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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(54)【発明の名称】エアロゾル供給デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20220428BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20220428BHJP
   A24F 40/57 20200101ALI20220428BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20220428BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/20
A24F40/57
A24F40/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021554645
(86)(22)【出願日】2020-03-09
(85)【翻訳文提出日】2021-11-09
(86)【国際出願番号】 EP2020056238
(87)【国際公開番号】W WO2020182747
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】1903249.9
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】サイエド, アシュレイ ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ウォーレン, ルーク ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ウッドマン, トーマス アレクサンダー ジョン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC37
4B162AD16
4B162AD23
4B162AD32
(57)【要約】
エアロゾル供給デバイスは、コイルと、エアロゾル生成材料を加熱するように構成され、コイルにより加熱可能である加熱構成要素と、インジケータアセンブリと、コントローラと、を備える。コントローラは、コイルに加熱構成要素を加熱させることと、コイルに加熱構成要素を加熱させた後の所定の時間内に、デバイスの使用の準備が整ったことをインジケータアセンブリに表示させることであり、所定の時間が、約60秒未満である、ことと、を行うように構成されている。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイルと、
エアロゾル生成材料を加熱するように構成され、前記コイルにより加熱可能である加熱構成要素と、
インジケータアセンブリと、
コントローラと
を備えるエアロゾル供給デバイスであって、
前記コントローラが、
前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させることと、
前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させた後の所定の時間内に、当該エアロゾル供給デバイスの使用の準備が整ったことを前記インジケータアセンブリに表示させることであり、前記所定の時間が約60秒未満である、ことと
を行うように構成されている、エアロゾル供給デバイス。
【請求項2】
前記所定の時間が、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させた後の約15秒未満である、請求項1に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項3】
当該エアロゾル供給デバイスが、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成され、当該エアロゾル供給デバイスが前記第2のモードで動作している場合は、前記コイルが、当該エアロゾル供給デバイスが前記第1のモードで動作している場合よりも高い温度まで前記エアロゾル生成材料を加熱するように構成され、前記所定の時間が、当該エアロゾル供給デバイスが前記第1のモードで動作している場合の第1の所定時間及び当該エアロゾル供給デバイスが前記第2のモードで動作している場合の第2の所定時間であり、前記第2の所定時間が前記第1の所定時間と異なる、請求項1又は2に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項4】
当該エアロゾル供給デバイスが、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成され、当該エアロゾル供給デバイスが前記第2のモードで動作している場合は、前記コイルが、当該エアロゾル供給デバイスが前記第1のモードで動作している場合よりも高い温度まで前記加熱構成要素を加熱するように構成され、前記所定の時間が、当該エアロゾル供給デバイスが前記第1のモードで動作している場合の第1の所定時間及び当該エアロゾル供給デバイスが前記第2のモードで動作している場合の第2の所定時間であり、前記第2の所定時間が前記第1の所定時間未満である、請求項1又は2に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項5】
当該エアロゾル供給デバイスが入力インターフェースをさらに備え、前記コントローラが、前記入力インターフェースから受信した入力に応答して、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項6】
前記入力インターフェースが、ボタンを備え、前記入力が、前記ボタンが解除されたことを示す信号を含む、請求項5に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項7】
前記入力が、前記ボタンが押された時間の長さを示す信号をさらに含み、前記コントローラが、
前記ボタンが解除されたことを示す前記信号を受信することと、
前記ボタンが押された前記時間の長さが、閾値時間以上であると判定することと
に応答して、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させるように構成されている、請求項6に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項8】
当該エアロゾル供給デバイスが、ユーザが当該エアロゾル供給デバイスで1回パフを行ったタイミングを検出するパフ検出器をさらに備え、
前記コントローラが、前記ユーザが当該エアロゾル供給デバイスで1回パフを行ったタイミングを前記パフ検出器が検出したことに応答して、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させるように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項9】
前記インジケータアセンブリが、当該エアロゾル供給デバイスの使用の準備が整った旨の視覚的表示を与えるように構成された視覚的構成要素を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項10】
前記インジケータアセンブリが、当該エアロゾル供給デバイスの使用の準備が整ったことを示す触覚フィードバックを与えるように構成された触覚的構成要素を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項11】
前記インジケータアセンブリが、当該エアロゾル供給デバイスの使用の準備が整ったことを示す音を放出するように構成された聴覚的インジケータを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項12】
前記インジケータアセンブリが、当該エアロゾル供給デバイスが動作を終えるまでに残る時間を示すように構成されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項13】
前記コントローラが、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させた後の第3の所定の時間内に、当該エアロゾル供給デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを前記インジケータアセンブリに表示させるように構成されている、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項14】
前記コイルが第1のコイルであり、当該エアロゾル供給デバイスが、前記加熱構成要素を加熱する第2のコイルをさらに備えており、
前記第1のコイルが、当該エアロゾル供給デバイスの長手方向軸線に沿う方向において、前記第2のコイルに隣り合っており、
前記コントローラが、当該エアロゾル供給デバイスの使用の準備が整ったことを前記インジケータアセンブリに表示させた後、前記第2のコイルに前記加熱構成要素を加熱させるように構成されており、
使用時、当該エアロゾル供給デバイスの流路に沿って、当該エアロゾル供給デバイスの近位端に向かってエアロゾルが引き出され、前記第1のコイルが、前記第2のコイルよりも当該エアロゾル供給デバイスの前記近位端に近く配置される、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項15】
コイルと、
エアロゾル生成材料を加熱するように構成され、前記コイルにより加熱可能である加熱構成要素と、
インジケータアセンブリと、
コントローラと
を備えるエアロゾル供給デバイスであって、
前記コントローラが、
前記コイルに前記加熱構成要素の加熱を開始させることと、
前記コイルに前記エアロゾル生成材料の加熱を開始させた後の所定の時間内に、前記エアロゾル供給デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを前記インジケータアセンブリに表示させることと
を行うように構成されている、エアロゾル供給デバイス。
【請求項16】
エアロゾル供給デバイスを動作させる方法であって、
前記エアロゾル供給デバイスのコイルに加熱構成要素を加熱させるステップと、
前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させた後の所定の時間内に、前記エアロゾル供給デバイスの使用の準備が整ったことを前記エアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップであり、前記所定の時間が約60秒未満である、ステップと
を含む、方法。
【請求項17】
前記所定の時間が、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させた後の約15秒未満である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記エアロゾル供給デバイスが、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成されており、
当該方法は、前記エアロゾル供給デバイスが前記第1のモードで動作している場合よりも高い温度まで前記コイルにエアロゾル生成材料を加熱させることによって、前記エアロゾル供給デバイスを前記第2のモードで動作させるステップを含み、前記所定の時間が、前記エアロゾル供給デバイスが前記第1のモードで動作している場合の第1の所定時間及び前記エアロゾル供給デバイスが前記第2のモードで動作している場合の第2の所定時間であり、前記第2の所定時間が前記第1の所定時間と異なる、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記エアロゾル供給デバイスが、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成されており、
当該方法は、前記エアロゾル供給デバイスが前記第1のモードで動作している場合よりも高い温度まで前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させることによって、前記エアロゾル供給デバイスを前記第2のモードで動作させるステップを含み、前記所定の時間が、前記エアロゾル供給デバイスが前記第1のモードで動作している場合の第1の所定時間及び前記エアロゾル供給デバイスが前記第2のモードで動作している場合の第2の所定時間であり、前記第2の所定時間が前記第1の所定時間未満である、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項20】
前記エアロゾル供給デバイスの入力インターフェースから入力を受信したことに応答して、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させるステップをさらに含む、請求項16~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記入力インターフェースがボタンを備え、前記入力が、
前記ボタンが解除されたことと、
前記ボタンが押された時間の長さと
を示す信号を含み、
