(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(54)【発明の名称】ドラム式洗濯機における密封排水装置及びドラム式洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 39/08 20060101AFI20220428BHJP
【FI】
D06F39/08 311Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021554705
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(85)【翻訳文提出日】2021-11-09
(86)【国際出願番号】 CN2020079241
(87)【国際公開番号】W WO2020182210
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】201910189956.3
(32)【優先日】2019-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517417854
【氏名又は名称】青島海爾▲滾▼筒洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER DRUM WASHING MACHINE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park,No.1 Haier Road,Laoshan District,Qingdao,Shandong 266101,China
(71)【出願人】
【識別番号】520405433
【氏名又は名称】海▲爾▼智家股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101, China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】▲呂▼ 佩▲師▼
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 升
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 志▲強▼
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA05
3B166AE01
3B166AE02
3B166AE07
3B166BA42
3B166BA72
3B166BA83
3B166BA86
3B166CA01
3B166CB01
3B166CB11
3B166CB13
3B166CC05
3B166DA11
3B166DC45
3B166DC47
3B166DE01
3B166DE02
3B166DF01
3B166FB01
3B166GA02
3B166GA12
3B166GA22
3B166GA24
3B166JM02
3B166JM03
(57)【要約】
ドラム式洗濯機における密封排水装置及びドラム式洗濯機であって、ドラム式洗濯機は、排水口(39)が設けられ、衣類を洗濯するときに洗濯水を独立して収容する内槽(17)を含み、密封排水装置は、排水口(39)に密封接触され、前記排水口(39)を閉塞するように構成された閉塞部品を含み、前記閉塞部品に、閉塞部品の中心軸線に沿った複数の断面積が等しくない断面を備えた第1の密封部品(47)が設けられ、第1の密封部品(47)の少なくとも1つの断面の外周壁は排水口(39)に周方向に密封接触されて排水口(39)を閉塞するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラム式洗濯機における密封排水装置であって、
前記ドラム式洗濯機は、排水口が設けられ、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容する内槽を含み、前記密封排水装置は、
前記排水口に密封接触され、前記排水口を閉塞するように構成された閉塞部品を含み、
前記閉塞部品に、前記閉塞部品の中心軸線に沿った複数の断面積が等しくない断面を備えた第1の密封部品が設けられ、前記第1の密封部品の少なくとも1つの断面の外周壁は前記排水口に周方向に密封接触されて前記排水口を閉塞するように構成される、
ドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項2】
前記第1の密封部品は、前記排水口に近接して配置された近端部と前記排水口から離れて配置された遠端部とを含み、
前記第1の密封部品の複数の断面の断面積は前記第1の密封部品の中心軸線に沿って前記近端部から前記遠端部へ徐々に増加する、
請求項1に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項3】
前記第1の密封部品は、前記複数の断面の断面積が前記近端部から前記遠端部へ徐々に増加するテーパー形状又は円錐台形状の密封栓である、
請求項2に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項4】
前記内槽は、内壁の表面が平坦な平坦部を有し、前記排水口は前記平坦部に設けられ、
前記第1の密封部品の少なくとも1つの断面の外周壁は前記排水口に周方向に密封接触され、前記排水口を閉塞する、
請求項1に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項5】
前記排水口は前記内槽の円弧形状の壁に設けられ、前記第1の密封部品の少なくとも1つの断面の外周壁は前記排水口に周方向に密封接触されて排水口を閉塞する、
請求項1に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項6】
前記閉塞部品に、前記第1の密封部品の外周に位置する第2の密封部品がさらに設けられており、前記第2の密封部品は前記排水口の外周における内槽壁に周方向に密封接触される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項7】
前記第2の密封部品は、前記第1の密封部品の外周に設けられた接触密封するための密封凸部を含み、前記第2の密封部品における前記密封凸部は前記排水口の外周の内槽壁における平坦部に密封接触することが保持されて前記排水口を閉塞する、
請求項6に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項8】
前記第1の密封部品と前記第2の密封部品はそれぞれ、弾性材料からなり、前記閉塞部品にそれぞれ組み立てられ、
或いは、前記第1の密封部品と前記第2の密封部品はそれぞれ、弾性材料からなり、前記第1の密封部品と前記第2の密封部品とは一体的に接続されてから、前記閉塞部品に組み立てられ、
或いは、前記第1の密封部品と前記第2の密封部品は弾性材料から一体的に作られた密封栓体であり、前記密封栓体は前記閉塞部品に組み立てられる、
請求項6又は7に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項9】
内槽の回動する遠心力で運動する遠心部品をさらに含み、前記遠心部品は前記閉塞部品に接続され、前記遠心部品の遠心運動によって前記閉塞部品が動かされ、前記排水口を開口する、
請求項1から8のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項10】
内部にガイド通路を有するケースをさらに含み、前記閉塞部品は、前記ガイド通路内に設けられた往復運動可能なガイド部と、前記ガイド部の一端に設けられた前記排水口を閉塞するための閉塞部と、前記ガイド部の他端に設けられた前記遠心部品に接続するための接続部とをさらに含み、前記第1の密封部品及び/又は前記第2の密封部品は前記閉塞部に設けられる、
請求項8に記載のドラム式洗濯機における密封排水装置。
【請求項11】
衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容するように構成された内槽と、
前記内槽に設けられ、洗濯水を排出するように構成された排水口と、
前記内槽の内壁に取り付けられた請求項1から10のいずれか1項に記載の密封排水装置とを含み、
前記密封排水装置における前記閉塞部品は、前記内槽の回転数が設定値V0に到達すると、前記排水口を開口するように構成されている、
ドラム式洗濯機。
【請求項12】
前記排水口は、前記排水口を前記内槽の槽壁より外側へ突出させるために、前記内槽の内壁との間に延伸する延伸壁を有し、前記第1の密封部品は前記延伸壁内に入り込み、前記第1の密封部品の少なくとも1つの断面の外周壁は、前記延伸壁の内周壁に周方向に密封接触することが保持されて前記排水口を閉塞する、
