(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-10
(54)【発明の名称】置換された二環式および四環式キノン類および関連する使用方法
(51)【国際特許分類】
C07D 215/24 20060101AFI20220427BHJP
C07D 401/12 20060101ALI20220427BHJP
C07D 417/12 20060101ALI20220427BHJP
C07D 413/12 20060101ALI20220427BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20220427BHJP
C07D 241/46 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/4545 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/444 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/47 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/4985 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/498 20060101ALI20220427BHJP
A61K 31/551 20060101ALI20220427BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220427BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20220427BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220427BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220427BHJP
【FI】
C07D215/24 CSP
C07D401/12
C07D417/12
C07D413/12
C07D471/04 120
C07D241/46
A61K31/496
A61K31/4545
A61K31/4439
A61K31/444
A61K31/5377
A61K31/47
A61K31/4985
A61K31/498
A61K31/551
A61P35/00
A61P35/02
A61P43/00 121
A61K45/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552844
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(85)【翻訳文提出日】2021-11-05
(86)【国際出願番号】 US2020021444
(87)【国際公開番号】W WO2020181207
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507238218
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガン
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ネマチ,ヌーリ
(72)【発明者】
【氏名】マオ,シゥアィ
【テーマコード(参考)】
4C063
4C065
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB09
4C063CC14
4C063CC26
4C063CC54
4C063CC62
4C063DD12
4C063DD14
4C063EE01
4C065AA04
4C065AA19
4C065BB12
4C065CC09
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ01
4C065KK01
4C065LL04
4C065LL06
4C065PP15
4C084AA19
4C084MA02
4C084NA05
4C084ZB26
4C084ZB27
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC28
4C086BC50
4C086BC73
4C086BC82
4C086CB09
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA10
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、医薬化学の分野に属する。特に、本発明は、例えば活性酸素種の誘発を通した抗増殖活性を有する二環式および四環式キノン骨格を有する低分子化合物に関する。本発明はさらに、癌(例えば、膵癌、白血病、非小細胞肺癌、結腸癌、中枢神経系癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、腎癌、および前立腺癌)を治療するためのこれらの化合物を製造するためのプロセス、使用するための方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I、IIもしくはIIIに包含される化合物:
【化1】
薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、および/またはプロドラッグを含む、化合物であって;式中:
R
1は、水素、または任意に置換されたアルキル、またはハロゲンからなる群から選択され;
R
2は、アルキル、任意に置換されたC4~C8シクロアルキル、任意に置換されたC4~C8ヘテロアルキル、任意に置換されたC4~C8ヘテロシクロアルキル、任意に置換されたC5~C6アリール、および任意に置換されたC4~C6ヘテロアリールからなる群から選択され;
R
3a、R
3b、R
3c、またはR
3dは、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルまたはシアノからなる群から選択され;
R
4は、アルキルまたはヘテロアルキルからなる群から選択され;
Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールを含み;
Xは、水素、ハロゲン、アミノ、ヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシルからなる群から選択される、化合物。
【請求項2】
前記化合物は、式IV、もしくは式Vで表されるか:
【化2】
または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物であり、R
2、R
3a、R
3b、R
3c、R
3d、およびXは、式IまたはIIIと関連して定義され;nは0~5から選択される整数である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記化合物は、式VI、もしくは式VIIで表されるか、
【化3】
または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物であり、R
2、R
3a、R
3b、R
3c、R
3d、およびXは、式IまたはIIIと関連して定義され;YはO原子、S原子、またはN原子であり;mは0~9から選択される整数である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記化合物は、式VIII、および式IXで表されるか、
【化4】
または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物であり、R
1、R
2、R
3a、R
3b、R
3c、R
3d、およびXは、式IまたはIIIと関連して定義される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記化合物は、式X、もしくは式XIで表されるか、
【化5】
または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物であり、R
1、R
2、R
3a、R
3b、R
3c、R
3d、およびXは、式IまたはIIIと関連して定義される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記化合物は、式XII、もしくは式XIIIで表されるか、
【化6】
または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物であり、R
1、R
2、R
3a、R
3b、R
3c、R
3d、およびXは、式IまたはIIIと関連して定義される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物は、式XIV、もしくは式XVで表されるか、
【化7】
または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物であり、R
1、R
2、R
3a、R
3b、R
3c、R
3d、およびXは、式IまたはIIIと関連して定義される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
前記化合物は、式XVI、もしくは式XVIIで表されるか、
【化8】
または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物であり、R
2、R
3a、R
3b、R
3c、R
3d、およびXは、式IまたはIIIと関連して定義され;WはC原子またはN原子から独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
R
1は、水素、ハロ、アルキル、ヘテロアルキル、任意に置換されたC
6~C
14アリール、および任意に置換された5~14員ヘテロアリールからなる群から選択される、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
R
2は、任意に置換された、
【化9】
からなる群から選択される、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
R
3(R
3a、R
3b、R
3c、またはR
3d)は、任意に一置換または多置換された、
【化10】
からなる群から選択される、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
R
4は、任意に置換された、
【化11】
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
Xが、任意に置換された、
【化12】
からなる群から選択される、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
前記化合物は、表1に列挙される化合物から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
表1に列挙される化合物から選択される化合物。
【請求項16】
式Aで表されるジクロロキノンと、式Bで表されるアリールアミンとを反応させることによって、式Iの化合物を製造する方法であって、
【化13】
式中、R
3a、R
3b、R
3c、またはR
3dは、任意に置換された、
【化14】
からなる群から選択される、方法。
【請求項17】
式Cで表されるニトロアリールと、式Dで表されるアリールアミンと、式Eで表されるアミドと、式Fで表されるキノンとを反応させることによって、式IIの化合物を製造する方法。
【化15】
【請求項18】
式Aで表されるジクロロキノンと、式Bで表されるアリールアミンとを反応させることによって、式IIIの化合物を製造する方法であって、
【化16】
式中、R
3a、R
3b、R
3cまたはR
3dは、任意に置換された、
【化17】
からなる群から選択される、方法。
【請求項19】
請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物を含む薬学的組成物。
【請求項20】
患者における過剰増殖性疾患を治療、改善、または予防する方法であって、前記患者に治療有効量の請求項19に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【請求項21】
前記過剰増殖性疾患は癌である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記癌は、乳癌、前立腺癌、リンパ腫、皮膚癌、結腸癌、黒色腫、悪性黒色腫、卵巣癌、脳癌、原発性脳癌腫、頭頸部癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、肝癌、膀胱癌、非小細胞肺癌、頭頸部癌腫、乳癌腫、卵巣癌腫、肺癌腫、小細胞肺癌腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌腫、精巣癌腫、膀胱癌腫、膵癌腫、胃癌腫、結腸癌腫、前立腺癌腫、泌尿生殖器癌腫、甲状腺癌腫、食道癌腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、副腎癌腫、腎細胞癌腫、子宮内膜癌腫、副腎皮質癌腫、悪性膵インスリノーマ、悪性カルチノイド癌腫、絨毛癌腫、菌状息肉腫、悪性高カルシウム血症、子宮頸部過形成、白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性顆粒球性白血病、ヘアリー細胞白血病、神経芽細胞腫、横紋筋肉腫、カポジ肉腫、真性赤血球増加症、本態性血小板血症、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、軟部組織肉腫、骨原性肉腫、原発性マクログロブリン血症、および網膜芽細胞腫から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記患者はヒト患者である、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記患者に1つ以上の抗癌剤を投与することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記抗癌剤は化学療法剤である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記抗癌剤は放射線療法である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
請求項1~15に記載の化合物のいずれか、および過剰増殖性疾患を有する患者に前記化合物を投与するための説明書を含む、キット。
【請求項28】
前記過剰増殖性疾患は癌である、請求項27に記載のキット。
【請求項29】
前記癌は、乳癌、前立腺癌、リンパ腫、皮膚癌、結腸癌、黒色腫、悪性黒色腫、卵巣癌、脳癌、原発性脳癌腫、頭頸部癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、肝癌、膀胱癌、非小細胞肺癌、頭頸部癌腫、乳癌腫、卵巣癌腫、肺癌腫、小細胞肺癌腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌腫、精巣癌腫、膀胱癌腫、膵癌腫、胃癌腫、結腸癌腫、前立腺癌腫、泌尿生殖器癌腫、甲状腺癌腫、食道癌腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、副腎癌腫、腎細胞癌腫、子宮内膜癌腫、副腎皮質癌腫、悪性膵インスリノーマ、悪性カルチノイド癌腫、絨毛癌腫、菌状息肉腫、悪性高カルシウム血症、子宮頸部過形成、白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性顆粒球性白血病、ヘアリー細胞白血病、神経芽細胞腫、横紋筋肉腫、カポジ肉腫、真性赤血球増加症、本態性血小板血症、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、軟部組織肉腫、骨原性肉腫、原発性マクログロブリン血症、および網膜芽細胞腫から選択される、請求項28に記載のキット。
【請求項30】
1つ以上の抗癌剤をさらに含む、請求項27に記載のキット。
【請求項31】
前記化合物は、1つ以上の抗癌剤と共に投与される、請求項30に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載〕
本発明は、国立衛生研究所より授与されたCA188252に基づく政府支援によりなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0002】
〔発明の分野〕
本発明は、医薬化学の分野に属する。特に、本発明は、例えば活性酸素種の誘導を通した抗増殖活性を有する二環式および四環式キノン骨格を有する低分子化合物に関する。本発明はさらに、癌(例えば、膵癌、白血病、非小細胞肺癌、結腸癌、中枢神経系癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、腎癌、および前立腺癌)を治療するためのこれらの化合物を製造するためのプロセス、使用するための方法に関する。
【0003】
〔導入〕
癌は、ヨーロッパおよび北米における死亡原因の第2位である。手術、放射線、化学療法および免疫療法は、様々な癌を治療する際の主要なアプローチである。過去10年間に著しい進歩がみられたが、ほとんどの癌では依然として治癒率は非常に低い。したがって、これらの破壊的な疾患を有する患者の生存を高めるために、新規治療薬が緊急に必要とされている。癌細胞は、複数のシグナル伝達経路およびネットワークを変化させる進化の過程で、多数の突然変異を蓄積する。したがって、複数の標的を有する、複数の薬物の組み合わせまたは単一の化合物の組み合わせは、単剤薬物と比較して優れた活性を示す傾向がある。試験された様々な種類の低分子薬物の中で、キノン含有化合物は、処理された細胞における酸素消費速度が有意に増加することに起因して、非常に有望であった。キノンは、それらの酸化還元、金属キレート化、および、場合によってはマイケル付加による求核試薬に対する反応性のために、様々な経路を阻害することができる。キノン部分を含む24を超える薬物が、FDAによって承認されているか、または腫瘍学だけでなく他の疾患についても臨床研究中である。たとえば、ドキソルビシンおよびその数十の類似体、ミトキサントロン、ならびにマイトマイシンCは、キノン基を含む、多数の癌に対してFDAが承認し使用される化学療法剤の最も一般的なものの一部である。
【0004】
癌を治療するための二環式および四環式キノン骨格を有する改善された低分子化合物が要求されている。
【0005】
本発明は、この要求に取り組む。
【0006】
〔発明の概要〕
癌細胞における変異レドックスホメオスタシスは、腫瘍に干渉する新たな機会を提供する。活性酸素種(ROS)は、ミトコンドリア呼吸による天然副産物であり、細胞シグナル伝達におけるセカンドメッセンジャーとして重要な役割を果たす。腫瘍細胞において、抗酸化酵素は、内在性ROSのレベル上昇の結果として、しばしば活性である。変異レドックスホメオスタシスは、腫瘍において、誘導された酸化ストレスに対して腫瘍をより感受性にし、その抗酸化適応能を制圧し、ROS媒介細胞の死を誘発する。
【0007】
改善された代謝安定性、溶解性、および薬物動態特性を有する、二環式および四環式キノン骨格を有する合成された種々の新規な低分子を開発する過程で、実験が行われた。実際に、実施例IIIに記載されるように、本発明の種々の化合物は、種々の癌細胞株の成長を阻害することが示された(表2、3 4および5;
図1、2、3、4および5を参照のこと)。
【0008】
したがって、本発明は、改善された代謝安定性、溶解性、および薬物動態特性を有する、二環式および四環式キノン構造を有する新規な種類の低分子を提供する。本発明はさらに、癌の治療のための治療薬としての、そのような低分子の使用を提供する。
【0009】
したがって、本発明は、癌(例えば、および/または癌関連疾患)に罹患している動物(例えばヒト)を、二環式および四環式キノン構造を有する治療有効量の薬物に曝露することにより、癌細胞もしくは支持細胞の増殖を完全に阻害すること、および/または、集団としてのこのような細胞を癌治療薬もしくは放射線療法の細胞死誘導活性に対してより感受性にすることを意図する。
【0010】
本発明は、本発明の化合物(例えば、二環式および四環式キノン構造を有する化合物)が、癌細胞における細胞成長阻害、アポトーシスおよび/もしくは細胞周期停止を誘導するための単独療法として投与される場合、または、癌治療薬もしくは放射線療法単独でのみ治療された動物における対応する細胞の割合と比較して、より大きな割合の癌細胞もしくは支持細胞をアポトーシスプログラムの実行に対して感受性にするために、他の細胞死を誘導する、もしくは細胞周期を破壊する癌治療薬または放射線療法などの追加の薬剤等との時間的な関連を以て投与される場合(併用療法)、のいずれかの場合に、複数の癌種の治療のためにまだ満たされていない要求を満たすことを意図する。
【0011】
本発明における特定の実施形態では、治療有効量の本発明の化合物と一連の抗癌剤とを組み合わせた動物の治療は、そのような動物においては、当該化合物または抗癌剤/放射線単独で治療された動物と比較して、より大きな腫瘍の反応および臨床上の利益をもたらす。すべての承認された抗癌剤および放射線治療についての用量は公知であるため、本発明は、それらと本発明の化合物との種々の組み合わせを意図する。
【0012】
本発明のインドール骨格を有する特定の化合物は、光学異性体を含む立体異性体として存在し得る。本発明は、純粋な個々の立体異性体調製物およびそれぞれの濃縮調製物の両方としてのすべての立体異性体、ならびに、そのような立体異性体のラセミ混合物と、当業者に公知の方法に従って分離され得る個々のジアステレオマーおよびエナンチオマーとの両方を含む。
【0013】
特定の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X XI、XII、XIII、XIV、XV、XVIおよびXVIIに包含される二環式および四環式キノン構造(または同様のもの)を有する化合物:
【0014】
【0015】
薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、および/またはプロドラッグを含む、化合物が提供される。
【0016】
いくつかの実施形態では、R1は、水素、ハロ、アルキル、ヘテロアルキル、任意に置換されたC6~C14アリール、および任意に置換された5~14員ヘテロアリールからなる群から選択される。
【0017】
いくつかの実施形態では、R1は、以下からなる群から選択される。
【0018】
【0019】
いくつかの実施形態では、R2は、アルキル、任意に置換されたC4~C8シクロアルキル、任意に置換されたC4~C8ヘテロアルキル、任意に置換されたC4~C8ヘテロシクロアルキル、任意に置換されたC5~C6アリール、および任意に置換されたC4~C6ヘテロアリールからなる群から選択される。
【0020】
いくつかの実施形態では、R2は、以下からなる群から任意に選択される。
【0021】
【0022】
いくつかの実施形態では、R3a、R3b、R3c、またはR3dは、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルまたはシアンからなる群から選択される。
【0023】
いくつかの実施形態では、R3a、R3b、R3c、またはR3dは、任意に一置換または多置換された、以下からなる群から選択される。
【0024】
【0025】
いくつかの実施形態では、R4は、アルキルまたはヘテロアルキルからなる群から選択される。
【0026】
いくつかの実施形態では、R4は、以下からなる群から任意に選択される。
【0027】
【0028】
いくつかの実施形態では、Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、Xは、水素、ハロゲン、アミノ、ヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシルからなる群から選択される。
【0030】
いくつかの実施形態では、Xは、以下からなる群から任意に選択される。
【0031】
【0032】
いくつかの実施形態では、nは0~5から選択される整数である。
【0033】
いくつかの実施形態では、mは0~9から選択される整数である。
【0034】
いくつかの実施形態では、YはO、S、N原子から独立して選択される。
【0035】
いくつかの実施形態では、WはC原子、N原子から独立して選択される。
【0036】
いくつかの実施形態では、表1に示される化合物は、式I~XVIIについて意図される。
【0037】
【0038】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物のいずれかは、2,2,2-トリフルオロアセテート(TFA)塩である。
【0039】
本発明はさらに、実験の項に列挙された技術の少なくとも一部に従うことによって、本発明の化合物のいずれかを製造する方法を提供する。
