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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(54)【発明の名称】ドラム洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/08 20060101AFI20220428BHJP
【FI】
D06F39/08 301B
D06F39/08 301R
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549544
(86)(22)【出願日】2020-02-06
(85)【翻訳文提出日】2021-10-18
(86)【国際出願番号】 CN2020074379
(87)【国際公開番号】W WO2020173290
(87)【国際公開日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】201910136410.1
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910136409.9
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514114622
【氏名又は名称】青島海爾滾筒洗衣机有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】趙志強
(72)【発明者】
【氏名】呂佩師
(72)【発明者】
【氏名】許升
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA01
3B166AE01
3B166AE02
3B166BA52
3B166BA74
3B166BA84
3B166CA01
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB11
3B166DC03
3B166DC13
3B166DC22
3B166DC24
3B166DC29
3B166DC45
3B166DC47
3B166DE01
3B166FB01
3B166FB03
(57)【要約】
本発明はドラム洗濯機を開示する。当該ドラム洗濯機は、ハウジングと、ハウジングの内部に設置される内槽と、ハウジングに設けられ、外部の給水システムから供給された水流を洗濯機のハウジング内に導入する給水構造と、内槽に設けられて内槽の内外を連通する給水口と、給水構造により導入された水流を、給水口と隙間を隔てて設置される吐出口まで案内する給水流路、を含む。吐出口から吐出された水流は、隙間を越えて給水口に噴射され、内槽内に搬送される。本発明は、内槽の外壁と外槽の内壁の間に汚れが蓄積するとの課題を解決しており、内槽の回転に影響を及ぼすことなく孔無し内槽の内部への給水を実現する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、前記ハウジングの内部に設置される内槽と、前記ハウジングに設けられ、外部の給水システムから供給された水流を洗濯機のハウジング内に導入する給水構造、を含むドラム洗濯機において、
給水口が前記内槽に設けられて前記内槽の内外を連通しており、
給水流路が、給水構造により導入された水流を、前記給水口と隙間を隔てて設置される吐出口まで案内し、前記吐出口から吐出された水流は、隙間を越えて前記給水口に噴射され、前記内槽内に搬送されることを特徴とするドラム洗濯機。
【請求項2】
前記給水流路の給水端は前記給水構造と連通しており、前記給水流路の吐水端は外槽壁を貫通しており、且つ、前記外槽壁における前記内槽と面する側に吐出口が形成されており、前記吐出口は前記給水口と間隔を置いて整列するよう設置されることを特徴とする請求項1に記載のドラム洗濯機。
【請求項3】
前記吐出口が水流を外側へ噴射するよう、前記給水流路には、通過する水流の圧力を増大させる増圧装置が装着されていることを特徴とする請求項1に記載のドラム洗濯機。
【請求項4】
前記ドラム洗濯機は外槽を含み、前記内槽は、前記外槽の内部に嵌装されて前記外槽に対し回転可能であり、前記内槽と前記外槽の中心軸線は水平に延伸しており、前記給水口は前記内槽の底部に設置されており、前記給水流路の少なくとも一部は、前記内槽及び前記外槽の中心軸線と平行な方向に前記外槽の底壁を貫通しており、前記給水流路の吐出口は給水口の方向に面していることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項5】
前記給水口の中心から前記内槽の底部の中心までの距離をdとし、前記内槽の直径をDとすると、0.033≦d/D<0.9であり、
好ましくは、0.07≦d/D<0.4であり、
より好ましくは、0.1≦d/D<0.22であることを特徴とする請求項4に記載のドラム洗濯機。
【請求項6】
