(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-09
(54)【発明の名称】SOx及びNOxのプラズマベースの浄化のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B01D 53/60 20060101AFI20220426BHJP
B01D 53/76 20060101ALI20220426BHJP
B01D 53/92 20060101ALI20220426BHJP
B01J 19/08 20060101ALI20220426BHJP
F01N 3/08 20060101ALI20220426BHJP
F01N 3/04 20060101ALI20220426BHJP
H05H 1/24 20060101ALI20220426BHJP
【FI】
B01D53/60 300
B01D53/76 ZAB
B01D53/92 320
B01D53/92 212
B01D53/92 222
B01J19/08 E
F01N3/08 C
F01N3/04 A
F01N3/08 B
F01N3/08 A
H05H1/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555092
(86)(22)【出願日】2020-03-11
(85)【翻訳文提出日】2021-10-22
(86)【国際出願番号】 US2020022189
(87)【国際公開番号】W WO2020185966
(87)【国際公開日】2020-09-17
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】508230226
【氏名又は名称】ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア
(71)【出願人】
【識別番号】521412445
【氏名又は名称】タイ チョン チェン スチームシップ カンパニー (エイチ.ケイ.) リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】521412456
【氏名又は名称】スブラマニアン スリラム
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】スブラマニアン スリラム
(72)【発明者】
【氏名】クローニン スティーブン ビー.
(72)【発明者】
【氏名】グンダーセン マーティン エイ.
(72)【発明者】
【氏名】シュローダー ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ヤング シシ
(72)【発明者】
【氏名】シュローダー クリスティ
(72)【発明者】
【氏名】エゴロフポウロス フォキオン
(72)【発明者】
【氏名】フイスキャンプ トム
(72)【発明者】
【氏名】ナイストロム アレック
(72)【発明者】
【氏名】グルラジャン ヴィヤース
(72)【発明者】
【氏名】シ ハオティアン
【テーマコード(参考)】
2G084
3G091
4D002
4G075
【Fターム(参考)】
2G084AA18
2G084BB11
2G084CC08
2G084CC11
2G084CC34
2G084CC35
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4G075CA03
4G075CA15
4G075CA47
4G075CA57
4G075DA02
4G075DA18
4G075EA06
4G075EB41
(57)【要約】
本発明は、ガス流内のSOx及び/またはNOxの濃度を低減させるための方法及びシステムに関する。
【選択図】
図11A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマベースの浄化のためのシステムであって、以下:
流通反応装置であって、
前記流通反応装置が、内部チャンバと、前記内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極とを備え、前記内部チャンバが、ガス発生源に流体的に結合されるように構成されており、それにより、前記ガス発生源からのガスが前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に流れるようになっており、
前記ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、
前記第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、
前記流通反応装置と、
前記流通反応装置の前記電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、前記パルスジェネレータが、電気パルスを前記電極に搬送し、それにより、前記ガスからプラズマを形成するように構成されており、前記第1の化合物が、前記プラズマ内で第2の化合物に変換される、前記パルスジェネレータと、
前記流通反応装置の前記内部チャンバに流体的に結合された水供給源であって、前記水供給源が、前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に水を注入して、前記電気パルスが前記電極に搬送された場合に前記注入された水の少なくとも第1の部分から
・OH(ヒドロキシルラジカル)分子を形成するように構成されており、前記
・OH分子が、前記プラズマ内で前記第2の化合物と反応し、それにより、前記第2の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっており、前記注入された水の少なくとも第2の部分が、前記水溶性の化合物を前記流通反応装置から除去し、それにより、前記ガス内の前記第1の化合物の前記濃度を低減させる、前記水供給源と
を備える、前記システム。
【請求項2】
前記電極が、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記押出し成形電極が、中心部分と、前記中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記プラズマが非熱プラズマである、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
NOxがNOである、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2の化合物がNO
2である、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記水溶性の化合物がHNO
3である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
SOxがSO
2である、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第2の化合物がHSO
3である、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記水溶性の化合物がH
2SO
4である、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記パルスジェネレータが、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記ガスが排気ガスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記ガス発生源がエンジンである、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記エンジンが燃焼機関である、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記エンジンがディーゼルエンジンである、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記電気パルスが高電圧ナノ秒電気パルスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記電気パルスが、2000Hzまでの繰り返し率を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記水が、水のエーロゾルである、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記水が、水蒸気である、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
プラズマベースの浄化のための方法であって、以下:
ガス発生源から流通反応装置の内部チャンバ内へガスを受けることであって、
前記ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、
前記第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、
前記受けることと、
前記内部チャンバ内に位置する電極に電気パルスを搬送することであって、それにより、前記ガスからプラズマが形成されるようになっており、
前記第1の化合物が前記プラズマ内で第2の化合物に変換される、
前記搬送することと、
前記プラズマが存在する中で、前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に水を注入することであって、
前記電気パルスが前記電極に搬送された場合に、前記注入された水の少なくとも第1の部分から
・OH(ヒドロキシルラジカル)分子が形成され、
前記
・OH分子が、前記第2の化合物と反応し、それにより、前記第2の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっている、
前記注入することと、
前記注入された水の少なくとも第2の部分を前記流通反応装置から除去することであって、
前記注入された水の前記第2の部分が、前記水溶性の化合物を含み、それにより、前記ガス内の前記第1の化合物の前記濃度を低減させる、
前記除去することと
を含む、前記方法。
【請求項22】
前記電極が、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記押出し成形電極が、中心部分と、前記中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記プラズマが非熱プラズマである、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
NOxがNOである、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記第2の化合物がNO
2である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記水溶性の化合物がHNO
3である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
SOxがSO
2である、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記第2の化合物がHSO
3である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記水溶性の化合物がH
2SO
4である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記電気パルスが、パルスジェネレータによって搬送される、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記パルスジェネレータが、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記ガスが排気ガスである、請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記ガス発生源がエンジンである、請求項21に記載の方法。
【請求項35】
前記エンジンが燃焼機関である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記エンジンがディーゼルエンジンである、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記電気パルスが高電圧ナノ秒電気パルスである、請求項21に記載の方法。
【請求項38】
前記電気パルスが、2000Hzまでの繰り返し率を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項39】
前記水が、水のエーロゾルである、請求項21に記載の方法。
【請求項40】
前記水が、水蒸気である、請求項21に記載の方法。
【請求項41】
前記流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る、請求項21に記載の方法。
【請求項42】
プラズマベースの浄化のためのプラズマ反応器であって、以下:
内部チャンバを備えた流通反応装置と、
前記流通反応装置に結合されたガス入口ポートであって、前記ガス入口ポートが、ガス発生源を前記流通反応装置に流体的に結合するように構成されており、それにより、ガスが前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に流入することができるようになっている、前記ガス入口ポートと、
前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極と、
前記電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、前記パルスジェネレータが、電気パルスを前記電極に搬送し、それにより、前記ガスからプラズマを形成するように構成されている、前記パルスジェネレータと、
前記流通反応装置に結合された水流入ポートであって、前記水流入ポートが、水供給源を前記流通反応装置の前記内部チャンバに流体的に結合するように構成されており、前記水供給源が、前記プラズマが存在する中で、前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に水を注入するように構成されている、前記水流入ポートと、
前記流通反応装置に結合されたガス流出ポートであって、前記ガス流出ポートが、前記ガスを前記流通反応装置の前記内部チャンバから除去するように構成されている、前記ガス流出ポートと、
前記流通反応装置に結合された水出口ポートであって、前記水出口ポートが、前記水を前記流通反応装置の前記内部チャンバから除去するように構成されている、前記水出口ポートと
を備える、前記プラズマ反応器。
【請求項43】
前記電極が、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項44】
前記押出し成形電極が、中心部分と、前記中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含む、請求項43に記載のプラズマ反応器。
【請求項45】
前記プラズマが非熱プラズマである、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項46】
前記パルスジェネレータが、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項47】
前記ガスが排気ガスである、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項48】
前記ガス発生源がエンジンである、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項49】
前記エンジンが燃焼機関である、請求項48に記載のプラズマ反応器。
【請求項50】
前記エンジンがディーゼルエンジンである、請求項48に記載のプラズマ反応器。