【0040】
本発明はまた、癌細胞における細胞周期停止および/またはアポトーシスを誘導するための化合物の使用を提供する。本発明はまた、アポトーシスおよび/または細胞周期停止の誘導剤のような追加の薬剤に対して、ならびに、化学療法剤を用いた治療の前に細胞周期停止を誘導することによる正常細胞の化学防御に対して、細胞を感作するための化合物の使用に関する。
【0041】
本発明の化合物は、障害(例えば、アポトーシス性細胞死の誘導に応答する障害であり、それは例えば癌のような過剰増殖性疾患を含む、アポトーシスの調節不全によって特徴付けられる障害)の治療、改善、または予防に有効である。特定の実施形態では、当該化合物は、癌治療に対する耐性を特徴とする癌(例えば、それらの癌細胞は、化学耐性、放射線耐性、ホルモン耐性などである)を治療、改善、または予防するために使用することができる。特定の実施形態では、癌は、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、黒色腫、乳癌、頭頸部癌、結腸癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、および/または膵癌である。
【0042】
本発明はまた、薬学的に許容可能な担体中に本発明の化合物を含む薬学的組成物を提供する。
【0043】
本発明はまた、本発明の化合物、および動物に当該化合物を投与するための説明書を含むキットを提供する。キットは、任意に、他の治療薬、例えば抗癌剤またはアポトーシス調節剤を含んでもよい。
【0044】
〔図面の簡単な説明〕
図1:NCI60細胞株における化合物1の成長阻害(%コントロール)。
【0045】
図2:NCI60細胞株における化合物13の成長阻害(%コントロール)。
【0046】
図3:NCI60細胞株における化合物49の成長阻害(%コントロール)。
【0047】
図4:NCI60細胞株における化合物50の成長阻害(%コントロール)。
【0048】
図5:NCI60細胞株における化合物13の細胞毒性。
【0049】
〔定義〕
本明細書中で使用される場合、用語「抗癌剤」は、(例えば哺乳動物において、例えばヒトにおいて)癌などの過剰増殖性疾患の治療に使用される、任意の治療薬(例えば、化学療法化合物および/または分子治療化合物)、アンチセンス療法、放射線療法または外科的介入を指す。
【0050】
本明細書中で使用される場合、用語「プロドラッグ」は、プロドラッグを放出または活性薬物に(例えば、酵素的、生理的、機械的、電磁気的に)変換するために、標的生理系内での生体内変換(例えば、自然発生的にまたは酵素的に)を必要とする、親である「薬物」分子の薬理学的に不活性な誘導体を指す。プロドラッグは、安定性、水溶性、毒性、特異性の欠如、または限られた生体利用可能性に関連する問題を克服するように設計される。例示的なプロドラッグは、活性薬物分子それ自体および化学的保護基(例えば、薬物の活性を可逆的に抑制する基)を含む。いくつかのプロドラッグは、代謝条件下で切断可能な基を有する化合物の変異体または誘導体である。プロドラッグは、当技術分野で公知の方法を用いて親化合物から容易に製造することができる。公知の方法とは、例えば、以下に記載されているもの等である;A Textbook of Drug Design and Development,Krogsgaard-Larsen and H.Bundgaard(eds.),Gordon & Breach,1991,特に第5章:“Design and Applications of Prodrugs”;Design of Prodrugs,H.Bundgaard (ed.),Elsevier,1985;Prodrugs:Topical and Ocular Drug Delivery,K.B.Sloan(ed.),Marcel Dekker,1998;Methods in Enzymology,K.Widder et al.(eds.),Vol.42,Academic Press,1985,特に第309-396頁;Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery,5th Ed.,M.Wolff(ed.),John Wiley & Sons,1995,特に第1巻および第172-178頁および第949-982頁;Pro-Drugs as Novel Delivery Systems,T.Higuchi and V.Stella(eds.),Am.Chem.Soc.,1975;および、Bioreversible Carriers in Drug Design,E.B.Roche(ed.),Elsevier,1987。
【0051】
例示的なプロドラッグは、生理条件下で加溶媒分解を受けるか、または酵素的分解もしくは他の生化学的変換(例えば、リン酸化、水素化、脱水素化、グリコシル化)を受けると、インビボまたはインビトロで薬学的に活性になる。プロドラッグはしばしば、哺乳動物生物において、水溶性、組織適合性、または遅延放出の利点を提供する。(例えば,Bundgard、Design of Prodrugs、pp.7-9,21-24、Elsevier、Amsterdam(1985);および、Silverman、The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action、pp.352-401、Academic Press、San Diego、CA(1992)を参照のこと)。一般的なプロドラッグは、親酸と適切なアルコール(例えば、低級アルカノール)との反応によって調製されるエステル、または、親アルコールと適切なカルボン酸(例えば、アミノ酸)との反応によって調製されるエステル、親酸化合物とアミンとの反応によって調製されるアミド、アシル化塩基性誘導体(例えば、低級アルキルアミド)を形成するために反応する塩基性基、またはリン含有誘導体、例えば環状リン酸塩、ホスホン酸塩およびホスホラミデートを含む、リン酸塩、ホスホン酸塩およびホスホラミデートエステル(例えば、米国特許出願公開第2007/0249564A1号を参照のこと;その全体が参照により本明細書に援用される)、などの酸誘導体を含む。
【0052】
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に許容可能な塩」は、標的動物(例えば、哺乳動物)において生理学的に許容される本発明の化合物の任意の塩(例えば、酸または塩基との反応によって得られる)を指す。本発明の化合物の塩は、無機酸または有機酸および塩基から誘導され得る。酸の例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、スルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ベンゼンスルホン酸などを含むが、これらに限定されない。シュウ酸など他の酸は、それ自体は薬学的に許容可能でないが、本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な酸付加塩を得る際の中間体として有用な塩の調製において使用され得る。
【0053】
塩基の例は、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)水酸化物、アンモニア、および式NW4
+(式中、WはC1~4アルキルである)の化合物などを含むが、これらに限定されない。
【0054】
塩の例は、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、カンフルスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、フルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パルモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩などを含むが、これらに限定されない。他の塩の例は、Na+、NH4
+、およびNW4
+(式中、WはC1~4アルキル基である)などのような適切なカチオンと混合された本発明の化合物のアニオンを含む。治療的使用のために、本発明の化合物の塩は、薬学的に許容可能であるものとして意図される。しかしながら、薬学的に許容可能でない酸および塩基の塩はまた、例えば、薬学的に許容可能な化合物の製造または精製における使用を見出し得る。
【0055】
本明細書中で使用される場合、用語「溶媒和物」は、本発明の化合物と、有機または無機のいずれかによらない、1つ以上の溶媒分子との物理的会合体を指す。この物理的会合体はしばしば、水素結合を含む。場合によっては、例えば、1つ以上の溶媒和物分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれている場合、溶媒和物は単離することができる。「溶媒和物」は、液相および単離可能溶媒和物の両方を包含する。例示的な溶媒和物は、水和物、エタン酸塩、およびメタン酸塩が含まれる。
【0056】
本明細書中で使用される場合、用語「治療有効量」は、障害の1つ以上の症状の改善をもたらすこと、または障害の進行を予防すること、または障害の退化を引き起こすことに十分な治療剤の量を指す。例えば、癌の治療に関して、一実施形態では、治療有効量は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または、少なくとも100%、腫瘍成長速度を減少させる、腫瘍質量を減少させる、転移数を減少させる、腫瘍進行までの時間を増加させる、または、生存時間を増加させる、治療剤の量を指す。
【0057】
本明細書中で使用される場合、用語「感作」および「感作する」は、第1の薬剤(例えば、本発明の安息香酸化合物)の投与を通じて、動物または動物内の細胞を、第2の薬剤の生物学的効果(例えば、細胞分裂、細胞成長、増殖、浸潤、血管新生、壊死、またはアポトーシスを含むが、これらに限定されない、細胞機能の態様の促進または遅延)に対してより感受性またはより応答性であるようにすることを指す。標的細胞に対する第1の薬剤の感作効果は、第1の薬剤の投与の有無にかかわらず、第2の薬剤の投与時に観察される、意図される生物学的効果(例えば、細胞成長、増殖、浸潤、血管新生、またはアポトーシスを含むが、これらに限定されない、細胞機能の態様の促進または遅延)における差異として、測定することができる。感作された細胞の応答は、第1の薬剤の非存在下での応答に対して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、少なくとも300%、少なくとも約350%、少なくとも約400%、少なくとも約450%、または少なくとも約500%、増加していることがある。
【0058】
本明細書中で使用される場合、用語「アポトーシスの調節不全」は、細胞がアポトーシスを介して細胞死を受ける能力(例えば、素因)の任意の異常を指す。アポトーシスの調節不全は、様々な状態に関連付けられるか、または、様々な状態によって誘導される。様々な状態の非限定的な例は、自己免疫疾患(例えば、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、移植片対宿主病、重症筋無力症、またはシェーグレン症候群)、慢性炎症状態(例えば、乾癬、喘息またはクローン病)、過剰増殖性障害(例えば、腫瘍、B細胞リンパ腫、またはT細胞リンパ腫)、ウイルス感染(例えば、疱疹、乳頭腫、またはHIV)、ならびに、変形性関節症およびアテローム性動脈硬化症などの他の状態を含む。
【0059】
本明細書中で使用される場合、用語「過剰増殖性疾患」は、動物中の増殖性細胞が局在化した集団が、正常な成長の通常の制限によって支配されていない、任意の状態を指す。過剰増殖性障害の例は、腫瘍、新生物、リンパ腫などを含む。新生物は、浸潤または転移を受けない場合は良性であるといわれ、これらのいずれかを受ける場合は悪性であるといわれる。「転移性」細胞とは、隣接する構造体に浸潤し、破壊することができる細胞を意味する。過形成は、構造または機能における有意な変化を伴わない組織または器官における細胞数の増加を含む、細胞増殖の形態である。化生は、完全に分化した細胞の一つの型が分化した細胞のもう一つの型と置き換わる、制御された細胞成長の形態である。
【0060】
活性化リンパ系細胞の病的な成長は、しばしば自己免疫疾患または慢性炎症状態を生じる。本明細書中で使用される場合、用語「自己免疫疾患」は、生物がその生物自身の分子、細胞または組織を認識する抗体または免疫細胞を産生する、任意の状態を指す。自己免疫疾患の非限定的な例は、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、ベルガー病またはIgA腎症、セリアック病、慢性疲労症候群、クローン病、皮膚筋炎、線維筋肉炎、移植片対宿主病、グレーブス病、橋本病、特発性血小板減少性紫斑病、扁平苔癬、多発性硬化症、重症筋無力症、乾癬、リウマチ熱、リウマチ性関節炎、強皮症、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、1型糖尿病、潰瘍性大腸炎、白斑などを含む。
【0061】
本明細書中で使用される場合、用語「腫瘍性疾患」は、良性(非癌性)または悪性(癌性)のいずれかである細胞の任意の異常な成長を指す。
【0062】
本明細書中で使用される場合、用語「正常細胞」は、異常な成長または分裂を受けていない細胞を指す。正常細胞は非癌性であり、いかなる過剰増殖性疾患または障害の一部でもない。
【0063】
本明細書中で使用される場合、用語「抗腫瘍剤」は、標的(例えば、悪性の)新生物の増殖、成長、または拡散を遅延させる任意の化合物を指す。
【0064】
本明細書中で使用される場合、用語「予防」「予防する」および「予防すること」は、動物における病的な細胞(例えば、過剰増殖性または新生細胞)の発生の減少を指す。予防は完全、例えば、対象において病的な細胞が全く存在しないことであってもよい。予防はまた、対象における病的な細胞の発生が、本発明なしで生じたであろうものよりも少ない程度に、部分的であってもよい。
【0065】
用語「薬学的に許容可能な担体」または「薬学的に許容可能なビヒクル」は、任意の標準的な薬学的担体、溶媒、界面活性剤、またはビヒクルを包含する。適切な薬学的に許容可能なビヒクルは、水性ビヒクルおよび非水性ビヒクルを含む。標準的な薬学的担体およびそれらの製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA,19th ed.1995に記載されている。
【0066】
〔発明の詳細な説明〕
改善された代謝安定性、溶解性、および薬物動態特性を有する、二環式および四環式キノン骨格を有する合成された種々の新規な低分子を開発する過程で、実験が行われた。実際に、実施例IIIに記載されるように、本発明の種々の化合物は、種々の癌細胞株の成長を阻害することが示された(表2、3、4および5;
図1、2、3、4および5を参照のこと)。
【0067】
したがって、本発明は、改善された代謝安定性、溶解性、および薬物動態特性を有する、二環式および四環式キノン構造を有する新規な種類の低分子を提供する。本発明はさらに、癌の治療のための治療薬としての、そのような低分子の使用を提供する。
【0068】
特定の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X XI、XII、XIII、XIV、XV、XVIおよびXVIIに包含される二環式および四環式キノン構造(または同様のもの)を有する化合物:
【0069】
【0070】
薬学的に許容可能なその塩、溶媒和物、および/またはプロドラッグを含む、化合物が提供される。
【0071】
いくつかの実施形態では、R1は、水素、ハロ、アルキル、ヘテロアルキル、任意に置換されたC6~C14アリール、および任意に置換された5~14員ヘテロアリールからなる群から選択される。
【0072】
いくつかの実施形態では、R1は、以下からなる群から選択される。
【0073】
【0074】
いくつかの実施形態では、R2は、アルキル、任意に置換されたC4~C8シクロアルキル、任意に置換されたC4~C8ヘテロアルキル、任意に置換されたC4~C8ヘテロシクロアルキル、任意に置換されたC5~C6アリール、および任意に置換されたC4~C6ヘテロアリールからなる群から選択される。
【0075】
いくつかの実施形態では、R2は、以下からなる群から任意に選択される。
【0076】
【0077】
いくつかの実施形態では、R3a、R3b、R3c、またはR3dは、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルまたはシアンからなる群から選択される。
【0078】
いくつかの実施形態では、R3a、R3b、R3c、またはR3dは、任意に一置換または多置換された、以下からなる群から選択される。
【0079】
【0080】
いくつかの実施形態では、R4は、アルキルまたはヘテロアルキルからなる群から選択される。
【0081】
いくつかの実施形態では、R4は、以下からなる群から任意に選択される。
【0082】
【0083】
いくつかの実施形態では、Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールを含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、Xは、水素、ハロゲン、アミノ、ヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシルからなる群から選択される。
【0085】
いくつかの実施形態では、Xは、以下からなる群から任意に選択される。
【0086】
【0087】
いくつかの実施形態では、nは0~5から選択される整数である。
【0088】
いくつかの実施形態では、mは0~9から選択される整数である。
【0089】
いくつかの実施形態では、YはO、S、N原子から独立して選択される。
【0090】
いくつかの実施形態では、WはC原子、N原子から独立して選択される。
【0091】
いくつかの実施形態では、表1に示される化合物は、式I~XVIIについて意図される。
【0092】
いくつかの実施形態では、表1に示される化合物は、式Iについて意図される。
【0093】
本発明の重要な態様は、本発明の化合物が細胞周期停止および/もしくはアポトーシスを誘導し、単独で、または追加のアポトーシス誘導シグナルに応じてのいずれかで、細胞周期停止および/もしくはアポトーシスの誘導を増強もすることである。したがって、これらの化合物は、細胞周期停止および/またはアポトーシスの誘導に対して、このような誘導刺激に対して耐性があるものを含む細胞を感作することが意図される。本発明の化合物(例えば、インドール(または同様の)化合物)は、アポトーシスの誘導によって治療、改善、または予防することができる任意の障害において、アポトーシスを誘導するために使用することができる。一実施形態では、関連する細胞における活性酸素種の誘導を介して細胞におけるアポトーシスを誘導するために、モジュレーター(例えば、阻害剤)が使用され得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法は、動物(例えば、ヒトおよび獣医学上の動物を含むが、これらに限定されない哺乳動物患者)において、疾患がある細胞、組織、器官、または、病的な状態および/もしくは疾患状態を治療するために使用される。この点に関して、種々の疾患および病状は、本発明の方法および組成物を使用する治療または予防法の影響を受けやすい。これらの疾患および状態の非限定的で例示的なリストは、以下を含むが、これらに限定されない:膵癌、乳癌、前立腺癌、リンパ腫、皮膚癌、結腸癌、黒色腫、悪性黒色腫、卵巣癌、脳癌、原発性脳癌腫、頭頸部癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、肝癌、膀胱癌、非小細胞肺癌、頭頸部癌腫、乳癌腫、卵巣癌腫、肺癌腫、小細胞肺癌腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌腫、精巣癌腫、膀胱癌腫、膵癌腫、胃癌腫、結腸癌腫、前立腺癌腫、泌尿生殖器癌腫、甲状腺癌腫、食道癌腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、副腎癌腫、腎細胞癌腫、子宮内膜癌腫、副腎皮質癌腫、悪性膵インスリノーマ、悪性カルチノイド癌腫、絨毛癌腫、菌状息肉腫、悪性高カルシウム血症、子宮頸部過形成、白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性顆粒球性白血病、ヘアリー細胞白血病、神経芽細胞腫、横紋筋肉腫、カポジ肉腫、真性赤血球増加症、本態性血小板血症、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、軟部組織肉腫、骨原性肉腫、原発性マクログロブリン血症、および網膜芽細胞腫など、TおよびB細胞媒介自己免疫疾患;炎症性疾患;感染症;過剰増殖性疾患;AIDS;退化状態、血管疾患など。いくつかの実施形態では、治療される癌細胞は、転移性である。他の実施形態では、治療される癌細胞は、抗癌剤に対して耐性がある。
【0095】
本発明のいくつかの実施形態は、有効量の本発明の化合物、ならびに少なくとも1つの追加の治療剤(抗新生物性化学療法薬、アポトーシス調節剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、および抗炎症剤を含むが、これらに限定されない)、ならびに/または治療技術(例えば、外科的介入、および/または放射線療法)を投与するための方法を提供する。特定の実施形態では、追加の治療剤は、抗癌剤である。
【0096】
多数の適切な抗癌剤が、本発明の方法における使用のために意図される。実際に、本発明は、以下のようなものであるがこれらに限定されない、多数の抗癌剤の投与を意図する:アポトーシスを誘導する薬剤;ポリヌクレオチド(例えば、アンチセンス、リボザイム、siRNA);ポリペプチド(例えば、酵素および抗体);生物学的模倣物;アルカロイド;アルキル化剤;抗腫瘍抗生物質;代謝拮抗物質;ホルモン;白金化合物;モノクローナルまたはポリクローナル抗体(例えば、抗癌剤、トキシン、ディフェンシンと結合した抗体)、トキシン;放射性核種;生物応修飾物質(例えば、インターフェロン(例えばIFN-α)およびインターロイキン(例えばIL-2));養子免疫療法剤;造血成長因子;腫瘍細胞分化を誘導する薬剤(例えば、オールトランスレチノイン酸);遺伝子療法試薬(例えば、アンチセンス療法試薬およびヌクレオチド);腫瘍ワクチン;脈管形成阻害剤;プロテオソーム阻害剤:NF-КBモジュレーター;抗CDK化合物;HDAC阻害剤、など。開示された化合物との同時投与に適した化学療法化合物および抗癌療法の多数の他の例のは、当業者に公知である。
【0097】
特定の実施形態では、抗癌剤は、アポトーシスを誘導または刺激する薬剤を含む。アポトーシスを誘導する薬剤は、以下を含むが、これらに限定されない:放射線(例えば、X線、ガンマ線、UV);腫瘍壊死因子(TNF)関連因子(例えば、TNFファミリー受容体タンパク質、TNFファミリーリガンド、TRAIL、TRAIL-R1またはTRAIL-R2に対する抗体);キナーゼ阻害剤(例えば、上皮成長因子受容体(EGFR)キナーゼ阻害剤、脈管成長因子受容体(VGFR)キナーゼ阻害剤、線維芽細胞成長因子受容体(FGFR)キナーゼ阻害剤、血小板由来成長因子受容体(PDGFR)キナーゼ阻害剤、およびBcr-Ablキナーゼ阻害剤(例えば、GLEEVEC));アンチセンス分子;抗体(例えば、HERCEPTIN、RITUXAN、ZEVALIN、およびAVASTIN);抗エストロゲン(例えば、ラロキシフェンおよびタモキシフェン);抗アンドロゲン(例えば、フルタミド、ビカルタミド、フィナステリド、アミノグルタミド、ケトコナゾール、およびコルチコステロイド);シクロオキシゲナーゼ2(COX-2)阻害剤(例えば、セレコキシブ、メロキシカム、NS-398、および非ステロイド性抗炎症薬(NSAID));抗炎症薬(例えば、ブタゾリジン、DECADRON、デキサメタゾン、デキサメタゾンインテンソール、DEXONE、HEXADROL、ヒドロキシクロロキン、METICORTEN、ORADEXON、ORASONE、オキシフェンブタゾン、PEDIAPRED、フェニルブタゾン、PLAQUENIL、プレドニゾロン、プレドニゾン、PRELONE、タンデアリル);および、癌化学療法薬(例えば、イリノテカン(CAMPTOSAR)、CPT-11、フルダラビン(FLUDARA)、ダカルバジン(DTIC)、デキサメタゾン、ミトキサントロン、MYLOTARG、VP-16、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、5-FU、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ボルテゾミブ、ゲフィチニブ、ベバシズマブ、TAXOTEREまたはTAXOL);細胞シグナル伝達分子;セラミドおよびサイトカイン;スタウロスポリン、など。
