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特表2022-524924パルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置、及び生産ライン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(54)【発明の名称】パルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置、及び生産ライン
(51)【国際特許分類】
   D21J 5/00 20060101AFI20220428BHJP
   B25J 15/06 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
D21J5/00
B25J15/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544750
(86)(22)【出願日】2019-12-24
(85)【翻訳文提出日】2021-09-28
(86)【国際出願番号】 CN2019128103
(87)【国際公開番号】W WO2020155947
(87)【国際公開日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】201910098115.1
(32)【優先日】2019-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521338547
【氏名又は名称】ゼージャン シュルコン マニュファクチュリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン、シュー
(72)【発明者】
【氏名】セン、ガン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ウェイミン
【テーマコード(参考)】
3C707
4L055
【Fターム(参考)】
3C707BS10
3C707DS01
3C707FS01
3C707FT02
3C707MT02
4L055BF06
4L055CJ06
4L055FA22
(57)【要約】
パルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置が開示される。本移送装置は、内部に密閉空気チャンバ0を備えたウェット・ブランク移送型10を含み、ウェット・ブランク移送型10の前面には、パルプ・ウェット・ブランク容器の外側を覆うことができ、密閉空気チャンバ0の方に凹まされた少なくとも1つの凹状整合空洞101が設けられ、凹状整合空洞101はパルプ・ウェット・ブランク容器と整合し、凹状整合空洞101と密閉空気チャンバ0との間の連通用のいくつかの小さな連通穴102が各凹状整合空洞101の内壁及び凹状整合空洞101の底部にそれぞれ設けられ、凹状整合空洞101の内壁に設けられた小さな連通穴102は、周方向に均等に分配され、一周して少なくとも1つの円を形成し、凹状整合空洞101の底部に設けられた小さな連通穴102は、周方向に均等に分配され、一周して少なくとも1つの円を形成し、ウェット・ブランク移送型10と平行な移動フレーム30が、案内機構20によってウェット・ブランク移送型10の裏面に接続され、駆動部40がウェット・ブランク移送型10の裏面と移動フレーム30との間に接続され、移動フレーム30をウェット・ブランク移送型10に対して移動するように駆動し、等間隔に配置されたいくつかの真空カップ50が移動フレーム30に設けられ、真空カップ50及び密閉空気チャンバ0は真空ポンプ・システム60にそれぞれ接続される。本移送装置は生産効率を改善する。本発明は、パルプ・モールド用の生産ラインにさらに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に密閉空気チャンバを備えたウェット・ブランク移送型であって、前記ウェット・ブランク移送型の前面には、パルプ・ウェット・ブランク容器の外側を覆うように構成され、前記密閉空気チャンバの方に凹まされた少なくとも1つの凹状整合空洞が設けられ、前記凹状整合空洞が前記パルプ・ウェット・ブランク容器と整合する、ウェット・ブランク移送型を備え、
