(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(54)【発明の名称】防火、防煙、防音、および/または防水システムを動的カーテンウォールファサード内に組み立てるためのプロセス
(51)【国際特許分類】
E04B 2/96 20060101AFI20220428BHJP
A62C 2/00 20060101ALI20220428BHJP
A62C 3/00 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
E04B2/96
A62C2/00 X
A62C3/00 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021554648
(86)(22)【出願日】2020-03-02
(85)【翻訳文提出日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 EP2020055440
(87)【国際公開番号】W WO2020182518
(87)【国際公開日】2020-09-17
(32)【優先日】2019-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591010170
【氏名又は名称】ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト
【住所又は居所原語表記】Feldkircherstrasse 100, 9494 Schaan, LIECHTENSTEIN
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】特許業務法人ナガトアンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ゼムラー, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ピートゥ,マリオ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレセン, アルント
【テーマコード(参考)】
2E002
【Fターム(参考)】
2E002NB02
2E002PA01
2E002PA09
2E002UB04
2E002WA04
2E002WA06
(57)【要約】
防火、防煙、防音、および/または防水システムを動的カーテンウォールファサード内に組み立てるためのプロセスである。
遮断および封止するための耐熱性の可撓性発泡体材料を含むチューブ状封止要素を使用して、防火、防煙、防音、および/または防水システムを動的カーテンウォールファサード内に組み立てるためのプロセスを説明する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
防火、防煙、防音、および/または防水システムを、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード内に、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリ内に組み立てるためのプロセス。特に、本発明の態様は、そのようなプロセスを提供することであり、前記プロセスは、
- アンカーブラケットを、水平および垂直骨組み部材に、および建物構造物への前記カーテンウォールファサードのコンクリートおよび鋼製部材に、または完成した統合パネルを前記建物構造物に載置する準備のできた前記垂直骨組み部材の上側位置に取り付けることによって、骨組み構造物を組み立てるステップと、
- 適切な水ガスケット封止を前記骨組み部材に提供して、前記骨組み構造物および建物構造物を水の浸入、風、空気、温度から封止するステップと、
- 遮断および封止するための耐熱性の可撓性発泡体材料を含むチューブ状封止要素を、前記カーテンウォールファサードの内壁表面と前記建物構造物の床の外側縁部との間に延在するセーフィングスロット内に位置決めするステップであって、前記チューブ状封止要素が、
a)底部側カバーと、
b)頂部側カバーであって、
前記頂部側カバーが、互いから空間的に配置された2つの位置において前記底部側カバーに接続され、前記底部側カバーおよび前記頂部側カバーが、前記耐熱性の可撓性発泡体材料を取り囲む、頂部側カバーと、
c)前記チューブ状封止要素を前記カーテンウォール構築物の前記内壁表面に取り付けるための第1の接続領域と、
d)前記チューブ状封止要素を前記床の前記外側縁部に取り付けるための第2の接続領域と、を含む、位置決めするステップと、
- 前記チューブ状封止要素の前記第1の接続領域および前記第2の接続領域を、前記カーテンウォールファサードに、および前記建物構造物に固定して、前記セーフィングスロットの堅固な封止を達成するステップと、を含む、プロセス。
【請求項2】
前記チューブ状封止要素を位置決めすることは、前記頂部側カバーが前記コンクリート床の頂面と面一になるように、前記チューブ状封止要素を前記セーフィングスロット内に配置することを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記チューブ状封止要素の前記第1の接続領域および前記第2の接続領域を固定することは、前記第1の接続領域の下側を前記カーテンウォールファサードの前記内壁表面に固定し、前記第2の接続領域の下側を前記床の前記頂面に固定することを含む、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記チューブ状封止要素の前記第1の接続領域および前記第2の接続領域を固定することは、接着剤バッカーを含む接着剤層を使用して固定することを含む、請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
