(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-06
(54)【発明の名称】強化された固定と医療安全機能を備えた毛髪インプラント
(51)【国際特許分類】
A61F 2/10 20060101AFI20220425BHJP
【FI】
A61F2/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552966
(86)(22)【出願日】2020-02-28
(85)【翻訳文提出日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 US2020020389
(87)【国際公開番号】W WO2020180682
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520039249
【氏名又は名称】ローリア・プロダクツ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】LORIA PRODUCTS LLC
【住所又は居所原語表記】3625 NW 82nd Avenue Suite 402 Miami,Florida 33166 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ビクター・ローリア
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA22
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC05
4C097DD02
4C097DD04
4C097DD06
4C097DD09
4C097DD14
4C097EE02
4C097EE03
4C097EE06
4C097EE08
4C097EE09
4C097EE11
4C097EE13
(57)【要約】
アンカー本体と、アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネル及びアンカー本体の外面特徴とからなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造とを含むアンカーを有する皮下植毛に適した毛髪インプラントが提供される。アンカーはさらに、アンカー本体の遠位端から突出する少なくとも1つの毛髪ストランドを含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、アンカーを毛髪インプラント受容者に固定するように、毛髪インプラントの皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポートするように構成され、コラーゲン受容構造には毛髪がない。アンカー本体の破断ラインにより、本体が断片化し、それによってコラーゲン結紮が開放され、インプラントの断片が「開放」されて皮膚から脱落する。少なくとも1つの毛髪ストランドは、派生毛髪エレメントを備えた一次毛髪エレメントを含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、
(a)以下を含むアンカー:
(i)アンカー本体、及び
(ii)前記アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネル及び前記アンカー本体の外面特徴からなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造;及び
(b)前記アンカー本体の遠位端から突出している少なくとも1つの毛髪ストランド、
を含み、
前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記アンカーを毛髪インプラント受容者に固定するように、前記毛髪インプラントの皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポートするように構成され、前記コラーゲン受容構造には毛髪がない、
毛髪インプラント。
【請求項2】
前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、中央長手方向軸に沿って前記アンカー本体を通して平行に配置された、少なくとも1つの閉鎖トンネル及び少なくとも1つの開放トンネルを含み、1~5本の毛髪ストランドが前記毛髪インプラントの遠位端に配置されている、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項3】
前記少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分は、前記アンカー本体の内部毛髪室に保持され、前記少なくとも1つの毛髪ストランドの近位端は、前記内部毛髪室内に配置され包まれ、前記少なくとも1つの毛髪ストランドの遠位端は、前記アンカー本体の遠位端から突出している、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項4】
前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記アンカー本体を通してその遠位端又は近位端で配置された開放トンネルと、前記アンカー本体を通して配置された閉鎖トンネルとからなる群から選択される少なくとも1つのトンネルを含む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項5】
前記少なくとも1つのトンネルは、前記アンカー本体を通って前記少なくとも1つのトンネルと交差する長手方向の破断ラインを定義する、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項6】
前記アンカーは、その遠位外側にうねりを有し、前記うねりは、細菌感染を阻害するのに効果的である、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項7】
前記アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記第1の内部毛髪室と前記第2の内部毛髪室との間に配置された少なくとも1つのトンネルを含み、前記少なくとも1つのトンネルには毛髪がなく、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、前記第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包み、前記第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項8】
中央長手方向軸に沿って前記アンカー本体を通して平行に配置された5つの閉鎖トンネルを含み、
前記トンネルは、前記第1の内部毛髪室及び前記第2の内部毛髪室に隣接し、
上部の3つのトンネルのサイズは実質的に同じであり、
下部の2つのトンネルは、前記最上部の3つのトンネルよりも大きく、
最下部のトンネルは、最大のトンネルであり、
前記アンカーは、その近位端から遠位端に向かって減少する直径を有する、
請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項9】
前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、少なくとも1つのトンネルを含み、前記アンカーは、前記少なくとも1つのトンネルにまたがる少なくとも1つのブリッジによって接続された第1のアンカー本体及び第2のアンカー本体を含み、前記少なくとも1つのトンネルには毛髪がなく、前記第1のアンカー本体は第1の内部毛髪室を含み、前記第2のアンカー本体は第2の内部毛髪室を含み、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、前記第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包み、前記第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項10】
前記少なくとも1つのブリッジは、断面が楕円形であり、3つの閉鎖トンネルと2つの開放トンネルにまたがる4つの平行なブリッジを含む、請求項9に記載の毛髪インプラント。
【請求項11】
前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、少なくとも1つのトンネルを含み、
前記少なくとも1つのトンネルには毛髪がなく、
前記アンカー本体は、第1のテーパー側と、第2のテーパー側と、前記第1のテーパー側に平行に前記アンカー本体内に配置され、少なくとも1つの第1の毛髪ストランドの保持部分を包む第1の内部毛髪室と、前記第2のテーパー側に平行に前記アンカー本体内に配置され、少なくとも1つの第2の毛髪ストランドの保持部分を包む第2の内部毛髪室とを含む、
請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項12】
前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、少なくとも1つのトンネルを含み、
前記少なくとも1つのトンネルには毛髪がなく、
前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、少なくとも1つのトンネルを含み、
前記少なくとも1つのトンネルには毛髪がなく、
前記アンカー本体は、第1の垂直側と、第2の垂直側と、前記第1の垂直側に平行に前記アンカー本体内に配置され、少なくとも1つの第1の毛髪ストランドの保持部分を包む第1の内部毛髪室と、前記第2の垂直側に平行に前記アンカー本体内に配置され、少なくとも1つの第2の毛髪ストランドの保持部分を包む第2の内部毛髪室とを含む、
請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項13】
前記少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分は、前記毛髪インプラントの中心長手方向軸に沿って配置された単一の内部毛髪室に保持され、前記少なくとも1つのコラージュ受容構造は、前記毛髪インプラントの遠位端にある2つの平行な閉鎖トンネルを含む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項14】
前記少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分は、前記毛髪インプラントの中心長手方向軸に沿って配置された単一の内部毛髪室に保持され、前記少なくとも1つのコラージュ受容構造は、前記毛髪インプラントの遠位端に1つの閉鎖トンネルを含む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項15】
前記アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記毛髪インプラントの2つの反対側のそれぞれに3つの突起を含む前記アンカー本体の外面特徴を含み、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、前記第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包み、前記第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項16】
前記アンカー本体は、2つの毛髪エレメントアームと2つのアンカーアームで構成される十字形構成を有し、第1の毛髪エレメントアームは、第1の内部毛髪室を含み、第2の毛髪エレメントアームは、第2の内部毛髪室を含み、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、前記第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包み、前記第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項17】
前記アンカー本体は、1つの毛髪エレメントアームと2つのアンカーアームで構成される逆Y字形の構成と、前記毛髪エレメントアーム内の第1の内部毛髪室と、前記毛髪エレメントアーム内の第2の内部毛髪室とを有し、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、前記第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包み、前記第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項18】
前記アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記アンカー本体の遠位端に向かって上向きに湾曲する、前記アンカー本体の近位端上の複数の突起を含む前記アンカー本体の外面特徴を含み、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、前記第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包み、前記第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項19】
前記アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記アンカー本体の遠位端に向かって開放凹みを備えた前記アンカー本体を取り囲む複数のカップ形状の突起を含む前記アンカー本体の外面特徴を含み、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、前記第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包み、前記第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項20】
前記アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記アンカー本体をらせん状に取り囲む糸を含む前記アンカー本体の外面特徴を含み、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、前記第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包み、前記第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの前記毛髪ストランドの保持部分を包む、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項21】
前記アンカー本体は立方体構成を有し、前記アンカー本体は、少なくとも4つの内部毛髪室を含み、それぞれがその中に少なくとも1つの毛髪の保持部分を含み、前記少なくとも1つのコラージュ受容構造は、毛髪室の間を縦方向に走る少なくとも1つのトンネルと、毛髪室の間を横方向に走る少なくとも1つのトンネルとを含み、前記トンネルには毛髪がない、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項22】
前記アンカー本体は卵形の構成を有し、前記アンカー本体は2つを超える内部毛髪室を含み、前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記アンカー本体の近位端に配置された少なくとも1つのトンネルを含み、前記少なくとも1つのトンネルには毛がなく、前記毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、それらの保持部分が前記毛髪室に包まれている、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項23】
前記アンカー本体は全体的に円筒形であり、上部がより大きな直径からより小さな直径へと先細りになっている、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項24】
前記アンカー本体は、閉鎖トンネルの2つの垂直柱と、前記アンカー本体の下部に1対の開放トンネルを含む、請求項23に記載の毛髪インプラント。
【請求項25】
球根状の凸状基部を含み、前記基部の上部及び前記基部の下部が実質的に同じ直径を有する、請求項23に記載の毛髪インプラント。
【請求項26】
前記アンカー本体は全体的に長方形の固形形状である、請求項1に記載の毛髪インプラント。
【請求項27】
平らな側面と滑らかに丸みを帯びた半径を有する縁を有する球根状の基部を含む、請求項25に記載の毛髪インプラント。
【請求項28】
前記アンカー本体は、閉鎖トンネルの2つの垂直柱と、前記アンカー本体の下部に1対の開放トンネルを含む、請求項25に記載の毛髪インプラント。
【請求項29】
育毛方法であって、
皮膚に切開部を形成すること、
前記少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、(a)前記皮膚の外側、(b)表皮の上、(c)前記皮膚の下、又は(d)前記表皮の下に残るように、請求項1のインプラントを前記切開部に挿入すること、
前記切開部に接着剤を適用すること、
を含む、育毛方法。
【請求項30】
前記切開部が2~8mmの深さまで行われる、請求項29に記載の育毛方法。
【請求項31】
前記接着剤がシアノアクリレートである、請求項29に記載の育毛方法。
【請求項32】
コラーゲンが前記アンカーのトンネルに浸潤して、インプラントを結合する結紮を形成する、請求項29に記載の育毛方法。
【請求項33】
前記少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、前記皮膚の外側又は前記表皮の上に残るように、前記インプラントを前記切開部に挿入する、請求項29に記載の育毛方法。
【請求項34】
前記少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、前記皮膚の下又は前記表皮の下に残るように、前記インプラントを前記切開部に挿入する、請求項29に記載の育毛方法。
【請求項35】
請求項1に記載のインプラントを製造するための方法であって、
前記アンカーを形成するための少なくとも1つのキャビティを含む金型を提供すること、
前記少なくとも1つのキャビティにシリコーン液体を充填すること、
前記少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端の2~10mmをシリコーンコーティングでコーティングすること、
前記少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端を前記シリコーン液体に、0.1~2mmの前記シリコーンコーティングが前記キャビティ内の前記シリコーン液体の外側に残るような深さまで沈めること、
前記シリコーン液体を硬化させて固形製品を提供すること、
前記金型から前記固形製品を取り除くこと、及び
前記固形製品を滅菌して前記インプラントを提供すること、
を含む、方法。
【請求項36】
皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、
(a)以下を含むアンカー:
(i)円筒部分とテーパー部分を有するアンカー本体であって、前記円筒部分の一端が前記アンカー本体の近位端を形成し、前記テーパー部分の一端が前記アンカー本体の遠位端を形成するアンカー本体、及び
(ii)前記アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネルからなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造;及び
(b)前記アンカー本体の前記遠位端から突出している少なくとも1つの毛髪ストランド、
を含み、
前記少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、前記アンカーを毛髪インプラント受容者に固定するように、前記毛髪インプラントの皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポートするように構成され、前記コラーゲン受容構造には毛髪がない、毛髪インプラント。
【請求項37】
前記少なくとも1つのトンネルが、前記アンカー本体内で垂直に整列された複数の閉鎖トンネルを含む、請求項36に記載の毛髪インプラント。
【請求項38】
前記アンカー本体の前記近位端から前記遠位端まで、前記複数の閉鎖トンネルの間を垂直に延びる破断ラインをさらに含む、請求項37に記載の毛髪インプラント。
【請求項39】
前記少なくとも1つのトンネルが、前記アンカー本体の前記近位端に配置された開放トンネルを含む、請求項36に記載の毛髪インプラント。
【請求項40】
前記少なくとも1つの毛髪ストランドが、前記遠位端に形成された第1の端部と、前記第1の端部の反対側にある自由端とを有する一次毛髪エレメントを含む、請求項36に記載の毛髪インプラント。
【請求項41】
前記一次毛髪エレメントが、前記遠位端の上の所定の距離で前記一次毛髪エレメントを始点とする少なくとも1つの派生毛髪エレメントをさらに含む、請求項40に記載の毛髪インプラント。
【請求項42】
前記少なくとも1つの派生毛髪エレメントが、前記遠位端より上の高さに配置された自由端を含み、この高さは、前記一次毛髪エレメントの前記自由端が前記遠位端の上に配置される高さと同じ高さである、請求項41に記載の毛髪インプラント。
【請求項43】
前記少なくとも1つのトンネルが長方形の形状である、請求項36に記載の毛髪インプラント。
【請求項44】
前記少なくとも1つのトンネルが円形の形状である、請求項36に記載の毛髪インプラント。
【請求項45】
前記少なくとも1つのトンネルが直径400μmである、請求項44に記載の毛髪インプラント。
【請求項46】