前記凹状整合空洞と前記密閉空気チャンバとの間の連通用の複数の小さな連通穴が各凹状整合空洞の内壁及び前記凹状整合空洞の底部にそれぞれ設けられ、前記凹状整合空洞の前記内壁に設けられた前記複数の小さな連通穴が、一周して少なくとも1つの円を形成するように周方向に均等に分配され、前記凹状整合空洞の前記底部に設けられた前記複数の小さな連通穴が、一周して少なくとも1つの円を形成するように周方向に均等に分配され、
前記ウェット・ブランク移送型と平行な移動フレームが、案内機構構造体によって前記ウェット・ブランク移送型の裏面に接続され、
駆動部が前記ウェット・ブランク移送型の前記裏面と前記移動フレームとの間に接続され、前記移動フレームを前記ウェット・ブランク移送型に対して移動するように駆動し、
等間隔に配置されたいくつかの真空カップが前記移動フレームに設けられ、前記真空カップ及び前記密閉空気チャンバが真空ポンプ・システムにそれぞれ接続される、パルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項2】
2つの円が前記凹状整合空洞の前記底部に設けられ、各円が、周方向に均等に分配された前記複数の小さな連通穴によってそれぞれ形成された、請求項1に記載のパルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項3】
前記凹状整合空洞の前記底部の中央に、前記凹状整合空洞を前記密閉空気チャンバと連通させるための小さな中央穴が設けられた、請求項2に記載のパルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項4】
前記ウェット・ブランク移送型が、裏面に空洞を有する主型プレートを備え、前記空洞が外部との連通用の開口を有し、配列に分配された複数の凹状整合空洞が前記主型プレートの前記前面に設けられ、
前記凹状整合空洞と前記密閉空気チャンバとの間の連通用の前記複数の小さな連通穴が、各凹状整合空洞の前記内壁、及び前記凹状整合空洞の前記底部にそれぞれ設けられ、前記空洞の内側の底部には、前記凹状整合空洞に1対1で対応する内側凸部が設けられ、前記複数の小さな連通穴が前記内側凸部を貫通し、
前記ウェット・ブランク移送型が、前記空洞の開口を閉じるための閉め型プレートも含み、前記主型プレートと前記閉め型プレートとの間に前記密閉空気チャンバが形成される、請求項1に記載のパルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項5】
前記チャンバの前記底部に、前記チャンバの近くの前記閉め型プレートの表面と接触する補強支持構造体が設けられた、請求項4に記載のパルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項6】
前記補強支持構造体が、横方向に等間隔に配置されたいくつかの第1の補強支持隆起部、及び縦方向に等間隔に配置されたいくつかの第2の補強支持隆起部を備え、
前記第1の補強支持隆起部が前記チャンバの横方向の中央に、同じ直線上に配置され、前記第2の補強支持隆起部が前記チャンバの縦方向の中央に、同じ直線上に配置され、前記第1の補強支持隆起部と前記第2の補強支持隆起部とが十字形になり、
前記チャンバの前記底部から離れた前記第1の補強支持隆起部の一端が前記チャンバの近くの前記閉め型プレートの表面に当接し、前記チャンバの前記底部から離れた前記第2の補強支持隆起部の一端が前記チャンバの近くの前記閉め型プレートの表面に当接する、請求項5に記載のパルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項7】
第1の支持面が、前記閉め型プレートに当接するそれぞれの第1の補強支持隆起部の一端に設けられ、第2の支持面が、前記閉め型プレートに当接するそれぞれの第2の補強支持隆起部の一端に設けられ、前記第1の支持面と前記第2の支持面とが同じ水平面に配置される、請求項6に記載のパルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項8】
前記チャンバの前記内壁に、順に接続されたいくつかの円弧状凹面が設けられ、前記内側凸部のうちの最も外側の内側凸部が前記円弧状凹面に1対1で対応する、請求項6に記載のパルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項9】