接着剤層を使用して前記第1の接続領域を固定することは、接着剤の裏紙を取り除いて、前記接着剤層を前記カーテンウォールファサードの前記内壁表面に接着することを含み、接着剤層を使用して前記第2の接続領域を固定することは、接着剤の裏紙を取り除いて、前記接着剤層を前記床の前記頂面に接着することを含む、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
- 水密封止を、隣接するチューブ状封止要素の間の、および各ブラケットの周囲の各継ぎ目、スプライス、または当接ジョイントに適用するステップをさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記外側水密封止は、エマルジョン、スプレー、コーティング、発泡体、塗料、またはマスチックの形態である、請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
- 建築用カバー、鋼板、または腰壁を設置して、前記セーフィングスロットを完全に覆うことによって、前記カーテンウォールファサードを完成するステップをさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項9】
約3.54インチ(約90mm)の幅で生産される前記チューブ状封止要素が、1.5インチ~3インチ(38.1mm~76.2mm)のセーフィングスロット幅に使用され、約4.53インチ(約115mm)の幅が、2インチ~4インチ(50.8mm~101.6mm)のセーフィングスロット幅に使用され、または約5.55インチ(約141mm)の幅が、3インチ~5インチ(76.2mm~127mm)のセーフィングスロット幅に使用される、請求項1~8のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項10】
使用する前記耐熱性の可撓性発泡体材料は、向上した疎水性を有する防火添加剤を含む膨張性の連続気泡発泡体材料である、請求項1~9のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項11】
カーテンウォール構築物を有する建物構築物であって、前記建物構築物は、1つ以上の骨組み部材を含む内壁表面と、少なくとも1つの床であって、前記カーテンウォール構築物の前記内壁表面から空間的に配置され、前記カーテンウォール構築物の内壁表面と前記床の外側縁部との間に延在する前記セーフィングスロットを画定する床と、によって画定され、請求項1~10のいずれか1項に記載のプロセスに従って設置された防火、防煙、防音、および/または防水システムを備える、建物構築物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテンウォールと建物の個々の床との間に画定されるセーフィングスロット領域を封止するように設計された、特に、火災、煙、騒音、および該当する場合は水に関してセーフィングスロットを封止するための、構築物、アセンブリ、およびシステムの分野に関する。特に、本発明は、防火、防煙、防音、および/または防水システムを、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード内に、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリ内に組み立てるためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
カーテンウォールは、一般に、現代の建物構築物に使用および適用され、また、外壁が非構造的である該構築物の外装であるが、単に、天気から保護し、居住者を保持するだけである。カーテンウォールは、通常、軽量材料で作製され、構築コストおよび重量を低減させる。ガラスをカーテンウォールとして使用する場合、大きな利点は、自然光が建物内により深く入り込むことができることである。
【0003】
建物構築物市場の最近の発展のため、建物の外側ファサード(カーテンウォールファサード)は、ピースごとに直接現場で組み立てられるか、または予め製造した統合パネルを使用して組み立てられるかのいずれかであり、それによって、同時に、作成されたセーフィングスロットにおける十分な防火、防煙、防音、および/または止水を必要とする。十分な防火、防煙、防音、および/または止水を設置するためのプロセスは、現場組み立てのカーテンウォールファサードまたは統合パネルファサードが組み立てられるときに迅速かつ清浄であることが非常に好ましい。さらに、このプロセスは、様々な標準に従って必要とされる防火、防煙、防音、および/または防水の質を確実にするべきである。特に、このプロセスは、フォイル表面カーテンウォール遮断材、鋼製バックパン設計を含む、またはガラス、特に完成した床レベルより下側に延在するビジョンガラスを含む、一般的なカーテンウォール設計を有するカーテンウォール構造物などの、全てのタイプのカーテンウォール構造物に適用可能であるべきである。