内槽と外槽の間に位置決め機構が設けられており、給水過程において、位置決め機構の作用によって内槽が所定の位置に停止することで、給水流路の吐出口と内槽壁上の給水口が重なり合うことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項7】
前記内槽は、槽壁に脱水孔が開設されていない孔無し内槽であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項8】
前記吐出口の形状はテーパー状をなしており、吐出口から吐出される水流の圧力が増大し、噴射される水柱の直径が小さくなるよう、吐出口における給水口に面する一端の直径は給水流路の直径よりも小さいことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項9】
前記給水口はテーパー状孔であり、給水口における内槽の内部に面する側の直径は、前記吐出口に面する側の直径よりも大きいことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項10】
吐出口における給水口に面する側の直径は、給水口における吐出口に面する側の直径よりも小さいことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項11】
前方パネルに化粧扉が設けられたハウジングと、ハウジングの内部に装着されており、且つ、ユーザが衣類を投入するための投入口を開閉する密閉扉が装着されている内槽と、ハウジングに設けられ、外部の給水システムから供給された水流を洗濯機のハウジング内に導入する給水構造、を含むドラム洗濯機において、
給水口が密閉扉に設けられて内槽の内外を連通しており、
給水流路が、給水構造により導入された水流を、化粧扉に設けられるとともに内槽の給水口に面して設置された吐出口まで案内し、吐出口から吐出された水流は、密閉扉と化粧扉との隙間を越えて給水口に噴射され、内槽内に搬送されることを特徴とするドラム洗濯機。
【請求項12】
前記給水流路の給水端は給水構造まで延伸しており、給水流路の少なくとも一部は化粧扉の内部で延伸しており、且つ、化粧扉における内槽と面する側に吐出口が形成されており、吐出口の向きは化粧扉の内部における給水流路の延伸方向と垂直であり、前記吐出口は密閉扉上の給水口と間隔を置いて整列するよう設置されており、
好ましくは、給水流路は化粧扉内で縦方向に延伸しており、吐出口部分の水圧が増大するよう、吐出口は給水流路の最も低い位置に位置していることを特徴とする請求項11に記載のドラム洗濯機。
【請求項13】
吐出口が水流を噴射状として隙間を超えさせ、給水口に噴射するよう、給水流路には、通過する水流の圧力を増大させる増圧装置が装着されていることを特徴とする請求項11に記載のドラム洗濯機。
【請求項14】
密閉扉には、直径がdであり、且つ密閉扉の中心を円心とする円形領域が設けられており、前記給水口は円形領域内に設置されており、内槽の直径をDとすると、給水領域の直径dと内槽の直径Dとの比は0.5以下であることを特徴とする請求項11又は13に記載のドラム洗濯機。
【請求項15】
内槽とハウジングの間に位置決め機構が設けられており、給水過程において、位置決め機構の作用によって内槽が所定の位置に停止することで、密閉扉上の給水口と給水流路の吐出口が重なり合うことを特徴とする請求項14に記載のドラム洗濯機。
【請求項16】
吐出口は化粧扉の中心位置に設置されており、給水口は密閉扉の中心位置に設置されていることを特徴とする請求項14に記載のドラム洗濯機。
【請求項17】
前記吐出口の形状はテーパー状をなしており、吐出口から吐出される水流の圧力が増大し、噴射される水柱の直径が小さくなるよう、吐出口における給水口に面する一端の直径は給水流路の直径よりも小さいことを特徴とする請求項11~16のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項18】
前記給水口における内槽の内部に面する側の直径は、前記吐出口に面する側の直径よりも大きいことを特徴とする請求項11~17のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項19】
吐出口における給水口に面する側の直径は、給水口における吐出口に面する側の直径よりも小さいことを特徴とする請求項11~18のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【請求項20】
前記内槽は、槽壁に脱水孔が開設されていない孔無し内槽であることを特徴とする請求項11~19のいずれか1項に記載のドラム洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用電気製品の分野に属し、具体的にはドラム洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のドラム洗濯機は、一般的に、互いに嵌装される内槽と外槽を含み、外槽が貯水槽となる。また、内槽は衣類の投入に用いられ、内槽を回転させることで衣類を打ち付けて洗浄する。内槽と外槽の間には隙間が存在しており、洗濯機を一定期間使用すると汚れが蓄積される。しかし、内槽と外槽は互いに嵌装されているため、内槽の外壁と外槽の内壁を直接洗浄することはできない。結果として、洗濯機の内部に細菌が増殖し、ユーザの健康に影響を及ぼしてしまう。ユーザは、内槽を取り外して内槽の外壁と外槽の内壁の洗浄を実現するしかない。
