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特表2022-524574弾性インサート締付け顎部を有するインサート・ホルダ及び切削工具
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  • 特表-弾性インサート締付け顎部を有するインサート・ホルダ及び切削工具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-09
(54)【発明の名称】弾性インサート締付け顎部を有するインサート・ホルダ及び切削工具
(51)【国際特許分類】
   B23B 27/16 20060101AFI20220426BHJP
   B23B 29/00 20060101ALI20220426BHJP
【FI】
B23B27/16 B
B23B29/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544399
(86)(22)【出願日】2020-02-24
(85)【翻訳文提出日】2021-09-17
(86)【国際出願番号】 IL2020050199
(87)【国際公開番号】W WO2020188555
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】16/357,565
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514105826
【氏名又は名称】イスカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ヘクト,ギル
(72)【発明者】
【氏名】ベン ハロウィッシュ,デイヴィッド
【テーマコード(参考)】
3C046
【Fターム(参考)】
3C046EE14
3C046KK02
(57)【要約】
切削工具(20)は、インサート・ホルダ(24)内に弾性的に締め付けられる切削インサート(22)を含む。インサート・ホルダ(24)は、末端インサート取付け部分(32)内で終端する長手方向シャンク(30)を有し、長手方向シャンク(30)は、ポケット長手方向軸(L)及びポケット前開口(52a)を有する横断的に向けられたインサート受入れポケット(46)を有する。インサート取付け部分(32)は、インサート受入れポケット(46)を一緒に画定する上顎部(34)と下顎部(36)とを含む。インサート取付け部分(32)の顎部(34、36)の1つは、全体がポケット前開口(52a)に向かって向き合うポケット・ストッパ面(68)を含む。上顎部は、インサート・ホルダ(24)の外周面(26)内に凹む外側可撓性溝(82)を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反対の前方向(D)から後方向(D)までを画定するホルダ長手方向軸(B)を有する細長いインサート・ホルダ(24)であって、前記インサート・ホルダ(24)は、
前記ホルダ長手方向軸(B)周りに円周方向に延在するホルダ外周面(26)であって、前記ホルダ外周面(26)は、前記インサート・ホルダ(24)の前方端部でホルダ端面(28)に交差し、ホルダ端面(28)の境界を形成する、ホルダ外周面(26)と、
シャンク部分(30)と、
前記インサート・ホルダの前方端部に位置するインサート取付け部分(32)と、を備え、
前記インサート取付け部分(32)は、
締付け凹部(38)によって離間される上顎部(34)及び下顎部(36)であって、前記締付け凹部(38)は、第1の凹側開口(40a)及び第2の凹側開口(40b)で前記ホルダ端面(28)内に凹み、前記ホルダ外周面(26)に開口し、前記上顎部(34)は、枢動軸(P)周りに回転させることによって前記下顎部(36)に対して弾性的に移動可能である、上顎部(34)及び下顎部(36)と、
切削インサートを中に受け入れるように構成した横断的に向けたインサート受入れポケット(46)と、を備え、
前記インサート受入れポケット(46)は、前記締付け凹部(38)内に形成され、少なくとも部分的に、ポケット上面(48)及びポケット下面(50)によって画定され、
前記ポケット上面(48)及び前記ポケット下面(50)は、前記上顎部(34)及び前記下顎部(36)のそれぞれの上に形成され、ポケット長手方向軸(L)に沿って第1の凹側開口(40a)まで長手方向に延在し、ポケット前開口(52a)を画定し、
前記ポケット上面(48)と前記ポケット下面(50)との間に位置するポケット長手方向平面(LP)は、前記ポケット長手方向軸(L)を含み、
前記ポケット下面(50)は、ポケット下締付け面(54)を備え、
前記ポケット上面(48)は、前記ポケット下締付け面(54)に向かって相互に向き合うポケット上締付け面(60)を備え、
前記インサート受入れポケット(46)は、ポケット・ストッパ面(68)を備え、
前記ポケット・ストッパ面(68)は、前記ポケット上面(48)及び前記ポケット下面(50)の1つに形成され、全体が前記ポケット前開口(52a)に向かって向き合い、
前記上顎部(34)は、前記ホルダ外周面(26)内に凹む外側可撓性溝(82)を備える、インサート・ホルダ(24)。
【請求項2】
前記ポケット・ストッパ面(68)は、前記ポケット下面(50)に形成される、請求項1に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項3】
前記インサート受入れポケット(46)は、横断ポケット平面(PP)に沿って向けられ、
前記横断ポケット平面(PP)は、前記ポケット長手方向軸(L)を含み、前記ポケット上面(48)及び前記ポケット下面(50)に交差し、
前記横断ポケット平面(PP)は、前記ホルダ長手方向軸(B)に横断する、請求項1又は2に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項4】
前記横断ポケット平面(PP)は、前記ホルダ長手方向軸(B)に直交する、請求項3に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項5】
前記インサート受入れポケット(46)は、前記ホルダ端面(28)に開口する、請求項1~4のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項6】
前記ホルダ外周面(26)から突出し、前記ポケット前開口(52a)に隣接する状態で前記上顎部(34)上に位置する上支持リブ(59)を備える、請求項1~5のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項7】
前記ホルダ外周面(26)から突出し、前記ポケット前開口(52a)に隣接する状態で前記下顎部(36)上に位置する下支持リブ(58)を備える、請求項1~6のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項8】
前記上顎部(34)は、更なる個別締付けデバイスを使用せずに、前記インサート受入れポケット(46)内に切削インサートを弾性的に締め付けるように構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項9】
前記締付け凹部(38)内に形成され、前記インサート受入れポケット(46)から後方に延在する弾性細穴(70)を備える、請求項1~8のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項10】
