(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(54)【発明の名称】電子タバコ用霧化コア及びアトマイザー
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20220428BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20220428BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555851
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(85)【翻訳文提出日】2021-09-15
(86)【国際出願番号】 CN2020079124
(87)【国際公開番号】W WO2020187139
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】201910196626.7
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910196630.3
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507308153
【氏名又は名称】チャイナ タバコ フーナン インダストリアル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 建福
(72)【発明者】
【氏名】鐘 科軍
(72)【発明者】
【氏名】郭 小義
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】尹 新強
(72)【発明者】
【氏名】易 建華
(72)【発明者】
【氏名】沈 礼周
(72)【発明者】
【氏名】周 永権
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA12
4B162AB14
4B162AC18
4B162AC27
(57)【要約】
本発明は、電子タバコ用霧化コア及びアトマイザーを開示し、前記電子タバコ用霧化コアは、互いに套設されたアウタースリーブ(1)とインナースリーブ(2)を含み、インナースリーブの下面に霧化室(10)が設けられ、且つアウタースリーブに第1のリキッド通過口(11)が設けられ、アウタースリーブとインナースリーブとの間にウィック(4)の両端が介在し、ウィックの両端部が第1のリキッド通過口を覆い、前記インナースリーブには、カートリッジへ気体を供給するための気体補給溝(243)が設けられ、前記気体補給溝は、一端が前記第1のリキッド通過口と連通し、他端が前記霧化室と連通している。前記インナースリーブの内腔の中央部に、通気チューブ(9)をシールしてクランプするためのボス(25)が設けられ、ボスの下面に排気室(26)が設けられる。本発明は、リキッドの供給速度を向上させ、超音波霧化シートの空炊きを効果的に防ぎ、且つ超音波霧化時に飛散したリキッドが排気室内に凝集するので、使用者がリキッドを吸い込みにくい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに套設されたアウタースリーブ(1)とインナースリーブ(2)を含み、インナースリーブの下面に霧化室(10)が設けられ、且つアウタースリーブに第1のリキッド通過口(11)が設けられ、アウタースリーブとインナースリーブとの間にウィック(4)の両端が介在し、ウィックの両端部が第1のリキッド通過口を覆う電子タバコ用霧化コアであって、
前記インナースリーブには、カートリッジへ気体を供給するための気体補給溝(243)が設けられ、前記気体補給溝は、一端が前記第1のリキッド通過口と連通し、他端が前記霧化室と連通している、ことを特徴とする電子タバコ用霧化コア。
【請求項2】
前記インナースリーブの内腔において、通気チューブ(9)をシールしてクランプするためのボス(25)及び排気室(26)が上部から下部へ順次設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項3】
前記インナースリーブの最上部には、2つの通気口(22)が対称的に設けられ、2つの通気口の下のインナースリーブの外側壁には、インナースリーブの底部まで至る通気溝(23)がそれぞれ設けられ、前記アウタースリーブと前記インナースリーブが互いに套設されると、前記アウタースリーブの内側壁と2つの前記通気溝のそれぞれにより第1の吸気チャネルが画定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項4】