【0004】
床とカーテンウォールの内壁表面との間の空隙は、セーフィングスロットを画定し、周辺スラブ縁部(空洞)または周辺ジョイントとも称され、カーテンウォール構築物の内壁表面と床の外側縁部との間に延在する。このセーフィングスロットは、階の間の火災および燃焼ガスの通過を遅れさせることが重要である。したがって、熱、煙、炎、騒音、および/または水が、ある階から隣接する階に広がらないようにするために、セーフィングスロットでの防火、防煙、防音、および/または止水を向上させることが非常に重要である。
【0005】
耐火性ならびに水平運動および垂直運動に関するますます厳しくなる要件のため、カーテンウォール構造物に容易に設置することができ、既存の例外を含む既存の火災試験および建築基準法要件および規格を満たすかまたはそれを超えることが可能で、容易に設置することができ、現場で使用する材料を最小限に抑える、動的な熱的および音響的遮断および封止システムに対する必要性が存在する。特に、カーテンウォールファサードの構築中に設置されたときに、(クラスIVの運動の要件を満たす)特定の運動に晒される場合であっても、カーテンウォール構造物のビジョンガラスが完成した床レベルより下側に延在する場合に、火災の拡散を防止するシステムに対する必要性が存在する。
【0006】
さらに、耐火性ならびに防音性を向上させ、同時に、止水特性を強化し、カーテンウォール構造物の設置中に容易に統合することができるシステムに対する必要性が存在する。特に、動的な耐火等級の熱的に遮断および封止システムを建物構造物内の浸水ならびに水の移動の阻止に追加的に対処し、セーフィングスロット封止システムの水密性を強化する、動的カーテンウォールファサードを設置するプロセスに対する必要性が存在する。
【0007】
以上のことを考慮して、本発明の目的は、防火、防煙、防音、および/または防水システムを、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード内に、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリ内に組み立てるためのプロセスを提供することである。
【0008】
さらに、本発明の目的は、特に、火災安全ならびに運動安全な建築的な区画化のための、および設置者が現場でカーテンウォールファサードを構築するのをより容易にする試験システムを提供することによって、基準法の例外に対処し、書面および工学的判断を回避し、かつ本出願に関して定義/試験される建築的細部を確実にし、提供するために、フルスケールのASTM E2307ならびにASTM E1399で試験されるカーテンウォールファサード内にシステムを設置するためのプロセスを提供することである。
【0009】
本発明の説明を確実にすることによって明らかになるこれらのおよび他の目的は、独立請求項に記載の本発明によって解決される。従属請求項は、好適な実施形態に関する。
【発明の概要】
【0010】
一態様において、本発明は、防火、防煙、防音、および/または防水システムを、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード内に、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリ内に組み立てるためのプロセスを提供する。特に、本発明の態様は、そのようなプロセスを提供することであり、該プロセスは、
- アンカーブラケットを、水平および垂直骨組み部材に、および建物構造物へのカーテンウォールファサードのコンクリートおよび鋼製部材に、または完成した統合パネルを建物構造物に載置する準備のできた垂直骨組み部材の上側位置に取り付けることによって、骨組み構造物を組み立てるステップと、
- 適切な水ガスケット封止を骨組み部材に提供して、骨組み構造物および建物構造物を水の浸入、風、空気、温度から封止するステップと、
- 遮断および封止するための耐熱性の可撓性発泡体材料を含むチューブ状封止要素を、カーテンウォールファサードの内壁表面と建物構造物の床の外側縁部との間に延在するセーフィングスロット内に位置決めするステップであって、
a)底部側カバーと、
b)頂部側カバーであって、
頂部側カバーは、互いから空間的に配置された2つの位置において底部側カバーに接続され、底部側カバーおよび頂部側カバーは、耐熱性の可撓性発泡体材料を取り囲む、頂部側カバーと、
c)チューブ状封止要素をカーテンウォール構築物の内壁表面に取り付けるための第1の接続領域と、
d)チューブ状封止要素を床の外側縁部に取り付けるための第2の接続領域と、を含む、位置決めするステップと、
- チューブ状封止要素の第1の接続領域および第2の接続領域を、カーテンウォールファサードに、および建物構造物に固定して、セーフィングスロットの堅固な封止を達成するステップと、を含む。
【0011】
別の態様において、本発明は、本発明のプロセスに従って設置される防火、防煙、防音、および/または防水システム備える、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリを有する建物構築物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の主題を、以下の図を参照することによってより詳細にさらに説明する。
【