前記弾性細穴(70)は、最前弾性細穴部分(70a)を備え、
前記最前弾性細穴部分(70a)は、前記ホルダ端面(28)に沿って前記第2の凹側開口(40b)から前記インサート受入れポケット(46)まで延在する、請求項9に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項11】
前記インサート取付け部分(32)は、前記締付け凹部(38)内に形成される鍵細穴(77a)を備え、
前記締付け凹部(38)は、前記ホルダ端面(28)に沿って前記ホルダ外周面(26)から前記インサート受入れポケット(46)まで延在し、前記鍵細穴(77a)及び前記最前弾性細穴部分(70a)が、前記ポケット・ストッパ面(68)が上に位置する前方突出ストッパ突出部(77b)を形成するようにする、請求項10に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項12】
前記弾性細穴(70)は、前記弾性細穴(70)が後方向(D)で終端する細穴応力逃げ溝(76)を備え、
前記細穴応力逃げ溝(76)は、前記枢動軸(P)に沿って延在する、請求項9~11のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項13】
前記締付け凹部(38)は、前記上顎部(34)及び前記下顎部(36)のそれぞれの上に形成される反対の凹上面(42)及び凹下面(44)によって画定され、
前記上顎部(34)は、前記凹上面(42)内に凹む内側可撓性溝(78)を備える、請求項1~12のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項14】
前記内側可撓性溝(78)は、内側可撓性溝開口(80)で前記ホルダ端面(28)に開口し、前記インサート・ホルダ(24)の前記後方向(D)で前記インサート受入れポケット(46)を越えて延在する、請求項13に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項15】
前記外側可撓性溝(82)は、前記インサート・ホルダ(24)の前記後方向(D)で前記インサート受入れポケット(46)を越えて延在する、請求項1~14のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項16】
前記ポケット長手方向平面(LP)は、前記横断ポケット平面(PP)に直交し、
前記ホルダ外周面(26)は、前記外側可撓性溝(82)から前記ホルダ端面(28)まで延在する外周凹面(83)を備え、
前記外周凹面(83)は、前記前方向(D)で前記ポケット長手方向平面(LP)に向かって傾斜する、請求項1~15のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項17】
前記外周凹面(83)は、平坦である、請求項16に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項18】
前記枢動軸(P)は、前記ホルダ長手方向軸(B)に非直交である、請求項1~17のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項19】
前記外側可撓性溝(82)は、前記ホルダ長手方向軸(B)に対して横断的に向けられる、請求項1~18のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項20】
前記外側可撓性溝(82)は、前記外側可撓性溝(82)の反対の長手方向末端に形成した反対の第1の外側可撓性溝端部(84a)と第2の外側可撓性溝端部(84b)とを備え、
前記第1の溝開口(84a)は、前記第1の凹開口(40a)に隣接し、
前記第2の外側可撓性溝端部(84b)は、前記第2の凹開口(40b)に隣接する、請求項19に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項21】
前記第1の外側可撓性溝端部(84a)は、前記第2の外側可撓性溝端部(84b)よりも前記ホルダ端面(28)から遠い、請求項20に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項22】
前記外側可撓性溝(82)は、前記第1の外側可撓性溝端部(84a)と前記第2の外側可撓性溝端部(84b)との間に延在する2つの反対の第1の横溝面(85a)と第2の横溝面(85b)とを備え、
前記第1の横溝面(85a)は、前記第2の横溝面(85b)よりも前記ホルダ端面(28)に近く、
前記第1の横溝面(85a)は、凸状に湾曲する、請求項20又は21に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項23】
前記第1の横溝面(85a)は、前記ホルダ端面(28)に交差する、請求項20~22のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項24】
前記外側可撓性溝(82)は、溝軸(G)に沿って長手方向に延在する、請求項20~23のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項25】
前記溝軸(G)は、前記ホルダ長手方向軸(B)と共に非ゼロ溝角度(α)を形成する、請求項24に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項26】
前記溝角度(α)は、30°≦α≦80°、好ましくは50°≦α≦70°の範囲内である、請求項25に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項27】
前記溝軸(G)は、前記枢動軸(P)に平行である、請求項24~26のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項28】
前記ポケット長手方向平面(LP)に垂直な前記工具ホルダ(24)の上面図において、前記外側可撓性溝(82)は、前記外側可撓性溝(82)の2つの横末端の間で前記溝軸(G)に直交に測定される最大溝幅(GW)を有し、
前記ポケット長手方向軸(L)に沿った前記工具ホルダ(24)の第1の側面図において、前記インサート受入れポケット(46)は、前記ポケット長手方向軸(L)に直交して測定されるポケット幅(PW)を有し、
前記最大溝幅(GW)は、前記ポケット幅(PW)よりも大きい、請求項24~27のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項29】
前記ポケット長手方向平面(LP)に垂直な前記工具ホルダ(24)の上面図において、
前記外側可撓性溝(82)は、前記外側可撓性溝(82)の2つの長手方向末端の間で前記溝軸(G)に平行に測定される最大溝長さ(GL)を有し、
前記インサート・ホルダ(24)は、前記ホルダ長手方向軸(B)に直交して測定されるホルダ幅(HW)を有し、
前記最大溝長さ(GL)は、前記ホルダ幅(HW)の半分よりも大きい、請求項24~28のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項30】
前記溝軸(G)に沿った前記工具ホルダ(24)の斜視図において、
前記外側可撓性溝(82)は、前記溝軸(G)に直交する方向で測定される前記ホルダ外周面(26)に対して最大溝深さ(GD)を有し、
前記上顎部(34)は、前記最大溝深さ(GD)と同じ方向で測定される上顎部高さ(JH)を前記外側可撓性溝(82)に有し、