前記テーパー部分内の前記少なくとも1つのトンネルが200μmで構成する、請求項45に記載の毛髪インプラント。
【請求項47】
前記所定の距離が前記遠位端から1~3mm上にある、請求項41に記載の毛髪インプラント。
【請求項48】
前記アンカー本体が4~5mmの範囲の長さを有する、請求項36に記載の毛髪インプラント。
【請求項49】
皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、
(a)以下を含むアンカー:
(i)近位端及び遠位端を有するアンカー本体、及び
(ii)前記アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネルからなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造;及び
(b)前記アンカー本体の前記遠位端から突出している少なくとも1つの毛髪ストランド、
を含み、
前記少なくとも1つの毛髪ストランドは、前記遠位端に形成された第1の端部と、前記第1の端部の反対側にある自由端とを有する一次毛髪エレメントを含み、前記一次毛髪エレメントは、前記一次毛髪エレメントから分岐する少なくとも1つの派生毛髪エレメントを含む、
毛髪インプラント。
【請求項50】
前記一次毛髪エレメント又は前記少なくとも1つの派生毛髪エレメントから出現する少なくとも1つの毛芽をさらに含み、前記少なくとも1つの毛芽は、追加の毛髪エレメントをそれに取り付けることができる取り付け点として機能するように配置される、請求項49に記載の毛髪インプラント。
【請求項51】
前記少なくとも1つのトンネルが、前記アンカー本体内で垂直に整列された複数の閉鎖トンネルを含む、請求項49に記載の毛髪インプラント。
【請求項52】
前記アンカー本体の前記近位端から前記遠位端まで、前記複数の閉鎖トンネルの間を垂直に延びる破断ラインをさらに含む、請求項51に記載の毛髪インプラント。
【請求項53】
前記少なくとも1つのトンネルが、前記アンカー本体の前記近位端に配置された開放トンネルを含む、請求項49に記載の毛髪インプラント。
【請求項54】
皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、
(a)以下を含むアンカー:
(i)近位端及び遠位端を有するアンカー本体、及び
(ii)前記アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネルからなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造;及び
(b)前記アンカー本体の前記遠位端から突出している少なくとも1つの毛髪ストランド、
を含み、
前記少なくとも1つの毛髪ストランドは、前記遠位端に形成された第1の端部と、前記第1の端部の反対側にある自由端とを有する一次毛髪エレメントを含み、前記一次毛髪エレメントが、前記遠位端の上の所定の距離で前記一次毛髪エレメントを始点とする少なくとも1つの派生毛髪エレメントを含む、
毛髪インプラント。
【請求項55】
前記少なくとも1つの派生毛髪エレメントが、前記遠位端より上の高さに配置された自由端を含み、この高さは、前記一次毛髪エレメントの前記自由端が前記遠位端の上に配置される高さと同じ高さである、請求項54に記載の毛髪インプラント。
【請求項56】
前記少なくとも1つのトンネルが、前記アンカー本体内で垂直に整列された複数の閉鎖トンネルを含む、請求項54に記載の毛髪インプラント。
【請求項57】
前記アンカー本体の前記近位端から前記遠位端まで、前記複数の閉鎖トンネルの間を垂直に延びる破断ラインをさらに含む、請求項56に記載の毛髪インプラント。
【請求項58】
前記少なくとも1つのトンネルが、前記アンカー本体の前記近位端に配置された開放トンネルを含む、請求項54に記載の毛髪インプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
このPCT出願は、35USCの120条に基づき、2019年3月5日に提出された出願第16/293,171号の利益を主張し、これは、バイパス一部継続出願であり、35USCの120条に基づき、2018年7月30日に提出されたPCT/US2018/044298の利益を主張し、これはまた、一部継続出願であり、35USCの120条に基づき、2017年7月31日に出願された米国出願第15/665,369号(現在の米国特許第9,993,334号)及び2017年9月28日に出願された米国出願第15/718,637号(現在の米国特許第10,105,212号)の利益を主張する。ここで、米国出願第15/718,637号は、一部継続出願であり、35USCの120条に基づき、出願第15/665,369号の利益を主張する。このPCT出願はまた、35USCの120条に基づき、2019年8月27日に出願された出願第16/552,740号(現在の米国特許第10,561,490号)の利益を主張し、これは、一部継続出願、35USCの120条に基づき、第16/293,171号の利益を主張する。前述のすべての出願は、「強化された固定と医療安全機能を備えた毛髪インプラント」と題され、そのすべての開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、毛髪置換の分野、より具体的には人工植毛及びインプラントに関する。
【背景技術】
【0003】
何千年もの間、男性と女性は、脱毛と、それが人の外観、特に頭皮や顔の毛の喪失に与える身体的及び美容的影響に関して不安を覚え、嘲笑され、さらには自殺願望を抱いてきた(2~6)。脱毛の原因は数多く含み、遺伝性疾患、遺伝性継承、病気、発熱、身体活動によるストレス、化学療法、毛髪を引っ張ること、アイロンをかけること、造形や着色するなどのための毛髪の化学処理、老化、悪い食生活、甲状腺疾患、白癬、及び他の多くの皮膚及び非皮膚疾患など、枚挙にいとまがない(1、7、52、90、91、114)。医学的及び非医学的治療を含む脱毛の治療は、ほとんどの場合、不十分やまずまずな結果をもたらしてきた(9~14、51、53、59、92、93)。
【0004】
治療が外科的、医学的、又は非医学的であるかどうかにかかわらず、現在利用可能な選択肢で脱毛を治療することは、大部分の患者の期待を満たすには不十分である。脱毛だけでなく、脱毛治療の外観にも間接的に関連する他の要因は、精神的及び肉体的な健康にはるかに大きな影響を及ぼす。これらの要因には、毛髪を失った後の外観や感じ方に起因する心理的、社会的、感情的なトラウマや、利用可能な解決策の不十分さが含まれる。心理的、社会的、感情的なトラウマの程度はそれだけではない。長期的な不安やストレスは、身体の健康にも影響を与える可能性がある(2~6)。
【0005】
毛髪の見た目と感じが自然であり、良好な毛髪の密度を提供し、合併症のリスクが低く、手頃な価格であり、メンテナンスが非常に少ないなど、患者の主要な期待のすべてでなくても、ほとんどを満たす育毛治療は、大きな需要があるだけでなく、ストレス、不安、社会的、身体的影響を軽減する。さらに、より自然に見える脱毛の解決策は、非常に幸せで、自信に満ちた、前向きな態度と幸福感を生み出す。それを計算できれば、苦しんでいる人が抱える多くの経済的、社会的、感情的な負担を取り除くことができる(2~6)。
【0006】
ヘアピース及びかつら、ヘアウィーブ及びエクステンション、毛髪インプラント、毛髪移植手術、及びミノキシジル、フィナステリドなどの毛髪を育てると主張する特定の医療など、現在、さまざまな植毛技術と方法が存在する。これらの治療法はすべて、ある面で限られた成功をもたらし、これらの制限は期待の最適化を妨げるだけでなく、感情的な後退をもたらす。
【0007】
ヘアピース、ヘアウィーブ、及びヘアエクステンションは、しばしば自然に見えたり感じたりせず、その結果、嘲笑だけでなく、毛髪全体がどれほど不自然に見えるかについての自己意識又は実際の認識も生じさせる。さらに、これらのヘアピース又はヘアウィーブは、慢性的な皮膚の炎症を引き起こし、残りの自然な健康な毛髪の損傷及び永久的な喪失をもたらす可能性がある。
【0008】
脱毛に対する別の治療法である毛髪移植手術(51、53)は、非常に費用がかかるだけでなく、頭皮の感染及び瘢痕、発毛不全、及び不自然な外観を含む多くの医学的リスクを有する非常に侵襲的な外科手術である(26~30、51、54、55、57、104、108、109、113、114)。毛髪移植手術が瘢痕、感染、又は発毛障害なしで成功したと見なされたとしても、結果は、ほとんどの場合、非常に薄い低密度の外観(皮膚の治癒能力の制限による)、皮膚のくぼみによるヘアライン領域の不自然な外観(受容部位の外科的皮膚外傷の結果として)、及び配置された毛髪繊維の不適切な直径(繊維は、自然な境目のためにヘアラインに配置された細い非常に細い口径の毛髪繊維でなければならず、これは非常に実現困難である)をもたらし、これらのすべては不自然な外観になる。
【0009】
脱毛を引き起こす基礎疾患の医学的治療は、病状を治療することができるが、通常、毛包器官の外傷及び死による毛髪の回復ができないため、患者は、毛髪回復治療法を必要とする(1、7)。特定のタイプの脱毛症など、医学的、非医学的、又は外科的治療を受けていない病状がいくつかある(9)。
【0010】
フィナステリド及びミノキシジルなど、医学的薬理学的療法は、発毛を直接予防又は刺激することができる(10~14、59)。これらの薬は、毛髪の再生に関して不十分なパフォーマンスを示すだけでなく、リスクや副作用のない良性の治療法でもない。例えば、フィナステリドは性欲の喪失を引き起こすだけでなく、より攻撃的なタイプの前立腺癌を発症するリスクを高める可能性がある。局所薬であるミノキシジルは、顔、腕、脚、胸などの体の他の部分で発毛する可能性があるため問題があり、これは多くの人、特に女性が不安を感じる副作用である。さらに、ミノキシジルは血圧を下げ、ユーザーをめまいや失神をさせる可能性がある。
【0011】
別のタイプの育毛方法である人工植毛は、現在、米国では違法であるが、ヨーロッパ及び他の国では合法である(15)。毛髪インプラントは、痛み、瘢痕、頭皮感染症、慢性炎症、頭皮の深部膿瘍や肉芽腫の形成など、多くの危険因子を伴う。これらの合併症のために毛髪インプラントを行わないことを推奨する多くの医療文献がある(16~19、60、103)。
【0012】
毛髪インプラントは現在、米国では違法である。この問題に関する米国食品医薬品局(FDA)の規則は、現在、何十年にもわたって施行されている(15)。いくつかの単発の報告は人工インプラントである程度の成功を主張しているが(21、61~65、87、116、117)、FDAは、感染、瘢痕、慢性炎症、その他の問題など、多くの患者の苦情や合併症を理由に、この人工毛髪インプラント法の使用を禁止した(15~19、60)。米国では違法であるが、人工植毛はアジアやヨーロッパを含む世界の多くの地域で合法であるようである。現在、植毛用人工毛髪を製造している会社は、ニドー(日本)(20)とBiofibre(イタリア)(21)の2社であり、これらの人工毛髪インプラントを数十年にわたって販売及び販売してきた。
【0013】
毛髪インプラントの例は、米国特許第5061284号(Laghi)(117)に教示されており、そこで、ヘアプラグは、基本的に、人工毛包が形成された人間の毛髪からなる。また、米国特許第3596292号(Erb)(116)は、皮膚の表面の下から皮下組織内に延びる固定部分を有する毛髪インプラント構造を教示しており、マイクロベロア、ミクロポーラスポリマー、網状フォームポリマー、又は水和ヒドロゲルの形で組織透過性構造を含む(
図14を参照)。
【0014】
さらなる毛髪インプラントの例は、米国特許第9492196号(Keren)(87)に開示されており、粗い表面と、球根状の根端が標的組織に埋め込まれるように毛が挿入されるスリット又は開口部で形成されたアンカーを教示している。スリットの開口部は、毛髪の球根状の端部が通過するのを抑制するサイズになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
市販の毛髪インプラント製品に起因する3つの最も顕著な合併症は、感染、炎症、及び瘢痕である。これらの合併症が発生する理由は、使用する材料の種類、材料の特定の設計、及びそれらが皮膚にどのように固定されているか(外科的手法)に関連している。材料、デザイン、技術が改善されれば、リスクと合併症は劇的に減少し、人工植毛は世界中で脱毛に苦しむ何十万人もの患者にとって受け入れ可能な代替の育毛解決策になる。
【0016】
人工毛髪インプラントの現在の製造に使用される材料は、主に天然又は人工毛髪を含む。毛髪は、自然であろうと人工であろうと、免疫系に接触又は発見されると、非常に抗原性の高い反応性物質である(22、23)。現在使用されている材料に対する過敏性と免疫応答を考慮すると、材料の選択と、この身体との負の相互作用を最小限に抑える方法に関する医学的考慮はほとんど又はまったくされていないようである。この毛髪インプラントが頭皮の奥深くに配置されると、毛髪の一部の長さが血液や免疫系と直接接触し、まったくシールドされない。この毛髪の深い配置と体への直接の接触は、慢性炎症、痛み、感染、肉芽腫形成、及びその他の深刻な問題の原因である、強烈で慢性的な炎症反応を引き起こす可能性を劇的に高める。
【0017】
現在の毛髪インプラント設計は、やはり、関連する自然の解剖学、生理学、免疫学、又は微生物学的要因に対する医学的考慮を反映していない、かなり初歩的なものである。このデザインは、体との炎症性相互作用を促進し、微生物学的(細菌)保護のための適切な障壁を提供しない。また、深刻な急性及び長期の慢性感染症(毛髪インプラント設計の一部としてバリアがないことによる)を引き起こす可能性のある外来の侵入(細菌)が体内に侵入するのを阻止するための毛髪インプラントの設計要素はない。
【0018】
現在の毛髪インプラント技術は、人工毛髪を皮膚の奥深く及び皮膚の下に配置することを含む。この深い配置には、人工毛髪を皮膚の下に刺し、頭蓋骨のすぐ上にある帽状腱膜と呼ばれる深い筋膜に取り付けることが含まれる。人工毛をループさせて帽状体に取り付けるのは、毛が抜けないように固定するアンカー効果である。これは非常に安全な取り付け技術であるが、やはり、免疫系の有害な相互作用や感染を防ぐ適切な細菌バリアに関する医学的考察ができないため、炎症や感染性合併症が続くことがよくある。筋膜タイプの組織に非常に深く特定の配置を行うこの手法は、頭皮領域に限定されており、体の他の部分に毛髪を配置できないことに留意すべきである。また、このタイプの取り付け技術に固有の大きな問題があり、慢性炎症、膿瘍形成、重度の瘢痕及び肉芽腫形成などのリスクが高い。これらの合併症は、植毛された人工(又は自然)の毛髪がシールドされていないか、免疫系と直接接触しているため、又は細菌が体内に侵入するのを防ぐバリアメカニズムがないために、発生する可能性がある。さらに、植毛された毛髪繊維は、分断又は断片化し、皮膚の深く下に高度に抗原性の毛髪片の一部を残して、急性及び慢性の炎症、潜在的な嚢胞及び肉芽腫の形成、慢性の痛み及び瘢痕をもたらす可能性がある。
【0019】
したがって、改良された人工毛髪インプラント及びそれを使用する育毛方法を提供することが望ましい。さらに、自然な外観を提供し、皮膚への確実な植毛のために構成され、抗原性又は炎症性応答を誘発せず、そして様々な密度及びパターンで植毛することができる人工毛髪インプラントを提供することが望ましい。
【0020】
本明細書で引用されるすべての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の第1の側面は、毛髪インプラントであって、これは、哺乳類の毛髪と人工毛髪の少なくとも1つを含む少なくとも2つのストランド、及びアンカーを含み、アンカーは、(a)シリコーンを含み、(b)皮下植毛用に構成され、(c)皮下植毛後のインプラントの除去を容易にするために、破断ラインに沿ったアンカーの破断を容易にするように構成された破断ラインを含み、及び(d)皮下植毛後のコラーゲン成長のための土台を提供するように構成され、少なくとも2つのストランドのうちの少なくとも1つは、破断ラインの一方の側でアンカーに結合され、少なくとも2つのストランドのうちの少なくとも1つは、破断ラインの反対側でアンカーに結合され、したがって、インプラントが破断することによって形成された各断片は、少なくとも2つのストランドのうちの少なくとも1つを含む。
【0022】
特定の実施形態では、少なくとも2つのストランドは、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリエステル、及びそれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーのフィラメントを含む合成毛髪である。
【0023】
特定の実施形態では、少なくとも2つのストランドは、0.01~3mm、又は0.02~0.2mmの直径を有する。
【0024】
特定の実施形態では、少なくとも2つのスタンドは、1mm~500cm又は1cm~50cmの長さを有する。
【0025】
特定の実施形態では、アンカーは、0.1mm~2.5mm又は0.1~5mmの最大寸法を有する。
【0026】
特定の実施形態では、アンカーは、その近位端から遠位端に向かって減少する直径を有する。
【0027】
特定の実施形態では、アンカーは、その近位端から遠位端に向かって増加する直径を有する。
【0028】
特定の実施形態では、アンカーは、その近位端から遠位端まで実質的に一定である直径を有する。
【0029】
特定の実施形態では、アンカーは、毛髪インプラントの近位端から遠位端までほぼ等距離にある中央部分の凹面を有する。
【0030】
特定の実施形態では、アンカーは、アンカーの遠位端及び近位端の少なくとも1つにおいて開放トンネルを有する。
【0031】
特定の実施形態では、アンカーは、少なくとも1つの開放トンネル、少なくとも1つの閉鎖トンネル、及び2つの垂直構成部品間の少なくとも1つのブリッジを有する。
【0032】
特定の実施形態では、アンカーは、その遠位外側にうねりを有し、前記うねりは、細菌感染を阻害するのに効果的である。
【0033】
特定の実施形態では、アンカーは、アンカーを毛髪インプラント受容者に結合するように、コラーゲン結紮の成長をサポートするように構成された少なくとも1つのトンネルを有する。
【0034】
特定の実施形態では、アンカーはシリコーンからなる。
【0035】
特定の実施形態では、アンカーは、ヒンジ付きの葉を含まない。
【0036】
特定の実施形態では、毛髪インプラントは金属の構成部品を含まない。
【0037】
本発明の第2の側面は、育毛方法であって、皮膚に針を挿入して切開部を形成すること、少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、(a)皮膚の外側、(b)表皮の上、(c)皮膚の下、又は(d)表皮の下に残るように、本発明のインプラントを切開部に挿入すること、及び切開部に接着剤を適用することを含む。
【0038】
この方法の特定の実施形態では、切開部は2~8mmの深さまで行われる。
【0039】
この方法の特定の実施形態では、接着剤はシアノアクリレートである。
【0040】
この方法の特定の実施形態では、コラーゲンは、アンカーのトンネルに浸潤して、インプラントを結合する結紮を形成する。
【0041】
この方法の特定の実施形態では、インプラントは、少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、皮膚の外側又は表皮の上に残るように、切開部に挿入される。
【0042】
この方法の特定の実施形態では、インプラントは、少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、皮膚の下又は表皮の下に残るように、切開部に挿入される。
【0043】
本発明の第3の側面は、本発明のインプラントを製造するための方法であって、前記方法は、アンカーを形成するための少なくとも1つのキャビティを含む金型を提供すること、少なくとも1つのキャビティにシリコーン液体を充填すること、少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端の2~10mmをシリコーンコーティングでコーティングすること、少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端をシリコーン液体に、0.1~2mmのシリコーンコーティングがキャビティ内のシリコーン液体の外側に残るような深さまで沈めること、シリコーン液体を硬化させて固形製品を提供すること、金型から固形製品を取り除くこと、及び固形製品を滅菌してインプラントを提供すること、を含む。
【0044】
本発明の第4の側面は、毛髪インプラントであって、これは、哺乳類の毛髪と人工毛髪の少なくとも1つを含む少なくとも1つのストランド、及びアンカーを含み、アンカーは、(a)シリコーンを含み、(b)皮下植毛用に構成され、(c)皮下植毛後のインプラントの除去を容易にするために、破断ラインに沿ったアンカーの破断を容易にするように構成された破断ラインを含み、及び(d)皮下植毛後のコラーゲン成長のための土台を提供するように構成され、少なくとも2つのストランドのうちの少なくとも1つは、破断ラインの一方の側でアンカーに結合され、少なくとも1つのストランドは、少なくとも1つのストランドの各端部がアンカーの外側に留まるように、第1の遠位開口部から第2の遠位開口部につながる内部毛髪室内にある。
【0045】
本発明の第5の側面は、皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、
a.以下を含む毛髪インプラント:
i.アンカー本体、
ii.前記アンカー本体内に配置された第1の毛髪室、
iii.前記アンカー本体内に配置された第2の毛髪室、及び
iv.前記アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネル(前記トンネルは、前記第1の毛髪室と前記第2の毛髪室との間にさらに配置され、トンネルには毛髪がない);及び