請求項11に記載のドラム式洗濯機。
【請求項13】
前記第1の密封部品は排水口の延伸壁の内周壁と面接触又は線接触して前記排水口が密封される、
請求項12に記載のドラム式洗濯機。
【請求項14】
前記第1の密封部品は、断面の断面積が排水口に対する近端部から遠端部へ徐々に増加するテーパー形状又は円錐台形状の密封栓であり、前記排水口の延伸壁は、内部の断面積が内槽壁に沿って内槽の中心軸線から離れる方向へ徐々に減少する円錐台形状の周壁である、
請求項13に記載のドラム式洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年3月13日に中国専利局に出願され、出願番号が201910189956.3の、中国特許出願の優先権を主張し、引用によってその内容全体を本願に援用する。
【0002】
本願は、洗濯機器の技術分野に関し、例えば、ドラム式洗濯機における密封排水装置及びドラム式洗濯機に関する。
【背景技術】
【0003】
洗濯機は、人々の日常生活で最も広く使用されている家庭用電気機器として、人々が洗濯の悩みから抜け出すよう助け、人々に極めて大きい利便性をもたらしている。しかし、洗濯機も一定のデメリットを有し、例えば、掛かる時間が比較的長く、水の消費量が比較的大きい等があり、社会の発展に伴い、水資源は、1つの重要な自然資源として、ますます重要になっており、人々の節水意識も高まるため、洗濯機の節水機能を如何に実現するかは特に重要になっている。
【0004】
洗濯機の節水問題を解決するために、例えば、出願番号が201410215346.3の、名称が「ドラム式洗濯機」の中国特許出願があり、該出願は筐体を含むドラム式洗濯機に関し、筐体内に内槽と外槽が設けられ、外槽と筐体との間には扉シ-ルが設けられており、内槽は駆動装置に接続され、前記内槽は、孔無しの内槽であり、且つ、前記内槽は、槽底の直径が小さくて槽口の直径が大きなテーパー状の槽であり、内槽の槽口は、内側へ弧形状に収束し、前記扉シ-ルには給水導管が設けられており、給水導管の一端は洗濯水を急速加熱する装置に接続され、給水導管の他端は扉シ-ルを通して内槽内に入り込み、前記外槽には排水口及び水圧検出装置が設けられている。上記技術案からわかるように、該出願の内槽は孔無しの内槽であり、扉シ-ルに設けられた給水導管で内槽への給水を実現して、内槽自体の形状で脱水過程において排水を実現することにより、内槽と外槽との間に水を貯留することを避けて、洗濯用水量を節約することができる。
【0005】
しかし、上記出願は孔無しの内槽を有するドラム式洗濯機を提供し、衣類の洗濯に一定の洗濯水で浸漬する必要があるため、浸漬の効果を実現させようとすると、孔無しの内槽に水が一定の量で貯留されている必要があるため、モータの負担が増え、これに伴って、電力がかかる等の問題も出てくる。また、該出願に開示されたドラム式洗濯機への給水の方式は扉シ-ルによって実現されたものであり、扉シ-ルの作用は、洗濯機外槽の槽口の密封を実現するものであるため、扉シ-ルに給水導管を設けると、扉シ-ルの密封効果に影響を与えやすく、密封効果を実現することが困難となり、且つ、該特許は内槽内の給水水位に対する検出を実現することができない。
【0006】
また、孔無しの内槽を有するドラム式洗濯機において、内槽における排水口の密封を保持することは、内槽と外槽との間に水無しを実現する鍵であり、関連技術には、排水口にパッキンが設けられ、可動部とパッキンとが密封接触することによって排水口を閉塞する案が存在しているが、内槽の槽壁は一般的に、円弧形状であることが多いため、パッキンの円弧形状の内槽壁への取り付けるが複雑で、且つ、安定して保持することが難しく、抜け落ちやすいことから、可動部によって排水口を閉塞することができなくなり、水滴り、水漏れといった現象が発生する。
【発明の概要】
【0007】
本願は、ドラム式洗濯機における密封排水装置を提供し、前記ドラム式洗濯機は、排水口が設けられ、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容する内槽を含み、密封排水装置は排水口に密封接触されて排水口を閉塞するように構成された閉塞部品を含む。
前記閉塞部品に、閉塞部品の中心軸線に沿った複数の断面積が等しくない断面を備えた第1の密封部品が設けられ、第1の密封部品の少なくとも1つの断面の外周壁は排水口に周方向に密封接触されて排水口を閉塞するように構成される。
【0008】
本願は、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容するように構成された内槽と、内槽に設けられ、洗濯水を排出するように構成された排水口と、内槽の内壁に取り付けられた上記の密封排水装置と、を含むドラム式洗濯機をさらに提供し、密封排水装置における閉塞部品は、内槽の回転数が設定値V0に到達すると、前記排水口を開口するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本願の第1の実施例におけるドラム式洗濯機の原理の模式図である。
【
図2】本願の第2の実施例におけるドラム式洗濯機の第1の実施形態の原理の模式図である。
【
図3】本願の第2の実施例におけるドラム式洗濯機の第2の実施形態の原理の模式図である。
【
図4】本願の第2の実施例におけるドラム式洗濯機の第3の実施形態の原理の模式図である。
【
図5】本願の第3の実施例におけるドラム式洗濯機の原理の模式図である。
【
図6】
図5のドラム式洗濯機の減圧状態での部分拡大図である。
【
図7】
図5のドラム式洗濯機の加圧状態での部分拡大図である。
【
図8】本願の第4の実施例におけるドラム式洗濯機の原理の模式図である。
【
図9】
図8のドラム式洗濯機の第1の実施形態の減圧状態での部分拡大図である。
【
図10】
図8のドラム式洗濯機の第1の実施形態の加圧状態での部分拡大図である。
【
図11】
図8のドラム式洗濯機の第2の実施形態の減圧状態での部分拡大図である。
【
図12】
図8のドラム式洗濯機の第2の実施形態の加圧状態での部分拡大図である。
【
図13】本願の第5の実施例~第9の実施例におけるドラム式洗濯機の原理の模式図である。
【
図14】本願の第5の実施例及び第6の実施例における、密封排水装置がドラム式洗濯機に取り付けられた作動原理の模式図である。
【
図16】
図14の密封排水装置の別の実施形態の部分拡大図である。
【
図17】本願の第5の実施例及び第6の実施例における密封排水装置の爆発図である。
【
図18】本願の第7の実施例における、密封排水装置がドラム式洗濯機に取り付けられた作動原理の模式図である。
【
図20】
図18の密封排水装置の別の実施形態の部分拡大図である。
【
図21】本願の第8の実施例における密封排水装置とドラム式洗濯機におけるバッフルとの組立図である。
【
図22】本願の第8の実施例におけるドラム式洗濯機の、密封排水装置と、洗濯機バッフルと組み立てられる内槽の構造模式図である。
【
図23】本願の第8の実施例における密封排水装置がドラム式洗濯機に取り付けられた作動原理の模式図である。
【
図24】本願の第8の実施例における密封排水装置がドラム式洗濯機に取り付けられた別の実施形態の作動原理の模式図である。
【
図26】本願の第9の実施例における密封排水装置がドラム式洗濯機に取り付けられた作動原理の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本願のドラム式洗濯機における密封排水装置及びドラム式洗濯機について詳細に説明する。
【0011】
図1~
図27に示すように、本実施例は、孔無しの内槽を備えた前開き型構造のドラム式洗濯機を提供し、前記ドラム式洗濯機の構造が簡単で、内槽と外槽との間に洗濯水や濯ぎ水を充填することなく、洗濯機の洗濯用水量を極めて大きく減らし、内槽と外槽との間に汚れが付着する可能性を避けてユーザの健康及びユーザ体験を向上させ、水資源を節約することができる。
【0012】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、筐体19を含み、筐体19は上台板2、前面板、背面板、底板を含む。底板には底台9が取付固定され、洗濯機全体を支持するように構成されている。筐体19の内部は外槽18を有し、外槽18内には内槽17が同軸に設けられている。外槽18は、内槽17の排水及び内槽17の高速での遠心脱水からの排水を収集するように構成されている。内内槽17内には、バッフル32が設けられており、内槽17は、衣類を洗浄するように、回転時にバッフル32によって衣類を継続的に持ち上げ、落として叩いている。内槽17は孔無しの構造である。外槽18は中心取付孔を有し、中心取付孔内には軸受12が取付固定されている。内槽17に締付接続された内槽軸13は、軸受12を通して駆動モータ16に接続される。内槽17の前部の槽口には開閉可能な内槽門6が取り付けられて、内槽17が密封室構造となることが実現される。