前記最大溝深さ(GD)は、前記上顎部高さ(JH)の半分より大きい、請求項24~29のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項31】
前記シャンク部分(30)及び前記インサート取付け部分(32)は、単一の一体化構造を有するように一緒に一体に形成される、請求項1~30のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項32】
前記上顎部(34)には、前記締付け凹部(38)及び前記ホルダ外周面(26)に開口する貫通穴がない、請求項1~31のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項33】
前記インサート・ホルダ(24)は、単一のインサート受入れポケット(46)のみを有し、
前記インサート・ホルダ(24)の正面図において、前記ホルダ長手方向軸(B)は、前記インサート受入れポケット(46)を通過する、請求項1~32のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)。
【請求項34】
請求項1~33のいずれか1項に記載のインサート・ホルダ(24)と、
前記インサート受入れポケット(46)内に解放可能に弾性的に締め付けられる切削インサート(22)と、
を備える、切削工具(20)。
【請求項35】
前記切削インサート(22)は、インサート長手方向軸(A)を画定する方向で長手方向に細長く、
2つの対向するインサート端面(86)、及び前記2つの対向するインサート端面(86)の間に延在するインサート外周面(88)であって、前記インサート外周面(88)は、前記インサート長手方向軸(A)周りに円周方向に延在し、対向するインサート上面(90)及びインサート下面(92)、並びに前記2つのインサート端面(86)を全て接続する2つの対向するインサート側面(94)を備える、インサート端面(86)及びインサート外周面(88)と、
前記インサート上面(90)と2つの前記インサート端面(86)の第1のインサート端面(86)との交線に形成される切れ刃(96)と、を備え、
前記インサート下面(92)は、インサート下当接面(98)を備え、
前記インサート上面(90)は、前記少なくとも1つのインサート下当接面(98)から離れて相互に向き合うインサート上当接面(104)を備え、
2つの前記インサート端面(86)の第2のインサート端面(86)は、インサート・ストッパ面(110)を備える、請求項34に記載の切削工具(20)。
【請求項36】
前記ポケット・ストッパ面(68)は、前記インサート・ストッパ面(110)に当接し、
前記ポケット下締付け面(54)は、前記インサート下当接面(98)に当接し、
前記ポケット上締付け面(60)は、前記インサート上当接面(104)に当接する、請求項35に記載の切削工具(20)。
【請求項37】
前記切削インサート(22)は、前記切削インサート(22)が両端式切削インサートであるように、2つの切れ刃(96)と2つのインサート・ストッパ面(110)とを備える、請求項35又は36に記載の切削工具(20)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の主題は、切削工具に関し、より詳細には、工作物に対する内側切削作業のために設計した切削工具に関し、この切削工具は、切削インサートが、横断的に向けられたインサート受入れポケット内に解放可能に締め付けられる、より詳細には弾性的に締め付けられる種類のものであり、インサート受入れポケットは、インサート・ホルダ上に設けられている。
【背景技術】
【0002】
工作物に対する内側切削作業のための切削工具は、インサート・ホルダと、横断的に向けられたインサート受入れポケット内に解放可能に弾性的に締め付けられる切削インサートと、を含むことができる。インサート・ホルダは、上顎部と下顎部とを含むことができ、上顎部及び下顎部は、締付け凹部によって離間され、インサート受入れポケットは、締付け凹部内に位置する。
【0003】
そのようなインサート受入れポケットの一例は、例えば欧州特許出願公開第0477480号明細書に開示されている。
【発明の概要】
【0004】
本出願の主題の第1の態様によれば、ホルダ長手方向軸を有する細長いインサート・ホルダが提供され、ホルダ長手方向軸は、反対の前方向から後方向までを画定し、インサート・ホルダは、
ホルダ長手方向軸周りに円周方向に延在するホルダ外周面であって、ホルダ外周面は、インサート・ホルダの前方端部でホルダ端面に交差し、ホルダ端面の境界を形成する、ホルダ外周面と、
シャンク部分と、
インサート・ホルダの前方端部に位置するインサート取付け部分と、を備え、
インサート取付け部分は、
締付け凹部によって離間される上顎部及び下顎部であって、締付け凹部は、第1の凹側開口及び第2の凹側開口でホルダ端面内に凹み、ホルダ外周面に開口し、上顎部は、枢動軸周囲に回転させることによって下顎部に対して弾性的に移動可能である、上顎部及び下顎部と、
切削インサートを中に受け入れるように構成した横断的に向けられたインサート受入れポケットと、を備え、
インサート受入れポケットは、締付け凹部内に形成され、少なくとも部分的に、ポケット上面及びポケット下面によって画定され、
ポケット上面及びポケット下面は、上顎部及び下顎部のそれぞれの上に形成され、ポケット長手方向軸に沿って第1の凹側開口まで長手方向に延在し、ポケット前開口を画定し、
ポケット上面とポケット下面との間に位置するポケット長手方向平面は、ポケット長手方向軸を含み、
ポケット下面は、ポケット下締付け面を備え、
ポケット上面は、ポケット下締付け面に相互に向き合うポケット上締付け面を備え、
インサート受入れポケットは、ポケット・ストッパ面を備え、ポケット・ストッパ面は、ポケット上面及びポケット下面の1つに形成され、全体がポケット前開口に向かって向き合い、
上顎部は、ホルダ外周面内に凹む外側可撓性溝を備える。
【0005】
本出願の主題の第2の態様によれば、切削工具を提供し、切削工具は、
上記した種類のインサート・ホルダと、
インサート受入れポケット(46)内に解放可能に弾性的に締め付けられる切削インサートと、
を備える。
【0006】
上記は概要であり、以下で説明する特徴は、あらゆる組合せで本出願の主題に適用可能であり、例えば、以下の特徴のいずれかは、インサート・ホルダ又は切削工具に適用可能であり得ることを理解されたい。
【0007】
ポケット・ストッパ面は、ポケット下面に形成することができる。
【0008】
インサート受入れポケットは、横断ポケット平面に沿って向けることができ、横断ポケット平面は、ポケット長手方向軸を含み、ポケット上面及びポケット下面に交差する。横断ポケット平面は、ホルダ長手方向軸に横断することができる。
【0009】
横断ポケット平面は、ホルダ長手方向軸に直交することができる。
【0010】
インサート受入れポケットは、ホルダ端面に開口することができる。
【0011】
インサート・ホルダは、上支持リブを備えることができ、上支持リブは、ホルダ外周面から突出し、ポケット前開口に隣接する状態で上顎部上に位置する。
【0012】
インサート・ホルダは、下支持リブを備えることができ、下支持リブは、ホルダ外周面から突出し、ポケット前開口に隣接する状態で下顎部上に位置する。
【0013】
上顎部は、更なる個別締付けデバイスを使用せずに、インサート受入れポケット内に切削インサートを弾性的に締め付けるように構成することができる。