【0003】
上記の課題を解決するために、ドラム洗濯機の内槽を孔無し構造の内槽として設計すれば、貯水と洗濯の双方を実現可能となる。また、孔無し洗濯機によれば、内槽と外槽の隙間に汚れが蓄積されるとの課題が解決されるほか、水資源の無駄も減少する。しかし、孔無し内槽は給水がやや困難であり、如何にして効率的で確実な給水を実現するかが早急に解決を要する課題となっている。
【0004】
以上に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消するためにドラム洗濯機を提供することである。当該ドラム洗濯機の目的は、内槽の内壁と外槽の内壁の間に汚れが蓄積し、且つ洗浄しにくいとの課題を解決することである。また、もう1つの目的は、当該ドラム洗濯機の給水の課題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想は以下の通りである。
【0007】
ドラム洗濯機は、ウジングと、ハウジングの内部に設置される内槽と、ハウジングに設けられ、外部の給水システムから供給された水流を洗濯機のハウジング内に導入する給水構造と、内槽に設けられて内槽の内外を連通する給水口と、給水構造により導入された水流を、給水口と隙間を隔てて設置される吐出口まで案内する給水流路、を含む。吐出口から吐出された水流は、隙間を越えて給水口に噴射され、内槽内に搬送される。
【0008】
更に、給水流路の給水端は給水構造と連通している。給水流路の吐水端は外槽壁を貫通しており、且つ、外槽壁における内槽と面する側に吐出口が形成されている。前記吐出口は給水口と間隔を置いて整列するよう設置される。
【0009】
更に、吐出口が水流を外側へ噴射するよう、給水流路には、通過する水流の圧力を増大させる増圧装置が装着されている。
【0010】
更に、前記ドラム洗濯機は外槽を含む。内槽は、外槽の内部に嵌装されて外槽に対し回転可能である。内槽と外槽の中心軸線は水平に延伸している。前記給水口は内槽の底部に設置されている。給水流路の少なくとも一部は、内槽及び外槽の中心軸線と平行な方向に外槽の底壁を貫通しており、給水流路の吐出口は給水口の方向に面している。
【0011】
更に、前記給水口の中心から内槽の底部の中心までの距離をdとし、内槽の直径をDとすると、0.033≦d/D<0.9である。好ましくは、0.07≦d/D<0.4であり、より好ましくは、0.1≦d/D<0.22である。
【0012】
更に、内槽と外槽の間に位置決め機構が設けられている。給水過程において、位置決め機構の作用によって内槽が所定の位置に停止することで、給水流路の吐出口と内槽壁上の給水口が重なり合う。
【0013】
更に、前記内槽は、槽壁に脱水孔が開設されていない孔無し内槽である。
【0014】
更に、前記吐出口の形状はテーパー状をなしている。また、吐出口から吐出される水流の圧力が増大し、噴射される水柱の直径が小さくなるよう、吐出口における給水口に面する一端の直径は給水流路の直径よりも小さい。
【0015】
更に、前記給水口はテーパー状孔である。給水口における内槽の内部に面する側の直径は、前記吐出口に面する側の直径よりも大きい。
【0016】
更に、吐出口における給水口に面する側の直径は、給水口における吐出口に面する側の直径よりも小さい。
【0017】
上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。
【0018】
1.本発明におけるドラム洗濯機の内槽は孔無し内槽であり、洗浄時には、内槽内に洗浄水を蓄えて洗浄を行う。よって、内槽の外壁と外槽の内壁の間に汚れが蓄積するとの課題が解決される。且つ、本発明は、孔無し内槽の給水方式を提供する。これにより、内槽への水の搬送が実現されて、内槽の回転に影響を及ぼすことなく洗浄が行われる。
【0019】
2.本発明では、外槽の底部に給水流路を設置している。給水流路は、給水構造により導入された水流を、外槽に設けられるとともに内槽の給水口に面して設置された吐出口まで案内する。吐出口から吐出された水流は、内槽と外槽との隙間を越えて給水口に噴射され、内槽内に搬送される。よって、給水のための管路を別途追加する必要がなく、設置スペースの節約となる。
【0020】
3.給水流路に増圧装置が設置されている。これにより、給水流路内の水圧を増大させて、給水流路内の水を一定の速度により給水口を経由して内槽内に噴射可能となる。また、内槽内の衣類を洗い流すことも可能なため、衣類の洗浄比が向上する。