当該方法は、前記信号を受信し、前記ボタンが押された前記時間の長さが、閾値時間以上であると判定したことに応答して、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させるステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ユーザが前記エアロゾル供給デバイスで1回パフを行ったことをパフ検出器が検出したことに応答して、前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させるステップをさらに含む、請求項16~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記エアロゾル供給デバイスが動作を終えるまでに残る時間を前記インジケータアセンブリに表示させるステップをさらに含む、請求項16~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させた後の第3の所定の時間内に、前記エアロゾル供給デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを前記インジケータアセンブリに表示させるステップをさらに含む、請求項16~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記コイルが第1のコイルであり、前記エアロゾル供給デバイスが、前記加熱構成要素を加熱する第2のコイルをさらに備えており、
前記第1のコイルが、前記エアロゾル供給デバイスの長手方向軸線に沿う方向において、前記第2のコイルに隣り合っており、
使用時、前記エアロゾル供給デバイスの流路に沿って、前記エアロゾル供給デバイスの近位端に向かってエアロゾルが引き出され、前記第1のコイルが、前記第2のコイルよりも前記エアロゾル供給デバイスの前記近位端に近く配置され、
当該方法は、前記エアロゾル供給デバイスの使用の準備が整ったことを前記インジケータアセンブリに表示させた後、前記第2のコイルに前記加熱構成要素を加熱させるステップをさらに含む、請求項16~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
エアロゾル供給デバイスを動作させる方法であって、
前記エアロゾル供給デバイスのコイルに加熱構成要素を加熱させるステップと、
前記コイルに前記加熱構成要素を加熱させた後の所定の時間内に、前記エアロゾル供給デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを前記エアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル供給デバイス及びエアロゾル供給デバイスを動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻タバコ、葉巻タバコ等の喫煙品は、使用時にタバコを燃焼させて、タバコの煙を生じさせる。燃焼させずに化合物を放出する製品の創出によって、これらタバコを燃焼させる物品の代替物を提供しようとする試みがなされている。このような製品の例としては、材料を燃焼させずに加熱することによって化合物を放出する加熱デバイスがある。この材料は、例えばタバコ又は他の非タバコ製品が考えられ、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
【発明の概要】
【0003】
本開示の第1の態様によれば、エアロゾル供給デバイスであって、
コイルと、
エアロゾル生成材料を加熱するように構成され、コイルにより加熱可能な加熱構成要素と、
インジケータアセンブリと、
コイルに加熱構成要素を加熱させることと、
コイルに加熱構成要素を加熱させた後の所定の時間内に、当該デバイスの使用の準備が整ったことをインジケータアセンブリに表示させることであり、所定の時間が、約60秒未満である、ことと、
を行うように構成されたコントローラと、
を備えた、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0004】
本開示の別の態様によれば、エアロゾル供給デバイスであって、
変動磁場を生成するインダクタコイルと、
エアロゾル生成材料を加熱するように構成されたサセプタであり、変動磁場の侵入により加熱可能である、サセプタと、
インジケータアセンブリと、
インダクタコイルに変動磁場を生成させることと、
インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の所定の時間内に、当該デバイスの使用の準備が整ったことをインジケータアセンブリに表示させることであり、所定の時間が、約60秒以下である、ことと、
を行うように構成されたコントローラと、
を備えた、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0005】
本開示の第2の態様によれば、エアロゾル供給デバイスであって、
エアロゾル生成材料を加熱するように構成された加熱アセンブリと、
インジケータアセンブリと、
加熱アセンブリにエアロゾル生成材料の加熱を開始させることと、
加熱アセンブリにエアロゾル生成材料の加熱を開始させた後の所定の時間内に、当該デバイスの使用の準備が整ったことをインジケータアセンブリに表示させることであり、所定の時間が、約60秒以下である、ことと、
を行うように構成されたコントローラと、
を備えた、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0006】
本開示の第3の態様によれば、エアロゾル供給デバイスであって、
コイルと、
エアロゾル生成材料を加熱するように構成され、コイルにより加熱可能な加熱構成要素と、
インジケータアセンブリと、
コイルに加熱構成要素の加熱を開始させることと、
コイルにエアロゾル生成材料の加熱を開始させた後の所定の時間内に、当該デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリに表示させることと、
を行うように構成されたコントローラと、
を備えた、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0007】
本開示の別の態様によれば、エアロゾル供給デバイスであって、
変動磁場を生成するインダクタコイルと、
エアロゾル生成材料を加熱するように構成されたサセプタであり、変動磁場の侵入により加熱可能である、サセプタと、
インジケータアセンブリと、
インダクタコイルに変動磁場の生成を開始させることと、
インダクタコイルにエアロゾル生成材料の加熱を開始させた後の所定の時間内に、当該デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリに表示させることと、
を行うように構成されたコントローラと、
を備えた、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0008】
本開示の第4の態様によれば、エアロゾル供給デバイスを動作させる方法であって、
エアロゾル供給デバイスのコイルに加熱構成要素を加熱させるステップと、
コイルに加熱構成要素を加熱させた後の所定の時間内に、デバイスの使用の準備が整ったことをエアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップであり、所定の時間が、約60秒未満である、ステップと、
を含む、方法が提供される。
【0009】
本開示の別の態様によれば、エアロゾル供給デバイスを動作させる方法であって、
サセプタを加熱する変動磁場をエアロゾル供給デバイスのインダクタコイルに生成させるステップと、
インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の所定の時間内に、デバイスの使用の準備が整ったことをエアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップであり、所定の時間が、約60秒以下である、ステップと、
を含む、方法が提供される。
【0010】
本開示の第5の態様によれば、エアロゾル供給デバイスを動作させる方法であって、
エアロゾル供給デバイスのコイルに加熱構成要素を加熱させるステップと、
コイルに加熱構成要素を加熱させた後の所定の時間内に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをエアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップと、
を含む、方法が提供される。
【0011】
本開示の別の態様によれば、エアロゾル供給デバイスを動作させる方法であって、
サセプタを加熱する変動磁場をエアロゾル供給デバイスのインダクタコイルに生成させるステップと、
インダクタコイルアセンブリにサセプタを加熱させた後の所定の時間内に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをエアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップと、
を含む、方法が提供される。
【0012】
本発明のさらなる特徴及び利点については、本発明の好適な実施形態に関する以下の説明から明らかとなるであろうが、これは、添付の図面を参照しつつ、一例として示しているに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】エアロゾル供給デバイスの一例の正面図である。
図2】外カバーを取り外した図1のエアロゾル供給デバイスの正面図である。
図3図1のエアロゾル供給デバイスの断面図である。
図4図2のエアロゾル供給デバイスの分解図である。
図5A】エアロゾル供給デバイス内の加熱アセンブリの断面図である。
図5B図5Aの加熱アセンブリの一部の拡大図である。
図6】デバイスの正面図である。
図7】デバイスのハウジングの斜視図である。
図8】ハウジングのないデバイスの斜視図である。
図9】デバイス内に配置されたLEDの斜視図である。
図10】複数の開口部を備えた外側部材を示した図である。
図11】LEDの上方に配置されたデバイスの構成要素を示した図である。
図12】コントローラ、加熱アセンブリ、入力インターフェース、及びインジケータアセンブリを備えたシステムを示した図である。
図13A】複数のLEDが点灯した外側部材を示した図である。
図13B】複数のLEDが点灯した外側部材を示した図である。
図13C】複数のLEDが点灯した外側部材を示した図である。
図13D】複数のLEDが点灯した外側部材を示した図である。
図13E】複数のLEDが点灯した外側部材を示した図である。
図14】デバイスを動作させる方法のフロー図である。
図15】デバイスを動作させる方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書において、用語「エアロゾル生成材料(aerosol generating material)」は、通常はエアロゾルの形態で、加熱時に揮発成分を与える材料を含む。エアロゾル生成材料には、任意のタバコ含有材料を含み、例えば、タバコ、タバコ派生物、拡張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数が挙げられる。また、エアロゾル生成材料としては、他の非タバコ製品も挙げられ、製品によっては、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。エアロゾル生成材料は、例えば固体、液体、ゲル、ワックス等の形態であってもよい。また、エアロゾル生成材料は、例えば材料の組み合わせ又は混合であってもよい。また、エアロゾル生成材料は、「喫煙材」として知られる場合もある。
【0015】
エアロゾル生成材料を加熱して当該エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させることにより、通常はエアロゾル生成材料の燃焼(burning又はcombusting)なく吸引可能なエアロゾルを形成する装置が知られている。このような装置は、「エアロゾル生成デバイス」、「エアロゾル供給デバイス」、「非燃焼加熱式デバイス」、「タバコ加熱製品デバイス」、又は「タバコ加熱デバイス」又は同様のものとして記載される場合がある。同様に、通常は液体の形態のエアロゾル生成材料(ニコチンを含む場合もあれば、含まない場合もある)を気化させる、いわゆるeシガレットデバイスが存在する。エアロゾル生成材料は、装置に挿入可能なロッド、カートリッジ、又はカセット等の一部の形態であってもよいし、一部として提供されるようになっていてもよい。エアロゾル生成材料を加熱して揮発させる加熱器は、装置の「永久」部品として設けられていてもよい。
【0016】
エアロゾル供給デバイスは、エアロゾル生成材料を含む物品を受容して加熱することができる。これに関連して、「物品」は、使用時にエアロゾル生成材料を具備又は含有し、加熱されてエアロゾル生成材料及び任意選択として使用中の他の構成要素を揮発させる構成要素である。ユーザが物品をエアロゾル供給デバイスに挿入した後、当該エアロゾル供給デバイスが加熱されて、ユーザが後で吸引するエアロゾルが生成されるようになっていてもよい。物品は、例えば当該物品を受容するようにサイズ規定されたデバイスの加熱チャンバ内に配置されるように構成された所定又は特定サイズであってもよい。