【0098】
さらに他の実施形態では、本発明の組成物および方法は、本発明の化合物、ならびに、アルキル化剤、代謝拮抗物質、および天然産物(例えば、ハーブおよび他の植物、ならびに/もしくは動物由来化合物)から選択される少なくとも1つの抗過剰増殖剤または抗新生物剤を提供する。
【0099】
本組成物および方法における使用に適したアルキル化剤は、以下を含むが、これらに限定されない:1)窒素マスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン(L-サルコリシン);およびクロラムブシル);2)エチレンイミンおよびメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミンおよびチオテパ);3)アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン);4)ニトロソウレア(例えば、カルムスチン(BCNU);ロムスチン(CCNU);セムスチン(メチル-CCNU);およびストレプトゾシン(ストレプトゾトシン));ならびに、5)トリアゼン(例えば、ダカルバジン(DTIC;ジメチルトリアゼノイミド-アゾレカルボキサミド)。
【0100】
いくつかの実施形態では、本組成物および方法における使用に適した代謝拮抗物質は、以下を含むが、これらに限定されない:1)葉酸類似体(例えば、メトトレキサート(アメトプテリン));2)ピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル(5-フルオロウラシル;5-FU)、フロクスウリジン(フルオロデオキシウリジン;FudR)、およびシタラビン(シトシンアラビノシド));ならびに、3)プリン類似体(例えば、メルカプトプリン(6-メルカプトプリン;6-MP)、チオグアニン(6-チオグアニン;TG)、およびペントスタチン(2’-デオキシコホルミシン))。
【0101】
なおさらなる実施形態では、本発明の組成物および方法における使用に適切な化学療法剤は、以下を含むが、これらに限定されない:1)ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン(VLB)、ビンクリスチン);2)エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシドおよびテニポシド);3)抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン(ダウノマイシン;ルビドマイシン)、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、およびマイトマイシン(マイトマイシンC));4)酵素(例えば、L-アスパラギナーゼ);5)生物応答修飾物質(例えば、インターフェロン-アルファ);6)白金配位錯体(例えば、シスプラチン(シス-DDP)およびカルボプラチン);7)アントラセンジオン(例えば、ミトキサントロン);8)置換尿素(例えば、ヒドロキシウレア(N-メチルヒドラジン);9)メチルヒドラジン誘導体(例えば、プロカルバジン(N-メチルヒドラジン;MIH));10)副腎皮質抑制剤(例えば、ミトタン(o,p’-DDD)およびアミノグルテチミド);11)副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニソン);12)プロゲスチン(例えば、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、メドロキシプロゲステロンアセテート、およびメゲストロールアセテート);13)エストロゲン(例えば、ジエチルスチルベストロールおよびエチニルエストラジオール);14)抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン);15)アンドロゲン(例えば、テストステロンプロピオネートおよびフルオキシメステロン);16)抗アンドロゲン(例えば、フルタミド);ならびに、17)ゴナドトロピン放出ホルモン類似体(例えば、ロイプロリド)。
【0102】
癌治療の文脈において日常的に使用される任意の腫瘍溶解剤は、本発明の組成物および方法において使用される。例えば、米国食品医薬品局は、米国における使用が承認された腫瘍溶解剤の処方書を維持している。米国食品医薬品局に対応する国際機関も同様の処方書を維持している。表6は、米国における使用が承認された抗新生物剤の例示的な一覧を提供する。米国全体で承認された化学療法剤に必要とされる「製品ラベル」が、例示的な薬剤について、承認された指示、投薬情報、毒性データなどを記載していることを、当業者は認識するであろう。
【0103】
【0104】
抗癌剤は、抗癌活性を有することが同定された化合物をさらに含む。例は、以下を含むが、これらに限定されない:3-AP、12-O-テトラデカノイルホルボル-13-アセテート、17AAG、852A、ABI-007、ABR-217620、ABT-751、ADI-PEG20、AE-941、AG-013736、AGRO100、アラノシン、AMG706、抗体G250、抗新生物薬、AP23573、アパジコン、APC8015、アチプリモド、ATN-161、アトラセンテン、アザシチジン、BB-10901、BCX-1777、ベバシズマブ、BG00001、ビカルタミド、BMS247550、ボルテゾミブ、ブリオスタチン-1、ブセレリン、カルシトリオール、CCI-779、CDB-2914、セフィキシム、セツキシマブ、CG0070、シレンギチド、クロファラビン、コンブレタスタチンA4リン酸塩、CP-675,206、CP-724,714、CpG7909、クルクミン、デシタビン、DENSPM、ドキセルカルシフェロール、E7070、E7389、エクテイナシジン743、エファプロキシラル、エフロルニチン、EKB-569、エンザスタウリン、エルロチニブ、エクシスリンド、フェンレチニド、フラボピリドール、フルダラビン、フルタミド、ホテムスチン、FR901228、G17DT、ガリキシマブ、ゲフィチニブ、ゲニステイン、グルホスファミド、GTI-2040、ヒストレリン、HKI-272、ホモハリングトニン、HSPPC-96、hu14.18-インターロイキン-2融合タンパク質、HuMax-CD4、イロプロスト、イミキモド、インフリキシマブ、インターロイキン-12、IPI-504、イロフルベン、イクサベピロン、ラパチニブ、レナリドミド、レスタウルチニブ、ロイプロリド、LMB-9免疫毒素、ロナファルニブ、ルニリキシマブ、マホスファミド、MB07133、MDX-010、MLN2704、モノクローナル抗体3F8、モノクローナル抗体J591、モテキサフィン、MS-275、MVA-MUC1-IL2、ニルタミド、ニトロカンプトテシン、ノラトレキセド二塩酸塩、ノルバデックス、NS-9、O6-ベンジルグアニン、オブリメルセンナトリウム、ONYX-015、オレゴボマブ、OSI-774、パニツムマブ、パラプラチン、PD-0325901、ペメトレキセド、PHY906、ピオグリタゾン、ピルフェニドン、ピクサントロン、PS-341、PSC833、PXD101、ピラゾロアクリジン、R115777、RAD001、ランピルナーゼ、レベカマイシン類似体、ルアンギオスタチンタンパク質、ルマブ2C4、ロシグリタゾン、ルビテカン、S-1、S-8184、サトラプラチン、SB-,15992、SGN-0010、SGN-40、ソラフェニブ、SR31747A、ST1571、SU011248、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、スラミン、タラボスタット、タラモパネル、タリキダール、テムシロリムス、TGFa-PE38免疫毒素、サリドマイド、チマルファシン、チピファルニブ、チラパザミン、TLK286、トラベクテジン、トリメトレキサートグルクロネート、TroVax、UCN-1、バルプロ酸、ビンフルニン、VNP40101M、ボロシキシマブ、ボリノスタット、VX-680、ZD1839、ZD6474、ジロートン、およびゾスキダール三塩酸塩。
【0105】
抗癌剤および他の治療薬のより詳細な説明については、当業者においては非常に多数の指示マニュアルを参照されたい。指示マニュアルは、the Physician’s Desk Reference and to Goodman and Gilman’s “Pharmaceutical Basis of Therapeutics” tenth edition,Eds.Hardman et al.,2002、を含むが、これらに限定されない。
【0106】
本発明は、本発明の化合物を放射線療法と共に投与するための方法を提供する。本発明は、治療用量の放射線を動物に送達するために使用される種類、量、または送達および投与システムによって限定されない。例えば、動物は、光子放射線療法、粒子ビーム放射線療法、他の種類の放射線療法、およびそれらの組み合わせを受けてもよい。いくつかの実施形態では、放射線は、線形加速器を使用して、動物に送達される。さらに他の実施形態では、放射線は、ガンマナイフを使用して、送達される。
【0107】
放射線源は、動物の外部または内部のものであり得る。外部放射線療法は、最も一般的であり、例えば線形加速器を使用して、皮膚を通して、高エネルギー放射線のビームを腫瘍部位に向けることを伴う。放射線のビームは腫瘍部位に局部集中される一方、正常で健康な組織の被曝を避けることはほとんど不可能である。しかしながら、外部放射線は通常、動物に良好に許容される。内部放射線療法は、ビーズ、ワイヤー、ペレット、カプセル、粒子などの放射線放射源を、癌細胞を特異的に標的とする送達システムの使用(例えば、癌細胞結合リガンドに付着した粒子を使用する)を含む、腫瘍部位またはその付近の体内に移植することを伴う。このような移植片は、治療後に除去するか、または、不活性の状態で体内に残すことができる。内部放射線療法の種類は、近接照射療法、組織内照射、腔内照射、放射線免疫療法などを含むが、これらに限定されない。
【0108】
動物は、任意に、以下を受けてもよい:放射線感作剤(例えば、メトロニダゾール、ミソニダゾール、動脈内Budr、静脈内ヨードデオキシウリジン(IudR)、ニトロイミダゾール、5-置換-4-ニトロイミダゾール、2H-イソインドールジオン、[[(2-ブロモエチル)-アミノ]メチル]-ニトロ-1H-イミダゾール-1-エタノール、ニトロアニリン誘導体、DNA親和性低酸素症選択的細胞毒素、ハロゲン化DNAリガンド、1,2,4ベンゾトリアジン酸化物、2-ニトロイミダゾール誘導体、フッ素含有ニトロアゾール誘導体、ベンズアミド、ニコチンアミド、アクリジンインターカレーター、5-チオトレトラゾール誘導体、3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール、4,5-ジニトロイミダゾール誘導体、ヒドロキシル化テキサフリン、シスプラチン、ミトマイシン、チリパザミン、ニトロソウレア、メルカプトプリン、メトトレキサート、フルオロウラシル、ブレオマイシン、ビンクリスチン、カルボプラチン、エピルビシン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンデシン、エトポシド、パクリタキセル、熱(温熱療法)など)、放射線保護剤(例えば、システアミン、アミノアルキルジヒドロゲンホスホロチオエート、アミホスチン(WR2721)、IL-1、IL-6など)。放射線感作剤は、腫瘍細胞の殺傷を増強する。放射線保護剤は、放射線の有害な影響から健康な組織を保護する。
【0109】
許容不可能な負の副作用無しに放射線の線量が動物に許容される限り、任意の種類の放射線を動物に投与することができる。適切な種類の放射線療法は、例えば、イオン化(電磁気)放射線療法(例えば、X線またはガンマ線)、または粒子ビーム放射線療法(例えば、線形高エネルギー放射線)を含む。イオン化放射線は、イオン化、すなわち電子の獲得もしくは喪失を生じるために十分なエネルギーを有する粒子または光子を含む放射線として、定義される(例えば、米国特許第5,770,581号に記載されており、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる)。放射線の効果は、臨床医によって、少なくとも部分的に制御することができる。一実施形態では、放射線の線量は、最大の標的細胞被曝および毒性の減少のために、分割される。
【0110】
一実施形態では、動物に投与される放射線の総線量は、約0.01グレイ(Gy)~約100Gyである。別の実施形態では、約10Gy~約65Gy(例えば、約15Gy、20Gy、25Gy、30Gy、35Gy、40Gy、45Gy、50Gy、55Gy、または60Gy)が、治療過程にわたって、投与される。いくつかの実施形態では、放射線の用量全体を1日の過程にわたって投与することができるが、総用量が、理想的には分割され、数日間にわたって投与される。望ましくは、放射線療法は、少なくとも約3日間、例えば、少なくとも5、7、10、14、17、21、25、28、32、35、38、42、46、52、または56日間(約1~8週間)にわたって、投与される。したがって、1日の放射線の線量は、おおよそ1~5Gy(例えば、1Gy、1.5Gy、1.8Gy、2Gy、2.5Gy、2.8Gy、3Gy、3.2Gy、3.5Gy、3.8Gy、4Gy、4.2Gy、もしくは4.5Gy)、または1~2Gy(例えば、1.5~2Gy)を含み得る。1日の放射線の線量は、標的細胞の破壊を誘導するために十分であるべきである。ある期間にわたって延長される場合、一実施形態では、放射線は、毎日は投与されず、それによって、動物を休息させ、治療の効果を実現させる。例えば、放射線は望ましくは、治療の週それぞれについて、5日間連続して投与され、2日間は投与されず、それによって、1週間あたり2日間の休息を可能にする。しかしながら、放射線は、動物の応答性および任意のあり得る副作用に応じて、1日/週、2日/週、3日/週、4日/週、5日/週、6日/週、または7日すべて/週で、投与することができる。放射線療法は、治療期間の任意の時期に、開始することができる。一実施形態では、放射線は、1週目または2週目に開始され、治療期間の残りの期間にわたって投与される。例えば、放射線は、例えば固形腫瘍を治療するための6週間を含む治療期間の1~6週目または2~6週目に投与される。代替的には、放射線は、5週間を含む治療期間の1~5週目または2~5週目に投与される。しかしながら、これらの例示的な放射線療法の投与スケジュールは、本発明を限定することを意図するものではない。
【0111】
抗菌治療薬もまた、本発明における治療薬として、使用され得る。微生物体の機能を消滅させる、阻害する、または別の方法で緩和することができる任意の薬剤、ならびに、そのような活性を有するように意図される任意の薬剤が、使用され得る。抗菌剤は、天然および合成の抗生物質、抗体、阻害タンパク質(例えば、デフェンシン)、アンチセンス核酸、膜破壊剤などを含むが、単独で、または組み合わせで、使用される。実際には、抗細菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤などを含むがこれらに限定されない任意の種類の抗生物質が使用され得る。
【0112】
本発明のいくつかの実施形態では、本発明の化合物、および1つ以上の治療薬または抗癌剤は、1つ以上の以下の条件の下で、動物に投与される:異なる周期で、異なる継続期間で、異なる濃度で、異なる投与経路によって、など。いくつかの実施形態では、化合物は、治療薬または抗癌剤の前、例えば、治療薬または抗癌剤の投与の0.5、1、2、3、4、5、10、12もしくは18時間前、1、2、3、4、5もしくは6日前、または、1、2、3もしくは4週間前、に投与される。いくつかの実施形態では、化合物は、治療薬または抗癌剤の後、例えば、抗癌剤の投与の0.5、1、2、3、4、5、10、12もしくは18時間後、1、2、3、4、5もしくは6日後、または、1、2、3もしくは4週間後、に投与される。いくつかの実施形態では、化合物および治療薬または抗癌剤は、並行するが異なるスケジュールで投与される。例えば、化合物は毎日投与される一方、治療薬または抗癌剤は1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、または4週間に1回、投与される。他の実施形態では、化合物は1週間に1回投与される一方、治療薬または抗癌剤は毎日、1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、または4週間に1回、投与される。
【0113】
本発明の範囲内の組成物は、本発明の化合物が意図されたその目的を達成するために効果的な量で含有される、すべての組成物を含む。個々の必要量は様々であるが、各成分の有効量の最適な範囲を決定することは、当技術分野の範囲内である。典型的には、アポトーシスの誘導に対して応答性である障害について治療される哺乳動物の体重につき1日当たり0.0025~50mg/kgの用量の化合物を、または、薬学的に許容可能なその塩の同等量を、哺乳動物、例えばヒトに経口投与してもよい。一実施形態では、約0.01~約25mg/kgが、このような障害を治療、改善、または予防するために経口投与される。筋肉内注射の場合、用量は、一般的に経口用量の約1/2である。例えば、適切な筋肉内用量は、約0.0025~約25mg/kg、または約0.01~約5mg/kgであり得る。
【0114】
経口単位用量は、約0.01~約1000mg、例えば、約0.1~約100mgの化合物を含むことができる。単位用量は、約0.1~約10mg、便利には約0.25~50mgの化合物またはその溶媒和物をそれぞれ含有する1つ以上のカプセルまたはカプセルとして、1日1回以上投与されてもよい。
【0115】
局所製剤において、化合物は、担体1グラム当たり約0.01~100mgの濃度で存在し得る。一実施形態では、化合物は、約0.07~1.0mg/ml、例えば約0.1~0.5mg/mlの濃度で存在し、一実施形態では約0.4mg/mlである。
【0116】
未加工の化学物質として化合物を投与することに加えて、本発明の化合物は、薬学的に使用することができる調製物へ化合物を加工することを容易にする賦形剤および補助剤を含む適切な薬学的に許容可能な担体を含有する、薬学的調製物の一部として、投与されてもよい。調製物、特に、経口または局所投与することができ、タブレット、糖衣錠、徐放性トローチおよびカプセル、口内リンスおよび口腔洗浄剤、ゲル、液体懸濁液、ヘアリンス、ヘアゲル、シャンプーなどの投与の一種について使用することができる調製物、ならびに座薬などの直腸投与することができる調製物、ならびに、静脈内注入、注射、局所または経口投与による投与に適した溶液は、賦形剤と共に、約0.01~99パーセント、一実施形態では約0.25~75パーセントの活性化合物を含有する。
【0117】
本発明の薬学的組成物は、本発明の化合物の有益な効果を体験する可能性がある任意の患者に投与され得る。このような患者の中で最も重要なものは、哺乳動物、例えばヒトであるが、本発明はこれに限定されることを意図されない。他の患者は、獣医学上の動物(ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、イヌ、ネコなど)を含む。
【0118】
化合物およびその薬学的組成物は、意図されたその目的を達成する任意の手段によって、投与することができる。例えば、投与は、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮、口腔内、くも膜下、頭蓋内、鼻腔内または局所経路によるものであり得る。代替的に、または並行して、投与は経口経路によるものであり得る。投与量は、受容者の年齢、健康状態および体重、同時治療の種類(もしあれば)、ならびに治療の頻度、および所望の効果の性質に依存し得る。
【0119】
本発明の薬学的調製物は例えば、それ自身公知の様式で、例えば、従来の混合、造粒、糖衣錠形成、溶解、または凍結乾燥処理によって、製造される。したがって、経口使用のための薬学的調製物は、活性化合物を固体賦形剤と組み合わせ、任意に、得られた混合物を粉砕し、タブレットまたは糖衣錠コアを得るために、所望または必要であれば適切な補助剤を添加した後、粒状の混合物を処理することによって、得ることができる。
【0120】
適切な賦形剤は、特に、例えばラクトースまたはスクロース、マンニトールまたはソルビトールなどの糖類、セルロース調製物、および/または、例えばリン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウムなどのリン酸カルシウムなどの充填剤、ならびに、例えばトウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドンを使用するデンプンペーストなどの結合剤である。所望の場合、例えば、上記のデンプンおよびカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸、もしくは例えばアルギン酸ナトリウムなどのその塩、などの崩壊剤を添加できる。補助剤は、中でも、流量調節剤および潤滑剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、もしくは例えばステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウムなどのその塩、および/またはポリエチレングリコールである。糖衣錠コアには、所望の場合、胃液に対して耐性がある適切なコーティングが備えられる。この目的のために、濃縮糖類溶液を使用することができる。当該濃縮糖類溶液は、任意に、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタン、ラッカー溶液および適切な有機溶媒もしくは溶媒混合物を含んでもよい。胃液に耐性があるコーティングを生成するために、適切なセルロース調製物、例えばアセチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチル-セルロースフタレート、の溶液が使用される。例えば識別のために、または活性化合物の用量の組み合わせを特徴付けるために、顔料または色素がタブレットまたは糖衣錠コーティングに添加されてもよい。
【0121】
経口的に使用することができる他の薬学的調製物は、ゼラチン製圧着カプセル、ならびに、ゼラチンと、例えばグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤とでできている封入軟カプセルを含む。圧着カプセルは、粒状の活性化合物を含むことができる。当該活性化合物は、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、ならびに任意に安定剤と、混合してもよい。軟カプセルでは、活性化合物は、一実施形態では、脂肪油または液体パラフィンなどの適切な液体に溶解または懸濁される。さらに、安定剤が添加されてもよい。
【0122】
直腸に使用することができるあり得る薬学的調製物は、例えば座薬を含む。当該座薬は、1つ以上の活性化合物と座薬基剤との組み合わせからなる。適切な座薬基剤は、例えば、天然もしくは合成トリグリセリド、またはパラフィン炭化水素である。さらに、活性化合物と基剤との組み合わせからなるゼラチン直腸カプセルを使用することも可能である。可能な基剤材料は、例えば、液体トリグリセリド、ポリエチレングリコールまたはパラフィン炭化水素を含む。
【0123】
非経口投与に適した製剤は、水溶性の形態である活性化合物、例えば水溶性の塩、の水溶液、およびアルカリ溶液を含む。さらに、適切な油性注射懸濁液としての活性化合物の懸濁液を投与してもよい。適切な親油性溶媒またはビヒクルは、例えばゴマ油などの脂肪油、または、例えばオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドもしくはポリエチレングリコール-400などの合成脂肪酸エステルを含む。水性注射懸濁剤は、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールおよび/またはデキストランを含む、懸濁液の粘度を増加させる物質を含有してもよい。任意に、懸濁液は安定剤を含有してもよい。
【0124】
本発明の局所用組成物は、一実施形態では、適切な担体を選択することにより、油、クリーム、ローション、軟膏などとして製剤化される。適切な担体は、植物油または鉱油、白色ワセリン(白色軟パラフィン)、分枝鎖脂肪または油、動物性脂肪および高分子量アルコール(C12より大きい)を含む。担体は、活性成分が可溶性であるものであってもよい。乳化剤、安定剤、湿潤剤および酸化防止剤、ならびに、所望の場合には色彩または芳香を付与する薬剤もまた、含まれてもよい。さらに、これらの局所製剤において経皮浸透増強剤を採用することができる。このような増強剤の例は、米国特許第3,989,816号および第4,444,762号において見ることができる;それぞれは、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0125】