【0021】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消するために、ドラム洗濯機を更に提供することである。当該ドラム洗濯機の目的は、内槽の内壁と外槽の内壁の間に汚れが蓄積し、且つ洗浄しにくいとの課題を解決することである。また、もう1つの目的は、当該ドラム洗濯機の給水の課題を解決することである。
【0022】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想は以下の通りである。
【0023】
ドラム洗濯機は、前方パネルに化粧扉が設けられたハウジングと、外槽と、外槽の内部に嵌装されており、外槽に対し回転可能であるとともに、ユーザが衣類を投入するための投入口を開閉する密閉扉が装着されている内槽と、ハウジングに設けられ、外部の給水システムから供給された水流を洗濯機のハウジング内に導入する給水構造と、密閉扉に設けられて内槽の内外を連通する給水口と、給水構造により導入された水流を、化粧扉に設けられるとともに内槽の給水口に面して設置された吐出口まで案内する給水流路、を含む。吐出口から吐出された水流は、密閉扉と化粧扉との隙間を越えて給水口に噴射され、内槽内に搬送される。
【0024】
更に、前記給水流路の給水端は給水構造まで延伸している。給水流路の少なくとも一部は化粧扉の内部で延伸しており、且つ、化粧扉における内槽と面する側に吐出口が形成されている。吐出口の向きは化粧扉の内部における給水流路の延伸方向と垂直である。前記吐出口は密閉扉上の給水口と間隔を置いて整列するよう設置されている。好ましくは、給水流路は化粧扉内で縦方向に延伸している。吐出口部分の水圧が増大するよう、吐出口は給水流路の最も低い位置に位置している。
【0025】
更に、吐出口が水流を噴射状として隙間を超えさせ、給水口に噴射するよう、給水流路には、通過する水流の圧力を増大させる増圧装置が装着されている。
【0026】
更に、密閉扉には、直径がdであり、且つ密閉扉の中心を円心とする円形領域が設けられている。前記給水口は円形領域内に設置されている。内槽の直径をDとすると、給水領域の直径dと内槽の直径Dとの比は0.5以下である。
【0027】
更に、内槽と外槽の間に位置決め機構が設けられている。給水過程において、位置決め機構の作用によって内槽が所定の位置に停止することで、密閉扉上の給水口と給水流路の吐出口が重なり合う。
【0028】
更に、吐出口は化粧扉の中心位置に設置されており、給水口は密閉扉の中心位置に設置されている。
【0029】
更に、前記吐出口の形状はテーパー状をなしている。また、吐出口から吐出される水流の圧力が増大し、噴射される水柱の直径が小さくなるよう、吐出口における給水口に面する一端の直径は給水流路の直径よりも小さい。
【0030】
更に、前記給水口における内槽の内部に面する側の直径は、前記吐出口に面する側の直径よりも大きい。
【0031】
更に、吐出口における給水口に面する側の直径は、給水口における吐出口に面する側の直径よりも小さい。
【0032】
更に、前記内槽は、槽壁に脱水孔が開設されていない孔無し内槽である。
【0033】
上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。
【0034】
1.本発明におけるドラム洗濯機の内槽は孔無し内槽であり、洗浄時には、内槽内に洗浄水を蓄えて洗浄を行う。よって、内槽の外壁と外槽の内壁の間に汚れが蓄積するとの課題が解決される。且つ、本発明は、孔無し内槽の給水方式を提供する。これにより、内槽の洗浄に影響を及ぼすことなく、内槽内への水の搬送が実現される。
【0035】
2.本発明において、給水流路は、給水構造により導入された水流を、化粧扉に設けられるとともに内槽の給水口に面して設置された吐出口まで案内する。吐出口から吐出された水流は、密閉扉と化粧扉との隙間を越えて給水口に噴射され、内槽内に搬送される。これにより、内槽内への水の搬送が実現されるとともに、内槽の密封性が保証される。また、給水装置の設置スペースの節約となる。
【0036】
3.給水流路に増圧装置が設置されており、給水流路内を通過する水圧を増大させることが可能である。これにより、給水流路内の水は、密閉扉と化粧扉との隙間を越えて給水口に流れ込む。また、加圧された水流は内槽内の衣類を洗い流すことも可能なため、衣類の洗浄比が向上する。
【0037】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【0038】
図面は、本発明の一部として本発明の更なる理解のために用いられる。また、本発明の概略的実施例及びその説明は本発明の解釈のために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、言うまでもなく、以下で記載する図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要することなくこれらの図面から更にその他の図面を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1図1は、本発明の実施例におけるドラム洗濯機の構造の概略図である。