【0017】
本開示の第1の態様は、エアロゾル供給デバイスであって、インダクタコイル等のコイルにサセプタ等の加熱構成要素を加熱させた後の所定の時間内に、当該デバイスの使用の準備が整った旨の表示を与えるように構成されたインジケータアセンブリを備えた、エアロゾル供給デバイスを規定する。本明細書においてより詳しく論じる通り、サセプタは、変動磁場の侵入により加熱可能な導電体である。サセプタを加熱する変動磁場は、インダクタコイルが生成する。加熱されると、サセプタは熱をエアロゾル生成材料に伝達し、エアロゾル生成材料がエアロゾルを放出する。一例において、サセプタは、レセプタクルを規定するとともに、エアロゾル生成材料を受容する。
【0018】
特定の加熱システムは、他種の加熱アセンブリと比較した場合に、エアロゾル生成材料を短い時間に好適な温度まで加熱可能であることが見出されている。したがって、デバイスのユーザは、約60秒未満の時間内に、デバイスを利用してエアロゾルを吸引することができる。デバイスの使用の準備が整ったことをユーザが認識できるように、エアロゾル供給デバイスは、ユーザがエアロゾルを吸引するためのデバイスの準備が整ったことを示すインジケータアセンブリを備える。インダクタコイルがサセプタ及びエアロゾル生成材料を急速に加熱可能であることから、準備が整ったことをデバイスが示した時点で、エアロゾル生成材料は十分な量のエアロゾルを放出していることになる。
【0019】
「使用の準備が整う」は、エアロゾル生成材料が所望の/十分な温度に達したこと、エアロゾル生成材料が所望の/十分な量のエアロゾルを生成したこと、又はユーザがデバイスで最初の「喫煙」を行って、エアロゾル生成材料により生成されたエアロゾルを吸引可能であることを意味し得る。
【0020】
「所定の時間内」という言及には、インジケータが所定の時間に表示を行う例を含む。例えば、「使用の準備が整う」までの時間を予め決定できるように、エアロゾル供給デバイスと併用する物品の特性及びエアロゾル供給デバイスにより加えられる熱が把握されていてもよい。また、エアロゾル供給デバイス及び/又は物品のいくつかの特性のモニタリングによって、物品の使用の準備が整ったかを判定する例も含む。例えば、所定の温度以上で測定を行う温度センサによって、デバイスの使用の準備が整ったことを示すようにしてもよい。
【0021】
いくつかの例において、所定の時間は、コイルに加熱構成要素を加熱させた後の約50秒未満、約40秒未満、約30秒未満、約20秒未満、約15秒未満、又は約10秒未満である。エアロゾル生成材料の加熱に対しては、誘導加熱システムがより効率的であってもよい。誘導加熱システムにおいて、所定の時間は、約20秒未満であってもよい。
【0022】
いくつかの例において、コイルは、インダクタコイルであり、加熱構成要素は、サセプタである。コントローラは、インダクタコイルに変動磁場を生成させることにより、コイルに加熱構成要素を加熱させるように構成されていてもよい。サセプタは、変動磁場の侵入により加熱可能である。
【0023】
このデバイスは、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成されていてもよく、デバイスが第2のモードで動作している場合、インダクタコイルは、デバイスが第1のモードで動作している場合よりも高い温度までエアロゾル生成材料を加熱するように構成されており、上記所定の時間は、デバイスが第1のモードで動作している場合の第1の所定時間及びデバイスが第2のモードで動作している場合の第2の所定時間であり、第2の所定時間は、第1の所定時間と異なる。
【0024】
これにより、いくつかの例において、このデバイスは、異なるモードで動作し得る。例えば、第1のモードにおいて、インダクタコイルは、サセプタを第1の温度まで加熱するように構成されていてもよい。例えば、第2のモードにおいて、インダクタコイルは、サセプタを第2の温度まで加熱するように構成されていてもよい。いくつかの例において、第2の温度は、第1の温度よりも高い。第1及び第2の温度は、単一のセッション中に測定されるサセプタの平均温度であってもよい。
【0025】
第1の温度は、約240℃~約260℃であってもよく、第2の温度は、約270℃~約290℃であってもよい。エアロゾル生成材料の温度は、サセプタの温度をわずかに下回っていてもよい。
【0026】
第1のモードは、デフォルトモードとして知られている場合があり、第2のモードは、ブーストモードとして知られている場合がある。第2のモードでは、例えば第1のモードよりも大量又は高濃度のエアロゾルを生成するようにしてもよい。
【0027】
特定の一例において、第2の所定の時間は、第1の所定の時間未満である。例えば、エアロゾル生成材料は、高温まで加熱されている場合、低温まで加熱される場合よりも急速にエアロゾルを放出し得る。これは、デバイスの使用の準備が急速に整うことを意味し得る。
【0028】
別の例において、このデバイスは、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成されており、デバイスが第2のモードで動作している場合、インダクタコイルは、デバイスが第1のモードで動作している場合よりも高い温度までサセプタを加熱するように構成されており、上記所定の時間は、デバイスが第1のモードで動作している場合の第1の所定時間及びデバイスが第2のモードで動作している場合の第2の所定時間であり、第2の所定時間は、第1の所定時間未満である。
【0029】
いくつかの例において、インジケータアセンブリは、選択された加熱モードを示すようにしてもよい。いくつかの例において、この表示は、デバイスの使用の準備が整ったことを示す表示と同じである。このため、デバイスの使用の準備が整ったことを示すのに用いられる表示の種類は、デバイスが動作しているモードに基づいていてもよい。他の例において、モードを示す表示は、特定のモードが選択された後で、デバイスの使用の準備が整う前に行われるようになっていてもよい。このため、2つの別個の表示が行われるようになっていてもよい。第1の表示は、モードを示し、第2の表示は、デバイスの使用の準備が整ったことを示すようにしてもよい。これにより、ユーザは、意図せず間違ったモードを選択してしまった場合に、加熱をキャンセル可能となり得る。特定の一例において、第1の表示は、触覚的構成要素により与えられ、第2の表示は、視覚的構成要素により与えられる。これが有用なのは、ユーザが加熱モードの選択時にデバイスを手にする一方、デバイスの使用の準備が整うのを待つ間はデバイスを表面に置く可能性があるためである。視覚的表示は、ユーザがデバイスを手に持たなくなった場合に、より容易に確認可能である。
【0030】
このデバイスは、入力インターフェースをさらに備えていてもよく、コントローラは、入力インターフェースから受信した入力に応答して、インダクタコイルに変動磁場を生成させるように構成されている。したがって、ユーザは、入力インターフェースとの相互作用又は入力インターフェースの操作によって、デバイスに加熱を開始させることができる。
【0031】
入力インターフェースは、ユーザインターフェースとも称し得る。入力インターフェースは、ボタンであってもよいし、タッチスクリーンであってもよいし、ダイヤルであってもよいし、ノブであってもよいし、(例えば、Bluetoothを用いた)モバイルデバイスへの無線接続であってもよい。
【0032】
特定の一例においては、入力インターフェースがボタンを備え、上記入力は、ボタンが解除されたことを示す信号を含む。これにより、インダクタコイルは、ボタンが一度だけ解除されれば、サセプタの加熱を開始する。ユーザがボタンを押し下げている間、インダクタコイルは、サセプタを加熱しないようにしてもよい。したがって、上記所定の時間は、ユーザがボタンを解除した場合に開始となる。ボタンは、ソフトウェアボタンであってもよいし、ハードウェアボタンであってもよい。上記信号は、単一の信号であってもよいし、2つ以上の信号であってもよい。
【0033】
特定の一例において、上記入力には、ボタンが押された時間の長さを示す信号をさらに含み、コントローラは、(i)ボタンが解除されたことを示す信号を受信することと、(ii)ボタンが押された時間の長さが閾値時間以上であると判定することと、に応答して、インダクタコイルに変動磁場を生成させるように構成されている。ボタンが押された時間の長さを示す信号は、ボタンが解除されたこと示す同じ信号の一部であってもよいし、別個の信号であってもよい。これにより、いくつかの例において、インダクタコイルは、閾値時間以上の特定の長さの時間にわたってボタンが押された場合にのみ、サセプタの加熱を開始するようにしてもよい。特定の一例において、閾値時間は、3秒又は5秒である。ボタンが保持されて解除されるまでが閾値時間未満の場合、インダクタコイルは、サセプタの加熱を開始しないようにしてもよい。これにより、ユーザが意図せずボタンを押してしまってエネルギーを消耗するおそれがある場合にサセプタを加熱するのを回避することができる。このため、コントローラは、ボタンが押された時間の長さが閾値未満であると判定した場合、インダクタコイルに変動磁場を生成させないように決定する。
【0034】
一例において、このデバイスは、ボタンが押された時間の長さが第1の閾値時間以上且つ第2の閾値時間未満の場合に第1のモードで動作するように構成されており、ボタンが押された時間の長さが第2の閾値時間以上の場合に第2のモードで動作するように構成されている。例えば、第1の閾値時間は、3秒であってもよく、第2の閾値時間は、5秒であってもよい。これにより、ユーザは、単一のボタンを用いて、異なるモードを選択可能となる。単一のインターフェースで複数のモードを選択することは、デバイスの操作を簡素化するとともに、構成要素の数を減らすことができる。構成要素の数が少なくなると、デバイスがさらに軽量となり、破壊又は機能停止に至る部品が少なくなる。
【0035】
このデバイスは、ユーザが当該デバイスを1回パフ(1回吸うこと)したタイミングを検出するパフ検出器をさらに備えていてもよく、コントローラは、ユーザがデバイスで1回パフしたタイミングをパフ検出器が検出したことに応答して、インダクタコイルに変動磁場を生成させるように構成されている。したがって、このデバイスは、ユーザが当該デバイスで吸引を行った場合に、加熱を自動的に開始するようにしてもよい。
【0036】
いくつかの例において、インジケータアセンブリは、インダクタコイルが変動磁場の生成を開始したことを表示する。これにより、ユーザは、デバイスの操作を再び開始しようとしなくて済む。
【0037】
一構成において、インジケータアセンブリは、デバイスの使用の準備が整った旨の視覚的表示を与えるように構成された視覚的構成要素を備える。例えば、視覚的構成要素は、LED、複数のLED、ディスプレイ、eインクディスプレイ、又は移動によって1つ若しくは複数のパターンを表示する機械的要素を備えていてもよい。いくつかの例において、視覚的構成要素は、発光するように構成されている。
【0038】
特定の一例においては、インジケータアセンブリが複数のLEDを備え、点灯したLEDの数によって、デバイスの使用の準備が整ったタイミングを示す。例えば、インダクタコイルが最初に変動磁場の生成を開始した場合は、第1の数のLEDが点灯し、デバイスの使用の準備が整った場合は、第2の数のLEDが点灯し、第2の数が第1の数より大きくてもよい。LEDの第1の数は、ゼロであってもよい。第2の数は、全LEDであってもよい。したがって、インジケータアセンブリは、デバイスの使用の準備が整うのにデバイスがどれほど近いかを示し得る。LEDは、上記所定の時間に順次点灯するようになっていてもよい。
【0039】
特定の一例においては、4つのLEDが存在し、これらのLEDは、上記所定の時間に順次点灯する。例えば、インダクタコイルに磁場を生成させた5秒後に第1のLEDが点灯するようになっていてもよいし、インダクタコイルに磁場を生成させた10秒後に第2のLEDが点灯するようになっていてもよいし、インダクタコイルに磁場を生成させた15秒後に第3のLEDが点灯するようになっていてもよいし、インダクタコイルに磁場を生成させた20秒後に第4のLEDが点灯するようになっていてもよい。最後のLEDの点灯によって、デバイスの使用の準備が整ったことを示すようにしてもよい。早く点灯したLEDは、次のLEDが点灯する際に点灯したままであってもよい。或いは、後続のLEDが点灯する際に、先のLEDがオフになってもよい。
【0040】
別の例において、インジケータアセンブリは、デバイスの使用の準備が整ったことを示す触覚フィードバックを与えるように構成された触覚的構成要素を備える。例えば、触覚的構成要素は、デバイスの使用の準備が整った場合にデバイスを振動させる触覚モータであってもよい。いくつかの例において、触覚的構成要素は、インダクタコイルが変動磁場を生成した後、第1のパターンに従って、触覚フィードバックを与えるとともに、デバイスの使用の準備が整った場合、第2のパターンに従って、触覚フィードバックを与える。第1のパターンは、デバイスの使用の準備が整うまで継続するようになっていてもよいし、短時間の後に終端するようになっていてもよい。したがって、触覚的構成要素は、デバイスが動作していることをユーザが認識できるように、デバイスがエアロゾル生成材料の加熱を開始したことも示し得る。
【0041】
