(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-06
(54)【発明の名称】端子
(51)【国際特許分類】
H01R 4/48 20060101AFI20220425BHJP
【FI】
H01R4/48 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021554766
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(85)【翻訳文提出日】2021-10-20
(86)【国際出願番号】 EP2020055968
(87)【国際公開番号】W WO2020182639
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】102019106350.7
(32)【優先日】2019-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504019733
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・ベルクハーン
(72)【発明者】
【氏名】マーティン・ゲープハルト
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ・ホップマン
(57)【要約】
本発明は、電気的な導体(200)を接続するための端子(100)に関し、端子(100)は、ハウジング(10)と、ハウジング(10)内に配置される電流バー(12)と、クランプスプリング(13)であって、電流バー(12)とクランプスプリング(13)との間に形成された導体接続空間(15)内で電流バー(12)に当接して接続される導体(200)をクランプするためにハウジング(10)内に配置される、クランプスプリング(13)と、ハウジング(10)内に変位可能に搭載される作動要素(14)と、を備え、クランプスプリング(13)のクランプ脚部(17)は、クランプ位置から開放位置へとクランプ脚部(17)を移動させるために作動要素(14)により作動され得、クランプ脚部(17)が少なくとも1つのスキッド(22,23)を有し、少なくとも1つのスキッドは、クランプ位置から開放位置へのクランプ脚部(17)の移動中に、クランプ脚部(17)が、少なくとも1つのスキッド(22,23)により、作動要素(14)に形成される少なくとも1つの圧力面(20,21)に沿って摺動するような方法で、少なくとも1つの圧力面(20,21)と相互作用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的な導体(200)を接続するための端子(100)であって、前記端子(100)は、
ハウジング(10)と、
前記ハウジング(10)内に配置される電流バー(12)と、
クランプスプリング(13)であって、前記電流バー(12)と前記クランプスプリング(13)との間に形成された導体接続空間(15)内で前記電流バー(12)に当接して接続される前記導体(200)をクランプするために前記ハウジング(10)内に配置される、クランプスプリング(13)と、
前記ハウジング(10)内に変位可能に搭載される作動要素(14)と、
を備え、前記クランプスプリング(13)のクランプ脚部(17)は、クランプ位置から開放位置へと前記クランプ脚部(17)を移動させるために前記作動要素(14)により作動されることが可能である、端子(100)において、
前記クランプ脚部(17)は、少なくとも1つのスキッド(22,23)を有し、前記少なくとも1つのスキッド(22,23)は、前記クランプ位置から前記開放位置への前記クランプ脚部(17)の移動中に、前記クランプ脚部(17)が、前記少なくとも1つのスキッド(22,23)により、前記作動要素(14)に形成される少なくとも1つの圧力面(20,21)に沿って摺動するような方法で、前記少なくとも1つの圧力面(20,21)と相互作用することを特徴とする、端子(100)。
【請求項2】
少なくとも1つの圧力面(20,21)は、アーチ形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の端子(100)。
【請求項3】