図1】ビジョンガラスが完成した床レベルより下側に延在する、外部動的カーテンウォールファサード内でのその最終設置における防火、防煙、防音、および/または防水のシステムの側断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の文脈において、以下の用語および定義を使用する。
本発明の文脈において使用するとき、別途文脈が明確に指示しない限り、「a」および「an」という単数形の用語はまた、それぞれの複数形も含む。したがって、別途指示されない限り、「a」または「an」という用語は、「1つ以上」または「少なくとも1つ」を意味することを意図している。
【0014】
本発明に関する文脈で、「カーテンウォール構造物」または「カーテンウォール構築物」または「カーテンウォールファサード」という用語は、1つ以上の骨組み部材およびカーテンウォール構築物の内壁表面から空間的に配置された少なくとも1つの床を含む内壁表面によって画定された壁構造体を指す。特に、これは、フォイル表面カーテンウォール遮断材、鋼製バックパン設計を含む、またはガラス、特に完成した床レベルより下側に延在するビジョンガラスを含む、一般的なカーテンウォール設計を有するカーテンウォール構造物を指す。
【0015】
本発明に関する文脈で、「セーフィングスロット」という用語は、上で定義したカーテンウォール構築物の床と内壁表面との間の空隙を指し、これはまた、カーテンウォール構築物の内壁表面と床の外側縁部との間に延在する、「周辺スラブ縁部」または「周辺ジョイント」とも称される。
【0016】
本発明に関する文脈で、「内壁表面」という用語は、上で定義したカーテンウォール構築物の内側対向面を指し、例えば、塞がれたビジョンガラスの内側対向面および骨組み部材の内側対向面を指す。
【0017】
本発明に関する文脈で、「接続領域」という用語は、「取り付け領域」ともみなされ、チューブ状封止要素の本体から外方に突出する可撓性の翼またはタブを指し、これらは、発泡体材料(本体)を取り囲む底部側カバーおよび頂部側カバー(翼状)の一部を構成する。接続領域は、好ましくは、底部側カバーが頂部側カバーに接続される領域内で本体の上隅部に位置決めされる。
【0018】
本発明に関する文脈で、「止水特性を強化する」という用語は、浸水の防止、ならびに建物構造物内の水の移動の阻止、およびセーフィングスロット封止システムの水密性の強化を指す。
【0019】
本発明による防火、防煙、防音、および/または防水システムを組み立てるためのプロセスは、基準法の例外に対処し、標準方法ASTM E2307の要件を満たし、かつ標準方法ASTM E1399の要件を満たすシステムを設置するときに提供する、1つのチューブ状封止要素の使用を包含しており、下で説明する。
本発明によれば、防火、防煙、防音、および/または防水システムを、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード内に、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリ内に組み立てるためのプロセスは、
- アンカーブラケットを、水平および垂直骨組み部材に、および建物構造物へのカーテンウォールファサードのコンクリートおよび鋼製部材に、または完成した統合パネルを建物構造物に載置する準備のできた垂直骨組み部材の上側位置に取り付けることによって、骨組み構造物を組み立てるステップと、
- 適切な水ガスケット封止を骨組み部材に提供して、骨組み構造物および建物構造物を水の浸入、風、空気、温度から封止するステップと、
- 遮断および封止するための耐熱性の可撓性発泡体材料を含むチューブ状封止要素を、カーテンウォールファサードの内壁表面と建物構造物の床の外側縁部との間に延在するセーフィングスロット内に位置決めするステップであって、
a)底部側カバーと、
b)頂部側カバーであって、
頂部側カバーは、互いから空間的に配置された2つの位置において底部側カバーに接続され、底部側カバーおよび頂部側カバーは、耐熱性の可撓性発泡体材料を取り囲む、頂部側カバーと、
c)チューブ状封止要素をカーテンウォール構築物の内壁表面に取り付けるための第1の接続領域と、
d)チューブ状封止要素を床の外側縁部に取り付けるための第2の接続領域と、を含む、位置決めするステップと、
- チューブ状封止要素の第1の接続領域および第2の接続領域を、カーテンウォールファサードに、および建物構造物に固定して、セーフィングスロットの堅固な封止を達成するステップと、を含む。
【0020】
特に、第1のステップで、カーテンウォールファサードのための骨組み構造物または統合パネルの骨組み構造物を組み立てる。アンカーブラケットは、水平および垂直骨組み部材に、および建物構造物へのファサードのコンクリートおよび鋼製部材に、または完成した統合パネルを建物構造物に載置する準備のできた垂直骨組み部材の上側位置に取り付けられる。通常、長方形のアルミニウムチューブ方立および無目は、現場組み立てのカーテンウォールファサードのための要素を製造する、または統合パネルを製造するカーテンウォールシステム製造者のガイドラインに従って使用される。
【0021】
第2のステップで、適切な水ガスケット封止を提供して、骨組み構造物および建物構造物を水の浸入、風、空気、温度から封止する。
【0022】