【0013】
本実施例における筐体19には、開閉可能な扉5が取り付けられる。
【0014】
第1の実施例
本実施例は、孔無しの内槽を備えたドラム式洗濯機が如何に給水量を精確に決定するかという問題を解決することができ、具体的な態様は以下のようになる。
【0015】
図1に示すように、内槽17と内槽17に連通される給水管路とを含むドラム式洗濯機であって、前記内槽17は、孔無しの内槽であり、衣類を洗濯する時に洗濯水を収容するように構成されており、前記給水管路には給水流量を検出するための流量センサ1が設けられる。
【0016】
本実施例は、給水管路に流量センサ1を設けることによって給水時の流量を監視し、設定された給水量に到達すると、給水弁20を閉め、給水を完了する。本実施例は、流量センサを採用し、孔無しの内槽を備えたドラム式洗濯機の設定された水位に応じた給水の問題を解決し、洗濯効果が確保され、構造が簡単で、操作しやすい。
【0017】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、給水弁20と洗剤ボックス3を含み、前記給水管路は第1の給水管と第2の給水管を含み、給水弁20の出口端は第1の給水管を介して洗剤ボックス3に連通され、洗剤ボックス3の出口端は第2の給水管を介して内槽17に連通されて、前記流量センサ1は、第1の給水管又は第2の給水管に設けられる。
【0018】
好ましくは、洗剤ボックス3内の洗剤が流量センサ1に入ることを防止するために、前記流量センサ1は第1の給水管に設けられてもよい。
【0019】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、メインコントローラ4を含み、前記流量センサ1とメインコントローラ4との間は線路を介して電気的に接続される。メインコントローラ4は、内槽17の給水量をリアルタイムで収集することができ、設定された給水量に到達すると、メインコントローラ4は給水弁20を閉めるように制御する。
【0020】
本実施例における1つの実施形態として、前記流量センサ1は、ロータ式流量センサ、タービン式流量センサ、超音波式流量センサ、電磁式流量センサ又はオリフィス流量センサである。
【0021】
本実施例に記載の給水管路における任意の位置には流量センサ1が設けられてもよい。流量センサ1は、密封された内槽17に入り込んだ水流量を精確に計測するために、給水弁20の後部に設けられてもよく、前記流量センサ1は線路を介してメインコントローラ4に接続され、メインコントローラ4は内槽17の給水量をリアルタイムで収集することができ、設定された給水量に到達すると、メインコントローラ4は給水弁20を閉めるように制御する。
【0022】
本実施例における孔無しの内槽内への給水を実現するために、本実施例におけるドラム式洗濯機は、駆動モータ16と内槽軸13を含み、前記駆動モータ16は内槽17を回動させるために、内槽軸13を介して内槽17に伝動接続され、前記内槽軸13内は、内槽17の内部を連通する中空通路14を有し、前記給水管路は内槽軸13における中空通路14に連通される。
【0023】
前記内槽軸13は駆動モータ16に接続され、駆動モータ16はステータとロータを含み、ロータは内槽軸13に固定で接続され、前記ロータの中心には通し穴が設けられて、前記給水管路はロータの通し穴を通して内槽軸13における中空通路14に連通される。
【0024】
前記給水管路とロータの通し穴との間には、第1の動的密封構造15が設けられ、ロータの通し穴と内槽軸13における中空通路14との間には、第2の密封構造が設けられる。
【0025】
孔無しの内槽の排水を実現するために、本実施例におけるドラム式洗濯機は、外槽18を含み、前記内槽17の側壁には内槽の排水孔が設けられ、内槽の排水孔には常閉のチェック弁栓11が取り付けられ、前記外槽18にはチェック弁栓11を押し上げて排水を行うためのプッシュロッド機構10が取り付けられる。
【0026】
前記外槽18にも内槽17の回動をロックするためのロック機構が設けられ、ロック機構が内槽をロックした後、プッシュロッド機構10はチェック弁栓11を押し上げて排水を行う。
【0027】
孔無しの内槽の脱水を実現するために、本実施例に記載の内槽17の側壁には複数の脱水孔が設けられ、脱水孔にはいずれも遠心弁が取り付けられており、前記遠心弁は脱水の遠心力で開けられ脱水の排水を行う。
【0028】
本実施例は、同時に前記ドラム式洗濯機の制御方法を提供し、洗濯機が洗濯又は濯ぎのプログラムを実行する給水過程において、流量センサは給水の流量値をリアルタイムで検出し、洗濯機は、給水の流量値及び給水時間から給水量を算出し、給水量が洗濯機の設定された給水量に到達すると、給水を停止する。
【0029】
ドラム式洗濯機には、複数の、ユーザが選択可能な給水の流量値が設定されており、洗濯機は、ユーザが選定した給水の流量値に従って給水を行う。
【0030】
ドラム式洗濯機は、衣類の重量を計測する機能を有し、衣類の重量に応じて給水の流量値を決定して給水を行うことができる。
【0031】
第2の実施例
図2~
図4に示すように、本実施例におけるドラム式洗濯機は、内槽17と給水管路を含み、前記内槽17は、孔無しの内槽であって、衣類を洗濯する時に洗濯水を収容するように構成されており、給水量を計測するための量水装置をさらに含み、前記給水管路は量水装置に連通され、量水装置は内槽に連通される。
【0032】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、量水装置を設け、内槽17内への給水前に、水が先に量水装置内に入り込み定量計測を行い、設定された水位に応じて量水装置の量水の回数を決定することによって、孔無しの内槽を備えたドラム式洗濯機の設定された水位に応じた給水の問題を解決し、洗濯効果が確保され、構造が簡単で、操作しやすい。
【0033】
本実施例に記載の量水装置は、量水水箱21を含み、量水水箱21は、給水口と出水口を有し、給水口は給水管路に連通され、出水口は内槽17に連通され、前記出水口には、量水水箱21内の水量が設定値に到達すると、出水口を開放に制御するように構成された出水制御装置が設けられている。
【0034】
本実施例における1つの実施形態として、
図2に示すように、前記量水水箱21は内槽17の底部に設けられ、前記量水装置は量水水箱21に対して検出するための水位検出装置22を含み、前記出水制御装置は水箱排水ポンプ23であり、前記水箱排水ポンプ23は、水位検出装置22によって量水水箱21内の水位が設定値に到達したと検出されると、起動されて量水水箱21内の水を内槽17に汲み入れる。
【0035】
本実施例における1つの実施形態として、
図3に示すように、前記量水水箱21は、内槽17の上部に設けられ、前記量水装置は量水水箱に対して検出するための水位検出装置22を含み、前記出水制御装置は水箱排水弁25であり、前記水箱排水弁25は、水位検出装置22によって量水水箱21内の水位が設定値に到達したと検出されると、開放されて量水水箱21内の水を内槽に注ぐ。
【0036】
本実施例に記載の前記水位検出装置22は液面レベルセンサであり、液面レベルセンサは気室とセンサユニットを含み、前記気室は量水水箱に連通される。又は、前記水位検出装置22は、量水水箱内に設けられたその深さ方向に沿って並べられた複数の水位検出プローブを含む。
【0037】
本実施例における1つの実施形態として、前記量水水箱21は内槽17の上部に設けられ、前記出水口は量水水箱21の底壁に設けられ、出水制御装置は出水口を常閉に保持する水箱チェック弁であって、量水水箱内の水量が一定値に到達すると、水箱チェック弁が水圧の力によって開放されて量水水箱21内の水を内槽17に注いでから、出水口を密閉に保持するように水箱チェック弁をリセットする。
【0038】
本実施例における前記量水水箱21には、溢流孔24が設けられ、溢流孔24は、量水水箱内から溢れ出た水を導出するための溢流管路に接続される。
【0039】
ドラム式洗濯機は排水管路8をさらに含んでもよく、前記溢流管路は排水管路8に連通される。
【0040】
本実施例における1つの実施形態として、
図4に示すように、前記量水装置は、量水水箱21内に設けられた加熱装置26及び量水水箱21内の水温を検出する水温検出装置を含む。
【0041】