別の例において、インジケータアセンブリは、デバイスの使用の準備が整ったことを示す音を放出するように構成された聴覚的インジケータを備える。聴覚的インジケータは、トランスデューサ、ブザー、ベル等であってもよい。
【0042】
特定の一例において、インジケータアセンブリは、触覚的構成要素及び視覚的構成要素を備える。触覚的構成要素は、インダクタコイルが変動磁場の生成を開始した旨の触覚的表示を与えるように構成されていてもよい。視覚的構成要素は、デバイスの使用の準備が整った旨の視覚的表示を与えるように構成されていてもよい。
【0043】
いくつかの例において、インジケータアセンブリは、デバイスが動作を終えるまでに残る時間を示すように構成されている。例えば、インジケータアセンブリは、デバイスが動作を終えるまでに残る時間に応じて、異なる表示を与えるようにしてもよい。このデバイスは、インダクタコイルが変動磁場の生成を停止した時点、或いは、エアロゾルの温度/量が許容範囲レベルを下回ったと考えられる時点(インダクタコイルが磁場の生成を停止した時点の数秒後であってもよい)で「動作の終了」を行うようにしてもよい。
【0044】
特定の一例においては、インジケータアセンブリが複数のLEDを備え、点灯したLEDの数によって、デバイスが動作を終えるまでに残る時間を示す。例えば、デバイスが動作している場合は、第1の数のLEDが点灯し、デバイスが動作を終えた場合は、第2の数のLEDが点灯し、第2の数が第1の数より小さくてもよい。第2の数は、例えばゼロであってもよい。第1の数は、全LEDであってもよい。したがって、LEDは、デバイスが終了に近づくにつれて「カウントダウン」を実行するようにしてもよい。
【0045】
特定の一例においては、4つのLED等、複数のLEDが存在し、これらのLEDは、加熱セッションの終了が近づくにつれて、順次オフにされる。例えば、デバイスが動作を終える20秒前に、4つのすべてのLEDが点灯するようになっていてもよい。残り15秒となった場合に、4つのLEDのうちの1つがオフされるようになっていてもよい。残り10秒となった場合に、別のLEDがオフされるようになっていてもよい。残り5秒となった場合に、別のLEDがオフされ、残り0秒では4つのすべてのLEDがオフされるようになっていてもよい。
【0046】
別の例において、触覚的構成要素は、残り時間に応じて、異なる触覚フィードバックパターンを与えるようにしてもよい。例えば、触覚的構成要素は、一定の時間が残っていることを示す触覚フィードバックを与えるようにしてもよい。触覚フィードバックの種類が残っている時間を示していてもよい。例えば、20秒残っている場合は、短くて強度の低い触覚フィードバックがあってもよく、5秒又は0秒しか残っていない場合は、触覚フィードバックはより長くて強度の高いものであってもよい。
【0047】
さらに別の例において、聴覚的インジケータは、残り時間に応じて、異なる音を与えるようにしてもよい。例えば、ピッチ、トーン、音パターン等が時間とともに変化するようになっていてもよい。
【0048】
別の例において、コントローラは、インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の第3の所定の時間内に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリに表示させるように構成されている。これにより、インジケータアセンブリは、動作を終えた瞬間又は動作を終えようとしている瞬間を示すようにしてもよい。例えば、デバイスが動作を終えた場合は、視覚的インジケータが如何なる視覚的表示も与えなくなっていてもよい。特定の一例において、デバイスが動作を終えた場合又は動作を終えようとしている場合は、すべてのLEDがオフされるようになっていてもよい。これにより、デバイスからの吸引をやめるべきことがユーザに示される。第3の所定時間は、上述の第1又は第2の所定時間よりも長い。第3の所定時間は、例えば3分であってもよいし、3分30秒であってもよいし、4分であってもよい。第3の所定時間は、デバイスが動作しているモードによって決まり得る。
【0049】
このデバイスは、長手方向軸線を規定していてもよい。いくつかの例においては、上記インダクタコイルが第1のインダクタコイルであり、デバイスは、第2の変動磁場を生成する第2のインダクタコイルをさらに備える。特定の一構成において、第1のインダクタコイルは、長手方向軸線に沿う方向において、第2のインダクタコイルに隣り合っており、コントローラは、デバイスの使用の準備が整ったことをインジケータアセンブリに表示させた後、第2のインダクタコイルに第2の変動磁場を生成させるように構成されている。使用時、デバイスの流路に沿って、デバイスの近位端に向かってエアロゾルが引き出され、第1のインダクタコイルが、第2のインダクタコイルよりもデバイスの近位端に近く配置されている。
【0050】
したがって、このデバイスは2つのインダクタコイルを備えていてもよく、第1のインダクタコイルがデバイスの口側端部に近い。したがって、第1のインダクタコイルは、ユーザの口に近いエアロゾル生成材料を加熱する。最初に、第1のインダクタコイルが動作する。第2のインダクタコイルは、後で動作可能である。例えば、コントローラは、第1のインダクタコイルに第1の磁場を生成させた後の第4の所定の時間に、第2のインダクタコイルに第2の磁場を生成させるようにしてもよい。第4の所定の時間は、例えば約40秒~約60秒であってもよい。第4の所定の時間は、デバイスが動作しているモードによって決まり得る。
【0051】
第1のインダクタコイルは、第2のインダクタコイルが第2の磁場を生成している間、第1の磁場を生成し続けてもよい。
【0052】
特定の一例においては、第1のインダクタコイルが第1の長さを有し、第2のインダクタコイルが第2の長さを有し、第1の長さが第2の長さよりも短い。長さが短いと加熱されるエアロゾル生成材料の量が少なく、生成されるエアロゾルの量も少なくなるため、「ホットパフ」として知られる現象が抑えられる。
【0053】
別の態様においては、上述のエアロゾル供給デバイスを動作させる方法が提供される。この方法は、サセプタを加熱する変動磁場をエアロゾル供給デバイスのインダクタコイルに生成させるステップと、インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の所定の時間内に、デバイスの使用の準備が整ったことをエアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップであり、所定の時間が、約20秒未満である、ステップと、を含む。
【0054】
いくつかの例において、デバイスは、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成されており、この方法は、デバイスが第1のモードで動作している場合よりも高い温度まで、インダクタコイルにエアロゾル生成材料を加熱させることによりデバイスを第2のモードで動作させるステップを含み、上記所定の時間は、デバイスが第1のモードで動作している場合の第1の所定時間及びデバイスが第2のモードで動作している場合の第2の所定時間であり、第2の所定時間は、第1の所定時間と異なる。
【0055】
別の例において、デバイスは、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成されており、この方法は、デバイスが第1のモードで動作している場合よりも高い温度まで、インダクタコイルにサセプタを加熱させることによりデバイスを第2のモードで動作させるステップを含み、上記所定の時間は、デバイスが第1のモードで動作している場合の第1の所定時間及びデバイスが第2のモードで動作している場合の第2の所定時間であり、第2の所定時間は、第1の所定時間未満である。
【0056】
この方法は、デバイスの入力インターフェースから入力を受信したことに応答して、インダクタコイルに変動磁場を生成させるステップをさらに含んでいてもよい。
【0057】
入力インターフェースは、ボタンを備えていてもよく、上記入力は、(i)ボタンが解除されたこと、及び(ii)ボタンが押された時間の長さを示す信号を含む。この方法は、信号を受信することと、ボタンが押された時間の長さが閾値時間以上であると判定することと、に応答して、インダクタコイルに変動磁場を生成させるステップをさらに含んでいてもよい。
【0058】
この方法は、ユーザがデバイスで1回パフしたことをパフ検出器が検出したことに応答して、インダクタコイルに変動磁場を生成させるステップをさらに含んでいてもよい。
【0059】
この方法は、デバイスが動作を終えるまでに残る時間をインジケータアセンブリに表示させるステップをさらに含んでいてもよい。
【0060】
この方法は、インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の第3の所定の時間内に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリに表示させるステップをさらに含んでいてもよい。
【0061】
一構成においては、上記インダクタコイルが第1のインダクタコイルであり、デバイスは、第2の変動磁場を生成する第2のインダクタコイルをさらに備える。第1のインダクタコイルは、長手方向軸線に沿う方向において、第2のインダクタコイルに隣り合っていてもよく、使用時、デバイスの流路に沿って、デバイスの近位端に向かってエアロゾルが引き出され、第1のインダクタコイルが、第2のインダクタコイルよりもデバイスの近位端に近く配置されている。この方法は、デバイスの使用の準備が整ったことをインジケータアセンブリに表示させた後、第2のインダクタコイルに第2の変動磁場を生成させるステップをさらに含んでいてもよい。
【0062】
この方法は、誘導加熱器に関して説明したが、当然のことながら、非誘導加熱アセンブリを備えたデバイスにも適用可能である。例えば、このデバイスは、インダクタコイルの代わりに、エアロゾル生成材料を加熱するように構成された加熱アセンブリを備えていてもよい。
【0063】
第2の態様において、エアロゾル供給デバイスは、エアロゾル生成材料を加熱するように構成された加熱アセンブリと、インジケータアセンブリと、コントローラと、を備える。コントローラは、加熱アセンブリにエアロゾル生成材料の加熱を開始させることと、加熱アセンブリにエアロゾル生成材料の加熱を開始させた後の所定の時間内に、デバイスの使用の準備が整ったことをインジケータアセンブリに表示させることであり、所定の時間が、約20秒未満である、ことと、を行うように構成されている。
【0064】
これにより、いくつかの例において、このデバイスは、誘導性ではない加熱アセンブリを備えていてもよい。例えば、加熱アセンブリは、エアロゾル生成材料を加熱するように構成された抵抗加熱構成要素を備えていてもよい。第1の態様に関して上述した特徴は、第2の態様のエアロゾル供給デバイスにも適用可能である。
【0065】
第3の態様において、エアロゾル供給デバイスは、変動磁場を生成するインダクタコイルと、エアロゾル生成材料を加熱するように構成されたサセプタであり、変動磁場の侵入により加熱可能である、サセプタと、インジケータアセンブリと、コントローラと、を備える。コントローラは、インダクタコイルに変動磁場の生成を開始させるとともに、インダクタコイルにエアロゾル生成材料の加熱を開始させた後の所定の時間内に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリに表示させるように構成されている。これにより、デバイスが動作を終えた場合又は動作を終えようとしている場合は、ユーザに通知可能である。これにより、生成されるエアロゾルの量、濃度、又は温度が十分でなくなった場合は、ユーザによるデバイスの使用継続が停止される。
【0066】
別の態様において、エアロゾル供給デバイスを動作させる方法は、サセプタを加熱する変動磁場をエアロゾル供給デバイスのインダクタコイルに生成させるステップと、インダクタコイルアセンブリにエアロゾル生成材料の加熱を開始させた後の所定の時間内に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをエアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップと、を含む。
【0067】
この方法は、誘導加熱器に関して説明したが、当然のことながら、非誘導加熱アセンブリを備えたデバイスにも適用可能である。例えば、このデバイスは、インダクタコイルの代わりに、エアロゾル生成材料を加熱するように構成された加熱アセンブリを備えていてもよい。
【0068】
特定の一例において、インジケータアセンブリは、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)と、1つ又は複数のLEDの上方に配置された外側部材とを備える。外側部材は、エアロゾル供給デバイスの外側から視認可能な複数の開口部を備える。(例えば、可視光の形態の)電磁放射が複数の開口部を通過して、これをユーザが視認可能である。外側部材の少なくとも一部がデバイスの外面を構成していてもよい。
【0069】