前記作動要素(14)は、少なくとも1つの作動腕部(24,25)を有し、前記少なくとも1つの作動腕部(24,25)は、前記導体接続空間(15)を、前記導体接続空間(15)への前記導体(200)の挿入方向(E)を横切る方向で区切り、前記少なくとも1つの圧力面(20,21)は、前記クランプスプリング(13)に面する、前記少なくとも1つの作動腕部(24,25)の側面に形成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の端子(100)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの作動腕部(24,25)は、第1の長手方向側面(27)を有し、前記第1の長手方向側面(27)は、前記第1の長手方向側面(27)の反対側の第2の長手方向側面(28)より長く、前記少なくとも1つの圧力面(20,21)は、前記第1の長手方向側面(27)から前記第2の長手方向側面(28)へと延在することを特徴とする、請求項3に記載の端子(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのスキッド(22,23)は、アーチ形状を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の端子(100)。
【請求項6】
前記クランプ脚部(17)は、クランプタブ(31)と、前記クランプタブ(31)の側方に配置される少なくとも1つの側方タブ(32,33)と、を有し、前記電流バー(12)に当接して接続される前記導体(200)をクランプするためのクランプ縁部(30)は、前記クランプタブ(31)の自由端に形成され、前記少なくとも1つのスキッド(22,23)は、前記少なくとも1つの側方タブ(32,33)に形成されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の端子(100)。
【請求項7】
前記クランプタブ(31)は、前記クランプ脚部(17)の長手方向において前記少なくとも1つの側方タブ(32,33)を超えて突出することを特徴とする、請求項6に記載の端子(100)。
【請求項8】
前記クランプ脚部(17)は、第2のスキッド(22,23)を有し、前記作動要素(14)は、第2の圧力面(20,21)を有し、前記クランプ脚部(17)が前記クランプ位置から前記開放位置へと移動させられるとき、前記第2のスキッド(22,23)と前記第2の圧力面(20,21)とは、前記クランプ脚部(17)が前記第2のスキッド(22,23)により前記第2の圧力面(20,21)に沿って摺動するような方法で、相互作用することを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の端子(100)。
【請求項9】
前記作動要素(14)は、前記第2の圧力面(20,21)が前記クランプスプリング(13)に面する側面に形成される第2の作動腕部(24,25)を有し、第1の作動腕部(24,25)及び前記第2の作動腕部(24,25)は、互いに反対側に配置され、かつ各々が前記作動要素(14)の開口部(26)を横方向に区切り、前記開口部(26)を貫通して、前記電流バー(12)が案内され、かつ接続される前記導体(200)が案内されることが可能であることを特徴とする、請求項8に記載の端子(100)。
【請求項10】
前記クランプ脚部(17)は、前記クランプタブ(31)の側方に配置される第2の側方タブ(32,33)を有し、前記第2のスキッド(22,23)は、前記第2の側方タブ(32,33)に形成され、前記クランプタブ(31)は、前記第1の側方タブ(32,33)と前記第2の側方タブ(32,33)との間に配置されることを特徴とする、請求項8又は9に記載の端子(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的な導体を接続するための端子に関し、前記端子は、ハウジングと、ハウジング内に配置される電流バーと、電流バーとクランプスプリングとの間に形成された導体接続空間内で電流バーに当接して接続される導体をクランプするためにハウジング内に配置されるクランプスプリングと、を備え、かつ、ハウジング内に変位可能に搭載される作動要素を有し、クランプスプリングのクランプ脚部は、クランプ位置から開放位置へとクランプ脚部を移動させるために作動要素により作動され得る。
【背景技術】
【0002】
この種類の端子は、様々な実施形態で知られている。作動要素は、通常、ピン形状であり、クランプ脚部が電流バーに当接してクランプされるクランプ位置から、クランプ脚部が電流バーから距離を置いて配置される開放位置へと、クランプ脚部を移動させるために、クランプスプリングのクランプ脚部に当接して押圧する。作動要素は、作動要素がクランプ脚部に当接する接触点を有する。作動要素によるクランプ脚部の作動中に、作動要素の接触点は、クランプ脚部の表面を、クランプ脚部の長手方向の延長に沿って移動する。作動要素の接触点は、比較的遠くの内側の初めに位置していた点から、クランプスプリングの折曲継手に近づいて、折曲継手から離れてクランプ脚部の表面上の外側の点まで、クランプ脚部の表面に沿って移動する。