本実施例は、同時に前記ドラム式洗濯機の制御方法を提供し、洗濯機は洗濯、濯ぎのプログラムを実行し、洗濯機は、洗濯水を量水水箱21内に入れて、量水水箱21内の水量が設定値に到達すると、給水を停止させ、量水水箱21内の水をすべて内槽17内に注いでから、給水を再度起動させて量水水箱21に入れることを、内槽内の水位が設定値に到達するまで繰り返させて給水を終了するように制御する。
【0042】
洗濯機は、洗濯水を量水水箱21内に入れ、量水水箱21内の水量が設定値に到達すると、給水を停止するように制御し、加熱装置26を運転させて洗濯水を加熱させ、水温検出装置によって量水水箱21内の水温が設定値に到達したと検出されると、量水水箱21内の水をすべて内槽17内に注ぐように制御する。
【0043】
第3の実施例
本実施例は、孔無しの内槽を備えたドラム式洗濯機が如何に密封室における気圧のバランスを保証するかという問題を解決することができ、例えば、突然の電磁弁による断水、特に水道管網の断水で負圧が形成されることに起因する密封室内の洗濯水を管網に吸い込むという問題、又は、内部に気体があるため、給水が困難になるという問題を解決する。
【0044】
図5~
図7に示すように、本実施例におけるドラム式洗濯機は、内槽17を含み、内槽17は孔無しの内槽であって、衣類を洗濯する時に洗濯水を収容するように構成されており、内槽17の内部気圧のバランスを取るために、内槽17と外部環境とを連通するための気圧バランス機構をさらに含む。
【0045】
給水時に、内槽17の密封室内の気体は圧力で該気圧バランス機構によって溢れ出て気圧のバランスを保証することができる。
【0046】
突然の断水時に、外気は迅速に内槽17の密封室に入り込み吸い戻しを防ぎ、気圧のバランスを保証し、洗濯水が水道管網に吸い込まれることを避けることができる。
【0047】
その他に、例えば脱水時にも、該気圧バランス機構は内槽17における気圧のバランスを保証することができる。
【0048】
本実施例における1つの実施形態として、前記気圧バランス機構は、内槽17に設けられた均圧チャンネル27を含み、前記均圧チャンネル27の内槽17の内部に連通された一端は、内槽17における、回転中心軸に近い位置に設けられて、且つ、終始内槽17内の最高水位位置よりも高い。
【0049】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、駆動モータ16と内槽軸13を含み、前記駆動モータ16は内槽17を回動させるために、内槽軸13を介して内槽17に伝動接続され、前記均圧チャンネル27は内槽軸13に設けられ、内槽17の内部を外部環境に連通させ、前記内槽17内の最高水位が内槽軸13よりも低い。これにより、内槽17内の水が均圧チャンネル27から流出することを防止できる。
【0050】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、外槽18を含み、前記内槽17は外槽18の内部に設けられ、内槽17内から排出された水は外槽18を介して排出され、前記内槽17の槽口には内槽を密閉するための内槽門6が取り付けられており、前記外槽18の槽口が開け放たれ、前記均圧チャンネル27の一端が内槽17の内部に連通されて、均圧チャンネル27の他端は外槽18の内部に設けられて外槽18の内部に通じて、これにより、均圧チャンネル27から流出された水さえ外槽18内に収集することができる。
【0051】
本実施例に記載の内槽17の側壁には内槽の排水孔が設けられ、内槽の排水孔に常閉のチェック弁栓11が取り付けられ、前記外槽18にはチェック弁栓11を押し上げて排水を行うためのプッシュロッド機構10が取り付けられる。
【0052】
前記外槽18にも内槽17の回動をロックするためのロック機構が設けられ、ロック機構が内槽をロックした後、プッシュロッド機構10がチェック弁栓11を押し上げて内槽17に排水を行わせる。
【0053】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、給水管路を含み、前記内槽軸13内に、内槽17の内部を連通する中空通路14を有し、前記給水管路は内槽軸13における中空通路14に連通され、前記均圧チャンネル27と中空通路14はそれぞれ、内槽17の内部に通じており、且つ、均圧チャンネル27と中空通路14は互いに隔離して設けられている。これにより、内槽17の密封室内の気体がうまく排出できることを保証し内槽の内部気圧のバランスを保持しながら、給水が直接均圧チャンネル27から排出されて漏れてしまうことを防止できる。
【0054】
前記中空通路14は、内槽軸13の中心軸線方向に沿って内槽軸13の一端から内槽軸13の他端まで延伸し、前記均圧チャンネル27は、第1のチャンネル段と第2のチャンネル段を含み、第1のチャンネル段は中空通路14と平行に設けられ、第1のチャンネル段の一端は内槽17の内部に連通され、第2のチャンネル段の一端は第1のチャンネル段の他端に連通され、第2のチャンネル段の他端は内槽軸13の外周壁まで延伸して外槽18の内部に通じる。
【0055】
前記第2のチャンネル段は第1のチャンネル段と垂直に設けられて、L型の均圧チャンネル27が形成される。
【0056】
前記内槽軸13は駆動モータ16に接続され、駆動モータ16は、ステータとロータを含み、ロータは内槽軸13に固定で接続され、前記ロータの中心には通し穴が設けられ、前記給水管路はロータの通し穴を通して内槽軸13における中空通路14に連通される。
【0057】
前記給水管路とロータの通し穴との間には、第1の動的密封構造15が設けられ、ロータの通し穴と内槽軸13における中空通路14との間には、第2の密封構造が設けられる。
【0058】
本実施例に記載のドラム式洗濯機は、前記内槽17の側壁には複数の脱水孔が設けられ、脱水孔にはいずれも遠心弁が取り付けられており、前記遠心弁は脱水の遠心力で開けられ脱水の排水を行う。
【0059】
第4の実施例
本実施例は、孔無しの内槽を備えたドラム式洗濯機が如何に密封室における気圧のバランスを保証するかという問題を解決することができ、例えば、突然の電磁弁による断水、特に水道管網の断水で負圧が形成されることに起因する密封室内の洗濯水を管網に吸い込むという問題、又は、内部に気体があり給水が困難となるにいう問題を解決する。
【0060】
図8~
図12に示すように、本実施例におけるドラム式洗濯機は、内槽17を含み、内槽17は孔無しの内槽であって、衣類を洗濯する時に洗濯水を収容するように構成されており、内槽17の内部気圧のバランスを取るために、内槽と外部環境とを連通するための気圧バランス機構をさらに含み、前記気圧バランス機構は、加圧機構及び減圧機構のうちの少なくとも1つを含む。
【0061】
本実施例に記載の加圧機構は、加圧チャンネル28と負圧安全弁29を含み、加圧チャンネル28は、内槽17における、回転中心軸に近い位置に設けられて、前記負圧安全弁29は、加圧チャンネル28に設けられる。負圧安全弁29は、内槽17の内部圧力が外部環境における大気圧よりも小さい場合に、加圧チャンネル28に一方向に導通するように構成されており、外部環境における気体は加圧チャンネル28によって内槽17の内部に入り込み内槽17の内部気圧と外部環境気圧とがバランスをとり、負圧安全弁29が閉まるまで加圧される。
【0062】
本実施例に記載の減圧機構は、減圧チャンネル30と正圧安全弁31を含む。前記減圧チャンネル30は内槽17における回転中心軸に近い位置に設けられ、且つ、終始内槽17内の最高水位位置よりも高く、前記正圧安全弁31は減圧チャンネル30に設けられ、正圧安全弁31は、内槽17の内部圧力が外部環境における大気圧よりも大きい場合に、減圧チャンネル30に一方向に導通して内槽17の内部気圧と外部環境気圧とがバランスをとり、正圧安全弁31が閉まるまで減圧させるように構成されている。
【0063】
図9に示すように、給水時に、内槽17の密封室内の気体は、圧力を受けて正圧安全弁31の設定値よりも一旦高くなると、正圧安全弁31が開けられて、高圧気体が該減圧チャンネル30によって溢れ出て、内槽17の密封室内の気体のバランスを保証することができる。
【0064】
図10に示すように、突然の断水時に、内槽17の密封室内の気体が、圧力を受け、負圧安全弁29の設定値よりも一旦低くなると、負圧安全弁29が開けられて、外気は加圧チャンネル28によって迅速に密封室に入り込み吸い戻しを防止し、内槽17の密封室内の気圧のバランスを保証し、洗濯水が水道管網に吸い込まれることを避けることができる。
【0065】
その他に、例えば脱水時にも、該気圧バランス機構は内槽17における気圧のバランスを保証することができる。