b.その一部を毛髪室の少なくとも1つに保持される、少なくとも1つの毛髪インプラント(毛髪ストランドの前記保持された部分は、前記毛髪室によってさらに包まれている)、
を含み、
前記トンネルは、毛髪インプラントの皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポートするように構成され、前記トンネルは、前記毛髪ストランドのアンカーを毛髪インプラントに固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持するように構成される。
【0046】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記毛髪ストランドは、ヒト毛髪ストランド又は合成毛髪ストランドである。
【0047】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記アンカー本体は、生体適合性ポリマー、シリコーン、シリコーンポリマー、金属、又は金属合金から構築される。
【0048】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、毛髪ストランドの少なくとも一端がアンカー本体の遠位端から突出している。
【0049】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記第1の毛髪室は、前記第2の毛髪室に流体的に接続されて、U字形の毛髪室を形成し、前記毛髪ストランドは、前記毛髪ストランドの両端がアンカー本体の遠位端から突出するように、前記U字形の毛髪室内に保持される。
【0050】
特定の実施形態では、毛髪インプラントは、少なくとも2つの毛髪ストランドを含み、各毛髪ストランドの近位端は、前記毛髪室の1つの中に配置され、包まれている。
【0051】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、トンネルは、アンカー本体を通してその遠位端又は近位端で配置された開放トンネルである。
【0052】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、トンネルは、アンカー本体を通して配置された閉鎖トンネルである。
【0053】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、それを通って配置された少なくとも2つのトンネルを有する。
【0054】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも2つのトンネルは、アンカー本体の対向する端部に配置された平行な開放トンネルである。
【0055】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも2つのトンネルは、アンカー本体を通して配置された平行な閉鎖トンネルである。
【0056】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、トンネルの少なくとも1つは、アンカー本体の遠位端又は近位端に配置された開放トンネルであり、トンネルの少なくとも1つは、アンカー本体を通して配置された閉鎖トンネルである。
【0057】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体を通るトンネルは、トンネルと交差する前記アンカー本体を通る長手方向の破断ラインを効果的に作成する。
【0058】
本発明の第6の側面は、皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、
a.以下を含む毛髪インプラント:
i.第1のアンカー本体、
ii.第2のアンカー本体、
iii.前記第1のアンカー本体を前記第2のアンカー本体に接続して、前記アンカー本体間の少なくとも1つの空隙を橋渡しするための少なくとも1つのブリッジ(前記空隙には毛髪がない);及び
b.その一部をアンカー本体の少なくとも1つに保持される、少なくとも1つの毛髪インプラント(毛髪ストランドの前記保持された部分は、前記アンカー本体によってさらに包まれている)、
を含み、
前記アンカー本体を接続する前記ブリッジは、毛髪インプラントの皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポート及び保持するように構成され、前記コラーゲン結紮は、前記毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定するように構成される。
【0059】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記毛髪ストランドは、ヒト毛髪ストランド又は合成毛髪ストランドである。
【0060】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記毛髪ストランドアンカーは、生体適合性ポリマー、シリコーン、シリコーンポリマー、金属、又は金属合金から構築される。
【0061】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記アンカー本体のそれぞれは、その中に配置された毛髪室を有する。
【0062】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、毛髪インプラントは、少なくとも2本の毛髪ストランドを含み、各毛髪ストランドの近位端は、前記毛髪室の1つの中に配置され、包まれている。
【0063】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、第1のアンカー本体の前記毛髪室は、第1のアンカー本体の前記毛髪室に流体的に接続されて、U字形の毛髪室を形成し、毛髪ストランドの前記部分は、前記毛髪ストランドの両端が毛髪インプラントアンカーの遠位端から突出するように、前記U字形の毛髪室内に保持される。
【0064】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記U字形の毛髪室の一部は、前記ブリッジ内に配置される。
【0065】
本発明の第7の側面は、毛髪インプラント受容者に毛髪インプラントを皮下植毛する方法を含む。この方法は、
a.本明細書に記載の毛髪インプラントアンカーのいずれか1つを提供すること、
b.第1の毛髪ストランドの一部に接着剤を適用すること、
c.第1の毛髪ストランドの前記部分を第1の毛髪室に挿入すること、
d.第2の毛髪ストランドの一部に接着剤を適用すること、
e.第2の毛髪ストランドの前記部分を第2の毛髪室に挿入すること、
f.毛髪ストランドアンカーを受容者の皮下組織に挿入し、それによって異物反応を引き起こし、アンカーがコラーゲンによってカプセル化され、コラーゲン結紮の成長がアンカーのトンネルを通って配置され、したがって、前記毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定すること、
を含む。
【0066】
近位から遠位への挿入方法の第1の好ましい実施形態では、毛髪は最初に接着せず、最初に垂直構成部品の毛髪室の近位開口部に挿入し、次に、近位端の6mmだけが見えるようになるまで毛髪を押し込み、次にこの6mmの端に接着剤を追加し、最後に毛髪が完全に毛髪室に入るまで髪を引っ張り続ける。
【0067】
近位から遠位への挿入方法の第2の好ましい実施形態では、毛髪は最初に接着せず、最初にその近位端で結ばれ、あるいは(例えば、溶融するか、接着剤などの結合剤のボーラスで増強することによって)処理若しくは処置され、それによって結び目室の大きい方の開口部よりも小さく、結び目室の小さい方の開口部よりも大きい球根状の端を提供し、次に、毛髪の近位端の6mmだけが見えるようになるまで毛髪を結び目室の近位開口部に供給する。次に、この6mmの端(結び目を含む)に接着剤を適用し、結び目室の最遠位端に到達するまで、毛髪を毛髪室に通し続ける。
【0068】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記少なくとも1つの空隙は、前記ブリッジと交差する前記毛髪ストランドアンカーを通る長手方向の破断ラインを効果的に作成する。
【0069】
特定の実施形態では、毛髪インプラントは、前記第1のアンカー本体を前記第2のアンカー本体に接続し、前記アンカー本体間の少なくとも1つの空隙を橋渡しする少なくとも第2のブリッジをさらに含む。
【0070】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、前記第2のブリッジは第1のブリッジに平行である。
【0071】
本発明の第8の側面はアンカーであって、(a)少なくとも1つの毛髪ストランドを受け入れるように構成された第1の毛髪室、(b)少なくとも1つの毛髪ストランドを受け入れるように構成された第2の毛髪室、(c)前記アンカーを通して、第1の毛髪室と第2の毛髪室との間に配置された少なくとも1つのトンネルを含み、(i)アンカーは、第1の毛髪室及び第2の毛髪室の少なくとも1つに固定された1つの毛髪ストランドを用いて皮下植毛用に構成され、(ii)トンネルは、毛髪インプラント受容者にアンカーを固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持することにより、皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポートするように構成される。
【0072】
アンカーの特定の実施形態では、少なくとも1つのトンネルは、トンネルと交差するアンカーを通る長手方向の破断ラインを規定し、その結果、アンカーは、アンカーの取り外しを容易にするのに十分な力を加えると、破断ラインに沿って破断するように構成される。
【0073】
本発明の独特で独創的な技術的特徴の1つは、毛髪室間のアンカーの内部(例えば、中央)に位置するトンネル又は空隙であり、これにより、Erb(116)の多孔質メッシュとは異なり、トンネルの周囲のアンカー本体が、トンネルが複数の部分に破断することを防止することができる。例えば、Erbの多孔質メッシュには、実質的なアンカー本体に囲まれていない穴があり、細孔間の薄い壁は、複数の断片への断片化しがちである。さらに、トンネルが断片化した場合、周囲のアンカー本体が厚いにもかかわらず、トンネルは2つの毛髪室の真ん中を真下にあるように定義された方法で断片化する。
【0074】
本発明の第9の側面はアンカーであって、(a)以下を含む毛髪ストランドアンカー:(i)アンカー本体、(ii)アンカー本体内に配置された毛髪室、(iii)アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネル;及び(b)その一部が毛髪室に保持され、毛髪室に包まれている少なくとも1つの毛髪ストランド、を含み、少なくとも1つのトンネルは、毛髪インプラントの皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポートするように構成され、少なくとも1つのトンネルは、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持するように構成される。
【0075】
アンカーの特定の実施形態では、単一の閉鎖トンネルが、アンカー本体を通り、その近位端に隣接して配置されている。そして、単一の毛髪室が、毛髪インプラントの中心長手方向軸に沿って配置される。
【0076】
アンカーの特定の実施形態では、単一の開放トンネルが、アンカー本体を通り、その近位端に隣接して配置されている。そして、複数の閉鎖トンネルもアンカー本体を通して配置される。
【0077】
アンカーの特定の実施形態では、複数の閉鎖トンネルは、2つの平行な閉鎖トンネルである。
【0078】
アンカーの特定の実施形態では、単一の開放トンネルは、平行な閉鎖トンネルの間に配置される。
【0079】
本発明の第10の側面は、皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、(a)以下を含むアンカー:(i)アンカー本体、(ii)アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネル及びアンカー本体の外面特徴からなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造;及び(b)アンカー本体の遠位端から突出している少なくとも1つの毛髪ストランド、を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、アンカーを毛髪インプラント受容者に固定するように、毛髪インプラントの皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポートするように構成される。
【0080】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの毛髪ストランドは、0.02~0.2mmの直径を有する。
【0081】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの毛髪ストランドは、1cm~50cmの長さを有する。
【0082】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの毛髪ストランドは、ヒト毛髪ストランド又は合成毛髪ストランドである。
【0083】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つのストランドは、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリエステル、及びそれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーのフィラメントを含む合成毛髪である。
【0084】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカーは、0.1~2.5mmの最大寸法を有する。
【0085】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、生体適合性ポリマー、シリコーン、シリコーンポリマー、金属又は金属合金を含む。
【0086】
特定の実施形態では、アンカーはシリコーンからなる。
【0087】
特定の実施形態では、アンカーは、ヒンジ付きの葉を含まない。
【0088】
特定の実施形態では、毛髪インプラントは金属の構成部品を含まない。
【0089】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持された部分は、アンカー本体の内部毛髪室に保持される。
【0090】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの両端がアンカー本体の遠位端から突出するように、第1の遠位開口部から第2の遠位開口部につながる。
【0091】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの毛髪ストランドの近位端が内部毛髪室に配置され、包まれ、当該少なくとも1つの毛髪ストランドの遠位端がアンカーの遠位端から突出している。
【0092】
特定の実施形態では、毛髪インプラントは構造が一体化である。
【0093】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、少なくとも1つのトンネルを含む。
【0094】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つのトンネルは、アンカー本体を通してその遠位端又は近位端で配置された開放トンネルを含む。
【0095】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つのトンネルは、アンカー本体を通して配置された閉鎖トンネルを含む。
【0096】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、それを通って配置された少なくとも2つのトンネルを有する。
【0097】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも2つのトンネルは、アンカー本体の対向する端部に配置された平行な開放トンネルである。
【0098】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも2つのトンネルは、アンカー本体を通して配置された平行な閉鎖トンネルである。
【0099】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、トンネルの少なくとも1つは、アンカー本体の遠位端又は近位端に配置された開放トンネルであり、トンネルの少なくとも1つは、アンカー本体を通して配置された閉鎖トンネルである。
【0100】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体を通るトンネルは、トンネルと交差するアンカー本体を通る長手方向の破断ラインを規定する。
【0101】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカーは、その遠位外側にうねりを有し、前記うねりは、細菌感染を阻害するのに効果的である。
【0102】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカーは、その近位端から遠位端に向かって減少する直径を有する。
【0103】
特定の実施形態では、アンカーは、その近位端から遠位端に向かって増加する直径を有する。
【0104】
特定の実施形態では、アンカーは、その近位端から遠位端まで実質的に一定である直径を有する。
【0105】
特定の実施形態では、アンカーは、毛髪インプラントの近位端から遠位端までほぼ等距離にある中央部分の凹面を有する。
【0106】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、(a)アンカーはシリコーンを含む;(b)アンカーは皮下植毛用に構成される;(c)アンカーは、皮下植毛後のインプラントの除去を容易にするために、破断ラインに沿ったアンカーの破断を容易にするように構成された破断ラインを含む;(d)アンカーは、皮下植毛後のコラーゲン成長のための土台を提供するように構成される;(e)毛髪インプラントは少なくとも2つの毛髪インプラントを含む;及び(f)少なくとも2つのストランドのうちの少なくとも1つは、破断ラインの一方の側でアンカーに結合され、少なくとも2つのストランドのうちの少なくとも1つは、破断ラインの反対側でアンカーに結合され、したがって、インプラントが破断することによって形成された各断片は、少なくとも2つのストランドのうちの少なくとも1つを含む。
【0107】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、第1の内部毛髪室と第2の内部毛髪室との間に配置された少なくとも1つのトンネルを含み、少なくとも1つのトンネルには毛髪がなく、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分を包み、第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの毛髪ストランドの保持部分を包む。
【0108】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、少なくとも1つのトンネルを含み、アンカーは、少なくとも1つのトンネルにまたがる少なくとも1つのブリッジによって接続された第1のアンカー本体及び第2のアンカー本体を含み、少なくとも1つのトンネルには毛髪がなく、第1のアンカー本体は第1の内部毛髪室を含み、第2のアンカー本体は第2の内部毛髪室を含み、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分を包み、第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの毛髪ストランドの保持部分を包む。
【0109】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、(a)少なくとも1つのコラーゲン受容構造が少なくとも1つのトンネルを含む;(b)少なくとも1つのトンネルには毛髪がない;(c)アンカー本体は、第1のテーパー側と、第2のテーパー側と、第1のテーパー側に平行にアンカー本体内に配置され、少なくとも1つの第1の毛髪ストランドの保持部分を包む第1の内部毛髪室と、第2のテーパー側に平行にアンカー本体内に配置され、少なくとも1つの第2の毛髪ストランドの保持部分を包む第2の内部毛髪室とを含む。
【0110】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、(a)少なくとも1つのコラーゲン受容構造が少なくとも1つのトンネルを含む;(b)少なくとも1つのトンネルには毛髪がない;(c)アンカー本体は、第1の垂直側と、第2の垂直側と、第1の垂直側に平行にアンカー本体内に配置され、少なくとも1つの第1の毛髪ストランドの保持部分を包む第1の内部毛髪室と、第2の垂直側に平行にアンカー本体内に配置され、少なくとも1つの第2の毛髪ストランドの保持部分を包む第2の内部毛髪室とを含む。
【0111】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分は、毛髪インプラントの中心長手方向軸に沿って配置された単一の内部毛髪室に保持され、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、毛髪インプラントの遠位端にある2つの平行な閉鎖トンネルを含む。