インジケータアセンブリは、1つ又は複数のLEDと外側部材との間に配置された光成形部材をさらに備えていてもよい。光成形部材は、それを通して光をガイドして特定のパターン又はデザインを生成する1つ又は複数の光導体を備えていてもよい。光成形部材は、LEDからの光の一部を遮断するように構成された不透明領域を含んでいてもよい。光成形部材は、光が通過し得る透明又は半透明領域を含んでいてもよい。或いは、光成形部材は、光が通過し得る開口を含んでいてもよい。不透明領域並びに透明若しくは半透明領域を含む光成形部材は、開口を有する光成形部材よりも堅牢となり得る。また、半透明領域は、さらに光の拡散/低減が可能である。
【0070】
いくつかの例において、光成形部材は、2つ以上の外側被覆構成要素により形成されている。例えば、不透明及び透明/半透明領域が2つの外側被覆構成要素により形成されていてもよい。
【0071】
一例において、光成形部材は、その周辺/周囲/外周に延びた不透明領域を含む。これにより、外側部材の外側周辺に光が漏れることを防止可能である。不透明領域は、外側リングであってもよい。
【0072】
一例において、不透明領域は、黒色又は濃い灰色に色付けされている。
【0073】
一例において、不透明領域は、十字形状である。
【0074】
特定の一例においては、このデバイスが4つのLEDを備え、これら4つのLEDがそれぞれ、光成形部材の下方に配置されるとともに、LEDからの光が4つの四分円に分離されるように、隣り合う不透明領域間に配置されている。不透明領域は、ある四分円から隣り合う四分円への光の漏出を防止するように構成されている。
【0075】
このデバイスは、非燃焼加熱式デバイスとしても知られるタバコ加熱デバイスであるのが好ましい。
【0076】
簡単に前述した通り、いくつかの例において、(1つ又は複数の)コイルは、使用時、少なくとも1つの導電性加熱用構成要素/要素(加熱構成要素/要素としても知られる)を加熱するように構成されているため、熱エネルギーが少なくとも1つの導電性加熱用構成要素からエアロゾル生成材料に伝達可能であり、エアロゾル生成材料を加熱することができる。
【0077】
いくつかの例において、(1つ又は複数の)コイルは、使用時、少なくとも1つの加熱用構成要素/要素に侵入する変動磁場を生成して、少なくとも1つの加熱用構成要素の誘導加熱及び/又は磁気ヒステリシス加熱を行うように構成されている。このような構成において、当該又は各加熱用構成要素は、「サセプタ」と称し得る。使用時、少なくとも1つの導電性加熱用構成要素に侵入する変動磁場を生成して、少なくとも1つの導電性加熱用構成要素を誘導加熱するように構成されたコイルは、「誘導コイル」又は「インダクタコイル」と称し得る。
【0078】
このデバイスは、(1つ又は複数の)加熱用構成要素(例えば、(1つ又は複数の)導電性加熱用構成要素)を具備していてもよく、この(1つ又は複数の)加熱用構成要素は、(1つ又は複数の)コイルに対して適切に配置され又は配置可能であり得ることによって、上記のような(1つ又は複数の)加熱用構成要素の加熱を可能にし得る。(1つ又は複数の)加熱用構成要素は、(1つ又は複数の)コイルに対して固定された位置に存在していてもよい。或いは、少なくとも1つの加熱用構成要素(例えば、少なくとも1つの導電性加熱用構成要素)は、デバイスの加熱ゾーンに挿入する物品に含まれていてもよく、この物品はまたエアロゾル生成材料を含み、使用後に加熱ゾーンから取り出し可能である。或いは、デバイス及びこのような物品の両者がそれぞれ少なくとも1つの加熱用構成要素(例えば、少なくとも1つの導電性加熱用構成要素)を備えていてもよく、(1つ又は複数の)コイルは、物品が加熱ゾーンにある場合に、デバイス及び物品それぞれの(1つ又は複数の)加熱用構成要素を加熱するようにしてもよい。
【0079】
いくつかの例において、(1つ又は複数の)コイルは、螺旋状である。いくつかの例において、(1つ又は複数の)コイルは、エアロゾル生成材料を受容するように構成されたデバイスの加熱ゾーンの少なくとも一部を囲む。いくつかの例において、(1つ又は複数の)コイルは、加熱ゾーンの少なくとも一部を囲む(1つ又は複数の)ヘリカルコイルである。加熱ゾーンは、エアロゾル生成材料を受容するように成形されたレセプタクルであってもよい。
【0080】
いくつかの例において、このデバイスは、加熱ゾーンを少なくとも部分的に囲む導電性加熱用構成要素を備えており、(1つ又は複数の)コイルは、導電性加熱用構成要素の少なくとも一部を囲む(1つ又は複数の)ヘリカルコイルである。いくつかの例において、導電性加熱用構成要素は、管状である。いくつかの例において、コイルは、インダクタコイルである。
【0081】
図1は、エアロゾル生成媒体/材料からエアロゾルを生成するエアロゾル供給デバイス100の一例を示している。概略として、デバイス100は、エアロゾル生成媒体を含む交換式物品110を加熱して、当該デバイス100のユーザが吸引するエアロゾル又はその他の吸引可能媒体を生成するのに用いられるようになっていてもよい。
【0082】
デバイス100は、当該デバイス100の様々な構成要素を囲んで収容する(外カバーの形態の)ハウジング102を備える。デバイス100は、物品110を挿通して加熱アセンブリにより加熱可能な開口104を一端に有する。使用時、物品110は、加熱アセンブリに全部又は一部が挿入され、加熱アセンブリの1つ又は複数の構成要素により加熱されるようになっていてもよい。
【0083】
本例のデバイス100は、物品110が所定の位置にない場合に、第1の端部材106に対する移動によって開口104を閉鎖し得る蓋108を備えた第1の端部材106を備える。図1において、蓋108は、開放構成にて示しているが、キャップ108は、閉鎖構成へと移動することも可能である。例えば、ユーザが蓋108を矢印「A」の方向にスライドさせるようにしてもよい。
【0084】
また、デバイス100は、ボタン又はスイッチを備えていてもよく、押された場合にデバイス100を動作させる入力インターフェース112を具備していてもよい。例えば、ユーザは、入力インターフェース112の操作によって、デバイス100をオンするようにしてもよい。
【0085】
また、デバイス100は、ソケット/ポート114等、ケーブルを受容して当該デバイス100のバッテリを充電可能な電気的コネクタ/構成要素を備えていてもよい。例えば、ソケット114は、USB充電ポート等の充電ポートであってもよい。いくつかの例において、ソケット114は、上記の追加又は代替として、デバイス100とコンピュータデバイス等の別のデバイスとの間のデータの転送に用いられるようになっていてもよい。
【0086】
図2は、外カバー102を外すとともに物品110が存在しない状態の図1のデバイス100を示している。デバイス100は、長手方向軸線134を規定する。
【0087】
図2に示すように、第1の端部材106は、デバイス100の一端に配置されており、デバイス100の反対端には第2の端部材116が配置されている。第1及び第2の端部材106、116は一体的に、デバイス100の端面を少なくとも部分的に規定する。例えば、第2の端部材116の底面は、デバイス100の底面を少なくとも部分的に規定する。また、外カバー102の縁部が端面の一部を規定していてもよい。また、本例において、蓋108は、デバイス100の上面の一部を規定する。
【0088】
開口104に最も近いデバイスの端部は、使用時にユーザの口に最も近いため、デバイス100の近位端(又は、口側端部)として知られていると考えられる。使用時、ユーザは、物品110を開口104に挿入し、ユーザ制御112を操作してエアロゾル生成材料の加熱を開始し、デバイス中で生成されたエアロゾルを利用する。これにより、流路に沿ってデバイス100の近位端に向かって、エアロゾルがデバイス100を流れる。
【0089】
開口104から最も遠いデバイスの他端は、使用時にユーザの口から最も遠くなる端部であるため、デバイス100の遠位端として知られていると考えられる。デバイス中で生成されたエアロゾルをユーザが利用する場合、エアロゾルは、デバイス100の遠位端から離れる方向に流れる。
【0090】
デバイス100は、電源118をさらに備える。電源118は、例えば充電式バッテリ又は非充電式バッテリ等のバッテリであってもよい。好適なバッテリの例としては、例えばリチウムバッテリ(リチウムイオンバッテリ等)、ニッケルバッテリ(ニッケルカドミウムバッテリ等)、及びアルカリバッテリが挙げられる。バッテリは、加熱アセンブリに対して電気的に結合され、必要に応じて電力を供給するとともに、コントローラ(図示せず)の制御下でエアロゾル生成材料を加熱する。本例において、バッテリは、当該バッテリ118を所定の位置に保持する中央支持部120に接続されている。中央支持部120は、バッテリ支持部又はバッテリ担体としても知られる場合がある。
【0091】
デバイスは、少なくとも1つの電子機器モジュール122をさらに備える。電子機器モジュール122は、例えばプリント配線板(PCB)を備えていてもよい。PCB122は、プロセッサ等の少なくとも1つのコントローラ及びメモリを支持していてもよい。また、PCB122は、デバイス100の様々な電子的構成要素を電気的に一体接続する1つ又は複数の電気的トラックを備えていてもよい。例えば、電力をデバイス100全体に配分可能となるように、バッテリ端子がPCB122に対して電気的に接続されていてもよい。また、ソケット114は、電気的トラックを介して、バッテリに対して電気的に結合されていてもよい。
【0092】
例示的なデバイス100において、加熱アセンブリは、誘導加熱アセンブリであり、誘導加熱プロセスによって物品110のエアロゾル生成材料を加熱する様々な構成要素を備える。誘導加熱は、電磁誘導によって導電体(サセプタ等)を加熱するプロセスである。誘導加熱アセンブリは、誘導要素(例えば、1つ又は複数のインダクタコイル)と、交流等の変動電流を誘導要素に通過させるデバイスとを備えていてもよい。誘導要素中の変動電流は、変動磁場を生成する。変動磁場は、誘導要素に対して好適に配置されたサセプタに侵入して、サセプタの内側に渦電流を生成する。サセプタは、渦電流に対する電気抵抗を有するため、この抵抗に対する渦電流の流れによって、サセプタがジュール加熱により加熱される。また、サセプタが鉄、ニッケル、又はコバルト等の強磁性材料を含む場合は、サセプタ中の磁気ヒステリシス損すなわち変動磁場との位置合わせの結果としての磁性材料中の磁気双極子の変動配向によっても熱が生成されてもよい。誘導加熱においては、例えば伝導による加熱と比較して、サセプタの内側で熱が生成されるため、急速加熱が可能となる。さらに、誘導加熱器とサセプタとの間の物理的な接触が一切不要なため、構成及び用途の自由度が増す。
【0093】
例示的なデバイス100の誘導加熱アセンブリは、サセプタ構成体132(本明細書においては、「サセプタ」と称する)、第1のインダクタコイル124、及び第2のインダクタコイル126を備える。第1及び第2のインダクタコイル124、126は、導電材料により構成されている。本例において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、螺旋状に巻かれてヘリカルインダクタコイル124、126を形成するリッツ線/ケーブルにより構成されている。リッツ線は、個別に絶縁され、一体的な撚り合わせによって単一のワイヤを構成する複数の個々のワイヤを備える。リッツ線は、導電体の表皮効果損を抑えるように設計されている。例示的なデバイス100において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、断面が矩形の銅リッツ線により構成されている。他の例において、リッツ線は、円形等、他の形状の断面を有し得る。
【0094】
第1のインダクタコイル124は、サセプタ132の第1の部分を加熱する第1の変動磁場を生成するように構成され、第2のインダクタコイル126は、サセプタ132の第2の部分を加熱する第2の変動磁場を生成するように構成されている。本例において、第1のインダクタコイル124は、デバイス100の長手方向軸線134に沿った方向で第2のインダクタコイル126に隣り合っている(すなわち、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、重なり合わない)。サセプタ構成体132は、単一のサセプタを備えていてもよいし、2つ以上の別個のサセプタを備えていてもよい。第1及び第2のインダクタコイル124、126の端部130は、PCB122に接続可能である。
【0095】
当然のことながら、いくつかの例において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、互いに異なる少なくとも1つの特性を有していてもよい。例えば、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126と異なる少なくとも1つの特性を有していてもよい。より具体的に、一例において、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126と異なるインダクタンスの値を有していてもよい。図2において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、第1のインダクタコイル124がサセプタ132に巻回される部分が第2のインダクタコイル126よりも小さくなるように、異なる長さを有する。このため、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126と異なる巻き数(number of turns)を有していてもよい(個々の巻き(turn)の間隔は実質的に同じと仮定する)。さらに別の例において、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126と異なる材料により構成されていてもよい。いくつかの例において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、実質的に同一であってもよい。