軟膏は、アーモンド油などの植物油中の活性成分の溶液を温かい軟パラフィンと混合し、混合物を冷却させることによって、製剤化されてもよい。このような軟膏の典型的な例は、重量で約30%のアーモンド油および約70%の白色軟パラフィンを含むものである。ローションは、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどの適切な高分子量アルコールに活性成分を溶解することによって、便利に調製することができる。
【0126】
当業者は、上記が本発明の特定の好ましい実施形態の詳細な説明にすぎないことを容易に認識であろう。上記の組成物および方法の種々の改変および変形は、当技術分野において利用可能な専門知識を使用して容易に達成され得、本発明の範囲内である。
【0127】
〔実施例〕
以下の実施例は、本発明の化合物、組成物および方法を例示するものであり、限定するものではない。臨床治療において通常直面し、当業者に明らかである種々の条件およびパラメータの他の適切な改変および適応は、本発明の精神および範囲の内である。
【0128】
〔実施例I〕
この実施例は、本発明の化合物を得るための種々の合成方法を記載する。
【0129】
式Iの二環式キノン誘導体を調製する方法をスキーム1およびスキーム2に示す。
【0130】
【0131】
ここで、R1、R2、R3a、R3b、R3c、およびR3dは、上記で定義されたものと同じである。
【0132】
スキーム1における詳細な合成方法を以下に記載する。
【0133】
式I-aの化合物の調製は以下の通りである(スキーム1):単純な磁気撹拌下、濃塩酸の存在下で塩素酸ナトリウムを用いた8-ヒドロキシキノリン誘導体1-1の塩素酸化は、6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン1-2を与えた。式Iの化合物は、6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン1-2とアリールアミンとの縮合反応によって調製される。この反応において使用される溶媒は、メタノール、エタノールおよびイソプロパノール等のC1~C3低級アルコールである。塩化セリウム(III)七水和物(CeCl7・7H2O)、塩化ニッケル(II)六水和物(NiCl2・6H2O)、および塩化鉄(III)六水和物FeCl3・6H2O等のルイス酸の存在下で、適切なアミノベンゼンの6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン1-2の6位への、この位置選択的な縮合において使用される添加剤。本反応は、還流温度で2~6時間、行われる。
【0134】
【0135】
ここで、R1、およびR2は、上記で定義されたものと同じである。
【0136】
スキーム2における詳細な合成方法を以下に記載する。
【0137】
式I-bの化合物は、80℃にて2時間、メタノールおよび水に溶解した化合物I-a’を水酸化カリウムと反応させることによって、調製される(スキーム2)。
【0138】
式IIの二環式キノン誘導体を調製する方法をスキーム3に示す。詳細な合成方法を以下に記載する。
【0139】
【0140】
ここで、R1、R4、およびXは、上記で定義されたものと同じである。
【0141】
スキーム3における詳細な合成方法を以下に記載する。
【0142】
式II-aおよび式II-bの化合物の調製を以下に示す:I-cの合成をスキーム3に示す。ニトロキノロン1-7を、従来の方法(Heterocycl.Commun.2000,6,539-544;Synth.Commun.1985,15,125-133)によって、合成した。メルドラム酸の溶液をオルトギ酸メチル中、還流下で2時間、加熱し、続いてアリールアミン1-4を添加した。混合物をさらに5時間、還流下で加熱した。続いて、ジクロロメタン中のシリカゲル上に担持された硝酸で化合物1-5を位置選択的に硝化すると、1-6が得られた。対応するニトロキノロン1-7への1-6の環化は、ジフェニルエーテル中、250℃で15分間煮沸することによって、達成した。DMF中でキノロン1-7をPOBr3で処理すると4-ブロモキノリン1-8が得られた。ジオキサン中で触媒としてPd(PPh3)4を用いて、中間体1-8をそれぞれ置換ボロン酸とHeckカップリング反応させ、1-9を得た。続いて、ニトロ基を活性化鉄で還元してアニリン生成物1-10を得、次いで、これをトリメチルアミンの存在下で適切な塩化アシルと反応させて、1-11を得た。最後に、アセトニトリルおよびH2O中で、硝酸アンモニウムセリウムで1-11を酸化すると、所望の化合物1-12が得られた。式II-aの化合物は、無水クロロホルム中で、0℃~室温で3~8時間、化合物1-12を適切なアミンと反応させることによって、調製した。溶媒としてのクロロホルムは、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、またはメタノールに置換することができる。式II-bの化合物は、無水クロロホルム中で、3~8時間加熱することによって化合物1-12を適切なアミンと反応させることによって、調製した。溶媒としてのクロロホルムは、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、またはメタノールに置換することができる。
【0143】
式IIIの四環式キノン誘導体を調製する方法をスキーム4に示す。詳細な合成方法を以下に記載する。
【0144】
【0145】
ここで、R1、R2、R3a、R3b、R3c、およびR3dは、上記で定義されたものと同じである。
【0146】
スキーム4における化合物の詳細な合成を以下に記載する。
【0147】
式IIIの化合物の調製は以下の通りである:単純な磁気撹拌下、濃塩酸の存在下で塩素酸ナトリウムを用いた8-ヒドロキシキノリン誘導体2-1の塩素酸化は、6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン2-2を与えた。塩化セリウム(III)七水和物(CeCl7・7H2O)、塩化ニッケル(II)六水和物(NiCl2・6H2O)、または塩化鉄(III)六水和物FeCl3・6H2Oなどのルイス酸の存在下での、6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオンIとアリールアミンとの縮合反応。この反応で使用される溶媒は、メタノール、エタノールおよびイソプロパノール等のC1~C3低級アルコールであり、60~90℃で2~6時間、使用される。反応が完了した後、溶媒を減圧下で除去した。次いで、アジ化ナトリウム、DMFおよび水滴を添加した。混合物を65~90℃で2~6時間、撹拌し、式IIIの化合物を得た。
【0148】
〔一般的な実験方法〕
一般的な方法。試薬および無水溶媒は、さらに精製することなく使用し、市販の供給源から購入した。反応の進行は、Silicycle(SiliaPlate、厚さ200μm、F254)からのアルミニウム裏打ちプレコートシリカプレート上での薄層クロマトグラフィー(TLC)を使用して、UV吸光度によってモニターした。フラッシュクロマトグラフィーを使用する精製は、Silicycleシリカゲル(SiliaFlash F60、40~63μm、230~400メッシュ、PN R10030B)を使用して行った。比率が少ない化合物は、10gおよび25gのUltra-SNAPカートリッジカラム(25μM球形シリカ)を装備したBiotage Isoleraクロマトグラフィーシステムを使用して、精製した。1H NMRスペクトルは、Varian(300または400MHz)装置を使用して、得た。スペクトルデータは、以下の略語を用いて報告される:s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、dd=二重線の二重線、および、結合定数はHzにて報告され、続いて積分される。島津LCMS20-20システムを利用して、HPLCトレースを生成し、質量分析データを得、純度を評価した。このシステムには、PDA UV検出器、およびKinetex 2.6μm、XB-C18 100Å、75mm×4.6mmカラムが備え付けられ、室温で使用された。HPLC勾配法を、0.01%ギ酸を含むH2O中、MeCNを1%から90%へ、0.50mL/分の流速で20分間にわたって、利用した。最終化合物の純度(≧95%)は、記載したカラムおよび方法を用いて、254nmで評価した。逆相予備精製は、島津LC-20モジュラーHPLCシステムで行った。このシステムはPDA検出器、およびKinetex 5μm XB-C18 100Å、150mm×21.2mmカラムを利用した。精製方法は、0.02%トリフルオロ酢酸を含むH2O中、MeCNが1%から90%への27分間の勾配を使用した。
【0149】
一般的なプロトコルA:塩素酸化。塩素酸ナトリウム(5.3g、50mmol)を、50℃の濃縮HC1(100mL)中の8-ヒドロキシキノリン誘導体(10mmol)の撹拌溶液に、1時間かけて添加した。次いで、反応混合物を2時間撹拌し、その後、蒸留水で200mLに希釈した。形成された黄色沈殿を濾過により除去し、廃棄した。濾液をCH2C12(3×50ml)で抽出し、有機相を合わせ、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。固体をMeOH中で再結晶させ、6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン1-2および2-2の純粋な明黄色結晶を得た。
【0150】
一般的なプロトコルB:位置選択的縮合。エタノール中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン1-2または2-2(1.0当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、1.1当量)および適切なアリールアミン(1.0当量)の溶液を60~90℃にて2~6時間、撹拌した。TLCによる反応の完了後、溶液を冷却し、濾過し、エタノールで再結晶して、目的の化合物I-aの暗紫色粉末を得た。
【0151】
一般的なプロトコルC:加水分解反応。7-クロロ-6-((2,6-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン1-a’(0.66mmol)を、MeOH:H2O(3:1)中のKOH(0.37g、6.6mmol)の撹拌溶液に添加し、80℃に加熱した。2時間後、暗赤色溶液を室温まで冷却し、酢酸エチル10mLを添加し、水(10mL)および飽和NaCl水溶液(10mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、溶媒は減圧留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的の化合物28(1-b)を得た。
【0152】
一般的なプロトコルD:臭素化反応。DMF中のニトロキノロン1-7(84mg、0.034mmol)の懸濁液に、POBr3を0℃にて滴下した。懸濁液は透明になり、次いで、このプロセスの間に濁った。1時間後、反応混合物を28%アンモニア溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を合わせたものをブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、真空下で除去した。残渣を、溶離液として酢酸エチルおよびヘキサンを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物4-ブロモ-5,8-ジメトキシ-6-ニトロキノリン1-8を黄色固体として得た。
【0153】
一般的なプロトコルE:カップリング反応。化合物1-8(10mg、0.068mmol)、ボロン酸(0.068mmol)およびK2CO3(11mg、0.081mmol)を、窒素ガスで脱気した25mL丸底フラスコに導入した。1,4ジオキサンおよび水(5ml、4:1)の混合物を添加し、次いで、5分間撹拌した後、Pd(PPh3)4(4mg、0.003mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で6時間、還流した。有機相を蒸発させ、得られた油をカラムクロマトグラフィーにより精製して、カップリング生成物1-9を得た。
【0154】
一般的なプロトコルF:還元的アシル化。メタノール(8mL)の還流溶液に、氷酢酸(1mL)および水(1mL)を添加し、続けて、化合物1-9(0.56mmol)および鉄粉末(158mg、2.82mmol)を添加した。混合物を激しく撹拌しながら、さらに30分間還流した。反応溶液をセライトに通して濾過した。濾液の有機相を真空中で除去し、残渣を飽和K2CO3水溶液(20ml)に加えた。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、アミノ粗生成物アミン1-10を得、反応の次の工程のために直接使用した。得られた固形生成物すべてを無水THF溶液、次いでトリメチルアミン(571mg、5.64mmol)に溶解した。混合物を0℃まで冷却し、塩化アシル(2.82mmol)を滴下した。0℃にて1時間撹拌した後、温度を室温まで上げ、撹拌を一晩続けた。真空中で溶媒を除去した後、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、アミド1-11(152mg、66%)を得た。
【0155】
一般的なプロトコルG:酸化反応。CH3CN H2O(1mL、11)の混合物中の1-11(0.028mmol)の撹拌溶液に、CH3CN:H2O(1mL、2:1)中の硝酸アンモニウムセリウム(31mg、0.056mmol)溶液を0℃にて滴下した。反応混合物を室温にて30分間撹拌した後、氷水スラリー(5mL)で希釈し、ジクロロメタンに溶解した。有機層を合わせ、乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製し、酸化生成物1-12を得た。
【0156】
一般的なプロトコルH:置換反応。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した1-12(0.05mmol)の溶液に、アミン(2.0mmol)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質のTLC分析が完全に消失するまで、0℃~室温にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物1-cを得た。
【0157】
一般的なプロトコルI:二重置換反応。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した1-12(0.05mmol)の溶液に、アミン(2.0mmol、200.3mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(TLC分析)、還流で撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(1-d)を得た。
【0158】
一般的なプロトコルJ:エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および適切なアリールアミン(0.1当量)の溶液を60~90℃にて2~6時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去し、粗生成物6-アリールアミノ-7-クロロ-5,8-キノリンジオンIを得た。DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を65~90℃にて2~6時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物IIを得た。
【0159】
一般的なプロトコルN:細胞毒性。
【0160】
MTTアッセイ
細胞毒性の評価は、紫色ホルマザン生成物を生じる生存細胞によるMTT色素の減少に基づいた。紫色ホルマザン生成物は、540nmで分光光度法を用いて測定することができる。180マイクロリットルの癌細胞を、3,500~4,000細胞/ウェルで96ウェルプレートに播種し、指示された治療の前に37℃で一晩インキュベートした。72時間後、20μlのMTT溶液(3mg/ml)を添加し、再び3時間インキュベートした。媒体を除去し、150μLのDMSO中でホルマザン結晶を可溶化した後、吸光度を570nmで測定した。細胞成長阻害の割合は、1-[(A-B)/(C-B)]×100%として表した(A、BおよびCはそれぞれ、実験細胞、ブランク細胞およびコントロール細胞からの吸光度値であった)。
【0161】
代表的な化合物を、国立癌研究所、治療開発プログラムで、60細胞株(NCI60)において試験した。
【0162】
〔実施例II〕
上記手順によって調製した、式I、式IIおよび式IIIの化合物の1HNMRデータ、LC/MSデータおよび純度を、以下にまとめる:
実施例1:7-クロロ-6-((2,6-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(1)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の2,6-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(22.7mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((2,6-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(28.8mg、収率69%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 9.01(s,1H),8.55(d,J=7.7Hz,1H),7.89(s,1H),6.75(d,J=10.8Hz,2H),3.97(s,2H),3.64(s,2H),3.35(d,J=11.5Hz,4H),3.00(s,3H)。LCMS(ESI) 419.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0163】
実施例2:7-クロロ-6-((4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(2)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)アニリン(25.5mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(31.2mg、収率70%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.91(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.47(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),7.76(dd,J=7.9,4.8Hz,1H),7.09(d,J=9.0Hz,2H),6.98(d,J=9.0Hz,2H),3.39~3.32(m,8H),2.87(s,3H)。LCMS(ESI) 447.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、95.6%。
【0164】
実施例3:7-クロロ-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(3)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(25.9mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(18.5mg、収率41%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.96(d,J=5.1Hz,1H),8.53(d,J=6.4Hz,1H),7.87~7.77(m,1H),7.59~7.47(m,2H),7.42(dd,J=8.6,2.3Hz,1H),3.62(d,J=9.9Hz,2H),3.28~3.20(m,6H),3.01(s,3H)。LCMS(ESI) 451.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.3%。
【0165】
実施例4:5-((7-クロロ-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)アミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル(4)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の5-アミノ-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル(21.6mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。5-((7-クロロ-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)アミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリルを暗紫色固体(22.0mg、収率54%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.97(d,J=4.4Hz,1H),8.52(d,J=7.8Hz,1H),7.82(dd,J=7.8,4.7Hz,1H),7.53(d,J=2.3Hz,1H),7.44(dd,J=8.7,2.3Hz,1H),7.27(d,J=8.8Hz,1H),3.72(t,J=12.5Hz,4H),3.41(t,J=11.5Hz,2H),3.24(d,J=11.0Hz,2H),3.04(s,3H)。LCMS(ESI) 408.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.2%。
【0166】
実施例5:7-クロロ-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(5)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(19.1mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(27.1mg、収率71%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.92(s,1H),8.51(dd,J=7.9,1.1Hz,1H),7.79(dd,J=7.8,4.8Hz,1H),7.21~7.12(m,2H),7.09~6.99(m,2H),3.90(d,J=13.1Hz,2H),3.70~3.60(m,2H),3.36~3.26(m,2H),3.09(t,J=12.1Hz,2H),3.01(s,3H)。LCMS(ESI) 383.1[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.8%。
【0167】
実施例6:7-クロロ-6-((4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(6)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(ピペリジン-1-イル)アニリン(17.6mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(22.4mg、収率61%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.97(d,J=4.4Hz,1H),8.53(d,J=7.6Hz,1H),7.83(dd,J=7.2,4.6Hz,1H),7.63(d,J=8.1Hz,2H),7.34(d,J=8.6Hz,2H),3.71~3.61(m,4H),2.13~1.99(m,4H),1.89~1.72(m,2H)。LCMS(ESI) 368.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.0%。
【0168】
実施例7:6-((4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニル)アミノ)-7-クロロキノリン-5,8-ジオン(7)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(1H-イミダゾール-1-イル)アニリン(15.9mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。6-((4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニル)アミノ)-7-クロロキノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(19.2mg、収率55%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 9.43(s,1H),8.98(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.55(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.09(t,J=1.7Hz,1H),7.84(dd,J=7.9,4.8Hz,1H),7.79~7.76(m,1H),7.73(d,J=8.9Hz,2H),7.41(d,J=8.9Hz,2H)。LCMS(ESI) 351.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、96.3%。