【0112】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分は、毛髪インプラントの中心長手方向軸に沿って配置された単一の内部毛髪室に保持され、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、毛髪インプラントの遠位端に1つの閉鎖トンネルを含む。
【0113】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つのブリッジは、断面が楕円形であり、3つの閉鎖トンネルと2つの開放トンネルにまたがる4つの平行なブリッジを含む。
【0114】
特定の実施形態では、毛髪インプラントは、中心長手方向軸に沿ってアンカー本体を通して平行に配置された5つの閉鎖トンネルを含み、(a)トンネルは第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室に隣接している;(b)上部の3つのトンネルのサイズは実質的に同じである;(c)下部の2つのトンネルは、上部の3つのトンネルよりも大きい;(d)最下部のトンネルは、最大のトンネルである;(e)アンカーは、その近位端から遠位端に向かって減少する直径を有する。
【0115】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、毛髪インプラントの2つの反対側のそれぞれに3つの突起を含むアンカー本体の外面特徴を含み、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分を包み、第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの毛髪ストランドの保持部分を包む。
【0116】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、2つの毛髪エレメントアームと2つのアンカーアームで構成される十字形構成を有し、第1の毛髪エレメントアームは、第1の内部毛髪室を含み、第2の毛髪エレメントアームは、第2の内部毛髪室を含み、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分を包み、第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの毛髪ストランドの保持部分を包む。
【0117】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、1つの毛髪エレメントアームと2つのアンカーアームで構成される逆Y字形の構成と、毛髪エレメントアーム内の第1の内部毛髪室と、毛髪エレメントアーム内の第2の内部毛髪室とを有し、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分を包み、第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの毛髪ストランドの保持部分を包む。
【0118】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、アンカー本体の遠位端に向かって上向きに湾曲する、アンカー本体の近位端上の複数の突起を含むアンカー本体の外面特徴を含み、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分を包み、第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの毛髪ストランドの保持部分を包む。
【0119】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、アンカー本体の遠位端に向かって開放凹みを備えたアンカー本体を取り囲む複数のカップ形状の突起を含むアンカー本体の外面特徴を含み、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分を包み、第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの毛髪ストランドの保持部分を包む。
【0120】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は、第1の内部毛髪室及び第2の内部毛髪室を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、アンカー本体をらせん状に取り囲むねじを含むアンカー本体の外面特徴を含み、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、第1の内部毛髪室は、少なくとも1つの毛髪ストランドの保持部分を包み、第2の内部毛髪室は、少なくとももう1つの毛髪ストランドの保持部分を包む。
【0121】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は立方体構成を有し、アンカー本体は、少なくとも4つの内部毛髪室を含み、それぞれがその中に少なくとも1つの毛髪の保持部分を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、毛髪室の間を縦方向に走る少なくとも1つのトンネルと、毛髪室の間を横方向に走る少なくとも1つのトンネルとを含み、トンネルには毛髪がない。
【0122】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は卵形の構成を有し、アンカー本体は2つを超える内部毛髪室を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、アンカー本体の近位端に配置された少なくとも1つのトンネルを含み、少なくとも1つのトンネルには毛がなく、毛髪インプラントは複数の毛髪ストランドを含み、それらの保持部分が毛髪室に包まれている。
【0123】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、中央長手方向軸に沿ってアンカー本体を通して平行に配置された、少なくとも1つの閉鎖トンネル及び少なくとも1つの開放トンネルを含み、1~5本の毛髪ストランドが毛髪インプラントの遠位端に配置されている。
【0124】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は全体的に円筒形であり、上部がより大きな直径からより小さな直径へと先細りになっている。アンカー本体は、閉鎖トンネルの2つの垂直柱と、アンカー本体の下部に1対の開放トンネルを含み得る。
【0125】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は全体的に円筒形であり、上部がより大きな直径からより小さな直径へと先細りになっており、球根状の凸状基部を含み、基部の上部及び基部の下部が実質的に同じ直径を有する。アンカー本体は閉鎖トンネルの2つの垂直柱と、アンカー本体の下部に1対の開放トンネルを含み得る。
【0126】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は全体的に長方形の固形形状であり、平らな側面と滑らかに丸みを帯びた半径を有する縁を有する球根状の基部を含み得る。アンカー本体は、閉鎖トンネルの2つの垂直柱と、アンカー本体の下部に1対の開放トンネルを含み得る。
【0127】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、アンカー本体は全体的に円筒形の固形形状であらうが、先細りの遠位部分を有する。アンカー本体は、閉鎖トンネルの垂直柱と、アンカー本体の下部に1対の開放トンネルを含み得る。破断ラインは、アンカー本体の近位端から遠位端まで、閉鎖トンネルの間を垂直に走る。さらに、一次毛髪エレメントが、アンカー本体の遠位端から上方に突出し、各一次毛髪エレメントは、一次毛髪エレメントの所定の高さを始点とし、一次毛髪エレメントと同じ高さで終端する派生毛髪エレメントを含み得、単位あたりの毛髪を増やして、毛髪のボリューム/密度を増やす。
【0128】
本発明の第11の側面は、育毛方法であって、(1)皮膚に切開部を形成すること、(2)少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、(a)皮膚の外側、(b)表皮の上、(c)皮膚の下、又は(d)表皮の下に残るように、本発明のインプラントを切開部に挿入すること、及び(3)切開部に接着剤を適用すること、を含む。
【0129】
育毛方法の特定の実施形態では、切開部は2~8mmの深さまで行われる。
【0130】
育毛方法の特定の実施形態では、接着剤はシアノアクリレートである。
【0131】
育毛方法の特定の実施形態では、コラーゲンは、アンカーのトンネルに浸潤して、インプラントを結合する結紮を形成する。
【0132】
育毛方法の特定の実施形態では、インプラントは、少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、皮膚の外側又は表皮の上に残るように、切開部に挿入される。
【0133】
育毛方法の特定の実施形態では、インプラントは、少なくとも2つの毛髪ストランドのそれぞれの近位端に0.1~2mmのシリコーンコーティングが、皮膚の下又は表皮の下に残るように、切開部に挿入される。
【0134】
本発明の第12の態様は、皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、(a)以下を含むアンカー:(i)円筒部分とテーパー部分を有するアンカー本体であって、前記円筒部分の一端が前記アンカー本体の近位端を形成し、前記テーパー部分の一端が前記アンカー本体の遠位端を形成するアンカー本体、(ii)アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネルからなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造;及び(b)アンカー本体の前記遠位端から突出している少なくとも1つの毛髪ストランド、を含み、少なくとも1つのコラーゲン受容構造は、アンカーを毛髪インプラント受容者に固定するように、毛髪インプラントの皮下植毛後のコラーゲン結紮の成長をサポートするように構成され、コラーゲン受容構造には毛髪がない。
【0135】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの毛髪ストランドが、前記遠位端に形成された第1の端部と、前記第1の端部の反対側にある自由端とを有する一次毛髪エレメントを含み、一次毛髪エレメントが、前記遠位端の上の所定の距離で前記一次毛髪エレメントを始点とする少なくとも1つの派生毛髪エレメントをさらに含む。
【0136】
本発明の第13の態様は、皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、(a)以下を含むアンカー:(i)近位端及び遠位端を有するアンカー本体、(ii)アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネルからなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造;及び(b)前記アンカー本体の前記遠位端から突出している少なくとも1つの毛髪ストランド、を含み、少なくとも1つの毛髪ストランドは、遠位端に形成された第1の端部と、第1の端部の反対側にある自由端とを有する一次毛髪エレメントを含み、一次毛髪エレメントは、一次毛髪エレメントから分岐する少なくとも1つの派生毛髪エレメントを含む。
【0137】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、毛髪インプラントは、一次毛髪エレメント又は少なくとも1つの派生毛髪エレメントから出現する少なくとも1つの毛芽をさらに含み、前記少なくとも1つの毛芽は、追加の毛髪エレメントをそれに取り付けることができる取り付け点として機能するように配置される。
【0138】
本発明の第14の態様は、皮下植毛に適した毛髪インプラントであって、(a)以下を含むアンカー:(i)近位端及び遠位端を有するアンカー本体、(ii)アンカー本体を通して配置された少なくとも1つのトンネルからなる群から選択される少なくとも1つのコラーゲン受容構造;及び(b)アンカー本体の前記遠位端から突出している少なくとも1つの毛髪ストランド、を含み、前記少なくとも1つの毛髪ストランドは、遠位端に形成された第1の端部と、第1の端部の反対側にある自由端とを有する一次毛髪エレメントを含み、一次毛髪エレメントが、遠位端の上の所定の距離で一次毛髪エレメントを始点とする少なくとも1つの派生毛髪エレメントを含む。
【0139】
毛髪インプラントの特定の実施形態では、少なくとも1つの派生毛髪エレメントが、遠位端より上の高さに配置された自由端を含み、この高さは、一次毛髪エレメントの自由端が遠位端の上に配置される高さと同じ高さである。
【0140】
本発明は、以下の図面と併せて説明される。同様の参照番号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【
図1】本発明のインプラントの実施形態の正面斜視図である。
【
図2】
図2A、2B及び2Cは、本発明のインプラントの他の3つの実施形態の正面図である。
【
図3】
図3A、3B、3C及び3Dは、本発明のアンカーの4つの実施形態の正面図を示す。
【
図4】
図4A、4B及び4Cは、本発明のアンカーの他の3つの実施形態の正面図を示す。
【
図5】
図5A、5B、5C及び5Dは、本発明のアンカーの他の4つの実施形態の正面図を示す。
【
図6】
図6A、6B、6C及び6Dは、本発明のインプラントの他の4つの実施形態の正面図を示す。
【
図7】本発明のアンカーの別の実施形態の正面図である。
【
図8】インプラントが、グリッドによって定義される規則的な間隔を置いて患者の頭皮に配置される、本発明の実施形態の上面概略図である。
【
図9】本発明のアンカーの別の実施形態の正面斜視図である。
【
図10】
図10A及び10Bは、本発明のインプラントの追加の実施形態の正面斜視図である。
【
図11】本発明のインプラントの別の実施形態の正面斜視図である。
【
図13】毛包及び毛包単位の自然な解剖学的構造を示す皮膚の概略断面図である。
【
図14】従来技術と比較した本発明の実施形態の要約を示す表である。
【
図15】
図15Aは、単一の中央集中型内部毛髪室及び2つの近位端を使用する別のインプラントアンカー実施形態の斜視図である。
図15Bは、
図15Aの実施形態の上面図である。
図15Cは、
図15Bの線15C-15Cに沿って取られた、
図15Aのインプラントアンカーの断面図である。
図15Dは、
図15Aの線15D-15Dに沿って取られた、
図15Aのインプラントアンカーの底面図である。
図15Eは、
図15Aのインプラントアンカーの側面図であり、毛髪ストランドが内部チャネルに配置されて示されている。
【
図17】
図17Aは、3つの閉鎖トンネル及びそれらの近位端及び遠位端にそれぞれの開放トンネルを有するインプラントアンカーの別の変形例の斜視図である。
図17Bは、
図17Aの実施形態の上面図である。
図17Cは、
図17Bの線17C-17Cに沿って取られたインプラントの断面図である。
図17Dは、
図17Bの線17D-17Dに沿って取られたインプラントの断面図である。
【
図18】2つの毛髪室を有し、複数の閉鎖トンネルを有するが、開放トンネルを有しない、本発明のインプラントアンカーのさらなる変形例の斜視図である。
【
図19】上向きに延びる突起を有する「ツリー状」の編成を有する、本発明のインプラントアンカーの別の実施形態の斜視図である。
【
図10】横方向の突起を有する「ツリー状」の編成を有する、本発明のアンカーの別の実施形態の斜視図である。
【
図21】下向きに延びる突起を有する「ツリー状」の編成を有する、本発明のアンカーの別の実施形態の斜視図である。
【
図22】
図22Aは、十字形構成を有する、本発明のインプラントアンカーの別の実施形態の正面図である。
図22Bは、
図22Aの線22B-22Bに沿って取られた、
図22Aのインプラントアンカーの部分斜視図である。
【
図23】逆「Y字形」構成を有する、本発明のアンカーの別の実施形態の正面図である。
【
図24】「とげ付き」構成を有する、本発明のインプラントアンカーの別の実施形態の斜視図である。
【
図25】アンカー本体に沿って複数の「カップ形状」構造を有する、本発明のインプラントアンカーの別の実施形態の斜視図である。
【
図26】アンカー本体の周りにらせん又は「ねじ」タイプの構造を有する、本発明のインプラントアンカーの別の実施形態の斜視図である。
【
図27】ラケット形状の構成を有する、本発明のインプラントアンカーの別の実施形態の斜視図である。
【
図28】「棒状」構成を有する、本発明のインプラントアンカーの別の実施形態の斜視図である。
【
図29】卵形の構成を有する、本発明のインプラントアンカーの別の実施形態の正面図である。
【
図30】本発明の一体化インプラントの実施形態の正面図であり、毛髪エレメント及びアンカー本体は、同じ材料から形成されている。
【
図31】本発明の一体化インプラントの別の実施形態の正面図であり、毛髪エレメント及びアンカー本体は、同じ材料から形成されている。
【
図32】本発明のインプラントの別の実施形態の正面図であり、複数の毛髪エレメントが、スタイリングされた毛束構造を形成するか、又はそれに付着する。
【
図33】派生毛髪エレメント及び任意選択の毛芽構造が一次毛髪エレメントの側面から出現する、本発明の一体化インプラントの別の実施形態の正面図である。
【
図34】
図34Aは、複数の内部毛髪室を使用する本発明の別のインプラント実施形態の等角図であり、アンカー本体は、概して円筒形の構造を有する。
図34Bは、
図34Aの線34B-34Bに沿って取られた、
図34Aのインプラントの断面図である。
【
図35】
図35Aは、複数の内部毛髪室を使用する、本発明の別のインプラント実施形態の等角図である。アンカー本体は、全体的に円筒形の構造であり、アンカー本体の基部に球根状の「ドーナツ」構成がある。
図35Bは、
図35Aのインプラントの上面平面図である。
【
図36】
図36は、複数の内部毛髪室を使用する、本発明の別のインプラント実施形態の部分的な等角図であり、アンカー本体は、
図34A及び34Bの実施形態と同様の全体的に円筒形の構造を有するが、より少ない毛髪室及び毛髪エレメントを含む。
【
図37】
図37Aは、本発明のインプラントの別の実施形態の上面正面等角図であり、アンカー本体は、全体的に長方形の固形構造及びアンカー本体の球根状の基部を有する。
図37Bは、
図37Aのインプラントの下部等角図である。
図37Cは、
図37のインプラントの上面平面図である。
【
図38】本発明のインプラントの別の実施形態の等角図である。アンカー本体には、先細りの上部と、破断ラインが通る垂直に整列した閉鎖トンネルの柱があり、遠位端は一次毛髪エレメントを含み、一次毛髪エレメントは、遠位端から所定の距離を始点とし、一次毛髪エレメントと同じ高さで終端する派生毛髪エレメントを含む。
【発明を実施するための形態】
【0142】
人工毛髪を身体に植毛する目的は、副作用を最小限に抑えるか、又は全く伴わない自然な外観を達成することである。本発明による人工植毛は、脱毛回復のための実行可能で安全な患者オプションを提供することによってこの目標を達成する。これは、追加の頭皮の毛髪だけでなく、顔、手足、胴体、陰毛などの体のあらゆる部分の毛髪も、以前及び現在の方法による悪影響なしに、患者の期待に応え、それを超えるでしょう。
【0143】
既存の生きている毛包の自然な形態及びそれらの解剖学的構造を観察することは、人工毛髪インプラントの材料、設計、及び配置技術の望ましい構造的及び機能的要素に関する貴重な情報を提供した。
【0144】
天然の毛髪は、より深い真皮層から皮膚から出ているように見える。これは非常に重要な観察である(57、86)。ヘアウィーブ、ヘアエクステンション、又は同様の毛髪システムを調べると、髪は皮膚の上から出て、不自然に見えるだけでなく、頭皮の側面と背面の自然な髪の成長に見られる自然な毛髪の色や毛髪の密度のパターンと一致しないことがよくある。これらの毛髪システムを綿密に検査すると、毛髪が固定される人工基材を確認することができる。さらに、毛髪システムは、テープ、接着剤、又はある種のクリップなど、基材を皮膚に固定するためのある種の機構を必要とする。このタイプのシステムは、厚いウールの帽子をかぶるようなもので、熱、発汗、刺激に関して不快な場合がある。
【0145】
自然の解剖学的な毛髪密度及びパターンは、人の年齢、性別、及び遺伝学に応じて変化する。毛髪移植手術とは異なり、インプラントに利用できる毛髪の量に制限がないため、非常に自然で濃密な毛髪を毛髪インプラントで実現できる。自然の生きている毛包とは異なり、毛髪インプラントの大量生産が可能である。適切な毛髪密度の結果を達成することは、なめらかで狭いインプラント設計を利用することによっても達成され、これにより、新しい毛髪(以下で説明する派生的な毛髪とつぼみの要素)を追加してボリュームを上げる能力に加えて、各毛髪インプラント間の近接配置又は近似が可能になる。毛髪インプラントの設計は、自然の毛包の一般的なサイズと形状を模擬することが好ましい(88、89)。高い毛髪の密度を達成するというこの課題は、女性と若い男性にとって重要になる。なぜなら、ほとんどの場合、彼らは非常に完全で密度の高い髪のパターンを持っており、脱毛の兆候、髪の抜けのパターン、又は禿げているパターンをまったく示さないからである。医療、外科、非医療を問わず、低密度の外観をもたらすあらゆるタイプの育毛は、そのような患者にとって最適ではない外観をもたらし、失望と低い自尊心をもたらす。
【0146】
ミノキシジル又はフィナステリドなどの医学的治療は、そのような成功を収めることができない。ドナー領域から移植する「生きている」毛髪が限られているため、毛髪移植手術は密度の目標を達成できず、生きている毛髪移植片を近づけすぎると、外傷と毛包死を引き起こす。最高の医学的及び外科的努力をしても、頭皮の毛の自然密度である1平方センチメートルあたり80~90の毛包単位を達成することはできない(55)。ヘアピース、ウィーブ、ウィッグなどの人工毛髪は、毛髪の密度とパターンを実現できるが、これらのシステムは見た目が不自然すぎて、非常に不快で、熱、汗、さらには皮膚のかぶれ、炎症、牽引性脱毛症を引き起こし、さらに自然な脱毛を引き起こす(90~93)。