したがって、接続されかつクランプされた導体を解放するために、すなわち作動要素を作動させるために、かつ作動要素を作動方向に変位させるために、比較的大きい力の付与又は大きい作動力の付与が必要であり、一方で、この作動行程の最後に付与される力は、クランプ脚部上での作動要素の接触点がクランプ脚部上で外方に変位させられるため、より小さい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の課題は、取回しが改善され得、特に、作動要素を作動させるために要求される力、ひいては作動要素によりクランプスプリングに付与される作動力が削減され得る、端子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本課題は、独立請求項の特徴を有する本発明により達成される。本発明の好都合な実施形態及び有利な発展は、従属請求項で規定される。
【0005】
本発明による端子は、クランプ脚部が少なくとも1つのスキッド(skid)を有し、少なくとも1つのスキッドは、クランプ位置から開放位置へのクランプ脚部の移動中に、クランプ脚部が、少なくとも1つのスキッドにより、作動要素に形成される少なくとも1つの圧力面に沿って摺動するような方法で、少なくとも1つの圧力面と相互作用することを特徴とする。
【0006】
本発明によると、クランプスプリングが作動されるとき、作動要素の接触点が、把持脚部の表面に沿ってもはや移動することなく、しかしその代わりに、接触点がもはや変化することなく、クランプ脚部に、特にクランプ脚部のスキッドに、一定の位置で留まることが提供される。したがって、作動行程中に、作動要素がクランプ脚部に一定の接触点で力を付与することが、保証され得る。この接触点は、クランプ脚部の少なくとも1つのスキッドにより形成される。結果として、作動行程中のより均一な力の付与、また、より小さい力の付与が、作動行程の初めから既に必要であり、従来の端子の場合のように作動行程を開始するために、このような大きい作動力はもはや要求されない。スキッドは、作動行程中に、作動要素の圧力面に沿って移動する。したがって、作動要素の圧力面は、ある種の走行輪郭或いは摺動又は接触輪郭を表し、圧力面は、作動要素がクランプ脚部の同じ接触点と、すなわちクランプ脚部のスキッドと、連続的に接触することを保証する。圧力面は、好ましくはクランプスプリングに向かって方向づけられた、作動要素の端面に形成される。端子の使用者にとっての取扱いは、作動要素によりクランプスプリングを作動させるための、端子により低減された力の付与により、改善され得る。
【0007】
作動要素に形成される圧力面は、好ましくはアーチ形状を有する。したがって、作動行程中に、スキッドは、アーチ形状に沿って摺動し得る。アーチ形状の結果として、スキッドは、作動行程中に、圧力面に沿ったある種の転動運動を実行し得、その結果、クランプ脚部は、作動要素が、クランプ脚部の作動中に、純粋な線形又は純粋な並進運動を実行する一方で、枢動運動を実行し得る。作動要素の純粋な線形又は純粋な並進作動方向は、好ましくは端子のハウジングへの接続される導体の挿入方向と直交する。
【0008】
作動要素は、好ましくは少なくとも1つの作動腕部を有し、少なくとも1つの作動腕部は、導体接続空間を、導体接続空間への導体の挿入方向を横切る方向で区切り得、少なくとも1つの圧力面は、クランプスプリングに面する、少なくとも1つの作動腕部の側面に形成され得る。電流バーとクランプスプリングとの間に形成されており、接続される導体が挿入される、導体接続空間を、横方向に区切ることにより、作動要素の作動腕部が、導体接続空間のある種の横方向境界壁を形成するので、この導体接続空間への挿入中に、導体の不適切なプラグ接続を防止することを可能にする。導体接続空間は、電流バーにより上方向に、クランプスプリングのクランプ脚部により下方向に、かつ作動腕部により横方向に、区切られ得、その結果、導体接続空間への導体の安定した挿入が保証され得る。クランプ行程中であっても、導体の個々のストランドの横方向撓みは、作動腕部による導体のストランドの設置行程により防止され得る。作動腕部により、作動要素は、電流バー及びクランプスプリングの少なくともクランプ脚部と横方向に重なり得る。クランプスプリングの非作動状態、すなわちクランプ脚部が電流バーに当接しているときであっても、作動要素の少なくとも1つの作動腕部は、導体接続空間、ひいては電流バーを超えて突出し、その結果、接続される導体が横方向に脱落する可能性がない。
【0009】