【0096】
本例において、第1のインダクタコイル124及び第2のインダクタコイル126は、反対方向に巻回されている。これは、両インダクタコイルが異なるタイミングで作動する場合に有用となり得る。例えば、最初に第1のインダクタコイル124が物品110の第1の部分を加熱するように動作した後、第2のインダクタコイル126が物品110の第2の部分を加熱するように動作していてもよい。コイルを反対方向に巻回することは、特定種類の制御回路と併せて使用される場合に非作動のコイルに誘導される電流を抑えるのに役立つ。図2においては、第1のインダクタコイル124が右手螺旋であり、第2のインダクタコイル126が左手螺旋である。ただし、別の実施形態においては、インダクタコイル124、126が同じ方向に巻回されていてもよいし、第1のインダクタコイル124が左手螺旋、第2のインダクタコイル126が右手螺旋であってもよい。
【0097】
本例のサセプタ132は中空であるため、エアロゾル生成材料が受容されるレセプタクルを規定する。例えば、物品110はサセプタ132に挿入可能である。本例において、サセプタ120は、断面が円形の管状である。
【0098】
図2のデバイス100は、大略管状で、少なくとも部分的にサセプタ132を囲み得る断熱部材128をさらに備える。断熱部材128は、例えばプラスチック等の如何なる断熱材料により構成されていてもよい。この特定の例において、断熱部材は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)により構成されている。断熱部材128は、サセプタ132において生成された熱からデバイス100の様々な構成要素を断熱するのに役立ち得る。
【0099】
また、断熱部材128は、第1及び第2のインダクタコイル124、126の全部又は一部を支持可能である。例えば、図2に示すように、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、断熱部材128の周りに配置され、断熱部材128の半径方向外方面と接触している。いくつかの例において、断熱部材128は、第1及び第2のインダクタコイル124、126に隣接しない。例えば、断熱部材128の外側面と第1及び第2のインダクタコイル124、126の内側面との間には、小さな間隙が存在していてもよい。
【0100】
特定の一例においては、サセプタ132、断熱部材128、並びに第1及び第2のインダクタコイル124、126がサセプタ132の中央長手方向軸線の周りに同軸である。
【0101】
図3は、デバイス100の一部断面側面図である。本例においては、外カバー102が存在する。第1及び第2のインダクタコイル124、126の矩形断面形状がより明確に可視化されている。
【0102】
デバイス100は、サセプタ132の一端に係合してサセプタ132を所定の位置に保持する支持部136をさらに備える。支持部136は、第2の端部材116に接続されている。
【0103】
また、デバイスは、入力インターフェース112内に関連付けられた第2のプリント配線板138を備えていてもよい。
【0104】
デバイス100は、デバイス100の遠位端に向かって配置された第2の蓋/キャップ140及びばね142をさらに備える。ばね142は、第2の蓋140の開放によって、サセプタ132へのアクセスを提供可能とする。ユーザは、第2の蓋140を開けることにより、サセプタ132及び/又は支持部136を清掃するようにしてもよい。
【0105】
デバイス100は、サセプタ132の近位端から当該デバイスの開口140に向かって延びる拡張チャンバ144をさらに備える。拡張チャンバ144内には、デバイス100内に受容された物品110に隣接して保持する保持クリップ146の少なくとも一部が配置されている。拡張チャンバ144は、端部材106に接続されている。
【0106】
図4は、外カバー102を省略した図1のデバイス100の分解図である。
【0107】
図5Aは、図1のデバイス100の一部の断面を示している。図5Bは、図5Aの一領域を拡大して示している。図5A及び図5Bは、サセプタ132内に受容された物品110を示しているが、この物品110は、その外側面がサセプタ132の内側面に隣接するように寸法を定められている。これにより、加熱が最も効率的になる。本例の物品110は、エアロゾル生成材料110aを含む。エアロゾル生成材料110aは、サセプタ132内に配置されている。また、物品110は、フィルター、包装材、及び/又は冷却構造等の他の構成要素を備えていてもよい。
【0108】
図5Bは、サセプタ132の長手方向軸線158と垂直な方向に測定して、サセプタ132の外側面がインダクタコイル124、126の内側面から距離150だけ離隔することを示している。特定の一例において、距離150は、約3mm~4mm、約3mm~3.5mm、又は約3.25mmである。
【0109】
図5Bは、サセプタ132の長手方向軸線158と垂直な方向に測定して、断熱部材128の外側面がインダクタコイル124、126の内側面から距離152だけ離隔することを示している。特定の一例において、距離152は、約0.05mmである。別の例においては、インダクタコイル124、126が断熱部材128に隣接して接触するように、距離152が実質的に0mmである。
【0110】
一例において、サセプタ132は、壁厚154が約0.025mm~1mm又は約0.05mmである。
【0111】
一例において、サセプタ132は、長さが約40mm~60mm、約40mm~45mm、又は約44.5mmである。
【0112】
一例において、断熱部材128は、壁厚156が約0.25mm~2mm、約0.25mm~1mm、又は約0.5mmである。
【0113】
図6は、デバイス100の正面図である。簡単に前述した通り、このデバイスは、
入力インターフェース112を備えていてもよい。いくつかの例において、ユーザは、入力インターフェース112との相互作用により、デバイス100を動作させるようにしてもよい。入力インターフェース112に近接して、インジケータアセンブリが配置されていてもよく、これは、デバイスの使用の準備が整った場合及び/又はデバイスが動作を終えた場合等、1つ又は複数のイベントの発生をユーザに示し得る。また、インジケータアセンブリは、デバイス100が動作しているモードを示すようにしてもよい。
【0114】
図6は、インジケータアセンブリの上方(すなわち、前方)に配置された外側部材202を示している。他の例において、インジケータアセンブリは、デバイス上の他の場所に配置されていてもよい。本明細書に記載の例において、インジケータアセンブリは、視覚的表示を与えるように構成された視覚的構成要素を備える。視覚的構成要素は、光等の電磁放射を放出して特定のイベントをユーザに示す複数のLEDを備える。当然のことながら、インジケータアセンブリは、この追加又は代替として、触覚的構成要素又は聴覚的インジケータを備えていてもよい。このデバイス100において、インジケータアセンブリは、視覚的構成要素及び触覚的構成要素を備える。
【0115】
外側部材202は、入力インターフェース112の最も外側の構成要素を構成する。ユーザは、外側部材202を押すことにより、デバイス100と相互作用するようにしてもよい。以下により詳しく説明する通り、外側部材202は、複数のLEDからの光が通過することができる複数の開口部204を備える。
【0116】
図7は、デバイス100の(外カバーとしても知られる)ハウジング102を示している。ハウジング102は、開口206を定める。外側部材(図7には示さず)は、開口206内に配置可能である。例えば、外側部材は、ハウジング102の外面と同一平面で配置されていてもよいし、ハウジング102の外面の上方又は下方に隆起していてもよい。
【0117】
図8は、ハウジング102が所定の位置にないデバイス100を示している。本例において、外側部材202は、接着層208を介して、光成形部材210に付着されている。接着層208の接着剤は、外側部材202の内面の一部又は全体を覆っていてもよい。光成形部材210の周りには、封止部材212が延びている。
【0118】
いくつかの例において、外側部材202、接着層208、光成形部材210、及び封止部材212は、デバイスから省かれていてもよい。
【0119】
図9は、外側部材202、光成形部材210、及び封止部材212が取り外されたデバイス100を示している。デバイス100は、4つのLED214を備えた視覚的構成要素を備えるが、他の例においては、1つ又は複数のLED214等、LEDの数が異なっていてもよい。LED214は、光が当該LED214から、外側部材202に形成された複数の開口部204を通って進むように、外側部材202の下方に配置されている。したがって、光は、光成形部材210及び接着層208も通過する。また、LED214と外側部材202との間には、1つ又は複数の付加的な構成要素が配置されていてもよい。
【0120】
図9の例において、LED214は、ユーザからの相互作用を検出するように構成された入力インターフェース112の周りに配置されている。例えば、ユーザが外側部材202の押圧或いは動作を行うようにしてもよく、これが入力インターフェース112により検出される。入力インターフェース112は、ユーザが外側部材202に力を印加した場合に動作するボタン又はスイッチであってもよい。別の例において、入力インターフェース112及び外側部材202は、ユーザが外側部材202に接触したタイミングを検出する容量センサの一部であってもよい。
【0121】
図10は、外側部材202の正面図である。前述の通り、外側部材202は、複数の開口部204を規定する。本例において、開口部204はそれぞれ、ある長さ及びある幅のスロットを構成する。
【0122】
開口部204は、外側部材202の周囲/周辺/外周側に配置されているのが好ましい。図10に示すように、開口部204は、外側部材202の中心よりも外側部材202の周辺に近く配置されている。これにより、ユーザが外側部材202を押圧している場合であっても、開口部204が露出可能(ひいては、光を確認可能)となり得る。ユーザは、外側部材202の縁部よりも外側部材202の中心を押圧/保持する可能性が高いことがある。
【0123】
図11は、デバイス100の構成要素の一部を示した分解図である。前述の通り、デバイス100は、LED214と外側部材202との間に配設された接着層208を備えていてもよい。図示の例において、接着層は、接着剤が開口部204を覆うように、外側部材202と同じ形状及びサイズである。そして、光は、開口部204を通過する前に接着層208を通過し得る。したがって、接着層208としては、透明又は半透明が可能である。半透明の接着層208は、「ホットスポット」が回避されるように、LEDからの光を拡散させるのに役立ち得る。ホットスポットは、周囲の領域よりも光の強度が高い領域である。
【0124】
いくつかの例において、外側部材202は、接着層208を介して、光成形部材210に取り付けられている。図示の例において、光成形部材210は、(一体的に接合可能な)1つ若しくは複数の不透明領域230並びに(同じく一体的に接合可能な)1つ若しくは複数の半透明若しくは透明領域232を含む。半透明又は透明領域232は、光成形部材210を通る光をガイドすることから、光導体として知られている場合がある。LED214からの光は、半透明又は透明領域232を通過し得るものの、不透明領域230によって遮断される。したがって、不透明領域230は、一部の開口部204(すなわち、不透明領域230の上方に配置された開口部204)を通過する光の強度を低下させる。不透明領域230並びに半透明若しくは透明領域232は、単一の一体型構成要素の領域であってもよいが、その一方又は両方の領域がそれぞれ固有の光学的特性を有するように処理されていてもよい。別の例において、不透明領域230並びに半透明若しくは透明領域232は、外側被覆された別個の構成要素である。
【0125】
本例において、光成形部材210は、その周辺/周囲/外周に延びた不透明領域230を含む。これにより、外側部材202の外側周辺に光が漏れることを防止可能である。不透明領域は、例えば外側リングであってもよい。
【0126】
本例においては、デバイス100が4つのLED214を備え、これらのLED214がそれぞれ、LEDからの光が4つの四分円に分離されるように、隣り合う不透明領域230間に配置されている。言い換えると、LED214は、透明又は半透明領域の下方に配置されていてもよい。光を異なる領域へと分離することにより、異なる表示をユーザに与えることができる。例えば、点灯する四分円の数は、特定のイベントをユーザに明示し得る。したがって、光が開口部の一部を通過し得ないように、光が不透明領域により遮断されるようになっていてもよい。
【0127】
いくつかの例において、不透明領域230間の領域は、開口であるため、半透明又は透明材料を含まない。
【0128】