【請求項51】
前記電気パルスが高電圧ナノ秒電気パルスである、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項52】
前記電気パルスが、2000Hzまでの繰り返し率を有する、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項53】
前記水が、水のエーロゾルである、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項54】
前記水が、水蒸気である、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【請求項55】
前記流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る、請求項42に記載のプラズマ反応器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、35 U.S.C. §119(e)の下で、2019年3月11日に出願された米国仮特許出願第62/816,589号、2019年3月11日に出願された米国仮出願第62/816,694号、及び2019年12月6日に出願された米国仮出願第62/944,970号の優先権を主張する。これらの各々の内容は、その全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、ガス流内のSOx及び/またはNOxの濃度を低減させるための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
本明細書内の刊行物すべては、個別の刊行物または特許出願の各々が、参照することによって組み込まれるように、明確かつ個別に示されたかのような範囲と同じ範囲まで、参照することによって組み込まれる。以下の詳細な説明は、本発明の理解に有用である場合がある情報を含んでいる。このことは、本明細書に提供される情報のいずれも、従来技術であるか、本明細書で請求される発明に関すること、または、明確に、もしくは暗黙のうちに参照されている公報のいずれも、従来技術であることを承認するものではない。
【0004】
国際海事機関(IMO)は、船上で使用される燃料油内の硫黄に関し、2020年1月1日から0.50%m/m(質量対質量)の国際的制限を定めている。このことは、船舶から生じる硫黄酸化物の量を著しく低減させることになり、また、世界的に、特に港及び海岸線の近くに居住する人々に関し、健康及び環境的な大きい利益がある。船舶の燃料油の硫黄成分の現在の国際的制限は、3.50%である(すなわち、重燃料油)。新たな2020年の国際的制限である0.50%は、SOxの7倍の低減に対応する。この制限は、我々のプラズマ誘起湿式スクラバーデバイスで達成することができる。いくつかの形態の硫黄浄化技術を伴わなければ、これらIMO基準は、需要と供給の均衡を乱すことにより、石油産業に破滅的な影響を生じることになる。
【0005】
したがって、SOx及び/またはNOxの浄化のための方法及び装置が必要とされている。本発明の実施形態は、この要請に取り組んでいる。
【発明の概要】
【0006】
以下の実施形態、及びその態様は、例示的かつ説明的であり、範囲を限定しないものと意図されている、システム、装置、製造の物品、構造、及び方法に関連して、記載及び説明される。
【0007】
様々な実施形態では、本発明は、プラズマベースの浄化のためのシステムであって、流通反応装置であって、流通反応装置が、内部チャンバと、内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極とを備え、内部チャンバがガス発生源に流体的に結合されるように構成されており、それにより、ガス発生源からのガスが流通反応装置の内部チャンバ内に流れるようになっており、ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、流通反応装置と、流通反応装置の電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、パルスジェネレータが、電気パルスを電極に搬送し、それにより、ガスからプラズマを形成するように構成されており、第1の化合物が、プラズマ内で第2の化合物に変換される、パルスジェネレータと、流通反応装置の内部チャンバに流体的に結合された水供給源であって、水供給源が、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入して、電気パルスが電極に搬送された場合に注入された水の少なくとも第1の部分から・OH(ヒドロキシルラジカル)分子を形成するように構成されており、・OH分子が、プラズマ内で第2の化合物と反応し、それにより、第2の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっており、注入された水の少なくとも第2の部分が、水溶性の化合物を流通反応装置から除去し、それにより、ガス内の第1の化合物の濃度を低減させる、水供給源と、を備えている、システムを提供する。いくつかの実施形態では、電極は、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含んでいる。いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、NOxはNOである。いくつかの実施形態では、第2の化合物はNO2である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はHNO3である。いくつかの実施形態では、SOxはSO2である。いくつかの実施形態では、第2の化合物はHSO3である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はH2SO4である。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである。いくつかの実施形態では、ガスは排気ガスである。いくつかの実施形態では、ガス発生源はエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは燃焼機関である。いくつかの実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、電気パルスは高電圧ナノ秒電気パルスである。いくつかの実施形態では、電気パルスは2000Hzまでの繰り返し率を有する。いくつかの実施形態では、水は水のエーロゾルである。いくつかの実施形態では、水は水蒸気である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。
【0008】
様々な実施形態では、本発明は、プラズマベースの浄化のための方法であって、ガス発生源から流通反応装置の内部チャンバ内へガスを受けることであって、ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、受けることと、内部チャンバ内に位置する電極に電気パルスを搬送し、それにより、ガスからプラズマが形成されるようになっており、第1の化合物がプラズマ内で第2の化合物に変換される、搬送することと、プラズマが存在する中で、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入することであって、電気パルスが電極に搬送された場合に、注入された水の少なくとも第1の部分から・OH(ヒドロキシルラジカル)分子が形成され、・OH分子が、第2の化合物と反応し、それにより、第2の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっている、注入することと、注入された水の少なくとも第2の部分を流通反応装置から除去することであって、注入された水の第2の部分が、水溶性の化合物を含み、それにより、ガス内の第1の化合物の濃度を低減させる、除去することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、電極は、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含んでいる。いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、NOxはNOである。いくつかの実施形態では、第2の化合物はNO2である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はHNO3である。いくつかの実施形態では、SOxはSO2である。いくつかの実施形態では、第2の化合物はHSO3である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はH2SO4である。いくつかの実施形態では、電気パルスはパルスジェネレータによって搬送される。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである。いくつかの実施形態では、ガスは排気ガスである。いくつかの実施形態では、ガス発生源はエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは燃焼機関である。いくつかの実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、電気パルスは高電圧ナノ秒電気パルスである。いくつかの実施形態では、電気パルスは2000Hzまでの繰り返し率を有する。いくつかの実施形態では、水は水のエーロゾルである。いくつかの実施形態では、水は水蒸気である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。
【0009】
様々な実施形態では、本発明は、プラズマベースの浄化のためのプラズマ反応器であって、内部チャンバを備えた流通反応装置と、流通反応装置に結合されたガス入口ポートであって、ガス入口ポートが、ガス発生源を流通反応装置に流体的に結合するように構成されており、それにより、ガスが流通反応装置の内部チャンバ内に流入することができるようになっている、ガス入口ポートと、流通反応装置の内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極と、電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、パルスジェネレータが、電気パルスを電極に搬送し、それにより、ガスからプラズマを形成するように構成されている、パルスジェネレータと、流通反応装置に結合された水流入ポートであって、水流入ポートが、水供給源を流通反応装置の内部チャンバに流体的に結合するように構成されており、水供給源が、プラズマが存在する中で、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入するように構成されている、水流入ポートと、流通反応装置に結合されたガス流出ポートであって、ガス流出ポートが、ガスを流通反応装置の内部チャンバから除去するように構成されている、ガス流出ポートと、流通反応装置に結合された水出口ポートであって、水出口ポートが、水を流通反応装置の内部チャンバから除去するように構成されている、水出口ポートと、を備えている、プラズマ反応器を提供する。いくつかの実施形態では、電極は、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含んでいる。いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである。いくつかの実施形態では、ガスは排気ガスである。いくつかの実施形態では、ガス発生源はエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは燃焼機関である。いくつかの実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、電気パルスは高電圧ナノ秒電気パルスである。いくつかの実施形態では、電気パルスは2000Hzまでの繰り返し率を有する。いくつかの実施形態では、水は水のエーロゾルである。いくつかの実施形態では、水は水蒸気である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。
【0010】
例示的実施形態を、参照する図面で説明する。本明細書に開示の実施形態及び図面は、限定的というよりはむしろ例示的と考えられることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】本発明の様々な実施形態に係る、冷間ナノ秒パルスのプラズマ(高電子エネルギ、冷間プラズマ)の電子分布を示す図である。
【
図1B】本発明の様々な実施形態に係る、長さ3cm、直径2mmの冷間プラズマプルームの写真である。
【
図2A】本発明の様々な実施形態に係る、プラズマ誘起SOxスクラバー技術の実証のために使用される実験用の設定の図である。
【
図2B】本発明の様々な実施形態に係る、プラズマ誘起SOxスクラバー技術の実証のために使用される概略図である。
【
図3】本発明の様々な実施形態に係る、プラズマベースのSOx及びNOxの浄化のためのシステムの図である。
【
図4】本発明の様々な実施形態に係る、高電圧ナノ秒パルスのアプローチによって形成された過渡的プラズマ(
図4A)、冷間ナノ秒パルスのプラズマの電子分布(
図4B)、および冷間プラズマプルーム(
図4C)の図である。
【
図5A】本発明の様々な実施形態に係る、第1のタイプのパルスジェネレータの出力電圧のプロットである。
【
図5B】本発明の様々な実施形態に係る、第2のタイプのパルスジェネレータの出力電圧のプロットである。
【
図6】本発明の様々な実施形態に係る、プラズマを生成するために必要なエンジン出力の小部分の関数として測定された、SO
2除去効率のプロットである。
【
図7】本発明の様々な実施形態に係る、水中のパルス状の放電からの発光スペクトルを示す図である。
【
図8A】本発明の様々な実施形態に係る、過渡的なパルス状のプラズマ反応器をテストするために使用される実験用の設定の概略図である。
【
図8B】本発明の様々な実施形態に係る、ナノ秒の高電圧パルスジェネレータの通常の出力特性を示す図である。
【
図8C】本発明の様々な実施形態に係る、高電圧ナノ秒パルスによって形成された過渡的プラズマ(ホット電子、冷間プラズマ)の写真である。
【
図9A】本発明の様々な実施形態に係る、湿潤空気のマトリクスにおける、約600ppmVの合成SO
2の温度依存のSO
2の浄化の研究を示す図である。
【
図9B】本発明の様々な実施形態に係る、湿潤空気のマトリクスにおける、約600ppmVの合成SO
2の温度依存のSO
2の浄化の研究を示す図である。
【
図10A】本発明の様々な実施形態に係る、水溶液内の高電圧の放電から観測されたOHラジカルのプラズマ放出スペクトルの図である。
【
図10B】本発明の様々な実施形態に係る、SO
2-プラズマにさらされたAgナノ粒子の、SERS誘起された振動スペクトルの図である。
【
図11A】本発明の様々な実施形態に係る、過渡的なパルス状のプラズマ反応器をテストするために使用される実験用の設定の概略図である。
【
図11B】本発明の様々な実施形態に係る、ナノ秒の高電圧パルスジェネレータの通常の出力特性を示す図である。
【
図11C】本発明の様々な実施形態に係る、高電圧ナノ秒パルスのアプローチによって形成された過渡的プラズマ(ホット電子、冷間プラズマ)の写真である。
【
図12】本発明の様々な実施形態に係る、「乾燥」(すなわち、水のエーロゾルを伴わない)条件と「湿潤」(すなわち、水のエーロゾル)条件との両方の下での、低プラズマ密度(
図12A)および高プラズマ密度(
図12B)でのプラズマ放電を伴うものと伴わないものとでのNO及びNOxのガス濃度の図である。
【
図13A】本発明の様々な実施形態に係る、OHラジカルのプラズマ放出スペクトルの図である。
【