【0066】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、駆動モータ16と内槽軸13を含み、前記駆動モータ16は内槽17を回動させるために、内槽軸13を介して内槽17に伝動接続され、前記加圧チャンネル28及び減圧チャンネル30のうちの少なくとも1つは内槽軸13に設けられて、内槽17の内部を外部環境に連通させ、前記内槽17内の最高水位は内槽軸13よりも低い。
【0067】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、外槽18を含み、前記内槽17は外槽18の内部に設けられて、内槽17内から排出された水は外槽18を介して排出され、前記内槽17の槽口には内槽を密閉するための内槽門6が取り付けられており、前記外槽18の槽口は開け放され、前記加圧チャンネル28の一端及び減圧チャンネル30の一端のうちの少なくとも1つは内槽17の内部に連通され、他端は外槽18の内部に設けられて外槽18の内部に通じる。
【0068】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、給水管路を含み、前記内槽軸13内は、内槽17の内部を連通する中空通路14を有し、前記給水管路は内槽軸13における中空通路14に連通されて、前記減圧チャンネル30と中空通路14はそれぞれ、内槽17の内部に通じており、且つ、減圧チャンネル30と中空通路14は互いに隔離して設けられている。
【0069】
図9及び
図10に示すように、前記中空通路14は、内槽軸13の中心軸線方向に沿って内槽軸13の一端から他端まで延伸し、前記減圧チャンネル30は、第1のチャンネル段と第2のチャンネル段を含み、第1のチャンネル段は中空通路と平行に設けられて、第1のチャンネル段の一端は内槽17の内部に連通されて、第2のチャンネル段の一端は第1のチャンネル段の他端に連通され、第2のチャンネル段の他端は内槽軸13の外周壁まで延伸して外槽18の内部に通じる。
【0070】
好ましくは、前記第2のチャンネル段は第1のチャンネル段と垂直に設けられてL型の減圧チャンネル30が形成される。
【0071】
本実施例におけるドラム式洗濯機は、給水管路を含み、前記内槽軸13内は、内槽17の内部を連通する中空通路14を有し、前記給水管路は内槽軸13における中空通路14に連通されて、前記加圧チャンネル28は中空通路14に連通される。
【0072】
前記中空通路14は、内槽軸13の中心軸線方向に沿って内槽軸13の一端から他端まで延伸し、前記加圧チャンネル28の一端は中空通路14に連通され、加圧チャンネル28の他端は内槽軸13の外周における内槽壁まで延伸して外槽18の内部に通じる。
【0073】
前記加圧チャンネル28は中空通路14と垂直に設けられてもよい。
【0074】
本実施例に記載の内槽軸13は駆動モータ16に接続され、駆動モータ16は、ステータとロータを含み、ロータは内槽軸13に固定で接続され、前記ロータの中心には通し穴が設けられ、前記給水管路はロータの通し穴を通して内槽軸13における中空通路14に連通される。
【0075】
前記給水管路とロータの通し穴との間には、第1の動的密封構造15が設けられ、ロータの通し穴と内槽軸13における中空通路14との間には、第2の密封構造が設けられる。
【0076】
図11及び
図12に示すように、加圧チャンネル28及び減圧チャンネル30は、いずれも内槽軸13に設けられ、且つ、加圧チャンネル28及び減圧チャンネル30の大気に連通される開口は、いずれも外槽18の内側にあり、加圧チャンネル28及び減圧チャンネル30の内槽17の密封室に連通される開口は、いずれも内槽軸13における中空通路14の内側にある。
【0077】
加圧チャンネル28及び減圧チャンネル30は、いずれも内槽軸13に設けられ、且つ、加圧チャンネル28及び減圧チャンネル30の大気に連通される開口は、いずれも外槽18の内側にあり、加圧チャンネル28及び減圧チャンネル30の、内槽17の密封室に連通される開口は、いずれも密封室の内側にあってもよい。
【0078】
第5の実施例
図13~
図17に示すように、本実施例におけるドラム式洗濯機は、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容する内槽17を含み、内槽17は孔無しの内槽というデザインを採用し、洗濯の場合に、内槽の内部は通気孔を有する密閉空洞となり、洗濯機の洗濯及び濯ぎの場合に洗濯水を独立して収容することができ、内槽17と外槽18との間に水がないように構成されており、これにより、節水の目的を実現しながら、内槽と外槽との間に汚れを形成することを避け、槽壁が清潔であることを保持してユーザの使用体験を向上させる。
【0079】
洗濯機の内槽17には、排水口39が設けられ、排水及び脱水の過程において排水口39によって排水する。
【0080】
本実施例において、上記ドラム式洗濯機に適した密封排水装置が開示され、該密封排水装置は、内槽17の回動する遠心力で運動するように構成された遠心部品と、前記排水口39を閉塞するように構成された閉塞部品とを含み、
前記遠心部品は閉塞部品に接続され、遠心部品の遠心運動によって閉塞部品が動かされ、前記排水口39を開口する。
【0081】
本実施例に係る密封排水装置は、内槽17の回動する遠心力を利用し、遠心部品が遠心運動するように駆動して、遠心部品によって閉塞部品が動かされ排水口を開口し、これにより排水が実現され、原理的には、ドラム式洗濯機の作動特徴を利用し、内槽の回転数を設定することにより、排水が実現されることが可能となり、実現し易く、構造的には、遠心部品の遠心運動によって閉塞部品を開けて、排水が実現され、構造が簡単である。このため、本願の密封排水装置は、孔無しの内槽を有するドラム式洗濯機に対して、洗濯時及び濯ぎ時に排水口の密閉を保持し、孔無しの内槽が洗濯水を独立して収容することを実現し、排水時及び脱水時に、内槽の回転数を制御することによって遠心排水を実現して、孔無しの内槽を有するドラム式洗濯機における密封及び排水問題を解決した。
【0082】
本実施例における1つの実施形態として、遠心部品及び閉塞部品は、いずれも内槽17の径方向に沿って往復運動を行うことができ、前記閉塞部品は、遠心部品によって動かされて、運動方向は遠心部品の遠心運動の方向と同じ又は逆になる。
【0083】
閉塞部品が遠心部品と同じ方向へ動くにはより多くの取付部材が必要となることを考慮し、前記遠心部品は内槽17の回動する遠心力で内槽の径方向に沿って内槽17の中心軸線から離れるように運動し、前記閉塞部品は遠心部品によって動かされて、内槽17の径方向に沿って内槽17の中心軸線に近づくように運動し、これにより、閉塞部品と遠心部品が内槽17の径方向に沿って対向して運動し、両者の、内槽の径方向に沿った合計の運動距離を減少させて取付スペースを減少させる。
【0084】
本実施例に記載の前記閉塞部品は、閉塞部材と弾性部材43を含み、前記弾性部材43は閉塞部材が排水口39を密封に閉塞することが保持されるように閉塞部材に作用して、前記遠心部品は閉塞部材に接続され、遠心部品の遠心運動によって閉塞部材が動かされ、排水口39を開口する。
【0085】
本実施例における弾性部材43は閉塞部材に対して弾性予張力が発生し、これにより、閉塞部材が排水口39を閉塞することが保持され、内槽17が密閉に保持され、洗濯水を収容する。
【0086】
閉塞部品と排水口との間の密封を実現するために、本実施例は以下の形態を採用して実現することができる。
【0087】
第1の形態において、前記閉塞部品は、直接排水口39に密封接触されて、前記排水口39を閉塞するようにして、閉塞部品と排水口39との直接密封接触は例えば電磁密封、剛性密封等である。
【0088】
第2の形態において、前記閉塞部品と排水口39との間はパッキン40によって密封接触されて、前記排水口39を閉塞するようにして、パッキン40による密封は、コストが低く、簡単で効果的である。
【0089】
1つの実施形態において、前記閉塞部品は周方向に接触密封するための密封凸部を有し、閉塞部品における密封凸部は、排水口の外周における内槽壁又は内壁に密封接触することが保持されて、排水口を閉塞する。密封凸部を直接閉塞部品に設けることによって閉塞部品が直接排水口39を密封することが実現される。
【0090】
1つの実施形態において、前記排水口39の内壁及び排水口39の外周における内槽壁のうちの少なくとも1つは周方向に接触密封するための密封凸部を有し、排水口の内壁又は排水口の外周における内槽壁にある密封凸部は閉塞部品に密封接触することが保持されて、排水口39を閉塞する。
【0091】