作動腕部は、第1の長手方向側面を有し得、第1の長手方向側面は、第1の長手方向側面の反対側の第2の長手方向側面より長くあり得、少なくとも1つの圧力面は、第1の長手方向側面から第2の長手方向側面へと延在し得る。作動腕部の一方の長手方向側面が他方の長手方向側面より長い場合、作動腕部は、より長い長手方向側面の領域に、ある種の延長突起を形成し得る、或いはある種の延長突起の形状を取り得る。より長い長手方向側面、ひいては延長突起は、好ましくは作動腕部に形成され、作動腕部がクランプ脚部のクランプ縁部を超えて横方向に突出する。結果として、特にクランプ縁部の領域で、接続される導体の横方向の不適切な挿入が特に確実に防止され得る。圧力面が第1の長手方向側面から第2の長手方向側面へと延在する場合、圧力面は、次に、作動腕部の幅全体にわたって延在し得、その結果、作動行程中に、スキッドが沿って移動し得る或いは摺動し得る表面は、特に長くあり得、作動腕部の幅全体が使用され得る。これは、特にまた、大きい導体断面を有する導体が接続されることを可能にする。
【0010】
少なくとも1つのスキッドは、好ましくはアーチ形状を有する。したがって、スキッドは、好ましくは曲げられている。スキッドは、好ましくは圧力面の方向にアーチ状にされている。作動要素の圧力面とのスキッドの接触点は、好ましくはスキッドの、湾曲の頂部或いはアーチ形状の頂部に形成される。頂部での接触点の形成の結果として、接触点は、特に規定された方法でスキッドに形成され得る。
【0011】
クランプ脚部は、好ましくはクランプタブと、クランプタブの側方に配置される少なくとも1つの側方タブと、を有し、電流バーに当接して接続される導体をクランプするためのクランプ縁部は、クランプタブの自由端に形成され得、少なくとも1つのスキッドは、少なくとも1つの側方タブに形成され得る。したがって、スキッドは、クランプ脚部の側方タブに形成され得、側方タブは、クランプ縁部が形成されるクランプタブから離れて配置され得る。したがって、作動要素によりクランプ脚部を作動させる機能は、クランプタブを介した接続される導体のクランプから分離され得る。側方タブは、好ましくはクランプタブに平行に延びる。側方タブは、好ましくはクランプ脚部の外側縁部を形成する。側方タブとクランプタブとの間に、好ましくは自由空間が形成され、その結果、側方タブは、好ましくはクランプタブから距離を置いて形成される。
【0012】
側方タブに関して、クランプタブは、好ましくはクランプタブがクランプ脚部の長手方向において少なくとも1つの側方タブを超えて突出し得るような方法で設計される。したがって、スキッドは、クランプ脚部のクランプ縁部に関して、クランプスプリングの折曲継手の方向に手前にあり得る。少なくとも1つの側方タブの、ひいては少なくとも1つのスキッドの、クランプ縁部に対して手前にある配置により、クランプスプリングの非作動状態にて、クランプ脚部が電流バーに当接して静止しているときであっても、少なくとも1つの作動腕部は、電流バー、ひいては導体接続空間を超えて横方向に突出し得、その結果、導体接続空間への挿入中の、接続される導体の横方向撓みは、確実に防止され得ることが、保証され得る。
【0013】
作動要素の、クランプスプリングとの或いはクランプスプリングのクランプ脚部との、相互作用を改善することができ、かつ作動行程中に、クランプスプリングのクランプ脚部でより一様な力の分布を達成できるようにするために、クランプ脚部は、第2のスキッドを有し得、作動要素は、第2の圧力面を有し、クランプ位置から開放位置へのクランプ脚部の移動中に、第2のスキッドと第2の圧力面とは、クランプ脚部が第2のスキッドにより第2の圧力面に沿って摺動し得るような方法で、相互作用し得る。作動行程中に、作動要素は、次に、作動要素の2つの圧力面により同時に、クランプ脚部の2つのスキッドに力を付与し得、その結果、2つのスキッドは、互いに対して対称的に、2つのスキッドに割り当てられたそれぞれの圧力面に沿って、作動要素上を摺動し得る。作動要素を2つの圧力面にわたって2つのスキッド上で案内することにより、作動行程中の作動要素の傾斜が防止され得、その結果、作動行程中に、クランプ脚部のより一様な案内もまた、達成され得る。
【0014】
作動要素は、次に、第2の圧力面がクランプスプリングに面する側面に形成され得る第2の作動腕部を有し得、第1の作動腕部及び第2の作動腕部は、互いに反対側に配置され得、かつ各々が作動要素の開口部を横方向に区切り得、開口部を貫通して、電流バーが案内され得、かつ接続される導体が案内され得る。2つの作動腕部により、作動要素は、U字形状を有し得、作動要素内の開口部は、互いから距離を置いて配置される2つの作動腕部により形成され得、作動要素の開口部を貫通して、電流バー及び接続される導体が案内され得る。導体接続空間は、開口部に形成され得、その結果、導体接続空間は、作動要素により両側で区切られ得る。したがって、2つの作動腕部は、右及び左の両方への、接続される導体の横方向の不適切な挿入を防止し得る。2つの作動腕部は、好ましくは互いに対称的に設計される。