【0169】
実施例8:7-クロロ-6-((4-(ピリジン-4-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(8)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(ピリジン-4-イル)アニリン(17.0mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((4-(ピリジン-4-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(17.7mg、収率49%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.99(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.82(d,J=7.0Hz,2H),8.56(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.40(d,J=7.0Hz,2H),8.07~8.00(m,2H),7.85(dd,J=7.9,4.8Hz,1H),7.37(d,J=8.8Hz,2H)。LCMS(ESI) 361.90[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、96.0%。
【0170】
実施例9:7-クロロ-6-((4-(チアゾール-2-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(9)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(チアゾール-2-イル)アニリン(17.6mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((4-(チアゾール-2-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(18.0mg、収率49%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.98(d,J=4.8Hz,1H),8.55(d,J=8.7Hz,1H),7.96(d,J=8.4Hz,2H),7.89(d,J=3.7Hz,1H),7.84(dd,J=8.5,4.2Hz,1H),7.63(d,J=2.9Hz,1H),7.27(d,J=8.6Hz,2H)。LCMS(ESI) 368.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、97.9%。
【0171】
実施例10:6-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-クロロキノリン-5,8-ジオン(10)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の1-(4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(21.9mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。6-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-クロロキノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(25.4mg、収率62%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.95(s,1H),8.52(d,J=7.6Hz,1H),7.85~7.76(m,1H),7.15(d,J=8.9Hz,2H),7.08(d,J=8.9Hz,2H),3.84~3.71(m,4H),3.29~3.23(m,4H),2.18(s,3H)。LCMS(ESI) 411.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.4%。
【0172】
実施例11:7-クロロ-6-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(11)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(29.5mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(23.5mg、収率61%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.96(d,J=4.8Hz,1H),8.52(dd,J=7.9,1.5Hz,1H),7.81(dd,J=7.8,4.7Hz,1H),7.10(t,J=9.1Hz,1H),7.05~6.94(m,2H),3.46~3.40(m,4H),3.38~3.34(m,4H)。LCMS(ESI) 378.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.5%。
【0173】
実施例12:7-クロロ-6-((4-(4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(12)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)アニリン(28.3mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((4-(4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(28.4mg、収率60%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.96(d,J=5.5Hz,1H),8.52(d,J=7.4Hz,1H),7.85~7.77(m,1H),7.55(d,J=8.6Hz,2H),7.14(t,J=10.1Hz,6H),3.87(s,3H),3.80~3.74(m,4H),3.67~3.60(m,4H)。LCMS(ESI) 475.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.9%。
【0174】
実施例13:7-クロロ-2-メチル-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(13)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(19.1mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(24.1mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-2-メチル-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(23.4mg、収率59%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.37(d,J=8.0Hz,1H),7.65(d,J=8.0Hz,1H),7.17~7.12(m,2H),7.04(d,J=9.1Hz,2H),4.97(s,2H),3.88(s,2H),3.59(d,J=20.2Hz,2H),3.08(s,2H),3.00(s,3H),2.72(s,3H)。LCMS(ESI) 397.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.3%。
【0175】
実施例14:7-クロロ-6-((2,6-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(14)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の2,6-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(22.7mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(24.1mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((2,6-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-2-メチルキノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(30.2mg、収率70%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.36(d,J=8.1Hz,1H),7.66(d,J=8.2Hz,1H),6.76(d,J=10.2Hz,2H),3.96(s,2H),3.60(s,2H),3.18(dd,J=35.3,14.7Hz,4H),3.00(s,3H),2.72(s,3H)。LCMS(ESI) 433.20[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.4%。
【0176】
実施例15:7-クロロ-2-メチル-6-((4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(15)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)アニリン(25.5mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(24.1mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-2-メチル-6-((4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(35.4mg、収率77%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.37(d,J=7.5Hz,1H),7.65(d,J=8.7Hz,1H),7.11(d,J=8.4Hz,2H),7.02(d,J=8.8Hz,2H),3.40(d,J=8.8Hz,8H),2.91(s,3H),2.72(s,3H)。LCMS(ESI) 461.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.8%。
【0177】
実施例16:5-(7-クロロ-2-メチル-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル(16)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の5-アミノ-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル(21.6mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(21.6mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。5-((7-クロロ-2-メチル-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)アミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリルを暗紫色固体(28.6mg、収率68%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.35(d,J=7.7Hz,1H),7.65(d,J=7.6Hz,1H),7.50(s,1H),7.41(d,J=8.5Hz,1H),7.24(d,J=8.8Hz,1H),3.70(t,J=14.1Hz,6H),3.45~3.36(m,2H),3.01(s,3H),2.71(s,3H)。LCMS(ESI) 422.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.2%。
【0178】
実施例17:7-クロロ-2-メチル-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン(17)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(25.9mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(24.1mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-2-メチル-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(31.0mg、収率67%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.38(d,J=8.3Hz,1H),7.68(d,J=8.3Hz,1H),7.56(d,J=8.9Hz,1H),7.51(s,1H),7.41(d,J=6.8Hz,1H),3.62(d,J=10.7Hz,2H),3.25(s,6H),3.01(s,3H),2.73(s,3H)。LCMS(ESI) 456.20[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、97.9%。
【0179】
実施例18:7-クロロ-6-[2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(18)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(22.1mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(24.1mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-2-メチルキノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(32.0mg、収率75%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 8.31(d,J=7.8Hz,1H),7.61(d,J=8.0Hz,1H),7.08(d,J=8.0Hz,1H),6.65(s,1H),6.59(d,J=9.2Hz,1H),3.90(s,2H),3.79(s,3H),3.62(s,2H),3.28~3.21(m,2H),3.12(d,J=12.4Hz,2H),2.99(s,3H),2.70(s,3H)。LCMS(ESI) 427.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.8%。
【0180】
実施例19:7-クロロ-6-[3,5-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]キノリン-5,8-ジオン(19)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中の3,5-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(22.7mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((3,5-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(33.0mg、収率79%)として回収した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.78(brs,1H),9.39(s,1H),9.00(dd,J=4.7,1.7Hz,1H),8.39(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),7.81(dd,J=7.9,4.7Hz,1H),6.88(d,J=11.0Hz,2H),3.37~3.10(m,8H),2.87(s,3H)。LCMS(ESI) 419.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.2%。
【0181】
実施例22:7-クロロ-6-[4-(エチルアミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]キノリン-5,8-ジオン(22)。一般的なプロトコルBに従う。エタノール(2mL)中のN1-エチル-3-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1,4-ジアミン(20.4mg、0.1mmol)、6,7-ジクロロキノリン-5,8-ジオン(22.7mg、0.1mmol)、および塩化セリウム(III)七水和物(41mg、0.11mmol)の溶液を65℃にて3時間、撹拌した。7-クロロ-6-((4-(エチルアミノ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオンを暗紫色固体(17.8mg、収率45%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.93(s,1H),8.45(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),7.81(dd,J=7.9,4.6Hz,1H),7.16~7.07(m,2H),6.89(dt,J=8.7,0.7Hz,1H),4.05~3.94(m,2H),1.34~1.29(m,3H)。LCMS(ESI) 396.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、97.4%。
【0182】
実施例28:7-クロロ-6-[2-フルオロ-6-ヒドロキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]キノリン-5,8-ジオン(28)。一般的なプロトコルCに従う。7-クロロ-6-((2,6-ジフルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)キノリン-5,8-ジオン1(0.66mmol)を、MeOH:H2O(3:1)中のKOH(0.37g、6.6mmol)の撹拌溶液に添加し、80℃に加熱した。2時間後、暗赤色溶液を室温まで冷却し、酢酸エチル10mLを添加し、水(10mL)および飽和NaCl水溶液(10mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、溶媒は減圧留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的の化合物28を得た(71%)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.73(s,1H),8.46(t,J=8.2Hz,1H),7.73(s,1H),6.77~6.51(m,2H),3.86(s,2H),3.62(s,2H),3.37~3.32(m,2H),3.07(s,2H),3.00(s,3H)。LCMS(ESI) 417.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0183】
実施例31:(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピロリジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミド(31)。一般的なプロトコルHに従う。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した1-12(0.05mmol、20mg)の溶液に、ピロリジン(2.0mmol、142mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(0.5h、TLC分析)、室温にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピロリジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミドを暗赤色固体(13.8mg、0.03mmol、59%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、98.2%)。1H NMR(300MHz,CDCl3-d) δ 8.78(d,J=4.8Hz,1H),8.45(d,J=16.4Hz,1H),7.75(d,J=8.6Hz,1H),7.64~7.59(m,2H),7.49(s,1H),7.22~7.09(m,3H),3.77~3.58(m,6H),2.74~2.66(m,2H),2.25~2.14(m,2H),2.01~1.91(m,4H)。LCMS(ESI) 468.14[M+H]+。
【0184】
実施例32:(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミド(32)。一般的なプロトコルHに従う。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した1-12(0.05mmol、20mg)の溶液に、ピペリジン(2.0mmol、170mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(1h、TLC分析)、室温にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミドを暗赤色固体(18.0mg、0.04mmol、75%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、97.0%)。1H NMR(300MHz,CDCl3-d) δ 8.88(d,J=4.8Hz,1H),8.39(d,J=17.0Hz,1H),7.80(d,J=8.6Hz,1H),7.66~7.59(m,3H),7.49(s,1H),7.22~7.10(m,3H),3.69(t,J=6.2Hz,3H),3.48~3.40(m,4H),2.72(t,J=6.2Hz,2H),2.21(t,J=6.0Hz,3H),1.80~1.66(m,6H)。LCMS(ESI) 482.16[M+H]+。
【0185】
実施例33:(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-モルホリノ-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミド(33)。一般的なプロトコルHに従う。乾燥クロロホルム(4mL)に溶解した1-12(0.05mmol、20mg)の溶液に、モルホリン(2.0mmol、170mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(8h、TLC分析)、50℃にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピぺリジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミドを暗赤色固体(9.4mg、0.02mmol、39%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、99.5%)。1H NMR(400MHz,DMSO) δ 9.43(s,1H),8.86(d,J=5.1Hz,1H),8.27(d,J=16.5Hz,1H),8.02(d,J=5.2Hz,1H),7.69(dd,J=8.8,5.6Hz,2H),7.50(d,J=16.3Hz,1H),7.31(t,J=8.9Hz,2H),3.98(d,J=13.5Hz,2H),3.75~3.60(m,4H),3.22~3.03(m,4H),2.71~2.64(m,1H),2.38~2.30(m,1H).1.99~1.92(m,2H)。LCMS(ESI) 484.14[M+H]+。
【0186】