【0147】
皮膚の細胞を含む体内の細胞は、互いに自然に付着している。これらの付着は、連通チャネルを提供するだけでなく、細菌の侵入から体を保護する。タイトジャンクション又はデスモソーム(33-38)とも呼ばれるこれらの付着メカニズムは、毛包の固定、侵入細菌からの保護、及び毛線維自体に接近又は接触する免疫系細胞からの保護を提供する。
【0148】
皮膚の自然のフローラ又は微生物学的有機体は多数ある。これらの微生物はほとんど無害であり、体の防御を支援する免疫系の連通と協力によって利益をもたらす。ただし、これらの生存区域は、皮膚に存在する自然の物理的障壁によって制限されている。皮膚の構造的固定と物理的バリアメカニズム(毛包とその周囲の皮膚、腺要素、細胞間のデスモソーム細胞結合、及び毛包を取り巻く天然コラーゲン層との密接な関連を含む)は、皮膚の自然なフローラがより深い皮膚層と血液循環に浸透するのを制限する(39、40、41)。自然のフローラは、脱毛が発生したときなどの特定の状況下で変化する。毛包の喪失があり、皮膚の奥深くまで浸透するその解剖学的構造がもはや存在しない場合、通常のフローラはもはやそこに生存しない。インプラントが配置されると、この毛包の解剖学的構造が再現され、細菌が再び表面の皮膚表面積に存在する。毛髪インプラントが異物反応から外側のコラーゲンシェル又はコラーゲンエンベロープを形成するとき、インプラントとコラーゲンの間のチャネル(又はわずかな間隔)が遠位の特定の距離に存在し、これは、自然のフローラを持つ自然の毛包の解剖学的構造をある程度模擬する。コラーゲンエンベロープの形成により、皮膚のより深い層や血液又はリンパ循環への細菌の侵入を排除するための強力な物理的障壁が存在する。このタイプのコラーゲンバリアは、自然の毛包の通常の解剖学及び組織学に見られるバリアとまったく同じである(89)。
【0149】
天然の毛髪繊維は、免疫系に曝露されると、抗原性であり、非常に反応性があり、非常に炎症性であることが知られている。自然の毛包を取り巻くコラーゲンエンベロープは、免疫系が生きている毛包器官を「見つける」ことで攻撃したり殺したりするのを防ぐ(30、42、43、44)。例えば、埋没毛がある場合など、髪の毛や毛包がずれていて、自然のエンベロープの外側にある場合、毛髪は免疫系に遭遇する。埋没毛は異物巨細胞反応(異物反応に関与する細胞)を引き起こし、これにより、免疫系は毛髪又は毛髪の粒子をコラーゲンでカプセル化しようとする(45、46)。これはまさに、本発明の毛髪インプラントの周りにコラーゲンエンベロープを向けて形成するために積極的に利用される反応である。
【0150】
人間の頭皮には約100,000本の毛髪があり、人体には約500万本の毛髪がある。頭皮には約120平方インチの毛髪がある。1平方インチ(6.4平方センチメートル)あたりは、約833の毛髪(1平方センチメートルあたり約130の毛髪)で構成される。
図12を参照されたい。
【0151】
約50%が失われるまで、脱毛は知覚又は観察されない。育毛の究極の目標は、完全な頭髪の外観を実現することである。これは、単位面積あたりの通常の毛髪の量の50%のみを提供することで実現できる。本発明は、完全な頭髪、又は毛髪の回復の目標がより控えめである人々のために、より少ないものの外観を提供することができる。
【0152】
人間の頭皮からの完全な脱毛を仮定すると、元の量の50%の置き換えは、1平方センチメートルあたり65本の毛髪の植毛を必要とする。本発明は、好ましくは、1平方センチメートルあたり最大65又は最大100本の毛髪の植毛を可能にする。派生毛髪を含む本発明の実施形態では、毛髪密度は、1平方センチメートルあたり最大約200本の毛髪の範囲であり得る。これは必要な65本の毛よりも大きいが、時間の経過に伴う抜け毛を許容できる。余分な密度は、毛髪インプラントのセッション間のより長い時間、完全な頭髪の外観を維持する。
【0153】
頭皮を検査すると、ほとんどの毛包が自然にクラスターに密集し、典型的には単一の毛包として単離されないことが観察される。これらの自然なグループ化は、「毛包単位」又はFUと呼ばれる。
図13に示されるように、毛包単位60は、典型的には、1、2、3、又は4本の毛髪28を含む。(52)を参照されたい。毛髪28は、真皮58内の卵胞62から成長し、表皮56を出る。自然な解剖学的構造のこの側面は、人工毛髪インプラントの設計と製造で考慮される。
【0154】
毛包密度及び皮膚への深さも観察される。外科写真は、毛包の深さと密度を示している(51、54、55)。
【0155】
自然の毛包のこれらの重要な解剖学的観察に加えて、感覚神経、毛包に栄養を与える血管、皮脂腺及び自然の生きている毛包に関連する特定の液体分泌物に関与する他の腺要素などの他の機能的要素が存在する。人工毛髪インプラントにそのような機能要素がなくても、非常に自然な感触と外観の毛髪という目標を妨げることはない。
【0156】
したがって、自然な感覚及び外観の毛髪の完全又はほぼ完全な補完を達成するという患者の目標を満たすために、人工的な設計で模擬することができる自然の解剖学的設計にはいくつかの特徴がある。本発明の人工インプラントは、好ましくは、以下の特徴のうちの1つ又は複数を提供する:(1)頭皮から出る毛髪の自然な外観、(2)自然な毛髪の密度とパターン、(3)望ましくない脱落を防ぐための毛髪インプラントの適切な固定、(4)人工毛髪インプラントを免疫系から保護し、短期及び長期の炎症を防ぐこと。
【0157】
植毛:構造、機能、及び新しい革新的な考慮事項
材料
序論
医療グレードのシリコーンゴム及び類似の材料は、インプラント可能な医療機器の主要な構成部品として、化粧品及び医療用途に数十年にわたって使用されてきた。これらの材料は、過去数十年にわたって、顔、胸、及びその他の体の強化のために何百万もの人々に使用されてきた。これらのインプラントは、体内への永久的なインプラントとして安全であることが証明されている。安全ではあるが、将来的にそのようなインプラントを交換する必要がある可能性があることが認識されている。インプラントの交換は、例えば、長期間の、奇形又は破裂したシリコーン豊胸インプラント(及び他の美容インプラント)の場合、重度の拘縮、痛み、心理的問題、又は医療機器のコラーゲンカプセル化による攻撃的な異物反応が生じたときに適応される(66~70、73~75)。
【0158】
インプラントのアンカー部分は、長寿命化を助けるための追加の化学コーティングの補助又は必要性の有無にかかわらず、身体及び免疫系と直接接触することになる。この物質は異物反応を引き起こす。異物反応により、インプラントがコラーゲンで壁に覆われたり、カプセル化されたりする。この反応は、インプラント全体がコラーゲンで囲まれるまで続く。インプラントの周りのコラーゲンのこの包み込みは、多くの理由で有利である。第一に、インプラントの周りの完全なコラーゲンエンベロープは、インプラント自体から免疫系を保護する。これは、異物に対する異物反応の目標である。第二に、コラーゲンはインプラント材料と直接化学結合を形成し、付着又はインプラント安定化アンカー構成をもたらす。第三に、コラーゲン形成は、時間の経過とともに収縮し、インプラントの凹面に沿ってインプラントの固定と安定化を促進する。最後に、そして最も重要なことに、このコラーゲンエンベロープは毛包の正常な解剖学的構造に自然に見られ、免疫系からの高度に抗原性のある毛包に天然のコラーゲンバリアを提供し、したがって、毛髪インプラントに同じ機能を提供する。
【0159】
異物反応は、金属片、プラスチック、又は異物などの異物が身体に侵入又は進入したことに対する身体の反応である。この反応の最終的な目標は、異物をコラーゲンで隔離又はカプセル化することによって体を保護し、それによってこの物質を体に閉じ込め、その後無害にすることである。この免疫系の反応が完了すると、このカプセル化反応は停止する。
【0160】
免疫系の異物反応がコラーゲンのカプセル化をもたらすことを考慮すると、このメカニズムは、毛髪インプラントの治癒及び固定プロセスに関して特別な方法で利用及び使用することができる。この反応は、制御された正確な方法でコラーゲンを生成するのに役立つ。望ましい目的は、毛髪インプラントの周りにコラーゲンのエンベロープを取り囲み、形成すること、抗菌保護を提供すること、安定性と植毛の成功に必要な重要な固定機能を提供すること、慢性炎症などのさらなる免疫系反応からインプラントを保護することなどである。異物反応と一連の事象については、以下で説明する。
【0161】
毛髪インプラントの配置後、体は、異物が体内に導入されたことを認識する。シリコーンチップ又はアンカーを備えた毛髪インプラント自体が露出するか、体に直接接触する。この直接的な接触は、非常に特殊な生化学的免疫系反応である異物反応を開始させる。
【0162】
この異物反応は、典型的には、医療機器又はプロテーゼの移植後の炎症及び創傷治癒プロセスの末期応答として見られる。この特殊なタイプの反応の目的は、体を保護するためにこの異物を遮断又は隔離することである。この反応は、細菌感染に対する白血球の反応とはまったく異なり、マクロファージと異物巨細胞と呼ばれる非常に特殊な細胞で構成されている。これらの細胞は炎症反応を開始させ、コラーゲン形成を引き起こし、可能であれば異物を最終的に取り囲むか壁で隔離し、本質的にコラーゲンに包み込み、体内に留まっている間は安全又は無害にする。これはまた免疫系の休眠をもたらす。
【0163】
インプラントの周りのコラーゲン形成のこの結果として生じるエンベロープは、免疫系からそれを完全に遮蔽することによって慢性炎症反応を防ぐ。毛髪インプラントに対するこの反応は望ましい。
【0164】
さらに、コラーゲンの形成は、生化学的反応及び物理的相互作用の組み合わせによって、毛髪インプラントを皮膚に固定するのを助ける。生化学反応は、コラーゲンがシリコーン材料に直接付着することである。
【0165】
新たに形成されたコラーゲンと植毛アンカーとの間の物理的相互作用もまた起こる。特定の実施形態では、アンカーの形状が凹状であることを考慮すると、コラーゲンは、アンカーが皮膚から解放されるのを防ぐために、アンカーの周りを包むか又は引き締める。アンカーのもう1つの物理的特徴は、トンネルである。これらのトンネルは、コラーゲンがアンカーに浸透してコラーゲンのループを形成することを可能にし、これは、インプラントを生きている生物学的結紮と結合するのを助ける。生物学的コラーゲン結紮は、アンカーが保持される主要なメカニズムの1つになる。アンカーが破断ラインに沿って破断する場合(これは、過度の侵食又は応力がアンカーに加えられた場合に行うように設計されている)、コラーゲン結紮が解放され、結果として生じるアンカーの2つの部分が不安定になる。この不安定化により、アンカーを簡単に解放できるため、体内での断片の保持が防止される。
【0166】
最後に、コラーゲンエンベロープ及び直接的な物理的固定効果の組み合わせは、アンカーの周りのコラーゲンの引き締め効果をもたらし、これにより、保護機能が追加され、アンカーとコラーゲンエンベロープの間に形成されるスペースが限られているために、細菌がアンカーとコラーゲンエンベロープの間に侵入するのを防ぐ。そして、異物(アンカー)がコラーゲンに埋め込まれているため、体の免疫系はその保護機能を果たしており、残りの人生の間、さらに急性又は慢性の炎症反応を起こすことなく、埋め込まれた物質を体内に残すことができる。
【0167】
天然の毛包はコラーゲンのシェル又はエンベロープも有することに注意することが重要であり、これは言及するだけでなく、平行して倣うべきこととして非常に重要で興味深いものである。天然の毛髪繊維が胚発生的に発達しているので、この保護コラーゲンエンベロープが毛包の周りに形成されていることが見られる。これは偶然ではなく、意図的なものである。この外側のコラーゲンシェルがないと、体は異物だと認識して毛包を攻撃し、それを破壊してしまうからである。
【0168】
したがって、異物反応は、毛髪インプラントの固定及び安定性、感染予防、慢性炎症状態を排除する免疫反応の休眠、及びその後の痛み、不快感と瘢痕の予防など、前述の多くの毛髪インプラント機能及び目標に役立つために利用される。
【0169】
自然な外観
表皮レベルで皮膚を出る毛の自然な外観を得るには、天然(又は合成)毛髪繊維ストランドを使用し、通常の毛髪繊維-表皮接合部の解剖学的構造を模擬するような方法で(くぼみ、又は異常な解剖学的異常なしに)これらの繊維をインプラントすることによって達成することができる。これを達成するために必要な材料は、天然か合成かを問わず、自然に見える毛髪ストランドと、平たく言えば、毛髪の先端をコーティングするためのシリコーンゴムである。シリコーンゴムでコーティングされた毛先部分は、皮膚自体に直接接触するか、それに埋め込まれる。頭皮又は毛髪のある皮膚領域からの自然な髪の出口の外観の肝要は、行われた切開のタイプ(インプラント技術の節で説明)及び表皮レベルでのシリコーンインプラントの形状(設計の節で説明)と密接に関連している。
【0170】
毛髪ストランドは、天然であろうと人工であろうと、患者の解剖学的部位及び美容上の欲求及びニーズに合わせて、色、形状、長さなどを調整することができる。例えば、頭皮の毛髪インプラントは、長く、短く、まっすぐ、カール、黒、又は金髪などになるようにカスタムに設計できる。毛髪は、眉毛、陰毛、その他の体の部位に合わせてカスタマイズすることもできる。例えば、Otbergら(58)。
【0171】
天然又は合成の毛髪構成部品が別の材料でコーティングされ、次に皮膚にインプラントされる実施形態では、毛髪は身体又は免疫系に見られないので、使用される毛髪のタイプは重要ではない。毛髪のコーティングだけが、皮膚や皮下組織又は免疫系と直接接触する。医療用シリコーン(又は他の、又はポリカーボネートの追加の外層などの材料の組み合わせ)などのこの任意選択のコーティング物質は、皮膚や免疫系に直接接触し、これにより、生化学的に結合し、物理的に保持し、結紮アンカーを固定してインプラントを安定させるだけでなく、破断や破壊からインプラントの完全性を長期間維持するために酸化反応を低減する役割も果たす。
【0172】
本発明のインプラントの毛髪構成部品に適した材料には、ヒトの毛髪、動物の毛髪、及び合成ポリマーが含まれるが、これらに限定されない。合成毛髪に適したポリマーの非限定的な例には、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、及びポリエステルのうちの1つ又は複数が含まれる。
【0173】
本発明での使用に適した毛髪は、真っ直ぐであるか、強くカールしているか、又は緩くカールしていることができる。適切な毛髪は、着色されている、部分的に着色されている、又は着色されていないことができる。毛髪繊維の長さは特に限定されないが、適切な毛髪繊維は、インプラント後のスタイリングを容易にするために、好ましくは少なくとも5cm又は少なくとも10cm又は少なくとも15cmの長さである。本発明での使用に適した毛髪材料は、好ましくは、天然に存在する毛髪と同様の直径、例えば、0.02~0.2mmの範囲を有する。毛髪の断面形状は、天然に存在する毛髪のように、楕円形又は円形であることが好ましい。
【0174】
毛髪の密度とパターン
アンカーは、好ましくは、非常に密な設計を有し、自然の毛包の実際のサイズを模擬し、これにより、毛髪インプラントの近接配置又は接近が可能になり、単位面積あたりの毛髪の密度が高くなる。アンカーは、好ましくは、引っ張り及び免疫系から酸化反応に耐えるために、高度な材料強度及び耐久性を有する。
【0175】
毛髪インプラントの固定
本発明のインプラントのアンカーの組成は、毛髪インプラントのアンカーにおいて主要な役割を果たす。ただし、インプラントの形状や内部構造など、固定に関連する他の主要な要素がある。これらについては、設計の節で説明する。インプラント材料は、異物反応の刺激が起こることを可能にし、その結果、インプラントの周囲に直接コラーゲンエンベロープが形成される。この密接な関連により、コラーゲンと基部(アンカー)の間に生化学的結合が生じる。この結合は、共有結合及び/又は非共有結合であるかどうかにかかわらず、固定力を提供する。別の要素は、材料がインプラントの外部及び内部のコラーゲン形成を促進することである。アンカーは、好ましくは、異物反応及びその後のコラーゲン形成がアンカーに浸潤し、インプラントを所定の位置に保持するための結紮として作用することができるように、トンネル(本明細書では、宿主組織による浸潤のために構成された様々な寸法の空隙として定義され、これには、細孔、溝、及びチャネルが含まれるが、これらに限定されない)を含む。その発生を促進するために、アンカーの材料は、刺激剤又はコラーゲン成長促進剤であることが好ましい。
【0176】
植毛の先行技術は、異物反応が移植に有害であり、回避されるべきであると教示している。本発明は、異物反応及びその結果としてのコラーゲンシェル又はエンベロープの形成、ならびに本発明のインプラントのトンネルを介したコラーゲン結紮を促進してそれらを頭皮又は他の組織に固定することにより、従来技術とは逆方向に進展する。
【0177】
例えば、Erbら(116)は、異物反応と拒絶反応を回避することが目標であると述べており、Laghi(117)は、異物反応が破壊的であると述べている。さらに、Erbらは、本来コラーゲン性ではなく細胞性である非異物反応から生じる組織成長を教示している
【0178】
免疫システムからの毛髪インプラントの保護
アンカー材料は、異物反応を引き起こすことにより、免疫系の攻撃及び酸化から植毛を保護するのを助ける。異物反応の目的と最終反応は異物(ここでは、毛髪インプラントそのもの)の隔離であるため、異物反応により、体はコラーゲン壁で毛髪インプラントを包み込み、免疫系を「シャットダウン」することができる。さらに、より耐久性のある材料は、インプラント材料と身体の間の相互作用による酸化に耐える。この酸化プロセスは、免疫系又は局所細胞がこの反応を引き起こす特定の化学物質を放出することから生じ得る。最後に、この材料は、好ましくは、線形の破断(又は破壊)ラインを可能にし、断片化を防止する。材料は、好ましくは、小さな断片に破壊するリスクを制限することを可能にする。Erbら(116)、Laghi(117)、及びKeren(87)などの他の移植方法を教示する参考文献は、断片化の潜在的な問題(これは、デバイスフラグメントの保持と慢性炎症を引き起こす可能性がある)を認識しておらず、この非常に重要な問題の解決策を提案していない。
【0179】
毛髪インプラントの安全機能
人間が使用するための埋め込み型医療機器に使用される材料は、研究され、安全であることが証明されており、その後、50年以上にわたって使用されてきた。もちろん、安全であることが証明されているが、制限がある。例えば、豊胸インプラントは通常10年ほど保つ。永続的ではないが、取り外してから交換することは許容される。この考え方では、毛髪インプラントも10年以上保つことができ、自然に抜けたり、単に引き抜かれたりなどする可能性があるが、毛髪インプラントを交換することもできる。
【0180】
設計
序論
本発明の植毛に使用される設計は、安全な固定、細菌バリア、自然で適切な毛密度及びパターン配置を提供するなどの特定の目的を最適化するための特定のサイズ、形状、及び内部構造を含み、酸化と破断を防ぐためのインプラントの構造的完全性を有する。
【0181】
頭皮を出る毛髪の自然な外観
毛髪インプラントを可能な限り自然に見えるようにするための1つの重要な設計要素は、自然の毛髪が表皮レベルでどのように皮膚から出るかを綿密に調べることである。毛髪インプラント設計の基準又は目的は、植毛が既存の毛髪と同じ又は類似の表皮-真皮の解剖学的構造で頭皮から出るようにすることである。頭皮から自然に出る毛髪(その自然な解剖学的特徴のすべてを含む)は、平行する究極の目標である。
【0182】
表皮を出る自然な毛髪は、狭い直径の出口孔及び特定の表皮傾斜角及び深さなどの特定の解剖学的特徴を有する。これらの自然な解剖学的特性は、特定の設計特徴を毛髪インプラントデバイスに適用することで模擬することができる。例えば、管状の形状、最小の直径、及び適切な遠位から近位への拡大傾斜を有する植毛の遠位端を設計することによって、毛髪インプラントは、表皮の開口部の直径と内部の傾斜を自然な毛髪と同じにし、又は模擬することができる。もちろん、成形に関するこの表皮の発達は、異物反応と表皮の移動を伴う治癒過程の間に起こる。
【0183】
皮膚を出る毛髪のこの自然な外観は、すべてではないにしてもほとんどの育毛解決策にはまれな特徴である。ウィッグやかつらは、皮膚の上から毛髪が出てくる。これはまったく自然ではない。植毛手術は、皮膚の下から毛が出る結果になる。しかし、ほとんどの場合、使用される技術は通常、皮膚の損傷を引き起こし、皮膚の毛穴のサイズを広げて深くしてしまう。これは、しばしばくぼみのある皮膚の外観と呼ばれる。
【0184】
毛髪の密度と毛髪のパターン
アンカーの設計はまた、毛髪の密度及びパターンに影響を及ぼし、一般的ななめらかな密な設計及び圧着角度の近位毛髪ストランドを備えたアンカー形状は、これらの目標を達成するのに役立つ。なめらかな又は密な設計、好ましくは任意の特定の領域で300~2500μmより広くないことにより、任意の育毛領域で自然に見られる毛髪密度を達成することを目的として、単位面積あたりの毛髪インプラントの配置を増やすことができる。特定の実施形態では、アンカーは、10mm×10mm×10mmの立方体内に収まるようなサイズになっている。
【0185】
毛髪の密度及びパターンは、男性及び女性の間で、老若男女の間で、人種及び宗教の間で異なる。自然に見える毛髪は、インプラントがまばらに配置されていても、近くに配置されていても、各患者に望ましい毛髪の密度とパターンの目標を達成できる。若い人と女性のための高密度又は「非常に濃密な外観」は、このなめらかで密な設計の毛髪インプラントによって実現でき、各毛髪インプラントを厳密に接近させることができ、密度の高い自然な毛髪のパターンの外観が得られる。逆に、必要に応じて、年配の男性には密度の低いパターンを配置できる。