【0014】
インサート・ホルダは、弾性細穴を備えることができ、弾性細穴は、締付け凹部内に形成され、インサート受入れポケットから後方に延在する。
【0015】
弾性細穴は、最前弾性細穴部分を備えることができ、最前弾性細穴部分は、ホルダ端面に沿って第2の凹側開口からインサート受入れポケットまで延在する。
【0016】
インサート取付け部分は、締付け凹部内に形成される鍵細穴を備えることができ、締付け凹部は、ホルダ端面に沿ってホルダ外周面からインサート受入れポケットまで延在し、鍵細穴及び最前弾性細穴部分が、ポケット・ストッパ面が上に位置し得る前方突出ストッパ突出部を形成できるようにする。
【0017】
弾性細穴は、弾性細穴が後方向で終端する細穴応力逃げ溝を備えることができる。細穴応力逃げ溝は、枢動軸に沿って延在することができる。
【0018】
締付け凹部は、上顎部及び下顎部のそれぞれの上に形成される反対の凹上面及び凹下面によって画定することができる。上顎部は、凹上面内に凹む内側可撓性溝を備えることができる。
【0019】
内側可撓性溝は、内側可撓性溝開口でホルダ端面に開口することができ、インサート・ホルダの後方向でインサート受入れポケットを越えて延在する。
【0020】
外側可撓性溝は、インサート・ホルダの後方向でインサート受入れポケットを越えて延在することができる。
【0021】
ポケット長手方向平面は、横断ポケット平面に直交することができる。ホルダ外周面は、外側可撓性溝からホルダ端面まで延在する外周凹面を備えることができ、外周凹面は、前方向でポケット長手方向平面に向かって傾斜する。
【0022】
外周凹面は、平坦とすることができる。
【0023】
枢動軸は、ホルダ長手方向軸に非直交とすることができる。
【0024】
外側可撓性溝は、ホルダ長手方向軸に横断的に向けることができる。
【0025】
外側可撓性溝は、反対の長手方向末端に形成した反対の第1の外側可撓性溝端部と第2の外側可撓性溝端部とを備えることができ、第1の溝開口は、第1の凹開口に隣接し、第2の外側可撓性溝端部は、第2の凹開口に隣接する。
【0026】
第1の外側可撓性溝端部は、第2の外側可撓性溝端部よりもホルダ端面から遠くすることができる。
【0027】
外側可撓性溝は、第1の外側可撓性溝端部と第2の外側可撓性溝端部との間に延在する2つの反対の第1の横溝面と第2の横溝面とを備えることができ、第1の横溝面は、第2の横溝面よりもホルダ端面に近い。第1の横溝面は、凸状に湾曲することができる。
【0028】
第1の横溝面は、ホルダ端面に交差することができる。
【0029】
外側可撓性溝は、溝軸に沿って長手方向に延在することができる。
【0030】
溝軸は、ホルダ長手方向軸と共に非ゼロ溝角度を形成することができる。
【0031】
溝角度は、30°以上80°以下、好ましくは50以上70°以下とすることができる。
【0032】
溝軸は、枢動軸に平行とすることができる。
【0033】
ポケット長手方向平面に垂直な工具ホルダの上面図において、外側可撓性溝は、外側可撓性溝の2つの横末端の間で溝軸に直交に測定される最大溝幅を有する。ポケット長手方向軸に沿った工具ホルダの第1の側面図において、インサート受入れポケットは、ポケット長手方向軸に直交して測定されるポケット幅を有する。最大溝幅は、ポケット幅よりも大きくすることができる。
【0034】
最大溝幅は、2mm以上3.5mm以下とすることができる。
【0035】
ポケット長手方向平面に垂直な工具ホルダの上面図において、外側可撓性溝は、外側可撓性溝の2つの長手方向末端の間で溝軸に平行に測定される最大溝長さを有し、インサート・ホルダは、ホルダ長手方向軸に直交して測定されるホルダ幅を有する。最大溝長さは、ホルダ幅の半分よりも大きくすることができる。
【0036】
最大溝長さは、4mm以上5.5mm以下とすることができる。
【0037】
溝軸に沿った工具ホルダの斜視図において、外側可撓性溝は、溝軸に直交する方向で測定されるホルダ外周面に対する最大溝深さを有し、上顎部は、最大溝深さと同じ方向で測定される上顎部高さを外側可撓性溝に有する。最大溝深さは、上顎部高さの半分より大きくすることができる。
【0038】
最大溝深さは、0.5mm以上2mm以下とすることができる。
【0039】
シャンク部分及びインサート取付け部分は、単一の一体化構造を有するように一緒に一体に形成することができる。
【0040】
上顎部には、締付け凹部及びホルダ外周面に開口する貫通穴がなくてよい。
【0041】
インサート・ホルダは、単一のインサート受入れポケットのみを有することができる。インサート・ホルダの正面図において、ホルダ長手方向軸は、インサート受入れポケットを通過することができる。
【0042】
切削インサートは、インサート長手方向軸を画定する方向で長手方向に細長くすることができ、
2つの対向するインサート端面、及び2つの対向するインサート端面の間に延在するインサート外周面であって、インサート外周面は、インサート長手方向軸周りに円周方向に延在し、対向するインサート上面及びインサート下面、並びに2つのインサート端面を全て接続する2つの対向するインサート側面を備える、インサート端面及びインサート外周面と、
インサート上面と2つのインサート端面の第1のインサート端面との交線に形成される切れ刃と、を備えることができ、
インサート下面は、インサート下当接面を備え、
インサート上面は、少なくとも1つのインサート下当接面から離れて相互に向き合うインサート上当接面を備え、
2つのインサート端面の第2のインサート端面は、インサート・ストッパ面を備える。
【0043】
ポケット・ストッパ面は、インサート・ストッパ面に当接することができる。ポケット下締付け面は、インサート下当接面に当接することができる。ポケット上締付け面は、インサート上当接面に当接することができる。
【0044】
切削インサートは、切削インサートが両端式切削インサートであるように、2つの切れ刃と2つのインサート・ストッパ面とを備えることができる。
【0045】
本出願をより良好に理解し、本出願を実際にどのように実行し得るかを示すため、次に、添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】切削工具の斜視図である。
図2図1に示すインサート・ホルダの第1の斜視図である。
図2a図2の詳細図である。
図2b】枢動軸に沿った図1に示すインサート・ホルダの第2の詳細な斜視図である。
図3図2に示すインサート・ホルダの前端面図である。
図4図2に示すインサート・ホルダの第1の側面図である。
図5図2に示すインサート・ホルダの第2の側面図である。
図6図2に示すインサート・ホルダの上面図である。
図7図1に示す切削インサートの斜視図である。
図8図7に示す切削インサートの側面図である。
図9図7に示す切削インサートの端面図である。
図10図7に示す切削インサートの上面図である。
図11図7に示す切削インサートの底面図である。
図12図1に示す切削工具の側面図である。
図13図12に示すポケット平面で取った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
例示を簡単、明確にするため、図示する要素は、必ずしも一定の縮尺で描かれていないことを了解されたい。例えば、要素の一部の寸法は、明確にするため、他の要素と比較して誇張されていることがある。又はいくつかの物理的構成要素は、一機能ブロック若しくは一要素内に含まれることがある。適切とみなされる場合、参照数字は、対応する又は類似する要素を示すために図面の中で繰り返すことがある。