前記案内機構構造体が、互いに平行で、一端が前記ウェット・ブランク移送型の前記裏面に固定されたいくつかの案内柱を備え、いくつかの案内スリーブ固定穴、及び前記案内スリーブ固定穴に固定された案内スリーブが前記移動フレームに設けられ、前記案内スリーブが前記案内柱を1つずつ覆い、前記案内スリーブが前記案内柱と摺動接続されている、請求項1に記載のパルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置。
【請求項10】
移送装置が接続されたパルプ・モールド・マニピュレータと、少なくとも1つのプレスとを備え、
前記プレスには、補助フレームが移動可能な下型ホルダと上型ホルダとの間に設けられ、
前記プレスには、前記補助フレームを鉛直方向に昇降するように駆動するための昇降駆動機構構造体が設けられ、
前記パルプ・モールド・マニピュレータが、前記移送装置を前記移動可能な下型ホルダと前記上型ホルダとの間に進入させ、前記昇降駆動機構構造体が、前記補助フレームを前記移送装置と接触させて鉛直方向上向き又は下向きに動かすように駆動する、パルプ・モールド生産ライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は一般に、パルプ・モールド機械の技術分野に関し、特にパルプ・モールド・マニピュレータのために使用される移送装置及び生産ラインに関する。
【背景技術】
【0002】
パルプ・モールド製品の生産及び加工時には、冷間押出及び熱間成形を行うことが必要であり、材料はマニピュレータによって冷間押出と熱間成形との間を搬送される。
【0003】
既存のパルプ・モールド生産マニピュレータは一般に、移送型治具を備えており、これは、パルプ・モールド・ウェット・ブランクを型に移送するために、或いはプレスされた製品を取得する又は放出するために使用される。その時々で1つの行為しか行うことができず、ウェット・ブランクの移送と製品の取得及び放出とを同時に完了することができないので、生産効率が低くなる。
【0004】
例えば、中国特許出願第201320735610.7号には、パルプ・モールド機械用のハンドリング・マニピュレータが開示されている。このマニピュレータは3自由度を有し、X、Y、及びZ方向に移動することができる。X方向の移動(横移動)は、2つのロッドレス・シリンダ及び直動案内レールによって実現され、3つの状態の位置決めを正確に実現することができる。Y方向の移動(並進)及びZ方向の移動(垂直昇降)は、モータ及びねじロッドによって実現することができ、移動範囲内のいかなる位置においても正確な位置決めを実現することができる。鋼製パレットの把持及び下降は電磁石のスイッチのオン・オフによって実現される。マニピュレータは、パルプ・モールド機械によって生産された商品をパレットで直接型から受け取り、次いで、順番に台車に載せることができる。マニピュレータは、構造的に簡単で、製造が容易で、低コストで性能が安定しており、人力に取って替わって労力及び生産コストを節約することができる。
【0005】
上記の方式は多くの利点を有するが、単一の行為だけを行うことによる低生産効率という上記の技術的問題を解決するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許出願第201320735610.7号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の目的は、生産効率を大きく改善することができる、紙パルプ・モールド・マニピュレータ用の移送装置及びその生産ラインを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上の目的を達成するために、本開示は、以下の技術的方式を採用する。
【0009】
パルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置は、内部に密閉空気チャンバを備えたウェット・ブランク移送型を含み、ウェット・ブランク移送型の前面には、パルプ・ウェット・ブランク容器の外側を覆うことができ、密閉空気チャンバの方に凹まされた少なくとも1つの凹状整合空洞が設けられ、凹状整合空洞はパルプ・ウェット・ブランク容器と整合し、凹状整合空洞と密閉空気チャンバとの間の連通用のいくつかの小さな連通穴が各凹状整合空洞の内壁及び凹状整合空洞の底部にそれぞれ設けられ、凹状整合空洞の内壁に設けられた小さな連通穴は、周方向に均等に分配され、一周して少なくとも1つの円を形成し、凹状整合空洞の底部に設けられた小さな連通穴は、周方向に均等に分配され、一周して少なくとも1つの円を形成し、ウェット・ブランク移送型と平行な移動フレームが、案内機構構造体によってウェット・ブランク移送型の裏面に接続され、駆動部がウェット・ブランク移送型の裏面と移動フレームとの間に接続され、移動フレームをウェット・ブランク移送型に対して移動するように駆動し、等間隔に配置されたいくつかの真空カップが移動フレームに設けられ、真空カップ及び密閉空気チャンバは真空ポンプ・システムにそれぞれ接続される。