第3のステップで、遮断および封止するための耐熱性の可撓性発泡体材料を含むチューブ状封止要素を、カーテンウォールファサードの内壁表面と建物構造物の床の外側縁部との間に延在するセーフィングスロット内に位置決めし、チューブ状封止要素は、底部側カバーと、頂部側カバーであって、頂部側カバーは、互いから空間的に配置された2つの位置において底部側カバーに接続され、底部側カバーおよび頂部側カバーは、耐熱性の可撓性発泡体材料を取り囲む、頂部側カバーと、チューブ状封止要素をカーテンウォール構築物の内壁表面に取り付けるための第1の接続領域と、チューブ状封止要素を床の外側縁部に取り付けるための第2の接続領域と、を含む。
【0023】
第4のステップで、チューブ状封止要素の第1の接続領域および第2の接続領域を、カーテンウォールファサードに、および建物構造物に固定して、セーフィングスロットの堅固な封止を達成する。
【0024】
チューブ状封止要素をカーテンウォール構築物の内壁表面に取り付けるための第1の接続領域、およびチューブ状封止要素を床の外側縁部に取り付けるための第2の接続領域がそれぞれ、発泡体材料を取り囲む、底部側カバーおよび頂部側カバーの一部を構成することが好ましい。好ましくは、接続領域はまた、チューブ状封止要素の本体(翼状)から外方に突出する可撓性翼またはタブとも称される。接続領域は、好ましくは、底部側カバーが頂部側カバーに接続される領域内の本体の上隅部に位置決めされ、セーフィングスロット内の容易な位置決めを可能にする。最も好ましくは、接続領域は、ほぼ正方形状の断面を有するチューブ状封止要素の上隅部に位置決めされる。
【0025】
チューブ状封止要素は、好ましくは、頂部側カバーがコンクリートの床の頂面と面一になるようにセーフィングスロット内に配置される。
【0026】
本発明によるプロセスの好ましい実施形態において、チューブ状封止要素の第1の接続領域の下側は、カーテンウォールファサードの内壁表面に固定され、チューブ状封止要素の第2の接続領域の下側は、床の頂面に固定され、それによって、防火、防煙、防音、および/または防水システムを容易に載置することを可能にする。
【0027】
好ましい実施形態では、チューブ状封止要素は、頂部側カバーがコンクリート床の頂面と面一になるようにセーフィングスロット内に配置される。チューブ状封止要素は、床の上側または下側からセーフィングスロットに挿入し、好ましくは床の上側から挿入し、容易に固定して、セーフィングスロットの完全な封止を確実にすることができる。
【0028】
好ましい実施形態において、チューブ状封止要素は、第1の接続領域および/または第2の接続領域に位置決めされた接着剤層をさらに備え、接着剤層は、接続領域の上側または下側に位置決めすることができる。最も好ましくは、接着剤層は、接続領域の下側に位置決めされる。接着剤層は、ホットメルト接着剤、ブチルシーリング、両面接着剤、自己接着剤層であることが好ましい。本発明による動的な熱的遮断および封止システムの好ましい実施形態において、接着剤の裏紙を含む接着剤層は、ホットメルト自己接着剤層である。最も好ましい実施形態において、接着剤のベーカーは、シリコーン紙である。
【0029】
したがって、本発明によるプロセスは、接着剤の裏紙を含む接着剤層を使用して、チューブ状封止要素の第1の接続領域および第2の接続領域を固定することを含む。
【0030】
本発明によるプロセスの好ましい実施形態において、接着剤層を使用して第1の接続領域を固定することは、接着剤の裏紙を取り除いて、接着剤層をカーテンウォールファサードの内壁表面に接着することを含み、接着剤層を使用して第2の接続領域を固定することは、接着剤の裏紙を取り除いて、接着剤層を床の頂面に接着することを含む。
【0031】
好ましい実施形態において、本プロセスで使用されるチューブ状封止要素の底部側カバーは、底部側積層体である。この積層体は、少なくとも2つの層を備えることができ、好ましくは3つの層を備える。特に、底部側積層体は、プラスチックフォイル層を備え、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、などを含み、メッシュ層は、プラスチックフォイル層の間に、最も好ましくは、2つのポリエチレンフォイル層の間に積層される。最も好ましい実施形態において、底部側積層体は、2つのポリエチレン層の間に積層ガラス繊維メッシュ層を有する積層体である。あるいは、底部側カバーはまた、織布材料からの層または強化層、織布、フォイル、強化繊維布、など、またはこれらの組み合わせの1つ以上の層または組み合わせからなり得る。
【0032】
好ましい実施形態では、本プロセスで使用されるチューブ状封止要素の頂部側カバーは、頂部側積層体である。この積層体は、少なくとも2つの層を備えることができ、好ましくは3つの層を備える。特に、頂部側積層体は、アルミニウム層、プラスチックフォイル層、およびメッシュ層を備え、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、などを含む。最も好ましくは、頂部側積層体は、ポリエチレンバックを有する強化アルミニウム層で構成される。あるいは、頂部側カバーはまた、織布材料からの層または強化層、織布、フォイル、強化繊維布、など、またはこれらの組み合わせの1つ以上の層または組み合わせからなり得る。
【0033】
底部側カバーおよび頂部側カバーは、材料特性および意図する機能に応じて、異なるまたは同じ材料とすることができる。しかしながら、底部側カバーおよび頂部側カバーは、異なる材料であることが好ましい。
【0034】