【0048】
以下の説明において、本出願の主題の様々な態様を説明する。説明のため、特定の設定及び詳細は、本出願の主題に対し完全な理解をもたらすように十分詳細に示す。しかし、本明細書に提示する構成及び詳細を伴わずに本出願の主題を実行し得ることも当業者には明らかであろう。
【0049】
まず、本出願の主題の実施形態によるチップ除去のための切削工具20を示す図1に注意を向けられたい。切削工具20は、典型的には超硬合金から作製し得る切削インサート22を有する。切削工具20は、典型的には鉄鋼から作製し得るインサート・ホルダ24も有する。図示するこの非限定的な例において、切削工具20は、内溝加工工具であり、切削インサート22は、溝加工インサートである。切削工具20は、解放位置と締結位置との間で調節可能である。切削工具20の締結位置において、切削インサート22は、インサート・ホルダ24に解放可能に取り付けられる。
【0050】
次に、本出願によるインサート・ホルダ24を示す図2図6に注意を向けられたい。インサート・ホルダ24は、反対の前方向Dから後方向Dまでを画定するホルダ長手方向軸Bに沿って細長い。インサート・ホルダ24は、ホルダ長手方向軸Bに沿って円周方向に延在するホルダ外周面26を含む。ホルダ外周面26は、インサート・ホルダ24の前方端部でホルダ端面28に交差し、ホルダ端面28の境界を形成する。ホルダ長手方向軸Bは、ホルダ端面28に交差することができる。用語「前方」及び「後方」の使用は、明細書及び特許請求の範囲全体にわたって、図4及び図6の左及び右のそれぞれに向かうホルダ長手方向軸Bの方向における相対的な位置を指すことを了解されたい。
【0051】
インサート・ホルダ24は、シャンク部分30と、インサート・ホルダ24の前方端部に位置するインサート取付け部分32と、を含む。シャンク部分30及びインサート取付け部分32の両方は、ホルダ外周面26によって円周方向に画定される。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、シャンク部分30及びインサート取付け部分32は、単一の一体化構造を有するように一緒に一体に形成することができる。即ち、工具ホルダには、米国特許第5,833,403号明細書で開示される種類の個別の適合器がない。
【0052】
図3を参照すると、ホルダ外周面26は、インサート取付け部分32において凸状に湾曲することができる。図示するこの非限定的な例において、ホルダ外周面26は、ホルダ長手方向軸Bに直交する平面で取った楕円断面を有することができる。このことにより、切削工具20を丸穴に挿入するのを支援する。ホルダ外周面26は、シャンク部分30において凸状に湾曲することができる。インサート・ホルダ24は、(深い)外溝加工に適している(例えば米国特許第9,033,622号明細書でも開示されるような)公知の刃の形態ではないことに留意されたい。
【0053】
図3に示されているように、インサート取付け部分32は、上顎部34と下顎部36とを含む。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、上顎部34及び下顎部36は、単一の一体化構造を有するように一緒に一体に形成することができる。
【0054】
図2a~図5を参照すると、上顎部34及び下顎部36は、締付け凹部38によって離間される。締付け凹部38は、ホルダ端面28内に凹んでいる。締付け凹部38は、ホルダ外周面26の2つの個別部分までホルダ端面28上に延在する。図2及び図3に示すように、締付け凹部38は、締付け凹部38がホルダ外周面26に開口する第1の凹側開口40aと第2の凹側開口40bとを含む。概して、第1の凹側開口40a及び第2の凹側開口40bは、ポケット長手方向軸Lに沿ってホルダ外周面26の両側にある。第1の凹側開口40a及び第2の凹側開口40bは、ホルダ端面28に交差することに留意されたい。上記構成のため、インサート・ホルダ24は二又形状を有する。
【0055】
特に図2a及び図2bを参照すると、本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、締付け凹部38は、反対の凹上面42及び凹下面44によって画定することができ、凹上面42及び凹下面44は、上顎部34及び下顎部36のそれぞれの上に形成される。凹上面42及び凹下面44は、第1の凹側開口40a及び第2の凹側開口40bを接続し、ホルダ端面28まで延在する。
【0056】
上顎部34は、枢動軸P周囲に回転することによって下顎部36に対して弾性的に移動可能である。枢動軸Pは、ホルダ長手方向軸Bに対し非平行である。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、枢動軸Pは、ホルダ長手方向軸Bに対し非直交とすることができる。特に、上顎部34は、締付けねじ又は他の締結器等の更なる個別の締付けデバイスを使用せずに、切削インサート22を弾性的に締め付けるように構成することができる。したがって、上顎部34には、締め付けねじを受け入れるために締付け凹部38及びホルダ外周面26に開口する貫通穴がなくてよい。
【0057】
図2aを参照すると、インサート取付け部分32は、横断的に向けられたインサート受入れポケット46を含み、インサート受入れポケット46は、ホルダ長手方向軸Bに横断するインサート挿入方向DIを有する。インサート受入れポケット46は、切削インサート22を中に受け入れるように構成される。インサート受入れポケット46は、締付け凹部38内に形成される。より詳細には、インサート受入れポケット46は、少なくとも部分的に、上顎部34及び下顎部36のそれぞれの上に形成されるポケット上面48及びポケット下面50によって画定される。更により詳細には、ポケット上面48及びポケット下面50は、凹上面42及び凹下面44のそれぞれの上に位置する。インサート受入れポケット46は、ポケット長手方向軸Lに沿って第1の凹側開口40aまで長手方向に延在し、ポケット前開口52aを画定する。ポケット前開口52aは、切削インサート22をインサート受入れポケット46に挿入可能にするのに十分な寸法のものである。ポケット長手方向軸Lは、ポケット上面48とポケット下面50との間を通過し、ポケット前開口52aを通過する。ポケット長手方向軸Lは、反対のインサート挿入方向DI及びインサート引抜き方向Dを画定する。
【0058】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、インサート受入れポケット46は、ホルダ端面28に開口することができる。別の言い方をすれば、インサート受入れポケット46は、ホルダ端面28に直に隣接する(即ち隣り合う)ことができる。
【0059】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、インサート受入れポケット46は、(例えば米国特許第5,833,403号明細書で開示されるような)工作物の内溝加工の実施を可能にする当技術分野で公知の種類の細長い溝加工インサートを受け入れるのに適した締付け細穴を基本形状とすることができる。またいくつかの実施形態では、インサート・ホルダ24は、細穴カッタ等の中の、外周に沿って円周方向に離間する2つ以上のインサート受入れポケットではなく、単一インサート受入れポケット46のみを有することができる。
【0060】