図13B】本発明の様々な実施形態に係る、水溶液内の高電圧の放電から観測された原子酸素の図である。
【
図13C】本発明の様々な実施形態に係る、NO-プラズマにさらされたAgナノ粒子の、SERS誘起されたスペクトルの図である。
【
図14】本発明の様々な実施形態に係る、プラズマベースの処理を介してのNOx浄化に関する、可能性のある化学的経路の概略図である。
【
図15】本発明の様々な実施形態に係る、プラズマベースの処理を介してのSOx浄化に関する、可能性のある化学的経路の概略図である。
【
図16】本発明の様々な実施形態に係る、過渡的なプラズマ放射浄化(TPER:Transient Plasma Emissions Remediation)及びスクラバーカップリングの写真である。
【
図17】本発明の様々な実施形態に係る、プラズマ誘起静的スクラバー装置(
図17A)の、過渡的なプラズマ放射浄化(TPER)を伴わない(
図17B)および過渡的なプラズマ放射浄化(TPER)を伴う(
図17C)、図である。
【
図18】本発明の様々な実施形態に係る、動的スクラバー及び湿潤反応装置の写真である。本システムの開発により、パルス発生装置がオフにされている場合の、動的スクラバーとなっている研究と、オンにされている場合の湿潤反応器となっている研究と、の両方に関する装置が示される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明の詳細な説明
本明細書で引用されるすべての参考文献は、完全に説明されているかのように、参照することによってその全体が組み込まれる。別様に規定されていない限り、本明細書で使用される技術的用語及び科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。
【0013】
当業者は、本発明の実施において使用することができる、本明細書に記載の方法及び材料に類似であるか均等の多くの方法及び材料を理解することになる。本発明の他の特徴及び利点は、本発明の実施形態の様々な特徴を例として示す添付図面に関連して取られる、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。むしろ、本発明は、いずれの方法でも、記載された方法及び材料には限定されない。便宜的に、ここで、本明細書、実施例、及び添付の特許請求の範囲において採用される特定の用語が、ここに集められる。
【0014】
別様に述べられていないか、文脈から暗示されていない限り、以下の用語及びフレーズは、以下に提供される意味を含んでいる。別様に明示的に述べられていないか、文脈から明らかではない限り、以下の用語及びフレーズは、それが関係する技術においてその用語またはフレーズが取得している用語またはフレーズの意味を除外しない。別様に規定されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。本発明が、本明細書に記載の特定の方法論、プロトコル、及び試薬などに限定されず、したがって、変化し得ることを理解されたい。本明細書に使用される定義及び専門用語は、特定の実施形態を記載することを補助するために提供され、また、本発明が特許請求の範囲によってのみ限定されることから、請求される発明を限定することは意図していない。
【0015】
本明細書で使用される場合、「備える(comprising)」または「備える(comprises)」との用語は、実施形態に有用である、構造、方法、システム、製造の物品、装置、及びそれらのそれぞれの構成要素(複数可)を参照して使用されるが、依然として、有用か否かに関わらず、明示されていない要素の包含に対してはオープンである。当該技術内の当業者には、一般に、本明細書に使用される用語は概して、「オープン」の用語であるものとして意図されていることを理解されたい(たとえば、「含む(including)」との用語は、「含むが、それに限定されない(including but not limited to)」として解されるものとし、「有する(having)」との用語は、「少なくとも~を有する(having at least)」として解されるものとし、また、「含む(includes)」との用語は、「含むが、それに限定されない(includes but is not limited to)」として解されるものとする、などである)。含む(including)、包含する(containing)、または有する(having)などの用語の同義語として、オープンエンドの用語「備える(comprising)」が、本発明を記載及び請求するために本明細書で使用されているが、本発明またはその実施形態は、「からなる(consisting of)」または「本質的にからなる(consisting essentially of)」などの代替的な用語を使用して代替的に記載される場合がある。
【0016】
別様に述べられていない限り、本出願の特定の実施形態を記載する文脈(特に、特許請求の範囲の文脈内)において使用される「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」との用語、ならびに類似の参照は、単一のものと複数のものとの両方をカバーするものと解釈することができる。本明細書における値のレンジの列挙は、そのレンジ内にある各々の別々の値に個別に言及する簡略的方法としての役割を果たすことが単に意図されている。本明細書において別様に示されていない限り、個別の値の各々は、その値が本明細書に個別に述べられているかのように、本明細書に組み込まれている。本明細書に記載の方法はすべて、本明細書において別様に示されているか、別様に、文脈によって明確に矛盾していない限り、任意の適切な順番で実施することができる。任意の及びすべての実施例の使用、または、本明細書の特定の実施形態に関して提供される例示的言語(たとえば、「たとえば(such as)」)は、本出願をよりはっきりさせることを単に意図するものであり、別様に請求される本出願の範囲を限定するものではない。省略語「e.g.」は、ラテン語のexempli gratiaから来ており、本明細書では、非限定的な実施例を示すために使用される。このため、省略語「e.g.」は、「たとえば(for example)」と同義である。本明細書の言語は、本出願の実施に必須である、任意の請求されていない要素を示すものと解釈されるべきではない。
【0017】
「任意選択の」または「任意選択的に」は、後に記載される状況が発生する場合があるか、発生しない場合があり、それにより、その記載が、その状況が発生する例と、その状況が発生しない例とを含むようになっていることを意味する。
【0018】
「SOx」は硫黄酸化物を意味する。硫黄酸化物の非限定的な実施例には、SO、SO2、SO3、SO4、S2O、S2O2、S7O2、S6O2などが含まれる。
【0019】
「NOx」は窒素酸化物を意味する。窒素酸化物の非限定的な実施例には、NO、NO2、NO3、N2O、N4O、N2O3、N2O4、N2O5などが含まれる。
【0020】
本明細書で使用される「非熱プラズマ」は、プラズマ内の電子エネルギ(たとえば、30eVまたはT=105K)及び分子の振動モード(たとえば、室温に近い)が、熱的平衡にないプラズマを意味する。
【0021】
いくつかの実施形態では、本発明の特定の実施形態を記載及び請求するために使用される試薬の量、濃度などの割合、反応条件などを示す数は、いくつかの例では、「約(about)」の用語で修飾されるものとして理解されるものとする。したがって、いくつかの実施形態では、記載の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲に説明された数値上のパラメータは、特定の実施形態によって得ることが試みられる所望の特性に応じて変化し得る推定値である。いくつかの実施形態では、数値上のパラメータは、報告された顕著な数字に鑑みて、かつ、通常の数字を簡略化する技術を適用することにより、解釈されるものとする。本発明のいくつかの実施形態の広い範囲を説明する数値上の範囲及びパラメータが推定であるにも関わらず、特定の実施例に説明される数値上の値は、実行可能であるように正確に報告される。本発明のいくつかの実施形態に提供される数値上の値は、そのそれぞれのテストの測定において見られる標準偏差から必然的に生じる一定の誤差を含む場合がある。
【0022】
本明細書に開示の本発明の代替的な要素または実施形態の群分けは、限定的ものとしては解されないものとする。群の各メンバーは、個別に、または、群の他のメンバーもしくは本明細書に見られる他の要素との任意の組合せで参照され、かつ請求され得る。群の1つまたは複数のメンバーは、便宜上、及び/または特許可能性の理由のために、群に包含され得るか、群から削除され得る。いずれかのそのような包含または削除が生じた場合、本明細書は、ここで、変更されたような群を包含するものと考えられ、このため、添付の特許請求の範囲で使用されるすべてのマーカッシュ群の記載の説明を満たす。
【0023】
本明細書では、我々は、過渡的ナノ秒パルスのプラズマを排気ガスマトリクスに結合することにより、湿潤SOxスクラバー処理(すなわち、汚染制御デバイス)の性能を向上させるための方法を開示する。既存の技術は、微粒子状の物質(PM)及びNOxを効果的に低減させるために存在するが(すなわち、DPF及びSCR)、SOxを除去するための効果的な方法は、依然として非常に不足している。SOx湿潤スクラバー技術は、水中のSO2の低可溶性によって厳しく制限されている。この可溶性は、H2SO4の可溶性よりも1010倍低い。我々のプラズマベースの技術は、SO2をH2SO4に高効率で変換し、こうして、ほぼ一貫して硫黄物質を確保することを可能にする。
【0024】
我々の過渡的パルス状プラズマは、USCで発生されたナノ秒高電圧パルスによって生成される。この過渡的パルス状のアプローチは、プラズマの形成において、慣習的なRF源よりもかなり少ないエネルギを消費する。プラズマの過渡的な特性は、プラズマの生成において非常に小さい電流が吸収されることを必要とする。すなわち、ストリーマーが形成されると、適用される場は、かなりの量の電流(そしてひいては、電力)が流れることができる前に崩壊する。その過渡的特性のために、このことは冷間プラズマであり、この冷間プラズマでは、電子エネルギが約30eV(T=105K)であり、一方、分子の振動モードは室温のままである。これら「ホット」電子は、有害な硫黄酸化物種の浄化において、新たな化学的経路を駆動させることを可能にする。たとえば、原子酸素が、この冷間プラズマにおいて生成される高度に反応性の化学種の1つである。
【0025】
図2Aに示されるシンプルな実験用の設定を使用して、我々は、SO
2の確保における7倍の向上(6.6%から44%)を証明した。ここで、225PPMのSO
2を包含する合成ガス混合物を泡にして100mlのH
2Oに通し、残りのガスは、Horibaのポータブルガスアナライザ(
図2B)を使用して分析した。プラズマなしでは、我々は、水中での確保に起因して、SO
2の濃度が210PPMに低下したことを観測した(
図2B)。このことは、SO
2が6.6%低下したことを示している。同じSO
2合成ガス混合物が最初に過渡的プラズマ反応器(2インチの直径)を通され、次いで泡にして100mlのH
2Oに通された場合、残留ガス内のSO
2の成分は125PPMに低下する。このことは、SO
2の44%の低減に対応している(
図2B)。これら値に基づき、我々は、SO
2の確保における7倍の向上(6.6%から44%)を達成することが可能であり、SOx除去効率の向上または拡大する過渡的プラズマの有効性を証明している。ここでの主要なメカニズムは、プラズマがSO
2をH
2SO
4に変換することである。H
2SO
4は、SO
2よりも数桁高い可溶性を有している。この過渡的プラズマベースのアプローチは、SOxスクラバーを、少量の水を使用して、向上された効率で設計することを可能にする。
【0026】
我々の予備実験は、二酸化硫黄を包含する排気ガスが非熱プラズマの放電にさらされる場合に、ある量の硫酸(放電のエネルギ密度に比例する)が形成されることを示した。この硫酸は、所与の量の水に溶融される場合、硫酸を伴わない場合よりも多くの二酸化硫黄を保持するようにその能力を向上させる。すなわち、酸性の水の二酸化硫黄の可溶性が中性の水よりも高い。さらに、数値上のシミュレーションにより、硫酸への二酸化硫黄の変化における障害となる化学反応が、SO3+H2O→H2SO4であることが示された。したがって、排出部の下流の水の濃度を向上させることにより、この反応の割合を向上させ、より高い浄化に繋がる。これら2つの利点は、排気ガスが垂直マニホルドの底部からポンプされる装置において実現することができる。この装置では、頂部から水が噴霧され、プラズマが水側の近くで放電される。酸性の水は、上方へ流れる二酸化硫黄を確保し、その後に、底部で吸引される。水が存在する中では、過渡的プラズマはOHラジカル(・OH)を生成し、これにより、SO2→HSO3の割合を限定するステップ、及び後のH2SO4への変換を駆動する。このステップは、SO3→SO2の強力な逆反応のために、特に重要である。
【0027】
図16、及び
図17Aから
図17Cに示す実験用の設定を使用して、我々は、スクラビングメカニズムの前の排気のTPER処理がスクラバー性能を向上させるかを判定することを望んだ。理論的に結び付けることなく、我々は、SO
2除去の浄化経路が、最終的な生成物としてのSO
2→H
2SO
4の変換に繋がるとの仮説を立てた。H
2SO
4の可溶性は、SO
2よりもかなり高く、したがって、より可溶性のあるH
2SO
4の形態での硫黄の再パッケージングにより、スクラバーが、所与の量のスクラバー水及び出力に関してかなり多くの硫黄を除去する結果になるべきである。以下の表1、表2、及び表3は、我々が使用したテストのパラメータを示している。
【0028】
(表1)ガスの構成要素の変数
※Φは、N
2、O
2、CO
2、及びH
2Oの変化する割合に関する略式表記を示している。Φ=0.3は、Detroit Dieselに参照される、ディーゼル排気の組成に関して使用されるプロキシである。
【0029】
【0030】
【0031】
図16、及び
図17Aから
図17Cに示される実験用の設定を使用し、我々は、工学的制御が、(SO
2のTPER浄化によって形成された)SO
3をH
2SO
4に変換するための十分な量の動的進展の時間を可能にし得るとの仮説を立てた。この変換がスクラバーによる確保の前に起こる場合、スクラバー溶液は、このため、効果的にH
2SO
4を確保することができ、それにより、スクラバー溶液を酸性化する。このスクラバーマトリクスの変化により、より多くの変換されていないSO
2をスクラバーによって確保することが可能になる。投入される気体の硫酸に関するプロキシとして硫酸を含む酸化された水、水道水、及び35の塩度(海水に近い)の塩溶液を含め、スクラバーマトリクスが変化される実験を行った。スクラバー溶液の内容物を変化させることによっては、スクラバー効率の向上は見られなかった。以下の表4は、我々が使用したテストのパラメータを示している。
【0032】
(表4)静的スクラバーデータ
H
2Oの注入
1速度:0.2mL/分
H
2Oの注入
2速度:0.4mL/分
H
2Oの注入
3速度:1mL/分
【0033】
我々の静的スクラバーの実験により、以下のことが示された。(1)SO2浄化効率は、これら実験においてテストされたすべてのパラメータにわたって同じである。(2)静的スクラバーとして作用するウォーターリザーバにより、TPERを伴うか伴わずに、SO2の同じ量が除去される。(3)スクラバーによって除去されたSO2の量は、テストされたパラメータのウォーターリザーバの組成を変化させることによっては影響されない。まとめると、(1)25J/Lのエネルギ密度での、500ppmのSO2のTPER浄化は、15ppmから30ppmである。このことは、3.6g/kWhの浄化を示しており、また、示される条件下ではガスの組成及び水の注入速度とは独立している。(2)運動(kinetics)が、SO3→H2SO4の完全な変換に関し、高温湿潤環境において必要な滞留時間が3分の長さであることを示している。スクラバーが定位置にある状態で、運動は、その時点で「凍結」され、SO3からH2SO4へのさらなる進展が抑制される。(3)スクラバー効率は、テストされた条件下でのスクラバー溶液の内容物とは独立している。