【0186】
毛髪密度と密接に関連しているのは、毛髪パターンである。これには、毛髪の配置位置と出口の角度が含まれる。例えば、年配の男性が、薄く見えるだけでなく、非常に薄い頂部領域を備えた後退した生え際も必要とする場合、これは、インプラントを目的の皮膚領域に物理的に配置することによって簡単に実現できる。出口の角度は、側頭皮と眉毛の領域でより重要な特徴である。これらの場所では、インプラントは、受容部位を作るときに外科的に許容されるものよりも鋭角にする必要がある。例えば、受容部位を作るとき、医師は針/切断装置を特定の角度でしか挿入できず、それは十分に鋭角にならない。眉毛が皮膚と平行に成長せず、上向きや外向きに成長する場合、これは非常に不自然に見えるため、この鋭角の必要性は重要である。この鋭角形成を達成するために、毛髪の構成部品自体が角度を付けられるか、又はカールする。このような非線形の髪をインプラントのシリコーン部分に挿入すると、毛髪を自然に見せるために必要な追加の毛髪の出口の角度が提供される。
【0187】
毛髪インプラントの固定
外形及び内部形状を含む設計は、毛髪インプラントの固定に関する最も重要な側面となる。
【0188】
内部構造は、1つ又は複数のトンネルからなる。異物反応は、内部トンネル表面を含むシリコーンのすべての表面に沿ってコラーゲンを生成させる。コラーゲンがシリコーンを施されたトンネルで形成されると、コラーゲンの自然なループが形成され、これは、インプラントが引き抜かれるのを防ぐのに役立つ自然な固定ステッチ又は結紮のようなものである。
【0189】
コラーゲンがインプラントの周囲に発達した後、好ましくは特定の凹面部分を備えた外部構造がグリップポイントを提供する。インプラントがコラーゲンで囲まれている場合、凹面と凸面の部分があるため、コラーゲンによってインプラントに加えられる抗力があり、皮膚から毛髪インプラントを引き抜くためにより多くの物理的力が必要になる。
【0190】
考慮すべき別の要因は、時間とともに起こるコラーゲンの収縮である。例えば、シリコーン製豊胸手術を行うと、異物反応によりインプラントの周囲にコラーゲンシェルが生じる。このコラーゲンシェルは、時間の経過とともに収縮するか、豊胸インプラントに力を加える。これは、患者の不快感や痛みを引き起こすため、豊胸インプラントには好ましくない。しかしながら、これは毛髪インプラントデバイスに関しては好ましい。このコラーゲンの形成と拘縮力は、毛髪インプラントを固定するのに役立つ。さらに、この拘縮力は、インプラントと皮膚/皮下領域との間に、より安全なタイトなバリアを提供し、細菌の移動を防ぐ。
【0191】
免疫システムからの毛髪インプラントの保護
図1を参照すると、インプラント20のアンカー22は、ブリッジ26によって結合された2つの垂直構成部品(アンカー本体)24を含み、ブリッジの上に閉鎖トンネル(空隙)42、及びブリッジの下に開放トンネル44を有する。2つの毛髪及び2つの毛包を有する天然の毛包単位を模擬する本発明のこの実施形態では、各毛髪28は、遠位開口部32及びインプラント20の近位端の近くに近位閉鎖部38を有する内部毛髪室30内に含まれる。毛髪28は、遠位開口部32を通ってインプラント20の遠位端34から出る。本発明の好ましい実施形態によれば、破断ライン46の各側に少なくとも1つの毛髪28があり(以下でより詳細に論じられる)、その結果、インプラント20の破断から生じる2つの断片のそれぞれに少なくとも1つの毛髪が存在する。
【0192】
アンカー22は、好ましくは、長さ(すなわち、アンカー内の毛髪ストランドによって定義される長手方向軸に沿って;
図1に示される視点で上から下へ)が約2~8mm又は3~6mmであり、好ましくは、幅(すなわち、長手方向軸を横切る軸に沿って;
図1に示す視点で左から右へ)が約500μm~2.5mmであり、好ましくは、深さ(すなわち、
図1に示す視点では、手前から奥へ)が約500μm~2.5mmである。アンカーの寸法は、好ましくは、毛髪の配置の位置に応じて修正される。
【0193】
例えば、頭皮の毛髪は約6mmの深さまで皮膚を貫通し、眉毛は一般に短く、長さは約3~4mmである。この深さの設計は、自然な毛包の自然な深さの浸透に匹敵するだけでなく、追加の好ましい安全機能を提供する。この最小の深さの設計は、従来技術の毛髪インプラントシステムとは異なり、体がコラーゲンでカプセル化又は包み込み、免疫系からインプラントを隠すことを可能にする。また、異物反応を介して免疫系によってコラーゲン形成が完了した後、シリコーンインプラントと免疫系との間の相互作用は停止する。これは、従来の毛髪インプラント技術には当てはまらない。従来技術は、頭皮の奥深くに髪を置き、頭皮の深い筋膜である帽状腱膜に毛髪をループ又は接続することによって、非常に抗原性の高い毛髪(天然又は合成)の比較的非常に長い部分を免疫系にさらす。この従来技術のシステムは、感染、瘢痕、肉芽腫形成、及び痛みなどの後遺症を伴う慢性炎症の状態をもたらす。末端に結び目があるそのような長い植毛のコラーゲン包み込み、及び組織の複数の面を横断する毛髪は、コラーゲンの競合的カプセル化に関して困難であることが証明されている。コラーゲンで毛髪インプラントを完全にカプセル化しないと、異物反応が永続的に続き、免疫系がシャットダウンしたり、休眠状態を維持したりすることができなくなる。
【0194】
毛髪インプラントの安全機能
毛髪インプラントの安全性には、感染と炎症という2つの主要な懸念がある。
【0195】
感染症は、細菌、真菌、及びウイルスなどの生物によって引き起こされる。生物は自然に皮膚表面に共生的に生存する(ほとんどの場合)。皮膚の切り傷など、皮膚の解剖学的構造が変化すると、これらの細菌が体内に侵入して感染を引き起こす可能性がある。毛髪インプラントは一時的な小さな針の穿刺を伴い、次に毛髪インプラントがその穿刺に配置され、その後治癒が起こる。治癒が起こり、感染や炎症が起こらないことが重要である。
【0196】
毛髪インプラントは、毛髪インプラントの周囲からの微生物の下向きの流れを防ぎ、したがって感染の発生を防ぐように設計する必要がある。感染の予防は、毛髪インプラントの内部及び外部形状、異物反応及びコラーゲンエンベロープ生成、経時的なコラーゲンエンベロープ収縮、コラーゲン-シリコーンゴム界面間の生化学的結合反応、遠位設計、及び患者の毛髪及び頭皮の清浄度によって達成される。このような設計上の特徴は、コラーゲンエンベロープ、細胞界面及び密着結合での生化学的結合、遠位狭窄などの毛包の自然な解剖学的構造に見られる。
【0197】
外形、特に遠位端の狭小化は、最小の表皮開口部をもたらし、したがって、通路のサイズ及び毛髪インプラント皮膚接触領域での細菌への曝露を制限する。特定の実施形態では、デバイスの遠位が最初に上向き、次に下向きの傾斜角形成があり、30~45度上向きに傾斜し、これは、細菌の容易な下向きの流路を妨げる。インプラントの遠位端に沿って形成され、新しく形成されたコラーゲンエンベロープに結合する上皮細胞の成長は、追加の細胞接触及びインプラントへの近接を提供し、したがって細菌のアクセスを制限する。
【0198】
毛髪インプラントの外形及び内部形状を含む一般的な固定の側面はまた、インプラントと生体組織との間に緊密な近接を形成することによって細菌の侵入を防止する安全要素をサポートし、細菌の侵入経路を防止する。
【0199】
本発明の特定の実施形態では、アンカー及びそのサブ構成部品の断面形状は、円形又は楕円形である。
【0200】
特定の実施形態では、アンカーは、アルファベットの文字のような全体的な形状を有する。これらの実施形態(総称して「アルファベットアンカー」と呼ばれる)は、本明細書では、「アンカー」という用語と、それに続くアンカーが最も類似する文字(例えば、アンカーA、アンカーH、アンカーW及びアンカーV)で識別される。指定された文字に対応するアンカーにはいくつかの変形例があるが、一般的な指定された文字の形状は依然として顕著である。各アルファベットアンカーは、少なくとも1つのトンネルと少なくとも1つのブリッジで構成される。
【0201】
好ましいアンカーAの実施形態は
図3A、3B、3C及び3Dに示される。各実施形態は、少なくとも1つのブリッジ26によって結合された2つの垂直構成部品(アンカー本体)24を含み、さらに1つの開放トンネル(空隙)44を含む。これらの実施形態は、それらが有する閉鎖トンネルの数に関して異なる。
図3Aの実施形態は1つの閉鎖トンネル42を有し、
図3Bの実施形態は閉鎖トンネルを有せず、
図3Cの実施形態は2つの閉鎖トンネル42を有し、
図3Dの実施形態は3つの閉鎖トンネル42を有する。トンネルは、アンカーの破断ラインに沿って実質的に中央に配置される。
【0202】
好ましいアンカーHの実施形態は
図4A、4B及び4Cに示される。各実施形態は、少なくとも1つのブリッジ26によって結合された2つの垂直構成部品24を含み、さらに、実質的に同様のサイズの2つの閉鎖トンネル44を含む。これらの実施形態は、それらが有する閉鎖トンネルの数に関して異なる。
図4Aの実施形態は、閉鎖トンネルを有せず、
図4Bの実施形態は、1つの閉鎖トンネル42を有し、
図4Cの実施形態は、2つの閉鎖トンネル42を有する。トンネルは、アンカーの破断ラインに沿って実質的に中央に配置される。
【0203】
好ましいアンカーWの実施形態は
図5A、5B、5C及び5Dに示される。各実施形態は、遠位方向に互いに離散し、少なくとも1つのブリッジ26によって結合された2つの垂直構成部品24を含み、さらに、少なくとも1つの開放トンネル44を含む。
図5Aの実施形態は、閉鎖トンネルがなく、2つの開放トンネル44を有し、
図5Bの実施形態は、1つの閉鎖トンネル42及び2つの開放トンネル44を有し、
図5Cの実施形態は、2つの閉鎖トンネル42及び2つの開放トンネル44を有し、
図5Dの実施形態は、1つの開放トンネル44を有し、閉鎖トンネルを有しない。トンネルは、アンカーの破断ラインに沿って実質的に中央に配置される。
【0204】
各アンカー(アルファベット状又はその他)は、好ましくは、2つの垂直構成部品、少なくとも1つの水平構成部品及び少なくとも1つのトンネルを有する。
【0205】
垂直構成部品は、毛髪を収容するアンカーの部分である。
【0206】
「ブリッジ」とも呼ばれる水平構成部品は、隣接する垂直構成部品を接続する取り付け部位となる。ブリッジは、好ましくは、長さが100μm~4mmであり、直径が100μm~4mmである。垂直構成部品を接続するブリッジの存在の数は、形成されるトンネルの数とタイプに関係する。
【0207】
トンネルサイズは、好ましくは、長さが100μm~6mm、直径が100μm~2mmの範囲である。
【0208】
図1及び
図2の実施形態を参照すると、各垂直構成部品24は、アンカー22の遠位端34に遠位開口部32を有する内部毛髪室30を含む。内部毛髪室30は、好ましくは25~250μmの直径を有する。
【0209】
図2Aの実施形態は、各内部毛髪室30の近位端に結び目室48を有する。各結び目室48は、それぞれの内部毛髪室30よりも大きい直径を有し、その結果、内部毛髪室30の直径よりも大きい直径を有する結び目50は、結び目室内に保持され、それによって、毛髪28をアンカー22に固定する。結び目室のサイズは、好ましくは、長さが500μm~6mm、直径が100~750又は100~500μmの範囲である。
【0210】
図2Bの実施形態は、各内部毛髪室30の近位端40に近位開口部36を有する。
【0211】
アンカー内の各内部毛髪室の各近位端が、結び目室、近位開口部、及び近位閉鎖部からなる群から独立して選択される末端を有することは、本発明の範囲内である。アンカー内の各内部毛髪室の各近位端は、同じタイプの末端(例えば、2つの結び目室、2つの近位開口部又は2つの近位閉鎖部)を有することが好ましい。特定の実施形態では、少なくとも1つの遠位開口部32及び/又は少なくとも1つの近位開口部36は円錐形であり、は外側に広がる。
【0212】
図2Cは、一方の垂直構成部品24からブリッジ26を通って他方の垂直構成部品24に通過する「ループ状」内部毛髪室30を有する実施形態を示す。1本の毛髪28は、一方の遠位開口部32で内部毛髪室30に入り、他方の遠位開口部32で室を出る。毛髪28の配置は、好ましくは、1つのストランドを1つの遠位開口部32に挿入し、次に、それをループ状の内部毛髪室を通して押して、露出した毛髪の長さが約12mm異なるまで、他方の遠位開口部32から出すことを含む。次に、少量の接着剤が遠位開口部のすぐ上の長い露出部分の毛髪に配置され、毛髪の接着剤を含む部分は、実質的に等しい長さの毛髪が露出するように、内部毛髪室(約12mm)に引き込まれる。接着剤を固めることができ、これは、毛髪を安定させたり、内部毛髪室内に固定したりするのに役立つ。
【0213】
各垂直構成部品は、好ましくは、円形又は楕円形の断面形状を有する。隣接する垂直構成部品は、ブリッジと組み合わせて、上記のアルファベットの形状を含む多くの適切な形状を形成できる。したがって、例えば、隣接する垂直構成部品は、互いに平行であり、ブリッジと組み合わせて「H」形状を形成することができる。あるいは、隣接する垂直構成部品は、それらが「W」又は「V」形状を提供するように遠位方向に離散するように、互いに対して角度を付けることができる。アンカーAは、隣接する垂直構成部品が近位方向に離散するように互いに対して角度を付けることで提供することができる。
【0214】
垂直構成部品及びそれらのブリッジはトンネルを形成する。トンネルは、その長さに沿って完全に囲まれていない場合は「開放」と呼ばれ、トンネル自体の端だけが開いている場合は「閉鎖」と呼ばれる。
【0215】
アンカーの外面は、完全に滑らか又は直線的である必要はない。本発明の範囲内の外部表面変形例の非限定的な例は、アンカーAの実施形態の文脈における
図6A~6Dに示される。本発明の範囲内の外面の変形には、遠位上向き、次に下向きの傾斜、又は下向きの傾斜のみ(うねり66)の垂直構成部品と、垂直構成部品の中央部凹面52と、遠位から近位に広がる垂直構成部品(
図6Aで最も明白)と、垂直構成部品の近位の球根形状54及びアンカーのすべての側面の丸い縁とが含まれるが、これらに限定されない。
【0216】
開放トンネル44は、外部表面特徴の追加の例である。開放トンネルと閉鎖トンネルは、インプラントのきれいな破断を促進し、それぞれが少なくとも1本の毛を含む2つの部分をもたらす。開放トンネルは、好ましくは、長さが0.5~7.5mm又は1~5mmであり、深さが50μm~5mm又は100μm~2mmである。
【0217】
特定の実施形態では、アンカーは、両側の中央長手方向領域に配置された外部凹面52を有し得る(
図6B)。
【0218】
図7は、凹面52及びうねり66を含む実施形態を示す。凹面52及びうねり66は、円の直径及び弧度で表すことができる。円サイズの直径は、好ましくは100μm~75mm又は1mm~50mmの範囲であり、弧サイズは好ましくは1度~180度の範囲である。
【0219】
図10A及び10Bは、両側の中央長手方向領域に位置する凹面52、アンカー22の遠位端にあるうねり66、及び3つ又は4つの毛髪28を有するインプラント20の代替の実施形態を示す。各垂直構成部品24は、その中の毛髪の数に関係なく、1つの内部毛髪室30のみを含むことが好ましく、したがって、インプラント20は、2つの内部毛髪室30を有し、破断ラインの両側に1つずつある(上記で
図2Cに示されるループ状の毛髪の実施形態を除く)。
【0220】
図9は、別の外面特徴を示しており、丸みを帯びたくぼみ68が、アンカー22の遠位端34において遠位開口部32の間の形成されている。丸みを帯びたくぼみ68は、好ましくは、円及び弧の表現パターンに従わない遠位矢状正中線U字形のくぼみである。
【0221】
図11は、本発明のインプラントの別の実施形態を示し、これは、ブリッジ26及び1つの閉鎖トンネル42によって結合された2つの垂直構成部品24を含む。
【0222】
図15A~15E及び16A~16Dは、単一の内部毛髪室30及び2つの近位端40A/40B(
図15A~15E)又は単一の近位端40(
図16A~16D)のいずれかを含むインプラントアンカー20の追加の実施形態を示す。
【0223】
図15A及び15Cに最も明確に示されるように、インプラントアンカー20は、中央に配置された内部毛髪室30を有する単一のアンカー本体24を含む。アンカー本体24の下端は、開放トンネル44を含み、それにより、アンカー本体24の2つの近位端40A及び40Bを形成する。開放トンネル44の閉鎖端で2つの近位端40A/40Bを接続するブリッジ26に隣接して、それぞれ平行に閉鎖トンネル42A及び42Bがある。
図15Bに最も明確に見られるように、アンカー20の外側の前面及び後面はそれぞれ、アンカー本体24の側面の間の接続面27A及び27Bを備える。
図15Dは、2つの丸みを帯びた近位端40A及び40Bを示し、
図15Eは、中央の内部毛髪室30内に配置され、遠位端34の遠位開口部32から突出する1つの毛髪ストランド28を示す。
【0224】
図16A~16Dは、単一の内部毛髪室30も使用するが、単一の近位端40を含むインプラントアンカー20を示す。
図16A及び16Cに最も明確に示されるように、近位端40は、単一の閉鎖トンネル42を含む。
図16Cは、中央の内部毛髪室30内に配置され、遠位端34の遠位開口部32から突出している1つの毛髪ストランド28を示す。
【0225】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、
図15A~15E及び16A~16Dに記載されているアンカーのバリエーショは、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするために開放トンネル及び閉鎖トンネルを利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0226】
図17A~17Dは、一対の内部毛髪室30と、複数の閉鎖平行トンネル42及び遠位端34及び近位端40に開放平行トンネルとを使用するインプラントアンカー20のさらなる変形例を示す。開放トンネル44は、遠位端34及び近位端40に存在する。ブリッジ26は、
図17Dに最も明確に示されているように、楕円形を構成する。
図17Cに最も明確に示されるように、長手方向のアンカー本体軸の両側に、垂直に向けられた毛髪室30があり、各室30は、一端に遠位開口部32を有し、他端に近位閉鎖部38を有する。これらの垂直に向けられた室30は、
図17Cに示される垂直側壁に平行である。これらの垂直に向けられた毛髪室30は、それらの軸線が延長された場合、それらが交差しないので、「ストレート」室とも呼ばれる。
【0227】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、17A~17Dに記載されているアンカーの実施形態は、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするために閉鎖トンネルを利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0228】
図18は、一対の内部毛髪室30と、複数の閉鎖平行トンネル42を使用するが、遠位端34及び近位端40に開放トンネルを使用しないインプラントアンカー20のさらなる変形例を示す。特に、
図18のインプラントアンカー20は、それぞれがブリッジ26によって分離され、アンカー本体24の中央部分に沿って垂直に整列された複数の閉鎖トンネル42(例えば、5つの閉鎖トンネル)を含む。長手方向のアンカー本体軸の各側には、植毛20の側面と平行である毛髪室30があり、各チャネル30は、一端に遠位開口部32を有し、他端に近位閉鎖部38を有する。これらの毛髪室30は、それらの軸線が延長された場合、それらが交差することになるので、「クロス」室とも呼ばれる。一例であるが、上部の3つの閉鎖トンネルは、サイズが同じであり得る(例えば、幅100μm、長さ200μm)が、下部の2つのトンネルは、より大きなサイズであり得、例えば、上から4番目の閉鎖トンネル42がより大きなサイズを構成して(例えば、幅200μm及び長さ400μm)、最下部の閉鎖トンネル42がさらに大きなサイズ、例えば、幅300μm及び長さ500μmを構成し得る。
【0229】
インプラントアンカー遠位端34は、インプラント近位端40よりもサイズが小さいので、アンカー本体24の側面は、垂直ではなく、上部(すなわち、遠位端34)から下部(すなわち、近位端40)に向かって外側に広がっているか、又は先細りになっている。そのため、アンカー本体の側面は「傾斜」又は「テーパー」している。したがって、これらの側面に平行である毛髪室30は、上記のように「クロス」である。
【0230】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、
図18に記載のアンカーの実施形態は、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするために閉鎖トンネルを利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0231】
図19は、一対の内部毛髪室30と、複数の上向きに延びるアンカー突起70とを使用するインプラントアンカー20のさらなる変形例を示す。特に、突起70は、垂直アンカー本体24の全長にわたって出現し、「ツリー状」に遠位端34に向かってある角度で上方に突出している。突起70は、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者の頭皮に固定することを促進する。アンカーは、閉鎖トンネル42を有するが、遠位端34及び近位端40には開放トンネルを有しない。図面に示される本発明の他のすべての実施形態と同様に、トンネル、突起、突起内のトンネル、及び他の特徴は、図面に示される(又は示されない)ものに追加又は差し引かれ、示される実施形態の変更バージョンを提供することができる。
【0232】