【0010】
2つの円が凹状整合空洞の底部に設けられ、各円が、周方向に均等に分配されたいくつかの小さな連通穴によってそれぞれ形成されることが好ましい。
【0011】
凹状整合空洞の底部の中央には、凹状整合空洞を密閉空気チャンバと連通させるための中央穴が設けられることが好ましい。
【0012】
ウェット・ブランク移送型が、裏面に空洞を有する主型プレートを含み、空洞が外部と連通された開口を有し、配列に分配されたいくつかの凹状整合空洞が主型プレートの前面に設けられ、凹状整合空洞と密閉空気チャンバとの間の連通用のいくつかの小さな連通穴が、各凹状整合空洞の内壁、及び凹状整合空洞の底部にそれぞれ設けられ、空洞の内側の底部には、凹状整合空洞に1対1で対応するいくつかの内側凸部が設けられ、小さな連通穴が内側凸部を貫通し、ウェット・ブランク移送型が、空洞の開口を閉じるための閉め型プレートも含み、主型プレートと閉め型プレートとの間に密閉空気チャンバが形成されることが好ましい。
【0013】
チャンバの底部に、チャンバの近くの閉め型プレートの表面と接触する補強支持構造体が設けられることが好ましい。
【0014】
補強支持構造体が、横方向に等間隔に配置されたいくつかの第1の補強支持隆起部、及び縦方向に等間隔に配置されたいくつかの第2の補強支持隆起部を含み、第1の補強支持隆起部がチャンバの横方向の中央に、同じ直線上に配置され、第2の補強支持隆起部がチャンバの縦方向の中央に、同じ直線上に配置され、第1の補強支持隆起部と第2の補強支持隆起部とが十字形になり、チャンバの底部から離れた第1の補強支持隆起部の一端がチャンバの近くの閉め型プレートの表面に当接し、チャンバの底部から離れた第2の補強支持隆起部の一端がチャンバの近くの閉め型プレートの表面に当接することが好ましい。
【0015】
第1の支持面が、閉め型プレートに当接するそれぞれの第1の補強支持隆起部の一端に設けられ、第2の支持面が、閉め型プレートに当接するそれぞれの第2の補強支持隆起部の一端に設けられ、第1の支持面と第2の支持面とが同じ水平面に配置されることが好ましい。
【0016】
チャンバの内壁に、順に接続されたいくつかの円弧状凹面が設けられ、内側凸部のうちの最も外側の内側凸部が円弧状凹面に1対1で対応することが好ましい。
【0017】
案内機構構造体が、互いに平行で、一端がウェット・ブランク移送型の裏面に固定されたいくつかの案内柱を含み、いくつかの案内スリーブ固定穴、及び案内スリーブ固定穴に固定された案内スリーブが移動フレームに設けられ、案内スリーブが案内柱に1つずつセットされ、案内スリーブが案内柱と摺動接続されていることが好ましい。
【0018】
6つの凹状整合空洞を1つの領域とすると、ウェット・ブランク移送型の前面にはこのような領域が4つ設けられることが好ましい。
【0019】
隣り合う2つの第1の補強支持隆起部が、第1の円弧状接続リブによって接続され、2つの第2の補強支持隆起部が、真ん中の第1の補強支持隆起部の外側に配置され、それぞれの第2の補強支持隆起部が、第2の円弧状接続リブによって真ん中の第1の補強支持隆起部と接続されることが好ましい。
【0020】
主型プレートと閉め型プレートとが、取外し可能な接続構造体によって接続されることが好ましい。
【0021】
取外し可能な接続構造体が、主型プレートの周方向に設けられた環状肩部を含み、環状肩部の厚さが主型プレートよりも薄く、主型プレートの裏面が環状肩部の裏面と面一になっており、閉め型プレートの各側縁は係止ボルトが貫通し、係止ボルトが環状肩部の釘貫通穴を貫通し、係止ナットで覆われ、係止ナットが環状肩部の前面と接触していることが好ましい。
【0022】
環状肩部の前面には、釘通過穴と連通された凹んだ切欠きが設けられ、係止ナットが、凹んだ切欠きに配置され、凹んだ切欠きの底面と接触することが好ましい。