【0015】
クランプ脚部は、クランプタブの側方に配置される第2の側方タブを有し得、第2のスキッドは、第2の側方タブに形成され得、クランプタブは、第1の側方タブと第2の側方タブとの間に配置され得る。したがって、クランプスプリングのクランプ脚部もまた、対称であり得る。したがって、クランプ脚部は、作動行程中に、クランプタブの両側の作動要素により作用され得、その結果、クランプスプリングのクランプ脚部で特に均一な力の分布が達成され得る。
【0016】
本発明は、好ましい実施形態に基づく添付の図面を参照して、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】クランプスプリングのクランプ脚部がクランプ位置にある、本発明による端子の概略図が示される。
【
図2】クランプスプリングのクランプ脚部が開放位置にある、
図1に示される端子の概略図が示される。
【
図3】
図1に示される端子の概略図が、接続された導体と共に示される。
【
図4】クランプスプリングのクランプ脚部がクランプ位置にある、
図1に示される端子の作動要素、クランプスプリング、及び電流バーの概略図が示される。
【
図5】クランプスプリングのクランプ脚部が開放位置にある、
図1に示される端子の作動要素、クランプスプリング、及び電流バーの概略図が示される。
【
図6】
図1に示される端子の作動要素、クランプスプリング、及び電流バーの概略図が、接続された導体と共に示される。
【
図7】クランプスプリングのクランプ脚部がクランプ位置にある、本発明によるさらなる端子による作動要素、クランプスプリング、及び電流バーの概略図が示される。
【
図8】
図7に示される実施形態による作動要素、クランプスプリング、及び電流バーの概略図が、接続された導体と共に示される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1~
図6は、例えば
図3に示される電気的な導体200を接続するための端子100を示す。
【0019】
接続端子100は、絶縁材料ハウジングとして設計され得るハウジング10を有する。ハウジング10は、導体挿入開口部11を有し、導体挿入開口部11を介して、接続される導体200は、ハウジング10内に挿入され得る。電流バー12、クランプスプリング13、及びクランプスプリング13を作動させるための作動要素14は、ハウジング10内に配置される。
【0020】
端子100がハウジング10なしで示される
図5で見ることができるように、導体接続空間15が、電流バー12とクランプスプリング13との間に形成され、導体接続空間15内では、導体200の接続、ひいてはクランプが、行われる。
【0021】
クランプスプリング13は、脚付きスプリングとして設計される。特に端子100がハウジング10なしで示される
図4に示されるように、クランプスプリング13は、保持脚部16、クランプ脚部17、及び保持脚部16とクランプ脚部17との間に形成される折曲継手18を有する。保持脚部16を用いて、クランプスプリング13は、電流バー12上にフック結合され、固定される。クランプ脚部17は、保持脚部16に対して運動可能、特に枢動可能である。接続される導体200は、クランプ脚部17により、電流バー12に当接してクランプされ得る。
【0022】
作動要素14は、ハウジング10内に、変位可能に搭載される。例えば
図1及び
図4に示されるようなクランプ位置から、例えば
図2及び
図5に示されるような開放位置への、クランプスプリング13のクランプ脚部17の移動は、作動要素14の変位運動により行われ、作動要素14は、作動方向Bに純粋に線形に変位される。
【0023】
作動要素14の作動方向Bは、ハウジング10内への導体200の挿入方向Eを、横切って、或いは直交して延在する。
【0024】
作動要素14は、細長い形状である。一方の端面では、作動要素14は、作動面19を有し、作動面19を介して、作動要素14は、例えばスクリュードライバーなどのツールにより作動され得る。作動面19が形成されるこの端面の反対側の端面では、作動要素14は、圧力面20,21を有し、圧力面20,21は、作動要素14からクランプスプリング13のクランプ脚部17へと力を付与するために、ひいてはクランプ位置から開放位置へとクランプ脚部17を移動させるために、クランプスプリング13のクランプ脚部17と相互作用する。
【0025】
この目的のために、スキッド22,23は、クランプ脚部17に形成され、作動行程中に、クランプ脚部17がスキッド22,23により圧力面20,21に沿って摺動するような方法で、作動要素14の圧力面20,21と相互作用する。