ポケット上面48及びポケット下面50は、細長くすることができる。インサート受入れポケット46は、横断ポケット平面PPに沿って向けることができる。横断ポケット平面PPは、ポケット長手方向軸Lを含み、ポケット上面48及びポケット下面50に交差する。横断ポケット平面PPは、ホルダ長手方向軸Bに横断することができる。特に、横断ポケット平面PPは、ホルダ長手方向軸Bに直交することができる。インサート受入れポケット46は、ポケット長手方向平面LPを有し、ポケット長手方向平面LPは、ポケット長手方向軸Lを含み、ポケット上面48とポケット下面50との間を通過する。ポケット長手方向平面LPは、横断ポケット平面PPに直交することができる。図6を参照すると、本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット長手方向平面LPに垂直な工具ホルダ24の上面図において、インサート・ホルダ24は、ホルダ長手方向軸Bに直交して測定されるホルダ幅HWを有する。また、図3に示されているように、インサート・ホルダ24の正面図において、ホルダ長手方向軸Bは、インサート受入れポケット46を通過する。いくつかの実施形態では、ホルダ長手方向軸Bは、ポケット長手方向軸Lに交差することができる。
【0061】
ポケット下面50は、ポケット下締付け面54を含む。ポケット下締付け面54は、切削インサート22上の対応する面をしっかりと締め付けるためのものである。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット下締付け面54は、ポケット長手方向軸Lに平行な方向で長手方向に延在することができる。インサート受入れポケット46は、最大ポケット高さHを有し、最大ポケット高さHは、インサート・ホルダ24の端面図(即ち図3)に示すように、ポケット前開口52aから離間し、ポケット長手方向平面LPに直交する方向で測定される。
【0062】
図2aを参照すると、本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット下締付け面54は、2つのポケット下締付け小面54a、54bを含むことができ、2つのポケット下締付け小面54a、54bは、ポケット長手方向軸Lに沿って、ポケット前開口52aから離れる方向で、ポケット下面50内に凹む下逃げ凹部56によって互いに離間する。ポケット下締付け面54のそれぞれは、V字凹形状とすることができる。
【0063】
図2aを参照すると、本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、インサート・ホルダ24は、下支持リブ58を含むことができる。下支持リブ58は、ホルダ外周面26から突出し、ポケット前開口52aに隣接する状態で下顎部36上に位置する。下支持リブ58は、切削インサート22に更なる支持をもたらす。下支持リブ58は、切削作業中に干渉しないように切削インサート22よりも細い。ポケット下締付け面54は、ポケット上面48上の対応する面よりも(ホルダ軸Bに対して)更に径方向外側に延在するように、下支持リブ58上に延在することができ、これにより、切削力に対する更なる支持をもたらす。
【0064】
ポケット上面48は、ポケット上締付け面60を含む。ポケット上締付け面60は、切削インサート22上の対応する面をしっかりと締め付けるためのものである。ポケット上締付け面60は、ポケット下締付け面54に向かって相互に向き合う(即ち、ポケット上締付け面60及びポケット下締付け面54は互いに向かって向き合う)。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット上締付け面60は、V字凹形状とすることができる。インサート・ホルダ24は、上支持リブ59を含むことができる。ポケット上締付け面54は、上支持リブ59上に延在することができ、これにより、ポケット上締付け面54と切削インサート22との間の面接触を増大させる。したがって、上支持リブ59は、切削インサート22への締付けを増大させることができる。上支持リブ59は、ホルダ外周面26から突出することができ、ポケット前開口52aに隣接する状態で上顎部34上に位置する。図3に示されているように、上支持リブ59は、下支持リブ58よりも短くすることができる。
【0065】
図2a及び図2bを参照すると、本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、インサート受入れポケット46は、少なくとも1つの全体が前向きのポケット軸方向非当接面64を含むことができ、ポケット軸方向非当接面64は、下顎部36上に形成され、インサート・ホルダ24の後方向Dでインサート受入れポケット46の境界を定める。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット長手方向軸Lに沿った工具ホルダ24の第1の側面図において、インサート受入れポケット46は、ポケット幅PWを有することができ、ポケット幅PWは、ポケット長手方向軸Lに直交する方向でホルダ端面28とポケット軸方向非当接面64との間で測定される。
【0066】
インサート受入れポケット46は、ポケット上面48及びポケット下面50の1つに形成されるポケット・ストッパ面68を含む。ポケット・ストッパ面68は、切削インサート22をインサート受入れポケット46に挿入する際、予め規定した位置内に切削インサート22を配置するためのものである。ポケット・ストッパ面68は、金属切削作業中、切削インサート22が、ポケット長手方向軸Lに沿ってインサート受入れポケット46の更に内側に変位するのを防止する役割も果たす。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット・ストッパ面68は、ポケット下面50に形成することができる。
【0067】
ポケット・ストッパ面68は、ストッパとして働くように全体がポケット前開口52aに向かって向き合う。ポケット・ストッパ面68は、インサート受入れポケット46の前開口の眺めで見える。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット・ストッパ面68は、ポケット長手方向軸Lに直交して(ポケット長手方向平面LPにも直交して)向けることができる。ポケット・ストッパ面68は、平坦とすることができる。
【0068】
図2a及び図2bを参照すると、本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、インサート・ホルダ24は、締付け凹部38内に形成される弾性細穴70を含むことができる。インサート弾性細穴70は、主に、上顎部34に所望の可撓性をもたらすように設計されている。上顎部34は、切削インサート22をインサート受入れポケット46に挿入可能にするように十分に可撓性であるべきである。同時に、上顎部34は、切削インサート22の十分な締め付けをもたらすように十分に剛性であるべきである。
【0069】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、弾性細穴70は、インサート受入れポケット46から後方に延在することができる。したがって、弾性細穴70は、インサート受入れポケット46と合流する。弾性細穴70は、最大細穴幅Wを有し、最大細穴幅Wは、枢動軸に沿ったインサート・ホルダ24の斜視図(即ち図2b)に示すように、凹上面42及び凹下面44に直交する方向で測定される。最大細穴幅Wは、最大ポケット高さH未満とすることができる。したがって、弾性細穴70は、インサート受入れポケット46よりも細い。