光成形部材210とLED214との間には、ガスケット等の封止部材212が配置されている。封止部材212の外径は、外側部材202及び光成形部材210の外径よりも大きい。いくつかの例において、封止部材210は、ハウジング102の内面に隣接して、デバイス100への液体及び塵埃の侵入を阻止する。
【0129】
デバイスの使用の準備が整ったことの表示
図12は、コントローラ302(1つ又は複数のプロセッサ等)、加熱アセンブリ304、インジケータアセンブリ306、及び入力インターフェース112を備えたシステムの概略図である。コントローラ302は、1つ又は複数の有線又は無線接続(破線で示す)を介して、加熱アセンブリ304、インジケータアセンブリ306、及び入力インターフェース112に通信結合されている。
【0130】
コントローラ302は、例えばPCB122上に配置されていてもよい。コントローラ302は、加熱アセンブリ304にエアロゾル生成材料を加熱させること等、デバイス100の動作を制御可能である。いくつかの例において、コントローラ302は、入力インターフェース112から信号を受信し、これに応答して、加熱アセンブリ304及びインジケータアセンブリ306を制御する。ユーザは、入力を入力インターフェース112に与えることによって、デバイスを動作させることができる。特定の例においては、入力インターフェース112を介して加熱モードが選択される。
【0131】
前述の通り、インジケータアセンブリ306は、1つ又は複数のイベントの発生をユーザに示すことができる。インジケータアセンブリ306に表示を与えさせるため、コントローラ302は、信号又は命令をインジケータアセンブリ306に送信可能である。図6図11の例において、インジケータアセンブリ306は、複数のLED214を備えた視覚的構成要素を備える。当然のことながら、以下の説明は、他種のインジケータアセンブリ306にも適用可能である。
【0132】
以下の例において、加熱アセンブリ304は、1つ又は複数の磁場を生成してサセプタを加熱する1つ又は複数のインダクタコイルを備える。コントローラ302は、デバイス100の(1つ又は複数の)インダクタコイルに変動磁場を生成させることができる。例えば、コントローラ302は、1つ又は複数の信号を(1つ又は複数の)インダクタコイルに送信することができる。(1つ又は複数の)インダクタコイルが変動磁場を生成したら、サセプタ132が加熱され、これによって、サセプタ132の近くにあるエアロゾル生成材料が加熱される。当然のことながら、以下の説明は、他種の加熱アセンブリ304にも当てはまり得る。
【0133】
コントローラ302は、約240℃~約290℃まで、1つ又は複数のインダクタコイルにサセプタを加熱させるようにしてもよい。特定の一例において、このデバイスは、第1のモード及び第2のモードの一方で動作するように構成されており、これら第1及び第2のモードは、加熱モードである。一例において、デバイスが第1の(デフォルト)モードで動作している場合、コントローラ302は、約240℃~約260℃(約250℃等)まで、第1のインダクタコイル124にサセプタ132の第1の領域を加熱させるようにしてもよい。別の例においては、デバイスが第2の(ブースト)モードで動作していてもよく、コントローラ302は、約270℃~約290℃(約280℃等)まで、第1のインダクタコイル124にサセプタ132の第1の領域を加熱させるようにしてもよい。
【0134】
第2のインダクタコイル126は、加熱セッション中の後で、第2の磁場を生成するようにしてもよい。例えば、第2のインダクタコイル126は、第1のインダクタコイル124が第1の磁場を生成してから、約60秒~約130秒後に、第2の磁場を生成するようにしてもよい。第2のインダクタコイルは、サセプタ132の第2の領域を加熱するように構成されている。いくつかの例においては、両インダクタコイル124、126が同時に動作する。
【0135】
第1のインダクタコイル124がサセプタ132の加熱を開始した後、サセプタ132の第1の領域は、2秒以内に所望の温度に達し得る。ただし、熱がエアロゾル生成材料に侵入するには、さらに長い時間を要する場合がある。例えば、エアロゾル生成材料がサセプタ132の温度に近づくまで、最大60秒を要する場合がある。誘導加熱の効率性により、エアロゾル生成材料が完全には加熱されていないにも関わらず、最初の10~30秒に生成されたエアロゾルは依然として、吸引に適した状態を維持し得る。
【0136】
したがって、コントローラ302は、第1のインダクタコイルに変動磁場を生成させた後の所定の時間内に、デバイスの使用の準備が整ったことをデバイスのインジケータアセンブリ306に表示させるように構成されていてもよい。例えば、上記所定の時間は、インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の約30秒未満、約20秒未満、約15秒未満、又は約10秒未満であってもよい。コントローラ302は、インダクタコイルに変動磁場を生成させた瞬間に(又は、そのすぐ後に)タイマーを開始するようにしてもよい。
【0137】
特定の一例において、上記所定の時間は、デバイスが動作しているモードによって決まる。例えば、デバイスが第2のブーストモードで動作している場合、上記所定の時間は、デバイスが第1のデフォルトモードで動作している場合の所定の時間よりも短い。これは、第2のブーストモードにおいてより短時間に、エアロゾル生成材料が高温まで加熱されるためと考えられ、デバイスの使用の準備がより早く整うことを意味し得る。
【0138】
一例において、LED214は、デバイス100の使用の準備が整ったタイミングを示す光を放出する。例えば、デバイス100の使用の準備が整った場合(すなわち、所定の時間が経過した後)、LED214のうちの1つ又は全部が点灯するようになっていてもよい。
【0139】
特定の一例において、点灯するLED214の数は、デバイスの使用の準備が整ったタイミングを示す。例えば、すべてのLED214が点灯した場合に、デバイスの使用の準備が整っていてもよい。
【0140】
図13Aは、4つのLED214の上方に配置された外側部材202を示している。LED214が1つも点灯していないため、開口部204を通過する光はない。この時点においては、まだユーザが入力インターフェース112を押していないかもしれないため、コントローラ302は、入力インターフェース112から入力を受信してもいなければ、インダクタコイル124に変動磁場を生成させてもいない。入力が検出されると、コントローラ302は、インダクタコイル124に変動磁場を生成させる。また、図13Aは、ユーザが入力インターフェース112を押した後で、LED214のいずれかがオンとなる前の時点における外側部材202を示している。
【0141】
図13Bは、コントローラ302がインダクタコイル124に変動磁場を生成させた後の第1の閾値時間における外側部材202を示している。第1の閾値時間は、例えば5秒であってもよい。この時点では、LEDのうちの1つが点灯しており、光が一部の開口部204を通過して、外側部材202の1つの四分円を点灯させている。
【0142】
図13Cは、コントローラ302がインダクタコイル124に変動磁場を生成させた後の第2の閾値時間における外側部材202を示している。第2の閾値時間は、例えば10秒であってもよい。この時点では、LEDのうちの2つが点灯しており、光が一部の開口部204を通過して、外側部材202の2つの四分円を点灯させている。
【0143】
図13Dは、コントローラ302がインダクタコイル124に変動磁場を生成させた後の第3の閾値時間における外側部材202を示している。第3の閾値時間は、例えば15秒であってもよい。この時点では、LEDのうちの3つが点灯しており、光が一部の開口部204を通過して、外側部材202の3つの四分円を点灯させている。
【0144】
図13Eは、コントローラ302がインダクタコイル124に変動磁場を生成させた後の第4の閾値時間における外側部材202を示している。第4の閾値時間は、例えば20秒であってもよい。この時点では、LEDのうちの4つのすべてが点灯しており、光が大部分の開口部204を通過して、外側部材202の4つの四分円を点灯させている。したがって、4つのすべてのLEDが点灯している場合、インジケータアセンブリ306は、デバイスの使用の準備が整ったことを示している。これは、インダクタコイル124に磁場を生成させてから20秒以内に起こる。
【0145】
別の例において、第1の閾値時間は、約3秒~約5秒であってもよく、第2の閾値時間は、約6秒~約10秒であってもよく、第3の閾値時間は、約9秒~約15秒であってもよく、第4の閾値時間は、約12秒~約20秒であってもよい。第1、第2、第3、及び第4の閾値時間は、デバイスが動作しているモードによって決まり得る。例えば、デバイスが第1のデフォルトモードで動作している場合、第1、第2、第3、及び第4の閾値時間は、デバイスが第2のブーストモードで動作している場合の第1、第2、第3、及び第4の閾値時間それぞれより長くてもよい。これは、エアロゾル生成材料が第2のブーストモードにおいて、より急速に加熱されるためである可能性がある。
【0146】
特定の一例において、インジケータアセンブリ306は、触覚的構成要素をさらに備えていてもよく、この触覚的構成要素は、デバイスがエアロゾル生成材料の加熱を開始したことを示す触覚フィードバックを与えるように構成されている。これは、インダクタコイルが磁場の生成を開始した時点では第1のLEDが点灯しておらず、代わりに、第1の閾値時間後に点灯する場合に有用となり得る。触覚フィードバックは、デバイスが動作しているモードを示すようにしてもよい。
【0147】
いくつかの例において、第1のLEDは、コントローラ302がインダクタコイル124に磁場を生成させるのと実質的に同時に(すなわち、第1の閾値時間の経過後ではない)点灯していてもよい。したがって、インジケータアセンブリ306の視覚的構成要素は、また、デバイスがエアロゾル生成材料の加熱を開始したことを示していてもよい。また、触覚的構成要素は、インダクタコイルが磁場の生成を開始するのと実質的に同時に、表示を与えるようにしてもよい。
【0148】
別の例において、インジケータアセンブリ306は、デバイスの使用の準備が整ったことを示す触覚フィードバックを与えるように構成された触覚的構成要素を備えていてもよい。これは、その他任意の種類の表示の代替又は追加として起こるようになっていてもよい。例えば、インジケータアセンブリ306は、デバイスの使用の準備が整ったことを示す視覚的表示及び触覚フィードバックの両者を与えるようにしてもよい。
【0149】
別の例において、インジケータアセンブリ306は、デバイスの使用の準備が整ったことを示す音を放出するように構成された聴覚的インジケータを備えていてもよい。これは、その他任意の種類の表示の代替又は追加として起こるようになっていてもよい。例えば、インジケータアセンブリ306は、デバイスの使用の準備が整ったことを示す視覚的表示及び音放出の両者を与えるようにしてもよい。
【0150】
入力インターフェース
前述の通り、コントローラ302は、入力インターフェース112からの入力を検出し、これに応答して、インダクタコイル124に変動磁場を生成させる。本例において、入力インターフェース112は、単一のボタンを備えており、ユーザが入力インターフェースを操作したことを示す信号をコントローラに送信する。特定の一例において、この信号は、ユーザがボタンを解除したことを示す。したがって、ユーザはボタンを押して保持することができ、コントローラ302は、ボタンが解除されると、インダクタコイル124に変動磁場を生成させる。
【0151】
特定の一例において、ユーザは、異なる時間の長さにわたり、ボタンを押して保持することができ、デバイスは、この時間の長さに応じて、特定のモードで動作する。したがって、入力インターフェース112から受信した入力には、例えば時間それ自体の表示として、又は、コントローラ302により時間測定可能な2つの信号(一方が押圧用、もう一方が解除用)を送信することによって、ボタンが押された時間の長さを示す信号を含んでいてもよい。コントローラ302は、ボタンが解除されたことを示す信号の受信と、ボタンが押された時間の長さが閾値時間以上であるとの判定と、に応答して、インダクタコイル124に変動磁場を生成させるように構成されていてもよい。時間の長さが閾値時間未満である場合、デバイス100は、加熱を開始しない。特定の一例において、時間の長さが閾値時間未満である場合、デバイス100は、デバイスの電源118の電力レベルを表示するようにしてもよい。
【0152】
前述の通り、デバイス100は、第1のモード又は第2のモードで動作するように構成されていてもよい。このため、特定の一例において、ボタンが押された時間の長さが第1の閾値時間以上且つ第2の閾値時間未満の場合には、コントローラ302がデバイスを第1のモードで動作させるように構成されている。ボタンが押された時間の長さが第2の閾値時間以上の場合には、デバイスが第2のモードで動作するように構成されている。例えば、第1の閾値時間は、3秒であってもよく、第2の閾値時間は、5秒であってもよい。これにより、ユーザは、単一のボタンを用いて、異なるモードを選択可能となる。ユーザが3秒より長く且つ5秒より短く、ボタンを押し下げている場合は、デバイスが第1のモードで動作する。
【0153】