本発明によるプロセスの好ましい実施形態において、本プロセスで使用される底部側積層体のメッシュ層および/またはチューブ状封止要素の頂部側積層体のメッシュ層は、ガラス繊維材料またはセラミック繊維材料で作製される。繊維メッシュは、発泡体材料を適所で保持し、システムの安定性を強化するために使用され、ならびに耐熱性の可撓性発泡体材料が火と接触したときに封止部を安定させる。底部側積層体のメッシュ層および/または頂部側積層体のメッシュ層は、例えば、2つの層の可燃性のフォイルの間に積層させることができる。さらに、メッシュ層は、固定すること、または固定しないことができる。好ましくは、頂部側積層体のメッシュ層のメッシュサイズは、底部側積層体のメッシュ層のメッシュサイズと異なる。好ましくは、メッシュサイズは、約2mm×2mm~約10mm×10mmの範囲、より好ましくは約5mm×5mmである。
【0035】
好ましい実施形態では、使用するチューブ状封止要素の耐熱性の可撓性発泡体材料は、向上した疎水性を有する防火添加剤を含む膨張性の連続気泡発泡体材料である。好ましくは、膨張性のオープンセル発泡体材料は、ポリウレタンに基づく発泡体材料である。耐熱性の可撓性発泡体材料は、非圧縮状態の90kg/m3の密度を有することが好ましい。
【0036】
本発明によれば、本プロセスで使用されるチューブ状封止要素の断面形状は、一般に、長方形状、台形状、円形状、またはU字形状である。好ましくは、チューブ状封止要素の断面形状は、長方形状である。チューブ状封止要素は、異なるセーフィングスロット幅に適用するために、断面形状に関して異なる幅で容易に製作することができ、例えば、チューブ状封止要素は、1.5インチ~3インチ(38.1mm~76.2mm)のセーフィングスロット幅に使用する約3.54インチ(約90mm)の幅、2インチ~4インチ(50.8mm~101.6mm)のセーフィングスロット幅に使用する約4.53インチ(約115mm)の幅、さらには3インチ~5インチ(76.2mm~127mm)のセーフィングスロット幅に使用する約5.55インチ(約141mm)の幅で製作することができる。これらの異なるサイズは、チューブ状封止要素をセーフィングスロットの中へ圧入する必要がないという点で、設置を容易にする。略台形の断面形状を有するチューブ状封止要素を有する代替の実施形態では、チューブ状封止要素の大きいほうの側をカーテンウォール側に位置決めすることができ、チューブ状封止要素の小さいほうの側を床側に位置決することができる。例えば、チューブ状封止要素は、カーテンウォール側に3.5インチの厚さ、および床側に2.375インチの厚さを有し、それによって、防火を強化することができる。また、台形状の任意の他の寸法も可能である。
【0037】
使用されるチューブ状封止要素の特定の実施形態において、チューブ状封止要素の底部側カバーは、水が建物構造物の中へ、したがって封止要素の中へ侵入した場合に、チューブ状封止要素の内側から外側へ水を移動させるための開口部または穿孔を備え、一方で、頂部側カバーは、好ましくは、例えば雨による頂部側からの水の浸入を防止するために、穿孔または開口部を含まない。代替的な実施形態において、頂部側カバーの外面は、凸状である。
【0038】
本発明のプロセスは、第4の任意選択のステップで、水密封止を、隣接するチューブ状封止要素の間の、およびちょうどこの位置の各ブラケットの周囲の各継ぎ目、スプライス、または当接ジョイントに適用して、防火、防煙、防音、および/または防水システムの止水特性を強化することができる。特に、水密封止は、任意の継ぎ目の上に2mmの湿潤厚さで、およびチューブ状封止要素、隣接するカーテンウォールファサード、およびコンクリート床アセンブリの上に最小で1インチの重なりで適用することができる。好ましくは、水密封止は、エマルジョン、スプレー、コーティング、発泡体、塗料、またはマスチックの形態である。シーラントをセーフィングスロット領域全体にわたって塗布する必要はない。
【0039】
第5のステップで、防火、防煙、防音、および/または防水システムを、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード内に、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリ内に組み立てるためのプロセスは、建築用カバー、鋼板、または腰壁を設置して、セーフィングスロットを完全に覆うことによって完了する。
【0040】
また、封止を強化するために、追加のチューブ状封止要素をセーフィングスロットの底部側から設置し、それによって、ブラケットを覆って、それらを火災、煙、風、および水の浸入から保護することも可能である。
【0041】
防火、防煙、防音、および/または防水システムは、好ましくは、1つ以上の骨組み部材、およびカーテンウォール構築物の内壁表面と床の外側縁部との間に延在するセーフィングスロットを画定するカーテンウォール構築物の内壁表面から空間的に配置された少なくとも1つの床を含む内壁表面によって画定された建物構築物内に設置するためのものである。特に、建物構築物は、ビジョンガラス充填材ならびに少なくとも1つの垂直金属骨組み部材および少なくとも1つの水平金属骨組み部材で構成されるカーテンウォール構築物を備えることができる。あるいは、建物構築物は、フォイル表面カーテンウォール遮断材または鋼製バックパン設計を含む一般的なカーテンウォール設計を有するカーテンウォール構築物を備えることができる。
【0042】
