菌性皮膚感染症の治療法における請求項1~17、又は24~26のいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記治療法が、前記哺乳動物の細菌感染皮膚に細菌量の減少に有効な量の前記組成物を適用することを含み、好ましくは、前記細菌性皮膚感染症がMRSA感染である、前記使用。
【国際調査報告】