【0070】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、弾性細穴70は、最前弾性細穴部分70aを含むことができる。最前弾性細穴部分70aは、ホルダ端面28に沿って第2の凹側開口40bからインサート受入れポケット46まで延在することができる。したがって、インサート受入れポケット46は、第2の凹側開口40bまで延在することがない。
【0071】
図2a~図3を参照すると、本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、弾性細穴70は、弾性細穴70が後方向Dで終端する細穴応力逃げ溝76を含むことができる。細穴応力逃げ溝76は、枢動軸Pに沿って延在することができる。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、インサート取付け部分32は、締付け凹部38内に形成される鍵細穴77aを含むことができ、締付け凹部38は、ホルダ端面28に沿ってホルダ外周面26からインサート受入れポケット46まで延在する。鍵細穴77aは、鍵の先端部分を受け入れるように設計されており、切削インサート22をインサート受入れポケット46から抜き取るには、切削インサート22を抜取り方向Dで推進する。鍵細穴77a及び最前弾性細穴部分70aは、ポケット・ストッパ面68が上に位置する前方突出ストッパ突出部77bを形成することができる。鍵細穴77aのために、弾性細穴70と共に、ホルダ端面28が3つの個別小面に分割されることに留意されたい。ストッパ突出部77bは、下顎部36に位置することに更に留意されたい。
【0072】
図2a~図2bを参照すると、本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、上顎部34は、凹上面42内に凹む内側可撓性溝78を含むことができる。内側可撓性溝78は、上顎部34に所望の可撓性をもたらすように設計されている。内側可撓性溝78は、ポケット・ストッパ面68が、切削インサート22をインサート受入れポケット46に挿入する間に変位しない(即ち、予め規定した位置内に留まる)ようにも設計されている。最後に、内側可撓性溝78は、切削インサート22のあらゆる部分との接触を回避する空隙ももたらす。図3に示されるように、内側可撓性溝78は、内側可撓性溝開口80でホルダ端面28に開口することができる。図2bを参照すると、内側可撓性溝78は、インサート・ホルダ24の後方向Dでインサート受入れポケット46を越えて延在することができる。内側可撓性溝78は、ホルダ長手方向軸Bに平行に向けることができる。
【0073】
上顎部34は、ホルダ外周面26内に凹む外側可撓性溝82を含む。内側可撓性溝78と同様に、外側可撓性溝82は、上顎部34に所望の可撓性及び剛性をもたらすように設計されている。外側可撓性溝82は、外側可撓性溝82の反対の長手方向末端に形成した反対の第1の外側可撓性溝端部84aと第2の外側可撓性溝端部84bとを含むことができ、第1の外側可撓性溝端部84aは、第1の凹開口40aに隣接し、第2の外側可撓性溝端部84bは、第2の凹開口40bに隣接する。
【0074】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、外側可撓性溝82は、ホルダ長手方向軸Bに対して横断的に向けることができる。特に、外側可撓性溝82は、第1の凹側開口40aから第2の凹側開口40bに向かう方向で前方に延在することができる。言い方を変えれば、第1の外側可撓性溝端部84aは、第2の外側可撓性溝端部84bよりも、ホルダ端面28から遠くすることができる。
【0075】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、外側可撓性溝82は、第1の外側可撓性溝端部84aと第2の外側可撓性溝端部84bとの間に延在する2つの反対の第1の横溝面85aと第2の横溝面85bとを含むことができ、幅方向で外側可撓性溝82の境界を定める。第1の横溝面85aは、ホルダ端面28に最も近い。第1の横溝面85aは、凸状に湾曲することができる。
【0076】
第1の横溝面85aは、ホルダ端面28に交差することができる。第1の横溝面85aの一部分(例えば先端)のみが、ホルダ端面28に交差することができる。第2の横溝面85bは、平坦とすることができる。第1の横溝面85a及び第2の横溝面85bは、中心溝面85によって互いに離間することができる。中心溝面85は、凹状に湾曲することができる。
【0077】
外側可撓性溝82は、締付け凹部38まで延在することがない(即ち、外側可撓性溝82は貫通凹部ではない)ことに留意されたい。更に、外側可撓性溝82は、特に、切欠きを形成する平坦面によって形成される面取り構成を有さない。
【0078】
ホルダ外周面26は、外側可撓性溝82からホルダ端面28まで延在する外周凹面83を含むことができる。特に、外周凹面83は、第1の横溝面85aからホルダ端面28まで延在することができる。外周凹面83は、前方向Dでポケット長手方向平面LPに向かって傾斜することができる。外周凹面83は、平坦とすることができる。外周凹面83のために、インサート受入れポケット46の上方の上顎部34は、外側可撓性溝82によって好ましくなく弱められない。
【0079】
外側可撓性溝82は、溝軸Gに沿って第1の外側可撓性溝端部84aと第2の外側可撓性溝端部84bとの間に延在することができる。外側可撓性溝82は、外側可撓性溝82が溝軸Gに直交する幅よりも、溝軸Gの方向で長いことに留意されたい。溝軸Gは、枢動軸Pに平行とすることができる。溝軸Gは、ホルダ長手方向軸Bと共に非ゼロ溝角度αを形成することができる。溝角度αは、30°以上80°以下とすることができる。好ましくは、溝角度αは、50°以上70°以下とすることができる。最も好ましくは、溝角度αは60°に等しくすることができる。
【0080】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット長手方向平面LPに垂直な工具ホルダ24の上面図において、外側可撓性溝82は、外側可撓性溝82の2つの横末端の間で溝軸Gに直交に測定される最大溝幅GWを有する。最大溝幅GWは、ポケット幅PWよりも大きくすることができる。
【0081】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット長手方向平面LPに垂直な工具ホルダ24の上面図において、外側可撓性溝82は、外側可撓性溝82の2つの長手方向末端の間(即ち、第1の外側可撓性溝端部84aと第2の外側可撓性溝端部84bとの間)で溝軸Gに平行に測定される最大溝長さGLを有する。最大溝長さGLは、ホルダ幅HWの半分よりも大きくすることができる。
【0082】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、溝軸Gに沿った工具ホルダ24の斜視図(即ち図2b)において、外側可撓性溝82は、ホルダ外周面26に対し最大溝深さGDを有することができ、最大溝深さGDは、溝軸Gに直交する方向で測定される。上顎部34は、上顎部高さJHを外側可撓性溝82に有することができ、上顎部高さJHは、最大溝深さGDと同じ方向で測定される。最大溝深さGDは、上顎部高さJHよりも大きくすることができる。
【0083】
