(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-06
(54)【発明の名称】自動車用ドアパネルのハンドル
(51)【国際特許分類】
E05B 81/76 20140101AFI20220425BHJP
E05B 85/16 20140101ALI20220425BHJP
E05B 79/06 20140101ALI20220425BHJP
B60J 5/04 20060101ALI20220425BHJP
【FI】
E05B81/76
E05B85/16 D
E05B79/06 C
B60J5/04 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021554769
(86)(22)【出願日】2020-02-07
(85)【翻訳文提出日】2021-11-08
(86)【国際出願番号】 EP2020053154
(87)【国際公開番号】W WO2020182383
(87)【国際公開日】2020-09-17
(32)【優先日】2019-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516180070
【氏名又は名称】ユーシン イタリア ソチエタ ペル アツィオーニ
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100083389
【氏名又は名称】竹ノ内 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100198317
【氏名又は名称】横堀 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】アントニー ゲラン
(72)【発明者】
【氏名】ギョーム デプレオー
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250HH01
2E250LL01
2E250PP12
2E250QQ09
(57)【要約】
【課題】電子的故障が発生した場合でも、自動車のドアパネルを開けるための解決策を提供する。
【解決手段】本発明は、自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)に関し、前記ハンドル(1)は、車室の外側に面する外面および前記車室の内側に面する内面を有する把持部(3)を備えており、前記把持部(3)は、サポート体(4)に対して移動可能であり、前記把持部(3)を変位させるようになっている少なくとも1つのレバー(5,6)に固定されており、前記把持部(3)は、閉位置において前記ドアパネル(2)と同一面であり、前記ハンドル(1)は、前記把持部(3)に加えられる圧力を検出し、この圧力が検出されると、前記ドアパネル(2)を開けるようになっている開放装置に、前記ドアパネル(2)の開放信号を送信するようになっている検出装置(18)を備えており、前記検出装置(18)は、前記把持部(3)の内面の側部において、前記把持部(3)と関連づけて配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室の外側に面する外面および前記車室の内側に面する内面を有する把持部(3)を備える自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)であって、
前記把持部(3)は、サポート体(4)に対して移動可能であり、前記把持部(3)を変位させるようになっている少なくとも1つのレバー(5,6)に固定されており、前記把持部(3)は、閉位置において前記ドアパネル(2)と同一面であり、前記ハンドル(1)は、前記把持部(3)に加えられる圧力を検出し、この圧力が検出されると、前記ドアパネル(2)を開けるようになっている開放装置に、前記ドアパネル(2)の開放信号を送信するようになっている検出装置(18)を備えており、前記検出装置(18)は、前記把持部(3)の内面の側部において、前記把持部(3)と関連づけて配置されていることを特徴とする自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項2】
前記検出装置(18)は、前記把持部(3)の外面の電子式開放ゾーン(15)に所定の圧力が加えられるとき、前記把持部(3)に接触し、当接するようになっているボタン(7)と、前記ボタン(7)の変位中に前記開放信号を生成するようになっている電気センサ(8)とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項3】