図2図2は、本発明の別の実施例におけるドラム洗濯機の構造の概略図である。
図3図3は、図1のA部分の拡大図である。
図4図4は、本発明の実施例における内槽底部の構造の概略図である。
図5図5は、本発明の他の実施例におけるドラム洗濯機の構造の概略図である。
図6図6は、本発明の別の実施例におけるドラム洗濯機の構造の概略図である。
図7図7は、本発明の実施例における内槽の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
説明すべき点として、これらの図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【0041】
本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下では、本発明の実施例にかかる図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0042】
本発明の記載において、説明すべき点として、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「内」、「外」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、且つ特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。
【0043】
本発明の記載において、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定しない限り、「装着する」、「連なる」、「接続する」との用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。更には、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【実施例1】
【0044】
図1図4に示すように、本発明の実施例で記載するドラム洗濯機は、ハウジング1と、ハウジング1の内部に設置される内槽3を含む。前記ハウジング1内には、外部の給水システムからの水を洗濯機のハウジング1内に導入する給水構造が設けられている。前記給水構造は、順次直列に連通する給水弁51、流量センサ52、及び洗浄用品を投入する洗剤ケース53を含む。また、ドラム洗濯機は、内槽3の壁上に設置される給水口31を含む。前記給水口31は、内槽3の内部と外部を連通する。給水構造と給水口31の間には給水流路6が設けられている。前記給水流路6は、給水構造により導入された水流を、給水口31と隙間を隔てて設置される吐出口60まで案内する。吐出口60から吐出された水流は、隙間を越えて給水口31に噴射され、内槽3内に搬送される。本実施例のドラム洗濯機には、外槽2を設置してもよいし、外槽2を設置しなくてもよい。
【0045】
本発明の実施例において、前記ドラム洗濯機は外槽2を含む。内槽3は、外槽2の内部に嵌装されて外槽2に対し回転可能である。内槽3と外槽2は同軸であり、且つ中心軸線が水平に設置されている。内槽3と外槽2の間には、内槽3を外槽2周りに回転駆動させる駆動装置4が装着されている。また、内槽3の外壁と外槽2の内壁は一定の距離を隔てている。本実施例の内槽3は、槽壁に脱水孔が開設されていない孔無し内槽3である。洗浄時には、内槽3内に洗浄水が蓄えられて、駆動装置4が内槽3を回転駆動させることで衣類を洗浄する。内槽には給水口31が設けられている。給水流路6は、給水構造により導入された水流を、外槽2に設けられるとともに内槽3の給水口31に面して設置された吐出口60まで案内する。吐出口60から吐出された水流は、内槽と外槽2との隙間を越えて給水口31に噴射され、内槽3内に搬送される。
【0046】
本発明の実施例において、外部システムからの水を給水構造経由で給水流路6内に導入するために、給水流路6の給水端は給水構造と連通している。また、給水流路6の吐水端は外槽2の壁を貫通しており、且つ、外槽2の壁における内槽3と面する側に吐出口60が形成されている。前記吐出口60は、内槽3の壁上の給水口31に対応して設置されている。内槽と外槽2は一定の隙間を隔てているため、吐出口60と給水口31の間にも一定の隙間が存在している。吐出口60が水流を噴射すると、噴射された水流は前記隙間を越えて給水口31に噴射され、内槽3内に搬送される。給水流路6内を通過する水流の圧力を増大させるために、吐出口60部分の水流は噴射状に流出させる。また、図2に示すように、給水流路6に増圧装置61を増設することで、水流が隙間から流出することで生じる水資源の無駄を減少させられる。設計時に、内槽と外槽2の底部との隙間を可能な限り小さくすることで、増圧した水流は隙間を越えることが可能となる。また、内槽3の底部には直径の小さな通気孔が設けられている。このことは、水流を内槽3内に噴射するのに都合がよい。前記通気孔は、内槽3が静止状態のときには前記給水口31の位置よりも高くなる。且つ、通気孔の直径は小さいため、内槽3の回転洗浄過程において、内槽3内の洗浄水は少量しか流出しない。また、外槽2には排水口が設けられており、外槽2と内槽3の間に流れ込んだ水流は排水口から排出される。