次に、本出願の第2の態様の主題による切削インサート22を示す図7図11を参照されたい。切削インサート22は、単一の一体化構造を有するように一体に形成される。切削インサート22は、2つの対向するインサート端面86と、2つのインサート端面86の間に延在するインサート外周面88と、を含む。インサート外周面88は、インサート長手方向軸A周りで円周方向に延在する。インサート長手方向軸Aは、インサートの長さ方向、即ち、切削インサート22が長手方向に細長く、最長寸法を有する方向を画定する。インサート外周面88は、対向するインサート上面90及びインサート下面92と、2つのインサート端面86を全て接続する2つの対向するインサート側面94と、を含む。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、切削インサート22には、保持ねじのための貫通孔がなくてよい。
【0084】
図示の非限定的な例において、切削インサート22は、インサート上面90と2つのインサート端面86のそれぞれとの交線に形成される2つの切れ刃96を含む。言い方を変えれば、切削インサート22は、両端式2方向刃先交換可能切削インサートとすることができる。しかし、本発明は、両端式切削インサートに限定されないことに留意されたい。例えば、本発明は、単一切れ刃96をインサート上面90とインサート端面86の1つとの交線に形成した片端式切削インサートにも適用される。代替的に、切削インサート22は、3つ以上の切れ刃96を有することができる。各切れ刃96に隣接するインサート上面90の一部分は、すくい面97aとして働く。それぞれの切れ刃96に隣接する各インサート端面86の一部分は、逃げ面97bとして働く。
【0085】
インサート長手方向軸Aは、インサート端面86に交差し、インサート上面90とインサート下面92とインサート側面94との間を通過する。インサート上面90とインサート下面92との間に位置するインサート中央平面MPは、インサート長手方向軸Aを含み、2つの対向するインサート側面94に交差し、2つの対向するインサート端面86にも交差する。インサート長手方向軸A及びインサート中央平面MPは、インサート上面90とインサート下面92との間の中間に配置することができる。
【0086】
切削インサート22は、インサート中心(垂直)軸Fを有することができ、インサート中心軸Fは、インサート長手方向軸Aに直交し、インサート長手方向軸Aと交差し、インサート上面90及びインサート下面92に交差する。インサート中心軸Fは、インサート端面86の間の中間に位置し、インサートの高さ方向に沿って延在し、これにより、インサートの上-下方向を確立する。インサート側面94の間に位置するインサート長手方向平面IPは、インサート長手方向軸A及びインサート中心軸Fの両方を含み、インサート上面90及びインサート下面92に交差し、2つの対向するインサート端面86にも交差する。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、切削インサート22は、インサート長手方向平面IP周りに鏡面対称を呈することができる。
【0087】
両端式構成の切削インサート22において、切削インサート22は、切れ刃平面EPを有し、切れ刃平面EPは、インサート中心軸Fに直交し、2つの切れ刃96の最上部分によって画定される。インサートのいくつかの実施形態では、2つの切れ刃96は、切れ刃平面EP内に含めることができる。
【0088】
切削インサート22は、インサート横軸Gを有し、インサート横軸Gは、インサート長手方向軸A及びインサート中心軸Fに直交し、インサート長手方向軸A及びインサート中心軸Fと交差する。インサート横軸Gは、インサートの幅方向で延在する。本出願の主題のいくつかの実施形態(例えば両端式構成の切削インサート22)によれば、切削インサート22は、インサート中心軸F周りに180°回転対称を呈することができる。インサート長手方向軸A及びインサート横軸Gは、インサート中央平面MPを画定することができる。インサート端面86の間に位置するインサート横断平面GPは、インサート横軸G及びインサート中心軸Fの両方を含み、インサート上面90及びインサート下面92に交差し、2つの対向するインサート側面94にも交差する。本出願の主題のいくつかの実施形態(例えば両端式構成の切削インサート22)によれば、切削インサート22は、インサート横断平面GP周りに鏡面対称を呈することができる。
【0089】
インサート下面92は、少なくとも1つのインサート下当接面98を含む。本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのインサート下当接面98は、インサート長手方向軸Aに平行に延在することができる。インサート下面92は、平坦な単一インサート下当接面98を含むことができる(図示せず)。本出願の主題のいくつかの他の実施形態によれば、インサート下面92は、2つのインサート下当接面98を含むことができ、2つのインサート下当接面98は、切削インサート22の長手方向でずれている。インサート下当接面98のそれぞれは、ポケット下締付け面(複数可)54の形状に対応するV字凸形状とすることができる。
【0090】
インサート上面90は、インサート上当接面104を含む。インサート上当接面104は、インサート受入れポケット46内の対応する面に当接するためのものである。インサート上当接面104は、少なくとも1つのインサート下当接面98から離れて相互に向き合う(別の言い方をすれば、インサート上当接面104及び少なくとも1つのインサート下当接面98は互いから離れて向き合う)。インサート上当接面104は、ポケット上締付け面60の形状に対応するV字凸形状とすることができる。
【0091】
少なくとも1つのインサート端面86は、インサート・ストッパ面110を含むことができる。図示する非限定的な例において、インサート端面86の両方は、インサート・ストッパ面110を含むことができる。インサート・ストッパ面110は、インサート受入れポケット46内の対応する面68に当接するためのものである。各インサート・ストッパ面110は、平坦とすることができる。
【0092】
次に、本出願の第3の態様の主題による切削工具20を示す図12図13を参照されたい。切削工具20は、インサート・ホルダ24のインサート受入れポケット46内に解放可能に弾性的に締め付けられる切削インサート22を含む。最も外側の(及びポケット前開口52aに近接する)切れ刃96は、有効切れ刃96aを形成する。
【0093】
本出願の主題のいくつかの実施形態によれば、ポケット・ストッパ面68は、インサート・ストッパ面110に当接することができる。ポケット下締付け面54は、少なくとも1つのインサート下当接面98の1つに当接することができる。ポケット上締付け面60は、インサート上当接面104に当接することができる。インサート側面94は、ポケット軸方向非当接面64から離間することができる。
【0094】
外側可撓性溝82は、8mm程度の直径を有する穴の内側切削作業のために設計したインサート・ホルダ24では特に有効である。そのような内側切削作業の場合、最大溝長さGLは、4mm以上5.5mm以下とすることができる。最大溝幅GWは、2.00mm以上3.5mm以下とすることができる。最大溝深さGDは、0.5mm以上2mm以下とすることができる。
【0095】
本出願の主題は、ある程度の詳細まで説明しているが、以下で請求する本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく様々な代替形態及び修正形態を行い得ることを理解されたい。

図1
図2
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】