前記把持部(3)は、フラッシュ閉位置と、ユーザが手動で作動することができ、前記ドアパネル(2)を開位置に移動して、前記ドアパネル(2)を機械的に開けることができる展開位置との間で移動することができ、前記把持部(3)は、前記把持部(3)の外面の機械式開放ゾーン(17)にユーザが加える圧力によって、前記フラッシュ閉位置から前記展開位置に変位させられ、前記機械式開放ゾーン(17)と前記電子式開放ゾーン(15)とは区別されていることを特徴とする請求項2に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項4】
前記機械式開放ゾーン(17)および前記電子式開放ゾーン(15)は、前記把持部(3)に配置されており、これにより、前記電子式開放ゾーン(15)に加えられる圧力は、前記把持部(3)を第1の方向へ変位させ、前記機械式開放ゾーン(17)に加えられる圧力は、前記把持部(3)を前記第1の方向とは異なる、第2の方向へ変位させるようになっていることを特徴とする請求項3に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項5】
前記機械式開放ゾーン(17)または前記電子式開放ゾーン(15)に圧力が加えられるとき、前記把持部(3)の変位は、回転であり、前記第2の変位方向は、前記第1の変位方向の逆方向であることを特徴とする請求項4に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項6】
前記把持部(3)は、ピボット連結部に位置する単一のレバー(6)によって前記サポート体(4)に連結されており、これにより、前記把持部(3)は、前記レバー(6)に対して回転することができ、前記電子式開放ゾーン(15)は、ピボット連結部ゾーンから偏位していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項7】
前記把持部(3)は、2つのレバー(5、6)を介して、前記第1レバー(5)との第1ピボット連結部によって、および前記第2レバー(6)との第2ピボット連結部によって、前記サポート体(4)に連結されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項8】
前記第2レバー(6)は、長孔(14a)を備えており、前記第1レバー(6)は、丸孔(14b)を備えており、前記2つのレバー(5、6)は、少なくとも1つのタイロッド(16)によって連結されており、前記少なくとも1つのタイロッド(16)は、前記長孔(14a)と平行であることを特徴とする請求項7に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項9】
前記機械式開放ゾーン(17)は、前記第1ピボット連結部と前記第2ピボット連結部との間に配置されている前記把持部(3)の外面に配置されていることを特徴とする請求項7または8に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項10】
前記電子式開放ゾーン(15)は、前記第1ピボット連結部の位置に対して前記機械式開放ゾーン(17)の反対側に配置されていることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【請求項11】
前記電子式開放ゾーン(15)は、前記サポート体(4)の反対側で前記把持部(3)の外面に配置されていることを特徴とする請求項2から10のいずれか1項に記載の自動車用ドアパネル(2)のハンドル(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ドアパネルのハンドル、より具体的には、自動車のドアパネルと同一面であるハンドルに関する。機械式ドアハンドルを持たず、ハンドルが電気式開放装置に置き換えられているタイプの自動車用ドアパネルは知られている。例えば、ユーザがドアパネルの開放を制御できるようにするために、ドアパネルの電気式開放装置は、非接触インターフェースによって、または容量式センサまたは誘導式センサを備える触覚タイプのインターフェースによって制御するようになっている。
【背景技術】
【0002】
加えて、機械式ハンドルの欠点、すなわちドアパネルを開放することができる把持部の欠点を補うために、ドアパネルには、電動開口システムまたは電動開放システムが装備されている。これらのシステムは、ドアパネルが車体によって形成された周辺フレームと同一面にある閉位置から、ドアパネルを完全に開けるために、ユーザがドアパネルの端をつかむことができるような部分的開位置まで駆動しうるように設計されている。
【0003】
様々な開放システム、特に車両のフレームに固定されたラックとドアパネルに固定されたアクチュエータとを含むシステムが知られている。