【0034】
図18に示す動的スクラバー及び湿潤反応器を使用して、我々は、浄化システムを設計した。この浄化システムでは、水がプラズマ放電の近位に注入される。液体の水が存在する中でのこの放電が、より多くの数のヒドロキシルラジカル(
・OH)
nを発生させ得ることが仮定される。結果としてのOHラジカル(
・OH)は、十分な濃度である場合、SO
2からH
2SO
4への変換を向上させることになる。理論によって縛られることなく、我々は、SO
2に関する酸の形成の2つの経路が存在するとの仮説を立てた。
【0035】
図18に示す動的スクラバー及び湿潤反応器に関する、我々のテストの目的は、以下のものであった。(1)プラズマの
*上流で
*の(蒸気化された)水の注入がアーキングの防止を補助する場合があるかを判定する。(2)プラズマの
*下流で
*の(濃縮された)水の注入が、増大された濃度のOHラジカル及び酸を生成することにより、浄化を向上させることを助ける場合があるかを判定する。(3)SO
2浄化とのNOxの競合を除去することによる、SO
2浄化とのPMの競合の影響を直接評価する。
【0036】
図18に図示する動的スクラバー及び湿潤反応器に示すように、(1)一般的なスクラバーと同じように水が下方に噴霧され、(2)プラズマがこの領域で放電されて、OHラジカル、及び場合によってはいくつかの酸を生成し、このことが、NO
x及びSO
xの吸収を増大させ得、(3)より多量のOHラジカルは、NOxに対するSO
2の選択的浄化を補助もする場合があり、(4)処理された水が収集及び中和され、(5)本システムの開発により、動的スクラバーとなっている、パルス発生装置がオフにされている場合の研究と、湿潤反応器となっている、オンにされている場合の研究と、の両方に関する装置が示される。
【0037】
図3は、ガス発生源(図示せず)に結合された流通反応装置を含む、ガス(たとえば排気ガス)の浄化のためのシステムを示している。たとえば、ガス発生源がエンジンである場合、ガス発生源(たとえば、エンジン)は、SO
2を含め、SO
x分子を含むガス(たとえば、排気ガス)を排出する。いくつかの実施態様では、エンジンはディーゼルエンジンであり、排気ガスはディーゼルの排気である。概して、SO
2は、船上など、硫黄化合物を含む化石燃料の燃焼の副産物として生成される。SO
2は、環境的基準の汚染物質であると解されている。プラズマ反応器は、エンジンに流体的に接続された内部チャンバを含み、それにより、排気ガスが内部チャンバ内に流れるようになっている。電極は、プラズマ反応器の内部チャンバ内に配置されている。電極は、電気パルスソースに電気フィードスルーを介して電気的に結合されている。電気パルスソースは、繰り返し電気パルスを電極に搬送して、排気ガスからプラズマを形成する。
【0038】
いくつかの実施態様では、流通反応装置は、筒状のステンレス鋼のアノードを形成し、電極は、中心のワイヤのカソード電極である。パルスジェネレータは、Transient Plasma Systems Model 30XまたはTransient Plasma Systems Model 40Xなどの高電圧ナノ秒パルスジェネレータとすることができる。
図4Aは、高電圧ナノ秒のアプローチを使用して、流通反応装置によって形成することができる過渡的プラズマ(たとえば、ホット電子、冷間プラズマ)を示している。
図4Bは、冷間ナノ秒パルスのプラズマの電子分布を示している。
図4Cは、直径約3センチメートルかつ長さ約2ミリメートルの冷間プラズマプルームを示している。
【0039】
Model 40Xのパルスジェネレータは、約33キロボルト(kV)のピーク電圧、約17ナノ秒(ns)のパルス立上り時間、約30nsの全幅半値(FWHM)、約88ミリジュール(mJ)のパルス毎の最大エネルギ、及び約800ヘルツ(Hz)の最大繰り返し率を有している。Model 30Xは、約40kVのピーク電圧、約7nsのパルス立上り時間、約30nsのFWHM、約66mJのパルス毎の最大エネルギ、及び約200Hzの最大繰り返し率を有している。
図5Aは、Model 40Xのパルスジェネレータの出力電圧のプロットであり、約33kVのピーク電圧を示している。
図5Bは、Model 30Xのパルスジェネレータの出力電圧のプロットであり、約40kVのピーク電圧を示している。概して、ナノ秒パルスのプラズマは、無線周波(RF)ベースのプラズマ反応器に比べ、プラズマの形成の間により少ないエネルギを消費し、このため、形成の間に非常に少ない電流を抜き取る。ナノ秒パルスのプラズマは、このため、エネルギ及び出力の観点から、非常に効率的である。
【0040】
ふたたび
図3を参照すると、本システムは、流通反応装置内に水を注入するように構成された水供給源をも含んでいる。
図3に示す実施態様では、水供給源は、ウォーターリザーバに流体的に結合されたノズル、または他の貯蔵タンクもしくはデバイスから形成されている。ノズルは、水が水滴の形態で流通反応装置内に注入されるように、水をエーロゾル化するように構成されている。水は、水蒸気の形態とすることもできる。
【0041】
作動中は、電気パルスが電極に搬送されてプラズマを形成する際に、流通反応装置の内部チャンバ内に水が注入される。パルスが発生すると、ヒドロキシルラジカル(・OHのシンボルによって示される)の分子が生成される。・OH分子は、水酸化物イオン(OH-)の中性の形態であり、水の自己イオン化(または自動イオン化)の一部として形成される。・OH分子の生成のためのメカニズムの1つが、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入することである。電極に搬送された電気パルスは、水酸化物イオンから電子を解放し、こうして、・OH分子を形成する。
【0042】
SO
2分子は、
・OH分子と反応して、HSO
3分子を形成する。HSO
3分子は、次いで、
・OH分子及び水分子と反応して、H
2SO
4分子を形成する。次いで、湿潤スクラバーを使用して、H
2SO
4分子を流通反応装置から除去することができる。このことは、ほぼ一貫した確保でH
2SO
4分子を除去するために、水分子を利用する。H
2SO
4分子の確保は、水内のH
2SO
4の可溶性、及び完全な酸の解離の性質によって管理される。いくつかの実施態様では、H
2SO
4分子の確保量(たとえば、H
2SO
4分子を確保するために必要な水分子の量)は、約90%、約90%から約100%の間、約95%、または約99%より大である。概して、既存の湿潤スクラバー技術は、水内のSO
2の低可溶性によって厳しく制限されている。この可溶性は、H
2SO
4の可溶性よりも100倍低い。
図3に示すシステムでは、エーロゾルの凝縮相状の水が存在するなかでのプラズマ放電により、SO
2からH
2SO
4への変換が駆動される。これにより、概して35%の除去効率を達成するのみである、水を使用しない技術に比べ、排気ガス内のSO
2分子のより効率的な浄化が可能になる。
【0043】
図3に示すように、ガス(たとえば、排気ガス)は、流通反応装置を通って第1の方向に概して流れる。水は、第1の方向に対して概して平行かつ逆向きである第2の方向に、ノズルから注入される。たとえば、水滴が、処理されることになるガス(たとえば、排気ガス)の流れとは逆の方向に注入される。この逆流の幾何学により、
・OH分子の生成と、結果としてのH
2SO
4分子の除去との両方において、水滴の効果を増大させる。
【0044】
図6は、流通反応装置内への水の注入を伴わない、プラズマを生成するために必要なガス発生源(たとえば、エンジン)の出力の小部分の関数として測定された、SO
2除去効率のプロットである。SO
2除去効率は、浄化プロセスの間に除去されるガス(たとえば、排気ガス)内のSO
2のパーセンテージとして測定される。より高い効率が、本明細書に開示のように、水滴を注入することによって達成可能である。
図7は、水中における
図3の流通反応装置のパルス状の放電からの発光スペクトルのプロットである。
【0045】
本明細書では、我々は、水蒸気で飽和したガス混合物内の過渡的ナノ秒パルスのプラズマの放電による、気体のSO2の除去の実質的な向上を報告する。プラズマのみ(すなわち、「乾燥」)では、SO2の浄化は、SO2の約15%の低下に限定される(すなわち、ΔSO2=65ppm)。水蒸気が存在する中では、我々は、OHラジカルの利用可能性に起因して、プラズマ放電の間、84%の浄化(ΔSO2=500ppm)を観測した。ここで、水蒸気をガス混合物に付加することの相乗効果が存在し、この中で、プラズマが、2ステップの反応プロセスを駆動する、高度に反応性のOHラジカルの種を刺激する。2ステップの反応プロセスは、SO2+・OH→HSO3と、これに続くHSO3+・OH→H2SO4の反応であり、このことは、水性相内に発生する。このアプローチの有効性は、我々がガスのマトリクスの温度を増大させるにつれて増大し、この反応の比較的低いバリアを示している。このことは、OH駆動の反応経路に適合している。また、プラズマ密度とともに増大もし、こうして、このアプローチの拡張性を証明している。プラズマ発光分光法及びラマン分光法により、OHラジカルの種の分光学的証拠が提供され、OH反応の中間メカニズムをさらに立証する。このアプローチにより、高硫黄燃料(すなわち、バンカー油)の継続的使用に関する、見込みのある緩和戦略が提供される。
【0046】
二酸化硫黄(SO2)は、硫黄化合物を含む化石燃料の燃焼の副産物として生成される有毒ガスである。これら高い硫黄を包含する燃料は、国際的な海運業によってほぼ排他的に使用され、国際海事機関(IMO)は、船上で使用される燃料油内の硫黄に関し、2020年1月1日から0.50%m/m(質量対質量)の国際的制限を定めている。船舶の燃料油の以前の国際的制限は、3.5%であった(すなわち、重燃料油)。現在、重燃料油(「バンカー油」としても知られている)は、原油のバレル毎に4%含み、このことは、毎日世界的に10,000トンの硫黄が放出されることに対応する。新たな2020年の国際的制限の0.50%は、SO2の85%の低減に対応する。我々は、この制限を、我々のプラズマベースのアプローチで達成することができると考えている。
【0047】
SO2浄化には課題が残っている。ディーゼルの排気では、NOの存在のためにこの問題が悪化する。NOは、NO+O→NO2の反応を介して、プラズマ内で酸素ラジカルの大部分を迅速に消費する。したがって、NO浄化反応は、プラズマで生成されたラジカルのほとんどを迅速に消費する、競合する反応経路として作用する。既存の技術は、NOxを効果的に低減させるために存在するが(すなわち、選択的な触媒の低減(SCR))、SO2を除去するための効果的な方法は、依然として非常に不足している。SO2の湿潤スクラバー技術は、水内のSO2の低可溶性によって制限されている。この可溶性は、H2SO4の可溶性より数十倍低い。したがって、SO2浄化のための戦略の1つは、最初にSO2をH2SO4に変換し、次いで、ほぼ一貫した確保で、「湿潤スクラバー」を使用して、H2O内で確保する。
【0048】
他の者は、Na
2SO
3及びNaOHの溶液を反応器の内壁に沿って流すことにより、NOx、SOx、及び微粒子を同時に除去するための、単一段の湿潤プラズマ反応器を調査した。しかし、これら反応の反応経路及び温度依存性は、あまり理解されていないままである。SO
2は水内でCO
2よりも可溶性であるが、SO
2と、様々な水素添加され、かつ酸素添加された種(たとえば、HSO
3
-)との間で生じるいくつかの平衡プロセスが存在する。我々は、以下の反応/平衡を有している。
【0049】
これら逆反応とともに平衡に達すると、浄化が制限され、さらなるSO
2をシステムから除去することはできない。このプラズマベースのアプローチにより、我々は、標準的な
の平衡を回避することが可能になり、こうして、SO
2の浄化プロセスが向上する。
【0050】
本発明の様々な実施形態では、我々は、水蒸気が存在する中での、加熱されたプラズマ駆動の反応器におけるプラズマ放電を使用した、SO2浄化を向上させるための方法を実証する。我々は、温度及びプラズマ密度の関数としての、この反応の体系的な研究を提供する。湿潤条件と乾燥条件との下で行ったSO2の低減の比較は、水蒸気とプラズマ放電との相乗的な役割をさらに理解するために実施した。本発明の様々な実施形態では、我々は、仮説のOH駆動の反応経路を立証するために、OHラジカルの分光学的証拠をも提供する。このことは、重要な、一時的な反応の中間種を示す。
【0051】
本明細書に示される作業では、我々は、同軸反応器における過渡的パルス状のプラズマ放電を利用する。
図8Aに示すように、プラズマベースの流通反応装置は、単一ワイヤのカソード中心電極を伴う、長さ3フィート、直径2インチのステンレス鋼の筒状アノードで構成されている。プラズマは、17kVのピーク電圧、2000Hzまでのパルス繰り返し率、及び800Wまでの連続出力で作動するTPS Model 20Xのパルスジェネレータ(Transient Plasma Systems, Inc.)を使用して生成した。ここで、プラズマ密度は、パルス繰り返し率を調整することによって変化する。このパルスジェネレータによって生成される通常の波形は、
図8Bにプロットされている。ここで使用されるナノ秒パルスのプラズマは、プラズマの形成において、無線周波(RF)ベースのプラズマよりもかなり少ないエネルギを消費する。プラズマの過渡的な特性は、プラズマの生成において非常に小さい電流が吸収されることを必要とする。すなわち、ストリーマーが形成されると、適用される場は、かなりの量の電流(そしてひいては、電力)が流れることができる前に崩壊する。その過渡的特性のために、このことは冷間プラズマであり、この中で、電子エネルギが約30eV(T=10
5K)であり、一方、分子の振動モードは室温のままである。これら「ホット」電子により、強力な中間の種の形成において、新たな化学的経路を調査することが可能になる。この種は、標準的な平衡の化学を通しては、別様に形成することが不可能である。17kVのピーク電圧では、我々のシステムは、4.76MWの過渡的出力を搬送する。SO
2の濃度は、水のノックアウトを通して通過した後に、0.5L/分のサンプル量で、Horibaのポータブルガスアナライザ(モデルPGA-350)を使用して測定した。我々の合成ガス混合物は、純粋なSO
2ガスを、圧縮乾燥空気と混合させて、500ppmの容量にすることによって準備した。水のエーロゾル(すなわち、直径約100nmのナノ粒子)を、超音波ノズルを使用して、反応器内に注入した。このことは、加熱された反応器であり、この中で、反応器の側壁は、100℃より上に維持される。この反応器は、反応器内の滞留時間の間、すべてのH
2Oが気相のままであることを意味する。
【0052】
図9Aは、プラズマ放電によって生じる(容量で測定される際にΔppmの単位での)絶対値でのSO
2の除去のプロットを示している。比較として、我々は、空気中の乾燥SO
2(すなわち、水蒸気が注入されていない)内の除去効率を測定する。ここで、我々は、SO
2の約65ppm(または15%)のみがプラズマ放電によって除去され、プラズマの密度とはかなり独立していることを認知している。この性質は、水の注入を伴わないOHラジカルの利用可能性における限定を反映している。すなわち、すべてのSO
2を浄化するためには、単純にプラズマ内のOHラジカルが不十分であり、したがって、プラズマのエネルギのほとんどが、SO
2への逆反応を駆動する酸素ラジカルの生成へと向かう。
図9Aは、適度なプラズマ密度(すなわち、100J/Lまで)で取られた我々の結果を示しており、
図9Bは、高いプラズマ密度(すなわち、145J/Lまで)で取られた結果を示しており、ここで、我々は、水の注入が存在する中で劇的な上昇を観測し、湿潤ガスマトリクス内のSO
2の84%(500ppm)の除去を生じている。