前記インナースリーブの外側壁には、前記ウィックを取り付けるためのウィック取り付け溝(24)が対称的に設けられ、ウィック取り付け溝の上部には、前記ウィックをクランプするためのクランプ部(241)が設けられ、下部には解放部(242)が設けられ、且つクランプ部のウィック取り付け溝の深さが、解放部のウィック取り付け溝の深さよりも小さい、ことを特徴とする請求項3に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項5】
前記ウィック取り付け溝と前記通気溝は互いにずれて設けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項6】
前記アウタースリーブの内腔において、インナースリーブ(2)、ウィック(4)、超音波霧化シート(6)、弾性絶縁ベース(7)及び電極ユニット(8)が上部から下部へ順次設けられ、前記超音波霧化シートの上面には第1の電極が設けられ、前記超音波霧化シートの下面には第2の電極が設けられ、前記電極ユニットは、絶縁リング(82)で仕切られた第1の電気接続端(81)と第2の電気接続端(83)を含み、前記超音波霧化シートの第1の電極は前記アウタースリーブを介して前記電極ユニットの第2の電気接続端に電気的に接続され、前記超音波霧化シートの第2の電極は前記電極ユニットの第1の電気接続端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項7】
前記アウタースリーブの内側壁の上部に支持部(13)が設けられ、前記インナースリーブの外側壁の最上部に段差(21)が設けられ、且つ前記段差は前記支持部により支持される、ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項8】
前記アウタースリーブの内側壁の下部に、前記超音波霧化シートの第1の電極に当接する当接部(14)が設けられる、ことを特徴とする請求項6に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項9】
前記当接部の外周に、超音波霧化シートの側壁が押されて破裂することを防止するための退避部(15)が周設されている、ことを特徴とする根据請求項8に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項10】
相対回転可能に一体に固定して接続されたカートリッジ装置(A)とマウスピース装置(B)を含み、カートリッジ装置の内部にカートリッジが設けられ、マウスピース装置に第2の吸気チャネル(B3)及びマウスピース(Bll)が設けられる電子タバコ用アトマイザーであって、
請求項1~9のいずれか1項に記載の電子タバコ用霧化コアが前記カートリッジ装置内に設けられ、且つ前記マウスピースと前記インナースリーブのボスとの間に通気チューブ(9)が設けられ、通気チューブの外側壁と前記マウスピース装置、カートリッジ装置との間に第3の吸気チャネル(B3)が設けられ、第2の吸気チャネルは第3の吸気チャネルを介して前記第1の吸気チャネルと連通している、ことを特徴とする電子タバコ用アトマイザー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子煙具に関し、特に電子タバコ用霧化コア及びアトマイザーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の超音波電子タバコ用アトマイザーの超音波霧化シートでは、第1の電極が一般にリード線を介して電極ユニットに接続されるので、霧化コアの組み立てが不便であり、且つリード線の両端のはんだ接合部が脱落しやすく、超音波霧化シートの導電の不良を招く。また、超音波霧化において、リキッド供給速度が遅いので、超音波霧化シートに空炊きが生じやすく、且つ気管が霧化室に直接連通しているので、霧化中、超音波霧化シートに飛散したリキッドがマウスピースと連通している通気チューブに侵入し、その結果、リキッドが吸い込まれやすくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の欠点を解決して、組み立てやすく、且つボンディングワイヤを必要とせず、また、超音波霧化シートを保護することもできる電子タバコ用霧化コア及びアトマイザーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の技術的課題を解決するために、本発明は、互いに套設されたアウタースリーブとインナースリーブを含み、インナースリーブの下面に霧化室が設けられ、且つアウタースリーブに第1のリキッド通過口が設けられ、アウタースリーブとインナースリーブとの間にウィックの両端が介在し、ウィックの両端部が第1のリキッド通過口を覆う電子タバコ用霧化コアであって、前記インナースリーブには、カートリッジへ気体を供給するための気体補給溝が設けられ、前記気体補給溝は、一端が前記第1のリキッド通過口と連通し、他端が前記霧化室と連通している電子タバコ用霧化コアを提供する。