【0004】
アクチュエータは、ドアパネルに取り付けられたフレームと、ラックと噛み合うピニオンとを有し、ピニオンは、モーターによって駆動される。
【0005】
このように、ピニオンを回転駆動することにより、ドアパネルを閉位置と部分的開位置との間で駆動することができる。
【0006】
ここで説明するラックアンドピニオンを備えるドアの開放システムは、車室へのアクセスを妨げないように、ドアパネルの前端およびドアパネルのヒンジの近くに配置されている。
【0007】
電動シリンダーを有する自動開放システムを設けることも知られている。これは、車両のフレームに取り付けられているボディ、および自由端がドアパネルに取り付けられている可動ロッドを含む電動シリンダーを有している。
【0008】
この電動シリンダーは、ドアパネルを閉位置と部分的開位置との間で駆動しうるようになっている。
【0009】
ここで説明するシリンダーを有する開放システムは、車室へのアクセスを妨げないように、ドアパネルの前端およびドアパネルのヒンジの近くに配置されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、このタイプのハンドルには、いくつかの欠点がある。
【0011】
実際、このタイプのハンドルは、電子的故障が発生した場合に、車両のドアパネルを開けるための解決策を備えておらず、ハンドルは、ドアパネルと同一面のままとなる。
【0012】
加えて、車両のドアパネルを開けることができるタッチ式インターフェースは、ユーザの意向に関係なく起動させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、新規な自動車用ドアパネルのハンドルを提供することによって、これらの欠点の少なくとも1つを解決することを目的としている。本発明のハンドルは、車室の外側に面する外面および前記車室の内側に面する内面を有する把持部を備えており、前記把持部は、サポート体に対して移動可能であり、前記把持部を変位させるようになっている少なくとも1つのレバーに固定されており、前記把持部は、閉位置において前記ドアパネルと同一面であり、前記ハンドルは、前記把持部に加えられる圧力を検出し、この圧力が検出されると、前記ドアパネルを開けるようになっている開放装置に、前記ドアパネルの開放信号を送信するようになっている検出装置を備えており、前記検出装置は、前記把持部の内面の側部において、前記把持部と関連づけて配置されている。
【0014】
したがって、開放信号は、ユーザによって自発的に送信される。これにより、把持部に圧力が加えられる。
【0015】
そのため、単純なタッチでドアパネルの開放が起動するタッチインターフェイスとは異なり、ドアパネルが意に反して開いてしまう可能性は全くない。
【0016】
有利なことに、前記検出装置は、前記把持部の外面の電子式開放ゾーンに所定の圧力が加えられると、前記把持部に接触し、当接するようになっているボタンと、前記ボタンが変位するときに前記開放信号を生成するようになっている電気センサとを備えている。したがって、前記電気センサは、前記把持部に所定の圧力が加えられる場合にのみ、前記ドアパネルの開放信号を送信する。
【0017】
このボタンは、電気センサと把持部との間のインターフェースとして機能し、把持部に加えられる圧力に対して、追加のセキュリティを提供する。
【0018】
また有利なことに、前記把持部は、フラッシュ閉位置と、ユーザが手動で作動することができ、前記ドアパネルを開位置に移動して、前記ドアパネルを機械的に開けることができる展開位置との間で移動することができ、前記把持部は、前記把持部の外面の機械式開放ゾーンにユーザが加える圧力によって、前記フラッシュ閉位置から前記展開位置に変位させられ、前記機械式開放ゾーンと前記電子式開放ゾーンとは区別されている。
【0019】
これらの特徴により、ドアパネルを機械的に開けることができる。故障が発生した場合でも、車両へのアクセスは、依然として可能である。
【0020】
さらに、把持部には、別々の開放ゾーンが定められているため、ユーザは、ドアパネルの開放を電子式とするか、機械式とするかを選択することができる。
【0021】
一つの可能性によると、前記機械式開放ゾーンおよび前記電子式開放ゾーンは、前記把持部に配置されており、これにより、前記電子式開放ゾーンに加えられる圧力は、前記把持部を第1の方向へ変位させ、前記機械式開放ゾーンに加えられる圧力は、前記把持部を前記第1の方向とは異なる、第2の方向へ変位させるようになっている。
【0022】
別の可能性によると、前記機械式開放ゾーンまたは前記電子式開放ゾーンに圧力が加えられるとき、前記把持部の動きは、回転であり、前記第2の変位方向は、前記第1の変位方向の逆方向である。