1つの実施形態において、前記パッキン40は周方向に接触密封するための密封凸部41を有し、パッキン40における密封凸部41は、閉塞部品及び排水口39のうちの少なくとも1つに密封接触されて、排水口39を閉塞する。
【0092】
本実施例における密封凸部は、閉塞部品、排水口39の内壁、排水口39の外周における内槽壁及びパッキン40のうちの少なくとも1つが部分的に突出することによって形成される密封凸リブであってもよい。また、密封凸部は、閉塞部品、排水口39の内壁、排水口39の外周における内槽壁及びパッキン40のうちの少なくとも1つが部分的に凹むことによって形成される突起部分であってもよい。
【0093】
本実施例における密封排水装置は、内部にガイド通路を有するケース44を含み、前記閉塞部材は、ガイド通路内に設けられた往復運動可能なガイド部35と、ガイド部35の一端に設けられた排水口を閉塞するための閉塞部36と、ガイド部の他端に設けられた遠心部品に接続するための接続部34とを含み、前記弾性部材43はケース44内に取り付けられ、弾性部材43の一端がケース44に当接し、弾性部材43の他端が閉塞部材に当接する。
【0094】
本実施例における弾性部材は圧縮バネであり、圧縮バネはガイド部35に嵌めつけられ、ケース44内は圧縮バネを配置する配置溝をさらに有してもよく、配置溝はガイド通路の周辺に嵌設され、圧縮バネの一端が配置溝内に当接し、圧縮バネの他端が閉塞部36に当接する。
【0095】
本実施例におけるガイド部35はガイド柱体であり、閉塞部36はガイド柱体の一端に設けられ、周方向へ延伸するように形成される閉塞プラグであり、接続部34はガイド柱体の他端に設けられた接続回転軸である。
【0096】
本実施例に記載の遠心部品は、カウンタウエイト部材38と接続部材37を含み、接続部材37の一端はカウンタウエイト部材38に接続され、接続部材37の他端は閉塞部品に接続されて、接続部材37の中部は、回動可能に回転軸に取り付けられる回転軸孔42を有する。
【0097】
前記カウンタウエイト部材38と接続部材37とは一体成型されたものであってもよい。
【0098】
本実施例における接続部材37の他端は、閉塞部材の接続回転軸を組み立てる接続回転軸孔46を有し、前記接続回転軸は接続回転軸孔46内に回動可能に取り付けられる。
【0099】
本実施例は、同時に前記密封排水装置を有するドラム式洗濯機を提供し、該ドラム式洗濯機は、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容するように構成された内槽17と、内槽17に設けられ、洗濯水を排出するように構成された排水口39と、内槽17の内壁に取り付けられ、遠心部品が内槽の回動する遠心力で遠心運動することによって閉塞部品が動かされ、前記排水口39を開口する密封排水装置とを含む。
【0100】
本実施例に記載のドラム式洗濯機は、遠心排水を満たすために、構造設計を行う時に、前記遠心部品の全体重量Mと、内槽17の回転数Vと、弾性部材43の弾性予張力F0と、閉塞部材の整体質量mとの間が以下の条件に該当する。
【0101】
内槽17の回転数Vが設定値V0に到達すると、前記遠心部品は内槽17の遠心力で遠心運動を開始し、遠心部品が発生した遠心力が弾性予張力F0及び閉塞部材の遠心力を克服し、閉塞部材が内槽の径方向に沿って内槽の中心軸線に近づいて運動するように駆動して、排水口39を開口する。
【0102】
前記内槽17の内壁は、衣類持上装置が取り付けられ、前記衣類持上装置は内部空洞及び内部空洞と内槽の内部とを連通する連通孔を有し、前記排水口39は内部空洞内に位置する内槽17の槽壁に設けられ、前記密封排水装置は内部空洞内に設けられる。
【0103】
本実施例は、密封排水装置が内部空洞内に設けられ、密封排水装置の隠し取付が実現されており、密封排水装置の内槽内の衣類への干渉を避けるとともに、単独の保護シールドを節約し、製造コストを低減し組立工程を簡略化する。
【0104】
本実施例における衣類持上装置はバッフル32であり、前記バッフル32は固定ねじ45で内槽17の内壁に取り付けられ、前記バッフル32は固定ねじ45を組み立てるためのネジ穴55を有し、内槽の槽壁には固定ねじ45を通すための通し穴56が設けられる。
【0105】
本実施例は、前記ドラム式洗濯機の制御方法をさらに提供しており、この制御方法は、排水、脱水の過程において、洗濯機は内槽17の回転数VがV≧V0を満たすように制御して、遠心部品は内槽17の回動する遠心力で運動することによって閉塞部品が動かされ、前記排水口39を開口すること、を含み、
前記V0は設定値である。
【0106】
このため、本実施例におけるドラム式洗濯機は、内槽の回転数を制御することによって排水及び脱水を実現し、排水の段階で、内槽を少なくともV0の回転数で回動させるように制御して排水を実現し、脱水の段階で、内槽の回転数をV0以上に上げるように制御して脱水の排水を行う。
【0107】
第6の実施例
図13~
図17に示すように、本実施例のドラム式洗濯機における密封排水装置に関して、ドラム式洗濯機は衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容する内槽17を含み、内槽17には排水口39が設けられ、密封排水装置は、排水口39に密封接触され、前記排水口39を閉塞するように構成された閉塞部品を含む。
【0108】
本願の密封排水装置は閉塞部品で排水口39を閉塞し、孔無しの内槽を有するドラム式洗濯機の洗濯時及び濯ぎ時に排水口39が密閉に保持されることを実現して、孔無しの内槽が洗濯水を独立して収容することを実現する。
【0109】
前記閉塞部品は、直接排水口39に密封接触されて、前記排水口39を閉塞する。
【0110】
又は、前記閉塞部品は、閉塞部36及び閉塞部36に設けられたパッキン40を含み、閉塞部品のパッキン40は排水口39に密封接触されて、前記排水口39を閉塞する。
【0111】
また、前記密封排水装置は、
前記閉塞部品は周方向に接触密封するための密封凸部41を有し、閉塞部品における密封凸部41は排水口39の外周における内槽壁又は排水口39の内壁に密封接触することが保持されて、排水口を閉塞することと、
これに加えて、前記パッキン40は周方向に接触密封するための密封凸部41を有し、パッキン40における密封凸部41は排水口39の外周における内槽壁又は排水口39の内壁に密封接触されて、排水口39を閉塞することと、の少なくとも1つを含んでもよい。
【0112】
閉塞部品又はパッキン40における密封凸部41と、排水口39の外周における内槽壁との間の良好な周方向密封を実現するために、本実施例に記載の内槽17は、内壁の表面が平坦な平坦部57を有し、前記排水口39は平坦部57に設けられ、前記閉塞部品又はパッキン40における密封凸部41は排水口39の外周における平坦部57に周方向に密封接触することが保持されて、排水口39を閉塞する。
【0113】
本実施例における別の1つの実施形態として、前記排水口39は内槽の円弧形状の壁に設けられ、前記閉塞部品又はパッキン40における密封凸部41は排水口39の外周における円弧形状の壁の内表面に周方向に密封接触することが保持されて、排水口39を閉塞する。
【0114】
本実施例に記載の閉塞部品又はパッキン40における密封凸部41は、閉塞部品又はパッキン40に設けられた少なくとも一周のシールリブを含み、各周のシールリブは、いずれも円弧形状の壁の内表面に周方向に密封接触することが保持される。
【0115】
好ましくは、前記閉塞部品又はパッキン40における密封凸部41は、閉塞部品又はパッキン40に設けられた少なくとも二周のシールリブを含む。
【0116】
各周のシールリブの高さはいずれも等しく、かついずれも最内輪のシールリブと最内輪のシールリブに対向する円弧形状の壁の内表面との間の距離以上となる。
【0117】
又は、シールリブの高さは外輪から内輪への並び方向に徐々に増加して、これにより、各周シールリブが各周シールリブに対向する円弧形状の壁の内表面に周方向に密封接触することが保持される。
【0118】
本実施例における1つの実施形態として、前記シールリブはシールリブ本部と、排水口の外周における周壁に密封接触することが保持されるために使用されるシールリブ端部と、シールリブ本部とシールリブ端部とを過渡的に接続するシールリブ過渡部とを有する。
【0119】
前記シールリブ過渡部はシールリブ端部とシールリブ本体との間の丸み構造Rである。
【0120】
本実施例に記載のパッキン40は弾性材料からなる密封栓体であり、密封栓体は1つの、閉塞部品を組み立てるための開口した取付空洞を有し、密封栓体は1つの排水口39の外周における内槽17の平坦部57と嵌合して密封を行う密封端面を有する。
【0121】
前記密封端面には、少なくとも一周のシールリブが設けられる。