【0023】
パルプ・モールド生産ラインは、パルプ・モールド・マニピュレータと、少なくとも1つのプレスとを含み、移送装置はパルプ・モールド・マニピュレータに接続され、移動可能な下型ホルダと上型ホルダとの間の補助フレームはプレスに設けられ、補助フレームを鉛直方向に昇降するように駆動するための昇降駆動機構構造体はプレスに設けられ、パルプ・モールド・マニピュレータは、移送装置を移動可能な下型ホルダと上型ホルダとの間に進入させ、昇降駆動機構構造体は、補助フレームを移送装置と接触させて鉛直方向上向き又は下向きに動かすように駆動する。
【発明の効果】
【0024】
従来技術と比較して、本開示は次の利点を有する。
【0025】
1.従来技術と比較して、ウェット・ブランクの移送及び製品の取出しを同時に実行することができ、マニピュレータは移動する必要がなく、真空キャップは組み込まれた直接動作する装置によって製品型に延びて製品を取り出し、したがって、ウェット・ブランクと製品の同時移送の目的を達成して、生産効率を大きく改善する。
【0026】
2.移送装置は簡単な構造で製造コストが低い。
【0027】
3.本生産ラインは生産効率を大きく改善した。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本開示の移送装置の概略構造図である。
図2】本開示の移送装置の主型プレートの前部構造の概略図である。
図3】本開示の移送装置の主型プレートの裏側の構造の概略図である。
図4】本開示の移送装置と真空ポンプ・システムとの間の接続構造の概略図である。
図5】マニピュレータに取り付けられた後の本開示の移送装置の概略図である。
図6】本開示の第1の状態の移送装置の構造概略図である。
図7】本開示の第2の状態の移送装置の構造概略図である。
図8】本開示の生産ラインの概略構造図である。
図9】本開示の補助フレームの概略構造図である。
図10】プレスに取り付けられた本開示の補助フレームの構造図である。
図11】本開示のプレスの3次元構造の概略図である。
図12】本開示のプレスの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、図面を参照して本開示の例示的な実施例を詳細に説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0030】
図1~4に示すように、パルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置は、密閉空気チャンバ0を内部に備えたウェット・ブランク移送型10を含み、パルプ・ウェット・ブランク容器の外側を覆って、密閉空気チャンバ0の方に凹まされてもよい少なくとも1つの凹状整合空洞101は、ウェット・ブランク移送型10の前面に設けられてもよく、この凹状整合空洞101はパルプ・ウェット・ブランク容器と整合する。この構造は、ウェット・ブランク容器との接触面積を大きくし、材料取得の効率及び安定性を改善することができる。
【0031】
各凹状整合空洞101の内壁及び各凹状整合空洞101の底部には、いくつかの小さな連通穴102が、凹状整合空洞を密閉空気チャンバ0と連通させるためにそれぞれ使用され、凹状整合空洞101の内壁に設けられた小さな連通穴102は、周方向に均等に分配され、一周して少なくとも1つの円を形成する。凹状整合空洞101の底部に設けられた小さな連通穴102は、周方向に均等に分配され、一周して少なくとも1つの円を形成する。小さな連通穴102の少なくとも1つの円を異なる位置に設計することによって、材料取得の安定性を確実にすることができる。
【0032】
好ましい構成では、この実施例の凹状整合空洞101の底部には2つの円があり、各円は、周囲に均等に分配されたいくつかの小さな連通穴102によって形成される。
【0033】
次に、凹状整合空洞101の底部の中央には、凹状整合空洞101を密閉空気チャンバ0と連通させるための小さな中央穴103が設けられる。
【0034】
ウェット・ブランク移送型10と平行な移動フレーム30は、案内機構構造体20によってウェット・ブランク移送型10の裏面に接続され、案内機構構造体20は、互いに平行で、一端がウェット・ブランク移送型10の裏面に固定されたいくつかの案内柱201を含み、移動フレーム30は、いくつかの案内スリーブ固定穴と、案内スリーブ固定穴に固定された案内スリーブ202とを備え、案内スリーブ202は案内柱201にセットされ、案内スリーブ202は案内柱201と摺動接続されている。