【0047】
本発明の実施例において、内槽3と外槽2の間には位置決め機構(図示しない)が設けられている。位置決め機構の作用によって、内槽3が所定の位置に停止することで、給水流路6の吐出口60と内槽3の壁上の給水口31が重なり合う。また、給水過程において、内槽3が外槽2に対して回転することがなくなる。
【実施例2】
【0048】
本発明の実施例で記載する吐出口60は、給水口31と対向するよう設置される。前記給水口31と吐出口60は、対向する2つのテーパー状口である。吐出口60における給水口31に面する一端の直径は給水流路6の直径よりも小さい。これにより、吐出口60から吐出される水流の圧力が増大するだけでなく、噴射される水柱の直径が小さくなる。前記給水口31における内槽3の内部に面する側の直径は、前記吐出口60に面する側の直径よりも大きい。これにより、給水口31部分の水流は、テーパー状面に沿って内槽3内に流れ込む。また、内槽3の回転洗浄時に、内槽3内の水の給水口31からの流出が減少する。且つ、吐出口60における給水口31に面する側の直径は、給水口31における吐出口60に面する側の直径よりも小さいため、吐出口60から噴射された水流は完全に給水口31内に進入する。
【実施例3】
【0049】
図1図4に示すように、本発明の実施例で記載する給水口31は内槽3の底部に設置されている。給水流路6の少なくとも一部は、内槽及び外槽2の中心軸線と平行な方向に外槽2の底壁を貫通している。また、給水流路6の吐出口60は給水口31の方向に面している。
【0050】
本発明の実施例では、図4に示すように、前記給水口31から内槽3の底部の中心までの距離をdとすると、dは内槽3の直径に基づき決定可能である。内槽3の直径をDとすると、0.033≦d/D<0.9である。好ましくは、0.07≦d/D<0.4であり、より好ましくは、0.1≦d/D<0.22である。こうすることで、洗浄過程において、内槽3内の水が給水口31から漏出しないよう保証可能となる。
【実施例4】
【0051】
図1に示すように、本発明の実施例で記載する前記給水構造は、順次直列に連通する給水弁51、流量センサ52及び洗剤ケース53を含む。給水構造は給水流路6と連通している。給水構造は、外部の給水システムからの水流を給水流路6に導入する。水流は、給水流路6の終端に位置する吐出口60から内槽3内に噴射される。
【0052】
本実施例において、給水構造には、ドラム洗濯機の内槽3内に進入する水量を検出するための流量センサ52が設けられている。内槽3内に流れ込んだ水量が所定の値に達すると、給水弁51が閉止されて給水が停止し、洗濯機が洗浄を開始する。流量センサ52は給水弁51の下流に設置されている。好ましくは、前記流量センサ52は、ロータ流量センサ52、タービン流量センサ52、超音波流量センサ52、電磁流量センサ52、オリフィス流量センサ52等である。
【0053】
本実施例において、前記洗剤ケース53内には、液体洗剤、粉末洗剤及び柔軟剤等を投入可能である。水流は、洗剤ケース53内に進入して液体洗剤又は粉末洗剤又は柔軟剤を溶解したあと、給水流路6内に搬送する。
【0054】
本実施例において、給水構造には、更に、洗剤等を十分に溶解可能とする加熱装置(図示しない)が設けられている。前記加熱装置は任意の位置に設置可能である。例えば、加熱装置を洗剤ケース53の下流に設置し、給水構造の給水端から給水構造の吐水端にわたって、給水弁51、流量センサ52、洗剤ケース53、加熱装置を順次直列に接続してもよい。或いは、加熱装置を流量センサ52と洗剤ケース53の間に設置し、給水構造の給水端から給水構造の吐水端にわたって、給水弁51、流量センサ52、加熱装置及び洗剤ケース53を順次直列に接続してもよい。
【実施例5】
【0055】
図1及び図2に示すように、本発明の実施例における内槽3の内壁には、複数のリフティングリブ32が均一に間隔を置いて設置されている。前記リフティングリブ32のケーシングには複数の通水孔が設けられている。また、内槽3の内壁におけるリフティングリブ32に対向する位置には開口が設けられており、開口に遠心制御弁33が設けられている。外槽2の最も低い位置には排水口が設けられている。遠心制御弁33は、内槽3が高速回転すると開放されて排水する。
【0056】
本実施例において、遠心制御弁33は2つの位置を有している。遠心制御弁33は、内槽3の回転速度に応じて第1位置と第2位置の間で切り替え可能である。内槽3が低回転速度の場合、遠心制御弁33は第1位置に位置して開口を封止する。また、内槽3が高速回転すると、遠心制御弁33は第2位置に位置して開口を開放し、内槽3からの水の排出を実現する。
【0057】