実施例34:(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミド(34)。一般的なプロトコルHに従う。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した1-12(0.05mmol、20mg)の溶液に、1-メチルピペラジン(2.0mmol、200.3mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(4h、TLC分析)、室温にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミドを暗赤色固体(12.9mg、0.026mmol、52%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、98.8%)。1H NMR(300MHz,CDCl3-d) δ 8.89(d,J=5.5Hz,1H),8.31(d,J=16.0Hz,1H),7.81(d,J=5.2Hz,1H),7.76(s,1H),7.69~7.58(m,2H),7.28~7.12(m,3H),3.71(t,J=5.9Hz,4H),3.17~3.05(m,2H),2.89(s,3H),2.75(t,J=7.0Hz,2H),2.62~2.45(m,4H),2.27~2.16(m,2H)。LCMS(ESI) 497.17[M+H]+。
【0187】
実施例35:(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピペラジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミド(35)。一般的なプロトコルHに従う。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した1-12(0.05mmol、20mg)の溶液に、1-メチルピペラジン(2.0mmol、200.3mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(2h、TLC分析)、室温にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-4-クロロ-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピペラジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ブタンアミドを暗赤色固体(18.3mg、0.038mmol、76%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、100%)。1H NMR(400MHz,DMSO) δ 9.53(s,1H),8.88(d,J=5.2Hz,1H),8.23(d,J=16.4Hz,1H),8.04(d,J=5.2Hz,1H),7.69(dd,J=8.5,5.7Hz,2H),7.52(d,J=16.3Hz,1H),7.32(t,J=8.8Hz,2H),3.74(t,J=6.6Hz,2H),3.47(d,J=5.1Hz,4H),3.23(s,4H),2.61(d,J=7.4Hz,2H),2.05(s,2H)。LCMS(ESI) 483.15[M+H]+。
【0188】
実施例36:(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ブタンアミド(36)。一般的なプロトコルIに従う。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した1-12(0.05mmol、20mg)の溶液に、1-メチルピペラジン(2.0mmol、200.3mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(TLC分析)、還流にて一晩、撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ブタンアミドを暗赤色固体(17.6mg、63%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、100%)。1H NMR(400MHz,アセトン) δ 8.86(d,J=5.1Hz,1H),8.36(d,J=16.4Hz,1H),8.00(d,J=5.1Hz,1H),7.74(dd,J=8.7,5.5Hz,2H),7.48(d,J=16.3Hz,1H),7.25(t,J=8.8Hz,2H),3.76(s,6H),3.57~3.41(m,10H),3.14(dd,J=10.0,5.4Hz,2H),2.98(s,3H),2.85(s,3H),2.77(t,J=6.9Hz,2H),2.24~2.20(m,1H),1.93~1.89(m,1H)。または、1HNMR(400MHz,MeOD) δ 8.82(d,J=5.2Hz,1H),8.37(d,J=16.4Hz,1H),8.06(d,J=5.2Hz,1H),7.72(dd,J=8.2,5.6Hz,2H),7.47(d,J=16.4Hz,1H),7.20(t,J=8.6Hz,2H),3.83(s,2H),3.53(d,J=30.2Hz,6H),3.15(s,6H),2.99(s,3H),2.95~2.88(m,2H),2.88~2.78(m,2H),2.82(s,3H),2.70(t,J=6.8Hz,2H),2.09~1.99(m,2H)。
【0189】
実施例37:(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジメトキシキノリン-6-イル)ペンタンアミド(37)。一般的なプロトコルFに従う。メタノール(8mL)の還流溶液に、氷酢酸(1mL)および水(1mL)を添加し、続けて、化合物1-9(200mg、0.59mmol)および鉄粉末(332mg、5.9mmol)を添加した。混合物を激しく撹拌しながら、さらに30分間還流した。反応溶液をセライトに通して濾過した。濾液の有機相を真空中で除去し、残渣を飽和K2CO3水溶液(20ml)に加えた。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、アミノ粗生成物1-10を得た。これは、反応の次の工程に進むために十分な純度であった。得られた固形生成物すべてを無水ジクロロメタン溶液、次いでトリメチルアミン(571mg、4.76mmol)に溶解した。混合物を0℃まで冷却し、塩化ペンタノイル(419mg、2.97mmol)を滴下した。0℃にて1時間撹拌した後、温度を室温まで上げ、撹拌を一晩続けた。真空中で溶媒を除去した後、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジメトキシキノリン-6-イル)ペンタンアミドを黄色固体として(180.5mg、75%)を得た。1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 9.07(s,1H),8.54(s,1H),8.29(d,J=16.0Hz,2H),7.74(s,1H),7.67(dd,J=8.6,5.4Hz,2H),7.32(d,J=16.2Hz,1H),7.19(t,J=8.5Hz,2H),4.09(s,3H),3.66(s,3H),2.57(t,J=7.5Hz,2H),1.86~1.73(m,2H),1.49(dd,J=15.1,7.5Hz,2H),1.01(t,J=7.3Hz,3H)。
【0190】
実施例38:(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ペンタンアミド(38)。一般的なプロトコルGに従う。(7:3)アセトニトリル:水(1mL)中の37(13mg、0.032mmol)の溶液を、0℃にて氷浴中で冷却し、(9:1)アセトニトリル:水(1mL)中の硝酸セリウムアンモニウム(2.7当量、52mg、0.09mmol)の溶液を滴下した。反応混合物を15分間撹拌した後、氷/水に注ぎ、CH2Cl2で抽出した(5回)。有機相を水で洗浄し(5回)、無水Na2SO4上で乾燥させ、乾燥するまで濃縮し、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ペンタンアミドを暗赤色固体(9.4mg、78%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、100%)。1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 8.97(d,J=5.1Hz,1H),8.41(s,1H),8.27(d,J=16.1Hz,1H),8.05(s,1H),7.81(d,J=5.1Hz,1H),7.69~7.60(m,2H),7.16(t,J=8.6Hz,2H),2.55~2.47(m,2H),1.79~1.70(m,2H),1.49~1.39(m,2H),0.98(t,J=7.3Hz,3H)。
【0191】
実施例39:(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピロリジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ペンタンアミド(39)。一般的なプロトコルHに従う。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した38(0.05mmol、17mg)の溶液に、ピロリジン(2.0mmol、142mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(0.5h、TLC分析)、室温にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-5,8-ジオキソ-7-(ピロリジン-1-イル)-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ペンタンアミドを暗赤色固体(14.8mg、66%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、97.9%)。1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 8.76(d,J=5.2Hz,1H),8.44(d,J=16.4Hz,1H),7.72(s,1H),7.65(d,J=1.5Hz,1H),7.48(dd,J=3.0,1.5Hz,2H),7.20~7.06(m,3H),3.64(d,J=2.6Hz,4H),2.48(dd,J=13.7,5.9Hz,2H),1.99~1.86(m,4H),1.72(dt,J=15.3,7.7Hz,2H),1.42(dd,J=14.8,7.4Hz,2H),1.03~0.91(m,3H)。
【0192】
実施例40:(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-モルホリノ-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ペンタンアミド(40)。一般的なプロトコルHに従う。乾燥クロロホルム(4mL)に溶解した38(0.05mmol、17mg)の溶液に、モルホリン(2.0mmol、170mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(8h、TLC分析)、室温にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-モルホリノ-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ペンタンアミドを暗赤色固体(12.3mg、53%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、99%)。1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 8.86(d,J=5.2Hz,1H),8.35(d,J=16.2Hz,1H),7.77(d,J=5.1Hz,1H),7.67~7.57(m,3H),7.21(d,J=16.2Hz,1H),7.13(t,J=8.6Hz,2H),3.91~3.81(m,4H),3.54~3.44(m,4H),2.56~2.45(m,2H),1.81~1.66(m,2H),1.44(dd,J=15.0,7.4Hz,2H),0.98(t,J=7.3Hz,3H)。
【0193】
実施例41:(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ペンタンアミド(41)。一般的なプロトコルHに従う。乾燥クロロホルム(2mL)に溶解した38(0.05mmol、17mg)の溶液に、1-メチルピペラジン(2.0mmol、200.3mg)を添加し、得られた赤褐色溶液を、出発物質が完全に消失するまで(4h、TLC分析)、室温にて撹拌した。得られた溶液を減圧下で蒸発させ、得られた粗物質をHPLCによって精製し、純生成物(E)-N-(4-(4-フルオロスチリル)-7-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,8-ジオキソ-5,8-ジヒドロキノリン-6-イル)ペンタンアミドを暗赤色固体(17.6mg、74%)として得た(254nmにおけるHPLC純度、97.6%)。1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 8.83(d,J=5.2Hz,1H),8.32(d,J=16.4Hz,1H),7.73(d,J=5.3Hz,1H),7.66~7.56(m,3H),7.23~7.08(m,3H),3.60~3.51(m,4H),2.84(s,4H),2.52(s,3H),2.47(d,J=8.0Hz,2H),1.70(d,J=7.6Hz,2H),1.48~1.35(m,2H),0.95(dd,J=13.9,6.7Hz,3H)。
【0194】
実施例42:9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(42)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(19.1mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(9.7mg、収率27%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 9.13(d,J=5.0Hz,1H),8.85(d,J=8.4Hz,1H),8.24(d,J=9.5Hz,1H),8.11~7.94(m,2H),7.58(s,1H),3.91(s,4H),3.52(s,4H),3.02(s,3H)。LCMS(ESI) 360.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.2%。
【0195】
実施例43:7-メトキシ-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(43)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(22.1mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、7-メトキシ-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(19.1mg、収率49%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 9.13(s,1H),8.82(d,J=6.9Hz,1H),8.03(d,J=7.6Hz,1H),7.12(s,1H),6.93(s,1H),4.06(s,3H),3.59(s,8H),3.09(s,3H)。LCMS(ESI) 390.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.3%。
【0196】
実施例44:2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,12-ジオキソ-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-10-カルボニトリル(44)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および5-アミノ-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル(21.6mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,12-ジオキソ-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-10-カルボニトリルを暗紫色固体(19.9mg、収率50%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.72(d,J=8.1Hz,1H),8.36(d,J=9.5Hz,1H),8.00(d,J=9.5Hz,1H),7.89(d,J=8.2Hz,1H),3.82~3.46(m,6H),3.37(s,2H),3.09(s,3H),2.84(s,3H)。LCMS(ESI) 399.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0197】
実施例45:9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,12-ジオキソ-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-10-カルボニトリル(45)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および5-アミノ-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル(21.6mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,12-ジオキソ-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-10-カルボニトリルを暗紫色固体(11.1mg、収率29%)として回収した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.17(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),9.07(s,1H),8.70(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.06(s,1H),8.00(dd,J=7.9,4.6Hz,1H),4.00(s,6H),2.90(d,J=17.4Hz,5H)。LCMS(ESI) 385.25[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.5%。
【0198】
実施例46:9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,12-ジオキソ-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-8-カルボニトリル(46)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および5-アミノ-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル(21.6mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5,12-ジオキソ-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-8-カルボニトリルを暗紫色固体(8.4mg、収率22%)として回収した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.17(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),9.07(s,1H),8.70(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.06(s,1H),8.00(dd,J=7.9,4.6Hz,1H),4.00(s,6H),2.90(d,J=17.4Hz,5H)。LCMS(ESI) 384.95[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.1%。
【0199】
実施例47:9-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)-5,12-ジオキソ-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-10-カルボニトリル(47)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および5-アミノ-2-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル(28.0mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)-5,12-ジオキソ-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-10-カルボニトリルを暗紫色固体(22.0mg、収率49%)として回収した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.16(dd,J=4.6,1.6Hz,1H),8.67(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),8.42(d,J=9.8Hz,1H),8.03(d,J=9.5Hz,1H),7.98(dd,J=7.8,4.6Hz,1H),3.98(s,4H),3.42(s,4H),3.00(s,3H)。LCMS(ESI) 448.90[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、96.0%。
【0200】
実施例48:9-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(48)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-エチルピペラジン-1-イル)アニリン(20.5mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(11.6mg、収率31%)として回収した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.14(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),8.66(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.26(d,J=9.5Hz,1H),8.08(d,J=2.7Hz,1H),7.96(dd,J=7.9,4.6Hz,1H),7.67(d,J=2.7Hz,1H),4.44(s,2H),3.66(s,4H),3.24(q,J=7.1Hz,4H),1.29(t,J=7.3Hz,3H)。LCMS(ESI) 374.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0201】
実施例49:9-(4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(49)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)アニリン(21.7mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(23.5mg、収率61%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.13(dd,J=4.6,1.6Hz,1H),8.85(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.24(d,J=9.5Hz,1H),8.03(ddd,J=12.6,8.8,3.7Hz,2H),7.58(d,J=2.7Hz,1H),3.94(s,4H),3.69(s,4H),3.04~2.90(m,1H),1.16~1.02(m,4H)。LCMS(ESI) 386.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0202】