図20は、一対の内部毛髪室30と、複数の側方アンカー突起70、及び閉鎖トンネル42とを使用するが、遠位端34及び近位端40に開放トンネルを使用しない、インプラントアンカー20のさらなる変形例を示す。特に、この実施形態は、アンカー本体24から垂直に突出する突起70を特徴とする。突起70は、アンカー22のアンカー本体24と交差する態様を理由に、「十字形」パターンを形成する。
【0233】
図21は、一対の内部毛髪室30と、複数の下向きに延びるアンカー突起70とを使用し、開放又は閉鎖トンネルを使用しないインプラントアンカー20のさらなる変形例を示す。特に、突起70は、アンカー本体24の全長にわたって出現し、ロケットのフィンに似た態様で、近位端40に向かってある角度で下向きに突出している。
【0234】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、
図19~20に記載のアンカーの実施形態は、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするために(
図19~20の)閉鎖トンネルを利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0235】
図22A及び22Bは、インプラントアンカー20のさらなる実施形態を示す。特に、
図22Aは、2つの毛髪エレメントアーム24A及び2つのアンカーアーム24Bを備えた十字形構成22Aを有するインプラントを示す。毛髪エレメントアーム24Aは、それぞれの遠位端34を含み、アンカーアーム24Bは、それぞれの近位端40を含む。各毛髪エレメントアーム24Aは、近位閉鎖部38、遠位開口部32を備えた内部毛髪室30を含み、各室30は1つの毛髪28を備える。また、インプラントアンカーは、中心点43に位置する1つの閉鎖トンネル42を含む。
【0236】
図22Bは、
図22Aに示される毛髪エレメントアームのうちの1つの遠位端34の部分斜視図を示す。断面は、2つの遠位開口部32から出現する2つの毛髪28を示している。
【0237】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、
図22A及び22Bに記載のアンカーの実施形態は、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするために閉鎖トンネルを利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0238】
図23は、単一の毛髪エレメントアーム24A及び2つのアンカーアーム24Bを有する逆Y字形構成22Bを利用するインプラントアンカー20のさらなる実施形態を示す。毛髪エレメントアーム24Aは、近位閉鎖部38を備えた内部毛髪室30と、アーム24Aの遠位端34上の開口部とを含む。より具体的には、インプラントアンカー22Bは、逆「Y字形」のような形状を有する。閉鎖トンネル42は、アーム24A及び24Bが結合される中心点に配置される。
【0239】
図24は、垂直アンカー本体24の近位閉鎖部38及び遠位開口部32を備えた2つの内部毛髪室30を利用するインプラントアンカー20のさらなる実施形態の斜視図を示す。垂直構成部品の内部毛髪室の下には、閉鎖トンネル42があり、閉鎖トンネルの上下に2つのブリッジ26が隣接している。近位端40から、アンカーの遠位端に向かって上向きに湾曲する4つの湾曲した突起70が延在する。アンカー22全体は、「釣り針」又はとげ付きのあるアンカー本体22C構造に似ており、湾曲した突起70のそれぞれが、互いに90度離れて半径方向に間隔を置いて配置されている。
【0240】
図25は、アンカー本体の遠位端34に向かって開放した凹面52及びアンカー本体の近位端40に向かって下向きに向いた凸面72を有する、複数の等間隔の「カップ形状」構造71を利用するインプラントアンカー20のさらなる実施形態を示す。特に、アンカー本体は、アンカー本体24の中心位置に沿って垂直に整列された2つの閉鎖トンネル42を特徴とする。この実施形態はまた、近位閉鎖部38及び遠位開口部32を有する2つの内部毛髪室30を特徴とする。
【0241】
図26は、「ねじ形」のアンカー22G構成を備えた垂直アンカー本体24を利用するインプラントアンカー20のさらなる実施形態を示し、アンカー本体は、ねじ76によってらせん状に取り囲まれている。ねじ76のピッチ比は好ましくは1対5であり、ここで、本明細書で使用されるピッチ比は、アンカー本体(ねじを含まない)の直径を、ねじの隣接する頂部間のアンカー本体の縦軸に沿った距離(すなわち、らせんねじの1回転の高さ)で割ったものとして定義される。近位閉鎖部38を有する2つの内部毛髪室30は、アンカー上の2つの遠位開口部32から出現する。アンカーの近位端に隣接して、2つのブリッジ26は、閉鎖トンネル42と垂直に整列している。
【0242】
図27は、遠位開口部32から出現し、近位閉鎖部38を有する2つの内部毛髪室30を利用するインプラントアンカー20のさらなる実施形態を示す。アンカー22Dはラケットに似ており、アンカー本体の最遠位の「ヘッド」部分から横方向に延びる複数の突起70を有し、「ヘッド」より近位の「ハンドル」部分にはそのような突起はない。閉鎖トンネル42は、内部毛髪室より近位に配置され、アンカー本体24の中央に整列している。
【0243】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、
図23~27に記載のアンカーの実施形態は、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするために閉鎖トンネル及び突起(すなわち、突起、起伏など)を利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0244】
図28は、棒状のアンカー22E構成(インプラントアンカーの遠位端を形成する棒状構成の上面34A上にグリッド状パターンで配置された複数の遠位開口部32を備える)を有する水平アンカー本体74を利用するインプラントアンカー20のさらなる実施形態を示す。特に、各遠位開口部は、毛髪28を含む内部毛髪室30への開口部である。4つの閉鎖トンネル42が、隣接する毛髪室30の各対の間に配置されている。したがって、12個の平行な閉鎖トンネル42は、毛髪室30の間のアンカーの全幅を通り抜け、4つの平行な毛髪室トンネル42は、毛髪室30の間のアンカーの全長を通り抜ける。
【0245】
図29は、不規則な球形構成又は卵形構成22Fを有し、アンカー22の湾曲した遠位面34B上の遠位開口部32から出現する1つの毛髪28をそれぞれが含む複数の内部毛髪室30を利用するインプラントアンカー20のさらなる実施形態を示す。より具体的には、アンカー本体24Cは卵形又は卵形であり、アンカーの湾曲した遠位面34Bは、近位の球根形状54よりも広い。閉鎖トンネル42は、内部毛髪室30の近位閉鎖部38の下に位置し、アンカー本体の中央に整列している。
【0246】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、
図28~29に記載のアンカーの実施形態は、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするためにトンネルを利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0247】
図30は、毛髪28が単位の遠位端34を形成する、完全なワンピース毛髪インプラント単位の実施形態を示す。より具体的には、毛髪エレメント28は、アンカー本体24自体と同じ材料から形成されている。アンカー本体24は、遠位端34及び近位端40を含む。アンカーは、複数の平行な閉鎖トンネル42を有し、それぞれがブリッジ26によって分離され、アンカー本体24の中央部分に沿って垂直に整列している。開放トンネル44は、近位端の中央に整列している。
【0248】
図31は、本体24自体からアンカー22の遠位端34に複数の毛髪28が形成されている、完全なワンピース毛髪インプラント単位のさらなる実施形態を示す。開放トンネル44は、遠位端及び近位端40の両方で中央に整列している。また、複数の平行な閉鎖トンネル42を有し、それぞれがブリッジ26によって分離され、アンカー本体24の中央部分に沿って垂直に整列している。
【0249】
図32は、アンカー20が複数の遠位開口部32を含み、各遠位開口部間に開放トンネル44を有する本発明のインプラントの実施形態を示す。各遠位開口部は、アンカーから出現する毛髪エレメント28を含む。特定の実施形態では、毛髪エレメントは、毛束構造78に配置される。他の実施形態では、毛髪エレメントは、織られ、編まれ、ねじられ、巻かれ、包まれ、又は機械的若しくは化学的手段によって構築された1つ又は複数の毛髪に独立して取り付けられる。毛束構造は、ドレッドヘア、ブレード、ツイスト、ロール、又はインターロッキングヘア構成を含むがこれらに限定されない形態をとることができる。
【0250】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、
図32に記載のアンカーの実施形態は、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするためにトンネルを利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0251】
図33は、本発明のワンピース(又は一体化)毛髪インプラントのさらなる実施形態を示し、アンカー20は、インプラントの遠位端34から延びる複数の一次毛髪エレメント28を含む。各一次毛髪エレメントは、少なくとも1つの派生毛髪エレメント80を含む分岐状毛髪である。派生毛髪エレメントは、一次毛髪エレメントの側面又は幹を始点とし、恒久的に取り付けられ、一次毛髪エレメントと派生毛髪エレメントを1つの単位として一緒に成形することを可能にする。特定の実施形態では、各一次毛髪エレメントは、少なくとも1つの永久的な派生毛髪エレメントを含むことに加えて、少なくとも1つの毛芽構造82も含み得る。この毛芽構造は、一次及び/又は二次(すなわち、「創生的」)毛髪エレメントの側面又は幹から出現し、追加の派生毛髪エレメントを必要に応じて追加及び除去することができる取り付け点として機能する。
【0252】
図34A及び34Bは、全体的に円筒形の形状86を有するインプラントアンカー84のさらなる実施形態を示し、上部88は、より大きな直径90からより小さな直径92まで先細りになっている。複数の内部毛髪室94が提供され、それぞれがアンカー84の遠位表面100上の遠位開口部98から出現する1つの毛髪96を含む。柱105内の複数の閉鎖トンネル102及び開放トンネル104は、アンカー本体84に配置されている。例えば、閉鎖トンネル102は、2つの垂直柱105に配置され得る。一対の開放トンネル104は、インプラントアンカー84の下部に配置され得る。
【0253】
図35A及び35Bは、
図34A及び
図34Bのものと同様の、全体的に円筒形の形状108を有し、上部110がより大きな直径112からより小さな直径114まで先細りになっているインプラントアンカー106のさらなる実施形態を示す。この場合も、複数の内部毛髪室116が提供され、それぞれがアンカー106の遠位表面122上の遠位開口部120から出現する1つの毛髪118を含む。柱128内の複数の閉鎖トンネル124及び開放トンネル126は、アンカー本体106内に配置されている。例えば、閉鎖トンネル124は、2つの垂直柱128に配置され得る。一対の開放トンネル126は、インプラントアンカー106の下部に配置され得る。さらに、球根状の凸状基部130が提供され、基部130の上部132及び基部130の下部134は、実質的に同じ直径を有する。開放トンネル126及び閉鎖トンネル124の少なくともいくつかは、凸状基部130上に配置され得るか、又は部分的に配置され得る。
【0254】
図36は、34A~34B及び35A~35Bの実施形態(いずれかも代用することができる)の実施形態と同様のインプラントアンカー136のさらなる実施形態を示し、より少ない複数の内部毛髪室138を示す。
【0255】
図37A~37Cは、全体的に長方形の固形142である形状を有するインプラントアンカー140のさらなる実施形態を示す。この設計は、複数の毛髪144が本体自体からアンカー144の遠位端146に形成されている完全なワンピース毛髪インプラント単位である。閉鎖トンネル148は、長方形の固形142の側面に配置され、開放トンネル150は、基部140に配置されている。基部140は球根状であり、平らな側面と、滑らかに丸みを帯びた半径を有する縁を有する。一例であるが、5つの毛髪室138が
図37Cに示され、その中に毛髪エレメントは示されていない。
【0256】
図38は、先細りの上部(「移行先端」とも呼ばれる)164を有する円筒形の本体部分162を含むインプラントアンカー160の別の実施形態を示し、上部164の一端166は、円筒形の本体部分162の直径と同様の直径(一例であるが、1.5mm)を有し、一方の端166よりも小さい直径である反対側の端(遠位端168を形成する)を有する。インプラントアンカー160は、垂直柱に配置され、等間隔に配置された複数の閉鎖トンネル170を備える。円筒形の本体部分162の基部172には、開放トンネル174を有し得る。破断ライン176は、開放トンネル174の上部から遠位端168まで、閉鎖トンネル170の間を垂直に(インプラントアンカー160の両側で)走り、前述のように機能する。すなわち、アンカー160が「破断」又は「断片化」した場合、アンカー160は、破断ライン176に沿って断片化する可能性が最も高く、それにより、コラーゲン結紮を解放し、インプラント160断片が、保持される代わりに「解放」して皮膚から脱落することを可能にする。一例であるが、円筒形の本体部分162の長さは3.5mmを構成でき、一方、移行先端164の長さは1mmを構成できる。遠位端168から近位端168Aまでのアンカー160の全長は、4~5mmの範囲であり得る。一次毛髪エレメント178(太い線で示される)は、完全なワンピース毛髪インプラント単位の
図31に関して論じられたのと同様の方法で、遠位端168から上方に延びる、これにより、アンカー本体の遠位端に複数の毛髪が形成される。「派生する」毛髪エレメント180は、遠位端168の上の所定の距離182(例えば、1~3mm)で一次毛髪エレメント178を始点とし、これらの派生毛髪エレメントは、参照番号184によって示されるように、一次毛髪エレメント178と同じ距離で終端する。派生毛髪エレメントの存在により、単位あたりの毛髪が増え、毛髪のボリューム/密度が増加する。なお、閉鎖トンネル170は長方形の通路として示されているが、本発明の最も広い範囲内では、閉鎖トンネル170が円形の通路(一例あるが、400μmの直径)であり得、移行先端164の閉鎖トンネル170は、わずか200μmの直径を有し得る。
【0257】
他のすべてのインプラントアンカーの実施形態によれば、
図30~38に記載のアンカーの実施形態は、類似の材料を含み、皮下移植後のコラーゲン結紮の成長をサポートするためにトンネルを利用して、毛髪ストランドアンカーを毛髪インプラント受容者に固定することができるコラーゲン結紮を受容、保持する。トンネルを有する他のすべてのインプラントアンカーの実施形態の場合と同様に、開放及び/又は閉鎖トンネルはまた、上記のように破断ラインを定義することができる。
【0258】
人間の毛髪を模擬する材料からそのような一体化毛髪インプラントを形成することが好ましい。そのような材料は、好ましくは、人間の毛髪のものと同じ又は実質的に類似する質感、柔軟性、色及び寸法を有する合成毛髪を形成することができる。
【0259】
一体化毛髪インプラントの毛髪部分及びアンカー部分は、好ましくは同じ材料から形成されるが、インプラントの異なる部分に異なる特性を提供するために、一体化毛髪インプラントの異なる部分を異なる方法で変更することは、本発明の範囲内である。例えば、染料及び/又は顔料を選択的に適用して、インプラントの毛髪部分の色を変えることができ、架橋剤を適用して、インプラントの所望の部分の機械的特性を選択的に変えることができる。
【0260】
異なる材料から一体化毛髪インプラントの異なる部分を形成することも本発明の範囲内であり、ここで、材料は互いに結合して、毛髪部分とインプラントのアンカー部分との間に実質的にシームレスな接続を提供する。
【0261】
本発明の一体化毛髪インプラントの実施形態を調製する際に使用するための好ましい材料には、本明細書で論じられる他のアンカー及び毛髪の実施形態での使用に適した材料が含まれる。
【0262】
図面に記載及び示されている本発明の非一体化の実施形態は、代替として一体化の実施形態で提供することもできる。
【0263】
上記のように、アンカーのトンネル及び突起は、異物反応に関連するコラーゲン結紮の成長をサポートすることによって、受容者にインプラントを固定するのを助ける。突起はまた、取り外しに対する機械的抵抗を提供する。
【0264】
上記の異物反応はまた、細菌からの保護を提供する。このコラーゲンエンベロープ又は壁は、遠位インプラントゾーンを超えて移動した可能性のある細菌が皮膚の真皮又は皮下空間に侵入するのを防ぐ。
【0265】
異物反応がコラーゲンエンベロープを完了すると、時間の経過とともに収縮効果が生じる。この収縮は、インプラントのコラーゲンエンベロープのグリップを強化し、インプラントと生きている皮膚との間のギャップ形成をさらに制限し、細菌の侵入を防ぐため、有利である。
【0266】
界面と呼ばれる、インプラントと生きている皮膚組織との間の直接接触は、生化学反応によって作成された結合である。この結合力はまた、インプラントを周囲の皮膚に付着させるのに役立ち、したがって細菌の侵入のための通路を防ぐのに役立つ。
【0267】
患者の頭皮の清浄度も重要な側面である。頭皮の皮膚、又はインプラントが配置されている場所で細菌の負荷又は量を低く保つことは、感染を防ぐのに有益である。
【0268】
別の重要な側面は、感染だけでなく、微生物によって引き起こされない炎症の予防である。炎症は、毛髪や毛髪インプラントのシリコーンゴム成分など、皮膚に配置された異物に対する反応である。この炎症反応は、毛髪インプラントが配置されたときに自然に発生するが、化学的及び物理的変化をもたらす自己制限的な炎症及び免疫系を生み出すようにインプラントを設計することが重要である。これには毛髪インプラントも含まれる。毛髪インプラントの酸化、侵食、破断、そしてさらに重要なことに、その後のインプラント断片の保持は、植毛の潜在的な危険性として考えるべきであり、したがって、これらの危険性に対処するように設計された本発明の毛髪インプラント安全機能に含めることが好ましい。インプラントの酸化と侵食がかなりの程度発生した場合、インプラントの断片化が発生する可能性がある。本発明の毛髪インプラントの一体化及び非一体化の実施形態に破断ラインを含めて、潜在的な断片化及び断片の保持に対する安全な解決策を容易にすることによって、この発生を予測することが好ましい。破断ラインは、インプラントのバランスに比べて破断に対する抵抗が減少しているインプラントの特徴であり、断片化がある場合、それが破断ラインに沿って発生する。
図1は、トンネル26の線と同一直線上にある破断ライン24の例を示す。この計画された垂直(又は縦)の破断ラインは、トンネル26を介したコラーゲン結紮からのインプラントの解放を容易にし、したがって、破断したインプラントの2つの垂直断片をより簡単に解放できる。各断片には、少なくとも1つの毛髪とシリコーンの構造が含まれる。破断ラインは、毛髪を引っ張っても頭皮から取り除くことができないランダムな断片の形成を防ぐか、少なくとも最小限に抑える。破断ラインは、インプラントが2つの断片に分裂する素因となる。破断が発生した場合、主要な固定メカニズムの1つが失われているため、毛髪インプラントが脱落しやすくなる。最小限の引っ張り力により、破断したインプラントを完全に取り除くことができる。この安全機能により、保持されている毛髪やインプラントの部分が大幅に減少又は排除され、急性又は慢性の炎症反応が減少又は排除される。インプラントが完全に解放されるか、引き抜かれると、その後のコラーゲンエンベロープは時間の経過とともに溶解し、皮下構造が再構築される。また、インプラントが所定の位置に配置され、異物反応が構造の周りのコラーゲンエンベロープで完了した後、断片が保持される場合、コラーゲンエンベロープ構造は、継続的な保護を提供し、異物を取り囲み、免疫系から保護することによってその機能を果たす。炎症反応が起こった場合、体はこの保持された断片を排出しようとする。この反応は、(脱出又は排出メカニズムがない、帽状腱膜の深部にある現在の毛髪インプラントの根深い設計とは対照的に)表皮層と真皮層を含む、非常に表面的な皮膚表面に限定される。より表面的な炎症は、吹き出物などの特定の状態で見られる典型的なにきびの形成とは異なり、膿と断片のその後の排出を伴うにきびタイプの構造の形成をもたらす可能性が最も高い。
【0269】
植毛技術
序論
好ましい植毛技術は、抗生物質及び抗炎症剤による前処理、受容者の皮膚部位の準備、麻酔、受容部位の形成、毛髪インプラントの選択と配置、一時的な毛髪インプラントの安定化と医療用接着剤による皮膚の閉鎖、美的な検討、抗生物質、コルチコステロイドによる術後ケア、及び頭皮の適切なクレンジングに関する指示を含むいくつかのステップを含む。
【0270】
頭皮を出る毛髪の自然な外観
抗生物質と抗炎症薬、及び受容部位の抗菌剤の投与は、プロセスの非常に重要な最初のステップである。潜在的に数千の毛髪インプラントが配置され、対応する数千の針が皮膚に突き刺さることを考えると、感染と過炎症反応を防ぐために医学的治療を開始することが賢明である。感染又は過炎症反応は、皮膚表面又は表皮及び/又は真皮の皮膚損傷を引き起こす可能性がある。この損傷は、くぼみ効果、又は受容部位とその後の毛髪インプラントが配置された場所に見えるくぼみにつながる可能性がある。このタイプの欠陥は、特にこのくぼみの外観を目立たせる特定の照明の下で、頭皮に注意を引く。
【0271】
受容者の皮膚部位の準備は、指定された皮膚領域を石鹸及び水で洗浄し、次にベタジン又は許容される外科用洗浄液を適用し、次に洗浄液が乾燥した後、滅菌アルコールで拭き取ることを含む。この一連の皮膚洗浄と、治療室の空気純度レベルをISO4又は5にすることに加えて、スタッフの適切な着装により、手術野の細菌や胞子が排除され、又は大幅に減少する。