本実施例において、前記遠心制御弁は、バルブプラグ、梃子及び重錘を含み、前記バルブプラグが開口を然るべく封止する。重錘とバルブプラグはそれぞれ梃子の両側に設置されている。内槽3が静止するか低速回転しているときには、バルブプラグによって開口が封止される。一方、内槽3が高速回転すると、重錘が遠心力の作用を受けて内槽3の径方向に外側へ移動する結果、バルブプラグが開口から遠ざかる方向に移動して開口が開放される。
【実施例6】
【0058】
図5図7に示すように、本発明の実施例で記載するドラム洗濯機は、ハウジング1と、ハウジング1の内部に設置される内槽3を含む。ハウジング1には、外部の給水システム内の水流を洗濯機の内部に導入する給水構造が設けられている。前記内槽3には、ユーザが衣類を投入するための投入口が設けられている。また、内槽3には、投入口を開閉するための密閉扉310が固定的に装着されている。前記密閉扉310には、内槽3の内部に給水するための給水口300が設けられており、給水口300と給水構造の間に給水流路6が設けられている。給水流路6の吐水端は給水構造まで延伸している。給水構造の吐水端には吐出口が形成されており、前記吐出口は、給水口300と一定の隙間を隔てて対向するよう設置されている。給水流路6は、給水構造により導入された水流を、給水口300と隙間を隔てて設置される吐出口まで案内する。吐出口から吐出された水流は、隙間を越えて給水口300に噴射され、内槽3内に搬送される。前記内槽3は、槽壁に脱水孔が開設されていない孔無し内槽3である。前記ドラム洗濯機には、外槽2を設置して、外槽2と内槽3の間に内槽3を回転駆動させる駆動装置4を設けてもよいし、外槽2を設置しなくてもよい。また、前記外槽2をハウジング1と一体的に設計して、内槽3の貯水体積を増大させてもよい。
【0059】
本発明の実施例において、ハウジング1の前方には、密閉扉310と対向するよう設置された化粧扉10が設けられている。給水流路6の少なくとも一部は化粧扉10の内部で延伸しており、且つ、化粧扉10における内槽3と面する側に吐出口が形成されている。給水流路6は、給水構造により導入された水流を、化粧扉10に設けられるとともに内槽3の給水口300に面して設置された吐出口まで案内する。吐出口から吐出された水流は、密閉扉310と化粧扉10との隙間を越えて給水口300に噴射され、内槽3内に搬送される。また、内槽3における軸線と垂直な後壁又は密閉扉310には、直径の小さな通気孔が設けられている。このことは、水流を内槽3内に噴射するのに都合がよい。且つ、通気孔の直径は小さいため、内槽3の回転洗浄過程において、内槽3内の洗浄水が通気孔から流出することはほぼない。
【0060】
化粧扉10はプレート状構造をなしており、給水流路6は化粧扉10内部の平面に沿って延伸している。前記吐出口は、化粧扉10を貫通して内槽3側に開口している。吐出口の向きは、化粧扉10内部における給水流路6の延伸方向と垂直である。好ましくは、給水流路6は化粧扉10内で縦方向に延伸している。吐出口部分の水圧が増大するよう、吐出口は給水流路6の最も低い位置に位置している。給水流路6には、更に、通過する水流の圧力を増大させる増圧装置61が装着されている。これにより、吐出口は、水流を噴射状として隙間を超えさせ、給水口300に噴射する。吐出口から噴射された水は、給水口300を通過して内槽3に進入するとともに、内槽3内部の衣類を洗い流す作用も奏し得るため、洗浄比が向上する。
【0061】
本発明の実施例において、密閉扉310には、直径がdであり、且つ密閉扉310の中心を円心とする円形領域が設けられている。前記給水口300は円形領域内に設置されている。内槽3の直径をDとすると、給水領域の直径dと内槽3の直径Dとの比は0.5以下である。また、内槽3とハウジング1の間には位置決め機構(図示しない)が設けられている。給水過程において、内槽3は位置決め機構の作用で所定の位置に停止する。これにより、密閉扉310上の給水口300は給水流路6の吐出口と重なり合う。
【0062】
本発明の実施例において、吐出口は化粧扉10の中心位置に設置されており、給水口300は密閉扉310の中心位置に設置されている。このように設計することで、位置決め機構を設計する必要がなくなるため、内槽3にいっそう大きな洗濯空間が提供される。また、給水過程において、内槽3は回転を停止してもよいし、一定の速度で回転してもよい。内槽3が回転しながら給水する場合には、衣類を十分に湿らせることが可能となり、衣類洗浄の時間が短縮される。
【実施例7】
【0063】
本発明の実施例で記載する吐出口は、給水口300と対向するよう設置される。前記給水口300と吐出口は、対向する2つのテーパー状口である。吐出口における給水口300に面する一端の直径は給水流路6の直径よりも小さい。これにより、吐出口から吐出される水流の圧力が増大するだけでなく、噴射される水柱の直径が小さくなる。前記給水口300における内槽3の内部に面する側の直径は、前記吐出口に面する側の直径よりも大きい。これにより、給水口300部分の水流は、テーパー状面に沿って内槽3内に流れ込む。また、内槽3の回転洗浄時に、内槽3内の水の給水口300からの流出が減少する。且つ、吐出口における給水口300に面する側の直径は、給水口300における吐出口に面する側の直径よりも小さいため、吐出口から噴射された水流は完全に給水口300内に進入する。よって、吐出口から吐出された水が前記隙間から外槽2又はハウジング1内に流れ込んで水資源が無駄になるとの恐れが減少する。