【0053】
OHラジカルがこのSO
2浄化反応の中間のステップを駆動するという我々の仮定を立証するために、我々は、水を伴う、我々のナノ秒パルスのプラズマ放電の現場でのプラズマ発光分光を実施した。このことは、
図10Aに示すように、927nm周りに明確なピークを示している。この特徴は、電荷的中性のOHラジカルに関連付けられ、このことは、高度に化学的にアクティブである、短時間の種に対応する。これらラジカルの種は、化学的に検出することができるオゾン及び過酸化水素などの、いくつかの酸化媒体を生成する。
図10Bは、H
2O/SO
2-プラズマに曝されたAgナノ粒子の、表面増強ラマン散乱(SERS)で増強された振動スペクトルを示している。約624cm
-1及び約928cm
-1で観測される鋭いピークは、SO
3
2-種に一致しており、このことは、脱プロトンされたHSO
3反応の中間に対応する。これら分光学的特徴により、この水蒸気で増強され、プラズマ駆動されたプロセスに関して提案された、OH駆動された反応の経路のさらなる証拠が提供される。このアプローチは、標準的な
の平衡を回避し、水内のSO
2の比較的低い可溶性を克服している。この可溶性は、H
2SO
4の可溶性より数十倍低い。H
2SO
4は、このため、ほぼ一貫した確保でH
2Oから除去することができ、通常湿潤スクラバーで行われるように、次いで滴定される。
【0054】
このプラズマ誘起SO2浄化プロセスは、船舶において、IMO SOx 2020の排出基準を満たしつつ、高硫黄燃料を燃焼することを可能にする場合がある。低硫黄バンカー油の費用(メートルトン毎に$540)は、通常、高硫黄バンカー油の費用(メートルトン毎に$400)よりも30%から40%高い。毎日100トンの燃料を燃焼させる通常の船舶に関しては、この費用の差異は、毎年5Mドルものコストの節約に等しく、このプラズマベースの技術を実施する、大きな経済的動機を提供している。
【0055】
まとめると、我々は、湿潤SO2ガスマトリクス内でナノ秒パルスのプラズマを放電させることの相乗効果を報告する。ここで、気体のSO2の浄化における実質的な向上が、プラズマ放電のみ(すなわち、「乾燥」)、または水蒸気のみ(すなわち、プラズマなし)で達成されるものを超えて生成される。ともに、水蒸気増強され、プラズマ駆動されるプロセスは、SO2における84%の低減を提供し、一方、乾燥した、プラズマ駆動プロセスのみでは、SO2における15%の低減を提供するのみである。ここで、SO2浄化反応に主要なメカニズムは、OHラジカルの利用可能性に依存する。このOHラジカルは、SO2+・OH→HSO3、及びHSO3+・OH→H2SO4の反応プロセスを駆動する。短時間、高反応性のOHラジカルの分光学的証拠は、プラズマ発光分光及びSERS増強ラマン分光を通して得られる。SO2除去効果は、温度が増大するにつれて増大し、この反応の比較的低いバリアを反映している。また、この効果は、プラズマ密度とともにも増大し、このアプローチの拡張性を証明している。
【0056】
ここで、我々は、ナノ秒高電圧パルスを使用した、水のエーロゾルガスマトリクス内の過渡的パルス状のプラズマ放電を使用した窒素酸化物(すなわち、NO及びNO2)の浄化を報告する。プラズマ駆動プロセスを使用したNOからNO2への変換において、NOxの総除去量(すなわち、NOプラスNO2)は、NO2からNOへの逆反応によって厳格に制限されており、このことは、プラズマ内での高度に反応性のラジカル種(たとえば、原子N)によっても駆動される。水のエーロゾルをガスマトリクス内に注入することにより、我々は、NO2からNOへの逆反応を最小にするプラズマベースの反応を選択的に駆動させることができる。ここで、水のエーロゾル及びプラズマ放電の相乗効果により、OHラジカルを生成することによる向上されたNOx除去を可能にし、これにより、次いで、NO2をHNO3へと駆動させる。HNO3は、水内に高度に可溶性である。結果として生じるHNO3は、次いで、湿潤スクラバー構成において通常行われるように、除去及び滴定される。「乾燥」条件の下では、我々は、プラズマ放電に起因して、NOx全体の4%の低減を観測するのみである。しかし、水のエーロゾルが存在する中では、プラズマ放電は、NOの100%の低減と、NOx全体の98%の低減に繋がる。短時間、高反応性のOHラジカルの分光学的証拠は、プラズマ発光分光を通して得られ、NO2
-及びNO3
-の中間の振動特性は、SERS増強ラマン分光を使用して観測される。我々は、NOx浄化が、プラズマ電力密度とともに増大することを示し、この概略的アプローチの拡張性を証明している。
【0057】
化石燃料の燃焼において、NO及びNO
2は、有害な汚染物質として生成され、スモッグ及び酸性雨を発生させる。有効なNOx(すなわち、NO、NO
2)浄化には課題が残っている。プラズマベースの浄化プロセスに関連する詳細な化学的経路は、複雑であり、完全には理解されていない。
図14は、この浄化プロセスにおける、多数の可能性のある化学的経路を示している。ここで、主要な生成物は、NO
2、N
2O、N
2O
5、N
2、HNO
2、HNO
3(
図14のボックス内に示されている)であり、各反応を補助するラジカルには、様々な励起状態のO、O
3、OH、N、NO、及びHO
2が含まれる(
図14の対応する矢印のとなりに示す)。NOと酸素ラジカルとの反応は、プラズマベースの浄化に関する支配的な反応であると考えられている。NとNO
2との逆反応と、O
3とNO
2との反応との両方が、NOを補充する。高電圧ナノ秒パルスによって生成された過渡的プラズマは、プラズマの形成において、慣習的なRF源よりもかなり少ないエネルギを消費する。プラズマの過渡的な特性は、プラズマの生成において非常に小さい電流が吸収されることを必要とする。すなわち、ストリーマーが形成されると、適用される場は、かなりの量の電流(そしてひいては、電力)が流れることができる前に崩壊する。その過渡的特性のために、このことは冷間プラズマであり、この中で、電子エネルギが約30eV(T=10
5K)であり、一方、分子の振動モードは室温のままである。これら「ホット」電子により、強力な中間の種の形成において、新たな化学的経路を調査することが可能になる。この種は、標準的な平衡の化学を通しては、別様に形成することが不可能である。ナノ秒パルス放電のNO除去効率は、0.75mol/kWhもの高さとすることができる。このことは、パルス状のコロナ放電で得られる効率(0.35mol/kWh)及び誘電体バリア放電(DBD)反応器で得られる効率(0.2mol/kWh)よりもかなり高い。
【0058】
NOは、SO2とCO2との両方よりも水内の可溶性がかなり低い。しかし、我々は、プラズマ処理によりNOをNO2に非常に効率的に変換することができることを示してきている。ここで提供された作業では、我々は、OHラジカルを形成することを介しての、このHNO3への反応を押し進めるための、プラズマ放電を伴う水のエーロゾルの注入の相乗効果を証明している。ここで、我々は、水のエーロゾルの注入を伴う(すなわち、「湿潤」)と伴わない(すなわち「乾燥」)との、体系的に、異なるプラズマ密度での、プラズマ放電の比較研究を実施している。プラズマ放出スペクトル及びラマン散乱スペクトルが、OH及びNO3
-の中間を確認するために取られる。
【0059】
本明細書に提供される作業では、過渡的プラズマが、
図11Aに示すように、単線のカソード中心電極を伴う、長さ3フィート、直径2インチのステンレス鋼の筒状アノードで構成された同軸反応器内におけるナノ秒パルス放電を使用して形成される。Transient Plasma Systems Model 20Xのパルスジェネレータは、17kVのピーク出力電圧(
図11B)で、2kHzまでのパルス繰り返し率及び0.8kWまでの連続出力で作動される。
図11Bは、このシステムを使用して生成した通常のパルス波形のプロットを示している。慣習的なRFプラズマよりも少ないエネルギを消費する、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータの現在の利用可能性は、これらNOx浄化プロセスをより効率的に駆動させることの可能性を開いている。17kVのピーク電圧では、このシステムは、4.76MWの過渡的出力を搬送する。
図11Aは、水のエーロゾル(すなわち、直径約100nmのナノ粒子)が、処理されることになるNOxの流れに対して反対の方向に、超音波ノズルを使用して反応器内に注入される反応器構成を示している。この反応器の出口では、NO及びNOxの濃度が、ポータブルガスアナライザ(Horiba Model PGA-350)を使用して測定される。この分析器は、0.5L/分の流量でサンプルを抽出する。ここで報告される実験では、我々の合成ガス混合物を、純粋なNOガスを、圧縮乾燥空気と混合させて、500PPMの容量で準備した。
【0060】
図12Aは、水のエーロゾルの注入を伴って(「湿潤」)、及び伴わずに(「乾燥」)取られたNO及びNOxの濃度のプロットを示している。
図12Aと
図12Bとは、18J/Lのプラズマ密度と45J/Lのプラズマ密度とでそれぞれ得られた結果を示している。ここで、我々は、乾燥ガス混合物において比較的低いプラズマ誘導による浄化を観測している。ΔNOに関しては40%であり、ΔNOxに関しては4%のみである。しかし、水のエーロゾルの注入が存在する中で、NO及びNOxの浄化における劇的な増大が観測される。ΔNOに関しては100%であり、ΔNOxに関しては98%である。浄化効率のこの際立った向上により、プラズマ放電とともに水を追加することの相乗効果が証明されている。これにより、プラズマのみ、または水のエーロゾルのみで得られたものを大きく超えてOHラジカルの利用可能性を増大させる。このプラズマ誘起浄化メカニズムには、2ステップのプロセスが含まれている。この中で、プラズマ内で原子酸素ラジカルによってNOがNO
2に変換され、その後に、水のエーロゾルが存在する中でのプラズマの放電によって形成されたOHラジカルを介して、NO
2がHNO
3へ迅速に変換される。この第2のステップにより、NO
2からNOへの逆反応が最小にされ、このアプローチの有効性が大きく向上する。結果として得られるHNO
3は、水のエーロゾルマトリクス内で高度に可溶性であり、ほぼ一貫した効率で確保され、後に滴定される。
【0061】
OHラジカルがこのNOx浄化プロセスにおけるNO
2→HNO
3のステップを駆動するという仮定を裏付けるために、
図13Aに示すように、現場でのプラズマ発光分光を、水を伴うナノ秒パルスのプラズマ放電を使用して実施した。ここで、鋭いピークが927nm周りの波長で観測された。このことは、短時間かつ高度に化学的にアクティブな種である、電荷的中性のOHラジカルに対応している。これらOHラジカルの種は、過酸化水素及びオゾンなどの様々な酸化媒体を生成するものと知られている。しかし、ここで我々は、OHラジカルが上述のようにHNO
3へとNO
2を駆動させるために直接使用されると考えている。
図13Bは、777nm周りを中心とするプラズマ発光スペクトルを示している。このことは、原子酸素種を始点とする光に対応し、この浄化プロセスの第1のステップ(すなわち、NO→NO
2)を担っている。
図13Cは、H
2O/NO
2のプラズマに曝されたAgナノ粒子の、表面増強ラマン散乱(SERS)で増強された振動スペクトルを示している。約822cm
-1及び約1053cm
-1で観測される鋭いピークは、NO
2
-及びNO
3
-の種の前の報告に一致しており、このことは、脱プロトンされたHNO
3反応の中間に対応する。これら分光学的特徴により、この水のエーロゾルで増強され、プラズマ駆動されたプロセスに関して提案された、OH駆動された反応経路のさらなる証拠が提供される。このアプローチは、標準的な
の平衡を回避し、水内のNOの比較的低い可溶性を克服している。この可溶性は、HNO
3の可溶性より数十倍低い。HNO
3は、このため、ほぼ一貫した確保で、H
2O内で除去され、通常湿潤スクラバー構成で行われるように、次いで滴定される。
【0062】
まとめると、我々は、ナノ秒パルスの過渡的プラズマ放電を、ガスマトリクス内への水のエーロゾルの注入とともに放電することにより、有毒な窒素酸化物汚染物質(すなわち、NO及びNO2)の浄化における相乗効果を証明している。以前の研究により、プラズマベースのプロセスを介してのNOからNO2への高効率の変換が示されているが、NO2からNOに戻る迅速な逆反応に起因して、NOx全体(すなわち、NO及びNO2)の除去に劣っている。水のエーロゾルの注入を伴うものと伴わないものとで、プラズマベースの浄化を比較することにより、我々は、OHラジカルの利用可能性を増大させることにより、NO2からNOへの逆反応を最小にする反応経路を隔離することが可能である。このことは、2ステップのプロセスの結果となり、それにより、NOが原子酸素ラジカルによって最初にNO2に変換され、次いで、OHラジカルを介して、NO2がHNO3に続いて変換される。ここで、重要な反応物であるOH及びOは、プラズマ発光分光によって証明されており、一方、HNO3
-の中間種の振動の符号が、SERS分光法を使用して観測される。この相乗的アプローチを使用して、我々は、水のエーロゾルが存在する中でのプラズマ放電に起因する、NOにおける98%の低減と、NOx全体における100%の低減とを観測している。プラズマ放電なしでは、NOx除去効率は、水内のNO及びNO2の低い可溶性によって概して制限される。ここで、我々は、逆反応によってNOに変換され得る前に、NO2をHNO3へ迅速に駆動することにより、この限定を切り抜ける方法を提供する。
【0063】
様々な実施形態では、本発明は、プラズマベースの浄化のためのシステムであって、流通反応装置であって、流通反応装置が、内部チャンバと、内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極とを備え、内部チャンバがガス発生源に流体的に結合されるように構成されており、それにより、ガス発生源からのガスが流通反応装置の内部チャンバ内に流れるようになっており、ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、流通反応装置と、流通反応装置の電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、パルスジェネレータが、電気パルスを電極に搬送し、それにより、ガスからプラズマを形成するように構成されており、第1の化合物が、プラズマ内で第2の化合物に変換される、パルスジェネレータと、流通反応装置の内部チャンバに流体的に結合された水供給源であって、水供給源が、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入して、電気パルスが電極に搬送された場合に注入された水の少なくとも第1の部分から・OH(ヒドロキシルラジカル)分子を形成するように構成されており、・OH分子が、プラズマ内で第2の化合物と反応し、それにより、第2の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっており、注入された水の少なくとも第2の部分が、水溶性の化合物を流通反応装置から除去し、それにより、ガス内の第1の化合物の濃度を低減させる、水供給源と、を備えている、システムを提供する。いくつかの実施形態では、電極は、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含んでいる。いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、NOxはNOである。いくつかの実施形態では、第2の化合物はNO2である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はHNO3である。いくつかの実施形態では、SOxはSO2である。いくつかの実施形態では、第2の化合物はHSO3である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はH2SO4である。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである。いくつかの実施形態では、ガスは排気ガスである。いくつかの実施形態では、ガス発生源はエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは燃焼機関である。いくつかの実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、電気パルスは高電圧ナノ秒電気パルスである。いくつかの実施形態では、電気パルスは2000Hzまでの繰り返し率を有する。いくつかの実施形態では、水は水のエーロゾルである。いくつかの実施形態では、水は水蒸気である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。いくつかの実施形態では、第1の化合物は、プラズマ内で第1の化合物と反応する・OH分子により、プラズマ内で第2の化合物に変換され、それにより、第1の化合物を第2の化合物に変換するようになっている。