【0026】
図1~
図6に示される実施形態では、作動要素14は、互いに平行に延びる2つの圧力面20,21を有する。クランプ脚部17は、また、互いに平行に延びる2つのスキッド22,23を有する。
【0027】
圧力面20,21は、アーチ形状を有し、その結果、スキッド22,23は、圧力面20,21に沿って摺動するときに、曲線を描く。
【0028】
作動要素14は、互いに平行に延びる2つの作動腕部24,25を有し、作動腕部24,25の各々に、圧力面20,21のうちの1つが形成される。2つの作動腕部24,25は、互いに距離を置いて配置され、その結果、電流バー12が貫通して案内されかつ接続される導体200が貫通して案内される開口部26が、2つの作動腕部24,25の間に形成される。開口部26は、導体接続空間15を形成し、導体接続空間15は、2つの作動腕部24,25により横方向に区切られる。導体接続空間15は、電流バー12により上方向に区切られ、導体接続空間15は、クランプスプリング13のクランプ脚部17により下方向に区切られる。
【0029】
2つの作動腕部24,25の各々は、第1の長手方向側面27と、第1の長手方向側面27の反対側の第2の長手方向側面28と、を有する。第1の長手方向側面27は、第2の長手方向側面28より長く形成され、その結果、それぞれの作動腕部24,25は、第1の長手方向側面27の領域にある種の延長突起29を有する。より長い第1の長手方向側面27、ひいては延長突起29は、クランプ脚部17のクランプ縁部30の領域に形成される。
【0030】
圧力面20,21は、それぞれ、第1の長手方向側面27と第2の長手方向側面28との間に延在し、その結果、圧力面20,21は、作動腕部24,25の幅全体にわたって延在する。
【0031】
図1~
図6に示される実施形態では、クランプスプリング13のクランプ脚部17は、クランプタブ31と、それぞれ、クランプタブ31に対して横方向に形成される2つの側方タブ32,33と、を有する。2つのスキッド22,23のうちの1つは、2つの側方タブ32,33にそれぞれ形成される。クランプ縁部30は、クランプタブ31に形成され、クランプ縁部30により、接続される導体200が電流バー12に当接してクランプされる。
【0032】
クランプタブ31は、2つの側方タブ32,33より長く設計され、その結果、クランプタブ31は、2つの側方タブ32,33を超えて突出する。したがって2つの側方タブ32,33、ひいては2つのスキッド22,23は、クランプ縁部30からクランプスプリング13の折曲継手18の方向に手前にある。
【0033】
クランプタブ31は、本質的に真っ直ぐである。2つの側方タブ32,33は、その一方で、曲げられており、その結果、スキッド22,23は、アーチ形状を有する。スキッド22,23は、それぞれ、圧力面20,21の方向に曲げられている。作動要素14の圧力面20,21とのスキッド22,23の接触点は、スキッド22,23の、湾曲の頂部に、或いはアーチ形状の頂部に形成される。
【0034】
導体200が接続端子100内に挿入され、クランプスプリング13により電流バー12にクランプされる場合、スキッド22,23は、
図3~
図6で見ることができるように、圧力面20,21から距離を置いて配置され、その結果、導体200がクランプされる一方で、作動要素14とクランプスプリング13との間の接触がない。
【0035】
図7及び
図8では、1つのみのスキッド22がクランプスプリング13のクランプ脚部17に形成され、また、1つのみの圧力面20が作動要素14に形成される実施形態が示される。作動要素14は、圧力面20が形成される1つのみの作動腕部24を有する。クランプスプリング13は、そのクランプ脚部17に、クランプ縁部30が形成されるクランプタブ31と、スキッド22が形成される側方タブ32と、を有する。
【0036】
図1~
図6に示される実施形態と対照的に、作動要素14及びクランプスプリング13のクランプ脚部17は、ここでは非対称的に設計される。
図7及び
図8に示される端子100の動作のモードは、それでもなお、
図1~
図6に示される端子100の場合と同じである。
【符号の説明】
【0037】
100…端子、10…ハウジング、11…導体挿入開口部、12…電流バー、13…クランプスプリング、14…作動要素、15…導体接続空間、16…保持脚部、17…クランプ脚部、18…折曲継手、19…作動面、20…圧力面、21…圧力面、22…スキッド、23…スキッド、24…作動腕部、25…作動腕部、26…開口部、27…第1の長手方向側面、28…第2の長手方向側面、29…延長突起、30…クランプ縁部、31…クランプタブ、32…側方タブ、33…側方タブ、200…導体、B…作動方向、E…挿入方向
【国際調査報告】