【0023】
一実施形態では、前記把持部は、ピボット連結部に位置する単一のレバーによって前記サポート体に連結されており、これにより、前記把持部は、前記レバーに対して回転移動することができ、前記電子式開放ゾーンは、ピボット連結部ゾーンから偏位している。
【0024】
さらに別の実施形態では、前記把持部は、2つのレバーを介して、前記第1レバーとの第1ピボット連結部によって、および前記第2レバーとの第2ピボット連結部によって前記サポート体に連結されている。
【0025】
さらに別の実施形態では、前記第2レバーは、長孔を備えており、前記第1レバーは、丸孔を備えており、前記2つのレバーは、少なくとも1つのタイロッドによって連結されており、前記少なくとも1つのタイロッドは、前記長孔と平行である。
【0026】
タイロッドにより、2つのレバーが結合されており、把持部が変位するときに、把持部の動きに応じて、これら2つのレバーが変位する。
【0027】
さらに別の実施形態では、前記機械式開放ゾーンは、前記第1ピボット連結部と前記第2ピボット連結部との間に配置されている前記把持部の外面に配置されている。
【0028】
さらに別の実施形態では、前記電子式開放ゾーンは、前記第1ピボット連結部の位置に対して前記機械式開放ゾーンの反対側に配置されている。
【0029】
異なる2つの機械式開放ゾーンおよび電子式開放ゾーンが存在しているため、ユーザは、車両のドアパネルを機械的に開けるか、または電子的に開けるかを選択することができる。
【0030】
特に、前記電子式開放ゾーンは、前記サポート体の反対側で前記把持部の外面に配置されている。
【0031】
本発明を、その理解を容易にするための以下に示す異なる図を通して、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明によるドアパネルと同一面の位置にあるハンドルの長軸X方向の断面図である。
【
図2】本発明によるドアパネルの電子式開放位置にあるハンドルの長軸X方向の断面図である。
【
図3】本発明による展開位置にあるハンドルの長軸X方向の断面図である。
【
図4】本発明の別の実施形態によるドアパネルと同一面の位置にあるハンドルの長軸X方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、例えば、自動車のドアパネル2と同一面であるフラッシュ位置にあるハンドル1を示している。フラッシュ位置は、ハンドル1の閉位置である。
【0034】
ハンドル1は、把持部3を備えている。この把持部3は、ドアパネル2と同一面にある。
【0035】
またハンドル1は、2つのレバー5および6によって把持部3を連結しているサポート体4も備えている。
【0036】
これらのレバー5および6は、回転運動により把持部3を変位させるようになっている。
【0037】
ハンドル1は、ボタン7と電気センサ8とを含む検出装置18も備えている。
【0038】
ボタン7は、サポート体4の側部で、把持部3の内面において、把持部3に当接している。
【0039】
ボタン7は、ドアパネル2と平行に配置されたアーム9を備えている。
【0040】
ボタン7は、サポート体4によって支えられ、保持されており、ボタン7が押圧されると、ボタン7を把持部3に当接する初期位置に戻すようになっている圧縮ばね10を有している。
【0041】
電気センサ8は、ボタン7のアーム9の下に、すなわち、短軸Yに沿って、ボタン7と同じ軸上に配置されている。これによりアーム9は、電気センサ8と接触できるようになる。
【0042】
各レバー5および6は、ピボット連結部によって把持部3に固定された第1部分11と、サポート体4に固定された第2部分12とを有している。
【0043】
第2部分12は、サポート体4と把持部3との間のピボット連結部にある。この第2部分12は、ねじりばね13を備えている。
【0044】
これらのレバー5および6は曲がった形状をしている。
【0045】
第1レバー5の第1部分11は、把持部3に面して配置されたサポート体ゾーン4に連結されている。第2レバー6の第1部分11は、把持部3から偏位しているサポート体ゾーン4にリンクされている。
【0046】
タイロッド16は、2つのレバー5と6とを連結している。この連結は、タイロッド16の端部で行われている。
【0047】
実際、タイロッド16の各端部は、それぞれ対応するレバー5、6と関節連結されており、その関節連結の1つは、タイロッド16と平行をなす長孔14aを有している。
【0048】
タイロッド16は、把持部3の変位に応じて、レバー5および6の一方を、他方に対して変位させるようになっている。