【0122】
本実施例に記載の密封排水装置は、遠心部品をさらに含み、この遠心部品が内槽の回動する遠心力で運動する。前記遠心部品は閉塞部品に接続され、遠心部品の遠心運動によって閉塞部品が動かされ、前記排水口39を開口する。
【0123】
前記閉塞部品は、ガイド通路内に設けられた往復運動可能なガイド部35と、ガイド部35の一端に設けられた排水口39を閉塞するための閉塞部36と、ガイド部35の他端に設けられた遠心部品に接続するための接続部34とを含み、前記パッキン40は閉塞部36に設けられる。
【0124】
本実施例は、同時に前記密封排水装置を有するドラム式洗濯機を提供し、このドラム式洗濯機は、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容するように構成された内槽17と、内槽17に設けられ、洗濯水を排出するように構成された排水口39と、内槽17の内壁に取り付けられ、内槽17の回転数が設定値V0に到達すると、閉塞部品は前記排水口39を開口する密封排水装置とを含む。
【0125】
1つの実施形態において、前記排水口39と内槽17内壁との間は延伸壁を有し、排水口を内槽17の槽壁より内側又は外側へ突出させ、前記閉塞部品は延伸壁内に入り込み、延伸壁の内壁に周方向に密封接触することが保持されて排水口39を閉塞するようにし、閉塞部品と排水口39との間の密封効果をさらに増加させる。
【0126】
他の1つの実施形態において、前記排水口39と内槽17の内壁との間はフラットに設けられ、前記閉塞部品は排水口の外周における内槽壁に周方向に密封接触されて、又は、排水口の内周壁に密封接触され、排水口を閉塞する。
【0127】
第7の実施例
図13、
図18~
図20に示すように、本実施例におけるドラム式洗濯機における密封排水装置であり、ドラム式洗濯機は衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容する内槽17を含み、内槽17には排水口39が設けられ、密封排水装置は、排水口39に密封接触され、前記排水口39を閉塞するように構成された閉塞部品を含む。
【0128】
前記閉塞部品には、中心軸線に沿った複数の断面積が等しくない断面を備えた第1の密封部品47が設けられており、第1の密封部品の少なくとも1つの断面の外周壁は排水口に周方向に密封接触されて排水口を閉塞するように構成されている。
【0129】
本実施例の密封排水装置における閉塞部品は、可変断面を有する第1の密封部品47を有することにより、第1の密封部品47が排水口39に周方向によりよく密封して、排水口の密封効果を保証することができる。
【0130】
本実施例における1つの実施形態として、前記第1の密封部品47は、排水口に近接して配置された近端部と排水口から離れて配置された遠端部とを含み、前記第1の密封部品47の断面の断面積は中心軸線に沿って近端部から遠端部へ徐々に増加する。
【0131】
前記第1の密封部品47は、断面の断面積が近端部から遠端部へ徐々に増加するテーパー形状又は円錐台形状の密封栓である。
【0132】
本実施例における1つの実施形態として、前記内槽17は、内壁の表面が平坦な平坦部を有し、前記排水口39は平坦部に設けられ、前記第1の密封部品47の少なくとも1つの断面の外周壁は排水口39に周方向に密封接触されて、排水口を閉塞する。
【0133】
又は、前記排水口39は内槽17の円弧形状の壁に設けられ、前記第1の密封部品47の少なくとも1つの断面の外周壁は排水口39に周方向に密封接触されて、排水口を閉塞する。
【0134】
本実施例に記載の閉塞部品には、第1の密封部品47の外周に位置する第2の密封部品がさらに設けられ、前記第2の密封部品は排水口39の外周における内槽壁に周方向に密封接触される。本実施例は第1の密封部品と第2の密封部品によって閉塞部品と排水口39との間の多重密封を実現し、排水口39の密封効果を確保して水漏れを防止する。
【0135】
本実施例における第2の密封部品は排水口の外周の1重目の密封を実現し、第1の密封部品と排水口との密封接触は排水口39に対する2重目の密封を保証する。
【0136】
本実施例における1つの実施形態として、前記第2の密封部品は、第1の密封部品47の外周に設けられた接触密封するための密封凸部41を含み、第2の密封部品における密封凸部41は排水口39の外周の内槽壁に密封接触することが保持されて、排水口39を閉塞する。
【0137】
前記第1の密封部品47と第2の密封部品はそれぞれ、弾性材料からなり、閉塞部品にそれぞれ組み立てられる。
【0138】
又は、前記第1の密封部品47と第2の密封部品はそれぞれ、弾性材料からなり、第1の密封部品と第2の密封部品とは一体的に接続されてから、閉塞部品に組み立てられる。
【0139】
又は、前記第1の密封部品47と第2の密封部品は弾性材料から一体的に作られた密封栓体であり、密封栓体は閉塞部品に組み立てられる。
【0140】
本実施例における密封排水装置は、遠心部品をさらに含み、この遠心部品が内槽17の回動する遠心力で運動し、前記遠心部品は閉塞部品に接続され、遠心部品の遠心運動によって閉塞部品が動かされ、前記排水口39を開口する。
【0141】
前記閉塞部品は、ガイド通路内に設けられた往復運動可能なガイド部と、ガイド部35の一端に設けられた排水口39を閉塞するための閉塞部36と、ガイド部35の他端に設けられた遠心部品に接続するための接続部34とを含み、前記第1の密封部品又は第2の密封部品は閉塞部36に設けられる。
【0142】
本実施例において、同時に前記密封排水装置を有するドラム式洗濯機が開示され、このドラム式洗濯機は、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容するように構成された内槽17と、内槽17に設けられ、洗濯水を排出するように構成された排水口39と、内槽17の内壁に取り付けられ、内槽17の回転数が設定値V0に到達すると、閉塞部品は前記排水口39を開口する密封排水装置とを含む。
【0143】
前記排水口39は、内槽17内壁との間に延伸する延伸壁48を有し、排水口39を内槽の槽壁より内側又は外側へ突出させ、前記第1の密封部品47は延伸壁48内に入り込み、少なくとも1つの断面の外周壁は、延伸壁48の内周壁に周方向に密封接触することが保持されて、排水口を閉塞する。
【0144】
第1の密封部品47の密封効果をさらに増加させるために、前記第1の密封部品47は排水口の延伸壁48の内周壁と面接触又は線接触して排水口39が密封される。
【0145】
前記延伸壁48の内周壁と第1の密封部品47の外周壁の形状は、嵌合することができる。
【0146】
前記第1の密封部品47は、断面の断面積が排水口に対する近端部から遠端部へ徐々に増加するテーパー形状又は円錐台形状の密封栓であり、前記排水口の延伸壁は、内部の断面積が内槽壁に沿って内槽の中心軸線から離れる方向へ減少する円錐台形状の周壁である。
【0147】
第8の実施例
図1、
図21~
図25に示すように、本実施例におけるドラム式洗濯機は、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容するように構成された内槽17と、内槽17に設けられ、洗濯水を排出するように構成された排水口39と、内槽17の内壁における排水口39に取り付けられた取付部材50と、取付部材50に設けられて排水口39に通じる取付部材排水口51と、前記取付部材排水口51を閉塞するための閉塞部品を含む密封排水装置とを含む。
【0148】
本実施例に記載の取付部材50と内槽壁との間は密封接続される。
【0149】
前記排水口39は内槽17の内壁に設けられ、前記取付部材50は取付部材接続部を含み、前記取付部材接続部と排水口39の外周の内槽壁との間は密封接続される。
【0150】
本実施例に記載の取付部材50は、端カバー部をさらに含み、前記平坦部の2つの対向する側壁は内槽の内壁に密封接続されるように保持され、前記平坦部の別の2つの対向する側壁はそれぞれ、端カバー部に接続され、端カバー部は内槽の内壁に密封接続されるように保持される。
【0151】
前記平坦部と端カバー部とは一体成型されたものであってもよい。
【0152】
本実施例は、内槽の内壁に取付部材50を取り付けることによって、取付部材50は排水口39に通じる取付部材排水口51を有し、密封排水装置が取付部材排水口51を閉塞することによって排水口39の密封を実現することができ、内槽の円弧形状の壁構造を変更せず、同時に取付部材50によって密封排水装置の密封組立が実現され、取付構造が簡単で、且つ、取付部材が閉塞部品に密封嵌合する平坦部を有するため、密封効果がより良い。
【0153】