【0035】
案内スリーブ202及び案内柱201を調整することによって昇降の滑らかさと安定性をさらに改善することができる。
【0036】
ウェット・ブランク移送型10の裏面と移動フレーム30との間に駆動部40が接続され、移動フレーム30をウェット・ブランク移送型10に対して移動するように駆動する。駆動部40は、空気シリンダ、油シリンダ、及びリニア・モータのうちのいずれか1つである。
【0037】
移動フレーム30は、等間隔に配置されたいくつかの真空カップ50を備え、真空カップ50及び密閉空気チャンバ0は真空ポンプ・システム60にそれぞれ接続される。真空ポンプ・システム60は、真空ポンプ管路と、真空ポンプ管路と接続された真空ポンプ装置とを含み、真空ポンプ装置は市販の製品である。
【0038】
すなわち、真空ポンプ装置が作動すると、密閉空気チャンバ0内の空気は強制的に吸い出され、このとき、連通穴102及び中央穴103を使用することによってウェット・ブランク容器を成形型内に、すなわち、成形型の上型又は下型内に吸引して移送することができ、同時に、駆動部の働きによって真空カップ50を昇降することができ、その結果、モールド型によって形成されたパルプ・モールド製品を吸引して、移送及び取得及び配置動作を同時に完了することができ、したがって、生産及び加工効率を大きく改善する。
【0039】
放出するときは、真空ポンプ動作を吹き出し動作に変えるだけである。詳細には、この実施例のウェット・ブランク移送型10は、裏面に空洞1041を有する主型プレート104を含み、空洞1041は外部と連通する開口を有し、配列に分配されたいくつかの凹状整合空洞101は主型プレート104の前面に設けられている。凹状整合空洞101と密閉空気チャンバ0との間の連通用のいくつかの小さな連通穴102は、各凹状整合空洞101の内壁、及び凹状整合空洞101の底部にそれぞれ設けられている。チャンバ1041の内部の底部には、凹状整合空洞101に1対1で対応するいくつかの内側凸部1042が設けられ、小さな連通穴102は内側凸部1042を貫通することができる。ウェット・ブランク移送型10はまた、空洞1041の開口を閉じるための閉め型プレート105を含み、主型プレート104と閉め型プレート105との間に密閉空気チャンバ0が形成される。
【0040】
内側凸部1042は凹状整合空洞101に対応し、その結果、型の開発を容易にし、製造の困難さを減らす。ウェット・ブランクは上型に限定されるものではなく、製品は下型に限定されるものではない。すなわち、ウェット・ブランクを上型又は下型に移すことができ、対応する製品を下型又は上型から取り出すことができる。この目的は、順方向又は逆方向に取り付けることができる、或いはマニピュレータの端部関節によってひっくり返すことができる同じ装置で達成することができる。
【0041】
ウェット・ブランクの移送又は製品の移送は、真空吸引によって実施することができる。ウェット・ブランク型に密閉空気チャンバがあり、それは真空管路に接続され、真空管路に真空カップが接続されている。ウェット・ブランク又は製品を放出するために、吸引を吹き出しに変えることができる。
【0042】
図2図3に示すように、空洞1041の底部には、空洞1041の近くの閉め型プレート105の表面と接触する補強支持構造体が設けられている。詳細には、この実施例の補強支持構造体は、横方向に等間隔に配置されたいくつかの第1の補強支持隆起部1043、及び縦方向に等間隔に配置されたいくつかの第2の補強支持隆起部1044を含む。第1の補強支持隆起部1043及び第2の補強支持隆起部1044は同じ線上でチャンバ1041の横方向の中央に配置されて十字形を形成する。チャンバ1041の底部から離れた第1の補強支持隆起部1043の端部はチャンバ1041の近くの閉め型プレート105の表面に当接し、チャンバ1041の底部から離れた第2の補強支持隆起部1044の端部はチャンバ1041の近くの閉め型プレート105の表面に当接する。
【0043】
第1の補強支持隆起部1043及び第2の補強支持隆起部1044は、構造的強度をさらに改善し、閉め型プレート105の耐用年数を延ばすことができる。
【0044】