【0064】
様々な実施形態では、本発明は、プラズマベースの浄化のためのシステムであって、流通反応装置であって、流通反応装置が、内部チャンバと、内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極とを備え、内部チャンバがガス発生源に流体的に結合されるように構成されており、それにより、ガス発生源からのガスが流通反応装置の内部チャンバ内に流れるようになっており、ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、流通反応装置と、流通反応装置の電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、パルスジェネレータが、電気パルスを電極に搬送し、それにより、ガスからプラズマを形成するように構成されている、パルスジェネレータと、流通反応装置の内部チャンバに流体的に結合された水供給源であって、水供給源が、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入して、電気パルスが電極に搬送された場合に注入された水の少なくとも第1の部分から・OH(ヒドロキシルラジカル)分子を形成するように構成されており、・OH分子が、プラズマ内で第1の化合物と反応し、それにより、第1の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっており、注入された水の少なくとも第2の部分が、水溶性の化合物を流通反応装置から除去し、それにより、ガス内の第1の化合物の濃度を低減させる、水供給源と、を備えている、システムを提供する。いくつかの実施形態では、電極は、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含んでいる。いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、NOxはNOである。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はHNO3である。いくつかの実施形態では、SOxはSO2である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はH2SO4である。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである。いくつかの実施形態では、ガスは排気ガスである。いくつかの実施形態では、ガス発生源はエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは燃焼機関である。いくつかの実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、電気パルスは、高電圧ナノ秒電気パルスである。いくつかの実施形態では、電気パルスは2000Hzまでの繰り返し率を有する。いくつかの実施形態では、水は水のエーロゾルである。いくつかの実施形態では、水は水蒸気である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。
【0065】
様々な実施形態では、本発明は、プラズマベースの浄化のための方法であって、ガス発生源から流通反応装置の内部チャンバ内へガスを受けることであって、ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、受けることと、内部チャンバ内に位置する電極に電気パルスを搬送することであって、それにより、ガスからプラズマが形成され、第1の化合物がプラズマ内で第2の化合物に変換される、搬送することと、プラズマが存在する中で、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入することであって、電気パルスが電極に搬送された場合に、注入された水の少なくとも第1の部分から・OH(ヒドロキシルラジカル)分子が形成され、・OH分子が、第2の化合物と反応し、それにより、第2の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっている、注入することと、注入された水の少なくとも第2の部分を流通反応装置から除去することであって、注入された水の第2の部分が、水溶性の化合物を含み、それにより、ガス内の第1の化合物の濃度を低減させる、除去することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、電極は、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含んでいる。いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、NOxはNOである。いくつかの実施形態では、第2の化合物はNO2である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はHNO3である。いくつかの実施形態では、SOxはSO2である。いくつかの実施形態では、第2の化合物はHSO3である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はH2SO4である。いくつかの実施形態では、電気パルスはパルスジェネレータによって搬送される。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである。いくつかの実施形態では、ガスは排気ガスである。いくつかの実施形態では、ガス発生源はエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは燃焼機関である。いくつかの実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、電気パルスは高電圧ナノ秒電気パルスである。いくつかの実施形態では、電気パルスは2000Hzまでの繰り返し率を有する。いくつかの実施形態では、水は水のエーロゾルである。いくつかの実施形態では、水は水蒸気である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。いくつかの実施形態では、第1の化合物は、プラズマ内で第1の化合物と反応する・OH分子により、プラズマ内で第2の化合物に変換され、それにより、第1の化合物を第2の化合物に変換するようになっている。
【0066】
様々な実施形態では、本発明は、プラズマベースの浄化のための方法であって、ガス発生源から流通反応装置の内部チャンバ内へガスを受けることであって、ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、受けることと、内部チャンバ内に位置する電極に電気パルスを搬送することであって、それにより、ガスからプラズマが形成されるようになっている、搬送することと、プラズマが存在する中で、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入することであって、電気パルスが電極に搬送された場合に、注入された水の少なくとも第1の部分から・OH(ヒドロキシルラジカル)分子が形成され、・OH分子が、第1の化合物と反応し、それにより、第1の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっている、注入することと、注入された水の少なくとも第2の部分を流通反応装置から除去することであって、注入された水の第2の部分が、水溶性の化合物を含み、それにより、ガス内の第1の化合物の濃度を低減させる、除去することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、電極は、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含んでいる。いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、NOxはNOである。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はHNO3である。いくつかの実施形態では、SOxはSO2である。いくつかの実施形態では、水溶性の化合物はH2SO4である。いくつかの実施形態では、電気パルスはパルスジェネレータによって搬送される。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである。いくつかの実施形態では、ガスは排気ガスである。いくつかの実施形態では、ガス発生源はエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは燃焼機関である。いくつかの実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、電気パルスは高電圧ナノ秒電気パルスである。いくつかの実施形態では、電気パルスは2000Hzまでの繰り返し率を有する。いくつかの実施形態では、水は水のエーロゾルである。いくつかの実施形態では、水は水蒸気である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。
【0067】
様々な実施形態では、本発明は、プラズマベースの浄化のためのプラズマ反応器であって、内部チャンバを備えた流通反応装置と、流通反応装置に結合されたガス入口ポートであって、ガス入口ポートが、ガス発生源を流通反応装置に流体的に結合するように構成されており、それにより、ガスが流通反応装置の内部チャンバ内に流入することができるようになっている、ガス入口ポートと、流通反応装置の内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極と、電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、パルスジェネレータが、電気パルスを電極に搬送し、それにより、ガスからプラズマを形成するように構成されている、パルスジェネレータと、流通反応装置に結合された水流入ポートであって、水流入ポートが、水供給源を流通反応装置の内部チャンバに流体的に結合するように構成されており、水供給源が、プラズマが存在する中で、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入するように構成されている、水流入ポートと、流通反応装置に結合されたガス流出ポートであって、ガス流出ポートが、ガスを流通反応装置の内部チャンバから除去するように構成されている、ガス流出ポートと、流通反応装置に結合された水出口ポートであって、水出口ポートが、水を流通反応装置の内部チャンバから除去するように構成されている、水出口ポートと、を備えている、プラズマ反応器を提供する。いくつかの実施形態では、電極は、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含んでいる。いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである。いくつかの実施形態では、ガスは排気ガスである。いくつかの実施形態では、ガス発生源はエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは燃焼機関である。いくつかの実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、電気パルスは高電圧ナノ秒電気パルスである。いくつかの実施形態では、電気パルスは2000Hzまでの繰り返し率を有する。いくつかの実施形態では、水は水のエーロゾルである。いくつかの実施形態では、水は水蒸気である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。
【0068】
様々な実施形態では、注入された水の第2の部分は、ほぼ一貫した確保でH2SO4分子を除去する。様々な実施形態では、水供給源には、流通反応装置の内部チャンバ内のプラズマ内に、水滴として水を注入するように、水をエーロゾル化するように構成されたノズルが含まれている。様々な実施形態では、排気ガスは、第1の方向に流通反応装置を通って流れるように構成されており、水供給源は、水を流通反応装置内に、第2の方向に注入するように構成されている。様々な実施形態では、第2の方向は、第1の方向に対して平行かつ逆向きである。様々な実施形態では、・OH分子の少なくとも第1の部分は、SO2分子と反応してHSO3分子を形成し、・OH分子の少なくとも第2の部分は、HSO3分子と反応してH2SO4分子を形成する。様々な実施形態では、電極は、中心のワイヤのカソード電極である。様々な実施形態では、パルスジェネレータは、約33キロボルトから約40キロボルトの間のピーク電圧と、約7ナノ秒から約17ナノ秒の間のパルス立上り時間と、約10ナノ秒から約30ナノ秒の間の全幅半値(FWHM)と、約66ミリジュールから約88ミリジュールの間のパルス毎の最大エネルギと、約299Hzから約800Hzの間の最大繰り返し率とを有している。様々な実施形態では、パルスジェネレータは高電圧ナノ秒パルスジェネレータである。様々な実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。
【0069】
様々な実施形態では、注入された水の第2の部分は、ほぼ一貫した確保でH2SO4分子を除去する。様々な実施形態では、流通反応装置の内部チャンバ内のプラズマ内に、水滴として水を注入するように、水をエーロゾル化する。様々な実施形態では、排気ガスは、第1の方向に流通反応装置を通って流れ、水は、流通反応装置内に、第2の方向に注入される。様々な実施形態では、第2の方向は、第1の方向に対して平行かつ逆向きである。様々な実施形態では、・OH分子の少なくとも第1の部分は、SO2分子と反応してHSO3分子を形成し、・OH分子の少なくとも第2の部分は、HSO3分子と反応してH2SO4分子を形成する。様々な実施形態では、電極は、中心のワイヤのカソード電極である。様々な実施形態では、パルスジェネレータは、約33キロボルトから約40キロボルトの間のピーク電圧、約7ナノ秒から約17ナノ秒の間のパルス立上り時間、約10ナノ秒から約30ナノ秒の間の全幅半値(FWHM)、約66ミリジュールから約88ミリジュールの間のパルス毎の最大エネルギ、及び約299Hzから約800Hzの間の最大繰り返し率を有する。様々な実施形態では、パルスジェネレータは高電圧ナノ秒パルスジェネレータである。様々な実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンである。いくつかの実施形態では、エンジンは海洋のディーゼルエンジンである。
【0070】