【0005】
本発明では、第1のリキッド通過口に対応する位置に気体補給溝が設けられ、気体補給溝が霧化室と連通していることにより、霧化室に入った吸気気流の一部が気体補給溝、第1のリキッド通過口を介してカートリッジに入り、パフ中、カートリッジはリキッドを絶えず供給するとともに、霧化室の吸気気流の一部はカートリッジに絶えず補給され、それにより、カートリッジの気圧が増大し、リキッドの供給速度を向上させ、超音波霧化シートの空炊きを効果的に防ぐ。
【0006】
さらに、前記インナースリーブの内腔において、通気チューブをシールしてクランプするためのボス及び排気室が上部から下部へ順次設けられ、それにより、超音波霧化時に飛散したリキッドが排気室の内側壁に凝集し、使用者がリキッドを吸い込みにくい。
【0007】
さらに、前記インナースリーブの最上部には、2つの通気口が対称的に開けられ、2つの通気口の下のインナースリーブの外側壁には、インナースリーブの底部まで至る通気溝がそれぞれ開けられ、前記アウタースリーブと前記インナースリーブが互いに套設されると、前記アウタースリーブの内側壁と前記通気溝の両方により2つの第1の吸気チャネルが構成され、このように、2つの第1の吸気チャネルが霧化室の両側に対称的に設けられ、且つ吸気気流が等量、等速で2つの第1の吸気チャネルを流れ、霧化室の両側の対称箇所から霧化室に流れるため、霧化室内の煙がより十分に排出され、霧化室内での煙の滞留により次のパフ時の香喫感を損なうことを回避する。
【0008】
さらに、前記インナースリーブの外側壁には、前記ウィックの両端を取り付けるためのウィック取り付け溝が対称的に設けられ、ウィック取り付け溝の上部には、前記ウィックをクランプするためのクランプ部が設けられ、下部には解放部が設けられ、且つクランプ部のウィック取り付け溝の深さが、解放部のウィック取り付け溝の深さよりも小さく、それにより、ウィックが挟持や固定された場合にも、ウィックの伝達速度が挟持による影響を受けることはない。
【0009】
さらに、前記ウィック取り付け溝と前記通気溝は互いにずれて設けられ、それにより、通気溝内の気流が流動するときにウィックにおけるリキッドの流速に影響し、さらに超音波霧化シートの霧化効果に影響を与えることを回避する。
【0010】
さらに、前記アウタースリーブの内腔において、インナースリーブ、ウィック、超音波霧化シート、弾性絶縁ベース及び電極ユニットが上部から下部へ順次設けられ、前記超音波霧化シートの上面には第1の電極が設けられ、前記超音波霧化シートの下面には第2の電極が設けられ、前記電極ユニットは絶縁リングで仕切られた第1の電気接続端と第2の電気接続端を含み、前記超音波霧化シートの第1の電極は前記アウタースリーブを介して前記電極ユニットの第2の電気接続端に電気的に接続され、前記超音波霧化シートの第2の電極は前記電極ユニットの第1の電気接続端に電気的に接続される。
【0011】
さらに、前記アウタースリーブの内側壁の上部に支持部が設けられ、前記インナースリーブの外側壁の最上部に段差が設けられ、且つ前記段差は前記支持部により支持され、それにより、インナースリーブとアウタースリーブは一体に固定して接続される。
【0012】
さらに、前記アウタースリーブの内側壁の下部に、前記超音波霧化シートの第1の電極に当接して電気的に接続される当接部が設けられ、このように、アウタースリーブの当接部が超音波霧化シートの第1の電極に直接当接し、次にアウタースリーブの内側壁の底部が電極ユニットに直接接続されることにより、ボンディングワイヤを必要とせずに電気的に接続されることが可能になる。
【0013】
さらに、当接部の外周に、超音波霧化シートの側壁が押されて破裂することを防止するための退避部が周設されており、それにより、組み立てられた超音波霧化シートが当接部の当接力だけを受け、このように、超音波霧化シートを保護することができる。
【0014】
さらに、前記超音波霧化シートの下面が前記弾性絶縁ベースの上面に設けられ、それにより、超音波霧化シートが押されて破裂したり霧化機能を失ったりすることを弾性絶縁ベース自体の弾性で防止する。
【0015】
さらに、前記弾性絶縁ベースの内腔の上部に取り付け部が設けられ、前記超音波霧化シートが前記取り付け部に取り付けられ、それにより、組み立てられた超音波霧化シートの揺れにより超音波霧化シートの側壁がスクラッチしたり押されたりすることを回避する。