防火、防煙、防音、および/または防水システムは、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサードに使用すること、または外部動的カーテンウォールアセンブリ内で使用するための統合パネルを組み立てる際に使用することができる。
【0043】
現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード内の、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリ内の、設置された防火、防煙、防音、および/または防水システムを、セーフィングスロットを音響的に遮断および封止するために使用する場合、遮断に使用される材料は、合成ゴムに基づくエラストマーインタレース発泡体(例えば、armacell(登録商標)からのArmaprotect(登録商標)またはArmaflex(登録商標))、ポリエチレン発泡体、ポリウレタン発泡体、ポリプロピレン発泡体、またはポリ塩化ビニル発泡体などの、音響抵抗材料および/または気密材料である。
【0044】
カーテンウォールのセーフィングスロット内に設置する前に、以下のステップを実行しなければならず、該ステップは、当業者に共通の一般的な知識とみなされ、また、合理的であるとみなされる。第1のステップで、スラブカーテンウォールジョイントの所望の縁部の幅を測定する。続いて、測定したジョイントの幅を使用して、動的な熱的遮断および封止システムのチューブ状封止要素の幅が現在のジョイント幅に好適であるかどうかを判定し、チューブ状封止要素の各設計は、製品ごとの所定のジョイント幅の範囲を有する。続いて、カーテンウォールジョイントの長さを測定する。この長さは、通常、カーテンウォールアンカーの間で測定される。次のステップで、動的な熱的遮断および封止システムのチューブ状封止要素の長さを測定し、必要な場合は、必要な長さに一致するように切断する。必要な場合は、チューブ状封止要素を設置するブラケットのプロファイルに一致するようにチューブ状封止要素の縁部を切断し、カーテンウォールおよびスラブの表面の塵、油、破片、および水を除去する。
【0045】
次いで、チューブ状封止要素を、本発明によるプロセスに設置する。特に、その長端に配置し、スラブの縁部に整列させる。続いて、チューブ状封止要素を僅かに圧縮して、スラブの縁部の上でカーテンウォールジョイントの中へ90度回転させる。チューブ状封止要素をスラブの上面と面一に設置した時点で、カーテンウォールテープ上の接着剤の裏紙を取り除いて、接着剤をカーテンウォールファサードに接着する。次に、スラブ接着剤上の接着剤の裏紙を取り除いて、スラブ縁部に接着する。動的な熱的遮断および封止システムのチューブ状封止要素の追加ピースが必要である場合、その追加ピースについて、上で開示したステップを繰り返されなければならない。最後に、隣接するチューブ状封止要素間の、および各ブラケットの周囲の各継ぎ目、接合部、または当接部を、この位置にだけ水密封止を適用することによって封止して、動的な熱的遮断および封止システムの止水特性を強化することができる。特に、水密封止は、任意の継ぎ目の上に2mmの湿潤厚さで、およびチューブ状封止要素、隣接するカーテンウォールアセンブリ、およびコンクリート床アセンブリの上に最小で1インチの重なりで適用することができる。シーラントをセーフィングスロット領域全体にわたって塗布する必要はない。好ましくは、水密封止は、エマルジョン、スプレー、コーティング、発泡体、塗料、またはマスチックの形態である。
【0046】
すなわち、チューブ状封止要素は、約10%~40%の圧縮でセーフィングスロットの中へ連続的に設置され、側面は、床の外側縁部に対して当接した状態、およびカーテンウォール構築物の内壁表面に対して当接した状態のそれぞれで位置決めされ、その上側カバーは、好ましくは床の上面と面一である。設置したときに、1つ以上のチューブ状封止要素が様々な程度に圧縮されるが、通常は、約10%~40%に圧縮される。この圧縮は、外方への力を働かせ、外方へ拡大させて、セーフィングスロット内に生じた空洞を満たす。チューブ状封止要素の第1の接続領域は、カーテンウォール構築物の内壁表面に取り付けられ、第1の接続領域は、殆ど垂直に配設され、チューブ状封止要素から上方へ突出し、また、カーテンウォール構築物の内壁表面と平行である。チューブ状封止要素の第2の接続領域は、床の上面に取り付けられ、第2の接続領域は、殆ど水平に配設され、チューブ状封止要素から外方へ突出し、また、床の上面と平行であり、頂部側カバーと床の縁部との間に面一の接続をもたらす。
【0047】
本発明は、本明細書で特に示され、明確に説明されているが、好ましい実施形態は、以下の詳細な説明に記載されており、添付図面と併せて読み込んだときに最良に理解することができる。
【0048】