実施例50:9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(50)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(25.9mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(14.5mg、収率34%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.15(dd,J=4.6,1.5Hz,1H),8.85(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.39(d,J=9.5Hz,1H),8.10(d,J=9.6Hz,1H),8.02(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),4.01~3.40(m,8H),3.08(s,3H)。LCMS(ESI) 428.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.1%。
【0203】
実施例51:9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(51)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(25.9mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(7.1mg、収率16%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.18(dd,J=4.6,1.6Hz,1H),8.89(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.80(s,1H),8.40(s,1H),8.05(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),3.380~3.71(m,2H),3.65~3.57(m,2H),3.50~3.39(m,4H)。LCMS(ESI) 428.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.8%。
【0204】
実施例52:2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(52)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(0.1当量、24mg)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(25.9mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(11.0mg、収率25%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.69(d,J=8.1Hz,1H),8.39(d,J=9.5Hz,1H),8.10(d,J=9.5Hz,1H),7.87(d,J=8.1Hz,1H),3.93(s,2H),3.71(s,4H),3.53~3.38(m,2H),3.08(s,3H),2.83(s,3H)。LCMS(ESI) 442.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、95.8%。
【0205】
実施例53:2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(53)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(0.1当量、24mg)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(25.9mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(7.1mg、収率16%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.81(s,1H),8.75(d,J=8.1Hz,1H),8.40(s,1H),7.91(d,J=8.2Hz,1H),3.72(s,2H),3.61(s,2H),3.42(d,J=8.4Hz,4H),3.08(s,3H),2.85(s,3H)。LCMS(ESI) 441.95[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.7%。
【0206】
実施例54:9-(4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)-2-メチルピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(54)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(0.1当量、24mg)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)アニリン(21.7mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)-2-メチルピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(21.9mg、収率55%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.70(d,J=8.1Hz,1H),8.23(d,J=9.5Hz,1H),8.04(dd,J=9.6,2.8Hz,1H),7.87(d,J=8.2Hz,1H),7.58(d,J=2.7Hz,1H),3.92(s,4H),3.64(s,4H),2.90(s,1H),2.83(s,3H),1.05(dd,J=11.1,6.1Hz,4H)。LCMS(ESI) 400.15[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.4%。
【0207】
実施例55:10-フルオロ-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(55)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および3-フルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(20.9mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、10-フルオロ-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(7.9mg、収率21%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.15(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.87(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.18(dd,J=9.5,1.4Hz,1H),8.10~7.96(m,2H),4.15(s,2H),3.81~3.44(m,6H),3.07(s,3H)。LCMS(ESI) 378.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0208】
実施例56:10-クロロ-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(56)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および3-クロロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(22.5mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、10-クロロ-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(13.0mg、収率33%)として回収した。1H NMR(499MHz,メタノール-d4) δ 9.14(d,J=3.3Hz,1H),8.85(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),8.30(d,J=9.3Hz,1H),8.04(d,J=9.3Hz,1H),8.01(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),4.03(s,2H),3.72(s,2H),3.49(s,4H),3.06(s,3H)。19F NMR(470MHz,メタノール-d4) δ ~76.99。。LCMS(ESI) 393.90[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.0%。
【0209】
実施例57:9-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(57)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)アニリン(25.5mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(17.3mg、収率41%)として回収した。1H NMR(300MHz,クロロホルム-d) δ 9.24(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),8.84(dd,J=8.0,1.8Hz,1H),8.34(d,J=9.6Hz,1H),7.87(dd,J=8.0,4.6Hz,1H),7.79(dd,J=9.6,2.9Hz,1H),7.63(d,J=3.0Hz,1H),3.85~3.68(m,4H),3.56~3.39(m,4H),2.89(s,3H)。LCMS(ESI) 424.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.2%。
【0210】
実施例58:2-メチル-9-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(58)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(0.1当量、24mg)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)アニリン(25.5mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-メチル-9-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(20.1mg、収率46%)として回収した。1H NMR(300MHz,クロロホルム-d) δ 8.69(d,J=7.7Hz,1H),8.32(d,J=9.5Hz,1H),7.78(s,1H),7.72~7.62(m,2H),3.72(s,4H),3.49(s,4H),2.88(s,3H),2.86(s,3H)。LCMS(ESI) 438.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0211】
実施例59:10-クロロ-2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(59)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(0.1当量、24mg)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および3-クロロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(22.5mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、10-クロロ-2-メチル-9-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(15.9mg、収率39%)として回収した。1H NMR(300MHz,DMSO-d6) δ 8.57(d,J=8.0Hz,1H),8.35(d,J=9.2Hz,1H),8.09(d,J=9.4Hz,1H),7.85(d,J=8.1Hz,1H),3.92(s,4H),3.37(s,4H),2.95(s,3H),2.76(s,3H)。LCMS(ESI) 408.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、95.5%。
【0212】
実施例60:9-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-2-メチルピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(60)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-2-メチルキノリン-5,8-ジオン(0.1当量、24mg)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)アニリン(21.9mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-2-メチルピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(9.6mg、収率24%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.74(d,J=8.1Hz,1H),8.42(d,J=8.6Hz,2H),8.19(dd,J=8.9,1.7Hz,1H),7.90(d,J=8.1Hz,1H),4.02(s,2H),3.72~3.46(m,2H),3.30~3.13(m,6H),2.84(s,3H),2.74~2.55(m,2H),1.39(t,J=7.3Hz,3H)。LCMS(ESI) 402.20[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.5%。
【0213】
実施例61:9-(4-メチルピペラジン-1-カルボニル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(61)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)(4-エチルピペラジン-1-イル)メタノン(30.1mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-メチルピペラジン-1-カルボニル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(10.0mg、収率22%)として回収した。1H NMR(300MHz,メタノール-d4) δ 9.19(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),8.99~8.85(m,2H),8.64(s,1H),8.06(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),3.67(d,J=74.0Hz,8H),3.03(s,3H)。LCMS(ESI) 456.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.8%。
【0214】
実施例62:9-モルホリノ-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(62)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-モルホリノ-3-(トリフルオロメチル)アニリン(24.6mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-モルホリノ-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(12mg、収率29%)として回収した。1H NMR(300MHz,クロロホルム-d) δ 9.25(d,J=4.6Hz,1H),8.83(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.42(d,J=9.6Hz,1H),7.95~7.79(m,2H),4.01~3.89(m,4H),3.58(d,J=5.1Hz,4H)。LCMS(ESI) 415.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.7%。
【0215】
実施例63:9-モルホリノ-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(63)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-モルホリノ-3-(トリフルオロメチル)アニリン(24.6mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-モルホリノ-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(7.9mg、収率19%)として回収した。1H NMR(300MHz,クロロホルム-d) δ 9.30(d,J=2.7Hz,1H),8.93~8.83(m,2H),8.19(s,1H),7.93(dd,J=8.0,4.6Hz,1H),4.05~3.90(m,4H),3.34~3.20(m,4H)。LCMS(ESI) 414.95[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.7%。
【0216】
実施例64:9-(4-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(64)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチルピペリジン-1-イル)アニリン(19.0mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(19.3mg、収率54%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.10(s,1H),8.82(d,J=7.7Hz,1H),8.13(d,J=9.6Hz,1H),8.00(d,J=9.3Hz,2H),7.43(d,J=2.7Hz,1H),4.29(d,J=13.2Hz,2H),3.27~3.11(m,2H),1.90(d,J=13.6Hz,2H),1.45~1.27(m,3H),1.04(d,J=6.4Hz,3H)。LCMS(ESI) 359.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0217】
実施例65:9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-7-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(65)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)アニリン(25.8mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-メチルピペラジン-1-イル)-7-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(20.9mg、収率49%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.13(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),8.90~8.77(m,1H),8.34(s,1H),8.02(dd,J=7.9,4.6Hz,1H),7.70(s,1H),3.61(s,8H),3.12~3.01(m,2H)。LCMS(ESI) 428.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.8%。
【0218】
実施例66:9-モルホリノ-7-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(66)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-モルホリノ-2-(トリフルオロメチル)アニリン(24.6mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-モルホリノ-7-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(16.6mg、収率40%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.12(s,1H),8.84(d,J=7.9Hz,1H),8.31(d,J=2.4Hz,1H),8.00(dd,J=8.1,4.1Hz,1H),7.66(d,J=2.8Hz,1H),4.01~3.91(m,2H),3.88(dt,J=10.6,4.7Hz,2H),3.74(t,J=5.7Hz,1H),3.66(t,J=4.9Hz,2H),3.45~3.38(m,1H)。LCMS(ESI) 415.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0219】
実施例68:9-(4-(tert-ブチル)ピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(68)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-(tert-ブチル)ピペラジン-1-イル)アニリン(23.3mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-(tert-ブチル)ピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(12mg、収率30%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.14(dd,J=4.7,1.7Hz,1H),8.85(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.24(d,J=9.5Hz,1H),8.10~7.97(m,2H),7.57(d,J=2.8Hz,1H),4.50(d,J=21.8Hz,2H),3.81(d,J=32.5Hz,2H),3.61~3.40(m,4H),1.55(s,9H)。LCMS(ESI) 402.20[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.4%。
【0220】
実施例69:9-(4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(69)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)アニリン(28.3mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(22.0mg、収率49%)として回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 9.20(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),8.81(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.29(d,J=9.6Hz,1H),7.92~7.78(m,2H),7.61(d,J=2.9Hz,1H),7.03~6.92(m,2H),6.92~6.82(m,2H),3.79(s,3H),3.78~3.73(m,4H),3.29(dd,J=6.4,3.8Hz,4H)。LCMS(ESI) 451.90[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.3%。
【0221】