様々な実施形態では、電極は、押出し成形電極、3線電極、及び4線電極を含む群から選択される。様々な実施形態では、押出し成形電極は、約2.0インチ、約2.25インチ、または約2.5インチを含む群から選択される断面を有する。様々な実施形態では、押出し成形電極は、約1.0インチから約5.0インチの間の断面を有する。様々な実施形態では、電極は、約2インチの断面を有する3線電極である。様々な実施形態では、押出し成形電極は、中心部分と、中心部分から延びる1つまたは複数のアームとを含んでいる。
【0071】
様々な実施形態では、本発明は、ガス流内のSOxの濃度を低減させるための方法であって、水が存在する中でガス流を電気パルスに接触させて、プラズマ及び酸化された水を形成することであって、ガス流がある濃度のSOxを含む、接触させることと、ガス流を、酸化された水に通して、ガス流内のSOxの濃度を低減させることとを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、SOxはSO2である。
【0072】
様々な実施形態では、本発明は、ガス流内のSO2の濃度を低減させるための方法であって、水が存在する中でガス流を電気パルスに接触させて、プラズマ及び酸化された水を形成することであって、ガス流がある濃度のSO2を含む、接触させることと、ガス流を、酸化された水に通して、ガス流内のSO2の濃度を低減させることとを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、酸化された水はH2SO4を含んでいる。
【0073】
様々な実施形態では、本発明は、ガス流内のNOxの濃度を低減させるための方法であって、水が存在する中でガス流を電気パルスに接触させて、プラズマ及び酸化された水を形成することであって、ガス流がある濃度のNOxを含む、接触させることと、ガス流を、酸化された水に通して、ガス流内のNOxの濃度を低減させることとを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、NOxはNOである。
【0074】
様々な実施形態では、本発明は、ガス流内のNOの濃度を低減させるための方法であって、水が存在する中でガス流を電気パルスに接触させて、プラズマ及び酸化された水を形成することであって、ガス流がある濃度のNOを含む、接触させることと、ガス流を、酸化された水に通して、ガス流内のNOの濃度を低減させることとを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、酸化された水はHNO3を含んでいる。
【0075】
いくつかの実施形態では、プラズマは非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、非熱プラズマは過渡的非熱プラズマである。いくつかの実施形態では、電気パルスはナノ秒高電圧パルスジェネレータによって生成される。いくつかの実施形態では、ガス流は排気ガス流である。いくつかの実施形態では、排気ガス流は燃料の燃焼から来る。いくつかの実施形態では、燃料は、天然ガス、ガソリン(gasoline)、ガソリン(petrol)、バイオディーゼルブレンド、ディーゼル燃料、燃料油、及び石炭から選択される。いくつかの実施形態では、排気ガスは燃料の燃焼から来る。
【0076】
いくつかの実施形態では、HSO3はHSO3
-である。いくつかの実施形態では、OHラジカルは・OHである。
【0077】
様々な実施形態では、本発明は、SOx及び/またはNOxの浄化のためのシステムであって、内部チャンバを備えた流通反応装置と、流通反応装置に結合されたガス入口ポートであって、ガス入口ポートが、ガス発生源を流通反応装置に流体的に結合するように構成されており、それにより、ガスが流通反応装置の内部チャンバ内に流入することができるようになっている、ガス入口ポートと、流通反応装置の内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極と、電極に電気的に結合されたパルスジェネレータと、流通反応装置に結合された水流入ポートであって、水流入ポートが、水供給源を流通反応装置の内部チャンバに流体的に結合するように構成されており、水供給源が、流通反応装置の内部チャンバ内に水を注入するように構成されている、水流入ポートと、流通反応装置に結合されたガス流出ポートであって、ガス流出ポートが、ガスを流通反応装置の内部チャンバから除去するように構成されている、ガス流出ポートと、流通反応装置に結合された水出口ポートであって、水出口ポートが、水を流通反応装置の内部チャンバから除去するように構成されている、水出口ポートと、を備えている、システムを提供する。
【0078】
いくつかの実施形態では、パルスジェネレータは、電気パルスを電極に搬送し、それにより、ガス(たとえば、流入ガス)からプラズマを形成するように構成されている。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータはオンにされておらず、したがって、ガス(たとえば、流入ガス)からプラズマが形成されていない。いくつかの実施形態では、プラズマが存在する中で、流通反応装置の内部チャンバ内に水が注入される。いくつかの実施形態では、プラズマが存在しない中で、流通反応装置の内部チャンバ内に水が注入される。いくつかの実施形態では、システムは動的スクラバーである。いくつかの実施形態では、システムは湿潤反応器である。いくつかの実施形態では、ガスは、ある濃度のNOx及び/またはある濃度のSOxを含んでいる。いくつかの実施形態では、ガス流出ポートによって流通反応装置の内部チャンバから除去されるガスは、ガス入口ポートによって流通反応装置の内部チャンバ内に入るか流れ込むSOxの濃度及び/またはNOxの濃度に比べ、低減されたSOxの濃度及び/または低減されたNOxの濃度を有する。いくつかの実施形態では、流通反応装置の内部チャンバから除去される水は、HNO3、H2SO4、またはその両方を含んでいる。いくつかの実施形態では、流通反応装置の内部チャンバから除去される水は、酸化された水である。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータはオンにされておらず、したがって、流入ガスからプラズマが形成されていない場合、システムは動的スクラバーである。いくつかの実施形態では、パルスジェネレータはオンにされており、したがって、流入ガスからプラズマが形成されている場合、システムは湿潤反応器である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の内部チャンバに添加される水は、入力水または流入水である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の内部チャンバから除去された水は、出力水または流出水である。いくつかの実施形態では、流通反応装置の内部チャンバに添加されるガスは、入力ガスまたは流入ガスである。いくつかの実施形態では、流通反応装置の内部チャンバから除去されたガスは、出力ガスまたは流出ガスである。
【0079】
いくつかの実施形態では、流通反応装置はプラズマ反応器である。いくつかの実施形態では、流通反応装置は過渡的パルス状のプラズマ反応器である。いくつかの実施形態では、流通反応装置は過渡的プラズマ反応器である。いくつかの実施形態では、流通反応装置はプラズマベースの流通反応装置である。
【0080】
いくつかの実施形態では、プラズマ反応器は流通反応装置である。いくつかの実施形態では、プラズマ反応器は過渡的パルス状のプラズマ反応器である。いくつかの実施形態では、プラズマ反応器は過渡的プラズマ反応器である。
【0081】
いくつかの実施形態では、流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。いくつかの実施形態では、プラズマ反応器の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。いくつかの実施形態では、プラズマベースの浄化のためのシステムの少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る。
【0082】
本発明のいくつかの実施形態は、以下の番号が付されたパラグラフのいずれかとして規定することができる。
【0083】
1.プラズマベースの浄化のためのシステムであって、以下:
流通反応装置であって、
前記流通反応装置が、内部チャンバと、前記内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極とを備え、前記内部チャンバが、ガス発生源に流体的に結合されるように構成されており、それにより、前記ガス発生源からのガスが前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に流れるようになっており、
前記ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、
前記第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、
前記流通反応装置と、
前記流通反応装置の前記電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、前記パルスジェネレータが、電気パルスを前記電極に搬送し、それにより、前記ガスからプラズマを形成するように構成されており、前記第1の化合物が、前記プラズマ内で第2の化合物に変換される、前記パルスジェネレータと、
前記流通反応装置の前記内部チャンバに流体的に結合された水供給源であって、前記水供給源が、前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に水を注入して、前記電気パルスが前記電極に搬送された場合に前記注入された水の少なくとも第1の部分から・OH(ヒドロキシルラジカル)分子を形成するように構成されており、前記・OH分子が、前記プラズマ内で前記第2の化合物と反応し、それにより、前記第2の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっており、前記注入された水の少なくとも第2の部分が、前記水溶性の化合物を前記流通反応装置から除去し、それにより、前記ガス内の前記第1の化合物の前記濃度を低減させる、前記水供給源と
を備える、前記システム。
【0084】
2.前記電極が、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される、パラグラフ1に記載のシステム。
【0085】
3.前記押出し成形電極が、中心部分と、前記中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含む、パラグラフ2に記載のシステム。
【0086】
4.前記プラズマが非熱プラズマである、パラグラフ1に記載のシステム。
【0087】
5.NOxがNOである、パラグラフ1に記載のシステム。
【0088】
6.前記第2の化合物がNO2である、パラグラフ5に記載のシステム。
【0089】
7.前記水溶性の化合物がHNO3である、パラグラフ6に記載のシステム。
【0090】
8.SOxがSO2である、パラグラフ1に記載のシステム。
【0091】
9.前記第2の化合物がHSO3である、パラグラフ8に記載のシステム。
【0092】
10.前記水溶性の化合物がH2SO4である、パラグラフ9に記載のシステム。
【0093】
11.前記パルスジェネレータが、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである、パラグラフ1に記載のシステム。
【0094】
12.前記ガスが排気ガスである、パラグラフ1に記載のシステム。
【0095】
13.前記ガス発生源がエンジンである、パラグラフ1に記載のシステム。
【0096】
14.前記エンジンが燃焼機関である、パラグラフ13に記載のシステム。
【0097】
15.前記エンジンがディーゼルエンジンである、パラグラフ13に記載のシステム。
【0098】
16.前記電気パルスが高電圧ナノ秒電気パルスである、パラグラフ1に記載のシステム。
【0099】
17.前記電気パルスが、2000Hzまでの繰り返し率を有する、パラグラフ1に記載のシステム。
【0100】
18.前記水が、水のエーロゾルである、パラグラフ1に記載のシステム。
【0101】
19.前記水が、水蒸気である、パラグラフ1に記載のシステム。
【0102】
20.前記流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る、パラグラフ1に記載のシステム。
【0103】
21.プラズマベースの浄化のための方法であって、以下:
ガス発生源から流通反応装置の内部チャンバ内へガスを受けることであって、
前記ガスが、ある濃度の第1の化合物を含み、
前記第1の化合物が、NOx、SOx、及びこれらの組合せからなる群から選択される、
前記受けることと、
前記内部チャンバ内に位置する電極に電気パルスを搬送することであって、それにより、前記ガスからプラズマが形成されるようになっており、
前記第1の化合物が前記プラズマ内で第2の化合物に変換される、
前記搬送することと、
前記プラズマが存在する中で、前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に水を注入することであって、
前記電気パルスが前記電極に搬送された場合に、前記注入された水の少なくとも第1の部分から・OH(ヒドロキシルラジカル)分子が形成され、
前記・OH分子が、前記第2の化合物と反応し、それにより、前記第2の化合物を水溶性の化合物に変換するようになっている、
前記注入することと、
前記注入された水の少なくとも第2の部分を前記流通反応装置から除去することであって、
前記注入された水の前記第2の部分が、前記水溶性の化合物を含み、それにより、前記ガス内の前記第1の化合物の前記濃度を低減させる、
前記除去することと
を含む、前記方法。
【0104】
22.前記電極が、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される、パラグラフ21に記載の方法。
【0105】
23.前記押出し成形電極が、中心部分と、前記中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含む、パラグラフ22に記載の方法。
【0106】
24.前記プラズマが非熱プラズマである、パラグラフ21に記載の方法。
【0107】
25.NOxがNOである、パラグラフ21に記載の方法。
【0108】
26.前記第2の化合物がNO2である、パラグラフ25に記載の方法。
【0109】
27.前記水溶性の化合物がHNO3である、パラグラフ26に記載の方法。
【0110】
28.SOxがSO2である、パラグラフ21に記載の方法。
【0111】
29.前記第2の化合物がHSO3である、パラグラフ28に記載の方法。
【0112】
30.前記水溶性の化合物がH2SO4である、パラグラフ29に記載の方法。
【0113】
31.前記電気パルスが、パルスジェネレータによって搬送される、パラグラフ21に記載の方法。
【0114】
32.前記パルスジェネレータが、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである、パラグラフ31に記載の方法。
【0115】
33.前記ガスが排気ガスである、パラグラフ21に記載の方法。
【0116】
34.前記ガス発生源がエンジンである、パラグラフ21に記載の方法。
【0117】
35.前記エンジンが燃焼機関である、パラグラフ34に記載の方法。
【0118】
36.前記エンジンがディーゼルエンジンである、パラグラフ34に記載の方法。
【0119】
37.前記電気パルスが高電圧ナノ秒電気パルスである、パラグラフ21に記載の方法。
【0120】
38.前記電気パルスが、2000Hzまでの繰り返し率を有する、パラグラフ21に記載の方法。
【0121】
39.前記水が、水のエーロゾルである、パラグラフ21に記載の方法。
【0122】
40.前記水が、水蒸気である、パラグラフ21に記載の方法。
【0123】