前記排水口39は内槽17の円弧形状の壁に設けられ、前記取付部材50は取付部材接続部を含み、前記取付部材接続部と排水口39の外周の内槽壁との間は密封接続される。
【0154】
前記平坦部は平直板であり、前記端カバー部は端カバー板をさらに含み、前記平直板の2つの対向する側壁は内槽の円弧形状の内壁に密封接続されるように保持され、前記平直板の別の2つの対向する側壁はそれぞれ、端カバー部に接続され、端カバー部は内槽の円弧形状の内壁に密封接続されるように保持される。
【0155】
前記平直板と端カバー板とは一体成型されたものであってもよい。
【0156】
図23及び
図24に示すように、本実施例における1つの実施形態として、前記取付部材50と内槽17の内壁との間には密封圏52が設けられて密封接続を実現し、又は、前記取付部材50は内槽17の内壁に溶接される。
【0157】
本実施例に記載の排水口39の開口の断面積は取付部材排水口51の断面積以上であり、これにより、排水時に、取付部材排水口51から排出された水はタイムリーに排水口39から排出されることができ、順調な排水が確保される。
【0158】
前記排水口39と取付部材排水口51は、いずれも円形状の孔であり、排水口39の口径は取付部材排水口51の口径以上である。
【0159】
前記排水口39の中心軸線は、取付部材排水口51の中心軸線に同じ線に設けられて、これにより、取付部材排水口51から排出された水は直接排水口39に流れて排出され、取付部材排水口51から排水口39までの流出経路において流れの方向変更が発生して排水効果に影響を与えることを避けることができる。
【0160】
密封排水装置と取付部材排水口51との間の密封効果を増やすために、前記平坦部の上に、取付部材排水口51の外周に位置する外壁に閉塞部品に密封嵌合する密封嵌合部54は設けられている。
【0161】
前記密封嵌合部54は排水口の外周に設けられた少なくとも一周のシールリブであり、前記シールリブは閉塞部品の密封面に密封接触される。
【0162】
前記取付部材排水口51と平坦部との間は、取付部材延伸壁53を有し、取付部材排水口51を平坦部より内側又は外側へ突出させ、前記閉塞部品には第1の密封部品47が設けられ、第1の密封部品47は取付部材延伸壁53内に入り込み、且つ、少なくとも1つの断面の外周壁は取付部材延伸壁53の内周壁に密封接触することが保持される。
【0163】
前記第1の密封部品47は、取付部材延伸壁53の内周壁と面接触又は線接触して取付部材排水口51が密封される。
【0164】
前記取付部材延伸壁53の内周壁と第1の密封部品47の外周壁との形状は嵌合することができる。
【0165】
前記第1の密封部品47は、断面の断面積が取付部材排水口に対する近端部から遠端部へ徐々に増加するテーパー形状又は円錐台形状の密封栓であり、前記取付部材延伸壁53は、内部の断面積が平坦部に沿って内槽中心軸線から離れる方向へ徐々に減少する円錐台形状の周壁である。
【0166】
前記内槽17の内壁には、衣類持上装置が取り付けられ、前記衣類持上装置は内部空洞及び内部空洞と内槽の内部とを連通する連通孔33を有し、前記排水口は内部空洞内に位置する内槽の槽壁に設けられ、前記取付部材50と密封排水装置は、いずれも内部空洞内に設けられる。
【0167】
本実施例に記載の提升装置はバッフル32であり、バッフル32は内槽の内壁に取り付けられたバッフル基部58と内槽17の内部へ突出したバッフル凸部49とを有し、前記連通孔33はバッフル凸部49に設けられて、前記取付部材50はバッフル基部58に周方向に密封接続される。
【0168】
本実施例における密封排水装置は遠心部品をさらに含み、この遠心部品が内槽17の回動する遠心力で運動し、前記遠心部品は閉塞部品に接続され、遠心部品の遠心運動によって閉塞部品が動かされ、前記取付部材排水口51を開口する。
【0169】
第9の実施例
図13、
図26及び
図27に示すように、本実施例におけるドラム式洗濯機は、衣類を洗濯する時に洗濯水を独立して収容するように構成された内槽17と、内槽17に設けられた組立穴と、組立穴内に密封に取付けられた取付部材50と、取付部材50に設けられた取付部材排水口51と、前記取付部材排水口51を閉塞するための閉塞部品を含む密封排水装置と、を含む。
【0170】
本実施例は、内槽の組立穴に取付部材50を取り付けることによって、取付部材50は取付部材排水口51を有し、密封排水装置が取付部材排水口51を閉塞することによって内槽の排水の密封を実現することができ、内槽の円弧形状の壁構造を変更せず、同時に取付部材50によって密封排水装置の密封組立を実現し、取付構造が簡単で、且つ、取付部材は閉塞部品に密封嵌合する平坦部を有するため、密封効果がより良い。
【0171】
前記組立穴は内槽17の槽壁に設けられ、前記取付部材50は取付部材接続部を含み、前記取付部材接続部と組立穴の内周壁との間は密封接続される。
【0172】
本実施例に記載の取付部材50は平坦部を含み、前記取付部材排水口51は平坦部に設けられる。
【0173】
閉塞部品が取付部材排水口51を密封することを実現するために、本実施例における1つの実施形態として、前記平坦部の上に、取付部材排水口51の外周に位置する外壁に閉塞部品に密封嵌合する密封嵌合部54が設けられる。
【0174】
前記密封嵌合部54は取付部材排水口51の外周に設けられた少なくとも一周のシールリブであり、前記シールリブは閉塞部品の密封面に密封接触される。
【0175】
本実施例におけるさらなる1つの実施形態として、前記閉塞部品は、
前記閉塞部品は、少なくとも一周のシールリブを有し、少なくとも一周のシールリブは取付部材排水口51の外周における平坦部に密封接触することが保持されることと、
前記閉塞部品にはパッキン40が設けられて、パッキン40は少なくとも一周のシールリブを有し、少なくとも一周のシールリブは取付部材排水口51の外周の平坦部の外壁面に密封接触することが保持されることと、の少なくとも1つの構造を含む。
【0176】
本実施例におけるさらなる1つの実施形態として、前記平坦部の上に、取付部材排水口51の外周に位置する外壁に少なくとも一周の第1のシールリブが設けられ、前記閉塞部品にはパッキン40が設けられ、パッキン40は少なくとも一周の第2のシールリブを有し、前記第1のシールリブと第2のシールリブとは交互に設けられ、第1のシールリブはパッキン40の平直端面に密封接触することが保持され、第2のシールリブは取付部材排水口51の外周における平直の平坦部に密封接触することが保持される。
【0177】
閉塞部品が取付部材排水口を密封する効果をさらに増加させるために、前記取付部材排水口51と平坦部との間は、取付部材延伸壁53を有し、取付部材排水口51を平坦部より内側又は外側へ突出させ、前記閉塞部品には第1の密封部品47が設けられ、第1の密封部品47は取付部材延伸壁53内に入り込み、且つ、第1の密封部品47の少なくとも1つの断面の外周壁は取付部材延伸壁53の内周壁に周方向に密封接触することが保持される。
【0178】
1つの実施形態において、前記第1の密封部品47は取付部材延伸壁53の内周壁と面接触又は線接触して取付部材排水口が密封される。
【0179】
1つの実施形態において、前記取付部材延伸壁53の内周壁と第1の密封部品47の外周壁との形状は、嵌合することができる。
【0180】
1つの実施形態において、前記第1の密封部品47は、断面の断面積が取付部材排水口に対する近端部から遠端部へ徐々に増加するテーパー形状の密封栓であり、前記取付部材延伸壁53は、内部の断面積が平坦部から内槽の中心軸線から離れる方向へ徐々に減少する円錐台形状の周壁である。
【0181】
本実施例に記載の前記内槽17の内壁には、衣類持上装置が設けられ、前記衣類持上装置は内部空洞及び内部空洞と内槽17の内部とを連通する連通孔を有し、前記組立穴は内部空洞に位置する内槽の槽壁に設けられ、前記密封排水装置は内部空洞に設けられる。
【0182】
本実施例における密封排水装置は、遠心部品をさらに含み、この遠心部品が内槽の回動する遠心力で運動し、前記遠心部品は閉塞部品に接続され、遠心部品の遠心運動によって閉塞部品が動かされ、前記取付部材排水口51を開口する。
【0183】
前記遠心部品は、カウンタウエイト部材38と接続部材37を含み、接続部材37の一端はカウンタウエイト部材38に接続され、接続部材37の他端は閉塞部品に接続されて、接続部材37の中部は、回動可能に回転軸に取り付けられる回転軸孔42を有する。
【0184】
前記カウンタウエイト部材38と接続部材37は一体成型されたものであってもよい。
【0185】
なお、当業者は上記した各実施例に記載したものに基づいて単独で実施してもよいし、互いに組み合わせて実施してもよい。
【国際調査報告】