図1は、ビジョンガラスが完成した床レベルより下側に延在する、外部動的カーテンウォールファサード内でのその最終設置における防火、防煙、防音、および/または防水のシステムの側断面図を示す。特に、防火、防煙、防音、および/または防水システム100は、最初に、1つ以上の骨組み部材、すなわち、垂直骨組み部材-方立2-および床レベルに位置する水平骨組み部材-横木3-を含む内壁表面1、ならびにカーテンウォール構築物の内壁表面1と床4の外側縁部6との間に延在するセーフィングスロット5を画定するカーテンウォール構築物の内壁表面1から空間的に配置された少なくとも1つの床4によって画定された、ガラスカーテンウォール構築物のゼロスパンドレル領域の領域内に設置される。骨組み部材2および3は、完成した床レベルより下側に延在するビジョンガラス7で塞がれる。防火、防煙、防音、および/または防水システム100は、耐熱性の可撓性発泡体材料11を共に取り囲む頂部側カバー9および底部側カバー10を備える、チューブ状封止要素8を有する。発泡体材料は、ある割合の防火添加剤材料、好ましくは発泡グラファイトを伴う、ポリウレタン基部上の膨張性の発泡体材料である。火災事象中に、膨張性材料は、防火機能を提供するアッシュクラストを作成する。発泡体の組成、すなわち密度、防火、フィラーの割合、などは、必要な防火機能がセーフィングスロットに提供されるように調整することができる。好ましくは、チューブ状封止要素8は、上面12と共にほぼ長方形の断面を有し、下面13は、互いにほぼ平行に配設され、第1の側面14および第2の側面15は、互いにほぼ平行に配設される。好ましくは、頂部側カバー9は、上面12を構築する頂部側積層体9であり、一方で、底部側カバー10は、好ましくは、下面13ならびに側面14および15を構築する底部側積層体10である。耐熱性の可撓性発泡体材料11は、頂部側カバー9および底部側カバー10によって取り囲まれ、耐熱性の可撓性発泡体材料11は、頂部側カバー9の内面および底部側カバー10の内面に接続される。載置されたとき、チューブ状封止要素8の第1の側面14は、床4の外側縁部6に隣接し、第2の側面15は、カーテンウォール構築物の内壁表面1に隣接し、好ましくはカーテンウォール構築物のゼロスパンドレル領域17内に位置決めされた遮断材に隣接する。載置されたチューブ状封止要素8の上面12は、床4の上面18と面一である。本実施形態において、チューブ状封止要素8は、床4よりも低い高さを有し、チューブ状封止要素8の高さは、好ましくは、床4の高さの約半分である。
【0049】
本発明のこれらの実施形態は、各カーテンウォール製造業者/建設者が、構築物プロセスの僅かな調整を必要とするそれ自体の建築設計を有するので、僅かな修正によって機能することが理解されるべきである。これらには、水密ガスケット、アンカーブラケットアタッチメント方法、および方立/無目設計が挙げられるが、それらに限定されない。
【0050】
設置した防火、防煙、防音、および/または防水システムは、120分のF等級ならびにクラスIVの運動等級を達成した。
【0051】
本発明の、現場組み立ての外部動的カーテンウォールファサード内に、または統合パネルからのカーテンウォールアセンブリ内に設置した防火、防煙、防音、および/または防水システムは、建物の各階の床を取り囲むセーフィングスロットの封止を維持することを示した。
【0052】
特に、本発明の、外部動的カーテンウォールファサード内に設置した防火、防煙、防音、および/または防水システムは、既存の例外を含む既存の火災試験および建築基準法の要件を満たすこと、または超えることを実証した。特に、本システムは、カーテンウォール構造物のビジョンガラスが完成した床レベルより下側に延在する場合に、火災の拡散を防止し、それによって、カーテンウォールの背面の支柱またはスパンドレルビームまたは剪断壁の幅の建築限界に対処する。追加的に、火災への露出を含む様々な条件に対応する、住宅または商業ビルの床と外部カーテンウォールとの間のセーフィング遮断材の維持が保証される。
【0053】
さらに、特に、本発明の動的な熱的遮断および封止システムは、ビジョンガラスが完成した床レベルまで延在する、床アセンブリに関するフルスケールのASTM E2307ならびにフルスケールのASTM E1399試験システムの要件を満たすこと、基準法の例外に対処すること、書面および工学的判断を回避すること、ならびに本出願に関して定義/試験される建築的細部を確実にし、提供すること、特に、火災安全ならびに運動安全の建築的区画化を提供するための被試験システムを提供することを示した。
【0054】
本発明の外部動的カーテンウォールアセンブリ内に設置された防火システムの大きな利点は、水を吸収し得るミネラルウールが使用されていないことである。
【0055】
防火、防煙、防音、および/または防水システムを設置するためのプロセスは、特に片側から設置して、片側の適用を実現することができるので、設置者が現場でカーテンウォールを構築することをより容易にすることを示した。
【0056】
さらに、防火、防煙、防音、および/または防水システムは、セーフィングスロットが異なるサイズで提供されたときに、それを異なるサイズで低圧縮によって載置することができ、それでも最適な耐火性を提供する。
【0057】
さらに、向上した耐火性ならびに防音性を有し、同時に止水特性を強化し、また、カーテンウォール構造物の設置中に容易に統合することができるシステムをもたらすプロセスが提供される。さらに、設置される封止システムは、追加的に、浸水ならびに建物構造物内の水の移動の阻止、およびセーフィングスロット封止システムの水密性の強化に対処する。
【0058】
本発明の特定の実施形態を図面に示し、上で説明してきたが、チューブ状封止要素の形態、配設、および位置決めにおいて変更が行われ得ることが認識されるであろう。それを考慮して、本明細書で開示する本発明の好ましい実施形態は、単なる例示であることを意図しており、本発明の範囲を制限することを意図していないことを理解されたい。
【国際調査報告】