【0016】
上述の技術的課題を解決するために、本発明は、相対回転可能に一体に固定して接続されたカートリッジ装置とマウスピース装置を含み、カートリッジ装置の内部にカートリッジが設けられ、マウスピース装置に第2の吸気チャネル及びマウスピースが設けられる電子タバコ用アトマイザーであって、上述の電子タバコ用霧化コアが前記カートリッジ装置内に設けられ、且つ前記マウスピースと前記インナースリーブのボスとの間に通気チューブが設けられ、通気チューブの外側壁と前記マウスピース装置、カートリッジ装置との間に第3の吸気チャネルが設けられ、第2の吸気チャネルは第3の吸気チャネルを介して前記第1の吸気チャネルと連通している電子タバコ用アトマイザーをさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の電子タバコ用霧化コアの一実施例の断面構造図である。
【
図2】本発明の電子タバコ用霧化コアの一実施例の部品の分解構造図である。
【
図3】本発明のウィック、インナースリーブ及びアウタースリーブの組み立て過程を示す図である。
【
図4】本発明のアウタースリーブ、超音波霧化シート、弾性絶縁ベース及び電極ユニットの組み立て過程を示す図である。
【
図5】本発明の電子タバコ用霧化コアの別の実施例の断面構造図である。
【
図6】本発明の電子タバコ用アトマイザーの一実施例の断面構造図である。
【
図8】本発明の電子タバコ用アトマイザーの上蓋の下面構造立体図である。
【
図9】本発明のカートリッジ装置の上面構造図である。
【
図10】本発明のチャイルドロックボタンの構造模式図である。
【
図11】本発明のチャイルドロック構造のチャイルドロック動作図であり、図中、aは初期状態、bはチャイルドロックが押された状態、cはチャイルドロックが90度回転した状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、好適な特定実施例を参照して本発明をさらに説明するが、これらにより本発明の特許範囲を制限するものではない。
【0019】
説明の便宜のため、各部材の相体位置関係(例えば、上、下、左、右など)の説明は全て明細書の図面のレイアウト方向に基づくものであり、本特許の構造を限定するものではない。
【0020】
実施例1:
図1~
図4に示すように、本発明の電子タバコ用霧化コアCの一実施例は、導電性材料で製造されるアウタースリーブ1を含み、アウタースリーブ1の外周に弾性絶縁スリーブ3が套設され、アウタースリーブ1の内腔の上部には中空のインナースリーブ2が套設され、アウタースリーブ1の内腔の下部において、超音波霧化シート6、弾性絶縁ベース7及び電極ユニット8が上部から下部へ順次設けられる。アウタースリーブ1とインナースリーブ2との間にウィック4の両端が介在する。インナースリーブ2の底部に第1のバネ5が取り付けられ、且つ第1のバネ5はウィック4の中央部を超音波霧化シート6の霧化領域に当接させ、超音波霧化シート6とインナースリーブ2の底部との間に霧化室10が設けられる。超音波霧化シート6は圧電セラミックで製造されるものであり、且つその上面が第1の電極を覆い、下面が第2の電極を覆い、上面の中央部が霧化領域である。電極ユニット8は超音波霧化シート6への電気接続を可能とし、且つ電極ユニット8は、内部から外部へ互いに套設された第1の電気接続端81、絶縁リング82及び第2の電気接続端83を含む。超音波霧化シート6の第1の電極はアウタースリーブ1を介して電極ユニット8の第2の電気接続端83に電気的に接続され、超音波霧化シート6の第2の電極は電極ユニット8の第1の電気接続端81に電気的に接続される。
【0021】
アウタースリーブ1の側壁には、カートリッジのリキッド出口と連通している第1のリキッド通過口11が設けられ、アウタースリーブ1の最上部に、インナースリーブ2を入れる挿入口12が設けられ、且つアウタースリーブ1の内側壁の上部には、インナースリーブ2を支持するための支持部13が設けられ、内側壁の下部には、超音波霧化シート6の第1の電極に当接する当接部14が設けられ、当接部14とアウタースリーブの内側壁との間に、超音波霧化シート6の側壁が押されて破裂することを防止するための退避部15が周設され、それにより、超音波霧化シート6は当接部14による軸方向の当接力だけを受け、このように、超音波霧化シート6が径方向にアウタースリーブ1により押されることはない。
【0022】
インナースリーブ2の外側壁の最上部に段差21が設けられ、段差21には、2つの通気口22が対称的に開けられ、2つの通気口22の下のインナースリーブの外側壁には、インナースリーブの底部まで至る通気溝23がそれぞれ設けられ、アウタースリーブ1とインナースリーブ2が互いに套設されると、アウタースリーブの内側壁と通気溝23により2つの第1の吸気チャネルが画定される。