実施例70:9-((3aS,5S,7aS)-オクタヒドロ-7aH-2,5-メタノインデン-7a-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(70)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-((3aS,5S,7aS)-オクタヒドロ-7aH-2,5-メタノインデン-7a-イル)アニリン(22.7mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-((3aS,5S,7aS)-オクタヒドロ-7aH-2,5-メタノインデン-7a-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(24.1mg、収率61%)として回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 9.26(s,1H),8.86(d,J=7.9Hz,1H),8.53~8.37(m,2H),8.20(dd,J=9.0,2.2Hz,1H),7.89(dd,J=7.8,4.3Hz,1H),2.21(s,3H),2.15(s,2H),2.07(d,J=2.9Hz,4H),1.85(q,J=12.6Hz,6H)。LCMS(ESI) 396.25[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、95.8%。
【0222】
実施例71:9-(チアゾール-2-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(71)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(チアゾール-2-イル)アニリン(17.6mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(チアゾール-2-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(22.7mg、収率66%)として回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 9.26(dd,J=4.6,1.8Hz,1H),9.01(d,J=2.0Hz,1H),8.83(ddd,J=15.7,8.5,1.9Hz,2H),8.55(d,J=8.9Hz,1H),8.04(d,J=3.2Hz,1H),7.88(dd,J=8.0,4.5Hz,1H),7.56(d,J=3.2Hz,1H)。LCMS(ESI) 344.95[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0223】
実施例72:5,12-ジオキソ-N,N-ジプロピル-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-9-スルホンアミド(72)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-アミノ-N,N-ジプロピルベンゼンスルホンアミド(25.6mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、5,12-ジオキソ-N,N-ジプロピル-5,12-ジヒドロピリド[2,3-b]フェナジン-9-スルホンアミドを暗紫色固体(21.6mg、収率51%)として回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 9.30(dd,J=4.6,1.8Hz,1H),9.01(dd,J=2.0,0.6Hz,1H),8.88(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.63(dd,J=9.0,0.6Hz,1H),8.38(dd,J=8.9,2.0Hz,1H),7.92(dd,J=8.0,4.6Hz,1H),3.31~3.17(m,4H),1.70~1.53(m,4H),0.90(t,J=7.4Hz,6H)。LCMS(ESI) 424.95[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、96.8%。
【0224】
実施例73:9-シクロプロピルピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(73)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-シクロプロピルアニリン(13.3mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-シクロプロピルピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(21.0mg、収率70%)として回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 9.25(dd,J=4.6,1.8Hz,1H),8.85(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.38(d,J=8.9Hz,1H),8.13(d,J=2.0Hz,1H),7.87(dd,J=8.0,4.5Hz,1H),7.79(dd,J=8.9,2.0Hz,1H),2.22(tt,J=8.2,5.0Hz,1H),1.37~1.24(m,2H),1.12~0.94(m,2H)。LCMS(ESI) 302.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、95.9%。
【0225】
実施例74:9-シクロヘキシルピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(74)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-シクロヘキシルアニリン(17.5mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-シクロヘキシルピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(23.3mg、収率68%)として回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 9.25(dd,J=4.6,1.8Hz,1H),8.85(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.41(d,J=8.8Hz,1H),8.34(dt,J=2.1,0.7Hz,1H),7.96(dd,J=9.0,1.9Hz,1H),7.87(dd,J=7.9,4.5Hz,1H),2.96~2.75(m,1H),2.07(d,J=12.0Hz,2H),1.95(d,J=12.5Hz,2H),1.84(dd,J=12.9,3.1Hz,1H),1.63~1.43(m,4H),1.40~1.27(m,1H)。LCMS(ESI) 344.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、100%。
【0226】
実施例75:9-((2-(ジエチルアミノ)エチル)アミノ)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(75)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)およびN1-(2-(ジエチルアミノ)エチル)ベンゼン-1,4-ジアミン(20.7mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-((2-(ジエチルアミノ)エチル)アミノ)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(7.1mg、収率19%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.18~9.08(m,1H),8.84(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.14(d,J=9.3Hz,1H),8.01(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),7.61(dd,J=9.3,2.6Hz,1H),7.24(d,J=2.6Hz,1H),3.86(t,J=6.6Hz,4H),3.55(t,J=6.6Hz,2H),3.45~3.37(m,4H),1.41(t,J=7.3Hz,6H)。LCMS(ESI) 376.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、97.5%。
【0227】
実施例76:2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾ[b]フェナジン-6,11-ジオン(76)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(19.1mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ベンゾ[b]フェナジン-6,11-ジオンを暗紫色固体(26.9mg、収率75%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 8.44(ddd,J=5.5,4.2,2.9Hz,2H),8.21(d,J=9.5Hz,1H),8.08~7.91(m,3H),7.53(d,J=2.9Hz,1H),4.65~4.21(m,2H),3.92~3.37(m,4H),2.68(s,3H)。LCMS(ESI) 359.15[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.8%。
【0228】
実施例77:2-(4-(tert-ブチル)ピペラジン-1-イル)ベンゾ[b]フェナジン-6,11-ジオン(77)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-(tert-ブチル)ピペラジン-1-イル)アニリン(23.3mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-(4-(tert-ブチル)ピペラジン-1-イル)ベンゾ[b]フェナジン-6,11-ジオンを暗紫色固体(28.8mg、収率72%)として回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 8.49(t,J=7.4Hz,2H),8.36(d,J=9.5Hz,1H),7.99~7.86(m,2H),7.70(d,J=9.5Hz,1H),7.63(s,1H),4.15(s,2H),3.83(s,4H),3.05(s,2H),1.52(s,9H)。LCMS(ESI) 401.05[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.6%。
【0229】
実施例78:9-(1-メチルピペリジン-4-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(78)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(1-メチルピペリジン-4-イル)アニリン(19.1mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(1-メチルピペリジン-4-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(16.5mg、収率46%)として回収した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.17(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),8.70(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.42(d,J=8.8Hz,1H),8.23(d,J=2.0Hz,1H),8.08(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),7.99(dd,J=7.9,4.6Hz,1H),3.63(d,J=12.0Hz,2H),3.58~3.39(m,3H),2.88(s,3H),2.26(d,J=13.8Hz,2H),2.18~2.03(m,2H)。LCMS(ESI) 359.15[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.5%。
【0230】
実施例79:9-(4-メチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(79)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(4-メチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)アニリン(20.5mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-メチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(10.8mg、収率29%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.13(dd,J=4.7,1.7Hz,1H),8.83(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.14(d,J=9.6Hz,1H),8.01(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),7.89(dd,J=9.6,2.9Hz,1H),7.34(d,J=2.8Hz,1H),4.31~3.41(m,10H),3.06(s,3H)。LCMS(ESI) 374.15[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、97.4%。
【0231】
実施例80:9-(ピロリジン-1-イル)-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(80)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(ピロリジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(23.0mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(ピロリジン-1-イル)-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(7.2mg、収率18%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.11(d,J=4.5Hz,1H),8.81(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.12(d,J=9.8Hz,1H),8.03~7.91(m,2H),3.76(s,4H),2.14~2.03(m,4H)。LCMS(ESI) 399.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.2%。
【0232】
実施例81:9-(ピロリジン-1-イル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(81)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および4-(ピロリジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)アニリン(23.0mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(ピロリジン-1-イル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(6.0mg、収率15%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.12(dd,J=4.7,1.7Hz,1H),8.84(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.61(s,1H),8.01(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),7.57(s,1H),3.70(t,J=6.3Hz,4H),2.23~2.08(m,4H)。LCMS(ESI) 399.00[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.4%。
【0233】
実施例82:10-フルオロ-9-(4-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(82)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および3-フルオロ-4-(4-メチルピペリジン-1-イル)アニリン(20.8mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、10-フルオロ-9-(4-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(13.1mg、収率35%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.12(dd,J=4.6,1.7Hz,1H),8.85(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.12~8.06(m,1H),8.04~7.93(m,2H),4.09(d,J=12.8Hz,2H),3.24(t,J=12.6Hz,2H),1.88(d,J=13.1Hz,2H),1.75(s,1H),1.52~1.41(m,2H),1.06(d,J=6.5Hz,3H)。LCMS(ESI) 377.15[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.5%。
【0234】
実施例83:8-フルオロ-9-(4-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(83)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および3-フルオロ-4-(4-メチルピペリジン-1-イル)アニリン(20.8mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、8-フルオロ-9-(4-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(0.98mg、収率26%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.12(dd,J=4.7,1.7Hz,1H),8.82(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),8.00(dd,J=7.9,4.6Hz,1H),7.88(s,1H),7.57(s,1H),3.86(d,J=12.3Hz,2H),3.03~2.80(m,2H),1.86(d,J=12.9Hz,2H),1.75~1.61(m,1H),1.49(qd,J=12.3,3.8Hz,2H),1.07(d,J=6.5Hz,3H)。LCMS(ESI) 377.15[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、98.8%。
【0235】
実施例84:9-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(84)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(28.7mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-10-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(22.3mg、収率49%)として回収した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 9.28(dd,J=4.6,1.8Hz,1H),8.85(dd,J=8.0,1.8Hz,1H),8.46(d,J=9.6Hz,1H),7.93~7.82(m,2H),3.92(s,2H),3.79~3.73(m,2H),3.56(dd,J=11.6,6.9Hz,2H),2.23(s,3H)。LCMS(ESI) 456.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.0%。
【0236】
実施例85:9-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオン(85)。一般的なプロトコルJに従う。エタノール(2mL)中の6,7-ジクロロ-5,8-キノリンジオン(0.1当量)、塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O、0.11当量)および1-(4-(4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(28.7mg、0.1mmol)の溶液を60~80℃にて2時間、撹拌した。次いで、大部分のエタノールを真空下で除去した。次いで、DMF(2mL)、H2O(10μL)およびアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)を上記の反応系に添加した。混合溶液を90℃にて2時間、撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過した沈殿物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、次いで、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、9-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-8-(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-b]フェナジン-5,12-ジオンを暗紫色固体(21.0mg、収率46%)として回収した。1H NMR(400MHz,メタノール-d4) δ 9.16(dd,J=4.7,1.7Hz,1H),8.89(dd,J=8.0,1.7Hz,1H),8.78(s,1H),8.29(s,1H),8.04(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),3.86~3.79(m,4H),3.31~3.22(m,4H),2.22(s,3H)。LCMS(ESI) 456.10[M+H]+。254nmにおけるHPLC純度、99.8%。
【0237】
〔実施例III〕
代表的な化合物を、国立癌研究所で、60個の癌細胞(NCI60)のパネルにおいて試験した。成長阻害を表2、表3、表4、表5、および
図1、
図2、
図3、
図4、
図5に示す。
【0238】
【0239】
【0240】
【0241】
【0242】
ここまで、本発明を全体的に説明してきたが、本発明の範囲またはその任意の実施形態に影響を及ぼすことなく、広範かつ同等の範囲の条件、製剤および他のパラメータ内で同じことを実施できることが、当業者には理解されるであろう。本明細書に引用されるすべての特許、特許出願および刊行物は、参照により、その全体が本明細書に完全に組み込まれる。
【0243】
〔参照による組み込み〕
本明細書で参照される特許文献および科学論文それぞれの開示全体が、すべての目的のために、参照により組み込まれる。
【0244】
〔同等物〕
本発明は、その精神または本質的特性から逸脱することなく、他の特定の形態内で実施されてもよい。したがって、前述の実施形態は、本明細書で説明される本発明を限定するのではなく、すべての点で例示的であると見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の同等の意味および範囲内に入るすべての変形が、その中に包含されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0245】
【
図1】NCI60細胞株における化合物1の成長阻害(%コントロール)。
【
図2】NCI60細胞株における化合物13の成長阻害(%コントロール)。
【
図3】NCI60細胞株における化合物49の成長阻害(%コントロール)。
【
図4】NCI60細胞株における化合物50の成長阻害(%コントロール)。
【
図5】NCI60細胞株における化合物13の細胞毒性。
【国際調査報告】