【0049】
長孔14aは、タイロッド16に長手方向の遊びを与えている。
【0050】
したがって、タイロッドによって伝達される力は、レバー6とレバー5の両方にバランスの取れた方法で加えられることとなり、故障のリスクが最小限に抑えられる。
【0051】
図2は、把持部3がドアパネル2に対して同一面上にない状態のハンドル1を示している。
【0052】
把持部3は、ドアパネル2に対してわずかに傾斜している。
【0053】
そのため、ボタン7のアーム9は、電気センサ8に押し付けられる。圧縮ばね10は、ボタン7を保持しているサポート体4に対して圧縮される。
【0054】
把持部3は、レバー6の第2部分12を支点として、車室の内部に向かって回転運動を行う。
【0055】
把持部3のこの動きは、把持部3の外面に配置されている電子式開放ゾーン15に加えられる圧力によるものである。
【0056】
より正確に述べると、この電子式開放ゾーン15は、レバー5の第2部分12のハンドル1の長軸Xに沿った回転軸の下流に位置している。
【0057】
【0058】
この展開位置は、
図2に示されているハンドル1の位置とは反対の方向になっている。
【0059】
把持部3を展開位置に変位させるための機械式開放ゾーン17の位置は、異なっている。
【0060】
機械式開放ゾーン17は、レバー5の第2部分12のハンドル1の長軸Xに沿った回転軸の上流に配置されている。
【0061】
換言すれば、機械式開放ゾーン17は、レバー5および6の2つのピボット連結部の間に、すなわち、各レバー5および6の第2部分12の間に配置されている。
【0062】
電子式開放ゾーン15は、機械式開放ゾーン17の反対側に位置している。
【0063】
この展開位置では、図示していないロックへのアクセスができるようになっており、自動車の電源異常のときに、自動車のロックを解除することができる。
【0064】
図4は、本発明の第2の実施形態によるハンドル1を示している。
【0065】
上記したハンドルとは異なり、このハンドル1は、単一のレバー6を備えている。
【0066】
そのため、このハンドル1は、展開位置に変位するようになっていない。
【0067】
レバー6の第1部分11および第2部分12は、ねじりばね13を備えている。
【0068】
レバー6は、タイロッド16を備えていない。
【0069】
したがって、電子式開放ゾーン15は、レバー6の第1部分11と、レバー6から最も遠い把持部3の一端との間に配置されている。この第2の実施形態は、機械式開放ゾーンを備えていない。
【0070】
図示している2つの実施形態は、回転移動可能なハンドルを有している。図示していない別の実施形態として、並進移動可能なハンドルとすることができる。
【0071】
次に、第1の実施形態を参照して、本発明の動作を説明する。
【0072】
ハンドル1が自動車のドアパネル2と同一面にあるとき、検出装置18は、把持部3に当接している。
【0073】
把持部3によりボタン7を変位させるように把持部3を変位させるために、ユーザは、把持部3の電子式開放ゾーン15に圧力をかける。これにより、ボタン7は、アーム9を介して電気センサ8と接触する。
【0074】
電気センサ8が把持部3の電子式開放ゾーン15に加えられた圧力を検出すると、電気センサ8は、ドアパネル2の開放信号を、ドアパネル2の開放装置に送信する。
【0075】
この開放装置では、例えばドアパネル2の解除システムによって、車両のドアパネル2を開放することができる。
【0076】
この開放装置は、ドアパネル2の窓を下げることができることにも留意されたい。
【0077】
自動車に電気的な故障が発生した場合には、ドアパネル2を上記の装置によって開けることができない。
【0078】
これを改善するために、ユーザは、把持部3の機械式開放ゾーン17に圧力をかけ、把持部3を展開位置に移動させる。
【0079】
この展開位置において、ドアパネル2のロックにアクセスできるようになり、ユーザは、適切なキーを使用して、ドアパネル2のロックを解除することができる。
【0080】
ドアパネル2のロックが解除されると、ユーザは、把持部3を手で引っ張って、把持部3をドアパネル2の開放位置まで動かす。
【0081】
第2の実施形態においては、ハンドルは、機械式開放ゾーンを押すことによる開放モードを有していない。
【符号の説明】
【0082】
1 ハンドル
2 ドアパネル
3 把持部
4 サポート体
5,6 レバー
7 ボタン
8 電気センサ
9 アーム
10 圧縮ばね
11 第1部分
12 第2部分
13 ねじりばね
14a 長孔
14b 丸穴
15 電子式開放ゾーン
16 タイロッド
17 機械式開放ゾーン
18 検出装置
X 長軸
Y 短軸
【国際調査報告】