【0272】
受容部位の形成は、毛髪インプラント用の穴を形成するだけでなく、実際の穿刺(例えば、適切なサイズの針による)又は切断サイズ(例えば、適切なサイズのメスによる)を最小化するための別の重要なステップであり、これにより、必要な治癒と皮膚のくぼみの潜在的な目に見える兆候が最小限に抑えられる。さらに、形成される部位は、毛髪が通常出る自然な角度と平行である必要がある。これにより、患者の自然な角度、つまり自然な髪型の外観に応じて、毛髪が自然に前、横、又は後ろに落ちることができる。受容部位形成の実際のプロセスには、外科的毛髪移植手順で現在使用されているものに非常に類似した技術が含まれる。受容部位形成技術は、22~32ゲージの滅菌針、サイズ11又は15のブレード又は同様の器具の使用を含む。針は、必要な毛髪のパターンと密度に応じて、非常に特定の角度と深さで頭皮を突き刺すために使用される。例えば、患者が頭皮の頂部領域を毛髪インプラントで埋めることを望む場合、「渦巻き」パターンが自然にそこに存在することが観察される。これを考慮すると、この頭皮領域の皮膚を突き刺すために使用される針は、このタイプの「渦巻き」パターンを模擬する必要がある。これは、頭皮に対して鋭角で回転タイプのパターンで針を突き刺すことによって達成される。次に、毛髪インプラントを入れると、それらは頭皮から渦巻き状に突き出る。針刺しの深さは、通常の毛包の深さ6mm(この場合は頭皮の毛髪の配置)に接近する必要がある。眉毛を入れる場合は、針先をより表面的に、深さ約3~4mmにする必要がある。最後に、針刺し切開は可能な限り近くに配置される。炎症反応は針刺しに対する正常な反応であり、シリコーンチップの毛髪インプラントに対する異物反応であることを考慮すると、インプラントの間隔を3~4mmにして、3~4回の治療で同じ方法で後続のインプラントを進め、最終的に皮膚領域を目的の密度まで埋めることが推奨される。
【0273】
自然な外観を維持するために、毛髪インプラントの選択は非常に重要である。例えば、頭皮の生え際は、その後ろのわずか1.25cmの毛よりも細い毛髪繊維の直径を持っている。細い髪から粗い髪へのこの移行は一般的であり、自然なことである。自然を模倣するために、ヘアライン領域に対してより細い繊維径の毛髪を選択する必要がある。
【0274】
毛髪インプラントのシリコーン先端部分は、頭皮、陰毛、又は育毛される他の体毛に応じて、皮膚の下におよそ3~6mmの深さで外科的に配置される。使用される透明なタイプのシリコーンは目に見えず、ほとんどが皮膚の下に残って視野範囲外にあり、0.1~0.5mmの小さな部分(又は特定の実施形態ではそれ以下)が皮膚の上に残るため、このシリコーン先端の部分は、毛髪インプラントの自然な外観を損なうことはない。
【0275】
毛髪インプラントの配置
適切な麻酔は、適切な深さの配置で毛髪インプラントの適切な配置を可能にする。麻酔は、受容部位、又は毛髪インプラントを受け入れる皮膚の領域に局所クリームリドカインタイプの麻酔薬を塗布することを含む。局所麻酔薬を30分間塗布した後、その領域を洗浄し、注射可能な形態の腫脹性リドカイン麻酔薬溶液をフィールドブロック方式で投与する。麻酔クリームは、その領域を石鹸と水で洗浄した後に投与し、次に麻酔薬を除去し、滅菌アルコールで拭き取り、次にその領域にリドカインの腫脹性溶液を注射し、次にベタジン又は他のタイプの溶液を投与する。
【0276】
自動化されたプロセスの有無にかかわらず、医師の診療所、植毛クリニック、又は製造業者において毛髪がアンカーに追加されるこれらの実施形態では、毛髪インプラントの配置は、最初に、インプラントのアンカー部分のみ(その後毛髪構成部品を取り付ける必要がある)、又は毛髪がすでに付着しているアンカー部分のいずれかの滅菌パックを開きくことを含む。滅菌パックにアンカー構成部品しかない場合、パックは診療所又は診療所で開かれ、アンカーは滅菌トレイに配置される。次に、毛髪構成部品がアンカーに追加される。毛髪とアンカーに取り付けるいつくかの方法があり、以下に論じられるいくつかの例示的な実施形態がある。
【0277】
毛髪がアンカーに取り付けられた後、それは皮膚に配置する準備ができている。ファインジュエラータイプの滅菌ピンセットを使用して、シリコーンの先端部分で毛髪インプラントを拾い上げ、針で作製した受容部位の穴に挿入することができる。すべての毛髪インプラントが所定の位置に配置された後、技師は、毛髪インプラントをすぐに安定させるために、医療用接着剤(シアノアクリレート又は別の速乾性医療用接着剤など)を少量滴下する。優れた器具を使用するこの手法は、外傷を最小限に抑え、より良く治癒し、より自然な皮膚表面をもたらす。
【0278】
毛髪の密度と毛髪のパターン
非常に近い受容部位の配置、適切な角度のある受容部位、繊細なジュエラーの鉗子の使用、及び毛髪インプラントを安定させるための接着剤技術を使用するこの毛髪インプラント技術は、高密度な装填及び適切な毛髪パターンを可能にする。
【0279】
頭皮を穿刺するための非常に小さな針の切開で、受容部位の密接な接近を提供することは、毛髪インプラントセッションあたりのより多くの密度を可能にする。受容部位が作られる角度は、形成される毛髪のパターンにとって重要である。例えば、頭皮の頂部に自然な渦巻き模様を付けたい場合は、自然な毛髪のパターンを模擬するために、非常に慎重な回転角度パターンを準備する必要がある。
【0280】
細くて繊細なジュエラーの鉗子の使用は、毛髪インプラント自体の取り扱い及び適切な配置において重要である。ジュエラーの鉗子は、インプラントを穏やかに保持して損傷を防ぎ、また、鉗子がインプラントの遠位部分のごく一部のみを保持しているため、受容部位への容易な配置のために、インプラントの近位端の直接の視界を妨げることはないため、頭皮へのインプラントの配置を遮らない。
【0281】
毛髪インプラントの最後の接着剤は、インプラントを即座に安定させて一時的に固定し、時期尚早の引き抜きを防ぐ。異物反応と植毛の固定には14~21日かかるため、この一時的な固定メカニズムにより、抜け毛や毛髪の密度の低下が防止される。
【0282】
図8は、垂直構成部品24、遠位端34、遠位開口部32、及び毛髪28を含む、インプラント20の頭皮内に配置するための計画の概略上面図である。頭皮を覆うのは10×10のグリッドで、グリッドの各セルは頭皮の1mm×1mmの領域を表す。
図8の実施形態では、各インプラント20は2つのセルを占める。この配置スキームが完了すると、cm
2あたり50のインプラント(又は毛包単位)、又はcm
2あたり100の毛髪(毛包単位にそれぞれ2本の毛髪がある場合。)になる。
【0283】
毛髪インプラントの固定
皮膚に針を突き刺すことによる外科的ステップである受容部位は、毛髪インプラントのアクセス及び生体組織への接近、ならびに非常に重要な免疫系反応を可能にする重要な方法である。この毛髪インプラントと皮膚組織の接近により、異物反応とすべての固定効果が発生する(上記のアンカーの節を参照)。
【0284】
毛髪インプラントの最後の接着剤は、インプラントを即座に安定させて一時的に固定し、時期尚早の引き抜きを防ぐ。異物反応と植毛の固定には14~21日かかるため、この一時的な固定メカニズムにより、抜け毛や毛髪の密度の低下が防止される。
【0285】
免疫システムからの毛髪インプラントの保護
皮膚に針を突き刺すことによる外科的ステップである受容部位は、毛髪インプラントのアクセス及び生体組織への接近、ならびに非常に重要な免疫系反応を可能にする重要な方法である。この植毛と皮膚組織の接近により、異物反応が起こり、コラーゲンエンベロープが形成される。コラーゲンエンベロープが完全に形成された後、異物反応は、この厚いコラーゲンシェルで「異物」を包み込むことによって体を保護するという目的を完了し、免疫系反応を終了させる。このコラーゲンシェルは二重の保護を提供し、インプラントをさらなる免疫系反応から保護し、インプラントが体に害を及ぼすことから体を保護する(異物反応は異物が危険であると想定しているため、体を保護するために異物を壁で覆う)。
【0286】
毛髪インプラントの安全機能
皮膚の適切な消毒洗浄、麻酔と受容部位の形成への滅菌器具の利用、毛髪インプラントの配置、毛髪インプラントの安定化、及び表皮切開部の即時の接着剤シーリングにより、短期的には細菌の侵入が制限される。細菌バリアの形成、固定、破断と片保持の問題の長期的な安全機能については、上記で説明されている。
【0287】
この植毛技術は、必要に応じて、特定の実施形態において完全な除去を可能にする。毛髪インプラントは、自然な毛髪の繊維が頭皮にあるのと同じくらい深く、約5~6mmの深さで頭皮に配置される(通常の自然な髪が存在する皮下/真皮領域にのみ)。本明細書で使用される「皮下」という用語は、その最も広い意味で、脂肪組織を含む表皮、皮内、及び皮下の空間を包含するものとして定義される。毛髪インプラントを取り除く必要がある場合は、単純な摘み取り動作(通常の毛髪を抜くように)で行うことができる。そのため、毛髪を取り除くのは、感染した毛包がある場合に備えるための安全因子である。自然の毛包が時々感染するのは正常であるため、同じリスクが本発明の毛髪インプラントにも当てはまるということになる。
【0288】
毛髪を有する皮膚の感染及び炎症は珍しいことではない。多くの人は自然に低レベルの毛嚢炎や毛包の炎症を発症する。これは、細菌及び非細菌源、埋没毛、不衛生、脱毛及び再成長などを含む多数が原因であり得る。感染や炎症のその他の原因は、単純な剃毛、ホルモンの問題、さらには毛包や皮膚の領域に見られる天然の細菌から由来するものである。感染症と炎症は自然に、そして通常はマイナーなレベルで見られるが、植毛の目標は、毛髪のある皮膚の感染症と炎症の自然発生として観察されるものを改善することである。
【0289】
本発明のインプラントに関連する皮膚感染症及び炎症の発生率は、自然に見られるものよりも少ないと予測される。腺器官とそれらの分泌物の欠如は、インプラント領域において細菌の増殖を助長しにくくする。さらに、本発明のアンカーは、天然の毛包とは異なり、炎症反応を誘発するホルモン受容体を有さない。
【0290】
インプラントの製造
本発明のインプラントのアンカーは、射出成形及び3D印刷を含む、様々な異なるプロセスによって形成することができる。アンカーは、好ましくは、適切なデュロメータ、分子量、架橋、及び強度などの特定の特性のために選択された材料を含む。これらの特性は、酸化と破壊に耐える適切な強度を提供するのに役立つだけでなく、ピンセット植毛技術の圧力に容易に耐えることができる。ピンセット配置のこの側面は、主に生きている毛包単位を扱うときの植毛手術で重要である。ピンセット配置は、生きている毛包を傷つけたり押しつぶしたりする可能性があるが、毛髪インプラントの場合はもちろんそのリスクはない。
【0291】
免疫系との長期の化学的相互作用に対して非常に耐性のある材料が好ましい。高いインプラントの強度寿命が望ましい。毛髪が物理的に引き抜かれる場合、目標はインプラント単位全体を1つ又は2つの部分に排出することであり、これにより、(破断ライン以外の)破片やインプラントの残骸が皮膚の下に残るのを防ぐ。
【0292】
医療グレードのシリコーンは、アンカーを形成するための最も好ましい材料である。アンカーの形成に使用するのに適した他の材料は、以下を含むがこれらに限定されない:金属(貴金属、メタロイド、及び他の金属を含むがこれらに限定されない)、生体適合性ポリマー(シリコーン、シリコーンエラストマー、アクリル及び他の樹脂、プラスチック、ポリエチレン、PTFE、ポリエステル、PVC、PMMA、ヒドロゲルなどを含むがこれらに限定されない)、セラミック(ケイ酸塩、ガラス、磁器、炭素などを含むがこれらに限定されない)、天然生体材料(骨、リン酸カルシウムベースなどを含むがこれらに限定されない)、及びそれらの任意の組み合わせ(本明細書では複合材料として定義される)。
【0293】
好ましい実施形態では、インプラント可能な医療グレードのシリコーンがインプラントの製造に使用される。シリコーン材料は、通常、液体の形態であり、2つの部分に分かれている。パートAとパートBの2つの部分を混合すると、化学反応が起こり、シリコーンゴムが形成される。この液体から固体への反応は、混合物を冷たいままにして液体から固体への反応を遅くし、液体シリコーンを金型に注入する時間を与えることによって制御することができる。金型に射出した後、熱を加えて液体から固体への形成反応を完了する。
【0294】
金型は、好ましくは、固化されてインプラントのアンカーを形成する液体を受け入れるための多数のキャビティを含む。キャビティの数は特に限定されず、特定の実施形態では、金型あたり1又は10又は100又は1,000又は10,000のキャビティから10又は100又は1,000又は10,000又は100,000のキャビティの範囲であり得る。
【0295】
キャビティの寸法は、得られるインプラントの所望の寸法によって決定される。特定の実施形態では、キャビティは、深さ1~10mm又は3~9mm又は5~7mm又は6mmであり、最大直径は、0.2~1.2mm又は0.4~1.0mm又は0.6~0.8mm又は7.0mmである。
【0296】
キャビティ内の流体は、気泡、空隙などがないことが好ましい。特定の実施形態では、アンカーの金型は、気泡を最小化又は回避するプロセスで使用される2つのプレートを含む:貫通する複数の穴を有する第1のプレートと、第1のプレートの穴を塞ぐ第2のプレート。2つのプレートをシリコーン液に浸し、第2のプレートを使用して、2つのプレートが互いに接触するまで、第1のプレートの穴(シリンジのプランジャーのように)にシリコーン液を押し込む。次に、過剰のシリコーン流体が第1のプレートの表面から削られて、実質的に気泡のない液体シリコーンで満たされた複数のキャビティを有する金型が提供される。
【0297】
本発明の一体化インプラントにおいて、毛髪ストランドは、例えば、アンカー本体及び毛髪を含む型を使用して、及び/又はアンカー本体がまだ未硬化状態にある間にアンカー本体からフィラメントを引くことによって、アンカー本体と共に又はアンカー本体の一部として形成される。
【0298】
非一体化の実施形態では、アンカーに挿入される毛髪のストランドは、好ましくは、例えば、2~10mm又は6~8mm又は7mmの長さまでシリコーン(又は、US5061284(117)に開示されるようなアルコキシシランモノマー又はポリマーなどのシリコーンと相容性のある他の結合剤又はプライマー)であらかじめコーティングされ、次いで固化される。毛髪ストランドに適用されるこのコーティングの長さは、好ましくは、髪の毛が配置されるアンカーの深さより1mm長くなるように選択され、これによって、コーティングはアンカーの上1mmまで伸び、植毛後も表皮の表面の外側に留まる。他の実施形態では、コーティングの長さは、アンカーの深さよりも0.1又は0.5mmから1.5又は2mm長い。
【0299】
毛髪ストランドコーティングが乾燥して固体を形成した後、毛髪ストランドは、シリコーン液体で満たされた金型のキャビティに配置される。金型の各キャビティは、1、2、3、4、又はそれ以上の毛髪ストランドを受け入れることができる。次に、金型を加熱してシリコーンを固化し、それぞれが1つ又は複数の毛髪を有するインプラントを形成する。次に、インプラントは型から取り出され、滅菌され、配布及び使用のために包装される。
【0300】
特定の実施形態では、毛髪は、いくつかの可能なメカニズムによって、挿入され、次に固定される。
【0301】
遠位から近位への挿入方法の好ましい実施形態では、接着剤は、毛髪の近位端の約6mmに塗布され、次に、内部毛髪室の近位閉鎖部に到達するまで、内部毛髪室の遠位開口部に供給される。
【0302】
近位から遠位への挿入方法の第1の好ましい実施形態では、毛髪は最初に接着せず、最初に垂直構成部品の毛髪室の近位開口部に挿入し、次に、近位端の6mmだけが見えるようになるまで毛髪を押し込み、次にこの6mmの端に接着剤を追加し、最後に毛髪が完全に毛髪室に入るまで髪を引っ張り続ける。
【0303】
近位から遠位への挿入方法の第2の好ましい実施形態では、毛髪は最初に接着せず、最初にその近位端で結ばれ、次に、毛髪の近位端の6mmだけが見えるようになるまで毛髪を結び目室の近位開口部に供給する。次に、この6mmの端(結び目を含む)に接着剤を適用し、結び目室の最遠位端に到達するまで、毛髪を毛髪室に通し続ける。
【0304】
技師による(又は自動化されている場合は機械による)毛髪の挿入を容易にし、接着力を高めるためにその場所でより多くの量の接着剤を残すことができるように、毛髪が挿入される毛髪室の開口は円錐形であることが好ましい。
【0305】
結び目室は、毛幹の結び目のない部分よりも大きな直径を有する結び目のある毛の部分を受け入れるように構成された、毛髪室の拡大された近位端である。結び目室の遠位にある毛髪室は、結び目室よりも直径が狭いため、結び目のある毛は、結び目室を出て毛髪室に入らない幅になる。結び目室の直径は好ましくは500~600μmであり、結び目室の長さは好ましくは500μm~6mmである。
【0306】
特定の実施形態では、垂直構成部品は、丸みを帯びる近位外面端部を有する。円弧は180度、円の直径は500μm~2mmになる。楕円形の場合、楕円形の最大寸法は同じになる。
【0307】
アンカーの少なくともいくつかの、より好ましくはすべての縁が丸みを帯びていることが好ましい。これには、図に示されている実施形態が含まれる。
【0308】
体には頭皮、顔面、眉毛、腕及び脚、陰毛、まつげなどを含む多くの種類の毛髪があり、製造プロセスを変更して、問題の皮膚領域に適切な毛髪インプラントを製造することができる。したがって、例えば、眉毛の毛髪インプラントは頭皮の毛髪インプラントよりも小さくなる。
【0309】
代替の実施形態では、毛髪インプラントの最終的な組み立ては、エンドユーザー(医師、医師の助手、毛髪技師など)によって実行される。滅菌アンカーがユーザーに提供され、ユーザーは所与の患者及び手順に適切な毛髪を選択し、例えば、毛髪(又は人工毛髪)をアンカー材料に結合するのに適した接着剤を使用して、植毛前に毛髪をアンカーに結合する。適切な接着剤シアノアクリレートが含まれるが、これに限定されない。
【0310】
上で論じたように、アンカーからの毛髪ストランドの出口角度は、好ましくは、異なる毛髪位置に対して変化させる。したがって、金型のキャビティ内の毛髪ストランドの配置を変更して、インプラントに1~90°の範囲の毛髪出口角度を提供することができる。同様又は類似の効果を達成するために、製造プロセスで湾曲した、角度のある、又はその他の非線形の毛髪ストランドを使用することも可能である。したがって、例えば、その近位端から5mmの100°の角度を有する毛髪ストランドは、毛髪ストランドが表面に対して10°の角度で最終のアンカーから出るように、6mmの深さで金型のキャビティに挿入することができる。
【0311】
本発明は、その特定の例を参照して詳細に説明されてきたが、その精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができることは当業者には明らかである。
【0312】
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(116) U.S. Patent No. 3596292 (Erb et al.)
(117) U.S. Patent No. 5061284 (Laghi).
【符号の説明】
【0313】
20 インプラント
22 アンカー
22A 十字形のアンカー
22B 逆「Y」字型アンカー
22C とげ付きのアンカー
22D ラケット形状のアンカー
22E 棒状のアンカー
22F 卵形のアンカー
22G ねじ形アンカー
24 垂直構成部品又はアンカー本体
24A 毛髪エレメントアーム
24B アンカーアーム
24C 卵形のアンカー本体
26 ブリッジ
27 接続面27A及び27B
28 毛髪又は毛髪エレメント
30 内部毛髪室
32 遠位開口部
34 遠位端
34A 上面
34B 湾曲した遠位面
36 近位開口部
38 内部毛髪室の近位閉鎖部
40 近位端
40A 近位端
40B 近位端
42 閉鎖トンネル(又は閉鎖空隙)
42A 閉鎖トンネル(又は閉鎖空隙)
42B 閉鎖トンネル(又は閉鎖空隙)
43 中心点
44 開放トンネル(又はオープン空隙)
46 破断ライン
48 結び目室
50 結び目
52 凹面
54 近位の球根形状
56 表皮
58 真皮
60 毛包単位
62 毛包
64 頭皮
66 うねり
68 丸みを帯びたくぼみ
70 突起
71 カップ形状の構造
72 凸面
74 水平構成部品又はアンカー本体
76 ねじ
78 毛束
80 派生毛髪エレメント
82 毛芽構造
84 インプラントアンカー
86 円筒形の形状
88 上部
90 より大きな直径
92 より小さな直径
94 毛髪室
96 毛髪
98 遠位開口部
100 遠位面
102 閉鎖トンネル
104 開放トンネル
106 インプラントアンカー
108 円筒形の形状
110 上部
112 より大きな直径
114 より小さな直径
116 毛髪室
118 毛髪
120 遠位開口部
122 遠位面
124 閉鎖トンネル
126 開放トンネル
128 柱
130 基部
132 基部の上部
134 基部の下部
136 インプラントアンカー
138 毛髪室
140 インプラントアンカー
142 長方形の固形
144 毛髪
146 遠位端
148 閉鎖トンネル
150 開放トンネル
152 柱
154 基部
156 平らな側面
158 縁
160 インプラントアンカー
162 円筒形の本体部分の長さ
164 移行先端の長さ
166 移行先端の一端
168 インプラントアンカーの遠位端(移行先端の他方の端)
168A インプラントアンカーの近位端
170 閉鎖トンネル
172 インプラントアンカーの基部
174 開放トンネル
176 破断ライン
178 一次毛髪エレメント
180 派生毛髪エレメント
182 派生毛髪が始まる遠位端からの所定の距離
184 一次毛髪エレメントと派生毛髪エレメントの終端長さ
【国際調査報告】