【実施例8】
【0064】
本実施例は、上記の実施例と以下の点において異なっている。即ち、吐出口と給水口300の間に接続管が設けられている。接続管の軸線は、給水口300及び吐出口と同軸に設置される。前記接続管の一端は、吐出口又は給水口300の外周に固定され、他端は、給水口300又は吐出口に対し相対的に回転可能に密封状に接続される。給水時には、給水流路6内の水が接続管を経由して内槽3内に進入する。
【0065】
本実施例において、前記接続管は給水口300の外周に固定される。また、接続管の他端は、吐出口の外周に対し相対的に回転可能に密封状に接続される。これにより、吐出口から流出した水は、接続管と給水口300を経由して内槽3内に進入する。或いは、前記接続管は吐出口の外周に固定され、接続管の他端は、給水口300の外周に対し相対的に回転可能に密封状に接続される。これにより、吐出口から流出した水は、接続管と給水口300を経由して内槽3内に進入する。
【実施例9】
【0066】
図5に示すように、本発明の実施例で記載する前記給水構造は、順次直列に連通する給水弁51、流量センサ52及び洗剤ケース53を含む。給水構造は給水流路6と連通している。給水構造は、外部の給水システムからの水流を給水流路6に導入する。水流は、給水流路6の終端に位置する吐出口から内槽3内に噴射される。
【0067】
本実施例において、給水構造には、ドラム洗濯機の内槽3内に進入する水量を検出するための流量センサ52が設けられている。内槽3内に流れ込んだ水量が所定の値に達すると、給水弁51が閉止されて給水が停止し、洗濯機が洗浄を開始する。流量センサ52は給水弁51の下流に設置されている。好ましくは、前記流量センサ52は、ロータ流量センサ52、タービン流量センサ52、超音波流量センサ52、電磁流量センサ52、オリフィス流量センサ52等である。
【0068】
本実施例において、前記洗剤ケース53内には、液体洗剤、粉末洗剤及び柔軟剤等を投入可能である。水流は、洗剤ケース53内に進入して液体洗剤又は粉末洗剤又は柔軟剤を溶解したあと、給水流路6内に搬送する。
【0069】
本実施例において、給水構造には、更に、洗剤等を十分に溶解可能とする加熱装置(図示しない)が設けられている。前記加熱装置は任意の位置に設置可能である。例えば、加熱装置を洗剤ケース53の下流に設置し、給水構造の給水端から給水構造の吐水端にわたって、給水弁51、流量センサ52、洗剤ケース53、加熱装置を順次直列に接続してもよい。或いは、加熱装置を流量センサ52と洗剤ケース53の間に設置し、給水構造の給水端から給水構造の吐水端にわたって、給水弁51、流量センサ52、加熱装置及び洗剤ケース53を順次直列に接続してもよい。
【実施例10】
【0070】
図5及び図6に示すように、本発明の実施例における内槽3の内壁には、複数のリフティングリブ32が均一に間隔を置いて設置されている。前記リフティングリブ32のケーシングには複数の通水孔が設けられている。また、内槽3の内壁におけるリフティングリブ32に対向する位置には開口が設けられており、開口に遠心制御弁33が設けられている。外槽2又はハウジング1には排水口が設けられている。遠心制御弁33は、内槽3が高速回転すると開放されて排水する。
【0071】
本実施例において、遠心制御弁33は2つの位置を有している。遠心制御弁33は、内槽3の回転速度に応じて第1位置と第2位置の間で切り替え可能である。内槽3が低回転速度の場合、遠心制御弁33は第1位置に位置して開口を封止する。また、内槽3が高速回転すると、遠心制御弁33は第2位置に位置して開口を開放し、内槽3からの水の排出を実現する。
【0072】
本実施例において、前記遠心制御弁は、バルブプラグ、梃子及び重錘を含み、前記バルブプラグが開口を然るべく封止する。重錘とバルブプラグはそれぞれ梃子の両側に設置されている。内槽3が静止するか低速回転しているときには、バルブプラグによって開口が封止される。一方、内槽3が高速回転すると、重錘が遠心力の作用を受けて内槽3の径方向に外側へ移動する結果、バルブプラグが開口から遠ざかる方向に移動して開口が開放される。
【0073】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。
【符号の説明】
【0074】
1 ハウジング
2 外槽
3 内槽
10 化粧扉
31 給水口
32 リフティングリブ
33 遠心制御弁
4 駆動装置
51 給水弁
52 流量センサ
53 洗剤ケース
6 給水流路
60 吐出口
61 増圧装置
300 給水口
310 密閉扉
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】