【0023】
インナースリーブ2の外側壁には、ウィック取り付け溝24が対称的に設けられ、ウィック取り付け溝24は通気溝23と互いに平行し、互いにずれて分布しており、ウィック取り付け溝24の上部には、ウィック4をクランプするクランプ部241が設けられ、下部には解放部242が設けられ、解放部242はアウタースリーブ1の第1のリキッド通過口11に合わせており、且つクランプ部241のウィック取り付け溝の深さが、解放部242のウィック取り付け溝の深さよりも小さい。解放部242内にカートリッジと連通している気体補給溝243が設けられ、該気体補給溝243の上端がアウタースリーブ1の第1のリキッド通過口11と連通し、気体補給溝243の底部が霧化室10と連通し、それにより、霧化室10内の気体が気体補給溝243を経て第1のリキッド通過口11からカートリッジに入る。ウィック4の両端がウィック取り付け溝24に嵌設され、クランプ部241内のウィック4はインナースリーブ2とアウタースリーブ1でクランプされて固定され、解放部242内のウィック4は元の状態を維持しており、それにより、ウィック4におけるリキッドの伝達速度がクランプによる影響を受けず、リキッドの伝達が均一かつ安定的に行われ、気体補給溝243は霧化室10内の空気をカートリッジに素早く導入し、密閉させたカートリッジにて空気とリキッドが交換され、それにより、カートリッジからのリキッド吐出速度が速まる。
【0024】
インナースリーブ2の内腔の中央部にボス25が設けられ、ボス25の下面に排気室26が設けられ、アトマイザーの通気チューブ9はインナースリーブ2のボス25に挿入され、ボス25でクランプされてシールされ、それにより、吸気気流が2つの第1の吸気チャネルから霧化室10に入り、次に超音波霧化シート6の霧化領域を通過して煙を同伴させ、さらに排気室26、通気チューブ9を介して排出されるしかない。このように、2つの第1の吸気チャネルは霧化室10に対して対称的に設けられ、且つ2つの第1の吸気チャネルの気流量が同じであるため、霧化室10の両側から同じ気流が同時に流入し、それにより、霧化室10内の煙が十分に排出される。排気室26が設けられることによって、超音波霧化シート6の超音波霧化時に飛散したリキッドが排気室26の内側壁に凝集し、使用者がリキッドを吸い込みにくい。
【0025】
弾性絶縁スリーブ3の側壁に第2のリキッド通過口31が設けられ、第1のリキッド通過口11と第2のリキッド通過口31は位置合わせされており、且つ第1のリキッド通過口11はカートリッジのリキッド出口と位置合わせされている。弾性絶縁スリーブ3の内側壁には突起32が設けられ、アウタースリーブ1の側壁に係合孔16が設けられ、且つ突起32は係合孔16に係合されて、弾性絶縁スリーブ3をアウタースリーブ1に固定し、それにより、アウタースリーブ1の回転中にリキッド出口がより確実にシールされる。
【0026】
霧化コアを組み立てる際には、まず、中央部に第1のバネ5が配置されたウィック4を、インナースリーブ2の下からウィック取り付け溝24内に挿入し、ウィック4の両端をそれぞれインナースリーブ2の両側のウィック取り付け溝24に套設して、ウィック4とインナースリーブ2を一体とし、次に、ウィック4が取り付けられたインナースリーブ2を挿入口12からアウタースリーブ1内に挿入し、アウタースリーブ1の内側壁と互いにクランプし、ウィック4をより安定的に固定し、さらに段差21を支持部13に係合して固定し、それにより、インナースリーブ2とアウタースリーブ1を固定して接続し、ウィック4にリキッド貯蔵、リキッド伝達が十分に行われるために解放部242をリキッド通過口11に合わせる。最後に、ウィック4の底部に超音波霧化シート6、弾性絶縁ベース7及び電極ユニット8を順次配置し、アウタースリーブ1の内側壁の当接部14を超音波霧化シート6の第1の電極に突き当て、アウタースリーブ1の内側壁の底部を電極ユニット8の第2の電気接続端83にねじ接続し、超音波霧化シート6の第2の電極を電極ユニット8の第1の電気接続端81に電気的に接続する。上述の組み立て方法は形態の一例に過ぎず、もちろん、まず、超音波霧化シート6、弾性絶縁ベース7及び電極ユニット8をアウタースリーブ1の内腔の下部に取り付け、次に、ウィック4が取り付けられたインナースリーブ2をアウタースリーブ1内に挿入し、アウタースリーブ1の内側壁と互いにクランプするようにしてもよい。
【0027】
上述の実施例では、弾性絶縁ベース7が超音波霧化シート6の下面に突き当たるため超音波霧化シート6が押されて破裂したり霧化機能を失ったりすることを、弾性絶縁ベース7自体の弾性で防止できる。しかし、