41.前記流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る、パラグラフ21に記載の方法。
【0124】
42.プラズマベースの浄化のためのプラズマ反応器であって、以下:
内部チャンバを備えた流通反応装置と、
前記流通反応装置に結合されたガス入口ポートであって、前記ガス入口ポートが、ガス発生源を前記流通反応装置に流体的に結合するように構成されており、それにより、ガスが前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に流入することができるようになっている、前記ガス入口ポートと、
前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に少なくとも部分的に配置された電極と、
前記電極に電気的に結合されたパルスジェネレータであって、前記パルスジェネレータが、電気パルスを前記電極に搬送し、それにより、前記ガスからプラズマを形成するように構成されている、前記パルスジェネレータと、
前記流通反応装置に結合された水流入ポートであって、前記水流入ポートが、水供給源を前記流通反応装置の前記内部チャンバに流体的に結合するように構成されており、前記水供給源が、前記プラズマが存在する中で、前記流通反応装置の前記内部チャンバ内に水を注入するように構成されている、前記水流入ポートと、
前記流通反応装置に結合されたガス流出ポートであって、前記ガス流出ポートが、前記ガスを前記流通反応装置の前記内部チャンバから除去するように構成されている、前記ガス流出ポートと、
前記流通反応装置に結合された水出口ポートであって、前記水出口ポートが、前記水を前記流通反応装置の前記内部チャンバから除去するように構成されている、前記水出口ポートと
を備える、前記プラズマ反応器。
【0125】
43.前記電極が、3線電極、4線電極、及び押出し成形電極からなる群から選択される、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0126】
44.前記押出し成形電極が、中心部分と、前記中心部分から延びる少なくとも1つのアームとを含む、パラグラフ43に記載のプラズマ反応器。
【0127】
45.前記プラズマが非熱プラズマである、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0128】
46.前記パルスジェネレータが、ソリッドステートのナノ秒高電圧パルスジェネレータである、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0129】
47.前記ガスが排気ガスである、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0130】
48.前記ガス発生源がエンジンである、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0131】
49.前記エンジンが燃焼機関である、パラグラフ48に記載のプラズマ反応器。
【0132】
50.前記エンジンがディーゼルエンジンである、パラグラフ48に記載のプラズマ反応器。
【0133】
51.前記電気パルスが高電圧ナノ秒電気パルスである、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0134】
52.前記電気パルスが、2000Hzまでの繰り返し率を有する、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0135】
53.前記水が、水のエーロゾルである、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0136】
54.前記水が、水蒸気である、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0137】
55.前記流通反応装置の少なくとも一部は、加熱され得る、冷却され得る、またはその両方がなされ得る、パラグラフ42に記載のプラズマ反応器。
【0138】
本開示の態様を提供するために、実施形態は、ソフトウェアまたは貯蔵された命令を実行する、任意の数のプログラム可能な処理デバイスを採用する場合がある。任意の処理または評価のために、本開示の実施形態によって採用された物理的プロセッサ及び/またはマシンは、例示的実施形態の教示に従ってプログラムされた、1つまたは複数のネットワーク化された(インターネット、クラウド、WAN、LAN、サテライト、有線または無線(RF、セルラ、WiFi、Bluetoothなど))か、ネットワーク化されていない多目的コンピュータシステム、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、スマートデバイス(たとえば、スマートフォン)、コンピュータタブレット、ハンドヘルドコンピュータなどを含む場合がある。さらに、例示的実施形態のデバイス及びサブシステムは、特定用途向け集積回路(ASIC)を準備することによって実施することができるか、慣習的な構成要素の回路の適切なネットワークを相互接続することによって実施することができる。このため、例示的実施形態は、ハードウェア回路構成及び/またはソフトウェアの任意の特定の組合せには限定されない。
【0139】
コンピュータ可読媒体のいずれか1つ、または組合せに貯蔵されると、本開示の例示的実施形態は、例示的実施形態のデバイス及びサブシステムを制御するため、例示的実施形態のデバイス及びサブシステムを駆動させるため、例示的実施形態のデバイス及びサブシステムが人間のユーザと相互作用することを可能にするためなどのソフトウェアを含む場合がある。そのようなソフトウェアには、限定ではないが、デバイスドライバ、ファームウェア、オペレーティングシステム、開発ツール、アプリケーションソフトウェア、データベース管理ソフトウェアなどが含まれ得る。例示的実施形態のコンピュータコードデバイスは、限定ではないが、スクリプト、解読可能なプログラム、ダイナミックリンクライブラリ(DLL)、Javaのクラス及びアプレット、完全な実行可能なプログラムなどを含む、任意の適切な解明可能または実行可能なコードメカニズムを含むことができる。さらに、処理能力は、より良好な性能、信頼性、コスト、または他の利点のために、複数のプロセッサにわたって分配される場合がある。
【0140】
コンピュータ可読媒体の一般的な形態には、たとえば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の適切な磁気媒体、CD-ROM、CDRW、DVD、任意の他の適切な光学媒体、パンチカード、紙テープ、光学マークシート、穴のパターンもしくは他の光学的に認識可能な証印を有する任意の他の適切な物理的媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、任意の他の適切なメモリチップもしくはカートリッジ、キャリア波、または、コンピュータが読み取ることができる任意の他の適切な媒体が含まれる場合がある。そのような貯蔵媒体は、処理デバイスによるアクセス、処理、及び通信のために、他のタイプのデータ、たとえばデータベース内で整理されたデータを貯蔵するためにも採用され得る。
【0141】
上述の様々な方法及び技術により、本出願を実施する複数の方法が提供されている。当然、必ずしもすべての記載の目的または利点が、本明細書に記載の任意の特定の実施形態に従って達成され得るわけではないことを理解されたい。このため、たとえば、当業者は、本方法が、本明細書に教示された1つの利点または利点の群を、本明細書に教示されるか提案された他の目的または利点を必ずしも達成することなく、達成するか最大限に利用するような方式で実施され得ることを理解するであろう。様々な代替形態が、本明細書に述べられている。いくつかの好ましい実施形態が明確に、1つの、別の、またはいくつかの特徴を含む一方、他の実施形態は、明確に、1つの、別の、またはいくつかの特徴を除外し、一方、さらに他の実施形態は、1つの、別の、またはいくつかの有利な特徴を含むことにより、特定の特徴を緩和することを理解されたい。
【0142】
さらに、優秀な技術者は、異なる実施形態からの様々な特徴の適用可能性を理解するであろう。同様に、上述の様々な要素、特徴、及びステップ、ならびに、そのような要素、特徴、またはステップの各々に関する他の既知の均等は、当業者により、様々な組合せで採用されて、本明細書に記載の原理に係る方法を実施することができる。様々な要素、特徴、及びステップの中で、いくつかが、明確に含まれ、デバイスの実施形態では、他のものが明確に除外されている。
【0143】
特定の実施形態及び実施例の文脈において用途が開示されてきたが、用途の実施形態は、明確に開示された実施形態を越えて、他の代替的実施形態及び/または使用、ならびに、それらの変形及び均等に拡大されることを、当業者には理解されたい。
【実施例】
【0144】
本発明は、以下の実施例によってさらに説明される。以下の実施例は、本発明を純粋に例示するものであることが意図されており、いずれの方法でも本発明を限定するものとしては解されるべきではない。以下の実施例は、もっぱら説明的ものであり、本明細書に記載の態様のいずれも、いずれの方法によっても限定することは意図されていない。以下の実施例は、請求される発明を良好に説明するために提供されるものであり、本発明の範囲を限定するものとしては解釈されない。具体的な材料が述べられている範囲においては、単に説明の目的のためのものであり、本発明を限定することは意図していない。当業者は、発明的能力を発揮せずに、かつ、本発明の範囲を逸脱することなく、均等の手段または作用するものを開発し得る。
【0145】
実施例1
以下は予備段階の結果である。
図2Aに示されるシンプルな実験用の設定を使用して、我々は、SO
2の確保における7倍の向上(6.6%から44%)を証明した。ここで、225PPMのSO
2を包含する合成ガス混合物を泡にして100mlのH
2Oに通し、残りのガスは、Horibaのポータブルガスアナライザ(
図2B)を使用して分析した。プラズマなしでは、我々は、水中での確保に起因して、SO
2の濃度が210PPMに低下したことを観測した(
図2B)。このことは、SO
2が6.6%低下したことを示している。同じSO
2合成ガス混合物が最初に過渡的プラズマ反応器(2インチの直径)を通され、次いで泡にして100mlのH
2O内に通された場合、残留ガス内のSO
2の成分は125PPMに低下する。このことは、SO
2の44%の低減に対応している(
図2B)。これら値に基づき、我々は、SO
2の確保における7倍の向上(6.6%から44%)を達成することが可能であり、SOx除去効率の向上または拡大する過渡的プラズマの有効性を証明している。ここでの主要なメカニズムは、プラズマがSO
2をH
2SO
4に変換することである。H
2SO
4は、SO
2よりも数桁高い可溶性を有している。この過渡的プラズマベースのアプローチは、SOxスクラバーを、少量の水を使用して、向上された効率を伴って設計することを可能にする。
【0146】
我々の予備実験は、二酸化硫黄を包含する排気ガスが非熱プラズマの放電にさらされる場合に、ある量の硫酸(放電のエネルギ密度に比例する)が形成されることを示した。この硫酸は、所与の量の水に溶かされる場合、硫酸を伴わない場合よりも二酸化硫黄を保持するその能力を向上させる。すなわち、酸性の水の二酸化硫黄の可溶性が中性の水よりも高い。さらに、数値上のシミュレーションにより、硫酸への二酸化硫黄の変換における障害となる化学反応が、SO3+H2O→H2SO4であることが示された。したがって、排出部の下流の水の濃度を向上させることにより、この反応の割合を向上させ、より高い浄化に繋がる。これら2つの利点は、排気ガスが垂直マニホルドの底部からポンプされる装置において実現することができる。この装置では、頂部から水が噴霧され、プラズマが水側の近くで放電される。酸性の水は、上方に流れる二酸化硫黄を確保し、その後に、底部で吸引される。水が存在する中では、過渡的プラズマは・OHラジカルを生成し、これにより、SO2→HSO3の割合を限定するステップ、及び後のH2SO4への変換を駆動する。このステップは、SO3→SO2の強力な逆反応のために、特に重要である。
【0147】
本出願の好ましい実施形態が、本出願の実施のための、本発明者に知られているベストモードを含み、本明細書に記載されている。これら好ましい実施形態の変形形態は、上述の記載を読むことで、当業者には明らかとなるであろう。優秀な技術者が、そのような変形形態を適宜採用することができ、本出願を、本明細書に特に記載のものとは別様に実施することができることが予想される。したがって、本出願の多くの実施形態は、適用法によって認可された、本明細書に添付される特許請求の範囲に述べられた主題の変形形態及び均等をすべて含んでいる。さらに、それらのすべての可能性のある変更での、上述の要素の任意の組合せは、本明細書に別様に示されているか、別様に、文脈によって明確に矛盾していない限り、本出願によって包含される。
【0148】
本明細書で参照される、すべての特許、特許出願、特許出願の公報、ならびに、記事、本、明細書、公報、文献、物事、及び/または類似のものなどの他の要素は、これらと同じもの、本文献と一致しないか矛盾するものと同じもののいずれか、または、本文献でここで、または後に関連付けられる、特許請求の範囲のもっとも広い範囲に関する限定的影響を有する場合がある、同じもののいずれかに関連する、いずれの訴訟ファイルの履歴を除き、本明細書により、この参照が、すべての目的のために参照の全体において、この参照によって本明細書に組み込まれる。例として、組み込まれている要素のいずれかに関連付けられた用語の記載、定義、及び/または使用と、本文献、記載、定義、及び/または本文献における用語の使用に関連付けられた、用語の記載、定義、及び/または使用との間の、明らかとなるいずれかの不一致または矛盾が存在するものとする。
【0149】
本明細書に開示される本出願の実施形態は、本出願の実施形態の原理を説明するものであることを理解されたい。採用することができる他の変形は、本出願の範囲内とすることができる。このため、例として、限定ではなく、本出願の実施形態の代替的構成を、本明細書の教示に関連して利用することができる。したがって、本出願の実施形態は、図示され、記載されるものとして、明確に限定されるものではない。
【0150】
本発明の様々な実施形態が、詳細な説明において上に記載されている。これら記載には、上の実施形態が直接記載されているが、当業者が、本明細書に示され、記載される特定の実施形態に対する変形及び/または変更を想起し得ることを理解されたい。この記載の範囲内にあるそのような変更または変形は、同様に、この記載に含まれることが意図されている。特別に記されていない限り、本明細書及び特許請求の範囲の言葉及びフレーズには、適用可能な技術(複数可)の当業者には通常であり、慣習的な意味が与えられることが、本発明者の意図である。
【0151】
出願時に本出願人には既知である、本発明の様々な実施形態の上の記載が、提供され、説明及び記載の目的が意図されている。本記載は、網羅的であることは意図されておらず、開示の明確な形態に本発明を限定もしない。また、多くの変形及び変更が、上述の教示に照らして、可能である。記載された実施形態は、本発明の原理及びその実用上の用途を説明し、かつ、他の当業者が、様々な実施形態において、かつ、考えられる特定の使用に適切である様々な変形を伴って、本発明を利用することを可能にする役割を果たす。したがって、本発明は、本発明を実施するために開示された特定の実施形態には限定されないことが意図されている。
【0152】
本発明の特定の実施形態が、図示され、記載されてきたが、当業者には、本明細書の教示に基づき、変形及び変更が、本発明及びそのより広い態様から逸脱することなく行われ得ることが明らかとなるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、そのような変更及び変形を、本発明の真の精神及び範囲内にあるものとして、包含することになる。
【国際調査報告】