第1の支持面1045は、閉め型プレート105に当接するそれぞれの第1の補強支持隆起部1043の一端に設けられ、第2の支持面1046は、閉め型プレート105に当接するそれぞれの第2の補強支持隆起部1044の一端に設けられ、それらは同じ水平面に配置される。支持面は、接触の安定性と信頼性を改善することができる。
【0045】
チャンバ1041の内壁には、順に接続されたいくつかの円弧状凹面1047が設けられ、内側凸部1042のうちの最も外側の内側凸部1042は円弧状凹面1047に1対1で対応する。
【0046】
さらに、この実施例の凹状整合空洞101の6つを1つの領域とすると、ウェット・ブランク移送型10の前面にはこのような領域が4つ設けられている。
【0047】
次に、隣り合う2つの第1の補強支持隆起部1043は、第1の円弧状接続リブ1048によって接続され、2つの第2の補強支持隆起部1044は、真ん中の第1の補強支持隆起部1043の外側に配置され、それぞれの第2の補強支持隆起部1044は、第2の円弧状接続リブ1049によって真ん中の第1の補強支持隆起部1043と接続される。
【0048】
さらに、分解と接続を容易にするために、この実施例の主型プレート104と閉め型プレート105とは、取外し可能な接続構造体によって接続される。詳細には、取外し可能な接続構造体は、主型プレート104の周方向に設けられた環状肩部106を含み、その厚さは主型プレート104よりも薄く、主型プレート104の裏面は環状肩部の裏面と面一になっている。閉め型プレート105の各側面は係止ボルトが貫通し、係止ボルトは環状肩部の釘貫通穴を貫通し、係止ナットが係止ボルトを覆って環状肩部の前面と接触している。
【0049】
環状肩部の前面には、釘通過穴と連通している凹んだ切欠き107が設けられ、係止ナットは、凹んだ切欠きに配置され、凹んだ切欠きの底面と接触する。
【0050】
図1~12に示すように、パルプ・モールド生産ラインは、パルプ・モールド・マニピュレータ3aと、少なくとも1つのプレス2aとを含み、プレスは、下側基部2と、下側基部2の頂部に接続された4つの鉛直案内柱21と、4つの鉛直案内柱21の上端に接続された上型ホルダ3と、上型ホルダ3のすぐ下に配置され、鉛直案内柱21と移動可能に接続された移動可能な下型ホルダ4とを含む。移動可能な下型ホルダ4はプレスのマスタ・シリンダ41と接続され、プレスのマスタ・シリンダ41は、移動可能な下型ホルダ4を鉛直案内柱21に沿って軸方向に上下に移動させるように駆動する。プレスのマスタ・シリンダ41は下側基部2の中央に固定され、プレスのマスタ・シリンダ41の伸縮ロッドは、移動可能な下型ホルダ4の下面の中央と上向きに接続される。
【0051】
生産時、プレスのマスタ・シリンダ41は移動可能な下型ホルダ4を駆動して上下に動かし、鉛直案内柱21と協働して昇降の安定性と信頼性を改善することができる。
【0052】
移送装置Qはパルプ・モールド・マニピュレータ3aに接続されており、この移送装置Qは上記の「パルプ・モールド・マニピュレータに適用される移送装置」である。プレス2aは、移動可能な下型ホルダ4と上型ホルダ3との間に配置された補助フレームNを備え、プレスは、補助フレームを鉛直方向に昇降するように駆動するための昇降駆動機構構造体5を備える。パルプ・モールド・マニピュレータは、移送装置を移動可能な下型ホルダと上型ホルダとの間に進入させ、昇降駆動機構構造体は、補助フレームを移送装置と接触させて鉛直方向上向き又は下向きに動かすように駆動する。
【0053】
補助フレームNは、水平方向に設けられた補助押しプレート1を含み、補助押しプレート1は、金属材料製又は非金属材料製で、この実施例では、強度要求に合致することができる任意の材料を採用することができる。
【0054】
補助押しプレート1は多角形中央貫通穴11を備える。一例では、この実施例の多角形中央貫通穴11は八角形貫通穴であり、型治具を配置して接触し、昇降駆動機構構造体の作用によって、型治具を昇降させることができる。
【0055】
次に、補助押しプレート1の周囲には、八角形貫通穴の穴壁に1対1で対応する外側部が設けられ、外側部は八角形を形成する。
【0056】
次に、八角形貫通穴の上部及び下部開口には、第1の丸みのある面取り111がそれぞれ設けられ、各外側部の2つの側部には、第2の丸みのある面取り112がそれぞれ設けられる。
【0057】
丸みのある面取りによって、型治具又はパルプ製品の損傷を避けることができる。2つの片持ちボス12が、補助押しプレート1の両端にそれぞれ設けられ、各片持ちボス12には、鉛直方向に設けられた案内円形穴121がそれぞれ設けられ、同じ端部に設けられた2つの片持ちボス12の間に補強構造体13が設けられる。