図5に示すように、弾性絶縁ベース7内に取り付け部71が設けられてもよく、超音波霧化シート6が取り付け部71に取り付けられることにより、組み立てられた後超音波霧化シート6の揺れにより超音波霧化シート6の側壁がスクラッチされたり押されたりすることを回避できる。
【0028】
図6、
図7に示すように、本発明の電子タバコ用アトマイザーの一実施例は、上述の霧化コアCを収容するカートリッジ装置Aを含み、カートリッジ装置A内にカートリッジA1が設けられ、カートリッジA1にリキッド出口Allが設けられ、該リキッド出口Allは弾性絶縁スリーブ3の第2のリキッド通過口31を介してアウタースリーブ1の第1のリキッド通過口11に接続され、このようにして、リキッドがリキッド出口All、第2のリキッド通過口31、第1のリキッド通過口11を経てウィック4に流れてから、ウィック4を介して超音波霧化シート6の霧化領域に供給され、超音波霧化を受けて煙を発生させる。カートリッジ装置Aの最上部にリキッド注入口A12が設けられ、且つカートリッジ装置Aの最上部にマウスピース装置Bが設けられる。マウスピース装置Bはマウスピース蓋B1と上蓋B2を互いに接合したものであり、マウスピース蓋B1と上蓋B2との間に2つの第2の吸気チャネルB3と2つのチャイルドロック構造B4が設けられ、マウスピース蓋B1にはマウスピースB11が設けられ、マウスピースBl1はアダプタB6、通気チューブ9を介してインナースリーブ2の排気室26に接続され、且つ通気チューブ9はインナースリーブ2内のボス25でクランプされてシールされ、通気チューブ9の外側壁とマウスピース装置B、カートリッジ装置Aとの間に第3の吸気チャネルB5が設けられ、第2の吸気チャネルB3は第3の吸気チャネルB5を介して第1の吸気チャネルと連通している。
【0029】
図8~
図11に示すように、2つのチャイルドロック構造B4は、マウスピース装置Bのケースから延出したボタンB41と、上蓋B2の底部に対称的に設けられる両制限ボスB21及びチャイルドロック手段の取り付け溝B22と、両制限段差A131に対してカートリッジ装置Aの最上部に設けられた弧形制限段差移動溝A13及びロックピン移動溝A14とを含み、且つ制限段差移動溝A13とロックピン移動溝A14の円心角が90度であり、ロックピン移動溝A14の先端に係止溝A141が設けられ、制限段差移動溝A13の両端のそれぞれに制限段差A131が設けられ、ロックピン移動溝A14の深さが、制限段差移動溝A13の深さよりも大きい。ボタンB41は、底部に設けられたロックピンB411と、マウスピース蓋B1に突き当てる第2のバネB412とを含む。
【0030】
カートリッジ装置Aとマウスピース装置Bが結合されると、両制限ボスB21はそれぞれ対応する制限段差移動溝A13に係合され、2つのボタンB41のロックピンB411はチャイルドロック手段の取り付け溝B22を通り抜けてロックピン移動溝A14の係止溝A141に係止され、カートリッジ装置Aとマウスピース装置Bを合わせると、ボタンB41はマウスピース装置Bのケースで係合され、両制限ボスB21は制限段差移動溝A13の一端の制限段差A131により制限され、このため、マウスピース装置Bはカートリッジ装置A1に対して回転不能となる。2つのボタンB41が同時に押されて、マウスピース装置Bのケースによる限制が解除されると、ロックピンB411は係止溝A141による限制を解除され、マウスピース装置Bがカートリッジ装置Aを中心に反時計回りで90度回転すると、ロックピンB411はロックピン移動溝A14内を反時計回りで回動し、制限ボスB21は制限段差移動溝A13内を反時計回りで90度回動し、リキッド注入口A12を開き、リキッドを注入することを可能とする。その後、マウスピース装置Bがカートリッジ装置Aを中心に時計回りで90度回転し、ロックピンB411はロックピン移動溝A14内を時計回りで回動して、最後に係止溝A141に係止され、且つボタンB41はマウスピース装置Bのケースに係合され、制限ボスB21は制限段差移動溝A13内を時計回りで90度回動し、最後に制限段差A131で制限され、リキッド注入口A12が閉鎖され、マウスピース装置Bはカートリッジ装置Aに対して回動不能となる。
【0031】
以上は、本出願の好適な実施例に過ぎず、本出願を何ら制限するものではなく、本出願は好適な実施例を以上で開示したが、これらに限制されるものではなく、当業者であれば、本出願の技術案の範囲を逸脱することなく、上述で開示した技術内容に基づいて行われるいくつかの変形や改良は全て等価実施例に相当し、技術案の範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】