特定の一例において、ボタンが押された時間の長さが第3の閾値時間以上の場合には、デバイスが設定モードで動作するように構成されている。設定モードによれば、ユーザは、デバイスの設定を行うことができる。第3の閾値時間は、第2の閾値時間より長くてもよい。特定の一例において、第3の閾値時間は、8秒である。ユーザが5秒より長く且つ8秒より短く、ボタンを押し下げている場合は、デバイスが第2のモードで動作する。
【0154】
別の例において、ボタンが押された時間の長さが第4の閾値時間以上且つ第1の時間未満の場合には、デバイスが電源118の電力レベルを表示するように構成されている。第4の閾値時間は、例えば1秒であってもよい。ユーザが1秒より長く且つ3秒より短く、ボタンを押し下げている場合は、デバイスが電力レベルを表示可能である。電力レベルは、インジケータアセンブリ306により示されるようになっていてもよい。例えば、電力レベルが0%~25%の場合は、4つのLED214のうちの1つが点灯するようになっていてもよい。電力レベルが25%~50%の場合は、LED214のうちの2つが点灯するようになっていてもよい。電力レベルが50%~75%の場合は、LED214のうちの3つが点灯するようになっていてもよい。電力レベルが75%~100%の場合は、LED214のうちの4つが点灯するようになっていてもよい。
【0155】
以上では、特定の一種類の入力インターフェース112のみを説明した。別の例において、ユーザは、タッチスクリーンを用いて動作モードを選択する。別の例においては、1つ又は複数の入力インターフェースが存在していてもよい。例えば、デバイスを第1のモードで動作させるため、ユーザは、第1の入力インターフェースを動作させるようにしてもよく、また、デバイスを第2のモードで動作させるため、ユーザは、第2の入力インターフェースを動作させるようにしてもよい。したがって、コントローラ302は、第1及び第2の入力インターフェースの一方から受信した入力に応答して、インダクタコイルに変動磁場を生成させるように構成されていてもよい。
【0156】
デバイスが動作を終えたことの表示
上述の通り、インジケータアセンブリ306は、デバイスの使用の準備が整ったことを示す、又は、デバイスがエアロゾル生成材料の加熱を開始したことを示すことができる。この代替又は追加として、インジケータアセンブリ306は、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを示すことができる。特定の例において、インジケータアセンブリ306は、デバイスが動作を終えるまでに残る時間を示すように構成されている。
【0157】
デバイスは、所定の時間にわたってエアロゾル生成材料を加熱するように構成されていてもよい。したがって、コントローラ302は、インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の所定の時間内に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリ306に表示させるようにしてもよい。この所定の時間は、例えば約3分であってもよいし、3分30秒であってもよいし、4分であってもよい。いくつかの例において、この所定の時間は、デバイスが動作しているモードによって決まる。
【0158】
別の例において、このデバイスは、所定の「パフ」回数にわたってエアロゾル生成材料を加熱するように構成されていてもよい。例えば、このデバイスは、ユーザが当該デバイスで吸引又はパフを行ったタイミングを決定するパフセンサを備えていてもよい。したがって、コントローラ302は、パフセンサによって所定回数のパフが検出された場合に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリ306に表示させるようにしてもよい。
【0159】
別の例において、このデバイスは、所定量の空気が当該デバイスを通じて引き出されるまで、エアロゾル生成材料を加熱するように構成されていてもよい。例えば、このデバイスは、加熱セッション全体で当該デバイスを流れる空気の量を決定する流量センサを備えていてもよい。したがって、コントローラ302は、所定量の空気がデバイスを流れた場合に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリ306に表示させるようにしてもよい。
【0160】
別の例において、このデバイスは、所定量のエネルギーが当該デバイスにより使用されるまで、エアロゾル生成材料を加熱するように構成されていてもよい。例えば、このデバイスは、加熱セッション中に当該デバイスが使用するエネルギーの量を決定するエネルギー検知モジュールを備えていてもよい。したがって、コントローラ302は、所定量のエネルギーがデバイスにより使用された場合に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリ306に表示させるようにしてもよい。
【0161】
別の例において、このデバイスは、エアロゾル生成材料を加熱するように構成されていてもよく、また、バッテリレベルが閾値を下回った場合に加熱を停止するようにしてもよい。例えば、このデバイスは、バッテリに残るエネルギーの量を決定するエネルギー検知モジュールを備えていてもよい。したがって、コントローラ302は、残りのエネルギーが閾値を下回った場合に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをインジケータアセンブリ306に表示させるようにしてもよい。
【0162】
一例において、インジケータアセンブリ306は、表示の停止によって、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを示す。例えば、デバイスが動作している間、1つ又は複数のLED等の視覚的構成要素は、デバイスが動作していることを視覚的に示すようにしてもよい。視覚的表示が止まった場合、ユーザは、デバイスが動作を終えたことが知らされ得る。例えば、デバイスが動作している間に1つ又は複数のLEDが点灯している場合で、デバイスが動作を終えた場合は、LEDがオフとなって、ユーザに対する表示を行うようにしてもよい。
【0163】
別の例において、インジケータアセンブリ306は、特定の表示によって、デバイスが動作を終えたことを示す。例えば、視覚的構成要素は、特定の表示によって、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを示すようにしてもよい。この視覚的表示は、以前の視覚的表示と異なっていてもよい。例えば、デバイスが動作している間に1つ又は複数のLEDが点灯している場合、これらは、特定のパターンで点滅して、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを示すようにしてもよい。
【0164】
特定の一例において、インジケータアセンブリ306は、触覚的構成要素をさらに備えていてもよく、この触覚的構成要素は、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを示す触覚フィードバックを与えるように構成されている。別の例において、インジケータアセンブリ306は、聴覚的インジケータを備えていてもよく、この聴覚的インジケータは、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることを示す音を放出するように構成されている。2つ以上の異なる種類の表示が与えられるようになっていてもよい。
【0165】
いくつかの例において、インジケータアセンブリ306は、デバイスが動作を終えるまでに残る時間を示すように構成されている。例えば、デバイスがその終了時間に近づく様々な時点で、表示が与えられるようになっていてもよい。
【0166】
一例において、触覚的構成要素は、加熱セッションの終了から20秒に触覚フィードバックを与えるようにしてもよいし、加熱セッションの終了から15秒、加熱セッションの終了から10秒、加熱セッションの終了から5秒、及び加熱セッションの終了時に触覚フィードバックを与えるようにしてもよい。各時点に与えられる触覚フィードバックは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、フィードバックは、加熱セッションの終了に向かって強くなるものであってもよいし、長く継続するものであってもよい。
【0167】
別の例においては、インジケータアセンブリ306が複数のLEDを備え、点灯したLEDの数によって、デバイスが動作を終えるまでに残る時間を示す。例えば、デバイスが動作している場合は、第1の数のLEDが点灯し、デバイスが動作を終えた場合は、第2の数のLEDが点灯し、第2の数が第1の数より小さくてもよい。第2の数は、例えばゼロであってもよい。第1の数は、全LEDであってもよい。したがって、LEDは、デバイスが終了に近づくにつれて「カウントダウン」を実行するようにしてもよい。
【0168】
特定の一例においては、4つのLED等、複数のLEDが存在し、これらのLEDは、加熱セッションの終了が近づくにつれて、順次オフにされる。図13Eは、デバイスが動作している際の外側部材202を示し得る。第1及び/又は第2のインダクタコイルは、この時点で作動していてもよいし、作動していなくてもよい。この時点では、4つのすべてのLEDが点灯することにより、ユーザが依然としてデバイスを使用可能であることを示している。デバイスが動作を終えるまで、ある閾値時間が残っていてもよい。例えば、デバイスが動作を終えるまで、20秒が残っていてもよい。
【0169】
一例において、このデバイスは、第1及び/又は第2のインダクタコイルが変動磁場の生成を停止した時点で「動作を終えた」と言える。別の例において、このデバイスは、エアロゾルの温度/量が許容範囲レベルを下回ったと考えられる時点(第1及び/又は第2のインダクタコイルが変動磁場の生成を停止した時点の後である可能性がある。)で「動作を終えた」と言える。
【0170】
図13Dは、図13Eの後の時点における外側部材202を示し得る。例えば、デバイスが動作を終えるまで、15秒しか残っていない場合もある。この時点では、4つのLEDのうちの1つがオフとなっており、光が一部の開口部204を通過して、外側部材202の3つの四分円を点灯させている。
【0171】
図13Cは、図13Dの後の時点における外側部材202を示し得る。例えば、デバイスが動作を終えるまで、10秒しか残っていない場合もある。この時点では、4つのLEDのうちの2つがオフとなっており、光が一部の開口部204を通過して、外側部材202の2つの四分円を点灯させている。
【0172】
図13Bは、図13Cの後の時点における外側部材202を示し得る。例えば、デバイスが動作を終えるまで、5秒しか残っていない場合もある。この時点では、4つのLEDのうちの3つがオフとなっており、光が一部の開口部204を通過して、外側部材202の1つの四分円を点灯させている。
【0173】
図13Aは、図13Bの後の時点における外側部材202を示し得る。例えば、このデバイスは、動作を終えている場合もある。この時点では、4つのすべてのLEDがオフとなっており、光は見えない。したがって、インジケータアセンブリ306は、デバイスが動作を終えたことを示す一方、デバイスが動作を終えるまでに残る時間も示している。
【0174】
図14は、エアロゾル供給デバイスを動作させる方法のフロー図である。この方法は、ブロック402において、サセプタを加熱する変動磁場をエアロゾル供給デバイスのインダクタコイルに生成させるステップを含む。この方法は、ブロック404において、インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の所定の時間内に、デバイスの使用の準備が整ったことをエアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップであり、所定の時間が、約20秒以下である、ステップを含む。一例において、インジケータアセンブリは、インダクタコイルに変動磁場を生成させた後の所定の時間に、デバイスの使用の準備が整ったことを示す。
【0175】
図15は、エアロゾル供給デバイスを動作させる別の方法のフロー図である。この方法は、ブロック502において、サセプタを加熱する変動磁場をエアロゾル供給デバイスのインダクタコイルに生成させるステップを含む。この方法は、ブロック504において、インダクタコイルアセンブリにエアロゾル生成材料の加熱を開始させた後の所定の時間内に、デバイスが動作を終えたこと又は動作を終えようとしていることをエアロゾル供給デバイスのインジケータアセンブリに表示させるステップを含む。
【0176】
上記実施形態は、本発明の説明に役立つ実例として理解されるものとする。本発明の他の実施形態も考えられる。任意の一実施形態に関して記載の任意の特徴は、単独又は他の記載特徴との組み合わせで使用可能であり、また、実施形態のその他いずれか又はその任意の組み合わせの1つ又は複数の特徴との組み合わせで使用可能であることが了解されるものとする。さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲に規定の上述していない同等物及び改良も採用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5A-5B】
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図14
図15
【国際調査報告】