【0058】
詳細には、補強構造体13は、2つの片持ちボス12の間に接続され、補助押しプレート1の外壁と接続された横補強リブ131を含み、横補強リブ131の中央に縦補強リブ132が設けられ、縦補強リブ132の内側端部は補助押しプレート1の外壁と接続される。
【0059】
補助押しプレート1、片持ちボス12、横補強リブ131、及び縦補強リブ132は一体で形成され、それによって全体的な構造強度を改善することができる。
【0060】
昇降駆動機構構造体5は、補助押しプレート1を駆動して移動可能な下型ホルダ4と上型ホルダ3との間を昇降させる。このとき、補助押しプレート1の作用によって、マニピュレータに接続された型治具を昇降させることができる。一方、マニピュレータは上向き又は下向きに押す作用を行う必要はなく、それによって、マニピュレータの作動信頼性を確実にし、また、マニピュレータの耐用年数を延ばし、その結果、生産を連続して円滑に実行することができ、企業の生産要求とよりよく一致する。
【0061】
昇降駆動機構構造体5は、下側基部2の頂部にそれぞれ固定された2つの固定フレーム51を含み、第1のシリンダ52は、各固定フレーム本体51にそれぞれ固定され、上向きの第1のシリンダ52の伸縮ロッドが横補強リブ131の下面の中央に1つずつ接続される。
【0062】
固定フレーム本体51は矩形フレームであり、鉛直方向に固定されている。固定フレーム本体51の上部中央領域には第1の長穴511が設けられ、固定フレーム本体51の下部中央領域には第2の長穴512が設けられる。第1のシリンダ52の伸縮ロッドは第1の長穴511を貫通し、固定プレート513は第1のシリンダ52のシリンダ本体の上端を覆う。固定プレート513は、第1の長穴511の開口の上面に配置され、いくつかのボルト514が固定プレート513を貫通する。ボルト514は固定フレーム本体51の頂部のねじ穴とねじによって接続され、第1のシリンダ52の下端は第2の長穴512を貫通する。
【0063】
長穴を設計することは位置の移動及び調節を容易にするためである。プレスの作動時、移動可能な下型ホルダ4は、プレスのマスタ・シリンダ41の駆動によって上方に移動し、次いで、移動可能な下型ホルダ4のパルプ製品下型と上型ホルダ3のパルプ製品上型とが互いに協働してパルプ製品を加工する。加工が終了した後、マニピュレータはこのときパルプ製品を取得する必要がある。マニピュレータに型治具を取り付けることによってパルプ製品が取得されて次のステーションに放出される。取得又は放出の過程で、補助押しプレート1は、昇降駆動機構構造体5によって鉛直方向に昇降させられ、補助押しプレート1は型治具を覆い、型治具の昇降を補助することができ、それによって、マニピュレータの使用による型治具の昇降の動きによって引き起こされる警報を解消することができる。
【符号の説明】
【0064】
0 密閉空気チャンバ
10 ウェット・ブランク移送型
101 凹状整合空洞
102 小さな連通穴
103 小さな中央穴
104 主型プレート
1041 空洞
1042 内側凸部
1043 第1の補強支持隆起部
1044 第2の補強支持隆起部
1045 第1の支持面
1046 第2の支持面
1047 円弧状凹面
1048 第1の円弧状接続リブ
1049 第2の円弧状接続リブ
105 閉め型プレート
106 環状肩部
107 凹んだ切欠き
20 案内機構構造体
201 案内柱
202 案内スリーブ
30 移動フレーム
40 駆動部
50 真空カップ
60 真空ポンプ・システム
3a パルプ・モールド・マニピュレータ
2a プレス
Q 移送装置
N 補助フレーム
1 補助押しプレート
11 多角形中央貫通穴
111 第1の丸みのある面取り
112 第2の丸みのある面取り
12 片持ちラグ・ボス
121 円形案内穴
13 補強構造体
131 横補強リブ
132 縦補強リブ
2 下側基部
21 鉛直案内柱
3 上型ホルダ
4 移動可能な下型ホルダ
41 プレスのマスタ・シリンダ
5 昇降駆動機構構造体
51 固定フレーム本体
511 第1の長穴
512 第2の長穴
513 固定プレート
514 第1のボルト
52 第1のシリンダ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】